1.遊技機の構造
本発明の一実施形態であるパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。図1に示すように、実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えている。遊技機枠50のうちの前面枠51には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63およびセレクトボタン(図示せず)が設けられている。また前面枠51には、装飾用の枠ランプ66およびスピーカ67が設けられている。
遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤ランプ5(図5参照)が設けられている。また遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎが突設されている。
また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置7(演出手段の一例)が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示(可変表示)に同期した装飾図柄(演出図柄)8L,8C,8Rの変動表示を行う装飾図柄表示領域がある。装飾図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなる。左の図柄表示エリアには左装飾図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中装飾図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右装飾図柄8Rが表示される。装飾図柄はそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置7は、左、中、右の装飾図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(図3参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で装飾図柄を停止表示する。また、はずれであった場合には「263」などのバラケ目で装飾図柄を停止表示する。これにより、遊技者にとっては遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、装飾図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。また、各抽選結果に応じてどのような装飾図柄の組み合わせを停止表示するかは任意に変更可能である。
画像表示装置7は、上記のような装飾図柄を用いた装飾図柄変動演出(「演出図柄変動演出」や単に「変動演出」ともいう)のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示する。なお装飾図柄変動演出では、数字等の装飾図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの装飾図柄以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて演出保留画像9Aを表示する第1演出保留表示エリアと、後述の第2特図保留の記憶数に応じて演出保留画像9Bを表示する第2演出保留表示エリアとがある。演出保留画像の表示により、後述の第1特図保留表示器43a(図3参照)にて表示される第1特図保留の記憶数および第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことが可能となっている。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ部11へ遊技球を流出させるワープ部12が設けられている。さらにセンター装飾体10の上部には、文字や図形等を表した装飾部材13が配されている。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口(第1入球口に相当)20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20を、第1始動入賞口や固定入球口ともいう。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また第1始動口20の下方には、第2始動口(第2入球口に相当)21を備える普通可変入賞装置(いわゆる電チュー)22が設けられている。第2始動口21を第2始動入賞口や可変入球口ともいう。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
電チュー22は、前後に進退可能な可動部材(入球口開閉部材)23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。可動部材23は、電チューソレノイド24(図4参照)により駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開いているとき(つまり可動部材23が開状態をとっているとき)だけ遊技球が入球可能となる。すなわち、可動部材23が閉じているとき(つまり可動部材23が閉状態をとっているとき)には遊技球が入球不可能となっている。なお、第2始動口21は、可動部材23が閉じているときには開いているときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉じているときに完全に入球不可能となるものでなくてもよい。なお本形態では、固定入賞装置19と電チュー22とはユニット化されており、1つの構造体として遊技盤2に対して着脱可能な始動入賞ユニットSUになっている。
また、遊技領域3における第1始動口20の右方には、第1大入賞口(他の特別入賞口)30を備えた第1大入賞装置(第1特別可変入賞装置、他の特別入賞手段)31が設けられている。第1大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(他の特別入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、前後に進退する進退式のものであり、第1大入賞口ソレノイド33(図4参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
また、遊技領域3における第1大入賞口30の上方(センター装飾体10の右下部)には、第2大入賞口(特別入賞口に相当)35を備えた第2大入賞装置(第2特別可変入賞装置、特別入賞手段)36が設けられている。第2大入賞装置36は、開状態と閉状態とをとる開閉部材(特別入賞口開閉部材に相当)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図4参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開いているとき(つまり開状態のとき)だけ遊技球が入球可能となる。
より詳細には、図2に示すように、第2大入賞装置36の内部には、第2大入賞口35を通過した遊技球が通過可能な特定領域(V領域)39および非特定領域70が形成されている。なお、第2大入賞装置36において、特定領域39および非特定領域70の上流には、第2大入賞口35への遊技球の入賞を検知する第2大入賞口センサ35aが配されている。また、特定領域39には、特定領域39への遊技球の通過を検知する特定領域センサ39aが配されている。また、非特定領域70には、非特定領域70への遊技球の通過を検知する非特定領域センサ70aが配されている。また、第2大入賞装置36は、第2大入賞口35を通過した遊技球を特定領域39または非特定領域70のいずれかに振り分ける振分部材71と、振分部材71を駆動する振分部材ソレノイド73(図4参照)とを備えている。なお、振分部材71は、振分部材ソレノイド73の通電時には、遊技球を特定領域39に振り分ける第1の状態(通過許容状態)をとり、振分部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非特定領域70に振り分ける第2の状態(通過阻止状態)をとる。
振分部材71は、図2の二点鎖線で示すように、振分部材ソレノイド73(図4参照)の通電時には、特定領域39への遊技球の通過を許容する通過許容状態にある。振分部材71が通過許容状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと特定領域39を通過する。この遊技球のルートを第1のルートという。
また振分部材71は、図2の破線で示すように、振分部材ソレノイド73(図4参照)の非通電時には、特定領域39への遊技球の通過を妨げる通過阻止状態にある。振分部材71が通過阻止状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと振分部材71上を転動して非特定領域70を通過する。この遊技球のルートを第2のルートという。
なお本パチンコ遊技機1では、特定領域39への遊技球の通過は、後述の大当たり遊技の実行契機となっている。つまり本形態では、特定領域39への遊技球の通過の有無によっても大当たり抽選を行っている。上述の第1特別図柄の抽選又は第2特別図柄の抽選により当選する大当たりを1種大当たりといい、特定領域39への遊技球の通過によって当選する大当たりを2種大当たりという。なお、1種大当たりを直撃大当たりともいう。
また図1に示すように、遊技領域3におけるセンター装飾体10の左方には、遊技球が通過可能な第1ゲート28が設けられており、遊技領域3におけるセンター装飾体10の右方には、遊技球が通過可能な第2ゲート29が設けられている。第1ゲート28への遊技球の通過、及び、第2ゲート29への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。
さらに遊技領域3の左下部、及び第2始動口21の右方には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口6が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下し得る流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下し得る流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1ゲート28と、第1始動口20と、第2始動口21と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1ゲート28への通過や、第1始動口20への入賞を狙う。なお、第1流路R1を流下した遊技球が第2始動口21へ入賞することは、ほぼない。
一方、第2流路R2上には、第2ゲート29と、第2大入賞装置36と、第1大入賞装置31と、電チュー22と、アウト口6とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、第2ゲート29への通過、電チュー22に係る第2始動口21への入賞、第2大入賞口35への入賞(特定領域39への通過)、又は、第1大入賞口30への入賞を狙う。
このように本形態では、第1流路R1と第2流路R2とは、それぞれの下流部で合流している。第1流路R1と第2流路R2とに共通している流路を合流部GRと称することとする。本形態ではこの合流部GRに、第2始動口21(電チュー22)、普通入賞口27、およびアウト口6が配されていることとなる。
また図1および図3に示すように、遊技盤2の右下部には表示器類40が配置されている。表示器類40には、第1特別図柄(第1図柄に相当)を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄(第2図柄に相当)を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄(補助図柄)を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、及び、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43bが含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄(識別図柄)を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり停止態様の特別図柄(大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種類に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(第2特別遊技)が行われる。また、停止図柄が予め定めた小当たり停止態様の特別図柄(小当たり図柄)である場合には、停止表示された小当たり図柄の種類に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる小当たり遊技(第1特別遊技)が行われる。なお、大当たり遊技又は小当たり遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
具体的には特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たり図柄のうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、小当たり(後述の複数種類の小当たり図柄のうちの一つ)に当選した場合には、「●●●●○○●●」というように左から5,6番目にあるLEDが点灯した小当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様で表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(判定情報)は、特図保留記憶部85(図4参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留(特図1の保留)として第1特図保留記憶部85a(図4参照)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留(特図2の保留)として第2特図保留記憶部85b(図4参照)に記憶される。各々の特図保留記憶部85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値(上限記憶数)は第1特図保留記憶部85aが「4」、第2特図保留記憶部85bが「3」となっている。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には第1特図保留表示器43aは4個のLEDで構成されており、第2特図保留表示器43bは3個のLEDで構成されている。各特図保留表示器43は、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、第1ゲート28又は第2ゲート29への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1ゲート28又は第2ゲート29への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、停止表示された普通当たり図柄の種類および現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図3参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、普通当たり図柄を表示する。本形態の普通当たり図柄には、3種類ある。長開放図柄と、短開放図柄Aと、短開放図柄Bである。長開放図柄は、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように普通図柄表示器42の両LEDが点灯する図柄である。短開放図柄Aは、「○●」というように左のLEDのみが点灯する図柄である。短開放図柄Bは、「●○」というように右のLEDのみが点灯する図柄である。また抽選結果がハズレである場合には、「●●」というように両LEDが消灯する普通ハズレ図柄を表示する。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様で表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
なお本パチンコ遊技機1は、第1ゲート28又は第2ゲート29への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に第1ゲート28又は第2ゲート29への通過があった場合には、その通過に基づく普通図柄乱数の取得を行わない構成である。すなわち、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)を記憶しない構成である。なお、普図保留をRAM84(図4参照)内の所定の記憶領域に所定の上限数(例えば「4」)まで記憶可能な構成としてもよい。この場合、RAM84に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。またこの場合、普図保留の記憶数を表示する普図保留表示器を設けるとよい。
2.遊技機の電気的構成
次に図4及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図4及び図5に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、ランプ制御基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部99を構成する。なお、サブ制御部99は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7や盤ランプ5、枠ランプ66、スピーカ67、装飾可動体15等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。
またパチンコ遊技機1は、電源基板150を備えている。電源基板150は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板150には、バックアップ電源回路151が設けられている。バックアップ電源回路151は、本パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に対して電力を供給する。従って、主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板150には、電源スイッチ155が接続されている。電源スイッチ155のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切替えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしてもよい。
図4に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)87が含まれている。なお、ROM83は外付けであってもよい。
RAM84には、上述した特図保留記憶部85(第1特図保留記憶部85aおよび第2特図保留記憶部85b)が設けられている。第2特図保留記憶部85bは記憶手段に相当する。さらに詳細には第1特図保留記憶部85aは、図6(a)に示すように、記憶可能な第1特図保留の数に対応した4つの記憶領域からなる。また図6(b)に示すように、第2特図保留記憶部85bは記憶可能な第2特図保留の数に対応した3つの記憶領域からなる。各記憶領域は図6(c)に示すように、4つの記憶領域に分かれている。これらの4つの記憶領域とは、後述の大当たり乱数を記憶する領域、当たり種別乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、及び変動パターン乱数を記憶する領域である。
また主制御基板80には、図4に示すように、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1ゲートセンサ28a、第2ゲートセンサ29a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、非特定領域センサ70a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。第1ゲートセンサ28aは、第1ゲート28内に設けられて第1ゲート28を通過した遊技球を検出するものである。第2ゲートセンサ29aは、第2ゲート29内に設けられて第2ゲート29を通過した遊技球を検出するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられて特定領域39を通過した遊技球を検出するものである。非特定領域センサ70aは、第2大入賞口35内の非特定領域70に設けられて非特定領域70を通過した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、各普通入賞口27内にそれぞれ設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および振分部材ソレノイド73が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動するものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するものである。振分部材ソレノイド73は、第2大入賞装置36の振分部材71を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、および第2特図保留表示器43bが接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の球貸モータ131を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。また払い出される貸球は、その計数のため球貸センサ132により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。なお本パチンコ遊技機1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図5に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)97が含まれている。なお、ROM93は外付けであってもよい。
RAM94には、図7(a)に示すように、第1始動口20への入賞に基づいて特定された第1始動入賞コマンド(後に詳述)等を記憶可能な第1特図保留演出記憶部95aと、第2始動口21への入賞に基づいて特定された第2始動入賞コマンド(後に詳述)等を記憶可能な第2特図保留演出記憶部95bと、第1特別図柄および第2特別図柄に共通の当該変動用演出記憶部(第0記憶領域)95cとが設けられている。第1特図保留演出記憶部95aは、図7(b)に示すように、記憶可能な第1特図保留の数に対応して4つの記憶領域(第1記憶領域〜第4記憶領域)からなる。また第2特図保留演出記憶部95bは、図7(c)に示すように、記憶可能な第2特図保留の数に対応して3つの記憶領域(第1記憶領域)からなる。
各記憶領域は、図7(d)に示すように、始動入賞コマンド記憶領域を含む複数の記憶領域に分かれている。始動入賞コマンド記憶領域は、始動入賞コマンドを記憶する記憶領域である。なお当該変動用演出記憶部95cも、同様の記憶領域を含んでいる。
サブ制御基板90には、図5に示すように、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAM104は、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(装飾図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66や盤ランプ5などのランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された装飾可動体15を動作させる。なお装飾可動体15は、図1では図示を省略したが、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミック(盤可動体)のことである。詳細には演出制御用マイコン91は、装飾可動体15の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って装飾可動体15の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。なお、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や装飾可動体15の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
またサブ制御基板90には、演出ボタン検出スイッチ(SW)63a及びセレクトボタン検出スイッチ64aが接続されている。演出ボタン検出スイッチ63aは、演出ボタン63(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。演出ボタン63が押されると演出ボタン検出スイッチ63aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。また、セレクトボタン検出スイッチ64aは、セレクトボタン(図示せず)が押下操作されたことを検出するものである。セレクトボタンが押されるとセレクトボタン検出スイッチ64aからサブ制御基板90に対して検知信号が出力される。
3.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。遊技状態には、通常遊技状態(非時短状態)と、時短状態(特典遊技状態に相当)とがある。時短状態では、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能が作動する。普通図柄表示器42の変動時間短縮機能とは、普通図柄の平均変動時間が非時短状態のときよりも短くなる機能である。具体的には図11(E)に示すように、非時短状態においては、長開放図柄に当選した場合には変動時間が30秒に設定され、短開放図柄Aに当選した場合には変動時間が25秒に設定され、短開放図柄Bに当選した場合あるいはハズレである場合には変動時間が1秒に設定される。これに対して、時短状態においては、いずれの図柄である場合も変動時間が1秒に設定される。
また時短状態では、電チュー22の開放時間延長機能が作動する。電チュー22の開放時間延長機能とは、補助遊技における電チュー22の平均開放時間が非時短状態のときよりも長くなる機能である。具体的には図13に示すように、非時短状態においては、長開放図柄に当選した場合には開放時間が5秒に設定されるものの、短開放図柄A及び短開放図柄Bに当選した場合には開放時間が0.02秒と極めて短い時間に設定される。長開放図柄に当選する確率は普通図柄抽選での当たり時のおよそ1/2000程度(図11(D)参照)と低めであるため、非時短状態における平均開放時間は0.02秒〜0.03秒程度となる。これに対して、時短状態においては、長開放図柄、短開放図柄A、及び短開放図柄Bのいずれの普通当たり図柄に当選した場合であっても、開放時間が3秒に設定される(図13参照)。
普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、及び、電チュー22の開放時間延長機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態(つまり時短状態)を「高ベース状態」ともいい、作動していない状態(つまり非時短状態)を「低ベース状態」ともいう。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。そのため、高ベース状態を電サポ制御状態ともいう。また低ベース状態を非電サポ制御状態ともいう。
なお、時短状態(高ベース状態)において、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動するようにしてもよい。すなわち、非時短状態(低ベース状態)における普通図柄抽選の当選確率を相対的に低く設定し、時短状態における普通図柄抽選の当選確率を相対的に高く設定してもよい。また、時短状態において、電チュー22の開放回数増加機能が作動するようにしてもよい。すなわち、非時短状態での補助遊技における電チュー22の開放回数を相対的に少なく設定し、時短状態での補助遊技における電チュー22の開放回数を相対的に多く設定してもよい。
また、時短状態(高ベース状態)は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、普通図柄表示器42の確率変動機能、および電チュー22の開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22に係る第2始動口21に遊技球が入賞し易くなっていればよい。
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり遊技後の遊技状態は、後述する「特図1_大当たり図柄A」の当選に基づく場合と、時短状態で「特図2_小当たり図柄b」の当選に基づく場合と、「特図1_小当たり図柄a」の当選に基づくイレギュラーなケースの場合とを除いて(図9参照)、時短状態(高ベース状態)に制御される。時短状態は、当選した特別図柄の種別および当選時の遊技状態に応じて設定される上限実行回数(時短回数)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
時短状態(高ベース状態)では、右打ちにより右遊技領域3B(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により非時短状態(低ベース状態)と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となる第2ゲート29へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、非時短状態(低ベース状態)では、左打ちにより左遊技領域3A(図1参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、時短状態(高ベース状態)と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常遊技状態(非時短状態)である。また、大当たり遊技の実行中の状態を大当たり遊技状態といい、小当たり遊技の実行中の状態を小当たり遊技状態といい、これらの状態を総称して特別遊技状態という。
4.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」、「小当たり」、「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「小当たり」のときには、特別図柄表示器41に「小当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。
特別図柄抽選にて大当たりに当選すると、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技(第2特別遊技)」が実行される。小当たりに当選すると、停止表示された小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる「小当たり遊技(第1特別遊技)」が実行される。そして、小当たり遊技の実行中に第2大入賞口35内の特定領域39に遊技球が進入すると、当選している小当たり図柄の種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技(第2特別遊技)」が実行される。なお、特別図柄抽選の結果が大当たり当選であることに基づいて実行される大当たり遊技を1種大当たり遊技と称する。また、特定領域39への通過に基づいて実行される大当たり遊技を2種大当たり遊技と称する。また、大当たり遊技と小当たり遊技とを総称して特別遊技と称する。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
