JP2018060598A - 検出装置、及び、加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱対象物において必要な加熱量の分布を検出できる検出装置、及び、加熱装置を提供する。【解決手段】検出装置は、ミリ波の放射対象物が配置される配置場所の第1軸方向において、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記放射対象物に含まれる特定物質に吸収又は反射される波長のミリ波を出射する複数の第1出射部と、前記複数の第1出射部と前記配置場所を介して対向するとともに、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記ミリ波を受信する第1受信部と、前記第1受信部が受信するミリ波の二次元的な強度分布を検出する第1検出部とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、検出装置、及び、加熱装置に関する。
従来より、水分を含む水分含有物を冷却または放熱する冷却放熱装置と、該水分含有物に波長0.1mm〜100mmのミリ波を照射するミリ波照射装置と、水分含有物を透過した前記ミリ波を検出するミリ波検出装置と、を備えたことを特徴とする水分含有物の冷凍解凍装置がある。前記ミリ波の照射出力と検出出力から水分含有物の吸収量を演算し水分含有物の相変化状態を検出する相変化検出装置と、検出された相変化状態から前記冷却放熱装置を制御する冷解凍制御装置と、をさらに備えたことを特徴とする(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−017418号公報
ところで、冷凍解凍装置によって加熱(解凍)される加熱対象物の内部における水分量は均一ではなく、加熱対象物の種類によっても水分量の分布は異なる。
しかしながら、従来の冷凍解凍装置は、ミリ波検出装置の照射方向に対する横方向又は縦方向における相変化の分布を検出することはできない。
このため、従来の冷凍解凍装置は、加熱対象物の相変化の分布を検出することができず、均一に解凍することが困難である。すなわち、加熱対象物において必要な加熱量の分布を検出することはできないため、均一な解凍が困難である。
また、加熱対象物が水分を含まない物質である場合にも、物質の分布を検出することは困難であるため、加熱対象物において必要な加熱量の分布を検出できず、均一な加熱が困難である。
そこで、加熱対象物において必要な加熱量の分布を検出できる検出装置、及び、加熱装置を提供することを目的とする。
本発明の実施の形態の検出装置は、ミリ波の放射対象物が配置される配置場所の第1軸方向において、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記放射対象物に含まれる特定物質に吸収又は反射される波長のミリ波を出射する複数の第1出射部と、前記複数の第1出射部と前記配置場所を介して対向するとともに、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記ミリ波を受信する第1受信部と、前記第1受信部が受信するミリ波の二次元的な強度分布を検出する第1検出部とを含む。
加熱対象物において必要な加熱量の分布を検出できる検出装置、及び、加熱装置を提供することができる。
実施の形態1の加熱装置100を示す平面図である。 PAR110Xを示す図である。 受信アレイ120Xを示す図である。 マイクロ波発生器130を示す図である。 受信アレイ120X及び120Zによって受信されるミリ波の強度分布の一例を示す図である。 マイクロ波発生器130から放射するマイクロ波の強度と位相を説明するための図である。 加熱装置100のフローチャートを示す図である。 実施の形態2の加熱装置200を示す図である。 データセンタの情報処理装置500を含む運行管理システムを示す図である。 情報処理装置500の構成を示す図である。 ECU300の構成を示す図である。 情報処理装置500が実行する処理を示すフローチャートを示す図である。 ECU300が実行する処理を示すフローチャートを示す図である。
以下、本発明の検出装置、及び、加熱装置を適用した実施の形態について説明する。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1の加熱装置100を示す平面図である。実施の形態1の検出装置は、加熱装置100に含まれる。以下では、XYZ座標系を定義して説明する。
加熱装置100は、加熱室101、ステージ102、フェーズドアレイレーダ(Phased Array Radar、以下、PARと称す)110X、110Z、受信アレイ120X、120Z、マイクロ波発生器130、及び制御部140を含む。加熱装置100は、所謂電子レンジである。
また、PAR110X、110Z、及び、受信アレイ120X、120Zと、制御部140のうち、PAR110X、110Z、及び、受信アレイ120X、120Zの制御に関する部分とは、実施の形態1の検出装置を構築する。
加熱室101は、加熱処理が行われる空間であり、マイクロ波を反射する反射壁101Aによって覆われている。加熱室101は、中央にステージ102が配置され、周囲には、PAR110X、110Z、受信アレイ120X、120Z、及びマイクロ波発生器130が配設される。ステージ102には加熱対象物103が搭載される。
PAR110Xは、加熱室101のX軸負方向側に位置し、加熱室101内にX軸正方向にミリ波を放射するように配置されている。PAR110Xが有するアレイ状のレーダ照射部は、Y軸方向に沿って複数段配設されるとともに、Z軸方向に沿って複数個配設されている。すなわち、YZ平面に沿ってマトリクス状に配列されている。PAR110Xの複数のレーダ照射部は、第1出射部の一例である。
PAR110Xは、マトリクス状に配列された複数のレーダ照射部から照射するミリ波の位相を調整することにより、照射方向をX軸に対して左右(XZ平面内でX軸に対して角度を付ける方向)と上下(XY平面内でX軸に対して角度を付ける方向)に走査することができる。PAR110Xのミリ波の照射と角度の走査は、制御部140によって行われる。
