JP2018068889A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動体を好適に動作させることができる遊技機を提供すること。
【解決手段】CPU103は、規制位置に規制部材721を位置させるための第1初期化動作制御としての規制部材初期化処理を行うことが可能であり、演出制御用CPU120は、退避位置に可動体300の可動部302を位置させるための第2初期化動作制御としての可動体初期化処理を行うことが可能であり、電源投入に伴いCPU103がSa9〜Sa13の初期化処理を実行した場合、CPU103が行うS20の規制部材初期化処理と、演出制御用CPU120が行うS71の可動体初期化処理とは、ほぼ同時に開始される。
【選択図】図24

Description

本発明は、遊技が可能な遊技機に関する。
従来、遊技が可能な遊技機として、演出の制御を行う演出制御用マイクロコンピュータ(第2制御手段)が、遊技機が起動された際に可動体が原点位置に位置しているか否かを判定し、可動体が原点位置に位置していない場合には、可動体を原点位置に位置させるための動作制御を行うもの等がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−180398号公報
上記特許文献1に記載の遊技機にあっては、演出制御用マイクロコンピュータ(第2制御手段)とは別個の遊技制御用マイクロコンピュータ(第1制御手段)により制御される可動体については原点位置に位置させるための動作制御を行うものではないため、好適に動作させることができない虞があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、可動体を好適に動作させることができる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
第1原点位置(例えば、規制位置)と該第1原点位置から離れた位置(例えば、許容位置)との間で動作可能に設けられた第1可動体(例えば、規制部材721)と、
第2原点位置(例えば、退避位置)と該第2原点位置から離れた位置(例えば、演出位置)との間で動作可能に設けられた第2可動体(例えば、可動体300の可動部302)と、
前記第1可動体の動作を制御する第1制御手段(例えば、CPU103がS20の規制部材初期化処理やS30の小当り開放中処理において規制部材721の動作制御を実行する部分。)と、
前記第2可動体の動作を制御する第2制御手段(例えば、演出制御用CPU120が、S71の可動体初期化処理やS75の演出図柄変動中処理において可動体300の動作制御を実行する部分。)と、
を備え、
前記第1制御手段は、前記第1原点位置に前記第1可動体を位置させるための第1初期化動作制御(例えば、S20の規制部材初期化処理)を行うことが可能であり、
前記第2制御手段は、前記第2原点位置に前記第2可動体を位置させるための第2初期化動作制御(例えば、S71の可動体初期化処理)を行うことが可能であり、
初期化動作条件が成立したことに基づいて、前記第1初期化動作制御の実行期間の少なくとも一部と前記第2初期化動作制御の実行期間の少なくとも一部とが重複するように、前記第1制御手段は前記第1初期化動作制御を開始し、前記第2制御手段は前記第2初期化動作制御を開始することが可能である(例えば、電源投入に伴いCPU103がSa9〜Sa13の初期化処理を実行した場合、CPU103が行うS20の規制部材初期化処理と、演出制御用CPU120が行うS71の可動体初期化処理とは、ほぼ同時に開始される部分。図24(A)参照。/電源投入に伴いCPU103がSa9〜Sa13の初期化処理を実行した場合、CPU103は、規制部材初期化処理よりも先に可動体初期化処理を開始したり、可動体初期化処理よりも先に規制部材初期化を開始する部分。図27参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、初期化動作条件の成立を契機に制御手段が異なる2つの可動体の初期化動作制御が行われることで、それぞれの動作を一緒に確認することができる。
本発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記第1制御手段は、遊技の制御を行う制御手段であり、前記第2制御手段が前記第2初期化動作制御を実行する期間よりも短い期間で前記第1初期化動作制御を実行する(例えば、CPU103が、演出制御用CPU120が可動体初期化処理を実行する期間T5よりも短い期間T4で規制部材初期化処理を実行する(T4<T5)部分。図24参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技の制御を行う第1制御手段の制御負荷を軽減できる。
本発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
遊技機への電力供給が停止しても所定期間記憶内容を保持可能であり、遊技情報を記憶する遊技情報記憶手段(例えば、CPU103が、S10の電源断検出処理において電源断信号の入力が有る場合は、バックアップデータを特定し(Sd2)、該特定したバックアップデータをRAM102に設けられたバックアップデータ記憶領域に格納する(Sd3)部分。)と、
遊技機への電力供給が開始されたときに、所定条件の成立に基づいて前記遊技情報記憶手段の記憶内容を初期化する初期化処理を実行する初期化手段(例えば、CPU103が、メイン処理においてバックアップデータが格納されていない場合(Sa7;N)やパリティチェックの結果が正常でない場合(Sa8;N)場合に、Sa9〜Sa13の初期化処理を実行する部分。図9参照)と、
を備え、
遊技機への電力供給が開始されたときに前記所定条件が成立していない場合、前記第1制御手段は前記第1初期化動作制御を実行せず、前記第2制御手段は前記第2初期化動作制御を実行する(例えば、電力供給の停止からの復旧時である電源投入時(ホットスタート時)において、CPU103が、遊技制御用タイマ割込処理において初期化処理を実行済であることを示す初期化済フラグがセットされていないことからS20の規制部材初期化処理を実行せず、演出制御用CPU120が、S71の可動体初期化処理を実行する部分。図24(B)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技機への電力供給が開始されたときに初期化処理を実行しないときは、記憶された遊技情報に基づいて遊技を再開することがあるので、遊技に影響を及ぼす虞がある第1初期化動作制御は実行せず、影響がない第2初期化動作制御のみを実行することができる。
本発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第1制御手段と前記第2制御手段は、それぞれ制御に関する異常の発生を判定可能であり(例えば、CPU103は、規制部材721の動作制御の実行中に動作エラーが発生した場合、該動作エラーを判定可能であり、演出制御用CPU120は、可動体300の動作制御の実行中に動作エラーが発生した場合、該動作エラーを判定可能である部分。)、
前記第1制御手段が異常を判定した場合、前記第1初期化動作制御を実行せずに異常報知を実行し(例えば、CPU103が動作エラーを判定した場合、規制部材初期化動作制御を実行せずにエラー報知(異常報知)を実行する部分。図28(A)参照)、
前記第2制御手段が異常を判定した場合、前記第2初期化動作制御を実行する(例えば、演出制御用CPU120が異常を判定した場合、可動体初期化処理を実行する部分。図28(B)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1制御手段は、不正防止の観点から第1初期化動作制御よりも優先して異常報知を行い、遊技の制御に関係がない第2制御手段は、第2動作制御を実行することができる。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであっても良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであっても良い。
実施例における遊技機を示す正面図である。 パチンコ遊技機の回路構成例を示すブロック図である。 (A),(B)は、演出制御コマンドを例示する図である。 各乱数を示す説明図である。 変動パターンを例示する図である。 (A)は表示結果判定テーブルを示す説明図であり、(B)は大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)を示す説明図であり、(C)は大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図であり、(D)は大当り種別判定テーブル(V入賞用)を示す説明図であり、(E)は各種大当りの内容を示す説明図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 第2特別可変入賞球装置の構造を示す正面図である。 CPUが行うメイン処理の一例を示すフローチャートである。 CPUが行う遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 CPUが行う電源断検出処理の一例を示すフローチャートである。 CPUが行う特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 CPUが行う規制部材初期化処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが行う演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが行う演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが行う可動体初期化処理の一例を示すフローチャートである。 同じく可動体初期化処理の一例を示すフローチャートである。 同じく可動体初期化処理の一例を示すフローチャートである。 同じく可動体初期化処理の一例を示すフローチャートである。 同じく可動体初期化処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが行う非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御の動作態様を示す概略説明図である。 (A)は実動作確認用動作制御における制御速度を示す説明図、(B)は検出時動作制御における制御速度を示す説明図、(C)は非検出時動作制御における制御速度を示す説明図である。 演出制御用CPUが行う規制部材監視処理の一例を示すフローチャートである。 (A)はコールドスタート時におけるロータリーソレノイド、規制部材センサ、可動体の動作態様の一例を示すタイミングチャート、(B)はホットスタート時におけるロータリーソレノイド、規制部材センサ、可動体の動作態様の一例を示すタイミングチャートである。 (A)は小当り遊技状態におけるロータリーソレノイド、規制部材センサ、V領域開放演出、エラー報知の一例を示すタイミングチャートであり、(B)はV領域開放演出の一例を示す図である。 (A)は規制部材エラーの発生時におけるロータリーソレノイド、規制部材センサ、V領域開放演出、エラー報知の一例を示すタイミングチャートであり、(B)はエラーの報知態様の一例を示す図である。 本発明の変形例1としてのロータリーソレノイド、規制部材センサ、可動体の動作態様の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の変形例2としての規制部材及び可動体とエラー報知の関係を示すタイミングチャートである。 可動体における実動作確認用動作制御の例を示す図である。 可動体における検出時動作制御の例を示す図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。尚、以下の実施例においては、フローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。尚、遊技盤2の前面は、遊技機用枠(台枠)3に開閉可能に設けられたガラス扉枠50aによって覆われている。尚、このガラス扉枠50aは、遊技場の係員等の特定者のみが所有する開放鍵を開放錠に挿入して解鍵することで開放可能となり、遊技者等はガラス扉枠50aを開放することはできないようになっている。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えばセグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示)される。例えば、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはともに、例えば方形状に形成されている。尚、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。尚、本実施例では、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを方形状とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各セグメントを、不規則に配置したものであってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄(飾り図柄とも言う)が変動表示される。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた変動表示、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた変動表示と同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、演出図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば9種類の図柄(英数字「1」〜「9」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する9個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「9」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「9」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は9種類に限定されず、大当り組合せやはずれとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば8種類や10種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「9」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。あるいは、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である演出図柄が表示されるようにしてもよい。
演出表示装置5の表示領域には、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uが配置されている。第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uでは、各特別図柄に対応した変動表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、各特別図柄に対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特別図柄や演出図柄の変動表示を実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示が実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示の開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。第1保留記憶表示エリア5Dにおける保留記憶表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示であり、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示である。
本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示(第1保留記憶表示エリア5Dに表示される保留記憶表示)とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示(第2保留記憶表示エリア5Uに表示される保留記憶表示)とする。尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示と、の表示態様は、異なる表示態様であってもよい。
図1に示す例では、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uとともに、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた変動表示の実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた変動表示の実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態(図1中実線位置参照)と傾動位置(図1中点線位置参照)となる拡大開放状態とに変化する可動翼片を有する普通電動役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)し難い通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)し易い拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの右側方には、第1特別可変入賞球装置7A及び第2特別可変入賞球装置7Bが一体化された特別可変入賞球ユニット7が設けられている。ここで、特別可変入賞球ユニット7の構成について説明する。尚、以下の説明では、パチンコ遊技機1を正面からみたときの上下左右方向を基準として説明する。
図1に示すように、特別可変入賞球ユニット7は、左部側が第1特別可変入賞球装置7Aを構成し、右部側が第2特別可変入賞球装置7Bを構成している。また、特別可変入賞球ユニット7の正面側には透光性を有する合成樹脂材にて構成された図示しないカバー体が取り付けられており、遊技者は該カバー体を介して特別可変入賞球ユニット7内、特に第2特別可変入賞球装置7B内を流下する遊技球を視認できるようになっている。
第1特別可変入賞球装置7Aは、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される第1大入賞口扉701を備え、該第1大入賞口扉701によって開放状態と閉鎖状態とに変化する第1大入賞口を形成する。第1大入賞口は、特別可変入賞球ユニット7の左部において、上向きに開放するように形成されている。尚、第1大入賞口扉701は、ソレノイド82の駆動によって第1大入賞口を閉鎖する閉鎖位置と、第1大入賞口を開放する開放位置との間で前後方向にスライド移動可能となっている。
第1特別可変入賞球装置7Aでは、ソレノイド82がオン状態であるときに第1大入賞口扉701が第1大入賞口を開放状態として、遊技球が第1大入賞口を通過(進入)し易くする。その一方で、ソレノイド82がオフ状態であるときに第1大入賞口扉701が第1大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が第1大入賞口を通過(進入)できなくする。このように第1大入賞口は、遊技球が通過(進入)し易い遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が第1大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が第1大入賞口を通過(進入)し難い一部開放状態を設けてもよい。
第1大入賞口を通過(進入)した遊技球は、第1大入賞口内に設けられた第1カウントスイッチ23(図2参照)を通過することで、該第1カウントスイッチ23によって検出される。第1カウントスイッチ23を通過した遊技球は、遊技盤2に形成された図示しない貫通孔を介して遊技盤2の背面側に誘導される。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、第1特別可変入賞球装置7Aにおいて開放状態となった第1大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、第1特別可変入賞球装置7Aにおいて第1大入賞口が開放状態となれば、その第1大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、第1特別可変入賞球装置7Aにおいて第1大入賞口が閉鎖状態となれば、第1大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
また、第1大入賞口に進入することなく流下した遊技球の大半は、図示しない障害釘等により普通可変入賞球装置6Bに誘導され、普通可変入賞球装置6Bが拡大開放状態であれば第2始動入賞口に入賞可能に誘導されるようになっている。