また小当たり遊技は、本形態では、第2大入賞口35を開放する小当たり開放遊技と、小当たり開放遊技が開始される前のオープニング(開放前インターバル)と、小当たり開放遊技が終了した後のエンディング(閉鎖後インターバル)とを含んでいる。
〈大当たり図柄の種別について〉
特別図柄抽選の結果、大当たりに当選すると(つまり1種大当たりに当選すると)、第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(1種大当たり遊技)が実行される。本形態では図8(A)に示すように、第1特別図柄(特図1)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示される大当たり図柄)の種別には2種類ある。また図8(B)に示すように、第2特別図柄(特図2)の抽選で当選可能な大当たり図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示される大当たり図柄)の種別には1種類ある。具体的には特図1の抽選では、振分率50%で「特図1_大当たり図柄A」に当選し、振分率50%で「特図1_大当たり図柄B」に当選する。また特図2の抽選では、振分率100%で「特図2_大当たり図柄C」に当選する。
各大当たり図柄は、全て15R(ラウンド)大当たりであり、1Rあたりの第1大入賞口30の開放回数は1回であり、その最大開放時間は29.5秒である。「特図1_大当たり図柄B」又は「特図2_大当たり図柄C」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、「時短状態(高ベース状態)」であるのに対して、「特図1_大当たり図柄A」に当選した場合の大当たり遊技後の遊技状態は、「非時短状態(低ベース状態)」である。時短状態に制御されると、時短回数が設定される。時短回数とは、時短状態(高ベース状態)における特別図柄の変動表示の上限実行回数である。
設定される時短回数の詳細は、図9の表に示す通りである。本形態では、時短回数には、特図1の変動回数(第1変動回数)と特図2の変動回数(第2変動回数)との合計変動回数を対象とする時短回数(共通変動用の時短回数)と、特図2の変動回数だけを対象とする時短回数(特図2変動用の時短回数)とがある。時短状態(高ベース状態)に移行する場合、これら2種類の時短回数が設定される。そして、時短状態における特別図柄の変動回数(変動表示の実行回数)が、2種類の時短回数のうち何れかを満たすこととなった場合には、時短状態は終了する。
時短状態(高ベース状態)は、右打ちで遊技を行う遊技状態であり、第2始動口21への入球に基づく特図2の変動ばかりが実行され、第1始動口20への入球に基づく特図1の変動は基本的には実行されない予定の遊技状態である。従って、普通に遊技している限り、特図2の変動回数が特図2変動用の時短回数に至ると、時短状態が終了する。共通変動用の時短回数は、イレギュラーなケースとして時短状態において特図1の変動が実行されてしまった場合でも、特図2変動用の時短回数に至るまでの特図2の変動を保障するためのものである。このため共通変動用の時短回数は、特図2変動用の時短回数よりも大きい値に設定される。
本パチンコ遊技機では、大当たり遊技後に時短状態に制御されれば、共通変動用の時短回数は9回(第1上限実行回数)に設定され、特図2変動用の時短回数は5回(第2上限実行回数)に設定される。従って、時短状態に移行した後、普通に右打ちしている限り、特図2の変動表示が5回実行されると、非時短状態に移行することになる。
〈小当たり図柄の種別について〉
また特別図柄抽選の結果、小当たりに当選すると、第2大入賞口35を1回開放させる小当たり遊技が実行される。小当たり遊技によって開放された第2大入賞口35へ遊技球が入賞し、その遊技球が第2大入賞装置36内の特定領域39を通過した場合には、大当たり当選となり、続けて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(2種大当たり遊技)が実行される。この大当たり遊技(特定領域39への通過を契機とする大当たり遊技)が実行された場合には、小当たり遊技としての第2大入賞口35の開放が1R目に相当することになる。なお、小当たり遊技において特定領域39への遊技球の通過がなければ、大当たり遊技は実行されない。また、大当たり遊技の1ラウンド中、又は小当たり遊技中に、複数回大入賞口を開放させることがあってもよい。
本形態では図8(A)に示すように、特図1の抽選で当選可能な小当たり図柄(第1特別図柄表示器41aに停止表示される小当たり図柄)の種別は1種類である。また図8(B)に示すように、特図2の抽選で当選可能な小当たり図柄(第2特別図柄表示器41bに停止表示される小当たり図柄)の種別は2種類である。具体的には特図1の抽選では、「特図1_小当たり図柄a」に当選する可能性がある。また特図2の抽選では、振分率20%で「特図2_小当たり図柄b」に当選し、振分率80%で「特図2_小当たり図柄c」に当選する。
特図1の抽選に基づく小当たり(特図1_小当たり図柄a)は、特定領域39への通過(V通過ともいう)が実質的に不可能な小当たりである。これに対して、特図2の抽選に基づく小当たり(特図2_小当たり図柄b、特図2_小当たり図柄c)は、V通過が必ず可能な小当たりである。つまり本形態では、特図1の抽選に基づく小当たり当選から大当たり遊技が実行されることは、イレギュラーなケースを除いてない。小当たり遊技の実行中にV通過可能か否かは、振分部材71の作動パターンおよび開閉部材37の開放パターンによって決まる。
各種別の小当たり図柄に基づく小当たり遊技では、第2大入賞口35の1.6秒開放が1回行われる。但し、各小当たり遊技におけるオープニングの時間は、小当たり図柄の種別に応じて異なっている。具体的には図8(A)に示すように、「特図1_小当たり図柄a」ではおよそ4.6秒であり、図8(B)に示すように、「特図2_小当たり図柄b」、「特図2_小当たり図柄c」では0.008秒である。このように小当たり図柄の種別に応じて小当たり遊技のオープニングの時間が異なっているのは、このオープニングの開始から一定の動作で動いている振分部材71に対する第2大入賞口35の開放タイミングを変えるためである(図62参照)。これにより、小当たり遊技の実行中にV通過が可能な通過用開放パターンと、小当たり遊技の実行中にV通過が不可能(実質的を含む)な非通過用開放パターンとをつくり出している。通過用開放パターンおよび非通過用開放パターンの詳細については後述する。
また特定領域39への遊技球の通過に基づいて実行される大当たり遊技(2種大当たり遊技)では、小当たり図柄の種別に応じて定められている開放パターンで第1大入賞口30が開放される。具体的には、「特図1_小当たり図柄a」の当選に基づく2種大当たり遊技では、2R目から6R目までは1Rあたり1回、最大開放時間を29.5秒として第1大入賞口30を開放させ、6R目から16R目までは1Rあたり1回、最大開放時間を0.1秒として第1大入賞口30を開放させる。つまり実質的に5Rの2種大当たり遊技が実行される。そして、この2種大当たり遊技の実行後の遊技状態は、非時短状態と時短状態とのいずれで当選した場合でも「非時短状態(低ベース状態)」に制御される。但し、「特図1_小当たり図柄a」は、V通過が実質的に不可能な小当たりであるため、このような2種大当たり遊技が実行されることはイレギュラーなケースを除いてない。
また、「特図2_小当たり図柄b」、「特図2_小当たり図柄c」の当選に基づく2種大当たり遊技では、2R目から16R目まで1Rあたり1回、最大開放時間を29.5秒として第1大入賞口30を開放させる。つまり実質的に15Rの2種大当たり遊技が実行される。そして、非時短状態で「特図2_小当たり図柄b」の当選に基づく2種大当たり遊技の実行後の遊技状態は、「時短状態(高ベース状態)」に制御される一方、時短状態で「特図2_小当たり図柄b」の当選に基づく2種大当たり遊技の実行後の遊技状態は、「非時短状態(低ベース状態)」に制御される。これに対して、「特図2_小当たり図柄c」の当選に基づく2種大当たり遊技の実行後の遊技状態は、非時短状態と時短状態とのいずれで当選した場合でも「時短状態(高ベース状態)」に制御される。
このように特図2の抽選における小当たり当選を経て2種大当たりに当選した場合、時短状態での当選よりも、非時短状態での当選の方が、遊技者にとって有利となっている。このようにしているのは、時短状態が終了して通常遊技状態に戻ったときに、後述するように3つだけ残っている特図2の保留に基づいて小当たりに当選する場合の特別感を出すためである。つまり、このように時短状態中の特図2の抽選よりも非時短状態中の特図2の抽選を有利に設定することで、非時短状態に移行した直後のチャンスゲームに対する遊技興趣を向上させている。なお、特定領域39への遊技球の通過に基づく2種大当たり遊技後に時短状態に制御される場合も、共通変動用の時短回数は9回に設定され、特図2変動用の時短回数は5回に設定される。
また、大当たり当選時又は小当たり当選時の変動演出における演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせは、図9に示す通りである。図9に示すように、特図1の抽選により、「特図1_大当たり図柄A」に当選した場合には、演出図柄8L,8C,8Rは「3」及び「7」以外の図柄(「1」、「2」、「4」、「5」、「6」、「8」、又は「9」)のゾロ目で停止表示される。これに対して、「特図1_大当たり図柄B」に当選した場合には、演出図柄8L,8C,8Rは「1」〜「9」までの何れかのゾロ目で停止表示される。これにより、初当たり時の演出図柄8L,8C,8Rが「3」又は「7」のゾロ目で停止表示されない場合でも、大当たり遊技後に時短状態に移行する可能性が残るため、この場合の遊技興趣を向上させることが可能である。
また特図2の抽選により、「特図2_大当たり図柄C」に当選した場合には、演出図柄8L,8C,8Rは「3」又は「7」のゾロ目で停止表示される。これは、特図2の抽選で大当たりに当選すれば、必ず「特図2_大当たり図柄C」の当選であることになり、大当たり遊技後に時短状態に移行するためである。
また、特図1の抽選により、「特図1_小当たり図柄a」に当選した場合には、演出図柄8L,8C,8Rは、ハズレのときと同様、バラケ目(例えば「1・4・5」等)で停止表示される。特図1の抽選に基づく小当たりは、V通過が不可能な小当たりだからである。
また、非時短状態にて特図2の抽選により、「特図2_小当たり図柄b」又は「特図2_小当たり図柄c」に当選した場合には、演出図柄8L,8C,8Rは「3」又は「7」のゾロ目で停止表示される。非時短状態における特図2の小当たり当選は、「特図2_小当たり図柄b」又は「特図2_小当たり図柄c」の何れの当選であっても、2種大当たり遊技後に時短状態に移行するためである。
また、時短状態にて特図2の抽選により、「特図2_小当たり図柄b」に当選した場合には、演出図柄8L,8C,8Rは「3」及び「7」以外の図柄のゾロ目で停止表示される。これに対して時短状態にて特図2の抽選により、「特図2_小当たり図柄c」に当選した場合には、演出図柄8L,8C,8Rは「1」〜「9」までの何れかのゾロ目で停止表示される。これにより、時短状態にて演出図柄8L,8C,8Rが「3」又は「7」のゾロ目で停止表示されない場合、大当たり遊技後に非時短状態に移行する可能性があるため、この場合の緊迫感を提供することが可能である。
〈大当たり乱数等について〉
ここで本パチンコ遊技機1では、大当たりの判定及び小当たりの判定は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した当たりの種別の判定は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。図10(A)に示すように、大当たり乱数は0〜65535までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。なお、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、当否判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す装飾図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の装飾図柄のうち変動表示されている装飾図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている装飾図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す装飾図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている装飾図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このリーチ乱数は、0〜255までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。また、第1ゲート28又は第2ゲート29への通過に基づいて取得される乱数には、図10(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)及び普図当たり種別乱数がある。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜255までの範囲で値をとる。また普図当たり種別乱数は、普通図柄抽選の結果が当たりである場合に普通当たり図柄の種別を決めるための乱数である。普図当たり種別乱数は、0〜65535までの範囲で値をとる。
5.始動入賞コマンドについて
本形態のパチンコ遊技機1は、後述するように所謂先読み演出を実行可能である。先読み演出とは、始動入賞によって取得された判定情報(大当たり乱数等の乱数値)に基づいて特定された始動入賞コマンドを利用して、その始動入賞に基づく特図変動(特別図柄の変動表示)の開始直前の当否判定よりも前にその始動入賞に対する当選期待度を示唆する演出である。
図14に示すように、本形態において生成される始動入賞コマンドには、大当たり又は小当たりか否かの当否情報が含まれている。また本形態の始動入賞コマンドには、第1始動口20と第2始動口21とのどちらの始動口に入賞したのかの始動口情報が含まれている。なお、始動入賞コマンドには当否情報が含まれていればよく、当否情報の他に、始動入賞コマンドにどのような情報を含ませるかは適宜変更可能である。
6.遊技制御用マイコン81の動作
[主制御メイン処理]次に図15〜図46に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM83から図15に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(ステップS001)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等のリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお初期設定(S001)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図10に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの周期初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数の少なくとも一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。全ての乱数をハードウェア乱数とする場合、ソフトウェアによる乱数の更新処理は必要ない。また乱数発生回路は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図16に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a等(図4参照))が検知した検出信号を読み込み、賞球情報としてRAM84の出力バッファに記憶する。また、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。なお本形態では、第1始動口センサ20aの検知時の賞球は3球、第2始動口センサ21aの検知時の賞球は1球、第1大入賞口センサ30aの検知時の賞球は15球、第2大入賞口センサ35aの検知時の賞球は4球、普通入賞口センサ27aの検知時の賞球は7球である。各センサの検知時の賞球数は適宜変更可能である。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図15の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図10に示した各種乱数カウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述するセンサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、特別動作処理(S106)、振分部材制御処理(S107)、および特定領域センサ検出処理(S108)を実行する。その後、その他の処理(S109)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S109)としては、後述の特図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器43bをその数を示す表示態様に制御したり、後述の特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002〜S004の処理が繰り返し実行され(図15参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)においては、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[センサ検出処理]図17に示すように、センサ検出処理(S104)ではまず、第1ゲート28又は第2ゲート29に遊技球が通過したか否か、即ち、第1ゲートセンサ28a又は第2ゲートセンサ29aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。第1ゲート28又は第2ゲート29を遊技球が通過していれば(S201でYES)、後述のゲート通過処理(S202)を行う。一方、遊技球が第1ゲート28又は第2ゲート29を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
ステップS203では、第2始動口21に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS209に進むが、第2始動口21に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「3」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S204)。そして、特図2保留球数が「3」に達している場合(S204でYES)には、ステップS209に進むが、特図2保留球数が「3」未満である場合には(S204でNO)、特図2保留球数に1を加算する(S205)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S206)を行う。特図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図10(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じた第2特図保留記憶部85bの記憶領域に格納する。
続いて第2始動入賞コマンド特定処理(S207)を行う。第2始動入賞コマンド特定処理(S207)では、ステップS206で格納した乱数値群に基づき、図14に示す始動入賞コマンド特定テーブルに従って第2始動入賞コマンド(入賞情報の一例)を特定する。具体的には、大当たり乱数が「65535」であれば、図14の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第2始動口の箇所に従って、第2始動入賞コマンドとして「E2H01H」というコマンドを特定する。なおコマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばE2H)と1バイトの下位コマンド(例えば01H))からなっている。
図14に示すテーブルにおける大当たり乱数の区分けは、大当たり判定テーブル(図11(A)参照)における区分けと対応している。詳細には、大当たり乱数値が65320〜65535であれば大当たりと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定情報が大当たり当選と判定される予定の大当たり当選情報であること)を示す第2始動入賞コマンド(下位コマンドの値が01H)が特定される。また、大当たり乱数値が0〜10500であれば小当たりと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定情報が小当たり当選と判定される予定の小当たり当選情報であること)を示す第2始動入賞コマンド(下位コマンドの値が02H)が特定される。また、大当たり乱数値が10501〜65319であればハズレと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定情報がハズレと判定される予定のハズレ情報であること)を示す第2始動入賞コマンド(下位コマンドの値が03H)が特定される。
なお本形態の始動入賞コマンドでは、16進数で二桁の上位コマンドのうち上の桁の値は、コマンドの種類(始動入賞コマンドであること)を指定する情報である。また、上位コマンドのうち下の桁の値は、始動口の種類(第1始動口20への入賞か第2始動口21への入賞か)を指定する始動口情報である。また、16進数で二桁の下位コマンドは、当否情報である。なお、このような始動入賞コマンドの生成に関するルールは、一例であり、任意に変更可能である。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS207で特定した第2始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットする(S208)。
続いてセンサ検出処理(S104)では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S209)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S209でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S209でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」に達しているか否か判定する(S210)。そして、特図1保留球数が「4」に達している場合(S210でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が「4」未満である場合には(S210でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S211)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S212)を行う。特図1関係乱数取得処理(S212)では、特図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図10(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じた第1特図保留記憶部85aの記憶領域に格納する。
続いて第1始動入賞コマンド特定処理(S213)を行う。第1始動入賞コマンド特定処理(S213)では、ステップS212で格納した乱数値群に基づき、図14に示す始動入賞コマンド特定テーブルに従って第1始動入賞コマンド(入賞情報の一例)を特定する。具体的には、大当たり乱数が「65535」であれば、図14の始動入賞コマンド特定テーブルにおける第1始動口の箇所に従って、第1始動入賞コマンドとして「E1H01H」というコマンドを特定する。特定された第1始動入賞コマンドには、当否情報が含まれている。
上述の第2始動入賞コマンドの場合と同様、図14に示すテーブルにおける大当たり乱数の区分けは、大当たり判定テーブル(図11(A)参照)における区分けと対応している。詳細には、大当たり乱数値が65320〜65535であれば大当たりと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定情報が大当たり当選と判定される予定の大当たり当選情報であること)を示す第1始動入賞コマンド(下位コマンドの値が01H)が特定される。また、大当たり乱数値が0〜650であれば小当たりと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定情報が小当たり当選と判定される予定の小当たり当選情報であること)を示す第1始動入賞コマンド(下位コマンドの値が02H)が特定される。また、大当たり乱数値が651〜65319であればハズレと判定されるため、そのこと(つまり取得した判定情報がハズレと判定される予定のハズレ情報であること)を示す第1始動入賞コマンド(下位コマンドの値が03H)が特定される。
続いて遊技制御用マイコン81は、ステップS213で特定した第1始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットして(S214)、処理を終える。
[ゲート通過処理]図18に示すようにゲート通過処理(S202)ではまず、普通動作ステータスの値が「1」であるか否かを判定する(S221)。普通動作ステータスについては後述するが、普通動作ステータスが「1」であるとは、普通図柄の変動表示の実行中でも補助遊技の実行中でもないことを示している。普通動作ステータスの値が「1」でなければ(S221でNO)、直ちに本処理を終えるが、普通動作ステータスの値が「1」であれば(S221でYES)、普図関係乱数取得処理(S222)を行う。普図関係乱数取得処理(S222)では、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−H)及び普図当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−HS)を取得し(つまり図10(B)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値をRAM84の所定の記憶領域に格納する。
[普通動作処理]遊技制御用マイコン81は、センサ検出処理(S104)に次いで、図19に示す普通動作処理(S105)を行う。普通動作処理(S105)では、普通図柄表示器42および電チュー22に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「普通動作ステータス1,2,3,4」を割り当てている。そして、「普通動作ステータス」が「1」である場合には(S301でYES)、普通図柄待機処理(S302)を行い、「普通動作ステータス」が「2」である場合には(S301でNO、S303でYES)、普通図柄変動中処理(S304)を行い、「普通動作ステータス」が「3」である場合には(S301,S303でともにNO、S305でYES)、普通図柄確定処理(S306)を行い、「普通動作ステータス」が「4」である場合には(S301,S303,S305の全てがNO)、普通電動役物処理(S307)を行う。なお普通動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[普通図柄待機処理]図20に示すように、普通図柄待機処理(S302)ではまず、上述のステップS222で取得した普図関係乱数(普通図柄乱数および普図当たり種別乱数)の記憶があるか否かを判定する(S401)。普図関係乱数の記憶がなければ本処理を終える。一方、普図関係乱数の記憶があれば、後述する普通図柄当たり判定処理(S402)を行う。
続いて遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動パターン選択処理(S403)を行う。普通図柄変動パターン選択処理では、図11(E)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルに従って、普通図柄の変動パターン(普図変動パターン)を選択する。具体的には、遊技状態が非時短状態であるときには、普通図柄抽選(普図抽選)の結果がハズレ(普通ハズレ図柄)であれば、変動時間が1秒の普図変動パターンを選択する。また、普通図柄抽選の結果が長開放図柄であれば、変動時間が30秒の普図変動パターンを選択する。また、普通図柄抽選の結果が短開放図柄Aであれば、変動時間が25秒の普図変動パターンを選択する。また、普通図柄抽選の結果が短開放図柄Bであれば、変動時間が1秒の普図変動パターンを選択する。非時短状態における長開放図柄及び短開放図柄Aの当選時の変動時間が比較的長いのは、普通図柄の変動表示中に、後述する特殊演出(長開放図柄に当選したか否かを報知する演出、図64参照)を実行するためである。
また普通図柄変動パターン選択処理(S403)では、図11(E)に示すように遊技状態が時短状態であるときには、普通図柄抽選の結果がいずれの結果であっても、変動時間が1秒の普図変動パターンを選択する。
次に遊技制御用マイコン81は、普図関係乱数の記憶をクリアする(S404)。そして、普通図柄変動開始処理(S405)を行う。普通図柄変動開始処理では、ステップS403で選択した普図変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始するとともに、普通動作ステータスを「2」にセットする。また、普通図柄変動開始処理では、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。なお、普通図柄変動開始コマンドには、普通図柄当たり判定処理(S402)でセットした普図停止図柄データ(図11(D)参照)の情報や、普通図柄変動パターン選択処理(S403)で選択した普図変動パターンの情報(普通図柄の変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
[普通図柄当たり判定処理]図21に示すように、普通図柄当たり判定処理(S402)ではまず、RAM84に記憶されている普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Hの値)を読み出す(S501)。次いで、普通図柄当たり判定テーブル(図11(C))をセットする(S502)。そして、セットした普通図柄当たり判定テーブルに従って、当たりか否かを判定する(S503)。
判定結果が当たりであれば(S503でYES)、普図当たりフラグをONするとともに(S504)、普図当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−HSの値)を読み出して、図11(D)に示す普図当たり種別判定テーブルに従って普図当たり種別(普通当たり図柄の種別)を判定する(S505)。普図当たり種別の判定では、ほとんどの場合、短開放図柄Bが選択されるが、およそ1/2000程度の確率で長開放図柄が選択され、およそ1/1000程度の確率で短開放図柄Aが選択される。普図当たり種別を判定した後は、普図当たり種別に応じた普図停止図柄データ(図11(D)参照)を、RAM84に設けた普図種別バッファにセットして(S506)、本処理を終える。
