JP2018037791A - 撮像装置、画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム - Google Patents

撮像装置、画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】光学劣化が少ない画像成分の情報を用いて他の画像成分の光学劣化を補正する。【解決手段】撮像装置100は、分光透過率特性が互いに異なる複数の第1の画素群と該複数の第1の画素群とは分光透過率特性が異なる第2の画素群とを含む撮像素子102を有し、撮像光学系101の光学特性に関する情報を取得し、第1の画素群を用いて第1の画像を生成し、第2の画素群を用いて第2の画像を生成する。第2の画像と光学特性に関する情報とを用いて第1の画像に対して劣化補正処理を行う。第1および第2の画素群のそれぞれにおいて分光透過率特性における最大透過率の半分以上の透過率が得られる波長帯域を第1および第2の画素群の透過波長帯域とする。劣化補正処理により、第2の画像におけるエッジ情報を用いて、該第2の画像のエッジ情報に対する第1の画像のエッジ情報の差を減少させる。【選択図】図1

Description

本発明は、撮像光学系を通した撮像により生成された画像の光学劣化を補正する画像処理技術に関する。
被写体の1点から出た光は、撮像光学系を通ると該撮像光学系の回折や収差の影響によって1点に収束することができず、微小な広がりを持つ。このような微小な広がりを持った分布を点像分布関数(Point Spread Function:PSF)と呼ぶ。撮像光学系を用いた撮像により生成された撮像画像は、理想的な被写体像にこのPSFが畳み込まれたものであるため、該撮像画像に光学劣化(ぼけ)が生じる。
非特許文献1には、画像処理によって撮像画像の光学劣化を補正する方法として、以下の方法が開示されている。この方法では、PSFを用いて以下の式(1)に示す損失関数Lと正則化関数Rを最小化する解を求める最適化問題として画像処理を行う。
非特許文献1における式(1)の損失関数Lと正則化関数Rは、以下の式(2),(3)により表される。
式(2),(3)中のiは光学劣化を受ける前の画像(以下、原画像という)の各画素を成分とする列ベクトルであり、jは撮像画像の各画素を成分とする列ベクトルである。BはPSFの畳み込みを表す行列である。また、cは撮像画像の構成成分(以下、画像成分という)を表し、一般的なカラー画像にいうRGBの3つの成分となる。lは画像成分cの中で光学劣化が小さい成分を表す。さらにH1,2は1次微分(縦方向と横方向)を表し、H3,4,5は2次微分(縦方向と横方向、およびそのクロスターム)を表す。λとβは重み係数を表す。i・iにおける・はアダマール積を示す。

はL2ノルムを表す。また、

はL1ノルムを表す。ベクトルx=(x,x,…,x)として、|・|を絶対値とすると、L2ノルム

およびL1ノルム

はそれぞれ、以下の式(4),(5)で定義される。
式(2)では、原画像iに対して既知であるPSFを与えた劣化画像Biと実際の撮像画像jとの差分を取っている。ノイズがない場合は、原画像iが正確に推定されていれば式(2)の値は0となる。式(3)の第1項は、iの1次微分値のL1ノルムを計算することで、自然(一般的)な被写体を撮像して得られる自然画像全体のうちエッジが占める割合が疎(スパース)となる特性を反映している。また、式(3)の第2項は、画像成分lのエッジの位置と補正対象である画像成分cのエッジの位置とが合致することで値が小さくなる正則化項である。この式(3)の第2項は、画像成分cの2次微分で得られる輝度勾配値と画像成分lの輝度値との積であるH・iと、画像成分lの2次微分で得られる輝度勾配値と画像成分cの輝度値との積であるH・iとの差を計算している。式(1)を最小化するiを推定する最適化手法は、非特許文献1に詳しく記載されている。
Felix Heide, et al., "High-QualityComputational Imaging Through Simple Lenses", ACM Transactions on Graphics (presented at SIGGRAPH 2013)
上述した式(3)の正則化関数を用いて行うような画像成分間のエッジの位置を合わせる劣化画像の補正方法では、全ての画像成分において同程度の光学劣化が発生している場合に十分な光学劣化の補正効果が得られない。
本発明は、光学劣化が少ない画像成分の情報を用いて、他の画像成分の光学劣化を良好に補正することができるようにした撮像装置および画像処理装置等を提供する。
