JP2018083152A - 油水分離槽 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工時において小型クレーン等の重機でもって設置場所の設置条件に合わせて配列形態を自在に変更選択して容易に設置することができ、また油水混合水の導入構造の埋設位置が地面から深い位置にあっても、必要な貯水容量を十分に確保できるものとする。
【解決手段】油水分離すべく地中に埋設状態で設置する分離槽本体1を、桝状のコンクリートブロックからなる複数の分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dを配列自在に増設可能に連結し、分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの各上部には蓋4を路面に露出した状態で脱着自在もしくは片開き自在に設置してなる。分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dは、相対向する側壁上部または互いに直交する2つの側壁上部に設けた流水用孔部2同士が連通するよう平面で直列状態、L字型状態、並列状態の結合により、導入方向に沿って直進する方向または導入方向に直交する方向で順次に油水を流出可能にする。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えばレストランの調理場、あるいはガソリンスタンド、駐車場、洗車場、油を利用する工場等からの排水の油を取り除く油水分離槽に関する。
油水分離槽は油と水が混合した油水を排水する際に、油と水を分離させて水だけを下水道に流す目的で設置するものであり、主として地中に設置するコンクリート製の構造体である。従来から、多くの分離槽では油が混入した排水を油水分離区画で滞留させて、油と水との比重の差により油水分離するのであり、例えば1つの分離槽の中を堰により分割して複数の分離区画を設け、1つの分離区画で分離された油が次の区画に移動しないように水だけをオーバーフローさせて油分の少ない排水が流出するようにしている。
油水分離槽は事業所排水指導指針(社団法人:日本下水道協会発行)により3槽以上の構造であり、設置する事業所の平均排水量の2時間分の容量が収まる大きさでなくてはならないとされている。これにより、油水分離槽を設置したい事業者は、事業所の平均排水量2時間分の容量を予め調べておき、設置業者に設置を依頼する流れになる。現在多く造られている油水分離槽は4槽式で、一体構造(4層が1列、または田の字になった一体構造)になっていて、必要容量によりさまざまな大きさが存在するのが一般的である。
その際、設置業者がその排水容量に応じた油水分離槽を設置することになるが、従来では、設置現場でコンクリートを打設し建設するのではなく、図11に示すように、前もって工場で製造されたコンクリート製の油水分離槽100自体を重機Kを用いて設置することが多い。
4槽直列式の油水分離槽としては、例えば特許文献1に開示されているようなプレキャスト式油水分離槽が提案されている。すなわち、プレキャスト式油水分離槽は、図11(a)に示すように、略長方形筒型のプレキャストコンクリート製の油水分離槽100自体の内部に仕切壁101によって仕切られた4個の区画分離槽102を形成し、隣接するこれら4個の区画分離槽102を連通するように仕切壁101に連通管103が埋設され、連通管103には区画分離槽102毎に内側からエルボー状の導出管104が差し込まれて固定されてなる。また、最上流側位置にある区画分離槽102の外壁上部には連通管103が埋設され、そこに油水混合排水管105が挿入固定される。一方、最下流側位置にある区画分離槽102の外壁上部には外方から流出管106が挿入され、内側の導出管104に連通させた状態で固定される。これにより、最上流側位置にある区画分離槽102の外壁の油水混合排水管105からの油水は、区画分離槽102毎に油と水とに分離され、最下流側位置にある区画分離槽102の外壁の流出管106を通って下水管に流れ、公共の下水等として排出されるものとなっている。
また、特許文献1に開示されているようなプレキャスト式油水分離槽では、油水分離槽100の上部に蓋掛り枠107を有し、この蓋掛り枠107は油水分離槽100の上端に複数のレベル調整機構を介して設置され、レベル調整機構は蓋掛り枠107に、長穴が形成されたフラットバーが固定され、油水分離槽100の上部にフラットバーの長穴を通してネジ止め固定する位置を可変にすることによって高さが調整できるようになっている。
実用新案登録第2597949号公報
しかしながら、上記した特許文献1による場合では、プレキャストコンクリート製の油水分離槽100によって構成されている油水分離槽は4槽直列式の一体構造となって構成されているため重量が大きくなり、この重量に耐え得る大型クレーン等の重機Kを用いなくては設置が困難である(図10参照)。しかも、大型クレーン等の重機Kが入り込めないほど設置場所が狭い場合には、設置現場でコンクリートを打設し建設するしか方法がなく、施工に時間を要し、しかも施工に要する費用も嵩んでしまう。
