JP2018123762A - 風力発電装置及び風力発電施設の運転制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブレードの後流の影響を受けていない風向風速の測定値に基づいて風力発電装置の運転を制御する。【解決手段】ブレード2を放射状に支持するハブ8と、ハブ8の一端部に固定された略円錐状のノーズコーン11と、を有するロータ3と、ロータ3をロータ軸A回りに回転可能に支持するナセル4と、ナセル4を水平方向に旋回させるためのヨー駆動部6と、ノーズコーン11を風上に向けるべくヨー駆動部6を制御する制御部14と、を備える。ノーズコーン11には、第1の圧力測定部16と第2の圧力測定部17とが設けられる。第1の圧力測定部16は、ノーズコーン11の先端部11aに設けられ、第2の圧力測定部17は、先端部11aからハブ8側に離間させてノーズコーン11に設けられる。制御部14は、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17による圧力測定値に基づいてヨー駆動部6を制御する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、風力発電技術に関し、より詳細には、風力発電装置及び風力発電施設の運転制御方法に関する。
近年、再生可能エネルギーの一つとして風力を利用した風力発電装置の普及が進んでいる。風力発電装置は、風の運動エネルギーをブレードを含むロータの回転エネルギーに変換し、さらにこの回転エネルギーを発電機にて電力に変換する。
従来の風力発電装置について図14を用いて説明する。風力発電装置40は、複数のブレード41が取付けられたロータ42を回転可能に支持するナセル43の上部に風向風速計44を備えている。この風向風速計44により、風力発電装置40の設置面45に対して水平方向の風向風速が測定され、その測定値に基づいて、ロータ42が風上に向くようにナセル43を水平方向に旋回させるヨー制御や、最も揚力が発生するようにブレード41のピッチ角を制御するピッチ角制御がなされる。
また、風力発電装置の前方の風向風速をレーザ式風向風速計で測定することで、風力発電装置に到達する風向風速を予測し、風力発電装置の発電効率の向上を図る技術が提案されている。そこでは、風力発電装置40の前方に存在するエアロゾル(空気中の塵)の風向風速をレーザ式風向風速計で測定し、その測定データから風力発電装置40が数秒乃至数十秒後に利用する風の状況を予測し、その予測結果に基づいてナセル43のヨー制御やピッチ角制御を実施している。
従来のナセル43の上部に設置されたレーザ式風向風速計等の風向風速計は、回転するブレード41の後流の影響を少なからず受けることになる。そのため、別途風向風速計用のタワーを建てるなどして、風車ブレード41の後流の影響を全く受けない位置にレーザ式風向風速計を設けることも考えられるが、風力発電装置40の建設コスト及び運用コストの大幅な増大を招くことになり実用的ではない。
また、ナセル43の上部に設置された風向風速計では風力発電装置40の設置面45に対して垂直方向の風速を測定することができないため、地形の影響等で地面側から吹き上がる風や逆に地面側に吹き下ろす風が発生した場合でも、その風速成分を検知することができない。このため、地面側から吹き上がる強風などが発生した場合に、風力発電装置40の故障や破損を未然に防止するべく、ロータ3の回転を停止させたり回転速度を減じたりする予防保全制御を行うことができない。
さらに、レーザ式風向風速計は、エアロゾルにレーザ光を照射し、その反射光を検出することにより風向風速を測定するものであるため、風向風速の測定精度がエアロゾルの存在状況によって左右されるという課題がある。
本発明の実施形態は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、風向風速をブレードの後流の影響を受けることなく測定し、その測定値に基づいて予防保全制御を含む運転制御を行うことができる風力発電装置及び風力発電施設の運転制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の実施形態に係る風力発電装置は、ブレードを放射状に支持するハブと、当該ハブの一端部に固定されたノーズコーンと、を有するロータと、前記ロータをロータ軸回りに回転可能に支持するナセルと、前記ナセルの方向を制御するための制御部と、前記ノーズコーンの先端部及び周面部にそれぞれ設けられた第1の圧力測定部及び第2の圧力測定部と、を有することを特徴とする。
また、本発明の実施形態に係る風力発電施設の運転制御方法は、本発明の実施形態に係る風力発電装置を少なくとも1以上有する風力発電施設の運転制御方法であって、前記風力発電装置に設けられた第1の圧力測定部及び第2の圧力測定部で測定された風向風速データに基づいて、前記風力発電施設の全ての風力発電装置の運転を制御することを特徴とする。
本発明によれば、ブレードの後流の影響を受けることなく風向風速を測定し、その測定値に基づいて風力発電装置及び風力発電施設の運転制御を行うことで、風力発電効率を向上させることができる。
以下、本発明の風力発電装置及び風力発電施設の運転制御方法の実施形態について添付図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態に係る風力発電装置を、図1乃至図3を用いて説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態に係る風力発電装置を、図1乃至図3を用いて説明する。
(構成)
図1に示すように、風力発電装置1は、ブレード2を備えたロータ3と、ロータ3をロータ軸A回りに回転可能に支持するナセル4と、ナセル4を略水平方向(ヨー角方向)に旋回可能に支持するタワー5と、を有する。ナセル4は、ヨー駆動部6を介してタワー5の上端部に支持されている。タワー5は、設置面7から略鉛直に延びている。タワー5は、陸上であれば基礎に設置され、洋上であれば海底に設置されている基礎に接合、或いは海面付近に浮かんだ浮体基礎等に接合される。
