以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
[遊技機の構造]
まず、図1〜図5を用いて、遊技機としてのパチンコ遊技機の概観について説明する。図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る遊技機の外観斜視図及び正面図である。図3は、本実施形態の遊技機に用いられる遊技盤の正面図である。図4は、遊技盤の一部拡大斜視図である。図5は、遊技盤に設けられたLEDユニットの正面図である。本実施形態の遊技機は、一例としてパチンコ遊技機に適用したものである。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るパチンコ遊技機は、遊技球が転動流下可能な遊技領域を有する遊技盤1(図3参照)が着脱可能に設けられた本体枠ベース板2a(本体枠ベースともいう)を備えた本体枠2と、遊技盤1を視認可能な開口部3h(以下、表枠開口部という)が設けられた表枠ベース板3a(表枠ベースともいう)を備え、本体枠2の前方(遊技者側)において当該本体枠2により回動可能に支持された表枠3と、所定の演出表示を行うための液晶表示装置4(図3参照)が着脱可能に設けられた後枠ベース板(図示略)を備え、本体枠2の後方(反遊技者側)において当該本体枠2により回動可能に支持された後枠(図示略)とを備えている。
本実施形態に係るパチンコ遊技機は、外枠6を介して島設備(図示略)に取り付けられている。本体枠2は、本体枠ヒンジ2bを介して外枠6に回動可能に支持されている。なお、図1には、表枠3が本体枠2に対して閉じられているとともに、本体枠2が外枠6に対して閉じられた状態が示されており、かかる状態において、後枠は、外枠6内に収容されるため、図示されない。
表枠3は、表枠ベース板3aと、表枠ベース板3aに備えられる種々の表枠構成部材とを有している。表枠構成部材には、保護ガラス7、皿ユニット8、操作ユニット9、スピーカ10a〜10b、各種装飾部材(トップ飾り14、右側装飾部材15、左側装飾部材16)などがある。なお、表枠構成部材は、これらに限定されるものではなく、表枠3を構成する部材が全て含まれるものである。また、皿ユニット8は、後述する係止構造を介して表枠ベース板3aにそれぞれのカバー部材(上皿上部カバー8a、下皿カバー8bなど)が取り付けられている。
表枠3において、上記した表枠開口部3hには、透過性を有する保護ガラス7が設けられている。保護ガラス7は、表枠3に備えられた表枠ベース板3aに設けた表枠開口部3h(窓部)に対して、表枠ベース板3aの裏面側(背面側)から着脱自在に取り付けられており、当該表枠3を本体枠2に対して閉じた状態において、遊技盤1の表面(前面)側に対向し、かつその表面(前面)側を覆うように構成されている。表枠3の上部には、表枠開口部3hの上方両側に、音による演出を行うためのスピーカ10a,10bが設けられている。
また、表枠3の表面(前面)には、表枠開口部3hを囲むように、美観を向上させるための装飾部材が設けられている。なお、装飾部材の一例として、表枠開口部3hの上側には、後述するパトランプ役物を内蔵したトップ飾り14が設けられているとともに、表枠開口部3hの左右には、発光表示態様を変化させることが可能な右側装飾部材15(例えば、右上レンズ15a、右中レンズ15b、右パネルカバー15cなど)と、左側装飾部材16(例えば、左アウターレンズ16aなど)とが設けられている。
右側装飾部材15および左側装飾部材16の内方には、後述する副制御回路70(図6参照)によって制御される発光手段(例えば、ランプ・LED27等)が設けられている(図6参照)。ランプ・LED27から発せられた光は、右側装飾部材15および左側装飾部材16を透過し、当該右側装飾部材15および左側装飾部材16から美観に優れた例えば放射光や拡散光などとして感知される。これにより、光による表示態様に変化を与えることができるため、遊技に対する興趣を向上させることができる。
さらに、表枠3の表面(前面)には、表枠ベース板3aの表枠開口部3hの下側に、皿ユニット8が設けられている。皿ユニット8は、貸出球や賞球を貯留するための上皿17と、上皿17の下方側に設けられ、例えば上皿17が満杯時に溢れた遊技球などを貯留可能な下皿18とが設けられている。
下皿18は、遊技球を貯留可能な下皿本体18pと、下皿本体18pの上部を覆うように取り付けられた下皿カバー8bとを備えている。一方、上皿17は、遊技球を貯留可能な上皿本体17pと、上皿本体17pの上部を覆うように表枠ベース板3aに対して着脱可能に取り付けられた上皿上部カバー8aと、上皿17の美観を向上させるための上皿装飾部材とを備えている。なお、上皿装飾部材の一例として、上皿本体17pには、上皿上部カバー8aを囲むように、上皿左飾り17a、上皿前飾り17cなどが設けられており、上皿前飾り17cは、上皿上部カバー8aの左側から前側を経由し、右側へ向かう途中から下皿18に向けて屈曲した形状を成している。
表枠ベース板3aには、遊技球を上皿17に払い出すための払出口20と、上皿17に貯留された遊技球を表枠ベース板3aの背面側に排出する排出口(図示略)と、排出口から排出された遊技球を下皿18に供給する供給口21とが設けられている。表枠ベース板3aの背面側には、払出装置83(図6参照)から払い出される遊技球の球通路や、排出口と供給口21とを連通させて球通路を構成する球通路カバー(図示略)が設けられている。払出装置83から遊技球が払い出されると、当該遊技球が払出口20を介して上皿17へと送られる一方、遊技球が払い出されるものの払出口20付近に遊技球が滞留するほど上皿17が満杯状態にあるときや、上皿上部カバー8aに設けられた球抜きボタン22が押されると、上皿17に貯留された遊技球が排出口から球通路、供給口21を介して下皿18へと送られる。
本実施形態では、遊技機の前面の装飾にメッキ部材を使用しており、上皿17の前面部分を装飾する上皿前飾り17cにもメッキ部材17bを使用している。このメッキ部材17bの使用により遊技機外観デザインの装飾効果を高めて遊技者の興趣の向上を図っている。
上皿上部カバー8aには、球貸しを受けるための球貸ボタン23、図示しない遊技球を貸し出すためのカードユニット84(図6参照)からカードを返却するための返却ボタン24などのほか、所定の遊技中に遊技者が操作(押下操作、回転操作)することで各種演出の表示態様に変化を与えるための操作ユニット9が設けられている。なお、操作ユニット9の配置構成(位置、向き)について、特に制限はないが、図面では一例として、上皿上部カバー8aから垂直方向に押下操作ボタン9Aが突出させられ、押下操作ボタン9Aの外周にジョグダイヤル9Bが配置されるように構成された操作ユニット9が示されている。
なお、表枠3については、その表面(前面)のうち、遊技者側から向かって左側(すなわち、本体枠2に回動可能に支持されている側)における部分に、例えばピアノ線などの不正部材を侵入させ、その部分の裏側近傍における当該表枠3の裏面に構築された各種構成に対して、当該不正部材による不正行為が行われる事態を想定することができる。
そこで、かかる不正行為を未然に防止するために、表枠3の裏面において、上記した不正部材による侵入行為が行われる部分には、配線保持機能付きカバー部材(図示略)が設けられている。配線保持機能付きカバー部材は、ハーネス等の配線を保持する配線保持部と、表枠3の裏面に構築された基板(図示しない)を被覆する基板被覆部と、例えばピアノ線等の不正部材の侵入を防止する不正防止部とを一体化させて構成されている。これによれば、配線保持、基板被覆部、不正防止の3つの機能を兼ね備えた単体の配線保持機能付きカバー部材を実現することができるため、これら各機能毎の部材をそれぞれ別個に用意する必要がなくなり、その分だけ低コスト化を図ることができる。
本体枠2は、本体枠ベース板2aと、本体枠ベース板2aに備えられる種々の本体枠構成部材を有する。本体枠構成部材には、発射装置26、スピーカ10c、各種制御基板・中継基板などがある。本体枠構成部材は、これらに限定されるものではなく、本体枠2を構成する部材は全て含まれるものである。
本体枠2において、上記した表枠開口部3hに対向した本体枠ベース板2aの所定位置には、当該表枠開口部3hとほぼ同形状を成した本体枠開口部(図示略)が設けられているとともに、当該本体枠ベース板2aの表面(前面)において、本体枠開口部の右下側には、遊技球を発射するための発射装置26が設けられている。
発射装置26は、当該発射装置26を本体枠ベース板2aの表面右下側に配設するためのパネル体26aと、パネル体26aの前面側に配設された発射ハンドル26bと、パネル体26aの背面側に対向した本体枠ベース板2aの表面右下側に配設され、遊技球を発射するための発射駆動装置(図示略)とを備えて構成されている。
なお、表枠3の右下側には、発射装置26(パネル体26a、発射ハンドル26b)を遊技者側に露出させるための切り欠き3pが施されている。表枠3を本体枠2に対して閉じると、発射装置26(パネル体26a、発射ハンドル26b)は、当該表枠3の切り欠き3pを介して露出し、上記した皿ユニット8に隣接して位置付けられる。このような発射装置26(パネル体26a、発射ハンドル26b)と皿ユニット8とは、相互に連続して一体化されているかの如き美的外観を呈する。
発射ハンドル26bは、支持部(図示略)と、支持部に対して回動自在に取り付けられ、時計回り・反時計回り方向に回動可能なハンドルグリップ26dと、支持部内に備えられ、遊技球の発射を停止させる発射停止スイッチ(図示略)と、発射停止スイッチをON/OFF操作する発射停止ボタン26e(操作部材ともいう)と、ハンドルグリップ26dの開口上を覆うように配設されるハンドルキャップ26hとを備えている。
発射ハンドル26bのハンドルグリップ26dを時計回り方向に回動させると、その回動量(回転角度)に応じて発射駆動装置の駆動力が増減変更され、そのときの駆動力によって、上皿17に貯留されている遊技球が、遊技盤1の遊技領域1p(図3参照)に向けて打ち出される。このとき、発射停止ボタン26eを操作すると、発射駆動装置が停止制御され、これにより、遊技球の発射を停止させることができる。
なお、本実施形態において、発射停止スイッチや発射ハンドル26bの操作制御にあっては、主制御回路60(図6参照)に接続されている払出・発射制御回路82(図6参照)が行なう。発射装置26の内部には、ハンドルグリップ26dを、常時、反時計回り方向に弾性的に付勢するためのバネ部材(図示略)が設けられており、遊技者は、このバネ部材の弾性に抗してハンドルグリップ26dを時計回り方向に回動操作することにより遊技球を発射させる。
また、遊技者が遊技を中断してハンドルグリップ26dから手を離すと、ハンドルグリップ26dは、バネ部材の弾性によって開始時点位置に戻される。このとき、ハンドルグリップ26dの突起(図示略)によって発射停止ボタン26eが押されることにより、遊技球の発射が停止される。
ここで、遊技球の発射強度を増減変更させる方法として、発射ハンドル26bのハンドルグリップ26dの回動量(回転角度)に応じて、発射ボリューム(図示略)の抵抗値を変化させ、発射ソレノイド(図示略)に供給する電力を変化させることにより、遊技球の発射強度を増減変更させるものが知られているが、本実施形態の発射装置26には、発射ハンドル26bのハンドルグリップ26dの回動操作に連動する図示しない発射用ばね(図示略)と、発射用ばねの巻き上げ(締め上げ)用ギヤ機構(図示略)とが設けられている。発射装置26においては、発射ハンドル26bのハンドルグリップ26dの回動量によって巻き上げ用ギヤ機構の回動量が調整されて発射用ばねの巻き上げ(締め上げ)の程度を強めたり弱めたりすることにより、遊技球の発射強度が増減変更されるようになっている。
スピーカ10cは、本体枠2の下部中央に、音による演出を行うように設けられている。スピーカ10cから発せられた音は、表枠3の皿ユニット8の部位(具体的には、上皿17と下皿18との間の部位)に設けられたスピーカカバー10kを通して放出されるようになっている。
遊技盤1は、保護ガラス7の後方に位置するように、後枠(図示略)の前方に配設され、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域1p(図3参照)を有している。なお、遊技盤1は、透光性を有する材質(例えば、ポリカーボネート等)で形成されているが、例えば、ベニヤ板等のように透光性を有しない材質で形成されていてもよい。
図3〜図5に示すように、遊技盤1は、ガイドレール30、ステージ31、第1始動口32、第2始動口33、第2始動口33を開閉する羽根部材34、通過ゲート35、第1大入賞口36、第2大入賞口37、第1大入賞口36を開閉する第1大入賞口シャッタ36A、第2大入賞口37を開閉する第2大入賞口シャッタ37A、第2大入賞口37の下方側に位置する特定領域38A及び非特定領域38B、特定領域38Aを開閉する変位部材39、複数の一般入賞口40、アウト口41、上側可動演出部材42A、下側可動演出部材42B、カバー部材43、液晶表示装置4、及びLEDユニット5を備える。なお、本実施形態のパチンコ遊技機では、第1始動口32、第2始動口33、通過ゲート35、第1大入賞口36、第2大入賞口37、特定領域38A、及び一般入賞口40により入賞領域が形成される。なお、図3は、カバー部材43を取り外した状態を示している。
ガイドレール30は、外レール30Aと内レール30Bとによって構成されている。外レール30Aは、本体枠2に設けられており、遊技領域1p全体を囲むように配置されている。内レール30Bは、外レールとともに遊技球を遊技盤1の上部に案内するためのものであり、遊技盤1の左側において外レールの内側に配設されている。なお、遊技盤1は、本体枠2に対してその背面側から取り付けられている。
ステージ31は、遊技領域1pにおける遊技球の流化領域を振り分けるものであり、液晶表示装置4の下縁部に沿って配置されている。
発射装置26によって発射された遊技球は、遊技盤1に打ち込まれた遊技釘(図示略)やステージ31等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤1の下方に向かって流下する。この過程において、遊技球は、第1始動口32、第2始動口33、第1大入賞口36、第2大入賞口37、一般入賞口40のいずれかに入賞することで回収され、また、入賞しなかった場合や、通過ゲート35を通過してその後入賞しなかった場合にアウト口41から排出されることで回収される。
なお、入賞とは、遊技球が入賞領域を通過すること、又は入賞領域に入球することを意味する。具体的には、遊技球が入賞領域を通過又は入賞領域に入球することにより、遊技者にとって有利な状況(例えば、後述する第2始動口33の開放、図柄抽選、賞球など)を付与することを意味する。この際、遊技球による入賞領域の通過は、単なる通過を意味し、遊技球による入賞領域の入球は、アウト口41とは別に遊技球を回収することを意味するが、何れの場合も後述するセンサスイッチにより遊技球が通過することで入賞が検出されることから、通過も入球も実質的には同義である。したがって、入賞領域に対する遊技球の通過も入球も入賞につながるため、以下の説明においては、特に断りのある場合を除き、「入賞」で統一する。また、遊技球が特定領域38Aを通過することについては、「V入賞」という場合がある。
発射ハンドル26bの回転角度が比較的小さい場合、遊技球に与えられる打ち出し力が総じて小さいため、遊技球は、主としてステージ31の左側を流下する。また、発射ハンドル26bの回転角度が比較的大きい場合、遊技球に与えられる打ち出し力が総じて大きいため、遊技球は、主としてステージ31の右側を流下する。なお、一般に、ステージ31の左側に遊技球を流下させる打ち方は、「左打ち」と呼ばれ、ステージ31の右側に遊技球を流下させる打ち方は、「右打ち」と呼ばれている。
第1始動口32及び第2始動口33は、遊技球が入賞することを条件に抽選の契機を与えるとともに、抽選の結果をLEDユニット5や液晶表示装置4の表示領域4Aに表示させる契機を与えるものである。本実施形態のパチンコ遊技機において、第1始動口32及び第2始動口33は、第1始動領域及び第2始動領域を実現している。
第1始動口32は、遊技盤1の中央で概ね下方位置に設けられている。第1始動口32に遊技球が入賞すると、予め設定されている数の遊技球が払出口20又は供給口21を介して上皿17又は下皿18に払い出される。第1始動口32への遊技球の入賞は、第1始動口スイッチ320(図6参照)により検出される。
第2始動口33は、第1始動口32の直下に設けられている。第2始動口33に遊技球が入賞すると、予め設定されている数の遊技球が払出口20又は供給口21を介して上皿17又は下皿18に払い出される。第2始動口33は、普通電動役物としての羽根部材34によって入賞困難性が決定される。第2始動口33への遊技球の入賞は、第2始動口スイッチ330(図6参照)により検出される。
羽根部材34は、遊技盤1の前後方向に前傾姿勢・後退姿勢をなすように開閉動作するものであり、第2始動口33への遊技球の入賞を可能とする開放状態と、第2始動口33への遊技球の入賞を不可能又は困難とする閉鎖状態とを切り替える、いわゆる普通電動役物である。羽根部材34は、羽根部材ソレノイド340(図6参照)により駆動される。
なお、普通電動役物としては、羽根部材34を前後方向に開閉するように動作させるものに限らず、例えば遊技盤1の左右方向に回動することで始動口を拡開するいわゆる電動チューリップ型のものや、遊技盤1の前後方向に水平移動することで始動口を開閉する舌状部材であってもよい。
通過ゲート35は、第2始動口33を開放する契機を与えるものである。通過ゲート35への遊技球の入賞は、通過ゲートスイッチ350(図6参照)により検出される。なお、この通過ゲート35に遊技球が入賞しても、賞球は発生しない。
第1大入賞口36及び第2大入賞口37は、遊技者に有利な遊技状態である当り遊技状態(大当り遊技状態)のときに開放される。第1大入賞口36は、第1始動口32の概ね右側にあって、通過ゲート35の直下に設けられている。第2大入賞口37は、第2始動口33の概ね右側にあって、第1大入賞口36の直下に設けられている。なお、第1大入賞口36及び第2大入賞口37が配置される位置については、上述した位置に限らず、遊技機の仕様などに応じて適宜変更することができる。
第1大入賞口36は、複数の遊技球が同時に入賞し得るように比較的横長寸法が大きい開口として遊技盤1に形成されている。第1大入賞口36の近傍には、これを開閉するための第1大入賞口シャッタ36Aが設けられている。第1大入賞口36への遊技球の入賞は、第1大入賞口カウントスイッチ360(図6参照)により検出される。
第2大入賞口37は、遊技球が1個ずつ入賞し得るように比較的縦横寸法が小さい開口としてカバー部材43の上端面一部に形成されている。第2大入賞口37の近傍には、これを開閉するための第2大入賞口シャッタ37Aが設けられている。第2大入賞口37への遊技球の入賞は、第2大入賞口カウントスイッチ370(図6参照)により検出される。
第1大入賞口シャッタ36Aは、遊技盤1の前後方向に前傾姿勢・後退姿勢をなすように開閉動作することにより、第1大入賞口36を開放状態あるいは閉鎖状態に切り替えるものであり、閉鎖状態において第1大入賞口36を覆うように配置されている。すなわち、第1大入賞口シャッタ36Aは、第1大入賞口36への遊技球の入賞が可能な開放状態と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態とに変化するように第1大入賞口シャッタソレノイド360A(図6参照)により駆動される。
第2大入賞口シャッタ37Aは、遊技盤1の前後方向に水平移動することにより、第2大入賞口37を開放状態あるいは閉鎖状態に切り替えるものであり、閉鎖状態において第2大入賞口37を覆うように配置されている。すなわち、第2大入賞口シャッタ37Aは、第2大入賞口37への遊技球の入賞が可能な開放状態と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態とに変化するように第2大入賞口シャッタソレノイド370A(図6参照)により駆動される。
特定領域38A及び非特定領域38Bは、第2大入賞口37に入賞した遊技球がその後通過可能な領域であり、カバー部材43で覆われている。第2大入賞口37から特定領域38A及び非特定領域38Bに至る遊技球の球通路は、カバー部材43の内面に設けられた仕切り壁(図示略)により形成される。第2大入賞口37に入賞した遊技球は、特定領域38A及び非特定領域38Bのいずれか一方を通過した後、遊技盤1の背後へと導かれて回収される。第2大入賞口37から特定領域38A及び非特定領域38Bへと至るまでの球通路の途中位置には、第2大入賞口カウントスイッチ370が配置されている。特定領域38Aには、特定領域スイッチ380Aが配置されており、特定領域38Aへの遊技球のV入賞は、特定領域スイッチ380Aにより検出される。非特定領域38Bには、非特定領域スイッチ380Bが配置されており、非特定領域38Bへの遊技球の通過は、非特定領域スイッチ380Bにより検知される。また、特定領域38Aの近傍には、これを開閉するための変位部材39が設けられている。
変位部材39は、遊技盤1の前後方向に水平移動することにより、特定領域38Aを開放状態あるいは閉鎖状態に切り替えるものであり、閉鎖状態では特定領域38Aを覆うように位置する。すなわち、変位部材39は、特定領域38Aへの遊技球のV入賞が容易な開放状態(第1状態)と、V入賞が不可能又は困難な閉鎖状態(第2状態)とに変化するように変位部材ソレノイド390(図6参照)により駆動される。特定領域38Aが閉鎖状態にある場合、V入賞が不可能となった遊技球は、非特定領域38Bを通過することとなる。
本実施形態のパチンコ遊技機において、第1大入賞口36、第1大入賞口シャッタ36A、第1大入賞口シャッタソレノイド360A、及び第1大入賞口カウントスイッチ360は、第1可変入賞装置を実現している。第2大入賞口37、第2大入賞口シャッタ37A、第2大入賞口シャッタソレノイド370A、及び第2大入賞口カウントスイッチ370は、第2可変入賞装置を実現している。
一般入賞口40は、遊技盤1の適宜位置に一つ以上設けられている。この一般入賞口40に遊技球が入賞すると、抽選が行われないものの、払出装置83(図6参照)により所定数の賞球が払い出される。一般入賞口40への遊技球の入賞は、一般入賞口スイッチ400A,400Bにより検出される。
本実施形態のパチンコ遊技機では、図7に示すように、後述する主制御回路60により制御される通常遊技状態として、非確変・非時短遊技状態と、特別図柄抽選の当選確率が非確変・非時短遊技状態よりも高くなる確変遊技状態(特別遊技状態)と、普通図柄抽選の当選確率が非確変・非時短遊技状態よりも高くなる時短遊技状態とが存在し、通常遊技状態において特別図柄抽選に当選した場合、大当り遊技状態(特定遊技状態)に移行する。
時短遊技状態では、普通図柄抽選の当選確率が高確率状態となるため、普通電動役物としての羽根部材34のサポートによって第2始動口33への入賞が容易となる。この状態は、いわゆる「電サポ」と呼ばれる状態であり、後述する特別図柄ゲームの保留球が貯まり易くなるとともに、第2始動口33への入賞により遊技球の目減りを抑制することができる。具体的にいうと、時短遊技状態とは、普通図柄抽選の当選確率が相対的に高い状態(時短遊技状態1)、特別図柄や普通図柄の変動時間が相対的に短い状態(時短遊技状態2)、普通電動役物としての羽根部材34の開放時間が相対的に長い状態(時短遊技状態3)のうち少なくともいずれか一の状態を意味する。例えば、時短遊技状態には、上記時短遊技状態1、時短遊技状態2、及び時短遊技状態3が任意の組み合わせをもって同時進行する状態も含まれる。このような時短遊技状態においては、大当り遊技状態に移行する可能性が向上する。
大当り遊技状態において特定領域38AへのV入賞に成功した当該大当り遊技状態の終了後は、確変・時短遊技状態(確変遊技状態であり、時短遊技状態である通常遊技状態)に必ず移行し、非確変・非時短遊技状態(非確変遊技状態であり、非時短遊技状態である通常遊技状態)に移行しないようになっている。一方、特定領域38AへのV入賞に成功することなく、非V入賞のまま大当り遊技状態が終了した場合は、当該大当り遊技状態の終了後、非確変遊技状態かつ時短遊技状態である通常遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施形態では、大当り遊技状態の終了後、例えば確変・時短遊技状態で180回の特別図柄抽選(180回の特別図柄の変動表示又は停止表示)が行われたことを契機に、非確変・非時短遊技状態に移行するようになっている。さらに、大当り遊技状態の終了後、例えば非確変・時短遊技状態で100回又は4回の特別図柄抽選(100回又は4回の特別図柄の変動表示又は停止表示)が行われたことを契機に、非確変・非時短遊技状態に移行するようになっている。なお、大当り遊技状態の終了後、次の大当り遊技状態に移行するまで、確変・時短遊技状態を維持するようにしてもよい。なお、以下の説明において、本実施形態のような所定回数の特別図柄抽選を行うことで終了する確変遊技状態のことを、ST(Specia1 Time)遊技状態とも記載する。
上側可動演出部材42A及び下側可動演出部材42Bは、非作動時に遊技盤1の背後に退避した状態にあり、特定の演出を行うときに液晶表示装置4の表示領域4Aの前方に出現するように配置されている。上側可動演出部材42Aは、特定の演出が行われる場合に表示領域4Aの中央部の前方に出現し、回転動作及び発光を行う。下側可動演出部材42Bは、特定の演出が行われる場合に表示領域4Aの下部の前方に出現し、発光を行う。
カバー部材43は、第2大入賞口37を形成するために設けられており、第1大入賞口36の下方に取り付けられている。カバー部材43は、その上端面の一部を開口することによって第2大入賞口37を形成している。カバー部材43が遊技盤1に取り付けられた状態において、第2大入賞口37に対応する開口には、変位部材39が位置する。また、カバー部材43の上端面の前側縁部には、遊技球を第2大入賞口37の方へと案内するためのガイド片43aが設けられている。カバー部材43の内部には、第2大入賞口37に対応する開口から第2大入賞口カウントスイッチ370を経て特定領域38A及び非特定領域38Bへと球通路が形成されている。このようなカバー部材43は、第2大入賞口カウントスイッチ370や特定領域スイッチ380A及び非特定領域スイッチ380Bを覆うように配置される。
LEDユニット5は、各遊技状態や抽選結果を遊技者に報知するものであり、図5に示すように、普通図柄表示部51、普通図柄保留表示部52、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54、第1特別図柄保留表示部55、第2特別図柄保留表示部56、及びラウンド表示部59を有している。なお、特に図示しないが、遊技盤1等に配置されたランプ・LED27(図6参照)には、キャラクタ出現報知ランプに対応するものが含まれており、大当り遊技状態への移行が確定した通常遊技状態において特別図柄の変動時の一部や、大当り遊技状態中において液晶表示装置4の表示領域4Aにスペシャルキャラクタ(以下、「SPキャラ」とも称する)が出現したときに点灯(又は点滅)するようになっている。
普通図柄表示部51は、通過ゲート35に遊技球が入賞したことを契機に普通電動役物としての羽根部材34を駆動して第2始動口33を開放するか否かを決定する「普通図柄ゲーム」に対する抽選結果を表示するものである。普通図柄表示部51は、1つのLEDランプ511を含んでいる。LEDランプ511は、例えば赤色の点灯及び青色の点灯が可能であり、普通図柄ゲームにおいて、当選の場合に赤色で点灯する一方、普通図柄ゲームにおいてハズレの場合に青色で点灯する。普通図柄表示部51におけるLEDランプ511の点灯態様として例えば赤色の点灯態様となったときには、羽根部材34が所定のパターンで開閉駆動され、第2始動口33への遊技球の入賞を許容する。なお、普通図柄ゲームの当選及びハズレに応じた点灯態様としては、他の点灯態様であってもよく、例えば当選の場合に点灯状態あるいは点滅状態になる一方、ハズレの場合に消灯状態となるようにしてもよい。
普通図柄保留表示部52は、4つのLEDランプ521,522,523,524の点灯又は消灯によって、普通図柄表示部51が変動表示を行っている最中に新たな遊技球が通過ゲート35に入賞した場合に次回以降の普通図柄表示部51による変動表示を行うために保留された普通図柄の変動表示の実行可能回数を表示する。4つのLEDランプ521,522,523,524は、普通図柄表示部51の左側に位置し、LEDランプ511とともに列状に並んで配置されている。LEDランプ521,522,523,524による保留表示において、例えば保留数が「1」の場合には、LEDランプ521が点灯し、LEDランプ522,523,524が消灯する。保留数が「2」の場合には、LEDランプ521,522が点灯し、LEDランプ523,524が消灯する。保留数が「3」の場合には、LEDランプ521,522,523が点灯し、LEDランプ524が消灯する。保留数が「4」の場合には、LEDランプ521,522,523,524の全てが点灯する。
第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54は、「特別図柄ゲーム」に対する当り抽選の結果を示すものであり、例えば、7セグメントLEDを含んでいる。第1特別図柄表示部53は、第1始動口32への遊技球の入賞を契機として識別情報となる図柄(以下において、「第1特別図柄」と称する)の変動表示を行うとともに、第1始動口32への入賞に基づく当り抽選の結果を第1特別図柄に係る停止図柄として停止表示するものである。第2特別図柄表示部54は、第2始動口33への遊技球の入賞を契機として識別情報となる図柄(以下において、「第2特別図柄」と称する)の変動表示を行うとともに、第2始動口33への入賞に基づく当り抽選の結果を第2特別図柄に係る停止図柄として停止表示するものである。本実施形態のパチンコ遊技機において、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54は、識別情報表示手段を実現している。
第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54による図柄の変動表示は、例えば、7セグメントLED等を用い、各セグメントが個別に点灯・消灯を繰り返すことにより行われる。当り抽選の結果は、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54の各セグメントの点灯・消灯によって形成されるセグメントパターン(図柄)によって表示される。この際、第1特別図柄で表示される複数の当り図柄と第2特別図柄で表示される複数の当り図柄とは、それぞれ異なる態様となっている。第1特別図柄の当り図柄としては、大当り遊技状態への移行契機となる図柄であって、当該大当り遊技状態終了後に確変遊技状態に移行し得ることを示す「確変1」〜「確変6」といった名目の大当り図柄と、当該大当り遊技状態終了後に非確変かつ時短遊技状態に移行することを示す「時短1」〜「時短5」といった名目の大当り図柄とがある(図8参照)。第2特別図柄の当り図柄としては、大当り遊技状態への移行契機となる図柄であって、当該大当り遊技状態終了後に確変遊技状態に移行し得ることを示す「確変1」といった名目の大当り図柄がある(図8参照)。すなわち、第1特別図柄の当り図柄には、大当り遊技状態終了後に時短遊技状態に移行することを示す大当り図柄があるが、第2特別図柄の当り図柄には、大当り遊技状態終了後に時短遊技状態に移行することを示す大当り図柄がない。なお、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54は、7セグメントLED等に限定されず、例えば2つ以上のLEDランプの点灯・消灯の組み合わせによるものでもよい。
第1特別図柄保留表示部55は、4つのLEDランプ551,552,553,554を含んでおり、これらのLEDランプ551,552,553,554の点灯又は消灯によって、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が特別図柄ゲームに対する図柄の変動表示中に第1始動口32に新たな遊技球が入賞した場合の次回以降の特別図柄ゲームに対する第1特別図柄の変動表示のために保留された第1特別図柄表示部53の変動表示の実行可能回数(保留数)を表示する。第2特別図柄保留表示部56は、4つのLEDランプ561,562,563,564を含んでおり、これらのLEDランプ561,562,563,564の点灯又は消灯によって、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が特別図柄ゲームに対する図柄の変動表示中に第2始動口33に新たな遊技球が入賞した場合の次回以降の特別図柄ゲームに対する図柄の変動表示のために保留された第2特別図柄表示部54の変動表示の実行可能回数(保留数)を表示する。第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56のそれぞれは、上下に並んで配置されており、普通図柄保留表示部52の上側に位置する。第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56での保留数の表示態様は、普通図柄保留表示部52による保留数の表示態様と同一である。
第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56は、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が変動表示しているときに、第1始動口32へと通じる球通路に設けられた第1始動口スイッチ320(図6参照)、又は第2始動口33へと通じる球通路に設けられた第2始動口スイッチ330(図6参照)によって遊技球が検出された場合、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54の変動表示の実行(開始)を保留する。第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において変動表示されていた図柄が停止表示された場合は、保留されていた第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54における図柄の変動表示が開始される。
ここで、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、本実施形態においては、第1始動口32及び第2始動口33への遊技球の入賞による第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54の変動表示の保留数は、それぞれ最大で4個としている。第1特別図柄表示部53に対する第1特別図柄ゲームが4回分保留されている場合には、変動中の第1特別図柄表示部53に対応する第1特別図柄ゲームの情報が、メインRAM63(図6参照)の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶(始動記憶情報)として記憶され、保留されている4回分の第1特別図柄ゲームの情報は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。第2特別図柄ゲームについても同様に、4回分保留されている場合には、変動中の第2特別図柄に対応する第2特別図柄ゲームの情報が、メインRAM63の第2特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶(始動記憶情報)として記憶され、保留されている4回分の第2特別図柄ゲームの情報は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。したがって、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54の双方、すなわち第1始動口32及び第2始動口33への入賞保留数は、合計で最大8個となる。
なお、第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56に代えて、あるいは第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56に加えて、液晶表示装置4において、第1始動口32への入賞の保留及び第2始動口33への入賞の保留を表示するようにしてもよい。
ラウンド表示部59は、当り図柄停止中に点灯するものであり、大当り遊技状態が実行される際の後述するラウンドゲームに関する回数として、ラウンド数を示すものである。ラウンド表示部59は、3つのLEDランプ591,592,593を含んでおり、これらのLEDランプ591,592,593の点灯又は消灯によって、大当り遊技状態が実行される際のラウンド数を示す。本実施形態では、ラウンド数が16ラウンド(以下において、「16R」と表記する場合がある)の場合、LEDランプ591が点灯し、LEDランプ592,593が消灯する。また、例えば、本実施形態において、上記のラウンド数とは異なるラウンド数の大当り遊技状態を設定する場合には、LEDランプ592又は593が点灯し、他のLEDランプが消灯するように構成することができる。なお、ラウンド数(回数)は、ラウンドゲーム(ラウンド遊技)が実行される回数全体を意味する場合と、ラウンドゲームが順次実行される際の順番を示す順序数を意味する場合とがある。ラウンド数について、前者を意味する場合は、例えば「16ラウンド」あるいは「16R」と記し、後者を意味する場合は、例えば「16R目」と記す。また、以下の説明においては、「ラウンド遊技」を単に「ラウンド」という場合もある。
液晶表示装置4は、図3に示すように、遊技盤1の後方に配置されるとともに、その略中央に遊技者が目視可能となるように表示領域4Aが配設されており、第1始動口32及び第2始動口33への遊技球の入賞に基づく当り抽選の結果のほか、遊技に関する各種の画像、例えば演出用の識別図柄、通常遊技状態での演出画像、大当り遊技状態中の演出画像、デモ表示用の演出画像等を表示するものである。すなわち、液晶表示装置4は、遊技球が第1始動口32又は第2始動口33に入賞したことを条件に識別情報の変動表示を行うようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機において、液晶表示装置4は、表示手段を構成しており、この液晶表示装置4、スピーカ10a,10b,10c、及びランプ・LED27が演出実行手段を構成する。本実施形態のパチンコ遊技機において、これらの演出実行手段は、報知手段としても用いられる。
[遊技機の電気的構成]
次に、図6を用いて、本実施形態に係るパチンコ遊技機の制御回路について説明する。なお、図6においては、「スイッチ」を「SW」と略記し、「ソレノイド」を「SOL」と略記している。
図6に示すように、パチンコ遊技機は、遊技の制御を行う主制御手段としての主制御回路60と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御手段としての副制御回路70とを有する。
主制御回路60は、メインCPU61、読み出し専用メモリであるメインROM62、読み書き可能メモリであるメインRAM63、初期リセット回路64、I/Oポート65、コマンド送信手段としてのコマンド出力ポート66、及びバックアップコンデンサ67を備えている。主制御回路60は、LEDユニット5を含む各種のデバイス(機器やスイッチ等)と接続されている。
メインCPU61は、メインROM62及びメインRAM63と接続されており、メインROM62に記憶されたプログラムにしたがって、各種の処理を実行する機能を有する。本実施形態のパチンコ遊技機において、メインCPU61は、特定遊技状態移行判定手段(第1特定遊技状態移行判定手段及び第2特定遊技状態移行判定手段)、特定遊技状態制御手段、特別遊技状態制御手段、及びラウンド遊技実行手段(第1ラウンド遊技実行手段及び第2ラウンド遊技実行手段)を実現している。
主制御回路60には、第1始動口32の後方に配置された第1始動口スイッチ320が接続されている。第1始動口スイッチ320によって遊技球が検出されると、当り抽選が行われる。
主制御回路60には、第2始動口33の後方に配置された第2始動口スイッチ330が接続されている。第2始動口スイッチ330によって遊技球が検出されると、当り抽選が行われる。
これらの第1始動口スイッチ320及び第2始動口スイッチ330は、第1始動口32及び第2始動口33に遊技球が入球したことを検出した場合に入賞したとして、所定の検出信号を主制御回路60に供給する。
主制御回路60には、通過ゲート35の後方に配置された通過ゲートスイッチ350が接続されている。通過ゲートスイッチ350によって遊技球が検出された場合、通過ゲート35に遊技球が入賞したとして、普通図柄抽選が行われる。この普通図柄抽選の結果は、普通図柄表示部51において表示される。なお、普通図柄表示部51において特定の図柄が停止表示された場合には、普通図柄抽選の結果が当選であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置4の表示領域4Aに表示されるようにしてもよい。
通過ゲートスイッチ350は、通過ゲート35を遊技球が通過したことを検出した場合に入賞したとして、所定の検出信号を主制御回路60に供給する。これにより、通過ゲートスイッチ350は、第2始動口33を開放する契機を与えるものである。
主制御回路60には、遊技盤1の左側及び右側に位置する一般入賞口40の後方に配置された一般入賞口左スイッチ400A及び一般入賞口右スイッチ400Bが接続されている。一般入賞口左スイッチ400A及び一般入賞口右スイッチ400Bによって遊技球が検出されると、払出装置83により予め設定されている数の賞球が行われる。
主制御回路60には、第1大入賞口36の奥方に配置された第1大入賞口カウントスイッチ360が接続されている。第1大入賞口カウントスイッチ360は、第1大入賞口36への遊技球の入賞数をカウントするためのものである。第1大入賞口カウントスイッチ360により遊技球の入賞が検出されると、払出装置83は、予め設定されている数の遊技球を賞球として払出口20又は供給口21を通じて上皿17又は下皿18に払い出しを行う。
主制御回路60には、第2大入賞口37の奥方に配置された第2大入賞口カウントスイッチ370が接続されている。第2大入賞口カウントスイッチ370は、第2大入賞口37への遊技球の入賞数をカウントするためのものである。第2大入賞口カウントスイッチ370により遊技球の入賞が検出されると、払出装置83は、予め設定されている数の遊技球を賞球として払出口20又は供給口21を介して上皿17又は下皿18に払い出しを行う。
これらの第1大入賞口カウントスイッチ360及び第2大入賞口カウントスイッチ370は、第1大入賞口36及び第2大入賞口37を遊技球が通過した場合に、所定の検出信号を主制御回路60に供給する。
主制御回路60には、特定領域38A及び非特定領域38Bに配置された特定領域スイッチ380A及び非特定領域スイッチ380Bが接続されている。特定領域スイッチ380Aは、大当り遊技状態において特定領域38Aを遊技球が通過したことを検出した場合にV入賞したとして、所定の検出信号を主制御回路60に供給する。非特定領域スイッチ380Bは、大当り遊技状態において非特定領域38Bを遊技球が通過したことを検出した場合に非V入賞したとして、所定の検出信号を主制御回路60に供給する。
主制御回路60は、第1大入賞口36を開閉する第1大入賞口シャッタ36Aを駆動する第1大入賞口シャッタソレノイド360Aと、第2大入賞口37を開閉する第2大入賞口シャッタ37Aを駆動する第2大入賞口シャッタソレノイド370Aとを排他的に制御する。これにより、第1大入賞口シャッタ36Aは、第1大入賞口36への遊技球の入賞が可能な開放状態と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態とに変化するように駆動され、第1大入賞口36が少なくとも閉鎖状態とされる状況において、第2大入賞口シャッタ37Aは、第2大入賞口37への遊技球の入賞が可能な開放状態と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態とに変化するように駆動される。このような第1大入賞口シャッタ36A及び第2大入賞口シャッタ37Aによる第1大入賞口36及び第2大入賞口37の開放駆動は、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。
主制御回路60は、羽根部材34を開閉する羽根部材ソレノイド340を制御する。これにより、普通図柄表示部51において所定の発光態様で普通図柄が停止表示されたときに、羽根部材34が所定の時間、所定の回数だけ開放状態となり、第2始動口33に遊技球を入りや易くなる。
例えば、本実施形態の普通図柄ゲームにおいて、時短遊技状態ではない遊技状態(本実施形態では「非確変・非時短遊技状態」)における普通図柄の当り確率は0であり(例えば、抽選されることなく非当選が決定され)、羽根部材34が開放されることはない。一方、高確率状態(時短遊技状態)における普通図柄の当り確率は、例えば1/1であり(例えば、抽選されることなく当選が決定され)、これに当選した場合に、羽根部材34が1.3秒間、3回開放される。
主制御回路60は、特定領域38Aの変位部材39を開閉するように動作させる変位部材ソレノイド390を制御する。これにより、大当り遊技状態において後述するラウンドゲームを実行中にある場合に、変位部材39が所定の時間、所定の回数だけ開放状態となり、特定領域38Aに対して遊技球が通過し易くなる。一方、大当り遊技状態であっても変位部材39が閉鎖状態となる場合は、特定領域38Aを遊技球が通過不可能又は困難となり、非特定領域38Bを遊技球が通過し易くなる。
第1特別図柄保留表示部55は、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が変動表示しているときに、第1始動口スイッチ320によって遊技球が検出された場合、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において変動表示中の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示されるまで、第1始動口32への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される数、すなわち第1特別図柄に係る保留数を表示する。変動表示していた第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示された場合には、第1特別図柄に係る保留数として保留されていた第1特別図柄の変動表示が開始される。
第2特別図柄保留表示部56は、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が変動表示しているときに、第2始動口スイッチ330によって遊技球が検出された場合、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において変動表示中の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示されるまで、第2始動口33への遊技球の入賞に基づく第2特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される数、すなわち第2特別図柄に係る保留数を表示する。変動表示していた第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示された場合には、第2特別図柄に係る保留数として保留されていた第2特別図柄の変動表示が開始される。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機において、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示の優先順位は、第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも優先するように設定されているが、第1始動口32及び第2始動口33への入賞順にしたがって、対応する第1特別図柄及び第2特別図柄を入賞順通りに変動表示させるようにしてもよい。
また、特別図柄の変動表示の実行が保留される保留数には、先述したように上限が設定されており、本実施形態において、メインCPU61は、第1始動口32及び第2始動口33に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ320及び第2始動口スイッチ330によって遊技球が検出されたときの第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示の保留数を、それぞれ最大で4個(すなわち、4検出回数)まで記憶させており、5個目以降は保留数として記憶させないようになっている。この際、特別図柄の変動表示の終了により保留数が減った時には、再び保留数が4個を上限として加算される。
第1特別図柄表示部53における第1特別図柄ゲームの保留数が例えば4個まで保留される場合、変動中の第1特別図柄表示部53に対応する特別図柄ゲームの情報は、メインRAM63の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、以降、保留数が4個分の特別図柄ゲームの情報は、メインRAM63の第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に始動記憶として順次記憶される。
第2特別図柄表示部54における第2特別図柄ゲームについても同様に、第2特別図柄ゲームの保留数が例えば4個まで保留される場合、変動中の第2特別図柄表示部54に対応する第2特別図柄ゲームの情報は、メインRAM63の第2特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、以降、保留数が4個分の第2特別図柄ゲームの情報は、メインRAM63の第2特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に始動記憶として順次記憶される。
したがって、第1始動口32及び第2始動口33への入賞に伴う特別図柄ゲームに係る遊技球の保留数は、合計で最大8個となり、第1特別図柄保留表示部54及び第2特別図柄保留表示部55のLED551〜554及びLED561〜564による保留表示数もそれぞれ4個となる。
第1大入賞口シャッタ36Aによる第1大入賞口36の開放状態は、第1大入賞口カウントスイッチ360によるカウント値(遊技球の入賞数)が所定数(例えば、入賞数9個)となるか、あるいは予め規定された後述の開放時間を経過するといったいずれか一方の条件を満たすまで維持される。遊技球の入賞数が所定数となった場合、又は第1大入賞口シャッタ36Aの開放時間が経過した場合は、第1大入賞口シャッタ36Aが第1大入賞口36を閉鎖するように駆動される。
第2大入賞口シャッタ37Aによる第2大入賞口37の開放状態も同様に、第2大入賞口カウントスイッチ370によるカウント値(遊技球の入賞数)が所定数(例えば、入賞数9個)となるか、あるいは予め規定された後述の開放時間を経過するといったいずれか一方の条件を満たすまで維持される。遊技球の入賞数が所定数となった場合、又は第2大入賞口シャッタ37Aの開放時間が経過した場合は、第2大入賞口シャッタ37Aが第2大入賞口37を閉鎖するように駆動される。
大当り遊技状態では、後述する予め設定された大入賞口開閉パターン(当りパターン)に基づき、第1大入賞口36及び第2大入賞口37の開放状態と閉鎖状態とが繰り返される。大当り遊技状態において、第1大入賞口36及び第2大入賞口37のそれぞれが後述する大入賞口開閉パターン(当りパターン)に基づいて複数回数を含む所定回数にわたり開放状態及び閉鎖状態となる遊技は、「ラウンドゲーム(ラウンド遊技)」という。ラウンドゲーム(ラウンド遊技)は、単にラウンドという場合もある。1回のラウンドゲームにより第1大入賞口36又は第2大入賞口37が閉鎖状態とされてから、次回のラウンドゲームとして第1大入賞口36又は第2大入賞口37が開放状態となるまでの状態については、「ラウンド間ゲーム」又は「ラウンド間インターバル」あるいは単に「インターバル」ともいう。1回のラウンドゲームにおいては、第1大入賞口36及び第2大入賞口37のそれぞれが複数回にわたり開放状態及び閉鎖状態となる場合がある。また、1回のラウンドゲームでは、第1大入賞口36及び第2大入賞口37の開閉状態が排他的に制御される。すなわち、1回のラウンドゲームにおいては、一方の大入賞口が所定回数繰り返し開放状態となる間、他方の大入賞口が継続して閉鎖状態とされる。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機には、大当り遊技状態とは異なる性質の遊技状態としてのいわゆる小当り遊技状態は設けられていないが、小当り遊技状態を設けることとしてもよい。小当り遊技状態は、大当り遊技状態とは異なりラウンドゲームという概念によって規定されず、例えば、第2大入賞口37が1回だけ開放状態とされるように規定される。もっとも、小当り遊技状態を設ける場合には、任意あるいは特定の大入賞口を複数回数にわたり繰り返し開放状態となるように制御してもよい。また、この小当り遊技状態の終了後の遊技状態を、小当り遊技状態に移行する前の遊技状態とは異なる遊技状態に移行させることとしてもよく、小当り遊技状態に移行する前の遊技状態に復帰させることとしてもよい。
ラウンドゲームは、1ラウンド、2ラウンドのようにラウンド数(回数)として計数される。例えば、1回目のラウンドゲームを第1ラウンド、2回目のラウンドゲームを第2ラウンドと称する場合がある。以下の説明(説明に伴い参照する図面を含む)において、1ラウンドあるいは第1ラウンド等の数字付の「ラウンド」に関しては、例えば、1R、2R、4R、16R、等のように、単に「R」の文字で省略する場合がある。また、1回のラウンドゲームにおいて、第1大入賞口36又は第2大入賞口37が所定回数開放状態となる前に、1ラウンドあたりの上限入賞数に到達した場合は、第1大入賞口36及び第2大入賞口37が閉鎖状態となり、残りの開放回数分について第1大入賞口36及び第2大入賞口37が開放状態とされることなく、当該ラウンドゲームが終了させられる。
また、大当り遊技状態において第2大入賞口37が開放状態となる特定のラウンドゲームでは、後述する予め設定された作動パターン(変位部材作動パターン)に基づき、変位部材39が制御される。これにより、特定領域38Aは、大当り遊技状態の特定のラウンドゲームにおいて、開放状態及び閉鎖状態となる。すなわち、特定のラウンドゲームにおいては、特定領域38Aを遊技球が通過してV入賞となる可能がある一方、特定のラウンドゲーム以外のラウンドゲームでは、仮に第2大入賞口37に遊技球が入賞したとしても、特定領域38Aを遊技球が通過不可能又は困難な状態となる。すなわち、大当り遊技状態(特定遊技状態)の種類には、特定のラウンドゲームを含む大当り遊技状態(第1特定遊技状態)と、特定のラウンドゲームを含まない大当り遊技状態(第2特定遊技状態)とがある。
液晶表示装置4の表示領域4Aには、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。例えば、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54で表示される特別図柄の変動表示中において、特定の場合を除いて、液晶表示装置4の表示領域4Aには、数字からなる図柄(装飾図柄)、例えば、「0」、「1」、「2」・・・「7」のような数字が3列変動表示される。
一方、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54において変動表示されていた特別図柄が停止表示されると、液晶表示装置4の表示領域4Aにおいても装飾図柄が停止表示される。
また、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54において、変動、停止された特別図柄が特定の停止表示態様である場合には、「大当り」であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて表示される。
具体的には、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54のいずれか一方において特別図柄が、例えば、多くの出球が獲得可能な「大当り」に対応する特定の表示態様で停止表示された場合には、液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて表示される演出用の装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに同一の図柄が全て揃った状態で停止表示される態様)となり、さらに、大当り用の演出画像が液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて表示される。
このような主制御回路60に含まれるメインCPU61は、第1始動領域(第1始動口32)を遊技媒体が通過したことを条件に、遊技者に有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する第1特定遊技状態移行判定手段として機能する。また、メインCPU61は、第2始動領域(第2始動口33)を遊技媒体が通過したことを条件に、遊技者に有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する第2特定遊技状態移行判定手段として機能する。
また、メインCPU61は、第1又は第2特定遊技状態移行判定手段により特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られることを条件に、遊技状態を特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段として機能する。
また、メインCPU61は、特定遊技状態において特定領域38Aを遊技媒体が通過したことを条件に、当該特定遊技状態が終了した後、特定遊技状態移行判定手段により特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が相対的に得られ易い特別遊技状態(確変遊技状態)に制御する特別遊技状態制御手段として機能する。
また、メインCPU61は、特定遊技状態において、第1可変入賞装置(第1大入賞口シャッタ36A)を第1態様(開放状態)及び第2態様(閉鎖状態)に変動させる第1ラウンド遊技(ラウンドゲーム)を所定回数実行する第1ラウンド遊技実行手段として機能する。第1ラウンド遊技実行手段として機能するメインCPU61は、少なくとも1回の第1ラウンド遊技の実行中、第1可変入賞装置を第1態様及び第2態様に変動させる制御を行うことが可能である。
また、メインCPU61は、特定遊技状態において、第2可変入賞装置(第2大入賞口シャッタ37A)を第1態様(開放状態)及び第2態様(閉鎖状態)に変動させる第2ラウンド遊技(ラウンドゲーム)を所定回数実行する第2ラウンド遊技実行手段として機能する。第2ラウンド遊技実行手段として機能するメインCPU61は、少なくとも1回の第2ラウンド遊技の実行中、第2可変入賞装置を特定領域38Aへの遊技媒体の通過が相対的に容易な特定ラウンド遊技態様で第1態様及び第2態様に変動させる制御が行われる特定第2ラウンド遊技を行うことが可能である。また、他の少なくとも1回のラウンド遊技の実行中、第2可変入賞装置を特定領域38Aへの遊技媒体の通過が相対的に困難な所定ラウンド遊技態様で第1態様及び第2態様に変動させる制御を行うことも可能である。
なお、大当り遊技状態は、第1ラウンド遊技実行手段により第1特定回数の第1ラウンド遊技が実行された後、第2ラウンド遊技実行手段により少なくとも1回の特定第2ラウンド遊技が実行される第1特定遊技状態と、第1ラウンド遊技実行手段により第1特定回数の第1ラウンド遊技が実行された後、第2ラウンド遊技実行手段により特定第2ラウンド遊技が実行されない第2特定遊技状態と、第1ラウンド遊技実行手段により第1特定回数よりも多い第2特定回数の第1ラウンド遊技が実行された後、第2ラウンド遊技実行手段により少なくとも1回の特定第2ラウンド遊技が実行される第3特定遊技状態と、第1ラウンド遊技実行手段により第2特定回数の第1ラウンド遊技が実行された後、第2ラウンド遊技実行手段により特定第2ラウンド遊技が実行されない第4特定遊技状態と、を含む特定遊技状態を実現している。
上記した各手段を実現するメインCPU61の制御の具体例については、後述する。
メインROM62は、上記したメインCPU61の各手段としての機能を含め、後述する各種の処理をメインCPU61に実行させるためのプログラムや、各種テーブルを記憶している。
メインRAM63は、メインCPU61の一時記憶領域として、種々のデータ(フラグ、カウンタ、タイマ、及び変数の値等)を記憶する機能を有する。メインCPU61の一時記憶領域としては、メインRAM63に代えて、他の読み書き可能な記憶媒体を用いることもできる。
初期リセット回路64は、電源投入時においてリセット信号を生成するものであり、メインCPU61に接続されている。
I/Oポート65は、各種のデバイスからの入力信号をメインCPU61に、メインCPU61からの出力信号を各種のデバイスに送信するものである。
コマンド出力ポート66は、メインCPU61からの各種コマンドを副制御回路70に送信するものである。
バックアップコンデンサ67は、電断時において、メインRAM63に対して速やかに電源を供給することにより、メインRAM63に記憶されている種々のデータを保持するためのものである。
主制御回路60に接続される各種のデバイスには、第1大入賞口シャッタソレノイド360A、第2大入賞口シャッタソレノイド370A、羽根部材ソレノイド340、変位部材ソレノイド390、及び外部端子板80が含まれる。
外部端子板80は、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示するといった機能を有する図示しない呼出装置、あるいはホールに設置された複数のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータ100等の外部機器との間でデータ通信するためのものである。
主制御回路60に接続される各種のスイッチには、第1始動口スイッチ320、第2始動口スイッチ330、通過ゲートスイッチ350、第1大入賞口カウントスイッチ360、第2大入賞口カウントスイッチ370、特定領域スイッチ380A、非特定領域スイッチ380B、一般入賞口左スイッチ400A、一般入賞口右スイッチ400B、及びバックアップクリアスイッチ81が含まれる。
バックアップクリアスイッチ81は、電断時等における主制御回路60及び後述する払出・発射制御回路82のバックアップデータを、ホール管理者の操作に応じてクリアするものである。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路82を介して、発射装置26、払出装置83、及びカードユニット84が接続されている。
主制御回路60は、払出・発射制御回路82に賞球制御コマンドを送信する。払出・発射制御回路82は、主として発射装置26及び払出装置83を制御するものであり、発射装置26、払出装置83、及びカードユニット84が接続されている。本実施形態のパチンコ遊技機において、払出・発射制御回路82及び払出装置83は、遊技価値付与手段を実現している。
カードユニット84は、遊技者の操作に応じて遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する球貸し操作パネル85と接続されており、この球貸し操作パネル85との間で信号を送受信可能である。
払出・発射制御回路82は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンドと、カードユニット84から供給される貸し球制御信号とを受け取り、払出装置83に対して所定の信号を送信することにより、払出装置83に遊技球を払い出させる。払出装置83は、例えば、第1始動口32への入賞1個あたり賞球数として3個の遊技球を払い出し、第2始動口33への入賞1個あたり賞球数として1個の遊技球を払い出し、一般入賞口40への入賞1個あたり賞球数として10個の遊技球を払い出し、第1大入賞口36又は第2大入賞口37への入賞1個あたり賞球数として14個の遊技球を払い出す。
払出・発射制御回路82は、発射装置26の発射ハンドル26bが遊技者によって握持され、かつ、時計回りの方向へ回動操作された場合に、その回動量に応じて発射ソレノイド(図示略)に電力を供給し、遊技球を遊技領域1pに向けて発射させる制御を行う。
メインCPU61は、後述するメイン処理の実行中であっても、メイン処理を中断し割込処理としてのタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理は、所定時間(例えば、2ms)ごとに発生する割込条件を契機として実行される。
