JP2018074406A - 音像定位装置、音像定位方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

音像定位装置、音像定位方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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公孝 堤
高田 英明
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Abstract

【課題】人工的に作られた音響信号でも、あたかもその場に音源が移動して来たかのような音環境を生成できる音像定位装置を提供する。
【解決手段】受聴領域αを形成する複数のスピーカ10〜10と、音響信号x(t)を周波数領域の信号X(ω)に変換するフーリエ変換部20と、受聴領域αに設定された複数の制御点毎に、スピーカ10〜10のそれぞれの音圧を設定するための重み係数で構成されるフィルタγを記憶するフィルタ記憶部30と、音像を定位させる目標位置を表す音像位置情報δを取得し、目標位置に最も近い制御点に対応するフィルタγを選択するフィルタ選択部40と、フーリエ変換部20が出力する信号に、選択されたフィルタγに含まれる重み係数を乗じてスピーカ10〜10の音圧をそれぞれ変化させるスピーカと同じ数のフィルタ演算部50〜50とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、音源の移動といった特殊効果により音響の臨場感を高める波面合成法(Wave Field Synthesis)を用いた音像定位装置、音像定位方法、及びコンピュータプログラムに関する。
近年のバーチャルリアリティ技術の発展に伴い、あたかもその場に行ったかのような臨場感の高い音響を提供する技術が求められている。例えば、複数のマイクロフォンで収音した音響信号を用いて、その音響信号を他の場所で再現する波面合成技術が開発されている(例えば特許文献1)。
波面合成技術を用いることで、その場に音源が移動して来たかのようなリアリティの高い音響再生を行うことが可能である。
特開2011−244306号公報
しかし、例えばゲーム等に用いられる効果音は、人工的に作られた音であるため臨場感の高い音として収音することが難しい。また、収音が難しいことによりその音響信号を臨場感の高い音として再現した音環境を作ることが困難であるという課題がある。
本発明は、この課題に鑑みてなされたものであり、人工的に作られた音響信号でも、あたかもその場に音源が移動して来たかのような音環境を生成できる音像定位装置、音像定位方法、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本実施形態の一態様に係る音像定位装置は、音響信号を用いて受聴領域に音像を定位させる音像定位装置において、前記受聴領域を形成する円弧状に配置された複数のスピーカと、前記音響信号を周波数領域の信号に変換するフーリエ変換部と、前記受聴領域に設定された複数の制御点毎に、前記スピーカのそれぞれの音圧を設定するための重み係数で構成されるフィルタを記憶するフィルタ記憶部と、前記受聴領域内に音像を定位させる目標位置を表す音像位置情報を取得し、前記目標位置に最も近い前記制御点に対応する前記フィルタを選択するフィルタ選択部と、前記フーリエ変換部が出力する信号に、選択された前記フィルタに含まれる重み係数を乗じて前記スピーカの音圧をそれぞれ変化させる前記スピーカと同じ数のフィルタ演算部とを備えることを要旨とする。
また、本実施形態の一態様に係る音像定位方法は、音響信号を用いて受聴領域に音像を定位させる音像定位方法において、複数のスピーカを円弧状に配置して前記受聴領域を形成し、前記音響信号を周波数領域の信号に変換し、前記受聴領域に設定された複数の制御点毎に、前記スピーカのそれぞれの音圧を設定するための重み係数で構成されるフィルタを記憶し、前記受聴領域内に音像を定位させる目標位置を表す音像位置情報を取得し、前記目標位置に最も近い前記制御点に対応する前記フィルタを選択し、前記周波数領域の信号に、選択された前記フィルタに含まれる重み係数を乗じて前記スピーカの音圧をそれぞれ変化させることを要旨とする。
