JP2018049198A - 画像形成装置及び装置本体 - Google Patents

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知史 川村
水野 達史
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達史 水野
矢野 崇史
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崇史 矢野
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Abstract

【課題】装置本体におけるプロセスカートリッジの占有比率に対するトナー容量の比率を増やすことができる技術を提供する。【解決手段】プロセスカートリッジの装置本体に対する装着状態を、装置本体に設けられた第1部材とプロセスカートリッジに設けられた第2部材が離間する第1装着状態と、第1部材と第2部材が接触する第2装着状態と、の間で変化させる位置決め機構を備える画像形成装置において、位置決め機構は、装置本体の高さ方向において、装置本体に対する第2部材の移動量が、装置本体に対するプロセスカートリッジ全体の移動量よりも大きくなるように、装着状態を第1装着状態と第2装着状態との間で変化させることを特徴とする。【選択図】図7

Description

本発明は、電子写真方式を用いた画像形成装置に関する。
従来、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置には、トナー像が形成される像担持体及び作像装置が画像形成装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジとして構成されたものが知られている。像担持体及び作像装置の点検、交換作業を容易に行えるよう配慮した構成である。特に、装置本体の側面側からプロセスカートリッジの長手方向に着脱するタイプの画像形成装置に関しては、プロセスカートリッジを下方から支えるガイドを設ける構成が知られている(特許文献1)。このような従来構成では、装置本体の外装部のカバーの一部として、プロセスカートリッジ着脱のための開口を開閉可能に設けられたドアが設けられる。そして、プロセスカートリッジを装置本体内に装着し、ドアを閉位置に移動させたとき、そのドアの移動によってプロセスカートリッジの像担持体が画像形成動作位置に位置決めされる構成となっている。更に、着脱時に像担持体を傷つけるのを防止するため、像担持体を装置本体側の部材から離間させた状態としてからプロセスカートリッジの着脱が行われるように、プロセスカートリッジを下から支えるガイドを移動可能に構成している。
特開2004−212986号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、プロセスカートリッジを装置本体に対して平行移動させて画像形成位置に位置決めするため、平行移動ストローク分だけ装置本体内に空間を設ける必要がある。そのため、装置本体においてプロセスカートリッジが占有する空間に対するトナー容量の比率を増やすことが難しかった。
本発明の目的は、装置本体におけるプロセスカートリッジの占有比率に対するトナー容量の比率を増やすことができる技術を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
画像形成に用いられる第1部材を有する装置本体と、
前記第1部材と接触して画像形成に用いられる第2部材を有し、前記装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジと、
前記プロセスカートリッジの装着状態を、前記第1部材と前記第2部材が離間する第1装着状態と、前記第1部材と前記第2部材が接触する第2装着状態と、の間で変化させる位置決め機構と、
を備える画像形成装置において、
前記位置決め機構は、前記装置本体の高さ方向において、前記装置本体に対する前記第2部材の移動量が、前記装置本体に対する前記プロセスカートリッジ全体の移動量よりも大きくなるように、前記装着状態を前記第1装着状態と第2装着状態との間で変化させることを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置の装置本体は、
画像形成に用いられる第1部材を有し、前記第1部材と接触して画像形成に用いられる
第2部材を有するプロセスカートリッジが着脱可能に構成された、画像形成装置の装置本体であって、
前記プロセスカートリッジの装着状態を、前記第1部材と前記第2部材が離間する第1装着状態と、前記第1部材と前記第2部材が接触する第2装着状態と、の間で変化させる位置決め機構を備える装置本体において、
