JP2018102951A - 神経学的症状を治療するための脳への薬物の送達のための装置、システムおよび方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】神経学的症状を治療するための脳への薬物の送達のための装置、システムおよび方法を提供すること。
【解決手段】種々の実施形態は、固形薬物を脳の脳室または他の領域に送達することによって、神経学的症状を治療するための装置、システム、方法を提供する。特定の実施形態は、固形薬物を脳内の脳室に送達することによって、てんかんおよび他の神経学的症状を治療するための装置および方法を提供し、薬物は、薬物が脳の脳脊髄液に溶解し、次いで、脳室および脳組織に送達される拡散チャンバから外へ拡散することを可能にするよう、拡散チャンバに含有される。1つまたはそれを上回る実施形態では、装置の部分は、脳の脳室の中へ前進させられたときに、脳の脳室の形状に一致するように、および/または有意な生理学的効果を引き起こすために十分な脳室の変形を引き起こさないように、十分な可撓性を有する。
【選択図】図2d
【解決手段】種々の実施形態は、固形薬物を脳の脳室または他の領域に送達することによって、神経学的症状を治療するための装置、システム、方法を提供する。特定の実施形態は、固形薬物を脳内の脳室に送達することによって、てんかんおよび他の神経学的症状を治療するための装置および方法を提供し、薬物は、薬物が脳の脳脊髄液に溶解し、次いで、脳室および脳組織に送達される拡散チャンバから外へ拡散することを可能にするよう、拡散チャンバに含有される。1つまたはそれを上回る実施形態では、装置の部分は、脳の脳室の中へ前進させられたときに、脳の脳室の形状に一致するように、および/または有意な生理学的効果を引き起こすために十分な脳室の変形を引き起こさないように、十分な可撓性を有する。
【選択図】図2d
Description
(関連出願)
本願は、2013年3月14日に出願された、米国特許出願第13/827,468号の利益を主張するものであり、その開示の全体は、参照により本明細書中に援用される。
本願は、2013年3月14日に出願された、米国特許出願第13/827,468号の利益を主張するものであり、その開示の全体は、参照により本明細書中に援用される。
本願の主題は、2011年11月11日に出願された、米国特許出願第13/301,584号の主題に関しており、該米国特許出願は、2009年1月26日に出願され、“Apparatus and Method for the Detection of Aberrant Neuro−Electric Activity,”と題された、米国特許出願第12/359,830号(現在では米国特許第8,374,703号)の継続出願であり、そして、2012年11月20日に出願され、“Myocardial Drug Delivery Apparatus and Method,”と題された、米国出願第13/681,825号(代理人管理番号42197−730.201号)の主題にも関しており、これらの開示全体は、参照により本明細書中に援用される。
(技術分野)
(技術分野)
本明細書で説明される実施形態は、有害神経学的事象または症状の治療のための装置、システム、および方法に関する。より具体的には、本明明細書で説明される実施形態は、脳の脳室への固形薬物の送達による、神経学的事象または症状の治療のための装置および方法に関する。
てんかん、偏頭痛、およびいくつかの形態の鬱病さえも含む、脳内の異常な神経電気的活動によって特徴付けられる、いくつかの神経学的事象および症状がある。てんかんは、発作性意識障害または消失、異常運動現象、精神または感覚障害、あるいは自律神経系の摂動をもたらす、再発性の非挑発性発作によって特徴付けられる疾患である。これは、てんかん発生として知られている状態である、脳内のニューロンの異常発火によって引き起こされる。これらの異常発火または放電は、小神経集団(これらは、焦点てんかんとして定義される症状である、てんかん原性焦点として知られている)または脳のはるかに広い領域(この症状は全般てんかんとして定義される)で開始し得る。多くの場合、本格的な発作に先行する、ニューロンの異常発火の期間があり得る。この期間は、発作前状態として知られており、これは、発作前事象として知られている、異常発火の1つまたはそれを上回る事象を含むことができる。
原因が何であれ、疾患の人間または財務への影響は有意である。米国でのてんかんの有病率は、現在、約300万で、世界中で約5千万であり、米国だけで毎年200,000件の新しい症例が診断されている。米国人口の10パーセントが、生涯で発作を経験するであろう。てんかん発作の障害性質により、疾患は、患者が、車の運転または機械の操作を含む、いくつかの日常的活動を行うことを妨げ得る。多くの状態が、てんかんと診断された人々に運転制限を課す。患者の部分母集団では、疾患の重症度があまりに極度であるため、本質的に無能力状態である。疾患の経済的費用は、直接および間接的費用において1年に125億ドルであると推定される。
てんかんの治療のために、いくつかの利用可能な薬物療法があるが、これらの治療は、主に、薬剤が脳に到達するために全身的に与えられなければならない高用量の薬剤により、過形成、不明瞭な発話、および記憶喪失を含む、いくつかの副作用を有する。それらはまた、過剰に低い用量に対する発作または過剰に高い用量に対する副作用の発生を回避するように、治療投与量の精密な制御も必要とする。したがって、薬物療法を使用する、てんかん等の神経学的症状の治療のための改良型方法の必要性がある。
多くの医学的治療における現在の動向は、他の組織への毒性を回避するよう、特定の標的部位への薬剤の送達、より正確には、その部位に送達される薬剤のタイミングおよび量を制御することも必要とする。多くの場合、これは、埋込型薬剤ポンプを必要とし得る。しかしながら、それらのサイズおよび所要電力により、現在の利用可能なポンプは、特に、薬剤の非常に精密に制御された用量が必要とされ得る、(例えば、種々の神経学的症状の治療のための)脳への薬物の送達のための全ての医学的用途に役立つわけではない。また、現在のデバイスは、限定された貯留部サイズおよび/または薬剤の限定された保存期間により、薬剤の頻繁な補充を必要とし得る。したがって、種々の神経学的症状の生体内薬剤送達のための改良型の埋込型薬剤送達デバイスおよび関連方法の必要性がある。
本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
患者の脳内の脳室への薬物の送達のための装置であって、
近位端、遠位端、および送達部材を通した固形薬物要素の前進のための管腔を有する、可撓性送達部材であって、前記薬物要素は、少なくとも1つの薬剤を含み、前記送達部材は、前記脳の外側の部位から前記脳の選択された脳室の中へ前進させられるように構成される、可撓性送達部材と、
前記送達部材の前記遠位端に連結される、拡散チャンバであって、壁と、前記薬物要素を受容するための内部容積と、脳脊髄液(CSF)が前記チャンバに進入し、そこから退出することを可能にする、前記壁の中に位置付けられる少なくとも1つの拡散区分とを有する、拡散チャンバと、
を備え、
前記チャンバは、i)前記送達部材から受容される薬物要素を保持し、ii)前記内部容積内で流体に前記薬物要素を溶解させて薬液を形成し、iii)前記薬液から、前記少なくとも1つの拡散区分を通して、前記脳の前記選択された脳室内のCSFへ薬剤を拡散するように構成され、
前記拡散チャンバおよび前記送達部材は、前記脳の中への前記装置の前進中に、前記装置が前記選択された脳室の形状に適合するように、十分な可撓性を有する、装置。
(項目2)
前記拡散チャンバおよび前記送達部材は、前記脳の中への前記装置の前進中に、前記装置が、前記脳への有意な生理学的効果を引き起こすために十分に前記脳の脳室壁を変形させないように、十分な可撓性を有する、項目1に記載の装置。
(項目3)
前記拡散チャンバは、前記脳室壁を約3mm以下変形させる、項目2に記載の装置。
(項目4)
前記拡散チャンバは、約20mmHG以下の圧力を前記脳室壁に印加する、項目2に記載の装置。
(項目5)
前記生理学的効果は、CSF産生の減少である、項目2に記載の装置。
(項目6)
前記生理学的効果は、神経学的効果、意識消失、疼痛またはしびれ、あるいは心拍数の変化のうちの少なくとも1つを含む、項目2に記載の装置。
(項目7)
前記薬物要素は、ペレット形状を有する、項目1に記載の装置。
(項目8)
前記薬物要素は、てんかんの治療のための薬剤を含む、項目1に記載の装置。
(項目9)
前記薬剤は、フロセミドを含む、項目8に記載の装置。
(項目10)
前記拡散チャンバは、前記チャンバの近位部分に位置付けられる隔膜弁であって、前記拡散チャンバの中への前記薬物要素の前進を可能にし、次いで、閉鎖して前記拡散チャンバと前記可撓性部材との間に流体シールを提供するように構成される、隔膜弁を含む、項目1に記載の装置。
(項目11)
前記少なくとも1つの拡散区分は、前記拡散チャンバの前記壁の円周の周囲に位置付けられる、項目1に記載の装置。
(項目12)
前記少なくとも1つの拡散区分は、少なくとも2つの拡散区分を備える、項目1に記載の装置。
(項目13)
前記少なくとも1つの拡散区分は、少なくとも4つの拡散区分を備える、項目12に記載の装置。
(項目14)
前記少なくとも4つの拡散区分は、前記拡散チャンバの縦軸に対して約90度だけオフセットされる、項目13に記載の装置。
(項目15)
前記少なくとも1つの拡散区分は、透過性膜を備える、項目1に記載の装置。
(項目16)
前記膜は、ポリイミドを含む、項目15に記載の装置。
(項目17)
前記拡散チャンバは、前記拡散チャンバ内で圧力を解放するための弁を含む、項目15に記載の装置。
(項目18)
前記弁は、前記拡散チャンバの前記壁にスリットを備える、項目17に記載の装置。
(項目19)
前記拡散区分は、前記拡散チャンバの中および外へのCSFの拡散のための複数の開口部を有する、前記拡散チャンバの壁の区分を備える、項目1に記載の装置。
(項目20)
前記開口部は、スリットを備える、項目19に記載の装置。
(項目21)
前記スリットは、約0.25mm〜約5mmの範囲内の長さを有する、項目20に記載の装置。
(項目22)
前記複数の開口部は、32個の開口部を備える、項目19に記載の装置。
(項目23)
前記開口部は、約0.1mm〜約0.5mmの範囲内の直径を有する、項目19に記載の装置。
(項目24)
前記拡散チャンバは、シリコーンを含む、項目1に記載の装置。
(項目25)
前記拡散チャンバは、前記脳の前記脳室の中で前進させられるときに、最大で約30°屈曲するように十分可撓性である、項目1に記載の装置。
(項目26)
前記拡散チャンバは、前記脳の前記脳室の中で前進させられるときに、前記拡散チャンバが屈曲および撓曲することを可能にする、頸部区分によって、前記送達部材に接続される、項目1に記載の装置。
(項目27)
前記拡散チャンバ壁は、前記拡散区分が前記脳室壁に接触するときに、前記拡散区分からの薬剤の拡散を維持するために構成される、複数のチャネルを有する、項目1に記載の装置。
(項目28)
前記チャネルは、脳組織の中へ送達される送達カテーテルの近位方向への前記チャネルを通した前記薬剤の輸送を可能にするよう、前記送達部材の長さに沿って継続する、項目27に記載の装置。
(項目29)
前記チャネルは、薬液が前記脳の表面に送達されることを可能にするよう、十分な長さを有する、項目28に記載の装置。
(項目30)
前記チャネルは、前記拡散チャンバの前記壁内の回旋に対応する、項目27に記載の装置。
(項目31)
前記チャネルは、前記拡散チャンバの前記壁内のスロットに対応する、項目27に記載の装置。
(項目32)
前記複数のチャネルは、少なくとも8つのチャネルを備える、項目27に記載の装置。(項目33)
患者の脳の脳室への薬物の送達のためのシステムであって、
項目1に記載の装置と、
前記送達部材の近位端に動作可能に連結される、薬剤貯蔵デバイスであって、複数の固形薬物要素を貯蔵するように構成される、貯蔵デバイスと、
を備える、システム。
(項目34)
前記送達部材管腔を通して前記薬物要素を前進させるように構成される、前進手段をさらに備える、項目33に記載のシステム。
(項目35)
前記前進手段は、前進部材および駆動源のうちの少なくとも1つを備える、項目34に記載のシステム。
(項目36)
前記脳の前記脳室への薬物の送達を制御するためのコントローラをさらに備える、項目34に記載のシステム。
(項目37)
それを必要としている患者の脳への薬物の頭蓋内送達のための方法であって、
前記患者の前記脳の脳室内に拡散チャンバを位置付けるステップであって、前記拡散チャンバは、前記患者への有意な効果を伴わずに、脳室の形状に適合し、前記拡散チャンバは、少なくとも1つの薬剤を含む、固形薬物要素を受容するように構成される、ステップと、
固形薬物要素を前記拡散チャンバへ前進させるステップと、
前記チャンバ内で脳脊髄液(CSF)内に前記固形薬物要素を溶解させるステップと、
前記拡散チャンバから前記脳室内のCSFへ前記薬剤を拡散するステップと、
を含む、方法。
(項目38)
前記患者の体内に埋め込まれた貯蔵デバイスの中に複数の固形薬物要素を貯蔵するステップをさらに含み、
前記拡散チャンバの中へ前進させられる前記薬物要素は、前記貯蔵デバイスから前進させられる、項目37に記載の方法。
(項目39)
前記拡散チャンバは、前記脳室壁を約3mm以下変形させる、項目35に記載の方法。
(項目40)
前記拡散チャンバは、約20mmHG以下の圧力を前記脳室壁に印加する、項目35に記載の方法。
(項目41)
前記生理学的効果は、CSF産生の減少である、項目35に記載の方法。
(項目42)
前記生理学的効果は、神経学的効果、意識消失、疼痛またはしびれ、あるいは心拍数の変化である、項目35に記載の方法。
(項目43)
前記薬物要素は、ペレット形状を有する、項目35に記載の方法。
(項目44)
前記薬物要素は、てんかんの治療のための薬剤を含む、項目35に記載の方法。
(項目45)
前記薬剤は、フロセミドを含む、項目44に記載の方法。
(項目46)
患者の脳内の脳室への薬物の送達のための装置であって、
近位端、遠位端、およびそれを通した少なくとも1つの薬剤を含む固形薬物要素の前進のための管腔を有する、可撓性送達部材であって、前記脳の外側の部位から前記脳の選択された脳室の中へ前進させられるように構成される、送達部材と、
前記送達部材の前記遠位端に連結される、拡散チャンバであって、壁と、その中で前記薬物要素を受容して保持するための内部容積とを有する、拡散チャンバと、
を備え、
前記拡散チャンバの前記壁は、脳脊髄液(CSF)が前記内部容積の中へ進入し、前記薬物要素の少なくとも一部分を溶解させ、前記少なくとも1つの薬剤がその中で溶解させられた前記内部容積から退出することを可能にするための手段を備え、
前記送達部材および前記拡散チャンバは、前記脳の中への前記装置の前進中に、前記装置が前記選択された脳室の形状に適合するように、十分な可撓性を有する、装置。
(項目47)
前記送達部材および前記拡散チャンバは、前記脳の中への前記装置の前進中に、前記装置が、前記脳への有意な生理学的効果を引き起こすために十分に前記脳の脳室壁を変形させないように、十分な可撓性を有する、項目46に記載の装置。
(項目48)
前記拡散チャンバは、前記脳室壁を約3mm以下変形させる、項目47に記載の装置。
(項目49)
前記拡散チャンバは、約20mmHG以下の圧力を前記脳室壁に印加する、項目47に記載の装置。
(項目50)
前記生理学的効果は、CSF産生の減少である、項目47に記載の装置。
(項目51)
前記生理学的効果は、神経学的効果、意識消失、疼痛またはしびれ、あるいは心拍数の変化のうちの1つまたはそれを上回るものを含む、項目46に記載の装置。
(項目52)
前記薬物要素は、ペレット形状を有する、項目46に記載の装置。
(項目53)
前記薬物要素は、てんかんの治療のための薬剤を含む、項目46に記載の装置。
(項目54)
前記薬物要素は、フロセミドを含む、項目53に記載の装置。
(項目55)
前記拡散チャンバは、前記チャンバの近位部分に位置付けられる隔膜弁を含み、前記隔膜弁は、前記拡散チャンバの中への前記薬物要素の前進を可能にし、次いで、閉鎖して前記拡散チャンバと前記可撓性部材との間に流体シールを提供するように構成される、項目46に記載の装置。
(項目56)
脳脊髄液(CSF)が前記内部容積の中へ進入し、前記薬物要素の少なくとも一部分を溶解させ、前記少なくとも1つの薬剤がその中で溶解させられた前記内部容積から退出することを可能にするための手段は、少なくとも1つの拡散区分を備える、項目46に記載の装置。
(項目57)
前記少なくとも1つの拡散区分は、前記拡散チャンバの前記壁の円周の周囲に位置付けられる、項目56に記載の装置。
(項目58)
前記少なくとも1つの拡散区分は、少なくとも2つの拡散区分を備える、項目56に記載の装置。
(項目59)
前記少なくとも1つの拡散区分は、少なくとも4つの拡散区分を備える、項目58に記載の装置。
(項目60)
前記少なくとも4つの拡散区分は、前記拡散チャンバの縦軸に対して約90度だけオフセットされる、項目59に記載の装置。
(項目61)
前記少なくとも1つの拡散区分は、透過性膜を備える、項目56に記載の装置。
(項目62)
前記膜は、ポリイミドを含む、項目61に記載の装置。
(項目63)
前記拡散チャンバは、前記拡散チャンバ内で圧力を解放するための弁を含む、項目46に記載の装置。
(項目64)
前記弁は、前記拡散チャンバの前記壁にスリットを備える、項目64に記載の装置。
(項目65)