また、本実施形態の一態様に係るコンピュータプログラムは、上記の音像定位装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、人工的に作られた音響信号でも、あたかもその場に音源が移動して来たかのような音環境を生成できる音像定位装置、音像定位方法、及びコンピュータプログラムを提供することができる。
第1実施形態に係る音像定位装置の機能構成例を示す図である。 受聴領域の例を示す図である。 フィルタを算出する動作フローを示す図である。 第1実施形態に係る音像定位装置の動作フローを示す図である。 第2実施形態に係る音像定位装置の受聴領域の例を示す図である。 第3実施形態に係る音像定位装置の概略の機能構成例を示す図である。 シミュレーションに用いた受聴領域を示す図である。 図7の受聴領域の制御点にモノポール音源を配置し、円弧状に配置したマイクロフォンアレイで収音した受聴領域の音圧分布を示す図である。 図8に示したマイクロフォンアレイで収音した音響信号を、第1実施形態に係る音像定位装置で再生した場合の受聴領域の音圧分布を示す図である。 図8に示したマイクロフォンアレイで収音した音響信号を、円弧状に配置したスピーカからそのまま再生した場合の受聴領域の音圧分布を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。複数の図面中同一のものに
は同じ参照符号を付し、説明は繰り返さない。
〔第1実施形態〕
図1に、第1実施形態に係る音像定位装置1の機能構成例を示す。音像定位装置1は、受聴領域内の任意の位置に、音像を定位させる装置である。ここで音像とは、仮想的な音源のことである。つまり音像は、受聴者が、あたかも音源が存在するかのように知覚する対象のことである。
音像定位装置1は、スピーカアレイ10、フーリエ変換部20、フィルタ記憶部30、フィルタ選択部40、フィルタ演算部50、及び逆フーリエ変換部60を備える。
スピーカアレイ10は、Q個のスピーカ10〜10で構成される。Q個のスピーカ10〜10は、例えば中心βから距離Rの位置に円弧状に配置され、半円形状の受聴領域αを形成する。受聴領域αについて詳しくは後述する。
フーリエ変換部20は、音響信号x(t)を、周知の離散フーリエ変換で周波数領域の信号X(ω)に変換する。音響信号x(t)は、複数の周波数スペクトルX(0)〜X(k)に分解される。
離散フーリエ変換する時間窓長をT、音響信号x(t)を離散化するサンプリング周波数をfsとするとT=N/fsの関係である。ここでNはFFT点数である。周波数スペクトルの数Kは、周知のようにK=N/2である。
つまり、音響信号x(t)を、時間窓長T、FFT点数Nで周波数分析すると、周波数間隔Δf=1/T(周波数ビン)のK=N/2個の周波数スペクトルが得られる。周波数ビンとフィルタの関係については後述する。
フィルタ記憶部30は、受聴領域αに設定された複数の制御点におけるスピーカ10〜10の音圧を設定するための重み係数で構成されるフィルタγを、制御点に対応させて記憶する。フィルタγは、制御点における音圧を例えば高く設定するための重み係数で構成される。制御点及びフィルタγについて詳しくは後述する。
フィルタ選択部40は、受聴領域α内に音像を定位させる目標位置を表す音像位置情報δを取得し、目標位置に最も近い制御点に対応するフィルタ記憶部30に記憶されたフィルタγを選択してフィルタ演算部50に出力する。
フィルタ演算部50は、スピーカ10〜10と同じ数のフィルタ演算部50〜50で構成される。フィルタ演算部50〜50のそれぞれは、フーリエ変換部20が出力する信号に、フィルタ選択部40で選択されたフィルタγに含まれる重み係数を乗じてスピーカ10〜10の音圧を変化させる。
逆フーリエ変換部60は、フィルタ演算部50〜50が出力する周波数領域の信号を、周知の逆離散フーリエ変換で時間領域の音響信号xB0(t)〜xBq(t)に変換する。音響信号xB0(t)〜xBq(t)は、図示を省略している駆動部を介してスピーカ10〜10にそれぞれ入力される。
