JP2018029913A - 遊技機 - Google Patents

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直幸 渡辺
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Abstract

【課題】遊技の興趣を向上させることを目的とする。【解決手段】始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段、判定情報に基づいて特別遊技を行うか否かを判定する判定手段、判定結果に基づき図柄を変動させて停止させる図柄変動手段、特別遊技の種別に応じた遊技状態で遊技を制御する遊技制御手段、所定の演出手段を介してモード演出を行うことが可能な演出制御手段、図柄変動手段による図柄の変動に先立ち特別遊技を行うか否かを事前判定する事前判定手段、を備える構成とし、通常遊技状態とより有利な特定遊技状態とを有し、演出制御手段は、特定遊技状態の遊技の制御のもとでは特定モード演出を実行し、通常遊技状態にて遊技が制御されているときに事前判定結果が所定の判定結果でない場合に通常モード演出を実行する一方、事前判定結果が所定の判定結果である場合に特定モード演出と同一または類似する特別モード演出を実行可能であるよう構成する。【選択図】 図8

Description

本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
従来、遊技盤に設けられた始動装置へ遊技球が入球することにより大当たり判定を行い表示器にて特別図柄を変動表示させ、このとき遊技盤の中央等に設けられる液晶表示装置に、装飾図柄の変動表示を行う遊技機が知られている。ここで特別図柄が大当たりとなると、対応する装飾図柄が特定の組み合わせ(例えば「777」)で停止表示されて、遊技者にとって有利な大当たり遊技が開始される。
このような遊技機には、大当たり遊技の終了後、大当たりの種別に応じた遊技状態で遊技が制御されるものがあり、当該遊技状態に合わせたモード演出が行われるものがある(例えば、特許文献1参照)。このモード演出は、次の大当たり遊技への期待につながるものであり、興趣の向上に重要な役割を果たす。
特開2013−192571号公報
しかしながら、遊技の興趣向上に十分なモード演出であるとは言えない部分があった。
本発明は、遊技の興趣を向上させることを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために以下の構成を採用した。なお、本欄における括弧内の参照符号や補足説明等は、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
本発明の遊技機(1)は、始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段(301a)と、前記取得手段により取得された判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する判定手段(301a,S1701)と、前記判定手段による判定結果に基づき、図柄を変動させて停止させる図柄変動手段(301a,S1608〜S1613)と、前記特別遊技が実行された後、当該特別遊技の種別に応じた遊技状態で遊技を制御する遊技制御手段(301a)と、前記遊技制御手段にて制御される遊技の遊技状態に応じ、所定の演出手段(121)を介してモード演出を行うことが可能な演出制御手段(320a)と、前記取得手段により取得された判定情報に基づいて、前記図柄変動手段による図柄の変動に先立ち、前記特別遊技を行うか否かを事前判定する事前判定手段(301a)と、を備え、前記遊技状態は、通常遊技状態(通常遊技状態)と前記通常遊技状態よりも有利な特定遊技状態(大当たり遊技状態)とを有し、前記演出制御手段は、前記特定遊技状態(大当たり遊技状態)にて遊技が制御されているときに特定モード演出(特訓モード演出)を実行し、前記通常遊技状態にて遊技が制御されているときに前記事前判定手段の判定結果が所定の判定結果でない場合に通常モード演出を実行する一方、前記事前判定手段の判定結果が所定の判定結果である場合(保留内に大当たりがある場合)に前記特定モード演出と同一または類似する特別モード演出(特訓擬似超チャンスモード)を実行可能であることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
遊技機1を示す概略正面図である。 表示器111の構成を示す説明図である。 遊技機1の電気的な構成を例示するブロック図である。 (A)は第1特別図柄の大当たり判定テーブルを例示し、(B)は第2特別図柄の大当たり判定テーブルを例示し、(C)は普通図柄の当たり判定テーブルを例示し、(D)は小当たり判定テーブルを例示する説明図である。 第1特別図柄の大当たり図柄を例示する説明図である。 第2特別図柄の大当たり図柄を例示する説明図である。 大当たり遊技における大入賞装置127の開放パターンを例示する説明図である。 変動パターンテーブルを例示する説明図であり、(A)は低確非時短テーブル(保留3)を例示し、(B)は低確非時短テーブル(保留2)を例示し、(C)は低確非時短テーブル(保留0〜1)を例示する。 変動パターンテーブルを例示する説明図であり、高確時短テーブル、訓練モードテーブルを例示する。 主制御基板300のメインCPU301aによって実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 タイマ割込処理におけるスイッチ処理を示すフローチャートである。 スイッチ処理における第1始動装置スイッチ処理を示すフローチャートである。 スイッチ処理における第2始動装置スイッチ処理を示すフローチャートである。 第1始動装置スイッチ処理、第2始動装置スイッチ処理における事前判定処理を示すフローチャートである。 スイッチ処理におけるゲートスイッチ処理を示すフローチャートである。 タイマ割込処理における特別図柄処理を示すフローチャートである。 特別図柄処理における大当たり判定処理を示すフローチャートである。 特別図柄処理における変動パターン選択処理を示すフローチャートである。 特別図柄処理における停止中処理を示すフローチャートである。 タイマ割込処理における普通図柄処理を示すフローチャートである。 タイマ割込処理における開閉部材処理を示すフローチャートである。 タイマ割込処理における大入賞装置開放制御処理を示すフローチャートである。 大入賞装置開放制御処理における開放パターン設定処理を示すフローチャートである。 開放パターン設定処理における開放パターン選択処理を示すフローチャートである。 大入賞装置開放制御処理における遊技状態設定処理を示すフローチャートである。 演出制御基板320のサブCPU320aによって実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 演出制御基板320のタイマ割込処理における保留処理を示すフローチャートである。 保留処理における先読み処理を示すフローチャートである。 (A)はサブRAM320cに記憶される事前判定情報を示す説明図であり、(B)は事前判定情報とゾーン抽選結果及び保変シナリオの対応付けを示す説明図である。 主制御基板300かの変動パターンとゾーン突入確率及び保変抽選の有無を示す説明図である。 (A)は第4保留時のモード移行テーブルを示す説明図であり、(B)は第3保留時のモード移行テーブルを示す説明図であり、(C)は第2保留時のモード移行テーブルを示す説明図であり、(D)は第1保留時のモード移行テーブルを示す説明図である。 変形例(8個保留の場合)を示すテーブルであり、(A)は第8保留時のモード移行テーブルを示す説明図であり、(B)は第7保留時のモード移行テーブルを示す説明図であり、(C)は第6保留時のモード移行テーブルを示す説明図であり、(D)は第5保留時のモード移行テーブルを示す説明図である。 演出制御基板320のタイマ割込処理における変動処理を示すフローチャートである。 変動処理における演出決定処理を示すフローチャートである。 (A)は演出パターンテーブル(通常モード)を示す説明図であり、(B)は演出パターンテーブル(擬似確変モード)を示す説明図である。 (A)は演出パターンテーブル(チャンスモード)を示す説明図であり、(B)は演出パターンテーブル(超チャンスモード)を示す説明図である。 (A)は演出パターンテーブル(チャンスモード、大当たり連荘10回目)を示す説明図であり、(B)は演出パターンテーブル(超チャンスモード、大当たり連荘10回目)を示す説明図であり、(C)は演出パターンテーブル(特訓モード)を示す説明図である。 (A)は演出パターンテーブル(チャンスモード保留連、擬似超チャンスモード)を示す説明図であり、(B)は演出パターンテーブル(特訓モード保留連、特訓擬似超チャンスモード)を示す説明図である。 演出制御基板320のタイマ割込処理における大当たり処理中のエンディング処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄の大当たり図柄と大当たり遊技終了後のモード移行とを対応付けて示す説明図である。 第2特別図柄の大当たり図柄と大当たり遊技終了後のモード移行とを対応付けて示す説明図である。 チャンスモード及び超チャンスモードの演出を例示する説明図である。 (A)はリーチ煽りの演出を例示する説明図であり、(B)及び(C)はバトル演出における敵キャラクタの決定を例示する説明図である。 (A)はバトル演出での敗北を例示する説明図であり、(B)はバトル演出での勝利を例示する説明図であり、(C)はバトル演出での引き分けを例示する説明図であり、(D)はバトル演出で固定的に敵キャラクタが選択されることを例示する説明図である。 擬似確変モードへの突入の演出を例示する説明図である。 擬似確変モードでのバトル演出を例示する説明図である。 特訓モードへの突入の演出、および、特訓失敗の演出を例示する説明図である。 特訓成功の演出、および、超チャンスモード又は特訓擬似超チャンスモードへの突入の演出を例示する説明図である。
<第1実施形態>
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の実施形態としての遊技機1について説明する。
[遊技機1の構成]
図1を参照しつつ、遊技機1の概略構成について説明する。図1は、遊技機1の概略正面図である。
図1に示されるように、遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤100と、遊技盤100を囲む枠部材101とを備えている。
枠部材101は、遊技盤100と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持するいわゆるガラス枠であり、このガラス板と遊技盤100とによって遊技球が流下可能な遊技領域102が形成されている。
枠部材101は、その上部中央に、演出などで発光する枠ランプ103を有している。枠ランプ103の左右両側に、スピーカ104を有している。
また、枠部材101は、その下部が遊技者側へ突出させて構成されており、その突出部分の上面に、円形の演出ボタン105を有している。演出ボタン105の左側手前に、4つの押しボタンからなる演出キー106を有している。さらに、演出ボタン105の奥側には、遊技球を発射装置(不図示)へ案内する皿107が設けられている。
枠部材101は、その右側下部に、ハンドル108を有している。ハンドル108には、レバー109が回転可能に取り付けられている。また、レバー109の回転にかかわらず、一時的に遊技球の発射を停止するための停止ボタン110が設けられている。なお、遊技領域102の近傍に、表示器111が設けられている。
一方、ガラス板と共に遊技領域102を形成する遊技盤100は、その中央に、液晶表示装置121を有している。また、液晶表示装置121の上方に、演出などで発光する盤ランプ122を有している。また、遊技盤100は、その遊技領域102に、第1始動装置123、第2始動装置124、開閉部材125、ゲート126、大入賞装置127、及び、4つの一般入賞装置128を有している。
第1始動装置123及び第2始動装置124は、遊技領域102の中央で液晶表示装置121の下方に設けられている。第2始動装置124の近傍には、開閉部材125が設けられている。開閉部材125は、第2始動装置124を開放/閉塞するための電動チューリップである。
液晶表示装置121の右側には、ゲート126が設けられている。ゲート126の下方には、横幅の広い大入賞装置127が設けられている。
一般入賞装置128は、左側下部に3つ設けられており、右側下部に残りの1つが設けられている。遊技領域102の最下部には、入賞しなかった遊技球を排出する排出装置129が設けられている。
このような構成により、遊技者がハンドル108を握ってレバー109を時計方向に回転させると、皿107に溜められた遊技球が発射装置(不図示)へと案内され、レバー109の回転角度に応じた打球力で遊技領域102へと発射される。
遊技領域102には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技領域102における上部位置へと案内され、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技領域102に沿って落下する。なお、上述したように遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン110を操作することによって一時的に停止される。
遊技者がハンドル108のレバー109を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印130に例示されるように遊技領域102における左側領域を流下する。一方、遊技者がレバー109を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印131に例示されるように遊技領域102における右側領域を流下する。したがって、ゲート126や大入賞装置127へ入賞させる際は「右打ち」が必要となってくる。
第1始動装置123は、常時開放されている始動装置である。一方、第2始動装置124は、通常時は開閉部材125によって閉塞されている。開閉部材125は、ゲート126への遊技球の入球を条件とする判定結果に基づいて、第2始動装置124を開放するように姿勢変化する。このときは、第2始動装置124が開放されることになり、遊技球が入球し易い状態が作出される。遊技球が第1始動装置123又は第2始動装置124へ入球した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かが判定され、その判定結果が表示器111に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動装置123への遊技球の入球を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」ということとし、第2始動装置124への遊技球の入球を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」ということとし、これらの判定を総称して「特別図柄判定」ということとする。また、ゲート126への遊技球の入球を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
大入賞装置127は、特別図柄判定の結果に応じて開放される。大入賞装置127の開口部には、大入賞装置127を開閉するプレートが設けられている。大入賞装置127は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器111に停止表示された場合、すなわち大当たりが発生した場合、上記プレートを作動させて大入賞装置127を開放する大当たり遊技が実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中に「右打ち」を行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
一般入賞装置128は、常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球がある入賞装置である。なお、第1始動装置123等とは異なり、一般入賞装置128に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
[表示器111の構成]
図2は、図1における表示器111の拡大図である。表示器111は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図2に示されるように、第1特別図柄表示器201、第2特別図柄表示器202、第1特別図柄保留表示器203、第2特別図柄保留表示器204、普通図柄表示器205、及び、普通図柄保留表示器206を有している。
第1特別図柄表示器201は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す停止図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。この第1特別図柄表示器201には、第1特別図柄判定の結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄、又は第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示器202は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す停止図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。この第2特別図柄表示器202には、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄、又は第2特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
ところで、特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や大当たり遊技中など、第1始動装置123に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第1特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行することができない。そこで、本実施形態における遊技機1は、第1始動装置123に遊技球が入賞しても即座に第1特別図柄判定を実行できない場合に、第1特別図柄判定の権利が保留されるように構成されている。第1特別図柄保留表示器203は、このようにして保留された第1特別図柄判定の保留数を表示する。
同様に、特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や大当たり遊技中など、第2始動装置124に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第2特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行することができない。そこで、本実施形態における遊技機1は、第2始動装置124に遊技球が入賞しても即座に第2特別図柄判定を実行できない場合に、第2特別図柄判定の権利が保留されるように構成されている。第2特別図柄保留表示器204は、このようにして保留された第2特別図柄判定の保留数を表示する。
普通図柄表示器205は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す停止図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。なお、例えば普通図柄表示器205における図柄の変動表示中など、遊技球がゲート126を通過しても普通図柄判定及び普通図柄判定に係る図柄の変動表示を即座に実行できない場合には、普通図柄判定の権利が保留される。普通図柄保留表示器206は、このようして保留された普通図柄判定の保留数を表示する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器205に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。
[遊技機1の内部構成]
図3は、遊技機1のブロック図である。遊技機1は、主制御基板300、払出制御基板310、演出制御基板320、画像制御基板330、ランプ制御基板340、発射制御基板350、及び電源基板360を備えている。
主制御基板300は、遊技機の基本動作を制御する。主制御基板300は、ワンチップマイコン301を備えており、ワンチップマイコン301は、メインCPU301a、メインROM301bおよびメインRAM301cを含んでいる。また、主制御基板300は、主制御用の入力ポート及び出力ポート(いずれも不図示)を備えている。
この主制御用の入力ポートには、一般入賞装置128に遊技球が入球したことを検知する一般入賞装置検出スイッチ302、普通図柄ゲート126に遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ303、第1始動装置123に遊技球が入球したことを検知する第1始動装置検出スイッチ304、第2始動装置124に遊技球が入球したことを検知する第2始動装置検出スイッチ305、大入賞装置127に遊技球が入球したことを検知する入賞装置検出スイッチ306、及び、払出制御基板310が接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板300に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、開閉部材125を開閉動作させる始動装置開閉ソレノイド307、大入賞装置127を開閉するプレートを動作させる大入賞装置開閉ソレノイド308、特別図柄及び普通図柄を表示する図柄表示器201,202,205、特別図柄判定の保留数及び普通図柄判定の保留数を表示する図柄保留表示器203,204,206、及び、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板309、払出制御基板310、及び、演出制御基板320が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
なお、遊技情報出力端子板309は、主制御基板300において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板309は主制御基板300と配線接続され、遊技情報出力端子板309には、遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
主制御基板300のワンチップマイコン301において、メインCPU301aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づき、メインROM301bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
また、メインROM301bには、遊技制御用のプログラムや各種遊技に必要なテーブルが記憶されている。例えば、大当たり抽選に参照される大当り判定テーブル、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターンテーブル等が記憶されている。なお、ここに挙げたテーブルは一部に過ぎず、さらに多数のテーブルが設けられている。
さらにまた、メインRAM301cは、メインCPU301aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。例えば、メインRAM301cには、普通図柄判定の保留数T、普通図柄乱数、特別図柄の保留数U1,U2、ラウンド数R、大入賞装置への入球数Y、確変遊技フラグ、時短遊技フラグなどが記憶される。なお、ここに挙げたものの他にも、多数の情報が記憶される。