前記少なくとも1つの拡散区分は、前記拡散チャンバの中および外へのCSFの拡散のための複数の開口部を有する、前記拡散チャンバの壁の区分を備える、項目56に記載の装置。
(項目66)
前記開口部は、スリットを備える、項目65に記載の装置。
(項目67)
前記スリットは、約0.25mm〜約5mmの範囲内の長さを有する、項目66に記載の装置。
(項目68)
前記複数の開口部は、32個の開口部を備える、項目65に記載の装置。
(項目69)
前記開口部は、約0.1mm〜約0.5mmの範囲内の直径を有する、項目65に記載の装置。
(項目70)
前記拡散チャンバは、シリコーンを含む、項目46に記載の装置。
(項目71)
前記拡散チャンバは、前記脳の前記脳室の中で前進させられるときに、最大で約30°屈曲するように十分可撓性である、項目46に記載の装置。
(項目72)
前記拡散チャンバは、前記脳の前記脳室の中で前進させられるときに、前記拡散チャンバが屈曲および撓曲することを可能にする、頸部区分によって、前記送達部材に接続される、項目46に記載の装置。
(項目73)
前記拡散チャンバ壁は、前記拡散区分が前記脳室壁に接触するときに、前記拡散区分からの薬剤の拡散を維持するために構成される、複数のチャネルを有する、項目46に記載の装置。
(項目74)
前記チャネルは、脳組織の中へ送達される送達カテーテルの近位方向への前記チャネルを通した前記薬剤の輸送を可能にするよう、前記送達部材の長さに沿って継続する、項目73に記載の装置。
(項目75)
前記チャネルを通した前記薬剤の前記輸送は、拡散または毛管作用によるものである、項目74に記載の装置。
(項目76)
前記チャネルは、脳組織の中へ送達される前記送達カテーテルの近位方向への前記チャネルを通した薬液の流動を可能にするよう、前記送達部材の長さに沿って継続する、項目73に記載の装置。
(項目77)
前記チャネルは、薬液が前記脳の表面に送達されることを可能にするよう、十分な長さを有する、項目73に記載の装置。
(項目78)
前記チャネルは、前記拡散チャンバの前記壁内の回旋に対応する、項目73に記載の装置。
(項目79)
前記チャネルは、前記拡散チャンバの前記壁内のスロットに対応する、項目73に記載の装置。
(項目80)
前記複数のチャネルは、少なくとも8つのチャネルを備える、項目73に記載の装置。(項目81)
前記複数のチャネルのうちの少なくとも1つは、前記チャネルを通した薬液の流動を増進するように処理される、項目73に記載の装置。
本明細書で説明される実施形態は、てんかん、ならびに偏頭痛および鬱病等の他の神経学的症状を治療するためのシステム、装置、および方法を提供する。多くの実施形態は、薬物を脳に送達することによって、てんかんおよび他の神経学的症状を治療するための装置および方法を提供する。具体的実施形態は、固形薬物を脳の脳室または他の領域に送達することによって、てんかんおよび他の神経学的症状を治療するための装置および方法を提供する。特定の実施形態は、固形薬物を脳の脳室に送達することによって、てんかんおよび他の神経学的症状を治療するための装置および方法を提供し、薬物は、薬物が脳の脳脊髄液に溶解することを可能にするよう、拡散チャンバに含有される。1つまたはそれを上回る実施形態では、装置の部分(例えば、遠位部分)は、脳の脳室の中へ前進させられたときに、それらの形状に適合するように十分な可撓性を有する。また、そのような部分は、望ましくは、CSF産生の減少、意識消失等の有意な生理学的効果を引き起こすために十分な脳室の表面の変形を引き起こさないよう、十分な可撓性を有してもよい。
(項目1)
患者の脳内の脳室への薬物の送達のための装置であって、
近位端、遠位端、および送達部材を通した固形薬物要素の前進のための管腔を有する、可撓性送達部材であって、前記薬物要素は、少なくとも1つの薬剤を含み、前記送達部材は、前記脳の外側の部位から前記脳の選択された脳室の中へ前進させられるように構成される、可撓性送達部材と、
前記送達部材の前記遠位端に連結される、拡散チャンバであって、壁と、前記薬物要素を受容するための内部容積と、脳脊髄液(CSF)が前記チャンバに進入し、そこから退出することを可能にする、前記壁の中に位置付けられる少なくとも1つの拡散区分とを有する、拡散チャンバと、
を備え、
前記チャンバは、i)前記送達部材から受容される薬物要素を保持し、ii)前記内部容積内で流体に前記薬物要素を溶解させて薬液を形成し、iii)前記薬液から、前記少なくとも1つの拡散区分を通して、前記脳の前記選択された脳室内のCSFへ薬剤を拡散するように構成され、
前記拡散チャンバおよび前記送達部材は、前記脳の中への前記装置の前進中に、前記装置が前記選択された脳室の形状に適合するように、十分な可撓性を有する、装置。
(項目2)
前記拡散チャンバおよび前記送達部材は、前記脳の中への前記装置の前進中に、前記装置が、前記脳への有意な生理学的効果を引き起こすために十分に前記脳の脳室壁を変形させないように、十分な可撓性を有する、項目1に記載の装置。
(項目3)
前記拡散チャンバは、前記脳室壁を約3mm以下変形させる、項目2に記載の装置。
(項目4)
前記拡散チャンバは、約20mmHG以下の圧力を前記脳室壁に印加する、項目2に記載の装置。
(項目5)
前記生理学的効果は、CSF産生の減少である、項目2に記載の装置。
(項目6)
前記生理学的効果は、神経学的効果、意識消失、疼痛またはしびれ、あるいは心拍数の変化のうちの少なくとも1つを含む、項目2に記載の装置。
(項目7)
前記薬物要素は、ペレット形状を有する、項目1に記載の装置。
(項目8)
前記薬物要素は、てんかんの治療のための薬剤を含む、項目1に記載の装置。
(項目9)
前記薬剤は、フロセミドを含む、項目8に記載の装置。
(項目10)
前記拡散チャンバは、前記チャンバの近位部分に位置付けられる隔膜弁であって、前記拡散チャンバの中への前記薬物要素の前進を可能にし、次いで、閉鎖して前記拡散チャンバと前記可撓性部材との間に流体シールを提供するように構成される、隔膜弁を含む、項目1に記載の装置。
(項目11)
前記少なくとも1つの拡散区分は、前記拡散チャンバの前記壁の円周の周囲に位置付けられる、項目1に記載の装置。
(項目12)
前記少なくとも1つの拡散区分は、少なくとも2つの拡散区分を備える、項目1に記載の装置。
(項目13)
前記少なくとも1つの拡散区分は、少なくとも4つの拡散区分を備える、項目12に記載の装置。
(項目14)
前記少なくとも4つの拡散区分は、前記拡散チャンバの縦軸に対して約90度だけオフセットされる、項目13に記載の装置。
(項目15)
前記少なくとも1つの拡散区分は、透過性膜を備える、項目1に記載の装置。
(項目16)
前記膜は、ポリイミドを含む、項目15に記載の装置。
(項目17)
前記拡散チャンバは、前記拡散チャンバ内で圧力を解放するための弁を含む、項目15に記載の装置。
(項目18)
前記弁は、前記拡散チャンバの前記壁にスリットを備える、項目17に記載の装置。
(項目19)
前記拡散区分は、前記拡散チャンバの中および外へのCSFの拡散のための複数の開口部を有する、前記拡散チャンバの壁の区分を備える、項目1に記載の装置。
(項目20)
前記開口部は、スリットを備える、項目19に記載の装置。
(項目21)
前記スリットは、約0.25mm〜約5mmの範囲内の長さを有する、項目20に記載の装置。
(項目22)
前記複数の開口部は、32個の開口部を備える、項目19に記載の装置。
(項目23)
前記開口部は、約0.1mm〜約0.5mmの範囲内の直径を有する、項目19に記載の装置。
(項目24)
前記拡散チャンバは、シリコーンを含む、項目1に記載の装置。
(項目25)
前記拡散チャンバは、前記脳の前記脳室の中で前進させられるときに、最大で約30°屈曲するように十分可撓性である、項目1に記載の装置。
(項目26)
前記拡散チャンバは、前記脳の前記脳室の中で前進させられるときに、前記拡散チャンバが屈曲および撓曲することを可能にする、頸部区分によって、前記送達部材に接続される、項目1に記載の装置。
(項目27)
前記拡散チャンバ壁は、前記拡散区分が前記脳室壁に接触するときに、前記拡散区分からの薬剤の拡散を維持するために構成される、複数のチャネルを有する、項目1に記載の装置。
(項目28)
前記チャネルは、脳組織の中へ送達される送達カテーテルの近位方向への前記チャネルを通した前記薬剤の輸送を可能にするよう、前記送達部材の長さに沿って継続する、項目27に記載の装置。
(項目29)
前記チャネルは、薬液が前記脳の表面に送達されることを可能にするよう、十分な長さを有する、項目28に記載の装置。
(項目30)
前記チャネルは、前記拡散チャンバの前記壁内の回旋に対応する、項目27に記載の装置。
(項目31)
前記チャネルは、前記拡散チャンバの前記壁内のスロットに対応する、項目27に記載の装置。
(項目32)
前記複数のチャネルは、少なくとも8つのチャネルを備える、項目27に記載の装置。(項目33)
患者の脳の脳室への薬物の送達のためのシステムであって、
項目1に記載の装置と、
前記送達部材の近位端に動作可能に連結される、薬剤貯蔵デバイスであって、複数の固形薬物要素を貯蔵するように構成される、貯蔵デバイスと、
を備える、システム。
(項目34)
前記送達部材管腔を通して前記薬物要素を前進させるように構成される、前進手段をさらに備える、項目33に記載のシステム。
(項目35)
前記前進手段は、前進部材および駆動源のうちの少なくとも1つを備える、項目34に記載のシステム。
(項目36)
前記脳の前記脳室への薬物の送達を制御するためのコントローラをさらに備える、項目34に記載のシステム。
(項目37)
それを必要としている患者の脳への薬物の頭蓋内送達のための方法であって、
前記患者の前記脳の脳室内に拡散チャンバを位置付けるステップであって、前記拡散チャンバは、前記患者への有意な効果を伴わずに、脳室の形状に適合し、前記拡散チャンバは、少なくとも1つの薬剤を含む、固形薬物要素を受容するように構成される、ステップと、
固形薬物要素を前記拡散チャンバへ前進させるステップと、
前記チャンバ内で脳脊髄液(CSF)内に前記固形薬物要素を溶解させるステップと、
前記拡散チャンバから前記脳室内のCSFへ前記薬剤を拡散するステップと、
を含む、方法。
(項目38)
前記患者の体内に埋め込まれた貯蔵デバイスの中に複数の固形薬物要素を貯蔵するステップをさらに含み、
前記拡散チャンバの中へ前進させられる前記薬物要素は、前記貯蔵デバイスから前進させられる、項目37に記載の方法。
(項目39)
前記拡散チャンバは、前記脳室壁を約3mm以下変形させる、項目35に記載の方法。
(項目40)
前記拡散チャンバは、約20mmHG以下の圧力を前記脳室壁に印加する、項目35に記載の方法。
(項目41)
前記生理学的効果は、CSF産生の減少である、項目35に記載の方法。
(項目42)
前記生理学的効果は、神経学的効果、意識消失、疼痛またはしびれ、あるいは心拍数の変化である、項目35に記載の方法。
(項目43)
前記薬物要素は、ペレット形状を有する、項目35に記載の方法。
(項目44)
前記薬物要素は、てんかんの治療のための薬剤を含む、項目35に記載の方法。
(項目45)
前記薬剤は、フロセミドを含む、項目44に記載の方法。
(項目46)
患者の脳内の脳室への薬物の送達のための装置であって、
近位端、遠位端、およびそれを通した少なくとも1つの薬剤を含む固形薬物要素の前進のための管腔を有する、可撓性送達部材であって、前記脳の外側の部位から前記脳の選択された脳室の中へ前進させられるように構成される、送達部材と、
前記送達部材の前記遠位端に連結される、拡散チャンバであって、壁と、その中で前記薬物要素を受容して保持するための内部容積とを有する、拡散チャンバと、
を備え、
前記拡散チャンバの前記壁は、脳脊髄液(CSF)が前記内部容積の中へ進入し、前記薬物要素の少なくとも一部分を溶解させ、前記少なくとも1つの薬剤がその中で溶解させられた前記内部容積から退出することを可能にするための手段を備え、
前記送達部材および前記拡散チャンバは、前記脳の中への前記装置の前進中に、前記装置が前記選択された脳室の形状に適合するように、十分な可撓性を有する、装置。
(項目47)
前記送達部材および前記拡散チャンバは、前記脳の中への前記装置の前進中に、前記装置が、前記脳への有意な生理学的効果を引き起こすために十分に前記脳の脳室壁を変形させないように、十分な可撓性を有する、項目46に記載の装置。
(項目48)
前記拡散チャンバは、前記脳室壁を約3mm以下変形させる、項目47に記載の装置。
(項目49)
前記拡散チャンバは、約20mmHG以下の圧力を前記脳室壁に印加する、項目47に記載の装置。
(項目50)
前記生理学的効果は、CSF産生の減少である、項目47に記載の装置。
(項目51)
前記生理学的効果は、神経学的効果、意識消失、疼痛またはしびれ、あるいは心拍数の変化のうちの1つまたはそれを上回るものを含む、項目46に記載の装置。
(項目52)
前記薬物要素は、ペレット形状を有する、項目46に記載の装置。
(項目53)
前記薬物要素は、てんかんの治療のための薬剤を含む、項目46に記載の装置。
(項目54)
前記薬物要素は、フロセミドを含む、項目53に記載の装置。
(項目55)
前記拡散チャンバは、前記チャンバの近位部分に位置付けられる隔膜弁を含み、前記隔膜弁は、前記拡散チャンバの中への前記薬物要素の前進を可能にし、次いで、閉鎖して前記拡散チャンバと前記可撓性部材との間に流体シールを提供するように構成される、項目46に記載の装置。
(項目56)
脳脊髄液(CSF)が前記内部容積の中へ進入し、前記薬物要素の少なくとも一部分を溶解させ、前記少なくとも1つの薬剤がその中で溶解させられた前記内部容積から退出することを可能にするための手段は、少なくとも1つの拡散区分を備える、項目46に記載の装置。
(項目57)
前記少なくとも1つの拡散区分は、前記拡散チャンバの前記壁の円周の周囲に位置付けられる、項目56に記載の装置。
(項目58)
前記少なくとも1つの拡散区分は、少なくとも2つの拡散区分を備える、項目56に記載の装置。
(項目59)
前記少なくとも1つの拡散区分は、少なくとも4つの拡散区分を備える、項目58に記載の装置。
(項目60)
前記少なくとも4つの拡散区分は、前記拡散チャンバの縦軸に対して約90度だけオフセットされる、項目59に記載の装置。
(項目61)
前記少なくとも1つの拡散区分は、透過性膜を備える、項目56に記載の装置。
(項目62)
前記膜は、ポリイミドを含む、項目61に記載の装置。
(項目63)
前記拡散チャンバは、前記拡散チャンバ内で圧力を解放するための弁を含む、項目46に記載の装置。
(項目64)
前記弁は、前記拡散チャンバの前記壁にスリットを備える、項目64に記載の装置。
(項目65)
前記少なくとも1つの拡散区分は、前記拡散チャンバの中および外へのCSFの拡散のための複数の開口部を有する、前記拡散チャンバの壁の区分を備える、項目56に記載の装置。
(項目66)
前記開口部は、スリットを備える、項目65に記載の装置。
(項目67)
前記スリットは、約0.25mm〜約5mmの範囲内の長さを有する、項目66に記載の装置。
(項目68)
前記複数の開口部は、32個の開口部を備える、項目65に記載の装置。
(項目69)
前記開口部は、約0.1mm〜約0.5mmの範囲内の直径を有する、項目65に記載の装置。
(項目70)
前記拡散チャンバは、シリコーンを含む、項目46に記載の装置。
(項目71)
前記拡散チャンバは、前記脳の前記脳室の中で前進させられるときに、最大で約30°屈曲するように十分可撓性である、項目46に記載の装置。
(項目72)
前記拡散チャンバは、前記脳の前記脳室の中で前進させられるときに、前記拡散チャンバが屈曲および撓曲することを可能にする、頸部区分によって、前記送達部材に接続される、項目46に記載の装置。
(項目73)
前記拡散チャンバ壁は、前記拡散区分が前記脳室壁に接触するときに、前記拡散区分からの薬剤の拡散を維持するために構成される、複数のチャネルを有する、項目46に記載の装置。
(項目74)
前記チャネルは、脳組織の中へ送達される送達カテーテルの近位方向への前記チャネルを通した前記薬剤の輸送を可能にするよう、前記送達部材の長さに沿って継続する、項目73に記載の装置。
(項目75)
前記チャネルを通した前記薬剤の前記輸送は、拡散または毛管作用によるものである、項目74に記載の装置。
(項目76)
前記チャネルは、脳組織の中へ送達される前記送達カテーテルの近位方向への前記チャネルを通した薬液の流動を可能にするよう、前記送達部材の長さに沿って継続する、項目73に記載の装置。
(項目77)
前記チャネルは、薬液が前記脳の表面に送達されることを可能にするよう、十分な長さを有する、項目73に記載の装置。
(項目78)
前記チャネルは、前記拡散チャンバの前記壁内の回旋に対応する、項目73に記載の装置。
(項目79)
前記チャネルは、前記拡散チャンバの前記壁内のスロットに対応する、項目73に記載の装置。
(項目80)
前記複数のチャネルは、少なくとも8つのチャネルを備える、項目73に記載の装置。(項目81)
前記複数のチャネルのうちの少なくとも1つは、前記チャネルを通した薬液の流動を増進するように処理される、項目73に記載の装置。
