JP2018061309A - 可搬型太陽光発電給電システム - Google Patents

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健夫 奥
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泰浩 白幡
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泰浩 白幡
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Abstract

【課題】可搬型太陽光発電給電システムにおいて、システム全体の可搬性を確保しながらシステム全体の電力変換効率の向上を図ることである。
【解決手段】可搬型太陽光発電給電システム10は、装置の質量1kg当り15W以上の直流電力の出力を可能とする球状シリコン型の太陽電池12と、1台の電力変換装置14と、1台の蓄電装置16とを備える。電力変換装置14は、太陽電池12を最大出力動作電圧の下で発電させる最大電力点追従部50と、蓄電装置の直流出力電圧を所定の昇圧電圧に昇圧するスイッチングレギュレータ52と、スイッチングレギュレータ52の直流出力電力を所定の正弦波交流電力に変換する直流交流コンバータ54とを一体化して含む。スイッチングレギュレータ52には炭化珪素ショットキーバリアダイオード、直流交流コンバータ54には炭化珪素MOSFETが用いられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、可搬型太陽光発電給電システムに係り、発電機能と給電機能が可搬型の1つのシステムにまとめられた可搬型太陽光発電給電システムに関する。
太陽光発電は無尽蔵でクリーンなエネルギー源として実用化されつつあるが、現在の太陽電池は、据置型を前提として適当な強度を有する構造であるので、装置の質量が大きい。また、太陽電池で発電されるのは直流電力であるので、これを商用交流電力に変換して出力するには電力変換装置が必要であるが、電力変換装置の電力変換効率が低いと、せっかく発電した太陽光エネルギーを十分に利用できない。
特許文献1には、可搬型太陽光発電給電システムとして、装置の質量1kg当り15W以上の直流電力の出力を可能とする球状シリコン型の太陽電池を用い、直流電力を正弦波交流電力に変換する直流交流電力変換装置を備える構成が開示されている。ここで、直流交流電力変換装置は、スイッチングトランジスタとして、Nチャネル型炭化珪素MOSFETを用いている。
特開2016−082793号公報
東日本大震災等を契機として、緊急時に被災地等に配置できる可搬型の太陽光発電給電システムが要望されている。また、南アジアやアフリカの無電化人口は12億人であり、ランプ等に使用される灯油やロウソク等に年間約3兆円が費やされ、小型可搬型の安定自立電源が求められている。従来、太陽電池と、これに用いられる電力変換装置とは個別の技術として発展してきている。例えば、可搬性に優れる球状シリコン型の太陽電池と、従来の電力変換装置とを単に組み合わせても、電力変換装置の電力変換効率が低いと、せっかく発電した太陽光エネルギーを十分に利用できず、緊急時の対策として不十分なものとなる。また、現在の市販の太陽電池システムには、太陽光の日射量が変化しても太陽電池を最大出力動作電圧の下で発電させる最大電力点追従機能を備えるものが多いが、電力変換装置と別に最大電力点追従機能を有する装置を設けると、太陽光発電給電システムの可搬性が低下する。
本発明の目的は、太陽光エネルギーによって発電し、これを交流電力に変換して給電するシステムについて、システム全体の可搬性を確保しながら、システム全体の電力変換効率の向上を図ることができる可搬型太陽光発電給電システムを提供することである。
本発明に係る可搬型太陽光発電給電システムは、装置の質量1kg当り15W以上の直流電力の出力を可能とする薄型軽量のフレームに支持された球状シリコン型の太陽電池と、1台の電力変換装置と、1台の蓄電装置とを備える可搬型太陽光発電給電システムであって、電力変換装置は、太陽電池と蓄電装置との間に設けられ、太陽電池を最大出力動作電圧の下で発電させる最大電力点追従部と、蓄電装置の直流出力電圧を所定の昇圧電圧に昇圧するスイッチングレギュレータと、スイッチングレギュレータの直流出力電力を所定の正弦波交流電力に変換する直流交流コンバータと、を一体化して含むことを特徴とする。
本発明に係る可搬型太陽光発電給電システムにおいて、スイッチングレギュレータは、動作周波数が100kHz以上であるスイッチングトランジスタと、フェライトコアを用いるトランスと、炭化珪素ショットキーバリアダイオードと、を有することが好ましい。
本発明に係る可搬型太陽光発電給電システムにおいて、直流交流コンバータは、動作周波数が100kHz以上である炭化珪素MOSFETを有することが好ましい。
