(本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1の構成等)
図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう。)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。これらは、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどであればよい。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の可変表示とは、複数種類の特別図柄を更新表示などにより変動させる(変動可能に表示する)ことである(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。可変表示の最後には、表示結果(可変表示結果)として所定の特別図柄が停止表示(導出表示などともいう)される(後述の他の可変表示についても同じ)。
なお、以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図の特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図の特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。
画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。一例として、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)が行われる。
画像表示装置5の画面上には、表示エリア5HL、5HRが配置されている。表示エリア5HLでは、実行が保留されている第1特図ゲームに対応する第1保留表示画像(ここでは、丸の画像)を表示する。表示エリア5HRでは、実行が保留されている第2特図ゲームに対応する第2保留表示画像(ここでは、丸の画像)を表示する。なお、特図ゲームの保留数は、特図保留記憶数ともいう。特に、第1特図ゲームの保留数を、第1特図保留記憶数という。第2特図ゲームの保留数を、第2特図保留記憶数という。第1保留表示画像の数により、第1特図保留記憶数が示され、第2保留表示画像の数により、第2特図保留記憶数が示される。
なお、画像表示装置5は、各種の演出画像などを表示し、この実施の形態では、特に、デモ画面(図24などを参照)などを表示し、また、現在の音量を示す音量画像VLなども表示する。
また、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとはそれぞれ、複数のLEDを含んで構成され、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを表示する。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。
普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、第1始動口スイッチ22A(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される(このときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。)。
普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81(図2参照)によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、例えば、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が普通入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、第2始動口スイッチ22B(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される(このときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。)。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、大入賞口扉用となるソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(例えば、通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される。このときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)の可変表示を行う。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)ともいう。
普図ゲームは、遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて実行される。遊技球が通過ゲート41を通過したときには、図2のゲートスイッチ21がオンになり、これにより当該遊技球の通過が検出される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、図示しない振動ユニットを内部に備える。振動ユニットの振動は、スティックコントローラ31Aを介して、スティックコントローラ31Aを把持する遊技者に伝えられる。スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作(動作)を検知する傾倒方向センサユニットと、振動ユニットを振動させる各種回路とを含んで構成されたコントローラセンサユニット35A(図2参照)が設けられている。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作(動作)を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。なお、プッシュボタン31Bに対応して、プッシュボタン31Bへの操作を検知するプッシュセンサ35B(図2参照)も設けられる。
遊技機用枠3の左下部位置には、演出の実行時に出力される演出音(効果音、BGM、歌などを含む。)の音量を変更するための音量ボタン31Cが設けられている。なお、音量ボタン31Cに対応して、音量ボタン31Cへの操作を検知する音量ボタンセンサ35C(図2参照)も設けられる。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行(特図ゲーム、普図ゲームの実行など)を制御する機能(演出制御基板12に向けて演出制御コマンドを送信する機能を含む。)を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
一例として、CPU103がROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、主基板11の機能(遊技の進行の制御)を実現する。このとき、ROM101が記憶する各種データ(変動パターンや各種の決定テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号が入力される入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技媒体が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される演出制御コマンドは、中継基板15によって中継される。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて各種の演出(飾り図柄の可変表示を含む。)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御用CPU120がROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、演出制御基板12の機能(演出の実行)を実現する。このとき、ROM121が記憶する各種データ(演出制御パターンに用いるデータや各種の決定テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に基づき、画像表示装置5において表示する演出画像の映像信号を出力し、画像表示装置5に演出画像を表示する。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などが搭載されていればよい。
乱数回路124は、演出動作を制御するときに使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
音声制御基板13は、演出制御基板12からの効果音信号に基づき、スピーカ8L、8Rから音声(効果音信号が指定する音声)を出力させる機能を有する。
ランプ制御基板14は、演出制御基板12からの電飾信号に基づき、遊技効果ランプ9の点灯/消灯駆動(電飾信号が示す駆動内容による点灯/消灯)を行う機能を有する。
画像表示装置5は、液晶パネル、ELパネルなどからなる表示パネルと、当該表示パネルを駆動するドライバ回路などを備える。表示制御部123からI/O125を介して画像表示装置5に供給された映像信号は、前記ドライバ回路に入力される。ドライバ回路は、当該映像信号が表す画像を表示パネルに表示させる。これによって、画像表示装置5には、各種の演出画像などが表示されることになる。
コントローラセンサユニット35Aは、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為(傾動操作)を検出し、検出した操作行為に応じた操作検出信号を演出制御基板12に供給する。また、コントローラセンサユニット35Aは、演出制御基板12(演出制御用CPU120)から制御信号が供給されると、スティックコントローラ31A内の振動ユニットを振動させる。
プッシュセンサ35Bは、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為(押下操作)を検出し、検出した操作行為を示す操作検出信号を演出制御基板12に供給する。
音量ボタンセンサ35Cは、音量ボタン31Cに対する遊技者の操作行為(2つのボタンのいずれかを押圧する操作)を検出し、検出した操作行為を示す操作検出信号を演出制御基板12に供給する。
(遊技の進行や演出の進行など)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドルへの遊技者による回転操作により、遊技媒体(遊技球)が遊技領域に向けて発射される。
遊技領域を流下した遊技球が通過ゲート41を通過したときには、普図ゲーム(普通図柄の可変表示)が開始される。なお、すでに他の普図ゲームが実行されている、下記の開放制御中など、普図ゲームを開始できないときには、4つなどを上限として普図ゲームの実行は保留される。保留された普図ゲームは、開始可能になったときに開始される。
普図ゲームで停止表示される可変表示結果には、普図当り図柄(例えば、「7」などの普図)と、普図ハズレ図柄(例えば、「−」などの普図)と、がある。普図当り図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「普図当り」のときである。普図ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「普図ハズレ」のときである。
「普図当り」のときには、普通可変入賞球装置6Bの可動翼片を所定期間傾動位置とする開放制御(第2始動入賞口が開放状態になる。)が行われる。
遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入したときには、第1特図ゲームが開始される。また、遊技球が、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入したときには、第2特図ゲームが開始される。なお、すでに他の特図ゲームが実行されている、後述の大当り遊技状態に制御されているときなど、特図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、4つなどを上限として特図ゲームの実行は保留される。保留された特図ゲームは、開始条件の成立により実行される。
特図ゲームで停止表示される可変表示結果には、大当り図柄(例えば、「3」、「7」などの特図)と、ハズレ図柄(例えば、「−」などの特図)と、がある。大当り図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「大当り」のときである。ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「ハズレ」のときである。
第1特図ゲーム又は第2特図ゲームの可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)のときには、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される。可変表示結果が「ハズレ」のときには、大当り遊技状態には制御されない。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間)の経過タイミングと、所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。このような開放状態をラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)という。大当り遊技状態では、当該ラウンド遊技が、所定の上限回数(例えば「15回」)に達するまで繰返し実行される(ラウンド遊技以外の期間では、大入賞口が閉鎖する。)。
「大当り」には、「非確変」、「確変」という大当り種別が設定されている。大当り種別が「非確変」のときには、「3」の大当り図柄が停止表示される。大当り種別が「確変」のときには、「7」の大当り図柄が停止表示される。
なお、大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」を「非確変大当り」ということがある。また、「確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」ということがある。また、「非確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」ということがある。
確変大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御される。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されるまで継続する。確変状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である。
確変大当り遊技状態又は非確変大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間(可変表示の期間)が通常状態よりも短くなる時短状態に制御される。時短状態は、所定回数(この実施の形態では、100回)の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の終了条件が先に成立するまで、継続する。時短状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である。
なお、時短状態では、通常状態などの時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させる。例えば、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図の可変表示の期間であり、普図変動時間ともいう。)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御などにより、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。このような制御は、高開放制御(「時短制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、遊技状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態となる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の有利状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
時短状態は、「高ベース」などともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース」「非時短状態」などともいわれる。確変状態は、「高確」などともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確」、「非確変」などともいわれる。確変状態及び時短状態になっているときの遊技状態は、「高確高ベース」などともいわれる。確変状態となっているが時短状態になっていないときの遊技状態は、「高確低ベース」などともいわれる。確変状態となっていないが時短状態になっているときの遊技状態は、「低確高ベース」などともいわれる。通常状態は、「低確低ベース」などともいわれる。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示(これも演出の一種である。)が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて可変表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるときには、飾り図柄の可変表示の表示結果(可変表示結果)となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)が停止表示(導出表示)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様などのことである。
