JP2018057931A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】不正行為や経年劣化などで部材同士にガタつきが生じても確実にロック状態を維持できる遊技機を提供する。
【解決手段】主制御回路100は、駆動力伝達部1404を、変位部材が遊技球の通過が容易な位置に変位制御される第1の位置と、前記変位部材が遊技球の通過が困難な位置に変位制御される第2の位置と、に所定の変位経路を経て変位制御可能であり、ロック部1424は、前記第2の位置において前記変位部材をロック可能であり、かつ前記第1の位置において前記変位部材のロックを解除可能であり、ロック部1424により前記変位部材がロックされている状態において、駆動力伝達部1404が前記第2の位置から前記第1の位置へ所定の距離移動しても、前記変位部材のロック状態が維持される。
【選択図】図148

Description

本発明は、例えばパチンコ機あるいはパチスロ機といった遊技機に関する。
従来、パチンコ機あるいはパチスロ機といった遊技機において、例えば通過領域に対して遊技球の通過が容易となる位置と遊技球の通過が困難となる位置とに変位可能な変位部材を設ける技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載の技術においては、前記変位部材として入賞装置の扉部材が設けられる。また、扉部材を変位させる(開放させる位置と、閉鎖させる位置と、の間を往復移動させる)ための駆動源としては、ソレノイドが採用されている。
また、前記特許文献1に記載の技術においては、ソレノイドの伝達手段に設けられたロック部と、扉部材に設けられた係合突起部と、が接触することで、前記閉鎖させる位置において扉部材が開放されることを規制(ロック)することができる。
特開2008−307103号公報
しかしながら、ロック部と係合突起部とは互いの位置関係にある程度の正確さが求められるため、ソレノイドの経年劣化や、ソレノイドの駆動経路への異物の混入等があった場合には、互いに完全に接触しなくなる。このように、ロック部と係合突起部とが完全に接触しなくなると、閉鎖する位置において扉部材にガタが生じたり、扉部材が少しだけ開放されたりするおそれ(意図せぬ変位が行われる可能性)があり、不都合であった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、不正行為や経年劣化などで部材同士にガタつきが生じても確実にロック状態を維持できる遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、遊技球が転動する遊技領域を有する遊技盤と、前記遊技領域に設けられ遊技球が通過可能な通過領域と、前記通過領域に対して遊技球の通過が容易な位置と遊技球の通過が困難な位置とに変位可能な変位部材と、前記変位部材を駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御可能な駆動制御手段と、を備えた遊技機であって、前記変位部材が遊技球の通過が困難な位置に変位制御されている状態であり、かつ前記駆動制御手段が前記変位部材を遊技球の通過が容易な位置に変位させる制御を行っていない場合に、前記変位部材を遊技球の通過が困難な位置にてロック可能なロック手段を備え、前記駆動手段は、駆動力を発生する駆動力発生部と、前記変位部材の少なくとも一部に接することで、前記駆動力発生部により発生した駆動力を前記変位部材に伝達可能な駆動力伝達部と、を含み、前記駆動制御手段は、前記駆動力伝達部を、前記変位部材が遊技球の通過が容易な位置に変位制御される第1の位置と、前記変位部材が遊技球の通過が困難な位置に変位制御される第2の位置と、に所定の変位経路を経て変位制御可能であり、前記ロック手段は、前記第2の位置において前記変位部材をロック可能であり、かつ前記第1の位置において前記変位部材のロックを解除可能であり、前記ロック手段により前記変位部材がロックされている状態において、前記駆動力伝達部が前記第2の位置から前記第1の位置へ所定の距離移動しても、前記変位部材のロック状態が維持されることを特徴としている。
本発明によれば、不正行為や経年劣化などで部材同士にガタつきが生じても確実にロック状態を維持できる。
本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機における外観を示す斜視図。 同じく、外観を示す分解斜視図。 同じく、遊技盤の外観を示す正面図。 同じく、第一及び第二特別図柄表示部を含むLEDユニットを示す正面図。 同じく、主制御回路を示すブロック図。 同じく、(a)特別図柄ゲームの仕様を示す表。(b)普通図柄ゲームの仕様を示す表。(c)当りの振り分けを示す表。(d)当りの種類を示す表。 同じく、遊技の流れを示すフローチャート。 図7の続きを示すフローチャート。 同じく、主制御回路で実行されるメイン処理を示すフローチャート。 同じく、主制御回路で実行されるシステムタイマ割込処理を示すフローチャート。 同じく、主制御回路で実行される特別図柄制御処理を示すフローチャート。 同じく、主制御回路で実行される特別図柄記憶チェック処理を示すフローチャート。 同じく、主制御回路で実行される特別図柄決定処理を示すフローチャート。 同じく、主制御回路で実行される特別図柄変動時間管理処理を示すフローチャート。 同じく、主制御回路で実行される特別図柄表示時間管理処理を示すフローチャート。 図15の続きを示すフローチャート。 同じく、主制御回路で実行される当り開始インターバル管理処理を示すフローチャート。 同じく、主制御回路で実行される大入賞口再開放待ち時間管理処理を示すフローチャート。 同じく、主制御回路で実行される大入賞口開放処理を示すフローチャート。 同じく、主制御回路で実行される当り終了インターバル処理を示すフローチャート。 同じく、主制御回路で実行される特別図柄ゲーム終了処理を示すフローチャート。 同じく、サブ制御回路で実行されるメイン処理を示すフローチャート。 同じく、サブ制御回路で実行されるタイマ割込処理を示すフローチャート。 同じく、サブ制御回路で実行されるコマンド割込処理を示すフローチャート。 同じく、サブ制御回路で実行されるコマンド解析処理を示すフローチャート。 図25の続きを示すフローチャート。 普通電動役物ユニットを示す正面斜視図。 普通電動役物ユニットを示す正面分解斜視図。 普通電動役物ユニットのベース部材の正面図。 普通電動役物ユニットのベース部材の正面斜視図。 普通電動役物ユニットの正面断面図。 普通電動役物ユニットの正面断面斜視図。 アタッカユニットを示す前方斜視図。 アタッカユニットを示す正面図。 アタッカユニットを示す側面図。 アタッカユニットを示す平面図。 アタッカユニットを示す正面分解斜視図。 アタッカユニットのベース部材を示す正面図。 アタッカユニットの前側板部を示す背面図。 アタッカユニットを示す正面断面図。 アタッカユニットの正面断面斜視図。 (a)大入賞口ソレノイドを示す平面図。(b)リンクアームを示す平面図。(c)シャッタを示す平面図。 (a)シャッタが第2の位置である場合のアタッカユニットを示す平面図。(b)同じく、特別電動役物を示す平面図。 (a)シャッタが第1の位置である場合のアタッカユニットを示す平面図。(b)同じく、特別電動役物を示す平面図。 (a)アタッカユニットの第一誘導路を遊技球が転動する様子を示した平面模式図。(b)同じく、図45(a)の続きを示す平面模式図。(c)同じく、複数の遊技球が転動する様子を示した平面模式図。 普通電動役物とアタッカユニットとの相互の位置関係を示す正面断面図。 遊技領域を転動する遊技球を示す一部正面図。 (a)普通電動役物ユニットを遊技球が転動する様子を示す正面断面図。(b)同じく、図48(a)の続きを示す正面断面図。 遊技領域を転動する遊技球を示す一部正面図。 (a)アタッカユニットを遊技球が転動する様子を示す正面断面図。(b)同じく、図50(a)の続きを示す正面断面図。 (a)アタッカユニットを遊技球が転動する様子を示す正面断面図。(b)同じく、図51(a)の続きを示す正面断面図。 (a)別例に係るアタッカユニットの第一誘導路を遊技球が転動する様子を示した平面模式図。(b)同じく、側面模式図。 (a)図52(a)の続きを示す平面模式図。(b)同じく、側面模式図。 第二の可動役物ユニットを示す正面図。 第二の可動役物ユニットから第一可動体(ベース部材を除く)を取り外した状態を示す正面図。 第二の可動役物ユニットから第一可動体を取り外した状態を示す正面図。 第二の可動役物ユニットを示す背面図。 第二の可動役物ユニットを示す平面図。 第二の可動役物ユニットを示す後方斜視図。 第一可動体(ベース部材を除く)を示す背面図。 第一可動体の可動体を示す前方分解斜視図。 第一可動体の移動制御手段を示す背面図。 可動体を待機位置から演出位置に移動させる様子を示した背面図。 可動体が演出位置にある状態の第一可動体(ベース部材を除く)を示す背面図。 第二可動体を示す前方分解斜視図。 移動制御手段を示す正面図。 第一可動体及び第二可動体を待機位置から演出位置に移動させる様子を示した正面図。 第一可動体(ベース部材のみ)及び第二可動体が演出位置にある状態を示した正面図。 第一可動体及び第二可動体が演出位置にある状態を示した正面図。 第一可動体及び第二可動体が演出位置にある状態を示した背面図。 第一可動体及び第二可動体が演出位置にある状態を示した平面図。 第一可動体が待機位置にある状態におけるアームの様子を示した正面模式図。 第一可動体が最も高い位置にある状態におけるアームの様子を示した正面模式図。 第一可動体が演出位置にある状態におけるアームの様子を示した正面模式図。 第二可動体の内部(ベース部材及び基板)を示した正面図。 第二可動体のコネクタ及びフラットケーブルを示した拡大正面図。 第二可動体の突き合せ部を示した分解斜視断面図(図75のS−S断面)。 同じく、側面断面図(図75のS−S断面)。 第二可動体の突き合せ部の詳細な形状を示した側面断面図。 (a)フラットケーブルの構成を示す平面図。(b)同じく、側面図。(c)同じく、底面図。 フラットケーブルが正常に接続された状態を示した正面図。 フラットケーブルが正常に接続されていない状態を示した正面図。 (a)第二可動体の突き合せ部の第一変形例を示した側面断面図。(b)同じく、第二変形例を示した側面断面図。(c)同じく、第三変形例を示した側面断面図。 可動体の内部(ベース部材及び基板)を示した正面図。 可動体の基板、コネクタ及びフラットケーブルを示した背面図。 基板が取り付けられたベース部材を示した背面図。 第二可動体の変形例を示した背面図。 第一の可動役物ユニットの第一実施形態に係る演出装置を示した斜視図。 同じく、正面断面図。 同じく、分解斜視図。 ドラム本体の斜視図。 同じく、右前方分解斜視図。 同じく、左前方分解斜視図。 ベース部材の右側面図。 リールシートの左側面図。 ベース部材及びリールシートを示した右側面図。 A1−A1断面図。 変形例に係る演出装置を示した右前方分解斜視図。 同じく、ベース部材、リールシート及び左側取付部材を示した右側面図。 B1−B1断面図。 第一の可動役物ユニットの第二実施形態に係る演出装置を示した斜視図。 同じく、正面断面図。 同じく、分解斜視図。 ドラム本体の斜視図。 同じく、右前方分解斜視図。 同じく、左前方分解斜視図。 ベース部材の右側面図。 リールシートの左側面図。 ベース部材及びリールシートを示した右側面図。 A2−A2断面図。 変形例に係る演出装置を示した右前方分解斜視図。 同じく、ベース部材、リールシート及び左側取付部材を示した右側面図。 B2−B2断面図。 第一の可動役物ユニットの第三実施形態に係る演出装置を示した斜視図。 同じく、正面断面図。 同じく、分解斜視図。 ドラム本体の斜視図。 同じく、右前方分解斜視図。 同じく、左前方分解斜視図。 ベース部材の右側面図。 リールシートの左側面図。 ベース部材、リールシート及び左側取付部材を示した右側面図。 A3−A3断面図。 B3−B3断面図。 (a)押さえ部で押さえられていない重ね合わせ部を示した右側面図。(b)重ね合わせ部が変形した状態を示した右側面図。 遊技球振分装置を示した右前斜視図。 同じく、右前方分解斜視図。 同じく、右後方分解斜視図。 ベース部材、回転振分機構、クルーン及び案内部材を示した後方斜視図。 案内部材及び押さえ部材を示した前方分解斜視図。 第2の通路に遊技球が振り分けられる状態を示した図。 第2の通路、第3の通路及び第4の通路に振り分けられた遊技球の流れを示した図。 第1の通路に遊技球が振り分けられる状態を示した図。 遊技球振分装置を示した前方斜視図。 別実施形態に係る遊技球振分装置を示した平面図。 普通電動役物を示す背面斜視図。 同じく、背面分解斜視図。 同じく、前方斜視図。 同じく、前方分解斜視図。 (a)羽根部材を示す背面図。(b)同じく、背面斜視図。(c)同じく、前方斜視図。 (a)始動口ソレノイドを示す背面図。(b)同じく、背面斜視図。(c)同じく、前方斜視図。 (a)リンク部を示す背面図。(b)同じく、背面斜視図。(c)同じく、前方斜視図。 収容部の一部(第三収容部)が無い状態での普通電動役物の組み付け構成を示した背面斜視図。 羽根部材、リンク部及び始動口ソレノイドの組み付け構成を示した背面斜視図。 (a)羽根部材、リンク部及び始動口ソレノイドの組み付け構成を示した前方斜視図。(b)リンク部及び始動口ソレノイドの組み付け構成を示した前方斜視図。 羽根部材、リンク部及び始動口ソレノイドの組み付け構成を示した背面図。 始動口ソレノイドの駆動力伝達部が第2の位置にある場合のリンク部及び始動口ソレノイドの組み付け構成を示した背面図。 図147に図示する状態から始動口ソレノイドの駆動力伝達部が移動を開始した直後の、リンク部及び始動口ソレノイドの組み付け構成を示した背面図。 図148に図示する状態から始動口ソレノイドの駆動力伝達部が第3の位置に到着した場合のリンク部及び始動口ソレノイドの組み付け構成を示した背面図。 図149に図示する位置(第3の位置)から始動口ソレノイドの駆動力伝達部が移動を継続した場合のリンク部及び始動口ソレノイドの組み付け構成を示した背面図。 図149に図示する状態から始動口ソレノイドの駆動力伝達部が第1の位置に到着した場合のリンク部及び始動口ソレノイドの組み付け構成を示した背面図。 (a)羽根部材及びリンク部がロック状態である様子を示した背面模式図。(b)羽根部材及びリンク部のロック状態が解除された様子を示した背面模式図。(c)羽根部材及びリンク部のロック状態が解除された後の様子を示した背面模式図。 第二実施形態に係る特別電動役物を示す平面図。 同じく、前方斜視図。 同じく、前方分解斜視図。 (a)収容部を示す平面図。(b)同じく、前方斜視図。(c)同じく、背面斜視図。 (a)大入賞口ソレノイドを示す平面図。(b)同じく、前方斜視図。(c)同じく、背面斜視図。 (a)リンクアームを示す平面図。(b)同じく、前方斜視図。(c)同じく、背面斜視図。 (a)規制部材を示す平面図。(b)同じく、前方斜視図。(c)同じく、背面斜視図。 収容部が無い状態での特別電動役物の組み付け構成を示した前方斜視図。 大入賞口ソレノイド、リンクアーム及び規制部材の組み付け構成を示した前方斜視図。 大入賞口ソレノイド、リンクアーム及び規制部材の組み付け構成を示した背面斜視図。 (a)大入賞口ソレノイド、リンクアーム及び規制部材の組み付け構成を示した平面図。(b)図163(a)のリンクアームの図示を省略した図。 (a)閉鎖状態である場合の大入賞口ソレノイド、リンクアーム及び規制部材の組み付け構成を示した平面図。(b)図164(a)のリンクアームの図示を省略した図。 (a)図164に図示する状態から始動口ソレノイドの駆動力伝達部が移動を開始した場合の大入賞口ソレノイド、リンクアーム及び規制部材の組み付け構成を示した平面図。(b)図165(a)のリンクアームの図示を省略した図。 (a)図165に図示する状態から始動口ソレノイドの駆動力伝達部が移動を継続した場合の大入賞口ソレノイド、リンクアーム及び規制部材の組み付け構成を示した平面図。(b)図166(a)のリンクアームの図示を省略した図。 (a)図166に図示する状態から始動口ソレノイドの駆動力伝達部が移動を継続した場合の大入賞口ソレノイド、リンクアーム及び規制部材の組み付け構成を示した平面図。(b)図167(a)のリンクアームの図示を省略した図。 (a)規制部材によりロック状態である様子を示した平面模式図。(a)規制部材によりロック状態が解除された様子を示した平面模式図。
[遊技機の構成]
まず、図1から図5を用いて、パチンコ遊技機1の概観について説明する。
なお、以下の説明では、パチンコ遊技機1を遊技者から見て、手前側を前側とし、奥側を後側として、前後方向を規定する。また、パチンコ遊技機1を遊技者から見て、左手側を左側とし、右手側を右側として、左右方向を規定する。
図1から図3に示すように、パチンコ遊技機1は、木枠11、ベースドア12、ガラスドア13、皿ユニット14、発射装置15、液晶表示装置16、遊技盤17、払出ユニット18及び基板ユニット19を具備する。
木枠11は、正面視略矩形状の枠体である。木枠11には、前後方向に貫通する開口21が設けられる。木枠11の開口21には、ベースドア12が嵌め込まれる。ベースドア12は、各種の部材を支持するものである。具体的には、ベースドア12は、裏面側に払出ユニット18及び基板ユニット19を支持すると共に、表面側にガラスドア13や、皿ユニット14、発射装置15、液晶表示装置16及び遊技盤17を支持する。
ガラスドア13は、ベースドア12に対して開閉自在に軸着されるものである。ガラスドア13には、開口22が設けられる。ガラスドア13の開口22には、透過性を有する保護ガラス23が配設される。保護ガラス23は、ガラスドア13がベースドア12に対して閉鎖された状態で後述する遊技盤17と前後方向に対向するように配置される。また、ガラスドア13の上部には、スピーカ24及びランプ25が配設される。スピーカ24は、例えば音声での告知や、演出、エラー報知等を行うものである。ランプ25は、例えば光での告知や、演出等を行うものである。
皿ユニット14は、上皿26及び下皿27を一体化したユニット体である。皿ユニット14は、ベースドア12の前下部であって、ガラスドア13の下方に配置される。
上皿26は、後述する遊技領域20に発射させる遊技球を貯留するためのものである。上皿26には、払出口61及び演出ボタン62が設けられる。払出口61は、遊技球の貸し出しや、払い出し(賞球)を行うためのものである。払出口61は、所定の払い出し条件が成立した場合に、遊技球を排出する。演出ボタン62は、所謂「CHANCEボタン」や、「プッシュボタン」等と呼ばれるものである。演出ボタン62は、遊技者によって操作される。
下皿27は、主に上皿26から溢れた遊技球を貯留するためのものである。下皿27には、払出口63が設けられる。払出口63は、上皿26の払出口63と同様に、遊技球の貸し出しや、払い出し(賞球)を行うためのものである。払出口63は、上皿26から遊技球が溢れた場合に、遊技球を排出する。
発射装置15は、遊技領域20に、上皿26に貯留された遊技球を発射するためのものである。発射装置15は、ベースドア12の前右下部であって、皿ユニット14の右下方に配置される。発射装置15は、パネル体31、駆動装置(不図示)及び発射ハンドル32を具備する。
パネル体31は、発射装置15において皿ユニット14の右下部と一体化されるものである。発射ハンドル32は、パネル体31の表面側に配置される。前記駆動装置は、パネル体31の裏面側に配置され、例えば発射ソレノイドにより構成される。こうして、発射装置15において、遊技者によって発射ハンドル32が操作されると、操作に応じた前記駆動装置の動作により遊技球が発射される。
液晶表示装置16は、当り判定の結果や、遊技に関する各種の画像を表示するものである。前記各種の画像には、例えば演出用の識別図柄(装飾図柄)や、大当り中の演出画像、デモ演出画像、識別図柄の変動表示の保留回数等が含まれる。液晶表示装置16(より詳細には、液晶表示装置16の表示領域)は、遊技盤17の略中央(後述するステージ42の内周側)に配置される。
遊技盤17は、保護ガラス23の後方に位置するように、ベースドア12の前方に配置される。遊技盤17の前側面には、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域20が形成される。図3に示すように、遊技盤17は、ガイドレール41、ステージ42、遊技球振分装置5400(第一始動口5442)、普通電動役物ユニット400(第二始動口440及び普通電動役物460)、通過ゲート49、アタッカユニット500(大入賞口540及び特別電動役物600)、一般入賞口53・54・450、アウト口55、LEDユニット70、装飾部材56、可動役物ユニット57を具備する。
ガイドレール41は、2つのレール状の部材(以下では、「外レール41a」及び「内レール41b」と称する。)により構成される。外レール41aは、主に遊技領域20を区画(画定)するものである。外レール41aは、遊技領域20を囲むように配置される。内レール41bは、外レール41aと共に、発射された遊技球を遊技領域20の上部に案内するためのものである。内レール41bは、遊技盤17の左側において外レール41aの内側に配置される。
ステージ42は、遊技領域20における遊技球の流下領域を、当該ステージ42の左右に区分けするものである。ステージ42は、遊技領域20の上部に配置される。ステージ42は、正面視で円環状に形成される。ステージ42の内側(内周側)は、遊技盤17が開口され、液晶表示装置16の表示領域が形成される。
なお、発射装置15によって発射された遊技球は、ステージ42や、遊技盤17に打ち込まれた遊技釘68等との衝突により、進行方向を変えながら遊技盤17の下方へ向けて流下する。発射された遊技球は、発射ハンドル32の操作量に応じて流下領域が振り分けられる。具体的には、発射ハンドル32の操作量が小さい場合、発射された遊技球はステージ42の左側を流下する。一方、発射ハンドル32の操作量が大きい場合、発射された遊技球はステージ42の右側を流下する。なお、ステージ42の左側に遊技球を流下させる打ち方は所謂「左打ち」と呼ばれ、ステージ42の右側に遊技球を流下させる打ち方は所謂「右打ち」と呼ばれる。
遊技球振分装置5400は、遊技球を第一始動口5442又はアウト口5443・5444に適宜振り分ける装置である。遊技球振分装置5400は、遊技領域20の略中央下部に配置される。
第一始動口5442は、遊技球の入賞(通過)を条件に当り判定の契機を与えると共に、当り判定の結果を液晶表示装置16や、後述する第1特別図柄表示部73及び第2特別図柄表示部74に表示させる契機を与えるものである。第一始動口5442には、第一始動口スイッチ5472が配設される(図5参照)。第一始動口5442に遊技球が入賞すると、当該入賞した遊技球が第一始動口スイッチ5472に検知される。第一始動口スイッチ5472に遊技球が検知されると、パチンコ遊技機1の内部(図2に示す基板ユニット19)において当り判定が行われると共に、予め設定された数の遊技球が払出口61又は払出口63から上皿26又は下皿27に払い出される(排出される)。なお、第一始動口5442への遊技球の入賞は、左打ちによって行われる。
なお、遊技球振分装置5400の構成についての詳細な説明は後述する。
普通電動役物ユニット400は、第二始動口440及び普通電動役物460を一体化したユニット体である。普通電動役物ユニット400は、遊技領域20の略右下部に配置される。
第二始動口440は、遊技球の入賞(通過)を条件に当り判定の契機を与えると共に、当り判定の結果を液晶表示装置16や、後述する第1特別図柄表示部73及び第2特別図柄表示部74に表示させる契機を与えるものである。第二始動口440には、第二始動口スイッチ441が配設される(図5参照)。第二始動口440に遊技球が入賞すると、当該入賞した遊技球が第二始動口スイッチ441に検知される。第二始動口スイッチ441に遊技球が検知されると、パチンコ遊技機1の内部(図2に示す基板ユニット19)において当り判定が行われると共に、予め設定された数の遊技球が払出口61又は払出口63から上皿26又は下皿27に払い出される(排出される)。第二始動口440は、普通電動役物460によって入賞困難性が決定される。なお、第二始動口440への遊技球の入賞は、右打ちによって行われる。
普通電動役物460は、左右方向に回動可能な羽根部材461、及び当該羽根部材461を駆動する始動口ソレノイド462(図5参照)を具備する。普通電動役物460は、第二始動口440の上方に配置される。普通電動役物460は、始動口ソレノイド462により羽根部材461が駆動されることによって、遊技球の通過が容易な開放状態と遊技球の通過が困難な閉鎖状態との間で移行(駆動)可能に構成される。普通電動役物460において羽根部材461を遊技球が通過すると、当該遊技球が第二始動口440に入賞される。普通電動役物460(羽根部材461)による開閉駆動は、普通図柄表示部71において普通図柄が特定の停止表示態様となった場合に、所定の期間及び回数だけ行われる。
通過ゲート49は、遊技球の入賞(通過)を条件に普通図柄判定の契機を与えるものである。通過ゲート49は、遊技盤17の中央右部であって、普通電動役物ユニット400の上方に配置される。通過ゲート49には、通過ゲートスイッチ49aが配設される(図5参照)。通過ゲート49に遊技球が通過すると、当該通過した遊技球が通過ゲートスイッチ49aに検知される。通過ゲートスイッチ49aに遊技球が検知されると、パチンコ遊技機1の内部(図2に示す基板ユニット19)において普通図柄判定が行われる。なお、通過ゲート49への遊技球の通過は、右打ちによって行われる。
アタッカユニット500は、大入賞口540及び特別電動役物600を一体化したユニット体である。アタッカユニット500は、遊技領域20の略右下部であって、普通電動役物ユニット400の下方に配置される。
大入賞口540は、遊技者に有利な遊技状態である当り遊技状態(大当り遊技状態又は小当り遊技状態)の場合に開放可能な部分である。大入賞口540には、カウントスイッチ541が配設される(図5参照)。大入賞口540に遊技球が入賞すると、当該入賞した遊技球がカウントスイッチ541に検知される。カウントスイッチ541に遊技球が検知されると、予め設定された数の遊技球が払出口61から上皿26(又は、払出口63から下皿27)に払い出される(排出される)。
特別電動役物600は、前後方向に進退可能なシャッタ610、及び当該シャッタ610を駆動する大入賞口ソレノイド620(図5参照)を具備する。特別電動役物600は、大入賞口540の上方に配置される。特別電動役物600は、大入賞口ソレノイド620によりシャッタ610が駆動されることによって、大入賞口540への遊技球の入賞を可能(又は容易)とする開放状態と、大入賞口540への遊技球の入賞を不可能(又は困難)とする閉鎖状態と、に移行(駆動)可能に構成される。特別電動役物600(シャッタ610)による開放駆動は、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74において特別図柄が特定の停止表示態様となって、当り遊技状態(大当り遊技状態又は小当り遊技状態)に移行された場合に行われる。
一般入賞口53・54は、遊技盤17の左下部に、互いに離間した状態で配置される。また、一般入賞口450は、普通電動役物ユニット400に設けられる。一般入賞口53・54・450には、一般入賞口スイッチ53a・54a・451が配設される(図5参照)。一般入賞口53・54・450に遊技球が入賞すると、当該入賞した遊技球が一般入賞口スイッチ53a・54a・451に検知される。一般入賞口スイッチ53a・54a・451に遊技球が検知されると、予め設定された数の遊技球が払出口61から上皿26(又は、払出口63から下皿27)に払い出される(排出される)。
なお、本実施形態においては、第一始動口5442及び第二始動口440の賞球数は3個、一般入賞口53・54・450の賞球数は10個、大入賞口540の賞球数は15個にそれぞれ設定されている。この値(賞球数)は、任意に設計変更可能である。
アウト口55は、遊技盤17の中央最下部に配置される。アウト口55は、発射された遊技球が、第一始動口5442等の各入賞(始動)口に入賞しなかった場合に、最終的に流入される。
LEDユニット70は、遊技盤17の右下部であって、ガイドレール41の外側に配置される。LEDユニット70は、各種の表示部を一体化したユニット体である。具体的には、LEDユニット70は、前記各種の表示部として、普通図柄表示部71、普通図柄用保留表示部72、第1特別図柄表示部73、第2特別図柄表示部74、第1特別図柄用保留表示部75及び第2特別図柄用保留表示部76を具備する。
普通図柄表示部71は、普通図柄ゲームに対する判定(普通図柄判定)の結果を表示するものである。ここで、普通図柄ゲームとは、判定(普通図柄判定)の結果によって普通電動役物460を駆動して開放状態とするか否かを決定するゲームを指す。普通図柄表示部71は、表示LED71a・71bを具備する。表示LED71a・71bは、所定の変動表示開始条件が成立すると、交互に点灯・消灯を繰り返す変動表示を開始する。表示LED71a・71bの点灯・消灯による組み合わせ(表示パターン)は、普通図柄として表示される。表示LED71a・71bは、変動表示を開始した後、所定の期間経過後に停止表示を行う。
判定(普通図柄判定)の結果が当りである場合、表示LED71a・71bの点灯・消灯の組み合わせ(特別図柄)が特定の停止表示態様となる。こうして、普通図柄が特定の停止表示態様で停止表示されると、普通電動役物460を開放状態とすることが決定し、普通電動役物460が所定のパターンで開閉駆動し、第二始動口440への遊技球の入賞困難性が変更される。
普通図柄用保留表示部72は、保留されている普通図柄の変動表示の実行回数(以下、「普通図柄の変動表示の保留回数」と称する)を表示するものである。普通図柄用保留表示部72は、表示LED72a・72bを具備する。普通図柄用保留表示部72は、表示LED72a・72bの点灯・消灯の組み合わせによって普通図柄の変動表示の保留回数を表示する。例えば、普通図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、表示LED72aが点灯すると共に、表示LED72bが消灯する。また、普通図柄の変動表示の実行が2回分保留されている場合には、表示LED72aが点灯すると共に、表示LED72bが点灯する。また、普通図柄の変動表示の実行が3回分保留されている場合には、表示LED72aが点滅すると共に、表示LED72bが点灯する。また、普通図柄の変動表示の実行が4回分保留されている場合には、表示LED72aが点滅すると共に、表示LED72bが点滅する。
第1特別図柄表示部73及び第2特別図柄表示部74は、特別図柄ゲームに対する判定(当り判定)の結果を表示するものである。ここで、特別図柄ゲームとは、判定(当り判定)の結果によって遊技状態の移行又は維持を決定するゲームを指す。
第1特別図柄表示部73は、8個のLEDからなる表示LED群73aを具備する。表示LED群73aは、第一始動口5442への遊技球の入賞(始動入賞)を契機として変動表示を行うと共に、当該遊技球の入賞に基づく当り判定の結果を表示する。表示LED群73aは、所定の変動表示開始条件が成立すると、8個のLEDがそれぞれ点灯・消灯を繰り返す変動表示を開始する。表示LED群73aにおいて、8個のLEDの点灯・消灯による組み合わせ(表示パターン)は、特別図柄として表示される。表示LED群73aは、変動表示を開始した後、所定の期間経過後に停止表示を行う。
第一始動口5442への遊技球の入賞に基づく当り判定の結果が当りである場合、表示LED群73aの8個のLEDの点灯・消灯の組み合わせ(特別図柄)が特定の停止表示態様となる。こうして、特別図柄が特定の停止表示態様で停止表示されると、遊技状態の移行が決定し、シャッタ610が所定のパターンで開閉駆動し、大入賞口540に遊技球が入賞可能な遊技状態となる。なお、以下の説明では、第一始動口5442への遊技球の入賞に基づいて第1特別図柄表示部73に変動表示される特別図柄を、第1特別図柄と称する。
第2特別図柄表示部74は、8個のLEDからなる表示LED群74aを具備する。表示LED群74aは、第二始動口440への遊技球の入賞(始動入賞)を契機として変動表示を行うと共に、当該遊技球の入賞に基づく当り判定の結果を表示する。表示LED群74aは、所定の変動表示開始条件が成立すると、8個のLEDがそれぞれ点灯・消灯を繰り返す変動表示を開始する。表示LED群74aにおいて、8個のLEDの点灯・消灯による組み合わせ(表示パターン)は、特別図柄として表示される。表示LED群74aは、変動表示を開始した後、所定の期間経過後に停止表示を行う。
第二始動口440への遊技球の入賞に基づく当り判定の結果が当りである場合、表示LED群74aの8個のLEDの点灯・消灯の組み合わせ(特別図柄)が特定の停止表示態様となる。こうして、特別図柄が特定の停止表示態様で停止表示されると、遊技状態の移行が決定し、シャッタ610が所定のパターンで開閉駆動し、大入賞口540に遊技球が入賞可能な遊技状態となる。なお、以下の説明では、第二始動口440への遊技球の入賞に基づいて第2特別図柄表示部74に変動表示される特別図柄を、第2特別図柄と称する。
このように、第1特別図柄表示部73及び第2特別図柄表示部74の表示LED群73a・74aにおいて、第1又は第2特別図柄が特定の停止表示態様で停止表示されると、通常の遊技状態(通常遊技状態)から遊技者に有利な状態である当り遊技状態への移行が決定する。なお、本実施形態においては、当り判定に、大当り判定と、小当り判定と、が含まれる。すなわち、当り判定の結果が大当りである場合には、遊技状態は当り遊技状態として大当り遊技状態に移行される。また、当り判定の結果が小当りである場合には、遊技状態は当り遊技状態として小当り遊技状態に移行される。このように、本実施形態においては、通常遊技状態から移行する遊技状態として、2種類の当り遊技状態が設けられる。
第1特別図柄用保留表示部75及び第2特別図柄用保留表示部76は、保留されている特別図柄の変動表示の実行回数(以下、「特別図柄の変動表示の保留回数」と称する)を表示するものである。第1特別図柄用保留表示部75は、表示LED75a・75bを具備する。第2特別図柄用保留表示部76は、表示LED76a・76bを具備する。第1特別図柄用保留表示部75及び第2特別図柄用保留表示部76は、表示LED75a・75b及び76a・76bの点灯・消灯によって特別図柄の変動表示の保留回数を表示する。表示LED75a・75b及び76a・76bの点灯・消灯の表示態様は、普通図柄用保留表示部72の表示LED72a・72bと同様である。
装飾部材56は、遊技盤17を装飾する部材である。装飾部材56は、遊技盤17の上部であって、ステージ42の内周側に配置される。装飾部材56は、長手方向を左右方向とした略矩形板状に形成される。装飾部材56の表面側(遊技者側)には、ロゴ(文字)や、キャラクタ、記号等を模した装飾が施される。装飾部材56は、LED(不図示)等によって発光可能に構成される。
可動役物ユニット57は、後述する可動役物及び駆動源等を一体化したユニット体である。可動役物ユニット57は、前記可動役物を用いて所定の演出動作を行って、遊技者の興趣を高めることができる。本実施形態において、可動役物ユニット57は、第一の可動役物ユニット(演出装置2400)、第二の可動役物ユニット82及び第三の可動役物ユニット83を具備する。
第一の可動役物ユニット(演出装置2400)は、遊技盤17の右上部であって、ステージ42の内周側に配置される。
なお、第一の可動役物ユニット(演出装置2400)の構成についての詳細な説明は後述する。
第二の可動役物ユニット82は、遊技盤17の上部であって、装飾部材56の後方に配置される。
なお、第二の可動役物ユニット82の構成についての詳細な説明は後述する。
第三の可動役物ユニット83は、遊技盤17の右部及び左部であって、ステージ42の後方にそれぞれ配置される。第三の可動役物ユニット83は、人間の手を模したハンド役物86(第三の可動役物)を具備する。ハンド役物86は、可動するように構成される。また、ハンド役物86は、点灯可能に構成される。ハンド役物86は、図3に示すような待機状態(演出動作を行っていない状態)において、大部分が遊技盤17及びステージ42の後方に隠蔽され、遊技者に視認困難となる。また、ハンド役物86は、作動状態(演出を行っている状態)において、大部分が液晶表示装置16の表示領域の前方に露出され、遊技者に視認容易となる。
以下では、上述の如く構成されたパチンコ遊技機1において、遊技球が第一始動口5442又は第二始動口440に入賞した場合の内部処理の概略について説明する。
遊技球が第一始動口5442に入賞すると、第一始動口スイッチ5472によって当該入賞した遊技球が検知され、第1特別図柄表示部73による第1特別図柄の変動表示が開始される。また、第1特別図柄の変動表示中に第一始動口5442へ遊技球が入賞した場合には、変動表示中の第1特別図柄が停止表示されるまで、当該第一始動口5442への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示中の第1特別図柄が停止表示された場合、保留されていた第1特別図柄の変動表示が開始される。
遊技球が第二始動口440に入賞すると、第二始動口スイッチ441によって当該入賞した遊技球が検知され、第2特別図柄表示部74による第2特別図柄の変動表示が開始される。また、第2特別図柄の変動表示中に第二始動口440へ遊技球が入賞した場合には、変動表示中の第2特別図柄が停止表示されるまで、当該第二始動口440への遊技球の入賞に基づく第2特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示中の第2特別図柄が停止表示された場合、保留されていた第1特別図柄の変動表示が開始される。
なお、第1特別図柄表示部73及び第2特別図柄表示部74において、特別図柄(第1及び第2特別図柄)が互いに同時に変動することはない。すなわち、第1特別図柄表示部73及び第2特別図柄表示部74の一方の表示部で特別図柄の変動表示が行われている間は、他方の表示部で特別図柄の変動表示が行われない。本実施形態においては、第1及び第2特別図柄の変動表示の実行が保留されている場合、第二始動口440への始動入賞を優先し、第2特別図柄の変動表示が行われる。
また、第1及び第2特別図柄の変動表示の保留回数には、上限が設定される。本実施形態においては、第1及び第2特別図柄の変動表示の保留回数は、それぞれ4回が上限として設定される。したがって、特別図柄の変動表示の最大の保留回数は、第一始動口5442及び第二始動口440への入賞による特別図柄の変動表示の保留回数を合計した8回となる。
また、第1特別図柄表示部73及び第2特別図柄表示部74において第1又は第2特別図柄の変動中においては、特定の場合を除いて、液晶表示装置16に数字からなる識別図柄が変動表示される。本実施形態においては、前記数字として、「1」から「8」までの記号が用いられる。また、液晶表示装置16に変動表示される識別図柄は、第1特別図柄表示部73及び第2特別図柄表示部74において変動表示中の第1又は第2特別図柄が停止表示されると共に、停止表示される。なお、識別図柄は、演出用の識別情報としても用いられる。
また、第1特別図柄表示部73及び第2特別図柄表示部74において停止表示された第1又は第2特別図柄が特定の停止表示態様である場合には、当りであることを遊技者に報知させる演出画像が液晶表示装置16に表示される。なお、本実施形態においては、後述するように、前記当りは複数種類設けられる。また、第1又は第2特別図柄が停止表示される場合の特定の停止表示態様は、当りの種類に対応してそれぞれ設定される。このような構成において、液晶表示装置16において停止表示される識別図柄の組み合わせは、第1又は第2特別図柄の特定の停止表示態様に応じて、遊技者が認識可能となるような特定の表示態様となる。これにより、遊技者は、当りであることに加え、当該当りの種類を認識することができる。なお、当りの種類のうち一部は、第1又は第2特別図柄の特定の停止表示態様に応じて、遊技者が認識困難となるような特定の表示態様となる。これによれば、遊技者は、当りであること、及び当該当りの種類を認識することが困難となる。
[遊技機の電気的構成]
以下では、図5を用いて、パチンコ遊技機1の制御回路について説明する。
図5に示すように、パチンコ遊技機1は、主に、遊技の制御を行う主制御回路100と、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブ制御回路200と、から構成される。
主制御回路100は、メインCPU101、メインROM102(読み出し専用メモリ)及びメインRAM103(読み書き可能メモリ)等を具備する。
メインCPU101には、メインROM102や、メインRAM103等が接続される。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインROM102には、メインCPU101によりパチンコ遊技機1の動作を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。
メインRAM103は、メインCPU101の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、本実施形態においては、メインCPU101の一時記憶領域としてメインRAM103を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
メインRAM103には、特別図柄ゲームの情報が始動記憶として記憶される記憶領域が設けられる。具体的には、メインRAM103には、変動中の第1特別図柄に対応する特別図柄ゲームの情報が始動記憶として記憶される第1特別図柄始動記憶領域(0)と、上限4回分の第1特別図柄に対応する特別図柄ゲームの情報が始動記憶として記憶される第1特別図柄始動記憶領域(1)から第1特別図柄始動記憶領域(4)と、が設けられる。また同様に、メインRAM103には、変動中の第2特別図柄に対応する特別図柄ゲームの情報が始動記憶として記憶される第2特別図柄始動記憶領域(0)と、上限4回分の第2特別図柄に対応する特別図柄ゲームの情報が始動記憶として記憶される第2特別図柄始動記憶領域(1)から第2特別図柄始動記憶領域(4)と、が設けられる。
また、主制御回路100は、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路104や、I/Oポート105、コマンド出力ポート106、バックアップコンデンサ107等を具備する。初期リセット回路104は、メインCPU101に接続される。I/Oポート105は、各種のデバイスからの入力信号をメインCPU101に送信したり、メインCPU101からの出力信号を各種の装置に送信したりするものである。コマンド出力ポート106は、メインCPU101からのコマンドをサブ制御回路200に送信するものである。バックアップコンデンサ107は、電断時において、例えばメインRAM103に対して速やかに電源を供給することにより、メインRAM103に記憶されている各種データを保持するものである。
また、主制御回路100には、各種の装置(部材)が接続されている。
例えば、主制御回路100には、普通図柄表示部71や、普通図柄用保留表示部72、第1特別図柄表示部73、第2特別図柄表示部74、第1特別図柄用保留表示部75、第2特別図柄用保留表示部76、普通電動役物460の羽根部材461を駆動する始動口ソレノイド462、シャッタ610を駆動する大入賞口ソレノイド620等が接続されている。主制御回路100は、信号を送信することにより、これらの装置(部材)の動作を制御することができる。また、主制御回路100には、ホール係員を呼び出す機能や当り回数を表示する機能等を有する呼出装置(不図示)や、ホール全体のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータにデータ送信するために用いる外部端子板320が接続されている。
また、主制御回路100には、第一始動口スイッチ5472や、第二始動口スイッチ441、通過ゲートスイッチ49a、カウントスイッチ541、一般入賞口スイッチ53a・54a・451等が接続されている。主制御回路100には、これらの部材で遊技球が検知された場合に、当該部材から所定の検知信号が供給される。また、主制御回路100には、電断時におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするバックアップクリアスイッチ330等が接続されている。
また、主制御回路100には、払出・発射制御回路300が接続されている。払出・発射制御回路300には、遊技球の払い出しを行う払出装置340や、遊技球の発射を行う発射装置350、カードユニット360等が接続されている。カードユニット360には、球貸し操作パネル370が接続され、当該球貸し操作パネル370への遊技者の操作に応じた信号が供給される。
払出・発射制御回路300は、主制御回路100から供給される賞球制御コマンドや、カードユニット360から供給される貸し球制御信号を受け取ると、払出装置340に対して所定の信号を送信し、払出装置340に遊技球を払い出させる制御を行う。また、払出・発射制御回路300は、発射ハンドル32が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されると、その回動角度(回動量)に応じて発射ソレノイドに電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
さらに、コマンド出力ポート106には、サブ制御回路200が接続されている。サブ制御回路200は、主制御回路100から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置16における表示制御や、スピーカ24から発生させる音声に関する制御、ランプ25の光に関する制御等を行う。
なお、本実施形態においては、主制御回路100からサブ制御回路200にコマンドを供給する一方、サブ制御回路200から主制御回路100に信号を供給できないように構成したが、これに限らず、サブ制御回路200から主制御回路100に信号を送信できるように構成してもよい。
サブ制御回路200は、サブCPU201、プログラムROM202、ワークRAM203、表示制御回路204、音声制御回路205、ランプ制御回路206及び役物制御回路207等を具備する。サブ制御回路200は、主制御回路100からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。また、サブ制御回路200は、演出ボタン62の操作によってオン・オフされる演出ボタンスイッチ310が接続されている。
サブCPU201は、プログラムROM202に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU201は、主制御回路100から供給される各種のコマンドに従って、サブ制御回路200の制御を行う。
プログラムROM202には、サブCPU201によりパチンコ遊技機1の遊技演出を制御するためのプログラムや、各種のテーブル等が記憶されている。
なお、本実施形態においては、プログラムやテーブル等が記憶される記憶手段として、メインROM102及びプログラムROM202を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよい。例えば、前記記憶手段として、ハードディスク装置や、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体を用いてもよい。また、前記プログラムやテーブル等は、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にダウンロードされ、ワークRAM203等に記録されるものでもよい。さらに、前記プログラムやテーブル等は、各々異なる記憶媒体に記録されていてもよい。
ワークRAM203は、サブCPU201の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。なお、本実施形態においては、サブCPU201の一時記憶領域としてワークRAM203を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路204は、液晶表示装置16における表示制御を行うための回路である。表示制御回路204は、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する)や、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ等を具備する。
表示制御回路204は、サブCPU201から供給されるデータに応じて、液晶表示装置16に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる。表示制御回路204は、サブCPU201から供給される画像表示命令に応じて、液晶表示装置16に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。なお、液晶表示装置16に表示させるための画像データには、識別図柄を示す識別図柄画像データや、背景画像データ、演出用画像データ等の、遊技に関する各種の画像データが含まれる。
そして、表示制御回路204は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、当該変換した画像信号を所定のタイミングで液晶表示装置16に供給する。液晶表示装置16に画像信号が供給されると、液晶表示装置16に当該画像信号に関する画像が表示される。こうして、表示制御回路204は、液晶表示装置16に遊技に関する画像を表示させる制御を行うことができる。
音声制御回路205は、スピーカ24から発生させる音声に関する制御を行うための回路である。音声制御回路205は、音声に関する制御を行う音源ICや、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する)等を具備する。
前記音源ICは、スピーカ24から発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU201から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、当該変換した音声信号をAMPに供給する。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ24から音声を発生させる。
ランプ制御回路206は、装飾ランプ等を含むランプ25の制御を行うための回路である。ランプ制御回路206は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路や、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROM等を具備する。
役物制御回路207は、可動役物ユニット57(第一の可動役物ユニット(演出装置2400)、第二の可動役物ユニット82及び第三の可動役物ユニット83)の制御を行うための回路である。役物制御回路207は、可動役物ユニット57に対して、駆動信号を供給するための駆動回路や、点灯制御信号を供給するための点灯回路、動作パターンや点灯パターンが記憶されている役物データROM等を有する。
また、駆動回路は、サブCPU201から供給される役物作動命令に応じて、役物データROMに記憶されている複数の動作パターンから一つの動作パターンを選択する。そして、選択した動作パターンを役物データROMから読み出し、読み出した動作パターンに対応する駆動信号を供給することにより、可動役物ユニット57の機械的な動作を制御する。また、点灯回路は、サブCPU201から供給される点灯命令に基づいて、役物データROMに記憶されている複数の点灯パターンから一つの点灯パターンを選択する。そして、選択した点灯パターンを役物データROMから読み出し、読み出した点灯パターンに対応する点灯制御信号を供給することにより、可動役物ユニット57の点灯動作を制御する。
[基本仕様]
以下では、図6を用いて、パチンコ遊技機1の基本仕様について説明する。
図6は、パチンコ遊技機1の基本仕様を示す表である。具体的には、図6(a)は、特別図柄ゲームの仕様を示す表である。また、図6(b)は、普通図柄ゲームの仕様を示す表である。また、図6(c)は、当りの振り分けを示す表である。また、図6(d)は、当りの種類を示す表である。なお、図6(a)から(d)に示す表のデータは、メインROM102にテーブルとして記憶される。
なお、特別図柄ゲームにおいては、大当り判定が、低確率状態又は高確率状態で行われる。このように、特別図柄ゲームにおいて、大当り判定が低確率状態で行われる遊技状態を、単に低確率状態(又は、通常状態や、非確変状態)と称する。また、特別図柄ゲームにおいて、大当り判定が高確率状態で行われる遊技状態を、単に高確率状態(又は、確変状態)と称する。こうして、遊技状態が確変状態となると、通常状態よりも有利な状態が遊技者に付与される。
また、普通図柄ゲームにおいては、普通図柄判定が、高確率状態で行われる。また、普通図柄判定の結果が当りの場合には、普通電動役物460の開放(普通当り遊技)が比較的長い時間行われる。このように、普通図柄ゲームにおいて、普通図柄判定が高確率状態で行われ、且つ普通電動役物460の開放が比較的長い時間行われる遊技状態を、電サポ状態と称する。なお、電サポ状態においては、普通図柄判定1回あたりの時間が、電サポ状態ではない場合よりも短い時間となる。このように、電サポ状態であって、且つ普通図柄判定1回あたりの時間が短い時間で行われる状態を、時短状態と称する。なお、普通図柄判定の高確率状態は、大当り判定の結果が大当りである場合等を契機として移行可能に構成される。また、普通図柄判定の高確率状態は、例えば時短状態が終了した場合等、所定の終了条件を満たした場合に終了する。
なお、普通図柄ゲームにおいて、普通図柄判定は、時短状態以外の遊技状態では行われない。このように、普通図柄判定が行われない遊技状態(時短状態以外の遊技状態)を、通常状態(又は非時短状態)と称する。こうして、遊技状態が時短状態となると、非時短状態よりも有利な状態が遊技者に付与される。なお、時短状態は、通常状態から移行した後、例えば特別図柄ゲームにおける当り判定(大当り判定及び小当り判定)が所定の回数行われるまで継続される。
なお、上述の如く、通常状態とは、特別図柄ゲームにおいて大当り判定が低確率状態で行われる遊技状態であって、且つ、普通図柄ゲームにおいて普通図柄判定が行われない遊技状態を示している。
まず、図6(a)を用いて、特別図柄ゲームの仕様について説明する。
図6(a)に示すように、特別図柄ゲームにおいて、低確率状態(通常状態)における大当り判定の結果が大当りとなる確率(以下、大当り確率と称する)は、第一始動口5442及び第二始動口440のいずれの始動入賞の場合であっても、共通に1/200(200個の乱数値に対して1個の係数)に設定される。また、高確率状態(確変状態)における大当り確率は、第一始動口5442及び第二始動口440のいずれの始動入賞の場合であっても、共通に1/100(200個の乱数値に対して2個の係数)に設定される。また、第二始動口440の始動入賞により小当り判定の結果が当りとなる確率(以下、小当り確率と称する)は、1/4(200個の乱数値に対して50個の係数)に設定される。なお、第一始動口5442の始動入賞による小当り判定は行われない。換言すれば、第二始動口440に遊技球が入賞したことに基づいて小当り遊技が開始される確率は、第一始動口5442に遊技球が入賞したことに基づいて小当り遊技が開始される確率よりも高く設定される。
また、ST回数は、第一始動口5442及び第二始動口440のいずれの始動入賞による大当りの場合であっても、共通に100回に設定される。なお、ST(スペシャルタイム)とは、回数に応じて終了する(回数切り式)確変状態のことである。なお、以下では、特に断りがなければ、「回」とは、確変状態に移行した後からの、当り判定(大当り判定及び小当り判定)の回数を示すものとする。
なお、ST回数は、後述する超確変状態となった場合に、液晶表示装置16に表示される。具体的には、超確変状態となると、初期値として0が表示される。そして、(判定結果がハズレとなる)当り判定を1回繰り返すごとに、数値が1ずつ加算される様子が表示される。そして、ST回数の数値が100に到達すると、超確変状態が終了することになる。なお、前記初期値は0ではなく、100であってもよい。このように、ST回数の初期値が100である場合には、当り判定を1回繰り返すごとに、数値が1ずつ減算されることとなる。
また、第一始動口5442への入賞に対する賞球数は3個、第二始動口440への入賞に対する賞球数は1個、一般入賞口53・54・450への入賞に対する賞球数は10個、大入賞口540への入賞に対する賞球数は15個に、それぞれ設定される。また、大当り遊技における大入賞口540の開放1回あたりの最大入賞カウント数は、10カウントに設定される。また、普通図柄遊技における普通電動役物460の開放1回あたりの最大入賞カウント数は、10カウントに設定される。また、第一始動口5442及び第二始動口440のいずれの始動入賞の場合であっても、大当り図柄数は、共通に100に設定される。また、第二始動口440の始動入賞による場合の小当り図柄数は、100に設定される。
次に、図6(b)を用いて、普通図柄ゲームの仕様について説明する。
図6(b)に示すように、普通図柄ゲームにおいては、低確率状態で普通図柄判定は行われない。また、高確率状態における普通図柄判定の結果が当りとなる確率は、100/100に設定される。また、普通図柄判定の結果が当りの場合には、第二始動口440(普通電動役物460)が、比較的長い時間である1.5秒間、3回開放される。
次に、図6(c)を用いて、大当り及び小当りの振り分けについて説明する。
図6(c)に示すように、第一始動口5442の始動入賞による大当りは、6種類の大当り内容(大当り種類)に振り分けられる。具体的には、第一始動口5442の始動入賞による大当りは、15R確変、実質10R確変、実質5R確変、15R通常、実質10R通常、実質5R通常、に振り分けられる。これらの大当り内容は、第一始動口5442の始動入賞による大当りとしての特図(1)大当り−1から6に、それぞれ対応するように設定される。
具体的には、特図(1)大当り−1に対応して、15R確変が設定される。また、特図(1)大当り−2に対応して、実質10R確変が設定される。また、特図(1)大当り−3に対応して、実質5R確変が設定される。また、特図(1)大当り−4に対応して、15R通常が設定される。また、特図(1)大当り−5に対応して、実質10R通常が設定される。また、特図(1)大当り−6に対応して、実質5R通常が設定される。
また、第二始動口440の始動入賞による大当りは、6種類の大当り内容(大当り種類)に振り分けられる。具体的には、第二始動口440の始動入賞による大当りは、15R確変、実質出玉少確変、特殊確変、15R通常、実質出玉少通常、特殊通常、に振り分けられる。これらの大当り内容は、第二始動口440の始動入賞による大当りとしての特図(2)大当り−1から6に、それぞれ対応するように設定される。
具体的には、特図(2)大当り−1に対応して、15R確変が設定される。また、特図(2)大当り−2に対応して、実質出玉少確変が設定される。また、特図(2)大当り−3に対応して、特殊確変が設定される。また、特図(2)大当り−4に対応して、15R通常が設定される。また、特図(2)大当り−5に対応して、実質出玉少通常が設定される。また、特図(2)大当り−6に対応して、特殊通常が設定される。
また、小当りは、2種類の小当り内容(小当り種類)に振り分けられる。具体的には、小当りは、2回開放(1)、2回開放(2)、に振り分けられる。これらの小当り内容は、小当りとしての特図(2)小当り−1及び2に、それぞれ対応するように設定される。具体的には、特図(2)小当り−1に対応して、2回開放(1)が設定される。また、特図(2)小当り−2に対応して、2回開放(2)が設定される。
ここで、図6(c)の表に示す「数」の欄(表記)は、それぞれの当り内容に対応する大当り図柄数又は小当り図柄数を示している。すなわち、上述の如く第一始動口5442の始動入賞による大当り図柄数は100であるため、特図(1)大当り−1から6は、第一始動口5442の始動入賞による大当りである場合に、それぞれ振り分けられる確率(期待値)が、25%、15%、10%、25%、15%、10%、となるように設定される。また同様に、特図(2)大当り−1から6は、第二始動口440の始動入賞による大当りである場合に、それぞれ振り分けられる確率(期待値)が、25%、15%、10%、25%、15%、10%、となるように設定される。また同様に、特図(2)小当り−1及び2は、小当りである場合に、それぞれ振り分けられる確率(期待値)が、98%、2%、となるように設定される。
また、図6(c)に示すように、特図(1)大当り−1から6、特図(2)大当り−1から6、並びに、特図(2)小当り−1及び2には、それぞれ当り遊技(大当り遊技又は小当り遊技)終了後に付与される時短回数が設定される。前記当り遊技終了後に付与される時短回数は、大当り判定又は小当り判定が行われる時における、特別図柄ゲーム及び普通図柄ゲームの状態に応じて異なるように設定される。
ここで、図6(c)の表に示す「HH」の表記は、特別図柄ゲームが確変状態であると共に、普通図柄ゲームが時短状態であることを示している。また、「HL」の表記は、特別図柄ゲームが確変状態であると共に、普通図柄ゲームが非時短状態であることを示している。また、「LH」の表記は、特別図柄ゲームが非確変状態であると共に、普通図柄ゲームが時短状態であることを示している。また、「LL」の表記は、特別図柄ゲームが非確変状態であると共に、普通図柄ゲームが非時短状態であることを示している。さらに、「高確率の間」の表記は、特別図柄ゲームにおいて高確率状態の間、すなわち最大100回の時短回数が付与されることを示している。
このような設定において、例えば特別図柄ゲームが非確変状態であると共に普通図柄ゲームが非時短状態である場合(「LL」の場合)において、特図(1)大当り−1又は6の大当りとなると、50回の時短回数が付与される。一方、例えば同様に「LL」の場合において、特図(1)大当り−2から5の大当りとなると、時短回数は付与されない。すなわち、特別図柄ゲームが非確変状態であると共に普通図柄ゲームが非時短状態である場合において、第一始動口5442の始動入賞による大当りである場合には、35%(特図(1)大当り−1の場合の25%+特図(1)大当り−6の場合の10%)の確率で50回の時短回数が付与され、残りの65%の確率で時短回数が付与されないこととなる。
また、小当りである場合は、小当り遊技終了後に、原則として小当りとなる前の遊技状態が変化せず、そのまま維持される。具体的には、ST中に小当りとなると、小当り遊技終了後に、前記小当りとなった当り判定に係るST回数から引き続いてカウントするようにSTが再開される。例えば、ST中に、60回目で小当りとなると、小当り遊技終了後に61回目からカウントするようにSTが再開される。この場合、小当り遊技終了後におけるSTの残り回数は40回となる。また同様に、時短状態中に小当りとなると、小当り遊技終了後に、前記小当りとなった当り判定に係る回数から引き続いてカウントするように時短状態が再開される。
なお、前記原則に対する例外として、例えばST中に、(STの最終回である)100回目で小当りとなると、小当り遊技終了後に、STが終了した状態となる(小当りとなる前の状態が維持されない)。また同様に、例えば100回の時短状態中に、100回目で小当りとなると、小当り遊技終了後に、時短状態が終了した状態となる(小当りとなる前の状態が維持されない)。
以下では、図6(d)を用いて、当り内容(大当り内容及び小当り内容)について、詳細に説明する。
上述の如く、本実施形態においては、大当り内容(大当りの種類)として、15R確変、15R通常、実質10R確変、実質10R通常、実質5R確変、実質5R通常、特殊確変、特殊通常、実質出玉少確変、実質出玉少通常、が設けられる。また、小当り内容(小当りの種類)として、2回開放(1)及び(2)が設けられる。
15R確変及び15R通常とは、大当り遊技が開始された場合に、全15ラウンドの全てのラウンドにおいて、1つのラウンドあたりの大入賞口540の開放秒数が27.996秒に設定された大当りである。このように、15R確変及び15R通常では、大当り遊技が開始されると、全てのラウンドにおいて上限数の遊技球を大入賞口540に入賞可能となるように設定される。
実質10R確変及び実質10R通常とは、大当り遊技が開始された場合に、全15ラウンドのうち、1から10ラウンド目において1つのラウンドあたりの大入賞口540の開放秒数が27.996秒に設定され、11から15ラウンド目において1つのラウンドあたりの大入賞口540の開放秒数が0.102秒に設定された大当りである。このように、実質10R確変及び実質10R通常では、大当り遊技が開始されると、1から10ラウンド目において遊技球を大入賞口540に入賞可能となるように設定され、11から15ラウンド目において遊技球を大入賞口540に入賞困難(略不可能)となるように設定される。
実質5R確変及び実質5R通常とは、大当り遊技が開始された場合に、全15ラウンドのうち、1から5ラウンド目において1つのラウンドあたりの大入賞口540の開放秒数が27.996秒に設定され、6から15ラウンド目において1つのラウンドあたりの大入賞口540の開放秒数が0.102秒に設定された大当りである。このように、実質5R確変及び実質5R通常では、大当り遊技が開始されると、1から5ラウンド目において遊技球を大入賞口540に入賞可能となるように設定され、6から15ラウンド目において遊技球を大入賞口540に入賞困難(略不可能)となるように設定される。
特殊確変及び特殊通常とは、大当り遊技が開始された場合に、全15ラウンドのうち、最初の1ラウンド目において大入賞口540が3回開放されるように設定されると共に、当該1ラウンド目の1及び2回目の開放において大入賞口540の開放秒数が0.896秒に設定され、残りの3回目の開放において大入賞口540の開放秒数が26.466秒に設定され、2から15ラウンド目において1つのラウンドあたりの大入賞口540の開放秒数が27.966秒に設定された大当りである。このように、特殊確変及び特殊通常では、大当り遊技が開始されると、最初の1ラウンド目における1及び2回目の開放において遊技球を大入賞口540に入賞困難(例えば、開放1回あたり1個入賞する程度)となるように設定され、残りの3回目の開放及び2から15ラウンド目において上限数の遊技球を大入賞口540に入賞可能となるように設定される。なお、特殊確変及び特殊通常では、最初の1ラウンド目における2回目の開放と3回目の開放との間の開放間インターバルが5.0秒に設定される。