図8に示すように、第2特別可変入賞球装置7Bは、第1特別可変入賞球装置7Aよりも上方に向けて突出して形成されており、ソレノイド83(図2参照)によって開閉駆動される第2大入賞口扉711を備え、該第2大入賞口扉711によって開放状態と閉鎖状態とに変化する第2大入賞口を形成する。第2大入賞口は、第2特別可変入賞球装置7Bの上端部において上向きに開放するように形成されている。第2大入賞口扉711は、ソレノイド83の駆動によって第2大入賞口を開放する第1状態(開放状態)と、第2大入賞口を閉鎖する第2状態(閉鎖状態)との間で前後方向にスライド移動可能に設けられている。
第2特別可変入賞球装置7Bでは、第2大入賞口扉711用のソレノイド83がオン状態であるときに第2大入賞口扉711が第2大入賞口を開放状態として、遊技球が第2大入賞口を通過(進入)し易くする。その一方で、第2大入賞口扉711用のソレノイド83がオフ状態であるときに第2大入賞口扉711が第2大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が第2大入賞口を通過(進入)できなくする。このように第2大入賞口は、遊技球が通過(進入)し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が第2大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が第2大入賞口を通過(進入)し難い一部開放状態を設けてもよい。
第2大入賞口を通過(進入)する遊技球は、図8に示す第2大入賞口内に設置された第2カウントスイッチ24Aを通過することで、該第2カウントスイッチ24A内によって検出される。第2カウントスイッチ24Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて開放状態となった第2大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の普通入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて第2大入賞口が開放状態となれば、該第2大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて第2大入賞口が閉鎖状態となれば、第2大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
図8に示すように、第2特別可変入賞球装置7B内には、第2大入賞口を通過した遊技球が流下可能な遊技球流路750が形成されている。遊技球流路750は、第2大入賞口を通過した遊技球が通過可能な主経路740(図8中実線に沿う領域)と該主経路740から分岐する分岐路741(図8中点線に沿う領域)とを有する。主経路740と分岐路741との間には後述する逆流防止部材730が配設されている。また、主経路740における逆流防止部材730の上流側には、主経路740から分岐路741が分岐する第1分岐部742が設けられており、主経路740における逆流防止部材730の下流側には、主経路740から分岐路741が分岐する第2分岐部743が設けられている。つまり、主経路740を流下する遊技球は、第1分岐部742または第2分岐部743から分岐路741側に移動可能とされている。
主経路740の最下流部には、遊技球が通過可能な第3カウントスイッチ24Bが設置されており、遊技球は、該第3カウントスイッチ24Bを通過することで、該第3カウントスイッチ24Bによって検出される。第3カウントスイッチ24Bを通過した遊技球は、遊技盤2に形成された図示しない貫通孔を介して遊技盤2の背面側に誘導される。また、分岐路741の最下流部に到達した遊技球は、遊技盤2に形成された図示しない貫通孔を介して遊技盤2の背面側に誘導され、第4カウントスイッチ24Cを通過することで、該第4カウントスイッチ24Cによって検出される。
尚、本実施例では、後述する小当り遊技中に第3カウントスイッチ24Bによって遊技球が検出されたことに基づき、小当り遊技終了後の遊技状態を大当り遊技状態に制御されるようになっている。よって、小当り遊技中に第2大入賞口扉711が開放している期間において、振動等を印加することよって遊技球の進路が変更されて第3カウントスイッチ24Bによって遊技球が検出されてしまうと、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されてしまう不正が可能となってしまうので、本実施例のパチンコ遊技機1では、このような場合に遊技を中止するようになっている。
主経路740における第1分岐部742の下流側には、遊技球の第3カウントスイッチ24Bへ向けての流下を規制及び許容する規制部材721が設けられている。規制部材721は、ロータリーソレノイド84(図2参照)の駆動によって主経路740内に突出することで、遊技球の主経路740での第3カウントスイッチ24Bへ向けての流下を規制する規制位置と、主経路740から遊技盤側に退避して遊技球の主経路740での第3カウントスイッチ24B(V領域)へ向けての流下を許容する許容位置と、の間で前後方向にスライド可能に設けられている。つまり、規制部材721は、規制位置において第3カウントスイッチ24B(V領域)を閉鎖する閉鎖状態と、許容位置において第3カウントスイッチ24Bを開放する開放状態と、に変化可能である。
規制部材721は、ロータリーソレノイド84のシャフト(図示略)が第1回転方向に回転するように励磁することで規制位置に向けて移動し、シャフト(図示略)が第1回転方向とは逆の第2回転方向に回転するように励磁することで許容位置に向けて移動するように、図示しない駆動機構を介してシャフト(図示略)に連結されている。
また、遊技球が第3カウントスイッチ24B(V領域)を通過することで大当り遊技状態に制御されるものであるから、規制部材721は、第3カウントスイッチ24B(V領域)を閉鎖する閉鎖状態とする規制位置が原点位置とされており、後述する小当り遊技状態などにおいて第2大入賞口が開放されていないときに遊技球が第3カウントスイッチ24B(V領域)を通過することを規制している。
また、ロータリーソレノイド84は、励磁をオフ状態としたときにシャフトの回転(移動)が停止してその位置に保持されるものであるため、規制部材721を規制位置から許容位置または許容位置から規制位置に移動させている途中や、規制位置または許容位置に位置しているときに励磁をオフ状態にすると、規制部材721は励磁状態をオフ状態(非励磁状態)にしたときの位置に維持されるようになっている。
すなわち、規制部材721が規制位置以外に位置しているときに、電源断が発生してロータリーソレノイド84の励磁がオフ状態になったり、動作異常により動作できない状態でロータリーソレノイド84の励磁がオフ状態になると、第3カウントスイッチ24B(V領域)が開放状態に維持されたままとなり、遊技球が第3カウントスイッチ24B(V領域)を通過可能な状況となってしまう。よって、本実施例では、電源投入時にCPU103が後述する初期化処理を実行したことを条件に、原点位置である規制位置に規制部材721を位置させるための規制部材初期化処理を実行するようにしている(図13参照)。
尚、規制部材721の上部は平坦面に形成されているとともに、該平坦面は、正面視で分岐路741側に向けて下方に所定角度の傾斜を成すように主経路740に設けられている。このため、規制部材721が規制位置にある閉鎖状態であるときに主経路740を遊技球が流下してくると、該遊技球は規制部材721の上部に形成された平坦面に沿って第2分岐部743を経由して分岐路741に向けて流下するように誘導される。
主経路740と分岐路741との間には、前後方向を向く枢軸によって逆流防止部材730が回動可能に枢支されている。逆流防止部材730は、上端が枢軸により枢支された板状部材からなり、規制部材721の平坦面にて誘導される遊技球が主経路740側から接触したときに主経路740側から分岐路741側へ通過可能となるように移動(回動)可能である。具体的には、主経路740と分岐路741との間を開放するように傾斜する許容位置と、主経路740と分岐路741との間を閉鎖する規制位置と、の間で回動可能に設けられている。尚、規制部材721の周囲には、規制位置において正面視で反時計回り方向から当接するリブ801Aと、許容位置において正面視で時計回り方向から当接するリブ801Bと、が前方に向けて突出して設けられている。
尚、逆流防止部材730は、通常は自重により規制位置に配置されており、該規制位置では、平坦面にて誘導される遊技球が主経路740側(正面視で右側)から当接することで、該遊技球により押されて許容位置を上限に正面視で時計回り方向に回動する。
このとき、逆流防止部材730の先端部と第2分岐部743の下部との間の上下幅寸法が遊技球の直径よりも短寸に変化し、第3カウントスイッチ24Bが設けられている主経路740側から第4カウントスイッチ24Cが設けられている分岐路741側への遊技球の移動が許容される。一方、逆流防止部材730が規制位置にあるときは、遊技球が分岐路741側(正面視で左側)から当接したとしても、逆流防止部材730がリブ801に当接していることによって逆流防止部材730の反時計回り方向への回動が規制される。このとき、逆流防止部材730の先端部と第2分岐部743の下部との間の幅寸法は、遊技球の直径よりも短寸に維持されるため、第4カウントスイッチ24Cが設けられている分岐路741側から第3カウントスイッチ24Bが設けられている主経路740側への遊技球の移動が確実に規制される。
図1に戻って、遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。
普通図柄表示器20の側方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。尚、通過ゲート41は、特別可変入賞球ユニット7における第1特別可変入賞球装置7A及び第2特別可変入賞球装置7B間に設置されている。尚、通過ゲート41内には、後述するゲートスイッチ21が内蔵されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、上記した各入賞口以外の入賞口を設けるようにしてもよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、演出用LED9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球ユニット7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する下皿部材には、例えば下皿本体の上面における前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。
上皿を形成する上皿部材には、例えば上皿本体の上面における前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。
本実施例では、遊技領域は、該遊技領域の略中央位置に配設された演出表示装置5の周囲を囲うセンター飾り枠の左側の左遊技領域と右側の右遊技領域とに分かれており、打球操作ハンドルにて弱めに打ち出された(左打ち)遊技球は左遊技領域を流下し、打球操作ハンドルにより強めに打ち出された(右打ち)遊技球は右遊技領域を流下するようになっている。
また、左遊技領域を流下した遊技球は、普通入賞球装置6A及び普通可変入賞球装置6Bに入賞可能となり、右遊技領域を流下した遊技球は、普通可変入賞球装置6B、第1特別可変入賞球装置7A及び第2特別可変入賞球装置7Bに入賞可能、かつ、通過ゲート41を通過可能となるように多数の障害釘が配設されている。つまり、左打ちの場合は第1特別可変入賞球装置7A及び第2特別可変入賞球装置7Bに入賞不能、かつ、通過ゲート41を通過不能である。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図の変動表示が終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図の変動表示が開始される。
この普図の変動表示では、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図はずれ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図の変動表示が開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図の変動表示や大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図の変動表示が開始される。
第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図の変動表示では、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(変動表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「はずれ」となる。
特図の変動表示での変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図の変動表示での変動表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
この実施例におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をはずれ図柄としている。尚、第1特別図柄表示器4Aによる特図の変動表示における大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器4Bによる特図の変動表示における各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図の変動表示において共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄となるようにしてもよい。
特図の変動表示における確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、第1特別可変入賞球装置7Aの第1大入賞口扉701が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、第1大入賞口を開放状態とする。これにより、第1特別可変入賞球装置7Aを遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
第1大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」、「10」や「5」など)に達するまで、繰返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば第1大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
また、特図の変動表示における確定特別図柄として小当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「小当り」となった後、小当り遊技状態において、第2特別可変入賞球装置7Bの第2大入賞口扉711が、所定の上限時間(例えば3秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、第2大入賞口を開放状態とする。これにより、第2特別可変入賞球装置7Bは遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)となる。
尚、本実施例では、小当り遊技状態において第2大入賞口扉711が所定の上限時間(例えば3秒間)が経過するまで1回開放するように設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り遊技状態において複数回開放するようにしてもよい。
小当り遊技状態において、第2大入賞口に入賞した遊技球が第2特別可変入賞球装置7B内に設けられた第3カウントスイッチ24Bを通過すると、該遊技球の第3カウントスイッチ24Bの通過に基づく「大当り」となる(V入賞大当り)。つまり、CPU103は、該遊技球の第3カウントスイッチ24Bの通過を検出したことに基づき、遊技状態を大当り遊技状態に制御する。一方、小当り遊技状態において第2大入賞口に入賞した遊技球が第2特別可変入賞球装置7B内に設けられた第4カウントスイッチ24Cを通過した場合は、「大当り」とはならない。つまり、CPU103は、該遊技球の第4カウントスイッチ24Cの通過を検出したことに基づき、遊技状態を大当り遊技状態には制御しない。
そして、遊技球の第3カウントスイッチ24Bの通過に基づいて大当り遊技状態に制御されると、第2特別可変入賞球装置7Bの第2大入賞口扉711が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、第2大入賞口を開放状態とする。これにより、第2特別可変入賞球装置7Bを遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンド遊技が実行される。尚、本実施例では、第3カウントスイッチ24Bの通過に基づいて大当り遊技状態に制御されると、第2特別可変入賞球装置7Bが第1状態に制御されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特別可変入賞球装置7Aが第1状態に制御されるようにしてもよい。
第2大入賞口の開放サイクルであるラウンド遊技は、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」や「5」など)に達するまで、繰返し実行可能となっている。尚、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば第2大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)によりラウンド遊技が終了するようにしてもよい。
尚、本実施例における大当り遊技状態の終了後は、所定の変動回数の範囲(例えば、100回や20回)において時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態と、時短制御が行われない通常状態とのいずれかに制御される。時短制御が行われることにより、特図の変動表示における変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば、100回や20回)の特図の変動表示が実行されることと、変動表示結果が「大当り」となること、小当り遊技状態において遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過すること、のうちいずれかの条件が先に成立したときに終了すればよい。
時短制御が行われるときには、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図の変動表示における変動時間(特図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、普通図柄表示器20による普図の変動表示の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図の変動表示での変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御(全てを含む)が組合せられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図の変動表示が頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」または「小当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、ターミナル基板(情報出力基板)16といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81〜84に伝送する出力回路111、ターミナル基板16からセキュリティ信号等の各種の信号の出力を行うための情報出力回路112が搭載されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、演出用LED9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
図3(A)は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、変動表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、変動表示結果が「小当りA」となる旨の事前決定結果を通知する第5変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、変動表示結果が「小当りB」となる旨の事前決定結果を通知する第6変動表示結果指定コマンドである。コマンド8F00Hは、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。
