JP2018118623A - ブレーキストロークセンサの故障検出装置 - Google Patents

ブレーキストロークセンサの故障検出装置 Download PDF

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悠 渡辺
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Abstract

【課題】ブレーキストロークセンサの固着のみならず特性異常についても、複雑なロジックを要することなく正確に検出できるブレーキストロークセンサの故障検出装置を提供する。【解決手段】ブレーキペダル5が踏込み操作されると(S1がYes)、ストップランプスイッチ13のONタイミングでのブレーキストロークセンサ12の出力電圧Aを読み込み(S2,3)、次いでクルーズコントロールスイッチ14のONタイミングでのブレーキストロークセンサ12の出力電圧Bを読み込む(S4,5)。出力電圧A,Bの差ΔABが0の場合にはブレーキストロークセンサ12の固着判定を下し(S6,7)、差ΔABが正常範囲を逸脱している場合にはブレーキストロークセンサ12の特性異常判定を下す(S9,10)。【選択図】図4

Description

本発明は、車両のブレーキペダルの操作ストロークを検出するブレーキストロークセンサの故障検出装置に関する。
ブレーキペダルに関する故障検出装置として、例えば特許文献1に記載の技術では、ブレーキストロークセンサの出力電圧とブレーキスイッチのONタイミングとの間の相関性に着目し、双方の比較に基づきブレーキスイッチの異常を判定している。そこで、当該技術を応用して、ブレーキスイッチのONタイミングに基づきブレーキストロークセンサの故障を検出することが考えられる。具体的には、ブレーキスイッチのONタイミングでブレーキストロークセンサは所定の電圧を出力しているため、正常時とは異なる出力電圧の場合にはブレーキストロークセンサが故障していると見なせる。
しかしながら、上記のような手法ではブレーキストロークセンサが固着したときの故障しか判定できない。ブレーキペダルが踏み込まれたとき、ブレーキペダルの操作ストロークは基準位置から最大踏込み位置まで所定の傾きで増加し、それに応じてブレーキストロークセンサの出力電圧も所定の傾きで増加する。このような出力電圧の増加が所期の特性からずれる所謂特性異常も、ブレーキストロークセンサの故障の1つである。このため、特性異常の故障検出を義務付けた法規も存在するが、このような要求に上記手法では対応できない。
そこで、ブレーキストロークセンサの特性異常を検出する従来の手法としては、走行中の車両を減速させたときのブレーキ系の油圧変化や車両が受ける減速G等に基づき車両の減速状態を推定した上で、減速状態に基づきブレーキ操作中と見なしたときのブレーキストロークセンサの出力電圧と、ブレーキ操作中でないと見なしたときのブレーキストロークセンサの出力電圧とを差に基づき、特性異常の有無を判定していた。
特開2012−96631号公報
しかしながら、車両の減速状態は種々の要件が影響するため正確には推定できず、必然的に減速状態に基づく故障判定に関しても正確な検出が困難であり、しかも、減速状態の推定処理には非常に複雑なロジックを要するという問題があった。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ブレーキストロークセンサの固着のみならず特性異常についても、複雑なロジックを要することなく正確に検出することができるブレーキストロークセンサの故障検出装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明のブレーキストロークセンサの故障検出装置は、ブレーキ操作に応じた車両のストップランプの点灯制御に利用され、ブレーキペダルの操作ストロークの増減に伴い所定のタイミングでON・OFFされるストップランプスイッチと、ブレーキ操作に応じた前記車両のクルーズコントロール制御の解除に利用され、前記ブレーキペダルの操作ストロークの増減に伴い、前記ストップランプスイッチのON・OFFタイミングに対して相前後する所定のタイミングでON・OFFされるクルーズコントロールスイッチと、前記ブレーキペダルの操作ストロークに対応して出力を変化させるブレーキストロークセンサと、前記ストップランプスイッチのON・OFFタイミング及び前記クルーズコントロールスイッチのON・OFFタイミングでの前記ブレーキストロークセンサの出力の差を算出し、該算出した差が、前記ブレーキストロークセンサの正常時の差に基づき予め設定された正常範囲を逸脱した場合に、該ブレーキストロークセンサの特性異常判定を下す故障判定手段とを備えたことを特徴とする。