実質出玉少確変及び実質出玉少通常とは、大当り遊技が開始された場合に、全15ラウンドのうち、1から2ラウンド目において1つのラウンドあたりの大入賞口540の開放秒数が0.896秒に設定され、3から15ラウンド目において1つのラウンドあたりの大入賞口540の開放秒数が0.102秒に設定された大当りである。このように、実質出玉少確変及び実質出玉少通常では、大当り遊技が開始されると、全てのラウンドにおいて遊技球を大入賞口540に入賞困難(より詳細には、1及び2ラウンド目は、例えば開放1回あたり1個遊技球が入賞する程度であって、3ラウンド目以降は遊技球が入賞略不可能となる程度)となるように設定される。なお、実質出玉少確変及び実質出玉少通常では、2ラウンド目と3ラウンド目との間のラウンド間インターバルが5.0秒に設定される。
2回開放(1)及び(2)とは、小当り遊技が開始された場合に、大入賞口540を0.896秒ずつ2回開放させる小当りである。すなわち、小当り遊技とは、所定の開閉態様で大入賞口540を動作させるものである、このように、2回開放(1)及び(2)では、小当り遊技が開始されても、遊技球を大入賞口540に入賞困難(例えば、開放1回あたり1個入賞する程度)となるように設定される。なお、2回開放(1)では、2回目の大入賞口540の開放が終了した後の小当り終了インターバルが1.0秒に設定される。また、2回開放(2)では、2回目の大入賞口540の開放が終了した後の小当り終了インターバルが5.0秒に設定される。
このように、大当りの種類が特殊確変及び特殊通常である場合の1ラウンド目の1及び2回目の開放における大入賞口540の開放秒数と、小当りである場合(2回開放(1)及び(2)である場合)の1及び2回目の開放における大入賞口540の開放秒数とは、互いに同一の0.896秒に設定される。すなわち、特殊確変及び特殊通常と、小当り(2回開放(1)及び(2))とは、大入賞口540の2回目の開放が終了するまで、大入賞口540の開放態様が同一に設定される。このように、特殊確変及び特殊通常の大当り遊技は、1ラウンド目の1及び2回目の開放において、小当り遊技に見せかける所定の開閉態様(擬似小当り開閉態様)で大入賞口540を開閉動作させるものである。
なお、小当り(2回開放(1)及び(2))においては、2回目の大入賞口540の開放が終了した後の当り終了インターバルが互いに異なるように設定される。具体的には、2回開放(1)では、2回目の大入賞口540の開放が終了した後の当り終了インターバルが1.0秒に設定される。また、2回開放(2)では、2回目の大入賞口540の開放が終了した後の当り終了インターバルが5.0秒に設定される。
また、特殊確変及び特殊通常における前記2回目の開放と3回目の開放との間の開放間インターバルと、小当りのうち2回開放(2)における小当り終了インターバルと、が互いに同一の秒数(5.0秒)に設定される。すなわち、特殊確変及び特殊通常と、小当りの2回開放(2)とは、大入賞口540の3回目の開放が開始されるまで、大入賞口540の開放態様が同一に設定される。換言すれば、特殊確変及び特殊通常の大当り遊技は、1ラウンド目の3回目の開放が行われる後、大当り遊技であることが判明する。こうして、特殊確変及び特殊通常の大当り遊技は、擬似小当り開閉態様で動作させた後に、大当り遊技であることが判明する特定の開閉態様(大当り判明後開閉態様)で大入賞口540を開閉動作させるものである。
また同様に、大当りの種類が実質出玉少確変及び実質出玉少通常である場合の1及び2ラウンド目の開放における大入賞口540の開放秒数と、小当りである場合(2回開放(1)及び(2)である場合)の1及び2回目の開放における大入賞口540の開放秒数とは、互いに同一の0.896秒に設定される。すなわち、実質出玉少確変及び実質出玉少通常と、小当り(2回開放(1)及び(2))とは、大入賞口540の2回目の開放が終了するまで、大入賞口540の開放態様が同一に設定される。
また、実質出玉少確変及び実質出玉少通常における前記2ラウンド目の開放と3ラウンド目の開放との間のラウンド間インターバルと、小当りのうち2回開放(2)における小当り終了インターバルと、が互いに同一の秒数(5.0秒)に設定される。すなわち、実質出玉少確変及び実質出玉少通常と、小当りの2回開放(2)とは、大入賞口540の3回目の開放が開始されるまで、大入賞口540の開放態様が同一に設定される。このように、実質出玉少確変及び実質出玉少通常の大当り遊技は、1及び2ラウンド目の開放において、小当り遊技に見せかける所定の開閉態様(擬似小当り開閉態様)で大入賞口540を開閉動作させるものである。
[遊技の流れ]
以下では、図7及び図8を用いて、パチンコ遊技機1の遊技の流れについて説明する。
パチンコ遊技機1においては、所定のタイミングで適当な遊技状態へと移行を繰り返しながら遊技が進行される。ここで、前記遊技状態には、それぞれ対応する演出モードが設定される。演出モードには、各種の演出内容が設定される。すなわち、遊技が開始されると、適当な遊技状態へと移行すると共に、当該移行した遊技状態に対応する演出モードの演出が行われる。本実施形態においては、演出モードとして、主に演出モード1から6が設けられる。
図7に示すように、遊技開始時においては、多くの場合、遊技状態が通常遊技状態(非確変状態・非時短(非電サポ)状態)である。また、通常遊技状態である場合には、演出モードとして演出モード1の演出が行われる(ステップS900)。通常遊技状態から他の遊技状態への移行は、主に第一始動口5442の始動入賞による当り判定の結果を契機として行われる。例外的に例えば100回の電サポ状態が終了した際に第2特別図柄の変動表示の保留が存在する場合には、通常遊技状態において第2特別図柄の当り判定が保留回数の最大数である4回を上限に行われ、その判定結果により何らかの大当りとなった場合には電サポ状態に移行することとなるが、稀なケースであるため、本図面からは省略している。なお、上記4回は電サポ状態が終了したにも関わらずそのときに大当りとなれば電サポ状態へ復帰することが可能な状態であるため、通常遊技状態であって、第2特別図柄の当り判定を行っている間は、演出モード1とは異なる特別な演出モードとして遊技者に期待感を持たせるようにしてもよい。
なお、通常遊技状態において、大当り判定は、所謂左打ちによる第一始動口5442の始動入賞により行われる。また、第一始動口5442の始動入賞による大当り判定の結果が大当りとなって、時短(電サポ)状態へと遊技状態が移行した場合には、所謂右打ちが行われる。こうして、時短(電サポ)状態が継続している間は、第二始動口440の始動入賞により大当り判定が行われる。なお、第一始動口5442の始動入賞による大当り判定の結果が大当りとなったものの、時短(電サポ)状態へと遊技状態が移行しなかった場合(遊技状態が非時短(非電サポ)状態のままである場合)には、左打ちが継続して行われる。
ステップS900に示す遊技状態が非確変状態・非時短(非電サポ)状態であって、且つ演出モード1の演出が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果が特図(1)大当り−1になると、通常遊技状態から確変状態・時短(電サポ)状態へと遊技状態が移行する。また、この遊技状態の移行に伴い、演出モード1の演出が終了し、演出モード2の演出が開始される(ステップS901、S902)。なお、演出モード2の演出が行われる遊技状態では、ST回数が100回に設定され、時短回数が50回に設定されている。
また、ステップS902に示す遊技状態が確変状態・時短(電サポ)状態であって、且つ演出モード2の演出が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果が特図(2)大当り−1から3のいずれかになると、確変状態・時短(電サポ)状態へと遊技状態が移行する(ステップS910、S911)。すなわち、移行後の遊技状態は、移行前の遊技状態と同一となる。また、この遊技状態の移行に伴い、演出モード2の演出が終了し、演出モード3の演出が開始される。なお、演出モード3の演出が行われる遊技状態では、ST回数が100回に設定され、時短回数が確変状態の間(最大100回)継続するように設定されている。
また、ステップS911に示す遊技状態が確変状態・時短(電サポ)状態であって、且つ演出モード3の演出が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果が特図(2)大当り−1から3のいずれかになると、再び確変状態・時短(電サポ)状態へと遊技状態が移行する(ステップS912、S911)。また、この遊技状態の移行に伴い、演出モード3の演出が継続される。また、この遊技状態の移行に伴い、大当りに至るまでにカウントされたST回数及び時短回数がクリアされる。すなわち、ST回数及び時短回数は、0からカウントされる。
また、ステップS911に示す遊技状態が確変状態・時短(電サポ)状態であって、且つ演出モード3の演出が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果が特図(2)大当り−4から6のいずれかになると、後述する非確変状態・時短(電サポ)状態へと遊技状態が移行する(ステップS913、S921)。なお、この遊技状態の移行に伴い、演出モード3の演出が終了し、演出モード4の演出が開始される。
また、ステップS911に示す遊技状態が確変状態・時短(電サポ)状態であって、且つ演出モード3の演出が行われる場合に、小当り判定(当り判定)の結果が当り(2回開放(1)及び(2))になると、当該当りに係る当り判定の回数に応じて遊技状態が変更される。具体的には、当該当りに係る当り判定の回数が所定の回数(100回)である場合には、ST(確変状態)及び時短状態が終了するため、通常遊技状態へと遊技状態が移行する(ステップS914、S915;Yes、S900)。すなわち、演出モード3の演出が終了し、演出モード1の演出が開始される。一方、当該当りに係る当り判定の回数が所定の回数(100回)ではない場合には、現在の遊技状態(確変状態・時短(電サポ)状態)が維持され、ST回数及び時短回数がクリアされず、カウントが再開される(ステップS914、S915;No)。すなわち、演出モード3の演出が継続される。
また、ステップS911に示す遊技状態が確変状態・時短(電サポ)状態であって、且つ演出モード3の演出が行われる場合に、大当り判定及び小当り判定(当り判定)の結果がハズレになると、当該ハズレに係る当り判定の回数に応じて遊技状態が変更される。具体的には、当該ハズレに係る当り判定の回数が所定の回数(100回)である場合には、ST(確変状態)及び時短状態が終了するため、通常遊技状態へと遊技状態が移行する(ステップS916、S915;Yes、S900)。すなわち、演出モード3の演出が終了し、演出モード1の演出が開始される。一方、当該ハズレに係る当り判定の回数が所定の回数(100回)ではない場合には、現在の遊技状態(確変状態・時短(電サポ)状態)が維持され、ST回数及び時短回数がクリアされず、カウントが再開される(ステップS916、S915;No)。すなわち、演出モード3の演出が継続される。
また、ステップS902に示す遊技状態が確変状態・時短(電サポ)状態であって、且つ演出モード2の演出が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果が特図(2)大当り−4から6のいずれかになると、非確変状態・時短(電サポ)状態へと遊技状態が移行する(ステップS920、S921)。また、この遊技状態の移行に伴い、演出モード2の演出が終了し、演出モード4の演出が開始される。なお、演出モード4の演出が行われる遊技状態では、時短回数が100回に設定されている。
また、ステップS921に示す遊技状態が非確変状態・時短(電サポ)状態であって、且つ演出モード4が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果が特図(2)大当り−1から3のいずれかになると、確変状態・時短(電サポ)状態へと遊技状態が移行する(ステップS922、S911)。また、この遊技状態の移行に伴い、演出モード4の演出が終了し、演出モード3の演出が開始される。この遊技状態の移行に伴い、大当りに至るまでにカウントされた時短回数がクリアされる。
また、ステップS921に示す遊技状態が非確変状態・時短(電サポ)状態であって、且つ演出モード4が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果が特図(2)大当り−4から6のいずれかになると、再び非確変状態・時短(電サポ)状態へと遊技状態が移行する(ステップS923、S921)。また、この遊技状態の移行に伴い、演出モード4の演出が継続される。また、この遊技状態の移行に伴い、大当りに至るまでにカウントされた時短回数がクリアされる。
また、ステップS921に示す遊技状態が非確変状態・時短(電サポ)状態であって、且つ演出モード4が行われる場合に、小当り判定(当り判定)の結果が当り(2回開放(1)及び(2))になると、当該当りに係る当り判定の回数に応じて遊技状態が変更される。具体的には、当該当りに係る当り判定の回数が所定の回数(100回)である場合には、時短状態が終了するため、通常遊技状態へと遊技状態が移行する(ステップS924、S925;Yes、S900)。すなわち、演出モード4の演出が終了し、演出モード1の演出が開始される。一方、当該当りに係る当り判定の回数が所定の回数(100回)ではない場合には、現在の遊技状態(非確変状態・時短(電サポ)状態)が維持され、時短回数がクリアされず、カウントが再開される(ステップS924、S925;No)。すなわち、演出モード4の演出が継続される。
また、ステップS921に示す遊技状態が非確変状態・時短(電サポ)状態であって、且つ演出モード4の演出が行われる場合に、大当り判定及び小当り判定(当り判定)の結果がハズレになると、当該ハズレに係る当り判定の回数に応じて遊技状態が変更される。具体的には、当該ハズレに係る当り判定の回数が所定の回数(100回)である場合には、時短状態が終了するため、通常遊技状態へと遊技状態が移行する(ステップS926、S925;Yes、S900)。すなわち、演出モード4の演出が終了し、演出モード1の演出が開始される。一方、当該ハズレに係る当り判定の回数が所定の回数(100回)ではない場合には、現在の遊技状態(非確変状態・時短(電サポ)状態)が維持され、時短回数がクリアされず、カウントが再開される(ステップS926、S925;No)。すなわち、演出モード4の演出が継続される。
また、ステップS902に示す遊技状態が確変状態・時短(電サポ)状態であって、且つ演出モード2の演出が行われる場合に、小当り判定(当り判定)の結果が当り(2回開放(1)及び(2))になると、当該当りに係る当り判定の回数に応じて遊技状態が変更される。具体的には、当該当りに係る当り判定の回数が所定の回数(50回)である場合には、ST(確変状態)が継続する一方、時短状態が終了するため、確変状態・非時短(非電サポ)状態へと遊技状態が移行する(ステップS930、S931;Yes、S933)。すなわち、演出モード2の演出が終了し、演出モード5の演出が開始される。一方、当該当りに係る当り判定の回数が所定の回数(50回)ではない場合には、現在の遊技状態(確変状態・時短(電サポ)状態)が維持され、ST回数及び時短回数がクリアされず、カウントが再開される(ステップS930、S931;No)。すなわち、演出モード2の演出が継続される。
また、ステップS902に示す遊技状態が確変状態・時短(電サポ)状態であって、且つ演出モード2の演出が行われる場合に、大当り判定及び小当り判定(当り判定)の結果がハズレになると、当該ハズレに係る当り判定の回数に応じて遊技状態が変更される。具体的には、当該ハズレに係る当り判定の回数が所定の回数(50回)である場合には、ST(確変状態)が継続する一方、時短状態が終了するため、確変状態・非時短(非電サポ)状態へと遊技状態が移行する(ステップS932、S931;Yes、S933)。すなわち、演出モード2の演出が終了し、演出モード5の演出が開始される。一方、当該ハズレに係る当り判定の回数が所定の回数(50回)ではない場合には、現在の遊技状態(確変状態・時短(電サポ))が維持され、ST回数及び時短回数がクリアされず、カウントが再開される(ステップS932、S931;No)。すなわち、演出モード2の演出が継続される。
このように、演出モード2の演出が終了し、演出モード5の演出が開始された場合、ST(確変状態)が継続する一方、時短(電サポ)状態が終了する。すなわち、遊技者は右打ちではなく、左打ちを行うこととなる。なお、本実施形態においては、演出モード5の演出は、演出モード1の演出と同一の内容に設定されている。こうして、演出モード5の演出が開始された場合には、遊技者はST(確変状態)が継続していることを認識し難い遊技状態(潜伏確変状態)となる。なお、演出モード5の演出は、演出モード1の演出と同一の内容であって、遊技者に潜伏確変状態が確定した旨を報知して行われるものであってもよい。
また、ステップS933に示す遊技状態が確変状態・非時短(非電サポ)状態であって、且つ演出モード5の演出が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果が特図(1)大当り−1又は2のいずれかになると、確変状態・時短(電サポ)状態へと遊技状態が移行する(ステップS934、S911)。また、この遊技状態の移行に伴い、演出モード5の演出が終了し、演出モード3の演出が開始される。この遊技状態の移行に伴い、大当りに至るまでにカウントされたST回数がクリアされる。
また、ステップS933に示す遊技状態が確変状態・非時短(非電サポ)状態であって、且つ演出モード5の演出が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果が特図(1)大当り−3になると、再び確変状態・非時短(非電サポ)状態へと遊技状態が移行する(ステップS935、S933)。また、この遊技状態の移行に伴い、演出モード5の演出が継続される。また、この遊技状態の移行に伴い、大当りに至るまでにカウントされたST回数がクリアされる。
また、ステップS933に示す遊技状態が確変状態・非時短(非電サポ)状態であって、且つ演出モード5の演出が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果が特図(1)大当り−4又は5のいずれかになると、非確変状態・非時短(非電サポ)状態(すなわち通常遊技状態)へと遊技状態が移行する(ステップS936、S900)。また、この遊技状態の移行に伴い、演出モード5の演出が終了し、演出モード1の演出が開始される。この遊技状態の移行に伴い、大当りに至るまでにカウントされたST回数がクリアされる。
また、ステップS933に示す遊技状態が確変状態・非時短(非電サポ)状態であって、且つ演出モード5の演出が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果が特図(1)大当り−6になると、非確変状態・時短(電サポ)状態へと遊技状態が移行する(ステップS937、S951)。また、この遊技状態の移行に伴い、演出モード5の演出が終了し、演出モード6の演出が開始される。この遊技状態の移行に伴い、大当りに至るまでにカウントされたST回数がクリアされる。
また、ステップS933に示す遊技状態が確変状態・非時短(非電サポ)状態であって、且つ演出モード5の演出が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果がハズレになると、当該ハズレに係る当り判定の回数に応じて遊技状態が変更される。具体的には、当該ハズレに係る当り判定の回数が所定の回数である場合には、ST(確変状態)が終了するため、通常遊技状態へと遊技状態が移行する(ステップS938、S939;Yes、S900)。すなわち、演出モード5の演出が終了し、演出モード1の演出が開始される。一方、当該ハズレに係る当り判定の回数が所定の回数ではない場合には、現在の遊技状態(確変状態・非時短(非電サポ)状態)が維持され、ST回数がクリアされず、カウントが再開される(ステップS938、S939;No)。すなわち、演出モード5の演出が継続される。
なお、ステップS939における所定の回数は、現在行われている演出モード5の演出が何を契機として開始されたかに応じて設定されている。具体的には、現在行われている演出モード5の演出が、演出モード2の演出が開始された後に当り判定の回数が50回となったことを契機として開始された場合(ステップS931;Yes)には、ステップS939における所定の回数は(演出モード5の演出の開始から)50回となる。一方、現在行われている演出モード5の演出が、ステップS960に示す特図(1)大当り−2又は3となったこと、又はステップS935に示す特図(1)大当り−3となったことを契機として開始された場合には、ステップS939における所定の回数は(演出モード5の演出の開始から)100回となる。
また、ステップS900に示す遊技状態が非確変状態・非時短(非電サポ)状態であって、且つ演出モード1の演出が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果が特図(1)大当り−6になると、通常遊技状態から非確変状態・時短(電サポ)状態へと遊技状態が移行する。また、この遊技状態の移行に伴い、演出モード1の演出が終了し、演出モード6の演出が開始される(ステップS950、S951)。なお、演出モード6の演出が行われる遊技状態では、時短回数が50回に設定されている。
また、ステップS951に示す遊技状態が非確変状態・時短(電サポ)状態であって、且つ演出モード6の演出が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果が特図(2)大当り−1から3のいずれかになると、確変状態・時短(電サポ)状態へと遊技状態が移行する(ステップS952、S911)。また、この遊技状態の移行に伴い、演出モード6の演出が終了し、演出モード3の演出が開始される。この遊技状態の移行に伴い、大当りに至るまでにカウントされた時短回数がクリアされる。
また、ステップS951に示す遊技状態が非確変状態・時短(電サポ)状態であって、且つ演出モード6の演出が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果が特図(2)大当り−4から6のいずれかになると、非確変状態・時短(電サポ)状態へと遊技状態が移行する(ステップS953、S921)。また、この遊技状態の移行に伴い、演出モード6の演出が終了し、演出モード4の演出が開始される。この遊技状態の移行に伴い、大当りに至るまでにカウントされた時短回数がクリアされる。
また、ステップS951に示す遊技状態が非確変状態・時短(電サポ)状態であって、且つ演出モード6の演出が行われる場合に、小当り判定(当り判定)の結果が当り(2回開放(1)及び(2))になると、当該当りに係る当り判定の回数に応じて遊技状態が変更される。具体的には、当該当りに係る当り判定の回数が所定の回数(50回)である場合には、時短状態が終了するため、通常遊技状態へと遊技状態が移行する(ステップS954、S955;Yes、S900)。すなわち、演出モード6の演出が終了し、演出モード1の演出が開始される。一方、当該当りに係る当り判定の回数が所定の回数(50回)ではない場合には、現在の遊技状態(非確変状態・時短(電サポ)状態)が維持され、時短回数がクリアされず、カウントが再開される(ステップS954、S955;No)。すなわち、演出モード6の演出が継続される。
また、ステップS951に示す遊技状態が非確変状態・時短(電サポ)状態であって、且つ演出モード6の演出が行われる場合に、大当り判定及び小当り判定(当り判定)の結果がハズレになると、当該ハズレに係る当り判定の回数に応じて遊技状態が変更される。具体的には、当該ハズレに係る当り判定の回数が所定の回数(50回)である場合には、時短状態が終了するため、通常遊技状態へと遊技状態が移行する(ステップS956、S955;Yes、S900)。すなわち、演出モード6の演出が終了し、演出モード1の演出が開始される。一方、当該ハズレに係る当り判定の回数が所定の回数(50回)ではない場合には、現在の遊技状態(非確変状態・時短(電サポ))が維持され、時短回数がクリアされず、カウントが再開される(ステップS956、S955;No)。
また、ステップS900に示す遊技状態が非確変状態・非時短(非電サポ)状態であって、且つ演出モード1の演出が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果が特図(1)大当り−2又は3になると、確変状態・非時短(非電サポ)状態へと遊技状態が移行する(ステップS960、S933)。すなわち、演出モード1の演出が終了し、演出モード5の演出が開始される。
また、ステップS900に示す遊技状態が非確変状態・非時短(非電サポ)状態であって、且つ演出モード1の演出が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果が特図(1)大当り−4又は5になると、再び通常遊技状態へと遊技状態が移行する。また、この遊技状態の移行に伴い、演出モード1の演出が継続される(ステップS970、S900)。
また、ステップS900に示す遊技状態が非確変状態・非時短(非電サポ)状態であって、且つ演出モード1の演出が行われる場合に、大当り判定(当り判定)の結果がハズレになると、通常遊技状態が維持される。すなわち、演出モード1の演出が継続される(ステップS980、S900)。
このような遊技の流れにおいて、演出モード2が開始された場合(ステップS902)には、確変状態・時短(電サポ)状態へと遊技状態が移行することにより、ST回数が100回に設定される。また同様に、演出モード3が開始された場合(ステップS911)には、確変状態・時短(電サポ)状態へと遊技状態が移行することにより、ST回数が100回に設定される。こうして、演出モード2又は3が開始された後(すなわち、STが開始された後)、例えば当り判定の結果が小当りとなると、(原則として)小当り遊技終了後に現在の遊技状態が維持され、ST回数がクリアされず、カウントが再開される。このように、演出モード2又は3の演出は継続される。
ここで、上述の如く、小当り遊技が開始された場合には、開放1回あたり1個の遊技球が入賞する程度に大入賞口540が2回開放される。すなわち、演出モード2又は3が開始された場合(STが開始された場合)には、例えば当り判定の回数が所定の回数となって当該演出モードが終了するまでの間(STが終了するまでの間)に、小当り遊技を繰り返し行うことができる。こうして、小当り遊技が繰り返し行われると、当該小当り遊技によって賞球の獲得を図り、遊技者の手元にある遊技球の増加を図ることができる。
なお以下では、小当り遊技によって賞球の獲得を図り、遊技者の手元にある遊技球の増加を図ることができるSTを、超確変状態と称する。また、超確変状態となった後、小当り遊技によって賞球の獲得を図り、遊技者の手元にある遊技球の増加を図る遊技を、ラッシュ(RUSH)と称する。すなわち、(1回あたりの)ラッシュとは、超確変状態へと移行する契機となった大当りから、次の大当り、又は時短状態の終了まで継続するものとする。このように、本実施形態において、時短状態が終了することとなる遊技(例えば、後述する当り判定の100回又は50回の遊技)は、ラッシュの終了条件となる。
なお、演出モード2が開始された後に、特図(2)大当り−1から3のいずれかの大当りによって演出モード3が開始された場合には、当該大当りの前後の遊技状態とも超確変状態であるため、超確変状態が継続しているものとする。このような場合には、ラッシュが連続して行われた(2回目のラッシュが行われた)ものとする。
また、本実施形態に係るパチンコ遊技機1においては、超確変状態となった場合に、獲得した出玉に関する出玉表示が行われる。なお、前記出玉表示についての詳細な説明は後述する。
[主制御回路の動作説明]
以下では、主制御回路100(メインCPU101)によって行われる処理について説明する。
[メイン処理]
まず、図9を用いて、主制御回路100(メインCPU101)によって行われるメイン処理について説明する。
ステップS10において、メインCPU101は、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU101は、バックアップ復帰処理や、初期化設定処理等を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS11に処理を移す。
ステップS11において、メインCPU101は、乱数値更新処理を行う。この処理において、メインCPU101は、初期値乱数値カウンタや、演出条件選択用乱数値カウンタ等の更新を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS12に処理を移す。
ステップS12において、メインCPU101は、タイマ更新処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインCPU101とサブCPU201との同期をとるためのタイマや、大入賞口540の開放時間タイマ等の各種のタイマの更新を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS13に処理を移す。
ステップS13において、メインCPU101は、特別図柄制御処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第一始動口スイッチ5472又は第二始動口スイッチ441からの検知信号に応じて当り判定の結果が当りであるか否かを判定し、判定結果をメインRAM103に記憶する処理等を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS14に処理を移す。なお、この処理の詳細については後述する。
ステップS14において、メインCPU101は、普通図柄制御処理を行う。この処理において、メインCPU101は、通過ゲートスイッチ49aからの検知信号に応じて普通図柄判定の結果が当りであるか否かを判定し、判定結果をメインRAM103に記憶する処理等を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS15に処理を移す。
ステップS15において、メインCPU101は、図柄表示装置制御処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS13及びステップS14における処理でメインRAM103に記憶された当り判定及び普通図柄判定の判定結果に応じて、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74と、普通図柄表示部71と、を駆動するための制御信号をメインRAM103に記憶する処理を行う。メインCPU101は、前記記憶した制御信号を、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74、及び普通図柄表示部71に送信する。こうして、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74は、受信した制御信号に基づいて特別図柄を変動表示及び停止表示する。また、普通図柄表示部71は、受信した制御信号に基づいて普通図柄を変動表示及び停止表示する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS16に処理を移す。
ステップS16において、メインCPU101は、遊技情報出力処理を行う。この処理において、メインCPU101は、外部機器(例えば、前記呼出装置や、前記ホールコンピュータ等)に、遊技情報を出力する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS17に処理を移す。
ステップS17において、メインCPU101は、ポート出力処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大入賞口540(シャッタ610)や、第二始動口440(普通電動役物460)を駆動するための制御信号を出力する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS18に処理を移す。
ステップS18において、メインCPU101は、コマンド出力処理を行う。この処理において、メインCPU101は、サブ制御回路200(サブCPU201)に各種のコマンドを送信する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS19に処理を移す。
ステップS19において、メインCPU101は、払出処理を行う。この処理において、メインCPU101は、各種の入賞口(具体的には、大入賞口540や、第一始動口5442、第二始動口440、一般入賞口53・54・450)に遊技球が入賞したか否かの判定を行う。メインCPU101は、各種の入賞口に遊技球が入賞したと判定した場合、当該入賞に対応する払出要求コマンドを払出・発射制御回路300に送信する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、再びステップS11に処理を移し、ステップS11からステップS19までの処理を繰り返し行う。
[システムタイマ割込処理]
以下では、図10を用いて、主制御回路100(メインCPU101)によって行われるシステムタイマ割込処理について説明する。
システムタイマ割込処理は、メイン処理が行われている状態であっても、所定の周期毎にメイン処理を中断して行われる。
ステップS20において、メインCPU101は、レジスタ退避処理を行う。この処理において、メインCPU101は、レジスタに記憶されている実行中のプログラムを退避させる。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS21に処理を移す。
ステップS21において、メインCPU101は、乱数値更新処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当り判定用乱数値カウンタや、大当り図柄決定用乱数値カウンタ等の更新を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS22に処理を移す。
ステップS22において、メインCPU101は、スイッチ入力処理を行う。この処理において、メインCPU101は、各種のスイッチ(具体的には、第一始動口スイッチ5472や、第二始動口スイッチ441、通過ゲートスイッチ49a、カウントスイッチ541、一般入賞口スイッチ53a・54a・451等)への信号の入力の有無(すなわち、各種のスイッチにおける遊技球の検知の有無)を判定する。メインCPU101は、各種のスイッチのいずれかにおいて遊技球の検知が有ったと判定した場合(各種の入賞口のいずれかに遊技球が入賞した場合)には、サブ制御回路200にコマンドを送信する。例えば、メインCPU101は、カウントスイッチ541が遊技球をカウント(検知)したときには、サブ制御回路200に大入賞口入賞コマンドを送信する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS23に処理を移す。なお、この処理の詳細については後述する。
ステップS23において、メインCPU101は、レジスタ復帰処理を行う。この処理において、メインCPU101は、退避させたプログラムをレジスタに復帰させる。この処理が終了した場合、メインCPU101は、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄制御処理]
以下では、図11を用いて、図9のステップS13において行われるサブルーチン(特別図柄制御処理)について説明する。
なお、図11において、ステップS101からステップS108の側方に記載された数値は、これらのステップに対応する制御状態フラグを示している。ここで、制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであって、ステップS101からステップS108における処理のいずれかを実行可能にするものである。前記数値は、メインRAM103における、制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。
ステップS100において、メインCPU101は、制御状態フラグをロードする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、メインCPU101は、ステップS101に処理を移す。
なお、後述するステップS101からステップS108において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている制御状態フラグの値に応じて、その値に対応するステップを実行する。より詳細には、メインCPU101は、制御状態フラグの値に基づいて各ステップにおける処理を行うか否かを判定し、その判定結果に応じて、各ステップに対して設定された所定のタイミングで各ステップにおける処理を行う。これによって、特定図柄ゲームが進行されることになる。前記所定のタイミングは、待ち時間タイマ等に応じて決定される。メインCPU101は、前記所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を行うことなく本サブルーチンを終了し、他のサブルーチンを行う。なお、メインCPU101は、本サブルーチンとは別に、所定の周期毎に図10に示すシステムタイマ割込処理も行う。
ステップS101において、メインCPU101は、特別図柄記憶チェック処理を行う。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS102に処理を移す。
ステップS102において、メインCPU101は、特別図柄変動時間管理処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であって、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば600ms)を待ち時間タイマにセットする。つまり、メインCPU101は、確定後待ち時間が経過した後、ステップS103の処理を行うように設定する。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS103に処理を移す。
ステップS103において、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理処理を行う。この処理においては、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02H)であって、確定後待ち時間が経過した場合に、当り判定の結果が当り(大当り又は小当り)であるか否かを判定する。メインCPU101は、当り判定の結果が当りである場合に、当り開始インターバル管理を示す値(03H)を制御状態フラグにセットし、当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、メインCPU101は、当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS104の処理を行うように設定する。一方、メインCPU101は、当り判定の結果がハズレである場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)をセットする。つまり、メインCPU101は、ステップS108の処理を実行するように設定する。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS104に処理を移す。
ステップS104において、メインCPU101は、当り開始インターバル管理処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理を示す値(03H)であって、当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口540を開放させる旨の信号を、大入賞口ソレノイド620に供給する。これにより、メインCPU101は、大入賞口540の開閉制御を行う。
さらに、メインCPU101は、大入賞口開放中を示す値(04H)を制御状態フラグにセットすると共に、開放上限時間(例えば、約0.1秒や、約30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、メインCPU101は、ステップS105の処理を行うように設定する。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS105に処理を移す。
ステップS105において、メインCPU101は、大入賞口再開放待ち時間管理処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(05H)であって、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU101は、大入賞口開放中を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする。メインCPU101は、開放上限時間(例えば、約0.1秒又は約30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、メインCPU101は、ステップS106の処理を行うように設定する。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS106に処理を移す。
ステップS106において、メインCPU101は、大入賞口開放処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04H)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する。メインCPU101は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口540を閉鎖させるために、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。そして、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する。メインCPU101は、最終ラウンドである場合に、当り終了インターバルを示す値(06H)を制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(05H)を制御状態フラグにセットする。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS107に処理を移す。
ステップS107において、メインCPU101は、当り終了インターバル処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが当り終了インターバルを示す値(06H)であって、当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を制御状態フラグにセットする。つまり、メインCPU101は、ステップS108の処理を行うように設定する。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS108に処理を移す。
ステップS108において、メインCPU101は、特別図柄ゲーム終了処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)である場合に、特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をセットする。つまり、メインCPU101は、ステップS101の処理を行うように設定する。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、本サブルーチンを終了する。
上述の如く、メインCPU101が制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが進行される。具体的には、メインCPU101は、大当り又は小当り遊技状態ではない場合において、当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00H”、“01H”、“02H”、“07H”と順にセットすることにより、図11に示すステップS101、ステップS102、ステップS103、ステップS108の処理を所定のタイミングで行う。また、メインCPU101は、大当り又は小当り遊技状態ではない場合において、当り判定の結果が大当り又は小当りであるときには、制御状態フラグを“00H”、“01H”、“02H”、“03H”と順にセットすることにより、図11に示すステップS101、ステップS102、ステップS103、ステップS104の処理を所定のタイミングで行って、大当り又は小当り遊技状態への制御を行う。さらに、メインCPU101は、大当り又は小当り遊技状態への制御が行われた場合には、制御状態フラグを“04H”、“05H”と順にセットすることにより、図11に示すステップS105、ステップS106の処理を所定のタイミングで行って、大当り又は小当り遊技を行う。また、メインCPU101は、大当り又は小当り遊技の終了条件が成立した場合には、制御状態フラグを“04H”、“06H”、“07H”と順にセットすることにより、図11に示すステップS105、ステップS107、ステップS108の処理を所定のタイミングで行って、大当り又は小当り遊技を終了する。
[特別図柄記憶チェック処理]
以下では、図12を用いて、図11のステップS101において行われるサブルーチン(特別図柄記憶チェック処理)について説明する。
ステップS110において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)であるか否かの判定を行う。メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS111に処理を移す。一方、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値ではないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS111において、メインCPU101は、始動記憶の有無を判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、特別図柄ゲームの始動記憶がないと判定した場合、すなわち第1特別図柄始動記憶領域(0)から第1特別図柄始動記憶領域(4)又は第2特別図柄始動記憶領域(0)から第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータ(当り判定用乱数値)が記憶されていない場合には、ステップS112に処理を移す。一方、メインCPU101は、始動記憶(より詳細には、第1及び第2特別図柄の少なくともいずれかに対応する始動記憶)があると判定した場合には、ステップS113に処理を移す。
ステップS112において、メインCPU101は、デモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103にデモ表示許可値をセットする処理を行う。メインCPU101は、特別図柄ゲームの始動記憶が0になった状態が所定時間(例えば、30秒)維持された場合、デモ表示許可値として、デモ表示の実行を許可する値をセットする。そして、メインCPU101は、デモ表示許可値が所定値であった場合に、デモ表示コマンドをセットする。デモ表示コマンドは、主制御回路100のメインCPU101からサブ制御回路200のサブCPU201に供給される。これにより、サブ制御回路200の制御によってデモ表示が液晶表示装置16に行われる。この処理が終了した場合、メインCPU101は、本サブルーチンを終了する。
ステップS113において、メインCPU101は、第2特別図柄に対応する始動記憶が0であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第2特別図柄始動記憶領域(0)から第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータの有無を判別し、第2特別図柄に対応する始動記憶が0である、すなわち、第2特別図柄始動記憶領域(0)から第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていないと判定した場合には、ステップS115に処理を移す。一方、メインCPU101は、第2特別図柄に対応する始動記憶が0ではない、すなわち、第2特別図柄始動記憶領域(0)から第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていると判定した場合には、ステップS114に処理を移す。
ステップS114において、メインCPU101は、変動状態番号として第2特別図柄の変動であることを示す値(02H)をメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS116に処理を移す。
ステップS115において、メインCPU101は、変動状態番号として第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)をメインRAM103の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS116に処理を移す。
ステップS116において、メインCPU101は、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01H)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS117に処理を移す。
ステップS117において、メインCPU101は、特別図柄記憶転送処理を行う。この処理において、メインCPU101は、変動表示させる特別図柄が第1特別図柄の場合には、第1特別図柄始動記憶領域(1)から第1特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第1特別図柄始動記憶領域(0)から第1特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を行う。また、メインCPU101は、変動表示させる特別図柄が第2特別図柄の場合には、第2特別図柄始動記憶領域(1)から第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第2特別図柄始動記憶領域(0)から第2特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS118に処理を移す。
ステップS118において、メインCPU101は、大当り判定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、高確率フラグを読み出し、読み出した高確率フラグに基づいて、大当りとなる判定値(大当り判定値)の数が異なる複数の当り判定テーブルから1つの当り判定テーブルを選択する。すなわち、高確率フラグが所定の値である場合には、大当り判定値の数が多い高確率用の当り(大当り)判定テーブルが参照され、高確率フラグが所定の値でない場合には、大当り判定値が少ない通常用の当り(大当り)判定テーブルが参照される。このように、高確率フラグが所定の値である場合、つまり遊技状態が高確率状態(確変状態)である場合には、大当り遊技状態に移行する確率は、通常時よりも向上する。
そして、メインCPU101は、始動入賞時に抽出され、第1特別図柄始動記憶領域(0)と第2特別図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた特別図柄始動記憶領域の当り判定用乱数値と、選択された当り判定テーブルとを参照する。そして、メインCPU101は、当り判定用乱数値と大当り判定値とが一致している場合には、大当りであると判定する。一方、メインCPU101は、当り判定用乱数値と大当り判定値とが一致していない場合には、大当りではない(ハズレである)と判定する。こうして、メインCPU101は、大当り判定処理において、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの判定(大当り判定)を行っている。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS119に処理を移す。
ステップS119において、メインCPU101は、小当り判定処理を行う。なお、小当り判定処理は、ステップS118における大当り判定処理において、大当りではなかった場合に行われる。この処理において、メインCPU101は、第1特別図柄始動記憶領域(0)と第2特別図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた特別図柄始動記憶領域の当り判定用乱数値と、予め設定されている小当りの判定値とが一致しているか否かを判定する。そして、メインCPU101は、当り判定用乱数値と小当り判定値とが一致している場合には、小当りであると判定する。一方、メインCPU101は、当り判定用乱数値と小当り判定値とが一致していない場合には、小当りではない(ハズレである)と判定する。こうして、メインCPU101は、小当り判定処理において、小当り遊技状態とするか否かの判定(小当り判定)を行っている。
本実施形態においては、第1特別図柄始動記憶領域に記憶されている当り判定用乱数値と参照する当り判定テーブルとして、通常用と高確率用(確変用)の2種類が用意されており、第2特別図柄始動記憶領域に記憶されている当り判定用乱数値と参照する当り判定テーブルとして、通常用と高確率用(確変用)の2種類が用意されており、合計4種類の当り判定テーブルが用意されている。なお、通常用の2種類の当り判定テーブルはそれぞれ大当り確率が同じであり、また高確率用の2種類の当り判定テーブルはそれぞれ大当り確率が同じである。その一方で、第1特別図柄始動記憶領域に記憶されている当り判定用乱数値と参照する、通常用の当り判定テーブルと高確率用(確変用)の当り判定テーブルにおける小当り判定値の数は同じである。また、第2特別図柄始動記憶領域に記憶されている当り判定用乱数値と参照する、通常用の当り判定テーブルと高確率用(確変用)の当り判定テーブルにおける小当り判定値の数は同じである。このように、メインCPU101は、遊技球が始動領域(第一始動口5442、第二始動口440)を通過したことを条件に通常遊技状態よりも遊技者が多量の遊技球を獲得可能な第1の当り遊技状態、第1の当り遊技状態に比較して少量の遊技球を獲得可能な第2の当り遊技状態、第2の当り遊技状態と同等の遊技球を獲得可能な第3の当り遊技状態、に移行させるか否かの判定を行う当り判定手段の一例である。
なお、通常遊技の第一始動口5442への入賞による小当り確率は、第二始動口440への入賞による小当り確率より、大きくしてもあるいは小さくしてもよい。通常遊技の第一始動口5442への入賞による大当り確率は、第二始動口440への入賞による大当り確率より、大きくしてもあるいは小さくしてもよい。
このように、ステップS118及びS119の処理によって、特別図柄ゲームに対する当り判定の結果として大当り、小当り、ハズレのいずれかが決定される。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS120に処理を移す。
ステップS120において、メインCPU101は、特別図柄決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、当り判定の結果が大当りの場合には大当り図柄を決定し、当り判定の結果が小当りの場合には小当り図柄を決定し、大当りでも小当りでもない場合、すなわちハズレの場合にはハズレ図柄を決定する。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS121に処理を移す。
ステップS121において、メインCPU101は、特別図柄変動パターン決定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS120の処理において決定された特別図柄と、ステップS118及びS119の処理において決定された当り判定の結果に基づいて、特別図柄変動パターンを決定するための変動パターン決定テーブルを選択する。そして、メインCPU101は、演出条件判定用乱数カウンタから抽出した演出条件判定用乱数値と選択した変動パターン決定テーブルとに基づいて、変動パターンを決定(選択)する。メインCPU101は、選択した変動パターンを、メインRAM103の所定領域に記憶する。メインCPU101は、このような変動パターンを示すデータに基づいて、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74における特別図柄の変動表示態様を決定する。
このように記憶された変動パターンを示すデータは、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74に供給される。これによって、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74に、決定した変動パターンで特別図柄が変動表示される。また、このように記憶された変動パターンを示すデータは、主制御回路100のメインCPU101からサブ制御回路200のサブCPU201に特図変動パターン指定コマンドとして供給される。これにより、サブ制御回路200の制御によって、受信した特図変動パターン指定コマンドに応じた演出表示が行われる。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS122に処理を移す。
ステップS122において、メインCPU101は、特別図柄変動時間設定処理を行う。この処理において、メインCPU101は、決定した特別図柄変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS123に処理を移す。
ステップS123において、メインCPU101は、特別図柄演出開始コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う。特別図柄演出開始コマンドは、主制御回路100のメインCPU101からサブ制御回路200のサブCPU201に供給される。サブ制御回路200は、受信した特別図柄演出開始コマンドに基づいて演出を開始する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS124に処理を移す。
ステップS124において、メインCPU101は、今回の変動表示に用いられた記憶領域(0)の値をクリアする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄決定処理]
以下では、図13を用いて、図12のステップS120において行われるサブルーチン(特別図柄決定処理)について説明する。
ステップS150において、メインCPU101は、ステップS118の大当り判定の結果が大当りであるか否かを判定する処理を行う。メインCPU101は、大当り判定の結果が大当りであると判定した場合には、ステップS151に処理を移す。一方、メインCPU101は、大当り判定の結果が大当りではないと判定した場合には、ステップS156に処理を移す。
ステップS151において、メインCPU101は、変動状態番号が(01H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU101は、変動状態番号が(01H)であると判定した場合には、ステップS152に処理を移す。一方、メインCPU101は、変動状態番号が(01H)ではないと判定した場合には、ステップS154に処理を移す。
ステップS152において、メインCPU101は、第1特別図柄の大当り図柄を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当り図柄決定用カウンタから抽出した大当り図柄決定用乱数値と当り判定テーブルに基づいて、第1特別図柄の大当り図柄を決定する処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS153に処理を移す。
ステップS153において、メインCPU101は、第1特別図柄の大当り図柄のデータ及び大当り図柄のコマンドをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第1特別図柄の大当り図柄のデータを、メインRAM103の所定領域にセットし、第1特別図柄表示部73に供給する。第1特別図柄表示部73は、第1特別図柄を変動表示させて、第1特別図柄の大当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU101は、第1特別図柄の大当り図柄のコマンドを、メインRAM103の所定領域にセットし、主制御回路100のメインCPU101からサブ制御回路200のサブCPU201に特別図柄指定コマンドとして供給する。これにより、サブ制御回路200の制御によって識別図柄が大当り停止表示態様で液晶表示装置16に導出表示される。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS162に処理を移す。
ステップS154において、メインCPU101は、第2特別図柄の大当り図柄を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当り図柄決定用カウンタから抽出した大当り図柄決定用乱数値と当り判定テーブルに基づいて、第2特別図柄の大当り図柄を決定する処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS155に処理を移す。
ステップS155において、メインCPU101は、第2特別図柄の大当り図柄のデータ及び大当り図柄のコマンドをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第2特別図柄の大当り図柄のデータを、メインRAM103の所定領域にセットし、第2特別図柄表示部74に供給する。第2特別図柄表示部74は、第2特別図柄を変動表示させて、第2特別図柄の大当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU101は、第2特別図柄の大当り図柄のコマンドを、メインRAM103の所定領域にセットし、主制御回路100のメインCPU101からサブ制御回路200のサブCPU201に特別図柄指定コマンドとして供給する。これにより、サブ制御回路200の制御によって識別図柄が大当り停止表示態様で液晶表示装置16に導出表示される。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS162に処理を移す。
ステップS156において、メインCPU101は、ステップS119の小当り判定の結果が小当りであるかを判定する処理を行う。メインCPU101は、小当り判定の結果が小当りであると判定した場合には、ステップS160に処理を移す。メインCPU101は、小当り判定の結果が小当りではないと判定した場合には、ステップS164に処理を移す。
ステップS160において、メインCPU101は、第2特別図柄の小当り図柄を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大当り図柄決定用カウンタから抽出した乱数値に基づいて、第2特別図柄の小当り図柄を決定する処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS161に処理を移す。
ステップS161において、メインCPU101は、第2特別図柄の小当り図柄のデータ及び小当り図柄のコマンドをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、第2特別図柄の小当り図柄のデータを、メインRAM103の所定領域にセットし、第2特別図柄表示部74に供給する。第2特別図柄表示部74は、第2特別図柄を変動表示させて、第2特別図柄の小当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU101は、第2特別図柄の小当り図柄のコマンドを、メインRAM103の所定領域にセットし、主制御回路100のメインCPU101からサブ制御回路200のサブCPU201に特別図柄指定コマンドとして供給する。これにより、サブ制御回路200の制御によって識別図柄が小当り停止表示態様で液晶表示装置16に導出表示される。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS162に処理を移す。
ステップS162において、メインCPU101は、当り図柄(大当り図柄、小当り図柄)に対応する当り開始インターバル表示時間データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103の所定領域に当り図柄(大当り図柄、小当り図柄)に対応する当り開始インターバル表示時間データをメインRAM103にセットする。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS163に処理を移す。
ステップS163において、メインCPU101は、大入賞口開放回数関連データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大入賞口開放回数関連データをメインRAM103にセットする。この処理が終了した場合、メインCPU101は、本サブルーチンを終了する。
ステップS164において、メインCPU101は、ハズレ図柄のデータ及びハズレ図柄のコマンドをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ハズレ図柄のデータを、メインRAM103の所定領域にセットし、変動している特別図柄が第1特別図柄か第2特別図柄かに応じて、第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74に供給する。第1特別図柄表示部73又は第2特別図柄表示部74は、特別図柄を変動表示させて、特別図柄のハズレ図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU101は、ハズレ図柄のコマンドを、メインRAM103の所定領域にセットし、主制御回路100のメインCPU101からサブ制御回路200のサブCPU201に特別図柄指定コマンドとして供給する。これにより、サブ制御回路200の制御によって識別図柄がハズレ停止表示態様で液晶表示装置16に導出表示される。この処理が終了した場合、メインCPU101は、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄変動時間管理処理]
以下では、図14を用いて、図11のステップS102において行われるサブルーチン(特別図柄変動時間管理処理)について説明する。
