JP2018058805A - ハロゲン化ヒダントイン含有組成物 - Google Patents

ハロゲン化ヒダントイン含有組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 保存安定性と保存時の容積効率の大きい固体状のハロゲン化ヒダントイン含有組成物において、常温の水への溶解速度に優れ、且つ環境負荷の低い粉末組成物を提供する。
【解決手段】 ハロゲン化ヒダントイン化合物(A)と、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンと無機アニオンとからなる塩(B)を含んでなる粉体組成物であって、当該組成物全量のうちの80重量%以上が、孔径600μm以下の篩を通過し、更に(A)と(B)の重量比が(A):(B)=2:1乃至1:5であることを特徴とする組成物を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、殺菌などに用いられるハロゲン化ヒダントイン含有組成物に関する。
ハロゲン化ヒダントイン化合物は、水中の細菌数を抑制するための固形の殺菌剤として例えば風呂用の水などに使用される(特許文献1参照)。当該化合物は固形剤であるため保存安定性が非常に高いと知られる。具体的には、次亜ハロゲン酸の活性前駆体型化合物として、次亜ハロゲン酸あるいはその水溶液よりも長期の保存が可能である。また液剤と比較し、固形剤は一般的に保管時の容積効率が高い点で有利と考えられる。
ハロゲン化ヒダントイン化合物は水への溶解性や溶解速度が非常に小さいことが知られる。このため、当該化合物を圧縮成形して表面積をさらに低減させた固形剤は、風呂水用などにおいて水中へ長時間有効成分を放出させる目的に使用されている。従って、当該化合物を含む固形の組成物には、タブレットなど徐放型成形剤の形状維持を目的とするものが多く知られている。例えば結晶水を有する無機水和物及び/又は水との混合組成物(特許文献1)や、TCCAやNaDCCなどイソシアヌル酸誘導体との混合組成物(特許文献2)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属と、以下の群(カーボネート、バイカーボネート、ボレート、シリケート、ホスフェート、パーカーボネート、パーホスフェート)から選択されるアニオンとからなる塩との混合組成物(特許文献3)が、成形剤の形状保持と関係する膨潤抑制や高硬度化の効果を示すと知られている。
ハロゲン化ヒダントイン化合物は上記の徐放性という特長をもつが、その一方で、水に短時間で溶解させる目的に対しては、必ずしも適しているとは言えない。例えば、細菌で汚染された水が非定常的に発生し、その汚染水を保管せずに短時間で殺菌処理する必要が生じる状況に当該化合物を適用するには、溶解時間を短縮させることが大きな課題となる。
この溶解時間の短縮という課題に対しては、液剤にした改善技術がいくつか知られている。例えばハロゲン化ヒダントインに、スルホランと、スクシンイミドまたはヒダントインを配合させた有機溶液は、ハロゲン化ヒダントインを析出させることなく水中に溶解分散できるとされている(特許文献4)。またハロゲン化ヒダントインに、ピロリドン類やブチロラクトン類を混合させた、水または有機溶剤との液状組成物は、取扱い性と保存安定性とを高めた殺微生物剤であるとされている(特許文献5)。更に、ハロゲン化ヒダントインに、水、およびクレーなどのレオロジー添加剤を混合させた水性懸濁液は、当該添加剤を含まないものよりも、水への溶解時間を短縮させることが知られている(特許文献6)。またカーボネート、バイカーボネート、ホスフェート、メタシリケート類のナトリウム塩またはカリウム塩を、水に対するハロゲン化ヒダントインの増溶剤として含んだ水性剤が知られている(特許文献7)。
しかし、上記の各種液剤は総じて、固形のハロゲン化ヒダントインが1〜3年と長期間保存が可能であるのに比較すると、保存安定性が低い。これに加え各文献の方法には別の課題もある。例えば特許文献4の方法は、有機溶剤や有機化合物を相当量(全組成物重量のうちの65〜80重量%)使用することから、環境へ放出する際の負荷が高いために好ましい方法と言い難い。また特許文献5の方法も、最大78重量%の有機系の添加剤を使用してハロゲン化ヒダントインを溶解している。そして特許文献6では、文献中の組成物は無機物系の添加剤のみ加えられているものの、分散スラリーの作製に高せん断ミキサーを必要とし、設備面で実際の製造に適しているとは言い難い。そのうえクレーなどの不溶性添加剤が、液体の性質や状況あるいは使用方法によって凝集や沈降など生じた場合には、処理水の運転管理に支障をきたす懸念がある。更に特許文献7では、水性液剤用の安定剤を1〜20%含むとされているものの、その効果や評価に関して説明されていない。
