JP2018061957A - 液塗布方法、液塗布装置、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の表面に形成される塗布膜の膜厚のより一層の均一化を図る。【解決手段】液塗布方法は、ウエハWの回転中に、ウエハWの回転軸とウエハWの周縁との間でウエハWの表面Waに沿う所定の方向にノズルNを移動させながら、塗布液をノズルNから吐出することにより、ウエハWの表面Waにおいて塗布液をスパイラル状に塗布する工程と、ウエハWの表面WaのうちノズルNからの塗布液の吐出位置がウエハWの周縁側に位置するほどウエハWの回転数を小さくすることにより、吐出位置における線速度を略一定とする工程と、ノズルNから吐出される前の塗布液の流量に基づいてノズルNの吐出口とウエハWの表面Waとのギャップを変化させることにより、ノズルNから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとする工程と、を行う。【選択図】図4

Description

本開示は、液塗布方法、液塗布装置、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
現在、基板の微細加工を行うにあたり、フォトリソグラフィ技術を用いて凹凸パターン(例えば、レジストパターン)を基板(例えば、半導体ウエハ)上に形成することが広く一般に行われている。基板の微細加工を行うために、基板の表面に向けて各種の塗布液がノズルの吐出口から吐出される。
特許文献1に記載の塗布液塗布方法は、基板の表面に塗布膜を形成するための一形態として、回転中の基板の表面に対してノズルを当該表面に沿って移動させつつ、ノズルの吐出口から塗布液を吐出することを開示している。そのため、基板の表面に、スパイラル状に塗布液が塗布される。この場合、塗布液を基板の中央部に吐出した後に基板を回転させることで、遠心力を利用して基板の表面全体に塗布液を塗布するいわゆるスピンコート法と比較して、塗布液を節約することができると共に、基板の回転中心から基板の周縁に向かう方向における塗布膜の膜厚を制御することができる。ただし、基板の表面は完全に平坦ではないので、特許文献1に記載の方法によっても基板の表面の高低に応じて塗布膜の膜厚が変化しうる。
特許文献2に記載の塗布液塗布方法は、基板の厚さを予め測定する板厚測定工程と、測定された基板の厚さに基づいて、ノズルの吐出口と基板が載置されているステージとの離間距離(ギャップ)を調整する調整工程と、ノズルの吐出口から基板の表面に塗布液を吐出する吐出工程とを含む。当該方法によれば、基板の表面とノズルの吐出口とのギャップが一定に保たれるので、基板の表面において略均一な膜厚の塗布膜が形成される。
特許文献2は、基板の厚さを予め測定する板厚測定工程として、(1)鉛直方向(基板の厚さ方向)に分布する平行光を投光する1次元半導体レーザアレイを用いて、基板の厚さによって遮光された領域に基づいて基板の厚さを算出すること、及び、(2)基板の裏面側から基板の所定箇所に対して斜めに光ビームを出射し、その反射光の受光位置に基づいて基板の厚さを算出すること、を開示している。そのため、調整工程では、基板の厚さが基板面内において略一定であることを前提としてギャップ調整が行われる。
特開2001−239199号公報 特開2005−251864号公報
しかしながら、上記(1)及び(2)のような測定方法では、基板の面内全体の厚さを取得していないので、基板面内において板厚にばらつきが存在する場合、基板上に略均一な膜厚の塗布膜を形成することが困難である。加えて、基板面内において板厚が略均一でも、基板が反っているなど基板が平坦でない場合には基板面内においてギャップが変動してしまうので、板厚を測定するだけでは基板上に略均一な膜厚の塗布膜を形成することが困難である。
そこで、本開示は、基板の表面に形成される塗布膜の膜厚のより一層の均一化を図ることが可能な液塗布方法、液塗布装置、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体を説明する。
本開示の一つの観点に係る液塗布方法は、基板の表面に直交する方向に沿って延びている回転軸の周りに基板を回転させつつ、基板の上方に位置する吐出ノズルから塗布液を基板の表面に吐出して、基板の表面に塗布液を塗布する塗布処理を含む液塗布方法であって、塗布処理では、基板の回転中に、回転軸と基板の周縁との間で基板の表面に沿う所定の方向に吐出ノズルを移動させながら、塗布液を吐出ノズルから吐出することにより、基板の表面において塗布液をスパイラル状に塗布する工程と、基板の表面のうち吐出ノズルからの塗布液の吐出位置が基板の周縁側に位置するほど基板の回転数を小さくすることにより、吐出位置における線速度を略一定とする工程と、塗布液を吐出中の吐出ノズルにおける物理量の変化に基づいて吐出ノズルの吐出口の基板の表面に対する高さ位置を変化させることにより、吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとする工程とを行う。
本開示の一つの観点に係る液塗布方法では、吐出位置における線速度を略一定としつつ、吐出ノズルの吐出口の基板の表面に対する高さ位置を変化させることにより、塗布液の吐出流量を略一定の大きさとしている。そのため、いずれの吐出位置においても、吐出される塗布液の量が略同じとなる。加えて、本開示の一つの観点に係る液塗布方法では、基板の表面において塗布液をスパイラル状に塗布している。そのため、吐出ノズルから吐出される塗布液が、基板の表面において重なり合い難い。以上より、基板の表面全体において、塗布液が基板の表面に塗布されてなる塗布膜の膜厚が略均一となる。
吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとする工程では、吐出ノズルから吐出される前の塗布液の流量に基づいて高さ位置を変化させてもよい。この場合、吐出ノズルから吐出される前の塗布液の流量が略一定の大きさに近づくようにフィードバック制御することで、短時間で且つ確実に高さ位置を変化させることができる。
吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとする工程では、吐出ノズルが塗布液を基板の表面に吐出したときに塗布液を介して基板の表面から吐出ノズルが受ける反力の大きさに基づいて高さ位置を変化させてもよい。この場合、吐出ノズルが受ける反力の大きさが略一定の大きさに近づくようにフィードバック制御することで、短時間で且つ確実に高さ位置を変化させることができる。
本開示の他の観点に係る液塗布方法は、基板の表面に直交する方向に沿って延びている回転軸の周りに基板を回転させつつ、基板の上方に位置する吐出ノズルから塗布液を基板の表面に吐出して、基板の表面に塗布液を塗布する塗布処理を含む液塗布方法であって、塗布処理では、基板の回転中に、回転軸と基板の周縁との間で基板の表面に沿う所定の方向に吐出ノズルを移動させながら、塗布液を吐出ノズルから吐出することにより、基板の表面において塗布液をスパイラル状に塗布する工程と、基板の表面のうち吐出ノズルからの塗布液の吐出位置が基板の周縁側に位置するほど基板の回転数を小さくすることにより、吐出位置における線速度を略一定とする工程と、予め取得した基板の表面の面内形状に基づいて吐出ノズルの吐出口の基板の表面に対する高さ位置を変化させることにより、吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとする工程とを行う。
本開示の他の観点に係る液塗布方法では、吐出位置における線速度を略一定としつつ、吐出ノズルの吐出口の基板の表面に対する高さ位置を、予め取得した基板の表面の面内形状に基づいて変化させることにより、基板の表面と吐出ノズルの吐出口との離間距離(ギャップ)を略一定の大きさとしている。そのため、いずれの吐出位置においても、吐出される塗布液の量が略同じとなる。加えて、本開示の他の観点に係る液塗布方法では、基板の表面において塗布液をスパイラル状に塗布している。そのため、吐出ノズルから吐出される塗布液が、基板の表面において重なり合い難い。以上より、基板の表面全体において、塗布液が基板の表面に塗布されてなる塗布膜の膜厚が略均一となる。
面内形状の測定は、塗布処理が行われる処理室とは異なる他の処理室内において、塗布処理に先立って行われてもよい。この場合、塗布処理と面内形状の測定処理とを異なる処理室にて同時に行える。そのため、全体としての処理時間を短縮化することができる。
面内形状の測定は、塗布処理が行われる処理室内において、塗布処理に先立って行われてもよい。この場合、塗布処理と面内形状の測定処理とが同じ処理室内にて行われる。そのため、各処理に応じた処理室を設置する必要がないので、装置の小型化を図ることができる。
面内形状の測定時における、面内形状を測定するセンサの移動速度及び基板の回転速度と、塗布処理時における、吐出ノズルの移動速度及び基板の回転速度とがそれぞれ、略等しくなるように設定されていてもよい。この場合、センサの移動速度、基板の移動速度及び基板の回転速度の変動分を考慮してデータを補正する必要がないので、吐出ノズルの高さ位置を制御する際の計算(データ処理)が簡便になる。
塗布処理は面内形状を測定する処理と共に行われてもよい。この場合、基板の面内形状の変化に起因してギャップが変動する前にフィードフォワード制御が行われるので、ギャップを略一定の大きさに維持することができる。そのため、塗布処理を行う前に基板の面内形状の全てを測定しておく必要がないので、全体としての処理時間を短縮化することができる。
塗布処理では、面内形状を測定するセンサと吐出ノズルとの離間距離を一定に保ちつつ、センサが基板の表面の上方を移動するときの基板の表面内における軌道である走査軌道上を吐出ノズルが通るように、センサ及び吐出ノズルを移動させてもよい。この場合、基板の表面上においてセンサが通過した位置を吐出ノズルが通過する際に、両者の通過地点での線速度が略等しくなる。そのため、センサによる面内形状の測定で得られたデータを補正等せずにそのまま利用できるので、吐出ノズルの高さ位置を制御する際の計算(データ処理)が簡便になると共に、ギャップを精度よく調節することができる。