また、図11(b)に示すように、油水混合排水管105の埋設深さは施工時の設置場所によって異なるため、油水混合排水管105の埋設位置が地面から深い位置にある場合では、油水分離槽の貯水水位が下がってしまい、必要な貯水容量を確保できなくなる。そこで、特許文献1では、油水分離槽100の上部の蓋掛り枠107に複数のレベル調整機構を設け、レベル調整機構によって油水分離槽100に対し蓋掛り枠107自体を嵩上げする構造となっている。
ただ、特許文献1による、レベル調整機構は蓋掛り枠107に固定されたフラットバーの長穴を通して油水分離槽100の上部外壁面でネジ止め固定する位置を可変にすることによって高さが調整されるものとなっているため、油水分離槽100の上部外壁面に対し全てのフラットバーの長穴の位置を同時に変更させなければならず作業上非常に面倒である。しかも、レベル調整機構は、油水分離槽100に対し蓋掛り枠107自体を嵩上げする構造となっていて、レベル調整後には油水分離槽100の上部開口と蓋掛り枠107との間に隙間が生じることから、油水分離槽100内部に夾雑物が侵入し、油水に含まれる油で夾雑物が油水分離槽100の内壁面に固着して以後の油水分離に悪影響を与えてしまう虞がある。
そこで本発明は叙上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、その目的は、施工時において小型クレーン等の重機でもって施工場所の設置条件、設置現場の様々な状況に合わせて配列形態を自由に選択して容易に設置することができ、また調理施設、工場その他から排水される油を含む油水混合水の導入部構造の埋設位置が地面から深い位置にある場合でも、必要な貯水容量を十分に確保できるものとした油水分離槽を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明にあっては、後述する発明を実施するための形態における使用符号を付記して説明すると、油水分離すべく地中に埋設された状態で設置される分離槽本体1が、桝状のコンクリートブロックからなる複数の分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dが配列自在で且つ増設可能に連結されるとともに分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの各上部には蓋4が路面に露出した状態で脱着自在もしくは片開き自在に設置されてなることを特徴とする。
分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dは、相対向する側壁上部または互いに直交する2つの側壁上部に流水用孔部2が設けられてなり、分離槽本体1は、分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの流水用孔部2同士が流入側と流出側とで互いに連通するよう直列状態の結合、またはL字型状態もしくは並列状態の結合により、導入方向に沿って直進させた方向または導入方向に直交させた方向で順次に油水を流出させるものとすることができる。
分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの上部には中央に円形開口部3Aを有する矩形板状の蓋受枠3を介して扁平筒型ブロック状のマンホール5が設置され、その中央開口部に前記蓋4が脱着自在に設置されるものとすることができる。
分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの上側開口部と蓋4が設置されるマンホール5との間に高さ調整部材10A,10B,10Cを設置可能にしたものとすることができる。
蓋4は、片側が蝶番11によって分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの上側開口部に固定されて片開き自在となって設置されてなるものとすることができる。
蓋4の裏側には分離槽ユニット1A,1B,1C,1D内の上部に浮いた夾雑物を掬う網容器13や油を掬う柄杓14を脱着自在に取付けてなるものとすることができる。
以上のように構成された本発明に係る油水分離槽にあって、桝状のコンクリートブロックからなる複数の分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dは、小型のクレーン等の重機Kによって1つずつ施工場所に設置されることで複数槽に区画された分離槽本体1を形成させる。その際、分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dは、施工場所の設置条件、設置現場の様々な状況に合わせて、例えば直列型、並列型、L字型等、適宜の配列状態で連結される。しかも、油水の流量に応じて更に複数の分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの連結増設も可能にさせる。
高さ調整部材10A,10B,10Cは、例えば油水混合排水管6の埋設位置が地面から深い位置にある場合等、分離槽本体1の貯水水位が下がって必要な貯水容量を確保できなくなった際に、分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの各上部の蓋4を路面に露出させた状態を維持したまま分離槽本体1を適当な深さ位置に設置可能にさせる。