一方、固形のハロゲン化ヒダントイン含有組成物についても、溶解性に関する文献が公知になっている。具体的には、特許文献7にも記載されている無水炭酸ナトリウムまたは無水炭酸水素ナトリウムを「助溶剤(特許文献7では「増溶剤」で記載)」として記載している(特許文献8)。ただし当該文献中には、この2化合物がハロゲン化ヒダントインの溶解性を助ける効果のあることを示す具体的データや説明、および引用文献について記載されていない。未記載の理由は、特許文献8(2012年出願)の助溶剤適用が、より早い出願である特許文献7(2008年登録)での記載を理由に、公知の方法として扱ったためと考えられる。
しかし、特許文献7および特許文献8で使用される「増溶剤」や「助溶剤」は、ハロゲン化ヒダントインが水に溶解し得る許容「量」を増やすことを目的に添加したものであり、固体組成物が水に溶ける際の溶解「速度」について触れられていない。更に、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンと無機アニオン、中でも、アルカリ金属のハロゲン化物塩及び/又は硫酸塩と、ハロゲン化ヒダントインとのみから主に構成される組成物(例えば特許文献8で相当量添加される、塩素化イソシアヌル酸や、助溶剤の炭酸アルカリ塩を含まない組成物)は、公知とされていない固体組成物である。
特開2005−41813号公報 特表2008−505883号公報 米国特許第4677130号公報 特許第4296565号公報 特開2003−104805号公報 特許第4160301号公報 中国特許第100407923号公報 中国特許第103891727号公報
本発明は上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、保存安定性と保存時の容積効率に優れた固体のハロゲン化ヒダントイン含有組成物において、環境への影響の小さな、水に溶解する速度の高い組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ハロゲン化ヒダントイン化合物に、無機塩を所定の量比で混合させた、所定の粒子径をもつ粉体組成物が、ハロゲン化ヒダントイン化合物の溶解速度を大幅に向上させる事実を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、以下に示す通りのハロゲン化ヒダントイン化合物の組成物である。
[1] ハロゲン化ヒダントイン化合物(A)と、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンと無機アニオンとからなる塩(B)を含んでなる粉体組成物であって、当該組成物全量のうちの80重量%以上が、孔径600μm以下の篩を通過し、更に(A)と(B)の重量比が(A):(B)=2:1乃至1:5であることを特徴とする組成物。
[2] ハロゲン化ヒダントイン化合物(A)と、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンと無機アニオンとからなる塩(B)からなる粉体組成物であって、当該組成物全量のうちの80重量%以上が、孔径600μm以下の篩を通過し、更に(A)と(B)の重量比が(A):(B)=2:1乃至1:5であることを特徴とする、[1]に記載の組成物。
[3] ハロゲン化ヒダントイン化合物(A)が、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、1−クロロ−3−ブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、及び1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントインからなる群から選択される少なくとも1種を含むものであることを特徴とする、[1]又は[2]に記載の組成物。
[4] アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンが、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、及びカルシウムイオンから選択されるものであることを特徴とする[1]乃至[3]のいずれか一項に記載の組成物。
[5] 無機アニオンが、塩化物イオン、及び硫酸イオンから選択される無機アニオンであることを特徴とする[1]乃至[4]のいずれか一項に記載の組成物。
[6] 組成物全量のうちの80重量%以上が、孔径300μm以下の篩を通過することを特徴とする、[1]乃至[5]のいずれか一項に記載の組成物。
[7] [1]乃至[6]のいずれか一項に記載の組成物を水性環境に溶解させることを特徴とする有効ハロゲンの発生方法。
本発明の組成物は固形粉体状であり、ハロゲン化ヒダントイン化合物が加水分解を起こす要因となる水を全くあるいは殆ど含まないため、保存安定性に優れる。このため通常時は粉末状の組成物として省スペースで保管し、必要の生じた時に簡便に殺菌剤の水溶液を調製することができる。また本発明の組成物は、環境に対して負荷をかけ得る有機化合物を含まないため安全に使用できる。また本発明の組成物は添加剤の種類が少なくシンプルな組成であるため、組成物製造時の原料入手や調達の手間、保管設備や保存管理の手間が少なく運転上有利である。