本発明の一側面としての撮像装置は、分光透過率特性が互いに異なる複数の第1の画素群と該複数の第1の画素群とは分光透過率特性が異なる第2の画素群とを含み、撮像光学系により形成された被写体像を光電変換する撮像素子と、撮像光学系の光学特性に関する情報を取得する光学特性取得手段と、複数の第1の画素群からの出力を用いて第1の画像を生成するとともに第2の画素群からの出力を用いて第2の画像を生成し、第2の画像と光学特性に関する情報とを用いて第1の画像に対する撮像光学系による光学劣化を補正する劣化補正処理を行う画像処理手段とを有する。撮像素子の光電変換部が感度を有する全波長帯域のうち第1および第2の画素群のそれぞれにおいて分光透過率特性における最大透過率の半分以上の透過率が得られる波長帯域を前記第1および第2の画素群の透過波長帯域とするとき、第2の画素群の透過波長帯域の幅は複数の第1の画素群のいずれの透過波長帯域の幅に対しても半分以下である。そして、画像処理手段は、劣化補正処理により、第2の画像におけるエッジ情報を用いて、該第2の画像におけるエッジ情報に対する第1の画像におけるエッジ情報の差を減少させることを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としての画像処理装置は、撮像光学系により形成された被写体像を光電変換する撮像素子のうち分光透過率特性が互いに異なる複数の第1の画素群からの出力を用いて生成された第1の画像と複数の第1の画素群とは分光透過率特性が異なる第2の画素群からの出力を用いて生成された第2の画像とを取得する画像取得手段と、撮像光学系の光学特性に関する情報を取得する光学特性取得手段と、第2の画像および光学特性に関する情報を用いて第1の画像に対する撮像光学系による光学劣化を補正する劣化補正処理を行う補正処理手段とを有する。撮像素子の光電変換部が感度を有する全波長帯域のうち第1および第2の画素群のそれぞれにおいて分光透過率特性における最大透過率の半分以上の透過率が得られる波長帯域を前記第1および第2の画素群の透過波長帯域とするとき、第2の画素群の透過波長帯域の幅は複数の第1の画素群のいずれの透過波長帯域の幅に対しても半分以下である。そして、補正処理手段は、劣化補正処理により、第2の画像におけるエッジ情報を用いて、該第2の画像におけるエッジ情報に対する第1の画像におけるエッジ情報の差を減少させることを特徴とする。
なお、上述した撮像装置や画像処理装置が行う画像処理方法およびコンピュータを上記画像処理装置として動作させる画像処理プログラムも、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、第1の画像よりも光学劣化が少ない第2の画像を用いて、第1の画像の光学劣化を良好に補正することができる。
本発明の実施例1である撮像装置の構成を示すブロック図。 実施例1における撮像素子の画素配列を示す図。 実施例1における撮像素子の各画素の分光透過率特性を示す図。 実施例1における画像処理を示すフローチャート。 本発明の実施例2における撮像光学系の構成を示す図。 実施例2における撮像光学系(物体無限遠)の収差図。 実施例2における撮像光学系のMTFを示す図。 実施例2における撮像光学系および撮像素子の白色光源に対するPSFを示す図。 実施例2における補正処理前後の画像のエッジ断面を示す図。 本発明の実施例3である画像処理装置を示す図。 実施例1における撮像素子の別の画素解列を示す図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
まず、具体的な実施例の説明に先立って、各実施例で用いる用語について説明する。
「光学劣化」
光学劣化は、撮像光学系に起因する画像の劣化を意味し、具体的には撮像光学系が持つ諸収差に起因する像ぼけや撮像光学系が有限な径を持つことに起因する回折ぼけである。光学劣化は、撮像光学系の点光源に対する応答を表す関数である点像分布関数(PSF:Point Spread Function)や点像分布関数のフーリエ変換によって得られる光学伝達関数(OTF:Optical Transfer Function)等で表現することができる。
「撮像状態」
撮像状態は、撮像時における撮像光学系の焦点距離、絞り値および合焦した被写体距離等である。
「撮像光学系の光学特性」
撮像光学系の光学特性は、撮像光学系に起因する光学劣化を表すPSFやOTFであり、撮像状態ごとに異なる。この光学特性に関する情報(以下、光学特性情報という)は、撮像光学系の設計値等からコンピュータによるシミュレーションにより予め算出しておくことが望ましい。コンピュータシミュレーションで撮像光学系の光学特性情報を生成するためには、想定する光源の分光特性や撮像素子の各画素に設けられたカラーフィルタの分光透過率特性を用いる。そして、撮像素子の同一の分光透過率特性を有する画素(カラーフィルタ)ごとの光学特性情報を生成することが好ましい。光学特性情報は、撮像状態と撮像素子の画素ごとの分光透過率特性との組み合わせの数だけ必要となる。また、同一の撮像状態かつ同一の分光透過率特性でも像高に応じた収差や回折の変化が無視できない場合は、像高ごとに光学特性情報を生成しておく必要がある。
「画像のエッジ情報」
画像のエッジ情報とは、画像内のエッジの位置や方向等の情報であり、画像の明るさ(輝度値)が鋭敏に変化している位置や方向を表す。エッジ情報を取得する方法としては、画像データに対する微分(差分)値を算出する等がある。
