JP2018092853A - 光投射装置 - Google Patents
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Description
このような目的に使用される光投射装置では、センシングの精度を高めるため等に、LED(発光装置)から放出された光を所定方向に向けて集光し、所定範囲に均一に光を投射することが求められる。光を所定方向に向けて集光し、光を投射する装置としては、例えば、特許文献1のもののように、LEDを放物面状の反射面の焦点位置に置き、LEDからの光を、この反射面で反射させ平行光とする技術が知られている。
LED素子とレンズ効果パッケージとを備える発光装置と、この発光装置からの光を反射する放物面を備える反射部材と、を備える光投射装置であって、
前記放物面の焦点が、前記LED素子の発光面と前記レンズ効果パッケージによる疑似光源の中心との間に位置することを特徴とする。
LED素子の発光面から放出された光は、発光装置のレンズ効果パッケージを通るため、レンズ効果パッケージの頂点部等が疑似的に光源(疑似光源)のように振る舞うこととなる。つまり、LED素子とレンズ効果パッケージとを備える発光装置は、LED素子(光源)とレンズ効果パッケージによる疑似光源との2種類の光源を有するかのように振る舞う。なお、発生する疑似光源は、LED素子の発光面とレンズ効果パッケージの位置関係やレンズ効果パッケージの形状により、1つに限らず複数発生することもあり、その位置もLED素子の光軸上に限られるものではない。
したがって、集光性が良く、均一に光を投射することができる。
前記発光装置から放出された光および前記発光装置から放出され前記放物面で反射された光を集光する集光レンズを備え、
前記集光レンズの焦点位置はLED素子の発光面の背面側に位置するように、前記集光レンズのパワーが設定されていることが好ましい。
なお、集光レンズの焦点位置は、フレネルレンズの場合は焦点が所定範囲の幅を有するため、フレネルレンズの出射側から平行光線を入射させて焦点付近でスクリーンを配置した際に光が最も集光するポイントと定義する。また、後述する、反射部材と集光レンズとを備える光学系の焦点位置についても、集光レンズがフレネルレンズ等の場合は同様に、フレネルレンズの出射側から平行光線を入射させて焦点付近でスクリーンを配置した際に光が最も集光するポイントと定義する。
前記反射部材と前記集光レンズとを備える光学系の焦点が、前記LED素子の発光面と前記放物面の焦点との間に位置することが好ましい。
本実施の形態の光投射装置は、例えば、車に設けられ、赤外光を投射し、この投射された光の反射光を、車に設けられたセンサで検知することで、車の周囲にある物体の外形を把握したり、物体との距離を計測したりするのに用いられる。
反射部材3と集光レンズ4とは、それぞれの光軸を一致させた状態で配置されている。また、発光装置2から放出される光の中心を通る線は、反射部材3および集光レンズ4の光軸と一致するようになっている。以下では、この反射部材3および集光レンズ4の光軸と、発光装置2から放出される光の中心を通る線と、をまとめて光軸Xと呼ぶ。
面22aには、LED素子20を覆うようにして、ドーム状のレンズ効果パッケージ21が設けられている。また、レンズ効果パッケージ21は、光軸Xが、ドーム状のレンズ効果パッケージ21の頂点を通るようにして、配置されている。つまり、レンズ効果パッケージ21の光軸と光軸Xとは一致した状態となっている。また、図2に示すように、基板22の他方の面22bには、電極(アノード23aおよびカソード23b)が設けられており、アノード23aからカソード23bに向けて電流が流されることでLED素子20の発光面が発光するようになっている。
つまり、基板22上に設けられたLED素子20が、レンズ効果パッケージ21に封入されることで、赤外光を放出する1つの発光素子が形成されている。したがって、例えば、レンズ付きのチップLEDや砲弾型のLED等のレンズ付きLEDを、発光装置2として用いることができる。
LED素子20の発光面から放出された光は、発光装置2のレンズ効果パッケージ21を通るため、レンズ効果パッケージ21の頂点部等が疑似的に光源(疑似光源)のように振る舞うこととなる。つまり、LED素子20とレンズ効果パッケージ21とを備える発光装置2は、LED素子20(光源)とレンズ効果パッケージ21による疑似光源との2種類の光源を有するかのように振る舞う。なお、発生する疑似光源は、LED素子20の発光面とレンズ効果パッケージ21の位置関係やレンズ効果パッケージ21の形状により、1つに限らず複数発生することもあり、その位置もLED素子20の光軸上に限られるものではない。そして、これらの疑似光源の中心は、光軸をZ軸とした場合の各疑似光源のZ軸座標を平均したものとして計算される。光軸方向に凸形状となっているレンズ効果パッケージ21に覆われたLEDの発光装置は、疑似光源の中心がレンズ効果パッケージ21の頂点付近に来ることが多いため、以下の実施例では疑似光源の中心はレンズ効果パッケージ21の頂点付近にあるものとして説明する。
