JP2018029362A - 無線通信システム、無線通信方法、受信装置および送信装置 - Google Patents

無線通信システム、無線通信方法、受信装置および送信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 開示の技術は、複数の無線リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する方式に潜在する問題を解決することを目的とする。
【解決手段】 開示のシステムは、周波数帯域および期間を有する無線資源において割当て可能な複数の資源量と該資源量によって送信可能なデータサイズとの対応関係を記憶する無線端末に対し、複数の時間リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する第一の方式と、複数の周波数リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する第二の方式との何れか又は両方により、複数の前記無線資源に配置されたデータと、前記一つの制御信号であって、前記第一の方式により前記データが配置される前記時間リソースの個数と、前記第二の方式により前記データが配置される前記周波数リソースの個数との何れかまたは両方に基づく値を示す第1情報と、前記資源量の一つである第1資源量を示す第2情報とを前記制御信号で送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信システム、無線通信方法、受信装置および送信装置に関する。
近年、携帯電話システム(セルラーシステム)等の無線通信システムにおいて、無線通信の更なる高速化・大容量化等を図るため、次世代の無線通信技術について議論が行われている。例えば、標準化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、LTE(Long Term Evolution)と呼ばれる通信規格や、LTEの無線通信技術をベースとしたLTE-A(LTE-Advanced)と呼ばれる通信規格が提案されている。
3GPPにおいて完成された最新の通信規格は、LTE-Aに対応するRelease 10であり、これはLTEに対応するRelease 8および9を大幅に機能拡張したものである。現在は、Release 10をさらに拡張したRelease 11の主要な部分の議論は終わり、完成に向けて、議論が進められているところである。さらにはRelease 12の議論が開始されている。以降では、特に断りが無い限り、「LTE」はLTEおよびLTE-Aに加え、これらを拡張したその他の無線通信システムを含むものとする。
LTEやLTE-Aでは様々な技術について多くの提案がなされ、それらの提案に基づいて議論が行われ、通信規格が拡張されていく。このときに、提案はなされたものの、種々の理由によりその時点では採用されなかったり、優先順位の関係で議論が将来に持ち越されたりする技術も多い。
そのような技術の一つとして、マルチサブフレームスケジューリングがある。マルチサブフレームスケジューリングはクロスサブフレームスケジューリングの一形態であるため、ここではまずクロスサブフレームスケジューリングについて説明する。
一般的なLTEシステムの下り(無線基地局から無線端末への方向)のデータ通信においては、データが送られるサブフレームと、当該データに付随するスケジューリング等のための制御情報が送られるサブフレームとは同一である。これに対し、クロスサブフレームスケジューリングを導入すると、データが送られるサブフレームと、当該データに付随するスケジューリング等のための制御情報が送られるサブフレームとを異なるものとすることができる。ここでサブフレームとは、周波数と時間を有する無線フレームを時間方向に分割したものであり、LTEシステムにおいては1ミリ秒の長さを有する。
クロスサブフレームスケジューリングにより、従来のような制御情報とデータとを同一のサブフレームで送信するという制約に縛られなくなるため、柔軟性のあるスケジューリングが可能となる。例えば、LTEシステムにおいてはサブフレームにおいて制御情報を配置できる領域(無線リソース)に限りがあるため、送信されるデータの個数が多い場合(例えば小さいデータが大量に送信される場合等)に制御信号のための領域が枯渇する恐れがある。そこで、送信されるデータの個数が多くなることが予想される場合、それらデータに対応する制御情報の一部を別のサブフレームで予め送信しておくことで、制御信号のための領域の枯渇を防ぎつつ多数のデータ送信を行うことが可能となる。
次に、前述したマルチサブフレームスケジューリングについて説明する。マルチサブフレームスケジューリングを導入すると、複数のサブフレームに含まれる1あるいは複数のデータそれぞれを、一つの制御情報で制御することができる。制御情報が含まれるサブフレームは、データが含まれるサブフレームのいずれかであっても良いし、全く別であっても良い。いずれにしても、マルチサブフレームスケジューリングではデータが送られるサブフレームのうちの少なくとも1つと制御情報が送られるサブフレームとが異なるものとなるため、必然的にクロスサブフレームスケジューリングが行われることになる。したがって、マルチサブフレームスケジューリングはクロスサブフレームスケジューリングの一形態であると言うことができる。
マルチサブフレームスケジューリングによれば、クロスサブフレームスケジューリングにおいて得られる効果に加え、制御信号の量を削減できるという効果を奏する。マルチサブフレームスケジューリングでは、1つの制御信号を複数のサブフレーム上の1あるいは複数のデータに使いまわすことができるためである。前述したように、制御信号のための領域には制限があることから、制御信号の削減は重要な課題として考えられている。また、制御信号の量が多いとそれだけデータ送信のための無線リソースが減ることにより高いスループットの実現が困難となることから、制御信号の削減に対する要求は近年ますます高まっていると言える。
一方、LTE-Aにおいて、キャリアアグリゲーションと呼ばれる技術が導入されている。キャリアアグリゲーションは、複数のキャリア(周波数帯)を並列に送受信する技術であり、無線通信において高いスループットを実現するための要素技術の一つとして知られている。例えば周波数帯域幅が同じ2つのキャリアを並列に用いることができれば、1つの場合と比べてスループットを2倍とすることができるためである。
キャリアアグリゲーションにおけるスケジューリング方式としてはいくつかが知られているが、そのうちの一つにマルチキャリアスケジューリングがある。マルチキャリアスケジューリングはクロスキャリアスケジューリングの一形態であるため、ここではまずクロスキャリアスケジューリングについて説明する。
キャリアアグリゲーションを行う場合、複数のキャリアのそれぞれにおいて、送信されるデータと当該データに付随するスケジューリング等のための制御信号とを同じキャリアで送信することができる。これに対し、いずれのキャリアで送信されるデータについても、当該データに対応する制御情報を複数のキャリアから選択された1つのキャリアによって送信する方式も提案されている。このような、データを送信するキャリアと当該データのスケジューリング等のための制御信号を送信するキャリアを異なるものとすることができる方式を、クロスキャリアスケジューリングと呼ぶ。無線端末は自分宛てのデータ送信を検出するために下りの制御信号を常に監視する必要があるところ、制御信号が複数キャリアで送信されるとこの監視負担が大きくなって都合が悪い。キャリアアグリゲーションにおけるこのような問題を回避するためには、クロスキャリアスケジューリングにより監視するキャリアを1つにするあるいは減らすことが有効であると考えられる。
次に、前述したマルチキャリアスケジューリングについて説明する。マルチキャリアスケジューリングを導入すると、複数のキャリアに含まれる1あるいは複数のデータそれぞれを、一つの制御情報で制御することができる。制御情報が含まれるキャリアは、データが含まれるキャリアのいずれかであっても良いし、全く別であっても良い。いずれにしても、マルチキャリアスケジューリングではデータが送られるキャリアのうちの少なくとも1つと制御情報が送られるキャリアとが異なるものとなるため、必然的にクロスキャリアスケジューリングが行われることになる。したがって、マルチキャリアスケジューリングはクロスキャリアスケジューリングの一形態であると言うことができる。
マルチキャリアスケジューリングによれば、クロスキャリアスケジューリングにおいて得られる効果に加え、制御信号の量を削減できるという効果を奏する。マルチキャリアスケジューリングでは、1つの制御信号を複数のキャリア上の1あるいは複数のデータに使いまわすことができるためである。前述したように、制御信号のための領域には制限があることから、制御信号の削減は重要な課題として考えられている。また、制御信号の量が多いとそれだけデータ送信のための無線リソースが減ることにより高いスループットの実現が困難となることから、制御信号の削減に対する要求は近年ますます高まっていると言える。
以上でマルチサブフレームスケジューリングおよびマルチキャリアスケジューリングを説明してきた。これらはいずれも、複数の無線リソース(サブフレームやキャリア)それぞれによって送信される1あるいは複数のデータについて、スケジューリング等のための制御信号をただ一つだけ用いるスケジューリング方式であると言える。
なお、本願においては、マルチサブフレームスケジューリングとマルチキャリアスケジューリングとをまとめて「マルチサブフレームスケジューリング等」と呼ぶことがある。また、マルチサブフレームとマルチキャリアとをまとめて「マルチサブフレーム等」と呼ぶことがある。あるいは、サブフレームやキャリアはいずれも無線リソースであることから、サブフレームとキャリアとをまとめて「無線リソース」と呼んだり、マルチサブフレームとマルチキャリアとをまとめて「複数無線リソース」と呼ぶことがある。さらに、マルチサブフレームスケジューリング等においては、1キャリアにおける1サブフレームが無線リソースの単位とみなせることから、これを単位無線リソースと呼ぶことがある。
特開2012-60539号公報 特開2012-165439号公報 特開2012-130070号公報 特開2012-138968号公報 特表2011-517889号公報 特開2012-5074号公報 米国特許出願公開第2012/0127938号明細書 米国特許出願公開第2010/0309867号明細書 米国特許出願公開第2011/0064037号明細書 米国特許出願公開第2011/0105050号明細書 米国特許出願公開第2011/0274060号明細書 米国特許出願公開第2011/0274064号明細書
3GPP TS36.212 V11.1.0 (2012-12-20) 3GPP TS36.213 V11.1.0 (2012-12-20)
前述したように、3GPPにおいてはマルチサブフレームスケジューリング等についていくつかの提案は行われているが、検討の優先順位の問題もあり、まだそれほど深く議論がなされているわけではない。そのため、LTEシステム等に対してマルチサブフレームスケジューリング等を導入した場合に、世の中では知られていない何らかの問題や不都合が生じる可能性が考えられる。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、マルチサブフレームスケジューリング等に潜在する問題を解決する無線通信システム、無線通信方法、受信装置および送信装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、開示の無線通信システムは、周波数帯域および期間を有する無線リソースによって送信を行う送信装置と、前記無線リソースにおいて前記送信装置が割当て可能な複数の択一的なリソース量と、該リソース量によって送信可能なデータサイズとの対応関係を記憶する受信装置と、を備え、前記送信装置は前記受信装置に対し、複数の時間リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する第一の方式と、複数の周波数リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する第二の方式との何れかまたは両方により、複数の前記無線リソースにマッピングされたデータを送信し、前記一つの制御信号は、前記複数の時間リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する前記第一の方式により前記データがマッピングされる前記時間リソースの個数と、前記複数の周波数リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する前記第二の方式により前記データがマッピングされる前記周波数リソースの個数との何れかまたは両方に基づく値を示す第1情報と、前記択一的なリソース量の一つである第1リソース量を示す第2情報とを含み、前記受信装置は、前記制御信号に含まれる前記第1情報から取得される前記時間リソースの個数と前記周波数リソースの個数との何れかまたは両方に基づく値と、前記制御信号に含まれる前記第2情報から取得される前記第1リソース量と、前記対応関係とに基づいて、前記送信可能なデータサイズの一つである第1データサイズを求め、該第1データサイズに基づいて前記データを復号する無線通信システム。
本件の開示する無線通信システム、無線通信方法、受信装置および送信装置の一つの態様によれば、マルチサブフレームスケジューリング方式等に潜在する問題を解決することができるという効果を奏する。
