JP2018053557A - 軌道支持剛性評価法 - Google Patents
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Abstract
【課題】実際の営業線における軌道支持剛性と、設計で想定した定数を用いて計算される軌道支持剛性との差異を簡易に評価することができる軌道支持剛性評価法を提供する。【解決手段】実際の営業線における列車通過時のレールの沈下量を測定し、弾性床上の梁の理論に基づいて、当該線区の車両種別ごとのレールの沈下量と軌道支持剛性との関係を示すモノグラフを、レール種別ごとに予め求め、前記モノグラフに基づいて、測定したレールの沈下量に対応する軌道支持剛性を求める。【選択図】図3
Description
この発明は、軌道支持剛性評価法、特に、実際の営業線における軌道支持剛性と、設計で想定した定数を用いて計算される軌道支持剛性との差異を簡易に評価することができる軌道支持剛性評価法に関するものである。
鉄道の軌道は、列車を直接支持し、列車を安全に誘導する機能を有している。軌道の種類には、バラスト軌道、スラブ軌道、防振軌道等の直結系の軌道がある。
軌道は、列車走行時において列車の自重により沈下する。列車を安全に走行させるためには、軌道は、適切な支持剛性を有していることが必要不可欠である。
軌道は、レール、軌道パッド、まくらぎ、軌道スラブ、バラスト、路盤等の要素から成り立っており、軌道の支持剛性は、これらの要素から構成される。
例えば、図6に示すように、バラスト軌道は、レール、軌道パッド、バラスト軌道、路盤によって軌道支持剛性が決定される。
各構成要素の軌道支持剛性は、実物大の供試体等を用いて載荷試験等により確認するのが最も精度の高い方法であるが、この方法は、多大な時間と労力を必要とする。このため、バラスト軌道の設計計算においては、過去の実験や実測をベースとした算定式に基づいて、軌道支持剛性を算定するのが一般的である。
一方で実際のバラスト軌道においては、各構成要素の支持剛性は、大きくばらつく。さらに、列車通過時の動的な負荷により、バラストの移動、路盤の変形等が発生することによって、軌道支持剛性は、経年変化する。その変化の度合いは、列車の通過トン数や車両種別の違いによって、大きくばらつく。隣接するまくらぎであっても軌道支持剛性は大きく異なる。
バラスト軌道における軌道支持剛性を、小型の重錘落下試験装置を応用して非破壊で評価することができる装置が開発され、軌道整備前後の軌道支持剛性を評価する方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、実際の営業線における軌道支持剛性と、設計で想定した定数を用いて計算される軌道支持剛性との差異を簡易に評価することができる軌道支持剛性評価法は、未だ提案されていない。
従って、この発明の目的は、実際の営業線における軌道支持剛性と、設計で想定した定数を用いて計算される軌道支持剛性との差異を簡易に評価することができる軌道支持剛性評価法を提供することにある。
この発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、下記を特徴とするものである。
請求項1に記載の発明は、実際の営業線における列車通過時のレールの沈下量を測定し、弾性床上の梁の理論に基づいて、当該線区の車両種別ごとのレールの沈下量と軌道支持剛性との関係を示すモノグラフを、レール種別ごとに予め求め、前記モノグラフに基づいて、測定したレールの沈下量に対応する軌道支持剛性を求めることに特徴を有するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、レールの沈下量は、接触式変位計により測定することに特徴を有するものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、レールの沈下量は、画像解析による非接触測定器により測定することに特徴を有するものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3の何れか1つに記載の発明において、継続的にレールの沈下量を測定することによって、軌道の支持剛性の経年変化を定量的に把握することに特徴を有するものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1から3の何れか1つに記載の発明において、軌道整備前後での軌道の支持剛性を求めることによって、軌道の支持剛性の改善効果を定量的に把握することに特徴を有するものである。
この発明によれば、実際の営業線における列車通過時のレールの沈下量を測定し、弾性床上の梁の理論に基づいて、当該線区の車両種別ごとのレールの沈下量と軌道支持剛性との関係を示すモノグラフを、レール種別ごとに予め求め、前記モノグラフに基づいて、測定したレールの沈下量に対応する軌道支持剛性を求めることによって、現地の軌道の支持剛性が設計で想定される軌道の支持剛性とどの程度異なるのかが視覚的に即座に把握することができる。
また、この発明によれば、継続的にレールの沈下量を測定することによって、軌道の支持剛性の経年変化を定量的に把握することができる。
また、この発明によれば、軌道整備前後での軌道の支持剛性の改善効果を定量的に把握することができる。
この発明の軌道支持剛性評価法は、実際の営業線における列車通過時のレールの沈下量を測定し、弾性床上の梁の理論に基づいて、当該線区の車両種別ごとのレールの沈下量と軌道支持剛性との関係を示すモノグラフを、レール種別ごとに予め求め、前記モノグラフに基づいて、測定したレールの沈下量に対応する軌道支持剛性を求めるものである。
ここで、弾性床上の梁の理論とは、式(1)に示す理論式に基づくものである。
w=(Pβ/2k)F(x) ----(1)
但し、w:レールの沈下量
P:列車重量
β:レール種別
