JP2018118743A - インジェクションキャップとそれを使用した液体サンプリング装置 - Google Patents

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操 安井
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Abstract

【課題】滅菌状態でサンプリングできる液体サンプリング装置用のインジェクションキャップの提供。【解決手段】長さ方向に貫通孔を有している筒状本体部と、前記筒状本体部の貫通孔内に注射針を差し込んでサンプリングするためのインジェクション部を有するインジェクションキャップであって、前記インジェクション部が、サンプリング時における注射針により形成される差し込み孔を自己修復できる自己修復性ゲルを含むものである、インジェクションキャップ。【選択図】図3

Description

本発明は、各種分野において液体サンプルをサンプリングするために使用するインジェクションキャップと、それを使用した液体サンプリング装置に関する。
医療機関や研究機関等では、滅菌状態で液体サンプルを採取する場合がある。このようなサンプリング装置として、特許文献1〜3がある。しかし、これらの先行技術は、滅菌状態でのサンプリングやサンプリング対象の液漏れ等の点で改善の余地がある。
特許文献1〜3の発明の課題を解決した発明として、特許文献4の特許発明がある。
特開2002−14015号公報 特許第3144775号公報 特許第3497567号公報 特許第5449667号公報
本発明は、常に滅菌状態でサンプリングすることができ、サンプリング対象の液漏れが生じることがない、液体サンプリング装置用のインジェクションキャップと、それを使用した液体サンプリング装置を提供することを課題とする。
本発明は、長さ方向に貫通孔を有している筒状本体部と、前記筒状本体部の貫通孔内に注射針を差し込んでサンプリングするためのインジェクション部を有するインジェクションキャップであって、
前記インジェクション部が、前記貫通孔内にサンプリング時における注射針により形成される差し込み孔を自己修復できる自己修復性ゲルを含むものが充填されたものである、インジェクションキャップを提供する。
また本発明は、筒状本体部となる外側筒状部と内側筒状部を有しており、
前記外側筒状部が円形の底部から突き出されたもので、前記内側筒状部が前記底部の中央部を貫通して突き出されたものであり、
前記内側筒状部の内部に注射針を差し込んでサンプリングするためのインジェクション部を有しているインジェクションキャップであって、
前記インジェクション部が、前記内側筒状部の内部にサンプリング時における注射針により形成される差し込み孔を自己修復できる自己修復性ゲルを含むものが充填されたものである、インジェクションキャップを提供する。
本発明のインジェクションキャップを使用した液体サンプリング装置は、無菌状態で液体サンプルをサンプリングすることができるものであり、さらに一度のサンプリング時におけるサンプリング回数も増加させることができる。
(a)は本発明のインジェクションキャップの縦方向断面図、(b)〜(e)は(a)の別実施形態の縦方向断面図。 (a)は本発明のインジェクションキャップの別実施形態の縦方向断面図、(b)、(c)は(a)の別実施形態の縦方向断面図。 (a)は本発明のインジェクションキャップのさらに別実施形態の縦方向断面図、(b)〜(d)は(a)の別実施形態の縦方向断面図。 本発明のサンプリング装置を分解した状態(組立前の状態)の断面図。 本発明のサンプリング装置の断面図。
(1)図1のインジェクションキャップ
<図1(a)>
図1(a)のインジェクションキャップ1は、長さ方向に貫通孔3を有している筒状本体部2と、筒状本体部2の貫通孔3内に注射針を差し込んでサンプリングするためのインジェクション部6を有している。
筒状本体部2の材質は特に制限されるものではなく、金属製、合成樹脂製などにすることができるが、加熱滅菌できるようにするためには金属製であることが好ましい。