一方、ステップS503の判定結果がハズレであれば(S503でNO)、普通ハズレ図柄に応じた普図停止図柄データ(50H)を普図種別バッファにセットして(S507)、本処理を終える。
[普通図柄変動中処理]図22に示すように、普通図柄変動中処理(S304)ではまず、普通図柄の変動時間(ステップS403で選択された普図変動パターンに応じて決まる変動時間、図11(E)参照)が経過したか否か判定する(S601)。経過していなければ(S601でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより普通図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S601でYES)、普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S602)、普通動作ステータスを「3」にセットする(S603)。そして、普通図柄の変動表示を、セットされている普図停止図柄データに応じた図柄(長開放図柄、短開放図柄A、短開放図柄B、又は普通ハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行い(S604)、本処理を終える。
[普通図柄確定処理]図23に示すように、普通図柄確定処理(S306)ではまず、普通図柄の停止時間(図11(E)参照)が経過したか否かを判定する(S701)。経過していなければ(S701でNO)、直ちにこの処理を終える。一方、停止時間が経過していれば(S701でYES)、続いて、普図当たりフラグがONであるか否かを判定する(S702)。
普図当たりフラグがONであれば(S702でYES)、続いて時短フラグがONであるか否か、即ち、時短状態中か否かを判定する(S703)。時短状態中であれば(S703でYES)、電チュー22の開放パターンとして時短状態中の開放パターン(即ち、図13に示す時短中TBLの開放パターン)をセットして(S704)、ステップS706に進む。時短中TBLの開放パターンは、0.01秒の開放前インターバルを経て、3秒の開放時間で電チュー22を1回開放する開放パターンである。
一方、ステップS703において時短フラグがONでないと判定した場合(S703でNO)、つまり非時短状態中である場合には、電チュー22の開放パターンとして、非時短状態中の開放パターンを普通当たり図柄の種別に応じてセットして(S705)、ステップS706に進む。即ち、図13に示すように、長開放図柄に当選している場合には、長開放TBLの開放パターンをセットし、短開放図柄(短開放図柄A又は短開放図柄B)に当選している場合には、短開放TBLの開放パターンをセットする。長開放TBLの開放パターンは、7秒の開放前インターバルを経て、5秒の開放時間で電チュー22を1回開放する開放パターンである。7秒の開放前インターバルを設けているのは、この期間に、後述する電チュー打込報知演出(電チュー22を狙って遊技球を打ち込む旨を報知する演出、図64(C)参照)を実行するためである。また短開放TBLの開放パターンは、0.01秒の開放前インターバルを経て、0.02秒の開放時間で電チュー22を1回開放する開放パターンである。この開放パターンは、開放時間が0.02秒と極めて短いため、電チュー22への入賞はまず生じ得ない。つまりこの開放パターンは、電チュー22への入賞が困難な開放パターンである。なお開放パターンのセットの際には、補助遊技中の第2始動口21の開放回数をカウントする電チュー開放カウンタの値を、セットした開放パターンに応じた値に設定する。本形態ではいずれの開放パターンがセットされた場合も、電チュー開放カウンタの値は「1」に設定される。
長開放TBLの開放パターンは、時短中TBLの開放パターンよりも開放時間が2秒長いが、時短中TBLの開放パターンと同じように遊技者は楽に電チュー22への入賞を生じさせることが可能である。よって、長開放TBLの開放パターンは、時短中TBLの開放パターンと同等の入賞し易さの開放パターンといえる。
ステップS706では、遊技制御用マイコン81は、普通動作ステータスを「4」にセットする。そして、補助遊技の実行開始をサブ制御基板90に通知するための補助遊技開始コマンドをセットして(S707)、本処理を終える。なお補助遊技開始コマンドには、普通当たり図柄の種別の情報、及び、当選時の遊技状態の情報が含まれている。また遊技制御用マイコン81は、ステップS702において普図当たりフラグがONでないと判定した場合には(S702でNO)、補助遊技を開始しないため、普通動作ステータスを「1」にセットして(S708)、本処理を終える。
[普通電動役物処理]図24に示すように、普通電動役物処理(S307)ではまず、普図当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S801)。普図当たり終了フラグは、補助遊技において電チュー22の開放が終了したことを示すフラグである。
普図当たり終了フラグがONでなければ(S801でNO)、第2始動口21の開放中か否か(即ち、電チュー22の開放中か否か)を判定する(S802)。開放中でなければ(S802でNO)、続いて、第2始動口21を開放させる時間に至ったか否か、すなわち補助遊技のオープニング(開放前インターバル)の時間が経過して第2始動口21の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S803)。第2始動口21を開放させる時間に至っていなければ(S803でNO)、そのまま本処理を終え、至っていれば(S803でYES)、セットされている開放パターンに従って第2始動口21を開放させる(S804)。
ステップS802において第2始動口21の開放中であれば(S802でYES)、補助遊技における第2始動口21への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では2個)に達しているか否かを判定する(S805)。規定入賞個数に達していなければ(S805でNO)、第2始動口21を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第2始動口21を開放してから所定の開放時間(図13参照)が経過したか否か)を判定する(S806)。そして、第2始動口21の開放時間が経過していなければ(S806でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S805でYES)又は第2始動口21の開放時間が経過した場合(S806でYES)、すなわち2つの電チュー開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第2始動口21を閉鎖(閉塞)する(S807)。そして、電チュー開放カウンタの値を1ディクリメントし(S808)、電チュー開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S809)。「0」でなければ(S809でNO)、次の開放を開始するためにそのまま処理を終える。なお本形態では、いずれの開放パターンにおいても電チュー22の開放回数は1回であるため、ステップS809でNOと判定されることはない。
ステップS809の判定結果が「0」であれば(S809でYES)、補助遊技を終了させるべく、補助遊技終了コマンドをセットするなどの普図当たり終了処理(S810)を行い、普図当たり終了フラグをセットして(S811)、本処理を終える。
またステップS801において普図当たり終了フラグがONであれば(S801でYES)、補助遊技における第2始動口21の開放が全て終了しているので、補助遊技のエンディング(閉鎖後インターバル)の時間が経過したか否かを判定し(S812)、閉鎖後インターバルの時間(図13参照)が経過していなければ(S812でNO)、本処理を終える。一方、閉鎖後インターバルの時間が経過していれば(S812でYES)、普図当たり終了フラグをOFFするとともに(S813)、普図当たりフラグをOFFする(S814)。そして、普通動作ステータスを「1」にセットして(S815)、本処理を終える。これにより、次回のメイン側タイマ割り込み処理において、普通動作処理(図19参照)として再び普通図柄待機処理(S302)が実行されることになる。
なお本形態では、第2始動口21(電チュー22)の開放時間が5秒に設定される長開放TBLの開放パターン、又は、開放時間が3秒に設定される時短中TBLの開放パターンで電チュー22が開放された場合には、右打ちをすることにより遊技球を電チュー22に入賞させることができる。しかし、電チュー22の開放時間が0.02秒に設定される短開放TBLの開放パターンで電チュー22が開放された場合には、開放時間が極めて短いため、右打ちしても遊技球を電チュー22に入賞させることは極めて困難である。
[特別動作処理]遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(S105)に次いで、図25に示す特別動作処理(S106)を行う。特別動作処理(S106)では、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4,5」を割り当てている。そして、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S901でYES)、特別図柄待機処理(S902)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S901でNO、S903でYES)、特別図柄変動中処理(S904)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S901,S903で共にNO、S905でYES)、特別図柄確定処理(S906)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S901,S903,S905で共にNO、S907でYES)、大当たり遊技としての特別電動役物処理1(S908)を行い、「特別動作ステータス」が「5」である場合には(S901,S903,S905,S907の全てがNO)、小当たり遊技としての特別電動役物処理2(S909)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]図26に示すように、特別図柄待機処理(S902)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1001)。特図2保留球数が「0」である場合(S1001でYES)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1007)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1007でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、既に画像表示装置7の表示画面7aを待機画面(客待ち用のデモ画面)としたか否かを判定し(S1013)、そうであれば(S1013でYES)処理を終え、そうでなければ(S1013でNO)、待機画面設定処理(S1014)を行う。待機画面設定処理(S1014)では、所定の待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをセットする。
ステップS1001において特図2保留球数が「0」でない場合(S1001でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)がある場合には、後述の特図2大当たり判定処理(S1002)及び特図2変動パターン選択処理(S1003)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1004)。そして、第2特図保留記憶部85bをクリアする(S1005)。続いて遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理(S1006)を実行する。特図2変動開始処理(S1006)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1006)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンドともいう)には、特図2大当たり判定処理(S1002)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図2変動パターン選択処理(S1003)でセットされた変動パターンの情報(変動時間及び停止時間の情報を含む情報)が含まれている。
また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1001でYES且つS1007でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図1大当たり判定処理(S1008)及び特図1変動パターン選択処理(S1009)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1010)。そして、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1011)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理(S1012)を実行する。特図1変動開始処理(S1012)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1012)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドともいう)には、特図1大当たり判定処理(S1008)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図1変動パターン選択処理(S1009)でセットされた変動パターンの情報(変動時間及び停止時間の情報を含む情報)が含まれている。
上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1001でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。そして本形態では、第2特図保留に基づく抽選にて小当たり当選となると、その小当たり遊技では必ず特定領域39を通過することができるようになっている。この点については後に詳述する。
[特図2大当たり判定処理(特図1大当たり判定処理)]特図2大当たり判定処理(S1002)と特図1大当たり判定処理(S1008)とは、処理の流れが同じであるため図27に基づいてまとめて説明する。図27に示すように、特図2大当たり判定処理(S1002)又は特図1大当たり判定処理(S1008)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Aの値)を読み出す(S1101)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1002)では、RAM84の第2特図保留記憶部85bに記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。また特図1大当たり判定処理(S1008)では、RAM84の第1特図保留記憶部85a(詳しくは第1特図保留の1個目に対応する記憶領域)に記憶されている大当たり乱数カウンタ値を読み出す。
次に、大当たり判定テーブル(図11(A))をセットする(S1102)。次いで、セットした大当たり判定テーブルに従って大当たりか否かを判定する(S1103)。すなわち、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)が、大当たり判定値である「65320」〜「65535」の何れかと一致するか否か判定する(図11(A)参照)。大当たり判定(S1103)の結果が「大当たり」であれば、大当たりフラグをONするとともに(S1104)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−ASの値)を読み出して、図8(A)又は図8(B)に示す当たり種別判定テーブルに従って大当たり種別を判定する(S1105)。大当たり種別を判定(S1105)した後は、大当たり種別(大当たり図柄の種別)に応じた特図停止図柄データ(図8(A)又は図8(B)参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1106)処理を終える。
一方、大当たり判定(S1103)の結果が「大当たり」でなければ、小当たりか否かを判定する(S1107)。詳細には、特図2大当たり判定処理(S1002)では、大当たり乱数カウンタ値が、小当たり判定値である「0」〜「10500」の何れかと一致するか否か判定する(図11(A)の特図2の欄参照)。また特図1大当たり判定処理(S1008)では、大当たり乱数カウンタ値が、小当たり判定値である「0」〜「650」の何れかと一致するか否か判定する(図11(A)の特図1の欄参照)。なお小当たり当選確率は、特図1の抽選よりも特図2の抽選の方が高くなっている。より詳細には、特図1の抽選における小当たり当選確率がおよそ1/100程度であるのに対して、特図2の抽選における小当たり当選確率はおよそ1/6程度である。なお、小当たり当選確率をいくつにするかは適宜変更可能である。但し、特図2の抽選における小当たり当選確率は、小当たり当選確率と特図2の保留の上限記憶数との積が1/10よりも大きくなるような確率にするとよい。後述する通常移行後チャンスゲーム等において当選に期待を持ち易くなるためである。
小当たり判定(S1107)の結果が「小当たり」であれば、小当たりフラグをONするとともに(S1108)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−ASの値)を読み出して、図8(A)又は図8(B)に示す当たり種別判定テーブルに従って小当たり種別を判定する(S1109)。小当たり種別を判定(S1109)した後は、小当たり種別(小当たり図柄の種別)に応じた特図停止図柄データ(図8(A)又は図8(B)参照)をRAM84に設けた特図種別バッファにセットして(S1110)処理を終える。なお、小当たりか否かを決める乱数を、大当たり乱数とは別に設けてもよい。
また、大当たりでなく(S1103でNO)、小当たりでもなければ(S1107でNO)、「ハズレ」であるので、ハズレ図柄に応じた特図停止図柄データ(01H)を特図種別バッファにセットして(S1111)、本処理を終える。
[特図2変動パターン選択処理]本形態の特図2変動パターン選択処理(S1003)では、大当たり遊技後に時短状態に移行した後、特図2変動用の時短回数が4回を超えると、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルに基づいて、特殊な特図2の変動パターンを選択する点に特徴がある。これは、時短状態での特別図柄の最後の変動表示(ラスト変動)において、後述する時短ラスト演出(図68参照)という特別な演出を実行可能にするためである。また本形態の特図2変動パターン選択処理(S1003)では、時短状態から非時短状態に移行した時点から、特図2の変動回数が3回に至るまで、図12(E)に示す第4特別変動パターン判定テーブルに基づいて、特殊な特図2の変動パターンを選択する点に特徴がある。これは、非時短状態に移行してから3個の特図2保留に基づいて、後述する通常移行後チャンス演出(図69参照)という特別な演出を実行可能にするためである。特殊な特図2の変動パターンを選択する詳細な理由については、後述する。
図28に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1003)ではまず、時短フラグがONか否か(時短状態か否か)を判定する(S1301)。時短状態でなければ(S1301でNO)、即ち非時短状態であれば、続いて特図2用3変動内フラグがONであるか否かを判定する(S1302)。特図2用3変動内フラグは、時短状態から非時短状態に移行した時点から、特図2の変動回数が3回以内であることを示すフラグである。特図2用3変動内フラグがONでなければ(S1302でNO)、続いて、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1303)。
ステップS1303において、大当たりフラグがONであれば(S1303でYES)、非時短状態中通常大当たりテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図2で非時短状態且つ大当たりに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1304)。図12(A)に示すように、変動パターンが決まれば変動時間及び停止時間も決まる。ここでSPリーチ(スーパーリーチ)とは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチであり、当選期待度(大当たり当選に対する期待度)がノーマルリーチよりも高くなるようにテーブルの振分率が設定されている。本形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経て発展的に実行される。
またステップS1303において、大当たりフラグがONでなければ(S1303でNO)、小当たりフラグがONか否かを判定する(S1305)。ONであれば(S1305でYES)、非時短状態中通常小当たりテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図2で非時短状態且つ小当たりに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1306)。
またステップS1305において、小当たりフラグがONでなければ(S1305でNO)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1307)。図11(B)に示すように、リーチ成立乱数値は時短状態であれば「0」〜「11」であり、非時短状態であれば「0」〜「27」である。すなわち、非時短状態の方が時短状態よりもハズレ時のリーチがかかり易くなっている。リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1307でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中通常リーチ有りハズレテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図2で非時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1308)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1307でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中通常リーチ無しハズレテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図2で非時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1309)。
なお、特図2変動パターン選択処理(S1003)ではステップS1307が実行されてもステップS1308が実行されても同じ変動パターンP23が選択される(図12(A)の特図2且つ非時短状態の欄参照)。これは、非時短状態における特図2のハズレ変動時には、後述する炎特別演出(図66(B)参照)が実行されるためである。
またステップS1302において、特図2用3変動内フラグがONであれば(S1302でYES)、非時短状態への移行時点から、特図2の変動回数が3回以内であることになり、図29に示すステップS1310に進む。この場合には、図29に示すように、大当たりフラグがONであれば(S1310でYES)、図12(E)に示す第4特別変動パターン判定テーブルのうち大当たりに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1311)。具体的には、変動時間(50000ms)及び停止時間(10000ms)が何れも長いことを示す変動パターンP71が選択される。
またステップS1312において、小当たりフラグがONであれば(S1312でYES)、図12(E)に示す第4特別変動パターン判定テーブルのうち小当たりに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1313)。具体的には、変動時間(50000ms)及び停止時間(10000ms)が何れも長いことを示す変動パターンP72が選択される。
これに対してステップS1312において、小当たりフラグがONでなければ(S1312でNO)、図12(E)に示す第4特別変動パターン判定テーブルのうちハズレに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1314)。具体的には、変動時間(50000ms)及び停止時間(10000ms)が何れも長いことを示す変動パターンP73が選択される。
また図28に示すステップS1301において、時短フラグがONであれば(S1301でYES)、時短状態であることになり、図30に示すステップS1315に進む。この場合には、図30に示すように、特図2用4変動後フラグがONであるか否かを判定する(S1315)。特図2用4変動後フラグは、時短状態に移行した時点から、特図2の変動回数(特図2変動用の時短回数)が4回を超えたことを示すフラグである。特図2用4変動後フラグがONでなければ(S1315でNO)、続いて、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1316)。
ステップS1316において、大当たりフラグがONであれば(S1316でYES)、時短状態中通常大当たりテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図2で時短状態且つ大当たりに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1317)。一方、大当たりフラグがONでなければ(S1316でNO)、小当たりフラグがONか否かを判定する(S1318)。ONであれば(S1318でYES)、時短状態中通常小当たりテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図2で時短状態且つ小当たりに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1319)。
またステップS1318において、小当たりフラグがONでなければ(S1318でNO)、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1320)。リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1320でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、時短状態中通常リーチ有りハズレテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図2で時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1321)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1320でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、時短状態中通常リーチ無しハズレテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図2で時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1322)。
また図30に示すステップS1315において、特図2用4変動後フラグがONであれば(S1315でYES)、時短状態への移行時点から、特図2の変動回数が4回を超えていることになり、図31に示すステップS1323に進む。この場合には、図31に示すように、大当たりフラグがONであれば(S1323でYES)、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルのうち大当たりに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1324)。具体的には、変動時間(50000ms)及び停止時間(10000ms)が何れも長いことを示す変動パターンP51が選択される。
またステップS1325において、小当たりフラグがONであれば(S1325でYES)、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルのうち小当たりに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1326)。具体的には、変動時間(50000ms)及び停止時間(10000ms)が何れも長いことを示す変動パターンP52が選択される。
これに対してステップS1325において、小当たりフラグがONでなければ(S1325でNO)、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルのうちハズレに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1327)。具体的には、変動時間(50000ms)及び停止時間(10000ms)が何れも長いことを示す変動パターンP53が選択される。
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、図28に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1328)、本処理を終える。ステップS1328でセットした変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S902)におけるステップS1006でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンド)に含められる。
[特図1変動パターン選択処理]本形態の特図1変動パターン選択処理(S1009)では、大当たり遊技後に時短状態に移行した後、共通変動用の時短回数が8回を超えると、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルに基づいて、特殊な特図1の変動パターンを選択する。これは、時短状態での特別図柄の最後の変動表示(ラスト変動)において、後述する時短ラスト演出(図68参照)という特別な演出を実行可能にするためである。但し、共通変動用の時短回数が8回消化された上に、更に特図1の変動表示が実行されるのは、ほぼあり得ない状況である。また本形態の特図1変動パターン選択処理(S1009)では、時短状態から非時短状態に移行した時点から、合計変動回数(特図1の変動回数と特図2の変動回数の合計)が10回(規定回数)に至るまで、図12(D)に示す第3特別変動パターン判定テーブル(特別設定基準)に基づいて、特殊な特図1の変動パターンを選択する点に特徴がある。これは、非時短状態に移行してから少なくとも特別図柄の変動回数が10回まで、後述する通常移行後追加演出(図70参照)という特別な演出を実行可能にするためである。特殊な特図1の変動パターンを選択する詳細な理由については、後述する。
