JP2018062773A - 生体情報測定装置 - Google Patents

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【課題】測定可能な尿の量が減少することを抑制できる生体情報測定装置を提供することを目的とする。【解決手段】使用者が排泄を行うボウルと、前記ボウルに接続され、前記ボウルに溜水を形成するトラップと、を有する大便器と、前記大便器の使用時、及び、前記大便器が所定時間以上使用されないとき、の少なくともいずれかにおいて、前記ボウルに洗浄水を吐出する洗浄機能部と、前記ボウル内の水位を測定する水位測定手段と、前記ボウル内の水位が所定水位を超えると推定されるとき、及び、前記ボウル内の水位が前記所定水位を超えたとき、の少なくともいずれかにおいて、前記ボウル内の溜水を排出する溜水排出手段と、を備えたことを特徴とする生体情報測定装置が提供される。【選択図】図1

Description

本発明の態様は、一般的に、生体情報測定装置に関する。
近年、尿量などの生体情報を測定する生体情報測定装置として、尿量測定機能を備えた大便器ユニットが提案されている(特許文献1)。この大便器ユニットでは、使用者が排尿を終えた後のボウル内の水位を測定し、その測定結果に基づいて使用者がボウルに排泄した尿量を算出する。
また、大便器においては、ボウル表面の汚れを抑えたり、ボウル内の溜水における微生物の発生を抑えたりするため、電解水などの洗浄水をボウルに吐出する技術が提案されている(特許文献2)。
特許第03876924号 特許第04968635号
ボウル内の水位の測定によって尿量を測定する生体情報測定装置においては、トラップを溢流するまでに貯留できる溜水容量は一定であるため、使用者がボウルに排尿する前のボウル内の水位が高くなるほど、測定可能な尿の量が減少することとなる。このため、電解水などの洗浄水がボウルに吐出されると、測定可能な尿の量が減少する。測定可能な尿の量が減少しすぎると、代謝管理のために必要な尿量測定値に制限が発生してしまい、使用者(被験者)の診療に影響を及ぼすおそれがある。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、測定可能な尿の量(尿量測定範囲)が減少することを抑制できる生体情報測定装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、使用者が排泄を行うボウルと、前記ボウルに接続され、前記ボウルに溜水を形成するトラップと、を有する大便器と、前記大便器の使用時、及び、前記大便器が所定時間以上使用されないとき、の少なくともいずれかにおいて、前記ボウルに洗浄水を吐出する洗浄機能部と、前記ボウル内の水位を測定する水位測定手段と、前記ボウル内の水位が所定水位を超えたと推定されるとき、及び、前記ボウル内の水位が前記所定水位を超えたとき、の少なくともいずれかにおいて、前記ボウル内の溜水を排出する溜水排出手段と、を備えたことを特徴とする生体情報測定装置である。
この生体情報測定装置によれば、洗浄機能部によってボウルに洗浄水が吐出される場合であっても、溜水排出手段によってボウル内の溜水を排出することができる。これにより、ボウル内の溜水を排出して再び測定開始のための水位を設定できるため、水位を下げることができ、測定可能な尿の量が減少することを抑制できる。
第2の発明は、第1の発明において、前記ボウル内の水位を設定する水位設定手段をさらに備え、前記水位設定手段が設定する前記ボウル内の水位は、前記溜水排出手段が前記ボウル内の溜水を排出した後に前記洗浄機能部が前記ボウル内に吐出する洗浄水の量に応じて定められることを特徴とする生体情報測定装置である。
この生体情報測定装置によれば、洗浄水供給手段によって供給される機能水の量を予め考慮した上で、水位設定手段が形成する水位が定められる。これにより、水位設定手段を用いることで、溜水を排出した後にボウル内に所定の測定開始水位を形成することができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記ボウルは、前記トラップを介して排水配管に接続され、前記溜水排出手段は、前記トラップ内に洗浄水を供給することで前記ボウル内の溜水を前記排水配管へ排出する洗浄水供給手段を有することを特徴とする生体情報測定装置である。
この生体情報測定装置によれば、洗浄機能部によってボウルに洗浄水が吐出される場合であっても、測定可能な尿の量が減少することを抑制できる。また、溜水排出手段として、便器洗浄を行うための洗浄水供給手段を用いることで、構成が複雑になることを抑制できる。
第4の発明は、第1または第2の発明において、前記溜水排出手段は、開閉弁を介して前記トラップと接続されたオーバーフロー管を有し、前記オーバーフロー管の水位は、前記開閉弁が開いたときに前記ボウル内の水位と同じであり、前記ボウル内の水位が前記所定水位を超えると、前記オーバーフロー管から前記ボウル内の溜水が排出されることを特徴とする生体情報測定装置である。
この生体情報測定装置によれば、洗浄機能部によってボウルに洗浄水が吐出される場合であっても、測定可能な尿の量が減少することを抑制できる。また、オーバーフロー管を用いることで排出する溜水の量を抑えて、節水することができる。
第5の発明は、第1または第2の発明において、前記溜水排出手段は、前記トラップと接続され前記ボウル内の溜水を排出するポンプを有することを特徴とする生体情報測定装置である。
この生体情報測定装置によれば、洗浄機能部によってボウルに洗浄水が吐出される場合であっても、測定可能な尿の量が減少することを抑制できる。また、ポンプの動作を制御することで、排出する溜水の量を適宜調整することができる。