本開示の他の観点に係る液塗布装置は、基板を保持し、基板の表面に直交する方向に延びている回転軸の周りに基板を回転させる回転保持部と、基板の上方に位置する吐出ノズルから塗布液を基板の表面に吐出させるために吐出ノズルに塗布液を供給する供給部と、吐出ノズルを移動させる駆動部と、制御部とを備え、制御部は、回転保持部、供給部及び駆動部を制御して、回転保持部が基板を回転させているときに、回転軸と基板の周縁との間で基板の表面に沿う所定の方向に駆動部が吐出ノズルを移動させつつ、供給部が塗布液を吐出ノズルから吐出させることにより、基板の表面において塗布液をスパイラル状に塗布する処理と、基板の表面のうち吐出ノズルからの塗布液の吐出位置が基板の周縁側に位置するほど基板の回転数を小さくするように回転保持部が基板を回転させることにより、吐出位置における線速度を略一定とする処理と、塗布液を吐出中の吐出ノズルにおける物理量の変化に基づいて吐出ノズルの吐出口の基板の表面に対する高さ位置と基板の表面との離間距離を変化させるように駆動部が吐出ノズルを昇降させることにより、吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとする処理とを実行する。
本開示の他の観点に係る液塗布装置では、吐出位置における線速度を略一定としつつ、吐出ノズルの吐出口の基板の表面に対する高さ位置を変化させるように駆動部が吐出ノズルを昇降させることにより、吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとしている。そのため、いずれの吐出位置においても、吐出される塗布液の量が略同じとなる。加えて、本開示の他の観点に係る液塗布装置では、基板の表面において塗布液をスパイラル状に塗布している。そのため、吐出ノズルから吐出される塗布液が、基板の表面において重なり合い難い。以上より、基板の表面全体において、塗布液が基板の表面に塗布されてなる塗布膜の膜厚が略均一となる。
吐出ノズルから吐出される前の塗布液の流量を測定する流量測定部を更に備え、吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとする処理を制御部が実行する際に、流量測定部によって測定された流量に基づいて高さ位置を変化させるように駆動部が吐出ノズルを昇降させてもよい。この場合、吐出ノズルから吐出される前の塗布液の流量が略一定の大きさに近づくように流量測定部を用いてフィードバック制御することで、短時間で且つ確実に高さ位置を変化させることができる。
吐出ノズルが塗布液を基板の表面に吐出したときに、塗布液を介して基板の表面から吐出ノズルが受ける反力の大きさを測定する反力測定部を更に備え、吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとする処理を制御部が実行する際に、反力測定部によって測定された反力の大きさに基づいて高さ位置を変化させるように駆動部が吐出ノズルを昇降させてもよい。この場合、吐出ノズルが受ける反力の大きさが略一定の大きさに近づくように反力測定部を用いてフィードバック制御することで、短時間で且つ確実に高さ位置を変化させることができる。
本開示の他の観点に係る液塗布装置は、基板を保持し、前記基板の表面に直交する方向に延びている回転軸の周りに前記基板を回転させる回転保持部と、前記基板の上方に位置する吐出ノズルから塗布液を前記基板の表面に吐出させるために前記吐出ノズルに塗布液を供給する供給部と、前記吐出ノズルを移動させる駆動部と、制御部とを備え、前記制御部は、前記回転保持部、前記供給部及び前記駆動部を制御して、前記回転保持部が前記基板を回転させているときに、前記回転軸と前記基板の周縁との間で前記基板の前記表面に沿う所定の方向に前記駆動部が前記吐出ノズルを移動させつつ、前記供給部が塗布液を前記吐出ノズルから吐出させることにより、前記基板の前記表面において塗布液をスパイラル状に塗布する処理と、前記基板の前記表面のうち前記吐出ノズルからの塗布液の吐出位置が前記基板の周縁側に位置するほど前記基板の回転数を小さくするように前記回転保持部が前記基板を回転させることにより、前記吐出位置における線速度を略一定とする処理と、予め取得した前記基板の前記表面の面内形状に基づいて前記吐出ノズルの吐出口の前記基板の前記表面に対する高さ位置を変化させるように前記駆動部が前記吐出ノズルを昇降させることにより、前記吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとする処理とを実行する。
本開示の他の観点に係る液塗布装置では、吐出位置における線速度を略一定としつつ、吐出ノズルの吐出口の基板の表面に対する高さ位置を、予め取得した基板の表面の面内形状に基づいて変化させることにより、基板の表面と吐出ノズルの吐出口との離間距離(ギャップ)を略一定の大きさとしている。そのため、いずれの吐出位置においても、吐出される塗布液の量が略同じとなる。加えて、本開示の他の観点に係る液塗布装置では、基板の表面において塗布液をスパイラル状に塗布している。そのため、吐出ノズルから吐出される塗布液が、基板の表面において重なり合い難い。以上より、基板の表面全体において、塗布液が基板の表面に塗布されてなる塗布膜の膜厚が略均一となる。
本開示の他の観点に係る液塗布装置は、面内形状の測定を行うセンサをさらに備え、制御部は、基板の表面において塗布液をスパイラル状に塗布する処理に先立って、当該処理が行われる処理室とは異なる他の処理室内において、センサにより面内形状を測定させてもよい。この場合、塗布処理と面内形状の測定処理とを異なる処理室にて同時に行える。そのため、全体としての処理時間を短縮化することができる。
本開示の他の観点に係る液塗布装置は、面内形状の測定を行うセンサをさらに備え、制御部は、基板の表面において塗布液をスパイラル状に塗布する処理に先立って、当該処理が行われる処理室内において、センサにより面内形状を測定させてもよい。この場合、塗布処理と面内形状の測定処理とが同じ処理室内にて行われる。そのため、各処理に応じた処理室を設置する必要がないので、装置の小型化を図ることができる。
制御部は、面内形状の測定時における、面内形状を測定するセンサの移動速度及び基板の回転速度と、塗布処理時における、吐出ノズルの移動速度及び基板の回転速度とのそれぞれを略等しくなるように設定してもよい。この場合、センサの移動速度、基板の移動速度及び基板の回転速度の変動分を考慮してデータを補正する必要がないので、吐出ノズルの高さ位置を制御する際の計算(データ処理)が簡便になる。
本開示の他の観点に係る液塗布装置は、面内形状の測定を行うセンサをさらに備え、制御部は、基板の表面において塗布液をスパイラル状に塗布する処理と共に、センサにより面内形状を測定させてもよい。この場合、基板の面内形状の変化に起因してギャップが変動する前に制御部がフィードフォワード制御を行うので、ギャップを略一定の大きさに維持することができる。そのため、塗布処理を行う前に基板の面内形状の全てを測定しておく必要がないので、全体としての処理時間を短縮化することができる。
制御部は、基板の表面において塗布液をスパイラル状に塗布する処理において、面内形状を測定するセンサと吐出ノズルとの離間距離を一定に保ちつつ、センサが基板の表面の上方を移動するときの基板の表面内における軌道である走査軌道上を吐出ノズルが通るように、センサ及び吐出ノズルを移動させてもよい。この場合、基板の表面上においてセンサが通過した位置を吐出ノズルが通過する際に、両者の通過地点での線速度が略等しくなる。そのため、センサによる面内形状の測定で得られたデータを補正等せずにそのまま利用できるので、吐出ノズルの高さ位置を制御する際の計算(データ処理)が簡便になると共に、ギャップを精度よく調節することができる。
本開示の他の観点に係る液塗布装置は、基板を保持し、基板の表面に直交する方向に延びている回転軸の周りに基板を回転させる回転保持部と、基板の上方に位置する吐出ノズルから塗布液を基板の表面に吐出させるために吐出ノズルに塗布液を供給する供給部と、吐出ノズルを移動させる駆動部と、吐出ノズルに対して弾性力を作用させる弾性体と、制御部とを備え、制御部は、回転保持部、供給部及び駆動部を制御して、回転保持部が基板を回転させているときに、回転軸と基板の周縁との間で基板の表面に沿う所定の方向に駆動部が吐出ノズルを移動させつつ、供給部が塗布液を吐出ノズルから吐出させることにより、基板の表面において塗布液をスパイラル状に塗布する処理と、基板の表面のうち吐出ノズルからの塗布液の吐出位置が基板の周縁側に位置するほど基板の回転数を小さくするように回転保持部が基板を回転させることにより、吐出位置における線速度を略一定とする処理とを実行し、吐出ノズルが塗布液を基板の表面に吐出したときに、塗布液を介して基板の表面から吐出ノズルが受ける反力に応じて弾性体に生ずる弾性力を吐出ノズルに作用させ、吐出ノズルの吐出口の基板の表面に対する高さ位置を弾性体が変化させることにより、吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとする。
本開示の他の観点に係る液塗布装置では、吐出位置における線速度を略一定としつつ、吐出ノズルの吐出口の基板の表面に対する高さ位置を変化させるように駆動部が吐出ノズルを昇降させることにより、吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとしている。そのため、いずれの吐出位置においても、吐出される塗布液の量が略同じとなる。加えて、本開示の他の観点に係る液塗布装置では、基板の表面において塗布液をスパイラル状に塗布している。そのため、吐出ノズルから吐出される塗布液が、基板の表面において重なり合い難い。以上より、基板の表面全体において、塗布液が基板の表面に塗布されてなる塗布膜の膜厚が略均一となる。しかも、吐出ノズルが受ける反力に応じた復元力が弾性体に生ずるので、当該復元力が吐出ノズルに作用することにより、短時間で且つ確実に吐出ノズルの吐出口と基板の表面との離間距離を変化させることができる。
本開示の他の観点に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記の方法を液塗布装置に実行させるためのプログラムを記録している。本開示の他の観点に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記の方法と同様に、基板の表面に形成される塗布膜のより一層の均一化を図ることが可能となる。本明細書において、コンピュータ読み取り可能な記録媒体には、一時的でない有形の媒体(non-transitory computer recording medium)(例えば、各種の主記憶装置又は補助記憶装置)や、伝播信号(transitory computer recording medium)(例えば、ネットワークを介して提供可能なデータ信号)が含まれる。
本開示に係る液塗布方法、液塗布装置、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、基板の表面に形成される塗布膜の膜厚のより一層の均一化を図ることが可能となる。