また、反射面30の第一開口部32には、取付部31が反射面30と一体的に設けられている。また、取付部31は、円錐筒状であり、第一開口部32からその逆側に向けて広がった形状となっている。
なお、上述した反射部材3の光軸とは、反射面30の回転放物面の中心軸と一致するものである。また、反射面30は、それ自体が光を反射する素材により形成されていてもよく、光を反射するためのめっきが施されていてもよい。つまり、反射面30は、光を反射することができるようになっていればよい。
なお、集光レンズ4は、球面や非球面の凸レンズ等でもよく、反射部材3側からの光を集光できるレンズであればよい。また、集光レンズ4は、第二開口部33に嵌合されたり、集光レンズ4を取り付けるための取付部材を介して反射面30に取り付けられたりするものであってもよい。
図4に、反射部材3の反射面30の焦点Aの位置を示す。反射面(放物面)30の焦点Aは、発光装置2のLED素子20の発光面とレンズ効果パッケージ21との間(LED素子20の発光面と疑似光源の中心との間)に位置している(図1参照)。また、反射面30の焦点Aは、光軸X上に位置している。したがって、図4に示すように、焦点Aから出射し、反射面30で反射された光Lは、光軸Xに平行な方向に進む。また、逆に、光軸Xに平行に進み、反射部材3に入ってくる光Lは、反射面30で反射された後、焦点Aを通過する。
なお、このように、集光レンズ4の焦点の位置が一つに定まらないようにするのは、光投射装置1から光を投射したい範囲や、投射する光の均一度を調整するためなので、光投射装置1の用途に応じて焦点の位置が一つに定まる集光レンズ4を用いてもよい。また、集光レンズ4の集光作用を強くしたい場合には、集光レンズ4の焦点が、LED素子20からの光が進む方向に対して、LED素子20の発光面よりも前方に位置するようにしてもよい。また、集光レンズ4の各焦点のうちの一部がLED素子20からの光が進む方向に対して、LED素子20の発光面よりも前方に位置するものであってもよい。
前述のように、集光レンズ4の焦点が複数あるため、光学系40の焦点の位置も複数あるが、光学系40の焦点は、全て、LED素子20の発光面から1mm以内に位置している。また、光学系40の焦点は、全て、光軸X上に位置している。
なお、光学系40の全ての焦点がLED素子20の発光面から1mm以内に位置していなくてもよい。例えば、光学系40の、集光レンズ34の出射側から平行光線を入射させて焦点付近でスクリーンを配置した際に光が最も集光するポイントがLED素子20の発光面から1mm以内に位置していれば、LED素子20から放出され、反射面30で反射され、集光レンズ4で集光された光の多くを光軸Xに平行な方向に近い方向に導くことができる。
本シミュレーションは、反射部材3の反射面30は同一の形状(R=1.2、K=−1)とし、発光装置2の位置を変えることで、反射面30の焦点Aに対するLED素子20およびレンズ効果パッケージ21の相対的な位置を変え、それぞれの場合における配光分布を調べたものである。図7〜図10に、本シミュレーションにより得られた、配光分布を示す。なお、本シミュレーションは、集光レンズ4を除いて行っており、図7〜図10の配光分布は、発光装置2と反射部材3とによる配光分布を示すものである。また、反射面30の反射率は95%でシミュレーションを行っている。
反射面30の焦点位置を、LED素子20の発光面の位置と一致させた場合、半値幅(FWHM)が±6°になっており、発光装置2と反射部材3とから放出される光が広がりをもってしまっている。このように、光が広がってしまうのは、発光装置2のレンズ効果パッケージ21に疑似光源が発生することによるものである。
反射面30の焦点Aの位置を、LED素子20の発光面と疑似光源の中心との間に配置することで、半値幅(FWHM)が±4.5°となり、反射面30の焦点Aの位置を、LED素子20の位置と一致させた場合に比べ、集光性が向上し、所定範囲に均一に光を投射できていることが確認できる。
反射部材3の反射面30の焦点Aは、発光装置2のLED素子20の発光面とレンズ効果パッケージ21頂点部との中間に位置している。また、反射部材3と集光レンズ4とで構成される光学系40の焦点は、全て、LED素子20の発光面から1mm以内の距離に位置している。また、光学系40の、集光レンズ34の出射側から平行光線を入射させて焦点付近でスクリーンを配置した際に光が最も集光するポイントは、LED素子20の発光面と、LED素子20の発光面から集光レンズ34に向かって発光装置2の全長の1/3の位置との間に位置する。また、反射面30の反射率は95%としてシミュレーションを行っている。
