JP2018070540A - 成人t細胞性白血病を含むhtlv−1ウイルス感染に対する腫瘍抗原特異的t細胞 - Google Patents
成人t細胞性白血病を含むhtlv−1ウイルス感染に対する腫瘍抗原特異的t細胞 Download PDFInfo
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Abstract
Description
[1] ヒトT細胞白血病ウイルスI型(HTLV−I)に起因する疾患の治療用医薬組成物であって、
組換えT細胞レセプター(TCR)を発現する組換えリンパ球を含み、
前記リンパ球がCD8+細胞傷害性Tリンパ球(CTL)であり、
前記組換えT細胞レセプター(TCR)タンパク質が、HLA−A24拘束性であり、HTLV−IがコードするTaxタンパク質のTax301〜309(配列番号15)に対する特異性を有し、配列番号3のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなる相補性決定領域3(CDR3)を含むβ鎖タンパク質を含み、
T細胞輸注療法において用いられる、医薬組成物。
[2] 前記疾患が成人T細胞白血病・リンパ腫である、[1]に記載の医薬組成物。
[3] 前記リンパ球が前記疾患に罹患した患者に由来する、[1]または[2]に記載の医薬組成物。
[4] 前記リンパ球が前記疾患に罹患した患者とは異なる供給源に由来する、[1]または[2に記載の医薬組成物。
[5] 前記HLA−A24拘束性がHLA−A*2402拘束性である、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の医薬組成物。
[6] 前記β鎖タンパク質が配列番号3のアミノ酸配列からなるCDR3を含み、前記組換えTCRが配列番号6のアミノ酸配列を含むβ鎖タンパク質を含むTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の医薬組成物。
[7] 前記β鎖タンパク質が、配列番号1のアミノ酸配列からなるCDR1、配列番号2のアミノ酸配列からなるCDR2、および配列番号3のアミノ酸配列からなるCDR3を含み、前記組換えTCRが配列番号6のアミノ酸配列を含むβ鎖タンパク質を含むTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の医薬組成物。
[8] 前記β鎖タンパク質が配列番号4のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するポリペプチドを含むβ鎖可変領域(Vβ領域)を含み、前記組換えTCRが配列番号6のアミノ酸配列を含むβ鎖タンパク質を含むTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の医薬組成物。
[9] 前記β鎖タンパク質が配列番号6のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するポリペプチドを含み、前記組換えTCRが配列番号6のアミノ酸配列を含むβ鎖タンパク質を含むTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、[1]〜[8]のいずれか1項に記載の医薬組成物。
[10] 前記TCRが、配列番号9のアミノ酸配列からなるCDR3を含むα鎖タンパク質を含み、配列番号6のアミノ酸配列を含むβ鎖タンパク質および配列番号12のアミノ酸配列を含むα鎖タンパク質を含むTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、[1]〜[9]のいずれか1項に記載の医薬組成物。
[11] 前記α鎖タンパク質が、配列番号10のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するポリペプチドを含むα鎖可変領域(Vα領域)を含み、前記組換えTCRが、配列番号6のアミノ酸配列を含むβ鎖タンパク質および配列番号12のアミノ酸配列を含むα鎖タンパク質を含むTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、[10]に記載の医薬組成物。
[12] 前記α鎖タンパク質が、配列番号12のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するポリペプチドを含み、前記組換えTCRが、配列番号6のアミノ酸配列を含むβ鎖タンパク質および配列番号12のアミノ酸配列を含むα鎖タンパク質を含むTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、[10]または[11]に記載の医薬組成物。
