<第1実施形態>
1.遊技機の構造
本発明の遊技機の第1実施形態であるパチンコ遊技機1について図面を用いて説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機1の各部の左右上下方向は、そのパチンコ遊技機1に対面する遊技者にとっての(正面視の)左右上下方向のことである。また、パチンコ遊技機1の各部の前方向をパチンコ遊技機1から当該に対面する遊技者に近づく方向とし、パチンコ遊技機1の各部の後方向をパチンコ遊技機1に対面する遊技者から当該パチンコ遊技機1に近づく方向として、説明する。
図1に示すように、本発明の遊技機の第1実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50を備えている。遊技機枠50は、図示しない遊技店に固定可能な外枠51と、外枠51に回動自在に支持される内枠52と、ヒンジ54を介して内枠52に回転自在に支持される前枠53と、を備える。
内枠52と前枠53はぞれぞれ開閉が可能である。内枠52には、後述する遊技盤2を嵌め込むための正面視略矩形状の遊技盤用開口部52Aが形成されている(図2参照)。また、前枠53には、正面視略矩形状の透明のガラス板55が取り付けられている。ガラス板55は、前枠53に形成されたガラス板用開口部53Aに取り付けられている。内枠52と前枠53が閉じられているとき、遊技盤用開口部52Aに嵌め込まれた遊技盤2とガラス板55とは対面する。よって、パチンコ遊技機1が遊技店に設置されると、当該パチンコ遊技機1の前方にいる遊技者は、ガラス板55を通して、後述する遊技盤2に形成された遊技領域3を視認することができる。
なお、ガラス板55の代わりに透明な合成樹脂板等を用いてもよい。パチンコ遊技機1の前方から遊技領域3を視認可能であればよい。
前枠53の前面の右下部には、遊技球を発射させるための回転操作が可能なハンドル60が設けられている。ハンドル60が操作された量(回転角度)が、遊技球を発射させるために遊技球に与えられる力(後述する発射装置112が発射モータ113に駆動させる量)の大きさ(発射強度)に対応付けられている。よって、遊技球は、ハンドル60の回転操作に応じた発射強度で発射される。また、前枠53の前面の下部中央には、ハンドル60に供給される遊技球を貯留する貯留穴61Aが形成された打球供給皿(所謂「上皿」)61と、打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰穴62Aが形成された余剰球受皿(所謂「下皿」)62と、が設けられている。
図3に示すように、打球供給皿61の上面には、押下操作可能な球型ボタン63、および、押下操作可能なセレクトボタン65が設けられている。球型ボタン63は、押下操作可能な球型ボタン63の操作部を構成し、上端が半球状の透明部材からなる球型操作体631を備える。球型操作体631は振動可能に構成されている。以下において、「球型操作体631の操作」、「球型操作体631を操作」を「球型ボタン63の操作」、「球型ボタン63を操作」ということもある。さらに、球型ボタン63は、球型操作体631の内側に配されて振動(作動)可能な角柱体からなるボタン内可動体632と、ボタン内可動体632の上面に取り付けられた4つのLEDからなるボタン内LED633とを、備える。また、球型操作体631の振動とボタン内可動体632の振動とはそれぞれ独立して行われる。
また、前枠53の前面上部には上側装飾ユニット200が設けられ、前枠53の前面左部には左側装飾ユニット210が設けられ、前枠53の前面右部には右側装飾ユニット220が設けられている。
上側装飾ユニット200の前面には、発光可能な枠ランプ66が設けられている。枠ランプ66は、左側から右側に向かって順番に第1発光部661と第2発光部662と第3発光部663と第4発光部664とを備えている。第1発光部661は正面視で「L」字形状であり、第2発光部662は正面視で「O」字形状であり、第3発光部663は正面視で「G」字形状であり、第4発光部664は正面視で「O」字形状である。
また、右側装飾ユニット220の上部には、音を出力可能なスピーカ67が設けられている。なお、図1において図示されていないが、左側装飾ユニット210の上部にも、右側装飾ユニット220と同様に、音を出力可能なスピーカ67が設けられている。
右側装飾ユニット220の下部には、押下操作可能な剣型ボタン64が設けられている。剣型ボタン64は、剣型ボタン64の押下操作可能な操作部を構成し、剣を模した剣型操作体641を備えている。また、剣型操作体641は振動可能に構成されている。なお、以下において、「剣型操作体641の操作」、「剣型操作体641を操作」を「剣型ボタン64の操作」、「剣型ボタン64を操作」ということもある。
次に、遊技盤2などについて説明する。遊技盤2の略中央には大きな開口部(図示なし)が設けられている。そして、その開口部に沿って、図4に示すように、正面視略円形リング状の枠体からなるセンター装飾体10が設けられている。
また、遊技盤2の背面側には、作動可能な盤可動体15が設けられている。盤可動体15のさらに背面側には、液晶表示装置からなる画像表示装置7が設けられている。盤可動体15は、初期位置で待機しているとき、図4に示すように、画像表示装置7の表示画面7aがセンター装飾体10の中空部から視認可能である。ここで、図5を用いて、盤可動体15について説明する。
盤可動体15は、上側可動部15Uと、左下可動部15Lと、右下可動部15Rと、を備える。盤可動体15が初期位置で待機しているとき、上側可動部15Uと、左下可動部15Lと、右下可動部15Rと、はそれぞれ相互に離れた状態で保持されている。上側可動部15Uを基準にすると、左下可動部15Lが上側可動部15Uの左下方向に離れて待機し、右下可動部15Rが上側可動部15Uの右下方向に離れて待機している。そして、図5(A)に示すように、上側可動部15Uの一部(下端部)がセンター装飾体10の中空部の上端から視認可能である一方、左下可動部15Lおよび右下可動部15Rはセンター装飾体10の中空部から視認できない。この待機状態から盤可動体15が作動すると、図5(B)に示すように、上側可動部15Uが下方に移動し、左下可動部15Lが右上方向に移動し、右下可動部15Rが左上方向に移動する。すなわち、上側可動部15U、左下可動部15L、および、右下可動部15Rが、センター装飾体10の中空部の略中心に向けて移動する。この移動が進むにつれて、上側可動部15U、左下可動部15L、および、右下可動部15Rの表示画面7aを覆う範囲が拡大していき、表示画面7aの中でセンター装飾体10の中空部から視認可能な範囲が縮小されていく。そして、図5(C)に示すように、上側可動部15U、左下可動部15L、および、右下可動部15Rのそれぞれが、表示画面7aの中心辺りまで移動すると、上側可動部15U、左下可動部15L、および、右下可動部15Rが合体し、盤可動体15全体で所定の怪人キャラの顔を形成する。このとき、表示画面7aの大部分は、上側可動部15U、左下可動部15L、および、右下可動部15Rにより覆われる。すなわち、表示画面7aの盤可動体15に覆われた部分は遊技者から視認できない。
遊技盤2の説明に戻る。図4に示すように、遊技盤2の前面にはレール部材4が設けられている。そして、遊技盤2の前面には、レール部材4やセンター装飾体10などで囲まれた遊技領域3が形成されている。すなわち、遊技盤2の前面が、レール部材4やセンター装飾体10によって、遊技領域3とそれ以外の領域とに仕切られている。遊技領域3は、ハンドル60の操作によって発射された遊技球が流下可能な領域であり、パチンコ遊技機1で遊技を行うために設けられている。なお、遊技領域3には、不図示の遊技用くぎが突設されている。遊技用くぎは、遊技領域3に進入して遊技領域3を流下する遊技球を、後述する第1始動口20、第2始動口22、一般入賞口27、ゲート28、第1大入賞口30、第2大入賞口35などに適度に誘導する。
遊技領域3の下部中央には、遊技球の入球し易さが変化せずに一定の、すなわち不変の第1始動口20を備える第1始動入賞装置21が設けられている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄(以下、「特図1」という)の抽選(以下、「特図1抽選」という)および特図1の可変表示(後述の特図1関係乱数の取得と判定)の契機となっている。また、遊技球が第1始動口20へ入賞すると、所定個数(第1実施形態では、4個)の遊技球が賞球として払い出される。なお、センター装飾体10の下部で、第1始動口20の直上には、その上面を転動する遊技球を下方へ誘導するステージ部11が形成されている。よって、ステージ部11の上面を転動した遊技球は第1始動口20に向かって流下し易い。
遊技領域3における第1始動口20の直下には、第2始動口22を備える第2始動入賞装置(所謂「電チュー」)23が設けられている。第2始動口22への遊技球の入賞は、第2特別図柄(以下、「特図2」という)の抽選(以下、「特図2抽選」)および特図2の可変表示の契機となっている。また、遊技球が第2始動口22へ入賞すると、所定個数(第1実施形態では、4個)の遊技球が賞球として払い出される。
電チュー23は、開閉可能な開閉部材231を備えている。開閉部材231の作動によって第2始動口22が開閉する。開閉部材231は正面視略正方形の平板からなり、通常は第2始動口22を塞いでいる。開閉部材231は下端を中心に、上端が前方へ倒れるように略90度回転することができる。開閉部材231が回転すると、開閉部材231が遊技領域3に垂直に突出した状態になり、流下する遊技球を受け止めて第2始動口22の中に入球させる。このように、開閉部材231が開状態であるときだけ遊技球の第2始動口22への入球が可能となる。
また、遊技領域3における第1始動入賞装置21の左側には、一般入賞口27が設けられている。遊技球が一般入賞口27へ入賞すると、所定個数(第1実施形態では、7個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域3における電チュー23の右斜め上方、言い換えれば、正面視で画像表示装置7の右斜め下方には、遊技球が通過可能なゲート28が設けられている。遊技球のゲート28の通過は、電チュー23を開放するか否かを決める普通図柄の抽選および普通図柄の可変表示(すなわち普通図柄乱数の取得と判定)の契機となっている。
また、遊技領域3における第1始動入賞装置21の右斜め上方、言い換えれば、正面視で画像表示装置7の右斜め下方でゲート28の直下には、第1大入賞口30を備えた第1大入賞装置31が設けられている。第1大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材311を備える。開閉部材311の作動により第1大入賞口30が開閉する。開閉部材311は正面視略横長矩形状の平板からなり、通常は第1大入賞口30を塞いでいる。開閉部材311は下端を中心に、上端が前方へ倒れるように略90度回転することができる。開閉部材311が回転すると、開閉部材311が遊技領域3に垂直に突出した状態になり、流下する遊技球を受け止めて第1大入賞口30の中に入球させる。このように、開閉部材311が開状態であるときだけ遊技球の第1大入賞口30への入球が可能となる。遊技球が第1大入賞口30へ入賞すると、所定個数(第1実施形態では、12個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域3における第1大入賞装置31の直下には、その上面が左斜め下方に形成され、遊技球を第2始動口22へ誘導する誘導ステージ32が設けられている。なお、誘導ステージ32の上面を転動する遊技球は第1始動口20へ入賞することができない。
また、遊技領域3における第1大入賞装置31およびゲート28の右斜め上方には、第2大入賞口35を備えた第2大入賞装置36が設けられている。第2大入賞装置36は、開状態と閉状態とをとる羽根部材361を備える。羽根部材361の作動により第2大入賞口35が開閉する。羽根部材361は正面視で包丁の刃を横から見たような形状を呈している棒状体であり、通常は水平方向に対して略90度の姿勢で保持され、第2大入賞口35を塞いでいる。羽根部材361は下端を中心に、上端が左側へ倒れるように略70度回転することができる。羽根部材361が回転すると、流下する遊技球を受け止めて第2大入賞口35の中に入球させる。このように、羽根部材361が開状態であるときだけ遊技球の第2大入賞口35への入球が可能となる。遊技球が第2大入賞口35へ入賞すると、所定個数(第1実施形態では、12個)の遊技球が賞球として払い出される。
ここで、図6を用いて、第2大入賞装置36について詳細に説明する。図6に示すように、第2大入賞装置36の内部には、第2大入賞口35に入球した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させることが可能なゲート状の第2大入賞口センサ35aが設けられている。第2大入賞口センサ35aの下流域には、遊技球が通過(進入)可能な特定領域37と非特定領域38とが設けられている。第2大入賞口センサ35aを通過した遊技球は、振分装置72によって、特定領域37か非特定領域38かに振り分けられる。具体的に、振分装置72は、左右方向に往復運動可能な振分部材721と、振分部材721を駆動する振分ソレノイド722とを備えている。
図6(A)は、振分ソレノイド722の通電時を示している。図6(A)に示すように、振分ソレノイド722の通電時には、振分部材721は遊技球の特定領域37の通過(進入)を許容する第1状態(通過許容状態)にある。振分部材721が第1状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと特定領域37を通過容易である。この第2大入賞口35から特定領域37まで流下する遊技球のルートを第1のルートという。
図6(B)は、振分ソレノイド722の非通電時を示している。図6(B)に示すように、振分ソレノイド722の非通電時には、振分部材721は特定領域37への遊技球の通過を妨げる第2状態(通過阻止状態)にある。振分部材721が第2状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと、特定領域37を通過することは不可能であり、非特定領域38を通過する。この第2大入賞口35から非特定領域38まで流下する遊技球のルートを第2のルートという。
特定領域37と非特定領域38には、各領域37、38を通過(進入)した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させる特定領域センサ37a、非特定領域センサ38aが設けられている。
また、遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3の外部へ排出する2つのアウト口29が設けられている。
ところで、各種の入賞口等が配されている遊技領域3は、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bと、に分けることができる。遊技球が左遊技領域3Aを流下するように遊技球を発射する打方を「左打ち」という。一方、遊技球が右遊技領域3Bを流下するように遊技球を発射する打方を「右打ち」という。パチンコ遊技機1において、左打ちにて遊技を発射したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技を発射したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。第1流路R1および第2流路R2は、不図示の複数の遊技機くぎによっても構成されている。
第1流路R1上には、第1始動口20と、第2始動口22と、一般入賞口27と、とが設けられている。よって、遊技者は、左打ちにより第1流路R1を流下するように遊技球を発射させることで、第1始動口20、第2始動口22、または、一般入賞口27への入賞を狙うことができる。一方、第2流路R2上には、第2始動口22と、ゲート28と、第1大入賞口30と、第2大入賞口35とが設けられている。よって、遊技者は、右打ちにより第2流路R2を流下するように遊技球を発射させることで、ゲート28の通過や、第2始動口22、第1大入賞口30、または、第2大入賞口35への入賞を狙うことができる。
また、遊技盤2の前面に形成された遊技領域3の上下方向略中央の右隣(遊技領域3以外の部分)には表示器類40が配置されている。図7に示すように、表示器類40には、特図1を可変表示する特図1表示器41a、特図2を可変表示する特図2表示器41b、及び、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また、表示器類40には、後述する特図1保留数(U1:特図1表示器41aによる特図1の可変表示が保留されている数)を表示する特図1保留表示器43a、後述する特図2保留数(U2:特図2表示器41bによる特図2の可変表示が保留されている数)を表示する特図2保留表示器43b、および、後述する普図保留数(G:普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示が保留されている数)を表示する普図保留表示器44が含まれている。
特図1の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機に特図1抽選が行われると実行される。また、特図2の可変表示は、第2始動口22への遊技球の入賞を契機に特図2抽選が行われると実行される。なお、以下の説明では、特図1および特図2を総称して特図といい、特図1抽選および特図2抽選を総称して特図抽選という。また、特図1表示器41aおよび特図2表示器41bを総称して特図表示器41という。さらに、特図1保留表示器43aおよび特図2保留表示器43bを総称して特図保留表示器43という。
特図の可変表示は、特図抽選の結果を報知する。特図の可変表示では、特図が変動表示したあと停止表示する。停止表示される特図(停止特図、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特図抽選によって複数種類の特図の中から選択された一つの特図である。停止特図が予め定めた特定の特図(特定の停止態様の特図すなわち大当たり図柄)である場合には、停止表示された特定の特図の種類(つまり当選した大当たりの種別)に応じた開放パターンにて大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)を開放させる大当たり遊技が行われる。
特図表示器41は、横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって特図抽選の結果に応じた特図を表示する。例えば特図抽選の結果が大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)である場合には、特図表示器41は、「□□■■□□■■」(□:点灯、■:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDの点灯で構成される大当たり図柄を表示する。また、特図抽選の結果がハズレである場合には、特図表示器41「■■■■■■■□」というように一番右にあるLEDのみの点灯で構成されるハズレ図柄を表示する。なお、特図抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。よって、例えば、ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させてもよい。
また、特図の可変表示において、特図が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特図の変動表示がなされる。特図の変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様である。なお、変動表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してよい。
ところで、パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口22への遊技球の入賞(入球)があると、特図抽選などを行うための各種乱数(数値情報)が取得されることがある。この各種乱数は、特図保留として特図保留記憶部85(図8参照)に一旦記憶される。なお、以下において、第1始動口20への遊技球の入賞(入球)により取得された各種乱数のことを「特図1関係乱数」といい、第2始動口22への遊技球の入賞(入球)により取得された各種乱数のことを「特図2関係乱数」という。ここで、特図1関係乱数は、特図1保留として、特図保留記憶部85の中の特図1保留記憶部85a(図8参照)に記憶される。一方、特図2関係乱数は、特図2保留として、特図保留記憶部85の中の特図2保留記憶部85b(図8参照)に記憶される。特図1保留記憶部85aに記憶可能な特図1保留の数(特図1保留数)および特図2保留記憶部85bに記憶可能な特図2保留の数(特図2保留数)には上限がある。第1実施形態において、特図1保留数および特図2保留数の上限値はそれぞれ4個に設定されている。なお、以下において、特図1保留と特図2保留を総称して「特図保留」といい、特図1保留数と特図2保留数を総称して「特図保留数」という。また、特図1関係乱数と特図2関係乱数とを総称して「特図関係乱数」という。
パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口20または第2始動口22へ入賞した後すぐに特図の可変表示が行われない場合、具体的には、特図の可変表示の実行中や大当たり遊技の実行中に入賞があった場合、所定個数を上限として、その入賞に対する特図の可変表示(あるいは、特図抽選の権利)を留保することができる。特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特図の可変表示が可能となったときに消化される。すなわち、特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特図関係乱数等を判定して、その判定結果を示すための特図の可変表示を実行することをいう。
そして、特図保留数は、特図保留表示器43に表示される。特図1保留表示器43aと特図2保留表示器43bのそれぞれは、4個のLEDで構成されており、特図保留数の分だけLEDを点灯させることにより特図保留数を表示する。
また、普通図柄の可変表示は、普通図柄抽選の結果を報知する。普通図柄の可変表示では、普通図柄が変動表示したあと停止表示する。停止表示される普通図柄(停止普図、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定の普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口22(電チュー23)を開放させる補助遊技が行われる。
普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示する。普通図柄抽選の結果が当たりである場合には、普通図柄表示器42は、「□□」(□:点灯、■:消灯)というように両LEDの点灯で構成される当たり図柄を表示する。また普通図柄抽選の結果がハズレである場合には、「■□」というように右のLEDのみの点灯で構成されるハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なお、普通図柄抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。
また、普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示が行われる。普通図柄の変動表示の態様は、第1実施形態では、両LEDが交互に点灯するという態様である。なお、普通図柄の変動表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してもよい。
パチンコ遊技機1では、遊技球がゲート28を通過すると、普通図柄抽選を行うための普通図柄乱数(数値情報)が取得されることがある。この乱数は、普図保留として普図保留記憶部86(図8参照)に一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数(普図保留数)には上限がある。第1実施形態において、普図保留数の上限値は4個に設定されている。なお、以下において、遊技球がゲート28を通過することにより取得された普通図柄乱数のことを「普図関係乱数」ともいう。
また、パチンコ遊技機1では、遊技球がゲート28を通過することに基づく普通図柄の可変表示がその通過後すぐに行えない場合、詳細には、普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に遊技球がゲート28を通過した場合、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄の可変表示(あるいは、普通図柄抽選の権利)を留保することができる。普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。
そして、このような普通保留数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44はそれぞれ、例えば4個のLEDで構成されており、普図保留数の分だけLEDを点灯させることにより普図保留数を表示する。
2.遊技機の電気的構成
次に、図8および図9に基づいて、パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図8および図9に示すように、パチンコ遊技機1は、特別図柄抽選、特別図柄の可変表示、大当たり遊技、後述する遊技状態の設定、普通図柄抽選、普通図柄の可変表示、補助遊技などの遊技利益に関する制御(遊技の進行)を行う主制御基板80、主制御基板80による遊技の進行に応じた遊技演出(変動演出、保留演出、大当たり遊技演出)、客待ち演出、球型ボタン63(球型操作体631)や剣型ボタン64(剣型操作体641)の操作を伴うことが可能なボタン演出などの演出に関する制御を行うサブ制御基板90、遊技球の払い出しに関する制御などを行う払出制御基板110等を画像表示装置7よりさらに背面側に備えている。主制御基板80は、遊技の制御を行う遊技制御部と位置づけ、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、ランプ制御回路107、および音声制御回路106とともに、演出の制御を行う演出制御部と位置づけることができる。なお、演出制御部は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7、盤可動体15、枠ランプ66、スピーカ67、球型操作体631、ボタン内可動体632、ボタン内LED633、および、剣型操作体641等)を用いた遊技演出、客待ち演出、球型ボタン63(球型操作体631)や剣型ボタン64(剣型操作体641)の操作を伴うことが可能なボタン演出を制御可能であればよい。
また、パチンコ遊技機1は、電源基板150を備えている。電源基板150は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板150には、バックアップ電源回路151が設けられている。バックアップ電源回路151は、パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に対して電力を供給する。従って、主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板150には、電源スイッチ155が接続されている。電源スイッチ155のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切り換えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしてもよい。
図8に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラムやテーブル等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)88が含まれている。
ROM83には、後述する主制御メイン処理やメイン側タイマ割り込み処理などを行うためのプログラムが格納されている。また、ROM83には、後述する大当たり判定テーブル、大当たり図柄種別判定テーブル、リーチ判定テーブル、特図変動パターン判定テーブル、大当たり遊技制御テーブル、当たり判定テーブル、普図変動パターン判定テーブル、電チューの開放パターンテーブルなどが格納されている。なお、ROM83は外付けであってもよい。また、RAM84には、前述した特図保留記憶部85や普図保留記憶部86などが設けられている。
また、主制御基板80には、RAM84に記憶されている情報をCPU82にクリアさせるためのRAMクリアスイッチ89が実装されている。主制御基板80を含めてパチンコ遊技機1が備えている各種の基板は、パチンコ遊技機1の背面側に配されている。従って、内枠52を開放することが可能な遊技店の店員等でなければ、RAMクリアスイッチ89を操作することはできない。
主制御基板80には、所定の中継基板(図示なし)を介して各種センサ類やソレノイド類が接続されている。そのため、主制御基板80には、各種センサ類が出力した信号が入力する。また、主制御基板80は、各種ソレノイド類に信号を出力する。
主制御基板80に接続されている各種センサ類には、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ22a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ37a、非特定領域センサ38a、および、一般入賞口センサ27aが含まれている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20に入賞した遊技球を検知する。第2始動口センサ22aは、第2始動口22に入賞した遊技球を検知する。ゲートセンサ28aは、ゲート28に設けられており、ゲート28を通過した遊技球を検知する。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30に入賞した遊技球を検知する。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35に入賞した遊技球を検知する。特定領域センサ37aは、特定領域37内に設けられており、特定領域37に進入した遊技球を検知する。非特定領域センサ38aは、非特定領域38内に設けられており、非特定領域38に進入した遊技球を検知する。一般入賞口センサ27aは、一般入賞口27に入賞した遊技球を検知する。各センサは、遊技球を検知すると、その検知内容に応じた信号を主制御基板80に出力する。
また、主制御基板80に接続されている各種ソレノイド類には、電チューソレノイド232、第1大入賞口ソレノイド312、第2大入賞口ソレノイド362、および、振分ソレノイド722が含まれている。電チューソレノイド232は、電チュー23の開閉部材231を駆動する。第1大入賞口ソレノイド312は、第1大入賞装置31の開閉部材311を駆動する。第2大入賞口ソレノイド362は、第2大入賞装置36の羽根部材361を駆動する。振分ソレノイド722は、振分装置72の振分部材721を駆動する。
さらに主制御基板80には、表示器類40(特図表示器41、普通図柄表示器42、特図保留表示器43、および普図保留表示器44)が接続されている。これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。なお、発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の貸球モータ131を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のための賞球センサ122により検知される。また払い出される貸球は、その計数のための貸球センサ132により検知される。
また、ハンドル60には、遊技者などの人のハンドル60への接触を検知可能なタッチスイッチ114が設けられている。遊技者によるハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、検知信号を払出制御基板110に出力する。また、ハンドル60には、ハンドル60の回転角度(操作量)を検出可能な発射ボリュームつまみ115が接続されている。発射装置112は、発射ボリュームつまみ115が検出したハンドル60の回転角度に応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113を駆動させる。なお、パチンコ遊技機1においては、ハンドル60への回転操作が維持されている状態では、約0.6秒毎に1球の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図9に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、主制御基板80による遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)98が含まれている。
また、ROM93には、後述するサブ制御メイン処理、受信割り込み処理、1msタイマ割り込み処理、および、10msタイマ割り込み処理などを行うためのプログラムが格納されている。また、ROM93には、後述する通常モード用のSPリーチパターン判定テーブル、通常モード用の発展演出パターン判定テーブル、通常モード用のNリーチパターン判定テーブル、通常モード用の通常変動演出パターン判定テーブル、台詞予告判定テーブル、カットイン予告判定テーブル、群予告判定テーブル、キャラ角度予告判定テーブル、タイトル色予告判定テーブル、勝敗分岐点ボタン演出パターン判定テーブル、発展演出中ボタン演出パターン判定テーブル、群予告ボタン演出パターン判定テーブル、カットイン予告ボタン演出パターン判定テーブル、および、台詞予告ボタン演出パターン判定テーブルなどが格納されている。なお、ROM93は外付けであってもよい。
また、サブ制御基板90には、リアルタイムクロック(RTC)99が実装されている。RTC99は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。RTC99は、パチンコ遊技機1に、所定の島電源供給装置(図示なし)から電力が供給されているときにはその電力によって動作し、島電源供給装置から電力が供給されていないときには、電源基板150が備えるバックアップ電源回路151から供給される電力によって動作する。このため、RTC99は、パチンコ遊技機1の電源が投入されていないときにも現在の日時を計測することが可能である。なお、RTC99に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けてもよい。バックアップ電源回路には、コンデンサや内臓電池(ボタン電池等)を含む回路を採用することができる。
サブ制御基板90には、画像制御基板100が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、すなわち、主制御基板80による遊技の進行に応じて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。なお、サブ制御基板90と画像制御基板100との接続は、サブ制御基板90から画像制御基板100への信号の送信と、画像制御基板100からサブ制御基板90への信号の送信の双方が可能な双方向通信接続となっている。
画像制御基板100は、画像制御のためのプログラム等を記憶した制御用ROM103、ワークメモリとして使用される制御用RAM104、及び、制御用ROM103に記憶されたプログラムを実行するCPU102を備えている。また、画像制御基板100は、画像表示装置7に表示される画像のデータを記憶したCGROM143、CGROM143に記憶されている画像データの展開等に使用されるVRAM144、及び、VDP(Video Display Processor)142を備えている。勿論、これらの電子部品の全部又は一部がワンチップで構成されていてもよい。CGROM143には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。
