JP2018125545A - エピタキシャル成長による成膜方法、および、エピタキシャル成長装置 - Google Patents
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Abstract
Description
するものである。
ル成長装置としては、処理チャンバと、処理チャンバ内に配置され、回転軸を中心として
基板を回転させるように構成された回転可能な基板支持体とを備え、基板に対して水平方
向に反応ガスを導入し、基板支持体上の基板に成膜を行う装置が知られている(例えば、
特許文献1)。
。しかしながら、成長速度をより高速とするために反応ガス中に原料ガスを大量に含有さ
せることは、例えば成膜コストの上昇やパーティクルの増加につながるため好ましくない
。
の流速となる位置)の厚みを薄くすれば、成長速度の高速化が期待されることが知られて
いる。一方、単に境界層の厚みを薄くすると、基板表面において、基板の周縁に向かって
反応ガスが逃げていく流れが生じるため、膜厚分布や抵抗率分布の調整が困難になってし
まう。
膜品質を確保しつつ、安定した高速成長を実現するエピタキシャル成長による成膜方法、
および、エピタキシャル成長装置を提供することを目的とするものである。
載置部(サセプタ)と、側壁部とによって、各々、上面、下面、側面が画成された反応室
で行われる。ここで、天井板は、該天井板の周縁部において、該周縁部の上方かつ外側か
ら支持されている。そして、この方法は、前記反応室内を所定の成長温度に加熱するステ
ップと、前記側壁部に設けられた反応ガス供給路において、前記反応室内での反応ガスの
流れの向きの水平方向の成分が、前記反応ガス供給路の前記反応室側の開口の中心から前
記反応室の中心に向かう向きの水平方向の成分と一致するように、前記反応ガスを整流す
るステップと、前記反応ガス供給路から、前記整流された反応ガスを水平方向に前記反応
室内に導入するステップと、前記基板載置部の中心を通る鉛直方向の軸を回転軸として前
記基板を回転させながら、前記基板の上面に前記反応ガスによる成膜を行うステップと、
前記成膜後の反応ガスを、前記側壁部において前記反応室の中心を挟んで前記反応ガス供
給路と対向する位置に設けられたガス排出路に排出するステップとを有する。
基板の中心を通る鉛直方向の軸を回転軸として回転可能な基板載置部(サセプタ)と、側
壁部とによって、各々、上面、下面、側面が画成された反応室と、前記側壁部に形成され
た、反応ガスを前記反応室に供給する反応ガス供給路と、前記側壁部において前記反応室
の中心を挟んで前記反応ガス供給路と対向する位置に形成された、前記反応室内を通過し
た反応ガスを外部に排出するガス排出路とを備え、前記反応室において前記基板の上面に
エピタキシャル成長による成膜を行う装置に、前記天井板の周縁部において、該周縁部の
上方かつ外側から前記天井板を支持する支持部と、前記反応ガス供給路において、前記反
応室内での反応ガスの流れの向きの水平方向の成分が、前記反応ガス供給路の前記反応室
側の開口の中心から前記反応室の中心に向かう向きの水平方向の成分と一致するように、
前記反応ガスを整流する整流手段とをさらに設けたものである。
を支持することが好ましい。
り階段状に形成してもよい。この場合、階段状の反応ガス供給路において、反応ガスの原
料となる複数の原料ガスが混合される。
は、側壁部の内側から外側に向かうにしたがって開口が狭くなるように形成してもよい。
このサセプタリング部は、側壁部に設けられたフランジ部に載置される外周リング部と、
外周リング部の上面に設けられた凹部に載置される内周リング部の2つの部材で構成し、
内周リング部は、基板載置部の周縁部と外周リング部の内側周縁部との間の間隙が狭くな
るような内径を有するようにしてもよい。この場合、内周リング部によって、反応ガスが
基板載置部の周縁から基板載置部の下面側に流れ込むのが阻止される。
の加熱手段の上部に第1のリフレクタを設け、反応室の下部にも、反応室内を所定の成長
温度に加熱する第2の加熱手段を設け、第2の加熱手段の下部に第2のリフレクタを設け
てもよい。この場合、第1のリフレクタは、第1の加熱手段からの熱線を反応室の中心に
向かって反射させる第1の傾斜部と、第1の加熱手段からの熱線を鉛直下向きに反射させ
る第1の平坦部とを設け、第1の傾斜部と第1の平坦部の面積比が所定の比率となるよう