図1はマルチサブフレームスケジューリング等の概念を示す図である。 図2は、従来のLTEに係る無線通信システムにおける下りのトランスポートブロックの送受信シーケンスを示す図である。 図3は、3GPP標準仕様で規定されているTBS変換テーブルを示す図である。 図4は、第1実施形態に係る無線通信システムにおける下りのトランスポートブロックの送受信シーケンスを示す図である。 図5は、3GPP標準仕様で規定されているDCI format 1の内容を示す図である。 図6は、3GPP標準仕様で規定されているMCS変換テーブルを示す図である。 図7は、第1実施形態に係るTBS特定処理の処理フローを示す図である。 図8は、第2実施形態に係るTBS特定処理の処理フローを示す図である。 図9は、第3実施形態に係るTBS特定処理の処理フローを示す図である。 図10は、第4実施形態に係るTBS変換テーブルの一例を示す図である。 図11は、第4実施形態に係るTBS変換テーブルの他の一例を示す図である。 図12は、第4実施形態に係るTBS特定処理の処理フローを示す図である。 図13は、本願発明をSPSに適用した場合の概念図である。 図14は、本願発明をEPDCCHに適用した場合の概念図である。 図15は、本願発明をキャリアセグメントに適用した場合の概念図である。 図16は、各実施形態の無線通信システムのネットワーク構成の一例を示す図である。 図17は、各実施形態の無線通信システムにおける無線基地局の機能構成図の一例である。 図18は、各実施形態の無線通信システムにおける無線端末の機能構成図の一例である。 図19は、各実施形態の無線通信システムにおける無線基地局のハードウェア構成図の一例である。 図20は、各実施形態の無線通信システムにおける無線端末のハードウェア構成図の一例である。
以下、図面を用いながら、開示の無線通信システム、無線通信方法、受信装置、および送信装置の実施形態について説明する。尚、便宜上別個の実施形態として説明するが、各実施形態を組み合わせることで、組合せの効果を得て、更に、有用性を高めることもできることはいうまでもない。
[問題の所在]
まず、各実施形態を説明する前に、従来技術における問題の所在を説明する。この問題は、発明者が従来技術を仔細に検討した結果として新たに見出したものであり、従来は知られていなかったものであることに注意されたい。
なお、以降はLTEシステムの下り(無線基地局から無線端末への方向)のデータ送信に対してマルチサブフレームスケジューリング等を適用する場合を例に説明を行う。ただし、マルチサブフレームスケジューリング等をLTEシステムの上り(無線端末から無線基地局への方向)のデータ送信に適用する場合や、マルチサブフレームスケジューリング等をLTEシステム以外の無線通信システムに適用する場合であっても、これと同様に説明できることに注意されたい。
上述したように、マルチサブフレームスケジューリング等は、複数の無線リソース(サブフレームやキャリア)それぞれによって送信される1または複数のデータについて、スケジューリング等のための制御信号をただ一つだけ用いるスケジューリング方式である。ここで、LTEシステムにおいては、下りのデータは物理下り共有チャネル(PDSCH: Physical Downlink Shared CHannel)を介して送信される。また、下りの制御信号は物理下り制御チャネル(PDCCH: Physical Downlink Control CHannel)を介して送信される。したがって、LTEの下りデータ送信におけるマルチサブフレームスケジューリング等は、複数の無線リソース(サブフレームやキャリア)それぞれによって送信される1または複数のPDSCHについて、PDCCHをただ一つだけ用いるスケジューリング方式であると言うことができる。
図1はLTEシステムにおけるマルチサブフレームスケジューリング等を示す概念図である。LTEシステムにおいては、各サブフレームにおいて、先頭に制御信号領域が設けられ、残りがデータ信号領域となっている。そして、制御信号領域には制御情報をマッピングしたPDCCHが配置され、データ信号領域にはデータをマッピングしたPDSCHが配置される。また、図1の例では2つの下りキャリアCC1とCC2とが示されている。
図1における各PDCCHは、各PDSCHに対してマルチサブフレームスケジューリング等を行っている。具体的には、PDCCH1は2つのサブフレームに跨って、PDSCH1とPDSCH2とをマルチサブフレームスケジューリングしている。また、PDCCH2は2つのキャリアに跨って、PDSCH3とPDSCH4とをマルチキャリアスケジューリングしている。さらに、PDCCH3は2つのサブフレームおよび2つのキャリアに跨って、PDSCH5、PDSCH6、PDSCH7、およびPDSCH8をマルチサブフレームスケジューリングおよびマルチキャリアスケジューリングしている。
ここで、マルチサブフレームスケジューリング等についての説明から一旦離れ、LTEシステムにおけるトランスポートブロック(TB: Transport Block)について説明する。従来のLTEシステムにおいては、1つのトランスポートブロックが1つのPDSCHに対応している。ここでトランスポートブロックとは、上位レイヤにおけるデータパケットに相当するデータの塊のことである。また、トランスポートブロックは、LTEシステムが採用している再送制御(HARQ: Hybrid Automatic Repeat reQuest)における処理の単位となっている。すなわち、受信側はトランスポートブロック単位でデータの復号を行い、復号結果に応じて復号成功を示すACK信号または復号失敗を示すNACK信号をトランスポートブロック毎に送信側に返信する。以降の説明においては、トランスポートブロックをデータ(下り送信の場合は下りデータ)と適宜読み替えても構わない。
LTEシステムの無線基地局(送信側)によるトランスポートブロック(下りデータ)の送信処理を説明する。無線基地局はまず、トランスポートブロックに24ビットの巡回冗長検査(CRC: Cyclic Redundancy Check)を付加する。そして無線基地局はCRCを付加したトランスポートブロックに対し、ターボ符号による符号化を行う。このとき、CRC付きのトランスポートブロックのサイズが6144ビットを超える場合、CRC付きのトランスポートブロックは分割されて符号化される。この分割は、LTEシステムにおけるターボ符号器が備えるインターリーバへの入力データのサイズ制限に基づくものである。なお、正確にはターボ符号器に入力されるデータはコードブロックと呼ばれる。CRCを付加されたトランスポートブロックが分割されない場合はそれがそのままコードブロックとなり、分割された場合は分割されたトランスポートブロックのそれぞれがコードブロックとなる。
ターボ符号化により、CRC付きのトランスポートブロック(下りデータ)はおよそ3倍のサイズに冗長化される。無線基地局はこの冗長化されたトランスポートブロックに対し、符号化率の調整(レートマッチング)を行う。LTEシステムにおいては適応変調符号化(AMC: Adaptive Modulation and Coding)が採用されているため、符号化率は無線品質に応じて適応的に定められる。具体的には、無線品質が良いほど符号化率は高くなり、無線品質が悪いほど符号化率は低くなる。無線品質が良い場合は符号化率を上げてデータを効率的に送信した方が良く、無線品質が悪い場合は符号化率を下げて確実にデータを送信した方が良いためである。レートマッチングは、符号化率を上げる場合にはビットの間引き(puncturing)を行い、符号化率を下げる場合にはビットの繰り返し(repetition)を行うことで実現される。
トランスポートブロック(下りデータ)は符号化率が調整された後、変調等のいくつかの処理を経て、無線フレーム中の各サブフレームのデータ信号領域に配置されたPDSCHにマッピングされる。ここでの変調方式についても、前述したAMCに基づいて、無線品質に応じて適応的に定められる。また、PDSCHを制御するための下り制御情報(DCI: Downlink Control Information)を、各サブフレームの制御信号領域内に配置されたPDCCHにマッピングする。DCIには、サブフレームにおけるPDCSHに割当てられたリソースを示す情報(RB割当: Resource Block assignment)や、AMCに基づく変調符号化方式を示す情報(MCS: Modulation and Coding Scheme)等が格納されている。また、DCIは無線端末の識別子でマスク(スクランブル)されたCRCが付加される。最後に無線基地局はこれらの情報をマッピングされたサブフレームを含む無線フレーム(無線信号)を無線端末に送信する。
一方、図2に基づいて、無線端末20(受信側)によるトランスポートブロック(下りデータ)の受信処理を説明する。無線端末20側の受信処理は、上記で説明した無線基地局10側の送信処理の反対の処理となる。なお、図2においては、煩雑さを避けるため、無線基地局10側の処理は送受信以外を省略している。
まず無線端末20は、無線フレーム(無線信号)中の各サブフレームを受信すると、制御情報がマッピングされたPDCCHの受信を行う(S101)。これは次のようにして行う。無線端末20は、サブフレームにおける制御信号領域内に配置されたPDCCHにマッピングされたDCIそれぞれに対して、当該無線端末20の識別子を用いてCRCのチェックを行う。そしてDCIのCRCチェックが成功した場合、無線端末20は当該DCIが自分宛てであると判断する。一方、DCIのCRCチェックが失敗した場合、無線端末20は当該DCIが自分宛てではないと判断する。
次に無線端末20は自分宛てのDCIを検出すると、当該DCIに含まれるパラメータを抽出し(S102)、必要に応じてそれらの解釈を行う(S103)。具体的には、無線端末20はDCIに含まれるRB割当に基づき、RBサイズを求める。また、無線端末20はDCIに含まれるMCSに基づき、TBSインデックスを求める。RBサイズとTBSインデックスについては後述する。また、無線端末20はMCSに基づき、PDSCHにマッピングされたデータの変調度(変調次数)を求める。
そして無線端末20は、下りデータがマッピングされたPDSCHの受信を行う(S104)。このとき無線端末20はDCIに含まれるRB割当に基づいて、サブフレーム上のPDSCHが配置されたリソースを特定し、PDSCHを抽出することができる。また、DCIに含まれるMCSから求めた変調度に基づいて、PDSCHにマッピングされた下りデータを復調する。
その後いくつかの処理を経て、無線端末20はレートマッチングの反対の処理に相当するデレートマッチングを行う。これにより、下りデータの符号化率をレートマッチング前の水準に戻す。言い換えれば、デレートマッチングにより、下りデータがレートマッチング前のサイズ(長さ)に戻ることになる。デレートマッチングを行うために、その前に、無線端末20はDCIに含まれる情報に基づいてトランスポートブロックのサイズ(TBS: Transport Block Size)を特定する(S105)。TBSの特定については後に詳述する。無線端末20は、求めたTBSとターボ符号の符号化率(所定値であり1/3)とからデレートマッチング後の下りデータのサイズを決定し、デレートマッチングを行う(S106)。
そして無線端末20はデレートマッチング後のデータに対してターボ復号を行い(S107)、復号後のデータに付加された24ビットのCRCのチェックを行う(S108)。このCRCのチェックが成功した場合、トランスポートブロック(下りデータ)の受信が成功したことを意味する。この場合、無線端末20は受信成功を示すACK信号を無線基地局10に送信する(S109)。一方、ターボ復号後のデータに付加された24ビットのCRCのチェックが失敗した場合、トランスポートブロックの受信が失敗したことを意味する。この場合、無線端末20は受信失敗を示すNACK信号を無線基地局10に送信し、データの再送を促す。
上述したように、無線端末20はデレートマッチングに際して、送信された下りデータの元のサイズであるTBSを特定する必要がある。TBSの特定(S105)は具体的には次のようにして行う。前述したように、無線端末20はDCIに含まれるRB割当から、所定の規則に基づいて、下りデータがマッピングされたPDSCHが割当てられたリソース量であるRBサイズを求める(S103)。ここでRB(Resource Block)とは、LTEにおけるリソース割当の(周波数方向の)単位である。RB1個当たりの大きさは一定であるため、RBサイズはRBの個数に対応している。また無線端末20はDCIに含まれるMCSから、所定の規則に基づいて、下りデータのTBSに対応するパラメータであるインデックス値であるTBS index(Transport Block Size index)を求める(S103)。S105で無線端末20は、求めたRBサイズとTBS indexとから、所定の規則に基づき、下りデータのTBSを求める。
図3は、RBサイズとTBS indexとから下りデータのTBSを求める際の所定の規則を説明する図である。図3に示される対応表は3GPPの標準仕様として規定されており、無線端末20はこの対応表に基づいて下りデータのTBSを求めることができる。本願においては、図3に例示されるようなTBSを求めるための変換テーブルをTBS変換テーブルと呼ぶことにする。
