JP2018023665A - 汗回収装置およびゲルセンサー - Google Patents

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JP2018023665A JP2016158442A JP2016158442A JP2018023665A JP 2018023665 A JP2018023665 A JP 2018023665A JP 2016158442 A JP2016158442 A JP 2016158442A JP 2016158442 A JP2016158442 A JP 2016158442A JP 2018023665 A JP2018023665 A JP 2018023665A
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Takashi Hiruma
敬 蛭間
貴広 牛山
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貴広 牛山
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Abstract

【課題】汗の量が少ないときにも汗を回収できる汗回収装置を提供する。【解決手段】汗回収装置1は錐体の底面が開口する凹部12eを有する回収部12と、錐体の頂点に相当する頂点部12aに設置された流路部10と、を備え、錐体の側面に相当する側面部12bには底面側から流路部10まで延びる第1溝部13が設置され、第1溝部13では水溶性の液体に毛細管現象が作用する。【選択図】図4

Description

本発明は、汗回収装置およびゲルセンサーに関するものである。
生体の筋肉にはピルビン酸が含まれている。筋肉が無酸素運動をするときピルビン酸が乳酸に変換される。そして、筋肉が運動をするときに汗腺付近の組織が酸素不足になると汗中の乳酸の濃度が増加する。そして、汗中の乳酸の濃度を検出することにより筋肉への酸素供給が足りているか否かを検出することができる。運動により筋肉は持久力が向上する。このときの汗中の乳酸の濃度と運動強度との関係が研究されている。
皮膚表面にでる汗に含まれる物質を回収する汗回収装置が特許文献1に開示されている。それによると、この汗回収装置は発汗促進部と、汗回収部が同一チップ上に形成されている。発汗促進部によって発汗が促された後、汗回収部が促進された部位に移動して汗の回収と成分分析を行う。汗の成分分析では汗回収部の一部に形成された酵素電極を用いる。酵素電極に電圧を印加し、酵素電極に流れる電流値から汗内のグルコース等の成分を定量検出するものである。
特開2009−247440号公報
特許文献1の汗回収装置では皮膚と接する汗回収部が凹状になっている。しかし、この構造の汗回収装置は多量の汗が出て初めて採取できる。汗の量が少ないときには汗を回収することができなかった。そこで、汗の量が少ないときにも汗を回収できる汗回収装置が望まれていた。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例にかかる汗回収装置であって、錐体の底面が開口する凹部を有する回収部と、前記錐体の頂点に相当する頂点部に設置された流路部と、を備え、前記錐体の側面に相当する側面部には前記底面側から前記流路部まで延びる第1溝部が設置され、前記第1溝部では水溶性の液体に毛細管現象が作用することを特徴とする。
本適用例によれば、汗回収装置は回収部及び流路部を備えている。回収部は錐体の底面が開口する凹部を有する。そして、流路部は錐体の頂点に相当する頂点部に設置されている。錐体の側面に相当する側面部には第1溝部が設置されている。この第1溝部は底面側から流路部まで延びている。そして、第1溝部では水溶性の液体に毛細管現象が作用する。
回収部の開口する場所を被検者の皮膚に設置する。皮膚には汗腺があり、汗腺から皮膚の表面に汗が供給される。回収部の開口にも汗が供給される。回収部の凹部は錐体の形状であり側面部が皮膚の面に対して斜めになっている。そして、側面部と皮膚との距離が近い場所では汗に毛細管現象が作用して汗が溜まる。汗が溜まる場所は側面部の底面側である。そして、側面部の底面側から流路部まで第1溝部が設置されている。第1溝部では水溶性の液体に毛細管現象が作用する。汗は水溶性の液体であり、少ない汗でも毛細管現象が作用する。従って、皮膚の表面に供給される汗が少ないときにも、汗は第1溝部に沿って移動して流路部に到達する。その結果、皮膚の表面の汗が少ないときにも汗を回収することができる。
[適用例2]
上記適用例にかかる汗回収装置において、前記側面部の前記底面側には前記第1溝部と接続する第2溝部が設置され、前記第2溝部は前記錐体の底面と前記錐体の側面とが交差する交差線と並んで設置され、前記第2溝部と前記交差線との距離は前記第2溝部と前記頂点部との距離より短く、前記第2溝部では水溶性の液体に毛細管現象が作用することを特徴とする。
本適用例によれば、側面部には第2溝部が設置されている。第2溝部は底面側に位置し第1溝部と接続する。錐体の底面と錐体の側面とが交差する線を交差線とする。交差線は開口の外周であり皮膚と開口とが接する場所である。第2溝部は交差線と並んで設置されている。そして、第2溝部と交差線との距離は第2溝部と頂点部との距離より短い。従って、第2溝部は皮膚に近い場所に設置されている。そして、第2溝部では水溶性の液体に毛細管現象が作用する。
皮膚の表面に汗が供給されるとき、皮膚上に汗が集合する汗溜りができる。そして、汗溜りが第2溝部に触れるとき、汗に毛細管現象が作用する。そして、汗は第2溝部を通って第1溝部に至る。第2溝部は開口の外周と並んで設置されているので、汗溜りが第2溝部に接触する確率は汗溜りが第1溝部に接触するより高い。従って、汗回収装置は効率良く皮膚上の汗を回収できる。
[適用例3]
上記適用例にかかる汗回収装置において、前記第1溝部の幅は前記頂点部側より前記底面側の方が長いことを特徴とする。
本適用例によれば、第1溝部の幅は頂点部側より底面側の方が長い。汗は第1溝部の底面側から頂点部側へ移動する。従って、底面側には汗が多いので第1溝部の溝が広くても第1溝部を満たし易い。そして、第1溝部の頂点側は幅が狭くなるので、第1溝部の底面側を満たした汗は毛細管現象により第1溝部を頂点部側へ移動し易くなっている。その結果、確実に汗を第1溝部に沿って流動させることができる。
[適用例4]
上記適用例にかかる汗回収装置の前記側面部において前記第1溝部及び前記第2溝部が設置されていない平坦面よりも、前記第1溝部は親水性が高いことを特徴とする。
本適用例によれば、側面部には第1溝部、第2溝部及び平坦面が設置されている。そして、第1溝部は平坦面より親水性が高い。従って、第1溝部は平坦面より濡れ性が良いので、第1溝部に沿って汗を移動し易くできる。
[適用例5]
上記適用例にかかる汗回収装置において、前記平坦面よりも、前記第2溝部は親水性が高いことを特徴とする。
本適用例によれば、第2溝部は平坦面より親水性が高い。従って、第2溝部は平坦面より濡れ性が良いので、第2溝部に沿って汗を移動し易くできる。
[適用例6]
上記適用例にかかる汗回収装置において、前記流路部は前記頂点部と接続する接続部と、前記接続部と接続する配管部とを備え、前記接続部及び前記配管部は水溶性の液体に毛細管現象が作用することを特徴とする。
本適用例によれば、流路部は接続部及び配管部を備えている。接続部は頂点部と接続する。そして、配管部は接続部と接続する。そして、接続部及び配管部は水溶性の液体に毛細管現象が作用する。従って、流路部に汗を流動させることができる。
[適用例7]
上記適用例にかかる汗回収装置において、前記接続部は前記配管部より剛性が高いことを特徴とする。
本適用例によれば、接続部は配管部より剛性が高い。配管部に力が作用するとき、接続部にモーメントが作用するので接続部が変形し易い。接続部が大きく変形すると汗が流動する流路が閉塞されて汗が流動できなくなる。本適用例では接続部の剛性が高いので、接続部が大きく変形して流路が閉塞されることを抑制することができる。
[適用例8]
上記適用例にかかる汗回収装置において、前記配管部は前記錐体の底面と直交する方向と交差する方向に延びることを特徴とする。
