JP2018087543A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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亮二 加藤
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Abstract

【課題】必要最小限の尿素水の供給で硫黄の被毒、HCの被毒を回復し、アンモニアの排出を抑制する。
【解決手段】HCによる被毒の割合に対して、硫黄による被毒の割合が多いほど、尿素水の供給量を減少させ、潜熱による排気の温度の低下を抑制して、高い温度(約600℃から650℃)に排気の温度を維持し、高温の雰囲気下で銅の硫酸塩を分解して選択還元触媒11の硫黄による被毒を回復させ、尿素水の供給量を制限してアンモニアの排出を抑える。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気ガスの窒素酸化物(NOx)を低減する排気浄化装置に関する。
内燃機関(エンジン)の排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を低減する技術として、尿素選択還元(Selective Catalytic Reduction)システムを用いた排気浄化装置が知られている。尿素選択還元システムを用いた排気浄化装置は、選択還元触媒が設けられた排気通路内に尿素水が噴射されることで、尿素水が排気ガスの熱により分解されてアンモニアが生成され、生成されたアンモニアが選択還元触媒上で排気ガス中のNOxと反応し、NOxが窒素と水に還元(浄化)される装置である。
上述した排気浄化装置では、運転が継続すると、選択還元触媒に燃料中の硫黄分が付着する硫黄被毒が生じる。選択還元触媒に硫黄被毒が生じると、NOxの浄化性能が低下するため、選択還元触媒の硫黄被毒を回復させるための被毒回復運転が実施されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術では、選択還元触媒に硫黄被毒が生じると、選択還元触媒を昇温して硫黄成分を分解している。選択還元触媒の昇温に伴い、尿素水の供給を停止し、尿素水インジェクターのオーバーヒートを防止している。
ところで、選択還元触媒に被毒した硫黄の状態は、複数の態様(硫酸のアンモニウム塩、銅の硫化物)が存在し、それらの一部が選択還元触媒の活性点に吸着している。このため、硫黄被毒の量によっては、選択還元触媒に硫黄被毒が生じた際に、尿素水を供給して硫酸のアンモニウム塩を多く生成し、低い温度(例えば、約400℃から500℃)で窒素、二酸化硫黄、水に分解することができる。従って、尿素水を供給することで、硫酸のアンモニウム塩を分解して硫黄被毒を回復させることができる。
一方、選択還元触媒には、燃料中の炭素成分(HC)が付着するHC被毒も同時に生じる。選択還元触媒にHC被毒が生じた際には、低い温度(例えば、約400℃から500℃)で尿素水が供給される時に、HCが分解されてHC被毒を回復させることができる。
上述したように、選択還元触媒に硫黄被毒、HC被毒が生じた際に、尿素水を供給し、硫酸のアンモニウム塩を多く生成することで、硫黄被毒を早期に回復させることができ、選択還元触媒の温度を所定の温度(例えば、約400℃から500℃)に維持することで、HC被毒を早期に回復させることができる。しかし、選択還元触媒の被毒の回復時に尿素水を供給すると、アンモニアの排出を伴う虞があるため、アンモニアの環境への排出を抑制することが望まれているのが現状である。
特開2015−63936号公報
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、選択還元触媒に硫黄、HCによる被毒が生じた際に、尿素水を供給して硫黄被毒、HC被毒の回復を行う排気浄化装置において、必要最小限の尿素水の供給で硫黄、HCによる被毒を回復することができる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路に設けられ、排気に含まれるNOxを還元浄化する選択還元触媒と、前記選択還元触媒の上流側の前記排気通路に尿素水を供給する尿素水供給手段と、前記選択還元触媒の硫黄による被毒、及び、HCによる被毒を判定する被毒判定手段と、前記被毒判定手段で前記選択還元触媒の被毒が判定された際に、前記選択還元触媒の被毒を回復させるために前記尿素水供給手段から前記尿素水を前記排気通路に供給する被毒回復手段と、前記被毒判定手段で判定された被毒に対し、硫黄による被毒、HCによる被毒の割合に応じて前記被毒回復手段による前記尿素水の供給量を調整する尿素水供給制御手段とを備えたことを特徴とする。