図3のTBS変換テーブルにおいて、横軸であるNPRBは、前述したRBサイズ(RBの個数)を表している。NPRBは1から110までのいずれかの整数値を取ることができる。一方、TBS変換テーブルの縦軸であるITBSは、前述したTBS indexを表している。ITBSは0から26までのいずれかの整数値を取ることができる。そしてTBS変換テーブルの各セルは、RBサイズとTBS indexとに応じたTBSを示している。具体的には例えばNPRBが5でありITBSが10である場合、図3に示されるTBS変換テーブルに基づいて、TBSは872となる。このようにして、無線端末20はRBサイズとTBS indexとから、図3で示されるTBS変換テーブルに基づき、下りデータのTBSを求めることができる。
ところで、前述したように従来のLTEシステムにおいては、1つのトランスポートブロックが1つのPDSCHに対応するものとなっている。すなわち、トランスポートブロックとPDSCHとが1対1となっている。しかしながら、1つのトランスポートブロックを複数のPDSCHに対応させることも技術的には可能であり、係る方式が将来的にLTEシステムに導入される可能性もあると考えられる。以降では便宜上、係る方式を「参考方式」と呼ぶことにする。ここで、図1ではPDSCHが複数のサブフレームあるいは複数のキャリアにまたがる場合、1つのサブフレームおよび1つのキャリア上のPDSCHを一つのPDSCHとみなしているが、1つのトランスポートブロックがマッピングされる複数のサブフレームあるいは複数のキャリアにまたがるPDSCHを1つのPDSCHとみなすこともできる。後で出てくる図14および図15でも同様である。以下の説明では便宜上、1つのサブフレームおよび1つのキャリア上のPDSCHを1つのPDSCHをみなしている。
参考方式によれば、前述したマルチサブフレームスケジューリング等において、複数のサブフレーム等における複数のPDSCHを用いて1つのトランスポートブロックを送信することも可能となる。これにより、参考方式は従来方式と比較していくつかの効果が得られると考えられる。
まず、参考方式によれば、無線端末20がACK/NACK信号の送信回数を従来方式よりも削減することができる。トランスポートブロックとPDSCHが1対1である従来方式によれば、例えば無線端末20が4個のサブフレームにおける4個のPDSCHを受信した場合、4個のACK/NACK信号を返信する必要がある。トランスポートブロックはACK/NACK信号の送信単位であるためである。これに対し、トランスポートブロックとPDSCHが1対Nである参考方式によれば、例えば無線端末20が4個のサブフレームにおける4個のPDSCHを受信した場合でも、1個のACK/NACK信号を返信すればよい。これにより、ACK/NACK信号の送信に必要な無線リソースを削減することが可能となり、無線リソースの利用効率を高めることができる。また、ACK/NACK信号の送信に必要な消費電力を削減することが可能となり、無線端末20の駆動時間を延ばすことができる。
また、参考方式によれば、ターボ符号化の符号化利得を従来方式よりも高めることができる。前述したようにターボ符号器にはインターリーバに基づく入力サイズの上限(6144ビット)があるが、トランスポートブロックサイズ(正確にはコードブロックサイズ)がこの上限値に近いほど高い符号化利得が得られることが知られている。一方、例えば従来方式における4個のトランスポートブロックを参考方式ではまとめて1個のトランスポートブロックとすることができる。したがって、参考方式によれば従来方式と比べてトランスポートブロックサイズを大きくすることができ、これにより高い符号化利得を確保することが可能となる。
さらに、参考方式によれば、データの送信効率(スループット)を従来方式よりも高めることができる。上記のように、参考方式によれば従来方式と比べてトランスポートブロックサイズを大きくすることができる。そのため参考方式の方が、トランスポートブロック毎に付加される24ビットのCRCの割合が相対的に小さくなり、これにより高いスループットを確保しやすくなる。
もちろん、参考方式はマルチサブフレームスケジューリング等を前提とするため、前述したマルチサブフレームスケジューリング等の効果を得られることは言うまでもない。すなわち、マルチサブフレームスケジューリングにより、制御信号の量を削減できることで、伝送効率の向上を実現できる。また、柔軟性のあるスケジューリングを実現することができる。
以上のような効果が得られるため、参考方式をLTEの下りのデータ送信におけるマルチサブフレームスケジューリング等に適用するのは有用性が高いと考えられる。しかしながら、これを実現した場合、次のような問題が生じることが考えられる。この問題は、発明者が従来技術等を子細に検討した結果、新たに見出したものである。
いま、参考方式をLTEの下りのデータ送信におけるマルチサブフレームスケジューリング等に適用した場合を考える。この場合も、無線端末20は下りのデータを受信すると、当該データのTBSを特定する必要がある。TBSが分からないとデレートマッチングを行えず、結果としてデータの復号が行えないためである。
しかしながら、参考方式をLTEの下りのデータ送信におけるマルチサブフレームスケジューリング等に適用した場合、従来のLTEで規定されている方法では、無線端末20はTBSを求めることができない。上述したように、従来のLTEで規定されている方法では、無線端末20はデータに付随するDCIに基づいてまずRBサイズとTBS indexを求め、次にこれらと図3に示されるTBS変換テーブルに基づいてTBSを求める。ここで、データに付随するDCIから求められるRBサイズは、あくまでも一つのPDSCHに割当てられたRBの量(個数)である。しかしながら、マルチサブフレームスケジューリング等により送信されたデータについては、複数のPDSCHに跨ってデータがマッピングされるため、DCIに含まれるRBサイズが元のデータサイズであるTBSに直結しない。そのため、無線端末20は複数のPDSCHに跨るデータに割当てられたRBサイズが全部でどれだけかを把握することができない。RBサイズが分からないと、無線端末20は、従来のLTEで規定されている方法に沿って、下りデータのTBSを特定することができない。
すなわち、従来のLTEで規定されている方法では、無線端末20はマルチサブフレームスケジューリング等により送信されたデータのTBSを特定することができない。別の言い方をすれば、マルチサブフレーム等に跨るデータのTBSを無線端末20が特定する手段は、これまで世の中に知られていなかった。
以上をまとめると、前述した参考方式をLTEの下りのデータ送信におけるマルチサブフレームスケジューリング等に適用すると、前述したような効果が得られ、有用であると考えられる。しかしながら、そうした場合、従来のLTEで規定されている方法では、無線端末20はTBSを求めることができないという問題が残っている。前述したようにこの問題は、発明者が従来技術を仔細に検討した結果として新たに見出したものであり、従来は知られていなかったものである。以降では、この問題を解決するための本願の各実施形態を説明する。
[第1実施形態]
第1実施形態は、マルチサブフレームスケジューリング等によりトランスポートブロック(下りデータ)に割り当てられた全RBサイズを求めた後、当該全RBサイズに基づいてトランスポートブロックの全TBSを求めるものである。
換言すれば、第1実施形態に係る無線通信システムは、周波数帯域および期間を有する無線リソースによって送信を行う送信装置と、前記無線リソースにおいて前記送信装置が割当て可能な複数の択一的なリソース量と、該リソース量によって送信可能なデータサイズとの対応関係を記憶する受信装置と、を備え、前記送信装置は前記受信装置に対し、複数の前記無線リソースに跨って送信されるデータと、前記複数の前記無線リソースの個数を示す第1情報と、前記択一的なリソース量の一つである第1リソース量を示す第2情報とを送信し前記受信装置は、前記個数と前記第1リソース量と前記対応関係とに基づいて前記送信可能なデータサイズの一つである第1データサイズを求め、該第1データサイズに基づいて前記データを復号する無線通信システムである。第1実施形態に係る無線通信システムは、さらに、前記受信装置は、前記第1リソース量を前記個数倍した第2リソース量と前記対応関係とに基づいて前記第1データサイズを求める無線通信システムである。
以下では図面を用いて第1実施形態を説明する。なお、第1実施形態は本願発明をLTEシステムに適用した場合に相当するが、本願発明はLTEシステム以外の無線通信システムに対しても同様に適用することができることは言うまでもない。上りデータに対しても、図面の下りデータを所定時間後の上りデータに変更することにより、同様に適用することができる。
まず、第1実施形態における前提を説明する。第1実施形態においては、前述したマルチサブフレームスケジューリング等を前提としている。ここで、マルチサブフレームスケジューリング等としては、前述したように、例えばマルチサブフレームスケジューリングとマルチキャリアスケジューリングとの少なくとも一方とすることができる。また、第1実施形態においては、前述した参考方式のように、1つのトランスポートブロック(下りデータ)を複数のPDSCHにマッピングすることができるという前提をおくものとする。
以上の2つの前提によれば、第1実施形態は、マルチサブフレームスケジューリング等において、複数のサブフレーム等における複数のPDSCHを用いて1つのトランスポートブロックを送信するものであると言える。第1実施形態は、この点では前述した参考方式と変わりがない。第1実施形態は、参考方式が内包する問題を解決しつつ、参考方式と同様の機能を実現するものであると言える。
なお、第1実施形態に係る無線通信システムはマルチサブフレームスケジューリング等を行うものであるが、シングルサブフレームかつシングルキャリアのスケジューリングも行うことができるのは言うまでもない。しかし、以降の説明においては説明の複雑化を避けるため、特に断りが無い限り、第1実施形態に係る無線通信システムはマルチサブフレームスケジューリング等を適用してデータ送信を行うものとする。
図4に、第1実施形態に係る無線通信システムにおけるトランスポートブロック(下りデータ)の送受信処理のシーケンスの一例を示す。図4のシーケンスは、図1で示される従来技術に係るトランスポートブロックの送受信処理のシーケンスに対応するものである。
図4のS201で無線基地局10はPDCCHを無線端末20に送信する。前述したように、下りデータに先だって、当該下りデータを制御するための下り制御情報であるDCIがPDCCHにマッピングされて送信される。したがって、PDCCHの送信はDCIの送信と言い換えることもできる。無線基地局10は無線端末20向けのDCIに、当該無線端末20の識別子でスクランブルしたCRCを付加して、下り無線フレーム中の下りサブフレームの制御信号領域に配置されるPDCCHにマッピングして送信する。
一方、S201で無線端末20はPDCCHを無線基地局10から受信する。PDCCHの受信はDCIの受信と言い換えることもできる。無線端末20は、下りサブフレームの制御信号領域内に配置されたPDCCHにマッピングされたDCIそれぞれに対して、当該無線端末20の識別子を用いてCRCのチェックを行う。そしてDCIのCRCチェックが成功した場合、無線端末20は当該DCIが自分宛てであると判断し、当該DCIを受信する。一方、DCIのCRCチェックが失敗した場合、無線端末20は当該DCIが自分宛てではないと判断し、当該DCIの受信は行わない。ここでは、無線端末20はDCIのCRCのチェックが成功し、自分宛てのDCIを受信したものとする。
次に図4のS202で無線端末20は、DCIからトランスポートブロック(下りデータ)を受信するためのパラメータを抽出する。
ここで、LTEシステムの下り制御情報であるDCIを説明する。DCIにはいくつかの種類があるが、ここでは下りのデータ送信を行うためのDCIの一つであるDCI format 1を例に説明する。なお、本願各実施形態においては、下りデータ送信を行うための他のDCI(例えばDCI format 2等)をDCI format 1と全く同様に用いることができるが、詳細な説明は割愛する。
図5にDCI format 1の内容の一例を示す。DCI format 1にはトランスポートブロック(下りデータ)を受信するためのパラメータであるResource Block Assignment(RB割当)、MCS(Modulation and Coding Scheme)、CIF(Carrier Indicator Field)が含まれている。DCI format 1には他にもいくつかのパラメータが含まれているが、本願の内容には関連が薄いため、説明は割愛する。
RB割当は、下りデータがマッピングされるPDSCHが配置される下りサブフレーム上の無線リソースを示すパラメータである。より具体的には、RB割当は、下りサブフレームにおいてPDSCH(下りデータ)が配置される領域の周波数成分をリソースブロック(RB: Resource Block)と呼ばれる単位で示すパラメータである。例えばDCI format 1では不連続なRBをビットマップで指定することができる。また、例えばDCI format 1Aでは連続するRBを指定することができる。いずれにしても、無線端末20はDCI中のRB割当に基づいて、下りサブフレーム上でPDSCHが配置されるRBを認識することができる。これにより、無線端末20は下りサブフレームからPDSCH(下りデータ)を抽出することが可能となる。なお、LTEの下りサブフレームでPDSCHが配置されるリソースは、時間軸方向では各サブフレームの先頭の制御信号領域を除いたシンボルと決まっている。そのため、PDSCHが配置されるリソースの時間成分を無線基地局10から無線端末20にDCIで通知する必要はない。
