JP2018068149A - コンクリート製人工礁 - Google Patents

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Abstract

【課題】
人工礁の材料として、木材、稲藁、麦藁、籾殻等のバイオマスの利用促進を図るとともに、藻類が生育しやすい、より優れた人工礁を提供すること。
【解決手段】
コンクリートを主材料とする人工礁であって、生コンクリートの構成成分に木材、稲藁、麦藁、籾殻等のバイオマス粉砕物が含まれる人工礁。本発明によりバイオマスの利用を促進することができことに加えて、従来のコンクリート製の人工礁と比較しても、優れた藻類育成効果を有する人工礁を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート製人工礁に関する。更に詳しくは、木粉、稲藁、麦藁、籾殻等のバイオマス資源を含み、藻類育成効果に優れた、コンクリート製の人工礁に関する。
従来から全国各地で藻場が大規模に消失する「磯焼け」と呼ばれる自然現象が発生し、水産業に多大な影響を与え、問題となっている。磯焼けとは、浅海の岩礁・転石域において、海藻の群落(藻場)が季節的消長や多少の経年変化の範囲を超えて著しく衰退、または消失して貧植生状態となる現象を言う。磯焼けは一旦発生すると、藻場が回復するまでに長い年月を要するため、磯根資源の成長不良や減少を招き、沿岸漁業に大きな影響を及ぼす。磯焼け対策としては、ウニ・魚による食害を防止することや、藻類の生産量を増加させることが考えられる。後者として、藻類が着生する足場となる人工礁を海中に投入することが行われている。この人工礁の材料としては、コンクリート、石、鉄鋼、FRP等様々なものが使われるが、その中でもコンクリートが広く使われている。
ところで、わが国は、国土の約2/3は森林で、特に地方には森林資源が豊富に存在している。しかし、輸入材の影響などにより、国産材の利用は低迷したままであり、地域資源の活用、適切な森林管理のためにも、木材利用を促進することが課題となっている。例えば、秋田県においては、秋田杉を代表とする木質バイオマスの利活用が課題となっている。また、秋田県では、稲藁、麦藁、籾殻等のバイオマス資源も豊富であり、その利活用も課題となっている。
地域に存在する木材を利用し、磯焼けにより失われた藻場を回復するための方策として、木材を材料とした人工礁の活用が検討されている。例えば、木材そのものを利用する方法や、木材を細片化してセメントで成型した木毛セメント板を人工礁へ利用すること(特許文献1)が試みられている。しかし、このような試みにも関わらず、木材が人工礁の材料として、広く利用されているとはいえない状況である。さらに、稲藁、麦藁、籾殻等の他のバイオマスの利用もあまり見受けられない。
特開2001−292654号公報
本発明の目的は、人工礁の材料として、木材、稲藁、麦藁、籾殻等のバイオマスの利用促進を図るとともに、藻類が生育しやすい、より優れた人工礁を提供することである。
本発明者は、上記目的を達成するために種々検討の結果、木材、稲藁、麦藁、籾殻等のバイオマスを粉砕し、人工礁の材料として広く使われているコンクリートに混和させることで、木材や他のバイオマス利用の促進とともに、藻類がより生育しやすい人工礁を製造できることを見出し、本発明に到達した。すなわち本発明は以下の通りである。
1.コンクリートを主材料とする人工礁であって、生コンクリートの構成成分にバイオマス粉砕物が含まれる人工礁。
2.木材、稲藁、麦藁、籾殻のうち、いずれか1又は2以上のバイオマスの粉砕物が含まれる前記1の人工礁。
3.バイオマス粉砕物が木粉である前記1の人工礁。
4.生コンクリートの構成成分に、石炭灰及び/又はスラグが含まれる前記1〜3のいずれか1の人工礁。
5.生コンクリートの構成成分に、砂、及び砂利を含まない、前記4の人工礁。
6.人工礁が藻礁である前記1〜5いずれか1の人工礁。
本発明によれば、広く使われているコンクリート製の人工礁の材料として、木粉、稲藁、麦藁、籾殻などのバイオマスを使用することになる。その結果、地域資源である木材、稲藁、麦藁、籾殻などのバイオマスの利用を促進することができる。加えて、従来のコンクリート製の人工礁と比較しても、優れた藻類育成効果を有する人工礁を提供することができる。さらに、石炭火力発電所等の石炭燃焼施設から大量に生じる石炭灰や金属精錬の際に発生するスラグをコンクリートの材料として使用すれば、廃材を利用することになり、製造コストを低減させた人工礁を提供することができる。
