図16は、従来技術による第1のFPC用コネクタの構成を示す縦断面図であり、図16(A)は、ハウジングに対してカバーハウジングを開いた状態図、図16(B)は、ハウジングに対してカバーハウジングを閉じた状態図である。なお、本願の図16は、特許文献1の図7に相当している。
図16を参照すると、従来技術による第1のFPC用コネクタ(以下、コネクタと略称する)8は、直方体状のハウジング81とカバーハウジング82を備えている。又、コネクタ8は、第1コンタクト83と第2コンタクト84を備えている。
図16を参照すると、ハウジング81は、FPC9fの端末を挿入自在な凹部811を有している。凹部811は、ハウジング81の一方の端部に向けて開口している。又、ハウジング81は、凹部811の底面に向って下り傾斜し、幅方向に断続した斜面壁812を有している。これらの斜面壁812は、凹部811の入口から奥側へ、FPC9fの端末を下り傾斜した状態で案内できる。
図16を参照すると、第1コンタクト83と第2コンタクト84は、ハウジング81の内部に交互に並列配置されている。第1コンタクト83と第2コンタクト84は、それらの一部がプリント基板9pの一方の面にハンダ接合されている。
図16を参照すると、第1コンタクト83は、対向配置された第1アーム831と第2アーム832を有している。第2アーム832は、FPC9fの接続導体に接触自在な第1接点83sを有している。
図16を参照すると、第2コンタクト84は、対向配置された第3アーム843と第4アーム844を有している。第4アーム844は、FPC9fの接続導体に接触自在な第2接点84sを有している。
図16を参照すると、カバーハウジング82は、回動軸82sを一方の端部に有している。回動軸82sは、その両端部がハウジング81に回動自在に支持されている。すなわち、カバーハウジング82は、ハウジング81と回動自在に連結している。
図16を参照すると、第1アーム831は、その先端部が回動軸82sを凹部811の底面に向けて押さえている。同様に、第3アーム843は、その先端部が回動軸82sを凹部811の底面に向けて押さえている。
図16を参照すると、回動軸82sは、第1カム部と第2カム部を軸方向に交互に連設している。第1カム部は、第1アーム831と連係して、カバーハウジング82の姿勢を変更できる。第2カム部は、第3アーム843と連係して、カバーハウジング82の姿勢を変更できる。
図16(A)を参照して、ハウジング81に対してカバーハウジング82が起立した状態では、つまり、カバーハウジング82が開いた状態では、回動軸82sと第1接点83sの間にFPC9fの端末を挿入できる。同様に、カバーハウジング82が開いた状態では、回動軸82sと第2接点84sの間にFPC9fの端末を挿入できる。
図16(B)を参照して、ハウジング81に対してカバーハウジング82が雌伏した状態では、つまり、カバーハウジング82が閉じた状態では、回動軸82sに設けた第1カム部が変位して、FPC9fの接続導体を第1接点83sに向けて押圧できる。同様に、カバーハウジング82が閉じた状態では、回動軸82sに設けた第2カム部が変位して、FPC9fの接続導体を第2接点84sに向けて押圧できる。
図16を参照すると、従来技術による第1のコネクタ8は、FPC9fの端末を下り傾斜した状態で挿抜できるので、第1のコネクタ8の前部に電子部品9eを実装することができ、第1のコネクタ8の低背化を維持できる、としている。
図16を参照すると、従来技術による第1のFPC用コネクタは、ハウジングの後部を開閉自在に覆う、いわゆる、バックフリップタイプのFPC用コネクタであるが、特許文献2では、カバーハウジングが開いた状態では、プリント基板の上方に別のプリント基板を配置することが困難になり、FPC用コネクタの低背化には限界がある、としている。
図17は、従来技術による第2のFPC用コネクタの構成を示す縦断面図であり、図17(A)は、コンタクトの側面に沿ってハウジングを破断した縦断面図、図17(B)は、補強タブに設けたラッチアームの側面に沿ってハウジングを破断した縦断面図である。なお、本願の図17は、特許文献2の図10に相当している。
図17を参照すると、従来技術による第2のFPC用コネクタ(以下、コネクタと略称する)9は、直方体状のハウジング91と複数の板状のコンタクト92を備えている。又、ハウジング91は、一対の補強タブ93・93を両端部に備えている。
図17を参照すると、ハウジング91は、FPC9fの端末を挿入自在な凹部911を有している。凹部911は、ハウジング91の一方の端部に向けて開口している。又、ハウジング91は、凹部911の底面に向って下り傾斜し、幅方向に断続した斜面壁912を有している。これらの斜面壁912は、凹部911の入口から奥側へ、FPC9fの端末を下り傾斜した状態で案内できる。
