JP2018078122A - ヘッドアップディスプレイ装置及びその照明ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】HUD装置において表示器の広い面積を高い照明効率にて照明する小型の照明ユニットの提供。【解決手段】照明ユニット2は、拡大光学系を挟んだ視認領域との共役位置Plに配置される光源20と、光源20からの光を表示器へ向かって集光する複数段の集光レンズ21とを一組の照明単位26として、基準方向Xに並ぶ複数組の照明単位26を備える。各組の照明単位26は、光源20に最近接の集光レンズ21としての初段レンズ22と、光源20から最離間の集光レンズ21としての最後段レンズ24とを含む。各組の照明単位26において、初段レンズ22から最後段レンズ24まで全段の集光レンズ21を合成した合成レンズの合成焦点Pcを、想定すると、初段レンズ22の主平面224は、光源20との間にあける間隔Glを、合成焦点Pcとの間にあける間隔Gc以下に設定される。【選択図】図3

Description

本発明は、ヘッドアップディスプレイ装置及びその照明ユニットに関する。
従来、表示器により形成されて拡大光学系により拡大された表示像を移動体の表示部材に投影することにより、当該表示像の虚像を移動体室内のうち視認領域にて視認可能に表示するヘッドアップディスプレイ装置(以下、「HUD装置」という)は、広く知られている。
こうしたHUD装置において、表示器を透過照明して表示像の光を視認領域まで到達させる照明ユニットとしては、例えば特許文献1において開示される如き構造の照明ユニットがある。この照明ユニットには、光源からの放射光を表示器へ向かって集光する複数段の集光レンズとして、初段のコンデンサレンズ、中段のレンチキュラーレンズ及び最後段の集光レンズが設けられている。
特開2009−169399号公報
さて、特許文献1の照明ユニットでは、複数の光源に対して共通となる一つの凸レンズが、最後段の集光レンズとして用いられている。このように複数光源に対して共通化される最後段の集光レンズには、それら光源からの光を有効利用して表示器の広い面積を照明するために、大きな有効径を与えておく必要がある。一般に集光レンズでは、有効径が大きいと、レンズ面の曲率を大きくし難く、それ故に焦点距離を小さくし難い。そのため、最後段の集光レンズが複数光源に対して共通化される特許文献1の照明ユニットでは、全段の集光レンズを合成した合成レンズの焦点である合成焦点は、初段のコンデンサレンズから離間することになる。
ここで、特許文献1の照明ユニットの如き構造において、各光源からの光を視認領域に結像させて照明効率を高めるには、拡大光学系を挟んで視認領域と共役な共役位置に、それら各光源を配置する必要がある。そこで、本発明者が検討した結果、コンデンサレンズが光源との間にあける間隔を、同コンデンサレンズが合成焦点との間にあける間隔に応じた特定範囲に設定すれば、視認領域との共役位置に各光源を正確に配置可能となることが、判明した。しかし、さらなる鋭意検討の結果、特許文献1の照明ユニットの如き構造では、上述の如く合成焦点がコンデンサレンズから離間することに起因して、同コンデンサレンズ及び光源の間隔も広げなければならず、大型化することも判明した。
本発明は、以上説明した知見に鑑みてなされたものであって、その目的は、HUD装置において表示器の広い面積を高い照明効率にて照明する小型の照明ユニット、並びにそうした照明ユニットを備えたHUD装置の提供にある。
まず、開示された第一発明は、表示器(5)により形成されて拡大光学系(6)により拡大された表示像(10)を移動体(8)の表示部材(81)に投影することにより、当該表示像の虚像(10a)を移動体の室内のうち視認領域(91)にて視認可能に表示するHUD装置(1)において、表示器を透過照明して表示像の光を視認領域まで到達させる照明ユニット(2)であって、拡大光学系を挟んで視認領域と共役な共役位置(Pl)に配置されて光を放射する光源(20)と、光源からの光を表示器へ向かって集光する複数段の集光レンズ(21,2021)とを、一組の照明単位(26,2026)として、所定の基準方向(X)に並ぶ複数組の当該照明単位を、備え、各組の照明単位は、光源に最も近接して配置される集光レンズとしての初段レンズ(22)と、光源から最も離間して配置される集光レンズとしての最後段レンズ(24,2024)とを、少なくとも含み、各組の照明単位において、初段レンズから最後段レンズまで全段の集光レンズを合成した合成レンズの合成焦点(Pc)を、想定すると、初段レンズの主平面(224)は、光源との間にあける間隔(Gl)を、合成焦点との間にあける間隔(Gc)以下に設定されることを特徴とする。
かかる第一発明によると、基準方向に並ぶ各組の照明単位は、拡大光学系を挟んで視認領域と共役な共役位置に配置される光源からの光を、それぞれ複数段の集光レンズにより表示器へと向かって集光する。こうした集光構造を各組の照明単位により実現する照明ユニットでは、光源に最近接の初段レンズ及び同光源から最離間の最後段レンズを少なくとも含んだいずれの段の集光レンズも、複数光源に同数ずつ対応して設けられることになる。故に、各組の照明単位によれば、全段の集光レンズの有効径及び焦点距離をそれぞれ小さくしながらも、表示器の広い面積を照明できる。
