JP2018021279A - マスク - Google Patents

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Abstract

【課題】製品品質の安定性の維持と生産効率の向上とを図り易いマスクを提供する。【解決手段】一実施形態に係る防塵マスク1Aは、マスク本体2と、マスク本体2に取り付けられた締め紐3と、を備え、マスク本体2は、フィルター部4と、少なくともフィルター部4を挟んで対向する領域に設けられたタブ8と、タブ8を厚さ方向に貫通する貫通部9と、を備える。締め紐3は、貫通部9に挿入されてマスク本体2に取り付けられている。つまり、締め紐3は、マスク本体2のタブ8に設けられた貫通部9に挿通されて直接にマスク本体2に取り付けられており、製品品質の安定性を維持しつつ、生産効率の向上を図る上で有利になる。【選択図】図3

Description

本発明の一側面は、マスク本体と、締め紐と、を備えたマスクに関する。
例えば、特許文献1には、使い捨て式のマスクが開示されている。マスクは、ガーゼや不織布などのろ過材で構成されたマスク本体と、マスク本体の両側縁に取り付けられた締め紐とを備えている。マスク本体の側縁部は、縦方向の通し孔を形成するために折り畳まれて固着されており、締め紐はこの通し孔に通されてマスク本体に取り付けられている。また、特許文献1の従来技術にも記載の通り、締め紐はステープルまたは溶着により付加された樹脂製の紐取付具(固着部材)を介して、あるいは溶着部によって直接にマスク本体に取り付けられている場合もある。
国際公開第2010/103688号
従来のマスクは、締め紐を取り付けるための固着部材や溶着部が必要であり、実製品の品質は、製造工程における実際の締め紐の取り付け精度に依存し易い。その結果、製品品質の安定性を維持するためには、製造工程での精度管理が非常に重要になり、生産効率の向上を図り難かった。
本発明の一側面は、製品品質の安定性の維持と生産効率の向上とを図り易いマスクを提供することを目的とする。
本発明の一側面に係るマスクは、マスク本体と、マスク本体に取り付けられた締め紐と、を備え、マスク本体は、フィルター部と、少なくともフィルター部を挟んで対向する領域に設けられた縁部と、縁部を厚さ方向に貫通する貫通部と、を備え、締め紐は、貫通部に挿入されてマスク本体に取り付けられている。
締め紐は、マスク本体の縁部に設けられた貫通部に挿通されて直接にマスク本体に取り付けられている。つまり、固着部材や溶着部といった介在部が存在しないので、製品品質の安定性を阻害する可能性のある不確定要素が少なくなる。その結果、製品品質の安定性を維持しつつ、生産効率の向上を図る上で有利になる。
本発明の一側面によれば、製品品質の安定性の維持と生産効率の向上とを図る上で有利になる。
図1は、第1の実施形態に係るマスクの正面図である。 図2は、第1の実施形態に係るマスクを折り畳んだ状態を示す平面図である。 図3は、第1の実施形態に係るマスクを装着した状態を示す斜視図である。 図4は、第1の実施形態に係るマスクを装着した状態を示し、マスクの装着者を上方から見た図である。 図4のタブおよび貫通部を拡大して示す図であり、(a)図は平面図、(b)図は、(a)図のb−b線に沿った断面図である。 図6は、第2の実施形態に係るマスクの斜視図である。 図7は、第2の実施形態に係るマスクの斜視図である。
一実施形態に係るマスクは、マスク本体と、マスク本体に取り付けられた締め紐と、を備え、マスク本体は、フィルター部と、少なくともフィルター部を挟んで対向する領域に設けられた縁部と、縁部を厚さ方向に貫通する貫通部と、を備え、締め紐は、貫通部に挿入されてマスク本体に取り付けられている。
締め紐は、マスク本体の縁部に設けられた貫通部に挿通されて直接にマスク本体に取り付けられている。つまり、固着部材や溶着部といった介在部が存在しないので、製品品質の安定性を阻害する可能性のある不確定要素が少なくなる。その結果、製品品質の安定性を維持しつつ、生産効率の向上を図る上で有利になる。
