JP2018126944A - 異形容器の成形装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素な構成で異形プリフォーム全体を均一に効率よく加熱して、高品位な異形容器を製造すること。【解決手段】成形された異形プリフォーム12を加熱する加熱装置2が、異形プリフォーム12の前方に配置される加熱面20を有する加熱本体21と、加熱本体21の上端に配置され異形プリフォーム12を投入するための開口22が形成された上部板23と、を備え、開口22は、開口22の縁の上面22Aに異形プリフォーム12の鍔部16の下面が当接し、かつ、異形プリフォーム12の開口部端の外形と同一径又は外形よりも大きな径に構成され、加熱本体21の加熱面20が、異形プリフォーム12の外形と略同一形状に構成され、異形プリフォーム12を開口22にセットした状態において、異形プリフォーム12の側部15の外面15Bと加熱面20との距離が周方向のどの位置においても略同一距離に設定されている。【選択図】 図4
Description
本発明は、射出成形した異形プリフォームを異形容器にブロー成形するための異形容器の成形装置に関する。
一般的に、容器を成形する成形装置においては、プリフォームを予め射出成形し、成形されたプリフォームを加熱装置で軟化させてからブロー成形することによって、生産性の向上を図るようにしている。
上記プリフォームを加熱する加熱装置としては、加熱源としてのハロゲンランプと、このハロゲンランプに隣接して配置された集光レンズとから構成されたものが提案されている。従って、ハロゲンランプから発する近赤外線を、集光レンズで集めてプリフォームの所定箇所に集中的に照射し、プリフォームの所定箇所における近赤外線の照射効率を高めるようにしている(例えば、特許文献1)。
上記特許文献1の構成では、近赤外線の照射効率を高めることができるものの、プリフォーム全体を効率よく加熱することができない。また、ハロゲンランプの他に集光レンズが必要になるため、構成が複雑になるという不都合もある。また、特許文献1の加熱装置は、断面が円形のプリフォームを加熱するものであり、断面が4角形等の異形プリフォームを加熱するものまで考慮されていない。そのため、特許文献1の加熱装置を用いると、加熱装置の加熱面から異形プリフォームの外面までの距離が周方向で異なってしまう。その結果、異形プリフォーム全体を均一に加熱することができない。従って、不均一に加熱した異形プリフォームをブロー成形すると、部分的に延び代が異なってしまうため、成形された異形容器の肉厚が部分的に異なり、高品位な異形容器を製造することができない。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、簡素な構成で異形プリフォーム全体を均一に効率よく加熱して、高品位な異形容器を製造することができる異形容器の成形装置を提供することを課題とする。
本発明に係る異形容器の成形装置は、底部と、該底部の周縁から開口部に向けて延びる筒状の側部と、該側部の開口部側に外側へ突出する鍔部と、を有するプラスチック製で前記開口部側から見て複数の隅部を有する異形プリフォームを成形する射出成形機と、該射出成形機で成形された異形プリフォームを軟化可能な温度以上に加熱する加熱装置と、該加熱装置で加熱された異形プリフォームをブロー成形するブロー成形機と、を備え、前記加熱装置が、前記異形プリフォームを所定距離を置いて取り囲むように配置される加熱面を有する略環状の加熱本体と、該加熱本体の上方に配置され前記異形プリフォームを底部側から投入するための開口が形成された上部板と、を備え、前記開口は、該開口の縁の上面に前記異形プリフォームの鍔部の下面が当接する大きさに構成され、かつ、前記異形プリフォームの側部の開口部端の外形と同一径又は外形よりも僅かに大きな径に構成され、前記加熱本体の加熱面が、前記異形プリフォームの外形と略同一形状に構成され、前記異形プリフォームを前記開口にセットした状態において、該異形プリフォームの外面と前記加熱面との距離が周方向のどの位置においても略同一距離に設定されていることを特徴とする。
本発明によれば、加熱本体の加熱面が、異形プリフォームの外形と略同一形状に構成され、異形プリフォームを上部板の開口にセットした状態において、異形プリフォームの外面と加熱面との距離が周方向のどの位置においても略同一距離に設定されているので、異形プリフォームの周方向のどの位置においても、加熱量を略同一にすることができる。これにより、異形プリフォーム全体を均一に効率よく加熱することができる。しかも、加熱本体の加熱面を異形プリフォームの外形と略同一形状に構成するだけの簡素な構成で、加熱装置を構成することができる。また、開口が、開口の縁の上面に異形プリフォームの鍔部の下面が当接する大きさに構成され、かつ、異形プリフォームの側部の開口部端の外形と同一径又は外形よりも僅かに大きな径に構成されているので、異形プリフォームの鍔部を上部板の開口の縁の上面に載置するだけで、異形プリフォームを位置決めした状態で上部板に保持させることができるとともに、鍔部で開口を閉じることができる。これにより、異形プリフォームに対する保持具や開口を閉じる蓋が不要になり、加熱装置の構成をより一層簡素にできる。
