JP2018088646A - 時刻同期装置及び時刻同期方法 - Google Patents

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光朗 中島
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Abstract

【課題】 トラフィックを低減することができる時刻同期装置及び時刻同期方法を提供する。【解決手段】 時刻同期装置は、基準時刻に基づき時刻同期を行うネットワークに接続される時刻同期装置において、ネットワーク内の接続先の装置から受信したデータ信号からクロック信号を抽出し、クロック信号に基づいて接続先の装置と周波数同期を行う周波数同期部と、クロック信号に基づき時刻をカウントする計時部と、時刻について、所定のプロトコルに基づき接続先の装置と時刻同期を行う時刻同期部と、基準時刻の供給源から接続先の装置に至るネットワーク内の時刻同期の経路上の装置数から基準時刻に対する時刻の誤差の許容量を算出し、誤差の許容量と前記クロック信号の精度から接続先の装置と時刻同期を行うタイミングを算出する算出部とを有する。【選択図】図10

Description

本件は、時刻同期装置及び時刻同期方法に関する。
マスタ装置とスレーブ装置の間の時刻同期を行うプロトコルとしてPTP(Precision Protocol)が知られている。PTPによると、マスタ装置とスレーブ装置が時刻情報を付与したパケットを互いに送受信することにより、マスタ装置の時刻に対するスレーブ装置の時刻のずれ(オフセット)が算出されるため、スレーブ装置の時刻をマスタ装置の時刻に合わせて補正することができる。なお、PTPは、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics, Inc.)1588に規定されている。
また、PTPによると、マスタ装置のパケットの送信間隔及びスレーブ装置のパケットの受信間隔を算出することにより、マスタ装置とスレーブ装置の間の周波数同期を行うことも可能である。しかし、PTPの周波数同期には、例えばOCXO(Oven-Controlled crystal Oscillator)のような安定性の高い発振器が必要とされるため、装置コストが増加するおそれがある。
このため、周波数同期をシンクロナスイーサネット(SyncE)(イーサネット:登録商標、以下同様)技術により実現することが検討されている。SyncEによると、スレーブ装置は、マスタ装置から受信したイーサネット信号からクロック信号を抽出することによりマスタ装置と周波数同期を行う。このため、SyncEの周波数同期には、PTPの周波数同期とは異なり、安定性の高い発振器が必要とされない。なお、SyncEは、ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication standardization sector)勧告G.8261/Y.1361に規定されている。
また、例えば、特許文献1〜3には、PTPやSyncEを用いた同期技術が開示されている。
国際公開2014/083640号 特開2015−99983号公報 特開2014−57179号公報
SyncEによると、スレーブ装置は、マスタ装置のイーサネット信号から抽出したクロック信号と自装置内のフリーランのクロック信号のうち、精度(ppm)の高いほうのクロック信号に同期してイーサネット信号を送信する。このため、ネットワーク全体で見た場合、SyncEにより得られたクロック信号は、ネットワークのグランドマスタークロックに必ずしも周波数同期しているわけではない。
したがって、クロック信号によりカウントされる時刻は、グランドマスタークロックによりカウントされるネットワークの基準時刻から徐々にずれていく。このため、スレーブ装置は、マスタ装置との間でPTPに基づき時刻同期を行うことにより時刻を補正する必要がある。
しかし、時刻同期処理において、マスタ装置とスレーブ装置の間で大量のパケット(例えば1秒に128個)が送受信されるため、ネットワークのトラフィックが増加することによりユーザの通信帯域が圧迫されるおそれがある。
そこで本件は、トラフィックを低減することができる時刻同期装置及び時刻同期方法を提供することを目的とする。
1つの態様では、時刻同期装置は、基準時刻に基づき時刻同期を行うネットワークに接続される時刻同期装置において、前記ネットワーク内の接続先の装置から受信したデータ信号からクロック信号を抽出し、前記クロック信号に基づいて前記接続先の装置と周波数同期を行う周波数同期部と、前記クロック信号に基づき時刻をカウントする計時部と、前記時刻について、所定のプロトコルに基づき前記接続先の装置と時刻同期を行う時刻同期部と、前記基準時刻の供給源から前記接続先の装置に至る前記ネットワーク内の時刻同期の経路上の装置数から前記基準時刻に対する前記時刻の誤差の許容量を算出し、前記誤差の許容量と前記クロック信号の精度から前記接続先の装置と時刻同期を行うタイミングを算出する算出部とを有する。
1つの態様では、時刻同期方法は、基準時刻に基づき時刻同期を行うネットワーク内の接続先の装置から受信したデータ信号からクロック信号を抽出し、前記クロック信号に基づいて前記接続先の装置と周波数同期を行い、前記クロック信号に基づき時刻をカウントし、前記時刻について、所定のプロトコルに基づき前記接続先の装置と時刻同期を行い、前記基準時刻の供給源から前記接続先の装置に至る前記ネットワーク内の時刻同期の経路上の装置数から前記基準時刻に対する前記時刻の誤差の許容量を算出し、前記誤差の許容量と前記クロック信号の精度から前記接続先の装置と時刻同期を行うタイミングを算出する方法である。
1つの側面として、トラフィックを低減することができる。