本適用例によれば、配管部は錐体の底面と直交する方向と交差する方向に延びている。配管部が錐体の底面と直交する方向に延びているとき、配管部が皮膚から突出する形態になる。このとき、被検者が移動するときに配管部が物にぶつかり易くなる。そして、配管部が物にぶつかると配管部が損傷を受ける。本適用例では配管部が錐体の底面と直交する方向と交差する方向に延びているので、配管部が被検者の皮膚から突出する長さを短くできる。従って、被検者が移動するときにも配管部が物にぶつかり難くすることができる。
[適用例9]
上記適用例にかかる汗回収装置において、前記配管部において前記接続部の反対側の端には開口部が設置されていることを特徴とする。
本適用例によれば、配管部は接続部の反対側の端が開口部になっている。このとき、配管部の内部は大気圧に保たれる。従って、汗は配管部内を流動して開口部まで到達することができる。従って、配管部内に溜まる汗を利用することができる。
[適用例10]
上記適用例にかかる汗回収装置において、前記配管部において前記接続部の反対側の端には液体を貯留する貯留部が設置されていることを特徴とする。
本適用例によれば、配管部は接続部の反対側の端に貯留部が設置されている。貯留部は液体である汗を貯留する。従って、配管部内に貯留する汗を利用することができる。
[適用例11]
上記適用例にかかる汗回収装置において、前記液体の量を示す目盛が設置されていることを特徴とする。
本適用例によれば、液体の量を示す目盛が設置されている。目盛は配管部の近くに設置されても良く、貯留部の近くに設置されても良い。配管部の近くに目盛が設置されているときには、配管部に貯留された汗の量を認識することができる。貯留部の近くに目盛が設置されているときには、貯留部に貯留された汗の量を認識することができる。
[適用例12]
上記適用例にかかる汗回収装置において、前記回収部を支持する支持部を備え、前記回収部及び前記流路部は前記支持部と着脱可能に設置されていることを特徴とする。
本適用例によれば、回収部及び流路部は支持部と着脱可能に設置されている。従って、支持部から汗を含んだ回収部及び流路部を取り外して、汗を含まない回収部及び流路部を支持部に設置することができる。従って、支持部を被検者につけたまま回収部及び流路部を交換できる為、容易に回収部及び流路部を交換することができる。
[適用例13]
上記適用例にかかる汗回収装置において、前記配管部は光透過性を有し、前記配管部が設置された面は色彩を有することを特徴とする。
本適用例によれば、配管部は光透過性を有している。そして、配管部が設置された面は色彩を有している。配管部は光透過性を有しているので配管部を通して配管部が設置された面を観察できる。そして、配管部の内部に空気が存在するときと汗が存在するときでは配管部の内壁を通過するとき屈折率差があるので配管部が設置された面を見た色彩が異なる。従って、配管部内に汗が有るか否かを容易に確認することができる。
[適用例14]
本適用例にかかるゲルセンサーであって、汗回収装置と、前記汗回収装置が回収した汗を吸収し前記汗の所定の成分に反応するゲル状の反応部と、を備え、前記汗回収装置が上記に記載の汗回収装置であることを特徴とする。
本適用例によれば、ゲルセンサーは汗回収装置及び反応部を備えている。反応部は汗回収装置が回収した汗を吸収する。そして、反応部は汗の所定の成分に反応する。汗回収装置には上記適用例に記載の汗回収装置が用いられている。この汗回収装置は皮膚の表面の汗が少ないときにも汗を回収することができる。従って、ゲルセンサーは皮膚の表面の汗が少ないときにも汗を回収して反応部を汗と反応させることができる。
第1の実施形態にかかわる汗回収装置の設置例を説明するための模式図。 汗回収装置の構造を示す模式平面図。 汗回収装置の構造を示す模式平面図。 汗回収装置の構造を示す模式側断面図。 回収モジュールの構造を示す要部模式側断面図。 回収モジュールの構造を示す要部模式平面図。 回収モジュールの着脱を説明するための模式側断面図。 第2の実施形態にかかわる汗回収装置の構造を示す模式平面図。 汗回収装置の構造を示す模式側断面図。 第3の実施形態にかかわる汗回収装置の構造を示す模式側断面図。 第4の実施形態にかかわる汗回収装置の構造を示す模式平面図。 第5の実施形態にかかわる乳酸測定装置の構造を示す模式側断面図。
以下、実施形態について図面に従って説明する。尚、各図面における各部材は、各図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせて図示している。
(第1の実施形態)
本実施形態では、汗回収装置の特徴的な例について、図に従って説明する。第1の実施形態にかかわる汗回収装置について図1〜図7に従って説明する。図1は、汗回収装置の設置例を説明するための模式図である。図1に示すように、汗回収装置1は被検者2の手首に設置される。汗回収装置1は、被検者2の汗を回収する装置である。汗回収装置1は手首の皮膚からでる汗を回収する。
図2及び図3は汗回収装置の構造を示す模式平面図である。図2は汗回収装置1の表面を示し、図3は汗回収装置1の裏面を示す。図2に示すように、汗回収装置1は腕時計と類似した形状になっている。汗回収装置1は支持部としての外装部3を備えている。外装部3の図中左右には固定バンド4が設置され、固定バンド4は被検者2の手首や腕等の被測定部に汗回収装置1を固定する。固定バンド4にはマジックテープ(登録商標)が用いられている。汗回収装置1において固定バンド4が延びる方向をY方向とし、被検者2の腕が延びる方向をX方向とする。汗回収装置1が被検者2の手首を向く方向をZ方向とする。X方向、Y方向及びZ方向は互いに直交する。
外装部3の表面3aは被検者2に装着したときに外向きになる面である。外装部3には回収モジュール5が設置され、回収モジュール5は表面3aに露出している。回収モジュール5には取っ手6が設置され、操作者は取っ手6に指を引っ掛けて回収モジュール5を掴むことができる。
回収モジュール5における−Z方向側の面を表面5aとする。表面5aには表示板7が設置されている。そして、表示板7上には目盛7aが設置されている。表示板7の面は色彩を有している。表面5aの中央には接続部8が設置されている。接続部8は円柱状であり−Z方向に突出する。接続部8の−X方向側には−X方向にのびる配管部9が設置されている。接続部8及び配管部9等により流路部10が構成されている。
接続部8及び配管部9は筒状であり、接続部8及び配管部9の内部は汗が流動する流路11になっている。流路11も流路部10に含まれている。そして、配管部9は光透過性を有している。そして、配管部9が設置された表示板7の面は色彩を有している。配管部9は光透過性を有しているので配管部9を通して配管部9が設置された表示板7の面を観察できる。そして、配管部9の内部に空気が存在するときと汗が存在するときでは配管部9の内壁を光が通過するときの屈折率差があるので配管部9が設置された表示板7の面を見た色彩が異なる。詳しくは、配管部9の内部に空気が存在するときは光の一部が配管部9の内壁で反射して白みがかる。配管部9の内部に汗が存在するときは光が配管部9を透過するので表示板7の面は色彩が見易くなる。従って、配管部9内に汗が有るか否かを確認することができる。
表示板7には汗の量を示す目盛7aが設置されている。目盛7aは配管部9の近くに配置されているので、配管部9に貯留された汗の量を認識することができる。
図3に示すように、外装部3の裏面3b側には回収モジュール5の裏面5bが露出している。裏面5bでは回収モジュール5の中央の+X側に中心を有する回収部12を備えている。回収部12は円錐形の底面が開口する凹部12eを有する。回収部12の凹部12eは円錐形に限らず錐体であれば良い。円錐形も錐体に属する1つである。四角錐等の多角形の錐体でも良く、底面が楕円形の錐体でも良い。円錐形の頂点が−Z方向側であり、円錐形の底面が+Z方向側になっている。
回収部12の円錐形の頂点に相当する頂点部12aには流路11が設置されている。この流路11も流路部10の一部である。回収部12の円錐形の側面に相当する側面部12bには底面側から流路部10まで延びる第1溝部13が4つ設置されている。そして、第1溝部13では水溶性の液体である汗にたいして毛細管現象が作用する。