しかも、各組の照明単位において初段レンズの主平面が光源の間にあける間隔は、いずれも小さな焦点距離の集光レンズを合成した合成レンズの合成焦点との間に、同主平面があける間隔以下となる。これによれば、初段レンズ主平面及び合成焦点の間隔が小さくなるのに応じて、同主平面及び光源の間隔も小さくなる。故に、照明ユニットの体格を小型化しながらも、各光源からの光を視認領域に結像させて照明効率を高めることができる。
次に、開示された第二発明は、表示器(5)により形成されて拡大光学系(6)により拡大された表示像(10)を移動体(8)の表示部材(81)に投影することにより、当該表示像の虚像(10a)を移動体の室内のうち視認領域(91)にて視認可能に表示するHUD装置(1)であって、第一発明の照明ユニット(2)と共に、表示器及び拡大光学系が設けられることを特徴とする。
かかる第二発明のHUD装置では、第一発明の特徴を少なくとも有した小型の照明ユニットにより、表示器の広い面積を高い照明効率にて透過照明できるので、移動体での配置自由度と共に、当該照明効率に応じた虚像の輝度も確保し得るのである。
第一実施形態によるHUD装置を示す構成図である。 第一実施形態による照明ユニットを示す斜視図である。 第一実施形態による照明用ユニットを示す正面図である。 第二実施形態による照明ユニットを示す斜視図である。 第二実施形態による照明用ユニットを示す正面図である。 第二実施形態による照明ユニットの特徴を説明するための模式図である。 第一実施形態の変形例を示す正面図である。 第二実施形態の変形例の特徴を説明するための模式図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第一実施形態)
図1に示すように、本発明の第一実施形態によるHUD装置1は、「移動体」としての車両8に搭載されて、インストルメントパネル80内に収容されている。HUD装置1は、車両8の「表示部材」であるウインドシールド81へ表示像10を投影する。その結果、車両8の室内では、ウインドシールド81により反射した表示像10の光が視認者9のアイポイント90に到達する。視認者9は、アイポイント90への到達光を知覚することにより、ウインドシールド81の前方に表示像10の虚像10aを視認する。このとき虚像10aの視認は、アイポイント90が車両8の室内のうち視認領域91に位置する場合に、限られる。換言すれば、アイポイント90が視認領域91から外れている場合には、視認者9による虚像10aの視認が困難となる。
HUD装置1には、照明ユニット2と共に、表示器5、拡大光学系6及び表示制御ユニット7が設けられている。
照明ユニット2は、一つの光源20及び複数段の集光レンズ21を一組の照明単位26として、図2,3に示すように、複数組の照明単位26を備えている。ここで、本実施形態において三組の照明単位26は、それぞれ二段ずつ設けられる集光レンズ21として、同一組の光源20に最も近接して配置の初段レンズ22と、同一組の光源20から最も離間して配置の最後段レンズ24とを、含んでいる。したがって、照明ユニット2において光源20と初段レンズ22と最後段レンズ24とは、互いに同数となる三つずつ、それぞれ設けられている。
各組の照明単位(以下、「各組照明単位」と略記する)26をなす光源20はそれぞれ、例えば発光ダイオード(LED)等の点状発光源からなり、拡大光学系6を挟んで視認領域91と共役な共役位置Pl(図1参照)に配置される。各組照明単位26において光源20は、通電に従って発光することにより、例えば白色等の光を放射する。
各組照明単位26をなす初段レンズ22同士は、例えば樹脂又はガラス等の透光性材料により一体形成されることにより、全体として長方形板状の初段レンズアレイ22aを構成している。各組照明単位26において初段レンズ22は、同一組の集光レンズ21の中で最大の正パワーを与えられた初段レンズ面220を有することにより、同一組の光源20から放射された光の一部を集光する。
各組照明単位26をなす最後段レンズ24同士は、例えば樹脂又はガラス等の透光性材料により一体形成されることにより、全体として長方形板状の最後段レンズアレイ24aを構成している。各組照明単位26において最後段レンズ24は、同一組の初段レンズ22よりも小さな正パワーを与えられた最後段レンズ面240を有することにより、当該初段レンズ22を通した光源20からの光を集光する。かかる集光機能により、各組照明単位26の光源20からの光は、図1に示す表示器5及び拡大光学系6を経て、視認領域91に結像される。このとき各組照明単位26の最後段レンズ24は、同一組の光源20からの光に対して、視認領域91での結像位置を調整することになる。
表示器5は、例えばドットマトリクス型TFT液晶パネル等の画像表示パネルであり、最後段レンズアレイ24a(図2参照)に対応した長方形の画面50を有している。表示器5は、画面50を構成する複数画素の駆動により、表示像10としてのモノクロ画像又はカラー画像を当該画面50上に形成する。表示器5において画面50は、最後段レンズ24により集光した光を各組照明単位26から受けることにより、透過照明される。ここで画面50では、各組照明単位26からの光による照明対象エリアが互いにずらされることにより、当該画面50の全域という広い面積に対しての照明が可能となっている。こうした照明を受けて表示器5は、画面50上の表示像10を発光表示させる。尚、表示像10は、例えば車両8の走行速度や進行方向、ウォーニング等の車両関連情報を表示する光像として、発光表示される。