本発明の態様によれば測定可能な尿の量が減少することを抑制できる生体情報測定装置が提供される。
実施形態に係る生体情報測定装置が設置されたトイレルームを例示する斜視図である。 実施形態に係る生体情報測定装置の一部を例示する斜視図である。 実施形態に係る生体情報測定装置を例示するシステム構成図である。 実施形態に係る衛生洗浄装置の要部構成を表すブロック図である。 実施形態に係る生体情報測定装置の動作を例示するフローチャートである。 実施形態に係る別の生体情報測定装置を例示するシステム構成図である。 実施形態に係る別の生体情報測定装置を例示するシステム構成図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(生体情報測定装置1の構成について)
図1は、実施形態に係る生体情報測定装置が設置されたトイレルームを例示する斜視図である。
図2は、実施形態に係る生体情報測定装置の一部を例示する斜視図である。
図1に示すように、生体情報測定装置1は、大便器2と、衛生洗浄装置3(洗浄機能部)と、機能部5と、を有する。
大便器2は、例えば床置き式の洋風大便器(洋式腰掛便器)である。
大便器2の後方には、キャビネット18が設けられている。また、キャビネット18には、クッション性を有する背もたれ部7が設けられている。
機能部5は、このキャビネット18の内部に設けられている。機能部5は、使用者(被験者)が排泄する尿の量や、尿流率(単位時間当たり排泄尿量)などの生体情報を測定する機能を有する。
衛生洗浄装置3は、大便器2の上に設けられている。衛生洗浄装置3は、ケーシング400と、便座200と、を有する。衛生洗浄装置3は、さらに便蓋を有していてもよい。 便座200は、ケーシング400に対して開閉自在に軸支されている。ケーシング400は、便座200に座った使用者の「おしり(肛門)」などを洗浄する局部洗浄機能などを内蔵している。
図2には、生体情報測定装置1から、衛生洗浄装置3と、キャビネット18のカバー18cと、を取り外した様子を示す。
図2に示すように、大便器2の上には、カバー板30が固定されている。カバー板30は、大便器2の形状に沿った形状を有する。また、カバー板30の後端部には、上方に屈曲した屈曲部32が設けられている。
カバー18cの背面には、制御部405の少なくとも一部が配置されている。制御部405は、IC素子を含んだ制御回路であり、生体情報測定装置1(機能部5及び衛生洗浄装置3)の機能を電気的に制御する。
なお、実施形態においては、機能部5の機能を制御する制御回路や、衛生洗浄装置3の機能を制御する制御回路は、別々の基板上に設けられた2以上の回路であってもよいし、各回路は、別々に配置されていてもよい。また、各回路が有線または無線により適宜接続されていてもよい。以下では、複数の回路が用いられた場合であっても、説明の便宜上、それらを制御部405と呼ぶ。
カバー18cは、屈曲部32と係合して、キャビネット18の開口18eを覆う。その後、大便器2及びカバー板30の上に衛生洗浄装置3が設置される。このような屈曲部32を有するカバー板30によって、使用者の排泄物や衛生洗浄装置3からの水が、機能部5内に侵入することを防げる。
図1に示すように、トイレルームの壁面には、バーコード読取装置10と、操作部11と、が設置されている。操作部11は、生体情報測定用のリモコン12と、衛生洗浄装置3及び大便器2用のリモコン14と、を含む。リモコン12には、排尿情報の測定開始を指示する測定開始スイッチや、排尿が終了したことを指示する排尿終了スイッチ等が設置されている。
キャビネット18の上には、データ出力装置16が設けられている。データ出力装置16は、生体情報測定装置1の測定結果等を印刷するプリンタである。
図3は、実施形態に係る生体情報測定装置を例示するシステム構成図である。
なお、図3では、説明の便宜上、衛生洗浄装置3などを省略している。
大便器2は、使用者が排泄を行うボウル22と、トラップ24と、を有する。トラップ24は、ボウル22の下方に接続されている。大便器2は、排水ソケット25を介して排水配管26に接続されている。ボウル22には、トラップ24によって溜水23が形成されている。溜水23は、排水配管26とボウル22との間を遮断する封水の役割を持つ。なお排水配管26の排出方向を床向きで記載しているが、壁向きの排水でもよく、建物の仕様に合わせて変更される。
また、生体情報測定装置1は、大便器2のリムに配置されたリム吐水口215と、トラップ24の下方に配置されたゼット吐水口541(洗浄水供給手段)と、を有する。使用者は、大便器2において排泄をした後、操作部11のスイッチを押す。操作部11のスイッチが押されると、操作部11は、制御部405に洗浄信号を送信する。制御部405は、洗浄信号を受信すると、水道管からの水(洗浄水)をリム吐水口215及びゼット吐水口541から吐出させる。ゼット吐水口541がトラップ24内に水を吐出すると、トラップ24においてサイフォン現象が発生する。このサイフォン現象によって、排水配管26に負圧が発生する。その結果、ボウル22内の溜水23は、排水配管26へ排出される。
水道管から供給された水は、分岐金具211によって、洗浄水給水管路212と、尿量計測部給水管路217とに分岐する。
洗浄水給水管路212へ供給された水は、止水栓210及び三方弁213が開くことにより、リム給水管路214とゼット給水管路216とに供給される。リム給水管路214に供給された水は、リム吐水口215へ導かれ、リム吐水口215から吐出される。ゼット給水管路216に供給された水は、分岐具542を介してゼット吐水口541へ導かれ、ゼット吐水口541から吐出される。