VDP142は、演出制御用マイコン91からの指令に基づきCPU102によって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM143から画像データを読み出してVRAM144内の展開領域に展開する。そして、展開した画像データを適宜合成してVRAM144内のフレームバッファに画像を描画する。そしてフレームバッファに描画した画像をRGB信号として画像表示装置7に出力する。これにより、種々の演出画像が表示画面7aに表示される。
なお、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されている。ディスプレイリストには、描画する画像の種類、画像を描画する位置、表示の優先順位、表示倍率、画像の透過率等の種々のパラメータの情報が含まれている。
また、画像制御基板100には、スピーカ67から出力される音声の音量を調整するための回転つまみ(図示なし)が回転操作されたことを検出する回転つまみ検出SW(スイッチ)105aが接続されている。回転つまみは、遊技盤2の背面側で画像制御基板100に搭載されている。回転つまみ検出SW105aは、回転つまみが回転操作されると、回転つまみの回転操作位置に応じた信号を画像制御基板100に出力する。画像制御基板100が回転つまみの回転操作位置に応じた信号を入力すると、サブ制御基板90にマスターボリューム変更コマンドを送信する。サブ制御基板90は、受信したマスターボリューム変更コマンドを音声制御回路106に送信する。これにより音声制御回路106は、受信したマスターボリューム変更コマンドに基づいてマスターボリューム(音量レベル)を変更するようになっている。音声制御回路106は、後述する音声による変動演出などを行う際には、マスターボリュームに応じた音量で音声による変動演出などを行う。
なお、第1実施形態では、画像制御基板100がサブ制御基板90を介して音声制御回路106にマスターボリューム変更コマンドを送信することによりマスターボリュームが変更されているが、マスターボリュームを変更するために、サブ制御基板90を介さないで音声制御回路106にマスターボリューム変更コマンドを送信するようにしても良い。また、回転つまみ及び回転つまみ検出SW105aをサブ制御基板90に設け、サブ制御基板90が音声制御回路106にマスターボリューム変更コマンドを送信するようにすることも可能である。また、回転つまみ及び回転つまみ検出SW105aを音声制御回路106側に設けて、回転つまみの回転操作位置に応じた信号が音声制御回路106に出力されることにより、マスターボリュームを変更するようにしても良い。なお、マスターボリュームを変更するための操作手段は、回転つまみに限られるものではなく、スライドスイッチやボタン等の他の機構からなるものであっても良い。
演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、すなわち、主制御基板80による遊技の進行に応じて、音声制御回路106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。音声制御回路106は、設定されているマスターボリュームに応じた音量で、音声、楽曲、効果音等をスピーカ67から出力する。後述する音声による変動演出などは、マスターボリュームに応じた音量で行われる。なお、第1実施形態では、マスターボリュームは、最少の「0」から最大の「9」までの10段階で設定されている。すなわち、マスターボリュームの最少は消音(無音)を表す「0」であり、最大は「9」である。また、マスターボリューム「0」が設定されている場合は、音声による演出そのものは実行されるが、消音であるので、出力されないようにすることも、音声による演出そのものが実行されないようにすることもできる。
スピーカ67から出力する音声等の音声データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御回路106を、基板にしてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装し、そのROMに音声データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100の制御用ROM103に音声データを格納してもよい。
また、サブ制御基板90には、所定の中継基板(図示なし)を介して、駆動源となる各種ソレノイド類やモータ類が接続されている。そのため、サブ制御基板90は、各種ソレノイド類やモータ類やに信号を出力する。
サブ制御基板90に接続された各種ソレノイド類やモータ類には、盤可動体ソレノイド15B、球型操作体振動モータ631B、ボタン内可動体振動モータ632B、および剣型操作体振動モータ641Bで構成されている。盤可動体ソレノイド15Bは、盤可動体15を駆動して作動させる。球型操作体振動モータ631Bは、球型操作体631を振動させる。剣型操作体振動モータ641Bは、剣型操作体641を振動させる。ボタン内可動体振動モータ632Bは、ボタン内可動体632を振動させる。詳細には演出制御用マイコン91は、盤可動体15の動作態様を決める動作パターンデータや球型操作体631、ボタン内可動体632および剣型操作体641の振動態様を決める振動パターンデータを作成し、ランプ制御回路107を介して、盤可動体15の動作、ならびに、球型操作体631、ボタン内可動体632および剣型操作体641の振動を制御する。
また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドなどに基づいて、ランプ制御回路107を介して枠ランプ66、および、ボタン内LED633等の点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、枠ランプ66、および、ボタン内LED633の発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66、および、ボタン内LED633の発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
なお、ランプ制御回路107を基板にしてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに、枠ランプ66およびボタン内LED633等の点灯制御、盤可動体15の動作制御、および、球型操作体631、ボタン内可動体632および剣型操作体641の振動制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装して、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
3.主制御基板80による遊技の説明
次に、主制御基板80により行われる遊技について説明する。発射された遊技球が第1始動口20に入賞すると、特図1保留数(U1)が4未満であることを条件に、特図1抽選を行う。特図1抽選が行われると、特図1表示器41aにおいて、特図1の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図1抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図1には、大当たり図柄とハズレ図柄とがある。すなわち、特図1抽選の結果には大当たりとハズレがある。大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に係る遊技が終了する。
一方、ハズレ図柄が停止表示されると大当たり遊技が行われず、当該入賞に係る遊技が終了する。同様に、発射された遊技球が第2始動口22に入賞すると、特図2保留数(U2)が4未満であることを条件に、特図2抽選を行う。特図2抽選が行われると、特図2表示器41bにおいて、特図2の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図2抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図2には、大当たり図柄とハズレ図柄とがある。すなわち、特図2抽選の結果には、大当たりとハズレがある。大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に係る遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると大当たり遊技が行われず、当該入賞に係る遊技が終了する。
なお、以下において、特図1保留数(U1)が4未満であるときに第1始動口20に遊技球が入賞することを「第1始動条件の成立」といい、特図2保留数(U2)が4未満であるときに第2始動口22に遊技球が入賞することを「第2始動条件の成立」という。また、「第1始動条件の成立」と「第2始動条件の成立」をまとめて「始動条件の成立」と総称する。
主制御基板80は、このような一連の遊技(特別図柄抽選、特別図柄の可変表示、大当たり遊技、遊技状態の設定)を行うにあたり、始動条件の成立により、特図関係乱数を取得し、当該乱数について種々の判定を行う。取得する特図関係乱数には、図10(A)に示すように、特別図柄乱数、大当たり図柄種別乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数がある。特別図柄乱数は大当たり判定を行うための乱数(数値情報)である。大当たり図柄種別乱数は大当たり図柄種別判定を行うための乱数(数値情報)である。リーチ乱数はリーチ判定を行うための乱数(数値情報)である。変動パターン乱数は特別図柄の変動パターン判定を行うための乱数(数値情報)である。各乱数には、適宜に範囲が設けられている。具体的に、特別図柄乱数の範囲は、0〜65535である。大当たり図柄種別乱数の範囲は、0〜9のである。リーチ乱数の範囲は、0〜255である。変動パターン乱数の範囲は、0〜99である。
次に、特図関係乱数を用いて行われる各判定について説明する。最初に、大当たり判定について説明する。大当たり判定は、図10(B)に示す大当たり判定テーブルを用いて、大当たりか否か(大当たり遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。大当たり判定テーブルは、遊技状態(通常確率状態/高確率状態)に関連付けられている。すなわち、大当たり判定テーブルには、通常確率状態のときに用いられる大当たり判定テーブル(通常確率大当たり判定テーブル)と高確率状態のときに用いられる大当たり判定テーブル(高確率大当たり判定テーブル)とがある。通常確率状態と高確率状態についての詳細は後述するが、通常確率状態は大当たり判定で大当たりと判定される確率が相対的に低く設定された遊技状態である。一方、高確率状態は大当たり判定で大当たりと判定される確率が相対的に高く設定された遊技状態である。
各大当たり判定テーブルでは、大当たり判定の結果である大当たりとハズレに、特別図柄乱数の判定値(特別図柄乱数値)が振り分けられている。よって、主制御基板80は、取得した特別図柄乱数を大当たり判定テーブルに照合して、大当たりかハズレかを判定する。図10(B)に示すように、高確率状態で用いられる大当たり判定テーブルの方が、通常確率状態で用いられる大当たり判定テーブルよりも、大当たりと判定される特別図柄乱数値が多く設定されている。大当たり判定の結果が大当たりであると、特別図柄の可変表示で大当たり図柄が停止表示される。一方、大当たり判定の結果がハズレであると、特別図柄の可変表示でハズレ図柄が停止表示される。
次に、大当たり図柄種別判定について説明する。大当たり図柄種別判定は、大当たり判定の結果が大当たりである場合に、図10(C)に示す大当たり図柄種別判定テーブルを用いて大当たり図柄の種別を決定するための判定である。
大当たり図柄種別判定テーブルは、可変表示される特別図柄の種別(特図1/特図2)、言い換えれば、当該大当たり図柄種別判定が起因する(当該大当たり図柄種別判定を発生させた)入賞が行われた始動口の種別(第1始動口20/第2始動口22)に関連付けられている。すなわち、大当たり図柄種別判定テーブルには、特図1の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第1大当たり図柄種別判定テーブル)と特図2の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第2大当たり図柄種別判定テーブル)とがある。
各大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別判定の結果である大当たり図柄の種別に、大当たり図柄種別乱数の判定値(大当たり図柄種別乱数値)が振り分けられている。よって、主制御基板80は、取得した大当たり図柄種別乱数を大当たり図柄種別判定テーブルに照合して、大当たり図柄の種別を判定する。図10(C)に示すように、大当たり図柄として、大当たり図柄A、大当たり図柄B、および、大当たり図柄Cの3種類の大当たり図柄が設けられている。そして、第1大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別乱数値が大当たり図柄Aと大当たり図柄Bとに50%ずつ振り分けられている。一方、第2大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別乱数値が大当たり図柄Cに100%振り分けられている。
次に、リーチ判定について説明する。リーチ判定は、大当たり判定の結果がハズレである場合に、図10(D)に示すリーチ判定テーブルを用いてリーチを発生させるか否かを決定するための判定である。ここで、リーチについて説明するために、リーチの前提となる変動演出について説明する。
特図の可変表示が行われると、当該特図の可変表示に応じて、変動演出が行われる。変動演出は、画像表示装置7、盤可動体15、球型ボタン63、剣型ボタン64、スピーカ67、枠ランプ66などの様々な演出装置を用いて行われる。変動演出として、画像表示装置7の表示画面7aでは、当該特図の可変表示に同期した演出図柄の可変表示が行われる。すなわち、特図の変動表示に伴って演出図柄の変動表示が行われ、特図の変動停止(停止表示)に伴って、演出図柄の変動停止(停止表示)が行われる。なお、演出図柄を表示する演出を演出図柄変動演出という。演出図柄変動演出は「変動演出」の一部を構成している。
例えば、表示画面7aが「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアに分けられ、左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される(図15など参照)。演出図柄8L,8C,8Rはそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。そして、演出図柄の変動表示においては、演出図柄8L,8C,8Rが上から下にスクロールして、表示画面7a内に表示される(視認される)数字が次々に入れ替わる。なお、演出図柄の変動表示の態様としては、上下方向にスクロールする態様に限られず、左右方向(例えば、右から左)にスクロールする態様など他の態様であってもよい。また、演出図柄変動演出では、演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
そして、特図が停止表示されるときに、左、中、右の演出図柄8L,8C,8Rが所定の配列(組み合わせ)で停止表示される。すなわち、変動表示において表示画面7aで次々に入れ替わっていた様々な数字が1つに特定される。このとき、停止表示した(特定された)演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせによって、特図表示器41にて停止表示される特図(可変表示の結果、つまりは特別図柄抽選の結果)が、わかりやすく表示される。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には特図抽選の結果を特図1表示器41aや特図2表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7の表示画面7aにて把握する。
そして、リーチとは、変動演出(演出図柄変動演出)において、演出図柄8L,8C,8Rを用いて遊技者に大当たりを期待させるための演出である。具体的に、リーチは、演出図柄8L,8C,8Rのうちでスクロール表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、スクロール表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである(図16(D)参照)。なお、リーチにおいてスクロール表示されていない演出図柄は、表示画面7a内の所定位置で仮停止している。仮停止とは、所定の演出図柄が略所定位置で留まり(所定の演出図柄が表示画面7a内に表示され続け)、すなわち、大きな移動はないものの、微小な変動(例えば、多少の上下方向の往復運動の繰り返し、また、多少の揺動の繰り返し、また、拡大と縮小の繰り返しなど)のことである。なお、仮停止の態様はこれらに限られない。
リーチ判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられている。すなわち、リーチ判定テーブルには、非時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(非時短リーチ判定テーブル)と時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(時短リーチ判定テーブル)とがある。非時短状態と時短状態についての詳細は後述するが、非時短状態と時短状態は、特別図柄の変動表示に要する時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間:特図変動時間)に関する遊技状態であり、時短状態では、非時短状態よりも特図変動時間が短くなり易い。
各リーチ判定テーブルでは、リーチ判定の結果である「リーチ有り(リーチを発生させる)」と「リーチ無し(リーチを発生させない)」に、リーチ乱数の判定値(リーチ乱数値)が振り分けられている。よって、主制御基板80は、取得したリーチ乱数をリーチ判定テーブルに照合して、リーチ有りかリーチ無しか(リーチを発生させる否か)を判定する。図10(D)に示すように、非時短状態で用いられるリーチ判定テーブルの方が、時短状態で用いられるリーチ判定テーブルよりも、「リーチ有り(リーチを発生させる)」と判定されるリーチ乱数値が多く振り分けられている。リーチ判定の結果が「リーチ有り(リーチを発生させる)」であると、基本的には変動演出でリーチが発生する。一方、リーチ判定の結果が「リーチ無し(リーチを発生させない)」であると、変動演出でリーチが発生しない。すなわち、リーチ判定の結果が「リーチ無し(リーチを発生させない)」であると、変動演出において、演出図柄の変動表示が開始した後、当該変動表示中の演出図柄に特別なアクションが発生することなく演出図柄の変動表示が終了して演出図柄の停止表示が行われる。なお、以下において、大当たり判定の結果が「ハズレ」であることを前提に行われるリーチ判定の結果「リーチ有り(リーチを発生させる)」のことを「リーチ有りハズレ」といい、「リーチ無し(リーチを発生させない)」のことを「リーチ無しハズレ」ということもある。
次に、特別図柄の変動パターン判定について説明する。特別図柄の変動パターン判定(特図変動パターン判定)は、大当たり判定の結果が大当たりおよびハズレの何れの場合にも、図11に示す特別図柄の変動パターン判定テーブル(特図変動パターン判定テーブル)を用いて、特別図柄の変動表示の変動パターン(特図変動パターン)を決定するための判定である。特図変動パターンとは、特図変動時間や変動演出の演出内容などに関する所定事項を識別するための識別情報である。なお、特図変動パターンには、特図変動時間や変動演出の演出フロー(演出内容)の他、大当たり判定の結果とリーチ判定の結果に関する情報も含まれている。
特図変動パターン判定テーブルは、判定対象となる変動表示を行う特別図柄の種別(特図1/特図2)、言い換えれば、当該特図変動パターン判定が起因する入賞が行われた始動口の種別(第1始動口20/第2始動口22)に関連付けられている。すなわち、特図変動パターン判定テーブルには、特図1の変動表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図1変動パターン判定テーブル:図11−1)と、特図2の変動表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図2変動パターン判定テーブル:図11−2)とがある。
そして、各特図変動パターン判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)にも関連付けられている。すなわち、特図1変動パターン判定テーブルおよび特図2変動パターン判定テーブルのそれぞれには、非時短状態のときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(非時短状態用の特図変動パターン判定テーブル)と時短状態のときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(時短状態用の特図変動パターン判定テーブル)とがある。
また、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられた各特図変動パターン判定テーブルは、さらに、大当たり判定結果およびリーチ判定結果にも関連付けられている。すなわち、非時短状態用の特図変動パターン判定テーブルには、大当たり用の特図変動パターン判定テーブルと、リーチ有りハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、リーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、がある。同様に、時短状態用の特図変動パターン判定テーブルにも、大当たり用の特図変動パターン判定テーブルと、リーチ有りハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、リーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、がある。
さらに、各リーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルは、特図保留数にも関連付けられている。具体的には、特図1保留数(U1)が0〜2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、特図1保留数(U1)が3〜4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、がある。また、特図2保留数(U2)が0〜2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、特図2保留数(U2)が3〜4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、がある。
以上のように、特別図柄の種別や遊技状態などに関連付けられた各特図変動パターン判定テーブルでは、特図変動パターン判定の結果である特図変動パターンに、変動パターン乱数の判定値(特図変動パターン乱数値)が振り分けられている。よって、主制御基板80は、取得した変動パターン乱数を特図変動パターン判定テーブルに照合して、特図変動パターンを判定する。そして、この判定で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間の特別図柄の変動表示が、特図表示器41で行われる。また、特図変動パターンに基づいた変動演出が行われる。
特図変動パターンには、特図変動時間に基づいた変動演出の演出内容を構成する演出フローに関する情報が含まれている。この変動演出の演出フローは、図11に示す各特図変動パターン判定テーブルの右から3番目の項目の備考に示している。ここで、特図変動パターンに関連づけられた変動演出の演出フローを構成する各演出について説明する。
最初に、変動演出の種類について説明する。変動演出には、演出図柄の変動表示が開始してから変動表示態様が通常の通常態様を維持したまま変動表示が終了する通常変動演出と、演出図柄の変動表示が開始してから変動表示態様が通常とは異なる特別態様になる特別変動演出とがある。ここで、特別態様には、前述したリーチがある。
次に変動演出の演出フローを構成する各種演出について説明する。変動演出の演出フローを構成する演出として、通常A、通常B、短縮A、短縮B、リーチ、ノーマルリーチ(Nリーチ)、発展演出、スペシャルリーチ(SPリーチ)がある。SPリーチには、さらに、弱スペシャルリーチ(弱SPリーチ)と、強スペシャルリーチ(強SPリーチ)とがある。弱SPリーチには、通常弱SPリーチ(図11において「弱SPリーチ(通常)」)と、復活弱SPリーチ(図11において「弱SPリーチ(復活)」)とがある。また、強SPリーチには、通常強SPリーチ(図11において「強SPリーチ(通常)」)と、復活強SPリーチ(図11において「強SPリーチ(復活)」)とがある。
通常Aと通常Bは、後述する非時短状態における通常変動演出において、演出図柄の変動表示が開始してから終了するまで(演出図柄の停止表示が開始するまで)の部分を構成する演出である。すなわち、通常Aと通常Bは、非時短状態における通常変動演出そのものを構成する。そして、通常Aは特図変動時間が10秒の場合の通常変動演出であり、通常Bは特図変動時間が5秒の場合の通常変動演出である。
短縮Aと短縮Bは、後述する時短状態における通常変動演出において、演出図柄の変動表示が開始してから終了するまで(演出図柄の停止表示が開始するまで)の部分を構成する演出である。すなわち、短縮Aと短縮Bは、時短状態における通常変動演出そのものを構成する。なお、短縮Aは特図変動時間が6秒の場合の通常変動演出であり、短縮Bは特図変動時間が3秒の場合の通常変動演出である。
ノーマルリーチ(Nリーチ)は、リーチになった直後に、当該リーチが所定時間(例えば、8秒)維持された状態、言い換えれば、大当たり報知の停止態様の一部を構成する同一の2つの演出図柄が所定時間仮停止した状態で、残り1つの演出図柄が通常より低速で変動する演出である。Nリーチが示唆する大当たりの期待度は、通常変動演出より高く、後述する発展演出およびSPリーチよりも低い。ノーマルリーチで変動演出が終了する場合、その低速で変動する残りの1つの演出図柄が停止する。大当たりの場合のノーマルリーチあれば、残りの1つの演出図柄は、リーチを構成する演出図柄と同一の演出図柄で停止する。ハズレの場合のノーマルリーチであれば、残りの1つの演出図柄は、リーチを構成する演出図柄とは異なる演出図柄で停止する。ノーマルリーチで変動演出が終了しない場合、残りの1つの演出図柄が再び高速で変動し、リーチが維持されたままノーマルリーチから次の演出(第1実施形態では「発展演出」)に発展する(切り替わる)。
発展演出は、リーチが維持された状態で、SPリーチ(強SPリーチまたは弱SPリーチ)につなぐ演出である。すなわち、発展演出から強SPリーチまたは弱SPリーチに分岐する。よって、発展演出で変動演出が終了することはない。言い換えれば、発展演出まで発展すると、必ず弱SPリーチまたは強SPリーチの何れかが行われる。
SPリーチは、リーチが維持された状態で、Nリーチよりも長い時間行われる演出である。そして、SPリーチの中では、弱SPリーチより強SPリーチの方が長い時間行われる。なお、詳細は後述するが、強SPリーチでは、表示画面7aにて、所定のキャラクタが敵の基地で敵キャラクタとバトルするシーンが表示される(バトルする映像が表示画面7aで流れる)。一方、弱SPリーチでは、表示画面7aにて、所定のキャラクタが街中で敵キャラクタとバトルするシーンが表示される(バトルする映像が表示画面7aで流れる)。
次に、通常強SPリーチ、復活強SPリーチ、通常弱SPリーチ、および、復活弱SPリーチについて説明する。前述の通り、SPリーチ(弱SPリーチおよび強SPリーチ)では表示画面7aにてバトルのシーンが表示される。そして、基本的には、バトルに勝利することは大当たり当選を表す。一方、バトルに敗北することはハズレである可能性が高い(濃厚である)ことを表すが、バトルに敗北しても大当たりになることがある。具体的には、バトルに敗北してハズレであるかのように見せかけた後に、大当たり当選を表す演出を行ってから大当たりの演出図柄の停止表示を行うことがある。以下において、バトルに敗北してハズレであるかのように見せかけた後に、大当たり当選を表す演出を行うことを「復活演出」という。よって、復活演出は大当たりの場合にのみ実行可能である。そして、大当たりの場合に復活演出が行われる強SPリーチを「復活強SPリーチ」といい、復活演出が行われることなくバトルに勝利して大当たりを報知する強SPリーチを「通常強SPリーチ」という。なお、ハズレの場合に復活演出は行われないので、ハズレの場合の強SPリーチは「通常強SPリーチ」となる。同様に、大当たりの場合に復活演出が行われる弱SPリーチを「復活弱SPリーチ」といい、復活演出が行われることなくバトルに勝利して大当たりを報知する弱SPリーチを「通常弱SPリーチ」といい、ハズレの場合の弱SPリーチを「通常弱SPリーチ」という。
なお、図11の特図変動パターン判定テーブルの右から2番目の欄に示すように、特図(大当たり判定結果)および変動演出の演出内容に関する情報を含む特図変動パターンについて、特図(大当たり判定結果)および変動演出の演出内容などに関連付けて名称を付すこととする。
以上のように、大当たり判定、大当たり図柄種別判定、リーチ判定および特図変動パターン判定が行われることによって、特図表示器41において特図の可変表示が行われる。そして、特図の可変表示で、表示結果(特別図柄抽選の結果)として、大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技が実行される。
大当たり遊技は、大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の開閉を伴う複数回のラウンド遊技と、大当たり遊技が開始してから初回のラウンド遊技が開始されるまでのオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了してから大当たり遊技が終了するまでのエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニングの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はエンディングの開始によって終了する。なお、以下において、所定回数目(所定の順番)のラウンド遊技を、単に「ラウンド」という。例えば、初回(1回目)のラウンド遊技のことを「1ラウンド(1R)」といい、10回目のラウンド遊技のことを「10ラウンド(10R)」という。
このような大当たり遊技を構成する要素(大当たり遊技構成要素)には、ラウンド遊技の回数、各回のラウンド遊技における大入賞口30、35の開放回数、各開放が行われる大入賞口の種別および開放時間(開放パターン)、次回の開放まで閉鎖させる時間(閉鎖時間)、オープニングの時間(オープニング時間)、およびエンディングの時間(エンディング時間)などが含まれている。そして、これらの各要素は、停止表示された大当たり図柄の種別に対応付けられている。主制御基板80は、停止表示された大当たり図柄の種別に基づいて、図12に示す大当たり遊技制御テーブルを用いて大当たり遊技を制御する。大当たり遊技制御テーブルには、大当たり図柄毎に大当たり遊技構成要素が格納されている。よって、主制御基板80は、大当たり図柄が停止表示されると、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた大当たり遊技を実行する。ここで、大当たり図柄の種別に応じた大当たり遊技について説明する。
大当たり図柄Aに応じた大当たり遊技(第1大当たり遊技)では、ラウンド遊技が16回行われる。そして、1Rから8Rまでは1回のラウンド遊技当たり最大29.5秒でにわたって第1大入賞口30が開放し、9Rから15Rまでは1回のラウンド遊技当たり最大で0.1秒にわたって第1大入賞口30が開放し、16R(最終ラウンド)では1回のラウンド遊技当たり最大で29.5秒にわたって第2大入賞口35が開放する。この大当たり遊技の9Rから15Rまでは、大入賞口の開放時間が極めて短く、現実的には大入賞口への入賞が見込めないラウンドとなっている。つまり、この大当たり遊技におけるラウンド遊技の総数は16回であるものの、実質的なラウンド遊技の回数は9回である。実質的なラウンド遊技の回数とは、現実的に1回のラウンド遊技当たりの入賞上限個数(第1実施形態では8個)まで遊技球が入賞可能なラウンド遊技の回数のことである。
大当たり図柄Bに応じた大当たり遊技(第2大当たり遊技)では、ラウンド遊技が16回行われる。そして、1Rから8Rまでは1回のラウンド遊技当たり最大で29.5秒にわたって第1大入賞口30が開放し、9Rから15Rまでは1回のラウンド遊技当たり最大で0.1秒にわたって第1大入賞口30が開放し、16R(最終ラウンド)では1回のラウンド遊技当たり最大で0.1秒にわたって第2大入賞口35が開放する。この大当たり遊技の9Rから16Rまでは、大入賞口の開放時間が極めて短く、現実的には大入賞口への入賞が見込めないラウンドとなっている。つまり、この大当たり遊技におけるラウンド遊技の総数は16回であるものの、実質的なラウンド遊技の回数は8回である。
大当たり図柄Cに応じた大当たり遊技(第3大当たり遊技)では、ラウンド遊技が16回行われる。そして、1Rから15Rまでは1回のラウンド遊技当たり最大で29.5秒にわたって第1大入賞口30が開放し、16R(最終ラウンド)では1回のラウンド遊技当たり最大で29.5秒にわたって第2大入賞口35が開放する。つまり、この大当たり遊技は、ラウンド遊技の総数も実質的なラウンド遊技の回数も16回である。
各大当たり遊技1〜3の16Rでは、共通して、16Rが開始してから15秒間、振分ソレノイド722が通電され、振分部材721が第1状態(図6(A))に制御される。よって、第1大当たり遊技および第3大当たり遊技の16Rでは、第2大入賞口35の開放時間およびタイミングと、振分部材721の第1状態に制御されている時間およびタイミングとの関係から、遊技球が特定領域37を通過する(遊技球を特定領域37に進入させる)ことが容易である。一方、第2大当たり遊技の16Rでは、第2大入賞口35の開放時間およびタイミングと、振分部材721の第1状態に制御されている時間およびタイミングとの関係から、遊技球が特定領域37を通過する(遊技球を特定領域37に進入させる)ことはほぼ不可能(困難)である。このように、大当たり遊技には、当該大当たり遊技中に、遊技球の特定領域37の通過(以下、「V通過」ともいう)が容易な第1開放パターン(Vロング開放パターン)で羽根部材361及び振分部材721が作動する大当たり遊技と、遊技球の特定領域37の通過が不可能又は困難な第2開放パターン(Vショート開放パターン)で羽根部材361及び振分部材721が作動する大当たり遊技とがある。このように、Vロング開放パターンで羽根部材361及び振分部材721が作動する大当たり遊技に対応付けられた大当たり図柄Aおよび大当たり図柄Cに当選することを「Vロング大当たり」という。一方、Vショート開放パターンで羽根部材361及び振分部材721が作動する大当たり遊技に対応付けられた大当たり図柄Bに当選することを「Vショート大当たり」という。
主制御基板80は、大当たり遊技の終了に伴って、当該大当たり遊技後の遊技状態を新たに設定する。具体的には、主制御基板80は、大当たり遊技中に遊技球がV通過していれば、大当たり遊技の終了に伴って高確率状態を設定する。これに対して、主制御基板80は、大当たり遊技中に遊技球がV通過していなければ、大当たり遊技の終了に伴って高確率状態を設定しない。従って、上記のVロング大当たり(大当たり図柄Aまたは大当たり図柄C)に当選した場合には、高い確率で、大当たり遊技の終了に伴って、当該大当たり遊技後は高確率状態で遊技が進行することとなる。これに対して、Vショート大当たり(大当たり図柄B)に当選した場合には、高い確率で、当該大当たり遊技後は通常確率状態で遊技が進行することとなる。
また、主制御基板80は、大当たり遊技中にV通過したか否かに関わらず(V通過の有無に関わらず)、その大当たり遊技の終了に伴って、時短状態を設定する。ただし、この場合は、大当たり遊技中に遊技球がV通過したか否かに応じて時短回数が異なる。時短回数とは、時短状態で実行可能な特別図柄の変動表示の回数の上限値のことである。大当たり遊技中に遊技球がV通過した場合は時短回数が「180回」となる。一方、大当たり遊技中に遊技球がV通過していない場合は時短回数が「100回」となる。