図1は、第1実施形態に係る基板処理システムを示す斜視図である。 図2は、図1のII−II線断面図である。 図3は、図2のIII−III線断面図である。 図4は、第1実施形態に係る塗布ユニットを示す模式図である。 図5は、ノズルの近傍を示す模式図である。 図6は、第1実施形態に係る制御部の機能的な構成を示すブロック図である。 図7は、ノズルから吐出された塗布液が基板の表面に塗布されている様子を示す模式図である。 図8は、ギャップと吐出流量との関係を示すグラフである。 図9は、ギャップと塗布膜の膜厚との関係を示すグラフである。 図10は、第2実施形態に係る基板処理システムを示す模式図である。 図11は、第2実施形態及び第3実施形態に係る制御部の機能的な構成を示すブロック図である。 図12は、第2実施形態における測定処理及び塗布処理を説明するための図である。 図13は、第3実施形態に係る塗布ユニットを示す模式図である。 図14は、第4実施形態に係る塗布ユニットを示す模式図である。 図15は、第4実施形態に係る塗布ユニットにおいて、距離センサ及びノズルの走査の様子を説明するための図である。 図16は、第4実施形態に係る制御部の機能的な構成を示すブロック図である。 図17は、他の例に係るノズルの近傍を示す模式図である。 図18は、他の例に係るノズルの近傍を示す模式図である。 図19は、第3実施形態に係る塗布ユニットにおいて、距離センサ及びノズルの走査の様子を説明するための図である。
本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
<第1実施形態>
[基板処理システムの構成]
基板処理システム1は、塗布・現像装置2と露光装置3とを備える。露光装置3は、レジスト膜の露光処理を行う。具体的には、液浸露光等の方法によりレジスト膜(感光性被膜)の露光対象部分にエネルギー線を照射する。エネルギー線としては、例えばArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、g線、i線又は極端紫外線(EUV:Extreme Ultraviolet)が挙げられる。
塗布・現像装置2(基板処理装置)は、露光装置3による露光処理の前に、ウエハW(基板)の表面にレジスト膜を形成する処理を行い、露光処理後にレジスト膜の現像処理を行う。第1実施形態において、ウエハWは円板状を呈するが、円形の一部が切り欠かれていたり、多角形などの円形以外の形状を呈するウエハを用いてもよい。ウエハWは、例えば、半導体基板、ガラス基板、マスク基板、FPD(Flat Panel Display)基板その他の各種基板であってもよい。
図1〜図3に示すように、塗布・現像装置2は、キャリアブロック4と、処理ブロック5と、インターフェースブロック6とを備える。キャリアブロック4、処理ブロック5及びインターフェースブロック6は、水平方向に並んでいる。
キャリアブロック4は、キャリアステーション12と搬入・搬出部13とを有する。搬入・搬出部13は、キャリアステーション12と処理ブロック5との間に介在する。キャリアステーション12は、複数のキャリア11を支持する。キャリア11は、例えば円形の複数枚のウエハWを密封状態で収容し、ウエハWを出し入れするための開閉扉(不図示)を側面11a側に有する(図3参照)。キャリア11は、側面11aが搬入・搬出部13側に面するように、キャリアステーション12上に着脱自在に設置される。搬入・搬出部13は、キャリアステーション12上の複数のキャリア11にそれぞれ対応する複数の開閉扉13aを有する。側面11aの開閉扉と開閉扉13aとを同時に開放することで、キャリア11内と搬入・搬出部13内とが連通する。搬入・搬出部13は受け渡しアームA1を内蔵している。受け渡しアームA1は、キャリア11からウエハWを取り出して処理ブロック5に渡し、処理ブロック5からウエハWを受け取ってキャリア11内に戻す。
処理ブロック5は、BCTモジュール(下層膜形成モジュール)14と、COTモジュール(レジスト膜形成モジュール)15と、TCTモジュール(上層膜形成モジュール)16と、DEVモジュール(現像処理モジュール)17とを有する。これらのモジュールは、床面側からDEVモジュール17、BCTモジュール14、COTモジュール15、TCTモジュール16の順に並んでいる。
BCTモジュール14は、ウエハWの表面上に下層膜を形成するように構成されている。BCTモジュール14は、複数の塗布ユニット(不図示)と、複数の熱処理ユニット(不図示)と、これらのユニットにウエハWを搬送する搬送アームA2とを内蔵している。塗布ユニットは、下層膜形成用の塗布液をウエハWの表面に塗布するように構成されている。熱処理ユニットは、例えば熱板によりウエハWを加熱し、加熱後のウエハWを例えば冷却板により冷却して熱処理を行うように構成されている。BCTモジュール14において行われる熱処理の具体例としては、塗布液を硬化させるための加熱処理が挙げられる。
COTモジュール15は、下層膜上に熱硬化性且つ感光性のレジスト膜を形成するように構成されている。COTモジュール15は、複数の塗布ユニットU1と、複数の熱処理ユニットU2と、これらのユニットにウエハWを搬送する搬送アームA3とを内蔵している(図2及び図3参照)。塗布ユニット(成膜処理装置)U1は、レジスト膜形成用の塗布液(レジスト剤)を下層膜の上に塗布するように構成されている。熱処理ユニットU2は、例えば熱板によりウエハWを加熱し、加熱後のウエハWを例えば冷却板により冷却して熱処理を行うように構成されている。COTモジュール15において行われる熱処理の具体例としては、塗布液を硬化させるための加熱処理(PAB:Pre Applied Bake)が挙げられる。
TCTモジュール16は、レジスト膜上に上層膜を形成するように構成されている。TCTモジュール16は、複数の塗布ユニット(不図示)と、複数の熱処理ユニット(不図示)と、これらのユニットにウエハWを搬送する搬送アームA4とを内蔵している。塗布ユニットは、上層膜形成用の塗布液をウエハWの表面に塗布するように構成されている。熱処理ユニットは、例えば熱板によりウエハWを加熱し、加熱後のウエハWを例えば冷却板により冷却して熱処理を行うように構成されている。TCTモジュール16において行われる熱処理の具体例としては、塗布液を硬化させるための加熱処理が挙げられる。
DEVモジュール17は、露光されたレジスト膜の現像処理を行うように構成されている。DEVモジュール17は、複数の現像ユニット(不図示)と、複数の熱処理ユニット(不図示)と、これらのユニットにウエハWを搬送する搬送アームA5と、これらのユニットを経ずにウエハWを搬送する直接搬送アームA6とを内蔵している。現像ユニットは、レジスト膜を部分的に除去してレジストパターンを形成するように構成されている。熱処理ユニットは、例えば熱板によりウエハWを加熱し、加熱後のウエハWを例えば冷却板により冷却して熱処理を行う。DEVモジュール17において行われる熱処理の具体例としては、現像処理前の加熱処理(PEB:Post Exposure Bake)、現像処理後の加熱処理(PB:Post Bake)等が挙げられる。
処理ブロック5内におけるキャリアブロック4側には棚ユニットU10が設けられている(図2及び図3参照)。棚ユニットU10は、床面からTCTモジュール16に亘るように設けられており、上下方向に並ぶ複数のセルに区画されている。棚ユニットU10の近傍には昇降アームA7が設けられている。昇降アームA7は、棚ユニットU10のセル同士の間でウエハWを昇降させる。
処理ブロック5内におけるインターフェースブロック6側には棚ユニットU11が設けられている(図2及び図3参照)。棚ユニットU11は床面からDEVモジュール17の上部に亘るように設けられており、上下方向に並ぶ複数のセルに区画されている。
インターフェースブロック6は、受け渡しアームA8を内蔵しており、露光装置3に接続される。受け渡しアームA8は、棚ユニットU11のウエハWを取り出して露光装置3に渡し、露光装置3からウエハWを受け取って棚ユニットU11に戻すように構成されている。
[塗布ユニットの構成]
続いて、図4及び図5を参照して、塗布ユニット(液塗布装置)U1についてさらに詳しく説明する。塗布ユニットU1は、図4に示されるように、回転保持部20と、液供給システムSと、制御部100とを備える。
回転保持部20は、回転部21と、保持部23とを有する。回転部21は、上方に突出したシャフト22を有する。回転部21は、例えば電動モータ等を動力源としてシャフト22を回転させる。保持部23は、シャフト22の先端部に設けられている。保持部23上には、ウエハWが水平に配置される。保持部23は、例えば吸着等によりウエハWを略水平に保持する。すなわち、回転保持部20は、ウエハWの姿勢が略水平の状態で、ウエハWの表面に対して垂直な軸(回転軸)周りでウエハWを回転させる。第1実施形態では、回転軸は、円形状を呈するウエハWの中心を通っているので、中心軸でもある。第1実施形態では、図4に示されるように、回転保持部20は、上方から見て時計回りにウエハWを回転させる。
液供給システムSは、駆動部30と、液供給部40とを有する。駆動部30は、ノズルN(吐出ノズル)を駆動するように構成されている。駆動部30は、ガイドレール31と、スライドブロック32と、アーム33とを有する。ガイドレール31は、回転保持部20(ウエハW)の上方において水平方向に沿って延びている。スライドブロック32は、ガイドレール31に沿って水平方向に移動可能となるように、ガイドレール31に接続されている。アーム33は、上下方向に移動可能となるように、スライドブロック32に接続されている。アーム33の下端には、ノズルNが接続されている。駆動部30は、例えば電動モータ等を動力源として、スライドブロック32及びアーム33を移動させ、これに伴ってノズルNを移動させる。平面視において、ノズルNは、ウエハWの回転軸に直交する直線上を、ウエハWの径方向に沿って移動する。
液供給部40は、液貯留部41と、ノズルNと、供給管42と、ポンプ43と、バルブ44と、流量センサ45(流量測定部)と、距離センサ46(距離測定部)を有する。液貯留部41は塗布液L(図5参照)を貯留する。ノズルNは、保持部23に保持されたウエハWの上方に配置される。図5に示されるように、ノズルNの吐出口Naは鉛直下方を向いている。ノズルNは、供給管42により液貯留部41に接続されており、液貯留部41から供給された塗布液Lを下方に吐出して表面Wa上に供給する。塗布液Lが乾燥すると、ウエハWの表面Waに塗布膜R(図4参照)が形成される。