本発明に係る可搬型太陽光発電給電システムにおいて、最大電力点追従部は、スイッチングレギュレータよりも高い所定動作周波数で動作する最大電力点追従回路を有し、最大電力動作点の電圧を蓄電装置の端子間電圧に降圧するためのインダクタは所定動作周波数で動作することが好ましい。
本発明に係る可搬型太陽光発電給電システムにおいて、電力変換装置は、キャパシタとして、積層セラミックコンデンサと、フラットパック型のアルミ電解コンデンサとを用いることが好ましい。
本発明に係る可搬型太陽光発電給電システムにおいて、電力変換装置は、他の構成を同じとして、炭化珪素MOSFETのみを同等のゲート閾値電圧を有するSiMOSFETに置き替えたときに比べ、スイッチングレギュレータ及び直流交流コンバータを合わせた電力変換効率が3%以上向上する動作範囲を有する。
上記構成の可搬型太陽光発電給電システムは、装置の質量1kg当り15W以上の直流電力の出力を可能とする薄型軽量のフレームに支持された球状シリコン型の太陽電池を備える。装置の質量1kg当り15W以上の太陽電池は、従来市販されている据置型の太陽電池パネルに比べ、装置の質量1kg当りの発電電力が約2倍であるので、可搬性が向上する。
また、本発明に係る可搬型太陽光発電給電システムは、蓄電装置を備えるので、太陽光の日射量が変動することで太陽電池の発電電力が変動しても、一旦蓄電装置に蓄電し、そこから負荷に電力を出力できるので、安定した電力供給が可能となる。また、電力変換装置は、太陽電池の発電電力をいきなり交流電力に変換せずに、最大電力点追従部とスイッチングレギュレータを介する。最大電力点追従部を介することで、太陽電池を最大出力動作電圧で発電させて光発電の最大効率化を図ることができる。また、スイッチングレギュレータを用いることで昇圧回路の小型化が図れるので、可搬型太陽光発電給電システムの可搬性がさらに向上する。
また、本発明に係る可搬型太陽光発電給電システムにおけるスイッチングレギュレータは、動作周波数が100kHz以上であるスイッチングトランジスタを用いる。トランスは、動作周波数が高周波になるほど小型化でき、コア材として高周波で損失の少ないフェライトを用いることができ、インダクタ電流のリップルも小さくできる。また、炭化珪素ショットキーバリアダイオードを用いることで、順バイアス状態から逆バイアス状態に切り替わるときの逆回復時間trrをSiダイオードに比べて大幅に少なくできるので、ダイオードにおける損失を削減でき、高効率化が図れる。
また、本発明に係る可搬型太陽光発電給電システムにおいて、直流交流コンバータは、動作周波数が100kHz以上である炭化珪素MOSFETを有する。炭化珪素MOSFETは、SiMOSFETに比べて、単位面積当たりのオン抵抗が格段に小さいので、小型化、高周波化ができ、スイッチング損失も少なく、特別な冷却装置が不要になる。
また、本発明に係る可搬型太陽光発電給電システムにおいて、最大電力点追従部は、スイッチングレギュレータよりも高い所定動作周波数で動作する最大電力点追従回路を有する。動作周波数が高くなることで、太陽電池の最大出力動作電圧と蓄電装置の端子間電圧との間の降圧に用いるインダクタを小型化できる。
また、本発明に係る可搬型太陽光発電給電システムにおいて、キャパシタとして、積層セラミックコンデンサと、フラットパック型のアルミ電解コンデンサとを用いる。動作周波数が高くなると、キャパシタも小型化できる。積層セラミックコンデンサは、アルミ電解コンデンサやタンタル電解コンデンサに比べ、等価直列抵抗ESRや等価直列インダクタンスが小さいので、高い動作周波数の使用に適している。積層セラミックコンデンサでは限界のある高容量では、アルミ電解コンデンサを用いることになるが、フラットパック型を用いることで、薄型化が図れる。
本発明に係る可搬型太陽光発電給電システムにおいて、電力変換装置は、他の構成を同じとして、炭化珪素MOSFETのみをSiMOSFETに置き替えたときに比べ、電力変換効率が3%以上向上する動作範囲を有する。通常の電力変換装置の最大変換効率は83%程度であるので、電力変換効率における向上可能な範囲は約17%である。その中での3%以上の向上は、向上可能な範囲の約20%近い改善に相当する。
本発明に係る実施の形態の可搬型太陽光発電給電システムの構成図である。図1(a)は、全体図であり、(b)は、(a)におけるB部分の拡大図であり、(c)は、(b)のC−C線に沿った断面図である。 本発明に係る実施の形態の可搬型太陽光発電給電システムで用いた球状シリコン型の単体太陽電池と、市販の据置型太陽電池との間の仕様比較図である。 本発明に係る実施の形態の可搬型太陽光発電給電システムにおける電力変換装置と蓄電装置とについて、斜視図と共に外形寸法と質量とをまとめた図である。 本発明に係る実施の形態の可搬型太陽光発電給電システムにおける電力変換装置の回路構成図である。 本発明に係る実施の形態の可搬型太陽光発電給電システムにおける電力変換装置のカバーを外して内部の各要素の配置を示す図である。 