JP2018051303A - 異常組織検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンテナの組み合わせごとのノイズ特性に適した基準信号を生成し、異常組織の検出精度を向上する。【解決手段】異常組織検出装置は、マイクロ波のインパルス信号を発生する送信部11と、インパルス信号を送信する複数の送信アンテナSA1〜SA8と、インパルス信号を受信する複数の受信アンテナRA1〜RA8と、受信アンテナによって受信された受信信号を処理する信号処理部としての制御部14と、複数の送信アンテナのうちインパルス信号を送信する送信アンテナを選択するCMOSスイッチ17と、複数の受信アンテナのうちインパルス信号を受信する受信アンテナを選択するCMOSスイッチ19と、送信アンテナSA1〜SA8及び受信アンテナRA1〜RA8を固定するアンテナ部3と、アンテナ部3を回転可能に支持する固定基台と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、異常組織検出装置に関する。
X線装置やMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置を用いずに、簡易な構成で異常組織を検出する異常組織検出装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この異常組織検出装置には、アンテナがマトリクス状に配置されたアンテナアレイが設けられている。
アンテナアレイの一のアンテナから生体にインパルス状のマイクロ波の無線信号が放射され、アンテナアレイの他のアンテナで、生体の一部で反射した無線信号が受信される。アンテナの組み合わせを変えながら無線信号の送受信が行われ、各組み合わせで得られた複数の無線信号の送受信時間に基づいて、生体内の異常組織が検出される。
送受信される電気信号、無線信号には、様々なノイズ成分が混入する。一般に、異常組織によって反射されるインパルス波形(反射波形)は、ノイズ成分と比較して大きくないので、ノイズ成分の多い受信信号から反射波形を抽出することは難しい。したがって、このようなノイズ成分は、異常組織の検出精度の低下の要因となる。
そこで、特許文献2では、アンテナ間の距離が同じであるアンテナの組み合わせで、取得した受信信号を平均することによって基準信号を生成する。そして、基準信号と受信信号の差分から反射波形を抽出して、異常組織の位置を算出する。
特開2010−69158号公報 特開2016−83036号公報
ノイズ成分の特性は、アンテナ回路を構成する素子の特性ばらつきの影響を受けるため、送信用アンテナと受信用アンテナとの組み合わせごとに異なる。しかしながら、特許文献2では、複数のアンテナの組み合わせの受信信号を平均して基準信号を生成しているため、個々のアンテナの組み合わせのノイズ特性に適した基準信号を生成することはできない。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、アンテナの組み合わせごとのノイズ特性に適した基準信号を生成し、異常組織の検出精度を向上することができる異常組織検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る異常組織検出装置は、
マイクロ波のインパルス信号を発生する送信部と、
前記送信部によって発生された前記インパルス信号を送信する複数の送信アンテナと、
前記インパルス信号を受信する複数の受信アンテナと、
前記受信アンテナによって受信された前記インパルス信号を含む受信信号を処理する信号処理部と、
前記複数の送信アンテナのうち前記インパルス信号を送信する送信アンテナを選択するとともに、前記複数の受信アンテナのうち前記インパルス信号を受信する受信アンテナを選択するスイッチ部と、
前記複数の送信アンテナ及び前記複数の受信アンテナを固定するアンテナ部と、
前記アンテナ部を回転可能に支持する固定基台と、を備える。
また、前記固定基台に取り付けられ、前記アンテナ部を回転させる駆動部を備える、
こととしてもよい。
また、前記複数の送信アンテナ及び前記複数の受信アンテナは、
被検者に接触可能なように、前記アンテナ部の表面に配置される、
こととしてもよい。
また、前記アンテナ部は、前記複数の送信アンテナ及び前記複数の受信アンテナを固定するアンテナ取付部を備え、
前記アンテナ取付部の外面のうち少なくとも前記複数の送信アンテナ及び前記複数の受信アンテナを覆うアンテナカバーと、
前記アンテナ取付部と前記アンテナカバーとの間に配置され、前記インパルス信号の経路の誘電率を調整する誘電率調整部と、を備える
こととしてもよい。
また、前記誘電率調整部は、誘電率2以上6以下の誘電体を用いて前記インパルス信号の経路の誘電率を調整する、
こととしてもよい。
前記アンテナカバーは、前記固定基台に回転不能に固定され、前記アンテナ部の回転に追従して回転しない、
こととしてもよい。
また、前記スイッチ部を制御して、選択された送信アンテナ及び選択された受信アンテナの組み合わせを切り替える制御部を備え、
前記制御部は、
前記アンテナ部を回転させながら、前記インパルス信号を前記選択された送信アンテナに出力し、前記選択された受信アンテナで受信された受信信号を入力し、
前記信号処理部は、