図17(A)を参照すると、コンタクト92は、ハウジング91の内部に並列配置されている。又、コンタクト92は、第1弾性アーム921、第2弾性アーム922、及び、連結脚部923を有している。第1弾性アーム921と第2弾性アーム922は、対向配置されている。連結脚部923は、第1弾性アーム921と第2弾性アーム922の基端部同士を連結している。
図17(A)を参照すると、コンタクト92は、凹部911と反対側から連結脚部923がハウジング91に圧入されることにより、ハウジング91に固定されている。又、連結脚部923の底面は、プリント基板9pの一方の面にハンダ接合されている。
図17(A)を参照すると、第1弾性アーム921は、連結脚部923から凹部911に向かって延出している。第1弾性アーム921は、FPC9fの接続導体9cに接触自在な接点92sを先端部に有している。
図17(A)を参照すると、第2弾性アーム922は、連結脚部923から凹部911に向かって斜め上方に延出している。第2弾性アーム922は、接点92sと対向配置した突部92dを先端部に有している。
図17(A)を参照して、斜面壁912に沿って、FPC9fの端末を凹部911に挿入すると、FPC9fの端末を接点92sと突部92dの間に挿入できる。図17(A)に示すように、FPC9fの端末を第1弾性アーム921と第2弾性アーム922の間に挿入した状態では、接点92sがFPC9fの接続導体9cを押圧している。このように、第2のコネクタ9は、FPCの挿抜に余り力を要しない、NON−ZIF(Zero Insertion FORCE)タイプのコネクタを構成している。
図17(B)を参照すると、補強タブ93は、凹部911に延出したラッチアーム931を有している。ラッチアーム931は、鉤部93hを先端部に有している。一方、FPC9fは、その端末の両側部に一対の切り欠き9d・9dを有している。
図17(B)を参照して、斜面壁912に沿って、FPC9fの端末を凹部911に挿入すると、ラッチアーム931を弾性変形させた後に復帰することで、鉤部93hを切り欠き9dに係止できる。そして、FPC9fを抜け止めできる。
従来技術による第2のFPC用コネクタは、FPCの接続導体にコンタクトを接触させるカバーハウジングを不要としているで、低背化を実現したFPC用コネクタを提供できる、としている。
図16又は図17に示した従来技術によるFPC用コネクタは、FPCを斜め上方から直方体状のハウジングのスロット(差込口)に挿入するように構成している。
しかし、人間の操作習性としては、スロットを開口した平面と直交する方向から、FPCを挿入することが一般的と考えられる。つまり、従来技術によるFPC用コネクタは、FPCを斜め上方から挿入することが、直観的に解り難いという問題がある。スロットを開口した平面と直交する方向からFPCを挿入することで、コンタクトを損傷させる心配がある。
プリント基板の一方の面と交差する斜め方向からFPCを着脱でき、FPCの挿入方向が直観的に解り易いFPC用コネクタが実現できれば、操作性に優れて便利である。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、プリント基板の一方の面と交差する斜め方向からFPCを着脱でき、FPCの挿入方向が直観的に解り易いFPC用コネクタを提供することを目的とする。
本発明者は、FPCを挿入自在な差込口を前面に有する直方体状のハウジングと、ハウジングの内部に並列配置された複数の板状のコンタクトで、FPC用コネクタを構成し、差込口を先頭に、FPCを導入自在な凹部がプリント基板の一方の面に対して所定の仰角を有する状態で、これらのコンタクトがハウジングを支持することで、FPCの挿入方向を直観的に解り易くできると考え、これに基づいて、以下のような新たなFPC用コネクタを発明するに至った。
(1) プリント基板の一方の面と交差する斜め方向からFPCを着脱自在なFPC用コネクタであって、FPCを挿入自在な第1差込口を前面に有し、この前面と直交する上面と略平行な方向から前記FPCを導入自在な第1凹部を有する直方体状の第1ハウジングと、前記第1ハウジングの内部に並列配置された複数の板状の第1コンタクトと、を備え、前記第1コンタクトは、前記FPCの接続導体に接触自在な接点と、当該第1コンタクトの前部に形成し、底面が前記プリント基板の一方の面にハンダ接合自在な前脚部と、当該第1コンタクトの後部に形成し、底面が前記プリント基板の一方の面にハンダ接合自在な後脚部と、を有し、前記前脚部及び前記後脚部は、前記第1差込口を先頭に、前記第1凹部が前記プリント基板の一方の面に対して所定の仰角を有する状態で前記第1ハウジングを支持している、FPC用コネクタ。
(2) 前記第1ハウジングは、自動実装機に設けた吸着パッドで吸着自在な台座を前記上面に有し、前記台座は、前記プリント基板の一方の面と略平行に形成した吸着面を有している、(1)記載のFPC用コネクタ。