分岐金具211から尿量計測部給水管路217に供給された水は、機能部5へ導かれる。機能部5は、補水タンク61と、補水ポンプ62(水位設定手段)と、トラップタンク551と、排水配管圧計測センサ561と、検量ポンプ811と、水位形成管511と、圧力センサ512(水位測定手段)と、複数の開閉弁(開閉弁521、522、524、525、611)と、を有する。これらの各要素の動作は、制御部405によって制御される。複数の開閉弁のそれぞれは、電力によって開閉する電磁弁である。
水道管からの水は、開閉弁611が開くことにより、補水タンク61に供給される。補水タンク61は、フロートスイッチ612を有する。補水タンク61内の水量が所定の量となるとフロートスイッチ612が水を検出し、補水タンク61への給水が停止される。補水タンク61の給水停止に万一の動作不良が発生した場合は、オーバーフロー管64へ水が排出される。
オーバーフロー管64へ排出された水は、トラップタンク551に導かれる。トラップタンク551は、機能部5の動作に伴って発生するオーバーフロー水等の余剰水をトラップするドレンタンクである。トラップタンク551内の水は、排水配管連絡管路562を経由して、排水配管26へ排出される。
トラップ24及びボウル22は、ゼット吐水口541及び分岐具542を介して、管路543(測定管路)と接続されている。管路543は、ボウル22内の溜水23の水位を測定するため、機能部5に接続されている。管路543の途中には、開閉弁544が設けられている。開閉弁544を閉じることによって、大便器2と機能部5との接続を解除できる。これにより、大便器2を、排尿情報の測定を行わない、通常の衛生機器として使用することができる。また、大便器2又は機能部5が、例えば故障した場合に、故障した大便器2又は機能部5を、容易に取り換えることができる。
管路543は、開閉弁524と圧力センサ512とを介して、水位形成管511と接続されている。水位形成管511は、鉛直方向に延び、所定の高さを有する立管部である。また、水位形成管511の一端は、トラップタンク551に接続され、大気に開放されている。
開閉弁544、開閉弁521及び開閉弁524が開くと、水位形成管511は、ボウル22と連通する。これにより、ボウル22、水位形成管511及び管路543によって両端が大気に開放されたU字状の管路が形成される。そのため、水位形成管511内の水位とボウル22内の溜水23の水位とが同じになる。圧力センサ512(水位センサ)は、水位形成管511内の水の圧力(水頭圧)を測定し、測定結果(電圧値)を制御部405に出力する。
(生体情報の測定方法について)
次に、生体情報測定装置1における生体情報(排尿情報)の測定方法について説明する。
制御部405は、ボウル22内の溜水23の水位と水量との関係式を予め記憶している。この関係式と、圧力センサ512によって測定された水位とから、溜水23の水量を算出することができる。溜水23の水量の変化から尿量を算出することができる。
まず、ボウル22内の溜水23と水量との関係式の導出について説明する。
生体情報測定装置1の施工者は、生体情報測定装置1をトイレルームに施工した際に、上述の関係式を算出し、制御部405に設定する。
まず、開閉弁544、521、525、524を開く。次に、リム吐水口215及びゼット吐水口541からの吐水により、ボウル22内の水位を溢流水位Hにする。溢流水位Hは、トラップ24内の水が堰部22aから溢れ出す限界の水位である。
次に、検量ポンプ811を駆動させる。検量ポンプ811は、ボウル22内の溜水23を、例えば所定水量として設定した230ミリリットル(mL)ずつ、トラップタンク551へ向けて排出する。即ち、ボウル22内の溜水23は、検量ポンプ40によって、例えば230mLずつ、取り除かれる。したがって、ボウル22内の水位は、検量ポンプ811が駆動する度に、減少する。そして、検量ポンプ811が駆動する度に、水位形成管511内の水の圧力を、圧力センサ512によって測定する。なお、開閉弁521、524は開状態であるため、水位形成管511内の水の水位は、ボウル22内の水位と同じになる。
このように、一定量の水を、ボウル22内から取り除き、その際に減少した水位を圧力センサ512により測定する。これにより、圧力センサ512(水位センサ)の出力値と、大便器2におけるボウル22内の溜水23の水量との関係式、すなわち、ボウル22内の溜水23の水位と水量との関係式を算出することができる。施工者は、算出した関係式を、制御部405に設定する。なお、ボウル22内の溜水23の水位と水量との関係式を算出する方法は、検量ポンプ811を使用しない手動方式であってもよい。例えば、作業者が溢流水位Hから溜水を定量ずつ除去する方法や、破封水位Lから溜水を定量ずつ加える方法でもよい。
次に、生体情報測定装置1の測定動作について説明する。
この例では、測定待機中におけるボウル22内の溜水23の水位を、所定の水位Y(以下、測定開始水位Yと称することがある)であるとする。測定開始水位Yは、破封水位Lよりも所定量だけ高い水位である。測定開始水位Yは、例えば、破封水位Lから50〜55ミリメートル(mm)高い水位である。また、測定開始水位Yは、例えば、溢流水位Hより20〜30mm低い水位である。
なお、後述するように、実際に測定が開始されるときの水位は、所定の水位Y(測定開始水位Y)と異なる場合もある。
生体情報測定装置1では、測定待機中において、水位形成管511は、略満水の状態である。これは、使用者である患者が、排尿を我慢することが困難な疾病を有している場合があるためである。待機中に水位形成管511が満水であることにより、測定準備として水位形成管511を満水にする時間を省くことができ、すぐに測定動作を行うことができる。
