JP2018088189A - 除電装置、認証システム、icカード、カードリーダ - Google Patents

除電装置、認証システム、icカード、カードリーダ Download PDF

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Abstract

【課題】 非接触型のICカードを用いて人を除電でき、かつ除電によるICカードの不具合の発生を抑えることができる除電装置、認証システム、ICカード、カードリーダを提供する。
【解決手段】 除電装置1は、非接触式のICカード11と、カードリーダ12とを備える。ICカード11は、集積回路111aが設けられているカード本体111と、カード本体111の外面を覆っている絶縁部材112と、導電性を有して絶縁部材112の外面を覆っているカバー113とを具備する。絶縁部材112は、カード本体111とカバー113とを電気的に絶縁している。カードリーダ12は、導電性を有して読出部122の少なくとも一部を覆っている導電部材124を具備する。
【選択図】図2

Description

本発明は、一般に、除電装置、認証システム、ICカード、カードリーダに関する。
従来、特許文献1に開示されているように、カードキーを用いて除電する構成が開示されている。特許文献1では、カーボンを混入したプラスチックで構成されたカードキー、及びアルミ箔を片面に貼った紙により構成されたカードキーが開示されている。そして、このカードキーを錠の箱に差し込むと、錠の箱の接地線を通して、人間に蓄積された静電気が、カードキー、錠の箱、接地線の経路を通って放電される。
実開昭59−159900号公報
近年、非接触型のICカード(Integrated Circuit Card)が普及している。しかしながら、ICカードには集積回路が設けられており、ICカードを用いて除電をした場合に、集積回路が破壊される可能性があった。
本発明の目的とするところは、非接触型のICカードを用いて人を除電でき、かつ除電によるICカードの不具合の発生を抑えることができる除電装置、認証システム、ICカード、カードリーダを提供することにある。
本発明の一態様に係る除電装置は、識別情報を記憶している非接触式のICカードと、前記ICカードから前記識別情報を取得するカードリーダとを備える。前記ICカードは、集積回路が設けられているカード本体と、前記カード本体の外面を覆っている絶縁部材と、導電性を有して前記絶縁部材の外面を覆っているカバーとを具備している。前記絶縁部材は、前記カード本体と前記カバーとを電気的に絶縁している。前記カードリーダは、前記ICカードから前記識別情報を読み出す読出部と、導電性を有して前記読出部の少なくとも一部を覆っている導電部材とを具備する。
本発明の一態様に係る認証システムは、上述の除電装置と、前記カードリーダが取得した前記識別情報を用いて認証処理を行う認証装置と、出入口を開閉するドアに設けられて施錠状態、解錠状態を切り替えるロック装置とを備える。前記カードリーダは、前記ドアの周囲に配置されている。前記除電装置は、前記カードリーダに前記ICカードをかざす人の帯電電位を計測する計測器具と、前記帯電電位に基づいて除電の必要性について報知する報知器具とをさらに備える。前記認証処理において認証が成功し、かつ前記帯電電位が閾値未満であれば、前記ロック装置は前記解錠状態になる。前記認証処理において認証が失敗した場合、または前記帯電電位が前記閾値以上である場合、前記ロック装置は前記施錠状態になる。
本発明の一態様に係るICカードは、識別情報を記憶している非接触式のICカードである。前記ICカードは、集積回路が設けられているカード本体と、前記カード本体の外面を覆っている絶縁部材と、導電性を有して前記絶縁部材の外面を覆っているカバーとを一体に備えている。前記絶縁部材は、前記カード本体と前記カバーとを電気的に絶縁している。
本発明の一態様に係るカードリーダは、ICカードから識別情報を取得するカードリーダである。前記カードリーダは、前記ICカードから前記識別情報を読み出す読出部と、導電性を有して前記読出部の少なくとも一部を覆っている導電部材とを備える。
本発明では、非接触型のICカードを用いて人を除電でき、かつ除電によるICカードの不具合の発生を抑えることができるという効果がある。
図1は、本発明の実施形態1に係る除電装置を備える認証システムを示す構成図である。 図2は、同上の除電装置が備えるICカード及びカードリーダを示す一部破断した斜視図である。 図3は、本発明の実施形態2に係る除電装置を備える認証システムを示す構成図である。 図4は、本発明の実施形態2に係る計測器具の概略を示す構成図である。 図5は、同上の認証システム及び除電装置の動作を示すフローチャートである。 図6Aは、同上の除電装置の円柱形状の導電部材を示す平面図である。図6Bは、同上の除電装置の枠体形状の導電部材を示す平面図である。
以下の各実施形態は、一般に、除電装置、認証システム、ICカード、カードリーダに関する。より詳細には、非接触式のICカードを備える除電装置、非接触式のICカード、非接触式のICカードを用いるカードリーダに関する。
以下に説明する各実施形態の除電装置及び認証システムは、建物の出入口に設置される。この出入口にはドアが設けられており、ドアが開閉されることで、出入口を開状態または閉状態とすることができる。人は、手でドアに触れて、ドアを押す、またはドアを引く、またはドアをスライドさせることで出入口を開状態として、出入口を通過する。このドアは、屋外と屋内との間に設けられる構成、屋内の2つの空間の間に設けられる構成のいずれでもよい。屋外と屋内との間に設けられるドアには、事務所、店舗などの来客用のドア、住宅の玄関ドアなどがある。屋内の2つの空間の間に設けられるドアには、廊下と部屋との間に設けられるドア、2つの部屋の間に設けられるドアなどがある。
一般に、人は、身に付けている衣類などの摩擦により、「正」もしくは「負」の電荷が蓄積される。つまり、人は、静電気を帯びて帯電することがある。特に、冬季のような乾燥している環境下で人は帯電しやすくなる。また、帯電のし易さには、体質、生活環境などによって個人毎に差がある。