前記位置決め機構は、前記装置本体の高さ方向において、前記装置本体に対する前記第2部材の移動量が、前記装置本体に対する前記プロセスカートリッジ全体の移動量よりも大きくなるように、前記装着状態を前記第1装着状態と第2装着状態との間で変化させることを特徴とする。
本発明によれば、装置本体におけるプロセスカートリッジの占有比率に対するトナー容量の比率を増やすことができる。
本発明の実施例1に係る画像形成装置の概略断面図 本発明の実施例1に係る画像形成装置の外観斜視図 本発明の実施例1に係る画像形成装置の外観斜視図 カートリッジを非駆動側から見た外観斜視図 第1〜第4のカートリッジガイド部材の斜視図 画像形成装置本体側のカートリッジ位置決め機構の構成説明図 画像形成装置本体側のカートリッジ位置決め機構の動作説明図 スライド部材及び加圧部材の動作説明図 カートリッジの位置決め状態及び位置決め解除状態を示す模式図 カートリッジの位置決め状態及び位置決め解除状態の推移を示す模式図 第1〜第4のカートリッジの位置決め状態及び位置決め解除状態の模式図 本発明の実施例2におけるスライド部材の形状を示す模式図 位置決め状態から位置決め解除状態への推移途中の状態を示す模式図 スライド部材が加圧部材から受ける力を示す模式図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
《画像形成装置の全体的な概略構成》
図1は、本発明の実施例に係る画像形成装置1の概略の縦断正面図である。図2は、前面ドア(外装カバー)2が閉じられた状態の画像形成装置1の外観斜視図である。図3は、前面ドア2が開かれて、第1のプロセスカートリッジPYが途中まで引き出された状態を示している画像形成装置1の外観斜視図である。
本発明が適用可能な画像形成装置としては、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリなどが挙げられ、ここではカラーレーザプリンタに適用した場合について説明する。本実施例の画像形成装置1は、電子写真プロセスを用いた4色フルカラーのレーザビームプリンタであり、記録媒体として紙などの記録材にカラー画像形成を行う。また、この画像形成装置1は、第1〜第4の4個のプロセスカートリッジP(PY・PM・PC・PK)を画像形成装置本体1Aに対して取り外し可能に装着して使用するプロセス
カートリッジ着脱方式である。
ここで、実施例の画像形成装置1に関して、正面側又は手前側とは、前面ドア2を配設した側であり、カートリッジPの挿入方向上流側にあたる方向である。背面側又は奥側とは、その反対側であり、カートリッジPの挿入方向下流側にあたる方向である。前後方向とは、背面側から正面側へ向う方向(前方向、つまりカートリッジPの取り出し方向)と、その逆方向(後方向、つまりカートリッジPの挿入方向)であり、カートリッジPの着脱方向である。左右とは、画像形成装置1を正面側から見て左又は右である。左右方向とは、右から左に向う方向(左方向)と、その逆の方向(右方向)である。また、画像形成装置本体(以下、装置本体と記す)1Aとは、プロセスカートリッジ以外の画像形成装置部分である。また、プロセスカートリッジ(以下、カートリッジと記す)P又はその構成部材、あるいは装置本体側の構成部材に関して、長手方向とは、像担持体である電子写真感光ドラム(以下、ドラムと記す)3の軸線方向或いはその軸線方向に平行な方向である。また、カートリッジPに関して、その長手において、装置本体1A側から駆動が伝達される側を駆動側と称し、その反対側を非駆動側と称する。
装置本体1A内の中央部には、各カートリッジPを収納するカートリッジ収納部1Bが設けられている。第1〜第4のカートリッジP(PY・PM・PC・PK)は、この収納部1Bに、その長手方向を前後方向にして、左側から右側にかけて、右下がりの上下斜め方向に配列されて、画像形成可能な位置に位置決めされて装着されている。即ち、最も左側の第1のカートリッジPYが最も高く、第2のカートリッジPMがそれよりも低く、第3のカートリッジPCが更に低く、最も右側の第4のカートリッジPKが最も低い、右下がりの上下斜め方向に配列されている。
各カートリッジPが収納部1Bにおいて画像形成可能な位置に装着されているときの、各カートリッジPの有するドラム3の各回転中心を通るように仮想した仮想平面をEとする。そして、その仮想平面Eの水平面Fに対する傾斜角をθとする。本実施例においては、その傾斜角θを略20°に設定している。このように、複数のカートリッジPを上下斜め方向に配列することによって装置本体1Aの水平方向の幅を抑えることができる。
各カートリッジPは、互いに同様の電子写真プロセス機構を有しており、現像剤(以下トナーと記す)の色や、トナーの充填量が各々異なるものである。収納部1Bにおいて、画像形成可能な位置に装着された各カートリッジPには、装置本体1A側から回転駆動力が伝達され、また、バイアス(帯電バイアス、現像バイアス等)が供給される(不図示)。