に、かつ、第1の傾斜部と第1の平坦部の分布が偏らないように、第1の傾斜部と第1の
平坦部とを配列することが好ましい。第2のリフレクタについても、第2の加熱手段から
の熱線を反応室の中心に向かって反射させる第2の傾斜部と、第2の加熱手段からの熱線
を鉛直上向きに反射させる第2の平坦部とを設け、第2の傾斜部と第2の平坦部の面積比
が所定の比率となるように、かつ、第2の傾斜部と第2の平坦部の分布が偏らないように
、第2の傾斜部と第2の平坦部とを配列することが好ましい。
ば、支持部が、天井板の外側上方から天井板を支持するようにしたので、基板上部と天井
板の間の距離が短い、熱応力の高い状態であっても天井板を確実に支持することが可能に
なる。したがって、境界層の厚みを薄くすることができ、成長速度の高速化に資する。一
方、反応ガスを反応室に導入する前に、側壁部に設けられた反応ガス供給路において、反
応室内での反応ガスの流れの向きの水平方向の成分が、反応ガス供給路の反応室側の開口
の中心から反応室の中心に向かう向きの水平方向の成分と一致するように、反応ガスを整
流するようにしたので、境界層の狭小化に伴い、反応室内の基板表面において、基板の周
縁に向かって反応ガスが逃げていく流れが増えるのを抑制することができ、反応ガスの流
れの安定化に資する。その結果、膜厚分布や抵抗率分布等の観点から成膜品質を確保しつ
つ、安定した高速成長が実現される。
るエピタキシャル成長を用いた成膜方法について説明する。
まず、本発明の実施形態となるエピタキシャル成長装置1の構成について概説する。図
1はエピタキシャル成長装置1の全体を示す断面図である。また、図2はエピタキシャル
成長装置1の反応室2の構成を示す分解斜視図、図3はエピタキシャル成長装置1の反応
室2の外側の構成を示す分解斜視図である。
成長させるための成膜装置である。
プタ3と、側壁部4と、天井部5とから構成される。
うに構成されている。サセプタ3には、基板Wを載置するための基板用凹部3aが設けら
れている。サセプタ3は、複数の腕部を有するサセプタ支持部6により支持されている。
の基板Wが載置される面の昇降範囲は、サセプタ3が、基板W上に成膜が行われる成膜位
置P1から、基板Wのエピタキシャル成長装置1への出し入れを行う基板搬送位置P2ま
での間である。そして、サセプタ支持部6は、この成膜位置P1において、サセプタ支持
部6の軸を回転中心として回転することによって、サセプタ3および基板Wを回転させる
ことが可能であるように構成されている。
る。サセプタリング7は、詳しくは後述するが、第1リング11と、第1リング11上に
載置された第2リング12とからなる。サセプタリング7は、反応室2の側壁部4に設け
られたフランジ部13により支持されている。
は、透過性を有するものであり、天井板21の外側上方に設けられた加熱手段23(例え
ばハロゲンランプ)および上部リフレクタ26からの熱を透過して反応室2内を加熱する
ことができるように構成されている。即ち、本実施形態におけるエピタキシャル成長装置
1はコールドウォールタイプのエピタキシャル成長装置である。本実施形態では、天井板
21として石英を用いている。
4の基板W側の端部に天井板21が固定されている。固定方法としては、溶接が挙げられ
る。
32の内周側には、前述したフランジ部13が設けられている。このフランジ部13より
も下方側に、基板搬送口30が設けられている。上部側壁部31は、その上面に、支持部
22の突出部25の外側の斜面部に対応する斜面部を有している。この上部側壁部31の
斜面上に支持部22が配置される。
領域は、上部側壁部31が載置される載置面33として構成されている。下部側壁部32
の切り欠きにより、下部側壁部32には第1凹部34が形成されている。即ち、第1凹部
34は、下部側壁部32の上面の載置面33が形成されていない部分に形成された凹部で
ある。上部側壁部31には、下部側壁部32への載置時にこの第1凹部34に対応する位
置に、第1凹部34の形状に対応し、かつ、この第1凹部34との間に間隙35が形成さ
れるように、第1凸部36が設けられている。そして、この第1凸部36と第1凹部34
との間の間隙35が反応ガス供給路41(供給路)として機能する。反応ガス供給路41に
ついては詳しくは後述する。
はその外周部の一部が切り欠かれて第2凹部37が形成されている。上部側壁部31には
