JP2018105922A - 根管治療用歯牙模型、囲み部材、歯牙模型 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
透明材料で形成されるとともに、歯牙における根管を模した疑似根管23が内部に設けられた歯牙模型2と、不透明材料で形成されるとともに、歯牙模型2の少なくとも下方側面に対して取り外し可能に囲まれた収納ケース3とで構成された根管治療用歯牙模型1
【選択図】図1
Description
上述の透明材料とは、内部に設けられた前記疑似根管の形状等が透けて見える程度の透明度を有する材料をさし、例えば前記疑似根管の形状が透けて見える半透明な材料も含む。
上述の取り外し可能とは、前記歯牙模型から前記囲み部材を交換可能に取り外す場合の他、交換不可能に取り外す場合も含む。すなわち、囲み部材を再利用できる場合のみならず、再利用できない場合も含む。
詳述すると、前記囲み部材で前記歯牙模型の少なくとも下方側面を覆い隠すことができるため、前記疑似根管の曲がり具合や方向、形状などを目視して把握することを防止でき、実際の治療に近い状態で前記疑似根管を切削できる。また前記囲み部材から取り外された前記歯牙模型が透明であることから、切削後の前記疑似根管の切削状況を簡単かつ容易に評価できる。
この発明により、一の根管治療用歯牙模型を用いて様々な湾曲形状をした複数の前記疑似根管を切削できるため、効率よく切削工具やハンドピースの使い方を学ぶことができる。また、様々な湾曲形状の前記疑似根管を切削工具やハンドピースで切削できるため、様々な湾曲形状に対する切削工具やハンドピースの使い心地、性能、精度などを評価できる。
この発明により、前記歯牙模型を確実に前記囲み部材に収納させることで、前記歯牙模型の下方側面を前記囲み部材で囲むことができるため、前記疑似根管の形状などを前記囲み部材で覆い隠すことができる。
詳述すると、現実の根管治療における根管長測定は、切削対象である根管と、口腔内とのインピーダンス値を測定することにより、切削工具の先端が前記根管の根尖まで到達しているか否かを判断できる。この発明では、前記囲み部材及び前記歯牙模型が非導電性材料で構成されているとともに、前記疑似根管と前記根管連通部とが前記貫通細孔を介して連通されていることから、例えば、この連通部に生理食塩水等の導電性液体で満たすことで前記疑似根管と前記根管連通部との導通性を確保できる。
またこの発明は、非導電性材料で構成され、歯牙における根管を模した疑似根管が内部に設けられるとともに、少なくとも下方側面が、収納部を有する囲み部材によって取り外し可能に囲まれ、前記疑似根管は、根尖部位から外部に貫通する貫通細孔が設けられ、側面に、前記収納部に収納された収納状態において、前記貫通細孔を介して前記疑似根管と連通する有底の溝部が設けられた歯牙模型であってもよい。
前記凹部は、前記収納部あるいは前記収納部を形成する囲み部材の一方又は双方に設けた場合を含む。
上述の根管長測定可能な液体を溜めとは、前記疑似根管及び前記根管連通部に前記液体を前記疑似根管の根管長測定が可能となるように溜めることをさす。すなわち、前記疑似根管と前記根管連通部とを電気的に導通させるように上述した導電性を有する液体を溜めることをさす。
この発明により、前記導電性根管連通部に対して根管長測定装置の一方の電極を接続して、前記切削工具と前記疑似根管の根尖との間のインピーダンス値を測定できるため、前記疑似根管の根管口から根尖までの距離を測定できる。
この発明により、前記疑似根管内の導電性を確保できるため、前記切削工具と前記疑似根管の根尖とのインピーダンス値を測定して、前記疑似根管の根管口から根尖までの距離を測定できる。
この発明により、前記収納部に収納された前記歯牙模型を前記囲み部材に固定できるため、前記疑似根管の切削中に前記歯牙模型が不用意に前記囲み部材から外れたり、ずれたりすることを防止できる。換言すると、前記疑似根管の切削中に、前記歯牙模型が前記囲み部材に対して動くことを防止できるため、根管治療の技術や切削工具の精度などを適正に評価できる。
また、前記固定部と前記導電部材とを一体で構成されているため、組み付け作業の効率化を図ることができるとともに、部品点数を削減することができる。