測定に際しては、使用者の測定開始操作に合わせて、満水状態の水位形成管511の水頭圧を圧力センサ512により測定する。この圧力センサ512の出力値と、制御部405が予め記憶している満水状態における出力値と、を比較する。これにより、大気圧や気温などの環境変動要因を考慮して、制御部405が記憶している水位と水量との関係式を校正することができる。
測定待機中に使用者がトイレルームに入室し、制御部405に測定開始信号を送ることで、測定が開始される。例えば、使用者はバーコードタグを有しており、そのバーコードタグがバーコード読取装置10に翳されると、バーコード読取装置10は、排尿情報の測定開始信号を制御部405に送信する。
制御部405は、測定開始信号を受信すると、開閉弁521及び524を開く。このとき、水位形成管511内の水位は、ボウル22内の溜水23の水位と同じになる。なお、この際、ボウル22内の溜水23の水位は、測定開始水位Yから僅かに上昇する。しかし、溜水23の量は、管路543から水位形成管511までの水量に対して十分多い。そのため、その上昇量は微量であり、ボウル22内の溜水23の水位は、実質的に測定開始水位Yから変化しない。
生体情報測定装置1が排尿情報測定可能状態となると、リモコン12に設けられた液晶画面12aは、「排尿してください」と表示する。その後、使用者は、ボウル22に排尿動作を行う。使用者の排尿動作が終了すると、ボウル22内の溜水23の水位は、測定開始水位Yから排尿後水位Cまで上昇する。同時に、水位形成管511内の水位は、排尿後水位Cとなる。
その後、使用者は、制御部405へ測定終了信号を送信する。例えば、リモコン12に設けられた測定終了スイッチを押すことで、測定終了信号を送信することができる。
制御部405が測定終了信号を受信すると、制御部405の指示によって、圧力センサ512は、水位形成管511内の圧力を測定し、測定結果を制御部405へ出力する。制御部405は、この測定結果と、予め記憶されたボウル22内の溜水23の水位と水量の関係式とから、ボウル22内の上昇水量、すなわち使用者の尿量を算出する。
また、制御部405は、使用者の尿量だけでなく、例えば、排尿時間(秒)、最大尿流率(mL/秒)、平均尿流率(mL/秒)、最大尿流率到達時間(秒)、ためらい時間(秒)、などの排尿情報を算出する。排尿時間とは、ボウル22への尿の排出が開始してから、ボウル22への尿の排出が終了するまでの時間である。尿流率は、単位時間当たりの尿量、すなわち排尿速度である。最大尿流率は、尿流率の最大値である。平均尿流率は、尿流率の平均値である。最大尿流率到達時間とは、排尿が開始されてから、尿流率が最大値になるまでの時間である。ためらい時間とは、液晶画面12aに、「排尿してください」と表示されてから、排尿が開始されるまでの時間である。制御部405による排尿情報の算出が終了すると、データ出力装置16は、算出された排尿情報をプリントアウトする。
生体情報測定装置1では、一連の測定動作が終了すると、例えば使用者がリモコン14に設けられた洗浄スイッチ14aを押すことで、便器洗浄が行われる。これにより、ボウル22内の溜水23の水位が、所定の水位Y(測定開始水位Y)にセットされる。
具体的には、先ず、リム吐水口215からの吐水によってボウル22を洗浄する。そして、ゼット吐水口541からの吐水によって、略全ての溜水23を排水配管26に排出する。その後、リム吐水口215からの吐水によって、破封水位Lを超えるまで、ボウル22に溜水23を供給する。
次に、開閉弁524及び開閉弁525を閉じた状態とし、かつ、開閉弁521及び開閉弁522を開いた状態とする。これにより、補水管路63と管路543とによって、補水タンク61とボウル22とが連通する。この状態で、補水ポンプ62(水位設定手段)を動作させて、補水タンク61内の水をゼット吐水口541からボウル22に供給する。補水ポンプ62は、ボウル22内の水位が、測定開始水位Yとなるように給水量を調整する。これにより、ボウル22内の溜水23の水位は、測定開始水位Yとなる。
測定開始水位Yをセットした後、開閉弁521、525を閉じた状態とし、開閉弁522、524を開いた状態とする。この状態で、補水ポンプ62を動作させて、補水タンク61内の水を水位形成管511に導き、水位形成管511を略満水の状態とする。そして、生体情報測定装置1は、待機状態に戻る。
なお、排水配管圧計測センサ561は、トラップタンク551内の空気による圧力、即ち、排水配管26内の空気による圧力を測定し、測定結果(電圧値)を制御部405に出力する。制御部405は、排水配管圧計測センサ561の測定結果に基づき、予め記憶されたボウル22内の溜水23の水位と水量の関係式を校正し、排尿情報測定動作を実行する。これにより、生体情報測定装置1は、排水配管26内に正圧や負圧が発生しボウル22内の溜水23の水位に変動が発生しても、この変動による影響を補正しながら排尿情報測定動作を行うことができる。
(衛生洗浄装置3について)
図4を参照して、衛生洗浄装置3(洗浄機能部)の構成及び動作の一例について説明する。
図4は、実施形態に係る衛生洗浄装置の要部構成を表すブロック図である。なお、図4は、水路系と電気系の要部構成を併せて表している。
例えば、衛生洗浄装置3には、使用者が便座200に座ったことを検知する着座検知センサ(人体検知手段)404が設けられている。着座検知センサ404が便座200に座った使用者を検知している場合において、使用者が例えばリモコン14などの操作部を操作すると、洗浄ノズル(以下説明の便宜上、単に「ノズル」と称する)473を大便器2のボウル22内に進出させることができる。なお、図1では、ノズル473がボウル22内に進出した状態を表している。
ノズル473の先端部には、ひとつあるいは複数の吐水口474(図1参照)が設けられている。そして、ノズル473は、その吐水口474から水を噴射して、便座200に座った使用者の「おしり」などを洗浄することができる。
