JP2018076950A - Drive unit for vehicle - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、車両用駆動装置に関する。 The present invention relates to a vehicle drive device.
特許文献1には、クラッチペダルの復帰を制御するアクチュエータを有し、エンジンの回転速度によって演算された半クラッチ開始位置にクラッチペダルが戻った時点で、アクチュエータによってマニュアルクラッチの復帰が制御される車両用駆動装置が有る。この車両用駆動装置では、運転者がクラッチペダルから足を急に離した場合に、エンジンの回転速度に合ったクラッチ操作位置にクラッチペダルが戻ってから、アクチュエータによってクラッチの復帰が制御される。これにより、運転者がクラッチペダルから足を急に離した場合であっても、マニュアルクラッチが急に接続されることが抑制され、エンジン回転速度に合った最適なマニュアルクラッチの係合を得ることができる。
運転者がクラッチペダルを十分に踏んでおらず、マニュアルクラッチが完全に切断されていない状態で、運転者が変速に際して変速段が形成されているマニュアルトランスミッションをニュートラルにしようとすると、マニュアルトランスミッションを構成するギヤ等に負担がかかるという問題があった。また、運転者がクラッチペダルを十分に踏んでおらず、マニュアルクラッチが完全に切断されていない状態で、運転者が変速に際してニュートラルが形成されているマニュアルトランスミッションにおいて変速段を形成しようとすると、マニュアルトランスミッションのシンクロナイザ機構等に負担がかかるという問題があった。更に、マニュアルトランスミッションにおいて変速段が形成された後に、運転者がクラッチペダルから足を急に離すと、車両にショックが発生するという問題があった。 If the driver does not fully press the clutch pedal and the manual clutch is not completely disengaged, and the driver tries to neutralize the manual transmission that has a gear position at the time of shifting, the manual transmission is configured. There is a problem that a burden is imposed on the gears to be operated. In addition, if the driver does not fully press the clutch pedal and the manual clutch is not completely disengaged, if the driver tries to form a gear position in a manual transmission in which a neutral is formed when shifting, There was a problem that the transmission synchronizer mechanism was burdened. Furthermore, there is a problem that a shock occurs in the vehicle when the driver suddenly removes his / her foot from the clutch pedal after the gear stage is formed in the manual transmission.
特許文献1に示される車両用駆動装置は、クラッチペダルの復帰を制御する技術であるが、運転者がマニュアルトランスミッションにおいて変速を実行する際のクラッチペダルの制御については、なんら開示されていない。
The vehicle drive device disclosed in
本発明は、上述した問題を解消するためになされたもので、運転者がマニュアルトランスミッションにおいて変速を実行する際に、マニュアルトランスミッションを構成する部品に負担がかかることを抑制し、車両にショックが発生することを抑制することができる車両用駆動装置を提供することを目的とする。 The present invention has been made to solve the above-described problems, and when a driver performs a shift in a manual transmission, it is possible to suppress a burden on parts constituting the manual transmission, and a shock is generated in the vehicle. It is an object of the present invention to provide a vehicle drive device that can suppress this.
上記の課題を解決するため、請求項1に係る車両用駆動装置の発明は、車両に設けられたシフト操作部材と、エンジンから出力されるエンジントルクが入力される入力軸と、前記車両の駆動輪に回転連結された出力軸とを備え、運転者の前記シフト操作部材の操作によって、前記入力軸の回転速度を前記出力軸の回転速度で除した変速比がそれぞれ異なる複数の変速段を形成するとともに、前記入力軸と前記出力軸とが回転連結されていないニュートラルを形成するマニュアルトランスミッションと、前記車両に回動可能に設けられたクラッチ操作部材と、前記エンジンに連結された入力部材と、前記入力軸に連結された出力部材とを備え、前記運転者の前記クラッチ操作部材の操作によって、前記入力部材と前記出力部材との間において伝達可能なトルクであるクラッチトルクを可変とするマニュアルクラッチと、前記クラッチ操作部材を前記運転者の操作方向と反対側に付勢する付勢部と、前記クラッチ操作部材が回動する方向のトルクを前記クラッチ操作部材に出力するモータと、前記マニュアルクラッチのストローク又は前記クラッチ操作部材のストロークであり、前記クラッチトルクに対応するクラッチストロークを検出するクラッチストローク検出部と、前記マニュアルトランスミッションを変速させるための前記運転者の意思である変速意思を認識する変速意思認識部と、前記変速意思認識部が前記変速意思を認識した場合に、前記クラッチストローク検出部によって検出された前記クラッチストロークに基づいて、前記モータが出力する前記トルクを制御して、前記クラッチトルクを調整するクラッチトルク調整部と、を有する。 In order to solve the above problems, a vehicle drive device according to a first aspect of the present invention includes a shift operation member provided in the vehicle, an input shaft to which engine torque output from the engine is input, and driving of the vehicle. And an output shaft that is rotationally connected to a wheel, and a plurality of shift stages having different gear ratios formed by dividing the rotational speed of the input shaft by the rotational speed of the output shaft are formed by a driver's operation of the shift operation member In addition, a manual transmission that forms a neutral in which the input shaft and the output shaft are not rotationally connected, a clutch operation member that is rotatably provided on the vehicle, an input member that is connected to the engine, An output member coupled to the input shaft, and is transmitted between the input member and the output member by the operation of the clutch operation member by the driver. A manual clutch capable of changing the clutch torque, which is a possible torque, an urging portion that urges the clutch operation member to the opposite side of the operation direction of the driver, and a torque in a direction in which the clutch operation member rotates. A motor that outputs to the clutch operating member; a clutch stroke detecting unit that detects a clutch stroke corresponding to the clutch torque, the stroke of the manual clutch or the stroke of the clutch operating member; and a gear for shifting the manual transmission Based on the clutch stroke detected by the clutch stroke detection unit when the gear change intention recognition unit recognizes the gear change intention and the gear change intention recognition unit that recognizes the gear change intention. Control the torque output by the motor, It has a clutch torque adjustment unit for adjusting the clutch torque, a.
このように、変速意思認識部は、マニュアルトランスミッションを変速させるための運転者の意思である変速意思を認識する。そして、クラッチトルク調整部は、変速意思認識部が変速意思を認識した場合に、クラッチストローク検出部によって検出されたクラッチストロークに基づいて、モータが出力するトルクを制御して、クラッチトルクを調整する。これにより、運転者の変速意思が認識された場合に、クラッチトルクが調整される。このため、運転者がマニュアルトランスミッションにおいて変速を実行する際に、クラッチトルク調整部によってクラッチトルクを低減又は0とすることができる。この結果、マニュアルトランスミッションを構成する部品に負担がかかることを抑制することができる。また、マニュアルトランスミッションにおいて変速段が形成された後に、運転者がクラッチ操作部材から足を急に離した場合であっても、クラッチトルク調整部によってマニュアルクラッチが発生するクラッチトルクを車両においてショックの発生が抑制される同期時半クラッチトルクにすることができ、車両にショックが発生することを抑制することができる。 Thus, the gear change intention recognition unit recognizes the gear change intention which is the driver's intention for shifting the manual transmission. The clutch torque adjustment unit adjusts the clutch torque by controlling the torque output by the motor based on the clutch stroke detected by the clutch stroke detection unit when the shift intention recognition unit recognizes the shift intention. . Thus, the clutch torque is adjusted when the driver's intention to shift is recognized. For this reason, when the driver executes a shift in the manual transmission, the clutch torque adjustment unit can reduce or reduce the clutch torque to zero. As a result, it is possible to suppress the burden on the parts constituting the manual transmission. In addition, even if the driver suddenly removes his / her foot from the clutch operating member after the gear stage has been formed in the manual transmission, the clutch torque generated by the manual clutch is generated by the clutch torque adjusting unit to generate a shock in the vehicle. The clutch half-time torque can be suppressed, and the occurrence of shock in the vehicle can be suppressed.