また、この実施の形態では、可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。リーチ演出として、演出態様がそれぞれ異なるノーマルリーチ、スーパーリーチA(ノーマルリーチから発展する)、及び、スーパーリーチB(ノーマルリーチから発展する)が用意されている。この実施の形態では、大当り期待度は、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチ(スーパーリーチに発展しないノーマルリーチ)の順で高い。
大当り期待度は、例えば、特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となる割合であり、ここでは、飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる割合でもある。
この実施の形態では、飾り図柄の可変表示の実行中にプレミア演出や柄演出などが実行される。プレミア演出は、「大当り」時にスーパーリーチBの代わりに実行される特別なスーパーリーチのリーチ演出である。つまり、プレミア演出が実行されると大当り確定となる。また、柄演出は、飾り図柄の柄を通常(例えば、無地)のものから、唐草柄や桜柄に変更することで、大当り期待度が高いことを報知する予告演出である(なお、唐草よりも桜の方が大当り期待度が高い)。
特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、確変大当りのときに「7」、非確変大当りのときに「6」など)が揃って停止表示される。
可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されることがある。また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示されることもある。
特図ゲームが実行されていないときは、デモ演出(デモ表示ともいう。)が実行される。デモ演出では、演出音の出力の他、画像表示装置5においてデモ画面が表示される(図24などを参照)。詳しくは後述するが、デモ画面には、通常デモ画面の他(図24(A)、(B))、演出設定を変更するためのメニュー画面(親メニュー画面と子メニュー画面とが含まれる。)などが含まれる(図24(C)、図25〜図27)。演出設定には、飾り図柄の可変表示中に実行される演出についての設定(可変表示中演出設定ともいう)と、演出実行時の演出(可変表示中に実行される演出には限られない。大当り中の演出等も含まれる。)の音量設定と、が含まれる。可変表示中演出設定は、複数種類あり、カテゴリ毎に分類されている(1つのカテゴリが1つの可変表示中演出設定であってもよい)。なお、当該カテゴリを設定カテゴリともいう(図24(C)の「背景カスタマイズ」、「ゲーム性カスタマイズ」、「BGMカスタマイズ」)。可変表示中演出設定は、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aなどを操作して個別に変更可能であり、メニュー画面から変更する(図24〜図27など)。音量設定(単に音量ともいう。)は、常時、音量ボタン31Cを操作することにより変更できる。
現在の音量は、音量画像VL(図1など)によって示される。音量画像VLは、基本的に常時表示され、スーパーリーチの実行中には表示されない(図24〜図28、図30(A)など)。但し、スーパーリーチの実行により音量画像VLが非表示であっても、音量ボタン31Cへの操作(音量を変更するための操作)があったときには、操作によって変更された音量(なお、音量が最大又は最小のときに音量を上げる又は下げる操作があったときには、当該最大又は最小の音量である。)を報知するために、所定期間(ここでは、3秒)だけ音量画像VLを表示する(図30(B))。なお、音量ボタン31Cへの操作直後にスーパーリーチが開始されたときには、音量ボタン31Cの操作タイミングから所定期間だけ音量画像VLの表示期間が確保される(図31(A))。なお、スーパーリーチ開始タイミングから所定期間音量画像VLを表示してもよい(図31(B))。また、スーパーリーチの終了直前(前記の所定期間内にスーパーリーチが終了するタイミング)に、音量ボタン31Cの操作があった場合には、当該操作から音量画像VLの表示が途切れることなく継続される(図31(C))。音量の制御の詳細については後述する。
(パチンコ遊技機の主要な動作)
以下、パチンコ遊技機1の主要な動作をフローチャートなどを参照して説明するが、各動作(各処理)では下記で説明されない処理などが行われる場合がある。
(主基板11の主要な動作)
主基板11では、CPU103が遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理は、所定期間(例えば2ミリ秒)ごとに供給されるCTC(カウンタ/タイマ回路)からの割込み要求信号によるタイマ割り込みが発生するごと(割込み要求信号の供給間隔である所定時間(2ms)ごと)に実行される。遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU103は、スイッチ処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理などを実行し、遊技制御用タイマ割込み処理がタイマ割り込みごとに繰り返し実行されることで、遊技の制御などが実現される。
スイッチ処理では、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから検出信号が入力されたかを判定することによって、各スイッチがオンとなったか否か(つまり、遊技球の進入又は通過があったか否か)をスイッチごとに判定する。この判定の結果は、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理において使用される。
遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
特別図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、特図ゲームの保留や実行、大当り遊技状態などを実現する処理(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、大入賞口扉用のソレノイド82の制御を含む。)である。なお、特別図柄プロセス処理では、遊技の進行に応じて演出制御コマンドの送信設定を行う。
普通図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、普図ゲームの保留や実行、普図当りのときの普通可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)の開放状態などを実現する処理(普通図柄表示器20、普図保留表示器25C、普通電動役物用のソレノイド81の制御を含む。)である。
コマンド制御処理は、特別図柄プロセス処理などで送信設定された演出制御コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して実際に伝送させる処理である。
(特別図柄プロセス処理で送信設定される演出制御コマンド)
次に、特別図柄プロセス処理にて送信設定され、コマンド制御処理にて主基板11から演出制御基板12に送信される演出制御コマンドについて説明する。図3に、主な演出制御コマンドの例を示す。なお、以下の「(H)」は16進数であることを示す。
コマンド81XX(H)は、開始する特図ゲームやその変動パターン(可変表示の実行時間(特図変動時間)や、飾り図柄の可変表示のパターンを指定するもの、図5参照)を指定(通知)する変動パターン指定コマンドである。「XX」(EXTデータ)に、開始する特図ゲームが第1特図ゲームであるか第2特図ゲームであるかと、その変動パターンと、に応じた数値が設定される(例えば、第1特図ゲーム開始で変動パターンがPA1−1なら「00」、第2特図ゲーム開始で変動パターンがPA1−1なら「01」など)。当該コマンドは、特図ゲーム開始時(変動開始時)に送信される。なお、第1特図ゲームの開始や第2特図ゲームの開始を個別に指定する演出制御コマンドを別途用意してもよい。この場合には、第1特図ゲームと第2特図ゲームとで共通の数値が変動パターンに応じて「XX」に設定されてもよい。
コマンド8CXX(H)は、開始する特図ゲームの可変表示結果を指定(通知)する表示結果指定コマンドである。「XX」には、可変表示結果に対応する数値が設定される(例えば、「ハズレ」なら「00」、「非確変大当り」なら「01」、「確変大当り」なら「02」など)。当該コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8F00(H)は、特図ゲームの終了(つまり、可変表示結果を導出表示すること)を指定(通知)する図柄確定指定コマンドである。当該コマンドは、特図ゲームの終了時に送信される。
コマンドA000(H)は、大当り遊技状態の開始(ファンファーレの開始)を指定(通知)する当り開始指定コマンドである。なお、ファンファーレとは、大当り遊技状態の開始時に実行される演出であり、大当り遊技状態になったことを報知する演出などである。当該コマンドは、大当り遊技状態の開始時に送信される。
コマンドA300(H)は、大当り遊技状態の終了(エンディングの開始でもある)を指定(通知)する当り終了指定コマンドである。なお、エンディングとは、大当り遊技状態の終了時に実行される演出であり、大当り遊技状態が終了することを報知する演出などである。当該コマンドは、最後のラウンド遊技の終了時に送信される。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第1始動入賞が発生したことを指定(通知)する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドB200(H)は、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第2始動入賞が発生したことを指定(通知)する第2始動入賞指定コマンドである。これらコマンドを始動入賞指定コマンドと総称することがある。当該コマンドは、始動入賞発生時に送信される。
コマンドC000(H)は、第1特図保留記憶数が1つ増加することを指定(通知)する第1特図保留記憶数加算指定コマンドである。C100(H)は、第2特図保留記憶数が1つ増加することを指定(通知)する第2特図保留記憶数加算指定コマンドである。これらコマンドを特図保留記憶数加算指定コマンドと総称することがある。当該コマンドは、始動入賞発生時(保留が増えたとき)に送信される。
コマンドC200(H)は、第1特図保留記憶数が1つ減少することを指定(通知)する第1特図保留記憶数減算指定コマンドである。コマンドC300(H)は、第2特図保留記憶数が1つ減少することを指定(通知)する第2特図保留記憶数減算指定コマンドである。これらコマンドを特図保留記憶数減算指定コマンドと総称することがある。当該コマンドは、特図ゲーム開始時(保留が減ったとき)に送信される。
コマンドD000(H)は、デモ表示(デモ演出)の開始を指定(通知)するデモ表示開始指定コマンドである。当該コマンドは、第1特図保留記憶数及び第2特図保留記憶数がともに「0」であり、かつ、第1始動入賞や第2始動入賞の発生がないとき(デモ表示設定時)に送信される。
(特別図柄プロセス処理)
図4は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
図5は、始動入賞判定処理(ステップS101)の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(前記のスイッチ処理の判定結果を参照すればよい。以下、各種スイッチのオン判定について同じ。)(ステップS201)。第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば、RAM102に設けられた第1保留記憶数カウンタ(第1特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第1保留記憶数カウント値により、第1特図保留記憶数を特定できればよい(以下、第1特図保留記憶数について同じ。)。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU103は、例えば、RAM102に設けられた第2保留記憶数カウンタ(第1特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第2保留記憶数カウント値により、第2特図保留記憶数を特定できればよい(以下、第2特図保留記憶数について同じ。)。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。こうして、第1始動条件が成立したとき(第1始動入賞が発生したとき)には第1特図保留記憶数が1増加するように更新され、第2始動条件が成立したとき(第2始動入賞が発生したとき)には第2特図保留記憶数が1増加するように更新される。このときには、RAM102に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果(特図ゲームの可変表示結果)決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部(RAM102に設けられる。)における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。
ステップS210の処理では、例えば始動口バッファ値が「1」であるときに、保留データが第1特図保留記憶部にセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときに、保留データが第2特図保留記憶部にセットされる。このようにして、保留された特図ゲームを表す保留データが特図保留記憶部に記憶される。
図6(A)に示すように、第1特図保留記憶部は、例えば、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号「1」〜「4」と関連付けて、乱数値MR1〜MR3の数値データを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、実行が保留されている第1特図ゲームを示す。
図6(B)に示すように、第2特図保留記憶部は、例えば、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号「1」〜「4」と関連付けて、乱数値MR1〜MR3の数値データを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、実行が保留されている第2特図ゲームを示す。
この実施の形態では、このようにして、未だ開始されていない(実行が保留されている)特図ゲーム(特に、特図ゲームに関する情報)が保留記憶として記憶されることになる。
図5に戻り、ステップS210の処理に続いて、始動入賞発生時の演出制御コマンドを送信するための設定を行う(ステップS211)。始動口バッファ値が「1」であるときには、第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定が行われ、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定が行われる。
また、演出制御用CPU120は、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値(始動口バッファ値)を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、ステップS204の処理に進む。
図4に示すステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が「0」のときに実行される。図7は、特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。
特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に記憶されている乱数値MR1〜MR3の数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、第2始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えばRAM102の変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233では、合計保留記憶数を1減算するように更新する。そして、RAM102に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に記憶されている乱数値MR1〜MR3の数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、第1始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えばRAM102の変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新する。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
この実施の形態では、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図ゲームは、第1特図ゲームよりも優先して実行される。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果(特図ゲームの可変表示結果)である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101に用意された特図表示結果決定テーブルが用いられる。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファに読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。なお、CPU103は、確変状態のときには、確変状態でないときよりも高い決定割合で特図表示結果を「大当り」に決定する。確変状態か否かは、RAM102に設けられた確変フラグ(確変状態のときにオンとなるフラグ)により特定すればよい。
CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。
その後、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101に用意された大当り種別決定テーブルが用いられる。大当り種別決定テーブルでは、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、大当り種別を「確変」、「非確変」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファに読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
その後、大当り種別を記憶させる。CPU103は、RAM102に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させる(ステップS243)
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;No)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームの可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、大当りフラグがオフのときには、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、大当りフラグがオンのときには、大当り種別バッファに記憶された大当り種別に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定する。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を「1」に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。
ステップS235にて第1特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば、デモ表示開始指定コマンドが送信済みであるか判定され、未送信であれば当該コマンドが送信設定され、送信済みであればそのまま終了する。デモ表示開始指定コマンドの未送信/送信済みは、RAM102に設けられたデモ表示フラグ(当該コマンドが送信されたときにオンとなるフラグで、特図ゲームの実行などによってオフになるフラグ)などの状態により特定する。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が「1」のときに実行される。図8は、変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。
図8に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、大当り時の変動パターンを決定する(ステップS262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、ハズレ時の変動パターンを決定する(ステップS263)。変動パターンは、特図ゲームや飾り図柄の可変表示の実行時間(特図変動時間)や、飾り図柄の可変表示のパターンを指定するものである。
図9は、この実施の形態で使用される変動パターンを示している。この実施の形態では、ハズレ時の変動パターンとして、PA1−1、PA2−1、PA3−2〜PA3−4がある。また、大当り時の変動パターンとして、B3−2〜PB3−4がある。PA1−1、PA2−1は、非リーチを指定する。PA2−1は、特図変動時間(特図ゲームの実行期間)が通常(PA1−1)よりも短くなっている時短用(短縮有り)のパターンである。PA3−2、PB3−2は、ノーマルリーチの実行(スーパーリーチへの発展無し)を指定し、PA3−3、PB3−3は、スーパーリーチAの実行を指定し、PA3−4、PB3−4は、スーパーリーチBの実行を指定する。
ステップS262の処理では、例えば、ROM101に用意された大当り用変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。大当り用変動パターン決定テーブルでは、例えば図10の決定割合を実現するように、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、決定結果としての大当り時の各変動パターン(PB3−2〜PB3−4)に割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファに読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り用変動パターン決定テーブルを参照することにより、大当り時の変動パターン(PB3−2〜PB3−4のいずれか)を決定すればよい。
また、ステップS263の処理では、例えばROM101に用意された第1ハズレ用変動パターン決定テーブル又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。第1ハズレ用変動パターン決定テーブルは時短状態でないときに用いられ、第2ハズレ用変動パターン決定テーブルは時短状態のときに用いられる。時短状態であるかは、例えば、RAM102に設けられた時短フラグ(時短状態のときにオンになるフラグ)の状態により特定する。第1ハズレ変動パターン決定テーブルでは、図11(A)の決定割合を実現するように、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、決定結果としてのハズレ時の変動パターン(PA1−1、PA3−2〜PA3−4)に割り当てられていればよい。第2ハズレ変動パターン決定テーブルでは、図11(B)の決定割合を実現するように、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、決定結果としてのハズレ時の変動パターン(PA2−1、PA3−2〜PA3−4)に割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファに読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、第1又は第2ハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、ハズレ時の変動パターン(PA1−1、PA3−2〜PA3−4のいずれか、又は、PA2−1、PA3−2〜PA3−4のいずれか)を決定すればよい。
図10及び図11を参照すると、変動パターンの決定割合は、ハズレ時は、PA1−1又はPA2−1>PA3−2>PA3−3>PA3−4の順で高い。大当り時は、PB3−4>PB3−3>PB3−2の順で高い。このため、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチの順で大当り期待度が高い。また、時短状態のときには、特図変動時間が短いPA2−1が選択されるので、時短状態のときには、平均的な特図変動時間が非時短状態のときよりも短くなる。
ステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、今回決定した変動パターンに応じた特図変動時間を設定する(ステップS264)。例えば、特図変動時間に応じたタイマ初期値をRAM102の所定のタイマに設定する(これ以降、タイマ値が更新されることで、特図ゲーム実行開始からの経過時間が計測されることになる。)。
ステップS264の処理に続いて、第1特図ゲームと、第2特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させる(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば(第1特図ゲーム実行時)、第1特図ゲームを実行するための駆動信号を第1特別図柄表示装置4Aに送信する。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば(第2特図ゲーム実行時)、第2特図ゲームを実行するための駆動信号を第2特別図柄表示装置4Bに送信する。
ステップS265の処理を実行した後には、特図ゲームの実行開始時のコマンドとして変動開始時コマンド(上記決定結果などに応じたコマンド)の送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、第1特図保留記憶数減算指定コマンドの送信設定を行う。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、第2特図保留記憶数減算指定コマンドの送信設定を行う。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を「2」に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。例えば、CPU103は、特図ゲームが開始してからの経過時間(上記所定のタイマなどによって測定すればよい。)が、上記で設定した特図変動時間に達したか(所定のタイマ値が0になったか)を判定し、達していないときには、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを実行するための駆動信号を第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bに供給して特別図柄を変動させる処理を行ってから本処理を終了する。一方、特図変動時間に達したときには、可変表示結果の導出タイミングとなったので、所定の駆動信号を第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bに供給し、上記で決定した今回の可変表示結果(大当りフラグや大当り種別バッファに記憶された大当り種別などで特定する。)の図柄(「ハズレ」のときは「−」、「確変大当り」のときは「7」、「非確変大当り」のときは「3」など)を停止表示(導出表示)させ、図柄確定指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を「3」に更新する。タイマ割り込みの発生毎にステップS112が繰り返し実行されることによって、特図ゲームの実行が実現される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。例えば、CPU103は、今回の可変表示結果が「大当り」のときは、時短フラグ、確変フラグをオフにリセットなどする。その後、当り開始指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグを「4」に更新して本処理を終了する。「ハズレ」で時短状態のときは、時短状態において実行可能な所定回数の可変表示が実行されたかを判定し(例えば、カウンタなどによってカウントすればよい。)、所定回数の可変表示が実行されている場合には、時短フラグをオフにリセットし、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。「ハズレ」で時短状態でない、所定回数の可変表示が未実行の場合にも、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が「4」のときに実行される。例えば、当り開始指定コマンドの送信設定を行ってからの経過時間(RAM102に設けられたタイマなどによって測定すればよい。他の経過時間についても同じ。)が、予め設定されているファンファーレ待ち時間(大当り遊技状態におけるファンファーレの開始から終了するまでの待ち時間)に達したかを判定し、達していなければ、大当り開放前処理を終了する。ファンファーレ待ち時間に達したときには、ラウンド遊技の開始のため、大入賞口を開放状態とする処理(ソレノイド駆動信号の供給)などを行い、特図プロセスフラグを「5」に更新する。タイマ割り込みの発生毎にステップS114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機(ファンファーレの終了までの待機)及び大入賞口の開放などが実現される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が「5」のときに実行される。例えば、CPU103は、ラウンド遊技を終了するタイミングになったかを判定する。カウントスイッチ23がオンの回数(大入賞口に進入した遊技球の数)が所定値(例えば「9」)になったり(RAM102に設けられたカウンタなどでカウントすればよい。)、ラウンド遊技を開始してから(大入賞口を開放状態としてから)の経過時間がラウンド遊技の上限期間(例えば、29秒)に達したりして、ラウンド遊技を終了するタイミングとなったときには、大入賞口を閉鎖状態に戻してラウンド遊技を終了させる処理(ソレノイド82をオフにする処理)などを行う。このとき、終了したラウンド遊技が、最後のラウンド遊技(例えば、15ラウンド目)であるとき(RAM102に設けられたカウンタなどでカウントすればよい。)、当り終了指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグの値を「7」に更新し、本処理を終了する。最後のラウンド遊技でないときは、特図プロセスフラグを「6」に更新し、本処理を終了する。現在がラウンド遊技を終了するタイミングでないときは、そのまま本処理を終了する(大入賞口を開放状態に維持する処理などを行ってもよい)。タイマ割り込みの発生毎にステップS115が繰り返し行われることによって、大入賞口を閉鎖状態に戻すタイミングまで大入賞口の開放状態が維持され、最後に大入賞口が閉鎖される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が「6」のときに実行される。例えば、CPU103は、ラウンド遊技が終了してから(大入賞口を閉鎖してから)の経過時間が、所定の閉鎖時間(ラウンド遊技のインターバル期間)に達したかを判定し、達していない場合には、閉鎖状態が維持され、本処理は終了する。所定の閉鎖時間に達したときには、ラウンド遊技の開始のため、大入賞口を開放状態とする処理などを実行し、特図プロセスフラグの値を「5」に更新し、本処理を終了する。
ステップS114で大入賞口が開放されてからタイマ割り込みの発生ごとにS115、S116が繰り返し実行されることによって、各ラウンド遊技が実現される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が「7」のときに実行される。例えば、最後のラウンド遊技を終了してから(大入賞口を閉鎖してから)の経過時間が、予め定められたエンディング待ち時間(大当り遊技状態におけるエンディングの開始から終了するまでの待ち時間)に達したかを判定し、達していないときには、本処理を終了する。エンディング待ち時間に達したときには、エンディングが終了するので、今回の大当り種別(大当り種別バッファに記憶された大当り種別)が「確変」のときに時短フラグ及び確変フラグをオンにし、「非確変」のときに、時短フラグをオンにして、確変フラグをオフのままにする。そして、特図プロセスフラグの値を「0」に更新して本処理を終了する。
(演出制御基板12における主な動作)
演出制御基板12において、演出制御用CPU120は、I/O125の所定の入力ポートから演出制御コマンドを受信したときには、当該演出制御コマンドを受信コマンドとして例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。また、演出制御用CPU120は、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理などを実行する。なお、これら処理は、CTC(カウンタ/タイマ回路)などによるタイマ割り込みが発生するごと(例えば、10msごと)に実行される。コマンド解析処理、演出制御プロセス処理などがタイマ割り込みごとに実行されることで、演出の実行が実現する。
コマンド解析処理は、例えば演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンドを読み出して解析し、解析結果に対応した設定や制御などを行う処理である。演出制御プロセス処理は、演出制御コマンドに応じて演出を実行する処理である。演出用乱数更新処理は、演出制御に用いる演出用乱数値をソフトウェアにより更新する。
(コマンド解析処理)
コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンド(演出制御基板12が受信した演出制御コマンド)を解析し(例えば、MODEデータを確認する)、当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う。
図12に、コマンド解析処理による解析によって特定された演出制御コマンドと、その演出制御コマンドに対応してコマンド解析処理にて行われる処理内容と、の関係を示す。なお、図中における各フラグ、各格納領域は、RAM122に設けられる。また、フラグについて「セット」とは、当該フラグをオン状態にすることである。なお、各フラグの状態や各格納領域に格納されたコマンドは、適宜のタイミングでリセットや消去されるようにすればよい。特図保留記憶数加算指定コマンドや特図保留記憶数減算指定コマンドを受信したときには、それに応じて表示エリア5HL又は5HRの第1保留表示画像又は第2保留表示画像の数を増減させてもよい。
(演出制御プロセス処理)