前述のとおり、特図1についての大当たり図柄種別判定による大当たり図柄種別の振分率は、大当たり図柄A(Vロング大当たり)が50%であり、大当たり図柄B(Vショート大当たり)が50%である。これに対して、特図2についての大当たり図柄種別判定による大当たり図柄種別の振分率は、大当たり図柄C(Vロング大当たり)が100%である。すなわち、第2始動口22への入賞に基づく大当たり判定の結果が大当たりである場合には、必ずVロング大当たり遊技が実行される。このようにパチンコ遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入賞して行われる特図1抽選よりも、第2始動口22に遊技球が入賞して行われる特図2抽選の方が、遊技者にとって有利に設定されている。
また、主制御基板80は、遊技球が始動口20、22に入賞して、特図関係乱数を取得すると、一旦、RAM84の特図保留記憶部85とは異なる領域(例えば、バッファ)に記憶し、当該乱数に基づいて始動入賞コマンドを特定してサブ制御基板90に送信する。始動入賞コマンドには、大当たりか否かに関する情報(当否情報)が含まれている。また、始動入賞コマンドには、第1始動口20と第2始動口22とのどちらの始動口に入賞したのかの情報(始動口情報)が含まれている。さらに、始動入賞コマンドには、通常確率状態と高確率状態とのどちらの遊技状態で入賞したのかの情報(遊技状態情報)が含まれている。主制御基板80は、取得した特図関係乱数に基づいて、図13に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて始動入賞コマンドを特定する。なお、始動入賞コマンドは、少なくとも当否情報を含むものであればよく、始動入賞コマンドにどのような情報を含ませるかは適宜に変更可能である。前述のとおり、特図関係乱数に基づいて特別図柄の可変表示が行われるが、その特図関係乱数に基づいて実行される特別図柄の可変表示よりも前に、当否情報などをサブ制御基板90に送信することで、後述する先読み演出を実行可能にし、遊技興趣を向上させる。
また、主制御基板80は、発射された遊技球がゲート28を通過すると、普図保留数(G)が4未満であることを条件に、普通図柄抽選を行う。普通図柄抽選が行われると、普通図柄表示器42において、普通図柄の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行う。ここで、停止表示される普通図柄には、当たり図柄とハズレ図柄とがある。当たり図柄が停止表示されると補助遊技が実行されて、当該ゲート28の通過に係る遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると、補助遊技は行われず、当該ゲート28の通過に係る遊技が終了する。また、以下において、普図保留数(G)が4未満であるときに遊技球がゲート28を通過することを「普図変動始動条件の成立」という。
主制御基板80は、このような一連の遊技(普通図柄抽選、普通図柄の可変表示、補助遊技)を行うにあたり、普図変動始動条件の成立により、普通図柄乱数を取得し、普通図柄乱数に基づいて当たり判定を行う。普通図柄乱数には、適宜に範囲が設けられている。具体的に、普通図柄乱数の範囲は、0〜65535である(図14(A)参照)。
当たり判定は、図14(B)に示す当たり判定テーブルを用いて、当たりか否か(補助遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。当たり判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられている。すなわち、当たり判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる当たり判定テーブル(非時短当たり判定テーブル)と時短状態のときに用いられる当たり判定テーブル(時短当たり判定テーブル)とがある。
各当たり判定テーブルでは、当たり判定の結果である当たりとハズレに、普通図柄乱数の判定値(普通図柄乱数値)が振り分けられている。よって、主制御基板80は、取得した普通図柄乱数を当たり判定テーブルに照合して、当たりかハズレかを判定する。図14(B)に示すように、時短状態で用いられる当たり判定テーブルの方が、非時短状態で用いられる当たり判定テーブルよりも、当たりと判定される普通図柄乱数値が多く振り分けられている。当たり判定の結果が当たりであると、基本的には、普通図柄の可変表示で当たり図柄が停止表示される。一方、当たり判定の結果がハズレであると、基本的には、普通図柄の可変表示でハズレ図柄が停止表示される。
次に、普通図柄の変動パターン判定(普図変動パターン判定)について説明する。普通図柄の変動パターン判定は、図14(C)に示す普図変動パターン判定テーブル(普図変動パターン判定テーブル)を用いて、普図変動パターンを決定するための判定である。普図変動パターンとは、普図変動時間などの普通図柄の可変表示に関する所定事項に関する識別情報である。普図変動パターンには、普図変動時間の他、当たり判定の結果も含まれている。
普図変動パターン判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられている。すなわち、普図変動パターン判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(非時短普図変動パターン判定テーブル)と時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(時短普図変動パターン判定テーブル)とがある。
各普図変動パターン判定テーブルには、普通図柄の変動パターン判定の結果である普図変動パターンが1つ格納されている。すなわち、主制御基板80は、非時短状態であれば普図変動パターンFP1(普図変動時間が15秒)に決定し、時短状態であれば普図変動パターンFP2(普図変動時間が3秒)に決定する。この判定で決定された普通図柄の変動時間に応じた普通図柄の変動表示が、普通図柄表示器42で行われる。
このように、当たり判定、および、普通図柄の変動パターン判定が行われることによって、普通図柄表示器42において普通図柄の可変表示が行われる。そして、普通図柄の可変表示で、表示結果(普通図柄抽選の結果)として、当たり図柄が停止表示されると、補助遊技が実行される。
補助遊技では、電チュー23(第2始動口22)の開閉が行われる。補助遊技を構成する要素(補助遊技構成要素)には、電チュー23が開放する回数、各開放についての開放時間、第2始動口22が複数回開放する場合の開放間の閉鎖時間(いわゆる「インターバル時間」)が含まれている。そして、これらの各要素は、遊技状態(非時短状態/時短状態)に対応付けられている。主制御基板80は、遊技状態(非時短状態/時短状態)に基づいて、図14(D)に示す電チューの開放パターンテーブルを用いて補助遊技を制御する。電チューの開放パターンテーブルには、遊技状態(非時短状態/時短状態)毎に補助遊技構成要素が格納されている。よって、主制御基板80は、当たり図柄が停止表示されると、遊技状態に応じた補助遊技を実行する。ここで、遊技状態に応じた補助遊技について説明する。
非時短状態での補助遊技では、電チュー23は1回開放する。このときの開放時間は0.2秒である。よって、補助遊技が実行されたとしても、遊技球を電チュー23に入賞させるのは困難である。
時短状態での補助遊技では、電チュー23は2回開放する。1回目の開放時間は2.5秒であり、2回目の開放時間は2.5秒である。そして、1回目の開放と2回目の開放とのインターバル(閉鎖)時間は1.0秒である。よって、補助遊技が実行された場合、遊技球を電チュー23に入賞させるのは容易である。
次に、第1実施形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1の特図表示器41および普通図柄表示器42には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能とが設けられている。特図表示器41の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態」という。よって、特図表示器41の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特図表示器41による特別図柄の可変表示の表示結果(すなわち停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
また、特図表示器41の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特図変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなり易い。すなわち、時短状態では、特図変動時間の短い特図変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた特図変動パターンテーブルを用いて、特別図柄の変動パターン判定が行われる(図11参照)。つまり、特図表示器41の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、短い特図変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
特図表示器41の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特図表示器41の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、時短状態では、当たりと判定される普通図柄乱数の値が非時短状態で用いる当たり判定テーブルよりも多い当たり判定テーブルを用いて、当たり判定が行われる(図14(B)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示の表示結果が、当たり図柄となる確率が高くなる。
また、時短状態では、普図変動時間が非時短状態よりも短くなっている。第1実施形態では、普図変動時間は、遊技状態に関連付けられた普図変動パターン判定テーブルに基づいて決定される。具体的に、普図変動時間は、非時短状態においては15.0秒に決定され、時短状態においては3.0秒に決定される。
さらに、時短状態では、電チュー23の開放時間延長機能が作動し、補助遊技における電チュー23の開放時間が非時短状態よりも長く設定されている。
普通図柄表示器42の確率変動機能と変動時間短縮機能、および電チュー23の開放時間延長機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー23が頻繁に開放され、第2始動口22へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー23により第2始動口22への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。よって、高ベース状態を電サポ制御状態や入球容易状態ということもできる。これに対して、低ベース状態を非電サポ制御状態や非入球容易状態ということもできる。
高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、および電チュー23の開放時間延長機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー23が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
第1実施形態のパチンコ遊技機1では、Vロング大当たりの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中に遊技球が特定領域37を通過すれば、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、所定回数(第1実施形態では180回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
また、Vショート大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中に遊技球が特定領域37を通過しなければ、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率の状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(第1実施形態では100回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
なお、パチンコ遊技機1で初めて電源投入された後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」と称することもある。また、大当たり遊技の開始に伴って、遊技状態が通常遊技状態に設定される。
4.サブ制御基板90による演出の説明
前述のように、主制御基板80は、遊技球が始動口20、22に入賞することによって、特別図柄抽選、特別図柄の可変表示、大当たり遊技などを行う。そして、サブ制御基板90は、これらの主制御基板80が行う遊技の内容に応じて、種々の演出を実行する。以下に、サブ制御基板90により行われる種々の演出について図15〜図31を用いて説明する。なお、図15〜図31では、各種演出を説明するために、パチンコ遊技機1の表示画面7a、盤可動体15、球型ボタン63、および、剣型ボタン64の部分などを模式的に簡略化して抽出している。最初に変動演出の演出内容が関連付けられる演出モードについて説明する。
4−1.演出モード
特別図柄の可変表示に応じて変動演出が行われるが、変動演出の演出内容は、演出モードに関連付けられている。すなわち、演出モード毎に特図変動パターンに応じた変動演出の演出内容が設定されている。演出モードは、遊技状態に関連付けられている。第1実施形態では、演出モードとして、通常遊技状態に関連付けられた通常演出モードと、高確率状態且つ時短状態(高確高ベース)に関連付けられた確変演出モードと、通常確率状態且つ時短状態(低確低ベース)に関連付けられた時短演出モードと、が設定されている。要するに、変動演出には、通常演出モードによる変動演出と、確変演出モードによる変動演出と、時短演出モードによる変動演出と、がある。
また、表示画面7aにおいては、演出図柄変動演出とは別系統の背景画像が表示される。この背景画像は、主に、演出図柄変動演出における発展演出およびSPリーチ以外の演出、言い換えると、通常変動演出における全区間と特別変動演出における発展演出前(変動演出の開始からリーチまでの区間+Nリーチ)までの区間における背景画像のことである。この背景画像は、演出モードに関連付けられており、演出モードによって背景画像が異なる。すなわち、背景画像には、通常演出モード用の背景画像と、確変演出モード用の背景画像と、時短演出モード用の背景画像とがある。なお、以下においては、通常演出モードによる変動演出について説明する。
4−2.変動演出
次に、変動演出について説明する。サブ制御基板90は、特別図柄の可変表示が開始されると、特別図柄の可変表示に係る特別図柄の変動パターンおよび特図抽選結果(大当たり判定結果、大当たり図柄種別判定結果、リーチ判定結果、および、特別図柄の変動パターン判定結果)などに基づいて、変動演出を制御する。変動演出では、表示画面7aにおいて、背景画像の上で、演出図柄の可変表示(演出図柄変動演出)が行われる。演出図柄の可変表示では、演出図柄が変動した後に停止する。すなわち、特図変動時間、演出図柄の変動表示が行われた後に、当該変動が停止して、演出図柄の停止表示が行われる。演出図柄の変動表示が行われているときには、大当たりに当選したことの可能性(所謂「大当たり期待度」)が示唆されることがある。そして、演出図柄の停止表示によって特図抽選の結果が報知される。
例えば、図15(A)に示すように、表示画面7aにおいて、山の風景からなる通常演出モード用の背景画像G11が表示されている。そして、左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rが停止表示されており、特別図柄の変動表示が行われておらず、特別図柄の可変表示を待機している状態から、特別図柄の可変表示が開始されると、図15(B)に示すように、その開始に伴って演出図柄8L、8C、8Rの変動表示が開始される。そして、この新たに開始された特別図柄の変動表示の特図変動パターンがリーチ無しハズレの特図変動パターンであると、リーチが発生することなく、特別図柄の変動表示の終了(特別図柄の停止表示)に伴って、リーチ無しハズレに特有なハズレ目(所謂「バラケ目」)で演出図柄8L、8C、8Rの停止表示が行われる。演出図柄8L、8C、8Rの停止表示に向けて、すなわち、演出図柄の変動表示の終盤では、例えば、最初に図15(C)に示すように、左演出図柄8Lが上下方向略中央位置で仮停止し、次に図15(D)に示すように、右演出図柄8Rが上下方向略中央位置で仮停止し、そして最後に中演出図柄8Cが上下方向略中央位置で仮停止して、上下方向略中央位置で並んだ状態で仮停止している演出図柄8L、8C、8Rが、図15(E)に示すように、そのまま一斉に完全に停止し、停止が確定する(演出図柄8L、8C、8Rの停止表示が行われる)。
なお、図15の例では、演出図柄の停止表示が行われる際に、左演出図柄8L→右演出図柄8R→中演出図柄8Cの順で仮停止したが、仮停止する態様はこれに限られず、適宜に設定することができる。例えば、中演出図柄8C→右演出図柄8R→左演出図柄8Lの順で仮停止してもよい。また、最初に、右演出図柄8Rおよび左演出図柄8Lが仮停止し、その後に、中演出図柄8Cが仮停止してもよい。さらには、3つの演出図柄8L、8C、8Rが同時に仮停止してもよい。また、演出図柄の停止表示が行われる際に、仮停止が行われず、いきなり完全に演出図柄を停止させても良い。また、仮停止する位置も上下方向略中央位置に限られない。
次に、リーチが発生する場合の変動演出について説明する。この場合も前述のリーチ無しの場合と同様に、表示画面7aにおいて、図16(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rが停止表示されている状態から、特別図柄の変動表示が開始されて、図16(B)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rの変動表示が開始したとする。そうすると、例えば図16(C)に示すように、数字「5」からなる左演出図柄8Lが上下方向略中央位置で仮停止し、次に、図16(D)に示すように、同一の数字「5」からなる右演出図柄8Rが上下方向略中央位置で仮停止して、リーチになる(リーチが発生または成立する)。
なお、図16の例では、リーチが発生する際に、左演出図柄8L→右演出図柄8Rの順で仮停止したが、仮停止する態様はこれに限られず、適宜に設定することができる。例えば、右演出図柄8R→左演出図柄8Lの順で仮停止してもよい。また、右演出図柄8Rおよび左演出図柄8Lが同時に仮停止してもよい。さらに、リーチを構成する演出図柄の組み合わせとして、右演出図柄8Rと中演出図柄8Cとでリーチが発生するようにしてもよい。また、左演出図柄8Lと中演出図柄8Cとでリーチが発生するようにしてもよい。また、リーチを構成する演出図柄の数字も「5」に限らず、適宜に設定することができる。また、仮停止する位置も上下方向略中央位置に限られない。
次に、リーチが成立した後に、リーチが保持された状態で行われる演出(リーチ演出)について説明する。図16(D)に示すように、リーチが成立すると、その時点からNリーチが開始される。Nリーチでは、図17(A)に示すように、リーチが成立した状態が所定時間(例えば、8秒)維持される。Nリーチが開始されると、通常態様の高速で変動表示(スクロール)をしている中演出図柄8Cが徐々に減速していく。ここで、実行中の変動演出がNリーチで終了する場合は、このNリーチの状態から、中演出図柄8Cが上下方向略中央位置で仮停止して特図抽選の結果に応じた演出図柄の停止表示が行われる。実行中の変動演出が起因する特図抽選の抽選結果が「ハズレ」であると、ハズレを示す演出図柄の停止表示が行われる。この変動演出では、リーチが発生しているので、図17(B)に示すように、リーチを構成する数字とは異なる数字(図17(B)において「4」)からなる中演出図柄8Cが仮停止する。そして、特別図柄の変動表示の終了(特別図柄の停止表示)に伴って、図17(C)に示すように、仮停止状態が完全な停止状態になり、リーチ有りハズレに特有なハズレ目で左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rの停止表示が行われる。なお、図示していないが、特図抽選の抽選結果が「大当たり」であり、変動演出がNリーチで終了する場合は、リーチを構成する数字と同一の数字からなる中演出図柄8Cが上下方向略中央位置で仮停止し、特別図柄の変動表示の終了(特別図柄の停止表示)に伴って、仮停止状態が完全な停止状態になり、大当たりに特有なゾロ目で左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rの停止表示が行われる。
一方、Nリーチで終了しない場合、言い換えれば、発展演出を経由して弱SPリーチまたは強SPリーチまで発展する場合は、例えばNリーチで終了する場合の中演出図柄8Cが仮停止するタイミングと大体同じタイミングで、中演出図柄8Cが再び通常態様の(高速で)変動表示を行い始めて、発展演出へと発展する。
次に、発展演出について説明する。発展演出が開始されると、図18(A)に示すように、仮停止している左演出図柄8Lが縮小しながら表示画面7aの左上に移動すると共に、仮停止している右演出図柄8Rが縮小しながら表示画面7aの右上に移動する。また、発展演出が開始されると、背景画像G11から、発展演出専用の背景画像G12に切り替わる。発展演出専用の背景画像G12では、最初に、主人公キャラが立っているシーンが表示される。
そして、発展演出においては、次に、球型ボタン63の押下操作が有効な期間(球型ボタン操作有効期間)が発生すると共に、球型ボタン63の操作を促す球型ボタン操作促進演出が行われる。球型ボタン操作促進演出では、図18(B)に示すように、例えば、球型ボタン63の操作を促す球型ボタン操作促進画像G2が表示される。球型ボタン操作促進画像G2は、球型ボタン63を表す画像(球型ボタン画像)G21と、球型ボタン63の押下操作を表す画像(文字「PUSH」+下向きの白抜き矢印:球型ボタン操作画像)G22と、球型ボタン操作有効期間の残り時間を表す画像(有効期間残り時間画像)G23と、を含む。なお、有効期間残り時間画像G23は、遊技者が有効期間の残り時間を容易に理解できるように変化する。この球型ボタン操作促進画像G2が表示(球型ボタン操作促進演出が実行)されている間、球型ボタン63への操作が有効となる。すなわち、球型ボタン操作有効期間において、球型ボタン操作促進画像G2が表示(球型ボタン操作促進演出が実行)される。なお、ここでの球型ボタン操作有効期間の時間(球型ボタン操作有効時間)、言い換えれば、球型ボタン操作促進画像G2の表示(球型ボタン操作促進演出の実行)の時間は4秒に設定されている。しかしながら、球型ボタン操作有効期間において球型ボタン63が操作されると、球型ボタン操作有効期間が開始してから球型ボタン操作有効時間が経過していなくても、当該球型ボタン操作有効期間、言い換えれば、球型ボタン操作促進画像G2の表示(球型ボタン操作促進演出の実行)は、球型ボタン63への操作によって終了する。
球型ボタン操作有効期間が開始してから所定時間(例えば、2秒)が経過し、例えば図18(C)に示すように球型ボタン操作促進画像G2が表示(球型ボタン操作促進演出が実行)されているときに球型ボタン63が操作されると、発展演出はその後、3種類の中の何れか1つの演出内容に展開される。1つ目の展開では、まずは図18(D−1)に示すように、上側可動部15U、左下可動部15L、および、右下可動部15Rが移動して合体し、表示画面7aのほとんどの領域を覆う。次に、この合体状態が所定時間(例えば、3秒)維持された後、図18(E−1)に示すように、盤可動体15(15U、15L、15R)が元の初期位置に戻って表示画面7aが現れると、表示画面7aには、合体した盤可動体15が表す怪人キャラに変身した主人公キャラクタが表示されている。一方、2つ目の展開では、盤可動体15(15U、15L、15R)が作動することなく、図18(D−2)〜図18(E−2)に示すように、表示画面7aにて、変身していない通常の(図18(A)で表示されていた)主人公キャラクタが出現した後に、盤可動体15が表す怪人キャラに変身する。また、3つ目の展開では、盤可動体15(15U、15L、15R)が作動することなく、図18(D−3)〜図18(E−3)に示すように、表示画面7aにて、変身していない通常の(図18(A)で表示されていた)主人公キャラクタが出現する。
このように、発展演出では、球型ボタン操作促進演出が実行されているときに、球型ボタン63が操作されると、3種類の演出内容の中の1つの演出内容が展開される。すなわち、第1実施形態では、発展演出に3つの演出種別が設定されている。以下において、球型ボタン操作促進演出が実行された後、図18(D−1)〜図18(E−1)に示すように、盤可動体15(15U、15L、15R)が作動し、表示画面7aにて怪人キャラに変身した主人公キャラクタが出現する発展演出を「発展演出1」とする。また、球型ボタン操作促進演出が実行された後、図18(D−2)〜図18(E−2)に示すように、盤可動体15(15U、15L、15R)が作動することなく、表示画面7aにて通常の主人公キャラクタが出現して怪人キャラに変身する発展演出を「発展演出2」とする。また、球型ボタン操作促進演出が実行された後、図18(D−3)〜図18(E−3)に示すように、盤可動体15(15U、15L、15R)が作動することなく、表示画面7aにて変身していない通常の主人公キャラクタが出現するが、怪人キャラに変身しない発展演出を「発展演出3」とする。
なお、前述の説明では、球型ボタン操作有効期間において(球型ボタン操作促進演出が実行されているときに)球型ボタン63が操作されることによって、3種類の中の何れか1つの演出内容に展開されている。しかしながら、球型ボタン操作有効期間において(球型ボタン操作促進演出が実行されているときに)球型ボタン63が操作されない場合でも、当該球型ボタン操作有効期間(当該球型ボタン操作促進演出)の終了、言い換えれば、球型ボタン操作有効時間の経過に伴っても、同様に3種類の中の何れか1つの演出内容に展開される。この場合、球型ボタン63の操作に有無に関わらず、同一の演出内容が展開される。
また、詳細は後述するが、発展演出においては、球型ボタン操作有効期間が発生するタイミングで、球型ボタン操作有効期間に代わり、剣型ボタン64の操作が有効な期間(剣型ボタン操作有効期間)が発生することがある。この場合、球型ボタン操作促進演出に代わって、剣型ボタン64の操作を促す演出(剣型ボタン操作促進演出)が実行される。剣型ボタン操作促進演出では、球型ボタン操作促進画像G2と同様に、剣型ボタン64の操作を促す画像(剣型ボタン操作促進画像)が表示画面7aにて背景画像G12の上から表示される。そして、剣型ボタン操作有効期間において剣型ボタン64が操作されると、球型ボタン操作有効期間において球型ボタン63が操作された場合と同様に、図18(D−1)〜図18(E−1)、図18(D−2)〜図18(E−2)、または、図18(D−3)〜図18(E−3)に示す内容に発展演出が展開する。
このように、発展演出1〜発展演出3が行われると、その後に弱SPリーチまたは強SPリーチが行われる。すなわち、発展演出は、弱SPリーチまたは強SPリーチへの発展を中継する岐路となっている。そして、発展演出の演出内容によって、弱SPリーチが実行される期待度と強SPリーチが実行される期待度が異なっている。第1実施形態では、発展演出1>発展演出2>発展演出3の順番で強SPリーチが実行される期待度が高い。一方、発展演出1<発展演出2<発展演出3の順番で弱SPリーチが実行される期待度が高い。なお、第1実施形態では、発展演出1が実行された後には必ず強SPリーチが実行される。
次に、強SPリーチについて説明する。強SPリーチでは、主に表示画面7aにおいて、主人公キャラクタが敵キャラクタの基地で敵キャラクタとバトルを繰り広げる内容の映像が流れる(表示される)。強SPリーチの演出種別として、強SPリーチAと強SPリーチBが設けられている。強SPリーチAは、主人公キャラクタが敵キャラクタAとバトルする内容の演出である。一方、強SPリーチBは、主人公キャラクタが敵キャラクタBとバトルする内容の演出である。強SPリーチAと強SPリーチBとでは、強SPリーチAの方が大当たり期待度が高い。ここでは、強SPリーチAを用いて強SPリーチについて説明する。なお、強SPリーチでは、表示画面7aで表示される画像による演出の他に、スピーカ67から出力される音声、枠ランプ66による発光、盤可動体15による動作の演出も適宜に行われる。
強SPリーチAが開始されると、図19(A)に示すように、リーチが維持された演出図柄8L、8C、8Rの変動表示が縮小状態で表示画面7aの右上で行われると共に、発展演出用の背景画像G12から、強SPリーチA専用の背景画像G13に切り替わる。そして、背景画像G13に切り替わった際に、表示画面7aの中央にて、強SPリーチAが開始されたことを表すタイトル画像G3「図19(A)において「敵Aを撃破せよ!」」が大きく表示されて、主人公キャラクタと敵キャラクタAとのバトルが開始される。なお、強SPリーチBであれば、タイトル画像G3の内容が「敵Bを撃破せよ!」となる。
次に、バトルがある程度進んだ後、図19(B)に示すように、背景画像G13内に敵キャラクタAの基地が表示されると、球型ボタン操作有効期間が発生して、図19(C)に示すように、背景画像G13の上に、球型ボタン操作促進画像G2が表示(球型ボタン操作促進演出が実行)される。ここでの球型ボタン操作有効期間は3秒に設定されている。
そして、球型ボタン操作有効期間が発生してから所定時間(例えば、1秒)が経過し、球型ボタン操作促進画像G2が表示されているときに、球型ボタン63が操作されると、図19(D)〜図19(E)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が消去されると共に、背景画像G13にて、敵キャラクタAの基地が攻撃されてダメージを受けるシーンの映像が流れる。
そして、強SPリーチAにおけるバトルがさらに進み、図20(A)に示すように、背景画像G13にて、主人公キャラクタ(図20(A)において右側のキャラクタ)と敵キャラクタA(図20(A)において左側のキャラクタ)とのバトルに決着がつこうとする場面を迎える。この場面は、バトルで主人公キャラクタが勝利するか敗北するかの分岐点(勝敗分岐点)を構成する。そして、この勝敗分岐点に達すると、剣型ボタン64の押下操作が有効な期間(剣型ボタン操作有効期間)が発生し、剣型ボタン64の操作を促す剣型ボタン操作促進演出が行われる。
剣型ボタン操作促進演出では、図20(B)に示すように、例えば、剣型ボタン64の操作を促す画像G4が表示される。なお、ここでの剣型ボタン64の操作を促す画像G4は、前述の発展演出中の剣型ボタン操作有効期間において表示可能な剣型ボタン操作促進画像と異なり、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間に特有な剣型ボタン操作促進演出を構成する画像である。そこで、以下において、剣型ボタン64の操作を促す画像G4を、発展演出中の剣型ボタン操作促進画像と区別するために「特殊剣型ボタン操作促進画像G4」という。また、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作促進演出を、発展演出のときなどの剣型ボタン操作促進演出と区別するために、「特殊剣型ボタン操作促進演出」という。
特殊剣型ボタン操作促進画像G4は、剣型ボタン64を表す画像(特殊剣型ボタン画像)G41と、剣型ボタン64の押下操作を表す画像(文字「剣を押し込め」:特殊剣型ボタン操作画像)G42と、剣型ボタン操作有効期間の残り時間を表す画像(特殊有効期間残り時間画像)G43と、を含む。なお、有効期間残り時間画像G43は、遊技者が剣型ボタン操作有効期間の残り時間を容易に理解できるように変化する。
特殊剣型ボタン操作促進画像G4が表示(特殊剣型ボタン操作促進演出が実行)されている間、剣型ボタン64への操作が有効となる。すなわち、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間において、特殊剣型ボタン操作促進画像G4が表示(特殊剣型ボタン操作促進演出が実行)される。よって、剣型ボタン操作有効期間が終了すると、特殊剣型ボタン操作促進画像G4が消去される(特殊剣型ボタン操作促進演出も終了する)。この勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間の時間(剣型ボタン操作有効時間)は5秒に設定されている。剣型ボタン操作有効期間、言い換えれば、特殊剣型ボタン操作促進画像G4の表示(特殊剣型ボタン操作促進演出の実行)の途中で、剣型ボタン64が操作されると、その操作時に剣型ボタン操作有効期間、言い換えれば、特殊剣型ボタン操作促進画像G4の表示(特殊剣型ボタン操作促進演出の実行)が終了する。
なお、以下において、剣型ボタン操作有効期間が開始されてから、剣型ボタン64が操作されることなく、剣型ボタン操作有効時間が経過(剣型ボタン操作有効期間が満了)した、言い換えれば、剣型ボタン操作有効期間の残り時間が「0」になったことにより剣型ボタン操作有効期間が終了することを「剣型ボタン操作有効期間満了終了」という。一方、剣型ボタン操作有効期間が開始されてから剣型ボタン操作有効時間が経過(剣型ボタン操作有効期間が満了)していないとき、言い換えれば、剣型ボタン操作有効期間の残り時間が「0」になっていないときに、剣型ボタン64の操作により剣型ボタン操作有効期間が終了することを「剣型ボタン操作有効期間操作終了」という。すなわち、剣型ボタン操作有効期間の終了には、剣型ボタン操作有効期間満了終了と剣型ボタン操作有効期間操作終了とがある。
そして、剣型ボタン操作有効期間において剣型操作体641が押下操作されると、実行中の強SPリーチAに係る特図変動パターンが通常強SP当たり変動であれば、図21(A)〜図21(B)に示すように、当該操作時から所定時間(例えば、3秒)剣型操作体641が振動すると共に、背景画像G13にて、主人公キャラクタがバトルに勝利する映像が流れる。このような剣型操作体641の振動と、画像表示装置7におけるバトルでの勝利の映像の表示とが、大当たりを報知する演出(大当たり報知演出)を構成する。そして、図21(C)に示すように、大当たりを示す態様で演出図柄の仮停止表示が行われ、図21(D)に示すように、そのまま大当たりを示す態様で演出図柄の停止表示が行われる。なお、剣型ボタン操作有効期間満了終了した場合は、剣型ボタン操作有効期間満了終了した時に大当たり報知演出が開始される。
ここで、大当たり報知演出の一部を構成する剣型操作体641の振動のみが先行して行われる場合がある。具体的には、図22(A)に示すように、勝敗分岐点における剣型ボタン操作有効期間において、剣型ボタン64が操作されていない状況で球型ボタン63が操作されると、剣型ボタン64の操作が行われていないにも関わらず、図22(B−1)に示すように、球型ボタン63の操作時から剣型操作体641が振動する。すなわち、大当たり報知演出の一部が先行して開始される。
このように、通常(本来)であれば、剣型ボタン64の操作によって大当たり報知演出が行われ、大当たり報知演出として剣型操作体641が振動するところ、球型ボタン63の操作によって大当たり報知演出の一部を構成する剣型操作体641の振動のみが先行して行われる。勝敗分岐点における剣型ボタン操作有効期間にて剣型ボタン64を操作して、剣型操作体641が振動すると大当たりが確定するが、球型ボタン63を操作して、剣型操作体641が振動するか否かで、大当たりが確定か否かを剣型操作体641の操作前に知ることができる。