(車両の説明)
図1に基づき、本実施形態の車両用駆動装置1が搭載された車両100について説明する。図1に示すように、車両100には、エンジン2、マニュアルクラッチ3、マニュアルトランスミッション4、デファレンシャル17が、この順番に、直列に設けられている。デファレンシャル17には、車両100の駆動輪18R,18Lが接続されている。なお、駆動輪18R,18Lは、車両100の前輪又は後輪、或いは、前後輪である。また、車両100は、制御部10、クラッチペダル61、クラッチストローク検出部62、クラッチペダル荷重検出部63、マスタシリンダ64を有している。
(Vehicle description)
A
エンジン2は、ガソリンや軽油等の炭化水素系燃料を使用し、エンジントルクTeを出力するガソリンエンジンやディーゼルエンジン等である。エンジン2は、ピストン(不図示)により回転駆動されるクランクシャフト2aを有している。エンジン2には、エンジン2のシリンダ(不図示)に連通し、シリンダに供給される空気が流通する吸気マニホールド21が設けられている。また、吸気マニホールド21やエンジン2のシリンダヘッド2bには、燃料供給装置22が設けられている。燃料供給装置22は、ガソリンや軽油等の燃料を供給する装置である。クランクシャフト2aに隣接する位置には、クランクシャフト2aの回転速度(エンジン2の回転速度)であるエンジン回転速度Neを検出して、その検出信号を制御部10に出力するセンサであるエンジン回転速度検出部24が設けられている。
The engine 2 is a gasoline engine, a diesel engine, or the like that uses a hydrocarbon fuel such as gasoline or light oil and outputs an engine torque Te. The engine 2 has a
クラッチペダル61は、車両100の運転席に回動可能に設けられている。クラッチペダル61は、マニュアルクラッチ3を切断状態又は接続状態とし、マニュアルクラッチ3が伝達可能なトルクであるクラッチトルクTcを可変に操作するためのものである。クラッチペダル61は、特許請求の範囲に記載のクラッチ操作部材に相当する。マスタシリンダ64は、クラッチペダル61のストロークに応じた作動圧を発生させる。クラッチストローク検出部62は、クラッチペダル61のストロークであるクラッチストロークStcを検出し、その検出信号を制御部10に出力するセンサである。なお、クラッチストロークStcは、クラッチトルクTcに対応している。クラッチペダル荷重検出部63は、運転者のクラッチペダル61の踏み込みによって、クラッチペダル61に入力される荷重を検出し、その検出信号を制御部10に出力するセンサである。クラッチストローク検出部62及びクラッチペダル荷重検出部63は、クラッチペダル61に入力された運転者の操作を検出するものであり、特許請求の範囲に記載のクラッチ操作検出部に相当する。
The
マニュアルクラッチ3は、エンジン2のクランクシャフト2aとマニュアルトランスミッション4の入力軸41との間に設けられている。マニュアルクラッチ3は、フライホイール31、クラッチディスク32、クラッチカバー33、ダイヤフラムスプリング34、プレッシャプレート35、レリーズベアリング37、及びスレーブシリンダ38を有している。なお、フライホイール31、クラッチカバー33、ダイヤフラムスプリング34、及びプレッシャプレート35は、エンジン2のクランクシャフト2aに連結され、特許請求の範囲に記載の入力部材に相当する。また、クラッチディスク32は、マニュアルトランスミッション4の入力軸41に連結され、特許請求の範囲に記載の出力部材に相当する。マニュアルクラッチ3は、運転者によるクラッチペダル61の操作により、上記した入力部材と出力部材との間において伝達可能なトルクであるクラッチトルクTcを可変とするマニュアル式のクラッチである。
The manual clutch 3 is provided between the
フライホイール31は、円板状であり、クランクシャフト2aに連結されている。クラッチディスク32は、フライホイール31よりもマニュアルトランスミッション4側に配置され、フライホイール31と対向している。クラッチディスク32は、円板状であり、その外周部の両面に摩擦材32aが設けられている。クラッチディスク32は、入力軸41の先端に軸線方向移動可能且つ相対回転不能にスプライン嵌合している。このような構成によって、クラッチディスク32は、フライホイール31に接触し、又はフライホイール31から離間する。
The
クラッチカバー33は、扁平な円筒状の円筒部33aと、この円筒部33aのマニュアルトランスミッション4側の端部から入力軸41の回転中心方向に延出するリング状のリング部33bとから構成されている。円筒部33aは、フライホイール31に連結している。このため、クラッチカバー33は、フライホイール31と一体に回転する。プレッシャプレート35は、フライホイール31の反対側において、クラッチディスク32と対向して、クラッチカバー33に対して軸線方向移動可能且つ相対回転不能に設けられている。プレッシャプレート35は、中心に挿通穴35aが形成された円板状である。プレッシャプレート35の挿通穴35aには、入力軸41が挿通している。
The
ダイヤフラムスプリング34は、リング状の基部34aと、この基部34aの内周縁から、内側に向かって延出する複数の板バネ部34bとから構成されている。板バネ部34bは、内側方向に向かって基部34aから徐々に離れるように傾斜している。板バネ部34bの先端は、入力軸41の軸線方向に沿って弾性変形可能となっている。ダイヤフラムスプリング34は、板バネ部34bの先端が軸線方向に圧縮された状態で、プレッシャプレート35とクラッチカバー33のリング部33bとの間に設けられている。ダイヤフラムスプリング34の基部34aは、プレッシャプレート35と当接している。ダイヤフラムスプリング34の板バネ部34bの中間部分は、クラッチカバー33のリング部33bの内周縁に接続されている。ダイヤフラムスプリング34の中心には、入力軸41が挿通している。
The
レリーズベアリング37は、マニュアルクラッチ3のハウジング(不図示)に取り付けられている。レリーズベアリング37の中心には入力軸41が挿通し、レリーズベアリング37は入力軸41に対して軸線方向移動可能となっている。レリーズベアリング37は、互いに対向し、相対回転可能な第一部材37aと第二部材37bとを備えている。第一部材37aは、ダイヤフラムスプリング34の板バネ部34bの先端と当接している。
The release bearing 37 is attached to the housing (not shown) of the manual clutch 3. An
スレーブシリンダ38は、スレーブシリンダ38内の作動圧により進退するプッシュロッド38aを備えている。プッシュロッド38aの先端は、レリーズベアリング37の第二部材37bと当接している。スレーブシリンダ38とマスタシリンダ64とは、作動圧配管39により接続されている。
The
クラッチペダル61が踏まれていない状態では、マスタシリンダ64及びスレーブシリンダ38のいずれにも作動圧は発生していない。この状態では、クラッチディスク32は、プレッシャプレート35を介してダイヤフラムスプリング34によって、フライホイール31側に付勢されて、フライホイール31に押し付けられている。このため、摩擦材32aとフライホイール31との摩擦力、及び摩擦材32aとプレッシャプレート35との摩擦力により、クランクシャフト2a、フライホイール31、クラッチディスク32、クラッチカバー33、プレッシャプレート35、及び入力軸41とが一体回転し、マニュアルクラッチ3が接続状態となっている。
When the
一方で、クラッチペダル61が踏まれ、マスタシリンダ64内に作動圧が発生すると、スレーブシリンダ38内に作動圧が発生する。すると、スレーブシリンダ38のプッシュロッド38aがレリーズベアリング37をダイヤフラムスプリング34側に押圧する。すると、板バネ部34bがリング部33bの内周縁との接続部分を支点として変形し、ダイヤフラムスプリング34の付勢力が小さくなる。この結果、ダイヤフラムスプリング34の基部34aがプレッシャプレート35を介してクラッチディスク32をフライホイール31側に付勢する付勢力が小さくなり、クラッチトルクTcが低下する。クラッチペダル61が完全に踏まれると、クラッチトルクTcは0となり、マニュアルクラッチ3が切断状態となる。
On the other hand, when the
図2は、クラッチストロークStcとクラッチトルクTcの関係を表したクラッチトルクマップである。図2においては、クラッチペダル61が踏まれていない状態のクラッチストロークStcが0、クラッチペダル61が完全に踏まれた状態のクラッチストロークStcが最大クラッチストロークStcmaxとなっている。図2に示すように、クラッチペダル61が踏まれて、クラッチストロークStcが完全係合点Peよりも増大するに従って、クラッチトルクTcは小さくなる。そして、クラッチストロークStcがタッチ点ストロークSttよりも大きくなると、クラッチトルクTcは0となり、マニュアルクラッチ3は切断状態となる。
FIG. 2 is a clutch torque map showing the relationship between the clutch stroke Stc and the clutch torque Tc. In FIG. 2, the clutch stroke Stc when the
完全係合点Peとは、クラッチストロークStcが完全係合点Peよりも大きい領域から減少した場合に、クラッチトルクTcが最大クラッチトルクTcmaxに達する点である。なお、最大クラッチトルクTcmaxは、マニュアルクラッチ3が伝達可能な最大のクラッチトルクある。 The complete engagement point Pe is a point where the clutch torque Tc reaches the maximum clutch torque Tcmax when the clutch stroke Stc decreases from a region larger than the complete engagement point Pe. The maximum clutch torque Tcmax is the maximum clutch torque that can be transmitted by the manual clutch 3.
