JP2018020916A - 含窒素炭素材料の製造方法および含窒素炭素材料の製造装置 - Google Patents

含窒素炭素材料の製造方法および含窒素炭素材料の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】単純な工程で、連続的に、既存の安価な材料から直接含窒素炭素材料を生成することが可能な、産業用に向いた製造方法と製造装置を提供する。【解決手段】上記の課題は、含窒素炭素材料の製造方法であって、内部に少なくとも片方が炭素材料で構成された炭素材料電極からなる一対の電極を備える反応容器中に窒素の超臨界流体を形成する超臨界流体形成工程と、超臨界流体が形成された状態において、電極に電圧を印加して電極間に放電プラズマを生起させ、電極の表面近傍に含窒素炭素材料を生成させる含窒素炭素材料生成工程と、を有し、含窒素炭素材料生成工程において、炭素材料電極の位置を制御することを特徴とする含窒素炭素材料の製造方法により達成される。【選択図】図1

Description

本発明は、含窒素炭素材料の製造方法および含窒素炭素材料の製造装置に関する。
従来、含窒素炭素材料は非貴金属含有高分子触媒や高分子導電材料としての利用が提案されている。近年、例えば、特許文献1に記載された燃料電池用電極触媒や、特許文献2に記載された高分子導電材料が開発され、その製造方法が紹介されている。
特開2007−026746号公報 特開2008−179531号公報
ところが、従来の含窒素炭素材料の製造方法は、特別な前駆体が必要な場合がある。また、多くの工程を要するなど、量産性やコストの面で産業用に適用するには解決すべき問題がある。
本発明の目的は、単純な工程で、連続的に、既存の安価な材料から直接含窒素炭素材料を生成することが可能な、産業用に向いた製造方法と製造装置を提供することにある。
本発明によれば、含窒素炭素材料の製造方法であって、内部に少なくとも片方が炭素材料で構成された炭素材料電極からなる一対の電極を備える反応容器中に窒素の超臨界流体を形成する超臨界流体形成工程と、前記超臨界流体が形成された状態において、前記電極に電圧を印加して当該電極間に放電プラズマを生起させ、当該電極の表面近傍に含窒素炭素材料を生成させる含窒素炭素材料生成工程と、を有し、前記含窒素炭素材料生成工程において、前記炭素材料電極の位置を制御することを特徴とする含窒素炭素材料の製造方法が提供される。
ここで、前記超臨界流体形成工程において、前記反応容器中に希ガスを導入することが好ましい。
前記含窒素炭素材料生成工程において、前記電極の側面近傍に配置されているガス導入ノズルを介して前記反応容器内に窒素ガスまたは窒素ガスと希ガスの混合ガスを導入することが好ましい。
前記含窒素炭素材料生成工程において、高圧側電極である固定電極の表面に接着した誘電体を有する誘電体バリア放電電極によりバリア放電を生起させることが好ましい。
前記含窒素炭素材料生成工程において、前記含窒素炭素材料の生成反応中に生成する反応物のスペクトル情報に基づき、前記電極間の放電パワー、当該電極の電極間距離、前記反応容器の温度を総合的に制御し、当該生成反応の反応状態を制御することが好ましい。
次に、本発明によれば、含窒素炭素材料の製造装置であって、内部に少なくとも片方が炭素材料で構成された炭素材料電極からなる一対の電極を備える反応容器中に窒素の超臨界流体を形成する超臨界流体形成手段と、前記超臨界流体が形成された状態において、前記電極に電圧を印加して当該電極間に放電プラズマを生起させ、当該電極の表面近傍に含窒素炭素材料を生成させる含窒素炭素材料生成手段と、前記炭素材料電極の位置を制御する電極位置制御手段と、を備えることを特徴とする含窒素炭素材料の製造装置が提供される。
ここで、前記窒素の前記超臨界流体を形成する際に、前記反応容器中に希ガスを導入する希ガス導入手段を有することが好ましい。
前記含窒素炭素材料を生成する際に、前記電極の側面近傍に配置され、前記反応容器内に窒素ガスまたは窒素ガスと希ガスの混合ガスを導入するガス導入ノズルを有することが好ましい。
前記電極は、当該電極の高圧側電極である固定電極の表面に誘電体を接着した誘電体バリア放電電極を有することが好ましい。
前記含窒素炭素材料の生成反応中に生成する反応物のスペクトル情報に基づき、前記電極間の放電パワー、当該電極の電極間距離、前記反応容器の温度を総合的に制御し、当該生成反応の反応状態を制御する反応状態制御手段を有することが好ましい。
前記電極の前記炭素材料電極が、有機金属化合物を含むグラファイトから構成されることが好ましい。
