本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、本発明の車両用システムの一態様であって、交通取締に関する警報が主たる機能であるレーダー探知機1に関する例である。このレーダー探知機1は、速度取締などの交通監視活動に関する監視情報を含め、車両の運転時に役立つ各種の交通情報を報知する。この内容について、図1〜図165を参照しながら以下の順番で説明する。
1.形状
2.内部構成
3.基本動作
4.待受画面の設定方法及び仕様
5.レーダースコープ画面の仕様
5.1 マップ画面の仕様
5.2 クラシックスコープ画面の仕様
6.設定
6.1 待受設定
6.1.1 レーダースコープ設定
6.1.2 潮汐情報設定
6.1.3 グラフ設定
6.1.4 オート項目設定
6.1.5 プリセット設定
6.1.6 フォトフレーム設定
6.1.7 燃費計設定
6.1.8 OBDデータ設定
6.2 モード設定
6.3 警報設定
6.4 画面・LED設定
6.5 音声設定
6.6 リマインダー設定
6.7 システム設定
6.8 カスタム設定
6.9 OBD設定
7. レーダースコープ画面の設定及び動作
7.1 マップ画面の設定及び動作
7.2 クラシックスコープ画面の動作
8. プリセット画面
8.1 リング表示
8.2 背景設定
9. リング表示の表示仕様
9.1 半透過表示
9.2 付加情報表示
9.3 リングアクション
10. 投稿
10.1 投稿情報のデータ仕様 10.2 投稿処理
11. まとめ
■ 1.形状 ■
本例のレーダー探知機1は、図1及び図2のごとく、薄型矩形状のケース本体2を備え、そのケース本体2の背面側下方から取り付けられるブラケット28を介して車両のダッシュボードなどに貼り付けて設置される車載装置である。なお、このレーダー探知機1は、ブラケット28の変更に応じてサンバイザー裏側やルームミラー裏側等にも設置可能である。
設置時に運転者側に面するケース本体2の前面には、3.2インチカラー画面のタッチパネル15が設けられている。このタッチパネル15は、タッチ位置を検知する透明シート状のタッチスクリーン151(図3)がTFTドットマトリックス液晶ディスプレイ152(図3)に積層された表示パネルである。運転者側から見てタッチパネル15の右外側には音量調整ボタン226、ミュート(消音)ボタン223が配置され、左外側にはVIEWボタン221、MEMORYボタン222、及びマルチカラーLED137(図3)が埋設された発光部23が配置されている。
タッチパネル15の右下には、図示しない操作リモコンの赤外線を受信する赤外線受光部138(図3)の受光面25が設けられている。本例のレーダー探知機1は、タッチパネル15に対する指先のタッチ操作、ボタン操作、リモコン操作等により操作可能である。左側の操作ボタン22のうち上側のMEMORYボタン222は、4個の登録メニューボタン313(図5参照。)を待受画面にポップアップ表示させるための操作ボタンである。
運転者側から見たときのケース本体2の右側面には、挿抜可能な記録媒体であるSDカードなどのメモリカード171(図3)を挿入するためのカード挿入口27が設けられている。ケース本体2の背面下部にはUSBコネクタ20、及び電源スイッチ(図示略)が設けられている。USBコネクタ20には、車両のシガーソケットから延設されるシガープラグコードや、OBDアダプタコードや、USBケーブル等が接続される。レーダー探知機1は、USBコネクタ20に接続されたコードを介して電源供給を受けて動作する。
OBDアダプタコードは、車両の点検規格であるOBD(On-board Diagnostics)−II(IIはローマ数字の「2」。以下「OBD」と記載する。)規格に沿って車両側に設けられたOBDコネクタ(図示しない故障診断コネクタ)に接続される通信ケーブルである。OBDコネクタは、図示しない車両ECUから電気的に延設され、各種の車両情報を出力可能である。OBDアダプタコードの車両側の先端には、車両のOBDコネクタに着脱自在に装着されるコネクタが取り付けられている。車両のOBDコネクタは、故障診断コネクタとも称されるコネクタである。
■ 2.内部構成 ■
レーダー探知機1は、図3のごとく、制御部10を中心として電気的に構成されている。制御部10に対しては、前出の構成のほか、GPS受信器121、マイクロ波受信器122、無線受信器123、加速度センサ124、ジャイロ125、地磁気センサ126、、照度センサ127、気圧センサ128、クロック部129、スピーカ16、メモリカードリーダ17等が電気的に接続されている。さらに、レーダー探知機1では、制御部10からアクセス可能なデータベース100が設けられている。
GPS受信器121は、GPS衛星から飛来するGPS信号を受信し、現在時刻、現在の位置情報(緯度経度)、現在の速度、高度等を出力する受信器である。GPS受信器121は、レーダー探知機1の背面側の中央上方に位置するようにケース本体2内に組み込まれている。なお、GPS受信器121から現在位置の位置情報を取得した制御部10が現在位置の変動に基づいて車両の速度を計算することも可能である。
マイクロ波受信器122は、移動式レーダー等の速度測定装置(以下、単にレーダーという。)から発せられるマイクロ波長帯のレーダー波を受信する受信器である。
無線受信器123は、所定周波数の無線を受信する受信器である。本例の無線受信器123は、各種の無線電波に対応できるよう、複数の周波数のうちの何れかを選択的に設定可能である。
マイクロ波受信器122及び無線受信器123は、レーダー探知機1の背面側に位置するようにケース本体2内に組み込まれている。このような組み込み位置は、車両前方から飛来する電波等の受信に適している。なお、マイクロ波受信器122では、マイクロ波の電界強度として、強度が低いほうからLv1〜Lv5の5段階が設定されている。
加速度センサ124は、車両の前後、左右、上下の加速度を検出するセンサである。
ジャイロセンサ125は、走行に応じて発生する角速度を検出するセンサである。
地磁気センサ126は、地磁気の大きさ・方向を計測して北方向を検出するセンサである。
照度センサ127は、外部の明るさを検出するセンサである。
クロック部129は、カレンダー情報を出力する時計である。カレンダー情報は、年月日を表すデータ及び現在時刻を表すデータを含んでいる。1日1回、GPS受信器121から現在時刻が取得できた場合には、その時刻を利用して、クロック部129の現在時刻(日時を含む)を校正している。
スピーカ16は、ケース本体2の底面に開口するスピーカ孔(図示略)を介して音声などを出力できるようにケース本体2内に組み付けられている。
メモリカードリーダ17は、メモリカード171に記録されたデータを読み込み制御部10に転送する。このメモリカードリーダ17には、カード挿入口27に挿入されたメモリカード171が装着される。
制御部10は、CPU、ROM、RAM、EEPROM等の不揮発性メモリ、I/O等を備えるマイコン(図示略)によって構成されている。
ROMには、CPUに実行させるソフトウェアプログラム等が格納されている。
EEPROM等の不揮発性メモリの記憶エリアには、警報設定などの設定情報を格納する設定情報記憶エリアが設けられている。
データベース100は、制御部10のマイコン内あるいはマイコン外付けの不揮発性メモリ(例えばEEPROM)により構成されている。製品出荷時のデータベース100には、地図データ、警報対象や各種の施設や観光地などの位置情報を含むGPSターゲット、制限速度などの規制情報等のほか、様々な音声出力用情報が格納されている。
データベース100の格納データは、メモリーカード171を利用して更新可能である。地図データやGPSターゲットや音声出力用情報などの更新データが格納されたメモリカード171をメモリカードリーダ17に装着すれば、制御部10の制御によりその更新データが読み出され、データベース100内のデータを更新できる。なお、ハードディスク等に更新データが格納されたPCをUSB接続してデータベース100を更新することも可能である。
制御部10のマイコン内あるいはマイコン外付けの不揮発性メモリ(例えばEEPROM)の記憶領域には、投稿対象の交通監視活動に関する情報を格納する投稿ピン記憶エリアが設けられている。投稿ピン記憶エリアには、投稿対象の交通監視活動に関する投稿ピン情報を4件まで格納できる。投稿ピン情報のデータ仕様については後で詳しく説明する。
■ 3.基本動作 ■
レーダー探知機1は、ROMから読み出したソフトウェアプログラムをCPUに実行させることで各種の機能を実現する。このレーダー探知機1の機能としては、現在情報表示機能、GPSログ機能、各種の警報をする警報機能、OBD機能、設定機能、登録機能等がある。警報機能としては、GPS警報機能、RD警報機能、無線警報機能等、一般的なレーダー探知機が備える機能がある。さらに、本例のレーダー探知機1は、投稿情報を生成する投稿機能等を備えている。これらの機能を実現する各手段は、制御部10において形成されている。
現在情報表示機能は、予め設定された待受画面をタッチパネル15に表示することで、現在情報を表示する機能である。現在情報としては、自車周辺の地図情報や、周囲のGPSターゲットの位置情報や、時間情報や、潮汐情報や、車両情報や、燃費情報、エコドライブ情報、衛星情報、高度情報など各種の情報がある。表示される現在情報は、待受画面の選択により選択的に設定可能である。待受画面の選択的な設定は、後述する設定機能によって実現される。
OBD機能は、車両情報を取得する機能である。このOBD機能は、車両側のOBDコネクタに接続されるOBDアダプタコードを介してレーダー探知機1が車両側に接続されたときに限って機能する。OBDアダプタコードを利用してレーダー探知機1を車両側に接続すれば、各種の車両情報を0.5秒毎に取得できる。車両側から取得できる車両情報としては、例えば、車速、エンジン回転数、エンジン負荷率、点火時期、インテークマニホールドの圧力、吸入空気量(MAF)、インジェクション開時間、エンジン冷却水の温度(冷却水温度)、エンジンに吸気される空気の温度(吸気温度)、車外の気温(外気温度)、燃料流量、瞬間燃費、アクセル開度(スロットル開度)、ウインカー情報(左右のウインカーの動作情報)、ブレーキ開度、ハンドルの回転操舵角情報等がある。
GPSログ機能は、1秒ごとにGPS受信器121から出力された現在位置を位置履歴としてデータベース100に記憶する機能である。この位置履歴は例えばNMEA形式で記録される。記憶される現在位置に対しては、制御部10がその現在位置を検出した時刻および速度(車速)が関連づけされる。
登録機能は、ユーザーである運転者が個人的な地点(マイポイント)や地域(マイエリア)を登録する機能であり、制御部10においてソフトウェア的に実現される登録手段により実行される。
GPS警報機能は、オービス(自動速度違反取締装置)等の警報対象への接近を警報する機能である。GPS警報機能では、警報対象の位置と現在位置との間の距離を求める演算処理が所定時間間隔(例えば1秒)で繰り返し実行される。この距離が所定の接近距離に到達して警報地点アプローチというイベントが発生したとき、その旨を表すGPS警報が実行される。
GPS警報機能による警報対象としては、オービス、取締エリア、検問エリア、交差点監視ポイント、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急カーブ、分岐合流ポイント、ETCレーン等がある。データベース100では、これらの目標物の種別情報、その位置(特定位置)を示す位置情報(緯度経度)、タッチパネル15に表示する模式図(アニメーション)または写真のデータ、及び音声データが対応付けされた状態で、GPSターゲット(POIデータ)として格納されている。警報対象として、居眠り運転事故地点、レーダー、制限速度切替りポイント等を含めても良い。
なお、GPS警報機能の警報対象以外のGPSターゲットとしては、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング等がある。
本例のレーダー探知機1では、GPSターゲットは、図4のごとく、緊急度を表す警報レベルの高い順に「赤色」→「黄色」→「青色」→「緑色」という4段階の種別で管理されている。GPSターゲットの種別に対応する各色は、アイコンの表示色であると共に、クラシックスコープ画面(後述する図15の符号32)のスコープ色、リング表示(後述する同図の符号34)によるリングアクションの表示色、マルチカラーLED137の発光色として設定される。
RD警報機能は、レーダー式取締装置から発せられるレーダー波(マイクロ波)の入射を警報する機能である。マイクロ波受信器122によるレーダー波の受信(以下RD受信)というイベントが発生したとき、その旨を表すRD警報が実行される。
無線警報機能は、緊急車両等の走行等の妨げとならないように警報する機能である。緊急車両等の発する無線電波の受信(以下無線受信)というイベントが発生したとき、運転者に注意を促す無線警報が実行される。警報対象としては、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、署活系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警備無線等がある。
投稿機能は、交通取締等の投稿情報を生成する機能である。本例のレーダー探知機1では、生成された投稿情報が2次元のコード画像15C(図163を参照して後述する。)に変換され、タッチパネル15に表示される。本例では、2次元のコード画像として、QRコード(登録商標)を採用している。コード画像としては、1次元のバーコード等、各種のコード画像を採用できる。コード画像に代えて、文字を表示し、その文字を文字認識させるようにしても良い。あるいは、IRDA、IRDX、NFC、Bluetooth(登録商標)などの無線通信等を用いても良い。なお、投稿情報の生成操作は、後で説明する通りである。
設定機能は、レーダー探知機1に関する各種の設定を行う機能である。設定としては、待受画面に関する待受設定、モード設定、警報動作に関する警報設定、タッチパネル15及び発光部23に関する画面・LED設定、音声設定、投稿設定、リマインダー設定、システム設定、カスタム設定、OBD設定がある。なお、各設定内容については後で説明する。
次に、本例のレーダー探知機1の動作概要を説明する。制御部10は、RD受信や無線受信や警報地点アプローチなどの警報対象のイベントが発生していない待受状態では、待受画面をタッチパネル15に表示する。なお、本例のレーダー探知機1では、初期設定の待受画面がマップ画面31となっている。待受画面の表示中にMEMORYボタン222の操作を検知したとき、制御部10は、図5のごとく4個の登録メニューボタン313を画面上にポップアップ表示する(中央の画面)。登録メニューボタン313としては、後述する投稿ピン44(図157参照。)を登録するピン設定ボタンのほかに、MEMORYボタン222を押した時の自車測位位置の緯度経度を2次元バーコード表示させるITYマップボタン、マイエリアを登録するマイエリアボタン、マイキャンセルエリアを登録するキャンセルボタンがある。
なお、4本まで登録可能な投稿ピン44が全て登録されている状態下でMEMORYボタン222の操作を検知したときには、制御部10は、図6(a)のごとく、ピン設定ボタンに代えて「ピンが一杯です。」の表示をポップアップ表示させる。全く走行していない状態でMEMORYボタン222の操作を検知したときには、制御部10は、同図(b)のごとく、ピン設定ボタンに代えて「方位未確定です。」の表示をポップアップ表示させる。GPS非測位の状態であれば、制御部10は、ITYマップボタンを除くメニューボタンの操作を検知したときに同図(c)のごとく「GPSをサーチ中です。」のテキスト表示を最上段に表示し、ITYマップボタンの操作を検知したときには同図(d)のごとく「GPSをサーチ中です。」の表示が中央に配置された画面を切替表示する。
警報地点アプローチ、RD受信、無線受信のうちの何れかのイベントが待受状態下で発生したとき、制御部10は、GPS警報機能、RD警報機能、無線警報機能のうち、対応する機能を実行する処理を実行する。なお、2つ以上のイベントが同時発生したときの各機能の優先順位は、高いほうから、RD警報機能、無線警報機能、GPS警報機能の順となっている。
■ 4.待受画面の設定方法及び仕様 ■
本例のレーダー探知機1では、警報やお知らせがないとき、運転に役立ついろいろな情報を表示する待受画面がタッチパネル15に表示される。待受画面としては、(1)レーダースコープ画面、(2)時計画面、(3)速度画面、(4)エコドライブ画面、(5)加速度画面、(6)傾斜画面、(7)デジタルメーター画面、(8)潮汐情報画面、(9)プリセットA画面、(10)プリセットB画面、(11)プリセットC画面、(12)フォトフレーム画面、(13)グラフ画面、(14)高度画面、(15)衛星情報画面、(16)燃費計画面、(17)OBDデータ画面が用意されている。
制御部10は、VIEWボタン221の操作を検知したとき、図7の待受一覧画面3Aの表示に切り替える。この待受一覧画面3Aは、警報イベントの待機中に表示される待受画面として設定可能な上記の17種類の画面が一覧表示された画面である。この待受一覧画面には、上記の(1)〜(17)の17種類の画面を縮小表示した操作ボタンのほか、AUTOボタン302、OFFボタン303が2次元配置されている。
待受一覧画面3A中の各操作ボタン、AUTOボタン302、OFFボタン303は、全てタッチスイッチとなっている。ただし、(17)OBDデータ画面に対応する操作ボタンは、OBDアダプタコードを介して車両側に通信可能に接続された状態に限って有効となる。未接続状態のとき、制御部10は、(17)OBDデータ画面に対応する操作ボタンを選択不可能にシャドー表示する。なお、シャドー表示に代えて、非表示としても良い。
制御部10は、いずれかの操作ボタンへのタッチ操作を検知したとき、その画面を待受画面に設定する。また、AUTOボタン302へのタッチ操作を検知したときには、制御部10は、待受画面として設定可能な17種類の画面のうち、予め設定された画面を1分おきに切り替えてタッチパネル15に表示する。AUTOボタン302の操作により切替表示される画面は、17種類の画面の中からユーザー操作により適宜設定可能である。なお、製品出荷時の初期設定では、AUTOボタン302の操作により切替表示される画面として、17種類全ての画面(OBDアダプタコネクタの未接続時には、OBDデータ画面を除く16種類の画面。)が設定されている。OFFボタン303のタッチ操作を検知したとき、制御部10は、待受状態のときタッチパネル15を無表示とし、これにより待受画面として真っ黒な画面を設定する。
(1)レーダースコープ画面としては、地図の表示を中心としたマップ画面31(図12参照。)と、レーダースコープの表示を中心としたクラシックスコープ画面32(図15参照。)と、が用意されている。図7中のレーダースコープ画面は、マップ画面31の縮小表示である。なお、マップ画面31、クラシックスコープ画面32の画面仕様については、17種類の画面を概説した後で「5.レーダースコープ画面の仕様」において詳しく説明する。
製品出荷時の初期設定では、上記(1)レーダースコープ画面のうちのマップ画面31が待受画面として設定されている。製品出荷状態の待受一覧画面3Aでは、レーダースコープ画面32の縮小表示としてマップ画面が表示される(図7参照。)。マップ画面31とクラシックスコープ画面32のうちのいずれをレーダースコープ画面として設定するかは、後述する設定機能によって選択可能である。
(2)時計画面は、アナログ時計風の表示部と、日付と曜日の表示部と、を組み合わせた画面である。
(3)速度画面は、車速を表示するアナログメーターと、方位を表示するコンパス(方位磁針)と、を組み合わせた画面である。
(4)エコドライブ画面(図8)は、左側にレーダーチャート表示部、右側上段に総合評価表示部、右側下段に走行速度表示部を備える画面である。レーダーチャート表示部には、上側に急加速、右側に急減速、下側にアイドリング、左側に経済速度がポイント表示される。総合評価表示部には、レーダーチャート表示部に表示した各ポイントの平均値が表示される。走行速度表示部には、GPS受信器121から取得した現在の速度が表示される。
(5)加速度画面は、左側に加速度イメージ表示部が配置され、右側に加速度数値表示部が配置された画面である。加速度イメージ表示部には、加速度の方向と強さを矢印の向きと大きさ(ベクトル)で表示される。
(6)傾斜画面は、左側に車両の傾斜状態をイメージで表示する傾斜イメージ表示部を備え、右側に数値表示部を備える画面である。
(7)デジタルメーター画面は、進行方位や車速等をデジタルで表示する画面である。図9は、表示項目設定が進行方向の場合の例示であり、図10は、表示項目が回転数の場合の例示である。これらのデジタルメーター画面では、進行方位や車速を表す数字がデジタル時計のようにセグメント表示される。これらのデジタルメータ画面の右側にはコンパスが配置されている。このコンパスは、東西南北の平面を斜めから見込んだ楕円形領域と、この楕円形領域の内側で回転する磁針と、をリング状の外周部の内側に描画して形成されている。コンパスの上側に当たる画面右上隅には、時刻が数字表示され、下側に当たる画面右下隅には年月日と曜日が数字表示されている。