また、このマスクの締め紐は、伸縮性を有する編みゴム紐とすることができる。編みゴム紐の場合、例えば、組みゴム紐に比べて伸張させた場合の縮幅率が小さい。従って、マスクの装着時に締め紐が伸びても、その伸びに起因した締め紐と(マスク本体の)縁部との接触面の減少は少なく、適度な面圧を維持し易い。その結果、縁部に局所的に負荷がかかって不具合を生じさせる可能性を低減できる。
また、このマスクは、締め紐の長さを調節する調節部を備えることができる。締め紐の長さを調整することで、装着時のマスクのフィット性や快適性を向上させることができる。特に、締め紐が編みゴム紐の場合、縮幅率が小さくなる分、組みゴム紐に比べて伸縮性が低く、フィット性が低下し易い。しかしながら、調節部を備えることで、編みゴム紐を使用した場合においてもフィット性や快適性を容易に向上できる。
なお、快適性の向上とは、締め紐の締め付けによる不快感、具体的には、鼻などの一部分に局所的に応力が集中して痛みや不快感が生じるのを軽減する意味である。また、フィット性とは、マスクが顔の形状に追従して顔面ですわりがよい、ずれにくい、漏れが生じ難いなどの作用を生じさせることを意味する。
また、フィルター部は、折り目と、折り目を挟んで対向する一対の閉じた側辺とを有する袋状であり、縁部は、一対の側辺それぞれから張り出しており、貫通部は、側辺から張り出した縁部それぞれに設けられており、締め紐は、貫通部に挿通された連続体であると共に、一対の貫通部で折り返されて区分される二本の締め輪部となるマスクとすることができる。
上記の形態では、フィルター部は折り目を有するので、使用前あるいは使用後において折り畳んだ状態での保持に有利である。また、締め紐は、二本の締め輪部になるので、例えば、一方の締め輪部を首の後ろ側に回し、他方の締め輪部を頭頂部に回すことで、マスクの安定した装着を可能にする。特に、二本の締め輪部は、連続した締め紐によって形成されているので、双方のバランスをとりながら、二本の締め輪部の長さを調整してフィット性を向上させるのに有利である。
また、貫通部は、円弧状の切れ目であり、縁部で受ける締め紐からの応力方向を基準にした場合に、切れ目の頂部は応力方向側に配置され、切れ目の両方の端部は、応力方向とは逆側に配置されているマスクとすることができる。この形態では、切れ目の端部が応力方向とは逆になっているので、端部を起点とした破断が生じ難く、品質の安定性向上に有利である。
上記の形態において使用した用語のうち、「マスク本体」とは、装着者の口及び鼻孔を覆って適合し、外部気体空間から内部気体空間を分離して画定する助けとなる通気性の構造体を意味する。
「フィルター部」とは、通気性材質の1つ以上の層を意味し、それを通過する空気流から除去対象物(粉塵、バクテリア、ウイルス、花粉などの微粒子やガス、蒸気など)を除去するために設計された通気性構造体であり、基本的に単層または複数層からなる構成を意味する。
「縁部」とは、マスク本体のうち、濾過機能を予定されていない部分であり、特に、締め紐が取り付けられる部分である。従って、「フィルター部」と「縁部」との間に物理的な境界が形成されていない態様であっても、濾過機能が予定されておらず、且つ締め紐が取り付けられる領域は「縁部」であり、「縁部」に挟まれるように存在して濾過機能を有する部分はフィルター部である。なお、以下の実施形態では、縁部の一例として、フィルター部から張り出したタブを説明している。
「貫通部」とは、縁部(一例としてタブ)を厚さ方向に貫通している形態を意味し、従って、切れ目や孔などが広く含まれる。また、縁部を厚さ方向に貫通していれば足り、はと目部材などの補強部材で補強されている形態も含まれる。
「締め紐」とは、マスク本体を装着者の顔面上で支持し、顔面への密着性を保持する助けとなる部材である。
「調節部」とは、装着者の顔面上のマスク本体を支持する際の締め紐の長さを調整可能な部分を意味する。
「折り目」とは、それ自体で折り返しできるように設計された部分、あるいは、折り返されている部分を意味する。なお、以下の実施形態では、折り目の一例として、中央プリーツを説明している。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