PAR110Xのレーダ照射部が照射するミリ波の周波数は、一例として、22GHzである。22GHzのミリ波は、凍結していない(解凍されている)水分に吸収されるが、凍結している水分には吸収されにくく、透過率が高くなる性質を有する。
レーダ照射部は、例えば、パッチアンテナである。PAR110Xのパッチアンテナは、加熱室101のX軸負方向側の反射壁101Aの中央部分に設けられている。X軸負方向側の反射壁101Aは、マイクロ波を反射し、パッチアンテナから放射されるミリ波を透過するように、ミリ波の波長に対応したサイズの複数の開口が設けられており、各開口の奥にパッチアンテナが配置されている。
PAR110Zは、加熱室101のZ軸負方向側に位置し、加熱室101内にZ軸正方向にミリ波を放射するように配置されている。PAR110Zの構成は、PAR110Xと同様であり、XY平面に沿ってマトリクス状に配列される複数のレーダ照射部を有する。各レーダ照射部が照射するミリ波の周波数は、一例として、22GHzである。PAR110Zの複数のレーダ照射部は、第2出射部の一例である。
PAR110Zは、マトリクス状に配列された複数のレーダ照射部から照射するミリ波の位相を調整することにより、照射方向をZ軸に対して左右(XZ平面内でZ軸に対して角度を付ける方向)と上下(YZ平面内でZ軸に対して角度を付ける方向)に走査することができる。PAR110Zのミリ波の照射と角度の走査は、制御部140によって行われる。
レーダ照射部は、PAR110Xと同様に、例えば、パッチアンテナである。PAR110Zのパッチアンテナは、加熱室101のZ軸負方向側の反射壁101Aの中央部分に設けられており、Z軸負方向側の反射壁101Aは、X軸負方向側の反射壁101Aと同様の構成を有する。
受信アレイ120Xは、加熱室101のX軸正方向側において、PAR110Xに対向するように配設されている。受信アレイ120Xは、YZ平面に沿ってマトリクス状に配置される複数のパッチアンテナを有し、PAR110Xから放射されるミリ波を受信する。受信アレイ120Xの複数のパッチアンテナは、第1受信部の一例である。
複数のパッチアンテナは、加熱室101のX軸正方向側の反射壁101Aの略全体に設けられている。X軸正方向側の反射壁101Aは、マイクロ波を反射し、ミリ波は複数のパッチアンテナに透過するように、ミリ波の波長に対応したサイズの複数の開口が設けられており、各開口の奥にパッチアンテナが配置されている。受信アレイ120Xのパッチアンテナが受信したミリ波の強度を表す信号は、制御部140に入力される。
受信アレイ120Zは、加熱室101のZ軸正方向側において、PAR110Zに対向するように配設されている。受信アレイ120Zは、XY平面に沿ってマトリクス状に配置される複数のパッチアンテナを有し、PAR110Zから放射されるミリ波を受信する。各パッチアンテナのサイズは、22GHzのミリ波に合わされている。受信アレイ120Zの複数のパッチアンテナは、第2受信部の一例である。
複数のパッチアンテナは、加熱室101のZ軸正方向側の反射壁101Aの略全体に設けられている。Z軸正方向側の反射壁101Aは、マイクロ波を反射し、ミリ波は複数のパッチアンテナに透過するように、ミリ波の波長に対応したサイズの複数の開口が設けられており、各開口の奥にパッチアンテナが配置されている。受信アレイ120Zのパッチアンテナが受信したミリ波の強度を表す信号は、制御部140に入力される。
マイクロ波発生器130は、加熱室101の四隅に設けられている。図1には4つのマイクロ波発生器130を示すが、マイクロ波発生器130は、Y軸方向に2つ(上下2段)ずつ加熱室101の四隅に設けられていてもよい。この場合は、8つのマイクロ波発生器130が存在する。各マイクロ波発生器130は、制御部140によって制御される。マイクロ波発生器130は、アンテナと、増幅器と、高周波源(発振器)とを有する。マイクロ波発生器130の構成については、図4を用いて後述する。
制御部140は、PAR110X及び110Zを制御してミリ波を走査し、受信アレイ120X及び120Zで受信するミリ波の強度分布に基づいて、各マイクロ波発生器130の駆動制御を行う。制御部140は、電子レンジの制御部であり、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)チップを含むコンピュータによって実現される。制御部140は、第1検出部、第2検出部、出力制御部の一例である。
制御部140は、受信アレイ120Xによって受信されるミリ波の強度分布から、加熱対象物103のYZ平面における凍結している部分(凍結部分)と凍結していない部分(非凍結部分)との分布を検出する。また、制御部140は、受信アレイ120Zによって受信されるミリ波の強度分布から、加熱対象物103のXY平面における凍結部分と非凍結部分との分布を検出する。
これにより、制御部140は、加熱対象物103のXZ平面における凍結部分と非凍結部分との分布と、XY平面における凍結部分と非凍結部分との分布とに基づき、加熱対象物103の凍結部分と非凍結部分の三次元的な分布を検出できる。
制御部140は、加熱対象物103の凍結部分と非凍結部分の三次元的な分布に基づき、凍結部分に照射されるマイクロ波の強度が大きくなるとともに、非凍結部分に照射されるマイクロ波の強度が小さくなるように、各マイクロ波発生器130の駆動制御を行う。
図2は、PAR110Xを示す図である。なお、PAR110Zの構成は、PAR110Xと同様であるため、ここでは、PAR110Xについて説明する。
PAR110Xは、PLL(Phase Locked Loop:移動同期回路)111、乗算器112、位相器113、増幅器114、及びパッチアンテナ115を有する。PLL111は、22GHzのミリ波を乗算器112に出力する。PLL111の出力側には、複数組の乗算器112、位相器113、増幅器114、及びパッチアンテナ115が並列に接続されている。
乗算器112には、PLL111から出力される22GHzのミリ波と、0.5GHzの信号が入力され、両者を乗算したミリ波を位相器113に出力する。0.5GHzの信号は、位相検出用に用いるものであり、PLL111とは別のPLL等から供給するようにすればよい。
