JP2018071195A - 小粒径アスファルト混合物、小粒径アスファルト舗装方法、及び、小粒径アスファルト舗装体 - Google Patents

小粒径アスファルト混合物、小粒径アスファルト舗装方法、及び、小粒径アスファルト舗装体 Download PDF

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佳文 永田
賢太郎 藏治
Kentaro Kurachi
賢太郎 藏治
勉 石垣
Tsutomu Ishigaki
勉 石垣
悠 白井
Yu Shirai
悠 白井
貴志 佐野
Takashi Sano
貴志 佐野
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学 神尾
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Abstract

【課題】発生する転がり抵抗を小さくすることにより、走行車両の燃料消費量を抑制し、CO2排出量を低減させることができるアスファルト混合物、アスファルト舗装方法、及び、アスファルト舗装体を提供する。【解決手段】アスファルト混合物は、骨材とアスファルトとを含んでいる。骨材は、4.75mmふるい目の通過質量百分率が90〜100質量%、2.36mmふるい目の通過質量百分率が10〜25質量%、0.075mmふるい目の通過質量百分率が3〜10質量%、及び、その最大粒径が3〜5mmである。アスファルトは、剪断応力が900Pa以上で、ポーラスアスファルト混合物に使用するポリマー改質アスファルトH型である。【選択図】なし

Description

本発明は、アスファルト混合物、アスファルト舗装方法、及び、アスファルト舗装体に関し、詳しくは、小粒径アスファルト混合物、小粒径アスファルト舗装方法、及び、小粒径アスファルト舗装体に関する。
アスファルト舗装体は、例えば、骨材の最大粒径が13mmまたは20mmのアスファルト混合物を敷きならし、鉄輪ローラとタイヤローラで締め固めることにより施工される。このようなアスファルト混合物としては、密粒度アスファルト混合物やポーラスアスファルト混合物が用いられており、それらの特性を発揮することにより様々なアスファルト舗装体が形成されている。
ところで、このようなアスファルト舗装体では、走行車両のタイヤが路面を転がる際の騒音(エアポンピング音)を小さくすること、舗装体の排水性を確保すること、及び、走行車両のタイヤが路面を転がる際にタイヤの進行方向とは逆方向に発生するタイヤへの転がり抵抗を小さくすること等が求められている。
かかる要望に答えるべく、特許文献1では、アスファルト混合物に含まれる骨材の最大粒径を小さくするとともに骨材の粒径を所定の範囲とすることが提案されている。このようなアスファルト混合物を用いたアスファルト舗装体では、その表面(路面)に適度なきめ深さが設けられるので、エアポンピング音による騒音が低減される。また、施工されたアスファルト舗装体は、その空隙率が10〜20%となることから、アスファルト舗装体の排水性が確保される。さらに、アスファルト舗装体の表面のキメを細かくすることができるので、路面を走行する車両の転がり抵抗が低減される。
特開2015−40394号公報
ところで、アスファルト舗装体では、舗装体を走行する車両の転がり抵抗をさらに小さくして、走行車両の燃料消費量を抑制し、CO排出量を低減することが求められている。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、発生する転がり抵抗を小さくすることにより、走行車両の燃料消費量を抑制し、CO排出量を低減させることができるアスファルト混合物、アスファルト舗装方法、及び、アスファルト舗装体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかるアスファルト混合物は、
骨材とアスファルトとを含むアスファルト混合物であって、
前記骨材は、4.75mmふるい目の通過質量百分率が90〜100質量%、2.36mmふるい目の通過質量百分率が10〜25質量%、0.075mmふるい目の通過質量百分率が3〜10質量%、及び、その最大粒径が3〜5mmであり、
前記アスファルトは、剪断応力が900Pa以上で、ポーラスアスファルト混合物に使用するポリマー改質アスファルトH型である、ことを特徴とする。
本発明の第2の観点にかかるアスファルト舗装方法は、
アスファルト混合物を敷きならして締め固めるアスファルト舗装方法であって、
前記アスファルト混合物に本発明の第1の観点にかかるアスファルト混合物を用いる、ことを特徴とする。