請求項1に係る本発明では、選択還元触媒、選択還元触媒の被毒回復手段、尿素水供給制御手段を備え、選択還元触媒の被毒が判定された際に、尿素水供給手段から尿素水を排気通路に供給して選択還元触媒の硫黄、HCによる被毒を回復させる。尿素水供給制御手段では、被毒判定手段で判定された被毒に対し、硫黄による被毒、HCによる被毒の割合に応じて被毒回復手段による尿素水の供給量を調整する。
これにより、硫黄による被毒が多いときには、尿素水の供給を抑制して排気温度の低下を抑制し、排気の温度を高く維持することができ、高温で分解される硫黄成分(銅の硫酸塩)が分解されて硫黄被毒が回復される。この時、尿素水の供給が抑制されるため、アンモニアの排出が抑制される。
従って、選択還元触媒に硫黄、HCによる被毒が生じた際に、尿素水を供給して硫黄被毒、HC被毒の回復を行う排気浄化装置において、必要最小限の尿素水の供給で硫黄、HCによる被毒を回復することが可能になる。
そして、請求項2に係る本発明の内燃機関の排気浄化装置は、請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記尿素水供給制御手段は、HCによる被毒の割合に対して、硫黄による被毒の割合が多いほど、前記尿素水の供給量を減少させることを特徴とする。
請求項2に係る本発明では、HCによる被毒の割合に対して、硫黄による被毒の割合が多いほど、尿素水の供給量を減少させるので、硫黄による被毒の割合が多い場合に、潜熱による排気温度の低下を抑制して排気の温度を高く維持し、高い温度で分解する銅の硫酸塩の分解を促進して硫黄による被毒を回復する。
また、請求項3に係る本発明の内燃機関の排気浄化装置は、請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記選択還元触媒の温度の状況を検出する触媒温度把握手段と、前記選択還元触媒の上流側のNOxの状況を検出するNOx検出手段とを備え、前記被毒回復手段は、前記触媒温度把握手段で把握された前記選択還元触媒の温度の状況、前記NOx検出手段で検出されたNOxの状況を含む情報に基づいて、前記選択還元触媒の硫黄による被毒、HCによる被毒の状況を導出し、硫黄による被毒、HCによる被毒の割合を判定することを特徴とする。
請求項3に係る本発明では、触媒温度把握手段で把握された選択還元触媒の温度の状況(温度の履歴等)を把握し、燃料や尿素の供給量を加味することで、NOxの浄化割合を導出する。導出された浄化割合に基づいて、NOx検出手段で検出されたNOxの状況を反映させることで、選択還元触媒の硫黄による被毒、HCによる被毒の状況を導出する。そして、選択還元触媒の硫黄による被毒、HCによる被毒の状況により、硫黄による被毒、HCによる被毒の割合を判定する。
特に、被毒回復手段は、選択還元触媒の被毒回復の後に供給された燃料量に基づいて選択還元触媒の硫黄による被毒の状況を導出することが好ましい。つまり、前回の被毒回復からどれだけ燃料が使用されたかにより、硫黄による被毒量を推定し、硫黄による被毒、HCによる被毒の割合を判定する。
本発明の内燃機関の排気浄化装置は、選択還元触媒に硫黄、HCによる被毒が生じた際に、尿素水を供給して硫黄被毒、HC被毒の回復を行う排気浄化装置において、必要最小限の尿素水の供給で硫黄、HCによる被毒を回復することが可能になる。この結果、尿素水の供給が抑制されてアンモニアの排出が抑制される。
本発明の一実施例に係る内燃機関の排気浄化装置の系統を表す概略構成図である。 制御手段のブロック構成図である。 本発明の一実施例に係る内燃機関の排気浄化装置の動作フローチャートである。
本実施例の内燃機関の排気浄化装置は、尿素選択還元(Selective Catalytic Reduction)システムを用いた排気浄化装置である。即ち、排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を低減するため、選択還元触媒が備えられ、排気通路内に尿素水が尿素水噴射弁から噴射されることで、尿素水が排気ガスの熱により分解されてアンモニアが生成され、生成されたアンモニアが選択還元触媒上で排気ガス中のNOxと反応し、NOxが窒素と水に還元(浄化)される装置である。
選択還元触媒に硫黄による被毒が生じた際に、尿素水噴射弁から尿素水を供給し、硫酸のアンモニウム塩を多く生成し、低い温度(例えば、約400℃から550℃)で窒素、二酸化硫黄、水に分解して硫酸のアンモニウム塩を分解し、選択還元触媒の硫黄による被毒を回復させる。また、HCが分解されて燃料成分であるHCによる被毒が、低い温度(例えば、約400℃から550℃)で分解され、HCによる被毒を回復させる。