、下部側壁部32への載置時にこの第2凹部37に対応する位置に、第2凹部37の形状
に対応し、かつ、この第2凹部37との間に間隙38が形成されるように、第2凸部39
が形成されている。この第2凹部37と上部側壁部31の第2凸部39とでガス排出路4
2が形成されている。
2において反応ガスは基板W上を水平方向に流れる。
るパージ孔44が形成されている。パージ孔44は、フランジ部13よりも下方に設けら
れている。そして、このパージ孔44が第2凹部37を構成する壁面43に設けられてい
ることから、パージ孔44はガス排出路42に臨んでいる。従って、ガス排出路42には
、反応ガスとパージガスの両方が排出される。
置台45に載置されている。
環状の挟持部51は、これら天井部5、側壁部4及び載置台45をクランプして支持して
いる。挟持部51には、それぞれ反応ガス供給路41に連通する供給側連通路52と、ガ
ス排出路42に連通する排出側連通路53とが設けられている。供給側連通路52にはガ
ス導入チューブ55が内挿されている。また、排出側連通路53にはガス排出チューブ5
8が内挿されている。
供給側連通路52とは通路が連通している。反応ガス導入部54からは、本実施形態では
、第1原料ガスと、第2原料ガスとが導入されている。なお、第2原料ガスはキャリアガ
スとしても機能する。反応ガスとしては3種類以上のガスを混合して用いることも可能で
ある。供給側連通路52と反応ガス導入部54との接続部分には、ガス流路に対して垂直
となるように整流板56が設けられている。整流板56には、複数の孔部56aが周方向
に沿って一列に設けられており、この孔部56aを反応ガスが通過することで、第1原料
ガスと第2原料ガスとが混合されると共に整流される。また、挟持部51の外側には、ガ
ス排出部57も設けられている。ガス排出部57は、反応室2の中心を挟んで反応ガス導
入部54と対向する位置に設けられている。ガス排出部57と排出側連通路53とは通路
が連通している。即ち、反応ガス供給路41には、供給側連通路52を介して反応ガス導
入部54が接続されている。また、ガス排出路42は、排出側連通路53を介してガス排
出部57が接続されている。ガス排出路42は、反応室2の中心を挟んで反応ガス供給路
41と対向するように設けられている。
外側には、別の加熱手段62および下部リフレクタ65が設けられており、基板Wを下方
からも加熱することが可能である。
スが導入されるパージガス導入部(図示せず)が設けられている。パージガスは、パージガ
ス導入部に設けられた図示しないパージガス導入手段から装置底部61、下部側壁部32
及び載置台45とから構成された反応室下部64に導入される。また、パージ孔44は反
応室下部64に連通している。
次に、本実施形態のエピタキシャル成長装置を用いた成膜方法について説明する。
し、サセプタ3を成膜位置P1まで移動させる。基板Wとしては、直径が例えば200mm
のシリコン基板を用いる。次に、加熱手段23、62により待機温度(例えば800℃)
から成長温度(例えば1100℃)に加熱される。パージガス導入部からパージガス(例
えば水素)を反応室下部64に導入する。また、反応ガス(例えば第1原料ガスとしてトリ
クロロシラン、第2原料ガスとして水素)を反応ガス導入部54から反応ガス供給路41
を介して反応室2内に導入する。反応ガスは、基板Wの表面に境界層を形成し、この境界
層において反応が生じる。これにより、基板W上にシリコン膜が成膜される。反応ガスは
、反応室2に臨んだガス排出路42から排出される。また、パージガスはパージ孔44を
介してガス排出路42へ排出される。このようにしてエピタキシャル成長が終了した後、
待機温度まで降温してから、基板Wは搬出され、半導体製造装置の別のチャンバに移動さ
れる。
次に、本実施形態のエピタキシャル成長装置1の構成部材の詳細について説明するとと
もに、本実施形態の成膜方法の詳細についても説明する。
に、天井板21を支持する支持部22の内縁は、基板側に向かって徐々に径が小さくなっ
ている。そして、内縁の基板W側の端部に天井板21が固定されている。また、支持部2
2を裏面側(下面側)からみると、内周部が突出して突出部25となっている。この突出部
25も突出方向に向かって徐々に径が小さくなるように形成されている。このように、支
持部22は2つの斜面部から構成される。即ち、支持部22は、天井板21の周縁部にお
