JP2018054384A - 金属の腐食予測方法、鋼構造物の設計方法および腐食予測プログラム - Google Patents

金属の腐食予測方法、鋼構造物の設計方法および腐食予測プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】電解質溶液と接触した金属の腐食を数値解析によってより高精度に予測することが可能な、数値解析による金属の腐食予測方法を提供する。【解決手段】金属と電解質溶液とが接触した系の計算モデルを作成する工程と、上記計算モデルにより、所定時刻での上記電解質溶液および上記金属の電位分布を数値解析により求める工程と、を有し、上記計算モデルにおいて、上記電解質溶液と金属の間に、上記金属の電気伝導度を下回る値の電気伝導度となる仮想の金属抵抗層を設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、広く産業分野で使用されている金属材料の腐食を数値解析によって予測する方法に関する。本発明は、具体的には、構造物の品質および性能寿命を予測するために、数値解析(数値シミュレーション)を用いて腐食媒体である電解質溶液中の電位分布や電流密度分布を計算して、金属の耐食性を予測する腐食評価に関連する技術である。
従来、金属材料の耐食性評価は、腐食促進試験や大気暴露試験、あるいは電気化学測定によって行われる。例えば鉄鋼材料の耐食性を評価する場合、塩水噴霧試験(SST:Salt Spray Test)や、これに湿潤や乾燥の雰囲気条件を組み合わせる複合サイクル試験(CCT:Combined Cyclic corrosion Test)により、試験片や実部品の腐食を促進して短期間で耐食性の優劣を判断することが行われる。一方、このような腐食促進試験が、実際に鉄鋼材料が使用される環境に比べて厳しい腐食環境であることから、実使用環境における腐食形態や種類の異なる鉄鋼材料の耐食性の序列を再現しない場合がある。そのため、試験片を屋外や屋内に設置して、実使用に近い環境の中で腐食させることで、耐食性を評価する大気暴露試験も広く行われている。しかし、暴露試験は耐食性の優劣を判断するまでに長期間を有するといった課題がある。
これに対して、近年のコンピュータ技術の発展と計算高速化に伴い、コンピューターシミュレーションにより腐食現象を予測する試みが活発に行われている。数値解析により金属の腐食を予測することができれば、実験では解析困難な腐食原因や腐食機構の解析や、金属の耐食性を短時間で評価することができる可能性がある。
特許文献1および特許文献2は、腐食媒体内にある金属を電気的に接続された複数の解析セグメントからなる連続体とみなして、当該金属の分極特性を決定する、腐食環境の数値解析方法を開示する。この方法は、モデル中の腐食媒体をラプラス方程式に従うラプラス場とみなして数値解析を行い、対象構造物である金属の電位分布および電流の流出入を計算することで、腐食に対する駆動力や腐食速度を推定する方法である。
また、非特許文献1では、海水ポンプの腐食を境界要素法により解析する技術が報告されている。ここでは、ポンプの材料である鋳鉄(FC200)の分極曲線を境界条件としてラプラス方程式を解くことで、腐食媒体である海水中の電位分布および電流密度分布を求め、鋳鉄と海水との界面の電位および電流密度から鋳鉄の腐食を予測するモデルを提案している。ここで水溶液中の電気伝導度は実験から求めた値を用いている。
非特許文献2では、亜鉛めっきと下地鋼板の薄水膜下での異種金属接触腐食において、物質移動と化学反応を考慮した数値計算を行い、亜鉛および鋼の腐食を予測している。このモデルでは、亜鉛や鋼の腐食生成物の形成やその分布を微小時間毎に計算しており、境界条件として与えたアノード反応から計算される溶出金属イオンと物質移動の計算による金属イオン以外の化学種との反応を、金属酸化物や水酸化物の沈殿反応の平衡定数を用いる平衡計算により予測しており、これにより種々の腐食生成物の分布と量を予測している。
特開2008−249562号公報 特開2008−32421号公報
エバラ時報 No.223(2009−3)37−45 材料と環境,Vol.61,(2012),376−383