スピーカ10〜10は、音響信号xB0(t)〜xBq(t)を再生して受聴領域αに音圧分布を形成する。受聴領域αに位置する受聴者は、音圧の高い場所に音源が存在(定位)するかのように知覚する。
以上説明したように本実施形態の音像定位装置1は、音像位置情報δで表される座標に最も近い制御点に対応するフィルタを選択して受聴領域αの音圧分布を制御する。したがって、受聴領域α内の任意の位置に音像を定位させることができる。なお、音像定位装置1は、音響信号x(t)にフィルタγを直接作用させるので、人工的に作られた音響信号であっても高い臨場感で再現できる。また、音像定位装置1は、実空間(受聴領域α内)において、音像を受聴者に接近(突進)させ、又は遠ざけることが自在に行える新しいアミューズメント環境を提供することができる。
以降において、図面を参照して更に詳しく本実施形態の説明をする。
(受聴領域と制御点)
図2に、受聴領域αの具体例を示す。図2は、13個のスピーカを円弧状に配置して受聴領域αを形成した例である。
中心αからX軸方向の距離Rの位置にq=0のスピーカを配置し、反時計方向に15°の等角度の間隔で13個(Q個)のスピーカが配置されている。この例における受聴領域αは、半円形状である。ここでqは、それぞれのスピーカ10〜1012を表す0〜12の整数である。
各スピーカ10〜1012の座標r=(x、y)は、次式で定義できる。
この座標系において半径R方向をM段階に量子化して制御点rm,qを設定する。制御点rm,qの座標は、次式で表せる。
(フィルタ)
本実施形態のフィルタγについて説明する。
制御点rm,qの音圧dm,qは次式で表される。
ここでΛは、スピーカ10〜1012のそれぞれと制御点rmqとの間の伝達関数である。伝達関数Λは、スピーカ10〜1012の数に対応した伝達関数am,qを要素とする列ベクトルである(式(4))。
また、伝達関数am,qは、制御点rm,qの座標と各スピーカの座標rとで決まる波動方程式の解(グリーン関数)である(式(5))。
式(3)のsは、スピーカ10〜1012の所定の周波数毎のそれぞれの音圧を設定するための重み係数を並べたQ行×K列の行列である(式(6))。
ここで、0〜12のQ行はスピーカの数に対応し、0〜kのK列は周波数ビンの数に対応する。
式(6)に示す行列のs0,0〜s0,Kの1行は、スピーカ10の所定の周波数毎の音圧を設定するための重み係数をK個並べた重みベクトルである。s12,0〜s12,Kの1行は、スピーカ1012の重みベクトルである。
重みベクトルs0,0〜s0,Kは、スピーカ10から発音する音響信号の周波数特性を決定する。一般的に重みベクトルs0,0〜s0,Kは、フィルタ係数と称される。同様に重みベクトルs12,0〜s12,Kは、スピーカ1012から発音する音響信号の周波数特性を決定する。
式(6)に示す行列は、重みベクトル(フィルタ係数)の集合であり、全てのスピーカ10〜1012から発音した際に、1つの制御点で得られる音圧を決定するフィルタを構成する。したがって、制御点rm,qが複数の場合は、制御点rm,qと同じ数の行列を用意する。つまり、制御点rm,qの数に対応した数のフィルタγ(Q行×K列の行列)がフィルタ記憶部30に記憶される。
重み係数sq,kは、周波数ビン毎に、式(3)の左から疑似逆行列を掛けることで算出できる(式(7))。λは正則化パラメータであり、IはΛΛと同じサイズをもつ単位行列である。
重み係数sq,kを計算するに当たって、受聴領域α内に音像を定位させる目標位置rにモノポール音源を配置した場合の制御点rm,qで得られる音圧として式(3)の音圧dm,qを、予め次式で計算する。
式(8)の計算で求めた音圧を制御点rm,qの音圧dm,qとすることで、制御点rm,qにモノポール音源を配置した場合の受聴領域αの音圧分布と、スピーカ10〜1012の全てから音を発した際に得られる受聴領域αの音圧分布との差を最小にする重み係数sq,kを求めることができる。
以上説明したように、重み係数sq,kは、周波数ビンの数だけ列方向に並べられて重みベクトルを構成する。また、重みベクトルは、スピーカ10〜1012の数だけ行方向に並べられてフィルタγを構成する。
