JP2018031743A - 絶縁体の電荷分布の測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】直流電圧の印加に伴う絶縁体の面内の電荷分布を測定する絶縁体の電荷分布の測定方法を提供する。【解決手段】面状の絶縁体をその平面方向に仮想的な複数の微小エリアに区分し、前記絶縁体の厚み方向に直流電圧を印加する高電位側電極と接地電位側電極のいずれか一方を、それぞれの前記微小エリアの面積に応じた電極面積を備える複数の小電極で構成すると共に、それぞれの前記小電極に直列に積分キャパシタを接続する準備工程と、前記絶縁体に所定の印加条件で前記直流電圧を印加し、前記直流電圧の印加開始から印加終了後所定時間経過までの間、前記積分キャパシタにかかる電圧を経時的に測定する測定工程と、前記積分キャパシタにかかる電圧に基づいて、それぞれの前記微小エリアに流れた電流の積分値を求める導出工程と、を備える絶縁体の電荷分布の測定方法。【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁体の電荷分布の測定方法に関するものである。
従来から交流送電における電力ケーブルの絶縁層の劣化診断方法が種々検討されている。例えば、特許文献1では、実線路で適用されている交流電圧を用いた残留電荷法と損失電流法とを併用し、絶縁層の劣化診断を行っている。
一方、絶縁体の絶縁性能の変化を推定する技術として、例えば非特許文献1に記載の技術がある。非特許文献1では、絶縁体に直流電圧を印加したとき、電流の積分値を計測することにより絶縁体の内部に蓄積される電荷量を推定し、絶縁体の絶縁性能の評価を行なっている。
特開2013−29450号公報
高田達雄、堺孝夫、鳥山四男、「高分子フィルム内の電荷分布の推定法」、電気学会論文誌Vol.92−A,No.12、pp537〜544、1972年
近年では、高電圧の直流送電が検討されており、その電力ケーブルに備わる絶縁層(絶縁体からなる層)の劣化診断の手法が必要になるものと考えられる。また、電力ケーブルだけでなく、種々の電気機器を直流で使用することが検討されている現状に鑑みても、直流電圧下の絶縁体の劣化診断の手法が必要になると考えられる。しかし、直流電圧の印加に伴う絶縁体の劣化を診断する有効な方法は現在のところ存在しない。
直流で使用される電力ケーブルや電気機器の絶縁体の内部には、交流電圧の印加では蓄積しない空間電荷が蓄積し、絶縁体の内部電界に歪みを生じる。直流電圧が印加される絶縁体では、この空間電荷の蓄積による電界強調や温度上昇による酸化の複合要因により絶縁劣化が促進されると考えられる。しかし、その空間電荷の蓄積の仕方に法則性がなく、絶縁体の劣化の詳しいメカニズムは解明されていない。例えば、直流送電に使用される電力ケーブルとして、導体に油浸紙を巻回してなる絶縁層(絶縁体)を備える油浸絶縁ケーブルや、架橋ポリエチレンのような固体絶縁体を導体に被覆した固体絶縁ケーブルがあるが、それぞれ絶縁体で空間電荷の蓄積の仕方が異なり、各絶縁体の劣化の仕方も異なる。このような事情から、直流送電を行なう電力ケーブルや直流で使用する電気機器の絶縁体の劣化診断に繋がる技術として、直流電圧の印加に伴う絶縁体の絶縁性能の変化を監視し、直流電圧の印加に伴う絶縁体の絶縁性能の変化を評価する方法の開発が求められている。特に、電気機器における絶縁破壊などの故障は、絶縁体の全体に平均的に発生・進行すると言うよりはむしろ、局所的な欠陥により発生・進行することが知られている。そのため、絶縁体の面内(平面方向)の電荷分布や試料を通過する電流分布を把握できれば、絶縁体の劣化のメカニズムを解明する重要な手がかりになるのではないかと考えられる。
絶縁体に蓄積する電荷は、材料の様々な状態変化の前駆現象として現れる現象であり、その定量的な評価が望まれてきた。パルス静電応力法は、そのような要請の下に開発された技術である。この方法では、電荷が蓄積した試料にパルス電圧を加えて絶縁体中の電荷を振動させ、その信号を音響信号として圧電素子で捕捉して絶縁体の厚み方向における電荷分布を知ることができる。しかし、このパルス静電応力法でも、試料面内の電荷分布や試料を流れる電流の分布を計測することはできなかった。