拡大光学系6は、単一の凹面鏡60を主体として、構成されている。凹面鏡60は、例えば樹脂又はガラス等の基材にアルミニウム等の金属反射膜を蒸着させてなり、反射面60aを形成している。凹面鏡60は、表示器5の画面50から入射する光を反射面60aにより反射する反射機能を有しており、当該機能により反射させた光をウインドシールド81側へと導光する。かかる導光によりウインドシールド81には、画面50上の表示像10が拡大して投影されることにより、車両8の室内のうち視認領域91では、視認者9により視認可能に当該表示像10の虚像10aが表示される。したがって、視認領域91は、凹面鏡60の仕様及び姿勢によって決まる領域となる。尚、凹面鏡60の姿勢については、可変とすることにより視認領域91の移動を許容してもよいし、固定とすることにより視認領域91の位置を不変としてもよい。また、拡大光学系6としては、複数の凹面鏡60を有するものであってもよいし、凹面鏡60以外の反射鏡又はレンズを有するものであってもよい。
表示制御ユニット7は、例えばマイクロコンピュータ等の電子回路であり、各組照明単位26の光源20と表示器5とに電気接続されている。さらに表示制御ユニット7は、車両8のうち例えば他の制御ユニット及び各種センサ等と通信可能に接続されている。表示制御ユニット7は、各組照明単位26の光源20に対する通電を車両関連情報に応じて制御することにより、それらの光源20を発光させる。それと共に表示制御ユニット7は、画面50の構成画素の駆動を車両関連情報に応じて制御することにより、画面50上での表示像10の表示、ひいては視認者9への虚像10aの表示を実現する。
(照明ユニットの詳細構成)
次に、第一実施形態による各組照明単位26の構造を、さらに詳細に説明する。
図2,3に示すように各組照明単位26は、所定の基準方向Xに並んでいる。ここで基準方向Xは、画面50(図1参照)の長手方向に対応した各レンズアレイ22a,24aの長手方向と実質一致している。また、基準方向Xに対する直交方向Yは、画面50の短手方向に対応した各レンズアレイ22a,24aの短手方向と実質一致している。
各組照明単位26の光源20は、基準方向Xに互いに離間して並んでいる。各組照明単位26をなす光源20同士では、基準方向Xにおける中心間距離としてのピッチΔsが一定値に設定されている。
図3に示すように、初段レンズアレイ22aにおいて入射面22bは、各組照明単位26の光源20と所定距離をあけて対向するように、平面状に形成されている。初段レンズアレイ22aにおいて出射面22cは、各組照明単位26の初段レンズ22を構成するように基準方向Xに並んだ初段レンズ面220を、それぞれ形成している。このように、各組照明単位26の初段レンズ面220が同一組の光源20に対して反対側の出射面22cに形成されることにより、当該光源20からの光に対して収差の低減が可能となっている。
各組照明単位26の初段レンズ面220がそれぞれ個別に定める光軸Ac上には、同一組の光源20が配置されている。これにより、初段レンズ面220をそれぞれ有して基準方向Xに並ぶ各組照明単位26の初段レンズ22同士では、当該方向Xにおける光軸間距離Δaが光源20同士のピッチΔsと一致している。また、各組照明単位26において初段レンズ面220の主平面224は、光軸Ac上の頂点に位置する主点を含むように、定義される。これにより各組照明単位26では、初段レンズ22がその光軸Acに沿った一定の間隔Glを、主平面224と光源20との間に確保している。
各組照明単位26の初段レンズ面220は、本実施形態では、シリンドリカル型(図2参照)の凸レンズ面状に形成されている。これにより各組照明単位26の初段レンズ面220は、互いに同一のレンズプロファイルとして、それぞれの定める光軸Acを基準方向Xに挟んで線対称形となるプロファイルを、有している。それと共に各組照明単位26の初段レンズ面220は、基準方向Xに沿う縦断面では、それぞれの定める光軸Acを挟んだ両側にて少なくとも一階微分且つ二階微分が可能となるように、所定の有効径φi及び曲率Ciを有している。こうした初段レンズ面220の有効径φi及び曲率Ciに応じて各組照明単位26では、初段レンズ22の焦点距離fiが正の値に設定されている。尚、初段レンズ面220については、二階微分まで可能であってもよいし、三階以上の階数での微分まで可能であってもよい。
最後段レンズアレイ24aは、レンズフレーム28を介して初段レンズアレイ22aと組み合わされている。最後段レンズアレイ24aにおいて入射面24bは、初段レンズアレイ22aの出射面22cと所定距離をあけて対向するように、平面状に形成されている。これにより各組照明単位26同士では、最後段レンズアレイ24a及び初段レンズアレイ22aのそれぞれ形成する最後段レンズ24及び初段レンズ22の間にて、主平面間距離Dが一定値に設定されている。ここで主平面間距離Dとは、最後段レンズ24の主平面244と初段レンズ22の主平面224との間の距離である。最後段レンズアレイ24aにおいて出射面24cは、各組照明単位26の最後段レンズ24を構成するように基準方向Xに並んだ最後段レンズ面240を、それぞれ形成している。
各組照明単位26の最後段レンズ面240がそれぞれ個別に定める光軸Acは、同一組における初段レンズ面220の光軸Acと一致している。即ち各組照明単位26では、初段レンズ22から最後段レンズ24まで全段の集光レンズ21に共通となる光軸Ac上に、光源20が配置されている。また、各組照明単位26において最後段レンズ面240の主平面244は、光軸Ac上の頂点に位置する主点を含むように、定義される。これにより各組照明単位26では、最後段レンズ24がその光軸Acに沿った一定の主平面間距離Dを、主平面244,224間に確保している。