また、本発明に係る異形容器の成形装置は、前記加熱本体の加熱面が、前記開口にセットされた前記異形プリフォームの鍔部側を除く側部と底部を加熱するように該異形プリフォームの鍔部側から底部側へオフセットされていることが好ましい。
上記のように、加熱本体の加熱面が異形プリフォームの鍔部側から底部側へオフセットされていることによって、開口にセットされた異形プリフォームの鍔部側が加熱されて変形することを回避することができる。
また、本発明に係る異形容器の成形装置は、前記加熱本体の加熱面が、前記異形プリフォームの軸方向に複数に分割され、各加熱面の温度を温度調整可能な調整手段を備えていることが好ましい。
上記のように、加熱本体の加熱面が、異形プリフォームの軸方向に複数に分割され、各加熱面の温度を調整可能な温度調整手段を備えることによって、各加熱面の温度を調整することで、異形プリフォーム全体を均一に加熱することができる。
また、本発明に係る異形容器の成形装置は、前記複数の加熱面のうちの前記異形プリフォームの底部を加熱する加熱面に発生する熱量を、他の加熱面に発生する熱量よりも多く発生するように前記温度調整手段を調整することが好ましい。
上記のように、異形プリフォームの底部を加熱する加熱面に発生する熱量を、他の加熱面に発生する熱量よりも多く発生するように温度調整手段を調整することによって、加熱面から遠い位置にある底部を良好に加熱することができる。
また、本発明に係る異形容器の成形装置は、前記異形プリフォームが、開口側から見た形状が、楕円形状、小判形状、半円形状、星形形状、多角形状のうちの1つから構成されていてもよい。
以上の如く、本発明によれば、加熱本体の加熱面を異形プリフォームの外形と略同一形状に構成するだけの簡素な構成で異形プリフォーム全体を均一に効率よく加熱して、異形プリフォーム全体を均一に効率よく加熱することによって、高品位な異形容器を製造することができる異形容器の成形装置を提供することができる。
図1〜図3に、異形プリフォームを射出成形する射出成形機1を示し、図4及び図5に、成形された後の異形プリフォームを加熱する加熱装置2を示し、図6〜図11に、加熱された異形プリフォームをブロー成形するブロー成形機3を示している。これら射出成形機1、加熱装置2、ブロー成形機3から本発明の異形容器の成形装置を構成している。
射出成形機1は、図1〜図3に示すように、一対の金型を備え、一方の金型が、固定側となる雌型4であり、他方の金型が、雌型4に対して接近離間する可動型となる雄型5である。ここでは、雄型5は、水平(横)方向に移動する構成であるが、上下(縦)方向に移動する構成であってもよい。この射出成形機1は、異形プリフォームの長手方向(軸方向)で開閉する構成であるため、例えば長手方向と直交する方向で開閉する分割金型の分割面で発生するパーティングラインの発生がない。しかし、後述するように抜きテーパーを金型に形成するため、異形プリフォーム12の側部15の内面15A及び外面15Bがテーパー面に形成される(図4参照)。そのため、異形プリフォーム12をブロー成形することによって、前記テーパー面を無くす、つまり底部13に対して垂直方向に延びる側部15に成形して見栄えを良くすることで、高品位な異形容器(図12参照)を製造することができる。
雌型4は、水平方向一端が開放された凹部6が形成され、水平方向他端部の径方向の中心部に射出機(図示せず)から射出される溶融した樹脂を凹部6内へ送り込むための注入口(ゲート)7が形成されている。また、雄型5は、雌型4の凹部6に入り込んで異形プリフォーム形成空間S(図1参照、図1では溶融樹脂が注入された状態を示している)を形成する凸部8を有する本体部9と、型締め時に本体部9と一体的に移動して異形プリフォーム形成空間Sを閉じ、かつ、異形プリフォーム12の離型時に本体部9から離間(雌型4側へ移動)する径方向中心部に開口10が形成されたストリッパープレート11と、を備えている。従って、雌型4に雄型5を図示していない第1駆動手段により移動させて雌型4に対して雄型5を型締めすることによって、雌型4と雄型5との間にプリフォーム形成空間S(図1参照)を形成し、その異形プリフォーム形成空間Sに射出機(図示せず)から射出される溶融した樹脂を注入口(ゲート)7から注入することによって、射出成形することができる(図1参照)。