側面部12bの底面側には第1溝部13と接続する第2溝部14が設置されている。円錐形の底面と側面部12bとが交差する線を交差線12cとする。+Z方向からみるとき交差線12c及び第2溝部14は同芯円になっている。そして、第2溝部14は交差線12cと並んで設置されている。
外装部3の+X方向及び−X方向側の面には開閉摘み15が設置されている。開閉摘み15は外装部3の側面に設置され、X方向に対向して設置されている。開閉摘み15は回収モジュール5を外装部3と分離するときに用いられる。
図4は汗回収装置の構造を示す模式側断面図である。回収部12の開口する場所を被検者2の被検査面2aである皮膚に設置する。被検査面2aには汗腺2bがあり、汗腺2bから被検査面2aに液体としての汗16が供給される。回収部12の開口にも汗16が供給される。回収部12の凹部12eは円錐形であり側面部12bが被検査面2aの面に対して斜めに設置される。そして、側面部12bと被検査面2aとの距離が近い場所では汗に毛細管現象が作用して汗が溜まる。汗が溜まる場所は側面部12bの底面側である。そして、側面部12bの底面側から流路部10まで第1溝部13が設置されている。第1溝部13では水溶性の液体に対して毛細管現象が作用する。汗は水溶性の液体であり、少ない汗でも毛細管現象が作用する。従って、被検査面2aに供給される汗が少ないときにも汗は第1溝部13に沿って移動して流路部10に到達する。その結果、被検査面2aの表面の汗が少ないときにも汗を回収することができる。
回収モジュール5の裏面5bには回収部12の周囲に円筒状の側壁5cが突出して設置されている。側壁5cは外装部3の裏面3bより+Z方向側に突出する。そして、側壁5cが被検査面2aを押圧する。これにより、回収部12内の汗16が被検査面2aに沿って回収部12の外側に流れることを側壁5cが抑制する。
外装部3の+X方向側及び−X方向側の面には開閉摘み15が設置されている。そして、回収モジュール5には開閉摘み15と対向する場所に凹部5eが設置されている。回収モジュール5が外装部3に設置されているとき開閉摘み15の凸部15aが回収モジュール5の凹部5eに挿入され付勢されている。そして、回収モジュール5は外装部3から外れない構造になっている。
流路部10は流路11により頂点部12aと接続する接続部8と、接続部8と接続する配管部9とを備えている。そして、接続部8及び配管部9は水溶性の液体に毛細管現象が作用する。回収部12の頂点部12aに開口する流路11は回収モジュール5、接続部8及び配管部9の内部を通って伸びている。回収部12の外周に溜まる汗16は第1溝部13に沿って頂点部12aの流路11に到達する。頂点部12aの流路11では汗16に毛細管現象が作用するので流路11に沿って配管部9まで流動する。従って、流路部10に汗16を流動させることができる。
接続部8は配管部9より剛性が高くなっている。配管部9にX方向、Y方向及びZ方向から力が作用するとき、接続部8にモーメントが作用するので接続部8が変形し易い。接続部8が大きく変形すると汗16が流動する流路11が閉塞されて汗が流動できなくなる。本実施形態では接続部8の剛性が高いので、接続部8が大きく変形して流路11が閉塞されることを抑制することができる。
接続部8の材質は剛性が高ければ良く特に限定されない。金属の他にもガラス繊維や炭素繊維を含む樹脂材料で形成することができる。本実施形態では、例えば、接続部8の材質にステンレスを用いている。配管部9の材質は接続部8より弾力性のある材質が好ましく、樹脂材料等を用いることができる。本実施形態では、例えば、配管部9の材質にポリ塩化ビニル樹脂を用いている。
配管部9は回収部12の凹部12eの形状を示す円錐形の底面と直交する方向と交差する方向に延びている。配管部9が回収部12の円錐形の底面と直交する方向に延びているとき、配管部9が被検査面2aから突出する形態になる。このとき、被検者2が移動するときに配管部9が物にぶつかり易くなる。そして、配管部9が物にぶつかると配管部9が損傷を受ける。汗回収装置1では配管部9が回収部12の円錐形の底面と直交する方向と交差する方向に延びているので、配管部9が被検査面2aから突出する長さを短くできる。従って、被検者2が移動するときにも配管部9が物にぶつかり難くすることができる。
配管部9において接続部8の反対側の端には開口する開口部9aが設置されている。従って、配管部9の内の流路11は大気圧に維持される。そして、汗16は配管部9内を流動して開口部9aまで到達することができる。その結果、配管部9内の汗16を利用して、汗16の検査をすることができる。
表示板7には目盛7aが設置されている。そして、汗16が配管部9まで到達するとき、操作者は汗16が到達した場所を目盛7aと比較してみることができる。つまり、目盛7aは汗16の量を示しており、操作者は汗16の量を確認できる。
図5は回収モジュールの構造を示す要部模式側断面図である。図5において、第2溝部14と交差線12cとの距離を第1距離17とする。そして、第2溝部14と頂点部12aとの距離を第2距離18とする。第1距離17は第2距離18より短くなっている。そして、第2溝部14では水溶性の液体に毛細管現象が作用する。
被検査面2aの表面に汗16が供給されるとき、被検査面2aには汗16が集合する汗溜りができる。そして、汗溜りが第2溝部14に触れるとき、汗16に毛細管現象が作用する。そして、汗16は第2溝部14を通って第1溝部13に至る。第2溝部14は開口の外周である交差線12cと並んで設置されているので、汗溜りが第2溝部14に接触する確率は汗溜りが第1溝部13に接触するより高い。従って、汗回収装置1は効率良く被検査面2a上の汗16を回収できる。
第1溝部13の底面側の深さを第1深さ21とする。底面側は交差線12cに近い側を示す。そして、第1溝部13の頂点部12a側の深さを第2深さ22とする。このとき、第2深さ22は第1深さ21より浅くなっている。そして、第1溝部13では水溶性の液体に毛細管現象が作用する。これにより、毛細管現象は底面側より頂点部12a側の方が強く作用する。従って、汗16を確実に流路部10へ流動させることができる。
図6は回収モジュールの構造を示す要部模式平面図である。図6において、第1溝部13の底面側の幅を第1幅23とする。そして、第1溝部13の頂点部12a側の幅を第2幅24とする。このとき、第1幅23は第2幅24より長くなっている。つまり、第1溝部13の幅は頂点部12a側より底面側の方が長い。従って、底面側には汗16が多いので第1溝部13の溝が広くても第1溝部13を満たし易い。そして、第1溝部13の頂点部12a側は幅が狭くなるので、第1溝部13の底面側を満たした汗16は第1溝部13を頂点部12a側へ移動し易くなっている。その結果、確実に汗16を第1溝部13に沿って底面側から頂点部12a側へ流動させることができる。そして、第1溝部13は底面側の断面積より頂点部12a側の断面積が小さくなっている。従って、汗16を確実に流路部10へ流動させることができる。
側面部12bにおいて、第1溝部13及び第2溝部14が設置されていない場所は平坦な面であり平坦面12dとする。第1溝部13には親水処理が施されている。従って、第1溝部13は平坦面12dより親水性が高くなっている。第1溝部13は平坦面12dより濡れ性が良いので、第1溝部13に沿って汗16を移動し易くできる。
同様に、第2溝部14には親水処理が施されている。従って、第2溝部14は平坦面12dより親水性が高くなっている。第2溝部14は平坦面12dより濡れ性が良いので、第2溝部14に沿って汗16を移動し易くできる。
第1溝部13及び第2溝部14の親水処理は特に限定されない。例えば、第1溝部13及び第2溝部14にMPCポリマーを塗布しても良い。MPCポリマーは、メタクリル基、ホスホリルコリン基を有するポリマーであり、高親水性材料である。他にも、シランカップリング剤を含む溶液を塗布しても良い。他にも、親水型機能性ポリマー、無機粒子及び架橋剤から構成される親水型機能性コート剤を塗布しても良い。さらに、流路11にも親水処理を施しても良い。