そして、静電気を帯びて帯電した人が、出入口を通過するためにドアのノブなどの導体(金属)に触れると、人とドアとの間で静電気が放電されて、人が電気的な衝撃を受ける電撃が発生する。具体的には、帯電した人が導体に触れようとすると、人と導体との間の距離が短くなるにつれて、人と導体との間の電界が強まり、人と導体との間でコロナ放電しやすい状況になる。そして、人と導体との間の電界の強さが空気の絶縁耐力を超えると、人と導体との間で静電気が放電されて電撃が発生する。
電撃の強さの目安としては、人体の帯電電位が1.0kV以下であれば、ドアに手を触れた人は電撃を全く感じない。帯電電位が1.0kVを超え、2.5kV以下程度であれば、ドアに手を触れた人は指が少し(ちくりと)痛む程度の電撃を受けることが多い。帯電電位が2.5kVを超え、5.0kV以下程度であれば、ドアに手を触れた人は掌から前腕までが痛む程度の電撃を受けることが多い。帯電電位が5.0kVを超え、10.0kVにも到達するほどの電位であれば、もはや、ドアに手を触れた人は腕全体を強打された程度の電撃を受け、不快なことこの上ない。
(実施形態1)
図1は、実施形態1の認証システム10の構成を示しており、認証システム10は除電装置1を備えている。認証システム10は、除電装置1に加えて、認証装置4、ロック装置5をさらに備える。
除電装置1は、建物2の出入口21に設けられる。出入口21は、空間R1と空間R2との間に設けられており、人Hは、空間R1から空間R2への移動時、及び空間R2から空間R1への移動時に、出入口21を通る。出入口21にはドア3が取り付けられており、ドア3の空間R1側にはノブ31が設けられており、ドア3の空間R2側にはノブ32が設けられている。本実施形態において、ドア3のノブ31,32は金属製である。また、ドア3のドア本体が金属製であってもよい。そして、ドア3が開閉されることで、出入口21を開状態または閉状態とすることができる。通常、ドア3は閉じており、人Hは、ドア3のノブ31に触れてドア3を開いて、出入口21を通過する。空間R1において、ドア3の上方には天井パネル22が構造体として設けられ、ドア3の側方には壁パネル23が構造体として設けられ、ドア3の下方には床パネル24が構造体として設けられている。なお、構造体には、空間R1を構成している建材、空間R1内の備品などが含まれる。
除電装置1は、非接触式のICカード11(以降、ICカード11と称す)、カードリーダ12を、主構成として備える。本実施形態では、空間R1において、ドア3の近くにカードリーダ12を設けており、以下、人Hが出入口21を通って空間R1から空間R2へ移動する場合について説明する。なお、カードリーダ12は、ドア3の周囲に配置されることが好ましい。
認証装置4は、入退室管理の機能を有している。カードリーダ12は、認証装置4との間で信号の送信及び受信を行うことができるように構成されている。ロック装置5は、ドア3に設けられている。ロック装置5は、施錠状態、解錠状態を切り替えることができる。ロック装置5が施錠状態である場合、ドア3を開けることはできず、出入口21は閉状態を維持する。ロック装置5が解錠状態である場合、人Hはドア3のノブ31に触れてドア3を開けて、出入口21を通過することができる。
カードリーダ12と認証装置4との間、及び認証装置4とロック装置5との間の各信号経路は、専用線などの有線、または無線PAN(Personal Area Network)、または無線LAN(Local Area Network)などによって実現される。
ICカード11は、例えば、ISO/IEC7810のID−1の規格に準拠している。ICカード11は、図2に示すように、カード本体111、絶縁部材112、導電性を有するカバー113(以降、カバー113と称す)を備える。ICカード11は、カード本体111、絶縁部材112、カバー113の一体成型品であることが好ましい。
また、ICカード11は、カードリーダ12との通信距離を10cm以下とした近接型(ISO/IEC14443準拠)である。
カード本体111は、PVC(Poly Vinyl Chloride)、またはPET−G(Poly Ethylene Terephthalate-G)を材料に用いて矩形板状に形成されている。カード本体111の一面には集積回路111a(ICチップ)、アンテナ111bが設けられており、集積回路111aはメモリを備えている。集積回路111aのメモリには、識別情報が格納されている。識別情報は、ICカード11を携行している人Hに付与された識別情報、またはICカード11に付与された識別情報である。また、カード本体111の外面は、集積回路111a及びアンテナ111bの保護のために、樹脂膜で覆われている。なお、図2のアンテナ111bはコイル状に形成されているが、アンテナ111bの形状は特定の形状に限定されない。
そして、アンテナ111bは、カードリーダ12からの電波を利用した電磁誘導によって集積回路111aに電力を供給することができる。つまり、カードリーダ12が送信した電波によって磁界が発生し、この磁界中にICカード11をかざすとアンテナ111bから集積回路111aに電力が供給される。集積回路111aは、この電力によって動作し、カードリーダ12と通信することができる。
絶縁部材112は、カード本体111の全ての外面をほぼ均一な厚みで覆っている。絶縁部材112は、1.0×1011Ω以上の表面抵抗値を有する静電気絶縁性材料(IEC61340-5-1,5-2参照)で形成されており、例えばウレタン樹脂(urethane resin)、またはエポキシ樹脂(epoxy resin)で形成されている。