図1では、射出成形した直後の状態を示し、この状態から、異形プリフォーム12が図示していない冷却手段により冷やされた後、雌型4に対して雄型5を前記第1駆動手段により離間させて型開きを行う(図2参照)。この状態からストリッパープレート11を雄型5から離間する雌型4側へ図示していない第2駆動手段により移動させることによって、異形プリフォーム12がストリッパープレート11から外れて下方へ落下する(図3参照)。尚、図3では、成形された異形プリフォーム12の底部13にゲート部Gが残った状態であるが、切断機で自動的に切断されてもよいし、手作業で切断してもよい。
異形プリフォーム12は、図4及び図5に示すように、4つの角部が湾曲形成された略長方形状の底部13と、底部13の周縁から開口部14に向けて延びる角筒状の側部15と、側部15の開口部端に外側へ突出する鍔部16と、を有するプラスチック製で開口部14側から見て4つの隅部17を有する形状に成形されている。鍔部16は、側部15の外面から外方へ1.5mm(1.0mm〜10mmの範囲に設定するのが好ましい)突出する環状の突起から構成されている。この鍔部16は、加熱装置2の開口22に載置させて異形プリフォーム12を保持するために利用する、又はブロー形成機3の凹部28A,29Aに係止保持するために利用する他、異形プリフォーム12の開口部端の強度を高めるために利用している。また、図3に示すように、雌型4の凹部6の内側面6A及び雄型5の凸部8の外側面8Aには、異形プリフォーム12との離型性を良好にするために抜きテーパーが形成されている。この抜きテーパーは、異形プリフォーム12の開口部14側ほど外側に広がるように形成され、例えば5度(この角度は自由に変更できる)の傾斜角度になっている。この抜きテーパーに対応して異形プリフォーム12の側部15の内面15A及び外面15Bが開口側ほど外側に広がるテーパー面に成形される(図4参照)。尚、抜きテーパーの傾斜角度が5度であるため、図では傾斜が形成されていることを確認し難い。
加熱装置2は、略正方形の外形を有し中心部に凹部19Aが形成された底部19に、異形プリフォーム12を所定距離を置いて取り囲むように配置された加熱面20を有する略環状の加熱本体21と、加熱本体21の上方に配置され異形プリフォーム12を底部側から投入するための開口22が形成された上部板23と、を備えている。
加熱本体21の上端と上部板23の下端との間には、加熱本体21の熱が上部板23に伝達されないように遮断するための環状の断熱部材24を備えている。この断熱部材24を備えることによって、加熱本体21の加熱面20が、開口22にセットされた異形プリフォーム12の鍔部16側を除く側部15と底部13を加熱する、つまり鍔部16及びその付近を加熱しないように異形プリフォーム12の鍔部16側から底部13側へオフセットすることができる。このように加熱本体21の加熱面20を異形プリフォーム12の鍔部16側から底部13側へオフセットすることによって、開口22にセットされた異形プリフォーム12の鍔部16側が加熱されて変形することを回避することができる。これにより、加熱された異形プリフォーム12の鍔部16を持ち上げても変形することがなく、ブロー成形機3に異形プリフォーム12を良好にセットすることができる。図4では、異形プリフォーム12の底部13の下面から加熱装置2の底部19の凹部19Aの上面までの距離に余裕を持たせているので、図4の異形プリフォーム12よりも上下寸法が長い異形プリフォーム12をセットすることができるようにするためである。
また、図4の拡大図に示すように、上部板23の開口22は、開口22の縁の上面22Aに異形プリフォーム12の鍔部16の下面16Bが当接する大きさに構成され、かつ、異形プリフォーム12の開口部14側端の外形よりも僅かに大きな径(外形と同一径でもよい)に構成されている。また、加熱本体21の加熱面20が、異形プリフォーム12の外形と略同一形状に構成され、異形プリフォーム12を上部板23の開口22にセットした状態において、異形プリフォーム12の側部15の外面15Bと加熱面20との距離Lが周方向のどの位置においても略同一距離に設定されている(図4及び図5参照)。このように、異形プリフォーム12を上部板23の開口22にセットした状態において、異形プリフォーム12の側部15の外面15Bと加熱面20との距離Lが周方向のどの位置においても略同一距離に設定されているので、異形プリフォーム12の周方向のどの位置においても、加熱量を略同一にすることができる。これにより、異形プリフォーム12全体を均一に効率よく加熱することができる。しかも、加熱本体21の加熱面20を異形プリフォーム12の外形と略同一形状に構成するだけの簡素な構成で、加熱装置2を構成することができる。また、上部板23の開口22を上記のように構成することによって、異形プリフォーム12の鍔部16を上部板23の開口22の縁の上面22Aに載置するだけで、異形プリフォーム12を位置決めした状態で上部板23に保持させることができるとともに、鍔部16で上部板23の開口22を閉じることができる。これにより、異形プリフォーム12に対する保持具や開口22を閉じる蓋が不要になり、加熱装置2の構成をより一層簡素にできる。