この発明により、前記囲み部材に対して前記歯牙模型の取り替えることができるため、前記疑似根管を切削した前記歯牙模型のみを使い捨てできる。すなわち、前記歯牙模型のみを交換する構成とできるため、不要な廃棄物を出す必要もなく、またコストを削減できる。
この発明によると、前記歯牙模型の下方側面に前記囲み部材を張り付けるだけで前記疑似根管の曲がり具合や方向、形状などを覆い隠せることができ、また前記囲み部材を取り外すだけで、前記疑似根管の切削状況を評価できる。
図1は根管治療用歯牙模型1の概略斜視図を示し、図2は根管治療用歯牙模型1の概略分解斜視図を示し、図3は根管治療用歯牙模型1を構成する歯牙模型2を収納ケース3に収納した状態の説明図を示し、図4は、根管治療用歯牙模型1を用いた根管長測定の説明図を示す。
歯牙模型2は、図2に示すように、底面が正方形である直方体形状をした歯牙模型本体21と、歯牙模型本体21の側面に形成された溝部22と、歯牙模型本体21の内部に湾曲して形成された疑似根管23と、疑似根管23の先端部分と溝部22とを連通させる貫通細孔24とで構成されている。
なお、歯牙模型本体21を構成する材料は、透明な材料であればアクリル樹脂に制限されるわけでなく、例えば、エポキシ樹脂やポリカーボネート樹脂などで構成してもよく、さらには透明なセラミックであってもよい。換言すると、歯牙模型本体21を構成する材料は、常温で透明な固体であるポリマー体や、透明なセラミックなどの無機化合物であってもよい。
なお、溝部22の形状に関しては半円柱状である必要はなく、例えば、矩形状に窪ませた角柱状もよく、また三角形状に窪ませた三角柱状でもよい。
囲み部材に対応する収納ケース3は、円柱状に形成されたケース本体31と、ケース本体31の上面中央部分に設けられた収納凹部32と、収納凹部32の上端部分において径外側に向けて窪ませて形成された給水部33と、ケース本体31の側面に設けられた側面貫通孔34と、側面貫通孔34から径外側に突出する導電性を有する導電性固定部材35とで構成されている。
このように収納部321と凹部322とテーパー部323とで一体に構成される収納凹部32は、ケース本体31の上面から下方に向けて、平面視正方形状の直方体状の窪みを二つ重ね合わせて段差形状とした凹部であり、上面側は内側下方に向けてテーパー状に形成されている。
固定操作部353は、導電柱体351の他端側に一体として組み付けられた円柱体であり、導電柱体351の径よりも拡径であるとともに、非導電性部材で構成されている。
本実施形態では図1及び図3に示すように溝部22と給水部33とが対向するように歯牙模型2を収納ケース3に収納しているが、必ずしもこの方向である必要はなく、違う向きに収納しても構わない。
はじめに、歯牙模型2が収納ケース3に収納された根管治療用歯牙模型1に対して、導電性を有する生理食塩水Sを給水部33及び疑似根管口231から注ぎ込む。ここで、収納凹部32及び溝部22は有底の溝形状に形成されているため、注ぎ込まれた生理食塩水Sは収納凹部32、溝部22及び疑似根管23に溜まることとなる(図4参照)。また、微細な貫通孔である貫通細孔24を介して疑似根管23の根尖部分に僅かな生理食塩水Sが流れ込み、疑似根管23と溝部22とが導通されることとなる。なお、この状態で先端接触部352は生理食塩水Sの内部に位置されている。
なお、本実施形態では、切削工具100の先端が根尖233に最接近した時のインピーダンス値が6.5kΩとなるようにインピーダンス値を調整されており、実際の根管治療に近い状態で根管長を測定できる。
以下、歯牙模型2xについて図5とともに説明する。
ここで、図5は、歯牙模型2xの概略斜視図を示し、透明な材料で構成された歯牙模型2の内部は破線で表している。
また、歯牙模型2xには形成されている3つの疑似根管23xは、根尖233xがそれぞれ最近の溝部22に向かうように根管胴体232xが湾曲しており、また各根尖233xは貫通細孔24を介して溝部22xと連通している。なお、歯牙模型本体21の内部に形成された3つの根管胴体232xはそれぞれ異なる湾曲形状をしている。
以下、歯牙模型2yについて図6とともに説明する。なお、歯牙模型2x説明と同様に、以下で説明する歯牙模型2yの構成のうち、上述した歯牙模型2と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