本発明は以上説明したように構成されているため、施工時において小型クレーン等の重機Kでもって施工場所の設置条件、例えば車道、歩道、あるいは大量な油水の排出を必要とする公共施設や工場の空地等での広狭の相違、傾斜路の有無、迂回路の存否等の設置現場の様々な状況に合わせて配列形態を自由に選択して容易に設置することができ、また例えばレストランの調理場、あるいはガソリンスタンド、駐車場、洗車場、油を利用する工場等から排水される混合された油水を導入するための油水混合排水管6の如き油水導入構造等の埋設位置が地面から深い位置にある場合でも、必要な貯水容量を十分に確保することができる。
すなわちこれは本発明が、油水分離すべく地中に埋設された状態で設置される分離槽本体1が、桝状のコンクリートブロックからなる複数の分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dが配列自在で且つ増設可能に連結されるとともに分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの各上部には蓋4が路面に露出した状態で脱着自在もしくは片開き自在に設置されてなるからであり、これにより、分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dを小型のクレーン等の重機によって1つずつ施工場所に設置することで複数に区画された油水分離槽が容易に形成できる。その際、分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dは1つずつ連結していく構造であるため、従来の複数槽が一体となった複数桝状の構造のものに比べ重量が非常に軽いものとなり、これよって施工時のクレーンが小型ですむ。また、油水の流量が多くなる場合には、敷地の許す範囲内での分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの増設も可能となる。例えば分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dが4個では不足する場合には、5個、6個、7個と適宜増やして連結することができる。
分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dは、相対向する側壁上部または互いに直交する2つの側壁上部に流水用孔部2が設けられてなり、分離槽本体1は、分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの流水用孔部2同士が流入側と流出側とで互いに連通するよう直列状態の結合、またはL字型状態もしくは並列状態の結合により、導入方向に沿って直進させた方向または導入方向に直交させた方向で順次に油水を流出させるものとしたので、施工場所の設置条件、例えば車道、歩道、あるいは大量な油水の排出を必要とする公共施設や工場の空地等での広狭の相違、傾斜路の有無、迂回路の存否等の設置現場の様々な状況に合わせて複数の分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dを例えば直列型、並列型、L字型等の連結による適宜の配列形態を自由に選択して組み合わせることで容易に設置することができる。
分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの上部には中央に円形開口部3Aを有する矩形板状の蓋受枠3を介して扁平筒型ブロック状のマンホール5が設置され、その中央開口部に前記蓋4が脱着自在に設置されるものとしたので、メンテナンスが容易な縞鋼板製による蓋4と、車両の通過にも耐えられる鉄製による蓋4のいずれでも容易に設置することができる。
分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの上側開口部と蓋4が設置されるマンホール5との間に高さ調整部材10A,10B,10Cを設置可能にしたので、油水混合排水管6の埋設深さは設置場所毎に異なるため、油水混合排水管6が深い場合は分離槽本体1の貯水水位が下がり、必要な貯水容量を確保できなくなる場合には、高さ調整部材10A,10B,10Cを分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの上側開口部に設置することにより、分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの各上部の蓋4が路面に露出した状態を維持したままで、分離槽本体1の設置深さを適当な位置に下げることができる。
蓋4は、片側が蝶番11によって分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの上側開口部に固定されて片開き自在となって設置されてなるので、蓋4を片持ち状態で軽く開くことができ、各分離槽ユニット1A,1B,1C,1D内部のメンテナンスが容易に行える。