(8)潮汐情報画面は、潮位グラフ表示部を含む画面である。
(9)〜(11)プリセットA〜C画面は、円形のリング表示(情報表示領域)34を最大で3箇所まで配置できる画面である。各リング表示34には、ユーザー操作によりプリセットされた種類の表示項目が表示される。表示エリアをできるだけ広く確保するために、図11のごとく、両側のリング表示34L、Rよりもリング表示部34Cが高い位置に配置され、これにより3箇所のリング表示部34が山型に配置されている。さらに、各リング表示部34は、一部が重なり合うように配置され、これにより表示エリアが広く確保されている。中央のリング表示34Cが手前に表示され、両側のリング表示34L、Rが背面側に表示される。リング表示部34Cの表示中では、リング表示34L、Rの外周が一部隠蔽される。
各リング表示34にプリセット可能な表示項目は、OBD接続状態と、OBD非接続状態と、で違いがある。OBD非接続状態では、時計、車速、加速度、傾斜、潮汐情報、コンパス、エコドライブ、衛星情報の表示項目をプリセット可能である。OBD接続状態では、これらの表示項目に加え、瞬間燃費、平均燃費、一般道平均燃費、高速道平均燃費、今回燃費、生涯燃費、移動平均燃費、燃料流量、エンジン水温、吸気温度、外気温、エンジン負荷、インマニ計、ブースト計、タコメーター、バッテリ電圧、スロットル開度等をプリセット可能である。
図11のごとく、リング表示34が山型に配置されたプリセット画面では、隙間となる画面左上の位置で状態アイコン35が明滅表示される。同図は、駐禁エリア内アイコン351、車上狙い多発エリア内アイコン352が表示される例である。状態アイコン35は、エリア内でない場合は、背景によっては認識できない程度でかなり薄く点灯する。ただし、モード設定やマニュアル設定により駐禁エリアや車上狙い多発エリア設定がOFFの場合は、状態アイコン35は点灯することなく完全に消灯する。状態アイコン35の表示仕様は、レーダースコープ画面を除く全ての待受画面について共通となっている。図12のマップ画面31については、状態アイコン35の表示が省略されている。図15のクラシックスコープ画面32については、状態アイコン35の表示が左下(図84参照。)となっている。
(12)フォトフレーム画面は、ユーザー操作によって設定された画像データを表示する画面である。複数の画像データを設定することも可能であり、複数設定された場合には各画像データが巡回表示される。
(13)グラフ画面は、グラフ表示部と、数値表示部と、を備える画面である。グラフ表示部には、ユーザー操作で設定された種類のグラフが表示される。数値表示部にはその現在値が表示される。表示可能なグラフの種類は、速度、高度、加速度である。
(14)高度画面は、高度の変化をグラフ表示する画面である。
(15)衛星情報画面は、地球儀のイラスト表示上で、GPS電波を受信中の衛星位置を表示する画面である。
(16)燃費計画面は、OBDデータをテキスト表示する表示部と、燃費のメータ表示と、を備える画面である。
(17)OBDデータ画面は、選択されたOBDデータを表示する画面である。OBDデータとしては、「速度」「平均速度」「最高速度」等、さまざまなデータがある。
■ 5.レーダースコープ画面の仕様 ■
レーダースコープ画面としては、マップ画面31(図12)とクラシックスコープ画面32(図15)とがある。本例のレーダー探知機1では、後述のレーダースコープ設定によってマップ画面31及びクラシックスコープ画面32のうちのいずれか一方をレーダースコープ画面として選択的に設定可能である。
■ 5.1 マップ画面の仕様 ■
マップ画面31は、図12のごとく、自車周辺の地図を表示する画面である。マップ画面31内において、自車位置は三角形の自車アイコン311で表示され、マップ画面31の最上部には、地図の北方向を表示する方位表示部312、車速を表示する車速表示部315、時間をデジタル表示する時刻表示部314が配置されている。マップ画面31の最下段には、帯状のテロップ表示部37が配置されている。このテロップ表示部37は、左側の第1表示部(表示欄)371と、右側の第2表示部372と、により構成されている。マップ画面31には、GPSターゲットの位置(交通監視活動の実施地点等)を表すターゲットアイコン316がプロットされる。
第1表示部371には、フォーカスするGPSターゲット(フォーカスターゲット)がない場合は図13のように現在地名が表示され、フォーカスターゲットがある場合は図14のようにターゲットの情報が表示される。図12のごとく第2表示部372には、現在日時に関連する公開取締情報が表示される。ここで、フォーカスターゲットは、自車の前方に位置し、距離が最短のターゲットである。ただし、音声出力が発生した場合には、距離が最短でなくても、音声出力対象のターゲットがフォーカスターゲットに設定される。なお、オービスなど監視方向有りのターゲットの場合、その方向の±40度以内の角度範囲に自車が属していることがフォーカスターゲットに設定されるための前提となる。このフォーカスターゲットのターゲットアイコンが、フォーカスターゲットアイコンである。
第1表示部371については、地図を隠蔽して表示される仕様となっている。一方、車速表示部315、時刻表示部314、第2表示部372については、表示された地図上に文字が浮かぶように描画される表示仕様となっている。このような表示仕様によれば、地図が表示される領域をできる限り広く確保できる。例えば、第2表示部372を表示したときにも地図の表示エリアの侵食を抑制でき、表示エリアを広く確保できる。
マップ画面31では、設定に応じて警報パネル36やミニレーダースコープ38が表示される。警報パネル36は、警報音声(ボイス)に連動してポップアップ表示される矩形状の表示エリアである。警報パネル36では、発生した警報イベント等の情報が写真やアニメーションで表示される。なお、本例のレーダー探知機1では、後述するマップ詳細設定によって警報パネル36が表示されない設定も選択できる。このような仕様は、幅広いユーザーニーズにきめ細かく応えるために有効な仕様である。
ミニレーダースコープ(スコープ領域)38は、GPSターゲット等に接近したときに表示される円形状の表示エリアである。ミニレーダースコープ38は、飛行場の管制塔のレーダー画面を模した略円形のウインドウである。このミニレーダースコープ38では、円形の表示エリアの中心に三角形の自車アイコン381が表示され、ターゲットの位置が粒状のミニアイコン383によって表示される。ミニレーダースコープ38によれば、自車位置とターゲットの位置との位置関係、及びターゲットまでの距離を直感的に表示可能である。さらに、ミニレーダースコープ38内では、自車アイコン381の下側にターゲットまでの距離が数字表示される。ミニレーダースコープ38は、ターゲットの出現に応じて円形に拡大しながらフェードインし、ターゲットの消滅に応じて円形に縮小しながらフェードアウトする。ミニレーダースコープ38に表示されたミニアイコン383のうち、第1表示部371に表示されたGPSターゲットについては、点滅表示により第1表示部371に表示されたGPSターゲットとの対応関係が示される。なお、第1表示部371の表示についても、GPSターゲットの種別に応じた色で着色された状態と、非着色の白黒表示の状態と、が交互に繰り返し表示される。
■ 5.2 クラシックスコープ画面の仕様 ■
クラシックスコープ画面32は、図15及び図16のごとく、飛行場の管制塔のレーダー画面を模した表示である。クラシックスコープ画面32では、自車位置を基準とした500m毎の円形領域が距離毎に区別できるように描画されたスコープ面が形成されている。具体的には、500m、1000m・・・の等距離円が白線323で表示されると共に、この白線323によって区切られた各エリア321の明度等に違いが設けられている。さらに、進行方向を表すゼロ度、進行方向に対する±25度、進行方向に対する±80度、左右方向を表す±90度の各方位が白線で表示されている。方位ゼロ度を表す白線325Dと、方位±25度を表す白線325Bと、で挟まれた領域は、自車の進行方向に当たる領域である。方位±80度を表す白線325Cと、左右方向を表す白線325Hと、で挟まれた領域は、交差点を曲がったときに進行方向となる領域である。
クラシックスコープ画面32では、自車位置が三角形の自車アイコン322によって画面の下部に配置されている。なお、クラシックスコープ画面32内の自車アイコン322の位置としては、左右方向に3箇所の位置がある。さらに、画面の上下方向に2箇所の位置がある。詳しくは後述するが、クラシックスコープ画面32では、スコープサブ表示34の表示有無や、フォーカスターゲットの位置や種別等に応じて、いずれかの自車アイコン322の位置が選択される。クラシックスコープ画面32としては、遠方2000m〜近接500mの4段階のスケールの画面が用意され、表示される円形領域の最大距離がスケール毎に異なっている。
クラシックスコープ画面32では、設定や状況に応じて、円形状のリング(外周部)340によって取り囲まれたスコープサブ表示34が左上に表示される。このスコープサブ表示34は、プリセット画面(図11)内のリング表示34と同じ仕様である。以下の説明では、クラシックスコープ画面32内のリング表示34を特にスコープサブ表示34という。スコープサブ表示34では、OFF(非表示)設定の場合を除き、時計、車速、エコドライブ、加速度、傾斜、潮汐情報、衛星情報、警報パネル、コンパス、気圧、リマインダー日数、リマインダー距離、瞬間燃費、平均燃費、一般道平均燃費、高速道平均燃費、今回燃費、生涯燃費、移動平均燃費、燃料流量、エンジン水温、吸気温度、外気温、エンジン油温、バッテリ電圧、スロットル開度、インマニ計、ブースト計、タコメーター、バッテリ電流、HV電池容量、HVバッテリ電流、HVモータ回転数、HVモータトルク、HVジェネレータ回転数の中のいずれかの表示項目が設定に応じて表示される。
スコープサブ表示34の初期設定は、図15の警報パネル36である。警報パネル36が設定されている場合、制御部10は、警報音声(ボイス)に連動してスコープサブ表示34をポップアップ表示させる。警報音声が未発生のときはスコープサブ表示34が非表示となる。一方、例えば、スコープサブ表示34として車速が設定されたとき(図16(a))、あるいはスコープサブ表示34としてコンパスが設定されたとき等では(同(b))、クラシックスコープ画面32において常にスコープサブ表示34が表示される。
また、警報パネル36が設定されたスコープサブ表示34では、外枠をなすリング340による後述のリングアクションが実行される、なお、このリングアクションは、プリセット画面内の警報パネル36が設定されたリング表示34についても同様である。
■ 6.設定 ■
本例のレーダー探知機1では、図17のごとく待受画面へのタッチ操作に応じて切替表示される設定一覧画面1Aを利用して各種設定が可能である。この設定一覧画面1Aには、(1)待受設定、(2)モード設定、(3)警報設定、(4)画面・LED設定、(5)音声設定、(6)投稿設定、(7)リマインダー設定、(8)システム設定、(9)カスタム設定、(10)OBD設定に対応する各設定ボタンが配置されている。以下、各設定の内容・操作について説明する。ただし、(6)投稿設定については「10.投稿」において詳細に説明する。
■ 6.1 待受設定 ■
待受設定は、待受画面の候補となる各画面の設定である。図17の設定一覧画面1A内の待受設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、図18のごとく、待受設定画面Aの表示に切り替える。この待受設定画面Aには、レーダースコープ設定、潮汐情報設定、グラフ設定、オート項目設定、プリセット画面設定(A〜Cの3種類)、フォトフレーム設定、デジタルメータ設定、燃費計設定、OBDデータ設定に対応する各設定ボタンが配置されている。
■ 6.1.1 レーダースコープ設定 ■
制御部10は、レーダースコープ設定ボタンの操作を検知したとき、図19のごとく、レーダースコープ選択画面AA1、待受⇔レーダースコープ切替画面AA2、GPSターゲットサーチ範囲設定画面AA3のいずれかを表示させる。制御部10は、レーダースコープ設定ボタンが操作されたとき、まず、レーダースコープ選択画面AA1を表示させ、右下隅の右矢印ボタン(ページ送りボタン)、左矢印ボタン(ページ戻りボタン)の操作に応じて順次、画面表示を切り替え表示する。
待受⇔レーダースコープ切替画面AA2には、警報/1000m接近切替、警報/500m接近切替、待受固定に対応する各設定ボタンが配置されている。例えば、警報/1000m接近切替が設定されているとき、制御部10は、警報音声が発生したかフォーカスターゲットが1000m以内となったときに、レーダースコープ画面に切替表示する。一方、待受固定に設定されているときには、レーダースコープ画面への切替表示を実行しない。なお、待受⇔レーダースコープ切替画面AA2の各設定ボタンは、レーダースコープ画面以外が待受画面として選択されている場合にのみ、操作可能になる。レーダースコープ画面が待受画面として選択されている場合、「待受がレーダースコープの場合はレーダースコープに固定されます」と表示した上で各設定ボタンが無効化(操作できない状態)される。なお、レーダースコープ画面以外の待受に固定された場合であっても、プリセット画面内のリング表示34に警報パネル36が設定されていれば、各種の警報を実行可能となる。
GPSターゲットサーチ範囲設定画面AA3には、最適範囲、広範囲に対応する設定ボタンが配置されている。最適範囲は、警報する距離・対向角度に応じてGPSターゲットを出現させ、レーダースコープ画面上のターゲットを必要なものに絞り、視認性を向上させる設定である。広範囲は、赤ターゲット(図4中の赤色のGPSターゲット)及び黄ターゲット(同黄色のGPSターゲット)について、画面に見える範囲で出現させる設定である。なお、制御部10は、広範囲が設定された場合であっても、赤および黄ターゲット以外のターゲットについては、最適範囲が設定された場合と同様に制御する。
レーダースコープ選択画面AA1中のマップ詳細設定ボタンの操作を検知した制御部10は、図20のごとく、マップ表示形式設定画面(図中a)、マップモード設定画面(b)、フォーカス移動設定画面(c)、ズーム表示設定画面(d)、アイコン表示設定画面(e)のいずれかを表示させる。図19を参照して説明した上記のレーダースコープ設定の場合と同様、右下隅の右矢印ボタン(ページ送りボタン)、左矢印ボタン(ページ戻りボタン)の操作に応じて各画面を切り替え可能である。
マップ表示形式設定画面(a)には、ノースアップ、ヘディングアップに対応する設定ボタンが配置されている。ノースアップは、画面の上が北になる表示形式である。ヘディングアップは、車の進行方向が上になる表示形式である。なお、表示形式の設定は、次のマップモードで2マップを選択しているときの広域マップでは実行できないようになっている。
マップモード設定画面(b)には、1マップパネルなし、1マップパネル自動、1マップパネル小、1マップ2パネル小、2マップパネルなし、2マップパネル小の各マップモードに対応する設定ボタンが配置されている。ここで、マップとはマップ領域を意味し、パネルとは警報パネル領域を意味している。1マップとはマップ領域が1つ、2マップとはマップ領域(地図領域)が2つであることを意味している。2パネルとは警報パネル領域を2つ表示可能であることを意味している。パネル小とは、警報パネルの最大表示サイズが小さいことを意味している。パネル自動とは、GPSターゲットまでの距離が600m以内になったとき、警報パネルのサイズが自動的に大に切り替わることを意味している。なお、マップモード設定及び各モード下のマップ画面については、「7.1 マップ画面の設定及び動作」において詳しく説明する。
フォーカス移動設定画面(c)には、ON、OFFに対応する設定ボタンが配置されている。ONは、警報音が出力されている間、そのフォーカスターゲットが中心になるように画面が移動する設定である。OFFは、警報音が出力されても画面が移動しない設定である。なお、マップモードで2マップが選択されているときの広域マップでは、フォーカス移動設定が無効となりOFFに固定される。なお、フォーカス移動設定の初期値はONとなっている。
ズーム表示設定画面(d)には、ON、OFFに対応する設定ボタンが配置されている。ONは、フォーカスターゲットをなるべく画面に表示できるようにスケールが自動で変更される設定である。OFFは、スケール固定の設定である。なお、マップモードで2マップが選択されているときの広域マップでは、ズーム表示設定が無効となる。ONの設定では、図21のごとく、制御部10の制御により、フォーカスターゲットとの距離に応じてマップ画面31の縮尺が自動で変更される。同図のごとく、詳細時には地名、施設アイコンがマップ画面31中に表示され(a)、マップの縮尺が一定以上の広域となったときに地名、施設アイコンが消去される(b)。
アイコン表示設定画面(e)には、コンビニON/OFF、ファーストフードON/OFF、ファミレスON/OFF、ガソリンスタンドON/OFF、その他ON/OFFに対応する各設定ボタンが配置されている。各設定ボタンを適宜操作すれば、地図上の施設アイコンをONあるいはOFFすることが可能である。なお、初期設定では、「その他」のみONに設定されている。設定ボタンは複数選択も可能となっている。ただし、後述するマップモード設定により2マップのマップモードが選択されているときの広域マップではアイコン表示設定が無効となり、全ての設定がOFFとなる。
レーダースコープ選択画面AA1(図19)中のクラシック選択ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、図22のごとく、クラシックスコープ画面32(図15)の表示設定のための設定画面に切替表示する。クラシックスコープ画面32の設定画面としては、スコープサブ表示設定画面(図中a)、スコープサブバックライト設定画面(b)、スコープサブバックライト色設定画面(c)、スコープサブ半透過モード設定画面(d)、スコープサブ付加情報表示設定画面(e)、公開取締自動ポップアップ設定画面(f)、スコープ内時計表示設定画面(g)が用意されている。なお、クラシックスコープ画面32の仕様については、「7.2 クラシックスコープ画面の動作」において詳しく説明する。
スコープサブ表示設定画面(a)は、クラシックスコープ画面32の左上のスコープサブ表示34(図15、図16参照。)の表示項目を設定する画面である。スコープサブ表示34の表示項目は、OFF、時計、車速、エコドライブ、加速度、傾斜、潮汐情報、衛星情報、警報パネル、コンパス、気圧、リマインダー日数、リマインダー距離、瞬間燃費、平均燃費、一般道平均燃費、高速道平均燃費、今回燃費、生涯燃費、移動平均燃費、燃料流量、エンジン水温、吸気温度、外気温、エンジン油温、バッテリ電圧、スロットル開度、インマニ計、ブースト計、タコメーター、バッテリ電流、HV電池容量、HVバッテリ電流、HVモータ回転数、HVモータトルク、HVジェネレータ回転数、の中から選択可能である。スコープサブ表示34の設定操作が行われたとき、制御部10は、一定時間に渡ってプレビューを表示させる。AUTO(図7参照。)の場合には、プレビューの前半をOFF、後半をONで表示する。
スコープサブバックライト設定画面(b)には、OFF、AUTO、ONに対応する設定ボタンが配置されている。OFFは、スコープサブ表示34(図15及び図16参照。)内のバックライトが常時OFFになる設定である。AUTOは、車両灯火と連動させるディマー機能により自動でON/OFFが切り替えられる設定である。ONは、スコープサブ内のバックライトが常時ONになる設定である。なお、設定操作が行われたとき、制御部10は、一定時間に渡ってプレビューを表示させる。
スコープサブバックライト色設定画面(c)には、Aqua Blue、Yellow Green、Dark Red、Deep Blue、Green、Yellow Green、Orange、Purpleに対応する各設定ボタンが配置されている。設定操作が行われたとき、制御部10は、一定時間に渡ってプレビューを表示させる。
スコープサブ半透過モード設定画面(d)には、ON、OFFに対応する設定ボタンが配置されている。ONは、スコープサブ表示34を半透過表示にする設定である。OFFは、スコープサブ表示34を半透過表示にしない設定である。半透過表示に設定されたとき、背景の画像が透けて見えるようにスコープサブ表示34が表示される。
スコープサブ付加情報表示設定画面(e)には、ON、OFFに対応する設定ボタンが配置されている。付加情報とは、スコープサブ表示34内において、本来の表示項目に付加して表示される情報である。制御部10は、車両の停車を検知してから約3秒が経過した後、スコープサブ表示34内で付加情報の表示を開始し、走行開始に応じて付加情報の表示を終了する。