コマンド9000Hは、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されたときにクリアスイッチの操作によりバックアップRAMに保存されていたデータがクリアされた場合に送信される電源投入指定コマンドである。尚、電源断投入指定コマンドを受信した演出制御基板12は、演出表示装置5に電源が投入されたことを示す電源投入画面を表示する。
コマンド9100Hは、バックアップRAMにデータが保存されている場合にパチンコ遊技機1に対する電力供給が再開されたとき(不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合)に送信される電源断復旧指定コマンドである。尚、電源断復旧指定コマンドを受信した演出制御基板12は、演出表示装置5に電源断復旧中であることを示す電源断復旧中画面を表示する。
コマンド92XXHは、規制部材721の状態を指定する規制部材状態指定コマンドである。規制部材状態指定コマンドでは、例えば、規制部材721の状態に応じて異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、図3(B)に示すように、コマンド9200Hを規制部材721の閉鎖状態に対応した第1規制部材状態指定コマンドとし、コマンド9201Hを規制部材721の開放状態に対応した第1規制部材状態指定コマンドとする。
コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が後述するエラー報知処理(図14参照)によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1保留記憶表示エリア5Dなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2保留記憶表示エリア5Uなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。尚、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドD100は、V入賞したこと、つまり、遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過したことで第3カウントスイッチ24Bがオンとなったことを通知するV入賞通知指定コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、この実施例では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
図5は、本実施例における変動パターンを示している。本実施例では、変動表示結果が「はずれ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、変動表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。変動表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
図5に示すように、本実施例におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施例では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施例においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図6などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図6(A)に示す表示結果判定テーブル、図6(B)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図6(C)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)、図6(D)に示す小当り種別判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、小当り変動パターン判定テーブル(図示略)、はずれ変動パターン判定テーブル(図示略)、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
図6(A)は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。
図6(A)に示すように、変動特図指定バッファが第1である場合には、大当りに対応する判定値が設定されているが、小当りに対応する判定値は設定されておらず、よって、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、大当りのみが当選可能とされ、小当りの当選は発生しない。
また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率で大当りが発生するとともに、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることにより、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、50%(100/200)の確率(割合)で小当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、MR1の値が図6(A)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りC)とすることを決定する。また、MR1が図6(A)に示す小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。尚、図6(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
尚、本実施例では、CPU103は、図6(A)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バッファが第1である場合と第2である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
また、本実施例では、変動特図指定バッファが第1である場合、大当りに対応する判定値以外の判定値が小当りに対応する判定値として設定されていない、つまり、小当りが当選しないようになっていたが、大当りに対応する判定値以外の判定値の一部を小当りに対応する判定値として設定し、小当りが当選するようにしてもよい。
図6(B)、(C)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図6(B)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図6(C)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。尚、本実施例では、図6(B)、(C)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)には、大当りAから大当りCまでの3種類の大当りが設けられているのに対し、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)には、大当りCの1種類の大当りのみが設けられている。つまり、第1特別図柄の変動表示が行われるときに発生する大当りとしては、大当りAから大当りCまでの3種類の大当りのうちのいずれかとなる一方、第2特別図柄の変動表示が行われるときに発生する大当りとしては、大当りCのみとなる。
図6(D)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。小当り種別判定テーブルは、変動表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、小当りの種別を小当りAまたは小当りBに決定するために参照されるテーブルである。尚、本実施例では、小当りAの小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りDの大当り遊技が実行されるようになっており、小当りBの小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過した場合、すなわちV入賞大当りが発生した場合は、大当り種別が大当りEの大当り遊技が実行されるようになっている。つまり、これら大当りD及び大当りEは、始動入賞時に抽出される当り種別判定用の乱数値MR2によって決定される大当り種別ではなく、小当りAと小当りBのいずれの小当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過したか否かによって決定される大当り種別である。
ここで、本実施例における大当り種別について、図6(E)を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御が実行されない大当りA及び大当りDと、大当り遊技状態の終了後において時短制御が実行される大当りB、大当りC及び大当りEが設定されている。
これら大当りA〜大当りEのうち、大当りAは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りAの大当り遊技状態の終了後は時短制御が実行されない。
大当りBは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りBの大当り遊技状態の終了後は20回の特図ゲームが実行されるまで、または20回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
大当りCは、第1大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りCの大当り遊技状態の終了後は100回の特図ゲームが実行されるまで、または100回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
大当りDは、第2大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが4回(いわゆる4ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りDの大当り遊技状態の終了後は時短制御が実行されない。
大当りEは、第2大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが14回(いわゆる14ラウンド)、繰返し実行される大当りである。また、大当りEの大当り遊技状態の終了後は100回の特図ゲームが実行されるまで、または100回の特図ゲームが実行されるまでに再度大当りが発生するまで時短制御が実行される。
尚、時短状態においては、「普図当り」となる確率が上昇することで通常状態よりも小当りが発生しやすくなる。このため、時短状態では、第2特別図柄の変動表示結果として大当りが発生する場合と、遊技球が小当り遊技中にV入賞することにより大当りが発生する場合があるので、大当り遊技状態が通常状態を介すること無く連続的に発生し易い所謂連荘状態となる。
尚、大当りBの大当り遊技終了後の時短状態では、時短制御が実行される特図ゲーム数が20回に設定されているため、大当り遊技状態が通常状態を介すること無く連続的に発生する割合(20回の特図ゲーム中に特図ゲームの変動表示結果として大当りが発生する割合と遊技球がV入賞して大当りが発生する割合の合計)は約50%に設定されている。一方、大当りC及び大当りEの大当り遊技終了後の時短状態では、時短制御が実行される特図ゲーム数が100回に設定されているため、大当り遊技状態が通常状態を介すること無く連続的に発生する割合(100回の特図ゲーム中に特図ゲームの変動表示結果として大当りが発生する割合と遊技球がV入賞して大当りが発生する割合の合計)はほぼ100%に設定されている。
尚、本実施例では大当り種別として大当りA〜大当りEの5種類が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は6種類以上設けられていても良く、また、4種類以下が設けられていてもよい。
また、図6(B)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜149までが大当りAに割り当てられており、150〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。このため、第1特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合は、50%の割合で大当り遊技終了に時短制御が実行されないようになっている。また、大当り遊技終了後に時短制御が実行される場合においては、時短制御が実行される特図ゲームの回数が100回よりも高い割合で20回に決定されるようになっている。
一方で、図6(C)に示すように、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、全ての範囲(0〜299)が大当りCに割り当てられているため、大当り遊技終了後は必ず時短制御が実行される特図ゲームの回数が100回に決定されるようになっている。
また、図6(D)に示すように、小当り種別判定テーブルにおいては、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが小当りAに割り当てられており、100〜299までが小当りBに割り当てられている。このため、小当り遊技中にV入賞大当りが発生した場合は、75%の割合で大当り遊技終了後に時短制御が実行される特図ゲームの回数が100回に決定されるようになっている一方で、25%の割合で大当り遊技終了後に時短制御が実行されないようになっている。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。尚、本実施例では、これらの判定値が、大当りの種別が「大当りB」または「大当りC」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「大当りA」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「大当りB」または「大当りC」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、小当りの変動パターン(PC1−1)の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。尚、本実施における小当りの変動パターンとしてはPC1−1のみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当りの変動パターンとしては2以上の変動パターンを設けるようにしてもよい。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルには、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
尚、図5に示すように、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグや後述する規制部材状態指定フラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図7に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図7に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された変動表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された変動表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR1〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。尚、RAM122のデータ記憶容量は、RAM120のデータ記憶容量よりも大きい。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。尚、演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、演出表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、LED制御基板14に対してLEDデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。また、演出制御基板12には、後述する可動体300を駆動するための駆動モータ303や、主基板11に接続されるロータリーソレノイド84により駆動される規制部材721が原点位置に位置しているか否かを検出するための原点検出センサ316(フォトセンサ)が接続されている。また、第2特別可変入賞球装置7Bの規制部材721が規制位置(閉鎖状態)にあるときに該規制部材721の所定の被検出部を検出する規制部材センサ600(フォトセンサ)が接続されている。
尚、演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、例えば、予告演出等の各種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、可動体300の動作を含む演出動作を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5やスピーカ8L,8R、演出用LED9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルや、各種のエラー(異常)の報知において表示する表示画面や演出用LED9の点灯態様や出力音声等のエラー報知パターン等が記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される可動体300の動作を含む各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、図示しない演出制御用データ保持エリアが設けられている。この演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施例では、演出制御バッファ設定部の所定領域に、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uにて保留記憶表示を行うための始動入賞バッファが設定されている。始動入賞バッファには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられており、各格納領域に、始動入賞の有無を示すデータ(具体的には始動入賞無しを示す「0」と、始動入賞有りを示す「1」)とが記憶されている。尚、これら始動入賞バッファのデータは、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドの受信や、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドの受信に応じて、後述する演出制御プロセス処理内の保留表示更新処理(S72)にて更新されるとともに、更新後の始動入賞バッファのデータに基づいて第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示が更新される。
また、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンド(制御情報)に基づいて、演出図柄の変動表示制御や予告演出といった遊技に関連する各種演出を実行可能とされている。演出制御用CPU120が演出図柄の変動表示中において実行する予告演出としては、例えば、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、変動表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。そして演出制御用CPU120は、これら予告演出を含む各種演出において、可動体300を含む各種演出用可動体を原点位置から演出位置まで動作させる可動体演出を実行可能としている。
ここで、可動体300の構造について、図29に基づいて簡単に説明する。図29は、可動体における実動作確認用動作制御の例を示す図である。
図29に示すように、可動体300は、遊技盤2と該遊技盤2の背面側に設けられる演出表示装置5との間における演出表示装置5の下方位置に設けられ、所定箇所に固設されたベース部301と、該ベース部301に対し回動可能に設けられた可動部302と、可動部302が横向きに傾倒する退避位置(原点位置、図29(A)参照)と、退避位置から離れた位置において可動部302が縦向きに起立する演出位置(図29(B)参照)と、の間で往復動作(回動)させる駆動モータ303と、を有する。尚、本実施例では、駆動モータ303としてステッピングモータが適用されている。
また、駆動モータ303は、励磁をオフ状態としたときに駆動軸の回転が停止してその位置に保持されるものであるため、可動部302を退避位置から演出位置または演出位置から退避位置に移動させている途中や、退避位置または演出位置に位置しているときに励磁をオフ状態にすると、可動部302はオフ状態にしたときの位置に維持されるようになっている。
