JP2018061661A - 脈波検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外乱光の変化による影響が抑制された脈波の波形を得る技術を提供する。【解決手段】制御部3は、S46では、外乱光強度の変化量が外乱閾値以下である場合に、照射強度と外乱光強度との差を示す差分値を脈波信号として出力する。制御部3は、S52では、外乱変化量が外乱閾値以下から外乱閾値よりも大きい値に変化したときの差分値を表す初期値を取得する。制御部3は、S56では、外乱変化量が外乱閾値よりも大きい場合に、外乱変化量が外乱閾値を超えてからの時間を示す経過時間に外乱変化量が外乱閾値以下であるときの差分値の変化率を表す差分変化率を乗じた値を表す補間値、を初期値に加算して得られる値を表す補正値、を脈波信号として出力する。【選択図】図4B

Description

本開示は、脈波を検出する技術に関する。
従来、発光素子から生体に光を照射して生体からの反射光を受光素子にて受光し、受光した反射光の強度における時間の経過に伴う変化に基づいて脈波を検出する、という光学式の検出装置が知られている。脈波とは、心拍に従って発生する、血管内の血液の波動的な圧力変動のことを表す。光学式の検出装置では、血液成分による吸光特性を利用している。該光学式の検出装置を屋外等において使用する場合は、例えば太陽光等の外乱光を除去する必要が生じる。
特許文献1には、発光素子から生体に光を照射したときの反射光による受光強度から、発光素子を発光させないときの外乱光による受光強度を除去することにより、脈波を検出する技術が開示されている。
特開2008−132012号公報
しかしながら、特許文献1に記載のように1つの受光素子を備える検出装置では、発光素子を発光させて生体からの反射光の受光強度を取得するときと、外乱光による受光強度を取得するときとは、異なるタイミングとなってしまう。
このため、例えば、暗いトンネルから快晴の炎天下に出たときや、樹木、電柱等により夕日が遮られるとき等、外乱光の変化が大きい場合は、これらの外乱光の変化による影響を抑制することができず、精度のよい脈波の波形を得ることができない、という問題があった。
本開示は、外乱光の変化による影響が抑制された脈波の波形を得る技術を提供する。
本開示の脈波検出装置(3)は、脈波信号を検出する装置であって、照射取得部(S12)と、外乱光取得部(S14)と、差分算出部(S16)と、外乱強度判断部(S28)と、差分指示部(S46)と、初期値取得部(S52)と、補正部(S56)と、を備える。
照射取得部は、光を照射する発光部に生体へ光を照射させた際に受光部にて受光した生体からの反射光の強度を表す照射強度を繰り返し取得するように構成されている。外乱光取得部は、照射強度が取得される毎に、発光部から生体へ光を照射しないときに受光部にて受光した光の強度を表す外乱光強度を取得するように構成されている。
差分算出部は、外乱光強度が取得される毎に、照射強度と外乱光強度との差を示す差分値を算出するように構成されている。外乱強度判断部は、差分値が算出される毎に、外乱光強度の変化量を表す外乱変化量が予め定められた外乱閾値よりも大きいか否かを判断するように構成されている。
差分指示部は、外乱変化量が外乱閾値以下である場合に、差分値を脈波信号として出力するように構成されている。初期値取得部は、外乱変化量が外乱閾値以下から外乱閾値よりも大きい値に変化したときの差分値を表す初期値を取得するように構成されている。
補正部は、外乱変化量が外乱閾値よりも大きい場合に、外乱変化量が外乱閾値を超えてからの時間を示す経過時間に外乱変化量が外乱閾値以下であるときの差分値の変化率を表す差分変化率を乗じた値を表す補間値、を初期値に加算して得られる値を表す補正値、を脈波信号として出力するように構成されている。
これによれば、外乱変化量が閾値を超えている間は、外乱変化量が閾値を超える前の脈波信号の変化率と同じ変化率で変化させた補正値を脈波信号として出力する構成を備える。このため、外乱変化量が閾値を超えている間も外乱光強度と照射強度との差分を脈波信号として用いる従来技術よりも、脈波信号における外乱光の変化による影響を抑制することができる。
なお、この欄及び特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
脈波計測装置の構成を示すブロック図。 制御部による機能を示すブロック図。 脈波センサによる脈波の検出を説明する図。 脈波信号測定処理のフローチャート(1/2)。 脈波信号測定処理のフローチャート(2/2)。 差分値について説明する図。 加算差分値について説明する図。 外乱光が急峻に変化する状況を説明する図。 外乱光が急峻に変化する場合には、加算差分値を算出しても外乱光による影響を除去しきれないこと、を説明する図。 外乱光が急峻に変化する場合における、外乱光の強度の変化例を示す図。 図9におけるA部の部分拡大図であって、外乱光が急峻に変化する場合に、照射強度と外乱光強度とが取得されるタイミングに時間差が生じることを説明する図。 外乱光が急峻に変化している期間に、加算差分値にオフセットが生じることを示す図。 加算差分値に基づく波形において、波形歪みが生じる例を示す図。 取得期間の設定について説明する図。 脈波信号として出力される信号について説明する図。 補正値を算出することにより、脈波の波形の歪みが抑制されることを説明する図。 他の実施形態による補正値の算出方法について説明する図。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
[1.構成]
図1に示す脈波計測装置1は、脈波信号を計測する装置である。脈波信号は、後述するように、脈波を表す信号である。
脈波計測装置1は、制御部3と、脈波センサ5と、を備える。脈波計測装置1は、加速度センサ7と、操作部9と、表示部11と、通信装置13と、充電部15と、を備えていてもよい。