位相器113は、乗算器112から出力されるミリ波の位相を調整して出力する。位相器113によるミリ波の位相の調整は、PAR110Xによるミリ波の走査のために行われる。増幅器114は、位相器113から出力されるミリ波を増幅してパッチアンテナ115に出力する。増幅器114は、位相器113から出力されるミリ波を増幅するパワーアンプである。パッチアンテナ115は、上述したPAR110Xのパッチアンテナであり、加熱室101のX軸負方向側の反射壁101Aの中央部分に設けられている。
PAR110Xは、位相器113における位相量と、増幅器114の増幅度とが制御部140によって制御され、ミリ波115Aを出力する。ミリ波115Aの照射方向は、Z軸に対して左右(XZ平面内でZ軸に対して角度を付ける方向)と上下(YZ平面内でZ軸に対して角度を付ける方向)に走査することができる。
図3は、受信アレイ120Xを示す図である。なお、受信アレイ120Zの構成は、受信アレイ120Xと同様であるため、ここでは、受信アレイ120Xについて説明する。
受信アレイ120Xは、パッチアンテナ121、LNA(Low Noise Amplifier)122、乗算器123、IF(Interface)アンプ124、及び信号処理部125を有する。
パッチアンテナ121は、上述した受信アレイ120Xのパッチアンテナであり、加熱室101のX軸正方向側の反射壁101Aに設けられている。各パッチアンテナ121には、LNA122、乗算器123、及びIFアンプ124が直列に接続されており、各IFアンプ124の出力は、信号処理部125を介して制御部140に入力される。
パッチアンテナ121は、加熱対象物103を透過したミリ波115A1を受信し、LNA122に出力する。LNA122は、ミリ波のノイズを除去するとともに増幅して、乗算器123に出力する。
乗算器123は、LNA122の出力(ミリ波)と、ローカル信号LOとを乗算し、LNA122の出力(ミリ波)のローカル信号LOに対する位相差を表す信号をIFアンプ124に出力する。ローカル信号LOは、PLL111から出力されるミリ波の位相を表す信号である。位相差を表す信号は、IFアンプ124を経て信号処理部125に入力され、さらに制御部140に入力される。この結果、制御部140で各パッチアンテナ121で受信されたミリ波の信号レベルと、位相とを検出することができる。なお、信号処理部125を制御部140の内部に設けてもよい。
図4は、マイクロ波発生器130を示す図である。各マイクロ波発生器130は、同様の構成を有するため、ここでは1つのマイクロ波発生器130の構成について説明する。
マイクロ波発生器130は、位相器131、増幅器132、及びアンテナ133を1つずつ有する。位相器131は、マイクロ波を発生する発振器135に接続されている。発振器135は、一例として、2.45GHzのマイクロ波を発振する。位相器131は、マイクロ波の位相を調整して、増幅器132に出力する。
増幅器132は、位相器131から出力されるマイクロ波を増幅できる増幅器であれば、どのような形式の増幅器であってもよいが、ここでは一例として、窒化ガリウム(GaN)半導体製のトランジスタを含む増幅器を用いる。
窒化ガリウム(GaN)半導体製のトランジスタを含む増幅器は、増幅率が非常に高く、発振器から出力されるマイクロ波を効率的に増幅できるからである。窒化ガリウム(GaN)半導体製のトランジスタの一例は、GaN-HEMT(High Electron Mobility Transistor)である。
アンテナ133は、ホーンアンテナ又はパッチアンテナである。アンテナ133は、加熱室101の反射壁101Aに設けられており、増幅器132から出力されるマイクロ波を放射する。
位相器131で調整するマイクロ波の位相量と、増幅器132における増幅率は、制御部140によって制御される。マイクロ波発生器130は、発振器135から発振されるマイクロ波の位相を位相器131で調整し、増幅器132で増幅して、アンテナ133から加熱室101に放射する。
加熱装置100がマイクロ波発生器130を8つ含む場合には、加熱室101には、8つのアンテナ133が配設される。
図5は、受信アレイ120X及び120Zによって受信されるミリ波の強度分布の一例を示す図である。図5では、制御部140を省略する。また、PAR110X及び110Zの複数のレーダ照射部と、受信アレイ120X、120Zの複数のパッチアンテナとを示す。また、加熱対象物103の凍結部分103Aと非凍結部分103Bを示す。
また、受信アレイ120Xによって受信されるミリ波の受信レベルの分布と、受信アレイ120Zによって受信されるミリ波の受信レベルの分布とを示す。受信アレイ120Xによって受信されるミリ波の受信レベルの分布は、Y軸方向のある位置におけるZ軸方向の受信レベルの分布である。このような分布は、PAR110Xが照射するミリ波をY軸方向のある位置において、加熱室101のZ軸負方向側の端部からZ軸正方向側の端部まで走査することによって得られる。
また、受信アレイ120Zによって受信されるミリ波の受信レベルの分布は、Y軸方向のある位置におけるX軸方向の受信レベルの分布である。受信レベルは、受信アレイ120X及び120Zが受信するミリ波の電圧を表す。このような分布は、PAR110Zが照射するミリ波をY軸方向のある位置において、加熱室101のX軸負方向側の端部からX軸正方向側の端部まで走査することによって得られる。
図5に示すように、受信アレイ120Xによって受信されるミリ波の受信レベルは、Y軸方向のある位置において、Z軸方向において凍結部分103Aがある位置では低く、非凍結部分103Bがある位置では高くなる。また、受信アレイ120Zによって受信されるミリ波の受信レベルは、Y軸方向のある位置において、X軸方向において凍結部分103Aがある位置では低く、非凍結部分103Bがある位置では高くなる。
このような受信アレイ120X及び120Zによって受信されるミリ波の受信レベルをY軸方向において、加熱室101の下端から上端まで求めれば、加熱対象物103の凍結部分103Aと非凍結部分103Bの三次元的な分布を求めることができる。Y軸方向における加熱室101の下端から上端までの受信レベルの分布は、PAR110X及び110Zが照射するミリ波をY軸方向に走査することによって得られる。