図11および図12に、本実施の形態の光投射装置1のシミュレーション結果を示す。図11は、配光分布を直角座標表示したものであり、図12は、配光分布を極座標等表示したものである。
本実施の形態の光投射装置1においては、±7°の範囲で、光の放射強度が、最大値の80%以上となっている。また、半値幅(FWHM)が±9.4°となっている。したがって、狭い範囲に光を集光することができていることが確認できる。また、この集光した範囲内で均一にムラなく光を投射できていることが確認できる。
なお、LED素子20の発光面から焦点Aまでの距離と、レンズ効果パッケージ21の頂点から焦点Aまでの距離とが等しくなるように焦点Aを設定すると、光源としてのLED素子20から放出され反射面30で反射された光が進む方向と、疑似光源としてのレンズ効果パッケージ21の頂点から放出され反射面30で反射された光が進む方向との、光軸Xに対する角度が等しくなる。よって、LED素子20の発光面から焦点Aまでの距離と、レンズ効果パッケージ21の頂点から焦点Aまでの距離とが等しくなるように焦点Aを設定することで、LED素子20およびレンズ効果パッケージ21の頂点から放出され反射面30で反射された光が進む方向の、光軸Xに対する角度を最小限にすることができる。ただし、光源としてのLED素子20から放出される光と、疑似光源としてのレンズ効果パッケージ21から放出される光の量が等しくない場合もあるので、これらの光の量に応じて、焦点Aの位置は適宜調整すればよい。
また、発光装置2から放出され、反射面30に当たらずに集光レンズ4に向かう光は、発光装置2から発散するようにして進むが、この光を集光レンズ4によって集光させることができるので、より光投射装置1の集光性を高めることができる。
2 発光装置
3 反射部材
4 集光レンズ
20 LED素子
21 レンズ効果パッケージ
30 反射面(放物面)
40 光学系
Claims (5)
- LED素子とレンズ効果パッケージとを備える発光装置と、この発光装置からの光を反射する放物面を備える反射部材と、を備える光投射装置であって、
前記放物面の焦点が、前記LED素子の発光面と前記レンズ効果パッケージによる疑似光源の中心との間に位置することを特徴とする光投射装置。 - 前記発光装置から放出された光および前記発光装置から放出され前記放物面で反射された光を集光する集光レンズを備え、
前記集光レンズの焦点位置はLED素子の発光面の背面側に位置するように、前記集光レンズのパワーが設定されていることを特徴とする請求項1に記載の光投射装置。 - 前記反射部材と前記集光レンズとを備える光学系の焦点が、前記LED素子の発光面と前記放物面の焦点との間に位置することを特徴とする請求項2に記載の光投射装置。
- 前記反射部材と前記集光レンズとを備える光学系の焦点が、前記LED素子の発光面と、前記LED素子の発光面から前記集光レンズに向かって前記発光装置の全長の1/3の位置との間に位置することを特徴とする請求項2に記載の光投射装置。
- 前記集光レンズはフレネルレンズであることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の光投射装置。
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FR3141233A1 (fr) * | 2022-10-25 | 2024-04-26 | Valeo Comfort And Driving Assistance | Dispositif d’illumination comportant une source lumineuse et un réflecteur optique, et dispositif électronique associé |
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FR3141233A1 (fr) * | 2022-10-25 | 2024-04-26 | Valeo Comfort And Driving Assistance | Dispositif d’illumination comportant une source lumineuse et un réflecteur optique, et dispositif électronique associé |
WO2024088684A1 (fr) * | 2022-10-25 | 2024-05-02 | Valeo Comfort And Driving Assistance | Dispositif d'illumination comportant une source lumineuse et un réflecteur optique, et dispositif électronique associé |
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