制御部3は、CPU31と、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ(以下、メモリ32とする)と、を有する周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。 制御部3の各種機能は、CPU31が非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリ32が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、制御部3を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。
制御部3は、CPU31がプログラムを実行することで実現される機能の構成として、図2に示すように、照射取得部401と、外乱光取得部402と、差分算出部403と、外乱強度判断部404と、差分指示部405と、初期値取得部406と、を備える。また、補正部407と、回数判断部408と、加算差分値算出部409と、加算外乱部410と、差分変化量部411と、差分平均部412と、変化量判断部413と、期間設定部414と、終了値取得部415と、オフセット部416と、を備える。
制御部3を構成するこれらの要素を実現する手法はソフトウェアに限るものではなく、その一部又は全部の要素を、論理回路やアナログ回路等を組み合わせたハードウェアを用いて実現してもよい。
脈波センサ5は、例えば被験者2の指や手首等といった被験者2の身体の一部から脈波信号を検出可能なセンサである。脈波信号とは、脈波を表す信号、より詳細には、被験者2の脈波を反映して変動する脈波変動成分を表すための信号である。
脈波センサ5は、発光ダイオード(以下、LED)51とフォトダイオード(以下、PD)52とを備える。LEDはLight Emitting Diodeの略であり、PDはPhotodiodeの略である。図3に示すように、LED51は、制御部3からの指示に従って、被験者2の例えば手首における皮膚に対して可視光の光を照射する。この光の波長は、5000Å〜7000Åである。LED51が照射した光の一部は皮膚の毛細血管内において反射される。
PD52は、LED51が照射した光のうち、毛細血管内で反射された光を受光し、電気信号として取り出す。取り出した電気信号は、被験者2の脈波を反映して変動する脈波変動成分を含む信号である。脈波センサ5は、取り出した電気信号を制御部3に出力する。制御部3は、該電気信号をA/D変換した値であるA/D値に基づいて各種処理を実行する。なお、以下でいう受光強度とは、PD52により受光された光の強度を表す。受光強度は、該電気信号の大きさによって示される。
加速度センサ7は、3次元空間における加速度の向き及び大きさを検出する。加速度センサ7は、検出した加速度を表す検出信号を、制御部3に送る。加速度センサ7は、後述するように脈波計測装置1が、その全体が被験者2の身体に装着されるものである場合、該身体における加速度の向き及び大きさを検出しうる。
操作部9は、ユーザの操作を受け付け、操作に対応した信号を制御部3に送る。ユーザの操作としては、例えば後述する脈波測定の開始を指示する操作等が含まれうる。ユーザとは、被験者2であってもよいし、他の者であってもよい。他の者として、例えば、医師、看護師等が含まれうる。
表示部11は、画像を表示可能な表示装置である。
通信装置13は、外部と無線通信を行うことができる装置である。
充電部15は、脈波計測装置1に電力を供給する。
脈波計測装置1の各構成は、1つの筐体に収容されていてもよいし、2以上の筐体に分割して収容されてもよい。脈波計測装置1は、その全体が被験者2の身体に装着されるものであってもよいし、一部のみを被験者2の身体に装着するものであってもよい。被験者2の身体に装着される一部としては、例えば、脈波センサ5と加速度センサ7、あるいは、加速度センサ7が挙げられる。
脈波計測装置1の一部又は全部を装着する被験者2の身体部位としては、例えば、手首、腕、胴部、脚、首、頭部等が挙げられる。
[2.処理]
脈波計測装置1における制御部3が実行する脈波信号測定処理を図4A〜図4Bに示すフローチャート、及び図5〜図15に基づき説明する。脈波信号測定処理は、脈波信号を測定するための処理であって、予め定められた周期を示す測定周期毎に繰り返し実行される処理である。
脈波信号測定処理は、ユーザが操作部9に対し、脈波信号測定の開始に対応する操作を行ったときに実行される。本実施形態では、脈波計測装置1は、被験者2の腕に装着可能に構成されているものとする。被験者2の腕は、脈波センサ5及び加速度センサ7に接触している。ここでいう腕には手首が含まれうる。
なお、以下の説明において主語が省略されている場合は制御部3を主語とする。また、脈波信号測定処理において、算出結果はメモリ32に記録されるものとする。
制御部3は、S10では、脈波信号測定処理にて用いる各種変数の初期化を行う。ここでいう変数には、後述する加算差分値、加算外乱光強度が含まれる。制御部3は、加算差分値、加算外乱光強度を0に設定し、メモリ32に記録する。
制御部3は、S12では、LED51を点灯させる指示を該LED51に出力し、このときにPD52から出力された電気信号が示す光の強度を照射強度として取得する。ここでいう照射強度とは、LED51に被験者2の身体の一部、ここでは腕へ光を照射させた際に、PD52にて受光した被験者2の身体の一部からの反射光の強度を表す。
制御部3は、S14では、LED51を消灯させる指示を該LED51に出力し、このときにPD52から出力された電気信号が示す光の強度を外乱光強度として取得する。
外乱光強度とは、LED51から被験者2へ光を照射しないときに、PD52にて受光した光の強度を表す。つまり、外乱光強度は外乱光の強度を表している。外乱光とは、LED51を消灯させているときにPD52にて受光される光であり、外乱光には、例えば太陽光や照明の光等が含まれうる。制御部3は、S12にて照射強度が取得される毎に、外乱光強度を取得する。