そして本発明の組成物は水に対する溶解速度が大きい。従って、水性環境の殺菌剤などに使用する際の作業性が改善されるため、本発明は産業上極めて有用である。
以下、本発明をさらに詳しく述べる。
本発明の組成物は、ハロゲン化ヒダントイン化合物(A)と、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンと無機アニオンとからなる塩(B)を含んでなる粉体組成物であって、当該組成物全量のうちの80重量%以上が、孔径600μm以下の篩を通過し、更に(A)と(B)の重量比が(A):(B)=2:1乃至1:5であることを特徴とする組成物である。
本発明の組成物において、ハロゲン化ヒダントイン化合物(A)としては、ヒダントイン骨格を構造中に含み、窒素原子上の水素原子のうち少なくとも一つがハロゲンで置換されていれば特に限定するものではないが、例えば、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、1−クロロ−3−ブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、及び1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントイン等が好ましい例として挙げられ、またこれらを含む、もしくは含まない複数種のハロゲン化ヒダントイン化合物の組成物が挙げられる。
さらに、ハロゲン化ヒダントイン含有組成物には、上記に挙げた例示化合物が加水分解した場合等により副生し得る化合物を少量、例えば組成物全体に対して0.01〜10重量%程度含んでいてもよい。具体的には例えば、1−クロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1−ブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、3−ブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、及び5,5−ジメチルヒダントイン等が例示される。
このため、ハロゲン化ヒダントイン化合物(A)としては、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、1−クロロ−3−ブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、及び1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントインからなる群から選択される少なくとも1種を含むものであることが好ましい。
本発明の組成物において、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンと無機アニオンとからなる塩(B)のうち、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンとしては特に限定するものではないが、具体的には、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオン、マグネシウムイオン、又はカルシウムイオン等が挙げられる。これらのうち、溶解性と経済性の点で、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、及びカルシウムイオンから選択されるものであることが好ましく、ナトリウムイオンがもっとも好ましい。これらのカチオンはいずれか単独または複数2種まで使用することが好ましい。
本発明の組成物において、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンと無機アニオンとからなる塩(B)のうち、無機アニオンとしては、特に限定するものではないが、例えば、ハロゲン化物イオン(塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等)、硫酸イオン、又は硝酸イオン等を例示することができる。これらのうち、溶解性、経済性の点で、塩化物イオン、臭化物イオン、硫酸イオン、又は硝酸イオンが好ましく、塩化物イオン又は硫酸イオンがより好ましい。これらのアニオンはいずれか単独または複数2種まで使用することが好ましい。
本発明の組成物において、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンと無機アニオンとからなる塩(B)の、カチオンとアニオンの組合せとしては、特に限定するものではないが、例えば、アルカリ金属カチオンとハロゲン化物イオンの組合せや、アルカリ金属カチオンと硝酸イオンの組合せ、または2原子のアルカリ金属カチオンと硫酸イオンの組合せとして例示することができる。これらのうち、使用時に処理水のpHに対して特別の注意をする必要のない、中性の塩であるという点、及び溶解性、経済性の点から、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、又は硝酸ナトリウムが好ましい。