各組照明単位26の最後段レンズ面240は、本実施形態では、シリンドリカル型(図2参照)の凸レンズ面状に形成されている。これにより各組照明単位26の最後段レンズ面240は、互いに同一のレンズプロファイルとして、それぞれの定める光軸Acを基準方向Xに挟んで線対称形となるプロファイルを、有している。それと共に各組照明単位26の最後段レンズ面240は、基準方向Xに沿う縦断面では、それぞれの定める光軸Acを挟んだ両側にて少なくとも一階微分且つ二階微分が可能となるように、所定の有効径φf及び曲率Cfを有している。尚、最後段レンズ面240については、二階微分まで可能であってもよいし、三階以上の階数での微分まで可能であってもよい。
ここで、各組照明単位26において最後段レンズ面240の有効径φfは、初段レンズ面220の有効径φiよりも大きく設定されている。それと共に、各組照明単位26において最後段レンズ面240の曲率Cfは、初段レンズ面220の曲率Ciよりも小さく設定されている。こうした最後段レンズ面240の有効径φf及び曲率Cfにより各組照明単位26では、初段レンズ22よりも小さな正パワーが最後段レンズ24に与えられるため、当該初段レンズ22の正パワーが最大となっている。また、最後段レンズ面240の有効径φf及び曲率Cfに応じて各組照明単位26では、初段レンズ22の焦点距離fiよりも大きな正の値に、最後段レンズ24の焦点距離ffが設定されている。
以上の各組照明単位26において、初段レンズ22から最後段レンズ24まで全段の集光レンズ21を合成した合成レンズの焦点として、合成焦点Pcを想定する。かかる想定下、初段レンズ22の主平面224が光軸Acに沿って合成焦点Pcとの間にあける間隔Gcは、式1により表される。ここで各組照明単位26では、式1の右辺は0より大きい必要があることから、式2が成立している。さらに各組照明単位26では、先述の拡大光学系6を挟んだ視認領域91との共役位置Plに光源20を位置合わせさせるため、式2の成立下、式1により表される間隔Gcを用いた式3が成立している。即ち各組照明単位26では、初段レンズ22の主平面224が光源20との間にあける間隔Glは、同主平面224が合成焦点Pcとの間にあける間隔Gc以下に、設定されているのである。
Gc=(ff−D)/{1+(ff−D)/fi} …(式1)
ff−D>0 …(式2)
Gl≦Gc …(式3)
(作用効果)
ここまで説明した第一実施形態の作用効果を、以下に説明する。
第一実施形態によると、基準方向Xに並ぶ各組照明単位26は、拡大光学系6を挟んで視認領域91と共役な共役位置Plに配置される光源20からの光を、それぞれ複数段の集光レンズ21により表示器5へと向かって集光する。こうした集光構造を各組照明単位26により実現する照明ユニット2では、光源20に最近接の初段レンズ22及び同光源20から最離間の最後段レンズ24を含んだいずれの段の集光レンズ21も、複数光源20に同数ずつ対応して設けられることになる。故に、各組照明単位26によれば、全段の集光レンズ21の有効径φi,φf及び焦点距離fi,ffをそれぞれ小さくしながらも、表示器5の広い面積を照明できる。
しかも、各組照明単位26において初段レンズ22の主平面224が光源20との間にあける間隔Glは、いずれも小さな焦点距離fi,ffの集光レンズ21を合成した合成レンズの合成焦点Pcとの間に、同主平面224があける間隔Gc以下となる。これによれば、主平面224及び合成焦点Pcの間隔Gcが小さくなるのに応じて、主平面224及び光源20の間隔Glも小さくなる。故に、照明ユニット2の体格を小型化しながらも、各光源20からの光を視認領域91に結像させて照明効率を高めることができる。
したがって、第一実施形態のHUD装置1では、以上の如き特徴を有した小型の照明ユニット2により、表示器5の広い面積を高い照明効率にて照明できるので、車両8での配置自由度と共に、当該照明効率に応じた虚像10aの輝度も確保し得る。
また、第一実施形態による各組照明単位26において、正パワーが最大の集光レンズ21となる初段レンズ22は、最近接の光源20から放射された光のうち可及的に多くの光を、後段の集光レンズ21となる最後段レンズ24へと確実に集光できる。これによれば、各組照明単位26により表示器5へ集光される光量が確保されるので、照明効率を高め得る。
さらに第一実施形態によると、各組照明単位26に二段ずつ設けられる集光レンズ21のうち初段レンズ22は、最近接光源20からの放射光のうち可及的に多くの光を、最大の正パワーにより確実に集光できる。また、各組照明単位26に二段ずつ設けられる集光レンズ21のうち最後段レンズ24は、初段レンズ22を通した光源20からの光に対する集光機能により当該光の結像位置を調整して、当該光の結像位置が視認領域91からずれる事態を抑制できる。これらによれば、各組照明単位26の構造を簡素にしながらも、高い照明効率の達成に大きく貢献し得る。
加えて、第一実施形態において各組照明単位26の初段レンズ22同士及び最後段レンズ24同士は、互いに組み合わされる初段レンズアレイ22a及び最後段レンズアレイ24aを、それぞれ構成している。このような初段レンズアレイ22a及び最後段レンズアレイ24aによれば、初段レンズ22及び最後段レンズ24の主平面間距離Dは、それらアレイ組み合わせ時に互いにずれ難い。故に各組照明単位26では、初段レンズ22の主平面224及び光源20の間隔Glについて、アレイ組み合わせ後の主平面間距離Dに応じて決まる同主平面224及び合成焦点Pcの間隔Gcに対し、正確に調整し易くなる。これによれば、主平面224及び光源20の間隔Glが主平面224及び合成焦点Pcの間隔Gcよりも大きくなって、光源20からの光の結像位置が視認領域91からずれる事態を、抑制し得る。