スコープサブ表示34に設定可能な表示項目の一部には、下記のような付加情報が設定されている。付加情報としては、スコープサブ表示34に設定された表示項目の最大値や平均値等の付加情報がある。なお、付加情報は、電源オフの間、データが保存されることがなく、直近の電源オンからの走行(今回走行)における最大値もしくは平均値となっている。
表示項目: 付加情報
(1)時計: 日付、曜日
(2)車速: 平均車速(AVESPD)、最大車速(MAXSPD)
(3)加速度: 最大前方加速度(MAXFWD)、最大左右加速度(MAXL/R)
(4)今回燃費:最大今回燃費(MAXAVE) なお、今回走行での走行距離が1kmに到達するまでは「−」等のNULL表示。
(5)移動平均燃費:最大移動平均燃費(MAXMOV) なお、同走行距離が16km以上となるまで(グラフが埋まるまで)は「−」等のNULL表示。
(6)燃料流量:最大燃料流量(MAXFLW)
(7)エンジン水温:最大エンジン水温(MAXENG)
(8)吸気温度:最大吸気温度(MAXITK)
(9)外気温: 最大外気温(MAXAMB)
(10)エンジン油温:最大エンジン油温(MAXOIL)
(11)スロットル開度:平均スロットル開度(AVETHR)、最大スロットル開度(MAXTHR)
(12)エンジン負荷:平均エンジン負荷(AVELOD)、最大エンジン負荷(MAXLOD)
(13)インマニ計: 最大インマニ圧(MAXINM)
(14)ブースト計:最大ブースト圧(MAXBST)
(15)タコメータ:平均回転数(AVERPM)、最大回転数(MAXRPM)
(16)HVモータ回転数:HVモータ最高回転数(MAXRPM)
(17)HVモータトルク:HVモータ最大トルク(MAXTRQ)
公開取締自動ポップアップ設定画面(f)には、ON、OFFに対応する設定ボタンが配置されている。ONは、公開取締情報が変更されたとき、自動的に一定時間に渡ってウィンドウが表示される設定である。OFFは、公開取締情報が変更されても自動的にウィンドウが表示されない設定である。なお、OFFに設定した場合でも、MUTEボタン223(図1参照。)が(手動)操作されたときには、制御部10は、ウィンドウを表示させる。
スコープ内時計表示設定画面(g)には、ON、OFFに対応する設定ボタンが配置されている。ONは、時計表示に対応し、OFFは、時計非表示に対応している。
■ 6.1.2 潮汐情報設定 ■
図23のごとく待受設定画面Aの潮汐情報設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、潮汐情報設定画面ABの表示に切り替える。潮汐情報設定画面ABには、オート、マニュアルに対応する設定ボタンが配置されている。この潮汐情報設定画面ABのマニュアルボタンの操作を検知したときは、制御部10は、稚内、網走、石垣島、与那国島等の検潮所を設定可能な検潮所設定画面(b)等を表示させる。
■ 6.1.3 グラフ設定 ■
図24のごとく待受設定画面Aのグラフ設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、グラフ設定画面AC1、AC2を表示させる。2画面用意されたグラフ設定画面AC1、AC2には、グラフを表示させる対象データに対応する設定ボタン、マニュアル設定ボタンが配置されている。対象データとしては、速度(図25)、高度(図26)、気圧(図27)、加速度(図28)、ジャイロ(図29)、燃費(図30)、温度(図31)、回転数(図32)、エンジン1(図33)、エンジン2(図34)、燃料(図35)、電圧(図36)等がある。マニュアル設定ボタンは、図37に例示するように、複数種類のグラフ(同図では、速度、高度、冷却水温度の組合せを例示)をユーザー好みの仕様で表示させるための設定ボタンである。なお、高度のグラフは、図38のごとく、走行距離が3km未満であるか3km以上であるかに応じて表示が異なる。3km未満の表示例である同図(a)では、走行距離0.0km〜その時点までの走行期間の高度のグラフが表示される。3km以上の表示例である同図(b)は、上下2段で高度のグラフが表示される。上段のグラフは、直近3kmの走行期間の高度のグラフであり、下段のグラフは、走行距離0.0km〜その時点までの走行期間の高度のグラフである。
図24のごとくグラフ設定画面AC1のマニュアル設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、マニュアル設定画面(a)の表示に切り替える。このマニュアル設定画面(a)には、対象データを設定するためのアイテムボタンと、サンプリング周期を設定するための周期設定ボタンと、が配置されている。アイテムボタンには、速度、加速度前後、ヨーなど設定された対象データのデータ名が表示される。アイテムボタンの操作を検知したとき、制御部10は、対象データ選択画面(b)を切替表示する。対象データ選択画面(b)では、上矢印ボタン(ページ送りボタン)、下矢印ボタン(ページ戻りボタン)によってデータをスクロール表示可能である。スクロール表示されるデータとしては、速度、高度、気圧、瞬間燃費、今回燃費、冷却水温度、吸気温度、回転数、エンジン負荷、スロットル開度、MAF、INJ、インマニ圧、残燃料、グラフなし、加速度前後、加速度左右、加速度上下、ピッチ、ロール、ヨーがある。制御部10は、BACKボタンの操作を検知したときに対象データ選択画面上で選択されていた対象データを選択データとして設定する。
マニュアル設定画面(a)では、対象データ選択画面(b)上で選択された対象データに対応する周期設定ボタンが表示される。周期設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、500ms、1s、2s、5s、10s等の周期に対応する周期アイコンを含む周期選択画面(c)の表示に切り替える。この周期選択画面(c)で選択された周期が対象データのサンプリング周期として設定される。
■ 6.1.4 オート項目設定 ■
図39のごとく待受設定画面Aのオート項目設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、オート項目設定画面AD1、AD2に切替表示する。オート項目設定画面AD1、AD2は、待受一覧画面3AのAUTOボタン302(図7参照。)が選択されたとき、制御部10がタッチパネル15に巡回表示させる待受画面を選択的に設定するための画面である。オート項目設定画面AD1、AD2には、時計、速度、エコドライブ、加速度、傾斜、デジタルメーター、潮汐情報、プリセットA画面、プリセットB画面、プリセットC画面、フォトフレーム、グラフ、高度、測位情報、燃費計、OBDデータ等に対する設定ボタンが配置されている。各設定ボタンは、その左端部に点灯箇所を有している。制御部10は、設定状態の項目に対応する設定ボタンの点灯箇所を緑色に点灯させる。
■ 6.1.5 プリセット画面設定 ■
図40のごとく待受設定画面Aのプリセット画面設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、プリセット項目設定画面AE1、GPSウィンドウ割込設定画面AE2、バックライト設定画面AE3、バックライト色設定画面AE4、半透過モード設定画面AE5、付加情報表示設定画面AE6のいずれかを順次表示する。これらの設定画面を利用して設定された待受画面は、制御部10によって記憶され保持される。プリセットボタンとしてはA〜Cの3種類があり、プリセットA〜C画面にそれぞれ対応している。各プリセット画面について同様の設定が可能である。なお、プリセット画面設定ボタンとしては、プリセットA〜C画面に対応する3つが用意されている。各プリセット画面設定ボタンに対応する設定手順は全て同様である。
プリセット項目設定画面AE1は、OFF、時計、車速、エコドライブ、加速度、傾斜、潮汐情報、衛星情報、警報パネル、コンパス、リマインダー日数、リマインダー距離、瞬間燃費、平均燃費、一般道平均燃費、高速道平均燃費、今回燃費、生涯燃費、移動平均燃費、燃料流量、エンジン水温、吸気温度、外気温、エンジン油温、バッテリ電圧、スロットル開度、インマニ計、ブースト計、タコメーター、バッテリ電流、HV電池容量、HVバッテリ電流、HVモータ回転数、HVモータトルク、HVジェネレータ回転数等のプリセット項目(表示項目)を設定可能である。なお、上記のうち、瞬間燃費以降の各項目については、OBDデータが有効になったときのみ設定可能になる。なお、初期設定では、プリセットA画面として時計、速度、エコドライブが設定され、プリセットB画面として加速度、傾斜、衛星情報が設定され、プリセットC画面として潮汐情報、コンパス、気圧が設定されている。設定操作が行われたとき、制御部10は、一定時間に渡ってプレビューを表示させる。バックライトがAUTO設定の場合には、プレビューの前半がバックライトOFF、後半がバックライトONで表示される。
GPSウィンドウ割込設定画面AE2には、ON、OFFに対応する設定ボタンが配置されている。ONは、GPSターゲットが警報範囲内に入った場合、種類・距離・方位を表示する設定である。OFFは、GPSターゲットが警報範囲内に入った場合であっても、種類・距離・方位を表示しない設定である。ON設定下でGPSターゲットが接近してきたときには、図41(b)のごとく、そのターゲットの情報を表示するGPSウィンドウ(表示欄)391が割り込み表示される。このとき、プリセット画面の3箇所のリング表示34のうち、左右のリング表示34L、Rの表示位置が高められ、これによりGPSウィンドウ391の割込領域が確保される。なお、本例のレーダー探知機1では、GPSウィンドウ割込設定の初期設定はONが設定されている。
バックライト設定画面AE3には、OFF、AUTO、ONに対応する設定ボタンが配置されている。OFFは、バックライトが常時OFFになる設定である。AUTOは、自動判定でON/OFFが切り替えられる設定である。ONは、バックライトを常時ONにする設定である。制御部10は、設定が行われたとき、一定時間に渡ってプレビューを表示させる。AUTOのときの自動判定の内容は、フレックスディマー設定によって異なる。GPS受信器121の信号に基づくフレックスディマーの場合、GPS非測位でトンネル誘導中ではON、これ以外では日の出から日の入時刻までがOFF、日の入から日の出までがONとなる。照度センサ127及びGPS受信器121の信号に基づくフレックスディマーの場合、GPS非測位でトンネル誘導中ではON、これ以外では日の出から日の入時刻までがOFF、日の入から日の出までがONという設定に優先して、照度センサ127により暗いと判定されたときにONとなる。OBD機能による車両イルミネーション信号に連動するフレックスディマーの場合、イルミONでON、イルミOFFでOFFとなる。
バックライト色設定画面AE4には、図42のごとく、Aqua Blue、Yellow Green、Dark Red、Deep Blue、Green、Yellow Green、Orange、Purpleに対応する各設定ボタンが配置されている。バックライト色設定画面AE4内のバックライト色に対応するいずれかの設定ボタンが操作されたとき、制御部10は、その設定ボタンに対応するバックライト色のプレビューを一定時間に渡って表示し、その後、元のバックライト色設定画面AE4に切り替える。なお、初期値はAqua Blueが設定されている。
半透過モード設定画面AE5には、図43のごとく、ON、OFFに対応する設定ボタンが配置されている。半透過モード設定画面AE5内のオンあるいはオフの設定ボタンが操作されたとき、制御部10は、その設定ボタンに対応するプレビュー画面を一定時間に渡って表示し、その後、元の半透過モード設定画面AE5に切り替える。図43のプリセット画面(a)は、半透過表示に設定されたときの例である。プリセット画面(a)では、カスタム画像として設定された背景の画像が透けて見えるようにリング表示34が半透過表示されている。プリセット画面(b)は、リング表示34の背景の画像が透けて見えない表示例である。半透過モードは、カスタム画像として背景画像を設定したユーザーの気持ちを尊重した表示モードとなっている。
付加情報表示設定画面AE6には、ON、OFFに対応する設定ボタンが配置されている。付加情報を表示する機能は、OBD接続されているときのみ有効となる。OBD機能により取得された車速(OBD車速)についてゼロが3秒継続したとき、設定されている項目に付加情報があることを前提として17セグメントスクロール表示が行われる。OBD車速がゼロを超えたとき、付加情報の表示が終了して通常表示に戻る。なお、OBD車速ゼロが3秒継続した後であっても、画面が切り替わった場合は3秒後から開始される。
付加情報表示設定がONのとき、制御部10は、OBD車速がゼロになってから約3秒後、メータの一部で付加情報の表示を開始し、走行開始に応じて通常表示に復帰させる。付加情報の表示は、制御部10の制御により、図44に例示するように実行される。表示される付加情報は、以下の通り、前出のスコープサブ表示34における付加情報と同様である。
表示項目: 付加情報
(1)時計: 日付、曜日
(2)車速: 平均車速(AVESPD)、最大車速(MAXSPD)
(3)加速度: 最大前方加速度(MAXFWD)、最大左右加速度(MAXL/R)
(4)今回燃費:最大今回燃費(MAXAVE) なお、今回走行での走行距離が1kmに到達するまでは「−」等のNULL表示。
(5)移動平均燃費:最大移動平均燃費(MAXMOV) なお、同走行距離が16km以上となるまで(グラフが埋まるまで)は「−」等のNULL表示。
(6)燃料流量:最大燃料流量(MAXFLW)
(7)エンジン水温:最大エンジン水温(MAXENG)
(8)吸気温度:最大吸気温度(MAXITK)
(9)外気温: 最大外気温(MAXAMB)
(10)エンジン油温:最大エンジン油温(MAXOIL)
(11)スロットル開度:平均スロットル開度(AVETHR)、最大スロットル開度(MAXTHR)
(12)エンジン負荷:平均エンジン負荷(AVELOD)、最大エンジン負荷(MAXLOD)
(13)インマニ計: 最大インマニ圧(MAXINM)
(14)ブースト計:最大ブースト圧(MAXBST)
(15)タコメータ:平均回転数(AVERPM)、最大回転数(MAXRPM)
(16)HVモータ回転数:HVモータ最高回転数(MAXRPM)
(17)HVモータトルク:HVモータ最大トルク(MAXTRQ)
■ 6.1.6 フォトフレーム設定 ■
フォトフレーム設定は、SDカードに保存した写真(jpegデータ)を表示するフォトフレーム待受の設定である。写真データを保存したSDカードを準備すれば、PC等の変換ツールを利用することなくフォトフレーム待受の設定が可能である。フォトフレーム待受では、SDカード内の/user/photo/以下のディレクトリに格納されたjpegファイルが最大100枚まで順次表示される。このときサブフォルダについては、/user/photo/以下4階層までが自動探索対象となっている。携帯やPCに保存されている写真は日付ごとにフォルダ管理されていることが多いが、このような仕様を採用すれば、このようにフォルダ管理されたデータをそのままコピー可能となるので便利である。jpegファイルはベースラインjpegもしくはプログレッシブjpeg YUV444/YUV422/YUV420/Y onlyのフォーマットに対応している。jpegデータのデータサイズの上限は8000×8000ピクセルまで、ファイルサイズの上限は約3MB程度までとなっている。
なお、挿入されたSDカードに写真データが1枚も保存されていない場合には、”有効なjpegファイルがありません”と表示される。本例のフォトフレーム設定には、複数枚の写真がある場合に1枚の写真に固定するという機能はない。1枚の写真を待受画面として固定する方法としては、プリセット画面設定により全項目をOFFにすることでリング表示34を非表示にする方法等がある。フォトフレーム設定の中に、1枚の写真を固定的に表示する設定を含めることも良い。なお、フォトフレーム設定の中に、複数の写真を表示する順番を設定する機能を含めることも良い。
フォトフレーム待受では、画面右上に時計が表示されるようになっている。設定により時計を非表示にすることも可能である。なお、フォトフレーム待受の表示中は、GPSターゲットのメッセージ表示は行われない。一方、ボリューム操作や、レーダー警報、無線警報のメッセージ表示は行われるように構成されている。
図45のごとく待受設定画面Aのフォトフレーム設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、写真切替時間設定画面AF1、写真切替エフェクト設定画面AF2、写真ズーム設定画面AF3、写真特殊効果設定画面AF4、時計表示設定画面AF5のいずれかを順次表示する。
写真切替時間設定画面AF1には、3秒、5秒、10秒、30秒、1分、5分、15分の写真切替時間に対応する各設定ボタンが配置されている。
写真切替エフェクト設定画面AF2には、エフェクトなし、フェード、スライド、ウィンドウ、ズーム、すべて(全エフェクト)に対応する各設定ボタンが配置されている。フェードは、徐々に前の写真が消えて、次の写真が現れるエフェクトである。スライドは、次の写真が右からスライドインするエフェクトである。ウィンドウは、次の写真が中央から窓状に現れるエフェクトである。ズームは、次の写真が拡大して消えていき、次の写真が現れるエフェクトである。「すべて」は、フェード→スライド→ウィンドウ→ズーム→フェードが繰り返し実行されるエフェクトである。
写真ズーム設定画面AF3には、フル、ノーマル、ノーマル拡大なし、画面サイズ強制の各ズーム設定に対応する設定ボタンが配置されている。フルは、写真のアスペクト比を保ったまま、画面が埋まるように拡大・縮小するズームである。画面のアスペクト比と写真のアスペクト比が異なる場合、上下もしくは左右が切れて一部表示されなくなる。ノーマルは、写真のアスペクト比を保ったまま、縦もしくは横のいずれかが画面いっぱいになるように拡大・縮小するズーム設定である。画面のアスペクト比と写真のアスペクト比が異なる場合、黒い帯が出ることになる。ノーマル拡大なしは、ノーマルの動作において、写真が画面のサイズより小さい場合は、拡大を行わず、空いた部分を黒で埋めるズーム設定である。画面サイズ強制は、縦横とも画面のサイズにあわせて拡大・縮小されるため、絵が横長や縦長になることがあるズーム設定である。なお、本例のタッチパネル15の画面のアスペクト比は、400:240=10:6となっている。
写真特殊効果設定画面AF4には、通常、ネガ、グレースケール、セピアカラーに対応する各設定ボタンが配置されている。通常は、そのまま表示する特殊効果なしの設定である。ネガは、写真のネガのように明るさを反転表示する特殊効果である。グレースケールは、白黒テレビのように表示する特殊効果である。セピアカラーは、古い写真のような色で表示する特殊効果である。
時計表示設定画面AF5には、オンとオフの設定ボタンが配置されている。いずれかの設定ボタンの選択により、ユーザーの好みによりフォトフレーム待受の画面右上に時計を出すかどうかを設定可能である。
■ 6.1.7 燃費計設定 ■
燃費計設定は、図46のような燃費計画面についての設定機能である。図47のごとく待受設定画面Aの燃費計設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、6種類の燃費計設定画面AG1〜AG6のうちのいずれかを切替表示する。燃費計設定画面AG1〜AG6には、図46の燃費計画面の左側にテキスト表示させるデータの設定ボタンが配置されている。各設定ボタンは、操作する毎にオンオフが切り替わるボタンとなっている。オン状態に切り替えられた設定ボタンは、左端部が緑色で表示される。
燃費計画面に設定可能なデータとしては、速度、平均速度、最高速度、5秒速度、平均5秒速度、最高5秒速度、回転数、平均回転数、最高回転数、エンジン負荷、平均負荷、最大負荷、スロットル開度、平均スロットル開度、最大スロットル開度、点火時期、燃料レベル、インマニ圧、最大インマニ圧、MAF、INJ、冷却水温度、、最高冷却水温度、吸気温度、最高吸気温度、外気温、最高外気温、エンジン油温、最高エンジン油温、最高エンジン水温、残燃料、燃料流量、最大燃料流量、消費燃料、生涯消費燃料、瞬間燃費、今回燃費、最大今回燃費、生涯燃費、平均燃費、一般道平均燃費、高速道平均燃費、移動平均燃費、最大移動平均燃費、運転時間、走行時間、アイドル時間、アイドル比率、走行距離、生涯走行距離、生涯エンジン走行距離、生涯エンジン走行比率、0−20km/h加速時間、0−20km/h平均加速、0−20km/h最短加速、0−40km/h加速時間、0−40km/h平均加速、0−40km/h最短加速、0−60km/h加速時間、0−60km/h平均加速、0−60km/h最短加速、0−80km/h加速時間、0−80km/h平均加速、0−80km/h最短加速、0−20km/h走行時間、20−40km/h走行時間、40−60km/h走行時間、60−80km/h走行時間、80km/h以上走行時間、生涯エンジン走行距離、生涯エンジン走行比率等がある。
