JP2018082730A - 生体リスク取得装置、生体リスク取得方法、生体リスク取得プログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。まず、図1に基づき、本発明の一実施形態に係る生体リスク取得装置について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る生体リスク取得装置の要部構成の一例を示すブロック図である。生体リスク取得装置1は、生理状態取得部3、脈波取得部13及び生体リスク計算部7を含む制御部2、並びに記憶部5を備えている。また、生体リスク取得装置1は、制御部2に、コンテンツ提供部4及び生体情報計算部6をさらに含み、また、脳波測定部8、心電位測定部9、筋電位測定部10、音声発生部11、表示部12、及び脈波測定部14を備えている。
生体リスク取得装置1は、生理状態取得部3により、外的負荷が与えられている状態の被測定者の生理状態を取得する。まず、生理状態取得部3による外的負荷時の生理状態の取得について説明する。
生理状態取得部3は制御部2に含まれ、測定された被測定者の脳波、心電位、筋電位等の生理状態を取得する。制御部2は、生体リスク取得装置1の全体を制御するものである。被測定者の脳波、心電位、筋電位等を含む生理状態の測定は、従来公知の方法により行うことができる。なお、筋電位は、表情筋について測定した筋電位であることが好ましい。生理状態取得部3は、脳波、心電位、及び筋電位以外の生理状態、を取得してもよく、例えば、脈拍、呼吸、瞬目、血圧、血流、動脈血飽和度、眼球運動、体動、体位、SPO2(血中酸素濃度)及び疲労度等が含まれるがこれに限定されない。
コンテンツ提供部4は、被測定者に、外的負荷を与えるために、音声及び映像の少なくとも一方のコンテンツを提供する。被測定者が受ける明度、彩度、輝度、及び色調の負荷が、生理状態及び心理状態により効果的に影響するため、映像コンテンツは、明度、彩度、輝度、及び色調の負荷を被測定者に与えるものであってもよい。生体リスク取得装置1は、外部の音声発生部から音声を流し、表示部に映像を表示させることによって、被測定者にコンテンツを提供してもよいし、生体リスク取得装置1が備える、音声発生部11から音声コンテンツを流し、表示部12に映像コンテンツを表示させてもよい。音声発生部11は、例えば、スピーカー、イヤホン等を介して、音声コンテンツを被測定者に提供する。表示部12は、例えば、ディスプレイに動画や静止画等の映像を表示させることで、映像コンテンツを被測定者に提供する。
記憶部5は、脈波の波形と、当該波形を示す対象の、健康状態、心理状態、精神疾患、及び疾患部位の少なくとも1つを含む生体リスク情報との対応を示す、予め取得された波形データを保持する。また、記憶部5は、生理状態取得部3が取得した生理状態、及び、生体情報計算部6が算出した不快指標及び快指標、基準等を記憶する。記憶部5は、各種データおよびプログラムを記憶するものである。
生体情報計算部6は、生理状態取得部3が取得した被測定者の生理状態に基づき、脳波が変化した時点から心電位が変化するまでの時間に応じた不快指標を算出し、筋電位が変化した時点から心電位が変化するまでの時間に応じた快指標を算出する。生体情報計算部6は、記憶部5に記憶された生理状態に基づき不快指標及び快指標を算出してもよい。
心電位から得られるRR間隔21は、心電位がある閾値よりも大きいピークを認識し、その間隔を算出することで得られる。RR間隔21は、例えば、0.5秒〜1秒であり得る。具体的な算出方法の例においては、まず、心電位を測定した生理状態データ20を確認し、左手電極側のR波の値が+か−かを判断する。次に、ピークの値のうち90%以上が電位500以上(又は電位−500以下)になるように生データのトレースを掛け算する(ファクターを掛ける)。そして、生データにファクターを掛けたトレースのデータについて、500以上のデータポイントTiを抽出する。このデータポイントTi、及び、前のデータポイントTi−1から、Ti−(Ti−1)を算出する。算出されたTi−(Ti−1)がRR間隔21である。