筒状本体部2の形状および大きさは、インジェクションキャップ1を組み込んで使用する液体サンプリング装置の取り付け部に対応した形状および大きさにすることができる。
筒状本体部2の外周面は、他部材に接続するためのねじ部を有しているものにすることができる。
筒状本体部2の外径は均一のものでもよいし、部分的に異なる外径部分を有しているもでもよいし、いずれか一方向(第1端面1a方向または第2端面1b方向)に外径が大きくなり、反対方向に外径が小さくなるような傾斜面を有しているものでもよい。
貫通孔3は、内径が均一のものでもよいし、部分的に異なる内径部分を有しているもでもよいし、いずれか一方向(第1端面1a方向または第2端面1b方向)に内径が大きくなり、反対側に外径が小さくなるような傾斜面を有しているものでもよい。
貫通孔3の内表面は、必要に応じてゲルを支持するための凹凸、螺旋状の溝などが形成されていてもよい。
インジェクション部6には、貫通孔3内にゲル6aが充填されている。ゲル6aは、貫通孔3の第1端面1a側の約半分に充填されており、残りの第2底面1b側は空洞6bになっている。なお、空洞6bにもゲル6aを充填してもよいが、ゲル6aが厚くなり過ぎると注射針差し込み時の抵抗力が強くなるため好ましくない。
ゲル6aは、サンプリング時において注射針を差し込んで引き抜くことにより形成される差し込み孔を自己修復できる自己修復性ゲルからなるものである。
自己修復性ゲルは、β−シクロデキストリン(ホスト分子)とアダマンタン(ゲスト分子)の包接化合物を挙げることができ、具体的にはユシロ化学工業(株)の「ウィザードゲル」を使用することができる。
図1(a)のインジェクションキャップ1を液体サンプリング装置に組み込んだとき、ゲル6aが充填されたインジェクション部6に対して、第1端面1a側から第2端面10b側にサンプリング用の注射針を差し込んで貫通させた後、サンプリングして注射針を引き抜く。
このとき、ゲル6aには注射針の孔があいた状態になっているが、ゲル6aが自己修復性を有しているため、前記孔は速やかに閉塞される。
このため、サンプリング時に生じた注射針の孔からの汚染が防止されるため、従来品と比べるとサンプリング回数を増加させることができる。
<図1(b)>
図1(b)のインジェクションキャップ10は、長さ方向に貫通孔13を有している筒状本体部12と、筒状本体部12の貫通孔13内に注射針を差し込んでサンプリングするためのインジェクション部16を有している。
筒状本体部12の形状および大きさは、インジェクションキャップ10を組み込んで使用する液体サンプリング装置の取り付け部に対応した形状および大きさにすることができる。
筒状本体部12の外周面は、他部材に接続するためのねじ部を有しているものにすることができる。
筒状本体部12の外径は均一のものでもよいし、部分的に異なる外径部分を有しているもでもよいし、いずれか一方向(第1端面10a方向または第2端面10b方向)に外径が大きくなり、反対方向に外径が小さくなるような傾斜面を有しているものでもよい。
筒状本体部12の貫通孔13の内径は、第1端面10a側は内径が大きい第1貫通孔部13aであり、第2端面10b側は内径が小さな第2貫通孔部13bである(第1貫通孔部13aの内径>第2貫通孔部13bの内径)。
貫通孔13には、第1貫通孔部13aの内径と第2貫通孔部13bの内径の差に起因して、環状段差面19が形成されている。
インジェクション部16は、第1貫通孔部13a内にゲル16aが充填され、第2貫通孔部13b内は空洞16bになっている。ゲル16aは、第2貫通孔部13b側の面の周縁部が環状段差面19により支持されている。
ゲル16bは、サンプリング時において注射針を差し込んで引き抜くことにより形成される差し込み孔を自己修復できる自己修復性ゲルからなるものである。
自己修復性ゲルは、β−シクロデキストリン(ホスト分子)とアダマンタン(ゲスト分子)の包接化合物を挙げることができ、具体的にはユシロ化学工業(株)の「ウィザードゲル」を使用することができる。