いて、周縁部の上方かつ外側から天井板21を支持する。一方、図20は、従来のエピタ
キシャル成長装置の天井部5’の一例を示す斜視断面図である。図に示したように、従来
の装置の天井部5’では、天井板21’の周縁部において、支持部22’が、天井板21
’と同一平面上から天井板21’を支持し、支持部22’は略直角の角部25’を有する
形状となっている。
形状としていることから、基板Wと天井板21との距離Hを短く、即ち10mm未満とする
ことができる。
井板21(21’)自体はサセプタ3、又は基板Wからの輻射熱を吸収する。この吸収さ
れた熱は天井板21(21’)から支持部22(22’)との接合部を介して支持部22
(22’)へ入力される。ここで、基板Wと天井板21(21’)との距離Hを短くする
と、この輻射熱の吸収量が高くなり、支持部22(22’)に入力される熱が多くなる。
したがって、従来の天井部5’のように、支持部22’が略直角の角部25’を有すると
、この角部25’に応力が集中してしまい、割れなどが発生するおそれがある。
、周縁部の上方かつ外側から天井板21を支持させることによって、なるべく応力が集中
しやすい角部(25’)を設けずに天井板21を基板側で支持することができるようして
いる。
距離Hを短くしているので、反応ガスが基板Wの外側に逃げてしまいやすく、基板におい
て膜厚分布の均一化が難しい場合も考えられるので、これを防止することが好ましい。こ
のため、本実施形態では、以下に説明するように、ガス流れを均一化するために、反応ガ
ス供給路41にガイド部を設けている。
する。前述のとおり、反応ガス供給路41は、下部側壁部32の第1凹部34と上部側壁
部31の第1凸部36とから形成されて、供給側連通路52内のガス導入チューブ55を
介して反応ガス導入部54まで連通している。また、反応ガス供給路41は、反応ガス導
入部54からのガスの導入方向と一致する方向(水平方向)に延設された第1供給路71
と、第1供給路71に連通し、ガスの導入方向に対して垂直な方向(鉛直方向)に延設さ
れた第2供給路72と、第2供給路72に連通し、ガスの導入方向に一致する方向(水平
方向)に延設された第3供給路73とを有している。そして、第3供給路73は、反応室
2に連通している。即ち、反応ガス供給路41は、反応ガスの入口である供給側連通路5
2側から、反応ガスの出口である反応室2に接続される出口に向かって上り階段状に形成
されている。
入部から導入されたガスが第2供給路72の反応ガス導入部54に対向する壁面74に接
触する。これにより、反応ガスが拡散され、反応ガスの混合性が高まる。即ち、第2供給
路72は反応ガスの混合室として機能する。この場合に、第2供給路72で反応ガスが停
滞しないように、本実施形態では、第2供給路72の壁面74には、鉛直方向に延びた溝
部75が形成されており、この溝部75がガイド部として機能する。このように溝部75
が設けられていることで、第2供給路72の壁面74に接触することで拡散されたガスも
第3供給路73へ流入しやすく、さらにこの溝部75に沿って整流されることで、反応ガ
スの直進性が向上して、反応室2に流入した場合の反応ガスの広がりを抑制できる。
数本連続して凹部として形成されている。図7(2)に示すように、凹部である溝部75は
、溝部75の幅方向において湾曲している。本実施形態では、溝部75は、上面視におい
て円弧状である。溝部75が幅方向において湾曲していることから、反応ガスが、壁面7
4の溝部75の底部に接触した場合に、拡散しにくく(集中しやすく)、反応ガスが反応室
2へ流入した場合にも基板Wの外側へより広がりにくい。なお、この溝部75の深さが深
すぎると拡散を抑制することはできるが、反応ガス中の第1原料ガスと第2原料ガスとの
混合をすることが難しくなる。本発明の一実施形態では、溝部75の深さは1mm〜5mmと
することが好ましい。さらに、3mmとすることがより好ましい。
られている。即ち、溝部75は、下部側壁部32の周方向に沿って設けられている。この
ように設けることで、各溝部75によりガイドされて反応室2内に導入された反応ガスの
流れの向きの水平方向の成分が、反応ガス供給路41の反応室2側の開口の中心から反応
室2の中心に向かう向きの水平方向の成分と一致するように整流性が高められ、反応ガス
が反応室2内で分散されてしまうことが抑制される。