(3) 前記第1コンタクトは、前記第1ハウジングの内部に交互に並列配置された第1音叉形コンタクトと第2音叉形コンタクトからなり、前記第1音叉形コンタクトは、前記FPCを挟持し、前記FPCの接続導体に接触自在な第1の接点を一方の第1挟持アームの先端部に設けた一対の第1挟持アームを有し、前記第2音叉形コンタクトは、前記FPCを挟持し、前記FPCの接続導体に接触自在な第2の接点を一方の第2挟持アームの先端部に設けた一対の第2挟持アームを有し、前記第1の接点と前記第2の接点は、それらの前後の位置が互いに異なる状態に千鳥配列されている、(1)又は(2)記載のFPC用コネクタ。
(4) プリント基板の一方の面と交差する斜め方向からFPCを着脱自在なFPC用コネクタであって、FPCを挿入自在な第2差込口を前面に有し、この前面と直交する上面と略平行な方向から前記FPCを導入自在な第2凹部を有する直方体状の第2ハウジングと、前記第2ハウジングの内部に並列配置された複数の板状の第2コンタクトと、前記第2ハウジングの前部に形成した第1段差部を開閉自在に覆うフロントフリップカバーと、を備え、前記第2コンタクトは、前記FPCの接続導体に接触自在な接点を先端部に有する第1弾性アームと、前記フロントフリップカバーの回動軸を回動自在に支持する支持部を先端部に有する第1固定アームと、当該第2コンタクトの前部に形成し、底面が前記プリント基板の一方の面にハンダ接合自在な前脚部と、当該第2コンタクトの後部に形成し、底面が前記プリント基板の一方の面にハンダ接合自在な後脚部と、を有し、前記前脚部及び前記後脚部は、前記第2差込口を先頭に、前記第2凹部が前記プリント基板の一方の面に対して所定の仰角を有する状態で前記第2ハウジングを支持している、FPC用コネクタ。
(5) プリント基板の一方の面と交差する斜め方向からFPCを着脱自在なFPC用コネクタであって、FPCを挿入自在な第3差込口を前面に有し、この前面と直交する上面と略平行な方向から前記FPCを導入自在な第3凹部を有する直方体状の第3ハウジングと、前記第3ハウジングの内部に並列配置された複数の板状の第3コンタクトと、前記第3ハウジングの後部に形成した第2段差部を開閉自在に覆うバックフリップカバーと、を備え、前記第3コンタクトは、前記FPCの接続導体に接触自在な接点を先端部に有する第2弾性アームと、前記第2弾性アームと略平行に前記第3凹部の内部に延出した第2固定アームと、前記第2弾性アーム及び前記第2固定アームの基端同士を連結する第1連結脚と、前記第1連結脚から前記第2固定アームと反対側に延び、前記バックフリップカバーの回動軸を回動自在に支持する支持部を先端部に有する第3固定アームと、当該第3コンタクトの前部に形成し、底面が前記プリント基板の一方の面にハンダ接合自在な前脚部と、当該第3コンタクトの後部に形成し、底面が前記プリント基板の一方の面にハンダ接合自在な後脚部と、を有し、前記前脚部及び前記後脚部は、前記第3差込口を先頭に、前記第3凹部が前記プリント基板の一方の面に対して所定の仰角を有する状態で前記第3ハウジングを支持している、FPC用コネクタ。
(6) プリント基板の一方の面と交差する斜め方向からFPCを着脱自在なFPC用コネクタであって、FPCを挿入自在な第4差込口を前面に有し、この前面と直交する上面と略平行な方向から前記FPCを導入自在な第4凹部を有する直方体状の第4ハウジングと、前記第4ハウジングの内部に並列配置された複数の板状の第4コンタクトと、前記第4ハウジングの中央部から後部に亘り形成した第3段差部を開閉自在に覆うミッドフリップカバーと、を備え、前記第4コンタクトは、前記FPCの接続導体に接触自在な接点を先端部に有する第3弾性アームと、前記第3弾性アームと略平行に前記第4凹部の内部に延出した第4固定アームと、前記第3弾性アーム及び前記第4固定アームの基端同士を連結する第2連結脚と、前記第2連結脚から前記第4固定アームと反対側に延び、前記ミッドフリップカバーの回動軸を回動自在に支持する支持部を先端部に有する第5固定アームと、当該第4コンタクトの前部に形成し、底面が前記プリント基板の一方の面にハンダ接合自在な前脚部と、当該第4コンタクトの後部に形成し、底面が前記プリント基板の一方の面にハンダ接合自在な後脚部と、を有し、前記前脚部及び前記後脚部は、前記第4差込口を先頭に、前記第4凹部が前記プリント基板の一方の面に対して所定の仰角を有する状態で前記第4ハウジングを支持している、FPC用コネクタ。
本発明によるFPC用コネクタは、FPCを挿入自在な差込口を前面に有する直方体状のハウジングと、ハウジングの内部に並列配置された複数の板状のコンタクトで構成し、差込口を先頭に、FPCを導入自在な凹部がプリント基板の一方の面に対して所定の仰角を有する状態で、これらのコンタクトがハウジングを支持しているので、FPCの挿入方向を直観的に解り易くできる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