図7は回収モジュールの着脱を説明するための模式側断面図である。図7に示すように、汗回収装置1は外装部3を備え、外装部3には一対の開閉摘み15とばね25が設置されている。そして、ばね25は開閉摘み15を回収モジュール5に付勢する。開閉摘み15の凸部15aが回収モジュール5の凹部5eに挿入されているとき、回収モジュール5は外装部3に固定される。そして、外装部3は回収部12を支持する。
操作者が一対の開閉摘み15を引き出すとき回収モジュール5を外装部3の表面3a側に外すことができる。従って、回収部12及び流路部10は外装部3と着脱可能に設置されている。外装部3から汗16を含んだ回収部12及び流路部10を取り外して、汗16を含まない回収部12及び流路部10を外装部3に設置して交換することができる。従って、外装部3を被検者2につけたまま回収部12及び流路部10を交換できる為、容易に回収部12及び流路部10を交換することができる。被検者2が供給する汗16の成分が変わるときにも、各タイミングにおける汗16を分離して回収することができる。このとき、外装部3を被検者2に装着した状態で回収モジュール5を交換できるので操作性良く回収モジュール5を交換することができる。
次に、汗回収装置1の使用方法について説明する。まず、操作者は汗回収装置1を被検者2の腕に設置する。回収部12が被検査面2aを向くようにする。被検者2が運動等を行い体温が上昇する。汗腺2bから被検査面2aに汗16が供給される。
被検査面2aでは表面張力により汗16の液滴が集まる。第2溝部14に接触する汗16は毛細管現象が作用することにより第2溝部14に沿って流動する。第2溝部14における汗16が増えて、一部の汗16が第1溝部13に到達する。第1溝部13では汗16が頂点部12aに向かって流動する。頂点部12aに到達した汗16は流路11に入り接続部8に向かって流動する。
接続部8に到達した汗16は配管部9に向かって流動する。配管部9は光透過性を有しているので操作者は配管部9まで汗16が到達したことを確認できる。そして、操作者は目盛7aの位置と汗16が到達した場所を比較して汗16の量を確認する。さらに、汗16が増えて汗16が配管部9の開口部9aまで到達するとき、開口部9aでは汗16に表面張力が作用するので汗16の流動が停止する。
操作者は開閉摘み15を引き出して回収モジュール5を外装部3から外す。次に、外装部3に未使用の回収モジュール5を設置して汗16の回収を継続する。汗16の回収をやめるときには、汗回収装置1を被検者2から外す。以上の工程により汗16を回収する工程を終了する。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、汗回収装置1は回収部12及び流路部10を備えている。回収部12は円錐形の底面が開口する凹部12eを有する。そして、流路部10は円錐形の頂点に相当する頂点部12aに設置されている。円錐形の側面に相当する側面部12bには第1溝部13が設置されている。この第1溝部13は底面側から流路部10の流路11まで延びている。そして、第1溝部13では水溶性の液体に毛細管現象が作用する。
回収部12の開口する場所を被検者2の被検査面2aに設置する。被検査面2aには汗腺2bがあり、汗腺2bから被検査面2aに汗16が供給される。回収部12の開口にも汗16が供給される。回収部12の凹部12eは円錐形の形状であり側面部12bが被検査面2aの面に対して斜めになっている。そして、側面部12bと被検査面2aとの距離が近い場所では汗16に毛細管現象が作用して汗が溜まる。汗16が溜まる場所は側面部12bの底面側である。そして、側面部12bの底面側から流路部10まで第1溝部13が設置されている。第1溝部13では水溶性の液体に毛細管現象が作用する。汗は水溶性の液体であり、少ない汗でも毛細管現象が作用する。従って、被検査面2aの表面に供給される汗が少ないときにも、汗16は第1溝部13に沿って移動して流路部10に到達する。その結果、被検査面2aの表面の汗16が少ないときにも汗16を回収することができる。
(2)本実施形態によれば、回収部12の側面部12bには第2溝部14が設置されている。第2溝部14は凹部12eの円錐形の底面側に位置し第1溝部13と接続する。円錐形の底面と円錐形の側面とが交差する線が交差線12cである。交差線12cは回収部12の開口の外周であり被検査面2aと回収部12の開口とが接する場所である。第2溝部14は交差線12cと並んで設置されている。そして、第2溝部14と交差線12cとの距離である第1距離17は第2溝部14と頂点部12aとの距離である第2距離18より短い。従って、第2溝部14は被検査面2aに近い場所に設置されている。そして、第2溝部14では水溶性の液体である汗16に毛細管現象が作用する。
被検査面2aに汗16が供給されるとき、被検査面2a上に汗16が集合する汗溜りができる。そして、汗溜りが第2溝部14に触れるとき、汗16に毛細管現象が作用する。そして、汗16は第2溝部14を通って第1溝部13に至る。第2溝部14は開口の外周である交差線12cと並んで設置されているので、汗溜りが第2溝部14に接触する確率は汗溜りが第1溝部13に接触するより高い。従って、汗回収装置1は効率良く被検査面2a上の汗を回収できる。
(3)本実施形態によれば、第1溝部13の幅は回収部12の形状である円錐形の頂点側より底面側の方が長い。汗16は第1溝部13の底面側から頂点側へ移動する。従って、底面側には汗16が多いので第1溝部13の溝が広くても第1溝部13を満たし易い。そして、第1溝部13の頂点側は幅が狭くなるので、第1溝部13の底面側を満たした汗16は第1溝部13を頂点側へ移動し易くなっている。その結果、確実に汗16を第1溝部13に沿って流動させることができる。
(4)本実施形態によれば、回収部12の側面部12bには第1溝部13、第2溝部14及び平坦面12dが設置されている。そして、第1溝部13は平坦面12dより親水性が高い。従って、第1溝部13は平坦面12dより濡れ性が良いので、第1溝部13に沿って汗16を移動し易くできる。
(5)本実施形態によれば、第2溝部14は平坦面12dより親水性が高い。従って、第2溝部14は平坦面12dより濡れ性が良いので、第2溝部14に沿って汗16を移動し易くできる。
(6)本実施形態によれば、流路部10は接続部8及び配管部9を備えている。接続部8は流路11を介して頂点部12aと接続する。そして、配管部9は接続部8と接続する。そして、接続部8及び配管部9では水溶性の液体である汗16に毛細管現象が作用する。従って、流路部10に汗16を流動させることができる。
(7)本実施形態によれば、接続部8は配管部9より剛性が高い。配管部9にX方向、Y方向及びZ方向の力が作用するとき、接続部8にモーメントが作用するので接続部8が変形し易い。接続部8が大きく変形すると汗16が流動する流路11が閉塞されて汗16が流動できなくなる。汗回収装置1は接続部8の剛性が高いので、接続部8が大きく変形して流路11が閉塞されることを抑制することができる。
(8)本実施形態によれば、配管部9は回収部12の形状である円錐形の底面と直交する方向と交差する方向に延びている。配管部9が円錐形の底面と直交する方向に延びているとき、配管部9が被検査面2aから突出する形態になる。このとき、被検者2が移動するときに配管部9が物にぶつかり易くなる。そして、配管部9が物にぶつかると配管部9が損傷を受ける。汗回収装置1では配管部9が凹部12eの円錐形の底面と直交する方向と交差する方向に延びているので、配管部9が被検査面2aから突出する長さを短くできる。従って、被検者2が移動するときにも配管部9が物にぶつかり難くすることができる。
(9)本実施形態によれば、配管部9は接続部8の反対側の端が開口する開口部9aになっている。このとき、配管部9の内部は大気圧に保たれる。従って、汗16は配管部9内を流動して開口部9aまで到達することができる。このとき、配管部9内の汗16を利用することができる。
(10)本実施形態によれば、表示板7には汗16の量を示す目盛7aが設置されている。配管部9と近い所に目盛7aが設置されている為、操作者は配管部9に貯留された汗16の量を認識することができる。