ステップS200において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であるか否かの判定を行う。メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であると判定した場合には、ステップS201に処理を移す。一方、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)ではないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS201において、メインCPU101は、待ち時間タイマが“0”であるか否かの判定を行う。メインCPU101は、待ち時間タイマが“0”であると判定した場合には、ステップS202に処理を移す。一方、メインCPU101は、待ち時間タイマが“0”ではないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS202において、メインCPU101は、制御状態フラグとして特別図柄表示時間管理を示す値(02H)をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS203に処理を移す。
ステップS203において、メインCPU101は、図柄停止コマンドをセットする処理を行う。図柄停止コマンドデータは、主制御回路100のメインCPU101からサブ制御回路200のサブCPU201に供給される。これにより、サブ制御回路200が図柄停止を認識するようになる。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS204に処理を移す。
ステップS204において、メインCPU101は、確定後待ち時間としての待ち時間タイマをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103における待ち時間タイマとして機能する領域に、確定後待ち時間を記憶する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄表示時間管理処理]
以下では、図15及び図16を用いて、図11のステップS103において行われるサブルーチン(特別図柄表示時間管理処理)について説明する。
ステップS300において、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であると判定した場合には、ステップS301に処理を移行する。一方、メインCPU101は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)ではない判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS301において、メインCPU101は、特別図柄表示管理処理に対応する待ち時間タイマが“0”であるか否かの判定を行う。メインCPU101は、待ち時間タイマが“0”であると判定した場合には、ステップS302に処理を移す。一方、メインCPU101は、待ち時間タイマが“0”ではないと判定した場合には、ステップS304に処理を移す。
ステップS302において、メインCPU101は、ステップS118の大当り判定の結果が大当りであるか否かを判定する処理を行う。メインCPU101は、大当り判定の結果が大当りであると判定した場合には、ステップS303に処理を移す。一方、メインCPU101は、大当り判定の結果が大当りではないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS303において、メインCPU101は、メインRAM103の遊技状態フラグをクリアにする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、本サブルーチンを終了する。
ステップS304において、メインCPU101は、ステップS118の大当り判定の結果が大当りであるか否かを判定する処理を行う。メインCPU101は、大当り判定の結果が大当りであると判定した場合には、ステップS311に処理を移す。一方、メインCPU101は、大当り判定の結果が大当りではないと判定した場合には、ステップS305に処理を移す。
ステップS305において、メインCPU101は、メインRAM103の時短回数カウンタが“0”であるか否か判定する。メインCPU101は、時短回数カウンタが“0”であると判定した場合には、ステップS325に処理を移す。一方、メインCPU101は、時短回数カウンタが“0”ではないと判定した場合には、ステップS306に処理を移す。
ステップS306において、メインCPU101は、メインRAM103の時短回数カウンタの値を1減算する処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS307に処理を移す。
ステップS307において、メインCPU101は、メインRAM103の時短回数カウンタが“0”であるか否か判定する。メインCPU101は、時短回数カウンタが“0”であると判定した場合には、ステップS308に処理を移す。一方、メインCPU101は、時短回数カウンタが“0”ではないと判定した場合には、ステップS325に処理を移す。
ステップS308において、メインCPU101は、メインRAM103の時短回数フラグをクリアにする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS309に処理を移す。
ステップS309において、メインCPU101は、時短終了コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う。時短終了コマンドは、主制御回路100のメインCPU101からサブ制御回路200のサブCPU201に供給される。これにより、サブ制御回路200が時短終了を認識するようになる。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS325に処理を移す。
ステップS325において、メインCPU101は、メインRAM103のST回数カウンタが“0”であるか否か判定する。メインCPU101は、ST回数カウンタが“0”であると判定した場合には、ステップS310に処理を移す。一方、メインCPU101は、ST回数カウンタが“0”ではないと判定した場合には、ステップS326に処理を移す。
ステップS326において、メインCPU101は、メインRAM103のST回数カウンタの値を1減算する処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS327に処理を移す。
ステップS327において、メインCPU101は、メインRAM103のST回数カウンタが“0”であるか否か判定する。メインCPU101は、ST回数カウンタが“0”であると判定した場合には、ステップS328に処理を移す。一方、メインCPU101は、ST回数カウンタが“0”ではないと判定した場合には、ステップS310に処理を移す。
ステップS328において、メインCPU101は、メインRAM103のST回数フラグをクリアにする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS329に処理を移す。
ステップS329において、メインCPU101は、ST終了コマンドをメインRAM103にセットする処理を行う。ST終了コマンドは、主制御回路100のメインCPU101からサブ制御回路200のサブCPU201に供給される。これにより、サブ制御回路200がST終了を認識するようになる。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS310に処理を移す。
ステップS310において、メインCPU101は、ステップS119の小当り判定の結果が小当りであるかを判定する処理を行う。メインCPU101は、小当り判定の結果が小当りであると判定した場合には、ステップS311に処理を移す。メインCPU101は、小当り判定の結果が小当りではないと判定した場合には、ステップS315に処理を移す。
ステップS311において、メインCPU101は、制御状態フラグとして当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS312に処理を移す。
ステップS312において、メインCPU101は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)に対応する当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103における待ち時間タイマとして機能する領域に、当り開始インターバル時間を記憶する。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS313に処理を移す。なお、当り開始インターバル時間も当り種別ごとに定められているが、本実施形態においては少なくとも特殊確変、特殊通常、実質出玉少確変、実質出玉少通常及び特図(2)小当り−2の当り開始インターバル時間は同一又は遊技者が区別困難な時間(例えば、1秒)に設定している。
ステップS313において、メインCPU101は、特別図柄演出停止コマンドをセットする処理を行う。特別図柄演出停止コマンドは、主制御回路100のメインCPU101からサブ制御回路200のサブCPU201に供給される。これにより、サブ制御回路200が特別図柄演出停止を認識するようになる。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS314処理を移す。
ステップS314において、メインCPU101は、特別図柄に対応する大当り開始コマンド又は小当り開始コマンドをセットする処理を行う。大当り開始コマンド又は小当り開始コマンドは、主制御回路100のメインCPU101からサブ制御回路200のサブCPU201に供給される。これにより、サブ制御回路200が大当り又は小当り開始を認識するようになる。この処理が終了した場合、メインCPU101は、本サブルーチンを終了する。
ステップS315において、メインCPU101は、制御状態フラグとして特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS316に処理を移す。
ステップS316において、メインCPU101は、特別図柄演出停止コマンドをセットする処理を行う。特別図柄演出停止コマンドは、主制御回路100のメインCPU101からサブ制御回路200のサブCPU201に供給される。これにより、サブ制御回路200が特別図柄演出停止を認識するようになる。この処理が終了した場合、メインCPU101は、本サブルーチンを終了する。
[当り開始インターバル管理処理]
以下では、図17を用いて、図11のステップS104において行われるサブルーチン(当り開始インターバル管理処理)について説明する。
ステップS401において、メインCPU101は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU101は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であると判定した場合には、ステップS402に処理を移す。一方、メインCPU101は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)ではないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS402において、メインCPU101は、特別図柄表示管理処理に対応する待ち時間タイマが“0”であるか否かの判定を行う。メインCPU101は、待ち時間タイマが“0”であると判定した場合には、ステップS403に処理を移す。一方、メインCPU101は、待ち時間タイマが“0”ではないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS403において、メインCPU101は、メインRAM103の大入賞口開放回数カウンタ上限値をセットする。
ステップS404において、メインCPU101は、メインRAM103の大入賞口開放回数カウンタの値を1加算する処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS405に処理を移す。
ステップS405において、メインCPU101は、大当り図柄の種類に応じたラウンド毎又は小当りの開閉パターンをセットする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS406に処理を移す。
ステップS406において、メインCPU101は、メインRAM103の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドをセットする処理を行う。この場合の大入賞口開放中表示コマンドは、1ラウンド目を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドは、主制御回路100のメインCPU101からサブ制御回路200のサブCPU201に大入賞口開放中コマンドとして供給される。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS407に処理を移す。
ステップS407において、メインCPU101は、制御状態フラグとして大入賞口再開放待ち時間管理処理を示す値(04H)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS408に処理を移す。
ステップS408において、メインCPU101は、メインRAM103の大入賞口入賞カウンタをクリアにする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS409に処理を移す。
ステップS409において、メインCPU101は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM103にセットする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS410に処理を移す。
ステップS410において、メインCPU101は、メインRAM103の所定領域に大入賞口開放中データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大入賞口540を開放させるために、メインROM102から読み出されたデータに基づいて、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。このように記憶された変数は、大入賞口ソレノイド620を駆動して大入賞口540を開放状態とすることとなる。この処理を終了した場合、メインCPU101は、本サブルーチンを終了する。
[大入賞口再開放待ち時間管理処理]
以下では、図18を用いて、図11のステップS105において行われるサブルーチン(大入賞口再開放待ち時間管理処理)について説明する。
ステップS500において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理処理を示す値(05H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理処理を示す値(05H)であると判定した場合には、ステップS501に処理を移す。一方、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理処理を示す値(05H)ではないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS501において、メインCPU101は、特別図柄表示管理処理に対応する待ち時間タイマが“0”であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU101は、待ち時間タイマが“0”であると判定した場合には、ステップS502に処理を移す。一方、メインCPU101は、待ち時間タイマが“0”ではないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS502において、メインCPU101は、メインRAM103の大入賞口開放回数カウンタの値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS503に処理を移す。
ステップS503において、メインCPU101は、メインRAM103の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドをセットする処理を行う。この場合の大入賞口開放中表示コマンドは、2ラウンド目以降を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドデータは、主制御回路100のメインCPU101からサブ制御回路200のサブCPU201に供給される。大入賞口開放中表示コマンドには、サブCPU201に対してラウンドカウンタ+1を行う旨の指示が含まれている。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS504に処理を移行する。
ステップS504において、メインCPU101は、制御状態フラグとして大入賞口開放処理を示す値(04H)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS505に処理を移す。
ステップS505において、メインCPU101は、ステップS118の大当り判定の結果が大当りであるか否かを判定する処理を行う。メインCPU101は、大当り判定の結果が大当りであると判定した場合には、ステップS506に処理を移す。一方、メインCPU101は、大当り判定の結果が大当りではないと判定した場合には、ステップS507に処理を移す。
ステップS506において、メインCPU101は、メインRAM103の大入賞口入賞カウンタをクリアにする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS507に処理を移す。
ステップS507において、メインCPU101は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM103にセットする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS508に処理を移す。
ステップS508において、メインCPU101は、メインRAM103の所定領域に大入賞口開放中データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合、メインCPU101は、本サブルーチンを終了する。
[大入賞口開放処理]
以下では、図19を用いて、図11のステップS106において行われるサブルーチン(大入賞口開放処理)について説明する。
ステップS600において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口開放処理を示す値(04H)であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口開放処理を示す値(04H)であると判定した場合には、ステップS601に処理を移す。一方、メインCPU101は、制御状態フラグが大入賞口開放処理を示す値(04H)ではないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS601において、メインCPU101は、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であると判定した場合には、ステップS604に処理を移す。一方、メインCPU101は、大入賞口入賞カウンタが“10”以上ではないと判定した場合には、ステップS602に処理を移す。
ステップS602において、メインCPU101は、セットしたラウンド毎又は小当りの開閉パターンに応じた大入賞口開閉処理を行う。この処理において、メインCPU101は、ステップS405でセットしたラウンド毎又は小当りの開閉パターンに応じて大入賞口540を開閉させる処理を行う。具体的には、ラウンド毎又は小当りの開閉パターンに応じて、時間を待って大入賞口540を閉じて開けるという処理を繰り返すことによって、所定ラウンド中に大入賞口540を複数回開閉させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS603に処理を移す。
ここで、本実施形態において、特殊確変、特殊通常の1ラウンド目の1回目の開放と2回目の開放間のインターバル時間、特図(2)小当り−2の1回目の開放と2回目の開放間のインターバル時間は、同一又は遊技者が区別困難な時間(例えば、0.1秒)に設定している。すなわち、ステップS602の処理において、特殊確変、特殊通常、特図(2)小当り−2は、「0.896秒の開放時間→0.1秒の開放間インターバル時間→0.896秒の開放時間」という順番で実行されることとなる。また、このステップで処理されるものではなくステップS607でセットされるものであるが、実質出玉少確変、実質出玉少通常の1ラウンド目と2ラウンド目のラウンド間インターバル時間も、同一又は遊技者が区別困難な時間(例えば、0.1秒)に設定することで「0.896秒の1ラウンド目の開放時間→0.1秒のラウンド間インターバル時間→0.896秒の2ラウンド目の開放時間」という順番で実行されることとなる。それにより大入賞口540が閉鎖している時間に基づいても、遊技者は当り種別の区別が困難である。
ステップS603において、メインCPU101は、大入賞口開放時間タイマとしての待ち時間タイマが“0”であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、待ち時間タイマが“0”であると判定した場合には、ステップS604に処理を移す。一方、メインCPU101は、待ち時間タイマが“0”ではないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS604において、メインCPU101は、大入賞口閉鎖データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU101は、大入賞口540を閉鎖させるために、メインROM102から読み出されたデータに基づいて、メインRAM103に位置付けられた変数を更新する。このように記憶された変数は、大入賞口ソレノイド620を閉鎖状態とすることとなる。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS605に処理を移す。
ステップS605において、メインCPU101は、ステップS119の小当り判定の結果が小当りであるかを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、小当り判定の結果が小当りであると判定した場合には、ステップS610に処理を移す。メインCPU101は、小当り判定の結果が小当りではないと判定した場合には、ステップS606に処理を移す。
ステップS606において、メインCPU101は、大入賞口開放回数カウント値が大入賞口開放回数上限値以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大入賞口開放回数カウント値と大入賞口開放回数上限値以上とを比較して、大入賞口開放回数カウント値が大入賞口開放回数上限値以上であるか否かを判定する。メインCPU101は、大入賞口開放回数カウント値が入賞口開放回数上限値以上であると判定した場合には、ステップS610に処理を移す。一方、メインCPU101は、大入賞口開放回数カウント値が入賞口開放回数上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS607に処理を移す。
ステップS607において、メインCPU101は、開放時間インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM103にセットする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS608に処理を移す。
ステップS608において、メインCPU101は、制御状態フラグとして大入賞口再開放待ち時間管理処理を示す値(05H)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS609に処理を移す。
ステップS609において、メインCPU101は、メインRAM103の所定領域に、ラウンド間表示コマンドをセットする処理を行う。ラウンド間表示コマンドは、主制御回路100のメインCPU101からサブ制御回路200のサブCPU201に供給される。この処理が終了した場合、メインCPU101は、本サブルーチンを終了する。
ステップS610において、メインCPU101は、当り終了インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM103にセットする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS611に処理を移す。
ステップS611において、メインCPU101は、制御状態フラグとして当り終了インターバル処理を示す値(06H)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合、メインCPU101は、ステップS612に処理を移す。
ステップS612において、メインCPU101は、メインRAM103の所定領域に、特別図柄当りインターバル終了表示コマンドをセットする処理を行う。具体的には、当り判定の結果が大当りの場合には大当り終了表示コマンドがセットされ、当り判定の結果が小当りの場合には小当り終了表示コマンドがセットされる。大当り終了表示コマンド及び小当り終了表示コマンドは、主制御回路100のメインCPU101からサブ制御回路200のサブCPU201に供給される。この処理が終了した場合、メインCPU101は、本サブルーチンを終了する。
[当り終了インターバル処理]
以下では、図11のステップS107において実行されるサブルーチン(当り終了インターバル処理)について図20を用いて説明する。
最初に、ステップS700において、メインCPU101は、メインRAM103の制御状態フラグが当り終了インターバル処理を示す値(06H)であるか否かを判定する処理を行う。制御状態フラグが当り終了インターバル処理を示す値(06H)であると判定した場合には、ステップS701に処理を移行する。制御状態フラグが当り終了インターバル処理を示す値(06H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS701において、メインCPU101は、メインRAM103の制御状態フラグが当り終了インターバル処理を示す値(06H)である場合に、当り終了インターバルに対応する待ち時間タイマ(t)の値が“0”であるか否か判定する。また、メインCPU101は、待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS702に処理を移し、待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS702において、メインCPU101は、メインRAM103の特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS703に処理を移す。
ステップS703において、メインCPU101は、メインRAM103の所定領域に、大当り図柄又は小当り図柄及び遊技状態に応じた制御データをセットする処理を行う。具体的には、制御データとして、通常遊技状態、確変状態等の遊技状態がセットされる。また、メインCPU101は、サブ制御回路200に当り終了コマンドを送信する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄ゲーム終了処理]
以下では、図21を用いて、図11のステップS108において実行されるサブルーチン(特別図柄ゲーム終了処理)について説明する。
最初に、ステップS710において、メインCPU101は、メインRAM103の制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であるか否かを判定する処理を行う。制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であると判定した場合には、ステップS711に処理を移す。制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS711において、メインCPU101は、制御状態フラグとして特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をメインRAM103にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[サブ制御回路の動作説明]
以下では、サブ制御回路200の処理について説明する。サブ制御回路200は、主制御回路100から送信された各種のコマンドを受信し、サブCPU201により表示処理等の種々の処理を行う。
[サブ制御メイン処理]
まず、サブ制御回路200のサブCPU201によって行われるサブ制御メイン処理について、図22を用いて説明する。
ステップS1101において、サブCPU201は、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU201は、電源投入に応じて、ワークRAM203の作業領域を初期化する。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、ステップS1102に処理を移す。
ステップS1102において、サブCPU201は、乱数値更新処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203に記憶される乱数値(例えば、演出決定用乱数値や、大当り演出決定用乱数値、停止図柄決定用乱数値等)を更新する。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、ステップS1103に処理を移す。
ステップS1103において、サブCPU201は、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203の受信バッファに格納されたコマンドを解析する。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、ステップS1104に処理を移す。
ステップS1104において、サブCPU201は、演出制御処理を行う。この処理において、サブCPU201は、演出ボタン62を用いた演出の制御を行う。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、ステップS1105に処理を移す。
ステップS1105において、サブCPU201は、表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU201は、液晶表示装置16の表示領域に表示を行うためのデータを、表示制御回路204に送信する。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、ステップS1106に処理を移す。
なお、表示制御回路204においては、サブCPU201からデータを受信すると、当該表示制御回路204のVDPが、受信したデータに基づいて、識別図柄のデータや、背景画像データ、演出用画像データ等の各種の画像データを、画像データROMから読み出す。VDPは、画像データROMから読み出した各種の画像データを重ね合わせ、液晶表示装置16の表示領域に表示させる。
ステップS1106において、サブCPU201は、音・ランプ制御処理を行う。この処理において、サブCPU201は、スピーカ24から発生させる音の制御や、ランプ25等の各種のランプの発光制御を行う。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、ステップS1107に処理を移す。
ステップS1107において、サブCPU201は、役物制御処理を行う。この処理において、サブCPU201は、役物制御回路207を介して可動役物ユニット57の動作(機械的な動作や点灯動作)を制御する。サブCPU201が行う可動役物ユニット57の動作の制御には、第一の可動役物ユニット(演出装置2400)、第二の可動役物ユニット82及び第三の可動役物ユニット83の動作の制御が含まれる。この処理が終了した場合には、再びステップS1102の乱数値更新処理に処理を移す。
[タイマ割り込み処理]
図22に示すサブ制御メイン処理を行っている状態であっても、サブ制御メイン処理を中断させ、タイマ割込処理を行う場合がある。以下では、図23を用いて、サブCPU201によって行われるタイマ割り込み処理について説明する。
ステップS1201において、サブCPU201は、レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU201は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、ステップS1202に処理を移す。
ステップS1202において、サブCPU201は、タイマ更新処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ワークRAM203に記憶されるタイマを更新する。具体的には、サブCPU201は、ラウンド演出等のタイマを更新する。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、ステップS1203に処理を移す。
ステップS1203において、サブCPU201は、演出ボタンスイッチ入力検出処理を行う。この処理において、サブCPU201は、演出ボタン62の操作による演出ボタンスイッチ310の入力の有無を検出する。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、ステップS1204に処理を移す。
ステップS1204においては、サブCPU201は、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ステップS201で退避した値を各レジスタに復帰させる。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、本サブルーチンを終了する。
[コマンド割り込み処理]
図22に示すサブ制御メイン処理を実行している状態であっても、サブ制御メイン処理を中断させ、コマンド割り込み処理を行う場合がある。以下では、図24を用いて、サブCPU201によって行われるコマンド割り込み処理について説明する。
ステップS1301においては、サブCPU201は、レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU201は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、ステップS1302に処理を移す。
ステップS1302において、サブCPU201は、受信コマンドをバッファに格納する処理を行う。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、ステップS1303に処理を移す。
ステップS1303においては、サブCPU201は、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU201は、ステップS1301で退避した値を各レジスタに復帰させる。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、本サブルーチンを終了する。
[コマンド解析処理]
以下では、図25及び図26を用いて、図22のステップS1103において行われるサブルーチン(コマンド解析処理)について説明する。
ステップS1401において、サブCPU201は、コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、受信コマンドありと判定した場合には、ステップS1402に処理を移す。一方、サブCPU201は、受信コマンドなしと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1402において、サブCPU201は、受信したコマンドの読み出し処理を行う。この処理において、サブCPU201は、受信バッファに格納されているコマンドを読み出す。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、ステップS1403に処理を移す。
ステップS1403において、サブCPU201は、受信コマンドが大入賞口入賞コマンドであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、受信コマンドが大入賞口入賞コマンドであると判定した場合には、ステップS1404に処理を移す。一方、サブCPU201は、受信コマンドが大入賞口入賞コマンドではない判定した場合には、ステップS1405に処理を移す。
ステップS1404において、サブCPU201は、大当り中の獲得数カウンタ及び総獲得数カウンタを更新する処理を行う。このように、サブCPU201は、大入賞口540への遊技球の入賞によって遊技者が獲得した賞球数(遊技球の獲得数)に関するデータを取得することができる。なお、大当り中の獲得数カウンタ及び総獲得数カウンタは、大当り遊技の開始を区切りとしてカウント(計数)が開始される。こうして、大当り又は小当りが行われるごとに、賞球数に関するデータが取得される。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、本サブルーチンを終了する。
ステップS1405において、サブCPU201は、受信コマンドが特別図柄指定コマンドであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、受信コマンドが特別図柄指定コマンドであると判定した場合には、ステップS1406に処理を移す。一方、サブCPU201は、受信コマンドが特別図柄指定コマンドではないと判定した場合には、ステップS1407に処理を移す。
ステップS1406において、サブCPU201は、特別図柄指定コマンドに基づいて停止図柄を決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、本サブルーチンを終了する。
ステップS1407において、サブCPU201は、受信コマンドが特図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、受信コマンドが特図変動パターン指定コマンドであると判定した場合には、ステップS1408に処理を移す。一方、サブCPU201は、受信コマンドが特図変動パターン指定コマンドではないと判定した場合には、ステップS1409に処理を移す。
ステップS1408において、サブCPU201は、特図変動パターン指定コマンド、停止図柄及び抽出した演出決定用乱数値に基づいて、演出パターンを決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、本サブルーチンを終了する。
ステップS1409において、サブCPU201は、受信コマンドが当り開始コマンド(大当り開始コマンド、小当り開始コマンド)であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、受信コマンドが当り開始コマンド(大当り開始コマンド、小当り開始コマンド)であると判定した場合には、ステップS1410に処理を移す。一方、サブCPU201は、受信コマンドが当り開始コマンド(大当り開始コマンド、小当り開始コマンド)ではないと判定した場合には、ステップS1411に処理を移す。
ステップS1410において、サブCPU201は、大当り開始演出を決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、本サブルーチンを終了する。
ステップS1411において、サブCPU201は、受信コマンドが大入賞口開放中演出表示コマンドであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、受信コマンドが大入賞口開放中演出表示コマンドであると判定した場合には、ステップS1412に処理を移す。一方、サブCPU201は、受信コマンドが大入賞口開放中演出表示コマンドではないと判定した場合には、ステップS1413に処理を移す。
ステップS1412において、サブCPU201は、大入賞口開放中の演出を決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、本サブルーチンを終了する。
ステップS1413において、サブCPU201は、受信コマンドがラウンド間表示コマンドであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、受信コマンドがラウンド間表示コマンドであると判定した場合には、ステップS1414に処理を移す。一方、サブCPU201は、受信コマンドがラウンド間表示コマンドではないと判定した場合には、ステップS1415に処理を移す。
ステップS1414において、サブCPU201は、ラウンド間の演出を決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、本サブルーチンを終了する。
ステップS1415において、サブCPU201は、受信コマンドが当り終了表示コマンドであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、受信コマンドが当り終了表示コマンドであると判定した場合には、ステップS1416に処理を移す。一方、サブCPU201は、受信コマンドが当り終了表示コマンドではないと判定した場合には、ステップS1417に処理を移す。
ステップS1416において、サブCPU201は、大当り終了時の演出を決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、本サブルーチンを終了する。
ステップS1417において、サブCPU201は、受信コマンドが時短終了コマンドであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU201は、受信コマンドが時短終了コマンドであると判定した場合には、ステップS1418に処理を移す。一方、サブCPU201は、受信コマンドが時短終了コマンドではないと判定した場合には、ステップS1419に処理を移す。
ステップS1418において、サブCPU201は、時短フラグクリア、時短表示終了等の制御を行う。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、本サブルーチンを終了する。
ステップS1419において、サブCPU201は、受信したその他のコマンドに対応した処理を行う。この処理が終了した場合には、サブCPU201は、本サブルーチンを終了する。
[普通電動役物ユニット]
以下では、図27から図32を用いて、普通電動役物ユニット400の構成について詳細に説明する。
普通電動役物ユニット400は、ベース部材410、前側板部420、誘導路430、第二始動口440、一般入賞口450及び普通電動役物460を具備する。
図27及び図28、並びに図31及び図32に示すベース部材410は、普通電動役物ユニット400の基礎となる部材である。ベース部材410は、略平板状に形成され、その板面を前後方向へ向けて配置される。ベース部材410には、普通電動役物ユニット400を構成する各種の部材が取り付けられる。
図27から図30に示す前側板部420は、普通電動役物ユニット400の前端部に配置される部材である。前側板部420は、略平板状に形成され、その板面を前後方向へ向けて配置される。前側板部420は、ベース部材410と前後方向に対向し、当該ベース部材410から前方に離間した状態で配置される。こうして、前側板部420とベース部材410との間には、遊技球が入り込むことが可能な程度の隙間(以下では、「普電役物空間R1」と称する)が形成される。なお、普電役物空間R1は、正面視で前側板部420及びベース部材410と略同一の形状且つ大きさに形成される。前側板部420は、ネジ等を介してベース部材410に取り付けられる。前側板部420は、透明な樹脂材料により形成され、当該前側板部420の後方を遊技者に視認可能としている。
図27から図32に示す誘導路430は、移動してきた遊技球を所定方向へ適宜誘導するものである。誘導路430は、前側板部420から後方へと立設された略板状の部材(壁部)によって形成される。誘導路430には、第一誘導路431、第二誘導路432、第三誘導路433、第四誘導路434及び第五誘導路435が含まれる。
第一誘導路431は、普電役物空間R1の上端部近傍に配置される。第一誘導路431は、右方から左方へと緩やかに傾斜しながら延びる略直線状に形成される。第一誘導路431は、左右方向において普電役物空間R1の略中央部に形成される。第一誘導路431の左端部は、普電役物空間R1の左右中央部より若干左側に形成される。第一誘導路431の右端部は、普電役物空間R1の左右中央部より若干右側に形成される。このように構成された第一誘導路431は、移動してきた遊技球を右方から左方へと誘導する。第一誘導路431は、減速リブ481を具備する。
減速リブ481は、第一誘導路431により誘導(移動)される遊技球の移動速度を減少させるもの(減速手段)である。減速リブ481は、ベース部材410から前方へ突出される後側突起481aと、前側板部420から後方へと突出される前側突起481bと、により構成される。後側突起481a及び前側突起481bは、それぞれ複数(本実施形態においては、2つずつ)設けられ、第一誘導路431の延出方向(左右方向)に沿ってそれぞれ互いに適宜の間隔をあけて配置される。
このような第一誘導路431の構成により、(当該第一誘導路431により移動される)遊技球は、後側突起481a及び前側突起481bに衝突しながら移動するため、その移動速度が減少することとなる。
第二誘導路432は、普電役物空間R1の左下端部近傍に配置される。第二誘導路432は、右方から左方へと緩やかに傾斜しながら延びる略直線状に形成される。第二誘導路432は、普電役物空間R1の左部に形成される。第二誘導路432の左端部は、普電役物空間R1の左端部に形成される。第二誘導路432の右端部は、普電役物空間R1の左右中央部より若干左側に形成される。このように構成された第二誘導路432は、移動してきた遊技球を右方から左方へと誘導する。
第三誘導路433は、普電役物空間R1において第二誘導路432の概ね右上方に配置される。第三誘導路433は、左方から右下方へと湾曲しながら延びる略湾曲状に形成される。第三誘導路433の入り口は、当該第三誘導路433の左上端部であって、第一誘導路431の左端部と第二誘導路432の右端部との間に形成される。第三誘導路433の入り口は、左上方へ向けて開口される。このように構成された第三誘導路433は、移動してきた遊技球を右下方へと誘導する。第三誘導路433は、ガイド部482を具備する。
ガイド部482は、第三誘導路433の最下部に形成される。ガイド部482は、側面視で略三角形状の板状の部材である。ガイド部482は、第三誘導路433により誘導(移動)されてきた遊技球を後方へ誘導可能に構成される。
第四誘導路434は、普電役物空間R1の右端部に配置される。第四誘導路434は、右上方から左下方へと緩やかに傾斜しながら延びる略直線状に形成される。第四誘導路434は、普電役物空間R1の上端部から下端部に亘るように形成される。第四誘導路434は、第一誘導路431と左右に隣接するように形成される。このように形成された第四誘導路434は、移動してきた遊技球を左下方へと誘導する。第四誘導路434は、減速リブ483を具備する。
減速リブ483は、第四誘導路434により誘導(移動)される遊技球の移動速度を減少させるもの(減速手段)である。減速リブ483は、ベース部材410から前方へ突出される1つの後側突起483aと、前側板部420から後方へと突出される2つの前側突起483bと、により構成される。後側突起483a及び前側突起483bは、それぞれ側面視で左右方向に延出する長手状に形成される。こうして、後側突起483a及び前側突起483bは、正面視で第四誘導路434の延出方向に対して概ね直交するように形成される。後側突起483a及び前側突起483bは、正面視で重複しないように(前後方向に対向せず、上下方向にずれるように)配置される。
このような第四誘導路434の構成により、(当該第四誘導路434により移動される)遊技球は、後側突起483a及び前側突起483bに衝突しながら移動するため、その移動速度が減少することとなる。
第五誘導路435は、普電役物空間R1において第一誘導路431の下方に配置される。第五誘導路435は、上方から下方へと延びる略直線状に形成される。第五誘導路435の上側は、第一誘導路431を形成する壁部により覆われている。第五誘導路435の入り口は、当該第五誘導路435の右上端部(第四誘導路434を形成する左側の壁部の上端部)に形成される。第五誘導路435の入り口は、右方(第四誘導路434側)へ向けて開口される。このように構成された第五誘導路435は、移動してきた遊技球を上方から下方へと誘導する。第五誘導路435は、ガイド484を具備する。
ガイド484は、第五誘導路435の最下部に形成される。ガイド484は、側面視で略三角形状の板状の部材である。ガイド484は、第五誘導路435により誘導(移動)されてきた遊技球を後方へ誘導可能に構成される。
図28及び図31に示す第二始動口440は、ベース部材410を前後方向に貫通することにより形成される。第二始動口440は、第五誘導路435の最下部の後方(ガイド484の後方)に形成される。第二始動口440は、第二始動口スイッチ441を具備する。第二始動口スイッチ441は、第五誘導路435の最下部近傍(第五誘導路435の直ぐ上方)に配置される。
図28及び図31に示す一般入賞口450は、ベース部材410を前後方向に貫通することにより形成される。一般入賞口450は、第三誘導路433の最下部の後方(ガイド部482の後方)に形成される。一般入賞口450は、一般入賞口スイッチ451を具備する(図5参照)。
図27及び図28、並びに図31及び図32に示す普通電動役物460は、羽根部材461及び始動口ソレノイド462を具備する。
羽根部材461は、羽根状に形成された部材である。羽根部材461は、前後方向へ突出された回動軸463を介して、ベース部材410及び前側板部420に回動自在に支持される。羽根部材461は、第五誘導路435の入り口に配置される。こうして、羽根部材461は、第五誘導路435の入り口を開閉可能としている。羽根部材461が第五誘導路435の入り口を開けた場合、当該羽根部材461の先端側は第四誘導路434内に進入する。こうして、羽根部材461が第五誘導路435の入り口を開けた場合、第四誘導路434により誘導されている遊技球の一部が、第五誘導路435内へと案内される。
始動口ソレノイド462は、羽根部材461を駆動するものである。始動口ソレノイド462は、ベース部材410の後方に配置される。始動口ソレノイド462は、図示せぬギヤ等を介して、羽根部材461に駆動力を伝達可能に構成される。
こうして、普通電動役物460は、始動口ソレノイド462により羽根部材461が駆動されることによって、第五誘導路435の入り口が開閉可能に構成される。そして、羽根部材461が開けられた場合、第四誘導路434により誘導されている遊技球の一部が第五誘導路435内へと案内され、第二始動口440への通過が容易な状態(開放状態)となる。また、羽根部材461が閉じられた場合、第四誘導路434により誘導されている遊技球は第五誘導路435内へと案内されない。すなわち、第二始動口440への通過が困難な状態(閉鎖状態)となる。
このような構成の普通電動役物ユニット400においては、移動してきた遊技球を誘導路430によって所定方向へ適宜誘導する。
なお、普通電動役物ユニット400における遊技球の転動態様についての説明は後述する。
[アタッカユニット]
以下では、図33から図44を用いて、アタッカユニット500の構成について詳細に説明する。
アタッカユニット500は、ベース部材510、前側板部520、誘導路530、大入賞口540、後側ケース550及び特別電動役物600を具備する。
図33から図38、並びに図40及び図41に示すベース部材510は、アタッカユニット500の基礎となる部材である。ベース部材510は、細長い略平板状に形成される。ベース部材510は、長手方向を左右方向へ向けると共に、その板面を前後方向へ向けて配置される。ベース部材510には、アタッカユニット500を構成する各種の部材が取り付けられる。ベース部材510には、スリット511が形成される。
スリット511は、ベース部材510を前後方向に貫通して形成される。スリット511は、ベース部材510の上部に、正面視で右方から左方へと緩やかに傾斜しながら延びる略直線状に形成される。スリット511には、後述するシャッタ610(より詳細には、シャッタ610の誘導部611)が配置される。
図33から図37、及び図39に示す前側板部520は、アタッカユニット500の前端部に配置される部材である。前側板部520は、ベース部材510と略同一の形状かつ大きさに形成される。前側板部520は、その板面を前後方向へ向けて配置される。前側板部520は、ベース部材510と前後方向に対向し、当該ベース部材510から前方に離間した状態で配置される。こうして、前側板部520とベース部材510との間には、遊技球が入り込むことが可能な程度の隙間(以下では、「特電役物空間R2」と称する)が形成される。なお、特電役物空間R2は、正面視で前側板部520及びベース部材510と略同一の形状且つ大きさに形成される。前側板部520は、ネジ等を介してベース部材510に取り付けられる。前側板部520は、透明な樹脂材料により形成され、当該前側板部520の後方を遊技者に視認可能としている。
図33、図35から図41に示す誘導路530は、移動してきた遊技球を所定方向へ適宜誘導するものである。誘導路530は、シャッタ610、及び前側板部520から後方へと立設された略板状の部材(壁部)によって形成される。誘導路530には、第一誘導路531、第二誘導路532及び第三誘導路533が含まれる。
なお、上述の如く誘導路530(より詳細には、第一誘導路531)は、シャッタ610により形成される。ここで、シャッタ610は、後述するように、スリット511を介して、ベース部材510に対して前後方向に進退可能に構成される。このようなシャッタ610の構成において、第一誘導路531は、当該シャッタ610がベース部材510に対して前方に進出した場合に形成される。したがって、以下では便宜上、シャッタ610がベース部材510に対して前方に進出した状態(第一誘導路531が形成された状態)であるものとして説明を行う。
第一誘導路531は、特電役物空間R2の上端部近傍に配置される。第一誘導路531は、右方から左方へと緩やかに傾斜しながら延びる略直線状に形成される。第一誘導路531の左右方向(長手方向)の長さは、ベース部材510よりも若干短く形成される。第一誘導路531の左端部は、特電役物空間R2の左端部近傍に形成される。第一誘導路531の右端部は、特電役物空間R2の右端部近傍に形成される。このように構成された第一誘導路531は、移動してきた遊技球を右方から左方へと誘導する。第一誘導路531は、減速リブ534を具備する。
減速リブ534は、第一誘導路531により誘導(移動)される遊技球の移動速度を減少させるもの(減速手段)である。減速リブ534は、ベース部材510から前方へ突出される複数の後側突起534aと、前側板部520から後方へと突出される複数の前側突起534bと、により構成される。本実施形態においては、後側突起534aは、6つ設けられる。また、前側突起534bは、5つ設けられる。これらの複数の後側突起534a及び前側突起534bは、第一誘導路531の延出方向(左右方向)に沿ってそれぞれ互いに適宜の間隔をあけて配置される。なお、前記適宜な間隔とは、少なくとも遊技球の直径よりは長くなるように設定される。また、これらの複数の後側突起534a及び前側突起534bは、正面視で重複しないように(前後方向に対向せず、左右方向にずれるように)配置される。
このような第一誘導路531の構成により、(当該第一誘導路531により移動される)遊技球は、図45(a)及び(b)に示すように、後側突起534a及び前側突起534bに衝突しながら、平面視でジグザグ状に移動するため(遊技球のスムーズな移動が規制されるため)、その移動速度が減少することとなる。
このように、第一誘導路531により移動される遊技球の移動速度を減少させると、図45(c)に示すように、当該第一誘導路531上に複数の遊技球が移動している状況を作り出すことができる。このように、第一誘導路531上に複数の遊技球が移動している状況になった場合、シャッタ610が1回開けられるただけで、複数の遊技球を第三誘導路533へと案内し、大入賞口540に入賞させることができる。すなわち、大当り遊技におけるラウンド消化を素早く行うことができる。
また、シャッタ610の開放時間が短くても、シャッタ610上に多くの遊技球が滞留していれば、多くの入賞を発生させることができる。
また、一度に多くの遊技球を入賞させることができるため、大当り遊技の1回のラウンドにおける入賞可能数以上の入賞(いわゆるオーバー入賞)を発生させやすい。
第二誘導路532は、特電役物空間R2において第一誘導路531の直ぐ右方に配置される。第二誘導路532は、右方から左方へと緩やかに傾斜しながら延びる略直線状に形成される。なお、第二誘導路532の傾斜角度は、第一誘導路531の傾斜角度と略同一に形成される。こうして、第二誘導路532は、第一誘導路531と合わせて、右方から左方へと緩やかに傾斜する1つの略直線状の誘導路として構成される。このように構成された第二誘導路532は、移動してきた遊技球を右方から左方(第一誘導路531側)へと誘導する。
第三誘導路533は、上下方向において特電役物空間R2の略中央部に配置される。第三誘導路533は、右方から左方へと緩やかに傾斜しながら延びる略直線状に形成される。第三誘導路533は、第一誘導路531の下方に配置される。第三誘導路533は、正面視で第一誘導路531と略同一の形状且つ大きさに形成される。
また、図41等に示すように、第三誘導路533の左端部と第一誘導路531の左端部との間には、当該第三誘導路533と接続された壁部が配置される。また、第三誘導路533の右端部と第二誘導路532の右端部との間は、当該第三誘導路533と接続された壁部が配置される。こうして、第三誘導路533は、正面視で凹状に形成される。
このように構成された第三誘導路533は、移動してきた遊技球を右方から左方(大入賞口540側)へと誘導する。第三誘導路533は、ガイド部535を具備する。
ガイド部535は、第三誘導路533の最下部に形成される。ガイド部535は、平面視で略三角形状の板状の部材である。ガイド部535は、第三誘導路533により誘導(移動)されてきた遊技球を後方へ誘導可能に構成される。
図37、図38、図40及び図41に示す大入賞口540は、ベース部材510が前後方向に貫通することにより形成される。大入賞口540は、第三誘導路533の最下部の後方(ガイド部535の後方)に形成される。大入賞口540は、カウントスイッチ541を具備する。図37に示すように、カウントスイッチ541は、大入賞口540の後下方に配置される。
図33、図35から図37、図41、図43及び図44に示す後側ケース550は、特別電動役物600を構成する各種の部材(シャッタ610、大入賞口ソレノイド620及びリンクアーム630等)を収容するものである。後側ケース550は、平面視で略矩形状の中空の略箱状に形成される。図43に示すように、後側ケース550は、平面視で略矩形状に形成された略平板状の載置部551によって、上側の空間と下側の空間とが区画される。すなわち、後側ケース550は、載置部551によって2階建て構造に形成され、上側の空間及び下側の空間それぞれに所定の部材が配置される。具体的には、前記上側の空間には、シャッタ610及びリンクアーム630等が配置される。また、前記下側の空間には、大入賞口ソレノイド620等が配置される。後側ケース550は、ネジ等を介してベース部材510の後側面に取り付けられる。後側ケース550の内部と外部(ベース部材510の前方)とは、スリット511を介して連通される。
図33、図35から図38、図40から図44に示す特別電動役物600は、シャッタ610、大入賞口ソレノイド620及びリンクアーム630を具備する。
図42(c)に示すように、シャッタ610は、誘導部611、接続部612及び回動軸613を具備する。
誘導部611は、第一誘導路531を形成する部材である。誘導部611は、細長い略平板状に形成される。誘導部611は、その板面を上下方向へ向けると共に、長手方向を左右方向へ向けて配置される。誘導部611の左右方向の長さは、ベース部材510に形成されたスリット511と略同一に形成される。誘導部611(より詳細には、誘導部611のうち、特電役物空間R2内に進出可能な部分)の前後方向の長さ(図45(a)に示すL1参照)は、特電役物空間R2の前後方向の長さよりも所定の長さ(図45(a)に示すL2参照)だけ短くなるように形成される。すなわち、誘導部611が特電役物空間R2に進出した場合であっても、当該誘導部611の前端部と前側板部520の後側面との間には、所定の長さの隙間が形成される。本実施形態においては、当該誘導部611の前端部と前側板部520の後側面との間の隙間は、遊技球の半径よりも短くなるように設定される。
接続部612は、誘導部611と後述する回動軸613とを接続する部材である。接続部612は、平面視で略矩形の平板状に形成される。接続部612は、誘導部611の左右方向における中央部から後方へ向けて延びるように形成される。
回動軸613は、伝達されてきた駆動力を受ける部材である。回動軸613は、軸線方向を上下方向へ向けた略円柱状に形成される。回動軸613は、接続部612の後端部近傍から上方へ向けて突出される。
こうして、シャッタ610は、全体として、平面視で左右方向における中央部が後方へ凸となった略凸状に形成される。シャッタ610は、誘導部611がスリット511に挿入された状態で、後側ケース550に収容される。図43等に示すように、シャッタ610は、後側ケース550内の載置部551に前後方向にスライド移動可能に載置される。なお、以下では、シャッタ610が載置部551に対して最も後方に移動(変位)した位置を第1の位置と称し、シャッタ610が載置部551に対して最も前方に移動(変位)した位置を第2の位置と称する。
大入賞口ソレノイド620は、シャッタ610を駆動するものである。大入賞口ソレノイド620は、後側ケース550に収容される。より詳細には、大入賞口ソレノイド620は、後側ケース550内で載置部551よりも下側の空間に配置される。大入賞口ソレノイド620は、シャッタ610の長手方向(左右方向)に対して平行に配置される。図42(a)に示すように、大入賞口ソレノイド620は、コイル部621、ケース622、プランジャ623、バネ624及び伝達部625を具備する。
コイル部621は、電線が巻回された中空筒状の部材である。コイル部621は、通電可能に構成される。また、コイル部621は、通電した場合の励磁状態と、通電を解除した場合の非励磁状態と、を切替可能に構成される。コイル部621は、励磁状態となると、内部に磁界を発生させてプランジャ623を引き込むことができる。
ケース622は、コイル部621を収容する部材である。ケース622は、上側部が開口された中空の略箱状に形成される。ケース622の右側部には、左右方向に貫通する孔626が形成される。
プランジャ623は、略円柱状の部材である。プランジャ623は、軸線方向を左右方向へ向けて配置される。プランジャ623は、一側(左側)端部がケース622の孔626を介してコイル部621内に挿入される。プランジャ623は、コイル部621の励磁状態又は非励磁状態に応じて、他側(右側)端部が当該コイル部621に対して離間した突出位置と、当該コイル部621に対して近接した非突出位置と、を変位可能に構成される。プランジャ623の他側端部は、フランジ状に形成される。
バネ624は、プランジャ623を突出位置側に付勢する部材である。バネ624は、プランジャ623に挿通された状態で、ケース622と後述する伝達部625との間に配置される。バネ624は、常に伝達部625をケース622から離間する方向(右方)へ付勢している。
伝達部625は、大入賞口ソレノイド620で発生された駆動力を伝達する部材である。伝達部625は、平面視で略箱状に形成される。伝達部625は、プランジャ623の他側(左側)端部に形成されたフランジ状の部分を介して、当該プランジャ623と連結される。伝達部625は、平面視で中央部に、上下方向に貫通した挿通孔627が形成される。挿通孔627は、平面視で長手方向を前後方向へ向けた長孔状に形成される。
このような構成の大入賞口ソレノイド620は、コイル部621が非励磁状態である場合に、バネ624によってプランジャ623(ひいては、伝達部625)が右方へ付勢されて突出位置に配置される。また、コイル部621を非励磁状態から励磁状態に切り替えた場合に、バネ624の付勢力に抗ってプランジャ623(ひいては、伝達部625)が当該コイル部621に引き込まれて(左方へ移動して)非突出位置に配置される。このように、大入賞口ソレノイド620においては、コイル部621を非励磁状態と励磁状態とに切り替えた場合に、伝達部625が変位することにより駆動力が発生する。
こうして、本実施形態において、大入賞口ソレノイド620は、駆動力を発生させるため、プランジャ623の位置を突出位置と非突出位置とに適宜切り替える。すなわち、大入賞口ソレノイド620は、駆動力を発生させるため、プランジャ623を左右方向に適宜変位させる。
リンクアーム630は、大入賞口ソレノイド620で発生された駆動力をシャッタ610へと伝達する部材である。すなわち、リンクアーム630は、リンク機構を構成する部材である。図42(b)に示すように、リンクアーム630は、平面視で略L字状に形成される。リンクアーム630の一側端部には、上下方向に貫通した一側貫通孔631が形成される。一側貫通孔631は、平面視で長手方向を左右方向へ向けた略長孔状に形成される。リンクアーム630の他側端部には、下方へと突出された他側回動軸632が形成される。リンクアーム630の一側貫通孔631と他側回動軸632との間には、上下方向へと突出された中央回動軸633が形成される。
このような構成のリンクアーム630は、中央回動軸633を介して後側ケース550内に回動自在に支持される。こうして、リンクアーム630は、中央回動軸633を中心として平面視時計回り又は平面視反時計回りに回動自在に構成される。また、リンクアーム630の一側貫通孔631には、シャッタ610の回動軸613が下方から挿入される。また、リンクアーム630の他側回動軸632は、大入賞口ソレノイド620の伝達部625に形成された挿通孔627に上方から挿入される。