無線通信システムの一例を示す構成図である。 装置間の時刻同期及び周波数同期の関係の一例を示す図である。 PTPに基づく通信の一例を示すシーケンス図である。 「Announce message」のフォーマットを示す図である。 装置間の時刻同期処理の一例を示すシーケンス図である。 ESMC(Ethernet Synchronization Messaging Channel)のイーサネット信号のフォーマットを示す図である。 SSM(Synchronization Status Message)コードの品質レベルを示す図である。 ESMCによるSSMコードの通知の一例を示すシーケンス図である。 ベースバンドユニットの一例を示す構成図である。 時刻同期処理の一例を示すフローチャートである。 比較例及び実施例の時刻同期による時刻の誤差の補正を示すタイムチャートである。
図1は、無線通信システムの一例を示す構成図である。無線通信システムは、無線基地局などに設けられたベースバンドユニット(BBU#1,#2)1と、レイヤ2スイッチなどの複数のスイッチ装置(SW#1〜#N(N:正の整数))2を含むパケット転送ネットワークNWと、パケット転送ネットワークNWに対する基準時刻Toの供給源であるグランドマスター3とを有する。なお、パケット転送ネットワークNWはネットワークの一例である。
ベースバンドユニット1は、スマートフォンなどの無線通信端末などから構成される無線通信ネットワーク9に接続されている。また、ベースバンドユニット1は、パケット転送ネットワークNWに接続され、パケット転送ネットワークNWから転送されたパケットに対してベースバンド処理などを行った後、無線通信ネットワーク9に送信する。
パケット転送ネットワークNWにおいて、各スイッチ装置2は、例えばメッシュ状またはツリー状に互いに接続されている。最上流側のスイッチ装置(SW#1,#9)2はグランドマスター3に接続され、最下流側のスイッチ装置(SW#8,#N)2はベースバンドユニット(BBU#1,#2)1にそれぞれ接続されている。つまり、スイッチ装置(SW#8,#N)2は、ベースバンドユニット(BBU#1,#2)1の接続先の装置の一例である。
グランドマスター3は、GNSS(Global Navigation Satellite System)から電波信号を受信することにより標準時刻情報を取得する。これにより、グランドマスター3は、パケット転送ネットワークNWに基準時刻Toを供給する。パケット転送ネットワークNWは、グランドマスター3の基準時刻Toに基づき時刻同期する。各スイッチ装置2は、グランドマスター3に対してバウンダリークロックとして機能する。
時刻同期は、例えばPTPに基づいて行われる。グランドマスター3からベースバンドユニット(BBU#1)1に至る経路Pに沿って、装置間の時刻同期が行われる。つまり、経路Pは、パケット転送ネットワークNWの時刻同期の経路の一例である。経路Pは、スイッチ装置(SW#1〜#8)2をこの順に経由する。
ベースバンドユニット(BBU#1)1は、PTPに基づきスイッチ装置(SW#8)2と時刻同期を行う。これにより、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、基準時刻Toに基づき時刻同期を行う。また、他のベースバンドユニット(BBU#2)1も、ベースバンドユニット(BBU#1)1と同様に基準時刻Toに基づき時刻同期を行う。したがって、各ベースバンドユニット(BBU#1,#2)1は、アプリケーションレベルの要求に応じ、互いにタイミングを合わせて(つまり位相同期した状態で)無線通信ネットワーク9と通信することができる。
このように、ベースバンドユニット(BBU#1,#2)1は、時刻同期装置の一例であり、グランドマスター3に対してスレーブクロックとして機能する。
ITU−Tでは、パケット転送ネットワークNWを介したベースバンドユニット1の時刻同期の精度が、基準時刻Toとの誤差ΔTの上限値ΔTmax(例えば1(μs))として規定されている。このため、ベースバンドユニット(BBU#1,#2)1は、一定の通信品質を維持するため、基準時刻Toに対する時刻の誤差ΔTが上限値ΔTmax以下となるように時刻同期を行う。
このとき、時刻同期の経路P上の各スイッチ装置2においても基準時刻Toに対する時刻の誤差Teは生ずるため、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、少なくとも各スイッチ装置2の誤差の総和分の誤差を有することになる。ベースバンドユニット(BBU#1)1は、時刻同期の経路P上の8台分のスイッチ装置2の誤差(8×Te)の誤差を有する。
このため、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、上限値ΔTmaxから8台分のスイッチ装置2の誤差(8×Te)を差し引いた値(ΔTmax−8×Te)が時刻の誤差の許容値となる。例えば、各スイッチ装置2の誤差Teが50(ns)である場合、誤差の許容値は600(ns)(=1(μs)−8×50(ns))となる。
また、ベースバンドユニット(BBU#2)1についても、ベースバンドユニット(BBU#1)1と同様の方法から時刻の誤差の許容値が算出されるが、以下の例では、ベースバンドユニット(BBU#1)1の処理のみを説明する。なお、以下の説明において、時刻同期の経路P上の各スイッチ装置2の台数(つまり装置数)を時刻同期の「段数」と表記する。
図2は、装置間の時刻同期及び周波数同期の関係の一例を示す図である。図2には、時刻同期の経路P上の各スイッチ装置(SW#1〜#8)2、グランドマスター3、及びベースバンドユニット(BBU#1)1が示されている。
各スイッチ装置(SW#1〜#8)2、グランドマスター3、及びベースバンドユニット(BBU#1)1のうち、隣接して接続された一組の装置は、PTPに基づき通信することにより時刻同期を行う。このとき、一組の装置のうち、上流側の装置はマスタ装置として動作し、下流側の装置はスレーブ装置として動作する。