前記選択された送信アンテナと前記選択された受信アンテナとの組み合わせごとに、入力された複数の前記受信信号を平均して、基準信号を算出する、
こととしてもよい。
本発明によれば、送受信アンテナの組み合わせごとに、送受信アンテナ間の距離を変更することなく、送受信アンテナと異常組織との距離を変化させながらマイクロ波を送受信させることができるので、送受信アンテナの組み合わせごとのノイズ特性に適した基準信号を生成することが可能である。
図1(A)は、実施の形態1に係る異常組織検出装置の外観を示す斜視図であり、図1(B)は、実施の形態1に係る異常組織検出装置の構成を示す分解斜視図である。 図2(A)は、アンテナアレイの構成を示す側面図であり、図2(B)は、アンテナアレイの構成を示す上面図である。 異常組織検出装置の構成を示すブロック図である。 送信部から出力されるインパルス信号の一例を示す図である。 図5(A)及び図5(B)は、CMOSスイッチの一部の回路図である。 CMOSスイッチの全体の回路図である。 異常組織の検出原理を示す模式図である。 異常組織検出処理のフローチャートである。 図9(A)は、回転角度α°の受信波形を示す概念図であり、図9(B)は、回転角度β°の受信波形を示す概念図であり、図9(C)は、基準波形を示す概念図である。 受信波形パターン、基準波形パターン及び差分波形パターンの一例を示す図である。 図11(A)は、実施の形態2に係る異常組織検出装置の外観を示す斜視図であり、図11(B)は、実施の形態2に係る異常組織検出装置の構成を示す分解斜視図である。 アンテナ取付部及びアンテナカバーの要部の構成を示す断面側面図である。 実施の形態2に係る異常組織検出装置の変形例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態に係る異常組織検出装置について、乳癌を検出する乳癌センサを例に、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1(A)、図1(B)に示すように、本実施の形態に係る異常組織検出装置1は、筐体57及びアンテナ部3等を含む回転部9と、固定基台31と、駆動部33と、ハンドル51と、を備える。
固定基台31には、後述する回転部9を回転させるための駆動部33が固定されている。駆動部33は、例えばステッピングモータである。駆動部33の回転部は、蓋52に固定されている。これにより、異常組織検出装置1は、蓋52、筐体57、アンテナ部3等を含む回転部9を回転可能に支持する。また、固定基台31の上部には、ハンドル51が取り付けられている。検査を行う者は、ハンドル51を保持し、アンテナ部3を被検者の乳房に当接させて検査する。
回転部9は、蓋52、制御基板55、高周波基板56、筐体57、アンテナ部3を備える。
アンテナ部3は、アンテナベース37、アンテナ取付部39、アンテナアレイ38を備える。アンテナベース37は、アンテナ取付部39を筐体57に固定させるための取付け部材である。
アンテナ取付部39には、マイクロ波の無線信号を送受信するアンテナからなるアンテナアレイ38が取り付けられる。アンテナ取付部39は、アンテナベース37に固定されている。アンテナ取付部39は、例えば樹脂製であり、中心部分はドーム型に形成されている。被検者の乳房の大きさに適したものを選択できるように、予め大きさの異なる複数のアンテナ取付部39を準備してもよい。
アンテナアレイ38は、送信アンテナSA1〜SA8及び受信アンテナRA1〜RA8で構成される。アンテナアレイ38を構成する各アンテナは、アンテナ取付部39の下面(被検者との接触面)に取り付けられている。また、各アンテナと後述のスイッチ部2とを接続する配線等はアンテナ取付部39の上面側(筐体57の内部側)に配置されている。図2(A)、図2(B)に示すように、送信アンテナSA1〜SA8、受信アンテナRA1〜RA8は、アンテナ取付部39の中心部から、半径方向に直線状に配置され、4つのアンテナ列A1〜A4からなるアンテナアレイ38を構成している。
具体的には、アンテナ列A1では、送信アンテナSA1、受信アンテナRA1、送信アンテナSA5、受信アンテナRA5が、アンテナ取付部39に、中心から半径方向に、一列に並べられている。同様にアンテナ列A2では、送信アンテナSA2、受信アンテナRA2、送信アンテナSA6、受信アンテナRA6が一列に並べられる。アンテナ列A3では、送信アンテナSA3、受信アンテナRA3、送信アンテナSA7、受信アンテナRA7が一列に並べられ、アンテナ列A4では、送信アンテナSA4、受信アンテナRA4、送信アンテナSA8、受信アンテナRA8が一列に並べられている。各アンテナ列は、アンテナ取付部39の中心から半径方向に互いに90°の間隔で配置されている。
制御基板55は、制御部14、駆動制御部34の各機能を実現するハードウエア回路が実装されたプリント配線板であり、筐体57内に固定されている。
駆動制御部34は、駆動部33であるステッピングモータの回転を制御するモータドライバである。図3のブロック図に示すように、駆動制御部34は、後述する制御部14からの制御信号に従って、駆動部33を回転させることにより、アンテナアレイ38を含むアンテナ部3を所定角度回転させる。