副制御回路70は、主制御回路60に接続されており、主制御回路60からコマンドが供給されるように構成されている。
副制御回路70は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、各種の制御を行うものであり、サブCPU71、プログラムROM72、ワークRAM73、コマンド入力ポート74、バックアップコンデンサ75、表示制御回路76、音声制御回路77、ランプ制御回路78、及び可動演出装置制御回路79を有する。表示制御回路76には、液晶表示装置4が接続されている。音声制御回路77には、スピーカ10a,10b,10cが接続されている。ランプ制御回路78には、ランプ・LED27が接続されている。可動演出装置制御回路79は、上側可動演出部材42A及び下側可動演出部材42Bを駆動するモータや機構などを備えた可動演出装置42が接続されている。
また、副制御回路70は、押下操作ボタン9Aに設けられた押下操作ボタンスイッチ90Aが接続されているとともに、ジョグダイヤル9Bに設けられたジョグダイヤルスイッチ90Bが接続されている。押下操作ボタンスイッチ90Aは、押下操作ボタン9Aの操作を検知するものであり、ジョグダイヤルスイッチ90Bは、ジョグダイヤル9Bの回転方向や回転角度を識別するものである。副制御回路70には、押下操作ボタンスイッチ90Aから押下操作信号が供給され、ジョグダイヤルスイッチ90Bから回転操作信号が供給される。
サブCPU71は、プログラムROM72に記憶されたプログラムにしたがって、各種の処理を実行する機能を有する。液晶表示装置4は、表示手段として機能し、スピーカ10a,10b,10cは楽曲出力手段として機能する。特に、サブCPU71は、主制御回路60から供給される各種のコマンドにしたがって、副制御回路70全体の制御を行う。本実施形態のパチンコ遊技機において、サブCPU71は、表示制御手段、事前報知手段、予定付与数量決定手段、報知数量変更手段、及び演出パターン選択手段を実現している。プログラムROM72及びワークRAM73は、記憶手段を実現している。なお、演出パターン選択手段は、楽曲パターン選択手段を含む。
液晶表示装置4は、特定遊技状態において、第1ラウンド遊技実行手段及び第2ラウンド遊技実行手段により実行されるラウンド遊技の実行回数の少なくとも一部をラウンド数報知画像(例えば、ラウンド数を示すアイコン)により表示可能な表示手段として機能する。サブCPU71及びプログラムROM72は、表示手段(液晶表示装置4)を制御する表示制御手段として機能する。
サブCPU71は、特定遊技状態移行判定手段により所定の特定遊技状態(第1大入賞口36を開放態様及び閉鎖態様に変動させるラウンド遊技が複数回実行されるとともに、第2大入賞口37を開放態様及び閉鎖態様に変動させるラウンド遊技が少なくとも1回実行される大当り遊技状態)へと移行することが決定されたことを条件に、第2ラウンド遊技実行手段により特定第2ラウンド遊技が実行される前に、当該特定第2ラウンド遊技が実行される旨を報知する事前報知を実行可能な事前報知手段として機能する。液晶表示装置4は、事前報知手段による事前報知の実行時期に基づいたラウンド数報知画像を表示可能な表示手段として機能する。
サブCPU71は、特定遊技状態において、第1ラウンド遊技実行手段(メインCPU61)により実行される実質ラウンド遊技(第1大入賞口36への入賞が容易となるラウンドゲーム)の回数と、当該実質ラウンド遊技の回数1回に対して規定された第1可変入賞装置(第1大入賞口36)への遊技媒体の受け入れ上限数(上限入賞数)と、第1可変入賞装置への遊技媒体の受け入れ数(入賞数)1つにつき遊技価値付与手段(払出装置83)により付与される遊技価値(遊技球)の付与数(賞球数)と、第2ラウンド遊技実行手段(メインCPU61)により実行される実質ラウンド遊技(第2大入賞口37への入賞が容易となるラウンドゲーム)の回数と、当該実質ラウンド遊技の回数1回に対して規定された第2可変入賞装置(第2大入賞口37)への遊技媒体の受け入れ上限数(上限入賞数)と、第2可変入賞装置への遊技媒体の受け入れ数1つにつき遊技価値付与手段により付与される遊技価値の付与数と、に基づいて遊技価値の予定付与数量を決定する予定付与数量決定手段として機能する。
また、液晶表示装置4は、予定付与数量決定手段により決定された予定付与数量のうち一部の数量を報知可能な報知手段として機能し、サブCPU71は、報知手段により報知される数量を、予定付与数量決定手段により決定された予定付与数量の範囲内で変更可能な報知数量変更手段として機能する。
サブCPU71は、特定遊技状態(大当り遊技状態)の種類に応じた演出パターンを選択可能な演出パターン選択手段として機能し、液晶表示装置4、スピーカ10a,10b,10c、及びランプ・LED27は、演出パターン選択手段により選択された演出パターンに基づいて、特定遊技状態において演出を実行可能な演出実行手段として機能する。
サブCPU71は、特定遊技状態(大当り遊技状態)における複数の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(成功)、楽曲パターンA(逆転)、楽曲パターンA(失敗)、楽曲パターンB(成功)、楽曲パターンB(逆転)、楽曲パターンB(失敗)、楽曲パターンC(確定))の中から楽曲パターンを選択する楽曲パターン選択手段として機能し、スピーカ10a,10b,10cは、楽曲パターン選択手段により選択された楽曲パターンに応じた楽曲を特別遊技状態において出力する楽曲出力手段として機能する。
サブCPU71は、後述するアイテム先読み演出(アイテム演出)を実行するか否かを決定し、アイテム先読み演出(アイテム演出)における演出内容を決定し、アイテム先読み演出(アイテム演出)の進行を制御するアイテム演出制御手段、後述する事前報知演出を行うか否かを決定するアイテム事前報知決定手段として機能し、液晶表示装置4、スピーカ10a,10b,10c、及びランプ・LED27は、アイテム先読み演出(アイテム演出)及び事前報知演出を実行するアイテム演出実行手段として機能する。
サブCPU71は、後述する一連のストーリー演出及び関連ストーリー演出の進行を制御するストーリー演出制御手段として機能し、液晶表示装置4、スピーカ10a,10b,10c、及びランプ・LED27は、一連のストーリー演出及び関連ストーリー演出を実行するストーリー演出実行手段として機能する。
上記した各手段を実現するサブCPU71の制御の具体例については、後述する。
プログラムROM72は、サブCPU71が主として各種演出を制御するためのプログラムや各種のテーブルを記憶している。
ワークRAM73は、サブCPU71の一時記憶領域として種々のデータ(フラグ、カウンタ、タイマ、及び変数の値等)を記憶するものである。
コマンド入力ポート74は、主制御回路60のメインCPU61から送信された各種コマンドを受信し、サブCPU71へと伝えるものである。
バックアップコンデンサ75は、電断時において、ワークRAM73に対して速やかに電源を供給することにより、ワークRAM73に記憶されている種々のデータを保持するためのものである。
表示制御回路76は、サブCPU71から供給されるデータに応じて、液晶表示装置4における表示制御を行うためのものであり、例えば画像データプロセッサ(VDP)と、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROMと、画像データを一時記憶するフレームバッファと、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータとから構成されている。なお、表示制御回路76の構成は、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
表示制御回路76は、サブCPU71から供給される画像表示命令に応じて、液晶表示装置4の表示領域4Aに表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。画像データとしては、例えば装飾図柄画像データ、背景画像データ、各種演出用画像データ、各種不正報知画像データ等が含まれる。
また、表示制御回路76は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングで、この画像信号を液晶表示装置4に供給する。液晶表示装置4の表示領域4Aには、D/Aコンバータからの画像信号に基づいて画像が表示される。
音声制御回路77は、スピーカ10a,10b,10cから出力させる音(音声や楽曲など)に関する制御を行うためのものであり、例えば音に関する制御を行う音源IC、各種の音データを記憶する音データROM、音信号を増幅するための増幅器(AMP)を含んでいる。なお、音声制御回路77の構成も、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
音源ICは、スピーカ10a,10b,10cから出力させる音の制御を行うものであり、サブCPU71から供給される音発生命令に応じて、音データROMに記憶されている複数の音データから一つの音データを選択することができる。
また、音源ICは、選択された音データを音データROMから読み出し、音データを所定の音信号に変換し、その音信号を増幅器に供給する。なお、この増幅器は、音信号を増幅させ、スピーカ10a,10b,10cから音を出力させる。
ランプ制御回路78は、装飾ランプ等を含むランプ・LED27の制御を行うためのものであり、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROM等から構成されている。なお、ランプ制御回路78の構成も、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
可動演出装置制御回路79は、例えば、大当り遊技状態において、操作ユニット9に対する操作の有効期間中に押下操作ボタン9Aの操作等によって上側可動演出部材42A及び下側可動演出部材42Bを作動(揺動等でもよい)させる等の演出動作を制御する。
[遊技機の遊技状態及び演出モード]
次に、図7を用いて、本実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技状態及び演出モードについて説明する。なお、遊技状態は、メインCPU61により制御されるものであり、演出モードは、サブCPU71により制御されるものである。
図7に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機には、通常遊技状態における演出モードとして、通常モード、時短モード、及びSTモードが実装されている。時短モードには、演出として、当該時短モードが相対的に少ないゲーム回数(特別図柄の変動回数、すなわち特別図柄ゲームのゲーム数)となることを印象付けるショートモードと、時短モードが相対的に多いゲーム回数となることを印象付けるロングモードとがある。また、本実施形態のパチンコ遊技機には、大当り遊技状態における演出モードとして、第1特別図柄当り中である、ライブボーナス、ストーリーボーナス、及びバトルボーナス、第2特別図柄当り中である、SPボーナスが実装されている。
通常モードは、非確変かつ非時短遊技状態の演出モードである。通常モードは、時短モード、STモード、第1特別図柄当り中、又は第2特別図柄当り中のいずれでもない場合に滞在することとなる演出モードである。例えば、時短モードにおいて、4回(ショートモード)又は100回(ロングモード)の特別図柄ゲームが消化されると、時短モードから通常モードに移行する。また、STモードにおいて、180回(規定回数)の特別図柄ゲームが消化されると、STモードから通常モードに移行する。また、通常モードにおいて、上述した第1特別図柄の始動記憶情報に基づいて、装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様として停止表示された場合、第1特別図柄当り中である、ライブボーナス、ストーリーボーナス、又はバトルボーナスに移行する。なお、通常モードにおいて、上述した第2特別図柄の始動記憶情報に基づいて、装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様として停止表示された場合には、第2特別図柄当り中である、SPボーナスに移行する場合がある。
また、通常モードにおける装飾図柄の組み合わせ態様としては、「1」〜「7」のいずれかの組み合わせ態様が停止表示されることとなるが、「7」の組み合わせ態様として停止表示された場合には、第1特別図柄の「確変1」〜「確変6」に対応する大当り図柄であることが確定し、「3」の組み合わせ態様として停止表示された場合には、第1特別図柄の「確変1」〜「確変6」に対応する大当り図柄である期待度が高く、「2」、「4」、又は「6」の組み合わせ態様として停止表示された場合には、第1特別図柄の「確変1」〜「確変6」に対応する大当り図柄である期待度が低い。また、「1」、又は「5」の組み合わせ態様として停止表示された場合には、第1特別図柄の「確変1」〜「確変6」に対応する大当り図柄である期待度が、「2」、「4」、又は「6」の組み合わせ態様として停止表示された場合よりも高く、「3」の組み合わせ態様として停止表示された場合よりも低い。もっとも、通常モードにおける装飾図柄の組み合わせ態様としては、「7」の組み合わせ態様を除く組み合わせ態様が停止表示されることとしてもよい。なお、上述したように、通常モードから第2特別図柄当り中である、SPボーナスに移行する場合には、装飾図柄の組み合わせ態様として「7」の組み合わせ態様が停止表示され、第2特別図柄の「確変1」に対応する大当り図柄であることが確定する。
通常モードの通常ステージ及び特殊ステージは、非確変かつ非時短遊技状態において演出態様を決定する要素となる演出ステージであり、大当り判定の結果が所定の結果であること、特別図柄ゲームが所定の回数消化されたこと、又は予め定められた所定の時間の経過などの移行条件が満たされた場合に相互に移行する。通常ステージと特殊ステージとでは、装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出の頻度、特定の演出の出現率などを異ならせることができる。このように構成することで、通常モードにおいて遊技を行っている遊技者の遊技の興趣の低下を防止することとしている。
時短モードは、非確変かつ時短遊技状態の演出モードである。時短モードは、通常遊技状態において第1特別図柄の「時短1」〜「時短5」に対応する大当り図柄が停止表示された場合、この「時短1」〜「時短5」の大当り図柄に対応する大当り遊技状態の終了後に実行される。例えば、「時短1」及び「時短5」の大当り図柄に対応する大当り遊技状態の終了後には、ゲーム回数として100回付与されることにより、基本的に100回の特別図柄ゲームが消化されるまで継続される。また、「時短2」〜「時短4」の大当り図柄に対応する大当り遊技状態の終了後には、ゲーム回数として4回付与されることにより、基本的に4回の特別図柄ゲームが消化されるまで継続される。また、第1特別図柄の「確変1」〜「確変6」、又は第2特別図柄の「確変1」に対応する大当り図柄が停止表示された場合であっても、最終的に非V入賞となった場合には、「時短1」及び「時短5」と同様に、100回の時短モードに移行する。このように時短モードは、大当り遊技状態において最終的に非V入賞となった場合に、当該大当り遊技状態の終了後に実行される。
時短モードにおいて、装飾図柄が「7」の組み合わせ態様として停止表示された場合、演出モードとしては、第2特別図柄当り中である、SPボーナスに移行する。時短モードにおいて、装飾図柄が「7」の組み合わせ態様は、第2特別図柄の「確変1」に対応する大当り図柄である。もっとも、時短モードにおいて、第2特別図柄の「確変1」に対応する大当り図柄として、装飾図柄が「1」〜「6」の組み合わせ態様を停止表示させることとしてもよい。また、時短モードにおいて、大当り図柄が停止表示されることなく、ゲーム回数として付与された4回あるいは100回の特別図柄ゲームが消化された場合に、通常モードに移行することとなる。なお、時短モードにおいて、上述した第1特別図柄の始動記憶情報に基づいて、装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様として停止表示された場合には、SPボーナス以外のボーナス(第1特別図柄当り中である、ライブボーナス、ストーリーボーナス、又はバトルボーナス)に移行する場合がある。この場合、装飾図柄の組み合わせ態様として「7」以外の組み合わせ態様が停止表示され、第1特別図柄の「確変1」〜「確変6」又は「時短1」〜「時短5」に対応する大当り図柄であることが示される。
時短モードのショートモードは、付与されるゲーム回数が4回となる場合にそれを印象付ける演出態様として実行されるものであるとともに、ゲーム回数が100回となる場合でもその序盤となる4回目までに実行されるものである。時短モードのロングモードは、付与されるゲーム回数が100回となる場合にそれを印象付ける演出態様として実行されるものであり、時短モード開始時から例えばゲーム回数が4回目以降となると、ショートモードから昇格を印象付ける演出態様を伴って実行される場合があるものである。
STモードは、確変かつ時短遊技状態の演出モードであり、最終的にV入賞となった大当り遊技状態の終了後、遊技状態が確変遊技状態(ST遊技状態)に移行するのに連動して実行されるものである。STモードは、ゲーム回数として例えば180回付与されることにより、基本的に180回の特別図柄ゲームが消化されるまで継続される。
STモードにおいて、装飾図柄が「7」の組み合わせ態様として停止表示された場合も、時短モードの場合と同様に、第2特別図柄当り中である、SPボーナスに移行する。もっとも、STモードにおいても、第2特別図柄の「確変1」に対応する大当り図柄として、装飾図柄が「1」〜「6」の組み合わせ態様を停止表示させることとしてもよく、時短モードとSTモードとで、停止表示される装飾図柄の組み合わせ態様を異ならせることとしてもよい。例えば、一方のモードにおいては、装飾図柄が「7」の組み合わせ態様を第2特別図柄の「確変1」に該当する大当り図柄に対応させることとし、他方のモードにおいては、装飾図柄が「1」〜「7」の組み合わせ態様を第2特別図柄の「確変1」に該当する大当り図柄に対応させることとしてもよい。なお、STモードにおいても、上述した第1特別図柄の始動記憶情報に基づいて、装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様として停止表示された場合には、SPボーナス以外のボーナス(第1特別図柄当り中である、ライブボーナス、ストーリーボーナス、又はバトルボーナス)に移行する場合がある。この場合、装飾図柄の組み合わせ態様として「7」以外の組み合わせ態様が停止表示され、第1特別図柄の「確変1」〜「確変6」又は「時短1」〜「時短5」に対応する大当り図柄であることが示される。
STモードのストーリー区間は、大当り遊技状態において最終的にV入賞となった場合に、当該大当り遊技状態の終了後から実行されるものであり、基本的に51回の特別図柄ゲームが消化されるまで継続される。このストーリー区間では、ゲーム回数5回を1セットとして、合計10セットに亘って一連のストーリー演出が実行される。また、残りのゲーム回数である1回は、実行される当該一連のストーリー演出の冒頭において、当該一連のストーリーの導入時の演出(例えば、タイトル表示など)を実行するために用いられる。なお、このストーリー区間で実行される一連のストーリー演出は、その50ゲーム内においてもストーリーが進行するものであるとともに、一連のストーリー演出単位においても実行されるごとにストーリーが進行するものである。一連のストーリー演出は、STモードにおいて大当り遊技状態がいわゆる「連荘」することによって進行する。
STモードのバトルリーチ区間は、STモードのストーリー区間の終了後から実行されるものであり、基本的にSTモードの終了まで継続される。このバトルリーチ区間では、一のキャラクタ(例えば、味方キャラクタ)と、他のキャラクタ(例えば、敵キャラクタ)のバトルシーンを表示する演出が実行されるとともに、演出内容としてリーチを行うことが決定されると、その一のキャラクタと他のキャラクタとのバトル演出を実行し、その勝敗を表示することによって大当り判定の結果が報知される。なお、このバトルリーチ区間では、演出内容としてリーチを行うことが決定された場合に、大当り判定の結果(当落)にかかわらずバトル演出が行われることとなるが、前述のストーリー区間では、演出内容としてリーチを行うことが決定された場合であっても、大当り判定の結果がハズレであれば、ストーリーの進行が優先され、特段の報知が行われないようになっている。このように、STモードにおいては、ストーリー区間とバトルリーチ区間とが設けられることで、異なる報知が行われるようにして、遊技者の遊技の興趣を向上させることとしている。
なお、STモードのストーリー区間とバトルリーチ区間とで、参照する変動パターン決定テーブル(メイン変動時間決定テーブル)を異ならせることとしてもよい。すなわち、STモード(ST遊技状態)において、演出モード(ストーリー区間とバトルリーチ区間)に応じて、異なる選択確率で特別図柄の変動パターンが決定されることとしてもよい。具体的には、STモードのストーリー区間においては、一連のストーリー演出の進行が優先されるように、短い変動時間(例えば、2s)が対応付けられた変動パターン(例えば、短縮変動)が高確率で選択される変動パターン決定テーブル(メイン変動時間決定テーブル)が参照され、STモードのバトルリーチ区間においては、相対的に長い変動時間(例えば、6s)が対応付けられた変動パターン(例えば、通常変動)が高確率で選択される変動パターン決定テーブル(メイン変動時間決定テーブル)が参照されることとしてもよい。なお、STモードのストーリー区間において、さらに特別図柄ゲームの実行回数に応じて変動パターンの選択確率が異なる変動パターン決定テーブル(メイン変動時間決定テーブル)が参照されることとしてもよく、STモードのバトルリーチ区間において、さらに特別図柄ゲームの実行回数に応じて変動パターンの選択確率が異なる変動パターン決定テーブル(メイン変動時間決定テーブル)が参照されることとしてもよい。
第1特別図柄当り中のライブボーナスは、第1特別図柄の大当り図柄が、当りパターン1及び2(実質9R)、当りパターン3(実質5R)、当りパターン7(実質8R)、及び当りパターン8(実質4R)に対応するものである大当り遊技状態に連動して実行され、これらの大当り遊技状態を印象付ける演出態様として実行される演出モードである。このライブボーナスでは、より詳細な当りパターン(例えば、当りパターン1−1〜46)の種類に応じた所定の楽曲(楽曲パターンA〜Cのいずれか)が選択され、スピーカ10a,10b,10cから出力される。また、選択された所定の楽曲の出力に連動して、液晶表示装置4の表示態様による演出、及びランプ・LED27の発光態様による演出が実行される。なお、ライブボーナスでは、その演出態様の終盤において、第1特別図柄の大当り図柄が、当りパターン1〜3である場合には、特定第2ラウンド遊技が実行される旨が報知され、当りパターン7又は8である場合には、特定第2ラウンド遊技が実行されない旨が報知される。
第1特別図柄当り中は、第1特別図柄に係る大当り遊技状態であることを示すものであり、当りパターン(大当り図柄)の種類に応じて、ライブボーナス、ストーリーボーナス、及びバトルボーナスの演出モードがある。第1特別図柄当り中は、通常モードにおいて第1特別図柄の大当り図柄が停止表示された場合に実行される。また、図7においては図示を省略しているが、時短モード、又はSTモードにおいて第1特別図柄の大当り図柄が停止表示された場合にも実行される。第1特別図柄当り中の終了後は、大当り遊技状態においてV入賞となっていればSTモードに移行し、非V入賞となっていれば時短モードに移行する。
第1特別図柄当り中のストーリーボーナスは、第1特別図柄の大当り図柄が、当りパターン4(実質5R)、及び当りパターン9(実質4R)に対応するものである大当り遊技状態に連動して実行され、これらの大当り遊技状態を印象付ける演出態様として実行される演出モードである。このストーリーボーナスでは、当りパターンの種類に応じた所定のストーリー演出(上述したストーリー区間において実行される一連のストーリー演出に関連するストーリー演出であってもよく、関連しないストーリー演出であってもよい)が選択され、演出実行手段により実行される。なお、ストーリーボーナスでは、その演出態様の終盤において、第1特別図柄の大当り図柄が、当りパターン4である場合には、特定第2ラウンド遊技が実行される旨が報知され、当りパターン9である場合には、特定第2ラウンド遊技が実行されない旨が報知される。
第1特別図柄当り中のバトルボーナスは、第1特別図柄の大当り図柄が、当りパターン5及び6(実質5R)、及び当りパターン10及び11(実質0R)に対応するものである大当り遊技状態に連動して実行され、これらの大当り遊技状態を印象付ける演出態様として実行される演出モードである。このバトルボーナスでは、当りパターンの種類に応じた所定のバトル演出(上述したバトルリーチ区間において実行されるバトル演出に関連するバトル演出であってもよく、関連しないバトル演出であってもよい)が選択され、演出実行手段により実行される。なお、バトルボーナスでは、その演出態様の中盤において、第1特別図柄の大当り図柄が、当りパターン5又は6である場合には、特定第2ラウンド遊技が実行されるとともに、第1ラウンド遊技が実行される旨が報知され、当りパターン10又は11である場合には、特定第2ラウンド遊技及び第1ラウンド遊技が実行されない旨が報知される。
第2特別図柄当り中は、第2特別図柄に係る大当り遊技状態であることを示すものであり、当りパターン(大当り図柄)の種類(本実施形態においては、当りパターン12の1種類であるがこれに限られるものではない)に応じて、SPボーナスの演出モードがある。第2特別図柄当り中は、時短モード、又はSTモードにおいて第2特別図柄の大当り図柄が停止表示された場合に実行される。また、上述したように、通常モードにおいて第2特別図柄の大当り図柄が停止表示された場合にも実行される場合がある。第2特別図柄当り中の終了後は、基本的に全ての大当り遊技状態においてV入賞が容易となっているため、STモードに移行する。なお、図7においては図示を省略しているが、大当り遊技状態において非V入賞となっていれば、時短モードに移行することとなる。
第2特別図柄当り中のSPボーナスは、第2特別図柄の大当り図柄が、当りパターン12(実質16R)に対応するものである大当り遊技状態に連動して実行され、この大当り遊技状態を印象付ける演出態様として実行される演出モードである。このSPボーナスでは、基本的に特定第2ラウンド遊技が実行されるとともに、他の大当り遊技状態と比べて最も多い回数の第1ラウンド遊技が実行される旨が報知される。なお、SPボーナスでは、時短モードにおいて第2特別図柄当りとなった場合には、時短モードからSTモードへの昇格を印象付ける演出態様が実行されるSPボーナス用当り演出パターンが決定され、STモードのストーリー区間において第2特別図柄当りとなった場合には、STモードにおける「連荘」を印象付ける演出態様が実行されるSPボーナス用関連ストーリー当り演出パターンが決定され、STモードのバトルリーチ区間において第2特別図柄当りとなった場合には、STモードにおける大当りの引き戻しを印象付ける演出態様が実行されるSPボーナス用バトル当り演出パターンが決定される。
なお、各演出モード間は、図示及び説明をしない場合であっても、遊技状態の移行などに伴って移行可能であるものとし、図示及び説明をした範囲に限られるものではない。
[遊技機のスペック]
次に、図8を用いて、本実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技特性に関するスペックについて説明する。
図8に示すように、本実施形態において、特別図柄の当り確率は、低確率時(非確変遊技状態)にあっては1/297.89(220/65536)、高確率時(確変遊技状態)にあっては1/122.96(533/65536)となっている。第1特別図柄と第2特別図柄との消化順序は、第2特別図柄による抽選を優先して消化する。確率変動性能(確変遊技状態の仕様)としては、確変遊技状態がゲーム回数(特別図柄の変動回数)として最大180回まで継続するST遊技状態が実装されている。
特別図柄の振り分けについては、以下のようになっている。すなわち、第1特別図柄の大当り図柄「確変1」では、大入賞口開閉パターン(当りパターン)が当りパターン1となり、ラウンドゲームのラウンド数として16R(そのうち大入賞口に入賞容易な実質ラウンド数は9R)が付与され、大当り遊技状態の演出モードとしてはライブボーナスが実行され、演出内容としては「ライブボーナス9R成功」となっている。第1特別図柄の大当り図柄として「確変1」となる確率(突入率)は、46/200(当りパターン1−1〜46)に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄「確変2」では、当りパターン2となり、ラウンド数16R(そのうち実質ラウンド数9R)が付与され、演出モードとしてはライブボーナスが実行され、演出内容としては「ライブボーナス9R成功」となっている。第1特別図柄の大当り図柄「確変2」の突入率は、1/200に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄「確変3」では、当りパターン3となり、ラウンド数16R(そのうち実質ラウンド数5R)が付与され、演出モードとしてはライブボーナスが実行され、演出内容としては「ライブボーナス5R成功」となっている。第1特別図柄の大当り図柄「確変3」の突入率は、18/200(当りパターン3−1〜18)に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄「確変4」では、当りパターン4となり、ラウンド数16R(そのうち実質ラウンド数5R)が付与され、演出モードとしてはストーリーボーナスが実行され、演出内容としては「ストーリーボーナス5R成功」となっている。第1特別図柄の大当り図柄「確変4」の突入率は、17/200(当りパターン4−1〜17)に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄「確変5」では、当りパターン5となり、ラウンド数16R(そのうち実質ラウンド数5R)が付与され、演出モードとしてはバトルボーナスが実行され、演出内容としては「バトルボーナス5R成功」となっている。第1特別図柄の大当り図柄「確変5」の突入率は、20/200(当りパターン5−1〜20)に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄「確変6」では、当りパターン6となり、ラウンド数16R(そのうち実質ラウンド数5R)が付与され、演出モードとしてはバトルボーナスが実行され、演出内容としては「バトルボーナス5R成功」となっている。第1特別図柄の大当り図柄「確変6」の突入率は、2/200(当りパターン6−1,2)に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄「時短1」では、当りパターン7となり、ラウンド数16R(そのうち実質ラウンド数8R)が付与され、演出モードとしてはライブボーナスが実行され、演出内容としては「ライブボーナス8R失敗」となっている。第1特別図柄の大当り図柄「時短1」の突入率は、16/200(当りパターン7−1〜16)に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄「時短2」では、当りパターン8となり、ラウンド数16R(そのうち実質ラウンド数4R)が付与され、演出モードとしてはライブボーナスが実行され、演出内容としては「ライブボーナス4R失敗」となっている。第1特別図柄の大当り図柄「時短2」の突入率は、17/200(当りパターン8−1〜17)に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄「時短3」では、当りパターン9となり、ラウンド数16R(そのうち実質ラウンド数4R)が付与され、演出モードとしてはストーリーボーナスが実行され、演出内容としては「ストーリーボーナス4R失敗」となっている。第1特別図柄の大当り図柄「時短3」の突入率は、17/200(当りパターン9−1〜17)に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄「時短4」又は「時短5」では、当りパターン10又は11となり、ラウンド数16R(そのうち実質ラウンド数0R)が付与され、演出モードとしてはバトルボーナスが実行され、演出内容としては「バトルボーナス0R失敗」となっている。第1特別図柄の大当り図柄「時短4」又は「時短5」の突入率は、23/200(当りパターン10−1〜23、又は当りパターン11−1〜23)に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄「確変1」では、当りパターン12となり、ラウンド数16R(そのうち実質ラウンド数16R)が付与され、演出モードとしてはSPボーナスが実行され、演出内容としては「SPボーナス16R」となっている。第2特別図柄の大当り図柄「確変1」の突入率は、1/1(すなわち、100%)に設定されている。
大入賞口カウント数は、1ラウンドあたりの上限入賞数として、第1大入賞口36及び第2大入賞口37のいずれも9個まで計数するように設定されている。時短性能(時短遊技状態の仕様)としては、高確率の間(確変遊技状態にある間)、あるいは非確変遊技状態で最大100回又は4回まで時短遊技状態が継続するように設定されている。賞球数は、第1始動口32への入賞1個あたり3個となり、第2始動口33への入賞1個あたり1個となり、一般入賞口40への入賞1個あたり10個となり、大入賞口(第1大入賞口36及び第2大入賞口37)への入賞1個あたり14個となるように設定されている。
普通図柄の当り確率は、低確率時に0となり、高確率時に1/1となるように設定されている。普通図柄の当り図柄数は、1個に設定されている。
[1ラウンド開閉パターン]
次に、図9を用いて、1ラウンドにおける大入賞口の開閉パターンについて説明する。
図9に示すように、第1大入賞口36及び第2大入賞口37における1ラウンドの開閉パターン(1ラウンド開閉パターン)としては、複数の開閉パターンA〜Cが規定されている。第1大入賞口36及び第2大入賞口37については、特に区別する必要がある場合以外は単に大入賞口という。なお、図9に示す開閉パターンA〜Cは、あくまでも一例であり、開閉パターンを規定する具体的な時間などは図示以外のものであってもよい。
開閉パターンAは、開放状態が27.222sにわたり継続する開閉パターンである。開閉パターンAは、最初に開放状態となってから最終的に閉鎖状態となるまでの間がラウンド区間として規定されている。ラウンド区間は、他の開閉パターンでも同様に、最初に開放状態となってから最終的に閉鎖状態となるまでの間として規定されている。開放状態が27.222sとなる区間は、大入賞口の開放状態が相対的に長いロング開放となる。すなわち、開閉パターンAは、ロング開放が1回発生するものであり、開閉パターンAの合計開放時間は、27.222sとなる。
開閉パターンBは、開放状態が最初に0.102sあった後、閉鎖状態が2.898sあり、その後再び開放状態が27.222sにわたり続く開閉パターンである。開放状態が0.102sとなる区間は、大入賞口の開放状態が相対的に短いショート開放となる。すなわち、開閉パターンBは、ショート開放が1回発生した後、閉鎖状態を1回経てロング開放が1回発生するものであり、開閉パターンBの合計開放時間は、27.324sとなる。なお、ショート開放となる開放状態では、大入賞口への遊技球の入賞が極めて困難になる一方、ロング開放となる開放状態では、大入賞口への遊技球の入賞が十分可能で容易になっている。このようなショート開放は、後述する開閉パターンCでも同様である。
開閉パターンCは、開放状態が0.102sの間しかない開閉パターンである。すなわち、開閉パターンCは、ショート開放が1回発生するだけのものであり、開閉パターンCの合計開放時間は、0.102sとなる。
このように、大当り遊技状態における実質ラウンド遊技は、上述した開閉パターンA又はBに基づいて開閉制御される際のラウンド遊技が該当する。そして、開閉パターンCに基づいて開閉制御される際のラウンド遊技は、実質ラウンド遊技に該当しない非実質ラウンド遊技となる。
[変位部材作動パターン]
次に、図10を用いて、特定領域38Aを開閉する変位部材39の作動パターンについて説明する。
変位部材39は、基本的に第2大入賞口37の開閉状態に連動して作動するようになっている。図10に示すように、変位部材39の作動パターン(変位部材作動パターン)は、原則として、特定領域38Aを開放状態とする作動期間が最初に0.102sあった後、特定領域38Aを閉鎖状態とする非作動期間が2.898sあり、その後再び作動期間が最長で29.222sにわたり継続する作動パターンとして規定されている。変位部材作動パターンの合計作動時間は、32.222sとなる。0.102sの作動期間は、特定領域38Aの開放状態が相対的に短くなるので、特定領域38AへのV入賞が極めて困難になる。一方、最長で29.222sとなる作動期間は、特定領域38Aの開放状態が相対的に長くなるので、特定領域38AへのV入賞が比較的容易である。なお、最長29.222sとなる作動期間については、第2大入賞口37が開閉状態となる1ラウンドにおいて、例えば大入賞口カウント数が上限入賞数に達することで第2大入賞口37が閉鎖状態となり、後述する残留球に関する所定の監視処理時間を経たときは、予め規定された最長29.222sが経過する前であっても変位部材39が非作動となって特定領域38Aが閉鎖状態となることがある。
[大入賞口開閉パターン(当りパターン)及びラウンド間インターバル]
次に、図11を用いて、大当り遊技状態における大入賞口開閉パターン(当りパターン)及びラウンド間インターバルについて説明する。
図11に示すように、大入賞口開閉パターン(当りパターン)としては、複数の当りパターン1〜12が規定されている。当りパターン1及び2は、ライブボーナス(ライブボーナス9R成功)に際して発生し、総じて開放状態となるラウンドについて規定されたラウンド数(以下、「規定ラウンド数」と称する)が16Rであり、大入賞口への入賞が可能となる実質ラウンド数が9Rとして規定された当りパターンである。また、ラウンド間インターバルは、一のラウンドにおいて大入賞口が最後に閉鎖状態となった後、次のラウンドにおいて最初に大入賞口が開放状態となるまでの大入賞口が閉鎖状態となる区間に相当し、同図に示すように、ラウンド間インターバルのパターンとしては、閉鎖状態となる時間(閉鎖時間)が1200msとなるインターバルパターンaと、102msとなるインターバルパターンbとが規定されている。当りパターン1及び2は、全てのラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、10R目において第2大入賞口37が開閉パターンBになるとともに、1R目〜8R目において第1大入賞口36が開閉パターンAになるように規定されている。すなわち、当りパターン1及び2は、実質ラウンド数が1R目〜8R目及び10R目の9ラウンドであり、10R目のみ特定領域38AへのV入賞が容易なラウンドとして実行される。
当りパターン3は、ライブボーナス(ライブボーナス5R成功)に際して発生し、規定ラウンド数が16Rでそのうち実質ラウンド数が5Rとして規定された当りパターンである。当りパターン3は、全てのラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、10R目において第2大入賞口37が開閉パターンBになるとともに、1R目〜4R目において第1大入賞口36が開閉パターンAになるように規定されている。すなわち、当りパターン3は、実質ラウンド数が1R目〜4R目及び10R目の5ラウンドであり、10R目のみ特定領域38AへのV入賞が容易なラウンドとして実行される。
当りパターン4は、ストーリーボーナス(ストーリーボーナス5R成功)に際して発生し、規定ラウンド数が16Rでそのうち実質ラウンド数が5Rとして規定された当りパターンである。当りパターン4は、全てのラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、10R目において第2大入賞口37が開閉パターンBになるとともに、1R目〜4R目において第1大入賞口36が開閉パターンAになるように規定されている。すなわち、当りパターン4は、実質ラウンド数が1R目〜4R目及び10R目の5ラウンドであり、10R目のみ特定領域38AへのV入賞が容易なラウンドとして実行される。
当りパターン5及び6は、バトルボーナス(バトルボーナス5R成功)に際して発生し、規定ラウンド数が16Rでそのうち実質ラウンド数が5Rとして規定された当りパターンである。当りパターン5及び6は、1R目〜10R目までのそれぞれの間のラウンド間インターバルがインターバルパターンaであり、その他のラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、10R目において第2大入賞口37が開閉パターンBになるとともに、11R目〜14R目において第1大入賞口36が開閉パターンAになるように規定されている。すなわち、当りパターン5及び6は、実質ラウンド数が10R目〜14R目の5ラウンドであり、10R目のみ特定領域38AへのV入賞が容易なラウンドとして実行される。
当りパターン7は、ライブボーナス(ライブボーナス8R失敗)に際して発生し、規定ラウンド数が16Rでそのうち実質ラウンド数が8Rとして規定された当りパターンである。当りパターン7は、全てのラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、1R目〜8R目において第1大入賞口36が開閉パターンAになるように規定されている。すなわち、当りパターン7は、実質ラウンド数が1R目〜8R目の8ラウンドであり、特定領域38AへのV入賞が容易なラウンドは実行されない。
当りパターン8は、ライブボーナス(ライブボーナス4R失敗)に際して発生し、規定ラウンド数が16Rでそのうち実質ラウンド数が4Rとして規定された当りパターンである。当りパターン8は、全てのラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、1R目〜4R目において第1大入賞口36が開閉パターンAになるように規定されている。すなわち、当りパターン8は、実質ラウンド数が1R目〜4R目の4ラウンドであり、特定領域38AへのV入賞が容易なラウンドは実行されない。
当りパターン9は、ストーリーボーナス(ストーリーボーナス4R失敗)に際して発生し、規定ラウンド数が16Rでそのうち実質ラウンド数が4Rとして規定された当りパターンである。当りパターン9は、全てのラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、1R目〜4R目において第1大入賞口36が開閉パターンAになるように規定されている。すなわち、当りパターン9は、実質ラウンド数が1R目〜4R目の4ラウンドであり、特定領域38AへのV入賞が容易なラウンドは実行されない。
当りパターン10及び11は、バトルボーナス(バトルボーナス0R失敗)に際して発生し、規定ラウンド数が16Rでそのうち実質ラウンド数が0Rとして規定された当りパターンである。当りパターン10及び11は、1R目〜10R目までのそれぞれの間のラウンド間インターバルがインターバルパターンaであり、その他のラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、1R目〜16R目の全てにおいて第1大入賞口36が開閉パターンCになるように規定されている。すなわち、当りパターン10及び11は、実質ラウンド数が0Rラウンドであるとともに、特定領域38AへのV入賞が容易なラウンドも実行されない。
当りパターン12は、SPボーナス(ライブボーナス16R)に際して発生し、規定ラウンド数が16Rで実質ラウンド数も16Rとして規定された当りパターンである。当りパターン12は、全てのラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、10R目において第2大入賞口37が開閉パターンBになるとともに、1R目〜9R目及び11〜16R目において第1大入賞口36が開閉パターンAになるように規定されている。すなわち、当りパターン12は、実質ラウンド数が規定ラウンド数と同数の16ラウンドであり、10R目のみ特定領域38AへのV入賞が容易なラウンドとして実行される。
なお、当りパターン1〜6及び12において、10R目のみ特定領域38AへのV入賞が容易なラウンド(特定第2ラウンド遊技)が実行されることとしているが、これに限られるものではなく、例えば、他のラウンド(1〜9R目、11〜16R目)において特定第2ラウンド遊技が実行されることとしてもよい。また、これらの当りパターンにおいて、複数回の特定第2ラウンド遊技が実行されることとしてもよい。また、これらの当りパターンを含む上述した各当りパターンにおいて、第2大入賞口37が開放状態となるが、特定領域38AへのV入賞が困難なラウンド(通常第2ラウンド遊技)を実行することとしてもよい。また、図11において、ラウンド間インターバルとして、インターバルパターンaが規定される箇所をインターバルパターンbとして規定してもよく、インターバルパターンbが規定される箇所をインターバルパターンaとして規定してもよい。すなわち、大当り遊技状態の演出モード(第1特別図柄当り中である、ライブボーナス、ストーリーボーナス、バトルボーナス、又は第2特別図柄当り中である、SPボーナス)における演出態様に応じて、種々の変形を行うことができる。
[各種テーブル]
次に、図12〜14を用いて、サブCPU71により参照される各種のテーブルについて説明する。なお、テーブルには、所定の乱数範囲から抽出(抽選)した抽選値(乱数値)に基づいて所定の事項を決定付けるための抽選値(乱数値)情報が規定されているが、これらの抽選値情報は、いわゆる抽選率と同義である。抽選値情報(抽選率)は、適宜変更することができる。以下の説明においては、「乱数値」を単に「乱数」という場合もある。
<サブ演出内容決定テーブル>
図12及び図13は、サブ演出内容決定テーブルの一部を示す図である。サブ演出内容決定テーブルは、後述するサブCPU71の演出パターン決定処理(後述の図41参照)において参照されるテーブルであり、演出モードごと(あるいは遊技状態ごとであってもよい)に、大当り判定の結果(当落)と、現在の遊技状態(非確変・非時短、非確変・時短、確変・時短)と、変動パターン指定コマンドの種別と、サブ演出選択用乱数範囲(抽選値)などの各種のパラメータに応じて、決定される演出パターンの種類(サブ演出内容)が規定されている。なお、図12及び図13に示すサブ演出内容決定テーブルは、本実施形態におけるアイテム先読み演出(後述の図43〜48、図69〜71参照)を説明するために、サブ演出内容決定テーブルに規定されるアイテム先読み演出のうちその一部を抜粋して示すものであり、アイテム先読み演出の演出内容及びその他の演出内容についてはこれに限られるものではない。アイテム先読み演出は、アイテム(例えば、後述するプレートA〜D)が表示されることによって大当りとなることが決定されているか否かの期待度を報知するための演出である。
図12及び図13に示すサブ演出内容決定テーブルでは、アイテム演出内容であるアイテム先読み演出1〜24の演出パターンが規定されており、それぞれの選択確率(サブ演出選択用乱数範囲)に基づいて1の演出パターンが決定されるようになっている。また、アイテム演出内容であるアイテム先読み演出1〜24には、複数のアイテムとしてプレートA、プレートB、プレートC、及びプレートDが規定されているとともに、それぞれのプレートの数(枚数)が規定されている。また、図12及び図13においては図示を省略しているが、アイテム演出内容であるアイテム先読み演出1〜24には、複数の期待度種類として後述する疑似連演出、後述するセリフ演出、後述するカットイン演出、及び後述するその他の昇格(逆転)演出が規定されているとともに、それぞれの期待度(期待度の高低を示す段階)が規定されている。ここで、プレートAは、期待度種類として疑似連演出に対応するものであり、プレートBは、期待度種類としてセリフ演出に対応するものであり、プレートCは、期待度種類としてカットイン演出に対応するものであり、プレートDは期待度種類としてその他の昇格(逆転)演出に対応するものである。期待度種類とは、アイテム先読み演出(より詳細には、後述するアイテム使用演出処理において実行される演出)の一部を構成する個々の演出において、それぞれ異なる種類の期待度を報知する演出自体あるいは期待度の段階を示すものであり、これらの期待度が総合することによりアイテム先読み演出全体として大当りとなることが決定されているか否かの期待度が定まることとなる。
<当り演出パターン決定テーブル>
図14は、当り演出パターン決定テーブルを示す図である。当り演出パターン決定テーブルは、後述するサブCPU71の当り演出パターン決定処理(後述の図49参照)において参照されるテーブルであり、当りパターンの種類ごとに、抽選値に応じて、決定される当り演出パターンの種類が規定されている。当り演出パターン決定テーブルには、当り演出パターンの種類として、ライブボーナスを構成する楽曲パターンA〜C、ストーリーボーナスを構成するストーリーパターンD及びE、バトルボーナスを構成するバトルパターンF及びGが規定されている。なお、抽選値は、乱数範囲を32768とした場合の抽選値情報を規定しており、抽選値が32768の場合の抽選率は、32768/32768、すなわち、100%である。もっとも、図14に示す当り演出パターン決定テーブルは、一例を示したものであり、規定される抽選値情報(抽選率)はこれに限られるものではない。
楽曲パターンAには、さらに、ライブボーナス9R成功を構成する楽曲パターンA(成功)、ライブボーナス5R成功を構成する楽曲パターンA(逆転)、ライブボーナス8R失敗及びライブボーナス4R失敗を構成する楽曲パターンA(失敗)の当り演出パターンがある。すなわち、当り演出パターンとして楽曲パターンA(成功)又は楽曲パターンA(逆転)が決定された場合には、基本的に大当り遊技状態の終了後にSTモード(特別遊技状態)に移行することが確定する。一方、当り演出パターンとして楽曲パターンA(失敗)が決定された場合には、基本的に大当り遊技状態の終了後にSTモードに移行せず、時短モードに移行することが確定する。
楽曲パターンBには、さらに、ライブボーナス9R成功を構成する楽曲パターンB(成功)、ライブボーナス5R成功を構成する楽曲パターンB(逆転)、ライブボーナス8R失敗及びライブボーナス4R失敗を構成する楽曲パターンB(失敗)の当り演出パターンがある。すなわち、当り演出パターンとして楽曲パターンB(成功)又は楽曲パターンB(逆転)が決定された場合には、基本的に大当り遊技状態の終了後にSTモード(特別遊技状態)に移行することが確定する。一方、当り演出パターンとして楽曲パターンB(失敗)が決定された場合には、基本的に大当り遊技状態の終了後にSTモードに移行せず、時短モードに移行することが確定する。
楽曲パターンCは、楽曲パターンC(確定)の1種類であり、当り演出パターンとして楽曲パターンC(確定)が決定された場合には、基本的に大当り遊技状態の終了後にSTモード(特別遊技状態)に移行することが確定する。楽曲パターンA〜Cは、いずれも異なる楽曲が出力されることとなる楽曲パターンであり、出力される楽曲の種類によってSTモード(特別遊技状態)に移行することが確定する期待度が異なるようになっている。
楽曲パターンA(成功)は、当りパターン1−1〜8(すなわち、8個の当りパターン)に対応付けられ、楽曲パターンA(失敗)は、当りパターン7−1〜12(すなわち、12個の当りパターン)に対応付けられている。ここで、当りパターン1は、8R分(1〜8R)の第1ラウンド遊技が実行された後、1R分(10R)の特定第2ラウンド遊技が実行される当りパターンであり、当りパターン7は、8R分(1〜8R)の第1ラウンド遊技が実行された後、特定第2ラウンド遊技が実行されない当りパターンである。すなわち、楽曲パターンAが決定されている場合に、8R分(1〜8R)の第1ラウンド遊技が実行される場合の、特定第2ラウンド遊技が実行される期待度は、8/20で40%となる。
また、楽曲パターンA(逆転)は、当りパターン3−1〜6(すなわち、6個の当りパターン)に対応付けられ、楽曲パターンA(失敗)は、当りパターン8−1〜9(すなわち、9個の当りパターン)に対応付けられている。ここで、当りパターン3は、4R分(1〜4R)の第1ラウンド遊技が実行された後、1R分(10R)の特定第2ラウンド遊技が実行される当りパターンであり、当りパターン8は、4R分(1〜4R)の第1ラウンド遊技が実行された後、特定第2ラウンド遊技が実行されない当りパターンである。すなわち、楽曲パターンAが決定されている場合に、4R分(1〜4R)の第1ラウンド遊技が実行される場合の、特定第2ラウンド遊技が実行される期待度は、6/15で40%となる。
楽曲パターンB(成功)は、当りパターン1−9〜14(すなわち、6個の当りパターン)に対応付けられ、楽曲パターンB(失敗)は、当りパターン7−13〜16(すなわち、4個の当りパターン)に対応付けられている。すなわち、楽曲パターンBが決定されている場合に、8R分(1〜8R)の第1ラウンド遊技が実行される場合の、特定第2ラウンド遊技が実行される期待度は、6/10で60%となる。
また、楽曲パターンB(逆転)は、当りパターン3−7〜18(すなわち、12個の当りパターン)に対応付けられ、楽曲パターンB(失敗)は、当りパターン8−10〜17(すなわち、8個の当りパターン)に対応付けられている。すなわち、楽曲パターンBが決定されている場合に、4R分(1〜4R)の第1ラウンド遊技が実行される場合の、特定第2ラウンド遊技が実行される期待度は、12/20で60%となる。
このように、本実施形態においては、楽曲パターンAが選択された場合の、特定第2ラウンド遊技が実行される期待度(40%)よりも、楽曲パターンBが選択された場合の、特定第2ラウンド遊技が実行される期待度(60%)のほうが高くなるように構成されている。このように構成されることで、楽曲間の期待度に変化を持たせることができ、ライブボーナス(特定遊技状態)における遊技者の期待感をより一層高めることができる。
なお、例えば、楽曲パターンAにおいて、4R分(1〜4R)の第1ラウンド遊技が実行される場合の、特定第2ラウンド遊技が実行される期待度(すなわち、当りパターン3又は当りパターン8が決定されているときに、楽曲パターンA(逆転)及び楽曲パターンA(失敗)のいずれかが選択される場合に占める楽曲パターンA(逆転)が選択される期待度)よりも、8R分(1〜8R)の第1ラウンド遊技が実行される場合の、特定第2ラウンド遊技が実行される期待度(すなわち、当りパターン1又は当りパターン7が決定されているときに、楽曲パターンA(成功)及び楽曲パターンB(失敗)のいずれかが選択される場合に占める楽曲パターンA(成功)が選択される期待度)のほうが高くなるように構成することにしてもよい。
具体的には、楽曲パターンA(逆転)を当りパターン3(すなわち、18個の当りパターン)に対応付け、楽曲パターンA(失敗)を当りパターン8(すなわち、17個の当りパターン)に対応付け、楽曲パターンA(成功)を当りパターン1(すなわち、46個の当りパターン)に対応付け、楽曲パターンA(失敗)を当りパターン7(すなわち、16個の当りパターン)に対応付けることとしてもよい。この場合、楽曲パターンA(逆転)及び楽曲パターンA(失敗)のいずれかが選択される場合(例えば、18+17=35/200)に占める楽曲パターンA(逆転)が選択される期待度(例えば、18/35)よりも、楽曲パターンA(成功)及び楽曲パターンA(失敗)のいずれかが選択される場合(例えば、46+16=62/200)に占める楽曲パターンA(成功)が選択される期待度(例えば、46/62)を高くすることができる。このように構成することで、所定の分岐期間(例えば、後述する第1分岐区間)の経過後に、楽曲パターンAの第2共通部分(例えば、後述する第2区間のBメロ)が出力されると、特定第2ラウンド遊技が実行される期待度が相対的に高くなることから、所定の分岐期間(例えば、後述する第1分岐区間)の役割を多様化させることができ、大当り遊技状態(特定遊技状態)における遊技者の期待感をより一層高めることができる。
[メインCPUによる制御]
次に、図15〜34を用いて、メインCPU61により実行される処理について以下に説明をする。
[メインCPUによるメイン処理]
図15及び図16は、メインCPU61により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、以下のステップ単位に実行される。図15に示すように、S10において、メインCPU61は、ウォッチドッグタイマのディセーブル設定処理を行う。この処理を終了した場合、S11に処理を移す。
S11において、メインCPU61は、入出力ポートの設定処理を行う。この処理を終了した場合、S12に処理を移す。
S12において、メインCPU61は、電断検出状態であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、電断検出信号がHIGH(高レベル)であるか否かを判定する。電断検出信号がHIGHでない場合には電断検出状態であると判定してS12に処理を移し、電断検出信号がHIGHである場合には電断検出状態でないと判定してS13に処理を移す。
S13において、メインCPU61は、サブ制御受信受付ウェイト処理を行う。この処理において、メインCPU61は、副制御回路70が信号を受け付けるようになるまで待機する処理を行う。この処理を終了した場合、S14に処理を移す。
S14において、メインCPU61は、メインRAM63への書き込みを許可する処理を行う。この処理を終了した場合、S15に処理を移す。
S15において、メインCPU61は、バックアップクリアスイッチ81(図6参照)がONであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、バックアップクリアスイッチ81がONであると判定した場合には、S30(図16参照)に処理を移し、バックアップクリアスイッチ81がONでないと判定した場合には、S16に処理を移す。
S16において、メインCPU61は、電断検出フラグがあるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、電断検出フラグがあると判定した場合には、S17に処理を移し、電断検出フラグがないと判定した場合には、S30(図16参照)に処理を移す。
S17において、メインCPU61は、作業領域の損傷チェックを行い、作業損傷チェック値を算出する処理を行う。この処理を終了した場合、S18に処理を移す。
S18において、メインCPU61は、作業損傷チェック値が正常値か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、作業損傷チェック値が正常値であると判定した場合には、S19に処理を移し、作業損傷チェック値が正常値でないと判定した場合には、S30に処理を移す。
S19において、メインCPU61は、スタックポインタに7FFEHを設定する処理を行う。この処理を終了した場合、S20に処理を移す。
S20において、メインCPU61は、復電時の作業領域の初期設定処理を行う。この処理を終了した場合、S21に処理を移す。
S21において、メインCPU61は、復電時の確変状態表示報知設定処理を行う。具体的に、メインCPU61は、確変遊技状態の場合に、大当りの当選確率が高確率状態であることを報知する表示が行われるようにする。この処理を終了した場合、S22に処理を移す。なお、報知する表示は、電源投入後の最初の変動開始又は変動終了時に終了する構成としてもよい。
S22において、メインCPU61は、復電時のコマンドを送信する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、副制御回路70に、電断時の遊技状態に復帰させるためのコマンドを送信する処理を行う。この処理を終了した場合、S23に処理を移す。
S23において、メインCPU61は、メインCPU61周辺のデバイスの初期設定を行う。この処理を終了した場合には、S24に処理を移し、電断前のアドレス、すなわちスタックエリアより復帰されたプログラムカウンタの示すプログラムアドレスへ復帰する。
図15に示すように、S30において、メインCPU61は、スタックポインタに8000Hを設定する処理を行う。この処理を終了した場合、S31に処理を移す。
S31において、メインCPU61は、当り判定関連の乱数の初期値を取得する処理を行う。この処理を終了した場合、S32に処理を移す。
S32において、メインCPU61は、全作業領域クリア処理を行う。この処理を終了した場合、S33に処理を移す。
S33において、メインCPU61は、当り判定関連の乱数の初期値を設定する処理を行う。この処理を終了した場合、S34に処理を移す。
S34において、メインCPU61は、RAMの初期化時の作業領域の初期設定処理を行う。この処理を終了した場合、S35に処理を移す。
S35において、メインCPU61は、メインRAM63の初期化時のコマンドを副制御回路70に送信する処理を行う。また、副制御回路70において、メインCPU61は、受信したコマンドに基づいて初期化が実行される。この処理を終了した場合、S36に処理を移す。
S36において、メインCPU61は、メインCPU61周辺のデバイスの初期設定を行う。この処理を終了した場合、S37に処理を移す。
S37において、メインCPU61は、割込禁止処理を行う。この処理において、メインCPU61は、割込処理を禁止する処理を行う。この処理を終了した場合、S38に処理を移す。
S38において、メインCPU61は、初期値乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU61は、初期乱数カウンタ値を更新する処理を行う。この処理を終了した場合、S39に処理を移す。
S39において、メインCPU61は、割込許可処理を行う。この処理において、メインCPU61は、割込処理を許可する処理を行う。この処理を終了した場合、S40に処理を移す。
S40において、メインCPU61は、演出条件選択用乱数を更新する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、演出用乱数カウンタ値を更新する処理を行う。この処理を終了した場合、S41に処理を移す。
S41において、メインCPU61は、システムタイマ監視タイマ値が3以上であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されるシステムタイマ監視タイマ値を参照し、システムタイマ監視タイマ値が3以上である場合には、S42に処理を移し、システムタイマ監視タイマ値が3以上でない場合には、S37に処理を移す。
S42において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されるシステムタイマ監視タイマの値を3減算する処理を行う。この処理を終了した場合、S43に処理を移す。
S43において、メインCPU61は、タイマ更新処理を行う。この処理において、メインCPU61は、主制御回路60と副制御回路70との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ、不正行為があったと検出された場合にメインCPU61から外部端子板80を介してホールコンピュータ100に出力されるセキュリティ信号の最低出力期間を計測するためのセキュリティ信号出力タイマ等、各種のタイマを更新する処理を実行する。この処理を終了した場合には、S44に処理を移す。
S44において、メインCPU61は、特別図柄制御処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU61は、第1始動入賞口スイッチ320、第2始動入賞口スイッチ330からの検出信号に応じて、当り判定用乱数値と当り図柄決定用乱数値とを抽出し、メインROM62に記憶される大当り判定テーブル(図示略)を参照し、特別図柄抽選(大当りの抽選)に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM63に記憶する処理を行う。なお、S44の特別図柄制御処理については、図25を用いて後述する。この処理を終了した場合、S45に処理を移す。