より具体的に説明すると、衛生洗浄装置3は、図4に表したように、水道や貯水タンクなどの給水源8から供給された水をノズル473の吐水口474に導く流路20を有する。流路20の上流側には、電磁弁431が設けられている。電磁弁431は、開閉可能な電磁バルブであり、制御部405からの指令に基づいて水の供給を制御する。
電磁弁431の下流には、温水ヒータ441が設けられている。温水ヒータ441は、供給された水を加熱し、所定の温水にする。
温水ヒータ441の下流には、機能水(殺菌水)を生成可能な機能水生成手段が設けられる。この例では、機能水生成手段として、電解槽ユニット450が設けられている。電解槽ユニット450は、水道水を電気分解して、次亜塩素酸を含む液に変化させる。
電解槽ユニット450の下流には、水勢(流量)の調整を行う流量切替弁471と、ノズル473やノズル洗浄室478への給水の開閉や切替を行う流路切替弁472と、が設けられている。ノズル洗浄室478は、ノズルの後方に配置される部材であり、その内部に設けられた吐水部から洗浄水(機能水や水)を噴射することにより、ノズル473の外周表面(胴体)を殺菌あるいは洗浄する。なお、流量切替弁471および流路切替弁472は、1つのユニットとして設けられていてもよい。流量切替弁471および流路切替弁472の下流には、ノズル473が設けられている。
ノズル473は、ノズルモータ476からの駆動力を受け、大便器2のボウル22内に進出したり後退することができる。つまり、ノズルモータ476は、制御部405からの指令に基づいてノズル473を進退させることができる。
そして、制御部405は、電源回路401から電力を供給され、トイレ室への使用者の入室を検知する入室検知センサ(人体検知手段)402や、便座200の前方にいる使用者を検知する人体検知センサ(人体検知手段)403や、便座200への使用者の着座を検知する着座検知センサ404や、操作部11などからの信号に基づいて、電磁弁431や、温水ヒータ441や、電解槽ユニット450や、流量切替弁471や流路切替弁472や、ノズルモータ476の動作を制御することができる。
着座検知センサ404は、使用者が便座200に着座する直前において便座200の上方に存在する人体や、便座200に着座した使用者を検知することができる。すなわち、着座検知センサ404は、便座200に着座した使用者だけではなく、便座200の上方に存在する使用者を検知することができる。このような着座検知センサ404としては、例えば、赤外線投受光式の測距センサなどを用いることができる。
また、人体検知センサ403は、大便器2の前方にいる使用者、すなわち便座200から前方へ離間した位置に存在する使用者を検知することができる。つまり、人体検知センサ403は、トイレ室に入室して便座200に近づいてきた使用者を検知することができる。このような人体検知センサ403としては、例えば、赤外線投受光式の測距センサなどを用いることができる。
また、入室検知センサ402は、トイレ室のドアを開けて入室した直後の使用者や、トイレ室に入室しようとしてドアの前に存在する使用者を検知することができる。つまり、入室検知センサ402は、トイレ室に入室した使用者だけではなく、トイレ室に入室する前の使用者、すなわちトイレ室の外側のドアの前に存在する使用者を検知することができる。このような入室検知センサ402としては、焦電センサや、ドップラーセンサなどのマイクロ波センサなどを用いることができる。マイクロ波のドップラー効果を利用したセンサや、マイクロ波を送信し反射したマイクロ波の振幅(強度)に基づいて被検知体を検出するセンサなどを用いた場合、トイレ室のドア越しに使用者の存在を検知することが可能となる。つまり、トイレ室に入室する前の使用者を検知することができる。
次に、実施形態に係る衛生洗浄装置の動作の具体例を説明する。
まず、人体検知手段が人体を検知すると、制御部405は、流量切替弁471および流路切替弁472を待機状態の位置「待機」から「原点」に切り替え、電磁弁431を開く。そして、ボウル22の表面に洗浄水のミストを吹き付ける(プレミスト)。これにより、汚れを付きにくく、落としやすくすることができる。
その後、制御部405は、流量切替弁471および流路切替弁472を「SC(セルフクリーニング)」に切り替え、吐水口474からボウル22へ吐水する。これにより、衛生洗浄装置3内の流路に残留している冷えた水を排出する(温水準備)。このように、使用者が着座する前に温水準備を行うことで、使用者は着座後すぐに温水で「おしり洗浄」を行うことができる。なお、温水準備は、省略されてもよい。続いて、制御部405は、電磁弁431を閉じる。
その後、着座検知センサ404が便座200に着座した使用者を検知し、使用者が操作部11に設けられた「おしり洗浄スイッチ」を押すと、制御部405は、流量切替弁471および流路切替弁472を「SC」に切り替え、電磁弁431を開く。これにより、吐水口474は、吐水口474自身が吐水した水により洗浄される(前洗浄)。
続いて、制御部405は、流量切替弁471および流路切替弁472を「バイパス」に切り替え、ノズル洗浄室478に設けられた吐水部から水を噴射可能とする。これにより、ノズル洗浄室478からの水でノズル473の胴体を洗浄する(胴体洗浄)。続いて、制御部405は、ノズル473を「おしり洗浄」の位置まで進出させ、局部洗浄を実施する。