筋電位からは、表情筋のうち、例えば、眉皺筋運動強度(EMG(筋電位)二乗平均平方根)22を算出する。眉皺筋運動強度22は、例えば、0.1〜1秒であり得る。具体的な算出方法の例においては、まず、筋電位を測定した生理状態データ20を二乗したトレースを算出し、全ポイント区間で積分する。次に、0.1秒間毎の積分値を抽出し、RMS(i)=I(i+100)−I(i)を算出する。得られたRMS(i)が眉皺筋運動強度22である。
脳波からは、1秒間におけるα波/θ波成分比23を算出する。具体的な算出方法の例においては、まず、脳波を測定した生理状態データ20から、1秒間毎の脳波データを得るために、1000ポイント毎のパワースペクトルを算出する。例えば、1Hz毎のパワースペクトルを得ればよい。そして、5〜8Hzの強度和をα波成分、9〜12Hzの強度和をθ波成分とし、α波/θ波成分比=(α波成分)/(θ波成分)23を算出する。脳波を計測した全ての電極について、α波/θ波成分比23を算出してもよいし、例えば、覚醒水準の分析には、後頭部の2つの電極について算出すればよい。
不快指標及び快指標として、RR間隔低下時及び上昇時それぞれのラグタイムを算出する。RR間隔低下時のラグタイムとして、RR間隔低下開始時点から、その直前のα波/θ波成分比が1以上になる時間であるA値24を算出する。このA値24を不快指標とする。RR間隔上昇時のラグタイムとして、RR間隔上昇開始時点から、その直前の眉皺筋強度がベースラインよりも上がってスパイク状になった時間であるB値25を算出する。このB値25を快指標とする。
生体リスク取得装置1は、脈波取得部13により、測定された被測定者の生体インピーダンスから被測定者の脈波を取得する。被測定者の生体インピーダンスの測定は、従来公知の方法により行うことができる。なお、被測定者の生体インピーダンスは、被測定者の額、腕、手首、脚、足首等に装着した電極を用いて測定することができる。被測定者の生体インピーダンスは、生体リスク取得装置1内に設けられた脈波測定部14により測定してもよいし、生体リスク取得装置1外に設けられた脈波測定装置により測定してもよい。
生体リスク取得装置1は、生理状態取得部が取得した外的負荷時の被測定者の生理状態と、脈波取得部13が取得した被測定者の生体インピーダンスとに基づき、被測定者の生体リスクを取得する。
自動車又は移動体車両への生体リスク取得装置の活用として、例えば、自分の生体情報から、リラックス、覚醒、不安等の緊張環境運転条件であることを診断し、例えば、不安や緊張と診断されるようなエリアや裏道を回避可能なルートをアドバイスする。これにより、最適な運転状況と運転者の快適性とを維持可能な移動経路で、目的地まで安心及び安全(事故を起こさない、誘発させない)を最優先としたような最短ルートを選定することが可能となる。なお、地理的に最短ルートというのは俗に裏道を運転であり、事故や迷いに会う確率が非常に高いと考えられる。
生体リスク取得装置を、スーパー等における食材の提供を、購買者又は消費者に最適な食材、食事の提案及び企画を、地域又は顧客毎に提供に利用することができる。同様に、ドラッグストア、調剤薬局、並びに、健康食品、機能性食品及び医薬品販売会社も、購買者又は消費者の体質に合わせて、健康増進及び予防効果を向上させる商品の提案及び企画を提供することができる。さらに、幼児、高齢者、又は要介護者の施設に対して、テーラーメイド型の食の提供を行うこともできる。また、ペット(犬、猫、鳥含む)や家畜(牛、馬、豚、鳥含む)のストレス又は疾病状態の診断、最適な食事又は休息環境等を提供することもできる。