蓋4の裏側には分離槽ユニット1A,1B,1C,1D内の上部に浮いた夾雑物を掬う網容器13や油を掬う柄杓14を脱着自在に取付けてなるので、蓋4から網容器13や柄杓14を取外すことにより、各分離槽ユニット1A,1B,1C,1D内部の夾雑物や油の除去が容易に行える。
尚、上記の課題を解決するための手段、発明の効果の項それぞれにおいて付記した符号は、図面中に記載した構成各部を示す部分との参照を容易にするために付した。本発明は、これらの記載、図面中の符号等によって示された構造・形状等に限定されない。
本発明を実施するための一形態を示す重機による設置の様相を示す斜視図である。 分離槽ユニットの分解斜視図である。 分離槽本体の使用状態を示す側断面図である。 高さ調整部材を設置した状態を示す側断面図である。 分離槽ユニットのL字型設置例を示すもので、(a)はその斜視図、(b)はその平断面図である。 分離槽ユニットの他の並列型設置例を示すもので、(a)はその斜視図、(b)はその平断面図である。 分離槽ユニットの増設設置例を示す斜視図である。 蓋を完全に外すタイプの分離槽ユニットを示すもので、(a)は閉蓋状態の斜視図、(b)は蓋を開いた状態の斜視図である。 片開きの蓋を備えた分離槽ユニットを示すもので、(a)は閉蓋状態の斜視図、(b)は蓋を開いた状態の斜視図である。 片開きの蓋の裏にゴミを掬う網容器や油を掬う柄杓を取付けてある状態を示す斜視図である。 従来例における重機による区画分離槽の設置の様相を示す斜視図である。 従来例における区画分離槽を示すもので、(a)は油水混合排水管の埋設位置が地面に近い位置にある場合の平断面図、(b)は油水混合排水管の埋設位置が地面から深い位置にある場合の平断面図である。
以下、図面を参照してこの考案を実施するための一形態を説明すると、図において示される符号1は、本発明に係る油水分離槽を構成する桝状のプレキャストコンクリートブロックによる複数の、例えば4個の分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dからなる分離槽本体である。なお、以下の説明では、4個の分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dが直列に連結配置された場合の分離槽本体1について説明するが、本発明はこの個数に限定されるものではない(図7参照)。
分離槽本体1は、図1に示すように、予め油水混合排水管6と分離水流出管8との間の油水分離経路となる位置に相当する地面を掘り出し、そこに4個の分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dが小型クレーン等の重機Kによって1個ずつ順次設置されることで形成される。これら分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの各側壁上部の相対向する箇所には流水用孔部2が設けられており、それぞれの流水用孔部2同士が流入側と流出側とで互いに連通するように直列状態に連結され、地中に埋設された状態で利用される。
図2、図3に示すように、分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの各上部には、中央に円形開口部3Aを有する矩形板状の蓋受枠3を介して扁平筒型ブロック状のマンホール5が設置され、その中央開口部には例えば縞鋼板蓋もしくは鉄板等による蓋4が設置され、通常は閉じた状態で使われ、分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dのメンテナンス時には蓋4が取り外される。
分離槽本体1の最上流位置にある分離槽ユニット1Aの外側壁面の流水用孔部2には、例えばレストランの調理場、あるいはガソリンスタンド、駐車場、洗車場、油を利用する工場等から排水される油水を導入するための油水混合排水管6の排水口6Aが挿入され、例えばモルタル等で隙間を埋め固定してある。なお、この流水用孔部2には排水口6Aをカバーするように、ステンレススチール製で上部が開放されたボックス状のダストトラップ9が取り付けられている。
また、分離槽ユニット1Aと1Bとの接合部分、分離槽ユニット1Bと1Cとの接合部分、分離槽ユニット1Cと1Dとの接合部分それぞれにおいて流入側および流出側の流水用孔部2同士は連通しており、これら各連通部分には、エルボー状の導出管7が分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dそれぞれの内側にて互いに同じ向きに揃うようにして取付けられている。
これにより、油水混合排水管6の排水口6Aから分離槽ユニット1A内に流入した排水のうち、油分との比重差により分離された水が前記導出管7を介して次の分離槽ユニット1Bに移動し、以後は同様にして分離槽ユニット1B,1C,1Dと次々に水が流れ、それぞれの導出管7を通して分離槽ユニット1A,1B,1C,1D毎に油水分離が行われるものとしてある。
本実施形態では、4個の分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dが直列に連結配置された場合の分離槽本体1となっているが、これに限らず、様々な設置条件に応じて種々の配列形態となっていてもよい。