このような構成の特別電動役物600においては、大入賞口ソレノイド620で発生された駆動力を、リンクアーム630を介してシャッタ610に伝達することができる。
具体的には、図43に示す大入賞口ソレノイド620のプランジャ623が突出位置にある状態(シャッタ610がベース部材510に対して後方へ退避した状態)から非突出位置へと切り替わると、プランジャ623が左方へ移動する。プランジャ623が左方へ移動すると、伝達部625を介してリンクアーム630が中央回動軸633を中心として平面視時計回りに回動する。リンクアーム630が平面視時計回りに回動すると、シャッタ610が第2の位置から第1の位置へと、図44に示すように後方へ向けて移動する。
こうして、シャッタ610がベース部材510に対して後方へ退避すると、当該シャッタ610(より詳細には、誘導部611)が後側ケース550内に配置される(第1の位置に配置される)。シャッタ610の誘導部611が後側ケース550内に配置されると、第一誘導路531が形成されないため、第三誘導路533(ひいては、大入賞口540)への遊技球の進入が容易な状態となる。
これに対して、図44に示す大入賞口ソレノイド620のプランジャ623が非突出位置にある状態(シャッタ610がベース部材510に対して前方へ進出した状態)から突出位置へと切り替わると、プランジャ623が右方へ移動する。プランジャ623が右方へ移動すると、伝達部625を介してリンクアーム630が中央回動軸633を中心として平面視反時計回りに回動する。リンクアーム630が平面視反時計回りに回動すると、シャッタ610が第1の位置から第2の位置へと、前方へ向けて移動する。
こうして、シャッタ610がベース部材510に対して前方へ進出すると、当該シャッタ610(より詳細には、誘導部611)が特電役物空間R2内に配置される(第2の位置に配置される)。シャッタ610の誘導部611が特電役物空間R2内に配置されると、第一誘導路531が形成されるため、第三誘導路533(ひいては、大入賞口540)への遊技球の進入が困難な状態となる。
このように、特別電動役物600において、大入賞口ソレノイド620は、シャッタ610が第1の位置から第2の位置に移動する方向(すなわち、前後方向)とは異なる方向に(すなわち、左右方向)駆動力を発生させる。また、大入賞口ソレノイド620により発生された駆動力の向き(左右方向)は、リンクアーム630によりシャッタ610が移動する方向への向き(前後方向)に変換される。
これによって、大入賞口ソレノイド620が駆動する方向を、シャッタ610が移動する方向(前後方向)とは異なる向き(左右方向)とするため、アタッカユニット500の奥行きを狭くすることができる。
また、本実施形態においては、シャッタ610の誘導部611(より詳細には、誘導部611のうち、特電役物空間R2内に進出可能な部分)の前後方向の長さが特電役物空間R2の前後方向の長さよりも短くなるように形成される。こうして、シャッタ610が第1の位置と第2の位置との間を移動する際の移動距離(すなわち、前後方向の移動距離)を短くすることできるため、アタッカユニット500の奥行きを狭くすることができる。
また、本実施形態において、リンクアーム630は、大入賞口ソレノイド620におけるプランジャ623の位置の切り替え(非突出位置又は突出位置)に応じて、中央回動軸633を中心として平面視時計回り又は平面視反時計回りに回動される。このため、例えばリンクアーム630の後端部の位置は、プランジャ623の位置の切り替えに応じて変更されることとなる。
具体的には、プランジャ623が突出位置に切り替えられた場合(すなわち、シャッタ610が第2の位置である場合)、リンクアーム630の後端部の位置は、当該リンクアーム630の中央回動軸633近傍の部分となる(図43のB10参照)。これに対して、例えばプランジャ623が非突出位置に切り替えられた場合(すなわち、シャッタ610が第1の位置である場合)、リンクアーム630の後端部の位置は、当該リンクアーム630の一側貫通孔631の近傍の部分となる(図44のB20参照)。
このような構成において、大入賞口ソレノイド620の後端部の位置(図43(b)及び図44(b)に示すB30)は、プランジャ623の位置の切り替えを問わず、リンクアーム630の後端部の位置よりも前方に配置されている(図43(b)及び図44(b)参照)。すなわち、大入賞口ソレノイド620の後端部は、リンクアーム630の後端部(遊技機背面側端部)よりも前方(前面側)に配置されている。こうして、アタッカユニット500は、奥行き方向がコンパクトに形成されている。
なお、アタッカユニット500の後方(より詳細には、後側ケース550の左部の後方)には、磁石を使用した不正行為を防止するための磁気検出装置700が配置されている(図43及び図44参照)。このように、本実施形態においては、アタッカユニット500が奥行き方向にコンパクトに形成されるため、当該アタッカユニット500の後方に他の遊技部品を配置するためのスペースが設けられる。
このような構成のアタッカユニット500においては、移動してきた遊技球を誘導路530によって所定方向へ適宜誘導する。
なお、アタッカユニット500における遊技球の転動態様についての説明は後述する。
以下では、図46から図51を用いて、普通電動役物ユニット400及びアタッカユニット500における遊技球の転動態様について詳細に説明する。
まず、図46を用いて、普通電動役物ユニット400及びアタッカユニット500の相互の配置関係について説明する。
図46に示すように、普通電動役物ユニット400は、アタッカユニット500の上方に配置される。普通電動役物ユニット400の第二誘導路432の左端部は、左右方向において、アタッカユニット500の第一誘導路531の左端部よりも右方に配置される。すなわち、普通電動役物ユニット400の第二誘導路432により誘導された遊技球は、当該第二誘導路432から放出された後、アタッカユニット500の第一誘導路531へと落下(転動)することができる。
また、普通電動役物ユニット400の第四誘導路434の延出方向(左下方)には、アタッカユニット500の第二誘導路532及び第一誘導路531の右端部が配置される。すなわち、普通電動役物ユニット400の第四誘導路434により誘導された遊技球は、当該第四誘導路434から放出された後、アタッカユニット500の第二誘導路532又は第一誘導路531の右端部へと落下することができる。
以下では、普通電動役物ユニット400及びアタッカユニット500における遊技球の転動態様について、遊技領域20を転動する遊技球を具体的に例示して説明を行う。
図47においては、遊技領域20を転動する遊技球として、3つの遊技球(遊技球Pa1、遊技球Pb1及び遊技球Pc1)を例示している。
まず以下では、3つの遊技球のうち、遊技球Pa1の転動態様について説明する。
遊技球Pa1は、普通電動役物ユニット400の左右方向における中央へ落下(転動)している。このような遊技球Pa1は、図48(a)に示すように、普通電動役物ユニット400の第一誘導路431上に落下する。第一誘導路431上に落下した遊技球Pa1は、当該第一誘導路431により左下方へと誘導(転動)される(図48(a)に示す遊技球Pa2参照)。
図48(a)に示す遊技球Pa2は、第一誘導路431により左下方へと誘導された後、普通電動役物ユニット400の外部へと放出される。こうして、普通電動役物ユニット400の外部へと放出された遊技球Pa2は、そのまま左下方へと落下するか(図47に示す遊技球Pa3参照)、又は直近の遊技釘68に衝突して右下方へと転動される(図47に示す遊技球PA3参照)。
こうして、図47に示す遊技球PA3は、右下方へと転動されると、普通電動役物ユニット400の第三誘導路433へと案内される。こうして、第三誘導路433へと案内された遊技球PA3は、当該第三誘導路433により右下方へ誘導され、一般入賞口450に入賞する(図48(b)に示す遊技球PA4参照)。
一方、図47に示す遊技球Pa3は、そのまま左下方へと落下すると、普通電動役物ユニット400の第二誘導路432へと案内される。こうして、第二誘導路432へと案内された遊技球Pa3は、当該第二誘導路432により左下方へ誘導(転動)され、普通電動役物ユニット400の外部へと放出される(図48(b)及び図49に示す遊技球Pa4参照)。
こうして、普通電動役物ユニット400の外部へと放出された遊技球Pa4は、シャッタ610が第2の位置に配置されている場合(第一誘導路531が形成されている場合)には、アタッカユニット500の第一誘導路531上に落下する(図50(a)に示す遊技球Pa5参照)。これに対して、アタッカユニット500において、シャッタ610が第1の位置に配置されている場合(第一誘導路531が形成されていない場合)には、アタッカユニット500の第三誘導路533上に落下する(図50(b)に示す遊技球Pa5参照)。
このように、普通電動役物ユニット400の第一誘導路431上に落下した遊技球は、普通電動役物ユニット400の第二誘導路432を介してアタッカユニット500の第一誘導路531又は第三誘導路533へと転動することができ、シャッタ610の移動のタイミングに応じて大入賞口540に入賞することができる。
次に、前記3つの遊技球のうち、遊技球Pb1及び遊技球Pc1の転動態様について説明する。
図47に示す遊技球Pb1及び遊技球Pc1は、普通電動役物ユニット400の右部へ向けて落下(転動)している。このように、普通電動役物ユニット400の右部へ落下してくる遊技球Pb1及び遊技球Pc1は、普通電動役物ユニット400の第四誘導路434内に進入する。
第四誘導路434内に進入した遊技球のうち、当該第四誘導路434内の左部を落下している遊技球Pb1は、普通電動役物460の羽根部材461が開けられた場合、当該羽根部材461により第五誘導路435へと案内される(図48(a)に示す遊技球Pb2参照)。こうして、第五誘導路435へと案内された遊技球Pb2は、第二始動口440に入賞する。また、第四誘導路434内の左部を落下している遊技球Pb1は、普通電動役物460の羽根部材461が閉じられた場合、(第五誘導路435へと案内されずに)そのまま第四誘導路434内を落下する(図48(b)に示す遊技球Pb2参照)。
また、第四誘導路434内の右部を落下している遊技球Pc1は、当該第四誘導路434により左下方へと誘導され、他の誘導路へと案内されることなく、そのまま第四誘導路434内を落下する(図48(a)及び図49に示す遊技球Pc2参照)。こうして、第四誘導路434内を落下した遊技球Pc2は、普通電動役物ユニット400の外部へと放出されると、アタッカユニット500の第二誘導路532上に落下する。第二誘導路532上に落下した遊技球Pc2は、当該第二誘導路532により左下方へ誘導される(図50に示す遊技球Pc3参照)。
こうして、第二誘導路532により左下方へ誘導される遊技球Pc3は、シャッタ610が第2の位置に配置されている場合(第一誘導路531が形成されている場合)、当該第二誘導路532を介して第一誘導路531へと誘導される。そして、遊技球Pc3は、第一誘導路531により左下方へ誘導される。
また、第二誘導路532により左下方へ誘導される遊技球Pc3は、シャッタ610が第1の位置に配置されている場合(第一誘導路531が形成されていない場合)、又は第一誘導路531により誘導されている途中でシャッタ610が第2の位置へ移動した場合には、第三誘導路533上に落下する(図50(b)に示す遊技球Pc4参照)。
このように、普通電動役物ユニット400の第四誘導路434内を落下した遊技球は、アタッカユニット500の第二誘導路532を介して、第一誘導路531又は第三誘導路533へと転動することができ、シャッタ610の移動のタイミングに応じて大入賞口540に入賞することができる。
ここで、本実施形態においては、アタッカユニット500の第一誘導路531へと誘導されてくる遊技球のルートとして、上述の如く、普通電動役物ユニット400の第二誘導路432を介して誘導されてくるルート(以下では、「第一のルート」と称する)と、アタッカユニット500の第二誘導路532を介して誘導されてくるルート(以下では「第二のルート」と称する)と、が設けられている。
このように、2通りのルートによりアタッカユニット500の第一誘導路531(ひいては、第三誘導路533)へと遊技球を誘導できるため、1通りのルートしかない場合と比べて多くの遊技球を短期間で大入賞口540に入賞させることができる。すなわち、専用の駆動手段を設けることなく大入賞口540に対して1度に多くの遊技球を入賞(通過)させることができる。その結果、大当り遊技におけるラウンド消化を素早く行うことができる。
また、アタッカユニット500の第一誘導路531へと誘導されてくる遊技球のルートが2通りあるため、図50(a)に示すように、互いに異なるルートにより第一誘導路531へと誘導された遊技球同士が衝突する場合がある。このような場合、第一のルートからの遊技球(図51(a)に示す遊技球Pa5参照)は上方から落下してくるため、第二のルートからの遊技球(図51(a)に示す遊技球Pc3参照)の左下方への誘導が妨げられる場合がある。例えば、図51(b)に示す例においては、上方から落下してきた遊技球Pa5と左下方へと誘導される遊技球Pc3とが衝突し、第一誘導路531の右上方へと移動している(図50(b)に示す遊技球Pc4参照)。
このように、普通電動役物ユニット400の第二誘導路432は、放出した遊技球をアタッカユニット500の第一誘導路531を転動する遊技球に衝突させることができる位置に形成される。また、普通電動役物ユニット400の第二誘導路432は、放出した遊技球をアタッカユニット500の第一誘導路531を転動する遊技球に衝突させ、当該第一誘導路531を転動する遊技球を一時的に逆流させることができる(右上方へと移動させることができる)。
こうして、遊技球Pc3が第一誘導路531の右上方へと移動すると、第一誘導路531により誘導(移動)される遊技球の移動速度をさらに減少させることができ、ひいては当該第一誘導路531上に複数の遊技球が移動している状況を作り出し易くなる。すなわち、第一誘導路531上に複数の遊技球が移動している状況を作り出し易いため、専用の駆動手段を設けることなく大入賞口540に対して1度に多くの遊技球を入賞させることができる。その結果、大当り遊技におけるラウンド消化を素早く行うことができる。
なお、本実施形態に係る大入賞口540は、通過領域の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るシャッタ610は、変位部材の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る大入賞口ソレノイド620は、駆動手段の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る減速リブ534及び第一誘導路531は、減速手段の実施の一形態である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、遊技機の例としてパチンコ遊技機1を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、例えばパチスロ遊技機であってもよい。
また、本実施形態においては、通過領域の例として大入賞口540を例示したが、これに限定するものではない。
また、本実施形態においては、変位部材の例としてシャッタ610を例示したが、これに限定するものではない。
また、本実施形態においては、減速手段の例として減速リブ534及び第一誘導路531を例示したが、これらとは異なる構成とすることも可能である。
以下では、図52及び図53を用いて、別例に係るアタッカユニット500の第一誘導路531について説明する。
別例に係るアタッカユニット500の第一誘導路531において、上述の如き構成と異なっている点は、誘導部611の前端部と前側板部520の後側面との間の隙間を、遊技球の半径よりも長く、且つ直径よりも短くなるように形成したことである。
このような構成においては、図52(a)及び(b)に示すように、第一誘導路531を転動する遊技球は、誘導部611の前端部と前側板部520の後側面との間の隙間に一部が嵌まり込んだ状態(一部が誘導部611の上面よりも下方に落ち込んだ状態)で、当該第一誘導路531を転動することとなる。こうして、遊技球は、流下経路を長くすることができる。また、遊技球が第一誘導路531を転動する際には、前側板部520の後側面と接触しながら転動することとなる。このように、他の部材と接触しながら遊技球が転動するので、当該遊技球の移動速度を効果的に減少させることができる。
また、遊技球は、第一誘導路531を転動する際に、前側板部520に形成された前側突起534bと衝突することとなる。こうして、遊技球が、衝突した前側突起534bを超えて転動する場合、図53(a)に示すように、当該前側突起534bを回避するために、前側板部520から離間する方向へ移動する。ここで、遊技球は、一部が誘導部611の上面よりも下方に落ち込んだ状態であるため、前側板部520から離間する方向へ移動するためには、当該落ち込んだ状態を一旦解消する必要がある。すなわち、遊技球は、図53(b)に示すように、落ち込んだ状態から高さを高くするために、エネルギーを消費することとなり、移動速度が効果的に減少される。
なお、誘導部611の前端部と前側板部520の後側面との間の隙間を適宜設定することにより、遊技球の移動速度を所望のものとすることができる。
[第二の可動役物ユニット82の構成]
以下では、図54から図59までを用いて、第二の可動役物ユニット82の概略構成について説明する。
第二の可動役物ユニット82は、適宜のタイミングで動作することで、遊技者に視覚的な印象(インパクト)を与えるものである。第二の可動役物ユニット82は、主としてベース部材1500、第一可動体1600、第二可動体1700及び移動制御手段1800を具備する。
ベース部材1500には、第一可動体1600、第二可動体1700及び移動制御手段1800が設けられている。第一可動体1600はベース部材1500よりも前方に、第二可動体1700はベース部材1500よりも後方に、それぞれ配置されている。移動制御手段1800は、第一可動体1600及び第二可動体1700をベース部材1500に対して適宜移動させることができる。具体的には、移動制御手段1800は、第一可動体1600及び第二可動体1700を、後述する待機位置(図54参照)又は演出位置(図69参照)に移動させることができる。適宜のタイミングで第一可動体1600及び第二可動体1700を移動させることで、遊技者に視覚的な印象を与えることができる。
以下では、図54から図74までを用いて、第二の可動役物ユニット82の各部材の構成について具体的に説明する。
[ベース部材1500の構成]
図54から図59までに示すベース部材1500は、第二の可動役物ユニット82を構成する各部材を支持するものである。ベース部材1500は、板面を前後方向に向けた略板状に形成される。ベース部材1500は、長手方向を左右方向に向けた正面視略矩形状に形成される。ベース部材1500は、主として開口部1510、摺動棒1520及び弧状孔1530を具備する。
開口部1510は、ベース部材1500を前後方向に貫通するように形成された部分である。開口部1510は、ベース部材1500の左右中央下部に形成される。具体的には、開口部1510は、ベース部材1500の左右中央部における下端部から上下略中央部までを切り欠くように形成される。開口部1510は、正面視略矩形状に形成される。
摺動棒1520(図56参照)は、第一可動体1600を案内するものである。摺動棒1520は、ベース部材1500の左右中央部に左右一対設けられる。摺動棒1520は、略円柱状に形成される。摺動棒1520は、その軸線方向を上下方向に向けて配置される。摺動棒1520は、正面視において開口部1510の左右にそれぞれ配置される。摺動棒1520(より詳細には、摺動棒1520の上端部及び下端部)は、ベース部材210の前側面に適宜固定される。
弧状孔1530は、ベース部材1500を前後方向に貫通するものである。弧状孔1530は、ベース部材1500の左右両端部近傍にそれぞれ形成される。弧状孔1530は、正面視において、後述する回動軸1750を中心とする円弧状に形成される。
[第一可動体1600の構成]
図54、図55、図58、図60及び図61に示す第一可動体1600は、ベース部材1500に対して上下方向に移動可能に支持されるとともに、当該第一可動体1600自身の一部分を移動(回動)させることも可能なものである。第一可動体1600は、ベース部材1500の一面側(前面側)に取り付けられることで、当該ベース部材1500よりも前方に配置される。第一可動体1600は、主としてベース部材1610、可動体1620、移動制御手段1630及びカバー部材1640を具備する。
図55に示すベース部材1610は、第一可動体1600を構成する各部材を支持するものである。ベース部材1610は、板面を前後方向に向けた略板状に形成される。ベース部材1610は、長手方向を左右方向に向けた正面視略矩形状に形成される。ベース部材1610は、ベース部材1500の左右中央部(摺動棒1520)の前方に配置される。ベース部材1610は、摺動棒1520に対して摺動可能となるように連結される。これによってベース部材1610は、摺動棒1520の軸線方向(すなわち、上下方向)に沿って移動可能となるように、当該摺動棒1520によって案内される。ベース部材1610は、主として貫通孔1611及び連結軸1612を具備する。
貫通孔1611は、ベース部材1610を前後方向に貫通するものである。貫通孔1611は、ベース部材1610の左右中央よりも右側及び左側にそれぞれ(左右一対)形成される。
連結軸1612は、略円柱状の部材である。連結軸1612は、軸線方向を前後方向に向けて配置される。連結軸1612は、ベース部材1610の左右両端部にそれぞれ設けられる。連結軸1612の後端部は、ベース部材1610の右端部及び左端部にそれぞれ挿通された状態で固定される。
図54、図60及び図61に示す可動体1620は、ベース部材1610に対して移動(回動)可能に支持されるものである。可動体1620は、ベース部材1610に対して左右一対設けられる。左右の可動体1620は概ね左右対称に形成される。よって以下では、右側の可動体1620の構成について具体的に説明し、左側の可動体1620の構成についての説明は適宜省略する。可動体1620は、主としてベース部材1621、基板1622、光拡散部材1623、カバー部材1624及び回動軸1625を具備する。
図60及び図61に示すベース部材1621は、第一可動体1600を構成する各部材を支持するものである。ベース部材1621は、板面を前後方向に向けた略板状に形成される。ベース部材1621は、長手方向を略左右方向に向けると共に、右側端部が尖った先鋭状に形成される。ベース部材1621は、主として円筒部1621a及び長孔1621bを具備する。
円筒部1621aは、軸線方向を前後方向に向けた円筒状に形成される部分である。円筒部1621aは、ベース部材1621の左端部近傍に形成される。
長孔1621bは、ベース部材1621を前後方向に貫通するものである。長孔1621bは、ベース部材1621の左端部近傍(円筒部1621aのすぐ右方)に形成される。長孔1621bは、円筒部1621aの近傍から右方(ベース部材1610の右端側)に向かって所定の距離だけ直線状に延びるように形成される。
図61に示す基板1622は、電子部品(機能部品)が実装されるものである。基板1622は、板面を前後方向に向けた略板状に形成される。基板1622の外形は、ベース部材1610の外形よりも一回り小さく、かつ当該ベース部材1610に概ね沿うような形状に形成される。基板1622の前面には、複数のLED1622aが互いに適宜の間隔を空けて配置される。基板1622は、ベース部材1621の前面に固定される。
光拡散部材1623は、LED1622aから照射された光を適宜拡散させるものである。光拡散部材1623は、板面を前後方向に向けた略板状に形成される。光拡散部材1623の外形は、基板1622の外形と略同一となるように形成される。光拡散部材1623は、透光性を有する素材により形成される。光拡散部材1623には、当該光拡散部材1623を透過する光が拡散されるように適宜の凹凸が形成される。光拡散部材1623は、基板1622を前方から覆うように当該基板1622の前方に配置される。光拡散部材1623は、適宜基板1622を介してベース部材1621に固定される。
カバー部材1624は、適宜の装飾が施されたものである。カバー部材1624は、板面を前後方向に向けた略板状に形成される。カバー部材1624の外形は、ベース部材1621の外形と略同一となるように形成される。カバー部材1624は、透光性を有する素材により形成される。カバー部材1624は、ベース部材1621、基板1622及び光拡散部材1623を前方から覆うように、当該ベース部材1621等の前方に配置される。カバー部材1624は、ベース部材1621に固定される。
図54及び図60に示す回動軸1625は、略円柱状の部材である。回動軸1625は、軸線方向を前後方向に向けて、ベース部材1621の円筒部1621aに挿通される。回動軸1625の後端部は、ベース部材1610に形成された右側の貫通孔1611(図55参照)に挿通された状態で固定される。このようにして、可動体1620のベース部材1621は、回動軸1625を介してベース部材1610に対して回動可能に支持される。
このように構成された右側の可動体1620は、回動軸1625を中心としてベース部材1610に対して回動可能に支持される。また、基板1622に実装されたLED1622aが点灯すると、当該LED322からの光が光拡散部材1623によって拡散されてカバー部材1624に照射される。これによって、カバー部材1624に施された装飾を目立たせることができる。
右側の可動体1620と同様に、左側の可動体1620も、回動軸1625を介してベース部材1610に対して回動可能に支持される。左側の可動体1620を支持する回動軸1625は、ベース部材1610に形成された左側の貫通孔1611(図55参照)に挿通された状態で固定される。
図57、図59、図60及び図62に示す移動制御手段1630は、可動体1620の移動(回動)を制御するものである。移動制御手段1630は、主としてモータ1631及び駆動力伝達機構1632を具備する。
図57及び図59に示すモータ1631は、可動体1620を移動させるための駆動源である。モータ1631は、ベース部材1610の背面(後面)の下部に固定される。モータ1631の出力軸(不図示)は、ベース部材1610を前後に貫通して、当該ベース部材1610から前方へと突出するように設けられている。
図60及び図62に示す駆動力伝達機構1632は、モータ1631で発生した駆動力を可動体1620へと伝達するものである。駆動力伝達機構1632は、ベース部材1610の前面に適宜支持される。駆動力伝達機構1632は、主として出力ギヤ1632a、右第一伝達ギヤ1632b、右第二伝達ギヤ1632c、左第一伝達ギヤ1632d、左第二伝達ギヤ1632e及び左第三伝達ギヤ1632fを具備する。
出力ギヤ1632aは、モータ1631の駆動力を取り出すものである。出力ギヤ1632aは、モータ1631の出力軸の前端部に固定される。
右第一伝達ギヤ1632b及び右第二伝達ギヤ1632cは、出力ギヤ1632aの右側に順に並んで配置される。出力ギヤ1632a、右第一伝達ギヤ1632b及び右第二伝達ギヤ1632cは、隣り合うもの同士が歯合される。右第二伝達ギヤ1632cの外周端部近傍には、当該右第二伝達ギヤ1632cから前方に突出する円柱状の伝達軸部1632gが形成される。伝達軸部1632gは、右側の可動体1620の長孔1621bに挿通される。
左第一伝達ギヤ1632d、左第二伝達ギヤ1632e及び左第三伝達ギヤ1632fは、出力ギヤ1632aの左側に順に並んで配置される。出力ギヤ1632a、左第一伝達ギヤ1632d、左第二伝達ギヤ1632e及び左第三伝達ギヤ1632fは、隣り合うもの同士が歯合される。左第三伝達ギヤ1632fの外周端部近傍には、当該左第三伝達ギヤ1632fから前方に突出する円柱状の伝達軸部1632hが形成される。伝達軸部1632hは、左側の可動体1620の長孔1621bに挿通される。
図54に示すカバー部材1640は、適宜の装飾が施されたものである。カバー部材1640は、板面を前後方向に向けた略板状に形成される。カバー部材1640は、移動制御手段1630を前方から覆うように、当該移動制御手段1630の前方に配置される。カバー部材1640は、ベース部材1610に固定される。カバー部材1640の前面の一部には、適宜の装飾が施される。
このように構成された第一可動体1600は、後述する移動制御手段によって上下方向に移動させること可能な単体の可動体として構成される。当該第一可動体1600の上下方向の移動については後に詳述する。
また第一可動体1600は、移動制御手段1630によって可動体1620を移動(回動)させることができる。具体的には、モータ1631を駆動させ、図63に示すように出力ギヤ1632aを背面視時計回りに回転させると、右第一伝達ギヤ1632bを介して右第二伝達ギヤ1632cが背面視時計回りに回転する。右第二伝達ギヤ1632cが回転すると、当該右第二伝達ギヤ1632cに形成された伝達軸部1632gが、右側の可動体1620の長孔1621bを下方に向かって押し下げる。これによって右側の可動体1620は、回動軸1625を中心に背面視反時計回りに回動する。
また、出力ギヤ1632aを背面視時計回りに回転させると、左第一伝達ギヤ1632d及び左第二伝達ギヤ1632eを介して左第三伝達ギヤ1632fが背面視反時計回りに回転する。左第三伝達ギヤ1632fが回転すると、当該左第三伝達ギヤ1632fに形成された伝達軸部1632hが、左側の可動体1620の長孔を下方に向かって押し下げる。これによって左側の可動体1620は、回動軸1625を中心に背面視時計回りに回動する。
モータ1631を反対方向に駆動させる(すなわち、出力ギヤ1632aを背面視反時計回りに回転させる)と、上記とは反対に、右側の可動体1620を背面視時計回りに回動させるとともに、左側の可動体1620を背面視反時計回りに回動させることができる。
このように第一可動体1600は、モータ1631を駆動させることによって、左右一対の可動体1620を同時に回動させることができる。以下では、右側の可動体1620が正面視反時計回りに最大限に回動し、かつ左側の可動体1620が正面視時計回りに最大限に回動した位置(左右一対の可動体1620が左右に広がるように回動した位置)(図54及び図60参照)を、可動体1620の待機位置と称する。また、右側の可動体1620が正面視時計回りに最大限に回動し、かつ左側の可動体1620が正面視反時計回りに最大限に回動した位置(左右一対の可動体1620がともに下方を向くように回動した位置)(図64及び図68参照)を、可動体1620の演出位置と称する。
[第二可動体1700の構成]
図55、図57、図58、図59及び図65に示す第二可動体1700は、ベース部材1500に対して移動可能(回動可能)に支持されるものである。第二可動体1700は、ベース部材1500の他面側(後面側)に取り付けられることで、当該ベース部材1500よりも後方に配置される。第二可動体1700は、ベース部材1500に対して左右一対設けられる。左右の第二可動体1700は、ベース部材1500の左右中央を挟んで概ね左右対称に形成される。よって以下では、右側の第二可動体1700の構成について具体的に説明し、左側の第二可動体1700の構成についての説明は適宜省略する。第二可動体1700は、主としてベース部材1710、基板1720、光拡散部材1730、カバー部材1740及び回動軸1750を具備する。
図57、図59及び図65に示すベース部材1710は、第二可動体1700を構成する各部材を支持するものである。ベース部材1710は、板面を前後方向に向けた略板状に形成される。ベース部材1710は、長手方向を左右方向に向けた横長形状に形成される。ベース部材1710は、主として円筒部1711及び長孔1712を具備する。
円筒部1711は、軸線方向を前後方向に向けた円筒状に形成される部分である。円筒部1711は、ベース部材1710の右端部近傍に形成される。
長孔1712は、ベース部材1710を前後方向に貫通するものである。長孔1712は、ベース部材1710の右端部近傍(円筒部1711のすぐ右下方)に形成される。長孔1712は、円筒部1711の近傍から右下方(ベース部材1710の右下端側)に向かって所定の距離だけ直線状に延びるように形成される。
図65に示す基板1720は、電子部品(機能部品)が実装されるものである。基板1720は、板面を前後方向に向けた略板状に形成される。基板1720の外形は、ベース部材1710の外形よりも一回り小さく、かつ当該ベース部材1710に概ね沿うような形状に形成される。基板1720の前面には、複数のLED1721が互いに適宜の間隔を空けて配置される。基板1720は、ベース部材1710の前面に固定される。
光拡散部材1730は、LED1721から照射された光を適宜拡散させるものである。光拡散部材1730は、板面を前後方向に向けた略板状に形成される。光拡散部材1730の外形は、基板1720の外形と略同一となるように形成される。光拡散部材1730は、透光性を有する素材により形成される。光拡散部材1730には、当該光拡散部材1730を透過する光が拡散されるように適宜の凹凸が形成される。光拡散部材1730は、基板1720を前方から覆うように当該基板1720の前方に配置される。光拡散部材1730は、ベース部材1710に固定される。
カバー部材1740は、適宜の装飾が施されたものである。カバー部材1740は、板面を前後方向に向けた略板状に形成される。カバー部材1740の外形は、ベース部材1710の外形と略同一となるように形成される。カバー部材1740は、透光性を有する素材により形成される。カバー部材1740は、ベース部材1710、基板1720及び光拡散部材1730を前方から覆うように、当該ベース部材1710等の前方に配置される。カバー部材1740は、ベース部材1710に固定される。
図55、図57及び図59に示す回動軸1750は、略円柱状の部材である。回動軸1750は、軸線方向を前後方向に向けて、ベース部材1710の円筒部1711に挿通される。回動軸1750の前部は、ベース部材1500の右下部に挿通される。このようにして、第二可動体1700のベース部材1710は、回動軸1750を介してベース部材1500に対して回動可能に支持される。
このように構成された右側の第二可動体1700は、回動軸1750を中心としてベース部材1500に対して回動可能に支持される。また、基板1720に実装されたLED1721が点灯すると、当該LED1721からの光が光拡散部材1730によって拡散されてカバー部材1740に照射される。これによって、カバー部材1740に施された装飾を目立たせることができる。
右側の第二可動体1700と同様に、左側の第二可動体1700も、回動軸1750を介してベース部材1500に対して回動可能に支持される。左側の第二可動体1700を支持する回動軸1750は、ベース部材1500の左下部に挿通される。
[移動制御手段1800の構成]
図55、図57及び図66に示す移動制御手段1800は、第一可動体1600及び第二可動体1700の移動を制御するものである。移動制御手段1800は、概ね左右対称に形成される。よって以下では、移動制御手段1800の右半部(右側)の構成について具体的に説明し、移動制御手段1800の左半部(左側)の構成についての説明は適宜省略する。移動制御手段1800は、主としてモータ1810及び駆動力伝達機構1820を具備する。
図55及び図66に示すモータ1810は、第一可動体1600及び第二可動体1700を移動させるための駆動源である。モータ1810は、ベース部材1500の右上部に固定される。モータ1810は、その出力軸(不図示)が後方を向くように配置される。
駆動力伝達機構1820は、モータ1810で発生した駆動力を第一可動体1600及び第二可動体1700へと伝達するものである。駆動力伝達機構1820は、ベース部材1500に適宜支持される。駆動力伝達機構1820は、主として出力ギヤ1821、第一伝達ギヤ1822、第二伝達ギヤ1823、アーム1824、第三伝達ギヤ1825及び第四伝達ギヤ1826を具備する。
出力ギヤ1821(図57参照)は、モータ1810の駆動力を取り出すものである。出力ギヤ1821は、モータ1810の出力軸の後端部に固定される。
第一伝達ギヤ1822は、出力ギヤ1821の略左方に配置され、出力ギヤ1821と歯合される。
第二伝達ギヤ1823は、第一伝達ギヤ1822の略下方に配置され、第一伝達ギヤ1822と歯合される。第二伝達ギヤ1823は、主として伝達軸部1823aを具備する。
伝達軸部1823aは、略円柱状の部材である。伝達軸部1823aは、軸線方向を前後方向に向けて配置される。伝達軸部1823aは、正面視において第二伝達ギヤ1823の中心から所定距離だけ離れた位置(偏心した位置)に配置される。伝達軸部1823aの後端部は、第二伝達ギヤ1823に挿通された状態で固定される。
アーム1824は、板面を前後方向に向けた略板状に形成される。アーム1824は、長手方向を略左右方向に向けて配置される。アーム1824は、第二伝達ギヤ1823のすぐ前方に配置される。アーム1824は、主として回動軸1824a、第一長孔1824b、第二長孔1824c及びギヤ部1824dを具備する。
回動軸1824aは、略円柱状の部材である。回動軸1824aは、軸線方向を前後方向に向けて配置される。回動軸1824aは、正面視においてモータ1810の下方に配置される。回動軸1824aの後端部は、ベース部材1500に挿通された状態で固定される。回動軸1824aの前端部は、アーム1824の一端部(右端部)に挿通される。このようにして、アーム1824は、回動軸1824aを介してベース部材1500に対して回動可能に支持される。
第一長孔1824bは、アーム1824を前後方向に貫通するものである。第一長孔1824bは、アーム1824の長手方向中央部に形成される。第一長孔1824bは、アーム1824の長手方向に沿って所定の距離だけ直線状に延びるように形成される。第一長孔1824bには、第二伝達ギヤ1823の伝達軸部1823aが挿通される。
第二長孔1824cは、アーム1824を前後方向に貫通するものである。第二長孔1824cは、アーム1824の他端部(左端部)に形成される。第二長孔1824cは、アーム1824の長手方向に沿って所定の距離だけ直線状に延びるように形成される。第二長孔1824cには、ベース部材1610の右側の連結軸1612が挿通される。
ギヤ部1824dは、アーム1824の一端部(右端部)に形成される。ギヤ部1824dは、その歯を略下方に向けるように形成される。ギヤ部1824dの歯は、正面視において回動軸1824aを中心とする円弧状に並ぶように形成される。
第三伝達ギヤ1825は、アーム1824(ギヤ部1824d)の略下方に配置され、アーム1824のギヤ部1824dと歯合される。
第四伝達ギヤ1826は、第三伝達ギヤ1825の略右方に配置され、第三伝達ギヤ1825と歯合される。第四伝達ギヤ1826には、右側の第二可動体1700の回動軸1750の前端部が挿通される。このようにして、第四伝達ギヤ1826は、右側の第二可動体1700と同じ軸線(回動軸1750)を中心として回転可能となる。第四伝達ギヤ1826は、主としてアーム部1826a及び連結軸1826bを具備する。
アーム部1826aは、板面を前後方向に向けたら略板状の部分である。アーム部1826aは、正面視において第四伝達ギヤ1826の中心(回動軸1750)から右下方に向かって延びるように形成される。アーム部1826aの先端部(右下端部)は、正面視においてベース部材1500の右側の弧状孔1530と重複するように形成される。
連結軸1826bは、第四伝達ギヤ1826(アーム部1826a)と第二可動体1700とを連結するものである。連結軸1826bは、略円柱状に形成される。連結軸1826bは、軸線方向を前後方向に向けて配置される。連結軸1826bの前端部は、アーム部1826aの先端部(右下端部)に挿通される。連結軸1826bの中途部は、ベース部材1500の弧状孔1530に挿通される。連結軸1826bの後端部は、右側の第二可動体1700のベース部材1710に形成された長孔1712に挿通される。
[第一可動体1600及び第二可動体1700の移動]
このように構成された移動制御手段1800によって、第一可動体1600及び第二可動体1700をそれぞれ移動させることができる。具体的には、モータ1810を駆動させ、出力ギヤ1821を背面視(図57参照)時計回りに回転させると、第一伝達ギヤ1822を介して第二伝達ギヤ1823が正面視(図67参照)反時計回りに回転する。第二伝達ギヤ1823が回転すると、当該第二伝達ギヤ1823に設けられた伝達軸部1823aが、アーム1824の第一長孔1824bを下方に向かって押し下げる。これによって、アーム1824は、回動軸1824aを中心に正面視反時計回りに回動する。
アーム1824が正面視反時計回りに回動すると、連結軸1612を介して第一可動体1600のベース部材1610が下方へと押し下げられる。これによって、第一可動体1600が下方へと移動する(図67から図70まで参照)。
このように、第二伝達ギヤ1823の回転方向の力(回転力)は、アーム1824(第二長孔1824c)によって直線方向(上下方向)の力に変換される。またアーム1824(第二長孔1824c)によって当該直線方向の力が第一可動体1600に伝達される。
また、アーム1824(ギヤ部1824d)が正面視反時計回りに回動すると、第三伝達ギヤ1825を介して第四伝達ギヤ1826が正面視反時計回りに回転する。第四伝達ギヤ1826が回転すると、連結軸1826bを介して当該第四伝達ギヤ1826(アーム部1826a)と連結された右側の第二可動体1700も正面視反時計回りに回動する(図67から図70まで参照)。
このように、モータ1810を駆動させることで、第一可動体1600を下方に移動させると同時に、第二可動体1700を正面視反時計回りに回動させることができる。
モータ1810を反対方向に駆動させる(すなわち、出力ギヤ1821を背面視(図57参照)反時計回りに回転させる)と、上記とは反対に、第一可動体1600を上方に移動させると同時に、右側の第二可動体1700を正面視時計回りに回動させることができる。
ここで、第一可動体1600(ベース部材1610)の背面にはモータ1631が設けられているが、当該第一可動体1600の背後に配置されているベース部材1500には、モータ1631との干渉を避けるように開口部1510が形成されている。このため、第一可動体1600を上下に移動させても、モータ1631とベース部材1500とが接触することはない。
なお、上記説明においては、移動制御手段1800の右半部についての動作を説明したが、左半部の動作についても同様である。すなわち、左右のモータ1810を同時に駆動させることで、第一可動体1600を上下に移動させると同時に、左右の第二可動体1700を回動させる(すなわち、右側の第二可動体1700を正面視時計回りに回動させるとともに、左側の第二可動体1700を正面視反時計回りに回動させる)ことができる。
以下では、第二伝達ギヤ1823が正面視時計回りに最大限回転した状態における第一可動体1600の位置(第一可動体1600が略最大限上昇した位置)(図54、図55及び図66参照)を、第一可動体1600の待機位置と称する。また、第二伝達ギヤ1823が正面視反時計回りに最大限回転した状態における第一可動体1600の位置(第一可動体1600が最大限下降した位置)(図67から図70まで参照)を、第一可動体1600の演出位置と称する。
第一可動体1600が待機位置にある場合、当該第一可動体1600の大部分は遊技盤17及びステージ42の後方(背後)に位置する(隠蔽されている)ため、遊技者から視認し難い状態となる(図3参照)。また第一可動体1600が演出位置にある場合、当該第一可動体1600の大部分は液晶表示装置16の表示領域の前方に露出され、遊技者から視認し易い状態となる。
また、第二伝達ギヤ1823が正面視時計回りに最大限回転した状態における第二可動体1700の位置(右側の第二可動体1700が正面視時計回りに最大限回動し、かつ左側の第二可動体1700が正面視反時計回りに最大限回動した位置)(図54、図55及び図66参照)を、第二可動体1700の待機位置と称する。また、第二伝達ギヤ1823が正面視反時計回りに最大限回転した状態における第二可動体1700の位置(右側の第二可動体1700が正面視反時計回りに最大限回動し、かつ左側の第二可動体1700が正面視時計回りに最大限回動した位置)(図67から図70まで参照)を、第二可動体1700の演出位置と称する。
第二可動体1700が待機位置にある場合、当該第二可動体1700は、その略全体がベース部材1500の背後に位置するため、遊技者から視認し難い状態となる。また第二可動体1700が演出位置にある場合、当該第二可動体1700は、その略全体がベース部材1500の下方に位置するため、遊技者から視認し易い状態となる。
なお、移動制御手段1800による第一可動体1600及び第二可動体1700の移動(当該第一可動体1600及び第二可動体1700の待機位置(図55参照)と演出位置(図68参照)との間の移動)と、第一可動体1600に設けられた可動体1620の移動(当該可動体1620の待機位置(図60参照)と演出位置(図64参照)との間の移動)は、それぞれ独立して行うことができる。すなわち、第一可動体1600及び第二可動体1700がどの位置(待機位置又は演出位置)にあるかにかかわらず、第一可動体1600の可動体1620を待機位置又は演出位置に移動させることが可能である。なお、図69及び図70においては、第一可動体1600及び第二可動体1700が演出位置にあり、かつ第一可動体1600の可動体1620が演出位置にある状態を図示している。
ここで、図54から図59までに示すように、第一可動体1600及び第二可動体1700を待機位置に移動させ、第一可動体1600をベース部材1500のすぐ前方(前面側)に収容するとともに、第二可動体1700をベース部材1500のすぐ後方(後面側)に収容することで、第二の可動役物ユニット82全体をコンパクトに形成することができる。したがって、第二の可動役物ユニット82を運搬する際などには、第一可動体1600及び第二可動体1700を待機位置に収容することで、運搬の際の省スペース化を図ることができる。
また、第一可動体1600及び第二可動体1700が待機位置にある場合には、第一可動体1600はベース部材1500よりも前方(遊技者側)に、第二可動体1700はベース部材1500よりも後方(パチンコ遊技機1内部側)に、それぞれ配置されている。このため、第一可動体1600と第二可動体1700との間の距離(前後方向距離)を確保することができ、運搬の際などに第二の可動役物ユニット82に衝撃が加わっても、第一可動体1600と第二可動体1700との接触の発生を抑制することができる。特に本実施形態においては、第一可動体1600及び第二可動体1700が待機位置にある場合、当該第一可動体1600と第二可動体1700との間にベース部材1500が配置されているため、第一可動体1600と第二可動体1700との接触の発生をより効果的に抑制することができる。
また、図68から図71までに示すように、第一可動体1600及び第二可動体1700が演出位置に移動した状態においても、前後方向において、第一可動体1600はベース部材1500よりも前方に配置されるとともに、第二可動体1700はベース部材1500よりも後方に配置されている。このように、ベース部材1500に対して移動可能な部材(第一可動体1600及び第二可動体1700)が、当該ベース部材1500の前後に分かれて配置されているため、第二の可動役物ユニット82全体の重心は、ベース部材1500に近い部分(ベース部材の内部、又はベース部材に近い部分)に位置することになる。したがって、第一可動体1600及び第二可動体1700が作動(移動)する際に発生する慣性モーメントを小さくすることができ、当該第一可動体1600及び第二可動体1700の揺動(振動等)を抑制することができる。これによって、第一可動体1600と第二可動体1700との接触の発生を抑制することができる。
特に本実施形態においては、正面視において、左右一対の第二可動体1700が、第一可動体1600を挟んで略左右対称に配置されている。このため、第二の可動役物ユニット82全体の重心は、当該第二の可動役物ユニット82の左右中央近傍に位置することになり、より効果的に当該第一可動体1600及び第二可動体1700の揺動(振動等)を抑制することができる。
さらに、第一可動体1600のモータ1631は、前後方向においてベース部材1500と重複する位置(例えば、第一可動体1600が待機位置にある状態では、ベース部材1500の開口部1510内)に配置されている(図59等参照)。このように、第一可動体1600の中でも比較的重い部材であるモータ1631を、前後方向においてベース部材1500と重複する位置に配置することで、第二の可動役物ユニット82全体の重心をベース部材1500に近い部分に位置させ易くなる。これによって、より効果的に第一可動体1600及び第二可動体1700の揺動(振動等)を抑制することができる。
[移動制御手段1800による第一可動体1600の保持]
以下では、第一可動体1600を待機位置に保持するための移動制御手段1800の構成について詳細に説明する。
第一可動体1600には常時自重(下方に移動しようとする力)が加わるため、移動制御手段1800は、当該第一可動体1600が意図せず下方に移動しないように、所定の位置(特に本実施形態においては、待機位置)に保持できるように構成されている。図72から図74においては、第一可動体1600を待機位置に保持するための構成を理解し易くするため、移動制御手段1800の一部(第二伝達ギヤ1823及びアーム1824)及び第一可動体1600の模式図を示している。
なお、以下の図72から図74までを用いた説明においては、第二伝達ギヤ1823の回転の様子(回転位置)を理解し易くするため、当該第二伝達ギヤ1823に設けられた伝達軸部1823aの回転位置に着目して説明を行う。
図72に示すように、第一可動体1600が待機位置にある場合、第二伝達ギヤ1823は正面視時計回りに所定の位置まで回転している。この時の伝達軸部1823aの位置を回転位置Aと称する。回転位置Aは、正面視において第二伝達ギヤ1823の中心(回転軸線)の右上方の位置である。この状態において、伝達軸部1823aは、アーム1824の第一長孔1824bの一端(右端)に当接している。
図73に示すように、第一可動体1600が待機位置にある状態(図72参照)から第二伝達ギヤ1823が正面視反時計回りに回転すると、伝達軸部1823aがある回転位置に到達したときに、第一長孔1824b(アーム1824)の中心線(第一長孔1824bの幅方向(短手方向)における中央の点を結ぶ直線)Lが、正面視において伝達軸部1823aの回転軌跡に沿う円Rと接する。この時の伝達軸部1823aの位置を回転位置Bと称する。この状態において、第一可動体1600は待機位置よりも高い位置(第一可動体1600の可動範囲のうち最も高い位置)に位置している。
図74に示すように、第二伝達ギヤ1823が図73に示す状態からさらに正面視反時計回りに回転すると、第一可動体1600を演出位置へと移動させることができる。この時の伝達軸部1823aの位置を回転位置Cと称する。回転位置Cは、正面視において第二伝達ギヤ1823の中心(回転軸線)の略下方の位置である。
伝達軸部1823aが回転位置Aと回転位置Bとの間の範囲(角度範囲X)に位置している状態においては、第二伝達ギヤ1823が正面視時計回りに回転することで、第一可動体1600は下方へと移動することになる。また伝達軸部1823aが角度範囲Xに位置している状態においては、第二伝達ギヤ1823が正面視反時計回りに回転することで、第一可動体1600は上方へと移動することになる。
伝達軸部1823aが回転位置Bと回転位置Cとの間の範囲(角度範囲Y)に位置している状態においては、第二伝達ギヤ1823が正面視時計回りに回転することで、第一可動体1600は上方へと移動することになる。また伝達軸部1823aが角度範囲Yに位置している状態においては、第二伝達ギヤ1823が正面視反時計回りに回転することで、第一可動体1600は下方へと移動することになる。
このように構成された移動制御手段1800において、第一可動体1600の自重によって、アーム1824には正面視反時計回りに回転するような力が常時加わる。図72に示すように伝達軸部1823aが角度範囲Xに位置している状態では、アーム1824が正面視反時計回りに回転しようとすると、伝達軸部1823aを介して、第二伝達ギヤ1823に正面視時計回りに回転しようとする力が加わる。しかし、第一可動体1600が待機位置にある状態(図72に示す状態)では、伝達軸部1823aはアーム1824の第一長孔1824bの右端に当接しているため、第二伝達ギヤ1823はそれ以上回転することができない。すなわち、第一可動体1600の自重による力がアーム1824に加わったとしても、当該アーム1824や第二伝達ギヤ1823が回転することはなく、第一可動体1600は待機位置に保持される。
このように、第二伝達ギヤ1823が正面視時計回りに回転し、伝達軸部1823aが回転位置Bを越えた位置(回転位置A)で当該伝達軸部1823aと第一長孔1824bの右端とを当接させ、当該状態を第一可動体1600の待機位置とすることで、第一可動体1600が自重によって下方に移動しないように保持することができる。この場合、第一可動体1600を保持するためにモータ1810の駆動力を必要としていないため、電力を浪費したりモータ1810の寿命をむやみに縮めてしまうことがない。
なお、本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、遊技機の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第一可動体1600は、第一の可動体の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第二可動体1700は、第二の可動体の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第一可動体1600は、可動体の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るモータ1810は、駆動手段の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第二伝達ギヤ1823は、回転体の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るアーム1824は、変換機構及び往復運動伝達手段の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第一長孔1824bは、異動規制手段の実施の一形態である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、単体の第一可動体1600をベース部材1500の一面側に取り付けるとともに、一対の第二可動体1700をベース部材1500の他面側に取り付けるものとしたが、可動体(第一可動体1600及び第二可動体1700)の個数はこれに限るものではない。すなわち、複数の第一可動体1600をベース部材1500に取り付けたり、単体又は3つ以上の第二可動体1700をベース部材1500に取り付けたりすることも可能である。
また本実施形態においては、第二伝達ギヤ1823が角度範囲Xを超えて正面視時計回り方向へ回転するのを、アーム1824に形成された第一長孔1824bで規制するものとしたが(図66参照)、本発明はこれに限るものではなく、その他の構成によって当該第二伝達ギヤ1823の回転を規制してもよい。例えば、第二伝達ギヤ1823に設けられた伝達軸部1823aと当接可能な規制部材を別途設けて、当該第二伝達ギヤ1823の回転を規制することも可能である。
[配線に関する構成]
以下では、可動体(第一可動体1600の可動体1620、及び第二可動体1700)の配線に関する構成について説明する。
第一可動体1600の可動体1620や第二可動体1700は、それぞれLEDが実装された基板(基板1622及び基板1720)を有しており、当該基板に配線部材を介して電力を供給する必要がある。しかし、可動体1620や第二可動体1700を組み立てる際に、配線部材が基板に適切に接続されていなかったり、当該可動体1620や第二可動体1700の移動によって配線部材が基板から抜け落ちたりした場合、基板に電力を供給できなくなる等の不具合が発生する。よって本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、このような不具合の発生を抑制するための構成を有している。以下、具体的に説明する。
まず、図75から図80までを用いて、第二可動体1700の配線に関する構成について説明する。なお、図75及び図76においては、便宜上、光拡散部材1730及びカバー部材1740の図示を省略している。また、図77においては、便宜上、後述するフラットケーブル1770の図示を省略している。また図77及び図78においては、便宜上、光拡散部材1730の図示を省略している。
第二可動体1700は、前述のベース部材1710、基板1720、光拡散部材1730、カバー部材1740及び回動軸1750に加えて、コネクタ1760及びフラットケーブル1770を具備する。
図75から図78までに示すコネクタ1760は、電力を基板1720へと取り込むものである。コネクタ1760は、基板1720の前面の右上部に設けられる。コネクタ1760は、基板1720に設けられたLED1721に接続され、当該LED1721へと電力を供給することができる。コネクタ1760は、配線部材(本実施形態においては、後述するフラットケーブル1770)を差し込んで固定することが可能な接続部を、正面視略上方に向けて配置される。コネクタ1760は、当該接続部にフラットケーブル1770が差し込まれることで、当該フラットケーブル1770と接続される。
図76、並びに図78から図80までに示すフラットケーブル1770は、電力を導通させる部材である。フラットケーブル1770は、長手方向長さに対して幅方向長さ(幅)が短いシート状に形成される。フラットケーブル1770の厚さは幅に対して十分小さく形成される。フラットケーブル1770は可撓性を有する(フレキシブルフラットケーブル(FFC)が好適である)。なお、図80においては、フラットケーブル1770の一端部(コネクタ1760と接続される側の端部)近傍のみを図示しているが、他端部についても略同様の構成であるため、当該他端部の図示は省略している。フラットケーブル1770は、主として電源線1771、絶縁体1772及び補強シート1773を具備する。
電源線1771は、電力が導通する部分である。電源線1771は、導体により形成される。電源線1771は、互いに略平行に並ぶように複数配置される。複数の電源線1771には、互いに異なる電圧が付与される電源線1771が含まれている。このように、複数の電源線1771によって、目的に応じた電圧の電力を導通させることができる。
絶縁体1772は、電源線1771を覆うものである。絶縁体1772は、電源線1771の略全体を覆うシート状に形成される。絶縁体1772は、電源線1771の一端部を一側面側から露出させるように形成される。
補強シート1773は、絶縁体1772の端部を補強するものである。補強シート1773は、絶縁体1772の一端部の他側面側(電源線1771が露出している側とは反対側)に設けられる。補強シート1773は、絶縁体1772の他側面側から見て略矩形状となるように形成される。補強シート1773には、絶縁体1772とは異なる着色が施される。これによって、当該補強シート1773と絶縁体1772とを区別し易くすることができる。
図75から図79までに示す第二可動体1700のベース部材1710は、前述の円筒部1711及び長孔1712に加えて、外縁部1713及び案内部1714を具備する。
外縁部1713は、ベース部材1710から前方に向かって延びるように形成される(立設される)部分である。外縁部1713は、ベース部材1710の外形に概ね沿って形成される。外縁部1713には、凹部1713aが形成される。
凹部1713aは、外縁部1713の前端面が後方に向かって凹むことで形成される部分である。凹部1713aは、外縁部1713の右上部に形成される。より詳細には、凹部1713aは、正面視においてコネクタ1760の上端面(接続部)と対向する部分に形成される。凹部1713aは、正面視において外縁部1713に沿う直線状となるように形成される。凹部1713aは、フラットケーブル1770の幅と略同一の長さとなるように形成される。凹部1713aは、断面視(図77から図79まで参照)において略円弧状となるように形成される。
案内部1714は、フラットケーブル1770が正常な配線経路をたどるように案内するものである。案内部1714は、略矩形板状に形成される。案内部1714は、ベース部材1710の右上部に、互いに対向するように一対設けられる。一対の案内部1714は、その間に凹部1713aを挟むように配置される。一対の案内部1714の間隔は、フラットケーブル1770の幅と略同一となるように形成される。案内部1714は、正面視において、外縁部1713からベース部材1710の内側(コネクタ1760)に向かって延びるように配置される。案内部1714の前後方向幅(高さ)は、当該案内部1714が隣接している外縁部1713の前後方向幅よりも大きくなるように形成される。すなわち、案内部1714の前端部は、外縁部1713の前端部よりも前方に突出している。
基板1720は、前述のLED1721に加えて、目安線1722を具備する。
図75から図77までに示す目安線1722は、フラットケーブル1770の位置の目安となるものである。目安線1722は、基板1720の前面に適宜の印刷を施すことによって形成される。目安線1722は、基板1720の前面において、コネクタ1760の略上方に形成される。目安線1722は、コネクタ1760の上端面(接続部)と平行な直線状に形成される。
図77から図79までに示す第二可動体1700のカバー部材1740は、外縁部1741を具備する。
外縁部1741は、カバー部材1740から後方に向かって延びるように形成される(立設される)部分である。外縁部1741は、カバー部材1740の外形に概ね沿って形成される。外縁部1741には、凸部1741aが形成される。
凸部1741aは、外縁部1741の後端面を後方に向かって突出させることで形成される部分である。凸部1741aは、外縁部1741の右上部に形成される。より詳細には、凸部1741aは、ベース部材1710に形成された凹部1713aと前後方向に対向する部分に形成される。凸部1741aは、凹部1713aと同様に、フラットケーブル1770の幅と略同一の長さとなるように形成される。凸部1741aは、断面視(図77から図79まで参照)において略円弧状となるように形成される。
ここで、凹部1713aと凸部1741aは、断面視(図79参照)において異なる形状の曲面を有するように形成されている。具体的には、凸部1741aは、カバー部材1740をベース部材1710に固定した際に、凹部1713aに係合可能(凹部1713a内に入り込むことが可能)な形状に形成される。また、凸部1741aは、カバー部材1740をベース部材1710に固定した際に、断面視において凹部1713aに対して2箇所(図79のD部分及びE部分)で最も接近する(本実施形態においては、当接する)ように形成される。D部分は、外縁部1741の厚さ方向(図79における紙面左右方向)において、凸部1741aの先端よりも内側の部分である。またE部分は、外縁部1741の厚さ方向において、凸部1741aの先端よりも外側の部分である。
以下では、第二可動体1700の組み立て方法、特に、フラットケーブル1770を正確にコネクタ1760に接続する方法について説明する。
フラットケーブル1770をコネクタ1760に差し込んで接続する場合、当該フラットケーブル1770の補強シート1773と、基板1720の目安線1722を参考に、当該フラットケーブル1770が正確にコネクタ1760に接続されているかを確認することができる。
具体的には、図81に示すように、予めフラットケーブル1770がコネクタ1760に正確に接続された状態で、当該フラットケーブル1770の補強シート1773の端部が目安線1722と正面視において一致(重複)するように、目安線1722の印刷位置が調節されている。したがって作業者は、補強シート1773の端部が目安線1722と一致するように、フラットケーブル1770をコネクタ1760に取り付けることで、正確に作業を行うことができる。
もしフラットケーブル1770がコネクタ1760に対して傾いた状態で接続された場合には、図82に示すように、補強シート1773の端部が目安線1722と一致しないため、一見してフラットケーブル1770の接続が不正確であることが分かる。
また、フラットケーブル1770を正確にコネクタ1760に接続すると、当該フラットケーブル1770はコネクタ1760から案内部1714に向かって延びるように配置されることになる。当該フラットケーブル1770は、一対の案内部1714によって案内される。具体的には、フラットケーブル1770は、幅方向両側から案内部1714によって挟まれるように配置される。このため、フラットケーブル1770が幅方向に移動しようとしても、当該フラットケーブル1770に対して一対の案内部1714のいずれか一方が当接し、当該フラットケーブル1770の幅方向への移動が規制される。このように、案内部1714によって、フラットケーブル1770が正常な配線経路をたどるように案内される。
特に本実施形態においては、第二可動体1700は前後方向に延びる回動軸1750を中心に移動(回動)する。すなわち、第二可動体1700は、フラットケーブル1770の面と平行な平面上を移動することになる。このためフラットケーブル1770には、当該フラットケーブル1770の面と平行な方向(例えば、幅方向)に沿った力が加わり易い。しかしながら本実施形態においては、フラットケーブル1770の幅方向両側に案内部1714を配置することで、当該フラットケーブル1770の幅方向への移動を効果的に規制することができる。
また、一対の案内部1714がフラットケーブル1770を案内する方向は、当該フラットケーブル1770を正確にコネクタ1760に差し込む方向と同一となるように形成されている。すなわち、正面視において一対の案内部1714が延びる方向の延長線上にコネクタ1760の接続部が配置されている。このため、もしフラットケーブル1770がコネクタ1760に対して傾いた状態で接続された場合には、図82に示すように、フラットケーブル1770が案内部1714と干渉するため、一見してフラットケーブル1770の接続が不正確であることが分かる。