すなわち、可動部302が退避位置以外に位置しているときに、電源断が発生して駆動モータ303の励磁がオフ状態になったり、動作異常により動作できない状態で駆動モータ303の励磁がオフ状態になると、可動部302が演出表示装置5の前面側に位置した状態に維持されたままとなり、演出図柄の変動表示や演出画像の視認を妨げる虞がある。よって、本実施例では、電源投入時に原点位置である退避位置に可動体300の可動部302を位置させるための可動体初期化処理を実行するようにしている(図16参照)。
ベース部301には、軸受孔310が貫通して形成されているとともに、該軸受孔310の周辺には、軸受孔310を中心とする円弧形状をなすガイド溝311が形成されている。ベース部301の背面における軸受孔310の右下方位置には駆動モータ303が背面に固設されており、ベース部301を貫通して前側に突出した駆動軸(図示略)の先端には、回転盤312が固着されている。
回転盤312の周縁所定箇所には、前後方向を向く軸部材313が突設されており、該軸部材313には、リンク部材314の下端が回動可能に軸支されている。また、回転盤312の周縁における軸部材313の反対側には被検出部315が突設されており、該被検出部315が回転盤312の下方に設けられた原点検出センサ316により検出されることで、演出制御用CPU120は、可動部302が傾倒位置(原点位置)に位置していることを特定できるようになっている。
尚、本実施例では、可動部302は、退避位置にあるときには演出表示装置5の表示画面の下方に退避し(図1参照)、退避位置から離れた演出位置において演出表示装置5の表示画面の前面側に少なくとも一部が重畳するようになっている。
可動部302は、ベース部301に対し回動可能に設けられた回動部材320に設けられ、例えば内蔵された発光体(図示略)により前面部が発光可能とされている。回動部材320は、左右方向に延びる略板状の部材からなり、前面右側には、軸受孔310に後側から挿入される回動軸325と、回動軸325の左側に突設されガイド溝311に後側から挿入される第1ガイド軸326と、回動軸325の右上に突設されガイド溝311に後側から挿入される第2ガイド軸327と、を有する。
ガイド溝311を挿通してベース部301の前面側に突出した第2ガイド軸327の先端には、リンク部材314の上端が回動可能に軸支されている。つまり、回転盤312と回動部材320とはリンク部材314を介して連結されている。また、回動軸325の外周には、回動部材320を常時演出位置側へ向けて付勢するコイルバネ328が設けられている。
このように構成された可動体300は、原点位置(初期位置)において、図29(A)に示すように可動部302が傾倒位置に位置する。そして、駆動モータ303により回転盤312が正面視時計周りに回動することにより、リンク部材314により第2ガイド軸327が下方に引かれることで、回動軸325を中心として正面視時計回りに約90度回転し、可動部302が図29(B)に示す演出位置である起立位置まで回転する。尚、退避位置から演出位置へ回動する際に、コイルバネ328の付勢力が作用するため、駆動モータ303にかかる負荷が軽減される。また、駆動モータ303を逆駆動させることで、退避位置から演出位置へ回動する。
また、可動体300が退避位置へ移動したときに第1ガイド軸326がガイド溝311の一端に当接することにより、可動体300の正面視反時計回りの回動が規制され、可動体300が演出位置へ移動したときに第2ガイド軸327がガイド溝311の他端に当接することにより、可動体300の正面視時計回りの回動が規制されるようになっている。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。図9に示すように、遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、Sa1以降の遊技制御メイン処理を開始する。遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(Sa1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(Sa2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(Sa3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(Sa4)、RAM102をアクセス可能状態に設定する(Sa5)。なお、割込モード2は、CPU103が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU103は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(Sa6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU103は、通常の初期化処理(Sa9〜Sa13、コールドスタート処理)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、後述する電源断検出処理(図11参照)におけるSd2及びSd3の処理が実行されているか否かを、所定のバックアップ領域にチェックデータが格納されているか否かに基づいて判定する(Sa7)。
バックアップデータが格納されている場合、CPU103は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(Sa8)。この実施例では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、Sa8では、算出したチェックサムと、電源断検出処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU103は、遊技制御用マイクロコンピュータ100を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(Sa41〜Sa43の処理)を行う。具体的には、ROM101に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(Sa41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM102内の領域)に設定する(Sa42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。Sa41およびSa42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、規制部材状態指定フラグ、初期化済フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU103は、演出制御基板12に対して電源復旧指定コマンドと規制部材状態指定コマンドとを送信するための設定を行う(Sa43、Sa44)。電源復旧指定コマンドは、演出制御基板12に対して主基板11(CPU103)が初期化処理を実行しなかったこと(ホットスタート処理を実行したこと)を示すコマンドでもある。また、規制部材状態指定コマンドは、保存されている規制部材状態指定フラグが第1規制部材状態指定フラグである場合は第1規制部材状態指定コマンドを送信するための設定を行い、第2規制部材状態指定フラグである場合は第2規制部材状態指定コマンドを送信するための設定を行う。
尚、バックアップデータが格納されていない場合(Sa7;N)やパリティチェックの結果が正常でない場合(Sa8;N)場合は、初期化処理を実行する。
初期化処理では、CPU103は、まず、RAMクリア処理を行う(Sa9)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM102の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM101に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(Sa10)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(Sa11)。
Sa10およびSa11の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU103は、初期化処理を実行したことを示す初期化済フラグをセットした後(Sa12)、演出制御基板12に対して電源投入指定コマンドを送信するための設定を行う(Sa13)。電源投入指定コマンドは、演出制御基板12に対して主基板11(CPU103)が初期化処理を実行したこと(コールドスタート処理を実行したこと)を示すコマンドでもある。
Sa44またはSa13の実行後、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(Sa14)。CPU103は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路104に特図表示結果判定用の乱数値MR1の値を更新させるための設定を行う。
そして、Sa15において、CPU103は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う(Sa15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
次いで、CPU103は、表示用乱数更新処理(Sa17)および初期値用乱数更新処理(Sa18)を繰返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(Sa16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(Sa19)。本実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ100が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受付けると、図10のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図10に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、電源断検出処理を実行する(S10)。そして、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ23B、第4カウントスイッチ23Cといった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行する(S13)。
次に、乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。この後、図12に示す特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄表示器20での表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bの可動翼片の傾動動作設定などを行う普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。その後、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信(出力)する(S17)。
図11は、電源断検出処理の一例を示すフローチャートである。この電源断検出処理では、先ず、電源基板(図示略)からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号の入力が有るか否かを判定する(Sd1)。電源断信号の入力が無い場合は電源断検出処理を終了し、電源断信号の入力が有る場合は、バックアップデータを特定し(Sd2)、該特定したバックアップデータをRAM102に設けられたバックアップデータ記憶領域に格納する(Sd3)。そして、バックアップデータを復旧させるときに用いるチェックデータを作成し、バックアップデータ記憶領域に格納した後(Sd4)、パチンコ遊技機1が電源断するまでいずれの処理も実行しないループ処理に移行する。尚、電源断信号は電源電圧が所定値以下に低下した場合に継続して出力されるので、本実施例における電源断検出処理では、チェックデータの作成後(Sd4の実行後)にループ処理に移行することで、新たなバックアップデータをバックアップデータ格納領域に格納しないようになっている。このため、例えば、新たなバックアプデータの格納中に電源電圧が更に低下することで正常にバックアップデータ格納領域に新たなバックアップデータが格納されなくなってしまうことが防止されている。
図12は、特別図柄プロセス処理として、図10に示すS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、原点位置である規制位置に規制部材721を位置させるための規制部材初期化処理を実行する(S20)。規制部材初期化処理においてCPU103は、規制部材721を開放位置から規制位置に向けて移動させるために必要な期間またはステップ数といった駆動量に基づいて、ロータリーソレノイド84のシャフト(図示略)が第1回転方向に回転するように励磁する処理を所定期間内に複数回(例えば、3回)繰り返し行うことで、規制部材721を原点位置である規制位置に位置させるようにする(図24参照)。
尚、本実施例では、遊技の制御を行う遊技制御手段であるCPU103の制御負荷を軽減することを目的として、規制部材721が原点位置である規制位置に位置したか否かを検出するための規制部材センサ600を、主基板11ではなく、演出制御基板12に接続し、演出制御用CPU120が規制部材センサ600の検出状態を監視している。よって、CPU103側では、規制部材721が原点位置である規制位置に位置したか否かを特定することはできない。
そこで、CPU103は、後述する規制部材初期化処理や小当り遊技状態において、ロータリーソレノイド84により規制部材721を規制位置まで移動させて第3カウントスイッチ24B(V領域)を閉鎖する閉鎖状態とするための動作制御を実行したときには、第1規制部材状態指定コマンドを演出制御基板12に送信する一方、CPU103がロータリーソレノイド84により規制部材721を許容位置まで移動させて第3カウントスイッチ24B(V領域)を開放する開放状態とするための動作制御を実行したときには、第2規制部材状態指定コマンドを演出制御基板12に送信するようにしている。
そして、演出制御用CPU120は、受信した規制部材状態指定コマンドから特定される規制部材721の状態と規制部材センサ600の検出状態とが一致しているか否かを判定、つまり、CPU103が実行した動作制御内容と実際に規制部材721を検出している検知状態とに矛盾が生じていないかを確認し、一致していれば、規制部材721が動作制御通りの状態にあると判定し、一致していないときには、規制部材721が動作制御通りの状態にない可能性がある、つまり、動作エラーが生じた可能性があると判定してエラー報知処理を実行する。
また、CPU103は、第1規制部材状態指定コマンドを演出制御基板12に送信したときには第1規制部材状態指定フラグをセットし、第2規制部材状態指定コマンドを演出制御基板12に送信したときには第2規制部材状態指定フラグをセットすることで、セットされている規制部材状態指定フラグに基づいて、実際の状態とは関係なく、規制部材721を閉鎖状態と開放状態のいずれの状態に変化させる動作制御を行ったかを確認できるようにしている。尚、CPU103は、規制部材状態指定コマンドを演出制御基板12に送信する毎に規制部材状態指定フラグを更新してセットする。
S20の規制部材初期化処理では、CPU103は、まず、規制部材初期化処理の実行済であることを示す規制部材初期化済フラグがセットされているか否かを判定する(S41)。規制部材初期化済フラグがセットされていれば、既に規制部材初期化処理を実行したとして処理を終了する。尚、この規制部材初期化済フラグは、メイン処理におけるSa9においてRAMクリアされるまでクリアされることはないため、規制部材初期化処理を1回実行した後は、次の電源投入時にCPU103がSa9〜Sa13の初期化処理を実行するまで、規制部材初期化処理を実行することはない。つまり、CPU103は、電源投入時にSa41〜Sa44のホットスタート処理を実行する場合は規制部材初期化処理を実行することはなく、電源投入時にCPU103がSa9〜Sa13の初期化処理を実行した場合に1回のみ規制部材初期化処理を実行する。
S41において規制部材初期化済フラグがセットされていなければ、規制部材初期化処理の実行中であることを示す規制部材初期化中フラグがセットされているか否か、つまり、規制部材初期化処理が実行中であるか否かを判定する(S42)。規制部材初期化中フラグがセットされていなければ、メイン処理のSa12において初期化済フラグがセットされているか否か、つまり、電源投入時にSa9〜Sa13の初期化処理が実行されたか否かを判定する(S43)。
S43において初期化済フラグがセットされていなければ、電源投入時にSa41〜44のホットスタート処理を実行したとして、規制部材初期化処理を実行せずに処理を終了する。例えば、小当り遊技状態において規制部材721が開放状態にあるときに電源断が発生した場合、電源断復旧時に小当り遊技状態を再開する際に規制部材721を開放状態にしておく必要があるため、電源投入時にホットスタート処理を実行する場合は、規制部材初期化処理を実行しないようにする。尚、初期化済フラグはSa9においてRAMクリアされるまでクリアされることはないので、ホットスタート処理を実行した場合は、常にSa43にて「N」と判定し、規制部材初期化処理を実行せずに処理を終了することになる。
S43において初期化済フラグがセットされていれば、初期化済フラグをクリアして(S44)、原点位置である規制位置に規制部材721を位置させる初期化動作制御を実行するための初期化動作プロセスデータをセットし(S45)、初期化動作プロセスタイマにカウント値をセットしタイマカウントを開始する(S46)。次いで、CPU103は、プロセスデータ1の内容(規制部材制御実行データ1)に従って規制部材を動作するロータリーソレノイド84の制御を実行する(S47)。そして、規制部材初期化中フラグをセットし(S48)、処理を終了する。
S42において規制部材初期化中フラグがセットされている、つまり、規制部材初期化処理が実行中である場合は、初期化動作プロセスタイマを−1した後(S49)、プロセスデータが完了したか否かを判定する(S50)。プロセスデータが完了していなければ、第1規制部材状態指定コマンドを送信したことを示す第1規制部材状態指定フラグがセットされているか否かを判定し(S51)、第1規制部材状態指定フラグがセットされていない場合、規制部材721の1回目の閉鎖動作(ロータリーソレノイド84のシャフト(図示略)が第1回転方向に回転するように励磁する処理)の実行タイミングであるか否かを判定する(S52)。
S52において規制部材721の1回目の閉鎖動作の実行タイミングである場合は、第1規制部材状態指定コマンドを送信するための設定を行い(S53)、第1規制部材状態指定フラグをセットして(S54)、処理を終了する。
S51において規制部材状態指定コマンド送信済フラグがセットされている場合、またはS52において規制部材721の1回目の閉鎖動作の実行タイミングでない場合は、規制部材721の動作の実行中であるとして、そのまま処理を終了する。
また、S50においてプロセスデータが完了した場合は、規制部材初期化処理を実行済であることを示す規制部材初期化済フラグをセットし(S55)、規制部材初期化中フラグをクリアして(S56)、処理を終了する。
図12に戻って、CPU103は、S20において規制部材初期化処理を実行した後、始動入賞判定処理を実行する(S21)。該始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S31の処理のいずれかを選択して実行する。