[FPC用コネクタの構成]
最初に、本発明の一実施形態によるFPC用コネクタの構成を説明する。図1は、本発明の一実施形態によるFPC用コネクタの構成を示す斜視図であり、プリント基板の一方の面に実装したFPC用コネクタにFPCを挿入した状態図である。
図2は、前記実施形態によるFPC用コネクタの構成を示す斜視図であり、プリント基板の一方の面に実装したFPC用コネクタにFPCを挿入する前の状態図である。
図3は、前記実施形態によるFPC用コネクタの構成を示す右側面図であり、プリント基板の一方の面に実装したFPC用コネクタにFPCを挿入した状態図である。
図4は、前記実施形態によるFPC用コネクタの構成を示す斜視図であり、FPC用コネクタを前部側から観た状態図である。図5は、前記実施形態によるFPC用コネクタの構成を示す斜視図であり、FPC用コネクタを後部側から観た状態図である。
図6は、前記実施形態によるFPC用コネクタの構成を示す斜視図であり、第1コンタクトの側面に沿って第1ハウジングを破断した状態図である。
図7は、前記実施形態によるFPC用コネクタに備わる第1ハウジングの構成を示す図であり、図7(A)は、第1ハウジングの平面図、図7(B)は、第1ハウジングの正面図、図7(C)は、第1ハウジングの背面図、図7(D)は、第1ハウジングの下面図、図7(E)は、第1ハウジングの右側面図である。
図8は、前記実施形態によるFPC用コネクタに備わる第1ハウジングの構成を示す斜視図である。図9は、前記実施形態によるFPC用コネクタに備わる第1コンタクトを構成する第1の音叉形コンタクトと第2の音叉形コンタクトの斜視図である。
図10は、前記実施形態によるFPC用コネクタに備わる第1コンタクトの構成を示す図であり、図10(A)は、第1コンタクトを構成する第1音叉形コンタクトの正面図、図10(B)は、第1コンタクトを構成する第2音叉形コンタクトの正面図である。
図11は、前記実施形態によるFPC用コネクタの構成を示す縦断面図であり、第1音叉形コンタクトの側面に沿って第1ハウジングを破断した状態図である。
図12は、前記実施形態によるFPC用コネクタの構成を示す縦断面図であり、図12(A)は、第1音叉形コンタクトを第1ハウジングに圧入する前の状態図、図12(B)は、第1音叉形コンタクトを第1ハウジングに圧入した状態図である。
(全体構成)
図1から図12を参照すると、本発明の一実施形態によるFPC用コネクタ(以下、コネクタと略称する)10は、プリント基板9pの一方の面と交差する斜め方向からFPC9fを着脱できる。コネクタ10は、直方体状の第1ハウジング1と複数の板状の第1コンタクト51を備えている。
図1から図8を参照すると、第1ハウジング1は、FPC9fを挿入自在な第1差込口11sを前面1aに開口している。又、図6又は図11を参照すると、第1ハウジング1は、FPC9fを導入自在な第1凹部11を有している。第1凹部11には、前面1aと直交する上面1bと略平行な方向からFPC9fを導入できる(図1又は図3参照)。第1コンタクト51は、第1ハウジング1の内部に並列配置されている(図1又は図2及び図4参照)。
図1又は図2及び図11を参照すると、第1コンタクト51は、接点51s、前脚部51f、及び、後脚部51rを備えている。FPC9fを第1凹部11に挿入すると、FPC9fの接続導体9cを接点51sに接触できる。
図1から図6を参照すると、前脚部51fは、第1コンタクト51の前部に形成している。又、前脚部51fは、その底面をプリント基板9pの一方の面にハンダ接合できる。後脚部51rは、第1コンタクト51の後部に形成している。又、後脚部51rは、その底面をプリント基板9pの一方の面にハンダ接合できる。
図1から図6を参照すると、前脚部51f及び後脚部51rは、第1差込口11sを先頭に、第1凹部11がプリント基板9pの一方の面に対して所定の仰角を有する状態で、第1ハウジング1を支持している。
図1から図12を参照すると、実施形態によるコネクタ10は、FPC9fを挿入自在な第1差込口11sを前面に有する直方体状の第1ハウジング1と、第1ハウジング1の内部に並列配置された複数の板状の第1コンタクト51で構成し、第1差込口11sを先頭に、FPC9fを導入自在な第1凹部11がプリント基板9pの一方の面に対して所定の仰角を有する状態で、これらの第1コンタクト51が第1ハウジング1を支持しているので、FPC9fの挿入方向を直観的に解り易くできる。
(第1ハウジングの構成)
次に、実施形態による第1ハウジング1の構成を説明する。図1から図8を参照すると、第1ハウジング1は、絶縁性を有する合成樹脂からなり、絶縁性を有する合成樹脂を成形して、所望の形状の第1ハウジング1を得ることができる。
