JP2018080895A - Glow plug - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、グロープラグに関する。 The present invention relates to a glow plug.
従来、シースチューブ内に発熱コイルを配置したシースヒータを備えるメタルグロープラグでは、壁面がストレート形状である、すなわち、略均一な厚みの筒状のシースチューブを用いていた(例えば、特許文献1参照)。そして、シースチューブの内表面と、発熱コイルを構成する線材と、の間で、短絡抑制のための十分なクリアランスを確保可能となるように、シースチューブの内径および発熱コイルの外径が設定されていた。 Conventionally, in a metal glow plug including a sheath heater in which a heating coil is disposed in a sheath tube, the wall surface is a straight shape, that is, a cylindrical sheath tube having a substantially uniform thickness has been used (see, for example, Patent Document 1). . Then, the inner diameter of the sheath tube and the outer diameter of the heating coil are set so that a sufficient clearance for suppressing a short circuit can be secured between the inner surface of the sheath tube and the wire constituting the heating coil. It was.
しかしながら、上記のように、短絡防止効果が十分に得られるように、シースチューブと発熱コイルとの間のクリアランスを確保する場合には、発熱コイルからシースチューブへの伝熱の効率が不十分になる可能性があった。発熱コイルからシースチューブへの伝熱の効率が不十分であると、シースヒータの昇温に時間がかかり、グロープラグの着火性能が低下する可能性がある。そのため、シースヒータの昇温性能の更なる改善が望まれていた。 However, as described above, the heat transfer efficiency from the heating coil to the sheath tube is insufficient when the clearance between the sheath tube and the heating coil is ensured so that the short-circuit prevention effect can be sufficiently obtained. There was a possibility. If the efficiency of heat transfer from the heating coil to the sheath tube is insufficient, it takes time to raise the temperature of the sheath heater, and the ignition performance of the glow plug may be reduced. Therefore, further improvement of the temperature rise performance of the sheath heater has been desired.
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。 The present invention has been made to solve the above-described problems, and can be realized as the following forms.
(1)本発明の一形態によれば、通電により発熱する発熱コイルが、軸線方向に延びるシースチューブ内に配置されているシースヒータを備えるグロープラグが提供される。このグロープラグは、前記シースチューブの内表面に凹凸部が形成されており;前記シースヒータの軸線を含むように、前記軸線に平行に前記シースヒータを切断する断面において;前記凹凸部は、前記シースヒータの軸線方向に延びる一対の前記シースチューブの外壁の少なくとも一方の内表面において、前記軸線方向に並ぶ複数の凹部、および、隣り合う前記凹部間に形成される凸部によって構成され;各々の前記凹部の表面は、変曲点を有しない曲線を形成しており;各々の前記凸部における、前記シースチューブの外壁の外表面から最も離間した箇所である最凸部は、前記軸線に垂直な方向に投影したときに、前記発熱コイルを構成する線材の断面のうち、前記最凸部の最も近くに存在する隣り合う2つの前記線材の断面の間に位置する。
この形態のグロープラグによれば、シースチューブの内表面と発熱コイルとの間において、短絡防止のためのクリアランスを確保しつつ、発熱コイルの内表面とシースチューブとの間の距離を、全体として、より短くすることができる。その結果、発熱コイルからシースチューブへの伝熱の効率を高めることができ、グロープラグの着火性能を向上させることができる。
(1) According to one aspect of the present invention, there is provided a glow plug including a sheath heater in which a heating coil that generates heat when energized is disposed in a sheath tube extending in the axial direction. The glow plug has an uneven portion formed on the inner surface of the sheath tube; in a cross section in which the sheath heater is cut in parallel to the axis so as to include the axis of the sheath heater; A plurality of concave portions arranged in the axial direction on the inner surface of at least one of the outer walls of the pair of sheath tubes extending in the axial direction, and convex portions formed between the adjacent concave portions; The surface forms a curve having no inflection point; in each of the convex portions, the most convex portion that is the most distant from the outer surface of the outer wall of the sheath tube is in a direction perpendicular to the axis. Among the cross sections of the wire constituting the heat generating coil when projected, the position is between two adjacent cross sections of the wire that are closest to the most convex portion. That.
According to the glow plug of this embodiment, the distance between the inner surface of the heating coil and the sheath tube is set as a whole while ensuring a clearance for preventing a short circuit between the inner surface of the sheath tube and the heating coil. , Can be shorter. As a result, the efficiency of heat transfer from the heating coil to the sheath tube can be increased, and the ignition performance of the glow plug can be improved.
(2)上記形態のグロープラグにおいて、前記凹凸部は、前記軸線方向において、前記発熱コイルの発熱時に前記シースヒータの先端部の外表面において最高温度を呈する位置である最高温度部と重なる領域に、形成されていることとしてもよい。この形態のグロープラグによれば、発熱コイルからシースチューブへの伝熱の効率を、さらに高めることができる。 (2) In the glow plug of the above aspect, in the axial direction, the concavo-convex portion overlaps with a maximum temperature portion that is a position that exhibits a maximum temperature on the outer surface of the distal end portion of the sheath heater when the heating coil generates heat. It may be formed. According to this form of glow plug, the efficiency of heat transfer from the heating coil to the sheath tube can be further increased.