本発明に係る実施の形態の可搬型太陽光発電給電システムにおける電力変換装置の主要な構成要素のメーカ、寸法、動作周波数を含む仕様等をまとめた図である。 太陽光の日射量の一日における変動の一例を示す図である。 本発明に係る実施の形態の可搬型太陽光発電給電システムにおいて、一定の負荷の下での一日に渡る電力変換効率の変化を調べた結果を示す図である。 本発明に係る実施の形態の可搬型太陽光発電給電システムにおいて、負荷を変化させたときの電力変換効率を、直流交流コンバータにSiMOSFETを用いた場合と比較した結果を示す図である。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。以下では、特定のメーカの太陽電池、蓄電装置、炭化珪素ショットキーバリアダイオード、炭化珪素MOSFET等を述べるが、これらは、説明のための例示であって、同等の仕様を有するものであれば、これら以外のメーカのものであっても構わない。
以下で述べる形状、寸法、個数、電流、電圧、電力等は例示であって、可搬型太陽光発電給電システムの仕様に応じ、適宜変更が可能である。以下では、全ての図面において、対応する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、可搬型太陽光発電給電システム10の構成図である。図1(a)は全体の構成を示す図で、(b)は(a)におけるB部分の拡大図、(c)は(b)におけるC−C線に沿った断面図である。以下では、可搬型太陽光発電給電システム10を、特に断らない限り、システム10と呼ぶ。
可搬型太陽光発電給電システム10は、商用電源の供給を受けることができない場所に一時的に搬入して設置し、このシステム10のみで商用交流電力と同等の50Hzまたは60Hzで実効値が100Vの正弦波交流電力を給電することができるシステムである。このシステム10のみで、とは、例えば自家発電機のように燃料等を要することがない、との意味である。このような場所の例としては、震災等で一時的に商用交流電力の供給が不可能になった被災地や、商用電源線が敷設されていない高地や僻地、南アジアやアフリカの一地域等が挙げられる。
可搬型とは、自動車やヘリコプタ等の移動装置に積載して、このシステム10の全体をそのまま運搬でき、場合によっては、いくつかの部分に分けて、人力で運搬できることを意味する。
システム10は、太陽電池12と、電力変換装置14と、蓄電装置16と、これらを互いに電気的に接続する電力線18と、図示しないが、これらの要素を目的地に設置するための複数の設置具で構成される。設置具の例としては、折り畳み式の架台等である。負荷20は、システム10が供給する正弦波交流電力によって動作する機器等で、図1では、負荷20の例として照明装置を図示した。
太陽電池12は、装置の質量1kg当り15W以上の直流電力の出力を可能とする薄型軽量のフレーム30に支持された球状シリコン型の太陽電池パネルである。図1では、4つの球状シリコン型の単体太陽電池13が電力線18によって並列接続され、1つの太陽電池12を構成する。図2に、球状シリコン型の単体太陽電池13の代表的仕様を示す。比較例として、市販されている据置型の太陽電池の代表的仕様も示す。球状シリコン型の単体太陽電池13としては、クリーンベンチャー21社の型式CVFM−0540T2−WHを示し、市販されている据置型の太陽電池としては、シャープ社の多結晶シリコンを用いた型式ND−142CUを示す。シャープ社のこの太陽電池は自家発電用で、例えば、家屋の屋根に据付設置して用いられる。
図2に示されるように、球状シリコン型の単体太陽電池13は、市販の据置型太陽電池に比べ、際立って相違する点が2つある。1つは、厚さが4mmで、市販の据置型太陽電池の厚さ46mmの1/12であり、手で撓ませることができる。これは、市販の据置型の太陽電池が厚いガラスで受光面側の保護がなされているのに対し、球状シリコン型の単体太陽電池13はガラスレスで済むからである。もう1つは、厚さが薄いことによって、単位質量当たりの発電電力が多いことである。最大定格出力/質量で比較すると、球状シリコン型の単体太陽電池13は、54W/2.2kgで、1kg当り15W以上の29.5Wである。これに対し、市販の据置型の太陽電池は、142W/14.5kgで、1kg当り9.8Wである。つまり、単位質量当たりで比較すると、球状シリコン型の単体太陽電池13は、市販の据置型の太陽電池の約2〜3倍の最大定格出力を有する。この相違から、球状シリコン型の単体太陽電池13が市販の据置型太陽電池に比べ可搬性に優れていることが分かる。また、球状シリコン型の単体太陽電池13の質量は2.2kgであるので、人力で容易に運搬できるが、市販の据置型太陽電池は、1つの質量が14.5kgであり、人力での運搬があまり容易ではない。
図1に戻り、図1(b),(c)を用いて、球状シリコン型の単体太陽電池13が薄型と軽量の特徴を有する理由となっている球状シリコン型の光電変換部分の構造を説明する。図1(a)に示すように、球状シリコン型の単体太陽電池13は、複数の太陽電池ブロック32が互いに直列及び並列に接続され、これらがフレーム30によって外形が保持される構造を有する。