DCIに含まれるMCSは、PDSCHにマッピングされた下りデータの変調方式および符号化方式を示すパラメータである。無線端末20は、DCI中のRB割当に基づいて下りサブフレームから抽出したPDSCHを、MCSに基づいて復調および復号することで、PDSCHにマッピングされた下りデータを得ることができる。MCSは5ビットの情報であり、0〜31の値を取ることができる。
CIFは、マルチサブフレームスケジューリング等においてDCIが制御対象とするマルチサブフレーム等を示すパラメータである。LTEのCIFは3ビットの情報であり、本来的にはキャリアを特定するパラメータである。例えば、マルチキャリアスケジューリングを行う場合に、DCIが制御対象とするマルチキャリアをCIFによって示すことができる。具体的には、DCIが制御対象とするマルチキャリアとして当該DCIが送信されたキャリアの他に一つのみ指定可能という条件の下で、当該他のキャリアの識別子をCIFによって示すことができる。他の一例としては、DCIが制御対象とするマルチキャリアを、CIFの3ビットが示す数だけの連続するキャリアとすることができる。他の一例としては、DCIが制御対象とするマルチキャリアを、CIFの3ビットに基づくビットマップで示すことができる。
また、上記のようにCIFは本来的にはキャリアを特定するパラメータであるが、それ以外のものを特定するパラメータに拡張しても良い。例えば、マルチサブフレームスケジューリングを行う場合に、DCIが制御対象とするマルチサブフレームをCIFによって示すことができる。具体的には、一例としては、DCIが制御対象とするマルチサブフレームを、CIFの3ビットが示す数だけの連続するサブフレームとすることができる。他の一例としては、DCIが制御対象とするマルチサブフレームを、CIFの3ビットに基づくビットマップで示すことができる。
また、CIFでマルチキャリアとマルチサブフレームの両方を表すこととしても良い。一例として、CIFの3ビットを例えば最初の1ビットと後の2ビットに分け、1ビットでマルチキャリアを示し、2ビットでマルチサブフレームを示すようにしても良い。なお、CIFとは別にサブフレームを示す3ビットの領域であるSIF(Subframe Indicator Field)を用意しておき、これによりマルチサブフレームを示すようにすることもできる。
いずれにしても、CIFやSIF等によって、マルチサブフレームスケジューリング等においてDCI(PDCCH)が制御対象とするマルチサブフレーム等を示すことができる。なお、繰り返しになるが、本願におけるマルチサブフレーム等は、マルチサブフレームとマルチキャリアとを含む概念である。これ以降、CIF等のようにマルチサブフレーム等を示す情報を総称して、マルチサブフレーム等情報と呼ぶことにする。
図4の説明に戻り、S203で無線端末20は、DCIに含まれているパラメータの解釈を行う。具体的には、無線端末20は前述したRB割当、MCS、マルチサブフレーム等情報(CIF等)に基づいて、後の処理で使用する他のパラメータを求める。以下ではS203の処理を詳細に説明する。
まず、S203において無線端末20は、RB割当に基づいて、単位無線リソース(1キャリアの1サブフレーム)あたりのRBサイズ(RBの個数)を求める。RB割当は、サブフレーム内の連続するRBを示す場合と、サブフレーム内の不連続なRBをビットマップで示す場合とがあるが、いずれの場合であっても無線端末20は単位無線リソースあたりのRBサイズを求めることができる(詳細は割愛する)。
また、S203において無線端末20は、MCSに基づいてTBSインデックスを求める。TBSインデックスは、前述したように、トランスポートブロック(下りデータ)のサイズに対応しており、下りデータのデレートマッチングに必要となるパラメータである。無線端末20はMCSから、所定の規則に基づいて、TBSインデックスを求める。具体的には無線端末20は、図6のTBS変換テーブルに基づいて、MCSからTBSインデックスを求める。図6のTBS変換テーブルは3GPPの標準仕様で規定されているものである。このTBS変換テーブルにおいては、MCSはIMCSと表され、TBSインデックスはITBSと表されている。また、PDSCHにマッピングされた下りデータの変調度(変調次数)がQmと表されている。このTBS変換テーブルから分かるように、無線端末20はMCSからTBSインデックスと変調度とを求める。一例としてMCSの値が12の場合、図6の表に基づいて、TBSインデックスは11となり、変調度は4となる。
さらに、無線端末20はマルチサブフレーム等情報(CIF等)に基づいて、マルチサブフレームスケジューリング等においてDCIが制御対象とする単位無線リソース(1キャリアの1サブフレーム)の個数を求める。ここでマルチサブフレームスケジューリング等とは、前述したように、マルチサブフレームスケジューリングとマルチキャリアスケジューリングとを包含する概念である。以下では具体例で説明する。例えばマルチサブフレームスケジューリング等が適用されないことがCIF等に基づいて把握された場合、DCIが制御対象とする単位無線リソースの個数は1個となる。サブフレーム数が3個のマルチサブフレームスケジューリングが適用されることがCIF等に基づいて把握された場合、DCIが制御対象とする単位無線リソースの個数は3個となる。一方、キャリア数が2個のマルチキャリアスケジューリングが適用されることがCIF等に基づいて把握された場合、DCIが制御対象とする単位無線リソースの個数は2個となる。さらに、サブフレーム数が3個のマルチサブフレームスケジューリングとキャリア数が2個のマルチキャリアスケジューリングが併せて適用されることがCIF等に基づいて把握された場合、DCIが制御対象とする単位無線リソースの個数は6(=3×2)個となる。このように、無線端末20はCIF等のマルチサブフレーム等情報に基づいて、DCIが制御対象とする単位無線リソースの個数を求めることができる。
次に図4のS204〜S205で無線基地局10は、トランスポートブロック(下りデータ)がマッピングされた複数のPDSCHを無線端末20に送信する。ここでのPDSCHの送信は、S201で送信したPDCCHに対応するものである。第1実施形態では、最初に述べた2つの前提により、1つのトランスポートブロック(下りデータ)が複数の単位無線リソースにおける複数のPDSCHを用いて送信される。無線基地局10は、S201で送信したPDCCHにマッピングされたDCIに含まれるマルチサブフレーム等情報(CFI等)に沿って、複数の単位無線リソースに配置された複数のPDSCHにトランスポートブロック(下りデータ)をマッピングして送信する。なお、S204の処理は、トランスポートブロック(下りデータ)を複数に分けることを除いては前述した従来のLTEシステムのトランスポートブロックの送信処理と変わらないため、ここでは詳細な説明は割愛する。
一方、S204〜S205で無線端末20は、トランスポートブロック(下りデータ)がマッピングされた複数のPDSCHを無線基地局10から受信する。無線端末20は、S201で受信したPDCCHにマッピングされたDCIに含まれるマルチサブフレーム等情報(CFI等)に基づいて、複数の単位無線リソースに配置された複数のPDSCHにマッピングされたトランスポートブロック(下りデータ)を受信する。
S204で無線端末20は、トランスポートブロック(下りデータ)がマッピングされた複数のPDSCHをそれぞれ受信する。このとき無線端末20は、S201で受信したDCIに含まれるRB割当に基づいて、サブフレーム上でPDSCHが配置されたRBを特定する。また、DCIに含まれるMCSに基づいて求めた変調度を用いて、PDSCHにマッピングされた下りデータを復調する。無線端末20は、複数のPDSCHにマッピングされた下りデータの全てを受信すると、それら下りデータを所定の規則で結合し、S206に進む。
なお、図4のS201のPDCCHと1回目のS204のPDSCHとは、通常は1つの下りサブフレーム内で送受信される。言い換えれば、S201のPDCCHと1回目のS204のPDSCHとは、通常は同じサブフレーム上に配置されるものである。ただし、必ずしもそうである必要はなく、S201のPDCCHと1回目のS204のPDSCHとが別のサブフレームまたは別のキャリアにおいて送信されても構わない。
次に図4のS206で無線端末20は、S204〜S205で受信したトランスポートブロック(下りデータ)のサイズ(TBS)を特定する。前述したように、TBSは、下りデータを復号化するためのデレートマッチング処理を行うために必要なパラメータである。S206で無線端末20は、S203で求めたRBサイズ、単位無線リソース個数、およびTBSインデックスに基づいてTBSを求める。S206の処理の詳細は後述する。
図4のS207で無線端末20は、S206で求めたTBSに基づいて、S204で受信および復調した下りデータのデレートマッチングを行う。これにより、受信したデータの符号化率をレートマッチング前の水準に戻す。言い換えれば、デレートマッチングにより、データがレートマッチング前のサイズ(長さ)に戻ることになる。デレートマッチング後のデータのサイズは、S206で求めたTBSと、下りデータに施されているターボ符号の符号化率(所定値であり1/3)によって求める。
図4のS208で無線端末20は、S207でデレートマッチングした下りデータに対し、ターボ復号を行う。そしてS209で無線端末20は、S208で復号した下りデータに付加された24ビットのCRCのチェックを行う。このCRCのチェックが成功した場合、トランスポートブロック(下りデータ)の受信が成功したことを意味する。一方、ターボ復号後のデータに付加された24ビットのCRCのチェックが失敗した場合、トランスポートブロックの受信が失敗したことを意味する。
最後に、図4のS210で無線端末20は、S209のチェックに基づいて、トランスポートブロック(下りデータ)に対する応答信号を無線基地局10に送信する。具体的には、S209のチェックが成功した場合、無線端末20は受信成功を示すACK信号を無線基地局10に送信する。そしてトランスポートブロックの送受信処理は完了する。一方、S209のチェックが失敗した場合、無線端末20は受信失敗を示すNACK信号を無線基地局10に送信する。この場合、詳細は割愛するが、無線基地局10は無線端末20にトランスポートブロックの再送を行うことになる。
次に図7に基づいて、第1実施形態におけるTBS特定処理を説明する。図7に示されるTBS特定処理の処理フローは、図4のS206で無線端末20が行う処理を具体化したものである。
図7のS301で無線端末20は、マルチサブフレームスケジューリング等によりトランスポートブロック(下りデータ)に割り当てられた全てのRBサイズ(全RBサイズ)を求める。この全RBサイズは、トランスポートブロックがマッピングされる複数のPDSCHに割当てられたRBサイズの合計値に相当する。
ここで、図4のS203で求めたRBサイズは、一つの単位無線リソース(1キャリアの1サブフレーム)に配置された一つのPDSCHに割当てられたリソース量(RB数)に相当する。言い換えれば、このRBサイズは、単位無線リソース当りのRBサイズに相当する。したがって、全RBサイズは、図4のS203で求めた単位無線リソース個数とRBサイズとの積により求めることができる。一例としては、単位無線リソース個数が2個で、RBサイズが4RBである場合、下りデータに割り当てられた全RBサイズは2×4=8RBと求めることができる。
図7のS302で無線端末20は、S301で求めた全RBサイズと、図4のS203で求めたTBSインデックスとから、所定の規則に基づいて、マルチサブフレームスケジューリング等により送信されたトランスポートブロック(下りデータ)全体のサイズである全TBSを求める。具体的には、図3のTBS変換テーブルにおいて、横軸の値を全RBサイズとし、縦軸の値をTBSインデックスとすることで、全TBSを求めることができる。一例としては、全RBサイズが8RBでTBSインデックスが7の場合、図3のTBS変換テーブルから、全TBSは968と求めることができる。
以上で説明した第1実施形態によれば、マルチサブフレームスケジューリング等によりトランスポートブロック(下りデータ)が送信された場合であっても、無線端末20はTBSを求めることができる。すなわち、前述した参考方式に残された問題が解決される。これにより、マルチサブフレームスケジューリング等によりトランスポートブロックが送信された場合であっても、無線端末20は下りデータを適切に受信することができるようになる。第1実施形態によれば、前述したACK/NACK信号の削減、ターボ符号化の符号化利得の向上、データ送信効率の向上等といった、マルチサブフレームスケジューリング等による各種の恩恵を受けられることは言うまでもない。したがって、第1実施形態によれば、マルチサブフレームスケジューリング等による各種の恩恵を受けつつ、無線端末20側が適切にトランスポートブロックを受信できるとの新たな効果を得ることができる。
また、第1実施形態によれば、3GPPの標準仕様で既に規定されたパラメータおよびTBS変換テーブル等を用いて実現することができる。言い換えれば、第1実施形態は、3GPPの標準仕様に新たなパラメータやTBS変換テーブル等を導入する必要がない。そのため、第1実施形態は、3GPPの標準仕様に対して最小限の修正を行えば導入可能である。したがって、第1実施形態によれば、容易に導入することができ、且つ導入にかかるコストを抑制できるという効果も得ることができる。
[第2実施形態]
第1実施形態は、マルチサブフレームスケジューリング等によりトランスポートブロック(下りデータ)に割り当てられた全RBサイズを求めた後、当該全RBサイズに基づいてトランスポートブロックの全TBSを求めるものである。これに対し第2実施形態は、単位無線リソース当りのTBSを求めた後、当該TBSに基づいて、全TBSを求めるものである。