制御部3は、S16では、S14にて外乱光強度が取得される毎に、差分値を算出する。差分値とは、照射強度と外乱光強度との差を表す。制御部3は、具体的には、照射強度から外乱光強度を減算した結果を差分値として算出する。
前述の図3に示すように、PD52にて取り出される電気信号は、大きく変動する直流成分に脈波変動成分が重畳された信号である。この直流成分には、外乱光強度が含まれうる。そこで、本ステップでは、外乱光の影響を抑制するために、照射強度と外乱光強度との差を差分値として算出している。
図5に示すように、例えば太陽光が照射されている屋外等といった、外乱光強度が一定である場所において脈波計測装置1が用いられる場合には、後述するように差分値を脈波信号として用いることが可能である。なお、脈波は、脈波信号を時間の経過に伴って順に並べて得られる波形(以下、脈波の波形)として表される。ここでいう一定とは、厳密に一定であることをいうものではなく、外乱光強度の変化が所定値以内であることが含まれうる。
算出された差分値にはノイズ成分が含まれているおそれがある。そこで本実施形態では、以下で説明するように、ノイズ成分を抑制するために、差分値を予め定められた測定回数分加算した加算差分値を算出する。また同様に、ノイズ成分を抑制するために、外乱光強度を測定回数分加算した加算外乱光強度を算出する。
図4Aに戻り説明を続ける。つまり、制御部3は、S18では、加算差分値に差分値を加算した値を新たな加算差分値として算出する。
制御部3は、S20では、S18にて加算差分値が算出されると、外乱光強度に加算外乱光強度を加算した値を新たな加算外乱光強度として算出する。
制御部3は、S22では、差分値が測定回数分算出されたか否かを判断する。測定回数は、予め定められた回数であり、メモリ32に記録されている。制御部3は、S16にて差分値が算出される毎に1増加する周知のカウンタ等によって、差分値が算出された回数を数えるよう構成されている。
制御部3は、差分値が測定回数分算出された場合に処理をS26へ以降させる。また、制御部3は、差分値が測定回数分算出されていない場合に処理をS12へ以降させ、差分値が測定回数分算出されるまでS12以降の処理を繰り返し実行する。
つまり、S22にて肯定判断されS26へ移行する際には、図6に示すように、加算差分値とは測定回数分の差分値を加算した値を表す。また、加算外乱光強度とは、測定回数分の外乱光強度を加算した値を表す。これにより、加算差分値、および加算外乱光強度において、ノイズの影響が抑制される。
なお、本実施形態では、加算差分値、および加算外乱光強度に基づく脈波信号を出力する例について説明するが、これに限定されるものではない。本脈波信号測定処理では、加算差分値に代えて差分値が用いられ、加算外乱光強度に代えて外乱光強度が用いられ、差分値及び外乱光強度に基づく脈波信号が出力されても良い。この場合、加算差分値を差分値に置換し、加算外乱光強度を外乱光強度に置換し、加算外乱変化量を外乱変化量に置換して、以下の説明を読み替えても良い。外乱変化量とは、外乱光強度の変化量を表す。
ところで、脈波計測装置1が外乱光の強度が一定である場所で用いられる際には、加算差分値をそのまま脈波信号として用いてもよい。しかしながら、脈波計測装置1が用いられる際には、図7に示すように、外乱光が弱外乱光から強外乱光へと急に変化する状況も生じうる。このような場合、加算差分値を脈波信号として用いると、例えば図8に示すように、外乱光による影響が抑制される効果である差分効果が得られるものの、該外乱光による影響を十分に除去しきれないという問題が生じうる。
つまり、図9に示すように外乱光が急峻に変化する場合には、図9のA部分の部分拡大図である図10に示すように、照射強度と外乱光強度とが取得される間にも外乱光が変化している。本実施形態では、1組のLED51とPD52とを用いているため、照射強度が取得されるタイミングと外乱光強度が取得されるタイミングとの間には時間差が生じている。すなわち、照射強度が取得される際の外乱光と外乱光強度が取得される際の外乱光との間には誤差が生じており、加算差分値を算出する際にはこの誤差が測定回数分蓄積されうる。
この結果、例えば、図11に示すように、外乱光が急峻に変化している期間である補間期間101に、加算差分値にオフセットが生じる。補間期間101とは、加算外乱変化量が外乱閾値よりも大きい値である期間をいう。
ここで仮に、外乱光が急峻に変化した後については加算差分値からオフセットを除去した値を脈波信号として用い、外乱光が急峻に変化している間の加算差分値を脈波信号として用いることを中止したとすると、図12に示すように、脈波の波形に歪みが生じうる。
そこで、本実施形態では、外乱光が急峻に変化している間については、以下で説明するような加算差分値を補正した値を脈波信号として出力する処理を行ってもよい。
図4Aに戻り説明を続ける。つまり、制御部3は、S26では、外乱光の強度における変化量を算出する。ここでいう変化量とは、今回の外乱光の強度と直前に取得された外乱光の強度との差の絶対値を表す。ここでいう直前には、測定周期毎に繰り返し実行される本脈波信号測定処理における、今回の1つ前の過去の測定周期である前回や、今回の数回前の過去の測定周期が含まれうる。本実施形態では、前回に算出または取得された値を直前に算出または取得された値というものとする。
本実施形態では、加算外乱変化量を外乱光の強度における変化量として算出する。加算外乱変化量とは、加算外乱光強度についての変化量を表す。
制御部3は、図4Bに示すS28では、加算差分値が算出される毎に、加算外乱変化量が外乱閾値よりも大きいか否かを判断する。外乱閾値は、予めメモリ32に記録されている、予め定められた加算外乱変化量の大きさを示す。外乱閾値とは、外乱光の変化量の大きさを示す値であって、外乱光が急峻に変化した状況を識別する値に設定されている。