前記有機金属化合物が、鉄−シクロペンタジエニル錯体であることが好ましい。
前記電極は、高圧側電極である固定電極の表面に接着した誘電体を有する誘電体バリア放電電極と、グランド側電極であるグラファイト電極の周囲にフェロセンを含む有機金属化合物の圧粉体を結着した導電性電極と、から構成されることが好ましい。
本発明によれば、単純な工程で、連続的に、既存の安価な材料から直接含窒素炭素材料を生成することが可能な、産業用に向いた製造方法と製造装置が提供される。
含窒素炭素材料の製造装置の一例を説明する図である。図1(a)は、製造装置の全体像を説明する図であり、図1(b)は、電極付近の一例を説明する図である。 含窒素炭素材料のSEM画像例(a−1)〜(c−2)である。 含窒素炭素材料のSEM画像例(d−1)〜(f−2)である。 含窒素炭素材料のプラズマ放電による発光スペクトルの一例である。 グラフェンの六角網面構造において、窒素原子が導入された複数の構造と、XPSのN1sスペクトルに現れる結合エネルギーのピーク値を説明する図である。 実施例1で得られた含窒素炭素材料のXPS測定によるN1sスペクトル(a)〜(c)である。 実施例1で得られた含窒素炭素材料のXPS測定によるN1sスペクトル(d)〜(f)である。 実施例1で得られた含窒素炭素材料の回転電極法により得られた電圧−電流密度曲線(ボルタモグラム)である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することが出来る。また、使用する図面は本実施の形態を説明するためのものであり、実際の大きさを表すものではない。
(含窒素炭素材料の製造装置)
図1は、含窒素炭素材料の製造装置の一例を説明する図である。図1(a)は、製造装置の全体像を説明する図であり、図1(b)は、電極付近の一例を説明する図である。図1(b)については後述する。
図1(a)に示す製造装置は、窒素の超臨界流体形成手段として、プラズマ放電を行うための炭素材料電極として、少なくとも片方が炭素材料から構成された一対の電極15を備え、内部に導入された窒素ガスを用いて窒素の超臨界状態が形成される反応容器12を有している。本実施の形態では、反応容器12の外側に設けられた温調器12a及び温調器用電源12bを備えている。
次に、含窒素炭素材料生成手段として、一対の電極15に電圧を印加するための外部電源18を備えている。本実施の形態では、外部電源18と電極15の間に整合器17が設けられている。
さらに、電極15の位置を制御する電極位置制御手段として、反応容器12の側面に取り付けられて電極15と結合する可動電極リード14aと、可動電極リード14aの位置を調整する電極位置制御機14bを有している。電極15の構成については後述する(図1(b))。
また、反応容器12中に希ガスを導入する希ガス導入手段として、反応容器12内に供給される窒素ガスを収容する窒素ガスシリンダ11aと、希ガスを貯蔵する希ガスシリンダ11bと、窒素ガス(N)と希ガスとの混合ガス(以下、単に「混合ガス」と記すことがある。)を調製し(混合ガス調製)、混合ガスの流量を調節するガス流量調節器13aと、窒素ガスの流量と反応容器12内の圧力を調節するガス圧力調節器13bを有している。窒素ガス(N)又は混合ガスは、電極15の近傍に設けられたガス導入ノズル13c(図1(b))から反応容器12内に導入される。さらに、分光プローブ19と分光器20とを有する。そして後述するように、前記含窒素炭素材料の生成反応を制御する反応状態制御手段としてパーソナルコンピュータ(PC)21を備えている。反応容器12は、外部から内部を観察できるサファイア製窓16を有している。
図1(a)に示す製造装置の反応容器12内において、窒素ガスシリンダ11aから供給された窒素ガス又はガス流量調節器13aにより調製された混合ガスの超臨界流体状態が形成される。反応容器12内に供給される窒素ガス又は混合ガスの流量と反応容器12内の圧力は、ガス圧力調節器13bにより調整され、反応容器12内のプラズマ放電雰囲気圧力が制御される。電極15におけるプラズマ放電出力は、外部電源18と整合器17により電極15に印加する電圧が調整され、超臨界状態における窒素の励起状態を制御している。反応容器12内で生起したプラズマ放電発光スペクトルは、分光プローブ19を介して接続された分光器20により測定し、パーソナルコンピュータ(PC)21により解析される。
(反応容器12)
反応容器12は、窒素又は混合ガスの超臨界流体状態を形成することが可能な耐圧性材料を用いて形成されている。本実施の形態では、例えば、ステンレス等が挙げられる。