「速度」は、車両側から取得した現在の車速をkm/hの単位で表示する。「平均速度」は、車両側から本機の電源オンから現在までに取得した車速の平均の車速をkm/hの単位で表示する。「最高速度」は、車両側から本機の電源オンから現在までに取得した中での最高の車速をkm/hの単位で表示する。「5秒速度」は、5秒前から現在までに車両側から取得した車速の平均の車速をkm/hの単位で表示する。「平均5秒速度」は、車両側から取得した車速の電源オンからの5秒ごとの平均速度をkm/hの単位で表示する。「最高5秒速度」は、車両側から取得した車速の電源オンからの5秒ごとの最高速度をkm/hの単位で表示する。「回転数」は、車両側から取得した現在のエンジン回転数をrpmの単位で表示する。「平均回転数」は、電源オンから現在までに車両側から取得したエンジン回転数の平均値をrpmの単位で表示する。「最高回転数」は、電源オンから現在までに車両側から取得したエンジン回転数の最高値をrpmの単位で表示する。「エンジン負荷」は、車両側から取得した現在のエンジン負荷率を%の単位で表示する。「平均負荷」は、電源オンから現在までに車両側から取得したエンジン負荷率の平均値を%の単位で表示する。「平均負荷」は、電源オンから現在までに車両側から取得したエンジン負荷率の平均値を%の単位で表示する。「最大負荷」は、電源オンから現在までに車両側から取得したエンジン負荷率の最大値を%の単位で表示する。「スロットル開度」は、車両側から取得した現在のスロットル開度を%の単位で表示する。「平均スロットル開度」は、電源オンから現在までに車両側から取得したスロットル開度の平均値を%の単位で表示する。「最大スロットル開度」は、電源オンから現在までに車両側から取得したスロットル開度の最大値を%の単位で表示する。「点火時期」は、車両側から取得した現在の点火時期を°の単位で表示する。「平均スロットル開度」は、電源オンから現在までに車両側から取得したスロットル開度の平均値を%の単位で表示する。「最大スロットル開度」は、電源オンから現在までに車両側から取得したスロットル開度の最大値を%の単位で表示する。「燃料レベル」は車両側から取得した現在の残り燃料の割合を%の単位で表示する。「インマニ圧」は車両側から取得した現在のインテークマニホールドの圧力をkPaの単位で表示する。「MAF」は車両側から取得した現在のエンジンに吸入される空気量(吸入空気量(MAF))をg/秒の単位で表示する。「INJ」は車両側から取得したインジェクタにより燃料が一定時間に噴射される時間(インジェクション開時間)をミリ秒の単位で表示する。「冷却水温度」は車両側から取得した現在のエンジン冷却水の温度(冷却水温度)を℃の単位で表示する。「吸気温度」は車両側から取得した現在のエンジンに吸気される空気の温度(吸気温度)を℃の単位で表示する。「外気温度」」は車両側から取得した現在の車外の気温(外気温度)を℃の単位で表示する。「残燃料」は車両側から取得した現在の燃料タンクの残り燃料の量(残燃料量)をLの単位で表示する。「燃料流量」は車両側から取得した現在の燃料流量をmL/分の単位で表示する。「消費燃料」は、電源オン時に車両側から取得した残燃料量と現在の残燃料量との差を消費燃料としてmLの単位で表示する。「生涯消費燃料」は本機を最初に取り付けてからまたはリセットしてからの消費燃料の累計値をLの単位で表示する。「瞬間燃費」は車両側から取得した現在の瞬間燃費をkm/Lの単位で表示する。「今回燃費」は電源オンから現在までに車両側から取得した瞬間燃費に基づいて算出した今回の走行等による燃費をkm/Lの単位で表示する。「生涯燃費」は本機を最初に取り付けてからまたは設定画面でオールリセットをしてから現在までの瞬間燃料に基づいて算出したこの間の燃費をkm/Lの単位で表示する。「平均燃費」は、本機を最初に取り付けてからまたは設定画面で平均燃費のリセットをしてから現在までの瞬間燃料に基づいて算出したこの間の燃費をkm/Lの単位で表示する。「平均燃費一般道」はデータベース100に記憶された地図データとGPS受信器121によって取得した現在位置とに基づき現在位置が一般道の位置に相当するかを判定し、一般道の位置で車両側から取得された瞬間燃費に基づいて本機を最初に取り付けてからまたは設定画面で平均燃費のリセットをしてから現在までの一般道での平均燃費をkm/Lの単位で表示する。同様に、「平均燃費高速道」は、高速道での平均燃費をkm/Lの単位で表示する。「運転時間」は電源オンから現在までの時間を時:分:秒の形式で表示する。「走行時間」は電源オンから現在までの時間のうち車両側から取得した車速がゼロを超えていた時間を時:分:秒の形式で表示する。「アイドル時間」は電源オンから現在までの時間のうち停車していた時間すなわち車両側から取得した車速がゼロの時間を時:分:秒の形式で表示する。「アイドル比率」は電源オンから現在までの時間のうち走行していた時間すなわち車速がゼロを超えていた時間(走行時間)と、停車していた時間すなわち車両側から取得した車速がゼロの時間(停車時間)との比率%の単位で表示する。「走行距離」は電源オンから現在までに車両側から取得した車速と経過時間から求まるメーター走行距離をkmの単位で表示する。「生涯走行距離」は本機を最初に取り付けてからまたはリセットしてからの走行距離の累計値をkmの単位で表示する。「生涯エンジン走行距離」はエンジンを動力にして走行した距離である。「生涯エンジン走行比率」はエンジンを動力にして走行した比率である。エンジン走行距離と同様の考え方により、ブレーキパッドの負担を表すブレーキ走行距離を求めることも良い。ブレーキ走行距離の算出に当たっては、例えば、ハイブリッド車両や電気自動車等のブレーキ回生電流に基づく電力の積算値に応じてブレーキパッドの負担が軽減された度合いを推定し、その度合いに応じて実際の走行距離よりも少ない距離を算出すれば良い。
「0−20km/h加速時間」は、直近の停車状態から時速20km/hまでにかかった時間を秒の単位で表示する。「0−20km/h平均加速」は、停車状態から時速20km/hまでにかかった平均時間を秒の単位で表示する。「0−20km/h最短加速」は、停車状態から時速20km/hまでにかかった最短時間を秒の単位で表示する。「0−40km/h加速時間」は、直近の停車状態から時速40km/hまでにかかった時間を秒の単位で表示する。「0−40km/h平均加速」は、停車状態から時速40km/hまでにかかった平均時間を秒の単位で表示する。「0−40km/h最短加速」は、停車状態から時速40km/hまでにかかった最短時間を秒の単位で表示する。「0−60km/h加速時間」は、直近の停車状態から時速60km/hまでにかかった時間を秒の単位で表示する。
「0−60km/h平均加速」は、停車状態から時速60km/hまでにかかった平均時間を秒の単位で表示する。「0−60km/h最短加速」は、停車状態から時速60km/hまでにかかった最短時間を秒の単位で表示する。「0−80km/h加速時間」は直近の停車状態から時速80km/hまでにかかった時間を秒の単位で表示する。「0−80km/h平均加速」は停車状態から時速80km/hまでにかかった平均時間を秒の単位で表示する。「0−80km/h最短加速」は停車状態から時速80km/hまでにかかった最短時間を秒の単位で表示する。「0−20km/h走行時間」は停車状態から時速20km/hで走行していた時間の合計を時:分:秒の形式で表示する。「20−40km/h走行時間」は時速20km/hから40km/hで走行していた時間の合計を時:分:秒の形式で表示する。「40−60km/h走行時間」は時速40km/hから60km/hで走行していた時間の合計を時:分:秒の形式で表示する。「60−80km/h走行時間」は時速60km/hから80km/hで走行していた時間の合計を時:分:秒の形式で表示する。「80km/h以上走行時間」は時速80km/h以上で走行していた時間の合計を時:分:秒の形式で表示する。
上記に列挙したデータに加えて、イルミネーション電源ラインのON/OFFを示し、スモールランプ以上のSW位置(AUTOで暗い判定がされている場合含む)と連動する「イルミ」、バッテリに入出力される電流値であって、一般的にはアンメーターと呼ばれ、充電時が+、放電時が−で表現される「バッテリ電流」、エンジンオイルの温度であって、エンジンは冷却水で冷やされるので冷却水温度より少し高くなる「エンジン油温」、「最高エンジン油温」、ハイブリッド用電池が何%充電されているかを示す(SOC=State Of Charge)「ハイブリッド車 電池容量」、ハイブリッド用電池の電流であって、充電時が+、放電時が−で表現される「ハイブリッド車 バッテリ電流」、ハイブリッド用モーターの回転数を示す「ハイブリッド車 モータ回転数」、IG(イグニション)ON後の最高モーター回転数を示す「ハイブリッド車 最高モータ回転数」、ハイブリッド用モーターの軸回転力を示す「ハイブリッド車 モータトルク」、IGON後の最大モータートルクを示す「ハイブリッド車 最大モータトルク」、ハイブリッド用の発電機(ジェネレータ)の回転数を示す「ハイブリッド車 ジェネレータ回転数」等を含めることも良い。
■ 6.1.8 OBDデータ設定 ■
OBDデータ設定は、図48のごとくOBDデータ画面についての設定機能である。図49のごとく待受設定画面AのOBDデータ設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、OBD設定画面AH1〜AH6のうちのいずれかを切替表示する。OBD設定画面AH1〜AH6には、以下の各データに対応する設定ボタンが配置されている。各設定ボタンは、図47の燃費計設定ボタンと同様であり、オンのとき左端部が緑色に点灯する。データとしては、速度、平均速度、最高速度、5秒速度、平均5秒速度、最高5秒速度、回転数、平均回転数、最高回転数、エンジン負荷、平均負荷、最大負荷、スロットル開度、平均スロットル開度、最大スロットル開度、点火時期、燃料レベル、インマニ圧、最大インマニ圧、MAF、INJ、冷却水温度、最高冷却水温度、吸気温度、最高吸気温度、外気温、最高外気温、エンジン油温、最高エンジン油温、残燃料、燃料流量、最大燃料流量、消費燃料、生涯消費燃料、瞬間燃費、今回燃費、最大今回燃費、生涯燃費、平均燃費、一般道平均燃費、高速道平均燃費、移動平均燃費、最大移動平均燃費、運転時間、走行時間、アイドル時間、アイドル比率、走行距離、生涯走行距離、0−20km/h加速時間、0−20km/h平均加速、0−20km/h最短加速、0−40km/h加速時間、0−40km/h平均加速、0−40km/h最短加速、0−60km/h加速時間、0−60km/h平均加速、0−60km/h最短加速、0−80km/h加速時間、0−80km/h平均加速、0−80km/h最短加速、0−20km/h走行時間、20−40km/h走行時間、40−60km/h走行時間、60−80km/h走行時間、80km/h以上走行時間、生涯エンジン走行距離、生涯エンジン走行比率等がある。
■ 6.2 モード設定 ■
モード設定は、警報頻度が異なる警報モードの設定である。図50のごとく設定一覧画面1Aのモード設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、モード設定画面Bに表示を切り替える。モード設定画面Bには、ノーマル、ミニマム、スペシャル、オールオン、マニュアルの各警報モードに対応する設定ボタンが配置されている。マニュアルモードを除く各警報モードの設定、及びマニュアルモード下の設定例は、図51の通りである。ノーマルモードは、製品出荷時の初期設定モードである。マニュアルモード以外の各モードでは、各警報対象に応じた動作(オンオフ)が予め規定されている。マニュアルモードでは、警報対象に応じた動作をユーザーがマニュアルで設定可能である。ミニマムモードは、RD警報機能、無線警報機能、GPS警報機能のすべてにおいて、必要最低限の警報対象だけを警報する設定である。ノーマルモードは機能同士のバランスを重視したモードであり、ミニマムモードの項目に加え取締に関する項目のうち重要度が高いものを警報対象として警報する設定である。スペシャルモードはノーマルモードの項目に加え取締に関する項目はすべて警報対象として警報する設定である。
図52のごとくモード設定画面Bのマニュアル設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、無線設定、レーダー設定、GPS設定に対応する各設定ボタンが配置されたマニュアル設定画面BAの表示に切り替える。
図53のごとくマニュアル設定画面BAのレーダー設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、レーダー設定画面の表示に切り替える。このレーダー設定画面には、Iキャンセル、キャンセルサウンド、反対キャンセルに対応する各設定ボタンが配置されている。Iキャンセルは、誤警報が発生したとき、GPSの位置情報を自動で登録し、同じ地点での再度の警報をキャンセルする機能である。キャンセルサウンドは、Iキャンセル中等に「キャンセル中です」と10秒に1回音声を発する機能である。反対キャンセルは、レーダー式オービス等の設置ポイントを通過したとき、設置車線が反対車線であればRD警報をキャンセルする機能である。各設定ボタンは、操作する毎にオンオフが切り替わるボタンであり、オン状態に切り替えられた設定ボタンは、その左端部が緑色に点灯する。
図54のごとくマニュアル設定画面BAの無線設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、無線設定画面(a)、(b)のいずれかを切り替え表示する。2種類の無線設定画面(a)、(b)には、受信感度、カーロケ、取締、デジタル、特小、署活系、警察電話、警察活動、レッカー、ヘリテレ、消防ヘリテレ、消防、新救急、高速道路、警備に対応する各設定ボタンが配置されている。各設定ボタンは、オン状態が設定された左端部が緑色に点灯するオンオフボタンである。
図55のごとくマニュアル設定画面BAのGPS設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、5種類のGPS設定画面(a)〜(e)のいずれかを切り替え表示する。GPS設定画面(a)〜(e)には、オービス、直前速度告知、カメラ位置告知、通過告知、制限速度告知、速度超過告知、取締エリア、検問エリア、制限速度切替告知、交差点監視ポイント、信号無視抑止、高速交通警察隊、駐禁監視エリア、一時停止注意、Nシステム、交通監視システム、警察署、交番、事故多発エリア、車上狙いエリア、急カーブ、分岐合流ポイント、踏切、ETCレーン、SA、PA、ハイウェイオアシス、スマートIC、ガソリンスタンド、トンネル、ハイウェイラジオ、県境、道の駅、ビューポイント、パーキング、駐車場、消防署、公衆トイレ等に対応する設定ボタンが配置されている。
■ 6.3 警報設定 ■
警報設定は、警報の態様に関する設定である。図56のごとく設定一覧画面1Aの警報設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、レーダー受信感度設定画面C1、道路選択画面C2、警報パネル動作設定画面C3、警報パネル写真設定画面C4のいずれかをタッチパネル15に表示させる。
レーダー受信感度設定画面C1には、シティ、エクストラ、スーパーエクストラ、AAC/ASS、AAC/SEに対応する各設定ボタンが配置されている。いずれかの設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、その設定ボタンに対応するレーダー受信感度を設定する。
道路選択画面C2には、一般道、高速道、オール、オート気圧なし、オート気圧ありに対応する各設定ボタンが配置されている。オート気圧なしは、GPSにより道路を自動判定する設定、オート気圧ありは、GPSと気圧センサにより、道路を自動判定する設定である。
警報パネル動作設定画面C3には、アニメループ、アニメ→静止、静止に対応する各設定ボタンが配置されている。アニメループの設定は、警報パネル36(図12、図15参照。)の表示中にアニメーションがループする動作設定である。ただし、この動作設定では、警報パネル36の写真表示がONに設定され、そのターゲット用の写真がある場合は途中で写真に切り替わる。アニメ→静止の設定は、警報パネル36の表示中にアニメーションをしばらく表示して、最終コマで静止する動作設定である。この動作設定では、オービス接近以外でのリング340により警報動作の実行頻度が低くなる。静止の設定は、警報パネル36の表示中に最終コマで静止する動作設定である。この動作設定では、オービス接近以外でのリング340による警報動作も静止する。
警報パネル写真設定画面C4には、オン及びオフに対応する設定ボタンが配置されている。オンの設定ボタンが操作された場合、制御部10の制御により、警報パネル36にターゲットの写真が表示される場合が設定される。一方、オフの設定ボタンが操作された場合、警報パネル36にターゲットの写真が表示されることがなくなる。
■ 6.4 画面・LED設定 ■
画面・LED設定は、タッチパネル15の表示画面、マルチカラーLED137の発光動作に関する設定である。図57のごとく設定一覧画面1Aの画面・LED設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、明るさ設定画面D1、フレックスディマー設定画面D2、画面反転設定画面D3、ウィンドウタッチ補正画面D4、マルチカラーLED設定画面D5、ボタンLED設定画面D6のうちのいずれかを表示する。
明るさ設定画面D1には、最小、暗い、普通、明るいに対応する各設定ボタンが配置されている。
フレックスディマー設定画面D2には、GPS、照度センサ+GPS、OBDイルミ連動に対応する各設定ボタンが配置されている。GPSは、時刻/緯度・経度から日の出・日の入時間を算出し、明るさを決定するディマー設定である。照度センサ+GPSは、GPSによる判定に加え、照度センサ127による明るさの低下を優先して判定するディマー設定である。OBDイルミ連動は、OBD情報のイルミ検知により、イルミネーション信号がOFFのときに昼輝度で制御され、ONのときに夜輝度で制御されるディマー設定である。なお、イルミネーション信号を検出できない車両に装着された場合には、制御部10は、このOBDイルミ連動に対応する設定ボタンを操作不可能に設定する。なお、ディマー設定の初期設定は、OBDアダプタ接続時でイルミが有効の場合はOBDイルミ連動のディマー設定であり、これ以外の場合は照度センサ+GPSのディマー設定である。
ウィンドウタッチ補正画面D4には、補正を実行させるための操作ボタンが配置されている。この操作ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、図58のごとく一連の補正画面を順番に切り替え表示する。
マルチカラーLED設定画面D5には、OFF、音声連動、エリア連動、音声+エリア連動に対応する各設定ボタンが配置されている。マルチカラーLED設定画面D5を利用すれば、マルチカラーLED137の動作を4種類に設定可能である。OFFは、マルチカラーLED137が一切点灯しない設定である。音声連動は、GPS警報、レーダー警報、無線警報など音声出力の種類により色が変化すると共に、明るさが音の大きさ(振幅)とディマーにより変化する設定である。
エリア連動は、以下のようにエリアに連動してマルチカラーLED137が発光するモードである。
赤:オービス(2100m)
黄:取締エリア(1100m/100m(一旦停止))、検問エリア(1100m)、高速警察隊待機所(1100m)、 マイエリア(1100m)、交差点監視ポイント(600m)、信号無視抑止システム(600m)
いずれもトンネル内のターゲット、出口直後のターゲットを含んでいる。
エリア連動では、上記のターゲット方位に対して向かっていて、その有効な範囲にいる場合(一旦停止以外の取締エリアと検問エリアは圏外になるまでも含める)のうち、”最も優先度が高いもの”の色が出力される。なお、色条件は、システム警報レベルと同じになっている。ただし、上記のオービスの2100mは高速道属性の場合は必ず抽出されるが、一般道属性の場合は「GPSターゲットサーチ範囲」設定に依存している。本例では、最も優先度の高いターゲットとの距離により点滅周期を変更している。具体的には、2000mのとき3000m秒と、0mのとき750m秒との2点間の直線補完により点滅周期を決定している。PWM ON時間は、80m秒固定となっており、PWM自体の明るさのON目標値は30%×ディマー係数となっている。ただし、目標値であり実際には、明るくなるときには、4m秒毎に現在値と目標値の差の1/2移動し、暗くなるときには4m秒毎に現在値と目標値の差の1/64移動するという近づけ処理が実行され、これにより、ふわっと消える感じが演出される。なお、優先度としては、システム警報レベルが高いものが優先される。
音声+エリア連動は、音声連動条件が成立している場合は、必ず音声連動を優先で出力し、音声連動条件が成立しない場合は、エリア連動の動作を行う設定である。この設定では、エリア連動条件も成立しないときはマルチカラーLED137が消灯する。