本実施例の各カートリッジPは、ドラム3と、このドラム3に作用するプロセス手段としての帯電手段4・現像手段5・クリーニング手段6をカートリッジ枠体40内に一体的に組み付けたものである。帯電手段4としては帯電ローラを用いている。現像手段5としては現像ローラを用いている。クリーニング手段6としてはクリーニングブレードを用いている。
図4は、1つのカートリッツジPを非駆動側から見た外観斜視図である。カートリッジPは、ドラム3の軸線方向A−Aを長手とするアセンブリである。ドラム3は、その長手方向の一端側と他端側が、カートリッジ枠体40の一端側と他端側に配設された第1の軸受け部材(非駆動側)41と第2の軸受け部材(駆動側)42との間に回転可能に支持されて配設されている。
第1のカートリッジPYは、現像容器内にイエロー(Y)のトナーが収容されていて、ドラム3の面にY色のトナー像を形成する。第2のカートリッジPMは、現像容器内にマ
ゼンタ(M)のトナーが収容されていて、ドラム3の面にM色のトナー像を形成する。第3のカートリッジPCは、現像容器内にシアン(C)のトナーが収容されていて、ドラム3の面にC色のトナー像を形成する。第4のカートリッジPKは、現像容器内にブラック(K)のトナーが収容されていて、ドラム3の面にK色のトナー像を形成する。
各カートリッジPの下方には、各カートリッジPのドラム3に対する画像情報露光手段としてのレーザスキャナ8が配設されている。また、このレーザスキャナ8の下方には、給送ユニット9が配設されている。この給送ユニット9は、記録材(転写材:最終記録媒体)Sを積載して収容した給紙カセット10、給紙ローラ11及び分離部12、レジストローラ対13等を有する。
各カートリッジPの上方には、中間転写ユニット14を配設してある。このユニット14は、第1から第4の各カートリッジP(PY・PM・PC・PK)のドラム3に形成されたトナー像を中間転写体である中間転写ベルト(以下、転写ベルトと記す)15に重畳させて一次転写する転写手段である。このユニット14は、右側と左側とに配設した平行2本の駆動ローラ16及びテンションローラ17を有し、この両ローラ16・17間に、可撓性を有するエンドレスの転写ベルト15が掛け回されて支持されている。そして、転写ベルト15は、水平方向に対して斜めになるように配置されている。
収納部1Bにおいて、画像形成可能な位置に装着されている各カートリッジPのドラム3は、カートリッジPの上方に設けられており、その上面が転写ベルト15の下行側のベルト部分の下面に接している。その接触部が一次転写部である。転写ベルト15の内側には、各ドラム3に対向する一次転写ローラ18が配設されている。転写ベルト15は、下行側のベルト部分が全てのドラム3の上面に対向して接触した状態で、矢印V3方向に、ドラム3の回転速度に対応した速度にて、駆動ローラ16により循環移動駆動される。一次転写ローラ18には、所定の制御タイミングで所定の一次転写電圧が印加される。また、駆動ローラ16には転写ベルト15を介して二次転写ローラ19が当接している。二次転写ローラ19と転写ベルト15との接触部が二次転写部である。二次転写ローラ19には、所定の制御タイミングで所定の二次転写電圧が印加される。
装置本体1A内の右側の上方部には、定着ユニット20と、排紙ユニット21とが配設されている。装置本体1Aの上面は排紙トレイ22となっている。
フルカラー画像を形成するための動作は次のとおりである。コントローラ(制御回路部:不図示)はプリント信号に基づいて画像形成装置の画像形成動作を開始させる。即ち、第1から第4の各カートリッジP(PY・PM・PC・PK)のドラム3が、図1における時計周りの方向に所定の速度で回転駆動される。転写ベルト15も図1の矢印V3の方向である反時計周りの方向(ドラム回転に順方向)にドラム3の速度に対応した速度で回転駆動される。レーザスキャナ8も駆動される。この駆動に同期して、各カートリッジPにおいて、所定の帯電電圧が印加された帯電ローラ4によりドラム3の表面が所定の極性・電位に一様に帯電される。レーザスキャナ8は各ドラム3の表面を各色の画像情報信号に応じて変調されたレーザ光L(LY・LM・LC・LK)で走査露光する。レーザスキャナ8から出力されたレーザ光LY・LM・LC・LKは、それぞれ、対応するカートリッジPの底面側に具備させたスリット窓部40aからカートリッジ枠体40内に進入してドラム3の下面を照射する。これにより、各ドラム3の表面に対応色の画像情報信号に応じた静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像ローラ5によりトナー像(現像剤像)として現像される。
上記のような電子写真画像形成プロセス動作により、第1のカートリッジPYのドラム3にはフルカラー画像のイエロー成分に対応するY色トナー像が形成される。そして、そ