腐食現象のモデル化や数値解析方法には、様々な手法が考えられる。このうち広く実施されているのが、腐食媒体である電解質溶液を仮定した領域において、腐食速度に相当する電流密度や腐食反応の駆動力となる電位の分布を、物質輸送の理論式やラプラス方程式を解くことにより求める方法である。金属の腐食は、電解質溶液と金属の界面における電流の流出入や電位差によって評価される。このような方程式の解法としては、電解質溶液領域を要素化する連続体モデルとして、差分法や有限要素法などが用いられている。電解質溶液中における金属表面の電位と電流密度との関係である金属の分極特性を境界条件として与え、各要素内の電位および電流の分布、要素内や境界における物質の収支を計算する。
しかし、実際の腐食現象では、腐食は単に金属の溶解(イオン化)として進行するばかりでなく、金属の酸化物や水酸化物が生成する、いわゆる「さび」あるいは「腐食生成物」の形成を伴う。以降、溶解した金属の析出物(酸化物、水酸化物等)を腐食生成物と呼ぶ。腐食生成物は金属の腐食速度に大きな影響を及ぼす。例えば、電解質溶液中で活性な亜鉛が、大気環境において優れた耐食性を発揮するのは、亜鉛の腐食生成物が表面を覆うことで金属亜鉛の腐食速度を減少させるためである。
特許文献1および特許文献2では、モデル中の腐食媒体をラプラス方程式に従うラプラス場とみなして解析しており、媒質として土壌を例にして電気的物性値を比抵抗5000Ω・cmとして与えている。これらの発明において媒質が水溶液の場合には、水溶液の電気伝導度が与えられれば、水溶液中における腐食分極特性を評価することができる。しかし、ここで与えられている電気的物性値は、腐食環境のみから与えられる条件であり、腐食に伴う腐食生成物形成の影響は考慮されていない。
非特許文献1では、腐食媒体を海水およびコンクリートとして、それぞれの電気伝導度を与え、ラプラス方程式や物質輸送の式を解いている。しかし、腐食生成物の形成を予測することや、それに伴う腐食媒体や腐食への影響は計算に考慮されていない。
非特許文献2は、水溶液中の亜鉛と鋼の異種金属接触腐食において、物質輸送を考慮して電位分布および電流密度分布を計算している。この文献では、腐食媒体である水溶液中におけるさまざまな種類の化学種の濃度と酸化物や水酸化物の沈殿反応の平衡定数を用いて計算を行うことで、酸化物や水酸化物の生成量と分布を予測している。しかし、腐食生成物形成による金属の水溶液との界面における電気化学特性の変化は考慮されておらず、腐食生成物存在下での金属の腐食速度を正確に見積もることはできなかった。
このように従来技術では、金属の腐食生成物が金属表面に堆積することによる腐食速度への影響を数値計算において考慮しておらず、金属の腐食を数値解析によって高精度に予測することができていなかった。
そこで本発明は、上記課題に鑑み、電解質溶液と接触した金属の腐食を数値解析によってより高精度に予測することが可能な、数値解析による金属の腐食予測方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するべく本発明者らは、金属の腐食生成物が金属表面に堆積することによる腐食速度への影響を数値計算において考慮することに着目した。
その結果、電解質溶液および金属の電位分布の数値計算を行うにあたり、数値計算モデルにおける電解質溶液と金属の間に、金属の電気伝導度を下回る値の電気伝導度となる仮想の金属抵抗層を設けることにより、金属の腐食の際に金属の表面に堆積する腐食生成物が腐食速度に及ぼす影響を模擬することが可能となり、実際に腐食生成物の形成を伴う場合の電位分布や電流密度分布を適切に予測することができるということに想到し、本発明を完成するに至った。
上記知見に基づき完成された本発明の要旨構成は以下のとおりである。
1.電解質溶液と接触した金属の腐食を数値解析によって予測する方法であって、
金属と電解質溶液とが接触した系の計算モデルを作成する工程と、
上記計算モデルにより、所定時刻での上記電解質溶液および上記金属の電位分布を数値解析により求める工程と、
を有し、
上記計算モデルにおいて、上記電解質溶液と金属の間に、上記金属の電気伝導度を下回る値の電気伝導度となる仮想の金属抵抗層を設ける、
ことを特徴とする金属の腐食予測方法。
