JP2018040554A - 蓄熱方法及び蓄熱装置 - Google Patents

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博宣 町田
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伸介 竹口
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健太郎 椎
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雅章 長井
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直幸 谷
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Abstract

【課題】低温の熱源を有効に利用できる蓄熱方法を提供する。
【解決手段】蓄熱方法は、水和水を有する硫酸マグネシウムを含む蓄熱材料に熱を加え、硫酸マグネシウムの脱水吸熱反応を利用して蓄熱材料に熱を蓄えることと、硫酸マグネシウムの水和発熱反応を生じさせるために、蓄熱材料に水蒸気を接触させることと、硫酸マグネシウムの水和発熱反応によって発生した熱を蓄熱材料が収容された容器の外部に取り出すことと、を含む。蓄熱方法において、蓄熱材料を固体の単相状態に維持しつつ蓄熱材料に熱を加え、かつ、蓄熱材料を固体の単相状態に維持しつつ蓄熱材料に水蒸気を接触させる。
【選択図】図1A

Description

本開示は、蓄熱方法及び蓄熱装置に関する。
近年、化石燃料の使用削減が求められており、様々なプロセスの消費エネルギーを低減するだけでなく、未利用熱の活用を推進する必要がある。従来、エンジンの排熱を利用できる技術として、ケミカルヒートポンプが知られている。
例えば、図8A及び図8Bに示すように、特許文献1には、酸化マグネシウムの水和発熱反応と、水酸化マグネシウムの脱水吸熱反応とを利用したケミカルヒートポンプ300が記載されている。ケミカルヒートポンプ300は、反応容器301、貯蔵容器302、圧力調整弁303及び水蒸気流路304を備える。反応容器301において、水和発熱反応又は脱水吸熱反応が実施される。貯蔵容器302に液相の水が貯留される。
蓄熱運転時(図8A)には、温度THの熱QHを利用して反応容器301内の水酸化マグネシウムを加熱する。これにより、水酸化マグネシウムの脱水吸熱反応が進行し、水酸化マグネシウムから水蒸気が放出される。脱水吸熱反応により、水酸化マグネシウムから酸化マグネシウムが得られる。水蒸気は、水蒸気流路304を通じて貯蔵容器302に導入される。水蒸気は、貯蔵容器302内で冷やされて、液化する。温度THは、250℃〜450℃である。
放熱運転時(図8B)には、温度TCの熱QCを利用して貯蔵容器302内の液相の水を加熱する。これにより、水が気化し、水蒸気が発生する。水蒸気は、貯蔵容器302から反応容器301に移動する。反応容器301内に水蒸気が導入されることにより、酸化マグネシウムの水和発熱反応が進行する。水和発熱反応により、酸化マグネシウムから水酸化マグネシウムが得られる。このとき、反応容器301から温度TMの熱QMが放出される。上記の蓄熱運転及び放熱運転を1サイクルとして、蓄熱方法が実施される。
なお、ケミカルヒートポンプ300では、以下の化学反応式(1)で示される化学反応が利用される。右方向の反応が酸化マグネシウムの水和発熱反応であり、左方向の反応が水酸化マグネシウムの脱水吸熱反応である。
MgO(s)+H2O(g)⇔Mg(OH)2(s) (1)
特許文献2には、複合酸化物の水酸化発熱反応及び脱水吸熱反応を利用したケミカルヒートポンプが開示されている。複合酸化物は、ニッケル、コバルト、銅及びアルミニウムからなる群から選ばれた少なくとも1種の金属とマグネシウムとの複合酸化物である。例えば、酸化マグネシウム(MgO)のモル比が0.33であり、かつ、酸化アルミニウム(Al23)のモル比が0.67である試料の脱水分解温度は、約160℃である。なお、脱水分解温度は、対象試料の温度を上昇させた際の脱水による反応率変化に着目し、単位時間当たりの反応率変化Δx(モル%)/Δt(分)が1%/分以上を記録した時点(脱水開始点)での温度である。