■ 6.5 音声設定 ■ 音声設定は、警報音声(警報ボイス)等の音出力に関する設定である。図59のごとく設定一覧画面1Aの音声設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、ナレーター切替画面E1、ボイスモード設定画面E2、レーダー警報音設定画面E3、無線警報音設定画面E4、オービスロケーションガイド設定画面E5、速度警告音設定画面E6、測位アナウンス設定画面E7、リラックスチャイム設定画面E8、時報設定画面E9、操作音設定画面E10のうちのいずれかを表示させる。
ナレーター切替画面E1には、女性1、女性2、女性3、女性4、男性のナレーターに対応する各設定ボタンが配置されている。
ボイスモード設定画面E2には、ノーマル、アシスタント、アドバイスに対応する各設定ボタンが配置されている。図60のごとく、設定されたモードにより異なる発音が発生する。同図中のベストパートナー+(プラス)では、従来の電波受信での警報に加え、レーダー波、無線、GPSの複合で判断される。無線警報との組み合わせのみでなく、RD波、無線、GPSの複合条件によりより的確な発音が行われる。RD波とGPSの複合条件としては、ネズミ捕りエリア警報開始後、このネズミ捕りエリアの圏内(500m)で、RD波を受信した場合の「初回」のみRD警報の発音内容を変更する条件、エリア外に離脱した後、もう一度エリア内に入り、RD波を受信した場合も初回として取り扱うという条件等がある。なお、後述する無線とGPSの複合条件とは「初回」の扱いは独立とする。ベストパートナー+の発音は、発音の優先度が最優先であるため、他の発音が行われていても、割り込んで再生される。「♪(ステルス警報時と同じアイーン×3) スピード測定注意」等のボイス例がある。
無線とGPSの複合条件としては、取締エリアおよび検問エリアでの警報開始後、圏内(500m)で、特定の無線を受信した場合の「初回」のみ無線警報の発音内容を変更するという条件、エリア外に離脱した後、もう一度エリア内に入り、無線を受信した場合も初回として取り扱うという条件等がある。前述のRD波とGPSの複合条件とは「初回」の扱いは独立とする。なお、この発音は、発音の優先度が最優先ではないため、他の発音が行われていても、割り込んで再生されることはない。対象無線としては、カーロケ近接、カーロケ遠方、350.1取締無線、デジタル無線、取締シグナル、検問シグナル、並走追尾、特小無線、レッカー無線、署活系無線、警察電話、警察活動無線がある。追尾式取締エリア内であれば、「♪ (設定された無線ジングル) 追尾式取締注意 」等のボイス例がある。
なお、本例のレーダー探知機1では、警報音声(警報ボイス)の発生タイミングが図61〜図63のように設定されている。
図60のあいさつとしては、GPS初期測位発音時のあいさつ等がある。日付と時間帯により発音内容を図64のように変化させると良い。
図60の日没告知は、GPS受信器121が出力する自車位置と時候とにより算出された日没時刻になったときに発音される。ボイス例としては、「♪(GPS告知ジングル) 日没です ライトの確認をしましょう」等がある。なお、日没時刻は、車が移動すれば変動するが、一度日没告知を行った場合は、電源をOFFするまで告知しないことが良い。
図60のリマインダー告知としては、リマインダーの設定が行われている場合の告知表示である。起動時にその日数もしくは距離が設定値に到達していると、起動3回まで(操作で中止)の告知表示が行われる。この告知の際、例えば、「♪(リマインダーのジングル) エンジンオイル交換時期です。」等のボイスが発音される。
同図のオービスカウントダウンは、オービスに接近したときに、その残距離を100m単位到達ごとに読み上げる機能である。カウントダウン発音は最優先ではないため、他の発音が入っていると、その距離をすでに通過してしまっていることがあり得る。そのような距離発音はキャンセルされる。カウントダウンは、発音カウント距離+50m以下となったとき成立とするが、同時に複数の発音カウント距離が成立する場合(距離が飛んだとき)は、もっとも近いものが出力される。なお、一度カウントダウン出力した以上の距離は出力しない。離反距離に到達すれば再度900mまたは400mから出力可能となる。1000m及び500mの発音は行わない。
また、カウントダウンを優先させるために、レーダー警報音の一時的な変更が行われる。カウントダウンが有効なとき、カウントダウン状態に入ると、レーダー警報音設定が一時的に電子音に切り替わり、通過後から設定されている警報音に戻る(レーダー警報音のカウントダウン優先制御)。
なお、その他の他の音声に関する機能としては次のような機能がある。
照度低下告知機能は、照度センサ127により、周辺の明るさが暗くなった際に発音する機能である。なお、連続するトンネルで頻発するおそれがあるので、暗い→明るいとなった後、30秒以内に暗くなった場合は告知しないように設定することが良い。例えば、「♪ (ジングル) 照度が低下しました。 ライトの確認をしましょう。」と音声出力される。
エコドライブ告知機能は、エコドライブのポイントが満点になったとき、点数が下がって来たときに発音する機能である。例えば、「♪ (ジングル) エコドライブポイント満点です。」や、「♪ (ジングル) エコドライブポイント減少です。」等の音声出力がある。
OBD機能による音声出力の機能もある。外気温については、30℃以上のときに発音され、一度発音すると電源OFFまで発音されない。例えば、「♪ (ジングル) 外気温が30度を超えています。」という音声出力がある。スロットル開度については、80%以上が3秒間継続したときに発音され、例えば、「♪ (ジングル) アクセル踏みすぎです。」という音声出力がある。エンジン負荷については、80%以上が3秒間継続で発音され、例えば、「♪ (ジングル) エンジン負荷掛け過ぎです。」という音声出力がある。回転数については、5000rpm以上が3秒間継続で発音され、例えば、「♪ (ジングル) 回転数上がりすぎです。」という音声出力がある。なお、モードに依存しない音声機能としては、速度警告、無線警報音がある。
レーダー警報音設定画面E3(図59)には、電子音、ボイス、クアイアットボイス、メロディ1、メロディ2、メロディ3、メロディローテーションに対応する各設定ボタンが配置されている。
無線警報音設定画面E4には、ボイス、復調、ボイスクラシック、復調クラシック、OFFに対応する各設定ボタンが配置されている。無線警報としては、図65のごとく、無線ジングル(ピロロローン)に加えて、電子音ジングルを選択可能である。電子音ジングルは、その音の違いによりある程度、無線の種類を把握可能である。
オービスロケーションガイド設定画面E5には、ON及びOFFに対応する設定ボタンが配置されている。
速度警告音設定画面E6には、OFF、チャイム、ボイスに対応する設定ボタンが配置されている。本例では、速度警告音として、♪キンコン キンコン・・・という電子音が採用されている。なお、速度警告音とレーダー警報音(電子音設定)とが同時に成立しているとき、制御部10は、レーダー警報(電子音設定)を優先する制御を実行する。速度警告は、ターゲットの制限速度に関係なく、車速≧110km/h(5km/hのヒステリシス設定有り。)で速度警告チャイムを鳴らす機能である。チャイムは電子音で出力されるため、他のボイスと同時出力可能となっている。なお、レーダー警報が電子音出力中の場合は、レーダー警報が優先される。速度警告音については、図59の速度警告音設定画面E6上でON/0FFが可能となっている。なお、初期設定はOFFとなっている。
測位アナウンス設定画面E7には、ON及びOFFに対応する設定ボタンが配置されている。
リラックスチャイム設定画面E8には、30分、1時間、2時間、OFFに対応する各設定ボタンが配置されている。
時報設定画面E9には、ON及びOFFに対応する設定ボタンが配置されている。
操作音設定画面E10には、ON及びOFFに対応する設定ボタンが配置されている。
■ 6.6 リマインダー設定 ■
リマインダー設定は、オイル交換などのメンテナンス時期等の設定である。図66のごとく設定一覧画面1Aのリマインダー設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、オイル、オイルエレメント、タイヤ、バッテリーに対応する各設定ボタンが配置されたリマインダー設定画面Fを切替表示する。
図67のごとくリマインダー設定画面Fのオイル設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、オイル設定画面FAに切替表示する。オイルエレメント設定ボタンの操作を検知したときには、オイルエレメント設定画面FBに切替表示する。タイヤ設定ボタンの操作を検知したときには、タイヤ設定画面FCに切替表示する。バッテリー設定ボタンの操作を検知したときには、バッテリー設定画面FDに切替表示する。
オイル設定画面FAなどこれらの設定画面では、交換までの残りの距離及び残り日数が表示されていると共に、変更ボタンが配置されている。上段の変更ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、オイル交換距離を入力する画面(a)に切替表示する。下段の変更ボタンの操作を検知したときには、オイル交換日数を入力する画面(b)に切替表示する。
なお、ハイブリッド車を考慮すれば、内燃機関によるエンジンが掛かっている状態(ガソリンや軽油を燃焼させている状態)で走行した距離(エンジン走行距離)を利用して、オイルおよびオイルエレメントの距離(リマインダー距離)を判定するのが良い。駆動力源としてエンジンと電気モータとを備えたハイブリッド車で電池走行している距離は、エンジンオイルやオイルエレメントの劣化に無関係であり、これを除いたエンジン走行距離によれば実質的に必要なメンテナンス距離を知ることができる。なお、ハイブリッド車以外では、走行距離=エンジン走行距離となるため、ハイブリッド車の場合と同様、エンジン走行距離による判定が可能である。
■ 6.7 システム設定 ■
図68のごとく設定一覧画面1Aのシステム設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、ログ機能設定画面G1、SD出力設定画面G2、データ消去画面G3、デモモード設定画面G4、バージョン情報画面G5のうちのいずれかを切替表示する。
図69のごとくデータ消去画面G3には、マイエリア、キャンセルエリア、投稿ピン、ログデータ、エコドライブ、初期化に対応する各操作ボタンが配置されている。操作ボタンの操作を検知した制御部10は、対応する削除画面を切替表示する。例えば、投稿ピンに対応する操作ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、投稿ピンを削除するか否かを選択させる投稿ピン削除画面を切替表示する。投稿ピン削除画面をはじめとする各削除画面には、はい及びいいえに対応する操作ボタンが配置されている。はいの操作ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、削除した旨を表示する削除完了画面を切替表示する。一方、いいえの操作ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、元のデータ消去画面を切替表示する。
■ 6.8 カスタム設定 ■
カスタム設定は、ユーザーの好みに応じたきめ細かな各種の設定である。図70のごとく設定一覧画面1Aのカスタム設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、カスタム音声設定画面H1、カスタム画像設定画面H2、カスタム画像ズーム設定画面H3のうちのいずれかを切替表示する。
カスタム音声設定画面H1には、オープニング、オービスジングル、GPS警報ジングル、GPS告知ジングル、無線ジングル、GPS初期測位、レーダーメロディ1の各アイテムに対応する各設定ボタンが配置されている。各設定ボタンは、通常音を使用するかカスタム音を使用するかを操作する毎に切り替える設定ボタンである。各設定ボタンには、その左端部に緑の点灯箇所が設けられている。制御部10は、通常音の使用が設定された設定ボタンについては点灯箇所を消灯し、カスタム音使用が設定された設定ボタンについては緑を点灯させる。なお、カスタム音のデータファイルが存在しないアイテムに対応する設定ボタンについては、操作しても緑に点灯しないようになっている。また、何らかの理由によって、カスタム音の再生ができない場合についても、設定ボタンを操作しても緑に点灯しない。なお、カスタム音のデータファイルが有効である場合、設定ボタンを操作する毎に、その操作によって設定された通常音あるいはカスタム音が出力される。
カスタム音声として設定可能なファイルの条件は、フォーマットがMP3オーディオファイルであること、ファイル名が図71に示すカスタム音声ファイルの名前であること、ファイルを格納するSDカードのパスが\user\sound\であること、音声ファイルがモノラル以外の場合は、モノラルミックスして再生されることになる。警報遅延を防止するため、起動音・レーダーメロディ1(図71)以外では、15秒経過で強制的に再生が停止される。このため、ジングルなどは再生時間の短いものが推奨されている。起動音の再生中は、起動音の再生が終わるまで、電子音以外の他の音の再生がされない。強制的に再生を停止するには、MUTEボタン223を操作する必要がある。なお、音声ファイルの音圧の自動調整機能がなく、内蔵されている音との音圧の違いに違和感がある場合は、ユーザー側で音声ファイルのゲインを調整する必要がある。内蔵音声については平均音圧−13dBで調整されている。
初期設定状態では、置き換え用音声ファイルがSDカードに格納されている場合、図70のカスタム音声出力画面の対応する設定ボタンの左端が緑色に点灯し、そのカスタム音声がチェックされる。対象カスタム音に対応する設定ボタンを操作すると、チェックのON/OFFが入れ替わる。ONを操作するとチェックがONのカスタム音声が使用されることになり、そのカスタム音声がテスト再生される。チェックOFFのカスタム音声は使用されず、通常音声がテスト再生される。なお、テスト再生は、音声停止ボタンで停止させることが可能である。
カスタム画像設定画面H2には、起動画面、プリセットA〜C画面に対応する各設定ボタンが配置されている。各設定ボタンを操作すると、対応する画面の背景にカスタム画像を設定できる(図70(a)→図70(b))。カスタム画像ファイルとしては、フォーマットがJPEGファイルであって、サンプリングがYUV444 / YUV422/ YUV420 / YUV 411/ Y Onlyに対応しており、形式がベースライン/プログレッシブに対応している必要がある。なお、1画像当たりのファイルサイズ上限は約3MB、最大解像度は8000×8000ピクセル、ファイル名は任意、ファイルを格納するSDカードのパスは\user\photo\、サブフォルダ探索範囲は\user\photo\以下、4レベルまでの範囲となっている。なお、画面のサイズは400×240ドットであるため、画像のサイズが一致しない場合は、拡大・縮小して表示される。この場合、カスタム画像ズーム設定画面H3(図70)により、好みの拡大縮小パターンを選択できる。形式がプログレッシブのJPEGファイルについては、最終画像のみが表示される。\user\photo\ 以下のファイルを追加、削除した場合は、画像選択をする必要がある。
カスタム画像を設定する方法について図72を参照して説明する。同図は、起動画面にカスタム画像を設定する手順を例示している。カスタム画像を設定するに当たっては、まず、SDカードの\user\photo 以下にJPEGファイルを格納する。次に、カスタム画像設定画面でいずれかの設定ボタンを操作することで対象画面を選択する。そうすると、サムネイル一覧画面が表示され、カスタム画像として設定する写真はこの中から選択できる。なお、カーソルは、現在設定されている写真に移動する。サムネイル一覧画面の下段に配置された右三角マークを操作すれば次のページへスクロールでき、左三角マークを操作すれば前のページへスクロールできる。なお、サムネイル一覧の左上は、初期の表示である。ユーザー自らが、車両メーカー等のロゴを用意すれば、図73のごとく、メーカーロゴの写真を起動画面に設定することも可能である。
カスタム画像ズーム設定画面H3(図70)には、フル、ノーマル、ノーマル拡大なし、画面サイズ強制に対応する各設定ボタンが配置されている。フルは、写真のアスペクト比を保ったまま、画面が埋まるように拡大・縮小するズーム設定である。フルのズーム設定では、画面のアスペクト比と写真のアスペクト比が異なる場合、上下もしくは左右が切れることになる。ノーマルは、写真のアスペクト比を保ったまま、縦もしくは横のいずれかが画面いっぱいになるように拡大・縮小するズーム設定である。ノーマルのズーム設定では、画面のアスペクト比と写真のアスペクト比が異なる場合、黒い帯が出ることになる。ノーマル拡大なしは、ノーマルの動作において、写真が画面のサイズより小さい場合は、拡大を行わず、空いた部分が黒で埋められるズーム設定である。画面サイズ強制は、縦横とも画面のサイズにあわせて拡大・縮小されるため、絵が横長や縦長になることがあるズーム設定である。なお、カスタム画像ズーム設定画面H3で選択されたズーム設定は、実際の起動画面/プリセットA・B・C画面の背景設定に反映されるだけでなく、カスタム画像設定の表示にも適用される。
■ 6.9 OBD設定 ■
図74のごとく設定一覧画面1AのOBD設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、OBD設定画面Iを切替表示する。このOBD設定画面Iには、満タンスタート、満タン補正、係数補正、平均クリア、オールクリアに対応する各設定ボタンが配置され、図75のごとく各種操作が可能である。
■ 7. レーダースコープ画面の設定及び動作 ■
レーダースコープ画面としては、上述した通り、マップ画面31(図12参照。)とクラシックスコープ画面32(図15参照。)の2種類がある。ここでは、マップ画面31の設定及び動作、クラシックスコープ画面32の動作、リング340によるリングアクションの内容について詳しく説明する。リング340は、プリセット画面やクラシックスコープ画面32内のリング表示34(クラシックスコープ画面32の場合はスコープサブ表示34)の外枠部分である。
■ 7.1 マップ画面の設定及び動作 ■
マップ画面31について、制御部10は、マップモード設定画面(図20(b))上の操作に応じて以下のような設定処理を実行する。
マップモード設定画面の1マップパネルなしの設定ボタンの操作を検知したときには、図76に例示するマップ画面31をレーダースコープ画面として設定する。1マップパネルなしの設定は、地図を広く表示したい、アニメーションや写真による警報パネル36の表示は不要というユーザー向けのマップモードとなっている。
1マップパネル自動の設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、図77に例示するマップ画面31をレーダースコープ画面として設定する。1マップパネル自動の設定は、接近時に警報パネル36を大きく表示したいユーザー向けのマップモードとなっている。図77のマップ画面31を待受画面として表示する際、制御部10は、ターゲットまでの距離が600m以下のとき警報パネル36を拡大表示し、600m超のとき警報パネル36を縮小表示する。
1マップパネル小の設定ボタンの操作を検知したときには、図78に例示するマップ画面をレーダースコープ画面として設定する。1マップパネル小の設定は、警報パネル36を表示させたいが大きく表示されると、地図領域が狭くなるので警報パネル36を小サイズで固定しておきたいユーザー向けのマップモードである。本例のレーダー探知機1では、この1マップパネル小が初期設定として設定されている。
マップモード設定画面(図20(b))の1マップ2パネル小の設定ボタンの操作を検知したときには、制御部10は、図79に例示するマップ画面31をレーダースコープ設定画面として設定する。警報パネル36が1パネルのみである場合、重要なターゲットが背後にあっても、近いターゲットや音声警報中のターゲットが優先的に表示されるため、背後に存在する重要なターゲットの緊急度をユーザーが認識し難くなるおそれがある。1マップ2パネル小の設定は、このような状況に対応するため、オービス・取締・検問などの重要なターゲットをタッチパネル15の左側の表示位置に優先的に表示するようにしたマップモードである。
1マップ2パネル小が設定されたとき、警報パネル36に対応するターゲットをユーザーが間違いなく把握できるよう、制御部10は、ミニレーダースコープ38内のミニアイコン383と警報パネル36とを結ぶリンク線(リンク情報としての線分)312を描画する。さらに、音声警報中では、制御部10は、対象のターゲットをユーザーが直ちに認識できるように対応するリンク線312を点滅表示させる。
2マップパネルなしの設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、図80に例示するマップ画面31をレーダースコープ画面として設定する。この2マップパネルなしのマップモードでは、制御部10は、タッチパネル15の表示画面を左右に2分割し、左側に詳細地図31Aを表示し、右側に広域地図31Bを表示する。広域地図31Bは、縮尺が一定であると共に地図向きがヘディングアップ固定となっている。詳細地図31Aの縮尺及び地図向きは、ズーム設定、表示形式設定による。この2マップパネルなしのマップモードであれば、詳細地図31Aで近いターゲットを表示しつつ、広域地図31Bで遠方のターゲットも表示可能である。なお、このマップモードでは、警報パネル36の表示はない。