(11)本実施形態によれば、回収部12及び流路部10は外装部3と着脱可能に設置されている。従って、外装部3から汗16を含んだ回収部12及び流路部10を取り外して、汗16を含まない回収部12及び流路部10を外装部3に設置することができる。従って、外装部3を被検者2につけたまま回収部12及び流路部10を交換できる為、容易に回収部12及び流路部10を交換することができる。そして、時間の経過にともなって被検者2が供給する汗16の成分が変わるときにも、各タイミングにおける汗16を時刻毎に分離して容易に回収することができる。
(12)本実施形態によれば、配管部9は光透過性を有している。そして、配管部9が設置された表示板7上の面は色彩を有している。配管部9は光透過性を有しているので配管部9を通して配管部9が設置された面を観察できる。そして、配管部9の内部に空気が存在するときと汗16が存在するときでは配管部9の内壁を通過するとき屈折率差があるので配管部9が設置された面を見た色彩が異なる。従って、配管部9内に汗16が有るか否かを確認することができる。
(13)本実施形態によれば、汗回収装置1は任意の時刻の汗16を回収することができる。そして、汗16に含まれる乳酸の濃度の経時変化を計測することにより血液中の酸素不足を検出することができる。これにより高山病の初期状態を把握して高山病を予防することができる。
他にも、汗16に含まれるナトリウムの濃度の経時変化を計測することにより熱中症を検出することができる。これにより熱中症の初期状態を把握して熱中症を予防することができる。
(14)本実施形態によれば、微量の汗16を回収する事が可能になる。他にも、例えば1分〜3分間隔の任意の時間の汗を回収する事が可能になる。他にも、被検者2に負荷のかからない汗回収が可能になる。他にも、微量かつ、任意の時間の汗回収が可能になる為、汗16に含まれる乳酸を検出してアスリートの運動強度の測定等に使用出来る。
(第2の実施形態)
次に、汗回収装置の一実施形態について図8及び図9を用いて説明する。図8は汗回収装置の構造を示す模式平面図である。図9は汗回収装置の構造を示す模式側断面図である。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、配管部の先に汗16を貯留する貯留部が設置されている点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
すなわち、本実施形態では、図8に示すように汗回収装置28は外装部3を備え、外装部3の中央には回収モジュール29が設置されている。回収モジュール29は外装部3の表面3aに露出している。回収モジュール29には取っ手6が設置され、操作者は取っ手6に指を引っ掛けて回収モジュール29を掴むことができる。
第1の実施形態における回収モジュール5と同様に回収モジュール29は外装部3に対して着脱可能に設置されている。回収モジュール29における−Z方向側の面を表面29aとする。表面29aの中央には接続部30が設置されている。接続部30は円柱状であり−Z方向に突出する。接続部30の−X方向側には−X方向にのびる配管部31が設置されている。接続部30及び配管部31等により流路部32が構成されている。
接続部30及び配管部31は筒状であり、接続部30及び配管部31の内部は汗が流動する流路33になっている。流路33も流路部32に含まれている。そして、配管部31において接続部30の反対側の端には汗16を貯留する貯留部34が設置されている。貯留部34は容器部34a、蓋部34b及び吸液部34c等から構成されている。吸液部34cは多孔質状であり汗16が浸み込む素材で構成されている。容器部34aの中に吸液部34cが設置され、蓋部34bが容器部34aに蓋をする。これにより、吸液部34cに浸み込んだ汗16が蒸発し難くなっている。
吸液部34cに汗16が浸み込むとき吸液部34cの色が変化する。汗16により吸液部34cは濡れた色調になる。蓋部34bは光透過性を有しており、操作者は蓋部34bを通して貯留部34内の吸液部34cを観察できる。蓋部34bには目盛34dが設置されている。操作者は蓋部34bの目盛34dと吸液部34cに浸み込んだ汗16の範囲から貯留部34に貯留された汗16の大まかな量を確認できる。
図9に示すように、回収モジュール29は+Z方向側の面に回収部12が設置されている。回収部12の側面部12bには第1溝部13、第2溝部14が設置され、頂点部12aには流路33が設置されている。流路33は頂点部12aから接続部30を通って配管部31まで続いている。
回収モジュール29の表面29aには頂点部12aと対向する場所に筒状の接続部受部35が設置されている。接続部受部35の内側に接続部30が挿入され設置される。接続部30は接続部受部35と着脱可能になっている。蓋部34bには孔が設置され、この孔に配管部31が挿入される。そして、配管部31の先端は吸液部34cに挿入される。
配管部31は接続部30の反対側の端に貯留部34が設置されている。流路33に沿って配管部31の先端まで流動する汗16は吸液部34cに吸収される。貯留部34は液体である汗16を貯留する。従って、配管部31内に貯留する以上の汗16を貯留することができる。
蓋部34bには汗16の量を示す目盛34dが設置されている。目盛34dを用いて操作者は貯留部34に貯留された汗16の量を認識することができる。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、汗回収装置28は貯留部34を備えている為、配管部31内に貯留する以上の汗16を貯留することができる。
(2)本実施形態によれば、蓋部34bに目盛34dが設置されている為、目盛34dを用いて操作者は貯留部34に貯留された汗16の量を認識することができる。
(第3の実施形態)
次に、汗回収装置の一実施形態について図10の汗回収装置の構造を示す模式側断面図を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、配管部が斜めに設置されている点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
すなわち、本実施形態では、図10に示すように汗回収装置38は外装部3を備え、外装部3の中央には回収モジュール39が設置されている。回収モジュール39における−Z方向側の面を表面39aとする。表面39aの中央には接続部40が設置されている。接続部40は円柱状であり−Z方向に突出する部分とZ方向に対して斜めに延びる部分とが接続されている。接続部40の−X方向側には−X方向及び−Z方向にのびる配管部41が設置されている。流路11、接続部40及び配管部41等により流路部42が構成されている。
接続部40及び配管部41は筒状であり、接続部40及び配管部41の内部は汗が流動する流路11になっている。流路11も流路部42に含まれている。配管部41は回収部12の円錐形の底面と直交する方向と交差する方向に延びている。配管部41が回収部12の円錐形の底面と直交する方向に延びているとき、配管部41が被検査面2aから突出する形態になる。このとき、被検者2が移動するときに配管部41が物にぶつかり易くなる。そして、配管部41が物にぶつかると配管部41が損傷を受ける。汗回収装置38では配管部41が回収部12の形状を示す円錐形の底面と直交する方向と交差する方向に延びているので、配管部41が被検査面2aから突出する長さを短くできる。従って、被検者2が移動するときにも配管部41が物にぶつかり難くすることができる。
さらに、配管部41は中程で曲がっており、−X方向側に延びている。これにより、配管部41が被検査面2aから突出する長さを短くできる。従って、被検者2が移動するときにも配管部41が物にぶつかり難くすることができる。
接続部40と配管部41とは−Z方向に対して斜めに接続されている。そして、配管部41は接続部40に挿入されている。従って、接続部40が表面39aと平行に延びているときに比べて配管部41を把持して引っ張り易い。その結果、容易に、接続部40から配管部41を引き抜くことができる。そして、配管部41内の流路11に存在する汗16を取り出すことができる。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、汗回収装置38では配管部41が回収部12の形状を示す円錐形の底面と直交する方向と交差する方向に延びている。従って、配管部41が被検査面2aから突出する長さを短くできる。その結果、被検者2が移動するときにも配管部41が物にぶつかり難くすることができる。