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。
図1には、本発明の実施例1である撮像装置100の構成を示している。撮像装置100は、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等であり、撮像光学系101、撮像素子102、画像処理部103、光学系制御部104、状態検知部105、記憶部106およびシステムコントローラ107を有する。なお、撮像光学系101は、撮像装置100に対して取り外し(交換)可能であってもよい。
撮像光学系101は被写体からの光をCCDセンサやCMOSセンサ等により構成される撮像素子102上に結像させる。撮像光学系101は、絞り101aおよびフォーカスレンズ101bを含む。絞り101aは、絞り開口径を増減させて撮像素子102に到達する光量を調節する。
また、フォーカスレンズ101bは、不図示のフォーカス駆動機構によって光軸方向に駆動されて焦点調節を行う。この際、フォーカス制御手段としてのシステムコントローラ107は、後述するK画素からの出力を用いて生成されたフォーカス情報を用いてフォーカス駆動機構によるフォーカスレンズ101bの駆動量を決定する。そして、該駆動量に応じてフォーカス駆動機構を制御することでフォーカス制御(AF)を行う。これは後述する処理において、K画素から生成されるリファレンス画像のエッジ情報を用いてRGB画像のエッジを補正するためである。AF方式としては、コントラスト検出方式や撮像面位相差検出方式等を用いることができ、フォーカス情報とは、コントラスト情報や位相差(デフォーカス)情報である。また、撮像素子102とは別にAFセンサを設けてもよい。この際、AFセンサはK画素と同じ分光透過率特性を持つことが望ましい。
なお、AFをフォーカスレンズ101bの駆動に代えて、撮像光学系101の全体を駆動したり撮像素子102を駆動したりすることで行ってもよい。また、撮像光学系101はズーム機能を有してもよい。フォーカス駆動機構や不図示のズーム駆動機構の制御は、システムコントローラ107からの指令を受けた光学系制御部104が行う。
さらに、撮像光学系101は、撮像により取得される画像のエイリアシングを抑制するためのローパスフィルタ101cを有する。
撮像光学系101により形成された被写体像は、撮像素子102の複数の画素により光電変換されて電気信号に変換される。画像信号は画像処理部103に入力される。
図2(a)には、本実施例における撮像素子102の画素配列を示している。撮像素子102には、2行×2列で配列されたR(赤)画素、G(緑)画素、B(青)画素およびK(リファレンス)画素を一組の画素としたとき、複数組の画素が水平および垂直方向に配列されている。R画素は光電変換部と赤色波長帯域の光を透過するカラーフィルタであるRフィルタとを備えた画素であり、G画素は光電変換部と緑色波長帯域の光を透過するカラーフィルタであるGフィルタとを備えた画素である。B画素は光電変換部と青色波長帯域の光を透過するカラーフィルタであるBフィルタとを備えた画素であり、K画素は 光電変換部と色波長帯域の光を透過する後述する干渉フィルタ等のKフィルタとを備えた画素である。
図2(b)には一般的なベイヤー配列での一組の画素を示している。ベイヤー配列では、R画素、B画素および2つのG画素が2行×2列で配列されている。図2(a)に示した本実施例の撮像素子は、図2(b)に示した2つのG画素のうち1つをK画素に置き換えた互いに異なる4つの分光透過率特性を有する4種類の画素を含む。ただし、図2(a)に示した画素配列は例であり、複数の異なる分光透過率特性の画素(実施例1ではR、G、B)およびK画素を含めば他の画素配列を用いてもよい。撮像素子102上の複数のR画素、複数のG画素および複数のB画素はそれぞれ、第1の画素群に相当する。すなわち、撮像素子102は、分光透過率特性が異なる複数(3つ)の第1の画素群を有する。一方、撮像素子102上の複数のK画素は、第2の画素群に相当する。すなわち、撮像素子102は、複数の第1の画素群のいずれとも分光透過率特性が異なる第2の画素群を有する。
R、GおよびBフィルタは、例えば透明基板上に顔料を分散させて作られる。また、Kフィルタは、ある特定の波長を中心とした狭い波長帯域の光を透過させるように、例えば誘電体のみからなる多層膜を用いて又は金属膜と誘電体とを組み合わせて用いて干渉フィルタとして作られる。干渉フィルタは、光の干渉作用によって特定波長を中心とした狭い波長帯域の光を透過させる特性を有する。本実施例におけるKカラーフィルタは、550nm付近の狭い波長帯域に対してのみ高い透過率を有し、他の波長帯域の光に対しては低い透過率しか有さない。