2マップパネル小の設定ボタンの操作を検知したとき、制御部10は、図81に例示するマップ画面をレーダースコープ画面として設定する。この2マップパネル小のマップモードは、上記の2マップパネルなしのマップモードに、警報パネル小の表示を加えたマップモードである。
ここで、1マップ2パネル小のマップモードの図79のマップ画面31の動作処理について説明する。
図79の1マップ2パネル小のマップモード下のマップ画面31につき、制御部10は、左側の表示位置の警報パネル36を高優先パネル36Aに設定し、右側の警報パネル36を低優先パネル36Bに設定している。制御部10は、オービス、取締、検問、マイエリア、高速警察、信号無視抑止、交差点監視(黄色のターゲット以上)等を「GPS第1優先」とし、距離、ターゲット角度及び対向角度により高優先で音声出力に関係なく左側の表示位置(第1の表示位置)の高優先パネル36Aに表示する。制御部10は、左側に表示されたターゲットの次に優先度の高いオービス、取締、検問、マイエリア、高速警察、信号無視抑止、交差点監視等を「GPS第2優先」とし、右側の表示位置(第2の表示位置)の低優先パネル36Bに表示する。
ただし、音声ターゲットが発生したとき、GPS第1優先でなければその音声ターゲットが右側の低優先パネル36Bに表示され、その音声ターゲットがGPS第1優先であれば左側の高優先パネル36Aに表示される。また、右側の低優先パネル36Bに音声ターゲットもGPS第2優先も表示されていない場合は、それ以外のターゲットのうち警報距離および角度に入っているターゲット(これをこれをGPS通常優先という)が表示される。一方、ミニレーダースコープ38には、GPS第1優先、GPS第2優先、GPS通常優先の最大3つが表示される。ただし、同じターゲットがある場合は、重複表示が回避される。
GPS第1/第2優先は、自車位置からの距離が遠い段階で表示が開始され、その後、通り過ぎるまで表示が終了させる可能性が低くなっている。このような設定であれば、特に、GPS第2優先がGPS通常優先よりも優先して表示される可能性が高くなり、これにより、より重要なターゲットを確実性高く表示できる。なお、制御部10は、アニメーションと写真の両方がある警報パネル36について、距離角度条件などで左右の表示位置を入れ替えるとき、入れ替わり前後で表示状態が引き継がれるように制御する。これは、再び必ずアニメーションから開始すると煩わしくなることを考慮した仕様である。また、RD受信もしくは無線受信が発生した場合は、GPS第2優先より優先度が高いと判断されて、右側の低優先パネル36Bに表示される。
■ 7.2 クラシックスコープ画面の動作 ■
クラシックスコープ画面32のスケールは、制御部10によって制御され、図82(a)〜(c)のごとく、フォーカスターゲットの距離および対向角度に応じて自動変更される。スケールの変更時にはスムーズにズームイン・アウトするように制御される。
クラシックスコープ画面32の左上には、円環状のリング340によって囲まれたスコープサブ表示34を表示可能である。このスコープサブ表示34は、プリセット画面のリング表示34と同じ仕様であり、同様の表示動作を実行する。
初期状態では、スコープサブ表示34として図82のように警報パネル36が設定されている。なお、警報パネル36がスコープサブ表示34に設定されている場合、警報イベントの未発生時にはスコープサブ表示34が自動的に消滅する。一方、スコープサブ表示34には、リング表示と同様、各種の表示項目を設定可能である。図83は、スコープサブ表示として、車速、コンパスを設定したときのスコープサブ表示の表示例である。
クラシックスコープ画面32の自車位置を示す自車アイコン322の位置は、スコープサブ表示34の表示有無、フォーカスターゲットの位置及び種別に応じてステップ的に切り換えられる。自車アイコン322の左右方向の位置としては、画面中央、画面右寄り、中間的な右寄り位置の3種類がある。さらに、画面の上下方向の位置としては、画面下部と、画面上部と、がある。左右方向の3箇所と、上下方向の3箇所と、の組合せにより、自車アイコン322の取り得る位置は6通りとなっている。自車アイコン322は、フォーカスターゲットを適切に表示できるよう、適宜位置が切り換えられる。自車アイコン322の位置の切換時には、新しい位置に自車アイコン322が突然位置するのではなく、自車アイコン322が少しずつ接近していくようにスムーズに表示制御される。
例えば、フォーカスターゲットが進行方向に対して右側の領域に位置していれば、右側領域を広く表示できるように自車アイコン322が左側に位置し、フォーカスターゲットが進行方向に対して左側の領域に位置していれば、左側領域を広く表示できるように自車アイコン322が右側に位置する。また、左上にスコープサブ表示34が表示されているときには、残りの領域を利用するよう自車アイコン322が右側に移動する。また、駐禁エリア等のターゲットアイコンは、実施エリアを表すためにそのエリアの中心的な位置に表示される。駐禁エリア等を通過した旨(通過情報)を報知する際には、進行逆方向に位置する駐禁エリア等のターゲットアイコンを表示できるよう、自車アイコン322が画面上側に移動する。
クラシックスコープ画面32では、図84のごとく、フォーカスターゲットの位置を明確に、かつ、その切替時の動きを分かりやすく表現するための十字ゲージ(クロスゲージ)327が表示される。この十字ゲージ327は、画面の水平方向全域に渡る横ライン327Hと、垂直方向全域に渡る縦ライン323Vと、により構成され、フォーカスターゲットの位置で交差している。縦ライン323Vの上端部には、フォーカスターゲットまでの距離の水平成分を表す横偏差324Hが表示される。同図のごとく縦ライン323Vの左側の隣接する位置に表示される横偏差324H「13」は、自車位置の左側に13mオフセットしていることを示している。横ライン327Hの右端部には、フォーカスターゲットまでの距離の垂直成分を表す縦偏差324Vが表示される。同図のごとく横ライン327Hの下側の隣接する位置に表示される縦偏差324V「796」は、自車位置の前方に796mオフセットしていることを示している。異なるターゲット間でフォーカスターゲットが入れ替わるとき、十字ゲージ327は直ちに位置を変更するのではなく、新たなターゲットに向けて近づくように表示制御される。このとき、縦偏差324V、横偏差324Hは、十字ゲージ327の位置に応じた時々刻々の値を表示する。このような十字ゲージ327の表示制御は、フォーカスターゲットの入替時に新たなフォーカスターゲットを把握し易くするために有効な制御である。
クラシックスコープ画面32上のフォーカスターゲットのターゲットアイコン326に対しては、そのターゲットアイコン326を取り囲むようにカーソル325が表示される。このカーソル325は、そのターゲットの音声警報中に拡大・縮小を繰り返すアニメーション表示が実行され、サイズが大きくなったり小さくなったりする。
制御部10は、クラシックスコープ画面32の表示中、スコープ色(スコープ面の表示色)を随時変化させる制御を実行する。制御部10は、システム警報レベルをスコープ面の色で表現する。本例のレーダー探知機1では、クラシックスコープ画面32のスコープ面の色から自車の状況を判断できる。スコープ色の色の変化は、非常に滑らかに設定されている。本例のレーダー探知機1では、システム警報レベル(警報レベル)として、図85の10段階が設定され、レベル毎に色が設定されている。クラシックスコープ画面32のスコープ色は、ターゲットのシステム警報レベルに応じた色が設定される。複数ターゲットの場合は、一番高いレベルの条件が成立したレベルをシステム警報レベルとし、その色がスコープ色として設定される。図86は、無線情報(弱)の場合の例であり、システム警報レベル1に応じた青がスコープ色に設定された例である。なお、スコープ色が変化しても、上記の十字ゲージ327や縦偏差324Vや横偏差324Hの表示色は変化しないようになっており、スコープ色の変化によってフォーカスターゲットを見失うことがないように配慮されている。
本例のクラシックスコープ画面32では、図87のごとく、走行中に長いテロップ表示を目で追う必要性を解消できるよう、公開取締情報が一括でウィンドウ表示される。このウィンドウ表示は、クラシックスコープ画面32の前面側で表示される。公開取締ウィンドウ32Pは、公開取締情報を告示している市区町村に入ったとき、その市区町村の情報を表示するために10秒間に渡って自動的に表示される。なお、公開取締自動ポップアップの設定がOFFの場合は、公開取締ウィンドウ32Pが自動で表示開始されることはない。公開取締ウィンドウ32Pの非表示中にもう一度見たいときは、MUTEボタン223を押せば再度ウィンドウが表示される。このように手動操作により表示が開始されたときは1分間に渡って表示状態が保持される。また、公開取締ウィンドウ32Pが表示されているときにMUTEボタン223を操作すれば、直ちにウィンドウを消去可能である。この公開取締ウィンドウ32Pの表示では、公開取締情報のテキスト表示の下側に、現在の住所、年・月・日・曜日等が表示される。以上のような公開取締ウィンドウ機能は、レーダースコープをクラシックに設定した場合のみ有効となる。
クラシックスコープ画面32上で表示されるターゲットアイコン326のうち監視方向など方向性を有する全てのターゲットのターゲットアイコンの外周には、図88のごとく、監視方向を表す三角形の方位マーク326Mがアニメーション表示される。方位マーク326Mは、ターゲットアイコン326を中心として監視方向に当たる位置に表示され、さらに三角形の頂点が監視方向を向くように表示される。ターゲットアイコン326は、クラシックスコープ画面32に新たに出現するとき、ユーザーの注意力を惹起できるように明滅しながら出現する。
クラシックスコープ画面32の最下段には、図89のごとく、メッセージウィンドウ32Mが表示され、各種情報が表示される。メッセージウィンドウ(表示欄)32Mには、フォーカスターゲットのアイコン、ターゲットに対応する情報(情報がある場合のみ)、自車から見たターゲットの向きの矢印、ターゲットまでの距離(クラシックスコープ画面32上にターゲットアイコン326が表示されないもの)の各表示が配置されている。同図に例示するGPSターゲットに関するメッセージウィンドウ32Mでは、ターゲットに対応する情報として制限速度が表示される。なお、GPSターゲットのうちクラシックスコープ画面32上にターゲットアイコン326が表示されない図90のアイコンに対応するターゲットについては、矢印と距離の表示が省略される。同図のアイコンは、左から、急カーブ、合流ポイント、分岐ポイント、県境、ETCレーン、駐禁重点エリア・駐禁最重点エリア、車上狙い多発エリアのアイコンである。なお、制限速度切替ポイントでは、制限速度アイコンが表示される。
図91は、RD警報に関するメッセージウィンドウ32Mの例であり、図92は、無線警報に関するメッセージウィンドウ32Mの例である。なお、無線警報に関するメッセージウィンドウ32Mでは、警報の種類により、テキスト文字と連動して図93のアイコン(表示色が異なる)が表示される。
クラシックスコープ画面32では、画面左下に状態アイコン35(図84参照。)が明滅表示される。状態アイコン35としては、駐禁エリア内アイコン、車上狙い多発エリア内アイコン等がある。状態アイコン35は、駐禁エリア等のエリア内に自車位置が位置するとき、はっきりと認識できるように明るく点灯し、自車位置がエリア外であっても暗く点灯する。モードやマニュアル設定により、駐禁エリアや車上狙い多発エリア設定がOFFの場合は完全に消灯する。メッセージウィンドウ32Mの非表示中では、クラシックスコープ画面32の左下の隅に状態アイコン35が表示され、メッセージウィンドウ32Mの表示中ではメッセージウィンドウ32Mの左側端部の上側に表示される。なお、クラシックスコープ画面32以外の待受画面では、画面左上に同様の状態アイコン35が明滅表示される。
■ 8. プリセット画面 ■
■ 8.1 リング表示 ■
リング表示34(図41参照。)は、プリセットA〜C画面に最大3個設定できる。このリング表示34に設定可能な表示項目の設定について説明する。なお、クラシックスコープ画面32のスコープサブ表示34(図15、図16参照。)は、リング表示34と全く同じ仕様となっている。
リング表示34にプリセット可能な表示項目としては、時計表示、車速表示、エコドライブ表示、加速度表示、傾斜表示、潮汐情報表示、衛星情報表示、警報パネル表示、コンパス表示、気圧表示、リマインダー日数表示、リマインダー距離表示、瞬間燃費表示、平均燃費表示、一般道平均燃費表示、高速道平均燃費表示、今回燃費表示、生涯燃費表示、移動平均燃費表示、燃料流量表示、エンジン水温表示、吸気温度表示、外気温表示、バッテリ電圧表示、スロットル開度表示、エンジン負荷表示、インマニ計表示、ブースト計表示、タコメーター表示等がある。なお、これらの表示項目のうち車両情報に関する情報については、OBD接続状態においてのみ選択可能になる。これらの表示項目のほかに、エンジン油音表示、バッテリ電流表示、HV電池容量表示、HVバッテリ電流表示、HVモータ回転数表示、HVモータトルク表示、HVジェネレータ回転数表示等を追加設定しても良い。
なお、リング表示34に警報パネル36が設定された場合には、上記のスコープサブ表示34に警報パネル36が設定された際と同様の表示動作、及びリング(外周部)340によるリングアクションが実行される。このように本例のレーダー探知機1では、クラシックスコープ画面32中のスコープサブ表示34と、プリセット画面のリング表示34と、を同じ仕様にしている。スコープサブ表示、リング表示については、いずれも符号34を設定している。待受画面にクラシックスコープ画面32を設定しているか、プリセット画面を設定しているかに関わらず、スコープサブ表示34あるいはリング表示34に警報パネル36を設定していれば、同様の警報報知動作を受けることができる。
以下、リング表示34に設定可能な表示項目について説明する。なお、表示項目の内容は、クラシックスコープ画面32のスコープサブ表示についても同様である。
時計表示としては、図94のごとく、モード設定画面(図43参照。)で半透過モードを選択しなかったときの左の表示モード、及び半透過モードを選択したときの中央の表示モードのほか、付加情報設定画面(図40)で付加情報を設定したときの右の表示モードがある。半透過モードが選択されたときの表示モードでは、背景の画像が透けて見えるように表示される。時計表示では、付加情報として月、日、曜日が設定されている。
車速表示では、付加情報として、平均速度(AVESPD)、又は最高速度(MAXSPD)が設定されている。いずれかの付加情報の表示を設定すれば、図95に例示する車速表示となる。なお、車速表示及び以下の各表示項目についても、半透過モードを選択的に設定可能である。半透過モードが選択されたときの表示モード、選択されなかったときの表示モードは、上記時計表示の場合と同様である。
図96のエコドライブ表示では、上側に急加速、右側に急減速、下側にアイドリング、左側に経済速度がレーダーチャートとしてポイント表示される。各ポイントは上限100ポイント、下限0ポイントとして表示される。各ポイントは、70ポイントを初期値として、加速度センサ124の加速度の出力及びGPS受信器121から速度の出力状態がエコ運転でないと判断される出力状態になった場合に減点され、エコ運転であると判断される出力状態になった場合に加点される。エコドライブ表示には、各ポイントの数値と、その数値をレーダーチャート上にプロットしたグラフと、が表示される。
加速度表示では、図97のごとく、FR:前後加速度のメータと、LR:左右加速度のメータと、が配置されている。前後加速度は、F側がマイナス表示され、R側がプラス表示される。左右加速度では、L側がマイナス表示され、R側がプラス表示される。各メータは、外周側の第1の針と、内周側の第2の針と、を有している。第1の針は、最大0.5G、最小−0.5G相当の位置まで動き、その範囲を超えた場合はホールドされる。第2の針は、0.03G/360°(一周)で加速度の変化を回転により表現する。この第2の針は、時計回りを正の加速度として回転する。加速度表示における付加情報としては、最大前進加速度(MAXFWD)、及び左右加速度の絶対値の最大値である最高左右加速度(MAXL/R)が設定されている。いずれかの付加情報を選択的に設定すれば、図97(A)の右図のような加速度表示が設定される。
図98の傾斜表示では、前後左右各30度の車両の傾斜が球体の動きで表示される。この傾斜表示には、同図(B)に例示する詳細表示が用意されている。傾斜表示は、加速度センサ124の車両の横方向(右方向または左方向のいずれか)の加速度の出力値が0.1G以上となったことをトリガとして同図(A)の球体イメージの上側の白色部分の半球が透明化され、下側の黒色部分の半球がグレー表示される。そして、同図(B)のごとく、下側の半球の上面(上側の半球と下側の半球の境界面(赤道を通る面))に半球の半径と同一の半径の白色の円盤を描画してその上に自動車の3Dオブジェクトを載せたイメージが表示される。この自動車の3Dオブジェクトは、地磁気センサ126によって検出した現在の進行方向の方位に合わせてこの下側の半球の上面上で回転表示させる。この詳細表示では、画面の垂直奥方向が北、垂直手前方向が南、画面の水平右方向が東、画面の水平左方向が西である。玉の中の車は、車が真北に向かっているときテールランプ側が画面の面と平行に表示され、テールランプ側の全体が見えるようになる。同図(B)では、円盤の周囲の進行方向を示す位置には赤色のマーカーが上下方向帯状に付されている。同図(B)の右図は、南南東を向いている状態であり、車の正面がやや右側を向いて表示されており、マーカーもやや右位置に表示されている。そして、加速度センサ124の車両の横方向(右方向または左方向のいずれか)の加速度の出力値が0.1G未満となってから3秒間この表示が継続され、同図(A)の表示に復帰する。このように車のある程度以上の横Gに基づき回頭運動を検出しているとき、一定時間玉の中の車が見えるようになり、回頭運動が表現される。こうして回頭の状況を詳細表示(B)によって確認できる。
図99の潮汐情報表示は、計量した量ではなく、データに基づいて算出した潮位の表示である。潮汐情報表示では、まず、同図(A)のごとく、現在位置にもっとも近い検潮所等の地名、現在日付の月齢及び潮名が表示される。潮汐情報表示では、同図(B)のごとく、現在位置にもっとも近い検潮所等の地名、現在日付の月齢及び潮名の表示(左の図)、その日の1回目の干潮の時刻と潮位、満潮の時刻と潮位の表示(真ん中の図)、その日の2回目の干潮の時刻と潮位、満潮の時刻と潮位の表示(右の図)が10秒毎に周期的に切り替え表示される。
図100の衛星情報表示では、自車位置を中心として上方向を北、下方向を南、右方向を東、左方向を西としてグリッドが表示されている。グリッドとしては、自車位置を中心とした3つの異なる半径の同心円と、左右方向、上下方向に中心位置を通る線(ただし一番半径の小さい同心円内は線を描画していない)が設定されている。衛星情報表示では、GPS受信器121によって取得された衛星の位置に対応する位置に丸印の衛星オブジェクトが描画される。この状態で3秒表示された後、同図(B)のごとく、周期的に衛星番号が1衛星ずつ表示される。すなわち、同図(A)のごとく、取得された全ての衛星を対応する位置に表示した後、3秒経過したら、同図(B)のごとく、1つ目の衛星番号を表示(図中では18)する。1衛星当たりの表示時間は3秒間であり、全ての衛星番号の表示が完了した後、同図(A)のような元の表示に復帰するという表示動作が繰り返される。なお、衛星情報表示は、自車進行方向を上にしたヘディングアップ表示とすることが良い。このヘディングアップの衛星情報表示では、車が向きを変えて回頭したとき、表示された衛星位置も変動することになる。なお、各衛星の表示色は、C/Nによって段階的に表示することが良い。例えば、表示色に0〜5の番号(0:赤、1:桃、2:オレンジ、3:黄、4:黄緑、5:緑)を付し、色番号=C/N÷8(5以上の場合は表示色5)といった計算式で表示色を決定することも良い。
警報パネル表示では、図101のごとく、警報開始時は、警報アニメーション→写真の順に表示が行われる。ただし、警報パネル写真設定OFFの場合や写真のないターゲットでは写真は表示されない。アニメーションは、警報パネル動作設定に従い、アニメーションを継続するか、静止するかの動作に分かれる。なお、一度、アニメーションがある程度終わったターゲットについては、他のターゲットに切り替わった後、再度アニメーションを先頭から行わず写真表示からとなる。ただし、警報パネル写真設定OFFの場合や写真のないターゲットではアニメーションからの開始となる。