タッチ点ストロークSttとは、クラッチストロークStcがタッチ点ストロークSttよりも大きい領域から減少した場合に、クラッチトルクTcが0から増大を開始する点である。つまり、クラッチストロークStcがタッチ点ストロークSttよりも大きい領域からタッチ点ストロークSttに達すると、ダイヤフラムスプリング34によって付勢されたクラッチディスク32がフライホイール31に接触し、クラッチトルクTcが0から増大を開始する。クラッチストロークStcがタッチ点ストロークSttよりも大きい領域は、クラッチトルクTcは0となっている。クラッチトルクが0よりも大きく最大クラッチトルクより小さいクラッチトルクTcは、半クラッチトルクである。
The touch point stroke Stt is a point at which the clutch torque Tc starts increasing from 0 when the clutch stroke Stc decreases from a region larger than the touch point stroke Stt. That is, when the clutch stroke Stc reaches the touch point stroke Stt from an area larger than the touch point stroke Stt, the clutch disc 32 biased by the
マニュアルトランスミッション4は、マニュアルクラッチ3とデファレンシャル17との間に設けられている。マニュアルトランスミッション4は、入力軸41、出力軸42、シフトレバー45、シフトレバーストローク検出部46、シフトレバー荷重検出部47、変速段選択機構48、及び変速段検出部49を備えている。入力軸41は、クラッチディスク32と連結している。入力軸41は、マニュアルクラッチ3の接続時において、エンジン2からのエンジントルクTeが入力される。出力軸42は、デファレンシャル17を介して駆動輪18R,18Lに回転連結されている。マニュアルトランスミッション4は、運転者のシフトレバー45の操作によって、入力軸41の回転速度(以下、入力軸回転速度Niと略す)を出力軸42の回転速度(以下、出力軸回転速度Noとする)で除した変速比がそれぞれ異なる複数の変速段を形成する。また、マニュアルトランスミッション4は、運転者のシフトレバー45の操作によって、入力軸41と出力軸42とが回転連結されていないニュートラルを形成する。マニュアルトランスミッション4には、変速時において、入力軸41に回転連結されたドリブンギヤ(不図示)を出力軸42に同期させ、又は入力軸41を出力軸42に回転連結されたドライブギヤ(不図示)に同期させる周知のシンクロナイザ機構(不図示)が設けられている。
The
シフトレバー45は、マニュアルトランスミッション4(車両100)にシフト方向及びこのシフト方向と直交する方向に揺動可能に設けられ、運転者が操作することによってマニュアルトランスミッション4の変速段の選択を行うものである。シフトレバー45は、特許請求の範囲に記載のシフト操作部材に相当する。変速段選択機構48は、運転者によってシフトレバー45に付与された操作によって、マニュアルトランスミッション4の変速段を形成するとともに、ニュートラルを形成する機構である。
The
シフトレバーストローク検出部46は、シフトレバー45の近傍に設けられ、運転者によるシフト方向及びセレクト方向のシフトレバー45のストロークであるシフトストロークを検出して制御部10に出力するセンサである。シフトレバー荷重検出部47は、シフトレバー45に設けられ、運転者のシフトレバー45の操作により、シフトレバー45に入力される荷重を検出し制御部10に出力するセンサである。シフトレバーストローク検出部46及びシフトレバー荷重検出部47は、シフトレバー45に入力された運転者の操作を検出するものであり、特許請求の範囲に記載のシフト操作検出部に相当する。変速段検出部49は、マニュアルトランスミッション4において形成される複数の変速段のうち、いずれかの変速段の形成の有無及びニュートラルの形成の有無を検出し、その検出信号を制御部10に出力するセンサである。
The shift lever stroke detection unit 46 is a sensor that is provided in the vicinity of the
入力軸41の近傍には、入力軸回転速度Niを検出し、その検出信号を制御部10に出力するセンサである入力軸回転速度検出部43が設けられている。入力軸回転速度検出部43は、入力軸41と回転連結されているマニュアルトランスミッション4のギヤの回転を検出するセンサであっても差し支え無い。制御部10は、入力軸回転速度検出部43からの検出信号に基づいて、入力軸回転速度Niを演算する。
In the vicinity of the
出力軸42の近傍には、出力軸回転速度Noを検出し、その検出信号を制御部10に出力するセンサである出力軸回転速度検出部44が設けられている。出力軸回転速度検出部44は、出力軸42と回転連結されているマニュアルトランスミッション4のギヤを検出するセンサであっても差し支え無い。
In the vicinity of the
制御部10は、車両用駆動装置1を制御するものである。制御部10は、変速意思認識部10a、クラッチトルク調整部10b、エンジントルク演算部10c、及び同期時半クラッチトルク演算部10dを有している。
変速意思認識部10aは、シフトレバー45に入力された運転者の操作、クラッチペダル61に入力された運転者の操作、及び変速段検出部49によって検出されたマニュアルトランスミッション4における変速段又はニュートラルの形成のいずれか1に基づいて、運転者の変速意思を認識する。なお、運転者の変速意思とは、変速段が形成されているマニュアルトランスミッション4を、この変速段とは異なる変速段に変速させるための運転者によるシフトレバー45及びクラッチペダル61の少なくとも一方の操作であり、下記に示す第一意思〜第三意思が含まれる。
The
The shift
第一意思:変速段が形成されているマニュアルトランスミッション4においてニュートラルを形成しようとする運転者の意思
第二意思:ニュートラルが形成されているマニュアルトランスミッション4において、変速段を形成させる運転者の意思
第三意思:運転者によるマニュアルトランスミッション4における変速段の形成が完了した後に、切断されているマニュアルクラッチ3を接続状態にする運転者の意思
First intention: The driver's intention to form a neutral position in the
なお、変速意思認識部10aは、シフトレバーストローク検出部46、及びシフトレバー荷重検出部47の少なくとも一方の検出信号に基づいて、シフトレバー45に入力された運転者の操作を認識する。また、変速意思認識部10aは、クラッチストローク検出部62、及びクラッチペダル荷重検出部63の少なくとも一方の検出信号に基づいて、クラッチペダル61に入力された運転者の操作を認識する。
The shift
クラッチトルク調整部10bは、変速意思認識部10aが上記した第一意思〜第三意思のいずれかを認識した場合に、クラッチストローク検出部62によって検出されたクラッチストロークStc及び図2に示すクラッチトルクマップに基づいて、後述するモータ67(図3示)を制御して、クラッチペダル復帰力を調整する。これにより、マニュアルトランスミッション4の変速時におけるクラッチトルクTcが調整される。
The clutch
エンジントルク演算部10cは、エンジン回転速度検出部24によって検出されたエンジン回転速度Ne、燃料供給装置22が供給する燃料供給量、吸気マニホールド21からエンジン2の燃焼室に吸入される吸入酸素量、及びエンジン回転速度Ne、燃料噴射量、吸入酸素量、及びエンジントルクTeとの関係を表したマップに基づいて、エンジン2が出力しているエンジントルクTeを演算する。なお、エンジントルク演算部10cは、エアフロメータ(不図示)によって検出された吸気マニホールド21からエンジン2の燃焼室に吸入される空気量、温度センサ(不図示)によって検出された吸気マニホールド21内を流通する空気の温度、及び圧力計によって検出された吸気マニホールド21内の圧力に基づいて、上記した吸入酸素量を演算し、この演算した吸入酸素量を上記したエンジントルクTeの演算に用いる。
The engine
同期時半クラッチトルク演算部10dは、エンジントルク演算部10cによって演算されたエンジントルクTe、エンジン回転速度検出部24によって検出されたエンジン回転速度Ne、及び入力軸回転速度検出部43によって検出された入力軸回転速度Niに基づいて、同期時半クラッチトルクTcsを演算する。この同期時半クラッチトルクTcsは、切断されているマニュアルクラッチ3が接続される場合に、車両100(車両用駆動装置1)においてショックの発生が抑制される半クラッチトルクである。同期時半クラッチトルク演算部10dによる同期時半クラッチトルクTcsの演算方法については、後で詳細に説明する。
The synchronous half-clutch