外乱光が急峻に変化した状況には、例えば、外乱光が遮られる要因が無くなったときが含まれうる。外乱光が遮られる要因が無くなったときには、被験者2が屋内から屋外に出たときや、被験者2が乗車した車両が暗いトンネルから快晴の炎天下に出た瞬間、高速道路などにて架橋を通過するとき、樹木や電柱などで夕日が定期的に遮られるとき等が含まれうる。また、外乱光が急峻に変化した状況には、これらの逆であって、外乱光が遮られる要因が生じたときが含まれうる。
つまり、制御部3は、S28では、急な外乱光の変化があったか否かを加算外乱変化量が外乱閾値を超えたか否かによって判断している。制御部3は、加算外乱変化量が外乱閾値よりも大きい場合に処理をS50へ移行させ、外乱閾値以下である場合に処理をS30へ移行させる。
制御部3は、S30では、加算外乱変化量が、外乱閾値を越えた後に外乱閾値以下となった直後か否かを判断する。具体的には、後述する外乱急変フラグがセットされている場合に加算外乱変化量が外乱閾値以下となった直後と判断する。制御部3は、加算外乱変化量が外乱閾値以下となった直後である場合に処理をS60へ移行させ、直後でない場合に処理をS32へ移行させる。つまり、制御部3は、加算外乱変化量が外乱閾値以下となった直後でない場合には、換言すれば外乱光の強度がほぼ一定である場合には、処理をS32へ移行させる。
制御部3は、S32では、外乱変化量が外乱閾値以下である場合に加算差分値が算出される毎に、差分変化量を算出する。差分変化量とは、加算差分値の変化量を示す。ここでいう差分変化量は、今回算出された加算差分値と、前回の脈波信号測定処理の実行時において算出された加算差分値(以下、前回加算差分値)との差として算出される。
制御部3は、S34では、S32にて差分変化量が算出される毎に、差分変化量が差分閾値以上であるか否かを判断する。差分閾値とは、予め定められた差分変化量の大きさを示す。差分閾値は予めメモリ32に記録されている。制御部3は、差分変化量が差分閾値以上であるときは処理をS36へ移行させ、差分閾値未満であるときに処理をS38へ移行させる。
差分閾値は、脈波の波形において、頂点付近における差分変化量よりも大きい値に設定されうる。頂点とは、例えば図13に示すような脈波の波形において、脈波信号の大きさが極大または極小となる点を示す。すなわち、本ステップでは、制御部3は、加算差分値が脈波の波形における頂点付近の値であるか否かを判断している。なお、本実施形態では測定回数分の差分変化量を取得しているが、これに限定されるものではない。制御部3は、例えば、直近に取得された差分変化量に基づいて、該差分変化量が頂点付近の値であるか否かを判断してもよい。
ここで、制御部3は、差分変化量が差分閾値以上である場合には、取得された差分値が脈波の波形における頂点付近の値ではないと判断して処理をS36へ移行させる。制御部3は、S36では、第1の取得期間を後述する取得期間として設定する。そして、処理をS40へ移行させる。第1の取得期間は、メモリ32に予め記録されている。
取得期間とは、S16によって差分値が算出される周期を示す差分周期を整数倍した期間を表す。差分周期は測定周期に相当する周期である。本実施形態では、図13に示すように、差分周期つまり測定周期を8倍した期間が第1の取得期間として設定されている。
一方、制御部3は、差分変化量が差分閾値未満である場合には、取得された差分値が脈波の波形における頂点付近の値であると判断して処理をS38へ移行させる。制御部3は、S38では、第2の取得期間を取得期間として設定する。そして、処理をS40へ移行させる。第2の取得期間は、メモリ32に予め記録されており、第1の取得期間よりも短い値に設定されている。本実施形態では、図13に示すように、差分周期つまり測定周期を4倍した期間が第2の取得期間として設定されている。
なお、ここに示した第1の取得期間、及び第2の取得期間は一例であり、これに限定されるものではない。
制御部3は、S40では、設定された取得期間内に算出された差分変化量を取得し、差分変化平均値を算出する。そして、処理をS44へ移行させる。差分変化平均値とは、取得期間内に取得された差分変化量の平均値を示す。
本ステップでは、制御部3は、加算外乱変化量が外乱閾値以下である場合に、S32にて差分変化量が算出される毎に、取得期間内に含まれる過去の測定期間にて取得された差分変化量の平均値を差分変化平均値として算出している。
つまり、図13に示すように、脈波の波形の傾きが大きい場合は、第1の取得期間に含まれる差分変化量、すなわち本実施形態では過去の8回分の差分変化量、の平均値が差分変化平均値として算出される。また、頂点付近のように脈波の波形の傾きが緩やかな場合は、第2の取得期間に含まれる差分変化量、すなわち本実施形態では過去の4回分の差分変化量、の平均値が差分変化平均値として算出される。なお、ここでいう8回分、4回分といった回数は、設定された取得期間を差分周期つまり測定周期で除算して得られる。
このように、差分変化量が差分閾値未満である場合は取得期間が短く設定されるので、頂点付近で差分変化平均値が0付近の値になることが抑制される。
差分変化平均値は、例えば、リングバッファのような構成を用いて実現される。リングバッファとは、最も古いデータを最も新しいデータで上書きすることによって常に一定の過去までのデータを蓄えるように構成されたバッファを表す。本実施形態においては、8回分または4回分の過去までのデータを蓄えるようなリングバッファが用いられてもよい。
制御部3は、S42では、オフセット値を取得する。オフセット値は、0を初期値としてメモリ32に記録されており、後述するS64にて値が設定される。オフセット値とは、オフセットの大きさを表す値である。オフセットとは、外乱光が急に変化する場合に、照射強度が取得される際の外乱光と、外乱光強度が取得される際の外乱光、との間に生じた誤差が測定回数分蓄積されることによって加算差分値に生じる、誤差を表す。
