JP2018121891A - 酸素濃縮装置及びその制御方法、酸素濃縮装置用の制御プログラム - Google Patents

酸素濃縮装置及びその制御方法、酸素濃縮装置用の制御プログラム Download PDF

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悦也 池田
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圭介 服田
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Abstract

【課題】酸素供給量を抑えつつ、正常な使用者とは呼吸パターンが異なる使用者に対しても確実に酸素を供給することが可能な酸素濃縮装置を提供すること。【解決手段】本発明の酸素濃縮装置は、吸気状態検知手段、期間定義手段、供給条件調整手段及び供給制御手段を備える。吸気状態検知手段は使用者の吸気状態を検知する。期間定義手段は、酸素吸入の有効度が相対的に高い前半期間t1と、酸素吸入の有効度が相対的に低い後半期間t2とを定義する。供給条件調整手段は、吸気状態検知手段によって検知された吸気状態と、期間定義手段によって定義付けられた前半期間t1とに基づいて、酸素の供給条件を調整する。供給制御手段は、供給条件に基づいて、前半期間t1中において酸素を複数回に分けてパルス方式で供給する制御を行う。【選択図】図5

Description

本発明は、使用者に対して高濃度の酸素を供給する医療用途に好適な酸素濃縮装置及びその制御方法、酸素濃縮装置用の制御プログラムに関するものである。
医療用途で用いられる酸素濃縮装置として、従来、圧力変動吸着型の酸素濃縮装置が主流となっている。この種の酸素濃縮装置は、一般的にコンプレッサ、吸着筒、切換弁、酸素タンク等を備えている。コンプレッサは、原料空気を圧縮する機能を有している。吸着筒は、吸着剤によって空気中の窒素を優先的に吸着させ、酸素を分離するようになっている。切換弁は、吸着筒内を加圧状態または減圧状態に切り換えるためのものである。酸素タンクは、吸着筒を通過して濃縮された酸素を貯蔵するためのものである。
ところで、この種の酸素濃縮装置は、例えば、慢性閉塞性肺疾患(COPD:Chronic Obstructive Pulmonary Disease)の患者に多く用いられている。また、COPD患者にとって適切な酸素供給方法としては、連続流によって酸素を常時供給する方法に加えて、パルス流によって酸素を吸うときだけ供給する方法が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。なお、パルス流を用いた酸素の供給は、一般的に、使用者(患者)の吸気を微差圧センサで検知した結果に基づいて、パルスで酸素を噴射することにより行われる。パルス流を用いることにより、連続流を用いる場合に比べて酸素の無駄を減らすことができる。
米国特許第9278185号明細書(図3等) 米国特許出願公開第2014/0137859号明細書([0118]等)
ところで、パルス流を用いる場合、酸素は、使用者の吸気を検知するのと同時に一瞬で噴射される(図9に示す酸素のパルスC1を参照)。しかしながら、吸気期間の前半期間しか、吸入した酸素が肺の奥の領域に到達しないため、正常な使用者とは呼吸パターンが異なる使用者、例えば、呼吸が浅く長い使用者には十分に酸素を供給できない可能性がある。そこで、前半期間において、大量の酸素を一瞬で供給することも考えられている(図5に示す酸素のパルスC2を参照)。しかしながら、酸素が無駄になってしまうため、例えば、酸素を節約したいというニーズがある携帯形の酸素濃縮装置には不向きであるという問題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、酸素供給量を抑えつつ、正常な使用者とは呼吸パターンが異なる使用者に対しても確実に酸素を供給することが可能な酸素濃縮装置及びその制御方法、酸素濃縮装置用の制御プログラムを提供することにある。
上記課題を解決するための手段(手段1)としては、酸素を濃縮して使用者に供給する酸素濃縮装置であって、使用者の吸気状態を検知する吸気状態検知手段と、前記吸気状態検知手段によって検知された前記吸気状態に基づいて、酸素吸入の有効度が相対的に高い前半期間と、酸素吸入の有効度が相対的に低い後半期間とを定義する期間定義手段と、前記吸気状態検知手段によって検知された前記吸気状態と、前記期間定義手段によって定義付けられた前記前半期間とに基づいて、前記酸素の供給条件を調整する供給条件調整手段と、前記供給条件調整手段が調整した前記供給条件に基づいて、前記前半期間中において前記酸素を複数回に分けてパルス方式で供給する制御を行う供給制御手段とを備えることを特徴とする酸素濃縮装置がある。