[13] 前記リンパ球が、HTLV−Iに感染しておりHLA−A*2402を有する標的細胞と接触される場合に、該標的細胞の傷害を引き起こす作用、インターフェロン−γを産生する作用、およびIL−2を産生する作用のうちの少なくとも1つを示す、[1]〜[12]のいずれか1項に記載の医薬組成物。
[14] 前記組換えリンパ球が、造血幹細胞、末梢血単核細胞(PBMC)、骨髄細胞(BM)、リンパ球系共通前駆細胞、T細胞前駆細胞(ナイーブT細胞)、ナイーブCD8+T細胞、または成熟CD8+T細胞に由来する、[1]〜[13]のいずれか1項に記載の医薬組成物。
[15] ビヒクルを含む、[1]〜[14]のいずれか1項に記載の医薬組成物。
[16] 組換えT細胞レセプター(TCR)を発現する組換えリンパ球であって、
前記リンパ球はCD8+細胞傷害性Tリンパ球(CTL)であり、
前記組換えT細胞レセプター(TCR)タンパク質は、HTLV−IがコードするTaxタンパク質のTax301〜309(配列番号15)に対する特異性を有し、HLA−A24拘束性であり、配列番号4のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有するβ鎖可変領域(Vβ領域)を含むβ鎖タンパク質を含む、組換えリンパ球。
[17] 前記TCRが、配列番号10のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有するα鎖可変領域(Vα領域)を含むα鎖タンパク質を含み、配列番号12のアミノ酸配列を含むα鎖タンパク質を含む組換えTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、[16]に記載の組換えリンパ球。
[18] 組換えTCRを発現するリンパ球を取得する方法であって、
ヒトの造血幹細胞、末梢血単核細胞(PBMC)、骨髄細胞(BM)、リンパ球系共通前駆細胞、T細胞前駆細胞(ナイーブT細胞)、ナイーブCD8+T細胞、または成熟CD8+T細胞からなる群より選択される細胞に対して、組換えTCRα及びTCRβをコードするポリヌクレオチドを導入する工程、及び
組換えTCRαおよびTCRβを発現する細胞を単離する工程
を含み、
前記TCRαは配列番号10のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有するα鎖可変領域(Vα領域)を含み、前記TCRβは配列番号4のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有するβ鎖可変領域(Vβ領域)を含む、方法。
[19] 前記TCRが、配列番号12のアミノ酸配列を含むTCRαおよび配列番号6のアミノ酸配列を含むTCRβを含む組換えTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、[18]に記載の方法。
[20] 上記リンパ球を患者に投与することを含む、ヒトT細胞白血病ウイルスI型(HTLV−I)に起因する疾患(例えば、成人T細胞白血病)の治療方法。
[21] 配列番号14に記載されるポリペプチド。
[22] 配列番号14に記載されるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
[23] 配列番号13に記載されるポリヌクレオチド。
ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV)は、ヒトの成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)の原因として公知であるレトロウイルスである。ヒトT細胞白血病ウイルスI型(HTLV−I)に起因する疾患としては、ATLが代表的であるが、その他にHTLV−1関連ミエロパチー、HTVL−1ブドウ膜炎を引き起こす場合もある。HTLVには、HTLV−1、HTLV−2、HTLV−3などの複数の型が挙げられる。このうちHTLV−1は、長さ約9kbのプロウイルス遺伝子を有する。HTLV−1のプロウイルス遺伝子は、Tax、Rex、gag、pol、env等の種々のタンパク質をコードする。このうちTaxタンパク質は、完全長として約353アミノ酸残基を有し、宿主細胞内でNF−κB、SRF、CREBなどの宿主の転写因子の活性化、p53等のタンパク質の機能抑制など、多数の機能を有する。
本願発明は、一実施形態において、HLA−A拘束性であり、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV−I)のTax301〜309に特異性を有する組換えT細胞レセプター(TCR)を提供する。本願発明に係るTCRは、好ましくはHLA−A24拘束性であり、さらに好ましくはHLA−A*2402拘束性である。本願発明において、1種類以上の組換えTCRを用いることも可能である。