(フィルタの算出)
図3を参照して本実施形態のフィルタγの算出方法を説明する。先ず、制御点の座標を設定する(ステップS1)。例えば、式(2)に従って受聴領域αの任意の座標に、制御点rm,qを設定する。
次に、フィルタγを算出する対象となる波数kを決定する(ステップS2)。波数kは、次式で定義できる。
ここでfは周波数、cは音速である。周波数fは、ナイキスト周波数の1/2を離散フーリエ変換する際の周波数ビンの数K(0,1,2,…,K)で離散化して得られる全ての値である。
次に、式(3)の音圧dm,qを、目標音圧として式(8)で算出する(ステップS3)。
次に、制御点rm,qと全てのスピーカ10〜1012との間の伝達関数am,qを式(5)で算出する(ステップS4)。この例では、スピーカの数が13個(Q=13)であるので、13個の伝達関数am,0〜am,12を算出する。
目標音圧dm,qと伝達関数Λ(am,0〜am,12)が求まったので、スピーカ毎、及び周波数ビン毎の重み係数を式(7)で計算し、Q行×K列のフィルタγを算出する(ステップS5)。
ステップS2〜S5の処理を、全ての波数について行い、更に全ての制御点について終了するまでステップS1〜S6の処理を繰り返す(ステップS7のNO)。その結果、Q行×K列のフィルタγは、制御点rm,qに対応する数分計算される。
(音像定位装置の動作)
図1と図4を参照して音像定位装置1の動作を説明する。フーリエ変換部20は、時間領域の音響信号x(t)を、離散フーリエ変換して周波数領域の信号X(ω)に変換する(ステップS11)。音響信号x(t)は、周波数分析を行う時間窓長Tとサンプリング周波数fsで決まる数(K個)の周波数スペクトルに変換される。
フィルタ選択部40は、受聴領域α内に音像を定位させる目標位置を表す音像位置情報δを取得し(ステップS12)、目標位置に最も近い制御点rm,qに対応するフィルタγを選択する(ステップS13)。フィルタγは、上記のように予め計算され、制御点rm,qに対応させてフィルタ記憶部30に記憶されている。
フィルタ演算部50は、周波数領域の信号X(ω)に、K列の重みベクトルを乗じてスピーカ10〜1012のそれぞれを駆動する信号を計算する(ステップS14)。フィルタ演算部50を構成するフィルタ演算部50〜5012は、スピーカ10〜1012のそれぞれ対応するQ個の周波数領域の信号XA0(ω)〜XA12(ω)を出力する。
逆フーリエ変換部60は、Q個の周波数領域の信号XA0(ω)〜XA12(ω)をそれぞれ時間領域の音響信号xB0(t)〜XB12(t)に変換する(ステップS16)。音響信号xB0(t)はスピーカ10を、図示を省略している駆動回路を介して駆動する。同様に音響信号xB12(t)はスピーカ1012を駆動する。
スピーカ10〜1012のそれぞれのフィルタγは、制御点rm,qを中心に音響信号が広がるよう、各スピーカの音圧を設定するので、受聴領域α内の受聴者は、制御点rm,qに音源が有るように知覚する。つまり、音像定位装置1は、任意の制御点rm,qに音像を定位させることができる。
音像位置情報δを変え、且つ、ステップS11〜S15の処理を例えば40ms程度の時間間隔で繰り返すことで、受聴者に音像の移動を知覚させることができる。音像定位装置1によれば、収音が難しい音響信号である人工的に作られた効果音でも臨場感の高い音として再生し、受聴領域α内の所望の位置に定位させることが可能である。
〔第2実施形態〕
図5に、第2実施形態に係る音像定位装置2のスピーカアレイ12の平面配置図を示す。スピーカアレイ12は、スピーカアレイ10を2個用いて受聴領域αを円形としたものである。
中心βから距離Rの位置に、24個のスピーカ12〜1223が15°の間隔で配置されている。音像定位装置2のフィルタ演算部250(図示せず)は、スピーカ12〜1223にそれぞれ対応する24個のフィルタ演算部250〜25023(図示せず)を備える点で、音像定位装置1と異なる。また、同様に図示を省略している逆フーリエ変換部260は、フィルタ演算部250〜25023が出力する24個の周波数領域の信号を、それぞれ時間領域の信号に変換する点で、音像定位装置1と異なる。その他の機能構成は、音像定位装置1と同じである。