温調器12aは、反応容器12を反応温度に調整するための温調装置である。温調装置としては、所定の熱媒を使用するジャケット式加熱冷却器、カートリッジ式ヒータ等が挙げられる。また、恒温槽を温調装置として使用し、反応容器12を恒温槽内に設置してもよい。
(電極15)
一対の電極15は、炭素材料から構成される。炭素材料としては、例えば、グラファイト、カーボンナノチューブ(CNT)、アモルファスカーボン等が挙げられる。これらの中でも、グラファイトが好ましい。また、一対の電極15の電極間距離は、反応容器12内の温度、圧力又は放電条件によって適宜選択され、特に限定されないが、本実施の形態では、0.002mm〜5mmの範囲内で設定される。
(電極15の第1の実施形態)
本実施の形態では、炭素材料からなる一対の電極15の表面に、有機遷移金属化合物の一つであるフェロセンを塗布などの方法で設置し、窒素の超臨界流体状態においてプラズマ放電を発生させると、電極15の表面付近に、選択的に繊維状の含窒素炭素材料が生成される傾向がある。ここで、フェロセンは、化学式がFe(Cで表される鉄(Fe)のシクロペンタジエニル錯体である。繊維状の含窒素炭素材料は、粒子状の場合と比較して、後述する、燃料電池用電極触媒としての活性が高い傾向がある。本実施の形態では、フェロセン/アセトニトリル飽和溶液を30μl〜90μl程度を電極15の表面に滴下し、乾燥後に使用する。
(電極15の第2の実施形態)
さらに、本実施の形態では、後述する連続生成工程において、図1(b)に示すような複合電極を使用することができる。図1(b)に示す一対の電極15(図1(a))の第2の実施形態としての複合電極は、高圧側固定電極として、電極リード15aに固定した電界形成電極15bと、電界形成電極15bに接着した誘電体15cから構成される誘電体バリア放電電極を有する。さらに、グランド側電極として、肉厚の導電性電極であるグラファイト電極15eの周囲に、例えば、フェロセン等の有機金属化合物の圧粉体15dを結着したグラファイト電極15eが可動電極リード14aに固定されている。尚、グラファイト電極15eとして、フェロセンとグラファイトの混合焼結体を使用することもできる。
(含窒素炭素材料の製造方法)
次に、上述した製造装置を用いて含窒素炭素材料を製造する方法について説明する。
(超臨界流体形成工程)
初めに、窒素ガスシリンダ11aに貯蔵されている窒素ガス(N)を反応容器12内に供給する。尚、本実施の形態では、反応容器12内の圧力を調整し、窒素ガス(N)と希ガスシリンダ11bに貯蔵されているアルゴン、ヘリウム等の希ガスとの混合ガスの超臨界流体状態においてプラズマ放電を生起させることもできる。本実施の形態では、窒素ガス(N)とアルゴンをガス流量調節器13aで混合した混合ガスを、ガス導入ノズル13cから反応容器12内に供給する。混合ガスの窒素ガス(N)とアルゴンとの組成比(モル比)は特に限定されないが、本実施の形態では、窒素ガス(N)/アルゴン=(2/8)〜(6/4)の範囲で適宜調整される。窒素ガス(N)とアルゴンを併用することにより、超臨界流体状態におけるプラズマ放電の安定性が向上する傾向がある。
反応容器12内のプラズマ放電雰囲気圧力は適宜調整され、特に限定されないが、本実施の形態では、通常、0.5MPa〜10MPa、好ましくは、5MPa〜5.5MPaの範囲で調整する。尚、本実施の形態では、反応容器12内の圧力を調整し、窒素ガス(N)とアルゴン、ヘリウム等の希ガスとの混合ガスの超臨界流体状態においてプラズマ放電を生起させることもできる。
次に、所定の温調器12aを用いて反応容器12を加熱する。そして、反応容器12内に供給された窒素ガス(N)又は混合ガスを用いて、窒素の超臨界流体状態又は混合ガスの超臨界流体状態を形成する。
ここで超臨界流体状態とは、物質固有の気液の臨界温度を超えた非凝縮性流体と定義される。すなわち、密閉容器内に気体と液体とが存在すると、温度上昇とともに液体は熱膨張しその密度は低下する。一方、気体は、蒸気圧の増加によりその密度が増大する。そして最後に、両者の密度が等しくなり、気体とも液体とも区別の付かない均一な状態になる。物質の温度−圧力線図(図示せず)では、このような状態になる点を臨界点といい、臨界点の温度を臨界温度(Tc)、臨界点の圧力を臨界圧力(Pc)という。超臨界流体状態とは、物質の温度及び圧力が臨界点を超えた状態にあることをいう。
本実施の形態では、窒素の臨界温度(Tc)は126.2K(−147.0℃)、臨界圧力(Pc)は3.39MPaである。また、アルゴンの臨界温度(Tc)は150.9K(−122.3℃)、臨界圧力(Pc)は4.86MPaである。