特開平6−213529号公報 特開2007−309561号公報
特許文献1及び2に記載の技術は、低温の熱源を有効に利用する観点から改良の余地を有する。そこで、本開示は、低温の熱源を有効に利用できる蓄熱方法を提供することを目的とする。
すなわち、本開示は、
水和水を有する硫酸マグネシウムを含む蓄熱材料に熱を加え、前記硫酸マグネシウムの脱水吸熱反応を利用して前記蓄熱材料に熱を蓄えることと、
前記硫酸マグネシウムの水和発熱反応を生じさせるために、前記蓄熱材料に水蒸気を接触させることと、
前記硫酸マグネシウムの前記水和発熱反応によって発生した熱を前記蓄熱材料が収容された容器の外部に取り出すことと、
を含み、
前記蓄熱材料を固体の単相状態に維持しつつ前記蓄熱材料に熱を加え、かつ、前記蓄熱材料を固体の単相状態に維持しつつ前記蓄熱材料に前記水蒸気を接触させる、蓄熱方法を提供する。
上記の蓄熱方法によれば、低温の熱源を有効に利用できる。
図1Aは、本開示の一実施形態にかかる蓄熱方法(蓄熱過程)を説明するための図である。 図1Bは、本開示の一実施形態にかかる蓄熱方法(放熱過程)を説明するための図である。 図2は、測定例A1における硫酸マグネシウムの水和数と試料の温度との関係を示すグラフである。 図3は、測定例B1における硫酸マグネシウム7水和物の高圧示差走査熱量計(HP−DSC)による測定結果を示すグラフである。 図4は、図3の結果から算出された試料の蓄熱密度と温度との関係を示すグラフである。 図5は、測定例C1〜C4における測定後の硫酸マグネシウムの水和数と放熱温度との関係を示すグラフである。 図6は、比較例A1における水酸化マグネシウムの反応率と試料の温度との関係を示すグラフである。 図7は、比較例B1における水酸化マグネシウムのHP−DSCによる測定結果を示すグラフである。 図8Aは、従来のケミカルヒートポンプの動作原理を示す図である。 図8Bは、従来のケミカルヒートポンプの動作原理を示す図である。
(本開示の基礎となった知見)
一次エネルギーの約70%は、有効に利用されることなく、環境中に未利用熱として排出されている。例えば、自動車のガソリンエンジンは燃料の持つエネルギーの約20%しか有効に利用できておらず、火力発電は燃料の持つエネルギーの約40%しか有効に利用できていない。未利用熱を蓄え、未利用熱の元の温度に近い温度で蓄えた熱を利用できる技術があれば、エネルギーの回収及びエネルギーの再利用の点で非常に有効である。未利用熱の発生源としては、自動車のガソリンエンジンに加えて、例えば、発電に用いられるガスエンジン、ディーゼルエンジン及び各種の燃料電池が考えられる。また、多くの熱エネルギーが、工場、ごみ焼却場などの施設から未利用のまま排出されている。社団法人日本機械工業連合会の「省エネルギー技術の活用による新たな事業展開についての調査研究(平成19年3月)」によると、各業種におけるガス排熱のうち、100℃〜150℃の排熱の割合は約50%であり、150℃〜200℃の排熱の割合は約30%である。このように、比較的低温の未利用熱が多く存在する。
未利用熱を活用する手段としては、水を利用した100℃以下の温水蓄熱(顕熱蓄熱)が知られている。しかし、温水蓄熱には、例えば、以下の問題が存在する。(1)放熱損失があるため長期間の蓄熱が難しい。(2)水の顕熱量が比較的小さく、大量の水が必要であるため、蓄熱設備の小型化が難しい。(3)出力温度は、熱の利用量に応じて非定常であり、次第に降下する。このため、未利用熱の活用を推進するためには、より効率の高い蓄熱技術を開発する必要がある。
効率の高い蓄熱技術としては、化学蓄熱が挙げられる。化学蓄熱は、物質の吸着、水和などの化学変化を伴うため、水、水和塩、パラフィンなどの材料自体の顕熱又は潜熱を利用する蓄熱技術と比べて、蓄熱材料の単位重量当りの蓄熱量が大きい。化学蓄熱の方法としては、例えば、水蒸気の吸脱着を利用する方法、金属塩へのアンモニア吸収(アンミン錯体生成反応)を利用する方法、又は、アルコールなどの有機物の吸脱着反応を利用する方法が提案されている。環境負荷及び蓄熱装置の簡便さを考慮すると、水蒸気の吸脱着を利用する方法が最も有利である。