部56aの中心とが略一致する(対応する)位置に、各溝部75は設けられている。即ち、
本実施形態では壁面74における溝部75の数と孔部56aの数とは一致する。これによ
り、整流板56より整流された反応ガスがそのまま各溝部75に流入するので、さらに整
流作用が高まり、反応ガスの直進性を向上させることができる。
給路72の壁面74のうち、少なくとも端部部分に設ければよい。端部部分とは、整流板
56の孔部が複数の領域に分けられて設けられているが、この領域のうち、最も端部の領
域に対応する部分をいう。例えば、図7に示す場合では、整流板56は3つの領域81に
分けられており、この領域のうち、最も端部の領域82、83の孔部に対応して溝部75
が設けられていればよい。上記のように反応ガスは基板Wの外側に逃げやすいので、特に
反応ガス供給路41の端部部分において反応ガスの直進性を高めるために溝部75を設け
ることが好ましいのである。そして、この場合にガイド部として機能する溝部75を凹部
として形成することでこのような効果を簡易に得ることができる。例えば、整流部材を第
2供給路72に別途設けるとなると反応ガスの混合性や製造コスト等の問題が発生するが
、本実施形態のように溝部75を凹部として形成することにより、これらの問題は解決さ
れる。
部75のパターンに応じたものを用意すればよい。整流板56の開口率は、成長速度の観
点だけでなく、スクラバーや、外部の配管の形状、長さ等の付帯設備を含めて最適な値に
決定することが好ましい。
狭くしているので、反応室2下部への反応ガスの周りこみが発生しやすいと共に、基板W
の温度分布が均一化されにくいことが考えられ、その結果、厚膜形成時の膜厚分布や膜質
の低下(例えば抵抗率の分布や結晶欠陥の発生など)も考えられる。本実施形態では、これ
を防止すべく、サセプタリング7が2つの部材で構成されている。この点について説明す
る。
タの外周に対して離間して設けられており、この第1リングの内周側には上面が低い段差
部91が形成されている。段差部91には、第2リング12が載置されており、この第2
リング12は、第1リング11とサセプタ3との間に形成された離間部92に臨んで、即
ち離間部92にせり出すように設けられている。第2リング12は、その上面がサセプタ
3の上面と等しくなるように設けている。このように第2リング12の上面がサセプタ3
の上面と等しくなるように設けていることで、反応ガス供給路41等で混合されて整流さ
れた状態が維持された反応ガスを、速度をできるだけ低下させること無く、スムーズに基
板Wに供給できる。なお、ここでいうサセプタ3の上面とは、サセプタ3の基板用凹部3
a (図1,2,11,12参照)の形成されていない領域の上面をいう。本実施形態の第
2リング12は、熱伝導性に鑑みてシリコンカーバイドを材料としている。
、より精度良くサセプタリング7を構成することができる。即ち、サセプタリング7とサ
セプタ3との距離を限界まで近づけることができ、これにより基板Wの裏面側、即ち反応
室下部64への反応ガスの回り込みを低減できると共に、基板Wの温度分布を均一化する
ことができる。これにより、本実施形態では、形成された膜の膜厚分布や膜質分布が均一
化される。
第2リング12との間の熱の移動を第1リング11と第2リング12を1つの部材で構成
する場合よりも抑制することができる。
成膜時にサセプタリング7とサセプタ3との間から反応ガスが下方に漏れ出すことを低減
できて、反応ガスの流れが乱れにくく、また、反応ガスが下方に漏れ出すことを低減でき
ることから、パーティクルを低減できる。
、サセプタ3からの輻射による熱損失を抑制することができる。また、第2リング12が
薄いことで、第2リング12を所定の高温に維持する(プリヒート)ために必要な加熱量を
少なくすることができる。他の実施形態として、第1リング11を熱伝導率の小さい材質
にした場合には、第1リング11が断熱材として機能し、上記の効果をさらに高めること
ができる。
定されない。第2リング12は、第1リング11の段差部91に少なくとも載置されるよ
うに構成されていれば、精度良くサセプタリング7を構成することができるので、サセプ
タリング7とサセプタ3との距離を限界まで近づけることができ、これにより基板Wの裏
面側への反応ガスの回り込みを低減できると共に、基板の温度分布を均一化することがで
きる。