図32に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1009)ではまず、時短フラグがONか否か(時短状態か否か)を判定する(S1401)。時短状態でなければ(S1401でNO)、即ち非時短状態であれば、続いて共通用10変動内フラグがONであるか否かを判定する(S1402)。共通用10変動内フラグは、時短状態から非時短状態に移行した時点から、合計変動回数が10回以内であることを示すフラグである。共通用10変動内フラグがONでなければ(S1402でNO)、続いて、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1403)。
ステップS1403において、大当たりフラグがONであれば(S1403でYES)、非時短状態中通常大当たりテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図1で非時短状態且つ大当たりに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1404)。一方、大当たりフラグがONでなければ(S1403でNO)、小当たりフラグがONか否かを判定する(S1405)。ONであれば(S1405でYES)、非時短状態中通常小当たりテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図1で非時短状態且つ小当たりに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1406)。
またステップS1405において、小当たりフラグがONでなければ(S1405でNO)、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1407)。リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1407でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中通常リーチ有りハズレテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図1で非時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1408)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1407でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中通常リーチ無しハズレテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図1で非時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1409)。
なお、上述した特図1変動パターン選択処理(S1009)におけるリーチ無しハズレ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている(図12(A)参照)。すなわち、特図1保留球数が「3」又は「4」であるときは、特図1保留球数が「0」〜「2」であるときに比して変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている。
またステップS1402において、共通用10変動内フラグがONであれば(S1402でYES)、非時短状態への移行時点から、合計実行回数が10回以内であることになり、図33に示すステップS1410に進む。この場合には、図33に示すように、大当たりフラグがONであれば(S1410でYES)、図12(D)に示す第3特別変動パターン判定テーブルのうち大当たりに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1411)。具体的には、変動時間が10000msであり、停止時間5000msであることを示す変動パターンP61が選択される。
またステップS1412において、小当たりフラグがONであれば(S1412でYES)、図12(D)に示す第3特別変動パターン判定テーブルのうち小当たりに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1413)。具体的には、変動時間が10000msであり、停止時間が5000msであることを示す変動パターンP62が選択される。
これに対してステップS1412において、小当たりフラグがONでなければ(S1412でNO)、図12(D)に示す第3特別変動パターン判定テーブルのうちハズレに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1414)。具体的には、変動時間が10000msであり、停止時間が5000msであることを示す変動パターンP63が選択される。
また図32に示すステップS1401において、時短フラグがONであれば(S1401でYES)、時短状態であることになり、図34に示すステップS1415に進む。この場合には、図34に示すように、共通用8変動後フラグがONであるか否かを判定する(S1415)。共通用8変動後フラグは、時短状態に移行した時点から、合計変動回数(共通変動用の時短回数)が8回を超えたことを示すフラグである。共通用8変動後フラグがONでなければ(S1415でNO)、続いて、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1416)。
ステップS1416において、大当たりフラグがONであれば(S1416でYES)、時短状態中通常大当たりテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図1で時短状態且つ大当たりに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1417)。一方、大当たりフラグがONでなければ(S1416でNO)、小当たりフラグがONか否かを判定する(S1418)。ONであれば(S1418でYES)、時短状態中通常小当たりテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図1で時短状態且つ小当たりに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1419)。
またステップS1418において、小当たりフラグがONでなければ(S1418でNO)、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1420)。リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1420でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、時短状態中通常リーチ有りハズレテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図1で時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1421)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1420でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、時短状態中通常リーチ無しハズレテーブル(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルのうち特図2で時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1422)。
また図34に示すステップS1415において、共通用8変動後フラグがONであれば(S1415でYES)、時短状態への移行時点から、合計実行回数が8回を超えていることになり、図35に示すステップS1423に進む。この場合には、図35に示すように、大当たりフラグがONであれば(S1423でYES)、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルのうち大当たりに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1424)。具体的には、変動時間(50000ms)及び停止時間(10000ms)が何れも長いことを示す変動パターンP41が選択される。
またステップS1425において、小当たりフラグがONであれば(S1425でYES)、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルのうち小当たりに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1426)。具体的には、変動時間(50000ms)及び停止時間(10000ms)が何れも長いことを示す変動パターンP42が選択される。
これに対してステップS1425において、小当たりフラグがONでなければ(S1425でNO)、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルのうちハズレに該当する部分に従って、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1427)。具体的には、変動時間(50000ms)及び停止時間(10000ms)が何れも長いことを示す変動パターンP43が選択される。
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、図32に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1428)、本処理を終える。ステップS1428でセットした変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S902)におけるステップS1012でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンド)に含められる。
[特別図柄変動中処理]図36に示すように、特別図柄変動中処理(S904)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1003又はS1009で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図12(A)〜(E)参照)が経過したか否かを判定する(S1501)。経過していなければ(S1501でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S1501でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1502)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1503)。そして、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄(大当たり図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1504)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]図37示すように、特別図柄確定処理(S906)ではまず、特別図柄の停止時間(図12(A)〜(E)参照)が経過したか否かを判定する(S1601)。なお非時短状態における特図2の抽選に基づく小当たり当選時の停止時間は、7秒又は10秒と比較的長く設定されている(図13(A),(C),(E)参照)。これは、この期間に、後述するVアタッカー打込報知演出(第2大入賞装置36を狙って遊技球を打ち込む旨を報知する演出、図69(D)参照)を実行するためである。ステップS1601において特別図柄の停止時間が経過していない場合は(S1601でNO)、直ちにこの処理を終える。一方、停止時間が経過している場合は(S1601でYES)、後述の遊技状態管理処理(S1602)を行う。
次に遊技制御用マイコン81は、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1603)。大当たりフラグがONであれば(S1603でYES)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S1604)。そして、後述する設定リセット処理(S1605)を行う。この設定リセット処理(S1605)により、大当たり遊技の実行中は非時短状態(低ベース状態)に制御される。なお、本形態における低ベース状態とは、電チュー22が頻繁に開放されることによる入賞サポートがないという意味での低ベース状態であり、大入賞装置の作動に基づくベースアップを考慮したものではない。
その後、遊技制御用マイコン81は、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンド(図9参照)をセットして(S1606)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1607)。ステップS1607に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した大当たり図柄の種別に応じた開放パターン(詳しくは図8(A)又は図8(B)参照)をセットする(S1608)。このときに、特別遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)中の大入賞口の開放回数をカウントする大入賞口開放カウンタの値を、当選した大当たり図柄の種別に応じた値にセットする。なお、開放パターンのセット(開放パターンに応じたデータのセット)は、ラウンド毎に行うようにしてもよい。
一方、ステップS1603において大当たりフラグがONでなければ(S1603でNO)、続いて小当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1609)。小当たりフラグがONであれば(S1609でYES)、特別動作ステータスを「5」にセットする(S1610)。なお小当たりフラグがONである場合には、時短フラグがONであってもOFFにはしない。その後、小当たり遊技を開始するべく、小当たりのオープニングコマンド(図9参照)をセットして(S1611)、小当たり遊技のオープニングを開始する(S1612)。
ステップS1612に続いて、遊技制御用マイコン81は、当選した小当たり図柄の種別に応じた開放パターン(詳しくは図8(A)又は図8(B)参照)をセットする(S1613)。なおこのときに、大入賞口開放カウンタの値を、当選した小当たり図柄の種別に応じた値にセットする。その後遊技制御用マイコン81は、振分部材作動フラグをONにして(S1614)、本処理を終える。振分部材作動フラグは、振分部材71を作動させる期間であることを示すフラグである。つまり本形態では、振分部材71の作動は小当たり遊技のオープニングとともに開始される。なお、振分部材の作動パターンについては後に詳述する。
ステップS1609において小当たりフラグがONでなければ(S1609でNO)、大当たり遊技も小当たり遊技も開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1615)、本処理を終える。
[遊技状態管理処理]図38に示すように、遊技状態管理処理(S1602)ではまず、時短フラグがONか否か判定する(S1701)。ONであれば、続いて、特図2が停止表示する状況か否かを判定する(S1702)。ステップS1702の判定処理がNOである、即ち特図1が停止表示する状況であれば、ステップS1714に進む。一方、特図2が停止表示する状況であれば(S1702でYES)、特図2用時短カウンタの値を「1」だけ減算する(S1703)。特図2用時短カウンタは、時短状態への移行時点から、特図2の変動回数(特図2変動用の時短回数)をカウントするためのものである。後述するように、大当たり遊技後に時短状態に移行するとき、特図2用時短カウンタの値に「5」がセットされるようになっている。
ステップS1703の後、特図2用時短カウンタの値が「1」であるか否かを判定する(S1704)。「1」であれば(S1704でYES)、時短状態への移行時点から、特図2の変動表示が4回実行されたことになり、特図2用4変動後フラグをONにする(S1705)。一方、「1」でなければ(S1704でNO)、ステップS1706に進む。
ステップS1706では、特図2用時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。つまり、時短状態への移行時点から特図2の変動表示が5回実行されたことにより、非時短状態への移行タイミングであるか否かを判定する。「0」であれば(S1706でYES)、時短フラグをOFFにする(S1707)。そして、特図2用4変動後フラグをOFFにすると共に(S1708)、共通用8変動後フラグをOFFにする(S1709)。続いて、特図2用3変動内フラグをONにすると共に(S1710)、特図2用通常カウンタの値に「3」をセットする(S1711)。特図2用通常カウンタは、非時短状態への移行時点から、特図2の変動回数をカウントするためのものである。
続いて、共通用10変動内フラグをONにすると共に(S1712)、共通用通常カウンタの値に「10」をセットして(S1713)、ステップS1714に進む。共通用通常カウンタは、非時短状態への移行時点から、合計変動回数(特図1の変動回数と特図2の変動回数の合計)をカウントするためのものである。これらに対してステップS1706にて、特図2用時短カウンタの値が「0」でなければ(S1706でNO)、ステップS1707〜S1713をパスして、ステップS1714に進む。
ステップS1714では、共通用時短カウンタの値を「1」だけ減算する。共通用時短カウンタは、時短状態への移行時点から、合計変動回数をカウントするためのものである。後述するように、大当たり遊技後に時短状態に移行するとき、共通用時短カウンタの値に「9」がセットされるようになっている。ステップS1714の後、共通用時短カウンタの値が「1」であるか否かを判定する(S1715)。「1」であれば(S1715でYES)、時短状態への移行時点から、特図1の変動表示と特図2の変動表示の合計が8回実行されたことになり、共通用8変動後フラグをONにする(S1716)。一方、「1」でなければ(S1715でNO)、ステップS1717に進む。
ステップS1717では、共通用時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。つまり、時短状態への移行時点から特図1の変動表示と特図2の変動表示の合計が9回実行されたことにより、非時短状態への移行タイミングであるか否かを判定する。「0」であれば(S1717でYES)、時短フラグをOFFにする(S1718)。そして、特図2用4変動後フラグをOFFにすると共に(S1719)、共通用8変動後フラグをOFFにする(S1720)。続いて、特図2用3変動内フラグをONにすると共に(S1721)、特図2用通常カウンタの値に「3」をセットする(S1722)。更に、共通用10変動内フラグをONにすると共に(S1723)、共通用通常カウンタの値に「10」をセットして(S1724)、本処理を終える。これらに対してステップS1717にて、共通用時短カウンタの値が「0」でなければ、直ちに本処理を終える。
またステップS1701にて、時短フラグがONでなければ、非時短状態であることになり、図39に示すステップS1725に進む。図39に示すように、ステップS1725では、特図2が停止表示する状況であるか否かを判定する。ステップS1725の判定処理がNOである、即ち特図1が停止表示する状況であれば、ステップS1730に進む。一方、特図2が停止表示する状況であれば(S1725でYES)、特図2用3変動内フラグがONであるか否かを判定する。ONであれば(S1726でYES)、非時短状態への移行時点から、特図2の変動表示が未だ3回実行されていないことになり、特図2用通常カウンタの値を「1」だけ減算して(S1727)、ステップS1728に進む。一方、特図2用3変動内フラグがONでなければ(S1726でNO)、ステップS1730に進む。
ステップS1728では、特図2用通常カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。「0」であれば(S1728でYES)、非時短状態への移行時点から特図2の変動表示が3回実行されたことになり、特図2用3変動内フラグをOFFにして(S1729)、ステップS1730に進む。一方、特図2用通常カウンタの値が「0」でなければ(S1728でNO)、ステップS1729をパスして、ステップS1730に進む。
ステップS1730では、共通用10変動内フラグがONであるか否かを判定する。ONであれば(S1730でYES)、非時短状態への移行時点から、特図1の変動表示と特図2の変動表示の合計が未だ10回実行されていないことになり、共通用通常カウンタの値を「1」だけ減算して(S1731)、ステップS1732に進む。一方、共通用10変動内フラグがONでなければ(S1730でNO)、本処理を終える。ステップS1732では、共通用通常カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。「0」であれば(S1732でYES)、非時短状態への移行時点から特図1の変動表示と特図2の変動表示の合計が10回実行されたことになり、共通用10変動内フラグをOFFにして(S1733)、本処理を終える。一方、共通用通常カウンタの値が「0」でなければ(S1732でNO)、直ちに本処理を終える。
[設定リセット処理]設定リセット処理(S1605)は、大当たり遊技を開始する前に、各種設定をリセットする処理である。図40に示すように、設定リセット処理(S1605)ではまず、時短フラグがOFFにする(S1801)。次に、特図2用4変動後フラグをOFFにすると共に(S1802)、特図2用3変動内フラグをOFFにする(S1803)。続いて、特図2用時短カウンタの値を「0」にリセットすると共に(S1804)、特図2用通常カウンタの値を「0」にリセットする(S1805)。更に、共通用8変動後フラグをOFFにすると共に(S1806)、共通用10変動内フラグをOFFにする(S1807)。そして、共通用時短カウンタの値を「0」にリセットすると共に(S1808)、共通用通常カウンタの値を「0」にリセットして(S1809)、本処理を終える。
[特別電動役物処理1(大当たり遊技)]特別電動役物処理1は、1種大当たり遊技や2種大当たり遊技といった大当たり遊技(第2特別遊技)の実行のための処理である。図41に示すように、特別電動役物処理1(S908)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当たり終了フラグは、大当たり遊技において第1大入賞装置31の開放が全て終了したことを示すフラグである。
大当たり終了フラグがONでなければ(S2001でNO)、第1大入賞口30の開放中か否か(すなわち第1大入賞装置31の開放中か否か)を判定する(S2002)。開放中でなければ(S2002でNO)、第1大入賞口30を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たりのオープニングの時間が経過して第1大入賞口30の開放を開始する時間に至ったか、又は、開放間のインターバルの時間が経過して次の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2003)。
ステップS2003の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2003の判定結果がYESであれば、セットされている開放パターンに従って第1大入賞口30を開放させる(S2004)。
ステップS2002において第1大入賞口30の開放中であれば(S2002でYES)、単位開放遊技における第1大入賞口30への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では9個)に達しているか否かを判定する(S2005)。規定入賞個数に達していなければ(S2005でNO)、第1大入賞口30を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第1大入賞口30を開放してから所定の開放時間(図8(A)又は図8(B)参照)が経過したか否か)を判定する(S2006)。そして、第1大入賞口30の開放時間が経過していなければ(S2006でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2005でYES)又は第1大入賞口30の開放時間が経過した場合(S2006でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第1大入賞口30を閉鎖(閉塞)する(S2007)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S2008)、大入賞口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2009)。「0」でなければ(S2009でNO)、次の開放を開始するためにそのまま処理を終える。
一方「0」であれば(S2009でYES)、大当たり遊技を終了させるべく、大当たりのエンディングコマンド(図9参照)をセットするとともに(S2010)、大当たりのエンディングを開始する(S2011)。そして、大当たり終了フラグをセットして(S2012)処理を終える。
またステップS2001において大当たり終了フラグがONであれば(S2001でYES)、大当たり遊技における第1大入賞口30の開放が全て終了しているので、大当たりのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2013)、エンディング時間が経過していなければ(S2013でNO)、本処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2013でYES)、大当たり終了フラグをOFFするとともに(S2014)、大当たりフラグをOFFする(S2015)。そして、特別動作ステータスを「1」にセットした後(S2016)、後述の遊技状態設定処理(S2017)を行って、本処理を終える。
[遊技状態設定処理]図42に示すように、遊技状態設定処理(S2017)ではまず、今回終了する大当たり遊技が、特図1の抽選で当選した当たり(小当たり又は大当たり)に基づくもの(図8(A)参照)か否かを判定する(S2101)。判定結果がYESであれば(S2101でYES)、続いて、今回終了する大当たり遊技が「特図1_大当たり図柄B」(図8(A)参照)に基づくものか否かを判定する(S2102)。判定結果がYESであれば(S2102でYES)、大当たり遊技後に時短状態に移行するため、時短フラグをONにする(S2103)。そして、共通用時短カウンタの値に「9」をセットすると共に(S2104)、特図2用時短カウンタの値に「5」をセットして(S2105)、本処理を終える。一方、「特図1_大当たり図柄B」に基づくものではない、即ち「特図1_大当たり図柄A」又は「特図1_小当たり図柄a」(図8(A)参照)に基づくものであれば(S2102でNO)、非時短状態に移行するため、ステップS2103〜S2105の処理をパスして、本処理を終える。
またステップS2101において、今回終了する大当たり遊技が特図2の抽選で当選した当たりに基づくものであれば(S2101でNO)、続いて、「特図2_大当たり図柄C」(図8(B)参照)に基づくものか否かを判定する(S2106)。判定結果がYESであれば(S2106でYES)、大当たり遊技後に時短状態に移行するため、上述したステップS2103〜S2105の処理を実行する。一方、ステップS2106の判定結果がNOであれば、続いて、今回終了する大当たり遊技が非時短状態での当選に基づくものであり、且つ「特図2_小当たり図柄b」(図8(B)参照)に基づくものか否かを判定する(S2017)。判定結果がYESであれば(S2107でYES)、大当たり遊技後に時短状態に移行するため、上述したステップS2103〜S2105の処理を実行する。
一方、ステップS2107の判定結果がNOであれば、続いて、今回終了する大当たり遊技が「特図2_小当たり図柄c」(図8(B)参照)に基づくものか否かを判定する(S2108)。判定結果がYESであれば(S2108でYES)、大当たり遊技後に時短状態に移行するため、上述したステップS2103〜S2105の処理を実行する。これに対して、ステップS2108の判定結果がNOであれば、非時短状態に移行するため、ステップS2103〜S2105の処理をパスして、本処理を終える。
[特別電動役物処理2(小当たり遊技)]特別電動役物処理2は、特定領域39を備えた第2大入賞装置36を開放させる小当たり遊技(第1特別遊技)の実行のための処理である。図43及び図44に示すように、特別電動役物処理2(S909)ではまず、小当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2301)。小当たり終了フラグは、小当たり遊技において第2大入賞装置36の開放が終了したことを示すフラグである。
小当たり終了フラグがONでなければ(S2301でNO)、第2大入賞口35の開放中か否か(すなわち第2大入賞装置36の開放中か否か)を判定する(S2302)。開放中でなければ(S2302でNO)、第2大入賞口35を開放させる時間に至ったか否か、すなわち所定の開放前インターバル(小当たりのオープニング)の時間が経過して第2大入賞口35の開放を開始する時間に至ったか否かを判定する(S2303)。
ステップS2303の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2303の判定結果がYESであれば、当選している小当たり図柄の種別に応じた開放パターン(図8(A)又は図8(B)参照)に従って第2大入賞口35を開放させる(S2304)。
ステップS2302において第2大入賞口35の開放中であれば(S2302でYES)、第2大入賞口35への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では9個)に達しているか否かを判定する(S2305)。規定入賞個数に達していなければ(S2305でNO)、第2大入賞口35を閉鎖させる時間に至ったか否か(すなわち第2大入賞口35を開放してから所定の開放時間(図8(A)又は図8(B)に示すように本形態では1.6秒)が経過したか否か)を判定する(S2306)。そして、第2大入賞口35の開放時間が経過していなければ(S2306でNO)、本処理を終える。
これに対して、規定入賞個数に達している場合(S2305でYES)又は第2大入賞口35の開放時間が経過した場合(S2306でYES)、すなわち2つの開放終了条件のうちのいずれかが満たされている場合には、第2大入賞口35を閉鎖(閉塞)する(S2307)。そして、大入賞口開放カウンタの値を1ディクリメントするとともに(S2308)、小当たり終了フラグをセットして(S2309)、本処理を終える。
またステップS2301において小当たり終了フラグがONであれば(S2301でYES)、図44に示すように、小当たり遊技における第2大入賞口35の閉鎖後の所定時間(閉鎖後インターバルの時間)が経過したか否かを判定し(S2310)、閉鎖後インターバルの時間が経過していなければ(S2310でNO)、本処理を終える。なお、小当たり遊技の閉鎖後インターバルの時間については後述する。一方、閉鎖後インターバルの時間が経過していれば(S2310でYES)、小当たり終了フラグをOFFするとともに(S2311)、小当たりフラグをOFFして(S2312)、ステップS2313に進む。