生体リスク取得装置を、地政学、政治、経済、地球環境等の変動状況によるリスク因子の解析及び影響度の評価に利用することができる。排他的経済水域(EEZ)、台風、地震等の天災、政治的地政学、又は自然環境型衣食住地政学等の情報に応じた人々の集合意識(心理、生体又は疾患状態)の変動のような、不安定因子がもたらすリスク因子の予測により、それぞれの地域で社会生活を営む人々の衣食住に対する不安定因子の影響を低減することが可能となる。
生体リスク取得装置を、生鮮食品、農産物商品、作物、発酵食品等が個人の嗜好品にあっているかの選別に利用することができる。例えば、リンゴは指で弾いて音が高いものが美味しいとされているが、ウエアラブルメガネに装着されている集音センサーと画像認識センサーとによりこれを確認することができる。同様に、梨は同じ大きさであれば重いものが美味しいが、ウエアラブルメガネにより集音及び画像認識し、さらにウエアラブル時計に内蔵された加速度センサーで梨の重さを測定することにより、要望以上の物の選定が可能となる。また、バナナはシュガースポットがでてきたものが甘い美味しいとされているが、ウエアラブルメガネにより集音及び画像認識し、さらにウエアラブル時計に内蔵された加速度センサーでバナナの重さを測定することにより、要望以上の物の選定が可能となる。
生体リスク取得装置を、地震、災害、天災、局地的戦争、テロ、犯罪等の非日常による直接被害及び二次被害、これらに関する映像、動画等の様々な媒体で入手した情報による精神的ダメージ、生体の疾病、機能不全、突発性障害、薬物依存障害等に対する、正常化又はリハビリ支援システムとして利用することができる。
生体リスク取得装置を、緊急のリハビリ又は正常化のためのバイタルシステムとして利用することができる。また、衛星GPS、自動車環境、住環境、オフィス環境等の、定住又はテンポラリーな住空間における集中的なリハビリに利用することもできる。
生体リスク取得装置を、ウエアラブルデバイス、ウエアラブルセンサー等の各種PC装置デバイス、ビッグデータ解析システム、人工知能(AI)のアルゴリズムとして、また、これらの支援システムとして利用することもできる。
生体リスク取得装置を、靴屋、鞄等の日用品に搭載してもよい。これにより、靴の履きやすさ、快適さ、痛み、窮屈さを診断し、靴の形状、寸法、色目等を、仕事用、スポーツ用、日常散歩用等の用途に応じて選定することができる。また、健康の維持ため、ストレス低減のため、筋力維持及び向上のため、又は、精神的負荷の耐久力を養うための靴の選定が可能となる。
生体リスク取得装置を、ストレス及び認知症の評価及び検証に利用することができる。ストレスチェックが義務化されているが、ストレスが健康管理、疾病、治療、介護、通院等にどのように影響するのかは未だ不明確な部分があり、社会や個人に質的に浸透していないのが現状である。生体リスク取得装置によれば、主観的及び客観的にストレスが生体に及ぼす影響を判断することができるので、健康維持、運動、治療、投薬、介護、介助等を支援するシステムとして利用することができる。
生体リスク取得装置を、取引条件の選定に利用することができる。現在の商取引は、官公庁と民間企業との間、民間企業間、民間企業と個人との間、及び個人間で行われることが一般的であり、その取引の主たる要件は商品(有形、無形)や役務(サービス)である。そして、これらの取引における価格、数量、品質、迅速性(地域的時間含む)、換金性(交換性)等の競争を勝ち抜くために、生体リスク取得装置を、ユーザーの要望を満足させる取引条件の選択や絞り込みに活用することにより、より経済的に効率がよく、かつ要望を満たす競争が成立するシステムを提供することができる。さらに、このシステムにAIを活用することにより、同時に多方面への取引が可能となるマルチタスク市場競りシステムを構築できる。