S45において、メインCPU61は、普通図柄制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、通過ゲートスイッチ350からの検出信号に応じて、普通図柄の当り確率(図8参照)に基づいて、ハズレ図柄及び当り図柄の何れにするかを判定し、判定の結果を記憶する処理を行う。普通図柄抽選に当選した場合は当り図柄を示す判定の結果が記憶され、非当選の場合にはハズレ図柄を示す判定の結果が記憶される。当り図柄を示す判定の結果が記憶された場合、羽根部材34は、例えば1.3秒間で3回開放し、あるいは1.4秒間で4回開放し、若しくは1.8秒間で6回開放する。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合、羽根部材34が開放するようになっており、羽根部材34が開放状態になると第2始動口33に遊技球が入賞し易くなる。なお、メインCPU61は、通過ゲートスイッチ350からの検出信号に応じて、普通図柄判定用乱数値及び普通図柄決定用乱数値を抽出し、抽出した普通図柄判定用乱数値とメインROM62に記憶される普通図柄当選テーブル(図示略)とに基づいて、普通図柄抽選に当選したか否かを判定し、この判定の結果と普通図柄決定用乱数値とメインROM62に記憶される普通図柄決定テーブル(図示略)とに基づいて、ハズレ図柄及び当り図柄の何れにするかを判定することとしてもよい。この処理を終了した場合、S46に処理を移す。
S46において、メインCPU61は、図柄表示装置制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、S44、S45でメインRAM63に記憶された特別図柄制御処理の結果と、普通図柄制御処理の結果に応じて、液晶表示装置4を駆動するための制御信号をメインRAM63に記憶する処理を行う。メインCPU61は、制御信号をLEDユニット5に制御信号を送信する。LEDユニット5は、受信した制御信号に基づき第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54にて第1特別図柄又は第2特別図柄を変動表示及び停止表示する。また、LEDユニット5の普通図柄表示部51は、受信した制御信号に基づき普通図柄を変動表示及び停止表示する。この処理を終了した場合、S47に処理を移す。
S47において、メインCPU61は、遊技情報データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU61は、台コンピュータ又はホールコンピュータ100に送信するための遊技情報信号に関するデータを生成し、メインRAM63に記憶する処理を行う。この処理を終了した場合、S48に処理を移す。
S48において、メインCPU61は、図柄保留数データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU61は、後述するタイマ割込処理における特別図柄関連スイッチチェック処理及び普通図柄関連スイッチチェック処理(図19のS91,S92)にて検出される第1始動口スイッチ320、第2始動口スイッチ330、及び通過ゲートスイッチ350からの検出信号や、特別図柄及び普通図柄の変動表示の実行に応じて更新されるメインRAM63に記憶された保留数データの更新結果に基づいて、第1特別図柄保留表示部55、第2特別図柄保留表示部56及び普通図柄保留表示部52を駆動するための制御信号をメインRAM63に記憶する処理を行う。この処理を終了した場合、S49に処理を移す。
S49において、メインCPU61は、ポート出力処理を行う。この処理において、メインCPU61は、上記のステップなどでメインRAM63に記憶される制御信号を各ポートより出力する処理を行う。具体的には、メインCPU61は、外部端子板80を介したホールコンピュータ100へのセキュリティ信号の出力及びLED点灯のためのLED電源(コモン信号)や第1大入賞口シャッタ36A及び第2大入賞口シャッタ37Aの開閉や羽根部材34の開閉を行うソレノイド駆動のためのソレノイド電源の供給を行う。この処理を終了した場合、S50に処理を移す。
S50において、メインCPU61は、入賞口関連コマンド制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、入賞口関連コマンドを制御する処理を行う。この処理を終了した場合には、S37に処理を移す。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機は、メインCPU61によるメイン処理のS38〜S50における処理が遊技処理を構成する。
[メインCPU61によるタイマ割込処理]
図17は、メインCPU61により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、以下のステップ単位に実行される。メインCPU61は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、タイマ割込処理を実行する場合がある。このタイマ割込処理は、図示しないクロックパルス発生回路から所定の周期(例えば、2ms)ごとに発生されるクロックパルスに応じて行う処理である。なお、本実施形態のパチンコ遊技機は、メインCPU61によるタイマ割込処理が割込処理を構成する。
図17に示すように、S60において、メインCPU61は、レジスタ退避処理を行う。この処理において、メインCPU61は、レジスタを退避させる処理を行う。この処理を終了した場合、S61に処理を移す。
S61において、メインCPU61は、タイマ更新処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されるシステムタイマ監視タイマの値を+1する処理を行う。なお、システムタイマ監視タイマは、所定の処理(特別図柄制御処理等)をタイマ割込処理の所定回数(3回)の起動を条件として実行させるための監視タイマである。S61のタイマ更新処理については、図93を用いて後述する。この処理を終了した場合、S62に処理を移す。
S62において、メインCPU61は、ウォッチドッグ出力データにクリアデータをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、ウォッチドッグ出力データにクリアデータをセットするとともに、ウォッチドッグ出力データに基づく制御信号を初期リセット回路64に送信する。初期リセット回路64は、受信した制御信号に基づいてコンデンサの電圧を開放する。なお、初期リセット回路64に設けられるウォッチドッグタイマがクリアされてから初期リセット回路64に接続されたコンデンサの容量で決定される所定時間(例えば、3100ms)が経過すると、初期リセット回路64からメインCPU61へとシステムリセット信号が出力される。メインCPU61は、この初期リセット回路64からシステムリセット信号が入力されるとシステムリセット状態となる。この処理を終了した場合、S63に処理を移す。
S63において、メインCPU61は、乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU61は、乱数を更新する処理を行う。例えば、メインCPU61は、当り判定用乱数カウンタ、当り図柄決定用乱数カウンタ、演出条件判定用乱数カウンタなどの乱数を更新する。なお、当り判定用乱数カウンタ、当り図柄決定用乱数カウンタは、カウンタ値の更新タイミングが不定であると、公正さに欠けるものとなってしまうため、これを担保するために2ms毎の決まったタイミングで更新を行うようにしている。この処理を終了した場合、S64に処理を移す。
S64において、メインCPU61は、スイッチ入力処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU61は、各入賞領域などに対応する各スイッチが、入賞を検出したか否かを判定する。メインCPU61は、例えば入賞を検出した場合には、入賞があったと判定した入賞領域に対応するbitを「1(ON)」にする。S64のスイッチ入力処理については、図19を用いて後述する。この処理を終了した場合、S65に処理を移す。
S65において、メインCPU61は、払出制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1大入賞口36、第2大入賞口37、第1始動口32、第2始動口33、一般入賞口40に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出要求コマンドを払出・発射制御回路82に送信する。すなわち、メインCPU61は、遊技球の入賞に伴ってbitが「1(ON)」となっている入賞領域に対応する賞球を払出装置83から払い出すためのコマンドをセットするとともに、セットしたコマンドを払出・発射制御回路82に送信する処理を行う。また、このコマンドをセットした際には、コマンドセットの契機となった入賞領域に対応するbitを「0(OFF)」に制御する。この処理を終了した場合、S66に処理を移す。
S66において、メインCPU61は、コマンド送信制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、セットした各コマンドをコマンド出力ポート66により副制御回路70のコマンド入力ポート74に送信する。この処理を終了した場合、S67に処理を移す。
S67において、メインCPU61は、レジスタ復帰処理を行う。この処理において、メインCPU61は、割込処理前のアドレスにレジスタを復帰させる処理を行う。この処理を終了した場合には、このタイマ割込処理ルーチンを終了する。
[タイマ更新処理]
図18は、メインCPU61により実行されるタイマ更新処理を示すフローチャートである。このタイマ更新処理は、以下のステップ単位に実行される。図18に示すように、S70において、メインCPU61は、システムタイマ監視タイマの値を1加算する。システムタイマ監視タイマは、タイマ割込処理の実行(起動)回数を計数するためのタイマである。本実施形態では、タイマ割込処理の実行(起動)回数が所定の条件(3回)に達すると、所定の処理(特別図柄制御処理等)を実行させる。この処理を終了した場合、S71に処理を移す。
S71において、メインCPU61は、待ち時間タイマの値を1減算する。待ち時間タイマは、各種の実行待ち時間を計時するためのタイマである。この処理を終了した場合、S72に処理を移す。
S72において、メインCPU61は、残留球監視タイマの値が「0」であるか否かを判定する処理を行う。残留球監視タイマは、第1大入賞口36から第1大入賞口カウントスイッチ360に至るまでの球通路や、第2大入賞口37から第2大入賞口カウントスイッチ370に至るまでの球通路に残存する残留球を監視するための残留球監視処理時間を計時するためのタイマである。この処理において、メインCPU61は、残留球監視タイマの値が「0」であると判定した場合には、S77に処理を移し、残留球監視タイマの値が「0」でないと判定した場合には、S73に処理を移す。なお、残留球監視タイマの値が「0」であり、かつ、ラウンド遊技中でないとき、大入賞口カウントスイッチが遊技球を検出した場合には、エラーを報知するようにしてもよい。
S73において、メインCPU61は、残留球監視タイマの値を1減算する。この処理を終了した場合、S74に処理を移す。
S74において、メインCPU61は、再び残留球監視タイマの値が「0」であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、残留球監視タイマの値が「0」でないと判定した場合には、S77に処理を移し、残留球監視タイマの値が「0」であると判定した場合には、S75に処理を移す。
S75において、メインCPU61は、特定領域38Aが開放中であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、特定領域38Aが開放中でないと判定した場合には、S77に処理を移し、特定領域38Aが開放中であると判定した場合には、S76に処理を移す。
S76において、メインCPU61は、特定領域閉鎖データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、特定領域38Aを閉鎖するためのデータをセットするとともに、このデータに基づく制御信号に基づいて変位部材ソレノイド390を駆動する。これにより、変位部材39は、特定領域38Aを閉鎖状態とするように駆動される。この処理を終了した場合、S77に処理を移す。このように、本実施形態においては、第2大入賞口37がロング開放(開放状態が27.222sの区間)を終了して閉鎖状態になってから、残留球監視タイマの値が「0」となると、変位部材39が強制的に作動状態から非作動状態に制御されることにより、特定領域38Aが開放状態から閉鎖状態となる。すなわち、特定領域38Aは、図10に示した変位部材作動パターンにより最長作動期間として規定された29.222sよりも若干短い28.320s程度の開放状態を経て閉鎖状態となる。
S77において、メインCPU61は、排出監視タイマの値が「0」であるか否かを判定する処理を行う。排出監視タイマは、第2大入賞口37に入賞して排出される排出球を監視するための排出球監視処理時間を計時するためのタイマである。この処理において、メインCPU61は、排出監視タイマの値が「0」であると判定した場合には、S80に処理を移し、排出監視タイマの値が「0」でないと判定した場合には、S78に処理を移す。なお、本実施形態においては、排出監視タイマよりも残留球監視タイマに小さな値(短い時間)がセットされるが、同一にしてもよいし、大きな値(長い時間)にしてもよい。
S78において、メインCPU61は、排出監視タイマの値を1減算する。この処理を終了した場合、S79に処理を移す。
S79において、メインCPU61は、再び排出監視タイマの値が「0」であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、排出監視タイマの値が「0」でないと判定した場合には、このタイマ更新処理ルーチンを終了し、排出監視タイマの値が「0」であると判定した場合には、S80に処理を移す。
S80において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が「10」であるか否かを判定する処理を行う。大入賞口開放回数カウンタは、第2大入賞口37が開閉する10R目を識別するために用いられるカウンタである。そのため、大入賞口開放回数カウンタの値は、第1大入賞口36及び第2大入賞口37が実際に開放状態となる回数を計数するものではなく、1ラウンドごとに1加算されるものである。この処理において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が「10」でないと判定した場合には、S82に処理を移し、大入賞口開放回数カウンタの値が「10」であると判定した場合には、S81に処理を移す。
S81において、メインCPU61は、後述する制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であると判定した場合には、このタイマ更新処理ルーチンを終了し、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)でないと判定した場合には、S82に処理を移す。
S82において、メインCPU61は、第2大入賞口入賞カウンタの値が排出球カウンタの値よりも大きいか否かを判定する処理を行う。第2大入賞口入賞カウンタは、第2大入賞口カウントスイッチ370により検出された第2大入賞口37への入賞数を計数するためのカウンタである。排出球カウンタは、特定領域スイッチ380A及び非特定領域スイッチ380Bにより検知された遊技球の排出球数を計数するためのカウンタである。基本的に、第2大入賞口入賞カウンタの値と排出球カウンタの値とは同一になる。この処理において、メインCPU61は、第2大入賞口入賞カウンタの値が排出球カウンタの値よりも大きくない場合には、このタイマ更新処理ルーチンを終了し、第2大入賞口入賞カウンタの値が排出球カウンタの値よりも大きい場合には、S83に処理を移す。なお、排出監視タイマにセットされる値は、遊技球が第2大入賞口カウントスイッチ370に検出されてから特定領域スイッチ380A又は非特定領域スイッチ380Bに検出されるまでに必要な時間よりも長い時間に相当する。よって、この処理において第2大入賞口入賞カウンタの値が排出球カウンタの値よりも大きいと判定される場合は、第2大入賞口37の内部における球詰まりや、いわゆるゴト行為による第2大入賞口カウントスイッチ370のみの検出が想定される。
S83において、メインCPU61は、排出エラーコマンドをセットする処理を行う。排出エラーコマンドは、正常に排出されていない旨を報知するためのコマンドに相当する。この排出エラーコマンドは、タイマ割込み処理におけるコマンド送信制御処理において送信される。この処理を終了した場合、S84に処理を移す。
S84において、メインCPU61は、排出球カウンタに第2大入賞口入賞カウンタの値をセットする処理を行う。これにより、排出エラーコマンドが繰り返し送信されないようになる。この処理を終了した場合、タイマ更新処理ルーチンを終了する。なお、S84の処理を行うことなく、排出エラーコマンドを繰り返し送信するようにしてもよい。
[スイッチ入力処理]
図19は、メインCPU61により実行されるスイッチ入力処理を示すフローチャートである。このスイッチ入力処理は、以下のステップ単位に実行される。図19に示すように、S90において、メインCPU61は、不正検出スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU61は、特に図示しない電波を検出可能な電波センサ、磁気を検出可能な磁気センサ、振動を検出可能な振動センサ等の検出状態を確認する。この処理を終了した場合には、S91に処理を移す。なお、上記したいずれかのセンサが検出した状態にある場合は、エラー報知を行ってもよいし、その際に例えば大入賞口カウントスイッチが遊技球の入賞を検出しても当該入賞を無効とするようにしてもよい。
S91において、メインCPU61は、特別図柄関連スイッチチェック処理を行う。この特別図柄関連スイッチチェック処理については、図20を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S92に処理を移す。
S92において、メインCPU61は、普通図柄関連スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU61は、通過ゲートスイッチ350の入力があったか否か、言い換えれば遊技球を検知したか否かを判定し、入力があったと判定した場合には、保留個数が上限(例えば、4個)である否かを判定し、上限であると判定した場合には、この処理を終了する。上限でないと判定した場合には、検出信号を出力する処理を行う。この処理を終了した場合には、S93に処理を移す。
S93において、メインCPU61は、賞球関連スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU61は、一般入賞口左スイッチ400A、一般入賞口右スイッチ400B、第1始動入賞口スイッチ320、第2始動入賞口スイッチ330の入力があったか否かを判定する処理を行う。一般入賞口左スイッチ400A又は一般入賞口右スイッチ400Bの入力があったと判定した場合には、一般入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行い、第1始動入賞口スイッチ320又は第2始動入賞口スイッチ330の入力があったと判定した場合には、それぞれに対応する始動口入賞カウンタの値に1加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、このスイッチ入力処理ルーチンを終了する。
[特別図柄関連スイッチチェック処理]
図20は、メインCPU61により実行される特別図柄関連スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この特別図柄関連スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。図20に示すように、S100において、メインCPU61は、第1始動口スイッチチェック処理を行う。この処理については、図21を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S101に処理を移す。
S101において、メインCPU61は、第2始動口スイッチチェック処理を行う。この処理については、図22を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S102に処理を移す。
S102において、メインCPU61は、第1大入賞口スイッチチェック処理を行う。この処理については、図23を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S103に処理を移す。
S103において、メインCPU61は、第2大入賞口スイッチチェック処理を行う。この処理については、図24を用いて後述する。この処理を終了した場合には、この特別図柄関連スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
[第1始動口スイッチチェック処理]
図21は、メインCPU61により実行される第1始動口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この第1始動口スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。図21に示すように、S110において、メインCPU61は、第1始動口32への遊技球の入賞が検出されたか否かを、第1始動口スイッチ320からの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1始動口スイッチ320からの検出信号に対応する第1始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」であるか否かを判定し、第1始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」である場合には、S111に処理を移し、第1始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」でない場合には、この第1始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
S111において、メインCPU61は、第1特別図柄の始動記憶の個数が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1特別図柄の始動記憶の個数、すなわち保留数が4以上であるか否かを判定する。保留数が4以上であると判定した場合には、この第1始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了し、保留数が4以上でないと判定した場合には、S112に処理を移す。
S112において、メインCPU61は、第1特別図柄の始動記憶の個数に「1」を加算する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されている第1特別図柄の保留数の値に「1」を加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S113に処理を移す。
S113において、メインCPU61は、各種乱数値取得処理を行う。この処理において、メインCPU61は、いわゆる特別図柄抽選により当り判定用乱数カウンタから特別図柄ゲームの当り判定用乱数値を抽出し、さらに、当り図柄決定用乱数カウンタから当り図柄決定用乱数値を抽出し、演出条件判定用乱数カウンタから演出条件判定用乱数値を抽出して、メインRAM63の第1特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。
本実施形態において、第1特別図柄始動記憶領域は、第1特別図柄始動記憶領域(0)
〜第1特別図柄始動記憶領域(4)まであり、第1特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された当り判定用乱数に基づく判定結果が、第1特別図柄によって導出表示され、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中に第1始動口32に遊技球が入賞したことによって取得した各種の乱数値は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に順次記憶される。この処理を終了した場合、S114に処理を移す。
S114において、メインCPU61は、第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合、S115に処理を移す。
S115において、メインCPU61は、入賞演出判定処理を行う。この処理において、メインCPU61は、乱数抽選に基づいて入賞演出を行うか否かを判定する。この処理を終了した場合、S116に処理を移す。
S116において、メインCPU61は、始動入賞コマンドをメインRAM63の所定領域にセットする。この始動入賞コマンドには、当り判定用乱数を示す情報及び当り図柄決定用乱数を示す情報が含まれている。始動入賞コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路70が、遊技球の入賞があったことや当り抽選結果の当否を認識するようになる。始動入賞コマンドのデータには、S115の処理において入賞演出すると判定した場合に、入賞演出、例えば演出表示される保留球の表示態様を変更するといった演出を実行させるデータが含まれている。これにより、変動実行前の始動記憶に基づいて演出を実行するといった、いわゆる「先読演出」が可能となる。この処理を終了した場合、第1始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
[第2始動口スイッチチェック処理]
図22は、メインCPU61により実行される第2始動口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この第2始動口スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。図22に示すように、S120において、メインCPU61は、第2始動口33への遊技球の入賞が検出されたか否かを、第2始動口スイッチ330からの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第2始動口スイッチ330からの検出信号に対応する第2始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」であるか否かを判定し、第2始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」である場合には、S121に処理を移し、第2始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」でない場合には、この第2始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
S121において、メインCPU61は、第2特別図柄の始動記憶の個数が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第2特別図柄の始動記憶の個数、すなわち保留数が4以上であるか否かを判定する。保留数が4以上であると判定した場合には、この第2始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了し、保留数が4以上でないと判定した場合には、S122に処理を移す。
S122において、メインCPU61は、第2特別図柄の始動記憶の個数に「1」を加算する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されている第2特別図柄の保留数の値に「1」を加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S123に処理を移す。
S123において、メインCPU61は、各種乱数値取得処理を行う。この処理において、メインCPU61は、いわゆる特別図柄抽選により当り判定用乱数カウンタから特別図柄ゲームの当り判定用乱数値を抽出し、さらに、当り図柄決定用乱数カウンタから当り図柄決定用乱数値を抽出し、演出条件判定用乱数カウンタから演出条件判定用乱数値を抽出して、メインRAM63の第2特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。
本実施形態において、第2特別図柄始動記憶領域は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)まであり、第2特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された当り判定用乱数に基づく判定結果が、第2特別図柄によって導出表示され、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中に第2始動口33に遊技球が入賞したことによって取得した各種の乱数値は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に順次記憶される。この処理を終了した場合、S124に処理を移す。
S124において、メインCPU61は、第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合、S125に処理を移す。
S125において、メインCPU61は、入賞演出判定処理を行う。この処理において、メインCPU61は、乱数抽選に基づいて入賞演出を行うか否かを判定する。この処理を終了した場合、S126に処理を移す。
S126において、メインCPU61は、始動入賞コマンドをメインRAM63の所定領域にセットする。始動入賞コマンドは、先述した通りである。この処理を終了した場合、第2始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
[第1大入賞口スイッチチェック処理]
図23は、メインCPU61により実行される第1大入賞口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この第1大入賞口スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。図23に示すように、S130において、メインCPU61は、第1大入賞口36への遊技球の入賞が検出されたか否かを、第1大入賞口カウントスイッチ360からの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1大入賞口36への遊技球の入賞が検出されたと判定した場合には、S131に処理を移し、第1大入賞口36への遊技球の入賞が検出されないと判定した場合には、この第1大入賞口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
S131において、メインCPU61は、第1大入賞口入賞カウンタの値を1加算する処理を行う。第1大入賞口入賞カウンタは、1ラウンドあたりの上限入賞数に到達したか否かを判定するためのカウンタである。この処理を終了した場合には、S132に処理を移す。
S132において、メインCPU61は、第1大入賞口入賞コマンドをメインRAM63の所定領域にセットする。第1大入賞口入賞コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路70が、第1大入賞口36への遊技球の入賞を認識するようになる。これにより、例えば上乗せボーナス中に表示される総払出数(払出賞球数)が加算表示される。この処理を終了した場合、第1大入賞口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
[第2大入賞口スイッチチェック処理]
図24は、メインCPU61により実行される第2大入賞口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この第2大入賞口スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。図24に示すように、S140において、メインCPU61は、第2大入賞口37への遊技球の入賞が検出されたか否かを、第2大入賞口カウントスイッチ370からの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第2大入賞口37への遊技球の入賞が検出されたと判定した場合には、S141に処理を移し、第2大入賞口37への遊技球の入賞が検出されないと判定した場合には、S143に処理を移す。
S141において、メインCPU61は、第2大入賞口入賞カウンタの値を1加算する処理を行う。第2大入賞口入賞カウンタは、1ラウンドあたりの上限入賞数に到達したか否かを判定するためのカウンタである。この処理を終了した場合には、S142に処理を移す。
S142において、メインCPU61は、第2大入賞口入賞コマンドをメインRAM63の所定領域にセットする。第2大入賞口入賞コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路70が、第2大入賞口37への遊技球の入賞を認識するようになる。これによっても、例えば上乗せボーナス中に表示される総払出数(払出賞球数)が加算表示される。この処理を終了した場合、S143に処理を移す。
S143において、メインCPU61は、特定領域38Aへの遊技球のV入賞が検出されたか否かを、特定領域スイッチ380Aからの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、特定領域38Aへの遊技球のV入賞が検出されたと判定した場合には、S144に処理を移し、特定領域38Aへの遊技球のV入賞が検出されないと判定した場合には、S152に処理を移す。
S144において、メインCPU61は、排出球カウンタの値を1加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S145に処理を移す。
S145において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が「10」であるか否かを判定する処理を行う。大入賞口開放回数カウンタは、先述した通りである。この処理において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が「10」でないと判定した場合には、S152に処理を移し、大入賞口開放回数カウンタの値が「10」であると判定した場合には、S146に処理を移す。
S146において、メインCPU61は、後述する制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であると判定した場合には、S149に処理を移し、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)でないと判定した場合には、S147に処理を移す。
S147において、メインCPU61は、後述する制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)又は当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが「05H」又は「06H」であると判定した場合には、S148に処理を移し、制御状態フラグが「05H」及び「06H」のいずれでもないと判定した場合には、S152に処理を移す。
S148において、メインCPU61は、排出監視タイマの値が「0」よりも大きいか否かを判定する処理を行う。排出監視タイマは、先述した通りである。この処理において、メインCPU61は、排出監視タイマの値が「0」よりも大きいと判定した場合には、S149に処理を移し、排出監視タイマの値が「0」よりも大きくないと判定した場合には、S152に処理を移す。なお、この処理において、排出監視タイマの値が「0」よりも大きくないと判定した場合には、不正入賞が発生したと判断し、副制御回路70にエラーコマンドを送信することでエラーを報知するようにしてもよい。
S149において、メインCPU61は、特定領域通過フラグの値が「01H」であるか否かを判定する処理を行う。特定領域通過フラグは、特定領域スイッチ380Aにより遊技球のV入賞が検出された場合に値を「01H」としてセットされる内部フラグである。この処理において、メインCPU61は、特定領域通過フラグの値が「01H」であると判定した場合には、S152に処理を移し、特定領域通過フラグの値が「01H」でないと判定した場合には、S150に処理を移す。
S150において、メインCPU61は、特定領域通過フラグの値に「01H」をセットする処理を行う。この特定領域通過フラグの値「01H」は、大当り遊技状態の終了後において確変遊技状態への移行を決定付けることを示す内部情報としても用いられる。この処理を終了した場合には、S151に処理を移す。
S151において、メインCPU61は、特定領域通過コマンドをセットする処理を行う。特定領域通過コマンドは、特定領域38Aに対して遊技球が通過(V入賞)した旨を示すコマンドである。特定領域通過コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路70が、特定領域38AへのV入賞を認識するようになる。この処理を終了した場合には、S152に処理を移す。
S152において、メインCPU61は、非特定領域38Bへの遊技球の通過が検出されたか否かを、非特定領域スイッチ380Bからの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、非特定領域38Bへの遊技球の通過が検出されたと判定した場合には、S153に処理を移し、非特定領域38Bへの遊技球の通過が検出されないと判定した場合には、S154に処理を移す。
S153において、メインCPU61は、排出球カウンタの値を1加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S154に処理を移す。
S154において、メインCPU61は、第2大入賞口入賞カウンタの値が排出球カウンタの値よりも小さいか否かを判定する処理を行う。つまり、第2大入賞口カウントスイッチ370によっては遊技球が検出されることなく、メインCPU61は、特定領域スイッチ380A又は非特定領域スイッチ380Bのみに遊技球が検出された状態であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、第2大入賞口入賞カウンタの値が排出球カウンタの値よりも小さくない場合には、この第2大入賞口スイッチチェック処理ルーチンを終了し、第2大入賞口入賞カウンタの値が排出球カウンタの値よりも小さい場合には、S155に処理を移す。
S155において、メインCPU61は、排出エラーコマンドをセットする処理を行う。排出エラーコマンドは、先述した通りである。この処理を終了した場合、S156に処理を移す。
S156において、メインCPU61は、排出球カウンタに第2大入賞口入賞カウンタの値をセットする処理を行う。これにより、排出エラーコマンドが繰り返し送信されないようになる。この処理を終了した場合、第2大入賞口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。なお、S156の処理を行うことなく、排出エラーコマンドを繰り返し送信するようにしてもよい。
[特別図柄制御処理]
図25は、メインCPU61により実行される特別図柄制御処理を示すフローチャートである。この特別図柄制御処理は、以下のステップ単位に実行される。なお、図25において、S161からS168の側方に示す数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、メインRAM63における制御状態フラグの記憶領域に記憶されている。メインCPU61は、メインRAM63に記憶されている制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する1つのステップを実行する。これにより、特別図柄ゲームが進行することになる。
図25に示すように、最初のS160において、メインCPU61は、制御状態フラグをロードする処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグをメインRAM63から読み出す。この処理を終了した場合、S161に処理を移す。
なお、後述するS161からS168において、メインCPU61は、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判定する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、S161からS168における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU61は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前において、メインCPU61は、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。また、メインCPU61は、所定の周期でタイマ割込み処理も実行する。
S161において、メインCPU61は、特別図柄記憶チェック処理を実行する。なお、S161の詳細については、図26を用いて後述する。この処理を終了した場合、S162に処理を移す。
S162において、メインCPU61は、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば600ms)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、S163の処理を実行するように設定する。なお、このS162の詳細については、図28を用いて後述する。この処理を終了した場合、S163に処理を移す。
S163において、メインCPU61は、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02H)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判定する。メインCPU61は、大当りである場合に、当り開始インターバル管理を示す値(03H)を制御状態フラグにセットし、当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、S164の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU61は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)をセットする。つまり、S168の処理を実行するように設定する。なお、このS163の詳細については、図29を用いて後述する。この処理を終了した場合、S164に処理を移す。
S164において、メインCPU61は、当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理を示す値(03H)であり、その当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、メインROM62から読み出された第1大入賞口シャッタ36Aや第2大入賞口シャッタ37Aを開放させるためのデータ及び変位部材39を開放させるためのデータをメインRAM63に記憶する。そして、メインCPU61は、図16のS49の処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶された第1大入賞口シャッタ36Aや第2大入賞口シャッタ37Aを開放させるためのデータ及び変位部材39を開放させるためのデータを読み出し、これらのデータに基づく制御信号を、第1大入賞口シャッタソレノイド360A、第2大入賞口シャッタソレノイド370A及び変位部材ソレノイド390に供給する。これにより、メインCPU61は、第1大入賞口36及び第2大入賞口37の開閉制御を行う。なお、このS164の詳細については、図30を用いて後述する。この処理を終了した場合、S165に処理を移す。
S165において、メインCPU61は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)であり、ラウンド間インターバル(インターバルパターンa,b)に対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを「1」増加するように記憶更新する。メインCPU61は、大入賞口開放中を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする。メインCPU61は、開放上限時間(例えば、開閉パターンAの27.222s)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、S166の処理を実行するように設定する。この処理において、メインCPU61は、変位部材39を開閉制御するための処理も行う。なお、このS165の詳細については、図31を用いて後述する。この処理を終了した場合、S166に処理を移す。
S166において、メインCPU61は、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04H)である場合に、大入賞口入賞カウンタが「9」以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する。メインCPU61は、いずれかの条件を満たした場合に、第1大入賞口36又は第2大入賞口37を閉鎖させるために、メインRAM63に位置付けられた変数を更新する。そして、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する。メインCPU61は、最終ラウンドである場合に、当り終了インターバルを示す値(06H)を制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)を制御状態フラグにセットする。なお、このS166の詳細については、図32を用いて後述する。この処理を終了した場合、S167に処理を移す。
S167において、メインCPU61は、当り終了インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが当り終了インターバルを示す値(06H)であり、当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を制御状態フラグにセットする。つまり、S168の処理を実行するように設定する。なお、このS167の詳細については、図33を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S168に処理を移す。
S168において、メインCPU61は、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)である場合に、特別図柄ゲーム終了時の処理(例えば、外部端子板80からの1遊技の終了を示す1遊技終了信号や大当り遊技状態中を示す大当り信号を出力するための処理など)を実行し、特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をセットする。つまり、S161の処理を実行するように設定するのである。なお、このS168の詳細については、図34を用いて後述する。この処理を終了した場合には、特別図柄制御処理ルーチンを終了する。
前述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU61は、大当り遊技状態でない場合において、当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを(00H)、(01H)、(02H)、(07H)と順にセットすることにより、図25に示すS161、S162、S163、S168の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU61は、大当り遊技状態でない場合において、当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグを(00H)、(01H)、(02H)と順にセットすることにより、図25に示すS161、S162、S163の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を開始することになる。さらに、メインCPU61は、大当り遊技状態である場合には、制御状態フラグを(03H)、(04H)、(05H)と順にセットすることにより、図25に示すS164、S166、S165の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を実行することとなる。なお、大当り遊技状態の終了条件が成立した場合には、(04H)、(06H)、(07H)と順にセットすることにより、図25に示すS165、S167からS168の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了することになる。
[特別図柄記憶チェック処理]
図26は、メインCPU61により実行される特別図柄記憶チェック処理を示すフローチャートである。この特別図柄記憶チェック処理は、以下のステップ単位に実行される。
図26に示すように、S170において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)であるか否かの判定を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判定した場合、S171に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)でないと判定した場合には、この特別図柄記憶チェック処理ルーチンを終了する。
S171において、メインCPU61は、始動記憶の有無を判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、特別図柄ゲームの始動記憶がないと判定した場合、すなわち第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)又は第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていない場合、S172に処理を移す。一方、メインCPU61は、始動記憶があると判定した場合、S173に処理を移す。
S172において、メインCPU61は、デモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63にデモ表示許可値をセットする処理を行う。さらに特別図柄ゲームの始動記憶(当り判定用乱数値が記憶されている第1特別図柄始動記憶領域又は第2特別図柄始動記憶領域)が「0」になった状態が所定時間(例えば、30s)維持された場合、デモ表示許可値として、デモ表示の実行を許可する値をセットする。そして、メインCPU61は、デモ表示許可値が所定値であった場合に、デモ表示コマンドをセットする処理を行う。このように記憶されたデモ表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71にデモ表示コマンドとして供給される。これにより、デモ表示が液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて実行されることとなる。この処理を終了した場合、特別図柄記憶チェック処理ルーチンを終了する。
S173において、メインCPU61は、第2特別図柄に対応する始動記憶が「0」であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータの有無を判別し、第2特別図柄に対応する始動記憶が「0」である、すなわち、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていないと判定した場合、S174に処理を移す。第2特別図柄に対応する始動記憶が「0」でない、すなわち、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていると判定した場合、S175に処理を移す。
S174において、メインCPU61は、変動状態番号として第2特別図柄の変動であることを示す値(02H)をメインRAM63の所定領域にセットする処理を実行する。この処理を終了した場合、S176に処理を移す。
S175において、メインCPU61は、変動状態番号として第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)をメインRAM63の所定領域にセットする処理を実行する。この処理を終了した場合、S176に処理を移す。
S176において、メインCPU61は、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01H)をセットする処理を実行する。この処理を終了した場合、S177に処理を移す。
S177において、メインCPU61は、特別図柄記憶転送処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、変動表示させる特別図柄が第1特別図柄の場合、第1特別図柄始動記憶領域(1)から第1特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第1特別図柄始動記憶領域(0)から第1特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行し、変動表示させる特別図柄が第2特別図柄の場合、第2特別図柄始動記憶領域(1)から第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第2特別図柄始動記憶領域(0)から第2特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行する。この処理を終了した場合、S178に処理を移す。
S178において、メインCPU61は、大当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、遊技状態フラグが確変遊技状態を示しているか否かに応じて、大当りとなる判定値(大当り判定値)の数が異なる図示しない複数の大当り判定テーブルから1つの大当り判定テーブルを選択する。すなわち、遊技状態フラグが確変遊技状態を示す値である場合、大当り判定値の数が多い高確率用の大当り判定テーブルが参照され、遊技状態フラグが確変遊技状態を示す値でない場合、大当り判定値が少ない非確変遊技状態用の大当り判定テーブルが参照される。このように、遊技状態フラグが確変遊技状態を示す値である場合、つまり遊技状態が特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行し易い特別遊技状態としての確変遊技状態である場合、大当り遊技状態に移行する確率は、特別遊技状態としての確変遊技状態よりも特定遊技状態に移行し難い非特別遊技状態としての非確変遊技状態よりも向上することとなる。
なお、特別遊技状態は確変・時短遊技状態であり、非特別遊技状態は基本的に非確変・非時短遊技状態であるが、本実施形態において、非特別遊技状態には、非確変遊技状態及び時短遊技状態となる場合も含まれる。
そして、メインCPU61は、遊技球の入賞時に抽出され、第1特別図柄始動記憶領域(0)と第2特別図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた特別図柄始動記憶領域の当り判定用乱数値と、選択された大当り判定テーブルとを参照する。そして、メインCPU61は、当り判定用乱数値と大当り判定値が一致している場合、大当りであると判定する。つまり、メインCPU61は、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。
なお、通常遊技状態の第1始動口32への入賞による大当り確率は、第2始動口33への入賞による大当り確率よりも、大きくしてもあるいは小さくしてもよい。通常遊技状態の第1始動口32への入賞による大当り確率は、第2始動口33への入賞による大当り確率よりも、大きくしてもあるいは小さくしてもよい。
このように、S178の処理では、特別図柄ゲームの結果として大当り、ハズレのいずれかが決定される。この処理を終了した場合、S179に処理を移す。
S179において、メインCPU61は、特別図柄決定処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、大当り判定の結果が大当り当選の場合、大当り図柄を決定し、ハズレの場合、ハズレ図柄を決定する処理を行う。なお、このS179の詳細については、図27を用いて後述する。この処理を終了した場合、S180に処理を移す。
S180において、メインCPU61は、特別図柄変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、S179の処理において決定された特別図柄と、S178の処理における大当り判定の結果と、確変回数カウンタの値と、に基づいて、異なる変動パターンを決定するための変動パターン決定テーブルを選択する。そして、メインCPU61は、演出条件判定用乱数カウンタから抽出した演出条件判定用乱数値と選択した変動パターン決定テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM63の所定領域に記憶する。ここで、ST遊技状態、通常遊技状態では、それぞれ異なる変動パターン決定テーブルを有している。メインCPU61は、このような変動パターンが示すデータに基づいて、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54における特別図柄の変動表示態様を決定する。なお、この処理は、ST遊技状態中においても同様となっている。
このように記憶された変動パターンを示すデータは、LEDユニット5の第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54に供給される。これによって、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54に、特別図柄が決定した変動パターンで変動表示することとなる。また、このように記憶された変動パターンを示すデータは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路70のサブCPU71は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理を終了した場合、S181に処理を移す。
S181において、メインCPU61は、特別図柄変動時間設定処理を行う。この処理において、メインCPU61は、決定した特別図柄の変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットし、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する。この処理を終了した場合、S182に処理を移す。
そして、S182において、メインCPU61は、今回の変動表示に用いられた記憶領域(0)の値をクリアする処理を実行する。この処理を終了した場合には、特別図柄記憶チェック処理ルーチンを終了する。
[特別図柄決定処理]
図27は、メインCPU61により実行される特別図柄決定処理を示すフローチャートである。この特別図柄決定処理は、以下のステップ単位に実行される。
図27に示すように、S190において、メインCPU61は、大当りであるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、大当りであると判定した場合には、S191に処理を移す。一方、メインCPU61は、大当りでないと判定した場合には、S198に処理を移す。
S191において、メインCPU61は、S190で判定した大当りの変動状態番号が第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、変動状態番号が第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)である場合にはS192に処理を移す。一方、メインCPU61は、変動状態番号が第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)でない場合、すなわち、変動状態番号が第2特別図柄の変動であることを示す値(02H)の場合にはS194に処理を移す。
S192において、メインCPU61は、当り図柄決定用乱数値に基づいて、第1特別図柄の大当り図柄を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄決定用カウンタ(当り図柄決定用乱数カウンタ)から抽出した当り図柄決定用乱数値と大当り判定テーブルに基づいて、第1特別図柄の大当り図柄(図8の第1特別図柄大当り図柄振り分けに示す確変1〜確変6、時短1〜時短5の何れかに該当する図柄)を決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、S193に処理を移す。
S193において、メインCPU61は、決定した第1特別図柄の大当り図柄のデータセット及び大当り図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄のデータを、メインRAM63の所定領域にセットし、第1特別図柄表示部53に供給する。第1特別図柄表示部53は、第1特別図柄を変動表示させて、第1特別図柄の大当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU61は、第1特別図柄の大当り図柄のコマンドを、メインRAM63の所定領域にセットし、メインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。この副制御回路70の制御によって、識別図柄(装飾図柄)が大当り停止表示態様で液晶表示装置4の表示領域4Aに導出表示されることとなる。この処理を終了した場合には、S196に処理を移す。
S194において、メインCPU61は、第2特別図柄の大当り図柄を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄決定用カウンタ(当り図柄決定用乱数カウンタ)から抽出した当り図柄決定用乱数値と大当り判定テーブルに基づいて、第2特別図柄の大当り図柄(図8の第2特別図柄大当り図柄振り分けに示す確変1に該当する図柄)を決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、S195に処理を移す。
S195において、メインCPU61は、決定した第2特別図柄の大当り図柄のデータセット及び大当り図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄のデータを、メインRAM63の所定領域にセットし、第2特別図柄表示部54に供給する。第2特別図柄表示部54は、第2特別図柄を変動表示させて、第2特別図柄の大当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU61は、第2特別図柄の大当り図柄のコマンドを、メインRAM63の所定領域にセットし、メインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。この副制御回路70の制御によって、識別図柄(装飾図柄)が大当り停止表示態様で液晶表示装置4の表示領域4Aに導出表示されることとなる。この処理を終了した場合には、S196に処理を移す。
S196において、メインCPU61は、当り図柄に対応する当り開始インターバル表示時間データセット処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄に対応する当り開始インターバル表示時間データをメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合、S197に処理を移す。
S197において、メインCPU61は、大入賞口開放回数関連データセット処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1大入賞口36及び第2大入賞口37の開放回数に関する大入賞口開放回数関連データ、すなわち、第1特別図柄による確変1〜確変6、時短1〜時短5、あるいは第2特別図柄による確変1に対応するデータをメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、この特別図柄決定処理ルーチンを終了する。
一方、S198において、メインCPU61は、S190において大当りではない、すなわち、ハズレであると判断した場合には、ハズレ図柄のデータセット及びハズレ図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU61は、ハズレ図柄のデータを、メインRAM63の所定領域にセットし、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54に供給する。第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54は、特別図柄を変動表示させて、特別図柄のハズレ図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU61は、ハズレ図柄のコマンドを、メインRAM63の所定領域にセットし、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。この副制御回路70の制御によって、識別図柄(装飾図柄)がハズレ停止表示態様で液晶表示装置4の表示領域4Aに導出表示されることとなる。この処理を終了した場合には、この特別図柄決定処理ルーチンを終了する。