本明細書で説明される実施形態は、てんかん、ならびに偏頭痛および鬱病等の他の神経学的症状を治療するためのシステム、装置、および方法を提供する。多くの実施形態は、薬物を脳に送達することによって、てんかんおよび他の神経学的症状を治療するための装置および方法を提供する。具体的実施形態は、固形薬物を脳の脳室または他の領域に送達することによって、てんかんおよび他の神経学的症状を治療するための装置および方法を提供する。特定の実施形態は、固形薬物を脳の脳室に送達することによって、てんかんおよび他の神経学的症状を治療するための装置および方法を提供し、薬物は、薬物が脳の脳脊髄液に溶解することを可能にするよう、拡散チャンバに含有される。1つまたはそれを上回る実施形態では、装置の部分(例えば、遠位部分)は、脳の脳室の中へ前進させられたときに、それらの形状に適合するように十分な可撓性を有する。また、そのような部分は、望ましくは、CSF産生の減少、意識消失等の有意な生理学的効果を引き起こすために十分な脳室の表面の変形を引き起こさないよう、十分な可撓性を有してもよい。
一実施形態は、可撓性送達部材と、可撓性送達部材の遠位端に連結される拡散チャンバとを備える、患者の脳内の脳室または他の領域への薬物の送達のための装置を提供する。送達部材の近位端は、複数の固形薬物要素を貯蔵するための薬剤貯蔵デバイスに連結されてもよい。送達部材は、送達部材を通した1つまたはそれを上回る薬物要素の前進のための管腔を含んでもよい。送達部材は、カテーテルまたは当技術分野で公知である他の可撓性管(例えば、ハイポチューブ)を備えてもよく、議論を容易にするために、ここではカテーテルと称するが、他の形態の可撓性管も等しく適用可能である。カテーテルは、脳の外側の部位から脳の選択された脳室の中へ前進させられるように構成されてもよい。典型的には、これは、穿頭孔アダプタを装着され得る穿頭孔等の頭蓋内の開口部を通して脳に導入されるように構成される。カテーテルは、例えば、シリコーン、ポリウレタン、PTFF等を含む、当技術分野で公知である任意の数の生体適合性ポリマーを含んでもよい。いくつかの実施形態では、カテーテル管腔はまた、カテーテルが脳室の形状に適合するとき等のカテーテルが屈曲または変形位置に入れられるときに、管腔の開存性を維持するように、コイル状ワイヤの内側裏地を含んでもよい。使用中に、ワイヤ裏地は、カテーテルが変形または屈曲させられるときでさえも、薬剤ペレットまたは他の薬物要素が拡散チャンバに送達されることを可能にすることができる。
種々の実施形態では、カテーテルの遠位端および/または拡散チャンバの近位部分は、内側管腔の中への流体浸入を防止するための弾性自己閉鎖式隔膜を含んでもよい。隔膜は、隔膜を通した薬剤ペレットの通過を可能にするよう、薬剤ペレットがスリットに対して前進させられたときに開放し、次いで、カテーテル管腔の中への流体流入に対して閉鎖するように構成される、スリットを含む。
拡散チャンバは、典型的には、チャンバの近位端において送達部材の遠位端に連結されるであろう。1つまたはそれを上回る実施形態では、拡散チャンバとカテーテルと(例えば、カテーテルの遠位端と拡散チャンバの近位端と)の間の接合部は、拡散チャンバが屈曲および撓曲すること、または脳内の脳室あるいは他の構造の形状に別様に変形することを可能にし、ならびに本明細書で説明される他の可撓性を提供するように、頸部を有してもよい。チャンバの近位端はまた、薬物要素を受容し、カテーテルの中へ近位にCSFまたは他の流体の流動を防止するために、上記で説明される隔膜弁を含んでもよい。チャンバは、シリコーン、ポリウレタン、およびPTFE、ならびにそれらの共重合体を含む、当技術分野で公知である任意の数の生体適合性ポリマーから加工されてもよい。
拡散チャンバは、壁と、薬物要素を受容するための内部容積と、脳脊髄液(CSF)がチャンバに進入し、そこから退出することを可能にする、壁の中に位置付けられる少なくとも1つの拡散区分とを有することができる。種々の多孔質材料の使用またはポンプの使用等の、CSFが拡散チャンバに進入し、そこから退出することを可能にするための他の手段も考慮される。さらに、拡散チャンバは、i)送達部材から受容される薬物要素を保持し、ii)内部容積内で流体(例えば、CSF)に薬物要素を溶解させて薬液を形成し、iii)薬液から、少なくとも1つの拡散区分を通して、脳の選択された脳室内のCSFへ薬剤を拡散するように構成することができる。
拡散区分は、拡散チャンバの周囲に種々のパターンで配列され得る、開口またはスリットのうちの1つまたはそれを上回るものを備えてもよい。例えば、1つまたはそれを上回る実施形態では、チャンバは、チャンバの中心軸に対して相互から約180度オフセットされる開口またはスリット(例えば、8〜16個ずつ)の2つのグループ、または相互から約90度オフセットされる4つのグループを有することができる。開口は、約0.1mm〜0.5mmの範囲内の直径を有する、円形状の開口部を備えることができる。スリットは、その範囲内の幅と、約0.25mm〜5mmの範囲内の長さとを有してもよい。開口部のサイズおよび分布は、CSFが選択された速度でチャンバの中および外へ浸透/拡散することを可能にし、順に、薬剤ペレットの選択された崩壊速度および/または拡散チャンバからの薬剤の拡散速度を達成するように、選択することができる。
他の実施形態では、拡散区分はまた、チャンバの外へ、選択された薬剤、例えば、フロセミドの通過を可能にする、透過性または半透過性膜、例えば、ポリイミドを備えてもよい。ポリウレタンベースの膜等の他の膜材料も考慮される。膜ベースの拡散区分を有する、1つまたはそれを上回る実施形態では、拡散チャンバはまた、(拡散を妨げ得る)拡散チャンバ中の任意の圧力蓄積が放出されることを可能にする、放出弁(本明細書では排出弁とも称される)を含んでもよい。1つまたはそれを上回る実施形態では、放出または排出弁は、選択圧力で開放し、次いで、再度閉鎖するように構成される、拡散チャンバ壁内のスリットに対応してもよい。
さらに他の実施形態では、1つまたは複数の拡散区分は、スリット/開口の組み合わせと、透過性膜とを備えてもよい。1つの特定の実施形態では、スリットまたは開口は、透過性膜を覆って配置され、膜の外への薬剤の拡散を増加させるよう、CSFが膜にわたって流動することを可能にする。他の実施形態は、複数の拡散区分を含んでもよく、いくつかは、開口またはスリットと、他の膜とを備える。使用中に、そのような実施形態は、拡散チャンバの外への薬剤の様々な拡散速度を可能にする。
さらに他の実施形態では、拡散区分はまた、種々の多孔質材料を含んでもよい。そのような材料は、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはNYLON等の種々のポリマー繊維材料等の任意の数の多孔質生体材料を含むことができる。多孔質拡散区分の好ましい実施形態では、区分は、織成または編成のいずれかを行うことができる、DACRONメッシュ等のDACRONから加工されてもよい。多孔質材料のサイズおよび多孔性は、CSFが選択された速度でチャンバの中および外へ浸透/拡散することを可能にし、順に、薬剤ペレットの選択された崩壊速度および/または拡散チャンバからの薬剤の拡散速度を達成するように、選択することができる。1つまたはそれを上回る実施形態によると、多孔質区分は、CSFを吸い上げ、実質的に拡散区分の領域全体から一様に薬液を外に拡散するよう、一様な多孔性を有することができる。他の実施形態によると、拡散チャンバの拡散区分は、優先的にCSFを吸い上げ、拡散区分の特定の部分から薬液を染み出させるよう、様々な多孔性を有する多孔質材料から加工することができる。別の変形例では、拡散チャンバは、巻装金属ワイヤおよび/またはポリマー繊維のバスケット構造を備えることができ、巻装は、CSFが染み込み、薬液が染み出すための十分な空間を可能にするように構成される。
1つまたはそれを上回る実施形態によると、拡散チャンバの全体または一部分は、拡散区分が(例えば、拡散チャンバの外への薬剤の拡散を遮断し得る)脳室壁に接触するか、または別様にそれと近接近しているときに、その区分からの薬剤および/または薬液の拡散を維持するよう、拡散区分の中を含む拡散チャンバの壁の中にチャネルを含んでもよい。チャネルは、スロット、曲線状または正方形状のチャネルに対応してもよい。好ましい実施形態では、チャネルは、拡散チャンバの縦軸に対して配向されるが、半径方向の配向も有してもよく、他の配向および配向の組み合わせも考慮される。1つの特定の実施形態では、チャネルは、(好ましくは縦配向を有する)拡散チャンバの壁内の回旋に対応してもよい。回旋は、チャネルに対応する正弦波の谷間とともに、正弦波または類似形状を有してもよい。
いくつかの実施形態によると、チャネルは、薬剤の拡散および/またはチャネル中の近位への薬液の流動によって、薬液/薬剤を近位に輸送させ、運動皮質等の脳の表面領域を含む、脳のより表面的な領域に到達するよう、カテーテルの長さの全体または一部分に沿って近位に延在してもよい。チャネルは、カテーテルに沿って近位方向へ(例えば、毛管作用による)チャネルを通した流動を助長または増進するように、種々のコーティングで処理されてもよい。使用中に、そのようなチャネルは、薬剤を、脳の脳室内のCSFだけでなく、脳組織の他の選択された領域にも送達するための手段を提供することができる。この二重部位送達は、脳内の2つまたはそれを上回る部位に送達することが望ましくあり得る、てんかん等の1つまたはそれを上回る神経学的症状を治療するように、薬剤の集中的(例えば、脳室内のCSFへの)およびより局所的送達を生成するという利益を提供する。
薬物要素は、疾患または症状の治療のための少なくとも1つの薬剤、例えば、てんかん等の神経学的症状の治療のためのフロセミドを含む。典型的には、これは、本明細書では薬剤ペレットと称されるペレットを含むが、他の形状および構成も考慮される。薬剤ペレットは、拡散チャンバ中でCSF(脳脊髄液)または他の流体に溶解し、次いで、脳内のCSFの中へ拡散するように構成される。薬剤ペレットは、電気モータまたは他の前進手段によって薬剤貯蔵デバイスから前進させられる前進可能なスタイレットまたは前進部材を用いて、カテーテルまたは他の類似構造(例えば、ハイポチューブ)の内側管腔を通して輸送されてもよい。1つまたはそれを上回る実施形態によると、スタイレットは、例えば、スプールに巻装され、次いで、電気駆動型ピンチローラ等の駆動手段によって巻解される、金属ワイヤまたはリボンを備えてもよい。スタイレットは、典型的には、薬剤送達管腔を通して隔膜から薬剤ペレットを押し出すように定寸される、ボール先端を有するであろうが、ホットドッグ形状、または薬剤ペレットの直径に係合するように定寸された凹面を有する凹状先端等の他の形状も考慮される。また、スタイレット先端は、ペレットが前進させられていること、およびペレットが放出されたことを判定することができるよう、薬剤ペレットとの接触を感知するように構成されてもよい。これは、先端が薬剤ペレットと接触し、および接触を断つときに、静電容量の変化を感知するよう、薬剤ペレットに容量的に連結されるように先端および/またはスタイレットを構成することによって達成することができる。
1つまたはそれを上回る実施形態によると、カテーテル(または他の可撓性送達部材)および/または拡散チャンバは、脳の脳室の中への装置の前進中に、カテーテルおよび拡散チャンバの一方または両方が選択された脳室の形状に適合するように、十分に可撓性である。特定の実施形態では、これらの要素の一方または両方の可撓性は、脳室表面に対して前進させられたときに、拡散チャンバが最大で約30°またはそれを上回って変形することを可能にすることができる。そのような可撓性を達成するための種々の実施形態およびアプローチは、カテーテルおよび拡散チャンバを接合する頸部区分の使用、ならびに、例えば、シリコーンおよびポリウレタン、ならびにそれらの共重合体等のPEBAXおよび種々のエラストマーを含む、医療デバイス分野で公知である種々の可撓性ポリマーの使用を含むことができる。他の実施形態は、NITINOL等の当技術分野で公知である種々の超弾性金属を採用してもよい。
さらに、種々の実施形態では、可撓性は、カテーテルおよび拡散チャンバが、脳の脳室の生体構造を通して前進させられて選択された脳室に到達するために十分に変形するように、構成することができる。選択された脳室は、例えば、左右の脳室(それらの下および後角を含む)、第3の脳室、および第4脳室を含む、脳の主要な脳室のうちのいずれかを含むことができる。また、そのような前進および位置付け中に、カテーテルおよび拡散チャンバの可撓性は、望ましくは、装置が有意な生理学的効果を引き起こすために十分に脳の脳室壁を変形させないように構成される。その効果は、CSFの産生の減少、または意識消失、疼痛またはしびれ、嘔吐、あるいは心拍数または呼吸速度の変化等の神経学的効果を含むことができる。特定の実施形態では、CSFの産生の減少は、約21ml/時間を下回る低下、より好ましくは、20ml/時間を下回る低下に対応してもよい。CSF産生は、脊椎穿刺手技を使用して、および/または種々の医療画像診断法を使用して、測定することができる。
別の側面では、本発明の種々の実施形態は、本明細書で説明される、脳の脳室または他の領域への薬物の送達のための装置の1つまたはそれを上回る実施形態と、カテーテルまたは他の送達部材の近位端に動作可能または直接的に連結され得る、薬剤貯蔵デバイスとを備える、そのような送達のためのシステムを提供する。薬剤貯蔵デバイスは、複数の薬剤ペレットまたは他の固形薬物要素を貯蔵するように構成されてもよい。これはまた、薬剤貯蔵デバイスから送達カテーテルの管腔の中へ、次いで、拡散チャンバの内部の中へ薬物要素を前進させるための手段を含んでもよい。前進手段は、電気モータ等の駆動源と、薬剤貯蔵デバイスから拡散チャンバへ薬剤ペレットを前進させるためのスタイレット等の(駆動源によって駆動される)前進部材とを含んでもよい。
多くの実施形態では、本システムは、例えば、脳または他の場所の中へ薬物ペレットを送達する駆動源および前進部材の作動および制御を含む、薬物送達プロセスの1つまたはそれを上回る側面を制御するためのコントローラを含むか、またはコントローラに連結される。コントローラは、薬物が長期間にわたって定期的な間隔で(例えば、1日に1回または2回等)送達される、送達計画を含むようにプログラムすることができる、マイクロプロセッサまたは他の論理デバイスに対応してもよい。これはまた、薬物の送達を開始するよう、または(例えば、1日1回から1日2回に)送達計画を変更するよう、(例えば、無線または別様の)信号を受信するように構成することもできる。このようにして、患者または医療提供者は、特定の事象(例えば、不整脈の発作)、または患者の症状あるいは診断の長期的変化に応じて、薬物の送達を制御することができる。
1つまたはそれを上回る実施形態では、コントローラは、患者の脳への薬物の送達を制御するよう、脳または患者の体内の他の場所における電極または他のセンサに連結するか、あるいは別様にそこから入力を受信することができる。例えば、コントローラは、てんかんまたは他の発作の発症または発生を示すセンサから入力を受信するとき、病状を治療するよう、脳または他の標的組織部位への1つまたはそれを上回る薬物ペレットの送達を開始してもよい。センサからの初期および後続の入力の両方は、症状が消散させられるか、または別様に治療されるまで、長期間にわたって薬物ペレットの送達を漸増するために使用することができる。コントローラはまた、送達された薬剤の組織濃度を測定するように構成される他のセンサから入力を受信することもできる。これらの入力はまた、(例えば、CSF、血漿、組織等の中で)薬剤の選択された濃度を達成するように、薬物の送達を漸増するために使用することもできる。薬剤センサは、体内の複数の部位での薬剤の分布の薬物動態モデルを作成するために、カテーテルの上または拡散チャンバの外側等の薬剤送達デバイスの遠位部分上、ならびに体内の他の部位(例えば、静脈または動脈)に位置付けることができる。本装置はまた、薬物ペレットが使い果たされたとき、および/または正確にいくつ残っているかを示す、コントローラに連結されたセンサを含むこともできる。コントローラは、ひいては、携帯電話、携帯用モニタ、または(例えば、医師の診療室における)遠隔モニタ等の外部通信デバイスにこのデータを信号伝達することができる。このようにして、患者および/または医療提供者は、本装置が薬剤ペレットまたは他の薬物要素不足になる前に、適切な措置を講じることができる。
多くの実施形態では、ペレット(薬剤用量を含む)は、崩壊し、拡散チャンバに浸透するか、または別様に流入する、CSFまたは組織液によって溶解させられるように構成される。いくつかの実施形態では、ペレットは、脳の中への薬剤の長期的放出、例えば、てんかんまたは他の類似症状の予防的治療のためのフロセミドの長期的放出を提供するよう、拡散チャンバ中でゆっくりと溶解するように構成される。他の実施形態では、ペレットは、急速に崩壊し、CSFに溶解させられて、てんかん発作の発症または発生を治療するように構成することができる。これは、ペレットの中または上の1つまたはそれを上回る超崩壊剤ならびに崩壊増進特徴(例えば、細孔、亀裂、または他の貫入)の使用を通して達成することができる。崩壊剤の特定の選択は、拡散チャンバの構成(例えば、開口サイズおよび数)および/またはCSF流速に合致させることができる。より少ない開口部を伴うチャンバ、および/またはより遅いCSF流速を伴う脳の領域中で、より高速の崩壊剤を使用することができる。これはまた、ペレット構造を弱め、流体の流入のための亀裂および他の構造欠陥を作成し、またはより小さい断片へのペレットの分解を開始するように、機械、電磁、音響、または他のエネルギーを用いて、拡散チャンバの中への送達前または後にペレットを処理することによって達成することもできる。
種々の用途では、本発明の実施形態は、固形薬剤または他の治療薬を脳内の任意の場所に送達して、任意の数の神経学的な他の症状を治療するために使用することができる。