従って、上記手段1に記載の発明では、吸気状態検知手段によって検知された使用者の吸気状態に基づき、吸気の前半期間中において酸素を複数回に分けて少しずつ供給することができる。このため、正常な使用者とは呼吸パターンが異なる使用者、例えば、呼吸が浅く長い使用者であったとしても、使用者に対して確実に酸素を供給することができる。しかも、供給制御手段は、吸入した酸素が肺の奥の領域(肺胞)に到達するために酸素吸入の有効度が高くなる前半期間中において、酸素を供給する制御を行う。このため、吸入した酸素を有効に利用することができる。また、酸素は、吸気の前半期間のみに供給され、しかも、複数回に分けて供給されるため、酸素供給量を確実に抑えることができる。
ここで、上記酸素濃縮装置としては、定置形の酸素濃縮装置や携帯形の酸素濃縮装置を用いることができる。なお、上記手段1の酸素濃縮装置では、酸素を複数回に分けて供給しているため、所定時間当りの酸素の供給量が少なくなる。その結果、酸素濃縮装置が備える空気供給機構(コンプレッサ等)は小型なもので済むようになるため、携帯形の酸素濃縮装置であれば、使用者にとって持ち運びが容易な酸素濃縮装置となる。
上記酸素濃縮装置は、使用者の吸気状態を検知する吸気状態検知手段を備える。吸気状態検知手段は、使用者の所定時間当りの吸気数及び使用者の吸気速度のうち、少なくとも所定時間当りの吸気数を吸気状態として検知することが好ましい。このようにすれば、吸気数や吸気速度に基づくことにより、使用者の吸気状態に合った酸素供給を適切に行うことができる。
また、上記酸素濃縮装置は、吸気状態検知手段によって検知された吸気状態と、期間定義手段によって定義付けられた前半期間とに基づいて、酸素の供給条件を調整する供給条件調整手段を備える。ここで、供給条件は、特に限定される訳ではないが、例えば、前半期間中において酸素を供給する供給回数を含んでいることが好ましい。このようにすれば、酸素の供給条件を細かく調整できるため、供給条件を、使用者の吸気状態に正確に合わせることができる。なお、供給回数は、複数回(2回以上)であって、10回以下であることが好ましい。仮に、供給回数が10回よりも多くなると、上述した空気供給機構(コンプレッサ等)の駆動回数が多くなるため、酸素濃縮装置の消費電力が増加する虞がある。
上記酸素濃縮装置は、供給条件調整手段が調整した供給条件に基づいて、前半期間中において酸素を複数回に分けてパルス供給方式で供給する制御を行う供給制御手段を備える。なお、供給制御手段の制御態様は特に限定されないが、例えば、供給制御手段は、酸素を等しい時間的間隔で供給する制御を行うことや、酸素を複数回に分けて同じ圧力で供給する制御を行うことや、酸素を複数回に分けて同じ供給時間で供給する制御を行うことが好ましい。以上のようにした場合、前半期間全体に亘って酸素が供給される感覚が得られるため、酸素の供給量を減らした場合であっても、酸素が確実に送られてくるという安心感を使用者に与えることができる。
上記課題を解決するための別の手段(手段2)としては、上記手段1に記載の酸素濃縮装置を制御する方法であって、使用者の吸気状態を検知する第1のステップと、検知された前記吸気状態に基づいて、酸素吸入の有効度が相対的に高い前半期間と、酸素吸入の有効度が相対的に低い後半期間とを定義する第2のステップと、検知された前記吸気状態と定義付けられた前記前半期間とに基づいて、前記酸素の供給条件を調整する第3のステップと、調整した前記供給条件に基づいて、前記前半期間中において前記酸素を複数回に分けてパルス方式で供給する制御を行う第4のステップとを含むことを特徴とする酸素濃縮装置の制御方法がある。
従って、上記手段2に記載の発明では、使用者の吸気状態を検知した検知結果に基づいて、吸気の前半期間中において酸素を複数回に分けて少しずつ供給する第4のステップを行っている。このため、正常な使用者とは呼吸パターンが異なる使用者、例えば、呼吸が浅く長い使用者であったとしても、使用者に対して確実に酸素を供給することができる。しかも、調整した供給条件に基づいて、吸入した酸素が肺の奥の領域(肺胞)に到達するために酸素吸入の有効度が高くなる前半期間中において、酸素を供給する制御を行う。このため、吸入した酸素を有効に利用することができる。また、酸素は、吸気の前半期間のみに供給され、しかも、複数回に分けて供給されるため、酸素供給量を確実に抑えることができる。
さらに、上記課題を解決するための別の手段(手段3)としては、上記手段1に記載の酸素濃縮装置を制御するコンピュータに、使用者の吸気状態を検知する第1のステップと、検知された前記吸気状態に基づいて、酸素吸入の有効度が相対的に高い前半期間と、酸素吸入の有効度が相対的に低い後半期間とを定義する第2のステップと、検知された前記吸気状態と定義付けられた前記前半期間とに基づいて、前記酸素の供給条件を調整する第3のステップと、調整した前記供給条件に基づいて、前記前半期間中において前記酸素を複数回に分けてパルス方式で供給する制御を行う第4のステップとを実行させるための酸素濃縮装置用の制御プログラムがある。