本発明を利用可能な産業例には以下が含まれる:薬物依存者診断、日常生活、オフィス仕事等のストレス診断判定と予測判定、消費購買のマーケテイングや市場心理診断、株式市場動向予測診断、生活習慣病の疾患状態の診断;様々な移動体車両(動車、船、潜水艦、特殊車両(自衛隊、救急車、消防車含む)、建設車両、農業車両、航空機(民間航空機含む))の運転、乗車による運転者や同乗者の健康や疾病管理、診断や予測、とリスク因子の定量化、予測化;気象観測による心理、生体診断と予測診断;スポーツ選手の健康心理診断による肉体精神能力向上診断;介護施設入居者の肉体精神能力向上診断;農産物、魚介類、畜産物、食品、健康食品、医薬品(化学薬品、漢方薬、ハーバル含む)の診断判定及びテーラーメイド型診断管理や予測;犬、猫、鳥等のペットや家畜(牛、豚、鳥含む)等の各種動物のストレスや生体情報の診断や予測化;乳幼児、介護老人のストレスや生体情報の予測診断、精神や身体障害者の診断と予測化;美容健康(頭皮頭髪、育毛、美顔、痩身含む)の判断判定指標;各種AI診断プログラム及びアルゴリズム、各種ビッグデータ解析プログラム、セキュリテープログラム、個人認証プログラム、食育プログラム、瞑想プログラム、交通渋滞プログラム、公共乗物等(地下的、バス、電車、タクシー、トラック、船、新幹線含む)プログラム、運搬車両(タクシー、宅配便、トラック含む)プログラム、VR(バーチャル)プログラム、AR(拡張現実)プログラム、PCゲーム利用判定診断プログラム;社会的QOLを向上させることが可能なサウンドスケープ、ビジュアルスケープ負荷における様々な地域社会環境や都市計画によるストレス因子の低減な都市計画;ハイレゾ音響、超高画質映像装置の開発にSTMによる相補完的リスク因子診断開発と評価。
生体リスク取得装置1の制御ブロック(特に制御部2)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
本発明に係る生体リスク取得プログラムは、本発明に係る生体リスク取得装置としてコンピュータを機能させるための生体リスク取得プログラムであって、生理状態取得部、脈波取得部及び生体リスク計算部としてコンピュータを機能させるための生体リスク取得プログラムである。また、本発明に係る記録媒体は、本発明に係る生体リスク取得プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明に係る生体リスク取得方法は、音声、環境音、映像、明度、彩度、輝度、色調、及び気圧の少なくとも1つの外的負荷が与えられている状態の被測定者の、少なくとも心電位を含む生理状態を取得する生理状態取得工程と、被測定者の生体インピーダンス値を測定し、当該生体インピーダンス値に基づき被測定者の脈波を取得する脈波取得工程と、前記生理状態取得工程において取得した心電位から得られる心拍と、前記脈波取得工程において取得した脈波から得られる脈拍とを比較し、これらが異なる場合に、脈波の波形と、当該波形を示す対象の健康状態、心理状態、精神疾患、及び疾患部位の少なくとも1つを含む生体リスク情報との対応を示す、予め取得された波形データから、前記心電位の波形に一致する脈波の波形に対応する前記生体リスク情報を抽出し、抽出した生体リスク情報を前記外的負荷による生体リスクとして算出する生体リスク計算工程とを含む。
音声ありの動画、音声のみ、及び音声なしの動画のコンテンツを連続的に被験者(健常者3人)に呈示した。なお、これらのコンテンツは、高精細画像(4K)データ及び高密度(ハイレゾ)音声データであった。音声なしの動画は音声ありの動画と同じであった。動画の構成としては、緊張、リラックス、退屈、不安といった感情を喚起するようなコンテンツを30秒ごとに計2分間程度になるように設計した。
覚醒水準の取得のために、リラックスあるいは緊張時の評価を目的とした脳波計測を行った。測定場所について、表情筋電図については、左右の眉皺筋と大頬筋とに電極を装着して測定し、心電図については四肢誘導を採用した。脳波は、標準10−20法における、Fp1、Fp2、Fz、T3、T4、T5、T6、O1、O2において測定した。これらの生体信号を同時に多チャンネルで計測した。
表情筋電については、得られたトレースを二乗して符号の影響を無くし、100ポイントごとに積分を行い、その値をポイント数で割った、Root Mean Square(RMS)値の二乗をトレースとして図5及び6に示す。時間間隔は100または50msであった。