制御部14は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、外部記憶装置、入出力I/O、水晶発振器等を備えるコンピュータ(情報処理装置)である。水晶発振器が発生するクロック信号に従って、CPUが、外部記憶装置にインストールされメモリに読み込まれたプログラムを実行して、外部記憶装置へのデータの書き込み/読み出しや入出力I/Oを介して外部機器と送受信を行うことにより、制御部14の機能が実現される。
図3に示すように、制御部14は、プログラムの実行により、送信信号SSを出力させるタイミングを示すタイミング信号を送信部11に出力するとともに、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)回路であるCMOSスイッチ17の制御信号CS1を出力する。制御部14は、CMOSスイッチ19の制御信号CS2を出力するとともに、受信部12から受信信号RSの波形データを入力する。
高周波基板56は、送信部11、受信部12、スイッチ部2の各機能を実現するハードウエア回路が実装されたプリント配線板であり、筐体57内に固定されている。
送信部11は、制御部14から入力されたタイミング信号に従って、例えば、図4に示すようなインパルス状の電気信号である送信信号SSを出力するハードウエア回路である。図4に示すように、この電気信号のレベルは、短時間で正の値から負の値に変動するインパルス信号である。
スイッチ部2は、送信アンテナSA1〜SA8のうちマイクロ波のインパルス信号を送信する送信アンテナを選択するCMOSスイッチ17と、受信アンテナSR1〜SR8のうち異常組織によって反射された散乱信号を受信する受信アンテナを選択するCMOSスイッチ19とを備える。
CMOSスイッチ17は、単極8投のスイッチである。CMOSスイッチ17は、入力端から送信信号SSを入力する。CMOSスイッチ17では、複数の出力端それぞれが複数の送信アンテナSA1、SA2、…、SA8と接続されている。CMOSスイッチ17は、制御信号CS1に従って、入力した送信信号SSを出力するアンテナを、複数の送信アンテナSA1、SA2、…、SA8のいずれかに切り替える。
図5(A)、図5(B)には、CMOSスイッチ17の一部の回路構成が示されている。図5(A)、図5(B)に示すように、CMOSスイッチ17は、半導体スイッチング素子21と、半導体スイッチング素子22と、インバータ25と、インダクタLとを備える。
半導体スイッチング素子21のソースは、送信信号SSの信号ポート(Tx/Rx Port;CMOSスイッチ19ではRx Port)に接続されている。また、半導体スイッチング素子21のドレインは、インダクタLを介してCMOSスイッチ17の出力端Tn(n=1、2、3、4、・・・)と接続されている。出力端Tnは、送信アンテナSAnと接続されている。すなわち、半導体スイッチング素子21は、送信アンテナSA1〜SA8のいずれかと、送信部11と接続された送信信号ポート(Tx/Rx Port)との間に挿入されている。また、半導体スイッチング素子21のゲートは、制御信号の信号ポートに接続されている。制御信号の信号ポートからは制御信号CTn(n=1、2、3、4、・・・)が出力される。
半導体スイッチング素子22のソースは、半導体スイッチング素子21のドレインに接続されている。また、半導体スイッチング素子22のドレインは、接地されている。すなわち、半導体スイッチング素子22は、半導体スイッチング素子21のドレイン側と出力端Tnとの間と、グラウンドとの間にそれぞれ挿入されている。また、半導体スイッチング素子22のゲートは、インバータ25を介して、制御信号の信号ポートに接続されている。したがって、半導体スイッチング素子22のゲートには、制御信号CTnの反転信号が入力される。
図5(A)に示すように、制御信号CTnがハイレベル(1)になると、半導体スイッチング素子21はオンになり、半導体スイッチング素子22はオフになる。この状態では、送信部11の送信ポート(Tx Port)から出力されたマイクロ波の電気信号は、出力端Tnから送信アンテナSAnに出力され、送信アンテナSAnからマイクロ波が放射される。
図5(B)に示すように、送信部11から出力される制御信号CTnがローレベル(0)になると、半導体スイッチング素子21はオフになり、半導体スイッチング素子22はオンになる。この状態では、送受信ポート(Tx/Rx Port)と、出力端Tnとは非接続となり、送信アンテナSAnではマイクロ波の送受信は行われない。仮に、送信部11から半導体スイッチング素子21を通して送信アンテナSAnの方へリーク電流が流れたとしても、そのリーク電流は、半導体スイッチング素子22を通ってグラウンドに流れるようになる。これにより、リーク電流に起因する諸問題、例えばノイズの混入などを防ぐことができる。
CMOSスイッチ17は図5(A)、図5(B)に示されるような送信アンテナSAnに接続される回路を基本回路としている。以下では、この回路構成を基本回路28とする。
図6には、CMOSスイッチ17の全体回路の回路構成が示されている。図6に示すように、CMOSスイッチ17は、送信アンテナSA1〜SA8に接続する8個の基本回路28を有している。8個の基本回路28は2つのグループに分かれている。
CMOSスイッチ17は、1P2Tスイッチ29をさらに備えている。1P2Tスイッチ29は、インダクタ23を介して送信部11の送信ポート(Tx Port)と接続されている。