(3)上記形態のグロープラグにおいて、前記凹凸部を構成する前記凹部は、前記シースチューブの内表面において、前記シースチューブの周方向に連続して螺旋状に形成されることとしてもよい。この形態のグロープラグによれば、発熱コイルの発熱時において、シースチューブの昇温状態を、シースチューブの周方向に均一化することができる。その結果、シースヒータにおける温度分布の不均一に起因する、グロープラグの着火性能の低下を抑えることができる。 (3) In the glow plug of the above aspect, the concave portion constituting the concave and convex portion may be formed in a spiral shape continuously in the circumferential direction of the sheath tube on the inner surface of the sheath tube. According to this form of glow plug, the temperature rise state of the sheath tube can be made uniform in the circumferential direction of the sheath tube when the heat generating coil generates heat. As a result, it is possible to suppress a decrease in the ignition performance of the glow plug due to nonuniform temperature distribution in the sheath heater.
(4)上記形態のグロープラグにおいて、前記シースチューブは、前記軸線方向において前記最高温度部と重なる領域に設けられた前記凹凸部における、前記シースチューブの肉厚が最も薄くなる部位の肉厚である最小肉厚よりも、前記シースチューブの肉厚が薄い領域を、前記軸線方向において前記最高温度部と重なる領域よりも後端側に有することとしてもよい。この形態のグロープラグによれば、発熱コイルの先端側からシースチューブの後端側への伝熱を抑えて、シースチューブの先端部を、より効率良く昇温させることができる。その結果、グロープラグの着火性能を、さらに向上させることができる。 (4) In the glow plug of the above aspect, the sheath tube has a thickness at a portion where the thickness of the sheath tube is the thinnest in the uneven portion provided in the region overlapping the highest temperature portion in the axial direction. It is good also as having the area | region where the thickness of the said sheath tube is thinner than a certain minimum thickness in the rear end side rather than the area | region which overlaps with the said highest temperature part in the said axial direction. According to this form of glow plug, heat transfer from the distal end side of the heating coil to the rear end side of the sheath tube can be suppressed, and the distal end portion of the sheath tube can be heated more efficiently. As a result, the ignition performance of the glow plug can be further improved.
本発明は、上記以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、グロープラグ用のシースヒータ、シースヒータの製造方法、あるいは、グロープラグの製造方法等の形態で実現することができる。 The present invention can be implemented in various forms other than the above. For example, it can be realized in the form of a glow plug sheath heater, a sheath heater manufacturing method, a glow plug manufacturing method, or the like.
A.第1実施形態:
(A−1)グロープラグの全体構成:
図1は、本発明の第1の実施形態としてのグロープラグ10の概略構成を表わす説明図である。本実施形態のグロープラグ10は、ディーゼルエンジンを始めとする内燃機関の始動時等における点火を補助する熱源として機能する。図1に示すように、グロープラグ10は、主な構成要素として、通電によって発熱するシースヒータ800と、主体金具500と、中軸200と、を備える。図1では、グロープラグ10の軸線Oから紙面右側に外観構成を図示し、軸線Oから紙面左側に断面構成を図示した。なお、本明細書では、グロープラグ10の軸線Oに沿う軸線方向ODについて、シースヒータ800側を「先端側」と呼び、中軸200側を「後端側」と呼ぶ。
A. First embodiment:
(A-1) Overall configuration of glow plug:
FIG. 1 is an explanatory diagram showing a schematic configuration of a
主体金具500は、例えば炭素鋼等の金属材料を筒状に成形した部材である。主体金具500は、先端側の端部においてシースヒータ800を保持する。主体金具500は、後端側の端部において絶縁部材410とOリング460とを介して中軸200を保持する。絶縁部材410は、絶縁部材410の後端に接するリング300が中軸200に加締められることで、軸線Oに沿った位置が固定される。この絶縁部材410によって、主体金具500と中軸200との間が電気的に絶縁される。主体金具500は、絶縁部材410からシースヒータ800に至る中軸200の部位を内包する。主体金具500は、グロープラグ10を内燃機関に取り付けるための構造である工具係合部520と雄ねじ部540とを備え、内部に軸孔510が形成されている。
The
軸孔510は、軸線Oに沿って形成された貫通孔であり、中軸200よりも大きな径を有する。軸孔510内で中軸200が位置決めされると、軸孔510と中軸200との間には、両者を電気的に絶縁する空隙が形成される。軸孔510の先端側には、シースヒータ800が圧入されて接合されている。