エンジン2、マニュアルクラッチ3、マニュアルトランスミッション4、制御部10、エンジン回転速度検出部24、作動圧配管39、入力軸回転速度検出部43、出力軸回転速度検出部44、シフトレバー45、シフトレバーストローク検出部46、シフトレバー荷重検出部47、及びクラッチ操作装置60を含めた構成が、本実施形態の車両用駆動装置1である。
Engine 2, manual clutch 3,
(クラッチ操作装置)
以下に、図3を用いて、クラッチ操作装置60について説明する。クラッチ操作装置60は、マニュアルクラッチ3を操作するものである。図3に示すように、クラッチ操作装置60は、クラッチペダル61、シャフト61a、クラッチストローク検出部62(図1示)、クラッチペダル荷重検出部63(図1示)、マスタシリンダ64、ドリブンギヤ65、ドライブギヤ66、モータ67、クラッチドライバ68、ターンオーバースプリング69、及び蓄電部71を有している。
(Clutch operating device)
Hereinafter, the
シャフト61aは、車両100の運転席に回動可能に取り付けられている。シャフト61aには、クラッチペダル61が取り付けられている。このような構造により、クラッチペダル61は、車両100の運転席に回動可能に取り付けられている。シャフト61aには、ドリブンギヤ65が取り付けられている。ドライブギヤ66は、ドリブンギヤ65と噛合する。なお、ドリブンギヤ65のほうが、ドライブギヤ66よりも歯数が多く、またギヤ径も大きい。
The
ターンオーバースプリング69(付勢部)は、クラッチペダル61を運転者による踏み込み方向と反対側に付勢し、クラッチペダル61を運転者による踏み込み前の原位置に復帰させるものである。なお、ターンオーバースプリング69が、特許請求の範囲に記載の付勢部に相当する。図3に示す実施形態では、ターンオーバースプリング69は、シャフト61aに巻回され、一端がシャフト61aに固定され、他端が車両100に固定された巻回スプリングである。ターンオーバースプリング69は、コイルスプリングであっても差し支え無い。ターンオーバースプリング69による付勢力、及び、ダイヤフラムスプリング34による付勢力の合計が、クラッチペダル61に作用する復帰力(反力)、つまり、クラッチペダル復帰力である。
The turnover spring 69 (urging unit) urges the
モータ67は、クラッチペダル61にクラッチペダル61の回動方向のトルクを付与するものである。なお、回動方向には、クラッチペダル61が原位置に復帰する方向及びこれと逆方向の両方が含まれる。モータ67には、直流モータ及び交流モータの両方が含まれる。モータ67の回転軸67aにドライブギヤ66が設けられている。モータ67は、クラッチペダル61が踏み込まれる方向の正トルクをクラッチペダル61に付与して、クラッチペダル復帰力を低減させて、運転者によるクラッチペダル61の操作をアシストする。また、モータ67は、クラッチペダル61が復帰する方向の負トルクをクラッチペダルに付与して、クラッチペダル復帰力を増大させる。
The
蓄電部71は、電気を蓄電するものであり、バッテリ及びキャパシタの両方が含まれる。蓄電部71は、車両100に元々搭載されているバッテリであっても差し支え無い。クラッチドライバ68は、モータ67及び蓄電部71と電気的に接続している。クラッチドライバ68は、制御部10と通信可能に接続している。クラッチドライバ68は、制御部10からの指令に基づいて、蓄電部71から供給された電流からモータ67に供給する駆動電流に変換し、モータ67を駆動する。制御部10のクラッチトルク調整部10bが、クラッチドライバ68に制御信号を出力することにより、モータ67が出力する正トルク又は負トルクを調整することにより、クラッチペダル復帰力を調整する。
The
(クラッチペダル復帰力特性図)
以下に、図4及び図5用いて、クラッチペダル復帰力とクラッチストロークStcとの関係であるクラッチペダル復帰力特性線について説明する。図4及び図5において、第一クラッチペダル復帰力特性線L1は、クラッチペダル61が踏み込まれる側、つまり、マニュアルクラッチ3の切断側のクラッチペダル復帰力特性線である。一方で、図4及び図5において、第二クラッチペダル復帰力特性線L2は、クラッチペダル61が離される側、つまり、マニュアルクラッチ3の係合側のクラッチペダル復帰力特性線である。マニュアルクラッチ3やクラッチ操作装置60の作動時の機械的部分の摩擦によるヒステリシスによって、第一クラッチペダル復帰力特性線L1のほうが第二クラッチペダル復帰力特性線L2よりも、クラッチストロークStcに対するクラッチペダル復帰力が大きくなっている。
(Clutch pedal return force characteristics)
The clutch pedal return force characteristic line, which is the relationship between the clutch pedal return force and the clutch stroke Stc, will be described below with reference to FIGS. 4 and 5, the first clutch pedal return force characteristic line L1 is a clutch pedal return force characteristic line on the side where the
図4や図5に示すように、クラッチストロークStcが0から最大クラッチストロークStcmaxまでの間に、クラッチストロークStcが大きくなるに従って、第一ストロークSt1、第二ストロークSt2、タッチ点ストロークStt、第三ストロークSt3が設定されている。
クラッチストロークStcが、0からダイヤフラムスプリング34にクラッチペダル61からの操作力が作用する第一ストロークSt1(図4、図5示)までの領域では、ターンオーバースプリング69による付勢力のみがクラッチペダル61に作用し、クラッチペダル復帰力は一定である。
As shown in FIG. 4 and FIG. 5, the first stroke St1, the second stroke St2, the touch point stroke Stt, the third stroke as the clutch stroke Stc increases while the clutch stroke Stc is between 0 and the maximum clutch stroke Stcmax. Stroke St3 is set.
In the region from the clutch stroke Stc of 0 to the first stroke St1 (shown in FIGS. 4 and 5) where the operating force from the
クラッチストロークStcが第一ストロークSt1よりも大きい領域では、ターンオーバースプリング69による付勢力、及びダイヤフラムスプリング34による付勢力の合計がクラッチペダル61に作用する。クラッチストロークStcが第一ストロークSt1と第二ストロークSt2との間の領域では、クラッチストロークStcが大きくなるに従ってクラッチペダル復帰力が大きくなる。そして、クラッチストロークStcが第二ストロークSt2と第三ストロークSt3との間の領域では、ダイヤフラムスプリング34の特性により、クラッチストロークStcが大きくなるに従ってクラッチペダル復帰力が小さくなる。そして、クラッチストロークStcが第三ストロークSt3と最大クラッチストロークStcmaxとの間の領域では、クラッチストロークStcが大きくなるに従ってクラッチペダル復帰力が大きくなる。
In a region where the clutch stroke Stc is larger than the first stroke St1, the sum of the urging force by the
図4及び図5において、クラッチストロークStcがタッチ点ストロークSttよりも大きい領域では、クラッチトルクTcが0Nmであり、マニュアルクラッチ3が切断されているクラッチ切断領域となっている。クラッチストロークStcがタッチ点ストロークSttよりも小さい領域では、クラッチトルクTcが0Nmよりも大きいクラッチ係合領域となっている。 4 and 5, in the region where the clutch stroke Stc is larger than the touch point stroke Stt, the clutch torque Tc is 0 Nm, which is a clutch disengagement region where the manual clutch 3 is disengaged. In the region where the clutch stroke Stc is smaller than the touch point stroke Stt, the clutch engagement region is a clutch engagement region where the clutch torque Tc is larger than 0 Nm.