そこで、本開示では、直流電圧の印加に伴う絶縁体の面内の電荷分布を測定する絶縁体の電荷分布の測定方法を提供することを目的の一つとする。
本開示に係る絶縁体の電荷分布の測定方法は、
面状の絶縁体をその平面方向に仮想的な複数の微小エリアに区分し、前記絶縁体の厚み方向に直流電圧を印加する高電位側電極と接地電位側電極のいずれか一方を、それぞれの前記微小エリアの面積に応じた電極面積を備える複数の小電極で構成すると共に、それぞれの前記小電極に直列に積分キャパシタを接続する準備工程と、
前記絶縁体に所定の印加条件で前記直流電圧を印加し、前記直流電圧の印加開始から印加終了後所定時間経過までの間、前記積分キャパシタにかかる電圧を経時的に測定する測定工程と、
前記積分キャパシタにかかる電圧に基づいて、それぞれの前記微小エリアに流れた電流の積分値を求める導出工程と、を備える。
本開示の絶縁体の電荷分布の測定方法によれば、直流電圧の印加に伴う絶縁体の面内の電荷分布を測定することができる。
面状の絶縁体に直流電圧を印加し、時間の経過に伴い絶縁体に流れた電流の積分値を測定する実施形態1の測定装置の概略回路図である。 実施形態1における絶縁体を平面視したときの小電極の配置状態を説明する説明図である。 3kVの直流電圧を印加したときに小電極で測定した電流の積分値を示す三次元グラフである。 5kVの直流電圧を印加したときに小電極で測定した電流の積分値を示す三次元グラフである。 7kVの直流電圧を印加したときに小電極で測定した電流の積分値を示す三次元グラフである。 5kVと7kVの直流電圧を印加したときの電流の積分値(電荷量)から求めた電流分布のグラフである。 補足試験における絶縁体を平面視したときの小電極の配置状態を説明する説明図である。 印加電圧が2kVである補足試験の測定結果を示す二次元グラフである。 印加電圧が6kVである補足試験の測定結果を示す二次元グラフである。 図5のNo.1,5,9の測定結果を示す二次元グラフである。 実施形態2に示す測定装置の概略回路図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。
通常、絶縁体を電極で挟み込んで直流電圧を印加すると、絶縁体に微弱な電流が流れる。電流は、主として充電電流、空間電荷蓄積電流、リーク電流、および部分放電電流で構成される。
・充電電流(=変位電流)…電極で挟まれた絶縁体はちょうどキャパシタと同じ構成となっているため、直流電圧の印加開始により双極子配列の変化を伴う電荷蓄積が起こる。その際に流れる電流が充電電流であり、電極の形状・面積、試料の厚み、試料である絶縁体の比誘電率によって変化する。この充電電流は、直流電圧の印加開始からごく短時間だけ流れる電流である。
・空間電荷蓄積電流…絶縁体に直流電圧を印加したときに、絶縁体に空間電荷の生成・移動に伴って発生する電流である。この空間電荷蓄積電流は、充電電流と同様、直流電圧の印加開始から所定時間だけ流れる。
・リーク電流…絶縁体といえども非常に微弱ながら電流が流れる。つまり、絶縁体の電気伝導率に応じて流れる電流がリーク電流である。リーク電流は、直流電圧を印加している間中、流れる。
・部分放電電流…絶縁体の内部に放電空隙があると、その放電空隙で部分放電(コロナ)が発生する。そのとき、瞬間的に流れる電流が部分放電電流である。
前段で説明した絶縁体に流れる各電流は非常に微弱であるため、瞬間的な電流値を測定するだけでは、絶縁体にどのような種類の電流がどの程度流れたのかを十分に把握することができない。そこで、本発明者らは、絶縁体に直流電圧を印加し、直流電圧の印加開始から印加終了後所定時間経過までに絶縁体に流れる電流の積分値を測定することで、絶縁体に流れる各電流の挙動を明確にすることを試みた。電流の積分値は、絶縁体の静電容量に対して十分に大きな静電容量を有する積分キャパシタを絶縁体と直列に接続し、積分キャパシタにかかる電圧を測定することで求めることができる。この積分値の測定に基づいて、本発明者らは、直流電圧の印加に伴う絶縁体の平面方向の電荷分布を測定する構成に想到した。以下に、実施形態に係る絶縁体の電荷分布の測定方法を規定する。