払出制御基板310は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出制御基板310は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板300に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計測スイッチ311、扉開放スイッチ312、及び、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板300に送信する。また、払出制御基板310の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置の払出モータ313が接続されている。払出CPUは、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、賞球払出装置の払出モータ313を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
演出制御基板320は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板320は、サブCPU320a、サブROM320b、サブRAM320cを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から演出制御基板320への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU320aは、主制御基板300から送信されたコマンド、演出ボタン検出スイッチ321、演出キー検出スイッチ322、及び、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM320bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを画像制御基板330やランプ制御基板340へ送信する。サブRAM320cは、サブCPU320aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
例えば、演出制御基板320におけるサブCPU320aは、主制御基板300から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、液晶表示装置121、音声出力装置331、演出用駆動装置341、演出用照明装置342に所定の演出を実行させるためのデータを生成し、かかるデータを画像制御基板330やランプ制御基板340へ送信する。
演出制御基板320のサブROM320bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板300から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための演出パターン決定テーブル、停止表示する装飾図柄の組み合わせを決定するための装飾図柄決定テーブル等がサブROM320bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板320のサブRAM320cは、複数の記憶領域を有している。これらの記憶領域には、遊技状態、演出モード、演出パターン、装飾図柄、計数カウンタ、発射操作情報等が記憶される。なお、この他にも多数の情報が記憶される。
画像制御基板330は、液晶表示装置121の画像表示制御を行うための図示しない画像CPU、制御ROM、制御RAM、CGROM、VRAM、VDPと、音声CPU、音声ROM、及び、音声RAMを備えている。この画像制御基板330は、演出制御基板320に双方向通信可能に接続されており、その出力側に液晶表示装置121および音声出力装置331が接続されている。
画像CPUは、演出制御基板320から受信したコマンドに基づいて、VDPに所定の画像を表示させる制御を行う。制御RAMは、画像CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、制御ROMから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。また、制御ROMには、画像CPUの制御処理のプログラムや、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報などが記憶されている。
CGROMには、液晶表示装置121に表示される装飾図柄や背景等の画像データが多数格納されており、画像CPUが演出制御基板320から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、CGROMに格納された所定の画像データをVRAMに展開させ、VRAMに展開された画像データを液晶表示装置121に表示させる制御を行う。
また、音声ROMには、音声出力装置331から出力するための音声のデータが多数格納されており、音声CPUは、演出制御基板320から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置331における音声出力制御を行う。
ランプ制御基板340は、遊技盤100に設けられた盤ランプ122を点灯制御したり、枠部材101に設けられた枠ランプ103を制御したりする。また、演出用駆動装置341を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源を通電制御する。このランプ制御基板340は、演出制御基板320に接続されており、演出制御基板320から送信されたデータに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
発射制御基板350は、タッチセンサ351からのタッチ信号を入力するとともに、発射ボリューム352から供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド353や玉送りソレノイド354に対する通電制御を行う。
タッチセンサ351は、遊技者がハンドル108に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成され、遊技者がハンドル108に触れたことを検知すると、発射制御基板350に発射用ソレノイド353の通電を許可するタッチ信号を出力する。
発射ボリューム352は、可変抵抗器から構成され、その発射ボリューム352に印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御基板350へ供給する。
ここで、発射用ソレノイド353の回転速度は、発射制御基板350に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間に発射される遊技球の個数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
なお、タッチセンサ351からのタッチ信号及び発射ボリューム352からの電圧信号は、演出制御基板320へ入力されるようになっている。これにより、演出制御基板320において遊技球の発射を検出可能となる。
電源基板360は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給する。具体的には、主制御基板300、払出制御基板310、演出制御基板320、発射制御基板350へ電源電圧を供給する。また、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板300に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU301aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU301aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
[各種テーブル]
図4、図5、図6及び図8を用い、メインROM301bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図4(A)及び(B)は、「大当たりの判定」に用いられる大当り判定テーブルを示している。図4(A)は、第1特別図柄の大当り判定テーブルであり、図4(B)は、第2特別図柄の大当り判定テーブルである。
大当り判定テーブルは、遊技状態及び取得された大当たり乱数に基づいて、「大当たり」又は「ハズレ」を判定するものである。大当たり乱数は、「0」〜「65535」のいずれかの数値として、第1始動装置123又は第2始動装置124への入球時に取得される。
ここで図4(A)及び(B)に示す遊技状態について説明を加える。
本実施形態においては、大当たりの判定に関する状態として「非確変遊技状態」と「確変遊技状態」とを有する。
[非確変遊技状態]
「非確変遊技状態」というのは、第1始動装置123または第2始動装置124に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの判定において、大当たりとなる確率が1/164.84に設定された遊技状態をいう。これに対して「確変遊技状態」というのは、上記大当たりとなる確率が1/131.07に設定された遊技状態をいう。
つまり、「確変遊技状態」は、「非確変遊技状態」よりも、大当たり判定の確率が高くなっている。確変遊技状態のときには、後述する確変遊技フラグが「ON」にセットされており、非確変遊技状態のときには、確変遊技フラグが「OFF」になっている。また、非確変遊技状態から確変遊技状態に移行するのは、大当たり遊技を終了した後である。
本実施形態では、非確変遊技状態における大当たり確率が「1/163.84」となっており、確変遊技状態における大当たり確率が「1/131.07」となっているため、確変遊技状態がとりたてて遊技者に有利な状態であるというわけではない。本遊技機1では、時短遊技状態の継続が遊技を有利に進める上で重要となる。
なお、非確変遊技状態が確変遊技状態と同様の確率であってもよい。例えば非確変遊技状態における大当たり確率が「1/163.84」なのに対し確変遊技状態における大当たり確率を「1/163.7」などとしてもよい。この場合は、特に時短遊技状態の継続の重要性が増す。また、いわゆる甘デジと呼ばれる程度の確率、例えば1/100程度の大当たり確率を採用してもよい。
なお、「大当たり」とは、大入賞装置127を開放させる特別遊技である。具体的には、第1始動装置123または第2始動装置124に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの判定において、大当りに当選したときに実行される遊技をいう。
「大当たり」においては、大入賞装置127が開放されるラウンド遊技を複数回行う。後述するように15Rのラウンド遊技からなる15R大当たりや、6Rのラウンド遊技からなる6R大当たりがある。ただし、大入賞装置127の開放にはロング開放とショート開放とがあり、6回のロング開放のラウンド遊技と9回のショート開放のラウンド遊技とで構成される15R大当たりや、6回のショート開放のラウンド遊技で構成される6R大当たりがある。出玉が期待できるのはロング開放のラウンド遊技であるため、6回のロング開放のラウンド遊技と7回のショート開放のラウンド遊技とで構成される15R大当たりを、実質6R大当たりという。また、6回のショート開放で構成される6R大当たりを、実質0R大当たりという。
ロング開放のラウンド遊技では、大入賞装置127に規定個数(本実施形態では9個)の遊技球が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。また、規定個数の遊技球が入球しないときでも、規定秒数(本実施形態では29.5秒)が経過すると、1回のラウンド遊技が終了となる。このようなロング開放のラウンド遊技では、大入賞装置127に遊技球が入球し易くなるとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できることから、多量の賞球を獲得可能である。なお、「大当たり」のときには、ハンドル108のレバー109を大きく回転させる、いわゆる「右打ち」で遊技を行うこととなる。
一方、ショート開放のラウンド遊技は、例えば0.1秒だけ大入賞装置127が開放されて、1回のラウンド遊技が終了となる。これはいわゆる「パカ」と呼ばれる開放態様であり、遊技球が入球困難な開放態様である。したがって、ショート開放のときは、大入賞装置127への遊技球の入球は期待できず、ほとんど賞球は望めない。
図4(A)に示す第1特別図柄の大当り判定テーブルによれば、非確変遊技状態であるときには、取得された大当たり乱数が「0」〜「399」のときに大当たりと判定される。一方、確変遊技状態であるときには、「0」〜「499」のときに大当たりと判定される。なお、上記以外の値であった場合には「ハズレ」と判定される。
大当たり乱数の乱数範囲が「0」〜「65535」であるから、非確変遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/163.84であり、確変遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/131.07である。
図4(B)に示す第2特別図柄の大当り判定テーブルも、第1特別図柄の大当たり判定テーブルと同様となっている。すなわち、非確変遊技状態であるときには、取得された大当たり乱数が「0」〜「399」のときに大当たりと判定される。一方、確変遊技状態であるときには、「0」〜「499」のときに大当たりと判定される。なお、上記以外の値であった場合には「ハズレ」と判定される。
大当たり乱数の乱数範囲が「0」〜「65535」であるから、非確変遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/163.84であり、確変遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/131.07である。
図4(C)は、「普通図柄の当たり判定」に用いられる当たり判定テーブルを例示する説明図である。
当たり判定テーブルは、遊技状態及び取得された普通図柄乱数に基づいて、「当たり」又は「ハズレ」を判定するものである。普通図柄乱数は、「0」〜「65535」のいずれかの数値として、ゲート126の通過時に取得される。
ここで図4(C)に示す遊技状態について説明を加える。
本実施形態では、開閉部材125に関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。上述した大当たりの判定に関する状態(非確変遊技状態、確変遊技状態)と開閉部材125に関する状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)とは、それぞれの状態を関連させることもでき、独立させることもできる。
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「非確変遊技状態」であって「非時短遊技状態」に設定されている。「非確変遊技状態」かつ「非時短遊技状態」を「通常遊技状態」ともいう。
本実施形態において、「時短遊技状態」とは第2始動装置124に入球し易い状態をいい、「非時短遊技状態」とは第2始動装置124に入球し難い状態をいう。これらの状態は、普通図柄の当たり判定の確率、普通図柄の変動時間、及び、開閉部材125の開放時間のうち少なくとも一つを変更することで作出される。
本実施形態において、「非時短遊技状態」では、ゲート126を遊技球が通過すると、普通図柄の抽選が行われて、普通図柄表示器205において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから12秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、開閉部材125の可動により第2始動装置124への開口部が約0.2秒間開放される。
これに対して「時短遊技状態」では、ゲート126を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の当たり判定において、その判定結果に対応する普通図柄の変動時間が3秒と、「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動装置124への開口部の開放制御時間が3.5秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定されている。
さらに、「非時短遊技状態」においては普通図柄の当たり判定において当たりに当選する確率が1/65536に設定され、「時短遊技状態」においては普通図柄の当たり判定において当たりに当選する確率が65535/65536に設定される。なお、この時短遊技状態のときには、後述する時短遊技フラグが「ON」にセットされており、非時短遊技状態のときには、時短遊技フラグが「OFF」になっている。
したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、ゲート126を遊技球が通過する限りにおいて、第2始動装置124への開口部が開放状態に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技の進行において遊技球の消費が抑えられる。また、時短遊技状態では、第2始動装置124への入球が容易となるため、変動パターンテーブル(後述)を異なるものとし、特別図柄の変動時間が短くなるように変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている。
また、ゲート126が遊技盤100の右側に設けられていることから、「時短遊技状態」のときには、ハンドル108のレバー109を大きく回転させた、いわゆる「右打ち」で遊技を行うこととなる。
図4(C)に示す当り判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、普通図柄乱数が「0」のときに当たりと判定される。一方、時短遊技状態であるときには、普通図柄乱数が「0」〜「65534」のいずれかであるときに当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
普通図柄乱数の範囲が「0」〜「65535」であるから、非時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は1/65536であり、時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は65535/65536=1/1.00002である。
なお、時短遊技状態は、上述したように、普通図柄の当たり判定の確率、普通図柄の変動時間、及び、開閉部材125の開放時間のうち少なくとも一つを変更することで作出される。
このように「非確変遊技状態」か「確変遊技状態」か、また、「非時短遊技状態」か「時短遊技状態」か、の組み合わせで種々の遊技状態が実現される。
「非確変遊技状態」かつ「非時短遊技状態」を上述のごとく「通常遊技状態」とする。
また、「確変遊技状態」かつ「時短遊技状態」を「高確時短遊技状態」とする。この高確時短遊技状態は、大当たり判定確率が高くなり、しかも、第2始動装置124に入球し易く遊技球の消費が抑えられる状態である。
さらにまた、「非確変遊技状態」かつ「時短遊技状態」を「低確時短遊技状態」とする。この低確時短遊技状態は、大当たり判定確率は高くなっていないものの、第2始動装置124に入球し易く遊技球の消費が抑えられる状態である。
また、「確変遊技状態」かつ「非時短遊技状態」を「潜伏確変遊技状態」とする。この潜伏確変遊技状態は、通常「左打ち」で遊技され、遊技球の消費は抑えられないものの、大当たり判定確率が高くなっている状態である。
図4(D)は、「小当たり判定」に用いられる小当たり判定テーブルを例示する説明図である。
小当たり判定テーブルは、取得された大当たり乱数に基づいて、第1特別図柄で「小当たり」を判定するものである。大当たり乱数は、「0」〜「65535」のいずれかの数値として取得される。小当たりは「ハズレ」の一種であり、1.8秒の期間に大入賞装置127が開放されるものである。したがって、上述した遊技状態の移行契機とならない。
図4(D)に示す小当り判定テーブルによれば、第1特別図柄判定で大当たり乱数が「500」〜「699」のいずれかであるときに、小当たりと判定される。第2特別図柄判定では、小当たり判定は行うものの小当たり判定のための乱数値が設定されておらず、小当たりが実行されることはない。大当たり乱数の範囲が「0」〜「65535」であるから、小当たりと判定される確率は200/65536=1/327.68である。なお、第2特別図柄判定において小当たり判定自体を行わない構成としてもよい。
[図柄決定テーブル]
図5は第1特別図柄の大当たり図柄を決定する図柄決定テーブルを例示する説明図である。また、図6は第2特別図柄の大当たり図柄を決定する図柄決定テーブルを例示する説明図である。
第1始動装置123または第2始動装置124に遊技球が入球したときに取得される「大当たり図柄用乱数」に基づいて、大当たりの「種別」が「大当たり図柄」として決定される。
以下、図5及び図6を参照し、大当たり図柄について順に説明する。図5及び図6に示した「低時短なし」は上述した「通常遊技状態」を意味する。同様に、「高時短なし」は「潜伏確変遊技状態」を意味し、「高時短あり」は「高確時短遊技状態」を意味し、「低時短あり」は「低確時短遊技状態」を意味する。
また、特別図柄に対応する液晶表示装置121上に表示される図柄を演出図柄といい、演出図柄の図柄停止組合せにより特別図柄判定の結果を遊技者に報知している。この演出図柄には、左図柄、右図柄、中図柄、第4図柄が含まれており、左図柄、右図柄、中図柄、は縦方向にスクロール表示され、第4図柄は点灯、点滅などで液晶表示装置121上に、あるいは、LEDなどを用いて表示される。そして、特別図柄の変動停止に伴い、特別図柄判定の結果を示す組合せで左図柄、右図柄、中図柄、第4図柄(図示せず)がそれぞれ停止表示される。例えば、左図柄→右図柄→中図柄の順に停止していき、左図柄、右図柄、中図柄が確定的に停止表示される時、第4図柄が「赤」や「青」や「緑」で停止するという具合である。このとき、左図柄、右図柄、中図柄の組合せが同じ態様で停止されて異なる大当たりを報知する場合が存在するが、第4図柄の停止態様を異ならせることにより、それぞれ異なる大当たりを報知している(例えば、「4」「4」「4」の組み合わせで停止表示され、第4図柄が「赤」で停止表示されていれば特定図柄αであることを報知し、「4」「4」「4」の組み合わせで停止表示され、第4図柄が「青」で停止表示されていれば特定図柄βであることを報知する)。なお、第4図柄は遊技者が視認困難な場所や、視認困難な態様で変動表示および停止表示させることで効果的に演出を行うことが可能となっている。左図柄と右図柄で同様図柄(例えば同じ数字)が停止した場合を「リーチ」という。以下では、適宜「左図柄」を単に「左」、右図柄を単に「右」、中図柄を単に「中」と記載することもある。
(1)特定図柄A:15R確変大当たり
15回のロング開放のラウンド遊技から構成される大当たりである。これは、演出図柄が特定の組み合わせ(左右中の図柄が「7,7,7」)となる「15R確変図柄揃い大当たり」である。大当たり遊技終了後に、高確時短遊技状態で遊技が制御される。このときの時短変動回数は8000回となる。なお、時短変動回数8000回は、実質的に次回の大当たりまでを保障するものである(以下、同様)。以下では、時短遊技状態を単に「時短」と記述することもある。また、時短変動回数X回を単に「時短X回」と記述することもある。特定図柄Aは、大当たり図柄用乱数に基づき、第1特別図柄判定では15/200で割り振られ、第2特別図柄判定では25/200で割り振られる。
(2)特定図柄B:6R確変大当たり