A群:ロイシン、イソロイシン、ノルロイシン、バリン、ノルバリン、アラニン、2-アミノブタン酸、メチオニン、o-メチルセリン、t-ブチルグリシン、t-ブチルアラニン、シクロヘキシルアラニン;
B群:アスパラギン酸、グルタミン酸、イソアスパラギン酸、イソグルタミン酸、2-アミノアジピン酸、2-アミノスベリン酸;
C群:アスパラギン、グルタミン;
D群:リジン、アルギニン、オルニチン、2,4-ジアミノブタン酸、2,3-ジアミノプロピオン酸;
E群:プロリン、3-ヒドロキシプロリン、4-ヒドロキシプロリン;
F群:セリン、スレオニン、ホモセリン;
G群:フェニルアラニン、チロシン。
本願発明は、本願発明の上記の組換えT細胞レセプターを有するリンパ球に係るものである。好ましくは当該リンパ球はヒト由来のCD8+T細胞であり、より好ましくはHLA−A24を有するCD8+T細胞であり、さらに好ましくはHLA−A*2402を有するヒトCD8+T細胞である。このようなリンパ球は、例えば、T細胞に分化可能な細胞に対して、当該分野で公知の技法を用いて遺伝子組換えおよび分化誘導を行うことによって、単離して取得することができる(例えば、前出のCurrent Protocol、Molecular Cloningなど)。
本願発明は、一実施形態において、本願発明に係る組換えリンパ球を含む医薬組成物を提供する。本願発明の医薬組成物は、本願発明に用いることができる上記の組換えTCRを発現する、CD8+細胞傷害性Tリンパ球(CTL)である組換えリンパ球を含む。また、本願発明の医薬組成物は、本願発明に係る組換えリンパ球に加えて、ビヒクルを含み得る。ビヒクルは組換えリンパ球細胞に対して等張性であり薬学的に許容可能であることが好ましい。そのようなビヒクルの例として、生理食塩水、リンゲル液などが挙げられる。さらに本願発明の組成物は、必要に応じて、保存剤、着色剤などの公知の薬学的に許容可能な添加物を含むことができる。
本明細書中に用いられる各用語が示す意味は以下のとおりである。本明細書中、特には説明されない用語については、当業者が通常理解する用語が意味する範囲を指すことが意図される。
同種造血幹細胞移植を施行したHLA−A*2402を有する成人T細胞白血病(ATL)患者あるいはHTLV−1無症候性キャリア健常人(AC)から採取した末梢血サンプルから、HLA−A24拘束性Tax301−309ペプチド(SFHSLHLLF)/HLAテトラマー試薬を用いてHTLV−1 Tax特異的CD8陽性細胞傷害性T細胞(CTL)をフローサイトメトリーで同定した。
用いたプライマー群の各配列及び用いた5’側プライマー混合物(S1〜S8)を下記表1に示す。
まず、非特許文献7(Okamotoら、2012)に記載されるpSplice-b2Aa-siTCRを使用して本願発明に係る組換えTCR発現レトロウイルスベクタープラスミドを以下の手順により構築した。構築に使用したpSplice-b2Aa-siTCRの概要は以下のとおりである(非特許文献7より)。
HT−9由来のTax−CTLクローン細胞(以下、PDR+CTL)が発現するTCRα及びTCRβの全長cDNAを以下の手順でクローニングした。当該クローン細胞から全RNAを採取し、市販のキット(CapFishing Full-length cDNA Premix kit:SeeGeen社、K2000)及び逆転写酵素を用いて、当該キットに添付の手順書に従って、5’末端にアダプター配列を含むcDNAライブラリーを合成した。得られたcDNAライブラリーをテンプレートとして、5’末端のアダプター配列のプライマー(前記キットに添付のもの)と、TCRα/βのC末側と対応するプライマーである3−TRa−C、3−TRb−C1または3−TRb−C2(それぞれ配列番号43〜45)とを組み合わせてPCR反応を行い、TCRα及びTCRβC2のPCR産物をTAクローニングベクターにクローニングし、ヌクレオチド配列決定を行って、目的のTCRα鎖およびTCRβ鎖の全長cDNAを得た(それぞれ配列番号11および配列番号5)。
得られたcDNAの可変領域部分(V領域、すなわちV(D)JセグメントまたはVJセグメント)を、MAGE−A4特異的TCR遺伝子が搭載されたpSplice-b2Aa-siTCR(非特許文献7)の該当する部分に挿入し、さらに、pSplice-b2Aa-siTCRのT2Aペプチドをコードする配列をporcine teschovirus-1由来のP2Aペプチドをコードする配列に置換して本願発明のTCRα及びTCRβを発現するためのベクターpMu1-HTLV-Tax-siTCRを得た。