図6は、マイクロ波発生器130から放射するマイクロ波の強度と位相を説明するための図である。図6には、受信アレイ120X、120Zのパッチアンテナを区別して121X、121Zとして示す。また、加熱室101の8つの角に配置される8つのマイクロ波発生器130にM1からM8の符号を付して区別し、マイクロ波発生器M1〜M8と称す。
ここで、パッチアンテナ121Xは、X軸正方向側の反射壁101Aに5行(Y軸方向)×4列(Z軸方向)に20個配列されている。パッチアンテナ121Zは、Z軸正方向側の反射壁101Aに5行(X軸方向)×5列(Y軸方向)に25個配列されている。なお、これらの数は一例である。
ここで、加熱室101のX軸方向の寸法をa、Y軸方向の寸法をb、Z軸方向の寸法をcとする。また、マイクロ波発生器M1が配置される加熱室101の角をXYZ座標系の原点とする。
マイクロ波発生器M1〜M8の座標は、それぞれ、M1(0,0,0)、M2(a,0,0)、M3(0,0,c)、M4(a,0,c)、M5(0,b,0)、M6(a,b,0)、M7(0,b,c)、M8(a,b,c)である。また、加熱室101内の任意の点P(X,Y,Z)について検討する。
マイクロ波発生器M1から照射されるマイクロ波が点P(X,Y,Z)で共振する際の電界E(X,Y,Z)と位相φ1は、それぞれ、式(1)、(2)で表される。
ここでkは波数であり、マイクロ波(電磁波)が通過する媒質と周波数で決まる。
このとき、マイクロ波発生器M8から照射されるマイクロ波が点P(X,Y,Z)で共振する際の電界Eと位相φ8は、それぞれ、式(3)、(4)で表される。なお、座標(X’,Y’,Z’)は、マイクロ波発生器M8が存在する加熱室101の角を原点とする座標である。
両者の位相差が点P(X,Y,Z)において等しいときに、マイクロ波発生器M1から照射されるマイクロ波と、マイクロ波発生器M8から照射されるマイクロ波とは、互いに強め合い共振が起こる。
座標(x,y,z)と(x’,y’,z’)は恒常的に一致するわけではないので、必ずしも等しくはならない。位相器131を用いてM8の位相をシフトさせた場合、共振条件は以下の式(5)、(6)となる。なお、式(6)におけるθは、マイクロ波発生器M1から照射されるマイクロ波と、マイクロ波発生器M8から照射されるマイクロ波との位相差である。
ここで、座標(X,Y,Z)と座標(X’,Y’,Z’)との関係は、次式(7)の通りである。
式(6)、(7)を整理すると、マイクロ波発生器M8から照射されるマイクロ波のマイクロ波発生器M1から照射されるマイクロ波に対する位相差θ81は以下の式(8)で表される。
すなわち、マイクロ波発生器M8の位相器131で式(8)で表される位相差θ81の分だけマイクロ波発生器M8から照射されるマイクロ波の位相をマイクロ波発生器M1から照射されるマイクロ波に対してシフトすれば、点P(X,Y,Z)において、マイクロ波発生器M1から照射されるマイクロ波と、マイクロ波発生器M8から照射されるマイクロ波とが共振を起こすことになる。この共振条件は、マイクロ波発生器M1に対するマイクロ波発生器M8の位置によって決まる。
従って、マイクロ波発生器M2〜M7から照射するマイクロ波についても、マイクロ波発生器M1から照射されるマイクロ波との位相差θ21〜θ71を次式(9)のように設定すればよい。
なお、位相差θ21は、マイクロ波発生器M2から照射されるマイクロ波のマイクロ波発生器M1から照射されるマイクロ波に対する位相差である。これは、マイクロ波発生器M3〜M7についても同様であり、位相差θ71は、マイクロ波発生器M7から照射されるマイクロ波のマイクロ波発生器M1から照射されるマイクロ波に対する位相差である。
以上のように、マイクロ波発生器M2〜M8から点P(X,Y,Z)に照射されるマイクロ波の電界の位相差θ21〜θ81が求まった。位相差θ21〜θ81は、マイクロ波発生器M1から点P(X,Y,Z)に照射されるマイクロ波の電界の位相に対する位相差である。
ここで、点P(X,Y,Z)にマイクロ波発生器M1〜M8から照射されるマイクロ波の位相をαとすると、点P(X,Y,Z)にマイクロ波発生器M1〜M8から照射されるマイクロ波の電界強度EM1〜EM8は次式(10)で表すことができる。AM1〜AM8は、マイクロ波発生器M1〜M8から照射されるマイクロ波の振幅である。各振幅は、マイクロ波発生器M1〜M8の増幅器132によって設定される。
式(10)で表される8つの電界は、点P(X,Y,Z)で強め合うので、点P(X,Y,Z)における電界強度は、次式(11)で表すことができる。
従って、加熱対象物103の凍結部分103Aと非凍結部分103Bの三次元的な分布に基づいて、凍結部分103Aに照射されるマイクロ波の強度が大きくなるとともに、非凍結部分103Bに照射されるマイクロ波の強度が小さくなるように、各マイクロ波発生器130の駆動制御を行えばよい。
図7は、加熱装置100のフローチャートを示す図である。図7に示すフローは、制御部140が実行する。
制御部140は、加熱装置100のスタートボタンが押されると処理を開始し、PAR110X及び110Zが照射するミリ波の照射と角度を走査する(ステップS1)。このとき、ステージ102には、加熱対象物103が置かれている。
制御部140は、受信アレイ120X及び120Zからミリ波の強度分布を取得する(ステップS2)。ミリ波の強度分布は、加熱対象物103の凍結部分103Aと非凍結部分103Bの三次元的な分布を表す。
制御部140は、ステップS3で得た三次元的な分布に基づいて、マイクロ波の電界強度を計算する(ステップS3)。具体的には、点P(X,Y,Z)における電界強度を式(11)で求める。このような計算処理を加熱対象物103のすべての点において行う。
制御部140は、マイクロ波発生器M1〜M8からマイクロ波を照射する(ステップS4)。マイクロ波発生器M1〜M8の各々が照射するマイクロ波の電界強度は、式(10)で表される電界強度EM1〜EM8である。
なお、マイクロ波を照射する時間は、ユーザによって設定されていれば、設定された時間になる。また、ユーザによって時間が設定されていない場合は、目標温度、加熱対象物103の種類、マイクロ波発生器M1〜M8が出力するマイクロ波の出力(電力)等に基づいて決めればよい。
制御部140は、PAR110X及び110Zが照射するミリ波の照射と角度を走査し、受信アレイ120X及び120Zからミリ波の強度分布を取得する(ステップS5)。これは、ステップS1及びS2と同様の処理である。マイクロ波照射後に加熱対象物103の凍結部分103Aと非凍結部分103Bの三次元的な分布を取得するためである。