前記敷きならしたアスファルト混合物を鉄輪ローラのみを用いて締め固める、ことが好ましい。
本発明の第3の観点にかかるアスファルト舗装体は、
骨材とアスファルトとを含むアスファルト混合物を敷きならして締め固めたアスファルト舗装体であって、
前記アスファルト混合物に本発明の第1の観点にかかるアスファルト混合物を用い、
前記骨材の平滑な表面が略上方を向くように配置されている、ことを特徴とする。
載荷荷重9kNにおける散逸FWD仕事量が1500〜3000(N・mm)である、ことが好ましい。
スティフネス値が1000〜2300MPaである、ことが好ましい。
本発明によれば、発生する転がり抵抗を小さくすることができ、走行車両の燃料消費量を抑制し、CO排出量を低減させることができる。
実施例1および比較例1のタイヤ落下試験による応力分布を示す図である。
以下、本発明のアスファルト混合物、アスファルト舗装方法、及び、アスファルト舗装体について、図面を参照して説明する。
本発明のアスファルト混合物は、骨材とアスファルトとを含んでいる。
本発明に好適な骨材としては、例えば、砕石、玉砕、砂利、スラグ、砂、再生骨材、フィラーなどが挙げられる。フィラーには、石粉、消石灰、セメント、回収ダスト、及び、フライアッシュなどが含まれる。
このような骨材のうち、本発明の骨材には、その最大粒径が3〜5mmのものが用いられている。一般的な骨材の最大粒径が13mmまたは20mmであることから、本発明に用いられる骨材は、その最大粒径が従来の骨材より小さく、施工されたアスファルト舗装体の表面(路面)のキメを細かくすることができる。なお、このように、骨材の最大粒径が3〜5mmであることから、本発明の骨材は、13.2mmふるい目の通過質量百分率が100質量%となる。
また、本発明の骨材は、4.75mmふるい目の通過質量百分率が90〜100質量%、2.36mmふるい目の通過質量百分率が10〜25質量%、かつ、0.075mmふるい目の通過質量百分率が3〜10質量%であるように配合されている。
ここで、本発明の骨材の4.75mmふるい目の通過質量百分率は、95〜100質量%であることが好ましく、97〜100質量%であることがさらに好ましい。また、2.36mmふるい目の通過質量百分率は、10〜20質量%であることが好ましく、10〜15質量%であることがさらに好ましい。0.075mmふるい目の通過質量百分率は、3〜10質量%であることが好ましい。
このようなアスファルト混合物を用いて施工されたアスファルト舗装体は、その表面(路面)に適度なきめ深さと舗装体内に空隙があるため、エアポンピング音による騒音を低減させることができる。
また、施工されたアスファルト舗装体は、その空隙率が10〜20%となり、排水機能と水煙・水はね抑制効果を有することができる。アスファルト舗装体の空隙率は、10〜15%とすることがさらに好ましい。
このように、本発明のアスファルト混合物に含まれる骨材のサイズをかかる範囲にしているので、このアスファルト混合物により施工されたアスファルト舗装体の表面(路面)のキメを細かくすることができる。このため、路面を走行する車両の転がり抵抗を低減することができ、車両の燃料消費量を抑制することができる。この結果、CO排出量を低減させることができる。
本発明のアスファルトは、剪断応力が900Pa以上で、ポーラスアスファルト混合物に使用するポリマー改質アスファルトH型である。
なお、ポーラスアスファルト混合物は、高い空隙率を有しており、雨水を路面下に浸透させる機能や、騒音を低減させる機能を有している。また、ポリマー改質アスファルトH型は、高耐久型高粘度改質アスファルトであり、高粘度のポリマー改質アスファルトIII型よりもさらに粘度の高いアスファルト、例えば、熱可塑性エラストマー等の改質剤を添加したポリマー改質アスファルトなどを挙げることができる。
このようなアスファルト混合物では、骨材が小粒径のため、基層表面との接着面積が増え、高い層間剥離抵抗性を発揮する反面、骨材が小さくなるために凝集破壊抵抗性が低下してしまう。このため、通行車両のタイヤから路面に剪断力が加わった際に骨材剥離が起こりやすくなることを補うため、剪断応力が900Pa以上の強い骨材把持力、骨材粘着力を有するアスファルトが使用されている。
この剪断応力は、社団法人 日本道路協会発行の「舗装調査・試験法便覧(平成19年6月発行)」A062 ダイナミックシェアレオメータ(DSR)試験方法での剪断応力で求められた値をいう。なお、DSR試験方法では、(1)試験温度:60℃、(2)平行円盤直径:25mm、(3)試料厚:2mm、(4)周波数:1.1rad/s、(5)ひずみ量:5%の条件で行う。