制御部3は、S44では、更新値を算出する。ここでいう更新値とは、加算差分値からオフセット値を減じた値を表す。
制御部3は、S46では、S44にて算出された更新値を脈波信号として出力する。そして、処理をS70へ移行させる。
つまり、例えば図14に示す期間T0のように、外乱変化量が外乱閾値以下である場合には、オフセット値は初期値である0に設定されており、制御部3は、S18にて算出された加算差分値をそのまま脈波信号として出力する。
ただし、例えば図14に示す期間T3のように、外乱変化量が時刻T1にて外乱閾値よりも大きくなった後に時刻T2にて外乱閾値以下となった以降には、制御部3は、S18により算出された加算差分値に代えて、該加算差分値からオフセット値を減じた値を脈波信号として出力する。
S28にて、外乱光が急峻に変化する状況が生じた場合に移行するS50では、制御部3は、外乱急変フラグをセットする。外乱急変フラグとは、急な外乱光の変化があった場合にセットされるフラグを示す。外乱急変フラグはメモリ32に記録されている。
制御部3は、S52では、前回脈波信号を取得する。前回脈波信号とは、前回の本脈波信号測定処理の実行時において出力された脈波信号を示す。以下では、本ステップにて取得される前回脈波信号のうち、加算外乱変化量が外乱閾値以下から外乱閾値よりも大きい値に変化したとき、すなわち図14に示す時刻T1に取得された脈波信号を特に初期値というものとする。
つまり、初期値とは、加算外乱変化量が外乱閾値以下から外乱閾値よりも大きい値に変化したときの加算差分値をいう。なお、本実施形態では、加算外乱変化量が外乱閾値よりも大きい値に変化したときである時刻T1の直前に取得された加算差分値を初期値として用いる。ただし、これに限定されるものではなく、変化した直後に取得された加算差分値を初期値として用いてもよい。
制御部3は、S54では、補正値を算出する。ここでいう補正値とは、S52にて取得した前回脈波信号にメモリ32に記録されている差分変化平均値を加算した値を表す。
制御部3は、S56では、S54で算出した補正値を脈波信号として出力する。そして、処理をS70へ移行させる。
つまり、図14に示すように、加算外乱変化量が外乱閾値よりも大きい値である時刻T1からT2の間は、脈波信号としては、加算差分値がそのまま出力されるのではなく、初期値に対して測定周期毎に、差分変化平均値ずつ増加する値が出力される。
言い換えれば、制御部3は、加算外乱変化量が外乱閾値よりも大きい場合に、加算外乱変化量が外乱閾値を超えてからの時間を示す経過時間に、外乱変化量が外乱閾値以下であるときの差分変化率を乗じた値を表す補間値、を初期値に加算して得られる値である補正値、を脈波信号として出力している。外乱変化量が外乱閾値を超えてからの時間とは、本実施形態では初期値が取得されてからの時間に相当する。
ここでいう差分変化率とは、差分値についての時間の経過に伴う変化の割合を示す。つまり、外乱変化量が外乱閾値以下である場合の差分変化平均値であって、初期値に対応して算出された差分変化平均値、を差分周期で除した値が差分変化率に相当する。経過時間は、外乱変化量が外乱閾値を超えてからの期間に含まれる差分周期の数と差分周期の長さとを乗じて得られる時間を表す。
このようにして、本実施形態では、加算外乱変化量が外乱閾値よりも大きい値である間は、すなわち、例えば図15に示す補間期間101においては、脈波信号としては、加算差分値がそのまま出力されるのではなく、差分変化率で変化する補正値が脈波信号として出力される。差分変化率は、外乱光が急峻に変化しなかったと仮定した場合に想定されうる脈波信号、を時間の経過に伴って並べたときの該脈波信号の変化率に相当する。
これにより、補間期間101について、外乱光の変化による誤差の影響が抑制された脈波信号を得ることができる。この結果、外乱光の急峻な変化による脈波の波形における歪みが抑制される。
S30にて、加算外乱変化量が外乱閾値以下となった直後であると判断された場合に移行するS60では、外乱急変フラグをリセットする。
制御部3は、S62では、終了値を取得する。終了値とは、例えば図14に示す時刻T2のように、加算外乱変化量が外乱閾値よりも大きい値から外乱閾値以下に変化したときの差分値を表す。
制御部3は、S64では、終了補正値を算出し、終了値と終了補正値との差をオフセット値として設定し、メモリ32に記録する。終了補正値とは、加算外乱変化量が外乱閾値よりも大きくなった後に外乱閾値以下となった場合に、加算外乱変化量が外乱閾値を超えてから外乱閾値以下に変化したときまでの時間を経過時間として、該経過時間に差分変化率を乗じた値に初期値を加算して得られる値を示す。すなわち、本実施形態では、前回脈波信号に差分変化平均値を加算した値が終了補正値に相当する。
なお、オフセット値は、前述のように、次回以降の本脈波信号測定処理の実行時におけるS42、S44にて用いられる。
制御部3は、S66では、前回脈波信号に差分変化平均値を加算した値、すなわち終了補正値を補正値として設定する。
制御部3は、S68では、S66にて設定した補正値である終了補正値を脈波信号として出力する。そして、処理をS70へ移行させる。
制御部3は、S70では、加算差分値を前回加算差分値として、また加算外乱光強度を前回外乱光強度として、また、脈波信号を前回脈波信号として、メモリ32に上書きして記録する。
そして、本脈波信号測定処理を終了する。
[3.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(3a)制御部3では、照射取得部401は、光を照射する発光部に生体へ光を照射させた際に受光部にて受光した生体からの反射光の強度を表す照射強度を繰り返し取得する。外乱光取得部402は、照射強度が取得される毎に、発光部から生体へ光を照射しないときに受光部にて受光した光の強度を表す外乱光強度を取得する。差分算出部403は、外乱光強度が取得される毎に、照射強度と外乱光強度との差を示す差分値を算出する。外乱強度判断部404は、差分値が算出される毎に、外乱光強度の変化量を表す外乱変化量が予め定められた外乱閾値よりも大きいか否かを判断する。