図1に示すように、風力発電装置1は、ブレード2を備えたロータ3と、ロータ3をロータ軸A回りに回転可能に支持するナセル4と、ナセル4を略水平方向(ヨー角方向)に旋回可能に支持するタワー5と、を有する。ナセル4は、ヨー駆動部6を介してタワー5の上端部に支持されている。タワー5は、設置面7から略鉛直に延びている。タワー5は、陸上であれば基礎に設置され、洋上であれば海底に設置されている基礎に接合、或いは海面付近に浮かんだ浮体基礎等に接合される。
ロータ3は、ブレード2を放射状に支持するハブ8と、ハブ8に連結された主軸9とを有する。ハブ8は、主軸受10を介してナセル4に支持されている。ハブ8の先端部にはノーズコーン(略円錐状の先端部材)11が固定されている。
ナセル4は、ロータ3側が高くなるよう所定の角度(チルト角θ)だけ傾いた姿勢に保持されている。ナセル4の内部には、ロータ3の主軸9の回転に伴って駆動される発電機13と、風力発電装置1の運転を制御する制御部14と、が設けられている。また、ナセル4の後端側の上部には、従来と同様の風向風速計15が設けられている。風向風速計15による風向風速測定データは制御部14に送信される。
図2に示すように、ノーズコーン11には、第1の圧力測定部16と第2の圧力測定部17とが設けられている。第1の圧力測定部16は、ノーズコーン11の先端部11aに設けられ、第2の圧力測定部17は、第1の圧力測定部16からハブ8側に所定距離離間させてノーズコーン11の周面部に設けられている。
第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17は、ノーズコーン11の外面から内部に延在して設けられた圧力導通管18と、圧力導通管18の内部側の端部18aに設けられた感圧素子19と、を各々備えている。圧力導通管18のもう一方の端部18bは圧力導通管18の外部に開口しており、圧力導通管18内は外気で満たされている。感圧素子19は、圧力導通管18内の圧力値に応じた電気信号を出力する。その電気信号が圧力測定データとして制御部14に送信される。
なお、風向風速計15は適宜省略可能であるが、第1及び第2の圧力測定部16、17と併用し、例えば、風向風速計15は基本的な風向風速データの取得のために利用し、ブレードの後流の影響を受けない第1及び第2の圧力測定部16、17は垂直流や精密な風向風速データの取得に利用するようにしてもよい。
(作用)
上記のように構成された風力発電装置1は、風の運動エネルギーを、ブレード2を備えたロータ3の回転エネルギーに変換し、この回転エネルギーを発電機13にて電力に変換することにより発電を行う。
上記のように構成された風力発電装置1は、風の運動エネルギーを、ブレード2を備えたロータ3の回転エネルギーに変換し、この回転エネルギーを発電機13にて電力に変換することにより発電を行う。
その際、ナセル4が正面から受ける風の圧力値が第1の圧力測定部16により測定され、第1の圧力測定部16よりも少し下流側の風の圧力値が第2の圧力測定部17により測定される。第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17はブレード2の上流側に位置しているため、これらによる測定値はブレード2の回転に伴う後流の影響を受けない、本来測定されるべき風の圧力測定値である。
また、第2の圧力測定部17は、ノーズコーン11とともにロータ軸A回りに回転するため、その感圧素子19の中心の回転軌跡が描くノーズコーン11の円周C上の所定位置における圧力を測定し、その値に基づいて風向を検知することができる。
例えば、第2の圧力測定部17が第1の圧力測定部16に対し水平方向左側(図3(A)参照)及び右側(図3(B)参照)に位置したときの二つの圧力測定値に基づいて、ナセル4のヨー角に対する風向を検知できる。また、第2の圧力測定部17が第1の圧力測定部16に対し垂直方向上側(図3(C)参照)及び下側(図3(D)参照)に位置したときの二つの圧力測定値に基づいて、ナセル4のチルト角θに対する風向(吹き上げ角、吹き下ろし角)を検知することができる。
このように、第1の圧力測定部16によるノーズコーン11の先端部11aにおける圧力測定値と、第2の圧力測定部17によるノーズコーン11の左右及び上下位置における四つの圧力測定値と、に基づいて、風力発電装置1の設置位置における複数方向からの風向風速を算出することができる。
また、ノーズコーン11の先端及び上下左右の四つの圧力値と風向風速との関係を予め評価したデータベースを作成しておき、第2の圧力測定部17がノーズコーン11の左右及び上下に位置した各々の時点での第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17による圧力測定値に対応する風向風速を当該データベースから逐次読み出すことにより、複雑な計算を要することなく、風力発電装置1の設置位置における複数方向からの風向風速を取得することができる。
制御部14は、上記のようにして得られた風向風速に基づいて、ナセル4のヨー角及びピッチ角を適切な値に制御する。
制御部14は、上記のようにして得られた風向風速に基づいて、ナセル4のヨー角及びピッチ角を適切な値に制御する。
(効果)
第1の実施形態に係る風力発電装置1によれば、ノーズコーン11の先端部及び周面部に圧力測定部16、17を設けることにより、ナセル4に対して正面方向、水平方向及び垂直方向の風速成分をブレード2の後流の影響を受けることなく測定することが可能となり、これにより風のエネルギーを効率良くロータ3の回転エネルギーに変換し得るように運転制御を行うことができる。
第1の実施形態に係る風力発電装置1によれば、ノーズコーン11の先端部及び周面部に圧力測定部16、17を設けることにより、ナセル4に対して正面方向、水平方向及び垂直方向の風速成分をブレード2の後流の影響を受けることなく測定することが可能となり、これにより風のエネルギーを効率良くロータ3の回転エネルギーに変換し得るように運転制御を行うことができる。