なお、フラットケーブル1770は、基板1720をベース部材1710に固定した後にコネクタ1760に差し込んでも、基板1720をベース部材1710に固定する前にコネクタ1760に差し込んでもよい。基板1720をベース部材1710に固定した後に、フラットケーブル1770をコネクタ1760に差し込む場合、フラットケーブル1770を正確に(傾かないように)差し込まないと当該フラットケーブル1770が案内部1714と干渉するため、一見してフラットケーブル1770の接続が不正確であることが分かる。また基板1720をベース部材1710に固定する前に、フラットケーブル1770をコネクタ1760に差し込む場合、フラットケーブル1770が正確に差し込まれていないと、基板1720をベース部材1710に固定する際にフラットケーブル1770が案内部1714と干渉するため、一見してフラットケーブル1770の接続が不正確であることが分かる。
また、フラットケーブル1770をコネクタ1760に正確に差し込んだ後で、図77から図79までに示すように、カバー部材1740が前方からベース部材1710に固定される。具体的には、ベース部材1710の外縁部1713とカバー部材1740の外縁部1741とが突き合わされて、互いに当接した状態で固定される。このようにして、ベース部材1710及びカバー部材1740によって箱状の部材が形成される。当該ベース部材1710及びカバー部材1740の内部に形成された空間に、基板1720、コネクタ1760及びフラットケーブル1770の先端部(コネクタ1760側の端部)近傍が収容されることになる。
ここで、カバー部材1740がベース部材1710に固定されると、図79に示すように、所定の突き合せ部(具体的には、カバー部材1740の凸部1741aとベース部材1710の凹部1713a)によってフラットケーブル1770が挟まれて固定される。ここで、凸部1741a及び凹部1713aは略円弧状に形成されている。このためフラットケーブル1770は、当該凸部1741a及び凹部1713aに沿って屈曲された状態で、当該凸部1741a及び凹部1713aに挟持されることになる。
このように、フラットケーブル1770の屈曲した部分を挟持して固定することで、当該フラットケーブル1770をベース部材1710及びカバー部材1740に対して強固に保持することができる。これによって、第二可動体1700が移動しても、フラットケーブル1770がベース部材1710に対して移動するのを防止することができ、ひいてはフラットケーブル1770がコネクタ1760から抜け落ちるのを防止することができる。
特に本実施形態では、図79に示すように、フラットケーブル1770を2箇所(部分D及び部分E)において挟持することができる。このため、1箇所で挟持する場合に比べてフラットケーブル1770をより強固に保持することができる。また、当該フラットケーブル1770を挟持する部分(凸部1741a及び凹部1713a)を曲面状に形成しているため、フラットケーブル1770に過度な負荷が加わり難く、当該部分におけるフラットケーブル1770の損傷や断線等の発生を抑制することができる。
なお、フラットケーブル1770を挟持するための突き合せ部(カバー部材1740の凸部1741aとベース部材1710の凹部1713a)の形状は、図79に示すものに限るものではない。以下では、図83を用いて、当該突き合せ部の変形例について説明する。
図83(a)に示す変形例(第一変形例)においては、カバー部材1740に凸部1741b、ベース部材1710に凹部1713bをそれぞれ形成している。カバー部材1740の凸部1741bは、断面視において略台形状(等脚台形状)となるように形成される。ベース部材1710の凹部1713bは、断面視において凸部1741bと同一形状(略台形状)となるように形成される。
このように構成された突き合せ部(カバー部材1740の凸部1741bとベース部材1710の凹部1713b)においては、凸部1741bと凹部1713bの略全面でフラットケーブル1770を挟持することができる。これによって、フラットケーブル1770を強固に固定することができる。
図83(b)に示す変形例(第二変形例)においては、カバー部材1740に凸部1741c、ベース部材1710に凹部1713cをそれぞれ形成している。カバー部材1740の凸部1741cは、断面視において略台形状(等脚台形状)となるように形成される。ベース部材1710の凹部1713cは、断面視において略台形状(等脚台形状)となるように形成される。凸部1741cの台形の脚と凹部1713cの台形の脚(互いに対向する脚)は、互いに平行となるように形成される。凹部1713cの台形の後側の底辺(凹部1713cの底部の辺)は、凸部1741cの台形の後側の底辺(凸部1741cの先端側の辺)よりも短くなるように形成される。
このように構成された突き合せ部(カバー部材1740の凸部1741cとベース部材1710の凹部1713c)においては、凸部1741cと凹部1713cの傾斜面(台形の脚)でフラットケーブル1770を挟持することができる。この際、凸部1741cの先端部と凹部1713cの底部との間には隙間が形成される。従って、フラットケーブル1770は、当該隙間内で緩やかに屈曲することができる。
このような第二変形例においては、凸部1741cや凹部1713cの角部(台形の頂点部分)によってフラットケーブル1770に過度な負荷が加わり難く、フラットケーブル1770の損傷や断線等の発生を抑制することができる。
図83(c)に示す変形例(第三変形例)においては、カバー部材1740に凹凸部1741d、ベース部材1710に凹凸部1713dをそれぞれ形成している。カバー部材1740の凹凸部1741dは、断面視において波形状となるように形成される。ベース部材1710の凹凸部1713dは、断面視においてカバー部材1740の凹凸部1741dと同一形状(波形状)となるように形成される。
このように構成された突き合せ部(カバー部材1740の凹凸部1741dとベース部材1710の凹凸部1713d)においては、凹凸部1741dと凹凸部1713dの略全面でフラットケーブル1770を挟持することができる。これによって、フラットケーブル1770を強固に固定することができる。また、凹凸部1741d及び凹凸部1713dは角部のない曲面状に形成されているため、フラットケーブル1770に過度な負荷が加わり難く、フラットケーブル1770の損傷や断線等の発生を抑制することができる。
次に、図84から図86までを用いて、第一可動体1600の可動体1620の配線に関する構成について説明する。
可動体1620は、前述のベース部材1621、基板1622、光拡散部材1623、カバー部材1624及び回動軸1625に加えて、コネクタ1626及びフラットケーブル1627を具備する。
図85及び図86に示すコネクタ1626は、電力を基板1622へと取り込むものである。コネクタ1626は、基板1622の後面の左上部に設けられる。コネクタ1626は、基板1622に設けられたLED1622aに接続され、当該LED1622aへと電力を供給することができる。コネクタ1626は、配線部材(本実施形態においては、後述するフラットケーブル1627)を差し込んで固定することが可能な接続部を、背面視略左上方に向けて配置される。コネクタ1626は、当該接続部にフラットケーブル1627が差し込まれることで、当該フラットケーブル1627と接続される。
図85に示すフラットケーブル1627は、電力を導通させる部材である。フラットケーブル1627は、第二可動体1700のフラットケーブル1770と同様に、電源線(不図示)、絶縁体1627b及び補強シート1627cを具備する。なお、フラットケーブル1627は、第二可動体1700のフラットケーブル1770と略同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。
図84から図86までに示す可動体1620の基板1622は、前述のLED1622aに加えて、目安線1622bを具備する。
目安線1622bは、フラットケーブル1627の位置の目安となるものである。目安線1622bは、基板1622の後面に適宜の印刷を施すことによって形成される。目安線1622bは、基板1622の後面において、コネクタ1626の略左上方に形成される。目安線1622bは、コネクタ1626の左上端面(接続部)と平行な直線状に形成される。
図84及び図86に示す可動体1620のベース部材1621は、前述の円筒部1621a及び長孔1621bに加えて、開口部1621cを具備する。
図86に示す開口部1621cは、ベース部材1621を前後方向に貫通するように形成された部分である。開口部1621cは、ベース部材1621の左上部に形成される。具体的には、開口部1621cは、基板1622がベース部材1621に取り付けられた際に、当該基板1622に設けられたコネクタ1626及び目安線1622bと対向する位置に形成される。開口部1621cは、当該開口部1621cを介して後方からコネクタ1626及び目安線1622bが十分視認可能な程度の大きさ及び形状に形成される。本実施形態においては、開口部1621cは、背面視においてコネクタ1626よりも一回り大きい略矩形状に形成される。
以下では、可動体1620の組み立て方法、特に、フラットケーブル1627を正確にコネクタ1626に接続する方法について説明する。
フラットケーブル1627をコネクタ1626に差し込んで接続する場合、図85に示すように、当該フラットケーブル1627の補強シート1627cと、基板1622の目安線1622bを参考に、当該フラットケーブル1627が正確にコネクタ1626に接続されているかを確認することができる。
また、フラットケーブル1627をコネクタ1626に正確に差し込んだ後で、図84及び図86に示すように、基板1622がベース部材1621に固定される。この状態では、コネクタ1626はベース部材1621の開口部1621cと対向するように配置されることになる。これによって、フラットケーブル1627がコネクタ1626に差し込まれている部分を、開口部1621cを介してベース部材1621の後方から確認することができる。したがって、基板1622がベース部材1621に固定された後で、フラットケーブル1627が正確にコネクタ1626に差し込まれているか否かを容易に確認することができる。
なお、上記説明においては、可動体1620に開口部1621cを設け、フラットケーブル1627を視認可能とする構成(図86参照)を示したが、同様に第二可動体1700に開口部(後述する開口部1715)を設けることも可能である。以下では、図87を用いて、当該開口部1715を有する第二可動体1700(第二可動体1700の変形例)について説明する。
図87に示す第二可動体1700の変形例においては、コネクタ1760及び目安線1722は、基板1720の後面の右上部に設けられる。
また、当該第二可動体1700の変形例においては、ベース部材1710に開口部1715を形成している。開口部1715は、ベース部材1710を前後方向に貫通するように形成された部分である。開口部1715は、ベース部材1710の右上部に形成される。具体的には、開口部1715は、基板1720がベース部材1710に取り付けられた際に、当該基板1720に設けられたコネクタ1760、目安線1722及び案内部1714と対向する位置に形成される。開口部1715は、当該開口部1715を介して後方からコネクタ1760、目安線1722及び案内部1714が十分視認可能な程度の大きさ及び形状に形成される。本実施形態においては、開口部1715は、背面視においてコネクタ1760よりも一回り大きい略矩形状に形成される。
このように構成された第二可動体1700においては、フラットケーブル1770がコネクタ1760に差し込まれている部分や案内部1714によって案内されている様子を、開口部1715を介してベース部材1710の後方から確認することができる。したがって、基板1720やカバー部材1740等をベース部材1710に固定した後であっても、フラットケーブル1770が正確にコネクタ1760に差し込まれているか、またフラットケーブル1770が正常な配線経路をたどっているかを容易に確認することができる。
なお、図87においては、第二可動体1700に開口部1715を適用した変形例を示したが、その他にも、可動体1620に、第二可動体1700に設けたような案内部(案内部1714)(図81参照)を設けたり、突き合せ部(凸部1741a及び凹部1713a)(図79参照)を設けたりすることも可能である。
なお、本実施形態に係るLED1721は、電子部品の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るベース部材1710は、方向規定手段の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るベース部材1710は、第一の部材の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るカバー部材1740は、第二の部材の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るフラットケーブル1770は、配線部材の実施の一形態である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、フラットケーブル1770によってLED1721へと電力を供給するものとしたが、本発明はこれに限るものではなく、その他の電子部品へと電力を供給するものであってもよい。
また、本実施形態においては、案内部1714はベース部材1710に設けられるものとしたが、その他の部材(例えば、カバー部材1740等)に設けてもよい。
また、フラットケーブル1770は、案内部1714に常時当接している必要はない。例えば、通常(第二可動体1700が移動していない状態)は一対の案内部1714に当接することなく当該一対の案内部1714の間を通るように配置されているだけであってもよい。このような構成であっても、フラットケーブル1770が幅方向に移動しようとした際には一対の案内部1714のいずれか一方と当接することになり、当該フラットケーブル1770の移動を規制することができる。
また、本実施形態においては、フラットケーブル1770を挟む突き合せ部の形状をいくつか例示したが(図79及び図83参照)、本発明はこれに限るものではなく、フラットケーブル1770を屈曲した状態で固定することができる形状であればよい。
また、本実施形態(例えば、図87に示す第二可動体1700)においては、基板1720の後面に設けられたコネクタ1760やフラットケーブル1627を視認可能とするために、当該基板1720の後方に配置されたベース部材1710に開口部1715を設ける構成としたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、基板1720の前面にコネクタ1760が設けられている場合には、当該基板1720の前方に配置された光拡散部材1730やカバー部材1740に適宜開口部を設け、コネクタ1760等を前方から視認可能とすることも可能である。
また、本実施形態においては、フラットケーブル1627及びフラットケーブル1770の位置の目安となる目安線1622b及び目安線1722は、適宜の印刷を基板1622及び基板1720に施すことによって形成されるものとしたが、例えば印刷ではなく、目安となる部材を当該基板1622及び基板1720に取り付ける構成とすることも可能である。
また、本実施形態においては、配線部材としてフラットケーブル1770を例示したが、その他種々の配線部材を用いることも可能である。
また、本実施形態のにおいては、遊技機の例としてパチンコ遊技機1を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、例えばパチスロ遊技機であってもよい。
以下では、第一の可動役物ユニットの第一実施形態に係る演出装置2400の構成について詳細に説明する。
図88に示す演出装置2400は、ドラム状の役物(後述するドラム本体2420)を回転させることで、遊技者に視覚的な印象(インパクト)を与えるための装置である。図88から図90までに示すように、演出装置2400は、取付ベース2410、ドラム本体2420、発光ユニット2430及び駆動伝達機構2440を具備する。
取付ベース2410は、後述するドラム本体2420等を支持するものである。取付ベース2410は、収容部材2411、右側受け部材2412、左側受け部材2413及び軸部材2414を具備する。
収容部材2411は、ドラム本体2420等を収容するためのものである。収容部材2411は、その軸線方向を左右方向に向けた有底略筒状に形成される。収容部材2411は、その底面が右側に配置され、その左部及び前部が開口する。収容部材2411は、演出装置2400の装飾部材等を介して、ステージ42の内周側に配置される。
右側受け部材2412は、ドラム本体2420の右端部を支持するためのものである。右側受け部材2412は、略円板状に形成される。右側受け部材2412は、その外径が収容部材2411に収容可能な大きさとなるように形成される。右側受け部材2412は、ネジによって収容部材2411の底面(右端部)に固定され、収容部材2411に収容される。
左側受け部材2413は、ドラム本体2420の左端部を支持するためのものである。左側受け部材2413は、その板面を左右方向に向けた略板状に形成される。左側受け部材2413は、その前後方向幅が収容部材2411の前後方向幅と略同一の幅となるように形成される。また、左側受け部材2413は、その上下方向幅が収容部材2411の上下方向幅よりも広くなるように形成される。左側受け部材2413は、その右側面の下部が一部を除いて左方へ窪んでいる。左側受け部材2413は、その下部がネジによって収容部材2411の左端部に固定される。左側受け部材2413は、外側突出部2413a及び内側突出部2413bを具備する。
外側突出部2413aは、左側受け部材2413の右側面の下部(窪んでいる部分)に形成される。外側突出部2413aは、左側受け部材2413の右側面から右方向に突出する。外側突出部2413aは、側面視略円環状に形成される。
内側突出部2413bは、外側突出部2413aの中心から右方向に突出する。内側突出部2413bは、側面視略円環状に形成される。また、内側突出部2413bは、その内縁部が側面視略六角形状に形成される。
図89及び図90に示すように、軸部材2414は、その軸線方向を左右方向に向けた略六角柱状の部材である。軸部材2414は、その左端部が内側突出部2413bに支持される。軸部材2414は、その右端部が収容部材2411の底面及び右側受け部材2412に支持される。軸部材2414は、その左右中途部に取り付けられる連結部材2414aを介して後述する発光ユニット2430を支持する。
ドラム本体2420は、図柄Cを回転させるための部材である。図91から図93までに示すように、ドラム本体2420は、ベース部材2421、リールシート2422、左側取付部材2423及び右側取付部材2424を具備する。
ベース部材2421は、後述するリールシート2422を収容するためのものである。ベース部材2421は、その軸線方向を左右方向に向けた中空の略円錐台状に形成される。ベース部材2421は、右端部から左端部に向かうにつれてその外径及び内径が徐々に小さくなるように形成される。ベース部材2421は、その右端部の外径が収容部材2411に収容可能な大きさとなるように形成される(図88参照)。ベース部材2421は、その左部が閉塞すると共にその右部が開口する。ベース部材2421は、透明な樹脂材料によって形成され、内部を視認可能に構成される。図93及び図94に示すように、ベース部材2421は、第1の突起部2421a、第2の突起部2421b、第3の突起部2421c、貫通孔2421d及び係合孔2421eを具備する。
第1の突起部2421aは、ベース部材2421の内周面から径方向内側に突出する。第1の突起部2421aは、ベース部材2421の左端部に配置され、当該ベース部材2421の底面と連なって形成される。こうして、第1の突起部2421aは、ベース部材2421の底面から右方向に突出するように形成される。第1の突起部2421aは、側面視略四角形状に形成される。第1の突起部2421aは、ベース部材2421の底面の後端部(図94においては時計の3時の位置)に形成される。
第2の突起部2421bは、第1の突起部2421aと略同一の形状に形成される。第2の突起部2421bは、第1の突起部2421aに対してベース部材2421の周方向に間隔を空けて配置される。第2の突起部2421bは、ベース部材2421の底面の前上部(図94においては時計の10時と11時との間の位置)に形成される。
第3の突起部2421cは、ベース部材2421の上下中央部を基準に第2の突起部2421bに対して上下対称となるように形成される。第3の突起部2421cは、ベース部材2421の底面の前下部(図94においては時計の7時と8時との間の位置)に形成される。
貫通孔2421dは、ベース部材2421の底面に形成される側面視略円状の孔である。貫通孔2421dは、軸部材2414を挿通可能な内径を有する。貫通孔2421dは、ベース部材2421の底面の中心を左右方向に貫通する。
係合孔2421eは、ベース部材2421の右端部に形成される略四角形状の孔である。係合孔2421eは、ベース部材2421を外周面から内周面まで径方向に貫通する。係合孔2421eは、周方向に間隔を空けて複数(本実施形態では3つ)形成される。
図88に示すように、このように構成されるベース部材2421は、後述する左側取付部材2423等を介して収容部材2411に取り付けられる。これにより、ベース部材2421は、収容部材2411に収容され、遊技者が前方から視認可能に構成される。また、図89に示すように、ベース部材2421の貫通孔2421dには、軸部材2414が挿通される。ベース部材2421は、軸部材2414に対して相対回転可能に取付ベース2410に設けられる。
図92及び図93に示すように、リールシート2422は、外周面に図柄Cが印刷された部材である。図柄Cは、遊技演出において、遊技者に視認させたり、視認させなかったりすることにより、当該遊技者の興趣を高めるものである。なお、本実施形態においては、図柄Cとして「111」の数字図柄や、「HIT」の文字図柄等の複数の図柄が採用されている。また、図柄Cは、他の部材を見易くするために、分解斜視図(図92、図93及び図98)を除く図面において適宜省略している。
リールシート2422は、シート状の部材を丸めることによって構成される。リールシート2422は、その外周形状がベース部材2421の内周形状と略同一形状となるように形成される。リールシート2422は、その左右方向幅がベース部材2421の左右方向幅よりも短くなるように形成される。リールシート2422は、その外周面のうち、図柄Cに対応する部分に光を透過する塗料が塗布されると共に、それ以外の部分に光を透過しない(遮光する)塗料が塗布される。これよって、リールシート2422は、図柄Cが印刷された部分において光を透過可能に構成されると共に、図柄Cが印刷されていない部分において光を透過不能に構成される。図93及び図95に示すように、リールシート2422は、第1の切欠部2422a、第2の切欠部2422b、第3の切欠部2422c及び重ね合わせ部2422dを具備する。
第1の切欠部2422aは、リールシート2422の左後端部に形成される。第1の切欠部2422aは、略円弧状に形成される。第1の切欠部2422aは、ベース部材2421の第1の突起部2421aに対応する。すなわち、第1の切欠部2422aは、第1の突起部2421aと係合可能に構成される。
第2の切欠部2422bは、第1の切欠部2422aと略同一形状となるように形成される。第2の切欠部2422bは、第1の切欠部2422aに対してリールシート2422の周方向に間隔を空けて配置される。第2の切欠部2422bは、リールシート2422の左端部における前上部に形成される。第2の切欠部2422bは、第2の突起部2421bに対応する。すなわち、第2の切欠部2422bは、第2の突起部2421bと係合可能に構成される。
第3の切欠部2422cは、リールシート2422の上下中央部を基準に第2の切欠部2422bに対して上下対称となるように形成される。第3の切欠部2422cは、リールシート2422の左端部における前下部に形成される。第3の切欠部2422cは、第3の突起部2421cに対応する。すなわち、第3の切欠部2422cは、第3の突起部2421cと係合可能に構成される。
このような第1の切欠部2422aから第2の切欠部2422bまでの図95における時計回り方向の距離L1aは、第2の切欠部2422bから第3の切欠部2422cまでの図95における時計回り方向の距離L2aよりも長くなるように形成される。
重ね合わせ部2422dは、径方向にリールシート2422が重複する部分(周方向における一端部及び他端部)である。重ね合わせ部2422dは、リールシート2422の左端部から右端部に亘って形成される。重ね合わせ部2422dは、図柄Cが印刷されていない部分に形成される。また、重ね合わせ部2422dは、第1の切欠部2422a、第2の切欠部2422b及び第3の切欠部2422cが形成されていない部分に形成される。本実施形態に係る重ね合わせ部2422dは、リールシート2422の後上部に形成される。
このように構成されるリールシート2422は、図93及び図96に示すように、ベース部材2421に収容される。このとき、第1の切欠部2422aは、第1の突起部2421aと係合する。また、第2の切欠部2422bは、第2の突起部2421bと係合する。また、第3の切欠部2422cは、第3の突起部2421cと係合する。以上によって、リールシート2422は、その図柄Cがベース部材2421の特定の位置に配置されると共に、ベース部材2421と一体的に回転可能に構成される。また、リールシート2422の図柄Cは、当該リールシート2422がベース部材2421に収容された状態で、当該ベース部材2421の外部から視認可能となる。
図92及び図93に示すように、左側取付部材2423は、ベース部材2421を回転させるための外歯車である。左側取付部材2423は、凹部2423a及び貫通孔2423bを具備する。
凹部2423aは、左側取付部材2423の左側面に形成される側面視略円状の窪みである。凹部2423aは、左側受け部材2413の外側突出部2413aの外径と略同一の内径となるように形成される(図97参照)。
貫通孔2423bは、左側取付部材2423の中心を左右方向に貫通する孔である。貫通孔2423bは、軸部材2414を挿通可能な内径を有する側面視略円状に形成される。
このように構成される左側取付部材2423は、ネジによってベース部材2421の底面(左端部)に固定される。これにより、左側取付部材2423は、ベース部材2421と一体的に回転可能に構成される。また、図89及び図97に示すように、左側取付部材2423は、凹部2423aが左側受け部材2413の外側突出部2413aに嵌め合わされることによって、左側受け部材2413に相対回転可能に支持される。また、左側取付部材2423の貫通孔2423bには、軸部材2414が挿通される。これにより、左側取付部材2423は、軸部材2414に対して相対回転可能に取付ベース2410に設けられる。
図92及び図93に示すように、右側取付部材2424は、ベース部材2421の右端部に取り付けられる略円環状の部材である。右側取付部材2424は、その左端部の外径がベース部材2421の右端部の内径よりも小さくなるように形成される。右側取付部材2424は、フランジ部2424a及び爪部2424bを具備する。
フランジ部2424aは、右側取付部材2424の左右中途部に形成される。フランジ部2424aは、その外径がベース部材2421の右端部の内径よりも大きく、かつベース部材2421の右端部の外径よりも小さくなるように形成される。
爪部2424bは、右側取付部材2424の左端部に形成される。爪部2424bは、その先端部が右側取付部材2424の外周面から径方向外側に突出する。爪部2424bは、周方向に間隔を空けて複数形成される。より詳細には、爪部2424bは、ベース部材2421の係合孔2421eの周方向の間隔と略同一の間隔を空けて3つ形成される。
このように構成される右側取付部材2424は、その左端部がベース部材2421の右端部に挿入され、爪部2424bの先端部がベース部材2421の係合孔2421eと係合する。これにより、右側取付部材2424は、ベース部材2421と一体的に回転可能に構成される。また、図89に示すように、右側取付部材2424は、その右端部が右側受け部材2412に形成された窪みに嵌め合わされることによって、右側受け部材2412に相対回転可能に支持される。
発光ユニット2430は、前方向に光を照射するためのものである。発光ユニット2430は、ドラム本体2420に収容される。発光ユニット2430は、基板2431及びLED2432を具備する。
基板2431は、略平板状に形成され、その板面を前後方向に向けて配置される。基板2431は、リールシート2422の内側に配置される。基板2431は、軸部材2414の後方に配置され、連結部材2414aを介して軸部材2414に固定される。これにより、基板2431は、ドラム本体2420が回転してもその板面を前後方向に向けた姿勢のままで取付ベース2410に保持される(ドラム本体2420と一体的に回転しないように構成される)。
LED2432は、基板2431の左下部、上部(左右中央部における上部)及び右下部に配置される。LED2432は、点灯することで前方向に光を照射可能に構成される。
駆動伝達機構2440は、ドラム本体2420に駆動力を伝達するためのものである。図89及び図97に示すように、駆動伝達機構2440は、左側受け部材2413に設けられる。駆動伝達機構2440は、モータ2441、上側ギア2442及び下側ギア2443を具備する。
モータ2441は、左側受け部材2413の上部に支持される。モータ2441は、収容部材2411の上方に配置される。モータ2441の回転軸2441aは、モータ2441の本体から左方向に延びるように形成される。
上側ギア2442は、ブシュ2442aを介してモータ2441の回転軸2441aに固定される外歯車である。上側ギア2442は、左側取付部材2423の上方に配置される。
下側ギア2443は、左側受け部材2413に回転可能に支持される外歯車である。下側ギア2443は、上側ギア2442と左側取付部材2423との間に配置され、上側ギア2442及び左側取付部材2423とそれぞれ歯合する。
次に、演出装置2400の動作態様について説明する。なお、演出装置2400の動作態様の一例として、遊技者が図柄Cを視認不能な状態(図柄Cが前方を向いていない状態)から視認可能な状態(図柄Cが前方を向いた状態)へと、状態を変化させる場合における動作態様について説明する。
まず、演出装置2400は、LED2432を点灯させると共にモータ2441を駆動させる。これにより、モータ2441の動力は、回転軸2441a、上側ギア2442、下側ギア2443、左側取付部材2423の順に伝達され、左側取付部材2423がその軸心を中心として周方向に回転する。これによって、ドラム本体2420は、取付ベース2410及び発光ユニット2430に対して相対的に回転する。
その後、演出装置2400は、モータ2441を停止させる。これにより、演出装置2400は、リールシート2422に印刷された所定の図柄C(例えば、図92に示す「111」)が前端部に配置されるようにする。これによって、演出装置2400は、遊技者に所定の図柄Cを表示すると共にLED2432からの光をリールシート2422から透過させる。こうして、演出装置2400は、所定の図柄Cが発光しているような印象を遊技者に与える。
図96に示すように、本実施形態に係るドラム本体2420は、第1の切欠部2422aから第3の切欠部2422cまでと、第1の突起部2421aから第3の突起部2421cまでとをそれぞれ係合させている。これによれば、リールシート2422がベース部材2421に対して相対回転することを防止できる。このため、リールシート2422の相対回転によって遊技者に表示する図柄Cがずれてしまうことを防止できる。
また、本実施形態に係るドラム本体2420によれば、両面テープを用いることなくリールシート2422の相対回転を防止することができるため、部品点数を減らして製造コストを削減することができる。
次に、ドラム本体2420の組付作業について説明する。
まず、図92及び図93に示すベース部材2421に左側取付部材2423を当接させ、ネジによってベース部材2421と左側取付部材2423とを固定する。
次に、リールシート2422を丸めてベース部材2421に収容する。このとき、リールシート2422の周方向における端部同士が径方向に重なるようにリールシート2422を丸める。これにより、重ね合わせ部2422dが形成される。そして、第1の切欠部2422aから第3の切欠部2422cまでと、第1の突起部2421aから第3の突起部2421cまでとがそれぞれ係合するように、リールシート2422をベース部材2421に挿入する(図96参照)。これにより、リールシート2422をベース部材2421に取り付ける。このように、本実施形態においては、第1の切欠部2422aから第3の切欠部2422cまでを、ベース部材2421への取付位置の目安としている。
その後、右側取付部材2424の左端部をベース部材2421の右端部に挿入し、右側取付部材2424の爪部2424bをベース部材2421の係合孔2421eに係合させる。以上によって、ドラム本体2420の組付作業が完了する。
本実施形態に係るリールシート2422は、複数の切欠部2422a〜2422cを基準として、ベース部材2421に対して周方向の位置を決める(位置決めする)ことができる。これによれば、1つの切欠部だけでリールシート2422を位置決めする場合と比較して、精度良く位置決めすることができる。
ここで、仮に、複数の切欠部2422a〜2422c(及び複数の突起部2421a〜2421c)が周方向に互いに同一の間隔を空けて配置されていると、組付時に図柄Cがベース部材2421の特定の位置に対して周方向(回転方向)にずれてしまう場合がある。具体的には、第1の切欠部2422aを第2の突起部2421bに係合させると、第2の切欠部2422bが第3の突起部2421cに係合すると共に第3の切欠部2422cが第1の突起部2421aに係合してしまう。この場合、全ての切欠部2422a〜2422cを全ての突起部2421a〜2421cに係合させても、図柄C(リールシート2422)が特定の位置から120°ずれてしまうこととなる。
これに対して、本実施形態においては、図95に示すように、第1の切欠部2422aから第2の切欠部2422bまでの距離L1aが、第2の切欠部2422bから第3の切欠部2422cまでの距離L2aとは異なる距離となるように形成されている。この場合、突起部に対応する切欠部(例えば、第1の突起部2421aに対応する第1の切欠部2422a)を係合させなければ、全ての切欠部2422a〜2422cを全ての突起部2421a〜2421cに係合できない。例えば、第1の突起部2421aに第2の切欠部2422bを係合させようとすると、他の突起部2421b・2421cに対して他の切欠部2422a・2422cの周方向の位置がずれて互いに係合不能となる。
このように、本実施形態に係るリールシート2422は、複数の切欠部2422a〜2422cを具備していても、全ての切欠部2422a〜2422cを全ての突起部2421a〜2421cに係合可能なパターンを1つにすることができる。これにより、第1の切欠部2422aから第3の切欠部2422cまでを第1の突起部2421aから第3の突起部2421cまでに係合させるだけで、リールシート2422をベース部材2421の特定の位置に精度良く配置することができる。これによれば、リールシート2422をベース部材2421に取り付けた後で、リールシート2422のベース部材2421に対する取付位置を合わせ直す必要がなくなる。
また、リールシート2422は、ベース部材2421に収容されているだけである(両面テープで貼り付けられていない)ため、ベース部材2421にスムーズに収容することができる。また、ベース部材2421に収容後にリールシート2422の向きを変えるときにも両面テープを剥がす必要がなく、リールシート2422をベース部材2421に対してスムーズに相対回転させることができる。このため、ベース部材2421にリールシート2422を取り付ける作業の効率を効果的に向上させることができる。
また、リールシート2422は、第1の切欠部2422aから第3の切欠部2422cまでが第1の突起部2421aから第3の突起部2421cまでに係合しているだけである。このため、ベース部材2421から引き抜くだけで簡単にリールシート2422を取り出すことができる。これによれば、ベース部材2421とリールシート2422との着脱性を向上させることができ、ベース部材2421及びリールシート2422を簡単に再利用することができる。
また、本実施形態に係るリールシート2422の重ね合わせ部2422dは、図柄Cが印刷されていない部分に形成されている。これによれば、重ね合わせ部2422dを目立ち難くすることができるため、美観を向上させることができる。
なお、本実施形態に係る第1の切欠部2422aは、本発明に係る第1の位置特定手段の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第2の切欠部2422bは、本発明に係る第2の位置特定手段の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第3の切欠部2422cは、本発明に係る位置特定手段の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第1の突起部2421a、第2の突起部2421b及び第3の突起部2421cは、本発明に係るベース部材係合部の実施の一形態である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態において遊技機の種類は、パチンコであるものとしたが、これに限定されるものではなく、スロットマシン等であってもよい。
また、本実施形態において突起部及び切欠部の個数は3つであるものとしたが、突起部及び切欠部の個数はこれに限定されるものではなく、例えば、2つや4つ以上であってもよい。ただし、位置決め精度を向上させることができるという観点から、突起部及び切欠部の個数は、3つ以上であることが好ましい。また、突起部及び切欠部の個数が2つである場合、第1の切欠部から第2の切欠部までの距離(図95における時計回り方向の距離)と、第2の切欠部から第1の切欠部までの距離(図95における時計回り方向の距離)と、が異なっていればよい。
また、3つの切欠部2422a〜2422cがリールシート2422に形成される場所は左端部に限定されるものではない。3つの切欠部2422a〜2422cは、例えば、リールシート2422の右端部に形成されるものであってもよい。この場合、3つの切欠部2422a〜2422cは、右側取付部材2424と係合するものであってもよい。
また、3つの切欠部2422a〜2422cは、それぞれリールシート2422の左端部に形成される(左右方向における位置を合わせて配置される)ものとしたが、これに限定されるものではなく、互いに左右方向にずれていてもよい。
また、リールシート2422は、ベース部材2421及び右側取付部材2424とそれぞれ係合するような構成とすることも可能である。このような場合において、リールシート2422には、例えば、その左端部及び右端部にそれぞれ3つの切欠部が形成される。また、右側取付部材2424は、リールシート2422の右側の切欠部と係合可能な3つの突起部を具備する。このように構成することで、リールシート2422の左端部及び右端部において、リールシート2422のベース部材2421に対する相対回転を防止することができる。これにより、リールシート2422のベース部材2421に対する相対回転を確実に防止することができる。
また、本実施形態において、リールシート2422は、複数の切欠部2422a〜2422cを具備するものとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、複数の突起部を具備するものであってもよい。この場合、ベース部材2421は、複数の突起部と係合可能な切欠部を具備する。
また、リールシート2422は、3つの切欠部2422a〜2422cを取付位置の目安としたが、取付位置の目安は、切欠部に限定されるものではなく、リールシート2422の外周面に印刷された複数の目印であってもよい。この場合、複数の目印は、本発明に係る位置特定手段として機能する。
また、ドラム本体2420の構成は、本実施形態に限定されるものではなく、例えば、図98及び図99に示す変形例に係るドラム本体2520のような構成とすることも可能である。
変形例に係るドラム本体2520は、ベース部材2521及び左側取付部材2523の構成が、本実施形態に係るドラム本体2420と異なっている。ベース部材2521は、本実施形態に係るベース部材2421の構成に加えて開口部2521fを具備する。図99及び図100に示すように、開口部2521fは、ベース部材2521の底面の後上部に形成され、ベース部材2521の底面を左右方向に貫通する。開口部2521fは、右方向に向かうにつれてその径方向幅(厚み)が徐々に狭くなるように(先細り形状に)形成される。
図98及び図99に示すように、左側取付部材2523は、本実施形態に係る左側取付部材2423の構成に加えて押さえ部2523cを具備する。押さえ部2523cは、左側取付部材2523の周方向に延びるように形成される。押さえ部2523cは、左側取付部材2523の右側面の後上部に形成される。押さえ部2523cは、左側取付部材2523の右側面から右方向に突出する。押さえ部2523cは、右方向に向かうにつれてその径方向幅(厚み)が徐々に狭くなるように(先細り形状に)形成される。図99及び図100に示すように、押さえ部2523cは、ベース部材2521の開口部2521fに挿通される。押さえ部2523cは、ベース部材2521の内周面よりも僅かに(リールシート2422の厚みの2倍程度)径方向内側に配置される。
変形例において、リールシート2422は、ベース部材2521に収容されたときに、重ね合わせ部2422dがベース部材2521の内周面と左側取付部材2523の押さえ部2523cとの間に配置される。重ね合わせ部2422dは、押さえ部2523cによってベース部材2421の内周面に押し付けられる。
このように構成することで、押さえ部2523cによって重ね合わせ部2422dを保持することができる。これにより、重ね合わせ部2422d(周方向におけるリールシート2422の端部)が径方向内側に反るように変形して隙間が生じてしまうことを抑制できる。これによれば、前記隙間から光が漏れることを防止できる。このため、美観が損なわれることを防止できる。
以下では、第一の可動役物ユニットの第二実施形態に係る演出装置3400の構成について詳細に説明する。
図101に示す演出装置3400は、ドラム状の役物(後述するドラム本体3420)を回転させることで、遊技者に視覚的な印象(インパクト)を与えるための装置である。図101から図103までに示すように、演出装置3400は、取付ベース3410、ドラム本体3420、発光ユニット3430及び駆動伝達機構3440を具備する。
取付ベース3410は、後述するドラム本体3420等を支持するものである。取付ベース3410は、収容部材3411、右側受け部材3412、左側受け部材3413及び軸部材3414を具備する。
収容部材3411は、ドラム本体3420等を収容するためのものである。収容部材3411は、その軸線方向を左右方向に向けた有底略筒状に形成される。収容部材3411は、その底面が右側に配置され、その左部及び前部が開口する。収容部材3411は、演出装置3400の装飾部材等を介して、ステージ42の内周側に配置される。
右側受け部材3412は、ドラム本体3420の右端部を支持するためのものである。右側受け部材3412は、略円板状に形成される。右側受け部材3412は、その外径が収容部材3411に収容可能な大きさとなるように形成される。右側受け部材3412は、ネジによって収容部材3411の底面(右端部)に固定され、収容部材3411に収容される。
左側受け部材3413は、ドラム本体3420の左端部を支持するためのものである。左側受け部材3413は、その板面を左右方向に向けた略板状に形成される。左側受け部材3413は、その前後方向幅が収容部材3411の前後方向幅と略同一の幅となるように形成される。また、左側受け部材3413は、その上下方向幅が収容部材3411の上下方向幅よりも広くなるように形成される。左側受け部材3413は、その右側面の下部が一部を除いて左方へ窪んでいる。左側受け部材3413は、その下部がネジによって収容部材3411の左端部に固定される。左側受け部材3413は、外側突出部3413a及び内側突出部3413bを具備する。
外側突出部3413aは、左側受け部材3413の右側面の下部(窪んでいる部分)に形成される。外側突出部3413aは、左側受け部材3413の右側面から右方向に突出する。外側突出部3413aは、側面視略円環状に形成される。
内側突出部3413bは、外側突出部3413aの中心から右方向に突出する。内側突出部3413bは、側面視略円環状に形成される。また、内側突出部3413bは、その内縁部が側面視略六角形状に形成される。
図102及び図103に示すように、軸部材3414は、その軸線方向を左右方向に向けた略六角柱状の部材である。軸部材3414は、その左端部が内側突出部3413bに支持される。軸部材3414は、その右端部が収容部材3411の底面及び右側受け部材3412に支持される。軸部材3414は、その左右中途部に取り付けられる連結部材3414aを介して後述する発光ユニット3430を支持する。
ドラム本体3420は、図柄Cを回転させるための部材である。図104から図106までに示すように、ドラム本体3420は、ベース部材3421、リールシート3422、左側取付部材3423及び右側取付部材3424を具備する。
ベース部材3421は、後述するリールシート3422を収容するためのものである。ベース部材3421は、その軸線方向を左右方向に向けた中空の略円錐台状に形成される。ベース部材3421は、右端部から左端部に向かうにつれてその外径及び内径が徐々に小さくなるように形成される。ベース部材3421は、その右端部の外径が収容部材3411に収容可能な大きさとなるように形成される(図101参照)。ベース部材3421は、その左部が閉塞すると共にその右部が開口する。ベース部材3421は、透明な樹脂材料によって形成され、内部を視認可能に構成される。図106及び図107に示すように、ベース部材3421は、第1の突起部3421a、第2の突起部3421b、第3の突起部3421c、貫通孔3421d及び係合孔3421eを具備する。
第1の突起部3421aは、ベース部材3421の内周面から径方向内側に突出する。第1の突起部3421aは、ベース部材3421の左端部に配置され、当該ベース部材3421の底面と連なって形成される。こうして、第1の突起部3421aは、ベース部材3421の底面から右方向に突出するように形成される。第1の突起部3421aは、側面視略四角形状に形成される。第1の突起部3421aは、ベース部材3421の底面の後端部(図107においては時計の3時の位置)に形成される。
第2の突起部3421bは、第1の突起部3421aと略同一の形状に形成される。第2の突起部3421bは、第1の突起部3421aに対してベース部材3421の周方向に間隔を空けて配置される。第2の突起部3421bは、ベース部材3421の底面の前上部(図107においては時計の10時と11時との間の位置)に形成される。
第3の突起部3421cは、ベース部材3421の上下中央部を基準に第2の突起部3421bに対して上下対称となるように形成される。第3の突起部3421cは、ベース部材3421の底面の前下部(図107においては時計の7時と8時との間の位置)に形成される。
貫通孔3421dは、ベース部材3421の底面に形成される側面視略円状の孔である。貫通孔3421dは、軸部材3414を挿通可能な内径を有する。貫通孔3421dは、ベース部材3421の底面の中心を左右方向に貫通する。
係合孔3421eは、ベース部材3421の右端部に形成される略四角形状の孔である。係合孔3421eは、ベース部材3421を外周面から内周面まで径方向に貫通する。係合孔3421eは、周方向に間隔を空けて複数(本実施形態では3つ)形成される。
図101に示すように、このように構成されるベース部材3421は、後述する左側取付部材3423等を介して収容部材3411に取り付けられる。これにより、ベース部材3421は、収容部材3411に収容され、遊技者が前方から視認可能に構成される。また、図102に示すように、ベース部材3421の貫通孔3421dには、軸部材3414が挿通される。ベース部材3421は、軸部材3414に対して相対回転可能に取付ベース3410に設けられる。
図105及び図106に示すように、リールシート3422は、外周面に図柄Cが印刷された部材である。図柄Cは、遊技演出において、遊技者に視認させたり、視認させなかったりすることにより、当該遊技者の興趣を高めるものである。なお、本実施形態においては、図柄Cとして「111」の数字図柄や、「HIT」の文字図柄等の複数の図柄が採用されている。また、図柄Cは、他の部材を見易くするために、分解斜視図(図105、図106及び図111)を除く図面において適宜省略している。
リールシート3422は、シート状の部材を丸めることによって構成される。リールシート3422は、その外周形状がベース部材3421の内周形状と略同一形状となるように形成される。リールシート3422は、その左右方向幅がベース部材3421の左右方向幅よりも短くなるように形成される。リールシート3422は、その外周面のうち、図柄Cに対応する部分に光を透過する塗料が塗布されると共に、それ以外の部分に光を透過しない(遮光する)塗料が塗布される。これよって、リールシート3422は、図柄Cが印刷された部分において光を透過可能に構成されると共に、図柄Cが印刷されていない部分において光を透過不能に構成される。図106及び図108に示すように、リールシート3422は、第1の切欠部3422a、第2の切欠部3422b、第3の切欠部3422c及び重ね合わせ部3422dを具備する。
第1の切欠部3422aは、リールシート3422の左後端部に形成される。第1の切欠部3422aは、略円弧状に形成される。第1の切欠部3422aは、ベース部材3421の第1の突起部3421aに対応する。すなわち、第1の切欠部3422aは、第1の突起部3421aと係合可能に構成される。
第2の切欠部3422bは、第1の切欠部3422aと略同一形状となるように形成される。第2の切欠部3422bは、第1の切欠部3422aに対してリールシート3422の周方向に間隔を空けて配置される。第2の切欠部3422bは、リールシート3422の左端部における前上部に形成される。第2の切欠部3422bは、第2の突起部3421bに対応する。すなわち、第2の切欠部3422bは、第2の突起部3421bと係合可能に構成される。
第3の切欠部3422cは、リールシート3422の上下中央部を基準に第2の切欠部3422bに対して上下対称となるように形成される。第3の切欠部3422cは、リールシート3422の左端部における前下部に形成される。第3の切欠部3422cは、第3の突起部3421cに対応する。すなわち、第3の切欠部3422cは、第3の突起部3421cと係合可能に構成される。
このような第1の切欠部3422aから第2の切欠部3422bまでの図108における時計回り方向の距離L1bは、第2の切欠部3422bから第3の切欠部3422cまでの図108における時計回り方向の距離L2bよりも長くなるように形成される。
重ね合わせ部3422dは、径方向にリールシート3422が重複する部分(周方向における一端部及び他端部)である。重ね合わせ部3422dは、リールシート3422の左端部から右端部に亘って形成される。重ね合わせ部3422dは、図柄Cが印刷されていない部分に形成される。また、重ね合わせ部3422dは、第1の切欠部3422a、第2の切欠部3422b及び第3の切欠部3422cが形成されていない部分に形成される。本実施形態に係る重ね合わせ部3422dは、リールシート3422の後上部に形成される。
このように構成されるリールシート3422は、図106及び図109に示すように、ベース部材3421に収容される。このとき、第1の切欠部3422aは、第1の突起部3421aと係合する。また、第2の切欠部3422bは、第2の突起部3421bと係合する。また、第3の切欠部3422cは、第3の突起部3421cと係合する。以上によって、リールシート3422は、その図柄Cがベース部材3421の特定の位置に配置されると共に、ベース部材3421と一体的に回転可能に構成される。また、リールシート3422の図柄Cは、当該リールシート3422がベース部材3421に収容された状態で、当該ベース部材3421の外部から視認可能となる。
図105及び図106に示すように、左側取付部材3423は、ベース部材3421を回転させるための外歯車である。左側取付部材3423は、凹部3423a及び貫通孔3423bを具備する。
凹部3423aは、左側取付部材3423の左側面に形成される側面視略円状の窪みである。凹部3423aは、左側受け部材3413の外側突出部3413aの外径と略同一の内径となるように形成される(図110参照)。
貫通孔3423bは、左側取付部材3423の中心を左右方向に貫通する孔である。貫通孔3423bは、軸部材3414を挿通可能な内径を有する側面視略円状に形成される。
このように構成される左側取付部材3423は、ネジによってベース部材3421の底面(左端部)に固定される。これにより、左側取付部材3423は、ベース部材3421と一体的に回転可能に構成される。また、図102及び図110に示すように、左側取付部材3423は、凹部3423aが左側受け部材3413の外側突出部3413aに嵌め合わされることによって、左側受け部材3413に相対回転可能に支持される。また、左側取付部材3423の貫通孔3423bには、軸部材3414が挿通される。これにより、左側取付部材3423は、軸部材3414に対して相対回転可能に取付ベース3410に設けられる。
図105及び図106に示すように、右側取付部材3424は、ベース部材3421の右端部に取り付けられる略円環状の部材である。右側取付部材3424は、その左端部の外径がベース部材3421の右端部の内径よりも小さくなるように形成される。右側取付部材3424は、フランジ部3424a及び爪部3424bを具備する。
フランジ部3424aは、右側取付部材3424の左右中途部に形成される。フランジ部3424aは、その外径がベース部材3421の右端部の内径よりも大きく、かつベース部材3421の右端部の外径よりも小さくなるように形成される。
爪部3424bは、右側取付部材3424の左端部に形成される。爪部3424bは、その先端部が右側取付部材3424の外周面から径方向外側に突出する。爪部3424bは、周方向に間隔を空けて複数形成される。より詳細には、爪部3424bは、ベース部材3421の係合孔3421eの周方向の間隔と略同一の間隔を空けて3つ形成される。
このように構成される右側取付部材3424は、その左端部がベース部材3421の右端部に挿入され、爪部3424bの先端部がベース部材3421の係合孔3421eと係合する。これにより、右側取付部材3424は、ベース部材3421と一体的に回転可能に構成される。また、図102に示すように、右側取付部材3424は、その右端部が右側受け部材3412に形成された窪みに嵌め合わされることによって、右側受け部材3412に相対回転可能に支持される。
発光ユニット3430は、前方向に光を照射するためのものである。発光ユニット3430は、ドラム本体3420に収容される。発光ユニット3430は、基板3431及びLED3432を具備する。
基板3431は、略平板状に形成され、その板面を前後方向に向けて配置される。基板3431は、リールシート3422の内側に配置される。基板3431は、軸部材3414の後方に配置され、連結部材3414aを介して軸部材3414に固定される。これにより、基板3431は、ドラム本体3420が回転してもその板面を前後方向に向けた姿勢のままで取付ベース3410に保持される(ドラム本体3420と一体的に回転しないように構成される)。
LED3432は、基板3431の左下部、上部(左右中央部における上部)及び右下部に配置される。LED3432は、点灯することで前方向に光を照射可能に構成される。
駆動伝達機構3440は、ドラム本体3420に駆動力を伝達するためのものである。図102及び図110に示すように、駆動伝達機構3440は、左側受け部材3413に設けられる。駆動伝達機構3440は、モータ3441、上側ギア3442及び下側ギア3443を具備する。
モータ3441は、左側受け部材3413の上部に支持される。モータ3441は、収容部材3411の上方に配置される。モータ3441の回転軸3441aは、モータ3441の本体から左方向に延びるように形成される。
上側ギア3442は、ブシュ3442aを介してモータ3441の回転軸3441aに固定される外歯車である。上側ギア3442は、左側取付部材3423の上方に配置される。
下側ギア3443は、左側受け部材3413に回転可能に支持される外歯車である。下側ギア3443は、上側ギア3442と左側取付部材3423との間に配置され、上側ギア3442及び左側取付部材3423とそれぞれ歯合する。
次に、演出装置3400の動作態様について説明する。なお、演出装置3400の動作態様の一例として、遊技者が図柄Cを視認不能な状態(図柄Cが前方を向いていない状態)から視認可能な状態(図柄Cが前方を向いた状態)へと、状態を変化させる場合における動作態様について説明する。
まず、演出装置3400は、LED3432を点灯させると共にモータ3441を駆動させる。これにより、モータ3441の動力は、回転軸3441a、上側ギア3442、下側ギア3443、左側取付部材3423の順に伝達され、左側取付部材3423がその軸心を中心として周方向に回転する。これによって、ドラム本体3420は、取付ベース3410及び発光ユニット3430に対して相対的に回転する。
その後、演出装置3400は、モータ3441を停止させる。これにより、演出装置3400は、リールシート3422に印刷された所定の図柄C(例えば、図105に示す「111」)が前端部に配置されるようにする。これによって、演出装置3400は、遊技者に所定の図柄Cを表示すると共にLED3432からの光をリールシート3422から透過させる。こうして、演出装置3400は、所定の図柄Cが発光しているような印象を遊技者に与える。
図109に示すように、本実施形態に係るドラム本体3420は、第1の切欠部3422aから第3の切欠部3422cまでと、第1の突起部3421aから第3の突起部3421cまでとをそれぞれ係合させている。これによれば、リールシート3422がベース部材3421に対して相対回転することを防止できる。このため、リールシート3422の相対回転によって遊技者に表示する図柄Cがずれてしまうことを防止できる。
また、本実施形態に係るドラム本体3420によれば、両面テープを用いることなくリールシート3422の相対回転を防止することができるため、部品点数を減らして製造コストを削減することができる。
次に、ドラム本体3420の組付作業について説明する。
まず、図105及び図106に示すリールシート3422を丸めてベース部材3421に収容する。このとき、リールシート3422の周方向における端部同士が径方向に重なるようにリールシート3422を丸める。これにより、重ね合わせ部3422dが形成される。そして、第1の切欠部3422aから第3の切欠部3422cまでと、第1の突起部3421aから第3の突起部3421cまでとがそれぞれ係合するように、リールシート3422をベース部材3421に挿入する(図109参照)。これにより、リールシート3422をベース部材3421に取り付ける。このように、本実施形態においては、第1の切欠部3422aから第3の切欠部3422cまでを、ベース部材3421への取付位置の目安としている。
次に、ベース部材3421に左側取付部材3423を当接させ、ネジによってベース部材3421と左側取付部材3423とを固定する。
その後、右側取付部材3424の左端部をベース部材3421の右端部に挿入し、右側取付部材3424の爪部3424bをベース部材3421の係合孔3421eに係合させる。以上によって、ドラム本体3420の組付作業が完了する。
本実施形態に係るリールシート3422は、複数の切欠部3422a〜3422cを基準として、ベース部材3421に対して周方向の位置を決める(位置決めする)ことができる。これによれば、1つの切欠部だけでリールシート3422を位置決めする場合と比較して、精度良く位置決めすることができる。
ここで、仮に、複数の切欠部3422a〜3422c(及び複数の突起部3421a〜3421c)が周方向に互いに同一の間隔を空けて配置されていると、組付時に図柄Cがベース部材3421の特定の位置に対して周方向(回転方向)にずれてしまう場合がある。具体的には、第1の切欠部3422aを第2の突起部3421bに係合させると、第2の切欠部3422bが第3の突起部3421cに係合すると共に第3の切欠部3422cが第1の突起部3421aに係合してしまう。この場合、全ての切欠部3422a〜3422cを全ての突起部3421a〜3421cに係合させても、図柄C(リールシート3422)が特定の位置から120°ずれてしまうこととなる。
これに対して、本実施形態においては、図108に示すように、第1の切欠部3422aから第2の切欠部3422bまでの距離L1bが、第2の切欠部3422bから第3の切欠部3422cまでの距離L2bとは異なる距離となるように形成されている。この場合、突起部に対応する切欠部(例えば、第1の突起部3421aに対応する第1の切欠部3422a)を係合させなければ、全ての切欠部3422a〜3422cを全ての突起部3421a〜3421cに係合できない。例えば、第1の突起部3421aに第2の切欠部3422bを係合させようとすると、他の突起部3421b・3421cに対して他の切欠部3422a・3422cの周方向の位置がずれて互いに係合不能となる。
このように、本実施形態に係るリールシート3422は、複数の切欠部3422a〜3422cを具備していても、全ての切欠部3422a〜3422cを全ての突起部3421a〜3421cに係合可能なパターンを1つにすることができる。これにより、第1の切欠部3422aから第3の切欠部3422cまでを第1の突起部3421aから第3の突起部3421cまでに係合させるだけで、リールシート3422をベース部材3421の特定の位置に精度良く配置することができる。これによれば、リールシート3422をベース部材3421に取り付けた後で、リールシート3422のベース部材3421に対する取付位置を合わせ直す必要がなくなる。
また、リールシート3422は、ベース部材3421に収容されているだけである(両面テープで貼り付けられていない)ため、ベース部材3421にスムーズに収容することができる。また、ベース部材3421に収容後にリールシート3422の向きを変えるときにも両面テープを剥がす必要がなく、リールシート3422をベース部材3421に対してスムーズに相対回転させることができる。このため、ベース部材3421にリールシート3422を取り付ける作業の効率を効果的に向上させることができる。
また、リールシート3422は、第1の切欠部3422aから第3の切欠部3422cまでが第1の突起部3421aから第3の突起部3421cまでに係合しているだけである。このため、ベース部材3421から引き抜くだけで簡単にリールシート3422を取り出すことができる。これによれば、ベース部材3421とリールシート3422との着脱性を向上させることができ、ベース部材3421及びリールシート3422を簡単に再利用することができる。
また、本実施形態に係るリールシート3422の重ね合わせ部3422dは、図柄Cが印刷されていない部分に形成されている。これによれば、重ね合わせ部3422dを目立ち難くすることができるため、美観を向上させることができる。
なお、本実施形態に係る3つの突起部3421a〜3421cは、本発明に係るベース部材係合部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る3つの切欠部3422a〜3422cは、本発明に係るリールシート係合部の実施の一形態である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態において遊技機の種類は、パチンコであるものとしたが、これに限定されるものではなく、スロットマシン等であってもよい。
また、本実施形態において突起部及び切欠部の個数は3つであるものとしたが、突起部及び切欠部の個数はこれに限定されるものではなく、例えば、1つや4つ以上であってもよい。ただし、位置決め精度を向上させることができるという観点から、突起部及び切欠部の個数は、3つ以上であることが好ましい。
また、3つの突起部3421a〜3421c及び3つの切欠部3422a〜3422cは、ドラム本体3420の回転方向に同一の間隔を空けて配置されるものであってもよい。
また、3つの切欠部3422a〜3422cがリールシート3422に形成される場所は左端部に限定されるものではない。3つの切欠部3422a〜3422cは、例えば、リールシート3422の右端部に形成されるものであってもよい。この場合、3つの突起部3421a〜3421cは、ベース部材3421の内周面の右部に形成される。
また、3つの切欠部3422a〜3422cは、それぞれリールシート3422の左端部に形成される(左右方向における位置を合わせて配置される)ものとしたが、これに限定されるものではなく、互いに左右方向にずれていてもよい。
また、リールシート3422は、ベース部材3421及び右側取付部材3424とそれぞれ係合するような構成とすることも可能である。このような場合において、リールシート3422には、例えば、その左端部及び右端部にそれぞれ3つの切欠部が形成される。また、右側取付部材3424は、リールシート3422の右側の切欠部と係合可能な3つの突起部を具備する。このように構成することで、リールシート3422の左端部及び右端部において、リールシート3422のベース部材3421に対する相対回転を防止することができる。これにより、リールシート3422のベース部材3421に対する相対回転を確実に防止することができる。
また、本実施形態において、リールシート3422は、複数の切欠部3422a〜3422cを具備するものとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、複数の突起部を具備するものであってもよい。この場合、ベース部材3421は、複数の突起部と係合可能な切欠部を具備する。
また、ベース部材3421は、その全体が透明な樹脂材料によって形成されるものとしたが、これに限定されるものではない。ベース部材3421は、外側から図柄Cを視認可能であればよい。すなわち、ベース部材3421は、その外周面の少なくとも一部が透明であればよい。具体的には、ベース部材3421は、例えば、外周面の半分が透明な樹脂材料によって形成されていてもよい。
また、ドラム本体3420の構成は、本実施形態に限定されるものではなく、例えば、図111及び図112に示す変形例に係るドラム本体3520のような構成とすることも可能である。
