図1は、本実施の形態における遊技機を適用して構成した遊技機1の装置構成図の一例であって、図2は、本実施の形態におけるガラス枠を開放させた状態の遊技機1の斜視図であり、図3は、遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠60と、その外枠60と回動可能に支持されたガラス枠50とが備えられている(図1、図2参照)。また、外枠60には、遊技球が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2が設けられている。ガラス枠50には、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル3と、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプを有する演出用照明装置34と、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン35と、少なくとも2方向(通常4方向)へ押圧操作が可能な十字キー36とが設けられている。
さらに、ガラス枠50には、複数の遊技球を貯留する受け皿40が設けられており、この受け皿40は、操作ハンドル3の方向側に遊技球が流下するように下りの傾斜を有している(図2参照)。この受け皿40の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、玉送りソレノイド4bが駆動することにより、ガラス枠50の裏面に設けられた玉送り開口部41へ遊技球が1個ずつ送り出される。
そして、玉送り開口部41へ送り出された遊技球は、打出部材4cの方向に向けて下り傾斜を有している発射レール42により、発射レール42の下り傾斜の端部に誘導される。発射レール42の下り傾斜の端部の上方には、遊技球を停留させる停止するストッパー43が設けられており、玉送り開口部41から送り出された遊技球は、発射レール42の下り傾斜の端部で1個の遊技球が停留されることになる(図2参照)。
そして、遊技者が操作ハンドル3を回動させると、操作ハンドル3に直結している発射ボリューム3bも回動し、発射ボリューム3bにより遊技球の発射強度が調整され、調整された発射強度で発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cが回転する。この打出部材4cが回転することで、打出部材4cにより発射レール42の下り傾斜の端部に貯留されている遊技球200が打ち出され、遊技球が遊技領域6に発射されることとなる。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール42からレール5a、5b間を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後遊技領域6内を自由落下する。このとき、遊技領域6に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
また、遊技領域6には、複数の一般入賞口12が設けられている。
これら各一般入賞口12には、一般入賞口検出スイッチ12aが設けられており、この一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
また、遊技領域6の中央下側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を構成する第1始動口14および第2始動口15と、遊技球が入球可能な第2大入賞口17とが設けられている。
この第2始動口15は、一対の第2始動口用可動片15bを有しており、これら一対の第2始動口用可動片15bが閉状態に維持される「第1の態様」と、一対の第2始動口用可動片15bが開状態となる「第2の態様」とに可動制御される。
このとき、第2始動口15が第2の態様に制御されているときには、一対の第2始動口用可動片15bが受け皿として機能し、第2始動口15への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動口15は、第1の態様にあるときには遊技球の入賞機会がなく、第2の態様にあるときには第1の態様に比べて遊技球の入賞機会が増すこととなる。
ここで、第1始動口14には遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ14aが設けられ、第2始動口15には遊技球の入球を検出する第2始動口検出スイッチ15aが設けられている。そして、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出すると、特別図柄判定用乱数値等を取得し、後述する大当たり遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。
また、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合にも、一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検知したときと同様に所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
また、第2大入賞口17は、遊技盤2に形成された開口部から構成されている。
この第2大入賞口17の右端には、第2大入賞口用可動片17bが設けられており、この第2大入賞口用可動片17bの一方を支点として可動することによって第2大入賞口17への入賞を容易にする開放状態と入賞ができない閉鎖状態とを制御する。
そして、第2大入賞口用可動片17bが開放状態となると、その第2大入賞口用可動片17bが遊技球を第2大入賞口17内に導く受け皿として機能し、遊技球が第2大入賞口17に入球可能となる。この第2大入賞口17には、第2大入賞口検出スイッチ17aが設けられており、この第2大入賞口検出スイッチ17aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
さらに、遊技領域6の右側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13と、遊技球が入球可能な第1大入賞口16とが設けられている。
このため、操作ハンドル3を大きく回動させ、遊技領域6の左側の領域に遊技球を打ち出すよりも大きな力で打ち出されないと、普通図柄ゲート13と第1大入賞口16とにはその遊技球が、通過または入賞しないように構成されている。
特に、後述する時短遊技状態に移行したとしても、遊技領域6の左側の領域に遊技球を流下させてしまうと、普通図柄ゲート13に遊技球が通過しないことから、第2始動口15にある一対の第2始動口用可動片15bが開状態とならず、第2始動口15に遊技球が入賞することが困難になるように構成されている。
普通図柄ゲート13には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ13aが設けられており、このゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出すると、普通図柄判定用乱数値を取得し、後述する「普通図柄の抽選」が行われる。この普通図柄ゲート13は、遊技領域の右側の領域にも設けられている。
第1大入賞口16は、通常は第1大入賞口開閉扉16bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する特別遊技が開始されると、第1大入賞口開閉扉16bが開放されるとともに、この第1大入賞口開閉扉16bが遊技球を第1大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が第1大入賞口16に入球可能となる。第1大入賞口16には第1大入賞口検出スイッチ16aが設けられており、この第1大入賞口検出スイッチ16aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
さらには、遊技領域6の最下部には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16および第2大入賞口17のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口11が設けられている。
また、遊技領域6の中央には、遊技球の流下に影響を与える飾り部材7が設けられている。この飾り部材7の略中央部分には、LCD(Liquid Crystal Display)等によって構成される液晶表示装置31が設けられており、この液晶表示装置31の上方には、装飾装置33aが設けられている。
装飾装置33aは、演出用駆動装置33によって駆動される。
液晶表示装置31には、演出が行われていない待機中にデモ画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。中でも、後述する大当りの抽選結果を報知するための3個の演出図柄38が表示され、特定の演出図柄38の組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当りの抽選の結果として大当りが報知される。
より具体的には、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときには、3個の演出図柄38をそれぞれスクロール表示(回転表示)による変動表示を行うとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、演出図柄38を停止表示するものである。また、この演出図柄38の変動表示中に、キャラクタ等によって構成される演出画像を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにもしている。
演出用駆動装置33によって駆動される装飾装置33a等は、その演出画像を用いた動作態様によって遊技者に期待感を与えるものである。
この演出用駆動装置33によって駆動される装飾装置33aは、上下方向に移動することが可能(上下方向に限定されず上下左右にも移動可能)であって、この上下方向の移動によって液晶表示装置31の前面に移動することも可能である。また、演出用照明装置34は、装飾装置33aの移動と連動して若しくは単独で点灯することが可能である。
さらに、上記の各種の演出装置に加えて、音声出力装置32は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行い、演出用照明装置34は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしたものであって複数の位置に設けられている。
遊技領域6の右下方には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25が設けられている。
第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選の結果を報知するものであり、LED等によって構成される複数の点灯部材によって構成されている。大当たりの抽選の結果に応じて所定の1又は複数の点灯部材が点滅することとなり、点滅状態にある点灯部材が演出図柄38の停止表示と同時に点灯することとなる。
この第1特別図柄表示装置20は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。つまり、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1特別図柄表示装置20に大当たりの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当たりに当選した場合には「7」が表示され、ハズレであった場合には「−」が表示される。このようにして表示される「7」や「−」が特別図柄となるが、この特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示された後に、停止表示されるようにしている。
ここで、「大当たりの抽選」とは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用乱数値を取得し、取得した特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定する処理をいう。この大当たりの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、第1特別図柄表示装置20において特別図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
なお、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するためのもので、その表示態様は、第1特別図柄表示装置20における特別図柄の表示態様と同一である。
また、本実施の形態において「大当たり」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当たり遊技を実行する権利を獲得したことをいう。「大当たり遊技」においては、第1大入賞口16または第2大入賞口17が開放されるラウンド遊技を所定回数(例えば、15回)行う。各ラウンド遊技における第1大入賞口16または第2大入賞口17の最大開放時間については予め定められた時間が設定されており、この間に第1大入賞口16または第2大入賞口17に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。
つまり、「大当たり遊技」は、第1大入賞口16または第2大入賞口17に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。
また、普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するためのものである。詳しくは後述するが、この普通図柄の抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置22が点灯し、その後、上記第2始動口15が所定時間、第2の態様に制御される。
ここで、「普通図柄の抽選」とは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、普通図柄判定用乱数値を取得し、取得した普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、普通図柄ゲート13を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、普通図柄表示装置22において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
さらに、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球して、即座に大当たりの抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、大当たりの抽選の権利が保留される。
より詳細には、第1始動口14に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第1保留として記憶し、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第2保留として記憶する。
これら両保留(第1保留および第2保留)は、それぞれ上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。
なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から3つのLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から4つのLEDが点滅する。
また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留個数が表示される。
そして、普通図柄の上限保留個数も4個に設定されており、その保留個数が、上記第1特別図柄保留表示器23および第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25において表示される。
ガラス枠50は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板52を支持している。なお、ガラス板52は、ガラス枠50に対して着脱可能に固定されている。
またガラス枠50は、左右方向の一端側(たとえば遊技機1に正対して左側)においてヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されており、ヒンジ機構部51を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機1に正対して右側)を外枠60から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠50は、ガラス板52とともに遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部51を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠60の内側部分を開放することができる。
ガラス枠50の他端側には、ガラス枠50の他端側を外枠60に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠50には、ガラス枠50が外枠60から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ133も設けられている。
遊技機1の裏面には、図3に示すように、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板170、遊技情報出力端子板30などが設けられている。また、電源基板170に遊技機1に電力を給電するための電源プラグ171や、図示しない電源スイッチが設けられている。
次に、図4の遊技機1全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。
主制御基板110は遊技の基本動作を制御する主制御手段であり、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や第1大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
この主制御基板110は、メインCPU110a、メインROM110bおよびメインRAM110cから構成されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)と少なくとも備えている。
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、普通図柄ゲート13に遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ13a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、第1大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口17に遊技球が入球したことを検知する第2大入賞口検出スイッチ17aが接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、払出制御基板130、第2始動口15の一対の第2始動口用可動片15bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド15c、第1大入賞口開閉扉16bを動作させる第1大入賞口開閉ソレノイド16c、第2大入賞口用可動片17bを動作させる第2大入賞口開閉ソレノイド17c、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留球数を表示する第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示器25、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板30が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
このメインCPU110aでは、保留球における大当たり抽選を当該保留球における抽選処理よりも前に行い、抽選結果を先取得する(先読みする)ことも可能であって、このとき、先取得した抽選結果を、演出制御基板120を介して画像制御基板150へと送出する。
主制御基板110のメインROM110bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、(1)大当たり抽選に参照される大当り判定テーブル、(2)普通図柄の抽選に参照される当り判定テーブル、(3)特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル、(4)大当たり終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブル、(5)第1大入賞口16および第2大入賞口17の開閉扉の開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル、(6)第1大入賞口16および第2大入賞口17の開放態様を指定する大入賞口開放態様決定テーブル、(6)特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル等が記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施の形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
次に、図5から図10を参照して、主制御基板110のメインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図5は、遊技機1において行う特別図柄および普通図柄ごとの当たり判定を行う判定テーブルの一例を示す図である。
図5(a−1)および図5(a−2)は、「大当たりの抽選」に用いられる大当り判定テーブルを示す図である。
図5(a−1)は、第1特別図柄表示装置20において参照される大当り判定テーブル(第1特別図柄表示装置用の大当り判定テーブル)であり、図5(a−2)は、第2特別図柄表示装置21において参照される大当り判定テーブル(第2特別図柄表示装置用の大当り判定テーブル)である。この図5(a−1)と図5(a−2)とのテーブルでは、小当たりの当選確率が相違しているものの、大当たり確率は同一である。
具体的には、大当り判定テーブルは、現在の確率遊技状態と、取得された特別図柄判定用乱数値とに基づいて、「大当たり」か「小当たり」か「ハズレ」を判定するものである。
例えば、図5(a−1)に示す第1特別図柄表示装置用の大当り判定テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「7」および「8」という全2個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される一方で、高確率遊技状態であるときには、「7」〜「26」の全20個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。
また、図5(a−1)に示す第1特別図柄表示装置用の大当り判定テーブルによれば、低確率遊技状態および高確率遊技状態のいずれかの場合であっても、特別図柄判定用乱数値が「50」、「100」、「150」および「200」の全4個の特別図柄判定用乱数値であったときには「小当たり」と判定される。なお、上記に示す特別図柄判定用乱数値以外の他の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、特別図柄判定用乱数値の乱数範囲が「0」から「598」であるから、低確率遊技状態のときに「大当たり」と判定される確率は「1/299.5」であり、高確率遊技状態のときに「大当たり」と判定される確率は略10倍の「1/29.9」である。
また、第1特別図柄表示装置20においては、「小当たり」と判定される確率は、低確率遊技状態であっても高確率遊技状態であっても「1/149.75」となる。
続いて、図5(b)は、「普通図柄の抽選」に用いられる当り判定テーブルを示す図である。
具体的には、この当たり判定テーブルは、時短遊技状態の有無と、取得された普通図柄判定用乱数値とに基づいて、「当たり」か「ハズレ」を判定するものである。
例えば、図5(b)に示す当り判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「0」という1個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される一方で、時短遊技状態であるときには、「0」から「65534」の全65535個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。なお、図示していないが、上記に示す普通図柄判定用乱数値以外の他の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、普通図柄判定用乱数値の乱数範囲が「0」から「65535」であるから、非時短遊技状態のときに「当たり」と判定される確率は「1/65536」であり、時短遊技状態のときに「当たり」と判定される確率は、「65535/65536」である。
図6は、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルを示す図である。
図6(a)は、大当たりのときに停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルであり、図6(b)は、小当たりのときに停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルであり、図6(c)は、ハズレのときに停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルである。
具体的には、図6に示す図柄決定テーブルによれば、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される大当たり図柄用乱数値または小当たり図柄用乱数値等とに基づいて、特別図柄の種類(停止図柄データ)が決定される。
例えば、第1特別図柄表示装置20においては、「大当たり」のときには図6(a)に示す図柄決定テーブルを参照し、取得された大当たり図柄用乱数値が「55」であれば、停止図柄データとして「03」(特別図柄3(第1確変大当たり3))に決定する。
また、第1特別図柄表示装置20においては、「小当たり」のときには図6(b)に示す図柄決定テーブルを参照し、取得された小当たり図柄用乱数値が「50」であれば、停止図柄データとして「08」(特別図柄B(小当たりB))に決定する。
また、「ハズレ」のときには図6(c)に示す図柄決定テーブルを参照し、停止図柄データとして「00」(特別図柄0(ハズレ))に決定する。すなわち、「ハズレ」のときにはいずれの乱数値においても「00」の停止図柄データに決定する。
そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、特別図柄の情報としての演出図柄指定コマンドが生成される。ここで、演出図柄指定コマンドは、単位コマンドが「2バイト」のデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため「1バイト」分のMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す「1バイト」分のDATAデータとから構成される。このことは、後述する変動パターン指定コマンド等についても同様である。
なお、後述するように、特別図柄の種類(停止図柄データ)によって、大当たり遊技終了後の遊技状態(図7参照)、大当たり遊技の種類(図8参照)が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり遊技終了後の遊技状態と大当たり遊技の種類を決定するものといえる。
図7は、大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブルである。
この図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルによって、特別図柄の種類(停止図柄データ)と遊技状態バッファに記憶された状態とに基づいて、高確率遊技フラグの設定、高確率遊技回数(X)の設定、時短遊技フラグの設定、時短回数(J)の設定が行われる。
ここで、「遊技状態バッファ」とは、大当たり当選時の遊技状態を示す情報である。そして、遊技状態は、時短遊技状態(又は非時短遊技状態)および高確率遊技状態(又は低確率遊技状態)の組合せから構成されている。
具体的には、遊技状態バッファが「00H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていない低確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「01H」であれば、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされている高確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。
遊技状態バッファが「02H」であれば、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていない低確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「03H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされている高確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。
図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルでは、同じ特別図柄の種類であっても、遊技状態バッファに記憶された情報に基づいて、時短遊技フラグの設定や時短回数(J)を異ならせることを可能にしている。
具体的には、特別図柄の種類が特別図柄3(停止図柄データ03、第1確変大当たり「3」に対応)の場合には、高確率遊技フラグ及び高確率遊技回数(X)に関しては、遊技状態バッファに記憶されている情報に関わらず、大当たり遊技終了後には高確率遊技フラグをセットし、高確率遊技回数(X)を「10000回」に設定する。
一方、時短遊技フラグ及び時短回数(J)に関しては、遊技状態バッファに時短遊技フラグが設定されていない遊技状態を示す情報(「00H」または「01H」)が記憶されていれば、大当たり終了後には時短遊技フラグの設定は行わず、時短回数(J)も「0回」に設定する。これに対して、遊技状態バッファに時短遊技フラグが設定されている遊技状態を示す情報(「02H」または「03H」)が記憶されていれば、大当たり遊技終了後には時短遊技フラグをセットして、時短回数(J)を「10000回」または「100回」に設定する。
これにより、大当たり当選時の遊技状態によって時短回数(J)を変化させ、大当たり当選時の遊技状態に対する興味を遊技者に持たせることができる。
図8は、大入賞口開放態様決定テーブルを決定するための特別電動役物作動態様決定テーブルである。
図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照して、特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、大入賞口開放態様決定テーブルが決定される。
後述するように、この大入賞口開放態様決定テーブルに基づいて、大当たり遊技が実行されることから、大入賞口開放態様決定テーブルが大当たり遊技の種類を示すものといえる。
また、図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルの特徴としては、第2始動口15に遊技球が入球した場合に作動される第2特別図柄表示装置21においては、「短当たりテーブル」が決定されないように構成されている。
これは、非時短遊技状態においては、第2始動口15に、ほとんど遊技球が入球しないのに、第2始動口15に遊技球が入球した場合に「短当たり」が決定されてしまうと、せっかく時短遊技状態を設けても、遊技者の遊技に対する意欲を減退させてしまうおそれがあるからである。
本実施の形態では、第2特別図柄表示装置21においては、「短当たりテーブル」が決定されないように構成したが、もちろん、この第2特別図柄表示装置21においても「短当たりテーブル」を決定するように構成しても構わない。
ただし、第2特別図柄表示装置21において「短当たりテーブル」を決定する場合には、第1始動口14に遊技球が入球した場合に作動される第1特別図柄表示装置20と比べて、上記のような理由によって「短当たりテーブル」が決定されにくく構成することで遊技意欲の減退を防止することができる。
図9は、図8で決定された大入賞口開放態様決定テーブルの構成を示す図であって、この大入賞口開放態様決定テーブルによって第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口用可動片17bの開閉条件が決定される。
図9(a)は、大当たり遊技のときに参照される大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群であり、長当たりテーブル、短当たりテーブル、発展当たりテーブルから構成されている。
図9(b)は、小当たり遊技のときに決定される小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群を示している。
そして、長当たりテーブルに基づいて長当たり遊技が実行され、短当たりテーブルに基づいて短当たり遊技が実行され、発展当たりテーブルに基づいて後述するような発展当たり遊技が実行され、小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルに基づいて小当たり遊技が実行されることになる。
図9(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルには、開放する大入賞口の種類(第1大入賞口16または第2大入賞口17)と、1回の大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数(R)と、1つのラウンドにおける大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、大当り遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでの開始インターバル時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数(K)と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の開放時間と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の閉鎖時間と、1つのラウンド遊技の終了から次のラウンド遊技を実行するまでの大入賞口の閉鎖インターバル時間と、最後のラウンド遊技の終了から大当り遊技の終了までの終了インターバル時間とが記憶されている。
これに対して、図9(b)に示す小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルには、開放する大入賞口の種類(第1大入賞口16または第2大入賞口17)と、1回の小当たり遊技における最大開放回数(K)と、1回の小当たり遊技における大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、小当り遊技の開始から最初に大入賞口が開放するまでの開始インターバル時間と、各開放回数における大入賞口の開放時間と、各開放回数における大入賞口の閉鎖時間と、最後の大入賞口の閉鎖時間の終了から小当り遊技の終了までの終了インターバル時間とが記憶されている。
ここで、図9(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルの長当たりテーブルによれば、第1大入賞口開閉扉16bを作動させて、遊技領域6の右側にある第1大入賞口16を、1ラウンドあたり最大「略29秒」まで開放させることができる。
ただし、開放時間が「略29秒」を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が第1大入賞口16に入賞すると、第1大入賞口開閉扉16bの作動が終了して、1ラウンド分の遊技が終了することになる。
ここで、図9(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルの短当たりテーブルと図9(b)の小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルとは、最大ラウンド遊技回数(R)と最大開放回数(K)、閉鎖インターバル時間と各開放回数における大入賞口の閉鎖時間において、データの差異こそあるものの、同じ第2大入賞口17が同じ開閉動作を行い(第2大入賞口17が「0.052秒」間の開放と「2.0秒」間の閉鎖とを「15回」繰り返し)、遊技者は外見から「短当たり遊技」であるか「小当たり遊技」であるかを判別することはできない。
これにより、遊技者に「短当たり遊技」であるか「小当たり遊技」であるかを推測させることができる。
なお、本実施形態では、「短当たり遊技」における開放時間と「小当たり遊技」における開放時間とを同じ開放時間(「0.052秒」)に設定し、「短当たり遊技」における閉鎖時間と「小当たり遊技」における閉鎖時間とを同じ閉鎖時間(「2秒」)に設定した例を示している。
もちろん、これに限定されることなく、「短当たり遊技」であるか「小当たり遊技」であるかを遊技者が判別不能な時間の差異を設けた構成であってもよい。
また、図9(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルの発展当たりテーブルも、3回目の大入賞口の開放(K=3)までは、上述した短当たり遊技と小当たり遊技と同じ第2大入賞口17が同じ開閉動作を行い(第2大入賞口17が「0.052秒」の開放時間と「2.0秒」の閉鎖時間とを繰り返し)、遊技者は外見から「発展当たり遊技、短当たり遊技、小当たり遊技」のいずれであるのかを判別することはできない。
しかしながら、4回目の大入賞口の開放(最大ラウンド遊技回数(R)=「2」、大入賞口の最大開放回数(K)=「1」)からは、発展当たり遊技の大入賞口の開放時間が長くなり(「略29秒」)、発展当たり遊技を短当たり遊技と小当たり遊技とから判別することができる。
このため、最初は遊技者に短当たり遊技または小当たり遊技であると認識させ、その後、遊技者に遊技球が獲得可能な大当たり遊技であると認識させる遊技(これを「発展当たり遊技」という)を行うことができる。
なお、本実施形態では、発展当たり遊技を短当たり遊技と小当たり遊技とから判別不能となる大入賞口の開放までは、発展当たり遊技の大入賞口の開放時間を短当たり遊技と小当たり遊技との大入賞口の開放時間と同じ開放時間(「0.052秒」)に設定し、発展当たり遊技の大入賞口の閉鎖時間を短当たり遊技と小当たり遊技との大入賞口の閉鎖時間と同じ閉鎖時間(「2秒」)に設定した。しかしながら、同じ時間に設定せずとも、発展当たり遊技、短当たり遊技、小当たり遊技のいずれであるのかを遊技者が判別不能な時間の差異を設けてもよい。
また、「短当たり遊技」と「小当たり遊技」の短い開放時間(「0.052秒」)、「発展当たり遊技」の前半部の短い開放時間(「0.052秒」)は、上述したように遊技球が1個発射される時間(「略0.6秒」)よりも短いため、第2大入賞口用可動片17bが作動したとしても、第2大入賞口17に入賞することが困難である。
このため、「短当たり遊技」と「小当たり遊技」の開放態様、「発展当たり遊技」の前半部の開放態様は遊技者にとって「不利な開放態様」といえる。
一方、「長当たり遊技」の長い開放時間(「略29秒」)、「発展当たり遊技」の後半部の長い開放時間(「略29秒」)は、遊技球が1個発射される時間(「略0.6秒」)よりも長いため、遊技者にとって「有利な開放態様」といえる。
また、図9(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルによれば、長当たり遊技、短当たり遊技、発展当たり遊技に関わらず、全ての大当たりのときの最大ラウンド遊技回数(R)を同一の回数に設定している。このため、従来のようにラウンド遊技回数を識別させるための表示装置を設ける必要がなくなる。
図10は、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブルを示す図である。
具体的には、図10に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルによって、作動する特別図柄表示装置(遊技球が入賞した始動口の種別)、大当たりの判定結果、停止する特別図柄、リーチ判定用乱数値、特別図柄保留数(保留球数)(U1またはU2)、及び特図変動用乱数値に基づき、特別図柄の変動パターンが決定される。
そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動時間が決定されるとともに、演出制御基板120に特別図柄の情報を送信する特別図柄の変動パターン指定コマンドが特定される。
つまり、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果及び特別図柄の変動時間を定めるものといえる。また、大当たりまたは小当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりまたは小当たりのときにはリーチ判定用乱数値を参照しないように構成されている。なお、リーチ判定用乱数値は乱数範囲が98個(0〜97)に設定され、特図変動用乱数値は、乱数範囲が100個(0〜99)に設定されている。
ここで、特別図柄の変動パターン指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため「1バイト」分のMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す「1バイト」分のDATAデータとから構成されている。
そして、MODEデータとして「E6H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する(第1特別図柄表示装置20の)特別図柄の変動パターン指定コマンドを示し、MODEデータとして「E7H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する(第2特別図柄表示装置21の)特別図柄の変動パターン指定コマンドを示している。
この図10では、参考として、変動パターン指定コマンドに基づいて、演出制御基板120のサブCPU120aによって決定される演出内容(リーチ演出等、疑似連回数)を示している。
ここで、演出内容として、「通常変動」、「短縮変動」とは、複数の演出図柄38がバラバラに高速で変動して、リーチとならずに停止することを意味しており、通常変動と短縮変動とは、短縮変動が通常変動に比べて短い変動時間で終了する点で相違している。
また、「リーチ」とは、大当たりを報知する演出図柄38の組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄38が変動を行うような、遊技者に大当たりの期待感を付与する変動態様を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄38の組合せ(大当たり結果態様)として「777」の3桁の演出図柄38の組み合わせが設定されている場合に、左側領域と右側領域に2つの演出図柄38(左図柄、右図柄)が「7」で仮停止して、中央領域で残りの演出図柄38(中図柄)が変動を行っている態様をいう。
なお、「仮停止」とは、演出図柄38が小さく揺れ動いたり、演出図柄38が小さく変形したりして、遊技者に演出図柄38が停止しているかのようにみせている(完全に停止していない)態様をいう。
また、「ノーマルリーチ」とは、左側領域と右側領域に2つの演出図柄38が仮停止し、中央領域で残り1つの演出図柄38が変動する大当たりの期待度が低いリーチを意味している。なお、本実施の形態においては、「ノーマルリーチ」によって大当たりしないものの、「ノーマルリーチ」によって大当たりするように構成してもよい。
また、「SPリーチ」とは、ノーマルリーチよりも大当たりの期待度が高いスーパーリーチを意味している。例えば、仮停止していない中央領域の演出図柄38が特殊な変動をしたり、特殊なキャラクタが表示されたりする態様をいう。
図10に示す「SPリーチ1」〜「SPリーチ3」は、ノーマルリーチ後にSPリーチ(SPリーチ1〜3)が行われる演出を示している。「SPリーチ1」〜「SPリーチ3」は、互いに異なる演出であり、例えば、SPリーチで登場するキャラクタ、背景等が「SPリーチ1」〜「SPリーチ3」で異なるようになっている。
そして、「SPリーチ1」、「SPリーチ2」、「SPリーチ3」となるに連れて、大当たりとなる期待値(期待度)が高くなる。
また、「SPSPリーチ」とは、スーパーリーチの後に行われ、スーパーリーチよりも大当たりの期待度が高いスペシャルリーチを意味している。例えば、「主人公のキャラクタが敵のキャラクタと戦う等の演出が行われる。
図10に示す「SPSPリーチ1」〜「SPSPリーチ3」は、ノーマルリーチに続くSPリーチの後に、SPSPリーチ(SPSPリーチ1〜3)が行われる演出を示している。
「SPSPリーチ1」〜「SPSPリーチ3」は、互いに異なる演出であり、例えば、SPSPリーチで登場するキャラクタ、背景等が「SPSPリーチ1」〜「SPSPリーチ3」で異なるようになっている。
そして、「SPSPリーチ1」、「SPSPリーチ2」、「SPSPリーチ3」となるに連れて、大当たりとなる期待値(期待度)が高くなる。
また、「疑似連回数」とは、「疑似連続予告(所謂「擬似連」)の実行回数」を意味している。「疑似連続予告」とは、1回の大当たりの抽選に対応する特別図柄の変動表示中に、演出図柄38を一旦仮停止させた後に再び変動させて、演出図柄38の変動と仮停止とを複数回行う変動態様による予告を意味している。
そのため、演出図柄38の変動と仮停止とが1回しか行われない場合(演出図柄38が仮停止した後に再び変動せず本停止する場合)には疑似連回数が0回となる。
また、演出図柄38の変動と仮停止とが2回行われる場合(演出図柄38が一旦仮停止した後に再び変動する場合)には疑似連回数が1回となる。
また、演出図柄38の変動と仮停止とが3回行われる場合(演出図柄38が一旦仮停止した後に再び変動し、その後、再度仮停止した後に再び変動する場合)には疑似連回数が2回となる。
なお、本実施の形態において、「擬似連続予告」(疑似連)は、変動演出におけるリーチが成立する前の演出図柄38の変動中に行われるものとするが、これに限定されず、リーチ成立後の変動演出中(例えばノーマルリーチ中)に「擬似連続予告」を行うようにしてもよい。
また、主制御基板110のメインROM110bには、図示しないが、特別図柄の大当たり抽選の判定結果を事前に判定するための事前判定テーブルも記憶している。この事前判定テーブルには、大当たり抽選の判定結果と、特別図柄の種類(停止図柄データ)と、第1始動口45又は第2始動口47に遊技球が入球したときに取得されるリーチ判定用乱数値と、第1始動口14又は第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される特図変動用乱数値と、予定変動パターン等を示す始動入賞指定コマンドが対応付けられている。
メインCPU110aは、第1始動口45又は第2始動口47への遊技球の入球時に取得された特別図柄判定用乱数値によって「大当たり」か「ハズレ」かを事前に判定し、特別図柄判定用乱数値によって特別遊技の種類を事前に判定できる。さらに、リーチ判定用乱数値および特図変動パターン判定用乱数値によって演出内容(リーチの発生の有無、リーチの種類)等が事前に判定可能になるので、始動入賞指定コマンドには、大当たりの種別、演出内容(予定される変動パターン)の情報を定めることができることになる。
メインCPU110aは、この事前判定テーブルを参照し、大当たり判定用乱数値、大当たり図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動パターン判定用乱数値に基づいて、始動入賞指定コマンドを決定する。そして、決定した始動入賞指定コマンドを演出制御基板120に送信する。
以上に示すようなテーブルを主制御基板110のメインROM110bに記憶している。
続いて、主制御基板110のメインRAM110cは、メインCPU110aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
このときの記憶領域の例として、例えば、メインRAM110cには、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、普通図柄データ記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1特別図柄乱数値記憶領域、第2特別図柄乱数値記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、第1大入賞口16および第2大入賞口17の大入賞口入球数(C)記憶領域、遊技状態記憶領域(高確率遊技フラグ記憶領域と時短遊技フラグ記憶領域)、高確率遊技回数(X)カウンタ、時短回数(J)カウンタ、遊技状態バッファ、停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板30は、主制御基板110において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板30は、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
電源基板170は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給するとともに、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。
この演出制御基板120は、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えており、主制御基板110に対して、当該主制御基板110から演出制御基板120への一方向に通信可能に接続されている。
サブCPU120aは、主制御基板110から送信されたコマンド、または、演出ボタン検出スイッチ35a、十字キー検出スイッチ36a、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータ(後述する演出パターン指定コマンド等)をランプ制御基板140または画像制御基板150に送信する。
サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
このサブRAM120cには、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
演出制御基板120におけるサブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、液晶表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34に所定の演出を実行させるためのデータ(後述する演出パターン指定コマンド等)を特定する。そして、特定したデータ(演出パターン指定コマンド等)を画像制御基板150やランプ制御基板140へ送信する。
このときの変動パターン指定コマンドに基づいて変動演出パターンを決定する際に用いるテーブルを図21に示している。
演出制御基板120のサブROM120bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板110から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル、SU予告演出を決定するためのテーブル、停止表示する演出図柄38の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル等がサブROM120bに記憶されている。
なお、この変動演出パターン決定テーブルは、本実施の形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板120は、後述の図21に示すような変動演出パターン決定テーブルを用いて変動演出パターン指定コマンドを作成し、ランプ制御基板140や画像制御基板150へと送出する。「変動演出パターン」とは、特別図柄の変動中に行われる演出内容(液晶表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34)における具体的な演出態様をいう。例えば、液晶表示装置31においては、この変動演出パターンによって表示される背景の表示態様、キャラクタの表示態様、演出図柄38の変動態様が決定される。
また、演出制御基板120は、後述の図22〜図27に示すようなSU予告演出を決定するためのテーブルを用いてSU予告演出パターン指定コマンドを作成し、ランプ制御基板140や画像制御基板150へと送出する。
なお、本実施の形態では、演出制御基板120から画像制御基板150へ送出される、演出を指定するためのコマンドを「演出パターン指定コマンド」と定義している。そのため、「変動演出パターン指定コマンド」及び「SU予告演出パターン指定コマンド」は、「演出パターン指定コマンド」に含まれる。
また、図示は省略するが、演出パターン指定コマンドとしては、他に、「デモ演出パターンに対応する演出パターン指定コマンド」、「当たり開始演出パターンに対応する演出パターン指定コマンド」、「大当り演出パターンに対応する演出パターン指定コマンド」、「当たり終了演出パターンに対応する演出パターン指定コマンド」等があり、サブCPU120aは、この各種の演出パターン指定コマンドを画像制御基板150に送信する。
続いて、図4に示す払出制御基板130は、遊技球の払い出し制御を行う。