このように構成したブレーキストロークセンサの故障検出装置によれば、ブレーキストロークセンサの特性異常が発生すると、ストップランプスイッチ及びクルーズコントロールスイッチのON・OFFタイミングでの出力の差が増減するため、その差が正常範囲を逸脱している場合にはブレーキストロークセンサの特性異常と断定可能となる。そして特性異常を判定するには、ストップランプスイッチ及びクルーズコントロールスイッチのON・OFFタイミングでのブレーキストロークセンサの出力を特定した上で、その差を正常範囲と比較するだけのため、非常に簡単な処理で実現可能となる。
その他の態様として、前記故障判定手段が、前記ブレーキストロークセンサの出力の差が0であるときに、該ブレーキストロークセンサの固着判定を下すことが好ましい(請求項2)。
この態様によれば、ストップランプスイッチとクルーズコントロールスイッチとのON・OFFタイミング間で、操作ストロークと共に増減するはずのブレーキストロークセンサの出力が増減しない場合には、ブレーキストロークセンサの固着と断定可能となる。そして、このように特性異常の判定のために特定した出力を固着判定にも利用しているため、差が0か否かを判定する簡単な処理を追加するだけで、固着判定も可能となる。
その他の態様として、前記故障判定手段が、前記ブレーキペダルの操作ストロークの増加に伴って前記ストップランプスイッチ及び前記クルーズコントロールスイッチが相前後してONされたときの前記ブレーキストロークセンサの出力の差に基づき前記特性異常を判定することが好ましい(請求項3)。
この態様によれば、操作ストロークの増加に伴ってストップランプスイッチ及びクルーズコントロールスイッチが相前後してONされたときのブレーキストロークセンサの出力の差に基づき特性異常が判定される。
その他の態様として、前記故障判定手段が、前記ブレーキペダルの操作ストロークの減少に伴って前記ストップランプスイッチ及び前記クルーズコントロールスイッチが相前後してOFFされたときの前記ブレーキストロークセンサの出力の差に基づき前記特性異常を判定することが好ましい(請求項4)。
この態様によれば、操作ストロークの減少に伴ってストップランプスイッチ及びクルーズコントロールスイッチが相前後してOFFされたときのブレーキストロークセンサの出力の差に基づき特性異常が判定される。
その他の態様として、前記ストップランプスイッチと前記クルーズコントロールスイッチとをアセンブリ化することが好ましい(請求項5)。
この態様によれば、ストップランプスイッチ及びクルーズコントロールスイッチがアセンブリ化されているため、操作ストロークの増減に伴うストップランプスイッチのON・OFFタイミングとクルーズコントロールスイッチのON・OFFタイミングとの関係が、各部品の組付誤差の影響を受けることなく定まり、高い精度で特性異常を判定可能となる。
本発明のブレーキストロークセンサの故障検出装置によれば、ブレーキストロークセンサの固着のみならず特性異常についても、複雑なロジックを要することなく正確に検出することができる。
実施形態のブレーキストロークセンサが組み付けられたブレーキペダルユニットを示す断面図である。 ブレーキ操作に応じたストップランプスイッチ及びクルーズコントロールスイッチのON・OFF状態を示す説明図である。 実施形態のブレーキストロークセンサの故障検出装置を示す制御ブロック図である。 故障判定ECUが実行する故障判定ルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明を具体化したブレーキストロークセンサの故障検出装置の一実施形態を説明する。
図1は本実施形態のブレーキストロークセンサが組み付けられたブレーキペダルユニットを示す断面図である。
本実施形態の車両は、走行用動力源としてエンジン及びモータを搭載したハイブリッド車両であり、運転席に着座した運転者の足元にブレーキペダルユニット1が設けられている。ダッシュボード2の車室内3側に固定されたマスタシリンダブラケット4には、ブレーキペダル5の上端が回動軸6により回動可能に軸支され、ブレーキの非操作時には、リターンスプリング7により図中に実線で示す基準位置に保持されている。そして、運転者のブレーキ操作によりブレーキペダル5の下部が踏込まれると、ブレーキペダル5は車両前方側に回動し、ブレーキ操作が中止されるとリターンスプリング7により基準位置に戻される。