(クラッチペダル復帰力制御の概要)
以下に、図4及び図5に示すクラッチペダル復帰力特性図、及び図6に示すタイムチャートを用いて、制御部10が実行する「クラッチペダル復帰力制御」の概要について説明する。図4や図5に示す破線は、「クラッチペダル復帰力制御」が実行されることによるクラッチペダル復帰力を表している。なお、図4に示す破線は、運転者がマニュアルクラッチ3を切断し始めてからマニュアルトランスミッション4において変速を実行するまでのクラッチペダル復帰力を表している。また、図5に示す破線は、運転者がマニュアルトランスミッション4の変速を完了してからマニュアルクラッチ3の回転が同期するまでのクラッチペダル復帰力を表している。図4及び図5に示す斜線は、モータ67によるクラッチペダル61のアシスト力を表している。図6に示す例では、2速が形成されているマニュアルトランスミッション4が、ニュートラルにされた後に、3速が形成される例を示している。つまり、図6のT1よりも前においては、マニュアルトランスミッション4において2速が形成されている。そして、図6のT1の時点で、マニュアルトランスミッション4においてニュートラルが形成される。そして、図6のT2の時点で、ニュートラルが形成されているマニュアルトランスミッション4において、3速が形成される。そして、図6のT3の時点で、マニュアルクラッチ3が完全に接続される。
(Outline of clutch pedal return force control)
The outline of “clutch pedal return force control” executed by the
変速意思認識部10aによって、車両100の走行中において、変速段が形成されているマニュアルトランスミッション4においてニュートラルを形成しようとする運転者の第一意思が認識された場合には(図6のT0)、クラッチトルク調整部10bによって、第一アシストが実行される(図6のT0〜T1)。第一アシストは、モータ67が正トルクを出力することによって、クラッチペダル61に正のアシスト力が付与されて(図6のA1−2)、クラッチペダル復帰力が低減されるアシストである(図4及び図6のA1示)。これにより、クラッチトルクTcが低減され、マニュアルクラッチ3が切断されないこと、つまり、クラッチトルクTcが0Nmとならないこと(図6のA11示)が抑制される。このため、運転者がシフトレバー45を操作することにより、変速段が形成されているマニュアルトランスミッション4をニュートラルにする場合に、マニュアルクラッチ3が切断されないこと(図6のA11示)が抑制され、マニュアルトランスミッション4を構成するギヤ等の部品に負担がかかることが抑制される。
When the shift
変速意思認識部10aによって、ニュートラルが形成されているマニュアルトランスミッション4において、変速段を形成させる運転者の第二意思が認識された場合には(図6のT1)、クラッチトルク調整部10bによって、第二アシストが実行される(図6のT1〜T2)。第二アシストは、マニュアルトランスミッション4においてニュートラルが形成されてから、マニュアルトランスミッション4において変速段が形成されるまで、モータ67によって、マニュアルクラッチ3の切断状態が維持されるアシストである。つまり、モータ67が正トルクを出力することにより、クラッチペダル61に正のアシスト力が付与されて(図6のA2−2)、クラッチペダル復帰力が0とされ(図4、図5、及び図6のA2示)、クラッチトルクTcが0とされる(図6のA2−1示)。このように、運転者が、シフトレバー45を操作することにより、ニュートラルであるマニュアルトランスミッション4において変速段を形成する場合に、マニュアルクラッチ3が切断された状態が維持される。このため、クラッチトルクTcが0より大きくなることによって(図6のA12)、マニュアルトランスミッション4のシンクロナイザ機構等に負担がかかることが抑制される。
In the
変速意思認識部10aによって、運転者によるマニュアルトランスミッション4における変速段の形成が完了して、切断されているマニュアルクラッチ3を接続状態にする第三意思が認識された場合には(図6のT2)、クラッチトルク調整部10bによって、第三アシストが実行される。第三アシストは、マニュアルトランスミッション4において変速段が形成されてから、マニュアルクラッチ3が規定回転速度差以下に同期するまで、クラッチトルクTcが同期時半クラッチトルクTcsに維持される(図6のA3−1)アシストである。つまり、モータ67が正トルク又は負トルクを出力することにより、クラッチペダル61に正又は負のアシスト力が付与されて(図3のA3−2)、クラッチペダル復帰力が調整されて(図4、図5、及び図6のA3)、クラッチトルクTcが同期時半クラッチトルクTcsに維持される(図6のA3−1)。この同期時半クラッチトルクTcsは、切断されているマニュアルクラッチ3が接続する際に、車両100(車両用駆動装置1)においてショックの発生が抑制されるような半クラッチトルクである。同期時半クラッチトルクTcsについては、後で詳細に説明する。このように、マニュアルトランスミッション4において変速段が形成されてから、マニュアルクラッチ3が同期するまで、クラッチトルクTcが同期時半クラッチトルクTcsに維持されるので、車両100(車両用駆動装置1)にショックが発生することが抑制される。また、マニュアルクラッチ3の係合が遅れることによる車両100の再加速が遅れることが抑制される。
When the shift
(クラッチペダル復帰力制御)
以下に、図7に示すフローチャートを用いて、制御部10が実行する「クラッチペダル復帰力制御」について説明する。
車両100のイグニッションがONとされると、プログラムはステップS1に進む。
ステップS1において、変速意思認識部10aは、運転者の第一意思を認識した場合には(ステップS1:YES、図6のT0)、プログラムをステップS2に進める。一方で、変速意思認識部10aは、運転者の第一意思を認識しない場合には(ステップS1:NO)、ステップS1の処理を繰り返す。変速意思認識部10aは、車両100が走行していると認識し、以下に示す(条件1)〜(条件4)のいずれか1を満たす場合には、運転者の第一意思を認識する。なお、変速意思認識部10aは、出力軸回転速度検出部44からの検出信号に基づいて演算された車速Vが規定速度(例えば5km/h)以上である場合に、車両100が停車や発進状態では無く、車両100が走行していると認識する。
(Clutch pedal return force control)
The “clutch pedal restoring force control” executed by the
When the ignition of the
In step S1, when the shift
(条件1):クラッチストローク検出部62によって検出されたクラッチストロークStcが、第一規定ストローク以上である場合
この第一規定ストロークは、0よりも大きな値であり、クラッチストロークStcがこの値よりも大きな場合に、マニュアルトランスミッション4においてニュートラルを形成しようとする運転者の意思が認識でき得る値である。
(条件2):クラッチペダル荷重検出部63によって検出されたクラッチペダル61に入力される荷重が、第一荷重以上である場合
この第一荷重は、0よりも大きな値であり、クラッチペダル61に入力される荷重がこの値よりも大きな場合に、マニュアルトランスミッション4においてニュートラルを形成しようとする運転者の意思が認識でき得る値である。
(Condition 1): When the clutch stroke Stc detected by the
(Condition 2): When the load input to the
(条件3):マニュアルトランスミッション4において変速段が形成されている状態から、シフトレバーストローク検出部46によって検出されたシフトレバー45のシフトストロークが第二規定ストローク以上となった場合
この第二規定ストロークは、0よりも大きな値であり、シフトレバー45のシフトストロークがこの値よりも大きな場合に、マニュアルトランスミッション4においてニュートラルを形成しようとする運転者の意思が認識でき得る値である。
(条件4):シフトレバー荷重検出部47によって、シフトレバー45に入力される荷重が第二規定荷重以上となった場合
この第二規定荷重は、0よりも大きな値であり、シフトレバー45に入力される荷重がこの値よりも大きな場合に、マニュアルトランスミッション4においてニュートラルを形成しようとする運転者の意思が認識でき得る値である。
(Condition 3): When the shift stroke of the
(Condition 4): When the load input to the
ステップS2において、クラッチトルク調整部10bは、第一アシストを実行する。具体的には、クラッチトルク調整部10bは、クラッチドライバ68に指令を出力することにより、モータ67に正トルクを出力させて、クラッチペダル復帰力を低減させる(図6のT0〜T1)。本実施形態では、クラッチトルク調整部10bは、クラッチストロークStcがタッチ点ストロークSttよりも大きいクラッチ切断領域となるように、モータ67が出力する正トルクを制御する。これにより、クラッチトルクTcが0Nmとなり、マニュアルクラッチ3が切断される。ステップS2が終了すると、制御部10は、プログラムをステップS3に進める。
In step S2, the clutch
ステップS3において、変速意思認識部10aは、変速段検出部49からの検出信号に基づいて、マニュアルトランスミッション4がニュートラルであると判断した場合には(ステップS3:YES、図6のT1)、運転者の第二意思を認識し、プログラムをステップS4に進める。一方で、変速意思認識部10aは、マニュアルトランスミッション4がニュートラルでないと判断した場合には(ステップS3:NO)、プログラムをステップS2に戻す。なお、上記した第二意思は、ニュートラルが形成されている変速段において、変速段を形成させる運転者の意思であり、マニュアルトランスミッション4においてニュートラルが形成されたことによって、変速意思認識部10aによって認識される。
In step S3, the gear change
ステップS4において、クラッチトルク調整部10bは、クラッチドライバ68に指令を出力することにより、クラッチトルクTcが0に維持されるように、モータ67に正トルクを出力させて、マニュアルクラッチ3を切断した状態を維持する第二アシストを実行する(図6のT1〜T2)。ステップS4が終了すると、制御部10は、プログラムをステップS5に進める。
In step S4, the clutch
ステップS5において、変速意思認識部10aは、変速段検出部49からの検出信号に基づいて、マニュアルトランスミッション4において、変速段が形成されたと判断した場合には(ステップS5:YES、図6のT2)、運転者の第三意思を認識し、プログラムをステップS6に進める。一方で、変速意思認識部10aは、マニュアルトランスミッション4において、変速段が形成されていないと判断した場合には(ステップS5:NO)、プログラムをステップS4に戻す。なお、上記した第三意思は、マニュアルトランスミッション4における変速段の形成が完了した後に、運転者が切断されているマニュアルクラッチ3を接続状態にする運転者の意思であり、マニュアルトランスミッション4において変速段が形成されたことによって、変速意思認識部10aによって認識される。
In step S5, when the gear change