この払出制御基板130は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板110に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ132、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板110に送信する。
また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ131が接続されている。払出CPUは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置の払出モータ131を制御して所定の遊技球を払い出す。
このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
また、払出制御基板130は、発射制御基板160と接続されている。発射制御基板160の入力側には、上述の発射ボリューム3bや、タッチセンサ3aが接続されている。また、発射制御基板160の出力側には、上述の発射用ソレノイド4a、玉送りソレノイド4bが接続されている。
ランプ制御基板140は、遊技盤2に設けられた演出用照明装置34を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。また、装飾装置33aを動作させるソレノイドやモータ等の駆動源を通電制御する。このランプ制御基板140は、演出制御基板120に接続されており、演出制御基板120から送信された各種のコマンドに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
画像制御基板150は、液晶表示装置31および音声出力装置32が接続されており、演出制御基板120から送信された各種のコマンドに基づいて、液晶表示装置31における画像の表示制御や、音声出力装置32における音声の出力制御を行う。
この画像制御基板150は、液晶表示装置31に表示する演出画像の画像表示制御を行うため液晶制御CPU150a、液晶制御RAM150b、液晶制御ROM150c、CGROM151、水晶発振器152、VRAM153、画像制御部(VDP(Video Display Processor))2000(以下、「VDP2000」と称する)、音声出力装置32から音情報を出力する制御を行う音制御回路3000を備えている。
液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンド(変動演出パターン指定コマンド、SU予告演出パターン指定コマンド、保留演出パターン指定コマンド等)に基づいて、後述する画像生成指示情報を生成し、この画像生成指示情報をVDP2000に対して送信することによってCGROM151に記憶されている画像データを液晶表示装置31に表示させる指示を行う。
なお、液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信した「SU予告演出パターン指定コマンド」に基づいて、SU予告演出における、後述の加工対象画像データに対して加工処理(位置特定処理、拡大処理)を行う際には、この加工処理を指示する指示情報(加工指示情報)を含めた画像生成指示情報を生成し、この画像生成指示情報をVDP2000に送信することによって、CGROM151に記憶されているSU予告演出の画像データに対して加工処理(位置特定処理、拡大処理)を施し、その加工処理が施された画像データに基づく画像を液晶表示装置31に表示させる指示を行う。
液晶制御CPU150aは、さらに、音制御回路3000にも、演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、所定の音声データを音声出力装置32に出力させる指示を行う。
液晶制御RAM150bは、液晶制御CPU150aに内蔵されており、液晶制御CPU150aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、液晶制御ROM150cから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、液晶制御ROM150cは、マスクROM等で構成されており、液晶制御CPU150aの制御処理のプログラム、画像生成指示情報を生成するための画像生成指示情報生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、演出パターンのアニメーションを表示するにあたり参照され、その演出パターンに含まれるアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等を記憶している。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法等を指定した情報等を記憶している。
汎用基板39は、画像制御基板150と、液晶表示装置31との間に設けられ、画像データを表示させる際に所定の画像形式に変換して出力するブリッジ機能を有している。
この汎用基板39は、画像データを表示する液晶表示装置31の性能に対応する画像形式に変換するブリッジ機能を有しており、例えば、SXGA(1280ドット×1080ドット)の19インチの液晶を液晶表示装置31として接続したときと、XGA(1024ドット×768ドット)の17インチの液晶を液晶表示装置31として接続したときとの解像度の違い等を吸収する。
続いて、CGROM151は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32ピクセル×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、この画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。
このCGROM151は、VDP2000によって画像データ単位で読み出しが行われ、このフレームの画像データ単位で画像処理が行われる。
さらに、CGROM151には、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM151は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
水晶発振器152は、約16.6ミリ秒ごとにパルス信号(Vブランク割込信号)をVDP2000に出力し、VDP2000が、このパルス信号を分周することで制御を行うためのシステムクロック、液晶表示装置31と同期を図るための同期信号等が生成される。
VRAM153は、画像データの書込みまたは読み出しが高速なSRAMで構成されている。また、このVRAM153は、メモリマップ(図示せず)によって構成されている。
このメモリマップは、任意領域からなる画像データ展開領域、画像生成指示情報記憶領域、第1フレームバッファ領域、第2フレームバッファ領域、その他領域によって構成されている。
画像データ展開領域は、VDP2000に含まれる後述するような伸長回路により伸長された画像データを記憶する領域であって、画像生成指示情報記憶領域は、液晶制御CPU150aから出力された画像生成指示情報を一時的に記憶する領域である。
また、第1フレームバッファ領域、第2フレームバッファ領域は、画像生成指示情報記憶領域に記憶している画像生成指示情報に基づいて液晶表示装置31に表示する演出画像を描画するための作業領域である。
ちなみに、その他の領域には、例えば、パレットデータ等が記憶される。
なお、この第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域の2つのフレームバッファは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。すなわち、一方のフレームバッファが描画用フレームバッファとして機能しているときには他方のフレームバッファが表示用フレームバッファとして機能することとなる。
VDP2000は、いわゆる画像プロセッサであり、液晶制御CPU150aからの指示に基づいて、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とのいずれかのフレームバッファのうち「表示用フレームバッファ」から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて、映像信号(LVDS信号やRGB信号等)を生成して、液晶表示装置31に出力して表示させるものである。
このVDP2000は、図示しない制御レジスタ、CGバス I/F、CPU I/F、クロック生成回路、伸長回路、描画回路、表示回路、メモリコントローラを備えており、これらはバスによって接続されている。
制御レジスタは、VDP2000が描画や表示の制御を行うためのレジスタであり、制御レジスタに対するデータの書き込みと読み出しで、描画の制御や表示の制御が行われる。液晶制御CPU150aは、CPU I/Fを介して、制御レジスタに対するデータの書き込みと読み出しを行うことができる。
この制御レジスタは、VDP2000が動作するために必要な基本的な設定を行う「システム制御レジスタ」と、データの転送に必要な設定をする「データ転送レジスタ」と、描画の制御をするための設定をする「描画レジスタ」と、バスのアクセスに必要な設定をする「バスインターフェースレジスタ」と、圧縮された画像の伸長に必要な設定をする「伸長レジスタ」と、表示の制御をするための設定をする「表示レジスタ」との6種類のレジスタを備えている。
CGバス I/Fは、CGROM151との通信用のインターフェース回路であり、CGバス I/Fを介して、CGROM151からの画像データがVDP2000に入力される。
また、CPU I/Fは、液晶制御CPU150aとの通信用のインターフェース回路であり、このCPU I/Fを介して液晶制御CPU150aがVDP2000にディスプレイリストを出力したり、制御レジスタにアクセスしたり、VDP2000からの各種の割込信号を液晶制御CPU150aに入力したりする。
データ転送回路は、各種デバイス間のデータ転送を行う。具体的には、液晶制御CPU150aとVRAM153とのデータ転送、CGROM151とVRAM153とのデータ転送、VRAM153の各種記憶領域(フレームバッファも含む)の相互間のデータ転送を行う。
クロック生成回路は、水晶発振器152よりパルス信号(Vブランク割込信号)を入力し、VDP2000の演算処理速度を決定するシステムクロックを生成する。また、同期信号生成用クロックを生成し、表示回路を介して同期信号を液晶表示装置31に出力する。
伸長回路は、CGROM151において圧縮された画像データを伸長するための回路であり、伸長した画像データを画像データ展開領域に記憶させる。
描画回路は、画像生成指示情報によるシーケンス制御を行う回路である。
表示回路は、VRAM153にある第1フレームバッファ領域および第2フレームバッファ領域のうち、「表示用フレームバッファ」として機能するフレームバッファに記憶された画像データ(デジタル信号)から、映像信号として画像の色データを示す映像信号を生成する。
そして、表示回路は、生成した映像信号を液晶表示装置31に出力する回路である。さらに、この表示回路は、液晶表示装置31と同期を図るための同期信号(垂直同期信号、水平同期信号等)も出力する。
メモリコントローラは、液晶制御CPU150aからフレームバッファ切換えの指示があると、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とを相互に役割を切り替える制御を行うものである。
音制御回路3000には、音声データが多数格納されている音声ROM(図示せず)が備えられており、音制御回路3000が、演出制御基板120から送信された音声出力指示のコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置32における音声出力制御を行う。
続いて、図11〜図20を用いて、遊技機1において行われる各種の処理について説明する。
図11は、遊技機1の主制御基板110で行われるメイン処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
電源基板170により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
まず、メインCPU110aは、初期化処理を行う(S1501)。この初期化処理において、メインCPU110aは、電源投入に応じてメインROM110bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM110cに記憶されているフラグ等の初期化を行う処理を行う。
続いて、メインCPU110aは、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値の更新を行う演出用乱数値更新処理を行う(S1502)。
そして、メインCPU110aは、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値の更新を行う(S1503)。
このような処理が行われると、メインCPU110aは、電源が遮断される電断処理が行われたかを判断し(S1504)、電断処理が行われるまで(S1504でNO)は割り込み処理が行われることによって演出用乱数値更新処理(S1502)以降を繰り返し行う。また、電断処理が行われると(S1504でYES)処理を終了する。
図12は、遊技機1の主制御基板110で行われるタイマ割込処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、メインCPU110aは、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる(S1601)。
メインCPU110aは、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、普電開放時間カウンタの更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、普電開放時間カウンタから1を減算する処理を行う(S1602)。
メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、普通図柄判定用乱数値の乱数更新処理を行う(S1603)。
具体的には、それぞれの乱数値及び乱数カウンタをインクリメント(単位数加算)して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを「0(ゼロ)」に戻してその時の初期乱数値「0(ゼロ)」からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
続いて、メインCPU110aは、S1503と同様に、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値を更新する初期乱数値更新処理を行う(S1604)。
メインCPU110aは、入力制御処理を行う(S1605)。
この入力制御処理において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、ゲート検出スイッチ13aの各スイッチに入力があったか否か判定する処理を行う。
具体的には、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15aからの各種検出信号を入力した場合には、ぞれぞれの入賞口毎に設けられた賞球のために用いる賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
さらに、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ14aから検出信号を入力した場合には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に1を加算し、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を取得して、取得した各種乱数値を第1特別図柄乱数値記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
同様に、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ15aから検出信号を入力した場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1を加算し、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を取得して、取得した各種乱数値を第2特別図柄乱数値記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
また、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に1を加算し、普通図柄判定用乱数値を取得して、取得した普通図柄判定用乱数値を普通図柄保留記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
さらに、メインCPU110aは、第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aからの検出信号を入力した場合には、第1大入賞口16または第2大入賞口17に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球数(C)記憶領域に1を加算して更新する。
次に、メインCPU110aは、大当たりの抽選、特別電動役物、遊技状態の制御を行うための特図特電制御処理を行う(S1606)。続いて、メインCPU110aは、普通図柄の抽選、普通電動役物の制御を行うための普図普電制御処理を行う(S1607)。
具体的に、メインCPU110aは、まず、普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定し、普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていなければ、今回の普図普電制御処理を終了する。
メインCPU110aは、普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、普通図柄保留記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた普通図柄判定用乱数値は上書きされて消去されることとなる。
そして、メインCPU110aは、普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理を行う。その後、メインCPU110aは、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示を行って、普通図柄の変動時間が経過すると普通図柄の抽選の結果に対応する普通図柄の停止表示を行う。そして、メインCPU110aは、参照した普通図柄判定用乱数値が「当たり」のものであれば、始動口開閉ソレノイド15cを駆動させ、第2始動口15を所定の開放時間、第2の態様に制御する。
ここで、非時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を29秒に設定し、「当たり」であると第2始動口15を0.2秒間、第2の態様に制御する。これに対して、時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を0.2秒に設定し、「当たり」であると第2始動口15を3.5秒間、第2の態様に制御する。
そして、メインCPU110aは、払出制御処理を行う(S1608)。
この払出制御処理において、メインCPU110aは、ぞれぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成して、生成した払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。
メインCPU110aは、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う(S1609)。
メインCPU110aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記S600で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う(S1610)。
また、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21および普通図柄表示装置22の各LEDを点灯させるために、上記S600で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力する表示装置出力処理を行う。
さらに、メインCPU110aは、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板120に送信するコマンド送信処理も行う。
メインCPU110aは、S1601で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる(S1611)。
図13は、遊技機1の主制御基板110で行われる特図特電制御処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
まず、メインCPU110aは、特図特電処理データの値をロードし(S1701)、ロードした特図特電処理データから分岐先アドレスを参照する(S1702)。
このとき、メインCPU110aは、特図特電処理データが「0(ゼロ)」であれば、特別図柄記憶判定処理を行い(S1703)、また、特図特電処理データが「1」であれば、特別図柄変動処理を行い(S1704)、さらに、特図特電処理データが「2」であれば、特別図柄停止処理を行う(S1705)。
また、特図特電処理データが「3」であれば、大当たり遊技処理を行い(S1706)、特図特電処理データが「4」であれば、大当り遊技終了処理を行い(S1707)、特図特電処理データが「5」であれば小当り遊技処理を行う(S1708)。
この「特図特電処理データ」は、特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
このときの特別図柄記憶判定処理として、メインCPU110aは、大当たり判定処理、停止表示する特別図柄の決定をする特別図柄決定処理、特別図柄の変動時間を決定する変動時間決定処理等を行う。この特別図柄記憶判定処理の詳細な流れを、図14を用いて説明する。
図14は、遊技機1の主制御基板110で行われる特別図柄記憶判定処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
まず、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定する(S1801)。
そして、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域のいずれの記憶領域にも1以上のデータがセットされていなければ(S1801でNO)、特図特電処理データが「0(ゼロ)」を保持したまま、今回の特別図柄変動処理を終了する。
一方、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば(S1801でYES)、メインCPU110aは、大当たり判定処理を行う(S1802)。
具体的には、メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされている場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、第2特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。
このとき、メインCPU110aは、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。そして、メインCPU110aは、第2特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定を行う。
また、メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされておらず、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に1以上のデータがセットされている場合には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。
このときにも、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。そして、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定を行う。
本実施の形態では、第1特別図柄乱数値記憶領域よりも第2特別図柄乱数値記憶領域に記憶された乱数値が優先してシフト(消化)されることになる。
これに限定されることなく、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄記憶領域を第2特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
次に、メインCPU110aは、停止表示する特別図柄の種類を決定するための特別図柄決定処理を行う(S1803)。
この特別図柄決定処理では、メインCPU110aは、上記大当り判定処理(S1802)において、「大当たり」と判定された場合には、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された大当たり図柄用乱数値に基づいて大当たり図柄を決定する。
また、メインCPU110aは、上記大当り判定処理(S1802)において、「小当たり」と判定された場合には、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された小当たり図柄用乱数値に基づいて小当たり図柄を決定する。
さらに、メインCPU110aは、上記大当り判定処理(S1802)において、「ハズレ」と判定された場合には、ハズレ図柄を決定する。
メインCPU110aは、以上のようにして決定した特別図柄に対応する停止図柄データを停止図柄データ記憶領域に記憶する。
次に、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間決定処理を行う(S1804)。
具体的には、メインCPU110aは、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶されたリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。その後、決定した特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動時間を決定する。そして、決定した特別図柄の変動時間に対応するカウンタを特別図柄時間カウンタにセットする処理を行う。
メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための変動表示データを所定の処理領域にセットする。