<1>実施形態に係る絶縁体の電荷分布の測定方法は、
面状の絶縁体をその平面方向に仮想的な複数の微小エリアに区分し、前記絶縁体の厚み方向に直流電圧を印加する高電位側電極と接地電位側電極のいずれか一方を、それぞれの前記微小エリアの面積に応じた電極面積を備える複数の小電極で構成すると共に、それぞれの前記小電極に直列に積分キャパシタを接続する準備工程と、
前記絶縁体に所定の印加条件で前記直流電圧を印加し、前記直流電圧の印加開始から印加終了後所定時間経過までの間、前記積分キャパシタにかかる電圧を経時的に測定する測定工程と、
前記積分キャパシタにかかる電圧に基づいて、それぞれの前記微小エリアに流れた電流の積分値を求める導出工程と、を備える。
上記測定方法では、電流の時間積分値が電荷に相当することを用いている。絶縁体と直列に積分キャパシタを接続して直流電圧を印加すると、絶縁体に蓄積する電荷量と同じ電荷量が積分キャパシタにも蓄積する。課電のスタート時からこの積分キャパシタにかかる電圧を計測することにより、絶縁体を流れる全電流の積分値を網羅して計測することができる。一方、時間軸に対しては、この手法で計測するのは電流の時間積分値であることから、計測時間を長く取ることにより、微小電流でも十分に検知することが可能となる。
絶縁体の微小エリアに対応した電極面積を備える複数の小電極を配置することで、絶縁体に直流電圧を印加した際、微小エリアに流れた電流の積分値、即ち絶縁体の面内の電荷分布を求めることができる。各微小エリアの電流の積分値を見れば、微小エリアに流れた電流の変化の詳細を知ることができ、その電流の変化から絶縁体の絶縁特性の変化を推定することができる。つまり、絶縁体の面内の絶縁性能の変化を知る手がかりを得ることができる。
小電極の電極面積を小さくしていけば、絶縁体の面内の電荷分布をより詳細に把握することができる。小電極の面積と小電極に直列に接続する積分キャパシタの静電容量とは、測定を行う絶縁体に応じて決めることができる。
<2>実施形態に係る絶縁体の電荷分布の測定方法の一形態として、
前記接地電位側電極が複数の前記小電極で構成される形態を挙げることができる。
接地電位側に小電極を配置する、即ち微小エリアに流れた電流の積分値を接地電位側で取得する構成によれば、積分キャパシタを含む接地電位側の回路にデータロガーを結線し、積分キャパシタにかかる電圧のデータをデータロガーで直接取得することができる。
<3>実施形態に係る絶縁体の電荷分布の測定方法の一形態として、
前記電極面積が0.0025πmm以上25πmm以下である形態を挙げることができる。
小電極の電極面積が小さいほど、絶縁体に配置できる小電極の数を多くすることができる。複数の小電極を密に配置すれば、絶縁体の平面方向の電荷分布の分解能を高めることができる。0.0025πmm以上25πmm以下の電極面積は、直径0.1mm以上10mm以下の電極面(絶縁体に接触する面)を有する小電極の電極面積に相当する。さらに好ましい小電極の電極面積は0.25πmm以上2.25πmm以下である(直径1mm以上3mm以下の電極面を有する小電極の電極面積に相当)。なお、電極面積を構成する部分(絶縁体に接触する部分)の形状は円形に限定されるわけではなく、例えば矩形などとすることができる。
<4>実施形態に係る絶縁体の電荷分布の測定方法の一形態として、
前記積分キャパシタの静電容量は、前記積分キャパシタの測定電圧が±0.01mV以上±20V以下となるように選択する形態を挙げることができる。