ステップS2313では、VフラグがONか否かを判定する。Vフラグは、小当たり遊技の実行中に特定領域39への遊技球の通過があったことを示すフラグであり、後述するステップS2603(図46参照)でONされるフラグである。このVフラグがONでなければ(S2313でNO)、2種大当たり遊技を実行しないため、大入賞口開放カウンタの値を「0」にクリアするとともに(S2314)、特別動作ステータスを「1」にセットして(S2315)、本処理を終える。
一方、VフラグがONであれば(S2313でYES)、2種大当たり遊技を実行するため、遊技制御用マイコン81は、VフラグをOFFするとともに(S2317)、大当たりフラグをONして(S2318)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S2319)。続いて、設定リセット処理(S2320)を実行する。設定リセット処理(S2320)は、2種大当たり遊技を開始する前に、各種設定をリセットする処理であり、上述した図40に示す設定リセット処理(S1605)と同じであるため、詳細な説明を省略する。そして、大当たりのオープニングコマンド(図8(A)又は図8(B)参照)をセットするとともに(S2321)、大当たりのオープニングを開始する(S2322)。これにより、第2大入賞口35を短時間にわたって開放する小当たり遊技から2種大当たり遊技に移行する。
[振分部材制御処理]遊技制御用マイコン81は、特別動作処理(S106)に次いで振分部材制御処理(S107)を行う(図16参照)。振分部材制御処理(S107)では図45に示すように、まず、振分部材作動フラグがONか否かを判定する(S2501)。振分部材作動フラグがONでなければ本処理を終える。一方、振分部材作動フラグがONであれば、小当たり遊技のオープニングが開始しているため(図37参照)、振分部材71を所定の作動パターンにて作動させるべく振分部材作動処理(S2502)を行うとともに、V有効期間設定処理(S2503)を行う。
振分部材作動処理(S2502)では、振分部材71の作動時間を計測するためのタイマをセットし、そのタイマを用いた計時に基づいて、振分部材71の開放タイミングになったら振分部材ソレノイド73をONし、振分部材71の閉鎖タイミングになったら振分部材ソレノイド73をOFFする。これにより、振分部材71は、小当たり遊技のオープニングの開始から一定の動作で動くこととなる。
具体的には図62(c)に示すように、振分部材71をまず、小当たり遊技のオープニングの開始から8msにわたって通過阻止状態(図2の破線で示す状態)に制御する。これを開放前インターバルという。続いて、4600msにわたって通過許容状態(図2の二点鎖線で示す状態)に制御する。これを、V開放という。次いで、3000msにわたって通過阻止状態に制御する。これを、閉鎖後インターバルという。このような、「開放前インターバル⇒V開放⇒閉鎖後インターバル」からなる一連の動作が振分部材71の一定動作である。
また、V有効期間設定処理(S2503)では、上記のような振分部材71の一定動作に対してV有効期間を設定する。V有効期間とは、特定領域センサ39aによる検知があった場合にその検知を有効なものとみてVフラグをONにする期間である。図62(d)に示すように、V有効期間は、特定領域39の開放開始(振分部材71を通過許容状態に制御した時点)から所定の時間が経過するまでである。所定の時間は、特定領域39の開放時間(振分部材71を通過許容状態に制御している時間)よりも長い時間に設定されている。これは、振分部材71の配置位置を通過した遊技球が特定領域39に至るまでのタイムラグを考慮してのことである。
具体的にはV有効期間設定処理(S2503)では、V有効期間を計測するためのタイマをセットし、そのタイマを用いた計時に基づいて、特定領域39を有効にするタイミングになったらV有効フラグをONし、特定領域39を無効にするタイミングになったらV有効フラグをOFFする。なお、後述する特定領域センサ検出処理(S108)のステップS2602では、このV有効フラグがONか否かを判断することにより、V有効期間中か否かを判定する。
V有効期間設定処理(S2503)に続いて遊技制御用マイコン81は、振分部材71の動作が終了したか否かを判定する(S2504)。具体的には、ステップS2502でセットした振分部材71の作動時間を計測するためのタイマに基づいて、振分部材71が一定動作を開始してから終了するまでの総作動時間(7608ms(図62(c)参照))が経過したか否かを判定する。そして、振分部材71の動作が終了していなければそのまま本処理を終える。これに対して、振分部材71の動作が終了していれば、振分部材作動フラグをOFFしてから(S2505)本処理を終える。
ここで図62に基づいて、上記のような振分部材71の一定動作と、小当たり遊技における第2大入賞口35(開閉部材37)の開放パターンとの関係について説明する。本形態では、小当たり遊技における第2大入賞口35の開放パターンとして、図62(b)及び(e)に示す2つの開放パターンがある。なお、図62(a)は、小当たり遊技の開始のタイミングをわかりやすくするために、特別図柄の変動表示および停止表示のタイミングを示したものである。
図62(b)に示す開放パターンは、特図2の抽選にて小当たりに当選した場合に選択される開放パターンである。つまり、「特図2_小当たり図柄b」、「特図2_小当たり図柄c」(図8(B)参照)に当選した場合に選択される開放パターンである。この開放パターンは、特定領域39への通過が可能な通過用開放パターンである。
より詳細には、この通過用開放パターンは、8msにわたって第2大入賞口35を閉塞した後に1600msにわたって第2大入賞口35を開放し、その後、6000msにわたって第2大入賞口35を閉塞する開放パターンである。言い換えれば、この開放パターンにて実行される小当たり遊技は、8msにわたって第2大入賞口35が閉塞されるオープニングと、1600msにわたって第2大入賞口35が開放される小当たり開放遊技と、6000msにわたって第2大入賞口35が閉塞される閉鎖後インターバルとを含んでいる。
このような開放パターンで第2大入賞口35が開放された場合、1600msにわたる第2大入賞口35の開放期間中および第2大入賞口35の閉鎖後の3000msの期間中は、振分部材71のV開放にあたり、振分部材71が通過許容状態をとっている(図62(b)及び(c)参照)。従って、どのような入賞タイミングで第2大入賞口35へ遊技球が入賞したとしても、その遊技球は特定領域39を通過することが可能である。なお本形態では、右打ちにて遊技球を連続的に発射し続けていれば、1.6秒にわたる開放期間中に必ず第2大入賞口35へ遊技球が入賞するように、第2大入賞装置36等の各装置が配されている。また、第2大入賞口35を通過した遊技球が振分部材71の配置位置に至るまでの所要時間は3000msよりも短い。
図62(e)に示す開放パターンは、特図1の抽選にて「特図1_小当たり図柄a」(図8(A)参照)に当選した場合に選択される開放パターンである。この開放パターンは、特定領域39への通過が実質的に不可能な非通過用開放パターンである。
より詳細には、この非通過用開放パターンは、4568msにわたって第2大入賞口35を閉塞した後に1600msにわたって第2大入賞口35を開放し、その後、1440msにわたって第2大入賞口35を閉塞する開放パターンである。言い換えれば、この開放パターンにて実行される小当たり遊技は、4568msにわたって第2大入賞口35が閉塞されるオープニングと、1600msにわたって第2大入賞口35が開放される小当たり開放遊技と、1440msにわたって第2大入賞口35が閉塞される閉鎖後インターバルとを含んでいる。
このような開放パターンで第2大入賞口35が開放された場合、オープニング中に振分部材71のV開放がほぼ終了する(図62(e)及び(c)参照)。振分部材71のV開放と、第2大入賞口35の開放とが一致している期間は、第2大入賞口35の開放開始直後のわずか40msだけである。従って、仮に第2大入賞口35の開放開始とともに遊技球が入球しても、その遊技球が振分部材71の位置に到達する頃には振分部材71は通過阻止状態に制御されている。よって、この開放パターンが選択された場合には、遊技球が特定領域39を通過することはほぼない。つまり、遊技球が特定領域39を通過することは実質的に不可能となっている。
以上、図62に基づいて説明したように、本形態では小当たり遊技のオープニングの開始に伴って振分部材71の動作を開始するようにしている。そして、小当たり図柄の種別に応じた2つの開放パターンのいずれかにて小当たり遊技が実行される。各開放パターンは、オープニングの時間が異なっている。従って、それぞれの開放パターンでは、振分部材71の変位タイミングに対する第2大入賞口35の開放タイミングが異なることとなる。かくして、第2大入賞口35への入賞タイミングにかかわらず特定領域39を通過可能な小当たり遊技(図62(b)の特2V通過小当たり)と、どのようなタイミングで第2大入賞口35に入賞しても特定領域39を通過することができない小当たり遊技(図62(e)の特1V非通過小当たり)とを実行することが可能となっている。
なお本形態では、小当たり遊技中は、第2大入賞装置36内に入球した遊技球の数を第2大入賞口センサ35aによる検知に基づいてカウントしているとともに、第2大入賞装置36外へ排出された遊技球の数を特定領域センサ39a又は非特定領域センサ70aによる検知に基づいてカウントしている。つまり本形態では、特定領域センサ39a及び非特定領域センサ70aは、第2大入賞装置36外へ排出された遊技球の数をカウントする排出口センサとしても機能している。そして、振分部材71の一定動作の終了時点で、両カウント値が一致していないときにはエラー報知を行うようにしている。なお第2大入賞口35の閉鎖後、両カウント値が一致したときに振分部材71の作動を停止するようにしてもよい。このようにすれば、第2大入賞口35の閉鎖後に特別図柄の変動表示をスムーズに開始することが可能となる。
[特定領域センサ検出処理]遊技制御用マイコン81の動作の説明に戻る。遊技制御用マイコン81は、振分部材制御処理(S107)に次いで特定領域センサ検出処理(S108)を行う(図16参照)。特定領域センサ検出処理(S108)では図46に示すように、まず、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かを判定する(S2601)。検知がなければ(S2601でNO)、本処理を終了するが、検知があれば(S2601でYES)、V有効期間中か否かを判定する(S2602)。V有効期間は、前述の振分部材制御処理(図45参照)におけるV有効期間設定処理(S2503)にて設定される期間である。具体的にはV有効期間は、図62(d)に示す期間である。
ステップS2602でV有効期間中であると判定した場合には(S2602でYES)、VフラグをONするとともに(S2603)、V通過コマンドをセットして(S2604)、本処理を終える。一方、ステップS2602でV有効期間中でないと判定した場合には(S2602でNO)、ステップS2603及びS2604の処理を行うことなく、特定領域センサ検出処理(S108)を終える。なお、V通過コマンドは、サブ制御基板90にV通過(特定領域39の通過)の報知を行わせるためのコマンドである。
7.本形態の遊技フロー
次に、演出制御用マイコン91の動作を説明する前に、本形態の遊技フローを図63に基づいて説明する。まず、通常遊技状態において左打ちにて遊技を進行する。これにより、第1始動口20へ入球させ、特図1の抽選に基づく大当たり当選を狙う。これが図63に示す通常ゲームである。
通常ゲーム中は、第1ゲート28への通過が生じる(図1参照)。これにより普通図柄抽選が実行され、長開放図柄(図11(D)参照)に当選する場合がある。この場合、電チュー22が5秒にわたって開放される(図13に示す長開放TBLの開放パターン)。従って、右打ちすることにより、電チュー22(第2始動口21)に遊技球を入賞させ、特図2の保留を生じさせることができる。
特図2の保留が生じれば、特図1の変動表示が終了していることを条件に、特図2の変動表示が開始される。つまり、特図2の抽選が実行される。これにより、小当たり当選を狙うことができる。小当たりに当選すれば、正しく遊技している限り必ず第2大入賞装置36内の特定領域39へ遊技球を通過させることが可能である(図62(b)及び(c)参照)。つまり、2種大当たりに当選することが可能である。特図2の抽選に基づく小当たり確率はおよそ1/6である(図11(A)参照)。これは、大当たり当選確率(およそ1/300)に比べて、非常に高い。言い換えれば、特図2の抽選は、特図1の抽選に比べて、大当たり遊技を実行させることができる確率(大当たり獲得確率という)が非常に高い。この特図2の抽選に基づく大当たり獲得確率の高いゲームが、図63に示すハイチャンスゲームであり、図66(B)に示す炎特別演出が実行されるようになっている。
通常ゲームにおいて、特図1の抽選にて大当たりに当選した場合、大当たり遊技後の遊技状態は、50%の割合で時短状態に制御され、残りの50%の割合で非時短状態(通常遊技状態)に制御される(図9参照)。時短状態に移行するときには、特図2変動用の時短回数が5回に設定されると共に、共通変動用の時短回数が9回に設定される(図9参照)。
時短状態(特図2変動用の時短回数が5回に設定される時短状態)では、右打ちにて遊技を進行する。これにより、第2ゲート29への通過が生じて(図1参照)、普通図柄抽選が実行される。このとき電サポ制御状態(高ベース状態)であるため、電チュー22が開放し易く、第2始動口21に頻繁に入球する。従って、特図2の保留が最大の3個まで貯まっている状態で、特図2の抽選により小当たり又は大当たりの当選を狙うことができる。但し基本的には、特図2の抽選に基づく小当たり当選を狙う。特図2の抽選に基づく小当たり確率はおよそ1/6であり(図11(A)参照)、大当たり当選確率(およそ1/300)よりも非常に高いためである。
時短状態中に小当たりに当選し、2種大当たり遊技が実行された場合には、2種大当たり遊技後の遊技状態は、80%の割合で再び時短状態(特図2変動用の時短回数が5回に設定される時短状態)に制御され、残りの20%の割合で非時短状態(通常遊技状態)に制御される。また特図2変動用の時短回数を5回消化するまでに、大当たり(2種大当たり又は1種大当たり)に当選しなければ、非時短状態に移行することになる。
本形態では、時短状態での特図2の変動時間は、ハズレであっても36000ms又は50000msという長い時間に設定される(図12(A)又は図12(C)参照)。従って、特図2の変動表示中に特図2の保留を最大の3個まで貯めることが可能であり、時短状態から非時短状態に移行したときに特図2の保留が3個貯まっていることが多い。そこで非時短状態(通常遊技状態)への移行直後から、貯まっている特図2の保留に基づいて、特図2の抽選を最大で3回実行することが可能である。これにより、通常遊技状態に移行したにも拘わらず、およそ1/6という高確率(小当たり確率)で、小当たり当選に基づく2種大当たりを狙うことが可能である。この特図2の保留に基づく大当たり獲得確率の高いゲームが、図63に示す通常移行後チャンスゲームであり、図69に示す通常移行後チャンス演出が実行されるようになっている。
ここで時短状態から非時短状態に移行した後、特図2の抽選に基づいて2種大当たりに当選した場合には、100%の割合で時短状態に制御される(図9参照)。これに対して時短状態にて、特図2の抽選に基づいて2種大当たりに当選した場合には、80%の割合で時短状態に制御され、残りの20%の割合で非時短状態に制御される(図9参照)。よって、非時短状態に移行した後の特図2の抽選の方が、時短状態での特図2の抽選よりも、再び時短状態への移行確率が高いという点で有利になっている。これにより、通常移行後チャンスゲーム(時短状態終了後の特図2の保留に基づく抽選)に対する関心を高め、遊技興趣を向上させている。なお通常移行後チャンスゲームにおいて、大当たりに当選しなかった場合には、通常ゲームに戻る。
ところで本形態では、時短状態においてラスト(5回目)の特図2の変動表示及び停止表示にて、特別な演出(図68に示す時短ラスト演出及び時短終了演出等)を実行し得るようにしている。つまり時短状態での最後に、図68に示す時短ラスト演出を実行するために、特図2の変動時間(第2変動時間)及び停止時間を特別に長く設定するようにしている。しかしながら本パチンコ遊技機1のように、時短状態の終了条件が、合計変動回数が9回に至る第1終了条件(図9参照)と、特図2の変動回数が5回に至る第2終了条件(図9参照)とが設定されている場合には、以下の問題点がある。
即ち、従来のパチンコ遊技機では、通常、時短状態の終了条件として合計変動回数が所定の時短回数に至るという1つの終了条件だけが設定されている。従って、時短状態での最後の特別図柄の変動表示は、時短状態への移行時点からの合計変動回数が必ず時短回数に至るタイミングになる。従って、時短状態への移行時点からの合計変動回数が時短回数に至るタイミングで、特別な変動パターンを選択すれば良いことになる。
しかしながら本パチンコ遊技機1のように、時短状態の終了条件が複数設定されている場合には、時短状態での最後の特別図柄の変動表示が実行されるときの合計変動回数が一定ではなくなる。即ち、合計変動回数が5回のときがあれば、6回のときがあり得ることになる。従って従来の方法のように、仮に時短状態への移行時点からの合計変動回数が5回に至るタイミングで、特別な変動パターンを選択する方法にすると、イレギュラー等で特図1の変動表示が実行されてしまった場合には、時短状態での最後の特別図柄の変動表示及び停止表示に合わせて、特図2の変動時間及び停止時間を特別に長く設定(特別な変動パターンを選択)できない事態が生じ得る。
そこで本形態のパチンコ遊技機1では、上記した問題点に対処すべく、時短状態において、特図1の変動パターンを決定するための特図の変動回数のカウントと、特図2の変動パターンを決定するための特図の変動回数のカウントとを、異ならせるようにしている。即ち、特図1の変動パターンについては、従来の方法と同様に、時短状態への移行時点からの合計変動回数に基づいて、決定するようにしている。これに対して、特図2の変動パターンについては、合計変動回数又は特図1の変動回数に拘わらず、時短状態への移行時点(大当たり遊技の終了時点)からの特図2の変動回数に基づいて、決定するようにしている。
具体的には、上述した特図1変動パターン選択処理(S1009)で説明したように、時短状態への移行時点から合計変動回数が8回以下では、図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルに基づいて、特図1の変動パターンを決定する。そして、時短状態への移行時点から合計変動回数が8回を超えると(つまり9回になると)、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルに基づいて、特図1の変動パターンを決定する。
一方、上述した特図2変動パターン選択処理(S1003)で説明したように、時短状態への移行時点から特図2の変動回数が4回以下では、図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブル(第1決定基準)に基づいて、特図2の変動パターンを決定する。そして、時短状態への移行時点から特図2の変動回数が4回を超えると(つまり5回になると)、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブル(第2決定基準)に基づいて、特図2の変動パターンを決定する。
以上により、時短状態において、例えば特図1の変動表示が1回実行されたとしても、特図2の変動回数が5回に至る時点(合計変動回数が6回に至る時点)で、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルに基づいて、特図2の変動時間(第2変動時間)及び停止時間が特別に長い変動パターンP51,P52,P53を決定することが可能である。このようにして、イレギュラー等で特図1の変動表示が実行されたとしても、時短状態での最後の特別図柄の変動表示及び停止表示において、特別な演出(図68に示す時短ラスト演出及び時短終了演出等)を実行することが可能である。
また本形態では、時短状態から非時短状態へ移行した後、特図2の変動回数が3回以内において、特図2の変動表示及び停止表示で特別な演出(図69に示す通常移行後チャンス演出及び残りチャンス報知演出等)を実行し得るようにしている。つまり非時短状態への移行直後から、残っている特図2の保留に基づいて図69に示す通常移行後チャンス演出及び残りチャンス報知演出等を実行するために、特図2の変動時間及び停止時間を特別に長く設定するようにしている。しかしながら本パチンコ遊技機1のように、時短状態の終了条件が、合計変動回数が9回に至る第1終了条件(図9参照)と、特図2の変動回数が5回に至る第2終了条件(図9参照)とが設定されている場合には、以下の問題点がある。
即ち、従来においては、通常、非時短状態への移行直後から特別な演出を実行する場合に、大当たり遊技の終了時点からの合計変動回数が時短回数を超えると、特別な演出に合う特別な変動パターンを選択するようにしている。つまり、非時短状態に移行した後に、変動パターンを決定するための特図の変動回数のカウントは、あくまで大当たり遊技の終了時点を基準としていた。この従来の方法では、時短状態の終了条件として合計変動回数が所定の時短回数に至るという1つの終了条件だけが設定されている場合には、問題はなかった。
しかしながら、本パチンコ遊技機1のように、時短状態の終了条件が複数設定されている場合には、時短状態から非時短状態に移行するまでの合計変動回数が一定ではなくなる。従って例えば大当たり遊技の終了時点からの合計変動回数が5回を超えてから(つまり6回目から)、図69に示す通常移行後チャンス演出及び残りチャンス報知演出等に合う特別な変動パターンを選択する方法にすると、時短状態にてイレギュラー等で特図1の変動表示が実行されてしまった場合には、非時短状態に移行した後に特図2の変動回数が3回以内において、特図2の変動時間及び停止時間を特別に長く設定(特別な変動パターンを選択)できない事態が生じ得る。
そこで本形態のパチンコ遊技機1では、上記した問題点に対処すべく、非時短状態に移行直後の特図2の変動パターンを、特図2の変動回数だけに依存するようにして、大当たり遊技の終了時点からではなく、非時短状態への移行時点からの特図2の変動回数のカウントに基づいて決定するようにしている。具体的には、上述した特図2変動パターン選択処理(S1003)で説明したように、非時短状態への移行時点から特図2の変動回数が3回以下では、図12(E)に示す第4特別変動パターン判定テーブルに基づいて、特図2の変動パターンを決定する。そして、非時短状態への移行時点から特図2の変動回数が3回を超えると(つまり4回以上になると)、図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルに基づいて、特図2の変動パターンを決定する。
以上により、時短状態において、例えば特図1の変動表示が1回実行されたとしても、非時短状態への移行時点から特図2の変動回数が3回以内において、図12(E)に示す第4特別変動パターン判定テーブルに基づいて、特図2の変動時間及び停止時間が特別に長い変動パターンP71,P72,P73を決定することが可能である。このようにして、時短状態にてイレギュラー等で特図1の変動表示が実行されたとしても、非時短状態への移行直後から3回にわたる特図2の変動表示及び停止表示において、特別な演出(図69に示す通常移行後チャンス演出及び残りチャンス報知演出等)を実行することが可能である。
また本形態では、時短状態から非時短状態へ移行した後、合計変動回数が10回以内において、特図1の変動表示及び停止表示で特別な演出(図70に示す通常移行後追加演出及びキャラ紹介演出)を実行し得るようにしている。つまり非時短状態への移行時に仮に特図2の保留が無い場合や、上述したように3回にわたる通常移行後チャンス演出が終了した後、合計変動回数が10回以内であれば、図70に示す通常移行後追加演出及びキャラ紹介演出を実行し得る。そのため、この通常移行後追加演出を実行するために、特別な特図1の変動パターンを決定するようにしている。しかしながら本パチンコ遊技機1のように、時短状態の終了条件が、合計変動回数が9回に至る第1終了条件(図9参照)と、特図2の変動回数が5回に至る第2終了条件(図9参照)とが設定されている場合には、時短状態から非時短状態に移行するまでの合計変動回数が一定ではなくなる。
そこで本形態のパチンコ遊技機1では、非時短状態に移行直後の特図1の変動パターンを合計変動回数に依存するようにして、大当たり遊技の終了時点からではなく、非時短状態への移行時点からの合計変動回数のカウントに基づいて決定するようにしている。具体的には、上述した特図1変動パターン選択処理(S1009)で説明したように、非時短状態への移行時点から合計変動回数が10回以下では、図12(D)に示す第3特別変動パターン判定テーブルに基づいて、特図1の変動パターンを決定する。そして、非時短状態への移行時点から合計変動回数が10回を超えると(つまり11回以上になると)、図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブル(通常設定基準)に基づいて、特図1の変動パターンを決定する。
以上により、時短状態において、例えば特図1の変動表示が1回実行されたとしても、非時短状態への移行時点から合計変動回数が10回以内において、図12(D)に示す第3特別変動パターン判定テーブルに基づいて、特図1の変動時間(第1変動時間)及び停止時間が特殊な変動パターンP61,P62,P63を決定することが可能である。このようにして、時短状態にてイレギュラー等で特図1の変動表示が実行されたとしても、非時短状態への移行後から最大で10回にわたる特図1の変動表示及び停止表示において、特別な演出(図70に示す通常移行後追加演出及びキャラ紹介演出)を実行することが可能である。
8.演出制御用マイコン91の動作
[サブ制御メイン処理]次に図47〜図61に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM94に設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM93から図47に示したサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
続いて、電源断信号がONで且つRAM94の内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そしてこの判定結果がNOであれば、RAM94の初期化をして(S4003)、ステップS4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、RAM94の初期化をせずにステップS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAM94内容が正常でない場合には(S4002でNO)、RAM94を初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAM94内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAM94を初期化しない。なお、RAM94を初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタ等の値はリセットされる。また、このステップS4001〜S4003は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
ステップS4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数更新処理を実行する(S4005)。乱数更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。なお、演出決定用乱数には、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理(S4006)では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、コマンドに従い画像表示装置7を用いて各種の演出(装飾図柄変動演出や、特別遊技に伴うオープニング演出、開放遊技演出、エンディング演出等)を実行する。なお、画像制御基板100による各種の演出の実行に伴ってサブ制御基板90は、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声を出力したり、ランプ制御基板107を介して盤ランプ5や枠ランプ66を発光させたり、装飾可動体15を駆動させたりする。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、ステップS4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、1msタイマ割り込み処理(S4009)、および10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]受信割り込み処理(S4008)は、ストローブ信号(STB信号)がONになると、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されると、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。図48に示すように、受信割り込み処理(S4008)では、主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する(S4101)。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図49に示すように、1msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、入力処理(S4201)を行う。入力処理(S4201)では、演出ボタン検出スイッチ63aやセレクトボタン検出スイッチ64a(図5参照)からの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する。
続いて、ランプデータ出力処理(S4202)を行う。ランプデータ出力処理(S4202)では、演出に合うタイミングで盤ランプ5や枠ランプ66を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理におけるその他の処理(S4304)で作成したランプデータをランプ制御基板107に出力する。つまり、ランプデータに従って盤ランプ5や枠ランプ66を所定の発光態様で発光させる。
次いで、駆動制御処理(S4203)を行う。駆動制御処理(S4203)では、演出に合うタイミングで装飾可動体15を駆動させるべく、駆動データ(装飾可動体15の駆動ためのデータ)を作成したり、出力したりする。つまり、駆動データに従って、装飾可動体15を所定の動作態様で駆動させる。
そして、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理(S4204)を行って、本処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図50に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)ではまず、後述する受信コマンド解析処理を行う(S4301)。次いで、1msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてRAM94に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4302)。続いて、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4303)。