また加えて、初段レンズ22から最後段レンズ24まで全段の集光レンズ21に共通の光軸Ac上に光源20が配置される第一実施形態の各組照明単位26によると、最後段レンズ24から出射される光の表示器5への入射角度は、ばらつき難くなる。これによれば、表示器5のうち各組照明単位26による照明対象エリア間に生じる照明ムラを、低減し得る。
(第二実施形態)
図4〜6に示すように本発明の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第二実施形態による各組照明単位2026の二段の集光レンズ2021のうち、初段レンズ22よりも後段側の最後段レンズ2024は、第一レンズ面部2240と第二レンズ面部2241とを交互に複数ずつ配列してなる最後段レンズ面2242を、有している。
図6に示すように各組照明単位2026の第一レンズ面部2240は、複数の第一仮想レンズ面2240aの想定下、それぞれ対応する一つの第一仮想レンズ面2240aから一部分ずつを同図の破線の如く断続的に抽出した形状となるように、形成されている。尚、図6では、照明単位2026と同数となる三つの第一仮想レンズ面2240aのうち二つを、代表して示している。
ここで各第一仮想レンズ面2240aは、それぞれ個別に対応するいずれかの光軸Acを第一光軸Af1として定めるように、仮想的に規定されている。また、第二実施形態において各第一仮想レンズ面2240aは、シリンドリカル型の凸レンズ面状に規定されている。これにより各第一仮想レンズ面2240aは、互いに同一のレンズプロファイルとして、それぞれの定める第一光軸Af1を基準方向Xに挟んで線対称形となるプロファイルを、有している。それと共に各第一仮想レンズ面2240aは、基準方向Xに沿う縦断面では、互いに並ぶ第一光軸Af1と第二光軸Af2(後に詳述)との間にて少なくとも一階微分且つ二階微分が可能となるように、所定の有効径φf1及び曲率Cf1を有している。尚、各第一仮想レンズ面2240aについては、二階微分まで可能であってもよいし、三階以上の階数での微分まで可能であってもよい。
各組照明単位2026の第二レンズ面部2241は、複数の第二仮想レンズ面2241aの想定下、それぞれ対応する二つの第二仮想レンズ面2241aから一部分ずつを図6の破線の如く断続的に抽出した形状となるように、形成されている。尚、図6では、照明単位2026よりも一つ多い四つの第二仮想レンズ面2241aのうち三つを、代表して示している。
ここで各第二仮想レンズ面2241aは、基準方向Xにおける第一光軸Af1,Af1間の中央位置に第二光軸Af2を定めるように、仮想的に規定されている。これより、基準方向Xにおいて互いに光軸間距離Δaをあけて平行にのびる各第二光軸Af2は、当該方向Xの両側をのびる第一光軸Af1,Af1に対して、それぞれ当該距離Δaの半値分ずつ離間している。即ち各第二光軸Af2は、基準方向Xにおいて両側の第一光軸Af1,Af1から、光軸間距離Δaの半値をあけて偏心している。
また、第二実施形態において各第二仮想レンズ面2241aは、シリンドリカル型の凸レンズ面状に規定されている。これにより各第二仮想レンズ面2241aは、互いに同一のレンズプロファイルとして、それぞれの定める第二光軸Af2を基準方向Xに挟んで線対称形となるプロファイルを、有している。それと共に各第二仮想レンズ面2241aは、基準方向Xに沿う縦断面では、互いに並ぶ第一光軸Af1と第二光軸Af2との間にて少なくとも一階微分且つ二階微分が可能となるように、所定の有効径φf2及び曲率Cf2を有している。尚、各第二仮想レンズ面2241aについても、二階微分まで可能であってもよいし、三階以上の階数での微分まで可能であってもよい。
さらに、第二実施形態において各第二仮想レンズ面2241aは、各第一仮想レンズ面2240aと同一のレンズプロファイルを有している。これにより、各第二仮想レンズ面2241aの有効径φf2は、初段レンズ面220の有効径φiよりも大きい範囲にて、各第一仮想レンズ面2240aの有効径φf1と等しく設定されている。それと共に、各第二仮想レンズ面2241aの曲率Cf2は、初段レンズ面220の曲率Ciよりも小さい範囲にて、各第一仮想レンズ面2240aの曲率Cf1と等しく設定されている。
図4〜6に示すように各組照明単位2026では、以上の如き第二仮想レンズ面2241aからの第二レンズ面部2241の抽出数は、先述した第一仮想レンズ面2240aからの第一レンズ面部2240の抽出数に対して、同数となる六つ又八つに設定されている。また図6に示すように、各組照明単位2026の基準方向Xにおいて、第一仮想レンズ面2240aからの第一レンズ面部2240の抽出幅W1は、第一光軸Af1に近い第一レンズ面部2240ほど広くなっている。一方、各組照明単位2026の基準方向Xにおいて、第二仮想レンズ面2241aからの第二レンズ面部2241の抽出幅W2は、第二光軸Af2に近い第二レンズ面部2241ほど広くなっている。
さらに図5,6に示すように、各組照明単位2026の第一光軸Af1上では、第一レンズ面部2240同士が線対称に隣接している。一方、各組照明単位2026を両側に分けている第二光軸Af2上では、第二レンズ面部2241同士が線対称に隣接している。