(2)本実施形態によれば、配管部41は中程で曲がっており、−X方向側に延びている。従って、被検者2が移動するときにも配管部41が物にぶつかり難くすることができる。
(3)本実施形態によれば、接続部40と配管部41とは−Z方向に対して斜めに接続されている。従って、容易に、接続部40から配管部41を引き抜くことができる。
(第4の実施形態)
次に、汗回収装置の一実施形態について図11の汗回収装置の構造を示す模式平面図を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、配管部が螺旋状に設置されている点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
すなわち、本実施形態では、図11に示すように汗回収装置44は外装部3を備え、外装部3の中央には回収モジュール45が設置されている。回収モジュール45における−Z方向側の面を表面45aとする。表面45aの中央には接続部8が設置されている。接続部8は円柱状であり−Z方向に突出する。接続部8の−X方向側には−X方向にのびる配管部46が設置されている。配管部46は−X方向に延びている部分に続いて螺旋状に設置された部分が接続されている。
配管部46が螺旋状に設置されているので、直線状に設置した時に比べて配管部46を長くすることができる。接続部8及び配管部46の内部には流路11が設置され、流路11に汗16が貯留される。従って、配管部46が長いので貯留する汗16の量を多くすることができる。流路11、接続部8及び配管部46等により流路部47が構成されている。
表面45aには表示板48が設置されている。そして、表示板48上には目盛48aが設置されている。表示板48の面は色彩を有している。そして、配管部46は光透過性を有している。従って、配管部46内に汗が有るか否かを確認することができる。表示板48には汗16の量を示す目盛48aが設置されている。目盛48aは配管部46の近くに配置されているので、配管部46に貯留された汗16の量を認識することができる。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、配管部46が螺旋状に設置されている。従って、配管部46が長いので貯留する汗16の量を多くすることができる。
(2)本実施形態によれば、表示板48の面は色彩を有している。そして、配管部46は光透過性を有している。従って、配管部46内に汗が有るか否かを確認することができる。
(3)本実施形態によれば、表示板48には汗16の量を示す目盛48aが設置されている。目盛48aは配管部46の近くに配置されているので、配管部46に貯留された汗16の量を認識することができる。
(第5の実施形態)
次に、乳酸測定装置の一実施形態について図12の乳酸測定装置の構造を示す模式側断面図を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、配管部の先に汗16と反応する反応部が設置されている点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図12に示すゲルセンサーとしての乳酸測定装置51は被検者2の汗16に含まれる乳酸の濃度を測定する医療用の測定装置であり医療機器である。乳酸測定装置51は被検者2の汗腺2bからでる汗16を測定する。従って、乳酸測定装置51が検査する被検査液は汗16であり、乳酸測定装置51は所定の成分としての乳酸の濃度を測定する。
乳酸測定装置51は汗回収装置52を備え、汗回収装置52は第1の実施形態における汗回収装置1と同様の構造になっている。汗回収装置52は回収部12を備え、回収部12の側面部12bには第1溝部13及び第2溝部14が設置されている。汗回収装置52は接続部54及び配管部55を備え、さらに、ゲル状の反応部としての刺激応答性ゲル56を備えている。頂点部12aには流路53が設置され、流路53は頂点部12aから接続部54及び配管部55を通って刺激応答性ゲル56まで続いている。
流路53を通過した汗16は刺激応答性ゲル56に到達する。汗16が刺激応答性ゲル56に到達すると刺激応答性ゲル56は汗回収装置52が回収した汗16を吸収する。そして、汗16に含まれる乳酸に反応して刺激応答性ゲル56の電気特性が変化する。刺激応答性ゲル56の内部には刺激応答性ゲル56の電気特性を検出する電気特性検出電極57が設置されている。電気特性検出電極57は一対の櫛歯電極であり、刺激応答性ゲル56に覆われている。電気特性検出電極57は刺激応答性ゲル56のインピーダンスを測定する電極である。
刺激応答性ゲル56の電気特性の変化は導電性、誘電性に現れる。刺激応答性ゲル56が膨潤すると刺激応答性ゲル56の導電率、誘電率共に上昇する。これは、刺激応答性ゲル56の膨潤により自由水が増加することに起因する。どちらを用いても膨潤現象を把握できるが、誘電率の変化は微小であるため、導電率の変化を活用する。
刺激応答性ゲル56は、汗16に対して反応する薬剤を含むゲル状のものである。刺激応答性ゲル56の構成材料は特に限定されないが本実施形態では、例えば、架橋構造を有する高分子材料と、溶媒とを含む材料等で構成されている。高分子材料が汗に対して反応する薬剤になっている。
刺激応答性ゲル56を構成する高分子材料としては、例えば、単量体、重合開始剤、架橋剤等を反応させることにより得られたものを用いることができる。単量体はモノマーとも称される。
単量体としては、例えば、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド各種四級塩、アクリロイルモルホリン、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート各種四級塩、アクリル酸、各種アルキルアクリレート、メタクリル酸、各種アルキルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、グリセロールモノメタクリレート、N−ビニルピロリドン、アクリロニトリル、スチレン、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2−ビス〔4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル〕プロパン、2−ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3−メタクリロキシプロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシポリプロポキシ)フェニル〕プロパン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロキシプロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシポリエトキシ)フェニル〕プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−メチレンビスメタクリルアミド、ジエチレングリコールジアリルエーテル、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
乳酸を検出するために単量体として、3−アクリルアミドフェニルボロン酸、ビニルフェニルボロン酸、アクリロイロキシフェニルボロン酸、N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAAm)、エチレンビスアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド等を好適に用いることができる。詳しくは、単量体として、3−アクリルアミドフェニルボロン酸、ビニルフェニルボロン酸及びアクリロイロキシフェニルボロン酸よりなる群から選択される1種または2種以上の単量体と、N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAAm)、エチレンビスアクリルアミド及びN−ヒドロキシエチルアクリルアミドよりなる群から選択される1種または2種以上の単量体とを組み合わせて用いるのが好ましい。