制御部140は、凍結部分103Aの有無を判定する(ステップS6)。まだ加熱処理が必要かどうかを判定するためである。
制御部140は、凍結部分103Aが有る(S6:YES)と判定すると、フローをステップS3にリターンする。マイクロ波の電界強度を計算し、再度加熱するためである。
一方、制御部140は、凍結部分103Aが無い(S6:NO)と判定すると、加熱モードをオフにする(ステップS7)。そして、制御部140は、フローを終了する(エンド)。加熱が完了しているため、終了することとした物である。
以上、実施の形態1によれば、加熱対象物103のXZ平面における凍結部分103Aと非凍結部分103Bとの分布と、XY平面における凍結部分103Aと非凍結部分103Bとの分布とに基づき、加熱対象物103の凍結部分103Aと非凍結部分103Bの三次元的な分布を検出できる。これは、実施の形態1の検出装置によって得られる効果である。
また、実施の形態1によれば、加熱対象物103の凍結部分103Aと非凍結部分103Bの三次元的な分布に基づいて、加熱対象物103の点P(X,Y,Z)における電界強度を求め、マイクロ波発生器M1〜M8からマイクロ波を照射するため、凍結部分103Aと非凍結部分103Bの三次元的な分布に応じて、加熱対象物103を加熱(解凍)することができる。
なお、点P(X,Y,Z)は、加熱室101の内部で、ある所定の間隔をおいて、三次元的に配置されるように予め設定しておけばよい。例えば、ある所定の間隔が10mmである場合には、加熱室101の内部にX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向に10mm間隔で複数の点P(X,Y,Z)が配置されることになり、複数の点P(X,Y,Z)について凍結部分103Aと非凍結部分103Bの分布を検出し、マイクロ波発生器M1〜M8から照射するマイクロ波の電界強度を設定すればよい。
以上、実施の形態1によれば、加熱対象物において必要な加熱量の分布を検出できる検出装置、及び、加熱装置100を提供することができる。
なお、以上では、PAR110X及び110Zと受信アレイ120X及び120Zとを用いて、ミリ波の三次元的な強度分布を求める形態について説明したが、PAR110X及び受信アレイ120X、又は、PAR110Z及び受信アレイ120Zを用いて、三次元的な強度分布を求めてもよい。二次元的な分布であっても、凍結部分103Aと非凍結部分103Bの分布があれば、分布がない場合に比べれば、加熱対象物103を効率的に加熱することができる。
<実施の形態2>
図8は、実施の形態2の加熱装置200を示す図である。実施の形態1の加熱装置100は、凍結部分103Aと非凍結部分103Bを有する加熱対象物103を加熱対象とするが、実施の形態2の加熱装置200は、DPF(Diesel particulate filter)203を加熱対象とする。
DPF203は、ディーゼルエンジンの排気ガスを浄化する装置であり、ディーゼルエンジンの排気ガスを排出する排気管に直列に挿入される。DPF203は、排気ガスに含まれる煤を吸着するため、所定の頻度で(例えば、定期的に)煤を除去するために加熱処理(再生処理)を行う。
実施の形態2の加熱装置200は、DPF203を加熱対象とし、DPF203に吸着される煤をマイクロ波のエネルギで分解する。実施の形態2では、PAR110X及び110Zが照射する22GHzのミリ波は、DPF203に吸着される煤によって反射される周波数帯のミリ波として用いられる。
PAR110X、110ZからDPF203にミリ波を照射すると、煤のある部分203Aでは煤のない部分203Bよりもミリ波が反射されるため、受信アレイ120X、120Zで受信するミリ波の強度が低下する。これは、実施の形態1において、凍結部分103Aでミリ波の強度が低下することと同様である。
従って、受信アレイ120X、120Zで受信するミリ波の強度に基づいて得られる、ミリ波の三次元的な分布に基づいて、マイクロ波発生器130から照射するマイクロ波の電界強度を決定すればよい。
以上、実施の形態2によれば、DPF203の煤のある部分203Aと煤のない部分203Bの三次元的な分布に基づいて、DPF203の点P(X,Y,Z)における電界強度を求め、8つのマイクロ波発生器130から(実施の形態1のマイクロ波発生器M1〜M8と同様に)マイクロ波を照射する。これにより、煤のある部分203Aと煤のない部分203Bの三次元的な分布に応じて、DPF203を加熱し、DPF203の再生処理を行うことができる。
従って、実施の形態2によれば、DPF203において必要な加熱量の分布を検出できる検出装置、及び、加熱装置200を提供することができる。
また、以下のようにしてもよい。
図9は、データセンタの情報処理装置500を含む運行管理システムを示す図である。データセンタの情報処理装置500は、無線基地局410を介して、車両400と無線通信を行えるようになっている。無線基地局410は、例えば、携帯電話回線を利用する無線通信用の基地局(中継局)である。このようなデータセンタの情報処理装置500は、サーバであってもよく、複数のサーバ又はコンピュータ等によって実現される仮想マシン(例えば、クラウド型のコンピュータ)であってもよい。
図10は、情報処理装置500の構成を示す図である。情報処理装置500は、主制御部501、目詰まり度合取得部502、判定部503、通信部504、及びメモリ505を有する。
以下では、受信アレイ120X、120Zをアンテナ120と称す。
主制御部501は、情報処理装置500の処理を統括する処理部であり、車両400と通信し、煤の堆積量、積み荷の種類、走行済みのルート等に応じて、通信部504を介して、DPF203の再生処理を実行させる指令信号を車両400のECU300に送信する等の所定の処理を行う。主制御部501が実行する具体的な処理については、図12のフローチャートを用いて後述する。
目詰まり度合取得部502は、目詰まり度合を検出するセンサとして用いられるアンテナ120によって検出される目詰まり度合を表す信号を車両400のECU300から通信部504を介して、無線通信で取得する。目詰まり度合は、アンテナ120が受信したマイクロ波の強度によって表される。