6回のロング開放のラウンド遊技から構成される大当たりである。これは、演出図柄が特定の組み合わせ(左右中の図柄が「7,7,7」以外の数、例えば「4,4,4」)となる「6R確変図柄揃い大当たり」である。大当たり遊技終了後に、高確時短遊技状態で遊技が制御される。このときの時短変動回数は100回または8000回となる。具体的には、大当たり時の遊技状態が「時短なし」となっている場合には100回となり、「時短あり」となっている場合は8000回となる。大当たり図柄用乱数に基づき、第1特別図柄判定では45/200で割り振られ、第2特別図柄判定では15/200で割り振られる。ここで「大当たり時の遊技状態」とは、大当たりと判定されたときの遊技状態である(以下、同様)。
(3)特定図柄C:6R確変大当たり(実質0R)
6回のショート開放のラウンド遊技から構成される大当たりである。ラウンド遊技が全てショート開放となっているため、実質0Rの大当たり(出玉なしの大当たり)である。これは、演出図柄が特殊な組み合わせ(中図柄が「CHANCE図柄」)となる「突然大当たり」である。
「小当たり」の場合も、中図柄に同様の図柄が停止する。「突然大当たり」と「小当たり」とは、大入賞装置127の開放態様が類似している。たとえば、「突然大当たり」では、6回のショート開放のラウンド遊技から構成されるのに対し、「小当たり」では、最大1.8秒の期間に「突然大当たり」と同様に6回の大入賞装置127の開閉動作を行う。そして「突然大当たり」及び「小当たり」ではその演出も同様となっている。
これにより「突然大当たり」と「小当たり」とは見分けがつかないものとなっている。ただし、特別図柄に対し演出図柄は一対一に対応するため、一見同じように見える場合でも、演出図柄の一部を構成する第4図柄は異なっている(以下、同様)。具体的には、演出図柄のうち左右中の図柄は、例えば「5,CHANCE図柄,5」という表示が行われるが、第4図柄が「赤」のときは「突然大当たり」(特定図柄C)であり、第4図柄が「青」のときは「小当たり」(ハズレ図柄)であるという具合である。
小当たりは、上述したように「ハズレ」の一種であり、遊技状態の移行を行わない。これに対し、「突然大当たり」は、その後、高確時短遊技状態で遊技が制御される。つまり、「小当たり」と類似する演出図柄を停止させ類似する演出を行い、大入賞装置127の開放を遊技者に明確に報知せず、遊技状態を高確時短遊技状態に移行させて、あたかも「突然に」確変になったように見せるものが、いわゆる「突確」と呼ばれる「突然大当たり」である。
大当たり遊技は、オープニング、複数のラウンド遊技、エンディングで構成される。オープニングは、最初に大入賞装置127が開放され始めるまでの期間をいう。ラウンド遊技は、大入賞装置127が開放されてから次に閉塞されるまでの一回の開放期間をいう。エンディングは、最初のラウンド遊技の終了後、次の変動が開始されるまでの期間をいう。また、ラウンド遊技とラウンド遊技との間にはインターバル(大入賞装置127の閉塞期間)が存在する。
オープニング中に行われる演出を「オープニング演出」という。オープニング演出は大当たりを報知する味方キャラクタによる「おめでとう」などのメッセージが表示される演出であることが例示される。ラウンド遊技中に行われる演出を「ラウンド演出」という。ラウンド演出は、味方キャラクタが敵キャラクタとバトルを行う種々のバトルシーンを表示する演出であることが例示される。エンディング中に行われる演出を「エンディング演出」という。エンディング演出は、大当たり遊技後の遊技状態を報知する演出であることが例示される。なお、ラウンド演出は、複数のラウンド遊技を跨ぐ演出(インターバルを含む場合もある)であることも考えられる。また、各ラウンド演出をラウンド遊技毎に異なるものとし、インターバルには、それ専用の演出を行うようにしてもよい。
「突然大当たり」は、大当たりの一種であるため、オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出が行われるのであるが、他の大当たりとは異なる演出となっている。例えばオープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出を通じて、何かしら遊技者にとって有利な遊技状態への移行を期待させる演出とすることが例示される。なお、オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出を一連の演出としてもよい。このような演出は、他の大当たりとは異なるものとなっているため、遊技者の期待を高めることができ、演出後、突然に「右打ち」の指示が出て「確変」となることで、遊技者に驚きを与えることができる。一方、小当たりの場合も、類似の演出を行うため、遊技者の期待を高めることができるが、上述したように小当たりはハズレの一種であるため、遊技状態の移行を伴うことはない。
このときの時短変動回数は8000回となる。大当たり図柄用乱数に基づき、第1特別図柄判定では25/200で割り振られ、第2特別図柄判定では0/200で割り振られる。すなわち第2特別図柄判定で特定図柄Cが割り振られることはない。
(4)通常図柄A:6R通常大当たり
6回のロング開放のラウンド遊技から構成される大当たりである。これは、演出図柄が特殊な組み合わせ(中図柄が「RUSH図柄」)となる大当たりであり、以下「6R通常RUSH当たり」とも記載する。大当たり遊技終了後に低確時短遊技状態で遊技が制御される。このときの時短変動回数は100回となる。大当たり図柄用乱数に基づき、第1特別図柄判定では25/200で割り振られ、第2特別図柄判定では25/200で割り振られる。
(4)は、中図柄が「RUSH図柄」となり、見た目上いずれの大当たりであるかが分かり難いものとなっている。これは、ランクアップボーナスと呼ばれるものである。例えば大当たり遊技の開始時には、15Rなのか6Rなのかを報知しないようにすることで、遊技者に対し、15Rとなることを期待させることができるという具合である。具体的には、最初は6R大当たりの表示を行い、1〜6Rの間に15Rへの昇格演出を行うようにしてもよい。あるいは、6Rのラウンド遊技において、7Rのラウンド遊技への継続演出を行うようにしてもよい。7Rに継続すれば15R大当たりが確定するという具合である。なお、ランクアップボーナスについては後述する。なお、上述したように特別図柄に対し演出図柄は一対一に対応するため、左右中の図柄は同じであっても(中図柄が「RUSH図柄」)、演出図柄の一部を構成する第4図柄は異なっている。具体的には、演出図柄のうち左右中の図柄は、例えば「2,RUSH図柄,2」という表示が行われるが、第4図柄が「緑」のときは「6R通常RUSH当たり」(通常図柄A)であるという具合である。
(5)通常図柄B:15R通常大当たり
15回のロング開放のラウンド遊技から構成される大当たりである。これは、演出図柄が特定の組み合わせ(左右中の図柄が「7,7,7」)となる「15R通常図柄揃い大当たり」である。大当たり遊技終了後に、低確時短遊技状態で遊技が制御される。このときの時短変動回数は100回となる。大当たり図柄用乱数に基づき、第1特別図柄判定では0/200で割り振られ、第2特別図柄判定では100/200で割り振られる。すなわち第1特別図柄で通常図柄Bが割り振られることはない。
特定図柄Aと通常図柄Bは、ともに「7,7,7」の図柄が揃う15R大当たりである。上述したように特別図柄に対し演出図柄は一対一に対応するため、左右中の図柄は「7,7,7」であっても、演出図柄の一部を構成する第4図柄は異なっている。具体的には、演出図柄のうち左右中の図柄は、例えば「7,7,7」という表示が行われるが、第4図柄が「赤」のときは「15R確変図柄揃い大当たり」(特定図柄A)であり、第4図柄が「青」のときは「15R通常図柄揃い大当たり」(通常図柄B)であるという具合である。これらの大当たりでは、15Rである旨の報知が行われるが、特定図柄Aでは時短変動回数が8000回となるのに対し、通常図柄Bでは時短変動回数が100回となる。また、特定図柄Aでは確変遊技状態で遊技が制御されるが、通常図柄Bでは非確変遊技状態で遊技が制御される。
遊技者にとっては、ともに「7,7,7」の図柄が揃う大当たりであるため、特定図柄Aの大当たりなのか通常図柄Bの大当たりなのかが分からないようになっている。その意味で、遊技者に特定図柄Aの大当たりであってほしいとの期待を持たせることができる。なお、この場合、大当たり遊技におけるオープニング演出については同様のものとすることが考えられる。そして、大当たり遊技の終了後、後述するモード移行によっていずれの大当たりであったのかを報知することが例示される。あるいは、ラウンド演出やエンディング演出でいずれの大当たりであったのかを報知するようにしてもよい。
(6)通常図柄C:6R通常大当たり
6回のロング開放のラウンド遊技から構成される大当たりである。これは、演出図柄が特定の組み合わせ(左右中の図柄が「7,7,7」以外の数、例えば「4,4,4」)となる「6R通常図柄揃い大当たり」である。上述したように演出図柄を構成する第4図柄は異なる。具体的には、演出図柄のうち左右中の図柄は、例えば「4,4,4」という表示が行われ、大当たり遊技終了後に、低確時短遊技状態で遊技が制御される。このときの時短変動回数は通常図柄Cでは100回となる。通常図柄Cは、大当たり図柄用乱数に基づき、第1特別図柄判定では90/200で割り振られ、第2特別図柄判定では25/200で割り振られる。
(7)特定図柄D:2R確変大当たり(実質0R)
2回のショート開放のラウンド遊技で構成される大当たりである。これは、演出図柄が特殊な組み合わせ(中図柄が「特訓」を示す図柄)となる大当たりであり、以下「2R確変特訓当たり」とも記載する。大当たり遊技終了後に、高確時短遊技状態で遊技が制御される。このときの時短変動回数は8000回となる。特定図柄Dは、大当たり図柄用乱数に基づき、第1特別図柄判定では0/200で割り振られ、第2特別図柄判定では5/200で割り振られる。すなわち、第1特定図柄判定で特定図柄Dが割り振られることはない。
(8)通常図柄D:2R通常大当たり(実質0R)
2回のショート開放のラウンド遊技で構成される大当たりである。これは、演出図柄が特殊な組み合わせ(中図柄が「特訓」を示す図柄)となる大当たりであり、以下「2R通常特訓当たり」とも記載する。大当たり遊技終了後に、低確時短遊技状態で遊技が制御される。このときの時短変動回数は100回となる。通常図柄Dは、大当たり図柄用乱数に基づき、第1特別図柄判定では0/200で割り振られ、第2特別図柄判定では5/200で割り振られる。すなわち第1特定図柄判定で通常図柄Dが割り振られることはない。
特定図柄Dと通常図柄Dとの違いは、大当たり終了後、高確時短遊技状態となるか低確時短遊技状態となるか、また、時短変動回数が8000回となるか100回となるかである。
いずれも中図柄に「特訓」を示す図柄が停止するが、上述したように演出図柄を構成する第4図柄は異なる。具体的には、演出図柄のうち左右中の図柄は、例えば「8,特訓を示す図柄,8」という表示が行われるが、第4図柄が「赤」のときは「2R確変特訓当たり」(特定図柄D)であり、第4図柄が「青」のときは「2R通常特訓当たり」(通常図柄D)であるという具合である。
「2R確変特訓当たり」と「2R通常特訓当たり」とでは、大入賞装置127の開放態様が同様になっている。つまり、いずれも、2回のショート開放のラウンド遊技から構成される。また、その演出も同様となっている。
これにより、特定図柄Dの大当たりであるのか通常図柄Dの大当たりであるのかが分からないようになっている。特定図柄Dの大当たりでは、その後、高確時短遊技状態で遊技が制御される。一方、通常図柄Dの大当たりでは、その後、低確時短遊技状態で遊技が制御される。いずれにしても、大入賞装置127の開放を遊技者に明確に報知せず、遊技状態を高確時短遊技状態又は低確時短遊技状態に移行させる。特定図柄Dの大当たりは、特定図柄Cと同様の、いわゆる「突確」である。通常図柄Dの大当たりは、いわゆる「突時」である。
「2R確変特訓当たり」および「2R通常特訓当たり」は、いずれも大当たりであるため、オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出が行われるのであるが、他の大当たりとは異なる演出となっている。例えばオープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出を通じて、一連の演出とすることが例示される。
なお、上記(3)〜(4)及び(7)〜(8)では、演出図柄の特殊な組み合わせとして、中図柄に所定の図柄が停止することを例に挙げているが、ハズレと同様のバラケ目であってもよい。また、「1,2,3」などのチャンス目であってもよい。
また、時短変動回数は、大当たりの種別や遊技状態によって様々に設定されるが、上記(1)〜(3)、(7)の確変大当たりにおける確変遊技状態の継続回数はいずれも8000回となっている。したがって、(2)や(5)の大当たりで時短100回となったとき、時短100回が終了して時短抜けとなった場合は、潜伏確変遊技状態となる。
図7は、大当たりの開放パターンを例示する説明図である。
図7(A)は、15回のロング開放のラウンド遊技で構成される15R大当たりの開放パターンを示している。これを「開放パターン1」と以下記載する。上述した特定図柄A,通常図柄Bの大当たりがこのパターンとなる。
図7(B)は、6回のロング開放のラウンド遊技で構成される6R大当たりの開放パターンを示している。これを「開放パターン2」と以下記載する。上述した特定図柄B,C、通常図柄A,Cの大当たりがこのパターンとなる。
図7(C)は、6回のショート開放のラウンド遊技で構成される実質0R大当たりの開放パターンを示している。これを「開放パターン4」と以下記載する。上述した特定図柄Cの大当たりがこのパターンとなる。なお、小当たりもこのパターンとなる。小当たりは、上述したようにハズレの一種であるため、ラウンド遊技が行われるわけではなく、大入賞装置127の開放パターンが同一になっている。
図7(D)は、2回のショート開放のラウンド遊技で構成される実質0R大当たりの開放パターンを示している。これを「開放パターン5」と以下記載する。上述した特定図柄D、通常図柄Dの大当たりがこのパターンとなる。
[変動パターンテーブル]
図8、図9は、変動パターンテーブルを示す説明図である。
非時短遊技状態では、通常モードで遊技が行われる。通常モードとは、変動パターンテーブルとして、図8に示す「低確非時短テーブル」が選択されている場合である。低確非時短テーブルは、第1特別図柄判定及び第2特別図柄判定で共通とする。図8(A)に特別図柄判定の保留が「4」のときの「低確非時短テーブル(保留3)」を示し、図8(B)に特別図柄判定の保留が「3」のときの「低確非時短テーブル(保留2)」を示し、図8(D)に特別図柄判定の保留が「1」又は「2」のときの「低確非時短テーブル(保留0〜1)」を示す。
このように通常モードでは、まず、特別図柄判定の「保留数」に基づいて変動パターンテーブルが選択される。保留数が「4」であるものとし、(A)の低確非時短テーブル(保留3)が選択されたものとして説明を続ける。
次に、大当たり判定の結果(図中では「当落」と示した)が「ハズレ」であるか「大当たり」であるかにより、選択される変動パターンが異なってくる。
「ハズレ」の場合、リーチ乱数を参照し、「リーチなし」の場合は、変動パターンT1が選択される。「リーチあり」の場合は、変動パターンT2〜T4のいずれかが選択される。変動パターンT2〜T4の選択は、変動パターン乱数に基づいて行われる。変動パターンT2は「80%」の割合で選択される。変動パターンT3は「15%」の割合で選択される。変動パターンT4は「5%」の割合で選択される。
「大当たり」の場合、変動パターン乱数を参照し、変動パターンT2A〜T4Aのいずれかが選択される。変動パターンT2Aは「5%」の割合で選択され、変動パターンT3Aは「20%」の割合で選択され、変動パターンT4Aは「45%」の割合で選択される。
選択された変動パターンは、主制御基板300から演出制御基板320へ送信される。
演出制御基板320では、変動パターンに応じた演出を行う。これらの演出を図中には「演出内容」として示した。演出内容は、演出制御基板320で詳細に決定されるが、ここでは、変動パターンに対する理解を容易にするため、演出の概要を示す。
変動パターンT1では「バラハズレ」の演出が行われる。変動時間は10秒である。「バラハズレ」は、演出図柄が左、右、中の順に停止し、3つの図柄がバラバラに停止(バラケ目で停止)するものである。
変動パターンT2では「ノーマルリーチ演出ハズレ」の演出が行われる。変動パターンT2Aでは「ノーマルリーチ演出当たり」の演出が行われる。ともに変動時間は50秒である。「ノーマルリーチ」は、演出図柄の左及び右の図柄が同じ数字となり、中図柄が揃うことを煽る演出である。変動パターンT2では、中図柄に左右の図柄と異なるものが停止する。変動パターンT2Aでは、中図柄に左右の図柄と同じものが停止する。あるいは、特殊な図柄が停止する。特殊な図柄は、上述した通り、「CHANCE図柄」、「RUSH図柄」及び「訓練を示す図柄」のいずれかである。当たりのときの演出図柄の態様は以下でも同様である。
変動パターンT3では「SPリーチ演出ハズレ」の演出が行われる。変動パターンT3Aでは「SPリーチ演出当たり」の演出が行われる。いずれも変動時間は100秒である。「SPリーチ」とは、ノーマルリーチから発展して大当たりを期待させる演出を行うものである。具体的には、演出図柄が例えば液晶表示装置121の左下などに小さく表示され、液晶表示装置121の中央で「レースで勝利」、「隠されたお宝発見」、「特定のキャラクタの出現」などの演出を行う。「大当たり」のときはレースで勝利したり、隠されたお宝を発見したり、特定キャラクタが出現したりする。「ハズレ」のときはレースで敗北したり、隠されたお宝を発見ができなかったり、特定キャラクタが出現しなかったりする。本実施形態では、このようなSPリーチが2種類用意されている。
変動パターンT4では「バトル演出ハズレ」の演出が行われる。変動パターンT4Aでは「バトル演出当たり」の演出が行われる。いずれも変動時間は100秒である。バトル演出とは、上述したSPリーチの一態様であり、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦いを繰り広げる演出である。「大当たり」のときは味方キャラクタが勝利し、「ハズレ」のときは味方キャラクタが敗北する。
なお、SPリーチがさらに発展して大当たりを期待させる「SPSPリーチ」を行うようにしてもよい。SPSPリーチは、大当たり期待度の高い演出であり、例えばSPリーチではアニメであるのに対し、SPSPリーチでは実写映像などを取り入れたものであることが例示される。
上述のように、変動パターンT3,T4では、中図柄に左右の図柄と異なるものが停止する。変動パターンT3A,T4Aでは、中図柄に左右の図柄と同じものが停止する。あるいは、特殊な図柄が停止する。
なお、図8(B)及び(C)に示す低確非時短テーブル(保留2)及び低確非時短テーブル(保留0〜1)では、バラハズレとなる変動パターンT5,T6が、図8(A)に示す低確非時短テーブル(保留3)と異なっている。具体的には、保留数が多くなるほど、バラハズレのときの変動時間が短くなるようにして保留の消化が促進されるようになっている。
非時短では、図8に示した「低確非時短テーブル」が選択される。この低確非時短テーブルが選択されている状態を「通常モード」と呼ぶ。なお、本実施形態では、低確非時短テーブルが選択されているときに所定の条件が成立すると、演出制御基板320側で通常時とは異なる演出を行うようになっている。これを「擬似確変モード」と呼ぶ。すなわち、低確非時短テーブルが選択されている状態では「通常モード」又は「擬似確変モード」となる。
通常モードは、非時短遊技状態であって「左打ち」となり遊技領域102の右側のゲート126を遊技球が通過することは皆無であるため、主として、第1特別図柄判定が行われる。もちろん「右打ち」によるゲート126の通過により、第2特別図柄判定が行われることもあり得る。
擬似確変モードは、特別図柄判定の保留に確変大当たりがある場合に所定確率で移行するモードである。擬似確変モードでは、あたかも確変遊技状態に移行したかのような演出を行う。具体的には、超チャンスモードと呼ぶ演出を行う。なお、実際には遊技状態の移行は行われないため、「左打ち」で遊技を行う。
通常モードでは、通常図柄Dの大当たりとなった場合を除き、大当たり遊技の終了後には、低確時短遊技状態又は高確時短遊技状態で遊技が制御される。このときは、セットされる変動パターンテーブルが異なってくる。擬似確変モードでは、大当たり遊技の終了後に高確時短遊技状態で遊技が制御される。
[高確時短テーブル、訓練モードテーブル]
高確時短テーブル及び訓練モードテーブルは、特定図柄D又は通常図柄D以外の大当たり遊技終了後100回転目まで選択され得る変動パターンテーブルである。図9に示すごとくである。図9は、大当たり遊技終了後1〜99回転まで選択され得るテーブルである。
変動パターンL1,L2は、「ハズレ」であって「保留数3」のときに選択される。変動パターン乱数に基づく選択割合は、変動パターンL1(リーチなし)が「90%」となっており、変動パターンL2(リーチあり)が「10%」となっている。
変動パターンL1では、「バラハズレ」の演出が行われる。変動時間は3秒である。変動パターンL2では、「リーチ煽り成功」の演出が行われる。「リーチ煽り」とは、リーチになるか否かを煽る演出である。例えば、左図柄が「4」で停止した後、右図柄が「3」となるか「4」となるかを煽るという具合である。ここで「4」で停止した場合、リーチ煽り成功となる。
ここで変動時間が3秒の「バラハズレ」の選択割合が大きくなっているのは、時短遊技状態において第2特別図柄判定の保留の消化を促進させるためである。したがって、第2特別図柄判定の保留が「1」や「2」であるときは、反対に保留を増加させるという意味で、このテーブルに比べて変動パターンL2の選択割合が大きなテーブルを採用してもよい。
変動パターンL3,L4,L5は、「ハズレ」であって「保留数0〜2」のときに選択される。変動パターン乱数に基づく選択割合は、それぞれ「10%」、「70%」、「20%」となっている。変動パターンL3では、「バラハズレ」、L4では、「リーチ煽り成功→バトル負け」、L5では、「リーチ煽り煽り失敗」の演出が行われる。変動時間は、それぞれ、3秒、8秒及び20秒となっている。
変動パターンL3A,L4A,L5A,L6Aは、「大当たり」のときに選択される。変動パターン乱数に基づく選択割合は、それぞれ「40%」、「30%」、「20%」及び「10%」となっている。変動パターンL3A〜L6Aでは、「リーチ煽り成功→バトル勝ち」の演出が行われる。変動時間は、120秒、110秒、100秒及び90秒となっている。変動パターンL3A〜L6Aの違いは、バトル演出を行う敵キャラクタが異なることである。敵キャラクタはA〜Dまで4種類用意されている。敵キャラクタA→B→C→Dの順に、すなわち変動パターンL3A→L4A→L5A→L6Aの順に選択されやすくなっている。
このような選択割合により大当たりへの期待度合いを示す「信頼度」は、敵キャラクタD→C→B→Aの順に大きくなっており、敵キャラクタAが最も大きく敵キャラクタDが最も小さくなっている。つまり、敵キャラクタAは「大当たり」のときに最も選択され易く「ハズレ」のときに最も選択され難くなっているため、敵キャラクタAが登場したときには味方キャラクタが勝利する可能性が高くなる。一方、敵キャラクタDは「大当たり」のときに最も選択され難く「ハズレ」のときに最も選択され易くなっているため、敵キャラクタDが登場したときには味方キャラクタが敗北する可能性が高くなる。そのため、敵キャラクタAは「雑魚敵」であり、敵キャラクタDは「強敵」という位置づけとなる。すなわち「信頼度」とは、あるバトル演出が選択されたときの「大当たり」となる確率を示すものである。
[突然当たり/小当たり]
突然当たり/小当たりは、特1当たり特有のものであり、特定図柄Cの「突然大当たり」及びハズレの一種である「小当たり」が該当する。
突然当たり/小当たりは、液晶表示装置121に表示される演出図柄の中図柄が「CHANCE図柄」で停止するものである。突然大当たりは、実質0Rの大当たりであり、大当たり時の遊技状態にかかわらず、時短8000回となる。小当たりは、ハズレの一種であり、遊技状態の移行を伴わない。そして、上述したように、小当たりにおける大入賞装置127の開放態様及び演出は特定図柄Cの大当たりと同様となっている。