また、加熱本体21の加熱面20が、異形プリフォーム12の軸方向(図では、上下方向)に複数(ここでは3個)に分割され、各加熱面20の温度を調整可能な温度調整手段25を備えている。温度調整手段25は、分割された3個の温調ピース26と、各温調ピース26に内蔵されたヒータ線27の加熱温度を調整する加熱調整部(図示せず)と、を備えている。ヒータ線27は、異形プリフォーム12の外周略全域を取り囲むように水平方向に延びる環状のヒータ線からなっている。従って、各加熱面の温度を温度調整手段25により調整することによって、各加熱面20の温度を調整することで、異形プリフォーム12全体を均一に加熱することができる。
また、複数の加熱面20のうちの異形プリフォーム12の底部を加熱する加熱面(図4では、上下方向最下段(3番目)に位置する加熱面)20に発生する熱量を、他の加熱面20に発生する熱量よりも多く発生するように温度調整手段25を調整するように構成してもよい。このように、異形プリフォーム12の底部13を加熱する加熱面20に発生する熱量を、他の加熱面20に発生する熱量よりも多く発生するように温度調整手段25を調整することによって、加熱面20から遠い位置にある異形プリフォーム12の底部13を良好に加熱することができる。
ブロー成形機3は、加熱装置2で加熱された異形プリフォーム12のテーパー形状を有する側部15が底部13から略垂直方向に延びて開口部14まで略同一外径になるようにブロー成形するように構成されている。つまり、ブロー成形機3は、異形プリフォーム12の傾斜角度が付いたテーパー形状の側部15を底部13から垂直方向に延びるようにブロー成形するように構成されている。ブロー成形機3は、具体的には、図6〜図11に示すように、キャビティを形成するための左右方向で開閉自在な左右一対の分割金型28,29と、加熱装置2で加熱された異形プリフォーム12が冶具30を介して一方の分割金型28にセットした状態で冶具30に形成された貫通孔30Kを閉じるとともに圧力エアを噴出する昇降自在なヘッド部31と、ヘッド部31を図示していない昇降装置で下降して貫通孔30Kを閉じた状態でヘッド部31の中心部から下方へ突出する延伸棒32と、延伸棒32を下降した後、圧力エアを延伸棒32と貫通孔30Kとの隙間を通して噴出させるべくヘッド部31に内蔵されたエア供給部(図示せず)と、を備えている。
冶具30は、図7に示すように、中心に貫通孔30Kが形成され、異形プリフォーム12の上端部に上方から嵌合可能な異形プリフォーム12の開口部14と同一形状の長方形状の第1嵌合部30Aと、第1嵌合部30Aの上端から上方に延びるとともに第1嵌合部30Aの外径よりも一回り大きな外径を有する長方形状の第2嵌合部30Bと、第1嵌合部30Aの上下方向中間部の外面に形成された環状の凹部(溝部)30Mに入り込んで異形プリフォーム12の側部15の内面15Aと第1嵌合部30Aの外面30aとを塞ぐためのゴム製のパッキン33と、を備えている。
加熱装置2で加熱された異形プリフォーム12をブロー成形する場合には、まず、冶具30の第1嵌合部30Aを異形プリフォーム12の上端部に上方から内嵌合して、冶具30を異形プリフォーム12に装着する。この後、一方の分割金型28の上端部に形成されている水平方向の凹部28A(他方の分割金型28の上端部にも凹部29Aが形成され、型締時に第2嵌合部30Bの残る半分が入り込む)に第2嵌合部30Bの半分を水平方向から入り込ませる。凹部28A(他方の凹部29Aも同様である)は、第2嵌合部30Bが入り込む大きさに構成された第1凹部28aと、第1凹部28aよりも小さな径に構成され、第1凹部28aの内側端部に形成され、異形プリフォーム12の鍔部16が入り込む大きさに構成された第2凹部28bと、を備えている。このように、第2嵌合部30Bが第1凹部28aに入り込むだけでなく、異形プリフォーム12の鍔部16が第2凹部28bに入り込むことによって、第2凹部28bの下面28cに鍔部16が第2嵌合部30Bで押し付けられた状態で第2凹部28bに保持される。この状態で他方の分割金型29を一方の分割金型28へ接近させて閉じる(図6の矢印の方向に移動して閉じる)。