そして、選択還元触媒の硫黄による被毒量、HCによる被毒量が求められ、硫黄による被毒、HCによる被毒の割合に応じて尿素水の供給量が調整される。具体的には、HCによる被毒の割合に対して、硫黄による被毒の割合が多いほど、尿素水の供給量を減少させる。尿素水の供給を減少させることにより、潜熱による排気の温度の低下を抑制して、高い温度(約600℃から650℃)に排気の温度を維持し、高温の雰囲気下で銅の硫酸塩を分解し、選択還元触媒の硫黄による被毒を回復させる。この時、尿素水の供給量が制限されるため、アンモニアの排出を抑えることができる。
図1に基づいて本発明の一実施例の構成を説明する。図1には本発明の一実施例に係る内燃機関の排気浄化装置の系統を表す概略構成を示してある。
図に示すように、車両に搭載される内燃機関としての多気筒ディーゼルエンジン(エンジン)1の排気通路としての排気管2には、排気浄化装置3が備えられている。排気浄化装置3には、NOx吸蔵触媒4、及び、ディーゼル微粒子捕集フィルター5を有する浄化装置6が備えられている。
NOx吸蔵触媒4は、排気空燃比がリーン雰囲気の時にNOxを吸蔵し、排気空燃比がストイキもしくはリッチ雰囲気の時に吸蔵したNOxを還元して浄化するものである。ディーゼル微粒子捕集フィルター5は微粒子を捕集する装置である。
NOx吸蔵触媒4、及び、ディーゼル微粒子捕集フィルター5が硫黄により被毒されると、NOx吸蔵触媒4、及び、ディーゼル微粒子捕集フィルター5が昇温され(例えば追加燃料の噴射による)、硫黄が除去されて再生される。
浄化装置6の下流側には、排気浄化装置3として、尿素選択還元(Selective Catalytic Reduction)システムが備えられている。即ち、浄化装置6の下流側の排気管2には選択還元触媒11が設けられ、選択還元触媒11の上流側の排気管2には、尿素水噴射弁12(尿素水供給手段)が設けられている。
尿素水噴射弁12には図示しない尿素水タンクから尿素水が供給され、尿素水噴射弁12は制御手段10からの指示により排気管2内に尿素水を噴射する(供給する)。即ち、尿素水が供給されることで、排気ガスの熱により尿素水が分解されてアンモニアが生成され、生成されたアンモニアが選択還元触媒11で排気ガス中のNOxと反応し、NOxが窒素と水に還元(浄化)される。
選択還元触媒11には触媒の温度を検出する温度センサー13が備えられ、また、選択還元触媒11の下流側の通路には選択還元触媒11を出た排気中のNOxの状態を検出するNOxセンサー14が備えられている。更に、選択還元触媒11の上流側の通路には選択還元触媒11に流入する排気中のNOxの状態を検出するNOxセンサー15が備えられている。温度センサー13、NOxセンサー14、15の検出情報は制御手段10に入力される。また、制御手段10にはエンジン1の運転状況が入力される。
詳細は後述するが、制御手段10では、温度センサー13で検出された選択還元触媒11の温度の状況(履歴)、NOxセンサー14、15で検出されたNOxの状況、尿素水噴射弁12からの尿素水の噴射状況、エンジン1の運転状況(燃料の供給量)等により、選択還元触媒11の硫黄による被毒、燃料成分であるHCによる被毒が判定される。硫黄による被毒、HCによる被毒が判定されると、尿素水が供給されて選択還元触媒11の被毒が回復される。
図2に基づいて制御手段10を具体的に説明する。図2には制御手段10のブロック構成を示してある。
図に示すように、制御手段10には硫黄被毒推定手段21が備えられている。硫黄被毒推定手段21では、エンジン1を運転するための燃料の消費速度、推定される硫黄の濃度、選択還元触媒11の温度別の硫黄(硫酸のアンモニウム塩、銅の硫酸塩)の蓄積割合に基づいて、選択還元触媒11の硫黄被毒量が推定される。また、選択還元触媒11の特定の温度における尿素水噴射量とNOxの浄化率との関係から、選択還元触媒11の硫黄被毒量が推定される。
また、硫黄被毒推定手段21では、アンモニウム塩は、燃料消費速度、推定された硫黄被毒の濃度、硫黄成分の蓄積割合(温度別:マイナスの場合あり)、選択還元触媒11のアンモニアの被覆率の積算値により推定される。
また、制御手段10には燃料成分であるHCによる被毒を推定するHC被毒推定手段22が備えられている。HC被毒推定手段22では、選択還元触媒11の上流でのHCの濃度を推定する。即ち、HCの濃度は、エンジン1の回転数、浄化装置6(NOx吸蔵触媒4、及び、ディーゼル微粒子捕集フィルター5)の温度の履歴に基づくマップにより、HCの蓄積割合(温度別:マイナスの場合あり)の積算値により推定される。