2R確変特訓当たりおよび2R通常特訓当たりは、液晶表示装置121に表示される演出図柄の中図柄が「特訓を示す図柄」で停止するものである。2R確変特訓当たりおよび2R通常特訓当たりは、実質0Rの大当たりである。2R確変特訓当たりでは、大当たり時の遊技状態にかかわらず、時短8000回となる。一方、2R通常特訓当たりでは、大当たりの遊技状態にかかわらず、時短100回となる。
[主制御基板300のタイマ割込処理]
図10を用いて、主制御基板300において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図10は、主制御基板300において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。主制御基板300は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図10に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図10以降のフローチャートに基づいて説明する主制御基板300の処理は、メインROM301bに記憶されているプログラムに基づいてメインCPU301aが実行するものである。
まず、S1001では、乱数更新処理を実行する。この処理は、大当たり乱数、大当たり図柄用乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数値を更新するものである。これらの乱数値は、この処理が行われる毎に「1」加算される。なお、各乱数値は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻される。
S1002では、スイッチ処理を行う。この処理は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に実行されるものである。なお、スイッチ処理の詳細については後述する。
S1003では、特別図柄処理を行う。この処理は、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の結果を示す停止図柄を停止表示させる処理等を含む。なお、特別図柄処理の詳細については後述する。
S1004では、普通図柄処理を行う。この処理は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器205に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む。この普通図柄処理の詳細については後述する。
S1005では、開閉部材処理を行う。この処理は、普通図柄判定を行った結果、第2始動装置124への開口部を開放すると判定した場合に、開閉部材125を作動させるものである。開閉部材処理の詳細については後述する。
S1006では、大入賞装置開放制御処理を行う。この処理は、S1003において大当たりであると判定した場合、大入賞装置開閉ソレノイド308を制御して大入賞装置127を開放するものである。また、ソレノイド372を制御してチャンス入賞装置141及びV領域を開放するものである。大入賞装置開放制御処理の詳細については後述する。
S1007では、賞球処理を実行する。この処理は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御するものである。
S1008では、送信処理を実行する。この処理は、S1007以前の処理ステップにおいてメインRAM301cにセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板320に送信するものである。
[スイッチ処理]
図11は、図10のS1002におけるスイッチ処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS1101では、第1始動装置スイッチ処理を実行する。この処理は、第1始動装置検出スイッチ304からの検知信号の入力の有無を監視して、S1001の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり図柄用乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動装置検出スイッチ304からの検知信号が入力された時点の値を取得するものである。第1始動装置スイッチ処理については、さらに後述する。
続くS1102では、第2始動装置スイッチ処理を実行する。この処理は、第2始動装置検出スイッチ305からの検知信号の入力の有無を監視して、S1001の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり図柄用乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第2始動装置検出スイッチ305からの検知信号が入力された時点の値を取得するものである。第2始動装置スイッチ処理についてはさらに後述する。
次のS1103では、ゲートスイッチ処理を実行する。この処理は、ゲート検出スイッチ303からの検知信号の入力の有無を監視して、S1001の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲート検出スイッチ303からの検知信号が入力された時点の値を取得するものである。ゲートスイッチ処理についてはさらに後述する。
[第1始動装置スイッチ処理]
図12は、図11のS1101における第1始動装置スイッチ処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS1201では、第1始動装置検出スイッチ304が「ON」になったか否かを判定する。この処理は、第1始動装置検出スイッチ304からの検知信号(第1始動装置検出スイッチ304が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動装置検出スイッチ304が「ON」になったか否かを判定するものである。ここで第1始動装置検出スイッチ304が「ON」になったと判定した場合(S1201:YES)、S1202へ移行する。一方、第1始動装置検出スイッチ304が「ON」になっていないと判定した場合(S1201:NO)、以降の処理を実行せず、第1始動装置スイッチ処理を終了する。
S1202では、保留数U1が最大保留数Umax1未満であるか否かを判断する。この処理は、メインRAM301cに記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、予めメインROM301bに記憶されている最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判断するものである。ここで、U1<Umax1であると判断された場合(S1202:YES)、S1203へ移行する。一方、U1≧Umax1であると判断された場合(S1202:NO)、以降の処理を実行せず、第1始動装置スイッチ処理を終了する。
S1203では、保留数U1の値を「1」加算した値に更新する。
S1204〜S1207では、各種乱数を取得する。この処理は、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり図柄用乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてメインRAM301cに格納するものである。
S1208では、事前判定処理を行う。ここでは、大当たり判定、大当たり図柄の決定、及び、変動パターンの選択を事前に行う。事前判定処理については後述する。
S1209では、保留コマンドをセットする。保留コマンドには、第1特別図柄に係る保留であるか第2特別図柄に係る保留であるかを区別する「始動装置データ」、何番目の保留であるかを示す「保留数データ」(すなわち保留数U1)、大当たり種類及びハズレを示す「停止図柄データ」、変動パターンを示す「変動パターンデータ」が含まれる。
なお、S1209でセットされた保留コマンドは、図10のS1008にて演出制御基板320へ送信される。
[第2始動装置スイッチ処理]
図13は、図11のS1102における第2始動装置スイッチ処理の詳細を示すフローチャートである。第2始動装置スイッチ処理は、上述した第1始動装置スイッチ処理と同様のものである。
最初のS1301では、第2始動装置検出スイッチ305が「ON」になったか否かを判定する。この処理は、第2始動装置検出スイッチ305からの検知信号(第2始動装置検出スイッチ305が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動装置検出スイッチ305が「ON」になったか否かを判定するものである。ここで第2始動装置検出スイッチ305が「ON」になったと判定した場合(S1301:YES)、S1302へ移行する。一方、第2始動装置検出スイッチ305が「ON」になっていないと判定した場合(S1301:NO)、以降の処理を実行せず、第2始動装置スイッチ処理を終了する。
S1302では、保留数U2が最大保留数Umax2未満であるか否かを判断する。この処理は、メインRAM301cに記憶されている第2特別図柄保留数U2が、予めメインROM301bに記憶されている最大保留数Umax2(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判断するものである。ここで、U2<Umax2であると判断された場合(S1302:YES)、S1303へ移行する。一方、U2≧Umax2であると判断された場合(S1302:NO)、以降の処理を実行せず、第2始動装置スイッチ処理を終了する。
S1303では、保留数U2の値を「1」加算した値に更新する。
S1304〜S1307では、各種乱数を取得する。この処理は、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり図柄用乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてメインRAM301cに格納するものである。
S1308では、事前判定処理を行う。ここでは、大当たり判定、大当たり図柄の決定、及び、変動パターンの選択を事前に行う。事前判定処理については後述する。
S1309では、保留コマンドをセットする。保留コマンドには、変動パターンを示す「変動パターンデータ」が含まれる。
なお、S1309でセットされた保留コマンドは、図10のS1008にて演出制御基板320へ送信される。
[事前判定処理]
図14は、図12中のS1208及び図13中のS1308で実行される事前判定処理の詳細を示すフローチャートである。
S1401では、S1204又はS1304で取得した大当たり乱数に基づいて大当たりであるか否かを判断する。この判断は、図4(A)及び(B)に示した大当たり判定テーブルと同様の、図示しない「先読み判定テーブル」に基づいて行われる。非確変遊技状態であれば、大当たり乱数が「0」〜「399」であるときに大当たりと判断され、確変遊技状態であれば、大当たり乱数が「0」〜「499」のいずれかであれば、大当たりと判断される。ここで大当たりであると判断された場合(S1401:YES)、S1402へ移行する。一方、大当たりでないと判断された場合(S1401:NO)、S1403へ移行する。
S1402では、大当たり図柄を決定する。大当たり図柄は、大当たりの種別を示すものであり、大当たり図柄用乱数に基づき、図5及び図6に示した大当たりにおける図柄決定テーブルと同様の、図示しない「先読み図柄決定テーブル」を用いて行われる。
S1403では、S1204又はS1304で取得した大当たり乱数に基づいて小当たりであるか否かを判断する。この処理は、図4(D)に示した小当たり判定テーブルと同様の、図示しない「先読み小当たり判定テーブル」に基づいて行われる。大当たり乱数が「500」〜「699」のいずれかであるときに小当たりであると判断される。ここで小当たりであると判断された場合(S1403:YES)、S1404へ移行する。一方、小当たりでないと判断された場合(S1403:NO)、S1405へ移行する。
S1404では、小当たり図柄を決定する。この処理は、図示しない「先読みハズレ、小当たり判定テーブル」に基づいて行われる。
S1405では、ハズレ図柄を決定する。この処理は、図示しない「先読みハズレ、小当たり判定テーブル」に基づいて行われる。S1405の処理終了後、S1406へ移行する。
S1406では、先読み用変動パターンを選択する。先読み変動パターンテーブルは、図8(A)〜(C)に示したものと同様である。ハズレの場合は、遊技状態、保留数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて変動パターンが選択される。一方、大当たり及び小当たりの場合は、変動パターン乱数に基づいて変動パターンが選択される。
S1407では、保留コマンドを生成する。保留コマンドには、上述した「変動パターンデータ」および大当たりのときには「大当たり図柄」が含まれる。変動パターンは、ハズレのときと当たりのときとで異なるため、保留コマンドに基づいて判定結果の当落を判断することが可能となる。
[ゲートスイッチ処理]
図15は、図11のS1103におけるゲートスイッチ処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS1501では、ゲート検出スイッチ303が「ON」となったか否かを判断する。この処理は、ゲート検出スイッチ303からの検知信号(ゲート検出スイッチ303が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、ゲート検出スイッチ303が「ON」になったか否かを判断するものである。ここでゲート検出スイッチ303が「ON」になったと判断された場合(S1501:YES)、S1502へ移行する。一方、ゲート検出スイッチ303が「ON」になっていないと判断された場合(S1501:NO)、以降の処理を実行せず、ゲートスイッチ処理を終了する。
S1502では、保留数Tが最大保留数Tmax未満であるか否かを判断する。この処理は、メインRAM301cに記憶されている普通図柄判定の保留数Tが、メインROM301bに予め記憶されている普通図柄判定の最大保留数Tmax(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判断するものである。ここでT<Tmaxであると判断された場合(S1502:YES)、S1503へ移行する。一方、T≧Tmaxであると判断された場合(S1502:NO)、以降の処理を実行せずに、ゲートスイッチ処理を終了する。
S1503では、保留数Tを「1」加算した値に更新する。続くS1504では、普通図柄判定に使用される普通図柄乱数を取得して、メインRAM301cに格納する。
[特別図柄処理]
図16を用いて、主制御基板300によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。図16は、図10のS1003の特別図柄処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS1601では、大当たり遊技中であるか否かを判断する。大当たり遊技中である場合には、メインRAM301cに記憶される大当たり遊技フラグが「ON」にされる。この処理は、メインRAM301cに記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判断するものである。ここで大当たり遊技中であると判断された場合(S1601:YES)、以降の処理を実行せず、特別図柄処理を終了する。一方、大当たり遊技中でないと判断された場合(S1601:NO)、S1602へ移行する。
S1602では、特別図柄の変動表示中であるか否かを判断する。ここで特別図柄の変動表示中でないと判断された場合(S1602:NO)、S1603へ移行する。一方、特別図柄の変動表示中であると判断された場合(S1602:YES)、S1611へ移行する。
S1603では、第1特別図柄判定の保留数U1又は第2特別図柄判定の保留数U2のうちいずれか一方が「0」よりも大きいか否かを判断する。ここでU1>0又はU2>0であると判断された場合(S1603:YES)、S1604へ移行する。一方、U1=U2=0であると判断された場合(S1603:NO)、以降の処理を実行せず、特別図柄処理を終了する。
S1604では、保留数U2が0よりも大きいときは、保留数U2から「1」を減じて保留数U2を更新する。一方、保留数U2が「0」であるときは、保留数U1から「1」を減じて保留数U1を更新する。すなわち、第2特別図柄判定に係る保留を優先的に消化する。
S1605では、記憶領域のシフト処理を行う。この処理は、メインRAM301cの記憶領域に対するシフト処理を実行するものである。具体的には、S1604で減算した第1又は第2特別図柄判定の大当たり乱数、大当たり図柄用乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数について、保留記憶領域に最初に格納されたもの(最も古いもの)を判定用記憶領域にシフトさせ、残りのものを判定用記憶領域側にシフトさせる。
S1606では、大当たり判定処理を実行する。この処理は、判定用記憶領域に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行するものである。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たり、小当たり及びハズレのいずれであるかが判定され、その判定結果がメインRAM301cにセットされる。そして、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類を示す大当たり図柄が決定され、小当たりであると判定された場合には小当たりを示す小当たり図柄が決定され、ハズレであると判定された場合にはハズレを示すハズレ図柄が決定される。なお、大当たり判定処理の詳細については後述する。
S1607では、変動パターン選択処理を実行する。具体的には、メインROM301bに予め記憶されている変動パターンテーブルを参照して、S1606における大当たり判定の判定結果、メインRAM301cにセットされた停止図柄データ、現在の遊技状態、特別図柄判定の保留数U1又はU2、判定用記憶領域に記憶されているリーチ乱数及び変動パターン乱数に基づいて、特別図柄の変動パターンを選択する。このS1607の処理が行われることによって、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかも併せて決定される。変動パターン選択処理の詳細については後述する。
S1608では、変動開始コマンドをセットする。この処理は、S1606の処理で設定した停止図柄データ、S1607の処理で設定した変動パターンを示す変動パターンデータ、遊技機1の遊技状態を示す遊技状態データ等を含む変動開始コマンドをメインRAM301cにセットするものである。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の開始を指示するコマンドであって、S1008の送信処理によって演出制御基板320に送信される。
これに対して、演出制御基板320は、主制御基板300から受信した変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判定し、特別図柄が変動表示される変動時間を取得し、遊技機1の遊技状態を特定する。そして、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202における特別図柄の変動表示に伴って、液晶表示装置121にどのようなパターンで装飾図柄を変動表示させるか、音声出力装置331からどのような音を出力するか、枠ランプ103をどのような発光パターンで発光させるか等を決定し、決定した内容の演出を画像制御基板330及びランプ制御基板340に実行させる。
S1609では、変動表示を開始する。この処理は、S1608の処理でセットした変動開始コマンドに含まれているデータに基づいて、特別図柄の変動表示を開始するものである。なお、この特別図柄の変動表示は、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202を用いて行われる。
S1610では、変動時間の計測を開始する。この処理は、変動表示を開始してからの経過時間である変動時間の計測を開始するものである。
次のS1611では、変動時間が経過したか否かを判断する。この処理は、S1610における変動時間の計測開始から、S1607の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判断するものである。ここで、変動時間が経過していないと判断された場合(S1611:NO)、以降の処理を実行せず、特別図柄処理を終了する。一方、変動時間が経過したと判断された場合(S1611:YES)、S1612へ移行する。
S1612では、図柄確定コマンドをセットする。この処理は、第1特別図柄表示器201又は第2特別図柄表示器202に特別図柄判定の判定結果を示す停止図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM301cにセットするものである。図柄確定コマンドは、S1008における送信処理によって演出制御基板320に送信される。これにより、液晶表示装置121に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
S1613では、変動表示を終了する。この処理は、S1609の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了するものである。その際、S1606の処理で設定した停止図柄データ(大当たり図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器201,202に停止表示させる。具体的には、第1特別図柄表示器201において特別図柄が変動表示されていた場合には第1特別図柄表示器201に大当たり図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄を停止表示させ、第2特別図柄表示器202において特別図柄が変動表示されていた場合には第2特別図柄表示器202に大当たり図柄、小当たり図柄又はハズレ図柄を停止表示させる。
S1614では、計測した変動時間をリセットする。この処理は、S1610の処理で計測を開始した変動時間をリセットするものである。
続くS1615では、停止中処理を実行する。この処理は、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む。停止中処理の詳細については後述する。
[大当たり判定処理]
図17は、図16のS1606における大当たり判定処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS1701では、大当たり判定を行う。ここで、第1始動装置123への入賞に係る大当たり判定を実行する場合、メインROM301bに予め記憶されている第1特別図柄の大当たり判定テーブル(図4(A)参照)を用いる。一方、第2始動装置124への入賞に係る大当たり判定を実行する場合、メインROM301bに予め記憶されている第2特別図柄の大当たり判定テーブル(図4(B)参照)を用いる。なお、本実施形態では、第1特別図柄の大当たり判定テーブルも第2特別図柄の大当たり判定テーブルも共通のものとなっている。
第1特別図柄及び第2特別図柄の大当たり判定テーブルには、大当たりの値が記述されている。そこで、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第1特別図柄又は第2特別図柄の大当たり判定テーブルに記述されている値と一致するか否かで大当たりを判定する。遊技状態が非確変遊技状態である場合、大当たり乱数が「0」〜「655」のいずれかであれば大当たりと判定される。また、遊技状態が確変遊技状態である場合、大当たり乱数が「0」〜「656」のいずれかであれば大当たりと判定される。