ここで、導電膜40は導電性を有する材質であればよく、例えば金属膜や金属箔、導電性樹脂などあっても構わない。換言すると、導電膜40は貫通細孔24を介して疑似根管23と導通可能な導電性材料で構成されていればよい。
以下、歯牙模型2zについて図7とともに説明する。ここで図7は図6(a)におけるB−B矢視断面図に対応する断面図を示す。すなわち、収納ケース3に収納された歯牙模型2zの状態を示す断面図を示す。
詳述すると、根管導電部50は導電性を有するとともに、根管と同程度の硬度を有する導電性樹脂で構成されており、根管導電部50は所定の厚さを有する。
以下、収納テープ3wについて図8に基づいて説明する。
ここで、収納テープ3wは、折り曲げ自在な薄肉状の板状体であり、一面側には着脱可能な接着剤が塗布されている。例えば、絶縁テープが使用できる。
但し、この収納テープは、導電性があると根管長測定が正確に出来ないので絶縁性を持つようにする必要がある。また、この収納テープ3wの上部に図示しない鉄製クリップを取り付けて、このクリップに根管長測定用口腔電極を取り付けて根管長測定をしている。
また収納ケース3から取り外された歯牙模型2が透明であることから、切削後の疑似根管23の切削状況を簡単かつ容易に評価できる。
なお、本実施形態では、溝部22及び凹部322の双方を設けているが、溝部22及び凹部322は一方のみを設けてもよい。
なお、導電膜40は凹部322に張り付けてもよく、また溝部22及び凹部322の双方に張り付けてもよい。
根管内導電部は、根管導電部50に対応し、
導電性根管連通部は、導電膜40に対応し、
囲み部材は、収納ケース3に対応し、
固定部及び導電部材は、導電性固定部材35に対応し、
液体は、生理食塩水Sに対応し、
根管連通部は、溝部22及び凹部322に対応するが、この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば歯牙形状をした歯牙模型2に対して、その形状(臼歯など)に合わせて疑似根管23の個数を適宜合わせても構わない。これにより、より現実の根管治療に即した疑似根管23の切削を行うことができる。
2、2x、2y、2z 歯牙模型
22 溝部
23 疑似根管
24 貫通細孔
3 収納ケース
3w 収納テープ
321 収納部
322 凹部
35 導電性固定部材
36 固定部
37 導電部
40 導電膜
50 根管導電部
Claims (20)
- 透明材料で形成されるとともに、歯牙における根管を模した疑似根管が内部に設けられた歯牙模型と、
不透明材料で形成されるとともに、前記歯牙模型の少なくとも下方側面に対して取り外し可能に囲まれた囲み部材とで構成された
根管治療用歯牙模型。 - 前記歯牙模型は、異なる湾曲形状で構成された複数の前記疑似根管が内部に設けられた
請求項1に記載の根管治療用歯牙模型。 - 前記囲み部材に、
前記歯牙模型を収納する収納部が設けられた
請求項1又は請求項2に記載の根管治療用歯牙模型。 - 前記囲み部材及び前記歯牙模型は、非導電性材料で構成され、
前記歯牙模型に、前記疑似根管における根尖部位から外部に貫通する貫通細孔が設けられ、
前記歯牙模型が前記収納部に収納された収納状態において、前記囲み部材の外部から前記貫通細孔を介して前記疑似根管と連通する根管連通部が設けられた
請求項3に記載の根管治療用歯牙模型。 - 前記歯牙模型の側面に、前記貫通細孔を介して前記疑似根管と連通する有底の溝部が設けられ、
前記溝部が前記根管連通部として機能する
請求項4に記載の根管治療用歯牙模型。 - 前記囲み部材に、
前記収納部に収納された前記歯牙模型との間に凹部が設けられ、
前記凹部が前記根管連通部として機能する
請求項4又は請求項5に記載の根管治療用歯牙模型。 - 前記凹部に、
導電性を有するとともに、前記貫通細孔を介して前記疑似根管と前記根管連通部とを根管長測定可能な液体が溜められた
請求項6に記載の根管治療用歯牙模型。 - 前記根管連通部が、導電性を有する導電性根管連通部で構成された
請求項4乃至請求項7のうちのいずれかに記載の根管治療用歯牙模型。 - 前記疑似根管の内部に、導電性を有する根管内導電部が設けられた
請求項4乃至請求項8のうちのいずれかに記載の根管治療用歯牙模型。 - 前記収納部に収納された前記歯牙模型を固定する固定部が設けられた