図7又は図8を参照すると、第1ハウジング1は、縦長の矩形溝11dを櫛の歯状に形成している。矩形溝1dは、第1ハウジング1の前面1aから開口され、第1凹部11に連通している。矩形溝11dには、第1コンタクト51を後脚部51rから圧入できる(図12参照)。
図1から図8を参照すると、第1ハウジング1は、楔体状の台座12を上面1bに備えている。台座12は、プリント基板9pの一方の面と略平行に形成した吸着面12aを有している(図3参照)。自動実装機に設けた吸着パッド(図示せず)を吸着面12aに当接し、台座12を吸着することで、コネクタ10をプリント基板9pに移動できる。
(第1コンタクトの構成)
次に、実施形態による第1コンタクト51の構成を説明する。図9から図12を参照すると、第1コンタクト51は、導電性を有する金属板からなり、導電性を有する金属板を打ち抜き加工して、板状の第1コンタクト51を得ることができる。第1コンタクト51は、例えば、銅合金を用いることができるが、銅合金に限定されない。
図9又は図10を参照すると、第1コンタクト51は、複数の第1音叉形コンタクト51aと第2音叉形コンタクト51bで構成している。これらの第1音叉形コンタクト51aと第2音叉形コンタクト51bは、第1ハウジング1の内部に交互に並列配置されている(図1から図6参照)。
図9又は図10を参照すると、第1音叉形コンタクト51aは、一対の第1挟持アーム511・512を有している。これらの第1挟持アーム511・512は、対向配置された一対の第1の接点51s・51sを先端部に設けている。一対の第1の接点51s・51sは、FPC9fを挟持できる。一方の第1挟持アーム511に設けた第1の接点51sは、FPC9fの接続導体9cに接触できる(図1参照)。
同様に、図9又は図10を参照すると、第2音叉形コンタクト51bは、一対の第2挟持アーム513・514を有している。これらの第2挟持アーム513・514は、対向配置された一対の第2の接点51s・51sを先端部に設けている。一対の第2の接点51s・51sは、FPC9fを挟持できる。一方の第2挟持アーム513に設けた第2の接点51sは、FPC9fの接続導体9cに接触できる(図1参照)。
図9又は図10を参照すると、第1挟持アーム511に設けた第1の接点51sと第2挟持アーム513に設けた第2の接点51sは、それらの前後の位置が互いに異なる状態に千鳥配列している。これにより、これらの接点51sとFPC9fの接続導体9cを確実に接触できる。
(FPC用コネクタの作用)
次に、実施形態によるコネクタ10の動作を説明しながら、コネクタ10の作用及び効果を説明する。
図11を参照して、プリント基板9pの一方の面と交差する斜め方向から、FPC9fを第1凹部11に挿入すると、一対の第1挟持アーム511・512及び一対の第2挟持アーム513・514の間にFPC9fを導入できる。そして、一方の第1挟持アーム511に設けた第1の接点51sをFPC9fの接続導体9cに接触できる(図1参照)。又、一方の第2挟持アーム513に設けた第2の接点51sをFPC9fの接続導体9cに接触できる(図1参照)。実施形態によるコネクタ10は、NON−ZIFタイプのコネクタを構成している。
図1から図3を参照すると、前脚部51f及び後脚部51rは、第1差込口11sを先頭に、第1凹部11がプリント基板9pの一方の面に対して所定の仰角を有する状態で第1ハウジング1を支持しているので、FPC9fの挿入方向が直観的に解り易く、操作性に優れて便利である。
図1から図8を参照すると、実施形態によるコネクタ10は、自動実装機に設けた吸着パッド(図示せず)で吸着自在な台座12を第1ハウジング1の上面1bに有しているので、自動実装機を用いて、コネクタ10を効率よくプリント基板9pに実装できる。
図1から図3を参照すると、第1コンタクト51は、前脚部51fをプリント基板9pの一方の面に形成した信号パターンに電気接続する信号タブとすることができ、後脚部51rをプリント基板9pの一方の面にハンダ接合した補強タブとすることができる。
又、図1から図3を参照すると、第1コンタクト51は、後脚部51rをプリント基板9pの一方の面に形成した信号パターンに電気接続する信号タブとすることができ、前脚部51fをプリント基板9pの一方の面にハンダ接合した補強タブとすることができる。いずれにしても、第1コンタクト51は、その両端部がプリント基板9pの一方の面にハンダ接合されているので、実施形態によるコネクタ10をプリント基板9pに強固に固定できる。
従来技術によるコネクタ8・9と実施形態によるコネクタ10を対比すると、従来技術によるコネクタ8・9は、ハウジング81又はハウジング91を成形するに当たり、対向する一対の金型に加え、これらの金型が対向する方向と直交する方向に進退する別の金型を必要としていたのに対し、実施形態によるコネクタ10は、第1ハウジング1を成形するに当たり、対向する一対の金型だけで済むという、メリットがある。