換言すれば、第2実施形態に係る無線通信システムは、周波数帯域および期間を有する無線リソースによって送信を行う送信装置と、前記無線リソースにおいて前記送信装置が割当て可能な複数の択一的なリソース量と、該リソース量によって送信可能なデータサイズとの対応関係を記憶する受信装置と、を備え、前記送信装置は前記受信装置に対し、複数の前記無線リソースに跨って送信されるデータと、前記複数の前記無線リソースの個数を示す第1情報と、前記択一的なリソース量の一つである第1リソース量を示す第2情報とを送信し前記受信装置は、前記個数と前記第1リソース量と前記対応関係とに基づいて前記送信可能なデータサイズの一つである第1データサイズを求め、該第1データサイズに基づいて前記データを復号する無線通信システムである。第2実施形態に係る無線通信システムは、さらに、前記受信装置は、前記第1リソース量と前記対応関係とに基づいて前記送信可能なデータサイズの一つである第2データサイズを求め、該第2データサイズを前記個数倍することで前記第1データサイズを求める無線通信システムである。
第2実施形態は第1実施形態と共通する点が多い。以下では第2実施形態において第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
第2実施形態に係る下りデータ通信の全体フローは、第1実施形態と同様であり、図4に沿って説明された通りである。ここでは全体フローの説明は割愛する。
第2実施形態においては、TBS特定処理(図4の全体フローのS206に対応)が第1実施形態と異なる。図8に、第2実施形態に係るTBS特定処理の処理フローを示す。
図8のS401で無線端末20は、単位無線リソース当りのTBSを求める。単位無線リソース当りのTBSは、図4のS203で求めたRBサイズ(単位無線リソース当りのRBサイズに相当)とTBSインデックスとから、所定の規則に基づいて求めることができる。具体的には、図3のTBS変換テーブルにおいて、横軸の値をRBサイズとし、縦軸の値をTBSインデックスとすることで、単位無線リソース当りのTBSを求めることができる。一例としては、RBサイズが4RBでTBSインデックスが7の場合、図3のTBS変換テーブルから、単位無線リソース当りのTBSは472と求めることができる。
図8のS402で無線端末20は、マルチサブフレームスケジューリング等により送信されたトランスポートブロック(下りデータ)全体のサイズである全TBSを求める。下りデータのTBSは、図4のS203で求めた単位無線リソース個数と、S401で求めた単位無線リソース当りのTBSとの積で求めることができる。一例としては、単位無線リソース個数が3個で、単位無線リソース当りのTBSが472である場合、マルチサブフレームスケジューリング等により送信されたトランスポートブロックの全TBSは3×472=944と求めることができる。
以上で説明した第2実施形態によれば、第1実施形態と同等の効果が得られる。すなわち、第2実施形態によれば、マルチサブフレームスケジューリング等による各種の恩恵を受けつつ、無線端末20側が適切にトランスポートブロック(下りデータ)を受信できるとの新たな効果を得ることができる。また、第2実施形態によれば、容易に導入することができ、且つ導入にかかるコストを抑制できるという効果も得ることができる。
ところで、第1実施形態は、図7のS301で求めた全RBサイズの総数が110を超える場合に対応できない。図3に示すTBS変換テーブルの横軸の最大値が110であるため、図7のS302でこのTBS変換テーブルを適用することができないためである。これに対し、第2実施形態は、たとえ全RBサイズの総数が110を超えていても、単位無線リソース当りのRBサイズが110を超えていなければ対応可能である。したがって、第2実施形態は、第1実施形態が適用できないような大きいサイズのトランスポートブロック(下りデータ)の送信に対しても適用可能であるという利点を有する。
[第3実施形態]
第3実施形態は、第1実施形態を適用可能な場合には第1実施形態を適用し、それ以外の場合には第2実施形態を適用するものである。
換言すれば、第3実施形態に係る無線通信システムは、周波数帯域および期間を有する無線リソースによって送信を行う送信装置と、前記無線リソースにおいて前記送信装置が割当て可能な複数の択一的なリソース量と、該リソース量によって送信可能なデータサイズとの対応関係を記憶する受信装置と、を備え、前記送信装置は前記受信装置に対し、複数の前記無線リソースに跨って送信されるデータと、前記複数の前記無線リソースの個数を示す第1情報と、前記択一的なリソース量の一つである第1リソース量を示す第2情報とを送信し前記受信装置は、前記個数と前記第1リソース量と前記対応関係とに基づいて前記送信可能なデータサイズの一つである第1データサイズを求め、該第1データサイズに基づいて前記データを復号する無線通信システムである。第3実施形態に係る無線通信システムは、さらに、前記受信装置は、前記第1リソース量を前記個数倍した第2リソース量が前記択一的なリソース量の最大値を超えない場合、該第2リソース量と前記対応関係とに基づいて前記第1データサイズを求めるとともに、前記第2リソース量が前記択一的なリソース量の最大値を超える場合、前記第1リソース量と前記対応関係とに基づいて前記送信可能なデータサイズの一つである第2データサイズを求め、該第2データサイズを前記個数倍することで前記第1データサイズを求める無線通信システムである。
第3実施形態は第1実施形態と共通する点が多い。以下では第3実施形態において第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
第3実施形態に係る下りデータ通信の全体フローは、第1実施形態と同様であり、図4に沿って説明された通りである。ここでは全体フローの説明は割愛する。
第3実施形態においては、TBS特定処理(図4の全体フローのS206に対応)が第1実施形態と異なる。図9に、第3実施形態に係るTBS特定処理の処理フローを示す。
図9のS501で無線端末20は、マルチサブフレームスケジューリング等によりトランスポートブロック(下りデータ)に割り当てられた全RBサイズを求める。この処理は、図7のS301と同じものである。具体的には、この全RBサイズ(単位はリソースブロック)は、図4のS203で求めた単位無線リソース個数とRBサイズ(単位無線リソース当りのリソース量に相当)との積により求めることができる。
図9のS502で無線端末20は、S501で求めた全RBサイズが上限値以下であるか否かを判定する。ここで、上限値は、図3のTBS変換テーブルにおけるRBサイズの上限値に相当し、具体的には110である。無線端末20は全RBサイズが110以下である場合、S503に進む。一方、無線端末20は全RBサイズが110を超える場合、S504に進む。
図9のS503で無線端末20は、S501で求めた全RBサイズと、図4のS203で求めたTBSインデックスとから、所定の規則に基づいて、マルチサブフレームスケジューリング等により送信されたトランスポートブロック(下りデータ)全体のサイズである全TBSを求める。この処理は、図7のS302と同じものである。具体的には、図3のTBS変換テーブルにおいて、横軸の値を全RBサイズとし、縦軸の値をTBSインデックスとすることで、マルチサブフレームスケジューリング等により送信されたトランスポートブロックの全TBSを求めることができる。
一方、図9のS504で無線端末20は、単位無線リソース当りのTBSを求める。この処理は、図8のS401と同じものである。具体的には、単位無線リソース当りのTBSは、図4のS203で求めた単位無線リソース当りのRBサイズとTBSインデックスとから、所定の規則に基づいて求めることができる。
図9のS505で無線端末20は、マルチサブフレームスケジューリング等により送信されたトランスポートブロック(下りデータ)の全TBSを求める。この処理は、図8のS402と同じものである。具体的には、トランスポートブロックの全TBSは、図4のS203で求めた単位無線リソース個数と、S504で求めた単位無線リソース当りのTBSとの積で求めることができる。
以上で説明した第3実施形態によれば、第1実施形態と同等の効果が得られる。すなわち、第3実施形態によれば、マルチサブフレームスケジューリング等による各種の恩恵を受けつつ、無線端末20側が適切にトランスポートブロック(下りデータ)を受信できるとの新たな効果を得ることができる。また、第3実施形態によれば、容易に導入することができ、且つ導入にかかるコストを抑制できるという効果も得ることができる。
ところで、上述したように、第2実施形態は、第1実施形態が適用できないような大きいサイズのトランスポートブロックの送信に対しても適用可能であるという利点を有する。一方、第1実施形態は第2実施形態と比較して、既存の標準仕様への適合性が高いとともに、最適な特性が得られやすいという効果がある。これは、第1実施形態の処理は図3に示すTBS変換テーブルに沿っているのに対し、第2実施形態の処理はこのTBS変換テーブルから若干のずれが発生しうるためである。このずれは、上記の第1実施形態と第2実施形態の説明において、同一の具体例に基づいて説明したにもかかわらず、第1実施形態により求められたTBSは968であり、第2実施形態により求められたTBSは944となったことからも分かる。
このように、第1実施形態と第2実施形態はそれぞれ利点がある。第3実施形態は、第1実施形態と第2実施形態とを場合に応じて使い分けることで、双方の利点を同時に得ることができるという効果を奏するものである。
[第4実施形態]
第4実施形態は、図3に示されるTBS変換テーブルを拡張したTBS変換テーブルを予め用意しておくものである。
第4実施形態は第1実施形態と共通する点が多い。以下では第4実施形態において第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
第4実施形態に係る下りデータ通信の全体フローは、第1実施形態と同様であり、図4に沿って説明された通りである。ここでは全体フローの説明は割愛する。
第1実施形態と第4実施形態とでは、TBS特定の処理が異なる。特に第4実施形態は、TBSを求める際に用いるTBS変換テーブルとして、図3に示されるTBS変換テーブルとは別のTBS変換テーブルを有することを特徴とする。第1実施形態は、3GPPの標準仕様に既に規定されているTBS変換テーブル(図3)に基づいてTBSを求めていたため、マルチサブフレームスケジューリング等における全RBサイズに制限があった。これに対し第4実施形態では、この制限を撤廃するために、図3に示されるTBS変換テーブルを拡張した新たなTBS変換テーブル(以降は拡張TBS変換テーブルと称する)を導入する。
図10に第4実施形態で用いる拡張TBS変換テーブルの一例を示す。図10の拡張TBS変換テーブルの縦軸は、図3と同様にTBSインデックスを示しており、0〜26の値を取りうる。一方、図10の拡張TBS変換テーブルの横軸は、図3と同様にRBサイズ(RBの個数)を示しているが、図3が1〜110の値を取るのに対し、図10は111以上の値を取るように構成されている。
より詳細には、図10の拡張TBS変換テーブルの横軸のとりうる値は、1〜110の各値を所定条件を満たす整数倍した数のうちで110を超えるものを含めるようにする。ここで所定条件は、マルチサブフレームスケジューリング等に用いられる単位無線リソース(1キャリアの1サブフレーム)の個数が取りうる値(ただし1は除く)とする。
図10に基づいて具体的に説明する。図10の前提として、マルチサブフレームスケジューリングが可能なサブフレーム数が5個であり、マルチキャリアスケジューリングは用いられないものとする。このとき、マルチサブフレームスケジューリング等に用いられる単位無線リソース(1キャリアの1サブフレーム)の個数が取りうる値は2、3、4、または5となる。これらが所定条件を満たす整数となる。
したがって、図10の横軸の最初の値は、37の3倍に相当する111となる。次の値は、56の2倍等に相当する112となる。113は素数であり、1〜110の各値を2〜5の整数倍した数ではないため、図10の横軸の値とはならない。図10の横軸の3番目の値は、57の2倍等に相当する114となる。以降同様に、図10の横軸の値が定まり、最後から2番目の値は109の5倍に相当する545となり、最後の値は110の5倍に相当する550となる。こうすることにより、マルチサブフレームスケジューリングが可能なサブフレーム数が5個であり、マルチキャリアスケジューリングは用いられない場合に取りうるあらゆる全RBサイズを網羅することができる。なお、この場合、図10の横軸のエントリ数は214個となる。
図11に基づいて拡張TBS変換テーブルの他の具体例を説明する。図11の前提として、マルチサブフレームスケジューリングが可能なサブフレーム数が5個であり、マルチキャリアスケジューリングが可能なキャリア数は5個とする。このとき、マルチサブフレームスケジューリング等に用いられる単位無線リソース(1キャリアの1サブフレーム)の個数が取りうる値は1〜5の各整数と1〜5の各整数とを乗じた整数(ただし1を除く)となる。具体的には、2、3、4、5、6、8、9、10、12、15、16、20、または25となり、これらが所定条件を満たす整数となる。