例えば、施工場所に迂回路が存在し、油水混合排水管6と分離水流出管8との互いの向きが直角にする必要がある場合には、図5(a)に示すように、4個の分離槽ユニット1A,1B,1C,1DをL字型に設置すればよい。図示の場合、3個の分離槽ユニット1B,1C,1Dが直列に連結配置され、分離槽ユニット1Cと分離槽ユニット1Dとは並列となっている。この場合、分離槽ユニット1Cは、エルボー状の導出管7を取付けるための流水用孔部2の位置が、互いに直交する2つの側壁の上部に形成される(図5(b)参照)。
また、油水混合排水管6と分離水流出管8との間の距離が狭小である場合には、図6(a)に示すように、2個直列となった分離槽ユニット1A,1Bおよび分離槽ユニット1C,1Dの2組を並列型に設置し、平面視略田の字型となるように配列する。図示の場合、4個の分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dは、前記流水用孔部2の位置が、互いに直交する2つの側壁の上部に形成される(図6(b)参照)。
いずれにしても、順次に油水を分離すべく配列される分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dにおいて、配列形態が直列配置されるときは流水用孔部2が対向する側壁相互に形成され、直交配置されるときは流水用孔部2が直交する側壁に形成されることになり、これらの流水用孔部2は予め開口形成されていたり、設置現場において現場の状況に応じて開口形成されたりする。
また、前記直列配置、L字型配置、並列型配置のいずれにおいても、設置場所の設置面積の許容範囲内でいくつもの分離槽ユニット1E,1F,1G,・・・を増設することも可能である。例えば、図7に示すように、直列に配置した4個の分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dにさらに3個の分離槽ユニット1E,1F,1Gを連結することで、油水分離の効率を向上させている。
分離槽ユニット1Dの最後端位置にある外側壁上部の流水用孔部2には、分離槽ユニット1Dの内側からエルボー状の導出管7が取付けられ、さらに分離槽ユニット1Dの外方から公共の下水管(図示せず)へ通じる分離水流出管8の流出口側が流水用孔部2に挿入されて前記導出管7に接続され例えばモルタル等で流水用孔部2の隙間を埋め固定してある。これにより、分離槽ユニット1A,1B,1C,1D毎に油水分離された水が分離水流出管8を通って下水管に流れ、公共の下水等として排出されるものとしてある。
次に、本実施形態における使用(設置手順)の一例について説明すると、分離槽本体1の設置に際し、予め油水混合排水管6と分離水流出管8との間の油水分離経路となる位置に相当する地面を掘り起こし、そこに4個の分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dを小型クレーン等の重機Kによって1個ずつ順次設置し、それぞれの流水用孔部2同士が流入側と流出側とで互いに連通するように直列状態で連結されるよう配置する(図1参照)。
分離槽ユニット1Aの外側壁面の流水用孔部2に、例えばレストランの調理場、あるいはガソリンスタンド、駐車場、洗車場、油を利用する工場等から排水される油水を導入するための油水混合排水管6の排水口6Aを挿入し、例えばモルタル等で隙間を埋め固定する。また、分離槽ユニット1Aの外側壁面の流水用孔部2には排水口6Aをカバーするように、ステンレススチール製で上部が開放されたボックス状のダストトラップ9が取り付けられる。
分離槽ユニット1Aと1Bとの接合部分、分離槽ユニット1Bと1Cとの接合部分、分離槽ユニット1Cと1Dとの接合部分それぞれにおける流水用孔部2同士の各連通部分に、エルボー状の導出管7が分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dそれぞれの内側にて互いに同じ向きに揃うようにして取り付ける。
分離槽ユニット1Dの最後端位置にある外側壁上部の流水用孔部2に、分離槽ユニット1Dの内側からエルボー状の導出管7を取付け、さらに公共の下水管(図示せず)へ通じる分離水流出管8の流出口8A側を分離槽ユニット1Dの外方から流水用孔部2に挿入して前記導出管7に接続し、例えばモルタル等で流水用孔部2の隙間を埋め固定する。
分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの各上部に、扁平筒型ブロック状のマンホール5を設置し、その中央開口部に縞鋼板等による蓋4を設置した後、分離槽本体1は、地中に埋設される。