図1(b)のインジェクションキャップ10を液体サンプリング装置に組み込んだとき、ゲル16aが充填されたインジェクション部16に対して、第1端面10a側から第2端面10b側にサンプリング用の注射針を差し込んで貫通させた後、サンプリングして注射針を引き抜く。
注射針をゴム16aに差し込むときに圧力が加えても、ゲル16aは環状段差面19により支持されているため、第2貫通孔部13b側にずれることはない。なお、貫通孔3の内表面にゲル16aを支持するための凹凸、螺旋状の溝などが形成されている場合にも、同様のずれ防止効果が得られる。
また、ゲル6aには注射針の孔があいた状態になっているが、ゲル6aが自己修復性を有しているため、前記孔は速やかに閉塞される。
このため、サンプリング時に生じた注射針の孔からの汚染が防止されるため、従来品と比べるとサンプリング回数を増加させることができる。
<図1(c)>
図1(c)のインジェクションキャップ10Aは、図1(b)のインジェクションキャップ10とは、インジェクション部16のゲル16aの形状が異なるだけの違いである。
ゲル16aは、第1端面10aに当接された環状のつば部18を有している。
図1(c)のインジェクションキャップ10Aは、ゲル16aが環状段差面19とつば部18の両方で支持されているため、サンプリング時において第2貫通孔部13b側にずれることはない。
<図1(d)>
図1(d)のインジェクションキャップ1Aは、図1(a)のインジェクションキャップ1とは、インジェクション部の内部の充填構造が異なるだけの違いである。
インジェクション部7は、第1端面1aから第2端面1bに順に、上部ゲル層7a、ゴム層7b、下部ゲル層7c、空洞7dを有している。
インジェクション部7は、ゴム層7bが厚さ方向両側からと上部ゲル層7aと下部ゲル層7cで挟み込まれた構造をしており、上部ゲル層7aがサンプリング時に最初に注射針と接触する位置に配置されている。
サンプリング時おいて、上部ゲル層7a、ゴム層7b、下部ゲル層7cを貫通する注射針の孔が開くが、上部ゲル層7aと下部ゲル層7cの孔は速やかに閉塞されるため、注射針の孔からの汚染が防止される。
<図1(e)>
図1(e)のインジェクションキャップ10Bは、図1(b)のインジェクションキャップ10とは、インジェクション部の内部の充填構造が異なるだけの違いである。
インジェクション部17は、第1端面10aから第2端面10bに順に、上部ゲル層17a、ゴム層17b、下部ゲル層17c、空洞17dを有している。
インジェクション部17は、ゴム層17bが厚さ方向両側からと上部ゲル層17aと下部ゲル層17cで挟み込まれた構造をしており、上部ゲル層17aがサンプリング時に最初に注射針と接触する位置に配置されている。
サンプリング時おいて、上部ゲル層17a、ゴム層17b、下部ゲル層17cを貫通する注射針の孔が開くが、上部ゲル層17aと下部ゲル層17cの孔は速やかに閉塞されるため、注射針の孔からの汚染が防止される。
(2)図2のインジェクションキャップ
<図2(a)>
図2(a)のインジェクションキャップ20は、長さ方向に貫通孔23を有している筒状本体部22と、筒状本体部22の貫通孔23内に注射針を差し込んでサンプリングするためのインジェクション部26を有している。
インジェクションキャップ20の材質は特に制限されるものではないが、加熱滅菌できるようにするためには金属製であることが好ましい。
筒状本体部22は、第1端面20a側が外径の大きな大径部22a、第2端面20b側が外径の小さな小径部22bとなっている(大径部22aの外径>小径部22bの外径)。
大径部22aと小径部22bの一方または両方の外周面は、他部材に接続するためのねじ部を有しているものにすることができる。
大径部22aと小径部22bは、一体に成形されたものでもよいし、ねじ合わせなどの方法により接続されたものでもよい。
貫通孔23は、大径部22a側が内径の大きな第1貫通孔23a、小径側が内径の小さな第2貫通孔23bとなっている(第1貫通孔23aの内径>第2貫通孔23bの内径)。