2.前記計算モデルの電解質溶液、金属および仮想の金属抵抗層をそれぞれ複数のセルに分割し、
前記計算モデルにおいて互いに隣接する仮想の電気抵抗層のセルiと電解質溶液のセルjについて、該セルiの電気伝導度をσ、該セルjの体積をV0j、該セルjにおいて腐食生成物が占める体積をVcj、前記金属の電気伝導度よりも小さい値から選択される基準電気伝導度をσ0としたとき、σ、V0j、Vcjおよびσ0が次式の関係を満足することを特徴とする前記1に記載の金属の腐食予測方法。
σ=α×σ0×(1-Vcj/V0j)、
ただし、0.001≦α<10 である。
3.前記電解質溶液の厚さが10mm以下であることを特徴とする前記1または2に記載の金属の腐食予測方法。
4.前記金属が亜鉛、鉄、アルミ、銅およびニッケルから選択される1種以上の金属、または該金属を主成分とする合金であることを特徴とする前記1〜3のいずれか一項に記載の金属の腐食予測方法。
5.前記腐食の形態が、二種の金属が接触し、金属間の電位差によって一方の金属の腐食が加速される異種金属接触腐食であることを特徴とする前記1〜4のいずれか一項に記載の金属の腐食予測方法。
6.前記1〜5のいずれか一項の数値解析による金属の腐食予測方法によって、耐食性を予測して、材料を選定することを特徴とする鋼構造物の設計方法。
7.前記1〜5のいずれか一項の数値解析による金属の腐食予測方法によって、耐食性を予測して、防錆性能を設計することを特徴とする鋼構造物の設計方法。
8.コンピュータに、前記1〜5のいずれか一項の数値解析による金属の腐食予測方法を実行させる腐食予測プログラム。
本発明の数値解析による金属の腐食予測方法によれば、金属の腐食生成物が金属表面に堆積することによる腐食速度への影響を考慮した数値計算を行うので、電解質溶液と接触した金属の腐食を数値解析によってより高精度に予測することが可能となる。
本発明の一実施形態による、数値解析による金属の腐食予測方法のフローチャートである。 2つの金属の異種金属接触腐食の連続体モデル(計算モデル)の一例を示す図である。 金属の腐食生成物の形成を説明する図である。 本発明の一実施形態で用いた、亜鉛と鉄の異種金属接触腐食のモデル形状を示す図である。 実施例で行った、亜鉛と鉄の異種金属接触腐食の実験の模式図である。 実施例で行った、亜鉛と鉄の異種金属接触腐食のモデル形状を示す図である。
本発明は、電解質溶液と接触した金属の腐食を数値解析によって予測する方法である。その一実施形態を、図1〜3を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態による、数値解析による金属の腐食予測方法のフローチャートである。図2は、このような数値解析を適用するための、金属と電解質溶液とが接触した系の計算モデル図であり、2つの金属A、Bが接触し電気的に短絡した状態の上に電解質溶液が存在する異種金属接触腐食の一例を示している。
図2に示す計算モデルでは、金属と、この金属に接触している電解質溶液の薄膜を、これらの断面において2次元の格子状の領域(以下、「セル」という。)に区切り、境界要素法や有限要素法などを用いて各セル中の電位、電流密度、化学種の濃度などを計算して、腐食量や化合物の沈殿反応を予測する。
以下、計算手順の典型的な例を説明する。
まず、ステップS1において、金属と腐食媒体となる電解質溶液の形状を設定し、電解質溶液中の化学種の初期濃度と物性値を設定する。物性値は、化学種の物質輸送を計算するために用いる拡散係数や、イオンの電荷などである。
次に、ステップS2において、数値解析に用いる境界条件を設定する。ここで、金属と電解質溶液との界面における境界条件としては、電解質溶液中における金属表面の電位Eと電流密度iの関数となる分極曲線を設定する。また、電解質溶液の気相との界面、および電解質溶液の端部では、電流の流出入がないという条件を境界条件として設定する。
次に、ステップS3において、ある時刻tでの電解質溶液および金属の電位分布および電流密度分布を数値計算により求める。
すなわち、ステップS2で設定した境界条件を用いて、(1)式に示すラプラス方程式を解く。
Figure 2018054384
ここで、Фは電位、σは電気伝導度を表す。なお、電解質溶液の電気伝導度σは、式(2)によって求められる。