したがって、図11の横軸の最初の値は、37の3倍に相当する111となる。次の値は、56の2倍等に相当する112となる。113は素数であり、1〜110の各値を1〜5の整数倍した数ではないため、図11の横軸の値とはならない。図11の横軸の3番目の値は、57の2倍等に相当する114となる。以降同様に、図11の横軸の値が定まり、最後から2番目の値は109の25倍に相当する2725となり、最後の値は110の25倍に相当する2750となる。こうすることにより、マルチサブフレームスケジューリングが可能なサブフレーム数が5個であり、マルチキャリアスケジューリングが可能なキャリア数が5個の場合に取りうるあらゆる全RBサイズを網羅することができる。なお、この場合、図11の横軸のエントリ数は614個となる。
一方、図10や図11の拡張TBS変換テーブルにおける各セルの値(TBS)は所定の規則に基づいて予め決定しておく。各セルの値は、アプリケーションで用いられるデータサイズや符号化率を含む種々の要因によって決定されて良いが、ここでは詳細は割愛する。
次に、図12に、第4実施形態に係るTBS特定処理の処理フローの一例を示す。この例では、図3に示されるTBS変換テーブルに加え、図10に示される拡張TBS変換テーブルを併用することとする。
図12のS601で無線端末20は、マルチサブフレームスケジューリング等によりトランスポートブロック(下りデータ)に割り当てられた全RBサイズを求める。この処理は、図7のS301と同じものである。具体的には、全RBサイズは、図4のS203で求めた単位無線リソース個数と、単位無線リソース当りのRBサイズとの積により求めることができる。
図12のS602で無線端末20は、S601で求めた全RBサイズと、図4のS203で求めたTBSインデックスとから、所定の規則に基づいて、マルチサブフレームスケジューリング等により送信されたトランスポートブロック(下りデータ)の全体のサイズである全TBSを求める。ここで、まず無線端末20は、S601で求めた全RBサイズが110以下であるかを判定する。そして全RBサイズが110以下である場合、無線端末20は図3のTBS変換テーブルを用いて全TBSを求める。一方、全RBサイズが110を超える場合、無線端末20は図10の拡張TBS変換テーブルを用いて全TBSを求める。
なお、上記の例では、図3に示されるTBS変換テーブルと図10に示される拡張TBS変換テーブルとを併用しており、即ち2つのテーブルを用いているが、これらのテーブルを一つにまとめても同様の作用、効果が得られることは言うまでもない。
以上実施した第4実施形態によれば、第1実施形態と同様に、マルチサブフレームスケジューリング等による各種の恩恵を受けつつ、無線端末20側が適切にトランスポートブロック(下りデータ)を受信できるとの新たな効果を得ることができる。また、第4実施形態によれば、第2実施形態と同様に、第1実施形態が適用できないような大きいサイズのトランスポートブロックの送信に対しても適用可能であるという利点を有する。
[TBSインデックスに関する変形例]
以下では上記で説明した第1〜第4実施形態に適用可能な各種の変形例を説明する。これらの変形例は各実施形態に単独で適用しても良いし、組み合わせて適用することとしても良い。
第1の変形例として、TBSインデックスに関する変形例を述べる。この変形例は、第1〜第4実施形態それぞれに適用することができる。以下では一例として第1実施形態に適用する場合を説明するが、他の実施形態についてもこれと同様にして適用することが可能である。
第1実施形態においては、TBS特定処理においてTBSインデックスを用いていた。TBSインデックスは無線品質に連動するパラメータであり、無線端末20はDCI(PDCCH)に含まれるMCSに基づいてTBSインデックスを求め(図4のS202〜S203)、TBS特定処理において当該TBSインデックスを用いていた(S206)。しかしながら、TBSインデックス、言い換えれば無線品質の要素は、本願発明に必須というわけではない。以下では第1実施形態からTBSインデックスを排除した変形例を説明する。
第1実施形態に本変形例を適用した場合、図4のS203において、無線端末20はTBSインデックスを求める必要はない。また、図4のS206において、無線端末20はTBSインデックスを使用しない。より具体的には、図4のS206の詳細処理を示した図7のS302において、無線端末20はTBSインデックスを用いずに、全RB数のみに基づいて全TBSを求める。これは例えば、図3の表において、TBSインデックスを所定の値に固定することで実現できる。これにより、S302で無線端末20は、全RB数のみから、図3の表に基づいて、全TBSを求めることが可能となる。
念のため付言しておくが、現状のLTEシステムにおけるTBSの特定においては、TBSインデックスが必要である。しかしながら、本願発明においては、TBSインデックス、言い換えれば無線品質の要素は必須というわけではない。そのため、本願発明をLTEシステムに適用した場合であっても、本変形例で述べたように、TBSインデックスの要素を排除することは可能である。また、本願発明をLTEシステム以外の無線通信システムに適用した場合、TBSインデックスに対応する無線品質の要素を排除することが可能であることは言うまでもない。
[リソース割当てに関する変形例]
第2の変形例として、各単位無線リソース(1キャリアの1サブフレーム)に割り当てるリソース量(RBサイズ)に関する変形例を述べる。この変形例は、第1〜第4実施形態それぞれに適用することができる。
上記の第1〜第4実施形態においては、各単位無線リソースに割り当てるリソース量(RBサイズすなわちRBの個数)は同一であった。これに対し第2の変形例では、各単位無線リソースに割り当てるRBサイズを可変とする。以下では、一例として、3個のサブフレームに跨るマルチサブフレームスケジューリングを行う場合に基づいて説明する。例えば、マルチサブフレームスケジューリングを行う3個のサブフレームに割当てるRBサイズを一定数ずつ(例えば5RBずつ)または一定割合ずつ(例えば10%ずつ)減るまたは増えるように割当てることができる。
なお、第4実施形態で例えば図10に示される拡張TBS変換テーブルを用いる場合、RBサイズに対応する横軸の値には所々に抜け(例えば113)がある。そのためこの変形例を適用すると、RBサイズを一定数または一定割合ずつ減らしたまたは増やした場合に、3個のサブフレームの全RBサイズが図10の拡張TBS変換テーブルの横軸には無い値となってしまう可能性がある。これを避けるためには、図10の拡張TBS変換テーブルの横軸にある値のみ割当てられるような割当て規則を用いるのが望ましい。例えば、RBサイズを一定数または一定割合ずつ減らしたまたは増やしたときの全RBサイズが図10の拡張TBS変換テーブルの横軸には無い値となった場合、3個のサブフレームの最後のサブフレームのRBサイズを増加させるまたは減少させることで、全RBサイズが図10の拡張TBS変換テーブルの横軸にある値となるように調整することができる。
数値を用いた具体例に基づいて説明する。例えば、3個のサブフレームへの割当るRBサイズ(RBの個数)を等比級数的に10%ずつ減らす(小数点以下は切捨て)ものとし、最初のサブフレームのRBサイズが42である場合を考える。このとき、2番目のサブフレームのRBサイズは42×0.9=37、3番目のサブフレームのRBサイズは42×0.92=34となる。そのため、3個のサブフレームへ割当てられた全RBサイズが42+37+34=113となるが、この値は図10の拡張TBS変換テーブルの横軸には無い。そこで例えば、3個目のサブフレームに割当てるRBサイズを1だけ減少させて33とする。これにより、3個のサブフレームへ割当てられた全RBサイズが42+37+33=112となり、図10の拡張TBS変換テーブルの横軸にある値とすることができる。
第2の変形例のユースケースとしては、例えば前述した適応変調の効果が薄れていくことに鑑み、後のサブフレームほど小さなRBサイズを割当てるようにすることが考えられる。第2の変形例により、第1〜第4実施形態のそれぞれで得られる効果に加え、実用的且つ柔軟な無線リソースの割当を行うことが可能となる。
[RBサイズに関する変形例]
上記の各実施形態及び変形例においては、マルチサブフレームスケジューリング等によりまとめてスケジュールされた各単位無線リソース(1キャリアの1サブフレーム)に割当てるRBサイズは一定である、または、規則的に増加もしくは減少するという前提を置いていた。これに対し本変形例は、マルチサブフレームスケジューリング等によりまとめてスケジュールされた各単位無線リソースに割当てるRBサイズを任意の大きさとすることができるものである。
本変形例は、マルチサブフレームスケジューリング等で用いるDCIを拡張することで実現できる。例えば図5に示される従来のDCI format 1にはResource lock assignment(RB割当)が1つのみ含まれているが、これを複数含むことができるようにする。そして、マルチサブフレームスケジューリング等によりまとめてスケジュールされた各単位無線リソース(1キャリアの1サブフレーム)に割当てるRBサイズを、各RB割当の値に反映させればよい。こうすることで、各単位無線リソースに割当てるRBサイズを任意の大きさとすることができるのみならず、各単位無線リソースに割当てるRBの位置も任意に設定することが可能となる。
ところで、本変形例によれば、マルチサブフレームスケジューリング等によりスケジュールされたマルチサブフレーム等のRBサイズの合計が110RB以上の任意の値となりうる。そのため、本変形例においては、上記の各実施形態や変形例におけるTBS特定処理をそのまま適用することができず、他のTBS特定処理を規定する必要がある。
本変形例におけるTBS特定処理の一つの例としては、横軸の値(RBサイズ)に抜けのない拡張TBS変換テーブルを用意することが考えられる。ただし、その場合、図10や図11に例示される横軸の値に抜けがある拡張TBS変換テーブルに比べてサイズが大きくなるため多くのメモリ量が必要となるという側面がある。
本変形例におけるTBS特定処理のもう一つの例としては、以下の方法が考えられる。今、マルチサブフレームスケジューリング等によりスケジュールされたマルチサブフレーム等のRBサイズの合計値をS(110を超える正整数)とする。このとき無線端末はS=a+bと変形する。ここでaは、S以下の正整数であって、拡張TBS変換テーブルの横軸に値が含まれる最大の数とする。このときbは0または正整数となる。無線端末は任意のSに対してa、bを一意に求めることができる。そして無線端末は、RBサイズaに対応するTBSを拡張TBS変換テーブルから求め、RBサイズbに対応するTBSをTBS変換テーブルから求め、両者を合計した値をSに対応するTBSとして得ることができる。この方法によれば、図10や図11に例示される横軸の値に抜けがある拡張TBS変換テーブルを用いることができるため、多くのメモリ量が必要とならないという利点がある。
[その他の実施形態]
ここではその他の実施形態を説明する。
まず、本願発明をセミパーシステント・スケジューリング(SPS: Semi-Persistent Scheduling)に適用した実施形態を説明する。LTE-AにおいてはSPSと呼ばれるスケジューリング方式が導入されている。SPSは、通常のスケジューリングのように毎回動的に無線リソースを割当てるものではなく、半持続的(semi-persistent)に無線リソースを割当てるものである。SPSによれば、無線基地局は無線端末に対し、スケジューリング用のPDCCH(DCI)をその都度送信することなく、周期的な無線リソースを割当てることができる。
ここで、従来のSPSにおいては、周期的な無線リソースは1サブフレームに閉じていた。しかしながら、周期的な無線リソースを複数フレームに跨ることができるようにすることも考えられる。この場合、複数フレームに跨って1つのTBを送信することができるため、上述した参考技術におけるような、TBSを求めることができない問題が生ずることになる。本願発明をSPSに適用することで、この問題を解決することができる。
図13に基づいて本願発明をSPSに適用した場合の処理イメージを説明する。S601で無線基地局10は予め、SPSの周期等の1TBあたりのパケット数(ここでは一例として3個とする)等を無線端末20に通知する。S601の通知はL3(Layer 3)の制御信号であるRRC(Radio Resource Control)信号で実現される。S602で無線基地局10は、SPSをアクティベーション(activation)する。SPSのアクティベーションはSPSの開始に相当し、無線基地局10は所定の値を設定したDCIを無線端末20に送信することでSPSをアクティベーションする。DCIとしては例えば図5のDCI format 1を用いることができる。S604〜S606で、無線基地局10は無線端末20に対して周期的な無線リソースに基づくSPS送信を行う。このとき、1回のSPS送信で3個のパケットに跨るTBが送信されうるが、無線端末20は上述した各実施形態または変形例に基づくTBS特定処理によりTBSを求めることができる。最後にS607で無線基地局10は、SPSをリリース(release)する。SPSのリリースはSPSの終了に相当し、無線基地局10は所定の値を設定したDCIを無線端末20に送信することでSPSをリリースする。以上のようにして、本願発明をSPSに適用することができる。
次に本願発明をEPDCCH(Evolved PDCCH)に適用した実施形態を説明する。LTE-Aにおいては、従来のPDCCHを拡張したEPDCCHが導入されている。EPDCCHは、データ信号領域に配置することができるため、制御信号領域の欠乏を防げる等の効果が得られる。