1P2Tスイッチ29は、送信ポートから出力された送信信号SSを入力する。1P2Tスイッチ29は、2つの送信ポートA、Bを有しており、送信するアンテナに接続された基本回路28が属するグループにインダクタ23を介して接続された送信ポートA、Bから、入力した送信信号SSを出力する。
1P2Tスイッチ29の送信ポートの2つの出力は、インダクタ24を介して対応するグループを構成する4つの基本回路28にそれぞれ接続されている。例えば、送信ポートの出力Aから送信信号SSが出力された場合には、図6の左側のグループAの各基本回路28に送信信号SSが入力される。
CMOSスイッチ17は、2つのデマルチプレクサ27をさらに備える。デマルチプレクサ27は、基本回路28のグループ毎に設けられている。2つのデマルチプレクサ27には、制御部14から出力される制御信号CS1が入力されている。制御信号CS1には、どの送信アンテナSA1〜SA8を送信用として選択すべきか否かを示す情報が含まれている。各デマルチプレクサ27は、この制御信号CS1に基づいて、送信用として選択されたアンテナに接続された基本回路28が、接続するグループに含まれているか否かを判定し、制御信号CTnを出力する。
デマルチプレクサ27は、送信用として選択された送信アンテナSAnに接続された基本回路28が、接続するグループに含まれている場合には、その送信アンテナSAnに接続された基本回路28に出力する制御信号CTnをハイレベルとし、他の基本回路28に出力される制御信号CTnについてはローレベルとする。図6では、送信アンテナSA1に対応する制御信号がハイレベルとなり、他の制御信号がローレベルとなって、送信アンテナSA1に接続される出力端T1が選択される様子が示されている。
また、デマルチプレクサ27は、送信用として選択された送信アンテナSA1〜SA8に接続された基本回路28が、接続するグループに含まれていない場合には、すべての基本回路28に出力される制御信号CTnをローレベルとする。
図6の場合、送信部11から出力された送信信号SSはインダクタ23を介してグループAの各基本回路28に入力される。ここで、送信アンテナSA1に接続された各基本回路28がハイレベルの制御信号を入力している。この結果、送信信号SSに基づくマイクロ波は、出力端T1から出力され、送信アンテナSA1から放射される。
このように、単極8投のCMOSスイッチ17は、8つの送信アンテナSA1〜SA8と接続されている。CMOSスイッチ17は、8つの基本回路28を備えている。基本回路28は、8つの送信アンテナSA1〜SA8のうちのいずれか1つのアンテナを選択するために各アンテナに接続され、それぞれ4ずつの2つのグループにグループ分けされた8つの選択回路である。さらに、CMOSスイッチ17は、基本回路28のグループの一方を選択する1P2TのCMOSスイッチを備えている。
図3に戻り、配線部15は、CMOSスイッチの8つの出力端T1〜T8のいずれかと、送信アンテナSA1〜SA8のいずれかとを同じ長さの配線で結ぶ8つの伝送線路を備えている。
アンテナアレイ38は、複数の送信アンテナSA1、SA2、…、SA8を備える。複数の送信アンテナSA1、SA2、…、SA8は、入力した送信信号SSに従ってマイクロ波のインパルス信号MWを送信する。インパルス信号MWは、被検者の体内の異常組織CAで反射し、反射信号RWとなる。
アンテナアレイ38は、複数の受信アンテナRA1、RA2、…、RA8を備える。複数の受信アンテナRA1、RA2、…、RA8は、反射信号RWを含むマイクロ波を受信する。
配線部16は、CMOSスイッチ19の8つの入力端T1〜T8のいずれかと、受信アンテナRA1〜RA8のいずれかとを、同じ長さの配線で結ぶ8つの伝送線路を備えている。
CMOSスイッチ19は、単極8投のスイッチである。CMOSスイッチ19も図5(A)、図5(B)及び図6に示す構成と同様の構成を有する。CMOSスイッチ17の出力端T1〜T8であったものが、CMOSスイッチ19では、入力端T1〜T8となる。CMOSスイッチ19は、8つの入力端T1〜T8を有し、複数の受信アンテナRA1〜RA8で受信した信号を入力する。CMOSスイッチ19では、1つの出力端が受信部12と接続されている。CMOSスイッチ19は、制御信号CS2に従って複数の受信アンテナRA1、RA2、…、RA8のいずれかを選択し、受信した信号を、受信信号RSとして受信部12に送信する。CMOSスイッチ19では、制御信号CS2によって選択された入力端T1〜T8から入力された受信信号が、Rx Portに伝えられる。
受信部12は、CMOSスイッチ19から入力した受信信号RSを制御部14に出力するハードウエア回路である。
信号処理部としての制御部14は、入力した受信信号RSに基づいて、信号処理を行って、異常組織CAを検出する。
図3に示すように、制御信号CS1により、送信アンテナSA2が選択された場合には、CMOSスイッチ17は、送信信号SSを送信アンテナSA2に出力するように切り変わる。制御信号CS2により、受信アンテナRA2が選択された場合には、CMOSスイッチ19は、受信アンテナRA2で受信された受信信号RSを受信部12に出力するように切り変わる。この場合、送信アンテナSA2、受信アンテナRA2の組み合わせでマイクロ波のインパルス信号MWの送信及び反射信号RWの受信が行われる。