次に、得られたpMu1-HTLV-Tax-siTCRをPG13細胞に3回感染させてproducer細胞を作製し、このproducer細胞より取得した組換えGalvレトロウイルスを健常ドナー由来のPBMCに感染させ、本願発明に係るTax301-309特異的TCR遺伝子導入リンパ球(以下、PDR+CTLともいう)を作成した。
TaxペプチドとHLA分子の複合体との4量体であるTaxテトラマーに対するCTLの結合反応を利用して、上記(2)から得られた本願発明に係るPDR+CTLのTaxペプチド−HLA複合体の認識能を評価した。使用したテトラマーの構成は、Tax301〜309アミノ酸(SFHSLHLLF)を含むものである。2名の健常人ドナーから得られたPBMCより作成したPDR+CTLについて、蛍光標識されたTaxテトラマー及び抗CD8抗体を使用したフローサイトメトリーによってテトラマー陽性細胞、CD8陽性細胞それぞれの存在率を測定した。その結果、両ドナー由来のPDR+CTLにおける「テトラマー陽性かつCD8陽性」の細胞の存在比率はそれぞれ56.8%、70、9%であった。また、CD8陽性細胞画分におけるテトラマー陽性細胞の比率はそれぞれ75.3%、81.3%となった。陰性対照として測定に供した、ウイルスを感染させていないPBMCではテトラマーとの結合は認められなかった。この結果、PDR+CTLがTax301−309ペプチドとHLA分子との複合体に結合可能なTCRを発現していることを確認した。
次に、Tax特異的なサイトカイン産生能を評価するために、HLA−A*2402であるATL患者由来のHTLV−1感染細胞と、上記(2)で得たPDR+CTLとを加えて、IFN−γの産生をELISAで評価した。
上記の評価実験の結果、本願発明に係るPDR+CTLは、HTLV−1感染細胞の表面抗原複合体(すなわちTax301−309ペプチドとHLA分子との複合体)に結合する能力、この抗原複合体に依存してIFN−γを産生する能力を有することを確認した。
標的細胞(MT−2(HTLV−1感染細胞株:A24+)、MT−4(HTLV−1感染細胞株:A24−)、患者細胞(A24+:2種、A24−:1種))をカルセイン染色した後、(2)で作成したTax特異的TCR遺伝子導入細胞(PDR+CTL)、または陰性コントロール細胞を加えて6時間共培養した後、テラスキャンシステム(テラスキャンVPC2)で蛍光強度を自動測定し、標的細胞に対する細胞傷害性を評価した(図1)。
図1に示すとおり、本願発明に係るPDR+CTLは、HLA−A*2402陽性であるHTLV−1感染細胞MT−2、及びHLA−A*2402陽性である患者細胞に特異的に細胞傷害性を示すことを確認した。
6週齢のNOD/Shi−scid,IL−2RγKO(NOG)マウスにHLA−A*2402陽性ルシフェラーゼ(LUC)遺伝子導入HTLV−1感染細胞株(LUC+MT2)1×106個を腹腔内注射する。その3週後、マウス体内でLUC+MT2が増殖していることを確認した(図2:day0)。治療の開始を、上記(2)のPDR+CTLあるいは陰性コントロール細胞を2×106個ずつ毎週1回繰り返し尾静脈から投与して行った(合計4回)。腫瘍浸潤の経過、あるいは投与されたPDR+CTLによる抗腫瘍効果等のマウス生体内での様子を、in vivoイメージング(IVIS)で体外からモニタリングした。同時に末梢血中の免疫細胞分画などの評価を、尾静脈より採血後、フローサイトメーター(BD FACS Fusion)で解析した(図2:day7〜day35)。
この実験の結果、本願発明に係るPDR+CTLを注射したマウスにおいて、腫瘍細胞の増殖を抑えて宿主の長期生存が可能であること、腫瘍の縮退や完治もまた見込めることが示された(図2:day35など)。したがって、本願発明のCTLは、ATLの輸注療法において高い有効性を有することを実証した。
配列番号2:HT-9のβ鎖CDR2アミノ酸配列
配列番号3:HT-9のβ鎖CDR3アミノ酸配列
配列番号4:HT-9のVβ領域のアミノ酸配列
配列番号5:HT-9のTCRβ全長のcDNA配列
配列番号6:HT-9のTCRβ全長のアミノ酸配列
配列番号7:HT-9のα鎖CDR1アミノ酸配列
配列番号8:HT-9のα鎖CDR2アミノ酸配列
配列番号9:HT-9のα鎖CDR3アミノ酸配列
配列番号10:HT-9のVα領域のアミノ酸配列
配列番号11:HT-9のTCRα全長のcDNA配列
配列番号12:HT-9のTCRα全長のアミノ酸配列
配列番号13:TCRβ−P2A−TCRαポリペプチドのcDNA配列
配列番号14:TCRβ−P2A−TCRαポリペプチドのアミノ酸配列
配列番号15:Tax301〜309のアミノ酸配列