以下、本実施形態に係るマスクについて、一般産業用の使い捨て式防塵マスクを例に説明するが、一般産業用の使い捨て式防塵マスクに限定されるものではなく、例えば、医療、食品衛生、花粉対策、感染予防対策、その他の日常生活用途のマスクとして使用することができる。
第1の実施形態に係る防塵マスク1A(図1、図2、図3、及び図4参照)は、例えば、ノンメタルタイプのマスクであり、金属部分を備えていないので、分別廃棄が不要であり、使い捨て性に優れる。なお、本実施形態および後述の第2、第3の実施形態は、全てノンメタルタイプのマスクであるが、適宜に金属部品を使用することも可能である。
防塵マスク1Aは、例えば、平坦折り畳み式の呼吸マスクであり、マスク本体2と、マスク本体2に取り付けられた締め紐3と、を備えている。マスク本体2は、吸気が装着者の呼吸器系に入る前に通過するフィルター部4と、フィルター部4を挟んで対向する領域に設けられたタブ(縁部の一例)8とを備えている。なお、以下の説明において「上」または「上側」とは、防塵マスク1Aを装着した装着者Hを基準にした上側、つまり、鼻側となる方向であり、「下」または「下側」とは、防塵マスク1Aを装着した装着者Hを基準にした下側、つまり、あご側となる方向である。また、「内側」とは、防塵マスク1Aを装着する場合に装着者Hの顔面に面する側であり、「外側」とは「内側」の逆側である。
フィルター部4は、主セグメント5と、主セグメント5を挟んで上側に設けられた上部セグメント6及び下側に設けられた下部セグメント7を備えている。主セグメント5は、濾過機能を奏する基本構成を担い、主に装着者Hの口を覆う部分である。主セグメント5は、装着者Hが清浄な空気を吸い込むことができるように、周囲環境から汚染物質等を取り除く。
主セグメント5は、中央プリーツ5aにより隔てられている上部濾過部5b及び下部濾過部5cを備えている。本実施形態に係る中央プリーツ5aは、フィルター部4の中央部分における両端間を横断方向に延在する折り目である。上部濾過部5b及び下部濾過部5cには、それぞれ中央プリーツ5aを横切らないように配置された溶着パターン5dが設けられている。溶着パターン5dは、2次元の閉鎖形状にて設けられており、例えば、丸みのあるコーナーを有し、かつその内側に位置付けられた一対の三角形を有する。この溶着パターン5dは、例えば、大きな三角形を包含するトラス型形状を呈してもよい。溶着パターン5dの形成により、マスクの形状変形を最小にする耐圧壊潰特性を有する。
上部セグメント6は、主に鼻孔部分を覆うように設置される部分である。上部セグメント6は、主セグメント5の上縁に沿って設けられており、フィルター部4と鼻部との間に生じる隙間を塞ぐ。上部セグメント6には、鼻部に装着された際のシール性向上のために、ノーズクリップ6a等の漏れ防止部材が取り付けられている。また、上部セグメント6はプリーツ構造を呈し、装着時には袋状の膨らみを形成しつつ、折り畳んだ際には平坦になるような工夫が施されている。
漏れ防止部材の一例であるノーズクリップ6aは、塑性変形することで装着者Hの鼻部の形状に倣った形状に容易に変形し、鼻部とフィルター部4との間の隙間の閉塞に有利である。また、本実施形態に係るノーズクリップ6aは樹脂製であり、例えば、形状保持性のあるオレフィン樹脂製ノーズクリップを使用することができる。樹脂製のノーズクリップ6aとすることで、ノンメタルタイプの構成を実現する上で有利となる。なお、漏れ防止部材は樹脂製に限定されず、塑性変形可能な部材であれば足り、ノンメタルタイプの実現を想定しなければ、アルミ片等の金属部材を用いることも可能である。
下部セグメント7は、主に、あご部分に設置される部分である。下部セグメント7は、主セグメント5の下縁に沿って設けられており、フィルター部4とあご部との間に生じる隙間を塞ぐ。また、下部セグメント7はプリーツ構造を呈し、装着時には袋状の膨らみを形成しつつ、折り畳んだ際には平坦になるような工夫が施されている。
フィルター部4は、上述の通り、折り目となる中央プリーツ5aと、中央プリーツ5aを挟んで対向する一対の側辺5fとを有する。一対の側辺5fは、超音波溶着等のラミネート加工によって閉じている。つまり、フィルター部4は中央プリーツ5a及び一対の側辺5fで閉じ、他の部分は開放された袋状の形状を呈する。