従って、上記手段3に記載の発明では、酸素濃縮装置用の制御プログラムをコンピュータに実行させることにより、正常な使用者とは呼吸パターンが異なる使用者、例えば、呼吸が浅く長い使用者であったとしても、使用者に対して確実に酸素を供給することができる。しかも、吸入した酸素が肺の奥の領域(肺胞)に到達するために酸素吸入の有効度が高くなる前半期間中において、酸素を供給する制御が行われるため、吸入した酸素を有効に利用することができる。また、酸素は、吸気の前半期間のみに供給され、しかも、複数回に分けて供給されるため、酸素供給量を確実に抑えることができる。
本実施形態の酸素濃縮装置の基本構成を示す説明図。 酸素濃縮装置の電気的構成を示すブロック図。 使用者の体内を示す説明図。 正常な使用者の呼吸パターンを示す線図。 呼吸が浅く長い使用者の呼吸パターンを示す線図。 (a),(b)は、他の実施形態における酸素濃縮空気の供給方法を示す線図。 他の実施形態における酸素濃縮空気の供給方法を示す線図。 (a),(b)は、他の実施形態における酸素濃縮空気の供給方法を示す線図。 従来技術において、正常な使用者の呼吸パターンを示す線図。
以下、本発明の酸素濃縮装置を具体化した一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、窒素吸着剤(以下「吸着剤」という)を用いて空気中から窒素を吸着除去することにより酸素を濃縮し、得られた酸素を使用者に供給する圧力変動吸着型の医療用酸素濃縮装置を例示する。
図1に示される酸素濃縮装置11は、使用者10(図3参照)による持ち運びが可能な携帯形の酸素濃縮装置である。酸素濃縮装置11は、箱状をなす本体ケース12を備えている。本体ケース12の前面側には、カニューラを接続可能なカニューラ接続部13が設けられている。一方、本体ケース12の背面側には空気取込口(図示略)が設けられ、空気取込口の下方位置には電源スイッチ14(図2参照)が設けられている。
また、本体ケース12内には、空気を供給するための空気供給管21が形成されている。空気供給管21の始端は空気取込口に接続され、空気供給管21の終端はカニューラ接続部13に接続されている。また、空気供給管21上には、フィルタ22及びコンプレッサ23等が設置されている。フィルタ22は、図示しないが、例えば繊維をまとめて積層することでマット状に構成されており、空気(21体積%の酸素を含有)に含まれる塵埃を除去する機能と吸入音を低減させる機能とを有している。コンプレッサ23は、フィルタ22の下流側に配置されており、フィルタ22を介して取り込んだ空気を圧縮して下流側に供給するようになっている。また、コンプレッサ23には冷却ファン24が取り付けられている。冷却ファン24は、稼働により高温になったコンプレッサ23を冷却するためのものである。
図1に示されるように、空気供給管21は、コンプレッサ23の下流側において第1管31と第2管32とに分岐している。第1管31上には、第1切換弁33、第1吸着筒34及び第1逆止弁35が設置されている。同様に、第2管32上には、第2切換弁36、第2吸着筒37及び第2逆止弁38が設置されている。第1切換弁33は、第1吸着筒34の上流側に配置されており、第1管31の上流部分を開状態または閉状態に切り替えるようになっている。第1切換弁33は、開状態に切り替えられた際に、コンプレッサ23から送り出された空気を第1吸着筒34内に供給するようになっている。同様に、第2切換弁36は、第2吸着筒37の上流側に配置されており、第2管32の上流部分を開状態または閉状態に切り替えるようになっている。第2切換弁36は、開状態に切り替えられた際に、コンプレッサ23から送り出された空気を第2吸着筒37内に供給するようになっている。
図1に示される吸着筒34,37は、コンプレッサ23によって圧縮された空気が強制通過する際に窒素を吸着することにより、空気を窒素と酸素とに分離するようになっている。詳述すると、吸着筒34,37内には、空気中の窒素を優先的に吸着して酸素を分離するゼオライト系の吸着剤(例えば、Li−X型ゼオライト)が充填されている。そして、空気の通過に伴って第1吸着筒34(または第2吸着筒37)内が加圧されると、吸着剤に窒素が吸着される。このとき、酸素は、吸着剤にほとんど吸着することなく第1吸着筒34(または第2吸着筒37)内を通過する。その後、空気が通過しなくなって第1吸着筒34(または第2吸着筒37)内が減圧されると、吸着剤に吸着している窒素が離脱する。