[特別図柄変動時間管理処理]
図28は、メインCPU61により実行される特別図柄変動時間管理処理を示すフローチャートである。この特別図柄変動時間管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図28に示すように、S210において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であるか否かの判定を行う。メインCPU61は、特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であると判定した場合には、S211に処理を移す。一方、メインCPU61は、特別図柄変動時間管理を示す値(01H)でないと判定した場合には、特別図柄変動時間管理処理ルーチンを終了する。
S211において、メインCPU61は、待ち時間タイマが「0」であるか否かの判定を行う。メインCPU61は、待ち時間タイマが「0」であると判定した場合には、S212に処理を移す。待ち時間タイマが「0」でないと判定した場合には、特別図柄変動時間管理処理ルーチンを終了する。
S212において、メインCPU61は、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を特別図柄制御状態フラグにセット(記憶)する処理を行い、S213に処理を移す。
S213において、メインCPU61は、図柄停止コマンドをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、図柄停止コマンドをメインRAM63にセット(記憶)する処理を行う。そして、図柄停止コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に図柄停止コマンドとして供給されることにより、副制御回路70が図柄停止を認識するようになる。この処理を終了した場合には、S214に処理を移す。
S214において、メインCPU61は、メインRAM63における待ち時間タイマとして機能する領域に、確定後待ち時間をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、特別図柄変動時間管理処理ルーチンを終了する。
[特別図柄表示時間管理処理]
図29は、メインCPU61により実行される特別図柄変動時間管理処理を示すフローチャートである。この特別図柄変動時間管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図29に示すように、S220において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であると判定した場合には、S221に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)でないと判定した場合には、特別図柄表示時間管理処理ルーチンを終了する。
S221において、メインCPU61は、特別図柄表示管理処理に対応する待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」である場合にはS222に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」でない場合には、特別図柄表示時間管理処理ルーチンを終了する。
S222において、メインCPU61は、大当りであるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、大当りであると判定した場合にはS223に処理を移す。一方、メインCPU61は、大当りでないと判定した場合にはS224に処理を移す。
S223において、メインCPU61は、遊技状態フラグをクリアする処理を行う。すなわち、メインCPU61は、遊技状態フラグに通常遊技状態(非確変・非時短)を示す値(00H)をセットする処理を実行する。この処理を終了した場合には、S234に処理を移す。
S224において、メインCPU61は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。時短回数カウンタは、時短遊技状態における残りのゲーム回数(図柄変動回数)を計数するためのカウンタである。メインCPU61は、時短回数カウンタの値が「0」である場合にはS228に処理を移す。一方、メインCPU61は、時短回数カウンタの値が「0」でない場合には、S225に処理を移す。
S225において、メインCPU61は、時短回数カウンタの値を1減算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S226に処理を移す。
S226において、メインCPU61は、再び時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、時短回数カウンタの値が「0」である場合にはS227に処理を移す。一方、メインCPU61は、時短回数カウンタの値が「0」でない場合には、S228に処理を移す。
S227において、メインCPU61は、時短終了コマンドをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、時短遊技状態の終了を示す時短終了コマンドをメインRAM63にセット(記憶)する処理を行う。そして、時短終了コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に遊技状態を示すコマンドとして供給されることにより、副制御回路70が時短遊技状態の終了を認識するようになる。この処理を終了した場合には、S232に処理を移す。
S228において、メインCPU61は、確変回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。確変回数カウンタは、確変遊技状態における残りのゲーム回数(図柄変動回数)を計数するためのカウンタである。メインCPU61は、確変回数カウンタの値が「0」である場合にはS233に処理を移す。一方、メインCPU61は、確変回数カウンタの値が「0」でない場合には、S229に処理を移す。
S229において、メインCPU61は、確変回数カウンタの値を1減算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S230に処理を移す。
S230において、メインCPU61は、再び確変回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、確変回数カウンタの値が「0」である場合にはS231に処理を移す。一方、メインCPU61は、確変回数カウンタの値が「0」でない場合には、S233に処理を移す。
S231において、メインCPU61は、確変終了コマンドをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、確変遊技状態の終了を示す確変終了コマンドをメインRAM63にセット(記憶)する処理を行う。そして、確変終了コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に遊技状態を示すコマンドとして供給されることにより、副制御回路70が確変遊技状態の終了を認識するようになる。この処理を終了した場合には、S232に処理を移す。
S232において、メインCPU61は、遊技状態フラグをクリアする処理を行う。すなわち、メインCPU61は、遊技状態フラグに通常遊技状態(非確変・非時短)を示す値(00H)をセットする処理を実行する。この処理を終了した場合には、S233に処理を移す。
S233において、メインCPU61は、メインRAM63の制御状態フラグとして特別図柄ゲームの終了処理を示す値(07H)をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、特別図柄表示時間管理処理ルーチンを終了する。
S234において、メインCPU61は、特別図柄に対応する当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマの値を、メインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S235に処理を移す。なお、本実施形態においては、一例として、第1特別図柄に対応する当り開始インターバル時間は、大当り図柄が「確変1」〜「確変4」、「時短1」〜「時短3」である場合には10000ms、その他の大当り図柄である場合には50000msであり、第2特別図柄に対応する当り開始インターバル時間は、大当り図柄が「確変1」である場合に3000msとなっている。
S235において、メインCPU61は、特別図柄に対応する当り開始表示コマンドをセットする処理を行う。この処理において、当り開始表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路70が大当り遊技状態の開始を認識するようになる。当り開始表示コマンドには、大当り遊技状態の開始を示すとともに、具体的な当りパターンを示すデータが含まれている。当り開始表示コマンドに含まれる当りパターンを示すデータにより、サブCPU71は、大当り遊技状態における演出パターンを決定する。この処理を終了した場合には、S236に処理を移す。
S236において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S237に処理を移す。
S237において、メインCPU61は、当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)をメインRAM63の制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、特別図柄表示時間管理処理ルーチンを終了する。
[当り開始インターバル管理処理]
図30は、メインCPU61により実行される当り開始インターバル管理処理を示すフローチャートである。この当り開始インターバル管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図30に示すように、S240において、メインCPU61は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であると判定した場合にはS241に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)でないと判定した場合には当り開始インターバル管理処理ルーチンを終了する。
S241において、メインCPU61は、当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合にはS242に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には当り開始インターバル管理処理ルーチンを終了する。
S242において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、大入賞口開放回数カウンタ上限値をセット(記憶)する処理を行い、S243に処理を移す。
S243において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタに「1」を加算する処理を行い、S244に処理を移す。
S244において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、大当り図柄の種類に応じた大入賞口開閉パターンを示す当りパターンデータをセット(記憶)する処理を行う。なお、特定領域38Aを開閉させるための変位部材作動パターンデータもここでセットされる。メインCPU61は、このS244において決定された大当り図柄に対応する、図11に示すパターン(当りパターン)に基づいてラウンド制御を行う。この処理を終了した場合には、S245に処理を移す。
S245において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドをセット(記憶)する処理を行う。この場合の大入賞口開放中表示コマンドは、ラウンドゲームの開始を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。この処理を終了した場合には、S246に処理を移す。
S246において、メインCPU61は、メインRAM63おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口開放中処理を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S247に処理を移す。
S247において、メインCPU61は、メインRAM63の大入賞口入賞カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S248に処理を移す。
S248において、メインCPU61は、メインRAM63の排出球カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S249に処理を移す。
S249において、メインCPU61は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM63にセットする処理を行う。待ち時間タイマの値は、大入賞口開放回数カウンタの値(ラウンド数)に応じた時間、例えば、第1特別図柄の大当り図柄が「確変1」であれば、27.222sとしてセットされる。この処理を終了した場合には、S250に処理を移す。
S250において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に大入賞口開放中データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1大入賞口36又は第2大入賞口37を開放させるために、メインROM62から読み出されたデータに基づいて、メインRAM63に位置付けられた変数を更新する。このように記憶された変数は、第1大入賞口シャッタソレノイド360A又は第2大入賞口シャッタソレノイド370Aを駆動して第1大入賞口36又は第2大入賞口37を開放状態とすることとなる。この処理を終了した場合には、当り開始インターバル管理処理ルーチンを終了する。
[大入賞口再開放前待ち時間管理処理]
図31は、メインCPU61により実行される大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示すフローチャートである。この大入賞口再開放前待ち時間管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図31に示すように、S260において、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)であると判定した場合にはS261に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)でないと判定した場合には大入賞口再開放前待ち時間管理処理ルーチンを終了する。
S261において、メインCPU61は、ラウンド間インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合にはS262に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には大入賞口再開放前待ち時間管理処理ルーチンを終了する。
S262において、メインCPU61は、メインRAM63の大入賞口開放回数カウンタの値に「1」を加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S263に処理を移す。
S263において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドをセット(記憶)する処理を行う。この場合の大入賞口開放中表示コマンドは、ラウンドゲームの開始を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に大入賞口開放中表示コマンドとして供給される。この処理を終了した場合には、S264に処理を移す。
S264において、メインCPU61は、メインRAM63おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口開放中処理を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S265に処理を移す。
S265において、メインCPU61は、メインRAM63の大入賞口入賞カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S266に処理を移す。
S266において、メインCPU61は、メインRAM63の排出球カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S267に処理を移す。
S267において、メインCPU61は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S268に処理を移す。
S268において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に大入賞口開放中データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、大入賞口再開放前待ち時間管理処理ルーチンを終了する。
[大入賞口開放中処理]
図32は、メインCPU61により実行される大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。この大入賞口開放中処理は、以下のステップ単位に実行される。
図32に示すように、S270において、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であると判定した場合にはS271に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)でないと判定した場合には大入賞口開放中処理ルーチンを終了する。
S271において、メインCPU61は、大入賞口入賞カウンタの値が「9」以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU61は、大入賞口入賞カウンタの値が「9」以上であると判定した場合にはS272に処理を移す。一方、メインCPU61は、大入賞口入賞カウンタの値が「10」以上でないと判定した場合にはS274に処理を移す。
S272において、メインCPU61は、大当りの種類と現在ラウンドとにおいて、セットしたラウンド毎の開閉パターンに応じた大入賞口開閉処理を実行し、S273に処理を移す。
S273において、メインCPU61は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマが「0」であるか否かの判定を行う。メインCPU61は、待ち時間タイマが「0」であると判定した場合にはS274に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマが「0」でないと判定した場合には大入賞口開放中処理ルーチンを終了する。
S274において、メインCPU61は、大入賞口閉鎖データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大入賞口を閉鎖させるために、メインROM62から読み出されたデータに基づいて、メインRAM63に位置付けられた変数を更新する。このように記憶された変数は、第1大入賞口シャッタソレノイド360A又は第2大入賞口シャッタソレノイド370Aを閉鎖状態とするものである。この処理を終了した場合には、S275に処理を移す。
S275において、メインCPU61は、残留球監視タイマに所定値をセットする処理を行う。本実施形態では、所定値として例えば1098msに対応する値がセットされる。この処理を終了した場合には、S276に処理を移す。
S276において、メインCPU61は、閉鎖した大入賞口が第2大入賞口37であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、閉鎖した大入賞口が第2大入賞口37であると判定した場合にはS277に処理を移す。一方、メインCPU61は、閉鎖した大入賞口が第2大入賞口37でない、すなわち、第1大入賞口36であると判定した場合には、S278に処理を移す。
S277において、メインCPU61は、排出監視タイマに所定値をセットする処理を行う。本実施形態では、所定値として例えば1998msに対応する値がセットされる。この処理を終了した場合には、S278に処理を移す。
S278において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数(ラウンド数)の上限値以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されている大入賞口開放回数カウンタの値と大入賞口開放回数(ラウンド数)の上限値とを比較して、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の上限値以上であるか否かを判定する。ここで、大入賞口開放回数の上限値とは、16回(16R)となる。メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が入賞口開放回数の上限値以上であると判定した場合にはS282に処理を移す。一方、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の上限値以上でないと判定した場合にはS279に処理を移す。
S279において、メインCPU61は、当りパターン及びラウンド数に基づいて、ラウンド間インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM63にセットする処理を行う。すなわち、当りパターンと現在のラウンド数とに基づいて、インターバルパターンa又はbに対応する時間がセットされる(図11参照)。なお、ラウンド間インターバル表示時間は、インターバルパターンa、bに対応する時間とは異なる時間がセットされるようにしてもよい。この処理を終了した場合には、S280に処理を移す。
S280において、メインCPU61は、メインRAM63おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S281に処理を移す。
S281において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、ラウンド間表示コマンドをセットする処理を行う。ラウンド間表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。この処理を終了した場合には、大入賞口開放中処理ルーチンを終了する。
一方、S282において、メインCPU61は、当り終了インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S283に処理を移す。なお、本実施形態においては、一例として、第1特別図柄に対応する当り終了インターバル表示時間は、大当り図柄が「確変1」〜「確変6」である場合には20000ms、「時短1」〜「時短5」である場合には10000msであり、第2特別図柄に対応する当り終了インターバル表示時間は、大当り図柄が「確変1」である場合に、非確変遊技状態における大当りであれば20000ms、確変遊技状態における大当りであれば5000msとなっている。このように、本実施形態においては、いわゆる初当り(非確変遊技状態から確変遊技状態へと移行する契機となる最初の大当り)終了時の当り終了インターバル表示時間が、連荘当り(確変遊技状態において確変遊技状態が継続することとなる大当り)終了時の当り終了インターバル表示時間よりも長くなるようにしている。
S283において、メインCPU61は、メインRAM63おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S284に処理を移す。
S284において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、当り終了表示コマンドをセットする処理を行う。当り終了表示コマンドは、大当り遊技状態の終了を示すコマンドとして、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。この処理を終了した場合には、大入賞口開放中処理ルーチンを終了する。
[当り終了インターバル管理処理]
図33は、メインCPU61により実行される当り終了インターバル管理処理を示すフローチャートである。この当り終了インターバル管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
S290において、メインCPU61は、メインRAM63の制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)であると判定した場合には、S291に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)でないと判定した場合には、当り終了インターバル管理処理ルーチンを終了する。
S291において、メインCPU61は、当り終了インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合にはS292に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には、当り終了インターバル管理処理ルーチンを終了する。
S292において、メインCPU61は、メインRAM63の特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。この処理を終了した場合には、S293に処理を移す。
S293において、メインCPU61は、メインRAM63の特定領域通過フラグが「01H」であるか否かを判定する処理を行う。特定領域通過フラグが「01H」であると判定した場合には、S294に処理を移す。特定領域通過フラグが「01H」でないと判定した場合には、S297に処理を移す。
S294において、メインCPU61は、メインRAM63の遊技状態フラグに「02H」をセットする処理を行う。遊技状態フラグの「02H」は、確変遊技状態及び時短遊技状態を示す。この処理を終了した場合には、S295に処理を移す。
S295において、メインCPU61は、メインRAM63の確変回数カウンタの値にST回数として「180」をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S296に処理を移す。
S296において、メインCPU61は、メインRAM63の特定領域通過フラグに「00H」をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S299に処理を移す。
S297において、メインCPU61は、メインRAM63の遊技状態フラグに「01H」をセットする処理を行う。遊技状態フラグの「01H」は、非確変遊技状態及び時短遊技状態を示す。この処理を終了した場合には、S298に処理を移す。
S298において、メインCPU61は、メインRAM63の時短回数カウンタの値に時短回数として「4」又は「100」をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S299に処理を移す。時短回数として「4」がセットされる場合は、非確変遊技状態及び非時短遊技状態において大当り図柄が「時短2」〜「時短4」となった場合であり、それ以外の状況で時短遊技状態に移行する場合には、時短回数として「100」がセットされる。
S299おいて、メインCPU61は、遊技状態コマンドをセットし、当り終了インターバル管理処理ルーチンを終了する。遊技状態コマンドは、大当り遊技状態の終了後に制御される遊技状態、及び時短回数としての残り回数を示す情報に加え、終了した当り遊技状態の種類を示す情報を含むコマンドである。この時短回数の残り回数は、後述するように残時短回数とも称され、S298の処理においてセットされた「4」又は「100」の時短回数を意味するものである。すなわち、時短回数の残り回数(残時短回数)は、時短モードの任意の時点において残存する時短回数を意味するものではなく、時短モードの開始時時点で残存する時短回数を示すものにすぎない。このような残り回数などの情報を含む遊技状態コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。
[特別図柄ゲーム終了処理]
図34は、メインCPU61により実行される特別図柄ゲーム終了処理を示すフローチャートである。この特別図柄ゲーム終了処理は、以下のステップ単位に実行される。
図34に示すように、S300において、メインCPU61は、メインRAM63の制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であると判定した場合には、S301に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)でないと判定した場合には、この特別図柄ゲーム終了処理ルーチンを終了する。
S301において、メインCPU61は、大当りの種類と現在ラウンドとにおいて、セットしたラウンド毎の開閉パターンに応じた特別図柄ゲーム終了時処理を実行し、S302に処理を移す。この特別図柄ゲーム終了時処理において、メインCPU61は、外部端子板80からホールコンピュータ100へ1遊技終了信号や大当り信号を出力するための処理等を実行する。
S302において、メインCPU61は、制御状態フラグとして特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、特別図柄ゲーム終了処理ルーチンを終了する。
[サブCPUによる制御]
次に、図35〜51を用いて、サブCPU71により実行される処理について以下に説明をする。副制御回路70のサブCPU71は、主制御回路60からの各種コマンドを受信して、表示制御処理などの様々な処理を行う。
[サブCPUによるメイン処理]
図35は、サブCPU71により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、以下のステップ単位に実行される。
図35に示すように、S310において、サブCPU71は、電源投入に応じて初期化する処理を行う。この処理を終了した場合には、S311に処理を移す。
S311において、サブCPU71は、ワークRAM73に記憶される乱数値(演出決定用乱数カウンタ値及び停止図柄決定用乱数カウンタ値等)を更新する処理を行う。この処理を終了した場合には、S312に処理を移す。
S312において、サブCPU71は、コマンド解析処理を行う。この処理の詳細は後述するが、サブCPU71は、主制御回路60から受信してワークRAM73の受信バッファに格納されたコマンドを解析する処理を行う。この処理を終了した場合には、S313に処理を移す。なお、コマンド解析処理については、図38及び図39を用いて後述する。
S313において、サブCPU71は、表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU71は、液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて表示を行うためのデータを表示制御回路76に送信する。VDP(Video Display Processor)を含む表示制御回路76は、サブCPU71からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、識別図柄のデータ、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROMから読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置4の表示領域4Aに表示させる。この処理を終了した場合には、S314に処理を移す。
S314において、サブCPU71は、音声制御回路77を介してスピーカ10a,10b,10cから発生させる音を制御する音声制御処理を行う。この処理を終了した場合には、S315に処理を移す。
S315において、サブCPU71は、ランプ制御回路78を介してランプ・LED27の発光(点灯・点滅)を制御するランプ制御処理を実行する。この処理を終了した場合には、S316に処理を移す。
S316において、サブCPU71は、可動演出装置制御回路79を介して可動演出装置制御処理を行う。この処理において、サブCPU71は、上側可動演出部材42A及び下側可動演出部材42Bを駆動する可動演出装置42を制御する制御処理を実行する。この処理を終了した場合には、S311に処理を移し、以降、S311〜S316の処理を繰り返し行う。
一方、サブCPU71は、メイン処理を実行している状態であっても、このメイン処理を中断させ、コマンド受信割込処理やタイマ割込処理を実行する場合がある。以下、図36を用いてコマンド受信割込処理、図37を用いてタイマ割込処理について説明する。
[コマンド受信割込処理]
図36は、サブCPU71により実行されるコマンド受信割込処理を示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、以下のステップ単位に実行される。
図36に示すように、S320において、サブCPU71は、レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムを退避させる処理を行う。この処理を終了した場合には、S321に処理を移す。
S321において、サブCPU71は、入力されたコマンドを受信バッファへ格納する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、入力されたコマンドをワークRAM73の受信バッファ領域へ格納する処理を行う。例えば、サブCPU71は、主制御回路60から送信された各種のコマンドを受信する。この処理において、格納されたコマンドは、図38及び図39のコマンド解析処理にて解析される。この処理を終了した場合には、S322に処理を移す。
S322において、サブCPU71は、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、S320で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド受信割込処理ルーチンを終了する。
[タイマ割込処理]
図37は、サブCPU71により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、以下のステップ単位に実行される。
図37に示すように、S330において、サブCPU71は、レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。この処理を終了した場合には、S331に処理を移す。
S331において、サブCPU71は、各種のタイマ更新処理を行う。この処理において、サブCPU71は、演出制御のためにセットされるタイマの値を更新(加算・減算)する処理を行う。この処理を終了した場合には、S332に処理を移す。
S332において、サブCPU71は、押下操作ボタン操作判定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、押下操作ボタン9Aの操作の有無を検出する処理を行う。すなわち、所定の演出が行われる場合に、この所定の演出が押下操作ボタン9Aの操作の有無によって演出内容が変化するものである場合、この処理における判定結果に基づいて、演出内容を変化させるための制御が行われることとなる。
S333において、サブCPU71は、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、S330で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理を終了した場合には、タイマ割込処理ルーチンを終了する。
[コマンド解析処理]
図38及び図39は、サブCPU71により実行されるコマンド解析処理を示すフローチャートである。このコマンド解析処理は、以下のステップ単位に実行される。
図38に示すように、S390において、サブCPU71は、コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、コマンドを受信したと判定した場合には、S391に処理を移す。一方、サブCPU71は、コマンドを受信していないと判定した場合には、このコマンド解析処理ルーチンを終了する。
S391において、サブCPU71は、受信したコマンドのデータを読み出し、そのコマンドのデータに応じた処理を以降のステップにて行う。サブCPU71は、受信したコマンドのデータの読み出しが終了した場合には、S392に処理を移す。
S392において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして変動パターン指定コマンドを受信したと判定した場合には、S393に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして変動パターン指定コマンドを受信していないと判定した場合には、S394に処理を移す。
S393において、サブCPU71は、演出パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、装飾図柄の変動表示態様を含む演出パターンを決定する。サブCPU71は、装飾図柄の変動表示態様を含む演出パターンを決定した場合、決定した演出パターンデータをワークRAM73の所定の記憶領域にセットする。この演出パターン決定処理については、図40を用いて後述する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
なお、演出パターンの決定については、上述のように、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて行うこととしてもよく、受信した始動入賞コマンドに基づいて行うこととしてもよい。また、これらのコマンドに含まれる各情報を総合して行うこととしてもよい。
S394において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして図柄指定コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして図柄指定コマンドを受信したと判定した場合には、S395に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして図柄指定コマンドを受信していないと判定した場合には、S396に処理を移す。
S395において、サブCPU71は、停止図柄決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、メインCPU61から受信した図柄指定コマンドに対応する停止装飾図柄を決定する。サブCPU71は、停止装飾図柄が決定した場合、決定した停止装飾図柄データをワークRAM73の所定の記憶領域にセットする。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
なお、液晶表示装置4の表示領域4Aに表示する装飾図柄としては、例えば、数字の「1」〜「7」まであり、これらの装飾図柄(数字)が所定数(例えば、3つ(3桁))が同じ装飾図柄(数字)で揃った場合に、大当り遊技状態に移行することとしている。また、ハズレに対応する装飾図柄は、これら以外のバラケ目であるが、そのうち、特定数(例えば、2つ)が同じ装飾図柄(数字)で停止表示され(リーチとなり)、残り(例えば、1つ)が異なる装飾図柄(数字)で停止表示されるものをリーチハズレ目という。もっとも、バラケ目であっても、特定の意味を示唆する特定のバラケ目(例えば、七五三を意味する「753」など)が停止表示された場合にも、大当り遊技状態に移行することとしてもよい。
S396において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして図柄停止コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして図柄停止コマンドを受信したと判定した場合には、S397に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして図柄停止コマンドを受信していないと判定した場合には、S398に処理を移す。
S397において、サブCPU71は、変動表示している装飾図柄を停止表示するための装飾図柄停止処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S398において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして当り開始表示コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして当り開始表示コマンドを受信したと判定した場合には、S399に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして当り開始表示コマンドを受信していないと判定した場合には、S401に処理を移す。
S399において、サブCPU71は、当り演出パターン決定処理を実行する。この当り演出パターン決定処理については、図49を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S400に処理を移す。
S400において、サブCPU71は、当り開始演出処理を実行する。この当り開始演出処理については、図50を用いて後述する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S401において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして大入賞口入賞コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして大入賞口入賞コマンドを受信したと判定した場合には、S402に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして大入賞口入賞コマンドを受信していないと判定した場合には、S403に処理を移す。
S402において、サブCPU71は、賞球カウンタ加算処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、大入賞口(第1大入賞口36及び第2大入賞口37)に入賞した遊技球の数に応じて、大当り遊技状態(又は、連荘中である場合にはその連荘中に移行した全ての大当り遊技状態)における賞球数をカウントするとともに、そのカウントした賞球数を表示する処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S403において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして特定領域通過コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして特定領域通過コマンドを受信したと判定した場合には、S404に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして特定領域通過コマンドを受信していないと判定した場合には、S405に処理を移す。
S404において、サブCPU71は、V入賞報知処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、大当り遊技状態においてV入賞したこと、すなわち、大当り遊技状態の終了後にSTモードに移行する旨を示す演出データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S405において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとしてラウンド間表示コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとしてラウンド間表示コマンドを受信したと判定した場合には、S406に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとしてラウンド間表示コマンドを受信していないと判定した場合には、S407に処理を移す。
S406において、サブCPU71は、ラウンド間演出処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、例えば、ラウンド間インターバル表示時間に応じた演出データをセットするなどの処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。なお、図49を用いて後述する当り演出パターン決定処理において、当り演出パターンとしてライブボーナスが決定され、このライブボーナスが実行されている場合には、ライブボーナスの実行が優先され、ラウンド間インターバル表示時間に応じた演出データはセットされないように構成されている。
S407において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして大入賞口開放中表示コマンドを受信したと判定した場合には、S409に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして大入賞口開放中表示コマンドを受信していないと判定した場合には、図39のS410に処理を移す。
S408において、サブCPU71は、ラウンド中演出処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、当該ラウンドにおける残りの可能入賞数や大入賞口開放時間を表示するための演出データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
図39のS409において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして当り終了表示コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして当り終了表示コマンドを受信したと判定した場合には、S410に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして当り終了表示コマンドを受信していないと判定した場合には、S411に処理を移す。
S410において、サブCPU71は、当り終了演出処理を実行する。この当り終了演出処理については、図51を用いて後述する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S411において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして遊技状態コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして遊技状態コマンドを受信したと判定した場合には、S412に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして遊技状態コマンドを受信していないと判定した場合には、S413に処理を移す。
S412において、サブCPU71は、演出モード変更処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、受信した遊技状態コマンドが、確変・時短遊技状態を示すコマンドであれば、演出モードフラグの値に「03H」をセットし、非確変・時短遊技状態を示すコマンドであり、時短回数の残り回数が100回であれば、演出モードフラグの値に「02H」をセットし、非確変・時短遊技状態を示すコマンドであり、時短回数の残り回数が4回であれば、演出モードフラグの値に「01H」をセットし、その他を示すコマンドであれば、演出モードフラグの値に「00H」をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S413において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして時短終了コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして時短終了コマンドを受信したと判定した場合には、S414に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして時短終了コマンドを受信していないと判定した場合には、S415に処理を移す。
S414において、サブCPU71は、時短モード終了処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、例えば、時短モード終了後の所定ゲーム回数においては、相対的に期待度の高い演出パターンが選択されやすくなる図示しない特別の演出内容決定テーブルをセットするなどの処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S415において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして確変終了コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして確変終了コマンドを受信したと判定した場合には、S416に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして確変終了コマンドを受信していないと判定した場合には、S417に処理を移す。
S416において、サブCPU71は、STモード終了処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、例えば、STモード終了後の所定ゲーム回数においては、相対的に期待度の高い演出パターンが選択されやすくなる図示しない特別の演出内容決定テーブルをセットするなどの処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S417において、サブCPU71は、S391で読み出したコマンドとして排出エラーコマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして排出エラーコマンドを受信したと判定した場合には、S418に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして排出エラーコマンドを受信していないと判定した場合には、S419に処理を移す。
S418において、サブCPU71は、排出エラー報知処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、第2大入賞口37におけるエラーの発生を報知するための演出データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S419において、サブCPU71は、その他、受信したコマンドに対応した処理を実行する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
[演出パターン決定処理]
図40は、サブCPU71により実行される演出パターン決定処理を示すフローチャートである。この演出パターン決定処理は、演出内容としての演出パターンを決定するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図40に示すように、S430において、サブCPU71は、演出モードフラグの値が「03H」であるか否かを判定する処理を行う。演出モードフラグは、演出モードの種類を示す内部フラグである。本実施形態において、演出モードフラグは、通常モードに対応する値が「00H」、ショートモードに対応する値が「01H」、ロングモードに対応する値が「02H」、STモードに対応する値が「03H」となる。このような演出モードフラグの値に応じて、背景画像や演出内容が異なるようになっている。演出モードフラグの値が「03H」であると判定した場合には、S431に処理を移す。一方、演出モードフラグの値が「03H」でないと判定した場合には、S432に処理を移す。
S431において、サブCPU71は、STモード中処理を実行する。このSTモード中処理については、図41を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S441に処理を移す。
S432において、サブCPU71は、アイテム先読み演出の実行中であることを示すアイテム先読み演出中フラグがオン(ON)であるか否かを判定する処理を行う。アイテム先読み演出中フラグがオン(ON)であると判定した場合には、S433に処理を移す。一方、アイテム先読み演出中フラグがオン(ON)でないと判定した場合には、S434に処理を移す。
S433において、サブCPU71は、アイテム先読み演出処理を実行する。このアイテム先読み演出処理については、図43を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S441に処理を移す。
S434において、サブCPU71は、演出モードフラグの値が「02H」であるか否かを判定する処理を行う。演出モードフラグの値が「02H」であると判定した場合には、S435に処理を移す。一方、演出モードフラグの値が「02H」でないと判定した場合には、S436に処理を移す。
S435において、サブCPU71は、ロングモード中演出パターン決定処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、図示しないロングモード中用サブ演出内容決定テーブルを参照し、大当り判定の結果(当落)と、変動パターン指定コマンドの種別と、サブ演出選択用乱数範囲(抽選値)などとに基づいて、演出パターンを決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、S439に処理を移す。
S436において、サブCPU71は、演出モードフラグの値が「01H」であるか否かを判定する処理を行う。演出モードフラグの値が「01H」であると判定した場合には、S437に処理を移す。一方、演出モードフラグの値が「01H」でないと判定した場合(演出モードフラグの値が「00H」である場合)には、S438に処理を移す。
S437において、サブCPU71は、ショートモード中演出パターン決定処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、図示しないショートモード中用サブ演出内容決定テーブルを参照し、大当り判定の結果(当落)と、変動パターン指定コマンドの種別と、サブ演出選択用乱数範囲(抽選値)などとに基づいて、演出パターンを決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、S439に処理を移す。
S438において、サブCPU71は、通常モード中演出パターン決定処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、図12において一部を示した(通常モード中用)サブ演出内容決定テーブルを参照し、大当り判定の結果(当落)と、変動パターン指定コマンドの種別と、サブ演出選択用乱数範囲(抽選値)などとに基づいて、演出パターンを決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、S439に処理を移す。
S439において、サブCPU71は、図40に示すS435、S437、S438のいずれかの処理において、決定された演出パターンがアイテム先読み演出であるか否かを判定する処理を行う。決定された演出パターンがアイテム先読み演出であると判定した場合には、S440に処理を移す。一方、決定された演出パターンがアイテム先読み演出でないと判定した場合には、S441に処理を移す。
S440において、サブCPU71は、アイテム先読み演出中フラグをワークRAM73の所定の記憶領域にセット(ON)する処理を実行する。この処理を終了した場合には、S441に処理を移す。
S441において、サブCPU71は、決定された演出パターンの種類に応じた演出データをセットする処理を実行する。この処理を終了した場合には、演出パターン決定処理ルーチンを終了する。
なお、本実施形態においては、変動パターン指定コマンドを受信したときに、サブCPU71が、アイテム先読み演出の実行の可否を決定することとしているが、これに限られるものではない。例えば、図21に示した第1始動口スイッチチェック処理のS115、又は図22に示した第2始動口スイッチチェック処理のS125の入賞演出判定処理において、メインCPU61により「先読演出」を行うことが決定された場合に、アイテム先読み演出が実行されることとしてもよい。すなわち、アイテム先読み演出を実行するか否かをメインCPU61側で制御することとしてもよい。この場合、変動パターン指定コマンドに、メインCPU61による「先読演出」の可否に関する情報を含ませることとしてもよいし、サブCPU71が、受信した始動入賞コマンドに含まれる「先読演出」の可否に関する情報を保持しておき、その保持した情報も参照して演出パターンを決定することとしてもよい。
また、アイテム先読み演出の演出内容(例えば、プレートA〜Dの枚数及び各期待度種類の期待度)をメインCPU61側で決定することとしてもよい。この場合、アイテム先読み演出の演出内容ごとに変動パターンを定めておき、決定された変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドの内容に基づいてサブCPU71がアイテム先読み演出を行うこととしてもよいし、特定の変動パターンが選択された場合に、アイテム先読み演出の演出内容を別途決定し、その決定された演出内容の情報を含む変動パターン指定コマンドが送信されることで、サブCPU71がアイテム先読み演出を行うこととしてもよい。すなわち、本実施形態においては、メインCPU61が、アイテム先読み演出を実行するか否かを決定するととともに、アイテム先読み演出の演出内容を決定する態様、メインCPU61が、アイテム先読み演出を実行するか否かを決定し、サブCPU71が、アイテム先読み演出の演出内容を決定する態様、サブCPU71が、アイテム先読み演出を実行するか否かを決定するととともに、アイテム先読み演出の演出内容を決定する態様のいずれの態様も含むものとする。
また、決定主体がメインCPU61であるか、サブCPU71であるかにかかわらず、アイテム先読み演出を実行するか否かと、アイテム先読み演出を実行する場合のアイテム先読み演出の演出内容とを、各々異なる抽選により決定することとしてもよく、一括抽選により同時に決定することとしてもよい。すなわち、アイテム先読み演出を実行するか否かと、アイテム先読み演出を実行する場合のアイテム先読み演出の演出内容とを、複数の処理によって決定することとしてもよく、1の処理によって決定することとしてもよい。
[STモード中処理]
図41は、サブCPU71により実行されるSTモード中処理を示すフローチャートである。このSTモード中処理は、STモード中における演出内容としての演出パターンを決定するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図41に示すように、S450において、サブCPU71は、ST中管理カウンタの値が「51」であるか否かを判定する処理を行う。ST中管理カウンタは、STモードにおける特別図柄ゲームの実行回数を示すカウンタである。ST中管理カウンタの値が「51」であると判定した場合には、S451に処理を移す。一方、ST中管理カウンタの値が「51」でないと判定した場合には、S452に処理を移す。
S451において、サブCPU71は、STモードのバトルリーチ区間であることを示すST中バトル演出制御フラグをワークRAM73の所定の記憶領域にセット(ON)する処理を実行する。この処理を終了した場合には、S452に処理を移す。
S452において、サブCPU71は、ST中バトル演出制御フラグがオン(ON)であるか否かを判定する処理を行う。ST中バトル演出制御フラグがオン(ON)であると判定した場合には、S453に処理を移す。一方、ST中バトル演出制御フラグがオン(ON)でないと判定した場合には、S454に処理を移す。
S453において、サブCPU71は、図示しないSTバトル演出中用サブ演出内容決定テーブルを参照し、大当り判定の結果(当落)と、変動パターン指定コマンドの種別と、サブ演出選択用乱数範囲(抽選値)などとに基づいて、演出パターンを決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、STモード中処理ルーチンを終了する。
S454において、サブCPU71は、ST中管理カウンタの値が「0」であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、STモードにおける最初の特別図柄ゲーム(1ゲーム目)であるか否かを判定する。ST中管理カウンタの値が「0」であると判定した場合には、S455に処理を移す。一方、ST中管理カウンタの値が「0」でないと判定した場合には、S457に処理を移す。
S455において、サブCPU71は、ST中連荘カウンタの値に応じたストーリー導入演出パターンを決定する処理を行う。ST中連荘カウンタは、いわゆる初当りを除き、STモードにおいて大当り遊技状態(例えば、第2特別図柄当り中)が連荘した回数を示すカウンタである。本実施形態においては、STモード中の大当りの連荘回数(ST中連荘カウンタの値)に応じて、STモードのストーリー区間における一連のストーリー演出が進行することとなっている。また、ストーリー導入演出パターンは、当該一連のストーリー演出の冒頭において、当該一連のストーリーの導入時の演出(例えば、タイトル表示など)が実行される演出データがセットされるための演出パターンである。この処理を終了した場合には、S456に処理を移す。
S456において、サブCPU71は、セット数の初期値として「1」をセットする処理を行う。セット数は、STモードのストーリー区間において、ゲーム回数5回を1セットとして、合計10セットに亘って一連のストーリー演出が実行されるうちの、現在何セット目のストーリー演出が実行されているのかを示すデータである。この処理を終了した場合には、S462に処理を移す。
S457において、サブCPU71は、ST中管理カウンタの値が「1」であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、STモードにおける2回目の特別図柄ゲーム(2ゲーム目)であって、ストーリー演出の1セット目が開始される最初の特別図柄ゲームであるか否かを判定する。ST中管理カウンタの値が「1」であると判定した場合には、S460に処理を移す。一方、ST中管理カウンタの値が「1」でないと判定した場合には、S458に処理を移す。
S458において、サブCPU71は、ST中管理カウンタの値が「5×セット数(但し「9」以下)+1」であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、ST中管理カウンタの値が「5×1+1=6」(2セット目の開始)、「5×2+1=11」(3セット目の開始)、「5×3+1=16」(4セット目の開始)、「5×4+1=21」(5セット目の開始)、「5×5+1=26」(6セット目の開始)、「5×6+1=31」(7セット目の開始)、「5×7+1=36」(8セット目の開始)、「5×8+1=41」(9セット目の開始)、「5×9+1=46」(10セット目の開始)であるか否かを判定する。ST中管理カウンタの値がこれらの値であると判定した場合には、S459に処理を移す。一方、ST中管理カウンタの値がこれらの値でないと判定した場合には、S461に処理を移す。
S459において、サブCPU71は、セット数を1加算するセット数の更新処理を行う。この処理を終了した場合には、S460に処理を移す。
S460において、サブCPU71は、セット数(「1」〜「9」)と、ST中連荘カウンタの値に応じたストーリー演出パターンを決定する処理を行う。このように処理を行うことで、STモードのストーリー区間において、一連のストーリー演出が進行することとなる。この処理を終了した場合には、S461に処理を移す。