本発明のシステムを使用するための方法の例示的実施形態では、薬剤貯留部は、頭蓋底等の選択された送達部位に、またはその付近に埋め込むことができる。埋込は、切開または他の低侵襲手技を使用して行うことができる。埋込に先立って、薬剤貯留部は、長期間、例えば、数年にわたって、送達部位へのペレットの送達を提供するように、選択された数のペレットを装填することができる。いったん埋め込まれると、ペレットは、劣化またはペレットへの悪影響(例えば、薬剤効力または治療有効性の損失)を伴わずに、数年(例えば、1、2、5年、またはそれより長い)の長期間にわたって、装置の中に貯蔵することができる。本システムは、定期的な間隔で(例えば、1日、1週間、1ヶ月に1回等)、またはセンサからの入力に応答して、固形薬物を送達部位に送達することができる。後者の場合、入力は、てんかんまたは他の発作の発症または発生等の特定の病状または事象を示すことができる。本明細書で説明されるコントローラの実施形態は、センサ入力、および/または定期的間隔で送達を採用する実施形態については送達の時間間隔に基づいて、送達を開始するときを判定するために使用することができる。いずれにしても、コントローラは、信号を薬剤貯蔵デバイスに送信することができる。そこで、薬剤は、崩壊/分解し、局所標的組織部位を治療するように局所組織液に溶解させられる(例えば、脳を治療するようにCSFに溶解する)か、または後に血流に吸収され、遠隔標的組織部位(例えば、肝臓、心臓等)に運搬されるか、あるいは両方である。病状を予測する生理学的データ(例えば、血糖)を提供するセンサ、または薬剤の局所および/または血漿中濃度を感知するように構成される別のセンサからの入力に基づいて、さらなるペレットを送達することができる。いくつかの実施形態では、ペレット送達は、以前に送達されたペレットの崩壊状態を感知することによって制御することができる。例えば、以前のペレットが特定の崩壊状態にある(例えば、完全または実質的に崩壊させられている)と判定されたときに、別のペレットを送達することができる。これは、ペレットから光学、超音波、または電気信号等の信号を送受信することによって達成することができる。例えば、光学信号反射率の使用について、崩壊状態を判定するために測定値を使用することができる。反射率信号が特定の閾値を下回るときに、特定の崩壊状態を判定することができる。反射した超音波またはインピーダンスの使用のために、類似アプローチを使用することができる。ペレットは、反射した超音波、光学、または他の信号を増進するように、種々の音波発生、または光学的不透明あるいは他の薬剤さえも含むことができる。ペレットはまた、ペレットの崩壊状態の指示を提供するように構成されるパターン、サイズ、または形状のうちの1つまたはそれを上回るものを有する、種々の光学指標を含んでもよい。
埋込に先立って、またはその後に、穿頭孔を頭蓋の最上部に作製することができ、それに当技術分野で公知である穿頭孔アダプタを装着することができる。次いで、頭蓋内送達装置のカテーテルまたは他の可撓性送達部材を頭皮の下に位置付けることができ、近位端は、薬剤貯留部の近位付属品に接続され、遠位端は、脳内の選択された脳室または他の場所に位置付けるために穿頭孔および/または穿頭孔アダプタを通して前進させられる。カテーテルは、穿頭孔を通して前進させられた後、次いで、脳室内に拡散チャンバを位置付けるように、脳組織を通して脳の選択された脳室の中へ前進させられる。前進は、例えば、超音波、蛍光透視法、またはMRIを含む、種々の医療画像診断法の誘導下で行われてもよい。1つまたはそれを上回る実施形態では、カテーテルおよび/または拡散チャンバは、そのような画像誘導を使用した配置に役立つように、1つまたはそれを上回る音波発生、放射線不透過性、磁気不透過性、または他のマーカーを含むことができる。
本明細書で説明されるように、カテーテルおよび拡散チャンバは、望ましくは、意識消失、しびれ、嘔吐、またはCSF産生の減少等の患者へのいかなる有意な生理学的および/または神経学的効果(他の生理学的および神経学的効果も考慮される)も引き起こさないよう、選択された脳室の中に位置付けられたときに、前進中にも脳室の形状に適合する。具体的実施形態では、カテーテルおよび拡散チャンバは、脳室壁を約3mmよりも大きく変形させないよう、そのように位置付けられ、より大きい量および小さい量も考慮される。また、それらは、約20mmHG以下の圧力、より好ましくは、約15mmHG以下の圧力を脳室壁に及ぼすよう、そのように位置付けられることができる。種々の実施形態では、これは、この圧力量に達する前に変形するために十分な可撓性を有するように、カテーテルおよび拡散チャンバを構成することによって達成することができる。1つまたはそれを上回る実施形態によると、これは、可撓性材料だけでなく、当技術分野で公知である種々のヒドロゲル材料等のCSFへの暴露時に軟化する材料から、カテーテルおよび拡散チャンバを加工することによって達成することができる。
いったん脳内の脳室または他の場所に位置付けられると、次いで、CSFは、例えば、吸い上げ、毛管作用、拡散、または他の輸送現象によって、拡散チャンバの中に進入する。薬剤送達が開始する、および/または拡散チャンバを患者自身のCSFで事前充填することができる前に、これが起こるために、十分な期間を許容することができる。次いで、送達カテーテルを通して、薬剤貯留部(または他の薬剤貯蔵デバイス)から拡散チャンバの中へ、薬剤ペレットまたは他の固形薬剤要素を前進させることができる。そこで、薬液を形成するように拡散チャンバ中でCSFに溶解する。次いで、薬剤は、てんかん等の症状の治療または予防のための薬剤の治療的有効用量を提供するように、チャンバから脳の選択された脳室内のCSFの中へ拡散する。用量および他の要因(例えば、拡散区分内の開口のサイズ、数、および位置等の拡散チャンバの構成)に応じて、これはまた、治療的有効用量を脳の他の脳室に提供するよう、これらの領域に拡散するように構成されてもよい。(本明細書で説明されるように)カテーテルの長さに沿って延設するチャネルを有する、送達装置の実施形態については、次いで、薬剤は、例えば、運動皮質等の脳の表面領域を含む、脳の他の領域に到達するように、これらのチャネルに沿って近位に(例えば、毛管作用によって)薬液中で拡散または流動してもよい。そのような拡散の量および速度は、チャネルの長さおよび深度の選択によって制御することができる。チャネルはまた、(毛管作用によって)より多くの流量をもたらすように、コーティングで処理されてもよい。
本発明のこれらおよび他の実施形態および側面のさらなる詳細が、添付図面を参照して、以下でさらに十分に説明される。
本明細書で説明される種々の実施形態は、てんかん、偏頭痛、鬱病、および種々の非てんかん発作等の種々の神経学的事象または症状を検出して治療するためのシステム、装置、および方法を提供する。多くの実施形態は、異常な活動によって引き起こされる事象または症状の実際の物理的発現に先立って、異常な神経学的活動等の異常な活動および/または皮質拡延性抑制(CSD)を検出するための(例えば、てんかん発作、偏頭痛、または他の神経学的事象あるいは症状の発生に先立って電気的活動および/またはCSDを検出する)装置および方法を提供し、次いで、薬剤の送達を開始して、発作または他の神経学的事象を予防するか、または持続時間を短縮するために、その情報を使用する。具体的実施形態は、固形薬物を脳の脳室または他の領域に送達することによって、てんかんおよび他の神経学的症状を治療するための装置および方法を提供する。特定の実施形態は、固形薬物を脳内の脳室に送達することによって、てんかんおよび他の神経学的症状を治療するための装置および方法を提供し、薬物は、薬物が脳の脳脊髄液に溶解することを可能にするよう、拡散チャンバに含有される。種々の実施形態による拡散チャンバは、拡散チャンバ300(図2e1−2ef2)、301(図2g1)、302(図2g2)、300a(図2h1−2h4)、300b(図2i1、2i2)、300c(図2j1−2j6)、300d(図2k1−2k4)、300d1(図2k5−2k7)、および300e(図2l)を示す、図2e1−2lに示される。1つまたはそれを上回る実施形態では、装置の部分(例えば、拡散チャンバを含む遠位部分)は、脳の脳室の中へ前進させられたときに、それらの形状に適合するように十分な可撓性を有する。また、そのような部分は、望ましくは、CSF産生の減少、意識消失、嘔吐、しびれ等の有意な生理学的効果を引き起こすために十分な脳室の表面の変形を引き起こさないよう、十分な可撓性を有する。
また、多くの実施形態は、脳内の種々の領域への1つまたはそれを上回る薬剤の頭蓋内送達のための装置、システム、および方法を提供する。そのような薬剤は、異常な神経学的活動および/または皮質拡延性抑制の波を予防し、減速し、または持続時間を短縮することによって、てんかん発作、偏頭痛、または他の神経学的症状を予防するか、または持続時間を短縮するように、そのように送達されてもよい。
実施形態では、脳内の異常な神経電気的活動の方向を検出して場所を特定することができるように構成される、好適に配向された電極部材を含む、装置が、少なくとも部分的に脳に埋め込まれる。具体的実施形態は、異常な神経電気的活動の焦点または他の起源によって生成される電場を検出して解釈することができる。実施形態では、そのような情報は、てんかん発作または他の神経学的事象あるいは症状の発症へのマーカーとして判定および解釈される。
1つまたはそれを上回る実施形態では、てんかん発作または他の神経学的事象あるいは症状の発症のマーカーは、発作を予防するか、または持続時間を短縮するよう、異常な神経電気的活動および/または皮質拡延性抑制の波を遮断し、減速するか、または持続時間を短縮するイオン共輸送体拮抗薬等の薬剤の治療量の送達を制御するために、使用することができる。1つまたはそれを上回る実施形態では、イオン共輸送体拮抗薬は、カチオン塩化物共輸送体拮抗薬に対応してもよい。なおもより具体的には、カチオン塩化物共輸送体拮抗薬は、フロセミドおよび/またはその類似体ならびに誘導体等のループ利尿薬に対応してもよい。
なおもさらに、本明細書で説明される実施形態は、てんかん発作前事象または発作事象を引き起こす可能性が高い患者の脳内の異常な神経電気的活動(ANEA)の検出を提供する。実施形態では、ANEAによって引き起こされるか、または別様に関連付けられる電場が、患者の脳または頭蓋の内側から検出される。電場ベクトル特性が、電場から判定される。電気ベクトルは、てんかん発作前事象または発作事象へのマーカーであるものとして解釈される。マーカーは、発作の前駆体である可能性が高い特性に対応してもよい。1つまたはそれを上回る実施形態によると、電場を検出することは、ANEAの時間に頭蓋または脳内にある電極の電圧(または電流)を検出するという形態であってもよい。次いで、マーカーは、薬剤の治療的有効用量を送達するために使用されてもよい。
ここで図1−3を参照すると、本発明の種々の実施形態は、異常な神経電気的活動(ANEA)および/または皮質拡延性抑制の検出のためのシステム5および装置10を提供する。システム5は、装置10と、本明細書で説明される制御モジュール80とを備える。装置10は、1つまたはそれを上回る管腔25を有する導入器20と、基準電極35と、脳組織の中へ展開されるように管腔25の中で前進可能である複数の電極部材30とを含む。電極部材30は、導入器の中に位置付けられたときの非展開状態と、導入器から外へ前進させられたときの展開状態とを有することができる。展開状態では、電極部材は、屈曲形状30Bを有することができる。この屈曲形状は、ANEAの焦点Fの検出のための検出体積DVを画定するために使用することができる。
導入器20は、近位および遠位端21および22を有し、脳B内の標的組織部位TSに電極部材30を位置付けるよう、患者の頭蓋Sに挿入されるように構成される。近位端21は、1つまたはそれを上回る電気、流体、または他のコネクタ40に連結されるように構成することができる。電気コネクタ40の実施形態は、USBおよびFirewireコネクタ等の標準コネクタを含むことができ、外部プロセッサ、A/D変換器、および類似回路に連結されるように構成することができる。コネクタ40はまた、RFまたは赤外線ポート等の通信ポートを備えることもできる。多くの実施形態では、コネクタ40は、外部制御モジュール80に連結されるように構成される。これらおよび関連実施形態では、コネクタ40は、電気配線と、流体ならびに固体を含有する薬剤を含む、流体の送達のための1つまたはそれを上回る管腔46とを含むことができる、接続部材45を介して、モジュール80に連結することができる。1つまたはそれを上回る実施形態では、部材45は、CSFシャントに使用される種類等のカテーテルに対応してもよく、患者の頭皮の下で皮下に埋め込まれるように構成されてもよい。
種々の実施形態では、導入器20は、頭蓋S内の開口部Oを通して脳組織に直接導入されるように構成することができるか、または(図2aおよび2bに示されるような)穿頭孔BHの中へ配置されて固着されるように構成される、穿頭孔栓61等の栓または他の頭蓋ポータルデバイス60という手段を介して、導入することができる。典型的には、栓60は、導入器20が挿入後に移動しないように、導入器20を栓60に係止または固定する、クランプまたは他の固定機構等の係止デバイス62を含む。導入器20は、栓60上のフランジ64(または他の好適な構造あるいは機構)によって安定させることもできる。栓、導入器、または係止デバイスのうちの1つまたはそれを上回るものは、導入器の移動を検出するか、または導入器の非係止状態、あるいはそれが別様に緩くなかったどうかを別様に検出する、センサ63を含有することができる。好適なセンサ63は、接触センサ、ホール効果スイッチ、加速度計、および類似デバイスを含む。センサ63は、導入器20がもはや固定状態ではない場合に患者または医療提供者に警告するように、本明細書で議論される制御モジュール80内の回路に連結することができる。この回路は、係止デバイス62からの導入器20の弛緩に起因する移動から、正常な頭部および身体運動に起因する移動を除外するように、種々のフィルタ(例えば、低域通過、高域通過等)を含むことができる。
遠位導入器端部22は、先細または他の関連形状を伴って構成されてもよく、脳組織の中への導入を促進するように組織貫通性であり得る。導入器はまた、脳内の選択された標的組織部位TSで遠位端22の配置を促進するよう、管腔25を通して前進させられるガイドワイヤ(図示せず)を経由して追跡するように構成されてもよい。標的部位TSにおける配置は、遠位端22を含む、導入器上の1つまたはそれを上回る場所に位置付けることができる、1つまたはそれを上回る放射線不透過性または音波発生マーカー26の使用によって促進することもできる。マーカー26は、導入器が蛍光透視観察または他の画像診断法の下で前進させられることを可能にする。導入器20の全体または一部分は、限定ではないが、ポリエチレン、PET、PEBAX、PTFE、シリコーン、ポリウレタン、およびそれらの組み合わせを含む、当技術分野で公知である種々の生体適合性ポリマーを含むことができる。これらの材料はまた、二酸化チタンを含む、当技術分野で公知である1つまたはそれを上回る放射線不透過性材料を含むこともできる。
図3によってさらに詳細に示されるように、導入器20は、電極部材30、ガイドワイヤ、内視鏡、光源、および類似デバイスの前進のために構成することができる、1つまたはそれを上回る管腔25を含む。管腔25はまた、てんかん、偏頭痛、ならびに他の脳関連症状および疾患の治療のための1つまたはそれを上回る薬液(例えば、フロセミド等のループ利尿薬を含有する溶液)を含む、種々の溶液の吸引ならびに注入を提供するために構成することもできる。各管腔25はまた、電極部材30、ならびに流体および薬物の通過を可能にするように、導入器の遠位部分20dpに位置付けられたポート27を含むこともできる。多くの実施形態では、導入器は、各電極部材30のための別個の管腔25を含むことができる。これは、電極部材30の独立した前進を可能にする。本明細書で議論されるように、多くの実施形態では、部材30の遠位部分は、屈曲または湾曲30bを含むことができる。これは、部材30内の所望の屈曲の量に対応することができる、内部屈曲25bを有するように、管腔25の遠位部分25dを構成することによって、達成することができる。種々の実施形態では、屈曲25bの角度25baは、30、40、45、50、60、70、および80°の具体的実施形態を伴って、20°〜90°の範囲内であり得る。
ここで図4A、4B、4C、および5を参照すると、1つまたはそれを上回る実施形態は、電極部材30の全体または一部分が単一の管腔25の中で前進可能であることを規定する。これらおよび関連実施形態では、部材30内の屈曲30bは、導入器から外へ前進させられると電極部材を偏向させる、偏向器50の使用を通して達成することができる。典型的には、偏向器50は、管腔25の遠位部分25dpに位置付けられるであろうが、他の場所に位置付けることもできる。偏向器50は、所望の量の屈曲を達成するように、選択された角度で電極部材30を指向する、一連の個別チャネル51を備える。典型的には、偏向器は、少なくとも3つのチャネル51を含むであろうが、付加的な数も考慮される。望ましくは、チャネル51は、導入器の縦軸20lの周囲で半径方向に同等に分配される(例えば、3つの部材については、約120°離れ得る)。また、それらは、偏向器50の本体52に形成され、偏向器の近位部分53から遠位部分54までの偏向器の長さに沿って延設してもよい。偏向器の近位端55は、望ましくは、管腔25を通して前進させられると、チャネル51の中へ電極部材30を偏向させるように成形される。また、チャネル51は、望ましくは、1つだけの電極部材30がチャネルの中へ嵌合するように定寸される。使用中に、これら2つの特徴は、ユーザが、所望の数の電極部材30を導入器の中へ別々または集合的に前進させ、それらを別個のチャネル51の中へ誘導させることができるように、自己誘導能力を偏向器50に与える。他の実施形態では、チャネル51は、ユーザが展開された部材30内の屈曲の量を選択し、かつ修正することさえできるように、(例えば、電流によって偏向させることができる、圧電または他の類似材料の使用を通して)それ自体が偏向可能であり得る。使用中に、そのような特徴は、電極部材の所望の配向を達成して確認するよう、蛍光透視または他の画像診断法の下でそれらの位置を観察しながら、ユーザが部材30内の屈曲の量を変化させることを可能にするであろう。そのような特徴はまた、脳の特定の領域中でANEAの焦点Fを検出する検出能力を最適化または調節するよう、医療提供者が部材30の方向および配向を変化させることも可能にするであろう。