これにより、所定の処理領域に変動表示データがセットされていると、上記の処理によってLEDの点灯または消灯のデータが適宜作成され、作成されたデータが出力されることで、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21の変動表示が行われる。
さらに、メインCPU110aは、特別図柄の変動表示が開始されるとき(S1805)に、決定された特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動パターン指定コマンド(第1特別図柄用変動パターン指定コマンドまたは第2特別図柄用変動パターン指定コマンド)をメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU110aは、「特図特電処理データ=0」から「特図特電処理データ=1」にセットして(S1806)、特別図柄変動処理のサブルーチンに移す準備を行って特別図柄記憶判定処理を終了する。
図15は、遊技機1の演出制御基板120で行われるメイン処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
まず、サブCPU120aは、初期化処理を行う(S1901)。
この初期化処理において、サブCPU120aは、電源投入に応じて、サブROM120bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM120cに記憶されるフラグなどを初期化して設定する処理を行う。
次に、サブCPU120aは、演出用乱数更新処理を行う(S1902)。
この演出用乱数更新処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cに記憶される乱数(演出用乱数値1、演出用乱数値2、演出図柄決定用乱数値、演出モード決定用乱数値等)を更新する処理を行う。
続いて、電源が遮断される電断処理が行われたかを判断し(S1903)、電断処理が行われるまで(S1903でNO)は、所定の割込み処理が行われるまで演出用乱数更新処理以降を繰り返し行う。また、電断処理が行われた場合(S1903でYES)には処理を終了する。
図16は、遊技機1の演出制御基板120で行われるタイマ割込処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例である。
図示はしないが、演出制御基板120に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
まず、サブCPU120aは、サブCPU120aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させ(S2001)、演出制御基板120で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う(S2002)。
次に、サブCPU120aは、コマンド解析処理を行う(S2003)。
このコマンド解析処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の具体的な説明は、図17および図18を用いて後述する。なお、演出制御基板120は、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板120のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、受信したコマンドの解析処理が行われる。
サブCPU120aは、演出ボタン検出スイッチ35a、十字キー検出スイッチ36aの信号のチェックを行い、演出ボタン35に関する演出入力制御処理を行い(S2004)、サブRAM120cの送信バッファにセットされている各種のコマンドをランプ制御基板140や画像制御基板150へ送信するデータ出力処理を行う(S2005)。
そして、サブCPU120aは、S2001で退避した情報をサブCPU120aのレジスタに復帰させる(S2006)。
図17は、遊技機1の演出制御基板120で行われるコマンド解析処理の詳細な流れを示すフローチャートの一例であって、図18は、図17に示すコマンド解析処理の続きを示すフローチャートである。
サブCPU120aは、受信バッファにコマンドが有るか否かを確認して、コマンドを受信したかを確認する(S2101)。
サブCPU120aは、受信バッファにコマンドがなければ(S2101でNO)、コマンド解析処理を終了する。また、受信バッファにコマンドがあれば(S2101でYES)、続いて、受信バッファに格納されているそのコマンドが、デモ指定コマンドであるか否かを確認する(S2102)。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドであれば(S2102でYES)、デモ演出パターンを決定するデモ演出パターン決定処理を行う(S2103)。
具体的には、デモ演出パターンを決定し、決定したデモ演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定したデモ演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定したデモ演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドでもなければ(S2102でNO)、続いて、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを確認する(S2104)。
受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであれば(S2104でYES)、その特別図柄記憶指定コマンドを解析して液晶表示装置31に表示させる特図保留画像の表示個数を決定するとともに、決定した特図保留画像の表示個数に対応する特図表示個数指定コマンドを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信する特別図柄記憶数決定処理を行う(S2105)。
受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドでもなければ(S2104でNO)、続いて、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する(S2106)。
受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば(S2106でYES)、サブCPU120aは、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、液晶表示装置31に停止表示させる演出図柄38を決定する演出図柄決定処理を行う(S2107)。
この演出図柄決定処理は、具体的には、演出図柄指定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄38の組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データを演出図柄記憶領域にセットするとともに、演出図柄データを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、演出図柄データを示している停止図柄指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドでもなければ(S2106でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する(S2108)。
受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば(S2108でYES)、サブCPU120aは、この受信した変動パターン指定コマンドに基づき、図21の変動演出パターン決定テーブルを参照して、1つの変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行う(S2109)。ここで決定された変動演出パターンに基づいて、演出図柄38の変動態様が決定されることとなる。この変動演出パターン決定処理(S2109)については、図19を用いて後述する。
その後、サブCPU120aは、上記変動演出パターン決定処理(S2109)で決定された変動演出パターンに基づいて、図22〜図27のテーブルを参照し、液晶表示装置31等で行うステップアップ(SU)予告演出のパターンである「SU予告演出パターン」を決定するSU予告演出パターン決定処理を行う(S2110)。この図22〜図27のテーブルについては後述する。
本実施の形態の説明において、「ステップアップ」或いは「ステップ」(段階)という文言を「SU」とも表現する。そのため、「ステップアップ予告演出」は「SU予告演出」とも表現する。そして、SU予告演出における「第1段階(ステップ)」〜「第4段階」を「SU1」〜「SU4」とも表現する。このため、SU予告演出における第1段階の演出を「SU1の演出」、第2段階の演出を「SU2の演出」、第3段階の演出を「SU3の演出」、第4段階の演出を「SU4の演出」とも表現する。
受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドでもなければ(S2108でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを確認する(S2111)。
受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであれば(S2111でYES)、サブCPU120aは、演出図柄38を停止表示させるために演出図柄を停止表示させるための停止指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする演出図柄停止表示処理を行う(S2112)。
受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドでもなければ(S2111でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、始動入賞指定コマンドであるか否かを判定する(S2113)。
受信バッファに格納されているコマンドが始動入賞指定コマンドであれば(S2113でYES)、サブCPU120aは、保留演出パターン決定用乱数値を取得し、受信した始動入賞指定コマンドに基づいて、図示しない保留演出パターン決定テーブルを参照し、この保留演出パターン決定用乱数値に応じた選択率に応じて、液晶表示装置31に表示される保留画像の表示態様を含む保留演出のパターン(保留演出パターン)を決定し、保留演出パターンを示す保留演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする(S2114)。
サブRAM120cの送信バッファにセットされた保留演出パターン指定コマンドは、上記ステップS2005のデータ出力処理において、画像制御基板150及びランプ制御基板140に送信される。そして、画像制御基板150及びランプ制御基板140は、保留演出パターン指定コマンド(保留演出パターン)に対応する保留演出を液晶表示装置31、音声出力装置32等の演出装置に実行させる。
受信バッファに格納されているコマンドが始動入賞指定コマンドでもなければ(S2113でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する(S2115)。
受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであれば(S2115でYES)、サブCPU120aは、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を示すデータをサブRAM120cにある遊技状態記憶領域に設定する(S2116)。
受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドでもなければ(S2115でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニングコマンドであるか否かを確認する(S2117)。
受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであれば(S2117でYES)、サブCPU120aは、当たり開始演出パターンを決定する当たり開始演出パターン決定処理を行う(S2118)。
具体的には、オープニングコマンドに基づいて当たり開始演出パターンを決定し、決定した当たり開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した当たり開始演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり開始演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドでもなければ(S2117でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、第1大入賞口16及び/又は第2大入賞口17の開放を指示する大入賞口開放指定コマンドであるか否かを確認する(S2119)。
受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドであれば(S2119でYES)、サブCPU120aは、大当たり演出パターンを決定する大当たり演出パターン決定処理を行う(S2120)。
具体的には、大入賞口開放指定コマンドに基づいて大当たり演出パターンを決定し、決定した大当たり演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した大当たり演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した大当たり演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドでもなければ(S2119でNO)、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディングコマンドであるか否かを確認する(S2121)。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであれば(S2121でYES)、サブCPU120aは、当たり終了演出パターンを決定する当たり終了演出パターン決定処理を行う(S2122)。
具体的には、エンディングコマンドに基づいて当たり終了演出パターンを決定し、決定した当たり終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した当たり終了演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり終了演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
また、いずれのコマンドでもない場合(S2121でNO)には、本処理を終了することによってコマンド解析処理を終了する。
次に、図19を用いて変動演出パターン決定処理(S2109)の詳細な流れについて説明するが、その前に、この変動演出パターン決定処理で参照される変動演出パターン決定テーブル(図21)について説明する。
図21は、変動演出パターン決定処理において参照される変動演出パターン決定テーブルを示す図である。
図21に示す変動演出パターン決定テーブルには、変動パターン指定コマンド(それにより特定される特別図柄の変動パターン、大当たりの抽選結果、変動演出内容)と、変動パターン指定コマンドの受信時に取得される変動演出パターン判定用乱数値による選択率と、特別図柄の変動表示に対応して行われる変動演出(演出図柄の変動表示を含む)である変動演出パターンとが対応付けられている。
なお、図21の変動演出パターンの欄のカッコ内における「疑似0回」とは疑似連回数が0回であることを意味し、「疑似1回」とは疑似連回数が1回であることを意味し、「疑似2回」とは疑似連回数が2回であることを意味する。
図21の変動演出パターン決定テーブルにおいて、変動パターン10に紐付けられた「通常変動」については、変動演出パターンとして、選択率40%で「通常変動演出1」が、選択率60%で「通常変動演出2」が設定されている。「通常変動演出1」と、「通常変動演出2」とは、何れも「疑似0回」であるが、演出内容が異なっており、例えば背景等が異なる。
そして、「通常変動演出1」は、後述のステップアップ(SU)予告演出を実行し、「通常変動演出2」は、SU予告演出を実行しない変動演出である。
変動パターン11に紐付けられた「短縮変動」については、変動演出パターンとして、選択率40%で「短縮変動演出1」が、選択率60%で「短縮変動演出2」が設定されている。「短縮変動演出1」と、「短縮変動演出2」とは、何れも「疑似0回」であるが、演出内容が異なっており、例えば背景等が異なる。そして、「短縮変動演出1」は、SU予告演出を実行し、「短縮変動演出2」は、SU予告演出を実行しない変動演出である。
変動パターン12に紐付けられた「ノーマルリーチ1(ハズレ)」については、変動演出パターンとして、選択率40%で「ノーマルリーチ1演出1」が、選択率60%で「ノーマルリーチ1演出2」が設定されている。「ノーマルリーチ1演出1」と、「ノーマルリーチ1演出2」とは、何れも「疑似0回」であるが、演出内容が異なっており、例えば背景等が異なる。
そして、「ノーマルリーチ1演出1」は、SU予告演出を実行し、「ノーマルリーチ1演出2」は、SU予告演出を実行しない変動演出である。
同様に、変動パターン13に紐付けられた「ノーマルリーチ2(ハズレ)」については「ノーマルリーチ2演出1」(疑似1回、SU予告演出有り)と、「ノーマルリーチ2演出2」(疑似1回、SU予告演出無し)とが設定されている。
変動パターン14に紐付けられた「SPリーチ1(ハズレ)」については、変動演出パターンとして、選択率40%で「SPリーチ1(ハズレ)演出1」が、選択率60%で「SPリーチ1(ハズレ)演出2」が設定されている。「SPリーチ1(ハズレ)演出1」と、「SPリーチ1(ハズレ)演出2」とは、何れも「疑似0回」であるが、演出内容が異なっており、例えば登場するキャラクタ、背景等が異なる。そして、「SPリーチ1(ハズレ)演出1」は、SU予告演出を実行し、「SPリーチ1(ハズレ)演出2」は、SU予告演出を実行しない変動演出である。
同様に、変動パターン15に紐付けられた「SPリーチ2(ハズレ)」については「SPリーチ2(ハズレ)演出1」(疑似1回、SU予告演出有り)と、「SPリーチ2(ハズレ)演出2」(疑似1回、SU予告演出無し)とが設定されており、変動パターン16に紐付けられた「SPリーチ3(ハズレ)」については「SPリーチ3(ハズレ)演出1」(疑似2回、SU予告演出有り)と、「SPリーチ3(ハズレ)演出2」(疑似2回、SU予告演出無し)とが設定されている。
変動パターン17に紐付けられた「SPSPリーチ1(ハズレ)」については、変動演出パターンとして、選択率40%で「SPSPリーチ1(ハズレ)演出1」が、選択率60%で「SPSPリーチ1(ハズレ)演出2」が設定されている。「SPSPリーチ1(ハズレ)演出1」と、「SPSPリーチ1(ハズレ)演出2」とは、何れも「疑似0回」であるが、演出内容が異なっており、例えば登場するキャラクタ、背景等が異なる。
そして、「SPリーチ1(ハズレ)演出1」は、SU予告演出を実行し、「SPリーチ1(ハズレ)演出2」は、SU予告演出を実行しない変動演出である。
同様に、変動パターン18に紐付けられた「SPSPリーチ2(ハズレ)」については「SPSPリーチ2(ハズレ)演出1」(疑似1回、SU予告演出有り)と、「SPSPリーチ2(ハズレ)演出2」(疑似1回、SU予告演出無し)とが設定されており、変動パターン19に紐付けられた「SPSPリーチ3(ハズレ)」については「SPSPリーチ3(ハズレ)演出1」(疑似2回、SU予告演出有り)と、「SPSPリーチ3(ハズレ)演出2」(疑似2回、SU予告演出無し)とが設定されている。
変動パターン1に紐付けられた「SPリーチ1(大当たり)」については、変動演出パターンとして、選択率60%で、「SPリーチ1(ハズレ)演出1」に対応する「SPリーチ1(大当たり)演出1」が、選択率40%で、「SPリーチ1(ハズレ)演出2」に対応する「SPリーチ1(大当たり)演出2」が設定されている。
同様に、変動パターン2に紐付けられた「SPリーチ2(大当たり)」については、「SPリーチ2(大当たり)演出1」と「SPリーチ2(大当たり)演出2」とが設定され、変動パターン3に紐付けられた「SPリーチ3(大当たり)」については、「SPリーチ3(大当たり)演出1」と「SPリーチ3(大当たり)演出2」とが設定されている。
変動パターン4に紐付けられた「SPSPリーチ1(大当たり)」については、変動演出パターンとして、選択率60%で、「SPSPリーチ1(ハズレ)演出1」に対応する「SPSPリーチ1(大当たり)演出1」が、選択率40%で、「SPSPリーチ1(ハズレ)演出2」に対応する「SPSPリーチ1(大当たり)演出2」が設定されている。
同様に、変動パターン5に紐付けられた「SPSPリーチ2(大当たり)」については、「SPSPリーチ2(大当たり)演出1」と「SPSPリーチ2(大当たり)演出2」とが設定され、変動パターン6に紐付けられた「SPSPリーチ3(大当たり)」については、「SPSPリーチ3(大当たり)演出1」と「SPSPリーチ3(大当たり)演出2」とが設定されている。
変動パターン7に紐付けられた「チャンス演出1(大当たり)」については、変動演出パターンとして、選択率100%で「チャンス演出1(大当たり)」が設定されている。「チャンス演出1(大当たり)」は、「疑似0回」であり、SU予告演出を実行しない変動演出である。
変動パターン8に紐付けられた「チャンス演出2(大当たり)」については、変動演出パターンとして、選択率100%で「チャンス演出2(大当たり)」が設定されている。「チャンス演出2(大当たり)」は、「疑似1回」であり、SU予告演出を実行しない変動演出である。
変動パターン9に紐付けられた「チャンス演出3(大当たり)」については、変動演出パターンとして、選択率100%で「チャンス演出3(大当たり)」が設定されている。「チャンス演出3(大当たり)」は、「疑似2回」であり、SU予告演出を実行しない変動演出である。
なお、変動演出パターンには、変動演出の時間、演出図柄38の変動表示の態様、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容、演出ボタン演出の有無、演出ボタン演出の内容、演出展開構成等の変動演出の構成要素が対応付けられている。なお、オブジェクト画像や背景画像等の種々の画像についての表示態様も、変動演出の構成要素として対応付けられている。
このような図21の変動演出パターン決定テーブルを用いた変動演出パターン決定処理について、図19のフローチャートを用いて、説明する。
まず、サブCPU120aは、S2108で受信したと判定された変動パターン指定コマンドをサブRAM120cの変動パターン指定コマンド記憶領域に記憶する(S2201)。すなわち、それまでこの変動パターン指定コマンド記憶領域に記憶されていた変動パターン指定コマンドは新たな変動パターン指定コマンドによって上書きされたこととなる。
サブCPU120aは、S2201で記憶された変動パターン指定コマンドの内容を確認し(S2202)、変動演出パターン判定用乱数値を取得する(S2203)。
サブCPU120aは、図21の変動演出パターン決定テーブルを参照して変動演出パターンを決定する(S2204)。
このS2204において、サブCPU120aは、上記S2203で取得した変動演出パターン判定用乱数値と、この変動演出パターン決定テーブルとを照合し、変動演出パターン決定テーブルに設定された選択率に応じて変動演出パターンを決定し、決定した変動演出パターンの情報(変動演出パターン情報)を変動演出パターン情報記憶領域に記憶させる。
サブCPU120aは、上記S2204で決定された変動演出パターンに対応する変動演出パターン指定コマンドを特定し、特定した変動演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする(S2205)。
なお、サブRAM120cの送信バッファにセットされた変動演出パターン指定コマンドは、上記S2205のデータ出力処理において、画像制御基板150、ランプ制御基板140に送信される。そして、画像制御基板150、ランプ制御基板14は、変動演出パターン指定コマンド(変動演出パターン)に対応する変動演出を液晶表示装置31、音声出力装置32、装飾装置33a、演出用照明装置34等の演出装置に実行させる。
サブCPU130aは、上記S2204で決定した変動演出パターンに対応する演出の実行時間(演出時間)である変動演出時間をサブRAM120cの変動演出タイマカウンタにセットし(S2206)、当該変動演出パターンに対応する変動演出データをサブRAM120cの変動演出データ記憶領域にセットする(S2207)。そして、一連の処理を終了する。
なお、変動演出タイマカウンタは、上記S2002において、2ms毎に1ずつ減算処理されていく。サブCPU130aは、変動演出タイマカウンタによって、当該変動演出の残り時間、換言すれば、当該変動演出が開始されてから経過した時間を特定することができる。
次に、SU予告演出パターン決定処理(S2110)の詳細な流れについて図20を用いて説明するが、その前に、このSU予告演出パターン決定処理で参照するテーブル(図22〜図27)について説明する。
図22〜図27は、上記SU予告演出パターン決定処理(S2110)において参照されるテーブルを示す図である。
図22は、変動演出中のSU予告演出の実行開始タイミングを決定するためのSU予告演出実行開始タイミング決定テーブルである。
また、図23は、大当たりの抽選結果がハズレであるときにSU予告演出の演出内容を示すSU予告演出シナリオを決定するためのハズレ用SU予告演出シナリオ決定テーブルである。
また、図24は、大当たりの抽選結果が大当りであるときにSU予告演出シナリオを決定するための大当たり用SU予告演出シナリオ決定テーブルである。
また、図25は、大当たりの抽選結果がハズレであるときに、SU予告演出において出現するアイテムを決定するためのハズレ用SU予告演出アイテム決定テーブルである。
また、図26は、大当たりの抽選結果が大当りであるときに、SU予告演出において出現するアイテムを決定するための大当たり用SU予告演出アイテム決定テーブルである。
また、図27は、SU予告演出において表示されるピースの色(ピース色)を決定するためのSU予告演出ピース色決定テーブルである。
先ず、図22のSU予告演出実行開始タイミング決定テーブルについて説明する。
図22に示すように、SU予告演出実行開始タイミング決定テーブルには、変動演出パターンに対して、その変動演出パターンに応じた変動演出中におけるSU予告演出の実行を開始するタイミング(実行開始タイミングT)と、その実行開始タイミングTとして、「タイミングTa」、「タイミングTb」及び「タイミングTc」の中から何れのタイミングを選択するかを決定するための選択率とが対応付けられて設定されている。
「タイミングTa」は、「疑似0回」の変動演出、「疑似1回」の変動演出、及び「疑似2回」の変動演出において、変動開始から所定の時間が経過したタイミング(例えば変動開始から1秒後)である。この「タイミングTa」は、「疑似1回」の変動演出、及び、「疑似2回」の変動演出においては、演出図柄38が1回目に仮停止する(疑似1回目の)タイミングよりも前のタイミングである。