水蒸気の吸脱着を利用する蓄熱技術としては、特許文献1及び2に記載のケミカルヒートポンプが挙げられる。しかし、特許文献1に記載のケミカルヒートポンプは、脱水吸熱反応の反応温度が250℃〜450℃であるため、未利用熱の多くを占める100℃〜150℃程度の低温の熱源を利用できない。また、特許文献2に記載のケミカルヒートポンプによれば、脱水分解温度を約160℃程度にできるが、未利用熱の多くを占める100℃〜150℃程度の低温の熱源を利用するためには、脱水分解温度をさらに低下させる必要がある。このため、特許文献1及び2に記載の技術は、150℃以下の低温の未利用熱を有効に活用する観点から改良の余地を有している。
本開示の第1態様は、
水和水を有する硫酸マグネシウムを含む蓄熱材料に熱を加え、前記硫酸マグネシウムの脱水吸熱反応を利用して前記蓄熱材料に熱を蓄えることと、
前記硫酸マグネシウムの水和発熱反応を生じさせるために、前記蓄熱材料に水蒸気を接触させることと、
前記硫酸マグネシウムの前記水和発熱反応によって発生した熱を前記蓄熱材料が収容された容器の外部に取り出すことと、
を含み、
前記蓄熱材料を固体の単相状態に維持しつつ前記蓄熱材料に熱を加え、かつ、前記蓄熱材料を固体の単相状態に維持しつつ前記蓄熱材料に前記水蒸気を接触させる、蓄熱方法を提供する。
第1態様によれば、150℃以下の低温の熱源を有効に利用できる。
本開示の第2態様では、例えば、第1態様にかかる蓄熱方法において、前記蓄熱材料の温度を70℃以下に維持しつつ、前記蓄熱材料に前記水蒸気を接触させる。第2態様によれば、蓄熱方法の実施に伴う蓄熱材料の表面積の変化が抑制される。
本開示の第3態様では、例えば、第1又は第2態様にかかる蓄熱方法において、前記脱水吸熱反応により、前記硫酸マグネシウムの水和数がm1からnに減少し、前記水和発熱反応により、前記硫酸マグネシウムの水和数がnからm2に増加し、前記m1、前記m2及び前記nが、m1>n≧2及び6≧m2>nの関係を満たす。第3態様によれば、100℃以下の低温の熱源を有効に利用できる。また、蓄熱方法の実施に伴う蓄熱材料の表面積の変化がより抑制される。
本開示の第4態様は、
硫酸マグネシウムを含む蓄熱材料と、
前記蓄熱材料を収容している第1容器と、
液相の水を貯留するための第2容器と、
前記第1容器と前記第2容器とを接続している配管と、
を備え、
前記蓄熱材料が固体の単相状態に維持されつつ、前記硫酸マグネシウムの脱水吸熱反応で生じた水が前記配管を通じて前記第1容器から前記第2容器に戻され、かつ、前記蓄熱材料が固体の単相状態に維持されつつ、前記硫酸マグネシウムの水和発熱反応を生じさせるために前記配管を通じて前記第2容器から前記第1容器に水蒸気が供給される、蓄熱装置を提供する。
第4態様によれば、150℃以下の低温の熱源を有効に利用できる。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施形態に限定されない。
図1Aは、本実施形態の蓄熱方法における蓄熱過程が実施される様子を示している。蓄熱装置1において、第1容器20は蓄熱材料10を収容している。蓄熱材料10は、水和水を有する硫酸マグネシウムを含む。蓄熱過程では、蓄熱材料10に熱Qinを加える。熱Qinにより、蓄熱材料10が特定の温度(蓄熱温度)まで加熱されることによって、硫酸マグネシウムの脱水吸熱反応が生じる。脱水吸熱反応により、硫酸マグネシウムから水分子(水和水)が水蒸気として脱離する。脱水吸熱反応により、蓄熱材料10に含まれる硫酸マグネシウムの水和数の平均値がm1からnに減少する。ここで、m1及びnは、m1>n≧1の関係を満たす。このように、硫酸マグネシウムの脱水吸熱反応を利用することによって、蓄熱材料10に熱が蓄えられる。
蓄熱過程では、蓄熱材料10を固体の単相状態に維持しつつ、蓄熱材料10に熱Qinが加えられる。すなわち、蓄熱過程によって、第1容器20内に硫酸マグネシウム水溶液が生じることはない。