尚、他方の分割金型28の上端部にも前記凹部28Aと同一構成の凹部29Aが形成されており、型締時に第2嵌合部30B及び異形プリフォーム12の鍔部16の残る半分が入り込む。続いて、ヘッド部31を図示していない昇降装置により下降させて冶具30の貫通孔30Kを閉じる(図8参照)。次に、延伸棒32を異形プリフォーム12の底部13の上面13Aに当接するまで下方へ突出させる(図9参照)。この後、ヘッド部31から圧力エア(矢印で示している)を延伸棒32と貫通孔30Kとの隙間を通して異形プリフォーム12の内部へ噴出させる(図10参照)噴出力と延伸棒32の下方への押圧力とで下方へ異形プリフォーム12の底部13を分割金型28,29の底面28dまで延ばしつつ、異形プリフォーム12の側部15を分割金型28,29の垂直な側面28eに押し付けてブロー成形を終了する(図11参照)。ブロー成形終了後は、分割金型28,29を開放して成形された異形容器34を取り出す(図12参照)。異形容器34は、異形プリフォーム12と略同一の形状の有底筒状に成形され、4つの角部が湾曲形成された略長方形状の底部34Aと、底部34Aの周縁から開口部34Kに向けて延びる角筒状の側部34Bと、側部34Bの開口部端に外側へ突出する鍔部34Cと、を有するプラスチック製で開口部34K側から見て4つの隅部を有する形状に成形されている。異形プリフォーム12と異なる部分は、側部34Bが底部34Aの外周縁から垂直方向に真っ直ぐに延びる形状に成形され、側部34Bの上下方向の長さが異形プリフォーム12の側部15よりも少し長くなっている。また、底部34Aの外周縁部34aが、内周部34bよりも一段低くなっている。尚、側部34Bの外形寸法は、異形プリフォーム12の最も外形寸法の大きな側部15の開口部14側上端の外形寸法と略同一になっている。
射出成形に使用する樹脂としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)を用いているが、PP(ポリプロピレン)等、各種の樹脂を用いてもよい。
前記構成の射出成形機1で、異形プリフォームを射出成形し、その異形プリフォームを異形容器にブロー成形するための射出ブロー成形方法について説明する。
雌型4に対して雄型5を型締めして形成される異形プリフォーム成形空間Sに射出機から溶融した樹脂を注入口(ゲート)7を介して射出することにより異形プリフォーム12を形成する第1工程と、成形後の異形プリフォーム12を加熱装置2の開口22にセットし、異形プリフォーム12の温度をブロー成形が可能となる温度(例えば樹脂が軟化する状態の温度、ここではPETの軟化温度)にする第2工程と、ブロー成形が可能となる温度になった異形プリフォーム12に冶具30を取り付けてブロー成形機3にセットする第3工程と、ブロー成形機3の分割金型28,29を閉じてブロー成形する第4工程と、を備えている。
前記のように、テーパー形状を有する側部15が底部13から略垂直方向に延びて開口部14まで略同一外径になるようにブロー成形したときに、側部15の肉厚が上下方向のどの部分においても略同一になるように、異形プリフォーム12の側部15の肉厚が底部側ほど厚くしておくことが好ましい。
尚、本発明に係る異形容器の成形装置は、実施形態に限定されるものではなく、本発明 の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
前記実施形態では、異形プリフォーム12の側部15の内面15A及び外面15Bが開口側ほど外側に広がるテーパー面に成形したが、底部13に対して略垂直方向に延びる側部15を有する異形プリフォーム12を成形してもよい。
また、前記実施形態では、加熱装置2を、1個の異形プリフォーム12を加熱する構成であったが、複数個の異形プリフォーム12を加熱する構成であってもよい。
また、前記実施形態では、異形プリフォームを、開口側から見た形状が略長方形になるように成形したが、三角形や五角形以上の多角形でもよいし、楕円形状、小判形状、半円形状、星形形状でもよい。
また、前記実施形態では、鍔部16を側部の開口部14端に形成したが、開口部14端から少し底部13側の位置に鍔部16を形成してもよい。