ポンプ43は、供給管42の途中に設けられ、液貯留部41からノズルNに塗布液Lを圧送する。バルブ44は、供給管42においてノズルN及びポンプ43の間に設けられている。バルブ44は、ノズルNからの塗布液Lの吐出を開始又は停止させる。塗布液Lは、ウエハWの表面Waに塗布膜Rを形成するための液である。塗布液Lとしては、例えば、レジストパターンを形成するためのレジスト液、ウエハWの表面Waに形成されている回路を保護するポリイミド膜(保護膜)を表面Waに形成するためのポリイミド液、反射防止膜(例えば、下層反射防止コーティング(BARC)膜、シリコン含有反射防止コーティング(SiARC)膜)を形成するための液、SOG(Spin on Glass)膜を形成するための液、下層膜を形成するための液、接着剤、レンズ材料を形成するための液などが挙げられる。レジスト液は、ポジ型でもよいし、ネガ型でもよい。レジスト液としては、例えば、ArFエキシマレーザ光により露光されるArFフォトレジスト液、KrFエキシマレーザ光により露光されるKrFフォトレジスト液、中波長紫外線(MUV:Mid−UV)により露光されるMUVフォトレジスト液、顔料を含有するカラーレジスト液が挙げられる。カラーレジスト液は、例えばカラーフィルタ等の製造に用いられる。接着剤としては、例えば、接合対象物同士が剥がれないように両者を貼り合わせることが目的とした強力接着タイプ、接合対象物同士を一時的に貼り合わせた後に剥がすことを目的とした仮接着タイプが挙げられる。塗布液Lの粘度の下限は、例えば1cpであってもよいし、200cpであってもよいし、1000cpであってもよい。塗布液Lの粘度の上限は、例えば8000cpであってもよい。上に例示した塗布液Lのうち、例えば、ArFフォトレジスト液、KrFフォトレジスト液、MUVフォトレジスト液、SOG膜を形成するための液、BARC膜を形成するための液、及び下層膜を形成するための液は、一般的に粘度が1cp〜200cp程度であり、低粘度材料に分類される。上に例示した塗布液Lのうち、例えば、ポジ型フォトレジスト、ネガ型フォトレジスト、ポリイミド液、接着剤、カラーレジスト液、及びレンズ材料を形成するための液は、一般的に粘度が200cp〜8000cp程度であり、高粘度材料に分類される。以上、塗布液Lについて種々例示したが、本実施形態では、粘度が200cp以上の高粘度材料が塗布液Lとして特に好適に用いられる。
流量センサ45は、供給管42においてポンプ43及びバルブ44の間に設けられている。流量センサ45は、供給管42を流れる塗布液Lの流量、すなわちノズルNから吐出される前の塗布液Lの流量を測定する。すなわち、この形態において、塗布液Lを吐出中のノズルNにおける物理量は、ノズルNから吐出される前の塗布液Lの流量である。距離センサ46は、ノズルNがウエハWの表面Waの上方に位置しているときに、ノズルNの吐出口のウエハWの表面Waに対する高さ位置、すなわち、ノズルNの吐出口とウエハWの表面Waとの離間距離(ギャップ)G(図5参照)を測定する。距離センサ46としては、例えばレーザ変位計を用いてもよい。
制御部100は、図4に示されるように、一つ又は複数の制御用コンピュータにより構成され、塗布ユニットU1を制御する。制御部100は、制御条件の設定画面を表示する表示部(不図示)と、制御条件を入力する入力部(不図示)と、コンピュータ読み取り可能な記録媒体からプログラムを読み取る読取部(不図示)とを有する。記録媒体は、塗布ユニットU1に成膜処理方法を実行させるためのプログラムを記録している。このプログラムが制御部100の読取部によって読み取られる。記録媒体としては、例えば、半導体メモリ、光記録ディスク、磁気記録ディスク、光磁気記録ディスクであってもよい。制御部100は、入力部に入力された制御条件と、読取部により読み取られたプログラムとに応じて塗布ユニットU1を制御する。
[制御部の機能ブロック]
続いて、図6を参照して、制御部100がプログラムを実行することにより実現される機能について説明する。以下では、プログラムの実行により実現される個々の機能を「機能ブロック」と称する。そのため、機能ブロックは、物理的には実在していない仮想的な構成要素である。制御部100は、機能ブロックとして、回転制御部101と、駆動制御部102と、吐出制御部103と、処理部104とを有する。
回転制御部101は、所定の回転数でウエハWを回転させるように、回転部21を制御する。具体的には、回転制御部101は、ウエハWの表面WaのうちノズルNからの塗布液Lの吐出位置P(図5参照)がウエハWの周縁側に位置するほどウエハWの回転数が小さくなるように、回転部21を制御する。すなわち、吐出位置PがウエハWの回転軸の近くに位置しているときのウエハWの回転数は、吐出位置PがウエハWの周縁側に位置しているときのウエハWの回転数よりも大きい。回転制御部101は、ウエハWの中心(回転軸)からの吐出位置Pの距離と、吐出位置Pでの回転数との積で求められる線速度を一定とするように、回転部21を制御する。
駆動制御部102は、回転軸とウエハWの周縁との間でウエハWの表面Waに沿う所定の方向(水平方向)にノズルNを移動させるように、スライドブロック32を制御する。駆動制御部102は、ウエハWの中心からウエハWの周縁に向かう方向にノズルNを移動させてもよいし、ウエハWの周縁からウエハWの中心に向かう方向にノズルNを移動させてもよいし、ウエハWの周縁からウエハWの中心を通って再びウエハWの周縁に向かう方向にノズルNを移動させてもよい。
駆動制御部102は、鉛直方向に沿ってノズルNを上昇又は下降させるように、アーム33を制御する。これにより、ノズルNの吐出口NaがウエハWの表面Waに近接又は離間し、ギャップGが変更される。
吐出制御部103は、ノズルNの吐出口Naから塗布液Lを吐出させるように、ポンプ43及びバルブ44を制御する。すなわち、吐出制御部103は、ノズルNからの塗布液LのON/OFFを制御する。回転制御部101がウエハWを回転させつつ、駆動制御部102がノズルNをウエハWの表面Waの上方において水平方向に移動させているときに、吐出制御部103がノズルNから塗布液LをウエハWの表面Waに吐出させると、図7に示されるように、ウエハWの表面Waにおいて塗布液Lがスパイラル状に塗布される。なお、図7において、実線は塗布液Lが塗布された部分を示し、一点鎖線はこれから塗布液Lが塗布される部分を示している。ウエハWの表面Wa全体を塗布するのに要する時間は、ウエハWの大きさによって変化しうるが、例えば10秒〜300秒である。
処理部104は、流量センサ45が測定した流量及び距離センサ46が測定したギャップGを、データとして受信する。処理部104は、これらのデータに基づいて、回転制御部101又は駆動制御部102を制御する。
ここで、ギャップGと、ノズルNからの塗布液Lの吐出流量(以下、単に「吐出流量」という。)との関係を、図8を参照して説明する。図8の各点は、ギャップGのみを変更したときの吐出流量を流量センサ45で測定した結果を示している。図8に示されるように、各点の分布には正の相関がある。従って、吐出流量が所定の目標値となるように制御することで、ギャップGを一定に制御することができる。なお、図8における破線は、各点の一次近似直線である。
以上より、処理部104は、流量センサ45によって測定された流量が目標値よりも大きくなった場合には、ギャップGが所望の値よりも大きくなっているので、アーム33を下降させる指示を駆動制御部102に出力する。これにより、ノズルNがウエハWの表面Waに近づくので、ギャップGが小さくなる。一方、処理部104は、流量センサ45によって測定された流量が目標値よりも小さくなった場合には、ギャップGが所望の値よりも小さくなっているので、駆動制御部102にアーム33を上昇させる指示を出力する。これにより、ノズルNがウエハWの表面Waから遠ざかるので、ギャップGが大きくなる。
また、ギャップGと、ウエハWの表面Waに形成された塗布膜Rの膜厚(以下、単に「膜厚」という。)との関係を、図9を参照して説明する。図9の各点は、ギャップGのみを変更したときの膜厚を膜厚測定センサで測定した結果を示している。図9に示されるように、ギャップGと膜厚との間には、ギャップGが大きくなるにつれて膜厚も大きくなるような正の相関が存在する。図9において破線で示される直線は、図9の各点に関する近似直線(回帰直線)である。
このような機能的構成により、第1実施形態に係る制御部100は、
回転保持部20がウエハWを回転させているときに、回転軸とウエハWの周縁との間でウエハWの表面Waに沿う所定の方向に駆動部30がノズルNを移動させつつ、液供給部40が塗布液LをノズルNから吐出させることにより、ウエハWの表面Waにおいて塗布液Lをスパイラル状に塗布することと、
ウエハWの表面WaのうちノズルNからの塗布液Lの吐出位置PがウエハWの周縁側に位置するほどウエハWの回転数を小さくするように回転保持部20がウエハWを回転させることにより、吐出位置Pにおける線速度を略一定とすることと、
ノズルNの吐出口NaとウエハWの表面WaとのギャップGを変化させるように駆動部30がノズルNを昇降させることにより、ノズルNから吐出される塗布液Lの吐出流量を略一定の大きさとすることと、を実行する。
[塗布・現像装置の動作]
次に、塗布・現像装置2の動作の概要について説明する。塗布・現像装置2は以下の手順で塗布・現像処理を実行する。まず、塗布・現像装置2は、ウエハWの表面上に下層膜、レジスト膜及び上層膜を形成する。塗布・現像装置2の各要素は次のように動作する。すなわち、受け渡しアームA1がキャリア11内のウエハWを棚ユニットU10に搬送する。このウエハWを、昇降アームA7がBCTモジュール14用のセルに配置し、搬送アームA2がBCTモジュール14内の各ユニットに搬送する。塗布ユニットは、下層膜の形成用の塗布液を表面上に塗布する。熱処理ユニットは、塗布液を硬化させるための加熱処理等を行う。
下層膜の形成が完了すると、搬送アームA2がウエハWを棚ユニットU10に戻す。このウエハWを、昇降アームA7がCOTモジュール15用のセルに配置し、搬送アームA3がCOTモジュール15内の各ユニットに搬送する。塗布ユニットU1は、レジスト剤(塗布液L)を表面上に塗布する。このとき、制御部100の各機能ブロックが動作して、ウエハWの表面Waにおいてレジスト剤(塗布液L)がスパイラル状に塗布され、且つ、略一定の吐出流量にてノズルNからレジスト剤(塗布液L)が吐出される。熱処理ユニットU2は、レジスト剤を硬化させるための加熱処理(PAB)等を行う。
レジスト膜の形成が完了すると、搬送アームA3がウエハWを棚ユニットU10に戻す。このウエハWを、昇降アームA7がTCTモジュール16用のセルに配置し、搬送アームA4がTCTモジュール16内の各ユニットに搬送する。塗布ユニットは、上層膜の形成用の塗布液を表面上に塗布する。熱処理ユニットは、塗布液を硬化させるための加熱処理等を行う。上層膜の形成が完了すると、搬送アームA4がウエハWを棚ユニットU10に戻す。