また、ナセル4に対して垂直方向の風向を検知することができるので、過大な風速の垂直成分を検知した場合に、ロータ3を停止させたり、ロータ3の回転速度を減じたりする制御をより正確に行うことが可能となる。よって、風力発電装置1の故障や破損を未然に防止することができる。
また、ノーズコーン11の左右位置及び上下位置における圧力を、ノーズコーン11の周面部に設けた一つの第2の圧力測定部17により測定可能としたことにより、ブレード2の回転に伴う後流の影響を受けることなく風向風速を測定するためのシステム構成を単純なものとすることができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る風力発電装置を、図4(A)〜(C)を用いて説明する。風力発電装置の全体的構成については、図1に示したものと同様であるので、以下説明を省略する。また、既に説明した構成要素と共通の構成要素については同一符号を付してその説明を適宜省略する(以下同様)。
第2の実施形態に係る風力発電装置を、図4(A)〜(C)を用いて説明する。風力発電装置の全体的構成については、図1に示したものと同様であるので、以下説明を省略する。また、既に説明した構成要素と共通の構成要素については同一符号を付してその説明を適宜省略する(以下同様)。
(構成)
上述した第1の実施形態では、一つの第2の圧力測定部17がノーズコーン11の周面部に設けられているが、この第2の実施形態では、二つの第2の圧力測定部17-1、17-2がノーズコーン11の周面部に、ロータ軸Aに関して180度で回転対称となるように設けられている。第2の圧力測定部17-1、17-2の構成は、図2に示した第2の圧力測定部17の構成と同様である。
上述した第1の実施形態では、一つの第2の圧力測定部17がノーズコーン11の周面部に設けられているが、この第2の実施形態では、二つの第2の圧力測定部17-1、17-2がノーズコーン11の周面部に、ロータ軸Aに関して180度で回転対称となるように設けられている。第2の圧力測定部17-1、17-2の構成は、図2に示した第2の圧力測定部17の構成と同様である。
(作用)
上記のように、第2の圧力測定部17-1、17-2が、第1の圧力測定部16からハブ8側に所定距離離間させて、ノーズコーン11のロータ軸Aに関して180度で回転対称となる二か所に設けられていることにより、左右二位置若しくは上下二位置の圧力をそれぞれ同時に測定することができる。したがって、設置面7に対して水平方向及び垂直方向の風向風速データを、第1の実施形態と比較して短い周期で取得することが可能となるとともに、風向風速の変化を高精度で測定することができる。
上記のように、第2の圧力測定部17-1、17-2が、第1の圧力測定部16からハブ8側に所定距離離間させて、ノーズコーン11のロータ軸Aに関して180度で回転対称となる二か所に設けられていることにより、左右二位置若しくは上下二位置の圧力をそれぞれ同時に測定することができる。したがって、設置面7に対して水平方向及び垂直方向の風向風速データを、第1の実施形態と比較して短い周期で取得することが可能となるとともに、風向風速の変化を高精度で測定することができる。
すなわち、第2の実施形態の構成では、二つの第2の圧力測定部17-1、17-2は、ロータ3が半回転するために要する時間間隔でナセル4に対して水平及び垂直方向の風向風速を取得することができる。
(効果)
第2の実施形態に係る風力発電装置1によれば、ナセル4に対して水平方向及び垂直方向の風速成分を、第1の実施形態よりも短い周期で測定可能であるので、その測定値に基づいて、風のエネルギーをより効率良くロータ3の回転エネルギーに変換し得るように、ナセル4のヨー角及びブレード2のピッチ角をより適切に調整することができる。
第2の実施形態に係る風力発電装置1によれば、ナセル4に対して水平方向及び垂直方向の風速成分を、第1の実施形態よりも短い周期で測定可能であるので、その測定値に基づいて、風のエネルギーをより効率良くロータ3の回転エネルギーに変換し得るように、ナセル4のヨー角及びブレード2のピッチ角をより適切に調整することができる。
また、垂直方向の風向の検知感度の向上及び検出時間の短縮を図ることができるので、過大な風速の垂直成分を検知した場合に、風力発電装置1の故障や破損の予防保全として、ロータ3を停止させたり、ロータ3の回転速度を減じたりする制御をより迅速にかつ正確に行うことが可能となる。
(変形例1)
上述した第2の実施形態では、ノーズコーン11の周面部に二つの第2の圧力測定部17-1、17-2がノーズコーン11に設けられているが、本変形例1では、図5(A)〜(C)に示すように、四つの第2の圧力測定部17-1〜17-4がノーズコーン11の周面部に設けられている。第2の圧力測定部17-1〜17-4の構成は、図2に示した第2の圧力測定部17の構成と同様である。
上述した第2の実施形態では、ノーズコーン11の周面部に二つの第2の圧力測定部17-1、17-2がノーズコーン11に設けられているが、本変形例1では、図5(A)〜(C)に示すように、四つの第2の圧力測定部17-1〜17-4がノーズコーン11の周面部に設けられている。第2の圧力測定部17-1〜17-4の構成は、図2に示した第2の圧力測定部17の構成と同様である。
この第2の圧力測定部17-1〜17-4は、ノーズコーン11の先端部から等距離で、かつ、ロータ軸Aに関して90°で回転対称となるように設けられている。
本変形例1では、設置面7に対して水平方向及び垂直方向の風向風速を、第2の実施形態よりも更に短い周期で取得することが可能となる。
本変形例1では、設置面7に対して水平方向及び垂直方向の風向風速を、第2の実施形態よりも更に短い周期で取得することが可能となる。
すなわち、第2の実施形態の構成では、ロータ3が90°回転する毎に二つの第2の圧力測定部17-1、17-2により同時に測定される左右二箇所若しくは上下二箇所のそれぞれ二つの圧力測定値に基づいて、設置面7に対して水平方向の風向風速と設置面7に対して垂直方向の風向風速とが交互に取得されるのに対し、この変形例1では、第1の圧力測定部16に対し上下左右の四箇所の圧力が同時に測定されるため、設置面7に対して水平方向及び垂直方向の風向風速を、ロータ3が90°回転する毎に一括して取得できる。