The
中軸200は、導電材料を円柱状(棒状)に成形した部材である。中軸200は、主体金具500の軸孔510に挿入された状態で軸線Oに沿って組み付けられる。中軸200の先端部である中軸先端部210は、シースヒータ800の内部に挿入される。中軸200の後端には、雄ねじ部290が設けられている。雄ねじ部290は、主体金具500から後端側に突出しており、係合部材100が嵌り合う。
The
(A−2)シースヒータの構成:
図2は、シースヒータ800の詳細な構成を示す説明図である。シースヒータ800は、シースチューブ810と、発熱体としての発熱コイル820と、制御コイル830と、絶縁体870とを備える。図2では、発熱コイル820、制御コイル830、および中軸200以外の構成部材については、断面の様子を示している。
(A-2) Configuration of sheath heater:
FIG. 2 is an explanatory diagram showing a detailed configuration of the
シースチューブ810は、軸線方向ODに延び、先端が閉塞した筒状部材である。シースチューブ810の内部には、発熱コイル820と、制御コイル830と、絶縁体870とが収納されている。シースチューブ810は、側面部814と、シース管先端部813と、シース管後端部819とを有する。側面部814は、軸線方向ODに延びると共に、横断面(軸線Oに垂直な断面)の外径が軸線方向ODにわたって一定に形成された部分である。シース管先端部813は、側面部814の先端側を閉塞しており、外側に向かって凸である曲面を形成する部分である。シース管後端部819は、シースチューブ810の後端側において開口した端部である。シース管後端部819からシースチューブ810の内部に中軸先端部210が挿入されている。シースチューブ810は、パッキン600と絶縁体870とによって、中軸200から電気的に絶縁される。パッキン600は、中軸200とシースチューブ810との間に挟まれた絶縁性部材である。シースチューブ810は、主体金具500と外表面で接することにより、主体金具500と電気的に接続されている。本実施形態では、シースチューブ810の先端部分の内表面の形状に特徴があるが、上記内表面の形状については後に詳しく説明する。
The
シースチューブ810は、ニッケル(Ni)および鉄(Fe)から選択される少なくとも1種の金属を含有している。より具体的には、シースチューブ810は、ニッケル(Ni)または鉄(Fe)を主成分とする金属材料によって構成することができる。例えば、インコネル601(「インコネル」は登録商標)やAlloy602などのニッケル基合金や、SUS310Sなどのステンレス鋼により、シースチューブ810を構成することができる。
The
発熱コイル820は、導電性材料で形成された螺旋状のコイルである。発熱コイル820は、シースチューブ810の内側に軸線方向ODに沿って配置され、通電によって発熱する。発熱コイル820は、螺旋状に巻回された螺旋部823と、後端側の端部である発熱コイル後端部829と、を備える。コイル先端部822がシースチューブ810に溶接されることにより、発熱コイル820はシースチューブ810と電気的に接続される。なお、本実施形態では、発熱コイル820を構成する線材の外径、および、線材を巻回して成る発熱コイル820の外径は、一定となっている。
The
発熱コイル820は、例えば、鉄(Fe)、クロム(Cr)等の元素を主成分とする合金から形成され、特に、Fe−Cr−Al合金等により好適に形成することができる。なお、本実施形態における主成分とは、含有率(質量%)が50質量%以上の物質をいう。このような構成とすれば、発熱コイル820の構成金属の融点を高め、発熱コイル820の耐久性を高めることができると共に、高温時における発熱コイル820の抵抗を抑え、流れる電流量を確保することができる。
The
制御コイル830は、発熱コイル820の後端側に配置され、発熱コイル820を形成する材料よりも電気比抵抗の温度係数が大きい導電材料(例えば、コバルトやニッケルを主成分とする合金)で形成された螺旋状のコイルである。制御コイル830は、発熱コイル820に供給される電力を制御する。制御コイル830は、先端側の端部である制御コイル先端部831と、後端側の端部である制御コイル後端部839とを有する。制御コイル先端部831は、発熱コイル820の発熱コイル後端部829に溶接されることによって、発熱コイル820と電気的に接続される。制御コイル後端部839は、中軸200の中軸先端部210に接合されることによって中軸200と電気的に接続される。
The
絶縁体870は、電気絶縁性を有する材料の粉末により形成されている。絶縁体870を構成する絶縁性粉末としては、例えば、酸化マグネシウム(MgO)の粉末が用いられる。絶縁体870は、シースチューブ810の内側に充填され、シースチューブ810と、発熱コイル820と、制御コイル830と、中軸200との各隙間を電気的に絶縁する。
The
図2に示すように、本実施形態のシースヒータ800は、内部に発熱コイル820および制御コイル830を収納する部分全体が、主体金具500の先端から露出している。
As shown in FIG. 2, in the
(A−3)凹凸部の構成:
図3は、シースヒータ800の先端部における、軸線Oを含み軸線方向ODに平行にシースヒータ800を切断した断面の様子を模式的に表わす説明図である。なお、図3において絶縁体870は省略している。本実施形態のシースチューブ810では、外表面730と内表面735とのうち、内表面735において、凹凸部700が形成されている。具体的には、本実施形態では、図3に示す断面において、軸線方向ODに延びる一対のシースチューブ810の外壁の双方の内表面735において、凹凸部700が形成されている。本実施形態では、凹凸部700は、上記内表面735の先端部のみに設けられている。図3では、内表面735に凹凸部700が設けられたシースヒータ800における軸線方向ODの範囲を、領域Fとして示している。本実施形態では、この領域Fは、発熱コイル820における先端から4巻き目までの範囲となっている。
(A-3) Configuration of the uneven portion:
FIG. 3 is an explanatory view schematically showing a state of a cross section of the
また、シースヒータ800の外表面には、シースヒータ800の発熱時に最高温度を呈する位置である最高温度部Mが存在する。図3では、軸線方向ODにおける最高温度部Mの位置を、矢印で示している。グロープラグ10においては、シースヒータ800の外表面における上記最高温度部Mの近傍の温度が、着火性能に大きく寄与する。そのため、最高温度部Mの近傍の温度を、より速やかに昇温させることが、グロープラグ10の着火性能を向上させる上で重要となる。本実施形態では、最高温度部Mは、発熱コイル820における先端から3巻目の位置であって、軸線方向ODにおいて領域Fと重なる位置に存在する。最高温度部Mの位置、すなわち、シースヒータ800の最先端から最高温度部Mまでの距離は、グロープラグ10に通電して、主体金具500の先端から露出するシースヒータ800の外周面の温度を、軸線方向に沿って放射温度計を用いて測定し、最も温度が高い箇所を特定することにより求めることができる。