制御部14は、制御信号CS1、CS2によりCMOSスイッチ17、19を制御して、送信アンテナSA1〜SA8及び受信アンテナRA1〜RA8の組み合わせを切り替えながら、送信信号SSをCMOSスイッチ17に出力させ、受信アンテナRA1〜RA8から出力された受信信号RSを、CMOSスイッチ19を介して入力し、入力した電気信号に対する信号処理を行う信号処理部として動作する。
次に、異常組織検出装置1における、無線信号を使った異常組織検出の基本動作について説明する。本実施の形態に係る異常組織検出装置1は、インパルス状のマイクロ波の無線信号の送受信を行い、その送受信結果に基づいて、異常組織、すなわち乳癌を検出する。
図7に示すように、異常組織検出装置1は、送信アンテナSA1からマイクロ波のインパルス信号を放射する。放射されたマイクロ波の一部は、生体内に伝播する。一般に、癌組織等の異常組織CAは、通常の生体組織に比して、5〜10倍程度の高い誘電率を有することが知られている。したがって、異常組織CAが存在する場合には、誘電率の異なる領域の界面、即ち、異常組織CAの表面で、マイクロ波が反射され、受信アンテナRA2〜RA4で受信される。
ここで、マイクロ波のインパルス信号を放射してから受信アンテナRA2が反射波を受信するまでの時間をT12[s]とすると、T12・c(c:生体中の光の速度)が、マイクロ波のインパルス信号の行程距離となる。
従って、異常組織CAは、送信アンテナSA1と受信アンテナRA2を焦点とし、送信アンテナSA1と受信アンテナRA2からの距離の和がT12・cとなる楕円E12上に位置することになる。
受信アンテナRA3、RA4が受信したマイクロ波についても同様の処理を行い、複数の楕円E12〜E14(E14については不図示)の交点を求めることにより、異常組織CAの位置を求めることができる。
さらに、インパルス信号を送信するアンテナを送信アンテナSA2に切り換えて、送信アンテナSA2からマイクロ波を放射し、これを受信アンテナRA2〜RA4で受信して、同様の処理を行う。以後、送信アンテナを順次切り換えながら、マイクロ波を放射し、受信アンテナで反射波を受信し、同様の処理を行うことにより、異常組織CAの位置をより正確に特定することが可能となる。
なお、上述の例では、理解を容易にするため、2次元で説明したが、実際は、3次元で上述の処理を行うことになる。
次に、本実施の形態に係る異常組織検出装置1における基準信号を用いた異常組織検出処理について説明する。
図8に示すように、異常組織検出処理が開始されると、制御部14は、メモリ上の変数であるカウンタcntをリセット(cnt=0)する(ステップS1)。
続いて、取り得る全ての送信アンテナSA1〜SA8と受信アンテナRA1〜RA8との組み合わせで無線信号を送受信し、各組み合わせでの受信信号RSを取得する(ステップS2)。具体的には、このステップS2において、制御部14は、制御信号CS1、CS2を出力してCMOSスイッチ17、19を制御しつつ、送信信号SSを送信する送信アンテナSA1〜SA8及び受信信号RSを受信する受信アンテナRA1〜RA8の組み合わせを順次切り替えていく。そして、制御部14は、この切り替えを行いながら、送信部11に送信信号SSを出力させ、受信信号RSを受信部12に入力させる。
本実施の形態では、CMOSスイッチ17によって送信アンテナSA1〜SA8のうち、いずれかのアンテナが送信用のアンテナとして選択され、CMOSスイッチ19によって受信アンテナRA1〜RA8のうち、いずれかのアンテナが受信用のアンテナとして選択される。すなわち、1つの送信用のアンテナに対して、8個の受信用のアンテナが存在する。送信用のアンテナの数は8個であるので、8×8=64通りのアンテナの組み合わせで送受信が行われる。
また、測定誤差の影響を低減するため、受信信号RSの取得は、送信アンテナSA1〜SA8と受信アンテナRA1〜RA8とのそれぞれの組み合わせで、32回行う。制御部14は、取得した32回分の受信信号RSを平均し、受信波形パターンを算出する(ステップS3)。
ステップS3の受信波形パターンの算出が完了すると、制御部14は、カウンタcntをインクリメントし(ステップS4)、カウンタcntが360に達したか否か判定する(ステップS5)。カウンタcntが360未満であれば(S5;NO)、下記のステップS6に進む。
ステップS6では、制御部14は、アンテナ部3を含む回転部9を回転させるため、駆動制御部34に回転信号を送る。回転信号を受けた駆動制御部34は、駆動部33を動作させることにより、回転部9を1°回転させる。そして、ステップS2の受信信号RSの取得を行う。すなわち、アンテナ部3が1回転(1°×360回)するまで、受信信号RSの取得及び受信波形パターンの算出を繰り返す。
ステップS5で、カウンタcntが360以上であれば(S5;YES)、基準波形パターン算出(ステップS7)を行う。