図3には、撮像素子102のR、G、BおよびK画素(R、G、BおよびKフィルタ)の分光透過率特性の例を示す。横軸は波長を、縦軸は透過率をそれぞれ示す。透過率は、各画素における最大透過率を1とする相対値として表している。301はR画素の分光透過率特性を、304はG画素の分光透過率特性を、303はB画素の分光透過率特性を示している。302はK画素の分光透過率特性を示している。この図に示すように、R画素は波長600nmに、G画素は波長530nmに、B画素は波長460nmに、K画素は波長550nmにそれぞれ最大透過率を持つ分光透過率特性を有する。
撮像素子102で光電変換される(撮像素子の光電変換部が感度を有する)全波長帯域のうち、各画素においてその画素の分光透過率特性における最大透過率の半分以上(図3では0.5以上)の透過率が得られる波長帯域を該画素の透過波長帯域という。また、透過波長帯域の幅(nm)を透過波長帯域幅という。このとき、R画素(分光透過率特性301)の透過波長帯域幅311は92nm、G画素(分光透過率特性304)の透過波長帯域幅314は92nm、B画素(分光透過率特性303)の透過波長帯域幅313は83nmである。一方、K画素(分光透過率特性302)の透過波長帯域幅312は20nmである。K画素の透過波長帯域は、G画素の透過波長帯域に含まれている。
K画素の透過波長帯域幅312は、R、GおよびB画素のいずれの透過波長帯域幅311,314,313に対しても半分以下となっている。このようにK画素の透過波長帯域幅312をR、GおよびB画素の透過波長帯域幅311,314,313の半分以下とすることで、光学劣化の要因の1つである色収差の影響をR、GおよびB画素よりも小さくすることができる。言い換えれば、K画素の透過波長帯域幅312がR、GおよびB画素の透過波長帯域幅311,314,313の半分より広いと、K画素とR、GおよびB画素とが受ける光学劣化の差異が小さくなるので好ましくない。K画素の透過波長帯域幅312がR、GおよびB画素のいずれの透過波長帯域幅311,314,313に対しても1/4以下であることがより望ましい。また、図3の画素配列では、K画素の画素数は、R、GおよびB画素のいずれの画素数とも等しい。
なお、撮像素子102の各画素の分光透過率分布は、該画素に入射する光が複数のフィルタを通過する場合にはそれらのフィルタの全てのフィルタ効果を掛け合わせたものとなる。例えば、G画素に入射する光が紫外カットフィルタ、赤外カットフィルタおよびGフィルタを通過した場合は、これら3つのフィルタの分光透過率特性を掛け合わせたものが最終的なG画素の分光透過率特性となる。ただし、本実施例では、説明を簡単にするため、各画素に入射する光が1つのフィルタ(R、G、BおよびKフィルタ)を通過する場合について説明する。
画像処理部103は、処理画像生成部103a、劣化補正処理部103bおよびカラー画像生成部103cを有する。処理画像生成部103aは、それぞれ複数のR画素、G画素、B画素およびK画素(以下、R画素群、G画素群、B画素群およびK画素群という)から出力された電気信号からRGBK画素信号を生成する。そして、処理画像生成部103aは、RGBK画素信号から第1の画像(撮像画像)であるRGBK画像を生成する。このK画像または該K画像に対して後述する劣化補正処理が行われることで生成されるリファレンス画像が第2の画像に相当する。劣化補正処理部103bおよびカラー画像生成部103cが行う処理については後述する。
記憶部106は、磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリ等の記録媒体により構成され、複数の撮像状態のそれぞれに対応した光学特性情報としてのPSFの情報を記憶している。撮像状態ごとのPSFの情報は、前述したように撮像光学系101の設計値等を用いたコンピュータシミュレーションによりR、G、BおよびKのそれぞれについて予め算出されて記憶部106に記憶される。
状態検知部105は、撮像状態の情報を取得する撮像状態取得手段として機能する。画像処理部103は、撮像画像を取得した撮像時における撮像光学系101の撮像状態を状態検知部105または光学系制御部104から取得し、後述する画像補正処理にて使用する。
次に、図4のフローチャートを用いて、画像処理部103が行う画像処理について説明する。コンピュータおよび画像処理装置(画像処理手段)としての画像処理部103は、記憶部106に格納されたコンピュータプログラムである画像処理プログラムを実行して画像処理を行う。また、画像処理部103をハードウェア回路として実装し、該ハードウェア回路により画像処理を行ってもよい。
まずステップS101において、画像取得手段としての画像処理部103(処理画像生成部103a)は、上述したようにRGBK画像(撮像画像)を生成して取得する。RGBK画像の各画素は、R、G、BおよびKのうち1つの色の画素値を有する。