カバー113は、絶縁部材112の全ての外面をほぼ均一な厚みで覆っている。すなわち、ICカード11の外面はカバー113であり、カバー113の内部に絶縁部材112で覆われたカード本体111が収納されている。カバー113は、静電気拡散性材料で形成されていることが好ましい。静電気拡散性材料は、1.0×10Ω以上、かつ1.0×1011Ω未満の表面抵抗値を有する(IEC61340-5-1,5-2参照)。ここでは、静電気拡散性材料の表面抵抗値は、1.0×10Ω以上、かつ1.0×10Ω未満の範囲内であることがさらに好ましい。静電気拡散性材料には、金属粉末または導電性フィラーを含有した樹脂が用いられることが好ましい。導電性フィラーとしては、例えばグラファイト(graphite)が用いられる。カバー113は、絶縁部材112によってカード本体111との間で電気的に絶縁されている。
カードリーダ12は、図2に示すように、筐体121、読出部122、信号処理部123を備えている。筐体121は、樹脂成形などによって箱型に形成されており、読出部122及び信号処理部123は、筐体121の内部に収納されている。読出部122は、電波を送信するアンテナ122aを備えており、アンテナ122aは、筐体121の前面121aに対向して、前面121aの近傍に配置されている。すなわち、アンテナ122aは、筐体121の前面121aから電波を発し、筐体121の前面121aから電波を受けるように構成されている。
さらに、筐体121の前面121aには、導電性を有するシート状の導電部材124が貼付されている。導電部材124は、静電気拡散性材料で形成されていることが好ましい。静電気拡散性材料には、金属粉末または導電性フィラーを含有した樹脂が用いられることが好ましい。導電性フィラーとしては、例えばグラファイトが用いられる。導電部材124は、アース線125(図1参照)が予め接続されている。アース線125は、天井パネル22、壁パネル23などに予め敷設されて接地されている。例えば、アース線125は、天井パネル22、壁パネル23などに沿って引き回されており、大地(地中)に埋め込んだ金属棒126に電気的に接続している。なお、アース線125は、大地の電位と同等であるとみなすことができる金属などの導体に電気的に接続していてもよい。また、アース線125は、天井パネル22、壁パネル23などの内部で引き回されていてもよい。さらに、アース線125は、床パネル24に沿って、あるいは床パネル24の内部で引き回されてもよい。
そして、読出部122は、アンテナ122aから電波を発する。ICカード11では、アンテナ111bがアンテナ122aから発せられた電波を受信すると、アンテナ111bから集積回路111aに電力が供給される。集積回路111aは、この電力によって動作して、カードリーダ12との通信を開始する。そして、集積回路111aは、メモリに格納されている識別情報を含む電波信号をアンテナ111bから送信する。
読出部122は、アンテナ122aがICカード11から送信された電波信号を受信すると、電気信号として信号処理部123へ出力する。信号処理部123は、電気信号から識別情報を復調することで、ICカード11から識別情報を取得し、識別情報を認証装置4へ出力する。
認証装置4は、登録済の1つ以上の識別情報を認証用データして予め記憶している。そして、認証装置4は、カードリーダ12から受け取った識別情報が、認証用データの識別情報に一致すれば、認証成功と判定する。また、認証装置4は、カードリーダ12から受け取った識別情報が、認証用データのいずれの識別情報にも一致しなければ、認証失敗と判定する。認証装置4は、認証成功であれば、開信号をロック装置5へ出力する。
ロック装置5は、モータまたはソレノイドなどの駆動装置と、駆動装置によってスライドまたは回転させられるロックピンとを備える。そして、ロック装置5は、駆動装置によってロックピンをスライドまたは回転させることで、施錠状態、解錠状態を切り替えることができる。通常、ロック装置5は施錠状態であり、ドア3を開けることはできず、出入口21は閉状態を維持している。そして、ロック装置5は、認証装置4から開信号を受信すれば、施錠状態から解錠状態に切り替える。この結果、人Hはドア3のノブ31に触れてドア3を開けて、出入口21を通過することができる。また、ロック装置5は、ドア3が閉められてから一定時間が経過した後に、解錠状態から施錠状態に切り替わる。さらに、ロック装置5は、施錠状態から解錠状態に切り替わった後、一定時間が経過してもドア3が開けられない場合も、解錠状態から施錠状態に切り替わる。
すなわち、認証成功時に、ロック装置5が解錠状態になって、人Hはドア3を開けて出入口21を通過することができる。一方、認証失敗時には、ロック装置5が施錠状態を維持しており、人Hはドア3を開けることができないので、出入口21を通過することができない。
次に、除電装置1を用いた除電処理について説明する。
まず、人HはICカード11を携行している。人Hは、空間R1から空間R2に入る前に、ICカード11を用いた認証を受ける必要がある。そこで、人Hは、ドア3の前で、手に持ったICカード11をカードリーダ12の前面121aにかざす。このとき、人Hは、ICカード11を導電部材124に触れさせることで、ICカード11のカバー113を導電部材124に接触させる。カバー113が導電部材124に接触すると、人に帯電している静電気が、カバー113→導電部材124→アース線125→金属棒126を通って放電される。
したがって、除電装置1は、人Hが非接触型のICカード11をカードリーダ12にかざす際に、ICカード11がカードリーダ12に触れることで、人Hを除電できる。また、カード本体111の外面は樹脂膜で覆われているが、この樹脂膜のみでは除電時に印加される高電圧に対する絶縁が不十分であることが考えられる。そこで、ICカード11のカード本体111と導電性を有するカバー113とは絶縁部材112によって電気的にさらに絶縁されている。絶縁部材112の厚みは、カード本体111とカバー113との絶縁を除電時に確保するために必要な寸法以上としている。したがって、ICカード11は、カード本体111に設けられている集積回路111aに対して、除電時に高電圧が印加されることを防止できるので、除電による集積回路111aの不具合の発生を抑えることができる。