ここで図6a、6b、7a、7b、8a、および8bを参照すると、1つまたはそれを上回る実施形態は、電極部材30が、(図6aに示されるように)導入器の中に位置付けられたときの非展開状態と、図6bに示されるように導入器から外へ前進させられたときの展開状態とを有することを規定する。展開状態では、電極部材は、異常な神経電気的活動の焦点Fを検出することができる、配向を有することができる。一実施形態では、これは、相互に対して実質的に直交の配向を有するように電極部材を構成することによって、達成される。より具体的には、各電極部材の縦軸30lに対して、図7aおよび7bの実施形態に示されるような検出体積DVに対応する3次元デカルト座標軸系を画定するよう、電極部材間の角度30aは、約90°である。本明細書で議論されるように、この構成は、ベクトルの方向および大きさを含む、電場ベクトル
を導出するよう、電極部材が焦点Fによって生成される電場EFによって生成される電圧を測定することを可能にする。直交配向については、画定された検出体積DVは、図7bの実施形態に示されるように、実質的に4面体である。種々の多面体形状等の他の検出体積DVを画定する他の配向も考慮される。例えば、4つの電極部材は、実質的に錐体の検出体積を画定するように構成することができる。6つまたはそれを上回る数等のさらに付加的な数の電極部材は、実質的に円錐の形状に近似する、検出体積を画定するように構成することができる。
導入器内の非展開状態で、電極部材30は、圧縮状態であり、かつ実質的に真っ直ぐである。電極部材30は、遠位端22から外へ前進させられると、焦点Fの検出のための体積DVを画定するよう膨張させられる。電極部材は、導入器20から外へ前進させられたときに屈曲形状30bを含んでもよい。これは、導入器20から外へ前進させられたときに屈曲形状30bを成すために、ばね記憶を有するように電極部材を加工することによって、達成することができる。屈曲形状30bはまた、本明細書で説明されるように、屈曲管腔25または偏向器50を通して電極部材を前進させることによって、達成することもできる。屈曲30bの角度30baは、30、40、45、50、60、70、および80°の具体的実施形態を伴って、20°〜90°の範囲内であり得る。屈曲30bは、図8aの実施形態に示されるように、実質的に急であり得るか、または図8bの実施形態に示されるように、曲線状形状30cを電極部材の展開された部分30dpに与えるように、選択された量の曲率を有することができる。
ここで図9、10a、および10bを参照すると、典型的には、電極部材30は、伝導性コア32と、電極部材の唯一の組織接触伝導性部分34が遠位端30deであるように、電極部材の長さの大部分に沿って延在する外側絶縁スリーブまたはジャケット33とを備えるであろう。伝導性部分34の長さ34lは、1mmまたはそれを下回るであろうが、より長い部分も考慮される。1つまたはそれを上回る実施形態では、長さは、約0.75mm〜約0.25mmの範囲内である。絶縁スリーブ34は、シリコーンおよびポリウレタン等の当技術分野で公知である種々の絶縁生体適合性ポリマーを含むことができる。スリーブ34はまた、組織の中への電極部材の前進を促進するように、潤滑性を有することもできる。また、スリーブ34は、スリーブへの生体接着(細胞および分子の両方)を低減させるように、当技術分野で公知である種々の薬剤溶出化合物を含有することができる。部材30の伝導性コア32は、金属および伝導性ポリマー、ならびに類似材料を含む、当技術分野で公知である種々の生体適合性伝導性材料から加工することができる。好適な金属の実施例は、304V鋼を含む。好ましい実施形態では、部材30は、NITINOL等の形状記憶材料を含む。特定の形状記憶実施形態については、前進させられた電極部材30は、脳組織によって、選択された形状記憶材料の遷移温度を超えて暖められると、それらの展開状態を成すことができる。
多くの実施形態では、電極部材の遠位端30deは、組織の中への前進を促進するように、尖頭または他の組織貫通形状を有することができる。また、望ましくは、電極部材30は、組織の中へ前進させられるように十分な剛性を有するが、導入器から外へ前進させられたときに曲線状形状を成すように十分に可撓性である。剛性および可撓性は、医療ガイドワイヤ技術分野で公知であるように、部材直径、材料、および材料処理(例えば、焼鈍)の選択によって達成することができる。種々の実施形態では、電極部材の直径30dは、0.001、0.005、0.010、および0.015インチの具体的実施形態を伴って、0.0005インチ〜0.018インチの範囲内であり得る。典型的には、電極部材30は、図10aの実施形態に示されるように中実であろうが、種々の実施形態では、部材30は、図10bの実施形態に示されるように管腔31を有してもよい。管腔31は、固形および液状薬物の両方を含む、1つまたはそれを上回る薬物の頭蓋内送達に使用することができる。そのような実施形態では、部材30は、当技術分野で公知である種々のハイポチューブから加工することができる。また、種々の実施形態では、部材30はまた、発作または発作前事象を予測し得る、種々の組織性質を測定するための1つまたはそれを上回るセンサ30sを含んでもよい。したがって、そのようなセンサは、限定ではないが、pH、温度、pO2、pCO2、グルコース、および他の生化学関連センサを含むことができる。そのようなセンサからの測定は、発作前および発作事象を判定するための手段として、電圧/電場ベクトル測定と組み合わせることができる。
ここで図11−12を参照すると、多くの実施形態では、(すなわち、導入器20から外へ突出する)電極部材30の展開された部分30dpは、各電極部材30がデカルト座標系CCSの軸Aを伴って配向されるように、実質的に直交の配向を有することができる。軸の原点Orは、典型的には、導入器20の遠位端22(図6a)にあろう、基準電極35の位置に対応する。これは、x、y、およびz電極部材30x、30y、および30zをもたらす。これらの配向された電極部材のそれぞれは、基準電極35を過ぎて、選択された距離lに突出し、好ましい実施形態では実質的に同一である、距離lx、lz、およびlzをもたらす。焦点Fによって生成される電場EF(図7b)は、それぞれの電極部材30x、30y、および30zで、電圧Vx、Vy、およびVzをもたらす。実際の電圧は、組織接触伝導性部分34と、典型的には導入器遠位端22の付近に位置付けられる、基準電極35との間の電位差によるものである。多くの実施形態では、電極部材30x、30y、および30zは、共通基準電極35を共有することができ、またはそれぞれが各自のものを有してもよい。
ここで、異常な神経電気的活動の焦点Fによって生成される電場ベクトル
の成分、および導入器の遠位端に対する焦点Fの後続の方向Dを計算するために使用される、数学的方法の議論を提示する。方程式1−6とともに、これらおよび他の関連方法を、本明細書で説明されるアルゴリズム83に組み込むことができる。ここで図11−13および以下の方程式1−6を参照すると、電場ベクトル
は、スカラー成分Ex、Ey、およびEzを有する大きさEと、角度方向θおよびφとを有する。電極部材30x、30y、および30zによる電圧Vx、Vy、およびVzの測定は、方程式(1)を使用して、Ex、Ey、およびEzの計算を可能にし、ベクトル
の大きさは、方程式(2)によって計算することができる。方程式4−6は、角度θおよびφの判定により、原点Orに対するベクトル
の方向(したがって、導入器遠位端22に対する方向)の判定を可能にする。次いで、この方向の判定は、ベクトル
が生じる、(導入器遠位端22に対する)焦点Fの方向Dの判定を可能にする。
ここで図14−15を参照すると、多くの実施形態では、装置10は、1つまたはそれを上回る機能を果たすように構成される、制御モジュール80(図1参照)(以降ではモジュール80)に連結することができる。これらは、電極部材30、センサ63から受信される信号の記憶および分析、発作前または発作事象の検出、切迫した発作について患者および医療提供者に警告すること、ならびに薬剤送達および脳組織の電気刺激を含む、発作を予防する種々の介入措置の制御を含むことができる。モジュール80は、1つまたはそれを上回るプロセッサ、状態デバイス、回路(例えば、電力制御、フィルタ等)、アラーム、バッテリ、および他の電力貯蔵デバイスを含むことができる。これはまた、MICSまたは他の医療無線通信プロトコルを使用して、外部医療監視計装と無線で通信するためのRF通信チップ等の1つまたはそれを上回る通信リソース110を含むこともできる。モジュール80はまた、本明細書で説明される、一体薬剤送達デバイス90ならびに脳刺激装置100に連結され、またはそれらを含んでもよい。制御モジュール80は、患者によって装着することができ、または(図2aに示されるように)頭頸部領域または体内の他の領域中で皮下に埋め込まれるように構成されてもよい。
モジュール80は、典型的には、プロセッサ、状態デバイス、または両方の組み合わせ等の種々の論理リソース82を備えることができる、少なくとも1つのコントローラ81を含むであろう。プロセッサ82は、既製品(例えば、Intel(R)またはTexas Instruments(R)によって製造されるもの等)であり得るか、またはASIC等のカスタムチップを備えることができる。コントローラ81は、ソフトウェア、ハードウェア、または両方の組み合わせを通して実装することができる、1つまたはそれを上回るアルゴリズム83を含んでもよい。ソフトウェア実装については、アルゴリズム83は、論理リソース82と一体的であるか、またはそれに連結されるメモリリソース84(例えば、ROM、RAM、DRAM等)に記憶することができる。アルゴリズム83は、限定ではないが、電極部材30、センサ30sまたは63から受信される信号39の処理および記憶、ベクトルの大きさおよび方向Dを含む、電場ベクトル
の成分の計算、ANEA、発作前または発作事象のうちの1つまたはそれを上回るものの検出、切迫した発作について患者および医療提供者に警告すること、および外部医療監視計装と通信すること、ならびに薬剤送達および脳組織の電気刺激を含む、発作を予防する種々の介入デバイスおよび措置の制御を含む、いくつかの機能を果たすように構成することができる。本明細書で説明されるように、種々の検出アルゴリズム83は、発作前または発作事象が起こっているかどうかを示す、検出スコアを生成するように構成することができる。アルゴリズム83は、高速フーリエ変換、ウェーブレット、ファジー論理、および類似アルゴリズム等の当技術分野で公知である、1つまたはそれを上回る信号処理アルゴリズムを含むように構成することができる。
多くの実施形態では、モジュール80は、発作の発症を予防するか、または起こっている発作を停止し、あるいはその持続時間を別様に短縮するように、電極部材30(または他の埋め込まれた電極)を介して阻害信号101を送信するように構成される、刺激装置デバイスまたは刺激装置100を含む。刺激装置100は、典型的には、電力制御および充電回路と、放電コンデンサまたは他の放電可能電力電圧源とを備えるであろう。これはまた、長期間にわたって阻害信号のデューティサイクルを提供するよう、種々のペーシングおよび/または信号処理回路を含むこともできる。
薬剤送達デバイス90は、例えば、容積型ポンプ(例えば、ピストンポンプ)、蠕動ポンプ、ねじポンプ、および類似デバイスを含む、当技術分野で公知である1つまたはそれを上回る薬剤ポンプを備えることができる。これは、患者の頭部または頸部領域(例えば、図2aおよび2cに示されるように頭蓋底で)または身体の他の部分に埋め込むために小型化することができる。小型化ポンプは、MEMおよび/または気泡ジェットベースの小型ポンプを備えることができる。また、デバイス90は、頭蓋内または静脈内送達の一方または両方のために構成することができる。頭蓋内送達については、デバイス90は、管腔25を通して、および/または電極部材30の中空実施形態の管腔31を通して(液体または固形のいずれかである)薬剤を送達するよう、コネクタ40および41を介して、導入器20の1つまたはそれを上回る管腔25に流体的に連結することができる。コネクタ40、41は、ルアーロック、コネクタ、Tuohy Borstアダプタ、および他の類似デバイスを含むことができる。送達デバイス90はまた、液体、固体、または両方の送達のために構成することができる。液体送達については、デバイス90は、容積型、回転、または蠕動ポンプデバイスのうちの1つまたはそれを上回るものを使用することができる。固体送達については、考慮される他の固形送達機構とともに、小型ねじポンプを使用することができる。典型的には、デバイス90はまた、固体、液体、または両方を含み得る、1つまたはそれを上回る薬剤96(本明細書では薬物96とも称される)を含有する、貯留部95も含むであろう。形態が何であれ、貯留部95は、望ましくは、長期間に十分な薬物96の複数の用量を含有する。薬剤96が固形である実施形態については、貯留部95は、薬物96の最大500またはそれを上回る用量を含有してもよい。他の実施形態では、貯留部95はまた、送達デバイス90から分離し得るが、カテーテルまたは類似接続部材を介して、それに(例えば、流体的または別様に)依然として連結することができる。後者の場合、貯留部95は、皮下に埋め込むことができるか、または(例えば、皮膚を通した注射を介して)薬剤のより容易な補充を可能にするように、身体の外部に位置付けることさえもできる。送達デバイス90はまた、望ましくは、モジュール80およびコントローラ81からの信号87によって制御されるようにも構成される。貯留部95はまた、貯留部が補充される必要があるときに患者または医師に警告するよう、貯留部に残存している薬剤(液体または固体)の量を感知するように構成される、1つまたはそれを上回るセンサ97を含むこともできる。
1つまたはそれを上回る実施形態では、本発明は、脳内の1つまたはそれを上回る脳室等の脳内の種々の領域への1つまたはそれを上回る薬剤の頭蓋内送達のための図2cの実施形態に示される薬剤送達システム105(1つまたはそれを上回る側面ではシステム5に対応し得るシステム105の種々の構成要素)を提供してもよい。そのような薬剤は、てんかん、偏頭痛、および鬱病等の1つまたはそれを上回る神経学的症状の治療のためのものを含んでもよい。1つまたはそれを上回る実施形態によると、システム105は、図2cおよび2dの実施形態に示されるように、薬剤送達部材120に連結される薬剤貯蔵および送達デバイス130を備える。送達部材120は、デバイス130に連結される近位端121と、脳室Vまたは他の場所等の脳B内の送達部位DSに、またはその付近に位置付けられる遠位端122とを有する。種々の実施形態では、送達部材120は、コネクタ45に対応し、薬剤貯蔵および送達デバイス130は、デバイス90および/または80に対応してもよい。本明細書でさらに議論されるように、貯蔵および送達デバイス130は、典型的には、患者の頭部の後部または側面、あるいは患者の身体の中または上の他の場所で、皮下に埋め込まれるように構成される。送達部材120は、望ましくは、患者の頭部/頭蓋の後部または他の埋め込み場所から患者の脳の中へ延在して、脳の深部脳領域内の部位を含む、送達部位Dに到達するように、十分な長さを有する。本発明の1つまたはそれを上回る実施形態で使用され得る、種々の薬剤送達装置、システム、および方法のさらなる説明は、その開示が、あらゆる目的でそれらの全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許出願第13/645,344号および第13/681,825号で見出され得る。
薬剤送達部材120は、典型的には、脳内の脳室等の脳内の送達部位DSへの薬剤ペレット200等の固形薬剤200の送達のために定寸される内径を有する、1つまたはそれを上回る管腔123を有する、カテーテル120または他の類似可撓性部材を備えるであろう。カテーテル120の全体または一部分は、デバイス130から患者の脳内の送達部位DSまで延在することができるように、患者の頭皮の下で皮下に埋め込まれるように構成することができる。したがって、カテーテル120は、当技術分野で公知である任意の数の生体適合性弾性ポリマー(例えば、シリコーン、PeBax、ポリウレタン、ポリエチレン(例えば、HDPE、LDPE)等)を含んでもよく、同様に当技術分野で公知である種々の押出方法を使用して形成されてもよい。さらに、カテーテルは、患者の頭皮の下に埋め込まれたときに、最小限に可視的であり、および/または毛髪の成長あるいは頭皮の状態に影響を及ぼさないように、定寸(例えば、直径)され、かつ別様に(例えば、弾性生体適合性材料から)構成されてもよい。さらに、遠位端120dを含む、脳内に埋め込まれるカテーテル120の部分は、非外傷性であり、脳組織と反応しないように構成され、かつ別様に構造化される。カテーテル120の脳埋込部分に対するそのような材料は、種々のシリコーンおよびポリウレタンポリマーを含むことができる。1つまたはそれを上回る実施形態では、カテーテル120の全体または一部分は、脳脊髄シャントで使用されるものと類似する材料から構築されてもよい。