なお、本発明に用いられるアスファルト混合物には、さらに各種の混和剤、ポリマーなどの適宜の材料を添加してもよい。
本発明のアスファルト混合物に用いられる骨材の最大粒径は従来の骨材の最大粒径に比べて小さいので、アスファルト混合物を用いて施工するアスファルト舗装体を薄層にすることができる。
本発明のアスファルト混合物の製造方法は、通常のアスファルト混合物の製造方法と同じである。以下、簡単に、アスファルト混合物の製造方法について説明する。
まず、ストックヤードに貯蔵した各骨材をコールドホッパへ投入し、配合設計で決められた量と割合でコールドフィーダによりドライヤへ送って加熱する。次に、ドライヤで加熱した骨材を、ホットエレベータによりバッチタワー上部へ上げ、例えば、振動フルイにより分級してサイズごとに各ホットビンへ投入する。続いて、製造バッチごとに配合設計で決められた量および割合の骨材をホットビンから計量槽へ移し、計量を行った後にパグミルミキサへ投入する。最後に、配合設計で決められた量のアスファルトを添加して、所定の温度で加熱混合する。これにより、本発明のアスファルト混合物が得られる。
次に、本発明のアスファルト混合物の舗装方法、及び、舗装されたアスファルト舗装体について説明する。
まず、前述の方法により製造されたアスファルト混合物をアスファルトプラントから施工現場まで搬送する。次に、搬送されたアスファルト混合物を施工基面(路盤、基層または表層)上にアスファルトフィニッシャ等の敷きならし機械を用いて敷きならす。続いて、敷きならしたアスファルト混合物を鉄輪ローラやタイヤローラを用いて締め固める。
ここで、本発明のアスファルト混合物の舗装方法では、アスファルト混合物の締め固めに鉄輪ローラを用いることが好ましい。アスファルト混合物の締め固めに鉄輪ローラを用いると、アスファルト混合物に含まれる骨材がその平滑な表面が略上方を向いた状態で締め固められ、例えば、時間経過により表面のアスファルトモルタルがなくなった場合であっても、締め固められたアスファルト舗装体の表面(路面)のキメが細かくなるためである。また、アスファルト混合物に含まれる骨材のサイズが特定されているので、締め固められた直後の路面のキメが細かくなる。このため、アスファルト舗装体が、長期間にわたって、路面のキメが細かい状態を維持することができる。
また、鉄輪ローラによる締め固めでは、鉄輪ローラの車輪内に水平方向への振動を発生させる起振機を備えた二軸タンデムローラを用い、水平方向に振動させながら締め固めを行うことが好ましい。締め固められたアスファルト舗装体の表面(路面)のキメをさらに細かくすることができるためである。
本発明のアスファルト混合物の舗装方法では、アスファルト混合物に含まれる骨材の最大粒径が従来の骨材の最大粒径に比べて小さいことから、舗装されるアスファルト舗装体の厚さを薄層、例えば、1.5〜3cm厚で舗設することが好ましい。
本発明のアスファルト舗装体は、載荷荷重9kNにおける散逸FWD(Falling Weight Deflection)仕事量が1500〜3000(N・mm)であることが好ましい。かかる範囲とすることにより、タイヤが路面上を転がることで発生するタイヤの変形エネルギーをアスファルト舗装体が吸収し、転がり抵抗の発生を抑制しやすくなるためである。
なお、散逸FWD仕事量とは、FWD試験におけるFWD衝撃荷重の積載過程でなされる仕事量と、除荷過程でなされる仕事量との差であり、この仕事量の差が舗装体へ散逸した仕事量となる。散逸FWD仕事量が大きいほどタイヤの変形エネルギーを舗装体へより多く散逸させ、転がり抵抗の発生を抑制する。
本発明のアスファルト舗装体は、スティフネス値が1000〜2300MPaであることが好ましい。かかる範囲とすることにより、タイヤが路面上を転がることで発生するタイヤの変形エネルギーをアスファルト舗装体が吸収し、転がり抵抗の発生を抑制するためである。
なお、スティフネスとは、粘弾性体における弾性係数であり、弾性体と異なり、荷重載荷速度や温度によって材料特性が変化する。スティフネス値は、その値が小さいほど、路面が走行車両の荷重によって変形し、タイヤに発生する応力が路面へ分散される。このため、タイヤのエネルギー発生量が小さくなり、転がり抵抗の発生を抑制する。
以上、説明したように、本発明のアスファルト混合物では、アスファルトに、ポーラスアスファルト混合物に使用するポリマー改質アスファルトH型であり、剪断応力が900Pa以上の強い骨材把持力、骨材粘着力を有するアスファルトを用いているので、通行車両のタイヤから路面に剪断力が加わった際にも骨材剥離が起こりにくくなる。このため、路面を走行する車両の転がり抵抗を抑制することができ、車両の燃料消費量を抑制することができる。この結果、CO排出量を低減させることができる。