Further, on the outer surface of the
図4は、シースヒータ800の先端部の内表面735に設けられた凹凸部700と、発熱コイル820を構成する線材との位置関係を表わす断面模式図である。図4に示す断面は、図3と同様に、軸線Oを含み軸線方向ODに平行にシースヒータ800を切断した断面である。図4に示すように、凹凸部700は、軸線方向ODに並ぶ複数の凹部710、および、隣り合う凹部710間に形成される凸部720によって構成される。図4に示す断面において、各々の凹部710の表面は、変曲点を有しない曲線を形成している。そして、隣り合う凹部710間に形成される凸部720は、シースチューブ810の内表面735において、径方向内側に向かって突出するように形成されている。
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view showing the positional relationship between the
図4では、凸部720における、シースチューブの810の外壁の外表面730から最も離間した箇所を、最凸部MPとして示している。そして、図4では、上記断面において、最凸部MPを軸線方向ODに垂直な方向に投影したとき、すなわち、最凸部MPを軸線Oに対して垂直に投影したときの様子を示している。上記断面において、最凸部MPは、軸線方向ODに垂直な方向に投影したときに、発熱コイル820を構成する線材の断面のうち、最凸部MPの最も近くに存在する隣り合う2つの線材の断面の間(図4に示す領域A)に位置している。すなわち、図4に示す断面において、シースチューブ810の内表面735には、軸線方向ODに並ぶ各々の発熱コイル820の断面に対向するところに、各凹部710が形成されている。図4では、上記隣り合う2つの線材の断面を軸線Oに垂直に投影した領域を、それぞれ領域B1,B2として示し、これら領域B1,B2の間の領域を領域Aとして示している。なお、図4では、発熱コイル820を構成する線材の断面形状を円形としたが、楕円形状であってもよい。
In FIG. 4, the portion of the
上記では、図4に基づいて、シースヒータ800の断面の様子について説明した。シースヒータ800全体では、凹部710は、シースチューブ810の内表面735において、シースチューブ810の周方向に連続して螺旋状に形成されている。そして、本実施形態では、シースヒータ800における軸線Oを含み軸線方向ODに平行な任意の断面において、凹凸部700と、発熱コイル820を構成する線材とは、図4に示す関係を満たしている。
In the above, the state of the cross section of the
なお、図3に示すシースヒータ800では、軸線方向ODにおいて最高温度部Mと重なる領域Fに設けられた凹凸部700が形成された部位における、シースチューブ810の肉厚が最も薄くなる部位の肉厚を、最小肉厚Min1として示している。すなわち、凹部710において最も凹となっている部位におけるシースチューブ810の肉厚を、最小肉厚Min1として示している。また、図3に示すシースヒータ800では、領域Fよりも後端側であって凹凸部700が形成されていない部位におけるシースチューブ810の肉厚を、後端側肉厚Min2として示している。本実施形態のシースヒータ800では、Min2<Min1が成立する。
In the
(A−4)グロープラグの製造方法:
図5は、グロープラグ10の製造方法を示すフローチャートである。グロープラグ10の製造では、まず、発熱コイル820、制御コイル830、および中軸200を溶接する(工程T100)。具体的には、発熱コイル820の発熱コイル後端部829と、制御コイル830の制御コイル先端部831とを溶接し、さらに、制御コイル後端部839と、中軸先端部210と、を溶接する。次に、コイル先端部822と、シースチューブ810の先端部と、を溶接する(工程T110)。
(A-4) Glow plug manufacturing method:
FIG. 5 is a flowchart showing a method for manufacturing the
なお、工程T110では、まず、シースチューブ810を形成するための部材として、軸線方向ODに延びて、先端側に向かって次第に縮径する筒状部材を用意する。そして、この筒状部材の先端側開口部と、発熱コイル820のコイル先端部822とが、軸線方向ODにおいて重なるように、制御コイル830および中軸200と一体化した発熱コイル820を、上記筒状部材内に配置する。そして、上記筒状部材の先端部の外側から、例えばアーク溶接によって、上記筒状部材の先端部を閉塞させつつ、コイル先端部822と上記筒状部材の先端部とを溶接する。
In step T110, as a member for forming the
工程T110の溶接が完了すると、次に、シースチューブ810の内部に絶縁体870を充填する(工程T120)。工程T120では、絶縁体870が、発熱コイル820と、制御コイル830と、中軸200とを内包して、シースチューブ810内に形成された空隙に絶縁体870が充填される。これにより、シースヒータ800を構成する部材の組み立てが完了し、シースヒータ800を形成するためのヒータ形成部材805が得られる。
When the welding in step T110 is completed, the
工程T120の後、得られたヒータ形成部材805に対し、スウェージング加工を施す(工程T130)。スウェージング加工とは、ヒータ形成部材805に対して打撃力を加えてヒータ形成部材805を縮径させ、シースチューブ810内に充填した絶縁体870を緻密化させる加工である。スウェージングに伴ってヒータ形成部材805に打撃力が加えられると、打撃力がヒータ形成部材805内部に伝えられることにより、絶縁体870が緻密化される。本実施形態では、工程T130におけるスウェージング加工によって、シースチューブ810の内表面735に凹凸部700が形成されて、シースヒータ800が完成する。
After step T120, the obtained heater forming member 805 is subjected to swaging processing (step T130). The swaging process is a process of applying a striking force to the heater forming member 805 to reduce the diameter of the heater forming member 805 and densifying the