従来技術によるコネクタ8・9と実施形態によるコネクタ10を対比すると、従来技術によるコネクタ8・9は、プリント基板9pの一方の面と交差するFPC9fの傾斜角度を変更するに当たり、ハウジングの仕様を変更する必要があったが、実施形態によるコネクタ10は、第1コンタクト51の仕様変更のみで済むという、コストメリットがある。
[第1の変形例]
(FPC用コネクタの構成)
次に、本発明の第1の変形例によるFPC用コネクタの構成を説明する。図13は、第1の変形例によるFPC用コネクタの構成を示す縦断面図であり、図13(A)は、第2ハウジングに対してフロントフリップカバーを開いた状態図、図13(B)は、第2ハウジングに対してフロントフリップカバーを閉じた状態図である。
図13を参照すると、第1の変形例によるFPC用コネクタ(以下、コネクタと略称する)20は、プリント基板9pの一方の面と交差する斜め方向からFPC9fを着脱できる。コネクタ20は、直方体状の第2ハウジング2、複数の板状の第2コンタクト52、及び、矩形板状のフロントフリップカバー61を備えている。
図13を参照すると、第2ハウジング2は、FPC9fを挿入自在な第2差込口21sを前面2aに開口している。又、第2ハウジング2は、FPC9fを導入自在な第2凹部21を有している。第2凹部21には、前面2aと直交する上面2bと略平行な方向からFPC9fを導入できる。第2コンタクト52は、第2ハウジング2の内部に並列配置されている。
図13を参照すると、フロントフリップカバー61は、第2ハウジング2の前部に形成した第1段差部21dを開閉自在に覆っている。第2コンタクト52は、第1弾性アーム521と第1固定アーム522を有している。第1弾性アーム521は、接点52sを先端部に備えている。第1固定アーム522は、支持部52hを先端部に有している。支持部52hは、フロントフリップカバー61の回動軸61sを回動自在に支持している。
図13を参照して、FPC9fを第2凹部21に挿入し、フロントフリップカバー61を閉じると(図13(B)参照)、FPC9fの接続導体9cを接点52sに接触できる(図1参照)。
又、図13を参照すると、第2コンタクト52は、前脚部52fと後脚部52rを備えている。前脚部52fは、第2コンタクト52の前部に形成している。又、前脚部52fは、その底面をプリント基板9pの一方の面にハンダ接合できる。後脚部52rは、第2コンタクト52の後部に形成している。又、後脚部52rは、その底面をプリント基板9pの一方の面にハンダ接合できる。
図13を参照すると、前脚部52f及び後脚部52rは、第2差込口21sを先頭に、第2凹部21がプリント基板9pの一方の面に対して所定の仰角を有する状態で、第2ハウジング2を支持している。
図13を参照すると、第1の変形例によるコネクタ20は、FPC9fを挿入自在な第2差込口21sを前面に有する直方体状の第2ハウジング2と、第2ハウジング2の内部に並列配置された複数の板状の第2コンタクト52で構成し、第2差込口21sを先頭に、FPC9fを導入自在な第2凹部21がプリント基板9pの一方の面に対して所定の仰角を有する状態で、これらの第2コンタクト52が第2ハウジング2を支持しているので、FPC9fの挿入方向を直観的に解り易くできる。
図13を参照すると、第2ハウジング2は、楔体状の台座22を上面2bに備えている。台座22は、プリント基板9pの一方の面と略平行に形成した吸着面22aを有している。自動実装機に設けた吸着パッド(図示せず)を吸着面22aに当接し、台座22を吸着することで、コネクタ20をプリント基板9pに移動できる。
(FPC用コネクタの作用)
次に、第1の変形例によるコネクタ20の動作を説明しながら、コネクタ20の作用及び効果を説明する。
図13(A)を参照して、フロントフリップカバー61を開いた状態で、プリント基板9pの一方の面と交差する斜め方向から、FPC9fを第2凹部21に挿入すると、第1弾性アーム521と第1固定アーム522の間にFPC9fを導入できる。
図13(B)を参照して、フロントフリップカバー61を閉じた状態では、フロントフリップカバー61の内壁が第2凹部21の底面に対向配置されているので、第1弾性アーム521に設けた接点52sをFPC9fの接続導体9cに押圧できる。そして、接点52sをFPC9fの接続導体9cに接触できる。
図13を参照すると、第1の変形例によるコネクタ20は、実施形態によるコネクタ10と同様な効果を奏するが、フロントフリップカバー61を開いた状態では、FPC9fの挿抜に力を殆んど必要とすることのない、ZIFタイプのFPC用コネクタを実現している。又、第1の変形例によるコネクタ20は、前部に配置したフロントフリップカバー61を開閉することで、FPC9fを着脱できるフロントフリップタイプのFPC用コネクタを実現している。
[第2の変形例]
(FPC用コネクタの構成)