判定部503は、目詰まり度合取得部502によって取得される目詰まり度合を表す信号(マイクロ波の強度を表す信号)に基づいて、DPF203の煤の堆積量を計算する。DPF203の煤の堆積量は、アンテナ120からDPF203に出力したマイクロ波の強度に対する、アンテナ120で受信したマイクロ波の強度の比に基づいて求めることができる。
判定部503は、アンテナ120からDPF203に出力したマイクロ波の強度を表すデータを予め保持しておき、目詰まり度合(アンテナ120で受信したマイクロ波の強度)との比を求めることによって、DPF203の煤の堆積量を計算する。
アンテナ120からDPF203に出力したマイクロ波の強度に対する、アンテナ120で受信したマイクロ波の強度の比が小さいほど、煤の堆積量が少なく、比が大きいほど、煤の堆積量が多いことになる。煤の堆積量が少ない場合は、マイクロ波はDPF203によって殆ど反射されず、煤の堆積量が多い場合は、マイクロ波はDPF203によって反射される度合が増大するからである。
なお、マイクロ波の強度との比と、煤の堆積量との関係を予め実験又はシミュレーション等で決めておくことによって、マイクロ波の強度との比から、具体的な煤の堆積量を求めることができる。
判定部503は、計算した目詰まり度合が所定の閾値度合以上であるかどうかを判定する。目詰まり度合が所定の閾値度合以上であると判定した場合には、判定部503は、ECU300にDPF203の再生処理を実行させるために、指令信号を車両400のECU300に送信する処理を主制御部501に実行させる。
通信部504は、携帯電話回線を利用する無線通信によって、車両400のECU300と無線通信を行う。通信部504は、モデムである。また、メモリ505は、データセンタで行う処理に必要な様々なデータ等が格納されている。
図11は、ECU300の構成を示す図である。
ECU300は、主制御部301、堆積量測定部302、及び再生処理実行部304を含む。ECU300は、通信部310に接続されている。通信部310は、車両400に搭載され、携帯電話回線を利用する無線通信によって、情報処理装置500の通信部504と無線通信を行うモデムである。
主制御部301は、ECU300の処理を統括する処理部であり、制御部270を介して種々の処理を実行する。主制御部301が実行する処理の具体的な内容については、図13を用いて後述する。
堆積量測定部302は、情報処理装置500からの指令に応じて、制御部270を介してアンテナ120から測定用のマイクロ波をDPF203に放射し、アンテナ120で受信するマイクロ波の強度を取得する。堆積量測定部302は、取得したマイクロ波の強度を表す信号を情報処理装置500に送信する。マイクロ波の強度を表す信号は、DPF203に堆積した煤の量(DPF203の目詰まり度合)を計算する際に用いられる。
再生処理実行部304は、情報処理装置500からの指令に応じて、制御部270を介してDPF203の再生処理を行う。再生処理実行部304は、求めた煤の堆積量に基づき、煤の加熱・焼却(再生処理)を行うためのマイクロ波の強度と照射時間を決定する。
図12は、情報処理装置500が実行する処理を示すフローチャートを示す図である。このフローは、主制御部501、目詰まり度合取得部502、判定部503、及び通信部504によって実行される。
主制御部501は、フローを開始する(スタート)と、車両400からの問い合わせの有無を確認する(ステップS1)。車両400からの問い合わせは、車両400のECU300が再生処理を実行する際に、情報処理装置500に対して行うものである。ステップS1の処理は、問い合わせがあったことを確認するまで繰り返し実行される。
主制御部501は、運転手ID(Identification)を取得する(ステップS2)。運転手IDは、車両400が情報処理装置500に問い合わせを行う際に、車両400のECU300から情報処理装置500に送信される。主制御部501は、データベースの中で運転手IDに紐付けられている運転パターンを表すデータを読み出す。
主制御部501は、車両IDを取得する(ステップS3)。車両IDは、車両400が情報処理装置500に問い合わせを行う際に、車両400のECU300から情報処理装置500に送信される。
目詰まり度合取得部502は、車両400から送信されるマイクロ波の強度を表す信号を取得する(ステップS4)。マイクロ波の強度を表す信号は、DPF203の目詰まり度合を表す信号であり、DPF203に堆積した煤の量を計算する際に用いられる。
主制御部501は、積荷IDを取得する(ステップS5)。積荷IDは、車両400が情報処理装置500に問い合わせを行う際に、車両400のECU300から情報処理装置500に送信される。積荷IDは、車両400が積載している荷物の種類を表す。
主制御部501は、走行済みルートを取得する(ステップS6)。走行済みルートとは、図12に示すフローの処理の対象になっている車両400が、問い合わせの時点までに走行した道路の履歴である。このような走行済みルートは、例えば、車両400のECU300と情報処理装置500が定期的に通信を行い、車両400のナビゲーションシステムから走行している道路を表すデータを入手することによって取得することができる。
判定部503は、DPF203の煤の堆積量を計算する(ステップS7)。判定部503は、マイクロ波の強度を表す信号に基づいて、DPF203の煤の堆積量を計算する。
判定部503は、煤の堆積量が所定の閾値以上であるかどうかを判定する(ステップS8)。所定の閾値は、予め情報処理装置500がメモリ505に保持しておけばよい。
主制御部501は、煤の堆積量が所定の閾値以上である(S8:YES)と判定すると、車両400のECU300にDPF203の再生処理を指示する(ステップS9)。
主制御部501は、最適ルートを指示する(ステップS10)。最適ルートは、車両400が再生処理を行う際に、現在の行き先までに通り得るルートのうち、再生処理を行うのに最も適したルートである。再生処理を行うのに適したルートとは、例えば、高速道路のように一定の速度で連続的な走行を行いやすいルートをいう。