続くS1702では、大当たりであるか否かを判断する。この処理は、S1701の判定結果に基づき、大当たりであるか否かを判断するものである。ここで大当たりであると判断された場合(S1702:YES)、S1703へ移行する。一方、大当たりでないと判断された場合(S1702:NO)、S1704へ移行する。
S1703では、大当たり図柄をセットする。この処理は、メインRAM301cに記憶されている大当たりにおける図柄判定テーブル(図5及び図6参照)を用い大当たりの種類を決定するものである。ここでは、判定用記憶領域に記憶されている大当たり図柄用乱数に基づき、第1特別図柄の場合には、図5に示す割り振りで大当たり図柄が決定される。第2特別図柄の場合には、図6に示す割り振りで大当たり図柄が決定される。
S1704では、小当たり判定を行う。ここで、第1始動装置123への入賞に係る小当たり判定を実行する場合も、第2始動装置124への入賞に係る小当たり判定を実行する場合も、メインROM301bに予め記憶されている特別図柄の小当たり判定テーブル(図4(D)参照)を用いる。特別図柄の小当たり判定テーブルには、小当たりの値が記述されている。そこで、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、小当たり判定テーブルに記述されている値と一致するか否かで小当たりを判定する。小当たりについては、遊技状態にかかわらず、大当たり乱数が「657」〜「787」であれば小当たりと判定される。
S1705では、小当たりであるか否かを判断する。この処理は、S1704の判定結果に基づき、小当たりであるか否かを判断するものである。ここで小当たりであると判断された場合(S1705:YES)、S1706へ移行する。一方、小当たりでないと判断された場合(S1705:NO)、S1707へ移行する。
S1706では、小当たり図柄をセットする。この処理は、メインRAM301cに記憶されているハズレ、小当たりにおける図柄決定テーブルを用い、小当たり図柄を決定する。
S1707では、ハズレ図柄をセットする。この処理は、メインRAM301cに記憶されているハズレ、小当たりにおける図柄決定テーブルを用いハズレ図柄を決定する。
[変動パターン選択処理]
図18は、図16のS1607における変動パターン選択処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS1801では、時短遊技状態であるか否かを判断する。時短遊技状態であるときは、時短遊技フラグが「ON」となっている。ここで時短遊技状態であると判断された場合(S1801:YES)、S1802へ移行する。一方、時短遊技状態でないと判断された場合(S1801:NO)、S1803へ移行する。
S1802では、チャンスモードから変動パターンをセットする。具体的には、大当り判定処理においてセットされた図柄及び保留数に応じて、図9に示す高確時短テーブルを参照して変動パターンを選択し、セットする。
S1803では、低確非時短テーブルから変動パターンをセットする。具体的には、保留数に基づき、特別図柄判定の保留数が「4」であるときは低確非時短テーブル(保留3)(図8(A)参照)を参照し、変動パターンを選択してセットし、特別図柄判定の保留数が「3」であるときは低確非時短テーブル(保留2)(図8(B)参照)を参照し、変動パターンを選択してセットし、特別図柄判定の保留数が「1」又は「2」であるときは低確非時短テーブル(保留0〜1)(図8(C)参照)を参照し、変動パターンを選択してセットする。
S1802及びS1803で選択された変動パターンは、メインRAM301cにセットされる。この変動パターンは、S1608にてセットされる変動開始コマンドに含まれ、S1008の送信処理によって演出制御基板320へ送信される。
[停止中処理]
図19は、図16中のS1615における停止中処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS1901では、大当たり又は小当たりであるかを判断する。この処理は、図17のS1701及びS1704の判定結果に基づいて、大当たり又は小当たりを判断するものである。ここで大当たり又は小当たりであると判断された場合(S1901:YES)、S1902にて大当たり時の遊技状態をメインRAM301cに格納し、S1903にて大当たり遊技フラグ又は小当たりフラグを「ON」に設定して、その後、S1904へ移行する。S1902では、大当たり時の遊技状態が時短遊技状態であるときは大当たり連荘の回数をインクリメントする。大当たり連荘の回数は、メインRAM301cに記憶されるものであり、時短遊技状態から非時短遊技状態へ移行(以下「時短抜け」という)せず、大当たりが連続している回数である。大当たり連荘の回数は、時短抜けしたときにリセットされて「0」となる。ここで大当たり連荘の回数をインクリメントして管理することで、時短遊技中の演出表示で大当たり連荘の回数の表示が可能となる。また、時短抜けのときのリザルト表示(結果表示)で当該大当たり連荘の回数の表示が可能となる。さらにまた、本実施形態では、大当たり連荘の回数に応じて演出を異ならせている。一方、大当たり及び小当たりのいずれでもないと判断された場合(S1901:NO)、S1908へ移行する。
S1904では、確変遊技フラグ及び時短遊技フラグのうち少なくとも一方が「ON」であるか否かを判断する。確変遊技フラグ及び時短遊技フラグはメインRAM301cに記憶されており、確変遊技状態で遊技が制御されているときは確変遊技フラグが「ON」となっており、時短遊技状態で遊技が制御されているときは時短遊技フラグが「ON」となっている。ここで確変遊技フラグ及び時短遊技フラグのうち少なくとも一方が「ON」であると判断された場合(S1904:YES)、S1905にて時短遊技フラグを「OFF」とし、S1906にて確変遊技フラグを「OFF」として、S1907へ移行する。つまり、大当たり遊技中は、通常遊技状態となる。一方、確変遊技フラグ及び時短遊技フラグがいずれも「OFF」であるときは(S1904:NO)、S1905及びS1906の処理を実行せず、S1907へ移行する。
S1907では、メインRAM301cに、オープニングコマンドをセットする。オープニングとは、大当たり遊技が開始されてから最初に大入賞装置127が開放され始めるまでの期間をいう。オープニングコマンドは、オープニングが開始されることを通知するためのコマンドであり、S1008の送信処理により演出制御基板320に送信される。ここでセットされるオープニングコマンドには、大当たり連荘の回数が含まれる。また、大当たり時の遊技状態は、後述するようにエンディングコマンドとともに送信される。
S1908では、時短遊技フラグが「ON」であるか否かを判断する。ここで時短遊技フラグが「ON」となっていると判断された場合(S1908:YES)、S1909へ移行する。この場合は、時短遊技状態となっているときであり、時短変動回数Wをデクリメントするためである。一方、時短遊技フラグが「ON」でないと判断された場合(S1908:NO)、すなわち時短遊技フラグが「OFF」である場合には、非時短遊技状態であるため、以降の処理を実行せず、停止中処理を終了する。
S1909では、時短変動回数Wから「1」を減じ、時短変動回数Wを更新する。時短変動回数Wは、メインRAM301cに記憶される。
S1910では、時短変動回数Wが「0」であるか否かを判定する。ここでW=0であると判定された場合(S1910:YES)、S1911にて時短遊技フラグを「OFF」とし大当たり連荘の回数をリセットして「0」にして、その後、停止中処理を終了する。すなわち、時短抜けとなる。一方、W≠0である場合(S1910:NO)、以降の処理を実行せず、停止中処理を終了する。
[普通図柄処理]
図20は、図10のS1004における普通図柄処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS2001では、補助遊技フラグが「ON」であるか否かを判断する。この処理は、メインRAM301cに記憶されている補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定するものである。補助遊技フラグは、開閉部材125が規定時間だけ開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作を規定回数行う補助遊技中であるか否かを示すフラグであり、補助遊技中は「ON」に設定され、補助遊技中でないときは「OFF」に設定される。ここで補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判断された場合(S2001:YES)、以降の処理を実行せず、普通図柄処理を終了する。この場合、S1005の開閉部材処理へ移ることになる。一方、補助遊技フラグが「ON」でないと判断された場合(S2001:NO)、すなわち補助遊技フラグが「OFF」に設定されている場合には、S2002へ移行する。
S2002では、普通図柄が変動中であるか否かを判断する。この処理は、普通図柄表示器205における変動表示が行われているか否かを判断するものである。ここで普通図柄が変動中でないと判断された場合(S2002:NO)、S2003へ移行する。一方、普通図柄が変動中であると判断された場合(S2002:YES)、S2014へ移行する。
普通図柄が変動中でない場合に移行するS2003では、普通図柄判定の保留数Tが「1」以上であるか否かを判定する。ここで保留数Tが「1」以上であると判定された場合(S2003:YES)、S2004へ移行する。一方、保留数Tが「1」以上でないと判定された場合(S2003:NO)、すなわち保留数Tが「0」である場合には、以降の処理を実行せず、普通図柄処理を終了する。
S2004では、保留数Tを「1」減算した値に更新する。そして、S2005にて、当たり乱数判定処理を行う。この処理は、図11のS1104にてメインRAM301cに記憶された普通図柄乱数の中で最も古い普通図柄乱数が、予めメインROM301bに記憶されている普通図柄判定に係る当選値のいずれかと一致するか否かを判定するものである。
S2006では、当たりであるか否かを判断する。この処理は、S2005の判定結果に基づいて、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判断するものである。ここで当たりであると判断された場合(S2006:YES)、S2007にて当たり図柄をメインRAM301cにセットし、その後、S2009へ移行する。一方、当たりでないと判定された場合(S2006:NO)、すなわちハズレである場合には、S2008にてハズレ図柄をメインRAM301cにセットし、その後、S2009へ移行する。
S2009では、非時短遊技状態であるか否かを判断する。この処理は、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、遊技機1の現在の遊技状態が非時短遊技状態であるか否かを判定するものである。ここで非時短遊技状態であると判定された場合(S2009:YES)、S2010にて普通図柄変動時間を12秒にセットし、その後、S2012へ移行する。一方、非時短遊技状態でないと判定された場合(S2009:NO)、すなわち時短遊技状態である場合には、普通図柄変動時間を3秒にセットし、その後、S2012へ移行する。普通図柄変動時間は、普通図柄表示器205に普通図柄を変動表示させる時間である。ここでセットされた普通図柄変動時間は、メインRAM301cに一時的に記憶される。
S2012では、普通図柄表示器205による普通図柄の変動を開始する。そして、S2013では、その変動表示開始からの経過時間の計測を開始する。
一方、普通図柄が変動中である場合に移行するS2014では、普通図柄の変動を終了させるか否かを判断する。具体的には、S2013の処理によって計測を開始した経過時間が、S2010又はS2011でセットした普通図柄変動時間に達したか否かに基づいて、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判断する。ここで普通図柄の変動を終了させると判断された場合(S2014:YES)、S2015にて普通図柄表示器205における普通図柄の変動表示を終了させ当たり図柄又はハズレ図柄を停止表示させて、その後、S2016へ移行する。一方、普通図柄の変動を終了させないと判断された場合(S2014:NO)、以降の処理を実行せず、普通図柄処理を終了する。
S2016では、経過時間をリセットする。この処理は、S2013の処理で計測を開始した経過時間をリセットするものである。
S2017では、S2006と同様、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判断する。ここで当たりであると判断された場合(S2017:YES)、S2018に補助遊技フラグを「ON」に設定し、その後、普通図柄処理を終了する。一方、当たりでないと判断された場合(S2017:NO)、S2018の処理を実行せず、普通図柄処理を終了する。
[開閉部材処理]
図21は、図10のS1005における開閉部材処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS2101では、補助遊技フラグが「ON」になっているか否かを判断する。ここで補助遊技フラグが「ON」になっていると判断された場合(S2101:YES)、S2102へ移行する。一方、補助遊技フラグが「ON」になっていないと判断された場合(S2101:NO)、すなわち補助遊技フラグが「OFF」になっている場合には、以降の処理を実行せず、開閉部材処理を終了する。
S2102では、開閉部材125が動作中であるか否かを判断する。ここで開閉部材125が動作中であると判断された場合(S2102:YES)、S2107へ移行する。一方、開閉部材125が動作中でないと判断された場合(S2102:NO)、S2103へ移行する。
S2103では、非時短遊技状態であるか否かを判断する。ここで非時短遊技状態であると判断された場合(S2103:YES)、S2104にて動作パターンをセットし、その後、S2106へ移行する。S2104では、開閉部材125の動作パターンとして、第2始動装置124を0.1秒間開放する動作を2回行う動作パターンをメインRAM301cにセットする。これにより、合計0.2秒間の開放が実現される。一方、非時短遊技状態でないと判定された場合(S2103:NO)、すなわち時短遊技状態である場合には、S2105にて動作パターンをセットし、その後、S2106へ移行する。S2105では、開閉部材125の動作パターンとして、第2始動装置124を0.5秒間開放する動作を7回行う動作パターンをメインRAM301cにセットする。これにより、合計3.5秒間の開放が実現される。
S2106では、開閉部材125の動作を開始する。この処理は、S2104又はS2105でセットした動作パターンで、開閉部材125の動作を開始させるものである。
S2107では、動作が完了したか否かを判断する。ここで開閉部材125の動作が完了したと判断された場合(S2107:YES)、S2108にて補助遊技フラグを「OFF」に設定し、その後、開閉部材処理を終了する。これにより、補助遊技が終了する。一方、開閉部材125の動作が完了していないと判断された場合(S2107:NO)、S2108の処理を実行せず、開閉部材処理を終了する。
[大入賞装置開放制御処理]
図22は、図10のステップS1006における大入賞装置開放制御処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS2201では、遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判断する。この処理は、大当たり遊技フラグが「ON」または小当たり遊技フラグが「ON」となっていることを判断するものである。ここで遊技フラグが「ON」に設定されていると判断された場合(S2201:YES)、S2202へ移行する。一方、遊技フラグが「ON」に設定されていないと判断された場合(S2201:NO)、すなわち大当たり遊技フラグが「OFF」に設定されている場合には、以降の処理を実行せず、大入賞装置開放制御処理を終了する。
S2202では、オープニング中であるか否かを判断する。図19中のS1906の処理によって大当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、大当たり遊技のオープニング中であるか否かを判断するという具合である。ここでオープニング中であると判断された場合(S2202:YES)、S2203へ移行する。一方、オープニング中でないと判断された場合(S2202:NO)、S2211へ移行する。
S2203では、オープニング時間が経過したか否かを判断する。ここでオープニング時間が経過したと判断された場合(S2203:YES)、S2204へ移行する。一方、オープニング時間が経過していないと判断された場合(S2203:NO)、以降の処理を実行せず、大入賞装置開放制御処理を終了する。
S2204では、開放パターン設定処理を実行する。この処理は、大当たり遊技の開放パターンを設定するものである。ここでは、ラウンド遊技の回数、ラウンド遊技における開放時間をはじめ、ラウンド遊技と次のラウンド遊技とのインターバル時間や、最終ラウンド終了後のエンディング時間など、大当たり遊技に関する各種時間も設定される。なお、ここではラウンド数Rを「0」に初期化する処理も行われる。開放パターン設定処理の詳細については後述する。
S2205では、大入賞装置127への遊技球の入賞数Yを「0」としてリセットする。続くS2206では、メインRAM301cに記憶される大当たり中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する。ラウンド数Rは、大当たり開始前は「0」に設定されており、S2206の処理が実行される毎に「1」加算される。
S2207では、大入賞装置127又はチャンス入賞装置141の開放制御を開始する。続くS2208では、S2207の開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する。次のS2209では、ラウンド開始コマンドをセットする。この処理は、ラウンド遊技が開始されたことを通知するラウンド開始コマンドをメインRAM301cにセットするものである。S2209の処理終了後、S2216へ移行する。
オープニング中でないと判定された場合に移行するS2211では、エンディング中であるか否かを判断する。この処理は、例えばメインRAM301cに記憶されている現在の状態が大当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判断するものである。ここでエンディング中であると判断された場合(S2211:YES)、S2224へ移行する。一方、エンディング中でないと判断された場合(S2211:NO)、S2212へ移行する。
S2212では、インターバル中であるか否かを判断する。この処理は、例えばメインRAM301cに記憶されている現在の状態が大当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中(ラウンド遊技と次のラウンド遊技との間)であるか否かを判断するものである。ここでインターバル中であると判断された場合(S2212:YES)、S2213へ移行する。一方、インターバル中でないと判断した場合(S2212:NO)、S2214へ移行する。
S2213では、インターバル時間が経過したか否かを判断する。この処理は、前回のラウンド終了時に大入賞装置127が閉塞してから、S2204の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判断するものである。ここでインターバル時間が経過したと判断された場合(S2213:YES)、次のラウンドを開始するタイミングになっているため、S2206へ移行する。一方、インターバル時間が経過していないと判断された場合(S2213:NO)、以降の処理を実行せず、大入賞装置開放制御処理を終了する。
S2214では、入賞装置検出スイッチが「ON」になったか否かを判断する。この処理は、入賞装置検出スイッチ306が「ON」になったか否かを判断するものである。入賞装置検出スイッチ306は、大入賞装置127への遊技球の入球を検出するスイッチである。ここで入賞装置検出スイッチ306が「ON」になったと判断された場合(S2214:YES)、S2215にて入球判定処理を実行し、その後、S2216へ移行する。入球判定処理は、入賞数Yをインクリメントする処理である。一方、入賞装置検出スイッチ306が「ON」になっていないと判断された場合(S2214:NO)、S2215の処理を実行せず、S2216へ移行する。
S2216では、開放動作終了か否かを判断する。この処理は、大入賞装置127の当該ラウンド遊技における動作が終了したか否かを判断するものである。ここで、開放動作が終了したと判断された場合(S2216:YES)、S2217の処理を実行せず、S2218へ移行する。一方、開放動作が終了していないと判断された場合(S2216:NO)、S2217へ移行する。
S2217では、入賞数Yが入賞上限数Ymaxとなったか否かを判断する。この処理は、メインRAM301cに記憶されている今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Yが、予めメインROM301bに記憶されている大入賞装置127の閉塞タイミングを規定する入賞上限数Ymax(例えば「9」)と一致するか否かを判断するものである。ここでY=Ymaxであると判断された場合(S2217:YES)、S2218へ移行する。一方、Y≠Ymaxであると判断された場合(S2217:NO)、以降の処理を実行せず、大入賞装置開放制御処理を終了する。
S2218では、開放制御を終了する。これにより、大入賞装置127が閉塞される。
S2219では、ラウンド数Rがラウンド上限数Rmaxとなったか否かを判断する。ここでR=Rmaxであると判断された場合(S2219:YES)、S2221へ移行する。一方、R≠Rmaxであると判断された場合(S2219:NO)、S2220にてインターバル時間の計測を開始し、その後、大入賞装置開放制御処理を終了する。S2220の処理は、次のラウンドの開始タイミングを制御するために、大入賞装置127が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始するものである。このインターバル時間は、S2213の処理に使用される。
S2221では、エンディング時間の計測を開始する。そして、S2222では、ラウンド数Rを「0」としてリセットする。さらに、S2223では、エンディングコマンドをメインRAM301cにセットする。このエンディングコマンドは、大入賞装置127の最後の開放が終了したことを通知するコマンドであり、ステップS1008の送信処理によって演出制御基板320に送信される。なお、本実施形態では、エンディングコマンドに「大当たり図柄」および「大当たり時の遊技状態」を特定可能な情報が含まれる。
S2224では、エンディング時間が経過したか否かを判断する。この処理は、S2221の処理によって計測を開始したエンディング時間が、S2204の処理によって設定された設定エンディング時間に達したか否かを判断するものである。ここでエンディング時間が経過したと判断された場合(S2224:YES)、S2225へ移行する。一方、エンディング時間が経過していないと判断された場合(S2224:NO)、以降の処理を実行せず、大入賞装置開放制御処理を終了する。
S2225では、遊技状態設定処理を実行する。遊技状態設定処理は、大当たり遊技終了後の遊技機1の遊技状態を設定するものである。遊技状態設定処理の詳細については後述する。
S2226では遊技フラグを「OFF」し、その後、大入賞装置開放制御処理を終了する。大当たり遊技フラグを「OFF」にすることで、大当たり遊技が終了することになる。小当たり遊技フラグを「OFF」にすることで、小当たり遊技が終了することになる。
[開放パターン設定処理]