ステップS6において、クラッチトルク調整部10bは、クラッチドライバ68に指令を出力することにより、クラッチトルクTcが同期時半クラッチトルクTcsに維持されるように、モータ67に正トルク又は負トルクを出力させる第三アシストを実行する(図6のT2〜T3)。同期時半クラッチトルク演算部10dが演算する同期時半クラッチトルクTcsの演算方法について、以下に説明する。
In step S6, the clutch
クラッチトルク調整部10bは、エンジントルク演算部10cによって演算されたエンジントルクTe、エンジン回転速度検出部24によって検出されたエンジン回転速度Ne、入力軸回転速度検出部43によって検出された入力軸回転速度Niを、下式(1)に代入して、同期時半クラッチトルクTcsを演算する。
Tcs=J×(Ne−Ni)/ta−Te…(1)
Tcs:同期時半クラッチトルク
J:エンジンクランク軸イナーシャ
Ne:エンジン回転速度
Ni:入力軸回転速度
ta:理想接続時間
Te:エンジントルク
The clutch
Tcs = J × (Ne−Ni) / ta−Te (1)
Tcs: Half clutch torque during synchronization J: Engine crankshaft inertia Ne: Engine rotation speed Ni: Input shaft rotation speed ta: Ideal connection time Te: Engine torque
なお、エンジンクランク軸イナーシャJは、クランクシャフト2a及びクランクシャフト2aに回転連結されている部材のイナーシャの合計である。つまり、エンジンクランク軸イナーシャJは、クランクシャフト2a、コンロッド(不図示)、ピストン(不図示)、フライホイール31、クラッチカバー33、ダイヤフラムスプリング34、及びプレッシャプレート35のイナーシャの合計である。
また、理想接続時間taは、切断されているマニュアルクラッチ3が接続する際に、車両100(車両用駆動装置1)においてショックの発生が抑制されるようなマニュアルクラッチ3の接続時間である。
The engine crankshaft inertia J is the sum of the inertia of the
The ideal connection time ta is the connection time of the manual clutch 3 that suppresses the occurrence of shock in the vehicle 100 (vehicle drive device 1) when the disconnected manual clutch 3 is connected.
クラッチトルク調整部10bは、クラッチトルクTcが同期時半クラッチトルク演算部10dによって演算された同期時半クラッチトルクTcsとなるように、モータ67に正トルク又は負トルクを出力させる。これにより、切断されているマニュアルクラッチ3が接続する際に、運転者によるクラッチペダル61の操作量が変動したとしても、クラッチトルクTcが同期時半クラッチトルクTcsに維持されて、マニュアルクラッチ3が同期される。なお、運転者がクラッチペダル61から足を離したとしても、クラッチトルク調整部10bによってクラッチトルクTcが同期時半クラッチトルクTcsに維持される。ステップS6が終了すると、制御部10は、プログラムをステップS7に進める。
The clutch
ステップS7において、制御部10は、エンジン回転速度検出部24によって検出されたエンジン回転速度Neと入力軸回転速度検出部43によって検出された入力軸回転速度Niとの差回転速度であるクラッチ差回転速度Ncが規定回転速度差以下になったと判断した場合には(ステップS7:YES、図6のT3)、プログラムをステップS8に進める。一方で、制御部10は、クラッチ差回転速度Ncが規定回転速度差以下になっていないと判断した場合には(ステップS7:NO)、プログラムをステップS6に戻す。規定回転速度差は、マニュアルクラッチ3を完全に係合させたとしても、車両100(車両用駆動装置1)にショックが発生し難い回転速度差であり、例えば、数10〜数100r.p.m.である。
In step S <b> 7, the
ステップS8において、クラッチトルク調整部10bは、クラッチドライバ68に指令を出力することにより、運転者のクラッチペダル61の操作方向と反対側へのトルクがクラッチペダル61に付与されるようにモータ67が出力するトルクを制御する(図6のT3)。これにより、クラッチペダル復帰力が増大する(図6のA4)。このため、運転者は、エンジン回転速度Neと入力軸回転速度Niとの差回転速度が規定回転速度差以下となったこと、つまり、マニュアルクラッチ3の同期を認識することができ、クラッチペダル61を離すことができる。ステップS8が終了すると、プログラムはステップS1に戻る。
In step S <b> 8, the clutch
(本実施形態の効果)
このように、変速意思認識部10aは、マニュアルトランスミッション4を変速させるための運転者の意思である変速意思を認識する(図7のステップS1、S3、S5:YES)。そして、クラッチトルク調整部10bは、変速意思認識部10aが変速意思を認識した場合に、クラッチストローク検出部62によって検出されたクラッチストロークStcに基づいて、モータ67が出力するトルクを制御して、クラッチトルクTcを調整する(図7のステップS2、S4、S6)。これにより、運転者の変速意思が認識された場合に、クラッチトルクTcが調整される。このため、運転者がマニュアルトランスミッション4において変速を実行する際に、クラッチトルク調整部10bによってクラッチトルクTcを低減又は0とすることができる。この結果、マニュアルトランスミッション4を構成する部品に負担がかかることを抑制することができる。また、マニュアルトランスミッション4において変速段が形成された後に、運転者がクラッチペダル61から足を急に離した場合であっても、クラッチトルク調整部10bによってマニュアルクラッチ3が発生するクラッチトルクTcを車両100(車両用駆動装置1)においてショックの発生が抑制される同期時半クラッチトルクTcsにすることができ、車両100(車両用駆動装置1)にショックが発生することを抑制することができる。
(Effect of this embodiment)
In this way, the shift
変速意思には、変速段が形成されているマニュアルトランスミッション4においてニュートラルを形成しようとする運転者の意思である第一意思が含まれる。そして、変速意思認識部10aが、シフトレバーストローク検出部46(シフト操作検出部)及びシフトレバー荷重検出部47(シフト操作検出部)の少なくとも一方によって検出されたシフトレバー45(シフト操作部材)に入力された運転者の操作、及びクラッチストローク検出部62(クラッチ操作検出部)及びクラッチペダル荷重検出部63(クラッチ操作検出部)の少なくとも一方によって検出されたクラッチペダル61(クラッチ操作部材)に入力された運転者の操作の少なくとも一方に基づいて、第一意思を認識した場合に(図7のステップS1:YES、図6のT0)、クラッチトルク調整部10bは、第一アシストを実行する(図7のステップS2、図6のT0〜T1)。つまり、クラッチトルク調整部10bは、クラッチトルクTcが低減するようにモータ67が出力するトルクを制御する。これにより、マニュアルクラッチ3が切断されないこと、つまり、クラッチトルクTcが0とならないことが抑制される。このため、運転者がシフトレバー45を操作することにより、変速段が形成されているマニュアルトランスミッション4をニュートラルにする場合に、マニュアルクラッチ3が切断されないことが抑制され、マニュアルトランスミッション4を構成するギヤ等の部品に負担がかかることが抑制される。また、運転者によるクラッチペダル61の操作力が軽減される。
The shift intention includes a first intention which is a driver's intention to form a neutral position in the
変速意思には、ニュートラルが形成されているマニュアルトランスミッション4において、変速段を形成させる運転者の意思である第二意思が含まれる。そして、変速意思認識部10aが、変速段検出部49によってニュートラルの形成が検出されたことを認識することにより第二意思を認識した場合に(図7のステップS3:YES、図6のT1)、クラッチトルク調整部10bは、変速段検出部49によってマニュアルトランスミッション4において変速段が形成されたことが検出されるまで、クラッチトルクが0に維持されるようにモータ67が出力するトルクを制御する(図7のステップS4、図6のT1〜T2)。これにより、運転者が、ニュートラルが形成されているマニュアルトランスミッション4において、変速段を形成させる際に、クラッチトルク調整部10bによって、クラッチトルクTcが0に維持される。このため、クラッチトルクTcが0で無い状態で、マニュアルトランスミッション4において、変速段が形成されることに起因するマニュアルトランスミッション4のシンクロナイザ機構等の負担を軽減することができ、ギヤ鳴り等の異音の発生を抑制することができる。
The intention to shift includes a second intention that is a driver's intention to form a shift stage in the
変速意思には、マニュアルトランスミッション4における変速段の形成が完了した後に、運転者が切断されているマニュアルクラッチ3を接続状態にする第三意思が含まれる。そして、変速意思認識部10aが、変速段検出部49によって変速段の形成が検出されたことを認識することにより第三意思を認識した場合に(図7のステップS5;YES、図6のT2)、クラッチトルク調整部10bは、エンジン回転速度検出部24によって検出されたエンジン回転速度Neと入力軸回転速度検出部43によって検出された入力軸回転速度Niとが規定回転速度差以下となるまで、0よりも大きくマニュアルクラッチ3が伝達可能な最大のクラッチトルクTcである最大クラッチトルクTcmaxよりも小さいクラッチトルクTcである同期時半クラッチトルクTcsにクラッチトルクTcが維持されるようにモータ67が出力するトルクを制御する(図7のステップS6、図6のT2〜T3)。これにより、エンジン回転速度Neと入力軸回転速度Niとの差回転速度であるクラッチ差回転速度Ncが規定回転速度差以下になるまで、同期時半クラッチトルクTcsにクラッチトルクTcが維持される。このため、クラッチ差回転速度Ncが規定回転速度差よりも大きい回転速度差が有る状態で、運転者がクラッチペダル61から足を急に離すことに起因する車両100(車両用駆動装置1)のショックの発生を抑制することができる。また、運転者によるクラッチペダル61の操作量が大きく、クラッチトルクTcが不十分であることに起因する、マニュアルクラッチ3の接続の長期化や、車両100の再加速の遅延、マニュアルクラッチ3の過熱が抑制される。
The intention to shift includes a third intention to place the manual clutch 3 disconnected by the driver after the formation of the shift stage in the