ているので、天井板21の天井面も反応ガスによりコーティングされやすい。天井面がコ
ーティングされると、天井面が曇ってしまい、天井板21を介して加熱手段23から加熱
するコールドウォールタイプのエピタキシャル成長装置では十分に成膜ができないおそれ
がある。これに対し、本実施形態では、上述のように反応ガス供給路41の壁面に溝部7
5を設け、かつ、サセプタリング7を2つの部材で構成することで、反応ガスが反応室2
において滞留しにくく、その結果、コート材の付着を抑制できる。これにより、連続して
十分な成膜を行うことが可能である。
12Aが離間部92Aを覆うように設けられている点において図9に示した実施形態とは
異なる。本変形例でも、第1リング11Aは側壁部32Aのフランジ部13Aに載置され
ている。第2リング12Aは、この第1リング11Aの段差部91Aに載置されており、
かつ、その内周側はサセプタ3Aの外周に臨んでいる。
反応室2Aに流入した反応ガスが反応室下部64Aへ入ることをより抑制することができ
る。ただし、第2リング12Aが、図10中に図示しない加熱手段23からサセプタ3A
への加熱を遮るのを抑制すべく、第2リング12Aとサセプタ3Aとのオーバーラップ量
は少ない方が好ましい。
ましい。さらに、約0.8mmとすることがより好ましい。このような厚みとすることで、
サセプタ3Aから第2リング12Aへの輻射による熱損失を可能な限り抑制することがで
きる。
る。図に示したように、サセプタ3A,3Bは、リフトピン123(図13参照)が貫通
するリフトピン用貫通穴110A,110Bが設けられている。また、図12に示したよ
うに、多数の貫通穴111Bを有していてもよい。この貫通穴111Bにより、基板をサ
セプタに載置した瞬間に間に挟まれた気体を逃がすことができ、基板Wが水平方向に滑っ
てしまうという問題を解決することができる。また、このようなサセプタ3Bを用いた場
合、サセプタ3Aを用いた場合と比較すると、基板Wの膜厚分布の均一化や抵抗率分布の
均一化の点で優位である。これは、貫通穴111Bの直径が小さければ小さいほど、貫通
穴111Bの数が多ければ多いほど顕著である。また、開口率は4%を超えるものとする
のが好ましく、また、サセプタの基板用凹部3Baのみではなく、その周囲にも貫通穴1
11Bを設けるのがより好ましい。
に示したとおり、サセプタ支持部6は、サセプタ・シャフト121と基板リフト部122
とリフトピン123とから構成されている。サセプタ3はサセプタ・シャフト121の3
本の腕部によって支持されている。基板リフト部122の3本の腕部には、リフトピン1
23の下端が配置される凹部を有する台座124が設けられている。また、基板リフト部
122の軸部分は筒状になっており、この基板リフト部122の軸部分は、サセプタ・シ
ャフト121の軸部分が挿入可能となっている。
成されている。これにより、加熱手段62がサセプタ3上の基板Wを加熱する際における
サセプタ支持部6の影響を小さくすることができるので、サセプタ3の温度分布を均一に
することが可能である。なお、本実施形態のサセプタ支持部6の構成の詳細、および、昇
降動作は、本出願人による国際公開WO2013/005481号公報に記載のサセプタ
装置と同様である。ただし、同公報記載のサセプタ装置はサセプタ・シャフト(載置部シ
ャフト)が1本となっているが、本実施形態のサセプタ支持部6のサセプタ・シャフト(
腕部)121は3本となっている。
。図に示したように、ガス排出チューブ58は、反応室2側からガス排出部57に向かう
にしたがって開口が中央に向かって絞られて狭くなるように形成されている。これにより
、排気が中央に整流され、排気効率の向上が図られている。
分解斜視図である。図に示したように、ガス導入チューブ55と55’、ガス排出チュー
ブ58と58’とを比較すると、本実施形態では、各々の中央部にある仕切り部が除去さ
れている。これにより、膜厚分布に影響するガスの流れがスムーズになる。
部64に潜り込み、開口率が小さすぎると、パージガスが反応室2内での成膜プロセスに
影響を及ぼしてしまうので、最適な値となるように開口が形成される。
図に示したように、上部リフレクタ26は、加熱手段23からの熱線を反応室2の中心に
向かって反射させる傾斜部26aと、加熱手段23からの熱線を鉛直下向きに反射させる
平坦部26bとを有している。一方、図22は、従来のエピタキシャル成長装置における