音像定位装置2は、円形形状の受聴領域α内の任意の制御点rm,qに、音像を定位させることができる。
〔第3実施形態〕
図6に、第3実施形態に係る音像定位装置3の機能構成例を示す。音像定位装置3は、複数の音像定位装置2と音像制御部70を備える。音像制御部70は、複数の音像定位装置2のそれぞれに入力する音像位置情報δを、時間経過に応じて変化させる。
音像定位装置3は、受聴領域αの形状を円形とした音像定位装置2を、複数積層した構成であり、円柱形状の受聴領域αを形成する。なお、積層した音像定位装置2の機能構成は、図1と同じである。よって、その構成の表記は省略している。
受聴領域αの円柱形状は、受聴者80の腰下に配置されたスピーカアレイ12、受聴者80の胸の高さに配置されたスピーカアレイ13、及び受聴者80の身長を超える高さに同じ間隔を空けて配置されたスピーカアレイ14,15で形成される。スピーカアレイ12〜15は、例えば24個のスピーカを備える。スピーカアレイ12,15は、各スピーカの表記を8個の○のみで表し、参照符号も省略している。また、スピーカアレイ13,14は、スピーカを表す○の表記も省略している。
音像定位装置3によれば、積層して配置された音像定位装置2のそれぞれに入力する音像位置情報δを、時間経過に応じて変化させるので、音像を立体的に移動することができる。例えば、スピーカアレイ12が形成する平面からスピーカアレイ15が形成する平面に、音像を移動させることができる。
このように音像定位装置3は、音像を立体的に移動させることが可能であり、従来に無い新しいアミューズメント環境を提供することができる。
(シミュレーション)
本実施形態の有効性を確認する目的でシミュレーションを行った。図7に、シミュレーションに用いた受聴領域を示す。
シミュレーションに用いた受聴領域αは、半径2mの半円形状とし、その半円形状に沿って64個のスピーカで構成されるスピーカアレイ16を配置して形成した。そして、その受聴領域α内の中心βから距離1mで、且つ120°の位置に目標位置εを配置した。
図8に、目標位置εにモノポール音源90を配置し、スピーカアレイ16の位置にマイクロフォンアレイ100を配置して収音した音圧分布を示す。音圧分布は等高線で示す。図8に示す音圧分布は、本実施形態の音像定位方法で再現したい音圧分布である。
図9に、マイクロフォンアレイ100の位置にスピーカアレイ16を配置し、本実施形態の音像定位方法で再現した音圧分布を示す。目標位置εの位置に、音圧の高い部分を示す○が位置し、音像が定位していることが分かる。
一方、本実施形態の音像定位方法を用いずに、マイクロフォンアレイ100で収音した音を、マイクロフォンアレイ100と同じ位置に配置したスピーカアレイ16からそのまま発音した場合の音圧分布を図10に示す。この場合は、受聴領域α内に、音圧の高い部分を示す○が存在せず、音像が定位していないことが分かる。
この様に、本実施形態の音像定位方法を用いれば、受聴領域αの任意の位置に音像を定位させることができる。
以上説明したように本実施形態の音像定位装置1,2,3によれば、人工的に作られた音響信号でも受聴領域αの任意の位置に、高い臨場感で再現することが可能である。また、現実の空間である受聴領域α内に音像を定位させるので、ヘッドフォン等の機器が不要である。したがって、受聴者は、ヘッドフォン等の装着感無しで、受聴領域α内において音源の移動を知覚することができる。
なお、スピーカアレイ10,12のスピーカの数を、13個又は24個として説明したが、この数に限定されない。このように本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で変形が可能である。
なお、上記装置における処理部をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、各装置における処理部がコンピュータ上で実現される。