のトナー像が転写ベルト15上に一次転写される。同様に、第2のカートリッジPMのドラム3にはフルカラー画像のマゼンタ成分に対応するM色トナー像が形成される。そして、そのトナー像が、転写ベルト15上にすでに転写されているY色のトナー像に重畳されて一次転写される。同様に、第3のカートリッジPCのドラム3にはフルカラー画像のシアン成分に対応するC色トナー像が形成される。そして、そのトナー像が、転写ベルト15上にすでに転写されているY色+M色のトナー像に重畳されて一次転写される。同様に、第4のカートリッジPKのドラム3にはフルカラー画像のブラック成分に対応するK色トナー像が形成される。そして、そのトナー像が、転写ベルト15上にすでに転写されているY色+M色+C色のトナー像に重畳されて一次転写される。
このようにして、転写ベルト15上にY色+M色+C色+K色の4色フルカラーの未定着の合成トナー像が形成される。
各カートリッジPにおいて、一次転写後にドラム3の表面に残留した転写残トナーはクリーニングブレード6により除去される。
一方、給送ユニット9において、給紙カセット10から所定の制御タイミングで記録材Sが1枚分離されて給送される。その記録材Sが、レジストローラ対13により所定の制御タイミングで二次転写ローラ19と転写ベルト15との当接部である二次転写部に導入される。また、二次転写ローラ19には所定の二次転写電圧が印加される。これにより、記録材Sが二次転写部を挟持搬送されていく過程で、転写ベルト15上の4色重畳のトナー像が記録材Sの面に順次に一括して二次転写される。
記録材Sは転写ベルト15の面から分離され、更に上方に搬送されて定着ユニット20へ導入されて、定着ニップ部で加熱・加圧される。これにより、各色トナー像の記録材Sへの定着がなされる。そして、記録材Sは、定着ユニット20を出て、フルカラー画像形成物として排紙ユニット21により排紙トレイ22上に排出される。
《プロセスカートリッジの交換方式及び着脱方式》
装置本体1Aに装着されているカートリッジPは、画像形成に使用されるにつれて、それぞれ、現像手段5に収容されているトナーが消費される。そこで、例えば、個々のカートリッジPのトナー残量を検知する検知手段(不図示)をカートリッジPに設ける。そして、コントローラにおいて、前記検知手段で検知した残量値を、予め設定したカートリッジ寿命予告や寿命警告のための閾値と比較させる。そして、前記残量値が前記閾値よりも少ない残量値までトナーが減少したカートリッジPについては、表示部(不図示)に、そのカートリッジPについての寿命予告或いは寿命警告を表示させる。これにより使用者に、交換用のカートリッジPの準備を促す、或いはカートリッジPの交換を促して、出力画像の品質を維持している。
本実施例の画像形成装置において、各カートリッジPの交換は、装置本体1AにおけるカートリッジPの装着空間を開閉する開閉部材である前面ドア2を、図3のように開いてフロントアクセスにより行う方式である。2aは前面ドア2に配設した取手部である。なお、給送ユニット9の給紙カセット10もフロントアクセスにより出し入れする方式である。
即ち、装置本体1Aの前側板38には、装置本体1A内へカートリッジPを挿入させる、及び、装置本体1A内からカートリッジPを取り出すために、カートリッジPを通過させる開口部24(カートリッジの着脱を行うための開口部)が設けられている。カートリッジPの装置本体1Aに対する着脱方向はドラム3の軸線方向である。
そして、装置本体1Aの前側板38には、この開口部24を覆って閉じる閉鎖位置と、開口部24を開放する開放位置との間を移動可能な開閉部材としての前面ドア2が設けら
れている。また前ドア2と前側板38の間には、カートリッジPの装着性を容易にするための、カートリッジドア23が設けられている。カートリッジドア23は仮想平面Eと平行な軸を中心に前面ドアと連動して開閉する。
本実施例では、この前面ドア2は、その下辺側に配設した、水平方向のドア回転軸(第1の回転軸)25を中心にして、開口部24を開放する開状態と、開口部24を閉鎖する閉状態と、をとり得る。ドア回転軸25は、装置本体1Aの前面板38に設けられた軸受け部材26に回転可能に支持されている。本実施例においては、ユーザのドア操作性を考慮して、ドア回転軸25はその軸線方向B−Bを左右方向で、かつ水平にして配設されている。前面ドア2は、装置本体1Aの前側板38に対して閉じ込んだ略垂直の回動角度姿勢から、ドア回転軸25を支点にして、前側板38の手前側に略90°回動させて略水平に開いた回動角度姿勢にすることができる。
装置本体1Aのカートリッジ収納部1B(画像形成装置本体の内側)には、第1から第4のカートリッジP(PY・PM・PC・PK)を着脱時にガイドするカートリッジ上ガイド30及びカートリッジDTガイド31が配設されている。図5は、その各カートリッジガイド部材の斜視図である。