図1(b)は、(a)におけるB部分についての受光面側の拡大図である。球状シリコン型の単体太陽電池13の太陽電池ブロック32は、直径が約1mmの球状シリコン34が、六角形の輪郭線を有する凹部36の底部に固定されたものを1つの光電変換素子として、これを2次元平面上で多数配置したものである。六角形の互いに平行な輪郭線の間の間隔は約2.3mmである。凹部36は、底部に球状シリコン34を安定して固定する機能と共に、入射される太陽光を反射して球状シリコン34に集光させる機能を有する。複数の凹部36の外側底面は、図示しない適当な絶縁層を介し、アルミニウム板等で構成されるフレーム30によって支持される。
図1(c)は、(b)のC−C線に沿った断面図である。1つの球状シリコン34は、コア部分がP型シリコン40で、その外周面を覆うシェル部分がN型シリコン42で、この2つの間のPN接合によって太陽光エネルギーが電気エネルギーに変換される。凹部36は、絶縁層44を介して外面側の導電層46がP型シリコン40に電気的に接続して一方側の電極とされ、内面側の導電層48がN型シリコン42に電気的に接続して他方側の電極となる。図1(c)の例では、複数の球状シリコン34における各導電層46が互いに接続され、各導電層48も互いに接続されるので、複数の球状シリコン34による複数の光電変換素子が互いに並列に接続される。
このように、球状シリコン型の単体太陽電池13においては、複数の凹部36がその内面に入射した太陽光を球状シリコン34に集光する機能を有しているので、市販の据置型の太陽電池のように厚い保護ガラスを特に必要としない。フレーム30は複数の凹部36の集合体を単に支持することで足りるので、薄いアルミニウム板等で構成でき、軽量で可撓性を有する太陽電池とできる。
図1に戻り、システム10は、球状シリコン型の太陽電池12と、電力変換装置14と蓄電装置16とを備える。以下では、球状シリコン型の太陽電池12を、特に断らない限り、太陽電池12と呼ぶ。電力変換装置14は、端子21,22によって太陽電池12の電力線18に接続され、端子23,24によって蓄電装置16の端子25,26と接続され、端子27,28によって負荷20に接続される。電力変換装置14は、太陽電池12と蓄電装置16との間に設けられ、太陽電池12を最大出力動作電圧の下で発電させる最大電力点追従部50を含む。電力変換装置14は、さらに、蓄電装置16の直流出力電圧を所定の昇圧電圧に昇圧するスイッチングレギュレータ52と、スイッチングレギュレータ52の直流出力電力を所定の正弦波交流電力に変換する直流交流コンバータ54とを含む。
蓄電装置16は、電力変換装置14の最大電力点追従部50の出力側に接続され、最大出力動作電圧の下で発電された電力を蓄電装置16の端子間電圧に降圧した直流電力を受け取って蓄電し、必要に応じ、電力変換装置14側に放電する二次電池である。
図3は、電力変換装置14と蓄電装置16とについて、斜視図と共に外形寸法と質量と仕様とをまとめた図である。
電力変換装置14は、1つの薄型の金属筐体内に全体が収納され、外形は、250mm×180mm×28mmで、体積が約1,260cm3、質量は約1.3kgである。斜視図には、3つの同軸端子が示されているが、図3の紙面上において左側から、太陽電池12に接続される端子21,22、蓄電装置16に接続される端子23,24、負荷20に接続される端子27,28である。図3に示す電力変換装置14の仕様は、公称仕様で、図2で述べた太陽電池12の仕様よりもやや広めの内容となっている。
蓄電装置16は、端子間電圧が標準で約4.93Vの単位電池を3つ直列接続して、公称端子間電圧を約14.8Vとした1台のリチウムイオン電池で、外形は、180mm×75mm×165mmで、質量は約2.75kgである。
システム10は、図2で述べた球状シリコン型の単体太陽電池13を4つ並列に接続した太陽電池12と、1台の電力変換装置14と、1台の蓄電装置16とで基本的に構成される。参考として、本実施の形態のシステム10の原型に相当する特許文献1の可搬型太陽光発電給電システムは、図2で述べた球状シリコン型の単体太陽電池4台と、1台の直流交流電力変換装置とで構成され、蓄電装置はオプションである。特許文献1の直流交流電力変換装置は、本実施の形態の直流交流コンバータ54に相当する機能を有し、その外形は、147mm×182mm×110mmで、体積が約2,940cm3で、質量は約1.3kgである。特許文献1の直流交流電力変換装置に比較すると、本実施の形態のシステム10における電力変換装置14は、最大電力点追従部50と、スイッチングレギュレータ52とをさらに含みながら、体積が約1,260cm3と、小型化されている。なお、特許文献1では開示されていないが、その動作周波数は約27kHzである。以下では、電力変換装置14の小型化の内容について、図4から図6を用いて、詳細に説明する。