以上の処理を終えると、主制御部501は、フローをステップS1にリターンする。情報処理装置500は、複数の車両400と通信を行うため、いずれかの車両400から問い合わせがある度に、図12に示すフローを実行する。
図13は、ECU300が実行する処理を示すフローチャートを示す図である。以下の処理は、ECU300が制御部270を介して実行する。
主制御部301は、所定のタイミングで処理をスタートし、堆積量の測定用の発振器210にマイクロ波を出力させる(ステップS21)。所定のタイミングは、例えば、前回の再生処理の後に、車両400の走行距離が所定距離に達した場合、又は、燃料の噴射量が所定量に達した場合等である。なお、DPF203の再生処理を略定期的に行うことができればよいため、所定のタイミングの取り方は、上記以外の方法であってもよい。
堆積量測定部302は、堆積量の測定用のマイクロ波をDPF203に照射し、アンテナ120から受信するマイクロ波の強度を取得する(ステップS22)。マイクロ波の強度を表す信号は、DPF203の目詰まり度合を表す信号であり、DPF203に堆積した煤の量を計算する際に用いられる。
主制御部301は、測定した煤の堆積量を表す信号をデータセンタの情報処理装置500に送信する(ステップS23)。
主制御部301は、データセンタの情報処理装置500から回答があったかどうかを判定する(ステップS24)。ステップS24の処理は、情報処理装置500から回答があるまで繰り返し実行される。
主制御部301は、データセンタの情報処理装置500から指令を取得する(ステップS25)。
主制御部301は、ステップS25で取得した指令が再生処理の実行指令であるかどうかを判定する(ステップS26)。ステップS26の処理は、取得した指令が再生処理の実行指令であると判定するまで繰り返し実行される。
再生処理実行部304は、求めた煤の堆積量に基づき、煤の加熱・焼却(再生処理)を行うためのマイクロ波の強度と照射時間を決定する(ステップS27)。
主制御部301は、ルートを更新する(ステップS28)。
以上の処理を終えると、主制御部301は、フローをステップS1にリターンする。
以上、実施の形態によれば、パイプ10の凸部11の内部に配置したアンテナ120から、パイプ10の内部に配設されるDPF203に直接的にマイクロ波を照射するため、排気ガス処理装置100の構造を簡易にすることができる。排気ガス処理装置100には、フィルタ再生装置、及び、フィルタ目詰まり検出装置が含まれており、排気ガス処理装置100を用いてフィルタ目詰まり判定方法が行われる。
従って、実施の形態によれば、簡易な構造のフィルタ再生装置、フィルタ目詰まり検出装置、排気ガス処理装置100、及び、フィルタ目詰まり判定方法を提供することができる。
また、アンテナ120は、パイプ10の外周部が外側に突出した凸部11の内部に配置されているので、アンテナ120が排気ガスの流路からオフセットしている。このため、アンテナ120が排気ガスの流れの邪魔になることを抑制でき、アンテナ120が排気ガスによって加熱されにくい構造にすることができ、アンテナ120の破損等を抑制し、長寿命化を図ることができる。
また、アンテナ120からDPF203に出力したマイクロ波の強度に対する、アンテナ120で受信したマイクロ波の強度の比に基づいて、煤の堆積量を求めることができるため、DPF203の再生を行う際に、煤の堆積量に応じてマイクロ波の強度を決めることができる。
また、トランジスタ230としてGaN−HEMTを用いるため、発振器210で発生されるマイクロ波を高出力のマイクロ波に増幅することができる。
なお、図12及び図13のフローによって実現される方法は、フィルタ目詰まり判定方法である。以上では、情報処理装置500の判定部503が煤の堆積量が所定の閾値以上であるかどうかを判定する形態について説明したが、ECU300が煤の堆積量を所定の閾値と比較して判定を行うようにしてもよい。
また、以上では、煤の堆積量を測るために、アンテナ120からマイクロ波を放射し、DPF203で反射されるマイクロ波を受信する形態について説明した。しかしながら、DPF203を挟んでアンテナ120の反対側にもう一つのアンテナを設けて、アンテナ120から放射され、DPF203を透過したマイクロ波をもう一つのアンテナで受信してもよい。この場合は、受信するマイクロ波の強度が高いほど、煤の堆積量が少なく、受信するマイクロ波の強度が低いほど、煤の堆積量が多いことになる。
また、以上では、アンテナ120がモノポールアンテナである形態について説明したが、アンテナ120は、ダイポールアンテナ、パッチアンテナ等のモノポールアンテナ以外の形式のアンテナであってもよい。
また、アンテナ120が配置される凸部11の形状は、半球体状に限られず、マイクロ波の放射と受信に影響が生じなければ、どのような形状であってもよい。
以上、本発明の例示的な実施の形態の検出装置、及び、加熱装置について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
以上の実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
ミリ波の放射対象物が配置される配置場所の第1軸方向において、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記放射対象物に含まれる特定物質に吸収又は反射される波長のミリ波を出射する複数の第1出射部と、
前記複数の第1出射部と前記配置場所を介して対向するとともに、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記ミリ波を受信する第1受信部と、
前記第1受信部が受信するミリ波の二次元的な強度分布を検出する第1検出部と
を含む、検出装置。
(付記2)
前記配置場所の第2軸方向において、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記放射対象物に含まれる前記特定物質に吸収又は反射される波長のミリ波を出射する複数の第2出射部と、
前記複数の第2出射部と前記配置場所を介して対向するとともに、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記ミリ波を受信する第2受信部と、
前記第2受信部が受信するミリ波の二次元的な強度分布を検出する第2検出部と