貫通孔23内には、第1貫通孔23aと第2貫通孔23bの内径差に起因した環状段差面29が形成されている。
インジェクション部26には、第1貫通孔部23a内にゲル26aが充填され、第2貫通孔部23b内は空洞26bになっている。ゲル26aは、第2貫通孔部23b側の面の周縁部が環状段差面29により支持されている。
ゲル26aは、サンプリング時において注射針を差し込んで引き抜くことにより形成される差し込み孔を自己修復できる自己修復性ゲルからなるものである。
自己修復性ゲルは、β−シクロデキストリン(ホスト分子)とアダマンタン(ゲスト分子)の包接化合物を挙げることができ、具体的にはユシロ化学工業(株)の「ウィザードゲル」を使用することができる。
図2(a)のインジェクションキャップ20を液体サンプリング装置に組み込んだとき、ゲル26aが充填されたインジェクション部26に対して、第1端面20a側から第2端面20b側にサンプリング用の注射針を差し込んで貫通させた後、サンプリングして注射針を引き抜く。
このとき、ゲル26aには注射針の孔があいた状態になっているが、ゲル26aが自己修復性を有しているため、前記孔は速やかに閉塞される。
このため、サンプリング時に生じた注射針の孔からの汚染が防止されるため、従来品と比べるとサンプリング回数を増加させることができる。
<図2(b)>
図2(b)のインジェクションキャップ20Aは、図2(a)のインジェクションキャップ20とは、インジェクション部26のゲル26aの形状が異なるだけの違いである。
ゲル26aは、第1端面20aに当接された環状のつば部28を有している。
図2(b)のインジェクションキャップ10Aは、ゲル26aが環状段差面29とつば部28の両方で支持されているため、サンプリング時において第2貫通孔部23b側にずれることはない。
<図2(c)>
図2(c)のインジェクションキャップ20Bは、図2(a)のインジェクションキャップ20とは、インジェクション部内の充填構造が異なるだけの違いである。
インジェクション部27は、第1端面20aから第2端面20bに順に、上部ゲル層27a、ゴム層27b、下部ゲル層27c、空洞27dを有している。
インジェクション部27は、ゴム層27bが厚さ方向両側からと上部ゲル層27aと下部ゲル層27cで挟み込まれた構造をしており、上部ゲル層27aがサンプリング時に最初に注射針と接触する位置に配置されている。
サンプリング時おいて、上部ゲル層27a、ゴム層27b、下部ゲル層27cを貫通する注射針の孔が開くが、上部ゲル層27aと下部ゲル層27cの孔は速やかに閉塞されるため、注射針の孔からの汚染が防止される。
(3)図3のインジェクションキャップ
<図3(a)>
図3(a)のインジェクションキャップ50は、筒状本体部51となる外側筒状部52と内側筒状部53を有している。
外側筒状部52は円形の底部54から突き出されたもので、内側筒状部53は底部54の中央部を貫通して、外側筒状部52と同一方向に突き出されたものである。
外側筒状部52の内周面には、他部材に接続するためのねじ部52aが形成されている。
内側筒状部53は、内部に注射針を差し込んでサンプリングするためのインジェクション部56を有しており、底部54側から内側筒状部53の半分程度の長さ範囲にゲル56aが充填され、残部は空洞56bになっている。
ゲル57は、サンプリング時において注射針を差し込んで引き抜くことにより形成される差し込み孔を自己修復できる自己修復性ゲルからなるものである。
自己修復性ゲルは、β−シクロデキストリン(ホスト分子)とアダマンタン(ゲスト分子)の包接化合物を挙げることができ、具体的にはユシロ化学工業(株)の「ウィザードゲル」を使用することができる。
図3(a)のインジェクションキャップ50を液体サンプリング装置に組み込んだとき、ゲル56aが充填されたインジェクション部56に対して、底部54側から内側筒状部53の端面53a側にサンプリング用の注射針を差し込んで貫通させた後、サンプリングして注射針を引き抜く。
このとき、ゲル56aには注射針の孔があいた状態になっているが、ゲル56aが自己修復性を有しているため、前記孔は速やかに閉塞される。