タブ8は、フィルター部4の各側辺5fから張り出すように設けられており、実質的に濾過機能を奏しない。つまり、本実施形態の場合、フィルター部4とタブ8とは、ラミネート加工が施された側辺5fを境界として物理的に区分されている。タブ8は、適宜に、超音波溶着等のラミネート加工が施されて閉じている。
タブ8には、締め紐3が貫通する貫通部9が設けられている。本実施形態に係る貫通部9は円弧状の切れ目10(図5参照)である。貫通部9は、タブ8の厚さ方向に貫通していればよく、従って、丸孔、その他形状の孔であってもよい。また、貫通部9を補強するための補強部材、例えば、樹脂製のはと目部材が装着された形態であってもよい。
締め紐3は、タブ8の貫通部9に挿通されることで直接にマスク本体2に取り付けられている。つまり、締め紐3をマスク本体2に取り付けるための固着部材、例えば、ステープルまたは溶着により付加された樹脂製の紐取付具などは介在しない。また、締め紐3とマスク本体2との溶着部も存在しない。なお、上記の補強部材は、締め紐3のマスク本体2への取り付けに直接的に関与するものではなくて貫通部9の補強を目的とする部材であるため、上記の固着部材とは本質的に異なる。
締め紐3として組みゴム紐や編みゴム紐等を使用することができる。編みゴム紐の場合、例えば、組みゴム紐に比べて伸張させた場合の縮幅率が小さい。従って、防塵マスク1Aの装着時に締め紐3が伸びても、その伸びに起因した締め紐3とタブ8との接触面の減少は少なく、適度な面圧を維持し易い。その結果、タブ8に局所的に負荷がかかって不具合を生じさせる可能性を低減できる。
締め紐3は、貫通部9に挿通された連続体である。具体的には、一本の締め紐3の両端を揃えて紐端部を形成し、その紐端部から樹脂チューブ11を通し、更に紐端部には結び目3xが形成されている。結び目3xは、樹脂チューブ11の脱落防止部となる。締め紐3に通された樹脂チューブ11は、締め紐3を絞りながら移動自在である。つまり、樹脂チューブ11の位置を調整することで、締め紐3のループの内径、つまり、締め紐3の長さを調整することができる。なお、本実施形態では、結び目3xによって締め紐3の紐端部を閉じてループを形成しているが、紐端部を縫製や接着等により結束してループを形成するようにしてもよい。
樹脂チューブ11は、締め紐3の長さを調節する調節部の一例であるが、調節部は、樹脂チューブ11に限定されず、例えば、締め紐3の長さを所定の長さに調整した状態で保持できる留め具を適宜に使用することができる。
締め紐3は、マスク本体2の一対の貫通部9で折り返されて区分される二本の締め輪部3a、3bとなり、所謂、二本締めタイプとなる。この防塵マスク1Aを装着する際、例えば、一方の締め輪部3bを首の後ろHb側に回し、他方の締め輪部3aを頭頂部Ha側に回すことで、防塵マスク1Aの安定した装着が可能になる。特に、本実施形態に係る二本の締め輪部3a、3bは貫通部9を通って連続しているので、樹脂チューブ11を移動させることで双方の長さのバランスをとりながら、二本の締め輪部3a、3bの長さを調整してフィット性を向上させるのに有利である。
次に、貫通部9と締め紐3との関係について説明する。図5に示されるように、貫通部9は円弧状の切れ目10であり、この切れ目10によって略円状の切片10cが形成される。切片10cは、一部分がタブ8に接続された状態のままなので、この一部分を支点にして切れ目10を開くことができる。なお、切片10cを切り取って貫通部9となる丸孔を形成することも可能であるが、切片10cを残すことで、生産性を向上でき、また、製造時に発生するゴミの量を減らすことができる。
貫通部9に通された締め紐3は、装着者Hの首の後ろHbおよび頭頂部Haに回され、マスク本体2を後方、つまり、装着者Hに密着する方向に引っ張る。この引っ張り方向はタブ8で受ける締め紐3からの応力方向Daである。そして、この応力方向Daを基準にした場合に、切れ目10の頂部10bは応力方向Da側に配置され、切れ目10の両方の端部10aは、応力方向Daとは逆方向Db側(逆側)に配置されている。その結果、切れ目10の端部10aを起点とした破断が生じ難く、品質の安定性向上に有利である。