また、油水混合排水管6の埋設深さは設置場所毎に異なる。例えば油水混合排水管6が地面から深い位置にある場合には、分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの貯水水位が下がり、必要な貯水容量を確保できなくなる虞れがある。そこでこの場合には、図4に示すように、肉薄または肉厚となったリング状ブロックによる1つまたは2つ以上で例えば3つの高さ調整部材10A,10B,10Cを分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの上側開口部と蓋4が設置されるマンホール5との間に設置することで、マンホール5の蓋4が地面に露出するよう嵩上げされた状態となって分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの設置深さを適当な位置に下げることができるようにしている。
使用時には、分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの順に水が流れる。その都度、油と水との比重の差によって油のみが浮上し、それぞれの導出管7を介してのオーバーフロー動作によって水が下側から流入させられることで順次油水分離が行われてゆく。油水分離された水は分離水流出管8を通って公共の下水管に排出される。
本実施形態では、分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの各上部には、扁平筒型ブロック状のマンホール5に縞鋼板蓋等による蓋4が設置された構造となっているが、この他の蓋4構造にしてもよい。
例えば、図8に示すように、分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの各上部開口に、両サイド上面に取っ手4Aを設けた縞鋼板等による略矩形板状の蓋4を設置する。分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの上部開口を開放する場合には、2人の作業員がそれぞれ取っ手4Aを把持して上方に持ち上げればよい(図8(b)参照)。
また、図9に示すように、縞鋼板等による略矩形板状の蓋4の片側を蝶番11によって分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの上側開口部に固定して片開き自在となって設置してもよい。すなわち、分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの上側開口部に蓋4の片側を1対の蝶番11によって揺動自在に取付け、蓋4の開放端側の上下対称位置には取っ手4Aを設けている。分離槽ユニット1A,1B,1C,1Dの上部開口を開放する場合には、1人の作業員が取っ手4Aを把持して上方に持ち上げ側方に折り返すようにして開けばよい(図9(b)参照)。
図10に示すように、上記片開き自在となった蓋4の裏側には、分離槽ユニット1A,1B,1C,1D内の上部に浮いた夾雑物を掬うための網容器13や油を掬うための柄杓14を脱着自在に取付けてあってもよい。すなわち、蓋4の裏面には対角線方向に沿って前後一対で左右2組となったフック部12が設けられ、一方の前後一対のフック部12に、網容器13の柄が取付けられ、他方の前後一対のフック部12に柄杓14の柄が取付けられるものとしている。
K…重機
1…分離槽本体
1A・1B・1C・1D・1E・1F・1G…分離槽ユニット
2…流水用孔部 3…蓋受枠
3A…円形開口部 4…蓋
4A…取っ手 5…マンホール
6…油水混合排水管 6A…排水口
7…導出管 8…分離水流出管
8A…流出口 9…ダストトラップ
10A,10B,10C…高さ調整部材 11…蝶番
12…フック部 13…網容器
14…柄杓
100…油水分離槽 101…仕切壁
102…区画分離槽 103…連通管
104…導出管 105…油水混合排水管
106…流出管 107…蓋掛り枠

Claims (6)

  1. 油水分離すべく地中に埋設された状態で設置される分離槽本体が、桝状のコンクリートブロックからなる複数の分離槽ユニットが配列自在で且つ増設可能に連結されるとともに分離槽ユニットの各上部には蓋が路面に露出した状態で脱着自在もしくは片開き自在に設置されてなることを特徴とする油水分離槽。
  2. 分離槽ユニットは、相対向する側壁上部または互いに直交する2つの側壁上部に流水用孔部が設けられてなり、分離槽本体は、分離槽ユニットの流水用孔部同士が流入側と流出側とで互いに連通するよう直列状態の結合、またはL字型状態もしくは並列状態の結合により、導入方向に沿って直進させた方向または導入方向に直交させた方向で順次に油水を流出させるものとした請求項1記載の油水分離槽。
  3. 分離槽ユニットの上部には中央に円形開口部を有する矩形板状の蓋受枠を介して扁平筒型ブロック状のマンホールが設置され、その中央開口部に前記蓋が脱着自在に設置されるものとした請求項1または2記載の油水分離槽。
  4. 分離槽ユニットの上側開口部と蓋が設置されるマンホールとの間に高さ調整部材を設置可能にした請求項1乃至3のいずれか記載の油水分離槽。
  5. 蓋は、片側が蝶番によって分離槽ユニットの上側開口部に固定されて片開き自在となって設置されてなる請求項1乃至4のいずれか記載の油水分離槽。
  6. 蓋の裏側には分離槽ユニット内の上部に浮いた夾雑物を掬う網容器や油を掬う柄杓を脱着自在に取付けてなる請求項1乃至5のいずれか記載の油水分離槽。
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