このため、サンプリング時に生じた注射針の孔からの汚染が防止されるため、従来品と比べるとサンプリング回数を増加させることができる。
<図3(b)>
図3(b)のインジェクションキャップ60は、筒状本体部61となる外側筒状部62と内側筒状部63を有している。
外側筒状部62は円形の底部64から突き出されたもので、内側筒状部63は底部64の中央部を貫通して、外側筒状部62と同一方向に突き出されたものである。
外側筒状部62の内周面には、サンプリング装置に接続するためのねじ部62aが形成されている。
内側筒状部63は、底部64側の内径の大きな第1内側筒状部63aと、軸方向に反対側の内径の小さな第2内側筒状部63bを有している(第1内側筒状部63aの内径>第2内側筒状部63bの内径)。
内側筒状部63は、第1内側筒状部63aと第2内側筒状部63bの内径差に起因した環状段差面65を有している。
内側筒状部63の内部はインジェクション部66となっている。
インジェクション部66は、第1内側筒状部63a内にゲル66aが充填され、第2内側筒状部63bは空洞になっている。ゲル66aは、環状段差面65により支持されている。
ゲル66aは、サンプリング時において注射針を差し込んで引き抜くことにより形成される差し込み孔を自己修復できる自己修復性ゲルからなるものである。
自己修復性ゲルは、β−シクロデキストリン(ホスト分子)とアダマンタン(ゲスト分子)の包接化合物を挙げることができ、具体的にはユシロ化学工業(株)の「ウィザードゲル」を使用することができる。
図3(b)のインジェクションキャップ60を液体サンプリング装置に組み込んだとき、ゲル66aが充填されたインジェクション部66に対して、底部64側から軸方向反対側にサンプリング用の注射針を差し込んで貫通させた後、サンプリングして注射針を引き抜く。
注射針をゲル66aに差し込むときに圧力が加えられるが、ゲル66aは環状段差面65により支持されているため、第2内側筒状部63b側にずれることはない。
このとき、ゲル66aには注射針の孔があいた状態になっているが、ゲル66aが自己修復性を有しているため、前記孔は速やかに閉塞される。
このため、サンプリング時に生じた注射針の孔からの汚染が防止されるため、従来品と比べるとサンプリング回数を増加させることができる。
<図3(c)>
図3(c)のインジェクションキャップ60Aは、図3(b)のインジェクションキャップ60とは、インジェクション部66のゲル66aの形状が異なるだけの違いである。
ゲル66aは、底部64に当接された環状のつば部68を有している。
図3(c)のインジェクションキャップ60Aは、ゲル66aが環状段差面65とつば部68の両方で支持されているため、サンプリング時において第2内側筒状部63b側にずれることはない。
<図3(d)>
図3(d)のインジェクションキャップ60Bは、図3(b)のインジェクションキャップ60とは、インジェクション部内の充填構造が異なるだけの違いである。
インジェクション部67は、底部54から端面53bに順に、上部ゲル層67a、ゴム層67b、下部ゲル層67c、空洞67dを有している。
インジェクション部67は、ゴム層67bが厚さ方向両側からと上部ゲル層67aと下部ゲル層67cで挟み込まれた構造をしており、上部ゲル層67aがサンプリング時に最初に注射針と接触する位置に配置されている。
サンプリング時おいて、上部ゲル層67a、ゴム層67b、下部ゲル層67cを貫通する注射針の孔が開くが、上部ゲル層67aと下部ゲル層67cの孔は速やかに閉塞されるため、注射針の孔からの汚染が防止される。
(4)図4、図5の液体サンプリング装置
本発明の液体サンプリング装置は、上記した図1〜図3のインジェクションキャップを使用することで、滅菌状態でサンプリングすることができるものである。
図1〜図3のインジェクションキャップは、そのまま使用できるほか、または使用対象となるサンプリング装置のインジェクションキャップの取り付け部分の形状や大きさに応じて、形状や大きさを調整したものを使用することができる。