また、人HがICカード11をカードリーダ12の前面121aにかざすことで、カードリーダ12がICカード11から識別情報を読み出し、認証装置4による認証処理が行われる。そして、認証装置4が認証成功と判定すれば、ロック装置5が解錠状態となり、人Hはドア3を開けて出入口21を通過することができる。このとき、人Hは、既に除電されているので、人Hがドア3のノブ31に触れたときに電撃の発生を抑制することができる。この結果、人Hは、電撃の不安を解消でき、かつ利便性が向上する。
また、カバー113及び導電部材124を、静電気拡散性材料で形成しているので、カバー113が導電部材124に接触したときに、カバー113と導電部材124との間に流れる電流のピーク値を抑制することができる。したがって、除電時に人Hが受ける衝撃を抑えることができる。
なお、カバー113及び導電部材124のうち、いずれか一方のみを静電気拡散性材料で形成し、他方を1.0×10Ω未満の表面抵抗値を有する高導電性の材料で形成してもよい。この場合は、除電に要する時間を短縮でき、かつ上記同様の効果を得ることができる。高導電性の材料としては、銅、アルミニウム、またはカーボンなどが用いられる。
また、カバー113及び導電部材124の両方を、1.0×10Ω未満の表面抵抗値を有する高導電性の材料で形成してもよい。この場合、除電に要する時間をさらに短縮できる。
なお、カードリーダ12に、認証装置4の機能を組み込んでもよい。
(実施形態2)
実施形態2の認証システム10Aの構成を図3に示す。認証システム10Aは、除電装置1Aを備える。除電装置1Aは、実施形態1の除電装置1の構成に、計測器具13、報知器具14、人検出器15、絶縁シート16をさらに設けている。そして、実施形態2の認証装置4Aは、認証処理に加えて、計測器具13の計測処理、及び報知器具14の報知処理の制御も行う。すなわち、認証装置4Aは、計測器具13の計測処理、及び報知器具14の報知処理の管理を行う除電コントローラとしても機能する。
カードリーダ12と認証装置4Aとの間、認証装置4Aとロック装置5との間、認証装置4Aと計測器具13、報知器具14、人検出器15との各間の各信号経路は、専用線などの有線、または無線PAN、または無線LANなどによって実現される。なお、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付す。
計測器具13は、天井パネル22において、カードリーダ12にICカード11をかざす人Hの上方に固定されている。ここで、空間R1において、ドア3の近傍(ドア3の前方)でドア3に対向する領域を対象領域200とすると、計測器具13は、対象領域200の上方に固定されている。そして、計測器具13は、対象領域200内の対象(この場合の対象は人H)の帯電電位を計測する。計測器具13は、帯電電位の計測信号を認証装置4Aへ送信する。
さらに、計測器具13にはアース線135が予め接続されている。アース線135は、天井パネル22、壁パネル23などに予め敷設されて接地されている。例えば、アース線135は、天井パネル22、壁パネル23などに沿って引き回されており、大地(地中)に埋め込んだ金属棒136に電気的に接続している。なお、アース線135は、大地の電位と同等であるとみなすことができる金属などの導体に電気的に接続していてもよい。また、アース線135は、天井パネル22、壁パネル23などの内部で引き回されていてもよい。さらに、アース線135は、床パネル24に沿って、あるいは床パネル24の内部で引き回されてもよい。つまり、計測器具13及びアース線135が建物2の構造体に固定的に取り付けられて、計測器具13にはアース線135が予め接続されていればよい。そして、計測器具13は、アース線135の電位を基準電位として、帯電電位を計測する。
計測器具13は、例えば表面電位センサによって構成される。計測器具13は、一例として図4に示すように、検知電極131、音叉振動板132、及びインピーダンス変換器133、筐体134を備える。筐体134は、アルミニウム、または鉄などの金属で箱状に形成されており、検知電極131、音叉振動板132、及びインピーダンス変換器133などが筐体134に収納されている。音叉振動板132及び筐体134は、アース線135に電気的に接続しており、接地されている。
そして、帯電した人Hの周りには、帯電量に比例した強さの電界300が発生しており、この電界300によって検知電極131には誘導電荷が発生する。そして、検知電極131に対向して音叉振動板132が配置されており、音叉振動板132を開閉(振動)させることで、検知電極131に生じる誘導電荷が交流信号として取り出される。インピーダンス変換器133は、この交流信号をインピーダンス変換して計測信号として出力する。この計測信号は、アース線135の電位を基準電位とした電気信号である。
このような計測器具13は、帯電した人Hの周りに発生する電界の強さを非接触で検出し、電界の強さを人Hの帯電電位に換算することで、帯電電位を非接触で計測している。この電界の強さは、計測器具13(検知電極131)から人Hの頭部(頭頂)までの距離D1(図3参照)が長いほど小さくなる。すなわち、人Hの上方に設けられた計測器具13による帯電電位の計測値は、計測器具13から人Hの頭部までの距離D1に依存する。言い換えると、天井パネル22に計測器具13が設けられた場合、帯電量が同じ複数の人のそれぞれの帯電電位の計測値は、対象となる人の身長によって異なる。そこで、本実施形態では、対象となる人の身長を予め特定範囲内に限定することで、対象となる人の身長がその特定範囲内であれば帯電電位の計測値の誤差が許容値以下に収まるようにしている。例えば、距離D1が20〜50cm程度となるように、この特定範囲が決められる。あるいは、対象領域200に入った人が椅子に座る場合、この椅子の高さを調節して、距離D1を調節してもよい。
人検出器15は、対象領域200の床パネル24の上面に配置されている。人検出器15は、シート形状に形成された例えばセーフティマットであり、内部にスイッチ素子を有している。そして、人検出器15の上面に人Hが存在する場合、人Hの重量による押圧力によって内部のスイッチ素子がオンする。人検出器15は、スイッチ素子のオンオフ状態によって、人検出器15の上面に人Hが存在するか否かを検出でき、この検出結果を検出信号として認証装置4Aへ出力する。すなわち、人検出器15は、対象領域200に人Hが存在するか否かを検出する。