脱水吸熱反応により硫酸マグネシウムから脱離した水は、配管40を通じて第1容器20から第2容器30に流入する。第2容器30に流入した水が水蒸気であるとき、水蒸気は、第2容器30の外部に熱Qoutを放出することによって凝縮し、液相の水になる。そのため、第2容器30は液相の水を貯留する。
図1Bは、本実施形態の蓄熱方法における放熱過程が実施される様子を示している。放熱過程では、蓄熱材料10に水蒸気を接触させる。水蒸気は、次のようにして、蓄熱材料10に接触させることができる。第2容器30に貯留された液相の水に熱Qinを加える。熱Qinにより、第2容器30内の水が蒸発し、水蒸気になる。水蒸気が、配管40を通じて第2容器30から第1容器20に供給される。第1容器20に供給された水蒸気が蓄熱材料10に接触する。
水蒸気は、蓄熱材料10に接触することによって、水和水として硫酸マグネシウムに取り込まれる。これにより、硫酸マグネシウムの水和発熱反応が生じる。水和発熱反応により、蓄熱材料10に含まれる硫酸マグネシウムの水和数の平均値がnからm2に増加する。ここで、m2及びnは、m2>n≧1の関係を満たす。
硫酸マグネシウムの水和発熱反応により、熱Qoutが発生する。蓄熱材料10の温度が特定の温度(放熱温度)まで上昇する。熱Qoutは、蓄熱材料10が収容された第1容器20の外部に取り出される。
放熱過程では、蓄熱材料10を固体の単相状態に維持しつつ、蓄熱材料10に水蒸気を接触させる。すなわち、放熱過程によって、第1容器20内に硫酸マグネシウム水溶液が生じることはない。
上記の蓄熱過程及び放熱過程を1サイクルとして、蓄熱方法が実施される。本実施形態の蓄熱方法において、蓄熱材料10は固体の単相状態に維持されるため、本実施形態の蓄熱方法が複数回繰り返されても、蓄熱材料10の表面積はほとんど変化しない。そのため、本実施形態の蓄熱方法が複数回繰り返されても、硫酸マグネシウムの脱水吸熱反応及び水和発熱反応の効率がほとんど低下しない。
本実施形態の蓄熱方法では、以下の化学反応式(2)で示される化学反応が利用される。右方向の反応が硫酸マグネシウムの水和発熱反応であり、左方向の反応が硫酸マグネシウムの脱水吸熱反応である。
MgSO4・nH2O(s)+(m−n)H2O(g)⇔MgSO4・mH2O(s) (2)
ただし、m及びnは、蓄熱材料10に含まれる硫酸マグネシウムの水和数の平均値であり、かつ、m>n≧1の関係を満たす。
特許文献1に記載された蓄熱方法では、酸化マグネシウム1molと反応できる水分子が1molである。一方、本実施形態の蓄熱方法では、硫酸マグネシウム1molと反応する水分子のmol数を1molより大きい値にすることができる。そのため、本実施形態の蓄熱方法では、従来の蓄熱方法に比べて、蓄熱材料を効率的に利用することができる。また、本実施形態の蓄熱方法において、蓄熱材料10の蓄熱密度は、従来の顕熱蓄熱に利用される蓄熱材料の蓄熱密度に比べて大きいため、蓄熱装置の軽量化及び省スペース化を実現できる。
蓄熱過程において、蓄熱温度は、蓄熱材料10に加えられる熱Qinの熱量によって調節することができる。硫酸マグネシウムと水和水との結合は、マグネシウムと水酸基との結合よりも弱いため、硫酸マグネシウムの脱水吸熱反応は比較的低い蓄熱温度で進行する。例えば、150℃以下の蓄熱温度により硫酸マグネシウムの脱水吸熱反応が進行する。そのため、本実施形態の蓄熱方法によれば、熱Qinとして150℃以下の低温の熱源を利用することができる。上述のとおり、150℃以下の低温の熱源は賦存量が多く、その利用が求められている。
蓄熱材料10に熱Qinを加える方法は特に限定されない。例えば、第1容器20の内部の配管に高温の熱媒体を導入することによって、蓄熱材料10に熱Qinを付与してもよい。また、第1容器20の外周面を加熱することによって、蓄熱材料10に熱Qinを付与してもよい。熱Qinの付与は、電気エネルギーを利用して行われてもよい。
蓄熱過程において、第2容器30の外部に熱Qoutを放出する方法は特に限定されない。例えば、第2容器30の内部の配管に低温の熱媒体を導入することによって、第2容器30の外部に熱Qoutを放出してもよい。また、第2容器30の外周面を冷却することによって、第2容器30の外部に熱Qoutを放出してもよい。熱Qoutの放出は、電気エネルギーを利用して行われてもよい。