以下においては、特許第5449667号公報の図1の液体サンプリング装置と同じものに図3(b)のインジェクションキャップ60を使用した実施形態を説明する。
図4に示すように、サンプリング装置100は、本体部120、インジェクションキャップ60、外側キャップ140を組み合わせてなるものであり、インジェクションキャップ60のインジェクション部66のゲル66aを除いて金属製である。
図4に示すように、外形が立方体又は直方体である本体部120は、4面からなる外壁部121で外殻が形成されており、両端側にサンプリング対象となる液体を流すための管と接続できる2つの接続口122、123を有している。2つの接続口122、123の内周面には、接続する管とネジ合わせるためのネジ部が形成されていてもよい。
本体部120は、内部に2つの接続口122、123を連絡する液流路124を有しており、外壁部121の一面を貫通して、液流路124にまで繋がる液体サンプルの採取孔125を有している。
液体サンプルの採取孔125は、外壁部121の一面の中央部を貫通して突出された筒状壁126で形成されており、筒状壁126の外周面には、インジェクションキャップ60とネジ合わせるためのネジ部126aが形成されている。
筒状壁126の周囲には、インジェクションキャップ60と外側キャップ140を取り付けるための環状溝127が形成されている。環状溝127の筒状壁126が対向する周面には、外側キャップ140とネジ合わせるためのネジ部127aが形成されている。
図4に示すようにインジェクションキャップ60は、内側筒状部63が筒状壁126内にぴったりと挿入できる程度の寸法である。
図4に示すように、外側キャップ140は、円形の底部141と、底部141の中央部から突出された筒状壁142を有している。筒状壁142の外周面には、本体部のネジ部127aとネジ合わせるためのネジ部142aが形成されている。
図5に示すように、サンプリング装置100は、本体部120、インジェクションキャップ60、外側キャップ140のそれぞれがネジ合わせて取り付けられるものであり、各部品を組み合わせたとき、各部品の寸法を調整することにより、空間150が形成されるようになっている。空間150には、滅菌状態を維持するため、消毒液等を含浸させたスポンジや脱脂綿のような含浸体を充填することもできる。
<液体サンプルの採取方法>
(1)第1の液体サンプルの採取方法
図4、図5により、第1の液体サンプルの採取方法を説明する。なお、以下に示す各段階の操作は限定されるものではなく、例えば、2つ以上の段階を適宜組み合わせて1つにしたり、1つの段階を2つ以上の段階に分けたりしてもよい。
(第1段階)
図5に示す状態にて、本体部120の接続口122に1つの管入口を接続し、接続口123を別の管出口を接続する。そして、前記1つの管から、本体部の液流路124を経て、他方の管にサンプリング対象となる液体を流す。接続口122、123と管との接続方法は、液漏れがしない方法であればよく、必要に応じてアダプターやシール部材を介在させることができる。
(第2段階)
次に、本体部120から外側キャップ140を外す。これにより、インジェクションキャップ60が外部雰囲気に暴露されることになる。
(第3段階)
次に、使用済みのインジェクションキャップ60を外し、新しいインジェクションキャップ60を取り付ける。
(第4段階)
次に、インジェクションキャップ60を取り付けた状態で、そのインジェクション部66のゲル66aに、サンプリング用の注射針を本体部の液流路134に到達するまで刺し込み、サンプリング対象となる液体を採取し、注射針を引き抜く。
サンプリング後、ゲル66aのゲルは自己修復性を有しているため、ゲル66aの注射針の孔は速やかに閉塞され、注射針の孔からの汚染が防止される。このため、本発明のインジェクションキャップ60を使用したサンプリング装置100は、従来の液体サンプリング装置と比べると、無菌状態におけるサンプリング回数を増加させることができる。
(第5段階)