次に、防塵マスク1Aを形成する各部の材料等について説明する。フィルター部4は、不織布その他の濾過材を広く適用することができる。具体的には、フィルター部4は、粒子捕捉タイプまたはガス及び蒸気タイプとすることができ、更に、粒子捕捉タイプとガス及び蒸気タイプとの兼用タイプとすることができる。また、フィルター部4は、例えば、液体エアロゾルまたは液体の飛沫(例えば、血液)が貫通するのを防ぐためのバリア層であってもよい。
粒子捕捉タイプのフィルター部4の例としては、微細な無機繊維(グラスファイバーなど)又はポリマー合成繊維の1枚又はそれより多くのウェブが含まれる。合成繊維ウェブには、メルトブローン法などのプロセスによって製造されるエレクトレット帯電ポリマーマイクロファイバーが含まれる。帯電したポリプロピレンから形成されたポリオレフィンマイクロファイバーは、粒子捕捉用途に特に有用である。
別のタイプのフィルター部4の例としては、呼吸空気中の有害な又は悪臭のある気体を除去するための吸着剤成分を含んでもよい。吸着剤は、接着剤、結合剤、又は線維構造によりフィルター部4内に拘束される粉末又は顆粒を含んでもよい(米国特許第6,334,671号(Springett et al.)、及び同第3,971,373号(Braun)を参照のこと)。吸着剤層は、繊維性フォーム又は網状発泡体などの基材にコーティングすることにより、薄く密着した層を形成することができる。吸着剤材料としては、活性炭(化学処理済み、又は未処理)、多孔質アルミナ−シリカ触媒基材、及びアルミナ粒子を挙げることができる。さまざまな構造に適合可能な収着性濾過構造体の一例が、米国特許第6,391,429号(Senkus et al.)に記載されている。
次に本実施形態に係る防塵マスク1Aの作用、効果について説明する。上述の通り、防塵マスク1Aの締め紐3は、マスク本体2のタブ8に設けられた貫通部9に挿通されて直接にマスク本体2に取り付けられている。つまり、固着部材や溶着部といった介在部が存在しないので、製品品質の安定性を阻害する可能性のある不確定要素が少なくなる。その結果、製品品質の安定性を維持しつつ、生産効率の向上を図る上で有利になる。
更に補足すると、産業用途や医療分野での感染防止用途でのマスク、例えば、上記の防塵マスク1Aや医療分野での微粒子用マスクでは、使用中にマスクが外れてしまった場合、有害物質・バクテリア・ウイルス等を吸い込んでしまうリスクが大きい。従って、このリスクを避けるため、設計段階で、非常に慎重な対応が取られ、更に製造時にも慎重を期すため、歩留まりが低下し易い。歩留まりを低下させる原因の一つは、上記の製品品質の安定性を阻害する可能性のある不確定要素である。従って、本実施形態に係る防塵マスク1Aのように、締め紐3がマスク本体2のタブ8に設けられた貫通部9に挿通されて直接にマスク本体2に取り付けられた構成を備えていれば、製品品質の安定性を維持しつつ、生産効率の向上を図る上で有利になり、その結果、歩留まりの改善にも非常に有利になる。この効果は、以下の第2,第3の実施形態にも共通の効果である。
また、本実施形態に係る締め紐3として伸縮性を有する編みゴム紐を使用することもでき、編みゴム紐とした場合には、マスクの装着時に締め紐3が伸びても、その伸びに起因した締め紐3とタブ8との接触面の減少は少なく、適度な面圧を維持し易い。その結果、タブ8に局所的に負荷がかかって不具合を生じさせる可能性を低減できる。
また、本実施形態に係る防塵マスク1Aは、締め紐3の長さを調節する樹脂チューブ11(調節部)を備えており、締め紐3の長さを調整することで、装着時の防塵マスク1Aのフィット性や快適性を向上させることができる。特に、締め紐3が編みゴム紐の場合、縮幅率が小さくなる分、組みゴム紐に比べて伸縮性が低く、フィット性が低下し易い。しかしながら、樹脂チューブ11(調節部)を備えることで、編みゴム紐を使用した場合においてもフィット性や快適性を容易に向上できる。