次に、本発明の第2の変形例によるFPC用コネクタの構成を説明する。図14は、第2の変形例によるFPC用コネクタの構成を示す縦断面図であり、図14(A)は、第3ハウジングに対してバックフリップカバーを開いた状態図、図14(B)は、第3ハウジングに対してバックフリップカバーを閉じた状態図である。
図14を参照すると、第2の変形例によるFPC用コネクタ(以下、コネクタと略称する)30は、プリント基板9pの一方の面と交差する斜め方向からFPC9fを着脱できる。コネクタ30は、直方体状の第3ハウジング3、複数の板状の第3コンタクト53、及び、矩形板状のバックフリップカバー62を備えている。
図14を参照すると、第3ハウジング3は、FPC9fを挿入自在な第3差込口31sを前面3aに開口している。又、第3ハウジング3は、FPC9fを導入自在な第3凹部31を有している。第3凹部31には、前面3aと直交する上面3bと略平行な方向からFPC9fを導入できる。第3コンタクト53は、第3ハウジング3の内部に並列配置されている。
図14を参照すると、バックフリップカバー62は、第3ハウジング3の後部に形成した第2段差部31dを開閉自在に覆っている。第3コンタクト53は、第2弾性アーム531と第2固定アーム532を有している。第2弾性アーム531は、接点53sを先端部に備えている。第2固定アーム532は、第2弾性アーム531と略平行に第3凹部31の内部に延出している。
又、図14を参照すると、第3コンタクト53は、第1連結脚533と第3固定アーム534を有している。第1連結脚533は、第2弾性アーム531及び第2固定アーム532の基端同士を連結している。第3固定アーム534は、第1連結脚533から第2固定アーム532と反対側に延びている。又、第3固定アーム534は、支持部53hを先端部に有している。支持部53hは、バックフリップカバー62の回動軸62sを回動自在に支持している。
図14を参照して、FPC9fを第3凹部31に挿入し、バックフリップカバー62を閉じると(図14(B)参照)、FPC9fの接続導体9cを接点53sに接触できる(図1参照)。
又、図14を参照すると、第3コンタクト53は、前脚部53fと後脚部53rを備えている。前脚部53fは、第3コンタクト53の前部に形成している。又、前脚部53fは、その底面をプリント基板9pの一方の面にハンダ接合できる。後脚部53rは、第3コンタクト53の後部に形成している。又、後脚部53rは、その底面をプリント基板9pの一方の面にハンダ接合できる。
図14を参照すると、前脚部53f及び後脚部53rは、第3差込口31sを先頭に、第3凹部31がプリント基板9pの一方の面に対して所定の仰角を有する状態で、第3ハウジング3を支持している。
図14を参照すると、第2の変形例によるコネクタ30は、FPC9fを挿入自在な第3差込口31sを前面に有する直方体状の第3ハウジング3と、第3ハウジング3の内部に並列配置された複数の板状の第3コンタクト53で構成し、第3差込口31sを先頭に、FPC9fを導入自在な第3凹部31がプリント基板9pの一方の面に対して所定の仰角を有する状態で、これらの第3コンタクト53が第3ハウジング3を支持しているので、FPC9fの挿入方向を直観的に解り易くできる。
図14を参照すると、第3ハウジング3は、楔体状の台座32を上面3bに備えている。台座32は、プリント基板9pの一方の面と略平行に形成した吸着面32aを有している。自動実装機に設けた吸着パッド(図示せず)を吸着面32aに当接し、台座32を吸着することで、コネクタ30をプリント基板9pに移動できる。
(FPC用コネクタの作用)
次に、第2の変形例によるコネクタ30の動作を説明しながら、コネクタ30の作用及び効果を説明する。
図14(A)を参照して、バックフリップカバー62を開いた状態で、プリント基板9pの一方の面と交差する斜め方向から、FPC9fを第3凹部31に挿入すると、第2弾性アーム531と第2固定アーム532の間にFPC9fを導入できる。
図14(B)を参照して、FPC9fを第3凹部31に挿入した状態で、バックフリップカバー62を閉じると、回動軸62sに形成したカム部が第3固定アーム534を押し上げることで、第2固定アーム532を第2弾性アーム531に向かって傾倒できる。そして、第2固定アーム532の先端部がFPC9fを押圧できる。これにより、FPC9fの接続導体9c(図1参照)を接点53sに押圧できる。
図14を参照すると、第2の変形例によるコネクタ30は、実施形態によるコネクタ10と同様な効果を奏するが、バックフリップカバー62を開いた状態では、FPC9fの挿抜に力を殆んど必要とすることのない、ZIFタイプのFPC用コネクタを実現している。又、第2の変形例によるコネクタ30は、後部に配置したバックフリップカバー62を開閉することで、FPC9fを着脱できるバックフリップタイプのFPC用コネクタを実現している。
[第3の変形例]
(FPC用コネクタの構成)