さらに、第1切換弁33には窒素ガス排出管39の第1端部が接続され、第2切換弁36には窒素ガス排出管39の第2端部が接続されている。即ち、本実施形態の切換弁33,36は、図示しないソレノイドにより作動する3方向電磁弁である。窒素ガス排出管39は、第1端部、第2端部及び第3端部に分岐しており、第3端部の終端は外部に窒素を排出する排出口となっている。また、第1切換弁33は、窒素ガス排出管39の第1端部を開状態または閉状態に切り替えるようになっている。第1切換弁33は、開状態に切り替えられた際に、第1吸着筒34内の吸着剤に吸着している窒素を窒素ガス排出管39の第3端部から排出するようになっている。同様に、第2切換弁36は、窒素ガス排出管39の第2端部を開状態または閉状態に切り替えるようになっている。第2切換弁36は、開状態に切り替えられた際に、第2吸着筒37内の吸着剤に吸着している窒素を窒素ガス排出管39の第3端部から排出するようになっている。また、窒素ガス排出管39の第3端部上には、窒素の排出音を低減させる消音器40が設置されている。
図1に示されるように、一対の吸着筒34,37の下流側には、両吸着筒34,37間を連通する連通管41が設けられている。連通管41上には、両吸着筒34,37間の圧力を調節するための均圧弁42(二方弁)が設けられている。また、連通管41上には、一対のオリフィス43が設けられている。
また、第1逆止弁35は、第1管31において第1吸着筒34の下流側に配置されている。第1逆止弁35は、第1吸着筒34及び第1逆止弁35を順番に通過した酸素の逆流を防止するためのものである。同様に、第2逆止弁38は、第2管32において第2吸着筒37の下流側に配置されている。第2逆止弁38は、第2吸着筒37及び第2逆止弁38を順番に通過した酸素の逆流を防止するためのものである。なお、両逆止弁35,38の下流側において、分岐していた空気供給管21(第1管31及び第2管32)は再び合流する。
そして、図1に示されるように、合流後の空気供給管21上には、酸素タンク51、酸素供給弁52、バクテリアフィルタ53、酸素センサ54及び微差圧センサ55が設置されている。酸素タンク51は、逆止弁35,38を通過した酸素、具体的には、85体積%以上(本実施形態では90体積%)の酸素を含有する酸素濃縮空気を貯留するようになっている。そして、酸素タンク51は、内部の圧力によって酸素濃縮空気を下流側に供給するようになっている。また、酸素タンク51にはタンク圧センサ56(図2参照)が設置されている。タンク圧センサ56は、酸素タンク51内の圧力(タンク圧)を測定して、タンク圧測定信号を出力するようになっている。なお、タンク圧は、酸素タンク51内の酸素濃縮空気の貯留量が増加するのに伴って大きくなり、貯留量が減少するのに伴って小さくなる。
また、酸素供給弁52は、酸素タンク51の下流側に配置されており、空気供給管21を開状態または閉状態に切り替えるようになっている。酸素供給弁52は、開状態に切り替えられた際に、下流側に酸素濃縮空気を供給可能とするようになっている。なお、本実施形態の酸素供給弁52は、図示しないソレノイドにより作動する電磁弁である。また、バクテリアフィルタ53は、酸素供給弁52の下流側に配置されており、酸素濃縮空気に含まれるバクテリアを除去する機能を有している。酸素センサ54は、バクテリアフィルタ53の下流側に配置されており、空気供給管21内を流れる酸素濃縮空気の酸素濃度を測定して、酸素濃度測定信号を出力するようになっている。
そして、図1に示される微差圧センサ55は、酸素センサ54と上述したカニューラ接続部13との間に配置されている。微差圧センサ55は、使用者10がカニューラを介して酸素濃縮空気を吸うことにより、空気供給管21内が負圧になった際に、空気供給管21内の圧力(微差圧)を検知して、微差圧検知信号を出力するようになっている。
次に、酸素濃縮装置11の電気的構成について説明する。
図2に示されるように、酸素濃縮装置11は、装置全体を統括的に制御するためのコンピュータ61を備えている。コンピュータ61は、CPU62、メモリ63及び入出力ポート64等により構成されている。入出力ポート64には、電源スイッチ14、酸素センサ54、微差圧センサ55、タンク圧センサ56及び大気圧センサ57が電気的に接続されている。従って、電源スイッチ14からのオンオフ信号や各センサ54〜57からの信号が、入出力ポート64を介してCPU62に入力されるようになる。また、入出力ポート64には、コンプレッサ23、冷却ファン24、第1切換弁33、第2切換弁36、均圧弁42及び酸素供給弁52が電気的に接続されている。従って、CPU62からの駆動信号が、入出力ポート64を介して上記の各機器(コンプレッサ23、冷却ファン24、切換弁33,36、均圧弁42及び酸素供給弁52)に出力され、それら駆動信号によって各機器が制御されるようになる。さらに、メモリ63には、酸素濃縮装置11用の制御プログラムが記憶されている。CPU62は、制御プログラムをメモリ63から読み出して順次実行するようになっている。
次に、酸素濃縮装置11による酸素の濃縮方法を説明する。