したがって、設置面7に対して水平方向及び垂直方向の風向風速を、第2の実施形態と比較して理論上1/2の周期で、第1の実施形態と比較して理論上1/4の周期で取得することが可能となる。
本変形例1によれば、設置面7に対して水平方向及び垂直方向の風速成分を、第2の実施形態よりも更に短い周期で測定可能であるので、風向風速成分の変化を高精度で測定することができる。これにより、風のエネルギーを更に効率良くロータ3の回転エネルギーに変換し得るように運転制御を行うことができる。
また、ノーズコーン11の上下二箇所の圧力を同時測定される周期が第2の実施形態よりも短いことにより、設置面7に対して垂直方向の風向の検知感度を第2の実施形態よりも更に向上させることができる。したがって、過大な風速の垂直成分を検知した場合に、風力発電装置1の故障や破損の予防保全として、ロータ3を停止させたり、ロータ3の回転速度を減じたりする制御を更に正確に行うことが可能となる。
なお、第2の圧力測定部の数は1、2又は4に限定されず、適宜増減可能である。
なお、第2の圧力測定部の数は1、2又は4に限定されず、適宜増減可能である。
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係る風力発電装置を、図6(A)〜(C)を用いて説明する。
(構成)
上述した第2の実施形態では、二つの第2の圧力測定部17-1、17-2がノーズコーン11の先端部11aからロータ軸A方向に等距離の位置に設けられているが、この第3の実施形態では、二つの第2の圧力測定部17-1、17-2がノーズコーン11の先端部11aからロータ軸A方向に異なった距離の位置に設けられている。
第3の実施形態に係る風力発電装置を、図6(A)〜(C)を用いて説明する。
(構成)
上述した第2の実施形態では、二つの第2の圧力測定部17-1、17-2がノーズコーン11の先端部11aからロータ軸A方向に等距離の位置に設けられているが、この第3の実施形態では、二つの第2の圧力測定部17-1、17-2がノーズコーン11の先端部11aからロータ軸A方向に異なった距離の位置に設けられている。
図6(A)に示す例では、一方の第2の圧力測定部17-1の感圧素子19の中心の回転軌跡が描く円周C1の半径r1に対し、もう一方の第2の圧力測定部17-2の感圧素子19の中心の回転軌跡が描く円周C2の半径r2の方が大きくなっている。
(作用)
上記のように、ロータ軸A方向における二つの第2の圧力測定部17-1、17-2のロータ軸A方向における位置を異ならせることにより、第2の実施形態の構成と比較して、二つの第2の圧力測定部17-1、17-2による圧力の測定範囲が広がる。
上記のように、ロータ軸A方向における二つの第2の圧力測定部17-1、17-2のロータ軸A方向における位置を異ならせることにより、第2の実施形態の構成と比較して、二つの第2の圧力測定部17-1、17-2による圧力の測定範囲が広がる。
(効果)
第3の実施形態に係る風力発電装置1によれば、設置面7に対して水平方向及び垂直方向の風速成分を、第2の実施形態よりも広範囲に測定可能であるので、その測定値に基づいて、風のエネルギーをより効率良くロータ3の回転エネルギーに変換し得るように、ナセル4のヨー角及びブレード2のピッチ角をより適切に調整することができる。
また、設置面7に対して垂直方向の風速成分の測定範囲が拡大したことにより、より大きな風向変化に対しても、その垂直方向の風速成分を測定することが可能となる。
第3の実施形態に係る風力発電装置1によれば、設置面7に対して水平方向及び垂直方向の風速成分を、第2の実施形態よりも広範囲に測定可能であるので、その測定値に基づいて、風のエネルギーをより効率良くロータ3の回転エネルギーに変換し得るように、ナセル4のヨー角及びブレード2のピッチ角をより適切に調整することができる。
また、設置面7に対して垂直方向の風速成分の測定範囲が拡大したことにより、より大きな風向変化に対しても、その垂直方向の風速成分を測定することが可能となる。
したがって、本実施形態の風力発電装置1は、地形の影響等で地面側から吹き上がる風や逆に地面側に吹き下ろす風が急に発生したり、その風向きが急に変化したりすることが想定される地点への設置に適している。
なお、本第3の実施形態を上記変形例にも適用できることはもちろんである。
なお、本第3の実施形態を上記変形例にも適用できることはもちろんである。
[第4の実施形態]
本実施形態では、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17の近傍にそれぞれ温度センサを配置することを特徴とする。この構成例を、図5に示す風力発電装置に適用した例について、図7を用いて説明するが、他の実施形態に係る風力発電装置にも適用することができることはもちろんである。
本実施形態では、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17の近傍にそれぞれ温度センサを配置することを特徴とする。この構成例を、図5に示す風力発電装置に適用した例について、図7を用いて説明するが、他の実施形態に係る風力発電装置にも適用することができることはもちろんである。
(構成)
図7(A)〜(C)に示すように、一つの第1の圧力測定部16及び四つの第2の圧力測定部17-1〜17-4がノーズコーン11に設けられ、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17-1〜17-4のそれぞれの近傍に温度センサ21が配置されている。温度センサ21には熱電対などが用いられる。温度センサ21による温度測定データは制御部14に送信される。
図7(A)〜(C)に示すように、一つの第1の圧力測定部16及び四つの第2の圧力測定部17-1〜17-4がノーズコーン11に設けられ、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17-1〜17-4のそれぞれの近傍に温度センサ21が配置されている。温度センサ21には熱電対などが用いられる。温度センサ21による温度測定データは制御部14に送信される。