図23は、図22のS2204における開放パターン設定処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS2301では、大当たり図柄を取得する。この処理は、大当たりとなったときに決定される大当たり図柄を取得するものである。
S2302では、開放パターン選択処理を実行する。これにより、開放パターンが選択される。開放パターン選択処理の詳細については後述する。
[開放パターン選択処理]
図24は、図23中のS2302で実行される開放パターン選択処理の詳細を示す説明図である。
S2401では、15R大当たりであるか否かを判断する。ここでは実質6Rの15R大当たりは除かれるものとする。ここで15R大当たりであると判断された場合(S2401:YES)、S2402にて開放パターン1(図7(A)参照)を選択し、その後、開放パターン選択処理を終了する。一方、15R大当たりでないと判断された場合(S2401:NO)、S2403へ移行する。
S2403では、6R大当たりであるか否かを判断する。ここでは実質0Rの6R大当たりは除かれるものとする。ここで6R大当たりであると判断された場合(S2403:YES)、S2404にて開放パターン2(図7(B)参照)を選択し、その後、開放パターン選択処理を終了する。一方、6R大当たりでないと判断された場合(S2403:NO)、S2405へ移行する。
S2405では、実質6R大当たりであるか否かを判断する。ここで実質6R大当たりであると判断された場合(S2405:YES)、S2406にて開放パターン3(図7(C)参照)を選択し、その後、開放パターン選択処理を終了する。一方、実質6R大当たりでないと判断された場合(S2405:NO)、S2407へ移行する。
S2407では、実質0R大当たりであるか否かを判断する。ここで実質0R大当たりであると判断された場合(S2407:YES)、S2408にて開放パターン4(図7(D)参照)又は開放パターン5(図7(E)参照)を選択し、その後、開放パターン選択処理を終了する。一方、実質0R大当たりでないと判断された場合(S2407:NO)、S2409へ移行する。開放パターン4は、特定図柄Cの大当たりのときに選択され、開放パターン5は、特定図柄D又は通常図柄Dの大当たりのときに選択される。
S2409では、小当たりであるか否かを判断する。ここで小当たりであると判断された場合(S2409:YES)、S2410にて開放パターン4(図7(D)参照)を選択し、その後、開放パターン選択処理を終了する。一方、小当たりでないと判断された場合(S2409:NO)、S2410の処理を実行せず、開放パターン選択処理を終了する。
[遊技状態設定処理]
図25は、図22のS2225における遊技状態設定処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS2501では、大当たり図柄を参照する。大当たり図柄は、大当たり判定処理にてS1703でセットされたものである。
S2502では、大当たり図柄が確変大当りか否かを判断する。つまり、大当り図柄は、特定図柄A,B,C,Dのいずれかであるか否かを判断する。そして、確変大当りである(特定図柄A,B,C,Dである)と判定された場合、(S2502:YES)、S2503へ移行し、確変大当りではない(特定図柄A,B,C,D以外である)と判断した場合(S2502:NO)、S2506へ移行する。
S2503では、確変フラグをONとし、続くS2504において時短フラグをONする。そして、続くS2505において、図柄決定テーブル(図5、図6参照)を参照して、時短変動回数Wをセットし、リターンする。
S2506では、確変フラグをOFFし、続くS2507では、時短状態か否かを判断する。そして、時短状態であると判断した場合(S2507:YES)、S2508へ移行し、時短状態でないと判断した場合(S2507:NO)、S2510へ移行する。
S2508では、時短フラグをONし、続くS2509において、図柄決定テーブル(図5、図6参照)を参照して、時短変動回数Wをセットし、リターンする。
S2510では、時短フラグをOFFしてリターンする。
[演出制御基板320のタイマ割込処理]
図26を用いて、演出制御基板320のタイマ割込み処理の内容について説明する。図26は、演出制御基板320のサブCPU320aによって行われるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。なお、本処理は、演出制御基板320に設けられた図示しないリセット用クロックパルス発生回路によって、演出制御基板320の電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、所定の周期(例えば2ms)毎に繰り返し実行される。また、図26のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板320で行われる処理は、サブROM320bに記憶されているプログラムに基づいて実行される。さらにまた、本発明に関係しない処理については適宜省略して示す。
電源投入を契機にして、サブCPU320aは起動プログラムを実行し、これによって、メモリ(例えば、サブRAM320c)等の各ユニットの初期化等を行う。初期化が行われた後、サブROM320bに記憶されたプログラムがサブRAM320cに読み込まれ、サブCPU320aによって当該プログラムが実行される。
最初のS2601では、主制御基板300から送信されるコマンドの受信処理を行う。ここでは、メインRAM301cにセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を受信するものである。
S2602では、演出用乱数を更新する。この処理は、演出に用いる各種乱数を更新するものである。具体的には、各種乱数に「1」を加算して更新し、所定の値まで到達すると「0」にリセットする。本実施形態では、保留変化に関する「保変乱数」、演出指定コマンドを選択するための「演出乱数」、ゾーン演出の実行を決定するための「ゾーン乱数」が含まれる。保留変化とは、大当たりへの期待度を示す信頼度に基づき、特別図柄判定の保留を示す保留表示を変化させるものである。保留変化を以下単に「保変」ともいう。保変を行うために保変シナリオを選択するのであるが、ここで利用されるのが「保変乱数」である。また、主制御基板300からの変動パターンに基づいて演出制御基板320のサブCPU320aが演出指定コマンドを選択するのであるが、ここで利用されるのが「演出乱数」である。特別図柄判定の保留に対する事前判定結果に基づきゾーン演出が行われるのであるが、このゾーン演出の開始の抽選(以下「ゾーン突入抽選」という)に利用されるのが「ゾーン乱数」である。
S2603では、保留処理を実行する。この処理は、主制御基板300から保留コマンドが送信されたときに実行される。保留処理の詳細については後述する。
S2604では、変動処理を実行する。この処理は、主制御基板300から変動開始コマンドが送信されたときに実行される。この変動処理の中で演出決定処理を実行する。変動処理の詳細については後述する。
S2605では、大当たり処理を実行する。大当たり処理には、オープニングにおける処理であるオープニング処理、ラウンド遊技中の処理であるラウンド処理、エンディングにおける処理であるエンディング処理が含まれる。これらの処理のうちエンディング処理については後述する。
S2606では、送信処理を行う。この処理は、S2605までの処理でセットされたコマンドを画像制御基板330及びランプ制御基板340へ送信するものである。
[保留処理]
図27は、図26の2603で実行される保留処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS2701では、突入乱数及びモード乱数を取得する。突入乱数は「0」〜「99」までのいずれかの値をとるものであり、取得した突入乱数は、サブRAM320cに格納する。モード乱数も「0」〜「99」のいずれかの値をとるものであり、取得したモード乱数は、サブRAM320cに格納する。
S2702では、保留情報を取得する。保留情報には、仮決定された変動パターン(S1406)および事前判定情報(大当たりのときには大当たり図柄)が含まれる。取得した変動パターンおよび事前判定情報(大当たり図柄)は、サブRAM320cに記憶される。
S2703では、先読み処理を実行する。先読み処理については、後述する。
続くS2704では、保留表示コマンドをセットする。この処理は、サブRAM320cに保留表示コマンドを格納する処理である。保留表示コマンドは、S2606の送信処理により、画像制御基板330およびランプ制御基板340へ送信される。これにより、液晶表示装置121における保留表示が行われる。
[先読み処理]
図28は、図27のS2703で実行される先読み処理の詳細を示すフローチャートである。
最初のS2801では、サブRAM320cに記憶されている事前判定情報を参照する。事前判定情報はS2702で取得されるが、ここでは、以前の事前判定情報を参照する。
事前判定情報は、図29(A)に示すごとく第1特別図柄に対応する第1領域、第2領域、第3領域、第4領域、第2特別図柄判定に対応する第1領域、第2領域、第3領域、第4領域の合計8つの領域に記憶される変動パターンの情報である。例えば第1特別図柄判定の3つ目の保留である第3保留の情報は、第1特別図柄に対応する第3領域に、仮決定された変動パターンの情報、また、大当たりであるときは大当たり図柄の情報が記憶されるという具合である。
第1特別図柄の変動が開始されると保留のシフトが行われるが、このとき第1領域の情報が消去されて、第2領域の情報が第1領域へ、第3領域の情報が第2領域へ、第4領域の情報が第3領域へ移動される。第2特別図柄についても同様である。図29(A)では、第1特別図柄判定の保留が3つある様子が示されており、第1領域に変動パターンT2が記憶され、第2領域に変動パターンT3が記憶され、第3領域に変動パターンT3Aが記憶されている。また、変動パターンT3Aは大当たりの変動パターンであるため、このときは、大当たり図柄の情報として特Aが記憶されている。図8から分かるように、変動パターンT2は「リーチ演出ハズレ」に対応する変動パターンである。
S2802では、S2801で参照した事前判定情報に基づき、詳しくはS2702で取得した変動パターンに基づく事前判定情報よりも以前に記憶された事前判定情報に基づき、大当たりの変動パターンがあるか否かを判断する。ここで大当たりの変動パターンがあると判断された場合(S2802:YES)、S2803へ移行する。つまり、今回対象となっている保留よりも前に大当たりの保留があれば、後述する擬似確変モードへの移行は行われない。一方、大当たりの変動パターンがないと判断された場合(S2802:NO)、リターンする。
S2803では、所定の確変大当たりか否かを判断する。上述したように、大当たりの場合には、変動パターンとともに大当たり図柄が送信される。ここでは、この大当たり図柄に基づいて確変大当たりであるか否かを判断する。なお、本実施形態では、実質0Rの確変大当たりを除く確変大当たり、すなわち特A、特B、特Dの大当たりのときに擬似確変モードへの突入抽選を行う。ここで、所定の確変大当たりであると判断された場合(S2803:YES)、S2804へ移行する。一方、所定の確変大当たりでないと判断された場合(S2803:NO)、リターンする。
S2804では、擬似確変モード突入抽選を行う。
まず擬似確変モードについて説明する。擬似確変モードとは、背景などを確変遊技状態と同様のものに切り替え、大当たりを期待させるモードである。本実施形態においては、超チャンスモードと同様の背景、BGM、演出図柄となり、演出も超チャンスモードと同様の演出となる。
擬似確変モード突入抽選では、突入乱数を用いた抽選を行う。一例として、図30に示すように、変動パターンによって突入確率を設定することが考えられる。すなわち、大当たり図柄が特A、特B、および、特Dのいずれかである前提の下、変動パターンT2Aの場合1/10の確率で擬似確変モードへ突入し、変動パターンT3Aの場合1/5の確率で擬似確変モードへ突入し、変動パターンT4Aの場合2/5の確率で擬似確変モードへ突入する。なお、変動パターンによらず、突入確率を同一にしてもよい。
S2805では、S2804の擬似確変モード突入抽選に当選したか否かを判断する。ここで当選したと判断された場合(S2805:YES)、S2806へ移行する。一方、当選していないと判断された場合(2805:NO)、すなわち突入抽選に落選した場合には、リターンする。
S2806では、シナリオを選択する。シナリオは、図31に示すモード移行テーブルを参照して選択される。図31(A)は第4保留時のモード移行テーブルを例示し、図31(B)は第3保留時のモード移行テーブルを例示し、図31(C)は第2保留時のモード移行テーブルを例示し、図31(D)は第1保留時のモード移行テーブルを例示している。第x保留時とは、x番目の保留に対応する保留コマンドが送信されたときをいう。
図31(A)に示すように、第4保留時には、シナリオ401,402,403,404のいずれかが選択される。選択割合は、「5%」、「15%」、「30%」、および、「50%」となっており、モード乱数に基づいて選択される。
例えば、シナリオ404が選択された場合、当該変動の次の変動(次変動)から、擬似確変モードへ移行する。したがって、4変動にわたって擬似確変モードとなり、擬似確変モードの4変動目で大当たりとなる。
例えば、シナリオ403が選択された場合、当該変動の次の次の変動(次々変動)から、擬似確変モードへ移行する。したがって、3変動にわたって擬似確変モードとなり、擬似確変モードの3変動目で大当たりとなる。
例えば、シナリオ402では、第4保留に対応する変動の一つ前の変動から2変動にわたって擬似確変モードへ移行し、擬似確変モードの2変動目に大当たりとなる。
例えば、シナリオ401では、第4保留に対応する変動で擬似確変モードへ移行し、擬似確変モードの1変動目に大当たりとなる。
図31(B)に示すように、第3保留時には、シナリオ301,302,303のいずれかが選択される。選択割合は、「10%」、「30%」、「60%」となっており、モード乱数に基づいて選択される。
例えば、シナリオ303が選択された場合、当該変動の次の変動(次変動)から、擬似確変モードへ移行する。したがって、3変動にわたって擬似確変モードとなり、擬似確変モードの3変動目で大当たりとなる。
例えば、シナリオ302が選択された場合、当該変動の次の次の変動(次々変動)から、擬似確変モードへ移行する。したがって、2変動にわたって擬似確変モードとなり、擬似確変モードの2変動目で大当たりとなる。
例えば、シナリオ301が選択された場合、第3保留に対応する変動で擬似確変モードへ移行し、擬似確変モードの1変動目に大当たりとなる。
図31(C)に示すように、第2保留時には、シナリオ201,202のいずれかが選択される。選択割合は、「20%」、「80%」となっており、モード乱数に基づいて選択される。
例えば、シナリオ202が選択された場合、当該変動の次の変動(次変動)から、擬似確変モードへ移行する。したがって、2変動にわたって擬似確変モードとなり、擬似確変モードの2変動目で大当たりとなる。
例えば、シナリオ201が選択された場合、第2保留に対応する変動で擬似確変モードへ移行し、擬似確変モードの1変動目に大当たりとなる。
図31(D)に示すように、第1保留時には、シナリオ101が選択される。
シナリオ101が選択された場合、第1保留に対応する変動で擬似確変モードへ移行し、擬似確変モードの1変動目に大当たりとなる。
このように4個保留の遊技機1では、最大4変動に跨がって擬似確変モードとなる。
なお、本実施形態では4個保留の遊技機1について説明したが、8個保留の遊技機1であれば、同様のモード移行テーブルを追加すればよい。図32に示すごとくである。図32(A)は第8保留時のモード移行テーブルを例示し、図32(B)は第7保留時のモード移行テーブルを例示し、図32(C)は第6保留時のモード移行テーブルを例示し、図32(D)は第5保留時のモード移行テーブルを例示している。
また、モード乱数に基づいて選択されるシナリオは、次変動から擬似確変モードへ移行するシナリオが選択され易くなっている。つまり、早い段階で擬似確変モードへ移行することで早い段階から遊技者に期待感や安心感を抱かせることができる。また、シナリオにしたがって擬似確変モードへの突入タイミングを判断する構成では、どの保留で大当たりとなるかが分からないという点で遊技の興趣の向上が図られる。
これに対し、突入抽選だけを行い、突入抽選に当選したときは、シナリオを選択することなく、必ず次変動から擬似確変モードへ突入させる構成としてもよい。この場合は、構成が簡単になるという点で有利である。
なお、S2804の擬似確変モード突入抽選の結果、及び、S2806で選択されたシナリオは、事前判定情報に紐付けて記憶される。図29(B)に示すごとくである。図29(B)は、突入抽選に当選し、シナリオ303が選択されたことを示している。
[変動処理]
図33は、図26のS2604の変動処理の詳細を示すフローチャートである。
S3301では、事前判定情報のシフトを行う。この処理は、図29に示した事前判定情報をシフトするものである。上述したように、第1領域の情報を消去し、第2領域を第1領域へ、第3領域を第2領へ、第4領域を第3領域へシフトする。
S3302では、演出決定処理を行う。この処理は、当該変動においてどのような演出を行うかを決定するものである。演出決定処理の詳細については後述する。
S3303では、演出ボタン処理を行う。この処理は、演出ボタン105及び演出キー106からの入力を、演出ボタン検出スイッチ321及び演出キー検出スイッチ322からの信号で判断し、それに応じた演出を行うものである。
[演出決定処理]
図34は、図33のS3302で実行される演出決定処理の詳細を示すフローチャートである。
S3401では、変動パターンを取得する。この処理は、図18のS1808で選択されて送信された変動パターンを取得するものである。
S3402では、移行先のモードを取得する。この処理は、エンディング処理にてサブRAM320cに格納された移行先モードを取得する処理である。
S3403では、シナリオを取得する。この処理は、突入抽選に当選した場合に事前判定情報に紐付けて記憶された擬似確変モードへの突入に関するシナリオを取得するものである。
S3404では、大当たり連荘の回数を取得する。大当たり連荘の回数は、S1902にて格納されてオープニングコマンドとともに送信される。演出制御基板320では、サブCPU320aがオープニングコマンドを受信した際、大当たり連荘の回数をサブRAM320cに格納する。この処理は、サブRAM320cに格納された大当たり連荘の回数を取得するものである。
S3405では、保留連情報を取得する。保留連とは、大当たり遊技終了後の保留内に次の大当たりが含まれる場合をいう。後述するように、保留連情報は、エンディング処理においてサブRAM320cに格納されるようになっている。
S3406では、演出乱数を取得する。演出乱数とは、演出指定コマンドを選択する際に用いる乱数であり、「0」〜「99」のいずれかの値をとるものである。取得した演出乱数は、サブRAM320cに格納されるようになっている。
S3407では、演出パターンテーブルを決定する。この処理は、シナリオ、大当たり連荘の回数、保留連情報、及び、変動パターンに基づいて、演出パターンテーブルを決定するものである。
[演出パターンテーブル]
ここで、演出パターンテーブルについて説明する。
図35(A)は通常モードの演出パターンテーブルを例示し、図35(B)は擬似確変モードの演出パターンテーブルを例示している。擬似確変モードにおいて、超チャンスモードと同様の背景、BGM、演出図柄になる。したがって、主制御基板300では低確非時短テーブルが選択されているのであるが、演出制御基板320側では、演出パターンテーブルが異なる。例えば、変動パターンT1が主制御基板300から送信された場合、通常モードであれば演出指定コマンド1が選択される。一方、同一の変動パターンT1が主制御基板300から送信された場合、擬似確変モードでは、演出指定コマンドZ1が選択される。これにより、擬似確変モードの演出が行われる。
超チャンスモードでは、後述するように、バラハズレ、リーチ煽り成功→バトル勝ち、リーチ煽り成功→バトル引き分けの3種類のいずれかの演出となる。そこで、図35(B)では、変動パターンT1〜T6には、バラハズレに対応する演出指定コマンドZ1〜Z5を割り当てている。また、変動パターンT2A〜T4Aには、演出指定コマンドZ7〜Z10を割り当てている。なお、本実施形態では、実質0Rの確変大当たりを除く確変大当たり、すなわち特A、特B、特Dの大当たりのときに擬似確変モードへの突入抽選を行うため、実質0Rの確変大当たりに対応するリーチ煽り成功→バトル引き分けの演出は行われない。
図36(A)は、チャンスモードにおける変動パターンに対応する演出パターンテーブルである。図36(B)は、超チャンスモードにおける変動パターンに対応する変動パターンテーブルである。
ただし、チャンスモード及び超チャンスモードでセットされる演出パターンテーブルは、大当たり連荘の回数によって異なってくる。図37(A)は、大当たり連荘10回目におけるチャンスモードでセットされる演出パターンテーブルである。図37(B)は、大当たり連荘10回目において超チャンスモードでセットされる演出パターンテーブルである。大当たり連荘の回数は上述したようにS3404で取得され、この大当たり連荘の回数が「10」であれば、S3407で、図37(A)及び(B)に示す演出パターンテーブルがセットされる。大当たり連荘10回目におけるチャンスモード及び超チャンスモードは、バトル演出において固定的に敵キャラクタEが選択されるモードである。
図37(C)は、特訓モードにおける変動パターンに対応する演出パターンテーブルである。特訓モードは、実質0R(2R)大当たりである特定図柄D又は通常図柄Dの大当たりで選択される。
図38(A)及び(B)は、保留連となった場合に選択される演出パターンテーブルである。図38(A)の演出パターンテーブルは、チャンスモードへ移行する大当たりの後、保留連となっているときにセットされる。図38(B)の演出パターンテーブルは、特訓モードへ移行する大当たりの後、保留連となっているときにセットされる。
図34の説明に戻り、S3408では、演出指定コマンドを選択する。演出パターンテーブルにおいて、変動パターンに対し一つの演出指定コマンドが対応している場合は、対応する演出指定コマンドが選択される。変動パターンに対し、複数(本実施形態では「2」)の演出指定コマンドが対応している場合は、S3406で取得した演出乱数を用いた振り分けを行う。
S3409では、演出指定コマンドをセットする。この処理は、S3408で選択した演出指定コマンドをサブRAM320cにセットするものである。S2606の処理により、演出指定コマンドは、画像制御基板330及びランプ制御基板340へ出力される。
(プレミア演出)
本実施形態では、大当たりの変動パターンに対応して2つの演出指定コマンドが対応付けられている。例えば、通常モードにおける演出パターンテーブル(図35(A)参照)を見ると、変動パターンT2Aに対し、演出指定コマンド5及び演出指定コマンド5P(プレミア)が対応している。この場合、演出乱数に基づき、99%の確率で演出指定コマンド5が選択され、1%の確率で演出指定コマンド5Pが選択される。
演出パターン5Pが選択された場合は、演出内容に加え、プレミア演出が実行される。プレミア演出とは、低確率で選択されるレアな演出であり、当該演出が行われることで大当たりが確定する演出である。具体的には、狸をデフォルメしたキャラクタ等の特定のキャラクタが登場する演出であったり、遊技機1のテーマに沿ったお宝的な画像の表示演出であったりすることが例示される。また、ハンドル108を光らせたり、音を鳴らしたりするような演出としてもよい。ここで低確率とは、例えば1000分の1以下とすることが考えられる。
同様に、図36(A)及び(B)、図37(A)及び(B)、図38(A)及び(B)においても、大当たりの変動パターンに対応して、「プレミア演出」が選択されるようになっている。ただし、時短遊技状態ではバトル演出が基本となるため、バトル演出に加えてプレミア画像などが表示される演出となる。