図3は、PTPに基づく通信の一例を示すシーケンス図である。マスタ装置は、最初に、「Announce message」を含むPTPパケットをスレーブ装置に送信する。マスタ装置は、「Announce message」により時刻同期に関する各種の属性情報を通知する。
図4は、「Announce message」のフォーマットを示す図である。「Announce message」は、「header」、「origin timestamp」、「currentUtcOffset」、「reserved」、「grandmastePriority1」、「grandmasterClockQuality」、「grandmasterPriority2」、「grandmasterIdentity」、「stepsRemoved」、及び「timeSource」の各領域を有する。
「stepsRemoved」の領域には、時刻同期の段数が含まれる。このため、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、接続先のスイッチ装置(SW#8)2とPTPに基づき通信することにより時刻同期の段数(本例では8段)を取得することができる。このため、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、上記の時刻の誤差の許容値(600(ns))を容易に算出することができる。なお、他の領域についてはIEEE1588に規定されたとおりである。
再び図3を参照すると、マスタ装置は、「Announce message」の送信後、「Sync message」を含むPTPパケットをスレーブ装置に送信する。このとき、マスタ装置は、「Sync message」を含むPTPパケットの送信時刻T1を記憶する。スレーブ装置は、「Sync message」を含むPTPパケットを受信すると、その受信時刻T2を記憶する。
次に、マスタ装置は、「Follow_Up message」を含むPTPパケットをスレーブ装置に送信する。このとき、マスタ装置は、「Follow_Up message」を含むPTPパケットに上記の送信時刻T1を付与する。スレーブ装置は、「Follow_Up message」を含むPTPパケットを受信すると、「Follow_Up message」から送信時刻T1を取得して記憶する。
次に、スレーブ装置は、「Delay_Request message」を含むPTPパケットをマスタ装置に送信する。このとき、マスタ装置は、「Delay_Request message」を含むPTPパケットの送信時刻T3を記憶する。マスタ装置は、「Delay_Request message」を含むPTPパケットを受信すると、その受信時刻T4を記憶する。
次に、マスタ装置は、「Delay_Response message」を含むPTPパケットをスレーブ装置に送信する。このとき、マスタ装置は、「Delay_Response message」を含むPTPパケットに上記の受信時刻T4を付与する。スレーブ装置は、「Delay_Response message」を含むPTPパケットを受信すると、「Delay_Response message」から受信時刻T4を取得して記憶する。
Tdelay={(T4−T1)−(T3−T2)}/2 ・・・(1)
Th=T2−T1−Tdelay ・・・(2)
スレーブ装置は、上記の式(1)から平均伝送路遅延Tdelayを算出する。次に、スレーブ装置は、平均伝送路遅延Tdelayを用いて上記の式(2)から時刻の補正量Thを算出する。スレーブ装置は、補正量Thに基づき時刻を補正する。これにより、スレーブ装置の時刻がマスタ装置の時刻に合わせて補正されるため、マスタ装置とスレーブ装置の間で時刻同期が確立する。
上記のPTPに基づくシーケンスは、以下に述べるように、時刻同期の経路P上の上流側から下流側に向かって順次にマスタ装置とスレーブ装置の間で行われる。
図5は、装置間の時刻同期処理の一例を示すシーケンス図である。まず、グランドマスター3とスイッチ装置(SW#1)2の間で時刻同期が確立される。次に、スイッチ装置(#1)2とスイッチ装置(SW#2)2の間で時刻同期が確立され、さらにスイッチ装置(#2)2とスイッチ装置(SW#3)2の間で時刻同期が確立される。
このようにして、上流側から下流側へ順次に時刻同期が確立されていき、スイッチ装置(#7)2とスイッチ装置(SW#8)2の間で時刻同期が確立された後、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、その接続先のスイッチ装置(SW#8)2と時刻同期を確立する。
再び図2を参照すると、上述したように、時刻同期の経路Pに沿って時刻同期が順次に確立されるため、各スイッチ装置2及びベースバンドユニット(BBU#1)1は、グランドマスター3の時刻情報に基づき時刻同期が行われることになる。これにより、ベースバンドユニット(BBU#1)1はグランドマスター3と時刻同期を確立する。
また、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、SyncEの技術に基づいて周波数同期を行う。すなわち、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、接続先のスイッチ装置(SW#8)2から受信したイーサネット信号(パケット)から伝送クロック信号CLKを抽出し、伝送クロック信号に基づいてスイッチ装置(SW#8)2と周波数同期を行う。なお、伝送クロック信号CLKはクロック信号の一例であり、イーサネット信号はデータ信号の一例である。