図4は、電力変換装置14の回路構成図であり、図5は、図3で示した電力変換装置14の斜視図において、カバーを外したときの筐体内部の各要素の配置を示す図である。図5では、紙面上で筐体の下辺側に左側から右側に向かって、端子21,22、端子23,24、端子27,28が順に配置される。これに対応して、筐体の内部では、左辺側から右辺側に向かって、最大電力点追従部50、スイッチングレギュレータ52、直流交流コンバータ54が配置される。図6は、電力変換装置14の主要な構成要素のメーカ、寸法、動作周波数を含む仕様等をまとめた図である。
電力変換装置14に含まれる最大電力点追従部50は、第1制御回路60と、2つのNチャネル型SiMOSFET62,64と、第1インダクタ66とを含む。第1制御回路60は、太陽電池12を最大出力動作電圧の下で発電させる働きを有する回路である。図2に示すように、太陽電池12は、開放電圧が20.5Vであるが、最大定格のときの出力電圧である最大出力動作電圧Vpmは16.2Vである。太陽電池12は、この最大出力動作電圧Vpmで動作させると、最大定格の出力である最大出力Pmaxを出力でき、発電効率が最大となる。一方で、太陽電池12に接続される蓄電装置16の端子間電圧の標準は14.8Vである。太陽電池12をそのまま蓄電装置16に接続すると、太陽電池12の出力電圧が14.8Vとなって、最大出力動作電圧Vpmの16.2Vより低くなり、最大出力Pmaxを出力できない。第1制御回路60は、太陽光の日射量が変動しても、太陽電池12の動作電圧が最大出力動作電圧Vpmの16.2Vに維持するようにし、さらに、16.2Vの電圧を有する発電電力を、蓄電装置16の端子間電圧14.8Vを有する直流電力に変換する。第1制御回路60は、2つのNチャネル型SiMOSFET62,64と、第1インダクタ66を用いて、この2つの働きを行う最大電力点追従回路である。
かかる第1制御回路60としては、MPPT(Maximum Power Point Tracker)と呼ばれる機能を有する市販の集積回路の中から、太陽電池12と蓄電装置16の仕様に適したものを用いることができる。ここでは、テキサスインスツルメント社の型式NQ24650RVATを用いる。NQ24650RVATは、表面実装用のフラットパック型で、外形は、3.5mm×3.5mm×0.95mmであり、動作周波数は600kHzである。この動作周波数は、後述するスイッチングレギュレータ52の動作周波数200kHz、直流交流コンバータ54の動作周波数100kHzよりも高い周波数である。
第1制御回路60の動作周波数が600kHzと高周波数であるので、第1インダクタ66は、小型化が可能になる。ここでは、図5、図6に示すように、第1インダクタ66として、Vishay社製のインダクタを用いる。外形が25mm×25mm×14mmであり、インダクタンスは、3.3μH、定格電流は35Aである。
スイッチングレギュレータ52は、蓄電装置16の直流出力電圧を所定の昇圧電圧に昇圧するDC/DCコンバータである。スイッチングレギュレータ52は、第2制御回路70と、2つのNチャネル型SiMOSFET72,74と、トランス76と、第2インダクタ78と、4つの炭化珪素ショットキーバリアダイオード80とを含む。炭化珪素はSiCであるので、炭化珪素ショットキーバリアダイオードは、SiCショットキーバリアダイオードまたはSiCSBDと表記することもできる。ここでは、後述の炭化珪素MOSFETをSiCMOSFETと表記するとCMOSと混同するおそれがあることを考え、炭化珪素MOSFETと横並びに「炭化珪素」ショットキーバリアダイオードと表記する。
第2制御回路70は、所定の動作周波数のPWM(Pulse Width Modulation)制御を用いて2つのNチャネル型SiMOSFET72,74の動作を制御し、トランス76によって、蓄電装置16の端子間電圧を所定の直流電圧に昇圧する働きを有する。所定の直流電圧は、直流交流コンバータ54の交流出力が実効値で100Vであるので、その21/2の141Vに損失余裕を見込んだ180Vとする。
第2制御回路70は、内部に動作周波数を2MHzまでの範囲で設定可能なコントローラを含む。ここでは動作周波数を200kHzに設定する。動作周波数を200kHzの高周波数とすることで、トランス76は小型化が可能となり、またコア材に高周波動作において低損失のフェライトを用いることができる。ここでは、EPCOS社のフェライトコアトランスを用いる。外形は、30mm×30mm×17mmである。
第2インダクタ78も動作周波数が200kHzと高周波数であることから小型化が可能であるが、効率を損なわないように、配置スペースの許す限り、電流定格の大きいもの、インダクタンスが大きいものとする。電流定格が大きいと銅損が低減でき、インダクタンスが大きいと、Nチャネル型SiMOSFET72,74のピーク電流を低減することができる。ここでは、EPCOS社のフェライトコアインダクタを用いる。その外形は、17mm×17mm×6mmである。