S21の始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、変動表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの最上位に格納する。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、変動表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S22の特別図柄通常処理やS23の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄および演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、変動表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、S24の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、S24の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、更に遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、小当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。尚、大当りフラグと小当りフラグの両方がオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して第1大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」のいずれであるかに対応して、第1大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別に関係なく、第1大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる第1大入賞口の開放回数を、「大当りA」であれば「5回」、「大当りB」であれば「10回」、「大当りC」であれば「15回」にそれぞれ設定することにより、大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、第1大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、第1大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、第1大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、第1大入賞口扉701用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の出力を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、演出用LED9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して時短制御を開始するための各種の設定(時短フラグのセット)を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
具体的には、大当り終了処理においては、実行した大当りの種別を特定する。そして、特定した大当り種別が「大当りA」である場合は、時短フラグをセットせずに特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。特定した大当り種別が「大当りB」である場合は、時短フラグをセットするとともに「大当りB」に対応するカウント初期値(本実施例では「20」)を時短回数カウンタにセットして特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。また、特定した大当り種別が「大当りC」である場合は、時短フラグをセットするとともに「大当りC」に対応するカウント初期値(本実施例では「100」)を時短回数カウンタにセットして特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
S29の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この小当り開放前処理には、変動表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して第2大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば変動表示結果が「小当り」となったことに基づき、第2大入賞口を開放状態とする期間の上限を「1秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる第2大入賞口の開放回数を「1回」に設定することにより、小当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。
尚、本実施例では、小当り状態において第2大入賞口の開放回数を「1回」、第2大入賞口を開放状態とする期間の上限を「1秒」に設定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り状態における第2大入賞口の開放回数は2回以上の複数回であってもよく、また、第2大入賞口を開放状態とする期間の上限は遊技球が第2大入賞口に入賞可能な期間であれば「1秒」以外の期間であってもよい。
S30の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放中処理には、第2大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第2カウントスイッチ24Aによって検出された遊技球の個数などに基づいて、第2大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理や、規制部材721を閉鎖状態から開放状態に変化させるための動作制御を行う処理などが含まれている。そして、第2大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、第2大入賞口扉711用のソレノイド83に対するソレノイド駆動信号の出力を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
S31の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、演出用LED9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図14は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S61)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S62)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S63)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S54)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAM122に形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S65)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。尚、演出制御プロセス処理の詳細については後述する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行する(S66)。
次いで、演出制御用CPU120は、規制部材721の状態を監視する規制部材監視処理を実行する(S67)。尚、規制部材監視処理の詳細については後述する。
そして、異常が発生したことを報知するエラー報知処理(S67)を実行した後、S62に移行する。
図15は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S65)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、原点位置である退避位置(図29参照)に可動体300の可動部302を位置させるための可動体初期化処理を実行する(S71)。
図16は、可動体初期化処理を示すフローチャートである。可動体初期化処理では、演出制御用CPU120は、先ず、可動体初期化処理を実行済であることを示す可動体初期化済フラグがセットされているか否かを判定する(S101)。可動体初期化済フラグがセットされている場合は、可動体初期化処理を実行済であるとしてそのまま処理を終了する。
可動体初期化済フラグがセットされていない場合は、後述する非検出時動作制御の実行中であることを示す非検出時動作実行中フラグ1または非検出時動作実行中フラグ2がセットされているか否かを判定する(S102)。非検出時動作実行中フラグ1及び非検出時動作実行中フラグ2のいずれもセットされていない場合は、後述する検出時動作制御の実行中であることを示す検出時動作実行中フラグがセットされているか否かを判定する(S103)。検出時動作実行中フラグがセットされていない場合は、後述する非検出時動作制御や検出時動作制御といったショート初期化動作制御を実行済であることを示すショート初期化動作制御実行済フラグがセットされているか否かを判定する(S104)。ショート初期化動作制御実行済フラグがセットされていない場合は、後述する実動作確認用動作制御の実行中であることを示す実動作確認用動作実行中フラグがセットされているか否かを判定する(S105)。実動作確認用動作実行中フラグがセットされていない場合は、電源断復旧指定コマンド受信フラグまたは電源投入指定コマンド受信フラグがセットされているか否か、つまり、電源投入時であるか否かを判定する(S106)。電源断復旧指定コマンド受信フラグまたは電源投入指定コマンド受信フラグがセットされていない場合は、そのまま処理を終了する。
S106において、電源断復旧指定コマンド受信フラグまたは電源投入指定コマンド受信フラグがセットされている場合は、セットされている電源断復旧指定コマンド受信フラグまたは電源投入指定コマンド受信フラグをクリアして(S110)、可動体300の原点検出センサ316の検出状態を特定し(S111)、原点検出センサ316が検出状態であるか否か、つまり、可動体が原点位置である退避位置に位置しているか否かを判定する(S112)。
原点位置に位置していない場合は、非検出時動作制御の実行中であることを示す非検出時動作実行中フラグ1をセットし(S113)、非検出時動作制御の実行回数を計数するための非検出時動作回数カウンタに0をセットした後(S114)、可動部302を動作させるための制御速度として、後述する実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度(図21、図22参照)と同じ動作速度で可動部302を動作させるための最低制御速度を設定し(S115)、駆動モータ303を原点位置方向に駆動開始するとともに(S116)、非検出時動作期間タイマのタイマカウントを開始して(S117)、処理を終了する。
一方、上記したS112において「Y」と判定されてS120に進んだ場合には、検出時動作制御の実行中であることを示す検出時動作実行中フラグをセットし(S120)、検出時動作回数カウンタに0をセットした後(S121)、検出時動作プロセスデータをセットし(S122)、検出時動作プロセスタイマのタイマカウントを開始する(S123)。また、本実施例の検出時動作プロセスデータには、可動部302を動作させるための制御速度として、後述する実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度(図21、図22参照)と同じ動作速度で可動部302を動作させるための最低制御速度が記述(設定)されている。よって、検出時動作プロセスデータに設定されている実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低制御速度に基づいて、可動部302を動作させる(S124)。
S102において、非検出時動作実行中フラグ1及び非検出時動作実行中フラグ2がセットされている場合は、図17に示すS130に進み、非検出時動作期間タイマを−1して(S130)、原点検出センサ316が検出状態となったか否かとともに、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となったか否かを監視する監視状態に移行する(S131、S132)。
S132において非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となった場合、つまり、上限時間が経過しても可動部302が原点位置(退避位置)に位置しなかった場合には、駆動モータ303の駆動を停止して(S133)、非検出時動作回数カウンタに1を加算した後(S134)、該加算後の非検出時動作回数カウンタの値が、動作エラー判定回数(例えば、3)に達したか否かを判定する(S135)。また、S132において非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となっていない場合は処理を終了する。
S135において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、原点復帰エラーが発生したとして、例えば、可動部302を動作させることを示す入力信号(例えば、演出ボタン等の検出信号)の受付けを無効としたり、該入力信号が入力されても可動部302を動作させないようにするなど、以後の可動体300の動作を禁止する(可動体300をデッドエンド状態にする)ための可動体動作禁止フラグをセットして(S136)、S142に進む。そして、可動体初期化済フラグをセットし(S142)、処理を終了する。つまり、非検出時動作制御において可動部302が原点位置(退避位置)に位置しなかった場合には、後述する実動作確認用動作制御を実行せずに可動体初期化処理を終了する。
尚、本実施例では、S135において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、可動体300をデッドエンド状態とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、S135において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、エラー処理を開始するようにしてもよい。
一方、S135において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達していない場合には、駆動モータ303の駆動を停止して図16のS115に戻り、再度、S115〜S117の処理を行うことにより、可動部302を、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて原点位置に移動させる動作(非検出時動作制御)を開始して、前述したS131、S132の監視状態に移行する。
よって、S132にてエラー判定時間が経過したと判定されたとしても、動作エラー判定回数に達するまで繰返し可動部302を原点位置(退避位置)に移動させる動作(非検出時動作制御)を実行している間に可動部302が原点位置(退避位置)にて検出した場合には、S136に進むことなく、S137に進むことになる。
S131において原点検出センサ316が検出状態となった場合には、駆動モータ303の駆動を停止して(S137)、非検出時動作実行中フラグ1がセットされているか否かを判定し(S138)、非検出時動作実行中フラグ1がセットされている場合は、非検出時動作実行中フラグ1をクリアした後(S139)、ショート初期化動作制御実行済フラグをセットして(S140)、処理を終了する。
S138において非検出時動作実行中フラグ1がセットされていない場合は、後述する実動作確認動作において可動部302が原点復帰しなかったことにより非検出時動作実行中フラグ2がセットされたことに基づいてS130〜S136の処理が実行され、当該処理において可動部302が原点復帰したとして、非検出時動作実行中フラグ2をクリアした後(S141)、可動体初期化済フラグをセットして(S142)、処理を終了する。
図16に戻って、S103において検出時動作実行中フラグがセットされている場合は、セットされた検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度に基づいて可動部302を動作させるとともに、図18のS145に進み、検出時動作プロセスデータが完了したか否かとともに、原点検出センサ316が検出状態となったか否かを監視する監視状態に移行する(S145、S146)。S145においてプロセスデータが完了していない場合には、処理を終了し、可動部302を検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度に基づいて動作させる制御を継続する。
このように、検出時動作制御においては、検出時動作プロセスデータが完了するまで、検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度に基づく最低速度、つまり、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて、原点位置(退避位置)から一旦離れ、該原点位置(退避位置)から離れた位置から原点位置(退避位置)に戻るという動作を行う(図21参照)。尚、原点位置から離れた位置とは、原点位置の近傍位置、つまり、各原点センサにより可動体300の被検出部315を検出できない位置であって演出位置よりも原点位置に近い所定位置(検出時動作位置)として設定されている。
S145において、セットされている検出時動作プロセスデータが完了したと判定した場合には、駆動モータ303の駆動を停止して、原点検出センサ316が検出状態になっているか否か、つまり、可動部302が原点位置(退避位置)に位置しているか否かを判定する(S146)。可動部302が原点位置(退避位置)に位置している場合には、非検出時動作回数カウンタに1を加算した後(S147)、該加算後の非検出時動作回数カウンタの値が、動作エラー判定回数(例えば、3)に達したか否かを判定する(S148)。
S148において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、原点復帰エラーが発生したとして、例えば、可動部302を動作させることを示す入力信号(例えば、演出ボタン等の検出信号)の受付けを無効としたり、該入力信号が入力されても可動部302を動作させないようにするなど、以後の可動体300の動作を禁止する(可動体300をデッドエンド状態にする)ための可動体動作禁止フラグをセットして(S149)、可動体初期化済フラグをセットし(S150)、処理を終了する。つまり、非検出時動作制御において可動部302が原点位置(退避位置)に位置しなかった場合には、後述する実動作確認用動作制御を実行せずに可動体初期化処理を終了する。
尚、本実施例では、S148において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、可動体300をデッドエンド状態とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、S148において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、エラー処理を開始するようにしてもよい。
一方、S148において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達していない場合には、駆動モータ303の駆動を停止して図16のS122に戻り、再度、S122〜S124の処理を行うことにより、可動部302を検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度に基づいて動作させ、前述したS145、S146の監視状態に移行する。
よって、S145にてセットされている検出時動作プロセスデータが完了したと判定されたとしても、動作エラー判定回数に達するまで繰返し可動部302を原点位置(退避位置)から検出時動作位置まで移動させた後に原点位置に復帰させる動作(検出時動作制御)を実行することで可動部302が原点位置(退避位置)にて検出した場合には、S149に進むことなく、S151に進むことになる。
S146において原点検出センサ316が検出状態となった場合には、検出時動作実行中フラグをクリアした後(S151)、ショート初期化動作制御実行済フラグをセットして(S152)、処理を終了する。
図16に戻って、S104においてショート初期化動作制御実行済フラグがセットされている場合には、図19のS155に進み、実動作確認用動作実行中フラグをセットし(S155)、実動作確認用プロセスデータをセットし(S156)、実動作確認用プロセスタイマのタイマカウントを開始し(S157)、処理を終了する。
図16に戻って、S105において実動作確認用動作実行中フラグがセットされている場合には、図20のS160に進み、セットされた実動作確認用プロセスデータにおいて実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度に基づいて可動部302を動作させる(S160)。次いで、プロセスデータが完了したか否かを判定し(S161)、プロセスデータが完了していない場合には処理を終了する。
このように、実動作確認用プロセスデータが完了するまで、実動作確認用プロセスデータに実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度にて可動部302を動作させることにより、可動部302の制御速度を、時系列的に順次変更して、可動体演出において当該可動部302を実際に動作させる際に設定する制御速度と同一の加速または減速を行うことができる。
そして、S161において、セットされている実動作確認用プロセスデータが完了したと判定した場合は、駆動モータ303の駆動を停止し、原点検出センサ316が検出状態になっているか否か、つまり、可動部302が原点位置(退避位置)に位置しているか否かを判定する(S162)。原点検出センサが検出状態になっている場合、つまり、可動部302が原点位置(退避位置)に位置している場合には、実動作確認用動作が正常に終了したとして、実動作確認用動作実行中フラグをクリアした後(S163)、可動体初期化済フラグをセットして(S164)、処理を終了する。