より具体的には、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、イーサネット信号の8B/10B符号から、データに重畳されたクロック情報を抽出して、そのクロック情報からクロック信号CLKを再生する。そして、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、クロック信号CLKからPLL(Phase Locked Loop)回路を用いて装置クロック信号CLK’を生成する。
装置クロック信号CLKsは、ベースバンドユニット(BBU#1)1内の各種の機能の回路に分配される。例えば、時刻をカウントする時刻カウンタ回路にも装置クロック信号CLKsが分配される。このため、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、装置クロック信号CLKsの生成元の伝送クロック信号CLKに基づき時刻をカウントする。
したがって、ベースバンドユニット(BBU#1)1の時刻の精度は伝送クロック信号CLKの精度に依存する。すなわち、ベースバンドユニット(BBU#1)1の時刻は、グランドマスター3の基準時刻に対し、伝送クロック信号CLKの精度に応じた誤差が生ずる。
SyncEによると、各スイッチ装置2及びベースバンドユニット(BBU#1)1は、受信したイーサネット信号から抽出したクロック信号と自装置内のフリーランのクロック信号のうち、精度の高いほうのクロック信号に同期してイーサネット信号を送信する。このため、パケット転送ネットワークNW全体で見た場合、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、接続先のスイッチ装置(SW#8)2と周波数同期するが、その上流側にある他のスイッチ装置(SW#1〜#7)2及びグランドマスター3とは必ずしも周波数同期しているわけではない。
例えば、スイッチ装置(#8)2は、スイッチ装置(#7)2から受信したイーサネット信号から伝送クロック信号CLK’を抽出するが、伝送クロック信号CLK’から送信用の伝送クロック信号CLKを生成するか否かは、伝送クロック信号CLKの精度しだいである。スイッチ装置(#8)2は、伝送クロック信号CLKの精度が自装置内のフリーランのクロック信号の精度より高い場合、伝送クロック信号CLK’から送信用の伝送クロック信号CLKを生成する。この場合、スイッチ装置(#8)2とスイッチ装置(#7)2の間で周波数同期が確立されるため、ベースバンドユニット(BBU#1)1とスイッチ装置(#7)2の間でも周波数同期が確立されることになる。
一方、スイッチ装置(#8)2は、伝送クロック信号CLKの精度が自装置内のフリーランのクロック信号の精度より低い場合、そのフリーランのクロック信号から送信用の伝送クロック信号CLKを生成する。この場合、スイッチ装置(#8)2とスイッチ装置(#7)2の間で周波数同期が確立されないため、ベースバンドユニット(BBU#1)1とスイッチ装置(#7)2の間でも周波数同期が確立されないことになる。
したがって、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、グランドマスター3とは必ずしも周波数同期しているわけではない。すなわち、ベースバンドユニット(BBU#1)1の装置内クロック信号CLKsはグランドマスター3のグランドマスタークロックと必ずしも周波数同期しているわけではない。
したがって、伝送クロック信号CLKによりカウントされる時刻は、グランドマスタークロックによりカウントされるネットワークの基準時刻から徐々にずれていく。このため、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、スイッチ装置(SW#8)2との間でPTPに基づき時刻同期を行うことにより時刻を補正する必要がある。
しかし、時刻同期処理において、スイッチ装置(SW#8)2とベースバンドユニット(BBU#1)1の間で大量のパケット(例えば1秒に128個)が送受信されるため、パケット転送ネットワークNWのトラフィックが増加することによりユーザの通信帯域が圧迫されるおそれがある。
そこで、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、時刻同期の段数から上述した時刻の誤差の許容量を算出しておき、その許容量と伝送クロック信号CLKの精度(ppm)から時刻同期を行うタイミングを算出する。より具体的には、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、時刻の誤差が上記の上限値ΔTmaxを超えないための時刻同期の周期の最大値を算出する。
ベースバンドユニット(BBU#1)1は、その周期に従いスイッチ装置(SW#8)2と時刻同期を行う。このため、時刻同期処理の実行頻度が低減されるので、パケット転送ネットワークNWのトラフィックが低減される。以下に、伝送クロック信号CLKの精度について述べる。
上流側のスイッチ装置2からの伝送クロック信号の精度は、SyncEに規定されているESMCにより下流側のスイッチ装置2及びベースバンドユニット(BBU#1)1に通知される。
図6は、ESMCのイーサネット信号のフォーマットを示す図である。本フォーマットは、ITU−T勧告G.8264に規定されている。
イーサネット信号には、宛先を示すDA(Destination Address)(固定値)と、送信元を示すSA(Source Address)と、ESMCのプロトコルの種別を示す「Slow protocol Ethertype」及び「Slow protocol Subtype」(ともに固定値)とを含む。また、イーサネット信号には、「ITU-T OUI」と、「ITU-T subtype」と、「Ver.」(Version)と、「Event Flag」と、「Res.」(Reserved)と、「QL TLV」(Quality Level Type Length Value)と、「Padding」と、FCS(Frame Check Sequence)とを含む。