多くの実施形態では、薬剤送達システム105はさらに、図2e1−2e4に示されるように、薬剤送達部材またはカテーテル120の遠位端122に連結される拡散チャンバ300を備える。薬剤送達部材120は、拡散チャンバ300が脳の選択された脳室の中に位置付けられるように、脳の中へ送達することができる。本明細書で説明されるように、拡散チャンバ300は、脳の脳室の中に存在するCSFの中への薬剤の制御された放出を促進してもよい。さらに、拡散チャンバ300および薬剤送達部材120は、脳の中への前進中に、拡散チャンバ300、および少なくとも薬剤送達部材120の遠位部分が、それらが送達される脳室の形状に適合することができるように、十分な可撓性を有してもよい。そのようにして適合することによって、送達された拡散チャンバ300および薬剤送達部材120は、任意の有意な生理学的効果を引き起こすために十分に脳の脳室壁を変形させない。拡散チャンバ300または薬剤送達部材120あるいは両方の可撓性は、脳室表面に対して前進させられたときに、拡散チャンバ300が最大で30度またはそれを上回って変形することを可能にすることができる。典型的には、送達された拡散チャンバ300および薬剤送達部材120は、脳の脳室壁を3mmよりも大きく変形させず、約20mmHG以下の圧力を脳室壁に印加する。
拡散チャンバ300および薬剤送達部材120は、脳の脳室の生体構造を通して前進させられて選択された脳室に到達するために十分に変形し得るように、構成することができる。明確にするために、脳の脳室の生体構造は、図19を参照して以下のセクションで説明される。選択された脳室は、例えば、左脳室LVおよび右脳室RV(それらの下および後角を含む)、第3の脳室TV、および第4脳室FVを含む、脳の主要な脳室のうちのいずれかを含むことができる。また、そのような前進および位置付け中に、カテーテル120および拡散チャンバ300の可撓性は、望ましくは、任意の有意な生理学的効果を引き起こすために十分に脳の脳室壁を変形させないように構成することができる。これらの生理学的効果は、CSFの産生の減少(例えば、21ml/時間を下回る、好ましくは、20ml/時間を下回る)、あるいは意識消失、疼痛またはしびれ、嘔吐、心拍数または呼吸速度の変化等の神経学的効果を含んでもよい。CSF産生は、脊椎穿刺手技および/または種々の画像診断法を使用して、測定することができる。
ここで図2e1を再度参照すると、拡散チャンバ300は、カテーテルの開放遠位端に取り付けられた一方の端部を有する可撓性管と、閉鎖されたその遠位端310とを備えてもよい。拡散チャンバ300は、例えば、薬物または薬剤ペレット200の形態の薬物が配置および保持され得る、内側容積または管腔315を画定する。脳の脳室の中に配置されたとき、CSFは、穴または他の開口部305を通して、内側容積310の中へ拡散することができる。CSFは、薬物を溶解させることができる。次いで、その中に薬物が溶解させられたCSFは、同一の穴305を通って外へ拡散することができる。いくつかの実施形態では、穴305の中への開口部を含む、内側容積315の内壁は、薬剤の拡散速度を調節するであろう、膜で裏打ちされる。
脳を通して前進させられたとき、拡散チャンバ300およびカテーテル120は、屈曲または曲線状になってもよい。したがって、いくつかの実施形態では、カテーテル120はさらに、特に、脳室の形状に適合するとき等のカテーテル120が屈曲または変形位置に入れられるときに、カテーテル120(図2e2、2e3)の開存性を維持することに役立つように、コイル状ワイヤ120sの内側裏地を備えてもよい。ワイヤ裏地120sは、カテーテル120が変形または屈曲させられるときでさえも、薬物または薬剤ペレット200が拡散チャンバ300に送達されることを可能にすることができる。拡散チャンバ300は、シリコーンおよびポリウレタン、ならびにそれらの共重合体等のPEBACおよび種々のエラストマーを含む、任意の数の可撓性材料で作製されてもよい。他の実施形態は、Nitinol等の当技術分野で公知である種々の超弾性金属を採用してもよい。
図2e1および2e4に示されるように、それぞれ合計32個の穴305に対して、8個の穴305の4つの列があり得る。各列は、隣接する列から90度離れてオフセットされる。拡散チャンバの長さおよび幅に応じて、または所望のCSF拡散速度、薬剤拡散速度、あるいは薬剤崩壊速度を達成するように、より多いまたは少ない穴305が提供されてもよい。例えば、代わりに、それぞれ16個の穴またはスリットの2つの列があってもよく、各列は、相互から180度離れてオフセットされる。穴305のサイズは、0.004インチ(0.1mm)直径から0.02インチ(0.5mm)直径まで変動してもよい。拡散チャンバ300は、0.04インチ〜0.10インチ(1mm〜2.5mm)の内径、および1.5mm〜4.5mmの外径を有し、長さが2mm〜20mmであってもよい。
穴305の代わりに、スリット306が代わりに拡散チャンバ300の上に提供されてもよい(図2f1、2f2)。穴305のように、スリット306は、拡散チャンバ300の長さに応じて、1列につきより多いまたは少ないスリット306を伴って、複数の列で分配されてもよい。スリットは、約0.1mm〜0.5mmの範囲内の幅、および約0.25mm〜5mmの範囲内の長さを有してもよい。
いくつかの実施形態では、拡散器または拡散チャンバは、カテーテル120(図2g1)の遠位端122に連結されるワイヤバスケットまたはケージ301であってもよい。このワイヤバスケットまたはケージ301は、薬物ペレットを保持し、CSFが薬物を脳の脳室内のCSFに急速に流し込むことを可能にするであろう。ワイヤバスケットまたはケージ301の巻装は、CSFが染み込み、薬液が染み出すための十分な空間を可能にするように構成されてもよい。ワイヤバスケットまたはケージ301は、チタン、MP35N(R)、35NLT(R)、または316Lステンレス鋼から構築されてもよい。ワイヤサイズは、直径が0.002インチ〜0.006インチ(0.05mm〜0.15mm)に及ぶことができる。ワイヤバスケット300の内径は、0.04インチ〜0.10インチ(1mm〜2.5mm)であり得、ワイヤバスケット30は、長さが0.08インチ〜0.8インチ(2mm〜20mm)であり得る。
いくつかの実施形態では、拡散器、拡散チャンバ、または拡散区分はまた、種々の多孔質材料を含んでもよい。例えば、拡散器は、図2g2に示されるように、カテーテル120の遠位端122に連結される閉鎖端管302を備えてもよい。拡散器302は、本明細書で説明される他の拡散チャンバに酷似して、いかなる有意な生理学的効果も引き起こすことなく、脳の脳室(例えば、脳室壁の形状または輪郭)に適合することができるように、可撓性を有してもよい。拡散器302は、いくつかの実施形態では、いくつかの穴またはスリットを備えてもよく、または他の実施形態では、単純にその外部の全体を通して一様であり得る。拡散器302を備え得る、種々の多孔質材料は、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはNylon等の種々のポリマー繊維材料等の任意の数の多孔質生体材料を含むことができる。多孔質拡散器302の好ましい実施形態では、拡散器は、織るか、または編むかのいずれかを行うことができる、Dacronメッシュ等のDacronから加工することができる。多孔質材料のサイズおよび多孔性は、CSFが選択された速度で拡散器の中および外へ浸透または拡散することを可能にし、順に、薬剤ペレットの選択された崩壊速度および/または拡散器302からの薬剤の拡散速度を達成するように、選択することができる。これを達成するためのサイズおよび多孔性は、当技術分野で公知である種々の多孔性測定技法を使用して判定することができる。1つまたはそれを上回る実施形態によると、多孔質区分は、CSFを吸い上げ、実質的に拡散器302の領域全体から一様に薬液を外に拡散するよう、一様な多孔性を有することができる。他の実施形態によると、拡散器302は、優先的にCSFを吸い上げ、拡散器の特定の部分から薬液を染み出させるよう、様々な多孔性を有する多孔質材料から加工することができる。
図2h1、2h2は、拡散チャンバ300aの別の実施形態の側面図を示す。拡散チャンバ300aは、多くの点に関して、類似材料で作製され、類似寸法、構成要素、順応性、および他の性質を有する、上記で説明される拡散チャンバ300に類似し得る。これらおよび関連実施形態では、拡散チャンバ300aはさらに、図2h3、2h4に示されるように、薬剤送達部材またはカテーテル120の遠位端122上に搭載される伸長近位部分320を備える。
図2i1、2i2は、拡散チャンバ300bの別の実施形態の側面図を示す。拡散チャンバ300bは、多くの点に関して、類似材料で作製され、類似寸法、構成要素、順応性、および他の性質を有する、上記で説明される拡散チャンバ300aに類似し得る。しかしながら、ある脳室が、より長い遠位薬剤拡散部分を必要とするほど細長くない場合があるため、拡散チャンバ300bは、より短い遠位薬剤拡散部分を有する。拡散チャンバ300bは、それぞれ3つの穴305の3つの列を備える。拡散チャンバ300bの内側容積315は、長さが1.5mmの約3つの薬物ペレットを許容してもよい。穴のサイズは、ペレットが拡散チャンバ300bから時期尚早に退出しないように、意図されたペレットの直径の約4分の1である、0.010インチであってもよい。
図2j1、2j2は、拡散チャンバ300cの別の実施形態の側面図を示す。拡散チャンバ300cは、多くの点に関して、類似材料で作製され、類似寸法、構成要素、順応性、および他の性質を有する、上記で説明される拡散チャンバ300bに類似し得る。拡散チャンバ300cはさらに、拡散チャンバ300cがカテーテル120を接合する場所に隣接して、遠位薬剤拡散部分の近位部分上に薄型頸部321を備える。頸部321は、拡散チャンバ300cが、脳内の脳室または他の構造の形状に屈曲および撓曲するか、または別様に変形することを可能にするとともに、本明細書で説明される他の可撓性を提供してもよい。例えば、頸部321は、図2j3に示されるように、遠位端が最大30度の角度で屈曲することを可能にしてもよい。別の実施例では、図2j4−2j6はまた、患者の側脳室LVに挿入されると屈曲する、拡散チャンバ300cも示す。頸部321は、拡散チャンバ300cが真っ直ぐなままであろうと(図2j4)、一方に屈曲されようと(図2j5)、または他方に屈曲されようと(図2j6)、拡散チャンバ300cが側脳室LVの形状に適合することを促進する。
図2k1、2k2、2k3、および2k4は、拡散チャンバ300dの別の実施形態を示す。拡散チャンバ300dは、多くの点に関して、類似材料で作製され、類似寸法、構成要素、順応性、および他の性質を有する、上記で説明される拡散チャンバ300cに類似し得る。拡散チャンバ300dの伸長近位部分320gは、図2k1(拡散チャンバ300dの側面図)、図2k3(拡散チャンバ300dの正面図)、および図2k4(線2k4を横断して得られた拡散チャンバ300dの断面図)で最も良く示されるように溝付きである。これらの図に示されるように、拡散チャンバ300dは、拡散チャンバ300dの円周の周囲で均等に分配された8つの溝またはチャネル323を備えるが、他の数の溝も考慮される。溝またはチャネル323は、拡散チャンバ300gの中および外へのCSFの流動を促進し、より多くの溶解した薬剤が大脳皮質の中へ移動することを可能にする。伸長近位部分320gの溝またはチャネル323はまた、チャネル323を通して近位に薬剤の輸送を促進し、運動皮質等の脳の表面領域を含む、脳のより表面的な領域に到達するように、カテーテル120まで後方に延在してもよい。輸送は、チャネルを通した薬剤の拡散、および/または(例えば、毛管作用または他の流動現象による)チャネルを通した薬剤の流動によって、起こってもよい。溝またはチャネル323は、カテーテル120に沿って近位方向へチャネル323を通した毛管流を助長または増進するように、種々のコーティングで処理されてもよい。使用中に、そのようなチャネル323は、薬剤を、脳の脳室内のCSFだけでなく、脳組織の他の選択された領域にも送達するための手段を提供する。この二重部位送達は、脳内の2つまたはそれを上回る部位に送達することが望ましくあり得る、てんかん等の1つまたはそれを上回る神経学的症状を治療するように、薬剤の集中的(例えば、脳室内のCSFへの)およびより局所的送達を生成するという利益を提供することができる。
いくつかの実施形態では、溝またはチャネル323はまた、例えば、図2k5、2k6の拡散チャンバ300d1の中で示されるように、拡散チャンバの穴315に隣接して配置されてもよい。拡散チャンバ300d1は、多くの点に関して、類似材料で作製され、類似寸法、構成要素、順応性、および他の性質を有する、上記で説明される拡散チャンバに類似し得る。拡散チャンバ300d1の中の溝またはチャネル323は、拡散チャンバが脳室壁に別様に近接近し、これが拡散チャンバ300d1からの拡散を別様に遮断し得るときに、拡散チャンバ300d1からの薬剤または薬液の拡散を維持することに役立つことができる。溝またはチャネル323は、スロット、曲線状チャネル、または正方形状のチャネルであってもよい。いくつかの実施形態では、溝またはチャネルは、図2k5、2k6のように拡散チャンバの縦軸に対して配向されてもよいが、半径方向(図2k7)または他の配向、あるいは配向の組み合わせを有してもよい。特定の実施形態では、溝またはチャネル323は、好ましくは縦配向を有する、拡散チャンバ300d1の壁内の回旋に対応してもよい。回旋は、チャネル323に対応する正弦波の谷間とともに、正弦波または類似形状を有してもよい。
図2lは、拡散チャンバ300eの別の実施形態を示す。拡散チャンバ300fは、多くの点に関して、類似材料で作製され、類似寸法、構成要素、順応性、および他の性質を有する、上記で説明される拡散チャンバ300に類似する。拡散チャンバ300fはまた、さらなる構成要素を有してもよく、そのうちの1つまたはそれを上回るものは、本明細書で説明される拡散チャンバの実施形態のうちのいずれか1つに含まれてもよい。拡散チャンバ300eはさらに、穴305への開口部から、内部容積315内の薬物または薬剤ペレット200を分離する、管状膜325を備えてもよい。この管状膜325は、薬物または薬剤ペレット200からCSFの中への薬物の拡散速度を制限および制御してもよい。管状膜325は、ポリイミドで作製されてもよい。拡散チャンバ300eはさらに、1つまたはそれを上回る放出または排出弁330を備えてもよい。放出または排出弁330は、拡散チャンバ300eの本体に切り込まれたスリットを備えてもよい。放出または排出弁330は、拡散チャンバ300eの内部容積315と拡散チャンバ300eの外部との間の圧力差が閾値を超えて上昇するときに開放する。したがって、放出または排出弁330は、内部容積315内の圧力が、拡散が妨げられるレベルまで蓄積することを防止することができる。拡散チャンバ300eはさらに、隔膜弁340を備えてもよい。隔膜弁340は、拡散チャンバ300eの近位部分上に配置される。隔膜弁340は、典型的には、弾性かつ自己閉鎖式であろう。隔膜弁340は、CSFおよび薬物と混合されたCSF等の流体が、カテーテル120の中へ近位に流出することを防止しながら、薬物または薬剤ペレット200が内部容積315に導入されることを可能にすることができる、スリットを備える。
デバイス130は、外面132および内部空間133(内部133とも称される)を有する、筐体131を含む。筐体はまた、カテーテル120に連結するためのポート135も含む。筐体は、ABS、PE、PET等の1つまたはそれを上回る生体適合性ポリマー、およびチタン等の金属を含む、1つまたはそれを上回る生体適合性材料から加工されてもよい。表面132はまた、例えば、シリコーン、ポリウレタン、またはPTFEを含む、1つまたはそれを上回る適合性材料でコーティングされ、または別様にそれを備えてもよい。筐体131は、頭部、頸部、あるいは患者の身体の中または上の他の領域中の任意の数の場所に位置付けられるように、定寸および成形されてもよい。好ましい実施形態では、筐体は、患者の頭蓋底または近傍領域に埋め込まれるように、定寸され、成形され、かつ別様に構成される。
デバイス130は、典型的には、筐体131内に位置付けられる、薬物200の複数の用量200dを有する、薬剤貯蔵部140を含有する。薬物200は、本明細書でさらに詳細に説明されるように、神経学的症状の治療のための薬剤または他の治療薬210と、1つまたはそれを上回る賦形剤220とを含む。用量200dは、固形および/または液状薬物要素201を含んでもよい。前者の実施例は、薬物ペレットを含むことができ、後者の実施例は、液体充填カプセルを含むことができる。好ましい実施形態では、用量200dは、脳組織および/または脳を浸して見出される脳脊髄液に溶解するように構成される、固形薬物要素201を含む。1つまたはそれを上回る実施形態によると、貯蔵部140は、用量200dが取り付けられ得る、ベルト140に対応する。そのような実施形態では、デバイス130は、ベルト140に係合し、ベルトからポート135を通して薬物200の個別用量200dを移送して、それを選択された組織送達部位DSに送達し、次いで、薬物200の次の用量200dの送達のためにベルトを前進させるための機構150(本明細書では移送機構150とも称される)を含んでもよい。代替実施形態では、別個の機構/駆動源(図示せず)が、ベルト140を前進させるために使用されてもよい。