また、人検出器15は、床パネル24との間に絶縁シート16を挟んで配置されている。絶縁シート16は、1.0×1011Ω程度の表面抵抗値を有しており、例えばウレタン樹脂、またはエポキシ樹脂で形成されている。絶縁シート16は、人検出器15上の人Hと床パネル24との間を電気的に絶縁するために設けられる。人検出器15上の人Hと床パネル24との間が電気的に絶縁されることによって、計測器具13の計測精度を高くすることができる。一方、人検出器15上の人Hと床パネル24との間が電気的に導通している場合、人Hと床パネル24との間にも電界が発生するため、計測器具13の計測誤差が大きくなりやすい。
また、報知器具14は、天井パネル22に固定されており、対象領域200の人Hに対して、視覚、聴覚の少なくとも一方を用いて、除電の必要性について報知する。本実施形態では、報知器具14は、LED素子または液晶画面を用いた表示装置と、スピーカを有する音声出力装置とを備える。
そして、人Hは、人検出器15の上面に載ることで、対象領域200に入る。そして、対象領域200に存在する人Hは、手に持ったICカード11をカードリーダ12の前面121aにかざす。このとき、人Hは、ICカード11を導電部材124に触れさせることで、ICカード11のカバー113を導電部材124に接触させる。カバー113が導電部材124に接触すると、人に帯電している静電気が、カバー113→導電部材124→アース線125→金属棒126を通って放電される。
したがって、除電装置1Aは、人Hが非接触型のICカード11をカードリーダ12にかざす際に、ICカード11がカードリーダ12に触れることで、人Hを除電できる。また、ICカード11のカード本体111と導電性を有するカバー113とは絶縁部材112によって電気的に絶縁されている。したがって、ICカード11は、カード本体111に設けられている集積回路111aに対して、除電時に高電圧が印加されることを防止できるので、除電による集積回路111aの不具合の発生を抑えることができる。
また、対象領域200に存在する人Hに対して、除電装置1Aは報知処理を行い、認証システム10Aは認証処理を行う。以下、図5のフローチャートを用いて、除電装置1A及び認証システム10Aの動作を説明する。なお、図5のフローチャートの開始時において、ロック装置5は施錠状態である。
対象領域200に存在する人Hが、手に持ったICカード11をカードリーダ12の前面121aにかざすと、カードリーダ12がICカード11から識別情報を取得する(S1)。
カードリーダ12は、識別情報を認証装置4Aへ出力し、認証装置4Aは、カードリーダ12から受け取った識別情報を、認証用データの識別情報と照合することで、認証処理を行う(S2)。認証装置4Aは、カードリーダ12から受け取った識別情報が、認証用データの識別情報に一致すれば、認証成功と判定する。また、認証装置4Aは、カードリーダ12から受け取った識別情報が、認証用データのいずれの識別情報にも一致しなければ、認証失敗と判定する。
認証装置4Aは、認証失敗であれば、閉信号をロック装置5へ出力する(S13)。認証装置4Aから閉信号を受信したロック装置5は、施錠状態を維持する(S14)。その後、ステップS1に戻って上記同様の処理が繰り返される。
認証装置4Aは、認証成功であれば、人検出器15から受け取った検出信号に基づいて、対象領域200に人Hが存在するか否かを判断する(S3)。認証装置4Aは、対象領域200に人Hが存在する場合、計測器具13に対して計測処理の実行を指示する(S4)。計測器具13は、計測処理の実行を指示されると、帯電電位の計測処理を行い、帯電電位の計測信号を認証装置4Aへ出力する(S5)。また、認証装置4Aは、対象領域200に人Hが存在しない場合、計測器具13に対して計測処理の停止を指示する(S15)。さらに、認証装置4Aは、対象領域200に人Hが存在しない場合、閉信号をロック装置5へ出力する(S13)。認証装置4Aから閉信号を受信したロック装置5は、施錠状態を維持する(S14)。その後、ステップS1に戻って上記同様の処理が繰り返される。すなわち、計測器具13は、対象領域200に人Hが存在する場合のみ、計測処理を行う。
認証装置4Aは、計測器具13から受け取った計測信号に基づいて、人Hの帯電電位を求める(S6)。認証装置4Aが求める人Hの帯電電位には、帯電電位の極性、帯電電位の大きさ(絶対値)などが含まれる。例えば、認証装置4Aは、音叉振動板132の振動(開閉)に同期した同期検波を行なって計測信号を直流電圧に変換し、この直流電圧を人Hの帯電電位として求める。
認証装置4Aは、求めた帯電電位に基づいて、除電処理を行う必要があるか否かを判断する(S7)。認証装置4Aは、帯電電位の大きさが閾値以上であれば、人Hがドア3のノブ31に触れると電撃を受ける可能性が高く、除電処理を行う必要があると判断する。また、認証装置4Aは、帯電電位の大きさが閾値未満であれば、人Hがドア3のノブ31に触れても電撃を受ける可能性が低く、除電処理を行う必要がないと判断する。
認証装置4Aは、除電処理を行う必要があると判断した場合(S7)、除電処理の必要がある旨を報知器具14に報知させる(S12)。この報知器具14による報知処理には、除電処理の必要がある旨をメッセージで表示する形態、除電処理の必要がある旨をLEDなどの点滅または点灯で伝える形態などがある。また、報知器具14による報知処理には、除電処理の必要がある旨を音声メッセージで伝える形態、除電処理の必要がある旨をブザーなどの警告音で伝える形態などがある。
さらに、認証装置4Aは、除電処理を行う必要があると判断した場合(S7)、閉信号をロック装置5へ出力する(S13)。認証装置4Aから閉信号を受信したロック装置5は、施錠状態を維持する(S14)。その後、ステップS1に戻って上記同様の処理が繰り返される。
人Hは、報知器具14によって除電処理の必要がある旨を報知された場合、ICカード11を導電部材124に再び触れさせることで、除電処理を再度行う。