「ITU-T OUI」及び「ITU-T subtype」には所定の識別子が格納され、「Ver.」にはプロトコルのバージョンが格納される。「Event Flag」は「QL TLV」の変更を通知する。「Event Flag」は、「QL TLV」の変更がない場合、‘0’を示し、「QL TLV」の変更がある場合、‘1’を示す。「Res.」は予約領域であり、「Padding」にはデータ長の調整用の固定パタンデータが格納される。また、FCSは、データ誤りの訂正符号である。
「QL TLV」には、「Type」、「Length」、固定値0x0(「0x」は16進数表記)、及びSSMコードが含まれる。「Type」及び「Length」にはデータ種別及びデータ長がそれぞれ格納される(固定値)。SSMコードは、伝送クロック信号CLKの品質レベルを示す符号である。
図7は、SSMコードの品質レベルを示す図である。SSMコードは、ITU−Tで規定された各種の品質レベル(QL−PRSなど)を示す。品質レベルは、クロック信号の精度に対応する。
このため、ベースバンドユニット(BBU#1)1及びスイッチ装置2は、SSMコードに基づいて伝送クロック信号CLKの精度を判定することができる。例えば、SSMコードが0100(2進数)である場合、伝送クロック信号CLKの精度は1.0×10−8と判定される。
図8は、ESMCによるSSMコードの通知の一例を示すシーケンス図である。スイッチ装置(#8)2は、例えば一定の周期でESMCのイーサネット信号をベースバンドユニット(BBU#1)1に送信する。
スイッチ装置(#8)2は、最初にSSMコード「0010」を通知する。このため、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、伝送クロック信号CLKの精度を1.0×10−11と判定する。
スイッチ装置(#8)2は、伝送クロック信号CLKの精度が変更された場合、「Event Flag」を‘1’とし、変更後のSSMコード「0100」を通知する。ベースバンドユニット(BBU#1)1は、「Event Flag」=‘1’により伝送クロック信号CLKの精度の変更を検出し、その変更後の伝送クロック信号CLKの精度を1.0×10−8と判定する。
このように、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、SyncEの通信により、接続先のスイッチ装置(SW#8)2から伝送クロック信号CLKの精度を取得する。このため、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、伝送クロック信号CLKの精度を測定する必要がない。
次に、ベースバンドユニット(BBU#1)1の構成を述べる。
図9は、ベースバンドユニット1の一例を示す構成図である。ベースバンドユニット1は、回線処理部10、PLL回路11、精度検出部12、時刻同期処理部13、時刻カウンタ回路14、基準タイミング生成回路15、及びベースバンド処理部16を有する。
回線処理部10は、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの回路などにより構成される。回線処理部10は、イーサネット回線を介してスイッチ装置(SW#8)2とイーサネット信号を送受信する。回線処理部10は、受信したイーサネット信号から伝送クロック信号CLKを抽出して、PLL回路11に送信する。
PLL回路11は、例えばDSP(Digital Signal Processor)やFPGAなどにより構成され、位相比較部110、ループフィルタ111、DDS(Direct Digital Synthesizer)112、及びVCXO(Voltage Controlled crystal Oscillator)113を有する。PLL回路11は、VCXO113から出力される装置内クロック信号CLKsの位相を伝送クロック信号CLKの位相に同期させる。
位相比較部110は、伝送クロック信号CLKの位相と装置内クロック信号CLKsの位相を比較し、その差分を示す制御信号をループフィルタ111に出力する。ループフィルタ111は、例えばローパスフィルタであり、制御信号のノイズ成分を除去してDDS112に出力する。
DDS112は、制御信号から伝送クロック信号CLKの周波数に同期した電圧制御信号を生成してVCXO113に出力する。VCXO113は、電圧制御信号に応じた周波数の装置内クロック信号CLKsを出力する。
このように、回線処理部10及びPLL回路11は、スイッチ装置(SW#8)2から受信したイーサネット信号から伝送クロック信号CLKを抽出し、伝送クロック信号CLKに基づいてスイッチ装置(SW#8)2と周波数同期を行う。なお、回線処理部10及びPLL回路11は周波数同期部の一例である。
装置内クロック信号CLKsは、時刻カウンタ回路14、基準タイミング生成回路15、及びベースバンド処理部16に分配される。また、装置内クロック信号CLKsは、位相比較部110にフィードバックされる。
時刻カウンタ回路14は、装置内クロック信号CLKsに同期して時刻をカウントする。つまり、時刻カウンタ回路14は、計時部の一例であり、伝送クロック信号CLKに従い時刻Tsをカウントする。時刻カウンタ回路14は、時刻tsを基準タイミング生成回路15に出力する。