次に、ステップS102において、光学特性取得手段としての画像処理部103(劣化補正処理部103b)は、状態検知部105を通じてRGBK画像を取得した撮像時における撮像状態に関する情報を取得する。そして、該撮像状態に対応する光学特性情報(PSF情報)を記憶部106から読み出して取得する。撮像状態に関する情報を撮像時に記憶部106に一旦保存し、本処理を行う際に画像処理部103が記憶部106から読み出してもよい。画像処理部103は、R、G、BおよびKのそれぞれについてPSF情報を取得する。
次に、ステップS103において、補正処理手段としての画像処理部103(劣化補正処理部103b)は、ステップS101で取得したRGBK画像それぞれにおける光学劣化を補正する劣化補正処理を行う。画像処理部103は、まずK画像に対する劣化補正処理を、ステップS102で取得したKについてのPSF情報を用いて、先に説明した式(1)を最小化する解(原画像i)を求める最適化問題として解く。式(1)において、損失関数Lは例えば式(2)で表され、正則化関数Rは例えば式(3)の第1項で表される。また、劣化補正処理をWienerフィルタ等の逆フィルタを用いて行ってもよい。こうして画像処理部103はK画像に対する劣化補正処理を行うことでリファレンス画像(第2の画像)を生成する。なお、K画像の光学劣化が無視できる程度に小さい場合は、K画像に対する劣化補正処理を行わずに該K画像をリファレンス画像として用いてもよい。
また、画像処理部103は、K画像より大きな光学劣化を受けた劣化画像としてのRGB画像(第1の画像)に対して劣化補正処理を行う。具体的には、画像処理部103は、ステップS102で取得したR、GおよびBのそれぞれについてのPSF情報とステップS103で生成したリファレンス画像のエッジ情報とを用いてRGB画像に対する劣化補正処理を行う。
この際、撮像光学系101において倍率色収差が発生している場合は、画像処理部103はまずRGB画像に対する倍率色収差補正処理を行う。倍率色収差補正処理では、まずRGB画像からR、GおよびBのそれぞれの色画像(以下、R画像、G画像およびB画像という)を分離する。そして、リファレンス画像内のエッジに対してR画像、G画像およびB画像内のエッジの位置を合わせるように各色画像をシフトさせる。該シフト量は、撮像光学系101の設計値から算出されるK画像に対する倍率色収差から決定する。また、倍率色収差は像高によって異なるため、像高ごとに倍率色収差補正処理を行う。
RGB画像の劣化補正処理も、式(1)を最小化する解(原画像i)を求める最適化問題として解くことで行う。ここでも式(1)の損失関数Lは、例えば式(2)で表される。一方、正則化関数Rは、式(3)の全体で表される。式(3)の第1項と第2項を用いることで、補正対象であるRGB画像のエッジ情報とリファレンス画像のエッジ情報の類似度を評価することができる。そして、画像処理部103は、リファレンス画像のエッジ情報に対するRGB画像のエッジ情報の差が減少していくように劣化前のRGB画像を順次推定する。このように推定するRGB画像のエッジ情報を光学劣化が小さいリファレンス画像のエッジ情報に漸近させることで、RGB画像に対する劣化補正効果を向上させることができる。
次に、ステップS104において、画像処理部103(カラー画像生成部103c)は、劣化補正処理後のRGBK画像から出力画像としてのカラー画像を生成する。具体的には、ステップ103で光学劣化が補正された補正画像としてのRGB画像に対して、デモザイキング処理、ホワイトバランス調整処理、シェーディング処理、カラーマトリクス処理、γ補正処理等の各種画像処理を行ってRGBカラー画像を生成する。なお、補正画像および出力画像に、光学劣化が補正されたK画像が含まれていてもよい。また、出力画像の生成において、例えばデモザイキング処理にてK画素を用いた補間処理を行うことでRGBカラー画像を生成してもよい。
本実施例では、撮像光学系101のPSFの情報を記憶部106に記憶させ、該記憶部106から読み出したPSFの情報を用いて劣化補正処理を行う場合について説明した。しかし、記憶部106に撮像光学系101のOTFの情報を記憶させておき、撮像状態に応じたOTFの情報に対して周波数変換を行うことで生成した実空間上のデータであるPSFの情報を用いて劣化補正処理を行ってもよい。
また、ステップS104で生成されるカラー画像は一般的なカラー画像とは異なり、R、G、BおよびKの4色の画素で構成されるが、デモザイキング処理は従来の基本的な手法であるバイリニアやバイキュービック等の補間手法を用いて行うことができる。また、その他の手法を用いてデモザイキング処理を行ってもよい。
さらに、本実施例ではデモザイキング処理を行う前のRGBK画像に劣化補正処理を行ったが、デモザイキング処理を行ったRGBK画像に対して劣化補正処理を行ってもよい。この場合、デモザイキング処理において、RGB画像に対しては従来のカラー画像に対するデモザイキング処理と同様に互いの画素値を用いて補完処理を行い、K画像に対しては独立してデモザイキング処理を行ってもよい。