一方、S162において原点検出センサが検出状態になっていない場合、つまり、可動部302が原点位置(退避位置)に位置していない場合には、非検出時動作実行中フラグ2をセットして(S165)、非検出時動作回数カウンタに0をセットし(S166)、図16のS115に戻り、再度、S115〜S117の処理を行うことにより、可動部302を、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて原点位置に移動させる動作(非検出時動作制御)を開始して、図17のS131、S132の監視状態に移行し、非検出時動作制御の実行時と同じように、動作エラー判定回数に達するまで繰返し可動部302を原点位置(退避位置)に移動させる動作(非検出時動作制御)を実行することになる。
ここで、これら図16〜図20に示す可動体初期化処理が実行されることによる可動体300の動作態様及び制御内容について、図21、図22を用いて説明する。図21は、演出制御用CPUが行う非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御の動作態様を示す概略説明図である。図22は、(A)は実動作確認用動作制御における制御速度を示す説明図、(B)は検出時動作制御における制御速度を示す説明図、(C)は非検出時動作制御における制御速度を示す説明図である。
図21に示すように、可動体300の可動部302は、原点位置(退避位置)と演出位置との間で往復動作可能に設けられており、原点位置から演出位置への往動作や演出位置から原点位置への復動作は、前述した可動体演出等において実際に行う実動作とされている。
演出制御用CPU120は、可動体初期化処理を実行したときに可動体300の被検出部315が原点検出センサ316により検出されない場合、つまり、可動体300が何らかの理由(例えば、搬送や遊技島への設置時に原点位置から動いてしまっている場合、前回の動作時に原点復帰できなかった場合(例えば、演出の実行時において、モータの脱調、故障、引っ掛かりなどにより可動体300の原点復帰が確認できなかったり、動作できなくなるといった動作エラー(動作異常)が発生した場合など)、遊技機の振動により原点位置から動いてしまった場合など)により原点位置以外の位置(例えば、図21における非検出時動作制御に対応する黒丸で示す位置など、原点位置と演出位置との間の所定位置)にある場合、原点復帰させるための非検出時動作制御を実行する。この非検出時動作制御を実行する場合、可動体300の可動部302は原点位置から離れた位置にあるため、動作としては可動部302を原点位置方向に移動させる動作のみとされている。
また、演出制御用CPU120は、可動体初期化処理を実行したときに可動体300の可動部302の被検出部315が原点検出センサ316により検出された場合、検出時動作制御を実行する。
例えば、被検出部315が原点検出センサ316により確実に検出されるように、被検出部315が原点検出センサ316により検出されたときから可動体300の原点位置方向への動作が規制されるまでの間に所定の動作可能範囲(例えば、遊び)が設定されている場合などにおいては、原点復帰して原点検出センサ316により検出された位置よりもさらに奥側にずれた位置に停止することがある。よって、被検出部315が原点検出センサ316により検出されていても、可動体300の可動部302をより正確な原点位置に復帰させるための検出時動作制御を行う。
この検出時動作制御は、原点検出センサ316による被検出部315の検出状態を一旦解除するために可動部302を原点位置から離れた位置へ移動させた後に原点位置に復帰させる必要があるが、演出位置まで移動させる必要はないので、可動部302を原点位置から該原点位置の近傍である検出時動作位置まで移動させた後、原点位置に復帰させる。つまり、図30に示すように、実動作よりも短い距離で往復動作させる。
また、演出制御用CPU120は、可動体初期化処理において非検出時動作制御または検出時動作制御を実行した後、実動作確認用動作制御を実行する。実動作確認用動作制御は、可動体が各種演出等において実際に行う実動作と同一の動作とされている。
次に、演出制御用CPU120が非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御を実行する際に設定する制御速度について比較する。尚、図22(A)、図22(B)、図22(C)にて示す速度は、演出制御用CPU120が可動部302を動作させるために設定する制御速度であって、可動部302の実際の動作速度とは異なる。つまり、例えば、複数の可動体において、原点位置と演出位置との間における一の移動区間と他の移動区間に同一の制御速度を設定した場合でも、一の移動区間と他の移動区間とで態様が異なる場合(例えば、バネがある区間とない区間、直線区間と曲線区間)や、同一の移動区間でも上昇する場合と下降する場合においては、可動体を実際に動作させた場合の動作速度は制御速度とは異なることがある。また、可動体に対し同一の制御速度を設定しても、各可動体の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各可動体の実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。複数の可動体を同一性能のステッピングモータにて動作させる場合において、各可動体に対し同一の制御速度を設定しても、各可動体の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各可動体の実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。
図22(A)に示すように、演出制御用CPU120は、実動作確認用動作制御を実行する場合、セットした実動作確認用プロセスデータにおいて実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度に基づいて可動部302を動作させる。具体的には、原点位置から加速した後に減速して演出位置に停止させるとともに、演出位置から加速した後に減速して原点位置に停止させる制御を行う。すなわち、可動部302が正常に動作可能であることを確認するための実動作確認用動作制御では、原点位置と演出位置との間において、可動部302の制御速度を低速→高速→低速の順に変化させる。つまり、演出制御用CPU120は、可動部302の可動体演出を実行する場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で可動部302が動作するように制御するため、実動作確認用動作制御を実行する場合においても、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で可動部302が動作するように制御する。
すなわち、上記第1速度としての最低速度や第2速度としての最高速度は、可動体の実際の動作速度であって、該動作速度としての最低速度や最高速度となるように制御速度が設定されることになる。尚、以下においては、最低制御速度に基づいて可動部302を動作させた場合は最低速度にて動作し、最高制御速度に基づいて可動部302を動作させた場合は最高速度にて動作するものとして説明する。
ここで、可動部302の加速時及び減速時における動作速度が、実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御速度が設定されている。また、演出位置に移動した後に原点位置に復帰させる際においては、演出位置に停止させるときよりも長い時間にわたり実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御することで、可動部302を確実に減速させてから原点検出センサ316により被検出部315が検出されるようにしている。
図22(B)に示すように、演出制御用CPU120は、検出時動作制御を実行する場合、原点位置から演出位置まで移動させる期間及び演出位置から原点位置まで移動させる期間において、常に実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて可動部302が動作するように制御する。つまり、演出制御用CPU120は、第1動作制御としての検出時動作制御における最高速度が、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施例では、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)となるように、常に実動作確認用動作制御において設定されている制御速度のうち最も低い最低制御速度に基づいて可動部302を動作させる制御を行う。
また、検出時動作制御の場合、実動作確認用動作制御に比べて可動部302の動作距離が短いため、実動作確認用動作制御において加速したときの制御速度、つまり高速で動作させると、原点検出センサ316にて被検出部315を確実に検出できなかったり、近距離から可動部302が原点位置に復帰して移動規制されたときの衝撃により可動部302等が破損したりする虞があるため、実動作確認用動作制御における最低速度にて動作するように制御する。
また、図22(C)に示すように、演出制御用CPU120は、非検出時動作制御を実行する場合、原点位置と演出位置との間の任意の位置から原点位置まで移動させる期間において、常に実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて動作するように制御する。つまり、演出制御用CPU120は、第1動作制御としての非検出時動作制御における最高速度(最大動作速度)が、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施例では、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)となるように、常に実動作確認用動作制御において設定されている制御速度のうち最も低い最低制御速度に基づいて可動部302を動作させる制御を行う。
この場合、可動部302は原点位置からどの程度離れた位置にあるかが不明であるため、可動部302が原点位置の近傍に位置していた場合、実動作確認用動作制御において加速したときの制御速度、つまり高速で動作させると、可動部302が原点位置に復帰したときに原点検出センサ316にて被検出部315を確実に検出できなかったり、近距離から可動部302が原点位置に復帰して移動規制されたときの衝撃により可動部302等が破損したりする虞があるため、実動作確認用動作制御における最低速度にて動作するように制御する。
このように本実施例では、演出制御用CPU120は、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、実動作確認用動作制御において設定されている最低制御速度に基づいて常に単一(一定)の動作速度で可動部302が動作するように制御を行う。尚、これら最低速度は、可動部302に対応する実動作確認用動作制御における最低速度であり、複数の可動体がある場合に共通する動作速度ではないので、各可動体における最低速度は異なる場合がある。
具体的には、可動体300の可動部302と他の第2可動体の第2可動部(図示略)とは、大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動モータを含む駆動機構が各々異なるため、同一の制御速度を設定した場合でも可動体の実際の動作速度は異なる。また、各可動体に対し異なる制御速度を設定した場合においても可動体の実際の動作速度は異なる。このように、最低速度は各可動体に応じて設定された制御速度に基づく動作速度であり、可動体に最適な最低速度にて動作するように制御するため、態様が異なる複数の可動体を原点位置にて確実に検出させることが可能となる。
図15に戻って、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示を、演出制御バッファ設定部の記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S72)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S82のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理で変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。また、予告演出としての可動体演出を実行する際に、可動体の動作タイミング等を制御する。
演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)、小当り表示処理(S80)または変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
小当り表示処理(S80):変動時間の終了後、演出表示装置5に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り遊技中処理(S81)に対応した値に更新する。
小当り遊技中処理(S81):小当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り終了演出処理(S82)に対応した値に更新する。
小当り終了演出処理(S82):演出表示装置5において、小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)または大当り表示処理(S77)に対応した値に更新する。
図23は、本実施例の規制部材監視処理(S57)を示すフロー図である。規制部材監視処理では、演出制御用CPU120は、先ず、規制部材状態指定コマンド受信フラグがあるか否かを判定する(S251)。規制部材状態指定コマンド受信フラグがセットされていなければ、S254に進む。規制部材状態指定コマンド受信フラグがセットされていれば、規制部材状態指定コマンド受信フラグに応じた規制部材状態フラグ(例えば、第1規制部材状態指定コマンド受信フラグであれば閉鎖状態を示す第1規制部材状態フラグ、第2規制部材状態指定コマンド受信フラグであれば開放状態を示す第2規制部材状態フラグ)に更新し(S252)、セットされていた規制部材状態指定コマンド受信フラグをクリアし(S253)、S254に進む。
S254においては、規制部材センサ600がオフ状態からオン状態またはオン状態からオフ状態に変化するまでエラー(異常)判定を待つための検出待ちフラグがセットされているか否かを判定する(S254)。詳しくは、CPU103がロータリーソレノイド84により規制部材721を動作させたときに、規制部材センサ600が規制部材721を検出するタイミングと、送信した規制部材状態指定コマンドを演出制御用CPU120が受信するタイミングとにタイムラグが生じることを考慮して、検出待ち時間を設定している。
S254において検出待ちフラグがセットされていない場合は、規制部材センサ600がオン状態であるか否か、つまり、規制部材721が規制位置において第3カウントスイッチ24B(V領域)を閉鎖する閉鎖状態であるか否かを判定する(S255)。
規制部材センサ600がオン状態である場合は、その時点でセットされている規制部材状態フラグは、閉鎖状態であることを示す第1規制部材状態フラグであるか否を判定し(S256)、第1規制部材状態フラグがセットされている場合は、規制部材センサ600の検出状態とセットされている規制部材状態フラグとが一致しているとして、処理を終了する。一方、第1規制部材状態フラグがセットされていない場合、つまり、開放状態を示す第2規制部材状態フラグがセットされている場合は、規制部材センサ600の検出状態とセットされている規制部材状態フラグとが一致していないとして、S259に進む。
規制部材センサ600がオン状態でない場合は、第3カウントスイッチ24BのV領域が開放状態であることを示唆するV領域開放演出(図25(B)参照)を実行した後(S257)、その時点でセットされている規制部材状態フラグは、開放状態であることを示す第2規制部材状態フラグであるか否を判定し(S258)、第2規制部材状態フラグがセットされている場合は、規制部材センサ600の検出状態とセットされている規制部材状態フラグとが一致しているとして、処理を終了する。一方、第2規制部材状態フラグがセットされていない場合、つまり、閉鎖状態を示す第1規制部材状態フラグがセットされている場合は、規制部材センサ600の検出状態とセットされている規制部材状態フラグとが一致していないとして、S259に進む。
S256において第1規制部材状態フラグがセットされていない場合またはS258において第2規制部材状態フラグがセットされていない場合は、検出待ちタイマに所定値をセットするとともに、検出待ちフラグをセットして(S259)、処理を終了する。
S254において検出待ちフラグがセットされている場合は、S260に進み、検出待ちタイマを−1した後(S260)、検出待ちタイマがタイマアウトしたか否か、つまり、検出待ち期間が経過したか否かを判定する(S261)。検出待ちタイマがタイマアウトしていない場合は、規制部材センサ600の検出状態はセットされている規制部材状態フラグに応じた状態であるか否か、つまり、規制部材センサ600の検出状態とセットされている規制部材状態フラグとが一致しているか否かを判定し(S262)、一致していなければ処理を終了して検出待ち状態を維持する。
規制部材センサ600の検出状態はセットされている規制部材状態フラグに応じた状態である場合は、規制部材センサ600の検出状態とセットされている規制部材状態フラグとが一致したとして、検出待ちフラグをクリアして(S263)、処理を終了する。
S261において検出待ちタイマがタイマアウトした場合、つまり、規制部材センサ600の検出状態とセットされている規制部材状態フラグとが一致しない状態のまま検出待ち期間が経過した場合は、動作エラー(動作異常)が発生している可能性があるとして、エラー報知の実行中であることを示すエラー報知中フラグと、エラー報知の実行期間を設定するためのエラー報知中タイマに所定値をセットした後(S264)、検出待ちフラグをクリアして(S263)、処理を終了する。
尚、S264においてエラー報知中フラグとエラー報知中タイマがセットされた場合、S58のエラー報知処理においてエラー報知を実行することになる。
次に、CPU103が行う規制部材初期化処理と、演出制御用CPU120が行う可動体初期化処理との関係について、図24に基づいて説明する。図24は、(A)はコールドスタート時におけるロータリーソレノイド、規制部材センサ、可動体の動作態様の一例を示すタイミングチャート、(B)はホットスタート時におけるロータリーソレノイド、規制部材センサ、可動体の動作態様の一例を示すタイミングチャートである。
図24(A)に示すように、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時(コールドスタート時)において、CPU103は、遊技制御用タイマ割込処理においてS20の規制部材初期化処理を実行し、演出制御用CPU120は、S71の可動体初期化処理を実行する。また、図24(A)では、電源投入時において、ロータリーソレノイド84はオフ状態、規制部材センサ600はオフ状態、つまり、規制部材721は開放状態となっている。
尚、CPU103は、メイン処理のSa13において電源投入指定コマンドを送信するための設定を行い、遊技制御用タイマ割込処理のSa17のコマンド制御処理において電源投入指定コマンドを演出制御基板12に送信するが、演出制御用CPU120が、演出制御メイン処理におけるS51の初期化処理を実行した後に演出制御コマンドをS54のコマンド解析処理に移行するまでは演出制御コマンドの解析をできないため、CPU103は、演出制御用CPU120がS54のコマンド解析処理に移行するまでに要する期間、Sa17のコマンド制御処理に移行するのを待機する。
本実施例では、CPU103が行うS20の規制部材初期化処理と、演出制御用CPU120が行うS71の可動体初期化処理とは、ほぼ同時に開始されるようになっている。つまり、電源投入時から所定期間T1が経過したときに規制部材初期化処理と可動体初期化処理とが同じタイミングで開始される。よって、初期化動作条件の成立を契機に制御手段が異なる2つの可動体の初期化動作制御が行われることで、それぞれの動作確認を一緒に確認することができる。
CPU103は、規制部材初期化処理において、規制部材721が閉鎖状態に変化するようにロータリーソレノイド84を励磁する制御を所定期間T2内に複数回(例えば、3回)繰返し実行する。実際は、特に問題なければ1回目の動作制御により開放状態から閉鎖状態に変化するため、2回目、3回目の動作制御は無駄になることもあるが、何らかの要因により1回の動作制御で規制位置まで移動しないこともある。そして、CPU103は規制部材721が実際に移動したか否かを確認することはできないため、規制位置に向けて移動させる制御を複数回繰り返し行うことで、規制部材721を好適に規制位置まで移動させることができるとともに、演出制御基板12に対し規制部材721が閉鎖状態であることを示す第1規制部材状態指定コマンドを送信し、規制部材721を閉鎖状態にするための動作制御を実行する。
一方、ロータリーソレノイド84の励磁により規制部材721が規制位置まで移動したことにより、規制部材センサ600が規制部材721を検出してオン状態になる。つまり、規制部材721により第3カウントスイッチ24B(V領域)が閉鎖されたことになる。ここで、先に受信した第1規制部材状態指定コマンドから特定される規制部材721の状態と規制部材センサ600の検出状況とが一致するため、演出制御用CPU120はエラー報知を実行しない。