積分キャパシタの測定電圧が上記範囲にあれば、精度良く積分キャパシタにかかる電圧を測定できるので、サンプルの静電容量を計算して測定電圧が上記範囲に入るように積分キャパシタの静電容量を選択する。サンプルの静電容量と積分キャパシタの静電容量との比は10から10が望ましく、好ましくは10から10である。例えば、サンプルの静電容量が0.1pF、かつ試料への印加電圧が+10kVとすると、50pF以上100μF以下の静電容量の積分キャパシタであれば、上記測定電圧を満たすことができる。さらに、積分キャパシタの静電容量は、積分キャパシタの測定電圧が0.1mV以上20V以下であることが望ましく、1mV以上1V以下となるように選択することがさらに好ましい。例えば、積分キャパシタの静電容量が5pF以上10μF以下であれば上記前者の測定電圧を満たすことができ、積分キャパシタの静電容量が1000pF以上1μF以下であれば上記後者の測定電圧を満たすことができる。ただし、積分キャパシタにかかる電圧を増幅もしくは減衰させて測定する場合は、増幅率もしくは減衰率を考慮しなければならない。
<5>実施形態に係る絶縁体の電荷分布の測定方法の一形態として、
前記印加条件は、電圧を0kVから所定の最終到達電圧まで昇圧する昇圧操作と、前記最終到達電圧で一定時間保持する電圧保持操作と、電圧の印加を停止する停止操作と、強制的に前記絶縁体および前記積分キャパシタを接地する接地操作と、を含む形態を挙げることができる。
昇圧操作時はまだ電圧が低く、積分値に対する充電電流による影響が支配的である。また、電圧保持操作の初期は、積分値に対する空間電荷蓄積電流の影響が大きく、電圧保持操作の後期は、積分値に対するリーク電流の影響が大きくなる。そのため、上記操作を含む印加手順を踏めば、積分値の分析を行ない易くできる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、絶縁体の電荷分布の測定方法の実施形態を説明する。なお、本発明は実施形態に示される構成に限定されるわけではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内の全ての変更が含まれることを意図する。
<実施形態1>
実施形態1では、図1に示す構成を備える測定装置1を用いて、直流電圧の印加に伴って絶縁体9に流れる電流の積分値を測定し、絶縁体9の面内の電荷分布を測定する。測定に使用する絶縁体9は、厚さ18μmのポリプロピレンフィルムである。
≪測定装置≫
図1の測定装置1の構成を簡単に説明する。測定装置1は、絶縁体9を挟み込む高電位側電極2、接地電位側電極3、直流電源4、電荷蓄積回路5、およびデータロガー6を備える。
絶縁体9の一面側に取り付けられる高電位側電極2は、抵抗を介して直流電源4に繋がる。本例の高電位側電極2は、直径35mmの円形電極である。高電位側電極2の形状は円形に限定されるわけではなく、例えば矩形とすることができる。
一方、接地電位側電極3は、絶縁体9における高電位側電極2とは反対側の面に取り付けられる。本例では、接地電位側電極3は、複数の小電極30で構成されている。各小電極30は、絶縁体9の一部をその平面方向に区分した複数の微小エリアの各々に配置され、各微小エリアの面積に応じた電極面積を備える。本例では、図1,2に示すように、一列に小電極30を並べている。各小電極30は、図2に示すように、紙面左側から順にNo.1〜No.10のナンバーを振って区別している。本例の小電極30における絶縁体9と接触する部分は直径2mmの円形であり、小電極30の電極面積は1πmmである。また、隣接する小電極30の中心間距離は3mm、即ち隣接する小電極30間の離隔距離は1mmである。ここで、複数の小電極30は、二次元的に配置することができる。例えば、図2の10個の小電極30を紙面上下方向に複数列設けることが挙げられる。
電荷蓄積回路5は、小電極30に直列に接続される積分キャパシタ50と、絶縁体9を流れて積分キャパシタ50に蓄積された電荷を増幅するアンプ51と、積分キャパシタ50の電荷をクリアするスイッチ52と、を備える。電荷蓄積回路5は、各小電極30に一つずつ設けられている。積分キャパシタ50は、フィルムキャパシタを用いた。