スウェージング加工の際に、例えば、シースチューブ810の肉厚、発熱コイル820における横断面の径、および発熱コイル820とシースチューブ810とのクリアランス等を調節することにより、シースチューブ810の内表面735の所望の箇所に、凹凸部700を形成することができる。例えば、シースチューブ810の肉厚を厚くするほど、あるいは、発熱コイル820における横断面の径を大きくするほど、あるいは、発熱コイル820とシースチューブ810とのクリアランスをより小さくするほど、より容易に凹凸部700を形成可能となる。したがって、例えば、スウェージング加工前のヒータ形成部材805において横断面の径が一定である部位であっても、シースチューブ810の肉厚を部分的に厚くしたり、発熱コイル820の横断面の径を部分的に太くしたり、発熱コイル820とシースチューブ810とのクリアランスを部分的に小さくすることにより、凹凸部700を形成することが可能である。また、ヒータ形成部材805における先端側に向かって次第に縮径する部位(R部)の形状を変更することでも、発熱コイル820とシースチューブ810とのクリアランスをより小さくすることができ、より容易に凹凸部700を形成可能となる。
During swaging, for example, the
本実施形態では、ヒータ形成部材805のR部内において、発熱コイル820の先端から4巻目までの部分が配置される。そして、スウェージング加工により、ヒータ形成部材805のR部であった部分の内表面735に、凹凸部700を形成している。
In the present embodiment, the portion from the tip of the
スウェージング加工によりシースヒータ800を作製すると、シースヒータ800と主体金具500とが組み付けられて、グロープラグ10が組み立てられ(図5の工程T140)、グロープラグ10が完成する。具体的には、中軸200が一体化されたシースヒータ800を主体金具500の軸孔510に圧入して固定すると共に、主体金具500の後端部分において、Oリング460や絶縁部材410を中軸200に嵌め込み、係合部材100を主体金具500の後端に設けられた中軸200の雄ねじ部290に締め付ける。また、工程T140では、グロープラグ10に対してエージング処理が施される。具体的には、組み立てられたグロープラグ10に通電することによって、シースヒータ800を発熱させて、シースヒータ800の外表面730に酸化膜を形成させる。
When the
以上のように構成された本実施形態のシースヒータ800を備えるグロープラグ10によれば、シースチューブ810と発熱コイル820との間のクリアランスを確保しつつ、シースチューブ810と発熱コイル820との距離が最も短い箇所以外においても、発熱コイル820とシースチューブ810との間の距離を、全体として、より短くすることができる。その結果、シースチューブ810と発熱コイル820との間の短絡を抑えつつ、発熱コイル820からシースチューブ810への伝熱の効率を高めてシースヒータ800の昇温を促進し、グロープラグ10の着火性能を高めることができる。
According to the
図6は、本実施形態のシースヒータ800における発熱コイル820からシースチューブ810への伝熱の様子を、図4と同様の断面において拡大して示す説明図である。図7は、比較例のシースヒータ800Aにおける、発熱コイル820からシースチューブ810Aへの伝熱の様子を、図6と同様にして示す説明図である。図8は、比較例のシースヒータ800Aの先端部の構成を、図3と同様にして示す断面模式図である。なお、図7および9では、本実施形態と共通する部分には同じ参照番号を付して、詳しい説明は省略する。比較例のシースヒータ800Aは、シースチューブ810Aの内表面735に凹凸部が形成されておらず、側面部814におけるシースチューブ810Aの横断面の内径が、軸線方向ODにわたって一定である点が、実施形態のシースヒータ800とは異なっている。
FIG. 6 is an explanatory view showing, in an enlarged manner, a cross section similar to that in FIG. 4, showing the state of heat transfer from the
シースヒータ800内において、発熱コイル820が延びる方向に垂直な断面(発熱コイル820の横断面)では、発熱コイル820で発生する熱は、発熱コイル820の横断面の中心C(図6および図7参照)を中心とする同心円状に広がると考えられる。図6および図7では、発熱コイル820からの熱が同心円状に広がる様子を、中心Cに近い領域ほど濃い色のハッチングを付すことにより示している。
In the
シースヒータ800では、発熱コイル820とシースチューブ810との距離が最も短くなる部位での距離をC1とすることで、発熱コイル820とシースチューブ810とのクリアランスを確保している。本実施形態では、シースチューブ810の内表面735において発熱コイル820との距離が最も短くなる部位とは、凹部710において最も深く凹んだ箇所である最凹部Qである。図6では、シースチューブ810の内表面735と発熱コイル820との距離が最も短くなる箇所を通過する直線を、中心Cと最凹部Qとを通過する直線L1として示している。
In the
また、図6に示す断面では、凹部710の表面上における、凹部710の端部近傍の1点を、点P1として示している。図6では、発熱コイル820の中心Cと点P1との距離を、距離D1として示している。中心Cと点P1とを結ぶ直線は、上記直線L1との間で角度θを成す。本実施形態では、発熱コイル820に対向して凹部710が形成されているため、点P1と中心Cとの距離は、最凹部Qと中心Cとの距離とほぼ同程度であり、点P1が発熱コイル820から受ける熱は、最凹部Qが発熱コイル820から受ける熱と、ほぼ同程度になる。すなわち、本実施形態では、シースチューブ810の内表面735において、凹部710の表面全体にわたって、最凹部Qとほぼ同定度の熱を発熱コイル820から受けることができ、伝熱効率が高められている。
In the cross section shown in FIG. 6, one point near the end of the
これに対して、凹凸部を有しないシースチューブ810Aを備える比較例のシースヒータ800Aでは、本実施形態に比べて伝熱効率が低いことが図7から理解できる。図7では、シースチューブ810Aの内表面735と発熱コイル820との距離が最も短い距離C1となる箇所を通過する直線を、図6と同様に直線L1として示している。そして、発熱コイル820の中心Cを通過すると共に、直線L1との間で角度θを成す直線が、シースチューブ810Aの内表面735と交わる点を点P2としている。図7に示すように、中心Cから点P2までの距離D2は、図6に示す中心Cから点P1までの距離D1に比べて遙かに長い。したがって、比較例のシースヒータ800Aでは、シースチューブ810Aにおける発熱コイル820から熱を伝えられる領域全体にわたって、実施形態のシースヒータ800に比べて伝熱効率が劣るといえる。
On the other hand, it can be understood from FIG. 7 that the heat transfer efficiency is lower in the