差分指示部405は、外乱変化量が外乱閾値以下である場合に、差分値を脈波信号として出力する。初期値取得部406は、外乱変化量が外乱閾値以下から外乱閾値よりも大きい値に変化したときの差分値を表す初期値を取得する。
補正部407は、外乱変化量が外乱閾値よりも大きい場合に、外乱変化量が外乱閾値を超えてからの時間を示す経過時間に外乱変化量が外乱閾値以下であるときの差分値の変化率を表す差分変化率を乗じた値を表す補間値、を初期値に加算して得られる値を表す補正値、を脈波信号として出力する。
これによれば、外乱変化量が閾値を超えている間は、外乱変化量が閾値を超える前の脈波信号の変化率と同じ変化率で変化させた補正値を脈波信号として出力する構成を備える。このため、外乱変化量が閾値を超えている間も外乱光強度と照射強度との差分を脈波信号として用いる従来技術よりも、脈波信号における外乱光の変化による影響を抑制することができる。
(3b)制御部3では、外乱強度判断部404が、外乱光強度が取得される毎に、外乱変化量についての絶対値が外乱閾値よりも大きいか否かを判断する。
これによれば、外乱変化量の絶対値に基づいて外乱変化量が外乱閾値以上となったか否かを判断する構成を備えるので、外乱光が急激に弱くなった場合も外乱光が急激に強くなった場合も同様に、脈波の波形において外乱光の変化による影響を抑制することができる。
(3c)制御部3では、回数判断部408は、差分値が予め定められた回数を示す測定回数分算出されたか否かを判断する。加算差分値算出部409は、差分値が測定回数分算出された場合に、測定回数分の差分値を加算した値を表す加算差分値を算出する。加算外乱部410は、加算差分値が算出されると、測定回数分の外乱光強度を加算した値を表す加算外乱光強度を算出する。
外乱強度判断部404は、加算差分値を差分値とし、加算外乱光強度を外乱光強度とし、加算外乱光強度の変化量を示す加算外乱変化量を外乱変化量として、外乱変化量が外乱閾値よりも大きいか否かを判断する。差分指示部405は、加算差分値を差分値とし、加算外乱変化量を外乱変化量として、外乱変化量が外乱閾値以下である場合に、差分値を脈波信号として出力する。初期値取得部406は、加算差分値を差分値とし、加算外乱変化量を外乱変化量として、外乱変化量が外乱閾値以下から外乱閾値よりも大きい値に変化したときの差分値を初期値として取得する。つまり、加算外乱変化量が外乱閾値以下から外乱閾値よりも大きい値に変化したときの加算差分値を初期値として取得する。
補正部407は、加算差分値を差分値とし、加算外乱光強度を外乱光強度とし、加算外乱光強度の変化量を外乱変化量として、補正値を脈波信号として出力する。
これによれば、差分値、外乱光強度を、同じ測定回数ずつ加算した値である加算差分値と加算外乱光強度とをそれぞれ差分値、外乱光強度として用いる構成を備えるので、S/Nが向上された脈波の波形を得ることができる。
このようにして得られた脈波の波形における特徴、例えば、極大値となる時間間隔であるピーク間隔、ピーク間隔のゆらぎ、包絡線波形、波形の形状等といった特徴からは、それぞれ、脈拍数、自律神経の活動、呼吸の数や深さ、血圧の推定値等の生体情報が特定される。つまり、S/Nが向上された脈波の波形を得ることにより、これらの生体情報を精度よく検出することができる。
(3d)制御部3では、差分変化量部411は、差分値が算出される毎に、差分値の変化量を示す差分変化量を算出する。差分平均部412は、差分変化量部411によって差分変化量が算出される毎に、差分算出部403によって差分値が算出される周期を示す差分周期を整数倍した期間を表す取得期間内に差分変化量部411によって算出された差分変化量を取得し、取得した差分変化量の平均値を示す差分変化平均値を算出する。
補正部407は、外乱変化量が外乱閾値以下である場合の差分変化平均値、を差分周期で除した値を差分変化率として用いる。
これによれば、差分変化平均値に基づく値を差分変化率として用いる構成を備えるので、差分値に基づく値を差分変化率として用いる場合よりも、ノイズの影響が抑制された差分変化率を得ることができる。この結果、外乱変化量が外乱閾値よりも大きくなった場合の脈波信号の波形の歪みをより良く抑制することができる。
(3e)制御部3では、補正部407は、外乱変化量が外乱閾値以下である場合の差分変化平均値であって、差分変化量部によって初期値に対応して算出された差分変化平均値、を差分周期で除した値を差分変化率として用いる。
これによれば、外乱変化量が外乱閾値を超える直前に算出された差分変化平均値に基づく値を差分変化率として用いるので、外乱変化量が外乱閾値を超える前後において同様の変化率となるよう、脈波信号を補正することができる。この結果、外乱変化量が外乱閾値を超える前後において、時間の経過に伴って脈波信号を並べた際の波形の歪み、乱れを抑制することができる。
(3f)制御部3では、変化量判断部413は、差分変化量部411によって差分変化量が算出される毎に、差分変化量が予め定められた差分変化量の大きさを示す差分閾値以上であるか否かを判断する。期間設定部414は、差分変化量が差分閾値未満である場合は、差分変化量が差分閾値以上である場合よりも取得期間を短く設定する。差分平均部412は、期間設定部414により設定された取得期間を用いて差分変化平均値を算出する。
これによれば、差分変化量が差分閾値未満である場合は取得期間を短く設定するので、ピーク付近で差分変化平均値が0付近の値になることを抑制できる。
(3g)制御部3では、終了値取得部415は、外乱変化量が外乱閾値よりも大きい値から外乱閾値以下に変化したときの差分値を表す終了値を取得する。