このように、勝敗分岐点における剣型ボタン操作有効期間において(特殊剣型ボタン操作促進画像G4が表示されているときに)球型ボタン63を操作することで、大当たり報知演出の一部である剣型操作体641の振動が先行して行われるので、遊技者は1回の剣型ボタン操作有効期間において、2回のチャンスアップがあったように感じることができる。よって、遊技興趣が向上する。また、1回の剣型ボタン操作有効期間において、球型ボタン63と剣型ボタン64の異なる操作手段を用いてチャンスアップを感じることができるので、さらに遊技興趣が向上する。さらに、球型ボタン63と剣型ボタン64とは、片手で同時に操作することが困難な位置に設けられているので、さらに遊技興趣が向上する。また、勝敗分岐点における剣型ボタン操作有効期間において(特殊剣型ボタン操作促進画像G4が表示されているときに)、球型ボタン63の操作によって大当たり報知演出の一部が先行して行われ、その後、剣型ボタン64の操作によって大当たり演出の残りの部分を行うことがので、大当たり報知演出の演出効果が向上する。
また、勝敗分岐点での剣型ボタン操作有効期間における球型ボタン63の操作は、剣型ボタン操作有効期間および特殊剣型ボタン操作促進画像G4に影響を及ぼさない。すなわち、勝敗分岐点での剣型ボタン操作有効期間の途中で球型ボタン63が操作されても、剣型ボタン操作有効期間および特殊剣型ボタン操作促進画像G4の表示は終了しない(図22(B−1)参照)。勝敗分岐点での剣型ボタン操作有効期間における球型ボタン63の操作の有無に関わらず、剣型ボタン操作有効期間および特殊剣型ボタン操作促進画像G4の表示は同様に進行する。そのため、図22(C−1)に示すように、球型ボタン63の操作によって剣型操作体641が振動すると、遊技者は振動している剣型操作体641を操作することができる。なお、球型ボタン63の操作によって剣型操作体641が先行して振動する場合でも、剣型操作体641は、剣型ボタン64の操作時点または剣型ボタン操作有効期間の満了時点から所定時間(例えば、3秒)振動する。すなわち、剣型操作体641の振動時間が長くなる。よって、大当たり報知演出の演出効果の低下を抑えることができる。
また、図22(A)に示すように、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間において、剣型ボタン64を操作する前に球型ボタン63を操作しても、図22(B−2)に示すように、剣型操作体641が振動しない場合もある。前述の通り、球型ボタン63の操作によって剣型ボタン操作有効期間および特殊剣型ボタン操作促進画像G4の表示は終了しないので、剣型ボタン操作有効期間中であれば、図22(C−2)に示すように、球型ボタン63の操作後に振動していない剣型操作体641を操作することができる。ここで、実行中の強SPリーチAに係る特図変動パターンが通常強SP当たり変動であれば、剣型操作体641の操作時、または、剣型ボタン操作有効期間の満了時に、前述の大当たり報知演出が行われる。このように、球型ボタン63の操作によって剣型操作体641が振動しない場合であっても、ハズレが確定せず、大当たりの望みが残るので、勝敗分岐点の演出効果の低下を防ぐと共に、剣型操作体641が振動しないことによる遊技者の落胆を防ぐことをできる。
また、現在行われている強SPリーチAに係る特図変動パターンが通常強SPハズレ変動である場合、勝敗分岐点での剣型ボタン操作有効期間において、剣型操作体641が押下操作されると、図23(A)〜図23(B)に示すように、剣型操作体641が振動せずに、背景画像G13にて、主人公キャラクタがバトルに敗北する映像が流れる。そして、図23(C)に示すように、ハズレを示す態様で演出図柄の仮停止表示が行われ、図23(D)に示すように、そのままハズレを示す態様で演出図柄の停止表示が行われる。
一方、現在行われている強SPリーチAに係る特図変動パターンが復活強SP当たり変動である場合、勝敗分岐点での剣型ボタン操作有効期間において剣型操作体641が押下操作されると、通常強SPハズレ変動の場合と同様に、図23(A)〜図23(B)に示すように、剣型操作体641が振動せずに、背景画像G13にて、主人公キャラクタがバトルに敗北する映像が流れ、図23(C)に示すように、ハズレを示す態様で演出図柄の仮停止表示が行われる。しかしながら、この後の展開が復活強SP当たり変動である場合と通常強SPハズレ変動である場合とで異なる。具体的には、ハズレを示す態様で演出図柄の仮停止表示が行われているときに、発展演出1の場合と同様に、図24(A)〜図24(B)に示すように、上側可動部15U、左下可動部15L、および、右下可動部15Rが移動して合体し、盤可動体15が表示画面7aのほとんどの領域を覆う。この合体状態が所定時間(例えば、3秒)維持された後、次に図24(C)に示すように、盤可動体15(15U、15L、15R)が元の初期位置に戻って表示画面7aが現れると、表示画面7aには、雄叫びを上げる主人公キャラクタが現れている。そして、最後に大当たりを示す態様で演出図柄の仮停止表示が行われ、図24(D)に示すように、そのまま大当たりを示す態様で演出図柄の停止表示が行われる。
図24(A)〜図24(C)に示す盤可動体15の動作と画像表示装置7による主人公キャラクタが雄叫びを上げるシーンの映像の表示とが復活演出を構成する。また、通常強SPハズレ変動と復活強SP当たり変動とで共通する主人公キャラクタがバトルに敗北する映像の表示(図23(A)〜図23(B))は、その演出内容からハズレである可能性が高い(濃厚である)ことを示唆している。そこで、以下において、通常強SPハズレ変動と復活強SP当たり変動とで共通するハズレである可能性が高い(濃厚である)ことを示唆する演出を「ハズレ濃厚演出」という。
また、強SPリーチAに係る特図変動パターンが復活強SP当たり変動または通常強SPハズレ変動である場合、言い換えれば、バトル濃厚演出が実行される場合、勝敗分岐点での剣型ボタン操作有効期間において球型ボタン63が操作されても、剣型操作体641が振動することはない。すなわち、バトル濃厚演出が実行される場合、球型ボタン63の操作による剣型操作体641の振動が規制されている。これは、この後にハズレ濃厚演出が行われるにも関わらず、球型ボタン63の操作によって剣型操作体641が振動して、遊技者の期待感を無駄に煽ることで、球型ボタン63の操作による剣型操作体641の振動の演出効果が低下するからである。
第1実施形態では、前述の通り、勝敗分岐点において、剣型ボタン操作有効期間が発生すると共に、特殊剣型ボタン操作促進演出が実行され、当該剣型ボタン操作有効期間において、剣型ボタン64が操作されると、大当たり報知演出またはハズレ濃厚演出が実行される。第1実施形態では、勝敗分岐点において、剣型ボタン操作有効期間および特殊剣型ボタン操作促進演出の代わりに、球型ボタン操作有効期間が発生すると共に、球型ボタン操作促進演出が実行されることがある。ここで、勝敗分岐点における球型ボタン操作有効期間および球型ボタン操作促進演出について説明する。
例えば、図25(A)に示すように、勝敗分岐点として、背景画像G13にて主人公キャラクタと敵キャラクタAとのバトルの決着がつこうとする場面を迎えると、図25(B)に示すように、球型ボタン操作促進演出として、表示画面7aにて、背景画像G13の上から、球型ボタン63の操作を促す画像G5が表示される。なお、ここでの球型ボタン63の操作を促す画像G5は、前述の発展演出中の球型ボタン操作有効期間、前述の敵キャラクタAの基地が表示されたときの球型ボタン操作有効期間や後述する発展演出前の球型ボタン操作有効期間において表示可能な球型ボタン操作促進画像G2と異なり、勝敗分岐点に係る球型ボタン操作有効期間に特有な球型ボタン操作促進演出を構成する画像である。そこで、以下において、球型ボタン63の操作を促す画像G5を球型ボタン操作促進画像G2と区別するために「特殊球型ボタン操作促進画像G5」という。また、勝敗分岐点に係る球型ボタン操作促進演出を、発展演出のときなどの球型ボタン操作促進演出と区別するために、「特殊球型ボタン操作促進演出」という。
特殊球型ボタン操作促進画像G5は、球型ボタン63を表す画像(特殊球型ボタン画像)G51と、球型ボタン63の押下操作を表す画像(下方を向いた黒色の矢印および文字「押せ」:特殊球型ボタン操作画像)G52と、球型ボタン操作有効期間の残り時間を表す画像(特殊有効期間残り時間画像)G53と、を含む。なお、特殊有効期間残り時間画像G53は、遊技者が有効期間の残り時間を容易に理解できるように変化する。この特殊球型ボタン操作促進画像G5が表示(特殊球型ボタン操作促進演出が実行)されている間、球型ボタン63への操作が有効となる。すなわち、勝敗分岐点に係る球型ボタン操作有効期間において、特殊球型ボタン操作促進画像G5が表示(特殊球型ボタン操作促進演出が実行)される。よって、特殊球型ボタン操作有効期間が終了すると、特殊球型ボタン操作促進画像G5が消去される(特殊球型ボタン操作促進演出が終了する)。特殊球型ボタン操作有効期間の時間(特殊球型ボタン操作有効時間)は5秒に設定されている。特殊球型ボタン操作有効期間、言い換えれば、特殊球型ボタン操作促進画像G5の表示(特殊球型ボタン操作促進演出の実行)の途中で、球型ボタン63が操作されると、その操作時に特殊球型ボタン操作有効期間、言い換えれば、特殊球型ボタン操作促進画像G5の表示(特殊球型ボタン操作促進演出の実行)が終了する。
なお、以下において、特殊球型ボタン操作有効期間が開始されてから、球型ボタン63が操作されることなく、特殊球型ボタン操作有効時間が経過(特殊球型ボタン操作有効期間が満了)した、言い換えれば、特殊球型ボタン操作有効期間の残り時間が「0」になったことにより特殊球型ボタン操作有効期間が終了することを「特殊球型ボタン操作有効期間満了終了」という。一方、特殊球型ボタン操作有効期間が開始されてから特殊球型ボタン操作有効時間が経過(特殊球型ボタン操作有効期間が満了)していないとき、言い換えれば、特殊球型ボタン操作有効期間の残り時間が「0」になっていないときに、球型ボタン63の操作により特殊球型ボタン操作有効期間が終了することを「特殊球型ボタン操作有効期間操作終了」という。すなわち、特殊球型ボタン操作有効期間の終了には、特殊球型ボタン操作有効期間満了終了と特殊球型ボタン操作有効期間操作終了とがある。
ここで、実行されている強SPリーチに係る特図変動パターンが通常強SP当たり変動であれば、特殊球型ボタン操作促進画像G5が表示(特殊球型ボタン操作促進演出が実行)されているときに、球型ボタン63が操作されると、当該操作時から所定時間(例えば、3秒)球型操作体631が振動すると共に、図21(A)〜図21(B)と同様に背景画像G13にて、主人公キャラクタがバトルに勝利する映像が流れる。そして、その後は、図21(C)に示すように、大当たりを示す態様で演出図柄の仮停止表示が行われ、図21(D)に示すように、そのまま大当たりを示す態様で演出図柄の停止表示が行われる。このように、特殊球型ボタン操作促進演出が行われた場合の大当たり報知演出は、球型操作体631の振動と、画像表示装置7における主人公キャラクタがバトルに勝利する映像の表示と、で構成される。
一方、実行されている強SPリーチに係る特図変動パターンが通常強SPハズレ変動であれば、特殊球型ボタン操作促進画像G5が表示されているときに、球型ボタン63が操作されると、ハズレ濃厚演出が行われた後に、ハズレを示す演出図柄の仮停止表示および停止表示が行われる(図23参照)。また、実行されている強SPリーチに係る特図変動パターンが復活強SP当たり変動であれば、特殊球型ボタン操作促進画像G5が表示されているときに、球型ボタン63が操作されると、ハズレ濃厚演出(図23(A)〜図23(B)参照)が行われた後に、復活演出が行われて、大当たりを示す演出図柄の仮停止表示および停止表示が行われる(図24参照)。
また、特殊球型ボタン操作有効期間においては、球型ボタン63が操作されていない状況で剣型ボタン64が操作されても、球型操作体631が振動することはない(図25(D)参照)。これは、第1実施形態では、球型ボタン63に対する操作の有効期間の発生頻度よりも剣型ボタン64に対する操作の有効期間の発生頻度、すなわち、球型ボタン63の使用機会よりも剣型ボタン64の使用機会の方が少なく、且つ、剣型ボタン64の方が重要な場面で使用されることが多いからである。言い換えると、剣型ボタン64の操作に対する操作有効期間が発生した場合の方が、球型ボタン63の操作に対する操作有効期間が発生した場合よりも、大当たり期待度が高いからである。要するに、相対的に大当たり期待度の高い剣型ボタン64を操作して、相対的に大当たり期待度の低い球型ボタン63の球型操作体631を振動させても、当該振動の演出効果の低下を招く恐れがあるからである。
また、第1実施形態では、図21(A)〜図21(B)に示すようなバトルで勝利する映像の表示と剣型操作体641または球型操作体631の振動とで大当たり報知演出が構成されているが、大当たり報知演出の演出内容はこれに限られない。大当たり報知演出の変更例として、勝敗分岐点における剣型ボタン操作有効期間において剣型ボタン64が操作されると、例えば、当該操作時から所定時間(例えば、5秒)剣型操作体641が振動すると共に、図24(A)〜図24(C)に示すように、上側可動部15U、左下可動部15L、および、右下可動部15Rが移動して合体し、この合体状態が所定時間(例えば、3秒)維持された後、盤可動体15(15U、15L、15R)が元の初期位置に戻って表示画面7aが現れると、表示画面7aにて雄叫びを上げる主人公キャラが現れているようにしてもよい。なお、この大当たり報知演出の変更例の場合も、前述の第1実施形態の大当たり報知演出の場合と同様に、剣型ボタン操作有効期間において球型ボタン63が操作されると、剣型操作体641の操作前に先行して剣型操作体641が振動するようにしてもよい。なお、勝敗分岐点において特殊球型ボタン操作有効期間が発生した場合は、変更例の大当たり報知演出の「剣型操作体641の振動」が「球型操作体631の振動」になる。
さらに、この大当たり報知演出の変更例に対するハズレ濃厚演出の変更例として、勝敗分岐点における剣型ボタン操作有効期間において剣型操作体641を押下操作すると、図26(A)に示すように、剣型操作体641が振動せず、盤可動体15も作動することなく、背景画像G13にて、敵キャラクタAの基地周辺が闇に包まれる不気味な映像が流れるようにしてもよい。ここで、通常強SPハズレ変動であれば、その後、図26(B)〜図26(C)に示すように、ハズレを示す態様で演出図柄の仮停止表示が行われ、停止表示が行われる。一方、復活強SP当たり変動であれば、ハズレを示す態様での演出図柄の仮停止表示の後に、図24(A)〜図24(C)に示すような復活演出が行われて、図24(D)に示すような大当たりを示す演出図柄の停止表示が行われる。
なお、これらの大当たり報知演出およびハズレ濃厚演出の変更例は、前述の大当たり報知演出およびハズレ濃厚演出に代えて設けても良い。また、前述の大当たり報知演出およびハズレ濃厚演出に加えて、この変更例の大当たり報知演出およびハズレ濃厚演出を設けても良い。また、図19〜図26を用いて強SPリーチAについて説明したが、強SPリーチBについては、演出内容としては当該説明の中の敵キャラクタAが敵キャラクタBに置き代わるだけで、剣型ボタン操作有効期間の発生、大当たり報知演出およびハズレ濃厚演出などについては同様に行われる。また、弱SPリーチについても、背景画像、具体的なバトル、大当たり報知演出およびハズレ濃厚演出などの映像に係る具体的な内容および実行時間に変更がある程度で、剣型ボタン操作有効期間の発生などについては同様に行われる。
以上のように、特図変動表示が行われているときに、変動演出として、リーチ、Nリーチ、発展演出、SPリーチなど様々な演出が発展的に行われる。そして、変動演出においてはこれらの演出とは別に、大当たり期待度を示唆する予告演出が実行されることがある。「大当たり期待度を示唆する」ということは、実行されない場合に比べて実行された場合の方が大当たり期待度が高い、すなわち、チャンスアップすることを意味する。
また、予告演出には、その予告演出の実行に伴って予告演出の直前に球型ボタン63の操作が有効な期間(球型ボタン操作有効期間)が発生し、当該期間中に球型ボタン63が操作されることによっても実行可能な予告演出と、球型ボタン操作有効期間が発生しない予告演出とがある。
最初に、球型ボタン操作有効期間を伴わない予告演出について説明する。第1実施形態では、球型ボタン操作有効期間を伴わない予告演出として、キャラ角度予告、および、タイトル色予告が設けられている。
最初に、キャラ角度予告について説明する。キャラ角度予告は、前述の発展演出が開始されたときに表示画面7aに表示される主人公キャラクタの向きで構成される(図18(A)参照)。図18(A)では、表示画面7aで背景画像G12の一部として表示されている主人公キャラクタが斜めを向いているが、この向きが斜めの他に、複数設定されている。
第1実施形態では、発展演出の開始時に表示される主人公キャラクタの向きとして、「正面」、「斜め」および「横」が設定されている。すなわち、キャラ角度予告の演出内容(キャラ角度予告パターン)には、正面を向いた主人公キャラクタが表示されるキャラ角度予告パターン1と、斜めを向いた主人公キャラクタが表示されるキャラ角度予告パターン2と、横を向いた主人公キャラクタが表示されるキャラ角度予告パターン3と、が設けられている。そして、発展演出の開始時に表示される主人公キャラクタの向きによって、大当たり期待度が異なる。第1実施形態では、「正面」>「斜め」>「横」の順で大当たり期待度が高い。
次に、タイトル色予告について説明する。タイトル色予告は、前述のSPリーチが開始されたときに表示画面7aに表示されるタイトル画像G3の色で構成される(図19(A)参照)。タイトル画像G3の色は、複数設定されている。
第1実施形態では、タイトル画像G3の色として、「金色」、「赤色」、「緑色」、「青色」および「白色」が設定されている。すなわち、タイトル色予告の演出内容(タイトル色予告パターン)には、金色のタイトル画像G3が表示されるタイトル色予告パターン1と、赤色のタイトル画像G3が表示されるタイトル色予告パターン2と、緑色のタイトル画像G3が表示されるタイトル色予告パターン3と、青色のタイトル画像G3が表示されるタイトル色予告パターン4と、白色のタイトル画像G3が表示されるタイトル色予告パターン5と、が設けられている。そして、SPリーチの開始時に表示されるタイトル色予告の色によって、大当たり期待度が異なる。第1実施形態では、「金色」>「赤色」>「緑色」>「青色」>「白色」の順で大当たり期待度が高い。
次に、球型ボタン操作有効期間を伴う予告演出について説明する。第1実施形態では、球型ボタン操作有効期間を伴う予告演出として、台詞予告、カットイン予告、および、群予告が設けられている。
最初に、台詞予告について説明する。図27(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rが停止表示されている状態から、特別図柄の変動表示が開始されて、図27(B)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rの変動表示が開始したとする。そして、変動表示が開始されてから1秒が経過した時点で、球型ボタン操作有効期間となり、図27(C)に示すように、球型ボタン操作促進演出が行われ、表示画面7aに、球型ボタン操作促進画像G2が表示される。なお、この場合の球型ボタン操作有効期間の時間(操作有効時間)は3秒に設定されている。
ここで、例えば図27(D)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が表示されているときに、球型ボタン63が操作されると、当該操作に応じて、図27(E)〜図27(F)に示すように、球型ボタン操作有効期間が終了して球型ボタン操作促進画像G2が消えると共に、所定のキャラクタが台詞を発する画像(台詞予告画像)G6が1秒間表示されて、消える。図27(E)では、台詞予告画像G6に、台詞「チャンス」が含まれているが、これは一例であり、第1実施形態では、台詞予告画像G6に含まれる台詞として、「チャンス」の他に、「激アツ」と「・・・」が設定されている。そして、この台詞予告画像G6に含まれる台詞、すなわち、台詞予告の演出内容(台詞予告パターン)によって、大当たり期待度が異なる。第1実施形態では、「激アツ」>「チャンス」>「・・・」の順で大当たり期待度が高い。
なお、台詞予告は、球型ボタン操作促進画像G2が表示されているときに、言い換えれば、球型ボタン操作有効期間に、球型ボタン63が操作されなかった場合にも実行される。具体的には、球型ボタン63が操作されないまま、球型ボタン操作有効期間が終了すると球型ボタン操作促進画像G2が消えるが、この球型ボタン操作促進画像G2が消えるときに、言い換えれば、球型ボタン操作有効期間が終了するときに、台詞予告が実行される。
次に、カットイン予告について説明する。図28(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rが停止表示されている状態から、特別図柄の変動表示が開始されて、図28(B)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rの変動表示が開始したとする。そして、変動表示が開始されてから6秒が経過した時点で、球型ボタン操作有効期間となり、図28(C)に示すように、球型ボタン操作促進演出が行われ、表示画面7aに、球型ボタン操作促進画像G2が表示される。なお、この場合の球型ボタン操作有効期間の時間(操作有効時間)は3秒に設定されている。
ここで、例えば図28(D)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が表示されているときに、球型ボタン63が操作されると、当該操作に応じて、図28(E)〜図28(F)に示すように、球型ボタン操作有効期間が終了して球型ボタン操作促進画像G2が消えると共に、所定の怪人キャラの顔のアップを含んだ画像(カットイン予告画像)G7が1秒間表示されて、消える。カットイン予告画像G7における怪人キャラの顔(図28(E)におけるカットイン予告画像G7の線の部分)の色は複数種類設定されている。第1実施形態では、カットイン予告画像G7における怪人キャラの顔の色として、「金色」、「赤色」、「青色」、「黄色」および「白色」が設定されている。すなわち、カットイン予告の演出内容(カットイン予告パターン)には、金色の怪人キャラの顔が含まれるカットイン予告画像G7が表示されるカットイン予告パターン1と、赤色の怪人キャラの顔が含まれるカットイン予告画像G7が表示されるカットイン予告パターン2と、青色の怪人キャラの顔が含まれるカットイン予告画像G7が表示されるカットイン予告パターン3と、黄色の怪人キャラの顔が含まれるカットイン予告画像G7が表示されるカットイン予告パターン4と、白色の怪人キャラの顔が含まれるカットイン予告画像G7が表示されるカットイン予告パターン5と、が設けられている。そして、カットイン予告画像G7における怪人キャラの顔の色によって、大当たり期待度が異なる。第1実施形態では、「金色」>「赤色」>「青色」>「黄色」>「白色」の順で大当たり期待度が高い。
なお、カットイン予告は、球型ボタン操作促進画像G2が表示されているときに、言い換えれば、球型ボタン操作有効期間に、球型ボタン63が操作されなかった場合にも実行される。具体的には、球型ボタン63が操作されないまま、球型ボタン操作有効期間が終了すると球型ボタン操作促進画像G2が消えるが、この球型ボタン操作促進画像G2が消えるときに、言い換えれば、球型ボタン操作有効期間が終了するときに、カットイン予告が実行される。
次に、群予告について説明する。図29(A)に示すように、リーチが成立した状態から(Nリーチが開始されてから)、1秒が経過(変動表示が開始されてから13秒が経過)した時点で、球型ボタン操作有効期間となり、図29(B)に示すように、球型ボタン操作促進演出が行われ、表示画面7aに、球型ボタン操作促進画像G2が表示される。なお、この場合の球型ボタン操作有効期間の時間(操作有効時間)は3秒に設定されている。
ここで、例えば図29(C)に示すように、球型ボタン操作促進画像G2が表示されているときに、球型ボタン63が操作されると、当該操作に応じて、図29(D)に示すように、球型ボタン操作有効期間が終了して球型ボタン操作促進画像G2が消えると共に、複数(図29(D)においては15頭)の馬の群からなる画像(群予告画像)G8が3秒間かけて左から右にスクロール表示する。詳細には、群予告画像G8が表示画面7aの左から出現して右へ移動し、右から消えていく。ここで、群予告画像G8を構成する馬の数は複数種類設定されている。第1実施形態では、群予告画像G8を構成する馬の数として、「30頭」、「15頭」および「5頭」が設定されている。すなわち、群予告の演出内容(群予告パターン)には、30頭の馬の群からなる群予告画像G8が表示される群予告パターン1と、15頭の馬の群からなる群予告画像G8が表示される群予告パターン2と、5頭の馬の群からなる群予告画像G8が表示される群予告パターン3と、が設けられている。そして、この群予告画像G8を構成する馬の数によって、大当たり期待度が異なる。第1実施形態では、「30頭」>「15頭」>「5頭」の順で大当たり期待度が高い。
なお、群予告は、球型ボタン操作促進画像G2が表示されているときに、言い換えれば、球型ボタン操作有効期間に、球型ボタン63が操作されなかった場合にも実行される。具体的には、球型ボタン63が操作されないまま、球型ボタン操作有効期間が終了すると球型ボタン操作促進画像G2が消えるが、この球型ボタン操作促進画像G2が消えるときに、言い換えれば、球型ボタン操作有効期間が終了するときに、群予告が実行される。
以上のように、台詞予告、カットイン予告、および、群予告の実行に伴って(先だって)、球型ボタン63の操作に対する操作有効期間(球型ボタン操作有効期間)が発生して球型ボタン操作促進演出が行われる。また、発展演出においても球型ボタン操作有効期間または剣型ボタン操作有効期間が発生して球型ボタン操作促進演出または剣型ボタン操作促進演出が行われる。さらに、強SPリーチAなどにおいても球型ボタン操作有効期間または剣型ボタン操作有効期間が発生して、球型ボタン操作促進演出、特殊球型ボタン操作促進演出または特殊剣型ボタン操作促進演出が行われる。球型ボタン操作促進演出、剣型ボタン操作促進演出、特殊球型ボタン促進演出、および、特殊剣型ボタン促進演出などのように、球型ボタン63および剣型ボタン64の操作が有効になったこと(球型ボタン63および剣型ボタン64の操作に対する有効期間の発生)に伴って行われる演出をまとめて「ボタン演出」と総称する。そして、ボタン演出の演出内容は前述した以外にも複数設けられている。そこで、ボタン演出の演出内容(演出パターン)について、図30を用いて説明する。なお、球型ボタン操作有効期間と剣型ボタン操作有効期間とをまとめて「ボタン操作有効期間」と総称する。
第1実施形態では、ボタン演出の演出内容(演出パターン)として、ボタン演出P1〜ボタン演出P7とボタン演出P11〜ボタン演出P15が設けられている。ボタン演出P1〜ボタン演出P6は、勝敗分岐点に係る球型ボタン操作有効期間以外の球型ボタン操作有効期間の発生により行われるボタン演出のボタン演出パターンであり、ボタン演出P7は、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間以外の剣型ボタン操作有効期間の発生により行われるボタン演出のボタン演出パターンであり、ボタン演出P11、ボタン演出P12、およびボタン演出P14は、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間の発生により行われるボタン演出のボタン演出パターンであり、ボタン演出P13およびボタン演出P15は、勝敗分岐点に係る球型ボタン操作有効期間の発生により行われるボタン演出のボタン演出パターンである。
ボタン演出P1のボタン演出では、ボタン操作有効期間が発生すると、球型ボタン操作促進演出として、表示画面7aにて球型ボタン操作促進画像G2が表示される。このとき、ボタン内可動体632は振動せず、ボタン内LED633は発光しない。そして、ボタン操作有効期間において球型ボタン63が操作されて、または、球型ボタン操作有効期間が満了して、ボタン操作有効期間が終了すると、球型ボタン操作促進画像G2が消える(球型ボタン操作促進演出が終了する)。また、ボタン操作有効期間が終了しても球型操作体631は振動していない。このように、ボタン演出P1は、ボタン操作有効期間における球型ボタン操作促進画像G2の表示で構成されている。
ボタン演出P2のボタン演出では、ボタン操作有効期間が発生すると、球型ボタン操作促進演出として、表示画面7aにて球型ボタン操作促進画像G2が表示される。このとき、さらに球型ボタン操作促進演出として、ボタン内可動体632が振動し、ボタン内LED633が白色で発光する。そして、ボタン操作有効期間において球型ボタン63が操作されるなどしてボタン操作有効期間が終了すると、球型ボタン操作促進画像G2が消え、ボタン内可動体632の振動が停止し、ボタン内LED633が消灯する(球型ボタン操作促進演出が終了する)。また、ボタン操作有効期間が終了しても球型操作体631は振動していない。このように、ボタン演出P2は、ボタン操作有効期間における球型ボタン操作促進画像G2の表示、ボタン内可動体632の振動およびボタン内LED633の白色点灯で構成されている。
ボタン演出P3のボタン演出では、ボタン操作有効期間が発生すると、球型ボタン操作促進演出として、表示画面7aにて球型ボタン操作促進画像G2が表示される。このとき、ボタン内可動体632は振動せず、ボタン内LED633は発光しない。そして、球ボタン操作有効期間において球型ボタン63が操作されるなどしてボタン操作有効期間が終了すると、球型ボタン操作促進画像G2が消える(球型ボタン操作促進演出が終了する)と共に、球型操作体631が所定時間(例えば、3秒)振動する。このように、ボタン演出P3は、ボタン操作有効期間における球型ボタン操作促進画像G2の表示と、ボタン操作有効期間後(球型ボタン63の操作時)における球型操作体631の振動とで構成されている。
ボタン演出P4のボタン演出では、ボタン操作有効期間が発生すると、球型ボタン操作促進演出として、表示画面7aにて球型ボタン操作促進画像G2が表示される。このとき、さらに球型ボタン操作促進演出として、ボタン内可動体632が振動し、ボタン内LED633が白色で発光する。そして、ボタン操作有効期間において球型ボタン63が操作されるなどしてボタン操作有効期間が終了すると、球型ボタン操作促進画像G2が消え、ボタン内可動体632の振動が停止し、ボタン内LED633が消灯する(球型ボタン操作促進演出が終了する)と共に、球型操作体631が所定時間(例えば、3秒)振動する。このように、ボタン演出P4は、ボタン操作有効期間における球型ボタン操作促進画像G2の表示、ボタン内可動体632の振動およびボタン内LED633の白色点灯と、ボタン操作有効期間後(球型ボタン63の操作時)における球型操作体631の振動とで構成されている。
ボタン演出P5のボタン演出では、ボタン操作有効期間が発生すると、球型ボタン操作促進演出として、表示画面7aにて球型ボタン操作促進画像G2が表示される。このとき、さらに球型ボタン操作促進演出として、ボタン内可動体632が振動し、ボタン内LED633が赤色で発光する。そして、ボタン操作有効期間において球型ボタン63が操作されるなどしてボタン操作有効期間が終了すると、球型ボタン操作促進画像G2が消え、ボタン内可動体632の振動が停止し、ボタン内LED633が消灯する(球型ボタン操作促進演出が終了する)と共に、球型操作体631が所定時間(例えば、3秒)振動する。このように、ボタン演出P5は、ボタン操作有効期間における球型ボタン操作促進画像G2の表示、ボタン内可動体632の振動およびボタン内LED633の赤色点灯と、ボタン操作有効期間後(球型ボタン63の操作時)における球型操作体631の振動とで構成されている。
ボタン演出P6のボタン演出では、ボタン操作有効期間が発生すると、球型ボタン操作促進演出として、表示画面7aにて、球型ボタン操作促進画像G2とは異なる球型ボタン63の操作を促すスペシャル操作促進画像(図30(B)参照)が表示される。このとき、さらに球型ボタン操作促進演出として、ボタン内可動体632が振動し、ボタン内LED633が赤色で発光する。そして、ボタン操作有効期間において球型ボタン63が操作されるなどしてボタン操作有効期間が終了すると、スペシャル操作促進画像が消え、ボタン内可動体632の振動が停止し、ボタン内LED633が消灯する(球型ボタン操作促進演出が終了する)と共に、球型操作体631が所定時間(例えば、3秒)振動する。このように、ボタン演出P6は、ボタン操作有効期間におけるスペシャル操作促進画像の表示、ボタン内可動体632の振動およびボタン内LED633の赤色点灯と、ボタン操作有効期間後(球型ボタン63の操作時)における球型操作体631の振動とで構成されている。なお、ボタン演出P6のボタン演出は、大当たりの変動演出においてのみ実行可能である。
ボタン演出P7のボタン演出では、ボタン操作有効期間が発生すると、剣型ボタン操作促進演出として、表示画面7aにて、剣型ボタン64の操作を促す剣型ボタン操作促進画像(図30(C)参照)が表示される。そして、ボタン操作有効期間において剣型ボタン64が操作されるなどしてボタン操作有効期間が終了すると、剣型ボタン操作促進画像が消える(剣型ボタン操作促進演出が終了する)と共に、剣型操作体641が所定時間(例えば、3秒)振動する。このように、ボタン演出P7は、ボタン操作有効期間における剣型ボタン操作促進画像の表示と、ボタン操作有効期間後(剣型ボタン64の操作時)における剣型操作体641の振動とで構成されている。
ボタン演出P11のボタン演出では、ボタン操作有効期間が発生すると、特殊剣型ボタン操作促進演出として、表示画面7aにて、剣型ボタン64の操作を促す特殊剣型ボタン操作促進画像G4が表示される。次に、ボタン操作有効期間において、剣型ボタン64が操作されていない状況で球型ボタン63が操作されると剣型操作体641が振動する。そして、ボタン操作有効期間において剣型ボタン64が操作されるなどしてボタン操作有効期間が終了すると、剣型ボタン操作促進画像が消える(特殊剣型ボタン操作促進演出が終了する)と共に、剣型操作体641がそのまま継続して所定時間(例えば、3秒)振動する。このように、ボタン演出P11は、ボタン操作有効期間における特殊剣型ボタン操作促進画像G4の表示と、ボタン操作有効期間における球型ボタン63の操作による剣型操作体641の振動と、ボタン操作有効期間後(剣型ボタン64の操作時)における剣型操作体641の振動の継続とで構成されている。
ボタン演出P12のボタン演出では、ボタン操作有効期間が発生すると、特殊剣型ボタン操作促進演出として、表示画面7aにて、剣型ボタン64の操作を促す特殊剣型ボタン操作促進画像G4が表示される。次に、ボタン操作有効期間において、剣型ボタン64が操作されていない状況で球型ボタン63が操作されても剣型操作体641は振動しない。そして、ボタン操作有効期間において剣型ボタン64が操作されるなどしてボタン操作有効期間が終了すると、特殊剣型ボタン操作促進画像G4が消える(特殊剣型ボタン操作促進演出が終了する)と共に、剣型操作体641が所定時間(例えば、3秒)振動する。このように、ボタン演出P12は、ボタン操作有効期間における特殊剣型ボタン操作促進画像G4の表示と、ボタン操作有効期間後(剣型ボタン64の操作時)における剣型操作体641の振動とで構成されている。
ボタン演出P13のボタン演出では、ボタン操作有効期間が発生すると、特殊球型ボタン操作促進演出として、表示画面7aにて、球型ボタン63の操作を促す特殊球型ボタン操作促進画像G5が表示される。そして、ボタン操作有効期間において球型ボタン63が操作されるなどしてボタン操作有効期間が終了すると、特殊球型ボタン操作促進画像G5が消える(特殊球型ボタン操作促進演出が終了する)と共に、球型操作体631が所定時間(例えば、3秒)振動する。このように、ボタン演出P13は、ボタン操作有効期間における特殊球型ボタン操作促進画像G5の表示と、ボタン操作有効期間後(球型ボタン63の操作時)における球型操作体631の振動とで構成されている。
ボタン演出P14のボタン演出では、ボタン操作有効期間が発生すると、特殊剣型ボタン操作促進演出として、表示画面7aにて、剣型ボタン64の操作を促す特殊剣型ボタン操作促進画像G4が表示される。次に、ボタン操作有効期間において、剣型ボタン64が操作されていない状況で球型ボタン63が操作されても剣型操作体641は振動しない。そして、ボタン操作有効期間において剣型ボタン64が操作されるなどしてボタン操作有効期間が終了すると、特殊剣型ボタン操作促進画像G4が消え(特殊剣型ボタン操作促進演出が終了し)、剣型操作体641が振動しない。このように、ボタン演出P14は、ボタン操作有効期間における特殊剣型ボタン操作促進画像G4の表示で構成されている。