演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理(図13参照。詳細については後述する。)において、各種演出の実行を開始するための開始設定(演出の開始設定)、開始設定した演出を実行する演出動作制御などを行う。なお、以下で説明する各フラグ、各タイマ、各カウンタなどは、RAM122に設けられる。なお、この実施の形態では、各種の演出設定の変更が可能であり、演出制御用CPU120は、演出設定に応じた演出の開始設定や演出動作制御などを行う。演出設定の内容は、RAM102などに適宜記憶されて参照されればよい。
演出の開始設定は、例えば、演出制御パターンをRAM122に使用パターンとしてセットし、かつ、プロセスタイマに、前記でセットした演出制御パターンに応じた初期値を設定することを含む。プロセスタイマのタイマ値は、初期値の設定後、タイマ割り込みの発生毎に所定タイミング(演出制御プロセス処理開始時、演出動作制御時など)において減算される。演出制御パターンは、各種演出(飾り図柄の可変表示を含む。)を実行するためのデータの集まりであって、プロセスタイマのタイマ値と比較されるプロセスタイマ判定値と、当該判定値に対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、点灯制御データ、振動制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御パターンを構成するデータは、ROM121に格納されている。
演出動作制御は、演出の開始設定でセットした演出制御パターンに基づいて演出の実行する制御である。例えば、プロセスタイマの現在のタイマ値に合致するプロセスタイマ判定値に対応する演出制御実行データのうちの、表示制御データに従った表示制御指令を表示制御部123に伝送して画像表示装置5に画像を表示させたり、音声制御データに従った効果音信号を音声制御基板13に伝送してスピーカ8L、8Rから音声を出力させたり、点灯制御データに従った電飾信号をランプ制御基板14に伝送して遊技効果ランプ9を点灯/消灯させたり、振動制御データに従った制御信号をコントローラセンサユニット35Aに伝送してスティックコントローラ31A内の振動ユニットを振動させたりして各種演出を実行する制御を行う。タイマ割り込みの発生毎に演出動作制御が繰り返し行われることで、各種の演出の実行が実現される。
(演出制御プロセス処理)
図13は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理において、音量表示処理(ステップS162)を実行した後、演出プロセスフラグの値に応じてステップS170〜ステップS175のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
まず、ステップS162の音量表示処理(図14)を説明する。上述のように、この実施の形態のパチンコ遊技機1は、遊技者による音量ボタン31Cの操作に基づいて、音量調整(演出設定の変更の一例である)が可能である。つまり、パチンコ遊技機1は、遊技者による音量ボタン31Cの操作に従って、スピーカ8L、8Rからの音声の音量が変更可能に構成されている。音量表示処理は、後述の一時表示処理(ステップS344)とともに、遊技者の音量ボタン31Cへの操作に基づく音量変更や音量を示す音量画像VLの表示(図28〜図31)を実現するための処理である。音量表示処理や一時表示処理がタイマ割り込み毎に繰り返し実行されることで、音量変更や音量画像VLの表示が実現される。
演出制御用CPU120は、まず、スーパーリーチの実行中であるか否かを判定する(ステップS601)。スーパーリーチの実行期間は、例えば、飾り図柄の可変表示を実行するための演出制御パターン(使用パターンとしてセットされている演出制御パターン)などによって規定されていればよい。または、スーパーリーチの実行中にオンとなるフラグを用意して、当該フラグの状態によりステップS601の判定を行ってもよい。
ステップS601にてスーパーリーチの実行中でない場合には(ステップS601;No)、スーパーリーチ時操作フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップS602)。スーパーリーチ時操作フラグは、スーパーリーチ中に遊技者が音量ボタン31Cを操作した場合にオン状態となるフラグである。
ステップS602にてスーパーリーチ時操作フラグがオン状態にセットされていない場合には(ステップS602;No)、画像表示装置5に、現在の音量(RAM102等に保持された音量の情報等に基づいて特定すればよい。)を示す音量画像VLを表示する表示制御を実行する(ステップS603)。ステップS603の実行時に音量画像VLがすでに表示されているときには、当該音量画像VLの表示を継続させる表示制御を行えばよい。
音量画像VLの表示に関する表示制御(音量画像VLの表示継続や表示終了(音量画像VLの消去)のための制御を含む。)は、例えば、演出制御用CPU120が、所定の表示制御指令を表示制御部123に伝送することで行えばよい(以下、同じ)。表示制御部123は、前記表示制御指令の内容にしたがって、音量画像VLの表示/非表示などを制御する。音量画像VLを表示するレイヤーは、飾り図柄の可変表示などの他の演出を表示するレイヤーとは異なるレイヤーとすることで、音量画像VLの表示制御を容易にできる。
ステップS602にてスーパーリーチ時操作フラグがセット(オン状態)されていた場合には(ステップS602;Yes)、音量画像VLの表示を継続させる表示制御を実行し(ステップS604)、スーパーリーチ時操作フラグをオフ状態にリセットする(ステップS605)。このステップS604、S605は、図31(C)に示すように、スーパーリーチの演出の終了直前に音量ボタン31Cへの操作(音量を変更するための操作)があった場合の音量画像VLの表示を継続するための処理である。これにより、スーパーリーチの終了直前に音量ボタン31Cへの操作を行うことで表示させた音量画像VLをスーパーリーチの演出終了後も継続して表示させることができ、スーパーリーチの演出の終了タイミングで一度消去されることを防止できる。
ステップS603の処理を実行した後や、ステップS605の処理を実行した後には、音量ボタン31Cへの操作の有無を判定する(ステップS606)。音量ボタン31Cへの操作の有無は、音量ボタンセンサ35Cから操作検出信号(音量ボタン31Cに対する遊技者の操作行為を示す信号)が供給されているか否かに基づいて行う。
前記の操作検出信号が供給されており、音量ボタン31Cへの操作有りの場合には(ステップS606;Yes)、操作検出信号が示す操作内容に応じて、操作検出信号に応じて音量を設定するとともに、操作後の音量を示す音量画像VLを表示する表示制御を行い、音量画像VLの表示期間である所定期間を計るためにこの時点からの経過時間の計測を開始する(ステップS607)。
音量の設定では、操作検出信号が、音量ボタン31Cのうちの上ボタンが押されたことを示す場合には、現在設定されている音量を一段階上げる。操作検出信号が、音量ボタン31Cのうちの上ボタンが押されたことを示す場合には、現在設定されている音量を一段階上げる。例えば、音量が演出制御パターンによって規定されているときには、現在使用されている演出制御パターンの内容(音量を指定する部分)を書き換え、当該パターンで規定されている音量を一段階上げる又は下げる。音声制御基板13で音量が制御されているときには、音声制御基板13に所定信号を供給して、音量を一段階上げる又は下げる指令を行う。また、RAM122などに保持している現在の音量を示す情報(例えば、「0」〜「5」を取り得る数値)も一段階上げた又は下げた音量を示す情報に更新する。なお、音量が最大のときに上ボタンが押されたときや、音量が最小のときに下ボタンが押されたときには、音量はその段階を維持する。
音量画像VLの表示制御では、前記音量の設定後の音量を示すように音量画像VLを更新する。音量画像VLは、図1などに示すように、5つの枠を有し、音量に応じた数の枠が左詰めで点灯するような画像である。例えば、RAM122により保持された、音量を示す情報が「3」から「4」に更新されたときには、音量画像VLは3つ点灯したものから4つ点灯したものに更新される。
経過時間の計測開始は、例えば、所定のタイマに所定期間に応じた初期値を設定することによって行う(所定のタイマのタイマ値は、演出制御プロセス処理開始時、経過時間=所定期間となったかの判定時など、演出制御プロセス処理の実行毎に更新されればよい。)。
ステップS607の処理を実行した後には、スーパーリーチ以外時操作フラグをオン状態にする(ステップS608)。スーパーリーチ以外時操作フラグは、スーパーリーチの実行中以外のときに遊技者が音量ボタン31Cを操作した場合にオン状態となるフラグである。
一方、音量ボタン31Cへの操作無しの場合には(ステップS606;No)、スーパーリーチ以外時操作フラグがオン状態にであるかを判定する(ステップS609)。
ステップS608の後や、スーパーリーチ以外時操作フラグがオンの場合(ステップS609;Yes)には、前記で計測開始した経過時間が所定期間(例えば3秒)に達したか(例えば、前記所定のタイマのタイマ値を1減じる更新を行い、更新後のタイマ値が0になったか)を判定する(ステップS610)。更新後のタイマ値が0であることなどによって所定期間に達している場合には(ステップS610;Yes)、スーパーリーチ以外時操作フラグをオフ状態にリセットする(ステップS611)。
ステップS601に戻って、スーパーリーチ中の場合には(ステップS601;Yes)、スーパーリーチ以外時操作フラグがオンかを判定する(ステップS612)。スーパーリーチ以外時操作フラグがオフである場合には(ステップS612;No)、スーパーリーチ時操作フラグがオンか否かを判定する(ステップS613)。スーパーリーチ時操作フラグがオフである場合には(ステップS613;No)、音量画像VLを消去(表示終了)する表示制御を実行する(ステップS614)。
ステップS613、S614は、後述する図30(A)に示すように、原則としてスーパーリーチ中に音量画像VLを表示させないための処理である。詳しくは、スーパーリーチを実行する第2状態、つまりスーパーリーチ演出中の遊技状態では、遊技者による要求(音量ボタン31Cへの操作)が無い限り、図28に示すように画像表示装置5に音量画像VLを表示しないようにしている(音量画像VLを消去している)。これにより、遊技者に特に見せたい遊技演出の一例であるスーパーリーチの実行中では、音量画像VLを表示しないようにでき、スーパーリーチの演出効果の低下を抑制できる。
ステップS609にてスーパーリーチ以外時操作フラグがオフ状態である場合(ステップS609;No)、ステップS610にて経過時間=所定期間でない場合(ステップS610;No)、ステップS611の処理を実行した後、ステップS612にてスーパーリーチ以外時操作フラグがオン状態にセットされている場合(ステップS612;Yes)、ステップS613にてスーパーリーチ時操作フラグがオン状態にセットされている場合(ステップS613;Yes)、ステップS614の処理を実行した後には、音量表示処理を終了する。
なお、当該音量表示処理(ステップS162)によれば、デモ画面表示においても音量画像VLを表示することができる。
図13の演出制御プロセス処理におけるステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグが「0」のときに実行される。図15は、可変表示開始待ち処理の一例のフローチャートである。
可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、変動開始時コマンド(変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、第1又は第2特図保留記憶数減算指定コマンド)を受信しているかを判定する(ステップS401)。コマンドの受信は、例えば、受信を判定したい演出制御コマンドに対応したコマンド受信フラグ(図12)がオンになっているかや、受信を判定したい演出制御コマンドに対応したコマンド格納領域(図12)に当該コマンドが格納されているかなどによって、判定すればよい(以下、コマンドの受信に関する判定について同じ。)。
変動開始時コマンドの受信がない場合には(ステップS401;No)、デモ実行中フラグ(デモ表示中にオンになるフラグ)がオンであるかを判定し(ステップS402)、オンでない場合には(ステップS402;No)、デモ表示開始指定コマンドを受信しているかを判定する(ステップS403)。
デモ表示開始指定コマンドを受信していないときには(ステップS403;No)、本処理は終了し、受信しているときには(ステップS403;Yes)、デモ演出(デモ表示)の開始設定(デモ表示を実行するための演出制御パターンを使用パターンとしてセット)を行い(ステップS404)、デモ実行中フラグをオンにセットする(ステップS405)。なお、後述のように、デモ開始後、一定時間経過後に操作案内(案内画像SH1、SH2)のある通常デモ画面が表示されるので(図24)、ステップS404では、例えば、そのような画面表示を実現する演出制御パターン(例えば、一定期間経過後に操作案内を表示するレイヤーを、操作案内の無い通常デモ画面に重ねて表示するようにすることを指定する演出制御パターンなど)をセットする。
デモ実行中フラグがオンのときには(ステップS402;Yes)、デモ画面の表示等を実行するためのデモ実行処理を行い(ステップS406)、可変表示開始待ち処理を終了する。当該処理の内容は後述する。変動開始時コマンドの受信がある場合には(ステップ401;Yes)、飾り図柄の可変表示を開始するので、デモ実行中フラグをオフにして(すでにオフの場合には、オフのままにする。)、演出プロセスフラグを「1」に更新して(ステップS407A、S407B)、可変表示開始待ち処理を終了する。
次に、デモ実行処理を説明する。デモ実行処理は、デモ表示を実行するための処理であり、遊技者の操作に応じて画面が遷移したり、演出設定が変更されたりするので、デモ実行処理で実現するデモ表示の画面などをまず説明し、その後にデモ実行処理のフローを説明する。
デモ表示が開始されると、操作案内の無い通常デモ画面が表示され(図24(A))、一定時間経過後に操作案内が表示される(図24(B))。操作案内は、メニュー画面に移行するための操作方法を案内する案内画像SH1や音量の調整方法を案内する案内画像SH2を含む画像である(図24(B))。なお、通常デモ画面では、図示しない演出画像などが適宜表示される。操作案内表示後、プッシュボタン31Bが操作されると、表示画面は、通常デモ画面から親メニュー画面に遷移する(メニュー画面が呼び出される)。
親メニュー画面(図24(C))の表示中、遊技者はスティックコントローラ31Aを操作することによって、親メニュー画面に表示されている各項目(「背景カスタマイズ」、「ゲーム性カスタマイズ」、「BGMカスタマイズ」、「戻る」、「RESET」)を選択することができる(選択された項目は点灯などによって強調表示される)。そして、プッシュボタン31Bが押されることで、選択された項目(強調表示された項目)が確定する。なお、以下では、このように選択して確定することを「選択確定」ともいう。図24に示すように、「背景カスタマイズ」、「ゲーム性カスタマイズ」、「BGMカスタマイズ」のいずれかの設定カテゴリが選択確定されたときには、選択確定された設定カテゴリの子メニュー画面に遷移する。「戻る」が選択確定されたときには、通常デモ画面に戻る。「RESET」が選択確定されたときには、「背景カスタマイズ」、「ゲーム性カスタマイズ」、「BGMカスタマイズ」の可変表示中演出設定全てが初期化される(なお、音量は初期化されない)。
図25に示すように、親メニューで「背景カスタマイズ」が選択確定されたときには、デモ画面は、背景カスタマイズの子メニュー画面に遷移する。「背景カスタマイズ」は、演出画像の背景に関する設定カテゴリである。親メニュー画面と同様、当該子メニュー画面が表示されているときには、スティックコントローラ31Aで、子メニュー画面に表示されている各項目(「地上」、「海中」、「空」、「戻る」、「RESET」)を選択し、プッシュボタン31Bで選択した項目を確定することができる。「地上」、「海中」、「空」のいずれかが選択確定されると、選択確定された項目が示す背景(地上、海中、空のいずれか)が演出画像(可変表示中の演出画像)の背景として設定される。「戻る」が選択確定されたときには、親メニュー画面に戻る。「RESET」が選択確定されたときには、「背景カスタマイズ」が初期化される(例えば、地上の背景が設定される)。
図26に示すように、親メニューで「ゲーム性カスタマイズ」が選択確定されたときには、デモ画面は、ゲーム性カスタマイズの子メニュー画面に遷移する。「ゲーム性カスタマイズ」には、リーチ演出中における振動ユニットによる振動の演出を実行する設定(「振動」)、プレミア演出の実行頻度の通常よりも高くする設定(「プレミアアップ」)、柄演出の大当り期待度を高くする設定(「柄激熱モード」)の各可変表示中演出設定が含まれ、当該子メニュー画面には、これらを示す各項目(「振動」、「プレミアアップ」、「柄激熱モード」)が「ON」、「OFF」とともに表示される。当該子メニュー画面が表示されているときには、スティックコントローラ31Aで、子メニュー画面に表示されている各項目(「ON」、「OFF」、「戻る」、「RESET」)を選択し、プッシュボタン31Bで選択した項目を確定することができる。なお、図26では、ハッチングが付された項目が現在設定されている項目(ここでは、「振動」、「プレミアアップ」に対応する「ON」)であり、ドットが付された項目が現在選択されている項目(ここでは、「柄激熱モード」に対応する「ON」)である(図27も同様)。「振動」に対応する「ON」が選択確定されたときには、当該「振動」がオン(有効化)し、所定タイミングにて振動の演出が実行されるようになる。「振動」に対応する「OFF」が選択確定されたときには、当該「振動」がオフ(無効化)し、前記所定タイミングにて振動の演出が実行されないようになる。「プレミアアップ」に対応する「ON」が選択確定されたときには、当該「プレミアアップ」がオン(有効化)し、プレミア演出の実行頻度が「OFF」が選択確定されたときよりも向上する。「柄激熱モード」に対応する「ON」が選択確定されたときには、当該「柄激熱モード」がオン(有効化)し、柄演出の大当り期待度が「OFF」が選択確定されたときよりも全体的に上がる。「戻る」が選択確定されたときには、親メニュー画面に戻る。「RESET」が選択確定されたときには、「ゲーム性カスタマイズ」の可変表示中演出設定のみが初期化される(例えば、全てオフする)。