窒素ガス(N)とアルゴンとの混合ガスの場合、混合物の臨界温度(Tc)と臨界圧力(Pc)とは、窒素ガス(N)とアルゴンの組成により、それぞれの物質の臨界温度(Tc)と臨界圧力(Pc)との間で適宜調整することができる。
(含窒素炭素材料生成工程)
続いて、外部電源18により炭素材料からなる一対の電極15に電力を印加し、プラズマ放電を発生させる。本実施の形態では、外部電源18として高周波電源を用いている。プラズマ放電を発生させる放電条件は、電極15間の距離や反応容器12内の圧力により適宜選択され特に限定されない。本実施の形態では、例えば、電源の周波数を13.56MHz、電力を40W〜60W程度に設定した場合、プラズマ放電時間は、数秒間〜数時間程度とすることが適当である。また、後述する連続生成工程では、数十時間の連続安定動作も可能である。
上述したように、アルゴンの存在下で形成された窒素の超臨界流体状態において、炭素材料からなる一対の電極15に電力を印加し、プラズマ放電を発生させることにより、主として電極15の表面付近に含窒素炭素材料を生成させる。本実施の形態では、プラズマ放電としてアーク放電を生起させることが好ましい。ここで、アーク放電とは、熱電子放出を主とした放電であって、放電開始後、電流を増加させ、グロー放電を経て、アーク放電が生起する。
上述した条件で得られる電極15付近の生成物は、分光器20により測定したプラズマ放電発光スペクトルにおいて、窒素(N)の発光ピーク、炭素(C)の発光ピーク及び炭素−窒素(CN)発光ピークが確認され、窒素が導入された含窒素炭素材料が得られることが分かる(後述する図4参照)。
(産業向け連続生成工程)
次に、含窒素炭素材料の連続生成工程について説明する。
上述の諸工程は、本実施の形態が適用される含窒素炭素材料の製造方法における基本的な生成工程であり、安価な材料から直接的に含窒素炭素材料を得る方法を実現している。
さらに、連続生成工程において含窒素炭素材料を生成するための生産性を産業向けレベル向上に必要な以下の3項目((1)放電プラズマの安定化、(2)含窒素炭素材料を生成するための原料の連続的供給、(3)反応状態の制御)を挙げて説明する。
<(1)放電プラズマの安定化>
本実施の形態では、電極15を、高圧側電極である固定電極とグランド側電極である可動電極とから構成された複合電極を形成する。図1(b)に示すように、かかる複合電極は、高圧側電極である固定電極として、電極リード15aに電界形成電極15bを固定し、電界形成電極15bさらに誘電体15cを接着し、誘電体バリア放電電極を形成した。
次に、グランド側電極である可動電極として、肉厚のグラファイト電極15eの周囲にフェロセン等の有機金属化合物の圧粉体15dを結着し、グランド側の可動電極リード14aに固定した。
(電極位置制御)
この複合電極は、同時に炭素材料でもあり、放電プラズマにより超臨界状態の窒素との反応生成物として飛翔する。そのため、高圧側電極とグランド側電極との電極間距離が増大し、放電プラズマの不安定をもたらす。このとき、電極位置制御機14bにより可動電極リード14aの位置が調整され、電極15の電極間距離が望ましい距離に保たれる。このように電極間距離を調整して放電距離を制御することにより、反応容器12中への希ガスの導入量が少ない場合でも、放電プラズマを安定化することが可能となる。
<(2)原料の連続的供給>
本実施の形態では、図1(b)に示すように、窒素ガス又は窒素ガスと希ガスの混合ガスを反応容器12内に導入するガス導入ノズル13cを、電極15側面の近傍に配置している。電極15側面の近傍に配置されたガス導入ノズル13cから導入された窒素ガス又は混合ガスは、電極15間に強い対流を起こす。このため、上述したように、放電プラズマにより生じる窒素との反応生成物が電極15間に滞留することが防止され、放電を妨げる要因が除かれる。
このように、電極位置制御機14bにより電極15の電極間距離を調整して放電距離を制御することと、ガス導入ノズル13cを電極15側面の近傍に配置することとを組み合わせることにより、電極15の放電距離の制御と含窒素炭素材料を生成するための原料の連続的供給が同時に達成され、含窒素炭素材料の長時間の連続生成が実現される。
<(3)反応状態の制御>
本実施の形態では、含窒素炭素材料の生成反応は、超臨界流体における反応中に生成する反応物のスペクトル情報に基づき制御される。先ず、反応容器12に取り付けた分光プローブ19と分光器20により得られる反応物のスペクトル情報は、PC21に取り込まれる。次に、PC21により、反応物のスペクトル情報と予め準備した基準スペクトルとの差異を求められる。