蓄熱過程の開始時において、蓄熱材料10が固体の単相状態である限り、硫酸マグネシウムの水和数の平均値m1は特に限定されない。例えば、m1は1より大きい数である。また、m1は12以下の数であってもよく、7以下の数であってもよく、6以下の数であってもよい。
蓄熱過程の終了時において、硫酸マグネシウムの水和数の平均値nは、m1>n≧1の関係を満たしていれば特に限定されない。例えば、nは2以上の数であってもよい。すなわち、m1及びnが、m1>n≧2の関係を満たしていてもよい。このとき、蓄熱材料10に加える熱Qinをさらに低温化することができる。例えば、熱Qinとして100℃以下の低温の熱源を利用することができる。100℃以下の低温の熱源としては廃温水などが挙げられる。なお、nの値は蓄熱温度によって定まる。
蓄熱過程は、蓄熱装置1に備えられた圧力調整機構によって、蓄熱装置1の系内の圧力をあらかじめ2.4kPa以下に調節した後に実施されてもよい。このとき、蓄熱材料10に加える熱Qinをさらに低温化することができる。
放熱過程において、第2容器30に貯留された水に熱Qinを加える方法は特に限定されない。例えば、第2容器30の内部の配管に高温の熱媒体を導入することによって、第2容器30に貯留された水に熱Qinを付与してもよい。また、第2容器30の外周面を加熱することによって、第2容器30に貯留された水に熱Qinを付与してもよい。熱Qinの付与は、電気エネルギーを利用して行われてもよい。
第1容器20から熱Qoutを取り出す方法は特に限定されない。例えば、第1容器20の内部の配管に熱媒体を導入することによって、第1容器20から熱Qoutを取り出してもよい。また、第1容器20の外周面から直接熱Qoutを取り出してもよい。電気エネルギーを利用して熱Qoutを取り出してもよい。
放熱過程での放熱温度は、水和発熱反応の進行とともに上昇する。放熱温度は、蓄熱装置1の系内における水蒸気の分圧、及び、単位時間当たりの熱Qoutの熱量によって制御することができる。水蒸気の分圧は、第2容器30に貯留された水に付与される熱Qinの熱量、及び、蓄熱装置1の系内の圧力によって定まる。
放熱温度の最大値は、蓄熱材料10が固体の単相状態に維持される限り特に限定されない。例えば、放熱温度の最大値は70℃であってもよい。すなわち、蓄熱材料10の温度を70℃以下に維持しつつ、蓄熱材料10に水蒸気を接触させてもよい。このとき、放熱過程の実施に伴う蓄熱材料10の表面積の変化がより抑制される。放熱温度は、典型的には、40〜70℃の範囲にある。
放熱過程の終了時において、蓄熱材料10が固体の単相状態である限り、硫酸マグネシウムの水和数の平均値m2は特に限定されない。例えば、m2は、m1と同じであってもよく、異なっていてもよい。m2は12以下の数であってもよく、7以下の数であってもよく、6以下の数であってもよい。m2及びnが、6≧m2>nの関係を満たすとき、放熱過程の実施に伴う蓄熱材料10の表面積の変化がより抑制される。なお、m2の値は、蓄熱装置1の系内における水蒸気の分圧によって定まる。
放熱過程は、蓄熱装置1に備えられた圧力調整機構によって、蓄熱装置1の系内の圧力をあらかじめ5.5〜25kPaの範囲に調節した後に実施されてもよい。このとき、第2容器30に貯留された水に加える熱Qinを低温化することができる。
図1A及び図1Bに示すとおり、本実施形態の蓄熱装置1は、蓄熱材料10、第1容器20、第2容器30及び配管40を備える。蓄熱材料10は硫酸マグネシウムを含む。第1容器20は、蓄熱材料10を収容している。第2容器30は液相の水を貯留する。配管40は、第1容器20と第2容器30とを接続している。蓄熱装置1は、蓄熱装置1の系内の圧力を調節することができる圧力調整機構を備えていてもよい。第1容器20の内部には、熱媒体が導入される配管が配置されていてもよい。第2容器30の内部には、熱媒体が導入される配管が配置されていてもよい。熱媒体の例は、水、オイル、多価アルコールなどの液体である。