また、撮像素子102の画素配列として、図11(a)に示す画素配列を用いてもよい。図11(a)では、M(マゼンタ)画素、C(シアン)画素および2つのK画素からなる組の画素と、C画素、Y(イエロー)画素および2つのK画素からなる組の画素と、M画素、Y画素および2つのK画素からなる組の画素とがそれぞれ複数配列されている。複数のM画素、複数のC画素および複数のY画素はそれぞれ、第1の画素群に相当する。また、複数のK画素は、第2の画素群に相当する。
図11(b)には、M、C、YおよびK画素(M、C、YおよびKフィルタ)の分光透過率特性の例を示す。横軸は波長を、縦軸は透過率をそれぞれ示す。図3と同様に、透過率は、各画素における最大透過率を1とする相対値として表している。321はM画素の分光透過率特性を、322はC画素の分光透過率特性を、323はY画素の分光透過率特性を示している。324はK画素の分光透過率特性を示している。M、CおよびY画素のうち最も透過波長帯域幅が小さいのはC画素であり、その透過波長帯域幅332は130nmである。なお、M画素の透過波長帯域幅は、M画素における透過率が最大透過率の半分以上となる波長帯域の幅であるため、透過波長帯域幅331a(61nm)と331b(103nm)とを足し合わせたものとなる。K画素の透過波長帯域幅334は30nmであり、C、MおよびY画素のいずれの透過波長帯域幅に対しても半分以下となっている。
また、図11(a)の画素配列では、全画素のうち半分がK画素となっている。すなわち、K画素の画素数は、M、CおよびY画素のいずれの画素数より多い。このような画像配列を有する撮像素子102を用いる場合も、MCY画像に対してK画像から生成されるリファレンス画像を用いた劣化補正処理が行われる。このため、K画像は高解像な画像情報である必要がある。このため、K画素の画素数は、M,CおよびY画素のいずれの画素数よりも多いか、少なくとも等しいことが望ましい。
さらに、撮像光学系101に設けられたローパスフィルタ101cのカットオフ周波数は、K画素のナイキスト周波数より高いことが望ましい。これは、上述したようにリファレンス画像を生成するためのK画像は高解像な画像情報である必要があるためである。
次に、本発明の実施例2である撮像装置について説明する。本実施例の撮像装置の構成は、撮像光学系を除いて図1に示した実施例1の撮像装置と同じである。図5には、本実施例における撮像光学系の光学構成について説明する。
撮像光学系は、物体側から像側に順に、開口絞りSPと第1レンズG1とを有し、撮像素子が配置される像面IPに被写体像を形成する。第1レンズG1は、物体側に平面を向けた正レンズである。
図6は、本実施例における撮像光学系の無限遠合焦状態での縦収差図であり、球面収差(mm)、非点収差(mm)、歪曲収差(%)および倍率色収差(mm)を示している。縦収差図において、dとgはそれぞれd線とg線を示し、ΔMとΔSはそれぞれd線のメリディオナル像面とサジタル像面を表す。FnoはFナンバーを、ωは半画角を表す。
本実施例において、撮像素子は、図2(a)に示した画素配列と図3に示した分光透過率特性を有する。
図7には、本実施例の撮像光学系の軸上におけるOTFの絶対値、すなわち振幅成分であるMTF(Modulation Transfer Function)を示しており、4つの波長帯域(R、G、BおよびK帯域)でのMTFを示している。横軸は空間周波数(最大値60本/mm)を示し、縦軸はMTFの強度(最大値1)を示している。図7から分かるように、K帯域でのMTFは、全空間周波数においてR、GおよびB帯域でのMTFより高くなっており、特に高い空間周波数域においてR、GおよびB帯域よりも良好なMTFが得られる。このことから分かるように、本実施例の撮像光学系を用いることで、R、GおよびB画像よりも高解像度なK画像を取得することができる。これは、軸上以外の像高についても同様である。
図8(a)〜(d)には、本実施例における撮像光学系および撮像素子の軸上での白色光源に対するPSFの断面を示している。横軸は位置を、縦軸は強度を示す。図8(a)はR帯域のPSFを、図8(b)がG帯域のPSFを、図8(c)がB帯域のPSFを、(d)がK帯域のPSFをそれぞれ示している。これらの図から、K帯域において、R、GおよびB帯域に比べて鮮鋭かつ高強度の画像が得られることが分かる。
本実施例では、図8(a)〜(d)に示したPSFの情報(光学特性情報)を用いて実施例1と同様の劣化補正処理を行う。
図9(a)〜(c)にはそれぞれ、被写体像の軸上付近におけるR、G、BおよびK帯域のエッジ断面を示す。横軸は位置を示し、縦軸は輝度値を示している。図9(a)は光学劣化を受ける前の被写体像(原画像)のエッジ断面を、図9(b)は光学劣化を受けた被写体像(劣化画像)のエッジ断面を示す。また、図9(c)は光学劣化が補正された後の補正画像のエッジ断面を示す。光学劣化を受けた被写体像はその解像度が低下して輝度値の変化量も低下することから、図9(b)における輝度値は、図9(a)および図9(c)における輝度値に比べて低く、かつ狭い輝度範囲で変化する。また、図9(b)に示す輝度値の変化量の低下は、R、G、BおよびK帯域での光学劣化の度合いを示した図7のMTFおよび図8のPSFの低下と対応している。図9(b)から、リファレンス画像の生成に用いられるK画像は、R、GおよびB画像より高い解像度でエッジ情報が得られることが分かる。図9(c)に示す補正画像のエッジ断面から、R、GおよびB画像のいずれも図9(a)に示す光学劣化を受ける前の原画像のエッジ断面に近づいていることが分かる。