また、本発明のアスファルト混合物では、アスファルト混合物に含まれる骨材の最大粒径が小さく、施工されたアスファルト舗装体の空隙率が10〜20%となるので、走行車両のタイヤが路面を転がる際の騒音(エアポンピング音)を小さくすることができる。また、施工されたアスファルト舗装体の空隙率が10〜20%となるので、排水機能と水煙・水はね抑制効果を有することができる。
さらに、アスファルト混合物に含まれる骨材のサイズを限定し、このアスファルト混合物により施工されたアスファルト舗装体の表面(路面)のキメを細かくしているので、路面を走行する車両の転がり抵抗を低減することができ、車両の燃料消費量を抑制することができる。この結果、CO排出量を低減させることができる。
さらに、舗装されたアスファルト舗装体は、鉄輪ローラにより締め固められ、骨材の平滑な表面が略上方を向くように配置されているので、長期間にわたって、路面のキメが細かい状態を維持することができる。このため、路面を走行する車両の転がり抵抗を低減することができ、車両の燃料消費量を抑制することができる。この結果、CO排出量を低減させることができる。
以下、本発明の具体的な実施例、比較例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。本例では、以下のような実施例1、比較例1及び比較例2のアスファルト舗装体を用い、散逸FWD仕事量、スティフネス、路面転がり抵抗係数、及び、タイヤ落下試験について測定した。
(実施例1)
表1に示すように、19mmふるい目の通過質量百分率が100質量%、13.2mmふるい目の通過質量百分率が98質量%、4.75mmふるい目の通過質量百分率が63質量%、2.36mmふるい目の通過質量百分率が43質量%、0.075mmふるい目の通過質量百分率が6質量%、及び、その最大粒径が13mmの骨材と、ポリマー改質アスファルトII型とを混合した密粒度アスファルト混合物(アスファルト量6%)を、施工基面上にアスファルトフィニッシャを用いて敷きならした。このときの敷きならし温度は150℃とした。次に、敷きならしたアスファルト混合物を鉄輪ローラを用いて締め固め、30mm厚の密粒度アスファルト混合物層を施工した。続いて、この施工した密粒度アスファルト混合物層上に、表1に示す配合及び最大粒径の骨材と、剪断応力が900Pa以上とする高剪断タイプのポリマー改質アスファルトH型(ニチレキ株式会社製:商品名「タフファルトスーパーMX」)とを混合した小粒径薄層舗装用アスファルト混合物(アスファルト量5%)を、アスファルトフィニッシャを用いて敷きならした。そして、敷きならしたアスファルト混合物を鉄輪ローラを用いて締め固めた。これにより、30mm厚の密粒度アスファルト混合物層上に20mm厚のアスファルト混合物層が設けられた実施例1のアスファルト舗装体を施工した。
(比較例1)
上層の高剪断タイプのポリマー改質アスファルトH型をポリマー改質アスファルトH型とした点と骨材の配合が異なる点以外、実施例1と同様に、アスファルト舗装体を施工した。
(比較例2)
表1に示す配合の骨材とポリマー改質アスファルトII型とを混合した密粒度アスファルト混合物(アスファルト量6%)を、施工基面上にアスファルトフィニッシャを用いて敷きならした。次に、敷きならした密粒度アスファルト混合物をマカデムローラ、タイヤローラ、及び、タンデムローラを用いて締め固めた。これにより、50mm厚の比較例2のアスファルト舗装体を施工した。
(散逸FWD仕事量)
実施例1及び比較例1、比較例2のアスファルト舗装体の散逸FWD仕事量の測定を行った。散逸FWD仕事量の測定は、土木学会 舗装工学委員会編「FWDおよび小型FWD運用の手引き(2003.1)」に記載の試験方法に従った。なお、載荷荷重は9kNで試験を行った。結果を表2に示す。
表2に示すように、実施例1では、比較例1、2に比べ、散逸FWD仕事量が大きいことが確認できた。このため、実施例1のアスファルト舗装体では、タイヤの変形エネルギーより多く散逸させ、転がり抵抗の発生を抑制していることが確認できた。
(スティフネス)
実施例1及び比較例1、比較例2のアスファルト舗装体のスティフネスの値の測定を行った。スティフネスの値の測定は、BS EN12697−26:2004に記載の試験方法に従った。結果を表3に示す。
表3に示すように、実施例1では、比較例1、2に比べ、スティフネス値が小さいことが確認できた。このため、実施例1のアスファルト舗装体では、タイヤの変形エネルギーをアスファルト舗装体が吸収し、転がり抵抗の発生を抑制していることが確認できた。