次に、本発明の第2の変形例によるFPC用コネクタの構成を説明する。図15は、第3の変形例によるFPC用コネクタの構成を示す縦断面図であり、図15(A)は、第4ハウジングに対してミッドフリップカバーを開いた状態図、図15(B)は、第4ハウジングに対してミッドフリップカバーを閉じた状態図である。
図15を参照すると、第3の変形例によるFPC用コネクタ(以下、コネクタと略称する)40は、プリント基板9pの一方の面と交差する斜め方向からFPC9fを着脱できる。コネクタ40は、直方体状の第4ハウジング4、複数の板状の第4コンタクト54、及び、矩形板状のミッドフリップカバー63を備えている。
図15を参照すると、第4ハウジング4は、FPC9fを挿入自在な第4差込口41sを前面4aに開口している。又、第4ハウジング4は、FPC9fを導入自在な第4凹部41を有している。第4凹部41には、前面4aと直交する上面4bと略平行な方向からFPC9fを導入できる。第4コンタクト54は、第4ハウジング4の内部に並列配置されている。
図15を参照すると、ミッドフリップカバー63は、第4ハウジング4の中央部から後部に亘り形成した第3段差部41dを開閉自在に覆っている。第4コンタクト54は、第3弾性アーム541と第4固定アーム542を有している。第3弾性アーム541は、接点54sを先端部に備えている。第4固定アーム542は、第3弾性アーム541と略平行に第4凹部41の内部に延出している。
又、図14を参照すると、第4コンタクト54は、第2連結脚543と第5固定アーム544を有している。第2連結脚543は、第3弾性アーム541及び第4固定アーム542の基端同士を連結している。第5固定アーム544は、第2連結脚543から第4固定アーム542と反対側に延びている。又、第5固定アーム544は、支持部54hを先端部に有している。支持部54hは、ミッドフリップカバー63の回動軸63sを回動自在に支持している。
図15を参照して、FPC9fを第4凹部41に挿入し、ミッドフリップカバー63を閉じると(図15(B)参照)、FPC9fの接続導体9cを接点54sに接触できる(図1参照)。
又、図15を参照すると、第4コンタクト54は、前脚部54fと後脚部54rを備えている。前脚部54fは、第4コンタクト54の前部に形成している。又、前脚部54fは、その底面をプリント基板9pの一方の面にハンダ接合できる。後脚部54rは、第4コンタクト54の後部に形成している。又、後脚部54rは、その底面をプリント基板9pの一方の面にハンダ接合できる。
図15を参照すると、前脚部54f及び後脚部54rは、第4差込口41sを先頭に、第4凹部41がプリント基板9pの一方の面に対して所定の仰角を有する状態で、第4ハウジング4を支持している。
図15を参照すると、第3の変形例によるコネクタ40は、FPC9fを挿入自在な第4差込口41sを前面に有する直方体状の第4ハウジング4と、第4ハウジング4の内部に並列配置された複数の板状の第4コンタクト54で構成し、第4差込口41sを先頭に、FPC9fを導入自在な第4凹部41がプリント基板9pの一方の面に対して所定の仰角を有する状態で、これらの第4コンタクト54が第4ハウジング4を支持しているので、FPC9fの挿入方向を直観的に解り易くできる。
図15を参照すると、第4ハウジング4は、楔体状の台座42を上面4bに備えている。台座42は、プリント基板9pの一方の面と略平行に形成した吸着面42aを有している。自動実装機に設けた吸着パッド(図示せず)を吸着面32aに当接し、台座42を吸着することで、コネクタ40をプリント基板9pに移動できる。
(FPC用コネクタの作用)
次に、第3の変形例によるコネクタ40の動作を説明しながら、コネクタ40の作用及び効果を説明する。
図15(A)を参照して、ミッドフリップカバー63を開いた状態で、プリント基板9pの一方の面と交差する斜め方向から、FPC9fを第4凹部41に挿入すると、第3弾性アーム541と第4固定アーム542の間にFPC9fを導入できる。
図15(B)を参照して、FPC9fを第3凹部31に挿入した状態で、ミッドフリップカバー63を閉じると、回動軸63sに形成したカム部が第5固定アーム544を押し上げることで、第4固定アーム542を第3弾性アーム541に向かって傾倒できる。そして、ミッドフリップカバー63の先端部がFPC9fを押圧できる。これにより、FPC9fの接続導体9c(図1参照)を接点54sに押圧できる。
図15を参照すると、第3の変形例によるコネクタ40は、実施形態によるコネクタ10と同様な効果を奏するが、ミッドフリップカバー63を開いた状態では、FPC9fの挿抜に力を殆んど必要とすることのない、ZIFタイプのFPC用コネクタを実現している。又、第3の変形例によるコネクタ40は、中央部から後部に亘り配置したミッドフリップカバー63を開閉することで、FPC9fを着脱できるミッドフリップタイプのFPC用コネクタを実現している。