制御手段10には、硫黄被毒推定手段21、HC被毒推定手段22で推定された硫黄の被毒の状況、HCの被毒の状況を判定する被毒判定手段23が備えられている。被毒判定手段23では、硫黄被毒推定手段21で推定された硫黄の被毒量が判定値を超えているか否かを判断すると共に、HC被毒推定手段22で推定されたHCの被毒量を把握する。
具体的には、温度センサー13で検出された選択還元触媒11の温度の状況(温度の履歴等)を把握し、燃料や尿素の供給量を加味することで、NOxの浄化割合を導出する。導出された浄化割合に基づいて、NOxセンサー15(14)で検出されたNOxの状況を反映させ、選択還元触媒11の硫黄による被毒、HCによる被毒の状況を導出する。そして、被毒判定手段23では、選択還元触媒11の硫黄による被毒、HCによる被毒の状況により、硫黄による被毒、HCによる被毒の割合を判定する。
そして、被毒判定手段23で選択還元触媒11の硫黄の被毒、HCの被毒が判定された際に(硫黄の被毒量が判定値を超えたと判定された際に)、選択還元触媒11の硫黄の被毒、HCの被毒を回復させるために尿素水噴射弁12から尿素水を噴射させる被毒回復手段24が備えられている。被毒回復手段24は、尿素水供給制御手段25を介して尿素水噴射弁12から尿素水を噴射する指令を送るようになっている。
尿素水供給制御手段25では、被毒判定手段23で判定された被毒に対し、硫黄の被毒、HCの被毒の割合に応じて被毒回復手段24による尿素水の供給量を調整する。具体的には、尿素水供給制御手段25では、HCの被毒の割合に対し、硫黄の被毒の割合が多いほど、尿素水の供給量を減少させ、被毒が硫黄の被毒だけになった場合は、尿素水の供給を停止させる。
尿素水供給制御手段25では、HCによる被毒の割合に対して、硫黄による被毒の割合が多いほど、尿素水の供給量を減少させるので、尿素水の供給を減少させることができる。これにより、潜熱による排気の温度の低下を抑制して、高い温度(約600℃から650℃)に排気の温度を維持し、高温の雰囲気下で銅の硫酸塩を分解し、選択還元触媒の硫黄による被毒を回復させることができる。
従って、選択還元触媒11に被毒が生じた際に、尿素水を供給して被毒の回復を行う排気浄化装置において、必要最小限の尿素水の供給で被毒を回復することが可能になる。この結果、尿素水の供給量が制限され、アンモニアの排出を抑えることができる。
図3に基づいて上述した排気浄化装置の動作を具体的に説明する。図3には本発明の一実施例に係る内燃機関の排気浄化装置における選択還元触媒11の被毒の回復処理の流れを説明するフローチャートを示してある。
図3に示すように、ステップS1で選択還元触媒11の硫黄の被毒量が推定される。即ち、エンジン1を運転するための燃料の消費速度、推定される硫黄の濃度、選択還元触媒11の温度別の硫黄(硫酸のアンモニウム塩、銅の硫酸塩)の蓄積割合に基づいて、選択還元触媒11の硫黄の被毒量が推定される。また、選択還元触媒11の特定の温度における尿素水噴射量とNOxの浄化率との関係から、選択還元触媒11の硫黄の被毒量が推定される。
ステップS2では、推定された硫黄の被毒量が回復処理を行う必要がある量以上か(判定値以上か)否かが判断され、硫黄の被毒量が判定値以上であると判断された場合、ステップS3で回復処理(尿素水の供給の処理)が開始される。ステップS2で硫黄被毒量が判定値に満たないと判断された場合、ステップS1の硫黄被毒量の推定処理に移行する。
ステップS3で回復処理が開始されると、ステップS4で選択還元触媒11のHCの被毒量が推定される。即ち、選択還元触媒11の上流でのHCの濃度が、エンジン1の回転数、浄化装置6(NOx吸蔵触媒4、及び、ディーゼル微粒子捕集フィルター5)の温度の履歴に基づくマップにより、HCの蓄積割合(温度別:マイナスの場合あり)の積算値により推定される。
ステップS4で選択還元触媒11のHCの被毒量が推定されると、ステップS5で硫黄の被毒量、HCの被毒量が比較される。ステップS5で硫黄の被毒量、HCの被毒量が比較されると、ステップS6で尿素水の供給量を通常の供給量に対して制限する(調整する)。具体的には、HCの被毒の割合に対し、硫黄の被毒の割合が多いほど、尿素水の供給量を減少させ、被毒が硫黄の被毒だけになった場合は、尿素水の供給を停止させる。
HCの被毒の回復は、例えば、約400℃から500℃の温度で回復させることができるので、HCの被毒量が多い場合、尿素水の供給は制限せず、硫酸のアンモニウム塩が分解できる排気の温度を維持する。