このように、本実施形態では、発熱コイル820からシースチューブ810への伝熱効率を高めることにより、内外温度差、すなわち、発熱コイル820の温度と、シースチューブ810の外表面の温度との差を、より小さくすることができる。シースヒータ800における内外温度差を小さくできることにより、特定量の電力をシースヒータ800に供給したときに、シースチューブ810の外表面温度をより高くして、着火性能を向上させることができる。また、シースヒータ800における内外温度差を小さくできることにより、シースチューブ810の外表面温度の目標温度に対して、昇温させるべき発熱コイル820の目標温度をより低くして、消費電力を抑えることができる。
Thus, in this embodiment, by increasing the heat transfer efficiency from the
さらに、本実施形態では、凹凸部700は、軸線方向ODにおいて最高温度部Mと重なる領域に形成されている。そのため、発熱コイル820からシースチューブ810の最高温度部Mへの伝熱の効率をさらに高めることができ、グロープラグ10の着火性能を、より向上させることができる。
Furthermore, in this embodiment, the uneven | corrugated |
また、本実施形態では、凹凸部700を構成する凹部710は、シースチューブ810の内表面735において、シースチューブ810の周方向に連続して螺旋状に形成されている。そのため、発熱コイル820の発熱時において、シースチューブ810の昇温状態を、シースチューブ810の周方向に均一化することができる。その結果、シースヒータ800における温度分布の不均一に起因する、グロープラグ10の着火性能の低下を抑えることができる。具体的には、例えば、グロープラグ10を取り付けた内燃機関において、シースヒータ800に対する燃料噴射の向きにかかわらず、グロープラグ10の着火性能を高めることができる。
In the present embodiment, the
また、本実施形態のシースチューブ810では、凹凸部700が形成された領域Fよりも後端側において、凹凸部700における最小肉厚Min1よりも薄い肉厚Min2となる領域が存在する(図3参照)。すなわち、軸線方向ODにおいて最高温度部Mと重なる領域よりも後端側に、最小肉厚Min1よりも薄い肉厚Min2となる領域が存在する。シースチューブ810は、横断面の外径が先端を除いて略一定であるため、上記のようにシースチューブ810の肉厚が薄い部位では、シースチューブ810の内径が大きくなり、シースチューブ810内に充填される絶縁体870の量が増加する。このように、絶縁体870が存在する量が多い部位では、発熱コイル820からシースチューブ810への、径方向の伝熱が抑えられるだけでなく、シースヒータ800内において、先端側から後端側への伝熱も抑えられる。その結果、シースチューブ810の先端部分、すなわち、最高温度部Mを含む部分で発生した熱が、後端側に伝わることを抑制して、最高温度部Mを含む先端部分の昇温効率を、より向上させることができる。その結果、グロープラグの着火性をさらに向上させることが可能になる。
Further, in the
上記のようにシースヒータ800の先端部における昇温効率を向上させると、シースヒータ800において、先端側と後端側との間の温度勾配をより大きくして、先端発熱性を高めることができる。シースヒータ800における先端発熱性を高めることにより、シースヒータ800の先端部を所望の温度に昇温させるためにグロープラグ10に投入すべき電力量を削減することができる。あるいは、同じ電力量を投入する場合であっても、シースヒータ800の先端部の温度を、より高めることができる。
As described above, when the temperature rise efficiency at the front end portion of the
なお、領域Fよりも後端側におけるシースチューブ810の肉厚は一定でなくてもよいが、領域Fにおける最小肉厚Min1よりも肉厚が薄い部位をシースチューブ810の後端側に設けることで、上記した効果が得られる。ただし、領域Fよりも後端側におけるシースチューブ810の肉厚は、最小肉厚Min1よりも厚くてもよく、あるいは、最小肉厚Min1と同じであってもよい。このような場合であっても、シースチューブ810の内表面735に凹凸部700を形成することにより、発熱コイル820からシースチューブ810への伝熱効率を向上させる効果を得ることができる。
The thickness of the
B.第2実施形態:
図9は、本発明の第2実施形態としてのシースヒータ800Bの構成を、図3と同様に軸線Oを含むように軸線方向ODに平行にシースヒータ800Bを切断した断面において表わした説明図である。第2実施形態において、第1実施形態と共通する部分には同じ参照番号を付して、詳しい説明は省略する。第2実施形態のシースヒータ800Bは、第1実施形態と同様のグロープラグ10において、シースヒータ800に代えて用いられる。
B. Second embodiment:
FIG. 9 is an explanatory diagram showing the configuration of the
第2実施形態のシースヒータ800Bが備えるシースチューブ810Bの内表面735には、凹凸部700Bが形成されている。この凹凸部700Bは、第1実施形態の凹凸部700と比べて、より後端側にまで形成されている点を除いては、凹凸部700と同様に形成されている。凹凸部700Bは、例えば、図9に示す断面におけるシースチューブ810の内表面735において、発熱コイル820に対向する範囲の全体にわたって形成することができる。
An
このような構成としても、図9に示す断面において、発熱コイル820を構成する各々の線材の断面に対向するところに各凹部710が配置されるように、シースチューブ810Bの内表面735に凹凸部700Bを形成することで、第1実施形態と同様の効果が得られる。特に、第2実施形態では、発熱コイル820に対向するシースチューブ810Bの内表面735において、第1実施形態よりも後端側にまで、例えば、発熱コイル820を構成する線材の全体に対向する範囲にわたって、凹凸部700Bを形成している。そのため、発熱コイル820からシースチューブ810Bへの伝熱効率を、発熱コイル820全体で高めることができる。
Even in such a configuration, in the cross section shown in FIG. 9, the concave and convex portions are formed on the
ただし、第2実施形態では、第1実施形態よりも後端側にまで凹凸部700Bを形成しているため、シースチューブ810Bでは、軸線方向ODにおいて発熱コイル820と重なる領域であって、最高温度部Mと重なる領域よりも後端側の領域において、最小肉厚Min1よりも肉厚が薄くなる箇所が無い。そのため、軸線方向ODにおいて最高温度部Mと重なる部位よりも後端側への伝熱が、第1実施形態よりも起こり易くなる。
However, in the second embodiment, since the concavo-