次に、外側キャップ140を取り付け、インジェクションキャップ60を密封状態にする。このとき、必要に応じて、空間150内に消毒液含浸体を充填する。このようにして、使用済みのインジェクションキャップ60を新しい(即ち、滅菌された)インジェクションキャップ60に取り替え、外側キャップ140で密閉状態にすることで、次回のサンプリング時まで、確実に滅菌状態を維持することができ、次回サンプリング時の菌による汚染が防止される。
なお、第3段階において、新しいインジェクションキャップ60に交換せずに、第4段階に移行してサンプリングした後、新しいインジェクションキャップ60を取り付けてもよい。
このように本発明の液体サンプリング装置を使用したサンプリング方法では、第2段階〜第5段階または第1〜第5段階を繰り返すことで、長期間、常に滅菌された状態でサンプリングすることができるようになる。なお、定期的にサンプリングするため、通常は、第2段階〜第5段階を繰り返すことになるが、本体部120と外側キャップ140がネジ合わせられて強く結合しているので、管内の圧力が高くなり、液流路124内を流れる液体の圧力によってインジェクションキャップ60が破損した場合でも、外側キャップ140により、液体が外に飛び出たりすることはない。
本発明のインジェクションキャップは、各種分野の液体サンプルをサンプリングするための液体サンプリング装置に利用することができる。
本発明のサンプリング装置は、医療分野、研究機関などにおいて滅菌状態でサンプリングするための液体サンプリング装置として利用することができるほか、各種食品製造現場の製造ラインにおけるサンプリング、ビール、清酒、焼酎などの飲料製品における発酵槽からのサンプリングなどの液体サンプリング装置に利用することができる。
1、1A、10、10A、10B、20、20A、20B、50、60、60A、60B インジェクションキャップ
6、16、26、56、66、67 インジェクション部
100 サンプリング装置
120 本体部
122,123 管接続口
124 液流路
140 外側キャップ

Claims (6)

  1. 長さ方向に貫通孔を有している筒状本体部と、前記筒状本体部の貫通孔内に注射針を差し込んでサンプリングするためのインジェクション部を有するインジェクションキャップであって、
    前記インジェクション部が、前記貫通孔内にサンプリング時における注射針により形成される差し込み孔を自己修復できる自己修復性ゲルを含むものが充填されたものである、インジェクションキャップ。
  2. 筒状本体部となる外側筒状部と内側筒状部を有しており、
    前記外側筒状部が円形の底部から突き出されたもので、前記内側筒状部が前記底部の中央部を貫通して突き出されたものであり、
    前記内側筒状部の内部に注射針を差し込んでサンプリングするためのインジェクション部を有しているインジェクションキャップであって、
    前記インジェクション部が、前記内側筒状部の内部にサンプリング時における注射針により形成される差し込み孔を自己修復できる自己修復性ゲルを含むものが充填されたものである、インジェクションキャップ。
  3. 前記インジェクション部が、ゴム層が厚さ方向両側からと上部ゲル層と下部ゲル層で挟み込まれてなるものである、
    前記ゲル層の上部ゲル層がサンプリング時に最初に注射針と接触する位置に配置されている、請求項1または2記載のインジェクションキャップ。
  4. 前記自己修復性ゲルが、β−シクロデキストリンとアダマンタンの包接化合物である、請求項1〜3のいずれか1項記載のインジェクションキャップ。
  5. 前記筒状本体部が、他部材に接続するためのねじ部を有しているものである、請求項1〜4のいずれか1項記載のインジェクションキャップ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載のインジェクションキャップを備えた、滅菌状態でサンプリングするための液体サンプリング装置。
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