次に、本実施例における撮像光学系の数値例を示す。数値例において、rは光学面の曲率半径を示し、dはレンズ厚または空気間隔を示す。ndとνdはレンズの材料のd線に対する屈折率とアッベ数を示す。

(数値例)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1(絞り) ∞ 0.10 28.89
2 ∞ 5.00 1.516330 64.14 28.89
3 -67.123 28.89
像面 ∞

焦点距離 130.00
Fナンバー 4.50
画角 5.93
像高 13.50
レンズ全長 135.00
バックフォーカス 130.00
次に、本発明の実施例3である画像処理装置について図10を用いて説明する。図10において、撮像装置1001は、撮像光学系と撮像素子を有する。撮像光学系は、図5を用いて説明した実施例2の撮像光学系である。撮像素子は、図2(a)を用いて説明した実施例1(および実施例2)の撮像素子102と同じである。撮像装置1001は撮像により生成した撮像画像としてのRGBK画像(RAW画像)を撮像装置1001内の記憶部(図示せず)に保存する。保存される撮像画像のExif情報には、撮像状態に関する情報が記録される。
画像処理装置としてのパーソナルコンピュータ(PC)1003は、図4に示したステップS101にて撮像装置1001から記憶媒体を介して、または有線もしくは無線での通信によってRGBK画像を取得し、該RGBK画像からK画像を取得(抽出)する。画像処理装置は、図10には示していないが、図1に示した劣化補正処理部103bとカラー画像生成部103cに相当する処理部(処理手段)を有する。このため、PC1003は、インストールされた画像処理プログラムに従って図4に示したステップS102〜S104の処理を実行する。この際、PC1003は、撮像画像のExif情報から撮像時の撮像状態の情報を読み取り、PC1003内の記憶部に予め記憶された複数の撮像状態の光学特性情報のうち該撮像状態に対応する光学特性情報を読み出して用いる。
PC1003は、本処理を行っている間、原画像に近づくように補正されていくRGB画像をディスプレイ1002に表示する。これにより、作業者はそのRGB画像を見ながら作業を進めることができる。さらにPC1003は、最終的に光学劣化が良好に補正された出力画像としてのカラー画像もディスプレイ1002に表示する。
以上説明した各実施例によれば、RGB画像よりも光学劣化が少ないK画像を用いて、RGB画像の光学劣化を良好に補正することができる。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
100 撮像装置
101 撮像光学系
102 撮像素子
103 画像処理部

Claims (10)

  1. 分光透過率特性が互いに異なる複数の第1の画素群と該複数の第1の画素群とは分光透過率特性が異なる第2の画素群とを含み、撮像光学系により形成された被写体像を光電変換する撮像素子と、
    前記撮像光学系の光学特性に関する情報を取得する光学特性取得手段と、
    前記複数の第1の画素群からの出力を用いて第1の画像を生成するとともに前記第2の画素群からの出力を用いて第2の画像を生成し、前記第2の画像と前記光学特性に関する情報とを用いて前記第1の画像に対する前記撮像光学系による光学劣化を補正する劣化補正処理を行う画像処理手段とを有し、
    前記撮像素子の光電変換部が感度を有する全波長帯域のうち前記第1および第2の画素群のそれぞれにおいて前記分光透過率特性における最大透過率の半分以上の透過率が得られる波長帯域を前記第1および第2の画素群の透過波長帯域とするとき、前記第2の画素群の前記透過波長帯域の幅は前記複数の第1の画素群のいずれの前記透過波長帯域の幅に対しても半分以下であり、
    前記画像処理手段は、前記劣化補正処理により、前記第2の画像におけるエッジ情報を用いて、該第2の画像におけるエッジ情報に対する前記第1の画像におけるエッジ情報の差を減少させることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記光学特性は、前記分光透過率特性に応じた前記撮像光学系の点像分布関数であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第2の画素群の前記透過波長帯域は、前記複数の第1の画素群のいずれの前記透過波長帯域に対しても1/4以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記画像処理手段は、前記第1の画像に対して前記撮像光学系で発生した倍率色収差を補正する倍率色収差補正処理を行った後に前記劣化補正処理を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の撮像装置。