図27に示すように、親メニューで「BGMカスタマイズ」が選択確定されたときには、デモ画面は、BGMカスタマイズの子メニュー画面に遷移する。「BGMカスタマイズ」には、歌有りにする設定(「歌」)、特定の効果音を出力する設定(「効果音」)の各可変表示中演出設定が含まれ、当該子メニュー画面には、これらを示す各項目(「歌」、「効果音」)が「ON」、「OFF」とともに表示される。当該子メニュー画面が表示されているときには、スティックコントローラ31Aで、子メニュー画面に表示されている各項目(「ON」、「OFF」、「戻る」、「RESET」)を選択し、プッシュボタン31Bで選択した項目を確定することができる。「歌」に対応する「ON」が選択確定されたときには、当該「歌」がオン(有効化)し、可変表示中に実行される演出のBGMが歌付きになる一方で、「OFF」が選択確定されたときには、当該「歌」がオフ(無効化)し、BGMが歌無しになる。「効果音」に対応する「ON」が選択確定されたときには、当該「効果音」がオン(有効化)し、可変表示中に実行される演出において特定の効果音が出力されるようになる一方で、「OFF」が選択確定されたときには、当該「効果音」がオフ(無効化)し、前記特定の効果音が出力されないようになる。「戻る」が選択確定されたときには、親メニュー画面に戻る。「RESET」が選択確定されたときには、「BGMカスタマイズ」の可変表示中演出設定のみが初期化される(例えば、全てオフする)。
以上を踏まえ、デモ実行処理を説明する。図16は、デモ実行処理の一例を示すフローチャートである。
演出制御用CPU120は、デモ表示の開始(例えば、ステップS404のデモの開始設定)から一定時間(例えば、5秒)が経過しているかを判定する(ステップS421)。例えば、デモ開始から動作するタイマによって計測される経過時間が前記の一定期間に達したかを判定することで、一定時間の経過を判定する。
一定時間が経過していない場合(ステップS421;No)、デモ表示を実行する演出動作制御を行う(ステップS433)。演出動作制御は、上記で説明したように、演出制御パターンに従って実行される。なお、デモ表示は、可変表示が開始されない繰り返し実行されるようにするとよい。なお、ここではデモ表示開始から前記の一定時間が経過していないので、操作案内の無い通常デモ画面(図24(B))が表示される。
一定時間経過している場合(ステップS421;Yes)、現在がメニュー画面(親メニュー又は子メニューいずれであってもよい。)の表示中であるかを判定する(ステップS422)。例えば、メニュー画面表示中にオン状態となるフラグなどを参照してこの判定を行えばよい。
現在表示されているデモ画面がメニュー画面でないときには(ステップS422;No)、プッシュボタン31Bの操作があったか否かを判定する(ステップS429)。プッシュボタン31Bの操作の有無は、プッシュセンサ35Bから操作検出信号(プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を示す信号)が供給されているか否かに基づいて行う(スティックコントローラ31Aへの操作についても同様)。
操作検出信号の入力がなく、プッシュボタン31Bの操作が無い場合(ステップS429;No)、デモ表示を実行する演出動作制御を行う(ステップS430)。演出動作制御は、上記で説明したように、演出制御パターンに従って実行される。なお、ここでは一定時間経過後なので、操作案内の有る通常デモ画面(図24(B))でのデモ表示を実行する演出動作制御が行われる。
操作検出信号の入力がなく、プッシュボタン31Bの操作が有る場合(ステップS429;Yes)、操作案内表示中にメニュー画面を呼び出すためにプッシュボタン31Bが操作されたことになるので、親メニュー画面の表示を開始する(ステップS432)。例えば、親メニュー画面を表示するように、現在セットされている演出制御パターンを書き換えてから、演出動作制御を行う。なお、親メニュー画面を表示するレイヤーを通常デモ画面の上(前面側)に表示することを開始するようにしてもよい。この場合、このレイヤー上でのメニュー画面の表示のための演出制御パターンを設定するなどし、メニュー画面の表示制御は、このレイヤー上で行うようにする。
メニュー画面の表示中のときには(ステップS422;Yes)、プッシュボタン31B又はスティックコントローラ31Aが操作されているかを判定する(ステップS423)。
操作有りの場合(ステップS423;Yes)、操作検出信号に基づいて、当該操作が可変表示中演出設定を変更する操作であるかを判定する(ステップS424)。具体的には、現在、子メニュー画面を表示しており、スティックコントローラ31Aにより選択されている項目(強調表示されている項目)が「地上」(図25)、「海中」(図25)、「空」(図25)、「ON」(図26、図27)、「OFF」(図26、図27)のいずれかにある状態でプッシュボタン31Bが操作されたときに、可変表示中演出設定を変更する操作であると判定する(つまり、前記いずれかが選択確定されたことになる)。当該変更する操作であると判定したときには(ステップS424;Yes)、選択確定した項目に応じて演出設定を変更するとともに(例えば、RAM122に格納されている演出設定の内容を示す情報を変更するなど)、変更した旨を報知する設定を行う(ステップS425)。
前記の変更した旨を報知する設定では、例えば、選択確定した項目を点滅させて、その後、当該項目の色を変化させるなどして選択確定されたことを示すような画像を表示するように現在の演出制御パターンを書き換えるなどして変更した旨を報知するようにする。なお、選択確定した項目を点滅させる期間中は、ステップS423で必ずNoと判定するようにしてもよい(操作を無効化するようにしてもよい)。
当該操作が可変表示中演出設定を変更する操作でない場合(ステップS424;No)、当該操作が初期化を行う操作であるかを判定する(ステップS426)。具体的には、スティックコントローラ31Aにより選択されている項目(強調表示されている項目)が「RESET」(図24〜図27)である状態でプッシュボタン31Bが操作されたときに、初期化を変更する操作であると判定する。当該初期化する操作であると判定したときには(ステップS426;Yes)、現在のメニュー画面に応じた初期化を行うとともに(例えば、RAM122に格納されている演出設定を現在のメニュー画面に応じて初期化するなど)、初期化した旨を報知する設定を行う(ステップS426)。なお、初期化した旨を報知する期間中は、ステップS423で必ずNoと判定するようにしてもよい(操作を無効化するようにしてもよい)。
前記の初期化では、上述のように、現在の画面が親メニュー画面であるときには、各設定カテゴリに含まれる各可変表示中演出設定をすべて初期化し、背景カスタマイズの子メニュー画面であるときには当該背景カスタマイズを初期化し、ゲーム性カスタマイズの子メニュー画面であるときには当該設定カテゴリに含まれる可変表示中演出設定を初期化し、BGMカスタマイズの子メニュー画面であるときには当該設定カテゴリに含まれる可変表示中演出設定を初期化する(図17も参照。なお、音量はいずれの場合であっても初期化されない)。
前記の変更した旨を報知する設定では、例えば、選択確定した項目(「RESET」)を点滅させて、その後、「初期化しました」などの初期化報知の画像を所定期間表示するように現在の演出制御パターンを書き換えるなどして変更した旨を報知するようにする。なお、選択確定した項目を点滅させる期間及び初期化報知の画像の表示中は、ステップS423で必ずNoと判定するようにしてもよい(操作を無効化するようにしてもよい)。
当該操作が初期化を行う操作でない場合(ステップS426;No)、操作に応じた表示設定を行う(ステップS428)。
スティックコントローラ31Aが操作されたとき(操作検出信号がスティックコントローラ31Aの操作を示すとき)には、その操作検出信号が示す傾動方向に対応した方向に強調表示を移動させたパターンに現在の演出制御パターンを書き換える。例えば、図25(A)の状態でスティックコントローラ31Aが手前方向に傾動している場合には、強調表示を「背景カスタマイズ」から「ゲーム性カスタマイズ」に移動させた画面のパターンに現在の演出制御パターンを書き換える。また、図26(B)の状態でスティックコントローラ31Aが右方向に傾動している場合には、「ON」を「OFF」に移動させた画面のパターンに現在の演出制御パターンを書き換える。
プッシュボタン31Bが操作されたとき(操作検出信号がプッシュボタン31Bの操作を示すとき)には、「戻る」が選択確定されたことになるので、デモ画面を戻る先の画面(親メニュー画面での「戻る」の場合には通常デモ画面、子メニュー画面での「戻る」の場合には親メニュー画面)を表示するパターンに現在の演出制御パターンを書き換える。
操作が無い場合(ステップS423;No)、ステップS425、S427、S428のあとには、現在の演出制御パターン(書き換え後の演出制御パターンを含む)に従った演出動作制御を行う(ステップS435)。これにより、上記で説明した画面の変化が実現される。ステップS430、S432、S433、S435のあとは、デモ実行処理が終了する。
図13の演出制御プロセス処理におけるステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグが「1」のときに実行される。図18は、ステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップS321)。ステップS321の処理として、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された表示結果指定コマンドで示された可変表示結果(表示結果指定コマンド格納領域に格納されている。)に基づいて、最終停止図柄を決定する。最終停止図柄は、表示結果指定コマンドで指定された可変表示結果に応じて予め定められていればよい。なお、確定飾り図柄は、テーブル(ROM121に記憶されている。)と乱数値(乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される。以下、乱数値について同じ)とに基づいて予め定められた確定飾り図柄の候補(可変表示結果に応じた候補)からランダムに決定してもよい。
ステップS321の処理における最終停止図柄などの決定に続いて、柄演出やプレミア演出を実行するか否かを決定する演出実行決定処理(図19)を実行する(ステップS322)。演出実行決定処理では、まず、演出制御用CPU120は、今回の変動パターン指定コマンド(変動パターン指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)が指定する変動パターンが、可変表示結果が大当りでスーパーリーチBを実行する変動パターンPB3−4を指定するものであるかを判定する(ステップS322A)。
変動パターンPB3−4を指定するものである場合には(ステップS322A;Yes)、プレミア演出の実行の有無を決定する(ステップS322B)。ステップS322Bでは、予めROM121に用意された第1プレミア演出決定テーブル又は第2プレミア演出決定テーブルが用いられる。第1プレミア演出決定テーブルは、「プレミアアップ」がオフのときに参照され、第2プレミア演出決定テーブルは、「プレミアアップ」がオンのときに参照される。「プレミアアップ」のオン/オフは、RAM122に保持されている可変表示中演出設定の情報にて特定すればよい(他の可変表示中設定についても同様)。第1又は第2プレミア演出決定テーブルでは、乱数値と比較される数値(決定値)がプレミア演出を実行する「実行有り」又はプレミア演出を実行しない「実行無し」の決定結果に割り当てられていればよい(図20の決定割合を実現するように割り当てられていればよい)。演出制御用CPU120は、乱数値に基づいて、第1又は第2プレミア演出決定テーブルを参照することにより、プレミア演出の実行の有無を決定すればよい。ステップS322A〜S322Bから分かるように、プレミア演出は大当り時のみ実行され、プレミア演出が実行されると大当り確定となる。また、図20の決定割合から分かるように、「プレミアアップ」がオンのときは、オフのときよりもプレミア演出の実行割合(実行頻度)が高くなっている。
ステップS322Bのあと、又は、変動パターンPB3−4を指定するものである場合には(ステップS322A;Yes)、柄演出の実行の有無などを決定する(ステップS322C)。ステップS322Cでは、予めROM121に用意された第1柄演出決定テーブル又は第2柄演出決定テーブルが用いられる。第1柄演出決定テーブルは、「柄激熱モード」がオフのときに参照され、第2柄演出決定テーブルは、「柄激熱モード」がオンのときに参照される。第1又は第2柄演出決定テーブルでは、乱数値と比較される数値(決定値)が、柄演出を実行しない「実行無し」、唐草柄の柄演出を実行する「柄演出(唐草)」、桜柄の柄演出を実行する「柄演出(桜)」の決定結果に割り当てられていればよい(図21の決定割合を実現するように割り当てられていればよい)。演出制御用CPU120は、乱数値に基づいて、第1又は第2柄演出決定テーブルを参照することにより、柄演出の実行の有無や実行する場合のその種類を決定すればよい。図21の決定割合から分かるように、桜柄の柄演出の実行>唐草柄の柄演出の実行>柄演出の実行無しの順で大当り期待度が高くなっている。また、「柄激熱モード」がオンのときは、オフのときよりも各柄演出の大当り期待度が高くなっている。
図18に戻り、ステップS322のあとには、ステップS322の決定結果や、表示結果指定コマンドや変動パターン指定コマンドで指定される変動パターンや可変表示結果を反映した演出(可変表示の飾り図柄やリーチ演出を含む)の開始設定(演出制御パターンのセット、変動パターンが指定する特図変動時間に応じたタイマ初期値のプロセスタイマへのセットなど)を行う(ステップS326)。なお、ここで、最初の演出動作制御も行ってもよい。また、ここでは、上記各可変表示中演出設定(上記のような、背景、歌の有無、効果音の有無、振動の演出の有無)(当該設定の情報は)を反映した演出を実行する演出制御パターンを使用パターンとしてセットする。また、演出制御パターンにて音量が指定されるときには、現在の音量(RAM122にて保持される音量の情報により特定すればよい。)での演出音を指定する演出制御パターンをセットする。なお、各演出(飾り図柄の可変表示を含む)について、それぞれ、演出制御パターンを設定して、飾り図柄の可変表示中には、各演出制御パターンにしたがって演出動作制御を実行するようにするとよい(この場合には、各演出を実行するレイヤーそれぞれを重ねることで演出画像を構成すればよい)。
その後、今回実行される特図ゲームが第1特図ゲームのときには第1保留表示画像を1つ減らし、第2特図ゲームのときには第2保留表示画像を1つ減らす制御を行い(どちらの特図ゲームが実行されるかは変動パターン指定コマンドにより特定すればよい。)(ステップS327)、演出プロセスフラグを「2」に更新する(ステップS328)。第1又は第2保留表示画像を1つ減らす制御は、表示制御部123に所定の表示制御指令を行うことで行われる。
図13の演出制御プロセス処理におけるステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグが「2」のときに実行される。図22は、可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示中演出処理では、まず、例えばプロセスタイマのタイマ値(ステップS326で設定されたタイマ値)などに基づいて、今回の変動パターンに対応した可変表示時間(特図変動時間)が経過したか否かを判定する(ステップS341)。一例として、ステップS341の処理では、前記プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し(演出制御プロセス処理の最初で更新されてもよい。)、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS341にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS341;No)、現在がリーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS342)。リーチ演出期間は、例えばセットされた演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS342にてリーチ演出期間であると判定されたときには(ステップS342;Yes)、当該リーチ演出がスーパーリーチであるか否かを判定する(ステップS343)。スーパーリーチであるか否かは、例えば、変動パターン指定コマンドが指定する変動パターンによって特定すればよい。または、演出制御パターンにて特定可能としてもよい。スーパーリーチであると判定されたときには(ステップS343;Yes)、スーパーリーチ中であっても遊技者による要求があった場合に音量画像VLを一時的に表示する一時表示処理を実行する(ステップS344)。つまり、スーパーリーチ中において遊技者による音量ボタン31Cの操作があった場合には、音量画像VL(図29)が画像表示装置5の表示画面に所定期間(例えば3秒)表示される。
図23は、一時表示処理の一例を示すフローチャートである。
演出制御用CPU120は、まず、スーパーリーチ以外時操作フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップS701)。スーパーリーチ以外時操作フラグがオン状態にセットされている場合(ステップS701;Yes)には、ステップS607で計測を開始した経過時間が所定期間(例えば、3秒間)に達したかを判定する(ステップS702)。所定期間に達していない場合には(ステップS702;No)、音量ボタン31Cへの操作の有無を判定する(ステップS703)。音量ボタン31Cへの操作の有無は、音量ボタンセンサ35Cから操作検出信号(音量ボタン31Cに対する遊技者の操作行為を示す信号)が供給されているか否かに基づいて行う(以下同じ)。