以上の如き最後段レンズ2024を備える各組照明単位2026では、上述した各仮想レンズ面2240a,2241aの設定により、初段レンズ22よりも小さな正パワーが最後段レンズ2024に与えられている。故に第二実施形態においても、同一組の集光レンズ2021の中で初段レンズ22の正パワーが最大となっている。また、各仮想レンズ面2240a,2241aの設定により各組照明単位2026では、初段レンズ22の焦点距離fiより大きな正の値となるよう、第一仮想レンズ面2240aの焦点距離が図5の如き最後段レンズ2024の焦点距離ffとして設定されている。
このような各組照明単位2026において、初段レンズ22から最後段レンズ2024まで全段の集光レンズ2021を合成した合成レンズの合成焦点Pcに対して、初段レンズ22の主平面224があける間隔Gcは、第一実施形態と同様、式1により表される。また、各組照明単位2026では、第一実施形態と同様、式2,3が成立していることにより、初段レンズ22の光軸Acに沿う方向にて、主平面224及び光源20の間隔Gcが主平面224及び合成焦点Pcの間隔Gc以下となっている。したがって、こうした第二実施形態によると、第一実施形態と同様の作用効果の発揮が可能である。
加えて、第二実施形態によると、各組照明単位2026の最後段レンズ2024は、少なくとも二階微分の可能な第一仮想レンズ面2240aから一部分ずつ抽出した形状の第一レンズ面部2240を、複数有する。故に各組照明単位2026では、第一仮想レンズ面2240aの定める第一光軸Af1としての光軸Ac上に配置された光源20から、初段レンズ22を通過した光に対して、各第一レンズ面部2240による集光機能を発揮できる。
また加えて、第二実施形態によると、各組照明単位2026の最後段レンズ2024は、少なくとも一階微分の可能な第二仮想レンズ面2241aから一部分ずつ抽出した形状の第二レンズ面部2241として、基準方向Xに第一レンズ面部2240と交互に配列されるレンズ面部を、複数有する。故に各組照明単位2026では、第一光軸Af1から基準方向Xに偏心して第二仮想レンズ面2241aの定める第二光軸Af2上と、同方向Xに並ぶ光軸Af1,Af2間とにて、第二レンズ面部2241からの出射光を第一レンズ面部2240からの出射光に重畳できる。こうした光の重畳機能によれば、各組照明単位2026において光源20の配置される光軸Acとしての第一光軸Af1上から離間する箇所にあっても、出射光の強度が高められることになる。したがって、表示器5のうち各組照明単位2026による照明対象エリアのそれぞれに生じる照明ムラを、低減し得る。
さらに加えて、第二実施形態によると、仮想レンズ面2240a,2241aから部分抽出したレンズ面部2240,2241を配列してなる各最後段レンズ2024の採用により、それらレンズ2024を可及的に薄く形成できる。これによれば、初段レンズ22及び最後段レンズ2024の主平面間距離Dを小さくして、当該距離Dに応じて決まる間隔Gc以下の間隔Glも小さく設定し得る。故に、照明ユニット2の小型化においては特に有利となる。
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
具体的に、第一及び第二実施形態に関する変形例1では、初段レンズアレイ22aの出射面22cに代えて又は加えて、同アレイ22aの入射面22bに初段レンズ面220を形成してもよい。ここで、出射面22c及び入射面22bにそれぞれ初段レンズ面220を形成する場合、それら各面22c,22bにて異ならせた基準方向毎に光源20を複数ずつ並べることにより、二次元配列構造を構築してもよい。
第一及び第二実施形態に関する変形例2では、最後段レンズアレイ24aの出射面24cに代えて又は加えて、同アレイ24aの入射面24bに最後段レンズ面240,2242を形成してもよい。ここで、出射面24c及び入射面24bにそれぞれ最後段レンズ面240,2242を形成する場合、それら各面24c,24bにて異ならせた基準方向毎に光源20を複数ずつ並べることにより、二次元配列構造を構築してもよい。
第一及び第二実施形態に関する変形例3では、各組照明単位26,2026の集光レンズ21,2021については、初段レンズ22及び最後段レンズ24,2024を少なくとも含んでいれば、三段以上設けてもよい。例えば変形例3では、集光レンズ21としての中段レンズを初段レンズ22と最後段レンズ24,2024との間に配置し、それら全段の合成焦点と初段レンズ22の主平面224との間隔Gc以下に、光源20と同主平面224との間隔Glを設定してもよい。尚、この場合も、各組照明単位26,2026の中段レンズを、中段レンズアレイとして一体形成してもよい。
第一及び第二実施形態に関する変形例4では、同一組の中で初段レンズ22よりも後段側の集光レンズ21(例えば最後段レンズ24,2024)に、最大の正パワーを与えてもよい。また、第一及び第二実施形態に関する変形例5では、各組照明単位26,2026において初段レンズ22及び最後段レンズ24,2024を含む全段の集光レンズ21のうち、少なくとも一段の集光レンズ21を、互いに別体に形成してもよい。