S461において、サブCPU71は、当該変動で大当りとなるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、今回の図柄変動における特別図柄変動パターンが最終的に大当り図柄を停止表示させるものであるか否かを判定する。当該変動で大当りとなると判定した場合には、S463に処理を移す。一方、当該変動で大当りとならないと判定した場合には、S462に処理を移す。
S462において、サブCPU71は、ST中管理カウンタの値を1加算するST中管理カウンタの更新処理を行う。この処理を終了した場合には、STモード中処理ルーチンを終了する。
S463において、サブCPU71は、ST中ストーリー演出パターン変更処理を実行する。このST中ストーリー演出パターン変更処理については、図42を用いて後述する。この処理を終了した場合には、STモード中処理ルーチンを終了する。
[ST中ストーリー演出パターン変更処理]
図42は、サブCPU71により実行されるST中ストーリー演出パターン変更処理を示すフローチャートである。このST中ストーリー演出パターン変更処理は、STモードのストーリー区間において大当りとなった場合に、演出内容としての演出パターンを変更するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図42に示すように、S470において、サブCPU71は、ST中管理カウンタの値から1セット分の基本演出時間の残り演出時間を算出する処理を行う。ここで、本実施形態においては、STモード(ST遊技状態)のストーリー区間における大当り判定の結果がハズレである場合の特別図柄の変動時間が、基本的に2s(2000ms)となるように定められている。すなわち、STモードのストーリー区間において、大当り判定の結果がハズレである場合には、第1の変動時間(2s)に対応する第1の変動パターンが高確率で決定されるように構成されている。また、STモードのストーリー区間における1セット(特別図柄ゲーム5回)分の基本演出時間が10s(10000ms)となるように設定されている。すなわち、第1の変動時間(2s)に所定の遊技回数(1セット分に相当する5回)を乗じた時間を基本演出時間(10s)として、セット数の値に対応するストーリー演出を進行させる。
サブCPU71は、ST中管理カウンタの値が、1セットにおける1ゲーム目(例えば、ST中管理カウンタの値が「1」、「6」)を示すものであるときは、10s(10s−0s)を残り演出時間として算出し、1セットにおける2ゲーム目(例えば、ST中管理カウンタの値が「2」、「7」)を示すものであるときは、8s(10s−2s)を残り演出時間として算出し、1セットにおける3ゲーム目(例えば、ST中管理カウンタの値が「3」、「8」)を示すものであるときは、6s(10s−4s)を残り演出時間として算出し、1セットにおける4ゲーム目(例えば、ST中管理カウンタの値が「4」、「9」)を示すものであるときは、4s(10s−6s)を残り演出時間として算出し、1セットにおける5ゲーム目(例えば、ST中管理カウンタの値が「5」、「10」)を示すものであるときは、2s(10s−8s)を残り演出時間として算出する。すなわち、サブCPU71は、1セットにおける残りのゲーム回数に応じて、基本演出時間に対する残り演出時間を算出する。この処理を終了した場合には、S471に処理を移す。
なお、S470において、サブCPU71は、ST中管理カウンタの値から1セット分の基本演出時間の残り演出時間を算出する処理を行うこととしているが、これに限られるものではなく、1セット内の遊技回数(あるいは演出回数)をカウントするセット内カウンタを設けることとし、セット内カウンタの値から1セット分の基本演出時間の残り演出時間を算出(選択)する処理を行うこととしてもよい。例えば、サブCPU71は、セット内カウンタの値が、1セットにおける1ゲーム目(例えば、セット内カウンタの値が「1」)を示すものであるときは、10sを残り演出時間として算出(選択)し、1セットにおける2ゲーム目(例えば、セット内カウンタの値が「2」)を示すものであるときは、8sを残り演出時間として算出(選択)し、1セットにおける3ゲーム目(例えば、セット内カウンタの値が「3」)を示すものであるときは、6sを残り演出時間として算出(選択)し、1セットにおける4ゲーム目(例えば、セット内カウンタの値が「4」)を示すものであるときは、4sを残り演出時間として算出(選択)し、1セットにおける5ゲーム目(例えば、セット内カウンタの値が「5」)を示すものであるときは、2sを残り演出時間として算出(選択)することとしてもよい。
S471において、サブCPU71は、S470の処理で算出された残り演出時間が、当該変動において決定されている変動時間と同じであるか否かを判定する処理を行う。例えば、残り演出時間が6s(6000ms)であり、変動時間も6s(6000ms)であれば、サブCPU71は、残り演出時間と変動時間が同じであると判定する。残り演出時間と変動時間が同じであると判定した場合には、S472に処理を移す。一方、残り演出時間と変動時間が同じでないと判定した場合には、S473に処理を移す。
S472において、サブCPU71は、セット終了時の大当り告知用演出データをセットする処理を行う。セット終了時の大当り告知用演出データは、STモードのストーリー区間において現在の実行中のセットの終了時に同期して、大当り遊技状態に移行することを告知するための演出データである。このように、残り演出時間と変動時間が同じであるときには、現在の実行中のセットが終了するまでセット内のストーリー演出が通常通り実行され、現在の実行中のセットの終了時に大当りとなったことが告知される。なお、セット終了時の大当り告知用演出データをセットすることなく(すなわち、大当りとなったことを専用の演出によって告知せず)、セットの終了時の装飾図柄の組み合わせ態様によって大当りとなったことを告知することとしてもよい。この処理を終了した場合には、ST中ストーリー演出パターン変更処理ルーチンを終了する。
S473において、サブCPU71は、S470の処理で算出された残り演出時間が、当該変動において決定されている変動時間よりも長い時間であるか否かを判定する処理を行う。例えば、残り演出時間が8s(8000ms)であり、変動時間が6s(6000ms)であれば、サブCPU71は、残り演出時間が変動時間よりも長い時間であると判定する。残り演出時間が変動時間よりも長い時間であると判定した場合には、S474に処理を移す。一方、残り演出時間が変動時間よりも長い時間でない(残り演出時間が変動時間よりも短い時間である)と判定した場合には、S475に処理を移す。
S474において、サブCPU71は、残り演出時間と変動時間が同じとなるように決定されているストーリー演出パターンを進行させる処理を行う。例えば、残り演出時間が8s(8000ms)であり、変動時間が6s(6000ms)であるとき、現在の実行中のセットが終了するまでセット内のストーリー演出を通常通り実行する場合には8s(8000ms)必要となるが、サブCPU71は、この残りのセット内のストーリー演出が6s(6000ms)で終了するようにセット内のストーリー演出を進行させて、残り演出時間の終了と変動時間の終了とが同期するように制御を行う。なお、セット内のストーリー演出を進行させた後に、S472の処理と同様に、セット終了時の大当り告知用演出データをセットして、現在の実行中のセットの終了時に大当りとなったことを告知することとしてもよく、異なる演出データをセットすることとしてもよい。また、大当りとなったことを告知せず、セットの終了時の装飾図柄の組み合わせ態様によって大当りとなったことを告知することとしてもよい。この処理を終了した場合には、ST中ストーリー演出パターン変更処理ルーチンを終了する。
S475において、サブCPU71は、変動時間からS470の処理で算出された残り演出時間を減算して演出可能時間を算出する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、残り演出時間が変動時間よりも短い時間である場合に、現在の実行中のセット以降の所定のセットであって、当該セットの終了時に大当りとなりストーリー演出が終了することとなる演出終了対象セットにおいて、その演出終了対象セットの終了と変動時間の終了とを同期させるための演出可能時間を算出する。この処理を終了した場合には、S476に処理を移す。
S476において、サブCPU71は、S475の処理で算出された演出可能時間が、基本演出時間(10s(10000ms))よりも長い時間であるか否かを判定する処理を行う。例えば、残り演出時間が4s(4000ms)であり、変動時間が30s(30000ms)であれば、演出可能時間が26s(26000ms)と算出されており、この場合、サブCPU71は、演出可能時間(26s)が基本演出時間(10s)よりも長い時間であると判定する。演出可能時間が基本演出時間よりも長い時間であると判定した場合には、S477に処理を移す。一方、演出可能時間が基本演出時間よりも長い時間でない(演出可能時間が基本演出時間よりも短い時間である)と判定した場合には、S478に処理を移す。
S477において、サブCPU71は、演出終了対象セットで大当りする旨を示唆するST中特別演出データをセットする処理を行う。本実施形態においては、演出可能時間が基本演出時間よりも長い時間である場合、演出終了対象セットは現在の実行中のセットの次々回以降のセットとなる。この場合、いわゆるプレミア演出として、ST中特別演出データに基づく大当りの示唆演出(特別の演出態様)を実行することとしている。なお、S476の処理を行うことなく、このS477の処理を行うこととしてもよい。すなわち、演出終了対象セットが現在の実行中のセットの次回のセットである場合にも、ST中特別演出データに基づく大当りの示唆演出(特別の演出態様)を実行することとしてもよい。具体的な画面表示例(演出例)については図60〜68を用いて後述する。
S478において、サブCPU71は、決定されているストーリー演出パターンに続くセットのストーリー演出パターンを、演出可能時間と演出終了対象セットの演出終了までの時間が同じとなるように決定する処理を行う。例えば、演出可能時間が6s(6000ms)であるとき、現在の実行中のセットの次セットが演出終了対象セットとなるため、サブCPU71は、この演出終了対象セットである次セット内のストーリー演出が6s(6000ms)で終了することとなるストーリー演出パターンを決定することで、演出可能時間の終了と演出終了対象セットの演出終了とが同期するように制御を行う。なお、演出終了対象セット内のストーリー演出を実行した後に、S472の処理と同様に、セット終了時の大当り告知用演出データをセットして、演出終了対象セットの終了時に大当りとなったことを告知することとしてもよく、異なる演出データをセットすることとしてもよい。また、大当りとなったことを告知せず、演出終了対象セットの終了時の装飾図柄の組み合わせ態様によって大当りとなったことを告知することとしてもよい。この処理を終了した場合には、ST中ストーリー演出パターン変更処理ルーチンを終了する。
[アイテム先読み演出処理]
図43は、サブCPU71により実行されるアイテム先読み演出処理を示すフローチャートである。このアイテム先読み演出処理は、通常モード、又は時短モードにおいて、演出パターンとしてアイテム先読み演出が決定されている場合の処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図43に示すように、S480において、サブCPU71は、当該変動開始であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、今回の図柄変動における特別図柄変動パターンが、アイテム先読み演出が決定される対象となった変動パターン指定コマンドに対応する特別図柄変動パターンであるか否かを判定する。当該変動開始であると判定した場合には、S481に処理を移す。一方、当該変動でないと判定した場合には、S482に処理を移す。
S481において、サブCPU71は、当該変動においてアイテムとしてのプレートを全て獲得させた後、基本的に全てのプレートを使用するための演出を実行するアイテム使用演出処理を実行する。このアイテム使用演出処理については、図44を用いて後述する。この処理を終了した場合には、アイテム先読み演出処理ルーチンを終了する。
S482において、サブCPU71は、獲得プレートがあるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、決定されているアイテム先読み演出(図12及び図13参照)に対応するプレートA、プレートB、プレートC、及びプレートDのいずれかが1枚以上であるか否かを判定する。獲得プレートがあると判定した場合には、S483に処理を移す。一方、獲得プレートがないと判定した場合には、アイテム先読み演出処理ルーチンを終了する。
S482において、サブCPU71は、特別図柄変動パターンが短縮変動であるか否かを判定する処理を行う。特別図柄変動パターンが短縮変動であると判定した場合には、アイテム先読み演出処理ルーチンを終了する。一方、特別図柄変動パターンが短縮変動でないと判定した場合には、S484に処理を移す。
S484において、サブCPU71は、当該変動前においてアイテムとしてのプレートを、遊技者に事前に獲得させるか否かを決定するアイテム獲得演出処理を実行する。このアイテム獲得演出処理については、図48を用いて後述する。この処理を終了した場合には、アイテム先読み演出処理ルーチンを終了する。
このように、アイテム先読み演出では、当該変動前にアイテム(例えば、プレート)を獲得させる場合もあれば、当該変動において全てのアイテム(例えば、プレート)を獲得させる場合もあるが、当該変動前において、通常変動(例えば、変動時間が4000msである通常変動)よりも変動時間が相対的に短い短縮変動(例えば、変動時間が2000msである短縮変動)が特別図柄変動パターンとして決定された場合には、アイテム獲得演出処理を行わず、事前にアイテム(例えば、プレート)を獲得させない(すなわち、後述のアイテム獲得演出処理における事前報知演出が行われることがない)ように構成されている。このように構成することで、アイテム先読み演出を実行する場合であっても、変動時間(特に、短縮変動)との関係から演出のバランスが崩れてしまうことを防止することができる。なお、当該変動前の所定の図柄変動において、特別図柄変動パターンとして通常変動が決定されていたが、保留個数に応じて(例えば、保留個数が3以上となったことに応じて)短縮変動に変更された場合にも、S482の処理では同様に、特別図柄変動パターンが短縮変動であると判定し、アイテム獲得演出処理を行わないこととしている。
[アイテム使用演出処理]
図44は、サブCPU71により実行されるアイテム使用演出処理を示すフローチャートである。このアイテム使用演出処理は、当該変動においてアイテムとしてのプレートを全て獲得させた後、基本的に全てのプレートを使用する演出を実行するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図44に示すように、S490において、サブCPU71は、獲得プレートがあるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、後述するアイテム獲得演出処理によっても全てのプレートが獲得されておらず、決定されているアイテム先読み演出(図12及び図13参照)に対応するプレートA、プレートB、プレートC、及びプレートDのいずれかが1枚以上であるか否かを判定する。獲得プレートがあると判定した場合には、S491に処理を移す。一方、獲得プレートがないと判定した場合には、S492に処理を移す。
S491において、サブCPU71は、残りのプレートを全て獲得させるプレート獲得演出データをセットする処理を行う。例えば、「アイテム先読み演出15」(図12及び図13参照)が決定されており、残りプレートとして、プレートAが1枚、プレートBが1枚、プレートCが1枚、プレートDが1枚ある場合に、サブCPU71は、当該変動開始時にプレートA〜Dを順次獲得させる演出を行うための演出データをセットする。この処理を終了した場合には、S492に処理を移す。
S492において、サブCPU71は、疑似連演出があるか否かを判定する処理を行う。基本的に装飾図柄は、特別図柄の変動開始に応じてその変動を開始し、特別図柄の変動停止に応じてその変動を停止するものであるが、疑似連演出は、特別図柄の変動中に、装飾図柄のみ仮停止・再変動を行うことであたかも疑似的に複数回の図柄変動が行われたかのように見せる演出である。この装飾図柄の仮停止・再変動の回数が疑似連数(疑似連回数)であり、疑似連数が多いほど大当りとなっている期待度が高くなる。なお、例えば、決定されている演出パターンが「アイテム先読み演出15」である場合に、より詳細には、「アイテム先読み演出15」(疑似連演出データ=疑似連数0回)〜「アイテム先読み演出15」(疑似連演出データ=疑似連数4回)のいずれかを決定することが可能となっている。すなわち、演出パターンの表記上は同じ「アイテム先読み演出15」であっても、疑似連数(0〜4回)が異なる演出パターンが存在することとなる。もっとも、演出の整合性を図る観点から、疑似連数が0回である場合には、プレートAの枚数が1枚以上となるアイテム先読み演出の演出パターンは決定されない。このように、S492において、サブCPU71は、疑似連数が1以上である演出パターンが決定されているか否かを判定する。疑似連演出があると判定した場合には、S493に処理を移す。一方、疑似連演出がないと判定した場合には、S496に処理を移す。
S493において、サブCPU71は、プレートAを獲得しているか否かを判定する処理を行う。プレートAを獲得していると判定した場合には、S494に処理を移す。一方、プレートAを獲得していないと判定した場合には、S495に処理を移す。
S494において、サブCPU71は、プレートA使用演出処理を実行する。このプレートA使用演出処理については、図45を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S496に処理を移す。
S495において、サブCPU71は、演出パターンによって予め定められている疑似連演出データをセットする処理を行う。すなわち、サブCPU71は、予め定められている疑似連数(0〜4回)に応じた疑似連演出が行われるように制御する。この処理を終了した場合には、S496に処理を移す。
S496において、サブCPU71は、セリフ演出があるか否かを判定する処理を行う。セリフ演出は、特別図柄の変動中に、液晶表示装置4の表示領域4Aに所定のキャラクタのセリフを表示する演出であり、そのセリフの色によって大当りとなっている期待度を異ならせて表示するものである。一例として、セリフ(白色)、セリフ(黄色)、セリフ(緑色)、セリフ(赤色)の順で大当りとなっている期待度が高くなるものとする。なお、例えば、決定されている演出パターンが「アイテム先読み演出15」である場合に、より詳細には、「アイテム先読み演出15」(セリフ演出データなし=セリフ演出なし)、「アイテム先読み演出15」(セリフ演出データ=セリフ(白色))〜「アイテム先読み演出15」(セリフ演出データ=セリフ(赤色))のいずれかを決定することが可能となっている。すなわち、演出パターンの表記上は同じ「アイテム先読み演出15」であっても、セリフ演出の有無及び色が異なる演出パターンが存在することとなる。もっとも、演出の整合性を図る観点から、セリフ演出なしである場合には、プレートBの枚数が1枚以上となるアイテム先読み演出の演出パターンは決定されない。このように、サブCPU71は、セリフ演出がある演出パターンが決定されているか否かを判定する。セリフ演出があると判定した場合には、S497に処理を移す。一方、セリフ演出がないと判定した場合には、S500に処理を移す。
S497において、サブCPU71は、プレートBを獲得しているか否かを判定する処理を行う。プレートBを獲得していると判定した場合には、S498に処理を移す。一方、プレートBを獲得していないと判定した場合には、S499に処理を移す。
S498において、サブCPU71は、プレートB使用演出処理を実行する。このプレートB使用演出処理については、図46を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S500に処理を移す。
S499において、サブCPU71は、演出パターンによって予め定められているセリフ演出データをセットする処理を行う。すなわち、サブCPU71は、予め定められているセリフ演出の色に応じたセリフ演出が行われるように制御する。この処理を終了した場合には、S500に処理を移す。
S500において、サブCPU71は、カットイン演出があるか否かを判定する処理を行う。カットイン演出は、特別図柄の変動中に、液晶表示装置4の表示領域4Aに所定のキャラクタをカットインさせて表示する演出であり、そのカットインの色によって大当りとなっている期待度を異ならせて表示するものである。一例として、カットイン(白色)、カットイン(黄色)、カットイン(緑色)、カットイン(赤色)の順で大当りとなっている期待度が高くなるものとする。なお、例えば、決定されている演出パターンが「アイテム先読み演出15」である場合に、より詳細には、「アイテム先読み演出15」(カットイン演出データなし=カットイン演出なし)、「アイテム先読み演出15」(カットイン演出データ=カットイン(白色))〜「アイテム先読み演出15」(カットイン演出データ=カットイン(赤色))のいずれかを決定することが可能となっている。すなわち、演出パターンの表記上は同じ「アイテム先読み演出15」であっても、カットイン演出の有無及び色が異なる演出パターンが存在することとなる。もっとも、演出の整合性を図る観点から、カットイン演出なしである場合には、プレートCの枚数が1枚以上となるアイテム先読み演出の演出パターンは決定されない。このように、サブCPU71は、カットイン演出がある演出パターンが決定されているか否かを判定する。カットイン演出があると判定した場合には、S501に処理を移す。一方、カットイン演出がないと判定した場合には、S504に処理を移す。
S501において、サブCPU71は、プレートCを獲得しているか否かを判定する処理を行う。プレートCを獲得していると判定した場合には、S502に処理を移す。一方、プレートCを獲得していないと判定した場合には、S503に処理を移す。
S502において、サブCPU71は、プレートC使用演出処理を実行する。このプレートC使用演出処理については、図47を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S504に処理を移す。
S503において、サブCPU71は、演出パターンによって予め定められているカットイン演出データをセットする処理を行う。すなわち、サブCPU71は、予め定められているカットイン演出の色に応じたカットイン演出が行われるように制御する。この処理を終了した場合には、S504に処理を移す。
S504において、サブCPU71は、プレートDを獲得しているか否かを判定する処理を行う。プレートDを獲得していると判定した場合には、S505に処理を移す。一方、プレートDを獲得していないと判定した場合には、S506に処理を移す。
S505において、サブCPU71は、プレートD使用演出処理を実行する。プレートDは、大当り判定の結果(当落)がハズレの場合よりも当りである場合のほうが相対的に獲得される確率が高く構成されていることから(図12及び図13参照)、プレートDは獲得しているだけで大当りとなっている期待度が高いこととなる。この処理において、サブCPU71は、大当り判定の結果(当落)が当りであって、大当り図柄が「確変1」〜「確変6」である場合には、図49を用いて後述する当り演出パターン決定処理においてプレートDが使用されるようにプレートDを持ち越す場合には、プレートDを持ち越す処理を行うことが可能となっている。また、サブCPU71は、その他の場合には、特殊演出変更データをセットする処理を行う。特殊演出変更データは、S494(図45)、S495、S498(図46)、S499、S502(図47)、又はS503の処理においてセットされた演出データに対して、プレートDを直接的あるいは間接的に作用させて、行われる演出がより期待度が高くなるように変更するためのデータである。例えば、カットイン演出があると判定し、プレートCを獲得していないと判定した場合であっても、この特殊演出変更データによって、演出パターンによって予め定められているカットイン演出データをS502(図47)の処理と同様に変更する。その際、プレートDを直接使用する演出を行うこととしてもよく、プレートDをプレートCに変換して使用する演出を行うこととしてもよい。この処理を終了した場合には、S506に処理を移す。
なお、特殊演出変更データに基づく演出の変更の態様は、前述した態様に限られるものではない。一例として、通常の装飾図柄の変動表示態様及び停止表示態様とは異なる変動表示態様及び停止表示態様によって大当りとなったことが報知されるように、演出を変更する態様を採ることとしてもよい。例えば、所定の演出態様(アイテム先読み演出の当該変動における演出態様を含む)では、まず、リーチ状態となり、そこから装飾図柄が完全に停止表示する前に演出が発生(発展)してスーパーリーチ状態となり、その後、大当りとなっている場合には、装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様で停止表示し、大当りとなっていない場合には、リーチハズレ目で停止表示するように構成されていることとした場合であって、当該変動において大当りとなる場合には、特殊演出変更データがセットされていること(すなわち、プレートDを獲得していること)に基づいて、本来であれば、所定の演出態様において、装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様で停止表示するところを、装飾図柄がリーチハズレ目で停止表示することとし、その後、疑似的な次回の遊技の通常変動を開始する演出を行ったところで、プレートDを使用する演出を行って、装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様で停止表示するように演出を変更することとしてもよい。さらに、他の一例として、期待度の異なる複数のスーパーリーチ状態がある場合に、特殊演出変更データがセットされていること(すなわち、プレートDを獲得していること)に基づいて、より期待度の高いスーパーリーチ状態を発生させるように演出を変更することとしてもよい。
S506において、サブCPU71は、獲得している各プレート枚数をクリアする処理を行う。また、サブCPU71は、アイテム先読み演出中フラグをクリア(OFF)する処理を行う。この処理を終了した場合には、アイテム使用演出処理ルーチンを終了する。
[プレートA使用演出処理]
図45は、サブCPU71により実行されるプレートA使用演出処理を示すフローチャートである。このプレートA使用演出処理は、獲得しているプレートAを作用させて当該変動における疑似連演出を実行するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図45に示すように、S510において、サブCPU71は、疑似連数が、獲得しているプレートAの枚数よりも多いか否かを判定する処理を行う。例えば、疑似連数が3回であり、獲得しているプレートAの枚数が2枚であれば、サブCPU71は、疑似連数が獲得しているプレートAの枚数よりも多いと判定する。疑似連数が獲得しているプレートAの枚数よりも多いと判定した場合には、S511に処理を移す。一方、疑似連数が獲得しているプレートAの枚数よりも多くない(疑似連数が獲得しているプレートAの枚数以下である)と判定した場合には、S512に処理を移す。
S511において、サブCPU71は、疑似連仮停止の演出データをセットする処理を行う。なお、疑似連仮停止の演出の画面表示例(演出例)については、図69〜71を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S513に処理を移す。
S512において、サブCPU71は、通常仮停止の演出データ、プレートA使用の演出データ、及び疑似連仮停止の演出データをセットする処理を行う。なお、通常仮停止及びプレートA使用の演出の画面表示例(演出例)については、図69〜71を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S513に処理を移す。
S513において、サブCPU71は、疑似連数を1減算する疑似連数の更新処理を行う。この処理を終了した場合には、S514に処理を移す。
S514において、サブCPU71は、疑似連数が「0」であるか否かを判定する処理を行う。疑似連数が「0」であると判定した場合には、プレートA使用演出処理ルーチンを終了する。一方、疑似連数が「0」でないと判定した場合には、S510に処理を移す。
[プレートB使用演出処理]
図46は、サブCPU71により実行されるプレートB使用演出処理を示すフローチャートである。このプレートB使用演出処理は、獲得しているプレートBを作用させて当該変動におけるセリフ演出を実行するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図46に示すように、S520において、サブCPU71は、プレートBの枚数に応じて、予め決定されているセリフ演出データよりも期待度の低いセリフ演出データを仮セットする処理を行う。例えば、サブCPU71は、予め決定されているセリフ演出データがセリフ(赤色)であり、プレートBの枚数が1枚である場合、プレートB1枚分期待度が低いセリフ演出データであるセリフ(緑色)を仮セットする。また、例えば、サブCPU71は、予め決定されているセリフ演出データがセリフ(赤色)であり、プレートBの枚数が2枚である場合、プレートB2枚分期待度が低いセリフ演出データであるセリフ(黄色)を仮セットする。この処理を終了した場合には、S521に処理を移す。
S521において、サブCPU71は、仮セットされた期待度の低いセリフ演出データ、プレートB使用の演出データ、及びもとのセリフ演出データをセットする処理を行う。これらの演出データがセットされることにより、上述の例においてプレートBの枚数が1枚である場合には、最初にセリフ(緑色)のセリフ演出データに対応する演出が実行され、次にプレートBを1枚使用する演出データに対応する演出が実行されてセリフ演出の期待度が高くなることが報知され、最後にセリフ(赤色)のセリフ演出データに対応する演出が実行される。また、上述の例においてプレートBの枚数が2枚である場合には、最初にセリフ(黄色)のセリフ演出データに対応する演出が実行され、次にプレートBを2枚使用する演出データに対応する演出が実行されてセリフ演出の期待度が高くなることが報知され、最後にセリフ(赤色)のセリフ演出データに対応する演出が実行される。すなわち、セリフ演出の期待度が、あたかもプレートBが作用して向上したかのような演出を行うことができる。この処理を終了した場合には、プレートB使用演出処理ルーチンを終了する。
[プレートC使用演出処理]
図47は、サブCPU71により実行されるプレートC使用演出処理を示すフローチャートである。このプレートC使用演出処理は、獲得しているプレートCを作用させて当該変動におけるカットイン演出を実行するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図47に示すように、S530において、サブCPU71は、プレートCの枚数に応じて、予め決定されているカットイン演出データよりも期待度の低いカットイン演出データを仮セットする処理を行う。例えば、サブCPU71は、予め決定されているカットイン演出データがカットイン(赤色)であり、プレートCの枚数が1枚である場合、プレートC1枚分期待度が低いカットイン演出データであるカットイン(緑色)を仮セットする。また、例えば、サブCPU71は、予め決定されているカットイン演出データがカットイン(赤色)であり、プレートCの枚数が2枚である場合、プレートC2枚分期待度が低いカットイン演出データであるカットイン(黄色)を仮セットする。この処理を終了した場合には、S531に処理を移す。
S521において、サブCPU71は、仮セットされた期待度の低いカットイン演出データ、プレートC使用の演出データ、及びもとのカットイン演出データをセットする処理を行う。これらの演出データがセットされることにより、上述の例においてプレートCの枚数が1枚である場合には、最初にカットイン(緑色)のカットイン演出データに対応する演出が実行され、次にプレートCを1枚使用する演出データに対応する演出が実行されてカットイン演出の期待度が高くなることが報知され、最後にカットイン(赤色)のカットイン演出データに対応する演出が実行される。上述の例においてプレートCの枚数が2枚である場合には、最初にカットイン(黄色)のカットイン演出データに対応する演出が実行され、次にプレートCを2枚使用する演出データに対応する演出が実行されてカットイン演出の期待度が高くなることが報知され、最後にカットイン(赤色)のカットイン演出データに対応する演出が実行される。すなわち、カットイン演出の期待度が、あたかもプレートCが作用して向上したかのような演出を行うことができる。この処理を終了した場合には、プレートC使用演出処理ルーチンを終了する。
[アイテム獲得演出処理]
図48は、サブCPU71により実行されるアイテム獲得演出処理を示すフローチャートである。このアイテム獲得演出処理は、当該変動前においてアイテムとしてのプレートを遊技者に獲得させる演出を実行するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図48に示すように、S540において、サブCPU71は、プレートAを獲得しているか否かを判定する処理を行う。プレートAを獲得していると判定した場合には、S541に処理を移す。一方、プレートAを獲得していないと判定した場合には、S544に処理を移す。
S541において、サブCPU71は、プレートAを獲得していることを示す演出画像を、液晶表示装置4の表示領域4Aに表示するか否かを決定するプレートA表示抽選を実行する処理を行う。この処理を終了した場合には、S542に処理を移す。
S542において、サブCPU71は、プレートA表示抽選に当選したか否かを判定する処理を行う。プレートA表示抽選に当選したと判定した場合には、S543に処理を移す。一方、プレートA表示抽選に当選していないと判定した場合には、S544に処理を移す。
S543において、サブCPU71は、プレートA枚数を1減算するプレートA枚数の更新処理を行う。なお、プレートAが複数枚ある場合には、前述のプレートA表示抽選によって1枚ずつ表示するか否かを決定することとしてもよく、複数のプレートA枚数を表示するか否かを決定することとしてもよい。後者の場合には、この処理において複数のプレートA枚数が減算されることとなる。この処理を終了した場合には、S544に処理を移す。
S544において、サブCPU71は、プレートBを獲得しているか否かを判定する処理を行う。プレートBを獲得していると判定した場合には、S545に処理を移す。一方、プレートBを獲得していないと判定した場合には、S548に処理を移す。
S545において、サブCPU71は、プレートBを獲得していることを示す演出画像を、液晶表示装置4の表示領域4Aに表示するか否かを決定するプレートB表示抽選を実行する処理を行う。この処理を終了した場合には、S546に処理を移す。
S546において、サブCPU71は、プレートB表示抽選に当選したか否かを判定する処理を行う。プレートB表示抽選に当選したと判定した場合には、S547に処理を移す。一方、プレートB表示抽選に当選していないと判定した場合には、S548に処理を移す。
S547において、サブCPU71は、プレートB枚数を1減算するプレートB枚数の更新処理を行う。なお、プレートBが複数枚ある場合には、前述のプレートB表示抽選によって1枚ずつ表示するか否かを決定することとしてもよく、複数のプレートB枚数を表示するか否かを決定することとしてもよい。後者の場合には、この処理において複数のプレートB枚数が減算されることとなる。この処理を終了した場合には、S548に処理を移す。
S548において、サブCPU71は、プレートCを獲得しているか否かを判定する処理を行う。プレートCを獲得していると判定した場合には、S549に処理を移す。一方、プレートCを獲得していないと判定した場合には、S552に処理を移す。
S549において、サブCPU71は、プレートCを獲得していることを示す演出画像を、液晶表示装置4の表示領域4Aに表示するか否かを決定するプレートC表示抽選を実行する処理を行う。この処理を終了した場合には、S550に処理を移す。
S550において、サブCPU71は、プレートC表示抽選に当選したか否かを判定する処理を行う。プレートC表示抽選に当選したと判定した場合には、S551に処理を移す。一方、プレートC表示抽選に当選していないと判定した場合には、S552に処理を移す。
S551において、サブCPU71は、プレートC枚数を1減算するプレートC枚数の更新処理を行う。なお、プレートCが複数枚ある場合には、前述のプレートC表示抽選によって1枚ずつ表示するか否かを決定することとしてもよく、複数のプレートC枚数を表示するか否かを決定することとしてもよい。後者の場合には、この処理において複数のプレートC枚数が減算されることとなる。この処理を終了した場合には、S552に処理を移す。
S552において、サブCPU71は、プレートDを獲得しているか否かを判定する処理を行う。プレートDを獲得していると判定した場合には、S553に処理を移す。一方、プレートDを獲得していないと判定した場合には、S556に処理を移す。
S553において、サブCPU71は、プレートDを獲得していることを示す演出画像を、液晶表示装置4の表示領域4Aに表示するか否かを決定するプレートD表示抽選を実行する処理を行う。この処理を終了した場合には、S554に処理を移す。
S554において、サブCPU71は、プレートD表示抽選に当選したか否かを判定する処理を行う。プレートD表示抽選に当選したと判定した場合には、S555に処理を移す。一方、プレートD表示抽選に当選していないと判定した場合には、S556に処理を移す。
S555において、サブCPU71は、プレートD枚数を1減算するプレートD枚数の更新処理を行う。なお、プレートDが複数枚ある場合には、前述のプレートD表示抽選によって1枚ずつ表示するか否かを決定することとしてもよく、複数のプレートD枚数を表示するか否かを決定することとしてもよい。後者の場合には、この処理において複数のプレートD枚数が減算されることとなる。この処理を終了した場合には、S556に処理を移す。
S556において、サブCPU71は、表示抽選(S541、S545、S549、S553)に当選したプレートに応じたプレート表示演出データをセットする処理を行う。このプレート表示演出データによって、前述の各表示抽選で当選した対象のプレートの枚数が、演出画像として液晶表示装置4の表示領域4Aに表示される。この処理を終了した場合には、アイテム獲得演出処理ルーチンを終了する。
ここで、図49に示すアイテム獲得演出処理によってプレート(アイテム)を獲得させる場合の一例として、3ゲーム後の特別図柄ゲームにおいて、図44に示したアイテム使用演出処理が実行されることが決定されている場合(3ゲーム後の特別図柄ゲームが当該変動である場合)であって、プレートA〜Dを各々1枚ずつ獲得している場合を例に挙げて説明する。
1ゲーム目(当該変動の2ゲーム前)の特別図柄ゲームにおいて、例えば、プレートA表示抽選、及びプレートD表示抽選に当選した場合、プレートAを1枚獲得していることを示す演出画像、及びプレートDを1枚獲得していることを示す演出画像が液晶表示装置4の表示領域4Aに表示される。次に、2ゲーム目(当該変動の1ゲーム前)の特別図柄ゲームにおいて、例えば、プレートB表示抽選に当選した場合、プレートBを1枚獲得していることを示す演出画像が液晶表示装置4の表示領域4Aに表示される。そして、3ゲーム目(当該変動)の特別図柄ゲームにおいて、図49に示すアイテム獲得演出処理によって獲得していることが示されなかった残りのプレートCについて、プレートCを1枚獲得していることを示す演出画像が液晶表示装置4の表示領域4Aに表示され(図44のS491参照)、これらのプレート(アイテム)を使用したアイテム先読み演出が行われることとなる。
このように、本実施形態においては、当該変動が開始される前に、アイテム先読み演出におけるアイテム(例えばプレートA〜D)の種類を報知する事前報知演出(例えば、プレートA〜Dを獲得していることを示す演出画像)を行うか否かを決定するように構成されている。このように構成することで、大当り予告(特定遊技状態への移行予告)を行う場合に、より変化に富んだ先読演出(変動実行前の始動記憶に基づく演出)を行うことが可能となる。
[当り演出パターン決定処理]
図49は、サブCPU71により実行される当り演出パターン決定処理を示すフローチャートである。この当り演出パターン決定処理は、大当り遊技状態中の演出パターンである当り演出パターンを決定するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図49に示すように、S560において、サブCPU71は、当り演出パターンフラグが当りパターン12を示すものであるか否かを判定する処理を行う。ここで、当り演出パターンフラグは、当りパターン1〜12(図8参照)を示す内部フラグであり、当りパターン1〜12のそれぞれに対応して当り演出パターンフラグ「01H」〜「0CH」がセットされる。なお、当り演出パターンフラグは、受信した図柄指定コマンドに含まれる大当り図柄の情報に応じてセットされることとしてもよく、受信した当り開始表示コマンドに含まれる同様の情報に応じてセットされることとしてもよい。すなわち、この処理において、サブCPU71は、開始される大当りの種類が当りパターン12(第2特別図柄の大当り図柄「確変1」)であるか否かを判定する。当り演出パターンフラグが当りパターン12を示すものであると判定した場合には、S561に処理を移す。一方、当り演出パターンフラグが当りパターン12を示すものでないと判定した場合には、S566に処理を移す。
S561において、サブCPU71は、STモード中であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、前述した演出モードフラグの値が「03H」であるか否かを判定する。STモード中であると判定した場合には、S563に処理を移す。一方、STモード中でないと判定した場合には、S562に処理を移す。
S562において、サブCPU71は、SPボーナス用昇格当り演出パターンを決定する処理を行う。当り演出パターンフラグが当りパターン12を示すものであり、かつSTモード中でない場合は、基本的に時短モードにおいて、第2特別図柄の大当り図柄「確変1」が停止表示される場合であることから、時短モードから第2特別図柄当り中のSPボーナスを経てSTモードに移行する(昇格する)ことをSPボーナス中に示す、SPボーナス用昇格当り演出パターンを決定することとしている。この処理を終了した場合には、当り演出パターン決定処理ルーチンを終了する。
S563において、サブCPU71は、ST中管理カウンタの値が「50」以下であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、STモードのストーリー区間において大当りとなったか(大当りが連荘したか)否かを判定する。ST中管理カウンタの値が「50」以下であると判定した場合には、S564に処理を移す。一方、ST中管理カウンタの値が「50」以下でないと判定した場合には、S565に処理を移す。
S564において、サブCPU71は、ST連荘カウンタの値とST中管理カウンタの値に応じて、SPボーナス用関連ストーリー当り演出パターンを決定する処理を行う。本実施形態においては、STモード中の大当りの連荘回数(ST中連荘カウンタの値)に応じて、STモードのストーリー区間における一連のストーリー演出が進行することとなっているが、この進行している一連のストーリー演出は、STモードのストーリー区間から第2特別図柄当り中のSPボーナスに移行する場合にも引き継がれるようになっている。そこで、STモード中の大当りの連荘回数(ST中連荘カウンタの値)と、STモードのストーリー区間におけるストーリーの進行状況(ST中管理カウンタの値)とに応じたSPボーナス用関連ストーリー当り演出パターンを決定することとしている。なお、SPボーナス用関連ストーリー当り演出パターンの画面表示例(演出例)については、図59を用いて後述する。この処理を終了した場合には、当り演出パターン決定処理ルーチンを終了する。
S565において、サブCPU71は、SPボーナス用バトル当り演出パターンを決定する処理を行う。SPボーナス用バトル当り演出パターンは、STモードのバトルリーチ区間において大当りとなった場合に決定される当り演出パターンであり、STモードのバトルリーチ区間における一のキャラクタ(例えば、味方キャラクタ)と、他のキャラクタ(例えば、敵キャラクタ)のバトルシーンに関連する演出を、SPボーナスにおいて実行するための当り演出パターンである。この処理を終了した場合には、当り演出パターン決定処理ルーチンを終了する。
S566において、サブCPU71は、当り演出パターン決定テーブル(図14参照)を参照し、当り演出パターンフラグが示す当りパターンの種類に応じて、当り演出パターンを決定する処理を行う。なお、前述したように、より詳細な当りパターン(例えば、当りパターン1−1〜46)の種類に応じて、当り演出パターンを決定する場合には、より詳細に当り演出パターンフラグを規定することとしてもよく、当り演出パターンフラグとより詳細な当りパターンを示すその他の情報とに応じて、当り演出パターンを決定することとしてもよい。この処理を終了した場合には、S567に処理を移す。
S567において、サブCPU71は、プレートDを獲得しているか否かを判定する処理を行う。より詳細には、図44に示したアイテム使用演出処理のS505のプレートD使用演出処理において、持ち越されているプレートDの枚数が1以上であるか否かを判定する。プレートDを獲得していると判定した場合には、S568に処理を移す。一方、プレートDを獲得していないと判定した場合には、当り演出パターン決定処理ルーチンを終了する。
S568において、サブCPU71は、決定された当りパターンの種類に応じて、昇格(逆転)パターンとなるように当り演出パターンを変更する処理を行う。例えば、当り演出パターンとして、ライブボーナス(ライブボーナス9R成功)が決定されているときに、プレートDを獲得している場合には、演出パターンとして、ライブボーナス(ライブボーナス4R失敗)を仮セットし、仮セットされたライブボーナス(ライブボーナス4R失敗)に対応する演出データ、プレートD使用の演出データ、及びライブボーナス(ライブボーナス9R成功)に対応する演出データをセットする処理を行う。これらの演出データがセットされることにより、ライブボーナスにおいては、最初にライブボーナス(ライブボーナス4R失敗)に対応する演出データに対応する演出が実行され、次に、後述する第1分岐区間において、プレートD使用の演出データに対応する演出が実行されてライブボーナスが昇格(逆転)することが報知され、その後はライブボーナス(ライブボーナス9R成功)に対応する演出データに対応する演出が実行されるように当り演出パターンを変更する。この処理を終了した場合には、当り演出パターン決定処理ルーチンを終了する。
[当り開始演出処理]
図50は、サブCPU71により実行される当り開始演出処理を示すフローチャートである。この当り開始演出処理は、決定された当り演出パターンに基づいて大当り遊技状態中の演出を開始するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図50に示すように、S570において、サブCPU71は、当り演出パターンとして楽曲パターン(図14参照)が決定されているか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、第1特別図柄当り中のライブボーナスを開始するか否かを判定する。当り演出パターンとして楽曲パターンが決定されていると判定した場合には、S571に処理を移す。一方、当り演出パターンとして楽曲パターンが決定されていないと判定した場合には、S572に処理を移す。
S571において、サブCPU71は、決定されている楽曲パターンの後述する初期区間の開始時期に応じた有効期間タイマをセットする処理を行う。すなわち、サブCPU71は、当り演出パターンとして楽曲パターンが決定されている場合には、大当り遊技状態開始前の所定の時期から楽曲パターンによる演出を開始する制御を行う。例えば、当り開始インターバル時間が10000msである場合に、有効期間タイマとして4000msをセットする。なお、楽曲パターンの演出例及び画面表示例については、図52、図53、図55及び図56を用いて後述する。この処理を終了した場合には、当り開始演出処理ルーチンを終了する。
S572において、サブCPU71は、当り開始インターバル時間に対応する時間に応じた有効期間タイマをセットする処理を行う。すなわち、サブCPU71は、当り演出パターンとして楽曲パターンが決定されていない場合には、大当り遊技状態開始と同期するように当り演出パターンによる演出を開始する制御を行う。例えば、当り開始インターバル時間が10000msである場合に、有効期間タイマとして10000msをセットする。この処理を終了した場合には、当り開始演出処理ルーチンを終了する。
[当り終了演出処理]
図51は、サブCPU71により実行される当り終了演出処理を示すフローチャートである。この当り終了演出処理は、決定された当り演出パターンに基づいて大当り遊技状態中の演出を終了するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図51に示すように、S580において、サブCPU71は、当り演出パターンフラグが確変を示すものであるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、終了する大当りの種類が当りパターン1〜6(第1特別図柄の大当り図柄「確変1」〜「確変6」)又は当りパターン12(第2特別図柄の大当り図柄「確変1」)であるか否かを判定する。当り演出パターンフラグが確変を示すものであると判定した場合には、S581に処理を移す。一方、当り演出パターンフラグが確変を示すものでないと判定した場合には、S585に処理を移す。
S581において、サブCPU71は、ST中連荘カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、STモードにおいて大当りとなったか(大当りが連荘したか)否かを判定する。ST中連荘カウンタの値が「1」以上であると判定した場合には、S582に処理を移す。一方、ST中連荘カウンタの値が「1」以上でない(「0」である)と判定した場合には、S583に処理を移す。
S582において、サブCPU71は、ST中連荘カウンタの値を1加算するST中連荘カウンタの更新処理を行う。この処理を終了した場合には、S584に処理を移す。
S583において、サブCPU71は、ST中連荘カウンタの初期値として「1」をセットする処理を行う。これにより、いわゆる初当り終了後のSTモードのストーリー区間において、最初の一連のストーリー演出が行われることとなる。この処理を終了した場合には、S584に処理を移す。
なお、本実施形態においては、いわゆる初当りを除いた連荘回数について、ST中連荘カウンタを用いてカウントすることとしているが、初当りを含めた連荘回数を別途カウントすることとしてもよい。この場合、初当りを含めた連荘回数をカウントする連荘カウンタを別途設けることとしてもよく、ST中連荘カウンタの値から(例えば、ST中連荘カウンタの値に1を加算して)、初当りを含めた連荘回数をカウントすることとしてもよい。このように初当りを含めた連荘回数をカウントすることにより、そのカウント結果を一連のストーリー演出とは別に表示することとしてもよい。例えば、前述の最初の一連のストーリー演出が行われている場合に、初当りを含めた連荘回数の表示として「大当り2連続中」との表示を行うことで、演出内容にかかわらず、遊技者に獲得している遊技媒体数を概ね把握させることが可能となる。
S584において、サブCPU71は、ST中管理カウンタの初期値として「0」をセットする処理を行う。これにより、いわゆるSTモードのストーリー区間のゲーム数が最初から管理させることとなる。この処理を終了した場合には、S585に処理を移す。
S585において、サブCPU71は、当り演出パターンとして楽曲パターン(図14参照)が決定されているか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、第1特別図柄当り中のライブボーナスの終了時であるか否かを判定する。当り演出パターンとして楽曲パターンが決定されていると判定した場合には、当り終了演出処理ルーチンを終了する。一方、当り演出パターンとして楽曲パターンが決定されていないと判定した場合には、S586に処理を移す。
S586において、サブCPU71は、当り演出パターンの種類に応じたボーナス終了時の演出データをセットする処理を行う。ここで、当り演出パターンが楽曲パターンである場合、当り開始演出処理(図50参照)において開始された楽曲パターンに応じた演出が終了していない場合には、その演出が優先して実行され、ボーナス終了時の演出データはセットされないこととしている。すなわち、楽曲パターンに応じた演出が、ボーナス終了時の演出に上書きされないこととしている。この処理を終了した場合には、当り終了演出処理ルーチンを終了する。
なお、図示は省略しているが、この当り終了演出処理において、サブCPU71は、いわゆる初当りの終了時に、返却ボタン24を操作してカード(例えば、プリベイドカード)をカードユニット84から返却させることを遊技者に促すカード取り忘れ報知を実行するためのカード取り忘れ報知演出データをセットする処理を行う。このカード取り忘れ報知は、ボーナス終了時の演出データに対応する演出とともに実行されることとしてもよく、いわゆる初当りの終了時においては、ボーナス終了時の演出データに対応する演出に替えて実行されることとしてもよい。また、当り演出パターンが楽曲パターンである場合であって、いわゆる初当りの終了時にこの楽曲パターンによる演出が終了していない場合であっても、カード取り忘れ報知を実行することとしてもよい。
次に、図52〜71を用いて、本実施形態における各種の演出について、演出例及び画面表示例を用いて説明する。
[ライブボーナスの演出例]
図51及び図52は、ライブボーナスの演出例を示す図である。なお、図51及び図52においては、ライブボーナスの一例として楽曲パターンAの場合の演出例を示す。
図52の上段には、当りパターンが当りパターン1であり、当り演出パターンとしてライブボーナスの楽曲パターンA(成功)が選択されている場合の演出例を示している。楽曲パターンA(成功)は、楽曲パターンAにおけるイントロ部分が出力される初期区間(6s)と、楽曲パターンAにおけるAメロ部分が出力される第1区間(22s)と、楽曲パターンAが継続するか否かを最初に示す第1分岐区間(7s)と、楽曲パターンAにおけるBメロ部分が出力される第2区間(22s)と、楽曲パターンAが継続するか否かを次に示す第2分岐区間(9s)と、楽曲パターンAにおけるサビ部分が出力されて特定第2ラウンド遊技が実行されることが示唆される第3区間(25s)から構成されている。なお、各区間(後述する第4区間及び第5区間を含む)において括弧書きで示す出力時間は一例を示したものであり、各ラウンド(ロング開放又はショート開放ごと)の平均消化時間、ラウンド間インターバルに対応する時間及び楽曲パターンに対応する楽曲の曲調などを総合して適宜設定可能であるものとする。
楽曲パターンA(成功)では、大当り遊技状態開始前の所定の時期から所定の楽曲の初期共通部分であるイントロ部分が出力され、次に、大当り遊技状態の開始に同期するように所定の楽曲の第1共通部分であるAメロ部分が出力され、次に、3R目の終盤から開始される所定の分岐期間(第1分岐区間)において、所定の楽曲の出力が継続するか否かが示され、次に、4R目の中盤から所定の楽曲の第2共通部分であるBメロ部分が出力され、次に、7R目の序盤から開始される特定の分岐期間(第2分岐区間)において、所定の楽曲の出力が継続するか否かが示され、次に、8R目の中盤から所定の楽曲の特定部分であるサビ部分が出力される。
図52の下段には、当りパターンが当りパターン7であり、当り演出パターンとしてライブボーナスの楽曲パターンA(失敗)が選択されている場合の演出例を示している。楽曲パターンA(失敗)は、前述の初期区間(6s)と、前述の第1区間(22s)と、前述の第1分岐区間(7s)と、前述の第2区間(22s)と、前述の第2分岐区間(9s)と、楽曲パターンAにおけるサビ部分が出力されず特定第2ラウンド遊技が実行されないことが示唆される第4区間(13s)から構成されている。
当りパターンが当りパターン7である場合の楽曲パターンA(失敗)では、大当り遊技状態開始前の所定の時期から所定の楽曲の初期共通部分であるイントロ部分が出力され、次に、大当り遊技状態の開始に同期するように所定の楽曲の第1共通部分であるAメロ部分が出力され、次に、3R目の終盤から開始される所定の分岐期間(第1分岐区間)において、所定の楽曲の出力が継続するか否かが示され、次に、4R目の中盤から所定の楽曲の第2共通部分であるBメロ部分が出力され、次に、7R目の序盤から開始される特定の分岐期間(第2分岐区間)において、所定の楽曲の出力が継続するか否かが示され、次に、8R目の中盤から所定の楽曲の特定部分であるサビ部分を出力せず、特定第2ラウンド遊技が実行されないことが示される。
図53の上段には、当りパターンが当りパターン3であり、当り演出パターンとしてライブボーナスの楽曲パターンA(逆転)が選択されている場合の演出例を示している。楽曲パターンA(逆転)は、前述の初期区間(6s)と、前述の第1区間(22s)と、前述の第1分岐区間(7s)と、所定音が出力されて特定第2ラウンド遊技が実行されることが示唆される第5区間(13s)から構成されている。なお、第5区間において出力される所定音は、楽曲パターンAにおけるサビ部分であってもよく(すなわち、第3区間と第5区間とが同一であってもよく)、楽曲パターンAにおける他の部分(例えば、Cメロ部分)であってもよく、逆転したこと(特定第2ラウンド遊技が実行されること)を示す所定の楽曲に関連する特定の効果音であってもよい。また、この特定の効果音が出力された後に、サビ部分又は他の部分の一部を出力するものであってもよい。
楽曲パターンA(逆転)では、大当り遊技状態開始前の所定の時期から所定の楽曲の初期共通部分であるイントロ部分が出力され、次に、大当り遊技状態の開始に同期するように所定の楽曲の第1共通部分であるAメロ部分が出力され、次に、3R目の終盤から開始される所定の分岐期間(第1分岐区間)において、所定の楽曲の出力が継続するか否かが示され、次に、4R目の中盤から所定の楽曲の特定部分である所定音が出力される。
図52の下段には、当りパターンが当りパターン8であり、当り演出パターンとしてライブボーナスの楽曲パターンA(失敗)が選択されている場合の演出例を示している。楽曲パターンA(失敗)は、前述の初期区間(6s)と、前述の第1区間(22s)と、前述の第1分岐区間(7s)と、前述の第4区間(13s)から構成されている。
当りパターンが当りパターン8である場合の楽曲パターンA(失敗)では、大当り遊技状態開始前の所定の時期から所定の楽曲の初期共通部分であるイントロ部分が出力され、次に、大当り遊技状態の開始に同期するように所定の楽曲の第1共通部分であるAメロ部分が出力され、次に、3R目の終盤から開始される所定の分岐期間(第1分岐区間)において、所定の楽曲の出力が継続するか否かが示され、次に、4R目の中盤から所定の楽曲の特定部分である所定音を出力せず、特定第2ラウンド遊技が実行されないことが示される。
このように、本実施形態においては、特定第2ラウンド遊技が実行される当りパターン3の大当り遊技状態においても、特定第2ラウンド遊技が実行されない当りパターン8の大当り遊技状態においても、所定の楽曲(例えば、楽曲パターンAに応じた楽曲)の第1共通部分(例えば、第1区間のAメロ)を出力し、所定の分岐期間(例えば、第1分岐区間)を経過させる。そして、当りパターン3の大当り遊技状態においては、この所定の分岐期間の経過後に、特定第2ラウンド遊技が実行されることを示唆する所定の楽曲の特定部分(例えば、第5区間の逆転)を出力する。このように構成することで、大当り遊技状態(特定遊技状態)における遊技者の期待感を高めることができる。
また、本実施形態においては、特定第2ラウンド遊技の実行が開始される前に、所定の楽曲の特定部分の出力が開始されることとなる所定の時期(例えば、初期区間が開始される1R目開始前の待ち時間中)から所定の楽曲の出力(例えば、初期区間のイントロの出力)が開始されるように構成することで、ラウンド遊技を監視する必要がなくなることから、制御負担が増大することを防止することができる。
また、本実施形態においては、当りパターン3の大当り遊技状態、当りパターン8の大当り遊技状態、当りパターン1の大当り遊技状態及び当りパターン7の大当り遊技状態のいずれにおいても、所定の楽曲(例えば、楽曲パターンAに応じた楽曲)の第1共通部分(例えば、第1区間のAメロ)を出力し、所定の分岐期間(例えば、第1分岐区間)を経過させる。ここで、当りパターン3の大当り遊技状態においては、この所定の分岐期間の経過後に、特定第2ラウンド遊技が実行されることを示唆する所定の楽曲の特定部分(例えば、第5区間の逆転)を出力し、当りパターン1の大当り遊技状態及び当りパターン7の大当り遊技状態においては、さらに、所定の楽曲の第2共通部分(例えば、第2区間のBメロ)を出力し、特定の分岐期間(例えば、第2分岐区間)を経過させる。そして、当りパターン1の大当り遊技状態においては、この特定の分岐期間の経過後に、特定第2ラウンド遊技が実行されることを示唆する所定の楽曲の特定部分(例えば、第3区間のサビ)を出力する。このように構成することで、特定遊技状態における遊技者の期待感をより一層高めることができる。
なお、楽曲パターンB(成功)及び楽曲パターンC(確定)は、基本的に楽曲パターンA(成功)と同様の構成を採り、楽曲パターンB(逆転)は、基本的に楽曲パターンA(逆転)と同様の構成を採り、楽曲パターンB(失敗)は、基本的に楽曲パターンA(失敗)と同様の構成を採るが、規定される各区間の出力時間のうち一部又は全部を異なる出力時間となるように構成することとしてもよく、規定される各区間のうち一部の区間を設けないように構成することとしてもよい。
また、例えば、第1分岐区間及び/又は第2分岐区間において、押下操作ボタン9Aの押下操作を促す演出を行うこととしてもよく、押下操作ボタン9Aが所定回数操作されたことに基づいて、その区間に続く区間に対応する所定の楽曲の部分を、押下操作ボタン9Aが所定回数操作されない場合よりも早く出力することとしてもよい。
[通常時の画面表示例]
図54は、通常時の画面表示例を示す図である。ここでいう通常時とは、通常モード、あるいは時短モードといった演出モードの実行時を意味する。同図に示すように、通常時における表示領域4Aの画面上には、基本的に、複数の装飾図柄700、第1特別図柄の始動記憶に対応する第1保留個数情報701、及び第2特別図柄の始動記憶に対応する第2保留個数情報702が表示される。
複数の装飾図柄700は、例えば3列をなし、「1」〜「7」の数字図柄が各列において変動表示態様又は停止表示態様となるように表示される。複数の装飾図柄700は、特別図柄の変動表示及び停止表示に連動して変動表示及び停止表示される。複数の装飾図柄700は、通常遊技状態から大当り遊技状態に移行する際、基本的には変動表示態様の状態から全て同一の数字図柄に揃った状態で停止表示態様となる。これら以外の装飾図柄700の停止表示態様は、基本的にハズレとなる。
第1保留個数情報701及び第2保留個数情報702は、それぞれ第1特別図柄及び第2特別図柄の始動記憶に対応する保留個数に応じた保留マークによって表示される。第1保留個数情報701及び第2保留個数情報702を示す保留マークは、それぞれ第1始動口32及び第2始動口33への遊技球の入賞に応じて上限4個まで追加表示される。第1保留個数情報701及び第2保留個数情報702を示す保留マークは、それぞれ対応する第1特別図柄及び第2特別図柄の始動記憶に基づいて特別図柄とともに装飾図柄が変動表示を開始する際に右端側から非表示となって消去される。第1保留個数情報701及び第2保留個数情報702の双方の保留マークが表示されている場合、第2特別図柄の始動記憶が第1特別図柄の始動記憶に対して優先されることから、第2保留個数情報702の保留マークが第1保留個数情報701の保留マークに優先して消去される。
なお、特に図示しないが、各種の演出モードにおける表示領域4Aの画面上には、演出内容に応じて異なる表示画像や背景画像などが表示されるようになっている。もちろん、異なる演出モードでも同一の表示画像や背景画像などが表示されるようにしてもよい。
[楽曲パターンAの画面表示例]
図55及び図56は、楽曲パターンAの画面表示例を示す図である。前述した初期区間、第1〜第5区間、第1分岐区間及び第2分岐区間においては、スピーカ10a,10b,10cから楽曲が出力されるのに連動して、液晶表示装置4の表示領域4Aにも演出画像が表示される。なお、図55及び図56においては、初期区間に対応する演出画像を省略しているが、例えば、イントロ部分に応じて曲名を表示したタイトル表示などの演出画像が表示されるものとする。