ダッシュボード2を挟んだエンジンルーム8側でマスタシリンダブラケット4にはマスタシリンダ9が固定され、マスタシリンダ9はダッシュボード2を貫通するプッシュロッド10を介してブレーキペダル5の回動軸6より若干下側位置に連結されている。ブレーキ操作に伴いブレーキペダル5が基準位置から回動すると、マスタシリンダ9内に配設された図示しないピストンがプッシュロッド10の先端で押圧されて原位置から車両前方側に摺動する。これによりマスタシリンダ9内のブレーキフルードが加圧され、発生した油圧により車両の各輪に備えられた図示しないブレーキ装置が作動して制動力を発生させる。またブレーキ操作の中止によりブレーキペダル5が基準位置に戻されると、マスタシリンダ9内のピストンは図示しないリターンスプリングにより原位置に復帰し、ブレーキ装置への油圧伝達が中止される。
以上のように構成されたブレーキペダル5の操作ストロークは、ブレーキストロークセンサ12により検出される。ブレーキストロークセンサ12はエンジンルーム8内でダッシュボード2に固定されており、その検出ロッド12aの先端はダッシュボード2を貫通してブレーキペダル5の上下方向の中間位置に連結されている。ブレーキ操作に伴うブレーキペダル5の回動に応じて検出ロッド12aが出没し、ブレーキペダル5の基準位置から最大踏込み位置までの操作ストロークに対応してブレーキストロークセンサ12の出力電圧が変化し、後述するように、その検出情報が車両に搭載された走行用のモータの回生制御に利用される。
また、ブレーキペダル5の操作は、ストップランプスイッチ13及びクルーズコントロールスイッチ14により検出される。ストップランプスイッチ13の検出情報は、車両後部に設けられたストップランプ25(図3に示す)のブレーキ操作に応じた点灯制御のために利用され、クルーズコントロールスイッチ14の検出情報は、ブレーキ操作に応じたクルーズコントロール制御の解除のために利用される。ストップランプスイッチ13とクルーズコントロールスイッチ14とは、ペダルスイッチ15としてアセンブリ化されてブラケット16を介してブレーキペダルユニット1に組み付けられており、以下、その詳細を説明する。
図2はブレーキ操作に応じたストップランプスイッチ13及びクルーズコントロールスイッチ14のON・OFF状態を示す説明図であり、図中の下段にペダルスイッチ15の構成を模式的に示している。
ペダルスイッチ15のケーシング17内には、軸線L方向に摺動可能かつ軸線Lを中心として回転規制された状態で可動子18が配設されている。ブレーキペダル5の基準位置では、図1及び図2に第1作動状態として示すように、ブレーキペダル5の一側が可動子18の先端を押圧してケーシング17内に没入させている。そして、ブレーキペダル5が踏み込まれると、ブレーキペダル5は回動に伴って可動子18の先端から離間し、図2に第2作動状態として示すように、図示しないリターンスプリングにより可動子18は突出方向に摺動して先端をケーシング17内から突出させ、最大踏込み位置では、図2に示す第3作動状態に切り換えられる。
ケーシング17内において、可動子18の外周面の周方向一側には可動接点13aが設けられ、この可動接点13aと対応するようにケーシング17の内周面には固定接点13bが設けられ、これらの可動接点13a及び固定接点13bによりストップランプスイッチ13が構成されている。可動子18の摺動に応じて、可動接点13aは弾性をもって先端を固定接点13bに接触または離間させ、ストップランプスイッチ13は接触時にONされ、離間時にOFFされる。
同様に、可動子18の外周面の周方向他側には可動接点14aが設けられ、この可動接点14aと対応するようにケーシング17の内周面には固定接点14bが設けられ、これらの可動接点14a及び固定接点14bによりクルーズコントロールスイッチ14が構成されている。クルーズコントロールスイッチ14のON・OFF設定は上記ストップランプスイッチ13とは逆であり、可動子18の摺動に応じて、可動接点14aは弾性をもって先端を固定接点14bに接触または離間させ、クルーズコントロールスイッチ14は接触時にOFFされ、離間時にONされる。
なお、各スイッチ13,14のON・OFF状態は便宜上のものであり、これを逆に設定した場合等も本発明は含むものとする。