オフセット部416は、外乱変化量が外乱閾値よりも大きいとなった後に外乱閾値以下となった場合に、外乱変化量が外乱閾値を超えてから外乱閾値以下に変化したときまでの時間を経過時間として経過時間に差分変化率を乗じた値に初期値を加算して得られる値を示す終了補正値を算出し、終了値と終了補正値との差をオフセット値をとして設定する。
差分指示部405は、外乱変化量が外乱閾値よりも大きくなった後に外乱閾値以下となった場合に、差分算出部403により算出された差分値に変えて、差分値からオフセット値を減じた値を脈波信号として出力する。
これによれば、差分値からオフセット値を減じた値を脈波信号として出力する構成を備えるので、差分値に重畳される、外乱光が急激に変化した場合の外乱光の変化量による影響、を抑制することができる。
[4.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(4a)上記実施形態では、制御部3は、上述のようにランダムノイズの影響を抑制するために、加算差分値、加算外乱光強度、加算外乱変化量等を算出し、これらの値を用いて処理を実行していたが、これに限定されるものではない。制御部3は、差分値、外乱光強度、を測定回数分加算すること無く、そのまま用いて処理を実行してもよい。
この場合、図4Aに示す脈波信号測定処理において、S18−S22の処理を削除し、加算差分値を差分値に置換し、加算外乱光強度を外乱光強度に置換し、加算外乱変化量を外乱変化量に置換し、S26以降における処理の説明を読み替えてもよい。これによれば、処理速度を向上させることができる。
(4b)上記実施形態では、制御部3は、加算外乱変化量が外乱閾値以下である場合の差分変化平均値を差分周期で除した値を差分変化率として用いていたが、これに限定されるものではない。例えば、制御部3は、加算外乱変化量が外乱閾値以下である場合の任意の差分変化量を差分周期で除した値を差分変化率として用いてもよい。つまり、差分変化平均値に代えて、外乱変化量が外乱閾値以下である場合の任意の差分変化量を用いて補正値を算出してもよい。
(4c)上記実施形態では、制御部3は、差分変化量が差分閾値以上であるか否かに応じて取得期間を設定していたが、これに限定されるものではない。例えば、制御部3は、差分変化量が差分閾値以上であるか否かに関わらず同様の値に予め定められた取得期間、に基づいて差分変化平均値を算出してもよい。
(4d)上記実施形態では、制御部3は、加算外乱変化量が外乱閾値よりも大きくなった後に外乱閾値以下となった場合に、加算差分値からオフセット値を減じた値を脈波信号として出力していたが、これに限定されるものではない。例えば、制御部3は、加算外乱変化量が外乱閾値よりも大きくなった後に外乱閾値以下となった場合に、加算差分値を脈波信号として出力してもよい。
(4e)上記実施形態では、補間期間においては、差分変化率に基づいて予測した補正値を脈波信号として出力していたが、これに限定されるものではない。制御部3は、脈波の波形における周期性に基づいて、例えば図16に示すように、数拍前の脈波の波形における補間期間101に対応する期間102の脈波信号を、そのまま補間期間101における脈波信号として用いてもよい。なお、図16は、1拍前の脈波の波形における補間期間101に対応する期間102の脈波信号を用いる例を示している。
(4f)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
(4g)上述した脈波計測装置1、制御部3、CPU31の他、制御部3を機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実態的記録媒体、脈波計測方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
[5.特許請求の範囲と実施形態との対応]
制御部3が脈波検出装置に相当し、LED51が発光部に相当し、PD52が受光部に相当する。
S12が照射取得部としての処理に相当し、S14が外乱光取得部としての処理に相当し、S16が差分算出部としての処理に相当し、S18が加算差分値算出部としての処理に相当し、S20が加算外乱部としての処理に相当する。また、S22が回数判断部としての処理に相当し、S28が外乱強度判断部としての処理に相当し、S32が差分変化量部としての処理に相当し、S34が変化量判断部としての処理に相当し、S36、S38が期間設定部としての処理に相当する。
また、S40が差分平均部としての処理に相当し、S46が差分指示部としての処理に相当し、S52が初期値取得部としての処理に相当し、S56が補正部としての処理に相当し、S62が終了値取得部としての処理に相当し、S64がオフセット部としての処理に相当する。
なお、上記実施形態におけるS32、S34、S36及びS38、S40、S62、S64は、差分変化量部、変化量判断部、期間設定部、差分平均部、終了値取得部、オフセット部において、加算差分値を差分値として、加算外乱変化量を外乱変化量とする処理に相当する。
1 脈波信号計測装置、3 制御部、31 CPU、51 LED、52 PD。

Claims (7)

  1. 脈波を示す信号を表す脈波信号を検出する脈波検出装置(3)であって、
    光を照射する発光部(51)に生体へ光を照射させた際に受光部(52)にて受光した生体からの反射光の強度を表す照射強度を繰り返し取得するように構成された照射取得部(S12)と、
    前記照射強度が取得される毎に、前記発光部から生体へ光を照射しないときに前記受光部にて受光した光の強度を表す外乱光強度を取得するように構成された外乱光取得部(S14)と、
    前記外乱光強度が取得される毎に、前記照射強度と前記外乱光強度との差を示す差分値を算出するように構成された差分算出部(S16)と、