基準波形パターンは、送信アンテナSA1〜SA8と受信アンテナRA1〜RA8との組み合わせごとに、360回算出された受信波形パターンを平均化して生成される。図9(A)の概念図には、送信アンテナSA1、受信アンテナRA8の組み合わせで、アンテナ部3の回転角度をα°とした場合の受信波形パターンが示されている。また、図9(B)には、同じ送信アンテナSA1、受信アンテナRA8の組み合わせで、アンテナ部3の回転角度をβ°とした場合の受信波形パターンが示されている。アンテナ部3の回転角度をα°とした時と、β°とした時とで、送信アンテナSA1と受信アンテナRA8との距離は変わらない。よって、このアンテナの組み合わせに固有のノイズ成分と送信アンテナSA1から受信アンテナRA8に直接伝播するインパルス波形を含む直接波は、ほぼ同じとなる。一方、送信アンテナSA1、受信アンテナRA8と、異常組織との距離は、アンテナ部3の回転角度によって変化するため、受信信号RSに含まれる異常組織からのインパルス信号の反射波形の位置は異なる。
したがって、アンテナ部3の回転角度ごとの受信波形パターンを平均化することにより、受信信号に含まれる異常組織からのインパルス信号の反射波成分を低減しつつ、アンテナの組み合わせに固有のノイズ成分を含む直接波の特性を保持した基準波形パターン(図9(C))を生成することができる。
続いて、制御部14は、受信波形パターンと基準波形パターンの差分波形パターンを算出する(ステップS8)。さらに、制御部14は、その差分波形パターンに基づいて、無線信号の送受信時間、すなわち、送信信号(インパルス信号)の放射時点から、目標物である異常組織CAで反射された散乱信号の受信時点までの遅れ時間を求める。その遅れ時間に基づいて、図7に示すように、異常組織CAの位置を検出する(ステップS9)。ステップS9終了後は、処理を終了する。
図10には、送信アンテナSA7を送信用アンテナとし、受信アンテナRA7を受信用アンテナとした場合の受信波形パターン、基準波形パターン等が示されている。図10に示すように、異常組織からの反射波形は、受信波形の中に比較的小さな変化として含まれる。受信波形パターンと基準波形パターンに基づいて、差分波形を算出することにより、反射波形が明確になっている。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、アンテナ部3を回転させることにより、送信アンテナSA1〜SA8及び受信アンテナRA1〜RA8と異常組織との距離を変化させながら受信信号RSを取得することができる。これにより、アンテナの組み合わせごとに反射波成分を低減しつつ、ノイズ成分を残した基準信号を算出できる。したがって、アンテナの組み合わせごとのノイズ特性に適した基準信号を生成できるので、異常組織の検出精度を向上することができる。
上記実施の形態では、送信アンテナ及び受信アンテナの数を、それぞれ8個とし、アンテナ列を4つとしたが、これに限られない。例えば、送信アンテナ、受信アンテナを、それぞれ2個とする、1つのアンテナ列としてもよい。これにより、アンテナ部3の構成を簡易なものにしながら、異常組織の検出精度を向上することができる。
また、本実施の形態では、アンテナアレイ38は、アンテナ取付部39の中心から半径方向に配置されるアンテナ列によって構成されることとしたが、これに限られない。例えば、1行目にアンテナ列A1、2行目にアンテナ列A2、3行目にアンテナ列A3、4行目にアンテナ列A4を連続して配置する、格子状の配列としてもよく、アンテナ部3の回転によって、各アンテナ間の距離が変化しなければよい。
また、本実施の形態では、アンテナ部3の回転角度ごとに、受信信号RSを32回取得することとしたが、これに限られない。受信信号RSが安定していれば、より少ない回数で受信波形パターンを算出してもよい。また、1回分の受信信号RSを、そのまま受信波形パターンとして使用してもよい。これにより、異常組織検出に要する時間を短縮できるため、被検者の負担を軽減することができる。
また、本実施の形態では、アンテナ取付部39の中心部(アンテナ取付部分)をドーム型としたが、これに限られない。例えば、アンテナ取付部39の中心部を平板状とすることにより、背中など被検体の平面的な部位に密着させることができる。これにより、肝臓癌その他の異常組織検出が可能となる。
また、本実施の形態では、アンテナ部3を駆動部33によって回転させることとしたが、これに限られず、手動で回転させることとしてもよい。これにより、異常組織検出装置1の構成を簡易化することができる。
(実施の形態2)
続いて、実施の形態2に係る異常組織検出装置10について説明する。異常組織検出装置10は、実施の形態1に係る異常組織検出装置1と同様に、乳がんの検出を行う装置である。本実施の形態では、図11(A)、図11(B)に示すように、異常組織検出装置10が、アンテナ取付部39の外面を覆うアンテナカバー41を備える点で、上記実施の形態1と異なる。その他の構成は上記実施の形態1と同様であるので同じ符号を付す。
本実施の形態に係るアンテナ部3は、実施の形態1と同様に、アンテナベース37、アンテナ取付部39、アンテナアレイ38を備える。また、異常組織検出装置10は、アンテナ取付部39の外面を覆うアンテナカバー41、アンテナカバー41を固定するためのスリーブ42、アンテナ取付部39とアンテナカバー41との間に配置された図12に示す誘電率調整部43を備える。