また、CPU103は、電源投入後、遊技制御用タイマ割込処理において特別図柄プロセス処理に移行したときに規制部材初期化処理を開始し、S20において規制部材初期化処理を実行しているときにおいても、S21〜S31の特別図柄プロセス処理を実行可能であるため、規制部材初期化処理を開始してから所定期間が経過する前の時点T3で遊技が開始可能となってしまう。しかし、T3の時点で始動入賞が発生したことに基づき、複数の変動パターンのうち変動表示時間が短い小当り変動パターン(例えば、小当り変動パターンPC1−1など)に基づいて図柄の変動表示を開始した場合でも、規制部材初期化処理が終了する前に小当り変動表示結果が導出表示されて小当り遊技状態に制御されて第2大入賞口が開放することはない。つまり、規制部材初期化処理の実行中に第2大入賞口が進入することはないので、規制部材721が初期化動作により閉鎖状態に変化する前に遊技球が第3カウントスイッチ24B(V領域)を通過してしまうことがない。また、小当り変動表示結果が導出表示されて第2大入賞口に遊技球が進入したにも関わらず、規制部材721が初期化動作により閉鎖状態に変化することで第3カウントスイッチ24B(V領域)に遊技球が進入困難になるといったこともない。
また、本実施例では、CPU103が行うS20の規制部材初期化処理と、演出制御用CPU120が行うS71の可動体初期化処理とはほぼ同時に開始されるが、CPU103は、演出制御用CPU120が可動体初期化処理を実行する期間T5よりも短い期間T4で規制部材初期化処理を実行する(T4<T5)。よって、遊技の制御を行うCPU103の制御負荷を軽減することができる。
次に、図24(B)に示すように、電力供給の停止からの復旧時である電源投入時(ホットスタート時)において、CPU103は、遊技制御用タイマ割込処理において初期化処理を実行済であることを示す初期化済フラグがセットされていないことからS20の規制部材初期化処理を実行せず、演出制御用CPU120は、S71の可動体初期化処理を実行する。また、図24(B)では、電源投入時において、ロータリーソレノイド84はオフ状態、規制部材センサ600は検出オン状態、つまり、規制部材721は閉鎖状態となっている。
よって、電源投入時に初期化処理を実行しないときは、記憶された遊技情報に基づいて遊技を再開することがあるので、前述したように小当り遊技状態を再開する場合などにおいて、規制部材721が開放状態であったにもかかわらず、規制部材初期化処理を実行することで規制部材721を閉鎖状態に変化させて、遊技者の有利度を低下させてしまうなど、遊技に影響を及ぼす虞がある初期化動作制御は実行せず、影響がない初期化動作制御のみを実行することができる。
尚、本実施例では、規制部材初期化処理と可動体初期化処理とを同時に開始した後、先に規制部材初期化処理が終了し、その後に可動体初期化処理が終了する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、規制部材初期化処理の実行期間T4と可動体初期化処理の実行期間T5とは任意であり、規制部材初期化処理の実行期間T4と可動体初期化処理の実行期間T5とはほぼ同じであってもよいし、可動体初期化処理の実行期間T5が規制部材初期化処理の実行期間T4よりも短くてもよい。
また、可動体初期化処理が規制部材初期化処理よりも早く終了する場合、演出制御用CPU120は、規制部材初期化処理の終了を待って可動体初期化処理を終了するようにしてもよい。この場合、CPU103は、規制部材初期化処理が終了したことに基づいて、規制部材初期化処理が終了したことを示す制御コマンド(例えば、規制部材初期化完了指定コマンドなど)を演出制御基板12に送信するようにすればよい。また、演出制御用CPU120は、規制部材初期化完了指定コマンドの替りに、デモ画面表示指定コマンドや変動表示開始指定コマンド等を受信したことに基づいて、規制部材初期化処理が終了したと判定するようにしてもよい。
次に、小当り遊技状態における各部の動作態様について、図25に基づいて説明する。図25は、(A)は小当り遊技状態におけるロータリーソレノイド、規制部材センサ、V領域開放演出、エラー報知の一例を示すタイミングチャートであり、(B)はV領域開放演出の一例を示す図である。
図25(A)に示すように、CPU103は、小当り遊技状態の制御を開始すると、第2大入賞口扉711を駆動して第2大入賞口を開放状態とする。第2大入賞口を開放状態とした後、規制部材721が開放状態に変化するようにロータリーソレノイド84を励磁する制御を所定期間T6内に複数回(例えば、4回)繰返し実行する。これにより、規制部材721は規制位置から許容位置に向けて移動することになるが、実際に移動したか否かを判定することはできないため、演出制御基板12に対し規制部材721が閉鎖状態であることを示す第2規制部材状態指定コマンドを送信する。
一方、ロータリーソレノイド84の励磁により規制部材721が許容位置まで移動したことにより、規制部材センサ600が規制部材721を検出しないオフ状態になる。つまり、規制部材721により第3カウントスイッチ24B(V領域)が開放されたことになる。ここで、先に受信した第1規制部材状態指定コマンドから特定される規制部材721の状態と規制部材センサ600の検出状況とが一致するため、エラー報知を実行しない。
また、演出制御用CPU120は、規制部材センサ600がオン状態からオフ状態に変化したとき、先に受信した第1規制部材状態指定コマンドから特定される規制部材721の状態と規制部材センサ600の検出状況とが一致するか否かに関わらず、規制部材監視処理におけるS257において、第3カウントスイッチ24B(V領域)が開放状態になったことを報知するV領域開放演出を実行する。
本実施例では、演出制御用CPU120は、規制部材センサ600がオン状態からオフ状態に変化したとき、図25(B)に示すように、演出表示装置5の表示画面に「Vを狙え!!」なる文字とV領域の場所を示す特定画像とを表示して、第3カウントスイッチ24B(V領域)が開放状態になったことを報知する。この表示画面は、規制部材センサ600がオフ状態である期間T6中にわたり報知するが、表示中にV入賞通知指定コマンドを受信したときには、遊技球が第3カウントスイッチ24B(V領域)に進入してV入賞が発生したことを示すV入賞発生画面に切り替える。また、V入賞通知指定コマンドを受信しないまま期間T6が経過した時点で他の画面に切り替える。
次いで、規制部材721が閉鎖状態に変化するようにロータリーソレノイド84を励磁する制御を所定期間T7内に複数回(例えば、5回)繰返し実行する。これにより、規制部材721は許容位置から規制位置に向けて移動することになるが、実際に移動したか否かを判定することはできないため、演出制御基板12に対し規制部材721が閉鎖状態であることを示す第1規制部材状態指定コマンドを送信する。
一方、ロータリーソレノイド84の励磁により規制部材721が規制位置まで移動したことにより、規制部材センサ600が規制部材721を検出するオン状態になる。つまり、規制部材721により第3カウントスイッチ24B(V領域)が開放されたことになる。ここで、先に受信した第1規制部材状態指定コマンドから特定される規制部材721の状態と規制部材センサ600の検出状況とが一致するため、演出制御用CPU120はエラー報知を実行しない。
次に、規制部材エラーの発生時における各部の動作態様について、図26に基づいて説明する。図26は、(A)は規制部材エラーの発生時におけるロータリーソレノイド、規制部材センサ、V領域開放演出、エラー報知の一例を示すタイミングチャートであり、(B)はエラーの報知態様の一例を示す図である。
図26(A)に示すように、CPU103は、小当り遊技状態以外の状態においては、規制部材721が規制位置に位置している状態でロータリーソレノイド84をオフ状態とし、第3カウントスイッチ24B(V領域)を閉鎖状態としているため、規制部材センサ600はオン状態となっている。
ここで、規制部材721が、CPU103がロータリーソレノイド84を駆動していないにも関わらず、何らかの方法(例えば、不正器具や手を使って強制的に押し込むなど)で規制位置から許容位置に移動された場合、規制部材センサ600がオン状態からオフ状態に切り替わる。この場合、演出制御用CPU120は、規制部材センサ600がオン状態からオフ状態に変化したとき、図25(B)に示すように、演出表示装置5の表示画面に「Vを狙え!!」なる文字とV領域の場所を示す特定画像とを表示して、第3カウントスイッチ24B(V領域)が開放状態になったことを報知する。
しかし、CPU103はロータリーソレノイド84を駆動していないので規制部材状態指定コマンドを送信しないため、演出制御用CPU120は、第1規制部材状態指定コマンドから特定される規制部材721の状態と規制部材センサ600の検出状況とが一致なくなることで、検出待ち期間のタイマカウントを開始する。そして、検出待ち期間が経過した時点で、演出制御用CPU120は、規制部材721の動作エラーが発生したとして、図26(B)に示すように、規制部材エラーが発生した可能性があることを報知するためのエラー報知画面を演出表示装置5に表示する。
以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、第1原点位置としての規制位置と該規制位置から離れた許容位置との間で動作可能に設けられた第1可動体としての規制部材721と、第2原点位置としての退避位置と該退避位置から離れた演出位置との間で動作可能に設けられた第2可動体としての可動体300と、規制部材721の動作を制御する第1制御手段としてのCPU103と、可動体300の動作を制御する第2制御手段としての演出制御用CPU120と、を備え、CPU103は、規制位置に規制部材721を位置させるための第1初期化動作制御としての規制部材初期化処理を行うことが可能であり、演出制御用CPU120は、退避位置に可動体300の可動部302を位置させるための第2初期化動作制御としての可動体初期化処理を行うことが可能であり、電源投入に伴いCPU103がSa9〜Sa13の初期化処理を実行した場合、CPU103が行うS20の規制部材初期化処理と、演出制御用CPU120が行うS71の可動体初期化処理とは、ほぼ同時に開始される。
このようにすることで、電源投入時における初期化処理の実行(コールドスタート)を契機に、制御手段が異なる2つの可動体の初期化動作制御(規制部材初期化処理と可動体初期化処理)が行われることで、それぞれの動作を一緒に確認することができる。
具体的には、一の制御手段が複数の可動体の動作を制御するものにおいて、複数の可動体の初期化処理を同時に開始すると、複数の可動体の動作制御を同時並行で行う必要があり一の制御手段に制御負荷がかかるため、一の制御手段にかかる制御負荷を他の制御手段に分散化させることができる。また、規制部材初期化処理が終了してから可動体初期化処理を開始したり、可動体初期化処理が終了してから規制部材初期化処理を開始したりすると、2つの可動体の初期化処理の終了が遅くなり遊技の進行に支障をきたす虞があるため、規制部材初期化処理と可動体初期化処理とを同時進行させることで、極力遊技に悪影響を及ぼさないように複数の初期化処理を効率よく実行することができる。
特に本実施例では、第1制御手段が遊技の制御を行うCPU103であり、第2制御手段が遊技に応じた演出の制御を行う演出制御用CPU120であるため、CPU103に可動体300の制御負荷をかけることを回避することができる。
また、CPU103が動作制御する規制部材721と、演出制御用CPU120が動作制御する可動体300の可動部302とは、各々の動作範囲が重ならないように配設されていることで、規制部材初期化処理と可動体初期化処理とを同時に開始しても、規制部材721と可動部302とが干渉することがないので、双方の初期化処理を効率よく実行することができる。
また、本実施例では、CPU103は、演出制御用CPU120が可動体初期化処理を実行する期間T5よりも短い期間T4で規制部材初期化処理を実行する(T4<T5)。このようにすることで、遊技の制御を行うCPU103の制御負荷を軽減できる。また、規制部材初期化処理を極力早く終了させることができるため、遊技に影響を及ぼしにくくすることができる。
また、本実施例では、CPU103は、S10の電源断検出処理において電源断信号の入力が有る場合は、バックアップデータを特定し(Sd2)、該特定したバックアップデータをRAM102に設けられたバックアップデータ記憶領域に格納し、メイン処理においてバックアップデータが格納されていない場合(Sa7;N)やパリティチェックの結果が正常でない場合(Sa8;N)場合に、Sa9〜Sa13の初期化処理を実行するものであり、パチンコ遊技機1への電力供給が開始されたときに所定条件が成立していない場合、つまり、Sa6において電源投入時にクリアスイッチがオン状態ではなく、Sa7において電源断検出処理(図11参照)におけるSd2及びSd3の処理が実行されており、Sa8においてパリティチェック結果が正常であることから初期化処理を実行しない場合は、CPU103は、S20の規制部材初期化処理を実行せず、演出制御用CPU120はS71の可動体初期化処理を実行する。
このように、パチンコ遊技機1への電力供給が開始されたときに初期化処理を実行しないときは、記憶された遊技情報(バックアップデータ)に基づいて遊技を再開することがあるので、遊技に影響を及ぼす虞がある規制部材初期化処理は実行せず、影響がない可動体初期化処理のみを実行することができる。
また、CPU103は、規制部材721の動作制御の実行中に動作エラーが発生した場合、該動作エラーを判定可能であり、演出制御用CPU120は、可動体300の動作制御の実行中に動作エラーが発生した場合、該動作エラーを判定可能であり、CPU103が動作エラーを判定した場合、規制部材初期化処理を実行せずにエラー報知(異常報知)を実行し、演出制御用CPU120が異常を判定した場合、可動体初期化処理を実行する。
このようにすることで、CPU103は、不正防止の観点から規制部材初期化処理よりも優先してエラー報知を行い、遊技の制御に関係がない演出制御用CPU120は、可動体初期化処理を実行することができる。
また、前記実施例では、第1原点位置と該第1原点位置から離れた位置との間で動作可能に設けられた第1可動体の動作を制御する第1制御手段の一例として、規制位置と該規制位置から離れた許容位置との間で動作可能に設けられた規制部材721の動作を制御するCPU103を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1大入賞口を開閉する第1大入賞口扉701や、第2大入賞口を開閉する第2大入賞口扉711や、普通可変入賞球装置6Bの可動翼片等、原点位置に位置させるための初期化処理の対象となる他の可動体の動作を制御する制御手段を適用してもよい。
さらに、特に図示しないが、例えば、特定入賞口に進入した遊技球を特定領域または非特定領域に振り分けて誘導することが可能な振分部材や、特定領域または非特定領域に誘導する可動式の通路部材等を適用してもよい。あるいは、このように遊技球の通過に関連する可動体に限らず、例えば、図柄の変動表示が可能なリール体等を適用してもよい。
また、前記実施例では、第2原点位置と該第2原点位置から離れた位置との間で動作可能に設けられた第2可動体の動作を制御する第2制御手段の一例として、退避位置と該退避位置から離れた演出位置との間で動作可能に設けられた可動体300の動作を制御する演出制御用CPU120を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、可動体300とは別個に動作可能に設けられた演出用役物を適用してもよい。また、特に図示しないが、例えば、演出用特定入賞口に進入した演出球を演出用特定領域または演出用非特定領域に振り分けて誘導することが可能な演出用振分部材や、演出用特定領域または演出用非特定領域に誘導する可動式の演出用通路部材等であってもよい。あるいは、このように演出球の通過に関連する演出用可動体に限らず、例えば、演出図柄の変動表示が可能な演出表示装置5に替えてまたは別個に設けた演出用リール体等であってもよい。
また、前記実施例では、第1可動体としての規制部材721は前後に移動可能に設けられ、第2可動体としての可動体300は回動可能に設けられた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1可動体や第2可動体は、原点位置に位置させるための初期化処理の対象となる可動体であれば、これら可動体の動作態様は、直線移動態様や回動態様するものに限らず、種々に変更可能である。
また、前記実施例では、第1可動体としての規制部材721は、遊技の制御を行うCPU103により動作制御され、第2可動体としての可動体300は、演出の制御を行う演出制御用CPU120により動作制御される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1可動体が演出制御用CPU120により動作制御され、第2可動体が遊技の制御を行うCPU103により動作制御されるようにしてもよい。また、第1可動体が第1演出制御手段により動作制御され、第2可動体が第1演出制御手段とは異なる第2演出制御手段により動作制御されるようにしてもよい。さらには、第1可動体が第1演出制御手段により動作制御され、第2可動体が第1演出制御手段とは異なる第3制御手段(例えば、払出制御手段など)により動作制御されるようにしてもよい。
また、前記実施例では、第1制御手段が一の第1可動体の動作制御を行い、第2制御手段が一の第2可動体の動作制御を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1制御手段が複数の第1可動体の動作制御を行い、第2制御手段が複数の第2可動体の動作制御を行うようにしてもよい。この場合、複数の第1可動体を順次第1初期化動作制御し、複数の第2可動体を順次第2初期化動作制御するようにしてもよいし、複数の第1可動体を同時進行で第1初期化動作制御し、複数の第2可動体を同時進行で第2初期化動作制御するようにしてもよい。そしてこの場合、複数の第1可動体の第1初期化動作制御の少なくとも一部と、複数の第2可動体の第2初期化動作制御の少なくとも一部とが重複するように、第1制御手段は第1初期化動作制御を開始し、第2制御手段は第2初期化動作制御を開始するようにすればよい。
ここで、本発明の変形例1について、図27に基づいて説明する。図27は、本発明の変形例1としてのロータリーソレノイド、規制部材センサ、可動体の動作態様の一例を示すタイミングチャートである。
前記実施例では、CPU103が行うS20の規制部材初期化処理と、演出制御用CPU120が行うS71の可動体初期化処理とは、ほぼ同時に開始される。つまり、電源投入時から所定期間T1が経過したときに規制部材初期化処理と可動体初期化処理とが一緒に開始される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図27において実線で示すように、CPU103は、規制部材初期化処理よりも先に可動体初期化処理を開始するようにしてもよい。あるいは、図27において点線で示すように、CPU103は、可動体初期化処理よりも先に規制部材初期化を開始するようにしてもよい。
また、このように、規制部材初期化処理と可動体初期化処理の開始タイミングを異ならせる場合、規制部材初期化処理の実行期間の少なくとも一部と可動体初期化処理の実行期間の少なくとも一部とが重複するように、CPU103は規制部材初期化処理を開始し、演出制御用CPU120は可動体初期化処理を開始するようにすれば、規制部材721と可動体300の可動部302の動作の一部を一緒に確認することができる。
次に、本発明の変形例2について、図28に基づいて説明する。図28には、本発明の変形例2としての規制部材及び可動体とエラー報知の関係を示すタイミングチャートである。
前記実施例では、CPU103は、規制部材721の動作制御の実行中に動作エラーが発生した場合、該動作エラーを判定できない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図28(A)に示すように、CPU103は、規制部材721の動作制御の実行中に動作エラーが発生した場合、該動作エラーを判定可能であり、演出制御用CPU120は、可動体300の動作制御の実行中に動作エラーが発生した場合、該動作エラーを判定可能とする。
そして、CPU103が動作エラーを判定した場合、規制部材初期化動作制御を実行せずにエラー報知(異常報知)を実行し、演出制御用CPU120が異常を判定した場合、可動体初期化処理を実行するようにしてもよい。このようにすることで、CPU103は、不正防止の観点から規制部材初期化処理よりも優先して異常報知を行い、遊技の制御に関係がない演出制御用CPU120は、規制部材初期化処理を実行することができる。また、エラー報知を実行するとともに、異常が発生したことを示すセキュリティ信号を外部に出力するようにしてもよい。
また、前記実施例では、初期化動作条件の成立(電源投入時においてSa9〜Sa13の初期化処理を実行したこと。コールドスタート処理の実行)を契機に、規制部材初期化処理と可動体初期化処理とが同時に開始される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、初期化条件は、電源投入時においてSa9〜Sa13の初期化処理を実行しないこと(ホットスタート処理の実行)により成立するものでもよい。あるいは、規制部材721の動作異常が発生した場合や、可動体300の動作異常が発生した場合や、所定の図柄の変動表示が開始されたときに成立するものでもよい。