ボタン演出P15のボタン演出では、ボタン操作有効期間が発生すると、特殊球型ボタン操作促進演出として、表示画面7aにて、球型ボタン63の操作を促す特殊球型ボタン操作促進画像G5が表示される。そして、ボタン操作有効期間において球型ボタン63が操作されるなどしてボタン操作有効期間が終了すると、特殊球型ボタン操作促進画像G5が消え(特殊球型ボタン操作促進演出が終了し)、球型操作体631が振動しない。このように、ボタン演出P15は、ボタン操作有効期間における特殊球型ボタン操作促進画像G5の表示で構成されている。
このように、様々な演出内容からなるボタン演出がある。そして、ボタン操作促進演出の他に、球型操作体631や剣型操作体641も含まれるボタン演出がある。また、ボタン演出P11、ボタン演出P12およびボタン演出P14のボタン演出には、球型操作体631の振動および剣型操作体641の振動が含まれているが、この球型操作体631の振動および剣型操作体641の振動は、前述の通り、大当たり報知演出の一部も構成している。
4−3.保留演出
次に、特図保留に応じた保留演出について説明する。前述したように、始動口20、22に遊技球が入賞し、特図関係乱数を取得したとしても、その時に特別図柄の可変表示が実行されている場合、または、大当たり遊技が実行されている場合は、その取得した特図関係乱数に基づいて即座に特別図柄の可変表示を行うことができない。そのような場合は、主制御基板80は、特図関係乱数をRAM84の特図保留記憶部85に記憶し、特別図柄の可変表示を保留する。特別図柄の可変表示が保留されると、言い換えれば、特図保留が発生すると、サブ制御基板90は、当該特図保留を表す保留演出を行う。具体的には、主制御基板80は、取得した特図関係乱数に基づいて、当否情報などを含む始動入賞コマンドを特定して、サブ制御基板90に送信する。サブ制御基板90は、送信された始動入賞コマンドに基づいて保留演出を実行する。
保留演出は、図31に示すように、表示画面7aの一区画である保留演出領域7Aにおいて行われる。なお、図31において保留演出領域7Aは破線で明示されているが、これは保留演出領域7Aの範囲を表すために記載したものであり、実際には表示されていない。
次に、保留演出の具体例について説明する。前提として、現在、特別図柄の変動表示中(変動演出中)であり、特図1保留数(U1)が2個であるとする。図31(A)に示すように、保留されている特別図柄の可変表示、言い換えれば、特図保留記憶部85に記憶されている特図関係乱数に基づく未実行の特別図柄の可変表示は、個別に保留画像で表示される。図31(A)に示す保留画像HG1は、現在保留されている特図保留の中で最も先に発生した特図保留を表している。保留画像HG2は、保留画像HG1が表す特図保留の次に発生した特図保留を表している。なお、この状況で特図保留が発生すると、その特図保留を表す保留画像は、保留画像HG2の右隣の一点鎖線の円で表された箇所に表示される。そして、さらに特図保留が発生すると、そのさらに右隣の2点鎖線の円で表された箇所に表示される。このように、保留演出においては、特図保留の発生した順に特図保留が保留演出領域7Aの左端から右に並んで表示される。
そして、図31(B)に示すように、演出図柄8L、8C、8Rの停止表示が行われると、次に、保留画像HG1に対応する特別図柄の可変表示(変動演出)が開始される。ここで、保留画像HG1に対応する特別図柄の可変表示が開始されたことから、保留画像HG1に対応する特図保留は消化されるので、図31(C)に示すように、保留画像HG1が消去される。そして、この特図保留の消化(保留画像HG1の消去)に伴って、図31(D)に示すように、そのとき表示されている保留画像(図31(D)においては保留画像HG2)が1つ分、左にシフト(移動)する。ここで、保留演出領域7Aの左端に移動した保留画像HG2に対応する特別図柄の可変表示が次に開始される特別図柄の可変表示ということになる。
ところで、前述のとおり、始動入賞コマンドには当否情報が含まれている。そして、サブ制御基板90は、始動入賞コマンドに基づいて保留演出を実行するが、当否情報に基づいて、保留画像を通常態様で表示するか、特別態様で表示するかを判定する。具体的には、サブ制御基板90は、当否情報がハズレを示す場合は90%の確率で通常態様で表示すると判定し、10%の確率で特別態様で表示すると判定する。一方、サブ制御基板90は、当否情報が大当たりを示す場合は50%の確率で通常態様で表示すると判定し、50%の確率で特別態様で表示すると判定する。よって、保留画像の表示態様が特別態様であると、遊技者は、その保留画像に対応した特別図柄の可変表示で大当たりに当選できるかもしれないという期待を持つことができる。このように、特別図柄の可変表示が保留されている事前の段階から、その保留について遊技者に期待感を抱かせることによって遊技興趣が向上する。
なお、図31(A)〜図31(D)に示す保留画像HG1および保留画像HG2は、通常態様を表している。そして、図31(D)に示す状況において、第1始動口20に遊技球が入賞して、始動入賞コマンドがサブ制御基板90に送信されて、サブ制御基板90が保留画像を通常態様で表示すると判定したとする。すると、図31(E)に示すように、この新たに発生した特図保留に対して、通常態様で保留画像HG3が表示される。そして、さらに、第1始動口20に遊技球が入賞して、始動入賞コマンドがサブ制御基板90に送信されたが、サブ制御基板90が保留画像を特別態様で表示すると判定したとする。すると、図31(F)に示すように、このさらに新たに発生した特図保留に対して、特別態様で保留画像HG4が表示される。
このように、サブ制御基板90は、特図保留を表す保留演出において、大当たりの期待感を抱かせる先読み演出を実行する。なお、保留演出による先読み演出の演出内容および特別態様と判定する確率などは上記の設定に限られず、適宜に設定することができる。
以上、図15〜図31を用いて、演出制御用マイコン91が制御する演出として、変動演出、予告演出、ボタン演出、および、保留演出などについて説明したが、演出制御用マイコン91が制御可能な演出はこれらに限られない。また、例示した変動演出、予告演出、ボタン演出、および、保留演出などは一例であって、これらの演出内容はこれに限られない。
5.遊技制御用マイコン81による遊技の制御
[主制御メイン処理]
次に図32〜図42に基づいて遊技制御用マイコン81による遊技の制御について説明する。なお、以下において説明する遊技制御用マイコン81による遊技の制御において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。また、カウンタの初期値は「0」であり、フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」である。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1が電源投入されると、ROM83から図32に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず、電源投入時処理(S001)を行う。電源投入時処理では、RAM84へのアクセスの許可設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定等が行われる。
電源投入時処理に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図10(A)および図14(A)に示した種々の乱数のカウンタ値を1加算して更新する。各乱数のカウンタ値は上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数のカウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数のうちの少なくとも一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、メイン側タイマ割り込み処理(S005)は4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による種々の乱数のカウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]
次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図33に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図32の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図10(A)および図14(A)に示した各種乱数のカウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、センサ検出処理(S104)を行い、続いて普通動作処理(S105)を行い、特別動作処理(S106)を行う。センサ検出処理、普通動作処理および特別動作処理については後述する。
次に、遊技制御用マイコン81は、その他の処理(S107)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S107)としては、電源が断たれる際の電源断監視処理、RAM84に設けられているタイマの更新などが行われる。また、その他の処理(S107)として、遊技者に賞球を払い出す払出制御処理が行われる。払出制御処理では、第1始動口20用の賞球カウンタ、第2始動口22用の賞球カウンタ、第1大入賞口30用の賞球カウンタ、第2大入賞口35用の賞球カウンタ、及び、一般入賞口27用の賞球カウンタが「0」を超えているか否かのチェックを行い、「0」を超えていると、賞球要求信号を払出制御基板110に送信する。そして、賞球信号を送信するとき、その信号に係る賞球カウンタを「1」減算する更新処理を行う。
そして、遊技制御用マイコン81は、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002〜S004の処理を繰り返し実行し(図32参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)を実行する。遊技制御用マイコン81は、再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)において、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等を出力する。
[センサ検出処理]
次に、図34〜図35を用いてセンサ検出処理について説明する。センサ検出処理(S104)ではまず、一般入賞口27に遊技球が入賞したか否か、即ち、一般入賞口センサ27aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。一般入賞口27に遊技球が入賞していない場合(S201でNO)にはステップS203に進み、一般入賞口27に遊技球が入賞した場合には(S201でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための一般入賞口賞球処理を行う(S202)。一般入賞口賞球処理では、一般入賞口27用の賞球カウンタに、一般入賞口27への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態において「7」)を加算する。
ステップS203では、遊技球がゲート28を通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出されたか否か判定する。遊技球がゲート28を通過していなければ(S203でNO)、ステップS208に進む。一方、遊技球がゲート28を通過していれば(S203でYES)、普図保留数(具体的にはRAM84に設けた普図保留数をカウントするカウンタ(普図保留数カウンタ)の数値)が「4」(上限記憶数)以上であるか否か判定する(S204)。普図保留数が「4」以上である場合(S204でYES)には、ステップS208に進むが、普図保留数が「4」以上でない(「4」未満である)場合には(S204でNO)、普図保留数加算処理を行う(S205)。普図保留数加算処理では、普図保留数カウンタを「1」加算し、普図保留表示器44が示す普図保留数を「1」増加させる。
続いて、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−F)のカウンタ値が示す普通図柄乱数を取得し(S206)、取得した普通図柄乱数を普図保留記憶部86のうち現在の普図保留数に応じた普図保留記憶部86の記憶領域に格納する(S207)。
ステップS208では、第2始動口22に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ22aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第2始動口22に遊技球が入賞していない場合(S208でNO)にはステップS215に進み、第2始動口22に遊技球が入賞した場合には(S208でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための第2始動口賞球処理を行う(S209)。第2始動口賞球処理では、第2始動口22用の賞球カウンタに、第2始動口22への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態において「4」)を加算する。
次に、特図2保留数(具体的にはRAM84に設けた特図2保留の数をカウントするカウンタ(特図2保留数カウンタ)の数値)が「4」(上限記憶数)以上であるか否か判定する(S210)。特図2保留数が「4」以上である場合(S210でYES)には、ステップS215に進むが、特図2保留数が「4」以上でない(「4」未満である)場合には(S210でNO)、特図2保留数加算処理を行う(S211)。特図2保留数加算処理では、特図2保留数カウンタを「1」加算し、特図2保留表示器43bが示す特図2保留数を「1」増加させる。
続いて、特別図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T)、大当たり図柄種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−HP)からなる特図2関係乱数を取得する(S212)。
次に、第2始動入賞コマンド特定処理を行う(S213)。第2始動入賞コマンド特定処理では、図13に示す第2始動口用の始動入賞コマンド特定テーブルに、現在の遊技状態とステップS212で取得した特図2関係乱数とを照合して第2始動入賞コマンドを特定し、特定した第2始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットする。第2始動入賞コマンド特定処理においては、現在の遊技状態が通常確率状態であり、特別図柄乱数が「1」であれば、図13の第2始動入賞コマンド特定テーブルにおける通常確率状態の箇所を参照して、第2始動入賞コマンドとして「E2H11H」というコマンドが特定される。なお、第2始動入賞コマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばE2H)と1バイトの下位コマンド(例えば11H))からなっている。
続いて、遊技制御用マイコン81は、ステップS212で取得した特図2関係乱数を特図2保留記憶部85bのうち現在の特図2保留数に応じた記憶領域に記憶する(S214)。
続いて、ステップS215では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S215でNO)にはステップS222に進み、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S215でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための第1始動口賞球処理を行う(S216)。第1始動口賞球処理では、第1始動口20用の賞球カウンタに、第1始動口20への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態において「4」)を加算する。
次に、特図1保留数(具体的にはRAM84に設けた特図1保留の数をカウントするカウンタ(特図1保留数カウンタ)の数値)が「4」(上限記憶数)以上であるか否か判定する(S217)。特図1保留数が「4」以上である場合(S217でYES)には、ステップS222に進むが、特図1保留数が「4」以上でない(未満である)場合には(S217でNO)、特図1保留数加算処理を行う(S218)。特図1保留数加算処理では、特図1保留数カウンタを「1」加算し、特図1保留表示器43aが示す特図1保留数を「1」増加させる。
続いて、特別図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T)、大当たり図柄種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−HP)からなる特図1関係乱数を取得する(S219)。
次に、第1始動入賞コマンド特定処理を行う(S220)。第1始動入賞コマンド特定処理では、図13に示す第1始動口用の始動入賞コマンド特定テーブルに、現在の遊技状態とステップS219で取得した特図1関係乱数とを照合して第1始動入賞コマンドを特定し、特定した第1始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットする。第1始動入賞コマンド特定処理においては、現在の遊技状態が通常確率状態であり、特別図柄乱数が「1」であれば、図13の第1始動入賞コマンド特定テーブルにおける通常確率状態の箇所を参照して、第1始動入賞コマンドとして「E1H11H」というコマンドが特定される。なお、第1始動入賞コマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばE1H)と1バイトの下位コマンド(例えば11H))からなっている。
続いて、遊技制御用マイコン81は、ステップS219で取得した特図1関係乱数を特図1保留記憶部85aのうち現在の特図1保留数に応じた記憶領域に記憶する(S221)。
なお、第1実施形態の始動入賞コマンド(第1始動入賞コマンドおよび第2始動入賞指定コマンド)では、16進数で二桁の上位コマンドのうち上の桁の値は、コマンドの種類(始動入賞コマンドであること)を指定する情報である。また、上位コマンドのうち下の桁の値は、始動口の種類(第1始動口20への入賞か第2始動口22への入賞か)を指定する始動口情報である。また、16進数で二桁の下位コマンドのうち、上の桁の値は、遊技状態(通常確率状態か高確率状態か)を指定する遊技状態情報である。また、下位コマンドのうち下の桁の値は、大当たりの当否を示す当否情報である。なお、このような始動入賞コマンドの生成に関する取り決めは、一例であり、任意に変更可能である。
ステップS222では、第1大入賞口30に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1大入賞口センサ30aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第1大入賞口30に遊技球が入賞していない場合(S222でNO)にはステップS224に進み、第1大入賞口30に遊技球が入賞した場合には(S222でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための第1大入賞口賞球処理(S223)を行う。第1大入賞口賞球処理では、第1大入賞口30用の賞球カウンタに、第1大入賞口30への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態において「14」)を加算する。
ステップS224では、第2大入賞口35に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2大入賞口センサ35aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第2大入賞口35に遊技球が入賞していない場合(S224でNO)にはステップS226に進み、第2大入賞口35に遊技球が入賞した場合には(S224でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための第2大入賞口賞球処理を行う(S225)。第2大入賞口賞球処理では、第2大入賞口35用の賞球カウンタに、第2大入賞口35への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態において「14」)を加算する。
ステップS226では、遊技球が特定領域37を通過したか否か、即ち、特定領域センサ37aによって遊技球が検出されたか否か判定する。遊技球が特定領域37を通過していない場合(S226でNO)にはセンサ検出処理を終了し、遊技球が特定領域37を通過した場合には(S226でYES)、V有効期間中であるか否かを判定する(S227)。V有効期間は、後述する特別電動役物処理(図41参照)におけるステップS1706で設定される期間である。V有効期間中でなければ(S227でNO)、センサ検出処理を終了し、V有効期間中であれば(S227でYES)、VフラグをONにし(S228)、V通過コマンドを出力バッファにセットし(S229)、センサ検出処理を終了する。
[普通動作処理]
図36に示すように、普通動作処理(S105)では、普図保留表示器44および電チュー23に関する処理を4つのステータス(段階)に分け、それらの各ステータスに「普通動作ステータス=1,2,3,4」を割り当てている。そして、遊技制御用マイコン81は、最初に、「普通動作ステータス」が「1」であるか否かを判定する(S1001)。「普通動作ステータス」が「1」である場合には(S1001でYES)、普通図柄待機処理(S1002)を行い、「普通動作ステータス」が「1」でない場合には(S1001でNO)、「普通動作ステータス」が「2」であるか否かを判定する(S1003)。「普通動作ステータス」が「2」である場合には(S1003でYES)、普通図柄変動中処理(S1004)を行い、「普通動作ステータス」が「2」でない場合には(S1003でNO)、「普通動作ステータス」が「3」であるか否かを判定する(S1005)。「普通動作ステータス」が「3」である場合には(S1005でYES)、普通図柄確定処理(S1006)を行い、「普通動作ステータス」が「3」でない場合には(S1005でNO)、普通電動役物処理(S1007)を行う。なお「普通動作ステータス」は初期設定で「1」に設定される。
普通図柄待機処理(S1002)は、普通図柄の可変表示および補助遊技が行われていない待機中に行われる処理である。普通図柄待機処理(S1002)では、普図保留記憶部86に記憶された普通図柄乱数の中で最も先に記憶された普通図柄乱数に基づいて当たり判定を行う。さらに、現在の遊技状態に基づいて普図変動パターン判定を行って普図変動パターンを決定し、決定した普図変動パターンに応じた普図変動時間の普通図柄の変動表示を普通図柄表示器42に開始させて、普通動作ステータスを「2」に変更する。
普通図柄変動中処理(S1004)は、普通図柄が変動表示しているときに行われる処理である。普通図柄変動中処理(S1004)では、実行中の普通図柄の変動表示が開始してから普図変動時間が経過したか否か(普通図柄の変動表示を終了させるか否か)を判定し、普図変動時間が経過したと判定されれば、当たり判定結果に基づいて普通図柄の停止表示を行って、普通動作ステータスを「3」に変更する。
普通図柄確定処理(S1006)は、普通図柄が停止表示しているときに行われる処理である。普通図柄確定処理(S1006)では、実行中の普通図柄の停止表示が開始してから所定の停止時間(例えば、0.8秒)が経過したか否か(普通図柄の停止表示を終了させるか否か)を判定し、所定の停止時間が経過したと判定されれば、停止表示している普通図柄が当たり図柄であるか否かを判定する。当たり図柄でなければ(停止表示している普通図柄がハズレ図柄であれば)、普通動作ステータスを「1」に変更する。一方、当たり図柄が停止表示していれば、普通動作ステータスを「4」に変更して、現在の遊技状態および電チューの開放パターンテーブルに基づいて補助遊技を開始させる。
普通電動役物処理(S1007)は、補助遊技が行われているときに行われる処理である。普通電動役物処理(S1007)では、現在の遊技状態および電チュー23の開放パターンテーブルに基づいて補助遊技を制御する。そして、補助遊技が終了すれば、普通動作ステータスを「1」に変更する。
[特別動作処理]
図37に示すように、特別動作処理(S106)では、特図表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を4つのステータス(段階)に分け、それらの各ステータスに「特別動作ステータス=1,2,3,4」を割り当てている。そして、遊技制御用マイコン81は、最初に、「特別動作ステータス」が「1」であるか否かを判定する(S1301)。「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S1301でYES)、特別図柄待機処理(S1302)を行い、「特別動作ステータス」が「1」でない場合には(S1301でNO)、「特別動作ステータス」が「2」であるか否かを判定する(S1303)。「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S1303でYES)、特別図柄変動中処理(S1304)を行い、「特別動作ステータス」が「2」でない場合には(S1303でNO)、「特別動作ステータス」が「3」であるか否かを判定する(S1305)。「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S1305でYES)、特別図柄確定処理(S1306)を行い、「特別動作ステータス」が「3」でない場合には(S1305でNO)、特別電動役物処理(S1307)を行う。なお「特別動作ステータス」は初期設定で「1」に設定される。
特別図柄待機処理(S1302)は、特別図柄の可変表示および大当たり遊技が行われていない待機中に行われる処理である。特別図柄待機処理(S1302)については後に詳述する。
特別図柄変動中処理(S1304)は、特別図柄が変動表示しているときに行われる処理である。特別図柄変動中処理(S1304)については後に詳述する。
特別図柄確定処理(S1306)は、特別図柄が停止表示しているときに行われる処理である。特別図柄確定処理(S1306)については後に詳述する。
特別電動役物処理(S1307)は、大当たり遊技が行われているときに行われる処理である。特別電動役物処理(S1307)については後に詳述する。
[特別図柄待機処理]
図38に示すように、特別図柄待機処理(S1302)ではまず、特図2保留数が「0」であるか否かを判定する(S1401)。特図2保留数が「0」である場合(S1401でYES)、即ち、第2始動口22への入賞に起因して取得した特図2関係乱数の記憶がない場合には、特図1保留数が「0」であるか否かを判定する(S1408)。そして、特図1保留数も「0」である場合(S1408でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した特図1関係乱数の記憶もない場合には、客待ちフラグがONか否かを判定する(S1418)。ここで、客待ちフラグがONであれば(S1418でYES)、特別図柄待機処理を終え、客待ちフラグがONでなければ(S1418でNO)、客待ちコマンドを出力バッファにセットし(S1419)、客待ちフラグをONにし(S1420)、特別図柄待機処理を終える。
ステップS1401において特図2保留数が「0」でない場合(S1401でNO)、即ち、第2始動口22への入賞に起因して取得した特図2関係乱数の記憶が1つ以上ある場合には、特図2判定処理(S1402)及び特図2変動パターン判定処理(S1403)を行う。
特図2判定処理(S1402)では、特図2保留記憶部85bに記憶されている特別図柄乱数値の中で最も先に記憶されたものを読み出して、現在の遊技状態に応じた大当たり判定テーブル(図10(B)参照)に基づいて、大当たりの当否の判定(大当たり判定)を行う。大当たり判定の結果が大当たりであれば、大当たり図柄種別乱数値を読み出して、第2大当たり図柄種別判定テーブル(図10(C)参照)に基づいて大当たり図柄種別の判定(大当たり図柄種別判定)を行う。そして、大当たり図柄種別を表す大当たり図柄データをRAM84に設けられた特図バッファにセットすると共に、大当たり図柄種別を表す図柄指定コマンドをRAM84に設けられた出力バッファにセットする。一方、大当たり判定の結果が「ハズレ」であれば、ハズレを表すハズレ図柄データを特図バッファにセットすると共に、ハズレを表す図柄指定コマンドを出力バッファにセットする。
特図2変動パターン判定処理(S1403)では、まず、前述した大当たり判定の結果が「ハズレ」であった場合には、リーチ乱数値を読み出してリーチ判定テーブル(図10(D)参照)に基づいて、リーチ有りハズレの特図変動パターンにするのか、リーチ無しハズレの特図変動パターンにするのかを決定するリーチ判定を行う。そして、特図2保留記憶部85bに記憶されている変動パターン乱数値の中で最も先に記憶されたものを読み出して、遊技状態、大当たり判定結果、リーチ判定結果、および第2特図保留数などに関連付けられた特図2変動パターン判定テーブル(図11−2参照)に基づいて、特別図柄の変動パターンの判定(特図変動パターン判定)を行う。そして、決定された特別図柄の変動パターンに応じた特図2変動開始コマンドを出力バッファにセットし、決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間を特別動作用タイマにセットする。なお、特別動作用タイマは図33のその他の処理(S107)において更新される。また、セットされる特図2変動開始コマンドには、特別図柄の種別(特図2であるということ)に関する情報、特図2判定処理(S1402)で行われた大当たり判定の結果に関する情報や特図2変動パターン判定処理(S1403)で行われた特図変動パターン判定の結果に関する情報(リーチの有無や特図変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
続いて、遊技制御用マイコン81は、ステップS1403で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間に基づいて特図2表示器41bに特図2の変動表示を開始させる(S1404)。
次に、遊技制御用マイコン81は、特図2保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、特図2保留記憶部85bにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1405)。このようにして、特図2保留が保留された順に消化される。
次に、遊技制御用マイコン81は、特図2保留数カウンタを「1」ディクリメントし(S1406)、特図2保留表示器43bが示す特図2保留数を「1」減少(変更)させ(S1407)、特別動作ステータスを「2」に変更する(S1415)。
その後、遊技制御用マイコン81は、客待ちフラグがONか否かを判定し(S1416)、ONであれば(S1416でYES)、客待ちフラグをOFFして(S1417)、特別図柄待機処理を終え、ONでなければ(S1416でNO)、ステップS1417を実行することなく特別図柄待機処理を終える。
また、特図2保留数が「0」であるが特図1保留数が「0」でない場合(S1401でYES且つS1408でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した特図1関係乱数の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、特図1判定処理(S1409)及び特図1変動パターン判定処理(S1410)を行う。特図1判定処理(S1409)は、特図2判定処理(S1402)と同様の処理であるため説明を省略する。また、特図1変動パターン判定処理(S1410)は、特図2変動パターン判定処理(S1403)と同様の処理であるため説明を省略する。
次に、遊技制御用マイコン81は、ステップS1410で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間に基づいて特図1表示器41aに特図1の変動表示を開始させる(S1411)。
次に、遊技制御用マイコン81は、特図1保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、特図1保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1412)。このようにして、特図1保留が保留された順に消化される。
続いて遊技制御用マイコン81は、特図1保留数カウンタを「1」ディクリメントし(S1413)、特図1保留表示器43aが示す特図1保留数を「1」減少(変更)させ(S1414)、特別動作ステータスを「2」に変更し(S1415)、ステップS1416に進む。
上記のように第1実施形態では、特図1保留に基づく特別図柄の変動表示は、特図2保留が「0」の場合(S1401でYESの場合)に限って行われる。すなわち特図2保留の消化は、特図1保留の消化に優先して実行される。そして第1実施形態では、特図2保留に基づく抽選の方が、特図1保留に基づく抽選よりも、遊技者にとって利益の大きい大当たり図柄(Vロング大当たり)に当選しやすくなっている(図10(C)参照)。
[特別図柄変動中処理]
図39に示すように、特別図柄変動中処理(S1304)ではまず、特別図柄の変動表示を終了させるか否か、即ち、ステップS1403又はステップS1410で特別動作用タイマにセットした特図変動時間が経過した(特別動作カウンタ=0)か否かを判定する(S1501)。特別図柄の変動表示を終了させない場合(S1501でNO)、特別図柄変動中処理を終了し、特別図柄の変動表示を終了させる場合(S1501でYES)、特図表示器41に、特別図柄の変動表示を終了させるとともに、ステップS1402又はステップS1409で特図バッファにセットされたデータ(大当たり図柄データまたはハズレ図柄データ)に応じた特別図柄の停止表示をさせる(S1502)。
続いて、特別図柄の停止表示に要する時間(特図確定時間:第1実施形態では0.8秒)を特別動作用タイマにセットし(S1503)、特別図柄の変動表示が終了することを示す変動停止コマンドを出力バッファにセットし(S1504)、特別動作ステータスを「3」に変更し(S1505)、特別図柄変動中処理を終了する。
[特別図柄確定処理]
図40に示すように、特別図柄確定処理(S1306)ではまず、特別図柄の停止表示を終了させるか否か、即ち、ステップS1503で特別動作用タイマにセットした特図確定時間が経過した(特別動作カウンタ=0)か否かを判定する(S1601)。特別図柄の停止表示を終了させない場合(S1601でNO)、特別図柄確定処理を終了し、特別図柄の停止表示を終了させる場合(S1601でYES)、時短状態(つまりは高ベース状態)を管理するために、現在時短状態(時短フラグがON)であるか否かを判定する(S1602)。
現在時短状態でなければ(S1602でNO)、ステップS1606に進み、現在時短状態であれば(S1602でYES)、時短カウンタの値を「1」ディクリメントし(S1603)、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1604)。時短カウンタの値が「0」でなければ(S1604でNO)、ステップS1606に進み、時短カウンタの値が「0」であれば(S1604でYES)、時短状態から非時短状態に設定(時短フラグをOFF)する(S1605)。
次に、ステップS1606において、高確率状態を管理するために、現在高確率状態(高確率フラグがON)であるか否かを判定する。現在高確率状態でなければ(S1606でNO)、ステップS1610に進み、現在高確率状態であれば(S1606でYES)、高確率カウンタの値を「1」ディクリメントし(S1607)、高確率カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1608)。高確率カウンタの値が「0」でなければ(S1608でNO)、ステップS1610に進み、高確率カウンタの値が「0」であれば(S1608でYES)、高確率状態から通常確率状態に設定(高確率フラグをOFF)する(S1609)。