次に、塗布・現像装置2は、ウエハWを露光装置3に送り出す。塗布・現像装置2の各要素は次のように動作する。すなわち、搬送アームA4により棚ユニットU10に戻されたウエハWを、昇降アームA7がDEVモジュール17用のセルに配置し、直接搬送アームA6が棚ユニットU11に搬送する。このウエハWを受け渡しアームA8が露光装置3に送り出す。露光装置3における露光処理が完了すると、受け渡しアームA8がウエハWを露光装置3から受け入れ、棚ユニットU11に戻す。
次に、塗布・現像装置2はレジスト膜の現像処理を行う。塗布・現像装置2の各要素は次のように動作する。すなわち、搬送アームA5は、棚ユニットU11のウエハWをDEVモジュール17内の熱処理ユニットに搬送する。熱処理ユニットは、ウエハWの加熱処理(PEB)を行う。PEBが完了すると、搬送アームA5は、ウエハWを現像ユニットに搬送する。現像ユニットは、現像液及びリンス液をウエハWの表面に供給することで、レジスト膜の現像処理を行う。現像処理が完了すると、搬送アームA5はウエハWを再度熱処理ユニットに搬送する。熱処理ユニットは、ウエハWの加熱処理(PB)を行う。PBが完了すると、搬送アームA5は、ウエハWを棚ユニットU10に搬送する。このウエハWを、昇降アームA7が受け渡し用のセルに配置し、受け渡しアームA1がキャリア11内に戻す。以上で、塗布・現像処理が完了する。
以上のような第1実施形態では、吐出位置Pにおける線速度を略一定としつつ、ノズルNの吐出口NaとウエハWの表面WaとのギャップGを変化させることにより、塗布液Lの吐出流量を略一定の大きさとしている。そのため、いずれの吐出位置Pにおいても、吐出される塗布液Lの量が略同じとなる。加えて、第1実施形態では、ウエハWの表面Waにおいて塗布液Lをスパイラル状に塗布している。そのため、ノズルNから吐出される塗布液Lが、ウエハWの表面Waにおいて重なり合い難い。以上より、ウエハWの表面Wa全体において、塗布液LがウエハWの表面Waに塗布されてなる塗布膜Rの膜厚が略均一となる。しかも、ノズルNの吐出口NaとウエハWの表面WaとのギャップGは塗布液LをウエハWの表面Waに吐出しているときに直ちに変化させることができるので、移送の際に生ずる基板の姿勢の変化を考慮しなくてもよい。その結果、ウエハWの表面Waに形成される塗布膜Rの膜厚のより一層の均一化を図ることが可能となる。特に、塗布液Lがレジスト剤である場合には、略均一な膜厚のレジスト膜をウエハWの表面Waに形成することにより、当該レジスト膜を略均一に露光及び現像して所望のレジストパターンを得ることが可能となる。
第1実施形態では、流量センサ45によって測定された流量に基づいて、ノズルNの吐出口NaとウエハWの表面WaとのギャップGを変化させるように駆動部30がノズルNを昇降させている。そのため、流量センサ45によって測定された流量が所定の大きさに近づくようにフィードバック制御することで、短時間で且つ確実にノズルNの吐出口NaとウエハWの表面WaとのギャップGを変化させることができる。特に、駆動部30によってノズルNが駆動される際にノズルNが上下に振動してしまい、膜厚に変動を来すことが考えられるが、流量センサ45を用いたフィードバック制御によれば、そのような振動に追従してギャップGを制御することができる。
<第2実施形態>
第2実施形態について、図10〜図12を参照しつつ、第1実施形態と相違する点を中心に説明する。
基板処理システム1は、塗布ユニットU1に加えて、測定ユニットU3をさらに備える。塗布ユニットU1は、距離センサ46を有していない点を除いて、第1実施形態と同じである。
測定ユニットU3は、ウエハWの面内形状を測定するように構成されている。測定ユニットU3は、塗布ユニットU1と同じくCOTモジュール15内に内蔵されていてもよいが、基板処理システム1内のいずれかの場所に配置されていてもよい。測定ユニットU3は、図10に示されるように、回転保持部20と、駆動部50とを有する。回転保持部20の構成は、第1実施形態と同じである。
駆動部50は、距離センサ46を駆動するように構成されている。駆動部50は、ガイドレール51と、スライドブロック52と、アーム53とを有する。ガイドレール51は、回転保持部20(ウエハW)の上方において水平方向に沿って延びている。スライドブロック52は、ガイドレール51に沿って水平方向に移動可能となるように、ガイドレール51に接続されている。アーム33は、下方に向けて延びるように、スライドブロック52に接続されている。アーム53の下端には、距離センサ46が接続されている。駆動部50は、例えば電動モータ等を動力源として、スライドブロック52を移動させ、これに伴って距離センサ46を移動させる。平面視において、距離センサ46は、ウエハWの回転軸に直交する直線上を、ウエハWの径方向に沿って移動する。これにより、距離センサ46によって、ウエハWの表面Waの高さ位置が測定される。
測定ユニットU3の回転保持部20及び駆動部50は、塗布ユニットU1の制御部100によって制御される。制御部100は、図11に示されるように、駆動制御部102がスライドブロック52をさらに制御する点と、処理部104が距離センサ46からの入力に基づいて処理する点とで、第1実施形態と異なる。測定ユニットU3が制御部をさらに有し、測定ユニットU3の制御部と塗布ユニットU1の制御部100とが互いに通信を行いつつ測定ユニットU3及び塗布ユニットU1の制御が行われてもよい。塗布ユニットU1が制御部100を有しておらず、塗布ユニットU1及び測定ユニットU3の外部に設けられた制御部によって、塗布ユニットU1及び測定ユニットU3の双方を制御するようにしてもよい。すなわち、塗布ユニットU1及び測定ユニットU3を制御する制御部の数及び設置箇所は、特に限定されない。
回転制御部101は、塗布ユニットU1及び測定ユニットU3の各回転部21を制御する。駆動制御部102は、回転軸とウエハWの周縁との間でウエハWの表面Waに沿う所定の方向(水平方向)に距離センサ46を移動させるように、スライドブロック52を制御する。
処理部104は、距離センサ46が測定したウエハWの表面Waの高さ位置と、各高さ位置が測定された距離センサ46の水平面における位置座標とを、それぞれ高さ位置データ及び位置座標データとして受信する。処理部104は、高さ位置データと位置座標データとを対応付けて、ウエハWの表面Waの高さ位置をマップ化したデータ(面内形状データ)として取得する。処理部104は、面内形状データに基づいて、回転制御部101又は駆動制御部102を制御する。
以上の機能的構成により、第2実施形態に係る制御部100は、
回転保持部20がウエハWを回転させているときに、回転軸とウエハWの周縁との間でウエハWの表面Waに沿う所定の方向に駆動部30がノズルNを移動させつつ、液供給部40が塗布液LをノズルNから吐出させることにより、ウエハWの表面Waにおいて塗布液Lをスパイラル状に塗布する処理と、
ウエハWの表面WaのうちノズルNからの塗布液Lの吐出位置がウエハWの周縁側に位置するほどウエハWの回転数を小さくするように回転保持部20がウエハWを回転させることにより、吐出位置Pにおける線速度を略一定とする処理と、
予め取得したウエハWの表面Waの面内形状に基づいてノズルNの吐出口NaのウエハWの表面Waに対する高さ位置を変化させるように駆動部30がノズルNを昇降させることにより、ノズルNから吐出される塗布液Lの吐出流量を略一定の大きさとする処理とを実行する。
次に、塗布ユニットU1及び測定ユニットU3の動作の概要について、図12を参照して説明する。まず、所定の搬送アームにより、ウエハWが測定ユニットU3内に搬送される。測定ユニットU3の保持部23にウエハWが保持されると、制御部100の回転制御部101及び駆動制御部102が動作して、ウエハWを回転させる処理と、距離センサ46を移動させる処理とが行われる(図12の(a)参照)。こうして、高さ位置データ及び位置座標データが距離センサ46から処理部104に送信されると、制御部100の処理部104が動作して、ウエハWの表面Waの面内形状データを取得する処理が行われる(図12の(b)参照)。図12の(b)において、例えば、色が濃いほどウエハWの表面Waの高さ位置が低いことを示しており、色が淡いほどウエハWの表面Waの高さ位置が高いことを示している。すなわち、図12の(b)に示される例では、保持部23によって保持されているウエハWの中心部において、ウエハWの表面Waの高さ位置が低くなっている。換言すれば、保持部23によって保持されているウエハWは、ウエハWの中心部に向かうにつれて下方に窪むすり鉢形状(basin shape)を呈している。
続いて、所定の搬送アームにより、ウエハWが塗布ユニットU1内に搬送される。塗布ユニットU1では、測定ユニットU3において予め取得された面内形状データに基づいて、ウエハWの表面WaとノズルNの吐出口NaとのギャップGが略一定となるようにノズルNの吐出口Naの高さ位置がアーム33を介して駆動制御部102により制御されつつ、ウエハWの表面Wa上に塗布液Lが塗布される(図12の(c)参照)。
ギャップGを略一定にする制御は、具体的には、次のように行われる。処理部104に記憶されている面内形状データが参照され、ノズルNの水平面における位置座標に対応するウエハWの表面Waの高さ位置データHwが読み出される。処理部104は、所定の値に設定されたギャップGの大きさHgを高さ位置データHwに加算して、ノズルNの吐出口Naの高さ位置Hn(Hn=Hw+Hg)を算出する。駆動制御部102は、アーム33を制御して、ノズルNの吐出口Naを高さ位置Hnに位置させる。これにより、ギャップGが略一定の大きさHgとなるようにノズルNの吐出口Naの高さが制御される。
以上のような第2実施形態では、吐出位置Pにおける線速度を略一定としつつ、ノズルNの吐出口NaのウエハWの表面Waに対する高さ位置を、予め取得したウエハWの表面Waの面内形状に基づいて変化させることにより、ウエハWの表面WaとノズルNの吐出口NaとのギャップGを略一定の大きさとしている。そのため、いずれの吐出位置Pにおいても、吐出される塗布液Lの量が略同じとなる。加えて、第2実施形態では、ウエハWの表面Waにおいて塗布液Lをスパイラル状に塗布している。そのため、ノズルNから吐出される塗布液Lが、ウエハWの表面Waにおいて重なり合い難い。以上より、ウエハWの表面Wa全体において、塗布液LがウエハWの表面Waに塗布されてなる塗布膜Rの膜厚が略均一となる。