図14は本願発明をEPDCCHに適用した場合の概念図である。図14においては3つのEPDCCH1〜EPDCCH3がサブフレームのデータ信号領域に配置されている。各EPDCCHには、通常のPDCCHと同様に、スケジューリングのためのDCIがマッピングされる。図14における各EPDCCHは、各PDSCHに対してマルチサブフレームスケジューリング等を行っている。具体的には、EPDCCH1は2つのサブフレームに跨って、PDSCH11とPDSCH12とをマルチサブフレームスケジューリングしている。また、EPDCCH2は2つのキャリアに跨って、PDSCH13とPDSCH14とをマルチキャリアスケジューリングしている。さらに、EPDCCH3は2つのサブフレームおよび2つのキャリアに跨って、PDSCH15、PDSCH16、PDSCH17、およびPDSCH18をマルチサブフレームスケジューリングおよびマルチキャリアスケジューリングしている。
このようなスケジューリングを行った場合、複数フレームに跨って1つのTBを送信することができるため、上述した参考技術におけるような、TBSを求めることができない問題が生ずることになる。本願発明をSPSに適用することで、この問題を解決することができる。すなわち、本願発明をEPDCCHに適用した場合であっても、無線端末20は上述した各実施形態または変形例に基づくTBS特定処理によりTBSを求めることができる。詳細な説明はこれまでの説明と重複するため割愛する。
なお、図14の例ではPDSCHはEPDCCHを含むサブフレームに配置されている場合の例のみを示しているが、PDSCHはEPDCCHを含むサブフレームよりも後のサブフレームのみに配置してもよい。図14の例の場合はEPDCCHが配置されるリソースブロックはPDSCHとして使えないが、PDSCHをEPDCCHを含むサブフレームよりも後のサブフレームのみに配置する場合は、PDSCHは任意のリソースブロックに配置することができる。
最後に本願発明をキャリアセグメントに適用した実施形態を説明する。LTE-Aにおいては、キャリアアグリゲーションの変形例として、キャリアセグメントという概念が検討されている。キャリアセグメントは現在あるキャリアに付加的に追加される周波数成分である。
図15は本願発明をキャリアセグメントに適用した場合の概念図である。図15においては1つのキャリアCC1に対しキャリアセグメントが付加されている。図15における各PDCCHは、各PDSCHに対してマルチサブフレームスケジューリング等を行っている。ここで、マルチサブフレームスケジューリング等には、キャリアとキャリアセグメントとに跨るスケジューリングも含むものとする。具体的には、PDCCH21はキャリアとキャリアセグメントに跨って、PDSCH21とPDSCH22とをスケジューリングしている。また、PDCCH22はキャリアとキャリアセグメントに跨るとともに2つのサブフレームに跨って、PDSCH23、PDSCH24、PDSCH25、およびPDSCH26をマルチサブフレームスケジューリングしている。PDCCH23も、PDCCH22と同様に、キャリアとキャリアセグメントに跨るとともに2つのサブフレームに跨って、PDSCH27、PDSCH28、PDSCH29、およびPDSCH30をマルチサブフレームスケジューリングしている。
このキャリアセグメントを導入した場合、1サブフレームあたりの割り当てリソースブロック数が110を超える場合が考えられる。このような場合にも例えば第4の実施形態で示したような拡張TBS変換テーブルを用いてTBSを導出することができる。
キャリアセグメントを導入した場合、1サブフレームあたりの割り当てリソースブロック数の最大値が110を超える場合が考えられるため、拡張したTBS変換テーブルの横軸(割り当てリソースブロック数の候補)は、例えば111〜120(キャリアセグメントの追加により1サブフレームあたりの割り当てリソースブロック数の最大値が120に増える場合)および1〜120の所定条件を満たす整数倍で120を超えるものとすればよい。
なお、図15ではキャリアセグメントにおいてサブフレームの先頭(CC1のPDCCHに相当するシンボル)はPDSCHとして使っていない場合の図を示しているが、キャリアセグメントにはPDCCHが配置されないことも考えられるので、キャリアセグメントにおいてはサブフレームの先頭シンボルからPDSCHとして利用するようにしてもよい。
〔各実施形態の無線通信システムのネットワーク構成〕
次に図16に基づいて、各実施形態の無線通信システム1のネットワーク構成を説明する。図16に示すように、無線通信システム1は、無線基地局10と、無線端末20とを有する。無線基地局10は、セルC10を形成している。無線端末20はセルC10に存在している。なお、本願においては無線基地局10を「送信局」、無線端末20を「受信局」と称することがあることに注意されたい。
無線基地局10は、有線接続を介してネットワーク装置3と接続されており、ネットワーク装置3は、有線接続を介してネットワーク2に接続されている。無線基地局10は、ネットワーク装置3およびネットワーク2を介して、他の無線基地局とデータや制御情報を送受信可能に設けられている。
無線基地局10は、無線端末20との無線通信機能とデジタル信号処理及び制御機能とを分離して別装置としてもよい。この場合、無線通信機能を備える装置をRRH(Remote Radio Head)、デジタル信号処理及び制御機能を備える装置をBBU(Base Band Unit)と呼ぶ。RRHはBBUから張り出されて設置され、それらの間は光ファイバなどで有線接続されてもよい。また、無線基地局10は、マクロ無線基地局、ピコ無線基地局等の小型無線基地局(マイクロ無線基地局、フェムト無線基地局等を含む)の他、様々な規模の無線基地局であってよい。また、無線基地局10と無線端末20との無線通信を中継する中継局が使用される場合、当該中継局(無線端末20との送受信及びその制御)も本願の無線基地局10に含まれることとしてもよい。
一方、無線端末20は、無線通信で無線基地局10と通信を行う。
無線端末20は、携帯電話機、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ(Personal Computer)、無線通信機能を有する各種装置や機器(センサー装置等)などの無線端末であってよい。また、無線基地局10と無線端末との無線通信を中継する中継局が使用される場合、当該中継局(無線基地局10との送受信及びその制御)も本稿の無線端末20に含まれることとしてもよい。
ネットワーク装置3は、例えば通信部と制御部とを備え、これら各構成部分が、一方向または双方向に、信号やデータの入出力が可能なように接続されている。ネットワーク装置3は、例えばゲートウェイにより実現される。ネットワーク装置3のハードウェア構成としては、例えば通信部はインタフェース回路、制御部はプロセッサとメモリとで実現される。
なお、無線基地局、無線端末の各構成要素の分散・統合の具体的態様は、第1実施形態の態様に限定されず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することもできる。例えば、メモリを、無線基地局、無線端末の外部装置としてネットワークやケーブル経由で接続するようにしてもよい。
〔各実施形態の無線通信システムにおける各装置の機能構成〕
次に、図17〜図18に基づいて、各実施形態の無線通信システムにおける各装置の機能構成を説明する。
図17は、無線基地局10の構成を示す機能ブロック図である。図17に示すように、無線基地局10は、送信部11と、受信部12と、制御部13とを備える。これら各構成部分は、一方向または双方向に、信号やデータの入出力が可能なように接続されている。なお、送信部11と受信部12とをまとめて通信部14と称する。
送信部11は、データ信号や制御信号を、アンテナを介して無線通信で送信する。なお、アンテナは送信と受信で共通でもよい。送信部11は、例えば下りのデータチャネルや制御チャネルを介して、下り信号を送信する。下りのデータチャネルは例えば、物理下り共有チャネルPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)を含む。また、下りの制御チャネルは例えば、物理下り制御チャネルPDCCH(Physical Downlink Control Channel)を含む。送信する信号は例えば、接続状態の無線端末20に制御チャネル上で伝送されるL1/L2制御信号や、接続状態の無線端末20にデータチャネル上で伝送されるユーザデータ信号やRRC(Radio Resource Control)制御信号を含む。また、送信する信号は例えば、チャネル推定や復調のために用いられるリファレンス信号を含む。
送信部11が送信する信号の具体例としては、図4または図13等において各無線基地局10により送信される各信号が挙げられる。具体的には、送信部11は、図4のS201においてPDCCHを、またはS204においてPDSCHを送信しうる。また、送信部11は、図13の601〜S607の各信号を送信しうる。送信部11が送信する信号は、これらに限らず、上記の各実施形態および変形例で無線基地局10が送信するあらゆる信号を含む。
受信部12は、無線端末20から送信されたデータ信号や制御信号を、アンテナを介して第1無線通信で受信する。受信部12は、例えば上りのデータチャネルや制御チャネルを介して、上り信号を受信する。上りのデータチャネルは例えば、物理上り共有チャネルPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を含む。また、上りの制御チャネルは例えば、物理上り制御チャネルPUCCH(Physical Uplink Control Channel)を含む。受信する信号は例えば、接続状態の無線端末20から制御チャネル上で伝送されるL1/L2制御信号や、接続状態の無線端末20からデータチャネル上で伝送されるユーザデータ信号やRRC(Radio Resource Control)制御信号を含む。また、受信する信号は例えば、チャネル推定や復調のために用いられるリファレンス信号を含む。
受信部12が受信する信号の具体例としては、図4において各無線基地局10により受信される各信号が挙げられる。具体的には、受信部12は、図4のS210においてACK/NACKを受信しうる。受信部12が受信する信号は、これらに限らず、上記の各実施形態および変形例で無線基地局10が受信するあらゆる信号を含む。
制御部13は、送信するデータや制御情報を送信部11に出力する。制御部13は、受信されるデータや制御情報を受信部12から入力する。制御部13は、有線接続あるいは無線接続を介して、ネットワーク装置3や他の無線基地局からデータや制御情報を取得する。制御部はこれら以外にも送信部11が送信する各種の送信信号や受信部12が受信する各種の受信信号に関連する種々の制御を行う。
制御部13が制御する処理の具体例としては、図4または図13において各無線基地局10により実行される各処理が挙げられる。具体的には、制御部13は、図4におけるS201のPDCCH送信、S204のPDSCH送信、およびS210のACK/NACK受信に係る各処理を制御しうる。また、制御部13は、図13の601〜S607の各信号の送信に係る処理を制御しうる。制御部13が制御する処理は、これらに限らず、上記の各実施形態および変形例で無線基地局10が実行するあらゆる処理を含む。
図18は、無線端末20の構成を示す機能ブロック図である。図18に示すように、無 線端末20は、送信部21、受信部22と、制御部23とを備える。これら各構成部分は、一方向又は双方向に、信号やデータの入出力が可能なように接続されている。なお、送信部21と受信部22とをまとめて通信部24と称する。
送信部21は、データ信号や制御信号を、アンテナを介して無線通信で送信する。なお、アンテナは送信と受信で共通でもよい。送信部21は、例えば上りのデータチャネルや制御チャネルを介して、上り信号を送信する。上りのデータチャネルは例えば、物理上り共有チャネルPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を含む。また、上りの制御チャネルは例えば、物理上り制御チャネルPUCCH(Physical Uplink Control Channel)を含む。送信する信号は例えば、接続する無線基地局10に制御チャネル上で伝送されるL1/L2制御信号や、接続する無線基地局10にデータチャネル上で伝送されるユーザデータ信号やRRC(Radio Resource Control)制御信号を含む。また、送信する信号は例えば、チャネル推定や復調のために用いられるリファレンス信号を含む。
送信部21が送信する信号の具体例としては、図4において各無線端末20により送信される各信号が挙げられる。具体的には、送信部21は、図4のS210においてACK/NACKを送信しうる。送信部21が送信する信号は、これらに限らず、上記の各実施形態および変形例で無線端末20が送信するあらゆる信号を含む。
受信部22は、無線基地局10から送信されたデータ信号や制御信号を、アンテナを介して無線通信で受信する。受信部22は、例えば下りのデータチャネルや制御チャネルを介して、下り信号を受信する。下りのデータチャネルは例えば、物理下り共有チャネルPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)を含む。また、下りの制御チャネルは例えば、物理下り制御チャネルPDCCH(Physical Downlink Control Channel)を含む。受信する信号は例えば、接続する無線基地局10から制御チャネル上で伝送されるL1/L2制御信号や、接続する無線基地局10からデータチャネル上で伝送されるユーザデータ信号やRRC(Radio Resource Control)制御信号を含む。また、受信する信号は例えば、チャネル推定や復調のために用いられるリファレンス信号を含む。