各ガイド部材は、長手方向を前後方向にして、第1〜第4のカートリッジP(PY・PM・PC・PK)の前記配列方向と同様に、左側から右側にかけて、右下がりの上下斜め方向に配列されている。即ち、最も左側の第1のガイド部材が最も高く、第2のガイド部材がそれよりも低く、第3のガイド部材が更に低く、最も右側の第4のガイド部材が最も低い、右下がりの上下斜め方向に配列されている。
カートリッジPは、帯電手段4と現像手段5が組み付けられた現像ユニットと、ドラム3とクリーニング手段6が組み付けられたクリーニングユニット43と、から構成される。クリーニングユニット43上部の長手奥側にはカートリッジ上リブ43Aが、クリーニングユニット43下部には長手方向略全体にわたって延びるカートリッジ下リブ43Bが、それぞれ設けられている。カートリッジPを挿入する際には、カートリッジ上リブ43Aとカートリッジ下リブ43Bを、それぞれ装置本体側に配置されたカートリッジ上ガイド30とスライド部材32で挟み込むようにして所定の位置まで挿入する。カートリッジPが所定の装着位置(後述する第1装着状態となる位置)まで到達すると、カートリッジ上リブ43Aと本体側のカートリッジ上ガイド30の係合状態が解かれるように構成されている。後述するカートリッジの位置決め動作(装着状態を第1装着状態と第2装着状態との間で変化させる動作)を妨げないようにするため、このように構成されている。
《プロセスカートリッジの位置決め動作》
図6及び図7を参照して、カートリッジPが装置本体内に装着完了後の位置決め動作について説明する。図6および図7は、プロセスカートリッジPの位置決め機構の全体構成について説明する模式図である。装置本体の枠の一部であるメインステイ33の上面に、前面ドア2およびカートリッジドア23の開閉動作に連動して長手前後方向に移動可能なリンクロッド34が配設されている。またメインステイ33下面には、長手両端部2ヶ所にスライド部材32が配設されている。スライド部材32はリンク部材35を介してリンクロッド34とつながれており、リンクロッド34の動きに連動して左右方向にスライド可能である。
図8は、カートリッジPを押圧する加圧部材36の動作を説明する模式図である。加圧部材36は、それぞれのカートリッジPの装着位置における長手両端部2ヶ所に設けられており、メインステイ33に対して回転可能に支持されている。加圧部材36とメインステイ33との間には、カートリッジ加圧バネ37が組み込まれており、このバネ圧でカー
トリッジPの位置決め圧を調整する。また、加圧部材36には、ボス36Aが長手方向に延びるように形成されており、スライド部材32には、長手方向に貫通した孔形状の凹部32aが形成されており、該凹部32aにボス36Aが挿通されるように組み付けられている。そして、ボス36Aがスライド部材32の凹部32aの斜面に沿って移動することにより、スライド部材32の動きに連動して加圧部材36が回転する。
図9、図10を用いてカートリッジPの位置決め動作について説明する。図9は、カートリッジの第1装着状態としての位置決め解除状態(点線)と第2装着状態としての位置決め状態(実線)を示した模式図である。図10は、カートリッジの位置決め解除状態から位置決め状態の遷移過程を示した模式図であり、(a)の位置決め解除状態から(b)の状態を経て(c)の位置決め状態へ変化する様子を示している。図10(a)〜(c)の各上段の図は、長手方向においてスライド部材32とクリーニングユニット43の下リブ43Bとが当接する位置における模式的断面である。図10(a)〜(c)の各下段の図は、長手方向において加圧部材36と下リブ43Bとが当接する位置における模式的断面である。
カートリッジPの装着が完了後(図10(a)の状態)、本体の前面ドア2を閉めると、その動作と連動して長手2ヶ所に設けられたスライド部材32が図中矢印V1方向に動き始める。このとき、ドラム3と中間転写ベルト15は離間している。そして、スライド部材32の面32bとクリーニングユニット43の下リブ43Bとが突き当たるとともに(図10(b)上段)、加圧部材36のテーパ面36Bとクリーニングユニット43の下リブ43Bとが突き当たる(図10(b)下段)。スライド部材32が矢印V1方向に移動するに従い、カートリッジPは、スライド部材32の面32bにガイドされながら移動し始め、矢印R1方向に回転動作をする加圧部材36のテーパ面36Bを駆け上るように移動する。
さらにスライド部材32が移動すると、カートリッジPは、加圧部材36のテーパ面36Bを昇りきり、加圧面36Cへガイドされる(図10(c)下段)。カートリッジPは加圧面36Cから上方向の力を受け、第1の軸受け部材41が本体後側板39のV字形状の位置決め部39aに突き当たり、第2の軸受け部材42が本体前側板38のV字形状の位置決め部38aに突き当たる(図10(c)の状態)。これによりカートリッジPの位置決めが完了する。また、このときカートリッジPのドラム3と中間転写ベルト15は接触しており、画像形成が可能な状態となる。なお、本実施例においては、スライド部材32の平行移動量を12mm程度に設定した。