また、フィルター部4は、中央プリーツ(折り目)5aと、中央プリーツ5aを挟んで対向する一対の閉じた側辺5fとを有する袋状である。従って、中央プリーツ(折り目)5aで折り返すことで、使用前あるいは使用後において折り畳んだ状態での保持が可能になり、搬送時や廃棄の際の保管場所の省スペース化に有利である。
次に、図6、図7を参照し、第2、第3の実施形態に係る防塵マスク1B、1Cについて説明する。なお、以下の説明において、第1の実施形態に係る防塵マスク1B、1Cと共通する要素や部材については、同一の符号を付して詳細な説明を省略し、相違点を中心に説明する。
第2の実施形態に係る防塵マスク1Bは、カップ式の呼吸マスクであり、マスク本体2と、マスク本体2に取り付けられた締め紐3と、を備えている。マスク本体2は、カップ状のフィルター部4Bと、フィルター部4Bの周囲から張り出したタブ(縁部の一例)8Bとを備えている。
フィルター部4の外側の略中央には排気弁4aが設けられている。排気弁4aにより、内側からの呼気を排除し易くなる。つまり、排気弁4aの使用により、内側からの暖かい湿った呼気を急速に除去することができ、装着者Hの心地よさを改善し得る。フィルター部4Bの上部には、ノーズクリップ等の漏れ防止部材(図示省略)が取り付けられている。
タブ8Bは、フィルター部4Bの外周に沿って全周を囲むように設けられている。このタブ8Bにおいて、フィルター部4Bを挟んで対向する領域には、貫通部9が設けられている。貫通部9は、対向する各領域において、2カ所ずつ、計4カ所に設けられている。各領域に形成された2カ所の貫通部9は、上下方向に並ぶように配置されている。また、本実施形態に係る貫通部9は、タブ8Bを厚さ方向に貫通する丸孔であるが、上記の第1の実施形態同様に円弧状の切れ目、その他形状の孔であってもよい。
締め紐3は、タブ8Bの貫通部9に挿通されることで直接にマスク本体2に取り付けられている。本実施形態に係る締め紐3は左右で独立した一対の締め輪3c、3dによって形成されている。具体的には、一方の締め輪3cは、タブ8Bの一方の領域に形成された2カ所の貫通部9に通され、両端が結束されて所定のループが形成されている。また、他方の締め輪3dは、タブ8Bの他方の領域に形成された2カ所の貫通部9に通され、両端が結束されて所定のループが形成されている。なお、締め紐3は、例えば、組みゴム紐や編みゴム紐等を使用することができる。
一対の締め輪3c、3dのうち、一方の締め輪3cには樹脂製のフック部材11Bが固定されている。フック部材11Bは、一方の締め輪3cに止められる基部11aと、他方の締め輪3dに引っ掛けられる係止部11dとを備えている。基部11aは締め輪3cが通される孔11bと、締め輪3cを孔11bに差し込むための破断部11cとを備えている。係止部11dには、二段の爪部11e,11fが設けられており、締め輪3dを引っ掛ける爪部11e,11fの選択により、締め輪3dの内径、つまり、締め輪3d(締め紐3)の長さを調整することができる。フック部材11Bは、締め紐3の長さを調節する調節部の一例である。
防塵マスク1Bを装着する際には、マスク本体2を装着者Hの顔面に装着し、締め輪3c、3dを装着者Hの首の後ろHbまで回し、一方の締め輪3cに取り付けられたフック部材11Bを他の締め輪3dに引っ掛ける。この際、締め輪3dの長さを確認しつつ、好ましい方の爪部11e,11fに引っ掛けて長さを調節する。その結果、締め輪3c、3dが一体化して装着者Hの首の後ろHbに保持され、安定した装着が可能になる。なお、締め輪3c、3dが通される貫通部9は、左右の各領域において、一カ所ではなく、上下に並んだ二カ所に設けられている。その結果、マスク本体2に対する締め輪3c、3dの取り付けが安定する。
また、第3の実施形態に係る防塵マスク1Cは、カップ式の呼吸マスクであり、マスク本体2と、マスク本体2に取り付けられた締め紐3と、を備えている。マスク本体2は、カップ状のフィルター部4Cと、フィルター部4Cの周囲から張り出したタブ(縁部の一例)8Cとを備えている。なお、このタブ8Cにおいて、フィルター部4を挟んで対向する領域は、他の領域に比べて張り出し寸法が大きい貫通部形成領域8aであり、貫通部形成領域8aには貫通部9が形成されている。フィルター部4には排気弁4aおよびノーズクリップ等の漏れ防止部材(図示省略)が取り付けられている。