データロガー6は、アンプ51(リニアテクノロジー社,計装アンプ、LT1167、増幅率1倍に設定、入力インピーダンス1013Ω)で増幅された信号に基づいて、積分キャパシタ50にかかる電圧を経時的に測定する。本例のデータロガー6は、グラフテック株式会社製のmidi LOGGER GL200A(アナログ10ch、内部インピーダンス1MΩ)である。アンプ51として、積分キャパシタ50に蓄積された電荷がデータロガー6に放電され、積分キャパシタ50の電圧が低下しないように入力インピーダンスが極めて大きいアンプを使用した。一般に、アンプは入力インピーダンスが高く、出力インピーダンスが低い。ここでは、積分キャパシタ50にかかる電圧を正確に測定するために、アンプのこの入出力特性を利用している。信号を増幅することが目的ではないので、増幅率は1倍とした。積分キャパシタ50にかかる電圧を測定することで、絶縁体9を流れた電流の積分値を得ることができる。積分キャパシタ50の電圧を測定することで電流の積分値を得ることができるのは、Q=CVが成り立つからである。C(積分キャパシタの静電容量)は既知(本例では10μF)であり、電圧(V)が分かれば、電荷量(電流の積分値)を求めることができる。
≪絶縁体の電荷分布の測定試験≫
上述した測定装置1を用いて、所定の印加条件で直流電圧を印加する。所定の印加条件とは、どのような昇圧速度(V/sec)で直流電圧を印加するか、最終的な直流電圧(印加電圧)をどの程度とするか、印加電圧をどの程度の時間印加するか、である。本例では、次の三つの印加条件で直流電圧を印加した。図1の測定装置1のスイッチ52を切って直流電圧の印加を終了した後も、暫く積分値Qを測定した。
(1)昇圧速度;3kV/60sec、最終到達電圧;3kV、印加時間;3kVに到達後600sec、印加停止後の保持時間;400sec
(2)昇圧速度;5kV/60sec、最終到達電圧;5kV、印加時間;5kVに到達後600sec、印加停止後の保持時間;400sec
(3)昇圧速度;7kV/60sec、最終到達電圧;7kV、印加時間;7kVに到達後600sec、印加停止後の保持時間;400sec
上記三つの印加条件で直流電圧を印加したときの電流の積分値Qを三次元グラフにしたものを図3〜5に示す。グラフのX軸(紙面右下向きの矢印に沿った軸)は時間(sec)、Y軸(紙面上向きの矢印に沿った軸)は電流の積分値Q(クーロン)、Z軸(X軸とY軸に直交する奥行き方向の軸)は電極ナンバー(El No.)である。ここで、図2のNo.10の小電極30で取得した積分値Qのデータは、図3〜5ではEl No.0として記載している。
グラフは、電流積分の測定開始後100sec後に、上記印加条件(1)〜(3)に従って直流電圧の印加を開始することで得られたものである。昇圧速度、最終到達電圧、電圧保持時間、および印加停止後の保持時間は、実施する試験の内容によって適宜選択することができる。また、電圧の印加を停止してから、図1のスイッチ52をオンにして、絶縁体9および積分キャパシタ50を接地するまでの期間における積分値の変化の挙動も、絶縁体の絶縁性能の変化を分析する上で重要と考えられるので、積分値の測定は、昇圧から接地までを網羅的に測定することが望ましい。
図3〜5に示すように、各小電極30(図1,2)から取得した電流の積分値Qのグラフの全体的な形状は類似しているが、細部の起伏の形状が異なることが分かる。つまり、絶縁体9の微小エリアに対応した電極面積を備える複数の小電極30を配置することで、絶縁体9に直流電圧を印加した際、微小エリアに流れた電流の積分値Q、即ち絶縁体9の面内の電荷分布を求めることができる。各微小エリアの電流の積分値Qを見れば、微小エリアに流れた電流の変化の詳細を知ることができ、その電流の変化から絶縁体9の絶縁特性の変化を推定することができる。つまり、絶縁体9の面内の絶縁性能の変化を知る手がかりを得ることができる。