そして、反応物のスペクトル情報と予め準備した基準スペクトルとの差異に基づき、外部電源18の電圧および周波数による電極15の放電パワーの制御、電極位置制御機14bによる電極15の電極間距離の制御、さらに温調器用電源12bによる反応容器12の温度の制御が、PC21の総合的な自動制御指示により反応状態の制御が可能となる。
(生成物の特性)
本発明により生成された含窒素炭素材料のX線光電子分光(XPS:X−ray Photoelectron Spectroscopy)測定で得られた分光スペクトルを解析すると、炭素がsp混成軌道により化学結合し、二次元に拡がった六角網面構造を持つ炭素原子の集合体であるグラフェンに由来する吸収が観測される。これにより、得られた含窒素炭素材料は、粒子状、数珠状、繊維状の形状を問わず、窒素が導入された含窒素カーボンアロイの構造を有することが分かる。
また、後述の実施例のように、本発明の製造方法によれば、反応諸条件を変化させることで、数珠状、粒子状、繊維状の多様なモルフォロジーを持ち、多様な組成比と特性を持つ含窒素炭素材料の生成が、制御可能である。
さらに、本発明の製造方法で生成した含窒素炭素材料は、回転リングディスク電極(RRDE)を用いる回転電極法による測定において酸素還元活性を示し、燃料電池用触媒として活性を有することが期待される。
以下、実施例に基づき本実施の形態についてさらに詳述する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)製造装置
図1に示す製造装置を使用し、含窒素炭素材料を製造する。反応容器12として、通電可能なハステロイC製の耐圧セル(内容量:50ml)を使用する。一対の電極15として、幅15mm×長さ2mm〜4mmの範囲である平行平板電極を反応容器12に取付ける。電極15の材料としてグラファイトを使用する。電極15の間隔を、0.002mm〜5mmの範囲に設定する。窒素ガスシリンダ11aに窒素ガスを充填する。さらに、純度99.9%のアルゴンガスを充填した希ガスシリンダ11bを設ける。尚、高周波電源の外部電源18として、交流発生器(東京ハイパワー株式会社製PSG−1301)、高周波発生器(東京ハイパワー株式会社製PA−150)及び直流変換器(東京ハイパワー株式会社製PS−330)を用い、整合器17として東京ハイパワー株式会社製HC−2000を用いる。
(2)製造条件
以下に示す条件に基づき、窒素の超臨界流体状態においてプラズマ放電を生起し、含窒素炭素材料を製造する。
A.反応容器12に供給する気体:
(種類)
(a)窒素(N)100%
(b)窒素(N)20%/アルゴン(Ar)80%
B.反応容器12の圧力:
(a)3.5MPa
(b)5.5MPa
(c)7.5MPa
C.反応容器12の温度:室温
D.プラズマ放電の時間:75分間
E.プラズマ放電の出力:40W〜60W
(実施例1)
(含窒素炭素材料のSEM画像)
図2及び図3は、上記の条件で製造した含窒素炭素材料のSEM画像例(a−1)〜(c−2),(d−1)〜(f−2)である。
図2(a−1)及び(a−2)は、窒素(N)100%、圧力7.5MPaの製造条件で製造した含窒素炭素材料のSEM画像である。図2(a−1)は図2(a−2)の拡大画像である。尚、図2(a−1)の右下に表示した白線は長さ2μmを表し、図2(a−2)の右下に表示した白線は長さ10μmを表している。図2(a−1)及び(a−2)のSEM画像では、含窒素炭素材料が、繊維状形状と粒子状形状の混合物であることが分かる。
図2(b−1)及び(b−2)は、窒素(N)100%、圧力7.5MPaの製造条件で製造した含窒素炭素材料のSEM画像である。図2(b−1)は図2(b−2)の拡大画像である。尚、図2(b−1)の右下に表示した白線は長さ2μmを表し、図2(b−2)の右下に表示した白線は長さ5μmを表している。図2(b−1)及び(b−2)のSEM画像では、含窒素炭素材料が、数珠状形状と粒子状形状の混合物であることが分かる。
図2(c−1)及び(c−2)は、窒素(N)100%、圧力5.5MPaの製造条件で製造した含窒素炭素材料のSEM画像である。図2(c−1)は図2(c−2)の拡大画像である。尚、図2(c−1)の右下に表示した白線は長さ2μmを表し、図2(c−2)の右下に表示した白線は長さ10μmを表している。図2(c−1)及び(c−2)のSEM画像では、含窒素炭素材料が、繊維状形状と粒子状形状の混合物であることが分かる。