(作用)
制御部14は、各温度センサ21による温度測定データに基づいて、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17-1〜17-4による圧力測定値を補正する。そして、補正した圧力測定値に基づいて、設置面7に対して水平方向及び垂直方向の風向風速を取得する。
制御部14は、各温度センサ21による温度測定データに基づいて、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17-1〜17-4による圧力測定値を補正する。そして、補正した圧力測定値に基づいて、設置面7に対して水平方向及び垂直方向の風向風速を取得する。
(効果)
第4の実施形態に係る風力発電装置1によれば、設置面7に対して水平方向及び垂直方向の風速成分を、季節や天候などによる温度変化の影響を受けることなく高精度に測定し、その測定値に基づいて的確な運転制御を行うことができる。
第4の実施形態に係る風力発電装置1によれば、設置面7に対して水平方向及び垂直方向の風速成分を、季節や天候などによる温度変化の影響を受けることなく高精度に測定し、その測定値に基づいて的確な運転制御を行うことができる。
[第5の実施形態]
第5の実施形態に係る風力発電装置を、図8を用いて説明するが、上述した他の実施形態の風力発電装置にも適用できることはもちろんである。
第5の実施形態に係る風力発電装置を、図8を用いて説明するが、上述した他の実施形態の風力発電装置にも適用できることはもちろんである。
(構成)
図8に示すように、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17のそれぞれの圧力導通管18内に粘着性の流体23が充填されている。粘着性の流体23として、高粘度の油やグリスなどが用いられる。
図8に示すように、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17のそれぞれの圧力導通管18内に粘着性の流体23が充填されている。粘着性の流体23として、高粘度の油やグリスなどが用いられる。
(作用)
圧力導通管18内に粘着性の流体23を充填したことにより、感圧素子19が外気と非接触状態となるため、雨水や砂塵などから感圧素子19を保護することができるため、感圧素子19を長期的に使用することができる。一方、ノーズコーン11外部の風向風速は流体23を介して感圧素子19に伝わることになるため、充填する流体の量は、感圧素子19による圧力測定感度が必要な値となるように選択される。
圧力導通管18内に粘着性の流体23を充填したことにより、感圧素子19が外気と非接触状態となるため、雨水や砂塵などから感圧素子19を保護することができるため、感圧素子19を長期的に使用することができる。一方、ノーズコーン11外部の風向風速は流体23を介して感圧素子19に伝わることになるため、充填する流体の量は、感圧素子19による圧力測定感度が必要な値となるように選択される。
(効果)
第5の実施形態によれば、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17の感圧素子19が雨水や砂塵などから保護されるので、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17の寿命を延ばし、これらの何れかの故障に起因する風向風速の誤検知の発生リスクを低減することが可能となる。
第5の実施形態によれば、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17の感圧素子19が雨水や砂塵などから保護されるので、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17の寿命を延ばし、これらの何れかの故障に起因する風向風速の誤検知の発生リスクを低減することが可能となる。
[変形例2]
本変形例2では、図9に示すように、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17に充填された粘着性の流体23を覆うように弾性変形可能な封止体25を設けたことを特徴とする。
本変形例2では、図9に示すように、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17に充填された粘着性の流体23を覆うように弾性変形可能な封止体25を設けたことを特徴とする。
封止体25として、圧力応答性に優れた薄いゴム製のダイヤフラムや蛇腹式ダイヤフラムが用いられる。
封止体25を設けたことにより、圧力導通管18内からの流体23の漏出が防止されるため、感圧素子19が雨水や砂塵などから長期間安定的に保護されるとともに、流体23の経年劣化を防止することができる。
封止体25を設けたことにより、圧力導通管18内からの流体23の漏出が防止されるため、感圧素子19が雨水や砂塵などから長期間安定的に保護されるとともに、流体23の経年劣化を防止することができる。
ノーズコーン11外部の風向風速は封止体25及び流体23を介して感圧素子19に伝わることになるため、封止体25の厚み及び充填する流体23の量は、感圧素子19による圧力測定感度が必要な値となるように選択される。
本変形例2によれば、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17の感圧素子19及び流体23が雨水や砂塵などから長期間安定的に保護されるので、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17-1〜17-4の寿命を更に延ばし、これらの何れかの故障に起因する風向風速の誤検知の発生リスクを更に低減することができる。
[第6の実施形態]
第6の実施形態に係る風力発電施設の運転制御方法を、図10を用いて説明する。
(構成)