ここで、電流の積分値(電荷量Q(t))を時間で微分する、即ち特定時間における電荷量のグラフの傾きを求めることで、その特定時間に絶縁体9に流れる電流値(I(t))を知ることができる。つまり、本実施形態に係る絶縁体の面内の電荷分布の測定方法は、絶縁体の面内の電流分布の測定方法であるともいえる。図4,5における550秒から600秒の範囲におけるグラフの傾きから求められる電流値I(t)のグラフを図6に示す。図6の横軸は電極ナンバー、縦軸は電流値である。この図6に示すように、各電極ナンバーの位置で、電流値にバラツキがあることが分かる。つまり、電流の積分値の測定結果から絶縁体9の面内の電流分布も把握できることが分かる。本実験では、この後、No.7における電流が急増し、絶縁破壊に至った。試験後のサンプルを観察すると、絶縁体9におけるNo.7の小電極30の位置に破壊痕が見られたため、電流の急増と絶縁破壊との相関が得られる結果となった。
≪補足試験≫
ここで、各小電極30から得られた積分値Qの変化が、絶縁体9の表面に形成される凹凸(厚みの差)の影響によるものである可能性もある。そこで、次に示すような補足試験を行なった。
図1に示す絶縁体9をシリコーンオイルを含浸させた厚さ0.1mmのクラフト紙を三枚重ねたものに置換した。三枚のクラフト紙のうち、真ん中のクラフト紙には直径19mmの孔を空けておき、ギャップを模擬して積分値Qの測定を行なった。クラフト紙に設けた孔9hと小電極30との位置関係を図7に示す。
次に、以下の印加条件で直流電圧の印加を行い、電流の積分値Qを測定した。
(1)昇圧速度;2kV/60sec、最終到達電圧;2kV、印加時間;2kVに到達後600sec、印加停止後の保持時間;400sec
(2)昇圧速度;6kV/60sec、最終到達電圧;6kV、印加時間;6kVに到達後600sec、印加停止後の保持時間;400sec
印加条件(1)の測定結果を図8に、印加条件(2)の測定結果を図9に示す。図8,9の横軸は電極ナンバー、縦軸は電流の積分値Qである。図中の太点線は試験開始から100秒後における各小電極の積分値Qのグラフであり、二点鎖線は200秒後、太実線は300秒後、細実線は400秒後、破線は500秒後、細点線は600秒後、極太実線は700秒後における各小電極の積分値Qのグラフである。
図8,9に示されるように、図7の孔9hに対応するNo.3〜No.8の小電極30のうち、No.4〜No.8の小電極30で測定された積分値Qは、他の小電極30で測定された積分値Qよりもかなり大きかった。ここで、図3〜5における各積分値Qの起伏の差が、絶縁体9の厚さの差に起因するものであれば、その起伏の差は、図3〜5に示すよりも落差のあるものになると考えられる。つまり、図3〜5の測定結果は、絶縁体9の面内の電荷分布を反映したものであると推察される。
≪電流の積分値の解析≫
次に、電流の積分値Qのグラフから推定できる絶縁体9の絶縁性能について、図10の二次元グラフに基づいて説明する。図10は、最終到達電圧が7kVの印加条件(3)のときに、No.1,5,9の小電極30から得られた積分値Qを抜粋したグラフであって、横軸は測定開始からの経過時間、縦軸は電流の積分値Qである。太実線はNo.1の小電極30、点線はNo.5の小電極30、細実線はNo.9の小電極30から得られた測定結果である。
図10に示すように、測定開始60秒後に電圧印加を開始すると積分値Qが急激に上昇し始める。この積分値Qの急激な上昇は、絶縁体9と電極2,3とをキャパシタと見做したときに流れる充電電流によるものである。充電電流は、直流電圧の印加開始から短時間の間だけ流れるので、グラフにおける印加開始初期における電流の積分値を見ることで、充電電流の大きさを把握できる。充電電流の大きさを把握できれば、以下のように絶縁体の比誘電率を推定することができる。
Q=Cdc(C;キャパシタの静電容量、Vdc;直流電源4の電圧)が成り立ち、C=ε×ε×S/a(ε;真空の誘電率、ε;キャパシタの比誘電率、S;小電極30の面積、a;電極2,30間の距離)である。上記式のうち、未知の数値は、キャパシタの比誘電率(即ち、絶縁体9の比誘電率)εのみであるので、計算によってεを求めることができる。絶縁体9の比誘電率が増大すれば、直流電圧の印加によって絶縁体9が誘電分極し易くなるため、絶縁体9の絶縁性が低下していると見做すことができる。