重合開始剤としては、例えば、その重合様式によって、適宜選択することができる。具体的には、重合開始剤に過酸化水素、過硫酸塩、例えば過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等、アゾ系開始剤、例えば2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)2塩酸塩、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−〔1,1,−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル〕プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕2塩酸塩、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4’−ジメチルバレロニトリル)、ベンゾフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスホンオキサイド、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等の紫外光によってラジカルを発生する化合物、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロポキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロライド、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)チタニウム、1,3−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゼンや3,3’,4,4’−テトラ−(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のパーオキシエステルに、チオピリリウム塩、メロシアニン、キノリン、スチルキノリン系色素を混合した物質等の360nm以上の波長の光によってラジカルを発生する化合物等を用いることができる。また、過酸化水素あるいは過硫酸塩は、例えば、亜硫酸塩、L−アスコルビン酸等の還元性物質やアミン塩等を組み合わせてレドックス系の開始剤としても使用することができる。
架橋剤には、重合性官能基を2個以上有する化合物を用いることができ、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリグリセリン、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N−メチレン−ビス−N−ビニルアセトアミド、N,N−ブチレン−ビス−N−ビニルアセトアミド、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、アリル化デンプン、アリル化セルロース、ジアリルフタレート、テトラアリロキシエタン、ペンタエリストールトリアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、トリアリルトリメリテート等を用いることができる。
刺激応答性ゲル56は、異なる複数種の高分子材料を含むものであってもよい。刺激応答性ゲル中における高分子材料の含有率は、0.7質量%以上36.0質量%以下であるのが好ましく、2.4質量%以上27.0質量%以下であるのがより好ましい。
刺激応答性ゲル56が溶媒を含む構成にすることにより、高分子材料を好適にゲル化させることができる。溶媒としては、各種有機溶媒や無機溶媒を用いることができる。より具体的には溶媒は、例えば、水;メタノール、エタノール等の各種アルコール;アセトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル類;ジメチルホルムアミド等のアミド類;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の鎖状脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族類等が挙げられるが、特に、水を含むものであるのが好ましい。
刺激応答性ゲル56は、溶媒として異なる複数種の成分を含む構成にしてもよい。刺激応答性ゲル56中における溶媒の含有率は、30質量%以上95質量%以下であるのが好ましく、50質量%以上90質量%以下であるのがより好ましい。
刺激応答性ゲル56の大きさは特に限定されないが本実施形態では、例えば、刺激応答性ゲル56の直径は2〜3mmであり、刺激応答性ゲル56の厚みは100μmになっている。刺激応答性ゲル56を製造するときには容器を用いる。容器内に単量体、重合開始剤、架橋剤等を投入して反応させる。投入する材料の量を精度良く計量することにより刺激応答性ゲル56の厚みを精度良く形成することができる。
刺激応答性ゲル56はポリマー鎖を有している。このポリマー鎖にはボロン酸基が多く設置されている。刺激応答性ゲル56に乳酸が浸透していないとき、ボロン酸基同士が結合しポリマー鎖が接近した状態になっている。これにより、刺激応答性ゲル56は収縮した状態になっている。刺激応答性ゲル56に乳酸が浸透するとき、ボロン酸基と乳酸とが結合する。そして、刺激応答性ゲル56が乳酸に反応するとき、ポリマー鎖が解離した状態になるため、刺激応答性ゲル56の体積が膨張する。刺激応答性ゲル56の形態が変化するので刺激応答性ゲル56の導電率が変化する。
さらに、刺激応答性ゲル56は反射率の高い微粒子を含んでいる。刺激応答性ゲル56に乳酸が取り込まれた際に、コロイド結晶による構造色及び構造色の変化が容易に視認される。このため、乳酸の濃度の検出をより容易に行うことができる。また、刺激応答性ゲル56の色調により乳酸の濃度の推定を容易に且つ正確に行うことができる。本実施形態では例えば、刺激応答性ゲル56に含まれる乳酸の濃度が少ないときには青系統の色をしており、乳酸の濃度が増えるときには赤色に変化する。
微粒子の構成材料としては、シリカ、酸化チタン等の無機材料;ポリスチレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエーテルスルフォン、ナイロン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の有機材料等が挙げられる。微粒子は、シリカ微粒子であるのが好ましい。これにより、微粒子の形状の安定性等を特に優れたものとし、刺激応答性ゲルの耐久性、信頼性等を特に優れたものとすることができる。また、シリカ微粒子は、粒度分布がシャープな単分散微粒子として入手が比較的容易であるため、刺激応答性ゲルの安定的な生産、供給の観点からも有利である。
微粒子の形状は特に限定されないが球状であるのが好ましい。これにより、コロイド結晶による構造色または構造色の変化が視認されやすくなり、特定成分の検出をより容易に行うことができる。微粒子の平均粒子径は、特に限定されないが、10nm以上1000nm以下であるのが好ましく、20nm以上500nm以下であるのがより好ましい。
これにより、刺激応答性ゲルに特定成分が取り込まれた際に、コロイド結晶による構造色または構造色の変化がより容易に視認されるため、特定成分の検出をさらに容易に行うことができる。また、コロイド結晶による構造色がより容易に視認されるため、その色調により特定成分の定量もさらに容易に且つ精確に行うことができる。
平均粒子径は体積基準の平均粒子径を示す。例えば、サンプルをメタノールに添加し、超音波分散器で3分間分散した分散液をコールターカウンター法粒度分布測定器にて測定する。このとき、50μmのアパチャーを用いて測定することによりサンプルの平均粒子径を求めることができる。
汗回収装置52の−Z方向側には回路ユニット58が設置されている。回路ユニット58は回路基板59を備え、回路基板59には電気回路を構成する半導体素子60や充電式蓄電池61が設置されている。充電式蓄電池61は図示しない電源コネクターと電気的に接続され、電源コネクターを介して充電できる。他にも、回路基板59には操作スイッチ62が設置されている。