本実施形態の酸素濃縮装置11では、第1吸着筒34及び第2吸着筒37において加圧及び減圧を交互に繰り返すことにより、酸素の濃縮及び吸着剤の再生を行う。まず、第1切換弁33を駆動して第1管31の上流部分を開状態に切り替える。ここで、コンプレッサ23を作動させると、酸素濃縮装置11の外部にある空気が、フィルタ22を介して空気供給管21内に取り込まれ、第1切換弁33を介して第1吸着筒34内に供給される。このとき、第1吸着筒34内は加圧された状態となる。そして、第1吸着筒34内に供給された空気は、第1吸着筒34を通過する際に窒素と酸素とに分離され、窒素が第1吸着筒34内の吸着剤に吸着するのに伴って酸素が濃縮される。その後、濃縮された酸素(酸素濃縮空気)は、第1逆止弁35を介して酸素タンク51に供給される。
そして、所定時間の経過後、第1切換弁33を駆動して窒素ガス排出管39の第1端部を開状態に切り替えるとともに、第2切換弁36を駆動して第2管32の上流部分を開状態に切り替える。その結果、コンプレッサ23によって空気供給管21内に取り込まれた空気が、第2切換弁36を介して第2吸着筒37内に供給される。このとき、第2吸着筒37内は加圧された状態となる。そして、第2吸着筒37内に供給された空気は、第2吸着筒37を通過する際に窒素と酸素とに分離され、窒素が第2吸着筒37内の吸着剤に吸着するのに伴って酸素が濃縮される。その後、濃縮された酸素(酸素濃縮空気)は、第2逆止弁38を介して酸素タンク51に供給される。一方、第1吸着筒34内は減圧された状態となるため、第1吸着筒34内の吸着剤に吸着している酸素は、離脱した後、第1切換弁33を介して窒素ガス排出管39に流れ込み、排出口から酸素濃縮装置11の外部に排出される。
その後、各切換弁33,36を切り替えて、第1吸着筒34内での窒素の吸着(及び第2吸着筒37内での窒素の離脱)と、第2吸着筒37内での窒素の吸着(及び第1吸着筒34内での窒素の離脱)とを交互に繰り返す。その結果、90体積%の酸素濃縮空気が連続的に得られるようになる。そして、第1吸着筒34及び第2吸着筒37を通過した酸素は、酸素タンク51に貯留され、使用者10に供給される。なお、図3に示されるように、使用者10の呼吸器系は、鼻腔71内の領域であるエリアA1と、上気道72において鼻腔71を除く領域であるエリアA2と、下気道73内の領域であるエリアA3と、気管支の末梢から肺74の奥の領域であって肺胞を有する領域であるエリアA4とからなっている。
なお、吸着(加圧)と離脱(減圧)とを切り替える際には、僅かな期間だけ均圧弁42を開状態に切り替えて、加圧されていた第1吸着筒34(または第2吸着筒37)から減圧されていた第2吸着筒37(または第1吸着筒34)に対して酸素を供給する。この酸素により、第2吸着筒37(または第1吸着筒34)内の吸着剤に吸着された窒素や水分が洗い流され、第2切換弁36(または第1切換弁33)及び窒素ガス排出管39を介して酸素濃縮装置11の外部に排出される。
次に、酸素濃縮装置11による酸素濃縮空気の供給方法を説明する。
まず、第1のステップにおいて、CPU62は、使用者10の所定時間当り(本実施形態では1分間当り)の吸気数を吸気状態として検知する。即ち、CPU62は、『吸気状態検知手段』としての機能を有している。具体的に言うと、CPU62は、タンク圧センサ56及び微差圧センサ55の出力をモニタする。詳述すると、CPU62には、タンク圧センサ56から出力されたタンク圧測定信号と、微差圧センサ55から出力された微差圧検知信号が入力される。このとき、CPU62は、タンク圧測定信号が示すタンク圧をメモリ63に記憶する。また、CPU62は、1分間当りの微差圧検知信号の入力回数(即ち、使用者10の1分間当りの吸気数)を測定し、測定した入力回数(吸気数)をメモリ63に記憶する。
続く第2のステップにおいて、CPU62は、測定された吸気状態(本実施形態では、使用者10の1分間当りの吸気数)に基づいて、1回当りの呼吸期間T0の長さを算出する(図4,図5参照)。次に、CPU62は、算出した呼吸期間T0の長さに基づいて、吸気期間T1の長さと呼気期間T2の長さとを算出する(図4,図5参照)。ここで、呼吸期間T0の長さは、吸気期間T1の長さと呼気期間T2の長さとの和と等しくなっている。また、本実施形態において、呼気期間T2の長さは吸気期間T1の長さの2倍の大きさとなっている。なお、本実施形態では、使用者10が正常な使用者である場合に、吸気期間T1が1s(秒)、呼気期間T2が2sとなる。一方、呼吸が浅く長い使用者である場合には、吸気期間T1が1.5s、呼気期間T2が3sとなる。