変形例に係るドラム本体3520は、ベース部材3521及び左側取付部材3523の構成が、本実施形態に係るドラム本体3420と異なっている。ベース部材3521は、本実施形態に係るベース部材3421の構成に加えて開口部3521fを具備する。図112及び図113に示すように、開口部3521fは、ベース部材3521の底面の後上部に形成され、ベース部材3521の底面を左右方向に貫通する。開口部3521fは、右方向に向かうにつれてその径方向幅(厚み)が徐々に狭くなるように(先細り形状に)形成される。
図111及び図112に示すように、左側取付部材3523は、本実施形態に係る左側取付部材3423の構成に加えて押さえ部3523cを具備する。押さえ部3523cは、左側取付部材3523の周方向に延びるように形成される。押さえ部3523cは、左側取付部材3523の右側面の後上部に形成される。押さえ部3523cは、左側取付部材3523の右側面から右方向に突出する。押さえ部3523cは、右方向に向かうにつれてその径方向幅(厚み)が徐々に狭くなるように(先細り形状に)形成される。図112及び図113に示すように、押さえ部3523cは、ベース部材3521の開口部3521fに挿通される。押さえ部3523cは、ベース部材3521の内周面よりも僅かに(リールシート3422の厚みの2倍程度)径方向内側に配置される。
変形例において、リールシート3422は、ベース部材3521に収容されたときに、重ね合わせ部3422dがベース部材3521の内周面と左側取付部材3523の押さえ部3523cとの間に配置される。重ね合わせ部3422dは、押さえ部3523cによってベース部材3421の内周面に押し付けられる。
このように構成することで、押さえ部3523cによって重ね合わせ部3422dを保持することができる。これにより、重ね合わせ部3422d(周方向におけるリールシート3422の端部)が径方向内側に反るように変形して隙間が生じてしまうことを抑制できる。これによれば、前記隙間から光が漏れることを防止できる。このため、美観が損なわれることを防止できる。
以下では、第一の可動役物ユニットの第三実施形態に係る演出装置4400の構成について詳細に説明する。
図114に示す演出装置4400は、ドラム状の役物(後述するドラム本体4420)を回転させることで、遊技者に視覚的な印象(インパクト)を与えるための装置である。図114から図116までに示すように、演出装置4400は、取付ベース4410、ドラム本体4420、発光ユニット4430及び駆動伝達機構4440を具備する。
取付ベース4410は、後述するドラム本体4420等を支持するものである。取付ベース4410は、収容部材4411、右側受け部材4412、左側受け部材4413及び軸部材4414を具備する。
収容部材4411は、ドラム本体4420等を収容するためのものである。収容部材4411は、その軸線方向を左右方向に向けた有底略筒状に形成される。収容部材4411は、その底面が右側に配置され、その左部及び前部が開口する。収容部材4411は、演出装置4400の装飾部材等を介して、ステージ42の内周側に配置される。
右側受け部材4412は、ドラム本体4420の右端部を支持するためのものである。右側受け部材4412は、略円板状に形成される。右側受け部材4412は、その外径が収容部材4411に収容可能な大きさとなるように形成される。右側受け部材4412は、ネジによって収容部材4411の底面(右端部)に固定され、収容部材4411に収容される。
左側受け部材4413は、ドラム本体4420の左端部を支持するためのものである。左側受け部材4413は、その板面を左右方向に向けた略板状に形成される。左側受け部材4413は、その前後方向幅が収容部材4411の前後方向幅と略同一の幅となるように形成される。また、左側受け部材4413は、その上下方向幅が収容部材4411の上下方向幅よりも広くなるように形成される。左側受け部材4413は、その右側面の下部が一部を除いて左方へ窪んでいる。左側受け部材4413は、その下部がネジによって収容部材4411の左端部に固定される。左側受け部材4413は、外側突出部4413a及び内側突出部4413bを具備する。
外側突出部4413aは、左側受け部材4413の右側面の下部(窪んでいる部分)に形成される。外側突出部4413aは、左側受け部材4413の右側面から右方向に突出する。外側突出部4413aは、側面視略円環状に形成される。
内側突出部4413bは、外側突出部4413aの中心から右方向に突出する。内側突出部4413bは、側面視略円環状に形成される。また、内側突出部4413bは、その内縁部が側面視略六角形状に形成される。
図115及び図116に示すように、軸部材4414は、その軸線方向を左右方向に向けた略六角柱状の部材である。軸部材4414は、その左端部が内側突出部4413bに支持される。軸部材4414は、その右端部が収容部材4411の底面及び右側受け部材4412に支持される。軸部材4414は、その左右中途部に取り付けられる連結部材4414aを介して後述する発光ユニット4430を支持する。
ドラム本体4420は、図柄Cを回転させるための部材である。図117から図119までに示すように、ドラム本体4420は、ベース部材4421、リールシート4422、左側取付部材4423及び右側取付部材4424を具備する。
ベース部材4421は、後述するリールシート4422を収容するためのものである。ベース部材4421は、その軸線方向を左右方向に向けた中空の略円錐台状に形成される。ベース部材4421は、右端部から左端部に向かうにつれてその外径及び内径が徐々に小さくなるように形成される。ベース部材4421は、その右端部の外径が収容部材4411に収容可能な大きさとなるように形成される(図114参照)。ベース部材4421は、その左部が閉塞すると共にその右部が開口する。ベース部材4421は、透明な樹脂材料によって形成され、内部を視認可能に構成される。図119及び図120に示すように、ベース部材4421は、第1の突起部4421a、第2の突起部4421b、第3の突起部4421c、貫通孔4421d、係合孔4421e及び開口部4421fを具備する。
第1の突起部4421aは、ベース部材4421の内周面から径方向内側に突出する。第1の突起部4421aは、ベース部材4421の左端部に配置され、当該ベース部材4421の底面と連なって形成される。こうして、第1の突起部4421aは、ベース部材4421の底面から右方向に突出するように形成される。第1の突起部4421aは、側面視略四角形状に形成される。第1の突起部4421aは、ベース部材4421の底面の後端部(図120においては時計の3時の位置)に形成される。
第2の突起部4421bは、第1の突起部4421aと略同一の形状に形成される。第2の突起部4421bは、第1の突起部4421aに対してベース部材4421の周方向に間隔を空けて配置される。第2の突起部4421bは、ベース部材4421の底面の前上部(図120においては時計の10時と11時との間の位置)に形成される。
第3の突起部4421cは、ベース部材4421の上下中央部を基準に第2の突起部4421bに対して上下対称となるように形成される。第3の突起部4421cは、ベース部材4421の底面の前下部(図120においては時計の7時と8時との間の位置)に形成される。
貫通孔4421dは、ベース部材4421の底面に形成される側面視略円状の孔である。貫通孔4421dは、軸部材4414を挿通可能な内径を有する。貫通孔4421dは、ベース部材4421の底面の中心を左右方向に貫通する。
係合孔4421eは、ベース部材4421の右端部に形成される略四角形状の孔である。係合孔4421eは、ベース部材4421を外周面から内周面まで径方向に貫通する。係合孔4421eは、周方向に間隔を空けて複数(本実施形態では3つ)形成される。
開口部4421fは、ベース部材4421の周方向に延びるように形成される孔である。開口部4421fは、ベース部材4421の底面の後上部に形成される。開口部4421fは、ベース部材4421の底面を左右方向に貫通する。開口部4421fは、右方向に向かうにつれてその径方向幅(厚み)が徐々に狭くなるように(先細り形状に)形成される(図124参照)。
図114に示すように、このように構成されるベース部材4421は、後述する左側取付部材4423等を介して収容部材4411に取り付けられる。これにより、ベース部材4421は、収容部材4411に収容され、遊技者が前方から視認可能に構成される。また、図115に示すように、ベース部材4421の貫通孔4421dには、軸部材4414が挿通される。ベース部材4421は、軸部材4414に対して相対回転可能に取付ベース4410に設けられる。
図118及び図119に示すように、リールシート4422は、外周面に図柄Cが印刷された部材である。図柄Cは、遊技演出において、遊技者に視認させたり、視認させなかったりすることにより、当該遊技者の興趣を高めるものである。なお、本実施形態においては、図柄Cとして「111」の数字図柄や、「HIT」の文字図柄等の複数の図柄が採用されている。また、図柄Cは、他の部材を見易くするために、分解斜視図(図118及び図119)を除く図面において適宜省略している。
リールシート4422は、シート状の部材を丸めることによって構成される。リールシート4422は、その外周形状がベース部材4421の内周形状と略同一形状となるように形成される。リールシート4422は、その左右方向幅がベース部材4421の左右方向幅よりも短くなるように形成される。リールシート4422は、その外周面のうち、図柄Cに対応する部分に光を透過する塗料が塗布されると共に、それ以外の部分に光を透過しない(遮光する)塗料が塗布される。これよって、リールシート4422は、図柄Cが印刷された部分において光を透過可能に構成されると共に、図柄Cが印刷されていない部分において光を透過不能に構成される。図119及び図121に示すように、リールシート4422は、第1の切欠部4422a、第2の切欠部4422b、第3の切欠部4422c及び重ね合わせ部4422dを具備する。
第1の切欠部4422aは、リールシート4422の左後端部に形成される。第1の切欠部4422aは、略円弧状に形成される。第1の切欠部4422aは、ベース部材4421の第1の突起部4421aに対応する。すなわち、第1の切欠部4422aは、第1の突起部4421aと係合可能に構成される。
第2の切欠部4422bは、第1の切欠部4422aと略同一形状となるように形成される。第2の切欠部4422bは、第1の切欠部4422aに対してリールシート4422の周方向に間隔を空けて配置される。第2の切欠部4422bは、リールシート4422の左端部における前上部に形成される。第2の切欠部4422bは、第2の突起部4421bに対応する。すなわち、第2の切欠部4422bは、第2の突起部4421bと係合可能に構成される。
第3の切欠部4422cは、リールシート4422の上下中央部を基準に第2の切欠部4422bに対して上下対称となるように形成される。第3の切欠部4422cは、リールシート4422の左端部における前下部に形成される。第3の切欠部4422cは、第3の突起部4421cに対応する。すなわち、第3の切欠部4422cは、第3の突起部4421cと係合可能に構成される。
このような第1の切欠部4422aから第2の切欠部4422bまでの図121における時計回り方向の距離L1cは、第2の切欠部4422bから第3の切欠部4422cまでの図121における時計回り方向の距離L2cよりも長くなるように形成される。
重ね合わせ部4422dは、径方向にリールシート4422が重複する部分(周方向における一端部及び他端部)である。重ね合わせ部4422dは、リールシート4422の左端部から右端部に亘って形成される。重ね合わせ部4422dは、図柄Cが印刷されていない部分に形成される。また、重ね合わせ部4422dは、第1の切欠部4422a、第2の切欠部4422b及び第3の切欠部4422cが形成されていない部分に形成される。本実施形態に係る重ね合わせ部4422dは、リールシート4422の後上部に形成される。
このように構成されるリールシート4422は、図119及び図122に示すように、ベース部材4421に収容される。このとき、第1の切欠部4422aは、第1の突起部4421aと係合する。また、第2の切欠部4422bは、第2の突起部4421bと係合する。また、第3の切欠部4422cは、第3の突起部4421cと係合する。以上によって、リールシート4422は、その図柄Cがベース部材4421の特定の位置に配置されると共に、ベース部材4421と一体的に回転可能に構成される。また、リールシート4422の図柄Cは、当該リールシート4422がベース部材4421に収容された状態で、当該ベース部材4421の外部から視認可能となる。
図118及び図119に示すように、左側取付部材4423は、ベース部材4421を回転させるための外歯車である。左側取付部材4423は、凹部4423a、貫通孔4423b及び押さえ部4423cを具備する。
凹部4423aは、左側取付部材4423の左側面に形成される側面視略円状の窪みである。凹部4423aは、左側受け部材4413の外側突出部4413aの外径と略同一の内径となるように形成される(図123参照)。
貫通孔4423bは、左側取付部材4423の中心を左右方向に貫通する孔である。貫通孔4423bは、軸部材4414を挿通可能な内径を有する側面視略円状に形成される。
押さえ部4423cは、左側取付部材4423の右側面から右方向に突出する。押さえ部4423cは、左側取付部材4423の右側面の後上部に形成される。押さえ部4423cは、左側取付部材4423の周方向に延びるように(側面視略円弧状に)形成される。押さえ部4423cは、右方向に向かうにつれてその径方向幅(厚み)が徐々に狭くなるように(先細り形状に)形成される(図124参照)。押さえ部4423cは、ベース部材4421の開口部4421fに挿通可能に形成される。
このように構成される左側取付部材4423は、ネジによってベース部材4421の底面(左端部)に固定される。これにより、左側取付部材4423は、ベース部材4421と一体的に回転可能に構成される。また、図115及び図123に示すように、左側取付部材4423は、凹部4423aが左側受け部材4413の外側突出部4413aに嵌め合わされることによって、左側受け部材4413に相対回転可能に支持される。また、左側取付部材4423の貫通孔4423bには、軸部材4414が挿通される。これにより、左側取付部材4423は、軸部材4414に対して相対回転可能に取付ベース4410に設けられる。
また、図122及び図124に示すように、押さえ部4423cは、ベース部材4421の開口部4421fに挿通される。押さえ部4423cは、ベース部材4421の内周面よりも僅かに(リールシート4422の厚みの2倍程度)径方向内側に配置される。また、押さえ部4423cは、重ね合わせ部4422dの径方向内側に配置され、重ね合わせ部4422dをベース部材4421の内周面に押し付ける。これによって、押さえ部4423cは、重ね合わせ部4422dをリールシート4422の周方向に沿うような姿勢で保持する。
図118及び図119に示すように、右側取付部材4424は、ベース部材4421の右端部に取り付けられる略円環状の部材である。右側取付部材4424は、その左端部の外径がベース部材4421の右端部の内径よりも小さくなるように形成される。右側取付部材4424は、フランジ部4424a及び爪部4424bを具備する。
フランジ部4424aは、右側取付部材4424の左右中途部に形成される。フランジ部4424aは、その外径がベース部材4421の右端部の内径よりも大きく、かつベース部材4421の右端部の外径よりも小さくなるように形成される。
爪部4424bは、右側取付部材4424の左端部に形成される。爪部4424bは、その先端部が右側取付部材4424の外周面から径方向外側に突出する。爪部4424bは、周方向に間隔を空けて複数形成される。より詳細には、爪部4424bは、ベース部材4421の係合孔4421eの周方向の間隔と略同一の間隔を空けて3つ形成される。
このように構成される右側取付部材4424は、その左端部がベース部材4421の右端部に挿入され、爪部4424bの先端部がベース部材4421の係合孔4421eと係合する。これにより、右側取付部材4424は、ベース部材4421と一体的に回転可能に構成される。また、図115に示すように、右側取付部材4424は、その右端部が右側受け部材4412に形成された窪みに嵌め合わされることによって、右側受け部材4412に相対回転可能に支持される。
発光ユニット4430は、前方向に光を照射するためのものである。発光ユニット4430は、ドラム本体4420に収容される。発光ユニット4430は、基板4431及びLED4432を具備する。
基板4431は、略平板状に形成され、その板面を前後方向に向けて配置される。基板4431は、リールシート4422の内側に配置される。基板4431は、軸部材4414の後方に配置され、連結部材4414aを介して軸部材4414に固定される。これにより、基板4431は、ドラム本体4420が回転してもその板面を前後方向に向けた姿勢のままで取付ベース4410に保持される(ドラム本体4420と一体的に回転しないように構成される)。
LED4432は、基板4431の左下部、上部(左右中央部における上部)及び右下部に配置される。LED4432は、点灯することで前方向に光を照射可能に構成される。
駆動伝達機構4440は、ドラム本体4420に駆動力を伝達するためのものである。図115及び図123に示すように、駆動伝達機構4440は、左側受け部材4413に設けられる。駆動伝達機構4440は、モータ4441、上側ギア4442及び下側ギア4443を具備する。
モータ4441は、左側受け部材4413の上部に支持される。モータ4441は、収容部材4411の上方に配置される。モータ4441の回転軸4441aは、モータ4441の本体から左方向に延びるように形成される。
上側ギア4442は、ブシュ4442aを介してモータ4441の回転軸4441aに固定される外歯車である。上側ギア4442は、左側取付部材4423の上方に配置される。
下側ギア4443は、左側受け部材4413に回転可能に支持される外歯車である。下側ギア4443は、上側ギア4442と左側取付部材4423との間に配置され、上側ギア4442及び左側取付部材4423とそれぞれ歯合する。
次に、演出装置4400の動作態様について説明する。なお、演出装置4400の動作態様の一例として、遊技者が図柄Cを視認不能な状態(図柄Cが前方を向いていない状態)から視認可能な状態(図柄Cが前方を向いた状態)へと、状態を変化させる場合における動作態様について説明する。
まず、演出装置4400は、LED4432を点灯させると共にモータ4441を駆動させる。これにより、モータ4441の動力は、回転軸4441a、上側ギア4442、下側ギア4443、左側取付部材4423の順に伝達され、左側取付部材4423がその軸心を中心として周方向に回転する。これによって、ドラム本体4420は、取付ベース4410及び発光ユニット4430に対して相対的に回転する。
その後、演出装置4400は、モータ4441を停止させる。これにより、演出装置4400は、リールシート4422に印刷された所定の図柄C(例えば、図118に示す「111」)が前端部に配置されるようにする。これによって、演出装置4400は、遊技者に所定の図柄Cを表示すると共にLED4432からの光をリールシート4422から透過させる。こうして、演出装置4400は、所定の図柄Cが発光しているような印象を遊技者に与える。
図122に示すように、本実施形態に係るドラム本体4420は、第1の切欠部4422aから第3の切欠部4422cまでと、第1の突起部4421aから第3の突起部4421cまでとをそれぞれ係合させている。これによれば、リールシート4422がベース部材4421に対して相対回転することを防止できる。このため、リールシート4422の相対回転によって遊技者に表示する図柄Cがずれてしまうことを防止できる。
次に、ドラム本体4420の組付作業について説明する。
まず、図118及び図119に示すリールシート4422を丸めてベース部材4421に収容する。このとき、リールシート4422の周方向における端部同士が径方向に重なるようにリールシート4422を丸める。これにより、重ね合わせ部4422dが形成される。そして、第1の切欠部4422aから第3の切欠部4422cまでと、第1の突起部4421aから第3の突起部4421cまでとがそれぞれ係合するように、リールシート4422をベース部材4421に挿入する(図122参照)。これにより、リールシート4422をベース部材4421に取り付ける。このように、本実施形態においては、第1の切欠部4422aから第3の切欠部4422cまでを、ベース部材4421への取付位置の目安としている。
次に、ベース部材4421に左側取付部材4423を当接させ、ネジによってベース部材4421と左側取付部材4423とを固定する。このとき、押さえ部4423cをベース部材4421の開口部4421fに挿通する。この際、押さえ部4423cは、径方向におけるベース部材4421の内周面との間に重ね合わせ部4422dを介在させた状態で、当該ベース部材4421の内側に進入していく。こうして、ベース部材4421と左側取付部材4423とが固定されると、押さえ部4423cは、ベース部材4421の内側において、重ね合わせ部4422dをベース部材4421の内周面(径方向外側)に押し付けた状態となる。
その後、右側取付部材4424の左端部をベース部材4421の右端部に挿入し、右側取付部材4424の爪部4424bをベース部材4421の係合孔4421eに係合させる。以上によって、ドラム本体4420の組付作業が完了する。
本実施形態に係るドラム本体4420は、ベース部材4421にリールシート4422を収容する構成であるため、リールシート4422がその弾性によって開こうとするのをベース部材4421の内周面で規制することができる。これによれば、両面テープでベース部材4421にリールシート4422を貼り付けなくてもリールシート4422を丸めた状態に保持することができる。これにより、リールシート4422をベース部材4421に取り付ける際に両面テープが不要となり、リールシート4422をベース部材4421にスムーズに収容することができる。また、リールシート4422は、ベース部材4421から引き抜くだけで簡単にベース部材4421から取り出すことができる。これによれば、ベース部材4421とリールシート4422との着脱性を向上させることができ、ベース部材4421及びリールシート4422を簡単に再利用することができる。また、部品点数を減らして製造コストを削減することができる。
また、本実施形態に係るリールシート4422は、押さえ部4423cによって重ね合わせ部4422dの変形を抑制している。具体的には、図125(a)に示す押さえ部4423cを具備していない左側取付部材4423をベース部材4421に組み付けると、図125(b)に示すように、リールシート4422は、重ね合わせ部4422dが固定されない状態となるため、周方向における端部(より詳細には径方向内側の端部)が径方向内側に反るように変形してしまう場合がある。これによって、隙間Sが形成されてしまう場合がある。この場合、当該隙間SからLED4432の光が漏れてしまうため、隙間Sが目立って美観が損なわれてしまう可能性がある。
そこで、図122及び図124に示すように、本実施形態においては、押さえ部4423cによって重ね合わせ部4422dをベース部材4421の内周面に押し付けている。これによれば、重ね合わせ部4422dを所定の姿勢で保持する(変形を抑制する)ことができる。これにより、リールシート4422の周方向における端部から光が漏れてしまうことを防止できるため、美観が損なわれてしまうことを防止できる。
また、本実施形態に係るリールシート4422の重ね合わせ部4422dは、図柄Cが印刷されていない部分に形成されている。これによれば、重ね合わせ部4422dを目立ち難くすることができるため、美観を向上させることができる。
また、本実施形態に係るリールシート4422は、複数の切欠部4422a〜4422cを基準として、ベース部材4421に対して周方向の位置を決める(位置決めする)ことができる。これによれば、1つの切欠部だけでリールシート4422を位置決めする場合と比較して、精度良く位置決めすることができる。
ここで、仮に、複数の切欠部4422a〜4422c(及び複数の突起部4421a〜4421c)が周方向に互いに同一の間隔を空けて配置されていると、組付時に図柄Cがベース部材4421の特定の位置に対して周方向(回転方向)にずれてしまう場合がある。具体的には、第1の切欠部4422aを第2の突起部4421bに係合させると、第2の切欠部4422bが第3の突起部4421cに係合すると共に第3の切欠部4422cが第1の突起部4421aに係合してしまう。この場合、全ての切欠部4422a〜4422cを全ての突起部4421a〜4421cに係合させても、図柄C(リールシート4422)が特定の位置から120°ずれてしまうこととなる。
これに対して、本実施形態においては、図121に示すように、第1の切欠部4422aから第2の切欠部4422bまでの距離L1cが、第2の切欠部4422bから第3の切欠部4422cまでの距離L2cとは異なる距離となるように形成されている。この場合、突起部に対応する切欠部(例えば、第1の突起部4421aに対応する第1の切欠部4422a)を係合させなければ、全ての切欠部4422a〜4422cを全ての突起部4421a〜4421cに係合できない。例えば、第1の突起部4421aに第2の切欠部4422bを係合させようとすると、他の突起部4421b・4421cに対して他の切欠部4422a・4422cの周方向の位置がずれて互いに係合不能となる。
このように、本実施形態に係るリールシート4422は、複数の切欠部4422a〜4422cを具備していても、全ての切欠部4422a〜4422cを全ての突起部4421a〜4421cに係合可能なパターンを1つにすることができる。これにより、第1の切欠部4422aから第3の切欠部4422cまでを第1の突起部4421aから第3の突起部4421cまでに係合させるだけで、リールシート4422をベース部材4421の特定の位置に精度良く配置することができる。これによれば、リールシート4422をベース部材4421に取り付けた後で、リールシート4422のベース部材4421に対する取付位置を合わせ直す必要がなくなる。
なお、本実施形態に係る押さえ部4423cは、本発明に係る押さえ部材の実施の一形態である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態において遊技機の種類は、パチンコであるものとしたが、これに限定されるものではなく、スロットマシン等であってもよい。
また、リールシート4422は、その周方向における端部同士が径方向に重なるものとしたが、これに限定されるものではない。リールシート4422は、端部のみに限らず、当該リールシート4422の少なくとも一部が径方向に重なっていればよい。また、本実施形態においてはリールシート4422の端部全域(周方向端部の左端から右端まで)が重なるものとしたが、端部のうち一部だけが重なるものであってもよい。以上のようなリールシート4422の端部が重なる状態も、「リールシートの端部が一部重なる」ことに含まれる。
また、押さえ部4423cは、左側取付部材4423に形成されるものとしたが、押さえ部4423cが形成される部材は、左側取付部材4423に限定されるものではない。押さえ部4423cは、例えば、ベース部材4421や右側取付部材4424に形成されるものであってもよい。また、押さえ部4423cは、ベース部材4421の開口部4421fに固定される所定の部材(左側取付部材4423とは異なる部材)によって構成されるものであってもよい。
また、押さえ部4423cは、重ね合わせ部4422dの左端部及び右端部をそれぞれ押さえるような構成とすることも可能である。このような場合において、押さえ部4423cは、例えば、左側取付部材4423及び右側取付部材4424に形成される。このように構成することで、重ね合わせ部4422dの左端部及び右端部において、重ね合わせ部4422dを押さえることができる。これにより、重ね合わせ部4422dの変形を確実に防止することができる。なお、右側取付部材4424は、爪部4424bによって重ね合わせ部4422dを押さえてもよい。この場合、爪部4424bが押さえ部材として機能する。
また、本実施形態において突起部及び切欠部の個数は3つであるものとしたが、突起部及び切欠部の個数はこれに限定されるものではなく、例えば、1つや4つ以上であってもよい。ただし、位置決め精度を向上させることができるという観点から、突起部及び切欠部の個数は、3つ以上であることが好ましい。
また、3つの突起部4421a〜4421c及び3つの切欠部4422a〜4422cは、ドラム本体4420の回転方向に同一の間隔を空けて配置されるものであってもよい。
また、3つの切欠部4422a〜4422cは、それぞれリールシート4422の左端部に形成される(左右方向における位置を合わせて配置される)ものとしたが、これに限定されるものではなく、互いに左右方向にずれていてもよい。
また、リールシート4422は、ベース部材4421及び右側取付部材4424とそれぞれ係合するような構成とすることも可能である。このような場合において、リールシート4422には、例えば、その左端部及び右端部にそれぞれ3つの切欠部が形成される。また、右側取付部材4424は、リールシート4422の右側の切欠部と係合可能な3つの突起部を具備する。このように構成することで、リールシート4422の左端部及び右端部において、リールシート4422のベース部材4421に対する相対回転を防止することができる。これにより、リールシート4422のベース部材4421に対する相対回転を確実に防止することができる。
また、本実施形態において、リールシート4422は、複数の切欠部4422a〜4422cを具備するものとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、複数の突起部を具備するものであってもよい。この場合、ベース部材4421は、複数の突起部と係合可能な切欠部を具備する。
また、リールシート4422は、3つの切欠部4422a〜4422cを取付位置の目安としたが、取付位置の目安は、切欠部に限定されるものではなく、リールシート4422の外周面に印刷された複数の目印であってもよい。
また、ベース部材4421は、その全体が透明な樹脂材料によって形成されるものとしたが、これに限定されるものではない。ベース部材4421は、外側から図柄Cを視認可能であればよい。すなわち、ベース部材4421は、その外周面の少なくとも一部が透明であればよい。具体的には、ベース部材4421は、例えば、外周面の半分が透明な樹脂材料によって形成されていてもよい。
次に、図126から図128までに示す遊技球振分装置5400の全体的な構成について説明する。
遊技球振分装置5400は、遊技球A(図131参照)を複数の通路に振り分けるためのものである。遊技球振分装置5400は、ベース部材5410、回転振分機構5420、板状部材5430、クルーン5440、案内部材5450、押さえ部材5460及びセンサ群5470を具備する。
ベース部材5410は、遊技球振分装置5400の内部に遊技球Aを案内するための部材である。ベース部材5410は、後側面が開口した略箱状に形成される。ベース部材5410は、その右部が他の部分よりも上方向に突出する。ベース部材5410は、流入口5411、導入路5412、左側案内路5413、右側案内路5414、設置空間5415及び開口部5416を具備する。
流入口5411は、遊技球Aを入球させるための孔(入口)である。流入口5411は、ベース部材5410の右上端部(突出する部分)に形成される。流入口5411は、平面視略四角形状に形成される。流入口5411は、遊技球Aが入球可能な大きさとなるように形成される。流入口5411は、液晶表示装置16の表示領域の下方に配置される。流入口5411は、遊技球Aが上方向から入球可能に構成される。
図128及び図129に示すように、導入路5412は、流入口5411に入球した遊技球Aを下方向へと案内するための通路である。導入路5412は、流入口5411から下方向に延びるように形成される。
左側案内路5413は、導入路5412の下端部まで案内された遊技球Aを左下方に案内するための通路である。左側案内路5413は、導入路5412の下端部から左下方に延びるように形成される。
右側案内路5414は、導入路5412の下端部まで案内された遊技球Aを右下方に案内するための通路である。右側案内路5414は、導入路5412の下端部から右下方に延びるように形成されると共に、当該延びた端部が下方向に延びるように形成される。右側案内部は、ベース部材5410の上下中途部から下端部までに亘って形成される。右側案内路5414は、ガイド部5414aを具備する。
ガイド部5414aは、右側案内路5414の下端部まで案内された遊技球Aを後方向へと案内するためのものである。ガイド部5414aは、右側案内路5414の下端部に形成されると共に、側面視略円弧状に形成される。
設置空間5415は、後述するクルーン5440等が設けられるベース部材5410の内部空間である。設置空間5415は、ベース部材5410の左右中途部(左側案内路5413よりも左方)から左端部までに亘って形成される。設置空間5415は、その右端部が左側案内路5413と連通される。
図126及び図129に示すように、開口部5416は、後述する検査のときに遊技球Aを入球させるための孔(検査用の入口)である。開口部5416は、ベース部材5410の前側面の上端部に形成され、ベース部材5410を前後方向に貫通する。開口部5416は、正面視略矩形状に形成される。開口部5416は、ベース部材5410の左右中途部(左側案内路5413よりも左方)から左端部近傍までに亘って形成される。開口部5416は、設置空間5415の上端部と連通される。開口部5416は、その上下方向幅が遊技球Aを入球可能な幅となるように形成され、その全域において遊技球Aを前方向から入球可能に構成される。なお、開口部5416は、遊技者が遊技を行うときにはガラスドア13によって閉塞され、遊技球Aを入球不能な状態となる。
図128及び図129に示すように、回転振分機構5420は、導入路5412の下端部まで案内された遊技球Aを左側案内路5413又は右側案内路5414に振り分けるためのものである。回転振分機構5420は、導入路5412の下端部に設けられる。回転振分機構5420は、回転体5421、ピン5422、板金5423及び磁石5424を具備する。
回転体5421は、左右方向に延びる部分と上方向に延びる部分とを有する背面視略逆T字状に形成される。図129に示すように、回転体5421は、基部5421a、突出部5421b、左側受け部5421c及び右側受け部5421dを具備する。
基部5421aは、回転体5421の左右方向に延びる部分である。基部5421aは、その左右方向幅が導入路5412の左右方向幅と略同一の幅となるように形成される。
突出部5421bは、回転体5421の上方向に延びる部分である。突出部5421bは、基部5421aの左右中央部から延びるように形成される。
左側受け部5421cは、回転体5421の左部において遊技球Aを受ける部分である。左側受け部5421cは、基部5421aの上側面の左部と突出部5421bの左側面とによって形成される。
右側受け部5421dは、回転体5421の右部において遊技球Aを受ける部分である。右側受け部5421dは、基部5421aの上側面の右部と突出部5421bの右側面とによって形成される。
ピン5422は、その軸線方向を前後方向に向けて配置される。ピン5422は、回転体5421の基部5421aに挿通される。また、ピン5422は、その前端部がベース部材5410に固定されると共に、その後端部が後述する板状部材5430(図128参照)に固定される。これにより、ピン5422は、回転体5421をベース部材5410に対して相対回転可能に支持する。
板金5423は、回転体5421の基部5421aの後側面に固定される板状の部材である。板金5423は、その左端部及び右端部が他の部分よりも大きくなるように形成される。板金5423は、磁力によって吸着される鉄等の磁性体によって構成される。
図128に示す磁石5424は、略円板状に形成される。磁石5424は、後述する押さえ部材5460に固定され、板金5423の後方に配置される。磁石5424は、板金5423の左端部を吸着することで、図129に示すような右側受け部5421dが上を向くと共に左側受け部5421cが左を向いた状態で回転体5421を保持する。
なお、回転振分機構5420の回転体5421の下側面には、左右方向に延びる切欠部(不図示)が形成されている。当該切欠部の内部には、ベース部材5410に形成された突起部(不図示)が配置されている。回転体5421は、前記切欠部が前記突起部に適宜当接することで、所定の角度範囲を超える回転が規制されている。前記所定の角度範囲は、右側受け部5421dが上を向いた状態から左側受け部5421cが上を向いた状態(図133に示す状態)となるまでの範囲である。回転体5421は、右側受け部5421dが上を向いた状態から左側受け部5421cが上を向いた状態となるまで、背面視反時計回り方向に回転することができる。また、回転体5421は、左側受け部5421cが上を向いた状態から右側受け部5421dが上を向いた状態となるまで、背面視時計回り方向に回転することができる。
このように構成される回転振分機構5420は、回転体5421が適宜の方向に回転することで、導入路5412の下端部まで案内された遊技球Aを左側案内路5413又は右側案内路5414に振り分ける。なお、回転振分機構5420による遊技球Aの振分動作については後で詳述する。
図126から図128までに示すように、板状部材5430は、ベース部材5410の右後部を塞ぐためのものである。板状部材5430は、正面視略矩形状に形成される。板状部材5430は、その上下方向幅及び左右方向幅がベース部材5410の上下方向幅及び左右方向幅よりも広くなるように形成される。板状部材5430は、左側貫通孔5431及び右側貫通孔5432を具備する。
左側貫通孔5431は、板状部材5430の左部において板面を前後方向に貫通する孔である。左側貫通孔5431は、正面視において設置空間5415と略同一形状となるように形成される。
右側貫通孔5432は、板状部材5430の右下部において板面を前後方向に貫通する孔である。右側貫通孔5432は、正面視略四角形状に形成される。右側貫通孔5432は、遊技球Aが通過可能な大きさとなるように形成される。
板状部材5430は、ベース部材5410の後方に配置され、ネジによってベース部材5410に固定される。これにより、左側貫通孔5431は、設置空間5415と連通される。右側貫通孔5432は、右側案内路5414の下端部と連通される。
図127から図129までに示すように、クルーン5440は、遊技球Aを振り分けるための皿状の部材である。クルーン5440は、平面視略円状に形成され、その上側面を遊技球Aが転動可能に構成される。また、クルーン5440の上側面は、その中央部に向かうにつれて徐々に下方向に傾斜するような形状に形成される。すなわち、クルーン5440の上側面は、遊技球Aを中央部に案内可能な形状に形成される。クルーン5440は、接続部5441、第一始動口5442、アウト口5443・5444及び突出部5445を具備する。
接続部5441は、クルーン5440の上側面(平面視略円状の部分)の前端部から右方向に延びるように形成される部分である。接続部5441は、その右端部から遊技球Aが入球可能に構成される。また、接続部5441は、遊技球Aを左方向に案内可能に構成される。
第一始動口5442は、クルーン5440の前部に形成される平面視略円状の孔である。第一始動口5442は、クルーン5440を上下方向に貫通する。第一始動口5442は、遊技球Aが入球可能となるような内径を有する。
アウト口5443は、クルーン5440の左後部(第一始動口5442の左後方)に形成される平面視略円状の孔である。アウト口5444は、クルーン5440の右後部(アウト口5443の右方)に形成される平面視略円状の孔である。アウト口5443・5444は、第一始動口5442と略同一形状となるように形成される。
突出部5445は、クルーン5440の中央部に形成される略三角錐状の部分である。突出部5445は、クルーン5440の上側面から上方向に突出するように形成される。突出部5445は、クルーン5440に案内された遊技球Aを適宜弾くことで、遊技球Aを第一始動口5442又はアウト口5443・5444に入球させる。これにより、クルーン5440に案内された遊技球Aを第一始動口5442又はアウト口5443・5444に振り分けることができる。
このように構成されるクルーン5440は、ネジによって板状部材5430に固定される。クルーン5440の前端部は、左側貫通孔5431から前方向に突出し、設置空間5415の上部に配置される。接続部5441は、その右端部が左側案内路5413の左下端部と接続され、左側案内路5413の左下端部まで案内された遊技球Aを左方向に案内可能に構成される。また、クルーン5440は、開口部5416の後下方に配置される。これにより、第一始動口5442及びアウト口5443・5444は、後述する検査において、開口部5416から遊技球Aを直接入球可能に構成される(図134参照)。
図128及び図129に示すように、案内部材5450は、第一始動口5442又はアウト口5443・5444に入球した遊技球Aを、後述する押さえ部材5460へと案内するための部材である。案内部材5450は、略直方体状の部材の上側面が適宜下方向に窪んだような形状に形成される。案内部材5450は、その左右方向幅がクルーン5440の左右方向幅と略同一の幅となるように形成される。案内部材5450は、突出部5451、取付部5452、前側案内路5453及び後側案内路5454を具備する。
突出部5451は、案内部材5450の上側面の左後端部から後方向に突出する部分である。突出部5451は、略平板状に形成される。
取付部5452は、案内部材5450の上側面の前端部に形成される窪みである。取付部5452は、平面視略U字状に形成される側壁及び底面を有する。取付部5452には、後述する第一始動口スイッチ5472が取り付けられる。
前側案内路5453は、案内部材5450の上側面に形成される窪みであると共に、第一始動口5442に入球した遊技球Aを押さえ部材5460へと案内するための通路である。前側案内路5453は、右方向に延びると共に当該延びた端部が後方向に延びるような平面視略L字状に形成される。前側案内路5453は、その前部が取付部5452の下方に配置される。
後側案内路5454は、案内部材5450の上側面の後部に形成される窪みであると共に、アウト口5443・5444に入球した遊技球Aを押さえ部材5460へと案内するための通路である。後側案内路5454は、右方向に延びると共に当該延びた端部が後方向に延びるような平面視略L字状に形成される。後側案内路5454は、突出部5451と取付部5452との間に形成される。後側案内路5454は、前側案内路5453とは連通しないように形成される。
このように構成される案内部材5450は、ネジによってクルーン5440の下部に固定される。案内部材5450は、クルーン5440を介して板状部材5430に固定され、設置空間5415の下部に配置される。取付部5452及び前側案内路5453は、クルーン5440の第一始動口5442の下方に配置され、第一始動口5442を介してベース部材5410の左側案内路5413と接続される。また、後側案内路5454は、その左端部及び右前端部がアウト口5443・5444の下方に配置され、アウト口5443・5444を介して左側案内路5413と接続される。
図127及び図130に示すように、押さえ部材5460は、板状部材5430を後方から押さえるための部材である。押さえ部材5460は、板状部材5430の左側貫通孔5431及び右側貫通孔5432を後方向から閉塞可能な形状に形成される。押さえ部材5460は、その前側面が適宜後方向に窪んだような形状に形成される。押さえ部材5460は、載置部5461、右側排出路5462、前側排出路5463及び後側排出路5464を具備する。
載置部5461は、押さえ部材5460の前側面における左上部に形成される窪みである。載置部5461は、クルーン5440の後部の形状に沿うような平面視略円弧状に形成される。載置部5461は、押さえ部材5460の左端部から左右中途部までに亘って形成される。載置部5461は、その下側面の左端部近傍から左右中途部までが他の部分に対して下方向に窪んでいる。
右側排出路5462は、板状部材5430の右側貫通孔5432を通過した遊技球Aを遊技球振分装置5400の外部へと排出するための通路である。右側排出路5462は、後方向に延びると共に当該延びた端部の下側面が外部に開口するような形状に形成される。右側排出路5462は、押さえ部材5460の前側面の右端部に形成される。
前側排出路5463は、押さえ部材5460の前側面における下部に形成される窪みであると共に、案内部材5450の前側案内路5453の後端部まで案内された遊技球Aを遊技球振分装置5400の外部へと排出するための通路である。前側排出路5463は、正面視略矩形状に形成される。前側排出路5463は、載置部5461の下方、かつ右側排出路5462の左方に形成される。前側排出路5463は、載置部5461の下方から押さえ部材5460の下端部まで下方向に延びるように形成される。
後側排出路5464は、押さえ部材5460の前側面における左下部に形成される窪みであると共に、案内部材5450の後側案内路5454の後端部まで案内された遊技球Aを遊技球振分装置5400の外部へと排出するための通路である。後側排出路5464は、正面視略矩形状に形成される。後側排出路5464は、載置部5461の下方、かつ前側排出路5463の左方に配置される。後側排出路5464は、載置部5461の下方から押さえ部材5460の下端部まで下方向に延びるように形成される。
このように構成される押さえ部材5460は、ネジによって板状部材5430の後側面に固定され、左側貫通孔5431及び右側貫通孔5432(前側案内路5453及び後側案内路5454)を後方向から閉塞する。載置部5461には、クルーン5440の後部が載置される。また、載置部5461の下方向に窪んでいる部分には、案内部材5450の突出部5451が載置される。右側排出路5462は、その前端部が右側貫通孔5432と接続される。前側排出路5463は、その上端部が前側案内路5453の後端部と接続される。後側排出路5464は、その上端部が後側案内路5454の後端部と接続される。
センサ群5470は、右側案内路5414、前側案内路5453及び後側案内路5454に遊技球Aが入球したことを検出するためのものである。センサ群5470は、アウト口スイッチ5471、第一始動口スイッチ5472及びアウト口スイッチ5473を具備する。
アウト口スイッチ5471は、右側案内路5414に遊技球Aが入球したことを検出するためのセンサである。アウト口スイッチ5471は、その板面を前後方向に向けた平板状に形成される。アウト口スイッチ5471は、貫通孔5471aを具備する。
貫通孔5471aは、アウト口スイッチ5471を前後方向に貫通する正面視略円状の孔である。貫通孔5471aは、遊技球Aが通過可能となるような内径を有する。貫通孔5471aは、アウト口スイッチ5471の下部に形成される。
このように構成されるアウト口スイッチ5471は、押さえ部材5460の右前端部に取り付けられる。これにより、貫通孔5471aは、板状部材5430の右側貫通孔5432の後方に配置される。アウト口スイッチ5471は、例えば、貫通孔5471aに磁界を形成すると共に、当該磁界(貫通孔5471a)を遊技球Aが通過する際に発生する渦電流を検出可能に構成される。アウト口スイッチ5471は、当該渦電流の検出結果に基づいて、右側案内路5414に遊技球Aが入球したことを検出する。
第一始動口スイッチ5472は、前側案内路5453に遊技球Aが入球したことを検出するためのセンサである。第一始動口スイッチ5472は、その板面を上下方向に向けて配置される点及び案内部材5450の取付部5452に取り付けられる点を除いてアウト口スイッチ5471と同様に構成される。貫通孔5472aは、第一始動口5442と前側案内路5453との間に配置される。
アウト口スイッチ5473は、後側案内路5454に遊技球Aが入球したことを検出するためのセンサである。アウト口スイッチ5473は、押さえ部材5460の載置部5461の下方に取り付けられる点を除いて第一始動口スイッチ5472と同様に構成される。貫通孔5473aは、後側排出路5464の下部に配置される。
図129及び図130に示すように、このように構成される遊技球振分装置5400は、流入口5411から流入した遊技球Aを振り分ける通路として、第1の通路5501及び第2の通路5502を具備する。
なお、第一始動口と第二始動口を遊技球振分装置5400に一体的に設けてもよい。その場合、例えば、上記したアウト口スイッチ5471を第一始動口スイッチに、第一始動口スイッチ5472を第二始動口スイッチとして構成する。また、アウト口にセンサを設け、特定のタイミングにおいてV領域として使用してもよい。
第1の通路5501は、回転振分機構5420によって左側案内路5413に振り分けられた遊技球Aを案内するための通路である。第1の通路5501は、ベース部材5410の左側案内路5413、クルーン5440の接続部5441、第一始動口5442及びアウト口5443・5444、案内部材5450の前側案内路5453及び後側案内路5454、並びに押さえ部材5460の前側排出路5463及び後側排出路5464によって構成される。第1の通路5501は、クルーン5440で2つの通路に分岐する。第1の通路5501は、当該分岐した通路として、第3の通路5503及び第4の通路5504を具備する。
第3の通路5503は、クルーン5440の第一始動口5442に入球した遊技球Aを案内するための通路である。第3の通路5503は、クルーン5440の第一始動口5442、案内部材5450の前側案内路5453及び押さえ部材5460の前側排出路5463によって構成される。
第4の通路5504は、クルーン5440のアウト口5443・5444に入球した遊技球Aを案内するための通路である。第4の通路5504は、クルーン5440のアウト口5443・5444、案内部材5450の後側案内路5454及び押さえ部材5460の後側排出路5464によって構成される。
第2の通路5502は、回転振分機構5420によって右側案内路5414に振り分けられた遊技球Aを案内するための通路である。第2の通路5502は、ベース部材5410の右側案内路5414、板状部材5430の右側貫通孔5432(図128参照)及び押さえ部材5460の右側排出路5462によって構成される。
次に、遊技球振分装置5400の動作態様について説明する。なお、以下においては、図131に示すように、回転体5421の右側受け部5421dが上を向いた状態で遊技球Aが流入口5411から入球されたものとする。
まず、流入口5411に入球された遊技球Aは、導入路5412によって下方向に案内され、回転振分機構5420の回転体5421の右側受け部5421dに衝突する。これにより、回転体5421及び板金5423は、背面視反時計回り方向に回転する。当該回転によって、回転体5421は、遊技球Aを右下方向に案内して第2の通路5502(右側案内路5414)に振り分ける。なお、板金5423は、左側受け部5421cが上を向くまで回転したときに、その右端部が磁石5424(図128参照)に吸着される。これによって、回転体5421は、左側受け部5421cが上を向いた状態で磁石5424に保持される(図133参照)。
第2の通路5502に振り分けられた遊技球A(以下、「遊技球A2」と称する)は、右側案内路5414を下方向に案内された後で、ガイド部5414aによって後方向に案内される。当該遊技球A2は、板状部材5430の右側貫通孔5432(図127参照)を後方向に通過する。その後、図132に示すように、遊技球A2は、押さえ部材5460の右側排出路5462の前端部に案内される。このとき、遊技球A2は、アウト口スイッチ5471の貫通孔5471aを後方向に通過する。これにより、アウト口スイッチ5471は、遊技球A2が第2の通路5502(右側案内路5414)へと振り分けられたことを検出する。貫通孔5471aを通過した遊技球A2は、右側排出路5462を後方向に案内され、遊技球振分装置5400の外部へと排出される。
このように、第2の通路5502には、上流側から順に、右側案内路5414、右側貫通孔5432、右側排出路5462が配置されている。また、第2の通路5502は、回転振分機構5420の下流側に配置されていると共に、その中途部にアウト口スイッチ5471が設けられている。
また、図133に示すように、左側受け部5421cが上を向いた状態において、ベース部材5410の流入口5411に遊技球Aが入球されると、当該遊技球Aは、回転体5421の左側受け部5421cに衝突する。これにより、回転体5421及び板金5423は、背面視時計回り方向に回転する。当該回転によって、回転体5421は、遊技球Aを左下方向に案内して第1の通路5501(左側案内路5413)に振り分ける。なお、板金5423は、右側受け部5421dが上を向くまで回転したときに、その左端部が磁石5424(図128参照)に吸着される。これによって、回転体5421は、右側受け部5421dが上を向いた状態で磁石5424に保持される(図131参照)。
第1の通路5501に振り分けられた遊技球Aは、左側案内路5413を左下方向に案内された後で、クルーン5440の接続部5441を通って第一始動口5442の近傍へと案内される。当該遊技球Aは、クルーン5440の上側面を平面視時計回り方向に案内されると共に、クルーン5440の中央部に徐々に案内される。この際、クルーン5440の突出部5445は、適宜遊技球Aを弾く。これによって、クルーン5440は、第一始動口5442又はアウト口5443・5444のいずれかに遊技球Aを入球させる。こうして、クルーン5440は、第3の通路5503又は第4の通路5504に遊技球Aを振り分ける。
このように、第1の通路5501には、上流側から順に、左側案内路5413、接続部5441、クルーン5440の上側面(平面視略円状の部分)、第3の通路5503及び第4の通路5504が配置されている。開口部5416は、接続部5441及びクルーン5440の上側面に対して開口するように形成されている。すなわち、開口部5416は、接続部5441及びクルーン5440の上側面と同じ位置(左側案内路5413よりも下流側かつ第3の通路5503及び第4の通路5504よりも上流側)に設けられる。また、第1の通路5501は、回転振分機構5420の下流側に配置されている。
図132及び図133に示すように、第3の通路5503へと振り分けられた(第一始動口5442に入球した)遊技球A(以下、「遊技球A3」と称する)は、第一始動口スイッチ5472の貫通孔5472aを下方向に通過する。これにより、第一始動口スイッチ5472は、遊技球A3が第3の通路5503(前側案内路5453)へと振り分けられたことを検出する。貫通孔5472aを通過した遊技球A3は、前側案内路5453の左前端部に案内される。そして、遊技球A3は、前側案内路5453を右方向に案内された後で後方向に案内され、前側排出路5463の上端部に案内される。当該遊技球A3は、前側排出路5463を下方向に案内され、遊技球振分装置5400の外部へと排出される。
このように、第3の通路5503には、上流側から順に、第一始動口5442、前側案内路5453、前側排出路5463が配置されている。また、第3の通路5503は、その中途部に第一始動口スイッチ5472が設けられている。
一方、第4の通路5504へと振り分けられた(アウト口5443・5444に入球した)遊技球A(以下、「遊技球A4」と称する)は、後側案内路5454の左前端部に案内される。そして、遊技球A4は、後側案内路5454を右方向に案内された後で後方向に案内され、後側排出路5464の上端部に案内される。当該遊技球A4は、後側排出路5464を下方向に案内され、遊技球振分装置5400の外部へと排出される。このとき、遊技球A4は、アウト口スイッチ5473の貫通孔5473aを下方向に通過する。これにより、アウト口スイッチ5473は、遊技球A4が第4の通路5504(後側案内路5454)へと振り分けられたことを検出する。
このように、第4の通路5504には、上流側から順に、アウト口5443・5444、後側案内路5454、後側排出路5464が配置されている。また、第4の通路5504は、その中途部にアウト口スイッチ5473が設けられている。
以上のように、回転振分機構5420は、遊技球Aを順番に(2分の1の確率で)第1の通路5501又は第2の通路5502に振り分ける。また、クルーン5440は、第1の通路5501に振り分けられた遊技球Aを、3分の1の確率で第3の通路5503に振り分けると共に、3分の2の確率で第4の通路5504に振り分ける。すなわち、回転振分機構5420及びクルーン5440は、流入口5411に入球させた遊技球Aを6分の1の確率で第3の通路5503に振り分けると共に、6分の2の確率で第4の通路5504に振り分ける。
ここで、遊技球振分装置5400は、製造時やホールでのメンテナンス時に検査が行われる。当該検査においては、ガラスドア13を開いて遊技球振分装置5400に直接遊技球Aを入球し、遊技球Aの流れやアウト口スイッチ5471等の動作が確認される。
図131に示すように、第2の通路5502を検査する場合、ベース部材5410の流入口5411から遊技球Aが入球される。このとき、遊技球Aは、回転振分機構5420によって2分の1の確率で第2の通路5502に振り分けられる。検査においては、このような第2の通路5502に振り分けられた遊技球A2の流れが確認される。また、当該遊技球A2が貫通孔5471aを通過したことをアウト口スイッチ5471が検出したか否かを確認することで、アウト口スイッチ5471の動作が確認される(図132参照)。
また、図134に示すように、第1の通路5501を検査する場合、ベース部材5410の開口部5416からクルーン5440へと遊技球A3・A4が入球される。このように、開口部5416は、検査において、遊技球振分装置5400の外部から回転振分機構5420の振分先(第1の通路5501、本実施形態ではクルーン5440)に遊技球A3・A4を入球することができる。このような遊技球A3・A4によって第3の通路5503及び第4の通路5504を検査することで、第1の通路5501を検査する。
図132及び図134に示すように、第3の通路5503を検査する場合、開口部5416から第一始動口5442に遊技球A3が直接入球される。これによって、遊技球A3は、クルーン5440で振り分けられることなく、直接第3の通路5503に入球される。検査においては、このような第3の通路5503に入球された遊技球A3の流れが確認される。また、当該遊技球A3が貫通孔5472aを通過したことを第一始動口スイッチ5472が検出したか否かを確認することで、第一始動口スイッチ5472の動作が確認される(図128参照)。このように、第一始動口スイッチ5472は、検査において、開口部5416から入球された遊技球A3を検出することができるため、開口部5416よりも下流側にあるといえる。
第4の通路5504を検査する場合、開口部5416からアウト口5443・5444に遊技球A4が直接入球される。これによって、遊技球A4は、クルーン5440で振り分けられることなく、直接第4の通路5504に入球される。検査においては、このような第4の通路5504に入球された遊技球A4の流れが確認される。また、当該遊技球A4が貫通孔5473aを通過したことをアウト口スイッチ5473が検出したか否かを確認することで、アウト口スイッチ5473の動作が確認される。このように、アウト口スイッチ5473は、検査において、開口部5416から入球された遊技球A4を検出することができるため、開口部5416よりも下流側にあるといえる。
本実施形態に係る遊技球振分装置5400によれば、開口部5416からクルーン5440へと遊技球A3・A4を入球させることができる。これによって、回転振分機構5420で振り分けられることなく、遊技球A3・A4を直接第1の通路5501に入球させることができる。このため、第1の通路5501を検査するときに、全ての遊技球A3・A4を第1の通路5501に入球できる(回転振分機構5420によって2分の1の確率で第2の通路5502に振り分けられない)。これにより、効率よく第1の通路5501の検査を行うことができる。
また、遊技球振分装置5400は、開口部5416からクルーン5440の第一始動口5442へと遊技球A3を直接入球させることができる。これによれば、クルーン5440で振り分けられることなく、遊技球A3を直接第3の通路5503に入球させることができる。これによって、第3の通路5503を検査するときに、全ての遊技球A3を第3の通路5503に入球できる(クルーン5440によって3分の2の確率で第4の通路5504に振り分けられない)ため、効率よく第3の通路5503の検査を行うことができる。
ここで、仮に、流入口5411から遊技球Aを入球させて第3の通路5503を検査しようとすると、遊技球Aが回転振分機構5420及びクルーン5440によって振り分けられて、6分の1の確率でしか第3の通路5503に遊技球Aを入球させることができない。これに対して、本実施形態に係る遊技球振分装置5400は、100%の確率で第3の通路5503に遊技球A3を入球できる。これによれば、最も振り分けられる確率が低い第3の通路5503の検査を効率よく行うことができる。
また、遊技球振分装置5400は、開口部5416からアウト口5443・5444へと遊技球A4を直接入球させることができる。これによれば、クルーン5440で振り分けられることなく、遊技球A4を直接第4の通路5504に入球させることができる。これによって、第4の通路5504を検査するときに、全ての遊技球A4を第4の通路5504に入球できる(クルーン5440によって3分の1の確率で第3の通路5503に振り分けられない)ため、効率よく第4の通路5504の検査を行うことができる。
以上のように、本実施形態に係る遊技球振分装置5400は、回転振分機構5420及びクルーン5440に振り分けられることなく第1の通路5501(第3の通路5503及び第4の通路5504)を検査することができる。これによれば、効率よく遊技球振分装置5400の検査を行うことができる。なお、第2の通路5502の検査に関しては、流入口5411から遊技球Aを入球させる都合上、遊技球Aが回転振分機構5420で振り分けられることとなるが、2球に1球は確実に第2の通路5502に入球させることができる。このため、遊技球振分装置5400の検査を大きく遅延させることはない。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態に係る遊技球振分装置5400は、遊技球Aを振り分ける手段を2つ具備する(回転振分機構5420及びクルーン5440を具備する)ものとしたが、これに限定されるものではなく、遊技球Aを振り分ける手段を少なくとも1つ具備するものであればよい。
また、遊技球振分装置5400は、必ずしも遊技球Aを振り分ける手段(回転振分機構5420及びクルーン5440)の構成が互いに異なっている必要はなく、遊技球Aを振り分ける手段が互いに同一構成であってもよい。具体的には、遊技球振分装置5400は、2つのクルーン5440を具備するものや2つの回転振分機構5420を具備するものであってもよい。
また、回転振分機構5420は、第1の通路5501又は第2の通路5502(2つの通路)に遊技球Aを振り分けるものとしたが、これに限定されるものではなく、3つ以上の通路に遊技球Aを振り分けるものであってもよい。
また、クルーン5440は、第3の通路5503又は第4の通路5504(2つの通路)に遊技球Aを振り分けるものとしたが、これに限定されるものではなく、3つ以上の通路に遊技球Aを振り分けるものであってもよい。
また、ベース部材5410は、その前側面の右下部(右側案内路5414と正面視で重なる位置)に遊技球Aを入球可能な開口部を具備していてもよい。このように構成することで、第2の通路5502を検査するときに、当該開口部から第2の通路5502に遊技球Aを直接入球させることができる。これにより、効率よく第1の通路5501及び第2の通路5502の検査を行うことができる。この場合、前記開口部5416及び前記ベース部材5410の前側面の右下部に形成される開口部が、第1の通路5501と第2の通路5502とに個別に流入させることが可能な開口として機能する。また、アウト口スイッチ5471が前記第2の通路5502に振り分けられた遊技球Aを検知可能な第2の検知手段として機能する。
また、開口部5416は、クルーン5440の第一始動口5442及びアウト口5443・5444に遊技球Aを直接入球できる程度に大きい形状であるものとしたが、開口部5416の形状はこれに限定されるものではない。開口部5416は、クルーン5440の上側面に遊技球Aを入球可能な形状であればよく、例えば、第一始動口5442及びアウト口5443・5444に直接遊技球Aを入球できない程度に小さい形状であってもよい。具体的には、開口部5416の形状は、遊技球Aの直径と略同一の内径を有する正面視略円状等であってもよい。
また、アウト口スイッチ5471、第一始動口スイッチ5472及びアウト口スイッチ5473の構成は、本実施形態に限定されるものではなく、適宜の手段によって遊技球Aを検出することができる。
なお、遊技球振分装置5400の別実施形態として、上述(第一実施形態)の遊技球振分装置5400とは異なり、第一始動口5442とアウト口5443、5444の位置を逆にしてもよい。第一始動口5442の流入口をクルーン5440の奥側に設けることで、開口部5416から不正行為を行い難くすることができる。更には、センサ類が設けられた通路(より詳細には、流入口に流入した遊技球を案内する通路)はクルーン5640の奥に設け(すなわち、開口部5416から遠い位置に配置し)、センサ類が設けられていない通路(流入口に流入した遊技球を案内する通路)は開口部5416に近い位置に配置するようにしてもよい。例えば、奥側の流入口(第一実施形態に係るアウト口5443)には第一始動口スイッチを設け、もうひとつ奥側の流入口(同じく、アウト口5444)にはアウト口スイッチを設け、手前側の流入口(同じく、第一始動口5442)にはセンサを設けないようにする。このように構成することで開口部5416を設けてもセンサに対して不正が行われることを抑制できる。
また、アウト口スイッチ5473によって遊技球の通過を検知したことに基づいて、演出装置(例えば、可動役物ユニット57)にて演出を実行してもよいし、実行される演出の種別を決定してもよい。演出種別を決定する際に参照される演出条件判定用乱数の抽出タイミングをアウト口スイッチ5473の通過タイミングとしてもよいし、一定期間におけるアウト口スイッチ5473の通過数に基づいて演出を実行するようにしてもよい。またアウト口スイッチ5471による遊技球の検知に基づく保留玉表示や装飾図柄の変動表示を行ってもよい。この場合はあくまで演出であって、遊技者に付与される利益とは無関係である。