また、逆にカートリッジを位置決め状態から位置決め解除にする場合は、次の通りである。すなわち、前面ドア2を開ける動作に連動してスライド部材32が矢印V2方向に移動し始める。そして、カートリッジPの下リブ43Bがスライド部材32の面32cでガイドされつつ、加圧部材36が矢印R1とは反対方向に回転することにより、軸受け部材41、42がそれぞれ本体前後側板の位置決め部から離間し、位置決め解除状態になる。このとき、ドラム3と中間転写ベルト15は一定のクリアランス(本実施例では4mm程度)が確保された非接触な状態となり、カートリッジPを取り出すことが可能となる。
図11は、複数のカートリッジPの位置決め解除状態(点線)と位置決め状態(実線)とを重ねて示した模式図である。上述した動作によりカートリッジPは位置決め解除状態から位置決め状態へと装着状態が変化する。本実施例においては、カートリッジPの状態変化の移動軌跡が、ドラム3の左方に位置する図中のQ近傍を中心とする回転軌跡となるような構成とした。
より詳しく説明すると、カートリッジPが描く軌跡は、必ずしもQ近傍を中心とする正
確な回転軌跡を取るわけではなく、状態変化の前後で、Qを中心として装置本体に対する角度が変化する移動となる。位置決め解除状態において、カートリッジPは、下方側がスライド部材32及び加圧部材26によって支持されているのに対し、上方側は、装置本体に対して特定の位置に保持される状態とはなっていない。すなわち、カートリッジPの上方側は、ドラム3の長手両端の軸受け部材41,42が、装置本体に設けられた口広のV字形状の位置決め部に嵌り込んだ状態となって初めて、装置本体に対して位置決め固定される状態となるが、それまではフリーな状態である。
位置決め解除状態においてカートリッジPの上方側がどのような状態となっているかは、装置構成によって異なる。例えば、カートリッジPの上方側は装置本体側のいずれの部材とも接触せず、下方側がスライド部材32及び加圧部材26によって支えられるだけで立設した状態となる場合もあり得る。あるいは、例えば、カートリッジP上方に位置する軸受け部材41,42が、V字形状の位置決め部に浅く嵌り込んだ状態(遊嵌状態)、すなわち、V字に開いた側面のいずれかに引っかかった(もたれかかった)ような状態で保持される場合も考えられる。
このような位置決め解除状態から、軸受け部材41,42がV字形状の位置決め部に嵌り込むことで、カートリッジPが上方側及び下方側の両方で装置本体に対して位置決め固定された状態となる。すなわち、本発明における位置決め機構は、スライド部材32や加圧部材26などの連動機構だけでなく、V字形状の位置決め部も含めた構成が対応する。
ドラム3は、装置本体の高さ方向において、中間転写ベルト15に対して下方から接離するように構成されている。そして、図11に示すように、カートリッジPが装置本体に対してなす角度が、位置決め解除状態にあるときと、位置決め状態にあるときとで変化するように、装置本体に対して相対移動する。具体的には、装置本体の高さ方向において、装置本体に対するドラム3の移動量が、装置本体に対するプロセスカートリッジ全体の移動量よりも大きくなるように、カートリッジPが装置本体に対して相対移動する。カートリッジPは、装着状態の変化において、ドラム3が配置された上方側が上記高さ方向に略沿った方向に移動し、下方側が上記高さ方向とは略直交する方向に沿って移動するように、装置本体に対する姿勢を変化させる。このように装着状態を変化させる移動軌跡とすることで、カートリッジPの状態を切り替えた際に、カートリッジ底面の高さ方向の変化量がほとんどなく、カートリッジPの高さ内で状態の切り替えを行うことができる。
また、図中の領域Tは、互いに隣接するカートリッジ同士の位置決め状態と位置決め解除状態のオーバーラップ領域Tを示している。すなわち、隣接するカートリッジPの一方のカートリッジPが位置決め解除状態にあるときに装置本体内部を占有する空間の少なくとも一部と、他方のカートリッジPが位置決め状態にあるときに装置本体内部を占有する空間の少なくとも一部とが、互いに重なる。カートリッジPの状態切り替えを行う際は、複数のカートリッジPを全て同時に(同じタイミングで)切り替えを行っている。そうすることでオーバーラップ領域Tが発生する程度までカートリッジ同士の距離を小さくしてもお互いが干渉することなく動作が可能である。
図中の領域Uで示した部分のみが、プロセスカートリッジの移動軌跡において、本体内に余分に設けるスペースであり、最小限の領域にとどめることが可能となる。