炭化珪素ショットキーバリアダイオード80は、トランス76で昇圧された交流を直流に戻す整流用ダイオードである。炭化珪素ショットキーバリアダイオード80は、SiショットキーバリアダイオードやSi高速PN接合ダイオードに比較して、高耐圧が可能である。また、順バイアス状態から逆バイアス状態に切り替わるときに過渡電流が流れず、接合容量を放電するのに要する程度の小さい電流が流れるのみで、逆回復時間trrが短くでき、損失が少ない。ここでは、ローム社の型式SC210AJTLLを用いる。外形は、10mm(端子含むと15mm)×9mm×4.5mmである。耐圧は650V、定格電流は10A、trrは15nsである。
直流交流コンバータ54は、スイッチングレギュレータ52によって所定の電圧に昇圧された直流電力を、実効値100V、50Hzまたは60Hzの交流電力に変換するDC/ACコンバータである。50Hzまたは60Hzは、ユーザの設定によって選択可能である。直流交流コンバータ54は、入力側に設けられる比較的大容量のアルミ電解コンデンサ82と、第3制御回路84と、4つのNチャネル型炭化珪素MOSFET86と、2つの第3インダクタ88と、フィルタ90とを含む。
第3制御回路84は、後述する測定点処理モニタ部56から供給される正弦波信号を基準信号として、4つのNチャネル型炭化珪素MOSFET86の動作を制御し、180Vの直流電力を実効値100Vの正弦波信号に変換する。第3制御回路84は、第2制御回路70と同様に、内部に動作周波数を2MHzまでの範囲で設定可能なコントローラを含む。ここでは動作周波数を100kHzに設定する。
電力変換装置14における動作周波数は、最大電力点追従部50で600kHz、スイッチングレギュレータ52で200kHz、直流交流コンバータ54で100kHzである。動作周波数が高くなると、キャパシタも小型化できる。積層セラミックコンデンサは、アルミ電解コンデンサやタンタル電解コンデンサに比べ、等価直列抵抗ESRや等価直列インダクタンスが小さいので、高い動作周波数の使用に適している。そこで、電力変換装置14におけるキャパシタとしては、積層セラミックコンデンサを用いる。スイッチングレギュレータ52と直流交流コンバータ54との間に設けられるキャパシタは、電力変換装置14に用いられる他のコンデンサに比較して最も容量が大きく、積層セラミックコンデンサを用いるのがやや困難であり、アルミ電解コンデンサが適している。ここでは、Cornell社のフラットパック型のアルミ電解コンデンサを用いる。外形は、75mm×45mmと図5に示すようにかなりの面積を占めるが、厚さは12mmに収まる。容量は330μF、耐圧は400Vである。
4つのNチャネル型炭化珪素MOSFET86は、インバータ回路を形成し、第3制御回路84によるPWM制御によって直流電力を交流電力に変換する。炭化珪素は、絶縁破壊電界強度がSiの10倍程度高い。これにより、低い比抵抗、薄い膜厚のドリフト層で高い耐圧が実現できるので、同じ耐圧で比較すると、単位面積当たりのオン抵抗が小さいデバイスが可能である。一例を挙げると、耐圧900Vにおいて、炭化珪素MOSFET86は、SiMOSFETの約(1/35)のチップサイズで同じオン抵抗とできる。このように、炭化珪素MOSFET86はSiMOSFETに比較して小型化が可能となり、接合容量やゲート容量も小さくできる。したがって、スイッチング速度も高速化でき、逆回復時間trrも短く、損失も少ないので、特別な冷却手段を必要としない。ここでは、ローム社の型式SCT2120AFを用いる。外形は、15mm(端子含むと29mm)×10mm×4.5mmである。耐圧は650V、定格電流は29A、trrは20nsである。
2つの第3インダクタ88は、PWM制御を用いて4つのNチャネル型炭化珪素MOSFET86によって形成された波形を平滑化する素子である。ここでは、Bourns社のトロイダルコイルを用いる。外形の直径は28mm、高さは14mmである。インダクタンスは、470μH、定格電流は4.9Aである。
フィルタ90は、コアにコイルを巻いたチョークコイルを2つ用いたコモンモードノイズ除去フィルタである。効率向上のためには、定格電流が大きいほどが好ましい。ここでは、Pulse Elect社製の表面実装型のコモンモードフィルタを用いる。外形は、18mm×16mm×8mmで、インダクタンスは1.32mH、定格電流は3.3Aである。
電力変換装置14は、最大電力点追従部50と、スイッチングレギュレータ52と、直流交流コンバータ54の他に、これらの入出力の電圧及び電流をモニタし、外部に出力する測定点処理モニタ部56を含む。測定点処理モニタ部56は、CPU57と、処理済みのデータを外部に出力するUSB端子29とを備える。また、測定点処理モニタ部56は、直流交流コンバータ54に対して、基準となる正弦波信号を出力するための信号源と、D/Aコンバータを含む。なお、図4に示す評価用シャント箱58は、複数の電圧を切り替えて出力させる場合等に用いられる。