続いて、使用者が操作部11に設けられた「止スイッチ」を押すと、制御部405は、流量切替弁471および流路切替弁472を「バイパス」に切り替え、ノズル洗浄室478に設けられた吐水部から水を噴射可能とし、ノズル洗浄室478からの水でノズル473の胴体を洗浄する(胴体洗浄)。続いて、制御部405は、流量切替弁471および流路切替弁472を「SC」に切り替え、吐水口474を洗浄する(後洗浄)。その後、制御部405は、ノズル473をケーシング400に収納し、電磁弁431を閉じ、待機状態となる。
また、着座検知センサ404は、使用者の離座を検知する。例えば、使用者は、このタイミングで便器洗浄を行う。
例えば、着座検知センサ404が使用者の離座を検知してから所定時間が経過すると、制御部405は、「ノズルきれい」を実施する。「ノズルきれい」では、電解槽ユニットで生成された機能水により、ノズル473が洗浄される。
具体的には、使用者の離座の検知の後、所定の時間が経過すると、制御部405は、電磁弁431を開き、流量切替弁471および流路切替弁472を「SC」に切り替え、電解槽ユニット450をONとする。そして、電解槽ユニット450から供給される機能水を、吐水口474及びノズル洗浄室478から吐出する。これにより、吐水口474及びノズル473の胴体を洗浄する。続いて、制御部405は、電解槽ユニット450をOFFとし、電磁弁431を閉じる。
さらに、制御部405は、再び電磁弁431を開き、電解槽ユニット450をONとする。そして、ボウル22の表面に機能水のミストを吹き付ける(アフターミスト)。これにより、次に大便器2を使うまでの間に、菌が繁殖することを防げる。その後、制御部405は、電解槽ユニット450をOFFとし、電磁弁431を閉じる。
その後、人体検知センサ403が使用者の不在を検知し、衛生洗浄装置3は、待機状態となる。
衛生洗浄装置3(大便器2)が使用されない時間が所定時間以上続くと、制御部405は、定期的な「ノズルきれい」及び「アフターミスト」(定期ミスト)を実施する。
すなわち、例えば不使用期間が8時間以上になると、制御部405は、電磁弁431を開き、流量切替弁471および流路切替弁472を「SC」に切り替え、電解槽ユニットをONとする。そして、電解槽ユニットから供給される機能水を、吐水口474及びノズル洗浄室478から吐出する。これにより、吐水口474及びノズル473の胴体を洗浄する。続いて、制御部405は、電解槽ユニット450をOFFとし、電磁弁431を閉じる。
さらに、制御部405は、再び電磁弁431を開き、電解槽ユニット450をONとする。そして、ボウル22の表面に機能水のミストを吹き付ける。その後、制御部405は、電解槽ユニット450をOFFとし、電磁弁431を閉じる。
(溜水の排出について)
図3に関して説明したように、ボウル22内の溜水23の水位は、便器洗浄後に所定の水位Y(測定開始水位Y)にセットされる。
また、図4に関して説明したように、衛生洗浄装置3(洗浄機能部)は、大便器2の使用時に、「プレミスト」、「ノズルきれい」、「アフターミスト」等を実施する。また、衛生洗浄装置3は、大便器2が所定時間以上使用されないときに、定期的な「ノズルきれい」及び「アフターミスト」(定期ミスト)を実施する。その結果、ボウル22に洗浄水が吐出される。
このように、溜水23が測定開始水位Yにセットされた後に、衛生洗浄装置3の機能により、ボウル22に洗浄水が供給されると、実際に排尿情報の測定が開始されるときのボウル22内の溜水23の水位は、所定の水位Y(測定開始水位Y)よりも高くなる。
生体情報測定装置1が測定できる尿の最大量は、実際に測定が開始されるときの水位と、図3に示した溢流水位Hと、の差に応じて定まる。つまり、実際に測定が開始されるときの水位が溢流水位Hに近づくほど、測定可能な尿の量が減少する。例えば、大便器の不使用期間が長いと、定期的な「ノズルきれい」等が複数回行われ、ボウル22内の溜水23の水位が高くなる。その結果、測定可能な尿の量が減少しすぎた場合、診療に影響を及ぼすおそれがある。
これに対して、実施形態に係る生体情報測定装置1は、ボウル22内の水位が所定水位を超えると推定されるとき、及び、ボウル22内の水位が所定水位を超えたとき、の少なくともいずれかにおいて、ボウル22内の溜水を排出する溜水排出手段を有する。
この溜水排出手段には、例えば、ゼット吐水口541(洗浄水供給手段)を用いることができる。すなわち、ゼット吐水口541は、例えばボウル22内の水位が所定水位を超えたときに、制御部405の制御によって便器洗浄を実施し、ボウル22内の水位を下げる。これにより、衛生洗浄装置3から洗浄水がボウル22に供給される場合であっても、測定可能な尿の量が減少することを抑制できる。
なお、溜水排出手段が溜水を排出する際の所定水位は、測定開始水位Yや溢流水位Hの高さを考慮して、適宜定めることができる。この所定水位は、一例としては、測定開始水位Yよりも5mm程度高い水位である。
図5を参照して、溜水排出手段としてゼット吐水口541を用いた場合の一例を説明する。
図5は、実施形態に係る生体情報測定装置の動作を例示するフローチャートである。
図5に示すように、ステップS101において、人体検知手段は人体を検知する。
その後、ステップS102において、衛生洗浄装置3は、「プレミスト」を実施する。そして、使用者は、排尿動作を行い、排尿情報を測定する。
排尿情報の測定が終了すると、便器洗浄が実施される(ステップS103)。これにより、ボウル22内の排尿を含む溜水23が排水配管26に排出される。そして、ボウル22の溜水23の水位が破封水位Lを超えるまで、リム吐水口215からボウル22へ水が供給される。
その後、水位設定手段(補水ポンプ62)は、補水タンク61内の水をボウル22に供給する(ステップS104:測定開始水位創生ステップ)。