また、各処理部は、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより構成することにしても良いし、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしても良い。
1、2、3:音像定位装置
10、12、13、14、15、16:スピーカアレイ
10、10、12、1223:スピーカ
20:フーリエ変換部
30:フィルタ記憶部
40:フィルタ選択部
50、50、50、250、25023:フィルタ演算部
60:逆フーリエ変換部
70:音像制御部
80:受聴者
90:モノポール音源
100:マイクロフォンアレイ

Claims (8)

  1. 音響信号を用いて受聴領域に音像を定位させる音像定位装置において、
    前記受聴領域を形成する円弧状に配置された複数のスピーカと、
    前記音響信号を周波数領域の信号に変換するフーリエ変換部と、
    前記受聴領域に設定された複数の制御点毎に、前記スピーカのそれぞれの音圧を設定するための重み係数で構成されるフィルタを記憶するフィルタ記憶部と、
    前記受聴領域内に音像を定位させる目標位置を表す音像位置情報を取得し、前記目標位置に最も近い前記制御点に対応する前記フィルタを選択するフィルタ選択部と、
    前記フーリエ変換部が出力する信号に、選択された前記フィルタに含まれる重み係数を乗じて前記スピーカの音圧をそれぞれ変化させる前記スピーカと同じ数のフィルタ演算部と
    を備えることを特徴とする音像定位装置。
  2. 請求項1に記載した音像定位装置において、
    前記フィルタは、前記スピーカの数をQ、前記フーリエ変換部が出力する周波数スペクトルの数をKとした場合に、前記重み係数を並べたQ行×K列の行列で構成される
    ことを特徴とする音像定位装置。
  3. 請求項1又は2に記載の音像定位装置において、
    前記フィルタは、前記制御点にモノポール音源を配置した場合の前記受聴領域の音圧分布と、前記スピーカの全てから音響信号を発音した際に得られる前記受聴領域の音圧分布との差を最小にする前記重み係数で構成される
    ことを特徴とする音像定位装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の音像定位装置において、
    前記受聴領域は半円形である
    ことを特徴とする音像定位装置。
  5. 請求項1乃至3の何れかに記載の音像定位装置において、
    前記受聴領域は円形である
    ことを特徴とする音像定位装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載した音像定位装置を複数積層し、複数の前記音像定位装置のそれぞれに入力する前記音像位置情報を、時間経過に応じて変化させる音像制御部を備える
    ことを特徴とする音像定位装置。
  7. 音響信号を用いて受聴領域に音像を定位させる音像定位方法において、
    複数のスピーカを円弧状に配置して前記受聴領域を形成し、
    前記音響信号を周波数領域の信号に変換し、
    前記受聴領域に設定された複数の制御点毎に、前記スピーカのそれぞれの音圧を設定するための重み係数で構成されるフィルタを記憶し、
    前記受聴領域内に音像を定位させる目標位置を表す音像位置情報を取得し、前記目標位置に最も近い前記制御点に対応する前記フィルタを選択し、
    前記周波数領域の信号に、選択された前記フィルタに含まれる重み係数を乗じて前記スピーカの音圧をそれぞれ変化させる
    ことを特徴とする音像定位方法。
  8. 請求項1乃至6の何れかに記載した音像定位装置としてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
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CN116989888A (zh) * 2023-09-27 2023-11-03 之江实验室 声成像方法、装置、计算机设备和存储介质
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