さらに、警報パネル表示は、プリセット画面のリング表示34の場合とクラシックスコープ画面32中のスコープサブ表示34の場合とで、警報がないときの動作が相違している。プリセット画面の場合は、警報がないときは図101(B)のロゴ表示となる。一方、クラシックスコープ画面内のスコープサブ表示34の場合は、警報がなくなってロゴ表示となった後、しばらくしてスコープサブ表示34自体が消滅する。
図102のコンパス表示では、地磁気センサ126によって検出された地磁気に基づき、自車進行方向を画面上方向として方位が表示される。
気圧表示は、図103のごとく、現在の気圧の表示である。本例の気圧表示は、最小700hPaから最大1050hPaまでの範囲を表示する。
リマインダー日数表示は、図104のごとく、リマインダーで設定されている残日数の表示である。設定がない場合、及び残日数がゼロに到達した場合は「−−−−」が表示される。同図に例示の日数は、上段からオイル、オイルエレメント、タイヤ、バッテリーの残日数である。
リマインダー距離表示は、図105のごとく、OBD接続状態下で選択可能な表示であり、リマインダーで設定されている残距離の表示である。このリマインダー距離表示は、残距離を表示する減算トリップメーターである。設定がない場合、及び残距離がゼロに到達した場合は「−−−−」が表示される。なお、残距離が10000km未満になると、100mの単位が表示される。同図に例示の距離は、上段からオイル、オイルエレメント、タイヤ、バッテリーである。リマインダー距離の減算対象は、オイルおよびオイルエレメントの場合には生涯エンジン走行距離であり、タイヤおよびバッテリの場合には生涯走行距離となる。
図106の瞬間燃費表示では、瞬間燃費が0.0〜99.9km/Lの範囲で表示される。針は目盛下限で5km/L、日盛上限で50km/L、最下点で0km/L、最上点で100km/Lとしている。なお、この目盛りの仕様は、図107〜図111の各燃費表示について共通である。下段には、数値表示部とインジケータとが配置されている。このインジケータは燃費がよいかどうかを示す指標であり、0〜5km/Lのとき赤、5〜10km/Lのとき赤〜黄の間を補完、10〜30km/Lのとき黄〜緑の間を補完、30km/L以上のとき緑のインジケータ(ランプを模した丸印)が表示される。
図107の平均燃費表示では、平均燃費が表示される。
図108の一般燃費表示では、一般道の平均燃費が表示される。
図109の高速燃費表示では、高速道の平均燃費が表示される。
今回燃費表示では、図110のごとく、0.0〜99.9km/Lの範囲の数字により、レーダー探知機1の電源が入ってからの燃費が表示される。レーダー探知機1の電源をオンに切り替えた後の経過時間が十分でない間は値が急変することがあるが、その経過時間が長くなるに伴って値が収束してゆく。電源ONのままでも、OBD設定−平均クリアの操作によりリセット可能である。今回燃費表示の付加情報としては、最大今回燃費(MAXAVE)がある。この最大今回燃費(MAXAVE)の表示設定は、レーダー探知機1をONに切替した後の走行距離が1kmに達してから有効となる。これは、走行距離が短いと極端に良い値が出てしまうおそれがあるからである。
図111の生涯燃費表示では、生涯燃費が表示される。
移動平均燃費表示は、図112のごとく移動平均燃費であり、数字は0.0〜99.9km/Lの範囲で数字表示される。上段には、2km区間に消費した燃料が棒グラフ表示される。最大10マスの棒グラフの1マス高さは25ccであり、1本の棒グラフで最大250ccの燃料を表現できる。2km走行する毎に、最新の区間消費燃料がゼロで表示スタートし、これに伴って既存の各棒グラフの区間消費燃料が右(古い側)に移動する。最新の区間燃料のみ現在の区間消費燃料の上端が点滅する。区間消費燃料を9個配列(fuel[0]〜fuel[8])とし、、最新の区間距離をdistとすると、直近の16kmの燃費を表す移動平均燃費mが次式により算出される。
(式1)
なお、区間消費燃料は不揮発性メモリに記憶されるので、次回の起動時も引き継がれる。このように区間消費燃料を引き継げば、今回燃費とは相違し、距離が短くても参考にならない値が表示されることがない。なお、区間消費燃料は、OBD設定−平均クリアによりリセットされる。移動平均燃費表示の付加情報としては、最大移動平均燃費(MAXMOV)がある。この最大移動平均燃費(MAXMOV)は、リセット後16km走行後から有効となる今回走行中の最大値が表示される。
燃料流量表示は、図113のごとく1分間当たりの燃料流量の表示であり、数字は0〜999mL/分の範囲で表示される。OBD機能を介して消費燃料を取り込む毎に棒グラフが更新される。OBDの通信周期としては、5Hz更新車種と1Hz更新車種とがあるが、いずれの車種であるかに応じてグラフの更新速度が異なってくる。棒グラフは高さ1マスが20mL/分であり、1本の棒グラフにより最大200mL/分まで表現できる。なお、20mL以下の端数に当たるマスは、明るさを変えて表現される。さらに、約2秒程度燃料流量ゼロが継続すると、「FUEL CUT」の文字が右から左にスクロール表示される。燃料流量表示の付加情報としては、最大燃料流量(MAXFLW)がある。
エンジン水温表示は、図114のごとく、エンジン水温の表示であり、数字は−40〜215℃の範囲で表示される。針は目盛下限(左45°)で0℃、中央で80〜105℃(この25℃間はほとんど動かない)、最下点(左53°)で−40℃、最上点(右53°)で160℃となっている。なお、吸気温度表示(図115)についても同様である。エンジン水温表示の付加情報としては、最高エンジン水温(MAXENG)がある。吸気温度表示の付加情報としては、最高吸気温度(MAXITK)がある。
図115の吸気温表示では、−40〜215℃の範囲で吸気温が表示される。吸気温表示の付加表示としては、最高外気温(MAXAMB)がある。
外気温表示は、図116のごとく、外気温の表示であり、数字は−40〜215℃ の範囲で表示される。針は、最下点(左53°)で−30℃、最上点(右53°)で60℃となっている。外気温表示の付加情報としては、最高外気温(MAXAMB)がある。
エンジン油温表示は、図117のごとく、エンジン油温の表示であり、数字は−40〜215℃の範囲で表示される。針は、目盛下限(左45°)で0℃、中央で100〜135℃(この35℃間はほとんど動かない)、最下点(左53°)で−40℃、最上点(右53°)で190℃となっている。エンジン油温表示の付加情報としては、最高エンジン油温(MAXOIL)がある。
バッテリ電圧表示は、図118のごとく、バッテリ電圧の表示である。数字は0.0〜25.5Vの範囲で表示される。針は、最下点(左53°)で0V、最上点(右53°)で25.5Vとなっている。
スロットル開度表示は、図119のごとく、スロットル開度の表示である。数字は0〜100%の範囲で表示される。円形グラフ表示の1マス分のカラーセグメントは4%を表している。なお、4%の端数は、明るさで表現される。スロットル開度表示の付加情報としては、平均スロットル開度(AVETHR)、最大スロットル開度(MAXTHR)がある。
エンジン負荷表示は、図120のごとく、エンジン負荷の表示である。数字は0〜100%の範囲でエンジン負荷を表示する。円形グラフ表示の1マス分のカラーセグメントは4%を表している。なお、4%の端数は明るさで表現される。エンジン負荷表示の付加情報としては、平均エンジン負荷(AVELOD)、最大エンジン負荷(MAXLOD)がある。
インマニ計表示は、図121のごとく、インテークマニフォールド圧の大気圧(101.325kPa)に対する相対圧の表示である。数字は、−1.01〜1.54×100kPaの範囲で表示される。インマニ計は、過給器を持たない車用であり、過給器がない車では、走行圧以外で0.0より大きな値を示すことはない。アクセル全開で0.0に近づき、真空では−1.01になる。数字左下のインジケータは色で圧力を示す。このインジケータは常灯しており、−1以下:緑、−1.0〜−0.5:緑〜黄の間を補完、−0.5〜0.0:黄〜赤の間を補完、0.0以上:赤となっている。変化量が大きいので針に残像を持たせ、これにより、動きの認識を容易にしている。インマニ計表示の付加情報としては、最大インマニ圧(MAXINM)がある。
ブースト計表示は、図122のごとく、インテークマニフォールド圧の大気圧(101.325kPa)に対する相対圧の表示である。数字は、−1.01〜1.54×100kPaの範囲で表示される。ブースト計表示は、過給器を持つ車用であり、過給により大気圧より大きな値を示すことがある。0.00以上になるとブースト開始になり、左下ブーストインジケータが点滅する。0.00より小の場合は消灯する。インジケータの色は、0.0:緑、0.0〜0.5:緑〜黄の間を補完、0.5〜1.0:黄〜赤の間を補完、1.0以上:赤となっている。変化量が大きいので針に残像を持たせ、これにより、動きの認識を容易にしている。インマニ計表示の付加情報としては、最大ブースト圧(MAXBST)がある。
タコメータ表示は、図123のごとく、エンジン回転数の表示である。数字は、0〜9999rpmの範囲で表示し、針は、8000rpmを越えてもその回転相応の位置まで動く。変化量が大きい場合でも、針に残像を持たせてあるので動きを認識しやすくなっている。タコメータ表示の付加情報としては、平均回転数(AVERPM)、最大回転数(MAXRPM)がある。
なお、ハイブリッド車等であれば、バッテリ電流表示(図124)、HV電池容量表示(図125)、HVバッテリ電流表示(図126)、HVモータ回転数表示(図127)、HVモータトルク表示(図128)、HVジェネレータ回転数表示(図129)を追加設定することも良い。HVモータ回転数表示の付加情報としては、HVモータ最高回転数(MAXRPM)がある。HVモータトルク表示の付加情報としては、HVモータ最大トルク(MAXTRQ)がある。
■ 8.2 背景設定 ■
プリセットA〜C画面では、図130のカスタム画像設定画面H2(図70参照。)を利用して背景画像(写真など)を選択的に設定できる。背景画像は、プリセットA〜C画面について、それぞれ設定可能である。カスタム画像設定画面H2には、起動画面、プリセットA〜C画面に対応する選択ボタンが配置されている。例えば、プリセットA画面の選択ボタンを操作すると、図131、図132のように、プリセットA画面の背景画像の選択画面が表示される。プリセットA画面の背景画像には、この選択画面で選択中の画像が設定される。なお、/user/picture/以下のフォルダ(4階層)に写真データがない場合は、初期設定の背景が表示される。/user/picture/以下のフォルダ(4階層)に写真データがあれば、写真データがサムネイル表示される(図131、132参照。)。サムネイル表示の中から希望の写真をタッチ操作あるいはリモコン操作すれば、プリセット画面の背景にその写真を設定可能である。なお、タッチ操作されたとき、図132のように中央の図のように設定された写真が数秒間に渡ってプレビュー表示される。なお、カスタム画像設定画面H2において、起動画面に対応する選択ボタンを操作すれば、起動画面の背景画像を選択することも可能となっている。
本例のレーダー探知機1では、プリセット画面中のリング表示34の表示数や表示位置をユーザー操作により適宜設定可能である。このような仕様によれば、背景の写真を表示させたいユーザーのニーズに柔軟に対応可能である。図130のカスタム画像設定画面H2内の項目選択ボタンを選択すれば、プリセットA画面の場合を例示する図133のごとく、プリセット画面の3箇所のリング表示34について、OFFを含めて表示項目を設定するための画面が表示される。左列のように中央のリング表示34をOFFにしたり、右列のように中央及び左下のリング表示34をOFFにすれば、背景の写真が良く見えるプリセット画面を設定可能である。
プリセット画面中のリング表示34には、図134のごとく、警報パネル36を設定することも可能である。リング表示34に警報パネル36を設定できれば、待受⇔レーダースコープ切替画面AA2(図19参照。)で待受固定が設定され、プリセット画面からレーダースコープ画面への切替が行われない場合であっても、プリセット画面のリング表示34を利用して警報を表示できるようになる。同図(a)は、プリセット画面中のリング表示34の警報パネル36に、Nシステムのアニメーション画像が表示された警報の例である。同図(b)は、プリセット画面中のリング表示34の警報パネル36に、オービスの写真画像が表示された警報の例である。同図(c)は、警報イベントが発生していないときの例示であり、この場合、警報パネル36に初期設定された壁紙が表示される。壁紙として好みの画像を設定できるように構成することも良い。なお、写真画像やアニメーション画像については、夜間にバックライトが点灯すると視認性が低下するおそれもある。このような場合、警報パネル36について、バックライトをなしとする構成を採用することも良い。なお、プリセット画面中のリング表示34であっても、警報パネル36が設定された場合には、後述のリングアクションを実行する。この内容については、図148〜図152を参照して後で説明する。
■ 9. リング表示の仕様 ■
■ 9.1 半透過表示 ■
プリセット画面のリング表示34、あるいはクラシックスコープ画面32中のリング表示であるスコープサブ表示34は、背景画像が透けて見える半透過モードによる表示が可能である。本例のレーダー探知機1では、複数の画像を係数αを利用してブレンドするαブレンド技術を利用して半透過表示を実現としている。αブレンド技術は、ゲーム開発等のソフトウェアにおいて周知の技術である。
図135に例示する警報パネル36のリング表示(スコープサブ表示)34の場合、図136のごとく、グレイのバックパネル36Aと、写真を表示する写真パネル36Bと、アニメーションを表示するアニメパネル36Cと、リング340を含むリングパネル36Dと、よりなる4層のレイヤー構造となっている。プリセット画面の場合であれば、この4層のレイヤー構造が背景画像の手前側に表示される。クラシックスコープ画面32の場合であれば、このレイヤー構造がスコープ面の手前側に表示される。レイヤー構造を構成する表示パネルのうち、リングパネル36D以外の表示パネルについては、係数αの制御により表示状態が変動する。リングパネル36Dについては、常時、係数αが100%で表示され、表示状態が固定となっている。
非透過のモードでは、バックパネル36Aの係数αが100%に設定され、これにより、背景画像の透過率がゼロになる。一方、半透過モードでは、パックパネル36Aの係数αが25%に設定され、これにより、背景画像が透けて視認されるようになる。なお、半透過のとき、係数αをゼロに設定せずに、25%程度に設定するのは、適度な透け感を演出するためである。係数αをゼロに設定すると、レンズの嵌っていないメガネのように、メガネらしさが損なわれ透け感を上手く演出できなくなる。一方、係数αを25%に設定すると、リング表示34を介在しない背景画像のエリアと、リング表示34のバックパネル36Aを介して視認される背景画像のエリアと、の見え方に違いが生じて、リング表示34を透かして見えている感じ、すなわち透け感を演出できる。伊達メガネであっても、レンズが嵌っていないと”それらしく”見えなくなるのと同様、リング表示34についても係数αをゼロとして完全透過に設定すると適度な透け感が損なわれてしまう。
警報パネル36を表示中では、写真パネル36B、及びアニメパネル36Cは、いずれも、係数αが0%〜95%の範囲で制御される。写真パネル36Bを表示させるときには、写真パネル36Bの係数αが95%に設定される一方、アニメパネル36Cの係数αが0%に設定される。これにより、警報パネル36に写真画像が表示されることになる。2つの係数αの関係を逆にすれば、写真に代えてアニメーション画像を警報パネル36に表示できる。なお、写真画像からアニメーション画像への切り換え時には、それぞれの係数αを滑らかに増加、減少させることで、写真画像からアニメーション画像へ徐々に移り変わるように演出される。
本例のレーダー探知機1では、写真パネル36Bを表示する際の係数αの値と、アニメパネル36Cを表示する際の係数αの値と、に差が設定されている。写真パネル36Bの方が係数αが大きく設定され、これにより、背景画像が透けて見える度合いが抑制されている。これは、アニメーション画像よりも空間周波数が高く、”ゴチャゴチャ”して見える写真画像の場合、背景画像が透けて見えることで視認性が低下する度合いが高いからである。特に、背景画像に写真が設定された場合には、背景の写真が透けて見えることで、視認性の低下が一層顕著となる。一方、領域をべた塗りで塗り分けたようなアニメーション画像の場合であれば、背景画像が透けて見えても影響が少なく、視認性が低下する度合いが低い。本例に代えて、写真パネル36Bやアニメ36C等の空間周波数の分布に応じて、係数αを適宜変更するように制御することも良い。例えば、空間周波数が高い領域まで分布しているパネルについては、係数αを低く設定するのが良い。パネルの空間周波数についてはJPEGデータから特定することも良い。アニメーション画像及び写真画像について、それぞれ、係数αの値を一定に設定することも良い。この場合には、リング表示34の透け具合に一貫性を持たせることができる。
■ 9.2 付加情報表示 ■
時計や、速度や、ブースト圧を表示するリング表示34の場合(例えば、図137)、時計等の文字盤に当たるベースパネル34Aと、時計等の指針34Cと、刻みを示すスケール34B等のレイヤー構造となる(図138参照。)。ベースパネル34Aは、係数αの制御により透過率が調整される一方、指針34Cやスケール34Bについては透過することなく表示される。ベースパネル34Aの係数αは、半透過モードでは25%、非透過モードでは100%に調整される。
時計やブースト圧などを表示するリング表示34など、一部のリング表示では、付加情報を設定可能である。例えば、車速のリング表示34の場合(図95参照。)では、最高速度を付加情報として設定可能である。付加情報の表示では、文字や数字を表示するための複数のセグメントのうちのいずれかを選択的に点灯表示させることにより所定の文字や数字を表し、これにより付加情報を表示している。セグメントのうち非点灯のセグメントは、係数α=25%で薄っすらと表示され、点灯セグメントは係数α=90%で明るく表示される。本例の表示では、程度の違いがあるが全てのセグメントが表示される一方、明るいセグメントによって数字等の文字が表示される。
付加情報の表示は、車速がゼロkm/hとなった後、3秒(所定時間)後に表示開始され、その後、車速がゼロkm/hを超えたときに表示終了する。付加情報は、リング表示34に上書きされて表示される(図95参照。)。例えば、車速の場合、付加情報の表示が開始する際には、図139→図140のごとく、スピードメータ風の指針やスケールを消滅させるアニメーション動作が実行される。このアニメーション動作は、スケールを表す数字や指針等の各パーツが、その中心に向かって次第に縮小していき最後には点となって消滅するような動作である。スケールの数字については、それぞれの中心(重心に当たる位置)に向かって縮小する。指針については、針の回転軸を中心として縮小していき、その中心位置で点となって消滅する。その後、図141のごとく、最高車速が付加情報として表示される。
なお、付加情報の表示開始を、車速ゼロとなった後、3秒後に設定すれば、車両が停止してから前方からレーダー探知機1の表示画面に視線を変更する時間を確保でき、運転者が上記のようなアニメーション動作を鑑賞できるようになる。表示終了に当たっては、車速がゼロを超えたときに直ちに付加情報を消滅させれば、運転者の視界にレーダー探知機1の表示画面が捉えられた状況でリング表示34の表示を切り替えることができる。付加情報の表示が終了されると、上記のアニメーション動作とは逆のアニメーション動作が実行される。このアニメーション動作では、各スケールや指針が一点から湧き出すように出現して拡大していき、所定の位置に所定の大きさで表示される。
■ 9.3 リングアクション ■
クラシックスコープ画面32では、図142〜図147のごとく、円環状のリング340によって囲まれたスコープサブ表示34が左上に表示される場合がある。スコープサブ表示34は、OFF(非表示)設定の場合を除き、時計、車速、エコドライブ、加速度、傾斜、潮汐情報、衛星情報、警報パネル、コンパス、気圧、リマインダー日数、リマインダー距離、瞬間燃費、平均燃費、一般道平均燃費、高速道平均燃費、今回燃費、生涯燃費、移動平均燃費、燃料流量、エンジン水温、吸気温度、外気温、エンジン油温、バッテリ電圧、スロットル開度、インマニ計、ブースト計、タコメーター、バッテリ電流、HV電池容量、HVバッテリ電流、HVモータ回転数、HVモータトルク、HVジェネレータ回転数の中のいずれかが設定に応じて表示される。警報パネル36が設定された場合、スコープサブ表示34は警報音声(ボイス)が発生したときに表示され、未発生のときは消去される。
警報音声が発生したとき、制御部10は、警報パネル36のスコープサブ表示34の外枠をなすリング340に所定の表示動作を実行させ、各種の報知表現を行う。なお、リング340による報知表現については、プリセット画面内の警報パネル36が設定されたリング表示34についても同様である。