多くの実施形態によると、機構150は、筐体131内からカテーテル120を通して送達部位DSまで、薬物要素201を前進させるように構成される、前進部材151を含む。1つまたはそれを上回る実施形態によると、部材151は、部材151が巻装されるか、または非直線形状で筐体131に別様に含有され、次いで、直線形状に巻解されることを可能にする、種々の形状記憶金属(例えば、NITONOL、ステンレス鋼)を含み得る、金属スタイレットに対応する。部材151はまた、望ましくは、ポート135から脳内の組織部位TSまで進む際に、カテーテル120内の湾曲を通して前進させられ、それをうまく通り抜けるよう、屈曲および撓曲する(かつガイドワイヤ技術分野で公知である他の押動特性を有する)ように構成される。部材151は、電気モータ(例えば、線形誘導モータ)または電気技術分野で公知である他の駆動手段によって駆動されてもよい。特定の実施形態では、これは、電気モータと一体的であるが、またはそれによって別様に駆動される、ローラ150rによって駆動されてもよい。また、これは、管腔123を通して要素201を前進させるように、球形状等の成形遠位端152を有してもよい。遠位端152はまた、ホットドッグ形状、または用量200dの直径に係合するように定寸された凹面を有する凹形状等の他の形状を有してもよい。遠位端152はまた、用量200dが前進させられていること、および用量200dが放出されたことを判定することができるよう、用量200dとの接触を感知するように構成されてもよい。例えば、遠位端152および/または部材151は、先端152が用量200dと接触し、および接触を断つときに、静電容量の変化を感知するよう、用量200dに容量的に連結されてもよい。用量200dは、典型的には、ベルト140と一体的であり得るか、または別様にそれに取り付けられ得る、包装141(本明細書では包装コンテナ141とも称される)に個別包装される。したがって、そのような実施形態では、機構150および部材151はさらに、包装コンテナ141を穿刺して用量200dを押し出すように構成されてもよい。本発明の種々の実施形態はまた、管腔123を通して送達部位DSまで薬物要素201を前進させるための他の手段も考慮する。そのような手段は、例えば、空気圧、油圧、または磁気駆動手段を含んでもよい。
包装コンテナ141は、医薬品技術分野で公知である種々のホイル包装を備えてもよく、好ましい実施形態によると、空気および水蒸気に対して実質的に不透過性である。使用中に、そのような実施形態は、デバイス130の中の用量200dの長期貯蔵(例えば、数年)を可能にする。いくつかの実施形態では、薬物200の複数の用量200d(例えば、2つ、3つ、4つ、またはさらにそれを上回る用量)が、個別包装コンテナ141に包装されてもよい。そのような用量は、同一または複数の症状の治療を可能にする、同一または異なる薬剤210を含んでもよい。同一のコンテナ141の中に複数の用量200dを有する、1つまたはそれを上回る実施形態によると、コンテナは、脳組織に急速に溶解して、てんかん発作または他の神経学的症状(例えば、偏頭痛)を急性に治療するように構成される、薬剤210の第1の用量と、発作または他の症状の再発を予防する長期維持用量を提供するよう、ゆっくりと溶解するように構成される第2の用量とを含むことができる。
多くの実施形態では、ポート135は、筐体内部133の中への流体の流入を伴わずに、薬物200の固体用量が機構150によって隔膜を通過させられることを可能にする、密閉可能隔膜136を備える。隔膜136は、開放し、次いで、薬物ペレット等の薬物要素201の通過によって穿刺されるか、または別様に開放された後にそれ自体が閉鎖するように、十分な弾性を有する、シリコーンまたはポリウレタン等の種々の弾性ポリマーを含むことができる。
上記で説明されるように、薬物200は、典型的には、本明細書で説明される種々の神経学的症状等の1つまたはそれを上回る症状の治療のための1つまたはそれを上回る薬剤または他の治療薬210を含む。薬物200はまた、例えば、崩壊剤、超崩壊剤、結合剤、酸化防止剤、および当技術分野で公知である他の賦形剤のうちの1つまたはそれを上回るものを含む、1つまたはそれを上回る医薬賦形剤220を含んでもよい。望ましくは、1つまたはそれを上回る賦形剤は、非発熱性であり、かつ脳組織と別様に不活性であるように選択される。固形であるとき、薬物要素201は、錠剤またはペレットに対応するが、他の形状も考慮される(例えば、球形)。1つまたはそれを上回る実施形態によると、固形であるとき、薬物要素201は、脳組織に、および/または脳の中の脳室内の脳脊髄液に溶解して、薬剤210を放出するように構成される。特定の好ましい実施形態では、薬物要素201は、てんかん発作または他の急性神経学的症状を急性に治療または予防するよう、脳組織および/またはCSFに急速に溶解するように構成される。そのような実施形態では、薬物要素201は、CSFに急速に溶解する超崩壊剤を含む、当技術分野で公知である種々の超崩壊剤を含んでもよい。また、そのような実施形態では、固形薬物要素201は、要素の内部空間の中へのCSFの急速流入のために構成される、多孔質構造を有してもよい。特定の実施形態では、選択された薬剤210(例えば、フロセミドまたは他のループ利尿薬)の用量は、患者の脳の全体または一部分の体積の測定に基づいて、漸増することができる。そのような測定は、MRIまたは当技術分野で公知である他の医療撮像方法によって行われてもよい。測定される特定の体積は、脳の全体積、ならびに脳室内の空間の体積を含むことができる。後者の測定は、脳内のCSFの体積の指示を提供し、これは順に、CSF中の薬剤の選択された濃度を達成することを可能にする。使用中に、そのような実施形態は、所与の薬剤の所望の治療指数をより正確に達成して取得するように、患者への薬剤の投与量の送達を可能にする。これは順に、有害副作用(例えば、電解質の損失、過剰利尿等の有害末梢効果)を最小限化しながら、より有効な臨床効果(例えば、皮質拡延性抑制を引き起こすイオンポンプ共輸送体の遮断)をもたらす。
脳内の脳室の中のデバイス位置付け、および脳内の脳室への薬物の送達:多くの実施形態では、薬剤送達システム105は、薬剤ペレットまたは他の固形薬物要素を脳の脳室に送達するように構成される。したがって、脳および脳室の生体構造の簡潔な議論を提示する。脳の脳室VEが、図19に示されている。脳の脳室系の内膜は、上衣として知られている。脳脊髄液(CSF)は、変性上衣細胞から成る、脈絡叢によって産生される。CSFの大部分は、側脳室および第3脳室脈絡叢によって産生される。CSFの流動は、側脳室LVから第3脳室TVまで脳室間孔IFを通り、第4脳室FVまで水道AQを通り、最終的に外側および正中開口APを通り、くも膜下腔および脊髄への循環を提供する。
CSFは、約20.8ml/時間の速度で産生される。CSF体積は、毎日約4回再生利用される。頭蓋内圧(ICP)は、典型的には、水平状態の患者で測定されるときに脳室内のCSF圧力に等しい。そのような圧力は、通常、約7mmHg〜15mmHgの範囲内である。約0.38psiに対応する、20mmHgを上回る圧力は、異常と見なされる。したがって、拡散チャンバを含むカテーテルは、脳室を変形させないよう、印加される約20mmHgより大きい(より好ましくは約15mmHgより大きい)圧力に暴露されたときに屈曲することが望ましくあり得る。したがって、いくつかの実施形態によると、拡散チャンバを含むカテーテルは、カテーテルが脳の脳室の中で前進させられるか、または別様に位置付けられるときに、脳の脳室壁に約20mmHg以下の圧力/力を及ぼすように十分な可撓性を有することが望ましくあり得る。
脳の生体構造の局所的変形はまた、有害な生理学的および/または神経学的効果を引き起こし得る。症状は、挙動の変化、意識低下、頭痛、昏睡状態、衰弱、しびれ、視覚問題、発作、嘔吐、ならびに心拍数および呼吸速度の変化を含むことができる。そのような症状は、変形が3mmを上回ると起こり得ることが報告されている。したがって、いくつかの実施形態によると、拡散チャンバを含むカテーテルは、脳の脳室の中で前進させられているか、または位置付けられているときに、脳室壁の約3mm以下の変形を引き起こすように、十分な可撓性を有し得ることが望ましい。
ここで図2bおよび16a−eを参照して、導入器20を導入し、電極部材30を展開するための方法について議論する。装置10の導入に先立って、てんかんまたはANEAによって特徴付けられる他の症状を有する患者は、症状を治療させる可能性が高いANBNEAの焦点の場所および他の特性を判定するように、一連のEEGまたは他の関連脳スキャンを受けることができる(類似方法もまた、皮質拡延性抑制の起源を判定するために使用されてもよい)。次いで、この情報は、電極部材の展開のための標的組織部位TS、したがって、導入器の導入のための頭蓋内の対応する部位を判定するために使用することができる。多くの場合、導入器は、穿頭孔栓を通して導入することができるが、これは例示的であり、他のアプローチが同等に適用可能であることが理解されるであろう。穿頭孔BHが穿設され、穿頭孔栓61が位置付けられた後、導入器は、所望の標的組織部位TSまで脳組織の中へ前進させられる。前進は、蛍光透視または他の形態の医療画像観察の下で行うことができる。所望の標的部位TSにおける導入器の遠位端22の位置付けは、導入器上の遠位端マーカーの使用によって促進することができる。加えて、導入器は、その長さに沿って、挿入の深度を示す目盛りマーキング24を含むことができる。いったん所望の深度に挿入されると、次いで、外科医は、係止デバイス62を使用して、導入器を定位置に係止することができる。導入器が定位置に係止されたという判定は、例えば、接触センサ63によって送信される信号を通して達成することができる。
次いで、電極部材30は、選択可能なサイズおよび形状を有する、検出体積DVを達成するように展開することができる。電極部材30は、個別に、または集合的に展開することができる。それらはまた、手動で、または(部材30の近位部分に連結される)前進部材28を使用して、あるいは当技術分野で公知である他の前進手段によって、前進させることもできる。電極部材の挿入の深度は、例えば、前進部材30(図示せず)上に配置された停止部を使用することによって、および/または各電極部材30上に配置された停止部37(図3)を用いて、制御することができる。部材30の展開はまた、蛍光透視観察または他の画像診断法によって誘導することもできる。いくつかの実施形態では、このプロセスは、蛍光透視像(または他の画像)上に、ANEAの焦点Fの推定場所を示すマーカーまたは他の指標を重ね合わせることによって、促進することができる。この医師は、焦点FからのANEA信号の検出を最適化するよう、展開された電極部材の位置を特定して配向するために、このマーカーを使用することができる。例えば、医師は、それらの遠位端が焦点Fの選択可能な距離内に配置されるように、電極部材を展開するためにマーカーを使用することができる。また、これは、焦点FからのANEA信号によって生成される電場ベクトルから、電極部材で生成される電圧を最大限化するよう、これらの電極部材のうちの1つまたはそれを上回る部材の縦軸と、選択可能な角度配向、例えば、90°を達成するために使用することができる。
電極部材の展開後、医師は、電極部材が機能しており、1つまたはそれを上回る焦点FからANEA信号を検出することが可能であることを確認するように、1つまたはそれを上回る試験を行うことができる。これは、電極部材に対して焦点Fと同一の有向配向を有するよう、脳の中に位置付けられた別個の電極(図示せず)から試験信号を送信することを含むことができる。試験信号は、実際のANEA信号の振幅および周波数をシミュレートするように構成することができる。電極部材が試験信号を検出することができない場合、医師は、所望の応答を得るまで、電極部材の全てまたは一部分を再展開することができる。特定の実施形態では、試験信号は、展開された電極部材の機能性を試験するためだけでなく、それらの展開に役立つためにビーコンとしても使用することができる。そのような実施形態では、医師は、電極部材によって測定される、結果として生じる電圧を最大限化するよう、試験/ビーコン信号が送信されている間に、電極部材を展開して位置付けることができる。電極部材30が正しく展開された後、電極部材は、係止デバイス63または別の係止機構を使用して定位置に係止することができる。次いで、穿頭孔栓が、当技術分野で公知である標準方法を使用して密閉/閉鎖され、1つ以上のワイヤを介してコネクタ40(図6a)を制御モジュール80(または他の類似デバイス)に接続することができ、または接続は無線であり得る。制御モジュール80は、頭頸部領域中で皮下に埋め込むことができるか、または患者によって装着することができる。モジュール80がANEAの焦点Fを治療するための薬剤送達デバイス90を含有する実施形態では、モジュール80は、典型的には、頭頸部領域中で皮下に埋め込まれるであろう。そうではない実施形態では、これを任意の数の場所に位置付けることができるか、または患者によって装着することができる。そのような実施形態では、薬剤の頭蓋内送達を提供するよう、別個の薬剤貯留部および薬剤送達デバイス(デバイス90と実質的に同一であり得るか、または異なり得る)を頭頸部に埋め込むことができる。代替として、薬剤を静脈内(IV)で送達することができ、その場合、貯留部および薬剤送達デバイスは、任意の数の場所に位置付け、および/または患者によって外部に装着することができる。頭蓋内およびIV送達の組み合わせが使用される実施形態では、薬剤貯留部/送達デバイスを頭頸部領域に埋め込むことができ、別の送達デバイス/貯留部をIV送達のために患者によって装着することができる。
装置10を使用してANEAを検出し、発作等の神経学的事象または症状を検出するためにこの情報を利用するための方法の議論を提示する。これらおよび関連実施形態では、発作前事象および発作事象の両方(そのような事象は発作前および発作状態に対応することができる)を検出するための方法を提示する。議論を容易にするために、発作前および発作事象とは、てんかん発作前事象(発作前の状態または事象としても)およびてんかん発作事象(以降では発作)を指すであろうが、これらの方法は、偏頭痛および他の関連症状等の他の神経学的事象または症状および症候群と関連付けられる、発作前事象/状態および発作を検出することに適用可能であると理解されるであろう。上記で議論されるように、装置10は、各電極部材30と基準電極35との間の電圧差を測定し、電場ベクトル
を計算するためにこれらの値を使用することによって、神経活動によって生成される脳内の電場ベクトルを測定する。次いで、発作または発作前事象の指標として、電場ベクトル
の種々の特性を使用することができる。ここで図17−18を参照すると、正常な脳の活動中に、電場ベクトル
は、典型的には、図17aに示されるように、(上記で説明される角度φおよびθによって画定されるような)ランダム方向Dを有するであろう。また、正常な活動中に、電場ベクトルの大きさ/振幅
は、ランダムであろうが、図18に示されるように、特定の閾値T未満にとどまる時間平均値を有するであろう。対照的に、発作前の事象または発作事象中に起こるもの等の異常な神経電気的活動の期間中に、電場ベクトル
は、図17bに示されるような正常な脳の活動と比較して、長期間にわたって特定の方向Dまたは有向領域DRに滞留するであろう。滞留時間は、10分の1秒〜数秒、またはより長く(例えば、0.2、0.5、1、2、および5秒の具体的実施形態を伴って0.10秒〜10秒)あり得るが、より短い滞留時間も考慮される(0.01秒〜0.1秒)。発作前または発作事象中に、有向領域DRは、円筒Cまたは関連幾何学形状によって境界されるであろう。また、電場振幅は、図18に示されるように、長期間にわたって正常な活動を上回って閾値Tを超えるであろう。これは、発作前または他の類似事象に対する第1の閾値T1、および発作または他の類似事象に対する第2の閾値T2を超えることを含むことができる。
特定の実施形態では、モジュール80内に常駐するアルゴリズム83は、発作前の事象、てんかん発作、皮質拡延の波、他の発作または神経学的事象を示すANEAの期間(したがって、そのようなANEAの期間は、発作前の事象、てんかん発作皮質拡延性抑制、または他の発作あるいは神経学的事象のマーカーとして使用することができる)を検出するために、上記の電場ベクトル特性の(例えば、電場ベクトルの振幅および方向の)変化のうちの1つまたはそれを上回るものを使用することができる。例えば、選択された期間より長く特定の方向または有向円錐にとどまる電場ベクトルに基づいて、発作前の事象または発作が検出されてもよい。装置10の配置に先立って、ANEAの既知の焦点の場所が以前に判定された、用途については、検出された電場ベクトルの方向が、以前に検出された焦点Fの方向(この方向は導入器の遠位端に対する焦点の方向である)を含む、選択された有向円錐内にある場合、付加的なアルゴリズム重み付けを採用することができる。