上記のように、シースヒータ800Bにおいて、後端側への伝熱を抑えて、先端側と後端側との間の温度勾配を大きくすることにより、先端発熱性を高める観点からは、シースチューブ810Bでは、軸線方向ODにおいて最高温度部Mと重なる領域よりも後端側において、最小肉厚Min1よりも肉厚が薄い領域を、より広く設けることが望ましい。また、凹凸部700Bを形成する領域を先端近傍に限定しすぎると、発熱コイル820からシースチューブ810Bへの伝熱効率を高めた領域が小さくなる。そのため、発熱コイル820からシースチューブ810Bへの伝熱効率と、絶縁体870を介したシースヒータ800における後端側への伝熱の量と、のバランスを考慮して、凹凸部700Bを形成する範囲を適宜設定すればよい。
As described above, in the
C.第3実施形態:
図10は、本発明の第3実施形態としてのシースヒータ800Cの構成を、図3と同様に軸線Oを含むように軸線方向ODに平行にシースヒータ800Cを切断した断面において表わした説明図である。第3実施形態において、第1実施形態と共通する部分には同じ参照番号を付して、詳しい説明は省略する。第3実施形態のシースヒータ800Cは、第1実施形態と同様のグロープラグ10において、シースヒータ800に代えて用いられる。
C. Third embodiment:
FIG. 10 is an explanatory view showing the configuration of the
第3実施形態のシースヒータ800Cが備えるシースチューブ810Cの内表面735には、凹凸部700Cが形成されている。第1実施形態の凹凸部700および第2実施形態の凹凸部700Bにおける凹部710は、シースチューブ810,810Bの内表面735において、周方向に連続して螺旋状に形成されることとしたが、第3実施形態では、凹部710Cは、周方向に不連続に形成されている。すなわち、第3実施形態では、図10に示すシースチューブ810Cの断面において、軸線方向ODに延びる一対のシースチューブ810Cの外壁の一方の内表面735のみに、発熱コイル820との間で図4を用いて説明した関係を満たす凹凸部700Cが形成されている。なお、第3実施形態では、軸線方向ODに凹凸部700Cが形成される範囲は、第1実施形態と同様であり、図10では領域Fとして示している。
An uneven portion 700C is formed on the
このような、周方向に不連続である凹部710Cを有する凹凸部700Cが形成されたシースヒータ800Cを作製する際には、例えば、シースヒータ800Cを形成するためのヒータ形成部材において、シースチューブ810Cと発熱コイル820とのクリアランスを、一方の側のみ小さくすることにより、スウェージング後に凹部710Cを形成することができる。
When manufacturing the
このように、周方向に不連続な凹部710Cを有する凹凸部700Cを設ける場合であっても、凹凸部700Cを設けた領域において、発熱コイル820からシースチューブ810Cへの伝熱効率を高めることができる。そのため、第1実施形態と同様に、グロープラグ10の着火性能を向上させる効果が得られる。
Thus, even when the uneven portion 700C having the recess 710C that is discontinuous in the circumferential direction is provided, the heat transfer efficiency from the
ただし、第3実施形態のシースヒータ800Cのように、シースチューブ810Cにおいて周方向に不連続な凹部710Cを設ける場合には、凹部710Cが形成される領域のみにおいて、発熱コイル820からシースチューブ810Cへの伝熱効率を高める効果が得られる。そのため、着火性能を高める効果を充分に得るためには、シースヒータ800Cを備えるグロープラグ10を内燃機関に取り付ける際に、シースチューブ810Cの内壁面に凹部710Cが形成された部位が、燃料噴射ノズルの噴射口に対向する向きとなるように、グロープラグ10を配置することが望ましい。
However, when the recess 710C that is discontinuous in the circumferential direction is provided in the
D.変形例:
・変形例1:
上記各実施形態では、シースチューブ810,810B,810Cの内表面735に凹凸部700,700B,700Cを設けた領域は、軸線方向ODにおいて最高温度部Mと重なる領域としたが、異なる構成としてもよい。凹凸部を設けた領域が、軸線方向ODにおいて最高温度部Mと重ならない場合であっても、軸線方向ODにおいて発熱コイルと重なるいずれかの領域に凹凸部を設けるならば、凹凸部を設けた領域において、発熱コイル820からシースチューブへの伝熱効率を向上させる同様の効果が得られる。
D. Variations:
・ Modification 1:
In each of the above embodiments, the region where the
・変形例2:
上記各実施形態では、軸線Oを含むように軸線Oに平行にシースヒータを切断する断面において、凸部720は、図4に示すように、隣り合う各々の凹部710の端部が接して形成され、最凸部MPを頂点とする形状を有しているが、異なる形状としてもよい。上記断面における凸部720の形状は、例えば、最凸部MPにおいて、軸線方向ODに沿って延びる平坦部を有していてもよく、あるいは、軸線O側に凸であるR形状を有していてもよい。上記断面において、凸部720の最凸部MP(シースチューブの外表面730から最も離間した箇所)を、軸線Oに垂直な方向に投影したときに、発熱コイル820を構成する線材の断面のうち、最凸部MPの最も近くに存在する隣り合う2つの線材の断面の間に、最凸部MPが位置していればよい。
Modification 2
In each of the above embodiments, in the cross section in which the sheath heater is cut in parallel to the axis O so as to include the axis O, the
・変形例3:
上記各実施形態では、シースチューブの内表面735の凹凸部は、ヒータ形成部材805をスウェージング加工することにより形成したが、異なる構成としてもよい。例えば、予め機械加工により凹凸部を形成したシースチューブを用いて、ヒータ形成部材805を作製してもよい。
・ Modification 3:
In each of the above embodiments, the uneven portion of the
・変形例4:
また、上記各実施形態のグロープラグは、内燃機関の始動時等における着火を補助する熱源として用いる他、例えば、ディーゼル微粒子捕集フィルター(DPF)の再活性バーナーシステムにおいて用いることもできる。
-Modification 4:
The glow plug of each of the above embodiments can be used as a heat source for assisting ignition at the start of the internal combustion engine or the like, and can be used in, for example, a diesel particulate filter (DPF) reactivation burner system.