基準タイミング生成回路15は、装置内クロック信号CLKsに同期して動作し、時刻Tsに基づきベースバンド処理部16に各種の処理タイミングを通知する。ベースバンド処理部16は、装置内クロック信号CLKsに同期して動作し、無線通信ネットワーク9との通信処理を行う。ベースバンド処理部16は、回線処理部10との間でイーサネット信号のペイロードに含まれるユーザデータを送受信して、ベースバンド処理を行う。ベースバンド処理部16は、例えば、基準タイミング生成回路15から通知されたタイミングに従いパケット送信処理などを行う。
回線処理部10は、ESMCのイーサネット信号を受信すると、精度検出部12に出力する。精度検出部12は、ESMCのイーサネット信号からSSMコードを取得して、伝送クロック信号CLKの精度Qtを検出する。精度検出部12は、伝送クロック信号CLKの精度Qtを時刻同期処理部13に通知する。
時刻同期処理部13は、例えばFPGAやASICなどから構成され、PTPに基づき時刻同期処理を行う。時刻同期処理部13は、メッセージ検出部130と、タイミング制御部131と、タイマ回路132と、プロトコル制御部133と、メッセージ生成部134とを有する。
回線処理部10は、スイッチ装置(SW#8)2から受信したPTPパケットに含まれるメッセージをメッセージ検出部130に出力する。また、メッセージ生成部134は、PTPのメッセージを生成して回線処理部10に出力し、回線処理部10は、メッセージ生成部134から入力されたメッセージを含むPTPパケットをスイッチ装置(SW#8)2に送信する。
メッセージ検出部130は、PTPのメッセージを検出してプロトコル制御部133に出力する。プロトコル制御部133は、図3に示されたシーケンスに従いPTPに基づく通信処理を行う。このとき、プロトコル制御部133は、PTPのメッセージの生成をメッセージ生成部134に指示し、メッセージ生成部134は、その指示に従いメッセージを生成して回線処理部10に出力する。
また、プロトコル制御部133は、このシーケンスにおいて、時刻カウンタ回路14から時刻T2,T3を取得する。プロトコル制御部133は、上記の式(1)及び式(2)から時刻Tsの補正量Thを算出し、補正量Thに基づき時刻Tsを補正する。
このように、プロトコル制御部133は、時刻同期部の一例であり、時刻Tsについて、PTPに基づきスイッチ装置(SW#8)2と時刻同期を行う。なお、PTPはプロトコルの一例であり、プロトコル制御部133は、他のプロトコルに基づき時刻同期を行ってもよい。
メッセージ検出部130は、「Announce message」を検出した場合、「Announce message」から時刻同期の段数Stを抽出してタイミング制御部131に出力する。タイミング制御部131は、時刻同期の段数Stからグランドマスター3の基準時刻Toに対する時刻Tsの誤差の許容量Tkを算出する。
Tk=ΔTmax−St×Te ・・・(3)
より具体的には、タイミング制御部131は、基準時刻Toに対する時刻Tsの誤差の上限値ΔTmax、時刻同期の段数St、及び時刻同期の経路P上の各スイッチ装置2の時刻の誤差Teに基づき、上記の式(3)から誤差の許容量Tkを算出する。本例において時刻同期の段数Stは8であるため、各スイッチ装置2の誤差Teが50(ns)であり、上限値ΔTmaxが1(μs)である場合、誤差の許容値Tkは600(ns)(=1(μs)−8×50(ns))と算出される。なお、タイミング制御部131は、上限値ΔTmax及び誤差Teを例えばメモリなどの記憶手段に予め記憶している。
また、タイミング制御部131は、精度検出部12から伝送クロック信号CLKの精度Qtが通知される。タイミング制御部131は、算出部の一例であり、誤差の許容量Tkと伝送クロック信号CLKの精度Qtからスイッチ装置(SW#8)2と時刻同期を行うタイミングを算出する。伝送クロック信号CLKの精度Qtは、単位時間の伝送クロック信号CLKの位相のずれを示すため、精度Qtと誤差の許容量Tkから時刻同期後に時刻Tsの誤差が上限値ΔTmaxを超えるまでの所要時間がわかる。このため、タイミング制御部131は、精度Qtと誤差の許容量Tkから、時刻Tsの誤差が上限値ΔTmaxを超えないための時刻同期の実行周期Tmを算出する。
Tm=Tk÷Qt ・・・(4)
より具体的には、タイミング制御部131は、精度Qtと誤差の許容量Tkから上記の式(4)により時刻同期の実行周期Tmを算出する。すなわち、タイミング制御部131は、誤差の許容量Tkを伝送クロック信号CLKの精度Qtで除算することによりスイッチ装置(SW#8)2と時刻同期を行うタイミングを算出する。
これにより、タイミング制御部131は、時刻の誤差が上限値ΔTmaxを超えないための時刻同期の周期Tmの最大値を算出することができるため、時刻同期処理の実行頻度が最も低くすることができる。なお、タイミング制御部131は、上記の式(4)に限定されず、他の計算式に基づき実行周期Tmを算出してもよい。
タイミング制御部131は、実行周期Tmをタイマ回路132に設定し、タイマ回路132を起動する。タイマ回路132は、タイマの満了により実行周期Tmの到来を検出してプロトコル制御部133に通知する。

プロトコル制御部133は、実行周期Tmに従いPTPに基づく時刻同期を行う。より具体的には、プロトコル制御部133は、例えば、図3のシーケンスにおいて、実行周期Tmが到来するまでメッセージ生成部134に対する「Delay_Request message」の生成指示を保留しておき、実行周期Tmが到来後にその生成指示を実行する。つまり、プロトコル制御部133は、実行周期Tmが到来するまで時刻同期処理のシーケンスを中断することにより実行周期Tmに従い時刻同期を行う。これにより、時刻同期処理の実行頻度が低減されるため、パケット転送ネットワークNWのPTPパケットのトラフィックが低減される。
図10は、時刻同期処理の一例を示すフローチャートである。回線処理部10は、接続先のスイッチ装置(SW#8)2から受信したイーサネット信号から伝送クロック信号CLKを抽出する(ステップSt1)。次に、PLL回路11は、伝送クロック信号CLKに基づいてスイッチ装置(SW#8)2と周波数同期を確立する(ステップSt2)。より具体的には、PLL回路11は、伝送クロック信号CLKと装置クロック信号CLKsの位相を同期させる。