Figure 2018054384
ここで、Fはファラデー定数、zk、uk、Ckはそれぞれ、電解質溶液中のイオン種kの価数、易動度、濃度を表す。
また、イオンの易動度ukの値は、式(3)に示すNernst-Einsteinの関係を用いて、イオン種kの拡散係数Dkから求められる。
Figure 2018054384
ここで、Rは気体定数、Tは絶対温度である。また、金属の電気伝導度には各種金属の物性値を入力すればよい。ただし、電解質溶液との電気伝導度の差が大きいと数値計算が収束しづらく、解が得られない場合がある。そのような場合には、金属の電気伝導度として、電解質溶液の電気伝導度の1000倍以上程度の値を入力してもよい。
さらに、得られた電位を、式(4)に代入することで、電流密度Iの分布が得られる。
Figure 2018054384
次に、ステップS4において、式(1)から得られた電位を、式(5)に示すNernst-Planckの式に代入し、各セルにおける各イオンの濃度変化量を求める。
Figure 2018054384
ここで、tは時刻、rkは化学種kの腐食生成物の生成における化学反応による物質変化量を表す。
なお、ここでは、電流密度および電位分布を計算するステップS3と、化学種の化学反応の平衡計算により、腐食生成物の生成の化学反応を考えるステップS5とが分かれているため、rkは腐食反応によるイオンの生成量のみを考慮している。
そして、腐食反応によるイオンの生成量、すなわち金属の腐食量は、金属と水溶液の界面における電流密度を用いて、式(6)に示すFaradayの法則により計算される。
Figure 2018054384
ここで、nおよびzは腐食により溶解した金属(化学種)の物質量および価数であり、tは時間である。
また、実際の計算に際しては、種々の時刻において、ステップS3を行うことにより、電解質溶液中の金属との界面近傍における電流密度が求まっているので、式(6)を用いて微小時間毎に腐食量を求めて、これを積算することにより、所定時間経過後の金属表面の腐食量の分布を得ることができる。
なお、式(5)による物質輸送を計算すると、各セルにおいて電荷の総和がゼロになるという電気的中性条件が満たされない場合がある。その場合、各イオンの易動度の大きさに応じてイオンを移動させるなどの操作を行い、電気的中性条件を満たすようにする。
次に、ステップS5において、腐食生成物が生成する反応計算を行う。具体的には、上記の計算結果に基づき化学平衡計算を行えばよいが、反応速度定数が分かる場合には、反応速度式に基づいた計算を行ってもよい。
ステップS6では、上記で数値計算を行った時刻tが、予め設定した時刻tsetを超えているか否かを判定する。設定時刻tsetを超えていない場合には、Δtを加えてステップS3に戻り、新たな時刻tでの電解質溶液中の電位分布および電流密度分布の計算を行う。数値計算を行った時刻tが設定時刻tsetを超えた場合には、ステップS7に進む。
最後に、ステップS7において、各種計算結果を出力して、本方法を終了とする。
ここで、上記で数値計算によって求めた電位分布、電流密度分布、および腐食量は、その時刻までに形成した腐食生成物の影響を強く受ける。腐食生成物は、酸化物や水酸化物など絶縁体や半導体の電気的性質を有するものが多く、金属や電解質溶液に比べて電気伝導度が極めて低い。このような物質が電解質溶液中に生成・堆積することで、電解質溶液中の電位分布や電流密度分布が変化する。その結果として、その時間以降の腐食反応や腐食生成物の形成も変化する。
そこで本発明では、このような腐食現象に生成した腐食生成物が及ぼす影響を模擬した数値解析による金属の腐食予測方法を提供する。
図3に、金属腐食生成物の形成を説明する図を示す。ここで、金属Aが腐食により金属イオンAを溶液中に生成する場合、時間経過とともにAの濃度が高くなり、やがて酸化物あるいは水酸化物の溶解度積との関係から、酸化物AOあるいは水酸化物A(OH)を形成するとする。先に述べたように、腐食生成物の多くは、絶縁体あるいは半導体であり、腐食前の金属に比べると電気化学的に反応不活性である。よって、腐食生成物が堆積していない金属と電解質溶液との界面と、腐食生成物が堆積した金属と電解質溶液との界面とでは、その腐食反応性が異なる。