ブレーキペダル5の基準位置において、ストップランプスイッチ13の可動接点13aは固定接点13bから離間し、クルーズコントロールスイッチ14の可動接点14aは固定接点14bに接触している。このためストップランプスイッチ13及びクルーズコントロールスイッチ14は共にOFFされている(第1作動状態)。
ブレーキペダル5が踏み込まれるとケーシング17内で可動子18が突出方向に摺動し、次第に操作ストロークが増加してA位置に達すると、まずストップランプスイッチ13の可動接点13aが固定接点13bに接触し、ストップランプスイッチ13がONに切り換えられる(第2作動状態)。さらに操作ストロークが増加してB位置に達すると、クルーズコントロールスイッチ14の可動接点14aが固定接点14bから離間し、クルーズコントロールスイッチ14がONに切り換えられ、この状態が最大踏込み位置まで維持される(第3作動状態)。
以上はブレーキペダル5の踏込み操作時であるが、踏込み後の解除時は逆の過程を辿って、各スイッチ13,14のON・OFF状態が切り換えられる。上記第3作動状態から操作ストロークが次第に減少してB位置に達すると、まずクルーズコントロールスイッチ14の可動接点14aが固定接点14bに接触し、クルーズコントロールスイッチ14がOFFに切り換えられる(第2作動状態)。さらに操作ストロークが減少してA位置に達すると、ストップランプスイッチ13の可動接点13aが固定接点13bから離間し、ストップランプスイッチ13がOFFに切り換えられる(第1作動状態)。
このように操作ストロークの増減に応じて、ストップランプスイッチ13及びクルーズコントロールスイッチ14が相前後する所定のタイミングでONまたはOFFされるのであるが、ここで重要な事項は、両スイッチ13,14がペダルスイッチ15としてアセンブリ化されている点である。
即ち、ブレーキペダル5とペダルスイッチ15とは別部品であるため、ブレーキペダル5がペダルスイッチ15の可動子18を押圧することで定まる基準位置は相互間の組付誤差の影響を受け、結果として基準位置からA位置やB位置までの操作ストロークには僅かであってもバラツキが生じる。これに対してA位置とB位置との間の操作ストロークは、アセンブリ化されたペダルスイッチ15内の各接点13a,13b,14a,14bの位置関係により定まるものであり、組付誤差の影響を受けることなく所定の値として確定されている。詳細は後述するが本実施形態では、このような組付誤差の影響を受けないA位置及びB位置でのブレーキストロークセンサ12の出力電圧の差に基づき特性異常を判定しているが故に、高い判定精度を実現可能となっている。
図3は本実施形態のブレーキストロークセンサ12の故障検出装置を示す制御ブロック図である。
車両の総合的な制御は車両ECU21により実行され、この車両ECU21の下位の制御ユニットであるエンジンECU22によりエンジンの運転制御が実行され、モータECU23によりモータの運転制御が実行され、故障判定ECU24によりブレーキストロークセンサ12等の故障検出が実行される。各ECU21〜24は、それぞれ入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央演算処理装置(CPU)等から構成されている。
車両ECU21の入力側には、図示しないアクセル開度APSを検出するアクセル開度センサ、車速Vを検出する車速センサ、エンジン回転速度Neやモータ回転速度Nmを検出する回転速度センサ、走行バッテリのSOC(充電率:State Of Charge)を検出するバッテリモニタリングユニット等の各種センサ類が接続されると共に、上記したブレーキストロークセンサ12、クルーズコントロールスイッチ14及び故障判定ECU24が接続されている。また車両ECU21の出力側には、エンジンECU22及びモータECU23が接続されている。
車両ECU21は、アクセル開度APSや車速V等から求めた車両走行に要する要求トルクに基づき、エンジンECU22及びモータECU23に指令信号を出力し、適宜エンジンやモータを運転させて車両を走行させる。
また車両ECU21は、ブレーキペダル5が踏込み操作されると、ブレーキストロークセンサ12の出力電圧に応じて負側の要求トルクを設定し、その要求トルクに基づきモータを回生制御するようにモータECU23に指令信号を出力する。モータにより回生された電力は走行バッテリに充電され、後のモータ走行に有効利用される。
