JP2018065290A - データ処理装置、立体造形システム及びプログラム - Google Patents

データ処理装置、立体造形システム及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】造形物に混色部分が存在する場合でも、色再現の相違を低減し得る技術を提供する。【解決手段】データ処理装置10のCPU101は、立体造形物データ(3Dデータ)を入力し、立体造形物データをボクセルデータに変換し、さらにハーフトーニング処理して立体造形装置12に出力する。CPU101は、立体造形物データからボクセルの色を生成して出力する際に、L*値の小さい順に優先的に表面から配色し、かつ、入力濃度が100%未満の場合にも表面側に無彩色ボクセルが存在しないように出力する。【選択図】図1

Description

本発明は、データ処理装置、立体造形システム及びプログラムに関する。
従来から、立体造形装置、いわゆる3Dプリンタが提案されている。そして3Dプリンタを用いて立体造形を行うにあたっては、入力データとして造形物の形状および色を規定したデータ(例.ポリゴンデータ)を受け付けると共に、受け付けたデータを造形装置で造形可能となるようにボクセルデータに変換し、変換したボクセルデータを基にして造形を行う技術が一般に知られている。また、複数の着色材料を出力可能な造形装置であれば、ボクセルごとに色情報が割り当てられたカラーのボクセルデータを基にして、カラーの3次元造形物を造形することもできる。
これに対し、特許文献1には、物体表面から中心に向かって入れ子になった層があるとみなし、それぞれの層に1色、または1色と白のハーフトーン、または1色と透明(クリア)のハーフトーンを印字することが記載されている。物体表面からの着色層厚が一定となることで、どの方向から見ても同じ色再現が得られるとしている。
特表2006−503735号公報
ところで、入力データからカラーのボクセルデータを生成する際、出来上がりの造形物を表面から見たときの色を入力データの持つ色に近づけるために、特定の表面領域における入力データの持つ色情報を、その領域における表面ボクセルとその内部に位置する内部ボクセルにそれぞれ異なる色成分を割り当てる方法がある。しかし、表面ボクセルと内部ボクセルを含む複数のボクセルに対しこのように複数の色成分を割り当てる際、特に割り当てる順序を設けておらず、例えば明るい色成分が表面側のボクセルに割り当てられ、暗い色成分が内部側のボクセルに割り当てられた場合には、例えば造形物を見る位置や角度によって見た目が大きく変わってしまう可能性が考えられる。
本発明の目的は、カラーの立体造形物を示す入力データの色情報に基づき、複数の色成分を複数のボクセルにそれぞれ割り当ててカラーのボクセルデータを生成処理する構成において、明るい色成分が表面側ボクセルに割り当てられ暗い色成分が内部側ボクセルに割り当てられる場合よりも、造形物における色再現の相違を低減し得る技術を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、立体造形物の形状および当該立体造形物における表面の色を特定の表面領域ごとに規定した第1のデータを受け付ける受付手段と、前記第1のデータからカラーボクセルデータを生成する生成手段であって、前記第1のデータにおける前記表面の色の色情報に基づき、複数のボクセルに複数の色成分を割り当てる際、前記複数の色成分のうち明るさを示す値が小さい順に優先的に前記複数の各色成分を表面ボクセルから配色し、かつ、前記第1のデータにおける前記表面の色の濃度が100%未満の場合にも表面ボクセルに無彩色の色成分が付与されないように生成する前記生成手段とを備えるデータ処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記複数の色成分は、立体造形装置で造形可能な複数の色信号に対応する色成分であって、前記生成手段は、全てのボクセルに対し、前記複数の色成分のうちいずれか1つの色成分が色情報として付与されるよう、前記カラーボクセルデータを生成する請求項1に記載のデータ処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記生成手段は、前記複数の色成分として黒、シアン、マゼンタ、イエローの順に優先的に表面側から配色する請求項1に記載のデータ処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記生成手段は、黒、シアン、マゼンタ、イエローのうちの少なくとも2色を組として、表面側から繰り返し配色する請求項1に記載のデータ処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記生成手段は、入力濃度が100%未満の場合であって表面側に無彩色ボクセルが存在するときに、前記無彩色ボクセルよりも深い位置にある隣接カラーボクセルとの間で色を置換する請求項1に記載のデータ処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記生成手段は、入力濃度が100%未満の場合であって表面側に無彩色ボクセルが存在するときに、前記無彩色ボクセルよりも深い位置にあり、かつ前記無彩色ボクセルと同一深さの他のカラーボクセルの色と同一色のカラーボクセルとの間で色を置換する請求項1に記載のデータ処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記生成手段は、ハーフトーニング処理した後に前記置換を実行する請求項5,6のいずれかに記載のデータ処理装置である。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載のデータ処理装置と、前記データ処理装置から出力されたデータを用いて立体造形物を形成する立体造形装置とを備える立体造形システムである。