第一及び第二実施形態に関する変形例6では、いずれかの組の照明単位26,2026において、光源20と共に、初段レンズ22よりも後段側の集光レンズ21(例えば最後段レンズ24,2024)を、初段レンズ22の光軸Ac(第二実施形態では第一光軸Af1)から偏心させてもよい。例えば、図7に示す第一実施形態の変形例6では、表示器5(図示しない)の画角中心の周辺を通過する周辺主光線Rs上に全段の集光レンズ21の主点が配置された複数組の照明単位26において、光源20を、初段レンズ22の光軸Acから基準方向Xに偏心させて当該周辺主光線Rs上に配置している。但し、図7に示す第一実施形態の変形例6では、表示器5(図示しない)の画角中心を通過する中心主光線Rc上に全段の集光レンズ21の主点が配置された一組の照明単位26においてのみ、光源20を、初段レンズ22の光軸Acと位置合わせして当該中心主光線Rc上に配置している。
第二実施形態に関する変形例7では、第一仮想レンズ面2240aのレンズプロファイルと第二仮想レンズ面2241aのレンズプロファイルとを、相異ならせてもよい。例えば変形例7では、第一仮想レンズ面2240aの曲率Cf1と第二仮想レンズ面2241aの曲率Cf2とを相異ならせてもよい。あるいは、図8に示す変形例7のように、第一仮想レンズ面2240aとは相異なるレンズプロファイルとして、基準方向Xに対して山形に傾斜することにより、基準方向Xに沿う縦断面の光軸Af1,Af2間にて一階微分までが可能なプリズムレンズ面状に、第二仮想レンズ面2241aを形成してもよい。
第一及び第二実施形態に関する変形例8では、車両8の「表示部材」として、ウインドシールド81以外の要素、例えばウインドシールド81の室内側の面に貼りつけた又はウインドシールド81とは別体に形成されたコンバイナ等を、採用してもよい。また、第一及び第二実施形態に関する変形例9では、車両8以外の船舶乃至は飛行機等の「移動体」に搭載されるHUD装置1の照明ユニット2に、本発明を適用してもよい。
1 HUD装置、2 照明ユニット、5 表示器、6 拡大光学系、8 車両、10 表示像、10a 虚像、20 光源、21,2021 集光レンズ、22 初段レンズ、22a 初段レンズアレイ、24,2024 最後段レンズ、24a,2024a 最後段レンズアレイ、26,2026 照明単位、81 ウインドシールド、91 視認領域、224,244 主平面、2240 第一レンズ面部、2240a 第一仮想レンズ面、2241 第二レンズ面部、2241a 第二仮想レンズ面、Ac 光軸、Af1 第一光軸、Af2 第二光軸、ff,fi 焦点距離、Gc,Gl 間隔、Pc 合成焦点、Pl 共役位置、X 基準方向
まず、開示された第一発明は、表示器(5)により形成されて拡大光学系(6)により拡大された表示像(10)を移動体(8)の表示部材(81)に投影することにより、当該表示像の虚像(10a)を移動体の室内のうち視認領域(91)にて視認可能に表示するHUD装置(1)において、表示器を透過照明して表示像の光を視認領域まで到達させる照明ユニット(2)であって、拡大光学系を挟んで視認領域と共役な共役位置(Pl)に配置されて光を放射する光源(20)と、光源からの光を表示器へ向かって集光する複数段の集光レンズ(21,2021)とを、一組の照明単位(26,2026)として、所定の基準方向(X)に並ぶ複数組の当該照明単位を、備え、各組の照明単位は、光源に最も近接して配置される集光レンズとしての初段レンズ(22)と、光源から最も離間して配置される集光レンズとしての最後段レンズ(24,2024)とを、少なくとも含み、 各組の前記照明単位において、前記初段レンズから前記最後段レンズまで全段の前記集光レンズを合成した合成レンズの合成焦点(Pc)を、想定すると、各組の照明単位における初段レンズの頂点を含むように定義される主平面(224)は、前記光源との間にあける間隔(Gl)を、前記合成焦点との間にあける間隔(Gc)以下に設定されることを特徴とする。
しかも、各組の照明単位における初段レンズの頂点を含むように定義される主平面が光源の間にあける間隔は、いずれも小さな焦点距離の集光レンズを合成した合成レンズの合成焦点との間に、同主平面があける間隔以下となる。これによれば、初段レンズ主平面及び合成焦点の間隔が小さくなるのに応じて、同主平面及び光源の間隔も小さくなる。故に、照明ユニットの体格を小型化しながらも、各光源からの光を視認領域に結像させて照明効率を高めることができる。
各組照明単位26の初段レンズ面220がそれぞれ個別に定める光軸Ac上には、同一組の光源20が配置されている。これにより、初段レンズ面220をそれぞれ有して基準方向Xに並ぶ各組照明単位26の初段レンズ22同士では、当該方向Xにおける光軸間距離Δaが光源20同士のピッチΔsと一致している。また、各組照明単位26において初段レンズ面220の主平面224は、光軸Ac上の頂点を含むように、定義される。これにより各組照明単位26では、初段レンズ22がその光軸Acに沿った一定の間隔Glを、主平面224と光源20との間に確保している。
各組照明単位26の最後段レンズ面240がそれぞれ個別に定める光軸Acは、同一組における初段レンズ面220の光軸Acと一致している。即ち各組照明単位26では、初段レンズ22から最後段レンズ24まで全段の集光レンズ21に共通となる光軸Ac上に、光源20が配置されている。また、各組照明単位26において最後段レンズ面240の主平面244は、光軸Ac上の頂点を含むように、定義される。これにより各組照明単位26では、最後段レンズ24がその光軸Acに沿った一定の主平面間距離Dを、主平面244,224間に確保している。