蓄熱材料10が固体の単相状態に維持されつつ、硫酸マグネシウムの脱水吸熱反応で生じた水が配管40を通じて第1容器20から第2容器30に戻される。また、蓄熱材料10が固体の単相状態に維持されつつ、硫酸マグネシウムの水和発熱反応を生じさせるために配管40を通じて第2容器30から第1容器20に水蒸気が供給される。
蓄熱材料10は、硫酸マグネシウム、及び、硫酸マグネシウムが有する水和水からなっていてもよい。
蓄熱材料10が硫酸マグネシウム粒子を含むとき、硫酸マグネシウム粒子の平均粒径は、例えば、100〜200μmの範囲にある。平均粒径は、レーザー回折・散乱式粒子径・粒度分布測定装置によって測定された粒度分布において累積体積百分率が50%に相当する粒径(D50)のことを意味する。
本開示を実施例に基づき、具体的に説明する。ただし、本開示は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(硫酸マグネシウム7水和物の示差熱/熱重量同時測定)
(測定例A1)
硫酸マグネシウム7水和物の試料を電子天秤で秤量した。試料の重量は5.3mgであった。示差熱/熱重量同時測定(TG−DTA測定)装置の反応器内のアルミニウム製のセルに試料を載せた。次に、反応器内に窒素パージガスを200mL/分の流量で流しながら、室温(25℃)から500℃まで10℃/分の速度で反応器内の温度を昇温させた。このとき、試料の脱水吸熱反応が進行した。脱水吸熱反応によって、反応器内に硫酸マグネシウム水溶液が生じることはなかった。TG−DTA測定から得られる試料の重量残存率に基づき、特定の温度における硫酸マグネシウムの水和数を以下の式から算出した。本測定例において、重量残存率は、測定前の試料の重量に対する、特定の温度での試料の重量の割合を示している。
Figure 2018040554
図2は、硫酸マグネシウムの水和数と試料の温度との関係を示すグラフである。図2からわかるとおり、150℃の蓄熱温度で蓄熱過程を実施したとき、蓄熱過程の終了時における硫酸マグネシウムの水和数は1になる。また、100℃の蓄熱温度で蓄熱過程を実施したとき、蓄熱過程の終了時における硫酸マグネシウムの水和数は2になる。このように、本実施形態の蓄熱方法によれば、150℃以下の低温の熱源、又は、100℃以下の低温の熱源によって蓄熱過程を実施することができる。
(硫酸マグネシウム7水和物の高圧示差走査熱量計による測定)
(測定例B1)
硫酸マグネシウム7水和物の試料を電子天秤で秤量した。試料の重量は1.0mgであった。高圧示差走査熱量計(HP−DSC)の反応器内のアルミニウム製の0.1mmφピンホールパンに試料を載せた。反応器の内部に空気パージガスを流しながら、室温(25℃)から500℃まで10℃/分の速度で反応器の内部の温度を昇温させて、硫酸マグネシウム7水和物の試料の脱水吸熱反応を実施した。このとき、昇温過程で発生したHeat flowの温度依存性を図3に示す。この結果から得られる吸熱ピークについて、25℃から特定の温度まで積算することにより積算値を得た。積算値に基づいて算出された蓄熱密度と、試料の温度との関係を図4に示す。なお、蓄熱密度は、単位重量当たりの試料が吸収した熱量を示している。
図2及び4に基づいて、脱水吸熱反応により硫酸マグネシウムの水和数の平均値がmからnに減少するときの硫酸マグネシウムの蓄熱密度を算出することができる。具体的には、硫酸マグネシウムの蓄熱密度は、硫酸マグネシウムの水和数がnであるときの蓄熱温度における試料の蓄熱密度と、硫酸マグネシウムの水和数がmであるときの蓄熱温度における試料の蓄熱密度との差である。例えば、硫酸マグネシウムの水和数が7から1に減少するときの硫酸マグネシウムの蓄熱密度は、図4のAに相当し、1360kJ/kgである。また、硫酸マグネシウムの水和数が6から2に減少するときの硫酸マグネシウムの蓄熱密度は、図4のBに相当し、960kJ/kgである。
(硫酸マグネシウム無水物の水和発熱反応に関する測定)
(測定例C1)