をさらに含む、付記1記載の検出装置。
(付記3)
ミリ波の放射対象物が配置される配置場所の第1軸方向において、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記放射対象物に含まれる特定物質に吸収又は反射される波長のミリ波を出射する複数の第1出射部と、
前記複数の第1出射部と前記配置場所を介して対向するとともに、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記ミリ波を受信する第1受信部と、
前記第1受信部が受信するミリ波の二次元的な第1強度分布を検出する第1検出部と、
前記配置場所にマイクロ波を出射するマイクロ波出射部と、
前記第1検出部によって検出される前記第1強度分布に基づき、強度が小さい部位ほど前記マイクロ波の出力が大きくなり、強度が大きい部位ほど前記マイクロ波の出力が小さくなるように、前記マイクロ波出射部が出射するマイクロ波の出力を制御する出力制御部と
を含む、加熱装置。
(付記4)
前記配置場所の第2軸方向において、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記放射対象物に含まれる前記特定物質に吸収又は反射される波長のミリ波を出射する複数の第2出射部と、
前記複数の第2出射部と前記配置場所を介して対向するとともに、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記ミリ波を受信する第2受信部と、
前記第2受信部が受信するミリ波の二次元的な第2強度分布を検出する第2検出部と
をさらに含み、
前記出力制御部は、前記第1検出部及び前記第2検出部によって検出される前記第1強度分布及び前記第2強度分布に基づき、強度が小さい部位ほど前記マイクロ波の出力が大きくなり、強度が大きい部位ほど前記マイクロ波の出力が小さくなるように、前記マイクロ波出射部が出射するマイクロ波の出力を制御する、付記3記載の加熱装置。
(付記5)
前記マイクロ波出射部は複数あり、
前記出力制御部は、前記第1強度分布及び前記第2強度分布に基づき、前記複数のマイクロ波出射部から出射されるマイクロ波同士の位相が前記特定物質が存在する位置において等しくなるように、前記複数のマイクロ波出射部を制御する、付記4記載の加熱装置。
100 加熱装置
101 加熱室
102 ステージ
110X、110Z PAR
120X、120Z 受信アレイ
130 マイクロ波発生器
140 制御部

Claims (5)

  1. ミリ波の放射対象物が配置される配置場所の第1軸方向において、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記放射対象物に含まれる特定物質に吸収又は反射される波長のミリ波を出射する複数の第1出射部と、
    前記複数の第1出射部と前記配置場所を介して対向するとともに、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記ミリ波を受信する複数の第1受信部と、
    前記第1受信部が受信するミリ波の二次元的な強度分布を検出する第1検出部と
    を含む、検出装置。
  2. 前記配置場所の第2軸方向において、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記放射対象物に含まれる前記特定物質に吸収又は反射される波長のミリ波を出射する複数の第2出射部と、
    前記複数の第2出射部と前記配置場所を介して対向するとともに、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記ミリ波を受信する第2受信部と、
    前記第2受信部が受信するミリ波の二次元的な強度分布を検出する第2検出部と
    をさらに含む、請求項1記載の検出装置。
  3. ミリ波の放射対象物が配置される配置場所の第1軸方向において、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記放射対象物に含まれる特定物質に吸収又は反射される波長のミリ波を出射する複数の第1出射部と、
    前記複数の第1出射部と前記配置場所を介して対向するとともに、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記ミリ波を受信する第1受信部と、
    前記第1受信部が受信するミリ波の二次元的な第1強度分布を検出する第1検出部と、
    前記配置場所にマイクロ波を出射するマイクロ波出射部と、
    前記第1検出部によって検出される前記第1強度分布に基づき、強度が小さい部位ほど前記マイクロ波の出力が大きくなり、強度が大きい部位ほど前記マイクロ波の出力が小さくなるように、前記マイクロ波出射部が出射するマイクロ波の出力を制御する出力制御部と
    を含む、加熱装置。
  4. 前記配置場所の第2軸方向において、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記放射対象物に含まれる前記特定物質に吸収又は反射される波長のミリ波を出射する複数の第2出射部と、
    前記複数の第2出射部と前記配置場所を介して対向するとともに、前記配置場所を向くように二次元的に配設され、前記ミリ波を受信する第2受信部と、
    前記第2受信部が受信するミリ波の二次元的な第2強度分布を検出する第2検出部と
    をさらに含み、
    前記出力制御部は、前記第1検出部及び前記第2検出部によって検出される前記第1強度分布及び前記第2強度分布に基づき、強度が小さい部位ほど前記マイクロ波の出力が大きくなり、強度が大きい部位ほど前記マイクロ波の出力が小さくなるように、前記マイクロ波出射部が出射するマイクロ波の出力を制御する、請求項3記載の加熱装置。
  5. 前記マイクロ波出射部は複数あり、
    前記出力制御部は、前記第1強度分布及び前記第2強度分布に基づき、前記複数のマイクロ波出射部から出射されるマイクロ波同士の位相が前記特定物質が存在する位置において等しくなるように、前記複数のマイクロ波出射部を制御する、請求項4記載の加熱装置。
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