第2実施形態では、面内形状の測定が、塗布処理が行われる処理室である塗布ユニットU1とは異なる他の処理室(測定ユニットU3)内において、塗布処理に先立って行われる。そのため、塗布処理と面内形状の測定処理とを異なる処理室にて同時に行える。そのため、全体としての処理時間を短縮化することができる。
<第3実施形態>
第3実施形態について、図11〜図13を参照しつつ、第1実施形態と相違する点を中心に説明する。
塗布ユニットU1は、図13に示されるように、駆動部50をさらに有している点で第1実施形態と異なる。駆動部50は、距離センサ46を駆動するように構成されている。駆動部50は、ガイドレール51と、スライドブロック52と、アーム53とを有する。ガイドレール51は、回転保持部20(ウエハW)の上方において水平方向に沿って延びている。スライドブロック52は、ガイドレール51に沿って水平方向に移動可能となるように、ガイドレール51に接続されている。アーム33は、下方に向けて延びるように、スライドブロック52に接続されている。アーム53の下端には、距離センサ46が接続されている。駆動部50は、例えば電動モータ等を動力源として、スライドブロック52を移動させ、これに伴って距離センサ46を移動させる。平面視において、距離センサ46は、ウエハWの回転軸に直交する直線上を、ウエハWの径方向に沿って移動する。これにより、距離センサ46によって、ウエハWの表面Waの高さ位置が測定される。このように、第3実施形態では、ノズルN及び距離センサ46はそれぞれ、駆動部30,50によって独立して移動可能である。
制御部100は、図11に示されるように、駆動制御部102がスライドブロック52をさらに制御する点と、処理部104が距離センサ46からの入力に基づいて処理する点とで、第1実施形態と異なる。駆動制御部102は、回転軸とウエハWの周縁との間でウエハWの表面Waに沿う所定の方向(水平方向)に距離センサ46を移動させるように、スライドブロック52を制御する。
処理部104は、距離センサ46が測定したウエハWの表面Waの高さ位置と、各高さ位置が測定された距離センサ46の水平面における位置座標とを、それぞれ高さ位置データ及び位置座標データとして受信する。処理部104は、高さ位置データと位置座標データとを対応付けて、ウエハWの表面Waの高さ位置をマップ化したデータ(面内形状データ)として取得する。処理部104は、面内形状データに基づいて、回転制御部101又は駆動制御部102を制御する。
以上の機能的構成により、第3実施形態に係る制御部100は、
回転保持部20がウエハWを回転させているときに、回転軸とウエハWの周縁との間でウエハWの表面Waに沿う所定の方向に駆動部30がノズルNを移動させつつ、液供給部40が塗布液LをノズルNから吐出させることにより、ウエハWの表面Waにおいて塗布液Lをスパイラル状に塗布する処理と、
ウエハWの表面WaのうちノズルNからの塗布液Lの吐出位置がウエハWの周縁側に位置するほどウエハWの回転数を小さくするように回転保持部20がウエハWを回転させることにより、吐出位置Pにおける線速度を略一定とする処理と、
予め取得したウエハWの表面Waの面内形状に基づいてノズルNの吐出口NaのウエハWの表面Waに対する高さ位置を変化させるように駆動部30がノズルNを昇降させることにより、ノズルNから吐出される塗布液Lの吐出流量を略一定の大きさとする処理とを実行する。
次に、塗布ユニットU1の動作の概要について、図12を参照して説明する。まず、所定の搬送アームにより、ウエハWが塗布ユニットU1内に搬送される。塗布ユニットU1の保持部23にウエハWが保持されると、制御部100の回転制御部101及び駆動制御部102が動作して、ウエハWを回転させる処理と、距離センサ46を移動させる処理とが行われる(図12の(a)参照)。こうして、高さ位置データ及び位置座標データが距離センサ46から処理部104に送信されると、制御部100の処理部104が動作して、ウエハWの表面Waの面内形状データを取得する処理が行われる(図12の(b)参照)。続いて、予め取得された面内形状データに基づいて、ウエハWの表面WaとノズルNの吐出口NaとのギャップGが略一定となるようにノズルNの吐出口Naの高さ位置がアーム33を介して駆動制御部102により制御されつつ、ウエハWの表面Wa上に塗布液Lが塗布される(図12の(c)参照)。ギャップGを略一定にする制御は、第2実施形態と同様である。
以上のような第3実施形態では、吐出位置Pにおける線速度を略一定としつつ、ノズルNの吐出口NaのウエハWの表面Waに対する高さ位置を、予め取得したウエハWの表面Waの面内形状に基づいて変化させることにより、ウエハWの表面WaとノズルNの吐出口NaとのギャップGを略一定の大きさとしている。そのため、いずれの吐出位置Pにおいても、吐出される塗布液Lの量が略同じとなる。加えて、第3実施形態では、ウエハWの表面Waにおいて塗布液Lをスパイラル状に塗布している。そのため、ノズルNから吐出される塗布液Lが、ウエハWの表面Waにおいて重なり合い難い。以上より、ウエハWの表面Wa全体において、塗布液LがウエハWの表面Waに塗布されてなる塗布膜Rの膜厚が略均一となる。
第3実施形態では、面内形状の測定が、塗布処理が行われる処理室である塗布ユニットU1内において、塗布処理に先立って行われる。そのため、塗布処理と面内形状の測定処理とが同じ処理室内にて行われる。従って、各処理に応じた処理室を設置する必要がないので、基板処理システム1の小型化を図ることができる。
<第4実施形態>
第4実施形態について、図11、図14〜図16を参照しつつ、第1実施形態と相違する点を中心に説明する。
塗布ユニットU1は、図14及び図15に示されるように、駆動部30に代えて駆動部60を有している点で第1実施形態と異なる。駆動部60は、液供給システムSに含まれる。駆動部60は、ガイドレール61と、スライドブロック62と、支持アーム63と、回転ヘッド64と、アーム65,66とを有する。
ガイドレール61は、鉛直方向においてウエハWと重なり合わない位置において、水平方向に沿って延びている。ガイドレール61は、回転保持部20に保持されるウエハWよりも上方に位置している。スライドブロック62は、ガイドレール61に沿って水平方向に移動可能となるように、ガイドレール61に接続されている。支持アーム63は、スライドブロック62から回転保持部20側に向けて、水平方向に沿って延びている。支持アーム63の基端は、スライドブロック62に接続されている。
回転ヘッド64は、支持アーム63の先端に接続されている。回転ヘッド64は、鉛直軸Ax周りに回転可能となるように構成されている。アーム65は、上下方向に移動可能となるように、回転ヘッド64に接続されている。アーム65の下端には、ノズルNが接続されている。アーム66は、下方に向けて延びるように、回転ヘッド64に接続されている。アーム66の下端には、距離センサ46が接続されている。
ノズルN及び距離センサ46は、回転ヘッド64の回転に伴い回転する。ノズルN及び距離センサ46は、スライドブロック62の水平移動に伴い、支持アーム63及び回転ヘッド64を介して水平移動する。ノズルN及び距離センサ46は回転ヘッド64に対して水平方向に移動しないので、両者の水平方向における離間距離は一定に保たれる。
駆動部30は、例えば電動モータ等を動力源として、スライドブロック62、回転ヘッド64及びアーム65を移動させ、これに伴ってノズルN及び距離センサ46を移動させる。平面視において、ノズルN及び距離センサ46は、ウエハWの回転軸に直交する直線上を、ウエハWの径方向に沿って移動する。
制御部100は、図16に示されるように、駆動制御部102がスライドブロック62、回転ヘッド64及びアーム65を制御する点と、処理部104が距離センサ46からの入力に基づいて処理する点とで、第1実施形態と異なる。駆動制御部102は、スライドブロック62がガイドレール61に沿って水平方向に移動するように、スライドブロック62を制御する。駆動制御部102は、支持アーム63に対して鉛直軸Ax周りに回転ヘッド64が回転するように、回転ヘッド64を制御する。駆動制御部102は、鉛直方向に沿ってノズルNを上昇又は下降させるように、アーム65を制御する。これにより、ノズルNの吐出口NaがウエハWの表面Waに近接又は離間し、ギャップGが変更される。
処理部104は、距離センサ46が測定したウエハWの表面Waの高さ位置と、各高さ位置が測定された距離センサ46の水平面における位置座標とを、それぞれ高さ位置データ及び位置座標データとして受信する。処理部104は、高さ位置データと位置座標データとを対応付けて、ウエハWの表面Waの高さ位置をマップ化したデータ(面内形状データ)として取得する。処理部104は、面内形状データに基づいて、回転制御部101又は駆動制御部102を制御する。
以上の機能的構成により、第4実施形態に係る制御部100は、
回転保持部20がウエハWを回転させているときに、回転軸とウエハWの周縁との間でウエハWの表面Waに沿う所定の方向に駆動部30がノズルNを移動させつつ、液供給部40が塗布液LをノズルNから吐出させることにより、ウエハWの表面Waにおいて塗布液Lをスパイラル状に塗布する処理と、
ウエハWの表面WaのうちノズルNからの塗布液Lの吐出位置がウエハWの周縁側に位置するほどウエハWの回転数を小さくするように回転保持部20がウエハWを回転させることにより、吐出位置Pにおける線速度を略一定とする処理と、
予め取得したウエハWの表面Waの面内形状に基づいてノズルNの吐出口NaのウエハWの表面Waに対する高さ位置を変化させるように駆動部30がノズルNを昇降させることにより、ノズルNから吐出される塗布液Lの吐出流量を略一定の大きさとする処理とを実行する。
次に、塗布ユニットU1の動作の概要について、図15を参照して説明する。まず、所定の搬送アームにより、ウエハWが塗布ユニットU1内に搬送される。塗布ユニットU1の保持部23にウエハWが保持されると、制御部100の回転制御部101及び駆動制御部102が動作して、ウエハWを回転させる処理と、距離センサ46及びノズルNを移動させる処理とが行われる。具体的には、ウエハWの中心部における所定領域について距離センサ46を用いた面内形状データの取得が行われ、当該領域について予め取得された面内に基づいて当該領域に対してノズルNから塗布液Lが塗布される。当該領域よりも外側(周縁側)においては、図15において2点鎖線で示されるように、ウエハWの表面Waに対するノズルNの走査軌道とウエハWの表面Waに対する距離センサ46の走査軌道とが略一致するように回転ヘッド64を回転させつつ、スライドブロック62によって回転ヘッド64をウエハWの周縁側に向けて移動させる。これにより、(1)ウエハWの表面Waについて面内形状データを取得することと、(2)取得した当該面内形状データに基づいて、ウエハWの表面WaとノズルNの吐出口NaとのギャップGが略一定となるようにノズルNの吐出口Naの高さ位置を制御することと、(3)ウエハWの表面Wa上に塗布液Lを塗布することとが、略同時に行われる。ギャップGを略一定にする制御は、第2実施形態と同様である。なお、ノズルNよりも距離センサ46が先行するように、ウエハWの回転方向や回転ヘッド64の支持アーム63に対する傾きが設定される。