上部リフレクタ26’の一例を示す斜視図である。図に示したように、従来の上部リフレ
クタ26’も傾斜部26a’と平坦部26b’とを有しているが、本発明の実施形態の上
部リフレクタ26とは傾斜部26aの配列が異なっている。具体的には、本発明の実施形
態の上部リフレクタ26は、従来の上部リフレクタ26’の平坦部26b’の中央に傾斜
部を1つ追加した配列となっている。このように、傾斜部26aと平坦部26bの面積比
が所定の比率となるように、かつ、傾斜部26aと平坦部26bの分布が偏らないように
、傾斜部26aと平坦部26bとを配列することにより、基板Wの温度分布の均一化が図
られている。
図23は、従来のエピタキシャル成長装置における下部リフレクタ65’の一例を示す斜
視図である。下部リフレクタ65も上部リフレクタ26と同様に、加熱手段62からの熱
線を反応室2の中心に向かって反射させる傾斜部65aと、加熱手段62からの熱線を鉛
直上向きに反射させる平坦部65bとを有しており、従来の下部リフレクタ65’の平坦
部65b’の中央に傾斜部を1つ追加した配列となっている。このように、傾斜部65a
と平坦部65bの面積比が所定の比率となるように、かつ、傾斜部65aと平坦部65b
の分布が偏らないように、傾斜部65aと平坦部65bとを配列することにより、基板W
の温度分布の均一化が図られている。
することで、天井板21の中央部の反応室側の天井面と基板Wとの距離Hを10mm未満と
することができる。これにより、本実施形態におけるエピタキシャル成長装置1は、この
天井板21とサセプタ3との間を流れる反応ガスにより形成される境界層が天井側に広が
るのを抑制でき、結果として境界層が狭くなる。そうすると、この境界層内におけるガス
速度が上昇するので、結果としてガス密度が向上し、基板W表面における反応効率を高め
ることができる。これにより、エピタキシャル成長装置1では、成長速度を向上させるこ
とができる。
好ましくは天井板21と基板Wとの距離Hが10mm未満、かつ、基板Wの成膜された膜の
表面から天井板21との距離を1mm以上である。この範囲とすることで、境界層を形成し
つつも、反応ガスのガス流れをスムーズに行うことができる。
く(従来は20mm程度)することで、境界層を狭くして基板表面における反応効率を高め、
結果として成長速度を向上させている。
以下、実施例により発明の詳細について説明する。
井板21との距離Hは9.27mm)により、以下の成長条件に基づいてエピタキシャル成長を行
った。
第1原料ガス(トリクロロシラン)流量 8.5 SLM
パージガス(水素)流量 15.0 SLM
成長時間 600.0秒
成長温度 1100.0℃
回転速度 20.0 RPM
ル成長を行った。
ル成長を行った。
(比較例1)
なく、サセプタリングは1つの部材からなる)により、回転速度を35.0 RPMとした点以外
は、実施例1と同一の成長条件に基づいてエピタキシャル成長を行った。
(比較例2)
なく、サセプタリングは1つの部材からなる)により、回転速度を35.0 RPMとした点以外
は、実施例2と同一の成長条件に基づいてエピタキシャル成長を行った。
(比較例3)
なく、サセプタリングは1つの部材からなる)により、回転速度を35.0 RPMとした点以外
は、実施例3と同一の成長条件に基づいてエピタキシャル成長を行った。
各実施例及び比較例による膜の成長速度を検出した。検出された成長速度と第1原料ガ
スとの関係を図19に示す。
成長速度が50%以上向上され、第1原料ガス量が多くなれば多くなるほど成長速度の改善
率は向上した。従って、本実施形態のエピタキシャル成長装置を用いることで、成長速度
が向上した。
2 反応室
3 サセプタ
4 側壁部
5 天井部
6 サセプタ支持部
7 サセプタリング
11 第1リング
12 第2リング
13 フランジ部
21 天井板
22 支持部
23 加熱手段
24 貫通穴
25 突出部
26 上部リフレクタ
30 基板搬出口
31 上部側壁部
32 下部側壁部
33 載置面
34 第1凹部
35 間隙
36 第1凸部
37 第2凹部
38 間隙
39 第2凸部
41 反応ガス供給路
42 ガス排出路
43 壁面
44 パージ孔
45 載置台
51 挟持部
52 供給側連通路
53 排出側連通路
54 反応ガス導入部
55 ガス導入チューブ
56,56A,56B 整流板
56a 孔部