ステップS104において水位設定手段が設定する溜水23の水位は、測定開始水位Yであってもよいが、この例では、測定開始水位Yよりも低い水位とする。便器洗浄によって溜水が排出された後には、衛生洗浄装置3が「ノズルきれい」「アフターミスト」を実施し、ボウル内に洗浄水が供給される。この洗浄水によって溜水23の水位が上昇するため、この洗浄水の量を予め考慮した上で、水位設定手段は、ステップS104において測定開始水位Yよりも低い水位を形成する。すなわち、水位設定手段が設定するボウル22内の水位は、溜水排出手段が溜水を排出した後に衛生洗浄装置3がボウル22内に吐出する洗浄水の量に応じて定められる。
ステップS105において、衛生洗浄装置3は、「ノズルきれい」を実施する。また、ステップS106において、衛生洗浄装置3は、「アフターミスト」を実施する。これにより、溜水23の水位が上昇し、ステップS107において、所定の水位Y(測定開始水位Y)が形成される。
生体情報測定装置1が使用されない時間が一定時間(例えば1時間)を超えると、機能部5は、水位測定手段(圧力センサ512)により、溜水23の水位を測定する(ステップS108、S109)。
測定された水位が所定水位(上限水位)を超えた場合(ステップS110:Y)、ステップS103からの動作が再び実施される。
測定された水位が所定水位以下であった場合(ステップS110:N)、所定時間(例えば8時間)が経過すると(ステップS111:Y)、衛生洗浄装置3は、定期的な「ノズルきれい」及び「アフターミスト」(定期ミスト)を実施する(ステップS112、S113)。その後、ステップS108からの動作が繰り返される。
以上説明したように、この例では、定期的に水位測定手段によってボウル22内の水位が測定され、その測定結果が所定水位を超えた場合、溜水の排出(便器洗浄)が実施され再び測定開始水位Yが形成される。これにより、衛生洗浄装置3から定期的に洗浄水が供給される場合でも、尿の測定量が減少することを抑制できる。また、溜水排出手段として、便器洗浄を行うためのゼット吐水口541を用いることで、構成が複雑になることを抑制できる。
なお、図5に示した例では、水位の測定結果に基づいて溜水の排出が行われるが、ボウル22内の水位が所定水位を超えると推定されるときに溜水の排出が行われてもよい。例えば、測定開始水位Yが形成された時から衛生洗浄装置3が吐出した洗浄水の積算量に基づいて、溜水の排出が行われてもよい。または、測定開始水位Yが形成された時から「プレミスト」、「ノズルきれい」、「アフターミスト」などが実施された回数に基づいて、溜水の排出が行われてもよい。また、例えば、一定時間毎に溜水の排出を行ってもよい。ステップS102のように、「プレミスト」によってボウル22内の水位が上昇することを考慮して、測定開始前(例えば人体検知センサが使用者を検知したときや、測定開始信号が送信されたとき等)に毎回、溜水の排出を行ってもよい。
また、ステップS104において水位設定手段が設定するボウル22内の溜水23の水位は、溜水23の蒸発量(蒸発速度)も考慮して定められることが望ましい。蒸発量(蒸発速度)は非定常な現象であり、かつ、室内環境によって蒸発量は影響を受けるものであるが、発明者は実測的な確認において、24時間当たり最大2mm程度の蒸発が有りうることを確認している。また蒸発量を推定するために一般的なZaykov式を使用すると、24時間あたりの蒸発量は1.5mm程度となる。溜水23が待機中に蒸発する量を考慮して水位を設定することにより、実際に排尿情報の測定が開始されるときのボウル22内の溜水23の水位をコントロールしやすい。また、ボウル22内の溜水23の水位を推定する際にも、溜水23の蒸発量を考慮することが望ましい。これにより推定の精度が向上する。
図6は、実施形態に係る別の生体情報測定装置を例示するシステム構成図である。
図6に示した生体情報測定装置1aは、ストレーナ66とポンプ67(溜水排出手段)とを有する。これ以外については、生体情報測定装置1aは、図1〜図4に関して説明した生体情報測定装置1と同様である。
ストレーナ66は、管路543上において、機能部5と開閉弁544との間に設けられる。ポンプ67は、管路543とトラップタンク551とを繋ぐ流路上に設けられる。ポンプ67は、開閉弁521、ストレーナ66、開閉弁544、ゼット吐水口541を介してトラップ24と接続されている。
溜水排出手段としてポンプ67を用いることができる。ポンプ67は、ボウル22内の水位が所定水位を超えると推定されるとき、及び、ボウル22内の水位が所定水位を超えたとき、の少なくともいずれかにおいて、ボウル22内の溜水23を排出する。
具体的には、図5に関する説明と同様の水位の測定結果(又は推定)に基づいて、制御部405は、開閉弁521を開き、かつ、開閉弁522、開閉弁524及び開閉弁525を閉じた状態で、ポンプ67を駆動させる。これにより、ポンプ67は、ボウル22内の溜水を、トラップタンク551へ排出する。
このとき、溜水23内に異物が混入していても、異物は、ストレーナ66によって除去される。したがって、機能部5内に異物が侵入することを防げる。
生体情報測定装置1aにおいても、ポンプ67によって溜水23を排出することで、衛生洗浄装置3から洗浄水がボウル22に供給される場合であっても、尿の測定量が減少することを抑制できる。また、ポンプ67の動作を制御することで、排出する溜水23の量を適宜調整することができる。
図7は、実施形態に係る別の生体情報測定装置を例示するシステム構成図である。
図7に示した生体情報測定装置1bは、ストレーナ66と開閉弁526とオーバーフロー管68(溜水排出手段)とを有する。これ以外については、生体情報測定装置1bは、図1〜図4に関して説明した生体情報測定装置1と同様である。
開閉弁526は、管路543とトラップタンク551とを繋ぐ流路上に設けられる。また、オーバーフロー管68は、管路543とトラップタンク551とを繋ぐ流路上において、開閉弁526とトラップタンク551との間に設けられる。