製造した人工礁(藻礁)3つの形状を示した(A〜C)。 写真で人工礁(藻礁)へのタネ付の様子を示した。 培養装置の模式図及び測定事項を示した。 栄養塩不添加条件下での培養開始後1週間の人工礁(藻礁)の様子を示した。水槽No.1〜No.4は、人工礁(藻礁)の生コンクリートの組成1〜4(表1)に対応する。 栄養塩不添加条件下での培養開始後約1.5月の人工礁(藻礁)の様子を示した。 栄養塩不添加条件下での培養開始後約1.5月において、各組成の形状B(比較藻礁1−B、2−B、実験藻礁3−B、4−B)の上から見た平面写真を示した。 栄養塩添加条件下での培養開始後3日の人工礁(藻礁)の様子を示した。 栄養塩添加条件下での培養開始後約1.5月の人工礁(藻礁)の様子を示した。 海藻の着生・生育リストを示した。人工礁への着生状況を、水槽番号1を基準として(+)で、生育状況を「基準」、「優」、「良」で示した。 水槽の観測データの推移を示した。 組成1〜4(表1)のコンクリートの圧縮強度を示した。 組成1〜4(表1)のコンクリートの単位容積質量と有効吸水率を示した。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の人工礁には漁礁、藻礁等が含まれる。漁礁は主に魚の住処を提供するものであるが、藻類が生育することもある。藻礁は主に藻類の着生を目的とするが、魚の住処となることもある。
本発明の材料である生コンクリートは、一般に、セメント、細骨材、粗骨材、水、混和剤、及び必要に応じて混和材を混合し、練ることで、製造される。多くの場合、細骨材には砂、粗骨材には砂利が使われる。混和剤は、少量混合するもので、コンクリートの種々の性能を向上させる役割を果たし、例えば、気泡を発生させてコンクリートの練り混ぜをスムーズにするAE剤(Air Entraining剤)、セメントを分散させる減水剤がある。混和材は、比較的、量多く混合するもので、火山灰や石炭灰などのセメントと反応して新しい化合物を生成するものや、コンクリートの収縮によるひび割れ防ぐために用いる膨張材、金属精錬のときに発生するスラグなどである。なお、各種構成成分を混合した硬化前のコンクリートは生コンクリートと呼ばれる。ここで、石炭灰にはフライアッシュやボトムアッシュ、ボトムアッシュを急冷、水洗したクリンカアッシュが含まれる。また、骨材の代わりとして、石炭灰を使用することもでき、この場合、砂や砂利は混合しなくてもよい。
本発明ではこれら材料に加えて、生コンクリートに木材、稲藁、麦藁、籾殻などバイオマスの粉砕物を混合する。木粉の場合、使用する樹種に制限はなく、広葉樹でも針葉樹でもよいが、例えばスギを用いてもよい。さらに、異なる樹脂を混ぜて使用してもよい。木材の使用部位にも制限はなく、辺材、心材を区別せず使用してよいし、樹皮が含まれていてもよい。もちろん、それぞれ単独で使用してもよいし、いずれか2以上を混ぜて使用してもよい。木粉の最大粒径は、好ましくは1000μm以下、さらに好ましくは250μm以下、特に好ましくは100μm以下である。ただし、コンタミネーション程度に上記最大粒径より大きい木粉が混じるのは構わない。
粒子径が小さいほど、藻類の生育には良いと考えられる。これは、粒子径を小さくすることで、木粉内のセルロースがより低分子化して、アルカリ環境下のコンクリート内から、藻類の生育に有用な成分が溶出しやすくなるためと考えられる。
また、木材のセルロースには結晶領域と非晶領域が存在するが、本発明の木粉は、結晶領域が50%以下になるよう破壊されているのが好ましく、30%以下であればより好ましく、10%以下であればさらに好ましい。結晶領域が破壊されれば、木粉内のセルロースが低分子化され、より溶出されやすくなると考えられるからである。
上記粒径の木粉の混合割合は「木粉重量/生コンクリート全体の重量」の値が2〜20%が好ましく、4〜15%がより好ましく、5〜10%が特に好ましい。木材には、いくつかのセメント効果阻害を有する成分が含まれることが知られているから、混合する木粉の割合は高ければいいというのではなく、一定以下であることがより好ましい。
木粉は、スギ鋸屑等を使用してもよいし、スギ鋸屑等を原料として、更に、ディスクミル等の湿式粉砕装置、またはロッドミルやボールミル等の乾式粉砕装置を用いて製造してもよい。得られた木粉は振動式分級機等の分級装置を用いて分画することで、一定の粒子径以下のものを得ることができる。粒子径のごく小さいものも、上記湿式及び乾式の粉砕装置で製造できる。