さらに図10を見れば、積分値Qの急激な上昇の後、積分値Qの上昇が緩やかになる。これは、充電電流が殆ど流れなくなり、絶縁体9には専ら空間電荷蓄積電流およびリーク電流が流れる状態になったためである。グラフには非線形な変曲点ができるので、絶縁体9に充電電流が流れた状態から、空間電荷蓄積電流およびリーク電流が流れた状態に変化したことは、グラフを観察すれば容易に把握することができる。
上記空間電荷蓄積電流およびリーク電流が流れる時間帯(図10の塗り潰し矢印で示す変曲点以降の時間帯)のうち、空間電荷蓄積電流の影響が無視できる時間帯(500秒から600秒前後の時間帯)では、電流の積分値Qの傾きから、絶縁体9の電気伝導率を求めることができる。絶縁体9の電気伝導率は、(1/S)×(dQ/dt)×(a/Vdc)によって求めることができる。この式のS,a,Vdcは、既に説明した通りであり、dQ/dtは、積分値Qの傾きである。電気伝導率が高くなるということは、絶縁体9の絶縁性が低下していると見做すことができる。
空間電荷の蓄積の影響は、リーク電流および空間電荷蓄積電流が流れる時間帯のうち、空間電荷蓄積電流が支配的である時間帯における電流の積分値から求める。具体的には、充電電流が無視できるレベルにまで下がったとき(時間T)の積分値Q(図10の塗り潰し矢印で示す変曲点の位置における電流の積分値)、およびQの測定点から所定時間経過後の時間Tにおける積分値Qを求め、その比率Q/Qの値から空間電荷の蓄積の程度を見積もることができる。例えば、リーク電流が流れず、空間電荷蓄積がない場合にはQ/Qはほぼ1となり、空間電荷蓄積電流の影響が大きくなるとQ/Qは1.1〜1.5程度と大きくなる。さらに印加電圧が高く、リーク電流が主流になるとQ/Qは1.5を超えて急激に増大する。但し、このような評価は、ΔQ<Qの範囲内で行われる必要がある。
その他、電流の積分値Qのグラフ中の部分放電電流を特定し、絶縁体の内部の放電空隙の存在状態を推定することもできる。部分放電電流は、絶縁体の内部の放電空隙に部分放電が発生することで生じる電流であって、絶縁体に直流電圧を印加している間中、ランダムに流れる。そのため、部分放電電流の発生を把握するには、電流の積分値の急激な増加(積分値の階段状の増加)を見ると良い。部分放電電流の大きさや頻度を見ることで、絶縁体の内部の放電空隙の存在状態(量や大きさ)を把握することができる。
図10の特定の時間電荷量Q(t)を積分することで、電流値I(t)を得ることができる。即ち、積分値のデータからI(t)を求め、電極ごとの電流分布を見ることができる。電流分布を見るには、リーク電流が支配的となる時間帯を選ぶ必要があり、図10の場合は500秒から700秒の間のいずれかの区間で傾きを求めるのが好ましい。
<実施形態2>
実施形態2では、高電位側電極2に複数の小電極20で構成した測定装置10を図11に基づいて説明する。図11の構成のうち、図1と同一の構成については、図1と同一の符号を付してその説明を省略する。
この測定装置10では、絶縁体9の高電位側(直流電源4に繋がる小電極20よりも上流側)に、電流の積分値Qを測定する積分キャパシタ50とアンプ51を含む電荷蓄積回路7が配置されている。本例の電荷蓄積回路7はさらに、アンプ51に繋がるAC/DCコンバータ71と、ZigBee規格の近距離無線通信機72と、アンテナ73と、が備わっており、各小電極20から得られる積分値Qの測定結果を無線送信できるようになっている。
本例の測定装置10では、高電位側に積分値Qを測定する構成が配置されているため、接地電位側に他の測定装置を設けることができる。例えば、接地電位側に、パルス静電応力法(PEA法:Pulsed Electro−Acoustic Method)を利用した空間電荷測定装置を設けることが挙げられる。空間電荷測定装置は、接地電位側に設けて、絶縁体9における空間電荷の生成・移動、即ち絶縁体9における空間電荷の偏在を把握するための装置であり、公知の構成である。例えば、JEC−TR−61004「パルス静電応力法による空間電荷分布測定の校正法」、IEC Technical Specification “Calibration of space charge measuring equipment based on pulsed electro−acoustic measurement principle”, IEC TS 62758, 18 Sep. 2012を参照のこと。