本発明の組成物において、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンと無機アニオンとからなる塩(B)の種類については、中性の塩であることが好ましく、組成物製造時の原料入手や調達の手間、保管設備や保存管理の手間を考慮すると、1種類または2種類であることが好ましい。
本発明の組成物において、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンと無機アニオンとからなる塩(B)の種類が2種類である場合、その各々の量比については特に限定するものではないが、組成物の溶解性と経済性を考慮し、溶解性の許容する範囲において、より安価で入手し易いものの方が量的に多い方が好ましい。
以上のような点で、本願発明の組成物については、ハロゲン化ヒダントイン化合物(A)と、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンと無機アニオンとからなる塩(B)からなる粉体組成物であって、当該組成物全量のうちの80重量%以上が、孔径600μm以下の篩を通過し、更に(A)と(B)の重量比が(A):(B)=2:1乃至1:5であることを特徴とする組成物が好ましいく、ハロゲン化ヒダントイン化合物(A)と、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンと無機アニオンとからなる1種もしくは2種の中性の塩(B)からなる粉体組成物であって、当該組成物全量のうちの80重量%以上が、孔径600μm以下の篩を通過し、更に(A)と(B)の重量比が(A):(B)=2:1乃至1:5であることを特徴とする組成物がより好ましい。
本発明の組成物において、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンと無機アニオンとからなる塩(B)のハロゲン化ヒダントイン化合物(A)に対する含有量比は、(A)と(B)の重量比が(A):(B)=2:1乃至1:5である。本発明の組成物の溶解性においては、一般に(B)の含有量が多いほど溶解速度も速くなるが、その一方で、経済性の視点からあまりに多くの添加剤である(B)を加えるのは好ましくない。そのため、(A)と(B)の重量比については、(A):(B)=1.5:1乃至1:5であることが好ましく、(A):(B)=1.5:1乃至1:4であることがより好ましい。
本発明の組成物は、組成物全量のうちの80重量%以上が、孔径600μm以下の篩を通過するものである。本発明の組成物において、粉体中にあまり大きなサイズの粒子が含まれるのは好ましくない。サイズの大きな粒子が多く含まれると、ハロゲン化ヒダントインと水との接触面積が小さいために添加剤の溶解促進効果以上に溶解速度が低下する。好ましい粒子径は、所定の孔の大きさの篩を用いた場合に通過できる重量の比率で表すことができる。そのため、組成物全量のうちの80重量%以上が300μm以下の篩を通過するものが好ましく、組成物全量のうちの80重量%以上が150μm以下の篩を通過するものがより好ましい。但しあまり微粒子ばかりになると、取扱い時の粉塵飛散および吸入のリスクが増大する。また微粒子になるほど溶解速度が速くなるとは一概には言えない。そのため、組成物全量のうちの90μmの篩を通過するものが20重量%以下であることが好ましく、90μmの篩を通過するものが10重量%以下であることがより好ましく、90μmの篩を通過するものが5重量%以下であることがより好ましい。
本発明のハロゲン化ヒダントイン化合物含有組成物は、水性環境に溶解させると殺菌活性を有する有効ハロゲンを発生するため、水性環境の殺菌剤として利用することができる。
以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
参考例1.
真鍮製の篩((株)飯田製作所製、直径750mm×深さ20mm、開口部の孔径=600μm、ワイヤ直径=390μm)に、粉末状のブロモクロロジメチルヒダントイン(X.T.Y.ENVIRON−TECH CO.,LTD製)1000mgを乗せて振動させ、当該篩を通過したフラクションと篩の目の上に残存したフラクションに分画した。分画した結果を表1に示す。
Figure 2018058805
比較例1.
撹拌子の入った内容積200mLのビーカーに、イオン交換水 100gを添加し、スターラー上において回転数500rpmで撹拌を開始した。撹拌中の当該液体に、参考例1で得られた、篩上に残存したブロモクロロジメチルヒダントインの分画 25mgを一度に加えた。5分おきまたは10分おきに撹拌液をサンプリングし、水中に溶出した有効塩素量を測定した。測定結果の経時変化を図1に示した。20分経過後の有効ハロゲンの溶出率は理論量の50%に届かず、60分経過後も完全に溶解しなかった。当該溶解時間を表2に示す。
比較例2.