さらに、CPU62は、吸気期間T1の前半期間t1と、吸気期間T1の後半期間t2とを定義(算出)する(図4,図5参照)。即ち、CPU62は、『期間定義手段』としての機能を有している。ここで、吸気期間T1の長さは、前半期間t1の長さと後半期間t2の長さとの和と等しくなっている。また、前半期間t1の長さは、吸気期間T1の長さの0.6倍の大きさに設定され、後半期間t2の長さは、吸気期間T1の長さの0.4倍の大きさに設定されている。よって、本実施形態では、使用者10が正常な使用者である場合に、前半期間t1が0.6s、後半期間t2が0.4sとなる。一方、呼吸が浅く長い使用者である場合には、前半期間t1が0.9s、後半期間t2が0.6sとなる。なお、前半期間t1は、吸入した酸素濃縮空気が肺胞を有するエリアA4(図3参照)に到達するために、酸素吸入の有効度が相対的に高い有効期間(図4,図5参照)である。一方、後半期間t2は、吸入した酸素濃縮空気がエリアA4には到達しないために、酸素吸入の有効度が相対的に低い無効期間(図4,図5参照)である。また、呼気期間T2は、酸素濃縮空気の吸入自体が行われないために無効期間となる。
なお、図4,図5に示される線図上には、使用者10の呼吸パターンを示す圧力曲線81が予め設定されている。圧力曲線81では、前半期間t1に吸気の圧力の最高点P1が位置している。さらに、前半期間t1内には複数(図4では2個、図5では3個)の酸素濃縮空気のパルスB1が存在する一方、後半期間t2内にはパルスB1が存在しないようになっている。即ち、酸素濃縮空気は、吸気期間T1の前半期間t1のみにおいて使用者10に供給される。各パルスB1と線図の時間軸L1(横軸)とによって囲まれる領域の合計の面積は、前半期間t1において圧力曲線81と時間軸L1とによって囲まれる領域の面積の20%以上(図4,図5では30%)である。また、各パルスB1と時間軸L1とによって囲まれる領域の70%以上(図4では100%、図5では80%)が、圧力曲線81と時間軸L1とによって囲まれる領域内に位置している。なお、前半期間t1における圧力曲線81は、右上がりの線であって、時間軸L1を基準とした圧力曲線81の傾きは、使用者10の吸気速度を示している。
続く第3のステップにおいて、CPU62は、測定された吸気状態(使用者10の1分間当りの吸気数)と、算出された前半期間t1とに基づいて、酸素濃縮空気の供給条件を調整する。即ち、CPU62は、『供給条件調整手段』としての機能を有している。具体的に言うと、CPU62は、吸気数から吐出量を近似式で算出する。詳述すると、まず、CPU62は、「1回当りの酸素供給弁52の開時間(開状態となる時間)」と「1分間当りの吸気数」との積を算出する。その結果、算出した値が、1分間当りの酸素供給弁52の合計開時間となる。さらに、この合計開時間より疑似的に「1分間当りの酸素濃縮空気の吐出量」を算出する。その後、CPU62は、タンク圧と吐出量とに基づいてパルスB1(図4,図5参照)の幅(パルス幅)を決定する。なお、決定したパルス幅が酸素濃縮空気の供給条件となる。さらに、CPU62は、酸素濃縮空気の供給条件として、前半期間t1中において酸素濃縮空気を供給する供給回数も決定する。なお、本実施形態のパルス幅は0.2sに設定される。また、前半期間t1中の酸素濃縮空気の供給回数は、前半期間t1が0.6sである場合(即ち、正常な使用者である場合)に2回に設定され、前半期間t1が0.9sである場合(即ち、呼吸が浅く長い使用者である場合)に3回に設定される。
続く第4のステップにおいて、CPU62は、第3のステップで調整した供給条件に基づいて、前半期間t1中において酸素濃縮空気を複数回(2回または3回)に分けてパルス方式で供給する制御を行う。即ち、CPU62は、『供給制御手段』としての機能を有している。具体的に言うと、CPU62は、酸素濃縮空気を供給する際に、酸素供給弁52に対して駆動信号を出力し、空気供給管21を開状態に切り替える制御を行う。その結果、酸素タンク51内の酸素濃縮空気が使用者10に供給される。また、CPU62は、酸素濃縮空気を等しい時間的間隔で供給する制御を行う。具体的に言うと、CPU62は、酸素供給弁52に対して駆動信号を0.3sごとに出力する。さらに、CPU62は、酸素濃縮空気を複数回に分けて同じ供給時間で供給する制御を行う。具体的に言うと、CPU62は、1回につき駆動信号を0.2s間ずつ出力する。また、本実施形態では、酸素濃縮空気が常に同じ圧力(本実施形態では130kPa)で供給される。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の酸素濃縮装置11では、CPU62によって検知した使用者10の吸気状態に基づき、吸気期間T1の前半期間t1中において酸素濃縮空気を複数回に分けて少しずつ供給することができる。このため、正常な使用者10とは呼吸パターンが異なる使用者、例えば、呼吸が浅く長い使用者10であったとしても、使用者10に対して確実に酸素濃縮空気を供給することができる。しかも、CPU62は、吸入した酸素濃縮空気が肺74の奥の領域(肺胞)に到達するために酸素吸入の有効度が高くなる前半期間t1中において、酸素濃縮空気を供給する制御を行う。このため、吸入した酸素濃縮空気を有効に利用することができる。また、酸素濃縮空気は、前半期間t1のみに供給され、しかも、複数回に分けて供給されるため、酸素供給量を確実に抑えることができる。