また、「タイミングTb」は、「疑似1回」及び「疑似2回」の変動演出において、演出図柄38が1回目に仮停止する(疑似1回目の)タイミングから所定の時間経過時(例えば1秒後)である。この「タイミングTb」は、「疑似2回」の変動演出においては、演出図柄38が2回目に仮停止する(疑似2回目の)タイミングよりも前のタイミングである。
また、「タイミングTc」は、「疑似2回」の変動演出において、演出図柄38が2回目に仮停止する(疑似2回目の)タイミングから所定の時間経過時(例えば1秒後)である。この「タイミングTc」は、「疑似2回」の変動演出において、演出図柄38が3回目に仮停止する(本停止前の最後の仮停止の)タイミングよりも前のタイミングである。
図22のSU予告演出実行開始タイミング決定テーブルにおいて、例えば、変動演出パターン「通常変動演出1」(疑似0回)、については、選択率100%で「タイミングTa」が設定されている。
また、例えば、変動演出パターン「ノーマルリーチ1演出1」(疑似0回)については、選択率100%で「タイミングTb」が設定されている。
また、例えば、変動演出パターン「ノーマルリーチ2演出1」(疑似1回)については、選択率55%で「タイミングTa」が設定され、選択率45%で「タイミングTb」が設定されている。
また、例えば、変動演出パターン「SPリーチ3(ハズレ)演出1」(疑似2回)については、選択率60%で「タイミングTa」が設定され、選択率25%で「タイミングTb」が設定され、選択率15%で「タイミングTc」が設定されている。
また、例えば、変動演出パターン「SPSPリーチ3(ハズレ)演出1」(疑似2回)については、選択率70%で「タイミングTa」が設定され、選択率20%で「タイミングTb」が設定され、選択率10%で「タイミングTc」が設定されている。
また、例えば、変動演出パターン「SPSPリーチ3(大当たり)演出1」(疑似2回)については、選択率10%で「タイミングTa」が設定され、選択率20%で「タイミングTb」が設定され、選択率70%で「タイミングTc」が設定されている。
次に、図23及び図24のSU予告演出シナリオ決定テーブルについて説明する。上述したように、図23は、大当たりの抽選結果がハズレであるときにSU予告演出の演出内容を示すSU予告演出シナリオを決定するためのハズレ用SU予告演出シナリオ決定テーブルであり、図24は、大当たりの抽選結果が大当りであるときにSU予告演出シナリオを決定するための大当たり用SU予告演出シナリオ決定テーブルである。
図23及び図24に示すように、SU予告演出シナリオ決定テーブルには、変動演出パターンに対して、その変動演出パターンに応じた変動演出中におけるSU予告演出の実行開始タイミングTと、SU予告演出の演出内容を示すSU予告演出シナリオを決定するための選択率と、SU予告演出シナリオの種類を示すSU予告演出シナリオ番号(SU予告演出シナリオ1〜8)と、そのSU予告演出シナリオの内容とが対応付けられて設定されている。
ここで、液晶表示装置31の表示部に表示されるSU予告演出シナリオ1〜8のSU予告演出の演出画像の内容について簡単に説明する。
「SU予告演出シナリオ1」のSU予告演出は、SU1の演出のみを行うものである。この「SU予告演出シナリオ1」のSU予告演出では、SU1において、第1の模様(例えば小さな正方形)が施されたピース(例えば正方形の木片)が複数個集合して集合体を形成するという内容の画像表示が行われる。
「SU予告演出シナリオ2」のSU予告演出は、SU1の演出に続いてSU2の演出を行うものである。この「SU予告演出シナリオ2」のSU予告演出では、SU1において、第1の模様が施されたピースが複数個集合して集合体を形成するという内容の表示が行われる。
その後、SU2において、第1の模様とは異なる第2の模様(例えば小さな丸型)が施されたピースが複数個集合してなる集合体が第1の模様のピースの集合体上に形成されるという内容の画像表示が行われる。
「SU予告演出シナリオ3」のSU予告演出は、SU1の演出に続いてSU2の演出を行った後、SU3の演出を行うものである。
この「SU予告演出シナリオ3」のSU予告演出では、上記「SU予告演出シナリオ2」と同様のSU1及びSU2の演出が行われた後、SU3において、第1の模様が施されたピースが複数個集合してなる集合体が、SU2で形成された第2の模様のピースの集合体の上に形成されるという内容の画像表示が行われる。
「SU予告演出シナリオ4」のSU予告演出は、SU1の演出に続いて、SU2の演出を行わずにSU3の演出を行うものである。この「SU予告演出シナリオ4」のSU予告演出では、SU1において第1の模様のピースの集合体が形成された後、SU3において、SU1で形成された第1の模様のピースの集合体の上に、第2の模様のピースの集合体と、その上の第1の模様のピースの集合体とが一度に形成されるという内容の画像表示が行われる。
「SU予告演出シナリオ5」のSU予告演出は、SU1、SU2、SU3、SU4の演出を順次行うものである。この「SU予告演出シナリオ5」のSU予告演出では、上記「SU予告演出シナリオ3」と同様のSU1〜SU3の演出が行われた後、SU4において、第2の模様が施されたピースが複数個集合してなる集合体が、SU3で形成された第1の模様のピースの集合体の上に形成されるという内容の表示が行われる。
そして、SU1〜SU4によって形成された集合体の画像(「箱」の一部を示す部分画像)をズームアウトすることで、「箱」の全体を示す画像を遊技者に認識可能に表示する(「箱」の出現)。その後、「箱」の中から後述のアイテムが出現するという内容の画像表示が行われる。
なお、本実施の形態においては、この集合体の画像(「箱」の一部を示す部分画像)をズームアウトして「箱」の中からアイテムが出現するという演出は、SU予告演出におけるSU4の演出の後に行われるものとして説明するが、これに限定されない。例えば、この集合体の画像(「箱」の一部を示す部分画像)をズームアウトして「箱」の中からアイテムが出現するという演出が、SU4の演出中の演出であるとしてもよい。
この「箱」の一部を示す部分画像を「ズームアウト」することとは、「箱」の一部を示す部分画像に対して遊技者の視点が徐々に遠ざかるように、その部分画像を徐々に小さく表示することを意味する。
なお、本実施の形態では、形成された集合体の画像が「箱」の一部を示しているが、「箱」に限定されず、他の対象物であってよく、例えば、家、車、人物、動物等であってもよい。
「SU予告演出シナリオ6」のSU予告演出は、SU1の演出に続いて、SU2の演出を行わずにSU3の演出を行い、その後にSU4の演出を行うものである。
この「SU予告演出シナリオ6」のSU予告演出では、上記「SU予告演出シナリオ4」と同様のSU1、SU3の演出が行われた後、SU4において、第2の模様が施されたピースが複数個集合してなる集合体が、SU3で形成された第1の模様のピースの集合体の上に形成されるという内容の画像表示が行われる。
そして、SU1、SU3、SU4によって形成された集合体の画像(箱の一部を示す部分画像)をズームアウトすることで、箱の全体を示す画像を遊技者に認識可能に表示する。
その後、箱の中から後述のアイテムが出現するという内容の画像表示が行われる。
「SU予告演出シナリオ7」のSU予告演出は、SU1の演出に続いて、SU2の演出を行い、その後、SU3の演出を行わずにSU4の演出を行うものである。
この「SU予告演出シナリオ7」のSU予告演出では、上記「SU予告演出シナリオ2」と同様のSU1、SU2の演出が行われた後、SU4において、SU2で形成された第2の模様のピースの集合体の上に、第1の模様のピースの集合体と、その上の第2の模様のピースの集合体とが一度に形成されるという内容の画像表示が行われる。
そして、SU1、SU2、SU4によって形成された集合体の画像(箱の一部を示す部分画像)をズームアウトすることで、箱の全体を示す画像を遊技者に認識可能に表示する。その後、箱の中から後述のアイテムが出現するという内容の画像表示が行われる。
「SU予告演出シナリオ8」のSU予告演出は、SU1の演出に続いて、SU2、SU3の演出を行わずにSU4の演出を行うものである。
この「SU予告演出シナリオ8」のSU予告演出では、上記「SU予告演出シナリオ1」と同様にSU1の演出が行われた後、SU4において、SU1で形成された第1の模様のピースの集合体の上に、第2の模様のピースの集合体と、その上の第1の模様のピースの集合体と、その上の第2の模様のピースの集合体とが一度に形成されるという内容の画像表示が行われる。
そして、SU1、SU4によって形成された集合体の画像(箱の一部を示す部分画像)がズームアウトすることで、箱の全体を示す画像を遊技者に認識可能に表示する。その後、箱の中から後述のアイテムが出現するという内容の画像表示が行われる。
なお、このようなピースの集合体の画像をズームアウトさせるといったSU予告演出の演出例については、図30〜図35等を用いて後述する。
次に、図25及び図26のSU予告演出アイテム決定テーブルについて説明する。上述したように、図25は、大当たりの抽選結果がハズレであるときに、SU予告演出において出現するアイテムを決定するためのハズレ用SU予告演出アイテム決定テーブルである。
また、図26は、大当たりの抽選結果が大当りであるときに、SU予告演出において出現するアイテムを決定するための大当たり用SU予告演出アイテム決定テーブルである。
図25及び図26に示すように、SU予告演出アイテム決定テーブルには、変動演出パターンに対して、その変動演出パターンに応じた変動演出中におけるSU予告演出の実行開始タイミングTと、SU予告演出において箱の中から出現するアイテムを決定するための選択率と、アイテムの内容(「空」、「家紋」、「饅頭」、「うちわ」、「小判」、「宝石」)とが対応付けられて設定されている。
なお、変動演出パターンのうち、「通常変動演出1」(疑似0回)、及び、「短縮変動演出1」(疑似0回)は、何れもSU4の演出を実行しないことから箱の画像が表示されることはない。そのため、上記変動演出パターン決定処理(SU2109)において「通常変動演出1」(疑似0回)、または、「短縮変動演出1」(疑似0回)が決定された場合には、何れのアイテムも決定されない。
箱の中から出現する可能性があるアイテムの種類としては「空」、「家紋」、「饅頭」、「うちわ」、「小判」、「宝石」がある。
「空(カラ)」は、箱の中から何も出現しないこと(箱の中が「空(カラ)」であること)を意味する。本実施の形態では、このように、箱の中の状態である「空(カラ)」をアイテムの1つとしている。
図25及び図26のテーブルからもわかるように、「空」は、大当たりの抽選結果がハズレのときのみ決定されるようになっていることから、大当たりの抽選結果がハズレとなる可能性があることを示唆するアイテムである。
図25及び図26のテーブルからもわかるように、「家紋」は、変動演出において、実行されているSU予告演出が終了した後に疑似連となる可能性があること、或いは、疑似連が継続する可能性があることを示唆するアイテムである。
「饅頭」は、変動演出において、実行されているSU予告演出が終了した後にリーチが成立する可能性があることを示唆するアイテムである。
「うちわ」は、変動演出において、実行されているSU予告演出が終了した後にSPリーチまで発展する可能性があることを示唆するアイテムである。
「小判」は、変動演出において、実行されているSU予告演出が終了した後にSPSPリーチまで発展する可能性があることを示唆するアイテムである。
「宝石」は、大当たりの抽選結果が大当りのときのみ決定されるようになっていることから、大当たりの抽選結果が大当りとなる可能性があることを示唆するアイテムである。
本実施の形態では、このように、SU予告演出において出現するアイテムとして、「空」、「家紋」、「饅頭」、「うちわ」、「小判」、「宝石」を挙げたが、アイテムの種類は、これに限定されず、他のアイテムであってもよい。アイテムは、例えば、「猫」、「犬」等の動物や、「車」、「電車」等の乗り物であってもよい。また、アイテムは、遊技における他の内容(例えば、大当たり遊技後に高確率遊技状態となる可能性があること等)を示唆するようにしてもよい。
なお、このようなアイテムが出現する演出例については、図34を用いて後述する。
次に、図27のSU予告演出ピース色決定テーブルについて説明する。上述したように、図27は、SU予告演出において表示されるピースの色(ピース色)を決定するためのSU予告演出ピース色決定テーブルである。
図27に示すように、SU予告演出ピース色決定テーブルには、変動演出パターンに対して、その変動演出パターンに応じた変動演出中のSU予告演出において表示されるピースの色(ピース色)を決定するための選択率と、ピース色の種類(「デフォルト」、「赤」、「ゼブラ」)とが対応付けられて設定されている。
「デフォルト」は、例えば木目を構成するような色(茶色等)であり、図27のテーブルからもわかるように、大当たりに対する期待度が通常程度であることを示唆する。
「赤」は、図27のテーブルからもわかるように、大当たりに対する期待度が「デフォルト」よりも大きいことを示唆する。
「ゼブラ」は、縞馬模様の配色であり、図27のテーブルからもわかるように、大当たりに対する期待度が「赤」よりも大きいことを示唆する。
本実施の形態では、このように、SU予告演出におけるピース色として、「デフォルト」、「赤」、「ゼブラ」を挙げたが、ピース色の種類は、これに限定されず、他の色であってもよい。ピース色は、例えば、「青」、「黄色」等であってもよい。また、ピース色は、他の遊技における他の内容(例えば、大当たり遊技後に高確率遊技状態となる可能性があること等)を示唆するようにしてもよい。
このような図22〜図27のテーブルを用いたSU予告演出パターン決定処理について、図20のフローチャートを用いて、説明する。
サブCPU120aは、上記S2207で変動演出データ記憶領域に記憶された変動演出パターン情報を取得する(S2301)。
サブCPU120aは、上記S2301で取得した変動演出パターンの情報(変動演出パターン情報)に基づいて、SU予告演出を実行するか否かを判定する(S2302)。
サブCPU120aは、上記S2302でSU予告演出を実行すると判定した場合には(S2302でYES)、SU予告演出の実行開始タイミングを決定するための実行開始タイミング決定用乱数値を取得する(S2303)。一方、サブCPU120aは、上記S2302でSU予告演出を実行しないと判定した場合には(S2302でNO)、処理を終了する。
サブCPU120aは、上記S2301で取得した変動演出パターンに基づいて、上記S2302で取得した実行開始タイミング決定用乱数値と、図22に示すSU予告演出実行開始タイミング決定テーブルとを照合し、このSU予告演出実行開始タイミング決定テーブルに設定された選択率に応じて、取得した変動演出パターンに応じた変動演出中における、SU予告演出の実行開始タイミングTを決定する(S2304)。
例えば、サブCPU120aは、上記変動演出パターン決定処理(S2109)において、変動演出パターン「SPSPリーチ3(大当たり)演出1」(疑似2回)を決定した場合には、SU予告演出の実行開始タイミングTとして、70%の割合で「タイミングTc」を決定する。
サブCPU120aは、SU予告演出シナリオを決定するためのSU予告演出シナリオ決定用乱数値を取得する(S2305)。
サブCPU120aは、上記S2301で取得した変動演出パターンに基づいて、上記S2305で取得したSU予告演出シナリオ決定用乱数値と、図23または図24に示すSU予告演出シナリオ決定テーブルとを照合し、このSU予告演出シナリオ決定テーブルに設定された選択率に応じて、取得した変動演出パターンに応じた変動演出中における、SU予告演出のシナリオ(SU予告演出シナリオ)を決定する(S2306)。
例えば、サブCPU120aは、上記変動演出パターン決定処理(S2109)において、変動演出パターン「SPSPリーチ3(大当たり)演出1」(疑似2回)を決定した場合において、上記S2304において、SU予告演出の実行開始タイミングTとして「タイミングTc」を決定すると、SU予告演出シナリオとして、38%の割合で「SU予告演出シナリオ8」を決定する。
サブCPU120aは、SU予告演出において出現するアイテムを決定するためのアイテム決定用乱数値を取得する(S2307)。
サブCPU120aは、上記S2301で取得した変動演出パターンに基づいて、上記SU2307で取得したアイテム決定用乱数値と、図25または図26のSU予告演出アイテム決定テーブルとを照合し、このSU予告演出アイテム決定テーブルに設定された選択率に応じて、取得した変動演出パターンに応じた変動演出で実行するSU予告演出において出現するアイテムを決定する(S2308)。
例えば、サブCPU120aは、上記変動演出パターン決定処理(S2109)において、変動演出パターン「SPSPリーチ3(大当たり)演出1」(疑似2回)を決定した場合において、上記SU2304において、SU予告演出の実行開始タイミングTとして「タイミングTc」を決定すると、アイテムとして、19%の割合で「宝石」を決定する。
サブCPU120aは、SU予告演出において表示されるピースの色(ピース色)を決定するためのピース色決定用乱数値を取得する(S2309)。
サブCPU120aは、上記S2301で取得した変動演出パターンに基づいて、上記S2309で取得したピース色決定用乱数値と、図27のSU予告演出ピース色決定テーブルとを照合し、このSU予告演出ピース色決定テーブルに設定された選択率に応じて、取得した変動演出パターンに応じた変動演出中のSU予告演出において表示されるピースの色(ピース色)を決定する(S2310)。
例えば、サブCPU120aは、上記変動演出パターン決定処理(S2109)において、変動演出パターン「SPSPリーチ3(大当たり)演出1」(疑似2回)を決定した場合には、ピース色として、50%の割合で「ゼブラ」を決定する。
サブCPU120aは、上記S2304、上記S2306、上記S2308、上記S2310で決定された情報を含むSU予告演出の演出内容を指定するSU予告演出パターン指定コマンドを生成し、この生成したSU予告演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする(S2311)。
サブRAM120cの送信バッファにセットされたSU予告演出パターン指定コマンドは、上記ステップS2005のデータ出力処理において、画像制御基板150及びランプ制御基板140に送信される。そして、画像制御基板150及びランプ制御基板140は、SU予告演出パターン指定コマンド(SU予告演出パターン)に対応するSU予告演出を液晶表示装置31、音声出力装置32等の演出装置に実行させる。
サブCPU120aは、上記S2311で生成したSU予告演出パターン指定コマンドに対応するSU予告演出データ(上記S2304、上記S2306、上記S2308、上記S2310で決定された情報を含むSU予告演出の演出内容を示すデータ)をサブRAM120cのSU予告演出データ記憶領域にセットする(S2312)。そして、一連の処理を終了する。
次に、図28は、遊技機1の画像制御基板150において行われるメイン処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
電源基板170により電源が供給されると、液晶制御CPU150aにシステムリセットが発生し、液晶制御CPU150aは、以下に示すようなメイン処理を行う。
液晶制御CPU150aは、初期化処理を行う(S2401)。
この初期化処理において、液晶制御CPU150aは、電源投入に応じて、液晶制御ROM150cからメイン処理プログラムを読み込むとともに、液晶制御CPU150aの各種モジュールやVDP2000の初期設定を指示する。
ここで、液晶制御CPU150aは、VDP2000の初期設定の指示として、(1)VDP2000を構成する表示回路に映像信号を作成して出力させることを指示するため、映像信号作成の指示をしたり(表示レジスタの0bit目に「1」をセットしたり)、(2)VDP2000を構成する伸長回路に使用頻度の高い画像データ(演出図柄38等の画像データ)をVRAM153の画像データ展開領域に伸長させて展開させるために、伸長レジスタに所定の初期値データをセットしたり、(3)VDP2000を構成する描画回路に初期値画像データ(「電源投入中」という文字画像等)を描画させるため、初期値画像生成指示情報を出力したりする。
続いて、液晶制御CPU150aは、描画実行開始処理を行う(S2402)。
この描画実行開始処理において、既に出力した画像生成指示情報に対する描画の実行をVDP2000に指示するため、描画レジスタに描画実行開始データをセットする。
すなわち、電源投入開始時には上記のステップ(S2401)で出力された初期値画像生成指示情報に対する描画の実行が指示され、通常のルーチン処理時には後述するS2405で出力された画像生成指示情報に対する描画の実行が指示されることになる。
次に、液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から送信された演出パターン指定コマンド(液晶制御RAM150bの受信バッファに格納されているコマンド)を解析する演出パターン指定コマンド解析処理を行う(S2403)。
なお、画像制御基板150は、演出制御基板120から送信されたコマンドを受信すると、図示しない画像制御基板150のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、受信したコマンドの解析処理が行われる。
S2403の演出パターン指定コマンド解析処理は、受信バッファに演出パターン指定コマンドが記憶されているか否かを確認する。受信バッファに演出パターン指定コマンドが記憶されていなければ、継続して行うが、受信バッファに演出パターン指定コマンドが記憶されていれば、新たな演出パターン指定コマンドを読み込む処理を行う。
読み込んだ演出パターン指定コマンドに基づいて、実行する1つまたは複数のアニメグループを決定するとともに、それぞれのアニメグループからアニメパターンを決定する。
そして、アニメパターンを決定すると、読み込んだ演出パターン指定コマンドを送信バッファから消去する。
次に、液晶制御CPU150aは、アニメーション制御処理を行う(S2404)。
このアニメーション制御処理において、後述する、更新される上記の「シーン切換えカウンタ」、「ウェイトフレーム」、「フレームカウンタ」と、上記に示すような処理によって決定されたアニメパターンとに基づいて、各種アニメシーンのアドレスを更新する。
これにより、液晶制御CPU150aは、アニメシーンが属するアニメグループの優先順位(描画順序)に従って、更新したアドレスにあるアニメシーンの1フレームの表示情報(スプライトの識別番号、表示位置等)に基づく画像生成指示情報を生成していき、画像生成指示情報の生成が完了することによってその画像生成指示情報をVDP2000に出力する(S2405)。
なお、ここで出力された画像生成指示情報は、VDP2000におけるCPU I/Fを介して、VRAM153の画像生成指示情報記憶領域に記憶される。
なお、液晶制御CPU150aは、「SU予告演出パターン指定コマンド」に基づいて、更新したアドレスにあるアニメシーンにおける1つのフレームが、SU予告演出における、後述の加工処理(位置特定処理、拡大処理)が行われる加工対象画像データを含むフレームである場合には、液晶制御ROM150cから加工処理の内容を示す加工処理用プログラムを読み出し、この加工処理用プログラムに基づいて、加工処理を指示する指示情報(加工指示情報)を生成する。そして、液晶制御CPU150aは、この加工指示情報を含めた画像生成指示情報を生成していき、その画像生成指示情報の生成が完了することによって、その画像生成指示情報をVDP2000に出力する。
ここで、液晶制御CPU150aは、液晶制御ROM150cから加工処理用プログラムを読み出すと、その加工処理用プログラムに基づいて、加工対象画像データに対して拡大処理が行われる領域を指定する位置(拡大対象位置((x、y)座標))を特定するとともに、その拡大対象位置((x、y)座標)によって指定される領域(拡大対象領域D)を液晶表示装置31の表示部の表示範囲と一致させるようにするための拡大率βを指定する加工指示情報を生成する。
そして、液晶制御CPU150aは、FB切換えフラグ=01であるか否かを判定する(S2406)。
ここで、FB切換えフラグは、図29(b)で後述するように、「1/60秒(約16.6ms)」毎のVブランク割込みにおいて、前回のディスプレイリストの描画が完了していれば、FB切換えフラグ=01になる。すなわち、前回の描画が完了したか否かを判定することになる。
FB切換えフラグが「01」であれば(S2406でYES)、液晶制御CPU150aは、FB切換えフラグを「00」に設定して(S2407)(FB切換えフラグをオフにして)処理を終了する。
それに対して、FB切換えフラグが「00」であれば(S2406でNO)、液晶制御CPU150aは、FB切換えフラグが「01」になるまで待機をする。
次に、図29は、遊技機1の画像制御基板150において行われる割込処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
画像制御基板150の割込処理には、描画終了割込信号を入力したことで行う描画終了割込処理と、Vブランク割込信号を入力したことで行うVブランク割込処理と、コマンドを受信したことで行われるコマンド受信割込処理とを、少なくとも備えている。
なお、描画終了割込処理とVブランク割込処理とは、図29を用いて説明を行うが、コマンド受信割込処理については、上記において説明をした通りであることから図示は省略する。
図29(a)は、遊技機1の画像制御基板150において行われる描画終了割込処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
VDP2000は所定単位のフレーム(1フレーム)の描画が終了すると、液晶制御CPU150aに描画終了割込信号を出力する。
液晶制御CPU150aは、VDP2000から描画終了割込信号を入力すると、描画終了割込処理を実行する。
描画終了割込処理においては、液晶制御CPU150aは、描画終了フラグ=01をセット(描画終了フラグをオン)して、今回の描画終了割込処理を終了する(S2501)。すなわち、描画の終了毎に描画終了フラグがオンになる。
図29(b)は、遊技機1の画像制御基板150において行われるVブランク割込処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
画像制御基板150を構成する水晶発振器152は、「1/60秒(約16.6ms)」毎にパルス波形のVブランク割込信号(垂直同期信号)を発生させ、このVブランク割込信号を検知したVDP2000が所定のタイミングにおいて液晶制御CPU150aに対してそのVブランク割込信号に基づく「演出処理タイミング通知信号」を出力する。
これにより、液晶制御CPU150aでは、VDP2000からVブランク割込信号に基づく「演出処理タイミング通知信号」を受信し、この演出処理タイミング通知信号を受け付けることによって演出を行うために割込処理を行う。この割込処理による割込タイミングに演出処理が行われることとなる。