認証装置4Aは、除電処理を行う必要がないと判断した場合(S7)、除電処理の必要がない旨を報知器具14に報知させる(S8)。そして、認証装置4Aは、開信号をロック装置5へ出力する(S9)。
ロック装置5は、認証装置4Aから開信号を受信すれば、施錠状態から解錠状態に切り替える(S10)。この結果、人Hはドア3のノブ31に触れてドア3を開けて、出入口21を通過することができる。
そして、認証装置4Aは、施錠切替条件が成立したか否かを判定する(S11)。
具体的に、ドア3には、ドア3の開閉状態を監視するセンサが設けられており、認証装置4Aは、ドア3の開閉状態を監視できる。認証装置4Aは、人Hが出入口21を通過した後、ドア3が閉められてから一定時間が経過したか否かを判定する(S11)。そして、認証装置4Aは、人Hが出入口21を通過した後、ドア3が閉められてから一定時間が経過していれば、施錠切替条件が成立したと判定して、閉信号をロック装置5へ出力する(S13)。認証装置4Aから閉信号を受信したロック装置5は、解錠状態から施錠状態に切り替わる(S14)。その後、ステップS1に戻って上記同様の処理が繰り返される。
また、認証装置4Aは、ロック装置5が施錠状態から解錠状態に切り替わった後、一定時間が経過したか否かを判定する(S11)。認証装置4Aは、ロック装置5が施錠状態から解錠状態に切り替わった後、一定時間が経過してもドア3が開けられない場合も、施錠切替条件が成立したと判定して、閉信号をロック装置5へ出力する(S13)。認証装置4Aから閉信号を受信したロック装置5は、施錠状態を維持する(S14)。その後、ステップS1に戻って上記同様の処理が繰り返される。
すなわち、人Hの認証が成功し、かつ人Hの帯電電位が閾値未満であれば、ロック装置5が解錠状態になって、人Hはドア3を開けて出入口21を通過することができる。一方、人Hの認証が失敗した場合、または人Hの帯電電位が閾値以上である場合、ロック装置5が施錠状態を維持しており、人Hはドア3を開けることができないので、出入口21を通過することができない。
上述の除電装置1Aでは、計測器具13が出入口21の周囲の構造体である天井パネル22に設置されている。さらに、計測器具13の基準電位となるアース線135も出入口21の周囲の構造体である天井パネル22、壁パネル23に予め敷設されて接地されている。また、計測器具13は、人Hの帯電電位を非接触で計測する。
また、除電装置1Aでは、電撃を受ける可能性が高い人Hに対して、報知器具14が除電処理の必要がある旨を報知する。したがって、人Hは、除電処理の必要性をドア3に触れる前に認識することができ、ドア3に触れる前に、必要に応じて除電処理を実行することができる。さらに、除電装置1Aでは、電撃を受ける可能性が低い人Hに対して、報知器具14が除電処理の必要がない旨を報知するので、不要な除電処理が実行されることを減らすことができる。この結果、人Hは、電撃の不安を解消でき、かつ利便性が向上する。
また、除電装置1Aは、電撃を受ける可能性が低くなるまで、除電処理の必要がある旨を報知する。したがって、除電装置1Aは、帯電電位をより確実に下げることができ、電撃の発生をより抑制することができる。
また、ロック装置5は、人Hの認証が成功し、かつ人Hの帯電電位が閾値未満であれば、解錠状態になる。したがって、認証システム10Aは、認証されない人、及び帯電電位が高い人が空間R1から空間R2へ入ることを防止できる。この結果、認証システム10Aは、空間R2への不審者の侵入、帯電電位が高い人が空間R2へ入ることの両方を抑制できる。
したがって、空間R2が、半導体の製造現場、または電気機器の実験室などであっても、帯電電位が高い人が空間R2へ入ることは困難になるので、空間R2において、静電気による半導体破壊、機器の不具合などを抑えることができる。
なお、カードリーダ12に、認証装置4Aの機能を組み込んでもよい。
あるいは、計測器具13、報知器具14、認証装置4Aを一体に構成してもよい。また、認証装置4Aの機能を、カードリーダ12、計測器具13、報知器具14に分散して搭載してもよい。
また、上述の実施形態1,2において、カードリーダ12の筐体121の前面121aには、シート状の導電部材124が貼られている。しかし、図6Aに示すように、カードリーダ12の筐体121の前面121aに、複数(図6Aでは16個)の円柱形状の導電部材124Aを並べて配置してもよい。導電部材124Aの形状は、円柱形状に限定されず、例えば多角柱形状であってもよい。また、図6Bに示すように、カードリーダ12の筐体121の前面121aに、枠体形状(図6Bでは円環形状)の導電部材124Bを設けてもよい。導電部材124Bの形状は、円環形状に限定されず、例えば多角形の枠体形状であってもよい。さらに、導電部材124A,124Bも、静電気拡散性材料で形成されていることが好ましい。
また、上述の実施形態1,2において、筐体121の前面121a自体を導電性の部材で形成してもよい。この場合、筐体121の前面121aが導電部材となる。
すなわち、導電部材が読出部122の少なくとも一部を直接あるいは間接的に覆うように構成されればよい。さらには、カードリーダ12における導電部材の形成箇所は、人HがICカード11を読出部122にかざす際に、ICカード11が触れやすい箇所であることが好ましい。
また、上述の実施形態1,2では、カードリーダ12を空間R1に設けており、人Hが出入口21を通って空間R1から空間R2へ移動する場合について説明している。しかし、カードリーダ12を空間R2に設ければ、人Hが出入口21を通って空間R2から空間R1へ移動する場合も、上記同様に除電処理を行うことができる。この場合、人Hはドア3のノブ32に触れてドア3を開けて、出入口21を通過することができる(図1、図3参照)。
また、カードリーダ12を空間R1,R2の両方に設けて、人Hが空間R1から空間R2へ移動する場合、人Hが空間R2から空間R1へ移動する場合の両方で、上記同様に除電処理を行ってもよい。