(2)本実施形態では、酸素濃縮空気を、吸気期間T1のみ、特には前半期間t1のみに供給しているため、酸素濃縮空気の供給量が少なくなる。しかも、本実施形態では、酸素濃縮空気を複数回に分けて間欠的(0.3sごと)に供給しているため、酸素濃縮空気の供給量はよりいっそう少なくなる。その結果、酸素濃縮装置11が備える空気供給機構(コンプレッサ23等)は小型なもので済むようになるため、軽量であって使用者10にとって持ち運びが容易な酸素濃縮装置11とすることができる。また、小型のコンプレッサ23を用いることにより、コンプレッサ23の消費電力が少なくなるため、電源に限りがある携帯形の酸素濃縮装置11であっても、酸素濃縮装置11を長時間使用することができる。
なお、上記実施形態を以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、CPU62が、使用者10の所定時間当りの吸気数を吸気状態として検知していた。しかし、CPU62は、使用者10の吸気速度を吸気状態として検知してもよいし、所定時間の吸気数及び吸気速度の両方を吸気状態として検知してもよい。なお、吸気速度は、前半期間t1における圧力曲線81の傾きを算出することにより、得ることができる。
・上記実施形態のCPU62は、酸素濃縮空気を等しい時間的間隔(0.3sごと)で供給する制御を行っていたが、酸素濃縮空気を異なる時間的間隔で供給する制御を行うようにしてもよい。例えば、CPU62は、酸素濃縮空気を供給する度に時間的間隔を徐々に長くする制御(図6(a)参照)を行ってもよいし、酸素濃縮空気を供給する度に時間的間隔を徐々に短くする制御(図6(b)参照)を行ってもよい。
・上記実施形態のCPU62は、酸素濃縮空気を複数回に分けて同じ圧力で供給する制御を行っていたが、酸素濃縮空気を異なる圧力で供給する制御を行うようにしてもよい。例えば、CPU62は、酸素濃縮空気を供給する度に圧力を徐々に高くする制御(図7参照)を行ってもよいし、酸素濃縮空気を供給する度に圧力を徐々に低くする制御を行ってもよい。
・上記実施形態のCPU62は、酸素濃縮空気を複数回に分けて同じ供給時間で供給する制御を行っていたが、酸素濃縮空気を異なる供給時間で供給する制御を行うようにしてもよい。例えば、CPU62は、酸素濃縮空気を供給する度に供給時間を徐々に長くする制御(図8(a)参照)を行ってもよいし、酸素濃縮空気を供給する度に供給時間を徐々に短くする制御(図8(b)参照)を行ってもよい。
・上記実施形態では、前半期間t1中の酸素濃縮空気の供給回数が、前半期間t1が0.6sである場合(即ち、正常な使用者である場合)に2回に設定され(図4参照)、前半期間t1が0.9sである場合(即ち、呼吸が浅く長い使用者である場合)に3回に設定されていた(図5参照)。しかし、正常な使用者である場合には、酸素濃縮空気を複数回に分けて供給したりしなくても、酸素濃縮空気を十分に供給できるため、酸素濃縮空気の供給回数を1回に変更してもよい。また、呼吸が浅く長い使用者である場合には、酸素濃縮空気の供給回数を4回以上に変更してもよいし、2回に変更してもよい。
・上記実施形態のCPU62は、微差圧センサ55から出力された微差圧検知信号に基づいて、使用者10の吸気数を測定していたが、他の手段によって吸気数を測定してもよい。例えば、微差圧センサ55の代わりに、空気供給管21内の温度を測定して温度測定信号を出力する温度センサを設け、CPU62は、温度測定信号が示す温度に基づいて、吸気数を測定するようにしてもよい。即ち、使用者10の吸気時に空気供給管21内の圧力が低下すると、空気供給管21内の温度も低下するため、CPU62は、温度測定信号が示す温度の変化をモニタすることにより、呼吸数を間接的に測定することができる。
・上記実施形態において、使用者10の病状(例えば、COPDや喘息など)に応じて、複数の酸素供給モードから1つの酸素供給モードを選択するモード選択スイッチを設けてもよい。また、酸素供給モードは、自動的に選択されるようになっていてもよい。
・上記実施形態の酸素濃縮装置11は、使用者10による持ち運びが可能な携帯形の酸素濃縮装置に用いられていたが、室内等に設置される定置形の酸素濃縮装置に適用してもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)上記手段1において、前記供給制御手段は、線図上に設定された使用者の呼吸パターンを示す圧力曲線に基づいて、前記酸素を供給する制御を行うものであり、前記圧力曲線は、前記前半期間に吸気の圧力の最高点が位置するように設定されていることを特徴とする酸素濃縮装置。