その後、演出制御用マイコン91は、ランプデータ(盤ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成及び音声制御基板106への出力をしたり、各種の演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行する(S4304)。
[受信コマンド解析処理]図51に示すように、受信コマンド解析処理(S4301)ではまず、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から普通図柄変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S4401)、受信していれば後述する普図演出開始処理(S4402)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から補助遊技開始コマンドを受信したか否か判定し(S4403)、受信していれば後述する補助遊技演出選択処理(S4404)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から始動入賞コマンド(第1始動入賞コマンド又は第2始動入賞コマンド)を受信したか否か判定し(S4405)、受信していれば後述する先読み演出判定処理(S4406)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S4407)、受信していれば後述する特別遊技演出選択処理(S4408)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4409)、受信していれば後述するエンディング演出選択処理(S4410)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否か判定し(S4411)、受信していれば後述する変動演出開始処理(S4412)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S4413)、受信していれば後述する変動演出終了処理(S4414)を行う。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からV通過コマンドを受信したか否か判定し(S4415)、受信していればV通過報知演出開始処理(S4416)を行う。V通過報知演出開始処理(S4416)では、V通過報知演出の演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。ステップS4416でセットされた演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、V通過報知演出の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。
V通過報知演出とは、V通過(特定領域39への通過)があったことを遊技者に報知するための演出である。本形態ではV通過報知演出は、「V」の文字を模った演出画像を表示画面7aに表示させる演出である。なお、V通過報知演出は、特別の効果音をスピーカ67から出力するなど、他の態様であってもよい。
続いて、その他の処理(S4417)として上記のコマンド以外の受信コマンド(例えば普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理を行って、受信コマンド解析処理を終える。
[普図演出開始処理]図52に示すように、普図演出開始処理(S4402)ではまず、演出制御用マイコン91は、普通図柄変動開始コマンドを解析する(S4501)。これにより、普通図柄抽選の結果としての普通図柄の種別、及び、普通図柄の変動表示における変動時間の情報を取得する。続いて、モードステータスの値が「1」であるか否かを判定する(S4502)。モードステータスは、演出モードを制御するための変数であり、昼背景モードに制御している場合には、モードステータスの値は「1」に設定されている(図56中の表参照)。モードステータスや演出モードについては後述するが、昼背景モードは、通常遊技状態(大当たり遊技中、非時短状態への移行時点から特図2の変動回数が3回以内、非時短状態への移行時点から合計変動回数が10回以内を除く)に対応する演出モードである。
ステップS4502の判定結果がNOである場合には、つまり昼背景モードに制御されていない場合には、直ちに本処理を終える。これに対して、昼背景モードに制御されている場合には(S4502でYES)、続いて、長開放図柄に当選しているか否かを判定する(S4503)。この判定結果がYESである場合には、成功態様の特殊演出の普図演出パターンを選択し(S4504)、この演出パターンの普図演出(普通図柄の変動表示に並行して行われる演出)を実行するための普図演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする(S4505)。
ステップS4503の判定結果がNOである場合には、続いて、短開放図柄Aに当選しているか否かを判定する(S4506)。この判定結果がYESである場合には、失敗態様の特殊演出の普図演出パターンを選択し(S4507)、この演出パターンの普図演出を実行するための普図演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする(S4505)。なお、ステップS4506の判定結果がNOである場合、即ち短開放図柄Bに当選しているか、あるいはハズレである場合には、普図演出を実行しないため直ちに本処理を終える。
成功態様の特殊演出に係る普図演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、成功態様の特殊演出の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。具体的には、図64(A)及び(B)に示すように、表示画面7aの左下部の表示領域(左下部領域7b)にて、ルーレット200が回転し、長開放図柄に当選したことを示す停止態様(「電チュー開放!」の文字図柄201)で停止する画像演出を実行する。
これに対して、失敗態様の特殊演出に係る普図演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、失敗態様の特殊演出の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。具体的には、図64(A)及び(D)に示すように、表示画面7aの左下部領域7bにて、ルーレット200が回転し、長開放図柄に当選していないことを示す停止態様(「残念・・・」の文字図柄202)で停止する画像演出を実行する。
[補助遊技演出選択処理]図53に示すように、補助遊技演出選択処理(S4404)ではまず、演出制御用マイコン91は、補助遊技開始コマンドを解析する(S4601)。これにより、当選した普通当たり図柄の種別の情報を取得する。続いて、モードステータスの値が「1」であるか否か、つまり昼背景モードに制御されているか否かを判定する(S4602)。
昼背景モードに制御されていない場合には(S4602でNO)、直ちに本処理を終える。これに対して、昼背景モードに制御されている場合には(S4602でYES)、続いて、長開放図柄に当選しているか否かを判定する(S4603)。この判定結果がYESである場合には、図64(C)に示す電チュー打込報知演出の演出パターンを選択し(S4604)、この演出パターンの補助遊技演出(補助遊技に並行して行われる演出)を実行するための補助遊技演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする(S4605)。なお、ステップS4603の判定結果がNOである場合には、直ちに本処理を終える。
電チュー打込報知演出に係る補助遊技演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、図64(C)に示す電チュー打込報知演出の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示させる。これにより、遊技者に対して右打ちにより電チュー22へ遊技球を入賞させるべき旨を報知する。なお、通常遊技状態(非時短状態)における長開放図柄に基づく補助遊技は、開放前インターバルの時間が7秒(図13参照)と長いため、図64(C)に示す電チュー打込報知演出をきっかけに右打ちを開始することで、十分に遊技球を電チュー22へ入賞させることが可能である。
[先読み演出判定処理]図54に示すように、先読み演出判定処理(S4406)ではまず、演出制御用マイコン91は、RAM94の受信バッファに格納されている始動入賞コマンドをRAM94の特図保留演出記憶部(図7に示す第1特図保留演出記憶部95a又は第2特図保留演出記憶部95b)に記憶する(S5001)。詳細には、受信したコマンドが第1始動入賞コマンドであれば、第1特図保留演出記憶部95a(図7(b)参照)に記憶し、第2始動入賞コマンドであれば、第2特図保留演出記憶部95b(図7(c)参照)に記憶する。なお、第1始動入賞コマンドは、第1特図保留演出記憶部95aにおいて第1〜第4まである記憶領域のうち当該コマンドが記憶されていない最も番号の小さい記憶領域に記憶される。また、第2始動入賞コマンドは、第2特図保留演出記憶部95bにおいて第1〜第3まである記憶領域のうち当該コマンドが記憶されていない最も番号の小さい記憶領域に記憶される。これにより、特図保留の記憶順に対応した順で始動入賞コマンドが記憶されていくことになる。
続くステップS5002では、ステップS5001で記憶した始動入賞コマンドが第1始動入賞コマンドであれば、RAM94に設けられた第1特図保留演出カウンタの値を「1」加算して更新し、第2始動入賞コマンドであれば、RAM94に設けられた第2特図保留演出カウンタの値を「1」加算して更新する。なお、第1特図保留演出カウンタは、第1特図保留の数を計数するサブ側(サブ制御基板90側)のカウンタである。同様に、第2特図保留演出カウンタは、第2特図保留の数を計数するサブ側のカウンタである。
続いて演出制御用マイコン91は、先読み演出の実行抽選処理(S5003)を行う。先読み演出の実行抽選処理(S5003)では、ステップS5001で格納した始動入賞コマンドに基づいて、所謂連続予告や保留変化予告などの先読み演出を行うか否かを決定し、行う場合には、先読み演出に関する各種の設定を行う。なお、連続予告とは、複数回の特図変動にわたって実行され得る相互に関連した予告演出のことである。また、保留変化予告とは、通常表示態様の演出保留画像に代えて、通常表示態様よりも大当たり当選期待度が高い特別表示態様の演出保留画像を表示する予告演出のことである。
[特別遊技演出選択処理]図55に示す特別遊技演出選択処理(S4408)は、特別遊技(大当たり遊技又は小当たり遊技)時に実行する特別遊技演出のパターン(内容)を選択する処理である。ここで選択される特別遊技演出には、大当たり遊技又は小当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出と、大入賞口の開放中および開放間のインターバル中に実行する開放遊技演出が含まれている。
図55に示すように、特別遊技演出選択処理(S4408)ではまず、オープニングコマンドを解析する(S5201)。なお本形態では、オープニングコマンドには、大当たり又は小当たりへの当選判定時にセットされた特図停止図柄データの情報と、当選時の遊技状態の情報とが含まれている(図9参照)。
続いて演出制御用マイコン91は、オープニングコマンドの解析結果に基づいて、通常遊技状態(非時短状態)における「特図1_小当たり図柄a」(図9参照)への当選に基づく小当たり遊技のオープニング開始時であるか否かを判定する(S5202)。この判定結果がYESであれば、小当たり時の特別遊技演出(小当たり演出)の演出パターンとして、ステージ変更演出の演出パターンを選択し(S5203)、この演出パターンの特別遊技演出を実行するための特別遊技演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする(S5204)。
一方、ステップS5202の判定結果がNOであれば、当選した図柄(大当たり図柄又は小当たり図柄)及び当選時の遊技状態に応じて予め定められている特別遊技演出の演出パターンを選択し(S5205)、ステップS5205で選択した演出パターンの特別遊技演出を実行するための特別遊技演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする(S5204)。
ステップS5204でセットされた特別遊技演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、コマンドに対応する特別遊技演出の演出画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示する。ステップS5203が実行されていたのであれば、ステージ変更演出が実行される。
ステージ変更演出は、複数種類のステージの中からランダムに決定したステージに移行させる演出である。ステージが異なると、装飾図柄8L,8C,8Rがステージに応じたデザインの図柄に変わるとともに、遊技に伴うBGMがステージに応じたBGMに変わる。このように本形態では、通常遊技状態での特図1の抽選での小当たり当選時に、ステージ変更演出が実行される。これにより、遊技者の意識をステージの変更に向けさせ、V通過が望めない特1V非通過小当たりに当選した場合に、遊技者に小当たり遊技の実行を意識させ難くしている。
[エンディング演出選択処理]図56に示すエンディング演出選択処理(S4410)は、大当たり遊技のエンディング中に実行するエンディング演出のパターン(内容)を選択する処理である。図56に示すように、エンディング演出選択処理(S4410)ではまず、エンディングコマンドを解析する(S5401)。なお本形態では、エンディングコマンドには、大当たり又は小当たりへの当選判定時にセットされた特図停止図柄データの情報と、当選時の遊技状態を示す情報とが含まれている(図9参照)。
続いて演出制御用マイコン91は、エンディングコマンドの解析結果に基づいて、時短状態に移行することになる大当たり遊技のエンディング開始時であるか否かを判定する(S5402)。この判定結果がYESであれば、図65(A)に示す「夜背景モード!」の文字画像を表示画面7aに表示する夜背景モードのエンディング演出パターンを選択して(S5403)、ステップS5404に進む。ステップS5404では、モードステータスの値を夜背景モードに対応する「2」にセットする。図65(A)に示す「夜背景モード!」の文字画像を表示するエンディング演出によって、遊技者に対して時短状態に移行することを報知することが可能である。なおこの演出は、夜背景モードへの移行示唆にもなっている。
ここでモードステータスについて説明する。モードステータスは、演出モードを制御するための変数である。演出モードとは、画像表示装置7、スピーカ67、盤ランプ5、及び枠ランプ66等を用いた演出の態様であり、演出モードが異なると、例えば画像表示装置7に表示されるキャラクタや背景画像等が異なり、変動演出も演出モードに応じた態様で実行される。
本形態の演出モードには、5種類ある。昼背景モード、夜背景モード、[超]夜背景モード、宇宙背景モード、街背景モードである。図56中の表に示すように、昼背景モードに制御する場合には、モードステータスの値は「1」に設定され、夜背景モードに制御する場合には、モードステータスの値は「2」に設定され、[超]夜背景モードに制御する場合には、モードステータスの値は「3」に設定され、宇宙背景モードに制御する場合には、モードステータスの値は「4」に設定され、街背景モードに制御する場合には、モードステータスの値は「5」に設定される。
昼背景モードは、通常遊技状態(大当たり遊技中、非時短状態への移行時点から特図2の変動回数が3回以内、非時短状態への移行時点から合計変動回数が10回以内を除く)に制御されているときの演出モードである。昼背景モードでは、図66(A)に示す昼の背景画像が表示画面7aに表示される。
夜背景モードは、時短状態(時短状態への移行時点から特図2の変動回数が4回以内、且つ時短状態への移行時点から合計変動回数が8回以内)に制御されているときの演出モードである。夜背景モードでは、図67(A)に示す夜の背景画像(月は出ているが星が出ていない背景画像)が表示画面7aに表示される。
また、夜背景モードに制御されているときには、特図2変動用の時短回数の残回数を示唆する残回数示唆表示ZIが、表示画面7aの右下部の表示領域(右下部領域7c)に表示される。残回数示唆表示ZIの表示回数は、特図2の変動表示が実行される度に1減算される。つまり、残回数示唆表示ZIの表示回数は、例えば「5」→「4」→「3」→「2」といった具合に変化する。これにより、遊技者に対して時短状態の終了時期をわかりやすく示している。また、夜背景モードに制御されているときには、右打ちにて遊技を行うべき旨を報知する右打ち報知画像RIが、表示画面7aの右上部の表示領域(右上部領域7d)に表示される。
[超]夜背景モードは、時短状態において、その時短状態への移行時点から特図2の変動表示及び停止表示が4回にわたって終了した後、又は特別図柄(特図1又は特図2)の変動表示及び停止表示が8回にわたって終了した後に制御される演出モードである。つまり、時短状態における最後の特別図柄の変動表示及び停止表示に対応する演出モードである。[超]夜背景モードでは、表示画面7aにて図68(A)に示す[超]夜の背景画像(月も星も出ている背景画像)が表示されると共に、後述する時短ラスト演出及び時短終了演出等が実行されることになる。なお、[超]夜背景モードに制御されているときには、夜背景モードに制御されているときと同様、右打ち報知画像RIが右上部領域7dに表示される。更に、残回数示唆表示ZIの表示回数として、「1」が表示されることになる(図68(A)参照)。
宇宙背景モードは、非時短状態への移行時点で特図2の保留がある場合に制御される演出モードである。なお宇宙背景モードは、非時短状態への移行時点で貯まっている特図2の保留(通常3個)が消化されるまで制御される。宇宙背景モードでは、表示画面7aにて図69(A)に示す宇宙の背景画像が表示されると共に、後述する通常移行後チャンス演出及び残りチャンス報知演出等が実行されることになる。
街背景モードは、時短状態から非時短状態への移行時点から合計変動回数が10回以内に制御されているときの演出モードである。但し、街背景モード又は宇宙背景モードの何れも制御可能な状況であれば、宇宙背景モードが優先して制御され、宇宙モードが終了した後に街背景モードに制御される。街背景モードでは、表示画面7aにて図70(A)に示す街の背景画像が表示されると共に、後述する通常移行後追加演出及びキャラ紹介演出が実行されることになる。
図56のエンディング演出選択処理(S4410)の説明に戻る。大当たり遊技後に時短状態に制御される場合に(S5402でYES)、ステップS5403及びS5404の後、特図2用演出モードカウンタMaの値に「5」をセットする(S5405)。特図2用演出モードカウンタは、サブ制御基板90側において特図2の変動回数をカウントするためのカウンタである。続いて、共通用演出モードカウンタMbの値に「9」をセットして(S5406)、ステップS5409に進む。共通用演出モードカウンタMbは、サブ制御基板90側において合計変動回数(特図1の変動回数と特図2の変動回数の合計)をカウントするためのカウンタである。従って本パチンコ遊技機1では、時短状態に移行する場合に、特図2変動用の時短回数が「5」であるため、特図2用演出モードカウンタMaの値に「5」がセットされ、共通変動用の時短回数が「9」であるため、共通用演出モードカウンタMbの値に「9」がセットされる。
またステップS5402において、非時短状態に移行することになる大当たり遊技のエンディング開始時であると判定すれば(S5402でNO)、図65(B)に示す「またね!」の文字画像を表示画面7aに表示する演出パターンを、エンディング演出パターンとして選択する(S5407)。続いて、モードステータスの値を街背景モードに対応する値「1」にセットして(S5408)、ステップS5409に進む。図65(B)に示す「またね!」のエンディング演出によって、遊技者に対して通常遊技状態(非時短状態)に移行する旨を報知することが可能である。なおこの演出は、昼背景モードへの移行示唆にもなっている。
ステップS5409では、演出制御用マイコン91は、上記の処理にて選択した演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットする。ステップS5409でセットされたエンディング演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、コマンドに対応するエンディング演出の画像をROM103から読み出して、画像表示装置7の表示画面7aに表示する。つまり、図65(A)又は図65(B)に示す各演出画像が表示画面7aに表示されることとなる。
なお本形態では、演出制御用マイコン91は、モードステータスの値を設定した際に、そのモードステータスを示すモード指定コマンドを画像制御基板100に送信するものとする。これを受信した画像制御基板100は、モード指定コマンドに示されている演出モードに対応する背景画像を表示画面7aに表示させる。なお、上述のステージが設定された際にも演出制御用マイコン91から画像制御基板100にステージを示すステージ指定コマンドが送られ、これを受信した画像制御基板100が、そのステージ指定コマンドに示されたステージに対応した画像を表示画面7aに表示させるものとする。
[変動演出開始処理]図57に示すように、変動演出開始処理(S4412)ではまず、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドを解析する(S5501)。変動開始コマンドには、特図2変動パターン選択処理(S1003)でセットされた変動パターンの情報、又は、特図1変動パターン選択処理(S1009)でセットされた変動パターンの情報が含まれている。また、特図1又は特図2の大当たり判定処理の判定結果としての図柄を指定する図柄情報が含まれている。なお変動パターンの情報には、現在の遊技状態を指定する遊技状態情報が含まれている(図12参照)。ここで演出制御用マイコン91が取得した各種の情報は、これ以降に実行する処理においても適宜利用可能である。
続くステップS5502では、ステップS5501で解析した変動開始コマンドが特図1変動開始コマンドであれば、第1特図保留演出カウンタのカウンタ値を「1」減算し、特図2変動開始コマンドであれば、第2特図保留演出カウンタのカウンタ値を「1」減算する。そして、特図保留演出記憶部(第1特図保留演出記憶部95a又は第2特図保留演出記憶部95b)に記憶されているデータのシフト処理を行う(S5503)。
特図1に関するシフト処理では、第1記憶領域〜第4記憶領域に記憶されている第1始動入賞コマンド等の各データを1つ前の記憶領域にシフトさせるとともに、第4記憶領域をクリアする。例えば、第1特図保留演出記憶部95aの第4記憶領域に記憶されているデータは、第1特図保留演出記憶部95aの第3記憶領域にシフトされ、第4記憶領域はクリアされる。また、第1特図保留演出記憶部95aの第1記憶領域に記憶されているデータは、第1特図保留演出記憶部95aおよび第2特図保留演出記憶部95bに共通の当該変動用演出記憶部(第0記憶領域)95c(図7(a))にシフトされ、当該変動用演出記憶部95cに記憶されていたデータは消去される。また特図2に関するシフト処理では、第1記憶領域〜第3記憶領域に記憶されている第2始動入賞コマンド等の各データを1つ前の記憶領域にシフトさせるとともに、第3記憶領域をクリアする。また、第2特図保留演出記憶部95bの第1記憶領域に記憶されているデータは、当該変動用演出記憶部(第0記憶領域)95cにシフトされ、当該変動用演出記憶部95cに記憶されていたデータは消去される。
次に演出制御用マイコン91は、モードステータスを参照する(S5504)。そして、後述する変動演出パターン選択処理(S5505)を行う。なお、変動演出パターン選択処理(S5505)は、ステップS5504で参照したモードステータス及びステップS5501で解析した変動開始コマンドが示す変動パターンに基づいて変動演出パターンを選択する処理である。
その後、演出制御用マイコン91は、ステップS5505で選択した変動演出パターンの変動演出を開始するための変動演出開始コマンドを、RAM94の出力バッファにセットして(S5506)、本処理を終える。ステップS5506でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100は、受信した変動演出開始コマンドに基づいて画像表示装置7の表示画面7aにて変動演出を行う。
[変動演出パターン選択処理]図58及び図59に基づいて変動演出パターン選択処理(S5505)について説明する。変動演出パターン選択処理(S5505)では、特別図柄の変動表示に同期した変動演出の演出パターンを選択する。
本形態では、夜背景モードに制御されているとき(主に時短状態への移行時点から特図2の変動回数が4回以内であるとき)には、特図2の抽選に基づく変動演出として、特殊変動演出パターンの変動演出を選択する。特殊変動演出パターンの変動演出とは、疑似連を生じさせる変動演出である。疑似連とは、1回の特別図柄の変動表示の実行期間中に、演出図柄8L,8C,8Rを変動表示(再変動表示を含む)させたあと停止表示(仮停止表示を含む)させる単位変動演出を、複数回繰り返す演出である。仮停止表示とは、全ての演出図柄8L,8C,8Rがある図柄で表示画面7a内に留まっている表示態様(スクロールしていない態様すなわち所定の位置で僅かに揺れたり拡大と縮小を繰り返したりしている態様)であり、再変動表示とは、仮停止表示された演出図柄8L,8C,8Rが再び変動表示することである。なお、特別図柄の停止表示のタイミングに合わせて、全ての演出図柄8L,8C,8Rが確定的に停止表示されること(全ての演出図柄8L,8C,8Rの変動速度が零になること)を、確定停止表示又は最終停止表示ということとする。
図12(A)に示したように、通常変動パターン判定テーブルに基づいて決定された時短状態における特図2の変動時間は、大当たりである場合も、小当たりである場合も、ハズレである場合も、36秒に設定される。このようにしているのは、本形態では時短状態に制御されても、特図2変動用の時短回数が5回と比較的少ない回数に設定される(図9参照)。そのため、時短状態での遊技時間をある程度確保するには、各変動の変動時間を長くする必要があるからである。そして、この36秒という変動時間を利用して、特殊変動演出パターンの変動演出(疑似連を生じさせる変動演出)を実行する。特殊変動演出パターンの変動演出には、複数の種類がある。具体的には例えば、疑似的に3秒の変動を12回しているように見せてハズレを報知する疑似連12回ハズレ用演出や、疑似的に3秒の変動を4回しているように見せたあと5回目の変動として24秒の発展演出(例えば主人公キャラクタが敵キャラクタと戦う動画を表示する演出)を行って当たり(大当たり又は小当たり)を報知する疑似連5回当たり用演出等である。
なお本形態では、演出図柄8L,8C,8Rの変動演出に並行して、図67(A)に示すように表示画面7aの左上部の表示領域(左上部領域7e)で、3ケタの小図柄の変動演出(以下「小図柄変動演出」という)を行うこととしている。3ケタの小図柄の各々は、1〜9までの数字をデザインした図柄のいずれかで停止表示されるようになっている。この3ケタの小図柄は、演出図柄8L,8C,8Rが仮停止表示されても、変動表示され続ける。3ケタの小図柄が停止表示されるのは、演出図柄8L,8C,8Rが確定停止表示されるとき(特別図柄が停止表示するとき)である。よって、この小図柄変動演出を見ることで、演出図柄8L,8C,8Rの停止表示が仮停止表示であるのか、確定停止表示であるのかを正しく区別することが可能となっている。
また本形態では、[超]夜背景モードに制御されているときには、特図の抽選に基づく変動演出として、時短ラスト変動演出パターンの変動演出を選択する。時短ラスト変動演出パターンの変動演出とは、[超]夜の背景画像の表示から特別なSPリーチに発展して、特別バトル演出を生じさせる変動演出である。この変動演出が、上述した時短ラスト演出に相当する。時短ラスト演出の特別バトル演出では、図68(B)に示すように、表示画面7aにて主人公キャラと特殊な敵キャラとが戦うバトル画像が表示される。特図2の抽選が大当たり又は小当たり、又は特図1の抽選で大当たりであれば、特別バトル演出で主人公キャラが勝利して、図68(E)に示すように当選報知がなされる。一方、特図2の抽選でハズレ、又は特図1の抽選で小当たり又はハズレであれば、特別バトル演出で主人公キャラが敗北して、図68(C)に示すようにハズレ報知がなされる。
時短ラスト演出は、[超]夜背景モードに制御されているとき(時短状態における特図のラスト変動)以外では、実行されることがない専用の変動演出である。そしてこの時短ラスト演出では、特別なSPリーチ(特別バトル演出)に発展することを前提としているため、時短状態の中で最も長い変動時間を要する。そのため本形態では、時短状態における特図のラスト変動に限って、上述したように、図12(B)又は(C)に示す特別変動演出パターン判定テーブルを用いて、50000msという長い変動時間を決定可能にしている。その結果、時短ラスト演出での遊技興趣を向上させることが可能である。
また本形態では、宇宙背景モードに制御されているときには、特図2の抽選に基づく変動演出として、通常移行後チャンス変動演出パターンの変動演出を選択する。通常移行後チャンス変動演出パターンの変動演出とは、宇宙の背景画像を表示しつつ、2桁の特殊演出図柄18L,18Rを変動表示させ、特図2の抽選結果に応じた停止態様で停止表示させる変動演出である。この変動演出が、上述した通常移行後チャンス演出に相当する。通常移行後チャンス演出では、特図2の抽選結果が小当たり当選又は大当たり当選である場合には、図69(A)及び(B)に示すように特殊演出図柄18L,18Rを「V」のゾロ目(当たり停止態様)で仮停止表示(僅かに揺動表示)させる。これにより、小当たり又は大当たりに当選したことを遊技者に報知する。これに続いて、図69(C)に示すように演出図柄8L,8C,8Rを「7」のゾロ目で確定停止表示させると共に、左上部領域7eに表示している小図柄も「7」のゾロ目で確定停止表示させる。
これに対して、特図2の抽選結果がハズレである場合には、図69(A)及び(E)に示すように特殊演出図柄18L,18Rを「V・0」といったバラケ目(ハズレ停止態様)で仮停止表示(僅かに揺動表示)させる。これにより、ハズレであることを遊技者に報知する。これに続いて、図69(F)に示すように演出図柄8L,8C,8Rを「7・6・7」のリーチハズレ目(バラケ目の一種)で確定停止表示させるとともに、左上部領域7eに表示している小図柄も「7・6・7」のリーチハズレ目で確定停止表示させる。
通常移行後チャンス演出は、宇宙背景モードに制御されているとき(非時短状態への移行時点から特図2の変動回数が3回以内)以外では、実行されることがない専用の変動演出である。そしてこの通常移行後チャンス演出では、通常の演出図柄8L,8C,8Rと異なる特殊演出図柄18L,18Rを変動表示させることを前提としているため、特別な変動時間を要する。そのため本形態では、非時短状態への移行時点から特図2の変動回数が3回以内に限って、上述したように、図12(E)に示す第4特別変動パターン判定テーブルを用いて、50000msという特別な変動時間を決定可能にしている。その結果、通常移行後チャンス演出での遊技興趣を向上させることが可能である。