ここで特に、チャンスモードに対応する演出パターンテーブル(図36(A),図37(A)参照)では、プレミア演出が選択される割合が「3%」になっている。また、チャンスモードに対応する演出パターンテーブル(図36(A),図37(A)参照)では大当たりに対しプレミア演出が選択される割合が「3%」であるのに対し、超チャンスモードに対応する演出パターンテーブル(図36(B),図37(B)参照)では、プレミア演出が選択される割合が「7%」になっている。
すなわち、プレミア演出が選択される割合は、通常モード→チャンスモード→超チャンスモードの順に大きくなっている。
(大当たり連荘10回目の演出)
上述したように、大当たり連荘10回目では、チャンスモードにおいて、図36(A)の演出パターンテーブルに代え、図37(A)に示した演出パターンテーブルが選択される。また、大当たり連荘10回目では、超チャンスモードにおいて、図36(B)の演出パターンテーブルに代えて、図37(B)に示した演出パターンテーブルが選択される。
図37(A)に示した演出パターンテーブルでは、変動パターンL3〜L7のいずれに対しても、演出指定コマンド37が選択される。また、変動パターンL3A〜L7Aのいずれに対しても、演出指定コマンド42又は演出指定コマンド42P(プレミア)が選択される。図37(B)に示した演出パターンテーブルでは、変動パターンM2A〜M6Aのいずれに対しても、演出指定コマンド56又は演出指定コマンド56P(プレミア)が選択される。これにより、チャンスモード及び超チャンスモードのバトル演出において固定的に敵キャラクタEが登場する。敵キャラクタEは、図36(A)及び(B)の演出パターンテーブルが選択されたときには、最も大当たりへの信頼度が低いキャラクタとなっている。つまり、大当たり連荘10回目には、最も大当たりへの信頼度が低い敵キャラクタEが固定的に選択されるのである。これにより、通常(大当たり連荘10回目以外)は信頼度が最も低い敵キャラクタEが登場することで味方キャラクタの敗北の演出ばかり見ている遊技者にとって、敵キャラクタEに対し味方キャラクタが勝利する演出が見られる可能性が高くなり、遊技者に喜びを与えることができる。
(保留連の演出)
保留連のときは、チャンスモードにおいて、演出パターンテーブル(図36(A)参照)に代え、図38(A)に示した演出パターンテーブルが選択される。また、特訓モードにおいて、演出パターンテーブル(図37(C)参照)に代え、図38(B)に示した演出パターンテーブルが選択される。
図38(A)に示した演出パターンテーブルは、図36(A)の演出パターンテーブルと異なり、変動パターンL2に対応する「リーチ煽り失敗(ハズレ)」、変動パターンL3〜L7に対応する「リーチ煽り成功→バトル負け」の演出がすべて「バラハズレ」となっている。
また、変動パターンL3A〜L7Aに対して、「超チャンスモード」の演出指定コマンド52,52P,53,53P,54,54P,55,55P,56,56P,57が対応している。
すなわち、リーチ煽りが発生したときには必ず大当たりとなる「超チャンスモード」と同様の演出となる。図38(A)の演出パターンテーブルは、チャンスモードで選択されるのであるが、見かけ上「超チャンスモード」であるかのごとく演出を行うものである。これを「擬似超チャンスモード」ということにする。また、擬似超チャンスモードでは、演出指定コマンド52P〜56Pのプレミア演出が選択される割合が7%となっており、超チャンスモードと同様の割合となっている。
図38(B)に示した演出パターンテーブルは、図37(C)の演出パターンテーブルと異なり、変動パターンP2に対応する「リーチ煽り失敗(ハズレ)」、変動パターンP3,P4に対応する「リーチ煽り成功→バトル負け」の演出がすべて「バラハズレ」となっている。
また、変動パターンP3A〜P5Aに対して、「超チャンスモード」の演出指定コマンド55,55P,56,56Pが対応している。
すなわち、この場合も、リーチ煽りが発生したときには必ず大当たりとなる「超チャンスモード」と同様の演出となる。図38(B)の演出パターンテーブルは、特訓モードで選択されるのであるが、見かけ上「超チャンスモード」であるかのごとく演出を行うものである。これを「特訓擬似超チャンスモード」ということにする。また、特訓擬似超チャンスモードでも、擬似超チャンスモードと同様、演出指定コマンド55P,56Pのプレミア演出が選択される割合が7%となっており、超チャンスモードと同様の割合となっている。
(擬似確変モード)
通常モードにおいて保留内に大当たりがあるときには、抽選により擬似確変モードへ移行する。擬似確変モードのときは、演出パターンテーブル(図35(A)参照)に代え、図35(B)に示した演出パターンテーブルが選択される。擬似確変モードへの突入は、シナリオで決定されているため、シナリオに基づいて演出パターンテーブルが選択される。図35(B)の演出パターンテーブルでは、変動パターンT1〜T6が選択されたときはすべて「バラハズレ」となる。一方、変動パターンT2A〜T4Aが選択されたときは、「リーチ煽り成功→バトル勝ち」の演出が行われる。「リーチ煽り成功→バトル勝ち」の演出には敵キャラクタA〜Eのいずれかが出現し、敵キャラクタA〜Eに演出指定コマンドZ7〜Z11が対応する。このとき、演出指定コマンドZ7が80%の割合で選択され、他の演出指定コマンドZ8〜Z11がそれぞれ5%の割合で選択される。図35(B)に示した演出パターンテーブルが選択されることで、超チャンスモードと同様の背景、BGM、演出図柄になる。
[エンディング処理]
図39は、図26中のS2605で実行される大当たり処理に含まれるエンディング処理の詳細を示すフローチャートである。このエンディング処理は、主制御基板300からのエンディングコマンドに基づいて実行される。
S3901では、エンディングコマンドを解析する。エンディングコマンドには、大当たり図柄及び大当たり時の遊技状態が含まれる。この処理は、エンディングコマンドに含まれる情報を解析するものである。
S3902では、大当たり図柄、及び、大当たり時の遊技状態に基づいて、移行先のモードを設定する。設定された移行先のモードは、サブRAM320cに格納される。演出決定処理では、サブRAM320cに格納された移行先のモードを取得する(S3402)。これは、演出制御基板320側で演出パターンテーブルを選択するためである。
S3903では、保留に大当たりがあるか否かを判断する。この判断は、事前判定情報(図29参照)に基づいて行われる。ここで保留に大当たりがあると判断された場合(S3903:YES)、S3904へ移行する。一方、保留に大当たりがないと判断された場合(S3903:NO)、S3907へ移行する。
S3904では、特訓モードであって、かつ、保留に含まれる大当たりが出玉有りの大当たりであるか否かを判断する。この処理は、S3902にて設定されたモードが特訓モードであるか否かを判断するとともに、保留に含まれる大当たりが特定図柄C,Dおよび通常図柄D以外の大当たりであるか否かを判断する処理である。ここで肯定判断された場合(S3904:YES)、S3905へ移行する。一方、否定判断された場合(S3904:NO)、S3906へ移行する。
S3905では、特訓モードに関する保留連情報をサブRAM320cに格納する。この保留連情報が、上述した演出決定処理で読み出され(S3405)、演出パターンテーブルが決定される(S3407)。具体的には、特訓モードであるときに、図37(C)に示した演出パターンテーブルに代え、図38(B)に示した演出パターンテーブルが設定される。
S3906では、チャンスモードに関する保留連情報をサブRAM320cに格納する。この保留連情報が、上述した演出決定処理で読み出され(S3405)、演出パターンテーブルが決定される(S3407)。具体的には、チャンスモードであるときに、図36(B)の演出パターンテーブルに代え、図38(A)に示した演出パターンテーブルが設定される。
S3907では、エンディング演出指定コマンドをセットする。これにより、エンディング演出が実行される。エンディング演出は、大当たり遊技の終了を報知するものとすることが例示される。移行先のモードを報知するようにしてもよいし、報知しないようにしてもよい。後者のようにすれば、意図しないモード移行によって遊技者をサプライズすることができる。
[モード移行]
図39中のS3902で大当たり終了後の移行先のモードを設定することは既に述べた。これについて説明する。
図40は、第1特別図柄の大当たり図柄と大当たり時の遊技状態とで決定されるモード移行を示す説明図である。図41は、第2特別図柄の大当たり図柄と大当たり時の遊技状態とで決定されるモード移行を示す説明図である。
超チャンスモードは、時短8000回が設定されたときに移行するモードであり、実質的に、次回の大当たりまで継続されることとなる。この超チャンスモードへの移行は、チャンスモード又は特訓モードから行われる。つまり、大当たり遊技終了後に超チャンスモードへ直接移行することはない。チャンスモードは、時短100回転であるため、その間に大当たりとならないときは、時短抜けとなって、通常モードへ移行する。まとめるとモード移行は、次の5種類のうちのいずれかとなる。
(1)チャンスモード
(2)チャンスモード→超チャンスモード
(3)特訓モード→超チャンスモード
なお、大当たり遊技終了後に、そのまま通常モードへ移行する場合もある。第1特別図柄における通常図柄Dの大当たりで非時短遊技状態のときがそれである(図40参照)。
[第1特別図柄]
図40に基づき、大当たり後のモード移行について順に説明する。
(1)特定図柄Aで大当たりとなった場合
このときは、大当たり時の遊技状態にかかわらず、チャンスモード→超チャンスモードの順にモード移行を行う。
(2)特定図柄Bで大当たりとなった場合
このときは、大当たり時の遊技状態が非時短遊技状態であれば、チャンスモードに移行する。このとき、チャンスモードの滞在回数は100回となる。一方、大当たり時の遊技状態が時短遊技状態であれば、チャンスモード→超チャンスモードの順にモード移行する。
(3)特定図柄Cで大当たりとなった場合
このときは、チャンスモード→超チャンスモードの順にモード移行する。特定図柄Cは、実質0R大当たりであり、いわゆる突確である。特定図柄Cは、超チャンスモード確定の大当たりであるが、チャンスモード中(時短中)に特定図柄Cで大当たりとなった場合、チャンスモードを最初から行うこととなる。このときはチャンスモードが継続する旨の継続演出が行われる。
(4)通常図柄Aで大当たりとなった場合
通常図柄Aで大当たりとなった場合、チャンスモードへ移行する。このときは100回のチャンスモード終了後、通常モードへ移行する。
(5)通常図柄Cで大当たりとなった場合
通常図柄Cで大当たりとなった場合、チャンスモードへ移行する。このときは、100回のチャンスモード終了後、通常モードへ移行する。
[第2特別図柄]
図41に基づき、大当たり後のモード移行について順に説明する。
(1)特定図柄Aで大当たりとなった場合、大当たり時の遊技状態によらず、チャンスモード→超チャンスモードの順に移行する。
(2)特定図柄Bで大当たりとなった場合、大当たり時の遊技状態が非時短遊技状態であればチャンスモードに移行する。このとき、チャンスモードの滞在回数は100回転となって、100回のチャンスモードの終了後、通常モードへ移行する。
(3)特定図柄Dで大当たりとなった場合、特訓モード→超チャンスモードの順に移行する。
(4)通常図柄A,B,Cで大当たりとなった場合、大当たり時の遊技状態によらず、チャンスモードへ移行する。このときは、100回のチャンスモード終了後、通常モードへ移行する。
(5)通常図柄Dで大当たりとなった場合、特訓モードへ移行する。このときは、100回の特訓モード終了後、通常モードへ移行する。
本実施形態では、第1特別図柄及び第2特別図柄において特定図柄Bで大当たりとなった場合、大当たり時の遊技状態が非時短遊技状態であればチャンスモードに移行する。一方、大当たり時の遊技状態が時短遊技状態であればチャンスモードへ直接移行し、その後、超チャンスモードへ移行する。つまり、特定図柄Bの大当たりでは、大当たり時の遊技状態によって、モード移行先が異なってくる。
図39のエンディング処理の説明に戻る。保留に大当たりがあるときは(S3903:YES)、チャンスモードに関する保留連情報を格納する(S3905、S3906)。これにより、チャンスモードにおいて図38(A)に示した演出パターンテーブルが選択される(S3407)。結果として、擬似超チャンスモードの演出が行われる。擬似チャンスモードでは、背景なども超チャンスモードと同じにし、リーチ煽りの失敗がなくリーチ煽り成功となれば必ず大当たりとなることで、超チャンスモードへ移行したものと遊技者を錯覚させることができる。つまり、主制御基板300側ではチャンスモードの変動パターンを送信するのであるが、見かけ上は、超チャンスモードに突入したかに見えるようになっている。擬似超チャンスモードにおけるプレミア演出の選択確率は、本来の超チャンスモードと同様になっている。
なお、背景などを超チャンスモードと同じにし、演出に関しては、チャンスモードの演出を行うように構成してもよい。すなわち、主制御基板300側ではチャンスモードの変動パターンを送信するため、擬似超チャンスモードにおいて、変動パターンL2に対応してリーチ煽り失敗(ハズレ)の演出を行ったり、変動パターンL3〜L7に対応してリーチ煽り成功→バトル負けの演出を行ったりするように構成してもよい。
[チャンスモード、超チャンスモードの表示例]
図42は、チャンスモード及び超チャンスモードの演出を示している。
図42(A)に示すように、チャンスモードでは、画面上部に「チャンスモード」との表示がなされる。そしてその右側に、「23/100(残り77)」との表示がなされている。これは、チャンスモードに滞在していることを示すとともに、100回の変動における23回転目であり、残りの滞在回数が77回ということを示すものである。
上述のように、チャンスモードの滞在回数は100回であるため、チャンスモードの開始時は、「1/100(残り99回)」の表示がなされる。そして、変動が繰り返される毎に、「2/100(残り98回)」→「3/100(残り97回)」→「4/100(残り96回)」→・・・という具合に、分数表示の分子がインクリメントされ、残り回数がデクリメントされることになる。
図42(C)に示すように、超チャンスモードでは、画面上部に「超チャンスモード」との表示がなされる。そしてその右側に、次回の大当たりまで継続することを示す無限大のマークが表示される。つまり、時短回数は8000回と有限に設定されるが、確率的には時短を抜けるまでの間に大当たりになるという意味で、実質的に次回の大当たりまで継続することを示す無限大のマークを表示する。
また、超チャンスモードでは、超チャンスモードの専用背景、専用図柄、および、専用BGMとなる。後述する擬似超チャンスモード、特訓擬似超チャンスモードでも、超チャンスモードと同様の専用背景、専用図柄、および、専用BGMが使われる。
チャンスモード及び超チャンスモードでは、リーチ煽り演出が行われ、リーチ煽り成功となるとバトル演出が行われる。このリーチ煽り演出及びバトル演出について具体的に説明する。
[リーチ煽り演出]
図43(A)は、リーチ煽り演出を示す説明図である。リーチ煽り演出とは、リーチになるか否かを煽る演出である。図43(A)に示すように、左図柄に「4」が停止した後、右図柄が「4」となるか「3」となるかを煽るという具合である。ここで「4」になればリーチ煽り成功となり、バトル演出が開始される。一方、「3」になればリーチ煽り失敗となり、ハズレとなる。図38(B)に示したように、リーチ煽り成功となるときは、チャンスモードにおいて、変動パターンL3〜L7,L3A〜L7Aが送信されたときである。一方、リーチ煽り失敗となるのは、変動パターンL2が送信されたときである。
なお、超チャンスモードでは、「リーチ煽り失敗」の変動パターンが選択されないため、変動パターンM2A〜M6Aが送信されたとき、すべてリーチ煽り成功となる(図36(C)参照)。
[バトル演出]
図43(B)及び(C)はバトル演出の敵キャラクタ選択演出を示す説明図である。なお、敵キャラクタ選択演出は、チャンスモード及び超チャンスモードで同様であるため、チャンスモードを例に挙げて説明する。
図43(B)に示すように、敵キャラクタA〜Eが登場し、例えばルーレットなどによって敵キャラクタA〜Eのうちの一人が選択される。その後、図43(C)に示すように、バトル演出が開始される。ここでは敵キャラクタCが選択されているが、このときは、主制御基板300にて、変動パターンL5,変動パターンL5Aが選択されている(超チャンスモードでは、変動パターンM4A)。演出制御基板320では、サブCPU320aが、変動パターンL5,L5Aに応じた演出指定コマンド35,40,40Pを選択することで(超チャンスモードでは、変動パターンM4Aに応じた演出指定コマンド54,54Pを選択することで)、敵キャラクタCとのバトル演出が行われる。
そして、演出指定コマンド35が選択された場合は、図44(A)に示すように、味方キャラクタが敗北した演出となり、中図柄が異なる態様(図中では「4,5,4,」)で演出図柄が停止する。一方、演出指定コマンド40,40P(超チャンスモードでは演出指定コマンド54,54P)が選択された場合は、図44(B)に示すように、味方キャラクタが勝利した演出となり、例えば図柄が揃う態様(図中では「4,4,4」)で演出図柄が停止する。
なお、変動パターンM6A,M7Aが選択されたときは敵キャラクタEが選択される。ここで変動パターンM7Aが選択されたときは、演出指定コマンド57が選択される。演出指定コマンド57が選択されると、図44(C)に示すように、味方キャラクタと敵キャラクタとが両方とも倒れる演出となり、例えば図柄が揃う態様(図中では「2,特訓を示す図柄,2」)で演出図柄が停止する。変動パターンM7Aが選択されるのは、主制御基板300において、「2R確変特訓当たり」又は「2R通常特訓当たり」のときである。
敵キャラクタA〜Eは、大当たりの信頼度が予め決められた数値となるように、その出現率(選択率)が割り振られている。したがって、敵キャラクタA〜Eのいずれが選択されるかで遊技者の大当たりへの期待を大きくしたり小さくしたりすることができる。このとき、敵キャラクタEが選択されると、大当たりへの期待は小さくなる。
この点、大当たり連荘10回目では、選択される演出パターンテーブルが異なる(図37参照)。このときは、変動パターンL3〜L7に対し演出指定コマンド37が選択される。また、変動パターンL3A〜L7Aに対し演出指定コマンド42,42Pが選択される。超チャンスモードにおいては、変動パターンM2A〜M6Aに対し演出指定コマンド56,56Pが選択される。これにより、大当たり連荘10回目のバトル演出では固定的に敵キャラクタEが選択されることとなる(図44(D)参照)。
したがって、遊技者は、とうとう大当たり連荘が終わってしまうかもしれないという不安に駆られる可能性が高い。ところが、この場合、敵キャラクタEは大当たりの信頼度に応じて選択されたものではないため、当たりとなったときには、信頼度を信じて不安に駆られた遊技者を驚かせることができる。また、通常(大当たり連荘10回目以外)は信頼度が最も低い敵キャラクタEが登場することで味方キャラクタの敗北の演出ばかり見ている遊技者にとって、敵キャラクタEに対し味方キャラクタが勝利する演出が見られる可能性が高くなり、遊技者に喜びを与えることができる。
[擬似確変モードの具体例]
本実施形態では、主制御基板300のメインCPU301aが事前判定処理を実行し、大当たりである場合(図14中のS1401:YES)、大当たり図柄を参照し(S1402)、変動パターンを仮決定して(S1406)、保留コマンドを生成する。保留コマンドには、事前に参照した大当たり図柄と仮決定された変動パターンとが含まれる。
保留コマンドが主制御基板300から演出制御基板320へ送信されると、サブCPU320aは、所定の確変大当たりがあるか否かを判断する(図28中のS2803)。所定の確変大当たりとは、実質0Rの確変大当たりを除く確変大当たり、すなわち特A、特Bの大当たりのときに擬似確変モードへの突入抽選を行う(S2804)。
突入抽選に当選すると(図28中のS2805:YES)、擬似確変モードへの突入タイミングを決定するためのシナリオを選択する(S2806)。
具体的に、図29(B)に示したように、第3領域に事前判定情報が記憶されたものとし、突入抽選に当選し、また、シナリオ303が選択されたものとして説明を続ける。図45(A)に示す第3保留に対し、上述した擬似確変モードへの突入抽選が行われ、シナリオ303が選択されている。
シナリオ303(図31(B)参照)が選択された場合、演出決定処理(図34参照)により、シナリオに基づいて、次の変動から図35に示した演出パターンテーブル(擬似確変モード)が決定される(図34中のS3407)。演出パターンテーブル(擬似確変モード)が選択されると、主制御基板300からの変動パターンT1〜T7に対し、バラハズレとなる演出指定コマンドZ1〜Z5が選択される。また、主制御基板300からの変動パターンT2A〜T4Aに対し、演出指定コマンドZ7〜Z11が選択される。演出指定コマンドZ7〜Z11は、「リーチ煽り成功→バトル勝ち」の演出となる。そして、演出指定コマンドZ1〜Z11が選択されたときは、擬似確変モードでは、超チャンスモードと同様の専用の演出図柄、専用の背景、および、専用のBGMとなる。図45(B)に示すごとくである。
擬似確変モードでは、超チャンスモードと同様の演出となるため、画面上部に「超チャンスモード」との表示がなされる。そしてその右側に、次回の大当たりまで継続することを示す無限大のマークが表示される。ただし、このとき図45(B)に示すように、右打ちを報知する右打ち表示は、行われない。擬似確変モードは、時短遊技状態でないときに突入するため、右打ち表示が行われないのである。
次の変動も、図45(C)に示すように、バラハズレの変動となる。
対象の第3保留が消化される変動では、図45(D)に示すように、リーチ煽り成功となる。そして、図46(A)に示すように敵キャラクタA〜Eが登場し、このうちの一人が選択されてバトル演出が開始される。ここでは、図46(B)に示すように、敵キャラクタAが選択されている。擬似確変モードでは、「リーチ煽り成功→バトル勝ち」の演出が選択されるため(図35(B)参照)、図46(C)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する演出が行われる。
なお、擬似確変モードにおいて右打ち表示が行われないことは既に述べたが、図46(D)に示すように、矢印とともに「左打ち」などの示唆表示を行ってもよい。つまり、積極的に、左打ち表示を行うようにしてもよい。「左打ち表示」とは、遊技領域102の左側を遊技球が流下し第1始動装置123に遊技球が入球可能となる程度の打ち方を示唆するものであり、図46(D)に示した態様でなくてもよい。例えば、左矢印だけでもよいし、「左打ち」の文字だけでもよい。また例えば、音声による案内であってもよい。そもそも、左打ちをしている状態から擬似確変モードへ突入するため「左打ちを継続してください」といった音声を出力するようにしてもよい。また、左打ち表示は、右打ち表示よりも小さく目立たないものとしてもよい。あるいは、超チャンスモードと同様の演出となり慌てて右打ちを始める遊技者がいることも否めないため、左打ち表示を、右打ち表示よりも大きく目立つものとしてもよい。
つまり本実施形態では、左打ちで遊技が進行する非時短遊技状態において、保留に大当たりがある場合は、擬似確変モードへの突入抽選を行う。擬似確変モードでは、超チャンスモードと同様の背景となり、遊技者に突然確変になったような錯覚を与えるのである。
[特訓モードの具体例]
本実施形態では、第2特別図柄における特定図柄D又は通常図柄Dの大当たりは、特訓ボーナスとなる。特訓ボーナスは、実質0Rの大当たりであり、大当たり終了後、特訓モードへ移行する(図41参照)。具体的には、特定図柄D又は通常図柄Dの大当たりの場合、チャンスモードでは変動パターンL8Aが選択され、特訓モードでは変動パターンP5Aが選択され、超チャンスモードではM7Aが選択される(図11、図12参照)。このときは上述したように「リーチ煽り成功→バトル引き分け」の演出が行われる(図36(B),(C)、図37、図38(A)参照)。図47(A)に示すように、「特訓モード突入」という報知を、特訓ボーナスのエンディング演出として行うことが例示される。