請求項9に記載の発明は、コンピュータに、立体造形物データを入力するステップと、前記立体造形物データからボクセルの色を生成して出力する際に、L*値の小さい順に優先的に表面から配色し、かつ、入力濃度が100%未満の場合にも表面側に無彩色ボクセルが存在しないように出力するステップとを実行させるプログラムである。
請求項1,2,8,9に記載の発明によれば、明るい色成分が表面側ボクセルに割り当てられ暗い色成分が内部側ボクセルに割り当てられる場合よりも、造形物における色再現の相違を低減し得る。
請求項3、4に記載の発明によれば、さらに、造形物の隅の部分とそうでない部分における色再現の相違を低減し得る。
請求項5に記載の発明によれば、さらに、表面側の無彩色ボクセルをカラーボクセルとしてカラーボクセルの色を表面側に顕在し得る。
請求項6に記載の発明によれば、さらに、表面側の無彩色ボクセルをカラーボクセルとしてカラーボクセルの色を表面側に顕在し得るとともに、表面側の色を均一化し得る。
請求項7に記載の発明によれば、さらに、ハーフトーニング処理を実行した上で色再現の相違を低減し得る。
システム構成図である。 全体処理フローチャートである。 スライスデータ説明図である。 スライスデータを構成するボクセル群の説明図である。 造形物(立体物体)の層の説明図である。 色毎の各層の配色説明図である。 造形物の見え方の説明図である。 ハーフトーニング処理の説明図である。 ハーフトーニング処理のフローチャートである。 色置換処理の説明図である。 色置換処理の説明図(その2)である。 色置換処理のフローチャートである。 従来技術及び実施形態の配色説明図である。 変形例1の配色説明図である。 変形例1の造形物の見え方の説明図である。 実施例のボクセル交換説明図である。 変形例2のボクセル交換説明図である。 実施例及び変形例2の各層の配置説明図である。 従来技術の配色説明図である。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。なお、本明細書において用いられる用語の定義は、以下の通りである。
「ボクセル」:立体物の表現に用いられる小さな立方体の最小単位のこと。二次元画像におけるピクセル(画素)に相当する。これらのボクセルを組み合わせることで立体物を可視化することができることから、一般に造形装置で立体物を造形する際には、造形対象物をボクセルの集合体として記述したデータに基づき、造形を行う。また、二次元の際のピクセルと同様、各ボクセルに色情報を付加すれば、ボクセル単位で色をつけることができる。
「ボクセルデータ」:造形対象物をボクセルの集合体として記述したデータのこと。
「カラーボクセルデータ」:各ボクセルに色情報が付加されたボクセルデータのこと。
「明るさを示す値」:その値が小さければ黒、大きければ白となるような値であり、具体的にはL*値である。
物体表面から中心に向かって入れ子になった層があるとみなし、それぞれの層に1色、または1色と白のハーフトーン、または1色と透明(クリア)のハーフトーンを印字する場合、造形物に含まれる色が多く、混色する部分が増えるほど本来不要な白や透明の層が増える問題がある。
図19(a)は、造形物の一例を示す。球形の造形物であり、その表面がR(赤)、G(緑)、B(青)、黒(K)の4色に塗り分けられているものとする。図19(b)は、その縦断面形状である。物体表面から中心に向かって入れ子になった層があるとみなし、それぞれの層に1色、または1色と白のハーフトーン、または1色と透明(クリア)のハーフトーンを印字する。物体表面から順に第1層、第2層、第3層、第4層とすると、第1層には黒(K)と白(又は透明)が配色され、第2層にはシアン(C)と白(又は透明)が配色され、第3層にはマゼンタ(M)と白(又は透明)が配色され、第4層にイエロー(Y)と白(又は透明)が配色される。
白や透明の層が、CMYKの層の間や表面側に存在するため、白を用いる場合にはRGB部分の彩度が低下する問題があり、透明(クリア)を用いる場合には黒部分とRGB部分との間に光沢差が生じる問題がある。本実施形態では、このような問題を処理する。
図1は、本実施形態における立体造形システムの構成図を示す。立体造形システムは、データ処理装置10と、立体造形装置12を備える。データ処理装置10と立体造形装置12は、通信ネットワーク14で接続される。
データ処理装置10は、立体造形物データ(3Dデータ)を入力し、所定の処理を施して通信ネットワーク14を介して立体造形装置12に出力する。データ処理装置10は、受付手段及び生成手段を備え、具体的には、CPU101、ROMやSSD、HDD等のプログラムメモリ102、RAM等のワーキングメモリ103、キーボードやマウス、CD−ROM等の光ディスク、USBメモリ、SDカード等の半導体メモリ、及びディスプレイ等との入出力を行う入出力インターフェイス(I/F)104、立体造形装置12を含む外部機器との通信を行う通信インターフェイス(I/F)105、及びHDD等の記憶部106を備える。受付手段は入出力I/F104及び通信I/F105であり、生成手段はCPU101である。データ処理装置10は、コンピュータあるいはタブレット端末等で構成され得る。
CPU101は、プログラムメモリ102に記憶された処理プログラムを読み出し実行することで、立体造形物データに対して処理の処理を施し、通信I/F105及び通信ネットワーク14を介して立体造形装置12に出力する。CPU101で実行される主な処理は、
・造形物データ(3Dデータ)を構成するポリゴンのボクセルへの変換処理
・各ボクセルの色決定処理
・ハーフトーニング処理
・色置換処理
である。
立体造形装置12は、いわゆる3Dプリンタとして機能する。立体造形装置12は、CPU121、ROM等のプログラムメモリ122、ワーキングメモリ123、通信インターフェイス(I/F)124、操作部125、モータ駆動部126、ヘッド駆動部127、カラーヘッド128、及びクリアヘッド129を備える。
CPU121は、プログラムメモリ122に記憶された処理プログラムに従い、操作部125からの操作指令に基づいて、通信I/F124を介して入力したデータ処理装置10からの立体造形物データを用いてモータ駆動部126及びヘッド駆動部127に制御信号を出力して各種モータ及びヘッドを駆動する。
モータ駆動部126は、造形物を支持する支持台(ステージ)移動モータやヘッド移動モータを含む各種モータを駆動する。
ヘッド駆動部127は、カラーヘッド128及びクリアヘッド129のそれぞれのインク(造形液)の吐出を制御する。カラーヘッド128は、シアン(C)ヘッド、マゼンタ(M)ヘッド、イエロー(Y)ヘッド、ブラック(K)ヘッドから構成される。また、クリアヘッド129は、着色されていない透明のインク(造形液)を吐出する。ヘッド駆動部127は、例えば各ヘッドの吐出チャンネルに設けられた圧電素子を駆動することで吐出を制御するが、駆動方法はこれに限定されない。また、クリアヘッド129は、透明のインクを吐出するのではなく、白インクを吐出してもよい。白あるいは透明は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのカラーに対する無彩色として定義される。
立体造形装置12は、データ処理装置10から出力された立体造形物のスライスデータを用いて、カラーヘッド128、クリアヘッド129のインクを吐出し、高さ方向にスライスを順次積み重ねることで所望の立体造形物を形成する。具体的には、カラーヘッド128及びクリアヘッド129をXYZの3軸方向に順次移動させながらインク(造形液)を吐出して立体造形物を形成する。カラーヘッド128及びクリアヘッド129を固定し、その下方に設けられたステージをXYZの3軸方向に順次移動させてもよい。
カラーヘッド128は、シアン(C)ヘッド、マゼンタ(M)ヘッド、イエロー(Y)ヘッドから構成されていてもよく、あるいはシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)に加え、さらに別の色から構成されていてもよい。
通信ネットワーク14は、インターネットやLAN(ローカルエリアネットワーク)、Wi−Fi(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)等が用いられる。
図2は、立体造形システムの全体処理フローチャートを示す。
まず、データ処理装置10のCPU101は、立体造形物データ(3Dデータ)を取得し、取得した3Dデータ、具体的にはポリゴンデータのRGBをCMYKに変換する(S101)。3Dデータは、キーボードやCD−ROM等の光ディスク、USBメモリ等から入出力I/F104を介して取得してもよく、通信I/F105を介して通信ネットワーク14に接続された他のコンピュータから取得してもよい。3Dデータは、物体の三次元形状を示すデータであり、物体の外形の形状と表面のカラーを示す。3Dデータは、例えばポリゴンにより構成されており、物体表面のカラーデータ(例えばRGBデータ)が含まれる。ポリゴンは、三角形や四角形の組み合わせで物体を表現する時の各要素である。3Dデータの形式は特に限定されず、CADソフトで作成されたデータ形式であっても、CGソフトで作成されたデータ形式であってもよい。RGBからCMYKへの変換は公知であり、2Dプリンタと同様に補色変換やルックアップテーブル(LUT)等を用いることができる。なお、立体造形装置12のクリアヘッド129が無色透明のインク(造形液)を吐出するのであれば、カラーデータ(r、g、b)が示す色が白(RGBの全ての値が最大値)であれば、これを無彩色に変換する。
次に、データ処理装置10のCPU101は、プログラムメモリ102に記憶された処理プログラムに従い、ポリゴンデータからスライスデータを生成する(S102)。スライスデータの厚みは、ボクセル1辺の厚みである。
次に、データ処理装置10のCPU101は、スライス毎にスライスデータを構成するボクセル群を生成するとともに、当該ボクセル群の各ボクセルの色を決定する(S103)。造形物表面のポリゴンのカラーデータに基づき、造形物表面からの深さ毎にカラーデータを決定する。カラーデータ決定の基本アルゴリズムは、
・造形物表面から複数の層があるものとし、表面側の層から色が埋まるように各層の色を決定する
・色の順序は、L*値が小さい色ほど造形物表面側になるように決定する
である。
次に、データ処理装置10のCPU101は、プログラムメモリ102に記憶された処理プログラムに従い、ハーフトーニング処理を実行する(S104)。ハーフトーニング処理は公知であり、2Dプリンタと同様に疑似乱数や誤差拡散、閾値ディザマトリクス等を用いることができる。例えば、疑似乱数では、乱数値とカラーデータの濃度値を比較し、濃度値以下であればON判定し、濃度値を超える場合にOFF判定して、ON判定された場合のみカラーデータを残す。閾値ディザマトリクスを用いるハーフトーニング処理では、CMYKの各色に対応した3次元閾値ディザマトリクスを予めプログラムメモリ102に記憶しておき、各色で、そのカラーデータと閾値ディザマトリクスの値を大小比較し、カラーデータが閾値以上であればON、閾値未満であればOFFと判定し、ONと判定された場合のみカラーデータを残す。ハーフトーニング処理により、各ボクセルのカラーデータは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)、無彩色(白あるいは透明)のいずれか1つを示すデータとなる。
次に、データ処理装置10のCPU101は、プログラムメモリ102に記憶された処理プログラムに従い、無彩色ボクセル(白又は透明)ボクセルとカラーボクセル(CMYKボクセル)の色を交換する(S105)。この色置換処理は、ハーフトーニング処理により、造形物表面側に無彩色ボクセルが出現した場合に、これをカラーボクセルで置換することで無彩色ボクセルに起因する問題、例えば無彩色ボクセルとして白ボクセルが表面側に存在することでそれよりも深い層のカラーボクセルの色が色再現に影響し難くなる問題を解決するものである。色置換は、基本的には無彩色ボクセルに隣接するカラーボクセルを対象として両者の色を置換するものであるが、必ずしも隣接カラーボクセルに限定されない。
次に、データ処理装置10のCPU101は、処理プログラムに従い、1スライス分のデータ(この1スライスは、立体造形装置12のカラーヘッド128及びクリアヘッド129が1移動で吐出できる分量に相当)を通信I/F105及び通信ネットワーク14を介して立体造形装置12に送信する。
立体造形装置12のCPU121は、通信I/F124を介してスライスデータを受信し、スライスデータを用いてモータ駆動部126及びヘッド駆動部127を制御し、カラーヘッド128及びクリアヘッド129からインク(造形液)を吐出させて立体物を造形する(S106)。スライス抽出と、カラーヘッド128及びクリアヘッド129によるインク吐出を繰り返し、高さ方向にスライスを積み重ねることで立体物を造形する。
図3は、スライスデータを模式的に示す。図3(a)に示すように、3Dデータをボクセルデータに変換し、各ボクセルのカラーデータを決定すると、これらのボクセルから構成される3Dデータ16を所定のスライス面18で順次スライスしていき、図3(b)に示すようにスライスデータ20を抽出する。スライスデータ20は、複数のボクセルデータから構成され、無彩色ボクセル201のデータやカラーボクセル202のデータを含む。
図4は、スライスデータを構成するボクセルの集合を詳細に示す。スライスの厚みはボクセル1辺の厚みに相当し、各ボクセルのカラーデータは、表面ポリゴンのカラーデータに基づいて層の深さ毎に決定する。
例えば、3DデータがRGBKの4色に塗り分けられた球である場合において、
R→マゼンタ(M)50%,イエロー(Y)50%
G→シアン(C)50%,イエロー50%
B→シアン(C)80%,マゼンタ80%
であるときに、そのスライスデータのうちのRに相当する領域のスライスデータは、マゼンタ(M)50%、イエロー(Y)50%であり、スライスを上から見た場合の各層を第0層(つまり表面、図では「0」で示す)、第1層(図では「1」で示す)、第2層(図では「2」で示す)、第3層(図では「3」で示す)とすると、第0層のボクセルにはマゼンタ(M)が50%で配色され、第1層のボクセルにはイエロー(Y)が50%で配色される。
また、スライスデータのうちのBに相当する領域のスライスデータは、シアン(C)80%、マゼンタ(M)80%であり、第0層のボクセルにはシアン(C)が80%で配色され、第1層のボクセルにはマゼンダ(M)が80%で配色される。
さらに、スライスデータのうちのKに相当する領域のスライスデータは、K100%であり、第0層のボクセルに黒(K)が100%で配色される。
<ボクセルの色決定処理>
図5及び図6は、S103で実行される、各ボクセルのカラーデータの決め方を模式的に示す。CPU101は、造形物表面から複数の層が入れ子状に存在するとみなし、既述したように表面から第0層、第1層、第2層、第3層とし、表面側の層から色が埋まるように各層の色を決めていく。このとき、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)の各色が着色される層の決め方は任意であるが、これらの色を1層ずつ着色する場合には、造形物表面から中心に向かってインクのL*値が小さい順、すなわち色が暗い順とするのが望ましい。例えば、R部分ではインクとしてマゼンタ(M)及びイエロー(Y)が配色されるが、L*値はM<Yであるから、第0層にマゼンタ(M)を優先的に配色し、第1層にイエロー(Y)を配色する。
図6は、深さ(第0層〜第3層)と再現すべき色との関係をテーブルとして示す。図において、
W:無彩色(白又は透明)
Y:イエロー
M:マゼンタ
C:シアン
K:黒
YM:イエローとマゼンタの混色
MC:マゼンタとシアンの混色
YC:イエローとシアンの混色
YMCK:4色の混色
を意味する。
色が無彩色(白又は透明)の場合、第0層〜第3層のボクセルには全て無彩色が配色される。
色がイエロー(Y)の場合、第0層のボクセルにイエロー(Y)が配色され、その他の層のボクセルには無彩色が配色される。
色がマゼンタ(M)の場合、第0層のボクセルにマゼンタ(M)が配色され、その他の層のボクセルには無彩色が配色される。
色がシアン(C)の場合、第0層のボクセルにシアン(C)が配色され、その他の層のボクセルには無彩色が配色される。
色が黒(K)の場合、第0層のボクセルに黒(K)が配色され、その他の層のボクセルには無彩色が配色される。
これら単色の場合には、最も表面に近い第0層のボクセルにそれぞれの色を配色するのは当然といえる。
他方、色がYMの場合、L*値の大小関係はM<Yであるから、第0層のボクセルにマゼンタ(M)が配色され、第1層のボクセルにイエロー(Y)が配色される。第2層及び第3層のボクセルには無彩色が配色される。
また、色がMCの場合、L*値の大小関係はC<Mであるから、第0層のボクセルにシアン(C)が配色され、第1層のボクセルにマゼンタ(M)が配色される。第2層及び第3層のボクセルには無彩色が配色される。
色がYCの場合、L*値の大小関係はC<Yであるから、第0層のボクセルにシアン(C)が配色され、第1層のボクセルにイエロー(Y)が配色される。
色がYMCKの場合、L*値の大小関係はK<C<M<Yであるから、第0層のボクセルに黒(K)が配色され、第1層のボクセルにシアン(C)が配色され、第2層のボクセルにマゼンタ(M)が配色され、第3層のボクセルにイエロー(Y)が配色される。
図6に示した色は例示であり、これ以外の色についても同様に配色が決定される。例えば、YKの2色の混色の場合、L*の大小関係はK<Yであるから、第0層のボクセルに黒(K)が配色され、第1層のボクセルにイエロー(Y)が配色され、その他の層には無彩色が配色される等である。
このように、L*値の小さい順に、すなわち黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に優先的に造形物の表面側から配色する具体的な理由は以下の通りである。
図7は、黄色がかった黒、すなわちイエロー(Y)と黒(K)の混色の造形物を作製する場合の例を示す。
図7(a)は、第0層のボクセルにイエロー(Y)を配色し、第1層のボクセルに黒(K)を配色した場合である。利用者が造形物の中央部を視認すると黄色がかった黒に見えるが、造形物の隅を視認するとイエロー(Y)のみが存在する部分が縁どって見えるので、見る場所によって色が異なって見えてしまい色の均一性がない。
他方、図7(b)は、第0層のボクセルに黒(K)を配色し、第1層のボクセルにイエロー(Y)を配色した場合である。利用者が造形物の中央部を視認すると黄色がかった黒に見え、造形物の隅を視認しても図7(a)のようにイエロー(Y)のみが存在する部分がないため黒が見え、中央と隅とで見え方の差が小さくなる。すなわち、L*値が小さい順に表面側から配色した方が中央部分(面部分)と隅部分の色再現性がより均一化する。
<ハーフトーニング処理>
図8は、S104で実行される、ハーフトーニング処理を模式的に示す。ハーフトーニング処理では、乱数や誤差拡散、閾値ディザマトリクスを用いて各ボクセルのカラーデータを2値化して、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)、無彩色(白あるいは透明)のいずれか1つに決定する。
図8(a)は、シアン(C)80%、マゼンタ80%のスライスデータを上から見た図であり、これをハーフトーニング処理して各ボクセルにおいて、シアン(C)100%か否か、マゼンタ(M)100%か否かを決定する。図において、ハーフトーニング前の第0層のボクセルはシアン(C)80%であるが、ハーフトーニング後はシアン(C)100%のボクセルと無彩色のボクセルが80:20の比率で存在する。ハーフトーニング処理後は、第0層に無彩色ボクセルが存在している点に留意されたい。同様に、ハーフトーニング前の第1層のボクセルはマゼンタ(M)80%であるが、ハーフトーニング後はマゼンタ(M)100%のボクセルと無彩色のボクセルが80:20の比率で存在する。ハーフトーニング処理後は、第1層にも無彩色ボクセルが存在している。
図8(b)は、黒(K)100%のスライスデータを上から見た図であり、濃度が100%であるからハーフトーニング処理してもボクセルに変化はない。すなわち、第0層のボクセルは全て黒(K)のボクセルのままである。
図8(c)は、イエロー(Y)50%、マゼンタ(M)50%のスライスデータを上から見た図であり、これをハーフトーニング処理して、各ボクセルにおいて、イエロー(Y)100%か否か、マゼンタ(M)100%か否かを決定する。図において、ハーフトーニング前の第0層のボクセルはマゼンタ(M)50%であるが、ハーフトーニング後はマゼンタ(M)100%のボクセルと無彩色のボクセルが50:50の比率で存在する。同様に、ハーフトーニング前の第1層のボクセルはイエロー(Y)50%であるが、ハーフトーニング後はイエロー(Y)100%のボクセルと無彩色のボクセルが50:50の比率で存在する。
図9は、CPU101で実行されるハーフトーニング処理のフローチャートを示す。乱数を用いて処理を行う場合の例示である。
まず、処理対象ボクセルNo.iを注目ボクセルとして抽出し(S201)、注目ボクセルに乱数値を設定する(S202)。この乱数は疑似乱数でよく、0以上1未満の疑似乱数とする。
次に、設定した乱数値をカバレッジ(入力濃度%)と大小比較し、カバレッジ以下であるか否かを判定する(S203)。乱数値がカバレッジ以下であれば、注目ボクセルをカラーボクセル(有色ボクセル)に設定する(S204)。他方、乱数値がカバレッジを超える場合には、注目ボクセルを無彩色ボクセル(白又は透明)に設定する(S205)。例えば、入力濃度が80%(=0.8)であれば、乱数値と0.8とを大小比較し、
乱数値≦0.8
であればON判定してカラーボクセルをそのまま残し、
乱数値>0.8
であればOFF判定して無彩色ボクセルとする。入力濃度が大きいほど、カラーボクセルとして残る数は増大する。
そして、iを1だけインクリメントして(S206)、当該スライスデータに属する最後のNとなるまでS201〜S206の処理を繰り返す(S207)。以上の処理を、スライスデータ毎に実行する。
ハーフトーニング処理は、CMYKの色毎に順次実行してもよく、あるいは色の区別なしに同時実行してもよい。
以上のようにしてハーフトーニング処理を実行すると、図8に示すように造形物表面側においても無彩色ボクセルが出現する。そこで、これらの無彩色ボクセルをカラーボクセルに置換する色置換処理を実行する。
<色置換処理>
図10は、S105で実行される、ボクセルの色置換処理を模式的に示す。ハーフトーニング処理を実行した後、カバレッジ(入力濃度%)が100%でない色については無彩色ボクセルが存在する。すると、無彩色ボクセルよりも内側にある色が色再現に影響し難くなる。具体的には、無彩色ボクセルが白ボクセルの場合にはその部分だけ白っぽくなり、無彩色ボクセルが透明の場合には光沢が損なわれる。
そこで、CPU101は、造形物表面側に無彩色ボクセルが存在する場合に、表面側の当該無彩色ボクセルを、造形物中心側に隣接するカラーボクセル(有色ボクセル)の色で置換し、かつ、当該カラーボクセルを無彩色ボクセルに置換する。すなわち、無彩色ボクセルとカラーボクセルを入れ替える(スワップ)。このような置換処理を、各層の全ての無彩色ボクセルについて実行し、かつ、造形物中心側に向かって全ての層について繰り返し実行し、置換可能な無彩色ボクセルが存在しなくなるまで実行する。この処理により、無彩色ボクセルは全て造形物の中心側に偏在することになる。
図10(a)は、図8(a)に対応するシアン(C)80%、マゼンタ(M)80%の場合のスライスデータであり、第0層には無彩色ボクセル100が存在し、これに隣接する第1層にはマゼンタ(M)のカラーボクセル102が存在するので、これらを相互に置換して第0層にマゼンタ(M)のカラーボクセル102を配置し、これに隣接する第1層に無彩色ボクセル100を配置する。同様に、第0層の無彩色ボクセル104と第1層のマゼンタ(M)のカラーボクセル106を置換して第0層にマゼンタ(M)のカラーボクセル106を配置し、第1層に無彩色ボクセル104を配置する。
図10(b)は、黒(K)100%の場合であり、ハーフトーニング処理しても表面の第0層に無彩色ボクセルは存在しないから色置換も行わない。
図10(c)は、図8(c)に対応するマゼンタ(M)50%、イエロー(Y)50%の場合のスライスデータであり、第0層には無彩色ボクセル108が存在し、これに隣接する第1層にはイエロー(Y)のカラーボクセル110が存在するので、これらを相互に置換して第0層にイエロー(Y)のカラーボクセル110を配置し、これに隣接する第1層に無彩色ボクセル108を配置する。同様に、第0層の無彩色ボクセル112と第1層のイエロー(Y)のカラーボクセル114を置換して第0層にイエロー(Y)のカラーボクセル114を配置し、第1層に無彩色ボクセル112を配置する。
以上の処理をより詳しく説明する。
図11は、図10(a)に示すシアン(C)80%、マゼンタ(M)80%の場合のスライスデータである。
図11(a)において、CPU101は、第0層を構成するボクセル群をメモリ103から読み出し、ボクセルを1つ選択し、選択されたボクセルが無彩色ボクセルであるか否かを判定する。各ボクセルには、ハーフトーニング処理の結果、カラーデータが付与されており、当該カラーデータを参照することで無彩色か否かを判定する。なお、各ボクセルについて、カラーデータとは別に無彩色か否かのパラメータ又はフラグを設定してもよく、この場合には当該パラメータ又はフラグを参照することで無彩色ボクセルであるか否かを判定してもよい。
選択されたボクセルが無彩色ボクセル100である場合、CPU101は、第0層の次の第1層において当該無彩色ボクセル100に隣接するボクセルをメモリ103から読み出し、当該ボクセルがカラーボクセルであるか否かを判定する。隣接するボクセルがマゼンタ(M)のカラーボクセル102である場合、無彩色ボクセル100とカラーボクセル102を置換する。すなわち、第0層の無彩色ボクセルが
B1(c1、m1、y1,k1、0)
であり、第1層のカラーボクセルが、
B100(c2,m2,y2,k2,1)
であるとすると(5番目のパラメータがカラーボクセルか無彩色ボクセルかを示すパラメータで、「0」が無彩色、「1」がカラーであるものとする)と、両者の色を置換して、
B1(c2,m2,y2,k2,1)
B100(c1,m1,y1,k1,0)
とする。
図11(b)において、CPU101は、第0層から次にボクセルを選択し、選択されたボクセルが無彩色ボクセルであるか否かを判定する。選択されたボクセルがシアン(C)のカラーボクセル101である場合、隣接するボクセル103との置換を実行しない。
図11(c)において、第0層からさらに次のボクセルを選択し、選択されたボクセルが無彩色ボクセルであるか否かを判定する。選択されたボクセルがシアン(C)のカラーボクセル105である場合、隣接するボクセル107との置換を実行しない。
以上の処理を第0層のボクセルについて順次実行し、第0層の全てのボクセルについて完了すると次に第1層、第2層、第3層と同様の処理を繰り返す。
図12は、CPU101で実行される色置換処理のフローチャートを示す。
まず、層及びボクセルを選択し(S301,S302)、選択したボクセルが無彩色ボクセル(例えば白)であるか否かを判定する(S303)。
無彩色ボクセルの場合、当該ボクセルに隣接する層の隣接ボクセルが無彩色ボクセル以外、つまりカラーボクセルか否かを判定する(S304)。カラーボクセルであれば、当該無彩色ボクセルをその隣接のカラーボクセルの色に変更する(S305)。また、その隣接カラーボクセルを無彩色ボクセル(例えば白)に変更する(S306)。他方、S303でNO、つまり選択したボクセルが無彩色ボクセルでない場合や、S304でNO、つまり選択したボクセルが無彩色ボクセルでなく、あるいは選択したボクセルが無彩色ボクセルであっても隣接する層の隣接ボクセルが無彩色ボクセルの場合は、S305及びS306の処理は実行せず、色の置換は実行しない。
以上の処理をある層の全てのボクセルについて繰り返し実行し(S307,S308)、次に1つ深い層について同様の処理を繰り返す(S309)。そして、これらの処理を全ての層について繰り返し実行し、全ボクセルについて処理を行う(S310)。
図13は、従来技術における配色と、本実施形態の配色を示す。図13(a)は、従来技術による配色であり、図中Wで示す無彩色ボクセルが存在する。造形物表面側にも無彩色ボクセルが存在している。図13(b)は、実施形態による配色である。無彩色ボクセルがあれば、隣接するカラーボクセルと置換されるため、造形物表面には無彩色ボクセルは存在していない。カラーボクセルが常に造形物の表面側に配色される。
このように、本実施形態では、
(1)造形物表面側から、L*値が小さい順に色を埋めるように配色する処理
(2)ハーフトーニング処理の後に、無彩色ボクセルとカラーボクセルの色を置換する処理
を実行することで、造形物に含まれる色が多く、混色する部分が増えたとしても、カラーボクセルが造形物の表面側に配色されるので、彩度低下や光沢差が低減した色再現が可能である。
なお、図8に示すように、入力濃度が100%の場合にはハーフトーニング処理により無彩色ボクセルは存在せず、入力濃度が100%未満の場合にハーフトーニング処理により無彩色ボクセルが存在することになるので、入力濃度が100%未満の場合においても造形物の表面側からL*値の小さい順に色を埋めるように処理するものといえる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変形が可能である。以下、これらの変形例について説明する。
<変形例1>
実施形態では、図6に示すように、各層1色として配色しているが、各層1色の場合よりも濃い色再現が必要な場合には、一部の色又は全色を複数層にわたって配色してもよい。
図14は、複数層にわたって配色する場合の例を示す。入力色が赤みがかった濃い黒の場合、黒(K)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)を配色するが、これを複数層にわたって繰り返す。黒(K)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順序は任意であるが、既述したように、L*の小さい順に表面側から配色するのが望ましい。従って、
第0層:黒(K)
第1層:マゼンタ(M)
第2層:イエロー(Y)
第3層:黒(K)
第4層:マゼンタ(M)
第5層:イエロー(Y)
とし、第6層以降は無彩色とする。黒(K)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)がそれぞれ2層配色されており、第0層〜第2層の配色パターンが、第3層〜第5層において繰り返されている。
入力色が非常に濃い緑の場合、シアン(C)とイエロー(Y)を配色するが、これを組として複数層にわたって繰り返す。即ち、
第0層:シアン(C)
第1層:イエロー(Y)
第2層:シアン(C)
第3層:イエロー(Y)
第4層:シアン(C)
第5層:イエロー(Y)
とし、シアン(C)、イエロー(Y)がそれぞれ3層配色される。一般的に、L*の小さい順にCMYKの少なくとも2色を組にして複数層にわたって繰り返せばよい。「少なくとも2色を組にする」とは、具体的には、2色を組にする場合、3色を組にする場合、4色を組にする場合を意味し、2色を組にする場合にはYM,YC,YK,MC,MK等があり、3色を組にする場合にはYMC,MCK,YCK等がある。YMの場合を例示すると以下の通りである。
第0層:マゼンタ(M)
第1層:イエロー(Y)
第2層:マゼンタ(M)
第3層:イエロー(Y)
第4層:マゼンタ(M)
第5層:イエロー(Y)
また、4色を組とする場合は以下の通りである。
第0層:黒(K)
第1層:シアン(C)
第2層:マゼンタ(M)
第3層:イエロー(Y)
第4層:黒(K)
第5層:シアン(C)
第6層:マゼンタ(M)
第7層:イエロー(Y)
但し、入力層が非常に濃いプロセス黒の場合、上記のようにこれらを組にして繰り返す他に、黒(K)を特に濃くしたい場合に、黒(K)を集中的に表面側に配色してもよい。すなわち、
第0層:黒(K)
第1層:黒(K)
第2層:シアン(C)
第3層:マゼンタ(M)
第4層:イエロー(Y)
第5層:シアン(C)
第6層:マゼンタ(M)
第7層:イエロー(Y)
である。この例は、黒(K)をまとめて表面側に配色し、残りのシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)については、これらの3色を組として繰り返し配色したものといえる。
図15は、L*の小さい順にCMYKの少なくとも2色を組にして複数層にわたって繰り返す場合の利点を模式的に示す。
図15(a)は、非常に濃い緑を表現する場合に、
第0層:シアン(C)
第1層:シアン(C)
第2層:シアン(C)
第3層:イエロー(Y)
第4層:イエロー(Y)
第5層:イエロー(Y)
と配色した場合である。シアン(C)層が厚すぎると、造形物中心側にあるイエロー(Y)層が色再現に寄与し難くなり、青みがかった緑になってしまう。従って、造形物中心部と隅部分とで色再現が異なってしまう。
図15(b)は、図14に示すように、
第0層:シアン(C)
第1層:イエロー(Y)
第2層:シアン(C)
第3層:イエロー(Y)
第4層:シアン(C)
第5層:イエロー(Y)
と配色した場合である。造形物の中心部と隅部とで同様に緑色に見えるため、均一な色再現が得られる。また、造形物表面からのシアン(C)の各層の距離と、造形物表面からのイエロー(Y)の各層の距離が、図15(a)の場合よりも近くなるので、色再現に対するこれら2色の影響がより均等になる。
<変形例2>
実施形態では、ある層に無彩色ボクセルが存在し、その層よりも1つ深い層の隣接するボクセルがカラーボクセルである場合に、当該無彩色ボクセルとカラーボクセルを置換することでカラーボクセルを造形物の表面側に配色しているが、無彩色ボクセルと置換すべきカラーボクセルとして、隣接するボクセルではなく、無彩色ボクセルが属する層の色と同色であるカラーボクセルと置換してもよい。例えば、図14に示すように、非常に濃い緑を表現するために第0層にシアン(C)を配色した場合において、ハーフトーニングの結果、第0層に無彩色ボクセルが存在したときは、第0層はシアン(C)であるため、無彩色ボクセルを1つ深い第1層のボクセル(カラーボクセルであってもその色はイエロー(Y))と置換するのではなく、第2層のカラーボクセル(その色はシアン(C))と置換する等である。
図16及び図17は、この変形例2の置換処理を模式的に示す。図16は、比較のため、実施形態における置換処理を示す。図16(a)では、第1層の無彩色ボクセルを隣接する第2層のシアン(C)のカラーボクセルと置換し、図16(b)では、第0層の無彩色ボクセルを隣接する第1層のマゼンタ(M)のカラーボクセルと置換する。
図17は、変形例2における置換処理を示す。図17(a)では、第1層がマゼンタ(M)の場合、第1層の無彩色ボクセルを第3層のマゼンタ(M)のカラーボクセルと置換する。図17(b)では、第0層がシアン(C)の場合、第0層の無彩色ボクセルを第2層のシアン(C)のカラーボクセルと置換する。
図18は、実施形態と変形例2による置換処理のボクセル配置を模式的に示す。図18(a)は、ハーフトーニング処理した結果のボクセル配置である。各層に無彩色ボクセルが存在する。図18(b)は、無彩色ボクセルを隣接するカラーボクセルで置換した結果のボクセル配置である。各層で色の配置にランダムな部分が残存している。特定の場合(ボクセル1個、つまりインク1滴の大きさが大きい場合)には粒状感の劣化等の要因となり得る。図18(c)は、変形例2で置換した結果のボクセル配置である。図では、第0層はシアン(C)で統一され、第1層はマゼンタ(M)で統一されている。表面に近い順から同じ色で配色されるため、より均一な色再現が得られる。
<変形例3>
実施形態では、ハーフトーニング処理及び色交換処理をスライスデータ毎に実行しているが、処理対象のスライスデータに加えてその上下のスライスデータを用いる等、造形物の立体形状を考慮した処理としてもよい。
<変形例4>
実施形態では、データ処理装置10と立体造形装置12が別個に存在し、これらが通信ネットワーク14でデータ送受可能に接続される構成であるが、データ処理装置10と立体造形装置12が物理的に一体化して立体造形システムを構成してもよい。
また、データ処理装置10とネットワークサーバが通信ネットワーク14で接続され、データ処理装置10がクライアントとして取得した3Dデータをネットワークサーバに送信し、ネットワークサーバで図2のS101〜S105の処理を実行し、スライスデータをクライアントであるデータ処理装置10に返信する、あるいは立体造形装置12に出力する構成としてもよい。この場合、当該ネットワークサーバがデータ処理装置10として機能する。
<変形例5>
実施形態では、図2におけるS101〜S105までのステップをデータ処理装置10で実行し、S106のステップを立体造形装置12で実行しているが、S103までのステップをデータ処理装置10で実行し、残りのステップを立体造形装置12で実行してもよい。また、データ処理装置10の出力データを一旦記録媒体等に格納し、当該記録媒体から立体造形装置12に供給してもよい。
10 データ処理装置、12 立体造形装置、14 通信ネットワーク、16 3Dデータ、18 スライス面、20 スライスデータ、22 立体造形物。

Claims (9)

  1. 立体造形物の形状および当該立体造形物における表面の色を特定の表面領域ごとに規定した第1のデータを受け付ける受付手段と、
    前記第1のデータからカラーボクセルデータを生成する生成手段であって、前記第1のデータにおける前記表面の色の色情報に基づき、複数のボクセルに複数の色成分を割り当てる際、前記複数の色成分のうち明るさを示す値が小さい順に優先的に前記複数の各色成分を表面ボクセルから配色し、かつ、前記第1のデータにおける前記表面の色の濃度が100%未満の場合にも表面ボクセルに無彩色の色成分が付与されないように生成する前記生成手段と、
    を備えるデータ処理装置。
  2. 前記複数の色成分は、立体造形装置で造形可能な複数の色信号に対応する色成分であって、
    前記生成手段は、全てのボクセルに対し、前記複数の色成分のうちいずれか1つの色成分が色情報として付与されるよう、前記カラーボクセルデータを生成する
    請求項1に記載のデータ処理装置。
  3. 前記生成手段は、前記複数の色成分として黒、シアン、マゼンタ、イエローの順に優先的に表面側から配色する
    請求項1に記載のデータ処理装置。
  4. 前記生成手段は、黒、シアン、マゼンタ、イエローのうちの少なくとも2色を組として、表面側から繰り返し配色する
    請求項1に記載のデータ処理装置。
  5. 前記生成手段は、入力濃度が100%未満の場合であって表面側に無彩色ボクセルが存在するときに、前記無彩色ボクセルよりも深い位置にある隣接カラーボクセルとの間で色を置換する
    請求項1に記載のデータ処理装置。
  6. 前記生成手段は、入力濃度が100%未満の場合であって表面側に無彩色ボクセルが存在するときに、前記無彩色ボクセルよりも深い位置にあり、かつ前記無彩色ボクセルと同一深さの他のカラーボクセルの色と同一色のカラーボクセルとの間で色を置換する
    請求項1に記載のデータ処理装置。
  7. 前記生成手段は、ハーフトーニング処理した後に前記置換を実行する
    請求項5,6のいずれかに記載のデータ処理装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のデータ処理装置と、
    前記データ処理装置から出力されたデータを用いて立体造形物を形成する立体造形装置と、
    を備える立体造形システム。
  9. コンピュータに、
    立体造形物データを入力するステップと、
    前記立体造形物データからボクセルの色を生成して出力する際に、L*値の小さい順に優先的に表面から配色し、かつ、入力濃度が100%未満の場合にも表面側に無彩色ボクセルが存在しないように出力するステップと、
    を実行させるプログラム。
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