以上述べたような動作を経て、複数のカートリッジPの状態を連動させて切り替えることで、カートリッジの高さ内で、カートリッジPを本体に位置決め、位置決め解除をすることが可能になる。これにより、装置本体におけるカートリッジPの占有空間を最大限トナー容量として活用することができる。そのため、画像形成装置本体を大型化することなくカートリッジのトナー容量を増やすこと、あるいは同一のトナー容量で画像形成装置を
小型化することができる。
本実施例における位置決め機構は、開閉部材としての前面ドア2の開閉動作と連動させた構成としているが、前面ドア2とは別の構成によって位置決め動作を行うように構成してもよい。また、本実施例では、プロセスカートリッジを複数備えたタンデム方式の装置構成を採用しているが、装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジの数は本実施例の構成に限定されるものではない。1つのプロセスカートリッジが着脱可能な単色の画像形成を行う装置構成においても、本実施例と同様にトナー収容量の拡大、装置の小型化を図ることができる。また、本実施例では、中間転写ベルト15を用いた構成としているが、ドラム3から直接記録材に転写する構成、すなわち、ドラム3と接触して転写ニップを形成する搬送ベルト等の搬送部材を第1部材として備えた構成に対しても本発明は適用可能である。
(実施例2)
図12〜図14を用いて、本発明の実施例2に係る画像形成装置について説明する。なお、実施例1と同一部品、ならびに同一機能を有する部品については同じ符号で示し、その説明を省略する。実施例2においてここで説明しない事項は実施例1と同様である。
図12は、実施例2におけるスライド部材32の形状を示している。図13は、カートリッジの位置決め状態と位置決め解除状態の間の任意の状態を示している。加圧部材36を回動させるための凹部32aの位置は、中間転写ベルト15の回転方向上流側に向うに従い、一定の間隔α(ここではα=3mmに設定)でずらしていくように設けてある。このようにスライド部材の凹部32aの位置をずらすことで、カートリッジPを位置決め状態へ移動させる際には、中間転写ベルト15の回転方向下流側から順次変化していく。また逆に、カートリッジPを位置決め解除状態へと移動させる際には、回転方向上流側から状態が変化していく。すなわち、実施例2は、各カートリッジPが、互いに干渉を生じることがないタイミングであって少しずつずれたタイミングで(時間差をもって)状態変化するように構成されている。
図14は、スライド部材32が矢印V2方向に移動する際に、加圧部材36から受ける力を示している(位置決め状態から位置決め解除状態へと変化させるとき)。反力N1は、加圧部材36が加圧バネ37を圧縮することで、ボス36Aから受ける反力である。また摩擦力μN1は、スライド部材32がV2方向に移動する際に、反力Nによりボス32Aとの間で発生する摩擦力である。スライド部材32を矢印V2方向に移動させるために必要な力は、反力N1と摩擦力μN1をV2方向に分解した力の和(合力N)である。合力Nは、ボス36Aが変化点Gを乗り越える際に最大となる。
本実施例では、スライド部材32の凹部32aの位置をスライド部材32の移動方向においてそれぞれずらした位置に設けている。これにより、凹部32aにおいてボス36Aが当接する面の角度が大きく変化する変化点Gにボス36Aが突入するタイミングをそれぞれのカートリッジPでずらすことができる。その結果、スライド部材32を移動させるために必要な力が軽減(分散)することができ、ユーザが前面ドア2を開閉する操作力を軽減することができる。
1…画像形成装置、1A…画像形成装置本体、3…感光ドラム、15…中間転写ベルト、32…スライド部材、36…加圧部材

Claims (13)

  1. 画像形成に用いられる第1部材を有する装置本体と、
    前記第1部材と接触して画像形成に用いられる第2部材を有し、前記装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジと、
    前記プロセスカートリッジの装着状態を、前記第1部材と前記第2部材が離間する第1装着状態と、前記第1部材と前記第2部材が接触する第2装着状態と、の間で変化させる位置決め機構と、
    を備える画像形成装置において、
    前記位置決め機構は、前記装置本体の高さ方向において、前記装置本体に対する前記第2部材の移動量が、前記装置本体に対する前記プロセスカートリッジ全体の移動量よりも大きくなるように、前記装着状態を前記第1装着状態と第2装着状態との間で変化させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記プロセスカートリッジを複数備えており、