1…射出成形機、2…加熱装置、3…ブロー成形機、4…雌型、5…雄型、6…凹部、6A…内側面、7…注入口(ゲート)、8…凸部、8A…外側面、9…本体部、10…開口、11…ストリッパープレート、12…異形プリフォーム、13…底部、13A…上面、14…開口部、15…側部、15A…内面、15B…外面、16…鍔部、16B…下面、17…隅部、19…底部、19A…凹部、20…加熱面、21…加熱本体、22…開口、22A…上面、23…上部板、24…断熱部材、25…温度調整手段、26…温調ピース、27…ヒータ線、28,29…分割金型、28A,29A…凹部、28a…第1凹部、28b…第2凹部、28c…下面、28d…底面、28e…側面、30…冶具、30A…第1嵌合部、30B…第2嵌合部、30K…貫通孔、30a…外面、31…ヘッド部、32…延伸棒、33…パッキン、34…異形容器、34A…底部、34B…側部、34C…鍔部、34K…開口部、34a…外周縁部、34b…内周部、G…ゲート部、L…距離、S…異形プリフォーム形成空間
Claims (5)
- 底部と、該底部の周縁から開口部に向けて延びる筒状の側部と、該側部の開口部側に外側へ突出する鍔部と、を有するプラスチック製で前記開口部側から見て複数の隅部を有する異形プリフォームを成形する射出成形機と、該射出成形機で成形された異形プリフォームを軟化可能な温度以上に加熱する加熱装置と、該加熱装置で加熱された異形プリフォームをブロー成形するブロー成形機と、を備え、
前記加熱装置が、前記異形プリフォームを所定距離を置いて取り囲むように配置される加熱面を有する略環状の加熱本体と、該加熱本体の上方に配置され前記異形プリフォームを底部側から投入するための開口が形成された上部板と、を備え、
前記開口は、該開口の縁の上面に前記異形プリフォームの鍔部の下面が当接する大きさに構成され、かつ、前記異形プリフォームの側部の開口部端の外形と同一径又は外形よりも僅かに大きな径に構成され、
前記加熱本体の加熱面が、前記異形プリフォームの外形と略同一形状に構成され、前記異形プリフォームを前記開口にセットした状態において、該異形プリフォームの外面と前記加熱面との距離が周方向のどの位置においても略同一距離に設定されていることを特徴とする異形容器の成形装置。 - 前記加熱本体の加熱面が、前記開口にセットされた前記異形プリフォームの鍔部側を除く側部と底部を加熱するように該異形プリフォームの鍔部側から底部側へオフセットされていることを特徴とする請求項1に記載の異形容器の成形装置。
- 前記加熱本体の加熱面が、前記異形プリフォームの軸方向に複数に分割され、各加熱面の温度を調整可能な温度調整手段を備えていることを特徴とする請求項2に記載の異形容器の成形装置。
- 前記複数の加熱面のうちの前記異形プリフォームの底部を加熱する加熱面に発生する熱量を、他の加熱面に発生する熱量よりも多く発生するように前記温度調整手段を調整することを特徴とする請求項3に記載の異形容器の成形装置。
- 前記異形プリフォームが、開口側から見た形状が、楕円形状、小判形状、半円形状、星形形状、多角形状のうちの1つからなることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の異形容器の成形装置。
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JP2017022089A Pending JP2018126944A (ja) | 2017-02-09 | 2017-02-09 | 異形容器の成形装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018126944A (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5976322U (ja) * | 1982-11-17 | 1984-05-23 | 株式会社日本製鋼所 | パリソン加熱炉 |
JPH03290225A (ja) * | 1990-04-06 | 1991-12-19 | Nissei Asb Mach Co Ltd | 射出延伸吹込成形におけるパリソンの温度調整方法およびその装置 |
JPH0465216A (ja) * | 1990-07-06 | 1992-03-02 | Dainippon Printing Co Ltd | 予備成形体の温度調節装置 |
JP2013510015A (ja) * | 2009-11-06 | 2013-03-21 | ネステク ソシエテ アノニム | 補強要素を備えるプリフォーム及び容器 |
WO2015166077A2 (en) * | 2014-05-01 | 2015-11-05 | Gr8 Engineering Limited | Blow moulded container and manufacture thereof |
-
2017
- 2017-02-09 JP JP2017022089A patent/JP2018126944A/ja active Pending
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