次に、現在の遊技状態を示した遊技状態コマンドを出力バッファにセットし(S1610)、現在停止表示している特別図柄が大当たり図柄か否かを判定する(S1611)。大当たり図柄でなければ(S1611でNO)、特別動作ステータスを「1」に変更し(S1615)、特別図柄確定処理を終了する。一方、大当たり図柄であれば(S1611でYES)、遊技状態をリセットする(通常遊技状態を設定する。具体的には、時短フラグをOFFし、時短カウンタの値を「0」にし、高確率フラグをOFFし、高確率カウンタの値を「0」にする)(S1612)。
続いて、大当たり遊技準備処理を行い(S1613)、特別動作ステータスを「4」に変更し(S1614)、特別図柄確定処理を終了する。大当たり遊技準備処理では、大当たり図柄の種別に応じた大当たり遊技制御テーブル(TBLNo.5−1〜5−3)をRAM84の所定領域にセットし、大当たり図柄の種別に応じて、所定のオープニング時間(大当たり遊技が開始されてから1ラウンドを開始するまでの時間)を特別動作用タイマにセットし、ラウンド遊技の実行回数をラウンドカウンタにセットし、1ラウンドの大入賞口の開放回数を開放カウンタにセットする。
[特別電動役物処理]
図41に示すように、特別電動役物処理(S1307)ではまず、全ラウンド終了フラグがONであるか否かを判定する(S1701)。全ラウンド終了フラグは、実行中の大当たり遊技において大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放(ラウンド遊技)が全て終了したことを示すフラグである。
全ラウンド終了フラグがONでなければ(S1701でNO)、第1大入賞口ソレノイド312や第2大入賞口ソレノイド362などのへの通電状況に基づいて、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中か否かを判定する(S1702)。開放中でなければ(S1702でNO)、特別動作用タイマに基づいて、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させる時間(大入賞口開放時間)であるか否か、すなわち大当たりのオープニング時間が経過して初回のラウンド遊技における開放開始の時間に至ったか、又は、一旦閉鎖した大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を再び開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して開放開始の時間に至ったか否かを判定する(S1703)。
大入賞口開放時間でなければ(ステップS1703でNO)、特別電動役物処理を終える。一方、大入賞口開放時間であれば(ステップS1703でYES)、現在実行中の大当たり遊技がVロング大当たりによるもの(第1大当たり遊技または第3大当たり遊技)か否かを判定する(S1704)。そして、Vロング大当たりでなければ(S1704でNO)、ステップS1707に進み、Vロング大当たりであれば(S1704でYES)、第2大入賞口35を開放させる16ラウンドを開始するか否かを判定する(S1705)。16ラウンドの開始でなければ(S1705でNO)、ステップS1707に進む。これに対して、16ラウンドの開始であれば(S1705でYES)、ステップS1706に進む。
次に、特定領域センサ37aによる遊技球の検知を有効と判定するV有効期間を設定する(S1706)。V有効期間は、Vロング大当たりの16ラウンドにおける第2大入賞口35の開放中および第2大入賞口35の閉鎖後の数秒間からなる。なお、第1実施形態ではこれ以外の期間(大当たり遊技を実行していないときも含む)は、特定領域センサ37aによる遊技球の検知を無効とするV無効期間に設定している。ここで、特定領域センサ37aによる遊技球の検知を有効とするというのは、特定領域センサ37aによる遊技球の検知に基づいてVフラグをONすることである。また、特定領域センサ37aによる遊技球の検知を無効とするというのは、特定領域センサ37aによる遊技球の検知があってもVフラグをONしないことである。なお、V有効期間に第2大入賞口35の閉鎖後の数秒間を含めているのは、第2大入賞口35の閉鎖直前に第2大入賞口35へ遊技球が入賞することがあるのを考慮したものである。
すなわち第1実施形態では、V有効期間中の特定領域37への遊技球の通過の検知時のみVフラグをONし、V有効期間外(V無効期間中)のV通過検知時にはVフラグをONしないこととしている。このようにすることで、不正行為によるV通過に基づいてVフラグがONされることのないように、すなわち高確率状態に制御されることのないようにしている。
ステップS1707では、大入賞口開放処理を行う。大入賞口開放処理では、ステップS1613でセットされた大当たり遊技制御テーブル(図12参照)を参照し、ラウンドカウンタが示すラウンド遊技の順番および開放カウンタが示す各ラウンド遊技における開放の順番に基づいて、大入賞口の開放時間を特別動作用タイマにセットするとともに、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させるために、第1大入賞口ソレノイド312または第2大入賞口ソレノイド362を通電して駆動させる。
続いて、ラウンド数コマンド送信判定処理を行い(S1708)、特別電動役物処理を終える。ラウンド数コマンド送信判定処理では、ステップS1707での大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放が1回のラウンド遊技における最初の開放か否かを判定し、具体的には、現在のラウンド遊技における大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放回数と開放カウンタにセットされている値とが一致(最初の開放)であれば、これから開始するラウンド遊技の順番に関する情報を含むラウンド数コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする。
特別電動役物処理のステップS1702において、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放中であれば(S1702でYES)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の閉鎖条件が成立しているか否かを判定する(S1709)。第1実施形態では、閉鎖条件は、そのラウンド遊技における大入賞口への入賞個数が規定の最大入賞個数(第1実施形態では1ラウンド当たり8個)に達したこと、又は、大入賞口を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち大入賞口を開放してから所定の開放時間が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。そして、大入賞口の閉鎖条件が成立していなければ(S1709でNO)、特別電動役物処理を終える。
これに対して、大入賞口の閉鎖条件が成立していれば(S1709でYES)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を閉鎖させるための大入賞口閉鎖処理を行う(S1710)。大入賞口閉鎖処理では、ステップS1613でセットされた大当たり遊技制御テーブル(図12参照)を参照し、ラウンドカウンタが示すラウンド遊技の順番および開放カウンタが示す各ラウンド遊技における開放の順番に基づいて、大入賞口の閉鎖時間を特別動作用タイマにセットするとともに、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を閉鎖させるために、第1大入賞口ソレノイド312または第2大入賞口ソレノイド362の通電を停止する。そして、開放カウンタの値を「1」ディクリメントし(S1711)、開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1712)。開放カウンタの値が「0」でなければ、すなわち、1回のラウンド遊技が終了しなければ(S1712でNO)、特別電動役物処理を終える。開放カウンタの値が「0」であれば、すなわち、1回のラウンド遊技が終了すれば(S1712でYES)、ラウンドカウンタの値を「1」ディクリメントし(S1713)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1714)。ラウンドカウンタの値が「0」でなければ(S1714でNO)、次回のラウンド遊技の大入賞口の開放回数を開放カウンタにセットし(S1715)、特別電動役物処理を終える。
一方、ステップS1714でラウンドカウンタの値が「0」であれば(S1714でYES)、全ラウンド終了フラグをONし(S1716)、エンディングを開始させる処理として、実行中の大当たり遊技に対応したエンディング時間を特別動作用タイマにセットし(S1717)、実行中の大当たり遊技に対応したエンディングコマンドをセットし(S1718)、特別電動役物処理を終える。
また、ステップS1701において全ラウンド終了フラグがONであれば(S1701でYES)、最終ラウンドが終了し、全てのラウンド遊技が終了しているので、大当たりのエンディング時間が経過したか否かを判定する(S1719)。エンディング時間が経過していなければ(S1719でNO)、特別電動役物処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S1719でYES)、全ラウンド終了フラグをOFFし(S1720)、遊技状態設定処理を行い(S1721)、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1722)、特別電動役物処理を終える。特別動作ステータスを「1」にセットすることにより、次回のメイン側タイマ割り込み処理において、特別図柄待機処理(S1302)が実行されることになる。
ここで、遊技状態設定処理(S1721)について説明する。図42に示すように、遊技状態設定処理では、まず、VフラグがONしているか否かを判定する(S1751)。VフラグがONしていれば(S1751でYES)、高確率状態且つ時短状態を設定し(S1752)、VフラグをOFFする(S1753)。ステップS1752で高確率状態且つ時短状態を設定する処理として、高確率フラグ及び時短フラグをONし、高確率カウンタ及び時短カウンタに「180」をセットする。
VフラグがONしていなければ(S1751でNO)、通常確率状態且つ時短状態を設定する(S1754)。ステップS1754で通常確率状態且つ時短状態を設定する処理として、時短フラグをONし、時短カウンタに「100」をセットする。
そして、現在の遊技状態を示す遊技状態コマンドを出力バッファにセットし(S1755)、遊技状態設定処理を終了して、図41に示す特別電動役物処理に戻る。
6.演出制御用マイコン91による演出の制御
[サブ制御メイン処理]
次に図43〜図65に基づいて演出制御用マイコン91による演出の制御について説明する。なお、以下の演出制御用マイコン91による演出の制御の説明において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、バッファ等は、RAM94に設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1が電源投入されると、図43に示したサブ制御メイン処理のプログラムをROM93から読み出して実行する。
同図に示すように、サブ制御メイン処理では、最初に、電源投入に応じた電源投入時処理を行う(S4001)。電源投入時処理では、例えば、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
次に、割り込みを禁止し(S4002)、乱数シード更新処理を実行する(S4003)。乱数シード更新処理(S4003)では、種々の演出に関する判定を行うための種々の演出判定用乱数カウンタの値を更新する。なお、演出判定用乱数には、停止表示させる演出図柄を判定するための停止演出図柄判定用乱数、SPリーチの演出内容を判定するためのSPリーチパターン判定用乱数、発展演出の演出内容を判定するための発展演出パターン判定用乱数、Nリーチの演出内容を判定するためのNリーチパターン判定用乱数、通常変動演出の演出内容を判定するための通常変動演出パターン判定用乱数、台詞予告パターンを判定可能な台詞予告判定を行うための台詞予告判定用乱数、カットイン予告パターンを判定可能なカットイン予告判定を行うためのカットイン予告判定用乱数、群予告パターンを判定可能な群予告判定を行うための群予告判定用乱数、キャラ角度予告パターンを判定可能なキャラ角度予告判定を行うためのキャラ角度予告判定用乱数、タイトル色予告パターンを判定可能なタイトル色予告判定を行うためのタイトル色予告判定用乱数、勝敗分岐点でのボタン演出のボタン演出パターンを判定可能な勝敗分岐点ボタン演出パターン判定を行うための勝敗分岐点ボタン演出パターン判定用乱数、発展演出におけるボタン演出のボタン演出パターンを判定可能な発展演出中ボタン演出パターン判定を行うための発展演出中ボタン演出パターン判定用乱数、群予告に伴うボタン演出のボタン演出パターンを判定可能な群予告ボタン演出パターン判定を行うための群予告ボタン演出パターン判定用乱数、カットイン予告に伴うボタン演出のボタン演出パターンを判定可能なカットイン予告ボタン演出パターン判定を行うためのカットイン予告ボタン演出パターン判定用乱数、台詞予告に伴うボタン演出のボタン演出パターンを判定可能な台詞予告ボタン演出パターン判定を行うための台詞予告ボタン演出パターン判定用乱数等の演出内容を決定するための様々な乱数がある。種々の演出についての判定用乱数カウンタの更新方法は、一例として、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数シード更新処理が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4004)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンド(例えば、後述する変動演出開始コマンド、客待ち開始コマンド、オープニング演出開始コマンド、ラウンド演出開始コマンド、V通過演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、ボタン演出開始コマンド、有効期間終了コマンドなど)を、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、受信したコマンドに従って、表示画面7aに画像を表示する(画像による種々の演出を実行する)。また、サブ制御基板90は、画像制御基板100によって行われる種々の演出とともに、音声制御回路106を介してスピーカ67から音声を出力させたり(音声による種々の演出を実行したり)、ランプ制御回路107を介して枠ランプ66やボタン内LED633を発光させたり(発光による種々の演出を実行したり)、盤可動体15を作動させたり(動作による種々の演出を実行したり)、球型操作体631、ボタン内可動体632および剣型操作体641を振動させたり(振動による種々の演出を実行したり)する。なお、種々の演出としては、変動演出や、大当たり遊技演出(オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出)、ボタン演出、客待ち演出等がある。
演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4005)。以降、ステップS4002〜S4005をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4010)、1msタイマ割り込み処理(S4011)、および10msタイマ割り込み処理(S4012)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]
受信割り込み処理(S4010)は、STB信号(ストローブ信号)、すなわち、主制御基板80から送られた各種のコマンドが演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力される度に実行される。図44に示すように、受信割り込み処理(S4010)では、演出制御用マイコン91は主制御基板80の出力処理(S101)により送信されてきて受信した各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する(S4101)。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4011、S4012)に優先して実行される。
[1msタイマ割り込み処理]
1msタイマ割り込み処理(S4011)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図45に示すように、演出制御用マイコン91は、1msタイマ割り込み処理(S4011)ではまず、入力処理を行う(S4151)。入力処理では、演出制御用マイコン91は、球型ボタン検出スイッチ63aからの検出信号に基づいて球型ボタンスイッチデータを作成する。また、入力処理では、演出制御用マイコン91は、剣型ボタン検出スイッチ64aからの検出信号に基づいて剣型ボタンスイッチデータを作成する。演出制御用マイコン91は、セレクトボタン検出スイッチ65aからの検出信号に基づいてセレクトボタンスイッチデータを作成する。
続いて、演出制御用マイコン91は、ランプデータ出力処理を行う(S4152)。ランプデータ出力処理では、演出制御用マイコン91は、画像による演出等に合うタイミングなどで枠ランプ66やボタン内LED633を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理におけるその他の処理(S4206)で作成されたランプデータをランプ制御回路107に出力する。つまり、演出制御用マイコン91は、ランプデータに従って枠ランプ66やボタン内LED633を所定の発光態様で発光させる。
次いで、演出制御用マイコン91は、駆動制御処理を行う(S4153)。駆動制御処理では、演出制御用マイコン91は、所定のタイミングで盤可動体15を駆動させるべく、駆動データ(盤可動体15の駆動のためのデータ)を作成し、または、出力する。また、駆動制御処理では、演出制御用マイコン91は、所定のタイミングで球型操作体631、ボタン内可動体632および剣型操作体641を振動させるべく、振動データ(球型操作体631、ボタン内可動体632および剣型操作体641の振動のためのデータ)を作成し、または、出力する。後述の10msタイマ割り込み処理における各処理でセットされた駆動データおよび振動データもこの処理で出力される。つまり、演出制御用マイコン91は、駆動データに従って、盤可動体15を所定の動作態様で駆動させる。また、演出制御用マイコン91は、振動データに従って、球型操作体631、ボタン内可動体632および剣型操作体641を所定の振動態様で振動させる。
そして、演出制御用マイコン91は、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理を行って(S4154)、1msタイマ割り込み処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]
10msタイマ割り込み処理(S4012)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図46に示すように、演出制御用マイコン91は、10msタイマ割り込み処理ではまず、ステップS4101で受信バッファに格納された受信コマンドなどを解析する受信コマンド解析処理を行う(S4201)。続いて、演出制御用マイコン91は、変動演出、ボタン演出、客待ち演出、および、大当たり遊技演出などの各演出に関する時間を計測するためのタイマを更新する演出タイマ更新処理を行う(S4202)。さらに、客待ち演出を開始させるための客待ち演出実行処理(S4203)を行う。
次いで、演出制御用マイコン91は、1msタイマ割り込み処理で作成した球型ボタンスイッチデータ、剣型ボタンスイッチデータ、および、セレクトボタンスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用の球型ボタンスイッチデータ、剣型ボタンスイッチデータ、および、セレクトボタンスイッチデータとしてRAM94に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4204)。演出制御用マイコン91は、スイッチ状態取得処理によって、球型ボタン63(球型操作体631)の操作の有無、剣型ボタン64(剣型操作体641)の操作の有無、および、セレクトボタン65の操作の有無を認識することができる。
次いで、演出制御用マイコン91は、球型ボタン63や剣型ボタン64の操作が可能なボタン演出を行うためのボタン演出制御処理を行う(S4205)。ボタン演出制御処理については後述する。
その後、演出制御用マイコン91は、その他の処理として、後述するように、出力バッファにセットされ、画像制御基板100に送信される変動演出開始コマンド、客待ち演出開始コマンド、オープニング演出開始コマンド、ラウンド演出開始コマンド、V通過演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、および、ボタン演出開始コマンドが示す演出内容などに基づいて、ランプデータ(枠ランプ66やボタン内LED633の点灯を制御するデータ)の作成、および、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成と音声制御回路106への出力などを行う(S4206)。
[受信コマンド解析処理]
次に、図47〜図48を用いて受信コマンド解析処理について説明する。図47に示すように、演出制御用マイコン91は、受信コマンド解析処理ではまず、主制御基板80から始動入賞コマンド(第1始動入賞コマンド又は第2始動入賞コマンド)を受信したか否か、言い換えれば、始動入賞コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する(S4301)。始動入賞コマンドを受信していれば(S4301でYES)、ステップS4302に進む一方、始動入賞コマンドを受信していなければ(S4301でNO)、ステップS4303に進む。
ステップS4302において、演出制御用マイコン91は、先読み演出判定処理を行う。演出制御用マイコン91は、先読み演出判定処理ではまず、受信した始動入賞コマンドをRAM94にある始動入賞コマンド保留記憶部95に記憶する。ここで、演出制御用マイコン91は、第1始動入賞コマンドであれば始動入賞コマンド保留記憶部95の中の第1始動入賞コマンド保留記憶部95aに記憶する。一方、演出制御用マイコン91は、第2始動入賞コマンドであれば始動入賞コマンド保留記憶部95の中の第2始動入賞コマンド保留記憶部95bに記憶する。なお、第1始動入賞コマンド保留記憶部95aおよび第2始動入賞コマンド保留記憶部95bは、RAM84の特図1保留記憶部85aおよび特図2保留記憶部85bと同様に構成されている。次に、演出制御用マイコン91は、その記憶した始動入賞コマンドを解析して、大当たり期待度を示す先読み演出(先読み予告演出)を実行するか否かの抽選を行う。先読み演出には、前述した保留演出の他に、連続する複数回の特別図柄の変動表示にわたって相互に関連する連続予告演出等がある。これらの先読み演出を実行すると決定した場合には、決定した演出を実行するための先読み演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4303において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から図柄指定コマンドを受信したか否か、言い換えれば、図柄指定コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、図柄指定コマンドを受信していなければ(S4303でNO)、ステップS4305に進む一方、図柄指定コマンドを受信していれば(S4303でYES)、図柄指定コマンドを解析して、図柄指定コマンドが表す特図判定結果(大当たり図柄種別またはハズレ図柄)を特定し、特定した特図(特図解析結果)をRAM94にある特図解析結果記憶部96に記憶する(S4304)。なお、ここで演出制御用マイコン91が取得した情報(特図解析結果)は、これ以降に実行する処理においても適宜利用可能なものとする。
ステップS4305において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否か、言い換えれば、変動開始コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。変動開始コマンドを受信していなければ(S4305でNO)、ステップS4306に進む一方、変動開始コマンドを受信していれば(S4305でYES)、変動演出開始処理を行う(S4306)。変動演出開始処理では、変動開始コマンドを解析し、その解析結果に基づいて変動演出の演出内容を特定する。変動演出開始処理については後述する。
ステップS4307において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か、言い換えれば、変動停止コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドを受信していなければ(S4307でNO)、ステップS4309に進む一方、変動停止コマンドを受信していれば(S4307でYES)、変動演出終了処理を行う(S4308)。変動演出終了処理では、変動停止コマンドを解析し、その解析結果に基づいて、変動演出を終了(演出図柄の変動表示を停止)させるための変動演出終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4309において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から客待ちコマンドを受信したか否か、言い換えれば、客待ちコマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、客待ちコマンドを受信していなければ(S4309でNO)、ステップS4311に進む一方、客待ちコマンドを受信していれば(S4309でYES)、客待ち演出待機処理を行う(S4310)。演出制御用マイコン91は、客待ち演出待機処理では、演出図柄の停止表示が行われてから客待ち演出を開始させるまでの待機時間(例えば、20秒)を客待ち演出タイマにセットする。なお、この待機時間が経過したか否かはステップS4203の客待ち演出実行処理で監視される。演出制御用マイコン91は、ステップS4203の客待ち演出実行処理で、待機時間が経過したと判定すると、客待ち演出を開始させるための客待ち演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4311において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から遊技状態コマンドを受信したか否か、言い換えれば、遊技状態コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、遊技状態コマンドを受信していなければ(S4311でNO)、ステップS4313に進む一方、遊技状態コマンドを受信していれば(S4311でYES)、遊技状態コマンドを解析して、遊技状態コマンドが表す遊技状態を特定し、当該解析結果に基づいて、演出モードを制御するための演出モード処理を行う(S4312)。演出モード処理において、演出制御用マイコン91は、遊技状態コマンドが示す遊技状態が、現在の遊技状態と異なり、新たに変更されていれば、その変更に応じて演出モードを切り替える。例えば、現在の遊技状態が通常遊技状態であり、通常演出モードである場合に、高確率状態且つ時短状態を示す遊技状態コマンドを受信すると確変演出モードを新たに設定し、確変演出モードを開始するための確変演出モード開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。また、現在の遊技状態が通常遊技状態であり、通常演出モードである場合に、通常確率状態且つ時短状態を示す遊技状態コマンドを受信すると時短演出モードを新たに設定し、時短演出モードを開始するための時短演出モード開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。また、現在の遊技状態が高確率状態且つ時短状態であり、確変演出モードである場合、または、現在の遊技状態が通常確率状態且つ時短状態であり、時短演出モードである場合に、通常遊技状態を示す遊技状態コマンドを受信すると通常演出モードを新たに設定し、通常演出モードを開始するための通常演出モード開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4313において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か、言い換えれば、オープニングコマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、オープニングコマンドを受信していなければ(S4313でNO)、ステップS4315に進む一方、オープニングコマンドを受信していれば(S4313でYES)、オープニング演出を開始させるためのオープニング演出開始処理を行う(S4314)。演出制御用マイコン91は、オープニング演出開始処理では、オープニングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出の演出内容(オープニング演出パターン)を選択し、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4315において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からラウンド数コマンドを受信したか否か、言い換えれば、ラウンド数コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。ラウンド数コマンドを受信していなければ(S4315でNO)、ステップS4317に進む一方、ラウンド数コマンドを受信していれば(S4315でYES)、ラウンド演出を開始させるためのラウンド演出開始処理を行う(S4316)。演出制御用マイコン91は、ラウンド演出開始処理では、ラウンド数コマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のラウンド遊技中に実行するラウンド演出の演出内容(ラウンド演出パターン)を選択し、選択したラウンド演出パターンに応じたラウンド演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4317において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からV通過コマンドを受信したか否か、言い換えれば、V通過コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。V通過コマンドを受信していなければ(S4317でNO)、ステップS4319に進む一方、V通過コマンドを受信していれば(S4317でYES)、V通過演出を開始させるためのV通過演出開始処理を行う(S4318)。演出制御用マイコン91は、V通過演出開始処理では、V通過に応じたV通過演出を開始させるためのV通過演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4319において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か、言い換えれば、エンディングコマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。エンディングコマンドを受信していなければ(S4319でNO)、受信コマンド解析処理を終了する一方、エンディングコマンドを受信していれば(S4319でYES)、エンディング演出を開始させるためのエンディング演出開始処理を行う(S4320)。演出制御用マイコン91は、エンディング演出開始処理では、エンディングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のエンディング中に実行するエンディング演出の演出内容(エンディング演出パターン)を選択し、選択したエンディング演出パターンに応じたエンディング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
[変動演出開始処理]
図49に示すように、演出制御用マイコン91は、変動演出開始処理ではまず、変動開始コマンドを解析し、変動開始コマンドが表す特図変動パターンを特定し、特定した特図変動パターン(特図変動パターン解析結果)をRAM94の中にある特図変動パターン解析結果記憶部97に記憶する(S4401)。なお、取得した情報(特図変動パターン解析結果)はこれ以降に実行する処理においても適宜利用可能なものとする。
次に、演出制御用マイコン91は、停止演出図柄判定用乱数カウンタの値を停止演出図柄判定用乱数として取得し、最終的に停止表示させる演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせ(例えば「777」等)を決定する停止演出図柄決定処理を行う(S4402)。停止演出図柄決定処理では、取得した停止演出図柄判定用乱数を、停止演出図柄判定用テーブルを用いて判定することにより、停止演出図柄(演出図柄8L、8C、8R)を決定する。停止演出図柄判定用テーブルは、演出モード、停止表示される特別図柄およびリーチの有無などに関連づけられて複数設けられている。よって、演出制御用マイコン91は、複数の停止演出図柄判定用テーブルの中から、現在の演出モード、特図解析結果および特図変動パターン解析結果に基づいて1つの停止演出図柄判定用テーブルを選択する。なお、最終的に停止表示させる演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせは、例えば、停止表示される特別図柄が「大当たり図柄」であると「777」などのようなゾロ目になり、「ハズレ図柄」且つ「リーチ有り」であると「787」などのようなハズレ目になり、「ハズレ図柄」且つ「リーチなし」であると「631」などのようなバラケ目になる。
次に、演出制御用マイコン91は、変動演出パターン決定処理を行う(S4403)。ここでは、図50を用いて、通常演出モードにおける変動演出パターン決定処理について説明する。図50に示すように、変動演出パターン決定処理では、まず、特図変動パターン解析結果に基づいて、これから行う変動演出においてSPリーチ(強SPリーチまたは弱SPリーチ)があるか否か、言い換えれば、特図変動パターン解析結果に対応付けられた演出フローに「SPリーチ」が含まれているか否かを判定する(S4501)。演出制御用マイコン91は、SPリーチがなければ(S4501でNO)ステップS4506に進み、SPリーチがあれば(S4501でYES)、SPリーチパターン判定用乱数カウンタが示す値をSPリーチパターン判定用乱数として取得し(S4502)、取得したSPリーチパターン判定用乱数に基づいてSPリーチの演出内容(SPリーチ種別)を判定するSPリーチパターン判定を行う(S4503)。
SPリーチパターン判定は、SPリーチパターン判定テーブルを用いて行われる。図55に示すように、SPリーチパターン判定テーブルは、現在の演出モード、特図および特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。各SPリーチパターン判定テーブルには、所定の(図55に記載の)振分率(%)となるように、複数のSPリーチの演出内容(SPリーチ種別)にSPリーチパターン判定用乱数の値(SPリーチパターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、SPリーチパターン判定において、まずは、現在の演出モード、特図解析結果および特図変動パターン解析結果に基づいてSPリーチパターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得したSPリーチパターン判定用乱数を照合し、SPリーチの演出内容(SPリーチ種別)を決定してRAM94の所定領域にセットする。