    複数の前記プロセスカートリッジは、隣接する前記プロセスカートリッジの一方の前記プロセスカートリッジが前記第1装着状態にあるときに前記装置本体の内部において占有する空間の少なくとも一部と、他方の前記プロセスカートリッジが前記第2装着状態にあるときに前記装置本体の内部において占有する空間の少なくとも一部とが、互いに重なることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記位置決め機構は、複数の前記プロセスカートリッジの装着状態を、全て同じタイミングで、前記第1装着状態から前記第2装着状態へ、または前記第2装着状態から前記第1装着状態へ変化させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記位置決め機構は、複数の前記プロセスカートリッジの装着状態を、それぞれ異なるタイミングであって隣接する前記プロセスカートリッジが干渉を生じることがないタイミングで、前記第1装着状態から前記第2装着状態へ、または前記第2装着状態から前記第1装着状態へ移動させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記位置決め機構は、一つの前記プロセスカートリッジの装着状態を前記第1装着状態と前記第2装着状態との間で変化させる際に要する力が最大となるタイミングが、複数の前記プロセスカートリッジにおいてそれぞれ異なるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記装置本体における前記プロセスカートリッジの装着空間を開閉する開閉部材をさらに備え、
    前記位置決め機構は、前記開閉部材の開閉動作と連動して、前記装着状態を前記第1装着状態と第2装着状態との間で変化させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記装着状態が前記第1装着状態と第2装着状態との間で変化する際の前記プロセスカートリッジの移動方向は、前記装置本体への装着の際に前記プロセスカートリッジが前記第1装着状態となる位置まで移動する際の移動方向と直交する方向であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記プロセスカートリッジは、前記装着状態が前記第1装着状態と第2装着状態との間で変化する際の移動方向と直交する方向に見たときに、前記第1装着状態にあるときに前記装置本体に対してなす角度と、前記第2装着状態にあるときに前記装置本体に対してなす角度と、が異なることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置
  9. 前記第2部材は、前記高さ方向において、前記プロセスカートリッジの上方に設けられ、前記第1部材に対して下方から接離するように構成されており、
    前記プロセスカートリッジは、前記装着状態が前記第1装着状態と第2装着状態との間で変化する際、前記第2部材が前記高さ方向に略沿った方向に移動し、下方側が前記高さ方向とは略直交する方向に沿って移動するように、前記装置本体に対する姿勢を変化させることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記第1部材は、像担持体に担持された現像剤像が転写される記録材を搬送する搬送部材であり、
    前記第2部材は、像担持体であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記第1部材は、像担持体に担持された現像剤像が転写される中間転写体であり、
    前記第2部材は、像担持体であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記プロセスカートリッジは、前記装置本体に装着される際に前記第1装着状態となるまでの移動方向が、前記像担持体の回転軸の軸線方向に沿った方向であり、前記装着状態が前記第1装着状態と前記第2装着状態との間で変化する際の移動方向が、前記軸線方向と直交する方向であることを特徴とする請求項10または11に記載の画像形成装置。
  13. 画像形成に用いられる第1部材を有し、前記第1部材と接触して画像形成に用いられる第2部材を有するプロセスカートリッジが着脱可能に構成された、画像形成装置の装置本体であって、
    前記プロセスカートリッジの装着状態を、前記第1部材と前記第2部材が離間する第1装着状態と、前記第1部材と前記第2部材が接触する第2装着状態と、の間で変化させる位置決め機構を備える装置本体において、
    前記位置決め機構は、前記装置本体の高さ方向において、前記装置本体に対する前記第2部材の移動量が、前記装置本体に対する前記プロセスカートリッジ全体の移動量よりも大きくなるように、前記装着状態を前記第1装着状態と第2装着状態との間で変化させることを特徴とする装置本体。
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