  5. 前記撮像光学系のフォーカス制御を行うフォーカス制御手段を有し、
    該フォーカス制御手段は、前記第2の画素群または該第2の画素群と同じ分光透過率特性を有する他のセンサからの出力を用いて前記フォーカス制御を行うことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の撮像装置。
  6. 前記第2の画素群は、前記複数の第1の画素群のいずれに対しても画素数が等しい又は多いことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の撮像装置。
  7. ローパスフィルタをさらに有し、
    前記ローパスフィルタのカットオフ周波数は、前記第2の画素群のナイキスト周波数より高いことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の撮像装置。
  8. 撮像光学系により形成された被写体像を光電変換する撮像素子のうち分光透過率特性が互いに異なる複数の第1の画素群からの出力を用いて生成された第1の画像と前記複数の第1の画素群とは分光透過率特性が異なる第2の画素群からの出力を用いて生成された第2の画像とを取得する画像取得手段と、
    前記撮像光学系の光学特性に関する情報を取得する光学特性取得手段と、
    前記第2の画像および前記光学特性に関する情報を用いて前記第1の画像に対する前記撮像光学系による光学劣化を補正する劣化補正処理を行う補正処理手段とを有し、
    前記撮像素子の光電変換部が感度を有する全波長帯域のうち前記第1および第2の画素群のそれぞれにおいて前記分光透過率特性における最大透過率の半分以上の透過率が得られる波長帯域を前記第1および第2の画素群の透過波長帯域とするとき、前記第2の画素群の前記透過波長帯域の幅は前記複数の第1の画素群のいずれの前記透過波長帯域の幅に対しても半分以下であり、
    前記補正処理手段は、前記劣化補正処理により、前記第2の画像におけるエッジ情報を用いて、該第2の画像におけるエッジ情報に対する前記第1の画像におけるエッジ情報の差を減少させることを特徴とする画像処理装置。
  9. 撮像光学系により形成された被写体像を光電変換する撮像素子のうち分光透過率特性が互いに異なる複数の第1の画素群からの出力を用いて生成された第1の画像と前記複数の第1の画素群とは分光透過率特性が異なる第2の画素群からの出力を用いて生成された第2の画像とを取得する処理と、
    前記撮像光学系の光学特性に関する情報を取得する処理と、
    前記第2の画像および前記光学特性に関する情報を用いて前記第1の画像に対する前記撮像光学系による光学劣化を補正する劣化補正処理とを含む画像処理方法であって、
    前記撮像素子の光電変換部が感度を有する全波長帯域のうち前記第1および第2の画素群のそれぞれにおいて前記分光透過率特性における最大透過率の半分以上の透過率が得られる波長帯域を前記第1および第2の画素群の透過波長帯域とするとき、前記第2の画素群の前記透過波長帯域の幅は前記複数の第1の画素群のいずれの前記透過波長帯域の幅に対しても半分以下であり、
    前記劣化補正処理により、前記第2の画像におけるエッジ情報を用いて、該第2の画像におけるエッジ情報に対する前記第1の画像におけるエッジ情報の差を減少させることを特徴とする画像処理方法。
  10. コンピュータに、
    撮像光学系により形成された被写体像を光電変換する撮像素子のうち分光透過率特性が互いに異なる複数の第1の画素群からの出力を用いて生成された第1の画像と前記複数の第1の画素群とは分光透過率特性が異なる第2の画素群からの出力を用いて生成された第2の画像とを取得する処理と、
    前記撮像光学系の光学特性に関する情報を取得する処理と、
    前記第2の画像および前記光学特性に関する情報を用いて前記第1の画像に対する前記撮像光学系による光学劣化を補正する劣化補正処理とを実行させるコンピュータプログラムであって、
    前記撮像素子の光電変換部が感度を有する全波長帯域のうち前記第1および第2の画素群のそれぞれにおいて前記分光透過率特性における最大透過率の半分以上の透過率が得られる波長帯域を前記第1および第2の画素群の透過波長帯域とするとき、前記第2の画素群の前記透過波長帯域の幅は前記複数の第1の画素群のいずれの前記透過波長帯域の幅に対しても半分以下であり、
    前記劣化補正処理により、前記第2の画像におけるエッジ情報を用いて、該第2の画像におけるエッジ情報に対する前記第1の画像におけるエッジ情報の差を減少させることを特徴とする画像処理プログラム。
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