空間電荷が偏在するということは、絶縁体9に何らかの局所的な絶縁性能の変化が生じていると見るべきである。空間電荷は、絶縁体9に空間電荷蓄積電流を発生させる要因となるため、電流の積分値Qの結果と合わせて、空間電荷の測定を行なうことで、絶縁体9の絶縁性能の変化をより詳細に評価できると考えられる。PEA法は、直流電圧を印加した絶縁体9における空間電荷の量や位置情報を得ることができる測定方法である。そのため、電流の積分値Qのグラフから得られた空間電荷蓄積電流の情報と、PEA法で得られた情報と、を複合的に分析することで、絶縁体9の絶縁性能の変化、例えば局所的な絶縁性能の低下などを詳細に把握できると考えられる。
≪用途≫
本開示の絶縁体の電荷分布の測定方法は、経時的な絶縁体の絶縁性能の変化を評価することに好適に利用することができる。将来的には、本開示の絶縁体の電荷分布の測定方法は、直流送電を行なう電力ケーブル、例えば超電導ケーブルの絶縁層の劣化診断や、油浸絶縁ケーブルの絶縁層(絶縁体)の劣化診断、固体絶縁ケーブルの固体絶縁体の劣化診断に利用できると期待される。また、電力ケーブル以外の直流電圧を印加して使用する電気機器、例えばキャパシタや電池などに備わる絶縁体の劣化診断にも利用できると期待される。さらに、交流で使用される電気機器であっても、その電気機器に備わる絶縁体の状態変化、例えば水トリー劣化や高温、放射線照射による絶縁体の劣化などが、本開示の絶縁体の電荷分布の測定方法にて捉えられるものであれば、交流での絶縁体の状態変化の追跡手法として本開示の絶縁体の電荷分布の測定方法を利用する手立てがあるものと考えられる。
1,10 測定装置
2 高電位側電極 3 接地電位側電極 4 直流電源
20,30 小電極
5 電荷蓄積回路
50 積分キャパシタ 51 アンプ 52 スイッチ
6 データロガー
7 電荷蓄積回路
71 AC/DCコンバータ 72 近距離無線通信機 73 アンテナ
9 絶縁体 9h 孔

Claims (5)

  1. 面状の絶縁体をその平面方向に仮想的な複数の微小エリアに区分し、前記絶縁体の厚み方向に直流電圧を印加する高電位側電極と接地電位側電極のいずれか一方を、それぞれの前記微小エリアの面積に応じた電極面積を備える複数の小電極で構成すると共に、それぞれの前記小電極に直列に積分キャパシタを接続する準備工程と、
    前記絶縁体に所定の印加条件で前記直流電圧を印加し、前記直流電圧の印加開始から印加終了後所定時間経過までの間、前記積分キャパシタにかかる電圧を経時的に測定する測定工程と、
    前記積分キャパシタにかかる電圧に基づいて、それぞれの前記微小エリアに流れた電流の積分値を求める導出工程と、を備える絶縁体の電荷分布の測定方法。
  2. 前記接地電位側電極が複数の前記小電極で構成される請求項1に記載の絶縁体の電荷分布の測定方法。
  3. 前記電極面積が0.0025πmm以上25πmm以下である請求項1または請求項2に記載の絶縁体の電荷分布の測定方法。
  4. 前記積分キャパシタの静電容量は、前記積分キャパシタの測定電圧が±0.01mV以上±20V以下となるように選択する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の絶縁体の電荷分布の測定方法。
  5. 前記印加条件は、電圧を0kVから所定の最終到達電圧まで昇圧する昇圧操作と、前記最終到達電圧で一定時間保持する電圧保持操作と、電圧の印加を停止する停止操作と、強制的に前記絶縁体および前記積分キャパシタを接地する接地操作と、を含む請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の絶縁体の電荷分布の測定方法。
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