コンクリートには、上記一般的材料やバイオマス粉砕物以外の、他の材料を混合してよい。例えば、藻類の栄養素である栄養塩類やアミノ酸等を混合してもよい。
人工礁の形状に特に制限はなく、例えばブロック状、円柱状、櫓状などが考えられる。ブロック状や円柱状であれば、表面積を増やすために貫通孔を作ることも考えられるが、貫通孔はあってもよいがなくてもよい。敢えて貫通孔を作っても貫通孔内部に藻類は着生しにくい。表面は平滑でも、凹凸があってもよい。人工礁の製造は、例えば、コンクリートを望みの形状の型枠に入れて、コンクリートを流し込んで行う。
硬化後のコンクリートの圧縮強度に制限はないが、10〜22N/mmであればより好ましい。海中での耐久性は必要だが、圧縮強度は強いほどよいわけではなく、人工礁の表面はある程度更新された方が、藻類の生育にはよいとされている。
本発明の人工礁は以下のように製造される。常法に従い、材料を混合し、生コンクリートを調整する。この生コンクリートをあらかじめ準備した型枠に流し込んで、成型する。
以下に、本発明を実施例で説明する。
実施例1
人工礁(藻礁)の製造
(1)微粉砕木粉の製造
製材工場から排出されたスギ鋸屑を、目開き5mmの篩にかけて、これより大きいスギ鋸屑を取り除いた。この篩を通過したスギ鋸屑を、ミルで3時間粉砕処理して、最大粒径100μm以下とし、これを微粉砕木粉とした。
(2)粗粉砕木粉の製造
目開き5mmの篩にかけたスギ鋸屑を、振動式分級機で分画し、目開き250〜1000μmの画分を集めた。これを粗粉砕木粉とした
(3)人工礁(藻礁の製造)
表1に示した4種類の組成の生コンクリートを調製した。1は普通コンクリート、2はフライアッシュとスラグを使用した特殊コンクリート、3は微粉砕木粉を混合した特殊コンクリート、4は租粉砕木粉を混合した特殊コンクリートである。それぞれのコンクリートで、3つの形状(図1A〜C)の人工礁(藻礁)を製造した。Aは表面(側面)平滑タイプ、Bは表面(側面)凹凸タイプ、CはAを中抜きしたものである。これらを比較藻礁1−A、1−B、1−C、2−A、2−B,2−C、実験藻礁3−A、3−B、・・・・4−Cとした。
実施例2
人工礁(藻礁)を使用した培養実験
[栄養塩不添加の培養実験]
人工礁(藻礁)にホンダワラとワカメをタネ付した。水槽を準備し、海水を入れ、12時間ごとにON/OFFが切り替わるように照明し、エアストーンをとりつけ常時エアレーションを行った。この1つの水槽に人工礁(藻礁)12個をいれ、ホンダワラとワカメのタネを注入した。タネを注入してから1週間静置した(図2)。
続いて、人工礁(藻礁)を水槽から取り出し、1〜4のコンクリートの組成ごとに、No.1〜No.4の4つの水槽に分けて、移設した。例えば水槽No.1には、1−A、1−B、1−Cの人工礁(藻礁)を移設した。水槽の模式図、測定事項を図3に記載した。1週間ごとに、写真を撮影し着生を観測し、水温、pH、塩分濃度を測定した。培養は移設した日から約1.5月継続した(10月13日〜12月4日)。
[栄養塩を添加した培養実験]
上記12個の人工礁に付着した藻類を取り除き、再び実験に使用した。栄養塩を添加しないときと同様、ホンダワラとワカメをタネ付し、1週間後4つの水槽に移設した。移設先の水槽にはあらかじめ栄養塩を加えておいた。栄養塩の添加量は表2に示した。移設後培養を開始した(12月11日〜)。さらに、培養開始から約1月後(翌年1月6日)と約2月後(2月19日)にも、再度栄養塩を添加した。培養開始から約1.5月後(1月26日)に、水槽No.3の実験藻礁3−A、3−B、3−Cから、顕著に繁茂していたシオミドロを除去した。
各種測定や人工礁の写真撮影を、栄養塩不添加のときと同様に行った。培養開始から約1.5月後(1月27日)、2月後(2月9日)、4月後(3月8日)に、各人工礁(藻礁)に生育した藻類を適宜採取した。撮影した写真と採取したサンプルから着生・生育した海藻リストを作成した。
[結果]
藻類の着生・生育状態を撮影した人工礁(藻礁)写真のうち、栄養塩不添加実験の、培養開始後1週間(10月20日)(図4)と約1.5月(12月2日)(図5、図6)のものを示した。図6は、各組成の形状B(比較藻礁1−B、2−B、実験藻礁3−B、4−B)について上から見た平面写真である。