次に、時刻カウンタ回路14は、装置クロック信号CLKsに基づき時刻Tsのカウントを開始する(ステップSt3)。次に、プロトコル制御部133は、時刻Tsについて、PTPに基づきスイッチ装置(SW#8)2と時刻同期を確立する(ステップSt4)。このとき、タイミング制御部131は、「Announce message」から時刻同期の段数Stを取得する。つまり。タイミング制御部131は、PTPに基づく通信により時刻同期の段数Stを取得する。このため、タイミング制御部131は、時刻の誤差の許容値Tkを容易に算出することができる。
次に、タイミング制御部131は、スイッチ装置(SW#8)2からのESMCのイーサネット信号からSSMコードを取得する(ステップSt5)。つまり、タイミング制御部131は、スイッチ装置(SW#8)2から伝送クロック信号CLKの精度Qtを取得する。このため、ベースバンドユニット(BBU#1)1は、伝送クロック信号CLKの精度を測定する必要がない。
次に、タイミング制御部131は、時刻同期処理の実行周期Tmを算出してタイマ回路132に設定する(ステップSt6)。このとき、タイミング制御部131は、時刻同期の段数Stから式(3)を用いてグランドマスター3の基準時刻Toに対する時刻Tsの誤差の許容量Tkを算出する。また、タイミング制御部131は、誤差の許容量Tkと伝送クロック信号CLKの精度Qtから式(4)を用いて時刻同期処理の実行周期Tmを算出する。
次に、タイミング制御部131はタイマ回路132を起動する(ステップSt7)。これにより、タイマ回路132はタイマ値のカウントを開始する。このとき、プロトコル制御部133は、上述したように、タイマ回路132のタイマが満了するまでPTPのシーケンスを中断する。
次に、タイマ回路132はタイマが満了したか否かを判定する(ステップSt8)。タイマ回路132は、タイマが満了した場合(ステップSt8のYes)、タイマを停止する(ステップSt9)。次に、プロトコル制御部133は、スイッチ装置(#8)2と時刻同期を確立する(ステップSt10)。このとき、プロトコル制御部133は、中断したPTPのシーケンスを再開する。
次に、プロトコル制御部133は、PTPのシーケンスにおいて式(1)及び式(2)から算出した補正量Thに基づき時刻Tsを補正する(ステップSt11)。次に、タイミング制御部131は、PTPのシーケンス中に受信した「Announce message」から時刻同期の段数Stが前回の値から変化したか否かを判定する(ステップSt12)。このため、タイミング制御部131は、前回の時刻同期の段数Stをメモリなどの記憶手段に記憶しておき、新たに取得した時刻同期の段数Stと比較する。
タイミング制御部131は、時刻同期の段数Stが変化した場合(ステップSt12のYes)、新たな段数Stから時刻同期の実行周期を算出してタイマ回路132に設定する(ステップSt6)。その後、ステップSt7以降の処理が再実行される。また、タイミング制御部131は、時刻同期の段数Stが変化していない場合(ステップSt12のNo)、ステップSt7の処理を再実行する。その後、ステップSt8以降の処理が実行される。
また、タイマが満了した場合(ステップSt8のNo)、タイミング制御部131は、メッセージ検出部130からSSMコードを取得し(ステップSt13)、SSMコードが前回の値から変化したか否かを判定する(ステップSt14)。このため、タイミング制御部131は、前回のSSMコードをメモリなどの記憶手段に記憶しておき、新たに取得したSSMコードと比較する。
タイミング制御部131は、SSMコードが変化していない場合(ステップSt14のNo)、前回の設定した実行周期のままでタイマ回路132を起動する(ステップSt7)。その後、ステップSt8以降の処理が実行される。
SSMコードが変化している場合(ステップSt14のYes)回線処理部10は再びイーサネット信号から伝送クロック信号CLKを抽出し(ステップSt15)、PLL回路11は、スイッチ(SW#8)装置2と周波数同期を確立する(ステップSt16)。次に、タイミング制御部131は、新たなSSMコードが示す精度から時刻同期の実行周期を算出してタイマ回路132に設定する(ステップSt6)。その後、ステップSt7以降の処理が再実行される。このようにして、時刻同期は実行される。
図11は、比較例及び実施例の時刻同期による時刻の誤差の補正を示すタイムチャートである。図11には、時刻の誤差(実線枠参照)及びその許容量(点線枠参照)が示されている。
比較例において、ベースバンドユニット1は一定の周期Tm’で時刻同期を行う。これにより、ベースバンドユニット1は、一定の周期Tm’ごとに時刻を基準時刻Toに合わせて補正する。このため、時刻の誤差は、その許容量に対して十分に小さい値に維持される。しかし、ベースバンドユニット1とその接続先のスイッチ装置(SW#8)2は、一定の周期Tm’ごとにPTPパケットを送受信するため、パケット転送ネットワークNWのトラフィックが増加する。
これに対し、上述した実施例では、比較例の周期Tm’より長い周期Tm(>Tm’)で時刻同期を行う。このため、時刻の誤差は、比較例とは異なり、次の周期Tmが到来するまでの間に誤差の許容量に近い値となるまで増加する。しかし、PTPパケットの送受信の頻度は比較例の場合の頻度より小さいため、パケット転送ネットワークNWのトラフィックの増加が抑制される。
このように、実施例のベースバンドユニット1は、時刻同期の段数Stから時刻の誤差の許容量を算出し、その許容量と伝送クロック信号CKKの精度から時刻同期のタイミングを算出することにより、パケット転送ネットワークNWのトラフィックを低減することができる。