音量ボタン31Cへの操作有りの場合には(ステップS703;Yes)、操作検出信号が示す操作内容に応じて、操作検出信号に応じて音量を設定するとともに、操作後の音量を示す音量画像VLを表示する表示制御を行い、音量画像VLの表示期間である所定期間を計り直すためにこの時点からの経過時間の計測を再度開始する(ステップS704)。なお、前記表示制御の説明は、ステップS607の説明などに準じる。また、経過時間の計測の再度の開始は、例えば、経過時間の計測に使用される所定のタイマに所定期間に応じた初期値を再設定することで行う(以下同じ)。
音量ボタンの操作無しの場合には(ステップS703;No)、音量に変化はなく、音量表示を継続させるため音量画像VLの表示を継続させる表示制御を行う(ステップS716)。
ステップS607で計測を開始した経過時間が所定期間(例えば、3秒間)に達した場合には、音量画像VLを消去(表示終了)する表示制御を実行する(ステップS705)。また、スーパーリーチ以外時操作フラグをオフにする(ステップS706)。
スーパーリーチ以外時操作フラグがオフのときには(ステップS701;No)、スーパーリーチ時操作フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップS707)。
ステップS707にてスーパーリーチ時操作フラグがオフ状態の場合には(ステップS707;No)、音量ボタン31Cへの操作の有無を判定する(ステップS708)。
音量ボタン31Cへの操作有りの場合(ステップS708;Yes)、操作検出信号が示す操作内容に応じて、操作検出信号に応じて音量を設定するとともに、操作後の音量を示す音量画像VLを表示開始する表示制御を行い、音量画像VLの表示期間である所定期間を計るためにこの時点からの経過時間の計測を開始する(ステップS709)。ステップS709の説明は、ステップS607の説明に準じる。但しここでは、スーパーリーチの実行により表示されていなかった音量画像VLが表示開始される。また、ステップS709のあとは、スーパーリーチ時操作フラグをオンする(ステップS710)。音量ボタンの操作無しの場合には(ステップS703;No)、本処理が終了する。
ステップS707にてスーパーリーチ時操作フラグがオン状態の場合には(ステップS707;Yes)、ステップS709で計測を開始した経過時間が所定期間(例えば、3秒間)に達したかを判定する(ステップS711)。
所定期間に達していない場合には(ステップS711;No)、音量ボタン31Cへの操作の有無を判定する(ステップS712)。操作有りの場合には(ステップS712;Yes)、操作検出信号が示す操作内容に応じて、操作検出信号に応じて音量を設定するとともに、操作後の音量を示す音量画像VLを表示する表示制御を行い、音量画像VLの表示期間である所定期間を計り直すためにこの時点からの経過時間の計測を再度開始する(ステップS713)。ステップS712及びS713の処理の説明は、ステップS703〜S704の説明に準じる。操作無しの場合には(ステップS712;No)、ステップS716の処理を実行する。
所定期間に達している場合には(ステップS711;Yes)、音量画像VLを消去(表示終了)する表示制御を実行する(ステップS714)。また、スーパーリーチ以外時操作フラグをオフにする(ステップS715)。
一時表示処理により、スーパーリーチ直前に音量ボタン31Cが操作されて音量が変更された場合にも音量画像VLの表示が確保される(図31(A))。また、この音量画像VLの表示中に音量ボタン31Cが操作されたときには所定期間の計測が再度最初から行われるので(ステップS703、S704)、音量ボタン31Cへの連続操作があったときには所定期間の始点を最後の操作タイミングにできる。さらに、一時表示処理により、スーパーリーチ中に音量ボタン31Cが操作されて音量が変更された場合に音量画像VLの表示が確保される(図30(B))。また、この音量画像VLの表示中に音量ボタン31Cが操作されたときには所定期間の計測が再度最初から行われるので(ステップS712、S713)、音量ボタン31Cへの連続操作があったときには所定期間の始点を最後の操作タイミングにできる。
図22に戻って、スーパーリーチでないと判定されたときや(ステップS343;No)、ステップS344の処理を実行した後には、リーチ演出を実行するための制御が行われる(ステップS345)。
ステップS342にてリーチ演出期間ではないと判定されたときや(ステップS342;No)、ステップS345の処理を実行した後には、飾り図柄の可変表示などの可変表示中におけるその他の演出を実行するための演出動作制御が行われ(ステップS347)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS341にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS341;Yes)、図柄確定指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS351)。このとき、図柄確定指定コマンドの受信がなければ(ステップS351;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定指定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定指定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS351にて図柄確定指定コマンドの受信があった場合には(ステップS351;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS352)。このときには、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS353)。また、演出プロセスフラグの値を「3」に更新してから(ステップS354)、可変表示中演出処理を終了する。
図13のステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が「3」のときに実行される処理である。演出制御用CPU120は、最終停止図柄を導出表示させてからの現在の経過時間(所定のタイマで計測すればよい)が、予め設定されている当り開始指定コマンド受信待ち時間に達したかを判定し、達していないときに、当り開始指定コマンドの受信があった場合、大当り中演出(大当り遊技状態中に実行されるファンファーレ開始からエンディングの前までの演出)の開始設定(演出制御パターンのセットなど)を行う。その後、演出プロセスフラグの値を「4」に更新し、本処理を終了する。当り開始指定コマンド受信待ち時間に達しておらず、当り開始指定コマンドの受信もない場合は、そのまま本処理を終了する。現在の経過時間が前記の待ち時間に達している場合、特図ゲームの可変表示結果が「ハズレ」と判断して、演出プロセスフラグの値を「0」に更新し、本処理を終了する。現在の経過時間が前記の待ち時間に達しておらず、当り開始指定コマンド受信待ち時間は経過していないことになるので、そのまま本処理を終了する。
ステップS174の当り中処理は、演出プロセスフラグの値が「4」のときに実行される処理である。例えば、演出制御用CPU120は、大当り中演出を実行する演出動作制御を行う。そして、当り終了指定コマンドを受信している場合には、各ラウンド遊技が全て終了したことになるので、エンディング演出の開始設定(演出制御パターンのセットなど)を行い、演出プロセスフラグの値を「5」に更新して当り中処理を終了する。当り終了指定コマンドを受信していない場合には、各ラウンド遊技が全て終了していないので、そのまま本処理を終了する。
ステップS175のエンディング処理は、演出プロセスフラグの値が「5」のときに実行される処理であり、大当り遊技状態終了時のエンディングを実行するための処理である。演出制御用CPU120は、現在がエンディングの終了タイミングであるかを判定する。終了タイミングは、演出制御パターンにて規定されていればよい。終了タイミングでなければ、エンディングの演出動作制御を行って本処理を終了する。現在が終了タイミングであるときには、ミッションモードの開始設定を行う(ステップS862)。演出プロセスフラグの値を「0」に更新し(ステップS864)、本処理を終了する。
(演出画面例)
画像表示装置5に表示されるデモ画面においては、まず、操作案内の無い通常デモ画面が表示され(図24(A))、一定時間経過後に操作案内(案内画像SH1、SH2を含む)が表示される(図24(B))。なお、通常デモ画面では、図示しない演出画像などが適宜表示される。操作案内表示後、プッシュボタン31Bが操作されると、表示画面は、通常デモ画面から親メニュー画面に遷移する(メニュー画面が呼び出される)(図24(C))。
親メニュー画面(図24(C))では、「背景カスタマイズ」、「ゲーム性カスタマイズ」、「BGMカスタマイズ」、「戻る」、「RESET」が表示される(各項目の機能は、上記した通りである。また、図24も参照)。図25に示すように、親メニューで「背景カスタマイズ」が選択確定されたときには、デモ画面は、背景カスタマイズの子メニュー画面に遷移する。当該子メニュー画面では、「地上」、「海中」、「空」、「戻る」、「RESET」が表示される(各項目の機能は、上記した通りである。また、図25も参照)。図26に示すように、親メニューで「ゲーム性カスタマイズ」が選択確定されたときには、デモ画面は、ゲーム性カスタマイズの子メニュー画面に遷移する。当該子メニュー画面には、「振動」、「プレミアアップ」、「柄激熱モード」が「ON」、「OFF」とともに表示され、「戻る」、「RESET」も表示される(各項目の機能は、上記した通りである。また、図26も参照)。図27に示すように、親メニューで「BGMカスタマイズ」が選択確定されたときには、デモ画面は、ゲーム性カスタマイズの子メニュー画面に遷移する。当該子メニュー画面には、「歌」、「効果音」が「ON」、「OFF」とともに表示され、「戻る」、「RESET」も表示される(各項目の機能は、上記した通りである。また、図27も参照)。
図28は、スーパーリーチにおいて音量ボタン31Cへの操作なしの場合の演出例を示している。この場合、リーチ成立時には音量画像VLが画像表示装置5に表示されているが(図28(A))、スーパーリーチの開始により当該音量画像VLは消去され(図28(B)、(C))、スーパーリーチ終了により、音量画像VLの表示が再開される(図28(D))。
図29は、スーパーリーチにおいて音量ボタン31Cへの操作有りの場合の演出例を示している。この場合、リーチ成立時には音量画像VLが画像表示装置5に表示されているが(図29(A))、スーパーリーチの開始により当該音量画像VLは消去される(図29(B))。音量ボタン31Cの操作があると、当該操作による変更後の音量を示す音量画像VLが表示される(図29(C1))。当該音量画像VLの表示は所定期間継続し、所定期間経過後に消去される(図29(C2))。その後、スーパーリーチ終了により、音量画像VLの表示が再開される(図29(D))。なお、スーパーリーチ中に表示される音量画像VLは、通常(非スーパーリーチ時)のときと異なる態様及び又は異なる位置に表示されてもよい。
(音量画像VLの表示期間など)
図30(A)は、図28のときのように、スーパーリーチにおいて音量ボタン操作なしの場合の音量画像VLの表示期間などを説明するタイミングチャートである。図30(A)に示すように、スーパーリーチ中に音量ボタン31Cの操作が無いと、音量画像Vlは、スーパーリーチ中を除いて画像表示装置5に表示される。
図30(B)は、図29のときのように、スーパーリーチにおいて音量ボタン操作有りの場合の音量画像VLの表示期間などを説明するタイミングチャートである。図30(B)に示すように、音量画像VLは、スーパーリーチ中を除いて画像表示装置5に表示される他、スーパーリーチ中に音量ボタン31Cの操作が有ると、操作から所定期間だけ音量画像VLが表示される。
図31(A)は、スーパーリーチ直前において音量ボタン操作有りの場合の音量画像VLの表示期間などを説明するタイミングチャートである。図31(A)に示すように、音量画像VLは、スーパーリーチ中を除いて画像表示装置5に表示される他、スーパーリーチ直前に音量ボタン31Cの操作が有ると、当該操作から所定期間だけ音量画像VLが表示される(音量画像VLの表示が遅延する)。なお、図31(B)のように、所定期間の始期は、スーパーリーチ開始時であってもよい。スーパーリーチの開始直前に音量ボタン31Cの操作があった場合であっても、音量画像VLが延長表示され、スーパーリーチの開始タイミングで音量画像VLが消去されること(操作後の音量画像VLの表示期間が短くなってしまうこと)を防止できる。
図31(C)は、スーパーリーチ終了直前において音量ボタン操作有りの場合の音量画像VLの表示期間などを説明するタイミングチャートである。図31(B)に示すように、音量画像VLは、スーパーリーチ中を除いて画像表示装置5に表示される他、スーパーリーチ終了直前に音量ボタン31Cの操作が有ると、当該操作から音量画像VLがスーパーリーチの終了があっても継続表示される。なお、図31(B)のように、所定期間の始期は、スーパーリーチ開始時であってもよい。スーパーリーチの開始直前に音量ボタン31Cの操作があった場合であっても、音量画像VLが延長表示され、スーパーリーチの開始タイミングで音量画像VLが消去されること(操作後の音量画像VLの表示期間が短くなってしまうこと)を防止できる。これにより、スーパーリーチ演出の終了直前に音量画像VLの表示を開始した場合であっても、音量画像VLの表示が継続され、操作後所定期間の経過時に音量画像VLを一旦消去して再び表示させるという無駄な処理を省くことができる。
なお、音量ボタン31Cの操作が連続した場合には、前記所定期間の始期は、連続操作のうちの最後の操作のタイミングとなっており、これによって、音量画像VLの表示期間を確保できる。
(本実施の形態による効果)
本実施の形態のパチンコ遊技機1は、可変表示中演出設定を設定カテゴリごとに初期化できるとともに(図25〜図27の各子メニュー画面の「RESET」)、親メニュー表示時に各可変表示中演出設定を一括で初期化できる(図24の親メニュー画面の「RESET」)。このため、遊技者の意図に応じた初期化が可能となっており、演出設定(特にここでは、初期化)に関する遊技者の負担を軽減できる。特に、可変表示中演出設定を全て初期化したいときに、設定カテゴリごとに初期化する必要がなく、一括での初期化が容易となっている。特にこの実施の形態のように、各子メニュー画面で設定カテゴリについて初期化する必要があると、全ての設定カテゴリについて初期化をするのが非常に面倒であるが、設定カテゴリを表示する親メニュー画面に各設定カテゴリについて一括で初期化できる項目を設けたので、各設定カテゴリについての一括初期化を容易にできる。このように、本実施の形態によれば、演出設定(特にここでは、初期化)に関する遊技者の負担を軽減できる。
また、本実施の形態では、メニュー画面を介して変更可能な可変表示中演出設定と、常時変更可能な音量設定と、を設けているので、適切なタイミングで設定を変更できる(また、音量設定についてはメニュー画面を介さないので、音量設定を容易に変更できる)。
また、本実施の形態では、親メニュー画面で「RESET」を選択確定したときに、親メニュー画面に表示されている設定カテゴリに含まれる可変表示中演出設定のみが初期化され、親メニュー画面に表示されていない音量については初期化されない。これによって、親メニュー画面に表示されていない音量まで初期化させることを防止できる。特に通常は、初期化をメニュー画面から行う場合には、当該メニュー画面に表示されているものが初期化されると認識されるので、仮に音量まで初期化すると遊技者の意図しない演出設定までが初期化されてしまう。親メニュー画面に表示されていない音量については初期化されないことで、このような不都合を解消できる。
また、本実施の形態では、可変表示演出設定としてプレミア演出の実行頻度を高くする設定(「プレミアアップ」をオンする設定)が可能となっており、遊技者の好みに応じた頻度での演出を実行することができる。
また、スーパーリーチ中以外では、音量ボタン31Cの操作の有無に関わらず、音量画像VLを画像表示装置5に視認可能に表示するので、スーパーリーチ以外の状態では音量画像VLを常時視認できる。また、スーパーリーチ中では、音量画像VLを視認不可能とし、音量ボタン31Cの操作があった場合には、当該操作に基づいて音量画像VLを操作後所定期間が経過するまで表示する。つまり、スーパーリーチ中では、音量画像VLの表示を必要最小限に留めることができる。これにより、スーパーリーチの演出効果の低下を抑制しつつ、遊技者の要望(音量ボタン31Cを操作したときには音量画像VLで音量を確認したいなど)に応じて音量画像VLを表示することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、音量画像VLを視認させない演出は、遊技者にとって有利な有利状態となることを示唆する演出(ここでは、スーパーリーチ演出)である。このため、スーパーリーチ演出についての演出効果の低下を抑制しつつ、遊技者の要望に応じて音量画像VLを表示することができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
また、音量画像VLは、図28や図30に示すように、変動停止時の飾り図柄に被らない位置に表示されるので、飾り図柄の最終停止図柄、つまり、遊技結果の視認を阻害しないようにしつつ、音量を表示できる。
また、スーパーリーチ演出中の遊技状態(第2状態)では、遊技者によるスティックコントローラ31Aの操作検出から所定期間(あるいは、音量画像VLの表示開始から所定期間)だけ音量画像VLを表示するので、音量画像VLの表示を必要最小限に留めることができる。これにより、スーパーリーチ演出(特定演出)の演出効果の低下を抑制しつつ、遊技者の要望に応じて音量画像VLを表示することができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