測定点処理モニタ部56に入力されるPPVの2本は、太陽電池12の出力電流と出力電圧の測定データ線で、太陽電池12の出力電力PPVの評価に用いられる。PBATの2本は、蓄電装置16の充放電電流と端子間電圧の測定データ線で、蓄電装置16の充放電電力PBATの評価に用いられる。IINは、スイッチングレギュレータ52の入力電流の測定データ線であり、PDCDCの2本は、スイッチングレギュレータ52の出力電流と出力電圧の測定データ線であり、これらは、スイッチングレギュレータ52の出力電力PDCDCの評価に用いられる。PACの2本は、直流交流コンバータ54の出力電流と出力電圧の測定データ線で、直流交流コンバータ54の出力電力PACの評価に用いられる。
図5、図6に示されるように、電力変換装置14は、動作周波数を100kHz以上の高周波数とすることで、トランス76、第1インダクタ66、第2インダクタ78、第3インダクタ88、フィルタ90のインダクタンスを低減でき、小型化となる。また、動作周波数を高周波化することで、アルミ電解コンデンサ82及び積層セラミックコンデンサのキャパシタンスが低減でき、小型化となる。さらに、整流用ダイオードに炭化珪素ショットキーバリアダイオード80を用い、直流交流コンバータ54に炭化珪素MOSFET86を用いることで、Siデバイスに比較して小型化でき、スイッチング損失、逆回復時間による損失を低減できる。図6に示す各素子の高さの最大値はトランス76の17mmであって、電力変換装置14の筐体の高さ28mmの内に十分納まる大きさで、これによって、可搬性が向上した電力変換装置14が実現される。
図7は、電力変換装置14の電力変換効率を求めた結果を示す図である。横軸は、電力変換装置14の出力、すなわち、直流交流コンバータ54の出力電力PACである。縦軸は、電力変換効率である。例えば、直流交流コンバータ54のみの電力変換効率は、スイッチングレギュレータ52の出力電力PDCDCが直流交流コンバータ54の入力電力であるので、{電力変換効率(直流交流コンバータ)}={(PAC/PDCDC)×100}%と算出できる。また、スイッチングレギュレータ52と直流交流コンバータ54を合わせた電力変換効率は、{(スイッチングレギュレータ52の入力電流IIN)×(蓄電装置16の端子間電圧)}を(スイッチングレギュレータ52の入力電力)とする。これを用いて、{電力変換効率(スイッチングレギュレータと直流交流コンバータ)}=[{PAC/(スイッチングレギュレータ52の入力電力)}×100]%と算出できる。
図7は、縦軸に{電力変換効率(スイッチングレギュレータと直流交流コンバータ)}を取り、負荷20として抵抗を接続し、抵抗の値を変化させて横軸のPACを変化させた。電力変換効率100を実線で示す。例えば、PAC=60Wのときの電力変換効率は84.5%である。電力変換効率はPAC=120W前後で最高値の86.5%となり、PAC=155Wでも86%程度を維持する。この結果から、電力変換効率は、PAC=60W〜155Wの広い範囲で84.5%以上であることが分かる。
図7の一点鎖線は、直流交流コンバータ54の4つの炭化珪素MOSFET86を、同程度の閾値を有するSiMOSFETに取り替え、その他の条件を同じとしたときの電力変換効率102を実験で求めた結果である。実線の電力変換効率100と、一点鎖線の電力変換効率102の差は、約1.5%〜5%ある。特に、PAC=90W〜155Wの広い動作範囲で3%以上ある。SiMOSFETを用いたときの電力変換効率102の最大値は、約83%であるので、炭化珪素MOSFET86にすることで、残り17%について3%以上が改善される。この改善は、向上可能な範囲の約20%に相当する。
図8と図9は、実際に太陽電池12に太陽光を当て、一日の各時間における電力変換効率の変化を測定した結果を示す図である。図8は、横軸に一日の時間を朝の9時55分から夕方の15時55分に取り、縦軸は、太陽光の日射量として、太陽電池12の単位面積当たりの日射量(kW/m2)を取った。図9は、図8の日射量の下での電力変換効率の変化を示す図で、横軸は図8と同じ一日の時間である。図9の下段の図の縦軸は電力(W)であり、上段の図の縦軸は電力変換効率である。
図9における電力変換効率は、図7と同じくスイッチングレギュレータ52と直流交流コンバータ54を合わせた電力変換効率である。この電力変換効率を求めるときのスイッチングレギュレータ52への入力電力は、{(スイッチングレギュレータ52の入力電流IIN)×(蓄電装置16の端子間電圧)}である。最大電力点追従部50の作用によれば、太陽電池12は、動作電圧が最大出力動作電圧Vpmで発電し、出力電力はPPVである。この出力電力は、蓄電装置16の電圧に降圧されて蓄電装置16を充電する。蓄電装置16からは、(スイッチングレギュレータ52の入力電流IIN)が放電される。放電電力は、PBATである。この関係から、(スイッチングレギュレータ52の入力電力)=(PPV+PBAT)となる。換言すれば、PACが一定のときは、{PAC/(電力変換効率)}が(スイッチングレギュレータ52の入力電力)となるが、日射量が変動してPPVのみでは不足のとき、その分を蓄電装置16が放電する。したがって、(PPV+PBAT)がスイッチングレギュレータ52の入力電力となる。