第1実施形態においては、SPリーチが行われるということは発展演出も必ず行われるので、演出制御用マイコン91は、次に、発展演出パターン判定用乱数カウンタが示す値を発展演出パターン判定用乱数として取得し(S4504)、取得した発展演出パターン判定用乱数に基づいて発展演出の演出内容(発展演出種別)を判定する発展演出パターン判定を行う(S4505)。
発展演出パターン判定は、発展演出パターン判定テーブルを用いて行われる。図56に示すように、発展演出パターン判定テーブルは、現在の演出モード、特図および特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。各発展演出パターン判定テーブルには、所定の(図56に記載の)振分率(%)となるように、複数の発展演出の演出内容(発展演出種別)に発展演出パターン判定用乱数の値(発展演出パターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、発展演出パターン判定において、まずは、現在の演出モード、特図解析結果および特図変動パターン解析結果に基づいて発展演出パターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得した発展演出パターン判定用乱数を照合し、発展演出の演出内容(発展演出種別)を決定してRAM94の所定領域にセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、特図変動パターン解析結果に基づいて、これから行う変動演出においてNリーチがあるか否か、言い換えれば、特図変動パターン解析結果に対応付けられた演出フローに「Nリーチ」が含まれているか否かを判定する(S4506)。演出制御用マイコン91は、Nリーチがなければ(S4506でNO)ステップS4509に進み、Nリーチがあれば(S4506でYES)、Nリーチパターン判定用乱数カウンタが示す値をNリーチパターン判定用乱数として取得し(S4507)、取得したNリーチパターン判定用乱数に基づいてNリーチの演出内容(Nリーチ種別)を判定するNリーチパターン判定を行う(S4508)。
Nリーチパターン判定は、Nリーチパターン判定テーブルを用いて行われる。図57に示すように、Nリーチパターン判定テーブルは、演出モードおよび特図に関連づけられて複数設けられている。各Nリーチパターン判定テーブルには、所定の(図57に記載の)振分率(%)となるように、複数のNリーチの演出内容(Nリーチ種別)にNリーチパターン判定用乱数の値(Nリーチパターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、Nリーチパターン判定において、まずは、現在の演出モードおよび特図解析結果に関連付けられたNリーチパターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得したNリーチパターン判定用乱数を照合し、Nリーチの演出内容(Nリーチ種別)を決定してRAM94の所定領域にセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、特図変動パターン結果に基づいて、これから行う変動演出が通常変動演出であるか否かを判定する(S4509)。演出制御用マイコン91は、通常変動演出でなければ(S4509でNO)変動演出パターン決定処理を終了して、変動演出開始処理(S4306)に戻り、通常変動演出であれば(S4509でYES)、通常変動演出パターン判定用乱数カウンタが示す値を通常変動演出パターン判定用乱数として取得し(S4510)、取得した通常変動演出パターン判定用乱数に基づいて通常変動演出の演出内容(通常変動演出種別)を判定する通常変動演出パターン判定を行う(S4511)。
通常変動演出パターン判定は、通常変動演出パターン判定テーブルを用いて行われる。図58に示すように、通常変動演出パターン判定テーブルは、演出モードおよび特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。各通常変動演出パターン判定テーブルには、所定の(図58に記載の)振分率(%)となるように、複数の通常変動演出の演出内容(通常変動演出種別)に通常変動演出パターン判定用乱数の値(通常変動演出パターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、通常変動演出パターン判定において、まずは、現在の演出モードおよび特図変動パターン解析結果に関連づけられた通常変動演出パターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得した通常変動演出パターン判定用乱数を照合し、通常変動演出の演出内容(通常変動演出種別)を決定してRAM94の所定領域にセットする。
説明を変動演出開始処理(S4306)に戻す。次に、演出制御用マイコン91は、予告演出の実行の可否および予告演出の演出内容(予告演出パターン)を決定する予告演出決定処理を行う(S4404)。ここで、図51を用いて、通常演出モードにおける予告演出決定処理について説明する。図51に示すように、予告演出決定処理では、まず、台詞予告判定用乱数カウンタが示す値を台詞予告判定用乱数として取得し(S4601)、取得した台詞予告判定用乱数に基づいて台詞予告の演出内容(台詞予告パターン)などを判定する台詞予告判定を行う(S4602)。
台詞予告判定は、台詞予告判定テーブルを用いて行われる。図59(A)に示すように、台詞予告判定テーブルは、特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。図59(A)に示す台詞予告判定テーブルの「当たり変動」は、大当たりの特図変動パターン(TP01〜TP05、TP51〜TP55)を表している。各台詞予告判定テーブルには、所定の(図59(A)に記載の)振分率(%)となるように、台詞予告の演出内容(台詞予告パターン)と台詞予告の不実行(図59(A)における「−」)に台詞予告判定用乱数の値(台詞予告判定用乱数値)が振り分けられている。
演出制御用マイコン91は、台詞予告判定において、まずは、特図変動パターン解析結果に関連づけられた台詞予告判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得した台詞予告判定用乱数を照合し、何れか1つの台詞予告の演出内容(台詞予告パターン)または台詞予告の不実行を決定して、判定結果をRAM94の所定領域にセットする。よって、何れか1つの台詞予告の演出内容(台詞予告パターン)が選択された場合、同時に「台詞予告の実行」も決定されたことになる。すなわち、台詞予告判定では、台詞予告の実行の可否と、実行する場合の台詞予告の演出内容(台詞予告パターン)が決定される。
次に、演出制御用マイコン91は、これから行われる変動演出でカットイン予告が実行可能であるか否か、詳細には、通常Bハズレ変動の特図変動時間以上の特図変動時間に対応付けられた特図変動パターンであるか否かを判定する(S4603)。これは、カットイン予告が特別図柄の変動表示の開始後6秒経過したときから最大で4秒かけて実行可能であるため、通常Bハズレ変動の特図変動時間以上の特図変動時間に対応付けられた特図変動パターンでないとカットイン予告を実行することができないからである。演出制御用マイコン91は、カットイン予告が実行可能でなければ(S4603でNO)予告演出決定処理を終了して変動演出開始処理に戻り、カットイン予告が実行可能であれば(S4603でYES)、カットイン予告判定用乱数カウンタが示す値をカットイン予告判定用乱数として取得し(S4604)、取得したカットイン予告判定用乱数に基づいてカットイン予告の演出内容(カットイン予告パターン)などを判定するカットイン予告判定を行う(S4605)。
カットイン予告判定は、カットイン予告判定テーブルを用いて行われる。図59(B)に示すように、カットイン予告判定テーブルは、特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。各カットイン予告判定テーブルには、所定の(図59(B)に記載の)振分率(%)となるように、カットイン予告の演出内容(カットイン予告パターン)およびカットイン予告の不実行(図59(B)における「−」)にカットイン予告判定用乱数の値(カットイン予告判定用乱数値)が振り分けられている。
演出制御用マイコン91は、カットイン予告判定において、まずは、特図変動パターン解析結果に関連づけられたカットイン予告判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得したカットイン予告判定用乱数を照合し、何れか1つのカットイン予告の演出内容(カットイン予告パターン)またはカットイン予告の不実行を決定して、判定結果をRAM94の所定領域にセットする。よって、何れか1つのカットイン予告の演出内容(カットイン予告パターン)が選択された場合、同時に「カットイン予告の実行」も決定されたことになる。すなわち、カットイン予告判定では、カットイン予告の実行の可否と、実行する場合のカットイン予告の演出内容(カットイン予告パターン)が決定される。
次に、演出制御用マイコン91は、これから行われる変動演出で群予告が実行可能であるか否か、詳細には、Nハズレ変動の特図変動時間以上の特図変動時間に対応付けられた特図変動パターンであるか否かを判定する(S4606)。これは、群予告がNリーチ中に実行可能であるため、Nハズレ変動の特図変動時間以上の特図変動時間に対応付けられた(Nリーチが行われる演出内容の)特図変動パターンでないと群予告を実行することができないからである。演出制御用マイコン91は、群予告が実行可能でなければ(S4606でNO)予告演出決定処理を終了して変動演出開始処理に戻り、群予告が実行可能であれば(S4606でYES)、群予告判定用乱数カウンタが示す値を群予告判定用乱数として取得し(S4607)、取得した群予告判定用乱数に基づいて群予告の演出内容(群予告パターン)を判定する群予告判定を行う(S4608)。
群予告判定は、群予告判定テーブルを用いて行われる。図60(A)に示すように、群予告判定テーブルは、特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。各群予告判定テーブルには、所定の(図60(A)に記載の)振分率(%)となるように、群予告の演出内容(群予告パターン)および群予告の不実行(図60(A)における「−」)に群予告判定用乱数の値(群予告判定用乱数値)が振り分けられている。
演出制御用マイコン91は、群予告判定において、まずは、特図変動パターン解析結果に関連づけられた群予告判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得した群予告判定用乱数を照合し、何れか1つの群予告の演出内容(群予告パターン)または群予告の不実行を決定して、判定結果をRAM94の所定領域にセットする。よって、何れか1つの群予告の演出内容(群予告パターン)が選択された場合、同時に「群予告の実行」も決定されたことになる。すなわち、群予告判定では、群予告の実行の可否と、実行する場合の群予告の演出内容(群予告パターン)が決定される。
次に、演出制御用マイコン91は、これから行われる変動演出でキャラ角度予告が実行可能であるか否か、詳細には、発展演出が行われる演出内容の特図変動パターンであるか否かを判定する(S4609)。これは、キャラ角度予告が発展演出中に行われるため、発展演出が行われる演出内容の特図変動パターンでないとキャラ角度予告を実行することができないからである。演出制御用マイコン91は、キャラ角度予告が実行可能でなければ(S4609でNO)予告演出決定処理を終了して変動演出開始処理に戻り、キャラ角度予告が実行可能であれば(S4609でYES)、キャラ角度予告判定用乱数カウンタが示す値をキャラ角度予告判定用乱数として取得し(S4610)、取得したキャラ角度予告判定用乱数に基づいてキャラ角度予告の演出内容(キャラ角度予告パターン)を判定するキャラ角度予告判定を行う(S4611)。
キャラ角度予告判定は、キャラ角度予告判定テーブルを用いて行われる。図60(B)に示すように、キャラ角度予告判定テーブルは、特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。各キャラ角度予告判定テーブルには、所定の(図60(B)に記載の)振分率(%)となるように、キャラ角度予告の演出内容にキャラ角度予告判定用乱数の値(キャラ角度予告判定用乱数値)が振り分けられている。
演出制御用マイコン91は、キャラ角度予告判定において、まずは、特図変動パターン解析結果に関連づけられたキャラ角度予告判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得したキャラ角度予告判定用乱数を照合し、何れか1つのキャラ角度予告の演出内容(キャラ角度予告パターン)を決定して、判定結果をRAM94の所定領域にセットする。
次に、演出制御用マイコン91は、これから行われる変動演出でタイトル色予告が実行可能であるか否か、詳細には、SPリーチが行われる演出内容の特図変動パターンであるか否かを判定する(S4612)。これは、タイトル色予告がSPリーチ中に行われるため、SPリーチが行われる演出内容の特図変動パターンでないとタイトル色予告を実行することができないからである。演出制御用マイコン91は、タイトル色予告が実行可能でなければ(S4612でNO)予告演出決定処理を終了して変動演出開始処理に戻り、タイトル色予告が実行可能であれば(S4612でYES)、タイトル色予告判定用乱数カウンタが示す値をタイトル色予告判定用乱数として取得し(S4613)、取得したタイトル色予告判定用乱数に基づいてタイトル色予告の演出内容(タイトル色予告パターン)を判定するタイトル色予告判定を行って(S4614)、予告演出決定処理を終了して変動演出開始処理に戻る。
タイトル色予告判定は、タイトル色予告判定テーブルを用いて行われる。図60(C)に示すように、タイトル色予告判定テーブルは、特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。各タイトル色予告判定テーブルには、所定の(図60(C)に記載の)振分率(%)となるように、タイトル色予告の演出内容にタイトル色予告判定用乱数の値(タイトル色予告判定用乱数値)が振り分けられている。
演出制御用マイコン91は、タイトル色予告判定において、まずは、特図変動パターン解析結果に関連づけられたタイトル色予告判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得したタイトル色予告判定用乱数を照合し、何れか1つのタイトル色予告の演出内容(タイトル色予告パターン)を決定して、判定結果をRAM94の所定領域にセットする。
なお、キャラ角度予告判定およびタイトル色予告判定では、台詞予告判定などと異なり、不実行が判定対象に含まれていない。これは、キャラ角度予告の対象である主人公キャラクタは発展演出の中に組み込まれており、また、タイトル色予告の対象であるタイトル画像G3はSPリーチの中に組み込まれているため、キャラ角度予告またはタイトル色予告が実行可能であると判断された時点で、キャラ角度予告およびタイトル色予告が必ず実行されるからである。
説明を変動演出開始処理(S4306)に戻す。次に、演出制御用マイコン91は、ボタン演出に関するボタン演出決定処理を行う(S4405)。ここで、図52〜図53を用いて、通常演出モードにおけるボタン演出決定処理について説明する。図52に示すように、ボタン演出決定処理では、まず、特図変動パターン解析結果に基づいて、これから開始される変動演出でSPリーチが実行されるか否かを判定する(S4701)。演出制御用マイコン91は、SPリーチが実行されなければ(S4701でNO)ステップS4704に進み、SPリーチが実行されれば(S4701でYES)SPリーチにおける勝敗分岐点ボタン演出パターン判定用乱数カウンタが示す値を勝敗分岐点ボタン演出パターン判定用乱数として取得し(S4702)、取得した勝敗分岐点ボタン演出パターン判定用乱数に基づいて、勝敗分岐点でのボタン演出(勝敗分岐点ボタン演出)のボタン演出パターン(勝敗分岐点ボタン演出パターン)を判定する勝敗分岐点ボタン演出パターン判定を行う(S4703)。前述の通り、第1実施形態では、勝敗分岐点ボタン演出パターンとして、ボタン演出P11〜ボタン演出P15が設けられている(図30参照)。
勝敗分岐点ボタン演出パターン判定は、勝敗分岐点ボタン演出パターン判定テーブルを用いて行われる。図61に示すように、勝敗分岐点ボタン演出パターン判定テーブルは、大当たり判定結果およびSPリーチ種別(SPリーチの演出内容)に関連づけられて複数設けられている。各勝敗分岐点ボタン演出パターン判定テーブルには、所定の(図61に記載の)振分率(%)となるように、各勝敗分岐点ボタン演出パターン(勝敗分岐点ボタン演出の演出内容)に勝敗分岐点ボタン演出パターン判定用乱数の値(勝敗分岐点ボタン演出パターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、勝敗分岐点ボタン演出パターン判定において、まずは、特図解析結果およびステップS4503で判定したSPリーチ種別(SPリーチの演出内容)に関連づけられた勝敗分岐点ボタン演出パターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得した勝敗分岐点ボタン演出パターン判定用乱数を照合し、勝敗分岐点ボタン演出パターン(勝敗分岐点でのボタン演出の演出内容)を決定してRAM94の所定領域にセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、特図変動パターン解析結果に基づいて、これから開始される変動演出で発展演出が実行されるか否かを判定する(S4704)。演出制御用マイコン91は、発展演出が実行されなければ(S4704でNO)ステップS4707に進み、発展演出が実行されれば(S4704でYES)発展演出中ボタン演出パターン判定用乱数カウンタが示す値を発展演出中ボタン演出パターン判定用乱数として取得し(S4705)、取得した発展演出中ボタン演出パターン判定用乱数に基づいて、発展演出中のボタン演出(発展演出中ボタン演出)のボタン演出パターン(発展演出中ボタン演出パターン)を判定する発展演出中ボタン演出パターン判定を行う(S4706)。第1実施形態では、発展演出中ボタン演出パターンとして、ボタン演出P1〜ボタン演出P4およびボタン演出P6〜ボタン演出P7が設けられている(図30参照)。
発展演出中ボタン演出パターン判定は、発展演出中ボタン演出パターン判定テーブルを用いて行われる。図62に示すように、発展演出中ボタン演出パターン判定テーブルは、特図変動パターンおよび発展演出種別(発展演出の演出内容)に関連づけられて複数設けられている。各発展演出中ボタン演出パターン判定テーブルには、所定の(図62に記載の)振分率(%)となるように、各発展演出中ボタン演出パターン(発展演出中ボタン演出の演出内容)に発展演出中ボタン演出パターン判定用乱数の値(発展演出中ボタン演出パターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、発展演出中ボタン演出パターン判定において、まずは、特図変動パターン解析結果およびステップS4505で判定した発展演出の演出内容に関連づけられた発展演出中ボタン演出パターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得した発展演出中ボタン演出パターン判定用乱数を照合し、発展演出中ボタン演出パターン(発展演出中ボタン演出の演出内容)を決定してRAM94の所定領域にセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、ステップS4404の予告演出決定処理の結果に基づいて、これから開始される変動演出で群予告が実行されるか否かを判定する(S4707)。演出制御用マイコン91は、群予告が実行されなければ(S4707でNO)ステップS4710に進み、群予告が実行されれば(S4707でYES)群予告ボタン演出パターン判定用乱数カウンタが示す値を群予告ボタン演出パターン判定用乱数として取得し(S4708)、取得した群予告ボタン演出パターン判定用乱数に基づいて、群予告を伴うボタン演出(群予告ボタン演出)のボタン演出パターン(群予告ボタン演出パターン)を判定する群予告ボタン演出パターン判定を行う(S4709)。第1実施形態では、群予告ボタン演出パターンとして、ボタン演出P1〜ボタン演出P6が設けられている(図30参照)。
群予告ボタン演出パターン判定は、群予告ボタン演出パターン判定テーブルを用いて行われる。図63に示すように、群予告ボタン演出パターン判定テーブルは、特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。各群予告ボタン演出パターン判定テーブルには、所定の(図63に記載の)振分率(%)となるように、各群予告ボタン演出パターン(群予告ボタン演出の演出内容)に群予告ボタン演出パターン判定用乱数の値(群予告ボタン演出パターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、群予告ボタン演出パターン判定において、まずは、特図変動パターン解析結果に関連づけられた群予告ボタン演出パターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得した群予告ボタン演出パターン判定用乱数を照合し、群予告ボタン演出パターン(群予告ボタン演出の演出内容)を決定してRAM94の所定領域にセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、ステップS4404の予告演出決定処理の結果に基づいて、これから開始される変動演出でカットイン予告が実行されるか否かを判定する(S4710)。演出制御用マイコン91は、カットイン予告が実行されなければ(S4710でNO)ステップS4713に進み、カットイン予告が実行されれば(S4710でYES)カットイン予告ボタン演出パターン判定用乱数カウンタが示す値をカットイン予告ボタン演出パターン判定用乱数として取得し(S4711)、取得したカットイン予告ボタン演出パターン判定用乱数に基づいて、カットイン予告を伴うボタン演出(カットイン予告ボタン演出)のボタン演出パターン(カットイン予告ボタン演出パターン)を判定するカットイン予告ボタン演出パターン判定を行う(S4712)。第1実施形態では、カットイン予告ボタン演出パターンとして、ボタン演出P1〜ボタン演出P6が設けられている(図30参照)。
カットイン予告ボタン演出パターン判定は、カットイン予告ボタン演出パターン判定テーブルを用いて行われる。図64に示すように、カットイン予告ボタン演出パターン判定テーブルは、特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。各カットイン予告ボタン演出パターン判定テーブルには、所定の(図64に記載の)振分率(%)となるように、各カットイン予告ボタン演出パターン(カットイン予告ボタン演出の演出内容)にカットイン予告ボタン演出パターン判定用乱数の値(カットイン予告ボタン演出パターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、カットイン予告ボタン演出パターン判定において、まずは、特図変動パターン解析結果に関連づけられたカットイン予告ボタン演出パターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得したカットイン予告ボタン演出パターン判定用乱数を照合し、カットイン予告ボタン演出パターン(カットイン予告ボタン演出の演出内容)を決定してRAM94の所定領域にセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、ステップS4404の予告演出決定処理の結果に基づいて、これから開始される変動演出で台詞予告が実行されるか否かを判定する(S4713)。演出制御用マイコン91は、台詞予告が実行されなければ(S4713でNO)ステップS4716に進み、台詞予告が実行されれば(S4713でYES)台詞予告ボタン演出パターン判定用乱数カウンタが示す値を台詞予告ボタン演出パターン判定用乱数として取得し(S4714)、取得した台詞予告ボタン演出パターン判定用乱数に基づいて、台詞予告を伴うボタン演出(台詞予告ボタン演出)のボタン演出パターン(台詞予告ボタン演出パターン)を判定する台詞予告ボタン演出パターン判定を行う(S4715)。第1実施形態では、台詞予告ボタン演出パターンとして、ボタン演出P1〜ボタン演出P6が設けられている(図30参照)。
台詞予告ボタン演出パターン判定は、台詞予告ボタン演出パターン判定テーブルを用いて行われる。図65に示すように、台詞予告ボタン演出パターン判定テーブルは、特図変動パターンに関連づけられて複数設けられている。各台詞予告ボタン演出パターン判定テーブルには、所定の(図65に記載の)振分率(%)となるように、各台詞予告ボタン演出パターン(台詞予告ボタン演出の演出内容)に台詞予告ボタン演出パターン判定用乱数の値(台詞予告ボタン演出パターン判定用乱数値)が振り分けられている。演出制御用マイコン91は、台詞予告ボタン演出パターン判定において、まずは、特図変動パターン解析結果に関連づけられた台詞予告ボタン演出パターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、取得した台詞予告ボタン演出パターン判定用乱数を照合し、台詞予告ボタン演出パターン(台詞予告ボタン演出の演出内容)を決定してRAM94の所定領域にセットする。
次に、演出制御用マイコン91は、ステップS4403の変動演出決定処理の結果などに基づいて、これから行われる変動演出において行われるボタン演出の中で1種類のボタン演出パターンに対応付けられているボタン演出の内容を確認し、そのボタン演出パターンをRAM94の所定領域にセットする(S4716)。ステップS4701〜ステップS4716の処理では、複数のボタン演出パターンに対応付けられている(複数のボタン演出パターンで実行可能な)ボタン演出について1つのボタン演出パターンを決定するが、全てのボタン演出について複数のボタン演出パターンが対応付けられているわけではない。そこで、ステップS4716では、1種類のボタン演出パターンに対応付けられているボタン演出のボタン演出パターンを確認する。例えば、前述した強SPリーチAの敵キャラクタAの基地が表示されたときに行われるボタン演出(図19(C))が、この1種類のボタン演出パターンに対応付けられているボタン演出に該当する。なお、このボタン演出のボタン演出パターンはボタン演出P1になる。
次に、演出制御用マイコン91は、ステップS4701〜ステップS4716の処理の結果などに基づいて、これから行われる変動演出においてボタン演出が実行されるか否かを判定する(S4717)。演出制御用マイコン91は、ボタン演出が実行されなければ(S4717でNO)ボタン演出決定処理を終了して変動演出開始処理に戻り、ボタン演出が実行されれば(S4717でYES)、ボタン演出監視フラグをRAM94の所定領域にONし(S4718)、これから開始される変動演出におけるボタン演出の実行回数(ボタン演出実行回数)をRAM94のボタン演出実行回数カウンタにセットし(S4719)、これから開始される変動演出の演出内容に応じて実行する全てのボタン演出に係るボタン操作有効期間の開始時間(ボタン操作有効期間開始時間)およびボタン操作有効時間をRAM94の所定領域にセットし(S4720)、ボタン演出決定処理を終了して変動演出開始処理に戻る。
なお、ボタン操作有効期間開始時間は、変動演出の開始時を基準とした変動演出経過時間で構成されている。よって、例えば、台詞予告ボタン演出についてのボタン操作有効期間開始時間は1秒に設定され、カットイン予告のボタン演出についてのボタン操作有効期間開始時間は6秒に設定される。
説明を変動演出開始処理(S4306)に戻す。次に、演出制御用マイコン91は、決定した停止演出図柄、演出フローを構成する各種演出の演出種別(SPリーチ種別、発展演出種別、Nリーチ種別、通常変動演出種別)、各種の予告演出パターン(台詞予告パターン、カットイン予告パターン、群予告パターン、キャラ角度予告パターン、および、タイトル色予告パターン)、ならびに、ボタン演出パターンなどからなる変動演出の演出内容(変動演出内容)を示す変動演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S4406)。変動演出開始コマンドには、画像表示装置7で行われる画像による変動演出の他に、スピーカ67から出力される音声による変動演出、枠ランプ66やボタン内LED633で行われる発光による変動演出の演出内容、および、盤可動体15、球型操作体631、ボタン内可動体632、および、剣型操作体641で行われる動作・振動による変動演出の演出内容が含まれている。ステップS4406でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、制御用ROM103から所定の演出画像を読み出して、画像表示装置7の表示画面7aにて画像による変動演出を行う。また、演出制御用マイコン91は、画像制御基板100によって行われる画像による変動演出が行われている間、画像制御基板100に送信された変動演出開始コマンドが示す変動演出内容に応じて、音声制御回路106を介してスピーカ67から音声を出力させ(音声による変動演出を実行し)、また、ランプ制御回路107を介して枠ランプ66やボタン内LED633を発光させ(発光による変動演出を実行し)、盤可動体15、球型操作体631、ボタン内可動体632、および、剣型操作体641を作動・振動させる(動作・振動による変動演出を実行する)。
そして、演出制御用マイコン91は、最後に、特図変動パターン解析結果に基づく特図変動時間を変動演出の時間(変動演出時間)として、変動演出タイマにセットして変動演出が開始されてから経過する時間(変動演出経過時間)の計測を開始し(S4407)、変動演出開始処理を終了する。変動演出タイマにセットされた変動演出時間は、S4202の演出タイマ更新処理によって、10msおきに、10ms分、更新される。演出制御用マイコン91は、変動演出タイマによって、変動演出経過時間を認識することができる。この変動演出経過時間を認識することにより、演出制御用マイコン91は、ボタン操作有効期間を発生させることができる。
[ボタン演出制御処理]
次に、図54を用いてボタン演出制御処理について説明する。図54に示すように、演出制御用マイコン91は、ボタン演出制御処理ではまず、ボタン演出監視フラグがONか否かを判定する(S5001)。ボタン演出監視フラグがONでなければ(S5001でNO)、ボタン演出制御処理を終え、ボタン演出監視フラグがONであれば(S5001でYES)、ステップS5002に進む。
ステップS5002において、演出制御用マイコン91は、有効期間中フラグがONであるか否かを判定する。有効期間中フラグのONは、ボタン操作有効期間中であることを表す。有効期間中フラグがONであれば(S5002でYES)、ステップS5009に進み、有効期間中フラグがONでなければ(S5002でNO)、変動演出タイマに基づいて、ボタン操作有効期間開始時間であるか否かを判定する(S5003)。
演出制御用マイコン91は、ボタン操作有効期間開始時間でなければ(S5003でNO)、ボタン演出制御処理を終え、ボタン操作有効期間開始時間であれば(S5003でYES)、これから実行されるボタン演出のボタン演出パターンに応じたボタン演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットし(S5004)、これから発生するボタン操作有効期間の時間をボタン演出タイマにセットし(S5005)、有効期間中フラグをRAM94の所定領域にONする(S5006)。
なお、画像制御基板100はボタン演出開始コマンドを受信すると、ボタン演出を開始させ、ボタン演出パターンに応じて、球型ボタン操作促進画像G2、剣型ボタン操作促進画像、特殊剣型ボタン操作促進画像G4、特殊球型ボタン操作促進画像G5、または、スペシャル操作促進画像などを表示画面7aに表示する。また、演出制御用マイコン91は、ボタン演出開始コマンドを出力すると共に、ボタン演出を開始し、ボタン演出パターンに応じて、ボタン内可動体632の振動やボタン内LED633の点灯を開始する。
次に、演出制御用マイコン91は、これから開始させるボタン操作有効期間が勝敗分岐点でのボタン操作有効期間であるか否かを判定する(S5007)。演出制御用マイコン91は、勝敗分岐点でのボタン操作有効期間であれば(S5007でYES)、勝敗分岐点フラグをRAM94の所定領域にONし(S5008)、ボタン演出制御処理を終える。一方、演出制御用マイコン91は、勝敗分岐点でのボタン操作有効期間でなければ(S5007でNO)、そのままボタン演出制御処理を終える。
ステップS5009において、演出制御用マイコン91は、勝敗分岐点フラグがONであるか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、勝敗分岐点フラグがONでなければ(S5009でNO)ステップS5013に進み、勝敗分岐点フラグがONであれば(S5009でYES)、球型ボタン63の操作があったか否かを判定する(S5010)。演出制御用マイコン91は、球型ボタン63の操作がなければ(S5010でNO)ステップS5013に進み、球型ボタン63の操作があれば(S5010でYES)、ボタン演出且つ大当たり報知演出として、剣型操作体641の振動を開始させ(S5011)、勝敗分岐点フラグをOFFし(S5012)、ステップS5013に進む。
ステップS5013において、演出制御用マイコン91は、ボタン操作有効期間が開始してからボタン操作有効時間が経過してボタン操作有効期間が満了したか否か、言い換えれば、ステップS5005でボタン操作有効時間がセットされたボタン演出タイマ=0か否かを判定する。演出制御用マイコン91は、ボタン操作有効期間が満了であれば(S5013でYES)、ステップS5015に進み、ボタン操作有効期間が満了でなければ(S5013でNO)、現在のボタン操作有効期間の対象であるボタン(球型ボタン63または剣型ボタン64)の操作があったか否かを判定する(S5014)。ここで、演出制御用マイコン91は、操作がなければ(S5014でNO)ボタン演出制御処理を終え、操作があれば(S5014でYES)ステップS5015に進む。
ステップS5015において、演出制御用マイコン91は、有効期間中フラグをOFFする。続けて、演出制御用マイコン91は、ボタン操作有効期間が終了したことを表す有効期間終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5016)。なお、画像制御基板100は、有効期間終了コマンドを受信すると、表示していた球型ボタン操作促進画像G2、剣型ボタン操作促進画像、特殊剣型ボタン操作促進画像G4、特殊球型ボタン操作促進画像G5、または、スペシャル操作促進画像を消去して、ボタン操作促進演出を終了させると共に、終了させたボタン操作促進演出が関連づけられている演出(台詞予告(図27(E))、カットイン予告(図28(E))、群予告(図29(D))、発展演出1における怪人キャラに変身している主人公キャラクタの出現(図18(D−2))、発展演出2、3における怪人キャラに変身していない主人公キャラクタの出現(図18(D−2)、図18(D−3))、SPリーチにおける敵キャラクタの基地への攻撃(図19(D))、大当たり報知演出(図21(A))、ハズレ濃厚演出(図23(A))など)を行う。また、演出制御用マイコン91は、有効期間終了コマンドを出力すると共に、実行していたボタン内可動体632の振動やボタン内LED633の点灯などからなるボタン操作促進演出を終了させる。
次に、演出制御用マイコン91は、実行しているボタン演出のボタン演出パターンに基づいて、ボタン操作有効期間後の球型操作体631または剣型操作体641の振動を行う(操作時振動がある)か否かを判定する(S5017)。操作時振動がなければ、すなわちボタン演出パターンがボタン演出P1〜P2、P14〜P15であれば(S5017でNO)ステップS5019に進み、操作時振動があれば、すなわち、ボタン演出パターンがボタン演出P3〜P7、P11〜P13であれば(S5017でYES)、操作時振動の対象であるボタン(球型操作体631または剣型操作体641)のモータ(球型操作体振動モータ631Bまたは剣型操作体振動モータ641B)を駆動させて、球型操作体631または剣型操作体641を所定時間、振動させる(操作時振動を行う)(S5018)。