そこで、本発明では、上記のステップS3の数値計算を行うにあたり、計算モデルにおいて、図4に示すように、電解質溶液と金属の間に、金属の電気伝導度を下回る値の電気伝導度となる仮想の金属抵抗層を設け、これにより、金属の腐食の際に金属の表面に堆積する腐食生成物が腐食速度に及ぼす影響を模擬して、電解質溶液および金属の電位分布や電流密度分布を計算する。その結果、実際に観察される腐食現象に近い電位分布や電流密度分布を得ることが可能となる。
ここで、電解質溶液と金属の間に、金属の電気伝導度を下回る値の電気伝導度となる仮想の金属抵抗層を設けるにあたっては、電解質溶液と金属の間に仮想の金属抵抗層を挿入してもよいし、電解質溶液と金属との界面近傍の金属の少なくとも一部の領域を仮想の金属抵抗層と設定してもよい。
なお、計算モデルにおける仮想の電気抵抗層の厚さは、少なくとも[電解質溶液の厚さ(mm)]×1/100とすることが好ましい。これは、電気抵抗層の厚さが薄すぎると抵抗としての働きが小さくなって、腐食生成物の抑制効果が発現しにくくなるだけではなく、セルがアスペクト比の大きい形状となり易く、計算の収束性を低下するからである。上限については特に限定されるものではないが、[電解質溶液の厚さ(mm)]以下とすることが好ましい。これは、電気抵抗層の厚さが厚くなりすぎると計算対象のモデル形状が不必要に大きくなり、計算に長時間を要するようになるからである。
また、計算モデルにおいて、仮想の電気抵抗層のセルの層数(金属のセルと電解質溶液のセルとの間の層数)は、セルのサイズなどに応じて1〜10層程度とすることが好適である。
また、本実施形態では、計算モデルにおいて電解質溶液と金属との界面を挟んで互いに隣接する仮想の電気抵抗層のセルiと電解質溶液のセルjについて、セルiの電気伝導度をσ、セルjの体積をV0j、セルjにおいて腐食生成物が占める体積をVcj、金属の電気伝導度よりも小さい値から選択される基準電気伝導度をσ0としたとき、σ、V0j、Vcjおよびσ0について、次式の関係を満足させる。
σ=α×σ0×(1-Vcj/V0j)、
ただし、0.001≦α<10 である。
ここで、αは腐食生成物の形態や電気的性質に依存する因子である。αを0.001未満とした場合は、実際の腐食生成物による抑制効果以上に電気抵抗層の電気伝導度が小さくなり、腐食量を過小評価することになる。一方、αが10以上になると、腐食生成物による下地金属の腐食抑制効果が小さい想定となり、腐食生成物堆積による腐食抑制効果が模擬されない。このような観点から、0.001≦α<10とする。より好適なαの範囲は0.003以上、3以下であり、さらに好適なαの範囲は0.005以上、2以下である。
なお、αは時刻tによらず一定としてもよいが、腐食開始時点からの時間の経過とともに、腐食生成物の生成量は変化するため、腐食生成物の生成量に応じて変化させることが好ましい。
すなわち、
0≦Vcj/V0j≦0.01の場合、0.001≦α≦0.01
0.01<Vcj/V0j≦0.1の場合、0.005<α≦0.5
0.1<Vcj/V0j≦1の場合、0.01<α≦5
とすることが好ましい。
また、Vcj/V0jは以下のようにして計算する。
すなわち、まず、セルj内において、数値計算から生成が予測される時刻tでの腐食生成物(酸化物、水酸化物など)の総量(gまたはmol)を求め、この値を、これらの腐食生成物の密度で除することでVcjを求める。例えば、腐食生成物の質量を用いる場合には、Vcj=m/dにより計算する。ここで、Vcjはセルjにおいて腐食生成物が占める体積(cm3)、mは腐食生成物の生成質量(g)、dは腐食生成物の密度(g/cm3)を表す。なお、腐食生成物が多数の成分からなる場合は、全ての成分について計算しても良いが、腐食生成物の主成分となっている酸化物や水酸化物のみを用いて計算してもよい。そして、このVcjを、セルjの体積:V0j(元々は水溶液のみが占めていた初期のセルjの体積)で除することにより、Vcj/V0jを計算する。
なお、二次元モデルの場合には、セルの体積およびセルにおいて腐食生成物が占める体積を、それぞれ面積と読み替えてもよい。