図9の下段の図において、一日の時間によって変動する太線はPPVを示し、図8の日射量の変動にほぼ対応している。一日の時間によって変動する細線はPBATであり、破線は(PPV+PBAT)で、一日を通し、約71Wで一定となっている。これがスイッチングレギュレータ52の入力電力に相当する。PACは、直流交流コンバータ54の出力電力で、一日を通し一定の約60Wである。この結果から、電力変換効率={PAC/(スイッチングレギュレータ52の入力電力)}=(60W/71W)×100%=84.5%となり、図7の結果と一致する。
図8、図9の結果から、図1の構成のシステム10は、太陽光の日射量が一日を通して変動しても、負荷20に対応して一定の電力変換効率で動作する。また、図7の結果から、負荷20の広い変化に対応して、SiMOSFETを用いたシステムに比べ、電力変換効率が約3%以上向上する。また、図4から図5で述べたように、電力変換装置14は、動作周波数の高周波化等によって小型化となり、可搬性が向上する。このようにして、可搬型太陽光発電給電システム10は、システム全体の可搬性を確保しながら、システム全体の電力変換効率の向上を図ることができる。
10 (可搬型太陽光発電給電)システム、12 (球状シリコン型の)太陽電池、13 球状シリコン型の単体太陽電池、14 電力変換装置、16 蓄電装置、18 電力線、20 負荷、21,22,23,24,25,26,27,28 端子、29 USB端子、30 フレーム、32 太陽電池ブロック、34 球状シリコン、36 凹部、40 P型シリコン、42 N型シリコン、44 絶縁層、46,48 導電層、50 最大電力点追従部、52 スイッチングレギュレータ、54 直流交流コンバータ、56 測定点処理モニタ部、57 CPU、58 評価用シャント箱、60 第1制御回路、62,64,72,74 SiMOSFET、66 第1インダクタ、70 第2制御回路、76 トランス、78 第2インダクタ、80 炭化珪素ショットキーバリアダイオード、82 アルミ電解コンデンサ、84 第3制御回路、86 炭化珪素MOSFET、88 第3インダクタ、90 フィルタ、100,102 電力変換効率。

Claims (6)

  1. 装置の質量1kg当り15W以上の直流電力の出力を可能とする薄型軽量のフレームに支持された球状シリコン型の太陽電池と、1台の電力変換装置と、1台の蓄電装置とを備える可搬型太陽光発電給電システムであって、
    電力変換装置は、
    太陽電池と蓄電装置との間に設けられ、太陽電池を最大出力動作電圧の下で発電させる最大電力点追従部と、
    蓄電装置の直流出力電圧を所定の昇圧電圧に昇圧するスイッチングレギュレータと、
    スイッチングレギュレータの直流出力電力を所定の正弦波交流電力に変換する直流交流コンバータと、
    を一体化して含むことを特徴とする可搬型太陽光発電給電システム。
  2. 請求項1に記載の可搬型太陽光発電給電システムにおいて、
    スイッチングレギュレータは、
    動作周波数が100kHz以上であるスイッチングトランジスタと、
    フェライトコアを用いるトランスと、
    炭化珪素ショットキーバリアダイオードと、
    を有することを特徴とする可搬型太陽光発電給電システム。
  3. 請求項1に記載の可搬型太陽光発電給電システムにおいて、
    直流交流コンバータは、
    動作周波数が100kHz以上である炭化珪素MOSFETを有することを特徴とする可搬型太陽光発電給電システム。
  4. 請求項1に記載の可搬型太陽光発電給電システムにおいて、
    最大電力点追従部は、
    スイッチングレギュレータよりも高い所定動作周波数で動作する最大電力点追従回路を有し、
    最大電力動作点の電圧を蓄電装置の端子間電圧に降圧するためのインダクタは所定動作周波数で動作することを特徴とする可搬型太陽光発電給電システム。
  5. 請求項1に記載の可搬型太陽光発電給電システムにおいて、
    電力変換装置は、
    キャパシタとして、積層セラミックコンデンサと、フラットパック型のアルミ電解コンデンサとを用いることを特徴とする可搬型太陽光発電給電システム。
  6. 請求項1に記載の可搬型太陽光発電給電システムにおいて、
    電力変換装置は、
    他の構成を同じとして、炭化珪素MOSFETのみを同等のゲート閾値電圧を有するSiMOSFETに置き替えたときに比べ、スイッチングレギュレータ及び直流交流コンバータを合わせた電力変換効率が3%以上向上する動作範囲を有することを特徴とする可搬型太陽光発電給電システム。
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