また、スーパーリーチに移行する直前に音量ボタン31Cの操作があったとき、つまりスーパーリーチ開始時に音量ボタン31Cの操作後所定期間(3秒)が経過していない場合には音量画像VLの表示を延長する(図31(A)、(B))ので、音量画像VLの表示をスーパーリーチ中になった後も所定期間延長表示することができる。つまり、スーパーリーチの開始直前に音量ボタン31Cを操作したときに音量画像VLが該スーパーリーチの開始タイミングで早く消去されてしまうことを防止でき、音量画像VLの表示期間が確保されずに違和感が生じてしまうことを防止できる。また、スーパーリーチが開始された直後に遊技者が音量ボタン31Cの操作を再度行う必要がなく、ユーザーフレンドリーな遊技機を提供することができる。
また上記とは逆に、スーパーリーチ終了直前に音量ボタン31Cの操作があって音量画像VLの表示が開始され、スーパーリーチ終了時に音量ボタン31Cの操作後所定期間(3秒)が経過していない場合には、音量画像VLの表示を1回も消去せずに継続するので、所定期間経過時に音量画像VLの表示を消去する処理を不要にできる。言い換えれば、スーパーリーチ以外では音量画像VLの表示を常時行うので、音量画像VLを所定期間経過時に一度消去してから再度表示を開始させるという無駄な処理を省くことができる。また、所定期間経過時のタイミングにて音量画像VLの表示が一瞬消えるという違和感の招来も防止できる。
(変形例)
この発明は、上記実施の形態に限定されず、上記実施の形態について様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。以下に変形例を列挙するが、下記の変形例の少なくとも一部を互いに組み合わせてもよい。
(変形例1)
上記設定カテゴリの少なくとも1つは、演出設定そのものであってもよい。例えば、図32に示すように、親メニュー画面上で1つの設定カテゴリについて演出設定を変更してもよい(「背景カスタマイズ」、「ゲーム性カスタマイズ」参照)。図32の例では、「背景カスタマイズ」の背景を親メニュー画面上で設定でき、「ゲーム性カスタマイズ」の全体的な大当り期待度の高低を親メニュー画面上で設定できる。このときには、「背景カスタマイズ」に対応する「RESET1」、「ゲーム性カスタマイズ」に対応する「RESET2」、「ALL RESET」を親メニュー画面にて表示してもよい。このときには、「RESET1」が選択確定されると、「背景カスタマイズ」が初期化され、「RESET2」が選択確定されると、「ゲーム性カスタマイズ」が初期化され、「ALL RESET」が選択確定されると、「背景カスタマイズ」、「ゲーム性カスタマイズ」、「BGMカスタマイズ」に含まれる可変表示中演出設定が一括で初期化される。このようにしても、初期化についての遊技者の負担を軽減できる。
(変形例2)
なお、演出制御用CPU120は、音量画像VLの表示開始、消去、表示内容の変更(音量ボタン31Cへの操作による音量の変更)のみを表示制御部123に通知し、音量画像VLの表示を継続的に行うことについては表示制御部123側で制御してもよい。同様に、演出(デモ表示等含む)についても、演出制御用CPU120が演出の開始、終了、変更(画面の遷移等を含む)のみを通知し、演出画面の表示(演出動画の再生など)については表示制御部123側で制御してもよい。
(変形例3)
連続した音量ボタン31Cの操作があったときの前記所定期間(例えば3秒)の始期(開始タイミング)は、最初の操作時としてもよい。但し、上記実施の形態のように、最後の操作時を開始タイミングとした方が、音量画像VLの表示期間を十分に確保できる。また、音量画像VLの表示は、表示開始から所定期間(例えば3秒)が経過するまでとしてもよい。
(変形例4)
図33に示すように、音量画像VLに加えて、画像表示装置5の表示画面などについての現在の輝度を示す輝度画像ILを表示するようにしてもよい(この場合には、輝度を調整するボタンなどを別途設け、音量と同様の処理を行うとよい)。例えば、音量画像VLに替えて輝度画像ILのみを表示するものであってもよい。このように輝度調整を可能としてもよい。所定の予告演出(上記柄演出等)の実行頻度が異なる複数のモードを用意し、図34(A)のように、音量画像VLに替えて、現在のモードを示すモード表示画像MDを表示するようにしてもよい。図34(B)に示すように、モード表示画像MDが「アクティブ」の場合は、所定の予告演出の実行頻度が高く、モード表示画像MDが「ノーマル」の場合は、所定の予告演出の実行頻度が中であり、モード表示画像MDが「シンプル」の場合は、所定の予告演出の実行頻度が低い。音量画像VLと輝度画像ILの少なくとも一方とともに、モード表示画像MDを表示してもよい。このように画面に基本的に常時表示される演出設定(例えば、可変表示中にも表示される演出設定)は、音量に限らず、種々のものが考えられる。また、このような演出設定は、音量等のように、常時変更できるものの他、可変表示中演出設定のようにメニュー画面を介して変更できるものであってもよい。なお、音量や輝度などをメニュー画面を介して変更できるようにしてもよい。以下の音量画像VLについての説明も、輝度画像ILなどの他の表示に適用できる。
(変形例5)
メニュー画面で使用する操作手段と、音量を変更するための操作手段とが同じである場合(例えば、両者ともにスティックコントローラ31Aが使用されるときなど)には、メニュー画面において、音量画像VLを表示しないようしてもよい。音量画像VLを当該操作手段によって変更できないようにするからである。
(変形例6)
上記実施の形態では、上記「振動」についてオン/オフの切り替えしかできなかったが、当該振動の演出の実行割合を変更する設定を可能としてもよい。例えば、振動の演出を実行すべきタイミングにおいて、第1の設定では90%の割合で当該演出を実行し、第2の設定では10%の割合で当該演出を実行してもよい。例えば、プレミア演出などと同様に、決定割合の異なるテーブルを用意して、振動の演出の実行を決定すればよい。なお、実行頻度は、高低の2段階の他、3段階以上あってもよい。また、そのうちの一段階は、100%実行する又は実行しないものであってもよい。
上記「歌」について、「歌」がオンのときには、歌付きのBGMとし、「歌」がオフのときには、歌無しのBGMとするが、当該BGMは同じ曲であっても異なる曲であってもよい。具体的には、「歌」のオン/オフにより、同じ曲について歌の有無を切り替えてもよいし、歌付きの第1の曲と歌無しの第2の曲(インスト)とを切り替えてもよい。また、BGM、効果音などは、複数のものから遊技者が設定できてもよい。なお、複数のBGMのうちのいずれを演出音として選択するかの選択割合を演出設定として変更できるようにしてもよい。
(変形例7)
上記の実施の形態では、音量画像VLが消去されて視認不可能としているが、図35のように音量画像VLを視認困難な態様で表示するようにしてもよい。例えば、図35(A)のように、音量画像VLを半透明の表示態様で表示したり、図35(B)のように音量画像VLを非常に小さく縮小した態様(微小表示態様)で表示したりしてもよい。これらの場合には、音量画像VLが視認困難となっており、半透明または微小サイズの音量画像VLがスーパーリーチの表示態様に与える影響を小さくできることから、スーパーリーチの演出効果の低減を抑制することができる。例えば、音量画像VLを消去する代わりに音量画像VLを視認困難な態様で表示する制御を行うようにしてもよい。
(変形例8)
また、音量調整が常時可能である旨を報知するようにしてもよい。例えば、図36のように、音量調整が常時可能である旨をテロップ表示で報知するようにしてもよい。図36(A)では、テロップ表示は、「いつでも音量調整ができるよ!」との文字情報を、画像表示装置5の画面上部の右端から左端に視認可能な速度で移動させる表示態様としている。また、図36(B)のように、音量調整が常時可能である旨を、説明演出の実行で報知するようにしてもよい。図36(B)では、説明演出は、あるキャラクタなどが画像表示装置5の画面に登場し、「いつでも音量調整ができるよ!」との文字情報を表示する表示態様としている。なお、テロップ表示または説明演出とともに、「いつでも音量調整ができるよ!」といった報知内容を示す音声または報知に関連する効果音なども出力するようにしてもよい。なおここでは、テロップ表示や説明演出表示が可変表示中に実行されているが、これに限定されない。例えば、デモ表示中、大当り遊技状態などにおいて、テロップ表示や説明演出表示を実行してもよい。
このような変形例によれば、画像表示装置5は音量調整が常時可能である旨を報知するので、遊技者は、音量調整が常時可能であることを認識できる。また、音量調整以外にも輝度調整、モード切替などの演出設定の変更が常時可能である旨を報知してもよい。なお、この報知としては、例えばデモ表示中における報知等であってもよい。
(変形例9)
また、飾り図柄の可変表示は、演出の進行(可変表示の進行等)に応じてその表示位置や大きさが変更されてもよい。
(変形例10)
スーパーリーチの代わり又は加えて大当り遊技状態において、音量ボタン31Cへの操作が無い限り、音量画像VLを表示しないようにしてもよい。このような場合、スーパーリーチを大当り遊技状態に変えて音量画像VLの表示を考えればよい。これにより、遊技者に特に見せたい演出の一例である大当り演出の実行中では、音量画像VLを表示しないようにでき、大当り演出の演出効果の低下を抑制できる。なお、音量画像VLを、大当り遊技状態以外のときと、大当り遊技状態中に音量ボタン31Cが操作されたときとで同じ態様とすることで、音量表示を分かり易くすることができる(スーパーリーチのときなども同様)。なお、音量画像VLは、前記2つのときとで、表示位置及び又は大きさが異なってもよい。このように、変形例8によれば、大当り中の特定の演出(例えば、大当り中のラウンド演出、大当り中の祝福演出など)の演出効果の低下を抑制しつつ、遊技者の要望に応じて音量画像VLを表示することができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
なお、大当り遊技状態の大当り期間(音量画像VLを表示しない期間)は、アタッカー開放(大入賞口の開放)を繰り返す期間、つまり、ラウンド遊技期間としているが、これに限定されない。例えば大当り期間としては、ファンファーレの期間と、アタッカー開放を繰り返す期間(ラウンド遊技期間)と、大当り遊技状態の終了時に実行されるエンディングの期間とを含めた期間としてもよい。なお、前記3つの期間のうちの少なくとも1つを大当り期間としてもよい。
(変形例11)
なお、パチンコ遊技機1においてエラーが発生している場合には、音量画像VL)が表示されないようにしてもよい。この場合には、エラー表示を確実に表示でき、音量画像VLによってエラー表示が見難くなることや遮られることを防止できる。
(変形例12)
上記操作案内は、デモ開始時からすぐに表示してもよいが、上記のように一定時間経過後から表示するとよい。これにより、遊技球が流下しているにも係わらず、前記操作案内により遊技が行われていないというような違和感を遊技者に与えることを低減し、遊技の興趣の低下を低減できる。なお、前記操作案内の表示の前にメニュー画面への遷移の操作(プッシュボタン31Bの操作)があったときに、当該操作を受け付けてメニュー画面への画面遷移を行ってもよい(これにより、遊技者の要望に応えてすぐに演出設定を変更できる)。
(変形例13)
RAM122に可変表示中演出設定が初期設定から変更されたときのオンとなるフラグを用意し、デモ表示開始時に当該フラグがオンのときには可変表示中演出設定を一括で初期化するか否かを遊技者が選択できる画面(例えば、「初期化しますか?」のメッセージとともに、初期化するときに選択確定される「YES」と、初期化しないときに選択確定される「No」と、を表示した画面。その他、可変表示中演出設定が変更されている旨を報知する画像を表示してもよい。)を表示するようにしてもよい。当該画面の裏(後方のレイヤー)では、デモ表示が行われてもよい。通常、1つの遊技機では、前の遊技者の遊技のあと、他の遊技者が遊技を行うので、可変表示中演出設定が変更されると、初期設定がそもそもどのようなものであるか分かりにくい。また、前の遊技者の可変表示中演出設定が後の遊技者にとって好みに合わないことも想定される。この変形例11のようにデモ開始時に初期化の案内を行うことで、初期化を簡単にでき、遊技者は容易に可変表示中演出設定を初期化できる(演出設定に関する遊技者の負担を軽減できる。)。なお、このように初期化が案内される演出設定に、音量などの可変表示中演出設定には含まれない設定(特に、メニュー画面を介さないで変更できる演出設定)が含まれてもよい。音量等も後の遊技者はその初期設定が分かり難いので、この変形例のように初期化できるとよい。このように、デモ表示実行時など、遊技者が変わることが想定される段階で、遊技者が演出設定の初期化をできる手段を設けると、演出設定に関する遊技者の負担を軽減できる。
(変形例14)
デモ開始後、所定の発射センサによって遊技球の発射が検出しているときには上記操作案内を行わず、遊技球の発射が特定の時間検出できないときに、前記操作案内をすぐ又は所定時間経過後に開始してもよい。これにより、変形例10と同様に遊技の興趣低下を低減できる。
(変形例15)
音量ボタンの操作があったときにのみ、音量画像VLを所定期間表示するようにし(図37(A)〜(C)参照。なお、図37では音量を数字で表している。)、その所定期間内に確定飾り図柄の導出表示があるときには、表示されている音量画像VLを当該所定期間内であっても消すようにしてもよい(図37(D)〜(E))。このような構成は、特に表示される音量画像VLが図37に示すように飾り図柄(可変表示中の飾り図柄を含む。)と被る(重なる)とき(これにより音量を目立たせることができる)に有効である。これにより、導出表示する可変表示結果(確定飾り図柄)の視認性を確保できる。
(変形例16)
なお、音量の表示については、次の表示階層順序(レイヤーの表示順序)の設定をするようにしてもよい。例えば、演出制御基板12の表示制御部123におけるVDPでは、画像表示装置5に表示させるための各種の表示画像について表示順序の優先度を設定し、その優先度の低い順に表示画像をメモリーマップに積み重ねて1枚のフレーム画像(1/30秒)を生成することが可能となっている。ここでは、表示順序の優先度が最も高いものとしてエラー表示の表示画像が設定され、その次に表示順序の優先度が高いものとして音量の表示画像(つまり音量画像VLを表示するレイヤー)が設定され、その次に表示順序の優先度が高いものとしてその他の演出表示の表示画像(例えば、飾り図柄の可変表示、保留表示、リーチ演出表示、大当り中演出表示など)といった表示順序の優先度を設定するようにしてもよい。このような表示順序の優先度に設定すれば、エラーが発生した場合には、エラー表示の表示画像が、最も優先度が高いため、他の表示画像に隠れることがなく、エラー表示を正確に報知できる。また、エラーが発生していない正常な遊技状態では、音量の表示画像の優先順位がその他の表示画像よりも高いので、音量画像VLを見やすく表示することができる。つまり、遊技者の動作による所望の表示を最も見やすく表示することができる。言い換えれば、遊技者が希望する表示を最も見やすく表示することができる。
(変形例17)
なお、前述した実施の形態などでは、音量表示処理は、演出制御プロセス処理内のステップS170〜ステップS175の処理とは独立して設けられているが、ステップS170〜ステップS175の各処理内にそれぞれ設けられるようにし、可変表示中処理にてスーパーリーチの実行中に音量画像VLを非表示とする、あるいは、当り中処理にて大当り演出中などのときに音量画像VLを非表示としてもよい。
(変形例18)
スーパーリーチ中、音量ボタン31Cが1回操作されると、まず現在の音量(当該操作によって変更されていない音量)を示す音量画像VLを表示し、音量画像VLが消える前の2回目の操作から当該操作に応じて音量を変更してもよい。
(変形例19)
識別情報(特図、飾り図柄、普図など)の可変表示(単に可変表示であってもよい。)は、識別情報が点滅することも含む。例えば、特図において、全てのセグメントが消灯したパターンと少なくとも一部のセグメントを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すものも可変表示に含まれる。なお、可変表示にて停止表示される特別図柄は、停止表示の前(変動中)に表示される特別図柄とは異なる図柄であってもよい(飾り図柄、普通図柄についても同様)。例えば、7セグメントなどで識別情報を可変表示する場合に、変動中は真ん中の横棒の点灯と消灯の繰り返しだが、表示結果としては真ん中の横棒だけが導出表示されることはない
(変形例20)
上記実施の形態では、可変表示時間(特図変動時間)や飾り図柄の可変表示態様などを示す変動パターンを演出制御基板12の側に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12の側に通知してもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、1つ目のコマンドでは擬似連変動の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の前)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の後)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信してもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が2つのコマンドの組合せから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信してもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信してもよい。なお、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