実施の形態1と同様に、アンテナベース37は、アンテナ取付部39を筐体57に固定させるための取付け部材である。また、アンテナ取付部39には、マイクロ波の無線信号を送受信するアンテナからなるアンテナアレイ38が取り付けられる。アンテナ取付部39は、アンテナベース37に固定されている。アンテナ取付部39は、例えば樹脂製であり、中心部分はドーム型に形成されている。また、ドーム形状部分の外面、すなわち被検者の体に接触する面は、被検者に違和感を与えないよう滑らかな面に形成されている。
アンテナカバー41は、アンテナ取付部39の外面を覆うように配置され、被検者の体に接するよう構成されている。アンテナカバー41は、スリーブ42を介して筐体57にねじ止め固定されている。アンテナカバー41の中心部分は、アンテナ取付部39と同心のドーム型に形成されており、被検者の乳房に密着させ易い形状となっている。また、被検者の乳房の大きさに適したものを選択できるように、予め大きさの異なる複数のアンテナ取付部39及びアンテナカバー41を準備してもよい。
アンテナカバー41の材質は、例えば樹脂であり、本実施の形態に係るアンテナカバー41の誘電率は、ε=2〜6程度である。
誘電率調整部43は、図12に示すように、アンテナ取付部39とアンテナカバー41との間の領域である。より具体的には、誘電率調整部43は、アンテナ取付部39のドーム形状部分とアンテナカバー41のドーム形状部分との間の領域であり、誘電体が充填されている。充填されている誘電体の誘電率は、被検者の体の誘電率及び上述のアンテナカバー41の誘電率に近いものを選択する。本実施の形態では、誘電率2〜6程度であるワセリンまたは無水グリセリンを誘電体として使用する。これにより、インパルス信号の経路の誘電率を調整できる。すなわち、アンテナ取付部39とアンテナカバー41との間に空気層ができることによる不要輻射の発生を減少させ、精度よく異常組織の検出を行うことができる。
続いて、本実施の形態に係る異常組織検出装置10を用いた異常組織検出方法について説明する。
異常組織の検出を行う際、まず、異常組織検出装置10のアンテナカバー41を被検者の乳房にセットする。より具体的には、被検者の乳房にアンテナカバー41を当接させ、乳房とアンテナカバー41のドーム部分との間に空気が入り込まないようにセットする。これにより、アンテナカバー41及び人体に対して誘電率が大きく異なる空気の層を排除し、空気層での不要輻射を減少させることができる。なお、アンテナカバー41をセットする前に、被検者の乳房にワセリンを塗布してもよい。
また、本実施の形態に係る異常組織検出装置10では、アンテナカバー41のドーム形状部分の外面が被検者の乳房に接するよう構成されている。アンテナカバー41の外面には、アンテナアレイ38が取り付けられておらず、滑らかなアンテナカバー41の外面が乳房に接する。したがって、検査時に被検者の体を傷付けたり、被検者に違和感を与えたりすることなく検査を行うことができる。
続いて、実施の形態1と同様に、異常組織検出装置10を動作させ、アンテナ部3を回転させつつ、無線信号の送受信を行う。そして、受信波形パターン及び基準波形パターンの算出を行い、これらの波形パターンから差分波形パターンを算出して、異常組織を検出する。
上述の通り、本実施の形態では、アンテナ取付部39とアンテナカバー41との間の誘電率調整部43に誘電体を充填させている。したがって、アンテナ取付部39とアンテナカバー41との間のインパルス信号の経路には空気層が存在しない。これにより、アンテナ取付部39とアンテナカバー41との間で、空気層による不要輻射の発生を防止し、異常組織の検出を精度よく行うことができる。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、アンテナ部3を回転させる際、アンテナ取付部39を直接被検者に接触させることなく、アンテナカバー41を被検者に接触させることとしているので、被検者に身体的負担を与えることなく、異常組織の検出を行うことができる。
また、本実施の形態では、アンテナ取付部39とアンテナカバー41との間の誘電率調整部43に誘電体を充填させて、インパルス信号の経路の誘電率を調整している。これにより、アンテナ取付部39とアンテナカバー41との間で、空気層による不要輻射の発生を防止し、異常組織の検出精度を向上させることができる。
本実施の形態では、アンテナカバー41を筐体57に固定し、アンテナ取付部39とともに回転させることとしたが、これに限られない。例えば、図13に示すように、固定基台31とハンドル51との間に取り付けられた固定プレート44に、スリーブ42を介してアンテナカバー41を接続することとしてもよい。これにより、アンテナベース37に固定されたアンテナ取付部39が回転しても、固定プレート44に接続されたアンテナカバー41は回転しないように構成される。したがって、検査の際、被検者に接触しているアンテナカバー41が回転しないので、検査時の被検者の身体的負担を軽減することができる。
また、本実施の形態に係るアンテナカバー41は、アンテナ取付部39全体を覆うこととしたが、これに限られない。例えば、アンテナアレイ38が取り付けられている部分のみを覆うこととしてもよい。これにより、凹凸のあるアンテナ部分を覆うとともに、アンテナカバー41の構造を簡素にすることができる。
また、本実施の形態では、アンテナ取付部39とアンテナカバー41とが別の構成部材であることとしたが、これに限られない。アンテナ取付部39とアンテナカバー41とが一体的に形成されていてもよい。これにより、部品点数を削減し、アンテナ取付部39、アンテナカバー41の構造を簡素にすることができる。