篩上に残存したブロモクロロジメチルヒダントインを用いる代わりに、篩を通過したブロモクロロジメチルヒダントインを用いた以外は、比較例1と同じ方法でブロモクロロヒダントインの溶解試験を行った。測定結果の経時変化を図2に示した。完全に溶解した後の有効塩素量は安定しており、この値に対する各サンプリング液の有効塩素量の溶出割合が98%に達した時点を溶解時間(min.)とし、当該溶解時間を表2に示す。
比較例3.
開口部の孔径=600μm(ワイヤ直径=390μm)の篩を用いる代わりに、開口部の孔径=63μm(ワイヤ直径=45μm)の篩を用いて篩を通過したブロモクロロジメチルヒダントインを用いた以外は、比較例2と同じ方法でブロモクロロヒダントインの溶解試験を行った。測定結果の経時変化を図3に示した。完全に溶解した後の有効塩素量は安定しており、この値に対する各サンプリング液の有効塩素量の溶出割合が98%に達した時点を溶解時間(min.)とし、当該溶解時間を表2に示す。
実施例1.
撹拌子の入った内容積200mLのビーカーに、イオン交換水 100gを添加し、スターラー上において回転数500rpmで撹拌を開始した。粉末状のブロモクロロジメチルヒダントイン(X.T.Y.ENVIRON−TECH CO.,LTD製)を開口部の孔径=150μm(ワイヤ直径=104μm)の篩に乗せて振動させ、当該篩を通過したブロモクロロジメチルヒダントインフラクションを作製した。同じ篩(開口部の孔径=150μm)を通過した塩化ナトリウムフラクションを作製した。前記ブロモクロロジメチルヒダントインフラクション 25mgと前記塩化ナトリウムフラクション 25mgとの混合粉末を、前記撹拌中のイオン交換水に一度に加えた。5分おきに撹拌液をサンプリングし、水中に溶出した有効塩素量を測定した。測定結果の経時変化を図4に示した。完全に溶解した後の有効塩素量は安定しており、この値に対する各サンプリング液の有効塩素量の溶出割合が98%に達した時点を溶解時間(min.)とし、当該溶解時間を表2に示す。
実施例2.
イオン交換水に加える混合粉末のうち、塩化ナトリウムフラクションの量を100mg用いる以外は実施例1に示す方法で、経時的な有効塩素量の変化を測定した(図5)。溶解時間(min.)を表2に示す。
Figure 2018058805
比較例1におけるブロモクロロジメチルヒダントイン(以下、「BCDMH」と表記する)の溶解速度を有効塩素濃度の経時変化を用いて示した。 比較例2におけるBCDMHの溶解速度を有効塩素濃度の経時変化を用いて示した。 比較例3におけるBCDMHの溶解速度を有効塩素濃度の経時変化を用いて示した。 実施例1におけるBCDMHの溶解速度を有効塩素濃度の経時変化を用いて示した。 実施例2におけるBCDMHの溶解速度を有効塩素濃度の経時変化を用いて示した。

Claims (7)

  1. ハロゲン化ヒダントイン化合物(A)と、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンと無機アニオンとからなる塩(B)を含んでなる粉体組成物であって、当該組成物全量のうちの80重量%以上が、孔径600μm以下の篩を通過し、更に(A)と(B)の重量比が(A):(B)=2:1乃至1:5であることを特徴とする組成物。
  2. ハロゲン化ヒダントイン化合物(A)と、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンと無機アニオンとからなる塩(B)からなる粉体組成物であって、当該組成物全量のうちの80重量%以上が、孔径600μm以下の篩を通過し、更に(A)と(B)の重量比が(A):(B)=2:1乃至1:5であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. ハロゲン化ヒダントイン化合物(A)が、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、1−クロロ−3−ブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、及び1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントインからなる群から選択される少なくとも1種を含むものであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属カチオンが、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、及びカルシウムイオンから選択されるものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 無機アニオンが、塩化物イオン、及び硫酸イオンから選択される無機アニオンであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 組成物全量のうちの80重量%以上が、孔径300μm以下の篩を通過することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の組成物を水性環境に溶解させることを特徴とする有効ハロゲンの発生方法。
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