受信部22が受信する信号の具体例としては、図4または図13等において各無線端末20により受信される各信号が挙げられる。具体的には、受信部22は、図4のS201においてPDCCHを、またはS204においてPDSCHを受信しうる。また、受信部22は、図13の601〜S607の各信号を受信しうる。受信部22が受信する信号は、これらに限らず、上記の各実施形態および変形例で無線端末20が受信するあらゆる信号を含む。
制御部23は、送信するデータや制御情報を送信部21に出力する。制御部23は、受信されるデータや制御情報を受信部22から入力する。制御部23は、有線接続あるいは無線接続を介して、ネットワーク装置3や他の無線基地局からデータや制御情報を取得する。制御部はこれら以外にも送信部21が送信する各種の送信信号や受信部22が受信する各種の受信信号に関連する種々の制御を行う。
制御部23が制御する処理の具体例としては、図4、図7〜図9、または図12〜図13において各無線端末20により実行される各処理が挙げられる。具体的には、制御部23は、図4におけるS201のPDCCH受信、S202のパラメータ抽出、S203のパラメータ解釈、S204のPDSCH受信、S205の判定、S206のTBS特定、S207のデレートマッチング、S208のターボ復号、S209のCRCチェック、およびS210のACK/NACK送信に係る各処理を制御しうる。また、制御部23は、図7〜図9、または図12で示される各処理を制御しうる。制御部23は、図13の601〜S607の各信号の受信に係る処理を制御しうる。制御部23が制御する処理は、これらに限らず、上記の各実施形態および変形例で無線端末20が実行するあらゆる処理を含む。
[各実施形態の無線通信システムにおける各装置のハードウェア構成]
図19〜図20に基づいて、各実施形態および各変形例の無線通信システムにおける各装置のハードウェア構成を説明する。
図19は、無線基地局10のハードウェア構成を示す図である。図19に示すように、無線基地局10は、ハードウェアの構成要素として、例えばアンテナ31を備えるRF(Radio Frequency)回路32と、CPU(Central Processing Unit)33と、DSP(Digital Signal Processor)34と、メモリ35と、ネットワークIF(Interface)36とを有する。CPUは、バスを介して各種信号やデータの入出力が可能なように接続されている。メモリ35は、例えばSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等のRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、およびフラッシュメモリの少なくともいずれかを含み、プログラムや制御情報やデータを格納する。
図17に示す無線基地局10の機能構成と図19に示す無線基地局10のハードウェア構成との対応を説明する。送信部11および受信部12(あるいは通信部14)は、例えばRF回路32、あるいはアンテナ31およびRF回路32により実現される。制御部21は、例えばCPU33、DSP34、メモリ35、不図示のデジタル電子回路等により実現される。デジタル電子回路としては例えば、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programming Gate Array)、LSI(Large Scale Integration)等が挙げられる。
図20は、無線端末20のハードウェア構成を示す図である。図20に示すように、無線端末20は、ハードウェアの構成要素として、例えばアンテナ41を備えるRF回路42と、CPU43と、メモリ44とを有する。さらに、無線端末20は、CPU43に接続されるLCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置を有してもよい。メモリ44は、例えばSDRAM等のRAM、ROM、およびフラッシュメモリの少なくともいずれかを含み、プログラムや制御情報やデータを格納する。
図18に示す無線端末20の機能構成と図20に示す無線端末20のハードウェア構成との対応を説明する。送信部21および受信部22(あるいは通信部24)は、例えばRF回路42、あるいはアンテナ41およびRF回路42により実現される。制御部23は、例えばCPU43、メモリ44、不図示のデジタル電子回路等により実現される。デジタル電子回路としては例えば、例えばASIC、FPGA、LSI等が挙げられる。
1 無線通信システム
2 ネットワーク
3 ネットワーク装置
10 無線基地局
C10 セル
20 無線端末

Claims (10)

  1. 周波数帯域および期間を有する無線リソースによって送信を行う送信装置と、
    前記無線リソースにおいて前記送信装置が割当て可能な複数の択一的なリソース量と、該リソース量によって送信可能なデータサイズとの対応関係を記憶する受信装置と、
    を備え、
    前記送信装置は前記受信装置に対し、
    複数の時間リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する第一の方式と、複数の周波数リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する第二の方式との何れかまたは両方により、複数の前記無線リソースにマッピングされたデータを送信し、
    前記一つの制御信号は、
    前記複数の時間リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する前記第一の方式により前記データがマッピングされる前記時間リソースの個数と、前記複数の周波数リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する前記第二の方式により前記データがマッピングされる前記周波数リソースの個数との何れかまたは両方に基づく値を示す第1情報と、前記択一的なリソース量の一つである第1リソース量を示す第2情報とを含み、
    前記受信装置は、
    前記制御信号に含まれる前記第1情報から取得される前記時間リソースの個数と前記周波数リソースの個数との何れかまたは両方に基づく値と、前記制御信号に含まれる前記第2情報から取得される前記第1リソース量と、前記対応関係とに基づいて、前記送信可能なデータサイズの一つである第1データサイズを求め、
    該第1データサイズに基づいて前記データを復号する
    無線通信システム。
  2. 前記受信装置は、
    前記制御信号に含まれる前記第1情報から取得される前記時間リソースの個数と前記周波数リソースの個数との何れかまたは両方に基づく値と前記第1リソース量とを乗算した、第2リソース量と、前記対応関係とに基づいて前記第1データサイズを求める
    請求項1記載の無線通信システム。
  3. 前記受信装置は、
    前記第1リソース量と前記対応関係とに基づいて前記送信可能なデータサイズの一つである第2データサイズを求め、
    前記制御信号に含まれる前記第1情報から取得される前記時間リソースの個数と前記周波数リソースの個数との何れかまたは両方に基づく値と該第2データサイズとを乗算することで、前記第1データサイズを求める
    請求項1記載の無線通信システム。
  4. 前記受信装置は、
    前記制御信号に含まれる前記第1情報から取得される前記時間リソースの個数と前記周波数リソースの個数との何れかまたは両方に基づく値と前記第1リソース量とを乗算した第2リソース量が前記択一的なリソース量の最大値を超えない場合、該第2リソース量と前記対応関係とに基づいて前記第1データサイズを求める一方、
    前記第2リソース量が前記択一的なリソース量の最大値を超える場合、前記第1リソース量と前記対応関係とに基づいて前記送信可能なデータサイズの一つである第2データサイズを求め、前記制御信号に含まれる前記第1情報から取得される前記時間リソースの個数と前記周波数リソースの個数との何れかまたは両方に基づく値と該第2データサイズとを乗算することで、前記第1データサイズを求める
    請求項1記載の無線通信システム。
  5. 前記送信装置は前記受信装置に対し、前記データの符号化率に関する第3情報を送信し、
    前記受信装置は、前記第3情報をさらに用いて前記第1データサイズを求める
    請求項1記載の無線通信システム。
  6. 前記複数の前記無線リソースは、複数の前記周波数帯域それぞれを有する前記無線リソースである
    請求項1記載の無線通信システム。
  7. 前記複数の前記無線リソースは、複数の前記期間それぞれを有する前記無線リソースである
    請求項1記載の無線通信システム。
  8. 周波数帯域および期間を有する無線リソースによって送信を行う送信装置は、
    前記無線リソースにおいて前記送信装置が割当て可能な複数の択一的なリソース量と該リソース量によって送信可能なデータサイズとの対応関係を記憶する受信装置に対し、
    複数の時間リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する第一の方式と、複数の周波数リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する第二の方式との何れかまたは両方により、複数の前記無線リソースにマッピングされたデータを送信し、
    前記一つの制御信号は、
    前記複数の時間リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する前記第一の方式により前記データがマッピングされる前記時間リソースの個数と、前記複数の周波数リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する前記第二の方式により前記データがマッピングされる前記周波数リソースの個数との何れかまたは両方に基づく値を示す第1情報と、
    前記択一的なリソース量の一つである第1リソース量を示す第2情報とを含み、
    前記受信装置は、
    前記制御信号に含まれる前記第1情報から取得される前記時間リソースの個数と前記周波数リソースの個数との何れかまたは両方に基づく値と、前記制御信号に含まれる前記第2情報から取得される前記第1リソース量と、前記対応関係とに基づいて前記送信可能なデータサイズの一つである第1データサイズを求め、
    該第1データサイズに基づいて前記データを復号する
    無線通信方法。
  9. 周波数帯域および期間を有する無線リソースにおいて割当て可能な複数の択一的なリソース量と、該リソース量によって送信可能なデータサイズとの対応関係を記憶する記憶部と、
    複数の時間リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する第一の方式と、複数の周波数リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する第二の方式との何れかまたは両方により、複数の前記無線リソースにマッピングされたデータと、前記一つの制御信号であって、前記複数の時間リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する前記第一の方式により前記データがマッピングされる前記時間リソースの個数と、前記複数の周波数リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する前記第二の方式により前記データがマッピングされる前記周波数リソースの個数との何れかまたは両方に基づく値を示す第1情報と、前記択一的なリソース量の一つである第1リソース量を示す第2情報とを含む制御信号を受信する受信部と、
    前記制御信号に含まれる前記第1情報から取得される前記時間リソースの個数と前記周波数リソースの個数との何れかまたは両方に基づく値と、前記制御信号に含まれる前記第2情報から取得される前記第1リソース量と、前記対応関係とに基づいて前記送信可能なデータサイズの一つである第1データサイズを求め、該第1データサイズに基づいて前記データを復号する制御部と
    を備える受信装置。
  10. 周波数帯域および期間を有する無線リソースによって送信を行う送信装置であって、
    前記無線リソースにおいて割当て可能な複数の択一的なリソース量と該リソース量によって送信可能なデータサイズとの対応関係を記憶する無線端末に対し、複数の時間リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する第一の方式と、複数の周波数リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する第二の方式との何れかまたは両方により、複数の前記無線リソースにマッピングされたデータと、前記一つの制御信号であって、前記複数の時間リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する前記第一の方式により前記データがマッピングされる前記時間リソースの個数と、前記複数の周波数リソースに対して一つの制御信号を用いてデータを送信する第二の方式により前記データがマッピングされる前記周波数リソースの個数との何れかまたは両方に基づく値を示す第1情報と、前記択一的なリソース量の一つである第1リソース量を示す第2情報とを含む制御信号を送信する送信部
    を備える
    送信装置。
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