なお、VDP2000が「演出処理タイミング通知信号」を液晶制御CPU150aに対して出力する所定のタイミングとは、発生させたVブランク割込信号に基づいて決定される。
画像制御基板150によって行われる割り込み処理として、まず、液晶制御CPU150aは、「シーン切換えカウンタ」、「ウェイトフレーム」、「フレームカウンタ」の各種カウンタを既存の値から単位数量だけ更新する処理を行う(S2502)。
続いて、液晶制御CPU150aは、これらの各種カウンタを更新する処理を行うと、「描画終了フラグ」に「01」が設定されているか否かを判断する(S2503)。この「描画終了フラグ」は、直前のフレームにおける演出画像の描画処理が終了しているか否かを判断するフラグ情報である。
液晶制御CPU150aは、「描画終了フラグ」が「01」であると判定する場合(S2503でYES)、すなわち、フレームにおける演出画像の描画が終了していると判断する場合には、「描画終了フラグ」に「00」を設定する(S2504)。
それに対して、「描画終了フラグ」に「01」が設定されていない場合(S2503でNO)、すなわち、フレームにおける演出画像の描画が終了していないと判断する場合には、今回のVブランク割込処理を終了する。これは、VDP2000からVブランク割込信号に基づく演出処理タイミング通知信号を受信したとしても、液晶制御CPU150aにおいて直前のフレームにおける演出画像の描画処理が終了していなければ以降の割り込み処理が行われないことを示している。
そして、直前のフレームにおける演出画像の描画が終了しており、「描画終了フラグ」に「00」が設定される(S2504)と、続いて、液晶制御CPU150aは、VDP2000を構成するメモリコントローラに対して、「表示用フレームバッファ」と「描画用フレームバッファ」とを切り替える指示とともに「演出処理タイミング通知信号」を出力する(S2505)。
この「演出処理タイミング通知信号」は、液晶制御CPU150aにおける演出処理タイミングを通知する信号である。
そして、液晶制御CPU150aは、「FB切換えフラグ」に「01」を設定し(FB切換えフラグをオンにし)(S2506)、待機状態を解除してVブランク割込処理を終了する。
これによって、液晶制御CPU150aでは、VDP2000のメモリコントローラに対して切替後の描画用フレームバッファに演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドに対応するフレーム単位の演出画像の生成を指示する。
これにより、VDP2000では、CGROM151に記憶しているその演出画像を構成する画像情報を読み出してVRAM153上の描画用フレームバッファにフレームからなる演出画像を記憶する。
このほか、VDP2000では、水晶発振器152によって発生されたVブランク割込信号を検出しても直前にVブランク割込信号を検出したときに液晶制御CPU150aに対して演出処理タイミング通知信号を通知している場合には当該Vブランク割込信号のときには演出処理タイミング通知信号の通知を行わないようにし、反対に、直前にVブランク割込信号を検出したときに液晶制御CPU150aに対して演出処理タイミング通知信号を通知していない場合には当該Vブランク割込信号のときには演出処理タイミング通知信号の通知を行うこととしてもよい。
これは、例えば、VDP2000においてVブランク割込信号を検出したときに割込フラグが「有効(ON)」となっていることから演出処理タイミング通知信号を液晶制御CPU150aに通知し、その後、その割込フラグを「有効(ON)」から「無効(OFF)」と設定する。
続いて、次のVブランク割込信号を受信したときには割込フラグが「無効(OFF)」と設定されていることから演出処理タイミング通知信号を液晶制御CPU150aに対して通知せずに割込フラグを「有効(ON)」と設定することによって、一回おきに(間隔をあけて)演出処理タイミング通知信号を通知することができるようになる。
ここで、遊技機1が変動演出の演出画像を表示する際の画像制御基板150の処理について説明する。
CGROM151には、演出図柄38の各画像の圧縮された画像データが記憶されている。
また、CGROM151には、SU予告演出シナリオに応じたSU予告演出で表示されるSU予告演出用の画像(SU予告演出画像)の連続した画像データが、圧縮されたムービーの画像データとして記憶されている。
また、CGROM151には、背景画像の連続した画像データが、圧縮されたムービーの画像データとして記憶されている。
そして、上述したように、液晶制御ROM150cには、液晶制御CPU150aの制御処理用プログラム、画像生成指示情報を生成するための画像生成指示情報生成プログラムの他、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、液晶表示装置31に表示する演出画像を構成する構成情報であるオブジェクト等のほか、その演出画像の表示を行うタイミングや場面であるシーンが指定された情報であって、演出に際して表示する演出画像を成形するための情報である。このアニメパターンが1または複数、束ねられることによってグループ(以下、「アニメグループ」ともいう)を形成している。
液晶制御ROM150cには、演出パターン指定コマンドとその演出パターン指定コマンドの演出パターンに用いるアニメグループとが対応付けられたアニメグループ対応テーブル(図示せず)を記憶しておき、液晶制御CPU150aでは、このアニメグループ対応テーブルを用いて演出パターン指定コマンドに対して用いるアニメグループを決定する。
この液晶制御ROM150cのアニメグループ対応テーブルには、変動演出パターン指定コマンドと、その変動演出パターン指定コマンドの変動演出で表示される演出図柄38のアニメパターンが1または複数束ねられることによって形成されるアニメグループとが対応付けられて記憶されている。
液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信した変動演出パターン指定コマンドに基づいて、その変動演出パターン指定コマンドに基づく変動演出で表示する演出図柄38のアニメパターンを決定する。
また、液晶制御ROM150cのアニメグループ対応テーブルには、SU予告演出パターン指定コマンドと、そのSU予告演出パターン指定コマンドの変動演出で表示されるSU予告演出画像のアニメグループとが対応付けられて記憶されている。
液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信したSU予告演出パターン指定コマンドに基づいて、そのSU予告演出パターン指定コマンドに基づくSU予告演出で表示するSU予告演出画像のアニメパターンを決定する。
また、液晶制御ROM150cのアニメグループ対応テーブルには、変動演出パターン指定コマンドと、その変動演出パターン指定コマンドの変動演出で表示される背景画像のアニメパターンが1または複数束ねられることによって形成されるアニメグループとが対応付けられて記憶されている。
液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信した変動演出パターン指定コマンドに基づいて、その変動演出パターン指定コマンドに基づく変動演出で表示する背景画像のアニメパターンを決定する。
そして、液晶制御CPU150aは、決定したアニメパターンに基づいて、液晶制御ROM150cから読み出した画像生成指示情報生成プログラムに従い、液晶表示装置31に演出画像を表示するための1フレーム毎の画像生成指示情報を生成していく。
なお、この画像生成指示情報には、演出図柄38の表示位置(スクロール位置、停止位置等)、表示サイズ等を指示した演出図柄表示情報も含まれる。
また、上述したように、液晶制御CPU150aは、「SU予告演出パターン指定コマンド」に基づいて、更新したアドレスにあるアニメシーンにおける1つのフレームが、SU予告演出における加工処理(位置特定処理、拡大処理)が行われる加工対象画像データを含むフレームである場合には、液晶制御ROM150cから加工処理用プログラムを読み出し、この加工処理用プログラムに基づいて、加工処理を指示する指示情報(加工指示情報)を生成する。
そして、液晶制御CPU150aは、この加工指示情報を含めた画像生成指示情報を生成していき、その画像生成指示情報の生成が完了することによって、その画像生成指示情報をVDP2000に出力する。
さらに、液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から保留演出パターン指定コマンドを受信すると、液晶制御ROM150cから読み出した制御処理用プログラムに従い、その保留演出パターン指定コマンドに基づく保留画像のアニメパターンを決定する。
そして、液晶制御CPU150aは、決定したアニメパターンに基づいて、液晶制御ROM150cから読み出した画像生成指示情報生成プログラムに従い、液晶表示装置31に保留画像を表示するための1フレーム毎の画像生成指示情報を生成していく。
液晶制御CPU150aは、画像生成指示情報の生成が完了すると、その画像生成指示情報をVDP2000に出力する。出力された画像生成指示情報は、VDP2000におけるCPU I/Fを介して、VRAM153の画像生成指示情報記憶領域に記憶される。
VDP2000は、液晶制御CPU150aから画像生成指示情報を受信すると、その画像生成指示情報によって指定される画像データをCGROM151から読み出し、読み出した画像データを重畳し、その重畳された画像データを「描画用フレームバッファ」(第1フレームバッファ領域または第2フレームバッファ領域)に記憶させる。
例えば、VDP2000は、液晶制御CPU150aから受信した画像生成指示情報に基づいて、CGROM151から、変動演出における、例えば110フレーム目の各画像データを重畳する場合について述べる。
この場合、VDP2000は、画像生成指示情報に基づいて、CGROM151から、背景画像の圧縮されたムービーの画像データを読み出して伸長する。VDP2000は、画像生成指示情報に基づいて、CGROM151から、SU予告演出画像の圧縮されたムービーの画像データを読み出して伸長する。
そして、VDP2000は、この伸長された背景画像のうちの110フレーム目の画像データ上に、伸長されたSU予告演出画像の画像データのうちの110フレーム目の画像を重畳させる。
さらに、VDP2000は、CGRPM151から読み出した各演出図柄38の画像データを伸長し、この伸長した各演出図柄38の画像データのうちの110フレーム目の画像データに対し、画像生成指示情報に含まれる演出図柄表示情報(表示位置、表示サイズ等)に従って、SU予告演出画像の110フレーム目の画像データ上に、所定の位置且つ所定のサイズで表示するように重畳させる処理を行う。
このようにして、VDP2000は、画像生成指示情報に基づいて、背景画像上にSU予告演出画像が重畳され、さらにその上に演出図柄38の画像が重畳されてなる110フレーム目の画像データを生成する。そして、生成した画像データを「描画用フレームバッファ」(第1フレームバッファ領域または第2フレームバッファ領域)に記憶させる。
なお、さらに保留画像を表示する場合には、演出図柄の110フレーム目の画像データ上に、画像生成指示情報に含まれる、保留画像の表示位置等を指定した保留画像表示情報に従って、演出図柄の110フレーム目の画像データ上に、保留画像を所定の位置に表示するように重畳させる処理を行う。
但し、本実施の形態において、VDP2000は、液晶制御CPU150aから、変動演出における、例えば170フレーム目の画像データに対する画像生成指示情報として、加工指示情報が含まれる画像生成指示情報を受信した場合には、この画像生成指示情報に基づいて、CGROM151から読み出した、加工対象画像データである、SU予告演出画像の圧縮された画像データを伸長すると、この伸長した加工対象画像データに対して加工処理(位置特定処理、拡大処理)を行う。
そして、VDP2000は、上述のようにして、背景画像上に、加工処理が施されたSU予告演出画像が重畳され、さらにその上に演出図柄38の画像が重畳されてなる170フレーム目の画像データを生成する。そして、生成した画像データを「描画用フレームバッファ」(第1フレームバッファ領域または第2フレームバッファ領域)に記憶させる。
VDP2000は、この加工処理として、伸長した加工対象画像データに対して、先ず、この加工指示情報によって指定された拡大対象位置((x、y)座標)を特定する(位置特定処理)。そして、VDP2000は、その特定した拡大対象位置((x、y)座標)によって囲まれる拡大対象領域Dを、この加工指示情報によって指定された拡大率βに応じて拡大させる処理(拡大処理)を行う。このように、VDP2000は、加工対象画像データに対し、加工処理(位置特定処理及び拡大処理)を行うようにする。
これにより、加工対象画像データの画像は徐々に小さくなるようにズームアウトされる一方、加工対象画像データ以外の画像(演出図柄の画像、背景画像等)はズームアウトされない。このため、ズームアウトされる前のSU予告演出の画像が表示されるときと、ズームアウトされた後のSU予告演出の画像が表示されるときとで、表示される背景の画像の大きさは同一であり、また、表示される演出図柄38の大きさは同一である。
また、本実施の形態では、ズームアウトされる前のSU予告演出の画像が表示されるときと、ズームアウトされた後のSU予告演出の画像が表示されるときとで、表示される背景の画像を同一としている。
VDP2000は、「描画用フレームバッファ」が「表示用フレームバッファ」に切り換えられると、この「表示用フレームバッファ」に記憶された画像データを読み出し、汎用基板38を介して液晶表示装置31に出力するようにする。
次に、図30〜図35を用いて、このような拡大処理を伴うSU予告演出を含む変動演出の例について説明する。なお、ここでは、変動演出パターンが「SPリーチ1(大当たり)演出1(疑似0回)」であり、「SU予告演出シナリオ5」のSU予告演出が行われる変動演出の例を挙げて説明する。
図30(a)に示すように、変動演出パターン「SPリーチ1(大当たり)演出1(疑似0回)」の変動演出が開始すると、液晶表示装置31の表示部31aには、背景B1(山)上に演出図柄38が変動表示されるようになる。なお、図30(a)〜図34(b)に示すように、変動演出の開始後、背景としては、同一の背景(背景B1(山))が表示される。
なお、図30(a)に示すように、この変動演出において、液晶表示装置31の表示部31aには、保留画像として、当該ステージFS上の当該保留画像F0と、第1保留に対応する第1保留画像F11及び第1保留画像F12と、第2保留に対応する第2保留画像F21及び第2保留画像F22が、演出図柄38の画像よりも上位のレイヤーの画像として表示されている。
その後、SU予告演出が開始する。このSU予告演出において、SU1の演出が開始されると、図30(b)に示すように、液晶表示装置31の表示部31aには、背景B1(山)の手前で、複数のピースP1が右上側から飛んでくるように出現する、といった内容の演出画像が表示される。このピースP1は、第1の模様(小さな正方形)が施された正方形の木片を表している。なお、この例において、ピースP1の色は上述の「デフォルト」である。
演出図柄38の画像は、この背景B1(山)の手前側に複数のピースP1を表示する画像よりも上位のレイヤーの画像である。しかしながら、ピースP1が出現すると、図30(b)に示すように、演出図柄38の画像は、半透明に表示される。そのため、ピースP1の画像が演出図柄38の画像と重なっても、遊技者はピースP1の画像を認識することができる。
そして、このSU1では、図30(c)に示すように、複数のピースP1が集合して集合体Q1を形成する、といった演出画像が表示される。以上でSU1の演出は終了する。
その後、図31(a)に示すように、SU2の演出が開始すると、液晶表示装置31の表示部31aには、背景B1(山)の手前側であって、SU1で形成されたピースP1の集合体Q1の上方において、複数のピースP2が右上側から飛んでくるように出現する、といった内容の演出画像が表示される。このピースP2は、第2の模様(小さな丸型)が施された正方形の木片を表している。なお、この例において、ピースP2の色は上述の「デフォルト」である。
演出図柄38の画像は、この複数のピースP1及びピースP2と背景B1(山)を表す画像よりも上位のレイヤーの画像である。ピースP2が出現した場合も、上述のピースP1が出現したときと同様に、図31(b)に示すように、演出図柄38の画像は、依然として半透明に表示されたままである。そのため、ピースP1及びピースP2の画像が演出図柄38の画像と重なっても、遊技者はピースP1及びピースP2の画像を認識することができる。
そして、このSU2では、図31(b)に示すように、ピースP1の集合体Q1上に複数のピースP2が積み重なり、ピースP2の集合体Q2を形成する、といった演出画像が表示される。
その後、図31(c)に示すように、SU3の演出が開始すると、液晶表示装置31の表示部31aには、SU2で形成されたピースP2の集合体Q2の上側において、複数のピースP1が右上側から飛んでくるように出現する、といった内容の演出画像が表示される。
そして、このSU3では、図32(a)に示すように、ピースP2の集合体Q2上に複数のピースP1が積み重なり、ピースP1の集合体Q1を形成する、といった演出画像が表示される。
その後、図32(b)に示すように、SU4の演出が開始すると、液晶表示装置31の表示部31aには、SU3で形成されたピースP1の集合体Q1の上側において、複数のピースP2が上側から飛んでくるように出現する、といった内容の演出画像が表示される。
そして、このSU4では、図32(c)に示すように、SU3で形成されたピースP1の集合体Q1上に複数のピースP2が積み重なり、ピースP2の集合体Q2を形成する、といった演出画像が表示される。
このようなSU1〜SU4の演出が行われることにより、図32(c)に示すように、液晶表示装置31の表示部31aの全領域を集合体Q1と集合体Q2とが交互に積み重なってなる集合体Qが埋めるように表示される(背景B1(山)が見えなくなる)。
この例では、液晶表示装置31の表示部31aの全領域が、集合体Q1と集合体Q2とが交互に積み重なってなるピースの集合体Qによって埋められると、その時点で、2つの演出図柄38が同一の数字(例えば「6」)で停止表示される「リーチ」(ノーマルリーチ)が成立する。なお、この「リーチ」(ノーマルリーチ)が成立する時点は、ここで説明した時点よりも前であってもよく、或いは、ここで説明した時点よりも後であってもよい。
そして、このSU4の後に、図32(c)に示すピースの集合体Qの画像が図33(a)〜(c)に示すようにズームアウトするようになる。すなわち、ピースの集合体Qの画像(箱Rの一部を示す部分画像)に対して遊技者の視点が徐々に遠ざかるように、その部分画像が徐々に小さく表示されるようになる。
図32(c)に示すピースの集合体Qの画像がズームアウトすることで、先ず、図33(a)に示すように、ピースP1及びピースP2が小さくなるとともに、その数が増加した画像が表示される。
その後、この図33(a)の画像がズームアウトすることで、図33(b)に示すように、ピースP1及びピースP2がさらに小さくなるとともに、その数がさらに増加した画像が表示され、これにより、箱Rの画像の全体が遊技者に認識可能に表示される。
その後、この図33(b)の画像がズームアウトすることで、図33(c)に示すように、箱Rの画像の全体がさらに小さく表示される。
このように、ピースの集合体Qの画像(箱Rの一部を示す部分画像)をズームアウトする一方、背景B1(山)の画像、及び、演出図柄38の画像についてはズームアウトを行わない。このため、ピースの集合体Qの画像(箱Rの一部を示す部分画像)が表示されるときと、箱Rの画像の全体が表示されるときとで、表示される背景の画像(背景B1(山)の画像)の大きさは同一であり、表示される演出図柄38の大きさは同一である。
そして、ピースの集合体Qの画像(箱Rの一部を示す部分画像)が表示されるときと、箱Rの画像の全体が表示されるときとで、表示される背景の画像は同一(同一の背景B1(山)の画像)である。
そして、図34(a)に示すように、箱Rの蓋部分Raが開き、箱Rの中が光っていることを示す画像が表示される。
その後、図34(b)に示すように、箱Rの中から、上述のアイテムとしてうちわR1が出現する、といった内容の画像が表示される。
その先の変動演出については図示を省略するが、この先「SPリーチ」に発展することになる。
図35は、図32(c)に示す画像が図33(c)に示す画像となるまでズームアウトされる際の加工処理について説明するための図である。
図35(a−1)、図35(b−1)、図35(c−1)、図35(d−1)に示す画像は、加工処理(位置特定処理、拡大処理)が行われる画像データ(加工対象画像データ)の画像である。図35(a−1)、図35(b−1)、図35(c−1)、図35(d−1)の何れの画像も同一の画像であって、図33(c)に示す箱Rの画像である。
CGROM151に記憶されているSU予告演出画像の画像データのうち、加工処理が行われるフレーム数分の画像データ(加工対象画像データ)は、この図35(a−1)、図35(b−1)、図35(c−1)、図35(d−1)に示すように、同一の画像の画像データである。
この図35において、図35(a−1)は、図32(c)の画像を表示するための加工対象画像データの画像を示し、図35(b−1)は、図33(a)の画像を表示するための加工対象画像データの画像を示し、図35(c−1)は、図33(b)の画像を表示するための加工対象画像データの画像を示し、図35(d−1)は、図33(c)の画像を表示するための加工対象画像データの画像を示している。
加工対象画像データである、図35(a−1)、図35(b−1)、図35(c−1)、図35(d−1)に示す画像の画像データは、何れもCGROM151に記憶されている。
加工処理において、VDP2000は、加工対象画像データである図35(a−1)に示す画像の画像データをCGROM151から読み出すと、この画像データに対し、液晶制御CPU150aから受信した画像生成指示情報に含まれる加工指示情報によって指定された拡大対象位置((x、y)座標)を特定する(位置特定処理)。
そして、VDP2000は、その特定した拡大対象位置((x、y)座標)によって囲まれる拡大対象領域D1を、加工指示情報によって指定された拡大率β1に応じて拡大させる処理(拡大処理)を行う。このような加工処理によって、図35(a−1)における拡大対象領域D1が拡大されてなる、図35(a−2)に示す画像の画像データが生成される。
その後、VDP2000は、このように生成された、図35(a−2)に示す箱Rの一部を示す部分画像の画像データを背景画像の画像データ上に重畳させ、この部分画像の画像データ上に演出図柄の画像データを重畳させてなる画像データを生成し、「描画用フレームバッファ」(第1フレームバッファ領域または第2フレームバッファ領域)に記憶させる。
同様に、この加工処理において、VDP2000は、加工対象画像データである図35(b−1)に示す画像の加工対象画像データをCGROM151から読み出すと、この画像データに対し、液晶制御CPU150aから受信した画像生成指示情報に含まれる加工指示情報によって指定された拡大対象位置((x、y)座標)を特定する(位置特定処理)。
そして、VDP2000は、その特定した拡大対象位置((x、y)座標)によって囲まれる拡大対象領域D2を、加工指示情報によって指定された拡大率β2に応じて拡大させる処理(拡大処理)を行う。
この図35(b−1)に示す拡大対象領域D2は、図35(a−1)に示す拡大対象領域D1を含み、拡大対象領域D1よりも広い領域として設定されている。
このような加工処理によって、図35(b−1)における拡大対象領域D2が拡大されてなる、図35(b−2)に示す画像の画像データが生成される。
その後、VDP2000は、このように生成された、図35(b−2)に示す箱Rの一部を示す部分画像の画像データを背景画像の画像データ上に重畳させ、この部分画像の画像データ上に演出図柄の画像データを重畳させてなる画像データを生成し、「描画用フレームバッファ」(第1フレームバッファ領域または第2フレームバッファ領域)に記憶させる。
同様に、この加工処理において、VDP2000は、加工対象画像データである図35(c−1)に示す画像の加工対象画像データをCGROM151から読み出すと、この画像データに対し、液晶制御CPU150aから受信した画像生成指示情報に含まれる加工指示情報によって指定された拡大対象位置((x、y)座標)を特定する(位置特定処理)。
そして、VDP2000は、その特定した拡大対象位置((x、y)座標)によって囲まれる拡大対象領域D3を、加工指示情報によって指定された拡大率β3に応じて拡大させる処理(拡大処理)を行う。
この図35(c−1)に示す拡大対象領域D3は、図35(b−1)に示す拡大対象領域D2を含み、拡大対象領域D2よりも広い領域として設定されている。
このような加工処理によって、図35(c−1)における拡大対象領域D3が拡大されてなる、図35(c−2)に示す画像の画像データが生成される。
その後、VDP2000は、このように生成された、図35(c−2)に示す箱Rの全体が拡大されて表示される画像の画像データを背景画像の画像データ上に重畳させ、この箱Rの画像の画像データ上に演出図柄の画像データを重畳させてなる画像データを生成し、「描画用フレームバッファ」(第1フレームバッファ領域または第2フレームバッファ領域)に記憶させる。
同様に、この加工処理において、VDP2000は、加工対象画像データである図35(d−1)に示す画像の加工対象画像データをCGROM151から読み出すと、この画像データに対し、液晶制御CPU150aから受信した画像生成指示情報に含まれる加工指示情報によって指定された拡大対象位置((x、y)座標)を特定する(位置特定処理)。
そして、VDP2000は、その特定した拡大対象位置((x、y)座標)によって囲まれる拡大対象領域D4を、加工指示情報によって指定された拡大率β4(=1)に応じて拡大させる処理(拡大処理)を行う。
この図35(d−1)に示す拡大対象領域D4は、図35(c−1)に示す拡大対象領域D3を含み、拡大対象領域D3よりも広い領域であり、加工対象フレームの画像データの画像範囲と同一範囲として設定されている。
このような加工処理によって、図35(d−1)における拡大対象領域D4が拡大されてなる(拡大率β4(=1)により等倍となる)、図35(d−2)に示す画像の画像データが生成される。
その後、VDP2000は、このように生成された図35(d−2)に示す画像の画像データに、箱Rの全体が本来の大きさ(等倍)に表示される画像の画像データを背景画像の画像データ上に重畳させ、この箱Rの画像の画像データ上に演出図柄の画像データを重畳させてなる画像データを生成し、「描画用フレームバッファ」(第1フレームバッファ領域または第2フレームバッファ領域)に記憶させる。
上述のような加工処理により、図35(a−2)、図35(b−2)、図35(c−2)、図35(d−2)と順に示すように、集合体Qの画像(箱Rの一部を示す部分画像)がズームアウトし、これにより、箱Rの全体を示す画像を遊技者に認識可能に表示されるようになる。
また、このSU予告演出においては、終始同一の背景(背景B1(山))を表示しており、この背景画像に対しては、ズームアウトを行わない。そのため、液晶表示装置31の表示部31aに、集合体Qの画像(箱Rの一部を示す部分画像)を表示するときと、箱Rの全体を示す画像を表示するときとでは、同一の背景(背景B1(山))の画像を表示することになる。