なお、本実施形態に係る主制御回路100は、本発明に係る特定遊技判定手段の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るサブ制御回路200は、本発明に係る演出制御手段の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るアウト口5443に流入した遊技球を案内する通路は、本発明に係る第1の通路の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るアウト口5444に流通した遊技球を案内する通路は、本発明に係る第2の通路の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第一始動口5442に流入した遊技球を案内する通路(第3の通路5503)は、本発明に係る第3の通路の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るアウト口5443は、本発明に係る奥側の流入口の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るアウト口5444は、本発明に係るもうひとつ奥側の流入口の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第一始動口5442は、本発明に係る手前側の流入口の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る第一始動口スイッチは、本発明に係る特定の検知手段の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る可動役物ユニット57は、本発明に係る演出用検知手段の実施の一形態である。
次に、図135を参照して別実施形態に係る遊技球振分装置5600について説明する。
図135に示すように、別実施形態に係る遊技球振分装置5600は、回転振分機構5420を具備していない点が本実施形態に係る遊技球振分装置5400と大きく異なっている。なお、図135においては、遊技球Aの流れを見易くするために、各部材の形状や向きを模式的に記載している。別実施形態に係る遊技球振分装置5600は、流入口5611、導入路5612、クルーン5640、第一始動口スイッチ5671及び第二始動口スイッチ5672を具備する。
流入口5611は、前方から遊技球Aが入球可能に構成される。
導入路5612は、前後方向に延びるように形成される。導入路5612は、その前端部が流入口5611と接続され、流入口5611から入球した遊技球Aを後方向に案内可能に構成される。
クルーン5640は、導入路5612の後端部と接続される。クルーン5640には、導入路5612を案内された遊技球Aが入球する。クルーン5640は、第一始動口5641、第二始動口5642及びアウト口5643等を具備する。
第一始動口5641は、クルーン5640の右前部に形成される平面視略円状の孔である。第一始動口5641は、クルーン5640を上下方向に貫通し、遊技球Aが入球可能となるような内径を有する。
第二始動口5642は、クルーン5640の左部に形成される平面視略円状の孔である。第二始動口5642は、第一始動口5641と略同一形状となるように形成される。
アウト口5643は、クルーン5640の右後部に形成される平面視略円状の孔である。アウト口5643は、第一始動口5641と略同一形状となるように形成される。
このように構成されるクルーン5640は、導入路5612から案内された遊技球Aを突出部(不図示)で適宜弾くことで、遊技球Aを第一始動口5641、第二始動口5642又はアウト口5643(3つの通路)のいずれかに振り分けることができる。
第一始動口スイッチ5671は、第一始動口5641に遊技球Aが入球したことを検出するためのセンサである。第一始動口スイッチ5671は、後述する第1の通路5701にその板面を左右方向に向けて配置される。第一始動口スイッチ5671は、本実施形態に係るアウト口スイッチ5471と同様の手法にて、遊技球Aが入球したことを検出可能に構成される。
第二始動口スイッチ5672は、第二始動口5642に遊技球Aが入球したことを検出するためのセンサである。第二始動口スイッチ5672は、後述する第2の通路5702に配置される点を除いて第一始動口スイッチ5671と同様に構成される。
このように構成される遊技球振分装置5600は、クルーン5640で振り分けられた遊技球Aを案内する通路として、第1の通路5701、第2の通路5702及び第3の通路5703を具備する。
第1の通路5701は、第一始動口5641に入球した遊技球Aを案内するための通路である。第1の通路5701は、左右方向に延びるように形成される。第1の通路5701は、その左端部が第一始動口5641の下方に配置され、第一始動口5641と接続される。
第2の通路5702は、第二始動口5642に入球した遊技球Aを案内するための通路である。第2の通路5702は、左右方向に延びるように形成される。第2の通路5702は、その右端部が第二始動口5642の下方に配置され、第二始動口5642と接続される。
第3の通路5703は、アウト口5643に入球した遊技球Aを案内するための通路である。第3の通路5703は、前後方向に延びるように形成される。第3の通路5703は、その前端部がアウト口5643の下方に配置され、アウト口5643と接続される。
別実施形態に係る遊技球振分装置5600は、このような第1の通路5701及び第2の通路5702に検査のときに遊技球Aを入球させるための開口として、開口部5616・5617を具備する。
開口部5616は、第1の通路5701に遊技球Aを入球させるための孔である。開口部5616は、平面視略四角形状に形成される。開口部5616は、遊技球Aが入球可能な大きさとなるように形成される。開口部5616は、第1の通路5701の左右中途部に形成される。開口部5616は、遊技者が遊技を行うときには、適宜の閉塞手段によって閉塞されている。
開口部5617は、第2の通路5702に遊技球Aを入球させるための孔である。開口部5617は、開口部5616と略同一形状となるように形成される。開口部5617は、第2の通路5702の左右中途部に形成される。開口部5617は、遊技者が遊技を行うときには、適宜の閉塞手段によって閉塞されている。
別実施形態に係る遊技球振分装置5600によれば、検査のときに開口部5616に遊技球Aを直接入球させることで、第1の通路5701の検査を行うことができる。また、検査のときに開口部5617に遊技球を直接入球させることで、第2の通路5702の検査を行うことができる。以上のように、第1の通路5701及び第2の通路5702に別個に遊技球Aを入球可能な開口部5616・5617を具備することで、第一始動口5641又は第二始動口5642を狙って遊技球Aを入球させる必要がなくなる。このため、第1の通路5701及び第2の通路5702に簡単に遊技球Aを入球させることができる。これによれば、第1の通路5701及び第2の通路5702の検査を効率よく行うことができる。
ここで、従来、パチンコ機あるいはパチスロ機といった遊技機において、通過領域に対して遊技球の通過が容易な第1の位置と遊技球の通過が困難な第2の位置とに変位可能な変位部材を設ける技術は公知となっている。例えば、特開2014−18304号公報に記載の如くである。
この技術においては、前記変位部材としてスライド式アタッカーが設けられる。スライド式アタッカーは、遊技盤から遊技者側へと突出するように移動可能に構成される。スライド式アタッカーを移動させるための駆動源としては、直進式ソレノイドが採用されている。こうして、スライド式アタッカーは、ソレノイドから発生される駆動力を用いて、遊技盤から遊技者側へと突出するように移動することができる。
上記従来のパチンコ機は、ソレノイドをスライド式アタッカーの背面側に配置すると共に、プランジャの動く方向を当該スライド式アタッカーの動く方向と同一としていた。このような構成により、パチンコ機の奥行き方向に大きなスペースが必要であった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、奥行き方向をコンパクトにすることができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1は、
遊技球が転動する遊技領域20を有する遊技盤17と、
前記遊技盤17に設けられ、遊技球が通過可能な大入賞口540(通過領域)と、
前記大入賞口540(通過領域)に対して遊技球の通過が容易な第1の位置と遊技球の通過が困難な第2の位置とに変位可能なシャッタ610(変位部材)と、
前記シャッタ610(変位部材)を駆動する大入賞口ソレノイド620(駆動手段)と、
前記大入賞口540(通過領域)に遊技球を誘導する誘導路430・530と、
を備え、
前記大入賞口ソレノイド620(駆動手段)は、前記シャッタ610(変位部材)が前記第1の位置から前記第2の位置に移動する方向(前後方向)とは異なる方向(左右方向)に前記シャッタ610(変位部材)を駆動する力を発生させるとともに、
前記大入賞口ソレノイド620(駆動手段)から発生した力の方向を、前記第1の位置から前記第2の位置に移動する方向に変換するリンクアーム630(駆動方向変換手段)を備え、
前記大入賞口ソレノイド620(駆動手段)は、前記リンクアーム630(駆動方向変換手段)の遊技機背面側端部より前面側に配置されているものである。
このような構成により、大入賞口ソレノイド620の駆動方向をシャッタ610がスライド移動する前後方向ではなく、左右方向とすると共に、大入賞口ソレノイド620の後端部をリンクアーム630の後端部よりも前方に配置することで、アタッカユニット500の奥行きを狭くすることができる。こうして、パチンコ遊技機1においては、奥行き方向をコンパクトにすることができる。
また、パチンコ遊技機1において、
前記大入賞口ソレノイド620(駆動手段)は、前記リンクアーム630(駆動方向変換手段)の下方に配置されているものである。
このような構成により、大入賞口ソレノイド620(駆動手段)とリンクアーム630(リンク機構)とを2階建て構造とすることができる。すなわち、例えば大入賞口ソレノイド620とリンクアーム630と奥行き方向に並べて配置する場合と比べて、パチンコ遊技機1における奥行き方向をコンパクトにすることができる。
また、パチンコ遊技機1は、
シャッタ610の誘導部611(底面部)及び前側板部520(側壁部)を有する第一誘導路531(第2の誘導路)を備え、
前記シャッタ610(変位部材)は、前記第1の位置から前記前側板部520(側壁部)に向けて移動することで前記第2の位置に変位し、
前記シャッタ610(変位部材)が前記第2の位置に変位することで前記シャッタ610の誘導部611(底面部)が形成され、
前記第2の位置に変位した際に、前記誘導部611(底面部)と前記前側板部520(側壁部)との間には遊技球が通過不可能な隙間があるものである。
このような構成により、シャッタ610が開閉する際に移動する距離を短くすることができる。こうして、パチンコ遊技機1においては、奥行き方向をコンパクトにすることができる。
ここで、従来、パチンコ機あるいはパチスロ機といった遊技機において、所定の通過領域に対して1度に多くの遊技球を通過させるための技術は公知となっている。例えば、特開2004−313481号公報に記載の如くである。
特許文献1に記載の技術においては、遊技盤上を落下してきた複数の遊技球を貯溜可能とすると共に、貯溜を解除可能とする遊技球収容体が設けられる。このような構成において、遊技球収容体に複数の遊技球を貯溜させた状態で当該貯溜を解除すると、遊技球収容体はその動作によって、貯溜されていた複数の遊技球を所定の通過領域に対して通過させることができる。すなわち、特許文献1に記載の技術においては、所定の通過領域に対して1度に多くの遊技球を通過させることができる。
上記従来のパチンコ機において、遊技球収容体は専用の駆動手段を設けて当該駆動手段によって動作するものであるため、高コストとなる要因となった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、専用の駆動手段を設けることなく所定の通過領域に対して1度に多くの遊技球を通過させることができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1は、
遊技球が転動する遊技領域20を有する遊技盤17と、
前記遊技盤17に設けられ、遊技球が通過可能な大入賞口540(通過領域)と、
前記大入賞口540(通過領域)に対して遊技球の通過が容易な開放状態(第1の態様)と遊技球の通過が困難な閉鎖状態(第2の態様)とに変位可能なシャッタ610(変位部材)と、
前記シャッタ610(変位部材)を駆動する大入賞口ソレノイド620(駆動手段)と、
前記大入賞口540(通過領域)に遊技球を誘導可能な誘導路430・530と、
を備え、
前記誘導路430・530は、
前記遊技球の移動速度を減速可能な減速リブ534(減速手段)を有する第一誘導路531(第1の誘導路)と、
前記第一誘導路531(第1の誘導路)の上流側に遊技球を案内する第二誘導路532(第2の誘導路)と、
前記第一誘導路531(第1の誘導路)の下流側に遊技球を案内する第二誘導路432(第3の誘導路)と、を含み、
前記第二誘導路432(第3の誘導路)は、前記第一誘導路531(第1の誘導路)を移動してきた遊技球と、前記第二誘導路432(第3の誘導路)を移動してきた遊技球と、が衝突可能となる位置に配置されているものである。
このような構成により、第一誘導路531において、異なる誘導路を介して誘導された遊技球同士を衝突させることができる。こうして、第一誘導路531により誘導(移動)される遊技球の移動速度をさらに減少させることができ、ひいては当該第一誘導路531上に複数の遊技球が移動している状況を作り出し易くなる。すなわち、専用の駆動手段を設けることなく大入賞口540に対して1度に多くの遊技球を入賞(通過)させることができる。
また、パチンコ遊技機1において、
前記第二誘導路532(第2の誘導路)及び前記第二誘導路432(第3の誘導路)は、前記シャッタ610(変位部材)が前記第1の態様である場合に、前記第二誘導路532(第2の誘導路)及び前記第二誘導路432(第3の誘導路)を移動してきた遊技球が前記大入賞口540(通過領域)に流入可能な位置に配置されているものである。
このような構成により、2通りのルートによりアタッカユニット500の第一誘導路531(ひいては、第三誘導路533)へと遊技球を誘導できるため、比較的多くの遊技球を短期間で大入賞口540に入賞させることができる。すなわち、大当り遊技におけるラウンド消化を素早く行うことができる。
ここで、従来、例えばパチンコ機において、発射された遊技球が転動可能な遊技領域に設けられた始動領域を遊技球が通過したことなど、所定の可変表示開始条件の成立により、表示装置の表示領域上に識別情報としての図柄を変動表示する制御を行い、変動表示が行われている図柄を導出表示する制御を行う表示制御手段が備えられ、導出表示された図柄が所定の組合せ(特定の表示態様)となった場合に遊技者に有利な大当り遊技状態(いわゆる「大当り」)に移行するようにしたものが提供されている。
また、パチンコ機においては、ベース部材の一面側に複数の可動体を積層して配置する技術が提案されている(特開2015−202274号公報参照)。具体的には、当該文献に記載のパチンコ機は、ベース部材の前方(遊技者側)に配置された第一可動体、第二可動体及び第三可動体を有する可動演出装置を具備している。第一可動体、第二可動体及び第三可動体は、ベース部材に対して適宜支持されている。
しかしながら上記従来のパチンコ機は、複数の可動体がベース部材の一面側に集中して配置されているため、当該複数の可動体全体の重心がベース部材から遠くなる。したがって、当該複数の可動体が作動した際に大きな慣性モーメントが発生する。これによって、当該複数の可動体が揺動してしまい、可動体同士が接触するおそれがあった。
そこで、本実施形態に係るパチンコ遊技機1(遊技機)は、複数の可動体が取り付け可能な板状のベース部材1500と、ベース部材1500の一面側に取り付けられる第一可動体1600(第一の可動体)と、ベース部材1500の他面側に取り付けられる左右一対の第二可動体1700(第二の可動体)と、第一可動体1600及び左右一対の第二可動体1700を移動制御する移動制御手段1800と、を備え、第一可動体1600及び左右一対の第二可動体1700は、移動制御手段1800により、遊技者が視認し易い演出位置と、遊技者が視認し難い待機位置とに移動制御可能であり、第一可動体1600は、前記演出位置に移動制御された場合に、ベース部材1500よりも遊技者側に配置され、左右一対の第二可動体1700は、前記演出位置に移動制御された場合に、ベース部材1500よりも遊技機内部側に配置されていることを特徴とするものである。
このように構成することにより、可動体(第一可動体1600及び第二可動体1700)同士の接触の発生を抑制することができる。
すなわち、第二の可動役物ユニット82全体の重心がベース部材1500の内部又は近い部分に位置することになるため、可動体(第一可動体1600及び第二可動体1700)が動作した際に発生する慣性モーメントを小さくすることができ、当該可動体(第一可動体1600及び第二可動体1700)の揺動(振動等)を抑制することができる。これによって、可動体(第一可動体1600及び第二可動体1700)同士の接触の発生を抑制することができる。
また、第一可動体1600は、単体の可動体で構成され、かつ、ベース部材1500の中央に配置されており、左右一対の第二可動体1700は、複数の可動体(第二可動体1700)で構成され、かつ、左右対称となる位置に一対の可動体として配置されていることを特徴とするものである。
このように構成することにより、可動体(第一可動体1600及び第二可動体1700)同士の接触の発生をより効果的に抑制することができる。
すなわち、左右方向において、第二の可動役物ユニット82全体の重心が当該第二の可動役物ユニット82の左右中央部又はそれに近い部分に位置することになるため、可動体(第一可動体1600及び第二可動体1700)の揺動(振動等)をより効果的に抑制することができる。また、重心位置を左右中央付近に位置させながらも、中央に配置された第一可動体1600と左右一対配置された第二可動体1700により、多彩な演出を行うことができる。
またここで、従来、例えばパチンコ機において、発射された遊技球が転動可能な遊技領域に設けられた始動領域を遊技球が通過したことなど、所定の可変表示開始条件の成立により、表示装置の表示領域上に識別情報としての図柄を変動表示する制御を行い、変動表示が行われている図柄を導出表示する制御を行う表示制御手段が備えられ、導出表示された図柄が所定の組合せ(特定の表示態様)となった場合に遊技者に有利な大当り遊技状態(いわゆる「大当り」)に移行するようにしたものが提供されている。
また、パチンコ機においては、駆動手段によって可動体を駆動させる技術が提案されている(特開2006−346103号公報参照)。具体的には、当該文献に記載のパチンコ機は、駆動モータ(駆動手段)によってスプロケット(回転体)を駆動させ、当該スプロケットの回転に伴って、遊技球の払い出し等を行うことができる。
当該駆動モータは、複数の固定されたコイルを有している。駆動モータは、複数のコイルに順次電流を流して順次励磁させることで、スプロケットを回転させることができる。また駆動モータは、複数のコイルのうち所定相にだけ電流を流し続けることで、スプロケットを停止した状態に保持することができる。
しかしながら上記従来のパチンコ機は、スプロケットを停止した状態で保持するために所定相のコイルの励磁を維持する必要があるため、電力を浪費してしまう点や、駆動モータの寿命を縮めてしまう点で不利であった。
そこで、本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、遊技者が視認し易い演出位置と、遊技者が視認し難い待機位置とに移動制御される第一可動体1600(可動体)と、第一可動体1600を移動制御可能な移動制御手段1800と、を備えたパチンコ遊技機1であって、移動制御手段1800は、モータ1810(駆動手段)と、モータ1810で発生した駆動力を第一可動体1600に伝達する駆動力伝達機構1820と、を備え、駆動力伝達機構1820は、第二伝達ギヤ1823(回転体)と、第二伝達ギヤ1823で生じる回転方向の力を直線方向の力に変換する変換機構(アーム1824)と、前記変換機構によって生じる直線方向への力を、第一可動体1600を上下方向に動作させる力として伝達する往復運動伝達手段(アーム1824)と、を含み、第一可動体1600は、第二伝達ギヤ1823が角度範囲Y(所定の角度の範囲)で正面視時計回り方向(第一の方向)へ回転することにより上方向に移動制御され、第二伝達ギヤ1823が角度範囲Yで正面視反時計回り方向(第二の方向)へ回転することにより下方向へ移動制御され、第二伝達ギヤ1823が角度範囲Yを超えて正面視時計回り方向へ回転することにより下方向へ移動制御され、第二伝達ギヤ1823が角度範囲Yを超えて正面視時計回り方向へ回転した場合に、角度範囲X(特定の角度の範囲)を超えて正面視時計回り方向へ回転することを規制する第一長孔1824b(移動規制手段)を設けたことを特徴とするものである。
このように構成することにより、電力の浪費を抑制することができる。
すなわち、モータ1810に電力を供給することなく、第一可動体1600を所定の位置で保持することができるため、電力の浪費を抑制することができる。また、これによりモータ1810の寿命が縮むのを抑制することができる。
また、パチンコ遊技機1は、第一長孔1824bにより第二伝達ギヤ1823の回転が規制されている状態では、アーム1824によって第一可動体1600が前記待機位置に移動制御されていることを特徴とするものである。
このように構成することにより、電力を浪費することなく第一可動体1600を待機位置に保持することができる。
またここで、従来、例えばパチンコ機において、発射された遊技球が転動可能な遊技領域に設けられた始動領域を遊技球が通過したことなど、所定の可変表示開始条件の成立により、表示装置の表示領域上に識別情報としての図柄を変動表示する制御を行い、変動表示が行われている図柄を導出表示する制御を行う表示制御手段が備えられ、導出表示された図柄が所定の組合せ(特定の表示態様)となった場合に遊技者に有利な大当り遊技状態(いわゆる「大当り」)に移行するようにしたものが提供されている。
また、パチンコ機においては、ベース部材の一面側に複数の可動体を積層して配置する技術が提案されている(特開2015−202274号公報参照)。具体的には、当該文献に記載のパチンコ機は、ベース部材の前方(遊技者側)に配置された第一可動体、第二可動体及び第三可動体を有する可動演出装置を具備している。第一可動体、第二可動体及び第三可動体は、ベース部材に対して適宜支持されている。
第一可動体、第二可動体及び第三可動体は、それぞれ初期位置(収容位置)と移動位置(演出位置)との間で移動することができる。第一可動体、第二可動体及び第三可動体をそれぞれ初期位置から移動位置へと移動させることで装飾部分を大きく広げて適宜の演出を行うことができる。また第一可動体、第二可動体及び第三可動体をそれぞれ移動位置から初期位置へと移動させることで装飾部分を遊技者から見え難くすることができる。
上記従来のパチンコ機は、可動演出装置の第一可動体、第二可動体及び第三可動体がそれぞれ初期位置にある場合、当該第一可動体、第二可動体及び第三可動体がベース部材の一面側に積層された状態で配置されている。このため、例えば可動演出装置を運搬する際などに当該可動演出装置に強い衝撃が加わった場合、可動体同士が接触して破損するおそれがあった。
そこで、本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、複数の可動体が取り付け可能な板状のベース部材1500と、ベース部材1500の一面側に取り付けられる第一可動体1600(第一の可動体)と、ベース部材1500の他面側に取り付けられる第二可動体1700(第二の可動体)と、第一可動体1600及び第二可動体1700を移動制御する移動制御手段1800と、を備え、第一可動体1600及び第二可動体1700は、移動制御手段1800により、遊技者が視認し易い演出位置と、遊技者が視認し難い待機位置とに移動制御可能であり、第一可動体1600は、前記待機位置に移動制御された場合、前記一面側に収容され、第二可動体1700は、前記待機位置に移動制御された場合、前記他面側に収容されることを特徴とするものである。
このように構成することにより、可動体同士の接触の発生を抑制することができる。
すなわち、第一可動体1600及び第二可動体1700が収容された状態(待機位置にある状態)において、当該第一可動体1600と第二可動体1700との間の距離を確保することができるため、当該可動体同士の接触の発生を抑制することができる。
また、第一可動体1600及び第二可動体1700は、前記待機位置に移動制御された場合に、ベース部材1500によって互いに接触不可能となる位置に配置されることを特徴とするものである。
このように構成することにより、可動体同士の接触の発生をより効果的に抑制することができる。
すなわち、第一可動体1600及び第二可動体1700が収容された状態(待機位置にある状態)において、当該第一可動体1600と第二可動体1700とはベース部材1500によって間仕切りされているため、当該可動体同士の接触の発生を効果的に抑制することができる。
ここで、従来、例えばパチンコ機において、発射された遊技球が転動可能な遊技領域に設けられた始動領域を遊技球が通過したことなど、所定の可変表示開始条件の成立により、表示装置の表示領域上に識別情報としての図柄を変動表示する制御を行い、変動表示が行われている図柄を導出表示する制御を行う表示制御手段が備えられ、導出表示された図柄が所定の組合せ(特定の表示態様)となった場合に遊技者に有利な大当り遊技状態(いわゆる「大当り」)に移行するようにしたものが提供されている。
また、パチンコ機においては、フラットケーブルを配線ガイドによって挟み込むことで当該フラットケーブルがコネクタから簡単に抜けないようにする技術が提案されている(特開2011−104294号公報参照)。具体的には、当該配線ガイドは、フラットケーブルの平面部を他の部材との間で挟持する。これによって配線ガイドは、フラットケーブルの、平面部と垂直な方向への移動や屈曲等を規制することができ、ひいては当該フラットケーブルがコネクタから簡単に抜けないようにすることができる。
しかしながら上記従来のパチンコ機は、フラットケーブルが、平面部と垂直な方向に移動等することは規制できるものの、平面部と平行な方向(例えば、フラットケーブルの幅方向)へ移動することを規制するものではない。したがって、フラットケーブルがコネクタに対して斜めに差し込まれる可能性がある。フラットケーブルがコネクタに対して斜めに差し込まれると、短絡や動作不良等の不具合が発生するおそれがある点で不利であった。
そこで、本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、LED1721(電子部品)が実装された基板1720と、基板1720に設けられLED1721と接続されるコネクタ1760と、コネクタ1760に接続されるフラットケーブル1770と、を備えたパチンコ遊技機1であって、フラットケーブル1770の幅方向端部の少なくともいずれか一方の端部に当接し、フラットケーブル1770のコネクタ1760への差し込み方向を規定する案内部1714を有するベース部材1710(方向規定手段)を備え、案内部1714とフラットケーブル1770とが当接した際に、フラットケーブル1770を案内する方向がコネクタ1760の差し込み方向と同一となるように設けられるとともに、フラットケーブル1770がコネクタ1760に差し込まれている部分を外部から視認可能に設けられていることを特徴とするものである。
このように構成することにより、フラットケーブル1770の不具合の発生を抑制することができる。
すなわち、案内部1714によって、フラットケーブル1770をコネクタ1760の差し込み方向へと案内することで、当該フラットケーブル1770がコネクタ1760に対して斜めに差し込まれたり、第二可動体1700の移動に伴ってコネクタ1760から抜け落ちたりするのを防止することができる。これによって、LED1721の動作不良等の不具合の発生を抑制することができる。
また、フラットケーブル1770には、電圧の異なる複数の電源線1771が設けられていることを特徴とするものである。
このように構成することにより、フラットケーブル1770の短絡の発生を抑制することができる。
すなわち、フラットケーブル1770を適切に案内することで、電圧差のある電源線1771間での短絡の発生を抑制することができる。
またここで、従来、例えばパチンコ機において、発射された遊技球が転動可能な遊技領域に設けられた始動領域を遊技球が通過したことなど、所定の可変表示開始条件の成立により、表示装置の表示領域上に識別情報としての図柄を変動表示する制御を行い、変動表示が行われている図柄を導出表示する制御を行う表示制御手段が備えられ、導出表示された図柄が所定の組合せ(特定の表示態様)となった場合に遊技者に有利な大当り遊技状態(いわゆる「大当り」)に移行するようにしたものが提供されている。
また、パチンコ機においては、フラットケーブルを配線ガイドによって挟み込むことで当該フラットケーブルがコネクタから簡単に抜けないようにする技術が提案されている(特開2011−104294号公報参照)。具体的には、当該配線ガイドは、フラットケーブルの平面部を他の部材との間で挟持する。これによって配線ガイドは、フラットケーブルの、平面部と垂直な方向への移動や屈曲等を規制することができ、ひいては当該フラットケーブルがコネクタから簡単に抜けないようにすることができる。
しかしながら上記従来のパチンコ機は、フラットケーブルが配線ガイドの平面部分によって挟み込まれている。このため、フラットケーブルにある程度の張力が加わると、配線ガイドが移動するおそれがある。すなわち上記従来のパチンコ機は、配線ガイドによるフラットケーブルの保持力が十分ではないおそれがある点で不利であった。
そこで、本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、LED1721(電子部品)が実装された基板1720と、基板1720が固定されるベース部材1710(第一の部材)と、基板1720の少なくとも一部を覆うカバー部材1740(第二の部材)と、基板1720に設けられ、LED1721と接続されるコネクタ1760と、コネクタ1760に接続されるフラットケーブル1770(配線部材)と、を備えたパチンコ遊技機1であって、ベース部材1710及びカバー部材1740は、所定の突き合せ部(カバー部材1740の凸部1741aとベース部材1710の凹部1713a)において当接し、ベース部材1710及びカバー部材1740によって形成される空間に、基板1720及びコネクタ1760の少なくとも一部が収容され、フラットケーブル1770は、コネクタ1760から前記空間の外部へ所定の配線経路をたどり配設されるとともに、前記配線経路の所定の位置において、前記突き合せ部に挟まれて屈曲された状態で固定されていることを特徴とするものである。
このように構成することにより、フラットケーブル1770の保持力を向上させることができる。
すなわち、フラットケーブル1770を屈曲させた状態で挟み込むことで、当該フラットケーブル1770を強固に保持することができる。また、フラットケーブル1770を保持するための部材を別途用意する必要がなく、既存の部材(ベース部材1710及びカバー部材1740)を用いてフラットケーブル1770を保持することができる。
また、ベース部材1710の前記突き合せ部には凹部1713aが設けられ、
カバー部材1740の前記突き合せ部には凸部1741aが設けられ、
フラットケーブル1770は、凹部1713aと凸部1741aとの間に挟まれて固定されていることを特徴とするものである。
このように構成することにより、簡素な構成でフラットケーブル1770の保持力を向上させることができる。
すなわち、凹部1713aと凸部1741aとの間にフラットケーブル1770を挟むだけで、当該フラットケーブル1770を屈曲した状態で固定することができる。
ここで、従来、回転可能な円形のベース部材と、複数の図柄が施されベース部材に取付可能なリールシートと、を備えた遊技機の技術は公知となっている。例えば、特開2003−62151号公報に記載の如くである。
前記遊技機(スロットマシン)は、外周に微小な突起が形成されたベース部材(骨組)と、長さ方向一端部にマークが形成されたリールシート(リール帯)とを備える。リールシートは、両面テープを用いてベース部材の外周に貼り付けられる。このとき、リールシートの長さ方向一端部は、微小な突起の側方にマークが配置されるように、その位置がベース部材に対して合わされる。そして、リールシートは、長さ方向一端部から他端部へとベース部材に徐々に貼り付けられる。以上によって、リールシートは、ベース部材に対して周方向の位置を決めた状態で、ベース部材に取り付けられる。
しかし、前記リールシートは、長さ方向一端部だけでベース部材に位置決めする構成であるため、精度良く位置決めすることが困難である。このため、リールシートの取付中(又は取付後)に、位置がずれてマークを微小な突起に合わせ直す場合がある。このとき、リールシートをベース部材から剥がしてもう一度マークの位置を合わせることとなるため、マークを合わせてベース部材に取り付ける作業が煩雑なものとなってしまう。以上の如く、特許文献1に記載された遊技機においては、ベース部材にリールシートを取り付ける作業の効率が悪かった。
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、ベース部材にリールシートを取り付ける作業の効率を向上させることが可能な遊技機を提供するものである。
本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、回転可能な円形のベース部材2421と、複数の図柄Cが施され前記ベース部材2421に取付可能なリールシート2422と、を備えたパチンコ遊技機1であって、前記リールシート2422には、前記ベース部材2421の取付位置の目安となる複数の切欠部2422a〜2422c(位置特定手段)が設けられ、第1の切欠部2422a(第1の位置特定手段)から第2の切欠部2422b(第2の位置特定手段)までの前記ベース部材2421の回転方向における一方向の距離L1aと、前記第2の切欠部2422bから第3の切欠部2422cまでの前記一方向の距離L2aと、が異なるものである。
このように構成することにより、ベース部材2421に対してリールシート2422を精度良く位置決めすることができる。また、全ての切欠部2422a〜2422cと全ての突起部2421a〜2421cとの位置が合うパターンを1つにすることができる。これによって、リールシート2422の取付後に取付位置を合わせ直す作業の発生頻度を減らすことができ、ベース部材2421にリールシート2422を取り付ける作業の効率を向上させることができる。
また、前記ベース部材2421には、前記複数の切欠部2422a〜2422cと係合可能な複数の突起部2421a〜2421c(ベース部材係合部)が設けられ、前記複数の切欠部2422a〜2422cは、前記複数の突起部2421a〜2421cと係合可能に構成され、前記複数の切欠部2422a〜2422cと前記複数の突起部2421a〜2421cとが係合することで、前記リールシート2422を前記ベース部材2421の特定の位置に位置決めし、かつ、前記ベース部材2421が回転した際に前記リールシート2422の前記ベース部材2421の回転方向へのずれを防止するずれ防止手段を形成するものである。
このように構成することにより、第1の切欠部2422aから第3の切欠部2422cまでを第1の突起部2421aから第3の突起部2421cまでに係合させるだけで、リールシート2422をベース部材2421に簡単に位置決めすることができる。また、リールシート2422をベース部材2421の特定の位置で保持する(位置決め後にずれ難くする)ことができる。
また、ベース部材2421の回転時にリールシート2422を確実に一体的に回転させる(相対回転を防止する)ことができるため、所定の図柄Cを遊技者に確実に表示させることができる。
ここで、従来、回転可能な円形のベース部材と、複数の図柄が施されベース部材に取付可能なリールシートと、を有する演出装置を備えた遊技機の技術は公知となっている。例えば、特開2003−62151号公報に記載の如くである。
前記遊技機(スロットマシン)は、外周に微小な突起が形成されたベース部材(骨組)と、長さ方向一端部にマークが形成されたリールシート(リール帯)とを備える。リールシートは、両面テープを用いてベース部材の外周に貼り付けられる。このとき、リールシートの長さ方向一端部は、微小な突起の側方にマークが配置されるように、その位置がベース部材に対して合わされる。そして、リールシートは、長さ方向一端部から他端部へとベース部材に徐々に貼り付けられる。以上によって、リールシートは、ベース部材の特定の位置に相対回転不能に取り付けられる。
しかし、前記リールシートは、マークの位置を微小な突起に合わせてからベース部材に徐々に貼り付ける必要があるため、ベース部材に効率的に取り付けることが困難であった。また、リールシート及びベース部材を再利用する際に、両面テープを剥がす必要がある。以上の如く、特許文献1に記載された遊技機においては、両面テープを用いてベース部材とリールシートとの相対回転を防止する(ベース部材の回転によってリールシートが特定の位置からずれることを防止する)都合上、ベース部材とリールシートとの着脱性を向上させることが困難であった。
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、ベース部材の回転によってリールシートが特定の位置からずれることを防止することができると共に、ベース部材とリールシートとの着脱性を向上させることができる遊技機を提供するものである。
本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、回転可能な円形のベース部材3421と、複数の図柄Cが施され前記ベース部材3421に取付可能なリールシート3422と、を有する演出装置3400を備えたパチンコ遊技機1であって、前記ベース部材3421には、前記リールシート3422と係合可能な3つの突起部3421a〜3421c(ベース部材係合部)が設けられ、前記リールシート3422には、前記ベース部材3421と係合可能な3つの切欠部3422a〜3422c(リールシート係合部)が設けられ、前記3つの切欠部3422a〜3422cと3つの突起部3421a〜3421cとが係合することで、前記リールシート3422を前記ベース部材3421の特定の位置に位置決めし、かつ、前記ベース部材3421が回転した際に前記リールシート3422の前記ベース部材3421の回転方向へのずれを防止するずれ防止手段を形成するものである。
このように構成することにより、ベース部材3421の回転によってリールシート3422が特定の位置からずれることを防止することができる。また、3つの切欠部3422a〜3422cを3つの突起部3421a〜3421cに係合させることで、位置決めと同時に、両面テープを用いることなく取り付けも行われるため、ベース部材3421とリールシート3422との着脱性を向上させることができる。
また、前記ベース部材3421の少なくとも一部は透明部材で形成され、前記リールシート3422は、前記リールシート3422の表面が前記ベース部材3421の内側に接するように収容され、前記リールシート3422に施された図柄Cの少なくとも一部が前記透明部材を介して前記ベース部材3421の外側から視認可能であるものである。
このように構成することにより、リールシート3422がその弾性によって開こうとする力(広がろうとする力)によって、リールシート3422をベース部材3421に圧着させることができる。これにより、両面テープを用いなくてもベース部材3421にリールシート3422を固定し易い。
ここで、従来、回転可能な円形のベース部材と、複数の図柄が施されベース部材に取付可能なリールシートと、を備えた遊技機の技術は公知となっている。例えば、特開2003−62151号公報に記載の如くである。
前記遊技機(スロットマシン)は、外周に微小な突起が形成されたベース部材(骨組)と、長さ方向一端部にマークが形成されたリールシート(リール帯)とを備える。リールシートは、両面テープを用いてベース部材の外周に貼り付けられる。このとき、リールシートの長さ方向一端部は、微小な突起の側方にマークが配置されるように、その位置がベース部材に対して合わされる。そして、リールシートは、長さ方向一端部から他端部へとベース部材に徐々に貼り付けられる。以上によって、リールシートは、ベース部材に対して周方向の位置を決めた状態で、ベース部材に取り付けられる。
しかし、前記リールシートは、マークの位置を微小な突起に合わせてからベース部材に徐々に貼り付ける必要があるため、ベース部材に効率的に取り付けることが困難であった。また、リールシート及びベース部材を再利用する際に、両面テープを剥がす必要がある。
そこで、リールシートを丸めてベース部材に収容することで、両面テープを用いることなくリールシートをベース部材に取り付けて、ベース部材とリールシートの着脱性を向上させるような構成が考えられる。しかし、このような構成においては、リールシートの周方向における端部がリールシートの径方向内側に反るように変形してしまう場合がある(図125に示すリールシート4422参照)。これにより、リールシートの周方向における端部に隙間が生じてしまうため、美観が損なわれてしまう可能性がある。
以上の如く、前記遊技機においては、ベース部材とリールシートとの着脱性を向上させ、かつ美観を保つことが困難であった。
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、ベース部材とリールシートとの着脱性を向上させ、かつ美観を保つことが可能な遊技機を提供するものである。
本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、回転可能な円形のベース部材4421と、複数の図柄Cが施され前記ベース部材4421に取付可能なリールシート4422と、を備えたパチンコ遊技機1であって、前記ベース部材4421は、内部側が中空な円筒形の透明部材で構成され、前記リールシート4422は、前記ベース部材4421の内部側に、前記リールシート4422の端部が一部重なるように収容され、前記ベース部材4421の内部側には、前記リールシート4422の端部を押さえる押さえ部4423c(押さえ部材)が設けられているものである。
このように構成することにより、両面テープを用いることなくベース部材4421にリールシート4422を取り付けることができる。これによって、ベース部材4421とリールシート4422との着脱性を向上させることができる。
また、押さえ部4423cによって重ね合わせ部4422dの変形を抑制して、隙間S(図125(b)参照)が形成されてしまうこと防止できる。これによって、図柄Cに対してリールシート4422の内部側から光を照射可能な発光ユニット4430(発光手段)を具備している場合でも、リールシート4422の周方向における端部から光が漏れてしまうことを防止できる。このため、美観を保つことができる。
また、前記押さえ部4423cは、前記ベース部材4421とは別の部材(左側取付部材4423)で構成されている。
このように構成することにより、リールシート4422をベース部材4421に収容し易くすることができる。例えば、ベース部材4421に押さえ部が形成されていると、リールシート4422を収容するときにリールシート4422の左端部が前記押さえ部に引っかかってしまう場合がある。これに対して、本実施形態のように押さえ部4423cが左側取付部材4423(リールシート4422を収容した後でベース部材4421に固定される部材)に形成されていると、リールシート4422をベース部材4421に収容する際に押さえ部4423cがベース部材4421から突出しない。このため、押さえ部4423cが邪魔にならず、リールシート4422をベース部材4421に収容し易くすることができる。
ここで、従来、遊技球が流入可能な流入口が設けられた遊技球振分装置を備えた遊技機の技術は公知となっている。例えば、特開2008−459号公報に記載の如くである。
前記遊技球振分装置(振分装置)は、上段クルーン、下段クルーン及び蓋部等を具備する。上段クルーンは、遊技球が入球可能な3つの孔(落下領域及び2つの一般領域)を有し、遊技球を2つの通路に振り分ける。上段クルーンは、当該2つの通路のうち、一方の通路において遊技球を下段クルーンへと案内する。下段クルーンは、遊技球が入球可能な3つの孔(転落領域、確変領域及び一般領域)を有し、遊技球を3つの通路に振り分ける。蓋部は、上段クルーン及び下段クルーンを覆うように形成される。蓋部には、遊技球を上段クルーンへと入球可能な流入口等が設けられる。
このような遊技球振分装置は、一般的に製造時の検査等において、遊技球の流れやセンサ(確変領域に遊技球が入球したことを検出するセンサ等)の動作が確認される。当該検査においては、例えば、蓋部の流入口から遊技球を入球し、上段クルーンに案内された遊技球の流れ等を確認する。このとき、遊技球は、上段クルーンによって2つの通路のいずれかに振り分けられる。また、上段クルーンから下段クルーンへと案内された(前記一方の通路に振り分けられた)遊技球は、下段クルーンによって3つの通路のいずれかに振り分けられる。
しかし、このような検査においては、検査したい通路に遊技球が振り分けられない場合がある。この場合、検査したい通路に遊技球が振り分けられるまで遊技球を何度も入球することとなる。また、検査したい通路(例えばセンサを有する通路)に遊技球を入球し易い構成とすると、不正行為者によって当該センサに不正が行われるおそれもある。以上の如く、特許文献1に記載の遊技機においては、効率よく遊技球振分装置の検査を行うことが困難であった。
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、遊技球振分装置の検査効率を高め、且つ遊技機を遊技場に設置後にはセンサに不正が行われることを防止できる遊技機を提供するものである。
別実施形態に係るパチンコ遊技機1は、
遊技球が流入可能な流入口が設けられた遊技球振分装置5400と、前記遊技球振分装置5400により振り分けられた遊技球の通過を検知する検知手段と、前記検知手段のうち第一始動口スイッチ(特定の検知手段)によって遊技球の通過を検知したことに基づき、遊技者に有利な特定遊技に移行するか否かの判定を実行可能な主制御回路100(特定遊技判定手段)と、を備えた遊技機であって、
前記遊技球振分装置5400は、流入した遊技球を第1の通路(第一実施形態に係るアウト口5443に流入した遊技球を案内する通路)に振分可能な奥側の流入口(同じく、アウト口5443)(第1の流入口)と、流入した遊技球を前記奥側の流入口とは異なる第2の通路(同じく、アウト口5444に流通した遊技球を案内する通路)に振分可能なもうひとつ奥側の流入口(同じく、アウト口5444)(第2の流入口)と、流入した遊技球を前記奥側の流入口及び前記もうひとつ奥側の流入口とは異なる第3の通路(同じく、第一始動口5442に流入した遊技球を案内する通路)に振分可能な手前側の流入口(同じく、第一始動口5442)(第3の流入口)と、を含み、
前記第1の通路(同じく、アウト口5443に流入した遊技球を案内する通路)には、前記第一始動口スイッチ(特定の検知手段)が設けられており、
前記第2の通路(同じく、アウト口5444に流通した遊技球を案内する通路)には、アウト口スイッチ(前記特定の検知手段とは異なる検知手段)が設けられており、
前記第3の通路(同じく、第一始動口5442に流入した遊技球を案内する通路)には、前記検知手段が設けられておらず、
前記遊技球振分装置5400の外部から前記奥側の流入口(同じく、アウト口5443)(第1の流入口)、及び前記もうひとつ奥側の流入口(同じく、アウト口5444)(第2の流入口)、及び前記手前側の流入口(同じく、第一始動口5442)(第3の流入口)に遊技球を流入させることが可能な開口部5416を有するとともに、
前記奥側の流入口(同じく、アウト口5443)(第1の流入口)と前記もうひとつ奥側の流入口(同じく、アウト口5444)(第2の流入口)は、前記手前側の流入口(同じく、第一始動口5442)(第3の流入口)よりも前記開口部5416から遠い位置に設けられているものである。
このような構成により、別実施形態に係る遊技球振分装置5400においては、遊技球振分装置5400の検査効率を高め、且つパチンコ遊技機1を遊技場に設置後にはセンサに不正が行われることを防止できる。
より詳細には、回転振分機構5420で振り分けられることなくクルーン5440に遊技球を入球させることができるため、効率よく第1の通路5501(具体的には、第1の通路(第一実施形態に係るアウト口5443に流入した遊技球を案内する通路)、第2の通路(同じく、アウト口5444に流通した遊技球を案内する通路)、及び、第3の通路(同じく、第一始動口5442に流入した遊技球を案内する通路))の検査を行うことができる。これにより、例えばパチンコ遊技機1の製造時に効率よく遊技球振分装置5400の検査を行うことができる。
また、開口部5416が設けられた場合、不正行為者が、不正の手段を用いて当該開口部5416から遊技球を入球させ、センサに検知させることにより賞球や有利な遊技状態を得たり、センサ自体に何らかの細工を施したりするおそれがある。しかしながら、上述の如く、センサを有しない手前側の流入口(同じく、第一始動口5442)(第3の流入口)は、センサを有する奥側の流入口(同じく、アウト口5443)(第1の流入口)及びもうひとつ奥側の流入口(同じく、アウト口5444)(第2の流入口)よりも、開口部5416に近い位置に配置するため、不正行為者が、流入口が有するセンサに不正を行い難くなっている。このように、パチンコ遊技機1が遊技場に設置された後に、不正行為者によりセンサに不正行為が行われるのを防止できる。
また、本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、
可動役物ユニット57(演出装置)と、
前記可動役物ユニット57(演出装置)を制御可能なサブ制御回路200(演出制御手段)と、を備え、
前記第2の通路(同じく、アウト口5444に流通した遊技球を案内する通路)には、アウト口スイッチ5473(演出用検知手段)が設けられており、
前記サブ制御回路200(演出制御手段)は、前記アウト口スイッチ5473(演出用検知手段)によって遊技球の通過を検出したことに基づき、前記可動役物ユニット57(演出装置)を制御可能であるものである。
このような構成により、不正行為者がセンサを有する奥側の流入口(同じく、アウト口5443)(第1の流入口)に遊技球を流入させようとしても、遊技者の利益(具体的には、賞球や有利な遊技状態を得ること)とは無関係な演出用の流入口である前記もうひとつ奥側の流入口(同じく、アウト口5444)(第2の流入口)に流入してしまう状況が生まれるため、不正を防止することができる。
[普通電動役物]
以下では、図136から図152を用いて、普通電動役物460の構成についてより詳細に説明する。
普通電動役物460は、図136から図139に示すように、上述した羽根部材461や始動口ソレノイド462の他、リンク部465、第二始動口スイッチ441及び収容部466を具備し、これらの部材が互いに組み付けられて形成される。
図136から図140に示す羽根部材461は、上述の如く羽根状に形成された部材である。より詳細には、羽根部材461は、背面視で略矩形状に形成されると共に、その右側面が上方へ行くに従って左方へと湾曲した先細り状に形成される。羽根部材461は、始動口ソレノイド462からの駆動力によって背面視で時計回り又は反時計回りに回動可能に構成される。羽根部材461は、回動軸463及び伝達軸464を具備する。
回動軸463は、前方及び後方へ突出された棒状の部分である。回動軸463は、羽根部材461の右下部に形成される。
伝達軸464は、後方へ突出された棒状の部分である。伝達軸464は、羽根部材461の下端部近傍に形成される。伝達軸464は、後方へ突出された回動軸463よりも長くなるように(後端部がより後方に位置するように)形成される。
このような構成の羽根部材461は、回動軸463を介して、ベース部材410と前側板部420との間に回動自在に軸支される(図28等参照)。羽根部材461の伝達軸464は、ベース部材410に形成された図示せぬ開口部を介して、当該ベース部材410の後方へと突出される。なお、図示は省略しているが、前記ベース部材410に形成された開口部は、羽根部材461が回動しても当該羽根部材461の伝達軸464と干渉しないように(羽根部材461の回動が規制されないように)形成されている。
こうして、羽根部材461が上方へ立ち上がるような姿勢に(左側面が左方を向くように)回動されると、遊技球の第二始動口440への通過が困難な状態(閉鎖状態)となる(図28及び図48(b)参照)。また、羽根部材461が右方へ傾いた姿勢に(左側面が左上方を向くように)回動されると、遊技球の第二始動口440への通過が容易な状態(開放状態)となる(図28及び図48(a)参照)。
図137から図139、及び図141に示す始動口ソレノイド462は、上述の如く羽根部材461を駆動する部材である。始動口ソレノイド462は、ソレノイド収容部1401、駆動力発生部1402、プランジャ1403、駆動力伝達部1404及びスプリング1405を具備する。
ソレノイド収容部1401は、後述する駆動力発生部1402を収容する部材である。ソレノイド収容部1401は、上側が開口された略箱状に形成される。ソレノイド収容部1401は、長手方向を左右方向へ向けて配置される。ソレノイド収容部1401の右側板には、当該右側板を左右方向に貫通した開口部が形成される。
駆動力発生部1402は、始動口ソレノイド462の駆動力を発生させる部材である。駆動力発生部1402は、図示せぬコイルや固定鉄心等から構成される。駆動力発生部1402は、所定の電源からの通電に応じて、後述するプランジャ1403を吸引することができる。駆動力発生部1402は、略円筒状に形成される。駆動力発生部1402は、長手方向(軸心方向)を左右方向へ向けて、ソレノイド収容部1401の内側に収容される。
プランジャ1403は、略棒状に形成された部材(可動鉄心)である。プランジャ1403は、長手方向(軸心方向)を左右方向へ向けて配置される。プランジャ1403は、ソレノイド収容部1401の右側板の開口部を介して、駆動力発生部1402から右方へ延びるように配置される。プランジャ1403は、駆動力発生部1402に対して左右方向に往復移動可能(その他の方向には移動不能)に構成される。
駆動力伝達部1404は、始動口ソレノイド462で発生された駆動力を、他の部材(具体的には、リンク部465)へと伝達する部材である。駆動力伝達部1404は、プランジャ1403の右端部に取り付けられる。駆動力伝達部1404は、右側板部1411、右側開口部1412及び後方突出部1413を具備する。
駆動力伝達部1404の右側板部1411は、板面を前後方向へ向けた略矩形板状の部分である。右側板部1411は、駆動力伝達部1404の右端部において右方へ突出するように形成される。右側板部1411の下側面は、板面を下方へ向けた平面となるように形成される。右側板部1411の右上端部及び右下端部には、右方へ行くに従って当該右側板部1411の上下中央側へ延びるように形成された切り欠き部1415が設けられる。
駆動力伝達部1404の右側開口部1412は、右側板部1411に形成された開口部である。右側開口部1412は、右側板部1411を前後方向に貫通するように形成される。
駆動力伝達部1404の後方突出部1413は、駆動力伝達部1404の後端部において後方へ突出するように形成された部分である。後方突出部1413の後端部には、板面を前後方向へ向けた略矩形板状の部材がネジ留めされる。こうして、後方突出部1413は、側面視で後方へ延びると共に後端部が拡径した形状に形成される。
スプリング1405は、いわゆる圧縮コイルばねである。スプリング1405は、プランジャ1403が挿通され、常に圧縮された状態でソレノイド収容部1401とプランジャ1403の右端部との間に配置される。こうして、スプリング1405は、プランジャ1403に対して常に右方への付勢力を与えている。
このような構成の始動口ソレノイド462においては、駆動力発生部1402に通電が行われていない場合には、プランジャ1403がスプリング1405の付勢力により右方へ移動する。一方、駆動力発生部1402に通電が行われている場合には、駆動力発生部1402の吸引力によってプランジャ1403がスプリング1405の付勢力に抗って左方へ移動する。このように、始動口ソレノイド462においては、駆動力発生部1402への通電を入り切りすることによって、プランジャ1403を駆動力発生部1402に対して左右方向に往復移動させ、駆動力を発生させることができる。
なお、本実施形態においては、プランジャ1403が右方へ移動している場合(すなわち、駆動力発生部1402に通電が行われていない場合)、羽根部材461が上方へ立ち上がるような姿勢に回動され、遊技球の第二始動口440への通過が困難な状態(閉鎖状態)となる。一方、プランジャ1403が左方へ移動している場合(すなわち、駆動力発生部1402に通電が行われている場合)、羽根部材461が右方へ傾いた姿勢に回動され、遊技球の第二始動口440への通過が容易な状態(開放状態)となる。
なお以下では、プランジャ1403が左方へ移動した場合、すなわち遊技球の第二始動口440への通過が容易な状態(羽根部材461が開放状態)となる場合における駆動力伝達部1404の位置を「第1の位置」と称する(図151等参照)。また、プランジャ1403が右方へ移動した場合、すなわち遊技球の第二始動口440への通過が困難な状態(羽根部材461が閉鎖状態)となる場合における駆動力伝達部1404の位置を「第2の位置」と称する(図147等参照)。
図137から図139、及び図142に示すリンク部465は、始動口ソレノイド462と羽根部材461とを連動可能に連結(連動連結)し、始動口ソレノイド462からの駆動力を羽根部材461へと伝達する部材である。リンク部465は、中央筒部1421、ソレノイド側連結部1422、羽根部材側連結部1423及びロック部1424を具備する。
中央筒部1421は、背面視でリンク部465の略中央に形成される部分である。中央筒部1421は、後述するソレノイド側連結部1422と羽根部材側連結部1423との間に配置され、当該ソレノイド側連結部1422と羽根部材側連結部1423とを一体的に接続している。中央筒部1421は、長手方向を前後方向へ向けた略円筒状に形成される。なお、中央筒部1421には、普通電動役物460が組み付けられる場合に、後方からネジが相対回転可能に挿通される。当該ネジは、ベース部材410の所定箇所に後方から螺合される。こうして、リンク部465が、ベース部材410に対して背面視で中央筒部1421を中心として時計回り又は反時計回りに回動自在に軸支される。
なお、図137から図139、及び図142に示すリンク部465の姿勢は、始動口ソレノイド462の駆動力伝達部1404が「第2の位置」に移動している場合の姿勢を示している。すなわち、リンク部465が、図137から図139、及び図142に示す姿勢となっている場合には、遊技球の第二始動口440への通過が困難な状態(閉鎖状態)となる。
ソレノイド側連結部1422は、リンク部465と始動口ソレノイド462とを連動可能に連結する部分である。ソレノイド側連結部1422は、中央筒部1421から右上方へ向けて延びると共に、当該延びた先端部が長手方向を前後方向へ向けた略円筒状に形成される。また、前記略円筒状に形成された部分には、後方へ向けて突出するように形成された棒状のソレノイド側伝達軸1431が固定される。なお、ソレノイド側伝達軸1431の外径は、始動口ソレノイド462における駆動力伝達部1404の右側開口部1412の内径(左右方向の長さ)よりも短くなるように形成される。
羽根部材側連結部1423は、リンク部465と羽根部材461とを連動可能に連結する部分である。羽根部材側連結部1423は、板面を前後方向へ向けた略矩形板状であって、中央筒部1421から右下方へ向けて延びるように形成される。羽根部材側連結部1423には、前後方向に貫通するように開口された羽根部材側開口部1432が形成される。羽根部材側開口部1432は、中央筒部1421側から羽根部材側連結部1423の先(右下)端部側へと直線状に延びた長孔状に形成される。なお、羽根部材側開口部1432の短手方向の長さは、羽根部材461の伝達軸464の外径と略同一となるように形成される。
ロック部1424は、後方へ立ち上がり状に形成された略板状の部分である。ロック部1424は、羽根部材側連結部1423の後側面において中央筒部1421近傍に形成される。ロック部1424は、背面視で円弧状に形成される。より詳細には、ロック部1424は、背面視で、中央筒部1421を中心とした仮想円の一部と重複するように形成される。こうして、ロック部1424は、背面視で中央筒部1421近傍(右方)において当該中央筒部1421の外形に沿って延びるように形成される。ロック部1424は、背面視で、羽根部材側開口部1432と重複しないように形成される。ロック部1424の厚み(背面視で前記仮想円における径方向の長さ)は、背面視で中央筒部1421と羽根部材側開口部1432との間の前記径方向の長さと略同一となるように(すなわち、前記厚みが出来るだけ厚くなるように)形成される。ロック部1424の上側面は、板面を上方へ向けた平面となるように形成される。こうして、ロック部1424の上側面は、始動口ソレノイド462における駆動力伝達部1404の右側板部1411の下側面と互いに平行となるように形成される。
なお、ロック部1424は、羽根部材461が閉鎖状態である場合(始動口ソレノイド462の駆動力伝達部1404が第2の位置にある場合)に、当該羽根部材461の意図せぬ開放(より詳細には、リンク部465及び羽根部材461の意図せぬ回動)を規制することができる。ロック部1424による規制についての詳細な説明は後述する。
このような構成のリンク部465は、中央筒部1421、ソレノイド側連結部1422及び羽根部材側連結部1423により、背面視で略L字状に形成される。
図137から図139に示す第二始動口スイッチ441は、板面を上下方向へ向けた略矩形板状に形成される。第二始動口スイッチ441の前部には、上下方向に貫通した孔が形成され、第二始動口440に入賞した遊技球が通過可能(当該遊技球を検知可能)に構成される。なお、第二始動口スイッチ441の前部は、ベース部材410の所定の開口部を介して当該ベース部材410の前方に突出され、ベース部材410と前側板部420との間に配置される(図28等参照)。
図136から図139に示す収容部466は、普通電動役物460を構成する各種の部材を収容する部材である。収容部466は、複数の収容部(具体的には、第一収容部1441、第二収容部1442及び第三収容部1443)から構成される。
第一収容部1441は、前記複数の収容部のうち主となる収容部である。第一収容部1441は、前側が開口された略箱状に形成される。第一収容部1441の右部には、長手方向を前後方向へ向けた略四角筒状の第一収容筒部1444が形成される。第一収容筒部1444は、背面視で長手方向を左右方向へ向けた略矩形状に開口される。
第二収容部1442は、第一収容部1441の後方に配置される収容部である。第二収容部1442は、前側が開口された略箱状に形成される。第二収容部1442は、背面視で第一収容部1441よりも小さく、且つ当該第一収容部1441の第一収容筒部1444よりも大きく形成される。
第三収容部1443は、第一収容部1441の前方であって、始動口ソレノイド462の上方に配置される収容部である。第三収容部1443は、略矩形板状の部材の後部及び左部が下方に折り曲げられたような形状に形成される。
以下では、図136から図139、及び図143から図146を用いて、普通電動役物460における、羽根部材461、始動口ソレノイド462、リンク部465、第二始動口スイッチ441及び収容部466の組み付け構成について説明する。
まず、図137から図139、及び図143を用いて、始動口ソレノイド462と収容部466との組み付け構成について説明する。
始動口ソレノイド462は、上方から第三収容部1443に収納される。第三収容部1443は、始動口ソレノイド462のソレノイド収容部1401の上側の開口部を閉塞すると共に、始動口ソレノイド462の右部(プランジャ1403、スプリング1405及び駆動力伝達部1404)の上方を覆うように配置される。第三収容部1443の左側板は、始動口ソレノイド462のソレノイド収容部1401の左方に配置される。第三収容部1443の後側板は、始動口ソレノイド462のソレノイド収容部1401の後方に配置される。
このような始動口ソレノイド462及び第三収容部1443は、第一収容部1441の内側に収容される。始動口ソレノイド462及び第三収容部1443は、図示せぬネジによって第一収容部1441に固定(共締め)される。
なお、始動口ソレノイド462が第一収容部1441に固定される場合、駆動力伝達部1404の後方突出部1413の後端部が、第一収容筒部1444の後側の開口部に係合される。こうして、駆動力伝達部1404の後方突出部1413は、第一収容筒部1444に左右方向に摺動自在に構成される。このような構成により、始動口ソレノイド462においてプランジャ1403が左右方向に往復移動した場合、当該プランジャ1403に固定された駆動力伝達部1404は、第一収容筒部1444によって左右方向への移動が案内される。
また、第一収容部1441の後方には、第二収容部1442が配置される。第二収容部1442は、駆動力伝達部1404の後方突出部1413が第一収容筒部1444に係合された状態で、当該第一収容筒部1444を後方から収容する。こうして、第一収容筒部1444、及び駆動力伝達部1404の後方突出部1413は、第二収容部1442の内側に配置されるため(収容部466の外部に露出しないため)、他の遊技部品との接触を回避することができる。
次に、図137から図139、及び図143を用いて、第二始動口スイッチ441と収容部466との組み付け構成について説明する。
第二始動口スイッチ441は、始動口ソレノイド462の下方において第一収容部1441の内側に収容される。第二始動口スイッチ441は、第一収容部1441の下端部に、前方から固定される。
なお、収容部466(第一収容部1441、第二収容部1442及び第三収容部1443)は、始動口ソレノイド462及び第二始動口スイッチ441を内側に収容した状態で、後方からベース部材410に取り付けられる。
次に、図137から図139、及び図144から図146を用いて、始動口ソレノイド462とリンク部465との組み付け構成について説明する。
リンク部465は、上述の如くベース部材410に対して中央筒部1421を中心として背面視で時計回り又は反時計回りに回動自在に取り付けられている。このような状態において、始動口ソレノイド462とリンク部465とが組み付けられると、ソレノイド側連結部1422のソレノイド側伝達軸1431が、始動口ソレノイド462の駆動力伝達部1404の右側開口部1412に前方から挿通される。