以上のような第4実施形態では、吐出位置Pにおける線速度を略一定としつつ、ノズルNの吐出口NaのウエハWの表面Waに対する高さ位置を、予め取得したウエハWの表面Waの面内形状に基づいて変化させることにより、ウエハWの表面WaとノズルNの吐出口NaとのギャップGを略一定の大きさとしている。そのため、いずれの吐出位置Pにおいても、吐出される塗布液Lの量が略同じとなる。加えて、第4実施形態では、ウエハWの表面Waにおいて塗布液Lをスパイラル状に塗布している。そのため、ノズルNから吐出される塗布液Lが、ウエハWの表面Waにおいて重なり合い難い。以上より、ウエハWの表面Wa全体において、塗布液LがウエハWの表面Waに塗布されてなる塗布膜Rの膜厚が略均一となる。
第4実施形態では、塗布処理において、距離センサ46とノズルNとの離間距離を一定に保ちつつ、ウエハWの表面Waに対する距離センサ46の走査軌道上をノズルNが通るように、距離センサ46及びノズルNを移動させている。そのため、ウエハWの表面Wa上において距離センサ46が通過した位置をノズルNが通過する際に、両者の通過地点での線速度が略等しくなる。従って、距離センサ46によって取得された面内形状データを補正等せずにそのまま利用できるので、ノズルNの高さ位置を制御する際の計算(データ処理)が簡便になると共に、ギャップGを精度よく調節することができる。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の要旨の範囲内で種々の変形を上記の実施形態に加えてもよい。例えば、第1実施形態において、液供給部40が流量センサ45の代わりにロードセル(反力測定部)47を有していてもよい。ロードセル47は、図17に示されるように、ノズルNとアーム33との間に配置されている。ロードセル47は、ノズルNが塗布液LをウエハWの表面Waに吐出したときに、塗布液Lを介してウエハWの表面WaからノズルNが受ける反力の大きさを測定する。すなわち、この形態において、塗布液Lを吐出中のノズルNにおける物理量は、塗布液Lを介してウエハWの表面WaからノズルNが受ける反力の大きさである。
ところで、ノズルNの吐出口NaとウエハWの表面Waとの隙間から塗布液Lが流出する速度は、吐出位置PにおいてウエハWの表面WaがノズルNから吐出された塗布液Lによって受ける圧力の0.5乗に比例する。塗布液Lを介してウエハWの表面WaからノズルNが受ける反力の大きさは、吐出位置PにおいてウエハWの表面WaがノズルNから吐出された塗布液Lによって受ける圧力の大きさに応じて変化するので、ロードセル47によって測定された反力の大きさが所定の目標値となるように制御することで、ノズルNからの塗布液Lの吐出流量が間接的に制御される。その結果、ロードセル47によって測定された反力の大きさが所定の目標値となるように制御することで、ギャップGを一定に制御することができる。
以上より、処理部104は、ロードセル47によって測定された反力が目標値よりも大きくなった場合には、吐出流量も大きくなると共に、ギャップGが所望の値よりも大きくなっているので、アーム33を下降させる指示を駆動制御部102に出力する。これにより、ノズルNがウエハWの表面Waに近づくので、ギャップGが小さくなる。一方、処理部104は、ロードセル47によって測定された反力が目標値よりも小さくなった場合には、吐出流量も小さくなると共に、ギャップGが所望の値よりも小さくなっているので、駆動制御部102にアーム33を上昇させる指示を出力する。これにより、ノズルNがウエハWの表面Waから遠ざかるので、ギャップGが大きくなる。
この場合も、ロードセル47によって測定された反力が所定の大きさに近づくようにフィードバック制御することで、流量センサ45を用いた場合と同様に、短時間で且つ確実にノズルNの吐出口NaとウエハWの表面WaとのギャップGを変化させることができる。特に、駆動部30によってノズルNが駆動される際にノズルNが上下に振動してしまい、膜厚に変動を来すことが考えられるが、ロードセル47を用いたフィードバック制御によれば、そのような振動に追従してギャップGを制御することができる。
第1実施形態において、液供給部40が流量センサ45を備えておらず、図18に示されるように、ノズルNとアーム33との間に弾性体48が配置されていてもよい。弾性体48の一例としては、例えば、ばねが挙げられる。弾性体48は、ノズルNが塗布液LをウエハWの表面Waに吐出したときに、塗布液Lを介してウエハWの表面WaからノズルNが受ける反力に応じて、ノズルNの吐出口NaとウエハWの表面WaとのギャップGを変化させる。すなわち、この形態において、塗布液Lを吐出中のノズルNにおける物理量は、塗布液Lを介してウエハWの表面WaからノズルNが受ける反力の大きさである。
具体的には、ノズルNが受けた反力が大きくなった場合は、弾性体48にも大きな力が作用して弾性体48が縮まろうとするが、弾性体48の弾性力(復元力)によってノズルNがウエハWの表面Waに向けて押し出される。これにより、ノズルNがウエハWの表面Waに近づくので、ギャップGが小さくなる。一方、ノズルNが受けた反力が小さくなった場合は、弾性体48に作用する力が小さくなって弾性体48が伸びようとするが、弾性体48の復元力によってノズルNがアーム33に近づけられる。これにより、ノズルNがウエハWの表面Waから遠ざかるので、ギャップGが大きくなる。
この場合も、ノズルNが受ける反力に応じた復元力が弾性体48に生ずるので、当該復元力がノズルNに作用することにより、流量センサ45を用いた場合と同様に、短時間で且つ確実にノズルNの吐出口NaとウエハWの表面WaとのギャップGを変化させることができる。特に、駆動部30によってノズルNが駆動される際にノズルNが上下に振動してしまい、膜厚に変動を来すことが考えられるが、弾性体48を用いた形態によれば、そのような振動に追従してギャップGを制御することができる。
ウエハWの表面Waにスパイラル状に塗布液Lを塗布する際に、ウエハWの周縁からウエハWの中心に向かう方向にノズルNを移動させる場合、ノズルNからの塗布液Lの吐出を停止させる精度によっては、ウエハWの中心部における膜厚が他の領域における膜厚と異なってしまい得る。そのため、上記各実施形態において、ウエハWの周縁からウエハWの中心に向かう方向にノズルNを移動させ、ノズルNがウエハWの中心に到達した後に、ノズルNをウエハWの周縁に向けて移動させてもよい。この場合、ウエハWの中心部においてノズルNから塗布液Lが吐出したままとなるので、ウエハWの表面Waに形成される塗布膜Rの膜厚の更なる均一化が図られる。なお、このとき、ウエハWの表面Waに塗布液Lが重ね塗りされることとなる。
上記各実施形態では、制御部100が、吐出位置Pにおける線速度を略一定とする処理を行っていたが、線速度を略一定とする処理を必ずしも行わなくてもよい。線速度を略一定とすると塗布膜Rの膜厚の更なる均一化が図られるが、線速度を略一定としない場合でも塗布膜Rの膜厚のある程度の均一化が図られる。
第2実施形態及び第3実施形態において、面内形状の測定時における距離センサ46の移動速度と、塗布処理時におけるノズルNの移動速度とが、略等しくなるように設定されていてもよい。第2実施形態及び第3実施形態において、面内形状の測定時と塗布処理時とでウエハWの回転速度が略等しくなるように設定されていてもよい。すなわち、ウエハWの表面Waにおける距離センサ46の走査軌道と、ウエハWの表面WaにおけるノズルNの走査軌道とが、略一致していてもよい。この場合、距離センサ46の移動速度、ウエハWの移動速度及びウエハWの回転速度の変動分を考慮して面内形状データを補正する必要がないので、ノズルNの高さ位置を制御する際の計算(データ処理)が簡便になる。なお、面内形状の測定及び塗布処理が行われる間、ノズルNと距離センサ46との離間距離は、一定に保たれていてもよいし、変化してもよい。
第3実施形態では、ウエハWの表面Wa全体について面内形状データを取得した後に、ウエハWの表面Wa上に塗布液Lを塗布したが、これに代えて、ウエハWの表面Waについて面内形状データを取得しながら、ウエハWの表面Wa上に塗布液Lを塗布してもよい。すなわち、ウエハWの表面Waのうち面内形状データが取得された領域に対して、塗布液Lを塗布してもよい。この場合、ウエハWの表面Waの面内形状の変化に起因してギャップGが変動する前にフィードフォワード制御が行われるので、ギャップGを略一定の大きさに維持することができる。そのため、塗布処理を行う前にウエハWの表面Waの面内形状の全てを測定しておく必要がないので、全体としての処理時間を短縮化することができる。
ウエハWの表面Waについて面内形状データを取得しながら、ウエハWの表面Wa上に塗布液Lを塗布する具体的な方法について、図19を参照して説明する。図19の(a)に示されるように、距離センサ46及びノズルNを同一方向に移動させてもよい。図19の(b)に示されるように、互いに反対方向に向かうようにノズルN及び距離センサ46を移動させてもよい。図19の(c)に示されるように、ノズルNの移動方向と距離センサ46の移動方向とが所定の角度φをなすようにノズルN及び距離センサ46を移動させてもよい。図19の(a)〜(c)のいずれの場合にも、ノズルN及び距離センサ46がウエハWの中心側から周縁側に向けて移動しており、ノズルNよりも距離センサ46が周縁側に位置している。なお、図19の(a)は、図19の(c)において角度φを0°に設定した場合に相当する。図19の(b)は、図19の(c)において角度φを180°に設定した場合に相当する。ノズルN及び距離センサ46がウエハWの周縁側から中心側に向けて移動する場合には、ノズルNよりも距離センサ46を中心側に位置させてもよい。
1…基板処理システム、2…塗布・現像装置、20…回転保持部、30…駆動部、32…スライドブロック、33…アーム、40…液供給部、45…流量センサ、46…距離センサ、100…制御部、101…回転制御部、102…駆動制御部、103…吐出制御部、104…処理部、G…ギャップ、L…塗布液、N…ノズル、P…吐出位置、S…液供給システム、U1…塗布ユニット、W…ウエハ、Wa…表面。

Claims (18)