図55に示すように、楽曲パターンAの第1区間において、所定の楽曲の第1共通部分であるAメロ部分が出力されるのに連動して、所定のキャラクタがそのAメロ部分を歌唱する演出画像が表示され、楽曲パターンAの第1分岐区間において、所定の楽曲の出力が継続するか否かが示される演出画像が表示される。
そして、当りパターンが当りパターン8である場合には、楽曲パターンAの第4区間において、特定第2ラウンド遊技が実行されないことが示唆される演出画像が表示され、当りパターンが当りパターン3である場合には、所定の楽曲の特定部分である所定音が出力されるのに連動して、特定第2ラウンド遊技が実行されることが示唆される演出画像が表示される。
また、当りパターンが当りパターン1又は7である場合には、図56に示すように、所定の楽曲の第2共通部分であるBメロ部分が出力されるのに連動して、所定のキャラクタがそのBメロ部分を歌唱する演出画像が表示され、楽曲パターンAの第2分岐区間において、所定の楽曲の出力が継続するか否かが示される演出画像が表示される。
そして、当りパターンが当りパターン7である場合には、楽曲パターンAの第4区間において、特定第2ラウンド遊技が実行されないことが示唆される演出画像が表示され、当りパターンが当りパターン1である場合には、所定の楽曲の特定部分であるサビ部分が出力されるのに連動して、特定第2ラウンド遊技が実行されることが示唆される演出画像が表示される。
[STモードのストーリー区間の画面表示例]
図57及び図58は、STモードのストーリー区間の画面表示例を示す図である。図57に示すように、STモードのストーリー区間における表示領域4Aの画面上には、第1保留個数情報701、及び第2保留個数情報702が表示されるとともに、現在のセット数に対応するストーリー画像(第1の画像)を表示する当該セットストーリー表示領域703(第1画像表示手段)、及び次回以降のセット数に対応するストーリーを示唆するウィンドウ画像(第2の画像)を表示する予定セットウィンドウ表示領域704(第2画像表示手段)が設けられている。なお、装飾図柄700は、当該セットストーリー表示領域703に所定の透過度で重畳して変動表示させることとしてもよく、当該セットストーリー表示領域703、予定セットウィンドウ表示領域704、又はその他の領域に縮小して変動表示させることとしてもよい。あるいは、STモードのストーリー区間においては、装飾図柄700を表示させないこととしてもよい。
前述したように、STモードのストーリー区間においては、現在のセット数の値と、ST中連荘カウンタの値に応じて一連のストーリー演出が行われることとなっている。例えば、図58に示すように、ST中連荘カウンタの値が「1」である場合には、一連のストーリー演出のうちの最初のストーリー演出である「第1話」のストーリー演出が現在のセット数の値に応じて行われ、ST中連荘カウンタの値が「2」である場合には、一連のストーリー演出のうちの「第1話」に続くストーリー演出である「第2話」のストーリー演出が現在のセット数の値に応じて行われることとなる。この際、現在のセット数に対応するストーリー画像703a,703bが当該セットストーリー表示領域703に表示され、次回以降のセット数に対応するストーリーを示唆するウィンドウ画像704a,704bが予定セットウィンドウ表示領域704に表示されることとなる。
また、例えば、セット数が次のセット数に更新される(1加算される)場合には、ウィンドウ画像704a(704b)が示唆していたストーリーに対応するストーリー画像が当該セットストーリー表示領域703に表示されるとともに、予定セットウィンドウ表示領域704に表示される複数のウィンドウ画像が左方向にスライドし、セット数の更新(すなわち、ストーリー演出の進行)が報知されることとなる。なお、図58において、予定セットウィンドウ表示領域704に表示される白色のウィンドウ画像、斜線を付したウィンドウ画像、及び黒色のウィンドウ画像は、それぞれ異なるウィンドウ画像(すなわち、異なるストーリー)を示すものとして模式的に表したものである。
[SPボーナス用関連ストーリー当り演出パターンの画面表示例]
図59は、SPボーナス用関連ストーリー当り演出パターンの画面表示例を示す図である。本実施形態では、STモードのストーリー区間において、現在のセット数の値と、ST中連荘カウンタの値に応じて一連のストーリー演出が行われることとなっており、STモードのストーリー区間において大当りとなった場合には、その一連のストーリー演出に関連するSPボーナス用関連ストーリー当り演出パターンが決定されるようになっている(図49参照)。
図59の上段には、ST中連荘カウンタの値が「1」であり、ST中管理カウンタの値が「26」未満である場合のSPボーナス用関連ストーリー当り演出パターンの画面表示例を示している。この画面表示例では、ST中連荘カウンタの値が「1」である場合のST中ストーリー演出パターンに関連するSPボーナス用関連ストーリー当り演出パターンとして、ST中連荘カウンタの値が「1」である場合のST中ストーリー演出パターンによる一連のストーリー演出のストーリーのあらすじを表示している。すなわち、この画面表示例では、関連ストーリー演出として、一連のストーリー演出におけるストーリーの要約を表示している。
図59の下段には、ST中連荘カウンタの値が「1」であり、ST中管理カウンタの値が「26」以上である場合のSPボーナス用関連ストーリー当り演出パターンの画面表示例を示している。この画面表示例では、ST中連荘カウンタの値が「1」である場合のST中ストーリー演出パターンに関連するSPボーナス用関連ストーリー当り演出パターンとして、ST中連荘カウンタの値が「1」である場合のST中ストーリー演出パターンによる一連のストーリー演出のストーリーの名シーン及びこの名シーンの説明(対応するストーリー)を表示している。なお、この名シーンの表示に際しては、前述の予定セットウィンドウ表示領域704(第2画像表示手段)に表示されるウィンドウ画像(第2の画像)が用いられている。すなわち、この画面表示例では、関連ストーリー演出として、ウィンドウ画像(第2の画像)及びウィンドウ画像(第2の画像)に対応するストーリーを表示している。なお、関連ストーリー演出として、ウィンドウ画像(第2の画像)のみを表示することとしてもよい。
このように、本実施形態においては、STモードのストーリー区間から第2特別図柄当り中のSPボーナスに移行する場合に、第2特別図柄当り中のSPボーナスにおいて、ST中ストーリー演出パターンによる一連のストーリー演出に関連するSPボーナス用関連ストーリー当り演出パターンによる関連ストーリー演出が行われるように構成されている。このように構成することで、制御負担及び記憶領域に記憶される情報量を増大させることなく、ストーリー演出を適切に進行させることができる。
また、本実施形態においては、SPボーナス用関連ストーリー当り演出パターンによる関連ストーリー演出は、ST中ストーリー演出パターンによる一連のストーリー演出におけるストーリーの進行度合い(例えば、ST中管理カウンタの値)に応じて表示されるように構成されている。このように構成することで、特別遊技状態における所定区間(例えば、STモードのストーリー区間)において行われる一連のストーリー演出と、特別遊技状態において大当りとなった場合の特定遊技状態(例えば、SPボーナス)において行われる関連ストーリー演出とに関連性を持たせることができるとともに、大当りとなったときを考慮した適切な関連ストーリー演出を行うことができる。
なお、本実施形態においては、一連のストーリー演出におけるストーリーの進行度合いとして、ST中管理カウンタの値が「26」未満の場合をストーリーの進行度合いが少ない場合として、一連のストーリー演出におけるストーリーの要約を表示することとし、ST中管理カウンタの値が「26」以上の場合をストーリーに進行度合いが多い場合として、ウィンドウ画像(第2の画像)及びウィンドウ画像(第2の画像)に対応するストーリーを表示することとしているが、これに限られるものではない。
例えば、ST中管理カウンタの値(あるいは、セット数カウンタの値)に応じて、さらに、関連ストーリー演出におけるストーリーの要約の表示内容を異ならせることとしてもよい。この場合、一連のストーリー演出について、STモードのストーリー区間においてすでに行われた部分以外のその他の部分について要約を表示することとしてもよく、STモードのストーリー区間においてすでに行われた部分については要約を表示し、その他の部分については一連のストーリー演出によって行われるはずであったストーリーをそのまま表示することとしてもよい。すなわち、本実施形態においては、一連のストーリー演出におけるストーリーの進行度合いに応じたストーリーの要約を表示することができる。本実施形態によれば、特別遊技状態(例えば、STモード)の大当りの連荘回数(例えば、ST中連荘カウンタの値)に応じて、一連のストーリー演出が進行する場合に、次回の一連のストーリー演出の演出内容と齟齬を生じさせない演出内容で特定遊技状態(例えば、SPボーナス)における関連ストーリー演出を行うことができる。
また、例えば、ST中管理カウンタの値(あるいは、セット数カウンタの値)に応じて、さらに、ウィンドウ画像(第2の画像)及びウィンドウ画像(第2の画像)に対応するストーリーの表示内容を異ならせることとしてもよい。この場合、一連のストーリー演出について、STモードのストーリー区間においてすでに行われた部分以外のその他の部分に応じたウィンドウ画像(第2の画像)及びウィンドウ画像(第2の画像)に対応するストーリーを表示することとしてもよく、STモードのストーリー区間においてすでに行われた部分についてはその部分に応じたウィンドウ画像(第2の画像)及びウィンドウ画像(第2の画像)に対応するストーリーを表示し、その他の部分については一連のストーリー演出によって行われるはずであったストーリーをそのまま表示することとしてもよい。すなわち、本実施形態においては、一連のストーリー演出におけるストーリーの進行度合いに応じたウィンドウ画像(第2の画像)及びウィンドウ画像(第2の画像)に対応するストーリーを表示することができる。本実施形態によれば、特別遊技状態(例えば、STモード)の大当りの連荘回数(例えば、ST中連荘カウンタの値)に応じて、一連のストーリー演出が進行する場合に、次回の一連のストーリー演出の演出内容と齟齬を生じさせない演出内容で特定遊技状態(例えば、SPボーナス)における関連ストーリー演出を行うことができるとともに、一連のストーリー演出で用いられるウィンドウ画像(第2の画像)を関連ストーリー演出でも用いることとしたことから、演出用画像データを削減して、より多くの記憶領域を確保することができる。
[ST中ストーリー演出パターンの画面表示例]
図60〜68は、ST中ストーリー演出パターンの画面表示例を示す図である。図60〜68ではそれぞれ、STモードのストーリー区間における1セット(特別図柄ゲーム5回)分に相当する基本演出時間(10s)内における演出内容を示している。なお、表示領域4A、当該セットストーリー表示領域703(第1画像表示手段)、及び予定セットウィンドウ表示領域704(第2画像表示手段)については、図57に示すものと同一又は類似であるであるため、図60〜68においてはその符号を省略している。また、第1保留個数情報701、及び第2保留個数情報702については、説明の便宜のため、図60〜68においてはその記載を省略している。
図60は、1変動目〜5変動目のいずれの遊技においても、大当り判定の結果(抽選結果)がハズレであり、変動パターンとして第1の変動時間(例えば、2s)に対応する第1の変動パターン(例えば、短縮変動を示す変動パターン)が決定されている場合の、所定の1セットにおけるST中ストーリー演出パターンの画面表示例を示す図である。なお、残り演出時間は、前述の基本演出時間(10s)とST中管理カウンタの値(あるいは、セット内カウンタの値)に基づいて算出されるもの(図42参照)であり、セット内(1/5〜5/5)は、1セットにおける何回目の遊技であるかを示すものである。図61〜68においても同様である。図60では、残り演出時間と変動時間が同期するため、基本演出時間に基づいて、所定の1セットにおける一連のストーリー演出が進行することとなっている。
図61は、1変動目及び2変動目の遊技においては、大当り判定の結果(抽選結果)がハズレであり、変動パターンとして前述の第1の変動時間に対応する前述の第1の変動パターンが決定され、3変動目においては、大当り判定の結果(抽選結果)が当りであり、変動パターンとして前述の第1の変動時間(例えば、2s)よりも長い第2の変動時間(例えば、6s)に対応する第2の変動パターン(例えば、ノーマルリーチを示す変動パターン)決定されている場合の、所定の1セットにおけるST中ストーリー演出パターンの画面表示例を示す図である。図61では、残り演出時間と変動時間が同期するため、基本演出時間に基づいて、所定の1セットにおける一連のストーリー演出が進行するとともに、所定の1セットの終了時に大当り告知用演出データに基づく大当り告知演出が行われることとなっている。
図62は、1変動目の遊技においては、大当り判定の結果(抽選結果)がハズレであり、変動パターンとして前述の第1の変動時間に対応する前述の第1の変動パターンが決定され、2変動目においては、大当り判定の結果(抽選結果)が当りであり、変動パターンとして前述の第1の変動時間(例えば、2s)よりも長い第2の変動時間(例えば、6s)に対応する第2の変動パターン(例えば、ノーマルリーチAを示す変動パターン)決定されている場合の、所定の1セットにおけるST中ストーリー演出パターンの画面表示例を示す図である。図62では、残り演出時間のほうが変動時間よりも長くなるため、所定の1セットにおけるセット内演出(一連のストーリー演出において所定の1セットに対応する部分)のうち、セット内の2回目(2/5)〜5回目(5/5)に対応する部分について、残り演出時間と変動時間とが同期するように、セット内演出を進行させる。すなわち、本来であれば残り演出時間として8sにわたって行われるセット内演出の残り部分が、6sで終了するようにセット内演出の残り部分を進行させることとしている。なお、セット内演出の残り部分を進行させる態様は、種々の態様を採ることができる。例えば、本来であればセット内演出の残り部分に係る画像データ(映像データ)が8sにわたって再生されるところ、再生時間が6sとなるように、再生スピードを変更する(すなわち、早送り再生する)制御を行うこととしてもよく、フレームレートを変更する(すなわち、間引き再生する)制御を行うこととしてもよい。また、これらの変更された画像データ(映像データ)を予め記憶させておくこととしてもよい。図64及び図68においても同様である。
図63及び図64は、1変動目〜3変動目の遊技においては、大当り判定の結果(抽選結果)がハズレであり、変動パターンとして前述の第1の変動時間に対応する前述の第1の変動パターンが決定され、4変動目においては、大当り判定の結果(抽選結果)が当りであり、変動パターンとして前述の第1の変動時間(例えば、2s)よりも長い第2の変動時間(例えば、10s)に対応する第2の変動パターン(例えば、ノーマルリーチBを示す変動パターン)決定されている場合の、所定の1セット及び所定の1セットに続く次回の1セット(次セット)におけるST中ストーリー演出パターンの画面表示例を示す図である。図63及び図64では、残り演出時間よりも変動時間ほうが長くなるため、所定の1セットにおけるセット内演出については、基本演出時間の通りに行われて一連のストーリー演出が進行することとなる。ここで、演出可能時間は、第2の変動時間(例えば、10s)と残り演出時間(例えば、4変動目の残り演出時間である4s)に基づいて算出されるもの(図42参照)であり、図63及び図64に示す画面表示例では、演出可能時間は6sとなる。また、演出可能時間が6sであることから、演出終了対象セットは次セットとなる。そして、次セットにおけるセット内演出については、次セットにおけるセット内演出(一連のストーリー演出において次セットに対応する部分)のうち、セット内の1回目(1/5)〜5回目(5/5)に対応する部分について、演出可能時間と変動時間とが同期するように、セット内演出を進行させる。すなわち、本来であれば残り演出時間として10sにわたって行われるセット内演出の残り部分が、6sで終了するようにセット内演出の残り部分を進行させることとしている。
図65〜68は、1変動目〜3変動目の遊技においては、大当り判定の結果(抽選結果)がハズレであり、変動パターンとして前述の第1の変動時間に対応する前述の第1の変動パターンが決定され、4変動目においては、大当り判定の結果(抽選結果)が当りであり、変動パターンとして前述の第1の変動時間(例えば、2s)よりも長い第2の変動時間(例えば、30s)に対応する第2の変動パターン(例えば、スーパーリーチを示す変動パターン)決定されている場合の、所定の1セット、所定の1セットに続く次回の1セット、次回の1セットに続く2セット後の1セット、及び2セット後の1セットに続く3セット後の1セット(次セット〜3セット後)におけるST中ストーリー演出パターンの画面表示例を示す図である。図65〜68では、残り演出時間よりも変動時間ほうが長くなるため、所定の1セットにおけるセット内演出については、基本演出時間の通りに行われて一連のストーリー演出が進行することとなる。また、図65〜68に示す画面表示例では、演出可能時間が26sとなることから、演出終了対象セットは3セット後となり、次セット及び2セット後のセット内演出についても、基本演出時間の通りに行われて一連のストーリー演出が進行することとなる。そして、3セット後におけるセット内演出については、3セット後におけるセット内演出(一連のストーリー演出において3セット後に対応する部分)のうち、セット内の1回目(1/5)〜5回目(5/5)に対応する部分について、演出可能時間と変動時間とが同期するように、セット内演出を進行させる。すなわち、本来であれば残り演出時間として10sにわたって行われるセット内演出の残り部分が、6sで終了するようにセット内演出の残り部分を進行させることとしている。
また、図65〜68では、所定の1セットにおけるセット内演出のうち、セット内の5回目(5/5)に対応する部分から、次セット及び2セット後におけるセット内演出にわたって、演出終了対象セットである3セット後のセット内演出を示唆するウィンドウ画像が、ST中特別演出データに基づく特別の演出態様で、予定セットウィンドウ表示領域704(第2画像表示手段)に表示されるようになっている。具体的には、演出終了対象セットである3セット後のセット内演出を示唆するウィンドウ画像を、通常とは異なる表示態様である強調表示によって表示することとしている。なお、通常とは異なる表示態様としては、これに限られるものではなく、ウィンドウ画像の外枠を通常とは異なる表示態様とすることとしてもよく、ウィンドウ画像内において、大当りを示す半透明画像(例えば、Vの文字)を表示することとしてもよい。また、ST中特別演出データに基づく特別の演出態様は、ウィンドウ画像を通常とは異なる表示態様で表示させるもの限られず、当該セットストーリー表示領域703(第1画像表示手段)に表示させるストーリー画像を通常とは異なる表示態様で表示させるものであってもよい。
このように、本実施形態においては、特別遊技状態における所定区間(例えば、STモードのストーリー区間)において、所定の遊技回数(例えば、5回)を1セットとして一連のストーリー演出を進行させる場合に、第1の変動時間(例えば、2s)に所定の遊技回数(1セット分に相当する5回)を乗じた時間を基本演出時間(例えば、10s)とし、この基本演出時間に基づいてセット数に対応するストーリーを進行させる。そして、大当りとなった場合に決定された変動パターンが、第1の変動時間よりも長い第2の変動時間(例えば、30s)に対応する第2の変動パターンである場合には、1セット内における何回目の遊技であるかと基本演出時間とによって残り演出時間を算出し、残り演出時間よりも第2の変動時間が長い時間である場合には、次セット以降の演出終了対象セットを特別の演出態様(例えば、演出終了対象セットのセット内演出を示唆するウィンドウ画像を、通常とは異なる表示態様で表示する演出態様)によって示唆することで、演出終了対象セットにおいて特定遊技状態(例えば、SPボーナス)に移行することを報知するように構成されている。
このように構成することで、複数回の遊技にわたって実行される一連のストーリー演出の演出時間と識別図柄の変動時間とを、1セットを1単位として、簡易な構成により概ね同期させることが可能となるとともに、大当りとなることが決定された場合であっても、一連のストーリー演出をできる限り齟齬をきたさないように進行させ、かつ、遊技者にとって興趣が向上することとなる大当り予告(特定遊技状態への移行予告)を行うことが可能となる。
また、本実施形態においては、一連のストーリー演出において特別の演出態様により示唆する対象となったセット数に対応する部分(例えば、演出終了対象セットのセット内演出)について、第2の変動時間の終了と同期するようにストーリーを進行させるように構成されている。このように構成することで、一連のストーリー演出における複数セットの演出時間と識別図柄の変動時間とを同期させることができ、より違和感のない態様で一連のストーリー演出及び大当り予告を行うことが可能となる。
また、本実施形態においては、一連のストーリー演出において特別の演出態様により示唆する対象となったセット数に対応するウィンドウ画像(第2の画像)を、通常とは異なる表示態様により表示するように構成されている。このように構成することで、次回以降のセット数に対応するストーリーを示唆するウィンドウ画像(第2の画像)を利用して、より興趣が向上することとなる大当り予告(特定遊技状態への移行予告)を行うことが可能となる。
[アイテム先読み演出の画面表示例]
図69〜71は、アイテム先読み演出の画面表示例を示す図である。図69の左上には、当該変動前において、プレートAを獲得していることを示す演出画像が表示領域4Aに表示される場合の画像表示例を示し、図69の右上には、当該変動前において、プレートBを獲得していることを示す演出画像が表示領域4Aに表示される場合の画像表示例を示し、図69の左下には、当該変動前において、プレートCを獲得していることを示す演出画像が表示領域4Aに表示される場合の画像表示例を示し、図69の右下には、当該変動前において、プレートDを獲得していることを示す演出画像が表示領域4Aに表示される場合の画像表示例を示している。
プレートAを獲得していることを示す演出画像では、プレートAの画像とともにプレートAと対応付けられた期待度種類が疑似連演出であることが示され、プレートBを獲得していることを示す演出画像では、プレートBの画像とともにプレートBと対応付けられた期待度種類がセリフ演出であることが示され、プレートCを獲得していることを示す演出画像では、プレートCの画像とともにプレートCと対応付けられた期待度種類がカットイン演出であることが示され、プレートDを獲得していることを示す演出画像では、プレートDの画像とともにプレートDを獲得していることにより期待度が高くなっていることが示されている。このように、当該変動前には、アイテム獲得演出処理(図48参照)の処理結果に応じて、獲得しているプレート(アイテム)の種類がそのプレート(アイテム)に対応付けられている期待度種類とともに報知されることとなる。
図70は、アイテム先読み演出(より詳細には、図44〜47に示したアイテム使用演出処理)における、疑似連数が「1」である(すなわち、疑似連が1回実行される)場合の画面表示例を示す図である。図70の(a)は、装飾図柄700の変動開始を示すものであり、(b)は、通常仮停止の演出データに対応する演出表示を示すものであり、(c)は、プレートA使用の演出データに対応する演出表示を示すものであり、(d)は、疑似連仮停止の演出データに対応する演出表示を示すものであり、(e)は、疑似連仮停止から装飾図柄700が再度変動を開始する再変動開始を示すものであり、(f)は、リーチ状態で装飾図柄700が停止表示したことを示すものである。
図70に示すアイテム先読み演出の当該変動においては、まず、(a)に示すように、通常の変動態様で装飾図柄700の変動表示が開始される。ここで、例えば、プレートAを獲得しており、当該変動前にプレートAを獲得していることが報知されていない場合には、図69の左上で示した演出画像と同様の演出画像によって、プレートAを獲得していることが報知される(図44のS491参照)。次に、プレートAを1枚獲得している場合には、(b)に示すように、疑似連演出の期待度として予め定められた期待度(疑似連1回)よりもプレートA1枚分だけ期待度が低い通常仮停止の演出表示(疑似連0回を示す)が行われた後、(c)に示すように、プレートA使用の演出表示が行われ、このプレートAに基づいて、(d)及び(e)に示すように、予め定められた期待度(疑似連1回)に応じて疑似連仮停止及び再変動開始の演出表示が行われる。そして、(f)に示すように、リーチ状態となって最終的に大当りとなるか否かが報知される。一方、プレートAを獲得していない場合には、(d)及び(e)に示すように、予め定められた期待度(疑似連1回)に応じて疑似連仮停止及び再変動開始の演出表示が行われる。そして、(f)に示すように、リーチ状態となって最終的に大当りとなるか否かが報知される。
図71は、アイテム先読み演出(より詳細には、図44〜47に示したアイテム使用演出処理)における、疑似連数が「3」である(すなわち、疑似連が3回実行される)場合であって、プレートAを2枚獲得している場合の画面表示例を示す図である。なお、図71の(a)〜(f)は図70に示すものと同様であるため、図71においては画面の表示内容を省略している。
図71に示すアイテム先読み演出の当該変動においても、まず、(a)に示すように、通常の変動態様で装飾図柄700の変動表示が開始される。ここで、疑似連数が「3」であり、プレートAの枚数が2枚であるため、プレートAが当該変動におけるより後半の疑似連演出において使用されるように、1回目の疑似連ではプレートAは使用されない。よって、(d)疑似連仮停止及び(e)再変動開始の演出表示が行われ、1回目の疑似連が終了する。次に、疑似連数が「2」となり、プレートAの枚数が2枚であるため、(b)通常仮停止、(c)プレートA使用、(d)疑似連仮停止及び(e)再変動開始の演出表示が行われ、2回目の疑似連が終了する。次に、疑似連数が「1」となり、プレートAの枚数が2枚であるため、(b)通常仮停止、(c)プレートA使用、(d)疑似連仮停止及び(e)再変動開始の演出表示が行われ、3回目の疑似連が終了し、(f)リーチの演出表示が行われ、最終的に大当りとなるか否かが報知される。
このように、本実施形態においては、アイテム先読み演出に規定される所定のアイテム(例えば、プレートA)の数が0である場合、所定のアイテムに対応する所定の期待度種類(例えば、疑似連演出)の期待度(例えば、疑似連数)として予め定められた期待度が報知されることとなる所定の演出(例えば、(d)疑似連仮停止及び(e)再変動開始の演出表示)を実行し、アイテム先読み演出に規定される所定のアイテム(例えば、プレートA)の数が1以上である場合、所定のアイテムに対応する所定の期待度種類(例えば、疑似連演出)の期待度(例えば、疑似連数)として予め定められた期待度よりも所定のアイテムの数だけ低い期待度が報知された(例えば、(b)通常仮停止の演出表示が行われた)後、所定のアイテムに基づいて(例えば、(c)プレートA使用の演出表示が行われたことに基づいて)予め定められた期待度が報知される(例えば、(d)疑似連仮停止及び(e)再変動開始の演出表示が行われる)ように構成されている。このように構成することで、より変化に富んだ大当り予告(特定遊技状態への移行予告)を行うことが可能となる。
[本実施形態の変形例]
次に、図72〜74を用いて、本実施形態の変形例について説明する。なお、以下の各変形例においては、特に示した場合を除き、本実施形態における各処理が同様に行われるものとする。
<当り演出パターン決定テーブル(変形例)>
図72は、本変形例の当り演出パターン決定テーブルを示す図である。図14に示した当り演出パターン決定テーブルにおいては、当りパターンの種類ごとに、抽選値に応じて、決定される当り演出パターンの種類を規定することとしていたが、図72に示す当り演出パターン決定テーブル(変形例)においては、さらに、入賞率に応じて、決定される当り演出パターンの種類を規定することとしている。なお、入賞率の判定は、メインCPU61が行うこととしてもよく、サブCPU71が行うこととしてもよい。
入賞率は、例えば、所定期間における第1始動口32、第2始動口33、第1大入賞口36、第2大入賞口37、若しくは一般入賞口40において入賞した遊技球の数、又はこれらの組み合わせとして予め定められたものにおいて入賞した遊技球の数から求めることができる。また、所定期間は、例えば、非確変・非時短遊技状態における一定期間、非確変・時短遊技状態における一定期間、確変・時短遊技状態における一定期間、若しくは大当り遊技状態(特定遊技状態)における一定期間、又はこれらの組み合わせとして予め定められた期間のいずれかを設定することができる。本変形例においては、入賞率の一例として、第1大入賞口36に入賞した遊技球の数/大当り遊技状態(特定遊技状態)における特定の第1ラウンド遊技(例えば、1R目)に要した時間から入賞率を求めることとする。例えば、第1大入賞口36に入賞した遊技球の数が9個であり、大当り遊技状態(特定遊技状態)における特定の第1ラウンド遊技に要した時間が18sであれば、1sあたりの入賞率は50%となる。ここで、入賞率の閾値は適宜設定することが可能であるが、本変形例においては、閾値の一例として、この入賞率50%の閾値を採るものとする。なお、図72に示す当り演出パターン決定テーブル(変形例)においては、説明の便宜のため、ストーリーボーナスに対応する当り演出パターン、及びバトルボーナスに対応する当り演出パターンについての記載を省略している。
図72に示すように、当り演出パターン決定テーブル(変形例)には、当りパターンの種類として、図14に示した当り演出パターン決定テーブルと同様に、ライブボーナス9R成功を構成する楽曲パターンA(成功)、ライブボーナス5R成功を構成する楽曲パターンA(逆転)、ライブボーナス8R失敗及びライブボーナス4R失敗を構成する楽曲パターンA(失敗)が規定されている。また、楽曲パターンA(成功)について、入賞率が閾値未満であるときに選択される楽曲パターンA(成功)ロングと、入賞率が閾値以上であるときに選択される楽曲パターンA(成功)ショートが規定されている。また、楽曲パターンA(逆転)について、入賞率が閾値未満であるときに選択される楽曲パターンA(逆転)ロングと、入賞率が閾値以上であるときに選択される楽曲パターンA(逆転)ショートが規定されている。また、楽曲パターンA(失敗)について、入賞率が閾値未満であるときに選択される楽曲パターンA(失敗)ロングと、入賞率が閾値以上であるときに選択される楽曲パターンA(失敗)ショートが規定されている。ここで、「ロング」とは、演出時間(例えば、楽曲パターンAが出力される時間)が相対的に長い時間に設定された当り演出パターンを示すものであり、「ショート」とは、演出時間が相対的に短い時間に設定された当り演出パターンを示すものである。すなわち、本変形例においては、楽曲パターンA(成功)ロングと楽曲パターンA(成功)ショートは、ともにライブボーナス9R成功を構成するが、ライブボーナスにおいて楽曲パターンAに対応する楽曲が出力される時間が異なるように構成されている当り演出パターンとなっている。
同様に、楽曲パターンB(成功)について、入賞率が閾値未満であるときに選択される楽曲パターンB(成功)ロングと、入賞率が閾値以上であるときに選択される楽曲パターンB(成功)ショートが規定され、楽曲パターンB(逆転)について、入賞率が閾値未満であるときに選択される楽曲パターンB(逆転)ロングと、入賞率が閾値以上であるときに選択される楽曲パターンB(逆転)ショートが規定され、楽曲パターンB(失敗)について、入賞率が閾値未満であるときに選択される楽曲パターンB(失敗)ロングと、入賞率が閾値以上であるときに選択される楽曲パターンB(失敗)ショートが規定されている。また、同様に、楽曲パターンC(確定)について、入賞率が閾値未満であるときに選択される楽曲パターンC(確定)ロングと、入賞率が閾値以上であるときに選択される楽曲パターンC(確定)ショートが規定されている。
ここで、入賞率は、遊技者が遊技球を発射装置26を用いて積極的に発射しているか(すなわち、遊技に積極的であるか)否かの指標となりうるものである。そこで、遊技者が遊技に積極的である場合には、例えば、当り演出パターンとして楽曲パターンA(成功)ショートが選択されるように構成し、遊技者が遊技に積極的でない場合には、例えば、当り演出パターンとして楽曲パターンA(成功)ロングが選択されるように構成することで、遊技者の遊技の傾向(遊技の進行速度)に合致した大当り遊技状態(特定遊技状態)の演出を行うことができるとともに、楽曲パターンによる楽曲の出力の終了と、大当り遊技状態(特定遊技状態)の終了とをより同期させやすくすることができる。
なお、同一の当り演出パターン(例えば、楽曲パターンA(成功))において、出力される時間を異ならせる手法としては、種々の手法を用いることができる。例えば、楽曲パターンA(成功)ロングは、図52の上段に示したように各区間を構成し、楽曲パターンA(成功)ショートは、その各区間のうち、1又は複数の区間に対応する演出時間を短くすることとしてもよく、出力されない区間を定めることとしてもよい。また、演出時間を短くする手法としては、楽曲パターンに対応する楽曲のテンポを速めることとしてもよく、編曲した楽曲を出力することとしてもよい。
また、入賞率を判定するタイミングとしては、種々のタイミングを採ることができる。例えば、前述の一例においては、今回ライブボーナスが行われることとなった大当り遊技状態(特定遊技状態)の直前に移行した大当り遊技状態(特定遊技状態)における入賞率を判定することとしてもよい。この場合には、判定対象となる入賞率が大当り遊技状態(特定遊技状態)となるたびに更新されることとなる。また、遊技機の電源投入時、あるいは所定のエラー(例えば、表枠3又は保護ガラス7が開放されたことを示す扉開放エラー、ワークRAM73のバックアップエラーなど)からの復帰時からの入賞率の平均値を算出することとしてもよい。この場合には、判定対象となる入賞率が、遊技機の電断時、あるいは所定のエラー発生時にクリアされることとなる。
また、前述の一例において、入賞率を算出する場合に、第1大入賞口36又は第2大入賞口37に入賞した遊技球の数/大当り遊技状態(特定遊技状態)において発射された遊技球の数から入賞率を求めることとしてもよい。この場合にも、遊技者が遊技に積極的であるか否かを適切に判定することが可能となる。
<ストーリー演出テーブル群>
図73は、本変形例のストーリー演出テーブル群を示す概念図である。本実施形態においては、STモードのストーリー区間において一連のストーリー演出を行うとともに、STモードのストーリー区間からSPボーナスに移行した場合には、SPボーナスにおいて、一連のストーリー演出に関連する関連ストーリー演出を行うこととしていたが、本変形例においては、全ての演出モード(遊技状態)において、特定のストーリーに関連する演出を行うこととし、特定のストーリー単位でストーリーを進行させる構成としている。
例えば、特定のストーリーが第1ストーリーである場合には、通常モードにおいて、第1ストーリーに対応する第1ストーリー対応通常モード中演出パターン決定テーブルを参照し、演出パターンを決定する。これにより、通常モードにおいては、第1ストーリーに登場するキャラクタを紹介する演出に対応する演出パターンなどを決定可能とする。また、時短モードのショートモードにおいて、第1ストーリーに対応する第1ストーリー対応ショートモード中演出パターン決定テーブルを参照し、演出パターンを決定する。また、時短モードのロングモードにおいて、第1ストーリーに対応する第1ストーリー対応ロングモード中演出パターン決定テーブルを参照し、演出パターンを決定する。これにより、時短モードにおいては、第1ストーリーに関連する背景画像が表示される演出に対応する演出パターンなどを決定可能とする。また、第1特別図柄当り中において、第1ストーリーに対応する第1ストーリー対応当り演出パターン決定テーブルを参照し、当り演出パターンを決定する。これにより、ライブボーナスにおいては、第1ストーリーに関連する楽曲パターンを選択可能とし、ストーリーボーナスにおいては、第1ストーリーに関連するストーリーパターンを選択可能とし、バトルボーナスにおいては、第1ストーリー関連するバトルパターンを選択可能とする。また、第2特別図柄当り中において、第1ストーリーに対応する第1ストーリー対応SPボーナス用当り演出パターン決定テーブルを参照し、当り演出パターンを決定する。これにより、SPボーナスにおいては、移行前の演出モードが、時短モードであるか、STモードのストーリー区間であるか、又はSTモードのバトルリーチ区間であるかに応じて、第1ストーリーに関連する当り演出パターンを選択可能とする。また、STモードにおいては、第1ストーリーに対応する第1ストーリー対応STモード中演出パターン決定テーブルを参照し、ストーリー区間であるか、又はバトルリーチ区間であるかに応じて、第1ストーリーに関連する演出パターンを選択可能とする。特定のストーリーが第2ストーリーである場合、又は第3ストーリーである場合にも同様である。
なお、第1ストーリーに関連する演出が行われる状態(すなわち、第1ストーリー演出テーブル群から各演出パターンが選択される状態)である第1演出制御状態から、第2ストーリーに関連する演出が行われる状態(すなわち、第2ストーリー演出テーブル群から各演出パターンが選択される状態)である第2演出制御状態への移行条件、第2演出制御状態から、第3ストーリーに関連する演出が行われる状態(すなわち、第3ストーリー演出テーブル群から各演出パターンが選択される状態)である第3演出制御状態への移行条件については、種々の条件を採ることができる。一例として、例えば、第1演出制御状態の通常モードにおいて大当りとなり、第1演出制御状態の第1特別図柄当り中においてV入賞となった場合には、その後に移行するSTモードにおいても第1演出制御状態を継続させ、STモードの終了を移行条件として、第2演出制御状態に移行させる。また、第1演出制御状態の第1特別図柄当り中において非V入賞となった場合には、その後に移行する時短モードにおいても第1演出制御状態を継続させ、時短モードの終了を移行条件として、第2演出制御状態に移行させる。あるいは、第1演出制御状態の第1特別図柄当り中において非V入賞となったことを移行条件として、第2演出制御状態に移行させることとしてもよい。すなわち、遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(例えば、第1特別図柄当り中)、特別遊技状態(例えば、STモード)、又は時短遊技状態(例えば、時短モード)の終了時に、各演出制御状態(第1〜第3演出制御状態)を移行させるように構成することができる。このように構成することにより、遊技者にとって有利な状態が終了した場合であっても、特定のストーリーを進行させることで、遊技者の遊技意欲の低下を抑止することができる。
また、他の一例として、第1演出制御状態の通常モードにおいて大当りとなり、第1演出制御状態の第1特別図柄当り中においてV入賞となったことを移行条件として、第2演出制御状態に移行させ、第1演出制御状態の第1特別図柄当り中において非V入賞となった場合には、その後に移行する時短モードにおいても第1演出制御状態を継続させる。あるいは、第1演出制御状態の通常モードにおいて大当りとなったことを移行条件として、第2演出制御状態に移行させることとしてもよい。すなわち、遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(例えば、第1特別図柄当り中)、又は特別遊技状態(例えば、STモード)の移行時に、各演出制御状態(第1〜第3演出制御状態)を移行させるように構成することができる。このように構成することにより、遊技者にとって有利な状態に移行すると、特定のストーリーが進行することとなるため、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
なお、演出制御状態を初期制御状態(例えば、第1演出制御状態)に移行させる初期化条件についても、種々の条件を採ることができる。例えば、遊技機が電断したこと、あるいは前述の所定のエラー発生が発生したことを初期化条件としてもよく、デモ表示が液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて所定時間以上(例えば、30分以上)継続したことを初期化条件としてもよい。
<メイン変動時間決定テーブル(変形例)>
図74は、本変形例のメイン変動時間決定テーブルを示す図である。本実施形態においては、サブCPU71が、STモード中処理(図41参照)及びST中ストーリー演出パターン変更処理(図42参照)を行うことにより、STモードのストーリー区間において、メインCPU61により決定された変動パターン(識別図柄の変動時間の終了タイミング)と、一連のストーリー演出におけるセット内演出の終了とを同期させることとしていたが、本変形例においては、さらに、メインCPU61がセット内演出の終了に同期することとなる変動パターン(識別図柄の変動時間の終了タイミング)を決定する構成としている。なお、本実施形態においては、メイン変動時間決定テーブルの詳細な記載を省略しているが、図74に示すものと同様のメイン変動時間決定テーブルを採ることとしてもよく、一部あるいは全部が異なるメイン変動時間決定テーブルを採ることとしてもよい。
図74に示すメイン変動時間決定テーブル(変形例)では、大当り判定の結果(当落)と、現在の遊技状態(非確変・非時短、非確変・時短、確変・時短)と、リーチ判定用乱数範囲(0〜250)と、演出選択用乱数範囲(0〜99)などの各種のパラメータに応じて、決定される変動パターンの種類が規定されているとともに、遊技状態が確変・時短遊技状態(ST遊技状態)である場合には、遊技回数が「1〜50回」であるか(STモードのストーリー区間であるか)、又は「51〜180回」であるか(STモードのバトルリーチ区間であるか)に応じて異なる変動パターンの種類が規定されている。また、大当り判定の結果が当りである場合には、さらに、セット内カウンタの値に応じて異なる変動パターンの種類が規定されている。なお、本実施形態においては、セット内カウンタがワークRAM73に設けられ、サブCPU71によりカウントされる場合について説明しているが、本変形例においては、さらに、セット内カウンタをメインRAM63にも設け、メインCPU61によりセット内の遊技回数がカウントされるものとする。また、確変・時短遊技状態(ST遊技状態)である場合の遊技回数のカウントは、確変回数カウンタの値から求めることとしてもよく、さらに、ST中管理カウンタをメインRAM63にも設け、メインCPU61により遊技回数がカウントされることとしてもよい。
リーチ判定用乱数範囲は、リーチ用の変動時間を決定するリーチ用の変動時間を決定し、あるいはリーチ用の変動時間を決定しないリーチ判定用乱数の範囲を規定する。リーチ判定用乱数値は、それぞれの遊技状態において遊技球が第1始動口32又は第2始動口33に入賞したときに、図示しないリーチ判定用カウンタから抽出され、メインRAM73に格納される。また、演出選択用乱数範囲は、リーチ判定用乱数範囲、変動時間及び演出内容に対応する演出選択用乱数の範囲を規定する。演出選択用乱数値は、それぞれの遊技状態において遊技球が第1始動口32又は第2始動口33に入賞したときに、図示しない演出選択用カウンタから抽出され、メインRAM73に格納される。
図74に示す当り演出パターン決定テーブル(変形例)では、例えば、STモードのストーリー区間において、大当り判定の結果がハズレである場合には、96/100の選択率で、変動パターンとして「02H」が選択され、4/100の選択率で変動パターンとして「03H」が選択される。変動パターン「02H」は、変動時間が2000ms(2s)であり、演出内容が短縮変動Aである変動パターンである。また、変動パターン「03H」は、変動時間が4000ms(4s)であり、演出内容が短縮変動Bである変動パターンである。ここで、変動パターン「02H」は、特定の変動時間(例えば、2s)に対応する前述の第1の変動パターンに相当し、STモードのストーリー区間において高確率で決定されるようになっている。もっとも、STモードのストーリー区間において、大当り判定の結果がハズレである場合には、常に変動パターン「02H」が選択されることとしてもよい。
また、例えば、STモードのストーリー区間において、大当り判定の結果が当りである場合に、セット内カウンタの値が「1」である場合(すなわち、1セットにおける1ゲーム目である場合)には、96/100の選択率で、変動パターンとして「07H」が選択され、2/100の選択率で変動パターンとして「04H」が選択され、2/100の選択率で変動パターンとして「05H」が選択される。変動パターン「07H」は、変動時間が10000ms(10s)であり、演出内容が特殊変動Aである変動パターンである。また、変動パターン「04H」は、変動時間が20000ms(20s)であり、演出内容がスーパーリーチAである変動パターンである。また、変動パターン「05H」は、変動時間が30000ms(30s)であり、演出内容がスーパーリーチBである変動パターンである。ここで、変動パターン「07H」は、前述の第1変動パターンとは異なる前述の第2の変動パターンに相当し、STモードのストーリー区間において高確率で決定されるようになっている。もっとも、STモードのストーリー区間において、大当り判定の結果が当りである場合に、セット内カウンタの値が「1」である場合には、常に変動パターン「07H」が選択されることとしてもよい。
また、例えば、STモードのストーリー区間において、大当り判定の結果が当りである場合に、セット内カウンタの値が「2」である場合(すなわち、1セットにおける2ゲーム目である場合)には、96/100の選択率で、変動パターンとして「08H」が選択され、2/100の選択率で変動パターンとして「04H」が選択され、2/100の選択率で変動パターンとして「05H」が選択される。変動パターン「08H」は、変動時間が8000ms(8s)であり、演出内容が特殊変動Bである変動パターンである。ここで、前述と同様に、変動パターン「08H」は、前述の第1変動パターンとは異なる前述の第2の変動パターンに相当し、STモードのストーリー区間において高確率で決定されるようになっている。もっとも、STモードのストーリー区間において、大当り判定の結果が当りである場合に、セット内カウンタの値が「2」である場合には、常に変動パターン「08H」が選択されることとしてもよい。
また、例えば、STモードのストーリー区間において、大当り判定の結果が当りである場合に、セット内カウンタの値が「3」である場合(すなわち、1セットにおける3ゲーム目である場合)には、96/100の選択率で、変動パターンとして「09H」が選択され、2/100の選択率で変動パターンとして「04H」が選択され、2/100の選択率で変動パターンとして「05H」が選択される。変動パターン「09H」は、変動時間が6000ms(6s)であり、演出内容が特殊変動Cである変動パターンである。ここで、前述と同様に、変動パターン「09H」は、前述の第1変動パターンとは異なる前述の第2の変動パターンに相当し、STモードのストーリー区間において高確率で決定されるようになっている。もっとも、STモードのストーリー区間において、大当り判定の結果が当りである場合に、セット内カウンタの値が「3」である場合には、常に変動パターン「09H」が選択されることとしてもよい。
また、例えば、STモードのストーリー区間において、大当り判定の結果が当りである場合に、セット内カウンタの値が「4」である場合(すなわち、1セットにおける4ゲーム目である場合)には、96/100の選択率で、変動パターンとして「0AH」が選択され、2/100の選択率で変動パターンとして「04H」が選択され、2/100の選択率で変動パターンとして「05H」が選択される。変動パターン「0AH」は、変動時間が4000ms(4s)であり、演出内容が特殊変動Dである変動パターンである。ここで、前述と同様に、変動パターン「0AH」は、前述の第1変動パターンとは異なる前述の第2の変動パターンに相当し、STモードのストーリー区間において高確率で決定されるようになっている。もっとも、STモードのストーリー区間において、大当り判定の結果が当りである場合に、セット内カウンタの値が「4」である場合には、常に変動パターン「0AH」が選択されることとしてもよい。
また、例えば、STモードのストーリー区間において、大当り判定の結果が当りである場合に、セット内カウンタの値が「5」である場合(すなわち、1セットにおける5ゲーム目である場合)には、96/100の選択率で、変動パターンとして「0BH」が選択され、2/100の選択率で変動パターンとして「04H」が選択され、2/100の選択率で変動パターンとして「05H」が選択される。変動パターン「0BH」は、変動時間が2000ms(2s)であり、演出内容が特殊変動Eである変動パターンである。ここで、前述と同様に、変動パターン「0BH」は、前述の第1変動パターンとは異なる前述の第2の変動パターンに相当し、STモードのストーリー区間において高確率で決定されるようになっている。もっとも、STモードのストーリー区間において、大当り判定の結果が当りである場合に、セット内カウンタの値が「5」である場合には、常に変動パターン「0BH」が選択されることとしてもよい。
このように、本変形例においては、セット内カウンタの値に基づいて、第2の変動パターンが決定されることとなっているが、前述したように、セット内カウンタの値が「1」である場合には、その1セットにおける前述の残り演出時間は10sであり、セット内カウンタの値が「2」である場合には、その1セットにおける前述の残り演出時間は8sであり、セット内カウンタの値が「3」である場合には、その1セットにおける前述の残り演出時間は6sであり、セット内カウンタの値が「4」である場合には、その1セットにおける前述の残り演出時間は4sであり、セット内カウンタの値が「5」である場合には、その1セットにおける前述の残り演出時間は2sである。すなわち、本変形例においては、図74に示す当り演出パターン決定テーブル(変形例)を用いて変動パターンを決定することにより、所定の演出(セット内演出)の終了に同期することとなる変動時間に対応する第2の変動パターンが決定されるように構成されている。このように構成することで、複数回の遊技にわたって一連の演出が実行される所定の演出(例えば、セット内演出)の演出時間と識別図柄の変動時間とを、適切に同期させることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態の遊技機によれば、以下のような遊技機を提供することができる。
本実施形態に係る遊技機は、
遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体を受け入れ易い第1態様と遊技媒体を受け入れ難い第2態様とに変動可能な第1可変入賞装置(例えば、第1大入賞口36)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体を受け入れ易い第1態様と遊技媒体を受け入れ難い第2態様とに変動可能であり、遊技媒体が通過可能な特定領域(例えば、特定領域38A)を内部に有する第2可変入賞装置(例えば、第2大入賞口37)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したことを条件に、遊技者に有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られることを条件に、遊技状態を前記特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態において前記特定領域を遊技媒体が通過したことを条件に、当該特定遊技状態が終了した後、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が相対的に得られ易い特別遊技状態(例えば、確変・時短遊技状態)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態において、前記第1可変入賞装置を第1態様及び第2態様に変動させる第1ラウンド遊技を所定回数実行可能な第1ラウンド遊技実行手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態において、前記第2可変入賞装置を第1態様及び第2態様に変動させる第2ラウンド遊技を所定回数実行可能な第2ラウンド遊技実行手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態制御手段により前記特定遊技状態に制御される場合に、複数の楽曲パターンの中から楽曲パターンを選択する楽曲パターン選択手段(例えば、サブCPU71)と、
前記楽曲パターン選択手段により選択された楽曲パターンに応じた楽曲を前記特別遊技状態において出力する楽曲出力手段(例えば、スピーカ10)と、
を備えた遊技機であって、
前記第2ラウンド遊技実行手段は、前記第2ラウンド遊技の実行中に、前記特定領域への遊技媒体の通過が相対的に容易となる特定第2ラウンド遊技を行うことが可能であり、
前記特定遊技状態は、
前記第1ラウンド遊技実行手段により第1特定回数(例えば、1〜4Rの4回)の前記第1ラウンド遊技が実行された後、前記第2ラウンド遊技実行手段により少なくとも1回の前記特定第2ラウンド遊技が実行される第1特定遊技状態(例えば、当りパターン3に応じた大当り遊技状態)と、
前記第1ラウンド遊技実行手段により前記第1特定回数の前記第1ラウンド遊技が実行された後、前記第2ラウンド遊技実行手段により前記特定第2ラウンド遊技が実行されない第2特定遊技状態(例えば、当りパターン8に応じた大当り遊技状態)と、を含み、
前記楽曲パターン選択手段は、前記特定遊技状態制御手段により前記第1特定遊技状態に制御される場合に、第1の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(逆転))を選択可能であり、前記特定遊技状態制御手段により前記第2特定遊技状態に制御される場合に、第2の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(失敗))を選択可能であり、
前記第1の楽曲パターンは、前記楽曲出力手段により所定の楽曲の第1共通部分(例えば、第1区間のAメロ)が出力され、所定の分岐期間(例えば、第1分岐区間)が経過した後に、前記所定の楽曲の特定部分(例えば、第5区間の逆転)が出力されることが予め定められた楽曲パターンであり、
前記第2の楽曲パターンは、前記楽曲出力手段により前記所定の楽曲の前記第1共通部分が出力され、前記所定の分岐期間が経過した後に、前記所定の楽曲の前記特定部分が出力されないことが予め定められた楽曲パターンであり、
前記楽曲出力手段は、前記楽曲パターン選択手段により前記第1の楽曲パターン及び前記第2の楽曲パターンのいずれが選択される場合にも、所定の時期(例えば、初期区間が開始される1R目開始前の待ち時間中)から前記所定の楽曲の出力を開始し、
前記所定の時期は、前記楽曲パターン選択手段により前記第1の楽曲パターンが選択される場合に、前記第2ラウンド遊技実行手段により前記特定第2ラウンド遊技の実行が開始される前に、前記所定の楽曲の前記特定部分の出力が開始可能な時期であることを特徴とする遊技機である。
また、本実施形態に係る遊技機は、
遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体を受け入れ易い第1態様と遊技媒体を受け入れ難い第2態様とに変動可能であり、遊技媒体が通過可能な特定領域(例えば、特定領域38A)を内部に有する可変入賞装置(例えば、図75に示す大入賞口37)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したことを条件に、遊技者に有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られることを条件に、遊技状態を前記特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態において前記特定領域を遊技媒体が通過したことを条件に、当該特定遊技状態が終了した後、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が相対的に得られ易い特別遊技状態(例えば、確変・時短遊技状態)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態において、前記第1可変入賞装置を第1態様及び第2態様に変動させるとともに、前記特定領域への遊技媒体の通過を相対的に困難とする第1ラウンド遊技を所定回数実行可能な第1ラウンド遊技実行手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態において、前記第2可変入賞装置を第1態様及び第2態様に変動させるとともに、前記特定領域への遊技媒体の通過を相対的に容易とする特定第2ラウンド遊技を所定回数実行可能な第2ラウンド遊技実行手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態制御手段により前記特定遊技状態に制御される場合に、複数の楽曲パターンの中から楽曲パターンを選択する楽曲パターン選択手段(例えば、サブCPU71)と、
前記楽曲パターン選択手段により選択された楽曲パターンに応じた楽曲を前記特別遊技状態において出力する楽曲出力手段(例えば、スピーカ10)と、
を備えた遊技機であって、
前記特定遊技状態は、
前記第1ラウンド遊技実行手段により第1特定回数(例えば、1〜4Rの4回)の前記第1ラウンド遊技が実行された後、前記第2ラウンド遊技実行手段により少なくとも1回の前記特定第2ラウンド遊技が実行される第1特定遊技状態(例えば、当りパターン3に応じた大当り遊技状態)と、
前記第1ラウンド遊技実行手段により前記第1特定回数の前記第1ラウンド遊技が実行された後、前記第2ラウンド遊技実行手段により前記特定第2ラウンド遊技が実行されない第2特定遊技状態(例えば、当りパターン8に応じた大当り遊技状態)と、を含み、
前記楽曲パターン選択手段は、前記特定遊技状態制御手段により前記第1特定遊技状態に制御される場合に、第1の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(逆転))を選択可能であり、前記特定遊技状態制御手段により前記第2特定遊技状態に制御される場合に、第2の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(失敗))を選択可能であり、
前記第1の楽曲パターンは、前記楽曲出力手段により所定の楽曲の第1共通部分(例えば、第1区間のAメロ)が出力され、所定の分岐期間(例えば、第1分岐区間)が経過した後に、前記所定の楽曲の特定部分(例えば、第5区間の逆転)が出力されることが予め定められた楽曲パターンであり、
前記第2の楽曲パターンは、前記楽曲出力手段により前記所定の楽曲の前記第1共通部分が出力され、前記所定の分岐期間が経過した後に、前記所定の楽曲の前記特定部分が出力されないことが予め定められた楽曲パターンであり、
前記楽曲出力手段は、前記楽曲パターン選択手段により前記第1の楽曲パターン及び前記第2の楽曲パターンのいずれが選択される場合にも、所定の時期(例えば、初期区間が開始される1R目開始前の待ち時間中)から前記所定の楽曲の出力を開始し、
前記所定の時期は、前記楽曲パターン選択手段により前記第1の楽曲パターンが選択される場合に、前記第2ラウンド遊技実行手段により前記特定第2ラウンド遊技の実行が開始される前に、前記所定の楽曲の前記特定部分の出力が開始可能な時期であることを特徴とする遊技機である。
本実施形態に係る遊技機によれば、特定第2ラウンド遊技が実行される第1特定遊技状態においても、特定第2ラウンド遊技が実行されない第2特定遊技状態においても、所定の楽曲(例えば、楽曲パターンAに応じた楽曲)の第1共通部分(例えば、第1区間のAメロ)を出力し、所定の分岐期間(例えば、第1分岐区間)を経過させる。そして、第1特定遊技状態においては、この所定の分岐期間の経過後に、特定第2ラウンド遊技が実行されることを示唆する所定の楽曲の特定部分(例えば、第5区間の逆転)を出力する。このように構成することで、特定遊技状態における遊技者の期待感を高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技機によれば、特定第2ラウンド遊技の実行が開始される前に、所定の楽曲の特定部分の出力が開始されることとなる所定の時期(例えば、初期区間が開始される1R目開始前の待ち時間中)から所定の楽曲の出力(例えば、初期区間のイントロの出力)が開始されるように構成することで、ラウンド遊技を監視する必要がなくなることから、制御負担が増大することを防止することができる。
また、本実施形態に係る遊技機は、
前記特定遊技状態は、
前記第1ラウンド遊技実行手段により前記第1特定回数よりも多い第2特定回数(例えば、1〜8Rの8回)の前記第1ラウンド遊技が実行された後、前記第2ラウンド遊技実行手段により少なくとも1回の前記特定第2ラウンド遊技が実行される第3特定遊技状態(例えば、当りパターン1に応じた大当り遊技状態)と、
前記第1ラウンド遊技実行手段により前記第2特定回数の前記第1ラウンド遊技が実行された後、前記第2ラウンド遊技実行手段により前記特定第2ラウンド遊技が実行されない第4特定遊技状態(例えば、当りパターン7に応じた大当り遊技状態)と、を含み、
前記楽曲パターン選択手段は、前記特定遊技状態制御手段により前記第3特定遊技状態に制御される場合に、第3の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(成功))を選択可能であり、前記特定遊技状態制御手段により前記第4特定遊技状態に制御される場合に、第4の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(失敗))を選択可能であり、
前記第3の楽曲パターンは、前記楽曲出力手段により前記所定の楽曲の前記第1共通部分が出力され、前記所定の分岐期間が経過した後、さらに、前記所定の楽曲の第2共通部分(例えば、第2区間のBメロ)が出力され、特定の分岐期間(例えば、第2分岐区間)が経過した後に、前記所定の楽曲の前記特定部分(例えば、第3区間のサビ)が出力されることが予め定められた楽曲パターンであり、
前記第4の楽曲パターンは、前記楽曲出力手段により前記所定の楽曲の前記第1共通部分が出力され、前記所定の分岐期間が経過した後、さらに、前記所定の楽曲の前記第2共通部分が出力され、前記特定の分岐期間が経過した後に、前記所定の楽曲の前記特定部分が出力されないことが予め定められた楽曲パターンであり、
前記楽曲出力手段は、前記楽曲パターン選択手段により前記第3の楽曲パターン及び前記第4の楽曲パターンのいずれが選択される場合にも、前記所定の時期から前記所定の楽曲の出力を開始し、
前記所定の時期は、前記楽曲パターン選択手段により前記第3の楽曲パターンが選択される場合に、前記第2ラウンド遊技実行手段により前記特定第2ラウンド遊技の実行が開始される前に、前記所定の楽曲の前記特定部分の出力を開始可能な時期であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
本実施形態に係る遊技機によれば、第1〜第4特定遊技状態のいずれにおいても、所定の楽曲(例えば、楽曲パターンAに応じた楽曲)の第1共通部分(例えば、第1区間のAメロ)を出力し、所定の分岐期間(例えば、第1分岐区間)を経過させる。ここで、第1特定遊技状態においては、この所定の分岐期間の経過後に、特定第2ラウンド遊技が実行されることを示唆する所定の楽曲の特定部分(例えば、第5区間の逆転)を出力し、第3特定遊技状態又は第4特定遊技状態においては、さらに、所定の楽曲の第2共通部分(例えば、第2区間のBメロ)を出力し、特定の分岐期間(例えば、第2分岐区間)を経過させる。そして、第3特定遊技状態においては、この特定の分岐期間の経過後に、特定第2ラウンド遊技が実行されることを示唆する所定の楽曲の特定部分(例えば、第3区間のサビ)を出力する。このように構成することで、特定遊技状態における遊技者の期待感をより一層高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技機は、
前記楽曲パターン選択手段により前記第1の楽曲パターン及び前記第2の楽曲パターンのいずれかが選択される場合に占める前記第1の楽曲パターンが選択される期待度よりも、前記楽曲パターン選択手段により前記第3の楽曲パターン及び前記第4の楽曲パターンのいずれかが選択される場合に占める前記第3の楽曲パターンが選択される期待度のほうが高くなるように構成されていることを特徴とする上記に記載の遊技機。