開閉弁526、開閉弁521及び開閉弁544が開くと、オーバーフロー管68は、ボウル22と連通する。また、オーバーフロー管68の水位が所定水位を超えると、所定水位を超えた分の水は、オーバーフローしてトラップタンク551へ排出される。
このオーバーフロー管68を溜水排出手段として用いることができる。オーバーフロー管68は、ボウル22内の水位が所定水位を超えたときに、ボウル22内の溜水23を排出することができる。
例えば、図5に関して説明したステップS108と同様の一定時間経過時に、制御部405は、開閉弁521及び開閉弁526を開いた状態とし、かつ、開閉弁522、開閉弁524及び開閉弁525を閉じた状態とする。これにより、オーバーフロー管68の水位とボウル22内の水位とが同じになる。このとき、ボウル22内の水位が所定水位を超えている場合、所定水位を超えた分の水は、オーバーフロー管からトラップタンク551へ排出される。したがって、ボウル22内の溜水23の水位を所定水位とすることができる。
生体情報測定装置1bにおいても、オーバーフロー管68によって溜水23を排出することで、衛生洗浄装置3から洗浄水がボウル22に供給される場合であっても、尿の測定量が減少することを抑制できる。また、オーバーフロー管68を用いることで排出する溜水の量を抑えて、節水することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、大便器、洗浄機能部、水位測定手段、溜水排出手段などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置、設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1、1a、1b 生体情報測定装置、 2 大便器、 3 衛生洗浄装置、 5 機能部、 7 背もたれ部、 8 給水源、 10 バーコード読取装置、 11 操作部、 12 リモコン、 12a 液晶画面、 14 リモコン、 14a 洗浄スイッチ、 16 データ出力装置、 18 キャビネット、 18c カバー、 18e 開口、 20 流路、 22 ボウル、 22a 堰部、 23 溜水、 24 トラップ、 25 排水ソケット、 26 排水配管、 30 カバー板、 32 屈曲部、 40 検量ポンプ、 51 水位形成管、 61 補水タンク、 62 補水ポンプ、 63 補水管路、 64 オーバーフロー管、 66 ストレーナ、 67 ポンプ、 68 オーバーフロー管、 200 便座、 210 止水栓、 211 分岐金具、 212 洗浄水給水管路、 213 三方弁、 214 リム給水管路、 215 リム吐水口、 216 ゼット給水管路、 217 尿量計測部給水管路、 400 ケーシング、 401 電源回路、 402 入室検知センサ、 403 人体検知センサ、 404 着座検知センサ、 405 制御部、 431 電磁弁、 441 温水ヒータ、 450 電解槽ユニット、 471 流量切替弁、 472 流路切替弁、 473 ノズル、 474 吐水口、 476 ノズルモータ、 478 ノズル洗浄室、 511 水位形成管、 512 圧力センサ、 521、522、524、525、526 開閉弁、 541 ゼット吐水口、 542 分岐具、 543 管路、 544 開閉弁、 551 トラップタンク、 561 排水配管圧計測センサ、 562 排水配管連絡管路、 611 開閉弁、 612 フロートスイッチ、 811 検量ポンプ、 C 排尿後水位、 H 溢流水位、 L 破封水位、 Y 測定開始水位

Claims (5)

  1. 使用者が排泄を行うボウルと、
    前記ボウルに接続され、前記ボウルに溜水を形成するトラップと、
    を有する大便器と、
    前記大便器の使用時、及び、前記大便器が所定時間以上使用されないとき、の少なくともいずれかにおいて、前記ボウルに洗浄水を吐出する洗浄機能部と、
    前記ボウル内の水位を測定する水位測定手段と、
    前記ボウル内の水位が所定水位を超えたと推定されるとき、及び、前記ボウル内の水位が前記所定水位を超えたとき、の少なくともいずれかにおいて、前記ボウル内の溜水を排出する溜水排出手段と、
    を備えたことを特徴とする生体情報測定装置。
  2. 前記ボウル内の水位を設定する水位設定手段をさらに備え、
    前記水位設定手段が設定する前記ボウル内の水位は、前記溜水排出手段が前記ボウル内の溜水を排出した後に前記洗浄機能部が前記ボウル内に吐出する洗浄水の量に応じて定められることを特徴とする請求項1記載の生体情報測定装置。
  3. 前記ボウルは、前記トラップを介して排水配管に接続され、
    前記溜水排出手段は、前記トラップ内に洗浄水を供給することで前記ボウル内の溜水を前記排水配管へ排出する洗浄水供給手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の生体情報測定装置。
  4. 前記溜水排出手段は、開閉弁を介して前記トラップと接続されたオーバーフロー管を有し、
    前記オーバーフロー管の水位は、前記開閉弁が開いたときに前記ボウル内の水位と同じであり、
    前記ボウル内の水位が前記所定水位を超えると、前記オーバーフロー管から前記ボウル内の溜水が排出されることを特徴とする請求項1または2に記載の生体情報測定装置。
  5. 前記溜水排出手段は、前記トラップと接続され前記ボウル内の溜水を排出するポンプを有することを特徴とする請求項1または2に記載の生体情報測定装置。
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