予測電場ベクトル特性の別の実施例では、発作前の事象または発作はまた、電場振幅が特定の閾値を超えるかどうか、より好ましくは、電場振幅の時間平均が閾値を超えるかどうかに基づいて検出されてもよい。これら2つのアプローチの組み合わせはまた、電場ベクトルの方向および振幅の両方が閾値を超える必要があるように使用することもできる。加えて、発作前の事象または発作(発作事象としても知られている)を示す、電場内の特定の信号パターンを検出するために、パターン認識アルゴリズムを採用することができる。そのようなパターンのデータベースを、患者自身、てんかん患者集団、または両方の組み合わせから得られたEEG測定から生成することができる。再度、検出アルゴリズムは、発作前の事象または発作の判定を行うよう、電場振幅および方向の一方または両方とともに両方のパターン検出を採用することができる。発作前の事象の値を示す第1の値にわたるスコア、および発作を示す第2の値にわたるスコアを伴って、発作前の事象または発作を予測するために、ある閾値を超える検出スコアを使用することができる。また、アルゴリズムが、これらのパラメータの関数として検出スコア値を生成するように、重み付けをこれらまたは他の検出パラメータに割り当てることができる。重み付けは、患者集団から得られた重み付けデータベースから選択することができるか、または外部EEG電極を使用して、あるいは定位置で装置10を用いて、ある期間にわたって患者を監視し、次いで、発作前または軽度てんかん発作を誘発し、これらの検出パラメータのデータを記録することによって、各個別患者について確立することができる。重み付けはまた、医療提供者によって手動で、または自己学習方法を使用してアルゴリズム自体によってのいずれかで、後続の発作前の事象または発作後に更新することもできる。
検出スコアが発作前の事象または発作事象を示す閾値を超えるとき、モジュール80は、1つまたはそれを上回る機能を果たすことができる。第1に、ここで図14を参照すると、モジュールは、薬物を服用すること、ならびに座ること、または横になること、あるいは任意の危険な活動を中断すること等の予防策を取ることができるように、信号85をアラーム120に送信して患者に警告することができる。これはまた、(病院または医師の診療室内の監視デバイス130へのRFまたはIRポートを介して)無線信号86を送信することもできる(これは、携帯電話または当技術分野で公知である種々の医療テレメトリデバイスを使用して達成することができる)。これはまた、抗発作薬の用量(例えば、フロセミド等のループ利尿薬の固体用量)を送達するように、信号87を薬剤送達デバイス90に送信し、および/または発作の発症を予防するか、あるいは起こっている発作を停止するように、信号88を刺激デバイス100に送信して、電極部材30(または他の埋め込まれた電極)を介して阻害信号101を送信することもできる。種々の実施形態では、両方の介入の組み合わせを使用することができる。阻害信号101は、種々の形態を有することができる。一実施形態では、これは、発作前の事象または発作を引き起こす焦点Fの周囲の領域を脱分極するように構成することができる。他の実施形態では、これは、異常な神経電気的活動と位相がずれるか、または周辺組織に及ぼすその効果を別様に減衰させるよう、発作前の事象または発作を引き起こす異常な神経電気的活動の特定のパターンに合致させることができる。好ましい実施形態では、阻害信号は、刺激電極36として電極部材30を使用して送達されるが、刺激電極としての別個の電極の使用も考慮される。
薬剤介入を採用する実施形態については、検出スコアの値、および/または検出された事象が発作前の事象であるか、または発作であるかどうかに基づいて、薬剤の送達された用量を漸増することができる。体重、年齢、てんかんの種類(例えば、部分発症発作)、および発作の重症度等の種々の患者パラメータに基づいて、基準投与量を判定することができる。好適な抗発作薬は、フェニトインナトリウム(Dilantin)、チアジドおよびチアジド様利尿薬等のイオン輸送体作動薬、フロセミドおよびフロセミド様利尿薬等のカチオン塩化物イオン輸送作動薬、ならびにそれぞれの化学類自体および誘導体を含むことができる。好ましい実施形態では、抗発作化合物は、その固体形態を含む、フロセミドに対応する。当技術分野で公知である、さらに他の抗発作薬も考慮される。薬剤送達中および後に、システム10は、脳の活動を監視し続け、発作前の事象または発作がどの程度治まったかどうかを判定するように構成することができる。検出スコアまたは他の要因に応じて、薬剤の反復投与量を必要に応じて投与することができる。検出スコアが選択されたレベル超にとどまる場合に、増加した投与量を投与することができる。また、検出スコア、てんかんの種類、発作のパターン、年齢、体重等のうちの1つまたはそれを上回るものに応じて、選択可能な投与計画を使用することができる。例えば、発作前の事象については、ボーラス用量を頭蓋内で投与することができる(例えば、フロセミドあるいは他のループ利尿薬および/またはイオン共輸送体拮抗薬の用量)一方で、完全発作については、治療は、頭蓋内ボーラスまたは初期用量(例えば、ループ利尿薬および/またはイオン共輸送体拮抗薬)を含むことができ、その後に、第1の用量より長期間(例えば、数分または数時間の期間)にわたって投与され得る、第2の用量が続く。第2の用量は、同一または異なる薬剤であってもよく、頭蓋内で、または静脈内等の別の投与経路によって投与されてもよい。同一の薬剤が両方の用量に使用される実施形態については、第2または維持用量は、第1の用量の同一または設定割合、例えば、第1の用量の50、25、または10重量%(または他のパラメータ)であってもよい。また、種々の実施形態では、たとえスコアが発作前の事象または発作事象の閾値を下回っても、個別検出スコアに基づくだけでなく、検出スコアの時間パターンにも基づいて、選択可能な投与計画を実現することができる。例えば、選択された期間にわたる検出スコアのある数の急上昇に基づいて、薬剤の用量を送達することができる。種々の投与計画はまた、頭蓋内送達デバイスおよびIVポンプを使用する、頭蓋内およびIV投与の組み合わせを使用するように構成することもできる。
種々の実施形態では、投与計画は、送達される特定の薬剤または薬剤の組み合わせに合わせることができる。フロセミドまたは他の類似薬剤については、投与計画は、皮質波抑制の再発を予防する同一または異なる薬剤の1回または複数の後続維持用量を伴う、選択されたピーク頭蓋内濃度および/または治療効果(例えば、皮質拡延性抑制の予防または減速)を達成するように構成される、初期またはボーラス用量の形態であり得る。複数の発作薬の使用を含む、特定の実施形態では、検出スコアはまた、どのような薬剤が実際に投与されているかを判定するために使用することもできる。例えば、第1の閾値を上回る検出スコアを第1の薬剤に使用することができ、第2の薬剤を選択するために、第2の閾値を上回る別の検出スコアを使用することができる。
発作または発作前事象(および/またはそれと関連付けられる皮質拡延性抑制)を引き起こす、異常な神経電気的活動を検出するための方法の種々の他の実施形態では、電極部材30によって測定されている、そのような変化とともに、組織インピーダンスの変化も使用することができる。そのようなアプローチは、脳組織のインピーダンスが発作前または発作状態中に変化するという原則に基づいて動作する。組織インピーダンスは、伝導性部分34(図6b)と基準電極35との間にわずかな電圧または電流を印加することによって測定することができる。インピーダンスの実数および虚数成分の両方を使用することができる。電圧/電場ベクトル測定を採用する方法と同様に、発作前および発作事象の両方を予測する手段として、検出スコアを生成するために、測定されたインピーダンスを使用することができる。特定の実施形態では、インピーダンス測定は、発作前および発作事象の両方を予測するための感度をさらに向上させるように、電圧/電場ベクトル測定と組み合わせることができる。
皮質拡延性抑制:皮質拡延性抑制(CSD)は、電気的無音の期間が後に続く、一過性の神経過剰興奮性の伝搬波である。この興奮・阻害の波は、脳の皮質および他の領域を横断してゆっくり(約3mm〜5mm/分)移動する。CSDは、細胞内および細胞外コンパートメントの間にイオン(例えば、K+、Na+、Ca2+、Cl−)の大量再分配を伴う。グリア細胞が、これらのイオン流束に密接に関与する。したがって、グリア細胞上のイオンポンプ(特に、Na+−K+−2Cl−(NKCC1とも表される)共輸送体)が、CSDに関与する。これらのポンプは、イオン依存性輸送体を利用する。したがって、本発明の種々の実施形態は、神経学的てんかん発作前あるいは偏頭痛等の他の有害神経学的事象または症状と関連付けられる、皮質拡延性抑制に関与するイオン流束を遮断または減速するためのイオン依存性輸送体作動薬(例えば、フロセミドまたは他のループ利尿薬)の使用を考慮する。
フロセミドを使用する皮質拡延性抑制およびてんかんの治療:フロセミドI(LASIXという商標の下で入手可能である)は、体液貯留および高血圧を治療するために使用される、確立したループ利尿薬である。ループ利尿薬は、腎臓内のヘンレ係蹄上行脚に作用する薬剤の部類である。具体的には、それらは、共輸送体(Na−K−Cl共輸送体またはNKCC、SLC12A2として知られている)を遮断し、ネフロン中のNaClおよびカリウムの再吸収の低減をもたらし、順に、利尿、すなわち、尿産生の増加をもたらす。それらは主に、高血圧症および浮腫を治療する薬剤で使用される。てんかん動物モデルならびにヒト患者の両方でのフロセミドは、脳内で類似イオン輸送体を遮断することによって、誘発および自発性てんかん神経活動、ならびに後続の皮質拡延性抑制を遮断することが示されている。しかしながら、フロセミドは、例えば、数例を挙げると、電解質の損失/不均衡、高血糖症、聴器毒性、高尿酸血症および結果として生じる痛風、および低カリウムレベル、ならびに利尿の増加を含む、いくつかの有害副作用を有する。薬剤が、てんかんの予防のために十分な濃度で、経口および/または静脈内投与される場合、これらの副作用のうちの1つまたはそれを上回る副作用が起こり、その使用を不可能にし、および/またはその用途を有意に制限するであろう。患者はまた、電解質の損失(例えば、Na、K、Cl、Ca、Mg等の電解質の損失)を含む、これらの症状のうちの1つまたはそれを上回る症状について定期的に監視される必要があろう。さらに、急性状況(例えば、発作の発症)については、発作の発症時に起こる運動制御の損失により、発作の発症時に薬剤を服用することができた場合でも、薬剤が患者の血流に入るために30分またはそれより長くかかり得るため、経口投与は十分に高速ではないであろう。発作が始まった後に(たとえ溶液の注射器を持ち歩いていたとしても)患者が自分で注射することができない場合があるため、具体的には、発作の発症時に運動制御を迅速に失うため、IV投与も非実用的であろう。
本発明の種々の実施形態は、薬剤が患者の脳に直接送達されるように、フロセミド(および/またはその類似体ならびに誘導体)の頭蓋内送達の使用によって、てんかん(および偏頭痛等のCSDと関連付けられる他の症状)の治療および予防のための装置、システム、および方法を提供することによって、これらの問題を克服する。薬剤が脳に直接送達されるため、てんかん発作を治療および/または予防するために使用される用量は、本明細書でさらに詳細に説明されるように、利尿の増加、電解質の損失、高血糖症等の任意の感知可能な望ましくない末端効果を引き起こすであろう用量より実質的に少なくあり得る。多くの実施形態では、フロセミドおよび/またはその類似体ならびに誘導体の送達は、例えば、本明細書で説明される薬剤送達装置の種々の実施形態を使用して、頭蓋内で行われる。この装置は、脳の中のカテーテルの長期配置を可能にする、穿頭孔の中に位置付けられた適応付属品を用いて、患者の脳組織に作製された穿頭孔または他の開口部を通して、患者の脳組織(例えば、深部脳組織を含む)の中に挿入されて位置付けられる、頭蓋内カテーテルに連結される薬剤貯蔵チャンバを備えてもよい。好ましい実施形態では、本装置は、脳の中への固体薬剤の急速前進のために頭蓋底で皮下に埋め込まれ得る、貯蔵チャンバ中のフロセミドの用量の多年供給の長期貯蔵を可能にしながら、(液体形態で存在する可能性がより高い)任意の病原体の危険性を低減するよう、脳の中への固体薬物の送達のために構成することができる。てんかん、またはCSDと関連付けられる他の症状の治療のためのフロセミドの送達に加えて、本発明の種々の実施形態はまた、例えば、ブメタニド、エタクリン酸、トラセミドを含む、CSD関連症状の治療のための他のループ利尿薬も考慮する。
種々の実施形態では、フロセミド(または他のループ利尿薬)の投与量は、末梢効果、特に、利尿および電解質の損失を引き起こす、腎臓に及ぼす効果を最小限化しながら、発作予防のために脳で局所的効果を生じるように選択される。望ましくは、フロセミド(ならびに関連類似体および誘導体)の投与量は、利尿の有意な増加および/または患者の電解質レベル(例えば、ナトリウム、カリウム)の有意な減少を生じる、閾値投与量を少なくとも10倍下回る。本明細書で使用されるように、利尿の有意な増加は、ある期間(例えば、1時間、2時間、12時間等)にわたる尿産生率または総産生量のいずれかに対応し得る、患者の尿産生の約10%を超える増加(より好ましくは、約5%を超える増加)である。また、本明細書で使用されるように、電解質の有意な減少は、電解質の患者の血漿中濃度、例えば、カリウムまたはナトリウム濃度の約5%を超える減少である。約2.5%を超えるまたは1%さえの減少等のさらに小さい減少も考慮される。また、他の電解質、例えば、カルシウム、マグネシウム、リン酸水素、および炭酸水素の減少も考慮される。また、間質液、細胞内液、筋肉組織、心臓組織、膵臓組織、および他の領域中の電解質レベルの減少等の身体の他の領域および/または組織中の患者の電解質レベルの減少も考慮される。
多くの患者のためのフロセミドの前述の閾値用量は、約20mgである。しかしながら、その閾値は、患者の体重、年齢、および病状(例えば、てんかん、てんかん発作の種類、発作の頻度等)のうちの1つまたはそれを上回るものに基づいて調整されてもよい。所与の患者、患者集団(例えば、てんかん発作がある女性)、または部分母集団(けいれん大発作がある40〜50歳の女性)で特定の閾値用量を判定するために、種々の用量反応曲線および尿排出量測定方法が使用されてもよい。閾値はまた、1つまたはそれを上回る動物モデル(例えば、ラット、サル、ブタ等)でそのような方法によって判定される閾値への相関を使用して、判定されてもよい。したがって、種々の実施形態では、患者の脳に送達されるフロセミド(および/またはその類似体ならびに誘導体)の治療的有効投与量は、約1μg〜2000μg、約200μg〜800μg、約1μg〜1000μg、約1μg〜10μg、約5μ〜50μg、約10μg〜100μg、約10μg〜500μg、約10μg〜250μg、約20μg〜250μg、約10μg〜100μg、約25μg〜100μgの範囲内であり得るが、さらに他の範囲が考慮される。特定の実施形態では、フロセミドまたは他のループ利尿薬の投与量は、患者の脳内の脳室容積内のCSF流体中で薬剤の選択された濃度を生じるよう、(例えば、MRIによる)その容積の測定に基づいて、漸増することができる。さらに種々の実施形態では、例えば、システム105ならびに薬剤送達デバイス95および/または115等の、例えば、本明細書で説明される薬剤送達システムおよび装置の1つまたはそれを上回る実施形態を使用して、フロセミド(および/またはその類似体ならびに誘導体)の以前の投与量のうちの1つまたはそれを上回る投与量を頭蓋内に送達することができる。
結語
本発明の種々の実施形態の先述の説明は、例証および説明の目的で提示されている。それは、本発明を開示される正確な形態に限定することを目的としていない。多くの修正、変形例、および改良が、当業者に明白となるであろう。例えば、種々の実施形態は、種々の小児科用途、あるいは異常な神経電気的活動および/または皮質拡延性抑制を伴う任意の数の神経学的事象または症状の治療のために定寸し、または別様に適合することができる。
本発明の種々の実施形態の先述の説明は、例証および説明の目的で提示されている。それは、本発明を開示される正確な形態に限定することを目的としていない。多くの修正、変形例、および改良が、当業者に明白となるであろう。例えば、種々の実施形態は、種々の小児科用途、あるいは異常な神経電気的活動および/または皮質拡延性抑制を伴う任意の数の神経学的事象または症状の治療のために定寸し、または別様に適合することができる。
一実施形態からの要素、特性、または行為は、本発明の範囲内で多数の付加的な実施形態を形成するように、他の実施形態からの1つまたはそれを上回る要素、特性、または行為と容易に再結合または置換することができる。また、他の要素と組み合わせられるものとして示され、または表される要素は、種々の実施形態では、独立型要素として存在することができる。したがって、本発明の範囲は、説明された実施形態の仕様に限定されないが、代わりに、添付の請求項のみによって限定される。
本発明の好ましい実施形態が本明細書で示され、説明されているが、そのような実施形態は、一例のみとして提供されることが当業者に明白となるであろう。多数の変形例、変更、および置換が、本発明から逸脱することなく、当業者に想起されるであろう。本明細書で説明される本発明の実施形態の種々の代替案が、本発明を実践する際に採用され得ることを理解されたい。以下の請求項が本発明の範囲を定義し、これらの請求項およびそれらの均等物の範囲内の方法および構造が、それにより対象とされることが意図される。
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- 図面に記載の装置、システムまたは方法、など。
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