また車両ECU21は、運転者により設定された目標車速に基づきクルーズコントロール制御を実行し、目標車速と実車速との偏差に基づきエンジンやモータの出力を制御して目標車速を維持する。そして、クルーズコントロール制御中に運転者によりブレーキ操作が行われると、その事態をクルーズコントロールスイッチ14からのON信号に基づき認識してクルーズコントロール制御を解除する。
また、ストップランプスイッチ13は車両のストップランプ25と接続され、ブレーキ操作に応じてストップランプスイッチ13がONされると、ストップランプ25が点灯するようになっている。
一方、故障判定ECU24の入力側には、ブレーキストロークセンサ12、ストップランプスイッチ13及びクルーズコントロールスイッチ14が接続され、出力側には、ブレーキストロークセンサ12等の故障報知のための警告灯26が接続されている。
例えば故障判定ECU24は、故障判定処理として、ブレーキ操作されたときのストップランプスイッチ13とクルーズコントロールスイッチ14とのONタイミングを比較する。相互のONタイミングが正常時と相違する場合には故障判定を下し、警告灯26を点灯表示すると共に、故障内容を示す故障コードを車両ECU21に出力し、車両ECU21は入力された故障コードを自己の記憶装置に保存する。警告灯26の点灯表示により運転者が車両の修理を促され、車両を持ち込んだ修理工場では車両ECU21から読み取った故障コードが修理に役立てられる。
ところで、[背景技術]で述べたように、特許文献1の技術を応用して、ブレーキスイッチのONタイミングに基づきブレーキストロークセンサの故障を検出した場合、固着判定はできても特性異常は判定できず、また、車両の減速状態を推定してブレーキストロークセンサの特性異常を検出する従来手法では、正確な故障検出が困難な上に、非常に複雑なロジックを要するという問題がある。
以上の不具合を鑑みて本発明者は、ブレーキ操作時のストップランプスイッチ13とクルーズコントロールスイッチ14とのONタイミングの相違に着目した。このONタイミングの相違は、本来は上記のようにスイッチ同士の相互診断のために設定されたものであるが、ブレーキペダル5の踏込み時には、ストップランプスイッチ13のONから所定の間隔をおいてクルーズコントロールスイッチ14がONし、それぞれのONタイミングは所定の操作ストロークに定まっている。
そして、操作ストロークの増加に応じてブレーキストロークセンサ12の出力電圧は増加することから、2つのONタイミングにおいて、正常なブレーキストロークセンサ12からは操作ストロークと対応する定まった電圧A,Bが出力される。これらの出力電圧A,Bの差ΔABは、2つのONタイミング間で出力電圧が増加したときの傾きと相関し、この傾きが正常時から増減することはブレーキストロークセンサ12の特性異常を意味する。
特性異常が発生すると必然的に差ΔA,Bも増減することから、上記した正常時の電圧A,Bから求めた差ΔABを中心とする所定の範囲を正常範囲として予め設定し、その正常範囲を差ΔABが逸脱した場合、即ち差ΔABが正常範囲の上限を超えるか或いは正常範囲の下限を下回った場合には、ブレーキストロークセンサ12の特性異常と断定できる。
またブレーキペダル5の踏込み後の解除時にも、操作ストロークの減少に伴ってストップランプスイッチ13及びクルーズコントロールスイッチ14が相前後してOFFされる。そして、クルーズコントロールスイッチ14のOFFタイミングで踏込み時と同一の出力電圧Bが得られ、その後のストップランプスイッチ13のOFFタイミングで踏込み時と同一の出力電圧Aが得られるため、それらの出力電圧A,Bに基づきブレーキストロークセンサ12の特性異常を判定することもできる。
以上の知見に基づき本実施形態では、故障判定ECU24によりブレーキストロークセンサ12の特性異常を判定している。ブレーキペダル5の踏込み時(ONタイミング)と解除時(OFFタイミング)との双方で重複して出力電圧A,Bを特定する必要は必ずしもないため、以下、ブレーキペダル5の踏込み時に出力電圧A,Bを特定する場合について説明する。無論本発明は、踏込み時のみならず解除時に出力電圧A,Bを特定する場合も含む。
図4は故障判定ECU24が実行する故障判定ルーチンを示すフローチャートであり、故障判定ECU24は車両の走行中に当該ルーチンを所定の制御インターバルで実行している。当該ルーチンを実行するときの故障判定ECU24が、本発明の故障判定手段として機能する。