(2)上記手段1において、前記供給制御手段は、線図上に設定された使用者の呼吸パターンを示す圧力曲線に基づいて、前記酸素を供給する制御を行うものであり、前記前半期間内に複数の前記酸素のパルスが存在し、複数の前記パルスと前記線図の時間軸とによって囲まれる領域の合計の面積は、前記前半期間において前記圧力曲線と前記時間軸とによって囲まれる領域の面積の20%以上であることを特徴とする酸素濃縮装置。
(3)上記手段1において、前記供給制御手段は、線図上に設定された使用者の呼吸パターンを示す圧力曲線に基づいて、前記酸素を供給する制御を行うものであり、前記前半期間内に複数の前記酸素のパルスが存在し、複数の前記パルスと前記線図の時間軸とによって囲まれる領域の70%以上が、前記前半期間において前記圧力曲線と前記時間軸とによって囲まれる領域内に位置していることを特徴とする酸素濃縮装置。
10…使用者
11…酸素濃縮装置
61…コンピュータ
62…吸気状態検知手段、期間定義手段、供給条件調整手段及び供給制御手段としてのCPU
t1…前半期間
t2…後半期間

Claims (10)

  1. 酸素を濃縮して使用者に供給する酸素濃縮装置であって、
    使用者の吸気状態を検知する吸気状態検知手段と、
    前記吸気状態検知手段によって検知された前記吸気状態に基づいて、酸素吸入の有効度が相対的に高い前半期間と、酸素吸入の有効度が相対的に低い後半期間とを定義する期間定義手段と、
    前記吸気状態検知手段によって検知された前記吸気状態と、前記期間定義手段によって定義付けられた前記前半期間とに基づいて、前記酸素の供給条件を調整する供給条件調整手段と、
    前記供給条件調整手段が調整した前記供給条件に基づいて、前記前半期間中において前記酸素を複数回に分けてパルス方式で供給する制御を行う供給制御手段と
    を備えることを特徴とする酸素濃縮装置。
  2. 前記吸気状態検知手段は、使用者の所定時間当りの吸気数及び使用者の吸気速度のうち、少なくとも所定時間当りの吸気数を前記吸気状態として検知することを特徴とする請求項1に記載の酸素濃縮装置。
  3. 前記供給条件は、前記前半期間中において前記酸素を供給する供給回数を含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載の酸素濃縮装置。
  4. 前記供給回数は2回以上10回以下であることを特徴とする請求項3に記載の酸素濃縮装置。
  5. 前記供給制御手段は、前記酸素を等しい時間的間隔で供給する制御を行うことを特徴とする請求項3または4に記載の酸素濃縮装置。
  6. 前記供給制御手段は、前記酸素を複数回に分けて同じ圧力で供給する制御を行うことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の酸素濃縮装置。
  7. 前記供給制御手段は、前記酸素を複数回に分けて同じ供給時間で供給する制御を行うことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の酸素濃縮装置。
  8. 前記酸素濃縮装置は、携帯形の酸素濃縮装置であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の酸素濃縮装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の酸素濃縮装置を制御する方法であって、
    使用者の吸気状態を検知する第1のステップと、
    検知された前記吸気状態に基づいて、酸素吸入の有効度が相対的に高い前半期間と、酸素吸入の有効度が相対的に低い後半期間とを定義する第2のステップと、
    検知された前記吸気状態と定義付けられた前記前半期間とに基づいて、前記酸素の供給条件を調整する第3のステップと、
    調整した前記供給条件に基づいて、前記前半期間中において前記酸素を複数回に分けてパルス方式で供給する制御を行う第4のステップと
    を含むことを特徴とする酸素濃縮装置の制御方法。
  10. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の酸素濃縮装置を制御するコンピュータに、
    使用者の吸気状態を検知する第1のステップと、
    検知された前記吸気状態に基づいて、酸素吸入の有効度が相対的に高い前半期間と、酸素吸入の有効度が相対的に低い後半期間とを定義する第2のステップと、
    検知された前記吸気状態と定義付けられた前記前半期間とに基づいて、前記酸素の供給条件を調整する第3のステップと、
    調整した前記供給条件に基づいて、前記前半期間中において前記酸素を複数回に分けてパルス方式で供給する制御を行う第4のステップと
    を実行させるための酸素濃縮装置用の制御プログラム。
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