また、このSU予告演出においては、演出図柄、及び、保留画像に対してもズームアウトを行わないことから、液晶表示装置31の表示部31aに、集合体Qの画像(箱Rの一部を示す部分画像)を表示するときと、箱Rの全体を示す画像を表示するときとでは、同一の大きさの演出図柄、及び、保留画像を表示することになる。
本実施の形態では、このように、CGROM151に加工処理が行われるフレーム数分の加工対象画像データは、この図35(a−1)、図35(b−1)、図35(c−1)、図35(d−1)に示すように、同一の画像の画像データであり、このような同一の画像の画像データに対して加工処理を行っている。
これにより、例えば、後述するような、箱Rの一部を示す部分画像がズームアウトされて箱Rの全体を示す画像が表示される、といった内容の演出画像の画像データを1フレームずつディスプレイリストに基づいて描画していく場合よりも、CGROM151のデータ容量を削減することができる。
なお、本実施の形態では、CGROM151に記憶されている予告演出画像の画像データのうちの加工処理が行われる画像データ(加工対象画像データ)として、例えば、図35(a−1)、図35(b−1)、図35(c−1)、図35(d−1)に示すように、同一の画像の画像データを、加工処理が行われるフレーム数分用意するようにした。
しかしながら、これに限定されず、例えば、加工対象画像データとしては、例えば、図35(a−1)に示すような画像の画像データを1フレーム分用意しておき、その1フレームの加工対象画像データに対して拡大対象領域Dを徐々に大きくしていくことで拡大率βを変化させていく加工処理を行うようにしてもよい。これにより、図35を用いて説明した例よりも、CGROM151のデータ容量を削減することができる。
なお、このようにSU1、SU2、SU3、SU4の演出をこの順に行う「SU予告演出シナリオ5」のSU予告演出の演出例について説明したが、SU1の後、SU2の演出を行わずにSU3、SU4の演出をこの順に行う「SU予告演出シナリオ7」のSU予告演出の演出例について述べる。この「SU予告演出シナリオ7」の演出では、SU1において、図30(c)に示すようにピースP1の集合体Q1が形成された後、SU3において、図31(c)及び図32(a)に示すように、SU1で形成された集合体Q1上に、ピースP2の集合体Q2とその上のピースP1の集合体Q1とが一度に形成されるといった内容の演出画像が表示される。
また、SU1の後、SU2、SU3の演出を行わずにSU4の演出を行う「SU予告演出シナリオ8」のSU予告演出の演出例について述べる。この「SU予告演出シナリオ8」の演出では、SU1において、図30(c)に示すようにピースP1の集合体Q1が形成された後、SU4において、図32(b)、(c)に示すように、SU1で形成された集合体Q1上に、ピースP2の集合体Q2とその上のピースP1の集合体Q1と、さらにその上のピースP2の集合体Q2とが一度に形成されるといった内容の演出画像が表示される。
また、上述の実施の形態では、CGROM151に、加工対象画像データが予め記憶されており、その加工対象画像データに対して上述のような加工処理を行うようにした。しかしながら、これに限定されない。例えば、このような加工処理を行わずに、ディスプレイリストに基づく描画処理によって、集合体Qの画像(箱Rの一部を示す部分画像)がズームアウトするように、上述の加工処理後の画像の内容を示す画像を1フレーム毎に描画するようにしてもよい。例えば、図30(a)〜図34(b)の例のSU予告演出の画像を表示する際には、ディスプレイリストに基づいて、図35(a−2)に示す画像、図35(b−2)に示す画像、図35(c−2)に示す画像、図35(d−2)に示す画像がそれぞれ描画されるようにしてもよい。
このように加工処理を行わずにディスプレイリストに基づいてズームアウトを行う場合、液晶制御CPU150aは、液晶制御ROM150cに記憶されているアニメシーン情報を元に、アニメパターンを決定すると、液晶表示装置31に表示する所定単位のフレーム毎(1フレーム毎)に、背景画像と、SU予告演出の画像と、演出図柄38の画像と、保留画像とをこの順に重畳表示させるためのディスプレイリストを生成し、生成したディスプレイリストそれぞれをVDP2000に出力する。
この場合、液晶制御CPU150aは、現在のフレームを示す「フレームカウンタ」と、決定されたアニメパターン(アニメシーン)とに基づいて、現在のフレーム数におけるアニメシーンの内容に従った描画制御コマンドを、各アニメグループの優先順位(描画順序)に従って生成することで現在のフレーム数におけるディスプレイリストが生成される。
例えば、アニメシーン情報におけるアニメグループの優先順位として、背景グループには最も低い「優先順位9」のデータが対応づけられ、予告Aグループ(SU予告演出グループ)には「優先順位8」のデータが対応づけられ、・・(中略)・・、演出図柄グループには最も高い優先順位である「優先順位1」のデータが対応づけられているものとする。
そして、例えば、背景グループのアニメパターン1と、SU予告演出用の予告Aグループからはアニメパターン11と、演出図柄グループからはアニメパターン501との複数のアニメパターンが決定されたとする。
図36は、ディスプレイリストの一例を示す図である。液晶表示装置31に表示する演出画像に対応するディスプレイリストとして、最も低い優先順位のアニメグループ(背景グループ)のアニメパターン1から、現在のフレームカウンタ(現在のフレーム数)におけるアニメシーンの内容に従った描画制御コマンドを順次生成していき、決定したアニメグループのうちで最も高い優先順位のアニメグループ(演出図柄グループ)までの描画制御コマンドが生成されると、最後に描画終了コマンドを生成することによって、図36に示すようなディスプレイリストを完成させる。
この図36に示すようなディスプレイリストは、液晶制御CPU150aが必要なデータを参照しながら生成される。
液晶制御CPU150aは、このような所定単位のフレーム毎(1フレーム毎)に描画制御コマンド群をまとめたディスプレイリストをVDP2000に出力すると、VDP2000(そのうちの描画回路)が、そのディスプレイリストに基づいて、背景画像と、SU予告演出の画像と、演出図柄38の画像とがこの順に重畳されるように画像データの描画処理を行い、CGROM151から読み出した保留画像をさらに重畳表示させてなる演出画像の画像データを「描画用フレームバッファ」(第1フレームバッファ領域または第2フレームバッファ領域)に記憶させる。
また、上述の実施の形態では、SU予告演出として、上述したような複数のピースを用いたSU予告演出としたが、SU予告演出の演出内容はこれに限定されない。例えば、ウィンドウSU予告演出や、ステップ毎に異なるキャラクタの画像が表示されたり、或いは、ステップが進行するに連れて表示されるキャラクタの画像の数が増加していくようなキャラクタSU予告演出であってもよい。
また、上述の実施の形態では、リーチが成立する前の変動演出(図柄変動演出)中に、SU予告演出を行うようにしたが、これに限定されず、リーチが成立した後の変動演出中において、SU予告演出を行うようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、このような複数のステップ(段階)に亘って各ステップの演出を変化可能な演出(段階演出)を、大当たりとなる可能性があることを予告する段階予告演出としたが、これに限定されない。このような段階演出は、例えば、大当たり遊技中において、大当たり遊技後の遊技状態が高確率遊技状態及び時短遊技状態となる可能性があることを遊技者に示唆する演出であってもよい。
また、遊技機において、液晶表示装置31とは異なる他の液晶表示装置を備えてもよく、このSU予告演出を当該他の液晶表示装置に表示させるようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、予告演出をステップアップ予告演出の1種類としたが、2種類以上であってもよく、例えば、背景予告演出等をさらに行うようにしてもよい。
ここで、遊技機1による拡大処理を伴う演出の別の例について説明する。
先ず、図37〜図39を用いて、演出図柄38のうちの中図柄38bの部分画像が拡大処理によりズームアウトされる例について説明する。なお、ここでは、変動演出パターン「SPリーチ2(ハズレ)演出1(疑似1回)」の変動演出におけるSPリーチ中の演出を例に挙げて説明する。
液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信した変動演出パターン指定コマンド及び停止図柄指定コマンドに基づいて、演出図柄38を液晶表示装置31に表示させるように制御する。
図37(a)に示すように、変動演出パターン「SPリーチ2(ハズレ)演出1(疑似1回)」の変動演出におけるSPリーチの実行中には、液晶表示装置31の表示部31aでは、演出図柄38のうち、左図柄38aと、右図柄38cとが同一の数字の「6」で停止表示されている。
一方、演出図柄38のうちの中図柄38bは、変動表示された後、左図柄38a及び右図柄38cとは異なる数字の「3」で停止しながらも僅かに揺れるように表示される。これにより、遊技者に中図柄38bが「3」で停止されるかどうか、という興味を抱かせるようにしている(中図柄38bの停止煽り)。この際、「3」を示す中図柄38bの画像は、図37(a)に示すように、その全体が遊技者に認識可能に表示されている。
なお、表示部31aの右側には、大当たり判定の判定結果を遊技者に報知する所謂「第4図柄」である、第4図柄302の画像が表示されるようにしてもよい。この図37(a)においては、「3」を示す中図柄38bの画像は、第4図柄302の画像と重畳されない位置に表示されている。
また、SPリーチにおいて、このように「3」を示す中図柄38bの停止煽りが行われるようになると、演出ボタン35に対する連打操作が有効となる連打操作有効期間が開始する。そして、表示部31aの左下側では、演出ボタン35に対する連打操作を促す旨の連打操作促進画像301(演出ボタン35を示す演出画像、矢印及び「連打」との文字画像)が表示される。なお、連打操作有効期間は、SPリーチにおいて、最終的に中図柄38bが停止表示される直前まで設定され、その連打操作有効期間中、連打操作促進画像301は表示され続ける。
このとき、図37(a)に示すように、背景B11(山脈)の画像上に「6」を示す左図柄38a及び右図柄38cの画像と、「3」を示す中図柄38bの画像と、連打操作促進画像301と、第4図柄302の画像と、保留画像(当該ステージFS上の当該保留画像F0と、第1保留画像F11、第2保留画像F21及び第2保留画像F22)とが重畳されて表示される。
その後、図37(b)に示すように、「3」を示す中図柄38bの画像は、拡大表示される。これにより、中図柄38bの画像の全体は、表示部31aに表示しきれなくなる。すなわち、表示部31aには、「3」を示す中図柄38bの画像の一部を示す部分画像が表示されることになる。
拡大表示された「3」を示す中図柄38bの画像には、連打操作促進画像301、左図柄38aの画像、右図柄38cの画像、第4図柄302の画像、保留画像(当該ステージFS上の当該保留画像F0と、第1保留画像F11、第2保留画像F21及び第2保留画像F22)それぞれの全部或いは一部が重畳表示されるようになる。
このとき、図37(b)に示すように、背景B11(山脈)の画像上に「3」を示す中図柄38bの一部を示す部分画像が重畳され、さらにその上に、「6」を示す左図柄38a及び右図柄38cの画像と、連打操作促進画像301と、第4図柄302の画像と、保留画像とが重畳されて表示される。
この「3」を示す中図柄38bの画像は、このように拡大表示された後、消去される。
続いて、図37(c)に示すように、左図柄38a及び右図柄38cとは異なる数字の「4」で停止しながらも僅かに揺れるように表示される。これにより、遊技者に中図柄38bが「4」で停止されるかどうか、という興味を抱かせるようにしている(中図柄38bの停止煽り)。この際も、「4」を示す中図柄38bの画像は、その全体が遊技者に認識可能に表示されている。
このとき、図37(c)に示すように、背景B11(山脈)の画像上に「6」を示す左図柄38a及び右図柄38cの画像と、「4」を示す中図柄38bの画像と、連打操作促進画像301と、第4図柄302の画像と、保留画像とが重畳されて表示される。
その後、図38(a)に示すように、「4」を示す中図柄38bの画像は、拡大表示される。これにより、中図柄38bの画像の全体は、表示部31aに表示しきれなくなる。すなわち、表示部31aには、「4」を示す中図柄38bの画像の一部を示す部分画像が表示されることになる。
拡大表示された「4」を示す中図柄38bの画像には、連打操作促進画像301、左図柄38aの画像、右図柄38cの画像、第4図柄302の画像、保留画像(当該ステージFS上の当該保留画像F0と、第1保留画像F11、第2保留画像F21及び第2保留画像F22)それぞれの全部或いは一部が重畳表示されるようになる。
このとき、図38(a)に示すように、背景B11(山脈)の画像上に「4」を示す中図柄38bの一部を示す部分画像が重畳され、さらにその上に、「6」を示す左図柄38a及び右図柄38cの画像と、連打操作促進画像301の画像と、第4図柄302の画像と、保留画像とが重畳されて表示される。
この「4」を示す中図柄38bの画像は、このように拡大表示された後、消去される。
続いて、図38(b)に示すように、左図柄38a及び右図柄38cとは異なる数字の「5」で停止しながらも僅かに揺れるように表示される。これにより、遊技者に中図柄38bが「5」で停止されるかどうか、という興味を抱かせるようにしている(中図柄38bの停止煽り)。この際も、「5」を示す中図柄38bの画像は、その全体が遊技者に認識可能に表示されている。
このとき、図38(b)に示すように、背景B11(山脈)の画像上に「6」を示す左図柄38a及び右図柄38cの画像と、「5」を示す中図柄38bの画像と、連打操作促進画像301と、第4図柄302の画像と、保留画像とが重畳されて表示される。
その後、図38(c)に示すように、「5」を示す中図柄38bの画像は、拡大表示される。これにより、中図柄38bの画像の全体は、表示部31aに表示しきれなくなる。すなわち、表示部31aには、「5」を示す中図柄38bの画像の一部を示す部分画像が表示されることになる。
拡大表示された「5」を示す中図柄38bの画像には、連打操作促進画像301、左図柄38aの画像、右図柄38cの画像、第4図柄302の画像、保留画像(当該ステージFS上の当該保留画像F0と、第1保留画像F11、第2保留画像F21及び第2保留画像F22)それぞれの全部或いは一部が重畳表示されるようになる。
このとき、図38(c)に示すように、背景B11(山脈)の画像上に「5」を示す中図柄38bの一部を示す部分画像が重畳され、さらにその上に、「6」を示す左図柄38a及び右図柄38cの画像と、連打操作促進画像301の画像と、第4図柄302の画像と、保留画像とが重畳されて表示される。
この図38(c)に示すように拡大表示された「5」を示す中図柄38bの画像は、その後、ズームアウトするようになる。すなわち、この拡大表示された「5」を示す中図柄38bの画像に対して遊技者の視点が徐々に遠ざかるように、「5」を示す中図柄38bの画像は、徐々に小さく表示されるようになる。これにより、図38(d)に示すように、「5」を示す中図柄38bの画像は、先の停止煽りが行われていたときと同様に、その全体が遊技者に認識可能に表示されることになる。
このようにして、中図柄38bが「5」で停止表示されることで、遊技者に対して大当たりの判定結果が「ハズレ」であることが示唆されるようになる。このように中図柄38bが停止表示されると、今まで表示されていた連打操作促進画像301は消去されることになる。
このとき、図38(d)に示すように、背景B11(山脈)の画像上に「6」を示す左図柄38a及び右図柄38cの画像と、「5」を示す中図柄38bの画像と、第4図柄302の画像と、保留画像とが重畳されて表示される。
なお、遊技者に連打を行わせないようにしてもよく、表示部31aには、図37、図38(a)〜(c)に示すような連打操作促進画像301を表示しないようにしてもよい。この場合、表示部31aには、連打操作促進画像301に代えて他の演出画像を表示するようにしてもよい。例えば、人物、動物等のキャラクタの画像、遊技の進行状況に応じた様々なミッションをクリアするための条件を満たした場合に、現在の遊技のレベルがメータ値により表示される演出メータの画像等を表示するようにしてもよい。
図39は、図38(c)に示す画像が図38(d)に示す画像となるようにズームアウトされる際の加工処理について説明するための図である。
液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信した変動演出パターン指定コマンド及び停止図柄指定コマンドに基づいて、更新したアドレスにあるアニメシーンにおける1つのフレームが、加工処理(位置特定処理、拡大処理)が行われる加工対象画像データを含むフレームである場合には、液晶制御ROM150cから加工処理の内容を示す加工処理用プログラムを読み出し、この加工処理用プログラムに基づいて、加工処理を指示する指示情報(加工指示情報)を生成する。そして、液晶制御CPU150aは、この加工指示情報を含めた画像生成指示情報を生成していき、その画像生成指示情報の生成が完了することによって、その画像生成指示情報をVDP2000に出力する。
図39(a−1)、図39(b−1)に示す画像は、加工処理(位置特定処理、拡大処理)が行われる画像データ(加工対象画像データ)の画像である。図39(a−1)の画像と図39(b−1)の画像とは同一の画像であって、図38(d)に示す中図柄38bの画像である。
CGROM151に記憶されている中図柄38bの画像の画像データのうち、加工処理が行われるフレーム数分の画像データ(加工対象画像データ)は、図39(a−1)、図39(b−1)に示すように、同一の画像の画像データである。
この図39において、図39(a−1)は、図38(c)の画像を表示するための加工対象画像データの画像を示し、図39(b−1)は、図38(d)の画像を表示するための加工対象画像データの画像を示している。
加工対象画像データである、図39(a−1)に示す画像の画像データ、及び、図39(b−1)に示す画像の画像データは、CGROM151に記憶されている。
加工処理において、VDP2000は、加工対象画像データである図39(a−1)に示す画像の画像データをCGROM151から読み出すと、この画像データに対し、液晶制御CPU150aから受信した画像生成指示情報に含まれる加工指示情報によって指定された拡大対象位置((x、y)座標)を特定する(位置特定処理)。
そして、VDP2000は、その特定した拡大対象位置((x、y)座標)によって囲まれる拡大対象領域D11を、加工指示情報によって指定された拡大率β11に応じて拡大させる処理(拡大処理)を行う。このような加工処理によって、図39(a−1)における拡大対象領域D11が拡大されてなる、図39(a−2)に示す画像の画像データが生成される。
その後、VDP2000は、このように生成された、図39(a−2)に示す中図柄38bの一部を示す部分画像の画像データを背景B11(山脈)の画像データ上に重畳させ、この部分画像の画像データ上に、左図柄38aの画像データ、右図柄38cの画像データ、連打操作促進画像301の画像データ、第4図柄302の画像データを重畳させてなる画像データを生成し、「描画用フレームバッファ」(第1フレームバッファ領域または第2フレームバッファ領域)に記憶させる。
なお、上述したように、本実施の形態において、VDP2000は、液晶制御CPU150aから受信した画像生成指示情報に保留画像表示情報が含まれている場合には、その保留画像表示情報に従って、これらの重畳された画像データ上に、保留画像の画像データをさらに重畳させる処理を行う。
同様に、この加工処理において、VDP2000は、加工対象画像データである図39(b−1)に示す画像の加工対象画像データをCGROM151から読み出すと、この画像データに対し、液晶制御CPU150aから受信した画像生成指示情報に含まれる加工指示情報によって指定された拡大対象位置((x、y)座標)を特定する(位置特定処理)。
そして、VDP2000は、その特定した拡大対象位置((x、y)座標)によって囲まれる拡大対象領域D12を、加工指示情報によって指定された拡大率β12(=1)(等倍)に応じて拡大させる処理(拡大処理)を行う。
この図39(b−1)に示す拡大対象領域D12は、図39(a−1)に示す拡大対象領域D11を含み、拡大対象領域D11よりも広い領域であり、加工対象フレームの画像データの画像範囲と同一範囲として設定されている。
このような加工処理によって、図39(b−1)における拡大対象領域D12が拡大されてなる(拡大率β12(=1)により等倍となる)、図39(b−2)に示す画像の画像データが生成される。
その後、VDP2000は、このように生成された、図39(b−2)に示す中図柄38bの一部を示す部分画像の画像データを背景B11(山脈)の画像データ上に重畳させ、この部分画像の画像データ上に、左図柄38aの画像データ、右図柄38cの画像データ、第4図柄302の画像データを重畳させてなる画像データを生成し、「描画用フレームバッファ」(第1フレームバッファ領域または第2フレームバッファ領域)に記憶させる。
また、上述したように、本実施の形態において、VDP2000は、液晶制御CPU150aから受信した画像生成指示情報に保留画像表示情報が含まれている場合には、その保留画像表示情報に従って、これらの重畳された画像データ上に、保留画像の画像データをさらに重畳させる処理を行う。
なお、ここでは説明の簡略化のために、加工処理が行われる画像データ(加工対象画像データ)の画像として、図39(a−1)、図39(b−1)のみを挙げた。しかしながら、実際は、図39(a−2)に示す画像がズームアウトして図39(b−2)に示す画像の大きさとなるまでに、さらに多くのフレーム数の加工対象画像データに対し、β11<β<β12を満たす拡大率βで加工処理を行っている。
このように、変動演出パターン「SPリーチ2(ハズレ)演出1(疑似1回)」に基づく、図37及び図38に示す演出では、「3」を示す中図柄38bが拡大表示された後に消去され、次に、「4」を示す中図柄38bが拡大表示された後に消去され、次に、「5」を示す中図柄38bが拡大表示された後にズームアウトされて停止表示される。
そこで、「3」を示す中図柄38bが拡大表示された後に消去される演出を、段階演出における第1段階(SU1)の演出とし、「4」を示す中図柄38bが拡大表示された後に消去される演出を、段階演出における第2段階(SU2)の演出とし、「5」を示す中図柄38bが拡大表示された後にズームアウトされて停止表示される演出を、段階演出における第3段階(SU3)の演出とすることも可能である。
その場合、例えば、変動演出パターン「SPリーチ2演出1(疑似1回)」よりも大当たりに対する期待度が高い変動演出パターン「SPリーチ3演出1(疑似2回)」では、SU1の演出として「2」を示す中図柄38bを拡大表示した後に消去し、次に、SU2の演出として「3」を示す中図柄38bを拡大表示した後に消去し、次に、SU3の演出として「4」を示す中図柄38bを拡大表示した後に消去し、次に、SU4の演出として「5」を示す中図柄38bを拡大表示した後にズームアウトして停止表示させる演出を行うようにしてもよい。
また、例えば、変動演出パターン「SPリーチ2演出1(疑似1回)」よりも大当たりに対する期待度が低い変動演出パターン「SPリーチ1演出1(疑似0回)」では、SU1の演出として「4」を示す中図柄38bを拡大表示した後に消去し、次に、SU2の演出として「5」を示す中図柄38bを拡大表示した後にズームアウトして停止表示させる演出を行うようにしてもよい。
なお、このような加工処理を行わずに、ディスプレイリストに基づく描画処理によって、中図柄38bの一部を示す部分画像がズームアウトするように、上述の加工処理後の画像の内容を示す画像を1フレーム毎に描画するようにしてもよい。例えば、ディスプレイリストに基づいて、図39(a−2)に示す画像、図39(b−2)に示す画像がそれぞれ描画されるようにしてもよい。
このように、中図柄38bの一部を示す部分画像をズームアウトする一方、その他の画像、すなわち、背景B11(山脈)の画像、左図柄38a、右図柄38c、連打操作促進画像301、第4図柄302の画像、保留画像(当該ステージFS上の当該保留画像F0、第1保留画像F11、第2保留画像F21及び第2保留画像F22)についてはズームアウトを行わない。このため、中図柄38bの一部を示す部分画像が表示されるときと、中図柄38bの画像の全体が表示されるときとで、表示されるその他の画像(背景B11(山脈)の画像、左図柄38a、右図柄38c、連打操作促進画像301、第4図柄302の画像、保留画像)の大きさは同一である。
そして、中図柄38bの一部を示す部分画像が表示されるときと、中図柄38bの画像の全体が表示されるときとで、表示されるその他の画像の内容は同一である。
すなわち、この図37〜図39を用いて説明した例では、中図柄38bの画像の一部を示す部分画像を表示した後、その部分画像を表示している表示態様を変更することで中図柄38bの画像全体を遊技者に認識可能に表示する。そして、この中図柄38bの部分画像を表示するときと、中図柄38bの画像全体を表示するときとで、表示されるその他の画像は同一である。
次に、図40〜図42を用いて、3つの演出図柄38(左図柄38d、中図柄38e、右図柄38f)の部分画像が同時に拡大処理によりズームアウトされる例について説明する。なお、ここでは、変動演出パターン「SPSPリーチ3(大当たり)演出2(疑似2回)」の変動演出におけるSPSPリーチ中の演出を例に挙げて説明する。
なお、本実施の形態において、変動演出パターンとして「SPSPリーチ3」が決定された場合には、所謂「再抽選演出」が行われる。
この「再抽選演出」は、例えば、演出図柄38が、大当たりを示唆する図柄(大当たり図柄)が、通常大当りを示唆する図柄(非確変図柄)で停止したかのように表示された後に再変動し、その後、非確変図柄または確変大当たりを示唆する図柄(確変図柄)で停止する、といった内容の演出である。
図40(a)に示すように、変動演出パターン「SPSPリーチ3(大当たり)演出2(疑似2回)」の変動演出におけるSPSPリーチの実行中には、液晶表示装置31の表示部31aでは、演出図柄38のうち、左図柄38aと、右図柄38cとが同一の数字の「2」で停止表示されている。また、表示部31aには、SPSPリーチに特有のキャラクタ401の画像が表示される。
この際、図40(a)に示すように、背景B21(ビル群)の画像上に「2」を示す左図柄38a及び右図柄38cの画像と、キャラクタ401の画像と、保留画像(当該ステージFS上の当該保留画像F0と、第1保留画像F11及び第1保留画像F12、第2保留画像F21及び第2保留画像F22)とが重畳されて表示される。
その後、上述の「再抽選演出」が開始する。この「再抽選演出」では、図40(b)に示すように、表示部31aの中央において、3つの演出図柄38(左図柄38d、中図柄38e、右図柄38f)が、同一の数値「2」で停止しながらも僅かに揺れるように表示される。これにより、3つの演出図柄38が通常大当たりを示唆する「2」で停止表示されるのか、或いは、3つの演出図柄38が確変大当たりを示唆する別の数値(例えば「7」)で停止表示されるのか、といった興味を遊技者に抱かせるようにしている。