まず、ステップS1でブレーキペダル5が踏込み操作されたか否かを判定し、No(否定)の時には一旦ルーチンを終了する。そして、踏込み操作に基づきステップS1でYes(肯定)の判定を下すと、ステップS2に移行してストップランプスイッチ13がONされたか否かを判定し、判定がYesになると、ステップS3でブレーキストロークセンサ12の出力電圧を出力電圧Aとして読み込む。
続くステップS4では、クルーズコントロールスイッチ14がONされたか否かを判定し、判定がYesになると、ステップS5でブレーキストロークセンサ12の出力電圧を出力電圧Bとして読み込む。次いで、ステップS6で出力電圧A,Bの差ΔAB(=B−A)が0であるか否かを判定し、YesのときにはステップS7に移行する。
ストップランプスイッチ13のONからクルーズコントロールスイッチ14のONまでの間に、ブレーキペダル5の操作ストロークと共にブレーキストロークセンサ12の出力電圧は増加しているはずであり、それにも拘わらず出力電圧が増加しない(A=B)ことは、ブレーキストロークセンサ12が固着により故障していると断定できる。よって、ステップS7ではブレーキストロークセンサ12の固着判定を下して、固着を示す故障コードを車両ECU21に出力し、続くステップS8で警告灯26を点灯表示した後にルーチンを終了する。
またステップS6の判定がNoのときにはステップS9に移行し、差ΔABが正常範囲を逸脱しているか否かを判定する。ステップS9の判定がNoのときにはそのままルーチンを終了し、判定がYesのときにはステップS10に移行する。
上記のように差ΔABが正常範囲を逸脱している場合には、出力電圧が増加したときの傾きが正常時とは異なり、ブレーキストロークセンサ12の特性異常であると断定できる。よって、ステップS10ではブレーキストロークセンサ12の特性異常判定を下して、特性異常を示す故障コードを車両ECU21に出力し、続くステップS8で警告灯26を点灯表示した後にルーチンを終了する。
以上のように本実施形態のブレーキストロークセンサ12の故障検出装置によれば、ブレーキストロークセンサ12の特性異常が発生すると、ストップランプスイッチ13及びクルーズコントロールスイッチ14のONタイミングでの出力電圧A,Bの差ΔABが増減することに着目し、差ΔABが正常範囲を逸脱している場合に特性異常の判定を下している。
そして特性異常を判定するためには、ストップランプスイッチ13及びクルーズコントロールスイッチ14のONタイミングでのブレーキストロークセンサ12の出力電圧A,Bを特定した上で、その差ΔABを正常範囲と比較するだけのため、非常に簡単な処理により実現できる。結果として本実施形態によれば、複雑なロジックを要することなく、ブレーキストロークセンサ12の特性異常を正確に検出することができる。
加えて、双方のONタイミング間で操作ストロークと共に増加するはずの出力電圧が増加しない(A=B)場合に、ブレーキストロークセンサ12の固着判定を下している。このように、特性異常の判定のために特定した出力電圧A,Bを固着判定にも利用しているため、差ΔABが0か否かを判定する簡単な処理を追加するだけで、ブレーキストロークセンサ12の固着も判定できるという別の効果も得られる。
一方、上記のようにストップランプスイッチ13及びクルーズコントロールスイッチ14はペダルスイッチ15としてアセンブリ化されており、その内部の各接点13a,13b,14a,14bの位置関係により定まるA位置とB位置との間の操作ストロークを、ブレーキストロークセンサ12の出力電圧A,Bの差ΔABとして算出し、その差ΔABに基づきブレーキストロークセンサ12の特性異常を判定している。例えば、基準位置からA位置やB位置までの操作ストローク等に基づき特性異常を判定した場合には、各部品の組付誤差の影響を受けることになるが、このような組付誤差の影響を受けることなく高い精度でブレーキストロークセンサ12の特性異常を判定することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、ハイブリッド車両に搭載したブレーキストロークセンサ12の故障検出装置に具体化したが、適用する車両の種別はこれに限るものではなく、エンジンを動力源としたエンジン車両、或いはモータを動力源としたモータ車両に搭載されたブレーキストロークセンサ12の故障検出装置として具体化してもよい。