図3(d−1)及び(d−2)は、窒素(N)20%/アルゴン(Ar)80%、圧力7.5MPaの製造条件で製造した含窒素炭素材料のSEM画像である。図3(d−1)は図3(d−2)の拡大画像である。尚、図3(d−1)の右下に表示した白線は長さ5μmを表し、図3(d−2)の右下に表示した白線は長さ10μmを表している。図3(d−1)及び(d−2)のSEM画像では、含窒素炭素材料が、数珠状形状と粒子状形状の混合物であることが分かる。
図3(e−1)及び(e−2)は、窒素(N)20%/アルゴン(Ar)80%、圧力3.5MPaの製造条件で製造した含窒素炭素材料のSEM画像である。図3(e−1)は図3(e−2)の拡大画像である。尚、図3(e−1)の右下に表示した白線は長さ2μmを表し、図3(e−2)の右下に表示した白線は長さ5μmを表している。図3(e−1)及び(e−2)のSEM画像では、含窒素炭素材料が、数珠状形状と粒子状形状の混合物であることが分かる。
図3(f−1)及び(f−2)は、窒素(N)20%/アルゴン(Ar)80%、圧力3.5MPaの製造条件で製造した含窒素炭素材料のSEM画像である。図3(f−1)は図3(f−2)の拡大画像である。尚、図3(f−1)の右下に表示した白線は長さ2μmを表し、図3(f−2)の右下に表示した白線は長さ10μmを表している。図3(f−1)及び(f−2)のSEM画像では、含窒素炭素材料が、数珠状形状と粒子状形状の混合物であることが分かる。
(含窒素炭素材料のプラズマ放電発光スペクトル)
図4は、含窒素炭素材料のプラズマ放電発光スペクトルの一例である。横軸は波長(nm)であり、縦軸は強度(a.u.)を表している。発光スペクトルには、窒素(N)の吸収が波長310nm〜450nmに観測され、炭素(C)の吸収が波長450nm〜550nmに観測され、炭素−窒素(CN)吸収が波長600nm〜900nmに観測される。この結果から、窒素が導入された含窒素炭素材料が得られることが分かる。
上記の条件で製造した3種類の含窒素炭素材料について元素分析測定を行った。測定条件は、燃焼管温度985℃、燃焼時間40秒、モードはCHN、標準試料はアセトアニリド、酸素量は標準である。結果を表1に示す。表1に示す結果から、窒素が導入された含窒素炭素材料が得られることが分かる。
上記の製造条件で製造した含窒素炭素材料についてX線光電子分光(XPS:X−ray Photoelectron Spectroscopy)測定を行い、得られた分光スペクトルの解析により、グラフェンに由来する吸収が観測される。ここで、グラフェンは、炭素がsp混成軌道により化学結合し、二次元に拡がった六角網面構造を持つ炭素原子の集合体である。
(グラフェンの六角網面構造)
図5は、グラフェンの六角網面構造において、窒素原子が導入された複数の構造と、XPSのN1sスペクトルに現れる結合エネルギーのピーク値を説明する図である。図5に示すように、グラフェンの六角網面構造に窒素原子が導入されると、下記の複数の構造(イ)〜(ホ)が形成される。
(イ)O−X型(NOX):酸化された状態で、ハロゲン、酸素等と結合した窒素原子。
(Oxidised N:結合エネルギーのピーク値=402.9±0.2eV)
(ロ)グラフェン窒素置換型(N):グラフェンの網目の隣接する六角形の境界部にある1つの炭素原子がそのまま置換された窒素原子。
(Quaterary N:結合エネルギーのピーク値=401.2±0.2eV)
(ハ)ピロール型(N):窒素原子を含む五角形に変化した構造。
(Pyrrole:結合エネルギーのピーク値=400.5±0.2eV)
(ニ)ピリジン型(N):グラフェンの網目の六角形の境界部でない1つの炭素原子(主として分子の外周部にある)が置換された窒素原子。
(Pyridine:結合エネルギーのピーク値=398.5±0.2eV)
(ホ)ピリドン型(N6*):窒素原子が2つの炭素原子と結合して六角形を構成すると共に、窒素原子と結合している1つの炭素原子に、OH基又はOが結合している構造。
(Pyridone:結合エネルギーのピーク値=400.5±0.2eV)
尚、Pyrrole型とPyridone型とは、同じ結合エネルギーのピーク値(400.5±0.2eV)を有するので、これらは区別はできない(E.Raymundo−Pinero et al.,Carbon,40,p.597〜608(2002)参照)。したがって、本明細書においては、Pyrrole型窒素原子(N)はPyridone型窒素原子(N6*)を含むものとして記載している。
(含窒素炭素材料のXPS測定によるN1sスペクトル)