さらに、αは、実際の腐食現象に近い数値計算を行うために、腐食生成物の混合比と電解質溶液の導電率の関係を直線近似した比例定数として、実験により求めてもよい。
例えば、腐食生成物に相当する純度の高い酸化物や水酸化物を準備できる場合、腐食生成物の成分ごとに上記比例定数を求め、次式によりαを求めればよい。
α=Σ(αm×Vm/Vc)
ここで、αmは腐食生成物成分mのαの値、Vmは腐食生成物成分mの体積、Vcは全ての腐食生成物成分の体積の総和である。
加えて、σ0は、金属の電気伝導度よりも小さい値から選択される基準電気伝導度であり、電気抵抗層の電気伝導度が、金属の電気伝導度よりも小さい値となれば、特に制限されない。
ただし、σ0が過度に小さくなると、電気抵抗層中の電流ロスが無視できなくなるため、σ0は、(2)式から計算される電解質溶液の電気伝導度よりも大きい値に設定することが好ましい。また、σ0は、電解質溶液の電気伝導度の100倍以上の値に設定することが好ましい。
[電解質溶液の電気伝導度]×100 ≦ σ0 < 金属の電気伝導度
また、上述したように、電解質溶液および金属で設定する電気伝導度の差が大きいと、数値計算が収束しづらく、解が得られない場合がある。そのため、実際の計算では、金属の電気伝導度として、各種金属の物性値とは異なる値を設定する場合がある。その場合、仮想の電気抵抗層の電気伝導度としては、当該計算で設定した金属の電気伝導度を下回る値に設定する。また、上述したσ0についても、当該計算で設定した金属の電気伝導度を下回る値とする。
なお、上記計算モデルで数値計算を行う場合には、電解質溶液と電気抵抗層との境界に、境界条件として下部金属の分極特性を設定する。
また、上記以外の条件、例えば、計算モデルにおける電解質溶液および金属をそれぞれ複数のセルに分割する際の条件(セルの大きさや形状など)は特に限定されず、常法に従えばよい。
本発明の数値解析による金属の腐食予測方法を適用する金属は、特に限定されないが、亜鉛、鉄、アルミ、銅、およびニッケルから選択される一種以上の金属、又は該金属を主成分とする合金を好適に適用できる。また、本発明の数値解析による金属の腐食予測方法を、図2に示したような異種金属接触腐食に適用すると特に有効である。この場合、金属Aと電解質溶液との界面では、金属Aの分極曲線を境界条件とし、金属Bと電解質溶液との界面では、金属Bの分極曲線を境界条件とする。異種金属接触腐食の例としては、亜鉛又は亜鉛めっきと、鉄又は鋼との組み合わせが挙げられる。
腐食生成物の金属表面への堆積は、電解質溶液中よりも大気環境で明瞭であり、その影響も大きい。従って、金属の大気腐食を予測するために、金属表面上の電解質溶液の厚さが10mm未満である数値計算に好適である。
鋼構造物の設計において、上記説明した数値解析による金属の腐食予測方法によって、耐食性を予測して、材料を選定することを特徴とする。また、鉄鋼材料の設計方法において、上記説明した数値解析による金属の腐食予測方法によって耐食性を予測して、防錆性能を設計することを特徴とする。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の各工程を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムおよびプログラムコードを記憶した記憶媒体は、本発明を構成することになる。
ここでプログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、CD−ROM、CD−R、DVD、光ディスク、光磁気ディスク、MOなどが考えられる。また、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)やWAN(ワイド・エリア・ネットワーク)などのコンピュータネットワークを、プログラムコードを供給するために用いることができる。
実施例1
種々の厚さの電解質溶液下における亜鉛と鉄の異種金属接触腐食における亜鉛の腐食量を数値計算により予測した。