第一及び第二実施形態に関する変形例6では、いずれかの組の照明単位26,2026において、光源20と共に、初段レンズ22よりも後段側の集光レンズ21(例えば最後段レンズ24,2024)を、初段レンズ22の光軸Ac(第二実施形態では第一光軸Af1)から偏心させてもよい。例えば、図7に示す第一実施形態の変形例6では、表示器5(図示しない)の画角中心の周辺を通過する周辺主光線Rs上に全段の集光レンズ21の頂点が配置された複数組の照明単位26において、光源20を、初段レンズ22の光軸Acから基準方向Xに偏心させて当該周辺主光線Rs上に配置している。但し、図7に示す第一実施形態の変形例6では、表示器5(図示しない)の画角中心を通過する中心主光線Rc上に全段の集光レンズ21の頂点が配置された一組の照明単位26においてのみ、光源20を、初段レンズ22の光軸Acと位置合わせして当該中心主光線Rc上に配置している。

Claims (7)

  1. 表示器(5)により形成されて拡大光学系(6)により拡大された表示像(10)を移動体(8)の表示部材(81)に投影することにより、当該表示像の虚像(10a)を前記移動体の室内のうち視認領域(91)にて視認可能に表示するヘッドアップディスプレイ装置(1)において、前記表示器を透過照明して前記表示像の光を前記視認領域まで到達させる照明ユニット(2)であって、
    前記拡大光学系を挟んで前記視認領域と共役な共役位置(Pl)に配置されて光を放射する光源(20)と、前記光源からの光を前記表示器へ向かって集光する複数段の集光レンズ(21,2021)とを、一組の照明単位(26,2026)として、所定の基準方向(X)に並ぶ複数組の当該照明単位を、備え、
    各組の前記照明単位は、前記光源に最も近接して配置される前記集光レンズとしての初段レンズ(22)と、前記光源から最も離間して配置される前記集光レンズとしての最後段レンズ(24,2024)とを、少なくとも含み、
    各組の前記照明単位において、前記初段レンズから前記最後段レンズまで全段の前記集光レンズを合成した合成レンズの合成焦点(Pc)を、想定すると、前記初段レンズの主平面(224)は、前記光源との間にあける間隔(Gl)を、前記合成焦点との間にあける間隔(Gc)以下に設定されることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置の照明ユニット。
  2. 各組の前記照明単位において、正パワーが最大となる前記集光レンズは、前記初段レンズであることを特徴とする請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置の照明ユニット。
  3. 各組の前記照明単位は、それぞれ二段ずつ設けられる前記集光レンズとして、最大の正パワーにより前記光源からの光を集光する前記初段レンズと、前記初段レンズを通した前記光源からの光を集光することにより当該光の結像位置を調整する前記最後段レンズとを、含むことを特徴とする請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ装置の照明ユニット。
  4. 各組の前記照明単位(2026)において、前記最後段レンズ(2024)は、
    第一光軸(Af1)を第二光軸(Af2)から前記基準方向に偏心させて定める仮想レンズ面として、同一組の前記照明単位における前記光源が前記第一光軸上に配置され且つ前記基準方向に並ぶ前記第一光軸と前記第二光軸との間にて少なくとも二階微分が可能な第一仮想レンズ面(2240a)から、一部分ずつ抽出した形状に形成される複数の第一レンズ面部(2240)と、
    前記第二光軸を定める仮想レンズ面として、前記基準方向に並ぶ前記第一光軸と前記第二光軸との間にて少なくとも一階微分が可能な第二仮想レンズ面(2241a)から、一部分ずつ抽出した形状に形成され、前記基準方向において前記第一レンズ面部と交互に配列される複数の第二レンズ面部(2241)とを、有することを特徴とする請求項3に記載のヘッドアップディスプレイ装置の照明ユニット。
  5. 各組の前記照明単位をなす前記初段レンズ同士は、初段レンズアレイ(22a)を構成すると共に、各組の前記照明単位をなす前記最後段レンズ同士は、前記初段レンズアレイに組み合わされる最後段レンズアレイ(24a)を構成することを特徴とする請求項3又は4に記載のヘッドアップディスプレイ装置の照明ユニット。
  6. 各組の前記照明単位において、前記光源は、それぞれ前記初段レンズから前記最後段レンズまで全段の前記集光レンズに共通となる光軸(Ac)上に、配置されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のヘッドアップディスプレイ装置の照明ユニット。
  7. 表示器(5)により形成されて拡大光学系(6)により拡大された表示像(10)を移動体(8)の表示部材(81)に投影することにより、当該表示像の虚像(10a)を前記移動体の室内のうち視認領域(91)にて視認可能に表示するヘッドアップディスプレイ装置(1)であって、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の照明ユニット(2)と共に、前記表示器及び前記拡大光学系が設けられることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
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