RR間隔が上昇したフェイズの時定数と、その開始時点からその前のα波賦活時までのラグタイムとを算出した。これに基づき、リラックスによる心拍数低下を分析した。
RR間隔が低下したフェイズの時定数と、その開始時点からその前の眉皺筋運動スパイク時までのラグタイムとを算出した。これに基づき、不快感情に伴う心拍数上昇を分析した。
各コンテンツ負荷時の覚醒基準については、1秒ごとにα/θ比を計算したトレースデータのうち、各コンテンツに対応する部分のデータを抽出した。例えば30秒間の動画視聴時においては30点を抽出できる。そのデータ点のうち、α/θ比の値が1以上になるポイントの割合(Rat(EventX))を算出した。その値をベースライン測定時についても同様にデータ抽出を行い、Rat(Base)を求めた。各コンテンツの覚醒基準を評価する最終的な評価指標はC(Event)=Rat(EventX)/Rat(Base)であり、このC(Event)についてt検定で有意差を分析した。
眉皺筋運動強度に基づく感情基準については、各コンテンツのブロックにおける左右の眉皺筋信号のスパイクの数をカウントした。眉皺筋運動強度に基づく感情基準により、不快性を及ぼすコンテンツ間の違いを検討するために、t検定で有意差を分析した。
心拍数に基づく感情基準については、眉皺筋運動強度のスパイクが観測された後の、RR間隔低下が観察された回数も評価した。時間的には各コンテンツのブロックに1回の低下が観察されたため、「頻度(%)=起こった場合/起こらなかった場合」でChi二乗検定を用いて統計的有意差を分析した。
得られた表情筋電図、心電図、及び脳波について、表情筋電図のRMS値の二乗のトレース、心電図のRR間隔、及び脳波のα/θ成分比に変換したトレースを、それぞれ、被験者1について図5に、被験者2について6に示す。図5及び6中、上から、表情筋電図のRMS値、心電図のRR間隔、脳波のα波/θ波成分比を示す。横軸はデータポイント数(0.5ms)であり、縦軸は、RR間隔についてはポイント数、RMS値及びα波/θ波成分比については5〜10倍に拡大したトレースである。
RR間隔上昇の時定数と、RR間隔上昇時点からその前のO1又はO2におけるα/θ比増のシグナルまでのラグタイムとを、被験者の属性別に評価した結果を表2に示す。時定数は、RR間隔が上昇する(心拍数が低下する)相について、指数関数フィットを行うことで算出した。ラグタイムは、RR間隔上昇開始時からさかのぼって、O1又はO2におけるα/θ比のスパイクが観測された時間とした。
RR間隔低下の時定数と、RR間隔低下時点からその前の眉皺筋運動強度増のシグナルまでのラグタイムとを、被験者の属性別に評価した結果を表3に示す。
各コンテンツのブロックにおいて、O1におけるα波/θ波比を計算した。1以上ではα波成分が多く、リラックスしていることを示す。結果を表4に示す。表4に、各イベントにおけるα波/θ波比が1以上の時間の割合を示す。この指標からコンテンツの覚醒水準を評価することができる。個人差があるので、ベースライン測定時の値で割った値を示す。
各コンテンツのブロックにおいて、眉皺筋(一番上とその下のトレース)におけるトレースのスパイク数で不快感情を評価した。結果を表5に示すこのスパイク数の評価では、不快感情は概ね予測できるものの、各コンテンツの時間を調整する必要があるため、心拍数変化と併せた評価が好ましいと考えられる。例えば、スパイクの後に心拍数の上昇が見られた場合、不快感情が喚起されたものと想定できる。
2 制御部
3 生理状態取得部
4 コンテンツ提供部
5 記憶部
6 生体情報計算部
7 生体リスク計算部
13 脈波取得部
Claims (9)
- 音声、環境音、映像、明度、彩度、輝度、色調、及び気圧の少なくとも1つの外的負荷が与えられている状態の被測定者の、少なくとも心電位を含む生理状態を取得する生理状態取得部と、