また、上述の実施形態2では、計測器具13及び報知器具14を空間R1に設けており、人Hが出入口21を通って空間R1から空間R2へ移動する場合について説明している。しかし、計測器具13及び報知器具14を空間R2に設ければ、人Hが出入口21を通って空間R2から空間R1へ移動する場合も、上記同様に計測処理及び報知処理を行うことができる。
また、計測器具13及び報知器具14を空間R1,R2の両方に設けて、人Hが空間R1から空間R2へ移動する場合、人Hが空間R2から空間R1へ移動する場合の両方で、上記同様に計測処理及び報知処理を行ってもよい。
なお、上述の実施形態1,2において、カードリーダとの通信距離を2mm以下とした密着型(ISO/IEC10536準拠)のICカード、またはカードリーダとの通信距離を70cm以下とした近傍型(ISO/IEC15693準拠)のICカードを用いてもよい。さらに、上述の実施形態1,2において、カードリーダとの通信距離を70cm以遠とした遠隔型のICカードを用いることも可能である。
また、認証装置4,4Aは、マイクロコンピュータ等で構成されたコンピュータを搭載しており、このコンピュータがプログラムを実行することによって、認証装置4,4Aの各機能が実現されている。なお、認証装置4,4Aに搭載されるコンピュータは、プログラムに従って動作するプロセッサおよびインターフェースを主なハードウェア構成として備える。この種のプロセッサとしては、DSP(Digital Signal Processor)、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)等を含み、プログラムを実行することによって認証装置4,4Aの各機能を実現することができれば、その種類は問わない。
また、プログラムの提供形態としては、コンピュータに読み取り可能なROM(Read Only Memory)、光ディスク等の記録媒体に予め格納されている形態、インターネット等を含む広域通信網を介して記録媒体に供給される形態等がある。
以上のように、実施形態に係る第1の態様の除電装置1,1Aは、非接触式のICカード11と、カードリーダ12とを備える。ICカード11は、識別情報を記憶している。カードリーダ12は、ICカード11から識別情報を取得する。ICカード11は、集積回路111aが設けられているカード本体111と、カード本体111の外面を覆っている絶縁部材112と、導電性を有して絶縁部材112の外面を覆っているカバー113とを具備する。絶縁部材112は、カード本体111とカバー113とを電気的に絶縁している。カードリーダ12は、ICカード11から識別情報を読み出す読出部122と、導電性を有して読出部122の少なくとも一部を覆っている導電部材124,124A,124Bとを具備する。
したがって、除電装置1,1Aは、人Hが非接触型のICカード11をカードリーダ12にかざす際に、ICカード11がカードリーダ12に触れることで、人Hを除電できる。また、除電装置1,1Aは、カード本体111に設けられている集積回路111aに対して、除電時に高電圧が印加されることを防止できる。すなわち、除電装置1,1Aは、非接触型のICカード11を用いて人Hを除電でき、かつ除電によるICカード11の不具合の発生を抑えることができる。
また、実施形態に係る第2の態様の除電装置1,1Aでは、第1の態様において、カバー113は、静電気拡散性材料で形成されていることが好ましい。
したがって、除電装置1,1Aは、カバー113が導電部材124,124A,124Bに接触したときに、カバー113と導電部材124,124A,124Bとの間に流れる電流のピーク値を抑制することができる。この結果、除電装置1,1Aは、除電時に人Hが受ける衝撃を抑えることができる。
また、実施形態に係る第3の態様の除電装置1,1Aでは、第1または第2の態様において、導電部材124,124A,124Bは、静電気拡散性材料で形成されていることが好ましい。
したがって、除電装置1,1Aは、カバー113が導電部材124,124A,124Bに接触したときに、カバー113と導電部材124,124A,124Bとの間に流れる電流のピーク値を抑制することができる。この結果、除電装置1,1Aは、除電時に人Hが受ける衝撃を抑えることができる。
また、実施形態に係る第4の態様の除電装置1Aは、第1乃至第3の態様のいずれか1つにおいて、計測器具13と、報知器具14とをさらに備えることが好ましい。計測器具13は、カードリーダ12にICカード11をかざす人Hの帯電電位を計測する。報知器具14は、帯電電位に基づいて除電の必要性について報知する。
したがって、除電装置1Aが除電の必要性について報知するので、人Hは、除電処理の必要性を認識することができ、必要に応じて除電処理を実行することができる。また、除電装置1Aが除電の必要性について報知するので、電撃を受ける可能性が低い人Hに対して不要な除電処理が実行されることを減らすことができる。この結果、人Hは、電撃の不安を解消でき、かつ利便性が向上する。
また、実施形態に係る第5の態様の除電装置1,1Aでは、第1乃至第4の態様のいずれか1つにおいて、カードリーダ12は、出入口21を開閉するドア3の周囲に配置されることが好ましい。
したがって、除電装置1,1Aは、出入口21を通る人Hに対して、非接触型のICカード11を用いて除電でき、かつ除電によるICカード11の不具合の発生を抑えることができる。
また、実施形態に係る第6の態様の認証システム10Aは、第1乃至第3の態様のいずれか1つの除電装置1Aと、認証装置4Aと、ロック装置5とを備える。認証装置4Aは、カードリーダ12が取得した識別情報を用いて認証処理を行う。ロック装置5は、出入口21を開閉するドア3に設けられて施錠状態、解錠状態を切り替える。カードリーダ12は、ドア3の周囲に配置されている。除電装置1Aは、カードリーダ12にICカード11をかざす人Hの帯電電位を計測する計測器具13と、帯電電位に基づいて除電の必要性について報知する報知器具14とをさらに備える。そして、認証処理において認証が成功し、かつ帯電電位が閾値未満であれば、ロック装置5は解錠状態になる。また、認証処理において認証が失敗した場合、または帯電電位が閾値以上である場合、ロック装置5は施錠状態になる。