また本形態では、街背景モードに制御されているときには、特図1の抽選に基づく変動演出として、特1用の通常移行後追加演出パターンの変動演出を選択する。特1用の通常移行後追加演出パターンの変動演出とは、街の背景画像を表示しつつ、特別な主人公のミニキャラを登場させる変動演出である。この変動演出が、上述した通常移行後追加演出に相当する。通常移行後追加演出では、先ず図70(A)に示すように、演出図柄8L,8C,8R及び小図柄の変動表示の開始に伴って、表示画面7aの隅部から特別な主人公のミニキャラが現れる。そして現れたミニキャラが適宜移動して、図70(B)に示すように、演出図柄8L,8C,8R及び小図柄の確定停止表示に伴って、ミニキャラが様々な位置で停止する。なお通常移行後追加演出が実行される度に、登場するミニキャラが異なるようになっている。この通常移行後追加演出は、主に上述した通常移行後チャンス演出が終了した後に実行される。従って、通常移行後チャンス演出の終了後に落胆している遊技者に対して、通常移行後追加演出により、遊技意欲の減少を抑えることにしている。
通常移行後追加演出は、街背景モードに制御されているとき(時短状態から非時短状態への移行時点から、合計変動回数が10回以内)以外では、実行されることがない専用の変動演出である。そしてこの通常移行後追加演出では、特別な主人公のミニキャラを移動させることを前提としているため、特別な変動時間を要する。そのため本形態では、図12(D)に示す第3特別変動パターン判定テーブルを用いて、10000msという特別な変動時間を決定可能にしている。その結果、通常移行後追加演出を通常の変動演出とは異なる特別な演出と認識させることが可能であり、遊技者を飽きさせ難くすることが可能である。
図58に示す変動演出パターン選択処理(S5505)の説明に戻る。図58に示すように、変動演出パターン選択処理(S5505)ではまず、モードステータスの値が昼背景モードに対応する「1」であるか否かを判定する(S5601)。昼背景モードであれば(S5601でYES)、続いて、特図1の抽選に基づく変動か否かを判定する(S5602)。特図1の抽選に基づく変動であれば(S5602でYES)、昼背景特1用の変動演出パターンを選択する(S5603)。この場合、図66(A)に示すように、昼の背景画像が表示されると共に、演出図柄8L,8C,8Rの変動演出が実行される。
これに対して、特図2の抽選に基づく変動であれば(S5602でNO)、昼背景特2専用の変動演出パターンを選択する(S5604)。昼背景特2専用の変動演出パターンとは、図66(B)に示すように、昼の背景画像の前に炎のエフェクト画像を重ねて表示しつつ、演出図柄8L,8C,8Rの変動演出を表示する演出パターンである。この変動演出が、炎特別演出に相当する。本形態では、特図2の抽選における小当たり当選確率は約1/6であり(図11(A)参照)、小当たり当選時には正しく遊技している限り必ず特定領域39への通過が可能であり、2種大当たり遊技を実行させることができる(図62(b)及び(c)参照)。よって、特図2の抽選は特図1の抽選に比べて圧倒的に大当たり遊技を実行させ易い。言い換えれば、特図2の抽選がなされている間だけは、通常遊技状態において突然、大当たり遊技の獲得確率が高確率になっているということである。よって、図66(B)に示す炎特別演出により、有利な遊技期間であること(当たり易い抽選がなされていること)を遊技者に報知し、遊技興趣を高めている。
ステップS5601においてモードステータスの値が「1」でなければ、続いて、モードステータスの値が夜背景モードに対応する「2」であるか否かを判定する(S5605)。夜背景モードであれば(S5605でYES)、特図2用演出モードカウンタMaの値を参照する(S5606)。つまり、時短状態への移行時点から特図2の変動表示が何回実行されたかを確認する。これは、表示画面7aの右下部領域7cで残回数示唆表示ZI(図67(A)参照)を行うためである。ステップS5606の後、特図2の抽選に基づくハズレ変動(図12(A)の変動パターンP33)か否かを判定する(S5607)。この判定結果がYESであれば、ハズレ変動用の特殊変動演出パターンを選択する(S5608)。なおハズレ変動とは、ハズレの当否判定結果に基づく図柄変動である。
上述の疑似連12回ハズレ用演出は、ハズレ変動用の特殊変動演出パターンの一例である。またハズレ変動用の特殊変動演出パターンが選択された場合には、小図柄変動演出として、3ケタの小図柄を一斉に変動表示させたあと、例えば「6・3・7」のようなバラケ目で停止表示させる演出が実行される(図67(B)参照)。
ステップS5607の判定結果がNOであれば、続いて、特図2の抽選に基づく小当たり変動(図12(A)の変動パターンP32)か否かを判定する(S5609)。この判定結果がYESであれば、小当たり変動用の特殊変動演出パターンを選択する(S5610)。なお小当たり変動とは、小当たり当選の当否判定結果に基づく図柄変動である。
上述の疑似連5回当たり用演出は、小当たり変動用の特殊変動演出パターンの一例である。また小当たり変動用の特殊変動演出パターンが選択されると、小図柄変動演出として、3ケタの小図柄を一斉に変動表示させたあと、例えば「7・7・7」のようなゾロ目で停止表示させる演出が実行される。
ステップS5609の判定結果がNOであれば、続いて、特図2の抽選に基づく大当たり変動(図12(A)の変動パターンP31)か否かを判定する(S5611)。この判定結果がYESであれば、大当たり変動用の特殊変動演出パターンを選択する(S5612)。なお、大当たり変動とは、大当たり当選の当否判定結果に基づく図柄変動である。
上述の疑似連5回当たり用演出は、大当たり変動用の特殊変動演出パターンの一例でもある。また大当たり変動用の特殊変動演出パターンが選択されると、小図柄変動演出として、3ケタの小図柄を一斉に変動表示させたあと、例えば「7・7・7」のようなゾロ目で停止表示させる演出が実行される。
なお本形態では、小当たり変動であっても大当たり変動であっても、疑似連を発生させる特殊変動演出パターンを選択する。そのため、小当たり変動中又は大当たり変動中であっても、発展演出が実行されるまではハズレ変動と区別がつき難い。従って、遊技者は遊技球の発射を停止させずに右打ちをし続けることが期待できる。その結果、遊技者に違和感を与えることなく、特図2の保留を最大の3つまで容易に貯めさせることが可能であるステップS5611の判定結果がNOであれば、夜背景特図1用の変動演出パターンを選択する(S5613)。
ステップS5605においてモードステータスの値が「2」でなければ、続いて、図59のステップS5614に進む。ステップS5614では、モードステータスの値が[超]夜背景モードに対応する「3」であるか否かを判定する(S5614)。つまり、時短状態でのラストの変動か否かを判定する。[超]夜背景モードであれば(S5614でYES)、続いて、特図2の抽選に基づく変動(図12(C)の変動パターンP51,P52,P53)か否かを判定する(S5615)。この判定結果がYESであれば、特2用の時短ラスト変動演出パターンを選択する(S5616)。これにより、上述したように時短ラスト演出(図68(A)(B)(C)又は図68(A)(B)(E)参照)が実行される。このときに特図2の抽選結果がハズレであれば、図68(C)に示すようにハズレ報知がなされ、特図2の抽選結果が大当たり又は小当たりであれば、図68(E)に示すように当選報知がなされる。
これに対して、特図1の抽選に基づく変動(図12(B)の変動パターンP41,P42,P43)であれば(S5615でNO)、特1用の時短ラスト変動演出パターンを選択する(S5617)。これにより、上述したように時短ラスト演出(図68(A),(B),(C)又は図68(A),(B),(E)参照)が実行される。このときに特図1の抽選結果がハズレ又は小当たりであれば、図68(C)に示すようにハズレ報知がなされ、特図1の抽選結果が大当たりであれば、図68(E)に示すように当選報知がなされる。但し、特図1用の時短ラスト変動演出パターンが選択された場合には、特図2用の時短ラスト変動演出パターンが選択された場合に比べて、時短ラスト演出での当選期待度が低いことを示すようになっている(例えばエフェクト画像やカットイン画像が表示されない)。これは、特図1の抽選における大当たり当選確率は約1/300であり(図11(A)参照)、仮に当選期待度が高いことを示す演出を実行してしまうと、遊技者に誤解を与え得るからである。
ステップS5614においてモードステータスの値が「3」でなければ、続いて、モードステータスの値が宇宙背景モードに対応する「4」であるか否かを判定する(S5618)。つまり、時短状態から非時短状態への移行時点から、特図2の変動回数が3回以内であるか否かを判定する。宇宙背景モードであれば(S5618でYES)、特図2用演出モードカウンタMaの値を参照する(S5619)。つまり、非時短状態への移行時点から特図2の変動表示が何回実行されたかを確認する。これは、図69(A)に示す通常移行後チャンス演出において、特図2の抽選を残り何回実行できるかを報知するためである。そして、図12(D)の変動パターンP61,P62,P63の情報に基づいて、通常移行後チャンス変動演出パターンを選択する(S5620)。これにより、上述したように通常移行後チャンス演出(図69(A),(B),(C)又は図69(A)(E)(F)参照)が実行される。このときに特図2の抽選結果が大当たり又は小当たりであれば、図69(B)に示すように当選報知がなされ、特図2の抽選結果がハズレであれば、図69(E)に示すようにハズレ報知がなされる。
ステップS5618においてモードステータスの値が「4」でなければ、モードステータスの値が街背景モードに対応する「5」であることになり、ステップS5621に進む。ステップS5621では、特図1の抽選に基づく変動(図12(D)の変動パターンP61,P62,P63)か否かを判定する(S5621)。この判定結果がYESであれば、特1用の通常移行後追加変動演出パターンを選択する(S5622)。これにより、上述したように通常移行後追加演出(図70(A)(B)参照)が実行される。このときに特図1の抽選結果が大当たりであれば、演出図柄8L,8C,8R及び小図柄がゾロ目で停止表示され、特図1の抽選結果が小当たり又はハズレであれば演出図柄8L,8C,8R及び小図柄がバラケ目で停止表示される。
これに対して、特図2の抽選に基づく変動(図12(A)の変動パターンP21,P22,P23)であれば(S5621でNO)、特2用の通常移行後追加変動演出パターンを選択する(S5623)。なお、街背景モードに制御されているときに特図2の変動表示が実行されることは極めてイレギュラーな場合である。本形態ではこの場合に、特2用の通常移行後追加変動演出パターンの変動演出として、上述した通常移行後追加演出(図70(A)(B)参照)と同様の演出を実行することとしているが、このときの演出態様は適宜変更可能である。
[変動演出終了処理]図60及び図61に基づいて変動演出終了処理(S4414)について説明する。変動演出終了処理(S4414)では、特別図柄の停止表示に同期して、演出図柄8L,8C,8Rを確定停止表示させると共に、小図柄を確定停止表示させる。
ここで本形態では、時短状態のラスト変動において時短ラスト演出を実行した直後に、特図の抽選結果がハズレであれば、時短終了演出を実行する。時短終了演出は、遊技者に時短状態の終了を報知するものであり、図68(D)に示すように、初当たりからの大当たりの連続回数と初当たりからの獲得遊技球数とを示す文字画像HJを表示画面7aに表示する。また時短終了演出では、その後に宇宙背景モードに突入する場合に限り、「宇宙背景モード突入!」の文字画像UTが更に表示される。しかしながら、この時短終了演出を実行するためには、ある程度の時間を要する。そこで本形態では、時短状態のラストの特図の変動表示が行われた後に、特図の停止表示を比較的長く行う。そして、その特図の停止表示の間に、時短ラスト演出を実行するようにしている。従って、時短状態のラストの特図の停止時間(10000ms)を、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブル、又は図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルを用いて、特別に決定できるようにしている。
また本形態では、宇宙背景モードにおいて通常移行後チャンス演出を実行した直後に、特図2の抽選結果がハズレであれば、残りチャンス報知演出を実行する。残りチャンス報知演出は、非時短状態に移行した後、特図2の抽選を残り何回実行できるのかを報知するものであり、図69(G)に示すように、例えば「残りチャンスは2回」の文字画像NCを表示する。しかしながら、この残りチャンス報知演出を実行するためには、ある程度の時間を要する。そこで本形態では、非時短状態への移行時点から特図2の変動回数が3回以内に限って、特図2の変動表示が行われた後に、特図2の停止表示を比較的長く行う。そして、その特図2の停止表示の間に残りチャンス報知演出を実行するようにしている。従って、非時短状態への移行時点から特図2の変動回数が3回以内において、特図2の停止時間(5000ms)を、図12(E)に示す第4特別変動パターン判定テーブルを用いて、特別に決定できるようにしている。
また本形態では、街背景モードにおいて通常移行後追加演出を実行した直後に、キャラ紹介演出を実行することにしている。キャラ紹介演出は、通常移行後追加演出で登場した特別な主人公のミニキャラを拡大して紹介する演出であり、図70(C)に示すように、特別な主人公のキャラ画像K1を表示画面7aの中央に表示するようになっている。しかしながら、このキャラ紹介演出を実行するためには、ある程度の時間を要する。そこで本形態では、非時短状態への移行時点から合計変動回数が10回以内に限って、特図1の変動表示が行われた後に、特図1の停止表示を比較的長く行う。そして、その特図1の停止表示の間にキャラ紹介演出(特殊演出)を実行するようにしている。従って、非時短状態への移行時点から合計変動回数が10回以内において、特図1の停止時間(5000ms)を、図12(D)に示す第3特別変動パターン判定テーブルを用いて、特別に決定できるようにしている。
また本形態では、通常遊技状態又は時短状態のラスト変動において、特図2の抽選で小当たりに当選した場合には、Vアタッカー打込報知演出を実行する。Vアタッカー打込報知演出は、第2大入賞口35(Vアタッカー)への遊技球の打込みを促す演出であり、図68(F)に示すように、「右打ち」の文字画像MUと、第2大入賞口35までの遊技球の軌跡を光の道筋として示す軌跡画像ALとを表示する。これにより、遊技者が特定領域39への通過による2種大当たりを逃し難くすることが可能である。しかしながら、このVアタッカー打込報知演出を実行するためには、ある程度の時間を要する。そこで本形態では、通常遊技状態又は時短状態のラスト変動において、特図2の抽選で小当たりに当選した場合には、小当たり当選に基づく特図2の停止表示を比較的長く行い、その特図2の停止表示の間にVアタッカー打込報知演出を実行するようにしている。従って、非時短状態又は時短状態のラスト変動において、小当たり当選に基づく特図2の停止時間(7000ms又は5000ms)を、図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブル、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブル、図12(E)に示す第4特別変動パターン判定テーブルを用いて、特別に決定できるようにしている。
図60及び図61に示す変動演出終了処理(S4414)の説明に戻る。図60に示すように、変動演出終了処理(S4414)ではまず、演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドを解析すると共に(S5801)、モードステータスの値を参照する(S5802)。そして、モードステータスの値が「1」又は「3」或いは「4」であり、且つ今回終了させる変動演出が特図2の小当たり変動に基づく変動演出であるか否かを判定する(S5803)。つまり、非時短状態又は時短状態のラスト変動において、小当たり当選に基づく特図2の停止表示を開始するタイミングか否かを判定する。ステップS5803の判定結果がYESであれば、Vアタッカー打込報知演出開始コマンドをセットする(S5804)。
これにより例えば時短のラスト変動の状況であれば、小当たり当選に基づく特図2の停止表示中に、図68(F)に示すようにVアタッカー打込報知演出が実行される。また例えば宇宙モード(非時短状態)であれば、小当たり当選に基づく特図2の停止表示中に、図69(D)に示すようにVアタッカー打込報知演出が実行される。その結果、遊技者は小当たり遊技の開始前から余裕をもって第2大入賞口35に向けて遊技球を打込むことが可能であり、特定領域39への通過による2種大当たりを逃し難くすることが可能である。一方、ステップS5803の判定結果がNOであれば、ステップS5804をパスして、ステップS5805に進む。
ステップS5805では、モードステータスの値が昼背景モードに対応する「1」であるか否かを判定する。昼背景モードであれば(S5805でYES)、ステップS5831に進む。一方、昼背景モードでなければ(S5805でNO)、今回終了させる変動演出が特図2の抽選に基づくものであるか否かを判定する(S5806)。特図2の抽選に基づくものであれば(S5806でYES)、特図2用演出モードカウンタMaの値を「1」だけ減算すると共に(S5807)、共通用演出モードカウンタMbの値を「1」だけ減算して(S5808)、ステップS5809に進む。一方、特図1の抽選に基づくものであれば(S5806でNO)、共通用演出モードカウンタの値Mbの値を「1」だけ減算して(S5808)、ステップS5809に進む。
ステップS5809では、モードステータスの値が夜背景モードに対応する「2」であるか否かを判定する。夜背景モードであれば(S5809でYES)、特図2用演出モードカウンタMaの値が「1」であるか否かを判定する(S5810)。即ち、時短状態への移行時点から特図2の変動表示が4回実行された状況か否かを判定する。特図2用演出モードカウンタMaの値が「1」であれば(S5810でYES)、モードステータスの値を[超]夜背景モードに対応する「3」に変更する(S5812)。一方、特図2用演出モードカウンタMaの値が「1」でなければ(S5810でNO)、続いて、共通用演出モードカウンタMbの値が「1」であるか否かを判定する(S5811)。即ち、時短状態への移行時点から特図(特図1又は特図2)の変動表示が8回実行された状況か否かを判定する。共通用演出モードカウンタMbの値が「1」であれば(S5811でYES)、モードステータスの値を[超]夜背景モードに対応する「3」に変更する(S5812)。これに対して、「1」でなければ(S5811でNO)、モードステータスの値を変更することなく、ステップS5831に進む。
またステップS5809において、モードステータスの値が「2」でなければ、図61に示すステップS5813に進む。図61に示すように、ステップS5813では、モードステータスの値が[超]夜背景モードに対応する「3」であるか否かを判定する。[超]夜背景モードであれば(S5813でYES)、続いて、特図2用演出モードカウンタMa又は共通用演出モードカウンタMbの何れかの値が「0」であるか否かを判定する(S5814)。何れのカウンタの値も「0」でなければ(S5814でNO)、図60に示すステップS5831に進む。一方、何れかのカウンタの値が「0」であれば(S5814でYES)、モードステータスの値を宇宙モードに対応する「4」に変更する(S5815)。
そして、特図2の保留があるか否かを判定する(S5816)。つまり、第2特図保留演出カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定する。特図2の保留があれば(S5816でYES)、特図2用演出モードカウンタMaの値を、第2特図保留演出カウンタの値に書き換えて(S5817)、ステップS5819に進む。つまり、時短状態の終了時点では通常通りに右打ちしている限り、特図2の保留が3個貯まっているため、特図2用演出モードカウンタMaの値を「3」に書き換える。一方、特図2の保留が無ければ(S5816でNO)、モードステータスの値を街背景モードに対応する「5」に変更して(S5818)、ステップS5819に進む。
ステップS5819では、共通用演出モードカウンタMbの値を「10」にする。そして、時短終了演出パターンを選択して(S5820)、図60に示すステップS5831に進む。時短終了演出パターンは、特図の抽選結果に応じて複数種類の中から選択されるものであり、特図2の抽選結果がハズレ、又は特図1の抽選結果がハズレ或いは小当たりであるときに、図68(D)に示す時短終了演出を実行する演出パターンとなる。こうして、時短状態のラストの特図の停止時間(10000ms)を有効利用して、図68(D)に示す時短終了演出を実行することが可能である。
またステップS5813において、モードステータスの値が「3」でなければ、モードステータスの値が宇宙背景モードに対応する「4」であるか否かを判定する。宇宙背景モードであれば(S5821でYES)、続いて、特図2用演出モードカウンタMaの値が「0」であるか否かを判定する(S5822)。「0」であれば(S5822でYES)、モードステータスの値を街背景モードに対応する「5」に変更して(S5823)、ステップS5824に進む。一方、「0」でなければ(S5822でNO)、モードステータスの値を変更することなく、ステップS5824に進む。
ステップS5824では、今回終了させる変動演出が特図2の抽選結果がハズレに基づくものであるか否かを判定する。判定結果がYESであれば(S5824でYES)、残りチャンス報知演出パターンを選択して(S5825)、ステップS5826に進む。残りチャンス報知演出パターンは、図69(G)に示す残りチャンス報知演出を実行する演出パターンである。こうして、非時短状態への移行時点から特図2の変動回数が3回以内(宇宙背景モード)において、特図2の抽選結果がハズレである場合の停止時間(5000ms)を有効利用して、図69(G)に示す残りチャンス報知演出を実行することが可能である。一方、ステップS5824の判定結果がNOであれば、ステップS5825をパスして、ステップS5826に進む。
ステップS5826では、今回終了させる変動演出は、特図2の抽選結果が大当たりに基づくものであるか否かを判定する。判定結果がYESであれば(S5826でYES)、特別ボーナス報知演出パターンを選択して(S5827)、図60に示すステップS5831に進む。特別ボーナス報知演出パターンは、大当たり遊技後に必ず時短状態に移行することを報知(図示省略)する演出パターンであり、この場合には例えば表示画面7aに「スーパーボーナス」の文字画像が表示される。これは、非時短状態における特図2の抽選で大当たりに当選した場合、大当たり遊技後に非時短状態に移行することがなく、必ず時短状態に移行することができるためである(図9参照)。こうして、非時短状態への移行時点から特図2の変動回数が3回以内(宇宙背景モード)において、特図2の抽選結果が大当たりである場合の停止時間(5000ms)を有効利用して、大当たりの種別を報知することが可能である。一方、ステップS5826の判定結果がNOであれば、ステップS5827をパスして、図60に示すステップS5831に進む。
またステップS5821において、モードステータスの値が「4」でなければ、モードステータスの値が街背景モードに対応する「5」であることになる。この場合には、ステップS5828に進み、共通用演出モードカウンタMbの値が「0」であるか否かを判定する。「0」であれば(S5828でYES)、モードステータスの値を昼背景モードに対応する「1」に変更して(S5829)、ステップS5830に進む。一方、「0」でなければ(S5828でNO)、モードステータスの値を変更することなく、ステップS5830に進む。
ステップS5830では、キャラ紹介演出パターンを選択して、図60に示すステップS5831に進む。キャラ紹介演出パターンは、図70(C)に示すキャラ紹介演出を実行する演出パターンである。こうして、非時短状態への移行時点から合計変動回数が10回以内(街背景モード)において、特図の停止時間(5000ms)を有効利用して、図70(G)に示すキャラ紹介演出を実行することが可能である。
図60に示すステップS5831では、演出制御用マイコン91は、選択された演出パターンを含む変動演出終了コマンドをセットする。この変動演出終了コマンドを受信した画像制御基板100は、演出図柄8L,8C,8Rを確定停止表示させたり、小図柄(小図柄変動演出における図柄)を確定停止表示させたりすると共に、上述した各演出(Vアタッカー打込報知演出、時短終了演出、残りチャンス報知演出、キャラ紹介演出等)を実行する。
9.本形態の効果
以上詳細に説明したように本形態のパチンコ遊技機1によれば、時短状態の終了条件として、合計変動回数が9回に至る第1終了条件と、特図2の変動回数が5回に至る第2終了条件とが設けられている。そのため時短状態において、イレギュラー等で特図1が変動表示しても、特図2の変動回数が5回に至るまで、非時短状態に移行させないことが可能である。その上で時短状態から非時短状態に移行した場合、大当たり遊技の終了時点からではなく、非時短状態への移行時点からカウントされる合計変動回数に基づいて、特図1の停止時間を決定することが可能である。
即ち、時短状態から非時短状態への移行時点から、合計変動回数が10回までは、図12(D)に示す第3特別変動パターン判定テーブルに基づいて、特図1の停止時間を5000msに決定することが可能である。一方、非時短状態への移行時点から、合計変動回数が10回を超えると、図12(A)に示す通常特別変動パターン判定テーブルに基づいて、特図1の停止時間を決定する。よって時短状態において、イレギュラー等で特図1が変動表示しても、非時短状態への移行時点からの合計変動回数が10回までは、所望の特図1の停止時間(5000ms)を確実に決定することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、非時短状態への移行時点からの合計変動回数が10回を超えるまでに限って、図12(D)に示す第3特別変動パターン判定テーブルに基づいて決定される特図1の停止時間(5000ms)により、専用のキャラ紹介演出(図70(C)参照)を実行することが可能である。ここで時短状態にてイレギュラー等で特図1が変動表示していても、非時短状態にて図12(D)に示す第3特別変動パターン判定テーブルに基づいて決定される特図1の停止時間(5000ms)は、時短状態での合計変動回数又は特図1の変動回数と無関係である。よって、非時短状態に移行した後、確実に合計変動回数が10回を超えるまで、特図1の停止表示に伴うキャラ紹介演出を実行することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、時短状態から非時短状態への移行時点から、合計変動回数が10回までは、図12(D)に示す第3特別変動パターン判定テーブルに基づいて、特図1の変動時間を10000msに決定する一方、合計変動回数が10回を超えると、図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルに基づいて、特図1の変動時間を決定する。つまり、特図2の停止時間だけでなく、特図2の変動時間も、非時短状態への移行時点からの合計変動回数に基づいて、特別に決定することが可能である。よって時短状態において、イレギュラー等で特図1が変動表示しても、非時短状態への移行時点からの合計変動回数が10回になるまで、特図1の変動表示の開始から停止表示の終了までの時間(特図1の変動時間と特図1の停止時間の合計時間=15000ms)を確実に決定することが可能である。
10.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上記形態では、時短状態の終了条件として、合計変動回数が9回に至る第1終了条件と、特図2の変動回数が5回に至る第2終了条件とが設けられている。しかしながら、第1終了条件を、合計変動回数ではなく、特図1の変動回数が所定の上限実行回数に至るという条件にしても良い。この場合であっても、上記形態で説明したように、特図2の変動時間及び停止時間については、特図1の変動回数に拘わらず、特図2の変動回数に基づいて、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブル又は図12(E)に示す第4特別変動パターン判定テーブルを用いて決定するようにすれば良い。
これに対して、特図1の変動時間及び停止時間については、時短状態において、合計変動回数に拘わらず、特図1の変動回数が上記した所定の上限実行回数−1回以内であれば、図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブルを用いて決定し、特図1の変動回数が上記した所定の上限実行回数に至れば、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルを用いて決定すれば良い。これにより、時短状態のラスト変動における特図1の変動時間及び停止時間を、特別な値に決定することが可能である。
また上記形態では、時短状態の終了条件である第1終了条件が、合計変動回数が9回(第1上限実行回数)に至ることであったが、9回以外の回数に至ることであっても良い。また、時短状態の終了条件である第2終了条件が、特図2の変動回数が5回(第2上限実行回数)に至ることであったが、5回以外の回数に至ることであっても良い。
また上記形態では、時短状態のラスト変動に対する特図2の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにした。しかしながら、時短状態のラスト変動よりも前の変動に対する特図2の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。つまり、時短状態において、例えば特図2の変動回数が3回を超えると、その他の特別変動パターン判定テーブルを用いて、特図2の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。これにより、時短状態のラスト変動だけでなく、ラスト変動よりも前の変動から特図2の変動時間及び停止時間を特別に決定することが可能である。更に時短状態において、特図2の変動回数に応じて、2つ以上の特別変動パターン判定テーブル(図12(A)の通常変動パターン判定テーブルを除く)を用いて、特図2の変動時間及び停止時間を決定するようにしても良い。これにより、時短状態の終了に近づくにつれて、バリエーションに富む特図2の変動時間及び停止時間に対応する演出を実行することが可能である。
また上記形態では、時短状態のラスト変動だけに対して特図2の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにした。しかしながら、時短状態への移行時点から、特図2の変動回数が任意の回数範囲(例えば2回から4回まで)又は或る特定の1回(例えば3回目)だけ、特別変動パターン判定テーブルを用いて、特図2の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。
また上記形態では、時短状態においてイレギュラーを除きほぼ特図1の変動表示が開始されないパチンコ遊技機1として構成した。しかしながら、時短状態であっても特図1の変動表示が実行され得るパチンコ遊技機1(例えば同時変動)として構成しても良い。この場合において、時短状態のラスト変動よりも前の変動に対する特図1の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。つまり、例えば時短状態において、合計変動回数が5回(規定回数)を超えると、その他の特別変動パターン判定テーブルを用いて、特図1の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。これにより、時短状態のラスト変動だけでなく、ラスト変動よりも前の変動から特図1の変動時間及び停止時間を特別に決定することが可能である。更に時短状態において、特図1の変動回数又は合計変動回数に応じて、2つ以上の特別変動パターン判定テーブル(図12(A)の通常変動パターン判定テーブルを除く)を用いて、特図1の変動時間及び停止時間を決定するようにしても良い。これにより、時短状態の終了に近づくにつれて、バリエーションに富む特図1の変動時間及び停止時間に対応する演出を実行することが可能である。