また上記実施形態では、出力電圧A,Bの差ΔABが0であるか否かに基づきブレーキストロークセンサ12の固着を判定したが、その手法はこれに限るものではない。例えば特許文献1に記載のように、ストップランプスイッチ13またはクルーズコントロールスイッチ14の何れか一方のONタイミングに基づきブレーキストロークセンサ12の固着を判定してもよい。
また上記実施形態では、ストップランプスイッチ13とクルーズコントロールスイッチ14とをペダルスイッチ15としてアセンブリ化し、これにより上記した判定精度に関する効果を得ているが、必ずしもアセンブリ化する必要はなく双方を別部品としてもよい。
また上記実施形態では、ブレーキペダル5の踏込み時に得られたブレーキストロークセンサ12の出力電圧A,Bに基づき特性異常を判定したが、これに限るものではない。例えばブレーキペダル5の踏込み後の解除により操作ストロークが減少しているときに、各スイッチ13,14のOFFタイミングで出力電圧A,Bを特定してもよい。この場合の処理内容は上記実施形態と同様であるため重複する説明はしないが、全く同一の作用効果を得ることができる。また、ブレーキペダル5の踏込み時及び解除時に特定したそれぞれ1組の出力電圧A,Bをそれぞれ平均化し、平均後の出力電圧A,Bから差ΔABを算出してもよい。
また上記実施形態では、ブレーキストロークセンサ12の出力電圧をモータの回生制御に利用したが、その用途はこれに限るものではない。例えば、衝突回避のための急ブレーキ時にブレーキ回路の油圧を機械的に上昇させて運転者のブレーキ操作を補うブレーキアシスト機能を備えた車両が実用化されているが、このような車両において、急ブレーキを検出するためにブレーキストロークセンサ12の出力を利用してもよい。
5 ブレーキペダル
12 ブレーキストロークセンサ
13 ストップランプスイッチ
14 クルーズコントロールスイッチ
24 故障判定ECU(故障判定手段)
25 ストップランプ

Claims (5)

  1. ブレーキ操作に応じた車両のストップランプの点灯制御に利用され、ブレーキペダルの操作ストロークの増減に伴い所定のタイミングでON・OFFされるストップランプスイッチと、
    ブレーキ操作に応じた前記車両のクルーズコントロール制御の解除に利用され、前記ブレーキペダルの操作ストロークの増減に伴い、前記ストップランプスイッチのON・OFFタイミングに対して相前後する所定のタイミングでON・OFFされるクルーズコントロールスイッチと、
    前記ブレーキペダルの操作ストロークに対応して出力を変化させるブレーキストロークセンサと、
    前記ストップランプスイッチのON・OFFタイミング及び前記クルーズコントロールスイッチのON・OFFタイミングでの前記ブレーキストロークセンサの出力の差を算出し、該算出した差が、前記ブレーキストロークセンサの正常時の差に基づき予め設定された正常範囲を逸脱した場合に、該ブレーキストロークセンサの特性異常判定を下す故障判定手段と
    を備えたことを特徴とするブレーキストロークセンサの故障検出装置。
  2. 前記故障判定手段は、前記ブレーキストロークセンサの出力の差が0であるときに、該ブレーキストロークセンサの固着判定を下す
    ことを特徴とする請求項1に記載のブレーキストロークセンサの故障検出装置。
  3. 前記故障判定手段は、前記ブレーキペダルの操作ストロークの増加に伴って前記ストップランプスイッチ及び前記クルーズコントロールスイッチが相前後してONされたときの前記ブレーキストロークセンサの出力の差に基づき前記特性異常を判定する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のブレーキストロークセンサの故障検出装置。
  4. 前記故障判定手段は、前記ブレーキペダルの操作ストロークの減少に伴って前記ストップランプスイッチ及び前記クルーズコントロールスイッチが相前後してOFFされたときの前記ブレーキストロークセンサの出力の差に基づき前記特性異常を判定する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のブレーキストロークセンサの故障検出装置。
  5. 前記ストップランプスイッチと前記クルーズコントロールスイッチとがアセンブリ化された
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のブレーキストロークセンサの故障検出装置。
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