(変形例21)
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには発光体ユニットや遊技効果ランプおよび装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(変形例22)
上記実施の形態では、大当り種別に「確変」が含まれており、大当り種別の決定結果が「確変」であることに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、遊技領域における所定位置に設けられた確変アタッカーにおいて大入賞口(第2大入賞口)に入賞(進入)した遊技球が確変検出スイッチによって検出されたことに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態に制御してもよい。確変アタッカーの大入賞口(第2大入賞口)は、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数が所定回数(例えば「15」)であるときに、閉鎖状態から開放状態に変化可能であり、ラウンド遊技の実行回数が所定回数以外であるときには、閉鎖状態のまま開放状態には変化不能であるとしてもよい。このように、パチンコ遊技機1は、遊技領域に設けられた特別可変入賞装置の一例となるアタッカー内にて遊技球が特定領域を通過したことに基づいて、確変制御条件を成立させることが可能となるように構成されてもよい。
(変形例23)
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(上記実施の形態や変形例などから導き出せる構成)
以下に、この明細書が開示する構成(上記実施の形態や変形例の構成は、適宜、下記の構成に含まれる。)を列挙する。なお、本発明は、以下の記載に限られない。なお、下記で説明する具体的な構成や応用例、変形例などは、上記実施の形態や変形例にも適用できる。
(構成1)
遊技者の動作により演出設定(例えば、可変表示中演出設定など)を変更可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、
演出設定を変更するときに、1以上の演出設定(例えば、可変表示中演出設定など)をそれぞれ含む複数の演出設定カテゴリ(例えば、「背景カスタマイズ」、「ゲーム性カスタマイズ」などの設定カテゴリなど)を提示するメニュー画面(例えば、図24(C)や図32の親メニュー画面など)を表示する表示手段を備え、
遊技者の動作により前記複数の演出設定カテゴリ毎に演出設定を初期化可能に構成され(例えば、図25〜図27の子メニュー画面の「RESET」の選択確定や、図32の親メニュー画面の「RESET1」や「RESET2」の選択確定など)、
前記メニュー画面は、遊技者の動作により選択されたときに前記複数の演出設定カテゴリそれぞれに含まれる演出設定を一括で初期化する初期化項目(例えば、図24(C)の親メニュー画面の「RESET」や、図32の親メニュー画面の「ALL RESET」など)を前記複数の演出設定カテゴリとともに提示する(例えば、図24(C)や図32の親メニュー画面を参照)、
ことを特徴とする遊技機。
この構成によれば、初期化についての遊技者の負担を少なくすることができる。
なお、遊技者の動作を検出するための構成は、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B、音量ボタン31Cに限らず、例えば縦横方向に操作が可能な十字ボタンや、例えば回動操作が可能なジョグダイアルであってもよいし、タッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよい。なお、十字ボタン、ジョグダイアル、タッチパネルなどは遊技機の所定箇所に配置されてもよい。また、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による指示入力行為に限定されない任意の動作を検出できるセンサを用いてもよい。所定のカメラを用いて遊技者の手といった被写体を撮影した結果を解析(ビデオ式モーションキャプチャ)して、任意の動作を所定操作として検出できるようにしてもよい。すなわち、遊技者による動作を検出するための構成は、任意対象物の動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できる任意の構成であればよい。
演出設定とは、演出に関する設定であればよく、演出の実行の有り又は無し、演出の実行頻度(「高」/「低」、「高」/「中」/「低」など複数段階あればよい。)、実行する演出の種類(第1の設定では、キャラAが登場するリーチ演出が実行され、第2の設定では、キャラBが登場するリーチ演出が実行されるなど)、演出モード、同じ演出が実行されたときの大当り期待度(「高」/「低」、「高」/「中」/「低」など複数段階あればよい。)などであればよい。上記実施形態における可変表示中演出設定についての構成(初期化や変更を実現するための構成)は、各種の演出設定に適用できる。演出設定には、音量や輝度などの現在の演出設定の状況(設定状況)が画面に表示されるものが含まれてもよい。
演出設定として、上記実施の形態では、可変表示中の演出の演出設定を例示しているが、上記演出設定は、大当り中に実行される演出やデモ表示などに関する設定であってもよい。メニュー画面の演出設定カテゴリに含まれる演出設定の変更は、演出設定カテゴリを表示している画面上で行えるようにしても(図32の「背景カスタマイズ」など)、演出設定カテゴリが選択されたときに遷移する他の画面上で行えるようにしてもよい(図25〜図27など)。複数の演出設定カテゴリ毎の演出設定の初期化は、前記初期化項目と同じ画面にて表示される項目が選択確定されたときに実行されるものであってもよい(図32の「RESET1」など)。
なお、実施の形態や変形例ではパチンコ遊技機1について説明しているが、スロットマシンに適用してもよい。例えばデモ表示を行うスロットマシンに適宜適用できる。
(構成2)
遊技者の動作により変更可能な演出設定は、前記メニュー画面が表示されたときに変更される第1の演出設定(例えば、可変表示中演出設定など)と、前記メニュー画面が表示されているか否かに係わらず変更可能な第2の演出設定(例えば、音量設定)と、を含む、
ようにしてもよい。
この構成によれば、第2の演出設定を容易に変更できる。
第1の演出設定及び第2の演出設定は、可変表示中演出設定、大当り中に実行される演出やデモ表示などに関する設定、輝度の設定、音量の設定などのいずれかであればよい(第1の演出設定と第2の演出設定とは異なる種類とするとよい。)。
(構成3)
前記初期化項目が選択されたときには前記第1の演出設定が初期化され前記第2の演出設定は初期化されない(例えば、図17参照)、
ようにしてもよい。
この構成によれば、第2の演出設定まで初期化することを防止できる。
なお、別の構成として、親メニュー画面で「RESET」が選択確定されたときには、音量も初期化してもよい。つまり、初期化項目が選択されたときには、第1の演出設定と第2の演出設定との両者を初期化してもよい。これにより、遊技者が変わったときに音量等も初期設定が分かりにくいため、これによって初期化に関する遊技者の負担を軽減できる。
(構成4)
少なくとも1つの前記演出設定カテゴリは、演出の実行頻度に関する演出設定(例えば、「プレミアアップ」のオン設定など)を含む、
ようにしてもよい。
この構成によれば、遊技者の好みに応じた頻度で演出が実行され、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、実行頻度を設定可能な演出は、プレミア演出の他、リーチ演出、予告演出、先読み予告(保留表示画像を変化させる先読み保留予告演出など)、可動部材の演出、大当り中の演出など、各種の演出であっってもよい。
(構成5)
演出設定を変更するときに当該演出設定の設定状況(例えば、音量画像VLなど)を表示可能であり、
第1状態(例えば、スーパーリーチや大当り中の演出を実行していない状態など)では遊技者の動作に関わらず前記設定状況を視認可能に表示し、
前記第1状態とは異なる状態であって特定演出(例えば、スーパーリーチや大当り中の演出など)を実行する第2状態(例えば、スーパーリーチや大当り中の演出を実行している状態など)では、前記設定状況を視認困難または視認不可能とし(例えば、図28、図35参照)、遊技者の動作に基づいて、前記設定状況を所定条件(例えば、所定期間の経過など)が成立するまで表示可能である(例えば、図29参照)、
ようにしてもよい。
この構成によれば、特定演出の演出効果の低下を抑制しつつ、遊技者の要望に応じて演出設定の設定状況を表示することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
設定状況が表示される演出設定は、音量などの常時変更可能な演出設定の他、メニュー画面などを介して変更可能な演出設定(上記可変表示中演出設定など)であってもよい。
第1状態は、スーパーリーチ演出中以外の状態としているが、スーパーリーチの実行前(開始前)までの期間またはスーパーリーチの実行後(終了後)の期間のいずれかの状態としてもよい。また、第1状態は、1回の変動におけるスーパーリーチの実行前(開始前)までの期間または1回の変動におけるスーパーリーチの実行後(終了後)の期間の少なくとも一方の状態としてもよく、第2状態は1回の変動におけるスーパーリーチを実行する期間の状態としてもよい。
第2状態は、大当り遊技状態などの有利状態となり易い特別状態としてもよい。この特別状態は、確変状態または時短状態などである。また、特別状態は、普通可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞(あるいは通過または進入であってもよい)しない又はしにくい第1態様から入賞容易な第2態様に高頻度で変化させる状態であってもよい。
例えば、スロットマシンでは、第1状態は、複数ゲーム間に亘って行われる連続演出中以外の遊技状態、または、デモ表示などであってエラー表示中でない状態などとし、特定演出(例えば、連続演出など)を実行する第2状態(例えば、連続演出中の遊技状態など)としてもよい。
特定演出としては、パチンコ遊技機1では大当り中の祝福演出(キャラクタ紹介)、昇格演出、V入賞報知などであってもよく、スロットマシンではAT報知(アシストタイム報知)、ART報知(アシストリプレイタイム報知)、大当りの1G連報知(1ゲーム連報知)、大当りの継続報知などなどであってもよい。
「第1状態とは異なる状態」における「状態」には、「可変表示を実行している状態」、「可変表示を実行していない状態」、「可変表示における一部の期間」も含むものである。
また、所定の演出(例:大当り中の楽曲選択)にて行われる遊技者の動作の検出制御を、設定状況の検出制御よりも優先するようにしてもよい。つまり、楽曲選択中では、演出設定の変更(例えば音量調整、輝度調整、モード切替などの状況表示)が不可能としてもよい。特に、同一の操作手段(例えば、十字ボタンなど)により、楽曲選択のための操作と、演出設定の変更のための操作とが行われる場合に有効となる。
(構成6)
前記特定演出は、遊技者にとって有利な有利状態となることを示唆する演出(例えば、パチンコ遊技機ではスーパーリーチ演出など、スロットマシンでは連続演出など)または前記有利状態中の演出(例えば、パチンコ遊技機では大当り中の祝福演出(キャラクタ紹介)、昇格演出、V入賞報知など、スロットマシンではAT報知(アシストタイム報知)、ART報知(アシストリプレイタイム報知)、大当りの1G連報知(1ゲーム連報知)、大当りの継続報知など)である、ようにしてもよい。
上記の構成によれば、特定演出の演出効果の低下を抑制しつつ、遊技者の要望に応じて演出設定の設定状況を表示することができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
(構成7)
前記設定状況は、遊技結果を示す演出用識別情報(例えば、飾り図柄など)の少なくとも変動表示(可変表示)停止時(表示結果の導出表示時)に該演出用識別情報に被らない位置(重なる位置)に表示される(例えば、図28に示すように、音量状況表示画像VLは、変動停止時の飾り図柄に被らない位置に表示されるなど)、ようにしてもよい。
上記の構成によれば、遊技結果の視認を阻害しないようにしつつ、演出設定の変更を実行できる。
別の構成として、図37のように、演出設定を変更する遊技者の動作があったときにのみ、設定状況を所定期間表示するようにし(図37(A)〜(C)参照。なお、図37では音量を数字で表している。)、その所定期間内に演出用識別情報の可変表示の表示結果の導出表示があるときには、表示されている設定状況を当該所定期間内であっても消すようにしてもよい(図37(D)〜(E))。このような構成は、特に表示される設定状況が図37に示すように導出された表示結果としての装飾識別情報と被る(重なる)ときに有効である。これにより、導出表示する表示結果の視認性を確保できる。
(構成8)
前記所定条件は、遊技者の動作の検出(例えば、音量ボタン31Cの操作の検出など)または前記設定状況の表示開始から所定期間が経過することである、ようにしてもよい。
上記の構成によれば、特定演出の演出効果の低下を抑制しつつ、遊技者の要望に応じて演出設定の設定状況を表示することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(構成9)
前記第1状態は、変動演出における特定演出の実行前までの期間と該実行後の期間との少なくとも一方の状態のことであり、
前記第2状態は、変動演出における特定演出を実行する期間の状態のことである、ようにしてもよい。
上記の構成によれば、特定演出の演出効果の低下を抑制しつつ、遊技者の要望に応じて演出設定の設定状況を表示することができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
(構成10)
前記第2状態における前記設定状況は、前記第1状態のときの前記設定状況の表示態様と同じに表示される(例えば、図29)、ようにしてもよい。
上記の構成によれば、第2状態における設定状況の表示が分かり易い。
(構成11)
前記第1状態から前記第2状態に移行する前に遊技者の動作に基づく前記設定状況が表示され、前記第1状態から前記第2状態に移行するときに前記所定条件が不成立の場合には、遊技者の動作の検出または前記移行の時から所定期間経過するまで前記設定状況の表示を継続する(例えば、図31(A)、(B)など)、ようにしてもよい。
上記の構成によれば、特定演出の演出効果の低下を抑制しつつ、遊技者の要望に応じて演出設定の設定状況を表示することができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
(構成12)
前記第2状態から前記第1状態に移行する前に遊技者の動作に基づく前記設定状況が表示され、前記第2状態から前記第1状態に移行するときに前記所定条件が不成立の場合には、前記第1状態への移行後も前記設定状況の表示を継続する(例えば、図31(C)など)、ようにしてもよい。
上記の構成によれば、特定演出の演出効果の低下を抑制しつつ、遊技者の要望に応じて演出設定の設定状況を表示することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(構成13)
前記演出設定の変更が常時可能である旨を報知する報知手段を備える、ようにしてもよい。
上記の構成によれば、遊技者は、演出設定が常時可能であることを認識できる。
(構成14)
前記第2状態は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、パチンコ遊技機では大当り遊技状態、スロットマシンでは連続演出中の遊技状態など)である、ようにしてもよい。
上記の構成によれば、特定演出(例えば、大当り中のラウンド演出、大当り中の祝福演出、連続演出など)の演出効果の低下を抑制しつつ、遊技者の要望に応じて演出設定の設定状況を表示することができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
(構成15)
変動表示(可変表示)の表示結果が特定結果となったときに遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、
前記第2状態は、前記有利状態となり易い特別状態(例えば、確変状態または時短状態など)である、ようにしてもよい。
上記の構成によれば、特定演出(例えば、有利状態(例えば、大当り遊技状態)となり易い特別状態(例えば、確変状態または時短状態など)中のリーチ演出(例えば、スーパーリーチ演出など))の演出効果の低下を抑制しつつ、遊技者の要望に応じて演出設定の設定状況を表示することができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
(その他)
上記実施の形態において、各種の決定が行われる「割合」や「確率」は、例えば70:30といった、各決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)にはならないように設定されてもよいし、少なくともいずれかの決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)となるように設定されてもよい。例えば、各種の決定を行う場合において、複数の決定結果のうちいずれか1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなることには、1の決定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果とする割合が0%となることが含まれてもよい。1の決定結果とする割合が100%となるときには、他の決定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果とする割合が0%となるときには、1の決定結果とする割合が100%以外でも0%でない所定割合であれば、1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなる。