JP2018064824A - 眼科手術用補助具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 眼科手術において、手術中に手術部位と軟部組織との間にスペースを確保するとともに適切な位置に薬剤含有体を配置できる眼科手術用補助具を提供すること。【解決手段】 眼の手術部位と軟部組織との間にスペースを確保するための眼科手術用補助具であって、把持部と、把持部から対向して延びる手術部位接触部と軟部組織接触部とを有し、手術部位と軟部組織との間に挿入して手術部位と軟部組織との間にスペースを確保する挿入部と、挿入部で確保したスペースから薬剤含有体を適切な位置に配置できる開口部と、を備え、手術部位接触部は、挿入部の先端部から前記把持部に向かって、手術部位の外面に沿うように凹む湾曲状に形成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、眼科の手術中に用いる眼科手術用補助具に関する。
従来、眼科手術の1つとして緑内障の手術がある。以下、眼科手術の一例として緑内障の手術を例に説明する。眼は、毛様体で作られる房水で眼房が満たされており、この房水によって角膜や水晶体に栄養が供給されている。房水は、後房を満たし瞳孔を通って前房に入り、虹彩の前から隅角を通ってシュレム管・集合管・強膜内にある上強膜静脈を介して眼の外の血管へと排出される。隅角には、房水を排出するシュレム管の内壁側に線維柱帯という網目状の組織があり、この線維柱帯で房水を濾過している。眼圧は、房水の産生と排出のバランスによって一定に保たれている。緑内障の典型例として、隅角で房水の流れが滞ることで前房に房水がたまって眼球全体の内圧が上がり、視神経乳頭が圧迫されて視神経に障害を生じることにより視野異常を来たす病態がある。
緑内障の進行を遅らせる有効な治療法として、眼圧下降がある。眼圧下降には、薬剤療法、レーザー療法、手術療法があり、手術療法としては、線維柱帯での流出抵抗を減じることを目的とした線維柱帯切開術、眼内の房水を眼外のテノン嚢と強膜の間のスペースに導くことを目的とした線維柱帯切除術などの手術がある。線維柱帯切開術は、線維柱帯の一部分を切開することで房水の流れをよくするものである。一方、線維柱帯切除術は、シュレム管と線維柱帯および強膜の一部を切除して房水の流れをよくするものであり、線維柱帯切開術よりも眼圧下降作用が高いため、末期緑内障患者では多く行われている。
線維柱帯切除術では、手術後の過度な瘢痕が長期的な眼圧下降を妨げることから、手術中に抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)であるマイトマイシン(登録商標)などの薬剤含有体(例えば、薬剤含有スポンジなど。以下、「薬剤含有スポンジ」を例に説明する。)を短時間だけテノン嚢と強膜の間に留置することにより、適度な手術後瘢痕を促すことが重要となる。
なお、眼科の外科手術に関する先行技術として、眼科外科手術後に、眼の涙点に脱着可能に挿入される本体部から局所治療媒体を眼に放出するようにした装置がある(例えば、特許文献1参照)。しかし、この装置では、線維柱帯切除術などの手術中にテノン嚢と強膜との間の適切な位置に薬剤含有スポンジを短時間だけ留置することはできない。
特開2016−104206号公報
従来の線維柱帯切除術では、手術中にテノン嚢と強膜の間に薬剤含有スポンジを適切な時間だけ留置するために、助手が鈎などを用いて軟部組織のテノン嚢を手術部位の強膜から離してこれらの間にスペースを確保し、そのスペースに手術者が薬剤含有スポンジを留置することもあるが、助手と手術者との連携が難しく、非常に難しいのが現状である。
また、薬剤含有スポンジを適切な位置に留置することは手術者の技量に委ねられており、薬剤が必要な位置に効いているのかの確認も難しい。薬剤の効きが弱い場合、過度な瘢痕を生じて再手術が必要になることもある。また、薬剤が必要部位以外に強く効いた場合には結膜の菲薄化によって感染性眼内炎のリスクが上昇することになる。
そこで、本発明は、眼科手術において、手術中に手術部位と軟部組織との間にスペースを確保するとともに適切な位置に薬剤含有体を配置できる眼科手術用補助具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、眼の手術部位と軟部組織との間にスペースを確保するための眼科手術用補助具であって、把持部と、前記把持部から対向して延びる手術部位接触部と軟部組織接触部とを有し、前記手術部位と前記軟部組織との間に挿入して該手術部位と該軟部組織との間にスペースを確保する挿入部と、前記挿入部で確保したスペースから薬剤含有体を適切な位置に配置できる開口部と、を備え、前記手術部位接触部は、前記挿入部の先端部から前記把持部に向かって、前記手術部位の外面に沿うように凹む湾曲状に形成されている。この明細書及び特許請求の範囲の書類中における薬剤は、抗腫瘍性抗生物質に含まれる抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)、線維芽細胞増殖阻害作用を有する薬剤、および瘢痕形成抑制作用を有する薬剤を含む。
この構成により、把持部を持って、挿入部を先端部から眼の手術部位と軟部組織との間に挿入するときに、湾曲状に形成された手術部位接触部を手術部位に沿わせて安定した挿入ができる。これにより、手術部位接触部と軟部組織接触部とによって手術部位と軟部組織との間を広げて適切なスペースを確保することができる。手術部位と軟部組織との間にスペースを確保することで、開口部から薬剤含有体を適切な位置に配置することが迅速にできる。例えば、線維柱帯切除術の場合には、手術中に手術部位接触部の湾曲状部分を眼球側の強膜に沿わせながらテノン嚢との間に挿入して、適切な位置に安定して配置することができる。これにより、強膜とテノン嚢との間にスペースを確保することができ、そのスペースから薬剤含有体を適切な位置に配置することが迅速にでき、線維柱帯切除術による手術を効率良く行うことができる。この場合、眼科手術用補助具は、テノン嚢開創器として機能する。
また、前記挿入部は、前記先端部から前記把持部にかけて前記手術部位接触部と前記軟部組織接触部とが近づく方向に弾性変形可能に構成されていてもよい。
このように構成すれば、手術部位と軟部組織との間の隙間が狭い場合でも、手術部位接触部と軟部組織接触部とが近づく方向に変形させて挿入部を狭めた状態として挿入し、挿入後に元の状態に戻すことで、手術部位と軟部組織との間に適切なスペースを確保することができる。
また、前記挿入部は、前記先端部から前記把持部にかけて間隔をあけた枠体で形成され、前記枠体の内側間隔は、前記薬剤含有体を挿入可能な開口部が形成される間隔となっていてもよい。
このように構成すれば、挿入部を形成する枠体の間の開口部から薬剤含有体を所定位置に配置することが適切にできる。その上、枠体で形成された手術部位接触部と軟部組織接触部との間からも、薬剤含有体を所定位置に配置することができる。
また、前記先端部は、前記枠体を屈曲させて形成した屈曲先端部に形成され、前記屈曲先端部を含む部分に前記薬剤含有体を留置する留置部をさらに備えていてもよい。
このように構成すれば、屈曲先端部を含む留置部に薬剤含有体を留置することで、薬剤を先端部付近の位置に効かせることが適切にできる。例えば、線維柱帯切除術の場合には、強膜とテノン嚢との間にスペースを確保し、そのスペースからテノン嚢の深部に薬剤を効かせることが適切にできる。
また、前記挿入部の前記軟部組織接触部は、前記軟部組織に接した状態で前記薬剤含有体の薬剤を該軟部組織に浸出させる浸出部を有していてもよい。
このように構成すれば、軟部組織接触部で軟部組織を手術部位から離し、軟部組織接触部の浸出部から薬剤を軟部組織に浸出させて効かせることができる。
また、前記挿入部は、前記先端部が前記軟部組織の深部まで届く長さを有していてもよい。
このように構成すれば、例えば、大人と子供などのように眼球の大きさが異なっても、眼球の大きさに合わせて挿入部の長さを設定することで、挿入部を所定位置まで挿入することで、眼球の大きさに応じて挿入部の先端部を軟部組織の深部まで届くようにできる。よって、薬剤含有体を軟部組織の深部における適切な位置に配置することができる。
本発明によれば、眼科手術において、手術中に手術部位と軟部組織との間にスペースを確保し、そのスペースから薬剤含有体を適切な位置に配置することが迅速にできるので、眼科手術を効率良く適切に行うことが可能となる。よって、患者の負担軽減などを図ることが可能となる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る眼科手術用補助具を示す斜視図である。 図2は、図1に示す眼科手術用補助具の側面図である。 図3は、図1に示す眼科手術用補助具の平面図である。 図4は、本発明の第2実施形態に係る眼科手術用補助具を示す側面図である。 図5は、本発明の第3実施形態に係る眼科手術用補助具を示す図面であり、(A)は斜視図、(B)は使用時の側面図である。 図6は、図6は、房水の流れと緑内障の状態を示す図面であり、(A)は房水の流れを示す眼球の断面図、(B)は緑内障の状態を模式的に示す隅角の部分の拡大断面図である。 図7は、線維柱帯切除術を模式的に示す隅角の部分の拡大断面図である。 図8は、図1に示す眼科手術用補助具の使用状態を示す断面図である。 図9は、図8に示す眼科手術用補助具の使用状態を示す平面図である。 図10(A)〜(D)は、図1に示す眼科手術用補助具を使用する緑内障手術の手順を示す模式図である。 図11(A)〜(D)は、図10に続く緑内障手術の手順を示す模式図である。 図12(A)〜(C)は、図11に続く緑内障手術の手順を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態では、眼科の外科的手術である緑内障手術においてテノン嚢開創器として用いる眼科手術用補助具10を例に説明する。また、薬剤含有体として、薬剤含有スポンジ80を例に説明する。この明細書及び特許請求の範囲の書類中では、眼球の中心から遠ざかる側を外側という。
(第1実施形態に係る手術用補助具の構成)
図1は、第1実施形態に係る眼科手術用補助具10を示す斜視図である。図2は、図1に示す眼科手術用補助具10の側面図であり、図3は、図1に示す眼科手術用補助具10の平面図である。
第1実施形態に係る眼科手術用補助具10は、把持部11と、後述する手術部位64と軟部組織60との間に挿入して(図8)、これら手術部位64と該軟部組織60との間を広げてスペースSを確保する挿入部12と、挿入部12で確保したスペースSに薬剤含有スポンジ80(図8)を配置するための開口部16と、を備えている。挿入部12は、把持部11から対向して延びる手術部位接触部13と軟部組織接触部14とを有している。
手術部位接触部13は、挿入部12の先端部15から把持部11に向かって、手術部位64(図8)に沿うように凹む湾曲状に形成されている。手術部位接触部13を手術部位64の外面に沿う湾曲状に形成することで、把持部11を持って、挿入部12の先端部15を手術部位64と軟部組織60との間に挿入するときに、手術部位接触部13を手術部位64の曲率に沿わせて安定した挿入ができる。
例えば、後述する図8,9に示すように、線維柱帯切除術において使用する場合には、手術部位接触部13が眼球50に沿うような曲率で湾曲しているので、手術中に強膜64(手術部位64)とテノン嚢60(軟部組織60)との間に挿入部12を挿入して眼球50の所定位置に安定した配置ができる。これにより、強膜64とテノン嚢60との間にスペースSを確保するとともに、そのスペースSから強膜64とテノン嚢60の適切な位置に薬剤含有スポンジ80を配置できる。よって、線維柱帯切除術による手術を効率良く行うことができる。このような使用形態では、眼科手術用補助具10はテノン嚢開創器として機能する。
また、眼科手術用補助具10は、上記挿入部12の先端部15が軟部組織60の深部61まで届く長さを有している。眼科手術用補助具10の長さとしては、眼球50の大きさに合わせて設定され、例えば、大人と子供などのように眼球50の大きさが異なる場合には、それぞれに応じた長さに設定することができる。眼科手術用補助具10の大きさとしては、挿入部12の先端部15から把持部11の後端までの長さを、約20mm〜30mmの長さに設定することができる。軟部組織接触部14の長さとしては、5mm〜10mm程度に設定できる。また、眼科手術用補助具10の全幅寸法W1は、約6mm程度に設定することができる。そして、開口部16の幅寸法W2は、約4mm程度に設定することができる。開口部16の幅寸法W2を約4mm程度にすることで、約2mm〜4mm程度で矩形状に形成された強膜フラップ65(後述する図8)下にも薬剤含有スポンジ80を挿入することが容易にできる。
これにより、眼球50の大きさが異なっても、挿入部12の先端部15が軟部組織60の深部61まで届くように挿入できる。そして、開口部16から薬剤含有スポンジ80を軟部組織60の深部61における適切な位置に配置することができる。
さらに、この実施形態の眼科手術用補助具10は、上記挿入部12の先端部15から把持部11にかけて所定幅の枠体17で形成されている。手術部位接触部13及び軟部組織接触部14は、幅方向の両端部に間隔をあけて設けられた枠体17で形成されており、枠体17の内側間隔が幅寸法W2の開口部16となっている。このように、開口部16は、強膜フラップ65下に上記薬剤含有スポンジ80を挿入可能な幅寸法W2に設定されている。
眼科手術用補助具10を枠体17で形成しているので、開口部16からでも、手術部位接触部13と軟部組織接触部14との間の側方からでも、薬剤含有スポンジ80を適切な位置に配置することができる(図8,9参照)。
また、上記先端部15は、枠体17を屈曲させて形成した屈曲先端部に形成されている。先端部15の屈曲先端部は、挿入時に手術部位64及び軟部組織60を傷付けない丸みを有している。そして、この先端部15を含む部分が薬剤含有スポンジ80を留置する留置部18となっている。先端部15を含む留置部18に薬剤含有スポンジ80を留置することで、薬剤を先端部15の付近に効かせることができる。例えば、後述する線維柱帯切除術の場合には、強膜64とテノン嚢60との間にスペースSを確保し、そのスペースSからテノン嚢60の深部61の適切な位置に薬剤を効かせることができる(図8,9参照)。
さらに、上記挿入部12の軟部組織接触部14は、上記軟部組織60に接した状態で薬剤含有スポンジ80の薬剤を軟部組織60に浸出させる浸出部19を有している。この実施形態では、軟部組織接触部14が3本の枠体17で形成され、それらの枠体17の間が開放された浸出部19となっている。このようにすれば、軟部組織接触部14で軟部組織60を広げ、その軟部組織60に浸出部19から薬剤を浸出させて効かせることができる(図8,9参照)。浸出部19としては、薬剤を軟部組織60に浸出させることができる構成であればよく、メッシュ状、小径孔状、その他、薬剤を軟部組織60に浸出させることができる構成であればよい。
また、この実施形態では、上記挿入部12の手術部位接触部13が、図2に2点鎖線で示すように、先端部15から把持部11にかけて軟部組織接触部14と近づく方向に弾性変形可能となっている。このようにすれば、手術部位64と軟部組織60との間の隙間が狭い眼球50の場合でも、手術部位接触部13と軟部組織接触部14とに力Fを入れて挿入部12を狭めた状態として挿入し、挿入後に力Fを抜いて手術部位接触部13と軟部組織接触部14とを元の状態に戻すことで、手術部位64と軟部組織60との間にスペースSを確保することができる。なお、軟部組織接触部14が手術部位接触部13と近づくように弾性変形可能となっていてもよい。
このような眼科手術用補助具10としては、ステンレス合金を用いて、機械加工、曲げ加工などにより製造できる。眼科手術用補助具10をステンレス合金で製造する場合、製造費用を抑え、生産効率良く製造できる。眼科手術用補助具10の材質はステンレス合金に限定されるものではなく、チタン合金、医療機器用プラスチックなどを用いることができる。
(第2実施形態に係る眼科手術用補助具の構成)
図4は、第2実施形態に係る眼科手術用補助具20を示す側面図である。なお、第2実施形態の眼科手術用補助具20は、上記第1実施形態の眼科手術用補助具10とは側面視の形状が異なるのみである。眼科手術用補助具10と同一の構成には、「10」を加えた符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態の眼科手術用補助具20は、上記第1実施形態の眼科手術用補助具10に比べて、挿入部22の先端部25がより鋭角に形成されており、軟部組織接触部24の部分が長くなっている。この眼科手術用補助具20によれば、例えば、強膜64とテノン嚢60との隙間が狭い眼球50の場合でも、挿入部12を挿入しやすい。
なお、第2実施形態の眼科手術用補助具20も、手術部位接触部23が先端部25から把持部21にかけて軟部組織接触部24と近づく方向に弾性変形可能となっている(二点鎖線)。これにより、手術部位接触部23と軟部組織接触部24とに力Fを入れて、挿入部22をさらに狭めた状態として用いることができる。
(第3実施形態に係る眼科手術用補助具の構成)
図5は、第3実施形態に係る眼科手術用補助具30を示す図面であり、(A)は斜視図、(B)は使用時の側面図である。なお、上記第1実施形態の眼科手術用補助具10と同一の構成には、「20」を加えた符号を付し、その説明は省略する。
第3実施形態に係る眼科手術用補助具30は、挿入部32の先端部35が開放端となっている。この先端部35も、挿入時に手術部位64及び軟部組織60を傷付けない丸みを有している。把持部31から挿入部32の先端部35に向かって延びる手術部位接触部33と軟部組織接触部34は、未使用時は先端部35が所定の間隔で開いた状態となっている。眼科手術用補助具30も枠体37で形成され、図5(A)の未使用時の状態から、図5(B)の使用時の状態に弾性変形可能となっている。すなわち、この眼科手術用補助具30は、手術部位接触部33と軟部組織接触部34とが近づく方向に、これらのいずれか一方又は両方が、先端部35から把持部31にかけて弾性変形可能となっており、手術部位接触部33と軟部組織接触部34の先端部35が接するように力Fを入れて持つことで、挿入部32の先端部35を閉じた状態にでき、力Fを抜くことで先端部35を開いた状態に戻すことができる。
第3実施形態に係る眼科手術用補助具30の場合、後述する線維柱帯切除術において使用する時には、手術部位接触部33と軟部組織接触部34の開放している先端部35を力Fを入れて閉じる。そして、先端部35を閉じた状態で強膜64とテノン嚢60との間に先端部35を挿入し、所定位置まで挿入した状態で力Fを抜くことで、弾性によって先端部35が開かれた状態に戻る。これにより、先端部35で強膜64とテノン嚢60との間にスペースS(図8)を確保することができる。よって、このスペースSで、強膜64とテノン嚢60の適切な位置に薬剤含有スポンジ80を配置できる。
(房水の流れと緑内障)
図6は、房水53の流れと緑内障の状態を示す図面であり、(A)は房水53の流れを示す眼球50の断面図、(B)は緑内障の状態を模式的に示す隅角57の部分の拡大断面図である。
図6(A)に示すように、水晶体51の周囲に毛様体52という組織があり、この毛様体52で房水53が作られている。房水53は、後房54から虹彩55の裏を通過して前房56に至り、隅角57の線維柱帯58を通ってシュレム管59から強膜64を通って静脈系に排出される。
そして、図6(B)に示すように、緑内障になると、上記隅角57の部分の線維柱帯58もしくは強膜64の静脈系内において目詰まりを起こして房水53の流れが滞り、前房56に房水53がたまって眼球全体の内圧が上がることにより視野異常を来たすことになる。
(線維柱帯切除術)
図7は、線維柱帯切除術を模式的に示す隅角57の部分の拡大断面図である。線維柱帯切除術は、上記房水53の流れを滞らせる線維柱帯58とシュレム管59を含む強膜64の一部(後述する2面目強膜フラップ66)を切除し、房水53が前房56から強膜64の切除された部分を通ってテノン嚢60と強膜64の間のスペースへと流れるようにする手術である。すなわち、房水53の流れを滞らせる線維柱帯58を含む強膜64の一部を削除することで、房水53のテノン嚢60下への流れをよくする手術である。この手術では、強膜64が手術部位であり、テノン嚢60が軟部組織である。
(眼科手術用補助具の使用例)
図8は、図1に示す眼科手術用補助具の使用状態を示す断面図であり、図9は、図8に示す眼科手術用補助具の使用状態を示す平面図である。
眼科手術用補助具10は、後述するように強膜64の一部に1面目強膜フラップ65を作成した後、強膜64とテノン嚢60との間に挿入される(図10(D))。眼科手術用補助具10の手術部位接触部13は、眼球50から強膜64に沿うような曲率で凹む湾曲状に形成されている。また、先端部15が屈曲先端部に形成されている。このため、手術部位接触部13を強膜64に沿わせながら容易に挿入することができる。これにより、軟部組織接触部14によってテノン嚢60を強膜64から離れるように広げることができ、強膜(手術部位)64とテノン嚢(軟部組織)60との間に適切なスペースSを確保することができる。眼科手術用補助具10は、先端部15がテノン嚢60の深部61に位置するまで挿入される。眼科手術用補助具10の先端部15をテノン嚢60の深部61まで挿入することで、先端部15を含む部分に形成された薬剤含有スポンジ80の留置部18を、テノン嚢60の深部61に位置させることができる。
そして、眼科手術用補助具10で確保した強膜(手術部位)64とテノン嚢(軟部組織)60との間のスペースSによって、眼科手術用補助具10の開口部16から薬剤含有スポンジ80を適切な位置と留置部18に配置することができる。薬剤含有スポンジ80を適切な位置に配置することで、薬剤含有スポンジ80の薬剤をテノン嚢60の深部61を含む瘢痕が起りやすい部分に薬剤を浸出させて適切に効かせることができる。
薬剤含有スポンジ80としては、例えば、マイトマイシンC(0.02%)を含有したスポンジを利用できる。薬剤含有スポンジ80の大きさとしては、例えば、各辺が2mm〜4mm程度の矩形状のものを用いることができる(図9では、約2mmと約4mmの矩形状のものを示す)。
このように、眼科手術用補助具10によれば、薬剤含有スポンジ80を配置する強膜64とテノン嚢60との間に適切なスペースSを確保し、そのスペースSを利用して薬剤含有スポンジ80を適切な位置に留置することができる。
すなわち、薬剤含有スポンジ80は、適切な位置に短時間留置することで、手術後の瘢痕化を適切な状態にできる。薬剤を効かせる部分としては、瘢痕が起りやすい線維芽細胞が豊富な部分であるテノン嚢60の部分が主であり、テノン嚢60の部分に傷を入れると瘢痕が起りやすい。一方、手術後の房水53の流れとしては、テノン嚢60の奥側部分63(深部の部分)を通過させてさらに奥側へと導きたい。
そのため、テノン嚢60の深部61の部分に癒着を生じると房水53の流れが悪くなるので、この部分の瘢痕を抑制したい。つまり、テノン嚢60は、後述する1面目強膜フラップ65の線維柱帯58に近い部分62では癒着を生じてもよいが、1面目強膜フラップ65の外側部分から出た房水53をさらに外に流す奥側部分63は癒着を抑制して、房水53が流れるようにしたい。このため、薬剤含有スポンジ80を配置する部分としては、1面目強膜フラップ65の裏側部分と強膜64とテノン嚢60の深部61の部分、すなわちテノン嚢60の奥側部分に配置することが重要となる。
そこで、眼科手術用補助具10は、テノン嚢60の奥側部分63に薬剤を適切に効かせるように、先端部15をテノン嚢60の深部61まで挿入できるようにしている。すなわち、眼科手術用補助具10の先端部15をテノン嚢60の深部61の部分まで挿入できるようにし、薬剤含有スポンジ80の薬剤をテノン嚢60の奥側部分63に適切に浸出させるようにしている。
このように薬剤含有スポンジ80を適切な位置に配置することで、線維柱帯切除術において作成する1面目強膜フラップ65の部分における瘢痕の抑制と、テノン嚢60の深部61の部分における癒着の抑制を適切に図ることができる。これにより、上記図7に示すように、手術後の房水53の流れを、切除した線維柱帯58の部分から1面目強膜フラップ65の内方を通り、テノン嚢60の奥側部分63を通ってさらに外方へと流れるようにできる。房水53をテノン嚢60の外方の広い部分まで導くようにすることで、長期にわたって安定した眼圧下降を図ることができる。
(緑内障手術における眼科手術用補助具の使用例)
以下、緑内障手術の線維柱帯切除術において、上記眼科手術用補助具10を使用する例を説明する。図10(A)〜(D)は、図1に示す眼科手術用補助具を使用する緑内障手術の手順を示す模式図である。図11(A)〜(D)は、図10に続く緑内障手術の手順を示す模式図であり、図12(A)〜(C)は、図11に続く緑内障手術の手順を示す模式図である。なお、以下の緑内障手術の手順は一例であり、眼科手術用補助具10の使用形態は以下の例に限定されるものではない。
図10(A)に示すように、角膜67に牽引糸70を引っ掛けて、角膜67を眼球50の中心方向に引っ張る。次に、図10(B)に示すように、角膜67を眼球50の中心方向に引っ張った状態で結膜68の一部を切開し、結膜68と強膜64の間にあるテノン嚢60を剥離する。次に、図10(C)に示すように、強膜64の一部を、角膜67側の部分を残して3辺を切除して、所定の大きさの1面目強膜フラップ65を作成する。1面目強膜フラップ65は、房水53の流れる部分を作るためのものである。
そして、図10(D)に示すように、1面目強膜フラップ65を作成した部分の強膜64とテノン嚢60との間に眼科手術用補助具10が挿入される。この時、眼科手術用補助具10の先端部15は鋭角に形成されているので、強膜64とテノン嚢60との間への挿入が容易に行える。また、眼科手術用補助具10の手術部位接触部13は、眼球50から強膜64に沿うような曲率で凹む湾曲状に形成されており、先端部15は屈曲先端部に形成されているため、強膜64に沿って容易に挿入することができる。
手術部位接触部13を眼球50から強膜64に沿って挿入することで、この手術部位接触部13と対向する位置の軟部組織接触部14によってテノン嚢60が押し上げられる。これにより、眼科手術用補助具10で強膜64とテノン嚢60との間に適切なスペースSを確保することができる(図8)。
その後、図11(A)に示すように、眼科手術用補助具10の開口部16から、上記1面目強膜フラップ65の裏側と、強膜64とテノン嚢60との間の奥側の部分に薬剤含有スポンジ80が配置される(図8,9)。薬剤含有スポンジ80の配置は、この実施形態の眼科手術用補助具10では、枠体17の間隔(枠体17の内側間隔)である開口部16の幅寸法W2が1面目強膜フラップ65の幅寸法と同じであり、薬剤含有スポンジ80の幅寸法はその約半分(例えば、開口部16の幅寸法W2が4mmで、薬剤含有スポンジ80の幅寸法が2mmの場合)であるため、薬剤含有スポンジ80を開口部16から挿入して1面目強膜フラップ65を含めてスペースSに配置することが容易にできる。その上、枠体17で形成された手術部位接触部13と軟部組織接触部14との間の側方も開口しているため、この開口部分からも薬剤含有スポンジ80を配置することが容易にできる(図9)。なお、薬剤含有スポンジ80の幅寸法が4mm程度でも、開口部16から容易に挿入することができる。
このように薬剤含有スポンジ80を適切な位置に配置して短時間留置することにより、薬剤を手術部である1面目強膜フラップ65の裏側とテノン嚢60の奥側部分63(図8)に効かせて、瘢痕化を適切に抑制することができる。薬剤を効かせる度合いは、例えば、含有薬剤濃度、薬剤含有スポンジ80の枚数、薬剤含有スポンジ80の留置時間(2〜3分程度)などで調整することができる。薬剤含有スポンジ80は、薬剤を効かせた後は取り除かれ、その後、眼科手術用補助具10も取り除かれて、眼球50の部分は生理食塩水などで洗われる。
その後、図11(B)に示すように、薬剤含有スポンジ80及び眼科手術用補助具10が取り除かれた手術部は、1面目強膜フラップ65の内方部分に、1面目強膜フラップ65よりも小さい2面目強膜フラップ66が作成される。2面目強膜フラップ66は、強膜64の一部を、角膜67側の部分を残し、3辺が1面目強膜フラップ65の周囲よりも小さくなるように切除して作成される。
図11(C)に示すように、その後、上記2面目強膜フラップ66が切除される。これにより、1面目強膜フラップ65の下方に2面目強膜フラップ66の厚みで凹状部分69が形成される。2面目強膜フラップ66が切除された凹状部分69は、房水53を一時的に溜める部分となる(図7)。
そして、図11(D)に示すように、2面目強膜フラップを切除した凹状部分69において、房水53の流れを悪くしている線維柱帯58とシュレム管59の部分が切除されて孔が開けられる。
その後、図12(A)に示すように、線維柱帯58が切除された部分は、虹彩55の一部が切除されて、虹彩55が線維柱帯58を切除した部分を塞がないようにされる。そして、図12(B)に示すように、1面目強膜フラップ65が調節糸72で縫合される。1面目強膜フラップ65の縫合は、強く縫合すると房水53の流れが悪くなって眼圧を下降させることができず、弱く縫合すると房水の流れがよすぎて眼圧を下降させ過ぎる。このため、手術中はやや強めに縫合し、手術後に眼圧下降の状態を観察し、一部の調節糸72をレーザーで切断することで房水53の流れが調節される。その後、 図12(C)に示すように、結膜68が縫合された後、角膜67から牽引糸70が取り除かれて緑内障手術は終了する。
なお、上記図10(A)〜(D)、図11(A)〜(D)、図12(A)〜(C)では、眼科手術用補助具10を用いた線維柱帯切除術を例に説明したが、眼科手術用補助具20、30でも同様に用いることができる。また、上記実施形態では線維柱帯切除術を例に説明したが、線維柱帯切開術など、他の眼科手術においても、手術部位64と軟部組織60との間にスペースSを確保したい場合に利用できる。
(総括)
以上のように、上記眼科手術用補助具10,20,30によれば、手術中に手術部位64と軟部組織60との間にスペースSを確保することができるので、手術部位64の視認性、アクセス性などが向上し、薬剤含有体(薬剤含有スポンジ80)の配置を適切に行うことが迅速に可能となる。
また、手術部位64と軟部組織60との間に適切なスペースSを確保することで眼科手術を効率良く迅速に行うことが可能となり、手術時間の短縮などを図ることができ、患者の負担軽減などを図ることが可能となる。
なお、上記した実施形態では、眼科手術用補助具10,20,30を幅寸法が狭い枠体17、27、37によって形成しているが、眼科手術用補助具10,20,30を形成する形態は上記した実施形態に限定されるものではなく、例えば、幅寸法W1が6mm程度の板材を屈曲させて図2に示す形態に形成したものなど、他の形態でも本発明は実施可能である。眼科手術用補助具10,20,30の形態は、本発明の要旨を損なわない範囲での種々の構成を変更してもよく、上記した実施形態に限定されるものではない。
また、上記した実施形態では、緑内障の手術を例に説明したが、眼科手術において手術部位64と軟部組織60との間にスペースSを確保したい場合には利用でき、眼科手術は上記した緑内障手術に限定されるものではない。
10 眼科手術用補助具
11 把持部
12 挿入部
13 手術部位接触部
14 軟部組織接触部
15 先端部
16 開口部
17 枠体
18 留置部
19 浸出部
20 眼科手術用補助具
22 挿入部
23 手術部位接触部
24 軟部組織接触部
25 先端部
30 眼科手術用補助具
31 把持部
32 挿入部
33 手術部位接触部
34 軟部組織接触部
35 先端部
50 眼球
53 房水
57 隅角
58 線維柱帯
60 テノン嚢(軟部組織)
61 深部
63 奥側部分
64 強膜(手術部位)
65 1面目強膜フラップ
66 2面目強膜フラップ
69 凹状部分
80 薬剤含有スポンジ
W1 幅寸法
W2 幅寸法

Claims (6)

  1. 眼の手術部位と軟部組織との間にスペースを確保するための眼科手術用補助具であって、
    把持部と、
    前記把持部から対向して延びる手術部位接触部と軟部組織接触部とを有し、前記手術部位と前記軟部組織との間に挿入して該手術部位と該軟部組織との間にスペースを確保する挿入部と、
    前記挿入部で確保したスペースから薬剤含有体を適切な位置に配置できる開口部と、
    を備え、
    前記手術部位接触部は、前記挿入部の先端部から前記把持部に向かって、前記手術部位の外面に沿うように凹む湾曲状に形成されている、
    ことを特徴とする眼科手術用補助具。
  2. 前記挿入部は、前記先端部から前記把持部にかけて前記手術部位接触部と前記軟部組織接触部とが近づく方向に弾性変形可能に構成されている、
    請求項1に記載の眼科手術用補助具。
  3. 前記挿入部は、前記先端部から前記把持部にかけて間隔をあけた枠体で形成され、
    前記枠体の内側間隔は、前記薬剤含有体を挿入可能な前記開口部が形成される間隔となっている、
    請求項1又は2に記載の眼科手術用補助具。
  4. 前記先端部は、前記枠体を屈曲させて形成した屈曲先端部に形成され、
    前記屈曲先端部を含む部分に前記薬剤含有体を留置する留置部をさらに備えている、
    請求項3に記載の眼科手術用補助具。
  5. 前記挿入部の前記軟部組織接触部は、前記軟部組織に接した状態で前記薬剤含有体の薬剤を該軟部組織に浸出させる浸出部を有している、
    請求項3又は4に記載の眼科手術用補助具。
  6. 前記挿入部は、前記先端部が前記軟部組織の深部まで届く長さを有している、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の眼科手術用補助具。
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