同期時半クラッチトルク演算部10dは、エンジントルク演算部10cによって演算されたエンジントルクTe、エンジン回転速度検出部24によって検出されたエンジン回転速度Ne、及び入力軸回転速度検出部43によって検出された入力軸回転速度Niに基づいて、同期時半クラッチトルクTcsを演算する(図7のステップS6)。同期時半クラッチトルクTcsは、上式(1)に示されるように、切断されているマニュアルクラッチ3が接続する際に、車両100(車両用駆動装置1)においてショックの発生が抑制されるようなマニュアルクラッチ3の接続時間が考慮されている。このため、車両100(車両用駆動装置1)のショックの発生をより一層抑制することができる同期時半クラッチトルクTcsを演算することができ、この結果、車両100(車両用駆動装置1)のショックの発生をより一層抑制することができる。
The synchronous half-clutch
エンジン回転速度検出部24によって検出されたエンジン回転速度Neと入力軸回転速度検出部43によって検出された入力軸回転速度Niとの差回転速度であるクラッチ差回転速度Ncが規定回転速度差以下になった際に(図7のステップS7:YES、図6のT3)、クラッチトルク調整部10bは、運転者のクラッチペダル61の操作方向と反対側へのトルクがクラッチペダル61に付与されるようにモータ67が出力するトルクを制御する(図7のステップS8、図6のT3)。これにより、クラッチ差回転速度Ncが規定回転速度差以下になると、運転者のクラッチペダル61の操作方向と反対側へのトルクがクラッチペダル61に付与される。このため、運転者は、エンジン回転速度Neと入力軸回転速度Niとの差回転速度が規定回転速度差以下になったこと、つまり、マニュアルクラッチ3の同期を認識することができる。この結果、運転者は、マニュアルクラッチ3の同期後、素早く、クラッチペダル61を離すことができる。
The clutch differential rotational speed Nc, which is the differential rotational speed between the engine rotational speed Ne detected by the engine rotational
(別の実施形態)
上記した実施形態では、クラッチストローク検出部62は、クラッチペダル61のストロークであるクラッチストロークStcを検出し、その検出信号を制御部10に出力するセンサである。しかし、クラッチストローク検出部62は、マニュアルクラッチ3のストロークであるクラッチストロークStcを検出し、その検出信号を制御部10に出力するセンサであっても差し支え無い。なお、マニュアルクラッチ3のストロークには、スレーブシリンダ38内の作動圧により進退するプッシュロッド38a、レリーズベアリング37、クラッチディスク32等のストロークが含まれる。
(Another embodiment)
In the above-described embodiment, the clutch
以上の実施形態では、マニュアルトランスミッション4において形成される複数の変速段のうち、いずれかの変速段の形成の有無及びニュートラルの形成の有無を検出する変速段検出部49は、センサである。しかし、変速段検出部49が、入力軸回転速度検出部43によって検出された入力軸回転速度Ni及び出力軸回転速度検出部44によって検出された出力軸回転速度Noの少なくとも一方に基づいて、マニュアルトランスミッション4において形成される複数の変速段のうち、いずれかの変速段の形成の有無及びニュートラルの形成の有無を検出する実施形態であっても差し支え無い。
In the embodiment described above, the shift
以上の実施形態では、シフトレバー45は、マニュアルトランスミッション4に設けられている。しかし、シフトレバー45は、車両100の運転席のハンドル(不図示)や座席(不図示)の周囲に設けられていても差し支え無い。
以上の実施形態では、運転者の操作によりマニュアルクラッチ3を切断又は接続するクラッチ操作部材は、クラッチペダル61である。しかし、クラッチ操作部材が、クラッチレバーである実施形態であっても差し支え無い。
In the above embodiment, the
In the above embodiment, the clutch operating member that disconnects or connects the manual clutch 3 by the driver's operation is the
1…車両用駆動装置、2…エンジン、3…マニュアルクラッチ、4…マニュアルトランスミッション、10…制御部、10a…変速意思認識部、10b…クラッチトルク調整部、10c…エンジントルク演算部、10d…同期時半クラッチトルク演算部、18R,18L…駆動輪、24…エンジン回転速度検出部、31…フライホイール(入力部材)、32…クラッチディスク(出力部材)、33…クラッチカバー(入力部材)、34…ダイヤフラムスプリング(入力部材)、35…プレッシャプレート(入力部材)、41…入力軸、42…出力軸、43…入力軸回転速度検出部、45…シフトレバー(シフト操作部材)、46…シフトレバーストローク検出部(シフト操作検出部)、47…シフトレバー荷重検出部(シフト操作検出部)、49…変速段検出部、61…クラッチペダル(クラッチ操作部材)、62…クラッチストローク検出部(クラッチ操作検出部)、63…クラッチペダル荷重検出部(クラッチ操作検出部)、67…モータ、69…ターンオーバースプリング(付勢部)、100…車両
DESCRIPTION OF
Claims (6)
エンジンから出力されるエンジントルクが入力される入力軸と、前記車両の駆動輪に回転連結された出力軸とを備え、運転者の前記シフト操作部材の操作によって、前記入力軸の回転速度を前記出力軸の回転速度で除した変速比がそれぞれ異なる複数の変速段を形成するとともに、前記入力軸と前記出力軸とが回転連結されていないニュートラルを形成するマニュアルトランスミッションと、
前記車両に回動可能に設けられたクラッチ操作部材と、
前記エンジンに連結された入力部材と、前記入力軸に連結された出力部材とを備え、前記運転者の前記クラッチ操作部材の操作によって、前記入力部材と前記出力部材との間において伝達可能なトルクであるクラッチトルクを可変とするマニュアルクラッチと、
前記クラッチ操作部材を前記運転者の操作方向と反対側に付勢する付勢部と、
前記クラッチ操作部材が回動する方向のトルクを前記クラッチ操作部材に出力するモータと、
前記マニュアルクラッチのストローク又は前記クラッチ操作部材のストロークであり、前記クラッチトルクに対応するクラッチストロークを検出するクラッチストローク検出部と、
前記マニュアルトランスミッションを変速させるための前記運転者の意思である変速意思を認識する変速意思認識部と、
前記変速意思認識部が前記変速意思を認識した場合に、前記クラッチストローク検出部によって検出された前記クラッチストロークに基づいて、前記モータが出力する前記トルクを制御して、前記クラッチトルクを調整するクラッチトルク調整部と、を有する車両用駆動装置。 A shift operation member provided in the vehicle;
An input shaft to which engine torque output from the engine is input, and an output shaft that is rotationally coupled to the driving wheels of the vehicle, and the rotational speed of the input shaft is controlled by the driver operating the shift operation member. A manual transmission that forms a plurality of shift stages having different gear ratios divided by the rotation speed of the output shaft, and forms a neutral in which the input shaft and the output shaft are not rotationally connected,
A clutch operating member rotatably provided on the vehicle;
A torque that includes an input member connected to the engine and an output member connected to the input shaft, and that can be transmitted between the input member and the output member by the operation of the clutch operating member by the driver. A manual clutch that makes the clutch torque variable,
An urging portion that urges the clutch operation member to the opposite side to the operation direction of the driver;
A motor that outputs torque in a direction in which the clutch operating member rotates to the clutch operating member;
A stroke of the manual clutch or a stroke of the clutch operating member, and a clutch stroke detector for detecting a clutch stroke corresponding to the clutch torque;
A shift intention recognition unit for recognizing a shift intention that is the driver's intention to shift the manual transmission;
A clutch that adjusts the clutch torque by controlling the torque output from the motor based on the clutch stroke detected by the clutch stroke detection unit when the shift intention recognition unit recognizes the shift intention. A vehicle drive device comprising: a torque adjustment unit;
前記変速意思には、前記変速段が形成されている前記マニュアルトランスミッションにおいて前記ニュートラルを形成しようとする前記運転者の意思である第一意思が含まれ、
前記変速意思認識部が、前記シフト操作検出部によって検出された前記シフト操作部材に入力された前記運転者の操作、及び前記クラッチ操作検出部によって検出された前記クラッチ操作部材に入力された前記運転者の操作の少なくとも一方に基づいて、前記第一意思を認識した場合に、前記クラッチトルク調整部は、前記クラッチトルクが低減するように前記モータが出力する前記トルクを制御する請求項1に記載の車両用駆動装置。 Having at least one of a shift operation detection unit that detects the operation of the driver input to the shift operation member and a clutch operation detection unit that detects the operation of the driver input to the clutch operation member;