まず、数値計算結果の妥当性を評価するために行った、亜鉛と鉄の異種金属接触腐食の実験について説明する。図5に、亜鉛と鉄の異種金属接触腐食の実験の模式図を示す。電気めっきにより亜鉛めっき層の厚さを10μmとした電気めっき鋼板を作製し、めっきの一部を塩酸で溶解することで、亜鉛/鉄の異種金属接触腐食試験片を作製した。ここで、亜鉛および鉄の幅および奥行きはいずれも10mmである。この試験片上に、電解質溶液としてNaCl水溶液膜を形成させて、24時間の腐食試験を実施した。
表1に各試験条件におけるNaCl水溶液膜の厚さと、NaCl水溶液の濃度を示す。なお、NaCl水溶液は、試験片端部に囲いを設けた上で、その内部に表1に示す濃度のNaCl水溶液を、表1に示す水溶液膜厚さとなるように注入した。また、試験中の水分の蒸発を抑制するためにサンプル上部をフィルムで覆った状態で、腐食試験を行った。
Figure 2018054384
腐食試験後、走査型ケルビンプローブを用いて表面の電位分布を測定した。測定環境の条件は、水分の蒸発を抑制するために、温度25℃、湿度98%に維持した。測定終了後、すみやかに試験片を洗浄し、乾燥させた後、図5のA−A´に示す試験片中央部を長手方向に切断して、腐食状態を断面から走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、亜鉛の腐食量を厚さから求めた。
次に、上記の亜鉛と鉄の異種金属接触腐食の実験に則した、図6の解析モデルにより、数値解析を行った。この解析モデルは、NaCl水溶液と金属の間に、仮想の電気抵抗層を挿入したモデルである。ここで、仮想の電気抵抗層の厚さはいずれも10μmとした。
なお、水溶液の組成は、各濃度のNaCl水溶液に、大気中のCOが飽和した溶液とした。この溶液中において、考慮する化学種の初期濃度および拡散係数を表2および3に示す。
Figure 2018054384
Figure 2018054384
また、式(1)を解くための境界条件として、NaCl水溶液と電気抵抗層の境界に、各金属の分極曲線を入力した。本実施例では、表1に示す各試験条件に対応した濃度のNaCl水溶液内で測定した各金属の分極曲線を用いた。また、計算モデルにおけるNaCl水溶液と外部との境界には、電流の流出入がない(∂Ф/∂n=0:ここでnは単位ベクトルを示す)という条件を境界条件として用いた。
この条件のもと、腐食試験開始から24時間の経過後までの計算を逐次行い、電位および電流の分布を計算するとともに、その時間での化学種の濃度および反応生成物の濃度分布を計算した。
なお、当該異種金属接触腐食の計算では、亜鉛および鉄上では金属が溶解するアノード反応と、酸素が還元するカソード反応が生じているとした。亜鉛のアノード反応、鉄のアノード反応および亜鉛と鉄上の酸素の還元反応は、それぞれ式(7)、式(8)、式(9)で表される。
Zn → Zn2+ + 2e ・・・・(7)
Fe → Fe2+ + 2e ・・・・(8)
2HO + O + 4e → 4OH ・・・・(9)
この反応式に基づき、亜鉛と水溶液との界面における電流密度から、Znの溶解量を計算し、これを計算時間に対して積算することで24時間経過後の亜鉛の腐食量を求めた。また、腐食反応により生成したイオンおよび水溶液中の存在していたイオンが反応し、腐食生成物を形成する。このときの溶液内での酸化物、水酸化物(腐食生成物)の形成量を、化学平衡計算により求めた。考慮した化学反応と平衡定数を表4に示す。
Figure 2018054384
また、ここでは、σ=α×σ0×(1-Vcj/V0j)に従い、仮想の電気抵抗層の電気伝導度を設定した。σ0は、[電解質溶液の電気伝導度]×1000とした。
なお、比較のため、仮想の電気抵抗層を設けなかった計算モデルを用いて、電位分布およびZnの腐食量を求めた。
表5に、計算と実験に用いたNaCl水溶液の条件、計算に用いた腐食生成物の影響を考慮するためのパラメーター、計算と実験の結果の比較を示す。
ここで、電位分布は、試験片長手方向1mmおきに全15点を比較した結果、計算結果がすべて実験結果に対して±50mVの範囲内となった場合を◎、8点以上について±50mVの範囲内となった場合を○、◎にも○にも該当しない場合を×とした。