    前記差分値が算出される毎に、前記外乱光強度の変化量を表す外乱変化量が予め定められた外乱閾値よりも大きいか否かを判断するように構成された外乱強度判断部(S28)と、
    前記外乱変化量が前記外乱閾値以下である場合に、前記差分値を前記脈波信号として出力するように構成された差分指示部(S46)と、
    前記外乱変化量が前記外乱閾値以下から外乱閾値よりも大きい値に変化したときの差分値を表す初期値を取得する初期値取得部(S52)と
    前記外乱変化量が前記外乱閾値よりも大きい場合に、前記外乱変化量が前記外乱閾値を超えてからの時間を示す経過時間に前記外乱変化量が外乱閾値以下であるときの差分値の変化率を表す差分変化率を乗じた値を表す補間値、を前記初期値に加算して得られる値を表す補正値、を前記脈波信号として出力するように構成された補正部(S56)と、
    を備える脈波検出装置。
  2. 請求項1に記載の脈波検出装置であって、
    前記外乱強度判断部は、前記外乱光強度が取得される毎に、前記外乱変化量についての絶対値が前記外乱閾値よりも大きいか否かを判断するように構成された
    脈波検出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の脈波検出装置であって、
    前記差分値が予め定められた回数を示す測定回数分算出されたか否かを判断するように構成された回数判断部(S22)と、
    前記差分値が前記測定回数分算出された場合に、前記測定回数分の差分値を加算した値を表す加算差分値を算出するように構成された加算差分値算出部(S18)と
    前記加算差分値が算出されると、前記測定回数分の外乱光強度を加算した値を表す加算外乱光強度を算出するように構成された加算外乱部(S20)と、
    を更に備え、
    前記外乱強度判断部は、前記加算差分値を前記差分値とし、前記加算外乱光強度を前記外乱光強度とし、前記加算外乱光強度の変化量を示す加算外乱変化量を前記外乱変化量として、前記外乱変化量が前記外乱閾値よりも大きいか否かを判断するように構成され、
    前記差分指示部は、前記加算差分値を前記差分値とし、前記加算外乱変化量を前記外乱変化量として、前記外乱変化量が前記外乱閾値以下である場合に、前記差分値を前記脈波信号として出力するように構成され、
    前記初期値取得部は、前記加算外乱変化量が前記外乱閾値以下から前記外乱閾値よりも大きい値に変化したときの前記加算差分値を前記初期値として取得するように構成され、
    前記補正部は、前記加算差分値を前記差分値とし、前記加算外乱光強度を前記外乱光強度とし、前記加算外乱光強度の変化量を前記外乱変化量として、前記補正値を前記脈波信号として出力するように構成された
    脈波検出装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の脈波検出装置であって、
    前記差分値が算出される毎に、前記差分値の変化量を示す差分変化量を算出するように構成された差分変化量部(S32)と、
    前記差分変化量部によって前記差分変化量が算出される毎に、前記差分算出部によって差分値が算出される周期を示す差分周期を整数倍した期間を表す取得期間内に前記差分変化量部によって算出された差分変化量を取得し、取得した差分変化量の平均値を示す差分変化平均値を算出するように構成された差分平均部(S40)と、
    を更に備え、
    前記補正部は、前記外乱変化量が前記外乱閾値以下である場合の差分変化平均値、を前記差分周期で除した値を前記差分変化率として用いるように構成された
    脈波検出装置。
  5. 請求項4に記載の脈波検出装置であって、
    前記補正部は、前記外乱変化量が前記外乱閾値以下である場合の差分変化平均値であって、前記差分変化量部によって前記初期値に対応して算出された差分変化平均値、を差分周期で除した値を前記差分変化率として用いるように構成された
    脈波検出装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の脈波検出装置であって、
    前記差分変化量部によって前記差分変化量が算出される毎に、前記差分変化量が予め定められた差分変化量の大きさを示す差分閾値以上であるか否かを判断するように構成された変化量判断部(S34)と、
    前記差分変化量が前記差分閾値未満である場合は、前記差分変化量が前記差分閾値以上である場合よりも前記取得期間を短く設定するように構成された期間設定部(S36、S38)と、
    を更に備え、
    前記差分平均部は、前記期間設定部により設定された取得期間を用いて前記差分変化平均値を算出するように構成された
    脈波検出装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の脈波検出装置であって、
    前記外乱変化量が前記外乱閾値よりも大きい値から前記外乱閾値以下に変化したときの差分値を表す終了値を取得するように構成された終了値取得部(S62)と
    前記外乱変化量が前記外乱閾値よりも大きいとなった後に前記外乱閾値以下となった場合に、前記外乱変化量が前記外乱閾値を超えてから前記外乱閾値以下に変化したときまでの時間を前記経過時間として前記経過時間に前記差分変化率を乗じた値に前記初期値を加算して得られる値を示す終了補正値を算出し、前記終了値と前記終了補正値との差をオフセット値をとして設定するように構成されたオフセット部(S64)と、
    を更に備え、
    前記差分指示部は、前記外乱変化量が前記外乱閾値よりも大きくなった後に前記外乱閾値以下となった場合に、前記差分算出部により算出された差分値に変えて、前記差分値から前記オフセット値を減じた値を前記脈波信号として出力するように構成された
    脈波検出装置。
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