図10に示す風力発電施設26は、本発明の第1〜第5の実施形態のいずれかに係る風力発電装置1と、図14に示すような従来の風力発電装置27と、から構成される。この構成例では、本発明に係る風力発電装置1は1基設置され、従来型の風力発電装置27は複数基設置され、それらの位置関係は任意である。
第6の実施形態に係る風力発電施設の運転制御方法を、図10を用いて説明する。
(構成)
図10に示す風力発電施設26は、本発明の第1〜第5の実施形態のいずれかに係る風力発電装置1と、図14に示すような従来の風力発電装置27と、から構成される。この構成例では、本発明に係る風力発電装置1は1基設置され、従来型の風力発電装置27は複数基設置され、それらの位置関係は任意である。
風力発電装置1は、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17により測定した圧力測定値に基づいて得られた風向風速の情報(風向風速データD)を、風力発電施設26内の他の全ての従来型の風力発電装置27に送信する機能を有している。
従来型の風力発電装置27は、本発明に係る風力発電装置1から風向風速データDを受信する機能と、その受信した風向風速データDに基づいて自装置のヨー角を制御する機能と、を有する。
(作用)
本発明に係る風力発電装置1は、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17による圧力測定値に基づいて得られた風向風速データDに基づいて、自装置のナセル4のヨー角等を制御するとともに、当該風向風速データDを、風力発電施設26内の全ての従来型の風力発電装置27に送信する。従来型の各風力発電装置27は、その風向風速データDに基づいてナセルのヨー角等を制御する。
本発明に係る風力発電装置1は、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17による圧力測定値に基づいて得られた風向風速データDに基づいて、自装置のナセル4のヨー角等を制御するとともに、当該風向風速データDを、風力発電施設26内の全ての従来型の風力発電装置27に送信する。従来型の各風力発電装置27は、その風向風速データDに基づいてナセルのヨー角等を制御する。
(効果)
第6の実施形態によれば、風力発電施設26内に本発明に係る風力発電装置1を少なくとも1基設置し、当該風力発電装置1が取得した風向風速の情報を風力発電施設26内の全ての風力発電装置1、27が共用することで、施設内設備の簡素化と情報処理の効率化を図ることができる。これにより、風力発電施設26内の全ての風力発電装置1、27において、風のエネルギーを効率良くロータの回転エネルギーに変換し得るように運転制御を行うことができる。
第6の実施形態によれば、風力発電施設26内に本発明に係る風力発電装置1を少なくとも1基設置し、当該風力発電装置1が取得した風向風速の情報を風力発電施設26内の全ての風力発電装置1、27が共用することで、施設内設備の簡素化と情報処理の効率化を図ることができる。これにより、風力発電施設26内の全ての風力発電装置1、27において、風のエネルギーを効率良くロータの回転エネルギーに変換し得るように運転制御を行うことができる。
また、本発明に係る風力発電装置1からの風向風速の情報には、風向風速の急激な変化情報も含むため、他の風力発電装置1、27においても予防保全制御を早期に行うことが可能となり、故障や破損のリスクを軽減できる。
[第7の実施形態]
第7の実施形態に係る風力発電施設の運転制御方法を、図11を用いて説明する。
本実施形態では、風力発電施設28の複数基の風力発電装置が全て本発明に第1〜第5の実施形態のいずれかに係る風力発電装置1であり、これら複数基の風力発電装置1-1〜1-4のうち、最も風上側に位置している1つの風力発電装置1-1が取得した風向風速の情報を他の風力発電機1-2〜1-4が利用する構成としている。
第7の実施形態に係る風力発電施設の運転制御方法を、図11を用いて説明する。
本実施形態では、風力発電施設28の複数基の風力発電装置が全て本発明に第1〜第5の実施形態のいずれかに係る風力発電装置1であり、これら複数基の風力発電装置1-1〜1-4のうち、最も風上側に位置している1つの風力発電装置1-1が取得した風向風速の情報を他の風力発電機1-2〜1-4が利用する構成としている。
図11に示すように、複数の風力発電装置のうち最も風上にある風力発電機を1-1とすると、風力発電装置1-1は自装置の第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17により測定した圧力測定値に基づいて得られた風向風速の情報(風向風速データD)を、風下側にある他の風力発電装置1-2〜1-4に送信する。
風力発電装置1-2〜1-4は、最も風上側に位置している風力発電装置1-1から風向風速データDを受信する機能と、その受信した風向風速データDに基づいて自装置のヨー角等を制御する機能と、を有する。
なお、風力発電施設28に対する風向の変化により、風力発電施設28内において最も風上側に位置する風力発電装置は変化することになる。その場合、新たに最も風上側に位置することになった一の風力発電装置が風力発電装置1−1となり、その他の複数の風力発電装置が風力発電装置1-2〜1-4となる。
第7の実施形態によれば、ある時刻において、風力発電施設28内の最も風上側に位置している風力発電装置1-1を特定し、当該風力発電装置1-1において得られた風向風速の情報に基づいて、風下側にある風力発電施設28内の全ての風力発電装置1-1〜1-4のナセル4のヨー角等を制御することができる。風力発電装置1-1により得られる風向風速の情報は、ブレード2の回転に伴う後流の影響を受けていない情報であるため、その情報に基づいて風力発電施設28内の全ての風力発電装置1-1〜1-4のナセル4のヨー角を制御することにより、風力発電施設28内の全ての風力発電装置1-1〜1-4において、風のエネルギーを効率良くロータの回転エネルギーに変換し得るように運転制御を行うことができる。