k:支持ばね定数(軌道支持剛性)
但し、w:レールの沈下量
P:列車重量
β:レール種別
k:支持ばね定数(軌道支持剛性)
図1に、弾性床上の梁の理論に基づくレールの沈下量の一例のグラフを示す。
図1の条件は、レールの種別:50Nレール、支持剛性:10MN/m、列車重量(輪重):30kNである。
図1から、沈下量は、載荷位置から離れるつれて小さくなり、その後は、変化しなくなることが分かる。
なお、レールの沈下量は、接触式変位計または画像解析による非接触測定器により測定することができる。
次に、レール種別ごとに予め求めるモノグラフの一例を、図2に示す。図2(a)は、60kgレールのモノグラフであり、図2(b)は、50Tレールのモノグラフであり、図2(c)は、50Nレールのモノグラフであり、図2(d)は、37レールのモノグラフである。なお、図2において、列車重量Pは、公表されている車両諸元に基づくものである。
このように、レール種別ごとに予め求めたモノグラフに基づいて、測定したレールの沈下量に対応する軌道支持剛性を求める。これによって、現地の軌道の支持剛性が設計で想定される軌道の支持剛性とどの程度異なるのかが視覚的に即座に把握することができる。
図3に、設計支持ばね定数と実際の支持剛性との比較例のグラフを示す。図3における設計支持剛性の条件は、レールの種別:50Nレール、レールヤング係数:200kN/mm2、軌道パッド:110MN/m、路盤:83MN/m(k30110MN/m3)である。
図3から、現地の軌道の支持剛性が設計で想定される軌道の支持剛性とどの程度異なるのかが視覚的に即座に把握できることが明らかである。
図4に、軌道整備前後での支持剛性の変化の比較例のグラフを示す。図4から、軌道整備前後での軌道の支持剛性の改善効果を定量的に把握できることが明らかである。
図3および図4において、列車重量Pは、何れも40kNである。
なお、継続的にレールの沈下量を測定することによって、軌道の支持剛性の経年変化を定量的に把握することもできる。
図5に示すように、バラスト軌道の支持剛性をランク付けすることも可能である。
図5の例は、図5の上図のレールの沈下量と軌道支持剛性との関係を示すモノグラフに基づいて、図5の下図に示すように、軌道支持剛性をランク付けして評価可能にしたものである。この例では、沈下量は、約1.6mmで、支持ばね定数(支持剛性)は、約11MN/mであるので、設計剛性に比べて、大幅に軟弱であるとランク付けすることができる。
以上、説明したように、この発明によれば、実際の営業線における列車通過時のレールの沈下量を測定し、弾性床上の梁の理論に基づいて、当該線区の車両種別ごとのレールの沈下量と軌道支持剛性との関係を示すモノグラフを、レール種別ごとに予め求め、前記モノグラフに基づいて、測定したレールの沈下量に対応する軌道支持剛性を求めることによって、現地の軌道の支持剛性が設計で想定される軌道の支持剛性とどの程度異なるのかが視覚的に即座に把握することができる。
また、この発明によれば、継続的にレールの沈下量を測定することによって、軌道の支持剛性の経年変化を定量的に把握することができる。
また、この発明によれば、軌道整備前後での軌道の支持剛性の改善効果を定量的に把握することができる。
Claims (5)
- 実際の営業線における列車通過時のレールの沈下量を測定し、弾性床上の梁の理論に基づいて、当該線区の車両種別ごとのレールの沈下量と軌道支持剛性との関係を示すモノグラフを、レール種別ごとに予め求め、前記モノグラフに基づいて、測定したレールの沈下量に対応する軌道支持剛性を求めることを特徴とする軌道支持剛性評価法。
- レールの沈下量は、接触式変位計により測定することを特徴とする、請求項1に記載の軌道支持剛性評価法。
- レールの沈下量は、画像解析による非接触測定器により測定することを特徴とする、請求項1に記載の軌道支持剛性評価法。
- 継続的にレールの沈下量を測定することによって、軌道の支持剛性の経年変化を定量的に把握することを特徴とする、請求項1から3の何れか1つに記載の軌道支持剛性評価法。
- 軌道整備前後での軌道の支持剛性を求めることによって、軌道の支持剛性の改善効果を定量的に把握することを特徴とする、請求項1から3の何れか1つに記載の軌道支持剛性評価法。
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JP2016190808A JP2018053557A (ja) | 2016-09-29 | 2016-09-29 | 軌道支持剛性評価法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019190169A (ja) * | 2018-04-26 | 2019-10-31 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | バラスト軌道支持状態推定方法、そのプログラム及びシステム |
JP2020204185A (ja) * | 2019-06-17 | 2020-12-24 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | バラスト軌道におけるレール座屈の発生箇所の予測方法、そのプログラム及び予測システム |
CN115791456A (zh) * | 2023-02-06 | 2023-03-14 | 中国铁道科学研究院集团有限公司铁道建筑研究所 | 一种铁路有砟轨道刚度评价方法 |
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- 2016-09-29 JP JP2016190808A patent/JP2018053557A/ja active Pending
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