また、表5に示すVcj/V0jの分類は、以下の基準に基づくものである。すなわち、仮想の電気抵抗層と隣接する電解質溶液の全てのセルにおいて、当該セルの体積と、24時間経過時の当該セルにおいて最も生成量の多い腐食生成物の体積との比を求め、これらの比が0以上、0.01以下の範囲となるものが最も多かった場合を「A」、0.01超、0.1以下の範囲となるものが最も多かった場合を「B」、0.1超、1以下の範囲となるものが最も多かった場合を「C」とした。
腐食量分布は、亜鉛/鉄界の境界から亜鉛側に0.5mm間隔で10点の亜鉛の腐食量を測定し、10点全ての測定点において、(計算の腐食量)/(実験の腐食量)=0.5〜1.5である場合を◎、5点以上の測定点において、(計算の腐食量)/(実験の腐食量)=0.5〜1.5である場合を○、◎にも○にも該当しない場合を×として評価した。
Figure 2018054384
発明例ではいずれも、異なる溶液濃度、溶液の厚さに対して高い精度で電位および腐食量の分布が予測できた。特に、No.4,9,13,14,19,24,30および31では、電位分布および腐食量の分布が特に精度良く予測できた。
一方、腐食生成物の形成による電解液溶液の電気伝導度の低下、すなわち腐食生成物の堆積による腐食速度の低下を考慮していない比較例では、電位および腐食量の分布の計算結果とも精度が低く、実験結果とは一致しなかった。
本発明の数値解析による金属の腐食予測方法によれば、電解質溶液と接触した金属の腐食を数値解析によってより高精度に予測することが可能となる。そのため、金属構造体や製品の設計、材料や構造体の腐食による品質劣化評価、および耐食材料の開発を最適かつ高精度に実施することができ、産業上極めて有益な技術である。

Claims (8)

  1. 電解質溶液と接触した金属の腐食を数値解析によって予測する方法であって、
    金属と電解質溶液とが接触した系の計算モデルを作成する工程と、
    上記計算モデルにより、所定時刻での上記電解質溶液および上記金属の電位分布を数値解析により求める工程と、
    を有し、
    上記計算モデルにおいて、上記電解質溶液と金属の間に、上記金属の電気伝導度を下回る値の電気伝導度となる仮想の金属抵抗層を設ける、
    ことを特徴とする金属の腐食予測方法。
  2. 前記計算モデルの電解質溶液、金属および仮想の金属抵抗層をそれぞれ複数のセルに分割し、
    前記計算モデルにおいて互いに隣接する仮想の電気抵抗層のセルiと電解質溶液のセルjについて、該セルiの電気伝導度をσ、該セルjの体積をV0j、該セルjにおいて腐食生成物が占める体積をVcj、前記金属の電気伝導度よりも小さい値から選択される基準電気伝導度をσ0としたとき、σ、V0j、Vcjおよびσ0が次式の関係を満足することを特徴とする請求項1に記載の金属の腐食予測方法。
    σ=α×σ0×(1-Vcj/V0j)、
    ただし、0.001≦α<10である。
  3. 前記電解質溶液の厚さが10mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の金属の腐食予測方法。
  4. 前記金属が亜鉛、鉄、アルミ、銅およびニッケルから選択される1種以上の金属、または該金属を主成分とする合金であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の金属の腐食予測方法。
  5. 前記腐食の形態が、二種の金属が接触し、金属間の電位差によって一方の金属の腐食が加速される異種金属接触腐食であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の金属の腐食予測方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項の数値解析による金属の腐食予測方法によって、耐食性を予測して、材料を選定することを特徴とする鋼構造物の設計方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項の数値解析による金属の腐食予測方法によって、耐食性を予測して、防錆性能を設計することを特徴とする鋼構造物の設計方法。
  8. コンピュータに、請求項1〜5のいずれか一項の数値解析による金属の腐食予測方法を実行させる腐食予測プログラム。
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