The shift intention includes a first intention that is an intention of the driver to form the neutral in the manual transmission in which the shift stage is formed,
The shift intention recognition unit is operated by the driver input to the shift operation member detected by the shift operation detection unit, and the driving is input to the clutch operation member detected by the clutch operation detection unit. The said torque control part controls the said torque which the said motor outputs so that the said clutch torque may be reduced when said 1st intention is recognized based on at least one of a user's operation. Vehicle drive system.
前記変速意思には、前記ニュートラルが形成されている前記マニュアルトランスミッションにおいて、前記変速段を形成させる前記運転者の意思である第二意思が含まれ、
前記変速意思認識部が、前記変速段検出部によって前記ニュートラルの形成が検出されたことを認識することにより前記第二意思を認識した場合に、前記クラッチトルク調整部は、前記変速段検出部によって前記マニュアルトランスミッションにおいて前記変速段が形成されたことが検出されるまで、前記クラッチトルクが0に維持されるように前記モータが出力する前記トルクを制御する請求項1に記載の車両用駆動装置。 A shift speed detection unit that detects whether or not any one of the shift speeds is formed in the manual transmission and whether or not the neutral is formed;
The gear change intention includes a second intention that is the driver's intention to form the gear position in the manual transmission in which the neutral is formed.
When the shift intention recognition unit recognizes the second intention by recognizing that the formation of the neutral is detected by the shift stage detection unit, the clutch torque adjustment unit is controlled by the shift stage detection unit. 2. The vehicle drive device according to claim 1, wherein the torque output from the motor is controlled so that the clutch torque is maintained at 0 until it is detected that the shift speed is formed in the manual transmission.
前記エンジンの回転速度を検出するエンジン回転速度検出部と、
前記入力軸の回転速度を検出する入力軸回転速度検出部と、を有し、
前記変速意思には、前記マニュアルトランスミッションにおける前記変速段の形成が完了した後に、前記運転者が切断されている前記マニュアルクラッチを接続状態にする第三意思が含まれ、
前記変速意思認識部が、前記変速段検出部によって前記変速段の形成が検出されたことを認識することにより前記第三意思を認識した場合に、前記クラッチトルク調整部は、前記エンジン回転速度検出部によって検出された前記エンジンの回転速度と前記入力軸回転速度検出部によって検出された前記入力軸の回転速度との差回転速度が規定回転速度差以下になるまで、0よりも大きく前記マニュアルクラッチが伝達可能な最大の前記クラッチトルクである最大クラッチトルクよりも小さい前記クラッチトルクである同期時半クラッチトルクに前記クラッチトルクが維持されるように前記モータが出力する前記トルクを制御する請求項1に記載の車両用駆動装置。 A shift speed detection unit for detecting whether or not any of the shift speeds is formed among the plurality of shift speeds formed in the manual transmission;
An engine rotation speed detector for detecting the rotation speed of the engine;
An input shaft rotation speed detection unit for detecting the rotation speed of the input shaft,
The shift intention includes a third intention to bring the manual clutch that has been disconnected by the driver after the formation of the shift stage in the manual transmission is completed,
When the shift intention recognition unit recognizes the third intention by recognizing that the shift stage detection unit has detected the formation of the shift stage, the clutch torque adjustment unit detects the engine rotation speed. The manual clutch is greater than 0 until the difference rotational speed between the rotational speed of the engine detected by the section and the rotational speed of the input shaft detected by the input shaft rotational speed detection section is equal to or less than a specified rotational speed difference. 2. The torque output by the motor is controlled so that the clutch torque is maintained at a synchronous half clutch torque that is the clutch torque that is smaller than the maximum clutch torque that is the maximum clutch torque that can be transmitted. The vehicle drive device described in 1.
前記エンジントルク演算部によって演算された前記エンジントルク、前記エンジン回転速度検出部によって検出された前記エンジンの回転速度、及び前記入力軸回転速度検出部によって検出された前記入力軸の回転速度に基づいて、前記同期時半クラッチトルクを演算する同期時半クラッチトルク演算部と、を有する請求項4に記載の車両用駆動装置。 An engine torque calculation unit that calculates the engine torque output by the engine based on the rotation speed of the engine detected by the engine rotation speed detection unit;
Based on the engine torque calculated by the engine torque calculation unit, the rotation speed of the engine detected by the engine rotation speed detection unit, and the rotation speed of the input shaft detected by the input shaft rotation speed detection unit. The vehicle drive device according to claim 4, further comprising: a synchronous half-clutch torque calculating unit that calculates the synchronous half-clutch torque.
Priority Applications (1)
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JP2016220740A JP2018076950A (en) | 2016-11-11 | 2016-11-11 | Drive unit for vehicle |
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JP (1) | JP2018076950A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021145324A1 (en) * | 2020-01-17 | 2021-07-22 | いすゞ自動車株式会社 | Determination device and determination method |
-
2016
- 2016-11-11 JP JP2016220740A patent/JP2018076950A/en active Pending
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CN114945757A (en) * | 2020-01-17 | 2022-08-26 | 五十铃自动车株式会社 | Determination device and determination method |
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