請求項4乃至請求項9のうちのいずれかに記載の根管治療用歯牙模型。 - 導電性材料で構成されるとともに、前記貫通細孔を介して前記疑似根管と外部との間の電気的接続を可能とする導電部材が備えられ、
該導電部材が、前記固定部として機能する
請求項10に記載の根管治療用歯牙模型。 - 一つの前記囲み部材に対して、取り替え可能な複数の前記歯牙模型がある
請求項1乃至請求項11のうちのいずれかに記載の根管治療用歯牙模型。 - 前記囲み部材は、
薄膜状あるいは薄肉状の薄状体で構成されるとともに、前記歯牙模型の少なくとも下方側面に対して貼付可能に構成された
請求項1又は請求項2に記載の根管治療用歯牙模型。 - 前記囲み部材及び前記歯牙模型は、非導電性材料で構成され、
前記歯牙模型に、前記疑似根管における根尖部位から外部に貫通する貫通細孔が設けられ、
前記囲み部材で囲んだ状態において、前記囲み部材の外部から前記貫通細孔を介して前記疑似根管と連通する根管連通部が設けられた
請求項13に記載の根管治療用歯牙模型。 - 歯牙における根管を模した疑似根管が内部に設けられた、透明材料で形成された歯牙模型の少なくとも下方側面に対して取り外し可能に囲む、不透明材料で形成された
囲み部材。 - 前記歯牙模型を収納する収納部が設けられた
請求項15に記載の囲み部材。 - 前記収納部に収納された前記歯牙模型を固定する固定部が設けられた
請求項16に記載の囲み部材。 - 非導電性材料で構成されるとともに、
前記歯牙模型が前記収納部に収納された収納状態において、前記疑似根管における根尖部位から外部に貫通する、前記歯牙模型に設けられた貫通細孔を介して、外部から前記疑似根管と連通する根管連通部が設けられた
請求項16又は請求項17に記載の囲み部材。 - 薄膜状あるいは薄肉状の薄状体で構成されるとともに、前記歯牙模型の少なくとも下方側面に対して貼付可能に構成された
請求項15に記載の囲み部材。 - 透明な非導電性材料で構成され、
歯牙における根管を模した疑似根管が内部に設けられるとともに、
少なくとも下方側面が収納部を有するとともに、不透明部材からなる囲み部材により側面周囲に取り外し可能に囲まれ、
前記疑似根管は、根尖部位から外部に貫通する貫通細孔が設けられ、
側面に、前記収納部に収納された収納状態において、前記貫通細孔を介して前記疑似根管と連通する有底の溝部が設けられた
歯牙模型。
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JP2016249548A JP6727116B2 (ja) | 2016-12-22 | 2016-12-22 | 根管治療用歯牙模型、囲み部材、歯牙模型 |
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JP2016249548A JP6727116B2 (ja) | 2016-12-22 | 2016-12-22 | 根管治療用歯牙模型、囲み部材、歯牙模型 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022150025A3 (en) * | 2021-01-06 | 2023-05-11 | Süleyman Demi̇rel Üni̇versi̇tesi̇ | An implementation system for regenerative endodontic treatments |
-
2016
- 2016-12-22 JP JP2016249548A patent/JP6727116B2/ja active Active
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WO2022150025A3 (en) * | 2021-01-06 | 2023-05-11 | Süleyman Demi̇rel Üni̇versi̇tesi̇ | An implementation system for regenerative endodontic treatments |
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