硫酸マグネシウム無水物の試料を電子天秤で秤量した。試料の重量は6.3mgであった。恒温恒湿槽内のSUS製のシャーレに試料を載せた。恒温恒湿槽内の温度を30℃に設定し、湿度を73%に設定した。恒温恒湿槽内における水蒸気の分圧は3.1kPaであった。恒温恒湿槽内において、試料の水和発熱反応が進行した。水和発熱反応の間、試料の温度(放熱温度)は30℃に維持された。試料の水和発熱反応と脱水吸熱反応とが平衡に達したことを確認した後に試料の重量を測定した。測定前後での試料の重量比率に基づき、測定後の硫酸マグネシウムの水和数を以下の式から算出した。測定後の硫酸マグネシウムの水和数は6であった。本測定例において、測定前後での試料の重量比率は、測定前の試料の重量に対する測定後の試料の重量の割合を示している。なお、水和発熱反応によって、恒温恒湿槽内に硫酸マグネシウム水溶液が生じることはなかった。
Figure 2018040554
(測定例C2)
恒温恒湿槽内の温度を40℃に設定し、湿度を74%に設定したこと以外は測定例1と同様の方法により、硫酸マグネシウム無水物の水和発熱反応に関する測定を行った。このとき、恒温恒湿槽内における水蒸気の分圧は5.6kPaであった。水和発熱反応の間、試料の温度(放熱温度)は40℃に維持された。試料の水和発熱反応と脱水吸熱反応とが平衡に達したことを確認した後に試料の重量を測定した。測定前後での試料の重量比率に基づき、測定後の硫酸マグネシウムの水和数を算出したところ、測定後の硫酸マグネシウムの水和数は6であった。なお、水和発熱反応によって、恒温恒湿槽内に硫酸マグネシウム水溶液が生じることはなかった。
(測定例C3)
恒温恒湿槽内の温度を60℃に設定し、湿度を77%に設定したこと以外は測定例1と同様の方法により、硫酸マグネシウム無水物の水和発熱反応に関する測定を行った。このとき、恒温恒湿槽内における水蒸気の分圧は15.4kPaであった。水和発熱反応の間、試料の温度(放熱温度)は60℃に維持された。試料の水和発熱反応と脱水吸熱反応とが平衡に達したことを確認した後に試料の重量を測定した。測定前後での試料の重量比率に基づき、測定後の硫酸マグネシウムの水和数を算出したところ、測定後の硫酸マグネシウムの水和数は6であった。なお、水和発熱反応によって、恒温恒湿槽内に硫酸マグネシウム水溶液が生じることはなかった。
(測定例C4)
恒温恒湿槽内の温度を80℃に設定し、湿度を80%に設定したこと以外は測定例1と同様の方法により、硫酸マグネシウム無水物の水和発熱反応に関する測定を行った。このとき、恒温恒湿槽内における水蒸気の分圧は38.0kPaであった。水和発熱反応の間、試料の温度(放熱温度)は80℃に維持された。試料の水和発熱反応と脱水吸熱反応とが平衡に達したことを確認した後に試料の重量を測定した。測定前後での試料の重量比率に基づき、測定後の硫酸マグネシウムの水和数を算出したところ、測定後の硫酸マグネシウムの水和数は10であった。なお、水和発熱反応によって、恒温恒湿槽内に硫酸マグネシウム水溶液が生じた。
測定例C1〜C4の結果について、測定後の硫酸マグネシウムの水和数と、水和発熱反応中における放熱温度との関係を図5に示す。測定例C1〜C4の結果からわかるとおり、試料を固体の単相状態に維持しつつ硫酸マグネシウムの水和発熱反応を行うためには、測定後の硫酸マグネシウムの水和数と、水和発熱反応中における放熱温度とを適宜調節する必要がある。
(水酸化マグネシウムのTG−DTA測定)
(比較例A1)
水酸化マグネシウムの試料を電子天秤で秤量した。試料の重量は4.8mgであった。TG−DTA装置の反応器内のアルミニウム製のセルに試料を載せた。次に、反応器内に窒素パージガスを200mL/分の流量で流しながら、室温(25℃)から500℃まで10℃/分の速度で反応器内の温度を昇温させた。このとき、試料の脱水吸熱反応が発生した。TG−DTA測定から得られる試料の重量減少率に基づき、試料の反応率を以下の式から算出した。本測定例において、重量減少率は、測定前の試料の重量に対する、測定前の試料の重量と特定の温度での試料の重量との差の割合を示している。
Figure 2018040554
図6は、試料の反応率と試料の温度との関係を示すグラフである。脱水分解温度は302℃であった。なお、脱水分解温度とは、単位時間当たりの反応率の変化Δx/Δt[%/分]が1[%/分]以上を示した時点(脱水開始点)における温度である。