(路面転がり抵抗係数の測定)
実施例1、比較例1、及び、比較例2のアスファルト舗装体の路面について、すべり抵抗測定車を用いて路面転がり抵抗の測定を行った。路面転がり抵抗の測定では、すべり抵抗測定車は、エアシリンダにより試験輪に鉛直荷重が載荷され、試験輪を支える鉛直方向の軸に設置されるけん引力検出器によりタイヤと路面との接地面に働く転がり抵抗(F)を測定する。また、試験輪に作用する鉛直荷重(W)の変動が路面転がり抵抗に影響を及ぼすため、鉛直方向に設置した載荷重検出器により鉛直荷重(W)を検出する。ここで、接地面に働く転がり抵抗(F)は鉛直荷重(W)に対してほぼ比例して増加する性質があるため、路面転がり抵抗係数(μ)は、μ=F/Wとなる。本例では、すべり抵抗測定車の速度が時速40km、時速60km、及び、時速80kmの場合について、0.01秒のサンプリング間隔でF/W、すなわち、路面転がり抵抗係数μを測定、収集し、測定区間におけるμの全データの二乗平均平方根を測定区間の抵抗係数μとした。測定結果を表4に示す。なお、路面転がり抵抗係数μの値が大きいほど、タイヤにかかる抵抗力が大きいことを示している。
表4に示すように、実施例1の路面では、比較例1及び比較例2の路面よりも、路面転がり抵抗係数μが小さいことが確認できた。このため、実施例1の路面では、タイヤに発生する転がり抵抗が小さくなる。
(タイヤ落下試験)
実施例1、比較例1、及び、比較例2のアスファルト舗装体の路面にタイヤを落下させ、路面が受けた応力の測定を行った。使用するタイヤは、公益社団法人 日本道路協会発行の「舗装性能評価法」に記載の「すべり抵抗値を求めるためのすべり抵抗測定車によるすべり摩擦係数測定方法」に用いる試験タイヤに準ずるものを用いる。タイヤ落下試験では、平行かつ平滑な場所上に厚さ3cmのゴム板、供試体、感圧紙の順で設置し、測定用タイヤを30cmの高さから落下させ、感圧紙を専用スキャナを用いて読み込むことで図1に示すように、タイヤ落下によりアスファルト舗装体が受けた応力を測定した。そして、所定以上の応力を受けた面積を算出した。結果を表5に示す。なお、実施例1、及び、比較例1では、骨材の粒度がその範囲の上方粒度、中央粒度、及び、下方粒度の場合についてアスファルト舗装体が受けた応力を測定した。実施例1では、2.36mmふるい目の通過質量百分率が25質量%、17質量%、10質量%の場合の応力を測定し、比較例1では、2.36mmふるい目の通過質量百分率が40質量%、30質量%、20質量%の場合の応力を測定した。結果を表5に示す。
表5に示すように、実施例1の路面では、骨材が下方粒度となっても高応力を受けた面積が増加しないことが確認できた。このため、実施例1の路面では、タイヤ落下による応力を吸収していることが確認できた。
本発明は、アスファルト混合物、アスファルト舗装方法、及び、アスファルト舗装体に有用である。

Claims (6)

  1. 骨材とアスファルトとを含むアスファルト混合物であって、
    前記骨材は、4.75mmふるい目の通過質量百分率が90〜100質量%、2.36mmふるい目の通過質量百分率が10〜25質量%、0.075mmふるい目の通過質量百分率が3〜10質量%、及び、その最大粒径が3〜5mmであり、
    前記アスファルトは、剪断応力が900Pa以上で、ポーラスアスファルト混合物に使用するポリマー改質アスファルトH型である、ことを特徴とするアスファルト混合物。
  2. アスファルト混合物を敷きならして締め固めるアスファルト舗装方法であって、
    前記アスファルト混合物に請求項1に記載のアスファルト混合物を用いる、ことを特徴とするアスファルト舗装方法。
  3. 前記敷きならしたアスファルト混合物を鉄輪ローラのみを用いて締め固める、ことを特徴とする請求項2に記載のアスファルト舗装方法。
  4. 骨材とアスファルトとを含むアスファルト混合物を敷きならして締め固めたアスファルト舗装体であって、
    前記アスファルト混合物に請求項1に記載のアスファルト混合物を用い、
    前記骨材の平滑な表面が略上方を向くように配置されている、ことを特徴とするアスファルト舗装体。
  5. 載荷荷重9kNにおける散逸FWD仕事量が1500〜3000(N・mm)である、ことを特徴とする請求項4に記載のアスファルト舗装体。
  6. スティフネス値が1000〜2300MPaである、ことを特徴とする請求項4または5に記載のアスファルト舗装体。
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