回路ユニット58の−Z方向側にはスペーサー63及び表示部64が重ねて設置されている。スペーサー63は回路ユニット58と表示部64との間に設置される構造体である。回路ユニット58の−Z方向側の面には複数の電気素子が設置されているので凹凸ができている。スペーサー63は回路基板59に被せて設置され、表示部64側の面を平坦にする。スペーサー63には複数の孔が設置され、操作スイッチ62が孔を貫通する。
乳酸測定装置51は外装部65を備え、汗回収装置52、刺激応答性ゲル56、回路ユニット58及び表示部64等は外装部65の内部に設置されている。表示部64の−Z方向側にはガラス板66が設置され、ガラス板66は外装部65に固定されている。ガラス板66は外装部65の表面側から汗や塵が浸入することを防止する。
乳酸測定装置51の+Z方向側には裏蓋67が開閉可能に設置されている。裏蓋67を開いたときには汗回収装置52及び刺激応答性ゲル56を交換することが可能になっている。
電気特性検出電極57は図示しない配線にて回路ユニット58と接続されている。回路ユニット58は一対の電気特性検出電極57に交流の電圧を印加して電気特性検出電極57に流れる電流を検出する。そして、回路ユニット58は刺激応答性ゲル56のインピーダンスを演算する。刺激応答性ゲル56のインピーダンスは汗16に含まれる乳酸の濃度と相関がある。回路ユニット58は刺激応答性ゲル56のインピーダンスから汗16に含まれる乳酸の濃度を演算して表示部64に表示する。操作者は表示部64を見ることにより、汗16に含まれる乳酸の濃度を確認することができる。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、乳酸測定装置51は汗回収装置52及び刺激応答性ゲル56を備えている。刺激応答性ゲル56は汗回収装置52が回収した汗16を吸収する。そして、刺激応答性ゲル56は汗16の乳酸に反応する。汗回収装置52には第1の実施形態に記載の汗回収装置1と同様の汗回収装置が用いられている。この汗回収装置52は皮膚の表面の汗16が少ないときにも汗を回収することができる。従って、乳酸測定装置51は皮膚の表面に汗16が少ないときにも汗16を回収することができる汗回収装置52を備えた乳酸測定装置51とすることができる。
尚、本実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により種々の変更や改良を加えることも可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
前記第1の実施形態では、第1溝部13が直線状に設置された。第1溝部13は曲線で構成されても良い。回収部12の側面部12bを第1溝部13が占める比率を高くできるので、汗16を効率良く回収することができる。
(変形例2)
前記第1の実施形態では、交差線12cと並んで第2溝部14が1つ設置された。第2溝部14の数は2つ以上でも良い。第2溝部14の数が多い方が早く汗16を第1溝部13に流動させることができる。
(変形例3)
前記第1の実施形態では、第1溝部13が4つ設置された。第1溝部13の数は4つに限らない。1つ〜3つでも良く、5つ以上でも良い。第1溝部13の数が多い方が早く汗16を流路11に流動させることができる。
(変形例4)
前記第1の実施形態では、平坦面12dに表面処理をしなかった。平坦面12dに撥水処理を施してもよい。平坦面12dに対する第1溝部13の親水性の差を大きくできる。同様に、平坦面12dに対する第2溝部14の親水性の差を大きくできる。その結果、第1溝部13及び第2溝部14に汗16を集め易くできる。撥水処理はフッ素を含む溶液を塗布して行うことができる。
(変形例5)
前記第5の実施形態では、刺激応答性ゲル56のインピーダンスを測定して刺激応答性ゲル56の変化を検出した。他にも、刺激応答性ゲル56の色の変化を検出することにより刺激応答性ゲル56の変化を検出しても良い。刺激応答性ゲル56の色の変化は操作者が観察しても良く、フォトセンサーで検出しても良い。このときにもインピーダンスを測定するときと同様に、汗16に含まれる乳酸を検出することができる。
1,38,44,52…汗回収装置、3…支持部としての外装部、7a,34d…目盛、8,30,40…接続部、9a…開口部、9,31,41,46…配管部、10,32,47…流路部、12…回収部、12a…頂点部、12b…側面部、12c…交差線、12d…平坦面、13…第1溝部、14…第2溝部、16…液体としての汗、34…貯留部、51…ゲルセンサーとしての乳酸測定装置、56…反応部としての刺激応答性ゲル。

Claims (14)

  1. 錐体の底面が開口する凹部を有する回収部と、
    前記錐体の頂点に相当する頂点部に設置された流路部と、を備え、
    前記錐体の側面に相当する側面部には前記底面側から前記流路部まで延びる第1溝部が設置され、
    前記第1溝部では水溶性の液体に毛細管現象が作用することを特徴とする汗回収装置。
  2. 請求項1に記載の汗回収装置であって、
    前記側面部の前記底面側には前記第1溝部と接続する第2溝部が設置され、
    前記第2溝部は前記錐体の底面と前記錐体の側面とが交差する交差線と並んで設置され、
    前記第2溝部と前記交差線との距離は前記第2溝部と前記頂点部との距離より短く、
    前記第2溝部では水溶性の液体に毛細管現象が作用することを特徴とする汗回収装置。
  3. 請求項1または2に記載の汗回収装置であって、
    前記第1溝部の幅は前記頂点部側より前記底面側の方が長いことを特徴とする汗回収装置。
  4. 請求項2に記載の汗回収装置であって、
    前記側面部において前記第1溝部及び前記第2溝部が設置されていない平坦面よりも、前記第1溝部は親水性が高いことを特徴とする汗回収装置。
  5. 請求項4に記載の汗回収装置であって、
    前記平坦面よりも、前記第2溝部は親水性が高いことを特徴とする汗回収装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の汗回収装置であって、
    前記流路部は前記頂点部と接続する接続部と、
    前記接続部と接続する配管部とを備え、
    前記接続部及び前記配管部は水溶性の液体に毛細管現象が作用することを特徴とする汗回収装置。
  7. 請求項6に記載の汗回収装置であって、
    前記接続部は前記配管部より剛性が高いことを特徴とする汗回収装置。
  8. 請求項6または7に記載の汗回収装置であって、
    前記配管部は前記錐体の底面と直交する方向と交差する方向に延びることを特徴とする汗回収装置。
  9. 請求項6〜8のいずれか一項に記載の汗回収装置であって、
    前記配管部において前記接続部の反対側の端には開口部が設置されていることを特徴とする汗回収装置。
  10. 請求項6〜8のいずれか一項に記載の汗回収装置であって、
    前記配管部において前記接続部の反対側の端には液体を貯留する貯留部が設置されていることを特徴とする汗回収装置。
  11. 請求項9または10に記載の汗回収装置であって、
    前記液体の量を示す目盛が設置されていることを特徴とする汗回収装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の汗回収装置であって、
    前記回収部を支持する支持部を備え、
    前記回収部及び前記流路部は前記支持部と着脱可能に設置されていることを特徴とする汗回収装置。
  13. 請求項6〜9のいずれか一項に記載の汗回収装置であって、
    前記配管部は光透過性を有し、
    前記配管部が設置された面は色彩を有することを特徴とする汗回収装置。
  14. 汗回収装置と、
    前記汗回収装置が回収した汗を吸収し前記汗の所定の成分に反応するゲル状の反応部と、を備え、
    前記汗回収装置が請求項1〜6のいずれか一項に記載の汗回収装置であることを特徴とするゲルセンサー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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