本実施形態に係る遊技機によれば、第1の楽曲パターン及び第2の楽曲パターンのいずれかが選択される場合(例えば、18+17=35/200)に占める第1の楽曲パターンが選択される期待度(例えば、18/35)よりも、第3の楽曲パターン及び第4の楽曲パターンのいずれかが選択される場合(例えば、46+16=62/200)に占める第3の楽曲パターンが選択される期待度(例えば、46/62)を高く構成することで、所定の分岐期間(例えば、第1分岐区間)の経過後に、所定の楽曲の第2共通部分(例えば、第2区間のBメロ)が出力されると、特定第2ラウンド遊技が実行される期待度が相対的に高くなることから、所定の分岐期間(例えば、第1分岐区間)の役割を多様化させることができ、特定遊技状態における遊技者の期待感をより一層高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技機は、
前記所定の楽曲は、第1の楽曲と第2の楽曲とを含み、
前記楽曲パターン選択手段により前記第1の楽曲に対応する楽曲パターンが選択された場合の、前記第2ラウンド遊技実行手段により前記特定第2ラウンド遊技が実行される期待度よりも、前記楽曲パターン選択手段により前記第2の楽曲に対応する楽曲パターンが選択された場合の、前記第2ラウンド遊技実行手段により前記特定第2ラウンド遊技が実行される期待度のほうが高くなるように構成されていることを特徴とする上記に記載の遊技機。
本実施形態に係る遊技機によれば、第1の楽曲(例えば、楽曲パターンAに応じた楽曲)に対応する楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA)が選択された場合の、特定第2ラウンド遊技が実行される期待度(例えば、楽曲パターンAが選択された場合に、当りパターン1又は3が決定されている割合)よりも、第2の楽曲(例えば、楽曲パターンBに応じた楽曲)に対応する楽曲パターン(例えば、楽曲パターンB)が選択された場合の、特定第2ラウンド遊技が実行される期待度(例えば、楽曲パターンBが選択された場合に、当りパターン1又は3が決定されている割合)を高く構成することで、楽曲間の期待度にも変化を持たせることができ、特定遊技状態における遊技者の期待感をより一層高めることができる。
本実施形態に係る遊技機は、
遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体を受け入れ易い第1態様と遊技媒体を受け入れ難い第2態様とに変動可能な可変入賞装置(例えば、第1大入賞口36、第2大入賞口37)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したこと示す始動記憶情報を複数記憶可能な始動記憶情報記憶手段(例えば、メインRAM63)と、
前記始動記憶情報記憶手段により前記始動記憶情報が記憶されることを条件に、前記可変入賞装置が変動することにより遊技者に有利となる特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
識別情報を変動表示する識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に応じて、前記識別情報表示手段により変動表示される前記識別情報の変動パターンを決定する変動パターン決定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られることとなった前記始動記憶情報に対応する前記識別情報の変動表示が、前記識別情報表示手段によって停止表示されたことを条件に、遊技状態を前記特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
複数種類のアイテム(例えば、プレートA〜D)が各々複数の期待度種類(例えば、疑似連演出、セリフ演出、カットイン演出、その他の昇格(逆転)演出)に対応し、当該アイテムが表示されることによって前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られているか否かの期待度を報知するアイテム演出(例えば、アイテム先読み演出)を実行するアイテム演出実行手段(例えば、サブCPU71)と、
前記アイテム演出実行手段により実行される前記アイテム演出の進行を制御するアイテム演出制御手段(例えば、サブCPU71)と、を備え、
前記アイテム演出制御手段は、
前記アイテム演出を実行するか否かを、前記変動パターン決定手段により決定された前記変動パターンに応じて決定し、
前記アイテム演出を実行する場合に、前記複数種類のアイテムの各々の数及び前記複数の期待度種類の各々の期待度が規定される複数のアイテム演出内容の中から実行されるアイテム演出内容(例えば、アイテム先読み演出1〜24)を決定し、
決定された前記アイテム演出内容に規定される所定のアイテム(例えば、プレートB)の数が0である場合、当該所定のアイテムに対応する所定の期待度種類(例えば、セリフ演出)の期待度として予め定められた期待度(例えば、セリフ(赤色))が報知されることとなる所定の演出(例えば、セリフ演出データに基づく演出表示)を前記アイテム演出実行手段に実行させ(例えば、図44のS499に示す処理を行い)、
決定された前記アイテム演出内容に規定される前記所定のアイテムの数が1以上である場合、前記所定のアイテムに対応する前記所定の期待度種類の期待度として前記予め定められた期待度よりも前記所定のアイテムの数だけ低い期待度(例えば、セリフ(緑色))が報知された後、前記所定のアイテムに基づいて前記予め定められた期待度が報知されることとなる前記所定の演出を前記アイテム演出実行手段に実行させる(例えば、図44のS498に示す処理を行う)ことを特徴とする遊技機である。
本実施形態に係る遊技機によれば、より変化に富んだ大当り予告(特定遊技状態への移行予告)を行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機は、
前記アイテム演出制御手段は、
前記アイテム演出を実行する場合に、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られることとなった前記始動記憶情報に対応する前記識別情報の変動表示が、前記識別情報表示手段によって開始される前(例えば、当該変動前)に、決定された前記アイテム演出内容に規定される前記アイテムの種類を報知するか否かを決定するアイテム事前報知決定手段(例えば、サブCPU71による図48に示すアイテム獲得演出処理)を含み、
前記アイテム事前報知決定手段により前記アイテムの種類を報知することが決定されると、前記アイテムの種類が報知されることとなる事前報知演出を前記アイテム演出実行手段に実行させることを特徴とする上記に記載の遊技機。
本実施形態に係る遊技機によれば、大当り予告(特定遊技状態への移行予告)を行う場合に、より変化に富んだ先読演出(変動実行前の始動記憶に基づく演出)を行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機は、
前記変動パターン決定手段は、前記始動記憶情報記憶手段により所定数(例えば、3個)以上の前記始動記憶情報が記憶されている場合に、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られていない場合には、通常の変動時間(例えば、4000ms)よりも変動時間が短い特定の変動時間(例えば、2000ms)が対応付けられた特定の変動パターン(例えば、短縮変動を行う特別図柄変動パターン)を決定し、
前記事前報知決定手段は、前記変動パターン決定手段により前記特定の変動パターンが決定されている場合(例えば、図43のS483の判定結果がYESとなった場合)には、前記アイテム演出内容決定手段により決定された前記アイテム演出内容に規定される前記アイテムの種類を報知するか否かを決定しないことを特徴とする上記に記載の遊技機。
本実施形態に係る遊技機によれば、アイテム演出(例えば、アイテム先読み演出)を実行する場合であっても、変動時間(特に、短縮変動)との関係から演出のバランスが崩れてしまうことを防止することができる。
本実施形態に係る遊技機は、
遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体を受け入れ易い第1態様と遊技媒体を受け入れ難い第2態様とに変動可能な可変入賞装置(例えば、第1大入賞口36、第2大入賞口37)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したことを条件に、前記可変入賞装置が変動することにより遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られることを条件に、遊技状態を前記特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
所定の開始条件が満たされる(例えば、大当り遊技状態において特定領域38Aを遊技媒体が通過する)と、前記特定遊技状態が終了した後、所定の終了条件が満たされる(例えば、180回の特別図柄ゲームが消化される)まで、前記特定遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な特別遊技状態(例えば、ST遊技状態)に制御可能な特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特別遊技状態における所定区間(例えば、STモードのストーリー区間)の遊技回数をカウントする遊技回数カウント手段(例えば、ST中管理カウンタ)と、
前記特別遊技状態において、前記特定遊技状態制御手段により前記特定遊技状態に制御された回数をカウントする特定遊技状態回数カウント手段(例えば、ST中連荘カウンタ)と、
前記遊技回数カウント手段によるカウント結果と、前記特定遊技状態回数カウント手段によるカウント結果に基づいて、前記所定区間において一連のストーリー演出を実行するとともに、前記特定遊技状態において前記一連のストーリー演出に関連する関連ストーリー演出を実行するストーリー演出実行手段(例えば、液晶表示装置4)と、
前記ストーリー演出実行手段により実行される前記一連のストーリー演出及び前記関連ストーリー演出の進行を制御するストーリー演出制御手段(例えば、サブCPU71)と、を備えた遊技機であって、
前記遊技回数カウント手段は、前記所定区間における所定の遊技回数(例えば、5回)を1セットとして、セット数をカウントするセット数カウント手段(例えば、図41のS459に示す処理)を含み、
前記ストーリー演出制御手段は、
前記特定遊技状態回数カウント手段によりカウントされた前記特定遊技状態に制御された回数に基づいて前記一連のストーリー演出単位でストーリーを進行させ(例えば、図41のS460に示す処理)、
前記セット数カウント手段によりカウントされた前記セット数に基づいて前記一連のストーリー演出におけるストーリーを進行させる(例えば、図41のS460に示す処理)ことを特徴とする遊技機である。
本実施形態に係る遊技機によれば、特別遊技状態における大当りの連荘回数(例えば、ST中連荘カウンタの値)と、セット数とに応じてストーリー演出(例えば、一連のストーリー演出)が進行することとなる。また、特定遊技状態においては、特別遊技状態において実行されたストーリー演出(例えば、一連のストーリー演出)に関連するストーリー演出(例えば、関連ストーリー演出)が実行されることとなる。したがって、制御負担及び記憶領域に記憶される情報量を増大させることなく、ストーリー演出を適切に進行させることができる。
また、本実施形態に係る遊技機は、
前記ストーリー演出制御手段は、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られたときの、前記一連のストーリー演出におけるストーリーの進行度合い(例えば、ST中管理カウンタの値)に応じた前記関連ストーリー演出を前記ストーリー演出実行手段に実行させることを特徴とする上記に記載の遊技機。
本実施形態に係る遊技機によれば、特定遊技状態においては、特別遊技状態において実行されたストーリー演出の進行度合いに応じたストーリー演出(例えば、関連ストーリー演出)が行われることとなる。したがって、制御負担及び記憶領域に記憶される情報量を増大させることなく、特別遊技状態と特定遊技状態とで適切な関連性を持たせたストーリー演出を行うことができる。
また、本実施形態に係る遊技機は、
前記関連ストーリー演出は、前記一連のストーリー演出における進行度合いに応じて、前記一連のストーリー演出におけるストーリーの要約(例えば、あらすじ)を表示する演出であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
本実施形態に係る遊技機によれば、特別遊技状態における大当りの連荘回数(例えば、ST中連荘カウンタの値)に応じて、一連のストーリー演出が進行する場合に、次回の一連のストーリー演出の演出内容と齟齬を生じさせない演出内容で特定遊技状態における関連ストーリー演出を行うことができる。
また、本実施形態に係る遊技機は、
前記ストーリー演出実行手段は、
前記一連のストーリー演出において、前記セット数カウント手段によりカウントされている現在のセット数に対応する第1の画像(例えば、ストーリー画像703a,703b)を表示する第1画像表示手段(例えば、当該セットストーリー表示領域703)と、
前記一連のストーリー演出において、前記セット数カウント手段によりカウントされる次回以降のセット数に対応するストーリーを示唆する第2の画像(例えば、ウィンドウ画像704a,704b)を表示する第2画像表示手段(例えば、予定セットウィンドウ表示領域704)と、を含み、
前記関連ストーリー演出は、前記一連のストーリー演出における進行度合いに応じて、前記第2画像及び前記第2画像に対応するストーリー(例えば、名シーン及びこの名シーンの説明)を表示する演出であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
本実施形態に係る遊技機によれば、特別遊技状態における大当りの連荘回数(例えば、ST中連荘カウンタの値)に応じて、一連のストーリー演出が進行する場合に、次回の一連のストーリー演出の演出内容と齟齬を生じさせない演出内容で特定遊技状態における関連ストーリー演出を行うことができるとともに、一連のストーリー演出で用いられる第2の画像(例えば、ウィンドウ画像)を関連ストーリー演出でも用いることとしたことから、演出用画像データを削減して、より多くの記憶領域を確保することができる。
本実施形態に係る遊技機は、
遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体を受け入れ易い第1態様と遊技媒体を受け入れ難い第2態様とに変動可能な可変入賞装置(例えば、第1大入賞口36、第2大入賞口37)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したことを条件に、前記可変入賞装置が変動することにより遊技者に有利となる特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
識別情報を変動表示する識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に応じて、前記識別情報表示手段により変動表示される前記識別情報の変動パターンを決定する変動パターン決定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られることを条件に、遊技状態を前記特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
所定の条件が満たされる(例えば、大当り遊技状態において特定領域38Aを遊技媒体が通過する)と、前記特定遊技状態が終了した後、前記特定遊技状態とは異なる特別遊技状態(例えば、ST遊技状態)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特別遊技状態における所定区間(例えば、STモードのストーリー区間)の遊技回数をカウントする遊技回数カウント手段(例えば、ST中管理カウンタ)と、
前記遊技回数カウント手段によるカウント結果に基づいて、前記所定区間において一連のストーリー演出を実行するストーリー演出実行手段(例えば、液晶表示装置4)と、
前記ストーリー演出実行手段により実行される前記一連のストーリー演出の進行を制御するストーリー演出制御手段(例えば、サブCPU71)と、を備えた遊技機であって、
前記変動パターン決定手段は、
前記所定区間において、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られていない場合には、第1の変動時間(例えば、2s)と対応する第1の変動パターン(例えば、短縮変動を示す変動パターン)を高確率で決定可能であり、
前記所定区間において、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られている場合には、前記第1の変動時間よりも長い第2の変動時間(例えば、30s)に対応する第2の変動パターン(例えば、スーパーリーチを示す変動パターン)を決定可能であり、
前記遊技回数カウント手段は、
前記所定区間における所定の遊技回数(例えば、5回)を1セットとして、セット数をカウントするセット数カウント手段(例えば、図41のS459に示す処理)と、
前記1セット内の遊技回数をカウントするセット内遊技回数カウント手段(例えば、セット内カウンタ)と、を含み、
前記ストーリー演出制御手段は、
前記セット数カウント手段によりカウントされた前記セット数に基づいて前記一連のストーリー演出におけるストーリーを進行させ(例えば、図41のS460に示す処理)、
前記所定区間において、前記第1の変動時間に前記所定の遊技回数を乗じた時間(例えば、10s)を基本演出時間とし、当該基本演出時間に基づいて前記一連のストーリー演出における前記セット数に対応するストーリー(セット内演出)を進行させ、
前記所定区間において、前記変動パターン決定手段により前記第2の変動パターンが決定されている場合には、前記セット内遊技回数カウント手段によるカウント結果と前記基本演出時間に基づいて残り演出時間を決定し、当該残り演出時間よりも前記第2の変動時間が長い時間であるか否かを判定する(例えば、図42のS473の処理を行う)とともに、前記残り演出時間よりも前記第2の変動時間が長い時間であると判定した場合(例えば、図42のS473の判定結果がNOとなった場合)には、前記第2の変動時間の終了に対応する前記セット数を特別の演出態様(例えば、演出終了対象セットのセット内演出を示唆するウィンドウ画像を、通常とは異なる表示態様で表示する演出態様)により示唆することで、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られていることを報知することを特徴とする遊技機である。
本実施形態に係る遊技機によれば、複数回の遊技にわたって実行される一連のストーリー演出の演出時間と識別図柄の変動時間とを、1セットを1単位として、簡易な構成により概ね同期させることが可能となるとともに、一連のストーリー演出の中途の遊技で特定遊技状態に移行すること(例えば、大当りとなること)が決定された場合であっても、一連のストーリー演出をできる限り齟齬をきたさないように進行させ、かつ、遊技者にとって興趣が向上することとなる大当り予告(特定遊技状態への移行予告)を行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機は、
前記ストーリー演出制御手段は、前記一連のストーリー演出において前記特別の演出態様により示唆する対象となった前記セット数に対応する部分(例えば、演出終了対象セットのセット内演出)について、前記第2の変動時間の終了と同期するようにストーリーを進行させる制御を実行することを特徴とする上記に記載の遊技機。
本実施形態に係る遊技機によれば、複数回の遊技にわたって実行されるストーリー演出の中途の遊技で特定遊技状態に移行することが決定された場合であっても、ストーリー演出をできる限り齟齬をきたすこととなく進行させ、かつ、遊技者にとって興趣が向上することとなる大当り予告を行うことができる。
また、本実施形態に係る遊技機は、
前記ストーリー演出実行手段は、
前記一連のストーリー演出において、前記セット数カウント手段によりカウントされている現在のセット数に対応する第1の画像(例えば、ストーリー画像703a,703b)を表示する第1画像表示手段(例えば、当該セットストーリー表示領域703)と、
前記一連のストーリー演出において、前記セット数カウント手段によりカウントされる次回以降のセット数に対応するストーリーを示唆する第2の画像(例えば、ウィンドウ画像704a,704b)を表示する第2画像表示手段(例えば、予定セットウィンドウ表示領域704)と、を含み、
前記ストーリー演出制御手段は、前記特別の演出態様により示唆する対象となった前記セット数に対応する前記第2の画像を、通常とは異なる表示態様により表示することを特徴とする上記に記載の遊技機。
本実施形態に係る遊技機によれば、次回以降のセット数に対応するストーリーを示唆するウィンドウ画像(第2の画像)を利用して、より興趣が向上することとなる大当り予告を行うことが可能となる。
本実施形態に係る遊技機は、
遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体を受け入れ易い第1態様と遊技媒体を受け入れ難い第2態様とに変動可能な第1可変入賞装置(例えば、第1大入賞口36)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体を受け入れ易い第1態様と遊技媒体を受け入れ難い第2態様とに変動可能であり、遊技媒体が通過可能な特定領域(例えば、特定領域38A)を内部に有する第2可変入賞装置(例えば、第2大入賞口37)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したことを条件に、遊技者に有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られることを条件に、遊技状態を前記特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態において前記特定領域を遊技媒体が通過したことを条件に、当該特定遊技状態が終了した後、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が相対的に得られ易い特別遊技状態(例えば、確変・時短遊技状態)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態において、前記第1可変入賞装置を第1態様及び第2態様に変動させる第1ラウンド遊技を所定回数実行可能な第1ラウンド遊技実行手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態において、前記第2可変入賞装置を第1態様及び第2態様に変動させる第2ラウンド遊技を所定回数実行可能な第2ラウンド遊技実行手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態制御手段により前記特定遊技状態に制御される場合に、複数の楽曲パターンの中から楽曲パターンを選択する楽曲パターン選択手段(例えば、サブCPU71)と、
前記楽曲パターン選択手段により選択された楽曲パターンに応じた楽曲を前記特別遊技状態において出力する楽曲出力手段(例えば、スピーカ10)と、
前記特定遊技状態の所定期間における遊技媒体の入賞率を判定する入賞率判定手段(例えば、サブCPU71)と、
を備えた遊技機であって、
前記第2ラウンド遊技実行手段は、前記第2ラウンド遊技の実行中に、前記特定領域への遊技媒体の通過が相対的に容易となる特定第2ラウンド遊技を行うことが可能であり、
前記特定遊技状態は、
前記第1ラウンド遊技実行手段により第1特定回数(例えば、1〜4Rの4回)の前記第1ラウンド遊技が実行された後、前記第2ラウンド遊技実行手段により少なくとも1回の前記特定第2ラウンド遊技が実行される第1特定遊技状態(例えば、当りパターン3に応じた大当り遊技状態)と、
前記第1ラウンド遊技実行手段により前記第1特定回数の前記第1ラウンド遊技が実行された後、前記第2ラウンド遊技実行手段により前記特定第2ラウンド遊技が実行されない第2特定遊技状態(例えば、当りパターン8に応じた大当り遊技状態)と、を含み、
前記楽曲パターン選択手段は、
前記特定遊技状態制御手段により前記第1特定遊技状態に制御される場合に、第1の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(逆転))を選択可能であり、前記特定遊技状態制御手段により前記第2特定遊技状態に制御される場合に、第2の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(失敗))を選択可能であり、
前記第1の楽曲パターンを選択する場合に、前記入賞率判定手段により判定された入賞率が所定の閾値未満である場合には、所定の第1の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(逆転)ロング)を選択し、前記入賞率判定手段により判定された入賞率が前記所定の閾値以上である場合には、前記所定の第1の楽曲パターンよりも前記楽曲出力手段により所定の楽曲が出力される時間が相対的に短い時間である特定の第1の楽曲パターン(楽曲パターンA(逆転)ショート)を選択し、
前記第2の楽曲パターンを選択する場合に、前記入賞率判定手段により判定された入賞率が所定の閾値未満である場合には、所定の第2の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(失敗)ロング)を選択し、前記入賞率判定手段により判定された入賞率が前記所定の閾値以上である場合には、前記所定の第2の楽曲パターンよりも前記楽曲出力手段により前記所定の楽曲が出力される時間が相対的に短い時間である特定の第2の楽曲パターン(楽曲パターンA(失敗)ショート)を選択し、
前記第1の楽曲パターンは、前記楽曲出力手段により前記所定の楽曲の第1共通部分(例えば、第1区間のAメロ)が出力され、所定の分岐期間(例えば、第1分岐区間)が経過した後に、前記所定の楽曲の特定部分(例えば、第5区間の逆転)が出力されることが予め定められた楽曲パターンであり、
前記第2の楽曲パターンは、前記楽曲出力手段により前記所定の楽曲の前記第1共通部分が出力され、前記所定の分岐期間が経過した後に、前記所定の楽曲の前記特定部分が出力されないことが予め定められた楽曲パターンであり、
前記楽曲出力手段は、前記楽曲パターン選択手段により前記第1の楽曲パターン及び前記第2の楽曲パターンのいずれが選択される場合にも、所定の時期(例えば、初期区間が開始される1R目開始前の待ち時間中)から前記所定の楽曲の出力を開始し、
前記所定の時期は、前記楽曲パターン選択手段により前記第1の楽曲パターンが選択される場合に、前記第2ラウンド遊技実行手段により前記特定第2ラウンド遊技の実行が開始される前に、前記所定の楽曲の前記特定部分の出力が開始可能な時期であることを特徴とする遊技機である。
また、本実施形態に係る遊技機は、
遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体を受け入れ易い第1態様と遊技媒体を受け入れ難い第2態様とに変動可能であり、遊技媒体が通過可能な特定領域(例えば、特定領域38A)を内部に有する可変入賞装置(例えば、図75に示す大入賞口37)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したことを条件に、遊技者に有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られることを条件に、遊技状態を前記特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態において前記特定領域を遊技媒体が通過したことを条件に、当該特定遊技状態が終了した後、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が相対的に得られ易い特別遊技状態(例えば、確変・時短遊技状態)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態において、前記第1可変入賞装置を第1態様及び第2態様に変動させるとともに、前記特定領域への遊技媒体の通過を相対的に困難とする第1ラウンド遊技を所定回数実行可能な第1ラウンド遊技実行手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態において、前記第2可変入賞装置を第1態様及び第2態様に変動させるとともに、前記特定領域への遊技媒体の通過を相対的に容易とする特定第2ラウンド遊技を所定回数実行可能な第2ラウンド遊技実行手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態制御手段により前記特定遊技状態に制御される場合に、複数の楽曲パターンの中から楽曲パターンを選択する楽曲パターン選択手段(例えば、サブCPU71)と、
前記楽曲パターン選択手段により選択された楽曲パターンに応じた楽曲を前記特別遊技状態において出力する楽曲出力手段(例えば、スピーカ10)と、
前記特定遊技状態の所定期間における遊技媒体の入賞率を判定する入賞率判定手段(例えば、サブCPU71)と、
を備えた遊技機であって、
前記特定遊技状態は、
前記第1ラウンド遊技実行手段により第1特定回数(例えば、1〜4Rの4回)の前記第1ラウンド遊技が実行された後、前記第2ラウンド遊技実行手段により少なくとも1回の前記特定第2ラウンド遊技が実行される第1特定遊技状態(例えば、当りパターン3に応じた大当り遊技状態)と、
前記第1ラウンド遊技実行手段により前記第1特定回数の前記第1ラウンド遊技が実行された後、前記第2ラウンド遊技実行手段により前記特定第2ラウンド遊技が実行されない第2特定遊技状態(例えば、当りパターン8に応じた大当り遊技状態)と、を含み、
前記楽曲パターン選択手段は、
前記特定遊技状態制御手段により前記第1特定遊技状態に制御される場合に、第1の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(逆転))を選択可能であり、前記特定遊技状態制御手段により前記第2特定遊技状態に制御される場合に、第2の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(失敗))を選択可能であり、
前記第1の楽曲パターンを選択する場合に、前記入賞率判定手段により判定された入賞率が所定の閾値未満である場合には、所定の第1の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(逆転)ロング)を選択し、前記入賞率判定手段により判定された入賞率が前記所定の閾値以上である場合には、前記所定の第1の楽曲パターンよりも前記楽曲出力手段により所定の楽曲が出力される時間が相対的に短い時間である特定の第1の楽曲パターン(楽曲パターンA(逆転)ショート)を選択し、
前記第2の楽曲パターンを選択する場合に、前記入賞率判定手段により判定された入賞率が所定の閾値未満である場合には、所定の第2の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(失敗)ロング)を選択し、前記入賞率判定手段により判定された入賞率が前記所定の閾値以上である場合には、前記所定の第2の楽曲パターンよりも前記楽曲出力手段により前記所定の楽曲が出力される時間が相対的に短い時間である特定の第2の楽曲パターン(楽曲パターンA(失敗)ショート)を選択し、
前記第1の楽曲パターンは、前記楽曲出力手段により前記所定の楽曲の第1共通部分(例えば、第1区間のAメロ)が出力され、所定の分岐期間(例えば、第1分岐区間)が経過した後に、前記所定の楽曲の特定部分(例えば、第5区間の逆転)が出力されることが予め定められた楽曲パターンであり、
前記第2の楽曲パターンは、前記楽曲出力手段により前記所定の楽曲の前記第1共通部分が出力され、前記所定の分岐期間が経過した後に、前記所定の楽曲の前記特定部分が出力されないことが予め定められた楽曲パターンであり、
前記楽曲出力手段は、前記楽曲パターン選択手段により前記第1の楽曲パターン及び前記第2の楽曲パターンのいずれが選択される場合にも、所定の時期(例えば、初期区間が開始される1R目開始前の待ち時間中)から前記所定の楽曲の出力を開始し、
前記所定の時期は、前記楽曲パターン選択手段により前記第1の楽曲パターンが選択される場合に、前記第2ラウンド遊技実行手段により前記特定第2ラウンド遊技の実行が開始される前に、前記所定の楽曲の前記特定部分の出力が開始可能な時期であることを特徴とする遊技機である。
本実施形態に係る遊技機によれば、特定第2ラウンド遊技が実行される第1特定遊技状態においても、特定第2ラウンド遊技が実行されない第2特定遊技状態においても、所定の楽曲(例えば、楽曲パターンAに応じた楽曲)の第1共通部分(例えば、第1区間のAメロ)を出力し、所定の分岐期間(例えば、第1分岐区間)を経過させる。そして、第1特定遊技状態においては、この所定の分岐期間の経過後に、特定第2ラウンド遊技が実行されることを示唆する所定の楽曲の特定部分(例えば、第5区間の逆転)を出力する。このように構成することで、特定遊技状態における遊技者の期待感を高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技機によれば、特定第2ラウンド遊技の実行が開始される前に、所定の楽曲の特定部分の出力が開始されることとなる所定の時期(例えば、初期区間が開始される1R目開始前の待ち時間中)から所定の楽曲の出力(例えば、初期区間のイントロの出力)が開始されるように構成することで、ラウンド遊技を監視する必要がなくなることから、制御負担が増大することを防止することができる。
また、本実施形態に係る遊技機によれば、遊技者の遊技の傾向(遊技の進行速度)に合致した大当り遊技状態(特定遊技状態)の演出を行うことができるとともに、所定の楽曲の出力の終了と、大当り遊技状態(特定遊技状態)の終了とをより同期させやすくすることができる。
また、本実施形態に係る遊技機は、
前記特定遊技状態は、
前記第1ラウンド遊技実行手段により前記第1特定回数よりも多い第2特定回数(例えば、1〜8Rの8回)の前記第1ラウンド遊技が実行された後、前記第2ラウンド遊技実行手段により少なくとも1回の前記特定第2ラウンド遊技が実行される第3特定遊技状態(例えば、当りパターン1に応じた大当り遊技状態)と、
前記第1ラウンド遊技実行手段により前記第2特定回数の前記第1ラウンド遊技が実行された後、前記第2ラウンド遊技実行手段により前記特定第2ラウンド遊技が実行されない第4特定遊技状態(例えば、当りパターン7に応じた大当り遊技状態)と、を含み、
前記楽曲パターン選択手段は、前記特定遊技状態制御手段により前記第3特定遊技状態に制御される場合に、第3の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(成功))を選択可能であり、前記特定遊技状態制御手段により前記第4特定遊技状態に制御される場合に、第4の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(失敗))を選択可能であり、
前記第3の楽曲パターンを選択する場合に、前記入賞率判定手段により判定された入賞率が所定の閾値未満である場合には、所定の第3の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(成功)ロング)を選択し、前記入賞率判定手段により判定された入賞率が前記所定の閾値以上である場合には、前記所定の第3の楽曲パターンよりも前記楽曲出力手段により前記所定の楽曲が出力される時間が相対的に短い時間である特定の第3の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(成功)ショート)を選択し、
前記第4の楽曲パターンを選択する場合に、前記入賞率判定手段により判定された入賞率が所定の閾値未満である場合には、所定の第4の楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA(失敗)ロング)を選択し、前記入賞率判定手段により判定された入賞率が前記所定の閾値以上である場合には、前記所定の第4の楽曲パターンよりも前記楽曲出力手段により前記所定の楽曲が出力される時間が相対的に短い時間である特定の第4の楽曲パターン(楽曲パターンA(失敗)ショート)を選択し、
前記第3の楽曲パターンは、前記楽曲出力手段により前記所定の楽曲の前記第1共通部分が出力され、前記所定の分岐期間が経過した後、さらに、前記所定の楽曲の第2共通部分(例えば、第2区間のBメロ)が出力され、特定の分岐期間(例えば、第2分岐区間)が経過した後に、前記所定の楽曲の前記特定部分(例えば、第3区間のサビ)が出力されることが予め定められた楽曲パターンであり、
前記第4の楽曲パターンは、前記楽曲出力手段により前記所定の楽曲の前記第1共通部分が出力され、前記所定の分岐期間が経過した後、さらに、前記所定の楽曲の前記第2共通部分が出力され、前記特定の分岐期間が経過した後に、前記所定の楽曲の前記特定部分が出力されないことが予め定められた楽曲パターンであり、
前記楽曲出力手段は、前記楽曲パターン選択手段により前記第3の楽曲パターン及び前記第4の楽曲パターンのいずれが選択される場合にも、前記所定の時期から前記所定の楽曲の出力を開始し、
前記所定の時期は、前記楽曲パターン選択手段により前記第3の楽曲パターンが選択される場合に、前記第2ラウンド遊技実行手段により前記特定第2ラウンド遊技の実行が開始される前に、前記所定の楽曲の前記特定部分の出力を開始可能な時期であることを特徴とする上記に記載の遊技機。
本実施形態に係る遊技機によれば、第1〜第4特定遊技状態のいずれにおいても、所定の楽曲(例えば、楽曲パターンAに応じた楽曲)の第1共通部分(例えば、第1区間のAメロ)を出力し、所定の分岐期間(例えば、第1分岐区間)を経過させる。ここで、第1特定遊技状態においては、この所定の分岐期間の経過後に、特定第2ラウンド遊技が実行されることを示唆する所定の楽曲の特定部分(例えば、第5区間の逆転)を出力し、第3特定遊技状態又は第4特定遊技状態においては、さらに、所定の楽曲の第2共通部分(例えば、第2区間のBメロ)を出力し、特定の分岐期間(例えば、第2分岐区間)を経過させる。そして、第3特定遊技状態においては、この特定の分岐期間の経過後に、特定第2ラウンド遊技が実行されることを示唆する所定の楽曲の特定部分(例えば、第3区間のサビ)を出力する。このように構成することで、特定遊技状態における遊技者の期待感をより一層高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技機は、
前記楽曲パターン選択手段により前記第1の楽曲パターン及び前記第2の楽曲パターンのいずれかが選択される場合に占める前記第1の楽曲パターンが選択される期待度よりも、前記楽曲パターン選択手段により前記第3の楽曲パターン及び前記第4の楽曲パターンのいずれかが選択される場合に占める前記第3の楽曲パターンが選択される期待度のほうが高くなるように構成されていることを特徴とする上記に記載の遊技機。
本実施形態に係る遊技機によれば、第1の楽曲パターン及び第2の楽曲パターンのいずれかが選択される場合(例えば、18+17=35/200)に占める第1の楽曲パターンが選択される期待度(例えば、18/35)よりも、第3の楽曲パターン及び第4の楽曲パターンのいずれかが選択される場合(例えば、46+16=62/200)に占める第3の楽曲パターンが選択される期待度(例えば、46/62)を高く構成することで、所定の分岐期間(例えば、第1分岐区間)の経過後に、所定の楽曲の第2共通部分(例えば、第2区間のBメロ)が出力されると、特定第2ラウンド遊技が実行される期待度が相対的に高くなることから、所定の分岐期間(例えば、第1分岐区間)の役割を多様化させることができ、特定遊技状態における遊技者の期待感をより一層高めることができる。
また、本実施形態に係る遊技機は、
前記所定の楽曲は、第1の楽曲と第2の楽曲とを含み、
前記楽曲パターン選択手段により前記第1の楽曲に対応する楽曲パターンが選択された場合の、前記第2ラウンド遊技実行手段により前記特定第2ラウンド遊技が実行される期待度よりも、前記楽曲パターン選択手段により前記第2の楽曲に対応する楽曲パターンが選択された場合の、前記第2ラウンド遊技実行手段により前記特定第2ラウンド遊技が実行される期待度のほうが高くなるように構成されていることを特徴とする上記に記載の遊技機。
本実施形態に係る遊技機によれば、第1の楽曲(例えば、楽曲パターンAに応じた楽曲)に対応する楽曲パターン(例えば、楽曲パターンA)が選択された場合の、特定第2ラウンド遊技が実行される期待度(例えば、楽曲パターンAが選択された場合に、当りパターン1又は3が決定されている割合)よりも、第2の楽曲(例えば、楽曲パターンBに応じた楽曲)に対応する楽曲パターン(例えば、楽曲パターンB)が選択された場合の、特定第2ラウンド遊技が実行される期待度(例えば、楽曲パターンBが選択された場合に、当りパターン1又は3が決定されている割合)を高く構成することで、楽曲間の期待度にも変化を持たせることができ、特定遊技状態における遊技者の期待感をより一層高めることができる。
本実施形態に係る遊技機は、
遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体を受け入れ易い第1態様と遊技媒体を受け入れ難い第2態様とに変動可能な可変入賞装置(例えば、第1大入賞口36、第2大入賞口37)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したことを条件に、前記可変入賞装置が変動することにより遊技者に有利となる特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られることを条件に、遊技状態を前記特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
所定の条件が満たされる(例えば、大当り遊技状態において特定領域38Aを遊技媒体が通過する)場合に、前記特定遊技状態が終了した後予め定められた遊技回数(例えば、180回)の間、前記特定遊技状態とは異なる特別遊技状態(例えば、ST遊技状態)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特別遊技状態において前記予め定められた遊技回数の遊技が行われた後、前記特定遊技状態及び前記特別遊技状態よりも遊技者に不利な通常遊技状態(例えば、通常遊技状態(非確変・非時短))に制御する通常遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態、前記特別遊技状態、及び前記通常遊技状態において、特定のストーリーに関連する演出を実行するストーリー演出実行手段(例えば、液晶表示装置4)と、
前記ストーリー演出実行手段により実行される前記特定のストーリーに関連する演出の進行を制御するストーリー演出制御手段(例えば、サブCPU71)と、を備え、
前記特定のストーリーは、少なくとも第1のストーリー(例えば、第1ストーリー)と、第2のストーリー(例えば、第2ストーリー)とを含み、
前記ストーリー演出制御手段は、少なくとも前記ストーリー演出実行手段により前記第1のストーリーに関連する演出が実行される状態である第1演出制御状態と、前記ストーリー演出実行手段により前記第2のストーリーに関連する演出が実行される第2演出制御状態とを有し、前記第1演出制御状態から前記第2演出制御状態へ、所定の移行条件が成立したことに基づいて移行させる演出制御状態移行制御手段を含み、
前記所定の移行条件は、前記特別遊技状態において前記特定遊技状態制御手段により前記特定遊技状態に制御されることなく、前記通常遊技状態制御手段により前記通常遊技状態に制御されることを含むことを特徴とする遊技機である。
本実施形態に係る遊技機によれば、複数の遊技状態で適切な関連性を持たせたストーリー演出を行うことができるとともに、遊技者にとって有利な状態が終了した場合であっても、特定のストーリーを進行させることで、遊技者の遊技意欲の低下を抑止することができる。
また、本実施形態に係る遊技機は、
遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体を受け入れ易い第1態様と遊技媒体を受け入れ難い第2態様とに変動可能な可変入賞装置(例えば、第1大入賞口36、第2大入賞口37)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したことを条件に、前記可変入賞装置が変動することにより遊技者に有利となる特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られることを条件に、遊技状態を前記特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
所定の条件が満たされる(例えば、大当り遊技状態において特定領域38Aを遊技媒体が通過する)場合に、前記特定遊技状態が終了した後予め定められた遊技回数(例えば、180回)の間、前記特定遊技状態とは異なる特別遊技状態(例えば、ST遊技状態)に制御する特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特別遊技状態において前記予め定められた遊技回数の遊技が行われた後、前記特定遊技状態及び前記特別遊技状態よりも遊技者に不利な通常遊技状態(例えば、通常遊技状態(非確変・非時短))に制御する通常遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態、前記特別遊技状態、及び前記通常遊技状態において、特定のストーリーに関連する演出を実行するストーリー演出実行手段(例えば、液晶表示装置4)と、
前記ストーリー演出実行手段により実行される前記特定のストーリーに関連する演出の進行を制御するストーリー演出制御手段(例えば、サブCPU71)と、を備え、
前記特定のストーリーは、少なくとも第1のストーリー(例えば、第1ストーリー)と、第2のストーリー(例えば、第2ストーリー)とを含み、
前記ストーリー演出制御手段は、少なくとも前記ストーリー演出実行手段により前記第1のストーリーに関連する演出が実行される状態である第1演出制御状態と、前記ストーリー演出実行手段により前記第2のストーリーに関連する演出が実行される第2演出制御状態とを有し、前記第1演出制御状態から前記第2演出制御状態へ、所定の移行条件が成立したことに基づいて移行させる演出制御状態移行制御手段を含み、
前記所定の移行条件は、前記特定遊技状態移行制御手段により前記特定遊技状態に制御されること、又は前記特別遊技状態移行制御手段により前記特別遊技状態に制御されることであることを特徴とする遊技機である。
本実施形態に係る遊技機によれば、複数の遊技状態で適切な関連性を持たせたストーリー演出を行うことができるとともに、遊技者にとって有利な状態に移行すると、特定のストーリーが進行することとなるため、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
本実施形態に係る遊技機は、
遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体を受け入れ易い第1態様と遊技媒体を受け入れ難い第2態様とに変動可能な可変入賞装置(例えば、第1大入賞口36、第2大入賞口37)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したことを条件に、前記可変入賞装置が変動することにより遊技者に有利となる特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
識別情報を変動表示する識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に応じて、前記識別情報表示手段により変動表示される前記識別情報の変動パターンを決定する変動パターン決定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られることを条件に、遊技状態を前記特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
所定の条件が満たされる(例えば、大当り遊技状態において特定領域38Aを遊技媒体が通過する)と、前記特定遊技状態とは異なる所定遊技状態(例えば、ST遊技状態)に制御する所定遊技状態制御手段と、
前記所定遊技状態において、所定の遊技回数を1セットとして、当該1セット内の遊技回数をカウントするセット内遊技回数カウント手段(例えば、セット内カウンタ)と、
前記所定遊技状態において、前記所定の遊技回数にわたって一連の演出が実行可能な所定の演出(例えば、セット内演出)を実行する演出実行手段(例えば、液晶表示装置4)と、
前記所定の演出の進行を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU71)と、を備え、
前記変動パターン決定手段は、
前記所定遊技状態において、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られていない場合には、特定の変動時間(例えば、2s)と対応する第1の変動パターン(例えば、短縮変動A)を高確率で決定可能であり、
前記所定遊技状態において、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られている場合には、前記第1変動パターンとは異なる第2の変動パターン(例えば、特殊変動A〜E)を決定可能であり、
前記演出制御手段は、前記特定の変動時間に前記所定の遊技回数を乗じた時間(例えば、10s)を基本演出時間とし、当該基本演出時間に基づいて前記演出実行手段に前記所定の演出を実行させ、
前記変動パターン決定手段は、前記所定遊技状態において、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られている場合には、前記セット内遊技回数カウント手段によるカウント結果に基づいて、前記所定の演出の終了に同期することとなる変動時間に対応する前記第2の変動パターンを高確率で決定可能であることを特徴とする遊技機である。
本実施形態に係る遊技機によれば、複数回の遊技にわたって一連の演出が実行される所定の演出(例えば、セット内演出)の演出時間と識別図柄の変動時間とを、簡易な構成で適切に同期させることが可能となるため、制御負担及び記憶領域に記憶される情報量を増大させることなく、所定の演出の中途の遊技で特定遊技状態に移行すること(大当りとなったこと)が決定された場合であっても、所定の演出をできる限り齟齬をきたすこととなく進行させることができる。
[他の実施形態の例]
次に、図75〜78を用いて、他の実施形態の例について説明する。
図75は、本発明の他の実施形態に係る遊技機の大入賞口を示す斜視図である。なお、先述した実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。また、図75に示す実施形態の遊技機は、大入賞口が1つだけ設けられたものである。
図75に示すように、遊技盤の一部には、大入賞口37が設けられている。大入賞口37の内部には、下方へと遊技球を導くための球通路37Bが形成されている。球通路37Bの下端には、左右に隣接するように特定領域38Aと非特定領域38Bとが設けられている。大入賞口37から球通路へと進入する位置には、大入賞口カウントスイッチ370が配置されている。特定領域38Aには、特定領域スイッチ380Aが配置されており、特定領域38Aへの遊技球のV入賞は、特定領域スイッチ380Aにより検出される。非特定領域38Bには、非特定領域スイッチ380Bが配置されており、非特定領域38Bへの遊技球の通過は、非特定領域スイッチ380Bにより検知される。そして、球通路37Bの内部において特定領域38A及び非特定領域38Bの近傍には、左右に変位可能な変位部材39’が設けられている。図75において変位部材39’を実線で示す位置が変位後の位置であり、図75において変位部材39’を仮想線で示す位置が初期位置である。
変位部材39’は、特定領域38Aを開放状態あるいは閉鎖状態に切り替えるものである。図75において実線で示すように、変位部材39’は、特定領域38Aから最も離れた左側の定位置にあるとき、特定領域38Aを開放状態とし、当該特定領域38Aへの遊技球のV入賞を容易な状態とする。このとき、変位部材39’は、球通路37Bの右側壁との間に遊技球が十分通過し得る隙間を形成する。これにより、球通路37Bの上方から導かれてきた遊技球は、球通路37Bの右側壁と変位部材39’との間を通って下方へと導かれ、特定領域38Aを通過することが可能である。また、変位部材39’が左側の定位置にあるときは、球通路37Bの左側壁と変位部材39’の間に遊技球が通過し得る隙間が形成される。これにより、球通路37Bの上方から導かれてきた遊技球は、球通路37Bの左側壁と変位部材39’との間を通って非特定領域38Bを通過することもある。
なお、特定領域を開放状態とする場合には、非特定領域を遊技球が通過し得ない位置まで変位部材を移動させるようにしてもよい。また、特定領域を開放状態とする場合には、非特定領域を遊技球が通過し得るような変位部材の第1位置と、非特定領域を遊技球が通過し得ないような変位部材の第2位置とのうち、いずれかの位置に変位部材を定置可能とし、遊技モードなどに応じて変位部材を第1位置又は第2位置へと移動させるように制御してもよい。例えば、変位部材を第2位置に定置させた場合、大入賞口に入賞すれば必ず特定領域を遊技球が通過することのなるため、先述した実施形態によるものよりも遊技者にとってより有利な遊技モードを提供することができる。
一方、図75において仮想線で示すように、変位部材39’は、特定領域38Aに対して最も近い右側の定位置にあるとき、特定領域38Aを閉鎖状態とし、当該特定領域38Aへの遊技球のV入賞を不可能な状態とする。このとき、変位部材39’は、球通路37Bの左側壁との間に遊技球が通過し得る隙間を形成する。これにより、球通路37Bの上方から導かれてきた遊技球は、球通路37Bの左側壁と変位部材39’との間を通って下方へと導かれ、必ず非特定領域38Bを通過することとなる。
このような変位部材39’を用いたパチンコ遊技機でも、大当り遊技状態において特定領域38AへのV入賞に成功した当該大当り遊技状態の終了後は、確変遊技状態などに移行させることができる。すなわち、図75に示す大入賞口37によれば、1つの大入賞口(可変入賞装置)しか設けない場合であっても、特定領域38Aへの遊技球の通過を相対的に困難とする第1ラウンド遊技と、特定領域38Aへの遊技球の通過を相対的に容易とする特定第2ラウンド遊技とを実行することが可能となるため、遊技盤上に2つの大入賞口(可変入賞装置)を設置するスペースを確保することが困難である場合であっても、特定遊技状態における大入賞口(可変入賞装置)の開放パターンに応じて、特別遊技状態に移行させることを容易とし、あるいは困難とするという遊技性を有する遊技機を提供することが可能となる。
図76は、本発明の他の実施形態に係る遊技機の大入賞口開閉パターン(変形例)を示す図である。図77は、図76の大入賞口開閉パターンに対応した変位部材作動パターンを示す図である。なお、図76及び図77に示す大入賞口開閉パターン及び変位部材作動パターンは、図75に示す実施形態の遊技機に適用されたものである。
図76に示すように、大入賞口開閉パターンの変形例は、基本的には図11に示す大入賞口開閉パターンと同一であり、特定領域が設けられた1つの大入賞口に対して適用可能な大入賞口開閉パターンである。このような大入賞口開閉パターンでは、図77に示すように、特定領域38Aを開閉する変位部材39’が一例として10R目においてのみ作動状態とされ、図75に実線で示す位置にある状態となる。一方、1〜9R目及び11〜16R目においては、変位部材39’が未作動状態とされ、図75に仮想線で示す位置にある状態となる。このような大入賞口開閉パターンを1つの大入賞口に対して適用したパチンコ遊技機においても、先述した実施形態によるものと同様の効果を実現することができる。
図78は、本発明の他の実施形態に係る遊技機の特別図柄制御処理を示すフローチャートである。この特別図柄制御処理は、大入賞口を1つだけ設けられる一方で特定領域が設けらず、大当り図柄の種類に応じて確変遊技状態に移行するか否かをメインCPUにより決定するパチンコ遊技機に適用されるものである。
図78に示すように、まず、S1000において、メインCPUは、始動記憶の有無を判定する処理を行う。この処理において、メインCPUは、特別図柄ゲームの始動記憶がないと判定した場合、すなわち特別図柄始動記憶領域(0)〜特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていない場合、データが記憶されるまでこの処理を繰り返し行う。一方、メインCPUは、始動記憶があると判定した場合、S1001に処理を移す。
S1001において、メインCPUは、大当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPUは、遊技状態フラグが確変遊技状態を示しているか否かに応じて、大当り判定値の数が多い高確率用の大当り判定テーブル又は大当り判定値の数が少ない低確率用の大当り判定テーブルを参照する。また、メインCPUは、遊技球の入賞時に抽出され、特別図柄始動記憶領域の当り判定用乱数値と、選択された大当り判定テーブルとを参照する。そして、メインCPUは、当り判定用乱数値と大当り判定値が一致している場合、大当りであると判定する。つまり、メインCPUは、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。すなわち、特別図柄ゲームの結果として大当り、ハズレのいずれかが決定される。この処理を終了した場合、S1002に処理を移す。
S1002において、メインCPUは、S1001の判定結果は大当りであるか否かを判定する。この処理において、メインCPUは、大当りであると判定した場合には、S1003に処理を移す。一方、メインCPUは、大当りでないと判定した場合、すなわち、大当りでないと判定した場合には、S1000に処理を移す。
S1003において、メインCPUは、大当り遊技状態の制御を行う。すなわち、メインCPUは、大入賞口開放中表示コマンドや大入賞口開放中データのセットなどを行う。この処理を終了した場合、S1004に処理を移す。
S1004において、メインCPUは、S1003にて実行した大当り遊技状態の制御が確変大当りの特別図柄に基づくものであるか否かを判定する処理を行う。確変大当りの特別図柄に基づくものと判定した場合、S1006に処理を移す。確変大当りの特別図柄に基づくものではないと判定した場合、S1005に処理を移す。
S1005において、メインCPUは、S1003にて制御を開始した大当り遊技状態の終了後に、非確変遊技状態の制御を行う。すなわち、確変大当り以外の特別図柄に基づく大当り遊技状態では、その終了後に非確変遊技状態に移行することとなる。このような非確変遊技状態に移行すると、メインCPUは、再びS1000に処理を移す。
S1006において、メインCPUは、S1003にて制御を開始した大当り遊技状態の終了後に、確変遊技状態の制御を行う。すなわち、確変大当りの特別図柄に基づく大当り遊技状態では、その終了後に必ず確変遊技状態に移行することとなる。このような確変遊技状態に移行すると、メインCPUは、再びS1000に処理を移す。
このような特別図柄制御処理が適用されたパチンコ遊技機では、先述した実施形態と同様の演出モードなどを設けることにより、大入賞口への入賞容易なラウンドについて遊技の興趣を高めることができる。
なお、本発明に適用可能な図78に示した特別図柄制御処理が実行されるパチンコ遊技機としては、大入賞口が1つのみ設けられるものに限られない。先述した実施形態と同様に、複数の始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と複数の大入賞口(例えば、第1大入賞口36、第2第入賞口37)とが設けられるものであって、各々の大入賞口に特定領域が設けられないものであってもよい。この場合、例えば、第1始動口32を遊技球が通過した場合には、S1000〜S1002の処理が行われ、大当りとなった場合に、S1003の処理において、第1大入賞口36に対して開放状態と閉鎖状態とが交互に制御されるラウンド遊技が複数回実行される一方、第2始動口33を遊技球が通過した場合には、同様に、S1000〜S1002の処理が行われ、大当りとなった場合に、S1003の処理において、第2大入賞口37に対して開放状態と閉鎖状態とが交互に制御されるラウンド遊技が複数回実行されるものを適用するようにしてもよい。そして、このようなパチンコ遊技機においても、先述した実施形態と同様に、第1始動口32に対する遊技球の入賞に基づいて、複数の始動記憶情報が第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に記憶され、第2始動口33に対する遊技球の入賞に基づいて、複数の始動記憶情報が第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に記憶されるものとし、双方の始動記憶領域に始動記憶情報が記憶されている場合、第2特別図柄始動記憶領域に記憶されている始動記憶情報が優先して消化されるようにすればよい。
また、このようにして構成したパチンコ遊技機においては、先述した実施形態とは少なくとも一部の仕様が異なるものとすることもできる。その変形例を図79〜84を用いて説明する。
[他の実施形態(変形例)に係る遊技機の遊技状態及び演出モード]
まず、図79を用いて、他の実施形態(変形例)に係るパチンコ遊技機の遊技状態及び演出モードについて説明する。なお、先述した実施形態と同様に、遊技状態は、メインCPU61により制御されるものであり、演出モードは、サブCPU71により制御されるものである。
図79に示すように、他の実施形態(変形例)のパチンコ遊技機では、通常遊技状態における演出モードとして、通常モード、チャレンジモード、プレミアムモード、及びラッシュモードが実装されるものとしてもよい。また、他の実施形態(変形例)のパチンコ遊技機では、大当り遊技状態における演出モードとして、第1特別図柄当り中である、ライブボーナス、及びチャレンジボーナス、第2特別図柄当り中1又は第2特別図柄当り中2(単に、「第2特別図柄当り中」として説明する場合もある)である、ラッシュボーナスが実装されるものとしてもよい。もちろん、図79に示す演出モードのうちの一部の演出モードを採用し、他の演出モードについては、図7に示した本実施形態の演出モードを採用することもできる。すなわち、図7に示した本実施形態の演出モードのうちの任意の演出モードと、図79に示す他の実施形態(変形例)の演出モードのうちの任意の演出モードとを組み合わせて本実施形態のパチンコ遊技機、あるいは他の実施形態のパチンコ遊技機を構成することもできる。
通常モードは、非確変かつ非時短遊技状態、又は確変かつ非時短遊技状態の演出モードである。通常モードは、チャレンジモード、プレミアムモード、ラッシュモード、第1特別図柄当り中、又は第2特別図柄当り中のいずれでもない場合に滞在することとなる演出モードである。例えば、チャレンジモードにおいて、規定回数(20回)の特別図柄ゲームが消化されると、チャレンジモードから通常モードに移行する。また、ラッシュモードにおいて、規定回数(100回)の特別図柄ゲームが消化されると、ラッシュモードから通常モードに移行する。また、通常モードにおいて、第1特別図柄の始動記憶情報に基づいて、装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様として停止表示された場合、第1特別図柄当り中である、ライブボーナス、又はチャレンジボーナスに移行する。なお、図79では図示を省略しているが、通常モードにおいて、第2特別図柄の始動記憶情報に基づいて、装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様として停止表示された場合には、第2特別図柄当り中である、ラッシュボーナスに移行する場合がある。
また、通常モードにおける装飾図柄の組み合わせ態様としては、「1」〜「7」のいずれかの組み合わせ態様が停止表示されることとなるが、特定の表示態様としての「7」の組み合わせ態様(すなわち、「7−7−7」)が停止表示された場合には、後述する第1特別図柄の「確変1」に対応する大当り図柄であることが確定し、特定の表示態様としてのその他の組み合わせ態様(すなわち、「7−7−7」以外)が停止表示された場合には、後述する第1特別図柄の「確変1」以外に対応する大当り図柄であることが確定する。もっとも、「7−7−7」以外の組み合わせ態様が停止表示されて大当り遊技状態に移行した場合であっても、後述する第1特別図柄の「確変2」の大当り遊技状態である可能性もあることから、通常モードやチャレンジモードにおいても、遊技者にとって有利な確変遊技状態であることの期待感が維持されるようになっている。すなわち、通常モード中においては、確変遊技状態が潜伏している可能性がある。