ここで、ソレノイド側伝達軸1431の外径は、始動口ソレノイド462の駆動力伝達部1404の右側開口部1412の左右方向の長さよりも短くなるように形成されている(図147参照)。始動口ソレノイド462のプランジャ1403が右方へ移動している場合、すなわち当該始動口ソレノイド462の駆動力伝達部1404の位置が「第2の位置」である場合に、背面視でリンク部465のソレノイド側伝達軸1431は駆動力伝達部1404の右側開口部1412の左側縁部に当接した状態に配置される。これによって、右側開口部1412の右側縁部とソレノイド側伝達軸1431との間には、左右方向に隙間が形成される。
また、始動口ソレノイド462の駆動力伝達部1404の位置が「第2の位置」である場合、リンク部465のロック部1424の上側面は、始動口ソレノイド462における駆動力伝達部1404の右側板部1411の下側面と、上下方向に互いに対向して配置され、当接した状態となる。より詳細には、ロック部1424の上側面の全部が、駆動力伝達部1404の右側板部1411の下側面と互いに当接した状態となる。なお、ロック部1424の上側面の直ぐ右上方には、駆動力伝達部1404の右側板部1411の右下端部に形成された切り欠き部1415が配置される。
次に、図137から図139、及び図144から図146を用いて、リンク部465と羽根部材461との組み付け構成について説明する。
上述の如くリンク部465がベース部材410に対して回動自在に取り付けられている状態において、リンク部465と羽根部材461とが組み付けられると、羽根部材461の伝達軸464が、リンク部465の羽根部材側連結部1423の羽根部材側開口部1432に前方から挿通される。こうして、羽根部材461の伝達軸464は、リンク部465の羽根部材側開口部1432に対して、当該羽根部材側開口部1432内を長手方向に移動可能に係合される。始動口ソレノイド462のプランジャ1403が右方へ移動している場合、すなわち当該始動口ソレノイド462の駆動力伝達部1404の位置が「第2の位置」である場合に、背面視で羽根部材461の伝達軸464はリンク部465の羽根部材側開口部1432の右下部に配置される。
このように、羽根部材461、始動口ソレノイド462、リンク部465、第二始動口スイッチ441及び収容部466が互いに組み付けられることにより、普通電動役物460が構成される。
以下では、図147及び図152を用いて、始動口ソレノイド462の駆動力伝達部1404が第2の位置にある場合(羽根部材461が閉鎖状態である場合)における、ロック部1424による羽根部材461の意図せぬ開放(より詳細には、リンク部465及び羽根部材461の意図せぬ回動)の規制について詳細に説明する。
なお、図152においては、説明の便宜上、各部材の構成の図示を簡略化している。
なお、本実施形態において、羽根部材461の意図せぬ開放とは、始動口ソレノイド462により発生した駆動力に応じた開放ではなく、羽根部材461に直接付与された外力(例えば、羽根部材461への遊技球の衝突や、不正行為者によって行われた羽根部材461への不正行為)に応じた開放を指すものである。
なお、以下の説明において、各部材の回転方向は、図147から図152に示す背面視を基準としている。また、以下の説明において、ロック部1424により羽根部材461の意図せぬ開放が規制された状態を「ロック状態」と称する。
まず、図147を用いて、始動口ソレノイド462の駆動力伝達部1404が第2の位置にある場合(羽根部材461が閉鎖状態である場合)における、始動口ソレノイド462、リンク部465及び羽根部材461の互いの組み付け構成について説明する。
図147に示すように、始動口ソレノイド462の駆動力伝達部1404が第2の位置にある場合、リンク部465のソレノイド側伝達軸1431は、背面視で駆動力伝達部1404の右側開口部1412の左側縁部に当接した状態に配置される。また、羽根部材461の伝達軸464は、背面視でリンク部465の羽根部材側開口部1432の右下部に配置される。また、リンク部465におけるロック部1424の上側面の全部が、駆動力伝達部1404の右側板部1411の下側面と互いに当接した状態に配置される。
このような組み付け構成において、羽根部材461に直接外力が付与されると、伝達軸464及び当該伝達軸464に係合された羽根部材側開口部1432を介して、リンク部465に時計回りへ回動するような力が伝達される。
ここで、上述の如く、リンク部465におけるロック部1424の上側面の全部が、駆動力伝達部1404の右側板部1411の下側面と互いに当接した状態に配置される。すなわち、ロック部1424は、当該ロック部1424が移動する方向(概ね上方向)に対して、異なる方向(左方向)へと移動する駆動力伝達部1404の右側板部1411と当接した状態に配置される。また、右側板部1411(駆動力伝達部1404)は、プランジャ1403に固定されるため、左右方向に移動可能であるが、その他の方向に移動不能に構成される。こうして、ロック部1424の移動軌跡(すなわち、中央筒部1421を中心とした仮想円の一部と重複したロック部1424において、当該仮想円の円周)上に右側板部1411が配置される(図152(a)に示す一点鎖線の矢印参照)。
したがって、リンク部465が時計回りに回動しようとしても、図152(a)に示すように、ロック部1424によってリンク部465の回動(移動)が規制されることとなる。すなわち、リンク部465は、羽根部材461から時計回りに回動するような力が伝達された場合であっても、ロック部1424によって回動することができない。
また、リンク部465が時計回りへ回動することができない場合、当該リンク部465へと力を伝達している羽根部材461も同様に回動することができない。すなわち、羽根部材461に直接外力が付与された場合であっても、当該羽根部材461は外力に抗って開放されず、閉鎖状態を維持することができる。
以上のように、始動口ソレノイド462の駆動力伝達部1404が第2の位置にある場合には、当該リンク部465のロック部1424によって、羽根部材461の意図せぬ開放(より詳細には、リンク部465及び羽根部材461の意図せぬ回動)が規制された状態(ロック状態)となっている。
なお、ロック部1424は、背面視で、中央筒部1421を中心とした仮想円の一部と重複するように形成される。すなわち、ロック部1424は、自らの移動軌跡に沿って延びるように形成される。また、ロック部1424は、背面視で中央筒部1421と羽根部材側開口部1432との間において、厚みが出来るだけ厚くなるように形成される。また、ロック部1424は、ロック状態において、その上側面が駆動力伝達部1404の右側板部1411の下側面と(点接触ではなく)面接触するように形成される。これらの構成によって、リンク部465に時計回りへ回動するような力が伝達された場合におけるロック部1424の耐久性を向上させることができる。
以下では、図147から図152を用いて、始動口ソレノイド462の駆動力伝達部1404が第2の位置にある場合(羽根部材461が閉鎖状態である場合)において、始動口ソレノイド462により発生した駆動力に応じて羽根部材461が開放される構成について詳細に説明する。
なお、後述するように、始動口ソレノイド462により発生した駆動力に応じて羽根部材461が開放される場合は、当該羽根部材461に直接外力が付与された場合とは異なり、ロック部1424によるロック状態が解除されることとなる。
始動口ソレノイド462の駆動力伝達部1404が第2の位置にある場合(羽根部材461が閉鎖状態である場合)において、羽根部材461を開放させる場合、始動口ソレノイド462の駆動力発生部1402に通電が行われる。駆動力発生部1402に通電が行われると、図147及び図148に示すように、プランジャ1403の左方への移動が開始され、始動口ソレノイド462による駆動力が発生される。また、プランジャ1403の左方への移動が開始されると、当該プランジャ1403の右端部に固定された駆動力伝達部1404(右側開口部1412)も同様に左方へ移動する。
ここで、駆動力伝達部1404の右側開口部1412の右側縁部と、リンク部465のソレノイド側伝達軸1431と、の間には、背面視で左右方向に隙間が形成されている。したがって、駆動力伝達部1404の右側開口部1412が左方へ移動を開始した直後、当該右側開口部1412は、ソレノイド側伝達軸1431に対して左側縁部が離間すると共に、右側縁部が近接するように移動する。すなわち、図147から図149に示すように、右側開口部1412の右側縁部にソレノイド側伝達軸1431が当接するまでの間、右側開口部1412は、ソレノイド側伝達軸1431と何ら干渉せずに、当該ソレノイド側伝達軸1431に対して相対的に左方へ移動する。
なお、以下では、右側開口部1412の右側縁部にソレノイド側伝達軸1431が当接した状態における駆動力伝達部1404の位置を「第3の位置」と称する(図149等参照)。図149等に示すように、第3の位置は、第2の位置と左右方向に所定距離だけ離れている。また、第3の位置は、駆動力伝達部1404が第2の位置から第1の位置へと移動する途中(駆動力伝達部1404の移動(変位)経路上)に位置することとなる。
こうして、右側開口部1412(駆動力伝達部1404)の移動にもかかわらず、当該駆動力伝達部1404が第3の位置に到達するまでの間、始動口ソレノイド462からの駆動力は駆動力伝達部1404からソレノイド側伝達軸1431(リンク部465)へ伝達されない。すなわち、ソレノイド側伝達軸1431(リンク部465)は、何れの方向にも回動されず、当初の姿勢(駆動力伝達部1404が第2の位置にある場合の姿勢)を維持することとなる。
なお、右側開口部1412がソレノイド側伝達軸1431に対して相対的に左方へ移動する場合、右側板部1411の下側面は、リンク部465におけるロック部1424の上側面に対して左方へスライド移動することとなる。こうして、右側開口部1412がソレノイド側伝達軸1431に対して相対的に左方へ移動すると、当該移動に従って右側板部1411の下側面とリンク部465におけるロック部1424の上側面との当接面積が減少する。そして、駆動力伝達部1404が第3の位置に到達すると、右側板部1411の下側面は、リンク部465におけるロック部1424の上側面と互いに当接していない状態(完全に離間した状態)となる。
なお、右側板部1411の下側面とリンク部465におけるロック部1424の上側面とが少しでも当接している場合には、羽根部材461に直接外力が付与された場合(リンク部465が時計回りに回動する場合)におけるロック部1424の移動軌跡上に右側板部1411が配置されることとなる。すなわち、駆動力伝達部1404が第2の位置から第3の位置に到達するまでの間、ロック部1424によるロック状態は継続されることとなる。
右側開口部1412の右側縁部にソレノイド側伝達軸1431が当接(駆動力伝達部1404が第3の位置に到達)すると、当該右側開口部1412の移動に応じてソレノイド側伝達軸1431(ソレノイド側連結部1422)が左方への移動を開始する。
ここで、上述の如く、駆動力伝達部1404が第3の位置に到達すると、リンク部465のロック部1424の上側面が駆動力伝達部1404の右側板部1411の下側面と互いに当接していない状態(完全に離間した状態)となる。
このような状態において、駆動力伝達部1404が、第3の位置からさらに左方へと移動した場合には、駆動力伝達部1404の右側板部1411は、ロック部1424から離間するように左方へと移動していく。より詳細には、右側板部1411が左方へと移動すると、図152(b)に示すように、右側板部1411は、ロック部1424の移動軌跡上において、ロック部1424から徐々に遠ざかる方向に移動していく。したがって、駆動力伝達部1404が、第3の位置からさらに左方へと移動した場合には、ロック部1424は、右側板部1411に規制されることなく移動可能となる。
なお、右側板部1411の右下端部には、切り欠き部1415が形成される。したがって、図152(c)に示すように、右側板部1411が左方へと移動した場合、切り欠き部1415が形成されていない場合と比べて、右側板部1411は、ロック部1424の移動軌跡上において、ロック部1424から遠ざかり易くなっている。すなわち、駆動力伝達部1404が、第3の位置からさらに左方へと移動した場合に、ロック部1424が右側板部1411に干渉されることなく、より確実に移動可能となる。
このように、駆動力伝達部1404が第3の位置に到達すると、ロック部1424が移動可能な状態(ロック状態が解除された状態)となる。なお、ロック部1424のロック状態は、駆動力伝達部1404が第3の位置から第1の位置に到達するまでの間、解除されたままとなる。
こうして、図151及び図152(c)に示すように、ソレノイド側伝達軸1431が左方へ移動すると、ロック部1424が移動可能となるため、リンク部465は中央筒部1421を中心として時計回りに回動される。また、リンク部465が時計回りに回動すると、図150及び図151に示すように、羽根部材側開口部1432は羽根部材461の伝達軸464を介して、羽根部材461を反時計回りに回動させる。なおこの際、羽根部材461の伝達軸464は、羽根部材側開口部1432内を中央筒部1421側へ向けて長手方向に移動することとなる。
羽根部材461の回動は、図151に示すように、駆動力伝達部1404の左方への移動が終了した場合(すなわち、駆動力伝達部1404が第1の位置に到達した場合)に終了する。こうして、駆動力伝達部1404が第1の位置に到達した場合、羽根部材461が開放状態となる。
なお、上述の如く、羽根部材461が閉鎖状態から開放される構成(始動口ソレノイド462、リンク部465及び羽根部材461の動作の順序)について説明したが、羽根部材461が開放状態から閉鎖される場合は、始動口ソレノイド462の通電が停止された後、羽根部材461が開放される場合とは逆の順序で、始動口ソレノイド462、リンク部465及び羽根部材461がそれぞれ動作することとなる。このように、駆動力伝達部1404が第2の位置から第3の位置に到達するまでの間、ロック部1424によるロック状態が継続されるので、不正行為などにより無理な外力が与えられて部材が変形した場合や、経年劣化などにより部材同士の組み付けにガタつきが生じた場合でも確実にロック状態を維持できる。
ここで、従来、パチンコ機あるいはパチスロ機といった遊技機において、例えば通過領域に対して遊技球の通過が容易となる位置と遊技球の通過が困難となる位置とに変位可能な変位部材を設ける技術は公知となっている。例えば、特開2008−307103号公報に記載の如くである。
特開2008−307103号公報に記載の技術においては、前記変位部材として入賞装置の扉部材が設けられる。また、扉部材を変位させる(開放させる位置と、閉鎖させる位置と、の間を往復移動させる)ための駆動源としては、ソレノイドが採用されている。
また、前記特開2008−307103号公報に記載の技術においては、ソレノイドの伝達手段に設けられたロック部と、扉部材に設けられた係合突起部と、が接触することで、前記閉鎖させる位置において扉部材が開放されることを規制(ロック)することができる。
しかしながら、ロック部と係合突起部とは互いの位置関係にある程度の正確さが求められるため、ソレノイドの経年劣化や、ソレノイドの駆動経路への異物の混入等があった場合には、互いに完全に接触しなくなる。このように、ロック部と係合突起部とが完全に接触しなくなると、閉鎖する位置において扉部材にガタが生じたり、扉部材が少しだけ開放されたりするおそれ(意図せぬ変位が行われる可能性)があり、不都合であった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、遊技球の通過が困難な位置に変位部材が変位されている場合に、当該変位部材の意図せぬ変位をより確実に規制することができる遊技機を提供することを目的とする。
以上のように、本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、
遊技球が転動する遊技領域20を有する遊技盤17と、
前記遊技領域20に設けられ遊技球が通過可能な第二始動口440(通過領域)と、
前記第二始動口440(通過領域)に対して遊技球の通過が容易な位置と遊技球の通過が困難な位置とに変位可能な変位部材(羽根部材461及びリンク部465)と、
前記変位部材を駆動する始動口ソレノイド462(駆動手段)と、
前記始動口ソレノイド462(駆動手段)を制御可能な主制御回路100(駆動制御手段)と、を備えた遊技機であって、
前記変位部材が遊技球の通過が困難な位置に変位制御されている状態であり、かつ前記主制御回路100(駆動制御手段)が前記変位部材を遊技球の通過が容易な位置に変位させる制御を行っていない場合に、前記変位部材を遊技球の通過が困難な位置にてロック可能なロック部1424(ロック手段)を備え、
前記始動口ソレノイド462(駆動手段)は、
駆動力を発生する駆動力発生部1402と、
前記変位部材の少なくとも一部に接することで、前記駆動力発生部1402により発生した駆動力を前記変位部材に伝達可能な駆動力伝達部1404と、を含み、
前記主制御回路100(駆動制御手段)は、前記駆動力伝達部1404を、前記変位部材が遊技球の通過が容易な位置に変位制御される第1の位置と、前記変位部材が遊技球の通過が困難な位置に変位制御される第2の位置と、前記第1の位置から前記第2の位置への変位経路上に位置し、前記第2の位置から所定の距離離れた第3の位置と、に変位制御可能であり、
前記ロック部1424(ロック手段)は、前記駆動力伝達部1404が前記第2の位置から前記第3の位置に変位するまでは前記変位部材のロック状態を維持し、前記駆動力伝達部1404が前記第3の位置から前記第1の位置に変位するまでに前記ロック状態を解除するものである。
このような構成により、駆動力伝達部1404は、第2の位置に変位されている場合だけでなく、当該第2の位置から第3の位置に変位(移動)するまでの間、変位部材(羽根部材461及びリンク部465)のロック状態を維持することができる。すなわち、ロック部1424と他の部材(駆動力伝達部1404)との互いの位置関係が多少ずれた場合(本実施形態においては、左右方向にずれた場合)であっても、当該ロック状態を維持することができる。したがって、駆動力伝達部1404が第2の位置から第3の位置に変位するまでは変位部材のロック状態を維持することができるため、変位部材が遊技球の通過が困難な位置に制御されている状態において、当該変位部材の意図せぬ変位をより確実に規制することができる。
また、パチンコ遊技機1においては、
前記駆動力伝達部1404は、前記変位部材(羽根部材461及びリンク部465)の変位を規制する右側板部1411(規制部)を含み、
前記ロック部1424(ロック手段)は、前記第2の位置から前記第3の位置までの変位経路において、前記駆動力伝達部1404の変位方向(左方向)と前記右側板部1411(規制部)と接する前記変位部材(リンク部465)の変位方向(概ね上方向)とを異ならせることで、前記右側板部1411(規制部)の変位を可能とし、かつ前記駆動力伝達部1404と接する前記変位部材(リンク部465)の変位を規制して前記ロック状態を維持するものである。
このような構成により、ロック状態においては、駆動力伝達部1404をリンク部465に対して移動させつつ、当該リンク部465の移動を規制することができる。
また、パチンコ遊技機1においては、
前記変位部材は、遊技球を誘導する羽根部材461(遊技球誘導部)と、前記羽根部材461(遊技球誘導部)に接続されるリンク部465とを含み、
前記駆動力伝達部1404は、前記リンク部465に接しているものである。
このような構成により、駆動力伝達部1404は、羽根部材461ではなくリンク部465と接しているため、当該羽根部材461と直接接することなく、当該羽根部材461をロック状態とすることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、ロック状態とする対象として普通電動役物460を例にあげて説明を行ったが、ロック状態とする対象は、これに限定されず、特別電動役物等であってもよい。
また、ロック部1424(ロック手段)の構成は、本実施形態に係る構成に限定するものではない。例えば、ロック部1424は、リンク部465において中央筒部1421と一体的に形成されるものでもよい。このような構成によれば、ロック部1424の耐久性をより向上させることができる。
[第二実施形態に係る特別電動役物]
以下では、図153から図168を用いて、第二実施形態に係る特別電動役物6000の構成について詳細に説明する。
なお、特別電動役物6000は、遊技球の大入賞口540への入賞が容易な状態(開放状態)と遊技球の大入賞口540への入賞が困難な状態(閉鎖状態)と、を切り替えるために動作する部材であるが、以下では特に断りが無い限り、閉鎖状態であるものとして各種の部材の配置構成等を説明する。
特別電動役物6000は、図153から図155に示すように、収容部6001、シャッタ6002、大入賞口ソレノイド6003、リンクアーム6004及び規制部材6005を具備する。
図153から図156に示す収容部6001は、特別電動役物6000を構成する各種の部材(シャッタ6002、大入賞口ソレノイド6003、リンクアーム6004及び規制部材6005等)を収容する部材である。収容部6001は、上側及び前側が開放された略箱状に形成される。収容部6001は、ネジ等を介してベース部材510(図33等参照)の後側面に取り付けられる。収容部6001は、連通開口部6011、支持軸6012、ボス部6013及び誘導開口部6014を具備する。
連通開口部6011は、収容部6001の上側と下側とを連通させるものである。連通開口部6011は、収容部6001の右部に形成される。連通開口部6011は、収容部6001を上下方向に貫通するように形成される。連通開口部6011は、平面視で後述するボス部6013の後方から右方までを囲うように形成される。
支持軸6012は、後述するリンクアーム6004を回動自在に支持するものである。支持軸6012は、長手方向を上下方向へ向けた略円柱状に形成される。支持軸6012は、上方へ向けて突出するように形成される。支持軸6012は、収容部6001の右後部であって、連通開口部6011の後方に形成される。
ボス部6013は、後述する規制部材6005を回動自在に支持するものである。ボス部6013は、長手方向を上下方向へ向けた略円筒状に形成される。ボス部6013は、上方へ向けて突出するように形成される。ボス部6013は、平面視で収容部6001の中央近傍(中央から若干右方)であって、連通開口部6011の左前方に形成される。なお、図153から図155等、適宜の図面において、ボス部6013は、規制部材6005を支持するためネジが取り付けられた状態を図示している。
誘導開口部6014は、後述する規制部材6005の誘導軸6056を挿通させるものである。より詳細には、後述するように、規制部材6005の誘導軸6056の移動(変位)経路を規定するものである。誘導開口部6014は、平面視で収容部6001の中央近傍(中央から若干右方であって、且つボス部6013の左方)に形成される。誘導開口部6014は、収容部6001を上下方向に貫通するように形成される。誘導開口部6014は、長手方向の一端部から他端部までの中途で屈曲した平面視で略L字状に形成される。より詳細には、図156(a)に示すように、誘導開口部6014は、第一誘導開口部6016及び第二誘導開口部6017を具備する。
第一誘導開口部6016は、左右方向に略直線状に延びるように形成される。第一誘導開口部6016は、ボス部6013の中心Pに対して、前後方向において後方に形成される。なお、第一誘導開口部6016の左右方向の長さは、後述する大入賞口ソレノイド6003の連結開口部6036の左右方向の長さと略同一となるように形成される。
第二誘導開口部6017は、平面視で円弧状に延びるように形成される。より詳細には、第二誘導開口部6017は、ボス部6013の中心Pを中心とした仮想円の一部と重複するように形成される(図156(a)の一点鎖線の矢印参照)。こうして、第二誘導開口部6017は、ボス部6013の近傍において、平面視で当該ボス部6013の外形に沿って延びるように形成される。第二誘導開口部6017の後端部は、第一誘導開口部6016の左端部と接続される。第二誘導開口部6017の前端部は、ボス部6013の中心Pに対して、前後方向において前方に形成される。
図153から図155に示すシャッタ6002は、後述する大入賞口ソレノイド6003からの駆動力によって大入賞口540の開閉を行う部材(開放状態と閉鎖状態とを切り替える部材)である。なお、シャッタ6002の構成は、第一実施形態に係る特別電動役物600のシャッタ610と略同様である(図41や図42(c)等参照)。シャッタ6002は、細長板部6021、接続板部6022及び連結軸6023を具備する。
細長板部6021は、第一誘導路531(図41等参照)を形成する部材である。細長板部6021は、細長い略平板状に形成される。細長板部6021は、平面視で長手方向を左右方向へ向けると共に、正面視で左下がりとなるように(上側面が左上方を向くように)形成される。
接続板部6022は、細長板部6021と後述する連結軸6023とを接続する部材である。接続板部6022は、平面視で略矩形の平板状に形成される。接続板部6022は、細長板部6021の左右方向における中央部から後方へ向けて延びるように形成される。
連結軸6023は、後述するリンクアーム6004と連結されるものである。連結軸6023は、長手方向を上下方向へ向けた略円柱状に形成される。連結軸6023は、上方へ向けて突出するように形成される。連結軸6023は、接続板部6022の後端部近傍に形成される。
このような構成のシャッタ6002は、細長板部6021がスリット511(図41等参照)に後方から挿入されると共に、接続板部6022が収容部6001の底面に載置された状態で当該収容部6001に収容される。シャッタ6002は、収容部6001に対して前後方向にスライド移動自在に構成される。
図154及び図155、図157に示す大入賞口ソレノイド6003は、シャッタ6002を駆動するための部材である。大入賞口ソレノイド6003は、ソレノイド収容部6031、駆動力発生部6032、プランジャ6033、駆動力伝達部6034及びスプリング6035を具備する。
ソレノイド収容部6031は、大入賞口ソレノイド6003を構成する各種の部材を収容する部材である。ソレノイド収容部6031は、上側が開口された略箱状に形成される。ソレノイド収容部6031は、長手方向を左右方向へ向けて配置される。ソレノイド収容部6031は、収容部6001に下方から取り付けられる。
駆動力発生部6032は、大入賞口ソレノイド6003の駆動力を発生させる部材である。駆動力発生部6032は、図示せぬコイルや固定鉄心等から構成される。駆動力発生部6032は、所定の電源からの通電に応じて、後述するプランジャ6033を吸引することができる。駆動力発生部6032は、略円筒状に形成される。駆動力発生部6032は、長手方向(軸心方向)を左右方向へ向けて、ソレノイド収容部6031の内側(左部)に収容される。
プランジャ6033は、略棒状に形成された部材(可動鉄心)である。プランジャ6033は、長手方向(軸心方向)を左右方向へ向けて配置される。プランジャ6033は、駆動力発生部6032から右方へ延びるように配置される。プランジャ6033は、駆動力発生部6032に対して左右方向に往復移動可能に構成される。
駆動力伝達部6034は、大入賞口ソレノイド6003で発生された駆動力を、他の部材(具体的には、リンクアーム6004)へと伝達する部材である。駆動力伝達部6034は、略直方体状に形成される。駆動力伝達部6034は、ソレノイド収容部6031の内側(右部)に収容され、プランジャ6033の右端部に取り付けられる。駆動力伝達部6034は、連結開口部6036及び連結突起部6037を具備する。
連結開口部6036は、後述するリンクアーム6004と連結されるものである。連結開口部6036は、平面視で駆動力伝達部6034の右部に形成される。連結開口部6036は、駆動力伝達部6034を上下方向に貫通するように形成される。
連結突起部6037は、後述する規制部材6005と連結されるものである。連結突起部6037は、上方に突き出るように形成された一対の板状部分により形成される。前記一対の板状部分は、それぞれ左右に互いに平行となるように形成される。このような構成により、連結突起部6037は、前記一対の板状部分の間に前後方向へ向けて延びる隙間を有する。連結突起部6037は、駆動力伝達部6034の左後端部に形成される。なお以下では、連結突起部6037とは、前記隙間を指すものとする。
スプリング6035は、いわゆる圧縮コイルばねである。スプリング6035は、プランジャ6033が挿通され、常に圧縮された状態で駆動力発生部6032と駆動力伝達部6034との間に配置される。こうして、スプリング6035は、プランジャ6033(駆動力伝達部6034)に対して常に右方への付勢力を与えている。
このような構成の大入賞口ソレノイド6003においては、駆動力発生部6032に通電が行われていない場合には、プランジャ6033がスプリング6035の付勢力により右方へ移動する。一方、駆動力発生部6032に通電が行われている場合には、駆動力発生部6032の吸引力によってプランジャ6033がスプリング6035の付勢力に抗って左方へ移動する。このように、大入賞口ソレノイド6003においては、駆動力発生部6032への通電を入り切りすることによって、プランジャ6033を駆動力発生部6032に対して左右方向に往復移動させ、駆動力を発生させることができる。
なお、本実施形態においては、プランジャ6033が右方へ移動している場合(すなわち、駆動力発生部6032に通電が行われていない場合)、シャッタ6002が前方へとスライド移動することにより、遊技球の大入賞口540への入賞が困難な状態(閉鎖状態)となる。一方、プランジャ6033が左方へ移動している場合(すなわち、駆動力発生部6032に通電が行われている場合)、シャッタ6002が後方へとスライド移動することにより、遊技球の大入賞口540への入賞が容易な状態(開放状態)となる。
図153から図155、図158に示すリンクアーム6004は、大入賞口ソレノイド6003とシャッタ6002とを連動可能に連結(連動連結)し、大入賞口ソレノイド6003からの駆動力をシャッタ6002へと伝達する部材である。リンクアーム6004は、概ね左右方向に延びた部分(第一リンク延出部6041)と概ね前後方向に延びた部分(第二リンク延出部6042)とにより、平面視で略L字状に形成される。リンクアーム6004は、中央筒部6043、連結開口部6044、連結軸6045及び規制突起部6046を具備する。
中央筒部6043は、収容部6001の支持軸6012に挿通されるものである。中央筒部6043は、平面視でリンクアーム6004の略中央(第一リンク延出部6041と第二リンク延出部6042との接続部)に形成される。中央筒部6043は、長手方向を上下方向へ向けた略円筒状に形成される。なお、中央筒部6043に支持軸6012が挿通されると、リンクアーム6004が平面視で中央筒部6043を中心として時計回り又は反時計回りに回動自在に軸支される。
連結開口部6044は、シャッタ6002の連結軸6023に挿通されるものである。連結開口部6044は、第一リンク延出部6041の左(先)端部に形成される。連結開口部6044は、第一リンク延出部6041を上下方向に貫通するように形成される。連結開口部6044は、先端部側から基端部側(中央筒部6043側)へと直線状に延びた長孔状に形成される。連結開口部6044の平面視における短手方向の長さは、シャッタ6002の連結軸6023の外径と略同一となるように形成される。
連結軸6045は、大入賞口ソレノイド6003の連結開口部6036と連結されるものである。連結軸6045は、長手方向を上下方向へ向けた略円柱状に形成される。連結軸6045は、下方へ向けて突出するように形成される。連結軸6045は、第二リンク延出部6042の前(先)端部に形成される。連結軸6045の外径は、大入賞口ソレノイド6003のの連結開口部6036の内径(左右方向の長さ)よりも小さくなるように形成される。
規制突起部6046は、所定の場合に後述する規制部材6005の規制ブロック部6054と当接されるものである。規制突起部6046は、下方に突き出るような板状に形成される。規制突起部6046は、第一リンク延出部6041の基端部近傍であって、平面視で中央筒部6043の前左方に形成される。規制突起部6046の後側面は、後方へ向いた平面となるように形成される。
図153から図155、図159に示す規制部材6005は、シャッタ6002が閉鎖状態である場合に、当該シャッタ6002の意図せぬ開放を規制するための部材である。規制部材6005は、中央筒部6053、規制ブロック部6054、連結軸6055及び誘導軸6056を具備する。
中央筒部6053は、収容部6001のボス部6013に挿通されるものである。中央筒部6053は、平面視で規制部材6005の略中央に形成される。中央筒部6053は、長手方向を上下方向へ向けた略円筒状に形成される。また、中央筒部6053は、平面視で左右方向に延びた長孔状に形成される。
また、中央筒部6053の右後方には、平面視で広がるように延びた板状の部分(第一規制延出部6051)が形成される。また、中央筒部6053の左方には、平面視で広がるように延びた板状の部分(第二規制延出部6052)が形成される。こうして、中央筒部6053、第一規制延出部6051及び第二規制延出部6052は、互いの位置関係が平面視で略L字状に形成される。なお、中央筒部6053にボス部6013が挿通されると、規制部材6005が平面視で中央筒部6053を中心として時計回り又は反時計回りに回動自在に軸支される。
規制ブロック部6054は、所定の場合にリンクアーム6004の規制突起部6046と当接されるものである。規制ブロック部6054は、上方へ向けて突出された略直方体状(ブロック状)の部分である。規制ブロック部6054は、平面視で第一規制延出部6051の略中央(すなわち、中央筒部6053の右後方)に形成される。規制ブロック部6054の前側面は、前方へ向いた平面となるように形成される。
連結軸6055は、大入賞口ソレノイド6003と連結されるものである。連結軸6055は、長手方向を上下方向へ向けた略円柱状に形成される。連結軸6055は、下方へ向けて突出するように形成される。連結軸6055は、平面視で第一規制延出部6051の略中央(すなわち、中央筒部6053の右後方)に形成される。こうして、連結軸6055の軸心は、規制ブロック部6054の軸心と上下方向に概ね重複するように形成される。連結軸6055の外径は、駆動力伝達部6034の連結突起部6037(すなわち、連結突起部6037が有する隙間)の幅よりも小さくなるように形成される。
誘導軸6056は、収容部6001の誘導開口部6014に挿通されるものである。誘導軸6056は、長手方向を上下方向へ向けた略円柱状に形成される。誘導軸6056は、下方へ突出するように形成される。連結軸6055は、平面視で第二規制延出部6052の略中央(すなわち、中央筒部6053の左方)に形成される。誘導軸6056の外径は、誘導開口部6014(第一誘導開口部6016及び第二誘導開口部6017)の平面視における短手方向の長さと略同一となるように形成される。
以下では、図153から図155、図160から図164を用いて、特別電動役物6000における、収容部6001、シャッタ6002、大入賞口ソレノイド6003、リンクアーム6004及び規制部材6005の組み付け構成について説明する。
なお、図163以降の図面において、収容部6001を破線で示しているが、支持軸6012、ボス部6013及び誘導開口部6014については、説明の便宜上、実線で示している。また、図163以降の図面において、リンクアーム6004を破線で示しているが、規制突起部6046については、説明の便宜上、実線で示している。また、図164以降の図面においては、説明の便宜上、各部材の構成の図示を簡略化している。
まず、収容部6001に対する各種の部材(シャッタ6002、大入賞口ソレノイド6003、リンクアーム6004及び規制部材6005)の組み付け構成の概略について説明する。
シャッタ6002は、収容部6001の底面に載置される。こうして、シャッタ6002は、収容部6001に対して前後方向にスライド移動自在に配置される。
また、大入賞口ソレノイド6003は、収容部6001に下方から取り付けられる。こうして、収容部6001の上側と下側(大入賞口ソレノイド6003の駆動力伝達部6034)とが、連通開口部6011を介して連通される。
また、リンクアーム6004の中央筒部6043には、収容部6001の支持軸6012が下方から相対回転可能に挿通される。こうして、リンクアーム6004は、収容部6001に対して、収容部6001の支持軸6012を中心として平面視で時計回り又は反時計回りに回動自在に支持される。
また、規制部材6005の中央筒部6053には、収容部6001のボス部6013が下方から相対回転可能に挿通される。こうして、規制部材6005は、収容部6001に対して、収容部6001のボス部6013を中心として平面視で時計回り又は反時計回りに回動自在に支持される。
次に、各種の部材の組み付け構成の詳細について説明する。
上述の如く、リンクアーム6004が収容部6001の支持軸6012に支持された状態において、リンクアーム6004の連結軸6045は、収容部6001の連通開口部6011を介して、当該収容部6001の下方へと突出される。リンクアーム6004の連結軸6045は、収容部6001の下方において、大入賞口ソレノイド6003の連結開口部6036に上方から挿通される。こうして、リンクアーム6004と大入賞口ソレノイド6003とが、連結軸6045と連結開口部6036を介して、連動可能に連結される。
なお、図164(a)に示すように、リンクアーム6004の連結軸6045は、大入賞口ソレノイド6003の連結開口部6036の左側縁部と当接するように配置される。すなわち、リンクアーム6004の連結軸6045は、大入賞口ソレノイド6003の連結開口部6036の右側縁部との間に、平面視で左右方向に隙間をあけて配置される。
また、リンクアーム6004が収容部6001の支持軸6012に支持された状態において、リンクアーム6004の連結開口部6044には、シャッタ6002の連結軸6023が下方から挿通される。こうして、リンクアーム6004とシャッタ6002とが、連結開口部6044と連結軸6023を介して、連動可能に連結される。
また、リンクアーム6004が収容部6001の支持軸6012に支持された状態において、リンクアーム6004の規制突起部6046は、規制部材6005の規制ブロック部6054と当接される。
なお、図164(a)に示すように、リンクアーム6004の規制突起部6046の後側面と、規制部材6005の規制ブロック部6054の前側面とは、互いに平行となる平面であるため、(点接触ではなく)面接触している。
また、リンクアーム6004が収容部6001の支持軸6012に支持された状態において、図164(a)及び(b)に示すにように、収容部6001のボス部6013は、規制部材6005の中央筒部6053の左側縁部と当接するように配置される。
また、規制部材6005が収容部6001のボス部6013に支持された状態において、規制部材6005の連結軸6055は、収容部6001の連通開口部6011を介して、当該収容部6001の下方へと突出される。規制部材6005の連結軸6055は、収容部6001の下方において、大入賞口ソレノイド6003の連結突起部6037(すなわち、連結突起部6037が有する隙間)に上方から挿通される。こうして、リンクアーム6004と規制部材6005が、連結軸6055と連結突起部6037を介して、連動可能に連結される。
なお、図164(b)に示すように、規制部材6005の連結軸6055は、大入賞口ソレノイド6003の連結突起部6037(すなわち、連結突起部6037が有する隙間)の前部に配置される。
また、規制部材6005が収容部6001のボス部6013に支持された状態において、規制部材6005の誘導軸6056は、収容部6001の誘導開口部6014に上方から挿通される。
なお、図164(b)に示すように、規制部材6005の誘導軸6056は、収容部6001の誘導開口部6014の第一誘導開口部6016及び第二誘導開口部6017のうち、第一誘導開口部6016内に位置するように(より詳細には、第一誘導開口部6016の右端部と当接するように)配置される。
このように、上述の如く規制部材6005の中央筒部6053の左側縁部が収容部6001のボス部6013と当接している状態においては、規制部材6005の誘導軸6056が第一誘導開口部6016の右端部と当接している状態となる。
以下では、図164及び図168を用いて、シャッタ6002が閉鎖状態である場合における、規制部材6005及び収容部6001の誘導開口部6014(ロック手段)によるシャッタ6002の意図せぬ開放(より詳細には、リンクアーム6004の意図せぬ回動及びシャッタ6002の意図せぬ移動)の規制について詳細に説明する。
なお、本実施形態において、シャッタ6002の意図せぬ開放とは、大入賞口ソレノイド6003により発生した駆動力に応じた開放ではなく、シャッタ6002に直接付与された外力(例えば、シャッタ6002への遊技球の衝突や、不正行為者によって行われたシャッタ6002への不正行為)に応じた開放を指すものである。
なお、以下の説明において、各部材の回転方向は、特に断りが無い限り、平面視を基準としている。また、以下の説明において、規制部材6005及び収容部6001の誘導開口部6014(ロック手段)によりシャッタ6002の意図せぬ開放が規制された状態を「ロック状態」と称する。
上述の如く組み付けが行われた特別電動役物6000において、シャッタ6002に直接外力(シャッタ6002を後方へスライド移動させるような力)が付与されると、連結開口部6044と連結軸6023を介して、シャッタ6002からリンクアーム6004に時計回りに回動するような力が伝達される。
なお、図164(a)に示すように、リンクアーム6004の規制突起部6046は、後方(すなわち、リンクアームが時計回りに回動する場合の移動方向)において規制部材6005の規制ブロック部6054と当接される。したがって、シャッタ6002からリンクアーム6004に時計回りに回動するような力が伝達されると、規制突起部6046と規制ブロック部6054とを介して、リンクアーム6004から規制部材6005に反時計回りに回動するような力が伝達される。
ここで、図164(b)に示すように、規制部材6005の誘導軸6056は、第一誘導開口部6016内に位置するように(より詳細には、第一誘導開口部6016の右端部と当接するように)配置されている。すなわち、規制部材6005の誘導軸6056の前方(規制部材6005が反時計回りに回動する場合の移動方向)には、第一誘導開口部6016の縁部(以下、前側縁部)が配置される。したがって、図168(a)に示すように、リンクアーム6004から規制部材6005に反時計回りに回動するような力が伝達された場合であっても、規制部材6005の誘導軸6056が第一誘導開口部6016の前側縁部と干渉するため、当該規制部材6005は回動することができない。
このように、規制部材6005が回動することができないため、当該規制部材6005へと力を伝達しているリンクアーム6004も回動することができない。また、リンクアーム6004が回動することができないため、当該リンクアーム6004へと力を伝達しているシャッタ6002も移動することができない。すなわち、シャッタ6002に直接外力が付与された場合であっても、当該シャッタ6002は外力に抗って後方へと移動せず、閉鎖状態を維持することができる。
以上のように、規制部材6005の誘導軸6056が第一誘導開口部6016内に位置する場合には、規制部材6005及び収容部6001の誘導開口部6014(ロック手段)によって、シャッタ6002の意図せぬ開放(より詳細には、リンクアーム6004の意図せぬ回動及びシャッタ6002の意図せぬ移動)が規制された状態(ロック状態)となっている。
なお、ロック状態である場合に、リンクアーム6004から規制部材6005に反時計回りに回動するような力が伝達されると、リンクアーム6004の規制突起部6046の後側面と規制ブロック部6054の前側面とが互いに比較的強い力で押圧することとなる。しかしながら、リンクアーム6004の規制突起部6046の後側面と、規制部材6005の規制ブロック部6054の前側面とは、上述の如く互いに点接触ではなく面接触しているため、それぞれの耐久性を向上させることができる。
以下では、図164から図168を用いて、シャッタ6002が閉鎖状態である場合において、大入賞口ソレノイド6003により発生した駆動力に応じてシャッタ6002が開放される構成について詳細に説明する。
なお、後述するように、大入賞口ソレノイド6003により発生した駆動力に応じてシャッタ6002が開放される場合は、当該シャッタ6002に直接外力が付与された場合とは異なり、規制部材6005及び収容部6001の誘導開口部6014(ロック手段)によるロック状態が解除されることとなる。
規制部材6005の誘導軸6056が第一誘導開口部6016内に位置する場合(シャッタ6002が閉鎖状態である場合)において、シャッタ6002を開放させる場合、大入賞口ソレノイド6003の駆動力発生部6032に通電が行われる。駆動力発生部6032に通電が行われると、図164及び図165に示すように、プランジャ6033の左方への移動が開始され、大入賞口ソレノイド6003による駆動力が発生される。また、プランジャ6033の左方への移動が開始されると、当該プランジャ6033の右端部に固定された駆動力伝達部6034(連結開口部6036及び連結突起部6037)も同様に左方へ移動する。
駆動力伝達部6034の連結突起部6037が左方へ移動すると、当該連結突起部6037と規制部材6005の連結軸6055を介して、大入賞口ソレノイド6003からの駆動力が規制部材6005へと伝達される。具体的には、駆動力伝達部6034の連結突起部6037が、規制部材6005の連結軸6055を左方へと押圧する。こうして、大入賞口ソレノイド6003からの駆動力が伝達されると、規制部材6005は収容部6001に対して左方へ移動する。
具体的には、規制部材6005の中央筒部6053は、収容部6001のボス部6013に対して左方へ移動し、当該中央筒部6053の右側縁部がボス部6013に当接する。また、規制部材6005の誘導軸6056は、収容部6001の第一誘導開口部6016に対して左方へ移動し、当該第一誘導開口部6016の左端部(第二誘導開口部6017の後端部)に当接する。
なお以下では、規制部材6005の中央筒部6053の右側縁部をボス部6013に当接させるまでの駆動力伝達部6034の移動(規制部材6005の誘導軸6056を収容部6001の第一誘導開口部6016の左端部に当接させるまでの移動)を、「駆動力伝達部6034の第一の移動」と称する。また、規制部材6005の中央筒部6053の右側縁部をボス部6013に当接させた後の駆動力伝達部6034の移動(規制部材6005の誘導軸6056を収容部6001の第一誘導開口部6016の左端部に当接させた後の移動)を、「駆動力伝達部6034の第二の移動」と称する。
また、駆動力伝達部6034の第一の移動によって当該駆動力伝達部6034の連結開口部6036が左方へ移動すると、当該連結開口部6036は、リンクアーム6004の連結軸6045に対して左方へ移動し、当該連結開口部6036の右側縁部が連結軸6045に当接する。なお、駆動力伝達部6034の第一の移動において、駆動力伝達部6034の連結開口部6036は、移動の途中でリンクアーム6004の連結軸6045を何ら押圧しない。すなわち、駆動力伝達部6034の第一の移動においては、リンクアーム6004には、大入賞口ソレノイド6003からの駆動力は伝達されない。
なお、駆動力伝達部6034の第一の移動においては、規制部材6005の誘導軸6056が第一誘導開口部6016の左端部(第二誘導開口部6017の後端部)に当接するタイミングと、規制部材6005の中央筒部6053の右側縁部がボス部6013に当接するタイミングと、駆動力伝達部6034の連結開口部6036の右側縁部がリンクアーム6004の連結軸6045に当接するタイミングとは、全て略同一に設定される。
また、駆動力伝達部6034の第一の移動においては、規制部材6005の誘導軸6056が第一誘導開口部6016内に位置し、当該誘導軸6056の前方(規制部材6005が反時計回りに回動する場合の移動方向)には、第一誘導開口部6016の前側縁部が配置される。すなわち、駆動力伝達部6034の第一の移動においては、リンクアーム6004から規制部材6005に反時計回りに回動するような力が伝達された場合であっても、規制部材6005の誘導軸6056が第一誘導開口部6016の前側縁部と干渉するため、規制部材6005及び収容部6001の誘導開口部6014(ロック手段)によるロック状態が継続されることとなる。
また、上述の如く、駆動力伝達部6034の第一の移動においては、リンクアーム6004には、大入賞口ソレノイド6003からの駆動力が伝達されない。すなわち、大入賞口ソレノイド6003からの駆動力は、駆動力伝達部6034から規制部材6005へと伝達されるものの、他の部材(例えば、リンクアーム6004)へと伝達されない。こうして、規制部材6005は左方へと移動するものの、リンクアーム6004及びシャッタ6002は、何れの方向にも回動(移動)せず、シャッタ6002が閉鎖状態である場合の姿勢を維持することとなる。
このような状態において、図165及び図166に示すように、駆動力伝達部6034がさらに左方へ移動すると(駆動力伝達部6034が第二の移動を行うと)、駆動力伝達部6034の連結突起部6037及び規制部材6005の連結軸6055を介して、大入賞口ソレノイド6003からの駆動力が規制部材6005へと伝達される。具体的には、駆動力伝達部6034の連結突起部6037が、規制部材6005の連結軸6055を左方へと押圧する。
ここで、駆動力伝達部6034が第二の移動を行う場合、規制部材6005の中央筒部6053の右側縁部がボス部6013に当接されている。すなわち、規制部材6005の中央筒部6053は、収容部6001のボス部6013に対して左方へ移動することができない。したがって、連結突起部6037が規制部材6005の連結軸6055を左方へと押圧すると、規制部材6005は、収容部6001のボス部6013を中心として反時計回りへ回動しようとする。
また、駆動力伝達部6034が第二の移動を行う場合、規制部材6005の誘導軸6056が収容部6001の第一誘導開口部6016の左端部(第二誘導開口部6017の後端部)に当接されている。なお、第二誘導開口部6017は、ボス部6013の中心Pを中心とした仮想円の一部と重複するように形成される。すなわち、規制部材6005の誘導軸6056の前方(規制部材6005が反時計回りに回動する場合の移動方向)には、当該誘導軸6056が移動する軌跡に沿った開口部が形成されている(誘導軸6056が移動する場合に干渉するものがない)。
こうして、連結突起部6037が規制部材6005の連結軸6055を左方へと押圧して、規制部材6005が、収容部6001のボス部6013を中心として反時計回りへ回動しようとすると、図168(b)に示すように、規制部材6005の誘導軸6056が収容部6001の第二誘導開口部6017により誘導され、当該第二誘導開口部6017を前方へ向けて移動していく。なお、規制部材6005が、収容部6001のボス部6013を中心として反時計回りへ回動しようとすると、規制部材6005の連結軸6055は、駆動力伝達部6034に対して相対的に後方へと移動していく。
なお、規制部材6005は、上述の如く駆動力伝達部6034が第一の移動を行う場合と、駆動力伝達部6034が第二の移動を行う場合とで、回動中心の位置を左右方向に異ならせている。具体的には、駆動力伝達部6034が第一の移動を行う場合には、規制部材6005の中央筒部6053の左側縁部と当接された収容部6001のボス部6013を回動中心の位置とする。また、駆動力伝達部6034が第二の移動を行う場合には、規制部材6005の中央筒部6053の右側縁部と当接された収容部6001のボス部6013を回動中心の位置とする。
こうして、規制部材6005は、回動中心の位置を異ならせることによって、誘導軸6056の前方(規制部材6005が反時計回りに回動する場合の移動方向)に、第一誘導開口部6016の前側縁部があるか、又は第二誘導開口部6017が延びているのかを切り替えている。
このように、駆動力伝達部6034が第二の移動を行う場合、規制部材6005及び収容部6001の誘導開口部6014(ロック手段)のロック状態が解除され、当該規制部材6005の誘導軸6056が収容部6001の第二誘導開口部6017を前方へ向けて移動することができる。すなわち、駆動力伝達部6034の連結突起部6037が規制部材6005の連結軸6055を左方へと押圧することによって、規制部材6005が、収容部6001のボス部6013を中心として反時計回りへ回動する。
また、駆動力伝達部6034が第二の移動を行う場合、駆動力伝達部6034の連結開口部6036の右側縁部がリンクアーム6004の連結軸6045に当接されている。すなわち、駆動力伝達部6034の連結開口部6036及びリンクアーム6004の連結軸6045を介して、大入賞口ソレノイド6003からの駆動力がリンクアーム6004へと伝達される。具体的には、駆動力伝達部6034の連結開口部6036が、リンクアーム6004の連結軸6045を左方へと押圧する。こうして、駆動力伝達部6034の連結開口部6036がリンクアーム6004の連結軸6045を左方へと押圧すると、リンクアーム6004は、反時計回りへ回動しようとする。
なお、駆動力伝達部6034が第一の移動を行っている場合(ロック状態である場合)において、リンクアーム6004が反時計回りへ回動しようとした場合、すなわちリンクアーム6004の規制突起部6046と規制部材6005の規制ブロック部6054とを介して、リンクアーム6004から規制部材6005に反時計回りに回動するような力が伝達された場合に、規制部材6005の誘導軸6056が第一誘導開口部6016の前側縁部と干渉するため、当該規制部材6005は回動することができなかった。
しかし、駆動力伝達部6034が第二の移動を行う場合、上述の如く規制部材6005の誘導軸6056が収容部6001の第二誘導開口部6017を前方へ向けて移動することができるため、規制部材6005の規制ブロック部6054も後方へ移動することとなる。なお、規制部材6005の規制ブロック部6054は、後方へ移動すると、リンクアーム6004の規制突起部6046から離間する方向へ移動することとなる。
したがって、駆動力伝達部6034が第二の移動を行う場合において、リンクアーム6004が反時計回りへ回動しようとした場合には、リンクアーム6004の規制突起部6046と規制部材6005の規制ブロック部6054と干渉しない。すなわち、リンクアーム6004は、反時計回りに回動することができる。
また、リンクアーム6004が反時計回りに回動すると、リンクアーム6004の連結開口部6044及びシャッタ6002の連結軸6023を介して、大入賞口ソレノイド6003からの駆動力がシャッタ6002へと伝達される。具体的には、リンクアーム6004の連結開口部6044が、シャッタ6002の連結軸6023を後方へと押圧する。こうして、リンクアーム6004の連結開口部6044がシャッタ6002の連結軸6023を後方へと押圧すると、シャッタ6002は後方へとスライド移動を開始する。
駆動力伝達部6034の第二の移動は、図167に示すように、規制部材6005の誘導軸6056が収容部6001の第二誘導開口部6017の前端部に到達した場合に終了する。こうして、規制部材6005の誘導軸6056が収容部6001の第二誘導開口部6017の前端部に到達した場合、シャッタ6002は開放状態となる。
なお、上述の如く、シャッタ6002が閉鎖状態から開放される構成について説明したが、シャッタ6002が開放状態から閉鎖される場合は、大入賞口ソレノイド6003の通電が停止された後、シャッタ6002が開放される場合とは逆の順序で、各種の部材(シャッタ6002、大入賞口ソレノイド6003、リンクアーム6004及び規制部材6005)がそれぞれ動作することとなる。
ここで、従来、パチンコ機あるいはパチスロ機といった遊技機において、例えば通過領域に対して遊技球の通過が容易となる位置と遊技球の通過が困難となる位置とに変位可能な変位部材を設ける技術は公知となっている。例えば、特開2008−307103号公報に記載の如くである。
特開2008−307103号公報に記載の技術においては、前記変位部材として入賞装置の扉部材が設けられる。また、扉部材を変位させる(開放させる位置と、閉鎖させる位置と、の間を往復移動させる)ための駆動源としては、ソレノイドが採用されている。
また、前記特開2008−307103号公報に記載の技術においては、ソレノイドの伝達手段に設けられたロック部と、扉部材に設けられた係合突起部と、が接触することで、前記閉鎖させる位置において扉部材が開放されることを規制(ロック)することができる。
しかしながら、ロック部と係合突起部とは互いの位置関係にある程度の正確さが求められるため、ソレノイドの経年劣化や、ソレノイドの駆動経路への異物の混入等があった場合には、互いに完全に接触しなくなる。このように、ロック部と係合突起部とが完全に接触しなくなると、閉鎖する位置において扉部材にガタが生じたり、扉部材が少しだけ開放されたりするおそれ(意図せぬ変位が行われる可能性)があり、不都合であった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、遊技球の通過が困難な位置に変位部材が変位されている場合に、当該変位部材の意図せぬ変位をより確実に規制することができる遊技機を提供することを目的とする。
以上のように、本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、
遊技球が転動する遊技領域20を有する遊技盤17と、
前記遊技領域20に設けられ遊技球が通過可能な第二始動口440(通過領域)と、
前記第二始動口440(通過領域)に対して遊技球の通過が容易な位置と遊技球の通過が困難な位置とに変位可能な変位部材(シャッタ6002及びリンクアーム6004)と、
前記変位部材を駆動する大入賞口ソレノイド6003(駆動手段)と、
前記大入賞口ソレノイド6003(駆動手段)を制御可能な主制御回路100(駆動制御手段)と、を備えた遊技機であって、
前記変位部材が遊技球の通過が困難な位置に変位制御されている状態であり、かつ前記主制御回路100(駆動制御手段)が前記変位部材を遊技球の通過が容易な位置に変位させる制御を行っていない場合に、前記変位部材を遊技球の通過が困難な位置にてロック可能なロック手段(規制部材6005及び収容部6001の誘導開口部6014)を備え、
前記大入賞口ソレノイド6003(駆動手段)は、
駆動力を発生する駆動力発生部6032と、
前記変位部材の少なくとも一部と接することで、前記駆動力発生部6032により発生した駆動力を前記変位部材に伝達可能な駆動力伝達部6034と、を含み、
前記ロック手段は、
前記変位部材の少なくとも一部と接することで、前記変位部材の変位を規制する規制部材6005(規制部)と、
前記規制部の変位経路を規定する誘導開口部6014(変位誘導部)と、を含み、
前記変位経路は、第一誘導開口部6016(第1の変位区間)と、前記第一誘導開口部6016(第1の変位区間)とは異なる第二誘導開口部6017(第2の変位区間)とを含み、
前記変位部材は、前記駆動力伝達部6034と少なくとも一部が接した状態で遊技球の通過が容易な位置と遊技球の通過が困難な位置とに変位制御され、
前記規制部材6005(規制部)は、前記駆動力伝達部6034の変位に伴い前記誘導開口部6014(変位誘導部)に沿って変位制御可能であり、
前記ロック手段は、前記規制部材6005(規制部)が前記第一誘導開口部6016(第1の変位区間)に位置する場合、前記変位部材のロック状態を維持し、前記規制部材6005(規制部)が前記第二誘導開口部6017(第2の変位区間)に位置する場合、前記変位部材のロック状態を解除するものである。
このような構成により、ロック手段(規制部材6005及び収容部6001の誘導開口部6014)は、例えば規制部材6005の誘導軸6056が第一誘導開口部6016の右端部に位置している場合だけでなく、誘導軸6056が第一誘導開口部6016内に位置している間には、変位部材(シャッタ6002及びリンクアーム6004)のロック状態を維持することができる。すなわち、規制部材6005及び収容部6001の誘導開口部6014の互いの位置関係が多少ずれた場合であっても(例えば、駆動力伝達部6034が正常な位置に配置されていなくとも)、当該ロック状態を維持することができる。したがって、遊技球の通過が困難な位置に変位部材(シャッタ6002及びリンクアーム6004)が変位されている場合に、当該変位部材(シャッタ6002及びリンクアーム6004)の意図せぬ変位をより確実に規制することができる。
また、本実施形態に係るパチンコ遊技機1において、
前記規制部材6005(規制部)の変位には、移動及び回動が含まれ、
前記ロック手段は、前記規制部材6005(規制部)が前記第一誘導開口部6016(第1の変位区間)に位置する場合、前記規制部材6005(規制部)の移動が可能な状態のまま、前記規制部材6005(規制部)の回動を規制してロック状態を維持し、
前記規制部材6005(規制部)が前記第二誘導開口部6017(第2の変位区間)に位置する場合、前記規制部材6005(規制部)の回動中心の位置を前記規制部材6005(規制部)が前記第一誘導開口部6016(第1の変位区間)に位置する場合と異ならせることにより、前記規制部材6005(規制部)の回動を可能として前記ロック状態を解除するものである。
このような構成により、一つの部材である規制部材6005(規制部)が、2つの動作(移動及び回動)の組み合わせによってロック状態の維持と解除とを切り替えることができる。こうして、例えば2つの動作(移動及び回動)を行う部材をそれぞれ設ける場合と比較すると、部品点数の削減を図ることができる。特に本実施形態のように特別電動役物においては、部品の配置スペースが制限されるものであるため、このような構成を有することは有益である。
また、本実施形態に係るパチンコ遊技機1において、
前記変位部材は、遊技球を誘導するシャッタ6002(遊技球誘導部)と、前記遊技球誘導部に接続されるリンクアーム6004(リンク部)とを含み、
前記駆動力伝達部6034は、前記リンクアーム6004(リンク部)に接しているものである。
このような構成により、駆動力伝達部6034は、シャッタ6002(遊技球誘導部)ではなくリンクアーム6004(リンク部)と接しているため、当該シャッタ6002(遊技球誘導部)と直接接することなく、当該シャッタ6002(遊技球誘導部)をロック状態とすることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、ロック状態とする対象として特別電動役物6000を例にあげて説明を行ったが、ロック状態とする対象は、これに限定されず、普通電動役物等であってもよい。
また、駆動力伝達部6034の第一の移動が終了した場合、規制部材6005の規制ブロック部6054がリンクアーム6004に対して左方へ移動する。このように、規制部材6005の規制ブロック部6054がリンクアーム6004に対して左方へ移動した場合には、リンクアーム6004の規制突起部6046と規制部材6005の規制ブロック部6054との当接された状態を解除することができる。すなわち、リンクアーム6004の規制突起部6046と規制部材6005の規制ブロック部6054とが、前後方向に重複しないように配置することができる。
このような構成によれば、駆動力伝達部6034が第二の移動を行う場合において、リンクアーム6004が反時計回りへ回動しようとした場合に、リンクアーム6004の規制突起部6046と規制部材6005の規制ブロック部6054との干渉(リンクアーム6004の回動の規制)をより確実に防止することができる。
また、駆動力伝達部6034の第一の移動が終了した場合であっても、リンクアーム6004の規制突起部6046と規制部材6005の規制ブロック部6054との当接された状態を維持し、リンクアーム6004が反時計回りへ回動しようとした場合に、リンクアーム6004の規制突起部6046が規制部材6005の規制ブロック部6054を押圧することによって、規制部材6005の回動を補助を行うこともできる。
また、誘導開口部6014(第一誘導開口部6016及び第二誘導開口部6017)の構成は、本実施形態の構成に限定されない。例えば、誘導開口部6014(変位誘導部)は、駆動力伝達部6034が第一の移動を行っている場合(ロック状態である場合)において、リンクアーム6004が反時計回りへ回動しようとした場合に、誘導軸6056の前方(規制部材6005が反時計回りに回動する場合の移動方向)に当該誘導軸6056の移動を干渉するように形成されていればよい。なお、誘導軸6056の移動を円滑に促す観点においては、誘導軸6056の移動経路に沿って形成された本実施形態に係る構成が望ましい。
1 パチンコ遊技機
17 遊技盤
20 遊技領域
100 主制御回路
440 第二始動口
6001 収容部
6002 シャッタ
6003 大入賞口ソレノイド
6004 リンクアーム
6005 規制部材
6014 誘導開口部
6016 第一誘導開口部
6017 第二誘導開口部
6032 駆動力発生部
6034 駆動力伝達部

Claims (1)

  1. 遊技球が転動する遊技領域を有する遊技盤と、
    前記遊技領域に設けられ遊技球が通過可能な通過領域と、
    前記通過領域に対して遊技球の通過が容易な位置と遊技球の通過が困難な位置とに変位可能な変位部材と、
    前記変位部材を駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段を制御可能な駆動制御手段と、を備えた遊技機であって、
    前記変位部材が遊技球の通過が困難な位置に変位制御されている状態であり、かつ前記駆動制御手段が前記変位部材を遊技球の通過が容易な位置に変位させる制御を行っていない場合に、前記変位部材を遊技球の通過が困難な位置にてロック可能なロック手段を備え、
    前記駆動手段は、
    駆動力を発生する駆動力発生部と、
    前記変位部材の少なくとも一部に接することで、前記駆動力発生部により発生した駆動力を前記変位部材に伝達可能な駆動力伝達部と、を含み、
    前記駆動制御手段は、前記駆動力伝達部を、前記変位部材が遊技球の通過が容易な位置に変位制御される第1の位置と、前記変位部材が遊技球の通過が困難な位置に変位制御される第2の位置と、に所定の変位経路を経て変位制御可能であり、
    前記ロック手段は、前記第2の位置において前記変位部材をロック可能であり、かつ前記第1の位置において前記変位部材のロックを解除可能であり、
    前記ロック手段により前記変位部材がロックされている状態において、前記駆動力伝達部が前記第2の位置から前記第1の位置へ所定の距離移動しても、前記変位部材のロック状態が維持されることを特徴とする遊技機。
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