図6及び図7は、本実施例で得られた含窒素炭素材料のXPS測定によるN1sスペクトル(図6(a)〜(c),図7(d)〜(f))である。横軸は結合エネルギーであり、縦方向は強度を表している。尚、図6及び図7のN1sスペクトル中において、ピリジン型の結合エネルギーのピーク位置(398.5±0.2eV)をP1で表示し、ピロール型(Pyrrole)の結合エネルギーのピーク位置(400.5±0.2eV)をP2で表示し、グラフェン窒素置換型(Quaterary N)の結合エネルギーのピーク位置(401.2±0.2eV)をQNと表示している。
図6(a)は、前述した図2(a−1)においてSEM画像を示した含窒素炭素材料(製造条件:窒素(N)100%、圧力7.5MPa)のN1sスペクトルである。
図6(a)に示すN1sスペクトルから、含窒素炭素材料がグラフェンの六角網面構造において窒素原子が導入された構造として、ピリジン型(P1)、ピロール型(ピリドン型を含む)(P2)及びグラフェン窒素置換型(QN)の構造を有することが分かる。
尚、以下に示す図6(b)〜図7(f)においても、同様に、ピリジン型(P1)、ピロール型(ピリドン型を含む)(P2)及びグラフェン窒素置換型(QN)の構造を有することが分かる。
図6(b)は、前述した図2(b−1)においてSEM画像を示した含窒素炭素材料(製造条件:窒素(N)100%、圧力7.5MPa)のN1sスペクトルである。
図6(c)は、前述した図2(c−1)においてSEM画像を示した含窒素炭素材料(製造条件:窒素(N)100%、圧力5.5MPa)のN1sスペクトルである。
図7(d)は、前述した図3(d−1)においてSEM画像を示した含窒素炭素材料(製造条件:窒素(N)20%/アルゴン(Ar)80%、圧力7.5MPa)のN1sスペクトルである。
図7(e)は、前述した図3(e−1)においてSEM画像を示した含窒素炭素材料(製造条件:窒素(N)20%/アルゴン(Ar)80%、圧力3.5MPa)のN1sスペクトルである。
図7(f)は、前述した図3(f−1)においてSEM画像を示した含窒素炭素材料(製造条件:窒素(N)20%/アルゴン(Ar)80%、圧力3.5MPa)のN1sスペクトルである。
(酸素還元活性)
次に、本実施例で製造した含窒素炭素材料の酸素還元活性を測定し、燃料電池用触媒としての触媒能を評価する。含窒素炭素材料の酸素還元活性は、回転リングディスク電極(RRDE:Rotate Ring Disk Electrode)装置(回転リングディスク電極装置RRDE−3:ビー・エー・エス株式会社製)により測定する。
予め調製した含窒素炭素材料を含む下記スラリーの4μlを回転リングディスク電極に塗布し、100℃×24時間乾燥し、含窒素炭素材料塗布電極を得る。
(含窒素炭素材料スラリー)
含窒素炭素材料 1mg〜4mg
ナフィオン(登録商標*)5重量%分散液 4μl〜20μl
エタノール又は1−プロパノール 0.2ml
(*)ナフィオン(Nafion(登録商標):テトラフルオロエチレンとパーフルオロ[2−(フルオロスルフオニルエトキシ)プロピルビニルエーテル]の共重合体)
次に、調製した含窒素炭素材料塗布電極を0.5M硫酸水溶液中に浸漬し、窒素ガスを20℃×30分バブリングして、含窒素炭素材料塗布電極をサイクリックボルタンメトリーにてクリーニングする。続いて、アルゴンをバブリングしたまま、含窒素炭素材料塗布電極を、回転速度が最大2400rpmの範囲で回転し、バックグラウンドとしてブランク測定を行う。そして、酸素を30分以上バブリングした0.5M硫酸水溶液中で、含窒素炭素材料塗布電極を回転速度が最大2400rpmの範囲で回転し、掃引電位1V〜−0.1V(vs.SCE)、掃引速度0.01mV/s〜0.05mV/sでリニアースイープボルタンメトリーを測定する。
(電圧−電流密度曲線(ボルタモグラム))
図8は、本実施例で得られた含窒素炭素材料の回転電極法により得られた電圧−電流密度曲線(ボルタモグラム)である。横軸は電圧であり、縦軸は電流密度である。図8に示す電圧−電流密度曲線(ボルタモグラム)から、本実施例で得られた含窒素炭素材料が酸素還元活性を示し、燃料電池用触媒としての触媒能を有することが予想される。
以上、本実施の形態で説明した含窒素炭素材料は、窒素が導入された含窒素カーボンアロイの構造を有する。さらに、回転電極法による測定において酸素還元活性を示し、燃料電池用触媒として活性を有することが期待されている。
11a…窒素ガスシリンダ、11b…希ガスシリンダ、12…反応容器、12a…温調器、12b…温調器用電源、13a…ガス流量調節器、13b…ガス圧力調節器、13c…ガス導入ノズル、14a…可動電極リード、14b…電極位置制御機、15…電極、15a…電極リード、15b…電界形成電極、15c…誘電体、15d…圧粉体、15e…グラファイト電極、16…サファイア製窓、17…整合器、18…外部電源、19…分光プローブ、20…分光器、21…パーソナルコンピュータ(PC)