また、最も風上側に位置している風力発電装置1-1から風向風速の情報を受ける他の風力発電装置1-2〜1-4は、自装置に対する風向風速の急な変化を事前に把握できるため、ロータ3を停止させたり回転速度を減じたりする予防保全制御を早期に行うことが可能となり、故障や破損のリスクを軽減できる。
また、最も風上側に位置している風力発電装置1-1から風向風速の情報を受ける他の風力発電装置1-2〜1-4は、自装置の第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17による圧力測定処理及びその測定値に基づく風向風速の情報の取得処理を停止しており、それらの処理が省略される分だけ自装置における情報処理量が削減されるので、情報処理の効率化及び予防保全制御の高速化を図ることが可能となる。
(変形例3)
本変形例3では、複数の風力発電装置のうち、風上側にある風力発電装置と風向きに沿ってその背後に位置する風下側の風力発電装置を特定して、ペアを形成し、風上側の風力発電装置で得た風向風速の情報を風下側の風力発電装置が利用することを特徴としている。
本変形例3では、複数の風力発電装置のうち、風上側にある風力発電装置と風向きに沿ってその背後に位置する風下側の風力発電装置を特定して、ペアを形成し、風上側の風力発電装置で得た風向風速の情報を風下側の風力発電装置が利用することを特徴としている。
以下、具体例を図12を用いて説明する。
図12の例では、風力発電施設29内の複数(この例では6基)の風力発電装置1-1〜1-6のうち、1-1と1-4、1-2と1-5、及び1-3と1-6の風力発電装置が、それぞれ風向に対して風上風下関係にあり、3つの装置ペアP1〜P3が形成されている。
図12の例では、風力発電施設29内の複数(この例では6基)の風力発電装置1-1〜1-6のうち、1-1と1-4、1-2と1-5、及び1-3と1-6の風力発電装置が、それぞれ風向に対して風上風下関係にあり、3つの装置ペアP1〜P3が形成されている。
風上側に位置する風力発電装置1-1,1-2,1-3は、自装置の第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17により測定した圧力測定値に基づいて得られた風向風速データDを、それぞれ風下側に位置する風力発電装置1-4,1-5,1-6に送信する機能を有している。
本変形例3によれば、風力発電施設29内において風上側の風力発電装置1-1,1-2,1-3それぞれの風下側に位置している風力発電装置1-4,1-5,1-6の制御をそれぞれの風上側に位置する風力発電装置1-1,1-2,1-3の情報に基づいて実施することができるので、場所によって風向風速が異なる風力発電施設28内の風力発電装置において、風のエネルギーをより高効率かつ高精度でロータの回転エネルギーに変換し得るように運転制御を行うことができる。
また、風下側に位置する風力発電機は、自身で情報処理を行う必要がないので、風力発電施設29全体として、情報処理の効率化及び予防保全制御の高速化を図ることができる。
[第8の実施形態]
第8の実施形態に係る風力発電施設の運転制御方法を、図13を用いて説明する。
図13に示す風力発電施設30は、複数基(この例では5基)の風力発電装置1-1〜1-5と、これらを制御する集中制御装置31と、を有している。複数基の風力発電装置1-1〜1-5には少なくとも1以上の本発明の実施形態に係る風力発電装置が含まれる。
第8の実施形態に係る風力発電施設の運転制御方法を、図13を用いて説明する。
図13に示す風力発電施設30は、複数基(この例では5基)の風力発電装置1-1〜1-5と、これらを制御する集中制御装置31と、を有している。複数基の風力発電装置1-1〜1-5には少なくとも1以上の本発明の実施形態に係る風力発電装置が含まれる。
風力発電施設30内の全ての風力発電装置は、自装置の第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17からの測定値又は風向風速計44の測定値に基づいて得られた風向風速の情報を集中制御装置31に送信する機能と、集中制御装置31から風況データを受信する機能と、集中制御装置31から受信した風況データに基づいて自装置のヨー角等を制御する機能と、を各々有する。
集中制御装置31は、風力発電施設30内の全ての風力発電装置から風向風速の情報を受信する機能と、各風力発電装置から受信した風向風速の情報に基づいて、風力発電施設30内の風況を常時分析し、刻々と変化する風向風速分布を算出することで、風力発電装置の後流の影響や地形の影響などを考慮した風況データを逐次生成する機能と、生成した風況データを風力発電施設30内の全ての風力発電装置に送信する機能と、を有している。
第8の実施形態によれば、風力発電施設30内の全ての風力発電装置における風向風速の情報を集中制御装置31に集約し、その集約した情報に基づいて、風力発電施設30内の全ての風力発電装置のヨー角等を制御することができる。よって、風力発電施設30全体としての風のエネルギーの利用効率を最大化しうるように、風力発電施設30内の全ての風力発電装置を運転制御することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、組み合わせ、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上記第1の実施形態において、通常時には、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17による測定値に基づいて運転制御を実施し、第1の圧力測定部16又は第2の圧力測定部17に故障などが発生した異常時には、風向風速計15による測定値に基づいて運転制御を実施するようにしてもよい。その他の実施形態についても同様である。
また、上記第1の実施形態に係る風力発電装置1では、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17の測定値に基づく風向風速により、ナセル4のヨー制御がなされるとともにブレード2のピッチ角制御がなされる構成としたが、ブレード2のピッチ角制御については、従来と同様に、ナセル4の上部に設置された風向風速計15により測定した風向風速のみに基づいてなされるようにしてもよい。その他の実施形態についても同様である。