貫通部9は、タブ8Cの対向する各領域において、1カ所ずつ、計2カ所に設けられている。また、本実施形態に係る貫通部9は、タブ8Cを厚さ方向に貫通する丸孔であるが、上記の第1の実施形態同様に円弧状の切れ目、またはその他形状の孔であってもよい。
締め紐3は、貫通部9に挿通された連続体である。具体的には、一本の締め紐3には、両端を閉じるように樹脂製の留め具11Cが取り付けられている。留め具11Cは締め紐3に結合した状態で移動自在である。つまり、留め具11Cの位置を調整することで、締め紐3のループの内径、つまり、締め紐3の長さを調整することができる。留め具11Cは、締め紐3の長さを調節する調節部の一例であるが、調節部は、樹脂チューブ11等であってもよい。なお、締め紐3は、例えば、組みゴム紐や編みゴム紐等を使用することができる。
上記第2、第3の実施形態に係る防塵マスク1B、1Cでは、第1の実施形態に係る防塵マスク1Aと同様に、締め紐3は、マスク本体2のタブ8B、8Cに設けられた貫通部9に挿通されて直接にマスク本体2に取り付けられている。つまり、固着部材や溶着部といった介在部が存在しないので、製品品質の安定性を阻害する可能性のある不確定要素が少なくなる。その結果、製品品質の安定性を維持しつつ、生産効率の向上を図る上で有利になる。
また、締め紐3として、伸縮性を有する編みゴム紐とした場合、装着時に締め紐3が伸びても、その伸びに起因した締め紐3とタブ8B、8Cとの接触面の減少は少なく、適度な面圧を維持し易い。その結果、縁部に局所的に負荷がかかって不具合を生じさせる可能性を低減できる。
また、締め紐3の長さを調節するフック部材11Bや留め具11C等の調節部を備えているので、装着時のマスクのフィット性や快適性を向上させることができる。特に、締め紐3が編みゴム紐の場合、縮幅率が小さくなる分、組みゴム紐に比べて伸縮性が低く、フィット性が低下し易い。しかしながら、調節部を備えることで、編みゴム紐を使用した場合においてもフィット性や快適性を容易に向上できる。
以上、各実施形態に基づいて本発明を具体的に説明したが、本発明は、これらの形態のみに限定されるものではなく、例えば、各実施形態に記載された要素を適宜に組み合わせた態様であってもよい。
1A、1B,1C…防塵マスク、2…マスク本体、3…締め紐、3a,3b…締め輪部、4,4B,4C…フィルター部、5a…中央プリーツ(折り目)、5f…側辺、8,8B,8C…タブ(縁部)、9…貫通部、10…切れ目、11…樹脂チューブ(調節部)、11B…フック部材(調節部)、11C…留め具(調節部)、Da…応力方向、Db…逆方向。

Claims (5)

  1. マスク本体と、前記マスク本体に取り付けられた締め紐と、を備え、
    前記マスク本体は、フィルター部と、少なくとも前記フィルター部を挟んで対向する領域に設けられた縁部と、前記縁部を厚さ方向に貫通する貫通部と、を備え、
    前記締め紐は、前記貫通部に挿入されて前記マスク本体に取り付けられている、マスク。
  2. 前記締め紐は、伸縮性を有する編みゴム紐である請求項1記載のマスク。
  3. 前記締め紐の長さを調節する調節部を更に備える請求項1または2記載のマスク。
  4. 前記フィルター部は、折り目と、前記折り目を挟んで対向する一対の閉じた側辺とを有する袋状であり、
    前記縁部は、前記一対の側辺それぞれから張り出しており、
    前記貫通部は、前記側辺から張り出した前記縁部それぞれに設けられており、
    前記締め紐は、前記貫通部に挿通された連続体であると共に、一対の前記貫通部で折り返されて区分される二本の締め輪部となる、請求項1〜3のいずれか一項記載のマスク。
  5. 前記貫通部は、円弧状の切れ目であり、
    前記縁部で受ける前記締め紐からの応力方向を基準にした場合に、前記切れ目の頂部は前記応力方向側に配置され、前記切れ目の両方の端部は、前記応力方向とは逆側に配置されている、請求項1〜4のいずれか一項記載のマスク。
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