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1) 基準時刻に基づき時刻同期を行うネットワークに接続される時刻同期装置において、
前記ネットワーク内の接続先の装置から受信したデータ信号からクロック信号を抽出し、前記クロック信号に基づいて前記接続先の装置と周波数同期を行う周波数同期部と、
前記クロック信号に基づき時刻をカウントする計時部と、
前記時刻について、所定のプロトコルに基づき前記接続先の装置と時刻同期を行う時刻同期部と、
前記基準時刻の供給源から前記接続先の装置に至る前記ネットワーク内の時刻同期の経路上の装置数から前記基準時刻に対する前記時刻の誤差の許容量を算出し、前記誤差の許容量と前記クロック信号の精度から前記接続先の装置と時刻同期を行うタイミングを算出する算出部とを有することを特徴とする時刻同期装置。
(付記2) 前記時刻同期部は、前記算出部により算出された前記タイミングに従い前記接続先の装置と時刻同期を行うことを特徴とする付記1に記載の時刻同期装置。
(付記3) 前記算出部は、前記誤差の許容量を前記クロック信号の精度で除算することにより前記接続先の装置と時刻同期を行うタイミングを算出することを特徴とする付記1または2に記載の時刻同期装置。
(付記4) 前記算出部は、前記接続先の装置から前記クロック信号の精度を取得することを特徴とする付記1乃至3の何れかに記載の時刻同期装置。
(付記5) 前記算出部は、前記経路上の装置数を前記所定のプロトコルに基づく通信により取得することを特徴とする付記1乃至4の何れかに記載の時刻同期装置。
(付記6) 基準時刻に基づき時刻同期を行うネットワーク内の接続先の装置から受信したデータ信号からクロック信号を抽出し、
前記クロック信号に基づいて前記接続先の装置と周波数同期を行い、
前記クロック信号に基づき時刻をカウントし、
前記時刻について、所定のプロトコルに基づき前記接続先の装置と時刻同期を行い、
前記基準時刻の供給源から前記接続先の装置に至る前記ネットワーク内の時刻同期の経路上の装置数から前記基準時刻に対する前記時刻の誤差の許容量を算出し、前記誤差の許容量と前記クロック信号の精度から前記接続先の装置と時刻同期を行うタイミングを算出することを特徴とする時刻同期方法。
(付記7) 算出した前記タイミングに従い前記接続先の装置と時刻同期を行うことを特徴とする付記6に記載の時刻同期方法。
(付記8) 前記誤差の許容量を前記クロック信号の精度で除算することにより前記接続先の装置と時刻同期を行うタイミングを算出することを特徴とする付記6または7に記載の時刻同期方法。
(付記9) 前記接続先の装置から前記クロック信号の精度を取得することを特徴とする付記6乃至8の何れかに記載の時刻同期方法。
(付記10) 前記経路上の装置数を前記所定のプロトコルに基づく通信により取得することを特徴とする付記6乃至9の何れかに記載の時刻同期方法。
1 ベースバンドユニット
2 スイッチ装置
3 グランドマスター
10 回線処理部
11 PLL回路
12 精度検出部
13 時刻同期処理部
14 時刻カウンタ回路
131 タイミング制御部
132 タイマ回路
133 プロトコル制御部
P 時刻同期の経路
NW パケット転送ネットワーク

Claims (6)

  1. 基準時刻に基づき時刻同期を行うネットワークに接続される時刻同期装置において、
    前記ネットワーク内の接続先の装置から受信したデータ信号からクロック信号を抽出し、前記クロック信号に基づいて前記接続先の装置と周波数同期を行う周波数同期部と、
    前記クロック信号に基づき時刻をカウントする計時部と、
    前記時刻について、所定のプロトコルに基づき前記接続先の装置と時刻同期を行う時刻同期部と、
    前記基準時刻の供給源から前記接続先の装置に至る前記ネットワーク内の時刻同期の経路上の装置数から前記基準時刻に対する前記時刻の誤差の許容量を算出し、前記誤差の許容量と前記クロック信号の精度から前記接続先の装置と時刻同期を行うタイミングを算出する算出部とを有することを特徴とする時刻同期装置。
  2. 前記時刻同期部は、前記算出部により算出された前記タイミングに従い前記接続先の装置と時刻同期を行うことを特徴とする請求項1に記載の時刻同期装置。
  3. 前記算出部は、前記誤差の許容量を前記クロック信号の精度で除算することにより前記接続先の装置と時刻同期を行うタイミングを算出することを特徴とする請求項1または2に記載の時刻同期装置。
  4. 前記算出部は、前記接続先の装置から前記クロック信号の精度を取得することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の時刻同期装置。
  5. 前記算出部は、前記経路上の装置数を前記所定のプロトコルに基づく通信により取得することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の時刻同期装置。
  6. 基準時刻に基づき時刻同期を行うネットワーク内の接続先の装置から受信したデータ信号からクロック信号を抽出し、
    前記クロック信号に基づいて前記接続先の装置と周波数同期を行い、
    前記クロック信号に基づき時刻をカウントし、
    前記時刻について、所定のプロトコルに基づき前記接続先の装置と時刻同期を行い、
    前記基準時刻の供給源から前記接続先の装置に至る前記ネットワーク内の時刻同期の経路上の装置数から前記基準時刻に対する前記時刻の誤差の許容量を算出し、前記誤差の許容量と前記クロック信号の精度から前記接続先の装置と時刻同期を行うタイミングを算出することを特徴とする時刻同期方法。
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