この際、図40(b)に示すように、背景B21(ビル群)の画像上に「2」を示す3つの演出図柄38(左図柄38d、中図柄38e、右図柄38f)の画像と、保留画像とが重畳されて表示される。
その後、図40(c)に示すように、表示部31aの上側では、同一の数値「2」で停止表示されている3つの演出図柄38(左図柄38d、中図柄38e、右図柄38f)の画像が小さく表示される。この際、演出ボタン35に対する単打操作(1回の押下操作)が有効となる単打操作有効期間が開始する。そして、表示部31aの中央では、演出ボタン35に対する単打操作を促す旨の単打操作促進画像402(演出ボタン35を示す演出画像、矢印及び「押せ!」との文字画像)が表示される。
図40(c)に示すように、背景B21(ビル群)の画像上に「2」を示す3つの演出図柄38(左図柄38d、中図柄38e、右図柄38f)の画像と、単打操作促進画像402と、保留画像とが重畳されて表示される。
なお、この単打操作有効期間において、遊技者が演出ボタン35を操作するか、単打操作有効期間が経過すると、大当たりの判定結果に基づいて、同一の数値「2」で停止表示されている3つの演出図柄38(左図柄38d、中図柄38e、右図柄38f)が、非確変図柄を示唆する「2」のまま変化しないか(通常大当たりを示唆)、確変図柄を示唆する3つの同一の数値「7」で停止表示されるようになる(確変大当たりを示唆)。
ここで説明する例では、大当たりの判定結果が通常大当たり(第1通常大当たり、または、第2通常大当たり)であるとする。この場合、単打操作有効期間中に遊技者が演出ボタン35に対して単打操作を行うか単打操作有効期間が経過すると、同一の数値「2」で停止表示されている3つの演出図柄38(左図柄38d、中図柄38e、右図柄38f)の画像が、図41(a)に示すように拡大表示されるようになる。これにより、3つの演出図柄38(左図柄38d、中図柄38e、右図柄38f)の画像の全体は、表示部31aに表示しきれなくなる。すなわち、表示部31aには、「2」を示す3つの演出図柄38(左図柄38d、中図柄38e、右図柄38f)の画像の一部を示す部分画像が表示されることになる。
この際、図41(a)に示すように、背景B21(ビル群)の画像上に、拡大された「2」を示す3つの演出図柄38(左図柄38d、中図柄38e、右図柄38f)の画像の一部を示す部分画像が重畳され、さらにその上に、保留画像が重畳されて表示される。
この図41(a)に示すように拡大表示された「2」を示す3つの演出図柄38(左図柄38d、中図柄38e、右図柄38f)の画像は、その後、ズームアウトするようになる。すなわち、この拡大表示された「2」を示す3つの演出図柄38の画像に対して遊技者の視点が徐々に遠ざかるように、この3つの演出図柄38の画像は、徐々に小さく表示されるようになる。これにより、図41(b)に示すように、3つの演出図柄38の画像は、その全体が遊技者に認識可能に表示されることになる。
すなわち、図41(b)に示すように、背景B21(ビル群)の画像上に「2」を示す3つの演出図柄38(左図柄38a、中図柄38b、右図柄38c)の画像と、保留画像とが重畳されて表示される。
図42は、図41(a)に示す画像が図41(b)に示す画像となるようにズームアウトされる際の加工処理について説明するための図である。
液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信した変動演出パターン指定コマンド及び停止図柄指定コマンドに基づいて、更新したアドレスにあるアニメシーンにおける1つのフレームが、加工処理(位置特定処理、拡大処理)が行われる加工対象画像データを含むフレームである場合には、液晶制御ROM150cから加工処理の内容を示す加工処理用プログラムを読み出し、この加工処理用プログラムに基づいて、加工処理を指示する指示情報(加工指示情報)を生成する。そして、液晶制御CPU150aは、この加工指示情報を含めた画像生成指示情報を生成していき、その画像生成指示情報の生成が完了することによって、その画像生成指示情報をVDP2000に出力する。
図42(a−1)、図42(b−1)に示す画像は、加工処理(位置特定処理、拡大処理)が行われる画像データ(加工対象画像データ)の画像である。図42(a−1)の画像と図42(b−1)の画像とは同一の画像であって、図41(b)に示す3つの演出図柄38(左図柄38d、中図柄38e、右図柄38f)の画像である。
CGROM151に記憶されている、演出図柄38の画像の画像データのうち、加工処理が行われるフレーム数分の画像データ(加工対象画像データ)は、図42(a−1)、図42(b−1)に示すように、同一の画像の画像データである。
この図42において、図42(a−1)は、図41(a)の画像を表示するための加工対象画像データの画像を示し、図42(b−1)は、図41(b)の画像を表示するための加工対象画像データの画像を示している。
加工対象画像データである、図42(a−1)、図42(b−1)に示す画像を構成する「2」を示す演出図柄の画像データは、CGROM151に記憶されている。
加工処理において、VDP2000は、加工対象画像データである図42(a−1)に示す画像の画像データとして、「2」を示す演出図柄の画像データを3つ、CGROM151から読み出すと、これらの3つの画像データを並べて配置してなる図42(a−1)の画像の画像データに対し、液晶制御CPU150aから受信した画像生成指示情報に含まれる加工指示情報によって指定された拡大対象位置((x、y)座標)を特定する(位置特定処理)。
そして、VDP2000は、その特定した拡大対象位置((x、y)座標)によって囲まれる拡大対象領域D21を、加工指示情報によって指定された拡大率β21に応じて拡大させる処理(拡大処理)を行う。このような加工処理によって、図42(a−1)における拡大対象領域D11が拡大されてなる、図42(a−2)に示す画像の画像データが生成される。
その後、VDP2000は、このように生成された、図42(a−2)に示す3つの演出図柄38の一部を示す部分画像の画像データを背景B21(ビル群)の画像データ上に重畳させ、この部分画像の画像データ上に演出図柄の画像データを重畳させてなる画像データを生成し、「描画用フレームバッファ」(第1フレームバッファ領域または第2フレームバッファ領域)に記憶させる。
なお、VDP2000は、液晶制御CPU150aから受信した画像生成指示情報に保留画像表示情報が含まれている場合には、その保留画像表示情報に従って、これらの重畳された画像データ上に、さらに保留画像の画像データを重畳させる処理を行う。
同様に、この加工処理において、VDP2000は、加工対象画像データである図42(b−1)に示す画像の画像データとして、「2」を示す演出図柄の画像データを3つ、CGROM151から読み出すと、これらの3つの画像データを並べて配置してなる図42(b−1)の画像の画像データに対し、液晶制御CPU150aから受信した画像生成指示情報に含まれる加工指示情報によって指定された拡大対象位置((x、y)座標)を特定する(位置特定処理)。
そして、VDP2000は、その特定した拡大対象位置((x、y)座標)によって囲まれる拡大対象領域D22を、加工指示情報によって指定された拡大率β22(=1)(等倍)に応じて拡大させる処理(拡大処理)を行う。
この図42(b−1)に示す拡大対象領域D22は、図42(a−1)に示す拡大対象領域D21を含み、拡大対象領域D21よりも広い領域であり、加工対象フレームの画像データの画像範囲と同一範囲として設定されている。
このような加工処理によって、図42(b−1)における拡大対象領域D22が拡大されてなる(拡大率β22(=1)により等倍となる)、図42(b−2)に示す画像の画像データが生成される。
その後、VDP2000は、このように生成された、図42(b−2)に示す3つの演出図柄38を示す部分画像の画像データを背景B21(ビル群)の画像データ上に重畳させてなる画像データを生成し、「描画用フレームバッファ」(第1フレームバッファ領域または第2フレームバッファ領域)に記憶させる。
なお、VDP2000は、液晶制御CPU150aから受信した画像生成指示情報に保留画像表示情報が含まれている場合には、その保留画像表示情報に従って、これらの重畳された画像データ上に、さらに保留画像の画像データを重畳させる処理を行う。
なお、ここでは説明の簡略化のために、加工処理が行われる画像データ(加工対象画像データ)の画像として、図42(a−1)、図42(b−1)のみを挙げた。しかしながら、実際は、図42(a−2)に示す画像がズームアウトして図42(b−2)に示す画像の大きさとなるまでに、さらに多くのフレーム数の加工対象画像データに対し、β21<β<β22を満たす拡大率βで加工処理を行っている。
なお、このような加工処理を行わずに、ディスプレイリストに基づく描画処理によって、3つの演出図柄38の一部を示す部分画像がズームアウトするように、上述の加工処理後の画像の内容を示す画像を1フレーム毎に描画するようにしてもよい。例えば、ディスプレイリストに基づいて、図42(a−2)に示す画像、図42(b−2)に示す画像がそれぞれ描画されるようにしてもよい。
このように、3つの演出図柄38の一部を示す部分画像をズームアウトする一方、その他の画像、すなわち、背景B21(ビル群)の画像、保留画像(当該ステージFS上の当該保留画像F0、第1保留画像F11、第1保留画像F12、第2保留画像F21及び第2保留画像F22)についてはズームアウトを行わない。このため、3つの演出図柄38の一部を示す部分画像が表示されるときと、3つの演出図柄38の画像の全体が表示されるときとで、表示されるその他の画像(背景B21(ビル群)の画像、保留画像)の大きさは同一である。
そして、3つの演出図柄38の一部を示す部分画像が表示されるときと、3つの演出図柄38の画像の全体が表示されるときとで、表示されるその他の画像の内容は同一である。
すなわち、この図40〜図42を用いて説明した例では、3つの演出図柄38の画像の一部を示す部分画像を表示した後、その部分画像を表示している表示態様を変更することで3つの演出図柄38の画像全体を遊技者に認識可能に表示する。そして、この3つの演出図柄38の部分画像を表示するときと、3つの演出図柄38の画像全体を表示するときとで、表示されるその他の画像は同一である。
また、本実施の形態では、予告演出として、上述のようなSU予告演出の画像とは異なる他の予告演出の画像がズームアウトされるようにしてもよい。
本実施の形態では、予告演出として、例えば、星型マークが表示される「星印予告」が実行されるようにしてもよい。この場合、星型マークの画像がズームアウトされる。
この「星印予告」は、「星型マーク」の色、文字(漢字一字)の種類によって、大当たりに対する期待度を異ならせるようにする予告演出である。
星型マークの色としては、例えば、「白」、「緑」、「赤」が挙げられる。大当たりの判定結果が「ハズレ」であるときには、「赤」、「緑」、「白」となるにつれて選択され易くなるように選択率(%)が設定されている(例えば「赤」20%、「緑」30%、「白」50%)。一方、大当たりの判定結果が「大当たり」であるときには、「白」、「緑」、「赤」となるにつれて選択され易くなるように選択率(%)が設定されている(例えば「白」20%、「緑」30%、「赤」50%)。
また、星型マークには、漢字一字の文字が付される。この文字としては、例えば「冷」、「温」、「熱」が挙げられる。大当たりの判定結果が「ハズレ」であるときには、「熱」、「温」、「冷」となるにつれて選択され易くなるように選択率(%)が設定されている(例えば「熱」15%、「温」25%、「冷」60%)。一方、大当たりの判定結果が「大当たり」であるときには、「冷」、「温」、「熱」となるにつれて選択され易くなるように選択率(%)が設定されている(例えば「冷」15%、「温」25%、「熱」60%)。
なお、このような「星印予告」における色、文字はここで挙げたものに限定されない。また、表示されるマークは星型に限定されず、例えば丸型、ハート型等であってもよい。
図43〜図45を用いて、予告演出として、「熱」の文字を有する星型マークが表示される「星印予告」の画像が拡大処理によりズームアウトされる例について説明する。なお、ここでは、変動演出パターン「SPリーチ3(大当たり)演出2(疑似0回)」の変動演出におけるリーチ成立前の演出を例に挙げて説明する。
なお、本実施の形態において、変動演出パターンとして「SPリーチ1演出2」、「SPリーチ2演出2」、「SPリーチ3演出2」、「SPSPリーチ1演出2」、「SPSPリーチ2演出2」、「SPSPリーチ3演出2」が決定された場合には、変動演出におけるリーチ成立前に、この「星印予告」が行われる。
演出制御基板120のサブCPU120aは、この「星印予告」の演出パターン(星印予告演出パターン)を決定すると、星印予告演出パターン指定コマンドを作成し、ランプ制御基板140や画像制御基板150へと送出する。なお、この星印予告演出パターン指定コマンドも上述の演出パターン指定コマンドの一種である。
液晶制御CPU150aは、演出制御基板120から受信した星印予告演出パターン指定コマンドに基づいて、星印予告演出パターン指定コマンド(星印予告演出パターン)に対応する星印予告を液晶表示装置31、音声出力装置32等の演出装置に実行させる。
「SPリーチ3(大当たり)演出2(疑似0回)」の変動演出が開始されると、図43(a)に示すように、表示部31aの中央では、背景B31(宇宙)の手前側で3つの演出図柄38の変動表示が開始される。
その後、図43(b)に示すように、「星印予告」が開始されると、表示部31aの右下側には、「熱」との文字を有する星型マーク501が表示されるようになる。すると、表示部31aの中央で変動表示されていた3つの演出図柄38は、表示部31aの左上側に移動し、その位置で、より小さいサイズでの変動表示が行われるようになる。
この際、図43(b)に示すように、背景B31(宇宙)の画像上に3つの演出図柄38の画像と、星型マーク501の画像と、保留画像(当該ステージFS上の当該保留画像F0と、第1保留画像F11、第2保留画像F21及び第2保留画像F22)とが重畳されて表示される。
その後、この「星印予告」では、図43(c)に示すように、「熱」との文字を有する星型マーク501が拡大しながら表示部31aの中央に移動するような表示が行われる。
この際、遊技者に注目させたい演出を示唆する文が記載されたプレート502の画像が表示される「プレート演出」が実行される。この図43(c)に示す例では、「プレート演出」として、当該ステージFS上の当該保留画像F0の色が白色から赤色に変化すると、そのことを遊技者に注目させるために、「アイコンの色」という文が記載されたプレート502の画像が表示されるようになる。
なお、「プレート演出」においてプレート502に記載される文はこれに限定されず、その他の演出を示唆する内容の文であってもよい。例えば、リーチに発展するかどうかの興味を抱かせるように「リーチに発展か?」といった内容の文であってもよい。
ここで、プレート502の画像は、星型マーク501の一部に重畳されている。これにより、星型マーク501の一部はプレート502の画像によって隠れることとなる。
なお、星型マーク501は、このように図43(b)から図43(c)へと変化するように拡大表示されることで、星型マーク501の画像の全体が、表示部31aに表示しきれなくなる。すなわち、表示部31aには、星型マーク501の画像の一部を示す部分画像が表示されることになる。
この星型マーク501の画像の一部を示す部分画像には、「アイコンの色」という文が記載されたプレート502の画像、保留画像(当該ステージFS上の当該保留画像F0と、第1保留画像F11及び第1保留画像F12、第2保留画像F21及び第2保留画像F22)が重畳表示されるようになる。
すなわち、図43(c)に示すように、背景B31(宇宙)の画像上に星型マーク501の画像の一部を示す部分画像が重畳され、さらにその上に、3つの演出図柄38の画像と、プレート502の画像と、保留画像(当該ステージFS上の当該保留画像F0と、第1保留画像F11及び第1保留画像F12、第2保留画像F21及び第2保留画像F22)とが重畳されて表示される。
この図43(c)に示すように拡大表示された星型マーク501の画像は、その後、ズームアウトするようになる。すなわち、この拡大表示された星型マーク501の画像に対して遊技者の視点が徐々に遠ざかるように、星型マーク501の画像は、徐々に小さく表示されるようになる。これにより、図44(a)に示すように、星型マーク501の画像は、その全体が遊技者に認識可能に表示されることになる。
すなわち、図44(a)に示すように、背景B31(宇宙)の画像上に、3つの演出図柄38の画像と、星型マーク501の画像と、プレート502の画像と、保留画像(当該ステージFS上の当該保留画像F0と、第1保留画像F11及び第1保留画像F12、第2保留画像F21及び第2保留画像F22)とが重畳されて表示される。
その後、図44(b)に示すように、表示部31aでは、星型マーク501の画像が徐々に小さくなりながら回転して表示部31aの左側に移動するといった内容の演出が行われる。
この際も、図44(b)に示すように、背景B31(宇宙)の画像上に、3つの演出図柄38の画像と、星型マーク501の画像と、保留画像(当該ステージFS上の当該保留画像F0と、第1保留画像F11及び第1保留画像F12、第2保留画像F21及び第2保留画像F22)とが重畳されて表示される。
そして、図44(c)に示すように、表示部31aでは、星型マーク501が消去されることで「星印予告」が終了する。その後、3つの演出図柄38のうち、左図柄と右図柄とが同一の数値「3」で停止表示され(リーチ成立)、ノーマルリーチが開始される。
図45は、図43(c)に示す画像が図44(a)に示す画像となるようにズームアウトされる際の加工処理について説明するための図である。
液晶制御CPU150aは、星印予告演出パターン指定コマンドに基づいて、更新したアドレスにあるアニメシーンにおける1つのフレームが、星印予告における、加工処理(位置特定処理、拡大処理)が行われる加工対象画像データを含むフレームである場合には、液晶制御ROM150cから加工処理の内容を示す加工処理用プログラムを読み出し、この加工処理用プログラムに基づいて、加工処理を指示する指示情報(加工指示情報)を生成する。そして、液晶制御CPU150aは、この加工指示情報を含めた画像生成指示情報を生成していき、その画像生成指示情報の生成が完了することによって、その画像生成指示情報をVDP2000に出力する。
図45(a−1)、図45(b−1)に示す画像は、加工処理(位置特定処理、拡大処理)が行われる画像データ(加工対象画像データ)の画像である。図45(a−1)の画像と図45(b−1)の画像とは同一の画像であって、図44(a)に示す星型マーク501の画像である。
CGROM151に記憶されている星型マーク501の画像の画像データのうち、加工処理が行われるフレーム数分の画像データ(加工対象画像データ)は、図45(a−1)、図45(b−1)に示すように、同一の画像の画像データである。
この図45において、図45(a−1)は、図43(c)の画像を表示するための加工対象画像データの画像を示し、図45(b−1)は、図44(a)の画像を表示するための加工対象画像データの画像を示している。
加工対象画像データである、図45(a−1)に示す画像の画像データ、及び、図45(b−1)に示す画像の画像データは、CGROM151に記憶されている。
加工処理において、VDP2000は、加工対象画像データである図45(a−1)に示す画像の画像データをCGROM151から読み出すと、この画像データに対し、液晶制御CPU150aから受信した画像生成指示情報に含まれる加工指示情報によって指定された拡大対象位置((x、y)座標)を特定する(位置特定処理)。
そして、VDP2000は、その特定した拡大対象位置((x、y)座標)によって囲まれる拡大対象領域D31を、加工指示情報によって指定された拡大率β31に応じて拡大させる処理(拡大処理)を行う。このような加工処理によって、図45(a−1)における拡大対象領域D31が拡大されてなる、図45(a−2)に示す画像の画像データが生成される。
その後、VDP2000は、このように生成された、図45(a−2)に示す星型マーク501の一部を示す部分画像の画像データを背景B31(宇宙)の画像データ上に重畳させ、この部分画像の画像データ上に、3つの演出図柄38の画像の画像データと、プレート502の画像の画像データとを重畳させてなる画像データを生成し、「描画用フレームバッファ」(第1フレームバッファ領域または第2フレームバッファ領域)に記憶させる。
同様に、この加工処理において、VDP2000は、加工対象画像データである図45(b−1)に示す画像の加工対象画像データをCGROM151から読み出すと、この画像データに対し、液晶制御CPU150aから受信した画像生成指示情報に含まれる加工指示情報によって指定された拡大対象位置((x、y)座標)を特定する(位置特定処理)。
そして、VDP2000は、その特定した拡大対象位置((x、y)座標)によって囲まれる拡大対象領域D32を、加工指示情報によって指定された拡大率β32(=1)(等倍)に応じて拡大させる処理(拡大処理)を行う。
この図45(b−1)に示す拡大対象領域D32は、図45(a−1)に示す拡大対象領域D31を含み、拡大対象領域D31よりも広い領域であり、加工対象フレームの画像データの画像範囲と同一範囲として設定されている。
このような加工処理によって、図45(b−1)における拡大対象領域D32が拡大されてなる(拡大率β32(=1)により等倍となる)、図45(b−2)に示す画像の画像データが生成される。
その後、VDP2000は、このように生成された、図45(b−2)に示す星型マーク501の一部を示す部分画像の画像データを背景B31(宇宙)の画像データ上に重畳させ、この部分画像の画像データ上に、3つの演出図柄38の画像の画像データと、プレート502の画像の画像データとを重畳させてなる画像データを生成し、「描画用フレームバッファ」(第1フレームバッファ領域または第2フレームバッファ領域)に記憶させる。
なお、ここでは説明の簡略化のために、加工処理が行われる画像データ(加工対象画像データ)の画像として、図45(a−1)、図45(b−1)のみを挙げた。しかしながら、実際は、図45(a−2)に示す画像がズームアウトして図45(b−2)に示す画像の大きさとなるまでに、さらに多くのフレーム数の加工対象画像データに対し、β31<β<β32を満たす拡大率βで加工処理を行っている。
なお、このような加工処理を行わずに、ディスプレイリストに基づく描画処理によって、星型マーク501の一部を示す部分画像がズームアウトするように、上述の加工処理後の画像の内容を示す画像を1フレーム毎に描画するようにしてもよい。例えば、ディスプレイリストに基づいて、図45(a−2)に示す画像、図45(b−2)に示す画像がそれぞれ描画されるようにしてもよい。
このように、「星印予告」の星型マーク501の一部を示す部分画像をズームアウトする一方、その他の画像、すなわち、背景B31(宇宙)の画像、3つの演出図柄38の画像、プレート502の画像、保留画像(当該ステージFS上の当該保留画像F0、第1保留画像F11及び第1保留画像F12、第2保留画像F21及び第2保留画像F22)についてはズームアウトを行わない。このため、星型マーク501の一部を示す部分画像が表示されるときと、星型マーク501の画像の全体が表示されるときとで、表示されるその他の画像(背景B31(宇宙)の画像、3つの演出図柄38の画像、プレート502の画像、保留画像)の大きさは同一である。
そして、「星印予告」の星型マーク501の一部を示す部分画像が表示されるときと、「星印予告」の星型マーク501の画像の全体が表示されるときとで、表示されるその他の画像の内容は同一である。
すなわち、この図43〜図45を用いて説明した例では、その他の画像(背景B31(宇宙)の画像、3つの演出図柄38の画像、プレート502の画像、保留画像)を表示した状態において、星型マーク501の一部を示す部分画像がこれらの画像に重畳表示され(図43(c))、その後、星型マーク501の部分画像を表示する画像表示態様から星型マーク501の画像全体を遊技者に認識可能に表示する画像表示態様へと表示が変更される(図44(a))。
そして、このように星型マーク501の部分画像を表示するときと、星型マーク501の画像全体を表示するときとで、表示されるその他の画像は同一である。
なお、画像のズームアウトを伴う予告演出において、ズームアウトされる予告演出の画像は、この「星印予告」における、漢字一字が付されたマークの画像に限定されず、他の文字、文章等の画像であってもよい。
例えば、ズームアウトされる画像としては、上述の漢字一字の文字以外を含む画像であってもよく、複数文字の漢字が並ぶ画像であってもよい。例えば、「松」、「竹」、「梅」といった3つの漢字を含む画像であってもよい。この場合の予告演出としては、「松」、「竹」、「梅」の漢字の並びによって大当たりに対する期待度を示唆するものであってもよい。
この予告演出では、表示部31aにおいて、左側から右側にかけて「梅」、「竹」、「松」と並ぶ場合よりも、左側から右側にかけて「松」、「竹」、「梅」と並ぶ方が大当たりに対する期待度が高くなるように、これらの文字の並びパターンについての選択率(%)が設定されるようにしてもよい。
また、例えば、ズームアウトされる画像としては、枠内にセリフ等の文章を表示するような予告演出の画像であってもよく、この場合の予告演出としては、その文章の内容によって、大当たりに対する期待度を示唆するものであってもよい。例えば、「敵を倒すのはお前だ。」との文章が表示されるよりも、「おい、今すぐ撃破せよ!!」と表示された方が大当たりに対する期待度が高くなるように、文章のパターンについての選択率(%)が設定されるようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、画像のズームアウトを伴う予告演出として、上述のような予告演出を挙げたが、これらの予告演出に限定されない。例えば、キャラクタ予告、セリフ予告、カットイン予告等であってもよい。
また、本実施の形態の遊技機は、全ての大当たりの終了後に所定回数に亘る高確率遊技状態に移行させる遊技機としてもよい。
また、本実施の形態の遊技機は、大当たり遊技の特定ラウンド遊技において特定領域を遊技球が通過した場合に、大当たり遊技の終了後に所定回数に亘る高確率遊技状態に移行せる遊技機としてもよい。
また、全ての大当たり遊技の終了後に高確率遊技状態に移行させ、高確率遊技状態における特別図柄の変動表示の開始時に実行される転落抽選に当選した場合に、高確率遊技状態を終了させて通常遊技状態に復帰させる遊技機としてもよい。
また、本実施の形態の遊技機は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが同時に(平行して)実行される遊技機としてもよい。
また、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機に限られるものではなく、回胴式遊技機(いわゆるスロットマシン)にも用いることもできる。さらには、じゃん球遊技機、アレンジボール遊技機に用いることもできる。
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって限定的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。