次に、演出制御用マイコン91は、ボタン演出実行回数カウンタのカウンタ値(ボタン演出実行回数)を1ディクリメントし(S5019)、ボタン演出実行回数カウンタのカウンタ値=0か否かを判定する(S5020)。演出制御用マイコン91は、ボタン演出実行回数カウンタのカウンタ値=0でなければ(S5020でNO)ボタン演出制御処理を終え、ボタン演出実行回数カウンタのカウンタ値=0であれば(S5020でYES)、ボタン演出監視フラグをOFFするなどのフラグOFF処理を行い(S5021)、ボタン演出制御処理を終了する。なお、ステップS5008で勝敗分岐点フラグがONされたが、勝敗分岐点でのボタン操作有効期間で球型ボタン63が操作されなかった場合、フラグOFF処理で、勝敗分岐点フラグがOFFされる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。なお、前述した第1実施形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、説明を省略する。第2実施形態に係るパチンコ遊技機1は、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1と、主に前枠53について異なる。具体的には、図66に示すように、第2実施形態に係るパチンコ遊技機1には、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1が備えていた上側装飾ユニット200、左側装飾ユニット210および右側装飾ユニット220が設けられていない。そして、第2実施形態に係るパチンコ遊技機1では、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1の右側装飾ユニット220に設けられていた剣型ボタン64に代えて、前枠53の前面の左下部にグリップ68が設けられている。また、第2実施形態に係るパチンコ遊技機1では、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1の上側装飾ユニット200に設けられていた枠ランプ66に代えて、枠ランプ69が、前枠53の前面の左右の中央辺りに設けられている。
図67に示すように、グリップ68は、鉛直方向に保持された棒状部を含むグリップ型操作体681と、グリップ型操作体681の棒状部の上端部で後方に向けて突設されているトリガ型操作体682と、を備える。グリップ型操作体681は、全体で後方への押し込み操作が可能に構成されている。そして、グリップ型操作体681の棒状部は掴持可能に構成されている。一方、トリガ型操作体682は、指で引っ掛けることが可能に且つ前方への押し込み操作が可能に構成されている。よって、遊技者などは、手でグリップ型操作体681を掴みながら、指でトリガ型操作体682を操作することができる。
また、第2実施形態のパチンコ遊技機1は、図68に示すように、グリップ型操作体681が操作されたことを検出するグリップ検出スイッチ681aと、トリガ型操作体682が操作されたことを検出するトリガ検出スイッチ682aと、を備える。グリップ検出スイッチ681aおよびトリガ検出スイッチ682aはサブ制御基板90に接続されている。グリップ検出スイッチ681aは、グリップ型操作体681が操作されたことを検出すると、グリップ型操作体681が操作されたことを示す検出信号をサブ制御基板90に出力する。トリガ検出スイッチ682aは、トリガ型操作体682が操作されたことを検出すると、トリガ型操作体682が操作されたことを示す検出信号をサブ制御基板90に出力する。そして、サブ制御基板90は、第1実施形態において剣型ボタン検出スイッチ64aからの検出信号に基づいてステップS4011の1msタイマ割り込み処理およびステップS4012の10msタイマ割り込み処理で、剣型操作体641の操作を認識したのと同様に、グリップ検出スイッチ681aからの検出信号およびトリガ検出スイッチ682aからの検出信号に基づいて、ステップS4011の1msタイマ割り込み処理およびステップS4012の10msタイマ割り込み処理で、グリップ型操作体681の操作およびトリガ型操作体682の操作を認識することができる。
また、グリップ型操作体681は振動可能に構成されている。すなわち、第2実施形態のパチンコ遊技機1は、グリップ型操作体681を振動させるグリップ振動モータ681Bを備える。グリップ振動モータ681Bは、第1実施形態における剣型操作体振動モータ641Bと同様に、サブ制御基板90に接続されている。そして、サブ制御基板90は、第1実施形態におけるステップS4205のボタン演出制御処理で、剣型操作体641を振動させたのと同様に、グリップ型操作体681を振動させることができる。
次に、グリップ68を用いた演出について説明する。グリップ68は、第1実施形態の剣型ボタン64に代わるものである。そして、基本的には、第1実施形態における剣型ボタン64の操作有効期間が、グリップ型操作体681に対する操作が有効な期間に代わる。それに伴って、剣型ボタン64の操作有効期間で行われていた剣型ボタン64の操作を促す演出も、グリップ型操作体681の操作を促す演出に置き換わる。
例えば、図68(A)に示すように、強SPリーチAの勝敗分岐点になると、グリップ型操作体681の後方への押し込み操作が有効な期間(グリップ操作有効期間)が発生し、グリップ型操作体681の後方への押し込み操作を促す演出(特殊グリップ操作促進演出)が行われる。特殊グリップ操作促進演出では、図68(B)に示すように、例えば、グリップ型操作体681の操作を促す画像(特殊グリップ操作促進画像)G9が表示される。特殊グリップ操作促進画像G9は、グリップ型操作体681を表す画像(特殊グリップ型操作体画像)G91と、グリップ型操作体681の押し込み操作を表す画像(文字「押せ!」:特殊グリップ型操作体操作画像)G92と、グリップ型操作体681に対する操作有効期間(グリップ操作有効期間)の残り時間を表す画像(特殊有効期間残り時間画像)G93と、を含む。なお、特殊有効期間残り時間画像G93は、遊技者が有効期間の残り時間を容易に理解できるように変化する。
そして、勝敗分岐点でのグリップ操作有効期間においてグリップ型操作体681が操作されると、第1実施形態において剣型ボタン64が操作された場合と同様に、大当たり報知演出またはハズレ濃厚演出が行われる。なお、第2実施形態での大当たり報知演出は、表示画面7aにおける主人公キャラクタが勝利するシーンの映像の表示と、グリップ型操作体681の振動とで構成される。なお、グリップ型操作体681の振動の開始タイミングと振動の時間は、第1実施形態における大当たり報知演出を構成する剣型操作体641の振動の開始タイミングと振動の時間と同じである。
ここで、第1実施形態では、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間において、剣型ボタン64が操作されていない状況で球型ボタン63が操作されると、大当たり報知演出の一部且つボタン演出の一部として剣型操作体641が振動した。第2実施形態では、これに代えて、勝敗分岐点に係るグリップ操作有効期間において、グリップ型操作体681が操作されていない状況でトリガ型操作体682が操作されると、大当たり報知演出の一部且つボタン演出の一部としてグリップ型操作体681が振動する。すなわち、第1実施形態における図30のボタン演出P11〜ボタン演出P12の「球型ボタン操作」が「トリガ型操作体682の操作」に代わり、「剣型操作体振動」が「グリップ型操作体681の振動」に代わる(図70参照)。
第2実施形態でも、第1実施形態と同様に、勝敗分岐点におけるグリップ操作有効期間において(特殊グリップ操作促進画像G9が表示されているときに)トリガ型操作体682を操作することで、大当たり報知演出の一部であるグリップ型操作体681の振動が先行して行われるので、遊技者は1回のグリップ操作有効期間において、2回のチャンスアップがあったように感じることができる。よって、遊技興趣が向上する。また、1回の剣型ボタン操作有効期間において、グリップ型操作体681とトリガ型操作体682の異なる操作部を用いてチャンスアップを感じることができるので、さらに遊技興趣が向上する。さらに、グリップ型操作体681とトリガ型操作体682とは、片手で同時に操作することが可能な位置に設けられているので、さらに遊技興趣が向上する。
7.その他の変更例
以下、本発明の遊技機について、第1実施形態および第2実施形態で説明した構成以外の変更例について説明する。
第1実施形態では、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間において、球型ボタン63が操作されることで、剣型操作体641が振動し、大当たり報知演出の一部が先行して行われた。しかしながら、この剣型操作体641の振動の契機は、球型ボタン63の操作に限られない。例えば、球型ボタン63の操作に代えて、セレクトボタン65の操作を剣型操作体641の振動の契機にしても良い。また、球型ボタン63の操作に加えて、セレクトボタン65の操作を剣型操作体641の振動の契機にしても良い。さらに、タッチパネルやハンドルといった他の入力装置(操作部)を、パチンコ遊技機1の打球供給皿61の上面や前枠53の前面などの遊技者が操作可能な位置であって、剣型操作体641と共に片手で操作をすることが困難又は不可能に配置しておき、球型ボタン63の操作に加えて又は代えて、他の入力装置(操作部)の操作を剣型操作体641の振動の契機にしても良い。なお、ここでの「片手で操作をすることが困難又は不可能」とは、通常の人の手の大きさで剣型ボタン64ともう一つの入力装置(操作部)とを同時に操作することが困難又は不可能であり、常識の範囲内で両手を使った方が剣型ボタン64ともう一つの入力装置(操作部)とを同時に操作し易いことをいう。また、常識の範囲内とは、例えば、指の先に指の長さを伸長させるような道具を使用しないことをいう。また、勝敗分岐点において操作可能になり、大当たり報知演出またはハズレ濃厚演出の実行の契機になる操作部は剣型ボタン64に限られず、他の入力装置(操作部)にしてもよい。
また、第2実施形態では、同時に操作することが可能なグリップ型操作体681およびトリガ型操作体682の2つの操作部を備えるグリップ68が設けられており、勝敗分岐点に係るグリップ操作有効期間において、トリガ型操作体682が操作されることで、グリップ型操作体681が振動し、大当たり報知演出の一部が先行して行われた。しかしながら、グリップ68に限られず、片手で同時に操作することが可能、好ましくは容易に配置した2つの操作部を備える他の入力装置を用いても良い。ここでの「片手で同時に操作することが容易」とは、例えば、一方の手の一部の指(例えば、親指以外の4本の指)で握りながら他の指(例えば、親指)で押すなど、片方の手に収まる範囲内に2つの操作部が配置されることをいう。この例として、第1実施形態の剣型ボタン64の剣型操作体641の剣の柄の部分(操作する部分)の上端面に、柄の部分を握りながら親指で押下操作容易なボタン(操作部)を設けておき、剣型ボタン操作有効期間においてこのボタンを操作することにより剣型操作体641を大当たり報知演出の一部として先行して振動させても良い。また、パチンコ遊技機1の打球供給皿61の上面や前枠53の前面などの遊技者が操作可能な位置にタッチパネルを設ける。さらに、タッチパネルの操作領域内がそれぞれ独立した複数の操作部を形成するようタッチパネルの操作領域内を区分けしておく。そして、勝敗分岐点においてタッチパネルの操作領域の一部の領域(一の操作部)に対する操作が有効な期間が発生し、この期間において一部の領域が所定操作(例えば、押す、こするなど)されると大当たり報知演出が行われるようにしておき、この一部の領域が操作されていない状況で他の領域が所定操作(押す、こするなど)されると、大当たり報知演出の一部としてタッチパネルが先行して振動するようにしても良い。
また、第1実施形態では、剣型操作体641を振動させるための球型ボタン63の操作が可能な時期(振動可能時期)は、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間中であるが、この時期は勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間中に限られず、適宜に設けることができる。例えば、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間が開始される前の所定期間に設定することができる。この期間としては、例えば、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間が開始される所定時間前(例えば、5秒前)から勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間の開始時までにしても良い。また、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間が開始される所定時間前(例えば、5秒前)から勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間が終了するまでにしても良い。さらには、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間が開始される所定時間前(例えば、5秒前)から勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間における所定時点(例えば、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間の中間)にしても良い。さらには、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間における所定の中間部分(例えば、開始後1秒経過した時点から2秒間)にしてもよい。さらには、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間の前で直近に発生した球型ボタン操作有効期間が終了してから勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間が開始するまでの期間にしてもよい。なお、これらの期間は、第2実施形態におけるグリップ型操作体681を振動させるためのトリガ型操作体682の操作が可能な時期(振動可能時期)についても同様である。
また、第1実施形態では、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間において剣型操作体641を先行して振動させるために球型ボタン63に対して行う操作は通常の押下操作であるが、球型ボタン63に対する操作の操作態様はこれに限られない。例えば、球型ボタン63に対して行う操作として、所謂「長押し(所定時間(例えば、少なくとも3秒間)押し続ける押下操作)」にしても良い。この場合、ボタン演出P11であれば、長押し開始から所定時間(例えば、3秒)経過時点で剣型操作体641を振動させる。また、更なる変更例として、大当たり報知演出が行われるのであれば(通常SPリーチ当たり変動であれば)、例えば、押下操作の時間が長く経過するにつれて、徐々に剣型操作体641の振動が行われ易くなるようにしても良い。例えば、押下操作してから1秒後に振動させるか否かの抽選を行い、10%の確率で振動させる。ここで振動しない場合、押下操作してから2秒経過時点で再度振動させるか否かの抽選を行い、30%の確率で振動させる。ここでも振動しない場合、押下操作してから3秒経過時点で再度振動させるか否かの抽選を行い、50%の確率で振動させる。反対に、押下操作の時間が長く経過するにつれて、徐々に剣型操作体641の振動が行われ難くなるようにしても良い。さらに、長押しに係る押下操作の経過時間に関係なく、所定時間おきに一定の確率で剣型操作体641を振動させるか否かの抽選を行っても良い。また、球型ボタン63に対して行う操作として、所謂「連打(所定回数(例えば、5回)連続して行う押下操作)」にしても良い。この場合、ボタン演出P11であれば、連打を所定回数(例えば、5回)行った時点で剣型操作体641を振動させる。また、更なる変更例として、大当たり報知演出が行われるのであれば(通常SPリーチ当たり変動であれば)、例えば、連打に係る押下操作の回数が多くなるにつれて、徐々に剣型操作体641の振動が行われ易くなるようにしても良い。例えば、1回目の押下操作の時点で振動させるか否かの抽選を行い、25%の確率で振動させる。ここで振動しない場合、3回目の押下操作の時点で再度振動させるか否かの抽選を行い、50%の確率で振動させる。ここでも振動しない場合、5回目の押下操作の時点で100%の確率で振動させる。反対に、連打に係る押下操作の回数が多くなるにつれて、徐々に剣型操作体641の振動が行われ難くなるようにしても良い。さらに、連打に係る押下操作の回数に関係なく、所定回数おきに一定の確率で剣型操作体641を振動させるか否かの抽選を行っても良い。なお、この球型ボタン63に対する操作の操作態様についての変更例は、第2実施形態におけるグリップ型操作体681を振動させるためにトリガ型操作体682に対して行う操作についても同様である。
また、第1実施形態では、球型ボタン63の操作により先行して行われる大当たり報知演出の一部分が剣型操作体641の振動で構成されているが、この一部分は剣型操作体641の振動に限られない。例えば、大当たり報知演出に、スピーカ67から出力される所定の効果音や枠ランプ66による特殊態様での発光を含ませておき、球型ボタン63の操作によって、所定の効果音の出力や特殊態様での発光が大当たり報知演出の一部分として先行して行われるようにしてもよい。また、球型ボタン63の操作により先行して実行可能な大当たり報知演出の一部分を複数設けておき、先行して実行させる大当たり報知演出の一部分をその都度、所定の抽選により決定しても良い。また、球型ボタン63の操作により先行して行われる大当たり報知演出の一部分が複数の演出装置を用いた複数の演出で構成されていても良い。また、球型ボタン63の操作により先行して行われる大当たり報知演出の一部分が同一の演出装置を用いた複数の演出で構成されていても良い。例えば、大当たり報知演出には、画像表示装置7の表示画面7aにおいて行われるそれぞれ異なる第1画像と第2画像で構成されており、球型ボタン63の操作により第1画像のみが先行して行われるようにしても良い。なお、これらの大当たり報知演出の一部分の変更例は、第2実施形態におけるグリップ型操作体681の振動についても同様である。
また、第1実施形態では、球型ボタン63の操作により剣型操作体641を振動させることが可能な剣型ボタン操作有効期間は、バトルに勝利するか敗北するかの分岐点である勝敗分岐点であるが、他の演出時(変動演出における他の段階)であっても良い。例えば、発展演出における剣型ボタン操作有効期間において、球型ボタン63の操作により剣型操作体641を先行して振動させてもよい。なお、この場合、剣型操作体641の振動は、大当たり報知演出を構成するものではなく、強SPリーチの確定を報知する演出や、単に大当たり期待度を示唆する演出であっても良い。また、リーチ成立前に剣型ボタン操作有効期間を発生可能にしておき、当該剣型ボタン操作有効期間における球型ボタン63の操作により剣型操作体641を先行して振動させてもよい。なお、この場合、剣型操作体641の振動は、大当たり報知演出を構成するものではなく、リーチ成立の確定を報知する演出や、単に大当たり期待度を示唆する演出であっても良い。なお、発展演出やリーチ成立前などにおける剣型ボタン操作有効期間において、球型ボタン63の操作により剣型操作体641を先行して振動させる場合は、ハズレの場合にも剣型操作体641を先行して振動させても良い。剣型操作体641が振動しないことによりハズレが確定し、遊技者が落胆して、演出効果が低下することを防ぐためである。また、これらのように変動演出における複数の段階で、球型ボタン63の操作により剣型操作体641を振動させることが可能な剣型ボタン操作有効期間が発生可能であって、1回の変動演出で、当該有効期間が複数回発生可能である場合、変動演出の終了時に向けて、球型ボタン63の操作により剣型操作体641が振動する確率が高くなるようにすることができる。遊技者の大当たりに対する期待感を持続させるためである。また、大当たり遊技演出や先読み演出において剣型ボタン操作有効期間を発生可能にしておき、当該剣型ボタン操作有効期間における球型ボタン63の操作により剣型操作体641を先行して振動させてもよい。大当たり遊技演出で、球型ボタン63の操作により剣型操作体641を振動させることが可能な剣型ボタン操作有効期間を発生させる場合としては、例えば、所謂ランクアップボーナスのように、ラウンド遊技が何ラウンド行われるのかを認識することが困難な大当たり遊技において、ラウンド遊技が継続できるか否かの分岐点で球型ボタン63の操作により剣型操作体641を振動させることが可能な剣型ボタン操作有効期間を発生させる。この場合、ラウンド遊技が継続するときには、当該ボタン操作有効期間における剣型ボタン64の操作により、剣型ボタン64の振動を含むラウンド遊技の継続を報知する演出を行うようにしておき、剣型ボタン64が操作されていない状態で球型ボタン63が操作されると剣型操作体641の振動のみを先行して行う。なお、これらの球型ボタン63の操作により剣型操作体641を振動させることが可能な剣型ボタン操作有効期間の発生タイミングの変更例は、第2実施形態におけるグリップ型操作体681を振動させるためのトリガ型操作体682の操作が可能なグリップ操作有効期間についても同様である。
また、第1実施形態では、球型ボタン63の操作により剣型操作体641を振動させることが可能な剣型ボタン操作有効期間は、ハズレのときには発生しないが、ハズレのときにも発生するようにすることもできる。この場合、球型ボタン63の操作により剣型操作体641を振動させることが可能な剣型ボタン操作有効期間が発生する確率は、ハズレのときより大当たりのときの方が高いことが望ましい。球型ボタン63の操作による剣型操作体641の先行振動の演出効果の低下を防ぐためである。なお、この剣型ボタン操作有効期間が発生する確率の変更例は、第2実施形態におけるグリップ型操作体681を振動させるためのトリガ型操作体682の操作が可能なグリップ操作有効期間についても同様である。
また、第1実施形態では、球型ボタン63の操作により剣型操作体641を振動させることが可能な剣型ボタン操作有効期間は、バトルに勝利するか敗北するかの分岐点である勝敗分岐点において発生するが、復活演出が設けられておらず、バトルの勝敗がそのまま大当たりとハズレに直結する、すなわち、バトルに勝利すれば大当たりが確定し、バトルに敗北すればハズレが確定するようにしても良い。この場合、勝敗分岐点は、大当たりとハズレの分岐点となり「当落分岐点」と位置づけることができる。また、球型ボタン63の操作により剣型操作体641を振動させることが可能な剣型ボタン操作有効期間が行われるSPリーチ演出の演出内容ならびに大当たり報知演出およびハズレ濃厚演出の演出内容は、勝敗に関連するバトルに限られず、適宜に設定することができる。球型ボタン63の操作により剣型操作体641を振動させることが可能な剣型ボタン操作有効期間が、当落などの何らかの分岐点で発生する場合、当該当落の分岐点は勝敗に関わらない演出内容(例えば、何らかのチャレンジなど)であっても良い。当該当落の分岐点の演出内容を何らかのチャレンジにする場合、大当たり報知演出の演出内容をチャレンジの成功で構成し、ハズレ濃厚演出をチャレンジ失敗で構成しても良い。また、球型ボタン63の操作により剣型操作体641を振動させることが可能な剣型ボタン操作有効期間が発生するのは、SPリーチなどの演出の内容上の分岐点でなくても良い。この場合、剣型ボタン操作有効期間における剣型ボタン64の操作によって、大当たり期待度示唆演出が実行されるか否かでもよい。なお、この勝敗分岐点の変更例は、第2実施形態におけるグリップ型操作体681を振動させるためのトリガ型操作体682の操作が可能なグリップ操作有効期間についても同様である。
また、球型ボタン63の操作により剣型操作体641を振動させることが可能な剣型ボタン操作有効期間は、大当たり遊技演出において、例えば、ラウンド遊技が継続して実行されるか否かの分岐点や大当たり遊技の遊技後に高確率状態で制御されるか否かの分岐点に発生させることができる。ラウンド遊技が継続して実行されるか否かの分岐点である場合、当該分岐点までは、ラウンド遊技が継続するか否かを認識することが困難な演出を行うことが望ましい。また、大当たり遊技の遊技後に高確率状態で制御されるか否かの分岐点である場合、当該分岐点までは、大当たり遊技の遊技後に高確率状態で制御されるか否か否かを認識することが困難な演出を行うことが望ましい。すなわち、本発明の有利遊技状態に、大当たり遊技が実行されている状態の他に、大当たり遊技の継続や高確率状態を適用することができる。また、その他に、本発明の有利遊技状態として、時短状態、補助遊技が実行されている状態や、賞球には関わらず遊技者に所定の特典が付与される特殊な演出モードなどを適用することもできる。なお、この勝敗分岐点の変更例は、第2実施形態におけるグリップ型操作体681を振動させるためのトリガ型操作体682の操作が可能なグリップ操作有効期間についても同様である。
また、第1実施形態では、球型ボタン63の操作により剣型操作体641を先行して振動させることが可能な剣型ボタン操作有効期間において、特殊剣型ボタン操作促進演出が行われているが、特殊剣型ボタン操作促進演出が行われないようにしても良い。この場合、剣型ボタン操作有効期間において球型ボタン63の操作があったことを契機に、特殊剣型ボタン操作促進演出が行われるようにしてもよい。なお、この特殊剣型ボタン操作促進演出についての変更例は、第2実施形態におけるグリップ型操作体681を振動させるためのトリガ型操作体682の操作が可能なグリップ操作有効期間についても同様である。
また、球型ボタン63の操作により剣型操作体641を先行して振動させることが可能な剣型ボタン操作有効期間において、球型ボタン63の操作を促す演出は行われていないが、表示画面7aにおいて、球型ボタン63の操作を促す演出を特殊剣型ボタン操作促進演出と共に行っても良い。また、球型ボタン63の操作により剣型操作体641を先行して振動させることが可能な剣型ボタン操作有効期間の発生に伴って、ボタン内LED633を所定態様で発光するなど、画像表示装置7以外の演出装置を用いて、当該期間の発生を報知しても良い。また、剣型ボタン64の操作が有効な期間において球型ボタン63の操作により剣型操作体641が先行して振動する可能性がある旨を客待ち演出や変動演出(例えば、特別変動演出のリーチ前や通常変動演出)において表示画面7aにて表示するなどして説明しても良い。なお、この球型ボタン63の操作を促す演出などについての変更例は、第2実施形態におけるトリガ型操作体682の操作についても同様である。
また、第1実施形態では、勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間において球型ボタン63が操作されることにより剣型操作体641が先行して振動し、その後、剣型ボタン64が操作されると大当たり報知演出が行われる。ここで、剣型ボタン64の操作による大当たり報知演出は、球型ボタン63の操作により発生する剣型操作体641の振動の有無に関わらず、変わらない。すなわち、大当たり報知演出が行われる前に球型ボタン63の操作により剣型操作体641が振動しても、剣型ボタン64の操作により行われる大当たり報知演出に含まれる剣型操作体641の振動に要する時間は短くならない。よって、球型ボタン63の操作によって行われる剣型操作体641の振動は、大当たり報知演出の予告(示唆)と位置づけることができる。第1実施形態では、球型ボタン63の操作によって行われる剣型操作体641の振動は、大当たりの場合にのみ実行可能であるが、変更例として、ハズレの場合にも球型ボタン63の操作による剣型操作体641の振動を実行可能にしておき、球型ボタン63の操作による剣型操作体641の振動を、大当たり期待度を示唆する大当たり期待度示唆演出の予告にすることもできる。なお、ここでは、球型ボタン63の操作による剣型操作体641の振動の実行確率は、ハズレの場合より大当たりの場合の方が高くなるようにすることが望ましい。また、球型ボタン63の操作によって行われる大当たり報知演出または大当たり期待度示唆演出は、大当たり報知演出または大当たり期待度示唆演出の一部分ではなく、大当たり報知演出または大当たり期待度示唆演出に含まれない演出(例えば、大当たり報知演出に含まれない画像の表示、大当たり報知演出に含まれない効果音の出力、大当たり報知演出に含まれない所定の発光など)で構成しても良い。なお、これらの球型ボタン63の操作によって行われる剣型操作体641の振動の変更例は、第2実施形態におけるトリガ型操作体682の操作によって行われるグリップ型操作体681の振動についても同様である。
また、第1実施形態などでは、発展演出において必ずボタン操作有効期間が発生してボタン操作促進演出が実行されているが、ボタン操作有効期間が発生せず、ボタン操作促進演出が実行されない場合もあるようにしても良い。また、第1実施形態などでは、勝敗分岐点において必ずボタン操作有効期間が発生してボタン操作促進演出が実行されているが、ボタン操作有効期間が発生せず、ボタン操作促進演出が実行されない場合もあるようにしても良い。
また、第1実施形態などでは、第2大入賞装置36に特定領域37が設けられており、大当たり遊技においてV通過しないと高確率状態に移行しないが、V通過せずとも、特別図柄抽選で特定の種類の大当たり図柄に当選して、特定の種類の大当たり図柄の停止表示が行われると、その大当たり遊技の終了に伴って高確率状態に移行するようにすることができる。この場合、Vロング開放パターンの大当たり遊技を発生させる大当たり図柄と、特定の種類の大当たり図柄とが当選可能であるようにしてもよい。また、例えば、第2大入賞装置36が設けられておらず、高確率状態に移行するための条件として、特定の種類の大当たり図柄に当選し、特定の種類の大当たり図柄の停止表示が行われることのみが設定されているようにすることもできる。
また、第1実施形態などでは、大当たり判定において大当たりに当選することによって、大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)の開閉を伴う大当たり遊技が実行されるが、大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)の開閉を伴う遊技として所謂「小当たり遊技」を設けても良い。小当たり遊技は、大当たり判定において、大当たりおよびハズレとは異なる「小当たり」に当選することによって実行される。そして、小当たり遊技における大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)の最大開放時間は1.8秒以下であることが望ましい。また、小当たり遊技の終了に伴い、遊技状態は変化しない。すなわち、小当たり遊技の実行中および実行後は、当該実行前の遊技状態が継続し、小当たり遊技の実行が遊技状態に影響を及ぼさない。すなわち、小当たりに当選すると、大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)の開閉を伴う小当たり遊技が実行されるだけである。
また、第1実施形態では、本発明の遊技機を、振動可能な球型ボタン63および剣型ボタン64を備えたパチンコ遊技機1として構成した。これに対して、振動可能な球型ボタン63および剣型ボタン64を備えたスロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ遊技機)として構成してもよい。同様に、振動可能な球型ボタン63およびグリップ68を備えたスロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ遊技機)として構成してもよい。これらの場合、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの入賞によって獲得メダルを増やす所謂ノーマル機であれば、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等のボーナスが特別遊技に相当する。また、小役に頻繁に入賞可能なART(アシストリプレイタイム)やAT(アシストタイム)等の特別な遊技期間にて獲得メダルを増やす所謂ART機やAT機であれば、ARTやAT中が特別遊技に相当する。また、本発明の遊技機を、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種弾球遊技機などに適用することも可能である。
8.実施形態に開示されている他の発明
この[発明を実施するための形態]における前段落までには、以下の発明B〜発明Gも開示されている。発明B〜発明Gの説明では、前述した発明を実施する形態における対応する構成の名称や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明を構成する手段などの要素はこの付記に限定されるものではない。
8−1.発明B
発明Bに係る遊技機は、
特定条件の成立(大当たり図柄の停止表示)により、通常の通常遊技状態より遊技者に有利な有利遊技状態(大当たり遊技が実行されている状態)にて遊技を制御する遊技機であって、
遊技者が操作可能な第1操作部(剣型ボタン64またはグリップ型操作体681)と、
遊技者が操作可能な第2操作部(球型ボタン63またはトリガ型操作体682)と、
前記第1操作部が操作されたことにより、前記特別遊技が行われる可能性を示唆する示唆演出(大当たり報知演出)を実行可能な示唆演出制御手段(サブ制御基板90)と、を備え、
前記示唆演出制御手段は、前記第2操作部が操作されたことにより、前記示唆演出の一部(剣型操作体641の振動またはグリップ型操作体681の振動)を先行して開始させ、前記示唆演出の一部の開始後に前記第1操作部が操作されたことにより前記示唆演出の残りの部分(バトルで勝利する映像、または、盤可動体15および主人公キャラクタが雄たけびを上げる映像)を開始させることが可能であることを特徴とする。
8−2.発明C
発明Cに係る遊技機は、
発明Bに記載の遊技機であって、
前記示唆演出制御手段は、前記第2操作部が操作されたことにより、前記示唆演出の一部を先行して開始させず、当該第2操作部の操作後に前記第1操作部が操作されたことにより前記示唆演出を開始させることが可能であることを特徴とする。
8−3.発明D
発明Dに係る遊技機は、
発明Bまたは発明Cに記載の遊技機であって、
前記第1操作部および前記第2操作部とは異なり、所定の演出を実行可能な演出手段(画像表示装置7、盤可動体15)を備え、
前記第1操作部は振動可能に構成され、
前記示唆演出の一部は前記第1操作部の振動で構成され、前記示唆演出の残りの部分は前記演出手段による演出で構成されていることを特徴とする。
8−4.発明E
発明Eに係る遊技機は、
発明B乃至発明Dの何れか1つに記載の遊技機であって、
前記第1操作部(剣型ボタン64)および前記第2操作部(球型ボタン63)は、片手で操作困難又は操作不可能に配置されていることを特徴とする。
8−5.発明F
発明Fに係る遊技機は、
発明B乃至発明Dの何れか1つに記載の遊技機であって、
前記第1操作部(グリップ型操作体681)および前記第2操作部(トリガ型操作体682)は、片手で操作可能に配置されていることを特徴とする。
8−6.発明G
発明Gに係る遊技機は、
発明B乃至発明Fの何れか1つに記載の遊技機であって、
遊技球が流下可能な遊技領域に、閉鎖態様と開放態様とに変化可能な可変入賞装置(第1大入賞装置31、第2大入賞装置36など)が設けられ、
始動条件の成立(特図1保留数が4未満で第1始動口20に遊技球が入賞すること、また、特図2保留数が4未満で第2始動口22に遊技球が入賞すること)により、表示装置(特図表示器41)にて識別情報(特別図柄)の可変表示を実行する可変表示制御手段(ステップS1302、S1304、S1306を行う主制御基板80)と、
前記識別情報の可変表示で特定結果が導出されると、前記可変入賞装置が前記開放態様になる特別遊技を実行する特別遊技制御手段(ステップS1307を行う主制御基板80)と、を備え、
前記特定条件の成立は、前記識別情報の可変表示で前記特定結果が導出されることであり、
前記有利遊技状態は、前記特別遊技が行われている状態であることを特徴とする。