栄養塩添加については、培養開始後3日(12月14日)(図7)と約1.5月(1月26日)(図8)の人工礁(藻礁)の写真を示した。作成した海藻リストは、図9に示した。組成1(表1)を基準として、各海藻ごとの着生(+)、各組成ごとの生育状況(基準、優、良)を示した。
培養後の写真(図5、6、8)と海藻リスト(図9)をみると、栄養塩添加、不添加ともに、組成3(微粉砕木粉入り)が、藻類の着生及び生育が適していることが分かった。特にワカメの生育は、組成3(微粉砕木粉入り)が優れていた(図9)。さらに、実験結果は示さないが、栄養塩添加の組成3は、培養開始後約4月後(3月15日)において、他の3つの組成と比較して、アオノリが繁茂しており、アオノリの着生及び生育についても、他の組成より適していることがわかった。
人工礁(藻礁)の形状による着生のしやすさは、海藻ごとに異なった。ワカメは凹凸をつけた形状Bの表面(側面)への着生が顕著であったが、それ以外の海藻は平滑面へ着生した。また、形状Cの貫通孔には、海藻の着生は確認できなかった。なお、本実施例では、実海域の海水を使用したため、タネ付した以外の海藻も着生・生育した。
測定した水温、pH、塩分濃度の推移を図10に示した。各水槽ごとのデータに違いはほとんどなかった。ただし、組成3の人工礁(藻礁)を設置した水槽No.3において、pHが他の水槽より、0.1〜0.3程度高かった。
実施例3
人工礁(藻礁)の物理的特性
各人工礁(藻礁)と同じ組成(表1)で、コンクリートを試作し、物理的特性をJIS等の規格に従い測定した(表3)。
[結果]
測定結果を図11、図12に示した。配合強度とは、コンクリート材料の配合割合を決めていく際に目標とする値で、表3の目標値にバラツキを考慮して決めるが、組成1、2の木粉を含まないコンクリートは配合強度以上の強度を示した。一方で、組成3,4については配合強度以下の強度であった。特に、組成2と、組成3、4の違いは、木粉添加の有無だけであるが、大きな差となった。さらには、組成3の微粉砕木粉を含むものは、配合強度と比べても強度は80%以下であり(図11)、さらに、組成4の粗粉砕木粉よりも強度が低い結果となった。
また、フライアッシュを含むコンクリート(組成2〜4(表1))は含まないもの(組成1)に比べ、単位容積質量が小さく、有効吸水率は高かった(図12)。
木粉を含むコンクリートで強度が低下するのは、アルカリ環境下でコンクリート内の木質成分から低分子の糖が溶出し、これがコンクリートの硬化阻害を引き起こすことが想定される。実際、実験結果の詳細は示さないが、出願人の実験によると、コンクリート内のアルカリ環境と同じpHのアルカリ溶液で処理すると微粉砕木粉は14.8%、粗粉砕木粉は3.8%、重量が減少し、木質成分が流出することが示唆された。
実施例4
環境安全性の評価
人工礁(藻礁)は食物となる魚介類の生育環境となるので、海中において有害な物質が溶出することがないか調べた。特に、フライアッシュやスラグ類で可能性のある重金属類について調べた。試験は、「コンクリート用骨材又は道路用スラグ類に化学物質評価方法を導入する指針に関する検討会総合報告書」及び「秋田県フライアッシュコンクリート混合プレキャストコンクリート製品使用基準」に準拠して行った。具体的には、直径10cm、高さ7cmの円柱状の模擬供試体を製造し、これを海水を意図した3重量%食塩水に浸して、その後、JIS(JIS K 0058−1、−2)に準拠して食塩水中の重金属類を分析した。
[結果]
全ての項目において、測定下限値未満であり、基準値を満たした(表4)。
本発明の人工礁は、材料に木粉を含み、優れた藻類育成効果を有する。この人工礁を使用すれば、木材利用を促進できると共に、優れた磯焼け対策にもなり、有用である。

Claims (6)

  1. コンクリートを主材料とする人工礁であって、生コンクリートの構成成分にバイオマス粉砕物が含まれる人工礁。
  2. 木材、稲藁、麦藁、籾殻のうち、いずれか1又は2以上のバイオマスの粉砕物が含まれる請求項1の人工礁。
  3. バイオマス粉砕物が木粉である請求項1の人工礁。
  4. 生コンクリートの構成成分に、石炭灰及び/又はスラグが含まれる請求項1〜3のいずれか1の人工礁。
  5. 生コンクリートの構成成分に、砂、及び砂利を含まない、請求項4の人工礁。
  6. 人工礁が藻礁である請求項1〜5いずれか1の人工礁。
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