配列番号16:プライマー1/2:TRBV9/TRBV5
配列番号17:プライマー3:TRBV25
配列番号18:プライマー4:TRBV10
配列番号19:プライマー5:TRBV20
配列番号20:プライマー6:TRBV28
配列番号21:プライマー7:TRBV2
配列番号22:プライマー8:TRBV29
配列番号23:プライマー9:TRBV7
配列番号24:プライマー10:TRBV27
配列番号25:プライマー11:TRBV7
配列番号26:プライマー12:TRBV12
配列番号27:プライマー13:TRBV11
配列番号28:プライマー14:TRBV19
配列番号29:プライマー15:TRBV30
配列番号30:プライマー16:TRBV4
配列番号31:プライマー17:TRBV3
配列番号32:プライマー18:TRBV18
配列番号33:プライマー19:TRBV21
配列番号34:プライマー20:TRBV14
配列番号35:プライマー21:TRBV23
配列番号36:プライマー22:TRBV6
配列番号37:プライマー23:TRBV24
配列番号38:プライマー24:TRBV13
配列番号39:プライマー25:TRBV15
配列番号40:プライマー26:BC
配列番号41:プライマー26:3’BC
配列番号42:プライマー27:5’BC
配列番号43:TCRα用 3−TRa−C
配列番号44:TCRβC1用 C−TCb−C1
配列番号45:TCRβC2用 C−TRb−C2
Claims (19)
- ヒトT細胞白血病ウイルスI型(HTLV−I)に起因する疾患の治療用医薬組成物であって、
組換えT細胞レセプター(TCR)を発現する組換えリンパ球を含み、
前記リンパ球がCD8+細胞傷害性Tリンパ球(CTL)であり、
前記組換えT細胞レセプター(TCR)タンパク質が、HLA−A24拘束性であり、HTLV−IがコードするTaxタンパク質のTax301〜309(配列番号15)に対する特異性を有し、配列番号3のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなる相補性決定領域3(CDR3)を含むβ鎖タンパク質を含み、
T細胞輸注療法において用いられる、医薬組成物。 - 前記疾患が成人T細胞白血病・リンパ腫である、請求項1に記載の医薬組成物。
- 前記リンパ球が前記疾患に罹患した患者に由来する、請求項1または2に記載の医薬組成物。
- 前記リンパ球が前記疾患に罹患した患者とは異なる供給源に由来する、請求項1または2に記載の医薬組成物。
- 前記HLA−A24拘束性がHLA−A*2402拘束性である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 前記β鎖タンパク質が配列番号3のアミノ酸配列からなるCDR3を含み、前記組換えTCRが配列番号6のアミノ酸配列を含むβ鎖タンパク質を含むTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 前記β鎖タンパク質が、配列番号1のアミノ酸配列からなるCDR1、配列番号2のアミノ酸配列からなるCDR2、および配列番号3のアミノ酸配列からなるCDR3を含み、前記組換えTCRが配列番号6のアミノ酸配列を含むβ鎖タンパク質を含むTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 前記β鎖タンパク質が配列番号4のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するポリペプチドを含むβ鎖可変領域(Vβ領域)を含み、前記組換えTCRが配列番号6のアミノ酸配列を含むβ鎖タンパク質を含むTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 前記β鎖タンパク質が配列番号6のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するポリペプチドを含み、前記組換えTCRが配列番号6のアミノ酸配列を含むβ鎖タンパク質を含むTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 前記TCRが、配列番号9のアミノ酸配列からなるCDR3を含むα鎖タンパク質を含み、配列番号6のアミノ酸配列を含むβ鎖タンパク質および配列番号12のアミノ酸配列を含むα鎖タンパク質を含むTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 前記α鎖タンパク質が、配列番号10のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するポリペプチドを含むα鎖可変領域(Vα領域)を含み、前記組換えTCRが、配列番号6のアミノ酸配列を含むβ鎖タンパク質および配列番号12のアミノ酸配列を含むα鎖タンパク質を含むTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、請求項10に記載の医薬組成物。