  1. 基板の表面に直交する方向に沿って延びている回転軸の周りに前記基板を回転させつつ、前記基板の上方に位置する吐出ノズルから、粘度が200cp以上である塗布液を前記基板の前記表面に吐出して、前記基板の前記表面に塗布液を塗布する塗布処理を含む液塗布方法であって、
    前記塗布処理では、
    前記基板の回転中に、前記回転軸と前記基板の周縁との間で前記基板の前記表面に沿う所定の方向に前記吐出ノズルを移動させながら、塗布液を前記吐出ノズルから吐出することにより、前記基板の前記表面において塗布液をスパイラル状に塗布する工程と、
    前記基板の前記表面のうち前記吐出ノズルからの塗布液の吐出位置が前記基板の周縁側に位置するほど前記基板の回転数を小さくすることにより、前記吐出位置における線速度を略一定とする工程と、
    前記吐出ノズルから吐出される前の塗布液の流量に基づいて前記吐出ノズルの吐出口の前記基板の前記表面に対する高さ位置を変化させることにより、前記吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとする工程とを行う、液塗布方法。
  2. 基板の表面に直交する方向に沿って延びている回転軸の周りに前記基板を回転させつつ、前記基板の上方に位置する吐出ノズルから塗布液を前記基板の前記表面に吐出して、前記基板の前記表面に塗布液を塗布する塗布処理を含む液塗布方法であって、
    前記塗布処理では、
    前記基板の回転中に、前記回転軸と前記基板の周縁との間で前記基板の前記表面に沿う所定の方向に前記吐出ノズルを移動させながら、塗布液を前記吐出ノズルから吐出することにより、前記基板の前記表面において塗布液をスパイラル状に塗布する工程と、
    前記基板の前記表面のうち前記吐出ノズルからの塗布液の吐出位置が前記基板の周縁側に位置するほど前記基板の回転数を小さくすることにより、前記吐出位置における線速度を略一定とする工程と、
    前記吐出ノズルが塗布液を前記基板の前記表面に吐出したときに塗布液を介して前記基板の前記表面から前記吐出ノズルが受ける反力の大きさに基づいて、前記吐出ノズルの吐出口の前記基板の前記表面に対する高さ位置を変化させることにより、前記吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとする工程とを行う、液塗布方法。
  3. 前記吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとする前記工程では、予め取得した前記基板の前記表面の面内形状に基づいて前記高さ位置を変化させる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記面内形状の測定は、前記塗布処理が行われる処理室とは異なる他の処理室内において、前記塗布処理に先立って行われる、請求項3に記載の方法。
  5. 前記面内形状の測定は、前記塗布処理が行われる処理室内において、前記塗布処理に先立って行われる、請求項3に記載の方法。
  6. 前記面内形状の測定時における、前記面内形状を測定するセンサの移動速度及び前記基板の回転速度と、前記塗布処理時における、前記吐出ノズルの移動速度及び前記基板の回転速度とがそれぞれ、略等しくなるように設定されている、請求項4又は5に記載の方法。
  7. 前記塗布処理は前記面内形状を測定する処理と共に行われる、請求項3に記載の方法。
  8. 前記塗布処理では、前記面内形状を測定するセンサと前記吐出ノズルとの離間距離を一定に保ちつつ、前記センサが前記基板の前記表面の上方を移動するときの前記基板の前記表面内における軌道である走査軌道上を前記吐出ノズルが通るように、前記センサ及び前記吐出ノズルを移動させる、請求項7に記載の方法。
  9. 基板を保持し、前記基板の表面に直交する方向に延びている回転軸の周りに前記基板を回転させる回転保持部と、
    前記基板の上方に位置する吐出ノズルから、粘度が200cp以上である塗布液を前記基板の表面に吐出させるために前記吐出ノズルに塗布液を供給する供給部と、
    前記吐出ノズルを移動させる駆動部と、
    前記吐出ノズルから吐出される前の塗布液の流量を測定する流量測定部と、
    制御部とを備え、
    前記制御部は、前記回転保持部、前記供給部及び前記駆動部を制御して、
    前記回転保持部が前記基板を回転させているときに、前記回転軸と前記基板の周縁との間で前記基板の前記表面に沿う所定の方向に前記駆動部が前記吐出ノズルを移動させつつ、前記供給部が塗布液を前記吐出ノズルから吐出させることにより、前記基板の前記表面において塗布液をスパイラル状に塗布する処理と、
    前記基板の前記表面のうち前記吐出ノズルからの塗布液の吐出位置が前記基板の周縁側に位置するほど前記基板の回転数を小さくするように前記回転保持部が前記基板を回転させることにより、前記吐出位置における線速度を略一定とする処理と、
    前記流量測定部によって測定された流量に基づいて前記吐出ノズルの吐出口の前記基板の前記表面に対する高さ位置を変化させるように前記駆動部が前記吐出ノズルを昇降させることにより、前記吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとする処理とを実行する、液塗布装置。
  10. 基板を保持し、前記基板の表面に直交する方向に延びている回転軸の周りに前記基板を回転させる回転保持部と、
    前記基板の上方に位置する吐出ノズルから塗布液を前記基板の表面に吐出させるために前記吐出ノズルに塗布液を供給する供給部と、
    前記吐出ノズルを移動させる駆動部と、
    前記吐出ノズルが塗布液を前記基板の前記表面に吐出したときに、塗布液を介して前記基板の前記表面から前記吐出ノズルが受ける反力の大きさを測定する反力測定部と、
    制御部とを備え、
    前記制御部は、前記回転保持部、前記供給部及び前記駆動部を制御して、
    前記回転保持部が前記基板を回転させているときに、前記回転軸と前記基板の周縁との間で前記基板の前記表面に沿う所定の方向に前記駆動部が前記吐出ノズルを移動させつつ、前記供給部が塗布液を前記吐出ノズルから吐出させることにより、前記基板の前記表面において塗布液をスパイラル状に塗布する処理と、
    前記基板の前記表面のうち前記吐出ノズルからの塗布液の吐出位置が前記基板の周縁側に位置するほど前記基板の回転数を小さくするように前記回転保持部が前記基板を回転させることにより、前記吐出位置における線速度を略一定とする処理と、
    前記反力測定部によって測定された反力の大きさに基づいて前記吐出ノズルの吐出口の前記基板の前記表面に対する高さ位置を変化させるように前記駆動部が前記吐出ノズルを昇降させることにより、前記吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとする処理とを実行する、液塗布装置。
  11. 前記吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとする前記処理を前記制御部が実行する際に、予め取得した前記基板の前記表面の面内形状に基づいて前記高さ位置を変化させるように前記駆動部が前記吐出ノズルを昇降させる、請求項9又は10に記載の装置。
  12. 前記面内形状の測定を行うセンサをさらに備え、
    前記制御部は、前記基板の前記表面において塗布液をスパイラル状に塗布する前記処理に先立って、当該処理が行われる処理室とは異なる他の処理室内において、前記センサにより前記面内形状を測定させる、請求項11に記載の装置。
  13. 前記面内形状の測定を行うセンサをさらに備え、
    前記制御部は、前記基板の前記表面において塗布液をスパイラル状に塗布する前記処理に先立って、当該処理が行われる処理室内において、前記センサにより前記面内形状を測定させる、請求項11に記載の装置。
  14. 前記制御部は、前記面内形状の測定時における、前記面内形状を測定するセンサの移動速度及び前記基板の回転速度と、前記塗布処理時における、前記吐出ノズルの移動速度及び前記基板の回転速度とのそれぞれを略等しくなるように設定する、請求項12又は13に記載の装置。
  15. 前記面内形状の測定を行うセンサをさらに備え、
    前記制御部は、前記基板の前記表面において塗布液をスパイラル状に塗布する前記処理と共に、前記センサにより前記面内形状を測定させる、請求項11に記載の装置。
  16. 前記制御部は、前記基板の前記表面において塗布液をスパイラル状に塗布する前記処理において、前記面内形状を測定するセンサと前記吐出ノズルとの離間距離を一定に保ちつつ、前記センサが前記基板の前記表面の上方を移動するときの前記基板の前記表面内における軌道である走査軌道上を前記吐出ノズルが通るように、前記センサ及び前記吐出ノズルを移動させる、請求項15に記載の装置。
  17. 基板を保持し、前記基板の表面に直交する方向に延びている回転軸の周りに前記基板を回転させる回転保持部と、
    前記基板の上方に位置する吐出ノズルから塗布液を前記基板の表面に吐出させるために前記吐出ノズルに塗布液を供給する供給部と、
    前記吐出ノズルを移動させる駆動部と、
    前記吐出ノズルに対して弾性力を作用させる弾性体と、
    制御部とを備え、
    前記制御部は、前記回転保持部、前記供給部及び前記駆動部を制御して、
    前記回転保持部が前記基板を回転させているときに、前記回転軸と前記基板の周縁との間で前記基板の前記表面に沿う所定の方向に前記駆動部が前記吐出ノズルを移動させつつ、前記供給部が塗布液を前記吐出ノズルから吐出させることにより、前記基板の前記表面において塗布液をスパイラル状に塗布する処理と、
    前記基板の前記表面のうち前記吐出ノズルからの塗布液の吐出位置が前記基板の周縁側に位置するほど前記基板の回転数を小さくするように前記回転保持部が前記基板を回転させることにより、前記吐出位置における線速度を略一定とする処理とを実行し、
    前記吐出ノズルが塗布液を前記基板の前記表面に吐出したときに、塗布液を介して前記基板の前記表面から前記吐出ノズルが受ける反力に応じて前記弾性体に生ずる弾性力を前記吐出ノズルに作用させ、前記吐出ノズルの吐出口の前記基板の前記表面に対する高さ位置を前記弾性体が変化させることにより、前記吐出ノズルから吐出される塗布液の吐出流量を略一定の大きさとする、液塗布装置。
  18. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法を液塗布装置に実行させるためのプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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