さらに、規制部材721や可動体300以外の要因にて異常が発生した場合に成立するものであってもよい。特にこの場合、S10のメイン側エラー処理にて判定されるエラーのうち、エラーの発生に応じて遊技が停止されるエラー(例えば、スイッチコモン短絡エラー、電波エラー、磁石エラー、異常通過エラー、振動検出エラーなど)が発生したことに基づいて成立するものでもよい。つまりこの場合、遊技停止後に電源断された後、ホットスタートしときに異常報知中であることや、異常発生の履歴があることに基づいて成立するものでもよい。
また、前記実施例では、CPU103は遊技の制御を行う制御手段であり、演出制御用CPU120が可動体初期化処理を実行する期間T5よりも短い期間T4で規制部材初期化処理を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103は、演出制御用CPU120が可動体初期化処理を実行する期間T5よりも長い期間で規制部材初期化処理を実行するようにしてもよいし、双方を同じ期間で実行するようにしてもよい。
また、前記実施例では、電源投入時においてCPU103がSa9〜Sa13の初期化処理を実行したことにより初期化動作条件が成立した場合(コールドスタート時)は、規制部材初期化処理と可動体初期化処理とを実行し、初期化動作条件が成立しなかった場合(ホットスタート時)は、規制部材初期化処理を実行せず可動体初期化処理のみを実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、初期化動作条件が成立した場合(コールドスタート時)に、規制部材初期化処理と可動体初期化処理とのうちいずれか一方のみを実行するようにしてもよいし、規制部材初期化処理のみを実行するようにしてもよい。また、初期化動作条件が成立しなかった場合(ホットスタート時)に、規制部材初期化処理と可動体初期化処理とを実行するようにしてもよいし、規制部材初期化処理のみを実行するようにしてもよい。
また、前記実施例では、第1可動体としての規制部材721を駆動する駆動手段の一例としてロータリーソレノイド84を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、駆動手段に対する励磁状態(オン状態)を解除して非励磁状態(オフ状態)たときに、第1可動体がその位置に維持されて原点位置に復帰することがないものであれば、他のソレノイドや駆動モータ等、他の駆動手段を適用してもよい。
また、前記実施例では、演出制御用CPU120は、電源復旧指定コマンドまたは電源投入指定コマンドを受信したことに基づいて、可動体初期化処理において規制部材721の初期化動作制御を開始する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、電源投入に伴い、電源復旧指定コマンドまたは電源投入指定コマンドを受信するのを待たずに可動体初期化処理を開始するようにしてもよい。
また、以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、動作可能に設けられた可動体としての規制部材721と、規制部材721の動作制御を行う第1制御手段としてのCPU103と、規制部材721の状態検知制御を行う第2制御手段としての演出制御用CPU120と、を備える。このようにすることで、規制部材721の動作制御を行うCPU103の制御負荷を軽減することができる。
特に本実施例では、第1制御手段が遊技の制御を行うCPU103であり、第2制御手段が遊技に応じた演出の制御を行う演出制御用CPU120であり、CPU103は演出制御基板12に対し制御コマンドを送信する等の通信を実行可能な制御手段であるが、演出制御用CPU120は主基板11に対し制御コマンドを送信する等の通信を実行できない制御手段である。
詳しくは、第3カウントスイッチ24B(V領域)は、CPU103により開閉制御が行われる第2大入賞口に進入した遊技球の通過を検出する検出手段であり、CPU103は、第3カウントスイッチ24B(V領域)により遊技球が検出されたことに基づいて遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御する制御手段である。そして規制部材721は、CPU103により動作制御されることにより、その第3カウントスイッチ24B(V領域)の遊技球の通過を規制または許容することが可能な部材である。このようにCPU103は、小当り遊技状態などにおいて、規制部材721の動作制御の他に、第3カウントスイッチ24Bの検出制御や該検出結果に基づいて遊技状態を移行するなどの遊技に関わる制御を行う制御手段であるため、規制部材721が正常に動作しているか否かを監視する状態検知制御まで行うとなると制御負荷が増大してしまう。
よって、本実施例では、規制部材721の動作制御、第3カウントスイッチ24Bの検出制御、該検出結果に基づいて遊技状態を移行する制御、規制部材721が正常に動作しているか否かを監視する状態検知制御のうち、遊技に直接影響を及ぼすことがない状態検知制御については演出制御用CPU120が行うことにより、CPU103の制御負荷を軽減できるため、規制部材721を好適に動作させることができる。
また、本実施例では、規制部材721を検出するための検出手段としての規制部材センサ600を備え、演出制御用CPU120は、S67の規制部材監視処理のS255において規制部材センサ600がオフ状態である場合に、S257にてV領域開放演出を実行する。
このようにすることで、演出制御用CPU120は、CPU103による動作制御によらず演出を行うことができるため、CPU103の制御負荷を軽減することができる。詳しくは、例えば、演出制御用CPU120が、主基板11から第2規制部材状態指定コマンド等を受信したことに基づいてV領域開放演出を実行する場合、実際に規制部材721が閉鎖状態に変化してから第2規制部材状態指定コマンドを受信するまでにタイムラグが生じて演出の開始タイミングが遅れる可能性があるが、第2規制部材状態指定コマンドの受信を待たずに規制部材センサ600がオフ状態に変化したら直ちにV領域開放演出を実行することができるため、規制部材721の動作に合わせて演出を好適に開始することができる。
また、前記実施例では、CPU103は規制部材721を閉鎖状態に変化させる動作制御を実行したことに基づいて第2規制部材状態指定コマンドを送信しているが、このような制御コマンドを送信しなくてもV領域開放演出を実行することができるため、CPU103の制御負荷を軽減できる。
また、本実施例では、CPU103は、規制部材721の状態を特定可能な制御情報である規制部材状態指定コマンドを演出制御基板12に送信可能である。このようにすることで、演出制御用CPU120は、CPU103から送信される規制部材状態指定コマンドから特定される規制部材721の状態と状態検知結果の双方を確認できる。
例えば、CPU103が規制部材721の状態を変化させる動作制御を実行したときに、演出制御用CPU120が規制部材センサ600の検知状態だけに基づいて規制部材721の状態を特定する場合、例えば、動作エラーが生じた場合などにおいては、規制部材721が動作制御に応じた状態に変化しているとは限らないため、演出制御用CPU120が実際に行われた動作制御に応じた状態とは異なる状態と特定してしまう可能性がある。よって、本実施例のように、規制部材状態指定コマンドから特定される規制部材721の状態と状態検知結果の双方を確認することで、規制部材721の状態をより正確に演出制御用CPU120が把握することができる。
また、本実施例では、CPU103は、規制部材721が閉鎖状態に変化するようにロータリーソレノイド84を励磁する制御を所定期間T2内に複数回(例えば、3回)繰返し実行する際に、S53において1回目の動作制御を実行する際に第1規制部材状態指定コマンドを送信する。このようにすることで、第1規制部材状態指定コマンドを受信する演出制御用CPU120の制御負荷を軽減できる。
また、本実施例では、規制部材721が閉鎖状態に変化するようにロータリーソレノイド84を励磁する制御を所定期間T2内に複数回(例えば、3回)繰返し実行する際に、S53において1回目の動作制御を実行する際に第1規制部材状態指定コマンドを送信する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103は、規制部材721が閉鎖状態に変化するようにロータリーソレノイド84を励磁する制御を所定期間T2内に複数回繰返し実行する際に、動作制御を実行する毎に第1規制部材状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。このようにすることで、演出制御用CPU120はノイズ等の影響で一の第1規制部材状態指定コマンドから遊技情報を特定できなくても、次の第1規制部材状態指定コマンドにて特定することができる。
また、本実施例では、CPU103は、パチンコ遊技機1への電力供給が開始されたとき、詳しくは、メイン処理のSa44において規制部材状態指定コマンドを送信する設定を行う。このようにすることで、演出制御用CPU120は、規制部材721の動作状態が変化する前の状態を把握することができる。特にホットスタート時には、CPU103は規制部材初期化処理を実行することはないため、演出制御用CPU120は、受信した規制部材状態指定コマンドに基づいて、電源投入時に規制部材721の動作状態に異常が生じているか否かを判定することができる。
また、本実施例では、演出制御用CPU120は、S67の規制部材監視処理におけるS256やS258において、規制部材センサ600の検出状態とセットされている規制部材状態フラグとが一致しない場合、検出待ち期間が経過するまでに、S262において規制部材センサ600の検出状態とセットされている規制部材状態フラグとが一致する状態になるか否かを判定し、S67の規制部材監視処理におけるS261において検出待ちタイマがタイマアウトした場合、動作エラー(動作異常)が発生している可能性があるとして、エラー報知の実行中であることを示すエラー報知中フラグと、エラー報知の実行期間を設定するためのエラー報知中タイマに所定値をセットする。
このようにすることで、可動体300の可動部302が正常に動作していない可能性がある場合に迅速に対処することができる。また、演出制御用CPU120は、規制部材721の状態を正確に把握することが可能となる。
また、前記実施例では、動作可能に設けられた可動体として規制部材721を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体として、例えば、第1大入賞口を開閉する第1大入賞口扉701や、第2大入賞口を開閉する第2大入賞口扉711や、普通可変入賞球装置6Bの可動翼片等、原点位置に位置させるための初期化処理の対象となる他の可動体を適用してもよい。
さらに、特に図示しないが、例えば、特定入賞口に進入した遊技球を特定領域または非特定領域に振り分けて誘導することが可能な振分部材や、特定領域または非特定領域に誘導する可動式の通路部材等を適用してもよい。あるいは、このように遊技球の通過に関連する可動体に限らず、例えば、図柄の変動表示が可能なリール体等を適用してもよい。
また、前記実施例では、規制部材721の動作制御を行う第1制御手段としてCPU103を適用し、規制部材721の状態検知制御を行う第2制御手段として演出制御用CPU120を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、規制部材721の動作制御を行う第1制御手段として演出制御用CPU120を適用し、規制部材721の状態検知制御を行う第2制御手段としてCPU103を適用してもよい。
さらに、規制部材721の動作制御を行う第1制御手段として、演出制御基板12に設けられる第1演出制御手段を適用し、規制部材721の状態検知制御を行う第2制御手段として、同じく演出制御基板12に設けられ前記第1演出制御手段とは異なる第2演出制御手段を適用してもよい。あるいは、第2演出制御手段に代えて、主基板11に設けられる遊技制御手段や演出制御基板12に設けられる演出制御手段とは異なる制御基板に設けられる第3制御手段(例えば、払出制御基板(図示略)に設けられる払出制御手段など)を適用してもよい。
また、前記実施例では、規制部材721の状態検知制御として、演出制御用CPU120は、規制部材センサ600の検出結果と規制部材状態コマンドとが一致している場合に、規制部材721の閉鎖状態または開放状態を特定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、規制部材センサ600の検出結果のみに基づいて規制部材721の閉鎖状態または開放状態を特定するようにしてもよい。
また、前記実施例では、規制部材721の状態検知制御として、規制部材721の所定の被検出部を検出する規制部材センサ600の検出結果に基づいて規制部材721の閉鎖状態または開放状態を特定する制御を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、規制部材721ではなく、該規制部材721の動作に連動する他の部材の被検出部を検出する検出手段の検出結果に基づいて規制部材721の閉鎖状態または開放状態を特定する制御を適用してもよい。また、検出センサ以外の検知手段(例えば、規制部材721を駆動するロータリーソレノイドの駆動ステップ数を特定可能な検知手段など)を適用してもよい。
また、前記実施例では、規制部材センサ600は、規制部材721が規制位置(閉鎖状態)にあるときに該規制部材721の所定の被検出部を検出する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、規制部材721が許容位置(開放状態)にあるときに該規制部材721の所定の被検出部を検出するようにしてもよいし、規制位置(閉鎖状態)にあるときと許容位置(開放状態)にあるときの双方にて検出するものでもよいし、これらの間の途中位置にあるときに検出するものであってもよい。
また、前記実施例では、演出制御用CPU120が規制部材センサ600による検出結果に基づいて行う演出の一例として、V領域が開放状態に変化したことを演出表示装置5にて報知するV領域開放演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出表示装置5以外の表示装置に表示したり、所定のLED発光部を点灯したり、あるいは、特別音を出力すること等により報知するようにしてもよい。
また、前記実施例では、CPU103は、メイン処理のSa44において規制部材状態指定コマンドを送信する設定を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、必ずしもメイン処理のSa44において規制部材状態指定コマンドを送信する設定を行わなくてもよい。
また、前記実施例では、演出制御用CPU120が、S67の規制部材監視処理におけるS256やS258において、規制部材センサ600の検出状態とセットされている規制部材状態フラグとが一致しない場合、検出待ち期間が経過するまでに、S262において規制部材センサ600の検出状態とセットされている規制部材状態フラグとが一致する状態になるか否かを判定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、検出待ち期間は任意であり、種々に変更可能である。また、検出待ち期間に規制部材センサ600の検出状態とセットされている規制部材状態フラグとが一致する状態になるか否かを監視することなく、規制部材センサ600の検出状態のみで規制部材721の状態を特定することができるようにしてもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、規制部材初期化処理において規制部材721の動作異常が発生して原点位置である規制位置に復帰しなかった場合に、再度規制部材721を原点位置に復帰させるためのリトライ動作制御を実行しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、規制部材初期化処理において規制部材721の動作異常が発生して原点位置である規制位置に復帰しなかった場合に、再度規制部材721を原点位置に復帰させるためのリトライ動作制御を所定回数実行するようにしてもよい。
また、前記実施例では、規制部材初期化処理を特別図柄プロセス処理にて実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技制御タイマ割込み処理における特別図柄プロセス処理以外にて実行するようにしてもよいし、メイン処理において実行するようにしてもよい。
また、前記実施例では、S20において規制部材初期化処理を実行しているときにおいても、S21〜S31の特別図柄プロセス処理を実行可能(図柄の変動表示を開始可能)である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、規制部材初期化処理が終了するまで、遊技(図柄の変動表示)が開始されないようにS21〜S31の処理を実行しないようにしてもよい。あるいは、規制部材初期化処理の実行中にS21〜S31の処理を実行するようにした場合において、規制部材初期化処理の実行中に小当り表示結果が導出表示された場合、第2大入賞口を開放しないようにして、遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過することを阻止するようにしてもよい。
また、前記実施例では、可動体初期化処理を演出制御プロセス処理にて実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理以外におけるS52以降にて実行するようにしてもよいし、演出制御メイン処理におけるS52よりも前(例えば、S51の後など)に実行するようにしてもよい。
また、前記実施例では、可動体初期化処理において、可動体300が原点位置に位置していないときに非検出時動作制御を実行し、可動体300が原点位置に位置しているときには検出時動作制御を実行し、さらにこれら非検出時動作制御または検出時動作制御を実行した後、実動作確認用動作制御を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも可動体300が原点位置に位置していないときに非検出時動作制御を実行するようになっていれば、検出時動作制御や実動作確認用動作制御の実行を省略するようにしてもよい。
また、前記実施例では、可動体初期化処理の実行の対象となる可動体は可動体300だけである形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体初期化処理の実行の対象となる可動体が複数ある場合、一の可動体の非検出時動作制御または検出時動作制御を実行した後、実動作確認用動作制御を実行する制御が終了した後、他の可動体の非検出時動作制御または検出時動作制御を実行した後、実動作確認用動作制御を実行する制御を繰返し実行するようにすればよい。
また、原点位置に可動体を位置させるための非検出時動作制御を必要としない可動体を備える場合は、非検出時動作制御及び検出時動作制御の実行を省略し、実動作確認用動作制御のみを実行するようにしてもよいし、非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御の実行を全て省略するようにしてもよい。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
また、前記実施例では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
1 パチンコ遊技機
7 特別可変入賞球ユニット
23B 第3カウントスイッチ
84 ロータリーソレノイド
100 遊技制御用マイクロコンピュータ
103 CPU
300 可動体
302 可動部
303 駆動モータ
316 原点検出センサ
120 演出制御用CPU
721 規制部材

Claims (1)

  1. 遊技が可能な遊技機であって、
    第1原点位置と該第1原点位置から離れた位置との間で動作可能に設けられた第1可動体と、
    第2原点位置と該第2原点位置から離れた位置との間で動作可能に設けられた第2可動体と、
    前記第1可動体の動作を制御する第1制御手段と、
    前記第2可動体の動作を制御する第2制御手段と、
    を備え、
    前記第1制御手段は、前記第1原点位置に前記第1可動体を位置させるための第1初期化動作制御を行うことが可能であり、
    前記第2制御手段は、前記第2原点位置に前記第2可動体を位置させるための第2初期化動作制御を行うことが可能であり、
    初期化動作条件が成立したことに基づいて、前記第1初期化動作制御の実行期間の少なくとも一部と前記第2初期化動作制御の実行期間の少なくとも一部とが重複するように、前記第1制御手段は前記第1初期化動作制御を開始し、前記第2制御手段は前記第2初期化動作制御を開始することが可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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