- 前記α鎖タンパク質が、配列番号12のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するポリペプチドを含み、前記組換えTCRが、配列番号6のアミノ酸配列を含むβ鎖タンパク質および配列番号12のアミノ酸配列を含むα鎖タンパク質を含むTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、請求項10または11に記載の医薬組成物。
- 前記リンパ球が、HTLV−Iに感染しておりHLA−A*2402を有する標的細胞と接触される場合に、該標的細胞の傷害を引き起こす作用、インターフェロン−γを産生する作用、およびIL−2を産生する作用のうちの少なくとも1つを示す、請求項1〜12のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 前記組換えリンパ球が、造血幹細胞、末梢血単核細胞(PBMC)、骨髄細胞(BM)、リンパ球系共通前駆細胞、T細胞前駆細胞(ナイーブT細胞)、ナイーブCD8+T細胞、または成熟CD8+T細胞に由来する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- ビヒクルを含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 組換えT細胞レセプター(TCR)を発現する組換えリンパ球であって、
前記リンパ球はCD8+細胞傷害性Tリンパ球(CTL)であり、
前記組換えT細胞レセプター(TCR)タンパク質は、HTLV−IがコードするTaxタンパク質のTax301〜309(配列番号15)に対する特異性を有し、HLA−A24拘束性であり、配列番号4のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有するβ鎖可変領域(Vβ領域)を含むβ鎖タンパク質を含む、組換えリンパ球。 - 前記TCRが、配列番号10のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有するα鎖可変領域(Vα領域)を含むα鎖タンパク質を含み、配列番号12のアミノ酸配列を含むα鎖タンパク質を含む組換えTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、請求項16に記載の組換えリンパ球。
- 組換えTCRを発現するリンパ球を取得する方法であって、
ヒトの造血幹細胞、末梢血単核細胞(PBMC)、骨髄細胞(BM)、リンパ球系共通前駆細胞、T細胞前駆細胞(ナイーブT細胞)、ナイーブCD8+T細胞、または成熟CD8+T細胞からなる群より選択される細胞に対して、組換えTCRα及びTCRβをコードするポリヌクレオチドを導入する工程、及び
組換えTCRαおよびTCRβを発現する細胞を単離する工程
を含み、
前記TCRαは配列番号10のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有するα鎖可変領域(Vα領域)を含み、前記TCRβは配列番号4のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有するβ鎖可変領域(Vβ領域)を含む、方法。 - 前記TCRが、配列番号12のアミノ酸配列を含むTCRαおよび配列番号6のアミノ酸配列を含むTCRβを含む組換えTCRと実質的に同等のTCR活性を有する、請求項18に記載の方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021060343A1 (ja) * | 2019-09-24 | 2021-04-01 | オンコセラピー・サイエンス株式会社 | Urlc10由来ペプチドまたはdepdc1由来ペプチドを認識するヒトt細胞が発現するt細胞受容体 |
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WO2021060343A1 (ja) * | 2019-09-24 | 2021-04-01 | オンコセラピー・サイエンス株式会社 | Urlc10由来ペプチドまたはdepdc1由来ペプチドを認識するヒトt細胞が発現するt細胞受容体 |
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