また、上述の各実施の形態では、異常組織検出装置1,10を被検者に接触させて異常組織を検出する。したがって、従来の大型の検出装置を用いる場合のように、検出装置上に伏臥して異常組織検出を行う必要はない。すなわち、仰臥位、立位等で検査を行うことができる。これにより、疾患、障害等により、伏臥位を取ることが困難な被検者であっても容易に異常組織の検出を行うことができる。
この発明は、この発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、この発明の範囲を限定するものではない。すなわち、この発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
本発明は、乳癌センサなどに用いられるアンテナ装置に好適である。また、本発明は、乳癌センサに限らず、他の腫瘍等、生体内の誘電率の異なる領域の検出・判別に応用可能である。また、生体に関わらず、周囲と誘電率が異なる検出対象の検出・判別に応用可能である。
1,10 異常組織検出装置、2 スイッチ部、3 アンテナ部、9 回転部、11 送信部、12 受信部、14 制御部、15,16 配線部、17,19 CMOSスイッチ、21,22 半導体スイッチング素子、23,24 インダクタ、25 インバータ、27 デマルチプレクサ、28 基本回路、29 1P2Tスイッチ、31 固定基台、33 駆動部、34 駆動制御部、37 アンテナベース、38 アンテナアレイ、39 アンテナ取付部、41 アンテナカバー、42 スリーブ、43 誘電率調整部、44 固定プレート、51 ハンドル、52 蓋、55 制御基板、56 高周波基板、57 筐体、SA1〜SA8 送信アンテナ、RA1〜RA8 受信アンテナ、A1〜A4 アンテナ列、CA 異常組織、L インダクタ、E12,E13 楕円、SS 送信信号、RS 受信信号、MW インパルス信号、RW 反射信号、CS1,CS2 制御信号

Claims (7)

  1. マイクロ波のインパルス信号を発生する送信部と、
    前記送信部によって発生された前記インパルス信号を送信する複数の送信アンテナと、
    前記インパルス信号を受信する複数の受信アンテナと、
    前記受信アンテナによって受信された前記インパルス信号を含む受信信号を処理する信号処理部と、
    前記複数の送信アンテナのうち前記インパルス信号を送信する送信アンテナを選択するとともに、前記複数の受信アンテナのうち前記インパルス信号を受信する受信アンテナを選択するスイッチ部と、
    前記複数の送信アンテナ及び前記複数の受信アンテナを固定するアンテナ部と、
    前記アンテナ部を回転可能に支持する固定基台と、を備える、
    ことを特徴とする異常組織検出装置。
  2. 前記固定基台に取り付けられ、前記アンテナ部を回転させる駆動部を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の異常組織検出装置。
  3. 前記複数の送信アンテナ及び前記複数の受信アンテナは、
    被検者に接触可能なように、前記アンテナ部の表面に配置される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の異常組織検出装置。
  4. 前記アンテナ部は、前記複数の送信アンテナ及び前記複数の受信アンテナを固定するアンテナ取付部を備え、
    前記アンテナ取付部の外面のうち少なくとも前記複数の送信アンテナ及び前記複数の受信アンテナを覆うアンテナカバーと、
    前記アンテナ取付部と前記アンテナカバーとの間に配置され、前記インパルス信号の経路の誘電率を調整する誘電率調整部と、を備える、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の異常組織検出装置。
  5. 前記誘電率調整部は、誘電率2以上6以下の誘電体を用いて前記インパルス信号の経路の誘電率を調整する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の異常組織検出装置。
  6. 前記アンテナカバーは、前記固定基台に回転不能に固定され、前記アンテナ部の回転に追従して回転しない、
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の異常組織検出装置。
  7. 前記スイッチ部を制御して、選択された送信アンテナ及び選択された受信アンテナの組み合わせを切り替える制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記アンテナ部を回転させながら、前記インパルス信号を前記選択された送信アンテナに出力し、前記選択された受信アンテナで受信された受信信号を入力し、
    前記信号処理部は、
    前記選択された送信アンテナと前記選択された受信アンテナとの組み合わせごとに、入力された複数の前記受信信号を平均して、基準信号を算出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の異常組織検出装置。
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