Claims (13)

  1. 含窒素炭素材料の製造方法であって、
    内部に少なくとも片方が炭素材料で構成された炭素材料電極からなる一対の電極を備える反応容器中に窒素の超臨界流体を形成する超臨界流体形成工程と、
    前記超臨界流体が形成された状態において、前記電極に電圧を印加して当該電極間に放電プラズマを生起させ、当該電極の表面近傍に含窒素炭素材料を生成させる含窒素炭素材料生成工程と、を有し、
    前記含窒素炭素材料生成工程において、前記炭素材料電極の位置を制御する
    ことを特徴とする含窒素炭素材料の製造方法。
  2. 前記超臨界流体形成工程において、前記反応容器中に希ガスを導入することを特徴とする請求項1に記載の含窒素炭素材料の製造方法。
  3. 前記含窒素炭素材料生成工程において、前記電極の側面近傍に配置されているガス導入ノズルを介して前記反応容器内に窒素ガスまたは窒素ガスと希ガスの混合ガスを導入することを特徴とする請求項1又は2に記載の含窒素炭素材料の製造方法。
  4. 前記含窒素炭素材料生成工程において、高圧側電極である固定電極の表面に接着した誘電体を有する誘電体バリア放電電極によりバリア放電を生起させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の含窒素炭素材料の製造方法。
  5. 前記含窒素炭素材料生成工程において、前記含窒素炭素材料の生成反応中に生成する反応物のスペクトル情報に基づき、前記電極間の放電パワー、当該電極の電極間距離、前記反応容器の温度を総合的に制御し、当該生成反応の反応状態を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の含窒素炭素材料の製造方法。
  6. 含窒素炭素材料の製造装置であって、
    内部に少なくとも片方が炭素材料で構成された炭素材料電極からなる一対の電極を備える反応容器中に窒素の超臨界流体を形成する超臨界流体形成手段と、
    前記超臨界流体が形成された状態において、前記電極に電圧を印加して当該電極間に放電プラズマを生起させ、当該電極の表面近傍に含窒素炭素材料を生成させる含窒素炭素材料生成手段と、
    前記炭素材料電極の位置を制御する電極位置制御手段と、
    を備えることを特徴とする含窒素炭素材料の製造装置。
  7. 前記窒素の前記超臨界流体を形成する際に、前記反応容器中に希ガスを導入する希ガス導入手段を有することを特徴とする請求項6に記載の含窒素炭素材料の製造装置。
  8. 前記含窒素炭素材料を生成する際に、前記電極の側面近傍に配置され、前記反応容器内に窒素ガスまたは窒素ガスと希ガスの混合ガスを導入するガス導入ノズルを有することを特徴とする請求項6又は7に記載の含窒素炭素材料の製造装置。
  9. 前記電極は、当該電極の高圧側電極である固定電極の表面に誘電体を接着した誘電体バリア放電電極を有することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の含窒素炭素材料の製造装置。
  10. 前記含窒素炭素材料の生成反応中に生成する反応物のスペクトル情報に基づき、前記電極間の放電パワー、当該電極の電極間距離、前記反応容器の温度を総合的に制御し、当該生成反応の反応状態を制御する反応状態制御手段を有することを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の含窒素炭素材料の製造装置。
  11. 前記電極の前記炭素材料電極が、有機金属化合物を含むグラファイトから構成されることを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1項に記載の含窒素炭素材料の製造装置。
  12. 前記有機金属化合物が、鉄−シクロペンタジエニル錯体であることを特徴とする請求項11に記載の含窒素炭素材料の製造装置。
  13. 前記電極は、高圧側電極である固定電極の表面に接着した誘電体を有する誘電体バリア放電電極と、グランド側電極であるグラファイト電極の周囲にフェロセンを含む有機金属化合物の圧粉体を結着した導電性電極と、から構成されることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の含窒素炭素材料の製造装置。
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