被測定者の生体インピーダンス値を測定し、当該生体インピーダンス値に基づき被測定者の脈波を取得する脈波取得部と、
脈波の波形と、当該波形を示す対象の、健康状態、心理状態、精神疾患、及び疾患部位の少なくとも1つを含む生体リスク情報との対応を示す、予め取得された波形データを保持する記憶部と、
前記生理状態取得部が取得した心電位から得られる心拍と、前記脈波取得部が取得した脈波から得られる脈拍とを比較し、これらが異なる場合に、前記心電位の波形に一致する脈波の波形に対応する前記生体リスク情報を前記波形データから抽出し、前記外的負荷による生体リスクとして算出する生体リスク計算部と
を備えていることを特徴とする生体リスク取得装置。 - 前記生理状態取得部が取得した生理状態から、前記外的負荷時の前記被測定者の心理状態を算出する生体情報計算部をさらに備え、
前記生体リスク計算部は、前記外的負荷による生体リスクを、前記心理状態における生体リスクとして算出することを特徴とする請求項1に記載の生体リスク取得装置。 - 前記生理状態は、脳波及び筋電位をさらに含み、
前記生体情報計算部は、前記脳波が変化した時点から前記心電位が変化するまでの時間に応じた不快指標を算出し、前記筋電位が変化した時点から前記心電位が変化するまでの時間に応じた快指標を算出することを特徴とする請求項2に記載の生体リスク取得装置。 - 前記生体情報計算部は、前記不快指標として、前記心電位から得られる心拍数の低下開始時点から、その前の前記脳波のα波成分がθ波成分よりも多くなる時点までの時間を算出し、前記快指標として、前記心電位から得られる心拍数の上昇開始時点から、その前の前記筋電位から得られる二乗平均平方根が上昇した時点までの時間を算出することを特徴とする請求項3に記載の生体リスク取得装置。
- 前記生理状態取得部は、複数の種類の前記外的負荷がそれぞれ与えている状態の被測定者の前記生理状態を取得し、
前記生体情報計算部は、前記複数の種類の外的負荷毎に、心電位に基づき被測定者の心理状態を表す感情基準を算出し、筋電位に基づき被測定者の心理状態を表す感情基準を算出し、かつ、脳波に基づき被測定者の覚醒状態を表す覚醒基準を算出することを特徴とする請求項3又は4に記載の生体リスク取得装置。 - 前記外的負荷が、高精細画像データ及び高密度音声データの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の生体リスク取得装置。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の生体リスク取得装置としてコンピュータを機能させるための生体リスク取得プログラムであって、前記生理状態取得部、前記脈波取得部及び前記生体リスク計算部としてコンピュータを機能させるための生体リスク取得プログラム。
- 請求項7に記載の生体リスク取得プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 音声、環境音、映像、明度、彩度、輝度、色調、及び気圧の少なくとも1つの外的負荷が与えられている状態の被測定者の、少なくとも心電位を含む生理状態を取得する生理状態取得工程と、
被測定者の生体インピーダンス値を測定し、当該生体インピーダンス値に基づき被測定者の脈波を取得する脈波取得工程と、
前記生理状態取得工程において取得した心電位から得られる心拍と、前記脈波取得工程において取得した脈波から得られる脈拍とを比較し、これらが異なる場合に、脈波の波形と、当該波形を示す対象の健康状態、心理状態、精神疾患、及び疾患部位の少なくとも1つを含む生体リスク情報との対応を示す、予め取得された波形データから、前記心電位の波形に一致する脈波の波形に対応する前記生体リスク情報を抽出し、抽出した生体リスク情報を前記外的負荷による生体リスクとして算出する生体リスク計算工程と
を含むことを特徴とする生体リスク取得方法。
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