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。 The present invention is not limited to the above-described embodiments, examples, and modifications, and can be realized with various configurations without departing from the spirit thereof. For example, the technical features in the embodiments, examples, and modifications corresponding to the technical features in each embodiment described in the summary section of the invention are to solve some or all of the above-described problems, or In order to achieve part or all of the above effects, replacement or combination can be performed as appropriate. Further, if the technical feature is not described as essential in the present specification, it can be deleted as appropriate.
10…グロープラグ
100…係合部材
200…中軸
210…中軸先端部
290…雄ねじ部
300…リング
410…絶縁部材
460…Oリング
500…主体金具
510…軸孔
520…工具係合部
540…雄ねじ部
600…パッキン
700,700B,700C…凹凸部
710,710C…凹部
720…凸部
730…外表面
735…内表面
800,800A,800B,800C…シースヒータ
805…ヒータ形成部材
810,810A,810B,810C…シースチューブ
813…シース管先端部
814…側面部
819…シース管後端部
820…発熱コイル
822…コイル先端部
823…螺旋部
829…発熱コイル後端部
830…制御コイル
831…制御コイル先端部
839…制御コイル後端部
870…絶縁体
DESCRIPTION OF
Claims (4)
前記シースチューブの内表面に凹凸部が形成されており、
前記シースヒータの軸線を含むように、前記軸線に平行に前記シースヒータを切断する断面において、
前記凹凸部は、前記シースヒータの軸線方向に延びる一対の前記シースチューブの外壁の少なくとも一方の内表面において、前記軸線方向に並ぶ複数の凹部、および、隣り合う前記凹部間に形成される凸部によって構成され、
各々の前記凹部の表面は、変曲点を有しない曲線を形成しており、
各々の前記凸部における、前記シースチューブの外壁の外表面から最も離間した箇所である最凸部は、前記軸線に垂直な方向に投影したときに、前記発熱コイルを構成する線材の断面のうち、前記最凸部の最も近くに存在する隣り合う2つの前記線材の断面の間に位置することを特徴とする
グロープラグ。 A heat generating coil that generates heat by energization is a glow plug including a sheath heater disposed in a sheath tube extending in the axial direction,
Concave and convex portions are formed on the inner surface of the sheath tube,
In a cross section that cuts the sheath heater parallel to the axis so as to include the axis of the sheath heater,
The concavo-convex portion is formed by a plurality of concave portions arranged in the axial direction on the inner surface of at least one of the outer walls of the pair of sheath tubes extending in the axial direction of the sheath heater, and a convex portion formed between the adjacent concave portions. Configured,
The surface of each of the recesses forms a curve having no inflection point,
In each of the convex portions, the most convex portion, which is the most distant portion from the outer surface of the outer wall of the sheath tube, is projected from the cross section of the wire constituting the heating coil when projected in a direction perpendicular to the axis. The glow plug is located between the cross-sections of two adjacent wires that are present closest to the most convex portion.
前記凹凸部は、前記軸線方向において、前記発熱コイルの発熱時に前記シースヒータの先端部の外表面において最高温度を呈する位置である最高温度部と重なる領域に、形成されていることを特徴とする
グロープラグ。 The glow plug according to claim 1,
The uneven portion is formed in a region overlapping with a maximum temperature portion that is a position that exhibits a maximum temperature on the outer surface of the distal end portion of the sheath heater when the heating coil generates heat in the axial direction. plug.
前記凹凸部を構成する前記凹部は、前記シースチューブの内表面において、前記シースチューブの周方向に連続して螺旋状に形成されることを特徴とする
グロープラグ。 A glow plug according to claim 1 or claim 2,
The glow plug is characterized in that the concave portion constituting the concave-convex portion is formed spirally continuously on the inner surface of the sheath tube in the circumferential direction of the sheath tube.
前記シースチューブは、前記軸線方向において前記最高温度部と重なる領域に設けられた前記凹凸部における、前記シースチューブの肉厚が最も薄くなる部位の肉厚である最小肉厚よりも、前記シースチューブの肉厚が薄い領域を、前記軸線方向において前記最高温度部と重なる領域よりも後端側に有することを特徴とする
グロープラグ。 The glow plug according to claim 2,
The sheath tube has a thickness less than a minimum thickness that is a thickness of a portion where the thickness of the sheath tube is the thinnest in the uneven portion provided in a region overlapping the highest temperature portion in the axial direction. The glow plug is characterized in that a region having a small thickness is provided on a rear end side of a region overlapping the maximum temperature portion in the axial direction.
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