また上記形態では、時短状態のラスト変動だけに対して特図1の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにした。しかしながら、時短状態への移行時点から、合計変動回数又は特図1の変動回数が任意の回数範囲(例えば3回から7回まで)又は或る特定の1回(例えば5回目)だけ、特別変動パターン判定テーブルを用いて、特図1の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。
また上記形態では、時短状態のラスト変動に対する特図2の変動時間及び停止時間を、時短状態のラスト変動以外に対応する特図2の変動時間及び停止時間よりも、長くなるように決定した。しかしながら、時短状態のラスト変動以外に対応する特図2の変動時間及び停止時間よりも、短くなるように決定しても良い。或いは、変動パターン乱数に応じて長く決定されたり、短く決定されたりするようにしても良い。要するに、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルを用いて決定される特図2の変動時間及び停止時間は、適宜変更可能である。
また上記形態では、時短状態において特図2の変動回数が4回(規定回数)を超えると、特図2の変動時間(50000ms)及び特図2の停止時間(10000ms)の両方を特別に決定するようにした(図12(C)参照)。しかしながら、特図2の変動時間及び特図2の停止時間のうち、何れか一方を特別に決定するようにしても良い。
また上記形態では、時短状態のラスト変動に対する特図1の変動時間及び停止時間を、時短状態のラスト変動以外に対応する特図1の変動時間及び停止時間よりも、長くなり易いように決定した。しかしながら、時短状態のラスト変動以外に対応する特図1の変動時間及び停止時間よりも、短くなり易いように決定しても良い。要するに、図12(B)に示す第1特別変動パターン判定テーブルを用いて決定される特図1の変動時間及び停止時間は、適宜変更可能である。
また上記形態では、時短状態において合計変動回数が8回を超えると、特図1の変動時間(50000ms)及び特図1の停止時間(10000ms)の両方を特別に決定するようにした(図12(B)参照)。しかしながら、特図1の変動時間及び特図1の停止時間のうち、何れか一方を特別に決定するようにしても良い。
また上記形態では、時短状態の終了条件として、合計変動回数が9回に至る第1終了条件と、特図2の変動回数が5回に至る第2終了条件とが設けられていたが、第1終了条件と第2終了条件に加えて、特図1の変動回数が所定の上限実行回数に至るという第3終了条件を更に設けても良い。
また上記形態では、時短状態から非時短状態への移行時点から、特図2の変動回数が3回(規定回数)以下において、特図2の変動時間及び停止時間を特別に決定した。しかしながら、時短状態から非時短状態への移行時点から、特図2の変動回数が3回以外の別の規定回数以内において、特図2の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。更に時短状態から非時短状態に移行した後、特図2の変動回数に応じて、2つ以上の特別変動パターン判定テーブル(図12(A)の通常変動パターン判定テーブルを除く)を用いて、特図2の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。これにより、非時短状態に移行した後、バリエーションに富む特図2の変動時間及び停止時間に対応する演出を実行することが可能である。
また上記形態では、時短状態から非時短状態への移行時点から、特図2の変動回数が3回以下に限って、特図2の変動時間及び停止時間を特別に決定した。しかしながら、時短状態から非時短状態への移行時点から、特図2の変動回数が任意の回数範囲(例えば2回から3回まで)又は或る特定の1回(例えば3回目)だけ、特別変動パターン判定テーブルを用いて、特図2の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。
また上記形態では、時短状態から非時短状態への移行時点から、特図2の変動回数が3回(規定回数)以下において、特図2の変動時間を50000msに決定し、特図2の停止時間を5000msに決定した(図12(E)参照)。しかしながら、勿論その他の特図2の変動時間及び特図2の停止時間を決定するようにしても良い。
また上記形態では、時短状態から非時短状態への移行時点から、特図2の変動回数が3回(規定回数)以下において、特図2の変動時間(50000ms)及び特図2の停止時間(5000ms)の両方を特別に決定するようにした(図12(E)参照)。しかしながら、特図2の変動時間及び特図2の停止時間のうち、何れか一方を特別に決定するようにしても良い。
また上記形態では、時短状態から非時短状態への移行時点から、合計変動回数が10回(規定回数)以下において、特図1の変動時間及び停止時間を特別に決定した。しかしながら、時短状態から非時短状態への移行時点から、合計変動回数が10回以外の別の規定回数以内において、特図1の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。更に時短状態から非時短状態に移行した後、合計変動回数に応じて、2つ以上の特別変動パターン判定テーブル(図12(A)の通常変動パターン判定テーブルを除く)を用いて、特図1の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。これにより、非時短状態に移行した後、バリエーションに富む特図1の変動時間及び停止時間に対応する演出を実行することが可能である。
また上記形態では、時短状態から非時短状態への移行時点から、合計変動回数が10回以下に限って、特図1の変動時間及び停止時間を特別に決定した。しかしながら、時短状態から非時短状態への移行時点から、合計変動回数又は特図1の変動回数が任意の回数範囲(例えば5回から15回まで)又は或る特定の1回(例えば10回目)だけ、特別変動パターン判定テーブルを用いて、特図1の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。
また上記形態では、時短状態から非時短状態への移行時点から、合計変動回数が10回(規定回数)以下において、特図1の変動時間を10000msに決定し、特図1の停止時間を5000msに決定した(図12(D)参照)。しかしながら、勿論その他の特図1の変動時間及び特図1の停止時間を決定するようにしても良い。
また上記形態では、時短状態から非時短状態への移行時点から、合計変動回数が10回(規定回数)以下において、特図1の変動時間(10000ms)及び特図1の停止時間(5000ms)の両方を特別に決定するようにした(図12(D)参照)。しかしながら、特図1の変動時間及び特図1の停止時間のうち、何れか一方を特別に決定するようにしても良い。
また上記形態では、時短状態から非時短状態への移行時点から、合計変動回数が10回(規定回数)以下において、特図1の変動時間及び停止時間を特別に決定した。しかしながら、時短状態から非時短状態への移行時点から、合計変動回数ではなく、特図1の変動回数が10回(規定回数)以下において、特図1の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにしても良い。この場合において、規定回数は10回に限られるものではなく、適宜変更可能である。更に時短状態から非時短状態に移行した後、特図1の変動回数に応じて、2つ以上の特別変動パターン判定テーブル(図12(A)の通常変動パターン判定テーブルを除く)を用いて、特図1の変動時間及び停止時間を決定するようにしても良い。これにより、非時短状態に移行した後、バリエーションに富む特図1の変動時間及び停止時間に対応する演出を実行することが可能である。
また上記形態では、時短状態でのラスト変動において、特図2の変動表示中に、図68(B)に示すように、特別バトル演出(SPリーチ)を伴う時短ラスト演出を実行するようにしたが、その他の演出を実行するようにしても良い。つまり、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルにより決定された特図2の変動時間(50000ms)に基づく演出は、特別バトル演出を伴う時短ラスト演出に限られるものではなく、例えば、特別なキャラクタを紹介する演出、初当たりからの大当たりの連続回数や初当たりからの獲得遊技球数の報知を伴う演出であっても良く、適宜変更可能である。
また上記形態では、時短状態でのラスト変動において、特図2の停止表示中に、図68(D)に示す時短終了演出(初当たりからの大当たりの連続回数や初当たりからの獲得遊技球数の報知)、又は図68(F)に示すVアタッカー打込報知演出を実行するようにしたが、その他の演出を実行するようにしても良い。つまり、図12(C)に示す第2特別変動パターン判定テーブルにより決定された特図2の停止時間(10000ms)に基づく演出は、上記した時短終了演出やVアタッカー打込報知演出に限られるものではなく、例えば時短状態の終了後の演出モードの報知や、演出図柄の昇格演出であっても良く、適宜変更可能である。
また上記形態では、時短状態から非時短状態への移行時点から特図2の変動回数が3回以内において、特図2の変動表示中に、図69(A)(B)(C)又は図69(A)(E)(F)に示す通常移行後チャンス演出を実行するようにしたが、その他の演出を実行するようにしても良い。つまり、図12(E)に示す第4特別変動パターン判定テーブルにより決定された特図2の変動時間(50000ms)に基づく演出は、上記した通常移行後チャンス演出に限られるものではなく、例えば特別なバトル演出を伴うSPリーチや、バトルを伴わないSPリーチであっても良く、適宜変更可能である。
また上記形態では、時短状態から非時短状態への移行時点から特図2の変動回数が3回以内において、特図2の停止表示中に、図69(D)に示すVアタッカー打込報知演出、又は図69(G)に示す残りチャンス報知演出を実行するようにしたが、その他の演出を実行するようにしても良い。つまり、図12(E)に示す第4特別変動パターン判定テーブルにより決定された特図2の停止時間(5000ms)に基づく演出は、上記したVアタッカー打込報知演出又は残りチャンス報知演出に限られるものではなく、例えば出率表示やベース表示、遊技の進行とは無関係なスペック報知であっても良い。
また上記形態では、時短状態から非時短状態への移行時点から特図1の変動回数が10回以内において、特図1の変動表示中に、図70(A)(B)に示す通常移行後追加演出を実行するようにしたが、その他の演出を実行するようにしても良い。つまり、図12(D)に示す第3特別変動パターン判定テーブルにより決定された特図1の変動時間(10000ms)に基づく演出は、上記した通常移行後追加演出に限られるものではなく、例えば特別なSPリーチであっても良く、適宜変更可能である。
また上記形態では、時短状態から非時短状態への移行時点から特図1の変動回数が10回以内において、特図1の停止表示中に、図70(C)に示すキャラ紹介演出を実行するようにしたが、その他の演出を実行するようにしても良い。つまり、図12(D)に示す第3特別変動パターン判定テーブルにより決定された特図2の停止時間(5000ms)に基づく演出は、上記したキャラ紹介演出に限られるものではなく、例えば出率表示やベース表示、遊技の進行とは無関係なスペック報知であっても良い。
また上記形態では、1種大当たりも2種大当たり(特定領域39への通過による大当たり)も搭載している遊技機としたが、2種大当たりを搭載しておらず1種大当たりだけを搭載している遊技機としてもよい。この場合、小当たり当選に基づいて、特定領域のない大入賞装置を1.8秒以下の開放時間で開放させる小当たり遊技を実行するように構成する。特定領域のない大入賞装置としては、第1大入賞装置31を利用してもよいし、これとは別に設けた特定領域のない大入賞装置(変更例としての第2大入賞装置)を利用してもよい。
また上記形態では、特図1又は特図2の抽選にて大当たりへの当選確率が高くなる高確率状態に制御されない遊技機であったが、大当たり遊技後に高確率状態に制御され得る遊技機としても良い。この場合、高確率状態への移行を、大当たり図柄の種類及び当選時の遊技状態に基づいて決定したり、大当たり図柄の種類だけに基づいて決定したり、大入賞装置内の特定領域への遊技球の通過に基づいて決定するようにしても良い。また、高確率状態への移行時点から合計変動回数が所定の上限実行回数に至ると、高確率状態が終了する遊技機(所謂ST機)として構成しても良い。
また所謂ST機として構成した場合には、以下のようにしても良い。即ち、高確率状態の終了条件を、合計変動回数又は特図1の変動回数が所定の第1上限実行回数に至る第1終了条件と、特図2の変動回数が所定の第2上限実行回数に至る第2終了条件とを設ける。そして、高確率状態に移行してから、特図2の変動回数が第2上限実行回数よりも少ない所定の規定回数以下であれば、通常変動パターン判定テーブルに基づいて特図2の変動時間及び停止時間を決定する。一方、高確率状態に移行してから、特図2の変動回数が規定回数を超えると、特別変動パターン判定テーブルに基づいて特図2の変動時間及び停止時間を決定する。これにより、高確率状態に移行してから特図2の変動回数が規定回数を超えると、特図2の変動時間及び停止時間を特別に決定することが可能となり、その特図2の変動時間に基づく演出、及びその特図2の停止時間に基づく演出を特殊にすることが可能である。
また所謂ST機として構成した場合には、以下のようにしても良い。即ち、高確率状態の終了条件を、合計変動回数又は特図1の変動回数が所定の第1上限実行回数に至る第1終了条件と、特図2の変動回数が所定の第2上限実行回数に至る第2終了条件とを設ける。そして、高確率状態から通常確率状態への移行時点から、特図2の変動回数が所定の規定回数以下であれば、特別変動パターン判定テーブルに基づいて特図2の変動時間及び停止時間を決定する。一方、高確率状態から通常確率状態への移行時点から、特図2の変動回数が規定回数を超えると、通常変動パターン判定テーブルに基づいて特図2の変動時間及び停止時間を決定する。これにより、高確率状態から通常確率状態へ移行した後、特図2の変動回数が規定回数以内に限り、特図2の変動時間及び停止時間を特別に決定することが可能となり、その特図2の変動時間に基づく演出、及びその特図2の停止時間に基づく演出を特殊にすることが可能である。
また所謂ST機として構成した場合には、以下のようにしても良い。即ち、高確率状態の終了条件を、合計変動回数又は特図1の変動回数が所定の第1上限実行回数に至る第1終了条件と、特図2の変動回数が所定の第2上限実行回数に至る第2終了条件とを設ける。そして、高確率状態から通常確率状態への移行時点から、特図1の変動回数又は合計変動回数が所定の規定回数以下であれば、特別変動パターン判定テーブルに基づいて特図1の変動時間及び停止時間を決定する。一方、高確率状態から通常確率状態への移行時点から、特図1の変動回数又は合計変動回数が規定回数を超えると、通常変動パターン判定テーブルに基づいて特図1の変動時間及び停止時間を決定する。これにより、高確率状態から通常確率状態へ移行した後、特図1の変動回数又は合計変動回数が規定回数以内に限り、特図1の変動時間及び停止時間を特別に決定することが可能となり、その特図1の変動時間に基づく演出、及びその特図1の停止時間に基づく演出を特殊にすることが可能である。
また上記形態では、特図2の変動表示が特図1の変動表示に優先して実行されるパチンコ遊技機1であったが、特図1の変動表示が特図2の変動表示に優先して実行されるパチンコ遊技機としても良い。
また上記形態では、特図1の変動表示中には特図2の変動表示が開始されることはなく、特図2の変動表示中には特図2の変動表示が開始されることがない遊技機とした。しかしながら、特図1の変動表示中でも特図2の変動表示が開始されることがあり、特図2の変動表示中でも特図1の変動表示が開始されること(所謂同時変動)が可能な遊技機としても良い。
また上記形態では、特図2の保留の上限数を「3」としたが、例えば「4」など他の値にしてもよい。この場合には、時短状態から非時短状態へ移行時点から、特図2の変動回数が4回(規定回数)以内において、特図2の変動時間及び停止時間を特別に決定するようにすると良い。非時短状態へ移行した後に、残っている特図2の保留に基づく演出を特殊な演出とすることが可能になるためである。
また上記形態では、特図2の抽選に基づいて小当たりに当選した場合には、正しく遊技していれば必ず特定領域39への通過を生じさせることが可能な通過用開放パターンで第2大入賞口35を開放させる構成とした。これに対して、右打ちを継続していても特定領域39への通過が生じないこともある開放パターン(つまり第2大入賞口35への入賞タイミングが振分部材71が通過許容状態をとっているタイミングとうまく合えば特定領域39への通過が生じるが、合わなければ特定領域39への通過が生じない開放パターン)で開放させる構成としてもよい。なおこのような開放パターンは、特図2の抽選における全部の小当たり図柄に対して適用することとしてもよいし、一部の小当たり図柄に対して適用することとしてもよい。
また上記形態では、特図2の抽選に基づく小当たり遊技の開放パターンを、第2大入賞口35に入賞した遊技球がその入賞タイミングにかかわらず特定領域39を通過する開放パターン(図62(b)及び(c)参照)とした。しかしながら、正しく遊技している限り(右打ちを継続している限り)小当たり遊技中に必ず特定領域39への通過を生じさせることができるのであれば、第2大入賞口35に入賞した遊技球の全てが特定領域39を通過することができる開放パターンでなくてもよい。具体的には例えば、0.1秒開放を12回繰り返す開放パターンとし、1回〜9回までの開放時に入賞した遊技球は特定領域39を通過するが、10回〜12回までの開放時に入賞した遊技球は非特定領域70を通過するように構成してもよい。つまり通過用開放パターンは、第2大入賞口35への入賞が可能であって第2大入賞口35へ入賞した遊技球の少なくとも1球が特定領域39を通過する開放パターンであればよい。
また上記形態では、小当たり遊技の開始時点を基準に、時間で管理された所定の作動パターンに従って、特定領域39が開放されるように構成した。これに対して、第2大入賞口35への入賞球数が予め定められた作動契機入賞球数(例えば1球)になったときに、特定領域39を開放させる構成としてもよい。この場合、特2V通過小当たりでは、作動契機入賞球数を例えば「1」とし、特1V非通過小当たりでは、作動契機入賞球数を例えば「7」とするとよい。このようにすれば、特2V通過小当たり時には、第2大入賞口35への入賞球を特定領域39に通過させることができる。一方、特1V非通過小当たりでは、1.6秒の開放期間中に第2大入賞口35への入賞球数が7球になることはないため、特定領域39への通過が生じないようにすることができる。この場合も、特2V通過小当たり時の開放パターンを、通過用開放パターンと称し、特1V非通過小当たり時の開放パターンを、非通過用開放パターンと称する。
また上記形態では、特図2の抽選に関して、非時短状態で当選した方が時短状態で当選するよりも時短状態への移行確率が高くなるように構成した(図9参照)。これに対して、非時短状態で当選した場合も時短状態で当選した場合も時短状態への移行確率が変わらない構成としたり、時短状態で当選した方が時短状態への移行確率が高くなるように構成しても良い。或いは、特図2の抽選に関して、非時短状態で当選した方が時短状態で当選するよりも、ラウンド数の多い大当たり遊技が実行され易いようにしても良い。要するに、非時短状態での特図2の抽選が、時短状態での特図2の抽選よりも有利にする方法は、適宜変更可能である。
また上記形態では、非時短状態で当選した場合も時短状態で当選した場合も時短回数の振分が変わらない構成とした。つまり時短状態に移行するときに、共通変動用の時短回数が9回に設定され、特図2変動用の時短回数が5回に設定された。しかしながら特図1の抽選又は特図2の抽選において、非時短状態で当選した方が時短状態で当選するよりも、時短回数の振分が有利となるように構成したり、その逆になるように構成しても良い。
また上記形態では、大当たり遊技後の遊技状態や時短回数を、特別図柄の種別と、当選時の遊技状態との組み合わせに基づいて決定したが、特別図柄の種別だけに基づいて決定してもよい。
また上記形態では、特図1の抽選において「特図1_小当たり図柄a」に当選した場合には、遊技球が第2大入賞口35へ入賞しても特定領域39を通過することが実質的に不可能な開放パターンに設定するように構成した。これに対して、特定領域39を通過することが完全に不可能な開放パターン(例えば、振分部材71のV開放の終了直後に、1.6秒にわたる第2大入賞口35の開放が開始される開放パターン)としてもよい。
また上記形態では、第1特別図柄の抽選において小当たりに当選し得るように構成したが、第1特別図柄の抽選における小当たりの当選確率を零にしてもよい。この場合、特図1大当たり判定処理(S1008)において、ステップS1107〜S1110までの処理を行わないように構成する。
また上記形態では、第2特別図柄の抽選において小当たりに当選し得るように構成したが、第2特別図柄の抽選における小当たりの当選確率を零にしてもよい。この場合、特図2大当たり判定処理(S1002)において、ステップS1107〜S1110までの処理を行わないように構成する。
また上記形態では、小当たり遊技における第2大入賞口35の総開放時間を1.6秒としたが、この時間は適宜変更可能である。但し意図しない量の賞球がなされないように、1.8秒以下としておくことが望ましい。
また上記形態では、大当たり遊技においては第1大入賞口30を開放し、小当たり遊技においては第2大入賞口35を開放するように構成した。これに対して、大当たり遊技の少なくとも一部のラウンドに、第2大入賞口35を開放するラウンドがある構成としてもよい。この場合には、大当たり遊技の実行中のV通過によってさらに大当たり遊技が実行されることがないように構成する。
また上記形態では、変動演出を行う表示部を、1つの表示装置の表示画面(画像表示装置7の表示画面7a)によって構成したが、2つ以上の表示装置の各表示画面によって構成してもよい。例えば、メイン表示装置としての画像表示装置7の他に、サブ表示装置を備えている構成では、メイン表示装置の表示画面にて演出図柄8L,8C,8Rの変動演出を行い、サブ表示装置の表示画面にて小図柄変動演出を行うように構成してもよい。また、普図演出をサブ表示装置の表示画面にて行うように構成してもよい。なお、タッチセンサと液晶表示装置からなるタッチパネルを遊技機枠50に搭載し、このタッチパネルにおける液晶表示装置をサブ表示装置としてもよい。
また上記形態では、非時短状態において第1ゲート28への通過により、普通図柄抽選で長開放図柄に当選すると、電チュー22への入球により、特2の保留を発生させることが可能であった。しかしながら第1流路R1に第1ゲート28を配さない、又は非時短状態で長開放図柄(図11(D)(E)参照)に当選しないように構成して、非時短状態では電チュー22への入球に基づく特図2の保留が発生しないようにしても良い。
また上記形態では、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得する乱数(判定情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たり又は小当たりか否か、大当たり又は小当たりの種別、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
また上記形態では、第1ゲート28又は第2ゲートセンサ29aへの通過に基づいて取得する乱数として、普通図柄乱数および普図当たり種別乱数の2つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、当たりか否か、及び普通当たり図柄の種別を決めるようにしてもよい。
また、始動入賞コマンドの生成に関するルール(図15参照)は、適宜変更してもよい。例えば、始動入賞コマンドに特図保留の数の情報や遊技状態の情報、変動パターンの情報等を含めるようにしてもよい。
11.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
手段1に係る発明は、
遊技球が流下可能な遊技領域に配された第1入球口(第1始動口20)、及び、第2入球口(第2始動口21)と、
前記第1入球口への入球に基づいて判定情報(大当たり乱数等の各種乱数)を取得する第1取得処理(特図1関係乱数取得処理)と、前記第2入球口への入球に基づいて判定情報(大当たり乱数等の各種乱数)を取得する第2取得処理(特図2関係乱数取得処理)とを実行可能な判定情報取得手段(ステップS212,S206を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記第1取得処理により取得された判定情報に基づいて少なくとも大当たりであるかの第1判定処理(特図1大当たり判定処理)を実行可能であり、前記第2取得処理により取得された判定情報に基づいて少なくとも大当たりであるかの第2判定処理(特図2大当たり判定処理)を実行可能な当たり判定手段(ステップS1008,S1002を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記第1判定処理が行われると、その判定結果を示す第1識別図柄(第1特別図柄)を変動表示を経て停止表示し、前記第2判定処理が行われると、その判定結果を示す第2識別図柄(第2特別図柄)を変動表示を経て停止表示する識別図柄表示手段(特別図柄表示器41)と、
前記第1判定処理が行われると、前記第1識別図柄の変動表示の時間(以下「第1変動時間」という)を決定し、前記第2判定処理が行われると、前記第2識別図柄の変動表示の時間(以下「第2変動時間」という)を決定する変動時間決定手段(ステップS1009,S1003を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記第1識別図柄又は前記第2識別図柄が大当たり当選を示す大当たり図柄で停止表示された場合に、遊技者に有利な大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段(ステップS908を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記大当たり遊技後の遊技状態を、所定の終了条件が成立するまで、非時短状態よりも前記変動時間決定手段により決定される前記第1変動時間又は前記第2変動時間が短くなり易い時短状態に制御可能な遊技状態制御手段(ステップS2103を実行する遊技制御用マイコン81)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機1)において、
前記第1判定処理が行われると、前記第1識別図柄の停止表示の時間(以下「第1停止時間」という)を決定する停止時間決定手段(ステップS1009を実行する遊技制御用マイコン81)を備え、
前記終了条件には、
前記第1識別図柄の変動表示の実行回数(以下「第1変動回数」という)と前記第2識別図柄の変動表示の実行回数(以下「第2変動回数」という)との合計変動回数、又は前記第1変動回数の少なくとも一方が所定の第1上限実行回数(9回)に至る第1終了条件と、
前記第2変動回数が所定の第2上限実行回数(5回)に至る第2終了条件と、が含まれていて、
前記停止時間決定手段は、
前記第1終了条件又は前記第2終了条件のうち何れか一方が成立することに基づいて、前記大当たり遊技後の前記時短状態から前記非時短状態に移行した場合には、当該大当たり遊技の終了時点からの前記合計変動回数又は前記第1変動回数に拘わらず、当該非時短状態への移行時点からの前記合計変動回数又は前記第1変動回数に基づいて前記第1停止時間を決定可能なものである(図12(D)に示す第3特別変動パターン判定テーブル参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、時短状態の終了条件として、第1終了条件と第2終了条件とが設けられている。そのため時短状態において、イレギュラー等で第1識別図柄が変動表示しても、第2変動回数が第2上限実行回数に至るまで、非時短状態に移行させないことが可能である。しかしながら時短状態において、第1識別図柄が変動表示すると、大当たり遊技の終了時点から非時短状態に移行するまでの合計変動回数が一定ではなくなる。従って仮に、大当たり遊技の終了時点からの合計変動回数に基づいて、非時短状態に移行した直後の第1停止時間を決定しようとすると、非時短状態に移行した直後の演出に合う第1停止時間を決定できないおそれがある。そこでこの構成の遊技機によれば、大当たり遊技の終了時点からではなく、非時短状態への移行時点からカウントされる合計変動回数又は第1変動回数に基づいて第1停止時間を決定する。従って、時短状態においてイレギュラー等で第1識別図柄が変動表示していても、非時短状態に移行した後の任意の識別図柄の変動回数のときに、任意の第1停止時間を決定することが可能である。
手段2に係る発明は、
手段1に記載の遊技機において、
所定の特殊演出(キャラ紹介演出)を実行可能な特殊演出実行手段(ステップS5830,S5831を実行する演出制御用マイコン91)を備え、
前記停止時間決定手段は、
前記非時短状態への移行時点からの前記合計変動回数又は前記第1変動回数が所定の規定回数(10回)以下であれば、予め定められた特別設定基準(図12(D)に示す第3特別変動パターン判定テーブル)に基づいて前記第1停止時間を決定し、
前記非時短状態への移行時点からの前記合計変動回数又は前記第1変動回数が前記規定回数を超えると、予め定めた通常設定基準(図12(A)に示す通常変動パターン判定テーブル)に基づいて前記第1停止時間を決定するものであり、
前記特殊演出実行手段は、
前記特別設定基準に基づいて前記第1停止時間が決定された場合には、その第1停止時間に基づく前記第1識別図柄の停止表示中に前記特殊演出(図70(C)参照)を実行可能である一方、
前記通常設定基準に基づいて前記第1停止時間が決定された場合には、その第1停止時間に基づく前記第1識別図柄の停止表示中に前記特殊演出を実行しないものであることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、非時短状態に移行した直後から合計変動回数又は第1変動回数が規定回数を超えるまでに限って、第1識別図柄の停止表示中に特殊演出を実行可能である。従って、非時短状態に移行した直後の演出効果を高めることが可能である。ここで時短状態にてイレギュラー等で第1識別図柄が変動表示していても、非時短状態にて特別設定基準に基づいて決定される第1停止時間は、時短状態での合計変動回数又は第1変動回数と無関係である。よって、非時短状態に移行した後、規定回数を超えるまで、確実に第1識別図柄の停止表示に伴う特殊演出を実行することが可能である。
手段3に係る発明は、
手段1又は手段2に記載の遊技機において、
前記変動時間決定手段は、
前記第1終了条件又は前記第2終了条件のうち何れか一方が成立することに基づいて、前記大当たり遊技後の前記時短状態から前記非時短状態に移行した場合には、
当該大当たり遊技後の前記合計変動回数又は前記第1変動回数に拘わらず、当該非時短状態への移行時点からの前記合計変動回数又は前記第1変動回数に基づいて前記第1変動時間を決定可能なものである(図12(D)に示す第3特別変動パターン判定テーブル参照)ことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、第1停止時間だけでなく第1変動時間も、大当たり遊技の終了時点からではなく、非時短状態への移行時点からカウントされる合計変動回数又は第1変動回数に基づいて決定することが可能である。従って、時短状態においてイレギュラー等で第1識別図柄が変動表示していても、非時短状態に移行した後の任意の第1変動回数のときに、第1識別図柄の変動表示の開始から停止表示の終了までの時間(第1変動時間と第1停止時間との合計時間)を任意に決定することが可能である。