なお、後述する第1特別図柄の「確変1」の大当り遊技状態に移行する場合であっても、最初に停止表示される組み合わせ態様として「7−7−7」以外の組み合わせ態様が表示され、その後、ライブボーナス中やチャレンジボーナス中において、装飾図柄の組み合わせ態様が特定の条件にしたがって変化(昇格)し、最終的に「7−7−7」の組み合わせ態様が停止表示されて、後述する第1特別図柄の「確変1」に対応する大当り図柄であることが確定するようにしてもよい。この場合、ライブボーナス中である場合には、本実施形態において説明した楽曲パターンによって昇格することが報知されるようにしてもよい。例えば、後述する第1特別図柄の「確変1」の大当り遊技状態に移行した場合であって、第1特別図柄当り中がライブボーナスの演出モードである場合には、ライブボーナス(成功)となる楽曲パターンが選択されるようにし、後述する第1特別図柄の「確変2」、又は「通常1」の大当り遊技状態に移行した場合であって、第1特別図柄当り中がライブボーナスの演出モードである場合には、ライブボーナス(失敗)となる楽曲パターンが選択されるようにすればよい。
チャレンジモードは、非確変かつ非時短遊技状態、又は確変かつ非時短遊技状態の演出モードである。チャレンジモードは、第1特別図柄当り中において、装飾図柄の組み合わせ態様が「7−7−7」以外で停止表示し、その大当り図柄に対応する大当り遊技状態の終了後に実行される。なお、チャレンジモードは、後述する第1特別図柄の「確変2」の大当り遊技状態の終了後であっても、後述する第1特別図柄の「通常1」の大当り遊技状態の終了後であっても、20回の特別図柄ゲームが消化されるまで継続し、再度大当り遊技状態に移行することなく20回の特別図柄ゲームが消化された場合には、チャレンジモードから通常モードに移行する。すなわち、チャレンジモード中おいては、確変遊技状態が潜伏している可能性がある。
また、チャレンジモードにおける装飾図柄の組み合わせ態様は、上述した通常モードにおける装飾図柄の組み合わせ態様と基本的に同様であるが、異なる組み合わせ態様が表示されるようにしてもよい。例えば、上述したように、通常モードから第1特別図柄当り中に移行する場合には、後述する「確変1」、「確変2」、又は「通常1」のいずれの大当り遊技状態であるかが、最初の組み合わせ態様からは判断できないようにすることを可能としていたが、チャレンジモードにおいては、後述する「確変1」の大当り遊技状態に移行する場合には、「7−7−7」の組み合わせ態様が最初から停止表示し、後述する「確変2」の大当り遊技状態に移行する場合には、「7−7−7」以外の組み合わせ態様であって所定の組み合わせ態様(例えば、奇数の組み合わせ態様)が停止表示し、後述する「通常1」の大当り遊技状態に移行する場合には、「7−7−7」以外の組み合わせ態様であって所定の組み合わせ態様とは異なる組み合わせ態様(例えば、偶数の組み合わせ態様)が停止表示するようにしてもよい。また、これは通常モードにおいても同様に構成してもよい。さらに、通常モード及びチャレンジモードにおいて、停止表示される組み合わせ態様によって、確変遊技状態が潜伏している期待度が報知されるようにしてもよい。例えば、上述した所定の組み合わせ態様が停止表示した場合には、確変遊技状態が潜伏している期待度が相対的に高くなる(すなわち、「確変2」に対応する大当り図柄として選択される確率が、「通常1」に対応する大当り図柄として選択される確率よりも高くなる)ようにし、上述した所定の組み合わせ態様とは異なる組み合わせ態様が停止表示した場合には、確変遊技状態が潜伏している期待度が相対的に低くなる(すなわち、「確変2」に対応する大当り図柄として選択される確率が、「通常1」に対応する大当り図柄として選択される確率よりも低くなる)ようにしてもよい。
プレミアムモードは、確変かつ時短遊技状態の演出モードであり、大当り図柄が第1特別図柄であるか第2特別図柄であるかにかかわらず、最終的に「7−7−7」の組み合わせ態様が停止表示した大当り遊技状態の終了後に実行される。また、ラッシュモードにおいて、規定回数(100回)の特別図柄ゲームが消化され、確変かつ時短遊技状態である場合、ラッシュモードからプレミアムモードに移行する。すなわち、プレミアムモードは、通常遊技状態における最も有利な遊技状態(確変遊技状態であり時短遊技状態でもある遊技状態)が確定する演出モードである。なお、他の実施形態(変形例)のパチンコ遊技機においては、確変かつ時短遊技状態であるときには、次に大当り遊技状態に移行する(「次回」)まで、その確変かつ時短遊技状態が継続するようになっている。したがって、プレミアムモードは、他の演出モードよりも大当り期待度が高い演出モードとなっている。もっとも、本実施形態と同様に、確変かつ時短遊技状態が規定回数(例えば、180回)で終了するものとし、その規定回数の特別図柄ゲームが消化されるまでプレミアムモードに滞在するようにしてもよい。また、図79では図示を省略しているが、プレミアムモードにおいて、第1特別図柄の始動記憶情報に基づいて、装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様として停止表示された場合には、第1特別図柄当り中である、ライブボーナス、又はチャレンジボーナスに移行する場合がある。
ラッシュモードは、確変かつ時短遊技状態、又は非確変かつ時短遊技状態の演出モードである。ラッシュモードは、第2特別図柄当り中2において、装飾図柄の組み合わせ態様が「7−7−7」以外で停止表示し、その大当り図柄に対応する大当り遊技状態の終了後に実行される。ラッシュモードにおいては、規定回数(100回)の特別図柄ゲームが消化されるまで、現在の遊技状態が、確変かつ時短遊技状態であるか非確変かつ時短遊技状態であるかが明示されることなく、その規定回数の特別図柄ゲームを消化したときに、確変かつ時短遊技状態であれば、ラッシュモードからプレミアムモードに移行し、確変かつ時短遊技状態であることが報知される一方、非確変かつ非時短遊技状態であれば(すなわち、時短遊技状態が終了する場合であれば)、ラッシュモードから通常モードに移行する。この場合の通常モードのみ、非確変かつ非時短遊技状態であることが確定する。なお、図79では図示を省略しているが、ラッシュモードにおいて、第1特別図柄の始動記憶情報に基づいて、装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様として停止表示された場合には、第1特別図柄当り中である、ライブボーナス、又はチャレンジボーナスに移行する場合がある。
なお、プレミアムモード及びラッシュモードにおける装飾図柄の組み合わせ態様としては、「1」〜「7」のいずれかの組み合わせ態様が停止表示されることとなるが、特定の表示態様としての「7」の組み合わせ態様(すなわち、「7−7−7」)が停止表示された場合には、後述する第2特別図柄の「確変3」に対応する大当り図柄であることが確定し、特定の表示態様としてのその他の組み合わせ態様(すなわち、「7−7−7」以外)が停止表示された場合には、後述する第2特別図柄の「確変3」以外に対応する大当り図柄であることが確定する。もっとも、「確変3」に対応する大当り遊技状態に移行する場合であっても、「7−7−7」以外の組み合わせ態様が停止表示する場合があってもよいし、「確変4」に対応する大当り遊技状態に移行する場合であっても、「7−7−7」の組み合わせ態様が停止表示する場合があってもよい。また、プレミアムモード及びラッシュモードにおける装飾図柄の組み合わせ態様は、上述した通常モードやチャレンジモードにおける装飾図柄の組み合わせ態様と基本的に同様となるように構成してもよい。例えば、第1特別図柄の「確変1」、「確変2」、及び「通常1」を、第2特別図柄の「確変3」、「確変4」、及び「時短1」に置き換えることにより、通常モード及びチャレンジモードにおける組み合わせ態様と、プレミアムモード及びラッシュモードにおける組み合わせ態様とを同様の対応関係することもできる。
第1特別図柄当り中のライブボーナスは、第1特別図柄の大当り図柄が、当りパターン1(「確変1」(実質15R))に対応する大当り遊技状態に連動して実行され、大当り終了後にプレミアムモードに移行することが報知されるとともに、主として楽曲による演出が実行される演出モードである。また、第1特別図柄当り中のチャレンジボーナスは、第1特別図柄の大当り図柄が当りパターン2(「確変2」(実質15R))、又は当りパターン3(「通常1」(実質15R))に対応する大当り遊技状態に連動して実行され、大当り終了後にチャレンジモードに移行することが報知される演出が実行される演出モードである。なお、上述したように、第1特別図柄の大当り図柄が当りパターン2(「確変2」(実質15R))、又は当りパターン3(「通常1」(実質15R))に対応する大当り遊技状態であっても、ライブボーナスが選択され得るようにしてもよく、この場合には、本実施形態において説明したような楽曲パターンによって、最終的にプレミアムモードに移行するか、チャレンジモードに移行するかが報知されるようにしてもよい。また、チャレンジボーナス中において、第1特別図柄の大当り図柄が当りパターン2(「確変2」(実質15R))であるか、当りパターン3(「通常1」(実質15R))であるか、によって所定の確率で異なる演出が実行されるようにしてもよい。すなわち、チャレンジボーナス中に、チャレンジボーナス終了後のチャレンジモードが、確変遊技状態であるか否かが、所定の確率で報知されるようにしてもよい。
第2特別図柄当り中のラッシュボーナスは、第2特別図柄の大当り図柄が、当りパターン4(「確変3」(実質15R))、当りパターン5(「確変4」(実質15R))、及び当りパターン6(「時短1」(実質15R))のいずれの大当り遊技状態においても実行される演出モードである。この場合、上述したように、装飾図柄の組み合わせ態様が最終的に「7−7−7」で停止表示した場合には、ラッシュボーナスの終了後にプレミアムモードに移行し、装飾図柄の組み合わせ態様が最終的に「7−7−7」以外で停止表示した場合には、ラッシュボーナスの終了後にラッシュモードに移行するようになっている。なお、例えば、第2特別図柄当り中1の演出モードとして、プレミアムボーナスの演出モードを設けることとし、装飾図柄の組み合わせ態様にかかわらず、第2特別図柄当り中として、プレミアムボーナスの演出モードに移行した場合には、その大当り遊技状態の終了後にプレミアムモードに移行することが確定し、第2特別図柄当り中として、ラッシュボーナスの演出モードに移行した場合には、その大当り遊技状態の終了後にラッシュモードに移行することが確定するようにしてもよい。
なお、図79に示す各演出モード間は、図示及び説明をしない場合であっても、遊技状態の移行などに伴って移行可能であるものとし、図示及び説明をした範囲に限られるものではない。
また、他の実施形態(変形例)のパチンコ遊技機では、大当り遊技状態(特定遊技状態)が終了した後、確変遊技状態(特別遊技状態)に制御される大当り遊技状態(第1特定遊技状態)として、後述する当りパターン1、当りパターン2、当りパターン4、及び当りパターン5の大当り遊技状態を例に挙げて説明し、大当り遊技状態(特定遊技状態)が終了した後、確変遊技状態(特別遊技状態)に制御されない大当り遊技状態(第2特定遊技状態)として、後述する当りパターン3、及び当りパターン6の大当り遊技状態を例に挙げて説明しているが、これに限られるものではない。例えば、本実施形態と同様に、V入賞が容易となる大当り遊技状態を第1特定遊技状態とし、V入賞が容易とならない大当り遊技状態を第2特定遊技状態としてもよい。すなわち、「第1特定遊技状態」は、遊技者が通常の方法で遊技を行えば、確変遊技状態(特別遊技状態)に移行する可能性が高い大当り遊技状態(特定遊技状態)を含みうるものであり、「第2特定遊技状態」は、遊技者が通常の方法で遊技を行っても、確変遊技状態(特別遊技状態)に移行する可能性が低い大当り遊技状態(特定遊技状態)を含みうるものである。
[他の実施形態(変形例)に係る遊技機のスペック]
次に、図80を用いて、他の実施形態(変形例)に係るパチンコ遊技機の遊技特性に関するスペックについて説明する。
図80に示すように、他の実施形態(変形例)において、特別図柄の当り確率は、低確率時(非確変遊技状態)にあっては1/319.69(205/65536)、高確率時(確変遊技状態)にあっては1/43.69(1500/65536)となっている。第1特別図柄と第2特別図柄との消化順序は、本実施形態と同様に、第2特別図柄による抽選を優先して消化する。確率変動性能(確変遊技状態の仕様)としては、確変遊技状態が次回の大当り遊技状態への移行まで(「次回まで」)継続する仕様となっている。
特別図柄の振り分けについては、以下のようになっている。すなわち、第1特別図柄の大当り図柄「確変1」では、当りパターン1となり、ラウンドゲームのラウンド数として15R(そのうち大入賞口に入賞容易な実質ラウンド数は15R)が付与され、大当り遊技状態の演出モードとしてはライブボーナスが実行され、演出内容としては「7−7−7」大当りとなっている。第1特別図柄の大当り図柄として「確変1」となる確率(突入率)は、25/100に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄「確変2」では、当りパターン2となり、ラウンド数15R(そのうち実質ラウンド数15R)が付与され、演出モードとしてはチャレンジボーナスが実行され、演出内容としては「7−7−7」以外大当りとなっている。第1特別図柄の大当り図柄「確変2」の突入率は、25/100に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄「通常1」では、当りパターン3となり、ラウンド数15R(そのうち実質ラウンド数15R)が付与され、演出モードとしてはチャレンジボーナスが実行され、演出内容としては「7−7−7」以外大当りとなっている。第1特別図柄の大当り図柄「通常1」の突入率は、50/100に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄「確変3」では、当りパターン4となり、ラウンド数15R(そのうち実質ラウンド数15R)が付与され、演出モードとしてはラッシュボーナスが実行され、演出内容としては「7−7−7」大当りとなっている。第2特別図柄の大当り図柄「確変3」の突入率は、25/100に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄「確変4」では、当りパターン5となり、ラウンド数15R(そのうち実質ラウンド数15R)が付与され、演出モードとしてはラッシュボーナスが実行され、演出内容としては「7−7−7」以外大当りとなっている。第2特別図柄の大当り図柄「確変4」の突入率は、25/100に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄「時短1」では、当りパターン6となり、ラウンド数15R(そのうち実質ラウンド数15R)が付与され、演出モードとしてはラッシュボーナスが実行され、演出内容としては「7−7−7」以外大当りとなっている。第2特別図柄の大当り図柄「時短1」の突入率は、50/100に設定されている。
大入賞口カウント数は、1ラウンドあたりの上限入賞数として、第1大入賞口36及び第2大入賞口37のいずれも9個まで計数するように設定されている。時短性能(時短遊技状態の仕様)としては、高確率の間(確変遊技状態にある間)、あるいは非確変かつ時短遊技状態で最大100回まで継続するように設定されている。賞球数は、第1始動口32への入賞1個あたり3個となり、第2始動口33への入賞1個あたり1個となり、一般入賞口40への入賞1個あたり10個となり、大入賞口(第1大入賞口36及び第2大入賞口37)への入賞1個あたり15個となるように設定されている。
普通図柄の当り確率は、低確率時に0となり、高確率時に1/1となるように設定されている。普通図柄の当り図柄数は、1個に設定されている。
なお、他の実施形態(変形例)における特別図柄の振り分けはこれに限られず、他の大当り図柄を設定するようにしてもよい。例えば、第2特別図柄の大当り図柄として「突確1」を設けるようにしてもよい。この第2特別図柄の大当り図柄「突確1」では、当りパターン7となり、ラウンド数15R(そのうち実質ラウンド数0R)が付与され、演出モードとしては、その終了後にプレミアムモードに移行することが確定するランクアップボーナスが実行され、演出内容としては「7−7−7」以外大当りとなるようにしてもよい。そして、第2特別図柄の大当り図柄「突確1」の突入率は、25/100に設定されるようにすればよい。この場合、第2特別図柄の大当り図柄「時短1」の突入率を、25/100に設定すればよい。
このような第2特別図柄の大当り図柄「突確1」を設けることとすれば、例えば、プレミアムモードにおいては、第2特別図柄の大当り図柄「突確1」が決定されることで、遊技球の払出は受けられないが、ランクアップボーナスを経て次回もプレミアムモードが継続することが示され、また、ラッシュモードにおいては、第2特別図柄の大当り図柄「突確1」が決定されることで、遊技球の払出は受けられないが、ランクアップボーナスを経て次回の演出モードがプレミアムモードに昇格することが示されるため、遊技球が過度に払い出されることなく、遊技者にとって有利な遊技区間をより長く継続させることができる。なお、ランクアップボーナス中においては、後述する特定示唆演出が実行されないようになっているが、実行されるようにしてもよい。
[他の実施形態(変形例)に係る遊技機における特定示唆演出]
次に、図80〜84を用いて、他の実施形態(変形例)に係るパチンコ遊技機において実行され得る特定示唆演出について説明する。他の実施形態(変形例)に係るパチンコ遊技機においては、図79及び図80を用いて説明した遊技状態、演出モード及びスペックのもと、大当り遊技状態において、所定の条件を満たす場合に、遊技者にとって有益となる特定の情報が報知される特定示唆演出を実行することが可能となっている。
なお、他の実施形態(変形例)に係るパチンコ遊技機においては、大入賞口36又は大入賞口37に対して規定数(上限入賞数である9個)を超える遊技球の入賞(オーバー入賞)があったか否かを判断し、その判断結果に応じて、大当り遊技状態におけるオーバー入賞した遊技球の個数を記憶し、記憶した遊技球の個数が所定の条件を満たすものとなったときに、特定示唆演出が実行されることとしている。なお、これは特定示唆演出が実行され得る所定の条件の一例を示すものであり、他の条件を所定の条件として特定示唆演出が実行されるようにしてもよい。また、図81〜83を用いて後述するものと同様に、他の条件を含め、所定の条件を満たすこととなる条件を複数の条件の中から決定し、決定した条件が所定の条件を満たすこととなった場合に、特定示唆演出が実行されるようにしてもよい。
<特定示唆演出の第1の態様>
まず、図81を用いて、特定示唆演出の第1の態様について説明する。図81の(a)は、本発明の他の実施形態(変形例)に係るパチンコ遊技機の特定示唆演出実行決定テーブルAを示す図であり、(b)は、本発明の他の実施形態(変形例)に係るパチンコ遊技機の特定示唆演出表示パターン決定テーブルAを示す図であり、(c)は、本発明の他の実施形態(変形例)に係るパチンコ遊技機の特定示唆演出表示パターンAの内容を示す図である。
サブCPU71は、図38に示したコマンド解析処理において、読み出したコマンドとして始動入賞コマンド(あるいは、変動パターン指定コマンドであってもよい)を受信したと判定した場合に、大当り遊技状態に移行すると判定される始動記憶情報があるか否かを判定し、大当り遊技状態に移行すると判定される始動記憶情報があると判定した場合、図81の(a)に示す特定示唆演出実行決定テーブルAを参照し、大当り種別が、上述した「7−7−7」以外の組み合わせ態様となる大当りであって、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態に移行する大当り(「7−7−7」以外で大当り(確変))であるか、上述した「7−7−7」以外の組み合わせ態様となる大当りであって、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態に移行しない大当り(「7−7−7」以外で大当り(非確変))であるかに応じて、特定示唆演出を「実行する」か「実行しない」かを決定する。
なお、特定示唆演出を「実行する」か「実行しない」かを決定する時期は上述した時期に限られない。例えば、大当り遊技状態に移行することとなる遊技において、装飾図柄(あるいは、特別図柄)の変動表示が開始されるとき(例えば、メインCPU61から図柄変動開始コマンドが送信される場合、その図柄変動開始コマンド受信時)としてもよいし、装飾図柄(あるいは、特別図柄)が停止表示されるとき(例えば、図柄停止コマンド受信時)としてもよいし、大当り遊技状態が開始されるとき(例えば、当り開始表示コマンド受信時)としてもよいし、大当り遊技状態における特定のラウンド遊技(例えば、5R目)が開始されるとき(例えば、特定のラウンド間表示コマンド受信時)としてもよい。すなわち、第1始動口32又は第2始動口33を遊技球が通過したときから、大当り遊技状態中の特定のラウンド遊技が開始されるまでの任意のタイミングで、特定示唆演出の実行の可否が決定されるようにすればよい。
サブCPU71は、特定示唆演出を「実行する」と決定した場合、続いて、図81の(b)に示す特定示唆演出表示パターン決定テーブルAを参照し、大当り種別に応じて、複数の表示パターン(A−1〜A−5)の中から1つの表示パターンを決定する。特定示唆演出の第1の態様における表示パターン(A−1〜A−5)の内容は、図81の(c)に示すとおりである。
例えば、表示パターンA−1、及び表示パターンA−3は、所定の条件としてオーバー入賞した遊技球の数が5個に設定された表示パターンであり、表示パターンA−2、及び表示パターンA−4は、所定の条件としてオーバー入賞した遊技球の数が10個に設定された表示パターンであり、表示パターンA−5は、所定の条件としてオーバー入賞した遊技球の数が1個に設定された表示パターンである。また、表示パターンA−3、表示パターンA−4、及び表示パターンA−5は、所定の条件を満たす場合に、遊技者にとって有益となる特定の情報として、大当り遊技状態が終了した後、確変遊技状態に制御されることを示唆する情報が報知される表示パターン(第1の報知パターン)であり、表示パターン1、及び表示パターン2は、所定の条件を満たす場合に、遊技者にとって有益となる特定の情報が報知されない表示パターン(第2の報知パターン)である。
ここで、図84を用いて、第1の報知パターン又は第2の報知パターンが決定された場合の画面表示の一例について説明する。図84の(a)〜(e)は、表示パターンA−1が決定された場合の画面表示の一例を示すものであり、図84の(a)〜(d)及び(f)は、表示パターンA−3が決定された場合の画面表示の一例を示すものである。なお、他の実施形態(変形例)に係るパチンコ遊技機では、特定の情報及び後述する所定の情報を報知する情報報知手段の一例として、液晶表示装置4を用いて説明するが、情報報知手段は、情報表示手段としての液晶表示装置4に限られるものではない。例えば、情報報知手段として、スピーカ10a,10b,10cを用いるようにしてもよいし、ランプ・LED27を用いるようにしてもよい。また、可動演出装置42やその他の可動役物を用いるようにしてもよい。すなわち、遊技者に対して情報を報知することが可能な各種装置は全て情報報知手段として適用することができる。
例えば、表示パターンA−1が決定されている場合、特定のラウンド遊技(例えば、5R目)以降のラウンド遊技において、1個目のオーバー入賞が発生した場合には、図84の(a)に示すように、「キャラ1」が表示されるとともに、特定示唆演出が開始された旨を示す「特別報知チャンス!」との文字、「キャラ1」のセリフとして、所定の条件を満たす場合には、遊技者にとって有益となる特定の情報が報知される旨を示す「条件クリアで有益な情報が示唆されるぞ!」との文字、及び現在のオーバー入賞の個数などが表示される。なお、決定されている所定の条件は、図84の(a)〜(e)に示すように、遊技者に対して明示しないようにしてもよいし、明示するようにしてもよい。
次に、2個目のオーバー入賞が発生した場合には、図84の(b)に示すように、「キャラ2」が表示されるとともに、「キャラ2」固有のセリフなどが表示される。次に、3個目のオーバー入賞が発生した場合には、図84の(c)に示すように、「キャラ3」が表示されるとともに、「キャラ3」固有のセリフなどが表示される。次に、4個目のオーバー入賞が発生した場合には、図84の(d)に示すように、「キャラ4」が表示されるとともに、「キャラ4」固有のセリフなどが表示される。なお、後述する「キャラ5」を含め、各キャラは関連するキャラクタとなっている。関連するキャラクタは、例えば、先述したストーリー区間において順に登場するように設定されたキャラクタや、先述したリーチ演出やカットイン演出において、「キャラ1」、「キャラ2」、「キャラ3」、「キャラ4」、及び「キャラ5」の順に大当り期待度が高くなるように設定されたキャラクタとすることができる。
また、「キャラ1」〜「キャラ4」のセリフは、固有のセリフに限られず、変動するセリフであってもよい。例えば、決定されている所定の条件を明示しない場合に、抽選で(あるいは、表示パターンに応じて)この所定の条件を示唆(あるいは、報知)するセリフが表示されるようにしてもよい。具体的には、所定の条件としてオーバー入賞した遊技球の数が5個に設定されている場合に、「キャラ2」においてこの所定の条件を示唆するセリフを表示するようにした場合には、「キャラ2」のセリフとして、「あと3個オーバー入賞すると・・・??」などのセリフが表示されるようにしてもよい。
また、例えば、本実施形態におけるセリフ演出と同様に、セリフの色によって特定の情報が報知される期待度を異ならせて表示するものとしてもよい。具体的には、「キャラ1」〜「キャラ4」のセリフのうち、少なくとも1つ以上のキャラクタのセリフについて、期待度の異なる複数の色(例えば、白色、黄色、緑色、及び赤色)を規定しておき、第1の報知パターンが決定されている場合には、第2の報知パターンが決定されている場合よりもより期待度の高い色のセリフが選択されやすくすればよい。なお、特定示唆演出を「実行する」ことを決定している場合に、本実施形態において説明したプレートBを獲得している場合には、そのプレートBが当該変動において使用されないようにし、その獲得しているプレートBが大当り遊技状態において使用されるようにしてもよい。そして、例えば、「キャラ1」のセリフに複数の色が規定されている場合には、プレートBの枚数に応じて、予め決定されている「キャラ1」のセリフの色よりも期待度の低い色のセリフを表示した後、プレートBを作用させて予め決定されている「キャラ1」のセリフの色を表示するようにしてもよい。
また、特定示唆演出を「実行する」ことを決定している場合に、本実施形態において説明したプレートDを獲得している場合には、そのプレートDが当該変動において使用されないようにし、その獲得しているプレートDが大当り遊技状態において使用されるようにしてもよい。そして、プレートDの枚数に応じて、特定示唆演出が開始されるラウンド遊技を早めたり、所定の条件となるオーバー入賞の個数が少なくなるようにしてもよい。例えば、プレートDを1枚獲得している場合に、図84の(a)に示す表示が行われたときには、オーバー入賞が発生していない場合であってもプレートDを作用させ、図84の(b)に示す表示が行われるように表示を変化させてもよい。
次に、5個目のオーバー入賞が発生した場合には、図84の(e)に示すように、後述する「キャラ5」は表示されず、遊技者にとって有益となる特定の情報は報知されない。もっとも、図84の(e)においては、後述する「キャラ5」は表示されるが、後述する「キャラ5」のセリフとして、大当り遊技状態が終了した後、非確変遊技状態に制御されることを示唆する旨を示す「大当り終了後はチャンスなし!?」との文字を表示するようにしてもよいし、後述する「キャラ5」のセリフとして、「大当り終了後は確変が潜伏しません。」との文字を表示して、大当り遊技状態の終了後が非確変かつ非時短遊技状態であることを確定的に報知するようにしてもよい。
一方、表示パターンA−3が決定されている場合、特定のラウンド遊技(例えば、5R目)以降のラウンド遊技において、1〜4個目のオーバー入賞が発生した場合には、表示パターンA−1が決定されている場合と同様に、図84の(a)〜(d)に示すような表示が行われ、5個目のオーバー入賞が発生した場合には、図84の(f)に示すように、「キャラ5」が表示されるとともに、所定の条件を満たした旨を示す「条件クリア!」との文字、「キャラ5」のセリフとして、大当り遊技状態が終了した後、確変遊技状態に制御されることを示唆する旨を示す「大当り終了後は大チャンス!?」との文字、及び今回達成した所定の条件としてのオーバー入賞数などが表示される。もっとも、図84の(f)においては、「キャラ5」のセリフとして、「大当り終了後は確変が潜伏します。」との文字を表示して、大当り遊技状態の終了後が確変かつ非時短遊技状態であることを確定的に報知するようにしてもよい。
このように、他の実施形態(変形例)に係るパチンコ遊技機では、大当り遊技状態において、上述した特定示唆演出を行うことが可能となっている。そして、特定示唆演出の第1の態様では、第1の報知パターンが決定されている場合、オーバー入賞した遊技球の個数が所定の条件を満たすまでは、オーバー入賞が発生するごとに、特定の情報(「キャラ5」に関する情報)に関連する所定の情報(「キャラ1」〜「キャラ4」に関する情報)の内容が順次変化して報知され、オーバー入賞した遊技球の個数が所定の条件を満たすと、特定の情報(「キャラ5」に関する情報)として、大当り遊技状態が終了した後、確変遊技状態に制御されることを示唆する情報が報知されるようになっている。一方、第2の報知パターンが決定されている場合、オーバー入賞した遊技球の個数が所定の条件を満たすまでは、同様に、オーバー入賞が発生するごとに、特定の情報(「キャラ5」に関する情報)に関連する所定の情報(「キャラ1」〜「キャラ4」に関する情報)の内容が順次変化して報知されるが、オーバー入賞した遊技球の個数が所定の条件を満たした場合であっても、特定の情報(「キャラ5」に関する情報)は報知されないようになっている。
なお、特定の情報、所定の情報及び所定の情報を順次変化させる表示態様は上述したものに限られない。例えば、表示されるキャラクタは同一であるが、オーバー入賞が発生するごとに異なるセリフが表示されるようにして、表示態様を変化させるようにしてもよい。また、例えば、メーターのような表示物を表示しておき、オーバー入賞が発生するごとにそのメーターが充填される様子を表示し、メーターが満タンとなる表示を行うことで特定の情報が報知されるようにしてもよい。この場合、決定されている表示パターンに応じて、メーターの充填速度を異ならせるようにすればよい。また、例えば、特定示唆演出を味方キャラクタと敵キャラクタとのバトル演出として構成し、オーバー入賞が発生するごとに敵キャラクタのヒットポイントを示すゲージが減少する様子を表示し、ゲージが0となる表示を行うことで特定の情報が報知されるようにしてもよい。すなわち、オーバー入賞が発生するごとに特定の表示物を順次変化させ、その特定の表示物が特定の表示態様となることで、特定の情報が報知されるようにすることができる。
また、例えば、特定示唆演出が可動役物によって行われるように構成した場合も同様であり、オーバー入賞が発生するごとにその可動役物の動作を順次変化させ、その可動役物の動作状態が特定の状態となることで、特定の情報が報知されるようにすることもできる。スピーカ10a,10b,10cによる出音態様、ランプ・LED27による発光態様も同様である。
また、図81の(c)に示した表示パターンA−1〜A−5はあくまでも一例を示したものであり、他の表示パターンを設けることもできる。例えば、特定示唆演出の第1の態様における第1の報知パターンとして、例えば、1〜4個目のオーバー入賞の発生で、図84の(a)〜(d)に示すような表示を行い、5個目〜9個目(あるいは、5個目)のオーバー入賞の発生では、図84の(e)に示すような表示を行い、10個目(あるいは、6個目)のオーバー入賞の発生で、図84の(f)に示すような表示を行う表示パターンをさらに設けるようにしてもよい。この場合、図84の(e)に示すような表示が行われた場合であっても、遊技者のオーバー入賞に関する意欲を低下させてしまうことを防止することができる。
また、サブCPU71は、特定示唆演出を「実行する」と決定した場合に、さらに、特定示唆演出が何ラウンド目から開始されるか否か(すなわち、上述した特定のラウンド遊技)を抽選によって決定するようにしてもよい。この場合、比較的早いラウンド遊技から特定示唆演出が開始されれば、所定の条件が満たされやすくなり、比較的遅いラウンド遊技から特定示唆演出が開始されれば、所定の条件が満たされにくくなるため、特定示唆演出において特定の情報が報知されるか否かをより多様なものとすることができる。
<特定示唆演出の第2の態様>
次に、図82を用いて、特定示唆演出の第2の態様について説明する。図82の(a)は、本発明の他の実施形態(変形例)に係るパチンコ遊技機の特定示唆演出実行決定テーブルBを示す図であり、(b)は、本発明の他の実施形態(変形例)に係るパチンコ遊技機の特定示唆演出表示パターン決定テーブルBを示す図であり、(c)は、本発明の他の実施形態(変形例)に係るパチンコ遊技機の特定示唆演出表示パターンBの内容を示す図である。なお、以下では、特定示唆演出の第1の態様と共通する部分についての説明は省略し、特定示唆演出の第1の態様と異なる部分についてのみ説明する。また、特定示唆演出の第1の態様において示した各種の変更は、この特定示唆演出の第2の態様においても適用可能である。
サブCPU71は、図38に示したコマンド解析処理において、読み出したコマンドとして始動入賞コマンド(あるいは、変動パターン指定コマンドであってもよい)を受信したと判定した場合に、大当り遊技状態に移行すると判定される始動記憶情報があるか否かを判定し、大当り遊技状態に移行すると判定される始動記憶情報があると判定した場合であって、現在の演出モードがプレミアムモードではない場合、図82の(a)に示す特定示唆演出実行決定テーブルBを参照し、大当り種別が、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態に移行する大当り(プレミアムモード以外での大当り(確変))であるか、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態に移行しない大当り(プレミアムモード以外での大当り(非確変))であるかに応じて、特定示唆演出を「実行する」か「実行しない」かを決定する。
サブCPU71は、特定示唆演出を「実行する」と決定した場合、続いて、図82の(b)に示す特定示唆演出表示パターン決定テーブルBを参照し、大当り種別に応じて、複数の表示パターン(B−1〜B−5)の中から1つの表示パターンを決定する。特定示唆演出の第2の態様における表示パターン(B−1〜B−5)の内容は、図82の(c)に示すとおりである。なお、図82の(c)に示す表示パターン(B−1〜B−5)は、特定示唆演出の第1の態様と同様に、表示パターンの一例を示すものである。
例えば、表示パターンB−1、及び表示パターンB−3は、所定の条件としてオーバー入賞した遊技球の数が5個に設定された表示パターンであり、表示パターンB−2、及び表示パターンB−4は、所定の条件としてオーバー入賞した遊技球の数が10個に設定された表示パターンであり、表示パターンB−5は、所定の条件としてオーバー入賞した遊技球の数が1個に設定された表示パターンである。また、表示パターンB−3、表示パターンB−4、及び表示パターンB−5は、所定の条件を満たす場合に、遊技者にとって有益となる特定の情報として、現在の大当り遊技状態がその終了後に確変遊技状態に移行する大当り遊技状態(第1特定遊技状態)であることを示唆する情報が報知される表示パターン(第1の報知パターン)であり、表示パターン1、及び表示パターン2は、所定の条件を満たす場合に、遊技者にとって有益となる特定の情報が報知されない表示パターン(第2の報知パターン)である。
例えば、表示パターンB−1が決定されている場合、特定のラウンド遊技(例えば、5R目)以降のラウンド遊技において、1〜4個目のオーバー入賞が発生した場合には、第1の態様と同様に、図84の(a)〜(d)に示すような表示が行われ、5個目のオーバー入賞が発生した場合には、第1の態様と同様に、図84の(e)に示すような表示が行われる。
一方、表示パターンB−3が決定されている場合、特定のラウンド遊技(例えば、5R目)以降のラウンド遊技において、1〜4個目のオーバー入賞が発生した場合には、第1の態様と同様に、図84の(a)〜(d)に示すような表示が行われ、5個目のオーバー入賞が発生した場合には、「キャラ5」が表示されるとともに、所定の条件を満たした旨を示す「条件クリア!」との文字、「キャラ5」のセリフとして、現在の大当り遊技状態がその終了後に確変遊技状態に移行する大当り遊技状態(第1特定遊技状態)であることを示唆する旨を示す「確変大当り!?」との文字、及び今回達成した所定の条件としてのオーバー入賞数などが表示される。もっとも、この場合、「キャラ5」のセリフとして、「この大当りは確変大当りです。」との文字を表示して、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態に移行することを確定的に報知するようにしてもよい。なお、第1の態様と第2の態様とでは、結果として、遊技者に報知される内容が大きく異なることはないため、第2の態様においても、第1の態様と同じ報知がなされるようにしてもよい。
また、特定示唆演出の第2の態様では、大当り遊技状態に移行することが決定された通常遊技状態の演出モードがプレミアムモードであるときには、特定示唆演出が行われないこととしているが、これに限られず、プレミアムモードであるときであっても、第2特別図柄当り中2に移行する場合には、その第2特別図柄当り中2のラッシュボーナス中において、特定示唆演出を行われることを可能としてもよい。
<特定示唆演出の第3の態様>
次に、図83を用いて、特定示唆演出の第3の態様について説明する。図83の(a)は、本発明の他の実施形態(変形例)に係るパチンコ遊技機の特定示唆演出実行決定テーブルCを示す図であり、(b)は、本発明の他の実施形態(変形例)に係るパチンコ遊技機の特定示唆演出表示パターン決定テーブルCを示す図であり、(c)は、本発明の他の実施形態(変形例)に係るパチンコ遊技機の特定示唆演出表示パターンCの内容を示す図である。なお、以下では、特定示唆演出の第1の態様と共通する部分についての説明は省略し、特定示唆演出の第1の態様と異なる部分についてのみ説明する。また、特定示唆演出の第1の態様において示した各種の変更は、この特定示唆演出の第3の態様においても適用可能である。
サブCPU71は、図38に示したコマンド解析処理において、読み出したコマンドとして当り開始表示コマンドを受信したと判定した場合(あるいは、図柄停止コマンドを受信したと判定した場合であって、大当り図柄が停止したと判定した場合であってもよい)、すなわち、大当り遊技状態が開始するときに、図83の(a)に示す特定示唆演出実行決定テーブルCを参照し、大当り種別にかかわらず、特定示唆演出を「実行する」ことを決定する。なお、図81の(a)や図82の(a)と同様に、大当り種別に応じて、特定示唆演出を「実行する」か「実行しない」かを決定するようにしてもよい。
サブCPU71は、特定示唆演出を「実行する」と決定した場合、続いて、図83の(b)に示す特定示唆演出表示パターン決定テーブルCを参照し、保留内大当り種別が、保留内大当りあり(確変)(すなわち、すでに記憶されている始動記憶情報に、第1特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られる始動記憶情報が含まれる場合)であるか、保留内大当りあり(非確変)(すなわち、すでに記憶されている始動記憶情報に、第2特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られる始動記憶情報が含まれる場合)であるか、保留内大当りなし(すなわち、すでに記憶されている始動記憶情報に、いずれの大当り遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られる始動記憶情報も含まれない場合)であるかに応じて、複数の表示パターン(C−1〜C−7)の中から1つの表示パターンを決定する。特定示唆演出の第3の態様における表示パターン(C−1〜C−7)の内容は、図83の(c)に示すとおりである。なお、図83の(c)に示す表示パターン(C−1〜C−7)は、特定示唆演出の第1の態様と同様に、表示パターンの一例を示すものである。
例えば、表示パターンC−1、表示パターンC−3、及び表示パターンC−5は、所定の条件としてオーバー入賞した遊技球の数が5個に設定された表示パターンであり、表示パターンC−2、及び表示パターンC−4、及び表示パターンC−6は、所定の条件としてオーバー入賞した遊技球の数が10個に設定された表示パターンである。また、表示パターンC−3、及び表示パターンC−4は、所定の条件を満たす場合に、遊技者にとって有益となる特定の情報として、すでに記憶されている始動記憶情報に、大当り遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られるものが含まれることを示唆する情報が報知される表示パターン(第1の報知パターン)であり、表示パターンC−1、及び表示パターンC−2は、所定の条件を満たす場合に、遊技者にとって有益となる特定の情報が報知されない表示パターン(第2の報知パターン)である。また、表示パターンC−5、及び表示パターンC−6は、所定の条件を満たす場合に、上述した特定の情報が報知されるとともに、さらにオーバー入賞が発生した場合に、遊技者にとって有益となる特別の情報として、その始動記憶情報が、その大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態に移行する大当り遊技状態(第1特定遊技状態)に移行させる旨の判定結果が得られるものであることを示唆する情報が報知される表示パターン(第3の報知パターン)であり、表示パターンC−7は、所定の条件を満たすか否かにかかわらず、上述した特別の情報が報知される表示パターン(第4の報知パターン)である。
例えば、表示パターンC−1が決定されている場合、特定のラウンド遊技(例えば、5R目)以降のラウンド遊技において、1〜4個目のオーバー入賞が発生した場合には、第1の態様と同様に、図84の(a)〜(d)に示すような表示が行われ、5個目のオーバー入賞が発生した場合には、第1の態様と同様に、図84の(e)に示すような表示が行われる。
また、表示パターンC−3が決定されている場合、特定のラウンド遊技(例えば、5R目)以降のラウンド遊技において、1〜4個目のオーバー入賞が発生した場合には、第1の態様と同様に、図84の(a)〜(d)に示すような表示が行われ、5個目のオーバー入賞が発生した場合には、「キャラ5」が表示されるとともに、所定の条件を満たした旨を示す「条件クリア!」との文字、「キャラ5」のセリフとして、現在の始動記憶情報に大当り遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られるものが含まれることを示唆する旨を示す「保留球がチャンス!?」との文字、及び今回達成した所定の条件としてのオーバー入賞数などが表示される。もっとも、この場合、「キャラ5」のセリフとして、「保留球には通常大当り以上の当りが含まれています。」との文字を表示して、現在の始動記憶情報に大当り遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られるものが含まれることを確定的に報知するようにしてもよい。
また、表示パターンC−5が決定されている場合、特定のラウンド遊技(例えば、5R目)以降のラウンド遊技において、1〜4個目のオーバー入賞が発生した場合には、第1の態様と同様に、図84の(a)〜(d)に示すような表示が行われ、5個目のオーバー入賞が発生した場合には、「キャラ5」が表示されるとともに、所定の条件を満たした旨を示す「条件クリア!」との文字、「キャラ5」のセリフとして、現在の始動記憶情報に大当り遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られるものが含まれることを示唆する旨を示す「保留球がチャンス!?」との文字、及び今回達成した所定の条件としてのオーバー入賞数などが表示される。また、さらに6個目のオーバー入賞が発生した場合には、「キャラ6」が表示されるとともに、「キャラ6」のセリフとして、その始動記憶情報が、その大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態に移行する大当り遊技状態(第1特定遊技状態)に移行させる旨の判定結果が得られるものであることを示唆する旨を示す「保留球が大チャンス!!」との文字などが表示される。もっとも、この場合、「キャラ6」のセリフとして、「保留球に含まれる当りは、確変大当りです。」との文字を表示して、その始動記憶情報が、その大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態に移行する大当り遊技状態(第1特定遊技状態)に移行させる旨の判定結果が得られるものであることを確定的に報知するようにしてもよい。
なお、特定示唆演出の第3の態様では、すべての大当り遊技状態が開始するときに、特定示唆演出を「実行する」ことを決定していたが、例えば、上述したような「突確1」の大当り図柄に対応する大当り遊技状態を設ける場合には、その大当り遊技状態においては、特定示唆演出を「実行しない」ことを決定するようにしてもよい。
また、大当り遊技状態において、始動記憶情報が記憶され、その始動記憶情報に大当り遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られるものが含まれるようになったときには、サブCPU71によって表示パターンが再決定される処理が行われるようにしてもよい。すなわち、大当り遊技状態中において、報知パターンを変更可能に構成してもよい。例えば、大当り遊技状態が開始したときには、保留内大当りなしであり、表示パターンC−1が決定されていた場合に、特定のラウンド遊技(例えば、5R目)が開始する前に、新たに記憶された始動記憶情報に大当り遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られるものが含まれるようになったときには、表示パターンC−2、表示パターンC−4、又は表示パターンC−6を再決定するようにしてもよい。すなわち、所定の条件としてのオーバー入賞の個数が異なるように表示パターンを再決定するようにしてもよい。
また、例えば、大当り遊技状態が開始したときには、保留内大当りなしであり、表示パターンC−1が決定されていた場合に、新たに記憶された始動記憶情報に第2特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られるものが含まれるようになったときには、表示パターンとして、表示パターンC−3が再決定され、新たに記憶された始動記憶情報に第1特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られるものが含まれるようになったときには、表示パターンとして、表示パターンC−3、又は表示パターンC−5が再決定されるようにしてもよいし、あるいは、図83の(b)に示す特定示唆演出表示パターン決定テーブルCを用いて、表示パターンが再決定されるようにしてもよい。また、これらの再決定は、保留内大当りあり(確変、又は非確変)であったが、表示パターンC−1、又は表示パターンC−2が決定されていた場合にも行われるようにしてもよい。
また、例えば、大当り遊技状態が開始したときには、保留内大当りなしであり、表示パターンC−1が決定されていた場合に、新たに記憶された始動記憶情報に第2特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られるものが含まれるようになったときには、表示パターンC−1の実行後の所定のオーバー入賞個数(例えば、5個目や6個目)において、「キャラ5」を表示させるか否かを抽選によって決定するようにしてもよい。また、この場合、その所定のオーバー入賞の個数も抽選によって決定するようにしてもよい。また、これらの抽選は、保留内大当りあり(確変、又は非確変)であったが、表示パターンC−1、又は表示パターンC−2が決定されていた場合にも行われるようにしてもよい。
また、例えば、大当り遊技状態が開始したときには、保留内大当りなしであり、表示パターンC−1が決定されていた場合に、新たに記憶された始動記憶情報に第1特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られるものが含まれるようになったときには、表示パターンC−1の実行後の所定のオーバー入賞個数(例えば、5個目や6個目)において、「キャラ5」を表示させるか否か、あるいは「キャラ6」を表示させるか否かを抽選によって決定するようにしてもよい。また、この場合、その所定のオーバー入賞の個数も抽選によって決定するようにしてもよい。また、「キャラ5」を表示させた場合に、さらに「キャラ6」を表示させるか否かを別の抽選によって決定するようにしてもよい。また、これらの抽選は、保留内大当りあり(確変、又は非確変)であったが、表示パターンC−1、又は表示パターンC−2が決定されていた場合にも行われるようにしてもよい。
また、例えば、大当り遊技状態が開始したときに、保留内大当りあり(確変、又は非確変)であり、表示パターンC−3〜C−7のいずれかが決定されていた場合に、新たに記憶された始動記憶情報に大当り遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られるものが含まれるようになったときには、例えば、「キャラ5」や「キャラ6」の表示態様やセリフの内容を通常とは異なるものとしたり、さらに特殊な報知を行うなどして、保留内に複数の大当りがあることが報知されるようにしてもよい。また、この場合、上述したプレートBやプレートDを作用させることで、このような報知が行われるようにしてもよい。
また、例えば、大当り遊技状態が開始したとき、あるいは大当り遊技状態中において、保留内に複数の大当りがある場合には、上述した特定の情報や特別の情報が複数回報知されることで保留内の大当りの個数が示唆されるようにしてもよい。また、この場合も、上述したプレートBやプレートDを作用させることで、複数回目の報知が行われるようにしてもよい。
以上説明したように、他の実施形態の遊技機によれば、以下のような遊技機を提供することができる。
他の実施形態に係る遊技機は、
遊技媒体が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な始動領域(例えば、第1始動口32、第2始動口33)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体を受け入れ易い第1態様と遊技媒体を受け入れ難い第2態様とに変動可能な可変入賞装置(例えば、第1大入賞口36、第2大入賞口37)と、
前記始動領域を遊技媒体が通過したことを条件に、遊技者に有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られることを条件に、遊技状態を前記特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態において、前記可変入賞装置を前記第2態様から前記第1態様に変動させ、前記可変入賞装置に規定数(例えば、9個)の遊技媒体を受け入れると前記第1態様から前記第2態様に変動させるラウンド遊技を複数回実行可能なラウンド遊技実行手段(例えば、メインCPU61)と、
前記ラウンド遊技ごとに、前記可変入賞装置に前記規定数を超える遊技媒体の受け入れがあったか否かを判断する判断手段(例えば、サブCPU71)と、
前記特定遊技状態において、前記判断手段による判断結果に基づいて、前記可変入賞装置に前記規定数を超えて受け入れられた遊技媒体数を記憶する記憶手段(例えば、サブCPU71)と、
前記記憶手段により記憶された遊技媒体数が、所定の条件(例えば、図81〜83に示す「キャラ5」が表示される条件)を満たす場合に、遊技者にとって有益となる特定の情報(例えば、図84(f)に示す画像)を報知する情報報知手段(例えば、液晶表示装置4)と、
前記所定の条件を決定する条件決定手段(例えば、サブCPU71)と、を備え、
前記条件決定手段は、少なくとも、前記記憶手段により記憶された遊技媒体数が第1の数(例えば、5個)となったこと、又は前記記憶手段により記憶された遊技媒体数が前記第1の数とは異なる第2の数(例えば、10個)となったこと、を前記所定の条件として決定可能であり、
前記情報報知手段は、前記所定の条件が満たされるまでに、前記判断手段により前記可変入賞装置に前記規定数を超える遊技媒体の受け入れがあったと判断されたときは、前記条件決定手段により決定された前記所定の条件に応じて、前記特定の情報に関連する所定の情報(例えば、図84(a)〜(d)に示す画像)を報知可能であることを特徴とする遊技機である。
他の実施形態に係る遊技機によれば、オーバー入賞した遊技媒体数に応じて、遊技者に有益となる特定の情報が報知されるようになっている。また、この特定の情報が報知されることとなる所定の条件が複数の条件の中から決定されるようになっている。そして、所定の条件が満たされる前であってもオーバー入賞が発生した場合には、特定の情報に関連する所定の情報が報知されるようになっている。したがって、特定遊技状態(大当り遊技状態)において、オーバー入賞の意欲を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
また、他の実施形態に係る遊技機は、
前記条件決定手段は、前記記憶手段により記憶された遊技媒体数に応じて、前記特定の情報又は前記所定の情報が前記情報報知手段によって報知される報知パターン(例えば、図81〜83に示す表示パターン)を決定する報知パターン決定手段であり、
前記報知パターンは、
前記記憶手段により記憶された遊技媒体数が前記第1の数又は前記第2の数となるまでは、前記判断手段により前記可変入賞装置に前記規定数を超える遊技媒体の受け入れがあったと判断されるごとに、前記所定の情報の内容を順次変化させて報知されるとともに、前記記憶手段により記憶された遊技媒体数が前記第1の数又は前記第2の数となったときには、前記特定の情報が報知される第1の報知パターン(例えば、図81(c)に示す表示パターンA−3、図82(c)に示す表示パターンB−3、図83(c)に示す表示パターンC−3)と、
前記記憶手段により記憶された遊技媒体数が前記第1の数又は前記第2の数となるまでは、前記判断手段により前記可変入賞装置に前記規定数を超える遊技媒体の受け入れがあったと判断されるごとに、前記所定の情報の内容を順次変化させて報知される一方、前記記憶手段により記憶された遊技媒体数が前記第1の数又は前記第2の数となったときには、前記特定の情報が報知されない第2の報知パターン(例えば、図81(c)に示す表示パターンA−1、図82(c)に示す表示パターンB−1、図83(c)に示す表示パターンC−1)と、を含むことを特徴とする遊技機である。
また、他の実施形態に係る遊技機によれば、所定の条件の決定に際しては、特定の情報及び所定の情報の報知態様が予め定められた報知パターンを決定するようになっている。そして、報知パターンには、特定の情報が報知され得る報知パターン(第1の報知パターン)と、特定の情報が報知され得ない報知パターン(第2の報知パターン)と、が含まれる。したがって、例えば、オーバー入賞した遊技媒体数が所定の条件を満たすものとならなかった場合には、いずれの報知パターンが決定されているかどうかが不明となるため、遊技者のオーバー入賞の意欲をより高めることができる。また、第2の報知パターンが決定された場合であっても、必ずしも遊技者にとって不利な遊技結果が確定するとは限らないため、遊技者の期待感を維持することができる。
また、他の実施形態に係る遊技機は、
複数の図柄(例えば、装飾図柄)を変動表示及び停止表示する図柄表示手段(例えば、表示領域4A)をさらに備え、
前記特定遊技状態は、
当該特定遊技状態が終了した後、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が相対的に得られ易い特別遊技状態に制御される第1特定遊技状態(例えば、図80に示す「確変1」〜「確変4」の大当り遊技状態)と、
当該特定遊技状態が終了した後、前記特別遊技状態に制御されない第2特定遊技状態(例えば、図80に示す「通常1」及び「時短1」の大当り遊技状態)と、を含み、
前記図柄表示手段は、
前記特定遊技状態制御手段により遊技状態が前記第1特定遊技状態に制御される場合、図柄の組合せとして第1図柄組合せ(例えば、「7−7−7」の図柄の組合せ)又は第2図柄組合せ(例えば、「7−7−7」以外の図柄の組合せ)を停止表示し、
前記特定遊技状態制御手段により遊技状態が前記第2特定遊技状態に制御される場合、図柄の組合せとして前記第2図柄組合せを停止表示し、
前記報知パターン決定手段は、前記特定遊技状態制御手段により遊技状態が前記第1特定遊技状態に制御され、前記図柄表示手段に停止表示された図柄の組合せが前記第2図柄組合せである場合に、前記第1の報知パターンを決定可能であり、
前記情報報知手段は、前記所定の条件を満たす場合に、前記特定の情報として、前記特定遊技状態が終了した後、前記特別遊技状態に制御されることを示唆する情報を報知することを特徴とする遊技機である。
また、他の実施形態に係る遊技機によれば、特定遊技状態(大当り遊技状態)の終了後に、特別遊技状態(確変遊技状態)に移行することが確定しない場合に、その特定遊技状態において、所定の条件を満たし得る数のオーバー入賞を発生させた場合には、その特定遊技状態の終了後に特別遊技状態に移行し得ること(あるいは、その可能性)が特定の情報によって示唆される。このようにして示唆される情報は、遊技者にとって有益な情報となる。したがって、特定遊技状態(大当り遊技状態)において、オーバー入賞の意欲をより高め、遊技の興趣を向上させることができる。
また、他の実施形態に係る遊技機は、
前記特定遊技状態は、
当該特定遊技状態が終了した後、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が相対的に得られ易い特別遊技状態に制御される第1特定遊技状態(例えば、図80に示す「確変1」〜「確変4」の大当り遊技状態)と、
当該特定遊技状態が終了した後、前記特別遊技状態とは異なる遊技状態に制御される第2特定遊技状態(例えば、図80に示す「通常1」及び「時短1」の大当り遊技状態)と、を含み、
前記第1特定遊技状態又は前記第2特定遊技状態が終了した後の演出状態を複数の演出状態の中から決定する演出状態決定手段(例えば、サブCPU71)をさらに備え、
前記演出状態決定手段は、
前記第1特定遊技状態が終了した後の演出状態として第1演出状態(例えば、プレミアムモード)又は第2演出状態(例えば、チャレンジモード、ラッシュモード)を決定し、
前記第2特定遊技状態が終了した後の演出状態として前記第2演出状態を決定し、
前記報知パターン決定手段は、前記第2演出状態において、前記特定遊技状態制御手段により遊技状態が前記第1特定遊技状態に制御される場合に、前記第1の報知パターンを決定可能であり、
前記情報報知手段は、前記所定の条件を満たす場合に、前記特定の情報として、前記特定遊技状態制御手段により制御される前記特定遊技状態が前記第1特定遊技状態であることを示唆する情報を報知することを特徴とする遊技機である。
また、他の実施形態に係る遊技機によれば、現在の演出状態が、特別遊技状態(確変遊技状態)であることが確定するものでない演出状態(第2演出状態)において、特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行した場合に、その特定遊技状態において、所定の条件を満たし得る数のオーバー入賞を発生させた場合には、その特定遊技状態が特別遊技状態に移行し得る特定遊技状態(第1特定遊技状態)であること(あるいは、その可能性)が特定の情報によって示唆される。このようにして示唆される情報は、遊技者にとって有益な情報となる。したがって、特定遊技状態(大当り遊技状態)において、オーバー入賞の意欲をより高め、遊技の興趣を向上させることができる。
また、他の実施形態に係る遊技機は、
前記始動領域を遊技媒体が通過したことを示す始動記憶情報を複数記憶可能な始動記憶情報記憶手段(メインRAM63)をさらに備え、
前記特定遊技状態移行判定手段は、前記始動記憶情報ごとに前記特定遊技状態に移行させるか否かを判定し、
前記特定遊技状態は、
当該特定遊技状態が終了した後、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が相対的に得られ易い特別遊技状態に制御される第1特定遊技状態(例えば、図80に示す「確変1」〜「確変4」の大当り遊技状態)と、
当該特定遊技状態が終了した後、前記特別遊技状態に制御されない第2特定遊技状態(例えば、図80に示す「通常1」及び「時短1」の大当り遊技状態)と、を含み、
前記報知パターン決定手段は、
前記記憶手段により記憶された遊技媒体数が前記第1の数又は前記第2の数となるまでは、前記判断手段により前記可変入賞装置に前記規定数を超える遊技媒体の受け入れがあったと判断されるごとに、前記所定の情報の内容を順次変化させて報知されるとともに、前記記憶手段により記憶された遊技媒体数が前記第1の数又は前記第2の数となったときに、前記特定の情報が報知され、さらに前記判断手段により前記可変入賞装置に前記規定数を超える遊技媒体の受け入れがあったと判断されたときに、特別の情報が報知される第3の報知パターン(例えば、図83(c)に示す表示パターンC−5)を決定可能であり、
前記特定遊技状態制御手段により遊技状態が前記特定遊技状態に制御される場合に、前記始動記憶情報記憶手段に記憶されている前記始動記憶情報が、前記特定遊技状態移行判定手段により前記第1特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られるものであるときには、前記第3の報知パターンを決定可能であり、
前記特定遊技状態制御手段により遊技状態が前記特定遊技状態に制御される場合に、前記始動記憶情報記憶手段に記憶されている前記始動記憶情報が、前記特定遊技状態移行判定手段により前記第2特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られるものであるときには、前記第1の報知パターンを決定可能であり、
前記情報報知手段は、前記所定の条件を満たす場合に、前記特定の情報として、前記始動記憶情報記憶手段に記憶されている前記始動記憶情報が、前記特定遊技状態移行判定手段により前記特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られるものであることを示唆する情報を報知し、さらに前記特別の情報を報知する場合には、前記始動記憶情報記憶手段に記憶されている前記始動記憶情報が、前記特定遊技状態移行判定手段により前記第1特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られるものであることを示唆する情報を報知可能であることを特徴とする遊技機である。
また、他の実施形態に係る遊技機によれば、特定遊技状態(大当り遊技状態)において、すでに記憶されている始動記憶情報(いわゆる「保留球」)に、特定遊技状態に移行させる旨の判定結果が得られるものが含まれる場合には、特定の情報が報知され得る報知パターン(第1の報知パターン)が決定可能であり、さらに、その判定結果が特別遊技状態に移行し得る特定遊技状態(第1特定遊技状態)に移行させる旨である場合には、特定の情報に加えて特別の情報が報知され得る報知パターン(第3の報知パターン)が決定可能となっている。すなわち、その特定遊技状態において、所定の条件を満たし得る数のオーバー入賞を発生させた場合には、現在の始動記憶情報に、少なくとも特定遊技状態に移行することとなる始動記憶情報が含まれること(あるいは、その可能性)が特定の情報によって示唆される。また、さらにオーバー入賞を発生させ、特別の情報が報知された場合には、その始動記憶情報によって移行する特定遊技状態が、特別遊技状態に移行し得る特定遊技状態(第1特定遊技状態)であること(あるいは、その可能性)が示唆される。このようにして示唆される情報は、遊技者にとって有益な情報となる。したがって、特定遊技状態(大当り遊技状態)において、オーバー入賞の意欲をより高め、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態に係る遊技機、及び他の実施形態に係る遊技機は上述したものに限られない。すなわち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、本実施形態において説明した構成、本実施形態の変形例において説明した構成、他の実施形態において説明した構成、及び他の実施形態の変形例において説明した構成のうち、一部又は全部の構成を組み合わせて、本発明に係る遊技機を構成することもできるし、本実施形態に係る遊技機、及び他の実施形態に係る遊技機において、一部の構成を除外して、本発明に係る遊技機を構成することもできる。