また、上記第1の実施形態に係る風力発電装置1において、チルト角θを変化させるチルト駆動部を更に備え、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17による圧力測定値に基づいてチルト駆動部を制御するように構成してもよい。その他の実施形態についても同様である。
また、図9に示した変形例2では、第1の圧力測定部16及び第2の圧力測定部17のそれぞれの圧力導通管18内に粘着性の流体23が充填され、それぞれの圧力導通管18の外部側の端部18bが弾性変形可能な封止体25で封止されているが、この構成において流体23を省略することも可能である。すなわち、圧力導通管18の外部側の端部18bを弾性変形可能な封止体25で気密に封止することにより、圧力導通管18の内部に空気が閉じ込められた状態にしておき、外気圧が封止体25及び圧力導通管18内の空気を介して感圧素子19に作用するように構成することも可能である。この構成によっても、雨水や砂塵などから感圧素子19を有効に保護することができる。
1…風力発電装置、1−1〜1-6…風力発電装置、2…ブレード、3…ロータ、4…ナセル、5…タワー、6…ヨー駆動部、7…設置面、8…ハブ、9…主軸、11…ノーズコーン(略円錐状の先端部材)、12…ピッチ駆動部、14…制御部、16…第1の圧力測定部、17…第2の圧力測定部、17-1〜17-4…第2の圧力測定部、18…圧力導通管、18a…端部、18b…端部、19…感圧素子、21…温度センサ、23…流体、25…封止体、26〜30…風力発電施設、A…ロータ軸、D…風向風速データ、G1…上流側装置群、G2…下流側装置群
Claims (10)
- ブレードを放射状に支持するハブと、当該ハブの一端部に固定されたノーズコーンと、を有するロータと、
前記ロータをロータ軸回りに回転可能に支持するナセルと、
前記ナセルの方向を制御するための制御部と、
前記ノーズコーンの先端部及び周面部にそれぞれ設けられた第1の圧力測定部及び第2の圧力測定部と、
を有することを特徴とする風力発電装置。 - 前記第2の圧力測定部は、前記ロータの回転軸に関して180度で回転対称となる二か所に設けられていることを特徴とする請求項1記載の風力発電装置。
- 前記第2の圧力測定部は、前記ロータの回転軸に関して90度で回転対称となる四か所に設けられていることを特徴とする請求項1記載の風力発電装置。
- 前記第1の圧力測定部及び前記第2の圧力測定部は、
前記ノーズコーンの外部に開口する圧力導通管と、
前記圧力導通管の端部に設けられた感圧素子と、を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の風力発電装置。 - 前記第1の圧力測定部及び前記第2の圧力測定部の近傍に温度センサを設けたことを特徴とする請求項4記載の風力発電装置。
- 前記圧力導通管内に粘着性の流体が充填されていることを特徴とする請求項4又は5記載の風力発電装置。
- 前記圧力導通管の開口に弾性変形可能な封止体が設けられていることを特徴とする請求項6記載の風力発電装置。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載の風力発電装置を少なくとも1以上有する風力発電施設の運転制御方法であって、
前記風力発電装置に設けられた第1の圧力測定部及び第2の圧力測定部で測定された風向風速データに基づいて、前記風力発電施設の全ての風力発電装置の運転を制御することを特徴とする風力発電施設の運転制御方法。 - 請求項1乃至7のいずれかに記載の風力発電装置を複数備えた風力発電施設の運転制御方法であって、
前記複数の風力発電装置のうち、最も風上側に位置している風力発電装置を特定し、その風力発電装置で得られた風向風速データに基づいて、前記風力発電施設の全ての風力発電装置の運転を制御することを特徴とする風力発電施設の運転制御方法。 - 請求項1乃至7のいずれかに記載の風力発電装置を複数備えた風力発電施設の運転制御方法であって、
前記複数の風力発電装置のうち、風向きに対し風上側に位置している風力発電装置と風下側にある風力発電装置を特定し、風上側に位置している風力発電装置で得られた風向風速データを用いて風下側にある風力発電装置の運転を制御することを特徴とする風力発電施設の運転制御方法。
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---|---|---|---|
JP2017016683A JP2018123762A (ja) | 2017-02-01 | 2017-02-01 | 風力発電装置及び風力発電施設の運転制御方法 |
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JP (1) | JP2018123762A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111779627A (zh) * | 2020-06-24 | 2020-10-16 | 国电电力浙江舟山海上风电开发有限公司 | 适用于海上风电场的含抗台风模式的叶轮控制系统 |
CN113740559A (zh) * | 2020-05-15 | 2021-12-03 | 新疆金风科技股份有限公司 | 测风系统、风力发电机组及测风方法 |
-
2017
- 2017-02-01 JP JP2017016683A patent/JP2018123762A/ja active Pending
Cited By (2)
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CN111779627A (zh) * | 2020-06-24 | 2020-10-16 | 国电电力浙江舟山海上风电开发有限公司 | 适用于海上风电场的含抗台风模式的叶轮控制系统 |
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