したがって、認証システム10Aは、人Hが非接触型のICカード11をカードリーダ12にかざす際に、ICカード11がカードリーダ12に触れることで、人Hを除電できる。また、認証システム10Aは、カード本体111に設けられている集積回路111aに対して、除電時に高電圧が印加されることを防止できる。すなわち、認証システム10Aは、非接触型のICカード11を用いて人Hを除電でき、かつ除電によるICカード11の不具合の発生を抑えることができる。
また、認証システム10Aは、出入口21を用いた不審者の侵入、帯電電位が高い人が出入口21を通ることの両方を抑制できる。
また、実施形態に係る第7の態様のICカード11は、識別情報を記憶している非接触式のICカードである。ICカード11は、集積回路111aが設けられているカード本体111と、カード本体111の外面を覆っている絶縁部材112と、導電性を有して絶縁部材112の外面を覆っているカバー113とを一体に備えている。絶縁部材112は、カード本体111とカバー113とを電気的に絶縁している。
したがって、ICカード11は、カードリーダ12に触れることで、人Hの除電経路を形成できる。また、ICカード11は、カード本体111に設けられている集積回路111aに対して、除電時に高電圧が印加されることを防止できる。すなわち、ICカード11は、非接触型のICカードを用いた人Hの除電を可能にし、かつ除電によるICカードの不具合の発生を抑えることができる。
また、実施形態に係る第8の態様のカードリーダ12は、ICカード11から識別情報を取得するカードリーダである。カードリーダ12は、ICカード11から識別情報を読み出す読出部122と、導電性を有して読出部122の少なくとも一部を覆っている導電部材124,124A,124Bとを備える。
したがって、カードリーダ12は、ICカード11が触れることで、人Hの除電経路を形成できる。すなわち、カードリーダ12は、非接触型のICカード11を用いた人Hの除電を可能にする。
なお、上述の各実施形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の各実施形態に限定されることはなく、これらの実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
1,1A 除電装置
10,10A 認証システム
11 ICカード
12 カードリーダ
111a 集積回路
111 カード本体
112 絶縁部材
113 カバー
122 読出部
124,124A,124B 導電部材
13 計測器具
14 報知器具
2 建物
21 出入口
22 天井パネル(構造体)
23 壁パネル(構造体)
24 床パネル(構造体)
3 ドア
4,4A 認証装置
5 ロック装置
R1,R2 空間
H 人

Claims (8)

  1. 識別情報を記憶している非接触式のICカードと、
    前記ICカードから前記識別情報を取得するカードリーダとを備え、
    前記ICカードは、集積回路が設けられているカード本体と、前記カード本体の外面を覆っている絶縁部材と、導電性を有して前記絶縁部材の外面を覆っているカバーとを具備して、前記絶縁部材は、前記カード本体と前記カバーとを電気的に絶縁しており、
    前記カードリーダは、前記ICカードから前記識別情報を読み出す読出部と、導電性を有して前記読出部の少なくとも一部を覆っている導電部材とを具備する
    ことを特徴とする除電装置。
  2. 前記カバーは、静電気拡散性材料で形成されていることを特徴とする請求項1記載の除電装置。
  3. 前記導電部材は、静電気拡散性材料で形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の除電装置。
  4. 前記カードリーダに前記ICカードをかざす人の帯電電位を計測する計測器具と、
    前記帯電電位に基づいて除電の必要性について報知する報知器具とをさらに備える
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の除電装置。
  5. 前記カードリーダは、出入口を開閉するドアの周囲に配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の除電装置。
  6. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の除電装置と、
    前記カードリーダが取得した前記識別情報を用いて認証処理を行う認証装置と、
    出入口を開閉するドアに設けられて施錠状態、解錠状態を切り替えるロック装置とを備え、
    前記カードリーダは、前記ドアの周囲に配置され、
    前記除電装置は、前記カードリーダに前記ICカードをかざす人の帯電電位を計測する計測器具と、前記帯電電位に基づいて除電の必要性について報知する報知器具とをさらに備え、
    前記認証処理において認証が成功し、かつ前記帯電電位が閾値未満であれば、前記ロック装置は前記解錠状態になり、
    前記認証処理において認証が失敗した場合、または前記帯電電位が前記閾値以上である場合、前記ロック装置は前記施錠状態になる
    ことを特徴とする認証システム。
  7. 識別情報を記憶している非接触式のICカードであって、
    集積回路が設けられているカード本体と、前記カード本体の外面を覆っている絶縁部材と、導電性を有して前記絶縁部材の外面を覆っているカバーとを一体に備えて、
    前記絶縁部材は、前記カード本体と前記カバーとを電気的に絶縁している
    ことを特徴とするICカード。
  8. ICカードから識別情報を取得するカードリーダであって、
    前記ICカードから前記識別情報を読み出す読出部と、
    導電性を有して前記読出部の少なくとも一部を覆っている導電部材とを備える
    ことを特徴とするカードリーダ。
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