(水酸化マグネシウムのHP−DSCによる測定)
(比較例B1)
水酸化マグネシウムの試料を電子天秤で秤量した。試料の重量は0.8mgであった。HP−DSCの反応器内のアルミニウム製の0.1mmφピンホールパンに試料を載せた。反応器の内部に空気パージガスを流しながら、室温(25℃)から500℃まで10℃/分の速度で反応器の内部の温度を昇温させて、水酸化マグネシウムの試料の脱水吸熱反応を実施した。このとき、昇温過程で発生したHeat flowの温度依存性を図7に示す。この結果から得られる吸熱ピークの面積に基づいて算出された試料の蓄熱密度は、1556kJ/kgであった。
比較例A1の結果からわかるとおり、水酸化マグネシウムの脱水分解温度は302℃であった。これに対し、測定例A1の結果からわかるとおり、本実施形態の蓄熱方法によれば、150℃以下の低温の熱源、又は、100℃以下の低温の熱源によって蓄熱過程を実施することができる。また、測定例B1及び比較例B1の結果からわかるとおり、本実施形態の蓄熱方法において利用する蓄熱材料は、水酸化マグネシウムの蓄熱密度(1556kJ/kg)と同程度の蓄熱密度(例えば、1360kJ/kg)を有している。
本開示にかかる蓄熱方法によれば、蓄熱材料の脱水吸熱反応における反応温度を低下させることができる。そのため、自動車のガソリンエンジン、ガスエンジン、ディーゼルエンジン、各種の燃料電池などの発電設備、又は、各業種におけるガス排熱の約50%を占める100℃〜150℃の熱を排出する工場、ごみ焼却場などの施設から排出される低温の未利用熱を有効に活用できる。
1 蓄熱装置
10 蓄熱材料
20 第1容器
30 第2容器
40 配管

Claims (4)

  1. 水和水を有する硫酸マグネシウムを含む蓄熱材料に熱を加え、前記硫酸マグネシウムの脱水吸熱反応を利用して前記蓄熱材料に熱を蓄えることと、
    前記硫酸マグネシウムの水和発熱反応を生じさせるために、前記蓄熱材料に水蒸気を接触させることと、
    前記硫酸マグネシウムの前記水和発熱反応によって発生した熱を前記蓄熱材料が収容された容器の外部に取り出すことと、
    を含み、
    前記蓄熱材料を固体の単相状態に維持しつつ前記蓄熱材料に熱を加え、かつ、前記蓄熱材料を固体の単相状態に維持しつつ前記蓄熱材料に前記水蒸気を接触させる、蓄熱方法。
  2. 前記蓄熱材料の温度を70℃以下に維持しつつ、前記蓄熱材料に前記水蒸気を接触させる、請求項1に記載の蓄熱方法。
  3. 前記脱水吸熱反応により、前記硫酸マグネシウムの水和数がm1からnに減少し、
    前記水和発熱反応により、前記硫酸マグネシウムの水和数がnからm2に増加し、
    前記m1、前記m2及び前記nが、m1>n≧2及び6≧m2>nの関係を満たす、請求項1又は2に記載の蓄熱方法。
  4. 硫酸マグネシウムを含む蓄熱材料と、
    前記蓄熱材料を収容している第1容器と、
    液相の水を貯留するための第2容器と、
    前記第1容器と前記第2容器とを接続している配管と、
    を備え、
    前記蓄熱材料が固体の単相状態に維持されつつ、前記硫酸マグネシウムの脱水吸熱反応で生じた水が前記配管を通じて前記第1容器から前記第2容器に戻され、かつ、前記蓄熱材料が固体の単相状態に維持されつつ、前記硫酸マグネシウムの水和発熱反応を生じさせるために前記配管を通じて前記第2容器から前記第1容器に水蒸気が供給される、蓄熱装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021106881A1 (ja) * 2019-11-29 2021-06-03 タテホ化学工業株式会社 化学蓄熱材及びその製造方法、並びにケミカルヒートポンプ

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WO2021106881A1 (ja) * 2019-11-29 2021-06-03 タテホ化学工業株式会社 化学蓄熱材及びその製造方法、並びにケミカルヒートポンプ

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