硫黄の被毒の割合が多いほど尿素水の供給を減らす(停止する)ことで、潜熱による排気温度の低下が抑制され、排気温度が、例えば、600℃程度の高温に維持される。これにより、銅の硫酸塩が分解できる温度に排気温度が維持され、銅の硫酸塩が分解されて硫黄被毒が回復される。そして、尿素水の供給が制限(停止)されるため、アンモニアの排出を抑えることができる。
尚、尿素水の通常の供給量は、NOxセンサー14(図1参照)で検出されたNOxの通過量、選択還元触媒11のアンモニアの吸着量により、回復時の尿素水の供給量が設定され、尿素水の目標となる供給量が通常の供給量とされる。
図3のフローチャートに戻り、ステップS6で尿素水の供給が制限(停止)されて排気温度の低下が抑制された状態で硫黄の被毒の回復処理が実行された場合、ステップS7で選択還元触媒11の硫黄の被毒が回復したか否かが判断される。つまり、硫黄の被毒量が回復処理を終了する量以下か(終了判定値以下か)否かが判断される。
ステップS7で選択還元触媒11の硫黄の被毒が回復していないと判断された場合、ステップS3に移行して硫黄被毒の回復処理が継続される。ステップS7で選択還元触媒11の硫黄被毒が回復したと判断された場合、ステップS8で回復終了処理が実行されてエンドとなる。即ち、推定された硫黄の被毒量の情報、推定されたHCの情報がリセットされ、被毒の回復処理がエンドとなる。
上述した排気浄化装置は、HCによる被毒の割合に対して、硫黄による被毒の割合が多いほど、尿素水の供給量を減少させるので、尿素水の供給を減少させることができる。これにより、潜熱による排気の温度の低下を抑制して、高い温度(約600℃から650℃)に排気の温度を維持し、高温の雰囲気下で銅の硫酸塩を分解し、選択還元触媒の硫黄による被毒を回復させることができる。この時、尿素水の供給量が制限され、アンモニアの排出を抑えることができる。
従って、選択還元触媒11に硫黄の被毒、HCの被毒が生じた際に、尿素水を供給して被毒の回復を行う排気浄化装置において、必要最小限の尿素水の供給で被毒を回復することが可能になり、アンモニアの排出を抑制することができる。
本発明は、内燃機関の排気ガスの窒素酸化物(NOx)を低減する排気浄化装置の産業分野で利用することができる。
1 多気筒ディーゼルエンジン(エンジン)
2 排気管
3 排気浄化装置
4 NOx吸蔵触媒
5 ディーゼル微粒子捕集フィルター
6 浄化装置
10 制御手段
11 選択還元触媒
12 尿素水噴射弁
13 温度センサー
14、15 NOxセンサー
21 硫黄被毒推定手段
22 HC被毒推定手段
24 被毒回復手段
25 尿素水供給制御手段


Claims (3)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ、排気に含まれるNOxを還元浄化する選択還元触媒と、
    前記選択還元触媒の上流側の前記排気通路に尿素水を供給する尿素水供給手段と、
    前記選択還元触媒の硫黄による被毒、及び、HCによる被毒を判定する被毒判定手段と、
    前記被毒判定手段で前記選択還元触媒の被毒が判定された際に、前記選択還元触媒の被毒を回復させるために前記尿素水供給手段から前記尿素水を前記排気通路に供給する被毒回復手段と、
    前記被毒判定手段で判定された被毒に対し、硫黄による被毒、HCによる被毒の割合に応じて前記被毒回復手段による前記尿素水の供給量を調整する尿素水供給制御手段とを備えた
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記尿素水供給制御手段は、
    HCによる被毒の割合に対して、硫黄による被毒の割合が多いほど、前記尿素水の供給量を減少させる
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
    前記選択還元触媒の温度の状況を検出する触媒温度把握手段と、
    前記選択還元触媒の上流側のNOxの状況を検出するNOx検出手段とを備え、
    前記被毒回復手段は、
    前記触媒温度把握手段で把握された前記選択還元触媒の温度の状況、前記NOx検出手段で検出されたNOxの状況を含む情報に基づいて、前記選択還元触媒の硫黄による被毒、HCによる被毒の状況を導出し、硫黄による被毒、HCによる被毒の割合を判定する
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
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