スコープサブ表示34に警報パネル36が設定されているときに制御部10がリング340に実行させる所定の動作には、(1)アロー動作、(2)ローリング動作、(3)フラッシュ動作が含まれている。
(1)アロー動作
図142及び図143に例示するごとく、視認可能なターゲットの警報パネル36の場合、そのターゲットがフォーカスされる毎に、ターゲットの方位が3回アニメーションで表現される。図143は、リング340を示している。リング340を構成する各枠は、色を変更表示可能な箇所を表している。本例のリング340では、このような箇所が隙間を空けて周方向全周に渡って配置されている。同図中、白抜きは、地のままの箇所を示し、ハッチングは、点灯(着色表示)した箇所(特定箇所)を示している。アロー動作は、同図(a)→(b)→(c)のように、時計の文字盤に例えると2時と3時の中間辺りの特定の1箇所(c)に向かって両側から挟みこむように移動する動作を含んでいる。本例のアロー動作では、(a)→(b)→(c)の動作が3回繰り返された後、2時と3時の中間辺りの特定の1箇所が示され、これによりターゲットの方位が表示される。
本例の警報パネル36の動作設定では、アニメループ、アニメ→静止、静止という3種類の設定が可能である。アニメループの設定は、(a)→(b)→(c)の動作が3回繰り返された後、(c)→(d)の表示が交互に繰り返されターゲットの方位が振動するように表示される。アニメ→静止の設定では、(a)→(b)→(c)の動作が3回繰り返された後、(c)の表示に固定されターゲットの方位が表示される。静止の設定では、アロー動作を経由することなく、直ちに(c)の静止表示によりターゲット方位が表示される。
(2)ローリング動作
図144及び図145に例示するごとく、RD(レーダー)警報中、無線警報発生中、もしくはオービスの350m手前(自車速度告知開始時から)から通過まで、リング回転による警報が行われる。特に、RD警報中は、警報レベルに応じて回転速度が上昇する。なお、このローリング動作は、警報パネル動作設定に依存することなく実施される。
(3)フラッシュ動作
図146及び図147に例示するごとく、車上狙い、駐禁、制限速度切り替え、合流など、方向がないターゲットの場合、リング全体が数回フラッシュする。警報パネル動作設定がアニメループあるいはアニメ→静止の設定の場合、フラッシュ動作が実行され、静止の設定の場合、全リングが点灯される。
なお、リングアクションの表示色は、警報対象のターゲットの緊急度(警報レベル)を表す「赤色」、「黄色」、「青色」、「緑色」という種別(図4参照。)に対応する色が設定される。
なお、プリセット画面中のリング表示34に警報パネル36が設定された場合のリングアクションの例を図148〜図152に示す。図148は、ループコイル式オービスなど方向有りのGPSターゲットの警報例であり、ターゲットへの方位がアロー動作によって表示される。図149は、無線警報の例であり、ローリング動作によって注意が促される。なお、このときの表示色は、無線の種別に応じた色(図85参照。)が設定される。図150は、RD警報の例である。受信レベルによってローリング動作の回転速度が変更される。図151は、方向なしのGPSターゲット(合流)の報知例である。このときには、フラッシュ動作により、リング340全体が点滅する。なお、表示色は、図4の種別に対応する色が設定される。図152は、オービスまでの距離が350m以内になったときの警報例である。高速回転するローリング動作により注意が促される。
■ 10. 投稿 ■
本例のレーダー探知機1によれば、交通監視活動に関する投稿情報を外部サーバーに対して投稿可能である。
■ 10.1 投稿情報のデータ仕様 ■
本例のレーダー探知機1による投稿情報のデータ仕様は、図153の通りである。なお、同図では、通信に必要となるヘッダー情報等の図示を省略してある。本例の投稿情報は、投稿元を特定するためのレーダー探知機1の製品情報(シリアル番号等)と、投稿ピン情報と、を組み合わせて構成されている。投稿ピン情報を構成するX、Y、A・・・等の各データの内訳は、図154(a)の通りである。同図(a)の各データのうち、T、R、Mの各データの内容は、同図(b)、(c)、(d)の通りである。
鮮度情報は、投稿対象の交通監視活動の実施時期を表す情報である。対象の交通監視活動の実施時期に応じて、図154(c)のごとく、鮮度を表すデータ値が規定されている。例えば、現在実施中の交通監視活動を対象とする投稿情報であれば、鮮度の値がゼロになり、1週間を超えて1ヶ月以内に実施された交通監視活動を対象とする投稿情報であれば、鮮度の値が20になる。一方、常設設置タイプのオービス等を対象とした投稿情報については、鮮度のデータ値が255になる。
方位種別情報は、位置情報に含まれる取締方位を補足する情報である。方位種別情報を利用すれば、反対車線の監視活動の取締方位を指定できるほか、交通監視活動が走行車線の右側か左側かの指定等も可能になる。例えば、走行車線を対象とした交通監視活動であれば、図155における0x02の進行方位(車両の進行方向)を180度反転した0x01が取締方位の種別となる。例えば、中央分離帯に設置されたオービスの手前で投稿ピン44(図157)が登録されたとき、走行車線の右斜め方向にオービスが設定されていることになる。この場合の取締方位の種別は、同図における0x10の方位となる。
■ 10.2 投稿処理 ■
(1)投稿情報の生成
制御部10は、待受画面の表示中にMEMORYボタン222の操作を検出したとき、図156のごとく、ピン設定ボタンを含む4個の登録メニューボタン313を画面上にポップアップ表示する。登録メニューボタン313としては、投稿ピン44(図157)を登録するピン設定ボタンのほかに、ボタンを押した時の自車測位位置の緯度経度を2次元バーコード表示させるITYマップボタン、マイエリアを登録するマイエリアボタン、登録エリアをキャンセルするキャンセルボタンがある。
ピン設定ボタンがタッチ操作されたとき、制御部10は、図157のごとく、マップ画面31の現在位置に投稿ピン44をセットすると共に、その投稿ターゲットの位置情報(緯度経度、住所、取締方位)及びピン登録時刻を前記投稿ピン記憶エリアに登録する。投稿ピン記憶エリアに最大4件の投稿ピン情報を登録可能な本例のレーダー探知機1では、第1ピン〜第4ピンまで4本を限度として投稿ピン44を登録可能である。同図は、全てのピンが空きであったため、投稿ピン44として第1ピンが現在位置にセットされると共に、そのときの位置情報やピン登録日時等が第1ピンに対応付けて記憶された例である。なお、交通監視活動の種別、実施態様、方式等を表す活動内容情報については、その後のユーザー操作(図161〜図163)に応じて生成され投稿ピン記憶エリアに記憶される。
4本全ての投稿ピン44が登録済みで投稿ピン記憶エリアに4件の投稿ピン情報が記憶されている場合には、MEMORYボタン222の操作に応じて図158の登録メニューボタン313がポップアップ表示される。ここでは、「ピンが一杯です。」の表示を含む登録メニューボタンにより、投稿ピン44を登録できない旨が表示される。
なお、本例では、取締方位が投稿情報に必須の情報となっているので、GPS機能による進行方位が未確定の状態では、投稿ピン44の登録ができないようになっている。制御部10は、進行方位が未確定の状態でMEMORYボタン222が操作されたとき、方位未確定を表す登録メニューボタンを含む登録メニューボタン313をポップアップ表示する(図159)。また、GPS機能による測位が行われていない非測位の状態でMEMORYボタン222が操作されたときには、制御部10は、マップ画面31の上部に、GPSサーチ中である旨をテロップ表示する(図160)。
制御部10は、マップ画面31に対するタッチ操作を検出したとき、図161の最上段の設定一覧画面1Aを表示する。この設定一覧画面1Aには、投稿情報を投稿するための投稿ボタンを含む各種の設定ボタンが配置されている。投稿ボタンがタッチ操作されたとき、制御部10は、同図中、中段の投稿ピンメニューJ1の表示に切り換える。この投稿ピンメニュー画面J1は、確認ボタンと消去ボタンとが投稿ピン毎に配置された画面である。なお、未登録の投稿ピンについては、確認ボタン、消去ボタン共にシャドー表示されて操作不可能な状態となる。ピン確認ボタンへのタッチ操作を検出した制御部10は、その投稿ピンに対応する投稿ピン情報を前記投稿ピン記憶エリアから読み出す。制御部10は、読み出した投稿ピン情報のうちの位置情報(緯度経度、住所、取締方位)及び時刻情報(ピン登録日時)のテキスト表示のほか、投稿処理を開始するための投稿ボタンが配置されたピン確認画面J2を表示する。投稿情報の生成は、この投稿ボタンのタッチ操作に応じて開始される。
投稿ボタンとしては、投稿ピン情報を投稿するための登録投稿ボタンと、投稿情報の削除をリクエストするための削除投稿ボタンと、がある。投稿情報を削除するための削除投稿は、投稿情報に対応する交通監視活動が既に終了等していて実施されていない場合の投稿である。削除投稿ボタンのタッチ操作を検出した制御部10は、削除リクエストの投稿情報が記録されたコード画像15Cを生成し、このコード画像15Cを含む投稿画面J81をタッチパネル15に表示する。
制御部10は、図162のごとく、ピン確認画面J2内の登録投稿ボタンのタッチ操作を検出したとき、交通監視活動の種別等に応じて、同図及び図163の投稿画面J3〜J80を適宜、タッチパネル15に表示する。図162の投稿画面J3〜J5は、投稿対象の交通監視活動の種別(カテゴリー)や、その実施態様や、方式等の活動内容情報(図153)を生成する画面である。
投稿画面J3は、交通監視活動の種別(カテゴリー)を選択する画面である。投稿画面J4、J5は、交通監視活動の実施態様や方式等を選択する画面である。ここで、交通監視活動の種別は、オービス、Nシステム、検問、及び取締の交通監視活動の種類である。交通監視活動の実施態様や方式のバリエーションは、交通監視活動の種別によって相違している。例えば、Nシステムであれば、実施態様や方式のバリエーションがない。一方、取締については、ねずみ捕りや移動オービスのバリエーションがあり、さらに移動オービスについてはレーダー式、ステルス式等のバリエーションがある。投稿操作の中で、投稿画面が表示されるか否かは、交通取締活動の種別等によって相違してくる。
なお、交通監視活動の実施態様や方式等を選択させる投稿画面J3を除く投稿画面J4、J5には、いずれも、「その他」の操作ボタンが設けられている。「その他」の操作ボタンが操作されたとき、制御部10は、投稿ピン記憶エリアに記憶された活動内容情報を確定し、投稿画面を直ちに切換表示する。このような仕様の本例のレーダー探知機1では、例えば、オービス(速度違反)の方式の違いを知らないユーザーであっても、その知識レベルに応じて「オービスが設置されている」という詳細レベルの投稿情報を比較的簡単に生成可能である。一方、オービスの方式の違いに詳しい知識レベルの高いユーザーであれば、投稿画面上でいずれかの方式を選択することで、詳細レベルの高い投稿情報を生成可能である。
制御部10は、投稿画面J3〜J5の画面上でのユーザー操作に応じて生成された活動内容情報を、投稿ピン記憶エリアに記憶された投稿ピン情報に追加する。なお、投稿対象の交通監視活動の種別を選択する投稿画面J3を除き、実施態様や方式等を選択する投稿画面J4、J5には、その他あるいは不明を選択する操作ボタンが設定されている。投稿画面J4、J5にその他等を選択する操作ボタンを設ける目的は、交通取締にあまり詳しくないユーザーによる投稿を簡単にして投稿を活性化するためである。
図163の投稿画面J6は、投稿対象の交通監視活動の実施時期を表す鮮度情報(図153、図154)を入力するための操作画面である。この投稿画面J6には、現在実施中を選択する操作ボタンのほか、1週間以内の操作ボタン、1ヶ月以内の操作ボタン、3ヶ月以内の操作ボタン等が配置されている。制御部10は、投稿画面J6上で選択された操作ボタンに応じた鮮度情報を、投稿ピン記憶エリアに記憶された投稿ピン情報に追加する。
図164に拡大表示する投稿画面J7は、取締方位の種別を選択するための投稿画面である。この投稿画面J7には、「走行車線」、「反対車線」、「右方向」、「左方向」の操作ボタンが配置されている。各操作ボタンの下側には、対応する内容の直感的なイラスト表示が配置されている。投稿画面J7上で選択された操作ボタンに応じた方位種別情報(図153〜図155)を、投稿ピン記憶エリアに記憶された投稿ピン情報に追加する。
投稿画面J7でいずれかの操作ボタンが操作されると、投稿ピン情報(図153)の生成が完了する。制御部10は、投稿ピン記憶エリアから投稿ピン情報を読み出したうえ、製品情報(図153)を追加して投稿情報を生成する。そして、この投稿情報が記録されたコード画像15Cを生成し、図163のごとく、このコード画像15Cを含む投稿画面J80をタッチパネル15に表示する。投稿しようとするユーザーは、例えば、コード画像対応の投稿ソフトを起動したスマートフォン(多機能型携帯電話)等の携帯端末でコード画像15Cを撮影すれば良い。コード画像15Cを撮影した携帯端末は、画像処理を実行して撮影画像中のコード画像の切り出し、及びコード画像15Cに記録された投稿情報の読取りを実行し、その投稿情報をサーバー側に送信する。
登録された投稿ピン44(図157等)の消去は、図161中段の投稿ピンメニュー画面J1の消去ボタンの操作により実行可能である。この消去ボタンが操作されると、図165(a)のごとく、消去を確認する画面、及び消去を完了した旨を表示する画面を経由して、対応する投稿ピンの消去が完了する。図161最上段の設定一覧画面1Aにおいてシステムボタンを操作すれば、図165(b)のごとく、データ消去画面を切換え表示できる。このデータ消去画面で投稿ピンボタンを選択することにより投稿ピン及び対応する投稿ピン情報を一括消去することも可能である。
なお、本例のレーダー探知機1は、コード画像15C(図163)を介して携帯端末に投稿情報を転送している。これに代えて、WiFi等の無線通信によってレーダ探知機1と携帯端末とを通信可能な状態で接続し、投稿情報を転送しても良い。例えば、携帯端末側で専用ソフトが起動している状態下で、レーダー探知機1のタッチパネル15に表示された投稿ボタンを操作すれば、その投稿情報が携帯端末を経由して投稿されるように構成することも良い。レーダー探知機1にWiFi機能を具備させるためには、WiFiモジュール等を組み込めば良い。携帯端末は、アクセスポイント(テザリング)機能を有する携帯端末であれば良い。携帯端末と無線通信可能なレーダー探知機1であれば、携帯端末を経由して投稿ターゲット情報の配信を受けることも可能である。レーダー探知機1側で投稿ターゲット情報の報知や警報等が可能になる。
■ 11.まとめ ■
以上のように、本例のレーダー探知機1は、ユーザー側の操作により多彩な設定が可能であり、幅広いユーザーニーズに対してきめ細かく対応できる車両用システムである。詳細な情報を求めるユーザーに対しては、非常に詳細なマニアックな情報を提示可能である。一方、直感的にわかり易い情報提示を求めるユーザーに対しては、情報の把握を容易化するための様々な工夫が盛り込まれている。さらに、OBD機能に基づく車両情報の表示画面(プリセット画面)を待受に設定したいユーザーに対しても警報を実施できるよう、車速等を設定する情報表示領域(リング表示)について、警報パネル36の設定を可能としている。
特に、クラシックスコープ画面32(図13等)では、自車周辺のターゲットがスコープ面上にわかり易く表示されている。このクラシックスコープ画面32では、いずれかのターゲットがフォーカスターゲットとして選択され、そのフォーカスターゲットに関する情報の報知が行われる。フォーカスターゲットは、十字ゲージ327やカーソル325によってマーキングされているので、いずれのターゲットがフォーカスターゲットであるか、一見して把握できる。運転中のドライバーにとっても把握が容易になっている。
フォーカスターゲットに関する情報は、スコープ面の表示色、スコープサブ表示34、メッセージウィンドウ32Mを利用して報知される。いずれの表示も非常にわかり易く、直感的に情報を把握できる表示となっている。このように様々な情報を直感的に把握できる本例のレーダー探知機1は、ドライバー等を的確に支援することで、運転に集中するように仕向けることが可能なシステムとなっている。さらに、スコープサブ表示34には、初期設定の警報パネル36に代えて、ユーザーの好みに応じて時計や車速等を表示させることも可能となっている。このレーダー探知機1は、幅広いユーザーニーズにきめ細かく対応でき、いろいろなユーザーにとって役立つシステムとなっている。
リング表示34を3箇所まで設定可能なプリセット画面(図43等)では、ユーザーの好みによって実に様々な表示項目をリング表示34に設定可能である。リング表示34は、クラシックスコープ画面32のスコープサブ表示34と同じ仕様となっており、警報パネル36を設定することも可能である。それ故、プリセット画面を待受に設定したとき、車速や加速度のリング表示34と共に、警報パネル36のリング表示34を配置することも可能である。いずれかのリング表示34に警報パネル36を設定しておけば、プリセット画面を待受に固定した場合であっても交通監視活動に関する監視情報の報知を受けることが可能になっている。
リング表示34とスコープサブ表示34とが同じ仕様に設定された本例のレーダー探知1では、プリセット画面とクラシックスコープ画面32とで動作の一貫性が担保され、操作方法の習得し易さ、使い易さが向上されている。特に、スコープサブ表示34について、円形の表示領域を採用したことで、プリセット画面内の車速や加速度等の情報を表示するためのリング表示34との親和性が向上され、仕様の共通化が実現されている。プリセット画面では、リング表示34のひとつに警報パネル36を設定しても違和感が生じないようになっている(図148等)。
スコープサブ表示34やリング表示34の外周部は円環状のリング340によって構成されている。本例のレーダー探知機1では、スコープサブ表示34の装飾枠でもあるリング340を活用した表示動作(リングアクション)が設定されている。リング340を利用すれば、ランプが点灯したように表示される箇所を移動させることで、アロー動作(図142等)やローリング動作(図144等)やフラッシュ動作(図146等)などの様々な動きを表現可能である。人間の目によって検知され易い動きを、報知動作に取り入れれば運転中のドライバー等の注意を確実性高く惹きつけることが可能になり、報知情報を確実性高く伝達できるようになる。報知のない状態において、レーダー探知機1の画面に注意を向ける必要性を低減できるので、これにより運転中のドライバー等の注意力を進行方向前方に向かわせ安全性を向上できる。リング340による表示動作の表示色は、報知する交通監視活動の種別に応じた色となっている。交通監視活動の種別と色との関係を知っているユーザーであれば、リングアクションの表示色を一見しただけで車両の置かれた走行状況を直ちに把握することが可能である。
さらに、プリセット画面には、ユーザーが用意した背景画像を設定することも可能となっている(図133等)。大事な写真を背景画像に設定した場合であれば、いずれかのリング表示34を非表示に設定することで、背景画像の表示領域を拡大して同乗者に写真を見せたり、自分で眺めたりできる。3箇所のリング表示34のうちいずれを非表示とするかは全く任意に設定できるので、写真の大事な部分を表示させるように非表示のリング表示34を設定すると良い。なお、リング表示34は、半透過の表示モードを選択することも可能である。半透過モードを選択すれば、背景画像を透けて見せて味わいのある画面を演出することも可能である。
マップ画面31では、地図領域の表示数と、警報パネル領域の表示数と、をユーザーが好みに設定できるようになっている。地図を広く表示させたいユーザーや、交通監視活動の実施地点への接近時に警報パネルをポップアップ表示させたいユーザー等、様々なニーズを持つユーザーに幅広くきめ細かく対応可能である。特に、警報パネル領域を2箇所設定した場合には(図79)、警報パネル36の監視情報に対応する位置を容易に把握できるよう、ミニレーダースコープ38上のミニアイコン383と警報パネル36とがリンク線312により関係付けされている。2箇所の警報パネル領域には、優先度合いに差が設けられている。左側の警報パネルには、一定以上の警報レベルの情報のみが報知されるようになっている。重要な情報は必ず左側の警報パネルに表示されるようになっており、ユーザー側から見て非常にわかり易い表示仕様となっている。
なお、マップ画面31に表示される警報パネル36は、スコープサブ表示34やリング表示34に設定可能な警報パネルと同じ仕様となっている。それ故、マップ画面31を待受に設定しても、クラシックスコープ画面32を設定しても、プリセット画面を設定しても、動作の一貫性が保たれている。このように、本例のレーダー探知機1では、ユーザー側から見て非常に理解の容易な一貫性のある仕様が実現されている。
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形あるいは変更した技術を包含している。