57 ガス排出部
58 ガス排出チューブ
61 装置底部
62 加熱手段
63 軸部
64 反応室下部
65 下部リフレクタ
71 第1供給路
72 第2供給路
73 第3供給路
74 壁面
75 溝部
81,82,83 領域
91 段差部
92 離間部
110A,110B リフトピン用貫通穴
111B 貫通穴
121 サセプタ・シャフト
122 基板リフト部
123 リフトピン
124 台座
W 基板
Claims (15)
- 処理チャンバに用いられる下部側壁部であって、
内周部と、内周部と同心で中心軸を共有する外周部と、外周部に形成された第1凹部を備える環状本体を含み、
第1凹部は、第1凹部に形成され、環状本体により内周部から分離された複数の溝を含み、溝は下部側壁部の周方向に沿って中心軸と実質的に並行に配置されており、各々の溝は固有の焦点を備える湾曲断面プロファイルを有し、複数の溝の第1の溝と複数の溝の最後の溝の断面プロファイルは中心軸に沿って放射状に配置されている下部側壁部。 - 外周部に形成された第2凹部を含み、第2凹部は第1凹部に対向して形成されている請求項1記載の下部側壁部。
- 第2凹部は第2凹部を貫通して形成された複数のパージ孔を有する請求項2記載の下部側壁部。
- 各々の溝は幅方向に湾曲し、湾曲断面プロファイルを形成する請求項1記載の下部側壁部。
- 各々の溝は1〜5mmの深さを有する請求項1記載の下部側壁部。
- 複数の溝は第1凹部内で連続して形成されている請求項1記載の下部側壁部。
- 複数の溝は下部側壁部の中心に向かって形成されている請求項1記載の下部側壁部。
- 各々の溝の湾曲断面プロファイルの回転中心は隣接する溝の回転中心と一致しない請求項1記載の下部側壁部。
- 処理チャンバに用いられる下部側壁部であって、
内周部と、内周部と同心で中心軸を共有する外周部と、上部に装着表面を有する上面と、外周部に形成された第1凹部を備える環状本体を含み、
第1凹部は、第1凹部に形成され、環状本体により内周部から分離された複数の溝を含み、溝は下部側壁部の周縁方向に沿って中心軸と実質的に並行に配置されており、各々の溝は固有の焦点を備える湾曲断面プロファイルを有し、複数の溝の第1の溝と複数の溝の最後の溝の断面プロファイルは中心軸に沿って放射状に配置されており、
環状本体は、外周部に形成された第2凹部を含み、第2凹部は第1凹部に対向して形成されており、第2凹部は内周部から外周部まで形成されている複数のパージ孔を含む下部側壁部。 - 複数の溝は第1凹部内で連続して形成されている請求項9記載の下部側壁部。
- ガスが複数の溝に接触した時に、各々の溝の断面湾曲プロファイルはガスを集中させる請求項9記載の下部側壁部。
- 各々の溝は幅方向に湾曲し、湾曲断面プロファイルを形成する請求項11記載の下部側壁部。
- 処理装置に用いられる天井部であって、
環状の支持部であって、
上面と底面を有する本体と、
本体の底面から下方向及び内方向に突出する突出部であって、第1斜面部と第2斜面部を有し、第1斜面部は環状の支持部の内面の一部であり、第1及び第2斜面部は環状の支持部の中心に向かって直径を減少する突出部を含む環状の支持部と、
環状の支持部の突出部に結合された天井板を含む天井部。 - 第1斜面部と第2斜面部によって形成される角度は90°より小さい請求項13記載の天井部。
- 第1斜面部と第2斜面部は天井板で合流する請求項13記載の天井部。
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JP2002231641A (ja) * | 2001-01-31 | 2002-08-16 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 気相成長装置及びエピタキシャルウェーハの製造方法 |
JP2012054567A (ja) * | 1997-08-06 | 2012-03-15 | Applied Materials Inc | 半導体ウェハを処理するリアクタ、そのリアクタのカバー部材、および、そのリアクタを作動する方法 |
-
2018
- 2018-03-14 JP JP2018046583A patent/JP2018125545A/ja active Pending
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