図47(B)に示すように、特訓モードでは、画面上部に「特訓モード」との表示がなされる。そしてその右側に、「23/100(残り77)」との表示がなされている。これは、特訓モードに滞在していることを示すとともに、100回の変動における23回転目であり、残りの滞在回数が77回ということを示すものである。この表示は、チャンスモードと同様である。ただし、チャンスモードとは異なる特訓モード専用の背景、図柄、BGMとすることが考えられる。
特訓モードの滞在回数は100回であるため、特訓モードの開始時は、「1/100(残り99回)」の表示がなされる。そして、変動が繰り返される毎に、「2/100(残り98回)」→「3/100(残り97回)」→「4/100(残り96回)」→・・・という具合に、分数表示の分子がインクリメントされ残り回数がデクリメントされることになる。
特訓モードでの100回転目には、図47(C)、図48(A)に示すように、残り回数が「ラスト」と表示される。もちろん、「残り0」という表示であってもよい。このとき、特定図柄Dの大当たりのときは変動パターンQ1が主制御基板300から送信されてくる。一方、通常図柄Dの大当たりのときは変動パターンQ2が主制御基板300から送信されてくる(図11)参照)。
変動パターンQ2が送信された場合、演出指定コマンド69が選択されることで、バラハズレ→突入失敗の演出が行われる。図47(C)に示すごとくである。ここでは「特訓失敗」との表示が行われて、図柄が「4,5,4」で停止している。この場合、通常遊技状態に戻るため、図47(D)に示すように、「左打ちに戻してください」というメッセージが表示され、左向きの矢印が表示される。そして、101回転目の変動が開始される。
一方、変動パターンQ1が送信された場合、演出指定コマンド68が選択されることで、バラハズレ→突入成功の演出が行われる。図48(A)に示すごとくである。ここでは「特訓成功」との表示が行われて、図柄が「4,5,4」で停止している。この場合、超チャンスモードへ突入するため、100回転目の変動の後半部分で、図48(B)に示すように、「超チャンスモード突入」の表示を行う。そして、次の変動から、図48に示すように、超チャンスモードとなる。
ここで特に本実施形態では、大当たりのエンディング処理において、保留に大当たりがあるか否かを判断し(図39中のS3903)、大当たりがある場合(S3903:YES)、大当たり後のモードが特訓モードに設定されており、かつ、保留に含まれる大当たりが出玉有りの大当たりであるか否かを判断する(S3904)。ここで肯定判断された場合(S3904:YES)、特訓モードに関する保留連情報をサブRAM320cに格納する(S3905)。
このときは、演出決定処理(図34参照)にて、サブRAM320cに格納された特訓モードに関する保留連情報に基づき、図38(B)に示した演出パターンテーブル(特訓モード保留連、特訓擬似超チャンスモード)が決定される(S3407)。
これにより、特訓擬似超チャンスモードの演出が行われる。特訓擬似超チャンスモードでは、上述したように超チャンスモードと同様の演出が行われる。例えば、リーチ煽りの失敗がなくリーチ煽り成功となれば必ず大当たりとなることで、超チャンスモードへ移行したものと遊技者を錯覚させることができる。つまり、主制御基板300側では特訓モードの変動パターンを送信するのであるが、見かけ上は、超チャンスモードに突入したかに見えるようになっている(図48(C)参照)。特訓擬似超チャンスモードにおけるプレミア演出の選択確率は、本来の超チャンスモードと同様になっている。
ただし、図38(B)に示した演出パターンテーブルでは、バトル演出の敵キャラクタがD又はEの2種類となっている。保留連となっているため本実施形態では必ず4変動以内に大当たりとなるのであるが、本来の超チャンスモードでは、強敵となる敵キャラクタD,Eに勝利することとなり、この点でも遊技者を驚かせることができる。
つまり、本実施形態では、2R(実質0R)大当たり(「2R確変特訓当たり」又は「2R通常特訓当たり」)のときは、出玉無しとなっており、チャンスモードとは異なる特訓モードへ突入するようになっている。2R確変特訓当たりの後に特訓モードへ突入した場合は、超チャンスモードへ移行するのであるが、2R通常特訓当たりの後に特訓モードへ突入した場合は、通常モードへ移行する。ただし、特訓モードの開始時点で保留に大当たりが含まれている場合、すなわち保留連となっている場合、その保留に含まれる大当たりが出玉有りの大当たりであるときは、特訓擬似超チャンスモードとなる。
[遊技機1が発揮する効果]
本実施形態では、非時短遊技状態において、保留に出玉有りの確変大当たりが含まれている場合、突入抽選を行って、突入抽選に当選した場合、最大4変動の擬似確変モードの演出を行う。主制御基板300側では低確非時短テーブルが選択されているのであるが、演出制御基板320のサブCPU320aが所定の確変大当たりであるか否かを判断し(図27中の3506)、擬似確変モード突入抽選を行う(S0007)。そして、当選している場合は(S0008:YES)、シナリオを選択する(S00
09)。ここで選択されたシナリオに基づいて、演出決定処理にて、サブCPU320aは、演出パターンテーブルを決定する(図34中のS3407)。図35(A)に示した演出パターンテーブル(通常モード)に代え図35(B)に示した演出パターンテーブル(擬似確変モード)が決定されると、擬似確変モードの演出が実行される。擬似確変モードでは、図45(B)に示すように、超チャンスモードと同様の背景となる。また、演出図柄、および、BGMも超チャンスモードと同様となる。
すなわち、始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に基づき、図柄を変動させて停止させる図柄変動手段と、前記特別遊技が実行された後、当該特別遊技の種別に応じた遊技状態で遊技を制御する遊技制御手段と、前記遊技制御手段にて制御される遊技の遊技状態に応じ、所定の演出手段を介してモード演出を行うことが可能な演出制御手段と、前記取得手段により取得された判定情報に基づいて、前記図柄変動手段による図柄の変動に先立ち、前記特別遊技を行うか否かを事前に判定する事前判定手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記遊技状態が遊技者にとって有利な第1遊技状態であるとき、当該第1遊技状態を示す第1モード演出を行うようになっており、前記遊技状態が遊技者にとって不利な第2遊技状態であるとき、前記事前判定手段にて前記特別遊技を行うと事前に判定されている場合、前記第1モード演出と同様の第2モード演出を実行可能である。
なお、モード演出は、1〜4変動(8個保留の遊技機では1〜8)変動に跨がる演出をいう。第1遊技状態は高確又は低確の時短遊技状態とすることが例示される。
これにより、通常時において、有利な第1遊技状態となったかのように錯覚させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、超チャンスモードが確変遊技状態となっており、右打ちで遊技を行う。一方、擬似確変モードは非時短遊技状態であり、左打ちで遊技を行うこととなる。そこで、超チャンスモードの演出では、図42(C)に示したように、右打ちを促す右打ち表示を行うのであるが、超チャンスモードと同様の演出となる擬似確変モードでは、図45(B)などに示したように、右打ちを促す右打ち表示を行わない。
すなわち、前記第1遊技状態では遊技領域の右側へ遊技球を流下させる右打ちで遊技を行い、前記第2遊技状態では遊技領域の左側へ遊技球を流下させる左打ちで遊技を行うようになっており、前記演出制御手段は、前記第1モード演出では前記右打ちを促す報知を行い、前記第2モード演出では前記右打ちを促す報知を行わない。
これにより、第1モード演出と勘違いし第2モード演出において遊技者が右打ちを行うことを抑制することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、超チャンスモードの演出では、図42(C)に示したように、右打ちを促す右打ち表示を行うのであるが、超チャンスモードと同様の演出となる擬似確変モードでは、図45(D)に示したように、左打ちを促す左打ち表示を行うようにしてもよい。
すなわち、前記演出制御手段は、前記第2モード演出では前記左打ちを促す報知を行うこととしてもよい。
これにより、第1モード演出と勘違いし第2モード演出において遊技者が右打ちを行うことを一層抑制することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、擬似確変モードへの移行条件となる大当たりは、出玉有りの確変大当たり(特定図柄A,B)としていた。これにより、保留にある当たりが確変大当たりであることが示唆されるため、遊技者に安心感を与えることができる。
従来、例えば出玉無しの大当たりである場合、大当たりの終了後に確変遊技状態又は非確変遊技状態のいずれに移行するのかを報知せず、チャンスモードへ移行させて遊技者に期待を持たせる遊技機がある。しかしながら、確変遊技状態が報知された場合とは異なり遊技者をがっかりさせてしまうこともあった。
本実施形態では、第2特別図柄における大当たりに特訓ボーナスを設けている。特訓ボーナスは、「2R確変特訓当たり」(特定図柄D)、「2R通常特訓当たり」(通常図柄D)のいずれかの大当たりであり、実質0Rの出玉無し大当たりである。このときは、図8に示すように、大当たり遊技の終了後に確変遊技状態であるか非確変遊技状態であるかを報知せず、特訓モードへ移行する。特訓モードでは、チャンスモードとは異なる背景や図柄で遊技が進行し、大当たり終了後の100回転目に、特訓失敗のときは通常モードへ移行し(図47(C),(D)参照)、特訓成功のときは超チャンスモードへ移行する(図48(A),(B)参照)。
ここで特に、本実施形態では、エンディング処理(図39参照)において、保留に大当たりが含まれる場合(S3903:YES)、特訓モードへの移行が決定されているときであって保留に含まれる大当たりが出玉有りの大当たりである場合(S3904:YES)、特訓モードに関する保留連情報を格納する(S3905)。
この場合、演出決定処理(図34参照)では、特訓モードに関する保留連情報が取得されて(S3405)、図37(C)に示した演出パターンテーブル(特訓モード)に代えて図38(B)に示した演出パターンテーブル(特訓モード保留連、特訓擬似超チャンスモード)が決定される(S3407)。
その結果、特訓ボーナスの終了後、通常は、特訓モード突入という報知がなされて特訓モードで遊技が制御されるが(図47(A),(B)参照)、このときは、大当たり終了後の1回転目から、超チャンスモード突入という報知がなされて特訓擬似超チャンスモードで遊技が制御される。つまり、主制御基板300側では図11(C)に示した特訓モードテーブルが選択されているのであるが、図38(B)に示した演出パターンテーブル(特訓モード保留連、特訓擬似超チャンスモード)が決定されることで、特訓擬似超チャンスモードとなるのである。ここでは保留連であるため、大当たり終了後の4回転以内に大当たりとなる。
すなわち、始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に基づき、図柄を変動させて停止させる図柄変動手段と、前記特別遊技が実行された後、当該特別遊技の種別に応じた遊技状態で遊技を制御する遊技制御手段と、前記遊技制御手段にて制御される遊技の遊技状態に応じ、所定の演出手段を介してモード演出を行うことが可能な演出制御手段と、前記取得手段により取得された判定情報に基づいて、前記図柄変動手段による図柄の変動に先立ち、前記特別遊技を行うか否かを事前に判定する事前判定手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記特別遊技の種別が特定種別であるときは、当該特別遊技の終了後に、第1モード演出を行うようになっており、前記特別遊技の種別が前記特定種別であるときでも、当該特別遊技が終了するまでの間に前記事前判定手段にて当該特別遊技とは別の特別遊技を行うと判定されている場合、前記第1モード演出よりも特別遊技への期待度が大きな第2モード演出を行う。
なお、モード演出は、1〜4変動(8個保留の遊技機では1〜8)変動に跨がる演出をいう。
これにより、第1モード演出(特訓モード演出)とは異なる期待度の大きな第2モード演出(特訓擬似超チャンスモード演出)が実行される可能性があり、遊技の興趣を向上させることができる。
従来、大当たり遊技の終了後、大当たりの種別に応じた遊技状態で遊技が制御されるものがあり、当該遊技状態に合わせたモード演出が行われるものがある。しかしながら、遊技の興趣向上に十分なモード演出であるとは言えなかった。
本実施形態では、大当たりとなった場合(図19中のS1901:YES)、大当たり時の遊技状態をメインRAM301cに格納する。そして、大当たりのエンディングコマンドに、「大当たり図柄」および「大当たり時の遊技状態」を特定可能な情報を含めて演出制御基板320へ送信する(図22中のS2223,図10中のS1008)。演出制御基板320では、サブCPU320aが大当たり処理を実行する(図26中のS2605)。この大当たり処理におけるエンディング処理では、エンディングコマンドを解析し(図39中のS3901)、大当たり図柄、および、大当たり時の遊技状態に基づき、移行先のモードを設定する(S3902)。
本実施形態では、チャンスモード中に、第1特別図柄の特定図柄Cで大当たりとなった場合、実質0Rの出玉なしの大当たりであり時短8000回となるが、大当たり遊技後は、再びチャンスモードへ移行する(図40参照)。
すなわち、始動条件の成立に伴い有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、第1特別遊技、第2特別遊技を含む複数の特別遊技のうちいずれの特別遊技を行うかを判定する特別遊技判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて図柄を変動表示させる変動表示制御手段と、前記図柄の変動表示に伴いモード演出を実行する演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1特別遊技が実行された後には、前記図柄の変動表示回数が所定回数となるまで第1モード演出を実行し、所定回数経過後には通常モード演出を実行し、前記第2特別遊技が実行された後には、前記図柄の変動表示回数が所定回数となるまで第1モード演出を実行し、所定回数経過後には第2モード演出を実行し、前記第2特別遊技の実行後に前記第1モード演出を実行している際に、第2特別遊技を実行すると、その後、所定回数まで前記第1モード演出を再度実行する。
これにより、チャンスモードが最初から行われるため、超チャンスモードへ移行させることに比べて、遊技者をハラハラさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらにまた、本実施形態では、保留連となっている場合(図39中のS3903:YES)、所定条件が成立していないときは(S3904:NO)、チャンスモードに関する保留連情報を格納する(S3906)。この保留連情報に基づき、演出パターンテーブルを変更する。具体的には、図36(B)に示した演出パターンテーブルに代え、図38(A)に示した演出パターンテーブルを用いる。これにより、見かけ上の超チャンスモードである「擬似超チャンスモード」の演出を行う。
すなわち、始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段と、前記判定情報に基づき、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に基づき、図柄を変動させて停止させる図柄変動手段と、前記特別遊技が実行された後、当該特別遊技の種別に応じて第1遊技状態または前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態のいずれかの遊技状態で遊技を制御する遊技制御手段と、前記遊技制御手段にて制御される遊技の遊技状態に応じ、複数の変動に跨がる演出であるモード演出を、所定の演出手段を介して行う演出制御手段と、前記取得手段により取得された判定情報を所定上限数まで記憶する記憶手段と、前記取得手段により取得された判定情報に基づいて、前記図柄変動手段による図柄の変動に先立ち、前記特別遊技を行うか否かを事前に判定する事前判定手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記特別遊技の終了後に前記第2遊技状態で遊技を制御する場合、第1モード演出を行い、その後、所定条件の成立により前記第1モード演出とは異なる第2モード演出を行う一方、前記特別遊技の終了後に前記第2遊技状態で遊技を制御するにあたり、前記特別遊技を行うと判定されたときの遊技状態が第2遊技状態であった場合に、前記特別遊技の終了までに記憶されている前記判定情報に前記事前判定手段にて前記特別遊技を行うと判定された前記判定情報があるときは、当該特別遊技の終了後に、前記第1モード演出を行わずに前記第2モード演出を行う。
これにより、保留連であるときは、そうでないときと比べて移行先のモードが違っているかのように見え、遊技者に期待間を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、従来、リーチ演出として、複数の演出を用意しておき、大当たりへの期待度を示す信頼度を演出毎に割り振っておき、複数の演出の中から一つの演出が選ばれることで当該割り振られた信頼度によって遊技者に期待感を抱かせるものがあった。
ところが、選ばれた演出の信頼度が低いときはがっかりしてしまうことも少なくない。
この点、本実施形態では、チャンスモードでは変動パターンL3〜L7及び変動パターンL3A〜L7Aの割り振りによって、超チャンスモードでは変動パターンM2A〜M6Aの割り振りによって、大当たりへの期待度合いを示す「信頼度」は、敵キャラクタE→D→C→B→Aの順に大きくなっており、敵キャラクタAが最も大きく敵キャラクタEが最も小さくなっている(図11,12参照)。
このとき、大当たり連荘10回目では、図36(B),(C)に示した演出パターンテーブルに代えて図37(A),(B)に示した演出パターンテーブルを選択することで、固定的に敵キャラクタEが選択されるようにした。
すなわち、始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、前記特別遊技が実行された後、当該特別遊技の種別に応じて第1遊技状態または前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態のいずれかの遊技状態で遊技を制御する遊技制御手段と、前記遊技制御手段にて制御される遊技の遊技状態に応じ、前記特別遊技の実行を期待させる演出を、所定の演出手段を介して行う演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記遊技状態が第2遊技状態であるときに、前記演出として少なくとも特定特殊演出を含む複数の特殊演出うち一の特殊演出を選択する特殊演出選択手段を有し、前記特殊演出選択手段は、予め定められた条件が成立しているときは、前記複数の特殊演出うち、前記特定特殊演出を固定的に選択する。
これにより、信頼度の最も低い敵キャラクタEが登場しても、大当たり連荘10回目では勝利する確率が高くなるため、信頼度の低いもので大当たりとなるシチュエーションを作り出すことができ、遊技者に驚きを与えることができる。また、敗北の演出となることが多い信頼度の最も低い敵キャラクタEに味方キャラクタが勝利する演出を見ることができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
[その他の実施形態]
(イ)上記実施形態では、非時短遊技状態において保留に大当たりが含まれる場合、擬似確変モードに移行させるようにしていた。このときの大当たりは、出玉有りの確変大当たり(特定図柄A,B)としていた。
これに対し、出玉無しの確変大当たり(特定図柄C)を対象にしてもよい。出玉のない大当たり(実質0R)であっても、その後は、確変遊技状態で遊技が制御されるため遊技者に期待感を抱かせることができる。
また、通常大当たりを対象にしてもよい。通常大当たりであっても出玉獲得のチャンスとなり得るため、遊技者に期待感を抱かせることができる。
(ロ)上記実施形態では、大当たり時の遊技状態をエンディングコマンドに含めて演出制御基板320へ通知していたが、大当たり終了後の変動開始前までに通知すればよいため、特にエンディングコマンドには限定されない。
例えば、オープニングコマンドに含めて大当たり時の遊技状態を通知してもよいし、あるいは、専用のコマンドで大当たり時の遊技状態を通知してもよい。
(ハ)上記実施形態では、チャンスモード又は特訓モード中に画面に「23/100(残り77)」という具合に滞在何回転目であるか、継続回数がいくつか、残りの滞在回数がいくつか、を表示していた。
これに対し、チャンスモードおよび特訓モードの継続回数を特定可能な回数情報であればよいため、少なくともチャンスモードの突入時に「チャンスモード100回」などの表示を行えばよい。また、残りの滞在回数だけを表示しても最初に「残り100回」や「残り85」の表示がなされるため、残りの滞在回数だけを表示してもよい。
また、特訓モードに関しては、継続回数を表示しない構成としてもよい。
(ニ)上記実施形態では、チャンスモード中や超チャンスモードのモードで行われるリーチ演出としてバトル演出を例に挙げ、複数の敵キャラクタの中から敵キャラクタが選択されるバトル演出としていた。
これに対し、特殊演出は、信頼度の異なる複数のパターンのうちから一つが選択されるものとすればよいため、例えば「ストーリー1」、「ストーリー2」というようなストーリー系のリーチ演出としてもよい。
また、リーチ演出の中で一つのパターンを固定的に選択する条件として大当たり遊技の連荘回数としていたが、別の条件を設定することも可能である。
1…遊技機(遊技機)
121…液晶表示装置(演出手段)
300…主制御基板
301…ワンチップマイコン
301a…メインCPU(取得手段、判定手段、図柄変動手段、遊技制御手段、事前判定手段)
301b…メインROM
301c…メインRAM
320…演出制御基板
320a…サブCPU(演出制御手段)
320b…サブROM
320c…サブRAM

Claims (1)

  1. 始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果に基づき、図柄を変動させて停止させる図柄変動手段と、
    前記特別遊技が実行された後、当該特別遊技の種別に応じた遊技状態で遊技を制御する遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段にて制御される遊技の遊技状態に応じ、所定の演出手段を介してモード演出を行うことが可能な演出制御手段と、
    前記取得手段により取得された判定情報に基づいて、前記図柄変動手段による図柄の変動に先立ち、前記特別遊技を行うか否かを事前判定する事前判定手段と、を備え、
    前記遊技状態は、通常遊技状態と前記通常遊技状態よりも有利な特定遊技状態とを有し、
    前記演出制御手段は、
    前記特定遊技状態にて遊技が制御されているときに特定モード演出を実行し、
    前記通常遊技状態にて遊技が制御されているときに前記事前判定手段の判定結果が所定の判定結果でない場合に通常モード演出を実行する一方、前記事前判定手段の判定結果が所定の判定結果である場合に前記特定モード演出と同一または類似する特別モード演出を実行可能であること
    を特徴とする遊技機。
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